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特表2025-501887アルファ因子プレプロ配列を含む組成物及びその使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-24
(54)【発明の名称】アルファ因子プレプロ配列を含む組成物及びその使用
(51)【国際特許分類】
   C07K 19/00 20060101AFI20250117BHJP
   C07K 14/39 20060101ALI20250117BHJP
   C12N 15/62 20060101ALI20250117BHJP
   C12N 1/15 20060101ALI20250117BHJP
   C12N 1/19 20060101ALI20250117BHJP
   C12N 1/21 20060101ALI20250117BHJP
   C12N 5/10 20060101ALI20250117BHJP
   C12P 21/02 20060101ALI20250117BHJP
   C12N 15/09 20060101ALI20250117BHJP
   A61K 38/02 20060101ALI20250117BHJP
   A61K 39/215 20060101ALI20250117BHJP
   A61K 39/12 20060101ALI20250117BHJP
   A61K 39/145 20060101ALI20250117BHJP
   A61K 39/02 20060101ALI20250117BHJP
   A61K 39/00 20060101ALI20250117BHJP
   A61K 39/395 20060101ALI20250117BHJP
   A61K 38/17 20060101ALI20250117BHJP
   A61K 38/16 20060101ALI20250117BHJP
   A61K 48/00 20060101ALI20250117BHJP
   A61K 31/711 20060101ALI20250117BHJP
   A61K 31/7105 20060101ALI20250117BHJP
   A61K 31/7115 20060101ALI20250117BHJP
   A61K 35/12 20150101ALI20250117BHJP
   A61P 37/04 20060101ALI20250117BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20250117BHJP
   C07K 16/00 20060101ALN20250117BHJP
   C07K 16/28 20060101ALN20250117BHJP
【FI】
C07K19/00
C07K14/39 ZNA
C12N15/62 Z
C12N1/15
C12N1/19
C12N1/21
C12N5/10
C12P21/02 C
C12N15/09 Z
A61K38/02
A61K39/215
A61K39/12
A61K39/145
A61K39/02
A61K39/00 Z
A61K39/395 A
A61K39/395 H
A61K38/17
A61K38/16
A61K48/00
A61K31/711
A61K31/7105
A61K31/7115
A61K35/12
A61P37/04
A61P43/00 105
A61P43/00 111
C07K16/00
C07K16/28
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535802
(86)(22)【出願日】2023-01-05
(85)【翻訳文提出日】2024-06-14
(86)【国際出願番号】 US2023010253
(87)【国際公開番号】W WO2023133233
(87)【国際公開日】2023-07-13
(31)【優先権主張番号】63/296,824
(32)【優先日】2022-01-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522424175
【氏名又は名称】ヘリックス ナノテクノロジーズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ギル, テイラー
(72)【発明者】
【氏名】ジャメ, ケモ
(72)【発明者】
【氏名】エロシェンコ, ニコライ
【テーマコード(参考)】
4B064
4B065
4C084
4C085
4C086
4C087
4H045
【Fターム(参考)】
4B064AG01
4B064AG27
4B064AG31
4B064AG32
4B064CA19
4B064CC24
4B064DA01
4B065AA01X
4B065AA57X
4B065AA72X
4B065AA72Y
4B065AA88X
4B065AA90X
4B065AA90Y
4B065AA95Y
4B065AB01
4B065AC14
4B065BA01
4B065CA24
4B065CA25
4B065CA44
4C084AA02
4C084AA07
4C084AA13
4C084BA01
4C084BA02
4C084BA03
4C084BA08
4C084BA22
4C084BA23
4C084BA41
4C084BA44
4C084MA17
4C084MA22
4C084MA23
4C084MA66
4C084NA14
4C084ZB09
4C084ZB21
4C084ZC02
4C085AA02
4C085AA03
4C085AA11
4C085BA07
4C085BA51
4C085BA55
4C085BA71
4C085BB01
4C085EE01
4C085GG02
4C086AA01
4C086AA02
4C086EA16
4C086MA01
4C086MA04
4C086MA17
4C086MA22
4C086MA23
4C086MA66
4C086NA14
4C086ZB09
4C086ZB21
4C086ZC02
4C087AA01
4C087AA02
4C087BB65
4C087MA17
4C087MA22
4C087MA23
4C087MA66
4C087NA14
4C087ZB09
4C087ZB21
4C087ZC02
4H045AA10
4H045AA11
4H045AA30
4H045BA41
4H045CA01
4H045CA11
4H045CA15
4H045CA41
4H045DA76
4H045EA20
4H045FA74
(57)【要約】
(i)ペイロードポリペプチド、及び、(ii)野生型または改変型α因子プレプロ配列、を含む改変型ポリペプチドが本明細書で開示され、野生型または改変型α因子プレプロ配列が、ペイロードポリペプチドに作動可能に連結されている。本開示の改変型ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、及び本開示のそのようなポリヌクレオチドまたは改変型ポリペプチドを含む組成物も本明細書で提供される。開示されたポリペプチド、ポリヌクレオチド、及び組成物を作成及び使用する方法も提供される。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
改変型ポリペプチドであって、
(i)ペイロードポリペプチド、
(ii)野生型もしくは改変型α因子プレプロ配列またはそのフラグメント、を含み、前記野生型もしくは改変型α因子プレプロ配列またはそのフラグメントが、前記ペイロードポリペプチドに作動可能に連結されている、前記改変型ポリペプチド。
【請求項2】
前記ペイロードポリペプチドが、治療用ポリペプチドである、請求項1に記載の改変型ポリペプチド。
【請求項3】
前記ペイロードポリペプチドが、1つ以上の抗原を含む、請求項1または2に記載の改変型ポリペプチド。
【請求項4】
前記1つ以上の抗原が、1つ以上のウイルス抗原である、請求項3に記載の改変型ポリペプチド。
【請求項5】
前記1つ以上のウイルス抗原が、1つ以上のSARS-CoV-2抗原である、請求項4に記載の改変型ポリペプチド。
【請求項6】
前記1つ以上のウイルス抗原が、SARS-CoV-2受容体結合ドメインまたはそのフラグメントを含む、請求項5に記載の改変型ポリペプチド。
【請求項7】
前記1つ以上のウイルス抗原が、SARS-CoV-2スパイクタンパク質またはそのフラグメントを含む、請求項5または6に記載の改変型ポリペプチド。
【請求項8】
前記1つ以上のウイルス抗原が、1つ以上のインフルエンザ抗原である、請求項4に記載の改変型ポリペプチド。
【請求項9】
前記1つ以上のインフルエンザ抗原が、1つ以上のインフルエンザA抗原である、請求項8に記載の改変型ポリペプチド。
【請求項10】
前記1つ以上の抗原が、1つ以上の細菌抗原である、請求項3に記載の改変型ポリペプチド。
【請求項11】
前記1つ以上の抗原が、1つ以上のがん抗原である、請求項3に記載の改変型ポリペプチド。
【請求項12】
前記1つ以上の抗原が、1つ以上の古細菌抗原である、請求項3に記載の改変型ポリペプチド。
【請求項13】
前記ペイロードポリペプチドが、抗体またはそのフラグメントを含む、請求項1または2に記載の改変型ポリペプチド。
【請求項14】
前記ペイロードポリペプチドが、細胞外受容体及び免疫グロブリン定常領域を含む融合タンパク質を含む、請求項1または2に記載の改変型ポリペプチド。
【請求項15】
前記ペイロードポリペプチドが、受容体アゴニスト及び免疫グロブリン定常領域を含む融合タンパク質を含む、請求項1または2に記載の改変型ポリペプチド。
【請求項16】
前記ペイロードポリペプチドが、受容体アンタゴニスト及び免疫グロブリン定常領域を含む融合タンパク質を含む、請求項1または2に記載の改変型ポリペプチド。
【請求項17】
前記野生型もしくは改変型α因子プレプロ配列またはそのフラグメントが、前記改変型ポリペプチドのN末端に存在する、請求項1~16のいずれか1項に記載の改変型ポリペプチド。
【請求項18】
前記野生型もしくは改変型α因子プレプロ配列またはそのフラグメントが、前記改変型ポリペプチドのC末端に存在する、請求項1~16のいずれか1項に記載の改変型ポリペプチド。
【請求項19】
前記改変型ポリペプチドが、野生型α因子プレプロ配列またはそのフラグメントを含む、請求項1~18のいずれか1つに記載の改変型ポリペプチド。
【請求項20】
前記野生型α因子プレプロ配列が、配列番号2、配列番号68、または配列番号69に記載の配列を含む、請求項19に記載の改変型ポリペプチド。
【請求項21】
前記改変型ポリペプチドが、改変型α因子プレプロ配列またはそのフラグメントを含む、請求項1~18のいずれか1つに記載の改変型ポリペプチド。
【請求項22】
前記改変型α因子プレプロ配列が、Surf4結合親和性を有するトリペプチドモチーフを含む、請求項21に記載の改変型ポリペプチド。
【請求項23】
前記トリペプチドモチーフが、MPL(配列番号58)である、請求項22に記載の改変型ポリペプチド。
【請求項24】
前記改変型α因子プレプロ配列が、Ste13切断部位を含まず、任意に、前記Ste13切断部位が、EAEA(配列番号56)を含む、先行請求項のいずれか1項に記載の改変型ポリペプチド。
【請求項25】
前記改変型α因子プレプロ配列が、Kex2切断部位を含まず、任意に、前記Kex2切断部位が、KR(配列番号57)を含む、先行請求項のいずれか1項に記載の改変型ポリペプチド。
【請求項26】
野生型α因子プレプロ配列に見られる前記Kex2切断部位が、前記改変型α因子プレプロ配列では、ヒトプロテアーゼのプロテアーゼ切断部位で置換されている、請求項25に記載の改変型ポリペプチド。
【請求項27】
野生型α因子プレプロ配列に見られる前記Kex2切断部位が、前記改変型α因子プレプロ配列では、S1P、PCSK4、PCSK9、またはフーリンのプロテアーゼ切断部位で置換されている、請求項26に記載の改変型ポリペプチド。
【請求項28】
(a)S1Pの前記プロテアーゼ切断部位が、配列番号55による配列を有するか、
(b)PCSK4の前記プロテアーゼ切断部位が、配列番号53による配列を有するか、
(c)PCSK9の前記プロテアーゼ切断部位が、配列番号54による配列を有するか、または
(d)フーリンの前記プロテアーゼ切断部位が、配列番号52による配列を有する、請求項27に記載の改変型ポリペプチド。
【請求項29】
前記改変型α因子プレプロ配列が、CATHCペプチド配列またはそのフラグメントを含み、任意に、前記CATHCペプチドが、配列番号95による配列を有する、先行請求項のいずれか1項に記載の改変型ポリペプチド。
【請求項30】
前記改変型α因子プレプロ配列が、CFVIIペプチド配列またはそのフラグメントを含み、任意に、前記CFVIIペプチドが、配列番号96による配列を有する、先行請求項のいずれか1項に記載の改変型ポリペプチド。
【請求項31】
前記改変型α因子プレプロ配列が、ソルチリン1ペプチド配列またはそのフラグメントを含み、任意に、前記ソルチリン-1ペプチドが、配列番号97による配列を有する、先行請求項のいずれか1項に記載の改変型ポリペプチド。
【請求項32】
前記改変型α因子プレプロ配列が、BDNFペプチド配列またはそのフラグメントを含み、任意に、前記BDNFペプチドが、配列番号98による配列を有する、先行請求項のいずれか1項に記載の改変型ポリペプチド。
【請求項33】
前記改変型α因子プレプロ配列が、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号71、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号106、配列番号107、配列番号108、または配列番号109による配列を有する、請求項1~18及び21のいずれか1つに記載の改変型ポリペプチド。
【請求項34】
前記ペイロードポリペプチドが、配列番号1、配列番号3、配列番号5、配列番号7、配列番号9、配列番号11、配列番号13、配列番号15、配列番号17、配列番号19、配列番号21、配列番号23、配列番号25、配列番号27、配列番号29、配列番号31、配列番号33、配列番号35、配列番号37、配列番号39、配列番号72、または配列番号79による配列を含む、請求項1、2、及び17~32のいずれか1つに記載の改変型ポリペプチド。
【請求項35】
前記改変型ポリペプチドが、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号26、配列番号28、配列番号30、配列番号32、配列番号34、配列番号36、配列番号38、配列番号40、配列番号43、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号80、配列番号81、配列番号100、配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号104、または配列番号105による配列を有する、請求項1に記載の改変型ポリペプチド。
【請求項36】
細胞、組織、または対象において評価された場合、前記改変型ポリペプチドが、比較可能なポリペプチドよりも高いレベルで、前記細胞、前記組織の細胞、または前記対象の細胞もしくは組織から分泌されることを特徴とし、任意に、前記比較可能なポリペプチドが、前記改変型ポリペプチドと同じペイロードポリペプチドと、野生型または改変型α因子プレプロ配列ではないシグナルペプチドを含む、先行請求項のいずれか1項に記載の改変型ポリペプチド。
【請求項37】
請求項1~36のいずれか1項に記載の改変型ポリペプチドをコードする、ポリヌクレオチド。
【請求項38】
前記ポリヌクレオチドが、DNAである、請求項37に記載のポリヌクレオチド。
【請求項39】
前記ポリヌクレオチドが、RNAであり、任意に、前記RNAが、mRNAである、請求項37に記載のポリヌクレオチド。
【請求項40】
前記mRNAが、キャップ及びポリ(A)テールを含む、請求項39に記載のポリヌクレオチド。
【請求項41】
前記ポリヌクレオチドが、1つ以上のN4-アセチルシチジン残基を含む、請求項39または40に記載のポリヌクレオチド。
【請求項42】
前記ポリヌクレオチドが、1つ以上の5-ヒドロキシメチルウリジン残基を含む、請求項39~41のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド。
【請求項43】
請求項1~36のいずれか1項に記載の改変型ポリペプチドまたは請求項37~42のいずれか1項に記載のポリヌクレオチドを含む、細胞。
【請求項44】
請求項1~36のいずれか1項に記載の改変型ポリペプチド、請求項37~42のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド、または請求項43に記載の細胞を含む、組成物。
【請求項45】
前記組成物が、医薬組成物である、請求項44に記載の組成物。
【請求項46】
前記医薬組成物が、
(a)免疫原性組成物、
(b)ワクチン、
(c)遺伝子療法、
(d)化学療法、
(e)免疫療法、または
(f)細胞改変療法
であるか、またはそれを含む、請求項45に記載の組成物。
【請求項47】
請求項1~36のいずれか1項に記載の改変型ポリペプチド、請求項37~42のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド、請求項43に記載の細胞、または請求項44~46のいずれか1項に記載の組成物を、細胞、組織、または対象に投与することを含む、方法。
【請求項48】
前記細胞が哺乳動物細胞であるか、前記組織が哺乳動物組織であるか、または前記対象が哺乳動物である、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記対象が、ヒトである、請求項47または48に記載の方法。
【請求項50】
前記方法が、
(a)免疫反応を刺激する方法、
(b)ワクチン接種方法、
(c)遺伝子療法、
(d)細胞治療改変方法、
(e)免疫療法、
(f)タンパク質補充療法、または
(g)化学療法
である、請求項47~49のいずれか1項に記載の方法。
【請求項51】
請求項37~42のいずれか1項に記載のポリヌクレオチドを細胞から発現させることを含む、改変型ポリペプチドを製造する方法。
【請求項52】
前記細胞が、哺乳動物細胞である、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
(a)免疫反応を刺激するための、
(b)ワクチンとしての、
(c)免疫療法としての、
(d)遺伝子療法としての、
(e)タンパク質補充療法としての、
(f)細胞改変療法としての、
(g)化学療法としての、
請求項1~36のいずれか1項に記載の改変型ポリペプチド、請求項37~42のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド、請求項43に記載の細胞、または請求項44~46のいずれか1項に記載の組成物の使用。
【請求項54】
前記ポリペプチド、ポリヌクレオチド、細胞、または組成物が、細胞、組織、または対象に投与される、請求項53に記載の使用。
【請求項55】
野生型または改変型α因子プレプロ配列をコードするヌクレオチド配列を、ペイロードポリペプチドをコードするヌクレオチド配列に付加することを含む、ポリヌクレオチドの作成方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2022年1月5日に出願された米国仮特許出願第63/296,824号の優先権を主張し、この全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
生細胞からのタンパク質分泌は、多くの医療及び科学プロセスのステップである。例えば、バイオ製造では、多くの場合、産生用の生細胞から大量の生物学的治療薬の分泌に依拠する。さらに、mRNAワクチンは、ワクチン接種を受けた個体の細胞からのタンパク質分泌に依拠する。さらに、多くの科学分野は、タンパク質の機能及び構造の研究を含む重要な実験に生細胞タンパク質分泌を利用する。従って、タンパク質分泌の強化は、より低コスト、より少ないワクチン投与量、及びより簡単なタンパク質研究用実験手順で、より多くの生物製剤生成を可能にし得る。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、哺乳動物細胞からのポリペプチドの分泌を増加させるための技術を提供し、ポリペプチドは、外因性核酸、例えば、DNAまたはRNA治療薬にコードされる。本開示は、さらに、哺乳動物細胞からのポリペプチド分泌レベルの増加が、ポリペプチド(例えば、治療用ポリペプチド)の製造、及びそのようなポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの送達後の哺乳動物細胞、組織、または対象におけるポリペプチドの発現を含む、いくつかのプロセスに有益であり得ることを確認する。
【0004】
治療薬を送達するための重要なアプローチの1つは、ポリヌクレオチドを対象に送達し、次に、対象の細胞機序を使用して、送達されたポリヌクレオチドから治療用ポリペプチドを発現させることである。このアプローチの最近の例は、SARS-CoV-2のmRNA系ワクチンの導入であり、これは、対象内で発現させるための抗原ポリペプチドをコードするmRNAを送達する。これらのアプローチが成功しているが、そのようなアプローチの課題は、この方法で送達された特定のポリペプチドが、発現後に細胞から分泌されることが必要とされる。
【0005】
本開示は、α因子プレプロ配列が、細胞、特に、哺乳動物細胞からのポリペプチド分泌を増加させるために使用することができるという洞察を提供する。それ故、α因子プレプロ配列を使用すると、ペイロードポリペプチド(例えば、治療用ポリペプチド)の分泌レベルを向上させ得る。投与されたポリヌクレオチドから発現するペイロードポリペプチドの分泌レベルが改善されると、送達される必要のあるポリヌクレオチドの量を低減させ得る(例えば、関連コストの削減、及び/または投与中の患者の快適性の増加)。
【0006】
ペイロードポリペプチドの発現を増加させるための本明細書に記載の技術の中には、ペイロードポリペプチド及び野生型または改変型α因子プレプロ配列を含む改変型ポリペプチドがあり、野生型または改変型α因子プレプロ配列は、ペイロードポリペプチドに作動可能に連結されている。そのようなポリペプチドをコードするポリヌクレオチドも提供される。さらに、記載された技術を組み込む細胞及び方法も提供される。
【0007】
本開示は、本明細書に開示のArabidopsis根成長因子(GLV)分泌ペプチド配列を単独で、または本明細書に開示のα因子プレプロ配列と組み合わせて、例えば、植物細胞、例えば、Arabidopsis細胞からのポリペプチド分泌を増加させるために使用することができるという洞察を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】SARS-CoV-2受容体結合ドメイン(RBD;黒色丸)、RBDバリアント_1(白色丸)、プレプロ配列を有するRBDバリアント1(白色四角)、RBDバリアント_2(灰色丸)、及びプレプロ配列を有するRBDバリアント2(灰色四角)のそれぞれの測定された分泌レベル及びACE2結合親和性を示すグラフである。
【0009】
図2】天然シグナルペプチド(白色棒)及び野生型プレプロ分泌配列(灰色棒)を有する特定のポリペプチドの分泌レベルを示す棒グラフである。
【0010】
図3】天然シグナルペプチド(白色棒)及び野生型プレプロ分泌配列(灰色棒)を有する特定のポリペプチドの分泌レベルを示す棒グラフである。
【0011】
図4】特定のシグナルペプチドに結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドの測定された分泌レベルを示す棒グラフである。「天然SP」は、野生型RBDシグナルペプチドに結合しているRBDポリペプチドを指す。「プレプロ」は、野生型α因子プレプロ配列に結合しているRBDポリペプチドを指す。「S1P_delSTE13」は、(i)野生型プレプロ配列のKex2切断部位がS1P切断部位で置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDポリペプチドを指す。「PCSK9_delSTE13」は、(i)野生型プレプロ配列のKex2切断部位がPCSK9切断部位で置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDポリペプチドを指す。「フーリン」は、野生型プレプロ配列のKex2切断部位がフーリン切断部位で置換されている、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDポリペプチドを指す。「delSTE13」は、野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDポリペプチドを指す。「PCSK4」は、そのKex2切断部位がPCSK4切断部位で置換されている、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDポリペプチドを指す。「PCSK4_delSTE13」は、(i)そのKex2切断部位がPCSK4切断部位で置換されており、(ii)そのSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDポリペプチドを指す。「Surf4_モチーフ」は、野生型プレプロ配列のアミノ末端残基が高Surf4結合親和性を有するトリペプチドモチーフ(本明細書では「Surf4モチーフ」と呼ばれる)に変異している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDポリペプチドを指す。「フーリン_delSTE13」は、(i)そのKex2切断部位がフーリン切断部位で置換されており、(ii)そのSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDポリペプチドを指す。
【0012】
図5】特定のシグナルペプチドに結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドの測定された分泌レベルを示す棒グラフである。「天然SP」は、野生型RBDシグナルペプチドに結合しているRBDポリペプチドを指す。「プレプロ」は、野生型α因子プレプロ配列に結合しているRBDポリペプチドを指す。「S1P_PCSK9_delSTE13」は、(i)野生型プレプロ配列のKex2切断部位がS1P切断部位及びPCSK9切断部位で置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「3x_S1P_delSTE13」は、(i)野生型プレプロ配列のKex2切断部位が3つの(3)S1P切断部位で置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「2x_Surf4_モチーフ_SG_delSTE13」は、(i)野生型プレプロ配列のアミノ末端残基がセリン-グリシンリンカーで結合された2つの(2)Surf4モチーフで置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「3x_Surf4_モチーフ_SG_delSTE13」は、(i)野生型プレプロ配列のアミノ末端残基がセリン-グリシンリンカーで結合している3つの(3)Surf4モチーフで置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「3x_PCSK9_delSTE13」は、(i)野生型プレプロ配列のKex2切断部位が3つの(3)PCSK9切断部位で置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「Surf4_モチーフ_フーリン_delSTE13」は、(i)野生型プレプロ配列のアミノ末端残基がSurf4モチーフで置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のKex2切断部位がフーリン切断部位で置換されており、(iii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「SP1_フーリン_delSTE13」は、(i)野生型プレプロ配列のKex2切断部位がS1P切断部位及びフーリン切断部位で置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「3x_PCSK4_delSTE13」は、(i)野生型プレプロ配列のKex2切断部位が3つの(3)PCSK4切断部位で置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「S1P_PCSK4_delSTE13」は、(i)野生型プレプロ配列のKex2切断部位がS1P切断部位及びPCSK4切断部位で置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「Surf4_モチーフ_S1P_delSTE13」は、(i)野生型プレプロ配列のアミノ末端残基がSurf4モチーフで置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のKex2切断部位がS1P切断部位で置換されており、(iii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「3x_Surf4_モチーフ_delSTE13」は、(i)野生型プレプロ配列のアミノ末端残基が3つの(3)Surf4モチーフで置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「Surf4_モチーフ_PCSK4_delSTE13」は、(i)野生型プレプロ配列のアミノ末端残基がSurf4モチーフで置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のKex2切断部位がPCSK4切断部位で置換されており、(iii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「3x_Surf4_モチーフ_AA_delSTE13」は、(i)野生型プレプロ配列のアミノ末端残基がアラニン-アラニンリンカーで結合している3つの(3)Surf4モチーフで置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「フーリン_PCSK4_delSTE13」は、(i)野生型プレプロ配列のKex2切断部位がフーリン切断部位及びPCSK4切断部位で置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「PCSK9_PCSK4_delSTE13」は、(i)野生型プレプロ配列のKex2切断部位がPCSK9切断部位及びPCSK4切断部位で置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「2x_Surf4_モチーフ_AA_delSTE13」は、(i)野生型プレプロ配列のアミノ末端残基がアラニン-アラニンリンカーで結合している2つの(2)Surf4モチーフで置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「Surf4_モチーフ_PCSK9_delSTE13」は、(i)野生型プレプロ配列のアミノ末端残基がSurf4モチーフで置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のKex2切断部位がPCSK9切断部位で置換されており、(iii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「PCSK9_フーリン_delSTE13」は、(i)野生型プレプロ配列のKex2切断部位がPCSK9切断部位及びフーリン切断部位で置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「2x_Surf4_モチーフ_delSTE13」は、(i)野生型プレプロ配列のアミノ末端残基が2つの(2)Surf4モチーフで置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「S1P_PCSK9_フーリン_PCSK4_delSTE13」は、(i)野生型プレプロ配列のKex2切断部位がS1P切断部位、PCSK9切断部位、フーリン切断部位、及びPCSK4切断部位で置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「3x_フーリン_delSTE13」は、(i)野生型プレプロ配列のKex2切断部位が3つの(3)フーリン切断部位で置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。
【0013】
