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特表2025-501792多機能フィードバック装置、触覚フィードバックシステム及びAR/VRメガネ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-24
(54)【発明の名称】多機能フィードバック装置、触覚フィードバックシステム及びAR/VRメガネ
(51)【国際特許分類】
   H04R 1/00 20060101AFI20250117BHJP
   H04R 9/06 20060101ALI20250117BHJP
   H04R 3/00 20060101ALI20250117BHJP
【FI】
H04R1/00 310G
H04R9/06 A
H04R3/00 310
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023531116
(86)(22)【出願日】2023-04-07
(85)【翻訳文提出日】2023-05-23
(86)【国際出願番号】 CN2023086802
(87)【国際公開番号】W WO2024138940
(87)【国際公開日】2024-07-04
(31)【優先権主張番号】202211729254.8
(32)【優先日】2022-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522237667
【氏名又は名称】エーエーシー テクノロジーズ (ナンジン) カンパニーリミテッド
【氏名又は名称原語表記】AAC Technologies (Nanjing) Co., Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110003764
【氏名又は名称】弁理士法人OMNI国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100130580
【弁理士】
【氏名又は名称】小山 靖
(72)【発明者】
【氏名】黄 ▲興▼志
(72)【発明者】
【氏名】宋 威
(72)【発明者】
【氏名】毛 路斌
(72)【発明者】
【氏名】▲湯▼ ▲贇▼
(72)【発明者】
【氏名】▲馬▼ 杰
(72)【発明者】
【氏名】令▲狐▼ ▲榮▼林
【テーマコード(参考)】
5D012
5D017
5D220
【Fターム(参考)】
5D012DA04
5D017AA11
5D220AA34
(57)【要約】
【課題】本発明は多機能フィードバック装置、触覚フィードバックシステム及びAR/VRメガネを提供する。
【解決手段】本発明の多機能フィードバック装置は、振動システム及び触感システムを1つのハウジングに装着しかつ同一の磁気回路システムを共用することにより、音声信号の伝送を実現するだけでなく、振動信号によって触覚フィードバックを実現でき、多機能フィードバックの効果を奏し、また1つの磁気回路システムを共用するため、コストを節約し、占用空間を節約できる。触覚フィードバックシステムは、多機能フィードバック装置を含み、振動システム及び触感システムは、独立した電力増幅であってもよく、共通した電力増幅であってもよい。AR/VRメガネは、触覚フィードバックシステムをレンズ枠に装着し、ユーザが使用する時、人の頭での振動又は音声によってリマインダーを実施し、多様な需要を満たせる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多機能フィードバック装置であって、
フレームと、前記フレーム内に固定される磁気回路システムと、前記フレームに接続されかつ前記磁気回路システムによって駆動されて、厚さ方向に沿って発音する振動システムとを含み、
前記多機能フィードバック装置は、前記振動システムと対向して設置される触感システムをさらに含み、
前記触感システムは、前記磁気回路システムと間隔を隔てて設置されかつ前記磁気回路システムによって駆動されて、厚さ方向に沿って振動する駆動部と、前記駆動部に接続されかつ前記フレームに固定される第1弾性部材と、前記第1弾性部材の前記駆動部に背離する側に貼設される触感材とを含む、ことを特徴とする多機能フィードバック装置。
【請求項2】
前記磁気回路システムは、前記フレームに固定接続される第1磁性ヨークと、前記第1磁性ヨーク内に固定される磁性鋼と、前記磁性鋼の前記振動システムに近接する側に固定されるポールプレートとを含み、前記第1磁性ヨークは、収容キャビティを有し、前記駆動部は、前記収容キャビティ内に収容されている、ことを特徴とする請求項1に記載の多機能フィードバック装置。
【請求項3】
前記駆動部は、前記第1弾性部材の前記触感材に背離する側に固定実装される鉄芯と、前記鉄芯の外に外嵌されるコイルとを含み、前記鉄芯及び前記コイルは、いずれも前記収容キャビティ内に収容されている、ことを特徴とする請求項2に記載の多機能フィードバック装置。
【請求項4】
前記磁気回路システムは、前記磁性鋼に固定されかつ前記コイルの外に外嵌されるポールプレートリングをさらに含み、前記ポールプレートリングと前記コイルとの間に間隔がある、ことを特徴とする請求項3に記載の多機能フィードバック装置。
【請求項5】
前記磁性鋼には、前記収容キャビティと連通する退避溝が開設され、前記ポールプレートリングは、前記退避溝内に嵌設されている、ことを特徴とする請求項4に記載の多機能フィードバック装置。
