(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-24
(54)【発明の名称】エアバッグ型力覚フィードバック装置及び力覚フィードバック方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/01 20060101AFI20250117BHJP
A63F 13/285 20140101ALI20250117BHJP
【FI】
G06F3/01 560
A63F13/285
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023532244
(86)(22)【出願日】2023-01-17
(85)【翻訳文提出日】2023-05-25
(86)【国際出願番号】 CN2023072719
(87)【国際公開番号】W WO2024138814
(87)【国際公開日】2024-07-04
(31)【優先権主張番号】202211735146.1
(32)【優先日】2022-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523182360
【氏名又は名称】エーエーシー アコースティック テクノロジーズ (シャンハイ) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100199819
【氏名又は名称】大行 尚哉
(74)【代理人】
【識別番号】100087859
【氏名又は名称】渡辺 秀治
(72)【発明者】
【氏名】李雲童
(72)【発明者】
【氏名】謝兵
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA08
5E555BA90
5E555BB40
5E555BC04
5E555DA24
5E555DD06
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】本発明には、力覚フィードバック装置が提供される。
【解決手段】力覚フィードバック装置は、支持台と、エアバッグと、ボタンと、エアポンプとを備え、前記支持台には、それを貫通するエアガイド穴が設けられ、前記エアバッグには、ガス注入穴が設けられ、前記エアバッグが前記支持台の片側に貼り付けられるように設けられ、前記ボタンは、前記エアバッグの前記支持台から離れた側に固定され、前記エアポンプは前記支持台の前記エアバッグから離れた側に固定され、前記エアポンプの出力端は前記エアガイド穴を貫通して前記エアバッグに固定接続され、かつ前記ガス注入穴穴を通じて前記エアバッグと密封導通を形成する。従来技術と比べて、本発明は、エアバッグの内部ガスの制御とガイド構造によって異なる方向に異なる作用力を生じさせることができ、また、エアバッグの体積を制御することで、力覚フィードバックをより細かく制御できるとともに、エアバッグの体積変化による力がより連続的になる。歯車などの装置と比べて、よりスムーズになり、体験がよりよくなる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持台と、エアバッグと、ボタンと、エアポンプとを備え、
前記支持台には、それを貫通するエアガイド穴が設けられ、
前記エアバッグには、ガス注入穴が設けられ、前記エアバッグが前記支持台の片側に貼り付けられるように設けられ、
前記ボタンは、前記エアバッグの前記支持台から離れた側に固定され、
前記エアポンプは前記支持台の前記エアバッグから離れた側に固定され、前記エアポンプの出力端は前記エアガイド穴を貫通して前記エアバッグに固定接続され、かつ前記ガス注入穴を通じて前記エアバッグと密封導通を形成する、
ことを特徴とする力覚フィードバック装置。
【請求項2】
前記力覚フィードバック装置は、前記支持台と前記ボタンとの間に位置し、かつ前記支持台と前記ボタンとを接続するガイドユニットをさらに備え、前記ボタンと前記ガイドユニットは回転接続または摺動接続を形成する、
ことを特徴とする請求項1に記載の力覚フィードバック装置。
【請求項3】
前記ガイドユニットは、前記支持台の前記ボタンに近い側に固定された複数のガイドパイプと、前記ボタンの前記支持台に近い側に固定された複数のガイドポストと、を備え、各前記ガイドポストがそのうちの1つの前記ガイドパイプに差し込まれて摺動ペアを形成し、
