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特表2025-502106エネルギー貯蔵装置およびその製造方法
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  • 特表-エネルギー貯蔵装置およびその製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-24
(54)【発明の名称】エネルギー貯蔵装置およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 4/04 20060101AFI20250117BHJP
   H01M 50/417 20210101ALI20250117BHJP
   H01M 50/423 20210101ALI20250117BHJP
   H01M 50/414 20210101ALI20250117BHJP
   H01M 4/66 20060101ALI20250117BHJP
   H01M 10/36 20100101ALI20250117BHJP
   H01M 50/119 20210101ALI20250117BHJP
   H01M 50/342 20210101ALI20250117BHJP
   H01M 4/38 20060101ALI20250117BHJP
   H01M 4/02 20060101ALI20250117BHJP
【FI】
H01M4/04 Z
H01M50/417
H01M50/423
H01M50/414
H01M4/66 A
H01M10/36 A
H01M50/119
H01M50/342 101
H01M4/38 Z
H01M4/02 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024541081
(86)(22)【出願日】2023-01-05
(85)【翻訳文提出日】2024-08-28
(86)【国際出願番号】 US2023010227
(87)【国際公開番号】W WO2023133216
(87)【国際公開日】2023-07-13
(31)【優先権主張番号】63/297,160
(32)【優先日】2022-01-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524255999
【氏名又は名称】パウ-ストア・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】POW-STOR INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100184343
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 茂雄
(72)【発明者】
【氏名】アキルディス,サバン
【テーマコード(参考)】
5H011
5H012
5H017
5H021
5H029
5H050
【Fターム(参考)】
5H011AA03
5H011CC06
5H012BB01
5H017AA07
5H017AS02
5H017CC01
5H017EE05
5H017EE07
5H021EE03
5H021EE04
5H021EE07
5H029AK01
5H029AL01
5H029AM09
5H029CJ22
5H029EJ01
5H029HJ05
5H050AA01
5H050BA08
5H050CA01
5H050CB01
5H050DA13
5H050FA17
5H050GA22
5H050HA05
(57)【要約】
ボロフェン粒子およびイオン液体を含むボロフェン層を有する電極を備えるエネルギー貯蔵装置であって、高容量、高速充電、軽量、および長寿命を提供する、エネルギー貯蔵装置、およびエネルギー貯蔵装置の製造方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エネルギー貯蔵装置であって、
プラス側コネクターと、
マイナス側コネクターと、
第1の保護層と第2の保護層との間に1つまたは複数の電極を含む電極アセンブリと、
前記電極アセンブリを収容するハウジングと、を備え、
前記電極は、ボロフェン層および基材を含み、前記ボロフェン層は、ボロフェン粒子およびイオン液体を含み、
前記プラス側コネクターと前記マイナス側コネクターが前記ハウジングの外面に取り付けられている、エネルギー貯蔵装置。
【請求項2】
前記イオン液体が、リン酸水溶液である、請求項1に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項3】