【請求項6】
前記駆動部は、前記第1弾性部材に固定されかつ前記鉄芯及び前記コイルの外に被覆される第2磁性ヨークをさらに含む、ことを特徴とする請求項3に記載の多機能フィードバック装置。
【請求項7】
前記第1弾性部材は、封止膜を含み、前記封止膜は、前記第1磁性ヨークの前記振動システムに背離する側に固定され、前記封止膜は、前記鉄芯と前記コイルにそれぞれ貼設されている、ことを特徴とする請求項3に記載の多機能フィードバック装置。
【請求項8】
前記触感材は、外押しブロックを含み、前記外押しブロックは、前記封止膜の前記鉄芯及び前記コイルに背離する側に設置されている、ことを特徴とする請求項7に記載の多機能フィードバック装置。
【請求項9】
前記磁気回路システムは、接続部材をさらに含み、前記接続部材は、前記ポールプレートと前記第1磁性ヨークとの間に固定されている、ことを特徴とする請求項8に記載の多機能フィードバック装置。
【請求項10】
前記第1磁性ヨークと前記磁性鋼との間に磁気ギャップが形成され、前記振動システムは、前記フレームに接続される振動膜と、前記振動膜に接続されるドームと、前記ドームに接続されかつ前記磁気ギャップに挿設されるボイスコイルとを含む、ことを特徴とする請求項2に記載の多機能フィードバック装置。
【請求項11】
前記多機能フィードバック装置は、前記磁気回路システムの両端に対称的に設置される2つの第1フレキシブル回路板をさらに含み、前記第1フレキシブル回路板は、一端が前記フレームに固定され、かつ他端が前記ボイスコイルの前記ドームに背離する側に固定接続されている、ことを特徴とする請求項10に記載の多機能フィードバック装置。
【請求項12】
前記多機能フィードバック装置は、前記磁気回路システムと前記駆動部との間に設置される第2弾性部材をさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の多機能フィードバック装置。
【請求項13】
触覚フィードバックシステムであって、
制御処理アセンブリと、前記制御処理アセンブリと電気的に接続される電力増幅回路と、前記電力増幅回路に電気的に接続される請求項1~12のいずれか一項に記載の多機能フィードバック装置とを含み、
前記制御処理アセンブリは、AR/VR信号を受信して処理し、前記電力増幅回路にオーディオ信号及び触感信号を出力するために用いられ、
前記電力増幅回路は、前記オーディオ信号及び前記触感信号に電力増幅処理を行うために用いられ、
前記振動システムは、電力増幅後のオーディオ信号を受信するために用いられ、前記触感システムは、増幅後の触感信号を受信するために用いられる、ことを特徴とする触覚フィードバックシステム。
【請求項14】
前記制御処理アセンブリは、MCUコントローラと、信号が前記MCUコントローラに接続される第1チッププロセッサ及び第2チッププロセッサとを含み、前記電力増幅回路は、前記第1チッププロセッサと前記振動システムとに電気的に接続されるオーディオ電力増幅回路と、前記第2チッププロセッサと前記触感システムとに電気的に接続されるモータ電力増幅回路とを含み、
前記MCUコントローラは、AR/VR信号を受信して処理して、第1信号及び第2信号を得るために用いられ、前記第1チッププロセッサは、前記第1信号を受信して処理して、前記オーディオ信号を得るために用いられ、前記第2チッププロセッサは、前記第1信号を受信して処理して、前記触感信号を得るために用いられ、
前記オーディオ電力増幅回路は、前記オーディオ信号に電力増幅処理を行うために用いられ、前記モータ電力増幅回路は、前記触感信号に電力増幅処理を行うために用いられる、ことを特徴とする請求項13に記載の触覚フィードバックシステム。
【請求項15】
前記振動システムと前記触感システムは、直列に接続され、前記触覚フィードバックシステムは、前記触感システムと並列に接続されるコンデンサをさらに含み、前記制御処理アセンブリは、MCUコントローラと、信号が前記MCUコントローラに接続される信号処理アセンブリとを含み、前記電力増幅回路は、前記信号処理アセンブリと前記振動システムとに電気的に接続されるオーディオ電力増幅回路を含み、前記振動システムは、前記オーディオ電力増幅回路に電気的に接続され、
前記MCUコントローラは、AR/VR信号を受信して処理して、第1信号及び第2信号を得るために用いられ、前記信号処理アセンブリは、前記第1信号及び第2信号を受信して処理して、混合波信号を得るために用いられ、前記混合波信号は、前記第1信号に対応するオーディオ信号と、前記第2信号に対応する触感信号とを含み、
前記オーディオ電力増幅回路は、前記混合波信号に電力増幅処理を行うために用いられ、増幅後の前記混合波信号は、前記振動システム及び前記触感システムに順次に伝送される、ことを特徴とする請求項13に記載の触覚フィードバックシステム。
【請求項16】
前記AR/VR信号を処理して、前記電力増幅回路にオーディオ信号及び触感信号を出力することは、前記AR/VR信号に基づいて、触覚フィードバック信号効果ライブラリを呼び出し、前記触感信号を得ることを含み、前記触感信号は、80ヘルツより小さい、ことを特徴とする請求項13に記載の触覚フィードバックシステム。
【請求項17】
