(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-24
(54)【発明の名称】データ統合型人工換気システム
(51)【国際特許分類】
A61M 16/00 20060101AFI20250117BHJP
A61M 16/06 20060101ALI20250117BHJP
A61M 16/04 20060101ALI20250117BHJP
【FI】
A61M16/00 370
A61M16/00 390A
A61M16/06 A
A61M16/04 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024539673
(86)(22)【出願日】2022-07-08
(85)【翻訳文提出日】2024-06-28
(86)【国際出願番号】 US2022036460
(87)【国際公開番号】W WO2023132862
(87)【国際公開日】2023-07-13
(32)【優先日】2022-01-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】PCT/US2022/011830
(32)【優先日】2022-01-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522385474
【氏名又は名称】エアミッド クリティカル ケア プロダクツ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】AIRMID CRITICAL CARE PRODUCTS,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】マグワイア、マイケル ディ.
(57)【要約】
人工換気システムを動作させる方法が提供される。この方法は、(i)手動換気使用と機械的換気使用との間で切り換わるように構成されたコンバーチブル換気器回路と、(ii)コンバーチブル換気器回路に対し接続され、1つまたは複数のセンサポートを備える患者マニホールドと、(iii)患者マニホールドと患者と物理的に接触する気道補助具との間に接続された気道補助具コネクタと、(iii)患者マニホールドの1つまたは複数のセンサポートとインタフェースするように構成された1つまたは複数のセンサを備えるデータ取得ユニットと、を備える人工換気システムを提供する工程を含む。方法はまた、データ取得ユニットによって、気道補助具コネクタが患者マニホールドから少なくとも部分的に切断されているかどうかを判定する工程と、データ取得ユニットによって、少なくとも部分的な切断が検出されたときにアラームを信号送信する工程とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人工換気システムを動作させるための方法であって、
(i)手動換気使用と機械的換気使用との間で切り替わるように構成されているコンバーチブル換気器回路と、(ii)前記コンバーチブル換気器回路に対し接続されている患者マニホールドであって、1つまたは複数のセンサポートを備える、患者マニホールドと、(iii)前記患者マニホールドと患者と物理的に接触している気道補助具との間に接続されている気道補助具コネクタと、(iii)前記患者マニホールドの前記1つまたは複数のセンサポートとインタフェースするように構成されている1つまたは複数のセンサを備えるデータ取得ユニットと、を備える、前記人工換気システムを提供する工程と、
前記データ取得ユニットが、前記気道補助具コネクタが前記患者マニホールドから少なくとも部分的な切断がされているかを判定する切断判定工程と、
前記データ取得ユニットが、前記少なくとも部分的な切断が検出されたときにアラームを信号送信する工程と、を備える、方法。
【請求項2】
前記気道補助具コネクタは、記憶されたパラメータを含む気道補助具識別チップを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
記憶された前記パラメータは、気道補助具のサイズ、形状、製造ロット番号、カフサイズ、カフ形状、および以前の患者に対する使用を示す以前に記録されたデータのうちの1つ以上を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記気道補助具は、顔面マスク、声門上気道、気管内チューブ、および気道補助具コネクタのうちの1つ以上である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記データ取得ユニットと前記気道補助具識別チップとの間における、前記気道補助具コネクタを介した前記患者マニホールドの対応するレセプタクルへの電気通信を確立する工程をさらに備える、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記切断判定工程は、前記データ取得ユニットと前記気道補助具識別チップとの間の前記電気通信の損失があるかを判定する工程を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記データ取得ユニットが、前記気道補助具コネクタが圧力を封じ込めるのに十分に接続されたままであることを示す陽圧を記録し続けている間に、前記電気通信の前記損失が検出されたとき、前記気道補助具コネクタと前記患者マニホールドとの間の部分的な切断を検出する工程をさらに備える、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記データ取得ユニットと前記気道補助具識別チップとの間の前記電気通信を回復させるように前記部分的な切断が検出された場合に、手動の力を前記気道補助具コネクタに加えて、前記気道補助具コネクタと前記患者マニホールドとの間の物理的接続を回復させる工程をさらに備える、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記人工換気システムは、前記コンバーチブル換気器回路と互換性のある熱-水分交換器をさらに備え、前記熱-水分交換器は、(i)再捕捉ゾーンにおける1つ以上の状態を感知するための1つ以上の再捕捉ゾーンセンサと、(ii)非再捕捉ゾーンにおける前記1つ以上の状態を感知するための1つ以上の非再捕捉ゾーンセンサと、(iii)前記データ取得ユニットの対応するセンサに対し接続されている圧力チューブと、を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記再捕捉ゾーンおよび前記非再捕捉ゾーンは、前記人工換気システムの熱および水分再捕捉要素の反対側同士に位置する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記1つ以上の再捕捉ゾーンセンサによって取得された測定値と前記1つ以上の非再捕捉ゾーンセンサによって取得された測定値との間の差を計算する工程と、
前記差を、前記熱-水分交換器の機能劣化の許容限界を表す1つ以上の基準に対して比較する工程と、をさらに備える、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
徐々に小さくなる差は、前記熱-水分交換器の機能的効果が徐々に低下することを示す、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記差が、前記熱-水分交換器の劣化を示す前記1つ以上の基準を超えたときに、前記データ取得ユニットが、アラームを信号送信する工程をさらに備える、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記1つ以上の再捕捉ゾーンセンサおよび前記1つ以上の非再捕捉ゾーンセンサは、温度および湿度センサであり、感知された前記1つ以上の状態は、それぞれの前記ゾーンにおける温度または水分レベルのうちの1つ以上である、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記1つ以上の再捕捉ゾーンセンサおよび前記1つ以上の非再捕捉ゾーンセンサは圧力センサであり、感知された前記1つ以上の状態はそれぞれの前記ゾーンにおける圧力レベルである、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
前記圧力チューブにおける圧力測定値を取得し、肺硬度または気道抵抗のうちの1つ以上を評価する工程をさらに備える、請求項9に記載の方法。
【請求項17】
前記圧力チューブにおける圧力測定値を取得し、前記圧力測定値を機械的換気器に供給して、圧力制御される機械的換気中の吸気から呼気への遷移を決定する工程をさらに備える、請求項9に記載の方法。
【請求項18】
前記気道補助具コネクタに近接している前記患者マニホールドの先端圧力センサにおける圧力測定値を取得し、肺硬度または気道抵抗のうちの1つ以上を評価する工程をさらに備える、請求項9に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、人工換気の有害な影響から患者を保護する分野に関し、より詳細には、医療または獣医用途において人工換気中にデータを取得することに関する。
【背景技術】
【0002】
人工換気は、外部呼吸サポートを提供して、自然の呼吸機能を増強するか、または自然の呼吸機能に取って代わる処理である。これは、典型的には、(1)顔面マスクを介して、または気管(または気管)へと直接前進するチューブ(気管内チューブ)を通してのいずれかにより、加圧呼吸ガスを患者へと押し込む工程と、(2)加圧呼吸ガスが肺を漸進的に膨張させることを可能にする工程と、(3)膨張した肺が肺弾性および胸壁抵抗を介して受動的に収縮することを可能にするために、強制膨張を一時停止する工程と、の連続処理によって達成される。能動的な膨張と受動的な収縮を可能にすることとを交互に行うことは、人工的な吸気および呼気を達成するための方法を構成し、それによって人工換気のための手段を構成する。
【0003】
人工換気デバイスおよび方法は、一般に2つのカテゴリーに分けられる。1つのカテゴリーは、人工換気の開始とそれに続く短期間のサポートに焦点を当てる。第2のカテゴリーは、長期間の持続的人工換気のためのデバイスおよび方法を構成する。
【0004】
患者が即座のサポートなしに死亡しやすい場合、人工換気の開始は迅速に開始される必要がある。これは、ユーザによって(例えば、手動操作によって)動力供給され、提供者によって迅速に利用されることが可能な単純なデバイスを備える手動換気器によって常に達成される。手動換気を開始するために使用されるデバイスの中で最も顕著なものは、バッグ型手動換気器であり、これにより、操作者は、吸気ガスで満たされたバッグを手で絞り、吸気ガスは、ユーザの手からの圧力下で、患者の鼻および口の上に気密シールを形成する顔面マスクを介して患者に入る。
【0005】
バッグ型手動換気器は、いくつかの理由で人工換気を開始するために広く使用されている。第1に、緊急に使用することができる顔面マスクおよび他の気道補助具との互換性により、遅延なく直ちに使用することが可能になる。第2に、手動換気器は、典型的には、単純で安価なデバイスであり、それによって、緊急に必要とされるときに患者から決して離れないことを確実にするように、病院外緊急車両においておよび複数の場所(例えば、緊急「衝突」カート上)の病院全体を通して、準備が整った状態で経済的に整えられることを可能にする。最後に、バッグ型手動ベンチレータは、ユーザが肺膨張を達成するのに必要な抵抗を触診可能に評価することができる点で診断コンポーネントを有し、これは、呼吸不全の原因がまだ確定されていない患者(未知の内部裂傷を有する救急隊員によって治療されている患者など)を治療するときに有益であり得る。
【0006】
手動換気が開始されると、患者は急速に回復するか、または持続的サポートを必要とすることが予想される。急速に回復することが予想される患者は、顔面マスクを用いて手動で換気され続けるが、持続的なサポートを必要とすることが予想される患者は、気管内チューブを気管(または気管)へと挿入する繊細な医療処置を受ける。気管内チューブの使用は、肺への確実な気密通路を確保する利点を有する。したがって、手動換気の開始後、顔面マスクまたは気管内チューブのいずれかを介して短期間のサポートを継続することができる。
【0007】
気管内チューブのいくつかの代替実施形態が存在することに留意されたい。気管内チューブは、口を通した経口アクセスによって気管へと直接挿入される。経鼻気管チューブは、経鼻気管チューブが鼻の右または左鼻孔を介して鼻咽頭を通って気管へと直接挿入されることを可能にするために典型的にはより長い長さであることを除いて、気管内チューブと同一である。いくつかの気管内チューブおよび経鼻気管チューブは、本発明の範囲に等しく適用可能な他の特徴を有し、気管内チューブに対するすべての参照は、気管内チューブおよび経鼻気管チューブのすべての実施形態を含むと解釈される。
【0008】
バッグ型手動換気器の前述の利点を相殺するのは、それらが現在、人工換気の安全性に関連する呼吸サイズ、呼吸速度、および他の重要な変数を正確に制御する能力を欠いているという事実である。いくつかの研究は、一部の提供者が、手動で呼吸を送達するときに、不注意にかつ風土的に肺を過膨張させることを示しており、データは、過膨張が、わずか20分の重度の過膨張後に、肺組織の裂傷を引き起こすのに十分に過剰であり得ることを示唆している。この制御の欠如は、VILIの主な原因として示唆されているが、手動換気器はまた、潜在的に有害な換気を定性化および/または定量化するための任意のデータを取得する能力を欠いている。したがって、患者のケアの間にバッグ型手動換気器によって表される潜在的な患者の害の真の性質は、測定不可能であり、緩和する能力を超えている。
【0009】
気管内チューブが配置された患者の場合、換気は、手動の手で送達される呼吸から、持続的な、自動化された、手を使わないサポートのために設計された第2のカテゴリーのデバイスに移行され得る。顔面マスクを介して手動換気を受けている患者の場合、一般的には、患者が機械的換気器に配置され得る前に、気管内挿管を最初に行う必要がある。
【0010】
気管内挿管がうまく完了した後であっても、患者を手動換気から機械的換気に移行させることに関連するいくつかの追加の工程が残っている。第1に、典型的には非常に高価な医療デバイスである機械的換気器は、手動換気器と同じ程度に準備することができず、最初に換気器を患者のベッドサイドに運ぶ必要が生じる。第2に、個々の患者に適した呼吸送達設定を確立するために、セットアップおよびプログラミング手順が完了される必要がある。機械的換気器の準備ができると、手動換気器は、次いで、気管内チューブから切断されることができ、一時的に、患者を室内雰囲気における空中病原体に暴露し(また室内居住者を患者が排出したガスに晒し)、次いで、機械的換気器は、チューブ「回路」を介して気管内チューブに対し接続される。換気器回路は、典型的には、機械的換気器と患者との間の流体接続を提供する2つのチューブを備え、1つのチューブは、換気器から患者への一方向吸気ガス流を提供し、第2のチューブは、患者から換気器に戻る一方向呼気ガス流を提供する。気管内チューブは、単一の流体接続しか有しないため、換気器回路は、典型的には、(1)換気器からの吸入チューブ(またはリム)、(2)呼気チューブ(またはリム)、および(3)気管内チューブのための3つの接続を有する、エルボまたはY字を有する。回路が換気器と患者の両方に対し接続されると、機械的換気を開始することができる。
【0011】
特に、機械的換気を受けている患者が一時的に手動換気器を介したサポートに切り替えられる場合がある。換気器の機能不全が疑われる場合(例えば、停電および/または圧縮ガス源の損失から)、手動換気器は、典型的には、ベッドサイドの手の届く範囲内に準備されて保管され、したがって、患者は、機械的換気器が手元に代替物を伴わずに動作不能になったとき、無呼吸から死亡しない。これに加えて、病院において典型的に使用される機械的換気器は、床に取り付けられており、病院内の患者輸送中に課題を提示する。機械的換気器が患者ベッドと正確に連携して操作され得ない場合、換気器回路にかかる牽引力は、換気器回路の切断、または、さらに悪いことには、気管内チューブ全体の不注意な取り外し(生命を脅かす合併症)を引き起こし得る。これらの理由のために、機械的換気器は、一般に、患者の輸送中に使用するには不適切であり、手動換気器が、典型的には、この目的のために使用される。最後に、手動換気器は、臨床的緊急事態の間の使用に最も適している。例えば、機械的換気器を使用している患者が緊急蘇生を必要とする場合、最初の動作の1つは、手動換気器を緊急に接続するために、機械的換気器回路から患者を切断することである。したがって、機械的換気を受けている大半の患者は、手動換気と機械的換気との間のモード変更に暴露され、これは、非常に多く、反復的であり、ありふれたものである。
【0012】
顔面マスクおよび気管内チューブに加えて、人工換気中に使用されることが多く、保守を必要とする追加のコンポーネントがある。例えば、熱-湿気交換器(HME)は、体温である排出された湿気を捕捉するデバイスである。換気器と気管内チューブとの間に位置決めされるとき、HMEは、捕捉された熱および湿度を使用して、各後続の吸気のための新鮮な吸気ガスを調整する。これらのデバイスは、排出された患者の分泌物により詰まったり、他の方法で換気に影響を及ぼしたりしやすく、その結果、患者のリスクを相殺するための予防的であるが無駄な手段として頻繁に交換することになる。
【発明の概要】
【0013】
本発明は、当該分野において満たされていない必要性に少なくとも部分的に対処するデバイスおよび方法の相乗的な組み合わせを提供する。本発明の基本的な理解は、詳細な説明および関連する図面に続くさらなる詳細とともに、以下の概要から確認される。
【0014】
本発明は、一般に、互いに互換性を共有する人工換気のための多数のコンポーネントを備え、それによって人工換気のためのシステムを構成する。例えば、機械的換気器とともに使用される換気回路と互換性がない手動換気器の代わりに、本発明は、(1)吸気および呼気フィルタを有するコンバーチブル換気器回路であって、前記回路は、手動換気器または機械的換気器のいずれかと互換性があり、それとともに使用されることができ、したがって、手動換気中の使用から機械的換気中の使用に(および機械的換気中の使用から手動換気中の使用に)変換することができる換気器回路を構成する、コンバーチブル換気器回路と(2)前記コンバーチブル換気器回路の1つまたは複数のセンサポートとインタフェースする1つまたは複数のセンサを有するデータ取得ユニット(DAU)であって、それによって、前記コンバーチブル換気器回路にデータ統合を追加し、呼吸ガスが今やデータ統合されたコンバーチブル換気器回路(DiCVC)を通過するときに前記呼吸ガスからデータが取得される、データ取得ユニット(DAU)と、(3)患者と物理的に接触する気道補助具の1つまたは複数のセンサポートとインタフェースする、1つまたは複数の付加的センサを有する、記載されるようなDAUと、(4)DAUから取得されたデータを処理し、保持し、および/または電子的に送信し、DiCVCに対し接続された(および/または電気的に、無線で、空気圧で、または他の手段によって接続された)1つまたは複数のインタフェースコンポーネントに直接的および/または間接的であり得、DAUと単一の筐体において共有され、別個の筐体に含まれ、または隣接デバイス(例えば、機械的換気器、ベッドサイドモニタ、除細動器、カプノグラフィデバイス、または他の電子医療デバイス)の筐体内に含まれ得る、データ処理ユニット(DPU)と、(5)DiCVCと互換性のある手動換気器であって、前記手動換気器は、好ましくは、手動換気の1つ以上の属性(一回換気量および/または呼気終末陽圧など)を制御するための1つまたは複数の内蔵設定を有し、前記手動換気器は、DiCVCの吸気および/または呼気リムポートに対し接続されると、DAUおよび/またはDPUによって電子的に検出されることが可能である、手動換気器と、(6)DiCVCと互換性のある機械的換気器であって、DiCVC上のDAUおよび/またはDPUと機械的換気器のコンピュータプロセッサおよび/または論理回路との間のデータ転送のための1つまたは複数の手段を備え、DiCVCの吸気および/または呼気リムポートに対し接続されると、DAUおよび/またはDPUによって電子的に検出されることが可能である、機械的換気器と、(7)熱-水分交換器(HME)であって、HME機能が測定可能に減少したときにのみHME置換が起こる必要があるように、開通性および/またはガス流に関してHMEを監視することができる、DiCVCとの互換性を有する、HMEと、(8)DiCVCとの互換性があり、DiCVCの患者ポートに接続されるとDAUおよび/またはDPUによって電子的に検出されることが可能な1つまたは複数の気道補助具(例えば、顔面マスク、声門上エアウェイ、または気管内チューブ)と、(9)DiCVCが使用前に整えられているとき、および/または患者の気管内チューブから一時的に切断されるときに、患者ポートを覆って封止するために使用され得るDiCVCキャップであって、DiCVCの前記患者ポートに対し接続されるとDAUおよび/またはDPUによって電子的に検出されることが可能である、DiCVCキャップと、を提供する。
【0015】
本発明のこれらの互換性のあるコンポーネントは、現在、基本的に異なりかつ互換性のないデバイスを利用する異なる別個の手技である、複数の治療段階を含む、人工換気への統合アプローチを基本的に提供する、多数の新しい方法を可能にする。例えば、前述のように、手動換気は、機械的換気を提供するデバイスと互換性がないデバイスにより提供され、その患者は、典型的には、これらの異なるモダリティ間を繰り返し往復する必要がある。これとは対照的に、本発明は、本発明のDiCVCコンポーネントと互換性のある手動換気器を提供し、このコンポーネントは、それ自体、患者と直接インタフェースする気道補助具と互換性がある。患者が手動換気から機械的換気に移行するとき、DiCVCは、気道補助具に対し接続されたままであり、それによって、データ連続性を提供し、一方、手動換気器は、切断され、DiCVC互換性のある機械的換気器と交換される。デバイスおよびデータの連続性は、機械的換気が手動換気に戻るときにも保持される。
【0016】
