IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エーエーシー テクノロジーズ (ナンジン) カンパニーリミテッドの特許一覧

特表2025-501796触覚フィードバックに基づく超低周波音響効果補償システム及び方法、記憶媒体
<>
  • 特表-触覚フィードバックに基づく超低周波音響効果補償システム及び方法、記憶媒体 図1
  • 特表-触覚フィードバックに基づく超低周波音響効果補償システム及び方法、記憶媒体 図2
  • 特表-触覚フィードバックに基づく超低周波音響効果補償システム及び方法、記憶媒体 図3
  • 特表-触覚フィードバックに基づく超低周波音響効果補償システム及び方法、記憶媒体 図4
  • 特表-触覚フィードバックに基づく超低周波音響効果補償システム及び方法、記憶媒体 図5
  • 特表-触覚フィードバックに基づく超低周波音響効果補償システム及び方法、記憶媒体 図6
  • 特表-触覚フィードバックに基づく超低周波音響効果補償システム及び方法、記憶媒体 図7
  • 特表-触覚フィードバックに基づく超低周波音響効果補償システム及び方法、記憶媒体 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-24
(54)【発明の名称】触覚フィードバックに基づく超低周波音響効果補償システム及び方法、記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04R 3/00 20060101AFI20250117BHJP
【FI】
H04R3/00 310
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023532175
(86)(22)【出願日】2023-03-15
(85)【翻訳文提出日】2023-05-25
(86)【国際出願番号】 CN2023081643
(87)【国際公開番号】W WO2024138885
(87)【国際公開日】2024-07-04
(31)【優先権主張番号】202211729289.1
(32)【優先日】2022-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522237667
【氏名又は名称】エーエーシー テクノロジーズ (ナンジン) カンパニーリミテッド
【氏名又は名称原語表記】AAC Technologies (Nanjing) Co., Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】黄興志
(72)【発明者】
【氏名】宋威
(72)【発明者】
【氏名】湯▲ウィン▼
(72)【発明者】
【氏名】毛路斌
(72)【発明者】
【氏名】令狐栄林
(72)【発明者】
【氏名】馬杰
【テーマコード(参考)】
5D220
【Fターム(参考)】
5D220AA41
5D220AB04
(57)【要約】
【要約】
本発明は、触覚フィードバックに基づく超低周波音響効果補償システム及び方法、記憶媒体を提供する。触覚フィードバックに基づく超低周波音響効果補償システムは、ユーザーの超低周波音響効果補償操作を感知し、前記超低周波音響効果補償操作が感知されると制御命令を出力する応答モジュールと、前記制御命令の制御に基づいて再生待ちのオーディオ信号を処理し、前記オーディオ信号から超低周波信号を取得する処理モジュールと、前記超低周波信号の駆動に基づいて対応する振動を発生する振動モジュールと、を備える。本発明は、ユーザーの脳に仮想の超低周波強化効果を発生し、従来技術においてユーザーが携帯電話で音楽を聴いたりビデオを見たりする際に、100Hz以下の低周波帯域が多く失われるという欠点を補い、ユーザーのオーディオおよびビジュアル体験を大幅に向上する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
触覚フィードバックに基づく超低周波音響効果補償システムであって、
ユーザーの超低周波音響効果補償操作を感知し、前記超低周波音響効果補償操作が感知されると制御命令を出力する応答モジュールと、
前記制御命令の制御に基づいて再生待ちのオーディオ信号を処理し、前記オーディオ信号から超低周波信号を取得する処理モジュールと、
前記超低周波信号の駆動に基づいて対応する振動を発生する振動モジュールと、を備えることを特徴とする超低周波音響効果補償システム。
【請求項2】
前記処理モジュールは、処理チップと、電力増幅器とを備え、
