(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-24
(54)【発明の名称】合成又は人工芝製品の個々の成分を再生するための改善された方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
B09B 5/00 20060101AFI20250117BHJP
B07B 7/08 20060101ALI20250117BHJP
B07B 4/04 20060101ALI20250117BHJP
B07B 1/22 20060101ALI20250117BHJP
B07B 9/00 20060101ALI20250117BHJP
B07B 1/00 20060101ALI20250117BHJP
B07B 1/04 20060101ALI20250117BHJP
B09B 3/35 20220101ALI20250117BHJP
E01C 13/08 20060101ALI20250117BHJP
【FI】
B09B5/00 Q
B07B7/08
B07B4/04
B07B1/22 Z
B07B9/00 A
B07B1/00 B
B07B1/04 Z
B09B3/35 ZAB
B09B5/00 Z
E01C13/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024541096
(86)(22)【出願日】2023-01-06
(85)【翻訳文提出日】2024-08-28
(86)【国際出願番号】 EP2023050214
(87)【国際公開番号】W WO2023131668
(87)【国際公開日】2023-07-13
(32)【優先日】2022-01-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521292733
【氏名又は名称】リ‐マッチ・ホールディング・エー/エス
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベリング、マルティン
(72)【発明者】
【氏名】ダムフス、ラスムス・ディー.
【テーマコード(参考)】
2D051
4D004
4D021
【Fターム(参考)】
2D051HA00
4D004AA07
4D004AA12
4D004AA16
4D004BA01
4D004BA07
4D004CA04
4D004CA08
4D004CA40
4D004CA42
4D004CB13
4D004CC02
4D004DA03
4D004DA06
4D004DA10
4D004DA12
4D004DA20
4D021AA03
4D021AA15
4D021AB01
4D021CB20
4D021EA10
4D021EB01
4D021FA03
4D021FA25
4D021GB01
4D021GB03
4D021HA01
4D021HA10
(57)【要約】
本発明は、合成又は人工芝製品の個々の成分をそれらの元の状態にほぼ近い形態で再生するための改善された方法及びシステムに関する。その結果は、3つのセクション、即ち、芝が小型化及び乾燥させられる第1のセクション、ゴム及び砂などの充填剤が分離される第2のセクション、並びに草繊維と裏地とが分離される第3のセクションに分割された方法によって達成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成芝製品(1)を加工し、その成分を回収するための方法であって、前記方法は、投入及び小型化セクション(100)、充填剤分離セクション(200)、並びに芝及び裏地分離セクション(300)を備え、前記投入及び小型化セクション(100)は、前記充填剤分離セクション(200)並びに前記芝及び裏地分離セクション(300)と流体連通しており、
前記投入及び小型化セクション(100)は、
(a)湿った合成芝製品(1)を前記投入及び小型化セクション(100)に投入するステップと、
(b)湿った人工の前記合成芝製品(1)を小型化された芝材料(2)に、好ましくは120×120mm以下まで小型化し、小型化された前記芝材料を乾燥ユニット(102)に投入するステップと、
(c)小型化された前記芝材料(2)を前記乾燥ユニット(102)中、例えばドラム乾燥器中で5%w/w以下、好ましくは3%w/w以下、最も好ましくは1%w/w以下の含湿率まで乾燥させて、乾燥させられた材料(3)とするステップと、
(d)第1のふるい掛けユニット(103)中で少なくとも、前記充填剤分離セクション(200)に投入される充填剤材料を実質的に備える第1の画分(4a)と、草繊維及び裏地成分を実質的に備える第2の画分(4b)とにスクリーニングすることによって、前記乾燥させられた材料(3)を分離するステップと、
(e)草繊維及び裏地成分を実質的に備える前記第2の画分(4b)を小型化ユニット(104)中で最大寸法において多くとも50mmまで小型化し、任意選択で、小さな画分(6a)及び大きな画分(6b)を提供するために、更に小型化された画分(5)を4~8mm、好ましくは6mmの開口部を有するドラムスクリーンなどの第1のスクリーニングユニット(105)に投入するステップと、
(f)ステップ(e)において得られた、更に小型化された前記画分(5)、又は存在する場合には前記大きな画分(6b)を、任意選択で、最大寸法において多くとも35mmまで更に小型化された前記画分を前記芝及び裏地分離セクション(300)に連続して供給する材料ホッパーに投入するステップと、
(g)ステップ(d)において得られた前記第1の画分(4a)と、存在する場合にはステップ(e)において得られた前記小さな画分(6a)とを前記充填剤分離セクション(200)中で更に加工するステップと
を備える、方法。
【請求項2】
前記乾燥させるステップ(c)では、前記乾燥ユニットの入口における乾燥空気温度は、125~250℃、好ましくは150~230℃の範囲内の温度を有し、前記乾燥ユニット(102)の長さは、8~15m、好ましくは10~12mであり、小型化された前記芝材料(2)は、乾燥ベースで1時間当たり6~10トン、好ましくは8トン/時間の範囲で投入される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記乾燥ユニット(102)は、1200~1600rpm、好ましくは1400rpmの速度で動作させられるドラム乾燥器である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記充填剤分離セクション(200)は、
i)ステップd)において得られた前記第1の画分(4a)と、ステップe)において得られた前記小さな画分(6a)とを、3つのふるい掛け手段(201_a~c;700;800)、即ち、第1のふるい掛け手段(201a_1)、0.5~1.5mmの開口部を有する第2のふるい掛け手段(201_b)、及び0.1~6mmの開口部を有する第3のふるい掛け手段(201_c)を有する主ふるい掛け手段(201)に投入するステップ
を備え、前記第1のふるい掛け手段(201_a)は、穿孔(701)を有する格子型ふるい掛け手段(700)であり、前記穿孔の最長寸法は、3~6mmであり、それによって、4つの画分(9a~d)、即ち、上部画分(9a)、第1及び第2の中間画分(9b及び9c)、並びに下部画分(9d)を提供し、前記第1の中間画分(9b)は、ゴム回収のために更に加工され、前記第2の中間画分(9c)は、砂回収のために更に加工される、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記ふるい掛け手段(700;800)のうちの1つ以上は、少なくとも1つのバッフル(801)を設けられ、好ましくは前記第1のふるい掛け手段(201_a)上に設けられる、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
少なくとも1つの前記バッフル(801)は、30~60°、好ましくは40~50°の範囲内の角度(α)、例えば前記ふるい掛け手段(800)の水平面に対して45°に位置付けられ、少なくとも1つの前記バッフル(801)は、前記ふるい掛け手段の中間セクション中、好ましくは前記ふるい掛け手段の長さの1/4と3/4との間の水平線上に取り付けられる、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
各ふるい掛け手段(800;201_a~c)は、2、3、4、又は5つのバッフル(801)などの2つ以上のバッフル(801)を有する、請求項5又は6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の中間画分(9b)は、
ii)前記第1の中間画分(9b)を3つのふるい掛け手段、即ち、1.2~3.5mmの開口部を有する第1のふるい掛け手段、0.8~2.5mmの開口部を有する第2のふるい掛け手段、及び0.5~2.0mmの開口部を有する第3のふるい掛け手段を有する第2のふるい掛けユニット(202)に投入し、それによって、4つの画分(10a~d)を提供するステップと、