前記ボロフェン粒子の粒径が、0.001~2μmの範囲である、請求項1に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項4】
前記基材が、微多孔加硫セルロースまたはアルミニウム箔である、請求項1に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項5】
前記第1および前記第2の保護層の各々が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルまたはナイロンからなるプラスチック材料で形成されたプラスチック層である、請求項1に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項6】
前記電極アセンブリが、2つ以上の電極と、前記2つ以上の電極の間の第3の保護層とを含む、請求項1に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項7】
前記電極が、前記基材の上面および下面の両方に前記ボロフェン層を含む、請求項1に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項8】
前記バッテリーハウジングが、アルミニウム製ハウジングである、請求項1に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項9】
前記バッテリーハウジングが、1つまたは複数のガス抜きを含む、請求項1に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項10】
エネルギー貯蔵装置を作製する方法であって、前記方法は、
基材の表面にボロフェン粒子を塗布することと、
前記基材上の前記ボロフェン粒子にイオン液体を噴霧してプレコート層を形成することと、
前記プレコート層を広げてボロフェン層を形成し、それにより1つまたは複数の電極を形成することと、
前記1つまたは複数の電極を第1の保護層と第2の保護層の間に積層して電極アセンブリを形成することと、
前記電極アセンブリをハウジングに収納することと、
前記ハウジングの外面にプラス側コネクターとマイナス側コネクターを取り付けること、とを含むエネルギー貯蔵装置を作製する方法。
【請求項11】
前記イオン液体が、リン酸水溶液である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記ボロフェン粒子の粒径が、0.001~2μmの範囲である、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記基材が、微多孔性加硫セルロースまたはアルミニウム箔である、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記第1および前記第2の保護層の各々が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルまたはナイロンからなるプラスチック材料で形成されたプラスチック層である、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記電極アセンブリが、2つ以上の電極と、前記2つ以上の電極の間の第3の保護層とを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記ボロフェン層が、前記基材の上面および下面の両方に形成される、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
請求項1による前記エネルギー貯蔵装置を複数備えるエネルギー貯蔵モジュール。
【請求項18】
請求項17による前記エネルギー貯蔵モジュールを複数備えるエネルギー貯蔵パック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2022年1月6日に出願され、「ENERGY STORAGE DEVICE AND METHOD OF MANUFACTURING THEREOF」と題する、米国仮出願第63/297,160号に対する優先権およびその利益を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
環境に優しいエネルギー源、特に電気自動車の分野が普及し続ける中、高性能なエネルギー貯蔵装置のニーズが高まり続けている。現在、リチウムイオン電池が市場をリードしているが、新たなエネルギー貯蔵装置や性能向上のための新素材に対するニーズや要望が進化し続けている。特に最近開発された電極材料は、高容量、急速充電、高速出力、耐久性など、エネルギー貯蔵装置に高い性能を与えることができるため、注目されている。