本発明のコンポーネント間のこの基本的な互換性を通して、人工換気の全期間にわたって、さらには人工換気の手動段階と機械的段階との間の切替にわたって、患者気道補助具に対し接続されたままであるDiCVCとインタフェースするDAUおよびDPUを有することは、VILIに関連する特定のリスクを減少させる(または排除さえする)相乗作用の複数の要素を提供することが直ちに理解され得る。第1に、DiCVCが、手動換気器を用いた人工換気の開始直後に(すなわち、「呼吸1」から)データ取得をどのように可能にするかを容易に理解することができる。これは、DiCVCが、互換性のある手動換気器と互換性があり、その手動換気器に対し接続され、それによって、手動換気器自身が自身の内蔵センサを有する必要がなくても、手動換気器によって生成されるガス移動からデータ取得が行われることを可能にするためである。手動換気中に取得されたデータは、DPUにアーカイブされ、患者が手動換気器をDiCVC互換性の機械的換気器と置き換えることにより機械的換気に切り替えると、「呼吸1」からの人工換気の履歴記録は、次いで、表示および/または冗長データ記憶および/または分析のために、DiCVC互換性の機械的換気器にエクスポートされることができる。同様に、データエクスポートは、患者が手動換気に戻るように移行される必要があるとき(例えば、病院内で移動されるために)、データが常に患者に「追従する」ように、DiCVC互換性の機械的換気器からDPUへの反対方向に生じ得る。その後、別の機械換気器に切り替え戻すとき、以前の換気器設定は、新しい機械的換気器に中継されることができ、それによって、新しい換気器設定が準最適であるか、またはさらに有害である場合に、患者を危害から保護する。拡張されたデータ利用および連続性のためのこれらの要素は、(1)手動および機械的換気のすべての段階中の人工換気の「呼吸1」からの連続的な記録であって、それにより、どの時点で有害な換気の発生が起こった可能性があるかを識別するための手段を構成する、連続的な記録と、(2)可変モード(例えば、手動または機械的)および/または複数のDiCVC互換性の機械的換気器の間でさえ、換気器設定を維持および/または伝播することができるDPUによって、実質的に均一な人工換気を達成するための効率的な手段と、の両方を提供する。
【0017】
データの新たな取得をもたらす上に記載された方法は、その後、VILIのいくつかの原因を軽減するかまたはさらには排除するために利用される。初期の手動換気中にDiCVCによって取得されたデータは、手動換気自体の安全に関して提供者に能動的に通知し、これは、前に示されたように、VILIのための不注意なおよび認識されていない過膨張および後続の機構の高い患者リスクを潜在的に表すことが実証されている。DAUによって取得されたセンサデータは、安全性および/またはコンプライアンスのための1つまたは複数の新しいメトリックを定式化するように使用され得る。人工換気の1つまたは複数の要素が、DPUによって監視される安全性および/またはコンプライアンスのための1つ以上のメトリックの容認可能な限度外で送達されている場合、DPUは、潜在的に有害な手動換気が行われていることを提供者に直ちに警告することができる。これは、VILIのための関連付けられた機構への患者暴露を軽減する、即時是正措置を講じるように提供者を促す。機械的人工呼吸器に入ると、自動サポートのための設定は、設定が安全性およびコンプライアンスと一致することを確実にするために、同様の分析を受ける。その後、患者が異なる機械的換気器によるケアに移行すると、安全性およびコンプライアンスと既に整合されたこれらの設定は、次の機械的換気器に自動的に伝達され、それにより、有害な換気設定のリスクをさらに低減しながら人工換気を均一化する手段を提供する。
【0018】
本発明はまた、VAPから患者を保護するための複数の方法を提供することが理解され得る。DiCVCは、(1)周囲大気における空中病原体の通過が換気されている患者に感染するのを防止すること、および(2)換気されている患者の空中病原体の通過が提供者および/または近隣の患者に感染するのを防止すること、の両方を行う吸気および呼気フィルタを備える。これは、DiCVCが気道補助具に対し接続されると、手動換気器と機械的換気器との間の切替を達成するためにDiCVCを気道補助具から切断する必要がないので、濾過が絶えず存在することに起因して、VAPを引き起こす絶対的な患者暴露の大幅な減少があることを意味する。これに加えて、患者が他の理由で、場合によっては安全性および/または病院ガイドラインを遵守していない状態で切断されている場合、前に記載されたようなデータ取得は、これらの事象、ならびに患者が切断されていた時間の長さを記録し、それによって、患者がVAPを引き起こす可能性がある空中病原体に暴露された総リスクに影響を及ぼす。
【0019】
本発明はまた、DAUとインタフェースされたセンサが気道補助具から1つまたは複数のパラメータをサンプリングするための手段を提供する。DAU圧力センサを気管内または気管チューブカフポートに接続する能力は、VAP(膨張不足のカフの有害な影響)および気管虚血または壊死(膨張過剰のカフの有害な影響)から患者を保護することができる安全性およびコンプライアンスのための1つまたは複数のメトリックを導出する自動的な能力を提供する。
【0020】
別の態様では、人工換気システムを動作させる方法が提供される。この方法は、(i)手動換気使用と機械的換気使用との間で切り換わるように構成されたコンバーチブル換気器回路と、(ii)コンバーチブル換気器回路に対し接続され、1つまたは複数のセンサポートを備える患者マニホールドと、(iii)患者マニホールドと患者と物理的に接触する気道補助具との間に接続された気道補助具コネクタと、(iii)患者マニホールドの1つまたは複数のセンサポートとインタフェースするように構成された1つまたは複数のセンサを備えるデータ取得ユニットと、を備える人工換気システムを提供する工程を含む。方法はまた、データ取得ユニットによって、気道補助具コネクタが患者マニホールドから少なくとも部分的に切断されているかどうかを判定する工程と、データ取得ユニットによって、少なくとも部分的な切断が検出されたときにアラームを信号送信する工程とを備える。
【0021】
いくつかの実施形態では、気道補助コネクタは、記憶されたパラメータを含む気道補助具識別チップを備える。記憶されたパラメータは、気道補助具のサイズ、形状、製造ロット番号、カフのサイズ、カフの形状、または以前の患者に対する使用を示す以前に記録されたデータのうちの1つ以上を含むことができる。いくつかの実施形態では、気道補助具は、顔面マスク、声門上気道、気管内チューブ、または別の気道補助具コネクタのうちの1つ以上である。
【0022】
いくつかの実施形態では、本方法は、患者マニホールドの対応するレセプタクルへの気道補助具コネクタの物理的挿入を介して、データ取得ユニットと気道補助具識別チップとの間の電気通信を確立する工程をさらに備える。いくつかの実施形態では、気道補助具コネクタが患者マニホールドから少なくとも部分的に切断されているかどうかを判定する工程は、データ取得ユニットと気道補助具識別チップとの間の電気通信の損失があるかどうかを判定する工程を備える。いくつかの実施形態では、本方法は、データ取得ユニットが、気道補助具コネクタが圧力を封じ込めるのに十分に接続されたままであることを示す陽圧を記録し続けている間に電気通信の損失が検出されたときに、気道補助具コネクタと患者マニホールドとの間の部分的な切断を検出する工程をさらに備える。いくつかの実施形態では、本方法は、部分的な切断が検出された場合に、手動の力を気道補助具コネクタに加え、気道補助具コネクタと患者マニホールドとの間の物理的接続を回復させて、データ取得ユニットと気道補助具識別チップとの間の電気通信を回復させる工程をさらに備える。
【0023】
いくつかの実施形態では、人工換気システムは、コンバーチブル換気器回路と互換性のある熱-水分交換器をさらに備える。熱-水分交換器は、(i)再捕捉ゾーンにおける1つ以上の状態を感知するための1つ以上の再捕捉ゾーンセンサと、(ii)非再捕捉ゾーンにおける1つ以上の状態を感知するための1つ以上の非再捕捉ゾーンセンサと、(iii)データ取得ユニットの対応するセンサに接続された圧力チューブとを備える。いくつかの実施形態では、再捕捉ゾーンおよび非再捕捉ゾーンは、人工換気システムの熱および水分再捕捉要素の両側に位置する。
【0024】
いくつかの実施形態では、1つ以上の再捕捉ゾーンセンサおよび1つ以上の非再捕捉ゾーンセンサは、温度および湿度センサであり、感知される1つ以上の状態は、それぞれのゾーンにおける温度または水分レベルのうちの1つ以上である。いくつかの実施形態では、1つ以上の再捕捉ゾーンセンサおよび1つ以上の非再捕捉ゾーンセンサは、圧力センサであり、感知される1つ以上の状態は、それぞれのゾーンにおける圧力レベルである。
【0025】
いくつかの実施形態では、本方法は、1つ以上の再捕捉ゾーンセンサによって得られた測定値と1つ以上の非再捕捉ゾーンセンサによって得られた測定値との間の差を計算する工程と、その差を熱-水分交換器の機能劣化の許容限界を表す1つ以上の基準と比較する工程と、を備える。いくつかの実施形態では、漸進的に小さくなる差は、熱-水分交換器の機能的効果が漸進的に低下することを示す。いくつかの実施形態では、データ取得ユニットは、差が熱-水分交換器の劣化を示す1つ以上の基準を超えるときにアラームを信号送信する。
【0026】
いくつかの実施形態では、本方法はさらに、肺硬度および気道抵抗のうちの1つ以上を評価するように、圧力チューブにおける圧力測定値を取得する工程を備える。いくつかの実施形態では、本方法はさらに、圧力チューブにおける圧力測定値を取得する工程と、圧力測定値を機械的換気器に供給し、圧力制御された機械的換気中の吸気から呼気への移行を判定する工程と、を備える。いくつかの実施形態では、本方法はさらに、肺硬度または気道抵抗のうちの1つ以上を評価するように、気道補助具コネクタに近接する患者マニホールドの先端圧力センサにおいて圧力測定値を取得する工程を備える。
【0027】
さらなる目的、特徴および利点は、関連する図面とともに詳細な説明から理解される。
上述の本発明の利点は、添付の図面と併せて以下の説明を参照することによって、より良く理解され得る。図面は、必ずしも縮尺通りではなく、いくつかの構造要素は、構造および機能を強調するように拡大され、一般に、本発明の原理を図示することに重点が置かれている。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】左から右に、(1)単一のハウジングを共有する組み合わされたDAU+DPUと、(2)患者マニホールドを有するコンバーチブル換気器回路と、(3)コンバーチブル換気器回路と互換性のある例示的な手動換気器と、を備える、例示的な人工換気システムの主要な物理的コンポーネントの側面図。コンバーチブル換気器回路の2つのリムは、説明のために同一垂直面上に垂直に整列して示されている(したがって、両方のリムが見える)。
【
図2】
図1と同じコンポーネントの別の側面図。しかしながら、DAUおよびDPUは、好ましくは別個のハウジングを備える。コンバーチブル換気器回路の2つのリムは、同一水平面上に水平に整列して示されており、前景に示されたリムが背景にあるリムの視界を隠している。
【
図3】
図2と同一のコンポーネントを示す同じ側面図。DAUおよびDPUは、それらの機能位置でコンバーチブル換気器回路上に設置されて示されている。DiCVCがその機能位置にある状態で設置された例示的な手動人工呼吸器も示されている。
【
図4】例示的な手動換気器を例示的な機械的換気器に置き換えたことを除いて、
図3と同じコンポーネントの大半を示す同じ側面図。これに加えて、DPUは、機械的換気器のハウジング内のレセプタクルにおいて好ましくは凹んだ位置に示されている。
【
図5】単一の呼吸サイクルの吸気相中のガス流を表す構成における例示的なコンバーチブル回路患者マニホールドを示す図。
【
図6】単一の呼吸サイクルの吸気保持相中の一時的なゼロガス流を表す構成における
図5と同じコンポーネントを示す図。
【
図7】1回の呼吸サイクルの呼気相中のガス流を表す構成における
図6と同じ構成要素を示す図。
【
図8】呼吸サイクルの3つすべての段階中のガスのセンサ測定のためのおおよその総計エリアを特に強調する、例示的なコンバーチブル回路患者マニホールドを示す図。このエリアはまた、1回の呼吸サイクルの吸気保持相中の圧力下のガスの総体積を表す。
【
図9】呼吸サイクルの3つすべての段階中のガスのセンサ測定のための小さい相対エリアを特に強調する、コンバーチブル換気器回路の全体を示す、
図8と同一の拡大図。このエリアはまた、1回の呼吸サイクルの吸気保持相中の圧力下のガスの総体積を表す。
【
図10】患者マニホールドを有さず、呼吸サイクルの3つすべての段階中のガスのセンサ測定のためのおおよその総計エリアを特に示す、非コンバーチブルであり、機械的換気器のみと使用されるように設計される例示的な換気器回路を示す図。この総計エリアはまた、単一の呼吸サイクルの吸気保持相中の圧力下のガスの総体積を表す。
【
図11】コンバーチブル換気器回路患者マニホールドの好ましい実施形態の側面図。各リムへのコネクタは、水平面に整列されたほぼ並んだ配置をもたらし、前景の吸気リムコネクタが背景の呼気リムコネクタの図を隠している。
【
図12】
図11に示されるコンバーチブル換気器回路患者マニホールドの同じ好ましい実施形態の底面図。この図は、吸気リムコネクタおよび呼気リムコネクタの両方が同時に見えることを可能にする。
【
図13】吸気ガス流のためのガス通路が左から上への配置から移行し、一方、呼気ガス流のためのガス通路が下から右への配置から移行する、
図12に示されるコンバーチブル換気器回路患者マニホールドの同じ好ましい実施形態の端面図。
【
図14】インラインフローセンサの好ましい位置とともにガス通路にアクセスするための1つまたは複数のセンサを提供する1つまたは複数のセンサ取り付けポートのさらなる図を伴う、
図11のコンバーチブル換気器回路患者マニホールドを示す図。
【
図15】ガス通路にアクセスするための1つまたは複数のセンサを提供する1つまたは複数のセンサ取付ポートのさらなる図を伴う、
図12のコンバーチブル換気器回路患者マニホールドを示す図。
【
図16】インラインフローセンサの好ましい位置とともにガス通路にアクセスするための1つまたは複数のセンサを提供する1つまたは複数のセンサ取り付けポートのさらなる図を伴う、
図13のコンバーチブル換気器回路患者マニホールドを示す図。
【
図19】コンバーチブル換気器回路患者マニホールドおよびDAUの好ましい実施形態を示す図。コンバーチブル換気器回路患者マニホールドの外側表面およびDAUの内側表面は、示される平面に沿ってコンバーチブル換気器回路患者ハウジングの上でDAUを摺動させることによって完了することができる設置処理を容易にするように構成される。
【
図20】設置処理の完了時の、
図19と同じコンポーネントの相対的な位置決めを示す図。
【
図21】設置処理の完了時の、
図15のコンバーチブル換気器回路患者マニホールドおよび
図18のDAUの底面図。
【
図22】設置処理の完了時の、
図16のコンバーチブル換気器回路患者マニホールドおよび
図17bのDAUの端面図。
【
図23】電気送信および感知コンポーネントの例示的位置をさらに示す、
図11のコンバーチブル換気器回路患者マニホールドの好ましい実施形態の側面図。
【
図24】電気送信および感知コンポーネントの例示的位置をさらに示す、
図17aのDAUの側面図。
【
図25B】設置されていない構成における、
図23のコンバーチブル換気器回路患者マニホールドの側面図。
【
図26】設置された構成における
図25aのDAUの側面図および
図25bのコンバーチブル換気器回路患者マニホールドの側面図。
【
図27A】インタフェースされたDAU/DPUが回転制御部の回転位置を確認することを可能にする電気的および感覚的コンポーネントを備える、換気送達パラメータのための回転制御部を有する例示的な手動換気器の端面図。
【
図28A】
図27aおよび
図27bに示される例示的な手動換気器と同じ実施形態を、例示的な手動換気器を反時計回りに1/4回転させた後の状態により示す図。
【
図28B】
図27aおよび
図27bに示される例示的な手動換気器と同じ実施形態を、例示的な手動換気器を反時計回りに1/4回転させた後の状態により示す図。
【
図29A】換気送達パラメータのための回転制御部を示す図。換気送達パラメータは、250mLの一回換気量設定を表す構成における回転制御部を用いた一回換気量である。
【
図29B】回転制御部が500mLの一回換気量設定を表す構成に反時計回りに回転されていることを除いて、
図29aの同じコンポーネントを示す図。
【
図30A】換気送達パラメータのための回転制御部について同じ図および構成における代替実施形態を示す図。
【
図30B】換気送達パラメータのための回転制御部について同じ図および構成における代替実施形態を示す図。
【
図31A】換気送達パラメータのための線形制御部を示す図。換気送達パラメータは、部分的流量制限器である。
図31aは、完全に開いた構成における流量制限器を示す。
【
図31B】換気送達パラメータのための線形制御部を示す図。換気送達パラメータは、部分的流量制限器である。
図31bは、線形制御部および関連する電気および感知コンポーネントの相対位置を示す。
【
図32A】
図32aが完全に係合された構成における流量制限器を示すことを除いて、
図31aおよび
図32bの同一コンポーネントを示す図。
【
図32B】
図32aが完全に係合された構成における流量制限器を示すことを除いて、
図31aおよび
図32bの同一コンポーネントを示す、線形制御部の相対位置を示す図。
【
図33】DPU、コンバーチブル換気器回路吸気リムコネクタ、および手動換気器吸気リムコネクタの関連する電気および感知コンポーネントをさらに示す、
図3にも見られるコンバーチブルの同一の左側面図。
【
図34】
図33において見られるコンバーチブル換気器回路吸気リムコネクタおよび手動換気器吸気リムコネクタの代わりに、コンバーチブル換気器回路呼気リムコネクタおよび手動換気器呼気リムコネクタがこの図において見られることを除いて
図33と同じコンポーネントの右側面図。
【
図35】関連付けられた電気および感知コンポーネントを伴う、気道補助具コネクタを示す図。
【
図36】
図26に
図35を加えたものと同じコンポーネントを示し、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド気道補助具レセプタクルに設置された気道補助具コネクタを示す図。前記気道補助具コネクタの外側表面は、前記コンバーチブル換気器回路患者マニホールド気道補助具レセプタクルの内側表面の内側に嵌合する。
【
図37】コンバーチブル換気器回路患者マニホールド気道補助具レセプタクルに設置された気道補助具コネクタの代替の実施形態を除いて
図36と同じコンポーネントを示す図。前記気道付属物コネクタの内側表面が、前記コンバーチブル換気器回路患者マニホールド気道補助具レセプタクルの外側表面の外側に嵌合している。
【
図38A】気道補助具コネクタがコンバーチブル換気器回路患者マニホールド気道補助具レセプタクルに部分的に設置されることを除いて、
図36と同じコンポーネントを示す図。
【
図38B】気道補助具コネクタがコンバーチブル換気器回路患者マニホールド気道補助具レセプタクルに部分的に設置されることを除いて、
図37と同じコンポーネントを示す図。
【
図39】コンバーチブル換気器回路患者マニホールド上に設置されたDAUを示す図。コンバーチブル換気器回路患者マニホールドはまた、顔面マスクカフを備える顔面マスクの好ましい実施形態の形態の気道補助具とインタフェースされ、それによって、前記顔面カフは、前記DAU上の圧力センサである補助センサに対し接続された圧力チューブを有する。顔面マスクカフは、ほぼ弛んでいる形状に示されている。
【
図40】顔面マスクカフが、患者の顔面にしっかりと適用されていることからほぼぴんと張った構成で見られることを除いて、
図39と同じコンポーネントを示す図。
【
図41】コンバーチブル換気器回路患者マニホールド上に設置されたDAUを示す図。コンバーチブル換気器回路患者マニホールドはまた、気管内チューブカフを有する気管内チューブの好ましい実施形態の形態の気道補助具とインタフェースされ、それによって、前記気管内チューブカフは、前記DAU上の圧力センサである補助センサに接続された圧力チューブを有する。
【
図42】コンバーチブル換気器回路患者マニホールド上に設置されたDAUを示す図。コンバーチブル換気器回路患者マニホールドはまた、気管チューブカフを有する気管チューブの好ましい実施形態の形態の気道補助具とインタフェースされ、それによって、前記気管チューブカフは、前記DAU上の圧力センサである補助センサに接続された圧力チューブを有する。
【
図43】熱-湿気交換器(HME)および関連付けられた電気および感知コンポーネントの側面図。
【
図44A】温度および/または湿度プローブのためのポートを示す、垂直軸上で約15度回転された、
図43のHMEの側面図。
【
図44B】設置された温度および/または湿度プローブをさらに示す、
図44aのHMEの同一の側面図。
【
図45A】温度および/または加湿プローブのための最下センサポートをさらに示す、
図44aに示されるHMEの底面図。
【
図45B】さらに、設置された最も低い温度および/または湿度プローブを示す、
図45aと同じコンポーネントおよび同一視を示す図。
【
図46】HMEの気道補助具ポートに設置された気道補助具コネクタをさらに示す、
図43と同一視におけるHMEを示す図。
【
図47】コンバーチブル換気器回路患者マニホールド上に設置されたDAUを示す図。HMEは、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド気道補助具レセプタクルに設置され、気道補助具は、HME患者気道補助具レセプタクルに設置され、該気道補助具は気管内チューブを含む。
図47は、前記DAU上の圧力センサである補助センサに対し接続されたHME圧力チューブをさらに示す。
図47は、温度および/または加湿センサである補助センサに対し接続されたHME温度および/または加湿プローブをさらに示す。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1は、吸気リム11を有するコンバーチブル換気器回路10を備える組み合わせを示し、前記吸気リムは、吸気粒子、毒物および病原体フィルタ15、ならびに換気器吸気接続部13を有する。コンバーチブル換気器回路10はまた、呼気病原体フィルタ16および換気器呼気接続部14を有する呼気リム12を備える。コンバーチブル換気器回路10はまた、吸気リム11および呼気リム12との流体接続を有する患者マニホールド20を備え、また、患者と接合する気道補助具への流体接続を提供する気道補助具レセプタクル23を有する。吸気リム逆止弁24の好ましい実施形態は、(1)吸気リム11と気道補助具レセプタクル23との間、または(2)呼気リム12と気道補助具レセプタクル23との間のいずれかの流体接続性を交互にするように配置される。吸気リム逆止弁24のこの構成は、吸気リム11および呼気リム12におけるガス流の実質的に均一な方向をもたらす。具体的には、単一呼吸の吸気相の間、換気器吸気接続部13に対し接続される換気器70によって吐き出される吸気ガスは、吸気粒子、毒物、および病原体フィルタ15を通って進行し、次いで、吸気リム11を通って患者マニホールド20に向かって継続し、患者吸気リム逆止弁24を通って、気道補助具レセプタクル23から出る。単一呼吸の呼気相の間、気道補助具レセプタクル23に対し接続された気道補助具を介して患者によって吐き出された呼気ガスは、閉じられた吸気リム逆止弁24によって吸気リム11に入ることが防止され、したがって、呼気リム12に入り、呼気病原体フィルタ16を通って、換気器呼気接続部14に対し接続された換気器70に向かって進行する。
【0030】