iii)裏地材料及びゴムを備える4つの低密度画分(11a~d)と、石などの追加の成分を備える組み合わされた高密度画分(12)とを提供するために、前記第2のふるい掛けユニット(202)から得られた前記4つの画分(10a~d)の各々を4つの個々の分離手段(203_1~4)の第1のセットに投入するステップと、ここで、前記分離手段は、空気を使用する比重によって分離し、
iv)裏地材料を備える組み合わされた低密度画分(13)と、ゴムを備える第2の組み合わされた高密度画分(14)とを提供するために、4つの前記低密度画分(11a~d)の各々を4つの個々の分離手段(204_1~4)の第2のセットに投入するステップと、ここで、前記分離手段は、空気を使用する比重によって分離し、更に、ここにおいて、ゴムを備える第2の組み合わされた前記高密度画分(14)は、ゴム研磨ユニット(200a)中で回収又は更に加工され、
によってゴム回収のために更に加工される、請求項4~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
裏地材料を備える組み合わされた前記低密度画分(13)は、
v)より軽い画分(15)が空気流中で上向きに巻き込まれ、重い画分(16)が下向きに落下することを可能にされる旋回運動を引き起こすように構成された分離器(205)中で前記上向きに方向付けられた空気流を提供することによって、比重及びサイズによって分離するステップと、ここで、前記より軽い画分(15)は、裏地材料を備え、前記重い画分(16)は、石などの追加の材料を備え、
vi)裏地材料を備える前記より軽い画分に2つのふるい掛け手段、即ち、2~5mmの開口部を有する第1のふるい掛け手段及び0.8~3mmの開口部を有する第2のふるい掛け手段を有する第3のふるい掛けユニット(206)中での第3のふるい掛けステップを受けさせ、それによって、3つの画分、即ち、草繊維を備える上部画分(17)、裏地を備える中間画分(18)、及びゴムを備える下部画分(19)を提供するステップと、ここで、任意選択で、前記上部画分(17)は、第3の小型化手段(106)に戻され、前記芝及び裏地分離セクション(300)中で更に加工され、
vii)芝材料を備える第2の組み合わされた低密度画分(20)と、ゴムと裏地との混合物を備える第3の組み合わされた高密度画分とを提供するために、前記中間画分(18)及び前記下部画分(19)の各々を2つの個々の分離手段(207_1+2)の第3のセットに投入するステップと、ここで、前記分離手段は、空気を使用する比重によって分離し、
を更に受けさせられる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
ステップi)において得られた前記第2の中間画分(9c)は、
viii)5つの画分(21a~21e)を提供するために、前記第2の中間画分(9c)を、4つのふるい掛け手段を有する第4のふるい掛けユニット(208)に投入するステップと、ここで、前記ふるい掛け手段は、1.2~0.2mmの範囲内の穿孔を有し、前記開口部のサイズは、頂部から底部に向かって減少し、
ix)ゴム、砂、及び/又は微細繊維粒子を備える低密度画分(22a~22e)の第2のセットと、砂を備える第4の組み合わされた高密度画分(23)とを提供するために、前記5つの画分(21a~21e)の各々を5つの個々の分離手段(209_1~5)の第4のセットに投入するステップと、ここで、前記分離手段は、空気を使用する比重によって分離し、ここにおいて、砂を備える前記第4の組み合わされた高密度画分(23)は、回収され、
x)低密度画分及び高密度画分を提供するために、ゴム、砂、及び/又は微細繊維粒子を備える5つの低密度画分(22a~22e)の前記第2のセットの各々を5つの個々の分離手段(210_1~5)の第5のセットに投入するステップと、ここで、前記分離手段は、空気を使用する比重によって分離し、
による砂とゴムとの分離のために更に加工され、低密度画分(22a~22e)の前記第2のセットの30%vol/vol以上がゴムであるとき、ゴムを備える第3の組み合わされた軽い画分(24)が提供され、砂とゴムとの混合物を備える第4の組み合わされた重い画分(25)が提供され、前記重い画分(25)は、ステップviii)において前記第4のふるい掛けユニット(208)に再循環され、
低密度画分(22a~22e)の前記第2のセットの30%vol/vol以下がゴムであるとき、砂を備える第5の組み合わされた重い画分(26)が提供され、ゴムと砂との混合物を備える第4の組み合わされた軽い画分(27)が提供され、前記砂(26)は、回収され、ゴムと砂との前記混合物(27)は、更に加工又は破棄され得る、請求項4~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
ゴム画分(14,24)のうちのいずれか1つは、
1つ以上のゴム画分(14,22)を、3つのふるい掛け手段、即ち、1.5~4mmの開口部を有する第1のふるい掛け手段、0.7~1.5mmの開口部を有する第2のふるい掛け手段、及び0.2~0.7mmの開口部を有する第3のふるい掛け手段を有する第5のふるい掛けユニット(212)に投入するステップによって更に加工され、それによって、3つの別個のゴム画分(29a~29c)及び粉塵画分(30)を提供する、請求項4~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
第5のふるい掛けステップは、前記ゴム画分(14,22)のうちの1つ以上を、ハンマーミルなど、ゴム粒子(211)から外れるように微細粒子を叩くことが可能なユニットに投入し、このようにして叩かれた混合物(28)を前記第5のふるい掛けユニット(212)に投入することによって先行される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
バッファタンク(213)は、ハンマーミルなど、ゴム粒子(211)から外れるように微細粒子を叩くことが可能な前記ユニットと流体連通しており、前記バッファタンク(213)は、請求項1~12のいずれか一項に従って得られたゴム画分(14,24)を投入される、請求項11又は12に記載の方法。
【請求項14】
ゴム、石、及び任意選択で砂を備える前記重い画分(16)と、組み合わされた前記高密度画分(12)とのうちの一方又は両方は、充填剤後洗浄セクション(400)中で更に加工され、前記充填剤後洗浄セクション(400)は、
xii)ゴム、石、及び任意選択で砂を備える前記重い画分(16)と、組み合わされた前記高密度画分(12)とのうちの一方又両方を2つのふるい掛け手段、即ち、0.4~3mmの開口部を有する第1のふるい掛け手段及び0.2~2mmの開口部を有する第2のふるい掛け手段を有する第6のふるい掛けユニット(401)中でのふるい掛けステップに投入し、それによって、3つの画分、即ち、上部画分(31a)、中間画分(31b)、及び下部画分(31c)を提供するステップと、
vii)ゴムを備える第5の組み合わされた低密度画分(32)と、石及び砂を備える第6の組み合わされた高密度画分(33)とを提供するために、前記3つの画分(31a~31c)の各々を3つの個々の分離手段(402_1~3)の第6のセットに投入するステップと、ここで、前記分離手段は、空気を使用する比重によって分離し、更に、ここにおいて、前記ゴムは、ゴム研磨セクション(200a)中で回収又は更に加工される、請求項9~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記芝及び裏地分離セクション(300)は、
g)第2のより軽い画分(33)が空気流中で上向きに巻き込まれ、第2の重い画分(34)が下向きに落下することを可能にされる旋回運動を引き起こすように構成された第2の分離器(301)中で上向きに方向付けられた前記空気流を提供することによって、比重及びサイズによって、最大寸法において多くとも35mmまで更に小型化された、ステップf)において得られた前記大きな画分(7)を分離するステップと、ここで、前記第2のより軽い画分(33)は、草繊維成分を実質的に備え、第2の重い画分は、裏地材料と草繊維成分との混合物を実質的に備え、
h)裏地及び草繊維廃棄物を備える最終的な小さな画分(36)と、芝を備える最終的な大きな画分(35)とを提供するために、草繊維成分を実質的に備える前記第2のより軽い画分(33)を、最短寸法が1~3mmの開口部を有する第2のスクリーニングユニット(302)、好ましくはドラムスクリーンに投入するステップと、
i)後加工セクション(500)中で、芝を備える前記最終的な大きな画分(35)を回収し、任意選択で前記芝を更に加工するステップと
を備える、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記より軽い画分が前記空気流中で上向きに巻き込まれ、前記重い画分が下向きに落下することを可能にされる旋回運動を引き起こすように構成された前記分離器(205,301)は、サイクロン分離器又はジグザグエアシフターであり、前記分離がジグザグエアシフター中で実行されると、前記空気は、18~27Hz、より好ましくは20~25Hzの周波数で提供される、請求項9~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
