(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-24
(54)【発明の名称】三軸ロボット
(51)【国際特許分類】
B25J 17/00 20060101AFI20250117BHJP
【FI】
B25J17/00 E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023531095
(86)(22)【出願日】2023-02-10
(85)【翻訳文提出日】2023-05-23
(86)【国際出願番号】 CN2023075320
(87)【国際公開番号】W WO2024138834
(87)【国際公開日】2024-07-04
(31)【優先権主張番号】202211722926.2
(32)【優先日】2022-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517409583
【氏名又は名称】エーエーシー マイクロテック(チャンヂョウ)カンパニー リミテッド
【住所又は居所原語表記】No.3 changcao road, Hi-TECH Industrial Zone, Wujin District, Changzhou City, Jiangsu Province, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】110000648
【氏名又は名称】弁理士法人あいち国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ 崇灯
(72)【発明者】
【氏名】朱 学▲園▼
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707CU02
3C707CY36
3C707HS02
3C707HS27
3C707HT21
(57)【要約】
【課題】本発明は、三軸ロボットを開示する。
【解決手段】三軸ロボットは、基板と、第1方向に沿って延在する第1ガイドユニットと、第1スライドベースと、第1スライドベースを第1方向に沿って移動駆動する第1駆動部材と、第2方向に沿って延在する第2ガイドユニットと、第2スライドベースと、第2スライドベースを第2方向に沿って移動駆動する第2駆動部材と、第3方向に沿って延在し、第1方向、第2方向及び第3方向がいずれも2つずつ垂直に交差する第3ガイドユニットと、第3スライドベースと、第3スライドベースを第3方向に沿って移動駆動する第3駆動部材とを含む。従来技術に比べて、本発明による三軸ロボットは、全体構造がコンパクトになりかつ剛性が高く、占有スペースが小さい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
三軸ロボットであって、基板と、第1ガイドユニットと、第1スライドベースと、第1駆動部材と、第2ガイドユニットと、第2スライドベースと、第2駆動部材と、第3ガイドユニットと、第3スライドベースと、第3駆動部材とを含み、
前記第1ガイドユニットは、前記基板に設けられ、第1方向に沿って延在し、
前記第1スライドベースは、前記第1ガイドユニットに接続されてガイド係合を形成し、
前記第1駆動部材は、前記基板に設けられ、前記第1駆動部材の出力端が前記第1スライドベースに接続されることにより、前記第1スライドベースが前記第1方向に沿って移動駆動され、
前記第2ガイドユニットは、前記第1スライドベースに設けられ、第2方向に沿って延在し、
前記第2スライドベースは、前記第2ガイドユニットに接続されてガイド係合を形成し、
前記第2駆動部材は、前記第1スライドベースに設けられ、前記第2駆動部材の出力端が前記第2スライドベースに接続されることにより、前記第2スライドベースが前記第2方向に沿って移動駆動され、
前記第3ガイドユニットは、前記第2スライドベースに設けられ、第3方向に沿って延在し、前記第1方向、前記第2方向及び前記第3方向は、いずれも2つずつ垂直に交差し、
前記第3スライドベースは、前記第3ガイドユニットに接続されてガイド係合を形成し、