図6】特定のシグナルペプチドに結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドの測定された分泌レベルを示す棒グラフである。「天然SP」は、野生型RBDシグナルペプチドに結合しているRBDポリペプチドを指す。「プレプロ」は、野生型α因子プレプロ配列に結合しているRBDポリペプチドを指す。「2x_Surf4_SG_3x_S1P_delSte13」は、(i)野生型プレプロ配列のアミノ末端残基がセリン-グリシンリンカーで結合している2つの(2)Surf4モチーフで置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のKex2切断部位が3つの(3)S1P切断部位で置換されており、(iii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「2x_Surf4_SG_3x_S1P_delSte13」は、(i)野生型プレプロ配列のアミノ末端残基がセリン-グリシンリンカーで結合している2つの(2)Surf4モチーフで置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のKex2切断部位が3つの(3)S1P切断部位で置換されており、(iii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「2x_Surf4_SG_S1P_PCSK9_delSte13」は、(i)野生型プレプロ配列のアミノ末端残基がセリン-グリシンリンカーで結合している2つの(2)Surf4モチーフで置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のKex2切断部位がS1P切断部位及びPCSK9切断部位で置換されており、(iii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「2x_Surf4_SG_S1P_PCSK9_PCSK4_delSte13」は、(i)野生型プレプロ配列のアミノ末端残基がセリン-グリシンリンカーで結合している2つの(2)Surf4モチーフで置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のKex2切断部位がS1P切断部位、PCSK9切断部位、及びPCSK4切断部位で置換されており、(iii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「2x_Surf4_SG_S1P_delSte13」は、(i)野生型プレプロ配列のアミノ末端残基がセリン-グリシンリンカーで結合している2つの(2)Surf4モチーフで置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のKex2切断部位がS1P切断部位で置換されており、(iii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「2x_Surf4_SG_PCSK4_delSte13」は、(i)野生型プレプロ配列のアミノ末端残基がセリン-グリシンリンカーで結合している2つの(2)Surf4モチーフで置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のKex2切断部位がPCSK4切断部位で置換されており、(iii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「2x_Surf4_SG_S1P_PCSK4_delSte13」は、(i)野生型プレプロ配列のアミノ末端残基がセリン-グリシンリンカーで結合している2つの(2)Surf4モチーフで置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のKex2切断部位がS1P切断部位及びPCSK4切断部位で置換されており、(iii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「2x_Surf4_SG_3x_PCSK9_delSte13」は、(i)野生型プレプロ配列のアミノ末端残基がセリン-グリシンリンカーで結合している2つの(2)Surf4モチーフで置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のKex2切断部位が3つの(3)PCSK9切断部位で置換されており、(iii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「2x_Surf4_SG_フーリン_PCSK4_delSte13」は、(i)野生型プレプロ配列のアミノ末端残基がセリン-グリシンリンカーで結合している2つの(2)Surf4モチーフで置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のKex2切断部位がフーリン切断部位及びPCSK4切断部位で置換されており、(iii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「2x_Surf4_SG_3x_PCSK4_delSte13」は、(i)野生型プレプロ配列のアミノ末端残基がセリン-グリシンリンカーで結合している2つの(2)Surf4モチーフで置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のKex2切断部位が3つの(3)PCSK4切断部位で置換されており、(iii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「2x_Surf4_SG_PCSK9_delSte13」は、(i)野生型プレプロ配列のアミノ末端残基がセリン-グリシンリンカーで結合している2つの(2)Surf4モチーフで置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のKex2切断部位がPCSK9切断部位で置換されており、(iii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「2x_Surf4_SG_PCSK9_PCSK4_delSte13」は、(i)野生型プレプロ配列のアミノ末端残基がセリン-グリシンリンカーで結合している2つの(2)Surf4モチーフで置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のKex2切断部位がPCSK9切断部位及びPCSK4切断部位で置換されており、(iii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「2x_Surf4_SG_PCSK9_フーリン_delSte13」は、(i)野生型プレプロ配列のアミノ末端残基がセリン-グリシンリンカーで結合している2つの(2)Surf4モチーフで置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のKex2切断部位がPCSK9切断部位及びフーリン切断部位で置換されており、(iii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「2x_Surf4_SG_S1P_フーリン_delSte13」は、(i)野生型プレプロ配列のアミノ末端残基がセリン-グリシンリンカーで結合している2つの(2)Surf4モチーフで置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のKex2切断部位がS1P切断部位及びフーリン切断部位で置換されており、(iii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「2x_Surf4_SG_S1P_PCSK9_フーリン_delSte13」は、(i)野生型プレプロ配列のアミノ末端残基がセリン-グリシンリンカーで結合している2つの(2)Surf4モチーフで置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のKex2切断部位がS1P切断部位、PCSK9切断部位、及びフーリン切断部位で置換されており、(iii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「2x_Surf4_SG_フーリン_delSte13」は、(i)野生型プレプロ配列のアミノ末端残基がセリン-グリシンリンカーで結合している2つの(2)Surf4モチーフで置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のKex2切断部位がフーリン切断部位で置換されており、(iii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「2x_Surf4_SG_S1P_フーリン_PCSK4_delSte13」は、(i)野生型プレプロ配列のアミノ末端残基がセリン-グリシンリンカーで結合している2つの(2)Surf4モチーフで置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のKex2切断部位がS1P切断部位、フーリン切断部位、及びPCSK4切断部位で置換されており、(iii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「2x_Surf4_SG_PCSK9_フーリン_PCSK4_delSte13」は、(i)野生型プレプロ配列のアミノ末端残基がセリン-グリシンリンカーで結合している2つの(2)Surf4モチーフで置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のKex2切断部位がPCSK9切断部位、フーリン切断部位、及びPCSK4切断部位で置換されており、(iii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。
【0014】
図7】特定のシグナルペプチドに結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドの測定された分泌レベルを示す棒グラフである。「プレプロ_2」は、(i)野生型プレプロ配列のアミノ末端残基がセリン-グリシンリンカーで結合している2つの(2)Surf4モチーフで置換されており、(ii)野生型プレプロ配列のKex2切断部位が3つの(3)S1P切断部位で置換されており、(iii)野生型プレプロ配列のSte13切断部位が欠失している、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「CATHC_3」は、カテプシンCペプチドがプレプロ_2のC末端に挿入されている、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「CATHC_2」は、カテプシンCペプチドがプレプロ_2の中央に挿入されている、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「CFVII_2」は、凝固因子VIIペプチドがプレプロ_2の中央に挿入されている、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「CATHC_1」は、カテプシンCペプチドがプレプロ_2のN末端に挿入されている、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「SORT1_3」は、ソルチリン1ペプチドがプレプロ_2のC末端に挿入されている、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「BDNF_2」は、脳由来神経栄養因子ペプチドがプレプロ_2の中央に挿入されている、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「CFVII_1」は、凝固因子VIIペプチドがプレプロ_2のN末端に挿入されている、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「BDNF_3」は、脳由来神経栄養因子ペプチドがプレプロ_2のC末端に挿入されている、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「CFVII_3」は、凝固因子VIIペプチドがプレプロ_2のC末端に挿入されている、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「BDNF_1」は、脳由来神経栄養因子ペプチドがプレプロ_2のN末端に挿入されている、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「SORT1_2」は、ソルチリン1ペプチドがプレプロ_2の中央に挿入されている、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「SORT1_1」は、ソルチリン1ペプチドがプレプロ_2のN末端に挿入されている、改変型α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。
【0015】
図8】A~Bは、特定のシグナルペプチドを含むSARS-CoV-2スパイク受容体結合ドメイン(RBD)バリアントポリペプチドの分泌レベルを示す棒グラフである。Aは、天然スパイクシグナルペプチド(白色棒)及び野生型のプレプロ分泌配列(灰色棒)を有するCHO-K1チャイニーズハムスター卵巣細胞におけるバリアント_1及びバリアント_2の分泌を示す。細胞を、50ngのプラスミドDNAで処置した。Bは、脂肪動員ホルモンシグナルペプチド(白色棒)及び野生型プレプロ分泌配列(灰色棒)を有するSf9 Spodoptera frugiperda細胞における100ngのバリアント_1の分泌を示す。細胞を、100ngのプラスミドDNAで処置した。
【0016】
図9】ワクチン接種を受けたマウスのSARS-CoV-2スパイクに対する粘膜IgA及び血清IgG抗体価を示す棒グラフである。「SP(S)-RBD」は、天然シグナルペプチドに結合している野生型SARS-CoV-2スパイク受容体結合ドメイン(RBD)を指す。「プレプロRBD」は、野生型α因子プレプロ配列に結合している野生型SARS-CoV-2スパイク受容体結合ドメイン(RBD)を指す。「プレプロ_2-RBD」は、改変型α因子プレプロ配列プレプロ_2に結合している野生型SARS-CoV-2スパイク受容体結合ドメイン(RBD)を指す。
【0017】
図10】ワクチン接種を受けたマウスのSARS-CoV-2スパイクに対する粘膜IgA抗体価を示す棒グラフである。「プレプロ-RBD-Sbi(III-IV)」は、野生型α因子プレプロ配列に結合しているIgGタンパク質サブユニットIII及びIVのStaphylococcus aureus結合剤に融合している野生型SARS-CoV-2スパイク受容体結合ドメイン(RBD)を指す。「プレプロ_2-RBD-Sbi(III-IV)」は、改変型α因子プレプロ配列プレプロ_2に結合しているIgGタンパク質サブユニットIII及びIVのStaphylococcus aureus結合剤に融合している野生型SARS-CoV-2スパイク受容体結合ドメイン(RBD)を指す。
【0018】
図11】細胞からインタクトの未切断プロペプチドを用いて分泌されたRBDバリアント_1ポリペプチドの相対量を示す棒グラフである。「WT」は、プレプロ_2改変α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。「S1P_mut」は、S1Pプロテアーゼ切断部位が除去されたプレプロ_2改変α因子プレプロ配列に結合しているRBDバリアント_1ポリペプチドを指す。
【0019】
図12】様々なシグナルペプチドに結合しているSARS-CoV-2株RBDでワクチン接種させたマウスの血清のSARS-CoV-2偽型ウイルス中和N50抗体価を示す棒グラフである。「SP(S)-RBD-Sbi(III-IV)」は、天然のスパイクシグナルペプチドに結合しているIgGタンパク質サブユニットIII及びIVのStaphylococcus aureus結合剤に融合しているSARS-CoV-2スパイク受容体結合ドメイン(RBD)を指す。「プレプロ-RBD-Sbi(III-IV)」は、野生型α因子プレプロ配列に結合しているIgGタンパク質サブユニットIII及びIVのStaphylococcus aureus結合剤に融合しているSARS-CoV-2スパイク受容体結合ドメイン(RBD)を指す。「武漢/D614G」は、SARS-CoV-2野生型RBD(白色棒)を指す。「オミクロン(BA.1)」は、SARS-CoV-2オミクロンBA.1株RBD(灰色棒)を指す。
【0020】
図13】ワクチン接種を受けたマウスの血清のSARS-CoV-2野生型スパイクに対する粘膜IgA及び血清IgG抗体価を示す棒グラフで構成される。「SP(S)-RBD-Sbi(III-IV)」は、天然のスパイクシグナルペプチドに結合しているIgGタンパク質サブユニットIII及びIVのStaphylococcus aureus結合剤に融合している野生型SARS-CoV-2スパイク受容体結合ドメイン(RBD)を指す。「プレプロ-RBD-Sbi(III-IV)」は、野生型α因子プレプロ配列に結合しているIgGタンパク質サブユニットIII及びIVのStaphylococcus aureus結合剤に融合している野生型SARS-CoV-2スパイク受容体結合ドメイン(RBD)を指す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
特定の定義
約またはおよそ:本書で使用される場合、「約」及び「およそ」という用語は、値に関して本明細書で使用される場合、参照値の文脈で類似した値を指す。一般に、文脈に精通している当業者らは、その文脈における「約」または「おおよそ」に包含される関連する分散度を理解するであろう。例えば、いくつかの実施形態では、「約」または「およそ」という用語は、参照値の25%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、またはそれ以下の値の範囲を包含してもよい。
【0022】
投与すること:本明細書で使用される場合、「投与すること」または「投与」という用語は、通常、組成物であるか、または組成物に含まれる薬剤の送達を達成するために、対象に組成物を投与することを指す。当業者らは、適切な状況において、対象、例えば、ヒト、への投与に利用され得る様々な経路を認識するであろう。例えば、いくつかの実施形態では、投与は、眼内、経口、非経口、局所などであってよい。いくつかの特定の実施形態では、投与は、気管支(例えば、気管支点滴注入による)、頬側、経皮(例えば、真皮への局所、皮内、皮間、経皮などのうちの1つ以上であっても、これらを含んでもよい)、経腸、動脈内、皮内、胃内、髄内、筋肉内、鼻腔内、腹腔内、髄腔内、静脈内、脳室内、特定の臓器内(例えば、肝臓内)、粘膜、鼻腔、経口、直腸、皮下、舌下、局所、気管(例えば、気管内点滴による)、膣、硝子体などであってよい。いくつかの実施形態では、投与は、単回投与のみを含んでもよい。いくつかの実施形態では、投与は、一定の投与数の適用を含んでもよい。いくつかの実施形態では、投与は、断続的な投与(例えば、時間的に隔てられた複数の投与)及び/または周期的な投与(例えば、共通の時間間隔で隔てられた個々の投与)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、投与は、少なくとも選択された期間にわたる連続投与(例えば、灌流)を含んでもよい。
【0023】
α因子プレプロ配列:本明細書で使用される場合、「アルファ因子プレプロ配列」または「α因子プレプロ配列」という表現は、酵母交配フェロモンα因子前駆体タンパク質(「プレプロα因子」とも呼ばれる)の一部であるシグナルペプチドまたはその一部を指す。α因子プレプロ配列は、ポリペプチドの分泌を可能にする分泌経路への、α因子プレプロ配列またはその一部を含むポリペプチドの移行を促進する。例えば、いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、α因子プレプロ配列及びペイロードポリペプチドを含み得、α因子プレプロ配列は、ペイロードポリペプチドの分泌を可能にする分泌経路へのポリペプチドの移行を促進する。α因子プレプロ配列は、α因子プレ配列とも呼ばれる約19個のアミノ酸のC末端部分と、α因子プロ配列とも呼ばれる約72個のアミノ酸のN末端部分を含む。いくつかの実施形態では、α因子プレプロ配列は、配列番号2の配列またはそのフラグメントもしくはバリアントを含む。いくつかの実施形態では、配列番号2のバリアントは、配列番号70を含む。いくつかの実施形態では、α因子プレプロ配列は、α因子プレ配列またはそのフラグメントもしくはバリアントを含む。いくつかの実施形態では、α因子プレ配列は、配列番号68として提供される。いくつかの実施形態では、α因子プレプロ配列は、α因子プロ配列またはそのフラグメントもしくはバリアントを含む。いくつかの実施形態では、α因子プロ配列は、配列番号69として提供される。
【0024】
アミノ酸:本明細書で使用される最も広い意味では、例えば、1つ以上のペプチド結合の形成を通じて、ポリペプチド鎖に組み込むことができる任意の化合物及び/または物質を指す。いくつかの実施形態では、アミノ酸は、一般構造HN-C(H)(R)-COOHを有する。いくつかの実施形態では、アミノ酸は、天然アミノ酸である。いくつかの実施形態では、アミノ酸は、非天然アミノ酸であり、いくつかの実施形態では、アミノ酸は、D-アミノ酸であり、いくつかの実施形態では、アミノ酸は、L-アミノ酸である。「標準アミノ酸」は、天然ペプチドによく見られる、20個の標準Lアミノ酸のいずれかを指す。「非標準アミノ酸」は、合成的に調製されるか、天然源から得られるかに関わらず、標準アミノ酸以外のアミノ酸を指す。いくつかの実施形態では、ポリペプチド中のカルボキシ末端アミノ酸及び/またはアミノ末端アミノ酸を含むアミノ酸は、上記の一般構造と比較して構造的修飾を含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、アミノ酸は、一般構造と比較して、メチル化、アミド化、アセチル化、ペグ化、グリコシル化、リン酸化、及び/または(例えば、アミノ基、カルボン酸基、1つ以上のプロトン、及び/またはヒドロキシル基の)置換により修飾され得る。いくつかの実施形態では、そのような修飾は、例えば、他の点では、同一の未修飾アミノ酸を含有するものと比較して、修飾アミノ酸を含有するポリペプチドの循環半減期を変更させ得る。いくつかの実施形態では、そのような修飾は、修飾型アミノ酸を含有するポリペプチドの関連活性を、他の点では同一の未修飾型アミノ酸を含有するものと比較して大幅に変動させない。文脈から明らかなように、いくつかの実施形態では、「アミノ酸」という用語は、遊離アミノ酸を指すために使用され得;いくつかの実施形態では、ポリペプチドのアミノ酸残基を指すために使用され得る。
【0025】
抗原:本明細書において使用される「抗原」という用語は、免疫応答を誘発する作用物質;及び/または、(ii)T細胞受容体(例えば、MHC分子により提示された場合)もしくは抗体に結合する作用物質を指す。いくつかの実施形態では、抗原は、体液性応答(例えば、抗原特異的抗体の産生を含む)を誘発し;いくつかの実施形態では、抗原は、細胞性応答(例えば、受容体が抗原と特異的に相互作用するT細胞を含む)を誘発する。いくつかの実施形態では、抗原は、標的タンパク質の少なくとも1つのエピトープを含む。いくつかの実施形態では、エピトープは、線状エピトープであってよい。いくつかの実施形態では、エピトープは、立体配座エピトープであってもよい。いくつかの実施形態では、抗原は、抗体に結合し、生物において特定の生理学的反応を誘発しても、誘発しなくてもよい。一般に、抗原は、任意の化学物質、例えば、小分子、核酸、ポリペプチド、炭水化物、脂質、ポリマー(いくつかの実施形態では、生物学的ポリマー以外[例えば、核酸またはアミノ酸ポリマー以外])などであっても、それらを含んでもよい。いくつかの実施形態では、抗原は、ポリペプチドであるか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、抗原は、グリカンであるか、またはそれを含む。一般に、抗原が、単離形態または純粋形態で提供されても、または代わりに、粗製形態(例えば、他の物質と一緒に、例えば、抽出物(例えば、細胞抽出物)または抗原含有源の他の比較的粗製の調製物中)で提供されてもよいことを、当業者らは理解するであろう。いくつかの実施形態では、本発明に従って利用される抗原は、粗製の形態で提供される。いくつかの実施形態では、抗原は、組み換え抗原である。
【0026】
生物学的試料:本明細書で使用される場合、「生物学的試料」という用語は、通常、本明細書に記載の、目的の生物学的供給源(例えば、組織または生物または細胞培養)から取得または誘導された試料を指す。いくつかの実施形態では、目的の供給源は、動物またはヒトなどの生物を含む。いくつかの実施形態では、生物学的試料は、生物学的組織または体液であるか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、生物学的試料は、骨髄;血液;血球;腹水;組織もしくは細針生検試料;細胞含有体液;浮遊核酸;痰;唾液;尿;脳脊髄液;腹膜液;胸膜液;糞便;リンパ液;婦人科体液;皮膚スワブ;膣スワブ;口腔スワブ;鼻腔スワブ;洗浄液もしくは洗浄液;例えば、管洗浄液もしくは気管支肺胞洗浄液;吸引液;掻爬物;骨髄標本;組織生検標本;外科標本;糞便;他の体液;分泌物;及び/または排泄物;及び/またはそれらからの細胞などであっても、それを含んでもよい。いくつかの実施形態では、生物学的試料は、個体から得られた細胞であるか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、得られた細胞は、試料が得られる個体由来の細胞であるか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、試料は、任意の適切な手段により目的の供給源から直接取得された「1次試料」である。例えば、いくつかの実施形態では、1次生物学的試料は、生検(例えば、細針吸引または組織生検)、手術、体液(例えば、血液、リンパ液、糞便など)の収集などからなる群より選択される方法で得られる。いくつかの実施形態では、文脈から明らかなように、「試料」という用語は、1次試料を処理することにより(例えば、それの1つ以上の成分を除去することにより、及び/または、それに1つ以上の薬剤を添加することにより)得られる調製物を指す。例えば、半透膜を使用した濾過。そのような「処理済み試料」は、例えば、試料から抽出されるか、または、1次試料を、手法(例えば、mRNAの増幅もしくは逆転写、特定の成分の分離及び/または精製など)にかけることにより得られた核酸またはタンパク質を含んでもよい。
【0027】
特徴部分:本明細書で使用される場合、「特徴部分」という用語は、最も広い意味では、その存在(または不在)が物質の特定の特徴、属性、または活性の存在(または不在)と相関する物質の部分を指す。いくつかの実施形態では、物質の特徴部分は、物質に、及び特定の特徴、属性、または活性を共有する関連物質に見られるが、特定の特徴、属性、または活性を共有しない関連物質には見られない部分である。特定の実施形態では、特徴部分は、インタクトな物質と少なくとも1つの機能特性を共有する。例えば、いくつかの実施形態では、タンパク質またはポリペプチドの「特徴部分」は、タンパク質またはポリペプチドの特徴となる連続したアミノ酸ストレッチ、または連続したアミノ酸ストレッチの集合を含有する部分である。いくつかの実施形態では、そのような連続した各ストレッチは、通常、少なくとも2、5、10、15、20、50、またはそれ以上のアミノ酸を含有する。一般に、物質(例えば、タンパク質、抗体などの)の特徴部分は、上で指定された配列及び/または構造的同一性に加えて、関連するインタクトな物質と少なくとも1つの機能的特徴を共有する部分である。いくつかの実施形態では、特徴部分は、生物学的に活性であってよい。
【0028】
比較可能な:本明細書で使用される場合、「比較可能な」という用語は、互いに同一ではないことがあるが、それらの間の比較を可能にするほど十分に類似している2つ以上の薬剤、エンティティ、状況、条件セットなどを指す。その結果、当業者は、結論が観察された差異または類似点に基づいて合理的に引き出され得ることを理解するであろう。いくつかの実施形態では、比較可能な条件、状況、個体、または集団のセットは、複数の実質的に同一の特徴と、1つまたは少数の異なる特徴を特徴とする。当業者らは、文脈上、2つ以上のそのような薬剤、エンティティ、状況、条件セットなどが比較可能であるとみなされるためには、いかなる所与の状況においても、どの程度の同一性が求められるか理解するであろう。例えば、状況、個体、または集団の異なるセットの下で、またはそれらを用いて得られた結果または観察された現象の差異が、変動する特徴のバリエーションにより引き起こされるか、またはそれを示す合理的な結論を保証するのに十分な数及び種類の実質的に同一の特徴を特徴とする場合、状況、個体、または集団のセットは、互いに比較可能であることを、当業者らは理解するであろう。
【0029】
決定:本明細書で記載されている多くの方法論は、「決定」のステップを含む。当業者らは、本明細書を読めば、そのような「決定」が、例えば、本明細書に明示的に言及されている特定の手法を含む、当業者らが利用可能な様々な手法のいずれかを使用することにより、利用するか、または実施することができることを理解するであろう。いくつかの実施形態では、決定は、物理的な試料の操作を含む。いくつかの実施形態では、決定は、例えば、関連分析を実施するように適合されたコンピュータまたは他の処理ユニットを利用して、データまたは情報の考慮及び/または操作を含む。いくつかの実施形態では、決定は、供給元からの関連情報及び/または資料を受信することを含む。いくつかの実施形態では、決定は、試料またはエンティティの1つ以上の特徴を比較可能な参照と比較することを含む。
【0030】
送達/接触:本明細書で互換的に使用される場合、「送達」、「送達すること」、または「接触させること」という用語は、融合ポリヌクレオチド(例えば、本明細書に記載されるもの)または融合ポリペプチド(例えば、本明細書に記載されるもの)を標的細胞に導入することを指す。標的細胞は、in vitroまたはex vivoで培養するか、または対象内に存在することができる(in vivo)。融合ポリヌクレオチド(例えば、本明細書に記載のもの)または融合ポリペプチド(例えば、本明細書に記載のもの)を標的細胞に導入する方法は、in vitro、ex vivo、またはin vivoの適用に応じて変動し得る。いくつかの実施形態では、融合ポリヌクレオチド(例えば、本明細書に記載されるもの)または融合ポリペプチド(例えば、本明細書に記載されるもの)は、in vitroトランスフェクションにより細胞培養中の標的細胞に導入することができる。いくつかの実施形態では、融合ポリヌクレオチド(例えば、本明細書に記載されるもの)または融合ポリペプチド(例えば、本明細書に記載されるもの)は、送達ビヒクル(例えば、ナノ粒子、リポソーム、及び/または細胞浸透剤との複合体)を介して標的細胞に導入することができる。いくつかの実施形態では、融合ポリヌクレオチド(例えば、本明細書に記載されるもの)または融合ポリペプチド(例えば、本明細書に記載されるもの)は、融合ポリヌクレオチド(例えば、本明細書に記載されるもの)または融合ポリペプチド(例えば、本明細書に記載されるもの)を対象に投与することにより、対象の標的細胞に導入することができる。
【0031】
機能的:本明細書で使用される場合、「機能的」という用語は、特定の特性及び/または活性を示すエンティティの形態またはフラグメントを指すために使用される。
【0032】
フラグメント:本明細書で記載の材料または実体の「フラグメント」は、全体の個別の部分を含むが、全体に見られる1つ以上の部分を欠いている構造を有する。いくつかの実施形態では、フラグメントは、そのような個別の部分から構成される。いくつかの実施形態では、フラグメントは、全体に見られる特徴的な構造エレメントまたは部分から構成されるか、またはそれらを含む。いくつかの実施形態では、フラグメントは、ポリヌクレオチドフラグメントを含む。いくつかの実施形態では、フラグメントは、ポリペプチドフラグメントを含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドフラグメントまたはポリペプチドフラグメントは、ポリヌクレオチド全体またはポリペプチド全体に見られる、少なくとも3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250、275、300、325、350、375、400、425、450、475、500以上のモノマー単位(例えば、残基)を含むか、またはそれらからなる。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドフラグメントまたはポリペプチドフラグメントは、ポリヌクレオチド全体またはポリペプチド全体に見られるモノマー単位(例えば、残基)の少なくとも約5%、10%、15%、20%、25%、30%、25%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%以上を含むか、またはそれらからなる。ポリペプチド全体またはポリヌクレオチド全体は、いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドフラグメントまたはポリペプチドフラグメントの「親」と呼ばれ得る。
【0033】
改変型:一般に、「改変型」という用語は、人の手により操作されている態様を指す。例えば、いくつかの実施形態では、小分子は、その構造及び/または生成が人の手により設計及び/または実装される場合、改変されているとみなされ得る。同様に、いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、自然界ではその順序で一緒に連結されていない2つ以上の配列が、人の手により操作され、改変ポリヌクレオチド内で互いに直接連結される場合、「改変」されたとみなされ得る。例えば、本発明のいくつかの実施形態では、改変型ポリヌクレオチドは、自然界に見られる調節配列(第1のコード配列と作動可能に結合しているが、第2のコード配列とは作動可能に結合しておらず、第2のコード配列と作動可能に結合するように人の手で連結されている)を含む。同等に、細胞または生物は、遺伝情報が変更されるように操作されている(例えば、形質転換、交配、体細胞交雑、トランスフェクション、形質導入、または他の機序により、以前には存在しなかった新しい遺伝物質が導入されている、または以前に存在した遺伝物質が、例えば、置換もしくは欠失変異、または交配プロトコールにより、変更または除去される)場合、「操作された」とみなされる。当業者らには一般的な方法であり、理解されているが、改変型ポリヌクレオチドの発現産物、及び/または改変型ポリヌクレオチドもしくは細胞の子孫は、通常、依然として、実際の操作が以前のエンティティに対して実施された場合でも「改変型」と呼ばれる。
【0034】
エピトープ:本明細書で使用される場合、免疫グロブリン(例えば、抗体または受容体)結合成分により特異的に認識される任意の部分を含む。いくつかの実施形態では、エピトープは、抗原上の複数の化学原子または化学基から構成される。いくつかの実施形態では、そのような化学原子または化学基は、抗原が関連3次元立体配座をとる場合、表面に露出される。いくつかの実施形態では、そのような化学原子または化学基は、抗原がそのような立体配座をとる場合、空間内で物理的に互いに近接している。いくつかの実施形態では、抗原が別の立体配座をとる場合(例えば、直線化されている場合)、少なくともいくつかのそのような化学原子または化学基は、互いに物理的に隔てられている。
【0035】
機能性:本明細書で使用される場合、「機能的」な生物学的分子は、特徴とする特性及び/または活性を示す形態の生物学的分子である。生物学的分子は、2つの機能(すなわち、二機能性)または多くの機能(すなわち、多機能性)を有し得る。
【0036】
同一性:本明細書で使用される場合、「同一性」という用語は、ポリマー分子間、例えば、核酸分子間(例えば、DNA分子及び/またはRNA分子)及び/またはポリペプチド分子間の全体的な関連性を指す。いくつかの実施形態では、ポリマー分子は、その配列が少なくとも25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または99%同一である場合に、互いに「実質的に同一」であるとみなされる。例えば、2つの核酸またはポリペプチド配列の同一性パーセントの計算は、最適な比較目的のために、2つの配列をアラインさせることにより実施することができる(例えば、最適なアラインのために、第1の配列及び第2の配列の一方または両方にギャップを導入することができ、比較目的のために、同一でない配列を無視することができる)。特定の実施形態では、比較目的でアラインされた配列の長さは、参照配列の長さの少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、または実質的に100%である。次に、対応する位置のヌクレオチドが比較される。第1の配列の位置が、第2の配列の対応する位置と同じ残基(例えば、ヌクレオチドまたはアミノ酸)で占められている場合、分子は、その位置では同一である。2つの配列間の同一性パーセントは、2つの配列を最適にアラインさせるために導入される必要があるギャップ数及び各ギャップの長さを考慮した、配列に共有される同一位置の数の関数である。配列の比較及び2つの配列間の同一性パーセントの決定は、数学的アルゴリズムを使用して実行することができる。例えば、2つのヌクレオチド配列間の同一性パーセントは、ALIGNプログラム(バージョン2.0)に組み込まれているMeyers及びMillerのアルゴリズム(CABIOS,1989,4:11-17)を使用して決定することができる。いくつかの例示的な実施形態では、ALIGNプログラムによる核酸配列の比較は、PAM120重み付き残差表、ギャップ長ペナルティ12、及びギャップペナルティ4を使用する。あるいは、NWSgapdna.CMPマトリックスを使用して、GCGソフトウェアパッケージのGAPプログラムを使用して、2つのヌクレオチド配列間の同一性の割合を決定することができる。