合成芝製品の個々の成分を提供するために、連続した形で湿った合成芝製品を加工するためのシステムであって、前記システムは、投入及び小型化セクション(100)、充填剤分離セクション(200)、並びに芝及び裏地分離セクション(300)を備え、前記投入及び小型化セクション(100)は、前記充填剤分離セクション(200)並びに前記芝及び裏地分離セクション(300)と流体連通しており、
前記投入及び小型化セクション(100)は、シュレッダーなどの小型化ユニット(101)に接続された、湿った人工芝製品(1)のための入口を備え、前記小型化ユニット(101)の出口は、乾燥ユニット(102)に接続され、前記乾燥ユニットの出口は、2つの出口、即ち、前記充填剤分離セクション(200)に接続された第1の出口と、成分を最大寸法において多くとも50mmまで小型化することが可能な第2の小型化ユニット(104)に接続された第2の出口とを有する第1のふるい掛けユニット(103)に接続され、前記第2の小型化ユニット(104)の出口は、任意選択で、4~8mm、好ましくは6mmの開口部を有する、ドラムスクリーンなどの第1のスクリーニングユニット(105)を通して、材料ホッパー(105b)に接続され、前記第1のスクリーニングユニットは、2つの出口、即ち、第1の出口、保持液と、第2の出口、濾液とを有し、ここで、前記第1の出口は、前記材料ホッパー(105b)に接続され、前記材料ホッパー(105b)は、保持液画分を第3の小型化ユニット(106)、好ましくはカッティングミルに連続して供給し、前記第3の小型化ユニット(106)の出口は、前記芝及び裏地分離セクション(300)に接続され、前記第2の出口、前記濾液は、前記充填剤分離セクション(200)に接続される、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、合成又は人工芝製品の個々の成分をそれらの元の状態にほぼ近い形態で再生するための改善された方法に関する。その結果は、3つのセクション、即ち、芝が小型化及び乾燥させられる第1のセクション、ゴム及び砂などの充填剤が分離される第2のセクション、並びに草繊維と裏地とが分離される第3のセクションに分割された方法によって達成される。
【背景技術】
【0002】
合成芝は、長年にわたって、フットボール、野球、及びサッカーのフィールド用の表面として使用されてきた。近年、天然の草の代替品が望まれる他の用途に使用されている。これらの用途は、少なくとも遊び場、住宅用及び商業用の芝生及び他の造園、道、ペイントボールフィールド、テニスコート、パッティンググリーン、ドッグラン、等を含む。
【0003】
典型的には、合成芝は、裏地を有する草状の布地と、面繊維とも呼ばれる、草に似た複数の直立リボンとを含む。多くの合成芝製品はまた、直立リボンの間に分散された充填剤材料を含み、充填剤材料は、単独で又は互いに組み合わせてのうちのいずれかで、砂、タイヤゴムクラム、又は他の微粒子から構成され得る。充填剤材料は、天然芝の土壌を模倣し、バラストとして作用し、及び/又は、芝が特定の使用に適するようにする、弾力性などの芝の物理的特性に寄与する。
【0004】
合成芝は、芝の構造、芝が使用される用途、風化、及び芝がどのように維持されるかに応じて、限られた寿命を有する。
【0005】
例として、運動競技フィールドとして使用するための典型的な合成芝は、約8~15年の耐用年数を有し得る。現在、大量の合成芝が、何百もの運動競技フィールド及び他の用途で使用されている。
【0006】
芝の処分は、リサイクルゴム、砂からプラスチックまでの範囲の材料の組成に起因して非常に費用が掛かる。かなりの費用で芝を埋立地に送ることを回避するために、合成芝の全て又は一部分をリサイクル及び再使用することが、近年、探求されている選択肢である。
【0007】
カーペットをリサイクルするための方法、及びリサイクルされたカーペットスクラップを使用してカーペット裏地を調製するための方法が知られている。そのような方法のうちのいくつかは、例えば、切断することによって、裏地からカーペット糸、又はタフトを分離することと、糸のみを加工することとを伴う。
【0008】
しかしながら、合成芝は、カーペットとは組成が異なり、組成のそれらの差は、従来のカーペットリサイクルプロセスを合成芝のリサイクルに適さないものにする。カーペット製品の大部分はナイロン面繊維を使用し、その一方で、現在の合成芝製品の大部分はポリエチレンを使用する。
【0009】
ほとんどのカーペットの一次コーティングは、ラテックスコーティングであり、その一方で、ほとんどの合成芝のコーティングは、ポリウレタンである。米国では、ブロードルームカーペットの小さな画分のみが、ポリウレタンを含有するコーティングを含み、合成芝の小さな画分のみが、ラテックスを含有するコーティングを有する。過去6年間に製造された合成芝のほとんどは、裏地にポリウレタンコーティングが塗布されている。ポリウレタンコーティングされた合成芝は、全体としてリサイクルすることができないと考えられている。これは、ポリウレタンコーティングを効率的にリサイクルすることができないためである。ポリウレタンは、熱硬化性(熱可塑性に対して)であり、従って、リサイクルが困難であり、且つ費用が掛かる。それにもかかわらず、カーペットからのポリウレタンの回収は、US5,185,380に説明されており、ここで、裏地は、こすり落とされ、粉砕され、サイクロン分級ステップを受けさせられて、金属及びPVCなどの硬質の異物構成要素が除去され、非硬質の構成要素が高圧及び高温下で圧密化されて、シートが提供される。この方法は、このことから、使用済みカーペットの一部から新しい生成物を提供する。
【0010】
芝では、コーティングは、面繊維を一次裏地に固定する目的で、タフティングされた材料の裏地に塗布される。ホットメルト接着剤又はポリウレタンフォームの追加のコーティングもまた塗布することができる。この二次コーティングは、典型的には、ポリエステル又はポリプロピレンであり得る二次裏地を付着させるために使用される。
【0011】
多くの合成芝製品は、カーペット中には見出されず、従来のカーペットリサイクル方法と適合しないか、又は少なくとも望ましくない成分を含む。例えば、従来のカーペットは、充填剤を含まない。合成芝設置用の典型的な充填剤材料は、砂、タイヤゴムクラム、及び/又は他の微粒子を、単独で又は互いに組み合わせてのうちのいずれかで含む。このことから、合成芝のリサイクルは、カーペットのリサイクルでは遭遇されない特有の問題を提示する。
【0012】
芝の残りの部分から充填剤を分離することは、特殊な機器の使用を必要とし得、分離された充填剤の処分に関連する環境上の懸念が存在し得る。リサイクルプロセスにおける追加の懸念は、サイズ低減プロセス及び最終生成物の特性に対する任意の残留充填剤微粒子の影響である。
【0013】
このことから、もはや有用でなくなったときに合成芝全体を埋立地に送ることを回避するために、既存の合成芝又は既存の合成芝の少なくとも一部分をリサイクル及び再使用する試みが成されてきた。そのようなプロセスは、WO2010/075098に説明されており、それにおいて、充填剤が、裏地及び草状繊維から分離され、その後、充填剤が小型化され、更に除去され、その後、凝集される。凝集された芝断片の顆粒が、押出機中に配置される。顆粒は、押出されて、例えばストランド又はリボンの形状の押出物を形成する。最も知られているプロセスは、その結果として、カーペット又は芝の構成要素を混合成分の新しい生成物にリサイクルし、生成物を個々の出発成分にリバースエンジニアリングしない。
【0014】
EP2 096 211は、合成草を処分するための別の方法を説明しており、その方法では、草繊維及び裏地が、まず、充填剤及び追加の成分から分離され、次いで、その後、多数のステップで分離される。故に、既存のプロセスは、95%の純度までしか材料を分離することができず、それは、例えば、プロセスが新しい生成物を提供するための押出/圧密化のためのものであるときに満足できるものである。このことから、先行技術プロセスは、材料を埋立地に処分することに対して改善されているが、改善されたグレードの生成物を提供するために、個々の部分を更に、1つの成分を実質的に備える画分に分離する必要が依然としてある。
【0015】
また、芝及び充填剤の組成が変化し得るように、柔軟なプロセスを提供することが望ましい。
【0016】
また、その結果が、芝としての再使用又は他の産業における再使用に十分な程度まで純化された個々の成分であるプロセスを提供することが望ましい。
【0017】