前記第3駆動部材は、前記第2スライドベースに設けられ、前記第3駆動部材の出力端が前記第3スライドベースに接続されることにより、前記第3スライドベースが前記第3方向に沿って移動駆動される、ことを特徴とする三軸ロボット。
【請求項2】
前記第1駆動部材は、第1駆動モータと、第1固定台と、第1駆動スクリューと、第1スクリューナットと、第1軸受台と、第1カップリングとを含み、前記第1固定台は、前記基板に設けられ、前記第1駆動モータは、前記第1固定台に固定され、前記第1駆動モータの出力軸は、前記第1カップリングを介して前記第1駆動スクリューに接続され、前記第1駆動スクリューは、前記第1軸受台に回転可能に支持され、前記第1スクリューナットは、前記第1駆動スクリューに螺合され、前記第1スライドベースは、前記第1スクリューナットに固定接続されていることを特徴とする請求項1に記載の三軸ロボット。
【請求項3】
前記第1固定台内には、第1収容キャビティが設けられ、前記第1収容キャビティは、前記第1固定台の第1側の側壁に第1開口が設けられ、少なくとも一部の前記第1スライドベースは、前記第1開口を介して前記第1収容キャビティ内に延在し、前記第1収容キャビティは、前記第1固定台の第2側の側壁に第1通過孔が設けられ、前記第1軸受台は、前記第1通過孔内に穿設され、前記第1駆動モータは、前記第2側の側壁の外壁面に固定されていることを特徴とする請求項2に記載の三軸ロボット。
【請求項4】
前記第2駆動部材は、第2駆動モータと、第2駆動スクリューと、第2スクリューナットと、第2軸受台と、第2カップリングとを含み、前記第2駆動モータは、前記第1スライドベースに固定され、前記第2駆動モータの出力軸は、前記第2カップリングを介して前記第2駆動スクリューに接続され、前記第2駆動スクリューは、前記第2軸受台に回転可能に支持され、前記第2スクリューナットは、前記第2駆動スクリューに螺合され、前記第2スライドベースは、前記第2スクリューナットに固定接続されていることを特徴とする請求項2に記載の三軸ロボット。
【請求項5】
前記第1スライドベース内には、第2収容キャビティが設けられ、前記第2駆動モータは、前記第1スライドベースの頂部に固定され、前記第2駆動スクリュー及び前記第2スクリューナットは、いずれも前記第2収容キャビティ内に収容され、前記第2収容キャビティの第1側の側壁には、第2開口が設けられ、前記第2ガイドユニットは、前記第2収容キャビティの第1側の側壁の外壁面に設けられ、前記第2スクリューナットには、接続ブロックが設けられ、前記接続ブロックが前記第2開口を通過した後に前記第3スライドベースに接続され、前記第2収容キャビティの第2側の側壁には、第2通過孔が設けられ、前記第1スクリューナットは、前記第2通過孔内に固定されていることを特徴とする請求項4に記載の三軸ロボット。
【請求項6】
前記第3駆動部材は、前記第2スライドベースに設けられた第3駆動モータ、第3駆動スクリュー、第3スクリューナット、第3軸受台及び第3カップリングを含み、前記第3駆動モータの出力軸は、前記第3カップリングを介して前記第3駆動スクリューに接続され、前記第3駆動スクリューは、前記第3軸受台に回転可能に支持され、前記第3スクリューナットは、前記第3駆動スクリューに螺合され、前記第3スライドベースは、前記第3スクリューナットに直接又は間接的に接続されていることを特徴とする請求項4に記載の三軸ロボット。
【請求項7】
前記第3駆動モータは、前記第2スライドベースの頂部に固定され、前記第3駆動モータの出力軸は、前記第2方向に沿って延在し、前記第3スクリューナットには、アダプタブロックが固定され、前記第2スライドベースには、第4ガイドユニットが設けられ、前記第3スライドベースには、第5ガイドユニットが設けられ、前記第4ガイドユニットと前記第5ガイドユニットは、それぞれ前記アダプタブロックに接続され、前記第4ガイドユニットは、前記第2方向に沿って延在し、前記第5ガイドユニットは、第4方向に沿って延在し、前記第4方向と前記第3方向は、所定夾角を形成することを特徴とする請求項6に記載の三軸ロボット。
【請求項8】
前記第2スライドベース内には、第3収容キャビティが設けられ、前記第3駆動スクリュー、前記第3スクリューナット、前記アダプタブロック及び前記第4ガイドユニットは、いずれも前記第3収容キャビティ内に収容されることを特徴とする請求項7に記載の三軸ロボット。