前記ガイドパイプは、前記エアバッグを取り囲むように設けられ、かつ前記支持台及び前記ボタンとともに、前記エアバッグの膨張方向を制御するガイド空間を形成する、
ことを特徴とする請求項2に記載の力覚フィードバック装置。
【請求項4】
前記エアバッグは、前記ガス注入穴が設けられたコアエアバッグと、少なくとも1つの補助エアバッグとを備え、前記コアエアバッグの体積が前記補助エアバッグよりも大きく、前記コアエアバッグと前記補助エアバッグはいずれも前記エアポンプとの間に、前記エアバッグと前記エアポンプとの導通または閉鎖を制御するバルブ構造が設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の力覚フィードバック装置。
【請求項5】
前記エアバッグは、コアエアバッグと、少なくとも1つの補助エアバッグとを備え、前記コアエアバッグの体積が前記補助エアバッグよりも大きく、前記コアエアバッグと前記補助エアバッグの表面には、いずれも前記ガス注入穴が設けられ、かつ前記コアエアバッグと前記補助エアバッグはいずれも異なる前記エアガイド穴を介して前記エアポンプの出力端と密封連通を形成する、
ことを特徴とする請求項1に記載の力覚フィードバック装置。
【請求項6】
前記エアバッグは複数あり、各前記エアバッグの表面には、いずれも前記ガス注入穴が設けられ、各前記エアバッグは異なる前記エアガイド穴を介して前記エアポンプの出力端と密封連通を形成する、
ことを特徴とする請求項1に記載の力覚フィードバック装置。
【請求項7】
前記エアバッグは、弾性材料で製造される弾性部と、前記弾性部から前記ボタン方向へ延びる剛性部とを備え、前記剛性部が前記ボタンに固定接続される、
ことを特徴とする請求項1に記載の力覚フィードバック装置。
【請求項8】
前記エアバッグは、弾性材料で製造される弾性部と、前記弾性部の両側からそれぞれ延びる第1剛性部及び第2剛性部とを備え、前記第1剛性部が前記ボタンとして機能し、前記第2剛性部が前記支持台として機能し、かつ前記エアポンプに接続される、
ことを特徴とする請求項1に記載の力覚フィードバック装置。
【請求項9】
前記エアバッグは一体成形された構造である、
ことを特徴とする請求項7または8に記載の力覚フィードバック装置。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載された力覚フィードバック装置によって実現される力覚フィードバック方法であって、
エアポンプを気流を発生させるように駆動し、エアガイド穴を介して前記気流をエアバックに輸送することと、
前記エアバッグが空気を充填されて膨張し、膨張による作用力をそれに接続されたボタンにフィードバックすることと、
前記ボタンが外力で押されて前記エアバッグを変形させるフィードバック作用力を獲得することと、
前記フィードバック作用力に基づいて、前記エアポンプが発生した気流の大きさを調節することと、を含む、
ことを特徴とする力覚フィードバック方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、力覚フィードバック装置に関し、特にエアバッグ型力覚フィードバック装置及び力覚フィードバック方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
インターネット技術と電子情報技術の発展に伴い、ますます多くのゲーム開発、各種ゲームパッド、VRデバイス、ARデバイスが登場してきており、ユーザが周辺機器を使用するときの感覚要求もますます高まっている。
【0003】
現在、各種類のゲームパッドまたは周辺機器のトリガーは異なるゲームシーンによって調整できず、一部は一定の振動フィードバックを提供するだけで、ユーザーに対し良好なゲーム体験を提供することが困難であり、ユーザーに没入的ゲーム体験を提供することができない。力覚フィードバックは触覚フィードバックの重要な特性の1つとして、異なる電子デバイスの発展、特に個人向け電子製品の進化に伴い、ますます広く重視されている。
【0004】