前記処理チップには、ローパスフィルタが搭載され、前記処理チップは、前記制御命令の制御に基づいて前記ローパスフィルタにより再生待ちのオーディオ信号に対してローパスフィルタリングを行い、前記オーディオ信号から超低周波信号を取得し、
前記電力増幅器は、前記超低周波信号を増幅して前記振動モジュールに送信する、ことを特徴とする請求項1に記載の超低周波音響効果補償システム。
【請求項3】
前記処理モジュールは、処理チップと、ローパスフィルタ回路とを備え、
前記処理チップは、前記制御命令の制御に基づいて再生待ちのオーディオ信号を取得し、
前記ローパスフィルタ回路は、前記処理チップからの前記オーディオ信号に対してローパスフィルタリングを行い、前記オーディオ信号から超低周波信号を取得し、前記超低周波信号を前記振動モジュールに送信する、ことを特徴とする請求項1に記載の超低周波音響効果補償システム。
【請求項4】
前記処理モジュールは、前処理ユニットと、処理チップと、電力増幅器とを備え、
前処理ユニットは、前記制御命令の制御に基づいて再生待ちのオーディオ信号から予め設定された類型のターゲット信号を識別および抽出して超低周波信号とし、
前記処理チップは、前記前処理ユニットから前記超低周波信号を取得し、
電力増幅器は、前記処理チップからの前記超低周波信号を増幅して前記振動モジュールに送信する、ことを特徴とする請求項1に記載の超低周波音響効果補償システム。
【請求項5】
前記超低周波信号は、モノラル信号又は2チャネル信号であり、且つ前記超低周波信号が2チャネル信号である場合、前記超低周波信号は、左超低周波サブ信号及び右超低周波サブ信号を含み、前記振動モジュールは、左振動ユニット及び右振動ユニットを含み、
前記左振動ユニットは、前記左超低周波サブ信号の駆動に基づいて対応する振動を発生し、前記右振動ユニットは、前記右超低周波サブ信号の駆動に基づいて対応する振動を発生する、ことを特徴とする請求項2~4のいずれか一項に記載の超低周波音響効果補償システム。
【請求項6】
超低周波音響効果補償システムに利用される触覚フィードバックに基づく超低周波音響効果補償方法であって、
前記超低周波音響効果補償システムは、応答モジュールと、処理モジュールと、振動モジュールとを備え、
前記超低周波音響効果補償方法は、
前記応答モジュールが、ユーザーの超低周波音響効果補償操作を感知し、前記超低周波音響効果補償操作が感知されると制御命令を出力することと、
前記処理モジュールが、前記制御命令の制御に基づいて再生待ちのオーディオ信号を処理し、前記オーディオ信号から超低周波信号を取得することと、
前記振動モジュールが、前記超低周波信号の駆動に基づいて対応する振動を発生することを含む、ことを特徴とする超低周波音響効果補償方法。
【請求項7】
前記処理モジュールは、処理チップと、電力増幅器とを備え、
前記処理チップには、ローパスフィルタが搭載され、
前記処理モジュールが、前記制御命令の制御に基づいて再生待ちのオーディオ信号を処理し、前記オーディオ信号から超低周波信号を出力することは、
前記処理チップが、前記制御命令の制御に基づいて前記ローパスフィルタにより再生待ちのオーディオ信号に対してローパスフィルタリングを行い、前記オーディオ信号から超低周波信号を取得することと、
前記電力増幅器が、前記超低周波信号を増幅して前記振動モジュールに送信することとを含む、ことを特徴とする請求項6に記載の超低周波音響効果補償方法。
【請求項8】
前記処理モジュールは、処理チップと、ローパスフィルタ回路とを備え、
前記処理モジュールが、前記制御命令の制御に基づいて再生待ちのオーディオ信号を処理し、前記オーディオ信号から超低周波信号を取得することは、
前記処理チップが、前記制御命令の制御に基づいて再生待ちのオーディオ信号を取得することと、
前記ローパスフィルタ回路が、前記処理チップからの前記オーディオに対してローパスフィルタリングを行い、前記オーディオ信号から超低周波信号を取得し、前記超低周波信号を前記振動モジュールに送信することとを含む、ことを特徴とする請求項6に記載の超低周波音響効果補償方法。
【請求項9】
前記処理モジュールは、前処理ユニットと、処理チップと、電力増幅器とを備え、
前記処理モジュールが、前記制御命令の制御に基づいて再生待ちのオーディオ信号を処理し、前記オーディオ信号から超低周波信号を取得することは、
前記前処理ユニットが、前記制御命令の制御に基づいて再生待ちのオーディオ信号から予め設定された類型のターゲット信号を識別及び抽出して超低周波信号とすることと、
前記処理チップが、前記前処理ユニットから前記超低周波信号を取得することと、
