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特表2025-502108自律性へまたはそこからの多要素遷移
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-24
(54)【発明の名称】自律性へまたはそこからの多要素遷移
(51)【国際特許分類】
   B60W 30/00 20060101AFI20250117BHJP
   B60W 60/00 20200101ALI20250117BHJP
   B60W 40/02 20060101ALI20250117BHJP
   B60W 40/09 20120101ALI20250117BHJP
   B60W 30/165 20200101ALI20250117BHJP
   G08G 1/00 20060101ALN20250117BHJP
【FI】
B60W30/00
B60W60/00
B60W40/02
B60W40/09
B60W30/165
G08G1/00 D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024541093
(86)(22)【出願日】2023-01-05
(85)【翻訳文提出日】2024-08-23
(86)【国際出願番号】 US2023010178
(87)【国際公開番号】W WO2023133185
(87)【国際公開日】2023-07-13
(31)【優先権主張番号】63/297,349
(32)【優先日】2022-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524256170
【氏名又は名称】スタック エーブイ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ロリンツ, アルバート
(72)【発明者】
【氏名】パロ, リチャード
(72)【発明者】
【氏名】トカディ, グリズ
(72)【発明者】
【氏名】レナー, ルーカス
(72)【発明者】
【氏名】ホフ, デニス ジェフリー
(72)【発明者】
【氏名】メリクリ, テキン アルプ
(72)【発明者】
【氏名】ケリー, アロンゾ ジェイムズ
(72)【発明者】
【氏名】ジョージ, マイケル デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】ヴェンカタラマナン, ラジャゴパラン
(72)【発明者】
【氏名】メリクリ, セティン アルプ
【テーマコード(参考)】
3D241
5H181
【Fターム(参考)】
3D241BA01
3D241BA29
3D241CA15
3D241CD03
3D241CE01
3D241CE03
3D241CE04
3D241CE05
3D241CE10
3D241DA13Z
3D241DA39Z
3D241DC33Z
3D241DC41Z
3D241DC51Z
3D241DD05Z
5H181AA01
5H181AA07
5H181BB04
5H181BB13
5H181CC02
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC12
5H181CC14
5H181CC27
5H181EE02
5H181EE12
5H181FF10
5H181FF27
5H181FF32
5H181LL09
(57)【要約】
自動運転車両が自律性モードへおよびそこからの遷移を安全に制御するための方法および装置。本技法は、単一自律車両内で使用され、または隊列で進行する車両の協働制御に適合されてもよい。遷移は、複数の条件のうちの2つ以上が充足されることに基づいてもよい。方法は、自律性論理の準備状態、運転者準備、交通条件、道路条件、周囲天候条件、周囲照明条件、および自律性のための動作上の運転ドメインへの準拠を含む、複数の条件を検出することと、条件のうちの2つ以上が充足されるときのみ、自律性モードへまたはそこから遷移させることとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自律車両を動作させ、自律性モードへまたはそこからの遷移を制御するための方法であって、
自律性論理の準備状態、運転者準備、交通条件、道路条件、周囲天候条件、周囲照明条件、および自律性のための動作上の運転ドメインへの準拠を含む、複数の条件を検出することと、
前記条件のうちの2つ以上が充足されるときのみ、自律性モードへまたはそこから遷移させることと
を含む、方法。
【請求項2】
加えて、前記複数の条件は、判定された時間周期にわたって存続し、前記運転者準備条件は、
運転者座席が適切な位置にあることと、
重量が運転者座席上にかかっていることと、
操舵ハンドルが移動していることと、
前記操舵ハンドルが力を被っていることと、
前記操舵ハンドルが傾斜していることと、
前記操舵ハンドルが握持されていることと、
指紋が前記操舵ハンドル上で検出されることと、
ブレーキペダルが移動していることと、
アクセルペダルが移動していることと、
アームレストが移動していることと、
カメラが運転者が前記運転者座席に存在または不在であることを確認することと
のうちの任意の2つ以上を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
さらに、操舵ハンドルからの入力は、自律性モードでは、運転者座席が運転位置にないとき、または前記運転者座席が運転者が前記座席内に存在することを示すために十分な重量を有していないとき、無視される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記交通条件、前記道路条件、前記周囲天候条件、前記照明条件、および前記動作上の運転ドメイン制限は、前記遷移を妨害していない、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記自律車両は、第2の車両との隊列の一部であり、
前記複数の条件はさらに、前記第2の車両から生じる承認を含み、