【請求項9】
前記第1ガイドユニット、前記第2ガイドユニット、前記第3ガイドユニット、前記第4ガイドユニット及び前記第5ガイドユニットは、交差ガイドレールペア又はリニアガイドレールペアであることを特徴とする請求項7に記載の三軸ロボット。
【請求項10】
前記第1スライドベースと前記第2スライドベースと前記第3スライドベースとの移動経路の始端には、いずれも帰零スイッチが設けられ、前記第1スライドベースと前記第2スライドベースと前記第3スライドベースとの移動経路の末端には、いずれもリミットスイッチが設けられていることを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載の三軸ロボット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボット技術分野に関し、特に三軸ロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の三軸ロボット構造は、主に3つの三軸ロボット又は単軸運動モジュールが直接的に組み合わせてなる直交三軸構造であり、構造がコンパクトではなく、占有スペースが大きい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、従来技術における技術課題を解決するために、三軸ロボットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、三軸ロボットを提供し、当該三軸ロボットは、
基板と、
前記基板に設けられ、第1方向に沿って延在する第1ガイドユニットと、
前記第1ガイドユニットに接続されてガイド係合を形成する第1スライドベースと、
前記基板に設けられ、出力端が前記第1スライドベースに接続されることにより、前記第1スライドベースが前記第1方向に沿って移動駆動される第1駆動部材と、
前記第1スライドベースに設けられ、第2方向に沿って延在する第2ガイドユニットと、
前記第2ガイドユニットに接続されてガイド係合を形成する第2スライドベースと、
前記第1スライドベースに設けられ、出力端が前記第2スライドベースに接続されることにより、前記第2スライドベースが前記第2方向に沿って移動駆動される第2駆動部材と、
前記第2スライドベースに設けられ、第3方向に沿って延在し、前記第1方向、前記第2方向及び前記第3方向がいずれも2つずつ垂直に交差する第3ガイドユニットと、
前記第3ガイドユニットに接続されてガイド係合を形成する第3スライドベースと、
前記第2スライドベースに設けられ、出力端が前記第3スライドベースに接続されることにより、前記第3スライドベースが前記第3方向に沿って移動駆動される第3駆動部材と、を含む。
【0005】
前記のような三軸ロボットであって、ここで、好ましくは、前記第1駆動部材は、第1駆動モータと、第1固定台と、第1駆動スクリューと、第1スクリューナットと、第1軸受台と、第1カップリングとを含み、前記第1固定台は、前記基板に設けられ、前記第1駆動モータは、前記第1固定台に固定され、前記第1駆動モータの出力軸は、前記第1カップリングを介して前記第1駆動スクリューに接続され、前記第1駆動スクリューは、前記第1軸受台に回転可能に支持され、前記第1スクリューナットは、前記第1駆動スクリューに螺合され、前記第1スライドベースは、前記第1スクリューナットに固定接続されている。
【0006】
前記のような三軸ロボットであって、ここで、好ましくは、前記第1固定台内には、第1収容キャビティが設けられ、前記第1収容キャビティは、前記第1固定台の第1側の側壁に第1開口が設けられ、少なくとも一部の前記第1スライドベースは、前記第1開口を介して前記第1収容キャビティ内に延在し、前記第1収容キャビティは、前記第1固定台の第2側の側壁に第1通過孔が設けられ、前記第1軸受台は、前記第1通過孔内に穿設され、前記第1駆動モータは、前記第2側の側壁の外壁面に固定されている。
【0007】