【0003】
グラフェンのような二次元(2D)ナノ構造材料は、その固有の特性から、新しい電極材料候補として広範な科学的研究が行われてきた。最近では、さまざまな結晶構造を形成する、ホウ素原子の単層であるボロフェンが、その優れた電気的特性から「スーパー材料」として注目され、エネルギー貯蔵、マイクロエレクトロニクスなどさまざまな分野に応用され得る。特にボロフェンは、その高い容量と優れた導電性により、エネルギー貯蔵装置の電極材料として使用することができる。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、ボロフェンベースの電極を含むエネルギー貯蔵装置およびその簡略化された製造方法を提供することである。
【0005】
より具体的には、本開示は、エネルギー貯蔵装置は、
プラス側コネクターと、
マイナス側コネクターと、
第1の保護層と第2の保護層との間に1つまたは複数の電極を含む電極アセンブリと、
電極アセンブリを収容するハウジングと、を備え、
電極はボロフェン層と基材を含み、ボロフェン層はボロフェン粒子とイオン液体を含み、
プラス側コネクターとマイナス側コネクターがハウジングの外面に取り付けられている。
【0006】
好ましくは、イオン液体はリン酸水溶液である。
【0007】
本開示の一態様において、ボロフェン粒子は、0.001~2μmの範囲の粒径を有し得る。
【0008】
好ましくは、基材は微多孔性加硫セルロースまたはアルミニウム箔である。より好ましくは、基材は微多孔性加硫セルロースである。
【0009】
一態様において、第1の保護層と第2の保護層のそれぞれはプラスチック層であってもよい。プラスチック層は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルまたはナイロンからなるプラスチック材料で形成される。
【0010】
好ましくは、電極アセンブリは、2つ以上の電極と、2つ以上の電極の間に第3の保護層とを含み得る。
【0011】
好ましくは、電極は基材の上面と下面の両方にボロフェン層を含み得る。
【0012】
一実施形態では、ハウジングはアルミニウム製ハウジングである。
【0013】
別の実施形態では、ハウジングは1つまたは複数のガス抜きを含み得る。
【0014】
さらに別の実施形態では、ハウジングは、立方体、直方体、コイン、および円筒形から選択される任意の形状を有し得る。
【0015】
本開示はまた、エネルギー貯蔵装置を作製する方法を提供し、方法は、
基材の表面にボロフェン粒子を塗布することと、
基材上のボロフェン粒子にイオン液体を噴霧してプレコート層を形成することと、
プレコート層を広げてボロフェン層を形成し、それにより1つまたは複数の電極を形成することと、
1つまたは複数の電極を第1の保護層と第2の保護層の間に積層して電極アセンブリを形成することと、
電極アセンブリをハウジングに収納することと、
ハウジングの外面にプラス側コネクターとマイナス側コネクターを取り付けること、とを含む。
【0016】
好ましくは、イオン液体はリン酸水溶液であり得る。
【0017】
一実施形態では、ボロフェン粒子の粒径は0.001~2μmであり得る。
【0018】
好ましくは、基材は微多孔性加硫セルロースまたはアルミニウム箔であり得る。より好ましくは、基材は微多孔性加硫セルロースであり得る。
【0019】
好ましくは、第1の保護層と第2の保護層のそれぞれはプラスチック層であり得る。
【0020】
プラスチック層は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルまたはナイロンからなるプラスチック材料で形成され得る。
【0021】
一実施形態では、電極アセンブリは、2つ以上の電極と、2つ以上の電極の間の第3の保護層とを含み得る。
【0022】
別の実施形態では、ボロフェン層は基材の上面と下面の両方に形成され得る。
【0023】
一実施形態では、ハウジングはアルミニウム製ハウジングであり得る。
【0024】
別の実施形態では、ハウジングは1つまたは複数のガス抜きを含み得る。
【0025】
さらに別の実施形態では、ハウジングは、立方体、直方体、コイン、および円筒形から選択される任意の形状を有し得る。
【0026】
本開示はさらに、上述のエネルギー貯蔵装置を複数含むエネルギー貯蔵モジュールを提供する。
【0027】
本開示の別の態様では、上述のエネルギー貯蔵モジュールを複数含むエネルギー貯蔵パックも提供される。
【0028】