したがって、前記自律性モードへまたはそこから遷移させることは、前記自律車両と前記第2の車両との間で行われる、協働決定である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
自律車両を動作させ、自律性モードへまたはそこからの遷移を制御するための装置であって、
1つ以上のデータプロセッサと、
命令を含む、1つ以上のコンピュータ可読媒体と
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のデータプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のデータプロセッサに、
自律性論理の準備状態、運転者準備、交通条件、道路条件、周囲天候条件、周囲照明条件、および自律性のための動作上の運転ドメインへの準拠を含む、複数の条件を検出することと、
前記条件のうちの2つ以上が充足されるときのみ、自律性モードへまたはそこから遷移させることと
のためのプロセスを実施させる、装置。
【請求項7】
前記複数の条件は、判定された時間周期にわたって存続し、前記運転者準備条件は、
運転者座席が適切な位置にあることと、
重量が運転者座席上にかかっていることと、
操舵ハンドルが移動していることと、
前記操舵ハンドルが力を被っていることと、
前記操舵ハンドルが傾斜していることと、
前記操舵ハンドルが握持されていることと、
指紋が前記操舵ハンドル上で検出されることと、
ブレーキペダルが移動していることと、
アクセルペダルが移動していることと、
アームレストが移動していることと、
カメラが運転者が前記運転者座席に存在または不在であることを確認することと
のうちの任意の2つ以上を含む、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
さらに、操舵ハンドルからの入力は、自律性モードでは、運転者座席が運転位置にないとき、または前記運転者座席が運転者が前記座席内に存在することを示すために十分な重量を有していないとき、無視される、請求項6に記載の装置。
【請求項9】
前記交通条件、前記道路条件、前記周囲天候条件、前記照明条件、および前記動作上の運転ドメイン制限は、前記遷移を妨害していない、請求項6に記載の装置。
【請求項10】
前記自律車両は、第2の車両との隊列の一部であり、
前記複数の条件はさらに、前記第2の車両から生じる承認を含み、
したがって、前記自律性モードへまたはそこから遷移させることは、前記自律車両と前記第2の車両との間で行われる、協働決定である、請求項6に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本特許出願は、その全内容が、参照することによって本明細書に組み込まれる、2022年1月7日に出願された、同時係属中の米国仮特許出願第63/297,349号の優先権を主張する。
【0002】
(技術分野)
本特許出願は、自律性状態へまたはそこからの遷移を制御および管理するための方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
(背景)
本特許出願は、隊列走行車両によって、小隊の一部ではない、他の運転者の挙動に影響を及ぼすために使用される、方法および装置に関する。
【0004】
研究者および車両製造業者は、長年にわたって、自動運転技術を開発している。商業用トラックは、自律車両が最終的に広く拡散するであろう、分野のうちの1つであり続けている。1つのシナリオでは、車列の正面におけるトラックは、人間制御下にあるままであり、1つ以上の後続車両は、自律的に先導車または相互に追尾する。センサおよび/または無線接続(車車間無線通信等)が、トラックが相互の位置および条件を認知する状態を保ち、自律後続車が先導車の方向および速度の変化に応答することを可能にする。
【0005】
米国特許第9,690,292B1号(特許文献1)等の先行技術は、運転者位置/姿勢を検出し、自律性モードから遷移するための準備を判定するための、車室内に位置する、「画像センサ」(例えば、カメラ、LiDAR、レーダ、または赤外線)の使用を説明する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第9,690,292公報
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
(好ましい実施形態の概要)
自律車両を動作させ、自律性モードへまたはそこからの遷移を制御するための方法および/または装置。本アプローチは、車両制御の状態および/または運転者準備の印および/または交通および道路条件および/または周囲天候および照明条件および/または自律性のための動作上の運転ドメインへの準拠に関する複数の条件を検出することを伴う。自律性モードへまたはそこからの遷移が、2つ以上の条件が充足されるときのみ行われる。
【0008】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、自律車両を動作させ、自律性モードへまたはそこからの遷移を制御するための方法に関し、方法は、自律性論理の準備状態、運転者準備、交通条件、道路条件、周囲天候条件、周囲照明条件、および自律性のための動作上の運転ドメインへの準拠を含む、複数の条件を検出することと、条件のうちの2つ以上が充足されるときのみ、自律性モードへまたはそこから遷移させることとを含む。
【0009】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、方法に関し、加えて、複数の条件は、判定された時間周期にわたって存続し、運転者準備条件は、運転者座席が適切な位置にあることと、重量が運転者座席上にかかっていることと、操舵ハンドルが移動していることと、操舵ハンドルが力を被っていることと、操舵ハンドルが傾斜していることと、操舵ハンドルが握持されていることと、指紋が操舵ハンドル上で検出されることと、ブレーキペダルが移動していることと、アクセルペダルが移動していることと、アームレストが移動していることと、カメラが運転者が運転者座席に存在または不在であることを確認することとのうちの任意の2つ以上を含む。