前記電力増幅器が、前記処理チップからの前記超低周波信号を増幅して前記振動モジュールに送信することとを含む、ことを特徴とする請求項6に記載の超低周波音響効果補償方法。
【請求項10】
前記超低周波信号は、モノラル信号又は2チャネル信号であり、且つ前記超低周波信号が2チャネル信号である場合、前記超低周波信号は、左超低周波サブ信号及び右超低周波サブ信号を含み、前記振動モジュールは、左振動ユニット及び右振動ユニットを含み、
前記振動モジュールが、前記超低周波信号の駆動に基づいて対応する振動を発生することは、
前記左振動ユニットが、前記左超低周波サブ信号の駆動に基づいて対応する振動を発生することと、
前記右振動ユニット在前記右超低周波サブ信号の駆動に基づいて対応する振動を発生することとを含む、ことを特徴とする請求項7~請求項9のいずれか一項に記載の超低周波音響効果補償方法。
【請求項11】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、コンピュータプログラムが記憶され、
前記コンピュータプログラムが制御及びプロセッサによって呼び出されると、請求項6~請求項10のいずれか一項に記載の超低周波音響効果補償方法を実行する、ことを特徴とする記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、触覚フィードバック技術分野に関し、特に触覚フィードバックに基づく超低周波音響効果補償システム及び方法、記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術において、携帯電話のSPK(speaker、スピーカー)では、その共振周波数は通常500Hz程度であり、100Hz以下の低周波帯域のオーディオ信号は完全にSPKで再生することができず、ユーザーが携帯電話を通じて音楽を聴いたり動画を見たりする際に、100Hz以下の超低周波帯域が多く失われ、ユーザーのオーディオおよびビジュアル体験に大きく影響する。
【0003】
そのため、低周波帯域のオーディオ信号の再生方式を設計する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
関連技術における低周波帯域のオーディオ信号をSPKで再生できないことに起因するユーザーのオーディオおよびビジュアル体験が良くないという問題を解決するために、本発明は、触覚フィードバックに基づく超低周波音響効果補償システム及び方法、記憶媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の技術的問題を解決するために、本発明の実施例の第1観点は、ユーザーの超低周波音響効果補償操作を感知し、超低周波音響効果補償操作が感知されると制御命令を出力する応答モジュールと、制御命令の制御に基づいて再生待ちのオーディオ信号を処理し、オーディオ信号から超低周波信号を取得する処理モジュールと、超低周波信号の駆動に基づいて対応する振動を発生する振動モジュールとを備える触覚フィードバックに基づく超低周波音響効果補償システムを提供する。
【0006】
本発明の実施例は、第2観点は、応答モジュールが、ユーザーの超低周波音響効果補償操作を感知し、超低周波音響効果補償操作が感知されると制御命令を出力することと、処理モジュールが、制御命令の制御に基づいて再生待ちのオーディオ信号を処理し、オーディオ信号から超低周波信号を取得することと、振動モジュールが、超低周波信号の駆動に基づいて対応する振動を発生することを含む、触覚フィードバックに基づく超低周波音響効果補償方法を提供する。
【0007】
本発明の実施例の第3観点は、コンピュータプログラムが記憶され、コンピュータプログラムが制御及びプロセッサによって呼び出されると、第2観点に記載の超低周波音響効果補償方法を実行する、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【発明の効果】
【0008】
上記の記載から、従来技術に比較して、本発明は、以下のような効果を有する。
【0009】
応答モジュール、処理モジュール及び振動モジュールが共同で触覚フィードバックに基づく超低周波音響効果補償システムを構成する。実際の応用において、応答モジュールは、ユーザーの超低周波音響効果補償操作を感知し、超低周波音響効果補償操作が感知されると制御命令を出力し、その後、処理モジュールは、当該制御命令の制御に基づいて再生待ちのオーディオ信号を処理し、オーディオ信号から超低周波信号を取得し、最後に、振動モジュールは、当該超低周波信号の駆動に基づいて対応する振動を発生する。発生された振動は、ユーザーの身体(例えば掌、頬等)を介してユーザーの脳に伝達された後、仮想の超低周波強化効果を発生し、従来技術においてユーザーが携帯電話で音楽を聴いたりビデオを見たりする際に100Hz以下の低周波帯域が多く失われるという欠点を補い、ユーザーのオーディオおよびビジュアル体験を大幅に向上する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