本開示の実施形態による他の装置および方法は、以下の図面および詳細な説明を検討すれば、当業者には明らかであろう。このような追加の装置および方法はすべて、本明細書および本開示の範囲に含まれることが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本開示の第1の実施形態によるエネルギー貯蔵装置の電極アセンブリの構造を示す説明図である。
【0030】
図2A】本開示の第1の実施形態によるエネルギー貯蔵装置の構造を示す説明図である。
【0031】
図2B】本開示の第2の実施形態によるエネルギー貯蔵装置の構造を示す説明図である。
【0032】
図3】本開示の第3の実施形態によるエネルギー貯蔵装置の構造を示す説明図である。
【0033】
図4A】本開示の第4の実施形態によるエネルギー貯蔵装置の構造を示す説明図である。
【0034】
図4B】本開示の第5の実施形態によるエネルギー貯蔵装置の構造を示す説明図である。
【0035】
図5】本開示の実施形態によるエネルギー貯蔵モジュールの構造を示す平面図である。
【0036】
図6】本開示の実施形態によるエネルギー貯蔵パックの構造を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下の詳細な説明は、ボロフェンベースの電極を含むエネルギー貯蔵装置およびその製造方法に関するものである。
【0038】
図1は、本開示の第1の実施形態によるエネルギー貯蔵装置の電極アセンブリの構造を示す。
【0039】
図1を参照すると、電極アセンブリは、プラスチック層である第1の保護層10a、微多孔性加硫セルロースまたはアルミニウム箔である基材上にコーティングされたボロフェン層12を含む電極、別のボロフェン層12および別の基材11を有する別の電極、および第2の保護層10bを含む。
【0040】
ボロフェン層12は、ボロフェン粒子を基材11上に塗布し、イオン液体をボロフェン粒子に噴霧することにより基材11上に形成される。
【0041】
好ましくは、第1の実施形態のエネルギー貯蔵装置の電極アセンブリは、上記の列挙された構成要素を上記の順序で圧延することによって形成される。
【0042】
図2Aは、本開示の第1の実施形態に係るエネルギー貯蔵装置の構造を示す図である。
【0043】
図2Aを参照すると、プラス側コネクター30とマイナス側コネクター40がアルミニウム製ハウジング20の上面に取り付けられている。これらのプラス側コネクターとマイナス側コネクターは、ネジ式でも穴が開いていてもよく、ケーブルに接続でも、スライドインコネクターに接続されてもよい。
【0044】
好ましくは、第1の実施形態のエネルギー貯蔵装置において、第1のプラスチック保護層10aは、電極アセンブリの外表面で、基材11、例えば微多孔質加硫セルロース、およびボロフェン層12を含む、電極を覆う。ボロフェン層は、ボロフェン粒子を基材11上に塗布し、イオン液体、例えばリン酸水溶液をボロフェン粒子に噴霧することにより、基材11上に形成される。
【0045】
第1の実施形態のエネルギー貯蔵装置は、基材と、上述と同じプロセスによって得られたボロフェン層と、それらに隣接する第2のプラスチック保護層とを含む追加電極を含む。デバイスが円筒形であり、直径を小さくまたは大きく製造する必要がある場合、デバイスの所望のサイズに応じてボロフェン層を除去または追加してもよい。同様に、保護層はデバイスの所望のサイズに応じて除去または追加してもよい。
【0046】
図2Bは、本開示の第2の実施形態によるエネルギー貯蔵装置の構造を示す。
【0047】
図2Bを参照すると、本開示の第2の実施形態のエネルギー貯蔵装置は、マイナス側コネクターとプラス側コネクターとが互いに反対側の端部に配置されている点のみが第1の実施形態と異なる。プラスチック保護層10と、基材11およびボロフェン層12を有する電極を含む電極アセンブリは、アルミニウム製ハウジング20の内側部分13に含まれる。
【0048】
図3は、本開示の第3の実施形態によるエネルギー貯蔵装置の構造を示す説明図である。
【0049】
図3を参照すると、第3の実施形態のエネルギー貯蔵装置は、第1のプラスチック保護層10aと、上述と同様のプロセスによって形成された、基材11の上下両表面のボロフェン層12を含む2つの電極21と、2つの電極21の間の、セパレータまたは仕切りとしても機能し得る第3のプラスチック保護層10cと、円筒形状を有するアルミニウム製ハウジング20に収納された、電極アセンブリの内表面の第2のプラスチック保護層10bとを含む。
【0050】
図4Aは、本開示の第4の実施形態によるエネルギー貯蔵装置の構造を示す説明図である。
【0051】