吸気粒子、毒物および病原体フィルタは、患者を保護する上で重要な役割を果たす。吸気粒子、毒物および病原体フィルタ15は、患者によって吸入される吸気ガスが、感染を引き起こし得る病原体、および/または病的損傷に寄与し得る粒子を含まないことを確実にする。公共安全および/または軍事バージョンは、化学物質吸入から保護するために、危険な環境での使用が予想される場合、有毒な吸入ハザードをフィルタリングする能力を含むことができる。
【0031】
同様に、呼気病原体フィルタ16は、治療される患者が伝染性の空気感染を有する場合に、提供者および他の近接した人を保護し、感染した患者によって排出された空気中の病原体が周囲の大気に入ることが防止される。特に、これらのフィルタの位置は、換気器への接続部に近接しており、手動換気と機械的換気との間の変換中に濾過機能を維持することを可能にする。
【0032】
対応する吸気粒子、毒物および病原体フィルタ15および呼気粒子病原体フィルタ16とともに、患者マニホールド20、吸気リム11および呼気リム12を備えるコンバーチブル換気器回路10のコンポーネントは、好ましくは、生体適合性材料から製造され、内部で輸送される呼吸ガスへと拡散し得る有害な浸出性化合物を含まない。これに加えて、吸気リム11、呼気リム12、および患者マニホールド20は、好ましくは、加圧された呼吸ガスを含有するとき、膨張に抵抗する材料からなる。吸気リム11および呼気リム12はまた、好ましくは、波形設計(または実質的に等価な代替物)から構成され、この波形設計は、可変構成へと伸長、圧縮および/または成形する能力を容易にし、この可変構成は、コンバーチブル換気器回路が、人工換気器の種々の実施形態および/または使用シナリオでの使用に本質的に適切であることを可能にする。これは特に、理想的な使用のために使用時に典型的には患者の近くに配置される手動換気器70(図示される)に対し接続されたときに吸気リム11および呼気リム12が圧縮される能力と、理想的な使用のために使用時に典型的には患者から1~2メートルに配置される機械的換気器(
図7に示される)に接続されたときに吸気リム11および呼気リム12が交互に伸張または部分的に伸張された構成となる能力とを提供する。
図1に示されるこの描写では、吸気リム11および呼気リム12は、この側面図では、同一垂直面上に垂直に整列されるように示される(すなわち、呼気リム12は、
図1では、吸気リム11の上方に示され、両方が同時に見えることを可能にする)。本発明のこの例示的なバージョンでは、組み合わされたDAU+DPU30+40は、単一のハウジングを共有するDAUおよびDPUを有する単一の統合ユニットを備えることがさらに分かる。この結果、ディスプレイおよび可聴エミッタ42は、患者マニホールド20に近接して配置される。この描写における組み合わされたDAU+DPU30+40は、患者マニホールド20上に設置される準備位置にある。
【0033】
DPU40は、データを処理し、分析し、記憶し、および/または送信することができる小型デバイスに典型的なコンポーネントを備え、そうしたコンポーネントは、コンピュータ処理ユニットおよび/または論理回路、メモリ、有線/無線通信、および他のインタフェースコンポーネント用のインタフェースを含むことが理解される。本発明では、DPUはまた、接続された排出弁を作動させることができる能動排出弁コントローラを構成するトリガ機能を備える。DPUはまた、ユーザに伝達される視覚的、聴覚的、および/または触覚的フィードバック用の1つまたは複数のコントローラ、電力貯蔵能力(例えば、バッテリ)、および後にさらに詳細に説明される他のコンポーネントを備える。最後に、DAUおよびDPUの両方は、起こり得る動きアーチファクトの検出を可能にする1つまたは複数の動きセンサを含み、この目的のために使用される例示的なセンサタイプは、三軸加速度計および/またはジャイロスコープセンサである。
【0034】
図2は、本発明のいくつかの属性が好ましい構成により示されることを除いて、
図1に示されるコンポーネントの同じ組み合わせの側面図を示す。吸気リム11および呼気リム(図示せず)は、同一水平面上にあるものとして示されており、この図における呼気リムは、前景にある吸気リム11の背後に隠れている。さらに、本発明のこの好ましい実施形態では、DAU30には、DPU40とは別個の独自のハウジングが設けられていることが分かる。この好ましい構成では、ディスプレイおよび可聴エミッタ42が、手動換気器70に近接して位置し、使用中に、接続された手動換気器70によって物理的に支持されることが可能であり、それによって、DAU30の重量が、
図1に以前に示されたような統合されたDAU+DPUの重量より実質的に小さくなることをもたらす。
【0035】
図3は、DAU30およびDPU40が両方ともコンバーチブル換気器回路10上に設置され、それによってデータ統合コンバーチブル換気器回路(DiCVC)をもたらすことを除いて、
図2と同じコンポーネントを示す。同様に、手動換気器70は、DiCVC10に対し接続されて示されており、手動換気器中にデータを得るためのシステムを完成させる。また、DAU30とDPU40との間の有線接続36も示されており、これは、好ましくは高速双方向データ交換が可能な一般的な種類のもの(例えば、ユニバーサルシリアルバス)とすることができる。
【0036】
図4は、手動換気器が機械的換気器80に置き換えられていることを除いて、
図3に示されるコンポーネントの同じ組み合わせを示す。
図3に示される構成とは対照的に、この
図4では、吸気リム11が、機械的換気器80と共に使用する際に好ましい拡張構成にあることが分かる。機械的換気器80の好ましい実施形態では、DPU40を収容するように特別に設計されたインタフェースレセプタクル87へとDPU40を配置することができ、それにより、DPU40を不注意な接触および/または変位からほぼ遮蔽することができることが分かる。有線接続36は、DAU30とDPU40との間のデータ交換を可能にし、代替の実施形態は、実質的に同様のデータ交換用の無線手段を備える。機械的換気器80の好ましい実施形態は、同様の有線接続、無線手段(例えば、Bluetooth(登録商標)および/またはWiFiプロトコル)、または他の手段のいずれかを通して、DPUがデータを交換する能力を含み、その結果、自身のプロセッサユニットおよび/または論理回路を有する機械的換気器は、DAU30によって取得されたデータを利用し、同様に、DPU40とデータを交換することが可能であり得る。DAU30とDPU40との間の有線接続39の好ましい実施形態は、吸気リム11または呼気リム(図示せず)のいずれかに埋め込まれるか、または密接に取り付けられる有線接続39を提供する。
【0037】
図1~
図4に示されるような本発明のバージョンは、単に例示的であることを意味し、本発明は、示されるコンポーネントに限定されないことが理解される。例えば、エアロゾル化および/または噴霧化された薬剤を送達するための、加熱加湿のための、および/または他の目的のための付属品など、1つまたは複数の付属品を回路リムの1つまたは複数へと挿入することができることは、当技術分野では一般的である。そうした付属品は、本発明の範囲に実質的に影響を与えないことが理解される。さらに、本発明の範囲内にある代替の実施形態が可能であることが理解される。例えば、
図1を参照すると、別個の吸気リム11および呼気リム12の代わりに、吸気ガスおよび呼気ガスのための別個の通路を維持する単一のチューブを備える単一のデュアルルーメンチューブが提供され得る。そうしたデュアルルーメンチューブは、並列アプローチまたはチューブ内チューブアプローチを含むことができ、代替構成に対応するために、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド20に対する接続ならびに換気器吸気接続13および換気器呼気接続14に対して単純な修正が行われる。
【0038】
コンバーチブル換気器回路10およびコンバーチブル換気器回路患者マニホールド20のコンポーネントは、10番台および20番台のすべての番号を含めて、1人の患者の使用のために経済的に製造され、使用後の廃棄を容易にすることが意図される。好ましい実施形態は、環境的に健全な廃棄を容易にするように、強化された生分解性および/または焼却適合性を有するこれらのコンポーネントを提供する。これに代えて、指定されたコンポーネントは、様々な患者に使用する間の経済的な滅菌に適した耐久性のある材料により製造されることができる。対照的に、30および40番台の番号を有するコンポーネントは、耐久性のある材料から構成されることが意図され、患者に使用した後にコンバーチブル換気器回路10から取り外した後、耐久性のあるコンポーネントが、容易に取り外され、洗浄され、そして次の患者に使用する前に、次のコンバーチブル換気器回路10に設置されることを可能にする。
【0039】
図5は、吸気リム21のための接続が呼気リム22のための接続の上に示されている、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド20を示す。患者と物理的に接触するいくつかの種類の患者気道補助具のうちの1つとインタフェースするように設計された患者気道補助具レセプタクル23も提供される。気道補助具の例には、顔面マスク(これにより、患者の顔面と顔面マスクのインタフェース面との間に気密シールが得られる)、患者の咽喉へと挿入される声門上気道(これにより、患者の咽喉の表面と声門上気道のインタフェース面との間に気密シールが得られる)、患者の気管へと挿入される気管内チューブ(これにより、患者の気管の表面と気管内チューブのインフレータブルカフのインタフェース面との間に気密シールが得られる)、または長期人工換気を受けることが予想される患者では、首の外科的開口部を通して患者の気管へと挿入される気管チューブが含まれる。
【0040】
図5はまた、単一呼吸の吸気相と一致する構成における吸気リム逆止弁24の好ましい実施形態を示し、それによって、例示的逆止弁24は、2つの機能を提供する。第1に、換気器からの吸気ガスが吸気リム接続部21によってコンバーチブル回路患者マニホールド20へと流入するときに、吸気リム逆止弁24が受動的に開く。この接続性は、前記吸気リム接続部21から患者気道補助具23のための接続部への連続的な流体通路を提供し、それによって、吸気ガスがコンバーチブル換気器回路患者マニホールド20を通って患者に向けられるための手段を提供する。第2に、示される例示的なバージョンでは、逆止弁24は、呼気リム接続部22と、(1)吸気リム接続部21、または(2)患者気道補助具レセプタクル23のいずれかとの間の流体通路を同時に遮断するように構成されることが分かる。この構成は、単一呼吸の吸気相中に、ガス流が、換気器から吸気リム接続部21を介して、開いた逆止弁24を通って、患者気道補助具レセプタクル23に向かってほぼ一方向であることを確実にし、それによって、吸気ガスが、換気器から患者へのコンバーチブル換気器回路患者マニホールド20を通る単一経路を有するための手段を達成する。より具体的には、逆止値の構成は、吸気ガスが吸気リム接続部21と呼気リム接続部22との間を直接流れることによって患者を迂回することができないようなものである。
【0041】
説明されるコンポーネントのいくつかの代替の実施形態は、本発明の範囲と一致する。例えば、逆止弁24は、吸気リム接続部21および呼気リム接続部22からの流れの開通性を各々制御する一対の能動一方向弁によって代用されることができ、吸気リム接続部21および患者気道補助具レセプタクル23からの同一の一方向の流れパターンを提供し、吸気リム接続部21を介する流れを支配する前記一方向弁は開いており、呼気リム接続部22を介する流れを支配する前記一方向弁は閉じている。同様に、示されるような逆止弁24は、ほぼダックビル設計のものであるが、本発明はまた、説明されるような用途において実質的に適用可能な実用性を有する、ドーム、アンブレラ、および/またはクロススリット弁アプローチを含む代替を含むことが理解される。
【0042】
図6は、1回の呼吸の吸気保持段階と一致する構成における吸気リム逆止弁24の好ましい実施形態を示し、それによって、呼吸の完全な送達後、肺に送達されるガスの体積は、吸気(または肺膨張)段階と呼気(または肺収縮)段階との間の短い期間の間、保持される。この構成では、例示的な逆止弁24が閉じられ、患者気道補助具レセプタクル23または呼気リム接続部22のいずれかから吸気リム接続部21に向かう逆行ガス流を妨げる。これに加えて、この好ましい実施形態では、能動的静電作動呼気リム弁25aが作動されて強制的に閉じられ、患者気道補助具レセプタクル23から呼気リム接続部22に向かうガス流を防止する。この静電作動呼気リム弁25aは、DAUが患者マニホールド20に設置されたときに、DAUが静電作動呼気リム弁25を電気的に作動させることを可能にする電気接続が提供される(図示せず)ように、患者マニホールド20の外面と通信する電気回路を介して作動する。その結果、示される構成では、指定されたコンポーネントのいずれの間にもガス流が許容されず、それによって、コンバーチブル換気器回路が手動または機械的換気器のいずれに接続されているかにかかわらず、吸気保持操作を達成するために必要な装置を構成する。
【0043】
先に説明し、
図5に示したように、説明した指定されたコンポーネントの代替実施形態は、吸気保持操作を達成する同一の能力を提供する本発明の範囲内にあると理解される。呼気リム弁25aを作動させる代替の作動機構は、直接的な機械的作動、空気圧作動、および/または電磁もしくは圧電作動を介した代替の電気的作動を含む。
【0044】
図7は、単一呼吸の呼気相と一致する構成における吸気リム逆止弁24の好ましい実施形態を示す。
図6に示されるように、例示的な逆止弁24は閉じられ、患者気道補助具レセプタクル23または呼気リム接続部22のいずれかから吸気リム接続部21に向かう逆行ガス流を妨げる。これに加えて、この実施形態では、能動静電作動呼気リム弁25aが作動停止され、それが受動的に再び開くことを可能にし、患者気道補助具レセプタクル23から呼気リム接続部22に向かうガス流を可能にし、それによって、呼吸サイクルの呼気相のための手段を達成し、それによって、患者から吐き出されたガスは、患者気道補助具レセプタクル23を通り、作動停止された患者静電作動呼気リム弁25aを通り、呼気リム接続部22を介して換気器に向かって、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド20に入る。
【0045】
先に示されたように、議論されたコンポーネントの代替の実施形態は、本発明の範囲内で一貫しており、肺呼気を達成する同一の能力を提供する。作動呼気リム弁25aの代替的な作動機構は、能動呼気弁25aが作動停止されたときに自由なガス流を提供するように同様に構成され得る。
【0046】
図5~
図7における実施形態は、
図1に示されるような吸気リムおよび呼気リムの両方(それぞれ11および12)により説明されているが、説明されるような機能は、実際の呼気リム12が存在し、呼気リム接続部22に対し接続されることなく、完全に維持されることも理解される。この場合、患者から排出されたガスは、換気器呼気リムコネクタ14に対し接続された換気器に逆流することはなく、代わりに、
図1に示されるように、呼気リム接続部22から周囲大気に単に通気される。呼気リムが接続されていないときに、患者からの呼気ガスが、提供者および/または近隣の患者に感染する可能性がある汚染物質を含まないように、空中病原体フィルタを呼気リム接続部22の近くに配置することができる。したがって、
図1を参照すると、本発明の代替実施形態は、呼気リム12を除外する単一リム設計を含む。さらに、本発明はまた、操作者によって望ましいと考えられる場合(例えば、機械的換気器とともに使用する前)にのみ、呼気リム12が追加されることを可能にする実施形態を提供する。この構成は、前述したような単一のデュアルルーメンコンバーチブル換気器回路と同様の特定の利点を提供することができる。
【0047】
再び
図5~
図7を参照すると、記載されたデバイスは、換気器によって推進される能動的なガス移動をサポートするが、提供されるコンポーネントは、患者が部分的または完全な意識を取り戻した場合に受動的に機能することも理解される。これらの条件下で、患者が自発的に呼吸を開始し、それによって患者気道補助具レセプタクル23の点で真空を生成する場合、逆止弁24は、吸気リム接続部21から引き出されるガス流に応答して受動的に開く。
【0048】
図8は、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド20内のデッドスペースエリア18を示す。これは、ガス流、ガス圧、および/または成分ガスの分圧/混合についての特定の測定値を得るために重要な変数である。特に、能動排出弁25aが作動してゼロガス流を生成する吸気保持操作中に、ガス流に対する抵抗から生じる圧力を交絡させることなく、正確な圧力測定値を得ることができる。
【0049】
図9は、
図8と同じコンポーネントを拡大図により示しており、ここでは、コンバーチブル換気器回路10が機械的換気器80に対し接続されている。この図は、吸気リム11および呼気リム12におけるガスの総体積に対する総デッドスペースエリア18の主観的比較を可能にする。
【0050】
図10は、機械的換気器80とのみ互換性のある非コンバーチブル換気器回路における比較例のデッドスペースエリア18を示す。そうした非コンバーチブル換気器回路は、多くの場合、一方向弁を含まず、吸気および呼気リムの両方を通した一方向空気流が、換気器自身内に含まれる内部一方向弁によって制御される。この構成では、回路内の任意の点にて得られる圧力測定値は、非コンバーチブル換気器回路の両方のリムに含まれるデッドスペースエリア18の全体と合わせた肺の総測定値である。この構成では、デッドスペースエリア18は、患者の実際の肺容量をはるかに超える。
【0051】
図11は、吸気リム接続部21および呼気リムコネクタ(この図では吸気リム接続部21の後ろの背景にある)の水平に均一な(左右)構成を提供するコンバーチブル換気器回路患者マニホールド20の好ましい実施形態を示し、他の指定されたコンポーネントは、
図7に示されるものと同一のままである。
【0052】
図12は、
図11に示されるものと同じ好ましい実施形態のコンバーチブル換気器回路患者マニホールド20を底面から示す。この図では、吸気リム接続部21および呼気リム接続部22の水平方向に均一な構成が、患者気道補助具レセプタクル23の位置に対して見られ得る。
【0053】
図13は、
図11~
図12に示されたものと同じ好ましい実施形態のコンバーチブル換気器回路患者マニホールドを端面視点から示す。この図では、吸気リム接続部21が左側にあり、ガス通路を上方および右側に向けていることが分かる。同様に、呼気リム接続部22は、右側にあり、左下からガス流を受け取ることが分かる。この視点は、吸気/呼気ガス流の上下(垂直方向に均一な)構成がどのように左右(水平方向に均一な)構成に変換することができるかを効果的に実証する。
【0054】
図14は、
図11のコンバーチブル換気器回路患者マニホールド20の好ましい実施形態を示し、また、1つまたは複数のセンサが下のガス通路にアクセスするための手段を提供する1つまたは複数のセンサポート27aおよび27cの好ましい位置を示す。これらのセンサポートは、ポートにセンサが存在しない空のときにガス漏れを防止するために、蓋をするかまたは栓をすることができる。センサポート27aおよび27cの好ましい実施形態は、人間の心臓弁に類似した受動多尖交差スリット弁設計のためのものであり、回路内の圧力は、センサが存在しないときには漏れを防止するために弁を押して閉鎖するが、センサの先端が弁の外面を押すと圧力下で歪み、センサの適切な位置決めにより、センサポートが開き、ガス通路へのセンサ先端の伝染性アクセスが可能になる。一方向弁の一般的な代替形態が、本発明によって提供されると解釈されるべきであることが理解される。例えば、ダックビル、ボール、アンブレラ、および他の一般的な一方向弁設計は、本発明において説明される役割により機能する。
【0055】
図14では、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド20上のセンサポート27aおよび27cの位置に応じて、センサは、呼吸サイクルの1つまたは複数の段階に特有のセンサ情報を提供するために、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド20の特定のエリアと通信するように構成され得ることも分かる。例えば、吸気リム部逆止弁24は、吸気リム部接続部21の近くに配置されたセンサポート27aに設置された圧力センサと患者気道補助具レセプタクル23との間にある。吸気リム部逆止弁24が開いている(
図5に示されるように)能動吸気中、前に記載されるようにセンサポート27aに設置された圧力センサは、患者気道補助具レセプタクル23への、したがって患者の肺への連続的な流体通路を有するガスと接触する。これは、センサポート27aにて測定された圧力が、(1)患者の肺における圧力と、(2)能動ガス流に対する気道抵抗の結果として生成された追加の圧力との総計を反映することを意味する。しかしながら、吸気保持段階または排出段階の間、吸気リム逆止弁24は、
図14に示される構成において閉鎖され、前述のようにセンサポート27aに設置された圧力センサは、患者気道補助具レセプタクル23における圧力を反映せず、したがって、患者の肺における圧力から隔離される。これは、上述のようにセンサポート27aに設置された圧力センサと患者気道補助具レセプタクル23との間のガス通路を遮断するように作用する吸気リム部逆止弁24の閉鎖構成によるものである。これは、センサポート27aに設置された圧力センサが、吸気リム接続部21に対し接続された換気器からの所望の圧力測定値以外の交絡圧力源がないことを意味する。呼気リム接続部(図示せず)に近いセンサポートに配置された圧力センサの同様の利点は、能動呼気中の所望の圧力測定とは別に、交絡圧力源がないことである。
【0056】
吸気リム接続または呼気リム接続のいずれかに近いセンサポートに配置されたセンサとは対照的に、患者気道補助具レセプタクル23に近い1つまたは複数のセンサポート27cに配置されたセンサは、すべての呼吸サイクルを通して常に患者の肺との連続的な流体通路を有するガスと接触する。例えば、上述したようなセンサポート27cに設置された酸素センサは、吸気中に患者に投与される酸素の濃度を測定することができ、また、呼気中および呼気の終わりに患者によって排出される酸素の濃度を測定することができる。これは、酸素摂取量を高度に診断することができ、それによって、吸気中の酸素濃度と呼気中の酸素濃度との間の差は、血液によって吸収された酸素の量に比例する(これは、肺機能、肺の血流、およびヘモグロビン状態を含む診断要因について情報を与えることができる)。同様に、前述のようにセンサポート27cに設置された二酸化炭素センサは、吸気中に患者に投与される二酸化炭素の濃度(実質的にゼロである)を測定することができ、一方、呼気の終わりに患者によって排出される二酸化炭素の濃度を測定することができる。排出された二酸化炭素濃度はまた、肺機能、肺の血流、および他の要因を含む診断要因について情報を与えることができる。最後に、前述のようにセンサポート27cに設置された圧力センサは、吸気、吸気保持操作、および呼気中の圧力を測定することができる。