【0037】
改善、増加、抑制、または低減:本書で使用される場合、「改善」、「増加」、「抑制」、「低減」という用語、またはそれらの文法的同義語は、ベースラインまたは他の参照測定値に対して相対的な値を示す。いくつかの実施形態では、適切な参照測定は、特定の薬剤または処置が存在しない(例えば、その前及び/または後に)以外の点では比較可能な条件下での特定の系(例えば、単一の個体)での測定、または適切な比較可能な参照薬剤が存在する場合の測定であっても、それを含んでもよい。いくつかの実施形態では、適切な参照測定は、関連する薬剤または処置の存在下で、特定の方法で応答することが知られているか、または予想される比較可能な系における測定であっても、それを含んでもよい。
【0038】
核酸、オリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド:本明細書で使用される場合、「核酸」及び「ポリヌクレオチド」及び「オリゴヌクレオチド」という用語は、互換的に使用され、3ヌクレオチド以上のポリマーを指す。いくつかの実施形態では、核酸は、DNAを含む。いくつかの実施形態では、核酸は、RNAを含む。いくつかの実施形態では、核酸は、メッセンジャーRNA(mRNA)を含む。いくつかの実施形態では、核酸は、一本鎖である。いくつかの実施形態では、核酸は、二本鎖である。いくつかの実施形態では、核酸は、一本鎖部分及び二本鎖部分の両方を含む。いくつかの実施形態では、核酸は、1つ以上のホスホジエステル結合を含む主鎖を含む。いくつかの実施形態では、核酸は、ホスホジエステル結合及び非ホスホジエステル結合の両方を含む主鎖を含む。例えば、いくつかの実施形態では、核酸は、例えば、「ペプチド核酸」のように、1つ以上のホスホロチオアートまたは5’-N-ホスホロアミダイト結合及び/または1つ以上のペプチド結合を含む主鎖を含んでもよい。いくつかの実施形態では、核酸は、1つ以上、または全ての天然残基(例えば、アデニン、シトシン、デオキシアデノシン、デオキシシチジン、デオキシグアノシン、デオキシチミジン、グアニン、チミン、ウラシル)を含む。いくつかの実施形態では、核酸は、1つ以上の、または全ての非天然残基を含む。いくつかの実施形態では、非天然残基は、ヌクレオシドアナログ(例えば、2-アミノアデノシン、2-チオチミジン、イノシン、ピロロピリミジン、3-メチルアデノシン、5-メチルシチジン、C-5プロピニルシチジン、C-5プロピニルウリジン、2-アミノアデノシン、C5-ブロモウリジン、C5-フルオロウリジン、C5-ヨードウリジン、C5-プロピニルウリジン、C5-プロピニルシチジン、C5-メチルシチジン、2-アミノアデノシン、7-デアザアデノシン、7-デアザグアノシン、8-オキソアデノシン、8-オキソグアノシン、6-O-メチルグアニン、2-チオシチジン、メチル化塩基、挿入塩基、及びそれらの組み合わせ)を含む。いくつかの実施形態では、非天然残基は、天然残基中のものと比較して、1つ以上の修飾糖(例えば、2’-フルオロリボース、リボース、2’-デオキシリボース、アラビノース、及びヘキソース)を含む。いくつかの実施形態では、核酸は、RNAまたはポリペプチドなどの機能的な遺伝子産物をコードするヌクレオチド配列を有する。いくつかの実施形態では、核酸は、1つ以上のイントロンを含むヌクレオチド配列を有する。いくつかの実施形態では、核酸は、天然源からの単離、酵素合成により(例えば、相補的テンプレートに基づく重合、例えば、組み換え細胞もしくは系におけるin vivoもしくはin vitroでの複製、または化学合成により)調製され得る。いくつかの実施形態では、核酸は、少なくとも3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、20、225、250、275、300、325、350、375、400、425、450、475、500、600、700、800、900、1000、1500、2000、2500、3000、3500、4000、4500、5000、5500、6000、6500、7000、7500、8000、8500、9000、9500、10,000、10,500、11,000、11,500、12,000、12,500、13,000、13,500、14,000、14,500、15,000、15,500、16,000、16,500、17,000、17,500、18,000、18,500、19,000、19,500、または20,000以上の残基またはヌクレオチド長である。ヌクレオチド数が、例えば、融合ポリヌクレオチドの、サイズの指標として使用される場合、特定のヌクレオチド数は、例えば、融合ポリヌクレオチドの、一本鎖上のヌクレオチドの数を指す。
【0039】
作動可能に連結されている:本明細書で使用される場合、記載の成分が意図された方法で機能することを可能にする関係にある並置を指す。機能エレメントに「作動可能に連結されている」制御エレメントは、機能エレメントの発現及び/または活性が制御エレメントと互換性のある条件下で実施されるように結合している。いくつかの実施形態では、「作動可能に連結されている」制御エレメントは、目的のコードエレメントと連続しており(例えば、共有結合しており);いくつかの実施形態では、制御エレメントは、目的の機能エレメントに対しtransで、または、そうでなければ、それから離れて作用する。
【0040】
ポリペプチド:本明細書で「タンパク質」という用語と互換的に使用される「ポリペプチド」という用語は、一般に、少なくとも3個以上のアミノ酸のポリマーの当該技術分野で認められた意味を有する。当業者らは、「ポリペプチド」という用語が、本明細書に記載の完全配列を有するポリペプチドを包含するだけでなく、そのような完全ポリペプチドの機能的、生物学的に活性な、または特徴的なフラグメント、部分、またはドメイン(例えば、少なくとも1つの活性を保持するフラグメント、部分、またはドメイン)を表すポリペプチドも包含するように十分に一般的であることが意図される。ポリペプチドは、L-アミノ酸、D-アミノ酸、またはその両方を含有してもよく、当該技術分野で既知の様々なアミノ酸修飾またはアナログのいずれかを含有してもよい。有用な修飾としては、例えば、末端アセチル化、アミド化、メチル化などが挙げられる。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、天然アミノ酸、非天然アミノ酸、合成アミノ酸、及びそれらの組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、タンパク質であり得る。
【0041】
ポリリボヌクレオチド:本明細書で使用される場合、「ポリリボヌクレオチド」という用語は、3リボヌクレオチド以上のポリマーを指す。いくつかの実施形態では、ポリリボヌクレオチドは、一本鎖である。いくつかの実施形態では、ポリリボヌクレオチドは、二本鎖である。いくつかの実施形態では、ポリリボヌクレオチドは、一本鎖部分及び二本鎖部分の両方を含む。いくつかの実施形態では、ポリリボヌクレオチドは、上記の「核酸/オリゴヌクレオチド」の定義で記載されている主鎖構造を含み得る。ポリリボヌクレオチドは、調節RNA(例えば、siRNA、microRNAなど)、またはメッセンジャーRNA(mRNA)オリゴヌクレオチドであり得る。ポリリボヌクレオチドがmRNAオリゴヌクレオチドであるいくつかの実施形態では、ポリリボヌクレオチドは、通常、その3’末端にポリ(A)領域を含む。ポリリボヌクレオチドがmRNAオリゴヌクレオチドであるいくつかの実施形態では、ポリリボヌクレオチドは、通常、その5’末端に、例えば、翻訳を開始するためのmRNAのリボソームへの認識及び結合用の、当該技術分野で認識されているキャップ構造を含む。いくつかの実施形態では、ポリリボヌクレオチドは、RNAオリゴヌクレオチドを含む。リボヌクレオチド数が、例えば、ポリリボヌクレオチド用の、サイズの指標として使用される場合、特定のヌクレオチド数は、一本鎖上のリボヌクレオチド数を指す。
【0042】
組み換え:本明細書で使用される場合、組み換え手段により設計、改変、調製、発現、作成、製造、及び/または単離されるポリペプチド、例えば、宿主細胞にトランスフェクトされた組み換え発現ベクターを使用して発現されたポリペプチド;組み換えコンビナトリアルヒトポリペプチドライブラリから単離されたポリペプチド;ポリペプチドまたはその1つ以上の成分(複数可)、部分(複数可)、エレメント(複数可)、またはドメイン(複数可)をコードし、及び/またはその発現を指示する遺伝子(複数可)または遺伝子成分を発現するようにトランスジェニックであるか、または他の方法で操作されている動物(例えば、マウス、ウサギ、ヒツジ、サカナなど)から単離されたポリペプチド;及び/または、選択核酸配列エレメントを互いにスプライシングもしくはライゲーションすること、選択配列エレメントを化学合成すること、及び/または、他の方法で、ポリペプチドもしくはその1つ以上の成分(複数可)、部分(複数可)、エレメント(複数可)、もしくはドメイン(複数可)をコードし、及び/またはその発現を指示する核酸を生成すること、を含む他の任意の手段で調製、発現、作成、または単離されたポリペプチド、を指すことが意図される。いくつかの実施形態では、そのような選択された配列エレメントの1つ以上が、自然界に見られる。いくつかの実施形態では、そのような選択された配列エレメントの1つ以上が、in silicoで設計される。いくつかの実施形態では、1つ以上のそのような選択配列エレメントは、既知の配列エレメントの変異導入(例えば、in vivoまたはin vitro)から、例えば、天然または合成供給源から、例えば、目的の供給源生物(例えば、ヒト、マウスなど)の生殖系列において生ずる。
【0043】
参照:本明細書で使用される場合、比較が実施される標準または対照について記載する。例えば、いくつかの実施形態では、目的の薬剤、動物、個体、集団、試料、配列、または値が、参照または対照の薬剤、動物、個体、集団、試料、配列、または値と比較される。いくつかの実施形態では、参照または対照は、目的の試験または決定と実質的に同時に試験及び/または決定される。いくつかの実施形態では、参照または対照は、履歴参照または対照であり、任意に、有形媒体に具体化される。通常、当業者らに理解されるように、参照または対照は、評価中のものと比較可能な条件または状況下で決定または特性評価される。特定の可能な参照または対照への依存及び/または比較を証明するのに十分な類似点が存在する場合を、当業者らは理解するであろう。
【0044】
試料:本明細書で使用される場合、「試料」という用語は、通常、目的の供給源から取得または誘導された物質のアリコートを指す。いくつかの実施形態では、目的の供給源は、生物学的または環境的供給源である。いくつかの実施形態では、目的の供給源は、細胞または生物、例えば、微生物、植物、または動物(例えば、ヒト)であっても、それを含んでもよい。いくつかの実施形態では、目的の供給源は、生物学的組織または体液であるか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、生物学的組織または体液は、羊水、房水、腹水、胆汁、骨髄、血液、母乳、脳脊髄液、耳垢、乳糜、チャイム(chime)、精液、内リンパ液、滲出液、糞便、胃酸、胃液、リンパ、粘液、心膜液、外リンパ液、腹膜液、胸膜液、膿汁、カタル性分泌物、唾液、皮脂、精液、血清、恥垢、痰、滑液、汗、涙、尿、膣分泌物、硝子体液、嘔吐物、及び/またはそれらの組み合わせもしくは成分(複数可)であっても、それを含んでもよい。いくつかの実施形態では、体液は、細胞内液、細胞外液、血管内液(血漿)、間質液、リンパ液、及び/または細胞通過液であっても、それを含んでもよい。いくつかの実施形態では、体液は、植物滲出液であっても、それを含んでもよい。いくつかの実施形態では、生物学的組織または試料は、例えば、吸引、生検(例えば、細針または組織生検)、スワブ(例えば、口腔、鼻腔、皮膚、または膣スワブ)、掻爬、手術、洗浄または洗浄(例えば、気管支肺胞、管、鼻腔、眼、口腔、子宮、膣、または他の洗浄または洗浄)により取得され得る。いくつかの実施形態では、生物学的試料は、個体から得られた細胞であるか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、試料は、任意の適切な手段により目的の供給源から直接取得された「1次試料」である。いくつかの実施形態では、文脈から明らかなように、「試料」という用語は、1次試料を処理することにより(例えば、それの1つ以上の成分を除去することにより、及び/または、それに1つ以上の薬剤を添加することにより)得られる調製物を指す。例えば、半透膜を使用した濾過。そのような「処理済み試料」は、例えば、試料から抽出されるか、または、1次試料を、1つ以上の手法(例えば、核酸の増幅もしくは逆転写、特定の成分の分離及び/または精製など)にかけることにより得られた核酸またはタンパク質を含んでもよい。
【0045】
対象:本明細書で使用される場合、「対象」という用語は、生物、通常は、哺乳動物(例えば、ヒト)を指す。いくつかの実施形態では、対象は、疾患、障害、または状態に罹患している。いくつかの実施形態では、対象は、疾患、障害、または状態に罹患しやすい。いくつかの実施形態では、対象は、疾患、障害、または状態の1つ以上の症状または特徴を示す。いくつかの実施形態では、対象は、疾患、障害、または状態のいかなる症状または特徴も示さない。いくつかの実施形態では、対象は、疾患、障害、または状態に対する感受性またはリスクを特徴付ける1つ以上の特徴を有する者である。いくつかの実施形態では、対象は、患者である。いくつかの実施形態では、対象は、診断及び/または療法が投与されているか、及び/または投与されたことがある個体である。
【0046】
処置:本明細書で使用される場合、「処置」(「処置する」または「処置すること」とも呼ばれる)は、特定の疾患、障害、及び/または状態の1つ以上の症状、特徴、及び/または原因を部分的または完全に緩和、改善、軽減、抑制、発症の遅延、重症度の軽減、及び/または発生率を低減させる任意の療法の投与を指す。いくつかの実施形態では、そのような処置は、関連疾患、障害、及び/または状態の徴候を示さない対象、及び/または、疾患、障害、及び/または状態の初期徴候を示す対象のものであってよい。代替的または追加的に、そのような処置は、関連疾患、障害及び/または状態の1つ以上の確立された徴候を示す対象のものであってよい。いくつかの実施形態では、処置は、関連疾患、障害、及び/または状態に罹患していると診断されている対象のものであってよい。いくつかの実施形態では、処置は、関連疾患、障害、及び/または状態の発症リスクの増加と統計的に相関する1つ以上の感受性因子を有することが知られている対象のものであってよい。
【0047】
バリアント:本明細書で使用される場合、「バリアント」という用語は、参照エンティティと有意な構造的同一性を示すが、参照エンティティと比較して、1つ以上の化学部分の存在またはレベルにおいて参照エンティティとは構造的に異なるエンティティを指す。多くの実施形態では、バリアントは、その参照エンティティとは機能的にも異なる。一般に、特定のエンティティが参照エンティティの「バリアント」であると適切にみなされるかどうかは、参照エンティティとの構造的同一性の程度に基づいている。例えば、バリアントポリペプチドは、アミノ酸配列の1つ以上の相違及び/またはポリペプチド主鎖に共有結合している化学部分(例えば、炭水化物、脂質など)の1つ以上の差異の結果として、参照ポリペプチドと異なることがある。代替的または追加的に、いくつかの実施形態では、バリアントポリペプチドは、参照ポリペプチドと少なくとも1つの特徴的な配列エレメントを共有しない。いくつかの実施形態では、参照ポリペプチドは、1つ以上の生物学的活性を有する。いくつかの実施形態では、バリアントポリペプチドは、参照ポリペプチドの生物学的活性の1つ以上を共有する。いくつかの実施形態では、バリアントポリペプチドは、参照ポリペプチドの生物学的活性の1つ以上を欠いている。いくつかの実施形態では、バリアントポリペプチドは、参照ポリペプチドと比較して、1つ以上の生物学的活性のレベルの低減を示す。
【0048】
標準的手法は、組み換えDNA、オリゴヌクレオチド合成(例えば、mRNA合成)、ならびに、組織培養及び形質転換(例えば、エレクトロポレーション、リポフェクション)が使用され得る。酵素反応及び精製手法は、製造元の仕様に従って、または当該技術分野で一般に実行されるように、または本明細書に記載されているように実施され得る。上述の手法及び手順は、一般に、当該技術分野で周知の従来の方法に従って、また本明細書全体にわたって引用及び記載されている様々な一般的な参考文献及びより具体的な参考文献に記載されているように実施され得る。例えば、以下を参照のこと:Sambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual(2nd ed.,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.(1989))(これは、いかなる目的のためにも参照により本明細書に組み込まれる)。
【0049】
特定の実施形態の詳細な説明
生細胞からのタンパク質分泌は、多くの医療及び科学プロセスにおいて重要なステップである。タンパク質分泌の強化は、より低コスト、より少ないワクチン投与量、及びより簡単なタンパク質研究用実験手順で、より多くの生物製剤生成を可能にし得る。コドン最適化及び強力なプロモーターなどの発現ブースターと、ERへの移行を引き起こすN末端シグナルペプチド配列の追加を含む方策は、生細胞からのタンパク質分泌を促進するために用いられている。しかし、タンパク質分泌をさらに増やす余地は依然としてある。
【0050】
α因子プレプロ配列またはそのフラグメント(例えば、α因子プレ配列またはα因子プロ配列)を広範囲のポリペプチドと関連付けると、哺乳動物細胞(例えば、ヒト細胞株)からのそれらのタンパク質の分泌が促進されることを、本開示は示す。評価されるポリペプチドは、合成SARS-CoV-2抗原、インフルエンザ血球凝集素、HER2標的一本鎖抗体、及び生物学的治療薬を含む。さらに、本開示は、α因子プレプロ配列またはそのフラグメントの最適化が、さらにもっと、ヒト細胞株からの関連ポリペプチドの分泌を増強させ得ることを実証する。
【0051】
本明細書に開示のArabidopsis根成長因子(GLV)分泌ペプチド配列を単独で、または本明細書に開示のα因子プレプロ配列と組み合わせて、広範囲のポリペプチドと関連付けると、植物細胞、例えば、Arabidopsis細胞からのそれらのタンパク質の分泌が促進されるという洞察も、本開示は提供する。
【0052】
α-因子プレプロ配列
可溶性分泌タンパク質は、細胞質からERに移行し、次に、ゴルジ体へ、最終的に、分泌小胞へ輸送される。分泌小胞は、細胞膜と融合して、細胞からそのカーゴを分泌する。酵母交配フェロモンα因子は、融合を可能にする互換の酵母細胞タイプの受容体に結合する分泌ペプチドである(Naider et al.、全体が参照により本明細書に組み込まれる)。α因子は、シグナルペプチド、プロペプチド領域、及び活性ペプチドフェロモンの4つの繰り返しからなる「プレプロα因子」と呼ばれる前駆体タンパク質として合成される。シグナルペプチドは、ERへの移行を促進し、ERにおいて切断される。プロペプチド領域は、ERから排出及びゴルジ体への輸送を可能にする(Otte et al.、全体が参照により本明細書に組み込まれる)。ゴルジ体におけるタンパク質分解処理により、成熟α因子ペプチドが生成される。シグナルペプチド及びプロペプチド領域(プレプロ)の両方を包含するα因子配列は、ヒトリゾチームに融合され、酵母細胞で発現される場合、発現を20倍増加させることが示されている(Oka et al.、全体が参照により本明細書に組み込まれる)。
【0053】
ポリペプチド
とりわけ、本開示は、ポリペプチドを提供する。本明細書に開示のポリペプチドは、ペイロードポリペプチドと、野生型または改変型α因子プレプロ配列またはそのフラグメント(例えば、α因子プレ配列またはα因子プロ配列)を含むように改変されており、野生型または改変型α因子プレプロ配列またはそのフラグメントは、ペイロードポリペプチドに作動可能に連結されている。いくつかの実施形態では、野生型または改変型α因子プレプロ配列またはそのフラグメント(例えば、α因子プレ配列またはα因子プロ配列)は、ペイロードポリペプチドの輸送を媒介可能である。いくつかの実施形態では、野生型または改変型α因子プレプロ配列またはそのフラグメント(例えば、α因子プレ配列またはα因子プロ配列)は、例えば、細胞外への分泌のために、ペイロードポリペプチドの細胞膜への輸送を媒介可能である。
【0054】
本開示は、例えば、野生型または改変型α因子プレプロ配列またはそのフラグメント(例えば、α因子プレ配列またはα因子プロ配列)が、他のシグナルペプチドよりも高いレベルで、例えば、細胞(例えば、哺乳動物細胞)外への分泌のために、ペイロードポリペプチドの細胞膜への輸送を媒介可能であるという洞察を提供する。いくつかの実施形態では、分泌レベルは、分泌速度であり得る。いくつかの実施形態では、分泌レベルは、分泌されたポリペプチドの量であり得る。
【0055】
分泌レベルの増加が、ポリペプチド(例えば、ポリペプチド治療薬)の製造、及び送達されたポリヌクレオチドからin vivoで発現される治療用ポリペプチドの使用を含む、治療薬の開発における多数の方法に有用であり得るという認識を、本開示は提供する。従って、いくつかの実施形態では、ペイロードポリペプチドは、治療用ポリペプチドである。複数の治療用ポリペプチドが当該技術分野で知られており、本明細書に開示の技術は、多種多様な治療用ポリペプチドに使用することができる。本開示は、生物学的治療薬が健康上の懸念に対処するためにますます重要になっていることを認識する。本開示は、複数の生物学的ポリペプチドが、本明細書に記載の改変型ポリペプチドにおいて、ペイロードポリペプチドとして使用することができることを認識している。
【0056】
例えば、いくつかの実施形態では、ペイロードポリペプチドは、1つ以上の抗原を含み得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の抗原は、1つ以上のウイルス抗原である。いくつかの実施形態では、1つ以上のウイルス抗原は、1つ以上のSARS-CoV-2抗原である。いくつかの実施形態では、1つ以上のウイルス抗原は、SARS-CoV-2受容体結合ドメインまたはそのフラグメントを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上のウイルス抗原は、SARS-CoV-2受容体結合ドメインバリアントまたはそのフラグメントを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上のウイルス抗原は、SARS-CoV-2スパイクタンパク質またはそのフラグメントを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上のウイルス抗原は、SARS-CoV-2スパイクタンパク質バリアントまたはそのフラグメントを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上のウイルス抗原は、1つ以上のインフルエンザ抗原、例えば、インフルエンザA抗原である。
【0057】
抗原を発現するための本技術の使用は、ウイルス抗原に限定されず、他の抗原は、本明細書に開示のポリペプチドによってコードすることができる。例えば、1つ以上の抗原は、1つ以上の細菌抗原であり得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の抗原は、1つ以上のがん抗原である。いくつかの実施形態では、1つ以上の抗原は、1つ以上の古細菌抗原である。
【0058】
いくつかの実施形態では、ペイロードポリペプチドは、抗体またはそのフラグメントを含む。抗体は、特定の標的抗原に特異的な結合を与えるのに十分な標準的な免疫グロブリン配列エレメントを含むポリペプチドを指す。当該技術分野で知られているように、自然界で生成されるインタクト抗体は、約150kDの四量体であり、2つの同一の重鎖ポリペプチド(それぞれ約50kD)と、2つの同一の軽鎖ポリペプチド(それぞれ約25kD)で構成され、これらは、互いに結合して、一般に「Y字型」構造と呼ばれる構造を形成する。抗体テトラマーは、2つの重鎖-軽鎖ダイマーで構成され、重鎖及び軽鎖は、単一のジスルフィド結合により互いに結合しており;他の2つのジスルフィド結合は、ダイマーが互いに結合して、テトラマーが形成されるように、重鎖のヒンジ領域を互いに結合させる。標準的な抗体が四量体であるが、本明細書で提供される抗体は、様々な形式をとり得る。例えば、抗体は、インタクトIgA、IgG、IgE、もしくはIgM抗体;または二重特異性もしくは多重特異性抗体(例えば、Zybodies(登録商標)など)から選択される形式をとり得るが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、抗体フラグメントは、Fabフラグメント、Fab’フラグメント、F(ab’)2フラグメント、Fd’フラグメント、Fdフラグメント、及び単離CDRまたはそのセット;一本鎖Fv;ポリペプチドFc融合;単一ドメイン抗体(例えば、IgNARなどのサメ単一ドメイン抗体またはそのフラグメント);カメロイド抗体、マスク抗体(例えば、Probodies(登録商標));小型モジュール免疫医薬品(「SMIP(商標)」);一本鎖またはタンデムダイアボディ(TandAb(登録商標));VHH;Anticalins(登録商標);Nanobodies(登録商標)ミニボディ;BiTE(登録商標);アンキリンリピートタンパク質またはDARPINs(登録商標);Avimers(登録商標);DART;TCR様抗体;Adnectins(登録商標);Affilins(登録商標);Trans-bodies(登録商標);Affibodies(登録商標);TrimerX(登録商標);マイクロプロテイン;Fynomers(登録商標);Centyrins(登録商標);及びKALBITOR(登録商標)から選択することができる。いくつかの実施形態では、抗体は、自然に生成された場合に有する共有結合修飾(例えば、グリカンの結合)を欠いていることがある。いくつかの実施形態では、抗体は、共有結合修飾(例えば、グリカン、ペイロード[例えば、検出可能な部分、治療薬部分、触媒部分など]、または他のペンダント基[例えば、ポリエチレングリコールなど]の結合)を含有してもよい。
【0059】
いくつかの実施形態では、ペイロードポリペプチドは、細胞外受容体を含む組み換えポリペプチド(例えば、融合ポリペプチド)を含み得る。いくつかの実施形態では、ペイロードポリペプチドは、免疫グロブリン定常領域を含む組み換えポリペプチド(例えば、融合ポリペプチド)を含み得る。いくつかの実施形態では、ペイロードポリペプチドは、細胞外受容体及び免疫グロブリン定常領域を含む組み換えポリペプチド(例えば、融合ポリペプチド)を含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、ペイロードポリペプチドは、アフリベルセプトまたはそのフラグメントを含み得る。いくつかの実施形態では、アフリベルセプトは、https://go.drugbank.com/drugs/DB08885で提供される配列を有し得、これは、全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0060】
いくつかの実施形態では、ペイロードポリペプチドは、受容体アゴニストまたはアンタゴニストを含む組み換えポリペプチド(例えば、融合ポリペプチド)を含み得る。いくつかの実施形態では、ペイロードポリペプチドは、免疫グロブリン定常領域を含む組み換えポリペプチド(例えば、融合ポリペプチド)を含み得る。いくつかの実施形態では、ペイロードポリペプチドは、受容体アゴニストまたはアンタゴニスト及び免疫グロブリン定常領域を含む組み換えポリペプチド(例えば、融合ポリペプチド)を含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、ペイロードポリペプチドは、デュラグルチドまたはそのフラグメントを含み得る。いくつかの実施形態では、デュラグルチドは、https://go.drugbank.com/drugs/DB09045で提供される配列を有し得、これは、全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0061】
いくつかの実施形態では、ペイロードポリペプチドは、分泌型胚性アルカリホスファターゼ(SEAP)またはそのフラグメントを含み得る。いくつかの実施形態では、ペイロードポリペプチドは、トラスツズマブ、トラスツズマブscFv、またはトラスツズマブのフラグメントを含み得る。いくつかの実施形態では、ペイロードポリペプチドは、ペルツズマブ、ペルツズマブscFV、またはペルツズマブのフラグメントを含み得る。いくつかの実施形態では、ペイロードポリペプチドは、GB235、GB235 scFv、またはGB235のフラグメントを含み得る。いくつかの実施形態では、ペイロードポリペプチドは、アダリムマブ、アダリムマブscFv、またはアダリムマブのフラグメントを含み得る。いくつかの実施形態では、ペイロードポリペプチドは、ペムブロリズマブ、ペムブロリズマブscFV、またはペムブロリズマブのフラグメントを含み得る。いくつかの実施形態では、ペイロードポリペプチドは、アフリベルセプトまたはそのフラグメントを含み得る。いくつかの実施形態では、ペイロードポリペプチドは、デュピルマブ、デュピルマブscFv、またはデュピルマブのフラグメントを含み得る。いくつかの実施形態では、ペイロードポリペプチドは、ウステキヌマブ、ウステキヌマブscFv、またはウステキヌマブのフラグメントを含み得る。いくつかの実施形態では、ペイロードポリペプチドは、ニボルマブ、ニボルマブscFv、またはニボルマブのフラグメントを含み得る。いくつかの実施形態では、ペイロードポリペプチドは、ベバシズマブ、ベバシズマブscFv、またはベバシズマブのフラグメントを含み得る。いくつかの実施形態では、ペイロードポリペプチドは、エタネルセプトまたはそのフラグメントを含み得る。いくつかの実施形態では、ペイロードポリペプチドは、チサゲンレクロイセルまたはそのフラグメントを含み得る。いくつかの実施形態では、ペイロードポリペプチドは、チサゲンレクロイセル細胞外ドメイン及び/またはチサゲンレクロイセル膜貫通ドメインを含み得る。いくつかの実施形態では、ペイロードポリペプチドは、アキシカブタゲンシロルユーセルまたはそのフラグメントを含み得る。いくつかの実施形態では、ペイロードポリペプチドは、アキシカブタゲンシロルユーセル細胞外ドメイン及び/またはアキシカブタゲンシロルユーセル膜貫通ドメインを含み得る。いくつかの実施形態では、ペイロードポリペプチドは、リソカブタゲンマラルユーセルまたはそのフラグメントを含み得る。いくつかの実施形態では、ペイロードポリペプチドは、リソカブタゲンマラルユーセル細胞外ドメイン及び/またはリソカブタゲンマラルユーセル膜貫通ドメインを含み得る。いくつかの実施形態では、ペイロードポリペプチドは、A3B1キメラ抗原受容体(A3B1 CAR)またはそのフラグメントを含み得る。いくつかの実施形態では、ペイロードポリペプチドは、A3B1 CAR細胞外ドメイン及び/またはA3B1 CAR膜貫通ドメインを含み得る。
【0062】
いくつかの実施形態では、ペイロードポリペプチドは、配列番号1、配列番号3、配列番号5、配列番号7、配列番号9、配列番号11、配列番号13、配列番号15、配列番号17、配列番号19、配列番号21、配列番号23、配列番号25、配列番号27、配列番号29、配列番号31、配列番号33、配列番号35、配列番号37、配列番号39、配列番号72、または配列番号79による配列を含む。
【0063】
いくつかの実施形態では、ペイロードポリペプチドは、分泌型胎児性アルカリホスファターゼ(SEAP)もしくはそのフラグメント;トラスツズマブ、トラスツズマブscFv、もしくはトラスツズマブのフラグメント;ペルツズマブ、ペルツズマブscFV、もしくはペルツズマブのフラグメント;GB235、GB235 scFv、もしくはGB235のフラグメント;アダリムマブ、アダリムマブscFv、もしくはアダリムマブのフラグメント;ペムブロリズマブ、ペムブロリズマブscFV、もしくはペムブロリズマブのフラグメント;アフリベルセプトもしくはそのフラグメント;デュピルマブ、デュピルマブscFv、もしくはデュピルマブのフラグメント;ウステキヌマブ、ウステキヌマブscFv、もしくはウステキヌマブのフラグメント;ニボルマブ、ニボルマブscFv、もしくはニボルマブのフラグメント;ベバシズマブ、ベバシズマブscFv、もしくはベバシズマブのフラグメント;エタネルセプトもしくはそのフラグメント;チサゲンレクロイセルもしくはそのフラグメント(例えば、チサゲンレクロイセル細胞外ドメイン及び/またはチサゲンレクロイセル膜貫通ドメイン);アキシカブタゲンシロルユーセルもしくはそのフラグメント(例えば、アキシカブタゲンシロルユーセル細胞外ドメイン及び/またはアキシカブタゲンシロルユーセル膜貫通ドメイン);リソカブタゲンマラルユーセルもしくはそのフラグメント(例えば、リソカブタゲンマラルユーセル細胞外ドメイン及び/またはリソカブタゲンマラルユーセル膜貫通ドメイン);またはA3B1キメラ抗原受容体(A3B1 CAR)もしくはそのフラグメント(例えば、A3B1 CAR細胞外ドメイン及び/またはA3B1 CAR膜貫通ドメイン)を含み得る。
【0064】
いくつかの実施形態では、野生型もしくは改変型α因子プレプロ配列またはそのフラグメントが、改変型ポリペプチドのN末端に存在する。いくつかの実施形態では、野生型もしくは改変型α因子プレプロ配列またはそのフラグメント(例えば、α因子プレ配列またはα因子プロ配列)が改変型ポリペプチドのC末端に存在する。
【0065】
いくつかの実施形態では、改変型ポリペプチドは、野生型α因子プレプロ配列またはそのフラグメント(例えば、α因子プレ配列またはα因子プロ配列)を含む。いくつかの実施形態では、野生型α因子プレプロ配列は、配列番号2による配列を含む。
【0066】
いくつかの実施形態では、改変型ポリペプチドは、野生型α因子プレ配列を含む。いくつかの実施形態では、野生型α因子プレ配列は、配列番号68による配列を含む。
【0067】
いくつかの実施形態では、改変型ポリペプチドは、野生型α因子プロ配列またはそのフラグメントを含む。いくつかの実施形態では、野生型α因子プロ配列は、配列番号69による配列を含む。
【0068】
いくつかの実施形態では、改変型ポリペプチドは、改変型α因子プレプロ配列またはそのフラグメント(例えば、α因子プレ配列またはα因子プロ配列)を含む。いくつかの実施形態では、改変型α因子プレプロ配列は、配列番号70による配列を含む。
【0069】
いくつかの実施形態では、改変型ポリペプチドは、改変型α因子プロ配列またはそのフラグメントを含む。いくつかの実施形態では、改変型α因子プロ配列は、配列番号71による配列を含む。
【0070】
いくつかの実施形態では、改変型ポリペプチドは、改変型α因子プレプロ配列を含む。いくつかの実施形態では、改変型α因子プレプロ配列は、Surf4結合親和性を有するトリペプチドモチーフ(Surf4モチーフ)を含む。いくつかの実施形態では、改変型α因子プレプロ配列は、少なくとも2つ(例えば、2つ、3つ、4つ、またはそれ以上)のSurf4モチーフを含む。いくつかの実施形態では、Surf4モチーフは、MPL(配列番号58)である。いくつかの実施形態では、Surf4モチーフは、α因子プレプロ配列のα因子プロペプチド配列の最もN末端側の3つの残基を置換する。いくつかの実施形態では、α因子プレプロ配列のα因子プレペプチド配列の最もN末端側の3残基は、α因子プレプロ配列のα因子プロペプチド配列が切断された後も残存する。いくつかの実施形態では、α因子プレプロ配列のα因子プロペプチド配列の最もN末端側の3残基は、配列番号2の残基20~22である。