同じ出願人に付与されたEP2 862 688は、個々の成分が本質的に純粋に提供される乾式分離プロセスを扱っている。この方法は、特定の順序で3つの特定の分離ステップを備え、故に、分離は、サイズ、比重、並びに比重、サイズ、及び形状に基づく。通常、芝製品が運動競技フィールドに由来するとき、ゴム及び/又は砂が充填剤として使用される。砂及びゴムの大部分は、芝製品の残りの部分から容易に分離し得るが、かなりの量の砂及びゴムが、依然として構造内に存在する。特に、砂、土、又は砂利は、同じ(即ち、人工芝)又は他のタイプの製品におけるそれらの有用性を改善するために、ポリマー成分から除去されなければならない。本質的に純粋であり、砂及び/又は砂利も含まないゴム画分を提供することが可能であることは、同じ用途でのその再使用に必要である。砂などの微細粒子の分離は、特に困難なタスクであることが分かっている。また、代替手段として従来の埋め立て及び焼却をしのぎ続けるであろう費用効果の高いプロセスを得るために、プロセスの効率が引き続き焦点領域である。
【0018】
従って、本発明の目的は、個々の成分を効果的な形で分離するプロセスを更に改善することであり、より具体的には、とりわけ、充填剤の分離をより効率的にし、改善された再使用のためのサイズ及び品質の個々の画分を提供することを可能にすることによって、それを行うことである。
【発明の概要】
【0019】
第1の態様では、これら及び更なる目的は、合成芝製品を加工し、その成分を回収するための方法によって解決され、本方法は、投入及び小型化セクション、充填剤分離セクション、並びに芝及び裏地分離セクションを備え、投入及び小型化セクションは、充填剤分離セクション並びに芝及び裏地分離セクションと流体連通しており、
投入及び小型化セクションは、
(a)湿った合成芝製品を投入及び小型化セクションに投入するステップと、
(b)湿った人工の合成芝製品を小型化された芝材料に、好ましくは120×120mm以下まで小型化し、小型化された芝材料を乾燥ユニットに投入するステップと、
(c)小型化された芝材料を乾燥ユニット中、例えばドラム乾燥器中で5%w/w以下、好ましくは3%w/w以下、最も好ましくは1%w/w以下の含湿率まで乾燥させて、乾燥させられた材料とするステップと、
(d)第1のふるい掛けユニット103中で少なくとも、充填剤分離セクションに投入される充填剤材料を実質的に備える第1の画分と、草繊維及び裏地成分を実質的に備える第2の画分とにスクリーニングすることによって、乾燥させられた材料を分離するステップと、
(e)草繊維及び裏地成分を実質的に備える第2の画分を小型化ユニット中で最大寸法において多くとも50mmまで小型化し、任意選択で、小さな画分及び大きな画分を提供するために、更に小型化された画分を4~8mm、好ましくは6mmの開口部を有するドラムスクリーンなどの第1のスクリーニングユニットに投入するステップと、
(f)ステップ(e)において得られた、更に小型化された画分(5)、又は任意選択でない場合には大きな画分を、任意選択で、最大寸法において多くとも35mmまで更に小型化された画分を芝及び裏地分離セクションに連続して供給する材料ホッパーに投入するステップと、
(g)ステップ(d)において得られた第1の画分と、存在する場合にはステップ(e)において得られた小さな画分とを充填剤分離セクション中で更に加工するステップと
を備える。
【0020】
乾燥ユニットの入口におけるステップ(c)の乾燥空気温度は、適切には、125~250℃、好ましくは150~230℃の範囲内の温度を有し、乾燥ユニットの長さは、8~15m、好ましくは10~12mであり、小型化された芝材料は、乾燥ベースで1時間当たり6~10トン、好ましくは8トン/時間の範囲で投入される。
【0021】
乾燥中の成分は、最終画分の品質を劣化させることになるので、融解又は凝集されないことが好ましい。故に、温度、時間、及び成分のサイズは、その後の分離を可能にするであろう最適な乾燥の重要な因子である。乾燥させられるべき供給物は、砂及びゴムから成るが、カーペットもまた、融解することなく一体化された充填剤を放出するために乾燥させられなければならないので、サイズは重要である。典型的には、カーペットの成分は、最も低い融解温度を有する。
【0022】
乾燥ユニットがドラム乾燥器であるとき、それは、1200~1600rpm、好ましくは1400rpmの速度で動作させられる。
【0023】
小型化、乾燥、及び初期分離によって供給物が適切に調製されると、後続のセクションでは、費用効率の高いプロセスを可能にするために、別個の成分を必要とされる高純度まで、及び十分に高い収率で分離することが可能である。
【0024】
充填剤分離セクションは、
i)ステップd)において得られた第1の画分と、ステップe)において得られた小さな画分とを、3つのふるい掛け手段、即ち、第1のふるい掛け手段、0.5~1.5mmの開口部を有する第2のふるい掛け手段、及び0.1~6mmの開口部を有する第3のふるい掛け手段を有する主ふるい掛け手段に投入するステップ
を備え、第1のふるい掛け手段は、穿孔を有する格子型ふるい掛け手段であり、穿孔の最長寸法は、3~6mmであり、それによって、4つの画分、即ち、上部画分、第1及び第2の中間画分、並びに下部画分を提供し、第1の中間画分は、ゴム回収のために更に加工され、第2の中間画分は、砂回収のために更に加工される。
【0025】
主ふるい掛けステップは、成分の残りから砂のほとんどを分離する。砂は、重量で、芝製品の最大成分である。第1のふるい掛け手段は、ゴムを裏地及び芝から更に分離する。故に、このステップは、純粋なゴムを提供することを可能するというより困難なタスクを可能にするであろう。
【0026】
芝製品の成分を回収する際の別の課題は、利用可能なふるい掛け面積にわたって、ある速度及び体積で成分を分離することを可能にすることである。故に、実施形態では、ふるい掛け手段のうちの1つ以上は、好ましくは第1のふるい掛け手段などの上部ふるい掛け手段上に、少なくとも1つのバッフルを設けられる。また、バッフルは、主ふるい掛けユニットに加えて他のふるい掛けユニット中のふるい掛け手段上に存在することも企図される。
【0027】
バッフルは、供給物がふるい掛け手段の面積全体にわたって分散されるのに役立ち、それによって、供給物が様々なふるい掛け手段を通って運ばれる時間にわたってふるい掛け能力を改善する。少なくとも1つのバッフルは、30~60°、好ましくは40~50°の範囲内の角度(α)、例えばふるい掛け手段の水平面に対して45°に位置付けられ、少なくとも1つのバッフルは、ふるい掛け手段の中間セクション中、好ましくはふるい掛け手段の長さの1/4と3/4との間の水平線上に取り付けられることが好ましい。
【0028】
供給物が入口から出口までふるい掛け手段を越えて移動するとき、流れの自然な移動は、材料がふるい掛け手段の縁部に向かって移動することをもたらすであろう。しかしながら、バッフルがふるい掛け手段の指定された面積内に指定された角度で配置されるとき、供給物は、面積全体にわたって均一に分散され、それによって、全体的な分離を改善する。
【0029】
各ふるい掛け手段は、2つ以上のバッフル、例えば2、3、4、又は5つのバッフルを有することが企図される。バッフルの数は、ふるい掛け手段の面積に基づいて決定され得る。このことから、最適な分離に必要とされるバッフルの数は、ふるい掛け手段の面積と共に増加する。
【0030】
主ふるい掛けステップの後、第1の中間画分は、
ii)第1の中間画分を3つのふるい掛け手段、即ち、1.2~3.5mmの開口部を有する第1のふるい掛け手段、0.8~2.5mmの開口部を有する第2のふるい掛け手段、及び0.5~2.0mmの開口部を有する第3のふるい掛け手段を有する第2のふるい掛けユニットに投入し、それによって、4つの画分を提供するステップと、
iii)裏地材料及びゴムを備える4つの低密度画分と、石などの追加の成分を備える組み合わされた高密度画分とを提供するために、第2のふるい掛けユニットから得られた4つの画分の各々を4つの個々の分離手段の第1のセットに投入するステップと、ここで、分離手段は、空気を使用する比重によって分離し、第1のゴム回収ステップでは、石などの重い材料が、混合画分から分離される。これは、他の材料からのゴムのより高度な分離を可能にするであろう。石は、ゴムを含まない場合、再使用及び販売することができる。
iv)裏地材料を備える組み合わされた低密度画分と、ゴムを備える第2の組み合わされた高密度画分とを提供するために、4つの低密度画分の各々を4つの個々の分離手段の第2のセットに投入するステップと、ここで、分離手段は、空気を使用する比重によって分離し、更に、ここにおいて、ゴムを備える第2の組み合わされた高密度画分は、ゴム研磨ユニット中で回収又は更に加工され、
によってゴム回収のために更に加工され、
この第2のゴム回収ステップでは、今や重い画分であるゴムは、裏地材料を備える混合画分から分離される。これは、ゴムを異なるサイズの別個のゴム画分に更に精製加工することを可能にするであろう。
【0031】
裏地材料を備える組み合わされた低密度画分は、
v)より軽い画分が空気流中で上向きに巻き込まれ、重い画分が下向きに落下することを可能にされる旋回運動を引き起こすように構成された分離器中で上向きに方向付けられた空気流を提供することによって、比重及びサイズによって分離するステップと、ここで、より軽い画分は、裏地材料を備え、重い画分は、石などの追加の材料を備え、石画分は、ステップvにおいて得られた重い画分と混合され得、