【0057】
図14は、患者気道補助具レセプタクル23の近くに配置された複数のセンサポート27cが設けられた好ましい実施形態を示し、この位置に示されるように合計4つのセンサポート27c(上部、下部、前景および背景)を意味する。
【0058】
図14はまた、すべての呼吸段階中にいずれかにおける方向のガス流を測定することができる流量センサスクリーン28の好ましい位置を示す。圧力差式呼吸気流計の好ましい実施形態が図面に示されており、これはまた、所与の時間単位にわたってセンサを通過するガスの体積を数学的に決定することができるように、流量センサスクリーン28の近くに既知のエリアを提供する。本発明は、説明したものと実質的に同じ機能を提供することができる他の種類の一般的な流量センサを含むことが理解される。
【0059】
図15は、
図12のコンバーチブル換気器回路患者マニホールド20の好ましい実施形態を示し、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド20の特定のエリアと連通するように構成されたセンサポート27a、27b、および27cの好ましい位置も示す。この底面図では、吸気リム接続部21に近いセンサポート27a、および呼気リム接続部22に近いセンサポート27bのそれぞれの位置を見ることができる。前述のように、これは、センサポート27aに設置されたセンサ(例えば、圧力センサ)が、吸気に特有の「クリーンな」交絡されないデータを提供すること、ならびにポート27bに設置されたセンサが、呼気に特有の同様の交絡されないデータを提供することを可能にする。また、患者気道補助具レセプタクル23に近接したセンサポート27cの好ましい位置も示されている。
【0060】
図16は、
図13のコンバーチブル換気器回路患者マニホールド20の好ましい実施形態を示し、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド20の特定のエリアと連通するように構成されているセンサポート27a、27b、および27cの好ましい位置も示す。この視点は、センサポート27aおよび27bをそれぞれ吸気リム接続部21および呼気リム接続部22に近接して配置することができる方法を最も明確に示す。同様に、この視点は、4つの例示的なセンサポート27cがどのようにして好ましくは患者気道補助具レセプタクル23に近接して配置され得るかを最も明確に示す。
【0061】
この
図16に提供される端面視点はまた、この好ましい実施形態では、すべてのセンサポート27a、27b、および27cが、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド20の左側および右側からどのようにアクセス可能であり、DAUおよび関連するセンサの設置のためにそれらを容易にアクセス可能にするかを最も明確に示す。
【0062】
図17aは、DAU30の実施形態の側面図を示し、
図17bは、DAU30の実施形態の対応する端面図を提供する。
図17aでは、前景における単一のセンサハウジング上部アーム32aを見ることができる。同様に、前景における単一のセンサハウジング下部アーム32bを見ることができる。
図17bでは、両方のセンサハウジング上部アーム32aが見え、好ましくは同じ水平面上に配向されており、両方のセンサハウジング下部アーム32bも同様に見え、配向されている。代替的な実施形態では、本発明の範囲内に留まりながら、より少ないまたは追加のセンサハウジングアームを設けることができる。
【0063】
センサハウジング上部アーム32aの好ましい実施形態は、センサハウジング上部アームネック33aを含み、このセンサハウジング上部アームネック33aは、センサハウジング上部アーム32aの角度を一時的に変更するための能動手段または受動手段のいずれかを備え、左センサハウジング上部アーム32aおよび右センサハウジング上部アーム32aは、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド上への設置中に離れて広げられ得る。同様に、センサハウジング下部アーム32bは、センサハウジング下部アームネック33bを含み、このセンサハウジング下部アームネック33bは、センサハウジング下部アーム32bの角度を一時的に変更して、コンバーチブル換気器回路患者マニホールドとの設置を容易にするための能動または受動手段を備える。センサハウジング上部アーム32aおよび/またはセンサハウジング下部アーム32bの好ましい実施形態は、上部アームハウジングネック33aおよび/または下部アームハウジングネック33bを備えるために使用される材料の特性の変更を含み、メモリ特徴により、上部アームハウジングネック33aおよび/または下部アームハウジングネック33bは、DAU30のコンバーチブル換気器回路患者マニホールド上への設置中に手の力の下で変更された広げられた角度に適応するが、その後、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド上でセンサハウジング上部アーム32aおよびセンサハウジング下部アーム32bが完全に前進すると元の角度に戻る。この好ましい実施形態では、DAUおよびコンバーチブル換気器回路患者マニホールドの嵌合表面は、いったん設置が完了すると、2つのコンポーネントがともに可逆的に固着されることを可能にする1つまたは複数のフィーチャを提供するように構成され、それによって、DAU上のセンサと、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド上に位置決めされる対応するセンサポートとの間の予測可能かつ一貫した相対的な位置決めを提供する。使用後、DAU30は、センサハウジング上部アーム32aおよびセンサハウジング下部アーム32bに手動で外向きの圧力を加えることによって、コンバーチブル換気器回路患者マニホールドから解放することができ、DAU30は、コンバーチブル換気器回路患者マニホールドから摺動させて外し、取り外すことができる。
【0064】
引き続き
図17aおよび
図17bを参照すると、DAU30上の様々な位置にセンサを設置して、単一呼吸サイクルの特定の段階を表す特定の位置からデータを取得することができる。1つまたは複数の吸気ゾーンセンサ37aは、コンバーチブル換気器回路患者マニホールドにおける1つまたは複数の対応するセンサポートと整列するように位置決めされることができ、前記吸気ゾーンセンサ37aが吸気ガスと直接インタフェースすることを可能にする。1つまたは複数の呼気ゾーンセンサ37bは、コンバーチブル換気器回路患者マニホールドにおける1つまたは複数の対応するセンサポートと整列するように位置決めされることができ、前記呼気ゾーンセンサ37bが呼気ガスと直接インタフェースすることを可能にする。1つまたは複数の患者ゾーンセンサ37cは、コンバーチブル換気器回路患者マニホールドにおける1つまたは複数の対応するセンサポートと整列するように位置決めされることができ、前記患者ゾーンセンサ37cが吸気ガスおよび呼気ガスの両方と直接インタフェースすることを可能にする。1つまたは複数の補助センサ37dは、気道補助具のコンポーネント、薬剤噴霧器、吸気ガス加湿器、またはコンバーチブル換気器回路の使用中に利用される他の付属品を含み得る1つまたは複数の付属品との接続性を提供するために必要な接続を有するコンバーチブル換気器回路患者マニホールド上に位置決めされることができる。
【0065】
本発明は、センサが、意図される必要性および提供されることが期待されるケアの予期されるレベルに基づいて、必要に応じて嵌合され得る、好ましい実施形態を含み、センサは、圧力測定および/または構成ガスの分圧/混合の測定を含む。例えば、DAUは、基本的なスキルレベルの提供者による外来患者の最初の現場でのケアの間に十分であり得るように、単一の圧力センサおよび二酸化炭素濃度を測定するための単一のセンサが最初に嵌合されることが可能であり、その後、より高度に訓練された救急救命士が到着し、必要と考えられる場合にケアの高度化を高めるために追加のセンサを追加する。このアプローチは、様々な用途で使用するためのDAUの運用上および予算上の柔軟性を最大化する。
【0066】
図18は、DAUユニット30の底面図を示し、左右のセンサハウジング下部アーム32bに対する左右のセンサハウジング上部アーム32aの構成をより明確に示す。センサがセンサポートとの流体接続を得ることを可能にするセンサ先端34が設けられていることも分かる。例えば、吸気ゾーンセンサ37aおよび呼気ゾーンセンサ37bは、それぞれ、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド上の吸気リムセンサポートおよび呼気リムセンサポートとインタフェース接続するように示される。同様に、2つの患者ゾーンセンサ37cは、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド上の患者ゾーンセンサポートとインタフェースするように示される。コンバーチブル換気器回路の外部の付属品とともに使用することを意図した補助センサ37dも示される。
【0067】
各センサには、センサポートへと挿入されたときに気密シールを形成するように構成されているセンサ先端34が取り付けられており、このセンサ先端部は、好ましくは、好ましいセンサポートの一部として上述した一方向弁とインタフェースするテーパを有する全体として円錐形の輪郭を備える。補助センサ37d上のセンサ先端の代わりに、好ましい実施形態は、前述したようなコンバーチブル換気器回路とともに使用され得る付属品と空気圧的または電気的に適合するように構成されている補助ハブ35を利用する。
【0068】
DAU30のこの図はまた、センサハウジング上部アームネック33aおよびセンサハウジング下部アームネック33bが、コンバーチブル換気器回路患者マニホールドへの設置を容易にするために、各それぞれのアーム間のギャップの拡大を容易にするようにどのように位置決めされ得るかを明確に示す。
【0069】
図19は、DAU30およびコンバーチブル換気器回路患者マニホールド20の好ましい実施形態を示し、DAU30は内側表面を有し、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド20は外側表面を有し、DAU30の内側表面の構成は、好ましくは、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド20の外側表面の構成とインタフェースするように成形される。DAU30が、直線的な摺動運動によって、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド20上にどのように実質的に設置され得るかが分かる。
【0070】
図20は、
図14のコンバーチブル換気器回路患者マニホールド20の側面図を示し、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド20に完全に設置されたDAU30も示す。DAUセンサハウジング上部アーム32aは、吸気ゾーンセンサ37aを、その対応する吸気ゾーンセンサポート(隠されて見えない)とインタフェースするように位置決めし、一方、DAUセンサハウジング下部アーム32bおよび関連する患者ゾーンセンサは、患者ゾーンセンサポート(隠されて見えない)とインタフェースするように整列されることが分かる。
【0071】
図21は、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド20上に完全に設置された
図20のDAU30の底面図を示す。詳細な整列は、DAU30のセンサと、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド20のそれらの対応するセンサポートとの間で明確に見ることができる。例えば、吸気ゾーンセンサ37aは、そのセンサ先端34が吸入ゾーンセンサポート27aへと挿入されて吸入ゾーンセンサポート27aとの気密シールを得るように整列され、それによって吸気ゾーンセンサ37aが吸気ガスとの流体接続性を有することを可能にする。同様に、呼気ゾーンセンサ37bは、自身のセンサ先端34が呼気ゾーンセンサポート27bへと挿入され、呼気ゾーンセンサポート27bとの気密シールを得るように整列され、それによって、呼気ゾーンセンサ37bが呼気ガスとの流体接続性を有することを可能にする。患者ゾーンセンサ37cは、自身のセンサ先端34が自身の対応する患者ゾーンセンサポート27へと挿入され、患者ゾーンセンサポート27との気密シールを得るように整列され、それによって、患者ゾーンセンサ37cが吸気ガスおよび呼気ガスとの一定の流体接続性を有することを可能にする。補助センサ37dには補助ハブが嵌合されており、前述したように、コンバーチブル換気器回路への様々な付属品とインタフェースすることができる。
【0072】
図22は、
図21のコンバーチブル換気器回路患者マニホールド20の端面図を示し、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド20上に完全に設置されたDAU30も示す。吸気ゾーンセンサ37aは、自身のセンサ先端(概略的な制約のためにラベルを付されていない)が吸入ゾーンセンサポート27aへと挿入され、吸入ゾーンセンサポート27aとの気密シールを得るように整列され、それによって、吸気ゾーンセンサ37aが吸気リム接続部21に近接して吸気ガスとの流体接続性を有することを可能にする。同様に、呼気ゾーンセンサ37bは、自身のセンサ先端(概略的な制約のためにラベルを付されていない)が呼気ゾーンセンサポート27bへと挿入され、呼気ゾーンセンサポート27bとの気密シールを得るように整列され、それによって、呼気ゾーンセンサ37bが呼気リム接続部22に近接して呼気ガスとの流体接続性を有することを可能にする。患者ゾーンセンサ37cは、自身のセンサ先端(概略的な制約のためにラベルを付されていない)がそれらの対応する患者ゾーンセンサポート(概略的な制約のためにラベルを付されていない)へと挿入されて気密シールを得るように整列され、それによって、患者ゾーンセンサ37cが患者気道補助具レセプタクル23に近接して吸気ガスおよび呼気ガスとの一定の流体接続性を有することを可能にする。
【0073】
図22はまた、基端流量センサ38aおよび先端流量センサ38bが各々、どのように流量センサスクリーン28のいずれかの側の患者ゾーンセンサポート(概略的な制約のためにラベルを付されていない)へと挿入され、その患者ゾーンセンサポートと気密シールを得るかを示す。これにより、流量センサスクリーン28の両側の差圧測定値を、この方法の一般に知られている原理に従って数学的に導出して、流量および経時的な累積流量(体積に等しい)を測定することが可能になる。本発明の範囲内に留まりながら、流れを測定するための代替的な方法が組み込まれることが理解される。
【0074】
図23は、データ取得および電気的にトリガされる機能性に有利な追加の属性を備えるコンバーチブル換気器回路患者マニホールド20を示す。患者気道補助具レセプタクル23に対する改良は、患者気道補助具送信電極リング26aおよび患者気道補助具受信電極リング26bを含み、これらの各々は、患者気道補助具レセプタクル23の内側表面および外側表面の周りにほぼ円形の導電性リングを備える。患者気道補助具送信電極リング26aは、気道補助具送信導管26cによって気道補助具外側表面送信電極26eと電気的に連続しており、気道補助具送信導管26cは、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド20の構造の中および/または上に埋め込まれ得る。同様に、患者気道補助具受信電極リング26bは、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド20の構造の中および/または上に埋め込まれ得る気道補助具受信導管26dによって、気道補助具外側表面受信電極26fと電気的に連続している。集合的に、これらのコンポーネントは、患者気道補助具外側表面送信電極26eから始まる電子インパルスが、気道補助具送信導管26cを介して継続し、患者気道補助具送信電極リング26aに到達することを可能にする。患者気道補助具が患者気道補助具レセプタクル23に設置され、前記患者気道補助具が、気道補助具送信電極リング26aと患者気道補助具受信電極リング26bとの間の電気回路を完成させることができる導電性コンポーネントを含む場合、患者気道補助具外側表面送信電極26eから生じる電気インパルスは、気道補助具受信導管26dによって隣接する患者気道補助具外側表面受信電極26fに戻ることができる。
【0075】
この
図23には、能動呼気弁送信導管25bを介して能動呼気リム弁25aと電気的に連続している能動呼気弁外側表面送信電極25dも示されている。能動呼気リム弁25aはまた、能動呼気弁受信導管25cを介して能動呼気弁外側表面受信電極25eと電気的に連続している。能動呼気弁外側表面送信電極25dおよび能動呼気弁外側表面受信電極25eが、電流を発生させることができる外部デバイスに対し接続される場合、そうした電流は、能動呼気弁25aを作動させ、それを透過性ガス流に対して閉鎖させる。
【0076】
代替実施形態は、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド20の機能を向上させる電気コンポーネントのこの好ましい説明から直感的に導き出すことができる。例えば、気道補助具送信電極リング26aと気道補助具受信電極リング26bとの間の電気回路を完成させることによって患者気道補助具の有無の検出を可能にする電気送信および受信リングが患者気道補助具レセプタクル23に嵌合している場合、気道補助具が気道補助具レセプタクル23に存在するか否かを記録するためのデータ感知手段のための機構として、圧力感知および/または機械的スイッチまたはトリガをどこで使用することができるかが容易に分かる。同様に、弁が能動的に閉鎖される必要があるときに、能動呼気弁25aが電気的に作動される代わりに、能動呼気弁25aを動作させるための空気圧手段は、能動呼気弁外側表面送信電極25dと実質的に同様に位置する空気圧レセプタクルが、能動呼気弁25aを動作させるために空気圧インパルスを送信することができるように、空気圧導管を代用することによって直感的に導出されることができる。これらおよび他の実質的に同様の代替の実施形態は、本発明の範囲と一致する。
【0077】
図24は、データ取得および能動呼気弁の電気的にトリガされる機能性を促進する追加のコンポーネントを備える、DAU30を示す。データ取得ユニット電気バス31は、能動呼気弁送信電極39aおよび能動呼気弁受信電極39bとの電気接続性を有し、能動呼気弁送信電極39aおよび能動呼気弁受信電極39bは各々、DAU30がコンバーチブル換気器回路患者マニホールド上の自身の機能位置に設置されたときにコンバーチブル換気器回路患者マニホールドの外側表面に接触するように、DAU30の外側表面上に位置する。データ取得ユニット電気バス31はまた、気道補助具送信電極39cおよび気道補助具受信電極39dとの電気的接続性を有し、気道補助具送信電極39cおよび気道補助具受信電極39dは各々、DAU30がコンバーチブル換気器回路患者マニホールド上の自身の機能位置に設置されたときにコンバーチブル換気器回路患者マニホールドの外側表面に接触するように、DAU30の外側表面上に位置する。また、データ取得ユニット電気バス31と、吸気ゾーンセンサ37a、呼気ゾーンセンサ(この図では隠されている)、患者ゾーンセンサ37c、および補助センサ37dを含む、DAUに取り付けられたセンサとの間の電気接続性を提供する電気バス導管39eも示されている。電気バス導管39eは、好ましい実施形態では、DAU30の構造に埋め込むことができる。これに加えて、前述のように、吸気ゾーンセンサ37a、呼気ゾーンセンサ(この図では隠されている)、患者ゾーンセンサ37c、および補助センサ37dを含む、センサの各々は、好ましくは、DAU30から取り外し可能であり、特定の臨床用途のために必要とされない場合がある、1つまたは複数のセンサを省略するものを含む、種々のユーザ構成を可能にする。提供される装置の結果として、吸気ゾーンセンサ37a、呼気ゾーンセンサ(この図では隠されている)、患者ゾーンセンサ37c、および補助センサ37dはすべて、データ取得ユニット電気バス31との電気的連続性を有し、有線接続36を介して、DAU30と通信することができるDPUまたは任意の他のパートナーデバイスとの電気的連続性を有することが分かる。
【0078】
図25aは、
図24に見られるのと同じコンポーネントを示し、
図25bは、
図23に見られるのと同じコンポーネントを示す。DAU30上での、
図25aに示されている能動呼気弁送信電極39aと能動呼気弁受信電極39bとの相対的な位置決めが、
図25bに示されているコンバーチブル換気器回路患者マニホールド20上での、能動呼気弁外側表面送信電極25dと能動呼気弁外側表面受信電極25eとの相対的な位置決めにどのように対応するかに留意されたい。同様に、DAU30上で、気道補助具送信電極39cおよび気道補助具受信電極39dの相対的な位置決めが、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド20上で、患者気道補助具送信電極26eおよび患者気道補助具外側表面受信電極26fの相対的な位置決めにどのように対応するかに留意されたい。
【0079】
図26は、DAU30がコンバーチブル換気器回路患者マニホールド上に完全に設置された構成で見られることを除いて、
図25aおよび
図25bに見られるものと同じコンポーネントを示す。
図25aおよび
図25bにおいて以前に見られたような電気的構造(概略的な制約のためにラベルを付されていない)は、ここでは、DAU30の電気的コンポーネントとコンバーチブル換気器回路患者マニホールド20との間の電気的接触を可能にする物理的接触状態にあることが分かる。
【0080】
図27aは、ネック73と、1つまたは複数の換気器パラメータの調整を可能にする手動換気器パラメータ制御部74とを有する例示的な手動換気器70の端面図を示す。
図27aに示す実施形態では、手動換気器パラメータ制御部74は、複数のパラメータ設定停止部74aを用いて一回換気量(または呼吸量)の調整を可能にするが、本発明の範囲内にありながら、1つまたは複数の別個の換気パラメータを制御することができることが理解される。
図27aはまた、ユーザが手動換気器70を把持し、ネック73を介して保持する能力を促進する、ネック把持グリップ73eを示す。
図27aはまた、吸気リム接続部71を介して接続された吸気リムに入るように手動換気器70からの出力流を提供する吸気リム接続部71を示す。呼気リム接続部72を介して接続された患者呼気リムからの排出されたガスの流れは、ネック73内に含まれ得る1つまたは複数の呼気ベント72cを介して開放大気にベントし、前記呼気ベント72cはまた、呼気終末陽圧弁のための潜在的な位置を表す。
【0081】