前記のような三軸ロボットであって、ここで、好ましくは、前記第2駆動部材は、第2駆動モータと、第2駆動スクリューと、第2スクリューナットと、第2軸受台と、第2カップリングとを含み、前記第2駆動モータは、前記第1スライドベースに固定され、前記第2駆動モータの出力軸は、前記第2カップリングを介して前記第2駆動スクリューに接続され、前記第2駆動スクリューは、前記第2軸受台に回転可能に支持され、前記第2スクリューナットは、前記第2駆動スクリューに螺合され、前記第2スライドベースは、前記第2スクリューナットに固定接続されている。
【0008】
前記のような三軸ロボットであって、ここで、好ましくは、前記第1スライドベース内には、第2収容キャビティが設けられ、前記第2駆動モータは、前記第1スライドベースの頂部に固定され、前記第2駆動スクリュー及び前記第2スクリューナットは、いずれも前記第2収容キャビティ内に収容され、前記第2収容キャビティの第1側の側壁には、第2開口が設けられ、前記第2ガイドユニットは、前記第2収容キャビティの第1側の側壁の外壁面に設けられ、前記第2スクリューナットには、接続ブロックが設けられ、前記接続ブロックは、前記第2開口を通過した後に前記第3スライドベースに接続され、前記第2収容キャビティの第2側の側壁には、第2通過孔が設けられ、前記第1スクリューナットは、前記第2通過孔内に固定されている。
【0009】
前記のような三軸ロボットであって、ここで、好ましくは、前記第3駆動部材は、前記第2スライドベースに設けられた第3駆動モータ、第3駆動スクリュー、第3スクリューナット、第3軸受台及び第3カップリングを含み、前記第3駆動モータの出力軸は、前記第3カップリングを介して前記第3駆動スクリューに接続され、前記第3駆動スクリューは、前記第3軸受台に回転可能に支持され、前記第3スクリューナットは、前記第3駆動スクリューに螺合され、前記第3スライドベースは、前記第3スクリューナットに直接又は間接的に接続されている。
【0010】
前記のような三軸ロボットであって、ここで、好ましくは、前記第3駆動モータは、前記第2スライドベースの頂部に固定され、前記第3駆動モータの出力軸は、前記第2方向に沿って延在し、前記第3スクリューナットには、アダプタブロックが固定され、前記第2スライドベースには、第4ガイドユニットが設けられ、前記第3スライドベースには、第5ガイドユニットが設けられ、前記第4ガイドユニットと前記第5ガイドユニットとは、それぞれ前記アダプタブロックに接続され、前記第4ガイドユニットは、前記第2方向に沿って延在し、前記第5ガイドユニットは、第4方向に沿って延在し、前記第4方向と前記第3方向とは、所定夾角を形成する。
【0011】
前記のような三軸ロボットであって、ここで、好ましくは、前記第2スライドベース内には、第3収容キャビティが設けられ、前記第3駆動スクリュー、前記第3スクリューナット、前記アダプタブロック及び前記第4ガイドユニットは、いずれも前記第3収容キャビティ内に収容される。
【0012】
前記のような三軸ロボットであって、ここで、好ましくは、前記第1ガイドユニット、前記第2ガイドユニット、前記第3ガイドユニット、前記第4ガイドユニット及び前記第5ガイドユニットは、交差ガイドレールペア又はリニアガイドレールペアである。
【0013】
前記のような三軸ロボットであって、ここで、好ましくは、前記第1スライドベースと前記第2スライドベースと前記第3スライドベースとの移動経路の始端には、いずれも帰零スイッチが設けられ、前記第1スライドベースと前記第2スライドベースと前記第3スライドベースとの移動経路の末端には、いずれもリミットスイッチが設けられている。
【発明の効果】
【0014】
従来技術に比べて、本発明では、第1ガイドユニット及び第1駆動部材が基板に設けられ、第2ガイドユニット及び第2駆動部材が第1スライドベースに設けられ、第3ガイドユニット及び第3駆動部材が第2スライドベースに設けられることにより、三軸ロボットは、全体構造がコンパクトでかつ剛性が高く、占有スペースが小さい。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図4】本発明に係る全体構造の分解構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に図面を参照して説明した実施例は、例示的なものであり、本発明を説明するためのものに過ぎず、本発明を限定するものと解釈することができない。