ステップvi)では、裏地材料を備えるより軽い画分は、2つのふるい掛け手段、即ち、2~5mmの開口部を有する第1のふるい掛け手段及び0.8~3mmの開口部を有する第2のふるい掛け手段を有する第3のふるい掛けユニット中での第3のふるい掛けステップを受けさせられ、それによって、3つの画分、即ち、草繊維を備える上部画分、裏地を備える中間画分、及びゴムを備える下部画分を提供し、任意選択で、上部画分は、第3の小型化手段に戻され、芝及び裏地分離セクション中で更に加工され、
ステップvii)では、芝材料を備える第2の組み合わされた低密度画分と、ゴムと裏地との混合物を備える第3の組み合わされた高密度画分とを提供するために、中間画分及び下部画分の各々は、2つの個々の分離手段の第3のセットに投入され、ここで、分離手段は、空気を使用する比重によって分離し、
を更に受けさせられる。
【0032】
これらの分離ステップ追加することによって、草繊維及びゴム、即ち、再使用のための最も価値のある成分のうちの2つが、実質的に純粋な品質で提供される。
【0033】
砂を実質的に備える画分は、特に純粋な砂を提供するために、充填剤分離セクションの第2の部分中で分離される。故に、本方法は、更に、
viii)5つの画分を提供するために、第2の中間画分を、4つのふるい掛け手段を有する第4のふるい掛けユニットに投入するステップと、ここで、ふるい掛け手段は、1.2~0.2mmの範囲内の穿孔を有し、開口部のサイズは、頂部から底部に向かって減少し、
ix)ゴム、砂、及び/又は微細繊維粒子を備える低密度画分の第2のセットと、砂を備える第4の組み合わされた高密度画分とを提供するために、5つの画分の各々を5つの個々の分離手段の第4のセットに投入するステップと、ここで、分離手段は、空気を使用する比重によって分離し、ここにおいて、砂を備える画分は、回収され、
による砂とゴムとの分離のために、ステップi)において得られた第2の中間画分を加工するステップを更に備え得る。
【0034】
ゴム、砂、及び/又は微細繊維粒子を備える5つの低密度画分の第2のセットの各々は、ステップx)において、以下で規定するような低密度画分及び高密度画分を提供するために、5つの個々の分離手段の第5のセットに投入され、ここで、分離手段は、空気を使用する比重によって分離する。
【0035】
低密度画分の第2のセットの30%vol/vol以上がゴムであるとき、ゴムを備える第3の組み合わされた軽い画分が提供され、砂とゴムとの混合物を備える第4の組み合わされた重い画分が提供され、重い画分は、ステップviii)において第4のふるい掛けユニットに再循環され、
低密度画分の第2のセットの30%vol/vol以下がゴムであるとき、砂を備える第5の組み合わされた重い画分が提供され、ゴムと砂との混合物を備える第4の組み合わされた軽い画分が提供され、砂は、回収され、ゴムと砂との混合物は、更に加工又は破棄され得る。
【0036】
更なるステップix)では、砂が最初に回収され、次のステップは、画分中のゴムの存在に基づいて決定される。このようにして、ゴムが30%vol/volを超えるか又はそれ未満である組成物に対して、プロセスを柔軟にカスタマイズすることができる。これは、砂又はゴムのうちのいずれかの最も純粋な画分をもたらすことを示した。残りの混合画分は、次いで、破棄され得るか、又はプラントが充填剤後洗浄セクション中などの所与の時点で利用されない容量を有する場合には、更に処理することができる。
【0037】
完全に純粋なゴムを得ることは、持続可能な価格で画分を販売することを可能にするために必須であるので、画分のこの分岐は重要である。
【0038】
ゴムの更なる加工及び分離は、第2の設定された低密度画分の30%vol/vol以上がゴムである実施形態では、ゴムを備えるとき、ステップiv)において得られた第2の組み合わされた高密度画分及び/又はステップx)において得られた第3の組み合わされた軽い画分など、プロセスを通して得られたゴム画分のうちの1つ以上を投入することによって実行され得る。
【0039】
画分は、1つ以上のゴム画分(14,22)を、3つのふるい掛け手段、即ち、1.5~4mmの開口部を有する第1のふるい掛け手段、0.7~1.5mmの開口部を有する第2のふるい掛け手段、及び0.2~0.7mmの開口部を有する第3のふるい掛け手段を有する第5のふるい掛けユニット(212)に投入するステップによって更に加工され、それによって、3つの別個のゴム画分(29a~29c)及び粉塵画分(30)を提供する。
【0040】
上記の変形形態では、第5のふるい掛けステップは、ゴム画分のうちの1つ以上を、ハンマーミルなど、ゴム粒子から外れるように微細粒子を叩くことが可能なユニットに投入し、このようにして叩かれた混合物を第5のふるい掛けユニットに投入することによって先行され得る。
【0041】
ある特定の速度で連続した形でプロセス全体を実行することを可能にするために、特定のロケーションにバッファタンクを有することが望ましくあり得る。故に、実施形態では、バッファタンクは、存在する場合には、ハンマーミルなど、ゴム粒子から外れるように微細粒子を叩くことが可能なユニットと流体連通しており、バッファタンクは、プロセス全体を通して得られたゴム画分を受け取る。
【0042】
収率を増加させるか、又はプロセスからの廃棄物を最小限に抑えるために、プロセス及びシステムに充填剤後洗浄セクションを含めることが望ましい。充填剤後洗浄セクションでは、ステップv)において得られたゴム、石、及び任意選択で砂を備える重い画分と、ステップiii)において得られた組み合わされた高密度画分のうちの一方又は両方が更に加工され、充填剤後洗浄セクションは、
xii)ゴム、石、及び任意選択で砂を備える重い画分と、組み合わされた高密度画分とのうちの一方又両方を2つのふるい掛け手段、即ち、0.4~3mmの開口部を有する第1のふるい掛け手段及び0.2~2mmの開口部を有する第2のふるい掛け手段を有する第6のふるい掛けユニット中でのふるい掛けステップに投入し、それによって、3つの画分、即ち、上部画分、中間画分、及び下部画分を提供するステップと、
vii)ゴムを備える第5の組み合わされた低密度画分と石及び砂を備える第6の組み合わされた高密度画分とを提供するために、3つの画分の各々を3つの個々の分離手段の第6のセットに投入するステップと、ここで、分離手段は、空気を使用する比重によって分離し、更に、ここにおいて、ゴムは、第2の設定された低密度画分の30%vol/vol以上がゴムである実施形態では、ゴムを備えるとき、ステップiv)において得られた第2の組み合わされた高密度画分及び/若しくはステップx)において得られた第3の組み合わされた軽い画分のうちの1つ若しくは全てをバッファタンクに投入するか、又はそれらと混合することなどによって、ゴム研磨セクション中で回収又は更に加工され、
を備える。故に、このステップを追加することによって、ゴム画分の収率が更に増加し、プロセス全体の廃棄物が低減される。
【0043】
充填剤分離ルートと平行して、投入及び小型化セクションはまた、ステップf)及びステップg)において得られた大きな画分が最大寸法において多くとも35mmまで更に小型化され、第2のより軽い画分が空気流中で上向きに巻き込まれ、第2の重い画分が下向きに落下することを可能にされる旋回運動を引き起こすように構成された第2の分離器中で上向きに方向付けられた空気流を提供することによって、比重及びサイズによって分離される芝及び裏地分離セクションに接続され、ここで、第2のより軽い画分は、草繊維成分を実質的に備え、第2の重い画分は、裏地材料と草繊維成分との混合物を実質的に備え、更なるステップh)では、草繊維成分を実質的に備える第2のより軽い画分は、裏地及び草繊維廃棄物を備える最終的な小さな画分と、芝を備える最終的な大きな画分(35)とを提供するために、最短寸法が1~3mmの開口部を有する第2のスクリーニングユニット、好ましくはドラムスクリーンに投入される。芝を備える最終的な大きな画分は、ステップi)では、後加工セクション(500)中で、回収され、任意選択で芝を更に加工される。芝は、再使用されるときにプラスチック画分の最も価値のある部分である。
【0044】
全ての実施形態及びステップによると、より軽い画分が空気流中で上向きに巻き込まれ、重い画分が下向きに落下することを可能にされる旋回運動を引き起こすように構成された分離器を使用するとき、ユニットは、好ましい実施形態では、サイクロン分離器又はジグザグエアシフターである。分離がジグザグエアシフター中で実行されるとき、空気は、18~27Hz、より好ましくは20~25Hzの周波数で提供される。上記の範囲の上下の様々な周波数で試験が実行され、驚くべきことに、開示する範囲内で最良の分離が得られ、最良の結果は約20~25Hzで得られたことが分かった。
【0045】
混合成分のサイズがますます小さくなると、芝/草繊維と裏地とを分離するタスクはますます困難になる。このことから、サイズが小さくなるにつれて、個々の成分の重量の差は近似する。他方では、小型化は、芝材料の様々な成分を分解することを可能にするために必要な手段である。従って、分離の特定の時点での小型化が効果的であることが判明したが、それは、他の点では問題のある成分が以前のステップにおいて実質的に分離されているからである。