図27aに示される実施形態では、ユーザは、一方の手でネック把持グリップ73eによって手動換気器を把持しながら、他方の手でパラメータ調整器74を回転させることが可能である。そうした調整が行われるとき、ネック73上に収容され、および/またはネック73と連続する73番のコンポーネント、ならびに吸気リム接続部71および呼気リム接続部72は、パラメータセレクタ74が手動で回転されるとき、パラメータセレクタ74の回転配向に対して静止したままである。
【0082】
図27bは、
図27aと同じコンポーネントを、この視点からより容易に見ることができる本発明の追加の属性とともに、頂面図により示す。吸気リム接続部71は、吸気リム信号送信リング71aを有し、吸気リム信号送信リング71aは、ネック信号送信導管73aおよび手動換気器パラメータ送信電極73cと電気的に連続している。呼気リム接続部72は、同様に、呼気リム信号送信リング72aを有し、呼気リム信号送信リング72aはまた、ネック信号送信導管73aおよび手動換気器パラメータ送信電極73cと電気的に連続している。手動換気器パラメータ受信電極73dは、吸気リム信号受信リング71bおよび呼気リム信号受信リム72bと同時に連続する、ネック信号受信導管73bと電気的に連続していることが分かる。
【0083】
提供されるコンポーネントは、パラメータ送信電極73cとパラメータ受信電極73dとの間に電気接続性が存在するかどうかに応じて、送信リング(71aおよび/または72a)のうちの1つから受信リング(71bおよび/または72b)のうちの1つに潜在的に送信される電気信号のための手段を構成する。例えば、換気器パラメータ送信電極73cから換気器パラメータ受信電極73dに電気信号を伝播させることができる場合、吸気リム信号送信リング71aおよび/または呼気リム信号送信リング72aのいずれかから発生した電気信号は、吸気リム信号受信リング71bおよび/または呼気リム信号受信リングに伝播することが分かる。同様に、換気器パラメータ送信電極73cから換気器パラメータ受信電極73dに電気信号を伝搬することができない場合、吸気リム信号送信リング71aおよび/または呼気リム信号送信リング72aのいずれかから発生した電気信号は、前記電気信号は吸気リム信号受信リング71bおよび/または呼気リム信号受信リング72bに伝搬しないことが分かる。
【0084】
図27aおよび
図27bの両方において、制御設定電極74bは、手動換気器パラメータ送信電極73cと手動換気器パラメータ受信電極73dとの間に電気的連続性を提供する構成により示される。この制御設定電極74bは、換気器パラメータ送信電極73cと換気器パラメータ受信電極73dとの間を通過する電気信号を修正する区別効果を発揮することができる1つまたは複数の属性を含み、それによって、信号の前記修正が感知手段を構成することを可能にする。例えば、制御設定電極74bが、換気器パラメータ送信電極73cと換気器パラメータ受信電極73dとの間で電気信号が変化するように、既知の負荷抵抗を作用させるときに、区別効果を生成することができる。送信された信号が区別効果によって修正された後に戻るとき、戻り信号の結果として生じる特性は、処理ユニット、論理回路、または他の手段によって読み取られ、どのパラメータ設定停止部74aが使用中の所与の時間に動作しているかを確認することができる。制御設定電極74bはまた、半導体メモリデバイスを備えることによって区別効果を提供し得るか、または手動換気器パラメータ送信電極73cは、無線周波数尋問インパルスを伝播し得、その結果、制御設定電極74bは、手動換気器パラメータ受信電極73dによって続いて受信されるデジタルデータを反映し、それによって区別効果を提供する。
【0085】
図28aおよび
図28bはそれぞれ、
図27aおよび
図27bの同じコンポーネントの端面図および側面図を提供する。この視点では、制御設定電極74bと手動換気器パラメータ受信電極73dとの間の空間的関係は、パラメータ調整器74が回転された場合、制御設定電極74bがもはや手動換気器パラメータ受信電極73dと接触せず、手動換気器パラメータ受信電極73dの背後の背景において、手動換気器パラメータ送信電極73cと接触しないように、制御設定電極74bが回転変位されるという点で、より良く理解される。
【0086】
図29aは、複数の制御設定電極74bがパラメータ調整器74上に設置され、各制御設定電極74bが単一のパラメータ設定停止部74aに対応する実施形態を示す。各制御設定電極74bの位置は、パラメータ調整器74の中心とその対応するパラメータ設定停止部74aとの間に特定の距離を有し、2つの制御設定電極74bがパラメータ調整器74の中心とその対応するパラメータ設定停止部74aとの間に同じ距離を有することはないことが分かる。
図29aでは、パラメータ調整器74は、250ミリリットルパラメータ設定停止部74aが12時の位置に示されている状態で示されている。
【0087】
図29bでは、500ミリリットルパラメータ設定停止部74aが12時の位置に示されるように、パラメータ調整器74が反時計回りに回転された代替構成において、
図29aに示されるものと同じコンポーネントが示される。
【0088】
図29aおよび
図29bに示される実施形態では、パラメータ設定停止部74aおよび制御設定電極74bと数が等しい手動換気器送信電極73cのバンクがあり、任意の所与のパラメータ設定停止部74aに対して、単一の制御設定電極74bが、単一の手動換気器パラメータ送信電極73cと手動換気器パラメータ受信電極73dとの間に電気的連続性を提供するように同数の手動換気器受信電極73dが位置する。この構成は、各制御設定電極74bが、手動換気器パラメータ送信電極73cからの通過と手動換気器パラメータ受信電極73dからの通過との間に自身の上に誘導され得る電気信号の任意の修正に関して同一であることを可能にする。これは、どのパラメータ設定停止部74aが使用中の所与の時間に動作しているかを処理ユニット、論理回路、または他の手段が確認することを可能にするように、個々の手動換気器パラメータ送信電極73cおよび/または手動換気器パラメータ受信電極73dが区別効果を及ぼすことを可能にする。この機能をさらに明確にするために、
図29aは、この図では250ミリリットルの一回換気量設定に対応する、手動換気器パラメータ送信電極73cおよび手動換気器パラメータ受信電極73dからなるアレイの下から5番目の制御設定電極74bを示す。対照的に、
図29bは、500ミリリットルの一回換気量設定が選択されるようにパラメータ調整器74を反時計回り方向に調整した後の同じコンポーネントを示しており、その結果、制御設定電極74bは、手動換気器パラメータ送信電極73cおよび手動換気器パラメータ受信電極73dからなるアレイの間の上から5番目の回路を完成させる。
【0089】
図30aおよび
図30bは、
図29aおよび
図29bに示されるコンポーネントの代替実施形態を示す。この実施形態では、単一の手動換気器パラメータ送信電極73cおよび手動換気器パラメータ受信電極73dが示されている。これに加えて、各パラメータ設定停止部74aに対して単一の制御設定電極74bが依然として存在するが、この構成における各単一の制御設定電極74bは、パラメータ調整器74の中心とパラメータ調整器74の外縁に向かう点との間に同一の距離を有し、各制御設定電極74bは、パラメータ調整器74の回転構成がこれらのコンポーネントを回転平面上で空間的に整列することを可能にするときに、単一の手動換気器パラメータ送信電極73cおよび手動換気器パラメータ受信電極73dとの電気的接触を可能にするように位置決めされることが分かる。この構成は、各制御設定電極74bが、どのパラメータ設定停止部74aが使用中の所与の時間に動作しているかを処理ユニット、論理回路、または他の手段が確認することを可能にする区別効果を提供することを可能にする。
【0090】
本発明のこれらの説明に基づいて、処理ユニット、論理回路、または他のデータ処理手段が回転パラメータ調整器の位置を確認することを同様に可能にする1つまたは複数の代替実施形態が容易に提供され得ることが理解される。手動換気器送信電極および手動換気器受信電極は、制御設定電極と同じ役割を果たす磁化された要素によって作動され得る磁気スイッチによって代用され得る。回転パラメータ調整器と電気レオスタット、ポテンショメータ、エンコーダ、または他の同様の汎用デバイスとの間の直接的な機械的接続は、本発明の基礎を形成するものと同一の能力を提供する。回転パラメータ調整器の位置を確認することを可能にする区別効果を決定するために、流れおよび/または動作圧力の変化を利用するすべての電気コンポーネントが空気圧式であることも可能である。
【0091】
手動換気器パラメータ調整器のための1つまたは複数の代替実施形態はまた、回転作用の代わりに線形作用のために構成されてもよい。
図31aは、ネック流出調整器73hの端面図を示し、ネック流出調整器73hは、ネック流出導管73fにおける流出特性を修正するように機能することができ、それによって、ネック流出調整器73hは、1つまたは複数の穿孔を有する可撓性材料を備え、ネック流出導管73f内で徐々に前進させられると、ユーザは、呼吸送達に割り当てられた時間量を延長するために、および/またはネック流出調整器73hの両側の圧力間に勾配を生成するために、流出を妨げることができる。
図31aに見られるように、ネック流出調整器73hは、ネック流出導管73hから実質的に引き出された位置にある。
【0092】
図31bは、
図31aに記載されたのと同じコンポーネントの側面図を示し、ネック流出調整器73hを含むネック流出調整器溝73gをさらに示す。さらに、ネック流出調整器73hは、線形パラメータ調整器74に構造的に接続されており、パラメータ調整器74の線形変位により、ネック流出調整器73hがネック流出調整器溝73g内で移動することが分かる。
【0093】
図31bはまた、4つの例示的なパラメータ設定停止部74aと、各パラメータ設定停止部74aに対して、手動換気器設定送信電極73cおよび手動換気器設定受信電極73dとを示す。前述のように、各手動換気器設定送信電極73cおよび/または手動換気器設定受信電極73dは、処理ユニット、論理回路、または他の手段が、どのパラメータ設定停止部74aが使用中の所与の時間に動作可能であるかを確認することを可能にすることができる、区別効果を及ぼすことができる。示される実施形態では、各手動換気器設定送信電極73cは、吸気リム信号送信リング71aおよび呼気リム信号送信リング(この図では見えない)の両方とそれ自体連続する、ネック信号送信導管73aと電気的に連続する。示される構成では、制御設定電極74aは、パラメータ調整器74が示される位置にある状態で、制御設定電極74aが最も右側の手動換気器設定送信電極73cと手動換気器設定受信電極73dとの間に電気的連続性を提供するように、パラメータ調整器74に構造的に接続される。
【0094】
図32aおよび
図32bは、
図31aおよび
図31bと同じコンポーネントおよび図を示す。(
図32bに示されるいくつかのコンポーネントは、図面を明確にするためにラベルを付されていない。ラベル付けについては
図31bを参照されたい)。パラメータ調整器74は、ネック流出調整器73hをネック流出導管73f内の、ネック流出の部分的な妨害をもたらす位置にする位置にあることが分かる。また、制御設定電極74bは、
図31bに示されるものとは異なる手動換気器設定送信電極73bと手動換気器設定受信電極73dとの間に電気的連続性を提供し、それによって、処理ユニット、論理回路、または他の手段が、前述のような区別効果に基づいて、どのパラメータ設定停止部74aが動作しているかを確認することを可能にすることも分かる。
【0095】
線形作用を有するパラメータ設定調整器によって調整される手動換気器パラメータ設定を確認するために、処理ユニット、論理回路、または他の手段をもたらすように示されるコンポーネントは、ネック流出以外のパラメータを調整するように利用されることができることが理解される。例えば、線形動作を伴うパラメータ設定調整器は、一回換気量、呼気終末陽圧、および/または再膨張に必要な時間を調整する手動換気器に位置決めされたネック流入デバイスを調整するために、ユーザによって使用されることができる。
【0096】
図33は、吸気リム11に対し接続された吸気リム接続部71を有する手動換気器70の側面図を示す。手動換気器70はまた、呼気リムに対し接続される呼気リム接続部を有し、これらのコンポーネントはこの視点では背景にある。吸気リム11の頂部には、DPUハウジング41とディスプレイおよび可聴エミッタ42とを有するDPU40が取り付けられている。DPUハウジング41は、吸気リム送信信号リング11aとインタフェースする吸気リム送信電極44aを含む。DPUハウジング41はまた、吸気リム受信信号リング11bとインタフェースする吸気リム受信電極44bを含む。吸気リム11の吸気リム送信信号リング11aは、手動換気器70の吸気リム接続部71の吸気リム送信リング71aと電気的に接触していることが分かる。
図27bを参照して先に説明したように、手動換気器吸気リム送信リング71aで発生する送信信号は、制御設定電極74bとインタフェースすることができ、その後、手動換気器吸気リム受信リング71bによって受信される。DPU40は、上述したように、手動換気器吸気リム送信信号リング71aおよび手動換気器吸気リム受信信号リング71bの両方とインタフェースされるので、これらのコンポーネントは、DPU40が、手動ベンチレータ70のどのパラメータ設定停止部74aが使用中の所与の時間に動作しているかを確認することを可能にする。
【0097】
図34は、
図33に示された手動換気器70の反対側の側面図を示す。この図では、呼気リム送信信号リング12aおよび呼気リム受信信号リング12bを有する呼気リム12が見られる。DPUハウジング41は、呼気リム送信信号リング12aとインタフェースする呼気リム送信電極45aを備える。DPUハウジング41はまた、呼気リム受信信号リング12bとインタフェースする呼気リム受信電極45bを備える。呼気リム12の呼気リム送信信号リング12aは、手動換気器70の呼気リム接続部72の呼気リム送信リング72aと電気的に接触していることが分かる。
図27bを参照して先に説明したように、手動換気器呼気リム送信リング72aで発生する送信信号は、制御設定電極74bとインタフェースすることができ、次いで、手動換気器呼気リム受信リング72bによって受信される。DPU40は、記載したように、手動換気器呼気リム送信信号リング72aおよび手動換気器呼気リム受信信号リング72bの両方とインタフェースされるので、これらのコンポーネントは、DPU40が、手動換気器70のどのパラメータ設定停止部74aが使用中の所与の時間に動作しているかを確認することを可能にする。
【0098】
図35は、顔面マスク、声門上気道、気管内チューブ、または気管チューブなどの気道補助具を換気デバイスに対し接続することができる手段を構成する気道補助具コネクタ68を示す。示される実施形態では、気道補助具は、受信デバイスの内側表面が気道補助具コネクタ68の外側表面とインタフェースするように、受信デバイスのコネクタへと挿入される設計である。
図35に示される実施形態の外側表面は、気道補助具信号送信導管69cと電気的に連続する気道補助具送信信号リング69aを備え、気道補助具信号送信導管69cは、気道補助具コネクタ68が物理的に取り付けられる特定の気道補助具の1つまたは複数の属性に特有であるようにプログラムされるおよび/または他の方法で構成されるように選択され得る1つまたは複数の特定の識別因子を処理ユニット、論理回路、または他の手段が確認することを可能にすることができる区別効果を及ぼすことができる気道補助具識別チップ69eとインタフェースする。気道補助具識別チップ69eは、気道補助具信号受信導管69dと電気的に連続しており、気道補助具信号受信導管69d自体は、気道補助具受信信号リング69bと電気的に連続している。
【0099】
図36は、先に記載され
図26に示されるようなコンバーチブル換気器回路患者マニホールド20およびDAU30のコンポーネントと組み合わせた、先に記載され
図36に示される気道補助具コネクタ68を示す。
図25aおよび
図25bを参照すると、気道補助具送信電極39cを有するDAU30は、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド20の気道補助具外側表面送信電極26eとの電気接続を確立し、
図23に示されるように、前記気道補助具外側表面送信電極26eは、患者気道補助具送信電極リング26aと電気的に連続していることが前に記載された。
図36に示されるように、患者気道補助具送信電極リング26aは、DAU30から生じる電気インパルスが最終的に気道補助具送信電極リング26aに伝播することができるように、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド20の気道補助具レセプタクル23に適切に設置されたときに、気道補助具コネクタ68の気道補助具信号送信リング69aとの電気接続を確立することができる。前に記載され
図35に示されるように、これは、DAUが信号を気道補助具識別チップ69eに送信することを可能にする接続性を確立する。
【0100】
図25aおよび
図25bを参照すると、気道補助具受信電極39dを有するDAU30が、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド20の気道補助具外側表面受信電極26fとの電気接続を確立し、
図23に示されるように、前記気道補助具受信電極リング26bとの電気接続を確立することが前に説明された。
図36に示されるように、患者気道補助具受信電極リング26bは、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド20の気道補助具レセプタクル23に適切に設置されたときに、気道補助具コネクタ68の気道補助具信号受信リング69bとの電気接続を確立することができ、前に気道補助具識別チップ69eに伝播したDAU30から生じる電気インパルスは、気道補助具受信信号リング69b、DAU30の気道補助具受信電極39dと接触しているコンバーチブル換気器回路患者マニホールド気道補助具外側表面受信電極26fと電気的に連続している(
図23に示されるような)コンバーチブル換気器回路患者マニホールド気道補助具受信導管26dによってDAU30に戻すことができる。
【0101】
図37は、
図36のすべてのコンポーネントを同じ側面図により示しており、気道補助具コネクタ68は、気道補助具の気道補助具コネクタ68がコンバーチブル換気器回路患者マニホールド20の気道補助具レセプタクル23の外側に嵌合する代替の実施形態で示されている。コンバーチブル換気器回路患者マニホールド気道補助具レセプタクル23は、気道補助具コネクタ68がコンバーチブル換気器回路患者マニホールド気道補助具レセプタクル23上に適切に設置されたときに気道補助具送信信号リング69aとの電気接続を形成することができる患者気道補助具送信電極リング26aを有する。同様に、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド気道補助具レセプタクル23は、気道補助具コネクタ68がコンバーチブル換気器回路患者マニホールド気道補助具レセプタクル23上に適切に設置されたときに気道補助具受信信号リング69bとの電気接続を形成することができる患者気道補助具受信電極リング26bを有する。患者気道補助具コネクタ68のためのこの代替実施形態は、前に説明され
図35に示されるように、DAU30が気道補助具識別チップ69eとインタフェースすることができる、前に説明されたのと同じ電気接続性を提供する。
【0102】
図38aは、
図36に示される実施形態における気道補助具コネクタ68を示す。
図38bは、
図37に示される実施形態における気道補助具コネクタ68を示す。
図38aおよび
図38bの両方において、気道補助具コネクタ68は、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド気道補助具レセプタクル23に不完全に設置されており、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド気道補助具レセプタクル23と患者気道補助具コネクタ68との間に気密シールが残り、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド20と気道補助具(例えば、顔面マスク、声門上気道、気管内チューブ、気管チューブ)との間の進行中のガス移動を提供することが分かる。しかしながら、
図38aおよび
図38bの両方において、気道補助具コネクタ68のコンバーチブル換気器回路患者マニホールド気道補助具レセプタクル23への不完全な設置は、コンバーチブル換気器回路患者気道補助具送信電極リング26aと気道補助具送信信号リング69aとの間の電気的接続性の損失を生じることが分かる。同様に、気道補助具コネクタ68のコンバーチブル換気器回路患者マニホールド気道補助具レセプタクル23への不完全な設置は、コンバーチブル換気器回路患者気道補助具受信電極リング26bと患者気道補助具受信信号リング69bとの間の電気的接続性の損失を生じる。
【0103】
図39は、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド20上に設置されたDAU30と、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド気道補助具レセプタクル23に設置された患者気道補助具コネクタ68を有する患者気道補助具、この場合は盤面マスク61と、を示す。顔面マスク61は、換気ガスが実質的にコンバーチブル換気器回路患者マニホールド20と患者の鼻および口との間を流れることができるように気密シールを達成するように、患者の顔の輪郭に適合するように意図される空気(または他の流体)により膨張する顔面マスクカフ61aを有する。顔面マスク61は、顔面マスクカフ61aにおける圧力を調整するように使用することができる汎用シリンジと互換性のある顔面マスクカフ膨張/収縮弁61bをさらに有する。顔面マスク61は、好ましくは可撓性であるが、内部圧力を片側の端部から反対側の端部に最適に伝播することができるようにコンプライアンスが低い2つの端部を有する顔面マスクカフ圧チューブ61cをさらに有する。顔面マスクカフ圧チューブ61cの一端は、顔面マスクカフ61aの内部と連通し、他端は、圧力センサを備えるDAU補助センサ37dに接続する。本発明のコンポーネントのこの組合せは、DAU30が、顔面マスクカフ61aにおける圧力の測定値を監視し送信することを可能にする。
【0104】
引き続き
図39を参照すると、可撓性顔面マスクカフ61aが部分的に膨張した状態にあり、その結果、顔面マスクカフ61aの表面がほぼ弛んでいることが分かる。
図40は、前に
図39に示された本発明のコンポーネントの同一の組み合わせを示す。顔面マスク61が患者の顔面に押し付けられ、顔面マスクカフ61aが圧縮されてほぼぴんと張った状態になることが分かる。顔面マスクカフ61aの圧縮に起因して、顔面マスクカフ61aの内側の圧力が増加し、顔面マスクカフ圧力チューブ61cにおける圧力の増加を引き起こし、その後、圧力センサを備えるDAU補助センサ37dによって感知することができる。