AR/VRメガネであって、レンズ枠及び前記レンズ枠に設置される請求項13に記載の触覚フィードバックシステムを含む、ことを特徴とするAR/VRメガネ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はAR/VRの技術分野に属し、特に多機能フィードバック装置に関する。
【背景技術】
【0002】
仮想現実(Virtual Reality、VR)技術は、コンピュータが仮想環境をシミュレーションすることにより人間に環境への没入感を与え、拡張現実(Auxed Reality、AR)技術は、仮想情報と実世界を巧みに融合する技術である。VR技術もAR技術も、関連するAR/VR製品は、尖端武器、航空機の製造及び開発、データモデルの可視化、娯楽及び芸術等の分野に広く応用されている。
【0003】
しかしながら、関連技術のAR/VR製品は、いずれもスピーカを介して音声信号を送信し、リマインダー又はゲーム機能を実現するが、実際の使用過程では、音声リマインダーだけではユーザの使用ニーズを満たすことができない。
【0004】
したがって、多機能フィードバック装置を提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記関連技術における不足を少なくともある程度で解決することができる多機能フィードバック装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の技術案は以下のとおりであり、
多機能フィードバック装置であって、フレームと、前記フレーム内に固定される磁気回路システムと、前記フレームに接続されかつ前記磁気回路システムによって駆動されて、厚さ方向に沿って発音する振動システムとを含み、前記多機能フィードバック装置は、前記振動システムと対向して設置される触感システムをさらに含み、前記触感システムは、前記磁気回路システムと間隔を隔てて設置されかつ前記磁気回路システムによって駆動されて、厚さ方向に沿って振動する駆動部と、前記駆動部に接続されかつ前記フレームに固定される第1弾性部材と、前記第1弾性部材の前記駆動部から離れる一方側に接続される触感材を含む。
【0007】
さらに、前記磁気回路システムは、前記フレームに固定接続される第1磁性ヨークと、前記第1磁性ヨーク内に固定される磁性鋼と、前記磁性鋼の前記振動システムに近接する側に固定されるポールプレートとを含み、前記第1磁性ヨークは、収容キャビティを有し、前記駆動部は、前記収容キャビティ内に収容されている。
【0008】
さらに、前記駆動部は、前記第1弾性部材の前記触感材に背離する側に固定実装される鉄芯と、前記鉄芯の外に外嵌されるコイルとを含み、前記鉄芯及び前記コイルは、いずれも前記収容キャビティ内に収容されている。
【0009】
さらに、前記磁気回路システムは、前記磁性鋼に固定されかつ前記コイルの外に外嵌されるポールプレートリングをさらに含み、前記ポールプレートリングと前記コイルとの間に間隔がある。
【0010】
さらに、前記磁性鋼には、前記収容キャビティと連通する退避溝が開設され、前記ポールプレートリングは、前記退避溝内に嵌設されている。
【0011】
さらに、前記駆動部は、前記第1弾性部材に固定されかつ前記鉄芯及び前記コイルの外に被覆される第2磁性ヨークをさらに含む。
【0012】
さらに、前記第1弾性部材は、封止膜を含み、前記封止膜は、前記第1磁性ヨークの前記振動システムに背離する側に固定され、前記封止膜は、前記鉄芯と前記コイルにそれぞれ貼設されている。
【0013】
さらに、前記触感材は、外押しブロックを含み、前記外押しブロックは、前記封止膜の前記鉄芯及び前記コイルに背離する側に設置されている。
【0014】
さらに、前記磁気回路システムは、接続部材をさらに含み、前記接続部材は、前記ポールプレートと前記第1磁性ヨークとの間に固定されている。
【0015】
さらに、前記第1磁性ヨークと前記磁性鋼との間に磁気ギャップが形成され、前記振動システムは、前記フレームに接続される振動膜と、前記振動膜に接続されるドームと、前記ドームに接続されかつ前記磁気ギャップに挿設されるボイスコイルとを含む。
【0016】
さらに、前記多機能フィードバック装置は、前記磁気回路システムの両端に対称的に設置される2つの第1フレキシブル回路板をさらに含み、前記第1フレキシブル回路板は、一端が前記フレームに固定され、かつ他端が前記ボイスコイルの前記ドームに背離する側に固定接続されている。
【0017】
さらに、前記多機能フィードバック装置は、前記磁気回路システムと前記駆動部との間に設置される第2弾性部材をさらに含む。
【0018】
触覚フィードバックシステムであって、制御処理アセンブリと、前記制御処理アセンブリと電気的に接続される電力増幅回路と、前記電力増幅回路に電気的に接続される上記のいずれか一項に記載の多機能フィードバック装置とを含み、前記制御処理アセンブリは、AR/VR信号を受信して処理し、前記電力増幅回路にオーディオ信号及び触感信号を出力するために用いられ、前記電力増幅回路は、前記オーディオ信号及び前記触感信号に電力増幅処理を行うために用いられ、前記振動システムは、電力増幅後のオーディオ信号を受信するために用いられ、前記触感システムは、増幅後の触感信号を受信するために用いられる。
【0019】