しかしながら、従来技術の多くの力覚フィードバックは、バネ、振動モーター、歯車モーターによって一定の力覚効果を実現するだけで、比較的単一であり、また、モーターの直接駆動やモーター+ギアユニットの駆動によって生じる力はスムーズではなく、例えばモーターのコギングトルク及びギアなどの構造の隙間に起因するジャーキネスは、細かい力覚フィードバックを得ることが困難であると同時に、機構が一般的に複雑で、部品が多く、サイズが大きく、様々な空間にうまく対応できない。
【0005】
したがって、上記の問題を解決するために新しい力覚フィードバック構造を提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする技術的課題は、細かい力覚フィードバックを実現できる力覚フィードバック装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の技術的課題を解決するために、第1面では、本発明には、力覚フィードバック装置が提供され、当該力覚フィードバック装置は、支持台と、エアバッグと、ボタンと、エアポンプとを備え、
前記支持台には、それを貫通するエアガイド穴が設けられ、
前記エアバッグには、ガス注入穴が設けられ、前記エアバッグが前記支持台の片側に貼り付けられるように設けられ、
前記ボタンは、前記エアバッグの前記支持台から離れた側に固定され、
前記エアポンプは前記支持台の前記エアバッグから離れた側に固定され、前記エアポンプの出力端は前記ガス注入穴を貫通して前記エアバッグに固定接続され、かつ前記エアガイド穴を通じて前記エアバッグと密封導通を形成する。
【0008】
好ましくは、前記力覚フィードバック装置は、前記支持台と前記ボタンとの間に位置し、かつ前記支持台と前記ボタンとを接続するガイドユニットをさらに備え、前記ボタンと前記ガイドユニットは回転接続または摺動接続を形成する。
【0009】
好ましくは、前記ガイドユニットは、前記支持台の前記ボタンに近い側に固定された複数のガイドパイプと、前記ボタンの前記支持台に近い側に固定された複数のガイドポストと、を備え、各前記ガイドポストがそのうちの1つの前記ガイドパイプに差し込まれて摺動ペアを形成し、前記ガイドパイプは、前記エアバッグを取り囲むように設けられ、かつ前記支持台及び前記ボタンとともに、前記エアバッグの膨張方向を制御するガイド空間を形成する。
【0010】
好ましくは、前記エアバッグは、コアエアバッグと、少なくとも1つの補助エアバッグとを備え、前記コアエアバッグの体積が前記補助エアバッグよりも大きく、前記コアエアバッグと前記補助エアバッグはいずれも前記エアポンプとの間に、前記エアバッグと前記エアポンプとの導通または閉鎖を制御するバルブ構造が設けられる。
【0011】
好ましくは、前記エアバッグは、コアエアバッグと、少なくとも1つの補助エアバッグとを備え、前記コアエアバッグの体積が前記補助エアバッグよりも大きく、前記コアエアバッグと前記補助エアバッグの表面には、いずれも前記ガス注入穴が設けられ、かつ前記コアエアバッグと前記補助エアバッグはいずれも異なる前記エアガイド穴を介して前記エアポンプの出力端と密封連通を形成する。
【0012】
好ましくは、前記エアバッグは複数あり、各前記エアバッグの表面には、いずれも前記ガス注入穴が設けられ、各前記エアバッグは異なる前記エアガイド穴を介して前記エアポンプの出力端と密封連通を形成する。
【0013】
好ましくは、前記エアバッグは、弾性材料で製造される弾性部と、前記弾性部から前記ボタン方向へ延びる剛性部とを備え、前記剛性部が前記ボタンに固定接続される。
【0014】
好ましくは、前記エアバッグは、弾性材料で製造される弾性部と、前記弾性部の両側からそれぞれ延びる第1剛性部及び第2剛性部とを備え、前記第1剛性部が前記ボタンとして機能し、前記第2剛性部が前記支持台として機能し、かつ前記エアポンプに接続される。
【0015】
好ましくは、前記エアバッグは一体成形された構造である。
【0016】
第2面では、本発明の実施例には、力覚フィードバック方法がさらに提供され、前記力覚フィードバック方法は上記の実施例のいずれか1項に記載された力覚フィードバック装置によって実現され、前記力覚フィードバック方法は、
エアポンプを気流を発生させるように駆動し、エアガイド穴を介して前記気流をエアバックに輸送することと、
前記エアバッグが空気を充填されて膨張し、膨張による作用力をそれに接続されたボタンにフィードバックすることと、
前記ボタンが外力で押されて前記エアバッグを変形させるフィードバック作用力を獲得することと、