【0071】
いくつかの実施形態では、改変型α因子プレプロ配列は、2つ以上、3つ以上、または4つ以上のSurf4モチーフを含む。いくつかの実施形態では、Surf4モチーフは、リンカーで結合している。いくつかの実施形態では、リンカーは、少なくとも2つのアミノ酸、少なくとも3つのアミノ酸、少なくとも4つのアミノ酸、少なくとも5つのアミノ酸、少なくとも6つのアミノ酸、少なくとも7つのアミノ酸、少なくとも8つのアミノ酸、少なくとも9つのアミノ酸、少なくとも10のアミノ酸、または少なくとも15のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、セリン-グリシンリンカーである。いくつかの実施形態では、セリン-グリシンリンカーは、SGGGSGGSGS(配列番号66)の配列を含み得る。いくつかの実施形態では、リンカーは、アラニン-アラニンリンカーである。いくつかの実施形態では、セリン-グリシンリンカーは、AAの配列(配列番号67)を含み得る。
【0072】
いくつかの実施形態では、改変型α因子プレプロ配列は、Ste13切断部位を含まない。いくつかの実施形態では、Ste13切断部位は、EAEA(配列番号56)を含む。
【0073】
いくつかの実施形態では、改変型α因子プレプロ配列は、Kex2切断部位を含まない。いくつかの実施形態では、Kex2切断部位は、KR(配列番号57)を含む。いくつかの実施形態では、野生型α因子プレプロ配列に見られるKex2切断部位は、改変型α因子プレプロ配列では、ヒトプロテアーゼのプロテアーゼ切断部位で置換されている。いくつかの実施形態では、野生型α因子プレプロ配列に見られるKex2切断部位は、改変型α因子プレプロ配列では、S1P、PCSK4、PCSK9、またはフーリンのプロテアーゼ切断部位で置換されている。本明細書で使用される場合、「置換する」、「置換」、及びそれらの変形形態は、直接的置換(例えば、元の配列の欠失及び別の配列の挿入)に限定されると理解されるべきではない。むしろ、「置換する」、「置換」、またはその変形形態は、元の配列が「置換」後に存在しなくなり、別の配列が「置換」後に存在するあらゆる状況を包含する。例えば、元の配列のアミノ酸は、「置換」後も残るが、元の配列は、存在しないことがある。「置換」は、例えば、元の配列の1つ以上のアミノ酸の変異(例えば、元のアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列の変更)により達成することができる。
【0074】
いくつかの実施形態では、野生型α因子プレプロ配列に見られるKex2切断部位は、改変型α因子プレプロ配列では、S1P、PCSK4、PCSK9、フーリン、またはそれらの組み合わせの1つ以上のプロテアーゼ切断部位で置換されている。いくつかの実施形態では、1つ以上の切断部位は、同じである。例えば、いくつかの実施形態では、野生型α因子プレプロ配列に見られるKex2切断部位は、改変型α因子プレプロ配列では、複数(例えば、2つ、3つ、4つ、またはそれ以上)のS1P切断部位で置換されている。いくつかの実施形態では、野生型α因子プレプロ配列に見られるKex2切断部位は、改変型α因子プレプロ配列では、複数(例えば、2つ、3つ、4つ、またはそれ以上)のPCSK4切断部位で置換されている。いくつかの実施形態では、野生型α因子プレプロ配列に見られるKex2切断部位は、改変型α因子プレプロ配列では、複数(例えば、2つ、3つ、4つ、またはそれ以上)のPCSK9切断部位で置換されている。いくつかの実施形態では、野生型α因子プレプロ配列に見られるKex2切断部位は、改変型α因子プレプロ配列では、複数(例えば、2つ、3つ、4つ、またはそれ以上)のフーリン切断部位で置換されている。いくつかの実施形態では、1つ以上の切断部位は、異なる。例えば、いくつかの実施形態では、野生型α因子プレプロ配列に見られるKex2切断部位は、改変型α因子プレプロ配列では、S1P切断部位及びPCSK4切断部位で置換されている。いくつかの実施形態では、野生型α因子プレプロ配列に見られるKex2切断部位は、改変型α因子プレプロ配列では、2つの(2)S1P切断部位及びPCSK4切断部位で置換されている。いくつかの実施形態では、グリシン-セリンリンカーで結合している2つの(2)Surf4モチーフを有し、Ste13切断部位を欠失しており、Kex2切断部位が3つの(3)S1P切断部位と置換されている改変型α因子プレプロ配列では、野生型α因子プレプロ配列に見られるKex2切断部位が置換されている。これらの例示的な実施形態で説明されているように、S1P、PCSK4、PCSK9、及びフーリン切断部位の任意の組み合わせが、本明細書で開示されるように使用され得、本開示は、上で提示される特定の実施形態に限定されると理解されるべきではない。組み合わせの追加支援は、例えば、以下の実施例で見出すことができる。
【0075】
S1Pのプロテアーゼ切断部位は、配列番号55による配列を有し得る。いくつかの実施形態では、PCSK4のプロテアーゼ切断部位は、配列番号53による配列を有する。いくつかの実施形態では、PCSK9のプロテアーゼ切断部位は、配列番号54による配列を有する。いくつかの実施形態では、フーリンのプロテアーゼ切断部位は、配列番号52による配列を有する。
【0076】
いくつかの実施形態では、改変型α因子プレプロ配列は、1つ以上の分泌経路を介してタンパク質を輸送する1つ以上の受容体に結合可能な配列を含む。
【0077】
いくつかの実施形態では、1つ以上の分泌経路を介してタンパク質を輸送する受容体は、LMAN1である。LMAN1に結合することが報告されているタンパク質は、カテプシンC(CATHC)及び凝固因子VII(CFVII)がある。
【0078】
いくつかの実施形態では、1つ以上の分泌経路を介してタンパク質を輸送する受容体は、ソルチリン-1である。ソルチリン-1に結合することが報告されているタンパク質の中には、脳由来神経栄養因子(BDNF)及びソルチリン-1プロペプチドである。
【0079】
いくつかの実施形態では、改変型α因子プレプロ配列は、複数の(例えば、2つ、3つ、4つ、またはそれ以上の)LMAN1結合ドメインを含む。いくつかの実施形態では、LMAN1結合ドメインを含むポリペプチドは、カテプシンCまたは凝固因子VII(CFVII)である。
【0080】
いくつかの実施形態では、改変型α因子プレプロ配列は、複数(例えば、2つ、3つ、4つ、またはそれ以上)のカテプシンC(CATHC)ペプチド配列またはそのフラグメントを含む。いくつかの実施形態では、CATHCペプチドは、TPANCTYLDLLGTWVFQVGSSGSQRDVNCSVMG(配列番号95)を含む。いくつかの実施形態では、CATHCペプチドは、改変型α因子プレプロ配列に以下の場所に挿入される:(1)柔軟なグリシン-セリンリンカーを有する2x Surf4モチーフの後ろのプロペプチドN末端、(2)プロペプチド配列の中央、または(3)3x S1P切断部位の直前のC末端。
【0081】
いくつかの実施形態では、改変型α因子プレプロ配列は、グリコシル化部位またはそのフラグメントを含有する複数(例えば、2つ、3つ、4つ、またはそれ以上)の凝固因子VII(CFVII)ペプチドを含む。いくつかの実施形態では、CFVIIペプチドは、ILEKRNASKPQGR(配列番号96)を含む。いくつかの実施形態では、CFVIIペプチドは、改変型α因子プレプロ配列に以下の場所に挿入される:(1)柔軟なグリシン-セリンリンカーを有する2x Surf4モチーフの後ろのプロペプチドN末端、(2)プロペプチド配列の中央、または(3)3x S1P切断部位の直前のC末端。
【0082】
いくつかの実施形態では、改変型α因子プレプロ配列は、複数の(例えば、2つ、3つ、4つ、またはそれ以上の)ソルチリン-1結合ドメインを含む。いくつかの実施形態では、ソルチリン-1結合ドメインを含むポリペプチドは、BDNFまたはソルチリン-1である。
【0083】
いくつかの実施形態では、改変型α因子プレプロ配列は、複数(例えば、2つ、3つ、4つ、またはそれ以上)のソルチリン1ペプチドまたはそのフラグメントを含む。いくつかの実施形態では、ソルチリン1ペプチドは、WSGPIGVSWGLR(配列番号97)を含む。いくつかの実施形態では、ソルチリン1ペプチドは、改変型α因子プレプロ配列に以下の場所に挿入される:(1)柔軟なグリシン-セリンリンカーを有する2x Surf4モチーフの後ろのプロペプチドN末端、(2)プロペプチド配列の中央、または(3)3x S1P切断部位の直前のC末端。
【0084】
いくつかの実施形態では、改変型α因子プレプロ配列は、複数(例えば、2つ、3つ、4つ、またはそれ以上)の脳由来神経栄養因子(BDNF)ペプチドまたはそのフラグメントを含む。いくつかの実施形態では、BDNFペプチドは、ESVNGPKAGSRGLTSLADTFEHVIEELLDEDQKVRPNEENNKDADLYTSRVMLSSQVPL(配列番号98)を含む。いくつかの実施形態では、BDNFペプチドは、改変型α因子プレプロ配列に以下の場所に挿入される:(1)柔軟なグリシン-セリンリンカーを有する2x Surf4モチーフの後ろのプロペプチドN末端、(2)プロペプチド配列の中央、または(3)3x S1P切断部位の直前のC末端。
【0085】
いくつかの実施形態では、改変型α因子プレプロ配列は、1つ以上のタグ、例えば、1つ以上のMycタグを含む。いくつかの実施形態では、3X Mycタグを含む改変α因子プレプロ配列が、配列番号106または配列番号107で提供される。
【0086】
いくつかの実施形態では、改変型α因子プレプロ配列は、Surf4結合親和性を有する1つ以上のトリペプチドモチーフ(例えば、配列番号58によるモチーフ)を含むか;1つ以上のS1P切断部位(例えば、配列番号55による)を含むか;1つ以上のPCSK4切断部位(例えば、配列番号53による)を含むか;1つ以上のPCSK9切断部位(例えば、配列番号54による)を含むか;1つ以上のフーリン切断部位(例えば、配列番号52による)を含むか;Ste13切断部位(例えば、配列番号56による)を含まないか;Kex2切断部位(例えば、配列番号57による)を含まないか;または、それらの組み合わせである。
【0087】
いくつかの実施形態では、改変型α因子プレプロ配列は、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号71、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号106、配列番号107、配列番号108、または配列番号109による配列を有する。
【0088】
いくつかの実施形態では、改変型ポリペプチドは、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号26、配列番号28、配列番号30、配列番号32、配列番号34、配列番号36、配列番号38、配列番号40、配列番号43、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号80、配列番号81、配列番号100、配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号104、または配列番号105による配列を有する。
【0089】
いくつかの実施形態では、野生型または改変型Arabidopsis根成長因子(GLV)配列またはそのフラグメントが、改変型ポリペプチドのN末端に存在する。いくつかの実施形態では、野生型または改変型Arabidopsis根成長因子(GLV)配列またはそのフラグメントが、改変型ポリペプチドのC末端に存在する。
【0090】
いくつかの実施形態では、改変型ポリペプチドは、改変型Arabidopsis根成長因子(GLV)配列もしくはそのフラグメント、改変型α因子プレプロ配列もしくはそのフラグメント、またはその両方を含む。
【0091】
いくつかの実施形態では、Arabidopsis根成長因子(GLV)配列は、配列番号99を含む。
【0092】
いくつかの実施形態では、Arabidopsis根成長因子(GLV)配列は、配列番号82を含む。
【0093】
いくつかの実施形態では、Arabidopsis根成長因子(GLV)配列は、配列番号83を含む。
【0094】
いくつかの実施形態では、Arabidopsis根成長因子(GLV)配列は、配列番号84を含む。
【0095】
いくつかの実施形態では、Arabidopsis根成長因子(GLV)配列は、配列番号85を含む。
【0096】
いくつかの実施形態では、Arabidopsis根成長因子(GLV)配列は、配列番号86を含む。
【0097】
いくつかの実施形態では、Arabidopsis根成長因子(GLV)配列は、配列番号87を含む。
【0098】
いくつかの実施形態では、Arabidopsis根成長因子(GLV)配列は、配列番号88を含む。
【0099】
いくつかの実施形態では、Arabidopsis根成長因子(GLV)配列は、配列番号89を含む。
【0100】
いくつかの実施形態では、Arabidopsis根成長因子(GLV)配列は、配列番号90を含む。
【0101】
いくつかの実施形態では、Arabidopsis根成長因子(GLV)配列は、配列番号91を含む。
【0102】
上で検討されるように、本開示は、増加したレベルで分泌されるポリペプチドを提供する。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される改変型ポリペプチドは、細胞、組織、または対象において評価された場合、改変型ポリペプチドが、比較可能なポリペプチドよりも高いレベルで細胞、組織の細胞、または対象の細胞もしくは組織から分泌されることを特徴とする。いくつかの実施形態では、比較可能なポリペプチドは、改変型ポリペプチドと同じペイロードポリペプチドと、野生型または改変型α因子プレプロ配列ではないシグナルペプチドを含む。
【0103】
いくつかの実施形態では、分泌レベルは、分泌されたタンパク質の量(例えば、分泌されたタンパク質のグラム数もしくはモル数、または分泌されたタンパク質の濃度)である。いくつかの実施形態では、分泌レベルは、分泌速度、分泌されるタンパク質のグラム数またはモル数(培地の体積当たり、例えば、細胞培養培地の体積当たり)である。
【0104】
ポリヌクレオチド
本開示は、本明細書に記載の改変型ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを提供する。当業者らに認識されるように、複数のポリヌクレオチドが、同じポリペプチドをコードし得る。さらに、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの配列は、通常の方法を使用して当業者らが決定することができる。
【0105】
特定の実施形態では、本明細書に記載の改変型ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、DNAポリヌクレオチドである。
【0106】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の改変型ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、RNAポリヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、RNAポリヌクレオチドは、mRNAである。いくつかの実施形態では、mRNAはキャップ及びポリ(A)テールを含む。
【0107】
いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、1つ以上の化学修飾型ヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、化学修飾型ヌクレオチドは、N4-アセチルシチジンであり得る。いくつかの実施形態では、化学修飾型ヌクレオチドは、5-ヒドロキシメチルウリジンであり得る。本明細書に記載のポリヌクレオチド中に化学修飾型ヌクレオチド(例えば、N4-アセチルシチジン及び/または5-ヒドロキシメチルウリジン)が含まれると、ポリヌクレオチドが自然免疫系を回避し、該ポリヌクレオチドが導入される細胞の生存率を改善し、及び/または該ポリヌクレオチドが導入される細胞におけるペイロードの発現を増加させることが可能になり得ることを、本開示は認識している。本明細書に記載のポリヌクレオチド中に化学修飾型ヌクレオチド(例えば、N4-アセチルシチジン及び/または5-ヒドロキシメチルウリジン)が含まれると、細胞、組織、または対象におけるポリヌクレオチドに対する免疫原性を低減し得ることを、本開示は認識している。
【0108】
組成物
上で検討された実施形態に加えて、本開示は、組成物を提供する。本明細書に開示の組成物は、細胞を含み得る。いくつかの実施形態では、細胞は、本明細書に記載の改変型ポリペプチド及び/またはポリヌクレオチドを含み得る。いくつかの実施形態では、細胞は、哺乳動物細胞である。
【0109】
本明細書に開示の組成物は、本明細書に記載の改変型ポリペプチド及び/またはポリヌクレオチドを含み得る。
【0110】
医薬組成物
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の改変型ポリペプチド、ポリヌクレオチド、及び/または細胞を含む組成物は、医薬組成物である。
【0111】
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、免疫原性組成物であるか、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、ワクチンであるか、またはそれを含む。
【0112】
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、遺伝子療法であるか、またはそれを含む。
【0113】
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、化学療法であるか、またはそれを含む。
【0114】
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、タンパク質補充療法であるか、またはそれを含む。
【0115】
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、免疫療法であるか、またはそれを含む。
【0116】
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、細胞改変療法であるか、またはそれを含む。
【0117】
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、薬学的に許容される担体または賦形剤を含み得、これは、本明細書で使用される場合、所望の特定の剤形に適するように、ありとあらゆる溶媒、分散媒、希釈剤、または他の液体ビヒクル、分散または懸濁助剤、界面活性剤、等張剤、増粘剤または乳化剤、防腐剤、固体結合剤、滑沢剤などを含む。Remington’s The Science and Practice of Pharmacy,21st Edition,A.R.Gennaro(Lippincott,Williams & Wilkins,Baltimore,MD,2006;参照により本明細書に組み込まれる)は、医薬組成物の製剤化に使用される様々な賦形剤と、それらの調製のための既知の手法について開示する。好適な薬学的に許容される担体としては、水、塩溶液(例えば、NaCl)、生理食塩水、緩衝生理食塩水、グリセロール、糖類、例えば、マンニトール、スクロースなど、デキストロース、脂肪酸エステルなど、及びそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0118】
医薬組成物は、必要に応じて、補助剤(例えば、滑沢剤、防腐剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、浸透圧に影響を与える塩、緩衝剤、着色剤、香味料、及び/または芳香物質など)と混合することができ、これは、活性化合物と有害反応をしないか、またはその活性を妨げない。特定の実施形態では、静脈内投与に適した水溶性キャリアが使用される。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、滅菌することができる。
【0119】
好適な医薬組成物は、必要に応じて、少量の湿潤剤もしくは乳化剤、またはpH緩衝剤も含有し得る。医薬組成物は、液体溶液、懸濁剤、または乳剤であり得る。
【0120】
医薬組成物は、通常の手順に従って、ヒトへの投与に適した医薬組成物として製剤化することができる。医薬組成物の製剤化は、投与方法に適合しなければならない。例えば、いくつかの実施形態では、静脈内投与用の組成物は、通常は、滅菌等張水性緩衝液中の溶液である。必要に応じて、組成物は、注射部位の疼痛を緩和させるための可溶化剤及び局所麻酔剤も含んでもよい。一般に、成分は、別々に、または単位投与形態で混合されて供給され、例えば、活性剤の量を示すアンプルまたはサシェットなどの密閉容器に入った凍結乾燥粉末または無水濃縮液として供給される。医薬組成物は、注入投与される予定の場合、滅菌された医薬グレードの水、生理食塩水、またはデキストロース/水を含有する点滴ボトルで分注することができる。医薬組成物が注入投与される場合、投与前に成分を混合され得るように、注射用の滅菌水または生理食塩水のアンプルを提供することができる。
【0121】
本明細書で提供される医薬組成物の記載は、主に、ヒトへの倫理的投与に適した医薬組成物に関するものであるが、そのような組成物が、一般に、あらゆる種類の動物または細胞へのin vitroまたはex vivoでの投与に適していることは、当業者に理解されるであろう。投与に適した組成物をin vitroまたはex vivoで様々な動物または細胞に与えるための、ヒトへの投与に適した医薬組成物の修飾は、よく理解されており、通常の熟練した専門家、例えば、獣医薬理学者は、あるとしても、通常の実験のみで、そのような修飾を設計及び/または実施することができる。
【0122】
本明細書に記載の医薬組成物の製剤は、薬理学の分野で既知または今後開発される任意の方法により調製され得る。一般に、そのような調製方法は、有効成分を、希釈剤または別の賦形剤及び/または1つ以上の他の補助成分と組み合わせるステップと、その後に、必要及び/または望ましい場合に、生成物を所望の単回投与または複数回投与単位に成形及び/または包装するステップを含む。
【0123】
本開示による医薬組成物は、単一単位用量として、及び/または複数の単一単位用量として、バルクで調製、包装、及び/または販売され得る。本明細書で使用される場合、「単位用量」は、本明細書に記載の医薬組成物の個別の量である。
【0124】
本明細書に開示の組成物の使用方法
本開示は、とりわけ、本明細書に記載の改変型ポリペプチド、ポリヌクレオチド、及び/または細胞を使用する方法を提供する。
【0125】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の改変型ポリペプチド、ポリヌクレオチド、及び/または細胞を、細胞、組織、または対象に投与する方法が提供される。いくつかの実施形態では、細胞は、哺乳動物細胞である。いくつかの実施形態では、組織は、哺乳動物組織である。いくつかの実施形態では、対象は、哺乳動物である。いくつかの実施形態では、対象は、ヒトである。
【0126】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の改変型ポリペプチド、ポリヌクレオチド、及び/または細胞を、細胞、組織、または対象に投与することを含むワクチン接種方法が、本明細書で提供される。
【0127】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の改変型ポリペプチド、ポリヌクレオチド、及び/または細胞を、細胞、組織、または対象に投与することを含む、遺伝子療法が本明細書で開示される。いくつかの実施形態では、遺伝子療法は、遺伝子療法の1つ以上の成分、例えば、ガイドRNA及び/またはCasポリペプチドの送達を含む。
【0128】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の改変型ポリペプチド、ポリヌクレオチド、及び/または細胞を、細胞、組織、または対象に投与することを含む、免疫応答を刺激するための方法が本明細書で提供される。
【0129】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の改変型ポリペプチド、ポリヌクレオチド、及び/または細胞を、細胞、組織、または対象に投与することを含む、細胞療法改変法も本明細書で提供される。
【0130】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の改変型ポリペプチド、ポリヌクレオチド、及び/または細胞を、細胞、組織、または対象に投与することを含む、免疫療法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、免疫療法は、抗体療法及び/または免疫チェックポイント療法の実施を含む。
【0131】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の改変型ポリペプチド、ポリヌクレオチド、及び/または細胞を、細胞、組織、または対象に投与することを含む、タンパク質補充療法が本明細書で開示される。いくつかの実施形態では、タンパク質補充療法は、酵素補充療法の送達を含む。
【0132】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の改変型ポリペプチド、ポリヌクレオチド、及び/または細胞を、細胞、組織、または対象に投与することを含む化学療法が本明細書で提供される。
【0133】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法は、細胞、組織の細胞、または対象の細胞もしくは組織から分泌される改変型ポリペプチドのレベルを決定することを含む。
【0134】
いくつかの実施形態では、さらに、細胞、組織の細胞、または対象の細胞もしくは組織から分泌される改変型ポリペプチドのレベルを参照レベルと比較することを含む。いくつかの実施形態では、参照レベルは、比較可能な細胞、組織、または対象から分泌される参照ポリペプチドのレベルであり、参照ポリペプチドは、改変型ポリペプチドと同じペイロードポリペプチドと、野生型または改変型α因子プレプロ配列ではないシグナルペプチドを含む。
【0135】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示の方法または使用は、さらに、本明細書に記載の改変型ポリペプチド、ポリヌクレオチド、及び/または細胞が投与されている細胞、組織、または対象における、本明細書に記載の改変型ポリペプチド、ポリヌクレオチド、及び/または細胞の有効性を決定することを含む。
【0136】
いくつかの実施形態では、有効性の決定は、細胞、組織、または対象における抗体応答または細胞応答の決定を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の改変型ポリペプチド、ポリヌクレオチド、及び/または細胞が投与されている細胞、組織、または対象は、参照と比較して、抗体応答または細胞応答の増加を示す。いくつかの実施形態では、参照は、本明細書に記載の比較可能な改変型ポリペプチド、ポリヌクレオチド、及び/または細胞が投与されている細胞、組織、または対象の抗体応答または細胞応答である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の比較可能な改変型ポリペプチドは、野生型または改変型α因子プレプロ配列ではないシグナルポリペプチドを含む。
【0137】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示の方法または使用は、細胞、組織、または対象に、本明細書に記載の改変型ポリペプチド、ポリヌクレオチド、及び/またはそれらを含む細胞を少なくとも2回投与することを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に開示の方法は、本明細書に記載の改変型ポリペプチド、ポリヌクレオチド、及び/または細胞を、細胞、組織、または対象に2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、または10回投与することを含む。
【0138】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示の方法または使用は、本明細書に記載の改変型ポリペプチド、ポリヌクレオチド、及び/または細胞の複数の用量を細胞、組織、または対象に投与することを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の改変型ポリペプチド、ポリヌクレオチド、及び/または細胞の第2のまたは後続の用量は、本明細書に記載の改変型ポリペプチド、ポリヌクレオチド、及び/または細胞の第1の用量と比較して、細胞、組織、または対象において、実質的に同様の有効性を有する。
【0139】
本明細書に開示の方法または使用のいずれかのいくつかの実施形態では、組成物は、いずれかの投与経路を介して投与される:筋肉内、静脈内、皮下、髄腔内、皮内、眼内、鼻腔内、舌下、または経口。
【0140】
本明細書に開示の方法または使用のいずれかのいくつかの実施形態では、細胞は、哺乳動物細胞である。
【0141】
本明細書に開示の方法または使用のいずれかのいくつかの実施形態では、組織は、哺乳動物組織である。
【0142】
本明細書に開示の方法または使用のいずれかのいくつかの実施形態では、対象は、哺乳動物である。いくつかの実施形態では、哺乳動物は、ヒトである。
【0143】
本開示は、本明細書に記載のポリヌクレオチドを細胞から発現することを含む、改変型ポリペプチドを製造する方法も提供する。いくつかの実施形態では、細胞は、哺乳動物細胞である。
【0144】
キット
本開示の別の態様は、さらに、医薬パックまたはキットを提供する。いくつかの実施形態では、キットは、本明細書に記載の改変型ポリペプチド、ポリヌクレオチド、及び/または細胞を含み得る。いくつかの実施形態では、キットは、任意の適用可能な方法、例えば、本明細書に記載の方法で使用され得る。
【実施例
【0145】
実施例1:クローニング法
本実施例は、哺乳動物、昆虫、及び植物細胞からのポリペプチド分泌を改善するためのコンストラクト及びコード化ポリペプチドを生成するための例示的な方法を提供する。
【0146】
実施例1.1:受容体結合ドメインコンストラクト
SARS-CoV-2の野生型受容体結合ドメイン(WT RBD)とSARS-CoV-2受容体結合ドメインの他の2つのバリアント(バリアント_1及びバリアント_2)をコードするDNA gblockを注文し、NEBuilder HiFi DNAアセンブリマスターミックス(New England Biolabs)を使用して、NanoLucタンパク質融合ベクターであるpNLF1-C(Promega)に個別にクローニングした。マスターミックスは、2つ以上のDNA片のギブソンアセンブリを迅速且つ効率的に行うための酵素及び緩衝液を含んでいた。より具体的には、pNLF1-Cベクターは、まず制限酵素EcoRI-HF及びNhel-HFで二重に消化して線状化された。次に、QIAquick Gel Extraction Kit(Qiagen)を使用して、消化されたベクターを精製し、Zymo DNA Clean and Concentrator-5(Zymoresearch)を使用して濃縮した。別々の反応では、それぞれ、1.5mlのチューブで、精製ベクター50ng、2倍モル過剰のインサート、マスターミックス10μl、及び適切な量の超純水を混合して20μlの反応液を作成することにより、WT RBD、バリアント_1、及びバリアント_2に対応するgblockコンストラクトを線状ベクターに挿入した。その後、反応物を50℃で15分間インキュベートした。得られたコンストラクトは、pNLF1C_RBD_WT、pNLF1C_RBD_バリアント_1、及びpNLF1C_RBD_バリアント_2と呼ばれる。
【0147】
次に、ライゲーション反応物を1:4に希釈し、次に、希釈した反応物2μlを使用して、One Shot TOP10 Chemically Competent E.coli細胞(ThermoFisher Scientific)を、42℃で30秒間の熱ショックで形質転換した。次に、細胞をアンピシリン寒天培地に塗布し、37℃で24時間インキュベートした。翌日、コロニーPCRを使用して、キメラベクターの取り込みについて、コロニーをスクリーニングした。まず、コロニーを、100μlの水に懸濁させ、その混合物1μlを、10μMのフォワードプライマー及びリバースプライマー1μl、2x Platinum SuperFi PCRマスターミックス(ThermoFisher Scientific)10μl、及び適切な量の水と混合して、1.5mlのチューブ内で反応液20μlを作成した。次に、プライマー特性及びPCR酵素ベンダーから提供された推奨事項に基づいて、適切なサイクリングパラメータで、Mastercycler X50(Eppendorf)を使用して、PCRを実行した。シーケンシングしてコンストラクトの挿入を確認するために、陽性コロニーのPCR産物をGenewizに送付した。一方、LB及びアンピシリンの溶液中で37℃のインキュベーター内で振盪しながら、陽性コロニーを18時間成長させた。18時間後、NucleoSpin Plasmid Mini Kit(Macherey-Nagel)を使用してミニプレッピングすることにより、コンストラクト毎に1つの陽性コロニーからキメラプラスミドを抽出した。再度シーケンシグして、正しいコンストラクトが挿入され、E.coli内での複製中に変異が導入されなかったことを確認するために、プラスミドを送付した。
【0148】
実施例1.2:プレプロ配列を含む受容体結合ドメインコンストラクト
pNLF1C_RBD_バリアント_1及びpNLF1C_RBD_バリアント_2両方のいずれか一端に50bpの相同性を有するプレプロ配列をコードするgBlockメガプライマー(IDT)を用いた制限フリークローニングを使用して、α因子プレプロ配列(例えば、α因子シグナルペプチド及びプロペプチド配列)をpNLF1-Cのバリアント_1及びバリアント_2に追加した。相同性アームは、コザック配列及びRBDバリアント間にプレプロ配列を挿入して、スパイク分泌ペプチドが置換されるように設計された。27.2μLの水、5x Phusion HF緩衝液10μL、10mMのdNTP 1uL、水1uL中の20ngのpNLF1C_RBD_バリアント_1またはpNLF1C_RBD_バリアント_2、10ng/μLのプレプロメガプライマー10μL、及び0.8uLのPhusion DNAポリメラーゼ(New England BioLabs)を氷上のPCRチューブ内で混合した。チューブをサーマルサイクラーに入れ、以下のPCRプログラムを実行した:95℃で30秒間。95℃で30秒間、60℃で1分間、及び72℃で5分間を25サイクル。72℃で7分間。これらの反応液10μLを、氷上のPCRチューブ内で水34μL、10x CutSmart緩衝液5μL、及びDpnI(20単位/μL)(New England BioLabs)1μLと混合した。
【0149】