さらに、前記制御処理アセンブリは、MCUコントローラと、信号が前記MCUコントローラに接続される第1チッププロセッサ及び第2チッププロセッサとを含み、前記電力増幅回路は、前記第1チッププロセッサと前記振動システムとに電気的に接続されるオーディオ電力増幅回路と、前記第2チッププロセッサと前記触感システムとに電気的に接続されるモータ電力増幅回路とを含み、前記MCUコントローラは、AR/VR信号を受信して処理して、第1信号及び第2信号を得るために用いられ、前記第1チッププロセッサは、前記第1信号を受信して処理して、前記オーディオ信号を得るために用いられ、前記第2チッププロセッサは、前記第1信号を受信して処理して、前記触感信号を得るために用いられ、前記オーディオ電力増幅回路は、前記オーディオ信号に電力増幅処理を行うために用いられ、前記モータ電力増幅回路は、前記触感信号に電力増幅処理を行うために用いられる。
【0020】
さらに、前記振動システムと前記触感システムは、直列に接続され、前記触覚フィードバックシステムは、前記触感システムと並列に接続されるコンデンサをさらに含み、前記制御処理アセンブリは、MCUコントローラと、信号が前記MCUコントローラに接続される信号処理アセンブリとを含み、前記電力増幅回路は、前記信号処理アセンブリと前記振動システムとに電気的に接続されるオーディオ電力増幅回路を含み、前記振動システムは、前記オーディオ電力増幅回路に電気的に接続され、前記MCUコントローラは、AR/VR信号を受信して処理して、第1信号及び第2信号を得るために用いられ、前記信号処理アセンブリは、前記第1信号及び第2信号を受信して処理して混合波信号を得るために用いられ、前記混合波信号は、前記第1信号に対応するオーディオ信号と、前記第2オーディオに対応する触感信号とを含み、前記オーディオ電力増幅回路は、前記混合波信号に電力増幅処理を行うために用いられ、増幅後の前記混合波信号は、前記振動システム及び前記触感システムに順次に伝送される。
【0021】
さらに、前記AR/VR信号を処理して、前記電力増幅回路にオーディオ信号及び触感信号を出力することは、前記AR/VR信号に基づいて、触覚フィードバック信号効果ライブラリを呼び出し、前記触感信号を得ることを含み、前記触感信号は、80ヘルツより小さい。
【0022】
AR/VRメガネであって、レンズ枠及び前記レンズ枠に設置される上記のいずれか一項に記載の触覚フィードバックシステムを含む。
【発明の効果】
【0023】
本発明の有益な効果は、以下のとおりである。本発明は、多機能フィードバック装置、触覚フィードバックシステム及びAR/VRメガネを提供する。本発明の多機能フィードバック装置は、振動システム及び触感システムを1つのハウジングに実装しかつ同一の磁気回路システムを共用することにより、音声信号の伝送を実現するだけでなく、振動信号によって触覚フィードバックを実現することができ、多機能フィードバックの効果を達成し、また、同一の磁気回路システムを共用するため、コストを節約し、占用空間を節約することができる。触覚フィードバックシステムは、多機能フィードバック装置を含み、ここで、振動システム及び触感システムは、独立した電力増幅であってもよく、共通した電力増幅であってもよい。AR/VRメガネは、触覚フィードバックシステムをレンズ枠に実装し、ユーザが使用する時に、人の頭での振動又は音声によってリマインダーを実施し、多様な需要を満たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の実施例における多機能フィードバック装置の機能モジュールのレイアウト概念図である。
図2】本発明の実施例における第1と第2の実施形態に係る多機能フィードバック装置の構成を示す斜視模式図である。
図3】本発明の実施例における第1の実施形態に係る多機能フィードバック装置の図2におけるA-A方向での断面模式図である。
図4】本発明の実施例における第2の実施形態に係る多機能フィードバック装置の図2におけるA-A方向での断面模式図である。
図5】本発明の実施例における第3の実施形態に係る多機能フィードバック装置の構成を示す斜視模式図である。
図6】本発明の実施例における第3の実施形態に係る多機能フィードバック装置の図5におけるA-A方向での断面模式図である。
図7】本発明の実施例における第1の実施形態に係る多機能フィードバック装置の分解の構成を示す斜視模式図である。
図8】本発明の実施例における第2の実施形態に係る多機能フィードバック装置の分解の構成を示す斜視模式図である。
図9】本発明の実施例における第3の実施形態に係る多機能フィードバック装置の分解の構成を示す斜視模式図である。
図10】本発明の実施例における多機能フィードバック装置の底面図である。
図11図7の細部Aの拡大図である。
図12】本発明の実施例における1つの実施形態に係る触覚フィードバックシステムのリンク構成を示す原理図である。
図13】本発明の実施例における別の実施形態に係る触覚フィードバックシステムのリンク構成を示す原理図である。
図14】本発明の実施例におけるAR/VRメガネの部分構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面及び実施形態を参照しながら、本発明をさらに説明する。
【0026】