【0017】
図1~
図4に示すように、本発明は、三軸ロボットを提供し、この三軸ロボットは、基板100と、第1ガイドユニット200と、第1スライドベース300と、第1駆動部材400と、第2ガイドユニット500と、第2スライドベース600と、第2駆動部材700と、第3ガイドユニット800と、第3スライドベース900と、第3駆動部材1000とを含む。
【0018】
基板100は、水平に延在する平板構造であり、三軸ロボットの荷重及び取り付けの基礎とする。
【0019】
第1ガイドユニット200は、基板100に設けられ、第1ガイドユニット200は、第1方向D1に沿って延在し、実装可能な実施形態において、第1方向D1の位置する平面が水平面である。
【0020】
第1スライドベース300の底端が第1ガイドユニット200に接続されてガイド係合を形成し、第1ガイドユニット200がリミット及びガイドの作用を果たし、それにより第1スライドベース300が第1方向D1のみに沿って移動可能にする。
【0021】
第1駆動部材400は、基板100に設けられ、第1駆動部材400の出力端が第1スライドベース300に接続されることにより、第1スライドベース300を第1方向D1に沿って移動駆動する。
【0022】
第2ガイドユニット500は、第1スライドベース300の側端に設けられ、第2ガイドユニット500が第2方向D2に沿って延在し、第2方向D2の位置する平面が鉛直面である。
【0023】
第2スライドベース600の側端が第2ガイドユニット500に接続されてガイド係合を形成し、第2ガイドユニット500がリミット及びガイドの作用を果たし、それにより第2スライドベース600が第2方向D2のみに沿って移動可能にする。
【0024】
第2駆動部材700は、第1スライドベース300に設けられ、第2駆動部材700の出力端が第2スライドベース600に接続されることにより、第2スライドベース600を第2方向D2に沿って移動駆動する。
【0025】
第3ガイドユニット800は、第2スライドベース600の側端に設けられ、第3ガイドユニット800は、第3方向D3に沿って延在し、第1方向D1、第2方向D2及び第3方向D3は、いずれも2つずつ垂直に交差し、第1方向D1、第2方向D2及び第3方向D3は、それぞれ三次元座標系の3つの座標軸を構成し、例えば第1方向D1は、X軸延在方向であり、第2方向D2は、Z軸延在方向であり、第3方向D3は、Y軸延在方向である。
【0026】
第3スライドベース900は、第3ガイドユニット800に接続されてガイド係合を形成し、第3ガイドユニット800がリミット及びガイドの作用を果たし、それにより第3スライドベース900が第3方向D3のみに沿って移動可能であり、第3スライドベース900には、エンドエフェクタ(図示せず)が設けられ、実装可能な実施形態において、第2スライドベース600には、出力中継ユニットが設けられ、出力中継ユニットがエンドエフェクタを接続するために用いられ、出力中継ユニットを交換することにより、異なるタイプのエンドエフェクタに適応することができる。
【0027】
第3駆動部材1000は、第2スライドベース600に設けられ、第3駆動部材1000の出力端が第3スライドベース900に接続されることにより、第3スライドベース900が第3方向D3に沿って移動駆動される。
【0028】
上記実施例に基づいて、本願の動作過程は、以下のとおりである。
【0029】
第1駆動部材400が作動して、第1スライドベース300が第1方向D1に沿って移動駆動されることにより、第3スライドベース900上のエンドエフェクタが第1方向D1における所定位置までに移動し、第2駆動部材700が作動して、第2スライドベース600が第2方向D2に沿って移動駆動されることにより、第3スライドベース900上のエンドエフェクタが第2方向D2における所定位置までに移動し、第3駆動部材1000が作動して、第3スライドベース900が第3方向D3に沿って移動駆動されることにより、第3スライドベース900上のエンドエフェクタが第3方向D3における所定位置までに移動し、最終的に、エンドエフェクタが3つの軸線方向にそれぞれ独立して移動することが図られる。
【0030】