関連技術または本発明の実施形態における技術の解決策をより明確に説明するために、以下、関連技術または本発明の実施形態の説明で使用する添付図面について簡単に説明する。なお、以下の説明における添付図面は、本発明の実施形態の一部に過ぎずすべてではないことは明らかであり、当業者の創造の努力なしに他の図面を得ることができる。
【0011】
図1】携帯電話のSPKの周波数応答曲線である。
図2】本発明の実施例に係る超低周波音響効果補償システムの原理図である。
図3】本発明の実施例に係る超低周波音響効果補償システムの第1種ブロック図である。
図4】本発明の実施例に係る超低周波音響効果補償システムの第2種ブロック図である。
図5】本発明の実施例に係る超低周波音響効果補償システムの第3種ブロック図である。
図6】本発明の実施例に係る超低周波音響効果補償システムの第4種ブロック図である。
図7】本発明の実施例に係る超低周波音響効果補償方法のフローチャートである。
図8】本発明の実施例に係るコンピュータ読み取り可能な記憶媒体のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の目的、技術的解決策及び利点をより明白かつ理解しやすくするために、以下、本願の実施形態及び添付図面を参照して本発明を明確かつ詳細に説明する。明細書において、同一又は類似の符号は、同一又は類似の構成要素又は同一又は類似の機能を有する構成要素を示す。以下に説明する本発明の実施形態は、本発明を解釈することのみを目的としており、本発明を限定することを意図していない。すなわち、本発明の実施形態に基づいて当業者が創造的労働を伴わずに得られる他のすべての実施形態も、本願の保護範囲内にあることを理解されたい。さらに、以下に説明する本発明の様々な実施形態に関わる技術的特徴は、それらの間に矛盾を生じさせない限り、互いに組み合わせることができる。
【0013】
図1は、携帯電話SPKの周波数応答曲線であり、携帯電話SPKの共振周波数は、通常500Hz程度(図1の実線で示すように)であり、100Hz以下の低周波帯域(図1の破線で示すように)のオーディオ信号は完全にSPKで再生することができず、ユーザーが携帯電話を通じて音楽を聴いたり動画を見たりする際に、100Hz以下の超低周波帯域が多く失われ、ユーザーのオーディオおよびビジュアル体験に大きく影響する。そのため。本発明の実施例は、触覚フィードバックに基づく超低周波音響効果補償システムを提供する。前記超低周波音響効果補償システムは、従来技術において、ユーザーが携帯電話で音楽を聴いたりビデオを見たりする際に、100Hz以下の低周波帯域が多く失われるという欠点を補う。以下、前記超低周波音響効果補償システムについて詳細に説明する。
【0014】
図2は、本発明の実施例に係る超低周波音響効果補償システムの原理図である。前記超低周波音響効果補償システムは、応答モジュール100、処理モジュール200及び振動モジュール300を備える。応答モジュール100は、ユーザーの超低周波音響効果補償操作を感知し、超低周波音響効果補償操作が感知されると制御命令を出力する。処理モジュール200は、制御命令の制御に基づいて再生待ちのオーディオ信号を処理することで、オーディオ信号から超低周波信号を取得する。振動モジュール300は、超低周波信号の駆動に基づいて対応する振動を発生する。
【0015】
なお、本発明の実施例では、応答モジュール100、処理モジュール200及び振動モジュール300が共同で触覚フィードバックに基づく超低周波音響効果補償システムを構成する。実際の応用において、応答モジュール100は、ユーザーの超低周波音響効果補償操作を感知し、超低周波音響効果補償操作が感知されると制御命令を出力する。その後、処理モジュール200は、当該制御命令の制御に基づいて再生待ちのオーディオ信号を処理し、オーディオ信号から超低周波信号を取得する。最後に、振動モジュール300は、当該超低周波信号の駆動に基づいて対応する振動を発生し、発生される振動は、ユーザーの身体(例えば掌、頬等)を介してユーザーの脳に伝達された後、仮想の超低周波強化効果を発生し、従来技術においてユーザーが携帯電話で音楽を聴いたりビデオを見たりする際に、100Hz以下の低周波帯域が多く失われるという欠点を補い、ユーザーのオーディオおよびビジュアル体験を大幅に向上する。