本発明の実施例において多機能フィードバック装置を提供し、図1~8に示すように、当該多機能フィードバック装置は、フレーム1、フレーム1内に固定される磁気回路システム2、及びフレーム1に接続されかつ磁気回路システム2によって駆動されて厚さ方向に沿って発音する振動システム3を含み、多機能フィードバック装置は、振動システム3と対向して設置される触感システム4をさらに含み、触感システム4は、磁気回路システム2と間隔を隔てて設置されかつ磁気回路システム2によって駆動されて厚さ方向に沿って振動する駆動部41、駆動部41に接続されかつフレーム1に固定される第1弾性部材42、及び第1弾性部材の駆動部41に背離する側に接続される触感材43を含む。
【0027】
本実施例では、磁気回路システム2によって振動システム3が厚さ方向に沿って発音するように駆動し、かつ駆動部41はフレーム1に弾性的に接続され、磁気回路システム2は、触感システム4における駆動部41が厚さ方向に沿って振動するように駆動し、それにより、駆動部41は、触感材43が振動するように駆動し、最終的に振動信号を皮膚に伝達する。振動システム3及び触感システム4を1つのハウジングに実装し、かつ同一の磁気回路システム2を共用することにより、音声信号の伝送を実現するだけでなく、振動信号によって触覚フィードバックを実現することができ、多機能フィードバックの効果を達成し、また、1つの磁気回路システム2を共用するため、コストを節約し、占有空間を節約することができる。
【0028】
さらに、図2~8に示すように、磁気回路システム2は、フレーム1に固定接続される第1磁性ヨーク21、第1磁性ヨーク21内に固定される磁性鋼22、及び磁性鋼22の振動システム3に近接する側に固定されるポールプレート23を含み、第1磁性ヨーク21は、収容キャビティ215を有し、駆動部41は、収容キャビティ215内に収容されている。
【0029】
具体的には、ポールプレート23は、板状構造であり、ポールプレート23の一面は磁性鋼22の頂面に接触し、磁性鋼22の底面は、第1磁性ヨーク21の底面に接触する。
【0030】
第1及び第2の実施形態において、第1磁性ヨーク21は、4つの側辺に底面から磁気回路システム2の方向に向かって延在する溝壁211がそれぞれ設置され、溝壁211と磁性鋼22は、磁気ギャップを形成し、かつ2つの対称的な溝壁211の壁面がフレーム1の内壁に当接する。第1磁性ヨーク21の四隅に凸型ブロック212が設置され、フレーム1の底側の四隅に凸型ブロック212の位置と対応する位置決めブロック11が設置され、凸型ブロック212の側壁は、位置決めブロック11の側壁に当接する。第1磁性ヨーク21は、凸型ブロック212の内側に凹溝213がさらに設置され、フレーム1には、突起構造12が対応的に設置され、突起構造12が凹溝213内に位置し、また、突起構造12の内側に位置制限溝13がさらに設置され、第1磁性ヨーク21の側コーナー214が位置制限溝13内に位置する。上記構造により、第1磁性ヨーク21とフレーム1との安定的な接続を実現し、同時に第1磁性ヨーク21とフレーム1との組み立てを容易にする。
【0031】
第3の実施形態において、第1磁性ヨーク21は、その両側辺にそれぞれ底面から磁気回路システム2の方向に向かって延在する溝壁211が設置され、溝壁211と磁性鋼22は、磁気ギャップを形成し、第1磁性ヨーク21の内側の四隅に凹溝213が設置され、フレーム1には、突起構造12が対応的に設置され、突起構造12が凹溝213内に位置する。また、磁気回路システム2は、接続部材25をさらに備える。接続部材25は、ポールプレート23と第1磁性ヨーク21との間に固定されている。上記構造により、第1磁性ヨーク21、フレーム1及び磁気回路システム2の間の安定的な接続を実現し、同時に第1磁性ヨーク21、フレーム1及び磁気回路システム2の組み立てを容易にする。接続部材25は、主としてフレーム1内における磁気回路システム2の接続安定性を強化する役割を果たし、磁気伝導の作用を有していないことと理解すべきことである。
【0032】
さらに、図2~6に示すように、駆動部41は、第1弾性部材42の触感材43に背離する側に固定実装される鉄芯411と、鉄芯411の外に外嵌されるコイル412とを含み、鉄芯411及びコイル412は、いずれも収容キャビティ215内に収容されている。
【0033】
具体的には、コイル412は、中空構造であり、鉄芯411は、コイル412の中に挿通されている。第1磁性ヨーク21には、収容キャビティ215が設置されている。多機能フィードバック装置は、収容キャビティ215の両端に接続されかつ頂面が駆動部41に接触し、底面が第1弾性部材42に接触する第2フレキシブル回路板6をさらに含む。コイル412は、第2フレキシブル回路板に電気的に接続され、触感材43は、皮膚に直接的に接触する。鉄芯411は、常磁性材料であるため、透磁率が大きく、通電されたコイル412の内部に鉄芯411が挿入されると、鉄芯411は、通電されたコイル412の磁界によって磁化され、鉄芯411の内部の磁気誘導強度を大幅に増加させ、磁化された鉄芯411も1つの磁石になり、このように、2つの磁界が互いに重ね合わせ、それにより、コイル412の磁性を大幅に向上させる。駆動部41は、フレーム1に弾性的に接続され、磁気回路システム2は、駆動部41に対して厚さ方向に沿って振動する駆動力を生成し、駆動部41は、触感材43に推力を与え、それにより駆動部41は、触感材43の振動を駆動することができ、最終的に振動信号を皮膚に伝達し、触覚フィードバックの効果を達成する。
【0034】
本実施例の磁気回路システム2と触感システム4との接続関係は、3種類の実施形態があり、