【0010】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、方法に関し、さらに、操舵ハンドルからの入力は、自律性モードでは、運転者座席が運転位置にないとき、または運転者座席が運転者が座席内に存在することを示すために十分な重量を有していないとき、無視される。
【0011】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、方法に関し、交通条件、道路条件、周囲天候条件、照明条件、および動作上の運転ドメイン制限は、遷移を妨害していない。
【0012】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、方法に関し、自律車両は、第2の車両との隊列の一部であり、複数の条件はさらに、第2の車両から生じる承認を含み、したがって、自律性モードへまたはそこから遷移させることは、自律車両と第2の車両との間で行われる、協働決定である。
【0013】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、自律車両を動作させ、自律性モードへまたはそこからの遷移を制御するための装置に関し、装置は、1つ以上のデータプロセッサと、命令を含む、1つ以上のコンピュータ可読媒体とを含み、命令は、1つ以上のデータプロセッサによって実行されると、1つ以上のデータプロセッサに、自律性論理の準備状態、運転者準備、交通条件、道路条件、周囲天候条件、周囲照明条件、および自律性のための動作上の運転ドメインへの準拠を含む、複数の条件を検出することと、条件のうちの2つ以上が充足されるときのみ、自律性モードへまたはそこから遷移させることとのためのプロセスを実施させる。
【0014】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、装置に関し、複数の条件は、判定された時間周期にわたって存続し、運転者準備条件は、運転者座席が適切な位置にあることと、重量が運転者座席上にかかっていることと、操舵ハンドルが移動していることと、操舵ハンドルが力を被っていることと、操舵ハンドルが傾斜していることと、操舵ハンドルが握持されていることと、指紋が操舵ハンドル上で検出されることと、ブレーキペダルが移動していることと、アクセルペダルが移動していることと、アームレストが移動していることと、カメラが運転者が運転者座席に存在または不在であることを確認することとのうちの任意の2つ以上を含む。
【0015】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、装置に関し、さらに、操舵ハンドルからの入力は、自律性モードでは、運転者座席が運転位置にないとき、または運転者座席が運転者が座席内に存在することを示すために十分な重量を有していないとき、無視される。
【0016】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、装置に関し、交通条件、道路条件、周囲天候条件、照明条件、および動作上の運転ドメイン制限は、遷移を妨害していない。
【0017】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、装置に関し、自律車両は、第2の車両との隊列の一部であり、複数の条件はさらに、第2の車両から生じる承認を含み、したがって、自律性モードへまたはそこから遷移させることは、自律車両と第2の車両との間で行われる、協働決定である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本明細書で議論されるアプローチの付加的新規特徴および利点は、続く文章および付随の図面から明白となる。
【0019】
図1図1は、例示的貨物トラックおよび電子サブシステムである。
【0020】
図2図2は、トラック内のいくつかの典型的センサを示す。
【0021】
図3図3は、例示的自律性状態遷移略図である。
【0022】
図4図4は、本明細書に説明される方法および装置を実装する、システムのコンポーネントの例示的ブロック図である。
【0023】
図5図5は、自律性機能を図示する。
【0024】
図6図6は、共有世界モデルの伝搬を図示する。
【0025】
図7図7は、自律性へまたはそこから遷移するための協働決定のための例示的フローである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
(例証的実施形態の詳細な説明)
本特許出願は、自律性モードへまたはそこからの遷移を安全に制御するための方法および装置を説明する。そのような遷移を安全に行うことは、最初に、車両および/または人間運転者の複数の状態が、遷移を行うための準備を示し、したがって、そのような遷移がやみくもに生じないことを照合することによって、確実にされる。本明細書に説明される実施例のうちのいくつかは、人間および自律性論理の両方が制御状態にあり得る、単一車両を動作させることに関するであろう。他のシナリオは、一対の車両が、隊列で進行しており、第1の車両が、少なくとも部分的に、人間運転者によって制御可能であり、第2の車両が、自律性論理によって制御可能である場合について説明される。しかしながら、本明細書で議論される原理は、車両のより大きい群にも適用可能であることを理解されたい。
【0027】
単一車両実施例
【0028】
図1は、トラクタと、その上にトレーラのキングピンが結合され得る、フィフスホイールとを含む、貨物トラック等の例示的車両110-1を図示する。いくつかの実装では、車両は、乗用車等の他のタイプの車両であることができる。車両110-1は、人間運転者によって、または自律性論理によってのいずれかにおいて、制御されることが可能である。
【0029】
車両110-1内に位置する電子機器は、センサ112と、アクチュエータ114と、V2V無線送受信機116と、他のI/Oデバイス118と、1つ以上のプロセッサ120(本明細書では、コントローラ120とも称される)とを含んでもよい。本明細書にさらに議論されるように、1つ以上のプロセッサ120は、自律性論理122と、決定論理124とを含む、種々の論理を実行してもよい。電子機器はまた、世界モデル126を維持してもよい。