チューブをサーマルサイクラーに入れ、37℃で1時間インキュベートしてテンプレートDNAを消化した。反応物を水で1:4に希釈し、TOP10細胞(ThermoFisher Scientific)に形質転換し、上記のようにアンピシリン(Teknova)を含有するLB寒天プレートにプレーティングした。翌日、NLuc_Nterm_cPCR_Fプライマー(配列番号59)及びNLuc_Nterm_cPCR_Rプライマー(配列番号60)を使用して、上記のようにコロニーPCRを実施して、プレプロインサートを含有するコロニーを同定した。NLuc_seqプライマー(配列番号61)を使用して、PCR産物をGenewizでシーケンシングした。インサートを含有するコロニーを、アンピシリンを含有するLB培地で一晩成長させ、上記の実施例1.1で説明したようにミニプレッピングした。
【0150】
PCRを使用して、プレプロ配列をWT RBD配列に追加した。水(31.5μL)、5x Phusion HF緩衝液(10μL)、10mMのdNTP(1μL)、10μMのNLuc_RBD_Fプライマー(配列番号62)(2.5μL)、10μMのNLuc_RBD_Rプライマー(配列番号63)(2.5μL)、5ng/μLのRBD_WT_NLuc gBlock(1μL)、5ng/μLのプレプロメガプライマーgBlock(1μL)、及びPhusion DNAポリメラーゼ(New England BioLabs)(0.5μL)を、PCRチューブ内で氷上で混合した。チューブを98℃に予熱したサーマルサイクラーに移し、以下のPCRプログラムを実行した:98℃で30秒間。98℃で7秒間、続いて、72℃で15秒間を30サイクル。72℃で7分30秒間。DNA Clean and Concentrator-5(Zymo Research)を使用して、PCR反応物を精製した。上記のように、NEBuilder HiFi DNAアセンブリマスターミックスを使用して、精製されたPCR産物をpNLF1-Cにクローニングした。
【0151】
実施例1.3:最適化されたプリプロ配列
α因子プレプロ配列を最適化するために、プレプロ配列最適化ライブラリ用の上流クローニング部分を有するpNLF1-Cのバリアント_1で構成される新しいベクターを構築した。上の実施例1.1に記載されているように、NheI及びEcoRIを使用して、pNLF1-Cを消化した。上の実施例1.1に記載されるように、NEBuilder HiFi DNAアセンブリマスターミックスを使用して、コザック配列、NheI切断部位、6bpスペーサー、EcoRI切断部位、及びバリアント_1を含有するgBlock(IDT)を、消化されたベクターにクローニングした。gBlockの相同性アームを、pNLF1-CプラスミドからNheI及びEcoRI制限部位を除去するように設計したので、gBlock内の切断部位は、新しいベクター内で特有であり、pSPと呼ばれる。上の実施例1.1に記載されるように、NheI及びEcoRIを使用して、ベクターを消化した。プレプロの配列バリエーションを、長さに基づいてeBlock、gBlock、またはプライマーとしてIDTから注文し、バリアント_1とのインフレームクローニングを可能にするためにpSPとの20bpの相同アームを含有していた。上の実施例1.1に記載されているように、NEBuilder HiFi DNAアセンブリマスターミックスを使用して、これらの配列を消化されたpSPにクローニングした。eBlockをpSPの2倍のモル過剰に保ち、プライマーを45nMに保った。NLuc_Nterm_cPCR_F(配列番号59)及びNLuc_Nterm_cPCR_Rプライマー(配列番号60)を使用して、コロニーPCRを実施した。
【0152】
実施例1.4:追加のコンストラクト
上の実施例1.1に記載されているように、天然分泌ペプチドまたはプレプロを含むインフルエンザH1N1/PR8ヘマグルチニン細胞外ドメイン(HA)、天然分泌ペプチドまたはプレプロを含むヒト分泌胎児アルカリホスファターゼ(SEAP)、SARS-CoV-2スパイク分泌ペプチド(Ssp)またはプレプロを含むトラスツズマブscFv、Sspまたはプレプロを含むペルツズマブscFv、及びSspまたはプレプロを含むGB235 scFv、強力な免疫グロブリン分泌ペプチドまたはPPAを含むアダリムマブscFv、強力な免疫グロブリン分泌ペプチドまたはPPAを含むペムブロリズマブscFv、血管内皮増殖因子受容体分泌ペプチドまたはPPAを含むアフリベルセプト、強力な免疫グロブリン分泌ペプチドまたはPPAを含むデュピルマブscFv、強力な免疫グロブリン分泌ペプチドまたはPPAを含むウステキヌマブscFv、強力な免疫グロブリン分泌ペプチドまたはPPAを含むニボルマブscFv、強力な免疫グロブリン分泌ペプチドまたはPPAを含むベバシズマブscFv、及び腫瘍壊死因子受容体分泌ペプチドまたはPPAを含むエタネルセプトを、pNLF1-Cにクローニングした。
【0153】
実施例1.5:キメラ抗原受容体コンストラクト
上の実施例1.1に記載されるように、CD8a分泌ペプチドまたはプレプロを有するチサゲンレクロイセル細胞外及び膜貫通ドメイン、インターロイキン2分泌ペプチドまたはプレプロを有するアキシカブタゲンシロルユーセル細胞外及び膜貫通ドメイン、ならびに免疫グロブリンカッパ分泌ペプチドまたはプレプロを有するリソカブタゲンマラルユーセルをコードするDNA gBlockを、XbaI及びAgeIで消化したpcDNA3.3-TOPO(ThermoFisher Scientific)にクローニングした。
【0154】
実施例1.6:昆虫細胞及び植物細胞での発現のためのコンストラクト
NanoLuciferaseに融合しており、脂肪動員ホルモン(AKH)シグナルペプチドまたはα因子シグナルペプチド及びプロペプチドを有するSARS-CoV-2受容体結合ドメインバリアント_1をコードする配列を、Spodoptera frugiperda用にコドン最適化し、DNA gBlock(IDT)として注文した。上の実施例1.1に記載されているように、これらの配列を、NcoI及びNotI制限酵素で消化されたpIEx-4昆虫細胞発現ベクター(Millipore Sigma)にクローニングした。
【0155】
NanoLuciferase及びArabidposis根成長因子GLV1、GLV2、GLV3、GLV4、GLV5、GLV6、GLV7、GLV8、GLV9、GLV10、またはGLV11シグナルペプチド及びプロペプチド;α因子シグナルペプチド及びプロペプチド;Arabidopsis根成長因子シグナルペプチド及びα因子プロペプチド;またはα因子シグナルペプチド及びArabidopsis根成長因子プロペプチドに融合しているバリアント_1をコードする配列を、Arabidopsis thaliana用にコドン最適化し、DNA gBlock(IDT)として注文した。上記の実施例1.1で説明したように、これらの配列をNdeI及びEcoRI制限酵素で消化されたpRI 101-AN植物細胞発現ベクター(Takara)にクローニングした。
【0156】
実施例2:分泌スクリーニング
本実施例は、哺乳動物細胞からのポリペプチドの分泌を検出するための例示的な方法を提供する。
【0157】
37℃及び5%のCOで、C170i CellXpert CO細胞培養インキュベーター(Eppendorf)内で、ウシ胎児血清(FBS)、ペニシリン、及びストレプトマイシンを含有するダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)(Thermo Fisher Scientific)中で、HEK293T細胞を培養した。細胞が約90%のコンフルエンスに達した時点で、トリプシンを使用して細胞を採取し、200gで5分間回転させ、2x10細胞/mlで再懸濁させ、次に、1x10細胞/mlに希釈した。次に、希釈した細胞溶液100μl(1x10細胞)を、白壁丸底96ウェルプレートのウェルに添加した。細胞を24時間インキュベートした。24時間後、Lipofectamine 3000トランスフェクション試薬(ThermoFisher Scientific)と付属のプロトコールを使用して、細胞を適切な量のキメラプラスミドDNAでトランスフェクトした。トランスフェクション後に、細胞を72時間インキュベートした。
【0158】
約72時間後、Intracellular TE Nano-Glo基質/阻害薬(Promega)を使用して、96ウェルプレート内の細胞溶液の上清をルシフェラーゼ活性についてスクリーニングした。まず、細胞をインキュベーターから取り出し、室温で15分間平衡化させた。次に、Promegaプロトコールに従って、Opti-MEM低血清培地(ThermoFisher Scientific)で3x基質溶液を調製した。次に、上清を96ウェルPCRプレートに移し、200gで5分間回転させた。次に、遠沈した上清のアリコート10μlを白色96ウェルプレートに移し、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)90μlで希釈した。最後に、3x基質溶液50μlをウェルに添加し、プレートを室温で2~3分間インキュベートした。基質溶液を添加してから10分以内に、GloMax Discover System(Promega)を使用して、0.1秒の積分時間で発光を測定した。
【0159】
実施例3:ACE2結合測定
本実施例は、ACE2に結合するSARS-CoV-2スパイクRBDポリペプチドを測定するための例示的な方法を提供する。SARS-CoV-2スパイクポリペプチド(例えば、RBDを含むもの)は、哺乳動物細胞の表面に発現するACE2に結合することが知られている。従って、ACE2結合アッセイは、細胞(例えば、哺乳動物細胞)から分泌されているSARS-CoV-2スパイクポリペプチドの量を示し得る。
【0160】
ACE2タンパク質(Sino Biological 10108-H08H)をPBS中で1μg/mLに希釈した。100μLを、透明平底Immuno MaxiSorp 96ウェルプレートのウェルに添加した。プレートを覆い、4℃で一晩インキュベートした。プレートを0.05%のTween(登録商標)-20を含むPBS(PBS-T)で洗浄した(それぞれ、300μL/ウェルで3回洗浄)。PBS中300μLのSuperBlock+0.05%のTween(登録商標)-20(Thermo Fisher Scientific 37516)を各ウェルに添加し、プレートを覆い、室温で1時間インキュベートし、ウェルを再度洗浄した。
【0161】
HEK293T細胞のトランスフェクションから72時間後、上の実施例2に記載されるように、上清を収集した。50μLのSuperBlock及び50μLの上清を、ACE2コーティングプレートのウェルに添加した。プレートを覆い、室温で2時間インキュベートし、次に、ウェルを再度洗浄した。100μLのPBSを各ウェルに添加した。3x完全NanoLuc基質溶液(Promega)を各ウェルに添加し、上の実施例2に記載されるように、発光を測定した。
【0162】
実施例4:プレプロ配列による哺乳動物細胞からの組み換えポリペプチド分泌の増加
本実施例は、プレプロ配列が含まれると、哺乳動物細胞からの組み換えポリペプチドの分泌を増加させ得ることを実証する。
【0163】
SARS-CoV-2スパイクRBD抗原のバリアント形態は、問題のエピトープ及びバリアントの中和に免疫応答を集中させる抗原として開発されている。しかし、バリアントに変異を導入すると、発現に重大な影響を及ぼし得、これらの改変抗原は、多くの場合、例えば、エンコードRNAの投与後に、野生型配列と比較して大幅に低下したレベルで発現される。2つのRBDバリアント(バリアント_1及びバリアント_2)では、天然スパイク分泌ペプチドをα因子シグナルペプチド及びプロペプチド配列(プレプロ)で置換すると、HEK293Tヒト細胞での様々な用量でタンパク質分泌が10~70倍増加した(図1)。分泌されたタンパク質は、ACE2結合の5~20倍の増加で測定されるように、適切なフォールディングを維持した(図1)。特に、バリアント_2の場合、分泌及びACE2結合の両方が野生型RBDレベルにほぼ回復した。
【0164】
モデル分泌タンパク質の小規模ライブラリにおけるプレプロ配列のパフォーマンスを試験した。ライブラリは、野生型SARS-CoV-2スパイクRBD、インフルエンザH1N1/PR8ヘマグルチニン細胞外ドメイン(HA)、ヒト分泌胎児性アルカリホスファターゼ(SEAP)、及び異なるエピトープを標的とするHer2標的モノクローナル抗体から設計された3つの単鎖抗体フラグメント(トラスツズマブ(ハーセプチン)、ペルツズマブ(ペルジェタ)、及びGB235(Shu et al.、全体が参照により本明細書に組み込まれる))で構成されていた。天然分泌ペプチド(SARS-CoV-2スパイク分泌ペプチドはscFvに使用された)をプレプロ配列で置換すると、HEK293T細胞からの分泌が様々な用量で2.5~7.5倍に増加した(図2)。
【0165】
次に、2020年から最も売れている生物学的薬物のうちの8つにおいて、プレプロ配列のパフォーマンスを調査した(Buntz et al.、全体が参照により本明細書に組み込まれる)。これらの分子は、単鎖抗体と、免疫グロブリンドメインに融合している細胞受容体からなるキメラ融合タンパク質で構成される。天然分泌ペプチドが公的に入手できない生物製剤では、代わりに、実験的に検証されているヒト抗体配列からの強力な分泌ペプチドを選択した(Haryadi et al.、全体が参照により本明細書に組み込まれる)。試験された8つの生物製剤全てにおいて、プレプロ配列は、天然/強力なヒト抗体分泌ペプチドよりも分泌を増強した(図3)。効果量は、1.2~40倍の範囲であった。
【0166】
実施例5:最適化されたプレプロ配列は、分泌を増加させる
酵母細胞における分泌増強の機序に基づいて、ヒト細胞における活性について、プレプロ配列を最適化した。通常、α因子のプロペプチド領域の機能は、小胞体(ER)からの排出及びゴルジ体への輸送を可能にすることであり、それは、分泌される成熟α因子ペプチドを生成するために、ゴルジ体においてプロテアーゼで切断される。具体的には、プロペプチド配列は、細胞から分泌するためのタンパク質のCOPII小胞へのパッケージ化に関与しているER膜タンパク質Erv29pに結合する(Otte et al.、全体が参照により本明細書に組み込まれる)。Erv29pのヒト相同体は、Surf4であり、これは、シグナルペプチドの切断後に露出するアミノ末端トリペプチドとの相互作用を通じて、ER内の可溶性タンパク質の異なる定常濃度を確立する(Yin et al.、全体が参照により本明細書に組み込まれる)。Surf4に対するトリペプチドモチーフの親和性により、カーゴタンパク質の定常濃度が決定され、全ての可能なトリペプチドのサブセットにより、連続体濃度が確立され、最も親和性の高いモチーフは、最も低いER濃度で最大の分泌量を促進する(Yin et al.、全体が参照により本明細書に組み込まれる)。α因子プロペプチド配列のアミノ末端残基を、Surf4結合親和性の高いトリペプチドモチーフに変異させると、改変型プレプロ配列を有するSARS-CoV-2スパイクRBDバリアント抗原の分泌が増加した(図4)。
【0167】
さらに、ERに入ると、プロペプチド領域が、成熟タンパク質を生成するために、プロテアーゼで切断される。具体的には、α因子プロペプチドは、酵母プロテアーゼKex2及びSte13で切断される(Fitzgerald et al、全体が参照により本明細書に組み込まれる)。Kex2切断部位がヒトプロテアーゼS1P、PCSK9、フーリン、及びPCSK4の切断部位に変異し、Ste13切断部位を欠失すると、野生型プレプロ配列よりもバリアントRBD抗原の分泌が強化された(図4)。
【0168】
ヒト化プロテアーゼ部位をSte13欠失と組み合わせると、最大の増強が得られた。これは、さらに分泌を増強し、ヒト細胞での機能のために配列を完全に最適化するために、これらの分泌増強変異が組み合わされ得ることを示唆する。
【0169】
最初のスクリーニングで個別に分泌を強化したヒットを、2回目の配列最適化のために組み合わせた。具体的には、試験された配列は、(1)トリペプチドSurf4結合モチーフをヒト化プロテアーゼ切断部位との組み合わせ、(2)異なるヒト化プロテアーゼ切断部位の組み合わせ、(3)様々なスペーサー構造を有するSurf4結合モチーフの繰り返し、及び、(4)個々のヒト化プロテアーゼ切断部位の繰り返し、を含む。試験された配列全ては、Ste13切断部位の欠失を含有していた。一般に、個々の分泌促進変異の組み合わせは、さらに、相加的に分泌を増強した(図5)。
【0170】
2回目のスクリーニングからのヒットは、3回目の配列最適化のために統合された。これらの配列は全て、Ste13切断部位を欠失しており、柔軟なグリシン-セリンリンカーを有する2x Surf4モチーフを含有していた。試験された全ての組み合わせが、野生型のプレプロ配列と比較して分泌を増強したが(図6)、観察された最も大きな増強が、柔軟なグリシン-セリンリンカーを有する2x Surf4モチーフ、Ste13切断部位の欠失、及びKex2切断部位の3x S1P切断部位への変異の組み合わせからもたらされた。ヒトプロテアーゼS1P(膜結合転写因子部位1プロテアーゼ)は、ER及びゴルジ体の分泌経路を通じて輸送されるタンパク質及びペプチド前駆体を処理する(Garten et al.、全体が参照により本明細書に組み込まれる)。野生型プレプロ配列に対するこれらの変更を合わせると、分泌が10倍に増強された。
【0171】
分泌経路を通じてタンパク質を輸送する受容体に意図的に結合する追加のペプチド配列を挿入することにより、この改変型プレプロ配列(以下、プレプロ_2と呼ばれる)をヒト細胞における活性のためにさらに最適化した。LMAN1/ERGIC53は、小胞体(ER)-ゴルジ体中間区画の内在タンパク質であり、これは、糖化タンパク質をERからゴルジ体へ輸送する(Nichols et al.)。LMAN1に結合する確認されているカーゴは、プロテアーゼカテプシンC(CATHC)及び凝固因子タンパク質を含む。グリコシル化部位を含有するCATHC及び凝固因子VII(CFVII)からのペプチド配列は、改変型プレプロ_2配列に挿入された場合、タンパク質分泌を増強した(図7)。ペプチド配列を、プレプロ_2配列の3つの場所のうちの1つに挿入した:(1)柔軟なグリシン-セリンリンカーを有する2x Surf4モチーフに続くプロペプチドN末端、(2)プロペプチド配列の中央、または、(3)3x S1P切断部位の直前のC末端。
【0172】
分泌経路を通じてカーゴを輸送するもう1つの膜結合受容体は、ソルチリン1(SORT1)であり、これは、ゴルジ体に存在し、カーゴタンパク質を分泌小胞に輸送するのに役立つ(Petersen et al.)。SORT1は、脳由来神経栄養因子(BDNF)を含む複数のタンパク質カーゴを結合して輸送することが示されている(Chen et al.)。さらに、SORT1は、自身のプロペプチドに結合し、ゴルジ体に到達した時に切断される。BDNF及びSORT1由来のペプチド配列は、上記と同じ3つの位置のプレプロ_2に挿入された場合、タンパク質分泌を増強した(図7)。
【0173】
これらのデータは、タンパク質を複数の独立した分泌経路受容体及び分泌機序に標的化するために、独立した配列及びドメインが単一のポリペプチド配列内で組み合わせ得る。改変型配列でLMAN1結合ドメイン及びSORT1結合ドメインを組み合わせても、分泌がさらに増強されたようには見えなかった。特定の理論に束縛されることを望まないが、このデータは、プレプロ_2コンテキストにLMAN1結合ドメイン及びSORT1結合ドメインをそれぞれ含有する個別の配列が、2つの異なる分泌受容体/経路が並行して生じるように、細胞に共送達され得ることを示唆する。
【0174】
実施例6:キメラ抗原受容体の発現の測定
本実施例は、哺乳動物細胞の表面上の抗CD19キメラ抗原受容体(CAR)T細胞療法受容体ポリペプチドの表示を検出するための例示的な方法を提供する。
【0175】
細胞表面の膜結合タンパク質は、分泌タンパク質と同様の輸送経路をたどるが、プレプロ配列が同様に機能し、膜貫通タンパク質の細胞表面表示を増強させるかどうかは不明であった。臨床的に承認されたCAR-T細胞療法の受容体は、細胞膜タンパク質の表示に対するプレプロ配列の効果を測定するためのモデルシステムとして機能し得る。具体的には、HEK293T細胞の表面にある抗CD19 CAR-T受容体の発現及びフォールディングの両方を、蛍光標識CD19リガンドを使用して測定し、フローサイトメトリーを使用して細胞毎に定量することができる。
【0176】
実施例6.1:HEK293T細胞におけるキメラ抗原受容体の発現
上の実施例2で記載されるように、HEK293T細胞を、培養、採取、播種し、Lipofectamine 3000に製剤化されるCARタンパク質をコードするプラスミドで処置する。
約72時間後、酵素フリー細胞解離緩衝液(ThermoFisher Scientific)を使用して、細胞を採取し、黒色V底プレート中、300xgで10分間遠沈する。上清を廃棄し、細胞を氷上に置く。20μg/mLのビオチン化CD19(BPS Bioscience)を含有するeBioscienceフローサイトメトリー染色緩衝液(ThermoFisher Scientific)に、細胞を再懸濁し、氷上で30分間インキュベートする。細胞を遠沈し、上清を廃棄し、10μg/mLのフィコエリトリン(PE)コンジュゲートストレプトアビジンを含有するeBioscienceフローサイトメトリー染色緩衝液に細胞を再懸濁し、氷上で30分間インキュベートする。細胞を遠沈し、上清を廃棄し、eBioscienceフローサイトメトリー染色緩衝液に再懸濁させる。細胞を、eBioscienceフローサイトメトリー染色緩衝液で約1e5細胞/mLに希釈し、フローサイトメトリー分析の直前に、35μmメッシュ(StemCell)で濾す。
【0177】
細胞表面へのCD19の結合は、フローサイトメトリーを使用して定量される。CD19シグナルは、Attune CytPixフローサイトメーター(ThermoFisher Scientific)のBL2チャネル(488nm励起レーザー、574/26nmフィルター発光)を使用して測定される。
【0178】
実施例6.2:初代ヒトT細胞におけるキメラ抗原受容体の発現
約2e7個の凍結ヒト末梢血汎T細胞(STEMCELL)を解凍して、50mlのチューブに移し、完全T細胞培地(ImmunoCult-XF T細胞増殖培地(STEMCELL)50ml及び0.1mg/mlのCHO発現組み換えヒトIL-2(STEMCELL)50ul)をチューブに撹拌しながら滴加する。チューブを300gで10分間回転させることにより、細胞をペレット化する。上清を吸引除去し、20mlの完全T細胞培地に再懸濁することにより、細胞を洗浄する。上記のように、細胞を再度ペレット化し、上清を除去することができ、細胞を5mlの完全T細胞培地に再懸濁させる。細胞懸濁液を、1e6細胞/mlに調整する。この細胞懸濁液7ml(7e6細胞)を、T25フラスコに移す。ImmunoCult Human CD3/CD28/CD2 T細胞アクチベーター(STEMCELL)20ul/1e6細胞を、フラスコ内の細胞に添加する。次に、細胞を37℃、95%のRH、5%のCO2で72時間培養する。活性化の2日後に、培地に新しい完全T細胞培地を補給することにより、フラスコ内の細胞濃度を、1e6細胞/mlに維持する。
【0179】
Genvoy-ILMT細胞キットであるSpark(PRECISION NANOSYSTEMS)に付属するプロトコールを使用して、脂質ナノ粒子(LNP)を製剤化する。簡単に説明すると、Spark機器(PRECISION NANOSYSTEMS)の設定3つのプロトコールを使用して、CD8シグナルペプチド、プレプロ、またはプレプロ_2を含むチサゲンレクロイセルをコードする1mg/mlのmRNA、Genvoy脂質ミックス、及び水性希釈製剤緩衝液を、1:2:3の比で混合する。次に、上記のキットプロトコールに記載されている修正版Ribogreenアッセイを使用して、ペイロード濃度、直径、及びカプセル化効率について、LNPを特性評価する。
【0180】
活性化T細胞をインキュベーターから取り出し、15mlのチューブに移す。300gで10分間回転させることにより、細胞をペレット化し、1ug/mlの上清補充物に0.5e6細胞/mlで懸濁させる。次に、0.5e6細胞/mlの懸濁液125ulを透明な平底96ウェルプレートに移す。LNPを各ウェルに追加する。次に、プレートを、37℃、95%のRH、5%のCO2で48時間インキュベートする。
【0181】
CAR発現を定量するために、細胞をインキュベーターから取り出し、300gで10分間回転させることによりペレット化する。上清を除去し、200ulの1x PBSに再懸濁し、ペレット化し、上清を除去することにより、細胞を洗浄する。LIVE/DEAD固定可能なViolet死細胞染色(ThermoFisher Scientific)の1:1000希釈液100ulで、細胞を30分間染色する。細胞をペレット化し、上清を除去することにより、生存率染色を除去する。次に、eBioscienceフローサイトメトリー染色(FACS)緩衝液(ThermoFisher Scientific)中のAPC標識ヒトCD19(ACROBIOSYSTEMS)の1:50希釈液100ulで、細胞を1時間染色する。細胞をペレット化し、上清を除去することにより、染色試薬を除去する。細胞を氷冷FACS緩衝液で3回洗浄し、FACS緩衝液に懸濁させる。フローサイトメトリーを使用して細胞表面へのCD19の結合を介して代理的で、CAR発現を定量する。Attune CytPixフローサイトメーター(ThermoFisher Scientific)で、VL1チャネル(405nm励起レーザー、440/50nmフィルター発光)を使用して、細胞生存率を測定し、RL1チャネル(637nm励起レーザー、670/14nmフィルター発光)を使用して、CD19シグナルを測定する。
【0182】
初代ヒトT細胞に対する表面発現抗CD19 CARの活性を試験するために、GFP及びホタルルシフェラーゼ(Fluc)(Nalm6-FLuc/EGFP)(Imanis)を安定的に発現するCD19陽性Nalm6細胞に対する殺傷活性を測定する。10%のFBS、1%のPenn-Strep、10mMのHEPES、1mg/mlのG418、及び1ug/mlのピューロマイシンを含有するRPMI 1640培地(STEMCELL)で、Nalm6-FLuc/EGFP細胞を培養する。細胞濃度を1e6細胞/mlに保持するために、3日毎に継代することにより細胞を維持する。
【0183】
致死効果を試験するために、1e5のNalm6-FLuc/EGFP細胞を平底の不透明白色96ウェルプレートで、様々な量のCAR-T細胞と共培養し、以下のエフェクター-標的比を達成する:0:1、2:1、1:1、1:2、1:4、1:8、及び1:16。プレートを、37℃、95%のRH、5%のCO2で18時間インキュベートする。
【0184】
18時間後、細胞プレートをインキュベーターから取り出し、室温に平衡させる。平衡化後、Bright-Gloルシフェラーゼ基質(Promega)100ulを、各プレートのウェルに添加し、室温で2分間インキュベートする。GloMax Discoverマイクロプレートリーダー(Promega)を使用して、発光を測定する。次に、発光データを使用して、特定の細胞溶解を計算する。
【0185】
異なる細胞タイプは、異なる分泌要求を有し、それにより、分泌経路遺伝子及びタンパク質の特有な発現パターンを示す(Feizi et al.)。それ故、ある細胞タイプでのタンパク質分泌に最適化された配列は、異なる細胞タイプでのタンパク質分泌に最適な配列ではないことがある。初代T細胞(例えば、IgK軽鎖、CD8、及びIL2シグナルペプチド配列)または一般的な哺乳動物細胞(例えば、SARS-CoV-2スパイクシグナルペプチド配列)で高タンパク質分泌を引き起こすことが知られているシグナルペプチド配列と、改変型プロ配列(プロ2)を組み合わせると、改変型プレプロ配列単独よりも初代ヒトT細胞上のタンパク質細胞表面表示を増強し得、上記のように、発現、フォールディング、及び活性についてスクリーニングすることができる。
【0186】
CAR T細胞療法受容体ポリペプチド配列は、哺乳動物細胞におけるタンパク質発現及びフォールディングと、標的抗原結合について高度に最適化されており、実に、バイオ製造または臨床使用のためにうまく開発されている任意のポリペプチド配列は、これらの目的のために高度に最適化されている。多くの場合、高度に最適化されていないポリペプチド配列を利用することが理想的であり得る。例えば、抗体単鎖フラグメント開発における指向性進化及び/または親和性成熟ステップを省略すると、生物学的治療薬開発プロセスでかなりの時間を節約し得る。さらに、CAR T細胞療法による処置は、多くの場合、標的がん細胞抗原に対する受容体の親和性が高いことから生じる重篤ないくつかの副作用、例えば、サイトカインストームまたはオフターゲット毒性(Rafiq et al.)を伴い;低親和性受容体を利用すると、これらの効果を軽減し得るが、多くの場合、タンパク質発現の低減という代償を払う。発現を強化し、それにより、有害な影響を救済するために、これらの最適でないタンパク質配列にプレプロ配列を融合し得る。例えば、抗CD19単鎖フラグメントA3B1(Castella et al.)は、臨床的に承認されたCAR-T細胞療法単鎖フラグメントよりも低い発現及び親和性を示し、プレプロ配列が最適でないタンパク質配列の発現及び細胞表面表示に及ぼす影響を測定するためのモデルシステムとして機能し得る。具体的には、上記のように、初代ヒトT細胞の表面における抗CD19単鎖フラグメントA3B1の発現、フォールディング、及び活性を測定することができる。
【0187】
実施例7:追加のバイオ製造細胞株での発現
本実施例は、生物学的治療薬の生成に日常的に使用される追加の哺乳動物、昆虫、及び植物細胞由来のポリペプチドの分泌を検出するための例示的な方法を提供する。
【0188】
実施例7.1:哺乳動物及び昆虫細胞株におけるバイオ製造の例示的なプロトコール
37℃、5%のCO2のC170i CellXpert CO2細胞培養インキュベーター(Eppendorf)内の、10%のFBS及びペニシリン及びストレプトマイシンが補充されたF12K培地(ATCC)中で、CHO-K1チャイニーズハムスター卵巣細胞(ATCC)を成長させる。上の実施例2で記載されるように、細胞を、採取、播種し、Lipofectamine 3000で製剤化された哺乳動物pNLF1C系プラスミドで処置する。
【0189】
27℃の非加湿インキュベーター内の、添加された10%のFBS及びペニシリン及びストレプトマイシンが補充されたGraceの昆虫培地(ThermoFisher Scientific)中で、昆虫Sf9細胞(ThermoFisher Scientific)を成長させる。上の実施例2で記載されるように、細胞を採取し、播種する。上の実施例2で記載されるように、細胞を、Lipofectamine 3000で製剤化されたpIEx-4昆虫細胞発現ベクター系キメラプラスミドで処置する。
【0190】
実施例7.2:CHO-K1及びSf9細胞株におけるバイオ製造及び発現
37℃、5%のCO2のC170i CellXpert CO2細胞培養インキュベーター(Eppendorf)内の、10%のFBS及びペニシリン及びストレプトマイシンが補充されたF12K培地(ATCC)中で、CHO-K1チャイニーズハムスター卵巣細胞(ATCC)を成長させた。上の実施例2で記載されるように、細胞を、採取、播種し、Lipofectamine 3000で製剤化された哺乳動物pNLF1C系プラスミドで処置した。
【0191】
27℃の非加湿インキュベーター内の、添加された10%のFBS及びペニシリン及びストレプトマイシンが補充されたGraceの昆虫培地(ThermoFisher Scientific)中で、昆虫Sf9細胞(ThermoFisher Scientific)を成長させた。細胞が約90%のコンフルエンスに達した時点で、ピペッティングすることにより細胞を採取し、200gで5分間遠心分離し、Sf-900 III無血清培地(ThermoFisher Scientific)に4x10細胞/mlで再懸濁させた。次に、希釈された細胞溶液2ml(8x10細胞)を、6ウェルプレートのウェルに添加した。細胞を15分間接着させた。次に、CellFectin II試薬(ThermoFisher Scientific)及び付属のプロトコールを使用して、pIEx-4昆虫細胞発現ベクター系キメラプラスミドで細胞をトランスフェクトした。トランスフェクションの72時間後、上清を収集し、上の実施例2で記載されるように、発光を測定した。
【0192】
図8A~8Bに示されるように、天然スパイクシグナルペプチド(Ssp)をα因子シグナルペプチド及びプロペプチド配列(プレプロ)に置換すると、CHO-K1チャイニーズハムスター卵巣細胞において、1~100ngの用量範囲にわたってRBDバリアント_1及びバリアント_2のタンパク質分泌が1.1倍~15.6倍増強された(図8A)。細胞型特異的脂肪動員ホルモンシグナルペプチドをα因子プレプロで置換すると、Sf9 Spodoptera frugiperda細胞において、100~1,000ngの用量範囲にわたってバリアント_1の分泌が3.7~5.6倍増強された(図8B)。
【0193】
実施例8:植物細胞株における発現
本実施例は、生物学的治療薬の生成に日常的に使用される植物細胞からのポリペプチドの分泌を検出するための例示的な方法を提供する。
【0194】
植物T87細胞(Ohio State University Arabidopsis Biological Resource Center)を、120rpmで軌道振盪しながら、24℃の非加湿インキュベーター内のNT-1培地中で成長させる。細胞を懸濁液中で約90%のコンフルエンスまで成長させ、次に、エレクトロポレーションまたはアグロバクテリウム媒介トランスフェクションのいずれかを使用して、適切な量のpRI 101-AN植物細胞発現ベクターベースのキメラプラスミドDNAでトランスフェクトする。以下のプログラムの、4mm幅のキュベット内でBio-Rad Gene Pulser IIを使用して、エレクトロポレーションを実施する:ポアリングパルスの場合は、375V/cm、10ms、5回、及び50ms間隔、トランスファーパルスの場合は、50V/cm、50ms、20回、及び50ms間隔。エレクトロポレーション後に、細胞を96ウェルプレートに播種する。LBA4404細胞(Takara)を使用して、アグロバクテリウム媒介トランスフェクションを実施する。以下のプログラム(25μF、200オーム、2kV、単一パルス)で、1mm幅のキュベット中、Bio-Rad Gene Pulser IIを使用して、1ngのpRI 101-ANベースのキメラプラスミドDNAでLBA4404細胞をエレクトロポレーションする。SOC培地中で100rpm、30℃で1時間振盪して、細胞を回収し、その後、カナマイシンを含む寒天培地にプレーティングし、30℃で48時間インキュベートするであろう。次に、コロニーを選択し、30℃で振盪しながら、カナマイシンを含有するLB培地中で培養する。T87植物細胞のトランスフェクションでは、適切なプラスミドで形質転換されたLBA4404細胞を、96ウェルプレートに播種されたT87細胞に添加する。トランスフェクション後に、細胞を72時間インキュベートする。次に、上の実施例2で記載されるように、上清を収集し、発光を測定する。
【0195】
実施例9:プレプロは、ワクチン接種に対する免疫反応を増強する