第1の実施形態において、図3及び図5に示すように、磁気回路システム2は、磁性鋼22に固定されかつコイル412の外に外嵌されるポールプレートリング24をさらに含み、ポールプレートリング24と前記コイル412との間に間隔がある。さらに、磁性鋼22には、収容キャビティ215と連通する退避溝221が開設され、ポールプレートリング24が退避溝221内に嵌設されている。
【0035】
具体的には、第2フレキシブル回路板6の頂面は、コイル412の底面に接触し、ポールプレートリング24は、コイル412の外側を取り囲んで設置され、ポールプレートリング24の高さは、コイル412の高さよりも小さく、ポールプレートリング24の一部の外壁は、第1磁性ヨーク21の収容キャビティ215の内壁に接触し、ポールプレートリング24の他の一部の外壁は、退避溝221の内壁に接触し、ポールプレートリング24の内壁とコイル412との間には、隙間が存在する。
【0036】
第2の実施形態において、図4及び図6に示すように、駆動部41は、第1弾性部材42に固定されかつ鉄芯411及びコイル412の外に被覆される第2磁性ヨーク44をさらに含む。
【0037】
具体的には、第2磁性ヨーク44は、第1磁性ヨーク21の収容キャビティ215に設置され、第2磁性ヨーク44の底部の外面は、第2フレキシブル回路板6に接続されかつ底部の内面は、駆動部41と接触し、第2磁性ヨーク44の側辺の外面と磁性鋼22との間には、隙間が存在する。
【0038】
第3の実施形態において、磁性鋼22は、第1磁性鋼222及び第2磁性鋼223を含み、第2磁性鋼223は、第1磁性鋼222の外側に設置されかつ第1磁性鋼222と隙間を有し、対応的に、第1ポールプレート231及び第2ポールプレート232が設置され、第2ポールプレート232は、第1ポールプレート231の外に外嵌され、第1ポールプレート231の底面は、第1磁性鋼222の頂面に接触し、第2ポールプレート232の底面は、第2磁性鋼223の頂面に接触する。第1磁性鋼222と第2磁性鋼223の共同作用を設定することにより、磁性を高めることができる。
【0039】
さらに、第1及び第2の実施形態では、第1弾性部材42は、バネとして設置され、バネは、第1磁性ヨーク21の振動システム3に背離する側に固定され、バネは、鉄芯411とコイル412にそれぞれ貼設され、触感材43は、方形のシリカゲル又はゴムなどの高分子軟質フレキシブル材料にすることができる。
【0040】
磁気回路システム2は、駆動部41に対して厚さ方向に沿って振動する駆動力を生成し、バネを変形させて弾性力を生成し、バネがフレキシブル材料に作用し、それにより駆動部41が触感材43の振動を駆動することを実現することができ、最終的に振動信号を皮膚に伝達し、触覚フィードバックの効果を達成する。
【0041】
第3の実施形態において、第1弾性部材42は、封止膜421であってもよく、封止膜421は、第1磁性ヨーク21の振動システム3に背離する側に固定され、封止膜421は、鉄芯411とコイル412にそれぞれ貼設されている。触感材43は、外押しブロック431とすることができる。外押しブロック431は、方形のカバー状にされてもよい。外押しブロック431は、封止膜421の駆動部41に背離する側に貼設され、かつ一部の封止膜421を被覆する。外押しブロック431の材料はシリカゲル又はゴムなどの材料であってもよい。
【0042】
第1弾性部材42を封止膜421にすることで、フィードバック装置を密封することができ、フィードバック装置を外部から隔離し、外部の塵埃又は皮膚上の汗等がフィードバック装置の内部に流れ込んでフィードバック装置の正常な使用に影響を与えることを効果的に防止することができる。
【0043】
さらに、図2~6に示すように、第1磁性ヨーク21と磁性鋼22との間に磁気ギャップが形成され、振動システム3は、フレーム1に接続される振動膜31、振動膜31に接続されるドーム32、及びドーム32に接続されかつ磁気ギャップに挿設されるボイスコイル33を含む。
【0044】
具体的には、振動膜31のドーム32から離間する外縁の一方側にフレーム1のエッジに接続される折り縁311が設置され、それにより振動膜31とフレーム1との間の接続強度を保証する。振動膜31は、ドーム32に接続される内縁312と、折り縁311と内縁312との間に位置する折りリング313とを含み、折りリング313は、磁気回路システム2側に向けて突起する。ボイスコイル33は、通電された後、磁気回路システム2の駆動でボイスコイル33の電流方向に垂直な運動を行い、ボイスコイル33の運動は、振動膜31の上下振動を駆動し、振動膜31の振動は、空気の振動を駆動し、それにより人が音声を感じることができる。
【0045】
さらに、図2~6に示すように、多機能フィードバック装置は、磁気回路システム2の両端に対称的に設置される2つの第1フレキシブル回路板5を含み、第1フレキシブル回路板5は、一端がフレーム1に固定され、かつ他端がボイスコイル33のドーム32に背離する側に固定的に接続されている。
【0046】
具体的には、第1フレキシブル回路板5は、ボイスコイル33と電気的に接続されている。ボイスコイル33とコイル412の所在する回路は互いに独立し、それにより、ボイスコイル33とコイル412は、個別に動作することができ、同時に動作することもできる。それにより、使用者は、異なる適用シーンでコイル412とボイスコイル33を動作させるか否かの需要が容易になる。他の実施例において、連通しない2つの回路を有する1つのフレキシブル回路板を採用してもよく、2つの回路は、それぞれコイル412とボイスコイル33とに接続され、それにより、コイル412の通電とボイスコイル33の通電は、同期してもよく、同期しなくてもよく、発音と振動は、同時に行ってもよく、それぞれ単独で行ってもよい。