図4Aを参照すると、第4の実施形態のエネルギー貯蔵装置は、直方体形状を有するアルミニウム製ハウジング50を含み、プラス側コネクター30およびマイナス側コネクター40がそれに取り付けられている。アルミニウム製ハウジング50にはさらに、換気用のガス抜き51が設けられている。
【0052】
図4Bは、本開示の第5の実施形態によるエネルギー貯蔵装置の構造を示す説明図である。
【0053】
図4Bを参照すると、第5の実施形態のエネルギー貯蔵装置は、互いに反対側の端部に位置し、アルミニウム製ハウジング50から外側に延出されたプラス側コネクター30およびマイナス側コネクター40を含み、基材、例えば微多孔質加硫セルロース上に形成されたボロフェン層を含む電極60の各々は、ハウジング50の内部でプラス側コネクターからマイナス側コネクターに向かう方向に沿ってプラスチック保護層が延出されている。
【0054】
図5は、本開示の実施形態によるエネルギー貯蔵モジュールの構造を示す平面図である。
【0055】
図5を参照すると、本開示の実施形態のエネルギー貯蔵モジュールは、直列に接続された16個の個別のエネルギー貯蔵装置70を含み、プラス側接続端31およびマイナス側接続端41は、互いに反対側の端部に位置する。
【0056】
個別のエネルギー貯蔵装置70の直径は3/4インチ、長さLは2 1/4インチ、電圧は2.7Vである。この比較的小さなサイズのモジュールは、43.2Vの電圧を持つことができる。
【0057】
図6は、本開示の実施形態によるエネルギー貯蔵パックの構造を示す説明図である。
【0058】
図6を参照すると、本開示の実施形態のエネルギー貯蔵パックは、複数のエネルギー貯蔵モジュール100を収容する上部カバー80および下部プラスチックベース90を含む。
【0059】
上部カバー80は、軽量アルミニウム鋼などの任意の材料を用いて製造され得るが、これに限定されるものではない。エネルギー貯蔵パックには、エネルギー貯蔵モジュール100を接続するための電気コネクター110も含まれる。エネルギー貯蔵モジュールは、互いに異なる形状を有していてもよく、エネルギー貯蔵パックの構成は、所望の電圧または電流に応じて設計され得る。
【実施例
【0060】
本開示の第3の実施形態で上述したように、3/4インチの寸法と2 1/4インチの長さを有する円筒形エネルギー貯蔵装置が作製された。微多孔加硫セルロース(GCエレクトロニクス社製、560フィブロイドフィッシュペーパー)の上下両表面に粒径0.001~2μmのボロフェン粒子を塗布してボロフェン層を形成し、ボロフェン粒子にリン酸水溶液を噴霧してプレコート層を形成した後、プレコート層をブラッシングして微多孔電解質膜の表面に広げることにより、2つの電極が作製されている。
【0061】
図3に示すように、プラスチックフィルムである第1のプラスチック保護層10aと、上記のように作製され、2つの電極21間に第1の保護層と同じプラスチックフィルムである第3のプラスチック保護層10cと、同じく第1のプラスチックフィルムと同じプラスチックフィルムである第2のプラスチック保護層10bとを含む電極アセンブリが作製され、円筒形状を有するアルミニウム製ハウジング20に収納されている。
【0062】
上記のように作製されたエネルギー貯蔵デバイスは、2.7Vの高性能電気電圧を提供する。
【0063】
上述したように、本開示の方法は、実質的に簡素化された製造プロセスと、従来の電池よりも60%軽量で、保存期間に制限がなく、期待寿命が70~80年で、最小充電可能サイクルが45,000~50,000サイクルで、充電時間がリチウムイオン電池よりも60%速く、容量がリチウムイオン電池よりも60%高い高性能エネルギー貯蔵装置を提供する。
【0064】
上述した固有の特性により、本開示のエネルギー貯蔵装置は、防衛用ドローン、船舶、ボート、飛行機、列車、ロボット、レーザー用途、オートバイ、電気自動車、発電所などの様々な用途に使用され得る。
【符号の説明】
【0065】
10a:第1の保護層 50:ハウジング(直方体)
10b:第2の保護層 51:ガス抜き
10c:第3の保護層 60:電極
70:個別のエネルギー貯蔵装置
11:基板 80:エネルギー貯蔵パックの上部カバー
12:ボロフェン層 90:エネルギー貯蔵パックの下部ベース
13:ハウジングの内部 100:エネルギー貯蔵装置
20:ハウジング 110:電気コネクター
21:電極 L:個別のエネルギー貯蔵装置の長さ
30:プラス側コネクター
31:プラス側接続端
40:マイナス側コネクター
41:マイナス側接続端
図1
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図5
図6
【国際調査報告】