本実施例は、IgG及びIgA誘導、偽型ウイルス中和を含む、SARS-CoV-2抗原ポリペプチドによるワクチン接種後のin vivoでの免疫応答を測定するための例示的な方法を提供する。それは、プレプロ及びプレプロ_2がマウスにおけるSARS-CoV-2スパイクRBDワクチン接種による血清IgG及び粘膜IgA反応及び偽型ウイルス中和を増強することを示すデータも含有する。最後に、それは、プロペプチドの切断を阻止することによりIgA応答を増強するために提案された実験と、in vitroでこの方策を裏付けるデータを含有する。
【0196】
実施例9.1:ワクチン接種の方法
コンストラクトをIDT gBlockとして合成した。アニーリング温度50℃でHerculase IIポリメラーゼ(Agilent)を使用して、DNAテンプレートをT7-AGG_fwd及び120pA_revプライマーで増幅させた。DNA Clean & Concentrator-25キット(Zymo Research)を使用して、得られたPCR産物をクリーンアップした。1x HiScribe T7高収量緩衝液(NEB)、各NTP(ac4-CTP、GTP、ATP、及びUTP)7.5mM、CleanCap AG(TriLink Biotech)7.5mM、2Mのベタイン(ThermoSci)、MgCl2 20mM、及び0.1μL/μLのHiScribe T7ポリメラーゼミックスからなる転写ミックス19.9μLを、ヌクレアーゼフリーH2O中のT7テンプレート200ngで構成される2.1uLのDNA溶液に添加した。転写を50℃で1時間実施した。500μg容量のMonarch RNAクリーンアップキットを使用して、転写されたRNAを精製し、DNase I緩衝液中の10UのDNAse I(New England Biolabs)及び100UのCalf Intestinalアルカリホスファターゼ(Promega)を使用して、37℃で5分間処理し、500μg容量のMonarchカラムを使用して、再度精製した。NanoDrop分光光度計を使用して、濃度を測定した。
【0197】
NanoAssemlr Igniteマイクロ流体ミキサー(Precision Nanosystems)を使用して、脂質ナノ粒子内のmRNAの製剤(mRNA-LNP)を調製した。GenVoy-ILM脂質混合物(Precision Nanosystems)を無水エタノールで12.5mMに希釈し、製造元推奨の配合パラメータを使用して、PNI緩衝液(Precision Nanosystems)中のmRNA水溶液(0.14mg/mL)と混合した。製剤を、直ちにリン酸緩衝生理食塩水(pH7.4)で30:1に希釈し、Amicon遠心分離フィルター(MilliporeSigma UFC901008)を使用して、製剤を濃縮した。製剤を4℃で保管し、14日以内にin vivo研究に使用した。
【0198】
全ての動物実験は、Charles River Accelerator Development Lab(CRADL)が定めたガイドラインに従って実施され、CRADLの動物実験委員会により承認された。メスBALB/Cマウス(7~9週齢)を、Charles River Laboratoriesから購入し、CRADLで飼育した。研究開始前の少なくとも3日間、マウスを環境に慣れさせた。1日目に、マウスの右大腿四頭筋に、50μLのmRNA-LNP製剤(0.4μgのmRNA)を注射した。21日目に、ブースター免疫のために、マウスの左大腿四頭筋に、50μLのmRNA-LNP製剤を注射した。27日目に、マウスを安楽死させ、その時点で、心臓内穿刺により血液を採取した。血液を室温で30分間凝固させ、その後、4℃、1200xgで10分間遠心分離することにより、MiniCollect血清分離チューブ(Greiner Bio-One 450472)中で、血清を血液から分離した。新しい血清を、4℃で保存し、ELISAで免疫原性を評価するために使用し、残りを分注し、-80℃で凍結した。
【0199】
動物の死亡及びIC血液採取の直後に、膣粘膜の洗浄を実施した。p20ピペットを使用して、20μlの滅菌PBSを膣内に導入した。液体を臓器内でピペットで8回前後させた後、試料量を1.5mLのチューブに移した。毎回無菌p20チップを使用して、このプロセスを動物1匹当たり合計3回繰り返し、最終的に動物1匹当たり60μlのプールされた収集量を得た。膣洗浄試料を300xgで7分間遠心分離し、上清を採取して、4℃で一晩保存し、翌日のIgA ELISAアッセイに使用した。
【0200】
実施例9.2:抗体価測定法
Amanat,et al.(Nat Med 26:1033-1036,2020)により以前に確立されたものから、血清IgG ELISAプロトコールを採用した。96ウェルImmulon 4 HBXプレート(Thermo Fisher Scientific)を、SARS-CoV-2(2019-nCoV)スパイクS1+S2 ECD-His組み換えタンパク質(Sino Biological #40589-V08B1)のPBS溶液(2μg/ml)をウェル毎に50μlでコーティングし、4℃で一晩インキュベートした。次に、自動プレート洗浄機(BioTek)を使用して、プレートをPBS(PBS-T)中の0.1%のTween(登録商標)20 300μlで3回洗浄し、SuperBlock PBSブロッキング緩衝液(Thermo Fisher Scientific)200μl/ウェルで室温で1時間ブロックした。PBS中のSuperblockの1:3希釈液で、血清試料の連続希釈液を調製した。各段階希釈液100μlをプレートに添加し、室温で2時間インキュベートした。次に、上述のように、PBS-Tを使用して、ウェルを3回洗浄した。ヤギ抗マウスIgG西洋ワサビペルオキシダーゼ結合2次抗体(Sigma-Aldrich、AP127P)の1:3,000希釈液(Superblockの1:3希釈液(PBS中)中)50μlを全てのウェルに添加し、室温で1時間インキュベートした。再度、プレートをPBS-Tで3回洗浄した。100μlのSIGMAFAST OPD(Sigma-Aldrich)溶液を各ウェルに添加し、室温で10分間インキュベートした。1ウェル当たり2Nの塩酸50μlを添加することにより、反応を停止させた。GloMax Discover(Promega)プレートリーダーを使用して、光学密度を490nmで測定した。同じ希釈度の未処置対照血清のシグナルの平均を超える1標準偏差未満にシグナルが低下する前の最終の希釈度を採用することにより、エンドポイント抗体価を決定した。シグナルがこの閾値を下回らなかった場合、最後の希釈度を抗体価として採用した。閾値を超えるシグナルが検出されなかった場合、最も希釈度の低い試料が使用される前の希釈系列の値を使用した。
【0201】
IgA ELISAでは、96ウェルImmulon 4 HBXプレート(Thermo Fisher Scientific)を、SARS-CoV-2(2019-nCoV)スパイクS1+S2 ECD-His組み換えタンパク質(Sino Biological #40589-V08B1)のPBS溶液(4μg/ml)をウェル毎に50μlでコーティングし、4℃で一晩インキュベートした。次に、自動プレート洗浄機(BioTek)を使用して、プレートをPBS(PBS-T)中の0.1%のTween(登録商標) 20(300μl)で3回洗浄し、PBS-T中の3%の無脂肪乳(200μl)をウェル当たり1時間室温でブロックした。PBS-T中の1%の脱脂乳で、膣洗浄試料の段階希釈液を調製した。各段階希釈液75μlをプレートに添加し、室温で2時間インキュベートした。次に、上述のように、PBS-Tを使用して、ウェルを3回洗浄した。1%のミルクPBS-T中のヤギ抗マウスIgAホースラディッシュペルオキシダーゼコンジュゲート2次抗体(abcam ab97235)の1:1,000希釈液50μlを、全てのウェルに添加し、室温で1時間インキュベートした。再度、プレートをPBS-Tで3回洗浄した。100μlのSIGMAFAST OPD(Sigma-Aldrich)溶液を各ウェルに添加し、室温で10分間インキュベートした。1ウェル当たり2Nの塩酸50μlを添加することにより、反応を停止させた。GloMax Discover(Promega)プレートリーダーを使用して、光学密度を490nmで測定した。同じ希釈度の未処置対照血清のシグナルの平均を超える1標準偏差未満にシグナルが低下する前の最終の希釈度を採用することにより、エンドポイント抗体価を決定した。シグナルがこの閾値を下回らなかった場合、最後の希釈度を抗体価として採用した。閾値を超えるシグナルが検出されなかった場合、最も希釈度の低い試料が使用される前の希釈系列の値を使用した。
【0202】
実施例9.3:SARS-CoV-2偽型ウイルス中和測定法
ウイルス形質導入実験に使用されたヒトACE2過剰発現HEK細胞(Integral Molecular)を、1μg/mLのピューロマイシン、10%の加熱不活化ウシ胎児血清、及び100U/mLのペニシリン/ストレプトマイシンが補充された高グルコースGlutaMAX含有DMEM(ThermoFisher Scientific 10564)中で維持した。ピューロマイシンフリー培地中で、第2世代レンチウイルスシステム(Integral Molecular)を使用して構築されたスパイク偽型(D61G武漢またはオミクロンのいずれか)Renillaルシフェラーゼコードレポーターウイルス粒子と、血清希釈液を混合して、総量を100μlにした。ウイルス及び血清を、96ウェル細胞培養プレート中、37℃で1時間培養した。次に、新たに採取されたHEK細胞20,000個を、50μLのピューロマイシンフリー培地に添加し、3日間形質導入させた。細胞を分析前に-20℃で保存した。ウミシイタケ-Gloルシフェラーゼアッセイシステム(Promega)を使用して、ルシフェラーゼを測定した。同じ希釈度の未処置対照血清のシグナルの50%未満にシグナルが低下する前の、最終の希釈度を採用して、N50抗体価を決定した。
【0203】
実施例9.4:プレプロ配列は、ワクチン接種に対する体液性IgG及びIgA応答を強化する
BALB/cマウスにワクチン接種し、上記のように、SARS-CoV-2武漢株の受容体結合ドメイン(RBD)をコードするac4C修飾mRNAを用いて、天然スパイクシグナルペプチド、プレプロ、またはプレプロ_2のいずれかを用いて追加免疫した。プレプロ及びプレプロ_2は、双方ともに、血清IgG抗体価全体及び膣粘膜IgA抗体価の両方において、強いスパイクシグナルペプチドよりも顕著な改善を示した(図9)。分泌の改善に伴い、プレプロ_2は、プレプロを使用した場合よりも約4倍高いIgA抗体価を示した。
【0204】
RBDを免疫刺激性Sbi(III-IV)タンパク質ドメインに融合させた時、プレプロリーダーは、プレプロ_2よりも2.3倍以上高い粘膜IgA抗体価を生じた(図10)。プレプロのプロ切断の効率がヒト適応プレプロ_2よりも低いと予想されるので、この観察結果は、分泌抗原中のプロリーダー配列の保持が、免疫刺激性であり得ることを示唆する。特定の理論に束縛されることを望まないが、考えられる作用機序は、抗原提示細胞、血管上皮細胞、または体液性免疫応答を刺激可能な他の細胞型による、SURF4が媒介する可溶性pre-RBD-Sbi(III-IV)の取り込みを含んでもよい。いくつかの実施形態では、Ste13切断部位及び/またはKex2切断部位を欠いているか、またはそれが弱体化しているプレプロリーダーと、S1P切断部位を欠いているか、またはそれが弱体化しているプレプロ_2リーダーを、免疫刺激性となり得る。
いくつかの実施形態では、Sbi(III-IV)または他の免疫刺激アジュバントドメインとのさらなる融合の有無に関わらず、抗原に融合しているプレプロ(ΔSte13 ΔKex2)またはプレプロ_2(ΔS1P)を哺乳動物にワクチン接種すると、哺乳動物シグナルペプチド(例えば、強力な哺乳動物シグナルペプチド)を使用する場合よりも強い粘膜IgA応答が生じ得ることを、この観察は示唆する。
【0205】
実施例9.5:プレプロ_2切断
プレプロ_2配列が分泌前にタンパク質から切断されるかどうかを調べるために、HEK293T細胞において、総タンパク質分泌及び未切断タンパク質分泌の両方を測定した。
【0206】
上の実施例2に記載されるように、HEK293T細胞を、培養して、トランスフェクトした。3x MYCタンパク質タグを含有するプレプロ_2を有し、NanoLuciferaseに融合しているSARS-CoV-2スパイク受容体結合ドメインバリアント_1をコードするキメラプラスミドで細胞をトランスフェクトして、MYC ELISAを介して上清中の分泌タンパク質のプロペプチド配列の検出を可能にした。
【0207】
総タンパク質分泌を、上の実施例2で記載されるように測定した。未切断タンパク質の分泌を、MYC ELISAで測定した。捕捉抗MYCタグ抗体(Abcam ab32)をPBSで8μg/mLに希釈した。100μLを、透明平底Immuno MaxiSorp 96ウェルプレートのウェルに添加した。プレートを覆い、4℃で一晩インキュベートした。プレートを0.05%のTween(登録商標)-20を含むPBS(PBS-T)で洗浄した(それぞれ、300μL/ウェルで3回洗浄)。PBS中300μLのSuperBlock+0.05%のTween(登録商標)-20(Thermo Fisher Scientific 37516)を各ウェルに添加し、プレートを覆い、室温で1時間インキュベートし、ウェルを再度洗浄した。HEK293T細胞のトランスフェクションから72時間後、上の実施例2で記載されるように上清を収集した。50μLのSuperBlock及び50μLの上清を、抗MYC抗体コーティングプレートのウェルに添加した。プレートを覆い、室温で2時間インキュベートし、次に、ウェルを再度洗浄した。HRPにコンジュゲートされた検出用抗MYCタグ抗体(abcam 1326)をSuperBlock中で400ng/mLに希釈し、ウェル毎に100μLを添加した。プレートを覆い、室温で1時間インキュベートし、次に、ウェルを再度洗浄した。SIGMAFAST OPDクロモゲン(Millipore Sigma)を製造者のプロトコールに従って調製し、各ウェルに100μLを添加した。10分後、反応を2MのHCl(Millipore Sigma)50μLで停止させた。GloMax Discover System(Promega)を使用して、490nmでの吸光度を測定した。コンストラクト間のタンパク質分泌の差異を考慮するために、未切断タンパク質分泌測定値(MYC ELISAシグナル)を総タンパク質分泌測定値(発光シグナル)に対して正規化した。
【0208】
3x MYCタグ付きプレプロ_2を含有するキメラプラスミドでトランスフェクトされたHEK293T細胞の上清中で、未切断タンパク質を検出した(図11)。プレプロ_2を含む上清中で検出された未切断タンパク質の量は、プロテアーゼ切断部位が除去されたプレプロ_2で検出された量よりも少ない(図11)。これは、プレプロ_2のプロペプチドが分泌タンパク質から部分的に切断されていることを示唆する。特定の理論に束縛されることを望まないが、この観察結果は、プレプロ_2プロペプチドが分泌ポリペプチドに存在し、in vivoでのワクチン接種に対する抗体応答に影響を与え得ることを示唆する。
【0209】
実施例9.6:プレプロ配列は、プレプロ配列を有するSbi(III-IV)に融合しているRBDを用いるワクチン接種により、SARS-CoV-2偽型ウイルスの中和及び抗体価を増強する
上記のように、マウスに10μgのmRNAを投与し、35日目に安楽死させたことを除いて、免疫刺激性Sbi(III-IV)タンパク質ドメインと融合しているSARS-CoV-2武漢株またはオミクロン株の受容体結合ドメイン(RBD)をコードするac4C修飾mRNAで、天然スパイクシグナルペプチドまたはプレプロのいずれかで、BALB/Cマウスにワクチン接種させた。
【0210】
偽型ウイルス中和アッセイは、プレプロが両方のウイルス株のN50抗体価を増強することを実証した(図12)。中和の増加と一致して、プレプロは、粘膜IgA及び血清IgGの両方の抗体価を増強した(図13)。
【0211】
このデータは、抗原上のプレプロ配列の存在がワクチン接種の有効性及び/または効率を高め、ワクチン接種により生成される免疫応答も増強し得ることを示す。
【0212】
例示的な実施形態
実施形態1.改変型ポリペプチドであって、
(i)ペイロードポリペプチド、
(ii)野生型もしくは改変型α因子プレプロ配列またはそのフラグメント、を含み
前記野生型もしくは改変型α因子プレプロ配列またはそのフラグメントが、前記ペイロードポリペプチドに作動可能に連結されている、前記改変型ポリペプチド。
【0213】
実施形態2.前記ペイロードポリペプチドが、治療用ポリペプチドである、実施形態1に記載の改変型ポリペプチド。
【0214】
実施形態3.前記ペイロードポリペプチドが、1つ以上の抗原を含む、実施形態1または2に記載の改変型ポリペプチド。
【0215】
実施形態4.前記1つ以上の抗原が、1つ以上のウイルス抗原である、実施形態3に記載の改変型ポリペプチド。
【0216】
実施形態5.前記1つ以上のウイルス抗原が、1つ以上のSARS-CoV-2抗原である、実施形態4に記載の改変型ポリペプチド。
【0217】
実施形態6.前記1つ以上のウイルス抗原が、SARS-CoV-2受容体結合ドメインまたはそのフラグメントを含む、実施形態5に記載の改変型ポリペプチド。
【0218】
実施形態7.前記1つ以上のウイルス抗原が、SARS-CoV-2スパイクタンパク質またはそのフラグメントを含む、実施形態5または6に記載の改変型ポリペプチド。
【0219】
実施形態8.前記1つ以上のウイルス抗原が、1つ以上のインフルエンザ抗原である、実施形態4に記載の改変型ポリペプチド。
【0220】
実施形態9.前記1つ以上のインフルエンザ抗原が、1つ以上のインフルエンザA抗原である、実施形態8に記載の改変型ポリペプチド。
【0221】
実施形態10.前記1つ以上の抗原が、1つ以上の細菌抗原である、実施形態3に記載の改変型ポリペプチド。
【0222】
実施形態11.前記1つ以上の抗原が、1つ以上のがん抗原である、実施形態3に記載の改変型ポリペプチド。
【0223】
実施形態12.前記1つ以上の抗原が、1つ以上の古細菌抗原である、実施形態3に記載の改変型ポリペプチド。
【0224】
実施形態13.前記ペイロードポリペプチドが、抗体またはそのフラグメントを含む、実施形態1または2に記載の改変型ポリペプチド。
【0225】
実施形態14.前記ペイロードポリペプチドが、細胞外受容体及び免疫グロブリン定常領域を含む融合タンパク質を含む、実施形態1または2に記載の改変型ポリペプチド。
【0226】
実施形態15.前記ペイロードポリペプチドが、受容体アゴニスト及び免疫グロブリン定常領域を含む融合タンパク質を含む、実施形態1または2に記載の改変型ポリペプチド。
【0227】
実施形態16.前記ペイロードポリペプチドが、受容体アンタゴニスト及び免疫グロブリン定常領域を含む融合タンパク質を含む、実施形態1または2に記載の改変型ポリペプチド。
【0228】
実施形態17.前記野生型もしくは改変型α因子プレプロ配列またはそのフラグメントが、前記改変型ポリペプチドのN末端に存在する、実施形態1~16のいずれか1つに記載の改変型ポリペプチド。
【0229】
実施形態18.前記野生型もしくは改変型α因子プレプロ配列またはそのフラグメントが、前記改変型ポリペプチドのC末端に存在する、実施形態1~16のいずれか1つに記載の改変型ポリペプチド。
【0230】
実施形態19.前記改変型ポリペプチドが、野生型α因子プレプロ配列またはそのフラグメントを含む、実施形態1~18のいずれか1つに記載の改変型ポリペプチド。
【0231】
実施形態20.前記野生型α因子プレプロ配列が、配列番号2、配列番号68、または配列番号69に記載の配列を含む、実施形態19に記載の改変型ポリペプチド。
【0232】
実施形態21.前記改変型ポリペプチドが、改変型α因子プレプロ配列またはそのフラグメントを含む、実施形態1~18のいずれか1つに記載の改変型ポリペプチド。
【0233】
実施形態22.前記改変型α因子プレプロ配列が、Surf4結合親和性を有するトリペプチドモチーフを含む、実施形態21に記載の改変型ポリペプチド。
【0234】
実施形態23.前記トリペプチドモチーフが、MPL(配列番号58)である、実施形態22に記載の改変型ポリペプチド。
【0235】
実施形態24.前記改変型α因子プレプロ配列が、Ste13切断部位を含まない、先行実施形態のいずれか1つに記載の改変型ポリペプチド。
【0236】
実施形態25.前記Ste13切断部位が、EAEA(配列番号56)を含む、実施形態24に記載の改変型ポリペプチド。
【0237】
実施形態26.前記改変型α因子プレプロ配列が、Kex2切断部位を含まない、先行実施形態のいずれか1つに記載の改変型ポリペプチド。
【0238】
実施形態27.前記Kex2切断部位が、KR(配列番号57)を含む、実施形態26に記載の改変型ポリペプチド。
【0239】
実施形態28.野生型α因子プレプロ配列に見られる前記Kex2切断部位が、前記改変型α因子プレプロ配列では、ヒトプロテアーゼのプロテアーゼ切断部位で置換されている、実施形態26または27に記載の改変型ポリペプチド。
【0240】
実施形態29.野生型α因子プレプロ配列に見られる前記Kex2切断部位が、前記改変型α因子プレプロ配列では、S1P、PCSK4、PCSK9、またはフーリンのプロテアーゼ切断部位で置換されている、実施形態28に記載の改変型ポリペプチド。
【0241】
実施形態30.S1Pの前記プロテアーゼ切断部位が、配列番号55による配列を有する、実施形態29に記載の改変型ポリペプチド。
【0242】
実施形態31.PCSK4の前記プロテアーゼ切断部位が、配列番号53による配列を有する、実施形態29に記載の改変型ポリペプチド。
【0243】
実施形態32.PCSK9の前記プロテアーゼ切断部位が、配列番号54による配列を有する、実施形態29に記載の改変型ポリペプチド。
【0244】
実施形態33.フーリンの前記プロテアーゼ切断部位が、配列番号52による配列を有する、実施形態29に記載の改変型ポリペプチド。
【0245】
実施形態34.前記改変型α因子プレプロ配列が、CATHCペプチド配列またはそのフラグメントを含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の改変型ポリペプチド。
【0246】
実施形態35.前記CATHCペプチドが、配列番号95による配列を有する、実施形態34に記載の改変型ポリペプチド。
【0247】
実施形態36.前記改変型α因子プレプロ配列が、CFVIIペプチド配列またはそのフラグメントを含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の改変型ポリペプチド。
【0248】
実施形態37.前記CFVIIペプチドが、配列番号96による配列を有する、実施形態36に記載の改変型ポリペプチド。
【0249】
実施形態38.前記改変型α因子プレプロ配列が、ソルチリン1ペプチド配列またはそのフラグメントを含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の改変型ポリペプチド。
【0250】
実施形態39.前記ソルチリン-1ペプチドが、配列番号97による配列を有する、実施形態38に記載の改変型ポリペプチド。
【0251】
実施形態40.前記改変型α因子プレプロ配列が、BDNFペプチド配列またはそのフラグメントを含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の改変型ポリペプチド。
【0252】
実施形態41.前記BDNFペプチドが、配列番号98による配列を有する、実施形態40に記載の改変型ポリペプチド。
【0253】
実施形態42.前記改変型α因子プレプロ配列が、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号71、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号106、配列番号107、配列番号108、または配列番号109による配列を有する、実施形態1~18及び21のいずれか1つに記載の改変型ポリペプチド。
【0254】
実施形態43.前記ペイロードポリペプチドが、配列番号1、配列番号3、配列番号5、配列番号7、配列番号9、配列番号11、配列番号13、配列番号15、配列番号17、配列番号19、配列番号21、配列番号23、配列番号25、配列番号27、配列番号29、配列番号31、配列番号33、配列番号35、配列番号37、配列番号39、配列番号72、または配列番号79による配列を含む、実施形態1、2、及び17~42のいずれか1つに記載の改変型ポリペプチド。
【0255】
実施形態44.前記改変型ポリペプチドが、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号26、配列番号28、配列番号30、配列番号32、配列番号34、配列番号36、配列番号38、配列番号40、配列番号43、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号80、配列番号81、配列番号100、配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号104、または配列番号105による配列を有する、実施形態1に記載の改変型ポリペプチド。
【0256】
実施形態45.細胞、組織、または対象において評価された場合、前記改変型ポリペプチドが、比較可能なポリペプチドよりも高いレベルで、前記細胞、前記組織の細胞、または前記対象の細胞もしくは組織から分泌されることを特徴とする、先行実施形態のいずれか1つに記載の改変型ポリペプチド。
【0257】
実施形態46.比較可能なポリペプチドが、前記改変型ポリペプチドと同じペイロードポリペプチドと、野生型または改変型α因子プレプロ配列ではないシグナルペプチドを含む、実施形態45に記載の改変型ポリペプチド。
【0258】
実施形態47.実施形態1~46のいずれか1つに記載の改変型ポリペプチドをコードする、ポリヌクレオチド。
【0259】
実施形態48.前記ポリヌクレオチドが、DNAである、実施形態47に記載のポリヌクレオチド。
【0260】
実施形態49.前記ポリヌクレオチドが、RNAである、実施形態40に記載のポリヌクレオチド。
【0261】
実施形態50.前記RNAが、mRNAである、実施形態49に記載のポリヌクレオチド。
【0262】
実施形態51.前記mRNAが、キャップ及びポリ(A)テールを含む、実施形態50に記載のポリヌクレオチド。
【0263】
実施形態52.前記ポリヌクレオチドが、1つ以上のN4-アセチルシチジン残基を含む、実施形態49~51のいずれか1つに記載のポリヌクレオチド。
【0264】
実施形態53.前記ポリヌクレオチドが、1つ以上の5-ヒドロキシメチルウリジン残基を含む、実施形態49~52のいずれか1つに記載のポリヌクレオチド。
【0265】
実施形態54.実施形態1~46のいずれか1つに記載の改変型ポリペプチドまたは実施形態47~53のいずれか1つに記載のポリヌクレオチドを含む、細胞。
【0266】
実施形態55.前記細胞が、哺乳動物細胞である、実施形態54に記載の細胞。
【0267】
実施形態56.実施形態1~36のいずれか1つに記載の改変型ポリペプチド、実施形態47~53のいずれか1つに記載のポリヌクレオチド、または実施形態54もしくは55に記載の細胞を含む、組成物。
【0268】
実施形態57.前記組成物が、医薬組成物である、実施形態56に記載の組成物。
【0269】
実施形態58.前記医薬組成物が、薬学的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤を含む、実施形態57に記載の組成物。
【0270】
実施形態59.前記医薬組成物が、免疫原性組成物であるか、または免疫原性組成物を含む、実施形態57または58に記載の組成物。
【0271】
実施形態60.前記医薬組成物が、ワクチンであるか、またはそれを含む。実施形態57~59のいずれか1つに記載の組成物。
【0272】
実施形態61.前記医薬組成物が、遺伝子療法であるか、またはそれを含む、実施形態57または58に記載の組成物。
【0273】
実施形態62.前記医薬組成物が、化学療法であるか、またはそれを含む、実施形態57または58に記載の組成物。
【0274】
実施形態63.前記医薬組成物が、タンパク質補充療法であるか、またはそれを含む、実施形態57または58に記載の組成物。
【0275】
実施形態64.前記医薬組成物が、免疫療法であるか、またはそれを含む、実施形態57または58に記載の組成物。
【0276】
実施形態65.前記医薬組成物が、細胞改変療法であるか、またはそれを含む、実施形態57または58に記載の組成物。
【0277】
実施形態66.実施形態1~36のいずれか1つに記載の改変型ポリペプチド、実施形態47~53のいずれか1つに記載のポリヌクレオチド、実施形態54もしくは55に記載の細胞、または実施形態56~65のいずれか1つに記載の組成物を、細胞、組織、または対象に投与することを含む、方法。
【0278】
実施形態67.前記細胞が哺乳動物細胞であるか、前記組織が哺乳動物組織であるか、または前記対象が哺乳動物である、実施形態66に記載の方法。
【0279】
実施形態68.前記対象が、ヒトである、実施形態66または67に記載の方法。
【0280】
実施形態69.実施形態47~53のいずれか1つに記載のポリヌクレオチドを、細胞、組織、または対象に投与することを含む、方法。
【0281】
実施形態70.前記細胞が哺乳動物細胞であるか、前記組織が哺乳動物組織であるか、または前記対象が哺乳動物である、実施形態69に記載の方法。
【0282】
実施形態71.前記対象が、ヒトである、実施形態69または70に記載の方法。
【0283】
実施形態72.前記細胞、前記組織の細胞、または前記対象の細胞もしくは組織から分泌される改変型ポリペプチドのレベルを決定することを含む、実施形態69~71のいずれか1つに記載の方法。
【0284】
実施形態73.さらに、前記細胞、前記組織の細胞、または前記対象の細胞もしくは組織から分泌される改変型ポリペプチドのレベルを参照レベルと比較することを含む、実施形態72に記載の方法。
【0285】
実施形態74.前記参照レベルが、比較可能な細胞、組織、または対象から分泌される参照ポリペプチドのレベルであり、前記参照ポリペプチドが、前記改変型ポリペプチドと同じペイロードポリペプチドと、野生型または改変型α因子プレプロ配列ではないシグナルペプチドを含む、実施形態73に記載の方法。
【0286】
実施形態75.前記方法が、免疫応答を刺激する方法である、実施形態66~74のいずれか1つに記載の方法。
【0287】
実施形態76.前記方法が、ワクチン接種方法である、実施形態66~74のいずれか1つに記載の方法。
【0288】
実施形態77.前記方法が、遺伝子療法である、実施形態66~74のいずれか1つに記載の方法。
【0289】
実施形態78.前記方法が、細胞療法改変法である、実施形態66~74のいずれか1つに記載の方法。
【0290】
実施形態79.前記方法が、免疫療法である、実施形態66~74のいずれか1つに記載の方法。
【0291】
実施形態80.前記免疫療法が、抗体療法及び/または免疫チェックポイント療法の送達を含む、実施形態79に記載の方法。
【0292】
実施形態81.前記方法が、タンパク質補充療法である、実施形態66~74のいずれか1つに記載の方法。
【0293】
実施形態82.前記タンパク質補充療法が、酵素補充療法の送達を含む、実施形態81に記載の方法。
【0294】
実施形態83.前記方法が、化学療法である、実施形態66~74のいずれか1つに記載の方法。
【0295】
実施形態84.実施形態47~53のいずれか1つに記載のポリヌクレオチドを細胞から発現させることを含む、改変型ポリペプチドを製造する方法。
【0296】
実施形態85.前記細胞が、哺乳動物細胞である、実施形態84に記載の方法。
【0297】
実施形態86.免疫応答を刺激するための、実施形態1~36のいずれか1つに記載の改変型ポリペプチド、実施形態47~53のいずれか1つに記載のポリヌクレオチド、実施形態54または55に記載の細胞、または実施形態56~65のいずれか1つに記載の組成物の使用。
【0298】
実施形態87.ワクチンとしての、実施形態1~36のいずれか1つに記載の改変型ポリペプチド、実施形態47~53のいずれか1つに記載のポリヌクレオチド、実施形態54または55に記載の細胞、または実施形態56~65のいずれか1つに記載の組成物の使用。
【0299】
実施形態88.免疫療法としての、実施形態1~36のいずれか1つに記載の改変型ポリペプチド、実施形態47~53のいずれか1つに記載のポリヌクレオチド、実施形態54または55に記載の細胞、または実施形態56~65のいずれか1つに記載の組成物の使用。
【0300】
実施形態89.遺伝子療法としての、実施形態1~36のいずれか1つに記載のポリヌクレオチド、実施形態47~53のいずれか1つに記載のポリヌクレオチド、実施形態54または55に記載の細胞、または実施形態56~65のいずれか1つに記載の組成物の使用。
【0301】
実施形態90.タンパク質補充療法としての、実施形態1~36のいずれか1つに記載の改変型ポリペプチド、実施形態47~53のいずれか1つに記載のポリヌクレオチド、実施形態54または55に記載の細胞、または実施形態56~65のいずれか1つに記載の組成物の使用。
【0302】
実施形態91.細胞改変療法としての、実施形態1~36のいずれか1つに記載の改変型ポリペプチド、実施形態47~53のいずれか1つに記載のポリヌクレオチド、実施形態54または55に記載の細胞、または実施形態56~65のいずれか1つに記載の組成物の使用。
【0303】
実施形態92.化学療法としての、実施形態1~36のいずれか1つに記載の改変型ポリペプチド、実施形態47~53のいずれか1つに記載のポリヌクレオチド、実施形態54または55に記載の細胞、または実施形態56~65のいずれか1つに記載の組成物の使用。
【0304】
実施形態93.ポリペプチド、ポリヌクレオチド、細胞、または組成物が、細胞、組織、または対象に投与される、実施形態86~92のいずれか1つに記載の使用。
【0305】
実施形態94.前記細胞が哺乳動物細胞であるか、前記組織が哺乳動物組織であるか、または前記対象が哺乳動物である、実施形態93に記載の使用。
【0306】
実施形態95.前記哺乳動物が、ヒトである、実施形態94に記載の使用。
【0307】
実施形態96.野生型または改変型α因子プレプロ配列をコードするヌクレオチド配列を、ペイロードポリペプチドをコードするヌクレオチド配列に付加することを含む、ポリヌクレオチドの作成方法。
【0308】
実施形態97.前記改変型ポリペプチドが、さらに、Arabidopsis根成長因子(GLV)分泌ペプチド配列またはそのフラグメントを含む、実施形態1~41のいずれか1つに記載の改変型ポリペプチド。
【0309】
実施形態98.Arabidopsis根成長因子(GLV)配列が、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、または配列番号99を含む、実施形態97に記載の改変型ポリペプチド。
【0310】
実施形態99.改変型ポリペプチドであって、
(i)ペイロードポリペプチド、
(ii)野生型または改変型Arabidopsis根成長因子(GLV)分泌ペプチド配列またはそのフラグメント、を含み
前記野生型または改変型Arabidopsis根成長因子(GLV)分泌ペプチド配列またはそのフラグメントが、ペイロードポリペプチドに作動可能に連結されている、前記改変型ポリペプチド。
【0311】
実施形態100.前記改変型ポリペプチドが、さらに、α因子プレプロ配列またはそのフラグメントを含む、実施形態99に記載の改変型ポリペプチド。
【0312】