第1ガイドユニット200及び第1駆動部材400を基板100に設け、第2ガイドユニット500及び第2駆動部材700を第1スライドベース300に設け、第3ガイドユニット800及び第3駆動部材1000を第2スライドベース600に設けることにより、三軸ロボットは、全体構造がコンパクトでかつ剛性が高く、占有スペースが小さい。
【0031】
本願に係る実施例において、
図3に示すように、第1駆動部材400は、第1駆動モータ401、第1固定台402、第1駆動スクリュー403、第1スクリューナット404、第1軸受台405及び第1カップリング406を含み、第1固定台402が基板100に設けられ、第1駆動モータ401が第1固定台402に固定され、第1駆動モータ401を正確に安定的に動作させるために、第1駆動モータ401は、サーボモータであることが好ましく、第1駆動モータ401の出力軸は、第1カップリング406を介して第1駆動スクリュー403に接続され、第1駆動スクリュー403は、第1軸受台405に回転可能に支持され、第1駆動スクリュー403の延在方向は、第1方向D1に平行であり、第1スクリューナット404は、第1駆動スクリュー403に螺合され、第1スライドベース300は、第1スクリューナット404に固定接続されている。
【0032】
第1駆動モータ401が作動して、動力が第1カップリング406を介して第1駆動スクリュー403に伝達され、第1駆動スクリュー403を回転駆動させ、第1駆動スクリュー403と第1スクリューナット404との螺着作用によって、第1駆動スクリュー403の回転を第1スクリューナット404の第1駆動スクリュー403の軸線方向に沿った水平移動に変換し、第1スライドベース300がそれに伴って第1方向D1に沿って移動可能となり、さらにエンドエフェクタが第1方向D1に位置調整を行うことを可能にする。
【0033】
さらに、
図3に示すように、第1固定台402内には、第1収容キャビティ407が設けられ、第1収容キャビティ407は、第1固定台402の第1側の側壁に第1開口408が設けられ、少なくとも一部の第1スライドベース300は、第1開口408を介して第1収容キャビティ407内に延在し、このようにして、ロボットが占めるスペースをさらに圧縮することができ、第1スライドベース300が第1方向D1に沿って移動する過程において、第1固定台402と重なり領域が存在し、それによりロボットの長さを減少させ、かつ第1スライドベース300に対して保護作用を果たすことができ、第1収容キャビティ407は、第1固定台402の第2側の側壁に第1通過孔409が設けられ、第1軸受台405は、第1通過孔409内に穿設され、第1駆動モータ401は、第2側の側壁の外壁面に固定され、第1駆動スクリュー403は、一端が第1カップリング406を介して第1駆動モータ401に接続され、他端が第1収容キャビティ407内に延在する。
【0034】
本願に係る実施例において、第2駆動部材700は、第2駆動モータ701、第2駆動スクリュー702、第2スクリューナット703、第2軸受台704及び第2カップリング705を含み、第2駆動モータ701は、第1スライドベース300に固定され、第2駆動モータ701を正確に安定的に動作させるために、第2駆動モータ701は、サーボモータであることが好ましく、第2駆動モータ701の出力軸は、第2カップリング705を介して第2駆動スクリュー702に接続され、第2駆動スクリュー702は、第2軸受台704に回転可能に支持され、第2駆動スクリュー702の延在方向は、第2方向D2に平行であり、第2スクリューナット703は、第2駆動スクリュー702に螺合され、第2スライドベース600は、第2スクリューナット703に固定接続されている。
【0035】
第2駆動モータ701が作動して、動力が第2カップリング705を介して第2駆動スクリュー702に伝達され、第2駆動スクリュー702を回転駆動させ、第2駆動スクリュー702と第2スクリューナット703との螺着作用によって、第2駆動スクリュー702の回転を第2スクリューナット703の第2駆動スクリュー702の軸線方向に沿った移動に変換し、第2スライドベース600がそれに伴って第2方向D2に沿って移動可能となり、さらにエンドエフェクタが第2方向D2に位置調整を行うことを可能にする。