【0030】
図2は、車両110-1の車室の内側から得られた図である。センサ112は、操舵ハンドルの移動、または操舵ハンドル上の力、またはさらに、操舵ハンドルの近くの人間の手または指の近接度を検出する、操舵ハンドル1102センサ、運転者の座席の重量および/または位置を検出する、座席センサ、アームレスト位置センサ1106、スロットル位置1108、またはブレーキ位置1109センサを含んでもよい。ビデオまたは赤外線カメラ等のセンサ1112は、人間(運転者)が座席に着座しているかどうかを検出してもよい。
【0031】
車両の外側に位置する他のセンサ1110は、他の車両、物体、障害物の存在、道路条件、および車両110-1の外側の天候を検出する、カメラ、LiDAR、レーダ、および同等物を含んでもよい。そのようなセンサ1110は、世界モデル論理126によって、自律性へまたはそこから遷移させることにつながる、容認可能外部条件を検出するために使用されてもよい。
【0032】
例えば、センサ1110および論理126は、(i)他の交通が、過度のリスクを自律性モードへまたはそこから遷移することに対して提示しない(例えば、他の車両が、車線変更または追い越しのような操縦中ではない)、および/または(ii)他の交通の状態およびアクションが、十分に高い信頼度を伴って検出可能および予測可能であるかどうかを判定してもよい。他の例示的妨害条件は、(iii)不良天候(例えば、豪雨または雪または霧)、または(iv)容認不可能な道路条件(例えば、不良車線区分線、道路表面が凸凹である、または滑りやすい)、または(v)視覚障害(例えば、眩目させる太陽光)を含んでもよい。センサはまた、適切な動作上の運転ドメイン条件が存在する(例えば、自律性論理が、合理的確実性を伴って、一般的な条件下で動作するように設計されている)かどうかを判定するために使用されてもよい。
【0033】
図3は、例示的状態遷移略図である。1つの状態310では、車両110-1は、人間によって運転される。別の状態314では、車両は、自律性論理122によって制御される。状態314は、本明細書では、自律性制御と称される。自律性は、自動車技術者協会(SAE)によって定義された非ゼロレベルの自律性等、任意のタイプまたはレベルの自律性を含んでもよいことを理解されたい。
【0034】
さらに別の状態312では、制御が、人間制御310と自律性制御314との間で遷移するプロセス中であるが、制御は、その以前の状態からまだ変化していない。本状態312は、本明細書では、待機状態とも称される。
【0035】
状態間の遷移は、人間運転310から待機状態312への遷移320と、待機状態312から自律性運転314への遷移322と、自律性314から待機312への遷移332と、待機312から人間運転310への遷移330とを含む。
【0036】
これらの状態遷移320、322、330、および332(集合的に、遷移340)はそれぞれ、人間および/または車両コンポーネントまたはシステムまたは車両の外部の条件に関する2つ以上の条件が存在することの確認を含む。
【0037】
種々のセンサが、車両自体内に設置され、これらの条件を感知してもよいことを理解されたい。しかしながら、ある他の条件は、通信インターフェースを介して、車両に報告されてもよい(天候条件または別の車両の状態等)。
【0038】
一例として、以下の条件の任意のうちの2つ以上は、十分な時間周期(少なくとも数秒等)にわたって、持続すべきである。
【0039】
(車両自体関連)
【0040】
座席1104が適切な「運転位置」にある(前方に回転される、または側方に回転される、または前方/後方に押動/傾斜される)
【0041】
重量が座席1104にかかっている
【0042】
操舵ハンドル1102が移動している、または力を被っている
【0043】
操舵ハンドル1102が傾斜している
【0044】
操舵ハンドル1102が握持されている
【0045】
認可された指紋が操舵ハンドル1102上で検出される
【0046】
ブレーキペダル1109が移動している
【0047】
アクセルペダル1108が移動している
【0048】
アームレスト1106が上または下に移動している
【0049】
カメラ1112が運転者が「座席内」に存在または不在であることを確認する
【0050】
(車両1110外部)
【0051】
交通条件が遷移を妨害していない
【0052】
道路条件が遷移を妨害していない
【0053】
周囲天候および照明条件が遷移を妨害していない
【0054】
(その他)
【0055】
動作上の運転ドメイン制限が遷移を妨害していない
【0056】
したがって、これらの条件のうちの2つ以上は、自律性モード(例えば、遷移320および/または322)に入るため、自律性モードから離れるため(例えば、遷移332および/または330)、または全てのそのような場合のために、前提条件として構造化され得ることを理解されたい。
【0057】
そのような条件を使用して、例えば、運転者が、定位置に存在し、状況に配慮しており、制御を引き継ぐ準備ができている(座席1104が十分な重量を検出する、カメラ1112が、人間が、眼を開いた状態で、かつ手がハンドル1102およびブレーキ1109またはスロットル1108に置かれた状態で、座席に存在することを検出する)ことを確認することは、堅実であり得る。
【0058】
より一般的には、自律性モードへまたはそこから安全に遷移するための能力を示す、適切な要因の存在は、座席位置、座席重量、カメラ、アームレスト、ダッシュボードプッシュボタン、操舵ハンドルおよびブレーキペダル移動、(ハンドル上の)指紋センサ、またはそれらの組み合わせ等の車載コンポーネントの検出を伴うことができる。検出はまた、交通または天候条件等の車両の外側の条件を判定することを伴ってもよく、これは、車両自体によって感知される、または通信リンクを経由して車両に報告されてもよい。
【0059】