【0105】
図41は、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド20上に設置されたDAU30と、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド20に設置された患者気道補助具コネクタ68を有する患者気道補助具、この場合は気管内チューブ63と、を示す。気管内チューブは、換気ガスがコンバーチブル換気器回路患者マニホールド20と患者の気管との間を実質的に流れることができるように、気密シールを達成するように患者の気管の輪郭に適合するように意図された空気(または他の流体)により膨張される気管内チューブカフ63aを有する。気管内チューブ63は、気管内チューブカフ63aにおける圧力を調整するために使用することができる汎用シリンジと互換性のある気管内チューブカフ膨張/収縮弁63bをさらに有する。気管内63は、好ましくは可撓性であるが、内部圧力を片側の端部から反対側の端部に最適に伝播することができるようにコンプライアンスが低い2つの端部を有する気管内チューブカフ圧チューブ63cをさらに有する。気管内チューブカフ圧チューブ63cの一端は、気管内チューブカフ63aの内部と連通し、他端は、圧力センサを備えるDAU補助センサ37dに接続する。本発明のコンポーネントのこの組合せは、DAU30が、気管内チューブカフ63aにおける圧力の測定値を監視し送信することを可能にする。
【0106】
図42は、気管内チューブの代わりに気管チューブ64が示されていることを除いて、
図41において先に示され、ラベルを付されたものと同じコンポーネントを示す。気管チューブ64は、先に記載したようにDAUが設置されるコンバーチブル換気器回路患者マニホールドに対し接続される。気管チューブ64は、気管内チューブについて記載したように、また
図41に示されるように、コンバーチブル換気器回路患者マニホールドに対し接続される。気管チューブは、換気ガスがコンバーチブル換気器回路患者マニホールドと患者の気管との間を実質的に流れることができるように、気密シールを達成するように患者の気管の輪郭に適合するように意図された空気(または他の流体)により膨張される気管チューブカフ64aを有する。気管チューブ64は、気管チューブカフ64aにおける圧力を調整するために使用することができる汎用シリンジと互換性のある気管チューブカフ膨張/収縮弁64bをさらに有する。気管チューブ64は、2つの端部を有する気管チューブカフ圧チューブ64cをさらに有し、このチューブは、好ましくは可撓性であるが、内部圧力を一方の端部から反対側の端部に最適に伝播することができるようにコンプライアンスが低い。気管チューブカフ圧チューブ64cの一端は、気管チューブカフ64aの内部と連通し、他端は、圧力センサを備えるDAU補助センサ37dに対し接続する。本発明のコンポーネントのこの組合せは、DAU30が、気管チューブカフ64aにおける圧力の測定値を監視し送信することを可能にする。
【0107】
図43は、熱-水分交換器(HME)65の側面図を示し、この熱-水分交換器は、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド気道補助具レセプタクル(
図36におけるアイテム23)と気道補助具コネクタ(
図36のアイテム68)との間に挿入される中間コンポーネントであるように設計される。HMEコンバーチブル換気器患者マニホールドコネクタ65lは、HMEコンバーチブル換気器患者マニホールドコネクタ65lが、コンバーチブル換気器患者マニホールドレセプタクル(
図36におけるアイテム23)と気道補助具コネクタ(
図36におけるアイテム68)との間の接続のために、先に記載され、
図36に示されるように、コンバーチブル換気器患者マニホールドレセプタクル(
図36におけるアイテム23)へと正確に挿入されることができるように、気道補助具コネクタ(
図36におけるアイテム68)と形状およびサイズにおいて同一に輪郭形成される。
【0108】
図43はまた、熱および水分再捕捉要素65nを有するHME65を示し、この熱および水分再捕捉要素65nは、双方向のガス流に対して透過性であるが、各排出の間に患者によって排出された加熱された水分を捕捉し、この熱および水分再捕捉要素65nは、単一の呼吸サイクルの次の吸入段階の間に新鮮な吸気ガスを予熱および加湿し得る。熱および水分再捕捉要素65nの位置は、熱および水分非再捕捉ゾーン65oが熱および水分再捕捉要素65nとHMEコンバーチブル換気器患者マニホールドコネクタ65lとの間にあるように、ガス通路内に位置し、それによって、このエリア内でいずれかの方向に通過する換気ガスは、実質的に加熱および/または加湿されない。対照的に、熱および水分再捕捉ゾーン65pは、熱および水分再捕捉要素65nとHME気道補助具コネクタ65mとの間に位置決めされ、このエリアにおいていずれかの方向に通過する換気器ガスは、患者からの再捕捉された熱および加湿に実質的に暴露される。
【0109】
図43は、コンバーチブル換気器患者マニホールドレセプタクル(
図36におけるアイテム23)と気道補助具コネクタ(
図36におけるアイテム68)との間の接続のために、気道補助具コネクタ(
図36におけるアイテム68)が、前に記載されたように正確に、
図36に示されるように、HME気道補助具レセプタクル65mに対し接続されることができるように、気道補助具レセプタクル(
図36におけるアイテム23)と形状およびサイズが同一に輪郭形成される気道補助具レセプタクル65mを有するHME65を示す。
【0110】
図43は、HME識別チップ65eと電気的に連続しているHME信号送信導管65cと電気的に連続しているHME信号送信リング65aを有するHME65をさらに示す。HME送信信号導管65cは、HME識別チップ65eから続いて、HME気道補助具送信信号中継リング65fと接続する。HME65は、HME受信信号導管65dを介してHME受信信号リング65bと電気的に連続するHME気道補助具受信信号中継リング65gをさらに有する。
【0111】
図43は、2つの端部を有するHME圧力チューブ65hも有するHME65を示し、このHME圧力チューブ65hは、好ましくは可撓性であるが、内部圧力を一方の端部から反対側の端部に最適に伝播することができるようにコンプライアンスが低い。HME圧力チューブ65hの一端は、熱および水分再捕捉ゾーン65pと連通し、反対側の端部は、圧力センサを備える、DAU補助センサ(
図39に示されるようなアイテム37d)に対し接続することが可能である、HME圧力チューブ補助センサコネクタ65iを形成する。
【0112】
HME圧力チューブコネクタ65iの好ましい実施形態は、HME65が、DAU補助センサ(
図39に示されるようなアイテム37d)に対し接続されることなく利用されるとき、ガス漏れを防止するために、蓋をするかまたは栓をすることができる。
【0113】
図44aは、前に説明し
図43に示されたHME65の好ましい実施形態を示すが、水平面上で約15度回転させた側面図により示されており、再捕捉ゾーン温度および/または湿度プローブポート65jと、その真上の非再捕捉ゾーン温度および/または湿度プローブポート65kとが示されている。再捕捉ゾーン温度および/または湿度プローブポート65jならびに非再捕捉ゾーン温度および/または湿度プローブポート65kのための好ましい実施形態は、温度および/または湿度プローブが存在しないとき、回路内の圧力が弁を閉鎖させ、漏出を防止するが、温度および/または湿度センサの適切な位置決めが、再捕捉ゾーン温度および/または湿度プローブポート65jならびに非再捕捉ゾーン温度および/または湿度プローブポート65kを開放させ、ガス通路への温度および/または湿度プローブの通信可能アクセスを可能にするように、各弁の外側表面に接触する温度および/または湿度プローブの先端上の圧力下で歪む、ヒト心臓弁に類似する受動多尖交差スリット弁設計を含む。一方向弁の一般的な代替形態が、本発明によって提供されると解釈されるべきであることが理解される。例えば、ダックビル、ボール、アンブレラ、および他の一般的な一方向弁設計は、本発明において説明される役割により機能する。
【0114】
図44bは、先に記載され
図44aに示されるようなHME65の好ましい実施形態を示し、再捕捉ゾーン温度および/または湿度プローブポート65jに設置された再捕捉ゾーン温度および/または湿度プローブ66aをさらに示す。同様に、非再捕捉ゾーン温度および/または湿度プローブポート65kに設置された非再捕捉ゾーン温度および/または湿度プローブ66bが示されている。温度および/または湿度プローブは両方とも、温度および/または湿度プローブ接続ケーブル66cに対し電気的に接続され、温度および/または湿度プローブ接続ケーブル66c自体は、DAUと接続することができる温度および/または湿度プローブ接続ケーブルコネクタ66dにつながり、それによって、温度および/または湿度データが、DPUによる後続の処理のためにDAUによって取得されることを可能にする。
【0115】
図44aおよび
図44bに記載される好ましい実施形態の代替形態は、提供される詳細な説明から容易に導出される。例えば、HME65の代替物は、単一の再捕捉ゾーン温度および/または湿度プローブ66aとともに使用されることが意図される再捕捉ゾーン温度および/または湿度ポート65jのみを有してよい。これに加えて、再捕捉および非再捕捉ゾーンポートおよびプローブの相対的な位置決めは、本発明の範囲から逸脱することなく、説明される特定の記載から修正されてよい。
【0116】
図45aは、
図44aのコンポーネントを底面図により示し、前景に現れておりこの図のすぐ背景にある非再捕捉ゾーン温度および/または湿度プローブポートの図を隠している、HME圧力チューブ65hおよび再捕捉ゾーン温度および/または湿度プローブポート65jの相対的な位置決めを示す。HME圧力チューブ補助センサコネクタ65iもまた、この図で見ることができる。
【0117】
図45bは、
図44aと同じコンポーネントを同じ図により示しており、また、再捕捉ゾーン温度および/または湿度プローブポート65jに設置された再捕捉ゾーン温度および/または湿度プローブ66aを示している。温度および/または湿度プローブ接続ケーブル66cならびに温度および/または湿度プローブ接続ケーブルコネクタ66dも、この図において見られる。
【0118】
図46は、HME気道補助具レセプタクル65mに設置された気道補助具コネクタ68が追加された、
図43と同じコンポーネントを示す。先に記載されたように、HME気道補助具レセプタクル65mは、先に記載されたように、また
図36に示すように、気道補助具コネクタ68が、コンバーチブル換気器患者マニホールドレセプタクル(
図36におけるアイテム23)と気道補助具コネクタ68との間の接続のために正確に接続されることができるように、コンバーチブル換気器患者マニホールドレセプタクル(
図36におけるアイテム23)と形状およびサイズが同一に輪郭形成される。これは、HME65が、コンバーチブル換気器回路患者マニホールドレセプタクル(
図36におけるアイテム23)と気道補助具コネクタ68との間の中間コンポーネントとして挿入されることを可能にする。
【0119】
図46は、HME65と気道補助具コネクタ68との間のすべての電気部品およびセンサ部品の連続性をさらに示す。HME信号送信リング65aは、HME識別チップ65eと電気的に連続しているHME信号送信導管65cと電気的に連続しており、HME識別チップ65eは、気道補助具送信信号リング69aと電気的に接触しているHME気道補助具送信信号リレーリング65fとさらに電気的に連続していることが分かる。電気的連続性は、気道補助具送信信号リング69aから気道補助具識別チップ69eまで続き、次いで、このチップは、気道補助具受信信号導管69dを介して、気道補助具受信信号リング69bに接続される。気道補助具受信信号リング69bは、HME受信信号中継リング65gと電気的に連続しており、HME受信信号中継リング65gは、HME受信信号導管65dを介してHME受信信号リング65bと電気的に連続している。
【0120】
図47は、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド20上に設置されるDAU30を示す。コンバーチブル換気器患者マニホールド20は、HME65に対し接続される。HME65は、気管内チューブ64の気道補助具コネクタ68に対し接続される。本発明によって提供されるコンポーネントのこの組み合わせは、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド20と、HME65と、気管内チューブ64との間のガス流を可能にする。前の段落に記載され、
図46に示される電気接続を参照すると、本発明によって提供されるコンポーネントのこの組み合わせの累積的な結果は、(1)DAU30と、(2)コンバーチブル換気器回路患者マニホールド20と、(3)HME65と、(4)気管内チューブ63の気道補助具コネクタ68との間の信号の送信および受信の両方のための電気的連続性ももたらす。
【0121】
図47はまた、DAU補助センサ37dに接続されたHME圧力チューブ65hおよびHME圧力チューブコネクタ65iを示す。同様に、HME温度および/または湿度ケーブル接続部66dを介してDAU補助センサ37dに接続されたHME温度および/または湿度ケーブル66cが示されている。HME温度および/または湿度ケーブル接続部66dの好ましい実施形態は、DAU補助センサ37dと同様に、HME温度および/または湿度ケーブル接続部66dがDAU30に直接接続することができ、それによって、DAU30がHME温度および/または湿度ケーブル接続部66dとの電気的連続性を有するように、DAU補助センサ37dが中間コンポーネントとして嵌合される必要性を排除するように、DAU補助センサ37dのサイズおよび輪郭に成形されることである。
【0122】
気管内チューブに関して
図47に示される接続は、例示的なものであり、本発明の代替の気道補助具(例えば、顔面マスク、声門上気道、経鼻気管チューブ、または気管チューブ)が利用される場合、同一の接続が本発明によって提供される。
【0123】
電気接続が記載される場合、本発明の教示の範囲内にあるまま、データ交換の代替手段を提供することができる。例えば、ファイバ光学が、例えば、DAUとコンバーチブル換気器回路患者マニホールドとの間、および/またはDPUと手動換気器との間、および/またはDPUと機械的換気器との間のデータ交換のための同一手段を提供するように、電気接点および/または導管の代わりに代用されることができる。磁気センサおよび/または光センサ、および/または圧力スイッチおよび/または圧電スイッチ、またはそれらの任意の組合せはすべて、手動換気器で使用される回転制御部および/または直線制御部の相対位置を決定するために使用することができる。
【0124】
したがって、記載されたコンポーネントおよび機能は、当分野における上述の対処されていない課題のうちの1つまたは複数に部分的にまたは完全に対処するようにコンポーネントの1つまたは複数の組合せを利用するための複数の新しい方法のための手段を提供する。
【0125】
図1を参照すると、本発明は、吸気リム11、呼気リム12、および患者マニホールド20を有する換気器回路10と互換性がありそれに接続される手動換気器70を動作させる方法を提供し、それによって、患者マニホールド20は、それ自体、ディスプレイおよび可聴エミッタ42を有する組み合わせられたDAU/DPU30+42と互換性があり、それによって、手動換気器70は、片手または両手で手動換気器70を連続的に握り締めることによって動作させられ、そうした作用は、単一呼吸サイクルの吸気段階を構成し、その後、手動換気器70を保持し続けながら、手動換気器70が再拡張することを可能にするために十分に手動換気器70に対する把持を解放し、そうした作用は、単一呼吸サイクルの呼気段階を構成する。
【0126】
引き続き
図1を参照すると、本発明の好ましい実施形態は、1つまたは複数の制御部によって設定される1つまたは複数の調整可能な換気パラメータを有する手動換気器70を含み、前記制御部は、回転式、線形、または他の種類のものである。これは、手動換気中に1つまたは複数の換気送達パラメータに対する実質的な制御を達成するように1つまたは複数の調整可能な換気パラメータに依存する本発明の使用のためのさらなる方法を追加し、そうした方法は、(1)1つまたは複数の換気パラメータを所望のおよび/または処方された設定に調整する工程と、その後に続く(2)1つまたは複数の調整可能な換気パラメータの制約内で前に記載されたように手動換気を送達するために、その設計に従って機能する1つまたは複数の調整可能な換気パラメータを提供する手動換気器70の機構に依存する工程と、を備える。
【0127】
さらに
図1を参照すると、本発明の好ましい実施形態はまた、吸気粒子、毒物および病原体フィルタ15を有する吸気リム11を備える換気器回路10を備える。これは、(1)吸気粒子、毒物および病原体フィルタ15を有する吸気リム11を備える記載されたような換気器回路10の好ましい実施形態を提供する工程と、(2)単一呼吸サイクルの吸気相を達成するために先に記載されたように手動換気器70を圧縮し、それによって手動換気器70によって放出された吸気ガスが換気器吸気接続部13を必ず通過し、続いて吸気粒子、毒物および病原体フィルタ15を通過し、それによって患者に送達される吸気ガスが粒子、毒物および/または病原体をほぼ含まないようにする工程と、を備える、手動換気中に危険をもたらす粒子、毒物および/または病原体から患者を保護する本発明のさらなる方法を提供する。
【0128】
再び
図1を参照すると、本発明の好ましい実施形態はまた、呼気病原体フィルタ16を有する呼気リム12を含む換気器回路10を備える。これは、手動換気を受けている患者に存在する場合に、手動換気の呼気段階中に周囲環境へと排出されたときに前記提供者および/または他の近接した患者および/または人に対して危険を表し得る病原体から、提供者および/または他の近接した患者および/または人を保護する本発明のための更なる方法を提供する。この方法は、(1)呼気病原体フィルタ16を有する呼気リム12を備える換気器回路10を備える、記載されたような本発明の好ましい実施形態を提供する工程;(2)先に記載されたような呼吸の送達に続いて、患者に受動的に排出させる手動換気器70に対する把持を解放する工程であって、それによって、患者からの排出されたガスが、呼気リム12を横切り、周囲の大気中へとベントされる前に、呼気病原体フィルタ16および換気器呼気接続部14を必ず通過する、工程を備える。
【0129】
本発明の好ましい実施形態はまた、換気器回路10を備え、それによって、吸気リム11および呼気リム12は、手動換気器70との使用中、吸気リム11および呼気リム12が、好ましくは、
図3に示されるような圧縮または後退位置にあり得る方法を可能にするが、機械的換気器(
図4におけるアイテム80)との使用中、吸気リム11および呼気リム12が、
図4に示されるような拡張または延長位置に変更される能力を提供する、波形管類または類似管類設計からなる。これは、
図3に示されるような換気器回路10がコンバーチブル換気器回路である方法を構成し、コンバーチブル換気器回路10は、
図3に示されるような手動換気器70とともに使用するための圧縮構成と、機械的換気器(
図4のアイテム80)とともに使用するための長尺状構成との間で可変に修正されることができ、該方法は、換気器回路10の長さに沿った2点間に2つの手で手動牽引力を加え、コンバーチブル換気器回路10を拡張させることによって達成される。同様に、これは
図4に示されるような換気器回路10がコンバーチブル換気器回路である方法を構成し、コンバーチブル換気器回路10は、
図4に示されるような機械的換気器80とともに使用するための長尺状構成と、手動換気器(
図3のアイテム70)とともに使用するための圧縮構成との間で可変に修正されることができ、該方法は、換気器回路10の長さに沿った2点間に2つの手による手動圧縮を加え、コンバーチブル換気器回路10を圧縮することによって達成される。
【0130】
ほぼ長尺状構成とほぼ圧縮された構成との間のコンバーチブル換気器回路の変換を達成するためのこれらの方法はまた、手動換気と機械的換気との間の変換が行われていないときでさえ、前記コンバーチブル換気器回路の構成を最適化するように使用され得る。例えば、床置き型の機械的換気器における使用について一般的に最適であり得るような、完全に長尺状であるコンバーチブル換気器回路は、患者から物理的により短い距離に位置する携帯型の機械的換気器に患者が変更される必要がある場合に、部分的および/または完全に圧縮され得る。同様に、手動換気中に使用するのに一般的に最適であり得るように、完全に圧縮されたコンバーチブル換気器回路は、現場の緊急事態からの脱出など、患者が狭い通路を通って移動している場合に、部分的におよび/または完全に長尺状であることができ、それによって、提供者が患者のそばを歩くことが不可能になり、代わりに患者の前方または後方の位置を維持する必要がある。
【0131】
図2を参照すると、本発明は、換気器70の吸気リム接続部71と接続する吸気リム11の部分を含む換気器吸気接続部13に物理的に接続することができる別個のDPUハウジング41を設けることによって、手動換気中にDPU40の重量を支持するための方法を提供する。それとは別に、またはそれに加えて、DPUハウジング41はまた、手動換気器70の呼気リム接続部(
図1におけるアイテム72)と接続する換気器呼気接続部(
図1におけるアイテム14)に物理的に接続されてよい。手動換気を送達しながら手動換気器70を保持する過程で、ユーザはまた、DPU40の重量、およびコンバーチブル換気器回路患者マニホールド20のレベルより上にあるコンバーチブル換気器回路10のその部分を保持および支持する。この方法は、DPU40の重量が最小化されることを可能にし、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド20に対し接続された患者気道に及ぼされる力を最小化することに寄与する。
【0132】
図1、
図2、および
図3を参照すると、本発明は、互換性のある手動換気器70、DAU30、およびDPU40とともに使用するための患者マニホールド20を有するコンバーチブル換気器回路(
図2におけるアイテム10)を準備する方法を提供し、この方法は、(1)
図1に示されるすべてのコンポーネントを提供する工程、(2)使用前に潜在的な汚染物質から隔離されたコンポーネントを維持し得る任意の包装を除去する工程、(3)
図1を参照して、換気器吸気接続部13を吸気リム接続部71に対し接続する工程、(4)換気器呼気接続部14を呼気リム接続部72に対し接続する工程、(5)DPU(
図2におけるアイテム40)を換気器吸気接続部13および換気器呼気接続部14に対し接続する工程、ならびに(6)DAU(
図2におけるアイテム30)をコンバーチブル換気器回路患者マニホールド20上で摺動させる工程、を備え、その結果、工程1~6の完了時に、本発明が
図3に示されるような構成になる。
【0133】
組合せDAU+DPU(