【0046】
また、合成芝製品の個々の成分を提供するために、連続した形で湿った合成芝製品を加工するためのシステムが提供され、本システムは、投入及び小型化セクション、充填剤分離セクション、並びに芝及び裏地分離セクションを備え、投入及び小型化セクションは、充填剤分離セクション並びに芝及び裏地分離セクションと流体連通しており、投入及び小型化セクションは、シュレッダーなどの小型化ユニットに接続された、湿った人工芝製品のための入口を備え、小型化ユニットの出口は、乾燥ユニットに接続され、乾燥ユニットの出口は、2つの出口、即ち、充填剤分離セクションに接続された第1の出口と、成分を最大寸法において多くとも50mmまで小型化することが可能な第2の小型化ユニットに接続された第2の出口とを有する第1のふるい掛けユニットに接続され、第2の小型化ユニットの出口は、任意選択で、4~8mm、好ましくは6mmの開口部を有する、ドラムスクリーンなどの第1のスクリーニングユニットを通して、材料ホッパーに接続され、第1のスクリーニングユニットは、2つの出口、即ち、第1の出口、保持液と、第2の出口、濾液とを有し、ここで、第1の出口は、材料ホッパーに接続され、材料ホッパーは、保持液画分を第3の小型化ユニット、好ましくはカッティングミルに連続して供給し、第3の小型化ユニットの出口は、芝及び裏地分離セクションに接続され、第2の出口、濾液は、充填剤分離セクションに接続される。
【0047】
本発明によるプロセス及びシステムは、3つの主セクション、即ち、投入及び小型化セクション、充填剤分離セクション、並びに芝及び裏地分離セクションの連続加工のために構成される。充填剤後洗浄セクションは、上記で説明したように様々な画分の流れを可能にすることによって、必要に応じて充填剤分離セクションに接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【
図2】本発明の投入及び小型化セクションの実施形態である。
【
図3】本発明の充填剤分離セクションの第1の部分の実施形態である。
【
図4】本発明の充填剤分離セクションの第2の部分の例示である。
【
図5】本発明の任意選択の充填剤後洗浄セクションの例示である。
【
図6】本発明の芝及び裏地分離セクションの例示である。
【
図7】本発明によるふるい掛けユニットの格子状ふるい掛け手段の実施形態の部分斜視図である。
図7a及びbは、
図7の実施形態の詳細と、本発明によるふるい掛けユニットの格子状ふるい掛け手段の僅かに異なる実施形態の詳細とをそれぞれ示す。
【
図8】本発明によるウィンドブレーカー/バッフルを有するふるい掛け手段の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0049】
本発明の文脈では、本質的に純粋とは、1つの成分が画分の95%(w/w)超を構成することを意味する。更により好ましくは、96%(w/w)超、97%(w/w)超、98%(w/w)超、99%(w/w)超、又は約100%である。いずれにしても、本質的に純粋とは、当該の画分が再使用に十分なほど純粋であることを意味する。
【0050】
本発明で使用される場合、「成分」という用語は、砂、ゴム、ポリエチレン(PE)、等などの出発生成物の1つのタイプの画分を意味する。この用語は、芝材料/製品の特定の部分に由来する成分に限定されるべきではなく、むしろその化学組成のタイプによって定義される。
【0051】
本発明で使用される場合、「合成/人工芝製品」という用語は、本発明のプロセスにおいて使用される出発材料の全ての成分を企図する。合成及び人工は、交換可能に使用され得、同じ意味を有し得、即ち、非生物学的材料から作製された草状製品であり得る。
【0052】
本発明のプロセス用の出発材料は、スポーツ施設、遊び場、造園エリア、及び同様のものに由来する芝製品である。材料の起源は、限定されるべきではない。材料は、汚染物質を備え得ることも企図される。出発材料は、湿っている。含湿量は、場所によって異なる。本発明は、出発材料の特定の含湿量に限定されるべきではない。
【0053】
合成芝製品は、通常、少なくとも裏地材料、充填剤、及び芝/草繊維成分を備える。
【0054】
本発明の文脈では、「裏地材料」という用語は、草繊維成分を保持するための1つ以上の層を企図する。このことから、裏地材料という用語は、人工草繊維がタフティングされたか、織られたか、若しくは編まれたか、又は他の方法で付着された材料を含むが、それに限定されない。裏地材料という用語はまた、二次裏地若しくはコーティング、又は芝製品のピースを互いに若しくは表面に締結するための締結具部品を企図する。
【0055】
本発明の文脈では、「草繊維成分」又は「芝」という用語は、裏地材料に対して、テクスチャード加工されたか若しくはテクスチャード加工されていないか、タフティングされたか、織られたか、若しくは編まれたか、又は他の方法で付着された繊維又は糸を企図する。裏地及び草繊維成分は、同じ又は異なる材料から作製され得る。
【0056】
本発明の文脈では、「充填剤」という用語は、ゴム、砂、及び「追加の成分」を企図する。
【0057】
本発明の文脈では、「追加の成分」という用語は、他の用語に備えられない、芝製品中に備えられた任意の材料を企図する。このことから、追加の成分は、芝カーペット、等に捕捉された廃棄物、土、等を備え得るが、それらに限定されない。
【0058】
合成芝製品はまた、好ましくは、織り込み、接着、融解、又はサッチング材料を裏地材料に付着させるための任意の適した手段などによって裏地材料に接続された、1つ以上のサッチング材料から成るサッチ又は「サッチゾーン」を備え得る。合成芝のサッチングは、当該技術分野においてよく知られており、US6,299,959及びWO2004/042149などのいくつかの文書に説明されている。本発明の文脈では、存在する場合、サッチ、サッチゾーン、及び/又はサッチングを構成する材料は、典型的には、草繊維材料と同じ材料で作製され、従って、「草繊維材料」という用語に含まれる。
【0059】
典型的には、合成芝製品は、裏地である布地と、面繊維又は糸とも呼ばれ、草に似た複数の直立リボンとを含み、本発明の文脈では、面繊維又は糸は、本発明による草繊維成分の例である。
【0060】
典型的には、草繊維成分は、ポリエチレン、ポリプロピレン、又はそれらのブレンドから作製される。草繊維はまた、ナイロン又は当該技術分野で知られている任意の他の材料単独で、又はポリプロピレン及び/若しくはポリエチレンと組み合わせて作製され得る。
【0061】
これらの草繊維成分は、通常、ポリプロピレン及びポリエステルを含むがそれらに限定されない異なる材料から作製することができる一次裏地材料にタフティングされるか又は縫い込まれる。とりわけ、草繊維とは異なるものとしての裏地用の材料の選択を推進するのは、主に費用である。
【0062】
コーティング材料が、草状繊維を適所に保持するために草繊維及び一次裏地に塗布され得る。
【0063】
ほとんどの合成芝製品の一次コーティングはポリウレタンを含み、また、典型的には炭酸カルシウム又は石炭フライアッシュなどのコーティングフィラーを含む。一次コーティングはまた、ポリウレタンに加えて、又はその代わりに、ラテックス、ホットメルト接着剤、及び/又は熱可塑性物質を含み得る。
【0064】
合成芝製品はまた、ポリプロピレン及びポリエステルを含むがそれらに限定されないいくつかの異なる材料から作製することができる二次裏地又はコーティングを有し得る。
【0065】
廃棄物を含む収集された合成芝製品は、以下の近似組成を有する:草繊維成分は、典型的には、約5~10wt%を構成し、裏地は、典型的には、約5~10wt%を構成し、充填剤は、典型的には、80wt%までを構成する。
【0066】
本発明のコンテキストでは、パーセンテージは、別段に明記されない限り、重量%である。
【0067】
草繊維成分は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、又は他の材料を単独で又は組み合わせて含み得る。
【0068】
いくつかの実施形態では、草繊維は、ポリプロピレン(PP)とポリエチレン(PE)とのブレンドを含む。更なる実施形態では、草繊維は、PEのブレンド、又はPP、PE、及びナイロンのブレンドを含む。
【0069】
一次裏地は、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、及び他の材料を単独で、又はポリエチレン単独若しくはPPとポリエステルとのブレンドなどの組み合わせで含み得る。
【0070】
コーティングは、ポリウレタン、ラテックス、ホットメルト接着剤、及び/又は熱可塑性物質を単独で又は組み合わせて含み得る。適したホットメルト接着剤は、Reynolds 54-041, Reynolds 54-854, DHM 4124 (The Reynolds Company P.O. Greenville, SC, DHM Adhesives, Inc. Calhoun, GA)を含むが、それに限定されない。