【0036】
さらに、
図3に示すように、第1スライドベース300内には、第2収容キャビティ301が設けられ、第2駆動モータ701が第1スライドベース300の頂部に固定され、第2駆動スクリュー702及び第2スクリューナット703がいずれも第2収容キャビティ301内に収容され、それによりロボットが占めるスペースを減少させることができ、構造もよりコンパクトになり、第2収容キャビティ301の第1側の側壁には、第2開口302が設けられ、第2ガイドユニット500は、第2収容キャビティ301の第1側の側壁の外壁面に設けられ、第2スクリューナット703には、接続ブロック706が設けられ、接続ブロック706が第2開口302を通過した後に第3スライドベース900に接続され、第2開口302を設けることにより、第2スライドベース600の昇降移動をリミットすることを回避し、第2収容キャビティ301の第2側の側壁には、第2通過孔303が設けられ、第1スクリューナット404は、第2通過孔303内に固定され、第1駆動スクリュー403は、一端が第1カップリング406を介して第1駆動モータ401に接続され、他端が順に第1収容キャビティ407内及び第2収容キャビティ301内に延在する。
【0037】
本願に係る実施例において、
図1及び
図3に示すように、第3駆動部材1000は、第3駆動モータ1001と、第3駆動スクリュー1002と、第3スクリューナット1003と、第3軸受台1004と、第3カップリング1005とを含み、第3駆動モータ1001は、第2スライドベース600に固定され、第2駆動モータ701を正確に安定的に動作させるために、第3駆動モータ1001は、サーボモータであることが好ましく、第3駆動モータ1001の出力軸は、第3カップリング1005を介して第3駆動スクリュー1002に接続され、第3駆動スクリュー1002は、第3軸受台1004に回転可能に支持され、第3駆動スクリュー1002の延在方向は、第3方向D3に平行であり、第3スクリューナット1003は、第3駆動スクリュー1002に螺合され、第3スライドベース900は、第3スクリューナット1003に直接的又は間接的に接続されている。
【0038】
第3駆動モータ1001が作動して、動力が第3カップリング1005を介して第3駆動スクリュー1002に伝達され、第3駆動スクリュー1002を回転駆動させ、第3駆動スクリュー1002と第3スクリューナット1003との螺着作用によって、第3駆動スクリュー1002の回転を第3スクリューナット1003の第3駆動スクリュー1002の軸線方向に沿った移動に変換し、第3スライドベース900がそれに伴って第3方向D3に沿って移動可能となり、さらにエンドエフェクタが第3方向D3に位置調整を行うことを可能にする。
【0039】
実装可能な実施形態において、
図1~
図4に示すように、第3駆動モータ1001は、第2スライドベース600の頂部に固定され、第3駆動モータ1001と第2駆動モータ701とは、同じ側に設けられ、このようにして、ロボットが占めるスペースを減少させ、ロボットの幅を減少させて、ロボットの全体構造をよりコンパクトにすることができ、第3駆動モータ1001の出力軸は、第2方向D2に沿って延在し、第3スクリューナット1003には、アダプタブロック1006が固定され、第2スライドベース600には、第4ガイドユニット1007が設けられ、第3スライドベース900には、第5ガイドユニット1008が設けられ、第4ガイドユニット1007と第5ガイドユニット1008とは、それぞれアダプタブロック1006に接続され、第4ガイドユニット1007は、第2方向D2に沿って延在し、第5ガイドユニット1008は、第4方向に沿って延在し、第4方向と第3方向D3とは、所定夾角が形成され、第4ガイドユニット1007によって、アダプタブロック1006が第2方向D2のみに沿って垂直に昇降ガイドされ、アダプタブロック1006の昇降過程において、第5ガイドユニット1008は、第3スライドベース900へ第3方向D3に沿う分力を提供し、それとともに第3ガイドユニット800の拘束によって、第3スライドベース900は、第3方向D3のみに沿って移動可能となり、それにより第3スライドベース900を移動駆動することができる。