【0016】
いくつかの実施形態において、図3~6の超低周波音響効果補償システム不同のブロック図に示すように、応答モジュール100は、携帯電話コンテンツインターフェース110及び制御命令ユニット120を備える。携帯電話コンテンツインターフェース110は、携帯電話画面内に表現されるインターフェースとして理解することができ、様々な動画類APP、音楽類APPに関連するインターフェースを含むが、これに限定されず、携帯電話コンテンツインターフェース110に超低周波音響効果補償スイッチ111をフローティング設置することができる。ユーザーが超低周波の強化効果を取得する必要がある場合、超低周波音響効果補償スイッチ111によりタッチ操作で超低周波音響効果補償機能をオン/オフしもよく、ひいては超低周波音響効果の補償強度を調整してもよい。例えば、超低周波音響効果補償スイッチ111をクリックすることで、超低周波音響効果補償機能をオン/オフするか、又は超低周波音響効果補償スイッチ111をスライドすることで、超低周波音響効果の補償強度を調整することができる。ユーザーの超低周波音響効果補償スイッチ111に対するこれらのタッチ操作は、前記超低周波音響効果補償操作であり、ユーザーが超低周波音響効果補償スイッチ111に対してタッチ操作(ユーザーの超低周波音響効果補償操作が感知された後)を行った後、制御命令ユニット120はこれに基づいて対応する制御命令を生成し、生成された制御命令を処理モジュール200に送信する。更に、処理モジュール200は、制御命令ユニット120からの制御命令を受信した後、当該制御命令の制御に基づいて所定の形態でオーディオ信号から超低周波信号を取得し、取得された超低周波信号を振動モジュール300に送信することで、振動モジュール300が超低周波信号の駆動に基づいて対応する振動を発生し、発生された振動は、ユーザーの身体を介してユーザーの脳に伝達される。
【0017】
いくつかの実施形態において、図3の超低周波音響効果補償システムの第1種ブロック図に示すように、処理モジュール200は、処理チップ210及び電力増幅器(即ち、図3の超低周波アンプ220)を備える。処理チップ210には、ローパスフィルタ211が予め搭載され、制御命令の制御に基づいてローパスフィルタ211を介して再生待ちのオーディオ信号に対してローパスフィルタリングを行い、オーディオ信号から超低周波信号を取得する。超低周波アンプ220は、処理チップ210からの超低周波信号を増幅して振動モジュール300に送信する。本実施形態において、ローパスフィルタ211のカットオフ周波数は100Hzである。
【0018】
1つの実施形態として、図4の超低周波音響効果補償システムの第2種ブロック図に示すように、処理モジュール200は、処理チップ210及びローパスフィルタ回路230を備える。処理チップ210は、制御命令の制御に基づいて再生待ちのオーディオ信号を取得する。ローパスフィルタ回路230は、処理チップ210からのオーディオ信号に対してローパスフィルタリングを行い、オーディオ信号から超低周波信号を取得し、超低周波信号を振動モジュール300に送信する。本実施形態において、ローパスフィルタ回路230のカットオフ周波数は100Hzである。なお、本実施形態と前の実施形態は、共にオーディオ信号に対してローパスフィルタリングを行うことで超低周波信号を取得するが、本実施形態のローパスフィルタリングは、ハードウェア回路フィルタリング、即ち、処理チップ210の外部に別個のローパスフィルタ回路230が設けられる。これは、前の実施形態における処理チップ210にローパスフィルタ211を統合したものとは異なる。また、他の実施形態において、ローパスフィルタ回路230を振動モジュール300に統合してもよいが、これに限定されるものではない。
【0019】
1つの実施形態として、図5の超低周波音響効果補償システムの第3種ブロック図に示すように、処理モジュール200は、前処理ユニット240、処理チップ210及び電力増幅器(即ち、図5の超低周波アンプ220)を備える。前処理ユニット240は、制御命令の制御に基づいて再生待ちのオーディオ信号から予め設定された類型のターゲット信号(例えばタッピング音等の特殊なビート信号)を識別および抽出して超低周波信号とする。処理チップ210は、前処理ユニット240から超低周波信号を取得する。超低周波アンプ220は、処理チップ210からの超低周波信号を増幅して振動モジュール300に送信する。このように、本実施形態は前の2つの実施形態とは異なり、本実施形態では、オーディオ信号に対してローパスフィルタリングを行うことで超低周波信号を取得するものではなく、オーディオ信号から予め設定された類型のターゲット信号を識別および抽出し、抽出した予め設定された類型のターゲット信号を超低周波信号とし、超低周波強化効果を更に高めることができる。