いくつかの実装では、遷移340は、「平滑」であるべきである。人間および自律性運転の両方が可能である、車両は、コントローラからの有線コマンドによってオーバードライブされ得る、推進、ブレーキ、およびステアリングアクチュエータを有する可能性が高い。したがって、任意の人間入力は、自律性論理と同一制御入力をフィードする。したがって、平滑遷移340が、人間の入力信号からコンピュータの入力信号またはその逆に生じるとき、ステップまたはエッジは、その信号内に存在しないであろう。
【0060】
自律性からの遷移のために、自律性論理は、運転者が、関与しており、存在し、かつ全ての制御に触れることができることを、それらの制約にかかわらず、保証される必要がある。
【0061】
別のシナリオが、自律性が制御状態にあり、人間入力を予期しない、すなわち、何も、ハンドル、またはブレーキ、またはスロットルに触れているはずではないときに生じる。多要素制御フローが、望ましくない制御の喪失を防止する、安全機構を提供するために使用されることができる。例えば、何らかのものが、万が一、制御入力のうちの1つに触れる場合(猫が運転者の座席に飛び込んで来る、または運転席から離れる際に人間がハンドルに触れてしまう、またはおそらく、道路の凸のため、携帯電話がブレーキ上に落下する等)、自律性からの遷移は、防止されるであろう。
【0062】
異なる要因もまた、数秒等の所定の時間周期にわたって、シーケンスにおいて評価され、必要な場合、信号内の瞬間雑音または過渡を取り除くのためにフィルタリングされることができる。例えば、人間が、ハンドルを強く引っ張っただけ、または座席に着座しているだけの場合、遷移は、生じないであろう。例えば、遷移340は、100ポンドを上回る重量が座席にかかっている、ハンドルが強く握られている、カメラが人体を座席内に感知する、および指紋センサが認可された人物がハンドルに触れていることを判定すること等、複数の要因を要求し得る。
【0063】
別の場合では、アームレスト1106の位置センサが、座席1104センサと組み合わせて、使用されてもよい。アームレストが、上に持ち上げられており、座席上の重量が、突然、降下する場合、遷移論理は、運転者が座席から立ち上がったことを判定することができる。
【0064】
別の場合が、車両が、自律性モードにあって、運転者が、座席にいないが、運転室内のいずれかの場所に存在し、おそらく、休んでいる際に生じる。ペットまたはある他の物体が、操舵ハンドルに触れる、または座席上に落下することもある。多要素遷移論理は、したがって、人間運転者が、準備ができておらず、引き継ぐことが可能できないとき、不注意に、自律性モードから遷移しないように防止することができる。
【0065】
多要素遷移論理はまた、単一センサからの信号を誤解釈するリスクを低減させることができる。例えば、カメラ1112論理は、実際には、大型犬であるとき、人間が座席に存在すると結論付け得る。
【0066】
隊列で進行する車両の協働制御の一部としての多要素自律性遷移
【0067】
簡単に図1に戻って注意を向けると、自律性遷移の同一多要素制御は、複数の車両が協働して隊列で進行する場合に利用されてもよい。
【0068】
車両が、隊列で移動することを所望するとき、それぞれが、他車がアクセスし得ない、情報へのアクセスを有してもよい。任意の車両において利用可能な情報は、車両内またはその近くで生じ、その車両上のセンサを使用して感知され得る。感知されている物理的現象は、他の車両からは遠すぎて(良好にはまたは全くのいずれかにおいて)感知され得ない、または現象は、それを感知することが可能である1つの車両によって隠蔽されてもよい。情報はまた、その存在が、他の車両内で未知または検出不可能である、任意の車両の内側の人間から生じ得る。人間が、情報の意図される消費者であるとき、多くの場合は、人間感覚容量と一致する様式において、最良にフォーマット化される。情報はまた、そのような処理への入力として利用可能であった、任意の他の情報の処理の恣意的量の結果であり得る。
【0069】
いくつかの車両が、ユニットとして作用することを所望するとき、それらは、多くの場合、ユニットと見なされることを必要とし、これは、関連情報の全てが、空間を横断して、すなわち、車両自体間で分散されるとき、達成することが困難であり得る。1つの可能性として考えられる解決策は、関連情報を車両間で共有することである。本アプローチは、特定の信号処理、シミュレーション、センサデータ融合、または最適推定スキームに依拠せず、むしろ、本方法では、協働意思決定の一部として、そのような情報を補間、外挿、干渉回避、フィルタリング、処理、および共有する。そのような技法を使用して生産された共有データベースは、別様に得られ得るものより完全で、最新で、一貫し、かつ正確であり得、本データベースは、全ての車両上で利用可能であり得る。
【0070】
その中でいくつかの車両がユニットとして隊列で動作し得る、様式を可能にし、および/または改良するために、情報を共有するための方法が、本明細書に提示される。個々の車両は、人間によって、自律性論理によって、または両方の組み合わせによって、動作されてもよい。例えば、自律性論理は、認知的または別様に、人間から負担を軽減させ、人間が、注意を他の場所に向けることを可能にする、いずれかの場所に、または十分に定量的または精密な観点から、車両と通信することを必要とすることから彼らを解放するために使用されてもよい。
【0071】
さらに、いくつかの方法は、隊列全体がユニットとしてより効果的に動作することを可能にするために、人間の全てと車両の全て上の自律性論理の全てとの間で共有されている情報を使用してもよい。
【0072】
図1に注意を戻すと、2つの車両がユニットとして隊列で協働して進行している、状況が示される。例示的隊列は、車列、またはさらに、車両が密接して追従している小隊であってもよい。車両は両方とも、車両が製造または後続改造されたときのいずれかにおいて、それらが自律性論理を実装することを可能にする、ハードウェアおよびソフトウェアを組み込んでもよい。そのような自律性論理は、アルゴリズムを含み、車両が自ら運転し、人間運転者と相互作用し、情報をそれら自体間で交換することを可能にしてもよい。
【0073】