図1における項目30+40)が先に記載された好ましい実施形態の代わりに使用されている場合、先に記載された方法の工程5は省略されてよく、工程6は同時にDAU+DPU(
図1におけるアイテム30+40)の設置をもたらす。
【0134】
図3を参照すると、組み合わせのコンポーネントが先に記載されたように準備されると、本方法は、DPU40の電源をオンにし、ディスプレイおよび可聴エミッタ42によってユーザに伝えられる視覚的および/または可聴命令に従う更なる工程を備える。電源をオンにする処理中に、DAU30および/またはDPU40は、一連の自己チェックを実行して、内部コンポーネントの適切な機能を確認することができ、また、DAU30に嵌合された任意のセンサとの機能的な電子接続性を試験することができる。
【0135】
図3および
図21を参照すると、本方法は、DAU(
図21における30)に嵌合されたセンサの存在を確認する処理の一部として、ユーザにDPU(
図3における40)と対話することを要求するさらなる工程を備えてよい。例えば、DPU(
図3における40)は、(1)例えば、圧力センサである吸気ゾーンセンサ37aの存在、(2)例えば、やはり圧力センサである呼気ゾーンセンサ37b、(3)例えば、やはり圧力センサである患者ゾーンセンサ37c、(4)例えば、二酸化炭素濃度センサである患者ゾーンセンサ37c、および(5)やはり圧力または他のセンサであり得る1つまたは複数の補助センサ37dの存在、を感知していることをユーザに知らせてよい。
図22を参照すると、本方法は、DPU(
図3における40)が、(6)基端流量センサ38aと、(7)流量センサを含む組合せを形成するコンバーチブル換気器回路患者マニホールド20の流量センサスクリーン28とともに動作する先端流量センサ38bと、も感知していることをユーザに知らせるさらなる工程を備えてよい。
【0136】
センサが配置されているが、DAUによって能動的に感知されているとDPUが確認するセンサの中にない場合、本方法は、(1)非検出センサをDAU(
図21および/または
図22における30)から取り除くこと、(2)非検出センサをDAU(
図21および/または
図22における30)に再設置すること、(3)DAUが再設置されたセンサを現在検出しているかどうかを先に記載されたように判定すること、および(4)そうでない場合、非検出センサを1つまたは複数の交換センサにより代用することを含む例示的なトラブルシューティング手順を提供する。
【0137】
先に記載され
図33および
図34に示されるように、本発明は、1つまたは複数の換気パラメータのための1つまたは複数の制御部を有する手動換気器70の好ましい実施形態を提供し、前記手動換気器70は、(1)DPUと、(2)コンバーチブル換気器回路吸気および呼気リム接続部と、(3)手動換気器の好ましい実施形態と、の間の先に記載されたような接続性を介してDPU40とインタフェースする能力を有する。
図27aおよび
図27bを参照すると、本発明は、信号がDPUから手動換気器における制御設定電極74bに送信され、それによって、制御設定電極74bは、DPUが、どの種類および/またはサイズの手動換気器が物理的に接続されているかを確認することを可能にする、好ましい方法工程を備える。これは、制御設定電極74bが、特定の種類および/またはサイズの手動換気器へと挿入された制御設定電極74bに特有の1つまたは複数の方法において、DPUから送信される信号を修正することを含む、1つまたは複数の一般的な方法によって達成されることができる。次に、本方法は、DPUが手動換気器の存在を能動的に検出していることをユーザに通知し、ユーザが手動換気器の種類および/またはサイズの存在を確認する工程を備えることができる。
【0138】
手動換気器がDPUによって検出されない場合、および/またはDPUが実際に接続されているもの以外の種類および/またはサイズの手動換気器を検出している場合、本方法は、(1)先に記載された工程の逆を通じて手動換気器を取り外すこと、(2)先に記載されたように手動換気器をDPUに再設置すること、(3)DPUが再設置された手動換気器を検出する能力を得たかどうかを判定すること、および(4)そうでない場合、検出されなかった手動換気器を交換用手動換気器により代用することを含むトラブルシューティング手順を提供する。DPUが手動換気器の存在を検出しているが、検出されている手動換気器の種類および/またはサイズが能動的に接続されているものではない場合、DPUは、オーバーライド機能を提供することができ、それによって、ユーザは、接続されている手動換気器の正しい種類および/またはサイズを手動で入力することができる。
【0139】
本方法は、使用前の処理をさらに提供することができ、それによって、ユーザは、手動換気器の好ましい実施形態における1つまたは複数の換気器パラメータ制御の適切な機能を確認する。
図29aおよび
図29bを参照すると、DPUは、回転パラメータ調整器74の現在のパラメータ設定停止部74aを確認するようにユーザに促してよく、続いて、回転パラメータ調整器74を新しいパラメータ設定停止部74aに調整するようにユーザに促し、その後、DPUは、回転パラメータ制御の適切なDPU検出を確認するための手段として、新しいパラメータ設定ストップ74aを確認するようにユーザに促す。
【0140】
手動換気器上の回転パラメータ調整器がDPUによって適切に検出されていない場合には、本方法は、(1)適切な種類/サイズの手動換気器が存在するかどうかを確認することをDPUから再度促すことと、そうである場合には、(2)手動換気器を取り外すことと、(3)手動換気器をDPUに再設置することと、(4)DPUが現在回転パラメータ調整器の設定を適切に確認することができるかどうかを判定するために先に記載された工程を繰り返すことと、そうでない場合には、(5)回転調整器の各パラメータ設定停止部に対してユーザが正しい設定をDPUに手動で入力することができるオーバーライド機能を提供することと、を含むトラブルシューティング手順を提供する。
【0141】
DPUが回転制御部の設定を適切に検出していることを確認し、そうでない場合には手順をトラブルシューティングするための今記載された方法は、先に記載され
図31a、
図31b、
図32a、および
図32bに示された線形制御システム、または手動換気器に設置されてDAUおよび/またはDPUに装備され得る他の手動制御に完全に適用可能である。
【0142】
先に記載され
図41~
図43に示されるように、本発明は、先に記載され
図35~
図37に示されるように、すべてが改良を有する気道補助具の複数の好ましい実施形態を提供し、これは、上記気道補助具が、(1)DAUと、(2)コンバーチブル換気器回路患者マニホールドと、(3)気道補助具の好ましい実施形態と、の間の先に記載されたような接続性を介して、DAUとインターェースされる能力を有することを可能にする。
図35を参照すると、気道補助具コネクタ68は、気道補助具識別チップ69eを備え、手動換気器とともに使用するためのシステムを準備する方法における追加の工程として、信号が、有線接続(
図3における36)を介して、DPU(
図3における40)からDAU(
図3における30)に送信され、そこから、気道補助具識別チップ(
図35における69e)に送信され、気道補助具識別チップ69eは、どの種類および/またはサイズの気道補助具が物理的に接続されているかをDPUが確認することを可能にする。これは、気道補助具識別チップ69eが、特定の種類および/またはサイズの気道補助具へと挿入された気道補助具識別チップ69eに特有の1つまたは複数の手法によりDPUから送信された信号を修正することを含む、1つまたは複数の方法によって達成することができる。例えば、気道補助具が顔面マスクである場合、特定の種類およびサイズ(例えば、成人または小児または乳児)がDPUによって確認され得る。次いで、準備中の追加の工程は、DPUが、特定の種類およびサイズの気道補助具の存在を能動的に検出していることをユーザに通知する工程を含むことができ、ユーザは、接続された気道補助具の種類および/またはサイズの存在を確認する。
【0143】
気道補助具がDPUによって検出されない場合、および/またはDPUが実際に接続されているもの以外の種類および/またはサイズの気道補助具を検出している場合、本方法は、(1)気道補助具を除去すること、(2)気道補助具を再設置すること、(3)DPUが再設置された気道補助具を正確に検出する能力を得ているかを判定すること、および(4)そうでない場合、検出されなかったまたは誤って検出された気道補助具を交換用の気道補助具と交換することを含むトラブルシューティング手順を提供する。DPUが気道補助具の存在を検出しているが、検出されている気道補助具の種類および/またはサイズが実際に接続されているものではない場合、DPUは、オーバーライド機能を提供することができ、それによって、ユーザは、接続されている気道補助具の正しい種類および/またはサイズを手動で入力することができる。
【0144】
手動換気器とともに使用するためのシステムを準備するための方法は、予期される使用のある状況下で特に好適であり得る、さらなる工程を提供してよい。例えば、DPUは、使用前およびセットアップ手順を実行するユーザに、ユーザ自身を識別する情報を入力すること(名前、ユーザ番号、および/または他の手段のいずれかによって)を要求する工程を含んでよい。本方法は、使用前に接続される換気器回路、手動換気器、および/または気道補助具の1つまたは複数のロット番号をDPUへと入力することをユーザに要求する工程を含んでよい。本明細書の詳細な説明に基づいて、手動換気器とともに使用するための換気器回路を準備することの一部としての1つまたは複数の追加の工程が、本発明の意図される範囲内のまま、当業者によって確認されることができる。
【0145】
手動換気器とともに使用するためのシステムを準備するための本方法は、DPUが電源に接続され、使用されると、システムが適切なバッテリ充電を有することを確実にする、さらなる工程を提供してよい。
【0146】
特定の患者に対する使用のためのサービスが開始されると、本方法は、DPUがユーザに特定の本質的な患者人口統計を入力することを要求する工程を提供する。例えば、DPUは、入力されるおおよその患者の身長、および患者が男性であるか女性であるかを要求してよい。これに代えて、DPUは、電子健康記録、患者データチップ、又は他の手段などのインタフェースされたデバイスを通じてこの情報を取得してよい。
【0147】
特定の患者に対する使用のためにサービスが開始されると、本方法は、DPUが制御番号または他の手段を割り当てて、ユーザが、患者の個々の識別情報を利用する必要なく、DPUによって取得され、記憶され、アーカイブされ、および/または送信されたデータを特定の患者にリンクすることを可能にする工程を提供する。例えば、DPUによって割り当てられた制御番号は、DPUによってユーザに提供され、ユーザは、その後、制御番号を機密患者記録に入力して、機密患者記録へのアクセスを有する認可された人が、記憶された、アーカイブされた、および/または送信されたDPUデータを特定の患者と照合することを可能にする。
【0148】
先に記載されたように、本発明は、手動換気器と機械的換気器との両方に互換性のある換気器回路を提供する。したがって、手動換気器とともに本発明を使用するための先に記載された方法に加えて、本発明は、換気器回路を手動換気器の代わりに機械的換気器に対し接続し、準備するために概して同一である、機械的人工呼吸器とともに換気器回路を使用するための対応する方法を提供する。
【0149】
例えば、
図4を参照すると、本発明は、患者マニホールド20、DAU30およびDPU40を有する換気器回路10を機械的換気器80と接続する方法を含む。本方法は、換気器回路吸気リム11および呼気リム12を手動換気器70に対し接続するための、先に記載され
図1に示されたような工程を備え、これらの工程は、換気器回路10を機械的換気器(
図4における80)に対し接続するためのものと同一である。
【0150】
図4はまた、インタフェースレセプタクル87を有する例示的な機械的換気器80を示す。さらなる方法工程は、DPU40をインタフェースレセプタクル87へと配置して、DPUが2つの電子デバイス間のデータ交換のための1つまたは複数の汎用の方法を利用して機械的換気器間でデータを転送することを可能にすると同時に、1つの電子デバイスから別の電子デバイスに提供される電荷のための1つまたは複数の汎用の方法を利用して、DPU40が機械的換気器レセプタクル87からの取り外し時に動作するのに十分なバッテリ電力を有することを保証する電荷を得る段階を含む。
【0151】
さらに
図4を参照すると、有線接続36は、DAU30とDPU40との間のデータ交換を提供する。さらなる方法工程は、機械的換気器80内に含まれる1つまたは複数センサから取得され得るセンサデータを置換および/または補完する目的で、機械的換気器80によってDAU30からのデータを利用する工程を含む。例えば、
図22を参照すると、機械的換気器は、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド20とインタフェースされた1つまたは複数のセンサから取得されるDAU30からのデータを利用し、前記センサが、前記機械的換気器内に内部的に含有され、機械的換気器内に含有される1つまたは複数のセンサによる測定に先立って、吸気および/または呼気リムに含まれるサンプリングされた呼吸ガスのより高い総体積から生じる減衰、誤差、および/またはアーチファクトを受け得る、1つまたは複数のセンサと比較して、患者により近接していることに基づいて、補足および/または向上した正確度を提供してよい。
【0152】
本発明はまた、DPUが手動換気中の単一呼吸サイクルの吸気相の終了を決定する方法であって、(1)吸気中にガス流量測定値を測定し処理することができるDPU(
図3における40)を提供する工程と、(2)前記DPU(
図3における40)とインタフェースされたDAU(
図3における30)を提供する工程であって、前記DAUはまた、基端流量センサ(
図22における38a)および先端流量センサ(
図22における38b)とインタフェースされ、それによって、基端流量センサ(
図22における38a)および先端流量センサ(
図22における38b)からのデータは、ガス流量を計算するためにDPUによって使用され、それによって、DPUは、ガス流量が患者に向かう方向において正であるかどうかを決定し、そうした方向の流れは、単一呼吸サイクルの吸気相を識別することに特有である、工程と、(3)先に記載されたような流量測定値がゼロに達したときに吸気相が終了したというDPUの決定と、を備える方法を含む。
【0153】
同様に、本発明は、DPUが手動換気中の単一呼吸サイクルの呼気相の終わりを決定する方法であって、(1)呼気中のガス流量測定値を測定および処理することができるDPU(
図3における40)を提供する工程と、(2)前記DPU(
図3における40)とインタフェースされたDAU(
図3における30)を提供する工程であって、前記DAUはまた、基端流量センサ(
図22における38a)および先端流量センサ(
図22における38b)とインタフェースされ、基端流量センサ(
図22における38a)および先端流量センサ(
図22における38b)からのデータは、ガス流量を計算するためにDPUによって使用され、DPUは、ガス流量が患者からの方向において負であるかどうかを決定し、そうした方向の流れは、単一呼吸サイクルの呼気相を識別することに特有である、工程と、(3)流量センサからの流量測定値がゼロに達したときに呼気相が終了し、次の呼吸サイクルの吸気相の開始時に正の流れが最初に検出される時点の直前までゼロのままであるというDPUの決定と、を備える、方法を含む。
【0154】
本発明によって提供される別の方法は、手動換気中に吸気休止操作を実行する能力であり、(1)患者マニホールド(
図3における20)を有する換気器回路(
図3における10)を提供する工程であって、患者マニホールド(
図3における20)自体が、前に記載されたようにDAU(
図3における30)によってトリガされることが可能な能動呼気弁(
図6における25a)を有する工程と、(2)前に記載されたように、手動換気中の単一吸気サイクルの吸気相の終了を検出する能力を有するDPU(
図3における40)を提供する工程と、(3)前記換気器回路(
図3における10)と互換性があり、前記換気器回路(
図3における10)にインタフェースされた手動換気器(
図3における70)を提供する工程と、(4)前記手動換気器(
図3における70)を利用して、前に記載されたように呼吸を送達する工程と、(5)前に記載されたように、単一呼吸サイクルの吸気相の終了のDPU判定時に、DPU(
図3における40)による能動呼気弁(
図6における25a)の作動と、(6)ガス流が1つまたは複数の患者ゾーンセンサ(
図22における37c)の直近のエリアに落ち着くことができる指定された長さの休止の経過と、(7)前記指定された休止の終了時に、前記DPU(
図3における40)が前記能動呼気弁(
図6における25a)を非作動にすることを可能にし、それによって、単一の呼吸サイクルの呼気相が開始することを可能にすることと、を含む。
【0155】
本発明は、手動換気中に駆動圧力を測定する新たな能力を提供する追加の方法を提供し、(1)患者マニホールド(
図3における20)を有する換気器回路(
図3における10)を提供する工程であって、患者マニホールド(
図3における20)自体が、前に記載されたようにDAU(
図3における30)によってトリガされることが可能な能動呼気弁(
図6における25a)を有する、工程と、(2)前に記載されたように、手動換気中の単一吸気サイクルの吸気相の終了を検出する能力を有するDPU(
図3における40)を提供する工程と、(3)圧力センサである患者ゾーンセンサ(
図22における37c)を有するコンバーチブル換気器回路患者マニホールド(
図22における20)を提供する工程と、(4)呼気相の終了時に圧力センサである患者ゾーンセンサ(
図22における37c)からの圧力を測定するDPU(
図3における40)を提供し、この圧力測定が呼気終末圧力の測定を構成するようにする工程と、(5)吸気休止操作の終了時に圧力センサである患者ゾーンセンサ(
図22における37c)からの圧力を測定するDPU(
図3におけるアイテム40)を提供し、この圧力測定値がプラトー圧力の測定値を構成するようにする工程と、(6)手動換気中に取得される駆動圧力の測定値を構成するように、プラトー圧から呼気終末圧を引いた値を計算するDPU(
図3における40)を提供する工程と、を備える。
【0156】
本発明は、手動換気中に呼気終末二酸化炭素濃度を測定するための新しい方法を提供し、(1)患者マニホールド(
図3における20)を有する換気器回路(
図3における10)を提供する工程であって、前記換気器回路患者マニホールドは、カプノグラフィセンサである患者ゾーンセンサ(
図22における37c)を有する、工程と、(2)カプノグラフィセンサである患者ゾーンセンサ(
図22における37c)から二酸化炭素濃度を測定するDPU(
図3における40)を提供する工程であって、前記測定は、前に記載されたように手動換気中の単一呼吸サイクルの呼気相の終わりに行われる、工程と、を備える。
【0157】
吸気酸素濃度を測定するための追加の方法が、本発明によって提供され、(1)患者マニホールド(
図3における20)を有する換気器回路(
図3における10)を提供する工程であって、前記換気器回路患者マニホールドは、酸素センサである患者ゾーンセンサ(
図22における37c)を有する、工程と、(2)前記換気器回路(
図3における10)と互換性があり、前記換気器回路(
図3の10)にインタフェースされた手動換気器(
図3の70)を提供する工程と、(3)前記手動換気器(
図3における70)を利用して、前に記載されたように呼吸を送達する工程と、(4)手動換気器から生成される単一の呼吸サイクルの吸気相中に、酸素センサである患者ゾーンセンサ(
図22における37c)から酸素濃度を測定するDPU(
図3の40)を提供する工程と、を備える。
【0158】
呼気終末酸素濃度を測定するための方法も本発明によって提供され、(1)患者マニホールド(
図3における20)を有する換気器回路(
図3の10)を提供する工程であって、前記換気器回路患者マニホールドは、酸素センサである患者ゾーンセンサ(
図22における37c)を有する、工程と、(2)前記換気器回路(
図3における10)と互換性があり、前記換気器回路(
図3における10)にインタフェースされた手動換気器(
図3における70)を提供する工程と、(3)前記手動換気器(
図3における70)を利用して、前に記載されたように呼吸を送達する工程と、(4)前に記載されたように、単一呼吸サイクルの呼気相の終わりを決定することができるDPU(
図3における40)を提供する工程と、(5)酸素センサである患者ゾーンセンサ(
図22における37c)から酸素濃度を測定するDPUを提供する工程であって、前記測定は、手動換気中の単一の呼吸サイクルの呼気相の終わりに行われる、工程と、を備える。
【0159】
本発明は、機械的換気中のプラトー圧を高い精度で測定するための方法を提供し、(1)患者マニホールド(
図4における20)を有する換気器回路(
図4における10)を提供する工程であって、患者マニホールド自体が、前に記載されたようにDAU(
図4における30)によってトリガされることが可能な能動呼気弁(
図6における25a)を有する、工程と、(2)前に記載されたような機械的換気中の単一吸気サイクルの吸気相の終了を検出する能力を有するDPU(
図4における40)、またはDPUの代わりに、単一吸気サイクルの吸気相の終了を検出するために前記DPUと電子的にインタフェースされた機械的換気器の内部能力を提供する工程と、(3)圧力センサである患者ゾーンセンサ(
図22における37c)を提供する工程と、(4)この圧力測定が呼気終末圧力の測定を構成するように、呼気相の終わりに圧力センサである患者ゾーンセンサ(
図22における37c)からの圧力を測定することもできる前記DPU(
図3における40)、またはDPUの代わりに、呼気相の終わりに圧力センサである患者ゾーンセンサ(
図22における37c)からの圧力を測定するために前記DPUと電子的にインタフェースされた機械的換気器の内部能力を提供する工程と、(5)圧力センサである患者ゾーンセンサ(
図22における37c)からの圧力を測定することができる前記DPU(
図3における40)を提供する工程であって、そうした圧力測定は、吸気休止操作の終了時に行われ、この圧力測定は、プラトー圧の測定を構成する、工程、または、DPUの代わりに、圧力センサである患者ゾーンセンサ(
図22における37c)から測定されたプラトー圧が、換気器回路患者マニホールド(
図9における20)のデッドスペースエリア(
図9における18)に限定されたガスの集合体の圧力を測定するように、前記DPUと電子的にインタフェースされ、吸気休止操作の終了時に圧力センサである患者ゾーンセンサ(
図22における37c)からの圧力を測定する機械的換気器の内部能力を提供する、工程と、を備え、この前記デッドスペースエリアは、患者マニホールドを有しない従来の換気器回路の比較可能なデッドスペースエリア(