【0047】
さらに、図1~6に示すように、多機能フィードバック装置は、磁気回路システム2と駆動部41との間に設置される第2弾性部材7をさらに含む。
【0048】
具体的には、第2弾性部材7は、直方体型のシリカゲルにすることができ、本実施例の第1の実施形態では、シリカゲルの一面がポールプレート23に接触しかつ他面が駆動部41に接続される。第2の実施形態では、シリカゲルの一面が磁性鋼22に接触しかつ他面が駆動部41に接続される。シリカゲルは、コイル412が通電して振動する時に保護の役割を果たし、また、シリカゲルは、弾性を有するため、磁気回路システム2と駆動部41との間に接続されることにより、磁気回路システム2の駆動部41に対する押し力を増強することができる。他の実施例において、第2弾性部材7に圧縮バネ、弾性シートなどが設置されてもよい。
【0049】
本発明の実施例において触覚フィードバックシステムを提供し、図1及び図9~10を参照し、制御処理アセンブリ10、制御処理アセンブリ10と電気的に接続される電力増幅回路20、及び電力増幅回路20に電気的に接続される上記のいずれか一項に係る多機能フィードバック装置100を含み、ここで、制御処理アセンブリ10は、AR/VR信号(AR:Augmented Reality、拡張現実、VR:Virtual Reality、仮想現実)を受信して処理し、電力増幅回路20にオーディオ信号及び触感信号を出力するために用いられ、電力増幅回路20は、オーディオ信号及び触感信号に電力増幅処理を行うために用いられ、振動システム3は、電力増幅後のオーディオ信号を受信するために用いられ、触感システム4は、増幅後の触感信号を受信するために用いられる。
【0050】
さらに、図1及び図12に示すように、制御処理アセンブリ10は、MCUコントローラ101と、信号がMCUコントローラ101に接続される第1チッププロセッサ102及び第2チッププロセッサ103とを含み、電力増幅回路20は、第1チッププロセッサ102及び振動システム3に電気的に接続されるオーディオ電力増幅回路20と、第2チッププロセッサ103及び触感システム4に電気的に接続されるモータ電力増幅回路20とを含み、ここで、MCUコントローラ101は、AR/VR信号を受信して処理して、第1信号及び第2信号を得るために用いられ、第1チッププロセッサ102は、第1信号を受信して処理して、オーディオ信号を得るために用いられ、第2チッププロセッサ103は、第1信号を受信して処理して触感信号を得るために用いられ、オーディオ電力増幅回路20は、オーディオ信号に電力増幅処理を行うために用いられ、モータ電力増幅回路20は、触感信号に電力増幅処理を行うために用いられる。
【0051】
具体的には、オーディオ信号は、左チャネルオーディオ信号及び右チャネルオーディオ信号を含み、触感信号は、左モータ触感信号及び右モータ触感信号を含み、それに対応して、オーディオ電力増幅回路は、左オーディオ電力増幅回路201及び右オーディオ電力増幅回路202を含み、モータ電力増幅回路は、左モータ電力増幅回路203及び右モータ電力増幅回路204を含み、振動システム3は、左振動システム301及び右振動システム302を含み、触感システム4は、左触感システム401及び右触感システム402を含む。
【0052】
触覚フィードバックシステムが動作する場合、AR/VA信号における一部の信号は、通常のステレオ通路によってMCUコントローラ101に伝送され、MCUコントローラ101によって処理された後に第1信号を得、次に第1チッププロセッサ102に送信し、オーディオ信号を得、最後に左オーディオ電力増幅回路201により電力増幅された左チャネルオーディオ信号は、左振動システム301に送信され、右オーディオ電力増幅回路202により電力増幅された右チャネルオーディオ信号は、右振動システム302に送信される。触覚フィードバックシステムは、触覚フィードバックスイッチ又は強度調整スイッチをさらに含み、ゲーム又は音楽プロセスにおいて、触覚フィードバックスイッチ又は強度調整スイッチをオンにし、AR/VA信号における低周波信号は、低周波強調制御通路によりMCUコントローラ101に伝送され、MCUコントローラ101によって処理された後、第2信号を得、次に第2チッププロセッサ103に送信し、触感信号を得る。左モータ触感信号と右モータ触感信号は、それぞれ左モータ電力増幅回路203及び右モータ電力増幅回路204により電力増幅され、さらにそれぞれ左触感システム401及び右触感システム402に伝送され、最後にユーザの皮膚に伝達され、触覚フィードバック効果を果たす。本実施例において、振動システム3と触感システム4は、独立した電力増幅であり、個別にフィードバックすることができる。
【0053】
触覚フィードバックシステムは、メモリをさらに含み、メモリ内には、触覚フィードバック効果ライブラリ及びゲーム音楽ファイル等が記憶され、チッププロセッサは、既存の技術における応用技術が成熟しかつ広く応用されたDSPチップ(DSP:Digital Signal Processing、デジタル信号処理技術)を採用し、かつ電力増幅回路20は、いずれも既存の技術における設計、応用が成熟した回路設計であるため、ここでは説明を省略する。