この場合、例示的車両110-1、110-2は両方とも、センサ112と、アクチュエータ114と、V2V無線送受信機116と、他のI/Oデバイス118と、1つ以上のプロセッサ120(本明細書では、コントローラ120とも称される)とを含んでもよい。
【0074】
図4は、これらのコンポーネントをさらに詳細に図示する。自律性論理122の自動運転アルゴリズムおよび他の側面は、センサ112データを個別の車両(110-1または110-2)から受信し、アクチュエータ114信号を個別の車両110-1または110-2に送信する、コントローラ(1つ以上のプロセッサ120等)内に実装される。コントローラ120はさらに、入力(例えば、ステアリング、スロットル、タッチスクリーン等)を、他のI/Oデバイス118-Dを介して、人間運転者から受け取る一方、また、データを人間可読ディスプレイ等の他のI/Oデバイス118に送信する、ヒューマンインターフェースアルゴリズムを実装してもよい。コントローラ120はまた、データ車両/車両間(V2V)無線送受信機116に送信し、データをそこから受け取り、それが人間と相互作用し、情報を他の車両110内に位置するコントローラ120と交換することを可能にしてもよい。
【0075】
共有情報を介した協働
【0076】
図5に示されるように、車両110-A、110-H毎に決定論理124を提供する、機能は、知覚および状態推定220と、状況認知および査定222と、意思決定224と、挙動実行228とを含んでもよい。世界モデル126は、状態モデル230と、状況モデル232と、決定モデル234とを含んでもよい。
【0077】
コントローラ120は、運転者および車両が、共有情報に基づいて、協働することを可能にする、アルゴリズムを実装してもよい。本情報は、典型的には、コンピュータ/人間システムのコンポーネントの外側から生じるセンサデータ、ならびにコンピュータ/人間システムの内側から生じる導出されたデータ(状態、事象、制約、結論)、および人間運転者によって、または人間運転者によって感知される目的のために、生成された物理的現象を示す、データを含む。共有情報は、したがって、(i)車列内または外で生じる、(ii)物理的現象(操舵ハンドル上の力等、人間によって生産される、または感知されることが可能である、そのような現象)を表す、(iii)その未加工/感知された形態において、センサまたは他の入力デバイスから受信される、または(iv)導出されたデータである(実施例は、自律性論理または人間制御のコンポーネントの内側から生じる、状態、事象、制約、結論を含む)、データを含んでもよい。
【0078】
各車両110は、本明細書では、共有世界モデル240と称される、そのような共有情報のその独自のローカルコピー126を有するであろう。任意の所与の瞬間において、共有世界モデル240の各ローカルコピー126は、他の車両上のローカルコピー126と完全には一致しなくなり得る。それにもかかわらず、全ての車両110に関する全てのコントローラ120上に常駐するプロセスは、共有世界モデル240およびローカルコピー126内の共有情報を、効果的協働を可能にするために十分に最新かつ一貫したものに保つように試行する。車両110間の共有世界モデル240のローカルコピー126の伝搬は、下記でさらに詳細に議論される。
【0079】
図5では、左および右側の両方上の矩形ボックスは、知覚-思考-行動シーケンスと呼ばれる、例示的シーケンスを示す。点線は、意思決定をサポートする、情報フローのための処理ステップ間の遷移を表す。コンピュータ/人間システムの内側で生じる、データとして、世界モデル126(故に、また、共有世界モデル240)は、コントローラ120内に実装される自律性アルゴリズムによって使用されるための別の情報源として作用する。
【0080】
知覚および状態推定ステップ220は、車両、人間、および外部物体および交通等の恣意的属性を説明する、実質的に新しい情報を導出するために、全ての源から着信する情報の全てを処理してもよい。そのような処理は、例えば、以下等の動作を備えてもよい。
【0081】
●状態推定/データ融合-冗長情報を非冗長形態に低減させる、または関連量を組み合わせ、他の関連量を生産する(例えば、車両間の空間を測定する)
【0082】
●予測-後の状態をより先の状態および時間の測定(または予測)から導出する(例えば、最後の既知の速度に基づいて、衝突までの時間を予測する)
【0083】
状況認知および査定ステップ222は、感知および通信される情報にあまり直接関連しない、実質的に新しい情報を導出するために、全ての源から着信する情報の全てを処理してもよい。例えば、以下である。
【0084】
●検出事象-何らかの重要なものが生じるとき、それを注視および認知する(例えば、死角における車)
【0085】
●制約伝搬-他の情報から制約を導出する(例えば、ここで車線を変更しない)
【0086】
意思決定ステップ224は、意思決定と関連付けられる、またはそれを備える、実質的に新しい情報を導出するために、全ての源から着信する情報の全てを処理してもよい。例えば、以下である。
【0087】
●論理-典型的には、論理的推論、演繹、解決等のプロセスによって、他の情報から結論を導出する(例えば、提案された車線変更が、発動された拒否権に起因して否認される)
【0088】
●熟考-それらのうちの1つを選定するために、多数の代替を検討する(例えば、第1の車両が、加速することができないため、第2の車両は、減速すべきである)
【0089】
挙動実行ステップ228は、実世界内の行為と関連付けられる、またはその中でそれを引き起す、実質的に新しい情報を導出するために、全ての源から着信する情報の全てを処理してもよい。例えば、以下である。
【0090】
●通知-本システムの別の部分における消費のために、事象を生成する(例えば、メッセージ)(例えば、車線変更操縦をここで開始する)
【0091】
●アクション-車両の運動を維持または改変する(例えば、緊急制動操縦の実行)
【0092】
共有世界モデル
【0093】