【0071】
適した熱可塑性物質は、ポリプロピレン、ポリエチレン、及びポリエステルが含むが、それらに限定されない。コーティングはまた、石炭フライアッシュ、炭酸カルシウム、酸化鉄、若しくは硫酸バリウム、又は当該技術分野で知られている任意の他のフィラーであり得るコーティングフィラーを含み得る。
【0072】
合成芝製品は、草繊維の直立リボンの間に分散された充填剤材料を備え、それは、芝を特定の使用に適したものにする芝製品の物理的特性に寄与する。
【0073】
合成芝充填剤は、所望の物理的特性を提供するのに適した任意の材料から作製され得、充填剤は、限定されないが、砂、砂利、コルク、ココナッツ殻、ポリマービーズ、並びに限定されないが、クラムゴム、エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)ゴム、熱可塑性エラストマー(TPE)、及びネオプレンゴムを含むゴムのうちの1つ以上から単独で、又は組み合わせて選択され得る。最も多くの場合、充填剤は、ゴム及び砂である。特定の実施形態では、充填剤材料は、ゴム又は砂である。別の特定の実施形態では、充填剤材料は、ゴム及び砂である。
【0074】
本発明は、充填剤が砂及びゴムである実施形態で説明した。しかしながら、充填剤は、上記の材料のうちの任意のものから成り得ることが企図される。故に、砂及びゴム以外の2つの材料から構成される場合、明細書及び特許請求の範囲において、最も低い密度を有する材料は、ゴムに取って代わるべきであり、最も高い密度を有する材料は、砂に取って代わるべきである。
【0075】
好ましい実施形態では、合成芝製品は、裏地材料に接続された1つ以上のサッチング材料を更に備える。サッチング材料は、典型的には、草繊維成分と同じ材料、ポリプロピレン、又はナイロンで作製される。
【0076】
人工芝フィールドが現場から除去されるとき、それは、通常50m×50mの片に切断され、巻かれる。ロールは、埋立地であるか、製品をリサイクルするための施設であるかにかかわらず、更に加工されるべき場所に輸送される。
【0077】
このようにして分割された芝フィールド、即ち、湿った人工芝製品は、典型的には2~5mの直径及び1~2mの幅を有するロールで本発明のプロセスに提供される。加工施設に到着するときの芝製品のサイズは、任意のサイズであり得、本発明は、入ってくる芝のサイズによって制限されるべきではない。芝製品のサイズは、実際の取り扱いのみによって制限される。
【0078】
以下では、
図1~8を参照して、プロセスの実施形態を説明する。本発明は、以下で説明する実施形態に限定されるべきではない。
【0079】
本システム及びプロセスのセクションをそれらの最も一般的な形態で例示する
図1を参照して、本発明のプロセスをここで更に詳細に説明する。
【0080】
本方法及びシステムは、投入及び小型化セクション100、充填剤分離セクション200を備え、充填剤分離セクションは、2つの部分を備え、本方法及びシステムは、芝及び裏地分離セクションを備える。セクション100、200、及び300は、本明細書で更に詳述するように接続される。セクション100中での加工は、セクション200及び300とは独立して生じ得、セクション100及び200中での加工は、セクション100及び300とは独立して生じ得る。本システムは、充填剤分離セクション200に続く充填剤後洗浄セクション400と、芝及び裏地分離セクション300に続く芝後加工セクション500とを更に備える。しかしながら、投入及び小型化セクション中での加工は、後続のセクションが求められる収率及び純度で画分を提供する能力のための供給物として必須である。投入及び小型化セクション100、充填剤分離セクション200、並びに芝及び裏地分離セクションは、プロセス及びシステムが材料を連続した形で加工することができるように設計される。この目的のために、プロセスの下流部分から上流のある特定の部分にある特定の画分を投入し戻すことを可能にするために、バッファタンクが置かれ得る。故に、本システム及びプロセスは、材料が利用可能である場合に昼夜を通して実行することが可能な費用効率の高いプロセスを提供するために、そのような連続加工を可能にするように特に設計される。後洗浄セクション400及び500は、連続分離プロセスの一部として使用され得るか、又は様々な中間画分の収率を増加させ、バッチプロセスとして実行するために使用され得る。芝後加工セクション500の性質は、特定の市場又は需要に依存し、凝集、球状化、又は押出のうちのいずれか1つであり得る。
【0081】
図1を更に参照すると、投入及び小型化セクション100は、一般に、第1の小型化ステップ/ユニット101、乾燥ステップ/ユニット102、第1のふるい掛けステップ/ユニット103、第2の小型化ステップ/ユニット104、第1の任意選択のスクリーニングステップ/ユニット105、及び任意選択の第3の小型化ステップ106を備える。投入及び小型化セクションの実施形態は、
図2により詳細に示す。
【0082】
投入及び小型化セクションの目的は、人工芝ロールのサイズを、ポリマーに悪影響を及ぼすことなく、プロセスの後続のセクション、即ち分離を可能にするのに十分に乾燥させることができる管理可能なサイズまで低減することである。存在する大量の砂は、プラスチック及びゴムに悪影響を及ぼし得る熱を吸収することが可能であるので、これは、重要なバランスである。また、芝製品は、非常に異なるサイズの成分を有し、従って、様々な成分を十分に乾燥させることが困難であり得る。故に、本発明は、所望のように分離することができる後続のセクションに画分を提供することを可能にするために必要とされる、サイズ、材料のタイプ、時間、及び温度の間のバランスを取ることの問題を解決する。
【0083】
第1の部分中の充填剤分離セクション200は、一般に、主スクリーニングふるい掛けステップ/ユニット201、第2のふるい掛けステップ/ユニット202、密度ユニットの第1の密度分離ステップ/セット203(203_1~4)、密度ユニットの第2の密度ステップ/セット204(204_1~4)、比重及びサイズによって分離するための第1のステップ/手段205(ジグザグふるいなど)、第3のふるい掛けステップ/ユニット206、及び2つの密度ユニットの第3の密度分離ステップ/セット207(207_1及び2)を備える。
【0084】
第2の部分中の充填剤分離セクション200は、一般に、第4のふるい掛けステップ/ユニット208、5つの密度ユニットの第3の密度ステップ/セット209(209_1~5)、5つの密度ユニットの第4の密度分離ステップ/セット210(210_1~5)を備え、第2の部分はまた、ハンマーミルなど、ゴム画分211を振動させるためのステップ/手段、及び第5のふるい掛けステップ/ユニット212を含み得る。
【0085】
最も広い意味では、本発明によるシステムは、
図1に例示するように接続された、投入及び小型化セクション100、充填剤分離セクション200、並びに芝及び裏地分離セクション300を備える。いくつかの実施形態では、本システムはまた、充填剤後洗浄セクション400及び/又は芝後加工セクション500を含み得る。
【0086】
充填剤分離セクションの実施形態は、
図3及び4においてより詳細に示す。
【0087】
充填剤分離セクションの第1部の目的は、石をゴムから、ゴムを芝から、及び裏地をゴムからスクリーニングして分離することである。焦点は、第3の小型化ステップ/ユニット106に再循環される芝繊維材料から石を除去することはもちろん、混じりけのないゴム材料を提供することである。
【0088】
充填剤分離ステップの第2の部分は、2つの目的を有する。第1の目的は、混じりけのない砂を提供し、ゴムの収率を潜在的に増加させるために、砂からゴムを分離することである。第2の目的は、混じりけのないゴムを別個の今やアップサイクルされた販売可能な画分に分離し、最終生成物においてこれらの市場がないため、望ましくない小粒子による汚染を排除することである。
【0089】
芝及び裏地分離セクション300は、第3の小型化ステップ106が必須であることを必要とし、一般に、比重及びサイズによって分離するための第2のステップ/手段301(ジグザグふるいなど)、及び第2のスクリーニングステップ/ユニット302を備える。芝及び裏地分離セクションの実施形態は、
図5により詳細に示す。
【0090】
芝及び裏地分離セクションの目的は、あらゆる微細粒子を除去しながら、芝と裏地とを互いに分離することである。これは、異なる目的のためにアップサイクルすることができる異なる品質の別個のプラスチックタイプの画分を提供するであろう。
【0091】
充填剤後洗浄セクション400は、一般に、第7のふるい掛けステップ/ユニット401、及び密度ユニットの第4の密度分離ステップ/セット402(402_1~3)を備える。充填剤後洗浄セクションの実施形態は、
図6により詳細に示す。
【0092】
充填剤後洗浄の目的は、普通であれば分離不能であろう未完成生成物から価値のある材料、例えば、ゴム、石、及び砂を更に抽出することである。このことから、このセクションの主な目的は、画分の収率を増加させることである。