【0054】
別の実施形態において、図1及び図13に示すように、振動システム3及び触感システム4は直列に接続され、触覚フィードバックシステムは、触感システム4と並列に接続されるコンデンサをさらに含み、制御処理アセンブリ10は、MCUコントローラ101、及び信号がMCUコントローラ101に接続される信号処理アセンブリ104を含み、電力増幅回路20は、信号処理アセンブリ104と振動システム3とに電気的に接続されるオーディオ電力増幅回路20を含み、振動システム3は、オーディオ電力増幅回路20に電気的に接続され、ここで、MCUコントローラ101は、AR/VR信号を受信して処理して、第1信号及び第2信号を得るために用いられ、信号処理アセンブリ104は、第1信号及び第2信号を受信して処理して混合波信号を得るために用いられ、混合波信号は、第1信号に対応するオーディオ信号、及び第2オーディオに対応する触感信号を含み、オーディオ電力増幅回路20は、混合波信号に電力増幅処理を行ために用いられ、増幅後の混合波信号は、振動システム3及び触感システム4に順次に伝送される。
【0055】
具体的には、触覚フィードバックシステムは、触覚フィードバックスイッチ又は強度調整スイッチをさらに含み、信号処理アセンブリ104は、混波器1041及び第3チッププロセッサ1042を含む。ゲーム又は音楽プロセスにおいて、触覚フィードバックスイッチ又は強度調整スイッチをオンにし、AR/VA信号における部分信号は、通常のステレオ通路によってMCUコントローラ101に伝送され、ここで、低周波信号は、低周波強調制御通路によりMCUコントローラ101に伝送され、第1信号及び第2信号をそれぞれ得、かつ第1信号及び第2信号を処理アセンブリ104に送信し、処理アセンブリ104は第1信号及び第2信号を処理して、オーディオ信号及び触感信号をそれぞれ得、かつオーディオ信号及び触感信号を混合して混合波信号を得、混合波信号は、左混合波信号及び右混合波信号を含み、最後に左オーディオ電力増幅回路201により電力増幅された後の左混合波信号を左振動システム301に送信され、右オーディオ電力増幅回路202により電力増幅された後の右混合波信号を右振動システム302に伝送し、左振動システム301は、左触感システムに直列に接続され、右振動システム302は、右触感システムに直列に接続され、振動システム3及び触感システム4の共通電力増幅を実現し、コンデンサは、第1コンデンサ501及び第2コンデンサ502を含み、左触感システム401と第1コンデンサ501は、並列的に接続され、右触感システム402と第2コンデンサ502は、並列的に接続され、ローパスの効果を達成することができる。
【0056】
さらに、図9~10に示すように、AR/VR信号を処理して、電力増幅回路20にオーディオ信号及び触感信号を出力することは、AR/VR信号に基づいて、触覚フィードバック信号効果ライブラリを呼び出し、触感信号を得ることを含み、触感信号は、80ヘルツより小さい。
【0057】
具体的には、AR/VR信号のコンテンツは、MCUコントローラ101に伝送され、MCUコントローラ101は、AR/VR信号のコンテンツの特徴信号に基づいて、触覚フィードバック信号効果ライブラリを呼び出し、触覚フィードバック信号効果ライブラリにおける効果信号とマッチングし、第2信号を得た後、MCUコントローラ101は、さらに第1信号と第2信号を出力する。人の頭において周波数が80Hz以下である信号の体験効果が最もよく、80Hzより大きい信号は、人の頭の体感に対して非常に不快を与えるため、本発明の触感信号は、80Hzより小さい。
【0058】
本発明の実施例においてAR/VRメガネを提供し、図14に示すように、レンズ枠200及びレンズ枠200に設置される上記触覚フィードバックシステム(図示せず)を含み、触覚フィードバックシステムは、上述した多機能フィードバック装置100を含む。
【0059】
具体的には、レンズ枠200は、それぞれ左取付足及び右取付足を含み、それぞれ多機能フィードバック装置100が実装され、ここで、左振動システム301及び左触感システム401は、左取付足に実装され、右振動システム302及び右触感システム402は、右取付足に実装され、2つの取付足の多機能フィードバック装置100における触感材43は、いずれも内側に位置し、ユーザは、本発明のAR/VRメガネを装着し、触感信号が生成した場合、駆動部41は、触感材43が振動するように駆動することができ、触感材43は推力を生成して皮膚に伝達し、人の頭における振動によりリマインダーを実現してもよく、また音声によりリマインダーしてもよく、多様な需要を満たすことができる。
【0060】
以上は本発明の実施形態に過ぎず、当業者であれば本発明の思想を逸脱することなく改良を加えることができるが、これらは全て本発明の保護範囲に属すると指摘すべきだ。
図1
図2
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図8
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図10
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【国際調査報告】