図5では、楕円形230、232、234は、共有世界モデル240のいくつかのコンポーネントを示す。共有世界モデル240は、いくつかのアルゴリズムに関する関連情報源および他の(または同一)アルゴリズムのための結果のためのリポジトリの両方である、多様なデータリポジトリとして使用される。一般に、任意の処理ステップは、情報を任意のコンポーネントから読み取る、または情報をそこに書き込んでもよい。上記に述べられたように、各車両は、共有世界モデル240のその独自のローカルコピー126を有し、プロセスは、それらをある程度最新かつ一貫した状態に保つように試行する。このように、任意の1つの車両上のプロセスは、事実上、情報を全ての車両の共有世界モデルから読み取り、そこに書き込む。
【0094】
共有世界モデル240は、共有される、全ての情報を備える。図5では、これは、解説の便宜上、3つのコンポーネント230、232、234に分割されるように描写されたが、より多いまたはより少ないコンポーネント(下記に説明される状態予測321等)が、存在することができ、それら間の区別は、その中で車両が協働し得る、異なる方法を詳述することに役立てる役割のみを果たす。例示的実施形態では、共有情報は、以下を含有する。
【0095】
●状態モデル230-車両隊列の内部および外部の両方にある、全ての着目物体の性質、属性等に関する、情報。例えば、本コンポーネントは、「全てのものがある場所およびそれが移動している方法」の側面を備える。
【0096】
●状況モデル232-状況の説明に関する、情報。例えば、本コンポーネントは、「起こっている内容」の側面を備える。
【0097】
●決定モデル234-アクションを講じるか、または講じないかの決定に関する、情報。例えば、本コンポーネントは、「すべきこと」の側面を備える。
【0098】
図6の例示的データフロー図に描写されるように、各車両110は、コントローラ120、ローカルモデル126、知覚および状態推定220、状態予測221、状況査定222、意思決定224、共有世界モデル240、モデル伝搬280、モデルレンダリング290、および車車間通信295コンポーネントを有する。
【0099】
センサ112は、ローカルモデル126を構成する、知覚および状態推定220および状態予測221コンポーネントにフィードする。ローカルモデル126のコンテンツは、共有世界モデル240のローカルコピーを展開するために使用され、これは、ひいては、モデル伝搬機能280を介して、他の車両110と共有される。制約、前提条件、および可能性として考えられるアクション260は、状況査定222からの出力とともに、意思決定224に入力され、これは、ひいては、コントローラ120を駆動する。モデルレンダリング290は、ユーザインターフェースにフィードする。
【0100】
自律性に入る、またはそこから離れるための協働決定
【0101】
送受信機116等の車車間通信デバイスを介して、または共有世界モデル240を介して、車両間で共有される情報は、協働挙動を実装するために使用されることができる。そのような協働挙動は、特定のアクションが講じられる前に、コンパニオン車両からの承認を要求し得る。
【0102】
例えば、自律性モードへまたはそこからの制御の譲渡は、協働挙動であってもよい。本協働挙動を可能にするために、共有世界モデル240は、車両に関する相対的距離および相対的速度情報、ならびに自律性モードにおいて隊列に参加するための1つの車両(隊列内の先導車両であり得る)から別の車両への要請についての情報を含んでもよい。その要請は、一方または両方の車両の自律性モードへの遷移に関する前提条件への準拠を査定するために処理される。前提条件を査定するために必要とされる情報のいくつかまたは全ては、共有世界モデル240自体内に提供されてもよい。例えば、それらの個別の車両内のセンサの状態に関連する情報は、世界モデル240内に保存されてもよい。前提条件はまた、計画的ハンドシェイク操縦を連携させるために使用されてもよく、車両のうちの1つ内の人間によって発行された要請が、最終的に処理され、おそらく、他の車両内の人間によって承認される。結果として、自律性に入るための決定が、協働的ものとなり、車両の両方におけるオペレータまたは自律性論理による決定を伴い、上記に提示される多要素前提条件に基づく。
【0103】
図7は、そのような協働決定のための例示的フローである。第1の状態710では、車両110-1は、現在、人間制御下にあり、自律性モードに入るための要請を別の車両110-2から受信する。状態712では、車両110-1内の論理が、安全に遷移するための能力を示す、2つ以上の条件が、存在するかどうかを判定する。
【0104】
該当する場合、状態714において、遷移の承認が、車両110-2に戻るように通信される。
【0105】
該当しない場合、状態716において、遷移に対する要請の否認が、車両110-2に戻るように通信される。
【0106】
実装オプション
【0107】
例示的実施形態の前述の説明は、車両内のセンサの新規配列および動作を実装するためのシステムおよび方法を図示および説明する。しかしながら、これは、包括的であること、または開示される精密な形態に限定されることを意図するものではない。
【0108】
上記に説明される実施形態は、多くの異なる方法で実装されてもよい。いくつかの事例では、種々の「コンピュータ」および/または「コントローラ」は、中央プロセッサ、メモリ、ディスクまたは他の大容量記憶装置、通信インターフェース、入/出力(I/O)デバイス、および他の周辺機器を有する、1つ以上の物理的または仮想汎用コンピュータによって実装され得る、「データプロセッサ」または「内蔵システム」である。汎用コンピュータは、改良された機能性を伴って、プロセッサに変換され、プログラムコードを実行し、上記に説明されるプロセスを実施し、改良された動作を提供する。プロセッサは、例えば、ソフトウェア命令をロードし、次いで、説明される機能を行うための命令を実行することによって、動作してもよい。
【0109】