実施形態101.前記CATHCペプチド、CFVIIペプチド、ソルチリン-1ペプチド、またはBDNFペプチドが、柔軟なグリシン-セリンリンカーを有する2xSurf4モチーフの後ろに、プロペプチドN末端の改変型α因子プレプロ配列に挿入されている、実施形態34~41のいずれか1つに記載の改変型ポリペプチド。
【0313】
実施形態102.前記CATHCペプチド、CFVIIペプチド、ソルチリン-1ペプチド、またはBDNFペプチドが、プロペプチド配列の中央の改変型α因子プレプロ配列に挿入されている、実施形態34~41のいずれか1つに記載の改変型ポリペプチド。
【0314】
実施形態103.前記CATHCペプチド、CFVIIペプチド、ソルチリン-1ペプチド、またはBDNFペプチドが、3x S1P切断部位の直前のC末端で改変型α因子プレプロ配列に挿入されている、実施形態34~41のいずれか1つに記載の改変型ポリペプチド。

【0315】
例示的な配列
【0316】
例示的なSARS-CoV-2スパイク分泌ペプチドアミノ酸配列(配列番号1):
MFVFLVLLPLVSSAA
例示的なプレプロアミノ酸配列(配列番号2):
MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDKREAEAAA
【0317】
例示的なプレアミノ酸配列(配列番号68):
MRFPSIFTAVLFAASSALA
【0318】
例示的なプロアミノ酸配列(配列番号69):
APVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDKREAEAAA
【0319】
例示的なプレプロ_2アミノ酸配列=柔軟なグリシン-セリンリンカーとの2x Surf4モチーフの置換を有し、3x S1P切断部位を有し、Ste13切断部位を欠失しているプレプロ配列(「2x_Surf4_SG_3x_S1P_delSTE13」)(配列番号70)
MRFPSIFTAVLFAASSALAMPLSGGGSGGSGSMPLNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSRRLLRRLLRRLLAA
【0320】
例示的なプロ_2アミノ酸配列(配列番号71):
MPLSGGGSGGSGSMPLNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSRRLLRRLLRRLLAA
【0321】
例示的なSARS-CoV-2野生型受容体結合ドメイン(WT-RBD)アミノ酸配列(配列番号3):
MFVFLVLLPLVSSAANITNLCPFGEVFNATRFASVYAWNRKRISNCVADYSVLYNSASFSTFKCYGVSPTKLNDLCFTNVYADSFVIRGDEVRQIAPGQTGKIADYNYKLPDDFTGCVIAWNSNNLDSKVGGNYNYLYRLFRKSNLKPFERDISTEIYQAGSTPCNGVEGFNCYFPLQSYGFQPTNGVGYQPYRVVVLSFELLHAPATVCGP
【0322】
プレプロ配列を有するWT-RBDの例示的なアミノ酸配列(配列番号4):
MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDKREAEAAANITNLCPFGEVFNATRFASVYAWNRKRISNCVADYSVLYNSASFSTFKCYGVSPTKLNDLCFTNVYADSFVIRGDEVRQIAPGQTGKIADYNYKLPDDFTGCVIAWNSNNLDSKVGGNYNYLYRLFRKSNLKPFERDISTEIYQAGSTPCNGVEGFNCYFPLQSYGFQPTNGVGYQPYRVVVLSFELLHAPATVCGP
【0323】
例示的なバリアント_1アミノ酸配列(配列番号5):
MFVFLVLLPLVSSAANITNLCPFGEVFNATRFASVYAWNRKRISNCVADYSVLYNSASAAAAACYGVSPTKLNDLCFTNVYADSFVIRGDEVRQIAPGQTGKIADYNYKLPDDFTGCVIAWNSNNLDSKVGGNYNYLYRLFRKSNLKPFERDISTEIYQAGSTPCNGVEGFNCYFPLQSYGFQPTNGVGYQPYRVVVLSFELLHAPATVCGP
【0324】
プレプロ配列を含むバリアント_1の例示的なアミノ酸配列(配列番号6):
MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDKREAEAAANITNLCPFGEVFNATRFASVYAWNRKRISNCVADYSVLYNSASAAAAACYGVSPTKLNDLCFTNVYADSFVIRGDEVRQIAPGQTGKIADYNYKLPDDFTGCVIAWNSNNLDSKVGGNYNYLYRLFRKSNLKPFERDISTEIYQAGSTPCNGVEGFNCYFPLQSYGFQPTNGVGYQPYRVVVLSFELLHAPATVCGP
【0325】
例示的なバリアント_2アミノ酸配列(配列番号7):
【0326】
MFVFLVLLPLVSSAANITNLCPFGEVFNATRFASVYAWNRKRISNCVADYSVLYNSASFSTFKCYGVSPTKLNDLCFTNVYADSFVIRGDEVRQIAPGQTGKIADYNYKLPDDFTGCVIAWNSNNLDSKVGGNYNYLYRLFRKSNLKPFERDISTEIYQAGSTPCNGVEGFNCYFPLQSYGFQPTNGVGYQPYRVVVLSFELLHAAAAACGP
【0327】
プレプロ配列を有するバリアント_2の例示的なアミノ酸配列(配列番号8):
MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDKREAEAAANITNLCPFGEVFNATRFASVYAWNRKRISNCVADYSVLYNSASFSTFKCYGVSPTKLNDLCFTNVYADSFVIRGDEVRQIAPGQTGKIADYNYKLPDDFTGCVIAWNSNNLDSKVGGNYNYLYRLFRKSNLKPFERDISTEIYQAGSTPCNGVEGFNCYFPLQSYGFQPTNGVGYQPYRVVVLSFELLHAAAAACGP
【0328】
例示的なインフルエンザH1N1/PR8ヘマグルチニン細胞外ドメイン(HA)アミノ酸配列(配列番号9):
MKANLLVLLCALAAADADTICIGYHANNSTDTVDTVLEKNVTVTHSVNLLEDSHNGKLCRLKGIAPLQLGKCNIAGWLLGNPECDPLLPVRSWSYIVETPNSENGICYPGDFIDYEELREQLSSVSSFERFEIFPKESSWPNHNTNGVTAACSHEGKSSFYRNLLWLTEKEGSYPKLKNSYVNKKGKEVLVLWGIHHPPNSKEQQNLYQNENAYVSVVTSNYNRRFTPEIAERPKVRDQAGRMNYYWTLLKPGDTIIFEANGNLIAPMYAFALSRGFGSGIITSNASMHECNTKCQTPLGAINSSLPYQNIHPVTIGECPKYVRSAKLRMVTGLRNIPSIQSRGLFGAIAGFIEGGWTGMIDGWYGYHHQNEQGSGYAADQKSTQNAINGITNKVNTVIEKMNIQFTAVGKEFNKLEKRMENLNKKVDDGFLDIWTYNAELLVLLENERTLDFHDSNVKNLYEKVKSQLKNNAKEIGNGCFEFYHKCDNECMESVRNGTYDYPKYSEESKLNREKVDGVKLESMGIYQ
【0329】
プレプロ配列を有するHAの例示的なアミノ酸配列(配列番号10):
MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDKREAEAAADTICIGYHANNSTDTVDTVLEKNVTVTHSVNLLEDSHNGKLCRLKGIAPLQLGKCNIAGWLLGNPECDPLLPVRSWSYIVETPNSENGICYPGDFIDYEELREQLSSVSSFERFEIFPKESSWPNHNTNGVTAACSHEGKSSFYRNLLWLTEKEGSYPKLKNSYVNKKGKEVLVLWGIHHPPNSKEQQNLYQNENAYVSVVTSNYNRRFTPEIAERPKVRDQAGRMNYYWTLLKPGDTIIFEANGNLIAPMYAFALSRGFGSGIITSNASMHECNTKCQTPLGAINSSLPYQNIHPVTIGECPKYVRSAKLRMVTGLRNIPSIQSRGLFGAIAGFIEGGWTGMIDGWYGYHHQNEQGSGYAADQKSTQNAINGITNKVNTVIEKMNIQFTAVGKEFNKLEKRMENLNKKVDDGFLDIWTYNAELLVLLENERTLDFHDSNVKNLYEKVKSQLKNNAKEIGNGCFEFYHKCDNECMESVRNGTYDYPKYSEESKLNREKVDGVKLESMGIYQ
【0330】
例示的なヒト分泌型胎児性アルカリホスファターゼ(SEAP)アミノ酸配列(配列番号11):
MLGPCMLLLLLLLGLRLQLSLGIIPVEEENPDFWNREAAEALGAAKKLQPAQTAAKNLIIFLGDGMGVSTVTAARILKGQKKDKLGPEIPLAMDRFPYVALSKTYNVDKHVPDSGATATAYLCGVKGNFQTIGLSAAARFNQCNTTRGNEVISVMNRAKKAGKSVGVVTTTRVQHASPAGTYAHTVNRNWYSDADVPASARQEGCQDIATQLISNMDIDVILGGGRKYMFRMGTPDPEYPDDYSQGGTRLDGKNLVQEWLAKRQGARYVWNRTELMQASLDPSVTHLMGLFEPGDMKYEIHRDSTLDPSLMEMTEAALRLLSRNPRGFFLFVEGGRIDHGHHESRAYRALTETIMFDDAIERAGQLTSEEDTLSLVTADHSHVFSFGGYPLRGSSIFGLAPGKARDRKAYTVLLYGNGPGYVLKDGARPDVTESESGSPEYRQQSAVPLDEETHAGEDVAVFARGPQAHLVHGVQEQTFIAHVMAFAACLEPYTACDLAPPAGTTD
【0331】
プレプロ配列を含むSEAPの例示的なアミノ酸配列(配列番号12):
MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDKREAEAAAIIPVEEENPDFWNREAAEALGAAKKLQPAQTAAKNLIIFLGDGMGVSTVTAARILKGQKKDKLGPEIPLAMDRFPYVALSKTYNVDKHVPDSGATATAYLCGVKGNFQTIGLSAAARFNQCNTTRGNEVISVMNRAKKAGKSVGVVTTTRVQHASPAGTYAHTVNRNWYSDADVPASARQEGCQDIATQLISNMDIDVILGGGRKYMFRMGTPDPEYPDDYSQGGTRLDGKNLVQEWLAKRQGARYVWNRTELMQASLDPSVTHLMGLFEPGDMKYEIHRDSTLDPSLMEMTEAALRLLSRNPRGFFLFVEGGRIDHGHHESRAYRALTETIMFDDAIERAGQLTSEEDTLSLVTADHSHVFSFGGYPLRGSSIFGLAPGKARDRKAYTVLLYGNGPGYVLKDGARPDVTESESGSPEYRQQSAVPLDEETHAGEDVAVFARGPQAHLVHGVQEQTFIAHVMAFAACLEPYTACDLAPPAGTTD
【0332】
例示的なトラスツズマブscFvアミノ酸配列(配列番号13):
MFVFLVLLPLVSSAAEVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFNIKDTYIHWVRQAPGKGLEWVARIYPTNGYTRYADSVKGRFTISADTSKNTAYLQMNSLRAEDTAVYYCSRWGGDGFYAMDYWGQGTLVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQDVNTAVAWYQQKPGKAPKLLIYSASFLYSGVPSRFSGSRSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQHYTTPPTFGQGTKVEIKR
【0333】
プレプロ配列を有するトラスツズマブscFvの例示的なアミノ酸配列(配列番号14):
MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDKREAEAAAEVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFNIKDTYIHWVRQAPGKGLEWVARIYPTNGYTRYADSVKGRFTISADTSKNTAYLQMNSLRAEDTAVYYCSRWGGDGFYAMDYWGQGTLVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQDVNTAVAWYQQKPGKAPKLLIYSASFLYSGVPSRFSGSRSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQHYTTPPTFGQGTKVEIKR
【0334】
例示的なペルツズマブscFvアミノ酸配列(配列番号15):
MFVFLVLLPLVSSAAEVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFTDYTMDWVRQAPGKGLEWVADVNPNSGGSIYNQRFKGRFTLSVDRSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCARNLGPSFYFDYWGQGTLVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCKASQDVSIGVAWYQQKPGKAPKLLIYSASYRYTGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQYYIYPYTFGQGTKVEIKR
【0335】
プレプロ配列を有するペルツズマブscFvの例示的なアミノ酸配列(配列番号16):
MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDKREAEAAAEVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFTDYTMDWVRQAPGKGLEWVADVNPNSGGSIYNQRFKGRFTLSVDRSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCARNLGPSFYFDYWGQGTLVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCKASQDVSIGVAWYQQKPGKAPKLLIYSASYRYTGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQYYIYPYTFGQGTKVEIKR
【0336】
例示的なGB235 scFvアミノ酸配列(配列番号17):
MFVFLVLLPLVSSAAEVQLVQSGAEVKKPGAPVKVSCKASGYTFTSYDINWVRQATGQGLEWMGWMNPNSGNTGYAQKFQGRVTMTRNTSISTAYMELSSLRSEDTAVYYCARGYYLSRGDFWGQGTLVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQMTQSPSSVSASVGDRVTITCRASQGISSWLAWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQANSFPLTFGGGTKVEIKR
【0337】
プレプロ配列を有するGB235 scFvの例示的なアミノ酸配列(配列番号18):
MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDKREAEAAAEVQLVQSGAEVKKPGAPVKVSCKASGYTFTSYDINWVRQATGQGLEWMGWMNPNSGNTGYAQKFQGRVTMTRNTSISTAYMELSSLRSEDTAVYYCARGYYLSRGDFWGQGTLVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQMTQSPSSVSASVGDRVTITCRASQGISSWLAWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQANSFPLTFGGGTKVEIKR
【0338】
例示的なアダリムマブscFvアミノ酸配列(配列番号19):
MEFGLSWVFLVALFRGVQCEVQLVESGGGLVQPGRSLRLSCAASGFTFDDYAMHWVRQAPGKGLEWVSAITWNSGHIDYADSVEGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRAEDTAVYYCAKVSYLSTASSLDYWGQGTLVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQGIRNYLAWYQQKPGKAPKLLIYAASTLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDVATYYCQRYNRAPYTFGQGTKVEIKR
【0339】
プレプロ配列を有するアダリムマブscFvの例示的なアミノ酸配列(配列番号20):
MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDKREAEAAAEVQLVESGGGLVQPGRSLRLSCAASGFTFDDYAMHWVRQAPGKGLEWVSAITWNSGHIDYADSVEGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRAEDTAVYYCAKVSYLSTASSLDYWGQGTLVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQGIRNYLAWYQQKPGKAPKLLIYAASTLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDVATYYCQRYNRAPYTFGQGTKVEIKR
【0340】
例示的なペムブロリズマブscFvアミノ酸配列(配列番号21):
MDWTWRFLFVVAAATGVQSQVQLVQSGVEVKKPGASVKVSCKASGYTFTNYYMYWVRQAPGQGLEWMGGINPSNGGTNFNEKFKNRVTLTTDSSTTTAYMELKSLQFDDTAVYYCARRDYRFDMGFDYWGQGTTVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSEIVLTQSPATLSLSPGERATLSCRASKGVSTSGYSYLHWYQQKPGQAPRLLIYLASYLESGVPARFSGSGSGTDFTLTISSLEPEDFAVYYCQHSRDLPLTFGGGTKVEIKR
【0341】
プレプロ配列を有するペムブロリズマブscFvの例示的なアミノ酸配列(配列番号22):
MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDKREAEAAAQVQLVQSGVEVKKPGASVKVSCKASGYTFTNYYMYWVRQAPGQGLEWMGGINPSNGGTNFNEKFKNRVTLTTDSSTTTAYMELKSLQFDDTAVYYCARRDYRFDMGFDYWGQGTTVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSEIVLTQSPATLSLSPGERATLSCRASKGVSTSGYSYLHWYQQKPGQAPRLLIYLASYLESGVPARFSGSGSGTDFTLTISSLEPEDFAVYYCQHSRDLPLTFGGGTKVEIKR
【0342】
例示的なアフリベルセプトフラグメントアミノ酸配列(配列番号23):
MVSYWDTGVLLCALLSCLLLTGSSSGSDTGRPFVEMYSEIPEIIHMTEGRELVIPCRVTSPNITVTLKKFPLDTLIPDGKRIIWDSRKGFIISNATYKEIGLLTCEATVNGHLYKTNYLTHRQTNTIIDVVLSPSHGIELSVGEKLVLNCTARTELNVGIDFNWEYPSSKHQHKKLVNRDLKTQSGSEMKKFLSTLTIDGVTRSDQGLYTCAASSGLMTKKNSTFVRVHEK
【0343】
プレプロ配列を含むアフリベルセプトフラグメントの例示的なアミノ酸配列(配列番号24):
MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDKREAEAAASDTGRPFVEMYSEIPEIIHMTEGRELVIPCRVTSPNITVTLKKFPLDTLIPDGKRIIWDSRKGFIISNATYKEIGLLTCEATVNGHLYKTNYLTHRQTNTIIDVVLSPSHGIELSVGEKLVLNCTARTELNVGIDFNWEYPSSKHQHKKLVNRDLKTQSGSEMKKFLSTLTIDGVTRSDQGLYTCAASSGLMTKKNSTFVRVHEK
【0344】
例示的なデュピルマブscFvアミノ酸配列(配列番号25):
MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDKREAEAAAEVQLVESGGGLEQPGGSLRLSCAGSGFTFRDYAMTWVRQAPGKGLEWVSSISGSGGNTYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCAKDRLSITIRPRYYGLDVWGQGTTVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIVMTQSPLSLPVTPGEPASISCRSSQSLLYSIGYNYLDWYLQKSGQSPQLLIYLGSNRASGVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGFYYCMQALQTPYTFGQGTKLEIKR
【0345】
プレプロ配列を有するデュピルマブscFvの例示的なアミノ酸配列(配列番号26):
MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDKREAEAAAQVQLVQSGVEVKKPGASVKVSCKASGYTFTNYYMYWVRQAPGQGLEWMGGINPSNGGTNFNEKFKNRVTLTTDSSTTTAYMELKSLQFDDTAVYYCARRDYRFDMGFDYWGQGTTVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSEIVLTQSPATLSLSPGERATLSCRASKGVSTSGYSYLHWYQQKPGQAPRLLIYLASYLESGVPARFSGSGSGTDFTLTISSLEPEDFAVYYCQHSRDLPLTFGGGTKVEIKR
【0346】
例示的なウステキヌマブscFvアミノ酸配列(配列番号27):
MELGLSWIFLLAILKGVQCEVQLVQSGAEVKKPGESLKISCKGSGYSFTTYWLGWVRQMPGKGLDWIGIMSPVDSDIRYSPSFQGQVTMSVDKSITTAYLQWNSLKASDTAMYYCARRRPGQGYFDFWGQGTLVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQGISSWLAWYQQKPEKAPKSLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQYNIYPYTFGQGTKLEIKR
【0347】
プレプロ配列を有するウステキヌマブscFvの例示的なアミノ酸配列(配列番号28):
MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDKREAEAAAEVQLVQSGAEVKKPGESLKISCKGSGYSFTTYWLGWVRQMPGKGLDWIGIMSPVDSDIRYSPSFQGQVTMSVDKSITTAYLQWNSLKASDTAMYYCARRRPGQGYFDFWGQGTLVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQGISSWLAWYQQKPEKAPKSLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQYNIYPYTFGQGTKLEIKR
【0348】
例示的なニボルマブscFvアミノ酸配列(配列番号29):
MKHLWFFLLLVAAPRWVLSQVQLVESGGGVVQPGRSLRLDCKASGITFSNSGMHWVRQAPGKGLEWVAVIWYDGSKRYYADSVKGRFTISRDNSKNTLFLQMNSLRAEDTAVYYCATNDDYWGQGTLVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSEIVLTQSPATLSLSPGERATLSCRASQSVSSYLAWYQQKPGQAPRLLIYDASNRATGIPARFSGSGSGTDFTLTISSLEPEDFAVYYCQQSSNWPRTFGQGTKVEIKR
【0349】
プレプロ配列を有するニボルマブscFvの例示的なアミノ酸配列(配列番号30):
MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDKREAEAAAQVQLVESGGGVVQPGRSLRLDCKASGITFSNSGMHWVRQAPGKGLEWVAVIWYDGSKRYYADSVKGRFTISRDNSKNTLFLQMNSLRAEDTAVYYCATNDDYWGQGTLVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSEIVLTQSPATLSLSPGERATLSCRASQSVSSYLAWYQQKPGQAPRLLIYDASNRATGIPARFSGSGSGTDFTLTISSLEPEDFAVYYCQQSSNWPRTFGQGTKVEIKR
【0350】
例示的なベバシズマブscFvアミノ酸配列(配列番号31):
MEFGLSWLFLVAILKGVQCEVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGYTFTNYGMNWVRQAPGKGLEWVGWINTYTGEPTYAADFKRRFTFSLDTSKSTAYLQMNSLRAEDTAVYYCAKYPHYYGSSHWYFDVWGQGTLVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCSASQDISNYLNWYQQKPGKAPKVLIYFTSSLHSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQYSTVPWTFGQGTKVEIKR
【0351】
プレプロ配列を有するベバシズマブscFvの例示的なアミノ酸配列(配列番号32):
MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDKREAEAAAEVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGYTFTNYGMNWVRQAPGKGLEWVGWINTYTGEPTYAADFKRRFTFSLDTSKSTAYLQMNSLRAEDTAVYYCAKYPHYYGSSHWYFDVWGQGTLVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCSASQDISNYLNWYQQKPGKAPKVLIYFTSSLHSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQYSTVPWTFGQGTKVEIKR
【0352】
例示的なエタネルセプトフラグメントアミノ酸配列(配列番号33):
MAPVAVWAALAVGLELWAAAHALPAQVAFTPYAPEPGSTCRLREYYDQTAQMCCSKCSPGQHAKVFCTKTSDTVCDSCEDSTYTQLWNWVPECLSCGSRCSSDQVETQACTREQNRICTCRPGWYCALSKQEGCRLCAPLRKCRPGFGVARPGTETSDVVCKPCAPGTFSNTTSSTDICRPHQICNVVAIPGNASMDAVCTSTSPTRSMAPGAVHLPQPVSTRSQHTQPTPEPSTAPSTSFLLPMGPSPPAEGSTGD
【0353】
プレプロ配列を有するエタネルセプトフラグメントの例示的なアミノ酸配列(配列番号34):
MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDKREAEAAALPAQVAFTPYAPEPGSTCRLREYYDQTAQMCCSKCSPGQHAKVFCTKTSDTVCDSCEDSTYTQLWNWVPECLSCGSRCSSDQVETQACTREQNRICTCRPGWYCALSKQEGCRLCAPLRKCRPGFGVARPGTETSDVVCKPCAPGTFSNTTSSTDICRPHQICNVVAIPGNASMDAVCTSTSPTRSMAPGAVHLPQPVSTRSQHTQPTPEPSTAPSTSFLLPMGPSPPAEGSTGD
【0354】
例示的なチサゲンレクロイセル細胞外及び膜貫通ドメインのアミノ酸配列(配列番号35):
MALPVTALLLPLALLLHAARPEVKLQESGPGLVAPSQSLSVTCTVSGVSLPDYGVSWIRQPPRKGLEWLGVIWGSETTYYNSALKSRLTIIKDNSKSQVFLKMNSLQTDDTAIYYCAKHYYYGGSYAMDYWGQGTSVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQMTQTTSSLSASLGDRVTISCRASQDISKYLNWYQQKPDGTVKLLIYHTSRLHSGVPSRFSGSGSGTDYSLTISNLEQEDIATYFCQQGNTLPYTFGGGTKLEITTTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACDIYIWAPLAGTCGVLLLSLVITLYC
【0355】
プレプロ配列を有するチサゲンレクロイセル細胞外ドメイン及び膜貫通ドメインの例示的なアミノ酸配列(配列番号36):
MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDKREAEAAAEVKLQESGPGLVAPSQSLSVTCTVSGVSLPDYGVSWIRQPPRKGLEWLGVIWGSETTYYNSALKSRLTIIKDNSKSQVFLKMNSLQTDDTAIYYCAKHYYYGGSYAMDYWGQGTSVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIQMTQTTSSLSASLGDRVTISCRASQDISKYLNWYQQKPDGTVKLLIYHTSRLHSGVPSRFSGSGSGTDYSLTISNLEQEDIATYFCQQGNTLPYTFGGGTKLEITTTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACDIYIWAPLAGTCGVLLLSLVITLYC
【0356】
例示的なチサゲンレクロイセルアミノ酸配列(配列番号72):
MALPVTALLLPLALLLHAARPEQKLISEEDLDIQMTQTTSSLSASLGDRVTISCRASQDISKYLNWYQQKPDGTVKLLIYHTSRLHSGVPSRFSGSGSGTDYSLTISNLEQEDIATYFCQQGNTLPYTFGGGTKLEITGGGGSGGGGSGGGGSEVKLQESGPGLVAPSQSLSVTCTVSGVSLPDYGVSWIRQPPRKGLEWLGVIWGSETTYYNSALKSRLTIIKDNSKSQVFLKMNSLQTDDTAIYYCAKHYYYGGSYAMDYWGQGTSVTVSSAAAFVPVFLPAKPTTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACDIYIWAPLAGTCGVLLLSLVITLYCKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCELRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0357】
プレプロ配列を有するチサゲンレクロイセルの例示的なアミノ酸配列(配列番号73):
MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDKREAEAAAEQKLISEEDLDIQMTQTTSSLSASLGDRVTISCRASQDISKYLNWYQQKPDGTVKLLIYHTSRLHSGVPSRFSGSGSGTDYSLTISNLEQEDIATYFCQQGNTLPYTFGGGTKLEITGGGGSGGGGSGGGGSEVKLQESGPGLVAPSQSLSVTCTVSGVSLPDYGVSWIRQPPRKGLEWLGVIWGSETTYYNSALKSRLTIIKDNSKSQVFLKMNSLQTDDTAIYYCAKHYYYGGSYAMDYWGQGTSVTVSSAAAFVPVFLPAKPTTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACDIYIWAPLAGTCGVLLLSLVITLYCKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCELRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0358】
プレプロ_2配列を有するチサゲンレクロイセルの例示的なアミノ酸配列(配列番号74):
MRFPSIFTAVLFAASSALAMPLSGGGSGGSGSMPLNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSRRLLRRLLRRLLAAEQKLISEEDLDIQMTQTTSSLSASLGDRVTISCRASQDISKYLNWYQQKPDGTVKLLIYHTSRLHSGVPSRFSGSGSGTDYSLTISNLEQEDIATYFCQQGNTLPYTFGGGTKLEITGGGGSGGGGSGGGGSEVKLQESGPGLVAPSQSLSVTCTVSGVSLPDYGVSWIRQPPRKGLEWLGVIWGSETTYYNSALKSRLTIIKDNSKSQVFLKMNSLQTDDTAIYYCAKHYYYGGSYAMDYWGQGTSVTVSSAAAFVPVFLPAKPTTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACDIYIWAPLAGTCGVLLLSLVITLYCKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCELRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0359】
IgK軽鎖シグナルペプチド配列及びプロ_2配列を有するチサゲンレクロイセルの例示的なアミノ酸配列(配列番号75):