前記フィードバック作用力に基づいて、前記エアポンプが発生した気流の大きさを調節することと、を含む。
【発明の効果】
【0017】
従来技術と比べて、本発明の力覚フィードバック装置では、装置には、支持台、エアバッグ、ボタン及びエアポンプが設けられ、前記支持台にそれを貫通するエアガイド穴が設けられ、前記エアバッグにガス注入穴が設けられ、前記エアバッグが前記支持台の片側に貼り付けられ、前記ボタンが前記エアバッグの前記支持台から離れた側に固定され、前記エアポンプが前記支持台の前記エアバッグから離れた側に固定され、前記エアポンプの出力端が前記エアガイド穴を貫通して前記エアバッグに固定接続され、かつ前記ガス注入穴を通じて前記エアバッグと密封導通を形成し、エアバッグの内部ガスの制御とガイド構造によって異なる方向に異なる作用力を生じさせることができ、また、エアバッグの体積を制御することで、力覚フィードバックをより細かく制御することができるとともに、エアバッグの体積変化による力がより連続的になる。歯車などの装置と比べて、本発明の力覚フィードバック装置によって実現された力覚フィードバックは、よりスムーズになり、体験がよりよくなる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明の実施例における技術案をより明確に説明するために、以下、実施例の説明に必要な図面を簡単に説明し、明らかに、以下説明される図面は、本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、進歩的な労働をしなくても、これらの図面に基づいて他の図面を取得することができる。ここで、
【
図1】
図1は、本発明の実施例に係る力覚フィードバック装置100の立体構造を示す図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施例に係る力覚フィードバック装置100の全体分解構造を示す図である。
【
図3】
図3は、
図1に示す力覚フィードバック装置100の上面図である。
【
図5】
図5は、本発明の実施例に係るエアバッグの構成を示す図である。
【
図6】
図6は、本発明の実施例に係る別の力覚フィードバック装置の構成を示す図である。
【
図7】
図7は、本発明の実施例に係る別の力覚フィードバック装置の構成を示す図である。
【
図8】
図8は、本発明の実施例に係る力覚フィードバック方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下では、本願実施例における図面を組み合わせて本願実施例における技術案を明確かつ完全に説明する。明らかに、記載される実施例は、本願の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではない。本願における実施例に基づいて、当業者が進歩的な労働をしない前提で得られる全ての他の実施例は、いずれも本願の保護範囲に含まれる。
実施例1
【0020】
図1~
図4に示すように、本発明の実施例では、支持台1と、エアバッグ2と、ボタン3と、エアポンプ4とを備えた力覚フィードバック装置100を提供する。
前記支持台には、それを貫通するエアガイド穴11が設けられる。
前記エアバッグ2の表面には、ガス注入穴21が設けられ、前記エアバッグ2が前記支持台1の片側に貼り付けられるように設けられる。
前記ボタン3は、前記エアバッグ2の前記支持台1から離れた側に固定される。
前記エアポンプ4は前記支持台1の前記エアバッグ2から離れた側に固定され、前記エアポンプ4の出力端41は前記エアガイド穴11を貫通して前記エアバッグ2に固定接続され、かつ前記ガス注入穴21を通じて前記エアバッグ2と密封導通を形成する。
【0021】
好ましくは、前記力覚フィードバック装置100は、前記支持台1と前記ボタン3との間に位置し、かつ前記支持台1と前記ボタン3とを接続するガイドユニットをさらに備え、前記ボタン3と前記ガイドユニットは回転接続または摺動接続を形成する。
【0022】
前記ガイドユニットは、前記支持台1の前記ボタン3に近い側に固定された複数のガイドパイプ12と、前記ボタン3の前記支持台1に近い側に固定された複数のガイドポスト31と、を備え、各前記ガイドポスト31がそのうちの1つのガイドパイプ12内に差し込まれて摺動ペアを形成する。前記ガイドパイプ12は、前記エアバッグ2を取り囲むように設けられ、かつ前記支持台1及び前記ボタン3とともに、前記エアバッグ2の膨張方向を制御するガイド空間を形成する。