【0020】
1つの実施形態として、図6の超低周波音響効果補償システムの第4種ブロック図に示すように、超低周波信号は、モノラル信号であってもよく、2チャネル信号であってもよい。超低周波信号が2チャネル信号である場合、左超低周波サブ信号及び右超低周波サブ信号を含む。この場合、超低周波アンプ220は、左超低周波サブ信号を増幅する左超低周波アンプ221、及び右超低周波サブ信号を増幅する右超低周波アンプ222を含む。振動モジュール300は、左振動ユニット310及び右振動ユニット320を含み、左振動ユニット310は、左超低周波サブ信号の駆動に基づいて対応する振動を発生し、右振動ユニット320は、右超低周波サブ信号に基づいて対応する振動を発生する。
【0021】
なお、上記の実施形態は、本発明の好ましい実施例に過ぎず、唯一に限定するものではない。当業者であれば、本発明の実施例に基づいて、必要に応じて柔軟に設定することも可能である。また、図3~6に示す超低周波音響効果補償システムの異なるブロック図からわかるように、本発明の実施例は、超低周波の強化、再生機能を有するとともに、通常のステレオ再生も有する。図3~6の実線矢印は全て超低周波強化チャンネルを表し、破線矢印は全て通常のステレオチャンネルを表す。本発明の実施例において、通常のステレオについては説明を省略する。
【0022】
図7は、本発明の実施例に係る超低周波音響効果補償方法のフローチャートである。本発明の実施例は、更に、触覚フィードバックに基づく超低周波音響効果補償方法を提供し、当該超低周波音響効果補償方法は、前記超低周波音響効果補償システムに利用され、且つ当該超低周波音響効果補償方法は、以下のステップ701~703を含む。
【0023】
ステップ701、応答モジュールがユーザーの超低周波音響効果補償操作を感知し、超低周波音響効果補償操作が感知されると制御命令を出力する。
【0024】
本発明実施例において、ユーザーが超低周波強化効果を取得する必要がある場合、所定の超低周波音響効果補償操作を行う。応答モジュール100は、ユーザーの超低周波音響効果補償操作を感知し、超低周波音響効果補償操作が感知されると制御命令を出力する。
【0025】
ステップ702、処理モジュールは、制御命令の制御に基づいて再生待ちのオーディオ信号を処理し、オーディオ信号から超低周波信号を取得する。
【0026】
本発明実施例において、応答モジュール100が制御命令を出力した後、処理モジュール200は、制御命令の制御に基づいて再生待ちのオーディオ信号を処理し、オーディオ信号から超低周波信号を取得し、取得された超低周波信号を振動モジュール300に送信する。
【0027】
ステップ703、振動モジュールは、超低周波信号の駆動に基づいて対応する振動を発生する。
【0028】
本発明の実施例において、処理モジュール200が超低周波信号を取得した後、振動モジュール300は、当該超低周波信号の駆動に基づいて対応する振動を発生し、発生された振動がユーザーの身体を介してユーザーの脳に伝達された後、仮想の超低周波強化効果を発生し、従来技術においてユーザーが携帯電話で音楽を聴いたりビデオを見たりする際に、100Hz以下の低周波帯域が多く失われるという欠点を補い、ユーザーのオーディオおよびビジュアル体験を大幅に向上する。また、超低周波音響効果補償方法の説明については、上記の超低周波音響効果補償システムの関連説明を参照することができるため、本発明の実施例では説明を省略する。
【0029】
図8は、本発明の実施例に係るコンピュータ読み取り可能な記憶媒体のブロック図である。本発明の実施例は、更に、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体800を提出し、当該コンピュータ読み取り可能な記憶媒体800には、コンピュータプログラム810が記憶され、当該コンピュータプログラム810が制御及びプロセッサによって呼び出されると、本発明の実施例に係る前記超低周波音響効果補償方法を実行する。
【0030】