MDMRVPAQLLGLLLLWLSGARCMPLSGGGSGGSGSMPLNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSRRLLRRLLRRLLAAEQKLISEEDLDIQMTQTTSSLSASLGDRVTISCRASQDISKYLNWYQQKPDGTVKLLIYHTSRLHSGVPSRFSGSGSGTDYSLTISNLEQEDIATYFCQQGNTLPYTFGGGTKLEITGGGGSGGGGSGGGGSEVKLQESGPGLVAPSQSLSVTCTVSGVSLPDYGVSWIRQPPRKGLEWLGVIWGSETTYYNSALKSRLTIIKDNSKSQVFLKMNSLQTDDTAIYYCAKHYYYGGSYAMDYWGQGTSVTVSSAAAFVPVFLPAKPTTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACDIYIWAPLAGTCGVLLLSLVITLYCKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCELRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0360】
CD8シグナルペプチド配列及びプロ_2配列を有するチサゲンレクロイセルの例示的なアミノ酸配列(配列番号76):
MALPVTALLLPLALLLHAARPMPLSGGGSGGSGSMPLNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSRRLLRRLLRRLLAAEQKLISEEDLDIQMTQTTSSLSASLGDRVTISCRASQDISKYLNWYQQKPDGTVKLLIYHTSRLHSGVPSRFSGSGSGTDYSLTISNLEQEDIATYFCQQGNTLPYTFGGGTKLEITGGGGSGGGGSGGGGSEVKLQESGPGLVAPSQSLSVTCTVSGVSLPDYGVSWIRQPPRKGLEWLGVIWGSETTYYNSALKSRLTIIKDNSKSQVFLKMNSLQTDDTAIYYCAKHYYYGGSYAMDYWGQGTSVTVSSAAAFVPVFLPAKPTTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACDIYIWAPLAGTCGVLLLSLVITLYCKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCELRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0361】
IL2シグナルペプチド配列及びプロ_2配列を有するチサゲンレクロイセルの例示的なアミノ酸配列(配列番号77):
MYRMQLLSCIALSLALVTNSMPLSGGGSGGSGSMPLNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSRRLLRRLLRRLLAAEQKLISEEDLDIQMTQTTSSLSASLGDRVTISCRASQDISKYLNWYQQKPDGTVKLLIYHTSRLHSGVPSRFSGSGSGTDYSLTISNLEQEDIATYFCQQGNTLPYTFGGGTKLEITGGGGSGGGGSGGGGSEVKLQESGPGLVAPSQSLSVTCTVSGVSLPDYGVSWIRQPPRKGLEWLGVIWGSETTYYNSALKSRLTIIKDNSKSQVFLKMNSLQTDDTAIYYCAKHYYYGGSYAMDYWGQGTSVTVSSAAAFVPVFLPAKPTTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACDIYIWAPLAGTCGVLLLSLVITLYCKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCELRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0362】
SARS-CoV-2スパイクシグナルペプチド配列及びプロ_2配列を有するチサゲンレクロイセルの例示的なアミノ酸配列(配列番号78):
MFVFLVLLPLVSSMPLSGGGSGGSGSMPLNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSRRLLRRLLRRLLAAEQKLISEEDLDIQMTQTTSSLSASLGDRVTISCRASQDISKYLNWYQQKPDGTVKLLIYHTSRLHSGVPSRFSGSGSGTDYSLTISNLEQEDIATYFCQQGNTLPYTFGGGTKLEITGGGGSGGGGSGGGGSEVKLQESGPGLVAPSQSLSVTCTVSGVSLPDYGVSWIRQPPRKGLEWLGVIWGSETTYYNSALKSRLTIIKDNSKSQVFLKMNSLQTDDTAIYYCAKHYYYGGSYAMDYWGQGTSVTVSSAAAFVPVFLPAKPTTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACDIYIWAPLAGTCGVLLLSLVITLYCKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCELRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0363】
A3B1 CARの例示的なアミノ酸配列(配列番号79):
MALPVTALLLPLALLLHAARPEQKLISEEDLTGNIVLTQSPASLAVSLGQRATISCRASESVDNFGNSFMHWYQQKSGQPPRLLIYIASNLESGVPARFSGSGSRTDFTLTIDPVEADDAATYYCHQNNEDPLTFGAGTKLELKGGGGSGGGGSGGGGSHSQIQLQQSGAELVRPGSSVKISCKASGFAFSSYWMNWVKQRPGQGLEWIGQIYPGDGDTKYNVKFRGKATLTADESSSTAYIQLTSLTSEDSGVYFCARKRITAVITTVFDVWGAGTTVTVSSAAAFVPVFLPAKPTTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACDIYIWAPLAGTCGVLLLSLVITLYCKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCELRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0364】
プレプロ配列を有するA3B1 CARの例示的なアミノ酸配列(配列番号80):
MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDKREAEAAAEQKLISEEDLTGNIVLTQSPASLAVSLGQRATISCRASESVDNFGNSFMHWYQQKSGQPPRLLIYIASNLESGVPARFSGSGSRTDFTLTIDPVEADDAATYYCHQNNEDPLTFGAGTKLELKGGGGSGGGGSGGGGSHSQIQLQQSGAELVRPGSSVKISCKASGFAFSSYWMNWVKQRPGQGLEWIGQIYPGDGDTKYNVKFRGKATLTADESSSTAYIQLTSLTSEDSGVYFCARKRITAVITTVFDVWGAGTTVTVSSAAAFVPVFLPAKPTTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACDIYIWAPLAGTCGVLLLSLVITLYCKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCELRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0365】
プレプロ_2配列を有するA3B1 CARの例示的なアミノ酸配列(配列番号81):
MRFPSIFTAVLFAASSALAMPLSGGGSGGSGSMPLNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSRRLLRRLLRRLLAAEQKLISEEDLTGNIVLTQSPASLAVSLGQRATISCRASESVDNFGNSFMHWYQQKSGQPPRLLIYIASNLESGVPARFSGSGSRTDFTLTIDPVEADDAATYYCHQNNEDPLTFGAGTKLELKGGGGSGGGGSGGGGSHSQIQLQQSGAELVRPGSSVKISCKASGFAFSSYWMNWVKQRPGQGLEWIGQIYPGDGDTKYNVKFRGKATLTADESSSTAYIQLTSLTSEDSGVYFCARKRITAVITTVFDVWGAGTTVTVSSAAAFVPVFLPAKPTTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACDIYIWAPLAGTCGVLLLSLVITLYCKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCELRVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR
【0366】
例示的なアキシカブタゲンシロルユーセル細胞外及び膜貫通ドメインのアミノ酸配列(配列番号37):
MYRMQLLSCIALSLALVTNSDIQMTQTTSSLSASLGDRVTISCRASQDISKYLNWYQQKPDGTVKLLIYHTSRLHSGVPSRFSGSGSGTDYSLTISNLEQEDIATYFCQQGNTLPYTFGGGTKLEITGGGGSGGGGSGGGGSEVKLQESGPGLVAPSQSLSVTCTVSGVSLPDYGVSWIRQPPRKGLEWLGVIWGSETTYYNSALKSRLTIIKDNSKSQVFLKMNSLQTDDTAIYYCAKHYYYGGSYAMDYWGQGTSVTVSSGKHLCPSPLFPGPSKPFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWV
【0367】
プレプロ配列を有するアキシカブタゲンシロルユーセル細胞外及び膜貫通ドメインの例示的なアミノ酸配列(配列番号38):
MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDKREAEAAADIQMTQTTSSLSASLGDRVTISCRASQDISKYLNWYQQKPDGTVKLLIYHTSRLHSGVPSRFSGSGSGTDYSLTISNLEQEDIATYFCQQGNTLPYTFGGGTKLEITGGGGSGGGGSGGGGSEVKLQESGPGLVAPSQSLSVTCTVSGVSLPDYGVSWIRQPPRKGLEWLGVIWGSETTYYNSALKSRLTIIKDNSKSQVFLKMNSLQTDDTAIYYCAKHYYYGGSYAMDYWGQGTSVTVSSGKHLCPSPLFPGPSKPFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWV
【0368】
例示的なリソカブタゲンマラルユーセル細胞外及び膜貫通ドメインのアミノ酸配列(配列番号39):
MDMRVPAQLLGLLLLWLRGARCDIQMTQTTSSLSASLGDRVTISCRASQDISKYLNWYQQKPDGTVKLLIYHTSRLHSGVPSRFSGSGSGTDYSLTISNLEQEDIATYFCQQGNTLPYTFGGGTKLEITGGGGSGGGGSGGGGSEVKLQESGPGLVAPSQSLSVTCTVSGVSLPDYGVSWIRQPPRKGLEWLGVIWGSETTYYNSALKSRLTIIKDNSKSQVFLKMNSLQTDDTAIYYCAKHYYYGGSYAMDYWGQGTSVTVSSESKYGPPCPSCPFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWV
【0369】
プレプロ配列を有するリソカブタゲンマラルユーセル細胞外及び膜貫通ドメインの例示的なアミノ酸配列(配列番号40):
MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDKREAEAAADIQMTQTTSSLSASLGDRVTISCRASQDISKYLNWYQQKPDGTVKLLIYHTSRLHSGVPSRFSGSGSGTDYSLTISNLEQEDIATYFCQQGNTLPYTFGGGTKLEITGGGGSGGGGSGGGGSEVKLQESGPGLVAPSQSLSVTCTVSGVSLPDYGVSWIRQPPRKGLEWLGVIWGSETTYYNSALKSRLTIIKDNSKSQVFLKMNSLQTDDTAIYYCAKHYYYGGSYAMDYWGQGTSVTVSSESKYGPPCPSCPFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWV
【0370】
脂肪動員ホルモンシグナルペプチド配列を有するバリアント_1ナノルシフェラーゼ融合体の例示的なアミノ酸配列(配列番号41):
MYKLTVFLMFIAFVIIAEAAANITNLCPFGEVFNATRFASVYAWNRKRISNCVADYSVLYNSASAAAAACYGVSPTKLNDLCFTNVYADSFVIRGDEVRQIAPGQTGKIADYNYKLPDDFTGCVIAWNSNNLDSKVGGNYNYLYRLFRKSNLKPFERDISTEIYQAGSTPCNGVEGFNCYFPLQSYGFQPTNGVGYQPYRVVVLSFELLHAPATVCGPSGGGSGGSGSVFTLEDFVGDWRQTAGYNLDQVLEQGGVSSLFQNLGVSVTPIQRIVLSGENGLKIDIHVIIPYEGLSGDQMGQIEKIFKVVYPVDDHHFKVILHYGTLVIDGVTPNMIDYFGRPYEGIAVFDGKKITVTGTLWNGNKIIDERLINPDGSLLFRVTINGVTGWRLCERILA
【0371】
Arabidopsis根成長因子GLV1シグナルペプチド及びプロペプチド配列とのバリアント_1ナノルシフェラーゼ融合体の例示的なアミノ酸配列(配列番号42):
MSCSLRSGLVIVFCFILLLLSSNVGCASAARRLRSHKHHHHKVASLDVFNGGERRRALGGVETGEEVVVMAANITNLCPFGEVFNATRFASVYAWNRKRISNCVADYSVLYNSASAAAAACYGVSPTKLNDLCFTNVYADSFVIRGDEVRQIAPGQTGKIADYNYKLPDDFTGCVIAWNSNNLDSKVGGNYNYLYRLFRKSNLKPFERDISTEIYQAGSTPCNGVEGFNCYFPLQSYGFQPTNGVGYQPYRVVVLSFELLHAPATVCGPSGGGSGGSGSVFTLEDFVGDWRQTAGYNLDQVLEQGGVSSLFQNLGVSVTPIQRIVLSGENGLKIDIHVIIPYEGLSGDQMGQIEKIFKVVYPVDDHHFKVILHYGTLVIDGVTPNMIDYFGRPYEGIAVFDGKKITVTGTLWNGNKIIDERLINPDGSLLFRVTINGVTGWRLCERILA
【0372】
プレプロ配列を有するバリアント_1ナノルシフェラーゼ融合体の例示的なアミノ酸配列(配列番号43):
MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDKREAEAAANITNLCPFGEVFNATRFASVYAWNRKRISNCVADYSVLYNSASAAAAACYGVSPTKLNDLCFTNVYADSFVIRGDEVRQIAPGQTGKIADYNYKLPDDFTGCVIAWNSNNLDSKVGGNYNYLYRLFRKSNLKPFERDISTEIYQAGSTPCNGVEGFNCYFPLQSYGFQPTNGVGYQPYRVVVLSFELLHAPATVCGPSGGGSGGSGSVFTLEDFVGDWRQTAGYNLDQVLEQGGVSSLFQNLGVSVTPIQRIVLSGENGLKIDIHVIIPYEGLSGDQMGQIEKIFKVVYPVDDHHFKVILHYGTLVIDGVTPNMIDYFGRPYEGIAVFDGKKITVTGTLWNGNKIIDERLINPDGSLLFRVTINGVTGWRLCERILA
【0373】
Arabidopsis根成長因子GLV1分泌ペプチド配列の例示的なアミノ酸配列(配列番号99):
MSCSLRSGLVIVFCFILLLLSSNVGCASAARRLRSHKHHHHKVASLDVFNGGERRRALGGVETGEEVVVM
【0374】
Arabidopsis根成長因子GLV2分泌ペプチド配列の例示的なアミノ酸配列(配列番号82):
MAIRVSHKSFLVALLLILFISSPTQARSLREVVRNRTLLVVEKSQESRKIRHEGGGSDVDGLMDM
【0375】
Arabidopsis根成長因子GLV3分泌ペプチド配列の例示的なアミノ酸配列(配列番号83):
MMRFTIIVIAFLLIIQSLEEEHILVYAHEGGEAGHKSLDYQGDQDSSTLHPKELFDAPRKVRFGRTTRAEKEQVTAMNNDSWSFKISGEHKQTNILADHDTTKNTFCKKMMIIVNDLTSLPTLEPSTSTNDMEKLARLLRD
【0376】
Arabidopsis根成長因子GLV4分泌ペプチド配列の例示的なアミノ酸配列(配列番号84):
MEMKKWSYANLITLALLFLFFIILLLAFQGGSRDDDHQHVHVAIRTKDISMGRKLKSLKPINPTKKNGFEYPDQGSHDVQEREVYVELR
【0377】
Arabidopsis根成長因子GLV5分泌ペプチド配列の例示的なアミノ酸配列(配列番号85):
MTNITSSFLCLLILLLFCLSFGYSLHGDKDEVLSVDVGSNAKVMKHLDGDDAMKKAQVRGRSGQEFSKETTKMMMKKTTKKETNVEEEDDLVAYTA
【0378】
Arabidopsis根成長因子GLV6分泌ペプチド配列の例示的なアミノ酸配列(配列番号86):
MKLIRVTLFLCALAILLLVTPTSSLQLKHPYSSPSQGLSKKIVTKMATRKLMIISSEYVMTSTSHEGSSEQLRVTSSGKSKDEEKKLSEEEEEKKALAKYLSM
【0379】
Arabidopsis根成長因子GLV7分泌ペプチド配列の例示的なアミノ酸配列(配列番号87):
MTTLSKILCVLIILLLCFSFRYSLHEDGNQQSSRDFVSTAKAIKYGDVMKKMIRGRKLMMASGEKEEAETKMKRGNRETERNSSKSVEEDGLVAYTA
【0380】
Arabidopsis根成長因子GLV8分泌ペプチド配列の例示的なアミノ酸配列(配列番号88):
MKKWSYAKLMTSALLLVFLSIILLAFHGGSRGDNHLYDHVAIGTKDILMGRKLKDLKPKTESLKMINPKKKNGFEYSDQVSSDLSRQEVFVDMMAR
【0381】
Arabidopsis根成長因子GLV9分泌ペプチド配列の例示的なアミノ酸配列(配列番号89):
MKKTSLKLMTLVLGFCFVIYLLQGPRGGSRNGDLLIARKLISLEPIETKNAARSLKDSISTDLEEEVDRLMEH
【0382】
Arabidopsis根成長因子GLV10分泌ペプチド配列の例示的なアミノ酸配列(配列番号90):
MSSIHVASMILLLFLFLHHSDSRHLDNVHITASRFSLVKDQNVVSSSTSKEPVKVSRFVPGPLKHHHRRPPLLFA
【0383】
Arabidopsis根成長因子GLV11分泌ペプチド配列の例示的なアミノ酸配列(配列番号91):
MVSIRVICYLLVFSVLQVHAKVSNANFNSQAPQMKNSEGLGASNGTQIAKKHAEDVIENRKTLKHVNVKVEANEKNGLEIESKEMVKKRKNKKRLTKTESLTA
【0384】
プレプロ_2配列を有するWT-RBDの例示的なアミノ酸配列(配列番号100):
MRFPSIFTAVLFAASSALAMPLSGGGSGGSGSMPLNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSRRLLRRLLRRLLAANITNLCPFGEVFNATRFASVYAWNRKRISNCVADYSVLYNSASFSTFKCYGVSPTKLNDLCFTNVYADSFVIRGDEVRQIAPGQTGKIADYNYKLPDDFTGCVIAWNSNNLDSKVGGNYNYLYRLFRKSNLKPFERDISTEIYQAGSTPCNGVEGFNCYFPLQSYGFQPTNGVGYQPYRVVVLSFELLHAPATVCGP
【0385】
IgGタンパク質サブユニットIII及びIVのStaphylococcus aureus結合剤に融合しているSARS-CoV-2武漢株受容体結合ドメイン(RBD)の例示的なアミノ酸配列(SbiIII-IV)(配列番号101):
MFVFLVLLPLVSSAANITNLCPFGEVFNATRFASVYAWNRKRISNCVADYSVLYNSASFSTFKCYGVSPTKLNDLCFTNVYADSFVIRGDEVRQIAPGQTGKIADYNYKLPDDFTGCVIAWNSNNLDSKVGGNYNYLYRLFRKSNLKPFERDISTEIYQAGSTPCNGVEGFNCYFPLQSYGFQPTNGVGYQPYRVVVLSFELLHAPATVCGPGGGGSGGGGSGGGGSIENADKAIKDFQDNKAPHDKSAAYEANSKLPKDLRDKNNRFVEKVSIEKAIVRHDERVKSANDAISKLNEKDSIENRRLAQREVNKAPMDVKEHLQKQLD
【0386】
プレプロ配列を有するIgGタンパク質サブユニットIII及びIVのStaphylococcus aureus結合剤に融合しているSARS-CoV-2武漢株受容体結合ドメイン(RBD)の例示的なアミノ酸配列(SbiIII-IV)(配列番号102):
MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDKREAEANITNLCPFGEVFNATRFASVYAWNRKRISNCVADYSVLYNSASFSTFKCYGVSPTKLNDLCFTNVYADSFVIRGDEVRQIAPGQTGKIADYNYKLPDDFTGCVIAWNSNNLDSKVGGNYNYLYRLFRKSNLKPFERDISTEIYQAGSTPCNGVEGFNCYFPLQSYGFQPTNGVGYQPYRVVVLSFELLHAPATVCGPGGGGSGGGGSGGGGSIENADKAIKDFQDNKAPHDKSAAYEANSKLPKDLRDKNNRFVEKVSIEKAIVRHDERVKSANDAISKLNEKDSIENRRLAQREVNKAPMDVKEHLQKQLD
【0387】
プレプロ_2配列を有するIgGタンパク質サブユニットIII及びIVのStaphylococcus aureus結合剤に融合しているSARS-CoV-2武漢株受容体結合ドメイン(RBD)の例示的なアミノ酸配列(SbiIII-IV)(配列番号103):
MRFPSIFTAVLFAASSALAMPLSGGGSGGSGSMPLNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSRRLLRRLLRRLLAANITNLCPFGEVFNATRFASVYAWNRKRISNCVADYSVLYNSASFSTFKCYGVSPTKLNDLCFTNVYADSFVIRGDEVRQIAPGQTGKIADYNYKLPDDFTGCVIAWNSNNLDSKVGGNYNYLYRLFRKSNLKPFERDISTEIYQAGSTPCNGVEGFNCYFPLQSYGFQPTNGVGYQPYRVVVLSFELLHAPATVCGPGGGGSGGGGSGGGGSIENADKAIKDFQDNKAPHDKSAAYEANSKLPKDLRDKNNRFVEKVSIEKAIVRHDERVKSANDAISKLNEKDSIENRRLAQREVNKAPMDVKEHLQKQLD
【0388】
IgGタンパク質サブユニットIII及びIVのStaphylococcus aureus結合剤に融合しているSARS-CoV-2オミクロン(BA.1)株受容体結合ドメイン(RBD)の例示的なアミノ酸配列(SbiIII-IV)(配列番号104):
MFVFLVLLPLVSSAANITNLCPFDEVFNATRFASVYAWNRKRISNCVADYSVLYNLAPFFTFKCYGVSPTKLNDLCFTNVYADSFVIRGDEVRQIAPGQTGNIADYNYKLPDDFTGCVIAWNSNKLDSKVSGNYNYLYRLFRKSNLKPFERDISTEIYQAGNKPCNGVAGFNCYFPLRSYSFRPTYGVGHQPYRVVVLSFELLHAPATVCGPGGGGSGGGGSGGGGSIENADKAIKDFQDNKAPHDKSAAYEANSKLPKDLRDKNNRFVEKVSIEKAIVRHDERVKSANDAISKLNEKDSIENRRLAQREVNKAPMDVKEHLQKQLD
プレプロ配列を有するIgGタンパク質サブユニットIII及びIVのStaphylococcus aureus結合剤に融合しているSARS-CoV-2オミクロン(BA.1)株受容体結合ドメイン(RBD)の例示的なアミノ酸配列(SbiIII-IV)(配列番号105):
MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDKREAEANITNLCPFDEVFNATRFASVYAWNRKRISNCVADYSVLYNLAPFFTFKCYGVSPTKLNDLCFTNVYADSFVIRGDEVRQIAPGQTGNIADYNYKLPDDFTGCVIAWNSNKLDSKVSGNYNYLYRLFRKSNLKPFERDISTEIYQAGNKPCNGVAGFNCYFPLRSYSFRPTYGVGHQPYRVVVLSFELLHAPATVCGPGGGGSGGGGSGGGGSIENADKAIKDFQDNKAPHDKSAAYEANSKLPKDLRDKNNRFVEKVSIEKAIVRHDERVKSANDAISKLNEKDSIENRRLAQREVNKAPMDVKEHLQKQLD
【0389】
改変型プレプロ配列
【0390】
フーリン切断部位を有する例示的なプレプロ配列(「フーリン」)(配列番号44):
MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDRKRKRKRREAEAAA
【0391】
フーリン切断部位を有し、Ste13切断部位を欠失している例示的なプレプロ配列(「フーリン_delSTE13」)(配列番号45):
MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDRKRKRKRRAA
【0392】
PCSK4切断部位を有する例示的なプレプロ配列(「PCSK4」)(配列番号46):
MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDKRKREAEAAA
【0393】
PCSK4切断部位を有し、Ste13切断部位を欠失している例示的なプレプロ配列(「PCSK4_delSTE13」)(配列番号47):
MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDKRKRAA
【0394】
S1P切断部位を有し、Ste13切断部位を欠失している例示的なプレプロ配列(「S1P_delSTE13」)(配列番号48):
MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSRRLLAA
【0395】
PCSK9切断部位を有し、Ste13切断部位を欠失している例示的なプレプロ配列(「PCSK9_delSTE13」)(配列番号49):
MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDVFAQSIPAA
【0396】
Ste13切断部位を欠失している例示的なプレプロ配列(「delSTE13」)(配列番号50):
MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDKRAA
【0397】
Surf4モチーフ置換を有する例示的なプレプロ配列(「Surf4_モチーフ」)(配列番号51):
MRFPSIFTAVLFAASSALAMPLNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDKREAEAAA
【0398】
プロペプチドのN末端にカテプシンCペプチドを有する例示的なプレプロ_2配列(「CATHC_1」)(配列番号92):
MRFPSIFTAVLFAASSALAMPLSGGGSGGSGSMPLTPANCTYLDLLGTWVFQVGSSGSQRDVNCSVMGNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSRRLLRRLLRRLL
【0399】
プロペプチドの中央にカテプシンCペプチドを有する例示的なプレプロ_2配列(「CATHC_2」)(配列番号93):
MRFPSIFTAVLFAASSALAMPLSGGGSGGSGSMPLNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVATPANCTYLDLLGTWVFQVGSSGSQRDVNCSVMGVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSRRLLRRLLRRLL
【0400】
プロペプチドのC末端にカテプシンCペプチドを有する例示的なプレプロ_2配列(「CATHC_3」)(配列番号94):
MRFPSIFTAVLFAASSALAMPLSGGGSGGSGSMPLNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSTPANCTYLDLLGTWVFQVGSSGSQRDVNCSVMGRRLLRRLLRRLL
【0401】
3x MYCタグを含有するプレプロ_2の例示的なアミノ酸配列(配列番号106):
【0402】
MRFPSIFTAVLFAASSALAMPLSGGGSGGSGSMPLEQKLISEEDLGGGEQKLISEEDLGGGEQKLISEEDLNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSRRLLRRLLRRLLAA
【0403】
3x S1Pプロテアーゼ切断部位を欠失している、3x MYCタグを含有するプレプロ_2の例示的なアミノ酸配列(配列番号107):
【0404】
MRFPSIFTAVLFAASSALAMPLSGGGSGGSGSMPLEQKLISEEDLGGGEQKLISEEDLGGGEQKLISEEDLNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSAA
【0405】
3x S1Pプロテアーゼ切断部位を欠失しているプレプロ_2の例示的なアミノ酸配列(配列番号108):
【0406】
MRFPSIFTAVLFAASSALAMPLSGGGSGGSGSMPLNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSAA
【0407】
Ste13切断部位を欠失しており、Kex2切断部位を欠失しているプレプロの例示的なアミノ酸配列(配列番号109):
【0408】
MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYLDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDAA
【0409】
特定の最適化関連配列
【0410】
フーリン切断部位(配列番号52):
RKRKRKRR
【0411】
PCSK4切断部位(配列番号53):
KRKR
【0412】
PCSK9切断部位(配列番号54):
VFAQSIP
【0413】
S1P切断部位(配列番号55):
RRLL
【0414】
Ste13切断部位(配列番号56):
EAEA
【0415】
Kex2切断部位(配列番号57):
KR
【0416】
Surf4トリペプチドモチーフ(配列番号58):
MPL
【0417】
カテプシンCペプチド(配列番号95)
TPANCTYLDLLGTWVFQVGSSGSQRDVNCSVMG
【0418】
凝固因子VIIペプチド(配列番号96)
ILEKRNASKPQGR
【0419】
ソルチリン1ペプチド(配列番号97)
WSGPIGVSWGLR
【0420】
脳由来神経栄養因子ペプチド(配列番号98)
ESVNGPKAGSRGLTSLADTFEHVIEELLDEDQKVRPNEENNKDADLYTSRVMLSSQVPL
【0421】
プライマー配列
【0422】
NLuc_Nterm_cPCR_F(配列番号59):
CGAGACAGAGAAGACTCTTGCGTTTCTGATAGG
【0423】
NLuc_Nterm_cPCR_R(配列番号60):
CACAATTGCTGATTCGTTTTCGATTCCACGCATATACG
【0424】
NLuc_seq(配列番号61):
GGTCTTACTGACATCCACTTTG
【0425】
NLuc_RBD_F(配列番号62):
TAATACGACTCACTATAGGGGCCGCCACCATGAGATTTCC
【0426】
NLuc_RBD_R(配列番号63):
GATATCCGCGGTAGGAATTCAGGACCACAAACTGTCG
【0427】
NLuc_コロニー_フォワード(配列番号64):
CGAGACAGAGAAGACTCTTGCGTTTCTGATAGG
【0428】
NLuc_コロニー_リバース(配列番号65):
GAGAGCTCGCCTGCAGGAATTGG
【0429】
T7-AGG_fwd(配列番号110):
gaattTAATACGACTCACTATAAGGcttgttctttttgcagaagc
【0430】
120pA_rev(配列番号111):
TTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTagaatgtgaagaaactttctttttattag

【0431】
参考文献
以下に含まれる参考文献のそれぞれは、全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0432】
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【0436】
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【0448】
同等物
当業者らは、本明細書に記載の本発明の特定の実施形態と同等物を多数認識するか、または日常的な実験のみを使用して確認することができるであろう。本発明は、特に明記のない限り、または当業者にとって矛盾または不一致が生じることが明らかでない限り、列挙された請求項のうちの1つ以上からの1つ以上の制限、要素、条項、説明用語などが、同じ基本請求項(または、他の任意の関連請求項)に従属する別の請求項に導入される、全てのバリエーション、組み合わせ、及び順列を包含することを理解すべきである。さらに、明細書に具体的な除外事項が記載されているかどうかに関わらず、本発明の任意の実施形態または態様が請求項から明示的に除外され得ることも理解されるべきである。本発明の範囲は、上記の説明に限定されるものではなく、以下の特許請求の範囲に記載されるものである。
図1
図2
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【国際調査報告】