【0023】
具体的には、ガイドパイプ12とガイドポスト31との間には、前記ガイドポスト31の中心軸方向に沿って延びるガイド構造を形成しており、エアバッグ2は空気を充填されて膨張する時に、外力に制限されなければ膨張方向が発散型を呈するが、本発明の実施例では、ガイドパイプ12とガイドポスト31を設けた場合、エアバッグ2の膨張方向が制限され、ガイドパイプ12とガイドポスト31は、エアバッグ2がボタン3以外の方向へ膨張することを制限しているため、ボタン3がエアバッグ2からの作用力を受けるようになり、エアバッグ2の充填膨張は連続的であるため、支持台1に対するボタン3の位置変化も連続的になり、力覚フィードバック体験を高めている。
【0024】
なお、場面によって、ガイドパイプ12とガイドポスト31の方向は、実際の必要に応じて設定してもよく、また、ガイドパイプ12とガイドポスト31自体はエアバッグ2本体に対して固定作用を果たさないため、ボタン3はエアバッグ2が膨張した場合、回動接続によって回転式運動を実現してもよい。
実施例2
【0025】
好ましくは、前記エアバッグ2は、コアエアバッグと、少なくとも1つの補助エアバッグとを備え、前記コアエアバッグの体積が前記補助エアバッグよりも大きく、前記コアエアバッグと前記補助エアバッグの表面には、いずれも前記ガス注入穴が設けられ、かつ前記コアエアバッグと前記補助エアバッグはいずれも異なる前記エアガイド穴11を介して前記エアポンプ4の出力端41と密封連通を形成する。
実施例3
【0026】
好ましくは、前記エアバッグ2は複数あり、各前記エアバッグ2の表面には、いずれも前記ガス注入穴が設けられ、各エアバッグ2は異なる前記エアガイド穴11を介して前記エアポンプ4の出力端41と密封連通を形成する。好ましくは、各エアバッグ2とエアポンプ4との間には、いずれもエアバッグ2とエアポンプ4との導通または閉鎖を制御するバルブ構造が設けられる。
【0027】
1つの例として、
図5を参照できる。
図5は、本発明の実施例に係るエアバッグの構成を示す図であり、実施例1、実施例2、実施例3における異なるエアバッグの実現形態はそれぞれ
図4a、4b、4cに示され、このうち、
図4aの単一のエアバッグが力を受ける説明は実施例1の記載を参照することができる。
【0028】
実施例2では、前記エアバッグ2は、コアエアバッグと少なくとも1つの補助エアバッグとを備え、前記コアエアバッグの体積は前記補助エアバッグの体積よりも大きい。実際に実現する時、補助エアバッグは、コアエアバッグの突起部として設けられることができる。コアエアバッグが空気を充填されて膨張する過程において、補助エアバッグは、その設置位置によってその突起程度も異なる。例えば、前記補助エアバッグがボタン3に近い位置に設けられた場合、コアエアバッグと補助エアバッグがいずれも膨張した時、ボタン3はコアエアバッグと補助エアバッグという2つの方向からの作用力を受けることになり、このような設計によって、ボタン3に対するエアバッグ2の力覚フィードバックの大きさと方向をより細分化することができる。
【0029】
実施例3では、前記エアバッグ2は、同じ大きさのエアバッグ構造を複数備え、かつそれぞれにガス注入口が設けられ、エアポンプ4が異なるエアガイド穴11を介してエアバッグにエアを注入し、より多くの異なる方向のエアバッグ2からボタン3への作用力の制御を実現している。
実施例4
【0030】
図6は、本発明の実施例に係る別の力覚フィードバック装置の構成を示す図であり、実施例1と異なる点は、前記エアバッグ2が、弾性部22と、前記弾性部22からボタン3方向へ延びる剛性部とを備え、前記剛性部23が前記ボタン3に固定接続されることにある。
【0031】
具体的には、エアバッグ2は、膨張を図るために、その材料が弾性を有するプラスチック材料を使う必要がある。本発明の実施例では、力覚フィードバック装置の全体構造を最適化ために、弾性材料と剛性材料とを含む複合材料をエアバッグ2の実現材料とし、エアバッグ2がボタン3と接続される箇所の剛性部23は剛性材料であり、これによって、ボタン3は硬化材料を介して直接にエアバッグ2に貼り付けられることができ、ボタン3の体積を小さくすることができる。あるいは、一体成形されたデザインにより、剛性部23をボタン3の形状に作り、即ち剛性部23とボタン3とが一体成形され、剛性材料自体も直接に外部からの作用力をフィードバックしたり、受けたりする部材とすることができる。