図10における18)よりも実質的に小さく、このデッドスペースエリア(
図10における18)は、吸気リム(
図10における11)および呼気リム(
図10における12)を含む換気器回路の全体に含まれるガスの比較的大きい総計であり、前記吸気リム(
図10における11)および前記呼気リム(
図10における12)に含まれるガスの圧縮性は、前記プラトー圧測定を実質的に低減および/または減衰させ、この低減および/または減衰は、前記機械的換気器(
図10における80)内に位置する内部センサによって測定される前記プラトー圧に誤差を導入する。
【0160】
図22を参照すると、先端圧力センサ38bは、上で詳細に記載されたように、ほぼ一定の圧力測定値をDAU(
図26のDAU30など)に提供する。
図23および
図26を参照すると、DAU30は、患者気道補助具送信電極リング26a(
図23に示される)および患者気道補助具受信電極リング26b(
図23に示される)との電気的接続性を提供するように構成され、気道補助具送信信号リング69aおよび患者気道補助具受信信号リング69b(
図36および
図37に示される)の両方を有する気道補助具コネクタ68(
図36および
図37に示される)の設置が完了すると、DAU30が気道補助具識別チップ69e(
図35に示される)と通信することを可能にする。
【0161】
図38aおよび
図38bを参照すると、いくつかの実施形態では、デバイスのこれらの機能は、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド気道補助具レセプタクル23からの気道補助具コネクタ68の差し迫った切断についての警告を、そうした切断が実際に起こる前に提供し、それによって、そうした実際の切断の前に是正措置を取ることを可能にする方法を伴う。この方法は、患者マニホールド20を有する(
図4に示される)換気器回路10を提供する工程を備える。患者マニホールド20は、患者気道補助具送信電極リング26aと、患者気道補助具受信電極リング26bと、患者気道補助具レセプタクル23とを備える。これに加えて、気道補助具送信信号リング69a、気道補助具受信信号リング69bおよび気道補助具識別チップ69eを備える気道補助具コネクタ68(
図35に示される)が提供される。気道補助具コネクタ68は、気管内チューブ、気管チューブ、顔面マスク、または他の気道補助具のうちの1つ以上に対し接続される。気道補助具コネクタ68のコンバーチブル換気器回路患者マニホールド気道補助具レセプタクル23への完全な挿入は、DAU30が気道補助具識別チップ69eとの能動的な電気的連続性を有することを可能にする。本方法はまた、DAU30が、気道補助具コネクタ68がコンバーチブル換気器回路患者マニホールド気道補助具レセプタクル23から部分的に切断されたかどうかを決定する工程を備える。そうした決定は、DAU30が陽圧を記録し続けている間のDAU30と気道補助具識別チップ69eとの間の電気的連続性の損失に基づいて、気道補助具コネクタ68が圧力を含むように十分に接続されたままであることを示し、コンバーチブル換気器回路患者マニホールド気道補助具レセプタクル23から部分的に切断された気道補助具コネクタ68を構成する。本方法は、隣接する電子デバイス(例えば、機械的換気器、ベッドサイドモニタ、除細動器、カプノグラフィデバイス、または他の電子医療デバイス)および/または電子健康記録システムへの1つまたは複数の有線または無線接続を介して、
図2におけるDAU30、DPU40(
図2に示される)、インタフェースされた機械的換気器80(
図4に示される)のうちの1つまたは複数によってアラームを鳴らす工程をさらに備えることが可能である。この方法は、DAU30と気道補助具識別チップ69eとの間の電気的連続性が回復される完全に設置された構成へと気道補助具コネクタ68が回復されるように、気道補助具コネクタ68に手動で力を加える工程をさらに備えることが可能である。したがって、この処理は、気道補助具コネクタ68がコンバーチブル換気器回路患者マニホールド気道補助具レセプタクル23から意図せずに完全に切断されることを防止する。
【0162】
別の態様では、
図43を参照すると、熱-水分交換器(HME)65は、患者によって排出された加熱された水分を捕捉する熱および水分再捕捉要素65nを有し、熱および水分再捕捉要素65nは、上で詳細に記載されたように、次の吸入時に新鮮な吸気ガスを予熱し加湿する。
図44aおよび
図44bを参照すると、再捕捉ゾーン温度および/または湿度プローブポート65jに設置される再捕捉ゾーン温度および/または湿度プローブ66a(例えば、温度および/または湿度センサ)と、非再捕捉ゾーン温度および/または湿度プローブポート65kに設置される非再捕捉ゾーン温度および/または湿度プローブ66b(例えば、温度および/または湿度センサ)とは、熱および湿気再捕捉要素65nの両側の温度および/または湿度の両方を監視する手段を提供する。そうしたプローブは、DAU(DAU30など)と通信することができ、その後、データはDPU(DPU40など)によって処理される。
図47を参照すると、HME圧力チューブ補助センサコネクタ65iに対し接続されるHME圧力チューブ65hは、患者マニホールド20(
図47に示される)に位置する1つまたは複数の先に記載された圧力センサに対して、熱および水分再捕捉要素65nの反対側にある位置からの圧力をDAUが監視するための手段を提供する。
【0163】
いくつかの実施形態では、デバイスのこれらの機能は、DAUが熱および水分再捕捉要素65nのいずれかの側の温度および/または湿度および/または圧力を監視することを可能にし、それによって、容認可能な機能劣化を超える不必要に早期のHME交換および/またはHME使用を回避するための方法を提供する。そうした方法は、熱および湿気再捕捉要素65nと、熱および湿気非再捕捉ゾーン65oと、熱および湿気再捕捉ゾーン65pと、DAU補助センサ65iに対し接続することが可能なHME圧力チューブ65h(
図47に示される)と、再捕捉ゾーン温度および/または湿度プローブポート65jと、非再捕捉ゾーン温度および/または湿度プローブポート65kとを有する、
図43に示されるようなHMEを提供する工程を備える。
図44bに示されるように、本方法はまた、再捕捉ゾーン温度および/または湿度プローブ66aならびに非再捕捉ゾーン温度および/または湿度プローブ66bを提供する工程を備え、これらの温度および/または湿度プローブの両方は、後にDPUと接続されるDAUと接続することが可能である。本方法は、DPUが熱および水分非再捕捉ゾーン65oおよび熱および水分再捕捉ゾーン65pにおいてほぼ同時に測定を行う工程をさらに備える。DPUはまた、熱および水分非再捕捉ゾーン65oと熱および水分再捕捉ゾーン65pとにおける同時測定値間の差を計算することができる。いくつかの実施形態では、本方法は、熱および水分非再捕捉ゾーン65oと熱および水分再捕捉ゾーン65pとにおける同時測定間の差に基づいて、HMEの機能劣化に対する容認可能な効果および/または許容限界を決定するための基準を設定する工程を伴う。基準は、ユーザ、ユーザ部門、ユーザ病院、および/または他の権威ある団体などによって事前決定され得る。いくつかの実施形態では、熱および水分非再捕捉ゾーン65oと熱および水分再捕捉ゾーン65pとにおける同時測定間の漸進的に類似する測定は、効果および/または機能劣化の漸進的な減少を表す。したがって、HMEの機能劣化に対する容認可能な効果および/または許容限界を決定するための基準に依存することによって、容認可能な機能劣化を超える不必要に早期のHME交換およびHME使用を回避することができる。いくつかの実施形態では、本方法は、HMEの機能劣化に対する容認可能な効果および/または許容限界を決定するための基準を用いてDPUをプログラムするさらなる工程を備え、基準が能動的に存在していることをDPUが検出すると、検出された基準が存在していることを警告する可聴、視覚、および/またはメッセージアラームをトリガすることが可能である。
【0164】
いくつかの実施形態では、HMEが呼吸ガス流に対して容認可能でないほど妨害されたときを検出する別の方法が提供される。この方法は、(1)上に記載され
図43~
図46に示されるようなHMEシステムを提供する工程と、(2)熱および水分再捕捉要素65nのいずれかの側で測定された容認可能な圧力を決定するための基準を入力する工程であって、吸気中に発生する圧力勾配が漸進的に増加することが、過剰な湿度および/または排出された分泌物による熱および水分再捕捉要素65nの飽和の増加に対応する、工程と、(3)基準が満たされたことをDPUが検出したときに、検出された基準が存在することを警告する可聴、可視、および/またはメッセージアラームをトリガすることができるように、熱および水分要素の飽和を決定するための基準でDPUをプログラムする工程と、を備える。いくつかの実施形態では、基準は、ユーザ、ユーザ部門、ユーザ病院、および/または他の権威ある団体によって事前決定される。
【0165】
いくつかの実施形態では、誤った圧力測定値に対する臨床的依存を排除するための方法が提供され、誤った圧力測定値は、熱および水分再捕捉要素65nを通る呼吸ガス流の部分的妨害に実際に起因する増加した肺硬度および/または気道抵抗、および/または気道補助具に対するシステム接続から遠隔の圧力の測定に起因する他の変数の状態を模倣する。換気器(機械的換気器など)の内部で遠隔圧力測定を行う従来のアプローチは、肺における圧力を表すことに関してエラーを起こしやすいが、これとは対照的に、この方法は、HME圧力チューブ65hから得られた圧力測定値を使用して肺硬度および気道抵抗を臨床的に評価するなど、患者の肺に可能な限り近接して圧力測定を行うことを含む。HME圧力チューブ65hから得られたこれらの圧力測定値は、肺における実際の圧力をよりよく表し、肺硬度および気道抵抗の前記臨床評価に交絡変数および/またはエラーを誘発する熱および水分再捕捉要素65nを通る呼吸ガス流の測定可能な妨害の潜在的影響を回避するので、機械的換気器内の「消費前」圧力読取値よりも実質的に低い。
【0166】
いくつかの実施形態では、圧力制御された機械的換気中の陽圧呼吸の誤った送達に対する任意の程度のHME流動および/または圧力抵抗を除去し、それによって、呼吸が、吸気中に所定の高圧限界に到達したときに基づいて、吸気から呼気に移行する、さらに別の方法が提供される。そうした誤った圧力測定値への依存は、熱および水分再捕捉要素65nを通る呼吸ガス流の部分的な妨害をもたらす過度の加湿および/または排出された分泌物の重大な程度に起因して圧力測定値が誤って上昇したときに、肺膨張不足をもたらすことがある。より正確な圧力読取値を得るために、本方法は、HME圧力チューブ65hから得られた圧力測定値を、圧力制御された機械的換気中に吸気から呼気への移行を決定するように機械的換気器によって使用されるデータ入力として使用する工程を備える。そうした歪みのない近接圧力測定は、熱および水分再捕捉要素65nを通る呼吸ガス流の部分的な妨害をもたらす過剰な加湿および/または排出された分泌物の重大な程度を不正確に考慮することを回避する。
【0167】
いくつかの実施形態では、上に記載されたような近接圧力測定による精度の向上からの利益は、近接圧力測定値が(
図22に示されるような)先端圧力センサ38bから取得される方法によって提供される。例えば、HMEまたは他の類似の付属品が使用されていないとき、先端圧力センサ38bは、圧力測定を行うために使用されることができ、先端圧力センサ38bは、顔面マスク61(
図39に示されるような)、気管内チューブ63(
図41に示されるような)、または気管チューブ64(
図42に示されるような)などの気道補助具の気道補助具コネクタ68へのインタフェースに直接近接/隣接する。
【0168】
上述した技術は、デジタルおよび/またはアナログ電子回路、またはコンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせにより実装されることが可能である。実装は、コンピュータプログラム製品、すなわち、データ処理装置、例えば、プログラマブルプロセッサ、コンピュータ、および/または複数のコンピュータによる実行のために、またはその動作を制御するために、機械可読記憶デバイスに有形に具現化されるコンピュータプログラムとすることが可能である。コンピュータプログラムは、ソースコード、コンパイルされたコード、解釈されたコード、および/または機械コードを含む、任意の形態のコンピュータまたはプログラミング言語で書かれることができ、コンピュータプログラムは、独立型プログラムとして、またはサブルーチン、要素、もしくはコンピューティング環境での使用に好適な他のユニットとして含む、任意の形態でデプロイされることができる。コンピュータプログラムは、1つまたは複数のサイトの1つのコンピュータまたは複数のコンピュータ上で実行されるようにデプロイされることができる。コンピュータプログラムは、クラウドコンピューティング環境(例えば、Amazon(登録商標)AWS、Microsoft(登録商標)Azure、IBM(登録商標))にデプロイされることができる。
【0169】
方法工程は、コンピュータプログラムを実行する1つまたは複数のプロセッサによって実行され、入力データに対して動作し、および/または出力データを生成することによって本発明の機能を実行することができる。方法工程はまた、専用論理回路、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)、FPAA(フィールドプログラマブルアナログアレイ)、CPLD(複合プログラマブル論理デバイス)、PSoC(プログラマブルシステムオンチップ)、ASIP(特定用途向け命令セットプロセッサ)、またはASIC(特定用途向け集積回路)などによって実行されることができ、装置は、それらとして実装されることができる。サブルーチンは、1つまたは複数の機能を実装する、記憶されたコンピュータプログラムおよび/またはプロセッサ、および/または特殊回路の部分を指すことができる。
【0170】
コンピュータプログラムの実行に適したプロセッサは、例として、本明細書に記載される方法を実行するように実行可能な命令により特にプログラムされた専用マイクロプロセッサ、および任意の種類のデジタルまたはアナログコンピュータの任意の1つまたは複数のプロセッサを含む。一般に、プロセッサは、リードオンリーメモリまたはランダムアクセスメモリまたはその両方から命令およびデータを受信する。コンピュータの必須の要素は、命令を実行するためのプロセッサと、命令および/またはデータを記憶するための1つまたは複数のメモリデバイスである。キャッシュなどのメモリデバイスは、データを一時的に記憶するために使用され得る。メモリデバイスはまた、長期データ記憶のために使用され得る。一般に、コンピュータはまた、データを記憶するための1つまたは複数の大容量記憶デバイス、例えば、磁気、磁気光ディスク、または光ディスクを含むか、それらからデータを受信するかもしくはそれらにデータを転送するか、またはその両方を行うように動作可能に結合される。コンピュータはまた、ネットワークから命令および/またはデータを受信するために、および/またはネットワークに命令および/またはデータを転送するために、通信ネットワークに動作可能に結合され得る。コンピュータプログラム命令およびデータを具現化するのに適したコンピュータ可読記憶媒体は、例として、半導体メモリデバイス、例えば、DRAM、SRAM、EPROM、EEPROM、およびフラッシュメモリデバイスと、磁気ディスク、例えば、内部ハードディスクまたはリムーバブルディスクと、磁気光ディスクと、光ディスク、例えば、CD、DVD、HD-DVD、およびブルーレイディスクとを含む、すべての形態の揮発性および不揮発性メモリを含む。プロセッサおよびメモリは、専用論理回路によって補完され、および/またはその中に組み込まれることができる。
【0171】
ユーザとの対話を提供するために、上で記載された技法は、ユーザに情報を表示するためのディスプレイデバイス、例えば、CRT(陰極線管)、プラズマ、またはLCD(液晶ディスプレイ)モニタ、モバイルデバイスディスプレイまたはスクリーン、ホログラフィックデバイスおよび/またはプロジェクタ、ならびにユーザがコンピュータに入力を提供する(たとえば、ユーザインターフェース要素と対話する)ことができるキーボードおよびポインティングデバイス、例えば、マウス、トラックボール、タッチパッド、または動きセンサと通信しているコンピューティングデバイス上において実装され得る。他の種類のデバイスも同様に、ユーザとの対話を提供するために使用され得、例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形態の感覚フィードバック、例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバックであり得、ユーザからの入力は、音響、発話、および/または触覚入力を含む、任意の形態で受信され得る。
【0172】
上述の技術は、バックエンドコンポーネントを含む分散コンピューティングシステムに実装することができる。バックエンドコンポーネントは、例えば、データサーバ、ミドルウェアコンポーネント、および/またはアプリケーションサーバであることが可能である。上で記載された技法は、フロントエンドコンポーネントを含む分散コンピューティングシステムにおいて実装されることができる。フロントエンドコンポーネントは、例えば、グラフィカルユーザインタフェースを有するクライアントコンピュータ、ユーザが例示的な実装形態と対話することができるウェブブラウザ、および/または送信デバイスのための他のグラフィカルユーザインタフェースであり得る。上で記載された技法は、そうしたバックエンド、ミドルウェア、またはフロントエンドコンポーネントの任意の組合せを含む分散コンピューティングシステムにおいて実装され得る。
【0173】
コンピューティングシステムのコンポーネントは、デジタルまたはアナログデータ通信の任意の形態または媒体(例えば、通信ネットワーク)を含み得る、伝送媒体によって相互接続されることができる。伝送媒体は、任意の構成の1つまたは複数のパケットベースのネットワークおよび/または1つまたは複数の回路ベースのネットワークを含むことができる。パケットベースのネットワークは、例えば、インターネット、キャリアインターネットプロトコル(IP)ネットワーク(例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、キャンパスエリアネットワーク(CAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、ホームエリアネットワーク(HAN))、プライベートIPネットワーク、IP構内交換機(IPBX)、無線ネットワーク(例えば、無線アクセスネットワーク(RAN)、Bluetooth、近距離無線通信(NFC)ネットワーク、Wi-Fi、WiMAX、汎用パケット無線サービス(GPRS)ネットワーク、HiperLAN)、および/または他のパケットベースのネットワークを含むことができる。回路ベースのネットワークは、例えば、公衆交換電話網(PSTN)、レガシー構内交換機(PBX)、無線ネットワーク(例えば、RAN、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、移動通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))ネットワーク)、および/または他の回路ベースのネットワークを含むことができる。
【0174】
伝送媒体を通じた情報転送は、1つまたは複数の通信プロトコルに基づくことができる。通信プロトコルは、例えば、イーサネット(登録商標)プロトコル、インターネットプロトコル(IP)、ボイスオーバーIP(VOIP)、ピアツーピア(P2P)プロトコル、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)、セッション開始プロトコル(SIP)、H.323、メディアゲートウェイ制御プロトコル(MGCP)、シグナリングシステム#7(SS7)、モバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))プロトコル、プッシュツートーク(PTT)プロトコル、セルラー上のPTT(POC)プロトコル、ユニバーサルモバイル電気通信システム(UMTS)、3GPP(登録商標)ロングタームエボリューション(LTE)、および/または他の通信プロトコルを含むことができる。
【0175】
コンピューティングシステムのデバイスは、例えば、コンピュータ、ブラウザデバイスを有するコンピュータ、電話、IP電話、モバイルデバイス(例えば、携帯電話、携帯情報端末(PDA)デバイス、スマートフォン、タブレット、ラップトップコンピュータ、電子メールデバイス)、および/または他の通信デバイスを含むことができる。ブラウザデバイスは、例えば、ワールドワイドウェブブラウザ(例えば、Google,Inc.からのChrome(商標)、Microsoft社から入手可能なMicrosoft(登録商標)Internet Explorer(登録商標)、および/またはMozilla社から入手可能なMozilla(登録商標)Firefox)を有するコンピュータ(例えば、デスクトップコンピュータおよび/またはラップトップコンピュータ)を含む。モバイルコンピューティングデバイスは、例えば、Research in MotionのBlackberry(登録商標)、Apple社のiPhone(登録商標)、および/またはAndroid(商標)ベースのデバイスを含む。IP電話は、例えば、Cisco Systems,Inc.から入手可能なCisco(登録商標)Unified IP Phone 7985Gおよび/またはCisco(登録商標)Unified Wireless Phone 7920を含む。
【0176】
上に記載された技法は、教師あり学習および/または機械学習アルゴリズムを使用して実装されることができる。教師あり学習は、例示的な入力-出力ペアに基づいて入力を出力にマッピングする関数を学習する機械学習タスクである。これは、トレーニング例のセットからなるラベルを付された訓練データから関数を推論する。各例は、入力オブジェクトと所望の出力値とからなる対である。教師あり学習アルゴリズムまたは機械学習アルゴリズムは、訓練データを分析し、新しい例をマッピングするために使用され得る推論された関数を生成する。
【0177】
備える(comprise)、含む(include)、および/または各々の複数形は、オープンエンドであり、列挙された部分を含み、列挙されていない追加の部分を含むことができる。および/または(and/or)は、オープンエンドであり、列挙された部分の1つまたは複数および列挙された部分の組合せを含む。
【0178】
当業者は、主題が、その趣旨または本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で具現化され得ることを認識する。したがって、前述の実施形態は、本明細書に記載される主題を限定するのではなく、あらゆる点で例示的であると考えられる。
【国際調査報告】