【0040】
さらに、第2スライドベース600内には、第3収容キャビティ601が設けられ、第3駆動スクリュー1002、第3スクリューナット1003、アダプタブロック1006及び第4ガイドユニット1007は、いずれも第3収容キャビティ601内に収容され、それによりロボットが占めるスペースを減少させ、構造もよりコンパクトになる。
【0041】
本願に係る実施例において、第1ガイドユニット200、第2ガイドユニット500、第3ガイドユニット800、第4ガイドユニット1007及び第5ガイドユニット1008は、交差ガイドレールペア又はリニアガイドレールペアであり、交差ガイドレールペアは、静止ガイドレール、スライドガイドレール及びローラリテーナを含み、静止ガイドレール及びスライドガイドレールは、それぞれV字形溝を介してローラリテーナの両側に接続され、静止ガイドレールとスライドガイドレールとは、ローラリテーナを介して相対的にスライドし、リニアガイドレールペアは、ガイドレール本体と、リニアガイドレール本体にスライド可能に設けられたスライダとを含む。
【0042】
本願に係る実施例において、
図1~
図4に示すように、第1スライドベース300と第2スライドベース600と第3スライドベース900との移動経路の始端には、いずれも帰零スイッチ1100が設けられ、帰零スイッチ1100によって第1スライドベース300、第2スライドベース600及び第3スライドベース900の開始基準点が特定され、帰零スイッチ1100は、ロボット運動のゼロ点として、ロボットが通電して起動する度に帰零動作をトリガし、開始基準点に戻ることがロボットの重要な機能の一つであり、開始基準点に正確に戻ることができるか否かは、ロボットの加工品質に影響を与え、帰零スイッチ1100の構造は、従来技術の内容を参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0043】
さらに、第1スライドベース300、第2スライドベース600及び第3スライドベース900の移動経路の末端には、リミットスイッチ1200が設けられ、さらに第1スライドベース300、第2スライドベース600及び第3スライドベース900の移動変位距離を限定することにより、第1スライドベース300、第2スライドベース600及び第3スライドベース900の移動を安全、確実及び安定にし、リミットスイッチの構造は、従来技術の内容を参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0044】
以上は、図面に示す実施例に基づいて本発明の構造、特徴及び作用効果を詳細に説明し、上記したのは、本発明の好ましい実施例だけであり、本発明は、図面に示される実施範囲を限定せず、本発明の構想に応じて行われる変更、又は同等変化の等価実施例に修正することは、依然として明細書及び図面に含まれる精神から逸脱しない場合、いずれも本発明の保護範囲内にあるべきである。
【符号の説明】
【0045】
100:基板
200:第1ガイドユニット
300:第1スライドベース
301:第2収容キャビティ
302:第2開口
303:第2通過孔
400:第1駆動部材
401:第1駆動モータ
402:第1固定台
403:第1駆動スクリュー
404:第1スクリューナット
405:第1軸受台
406:第1カップリング
407:第1収容キャビティ
408:第1開口
409:第1通過孔
500:第2ガイドユニット
600:第2スライドベース
601:第3収容キャビティ
700:第2駆動部材
701:第2駆動モータ
702:第2駆動スクリュー
703:第2スクリューナット
704:第2軸受台
705:第2カップリング
706:接続ブロック
800:第3ガイドユニット
900:第3スライドベース
1000:第3駆動部材
1001:第3駆動モータ
1002:第3駆動スクリュー
1003:第3スクリューナット
1004:第3軸受台
1005:第3カップリング
1006:アダプタブロック
1007:第4ガイドユニット
1008:第5ガイドユニット
1100:帰零スイッチ
1200:リミットスイッチ
D1:第1方向
D2:第2方向
D3:第3方向
【国際調査報告】