実施例5
【0032】
図7を参照し、
図7は、本発明の実施例に係る別の力覚フィードバック装置の構成を示す図であり、実施例4と異なる点は、前記エアバッグ2が、弾性材料で製造される弾性部22と、前記弾性部22の両側からそれぞれ延びる第1剛性部23及び第2剛性部24とを備え、前記第1剛性部23が前記ボタン3として機能し、前記第2剛性部24が支持台として機能し、かつ前記エアポンプ4に接続されることにある。
【0033】
本発明の実施形態では、一体成形されたデザインによって、第1剛性部231をボタン3の形状に作り、即ち、第1剛性部23とボタン3とが一体成形され、剛性材料自体も直接に外部からの作用力をフィードバックしたり、受けたりする部材とすることができる。支持台1のデザインは、従来技術のボタン式構造を考慮したものであり、かつ固体構造がエアガイド穴11の実現に役立つ。エアバッグ2が剛性材料と弾性材料で一体成形されている場合、エアバッグ2とエアポンプ4との間は直接第2剛性部24を支持台の構造として機能し、第2剛性部24を貫通したエアガイド穴を介して連通し、さらに支持台1の体積を省略することができる。
【0034】
これに基づいて、前記エアバッグ2全体は一体成形構造とすることができ、一体成形時にエアバッグ2の一部の材料を弾性材料として保留し、エアバッグ2の膨張可能性を確保することができる。
【0035】
なお、実施例4、5では、剛性材料を採用し、一体成形工程を使用することで、実施例1におけるボタン3または支持台1の構造が省略され、ガイドパイプ12とガイドポスト31の構造も省略されている。力覚フィードバック装置におけるボタンの力を受ける方向が制御できるようにするため、実際に実施する過程で、力覚フィードバック装置が設置される空間は、エアバッグ2の膨張方向を制限する役割を果たさなければならなく、例えば、前記エアバッグ2の周囲にスペーサなどを設置するなどの方法が挙げられる。
実施例6
【0036】
本発明の実施例では、力覚フィードバック方法をさらに提供する。
図8は、本発明の実施例に係る力覚フィードバック方法のフローチャートである。前記力覚フィードバック方法は上記の実施例のいずれか1項に記載された力覚フィードバック装置によって実現される。前記力覚フィードバック方法は、
エアポンプを気流を発生させるように駆動し、エアガイド穴を介して前記気流をエアバックに輸送するS1と、
前記エアバッグが空気を充填されて膨張し、膨張による作用力をそれに接続されたボタンにフィードバックするS2と、
前記ボタンが外力で押されて前記エアバッグを変形させるフィードバック作用力を獲得するS3と、
前記フィードバック作用力に基づいて、前記エアポンプが発生した気流の大きさを調節するS4と、を含む。
【0037】
従来技術と比べて、本発明の力覚フィードバック装置では、装置には、支持台、エアバッグ、ボタン及びエアポンプが設けられ、前記支持台にそれを貫通するエアガイド穴が設けられ、前記エアバッグにガス注入穴が設けられ、前記エアバッグが前記支持台の片側に貼り付けられ、前記ボタンが前記エアバッグの前記支持台から離れた側に固定され、前記エアポンプが前記支持台の前記エアバッグから離れた側に固定され、前記エアポンプの出力端が前記エアガイド穴を通じて前記エアバッグに固定接続され、かつ前記ガス注入穴を貫通して前記エアバッグと密封導通を形成し、エアバッグの内部ガスの制御とガイド構造によって異なる方向に異なる作用力を生じさせることができ、また、エアバッグの体積を制御することで、力覚フィードバックをより細かく制御することができるとともに、エアバッグの体積変化による力がより連続的になる。歯車などの装置と比べて、本発明の力覚フィードバック装置によって実現された力覚フィードバックは、よりスムーズになり、体験がよりよくなる。
【0038】
以上は、本発明の実施形態を説明しただけであり、ここで、当業者にとって、本発明の発明構想から逸脱しないかぎり、改良を行うことができるが、これらはいずれも本発明の保護の範囲に含まれるものとする。
【国際調査報告】