当技術分野において公知のように、そのようなコンピュータは、システムバスを含有してもよく、バスは、コンピュータまたは処理システムのコンポーネントへのデータ転送のために使用される、ハードウェア有線接続のセットである。バスまたは複数のバスは、コンピュータシステム(例えば、プロセッサ、ディスク記憶装置、メモリ、入/出力ポート、ネットワークポート等)の異なる要素を接続し、情報の転送を可能にする、共有導管である。1つ以上の中央処理ユニットは、システムバスに取り付けられ、コンピュータ命令の実行を提供する。また、システムバスに取り付けられるものは、典型的には、種々の入力および出力デバイス(例えば、センサ、LiDAR、カメラ、キーボード、タッチディスプレイ、スピーカ、無線無線等)をコンピュータに接続するためのI/Oデバイスインターフェースである。ネットワークインターフェースは、コンピュータが、ネットワークに取り付けられる種々の他のデバイスまたはシステムに接続することを可能にする。メモリは、ある実施形態を実装するために使用される、コンピュータソフトウェア命令およびデータのための揮発性記憶装置を提供する。ディスクまたは他の大容量記憶装置は、例えば、本明細書に説明される種々のプロシージャを実装するために使用される、コンピュータソフトウェア命令およびデータのための不揮発性記憶装置を提供する。
【0110】
ある部分はまた、述べられた機能のうちの1つ以上を実施する、「論理」として実装されてもよい。本論理は、ハードウェア、例えば、有線配線論理回路、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、マイクロプロセッサ、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの組み合わせを含んでもよい。論理のいくつかまたは全ては、1つ以上の有形非一過性コンピュータ可読記憶媒体内に記憶されてもよく、コンピュータまたはデータ処理システムによって実行され得る、コンピュータ実行可能命令を含んでもよい。コンピュータ実行可能命令は、本明細書に説明される1つ以上の実施形態を実装する、命令を含んでもよい。有形非一過性コンピュータ可読記憶媒体は、揮発性または不揮発性であってもよく、例えば、フラッシュメモリ、動的メモリ、リムーバブルディスク、および非リムーバブルディスクを含んでもよい。
【0111】
実施形態は、したがって、典型的には、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれらの任意の組み合わせ内に実装されてもよい。
【0112】
いくつかの実装では、上記に説明されるプロセスを実行する、コンピュータまたはコントローラは、全体的または部分的に、最小限の管理労力またはサービスプロバイダ相互作用を伴って、急速にプロビジョニングおよびリリースされ得る、共有構成可能コンピューティングリソース(例えば、ネットワーク、サーバ、記憶装置、アプリケーション、およびサービス)のネットワークへの要求に応じたアクセスを介して、1つ以上の物理的および/または仮想データ処理機械を利用可能にする、クラウドコンピューティング配列内に展開されてもよい。
【0113】
さらに、ファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、または命令が、あるアクションおよび/または機能を実施することに関して本明細書に説明され得る。また、ブロックおよびフロー図は、より多いまたはより少ない要素を含む、異なるように配列される、または異なるように表されてもよいことを理解されたい。したがって、本明細書に含有されるそのような説明は、単に、便宜上であって、そのようなアクションは、実際、コンピューティングデバイス、プロセッサ、コントローラ、またはファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、命令等を実行する、他のデバイスから生じることを理解されたい。
【0114】
一連のステップが、フロー図に関して上記に説明されているが、ステップの順序は、他の実装では、修正されてもよい。加えて、ステップ、動作、およびステップは、付加的または他のモジュールまたはエンティティによって実施されてもよく、これは、組み合わせられ、または分離され、他のモジュールまたはエンティティを形成してもよい。例えば、一連のステップは、ある図に関して説明されているが、ステップの順序は、本発明の原理と一致する他の実装では、修正されてもよい。さらに、非依存ステップは、並列に実施されてもよい。さらに、開示される実装は、ハードウェアの任意の具体的組み合わせに限定されなくてもよい。
【0115】
本明細書で使用される要素、行為、または命令は、そのように明示的に説明されない限り、本開示に重要または不可欠なものとして解釈されるべきではない。また、本明細書で使用されるように、冠詞「a」は、1つ以上のアイテムを含むように意図される。1つのみのアイテムが、意図される場合、用語「1つ」または類似言語が、使用される。さらに、語句「~に基づいて」は、明示的にそうではないことが述べられない限り、「少なくとも部分的に、~に基づいて」を意味するように意図される。
【0116】
上記の説明は、いくつかの例示的実施形態を含有する。特定の特徴は、いくつかの実施形態の1つのみに対して上記に開示されている場合があるが、その特定の特徴は、任意の所与または特定の用途のために所望および有利であり得るように、他の実施形態の1つ以上の他の特徴と組み合わせられてもよいことを理解されたい。当然ながら、本明細書の革新を説明する目的のために、コンポーネントまたは方法論の全ての可能性として考えられる組み合わせを説明することは、不可能であって、当業者は、ここで、上記の説明に照らして、多くのさらなる組み合わせおよび順列も、可能性として考えられることを認識し得る。また、用語「includes(~を含む)」および「including(~を含む)」およびその変形例は、詳細な説明または請求項のいずれか内で使用される限り、これらの用語は、用語「comprising(~を備える)」に類似する様式において、包含的であるように意図される。
【0117】
故に、本特許によって網羅される主題は、続く請求項の精神および範囲内に該当する、全てのそのような改変、修正、均等物、および変形例を包含するように意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】