本明細書に開示された実施例について説明される方法又はアルゴリズムのステップは、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュール、又は両方の組み合わせで実行することができる。ソフトウェアモジュールは、ランダムメモリ(RAM)、メモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、電気的にプログラム可能なROM、電気的に消去可能なプログラム可能なROM、レジスタ、ハードディスク、取り外し可能なディスク、CD-ROM、又は当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体に配置することができる。
【0031】
上記の実施例において、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェアまたはそれらの任意の組み合わせによって全部又は部分的に実現することができる。ソフトウェアを用いて実現する場合、その全部または一部をコンピュータプログラム製品の形態で実現することができる。コンピュータプログラム製品は、1つ又は複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータで前記コンピュータプログラム命令をロード及び実行する時に、本発明の上記のプロセスまたは機能が全部又は部分的に発生される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータ ネットワーク、又はその他のプログラム可能なデバイスである。コンピュータ命令は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納されてもよく、1つのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体から他のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に送信されてもよい。例えば、コンピュータ命令は、1つのウェブサイトサイト、コンピュータ、サーバ又はデータセンターから有線 (例えば、同軸ケーブル、光ファイバー、デジタル加入者回線)又は無線(例えば赤外線、ワイヤレス、マイクロ波等)で他のウェブサイトサイト、コンピュータ、サーバ又はデータセンターに送信されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、コンピュータアクセスできる任意の使用可能な媒体又は1つ又は複数の使用可能な媒体で統合されるサーバ、データセンター等のデータ記憶装置であってもよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(フロッピーディスク、ハードディスク、磁気テープ)、光学媒体(例えば、DVD)、又は半半導体媒体(例えばソリッドステートディスクSolid State Disk)等であってもよい。
【0032】
なお、本発明の各実施例は、各実施例が他の実施例と異なる点に着目して順次説明されており、各実施形態の同一・類似部分については、互いに参照すれば十分であることに留意されたい。製品実施形態については、方法類の実施例と類似しているため説明が簡略化されており、関連する部分は方法実施例を参照すればよい。
【0033】
なお、本発明において、第1及び第2等といった関係用語は、1つの実体または操作を別のものと区別するためにのみ使用され、これらの実体または操作の間のそのような実際の関係または順序を必ずしも要求または暗示しないことに留意されたい。また、用語「備える」、「含む」又はその他の変形は、非排他的に含めることを意図し、一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置が、それらの要素だけでなく、明示的に記載されていない他の要素を含むとともに、これらのプロセス、方法、物品又は装置が固有する要素も含む。さらなる限定が場合、「......を含む」によって定義される要素は、当該要素を含むプロセス、方法、物品又は装置における追加の同一要素の存在を排除するものではない。
【0034】
開示された実施例の上記の説明により、当業者は、本発明を実施または使用することができる。これらの実施例に対する様々な修正は当業者には明らかであり、本発明の内容で定義された一般原理は、本願の内容の精神または範囲から逸脱することなく、他の実施例で実施することができる。従って、本発明の内容は、本発明に示されるこれらの実施例に限定されるものではなく、本発明に開示される原理および新規な特徴と一致する最も広い範囲に属するものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】