【0093】
このプロセスを、ここで更に一層詳細に説明する。
図2~6は、プロセスを参照して説明するが、全ての説明は、本システムに等しく適用されることが理解される。
【0094】
図2は、投入及び小型化セクション100の実施形態の詳細な説明である。
【0095】
第1のステップでは、人工芝製品1が投入され、芝製品を約120×120mmのサイズまで小型化する第1の小型化ステップ101で小型化され、第1の小型化ステップ101は、示す実施形態では、シュレッダー101である。小型化された芝材料2は、乾燥ユニット102に投入され、乾燥ユニット102は、示す実施形態では、ドラム乾燥器102である。投入流1_bとして例示するように、更に既に小型化された材料もまた、ドラム乾燥器に投入され得ることが企図される。材料ホッパーなどの適した手段が、乾燥ユニットを所望の方法で動作させるために必要とされる体積及び速度で材料を投入することを確実にするために適切に使用される。
【0096】
最良の結果を得るために、小型化された芝材料2は、乾燥基準ベースで毎時6~10トン、好ましくは毎時8トンの速度で投入される。乾燥ユニット102の長さは、8~15メートル、好ましくは10~12mである。乾燥ユニットがドラム乾燥器であるとき、それは、1200~1500rpm、好ましくは1400rpmの速度で動作させられる。乾燥ユニットの入口における温度は、125~250℃、好ましくは150~230℃の範囲内である。
【0097】
乾燥ステップ後の材料の含湿率は、多くとも5%w/w、好ましくは3%w/w以下、更により好ましくは1%w/w以下である。乾燥ユニットから下流の全てのプロセス/ユニットにおいてそのような低い含湿量を有することは、特に砂とゴムとの良好な分離を達成することを可能にするために必須である。
【0098】
乾燥させられた材料3は、5mmの開口部を有する第1のふるい掛けユニット103を通してスクリーニングされ、それによって、2つの画分が提供され、第1の画分4aは、充填剤材料を実質的に備え、第2の画分4bは、芝と裏地材料との混合物を実質的に備え、ここで、最大寸法の長さは、5~7mm以上、例えば6mm以上である。
【0099】
この最初の分離の後、第1及び第2の画分4a及び4bは、独立して更に加工される。
【0100】
充填剤を実質的に備える第1の画分4aは、充填剤分離セクション200中で更に加工され、それは、
図3及び4を参照してより詳細に説明する。充填剤分離セクションに投入する前に、追加の乾燥充填剤を第1の画分4aに追加するためのサイロが存在することが企図される。そのような材料は、下流プロセスからもたらされ得る。
【0101】
第2の画分4bは、示す実施形態では、より小さな画分5を与えるために、この実施形態では、造粒器104中で更に小型化され、ここで、最大寸法のサイズは、多くとも50mmである。このステップは、カーペット中に捕捉された磁性金属が除去される鉄除去ステップによって先行され得る。このようにして更に小型化された画分5は、任意選択で、石などの重い汚染物質がカーペットから除去され得る重い廃棄物分離ステップを受けさせられ得る。そのようなステップは、ジグザグふるい又はエアシフター107における比重及びサイズによる分離であり得る。更に小型化された画分5は、次いで、ドラムスクリーンとして例示する第1のスクリーニングユニット105中でスクリーニングされて、残りの充填剤を備える小さな画分6aと、芝及び裏地を備える大きな画分6bとを提供し、大きな画分6bは、芝及び裏地分離セクション300に投入される。小さな画分6aは、充填剤分離セクションに投入され、任意選択で第1の画分4aと混合される。第1のスクリーニングユニットは必須ではなく、更に小型化された画分5は、以下で説明するように、芝及び裏地分離セクションに直接、又はカッティングミル106中での第3の小型化ステップに投入され得ることが企図される。
【0102】
第1のスクリーニング手段、即ち、ドラムスクリーン105は、4~8mm、好ましくは6mmの開口部を有する。実施形態に例示するように、大きな画分6bは、芝及び裏地の連続供給を確実にすることができる材料ホッパーに投入される。また、例示するように、最大寸法が多くとも35mmの芝及び裏地画分7を提供するために、第3の小型化ステップにおいて、大きな画分が更に小型化されることも企図され、第3の小型化ステップは、示す実施形態では、カッティングミル106である下流プロセスからの芝及び裏地画分は、再循環され、例示するように、カッティングミル106の手前で、大きな画分6bと混合され得ることが企図されるが、このリサイクルは、任意選択であり、省略され得る。
【0103】
好ましい実施形態では、第1のスクリーニングステップ/ユニットは省略される。
【0104】
図3を参照して、本発明による充填剤分離セクションの第1部の実施形態をここで更に詳細に説明する。
【0105】
例示する実施形態では、第1の画分4a及び存在する場合には小さな画分6aは、任意選択で予混合され、いくつかの実施形態では、例示するように、プロセス全体を通して流れの連続投入を可能にするために、充填剤を保持するためのバッファタンク(図示せず)に投入される。任意選択のバッファタンクから、充填剤分離供給画分8は、3つのふるい掛け手段201_a~cを有する主ふるい掛けユニット201に投入される。第1のふるい掛け手段201_aは、穿孔を有し、最長寸法の長さは、3~6mmであり、第1のふるい掛け手段は、好ましくは、
図7a及び7bに更に例示する格子型ふるい掛け手段である。第2のふるい掛け手段201_bは、0.5~1.5mmの開口部を有し、第3のふるい掛け手段は、0.1~6mmの穿孔を有する。4つの主ふるい掛け画分が提供され(9a~d)、下部画分9d、即ち粉塵画分が収集される。上部画分9aは、ゴム、芝、及び裏地の分離のために更に加工される。第2の中間画分9cは、
図4を参照して詳述するように、充填剤分離セクションの第2の部分中で更に加工される。第1の中間セクション9bは、充填剤分離セクションの第2の部分、即ち、ゴム研磨部分200a中でもゴム回収のために更に加工される。
【0106】
主ふるい掛けユニットの第1のふるい掛け手段は、好ましくは、ふるいの全面積にわたってふるい掛けされるべき材料の均一な分散を確実にするように設計された少なくとも1つのバッフルを設けられる。これは、連続分離の速度を維持するために重要である。各ふるい掛け手段は、好ましくは、1、2、3又は4つのバッフルを設けられる。各バッフルは、ふるい掛け手段のフレームワークの水平面に対して30~60°、好ましくは40~50°、更により好ましくは45°の角度αで位置付けられる。
【0107】
1つ以上のバッフルは、ふるい掛け手段の中間セクションに、好ましくは、ふるい掛け手段の長さの1/4と3/4との間に位置付けられる。これは、約5~10度のふるい掛け手段の僅かな傾斜に起因する充填剤の自然な流れが、ふるい掛け方向の中間セクション中でふるい掛け手段の縁部に向かって移動させられることになるため、重要である。従って、最適な流れのために、バッフルは、ふるい掛け手段の長さの中間50%の水平面に位置付けられる。バッフルの長さは、典型的には、ふるい掛け手段の高さの3/4であり、ふるい掛け手段の横幅の1/2である。バッフルの形状及び位置は、特に
図8を参照して、以下でより詳細に説明する。
【0108】
また、主ふるい掛けユニット及び更なるふるい掛けユニットの更なるふるい掛け手段又は全てのふるい掛け手段がそのようなバッフルを設けられることも企図される。
【0109】
第1の中間セクション9bは、次いで、3つのふるい掛け手段、即ち、1.2~3.5mmの開口部を有する第1のふるい掛け手段、0.8~2.5mmの開口部を有する第2のふるい掛け手段、及び0.5~2.0mmの開口部を有する第3のふるい掛け手段を有する第2のふるい掛けユニット202に投入され、それによって、4つの画分10a~dを提供する。4つの画分10a~10dの各々は、裏地材料及びゴムを備える4つの低密度画分11a~11dと、石などの追加の成分を備える組み合わされた高密度画分12とを提供するために、4つの個々の分離手段203_1~4の第1のセットに投入され、ここで、分離手段は、空気を使用する比重によって分離する。4つの低密度画分11a~11dの各々は、裏地材料を備える組み合わされた低密度画分13と、ゴムを備える組み合わされた高密度画分14とを提供するために、空気を使用する比重によって分離する4つの個々の分離手段204_1~4の第2のセットに投入され、ゴムを備える組み合わされた高密度画分14は、ゴム研磨ユニット200a中で回収又は更に加工され、それは、
図4を参照して説明する。
【0110】
裏地材料を備える組み合わされた低密度画分13は、旋回運動を引き起こすように構成された分離器205中で上向きに方向付けられた空気流を提供することによって、比重及びサイズによって分離され、示す実施形態では、分離器205は、ジグザグエアシフター205である。ここで、より軽い画分15は、空気流中で上向きに巻き込まれ、重い材料は、下向きに落下することを可能にされ、より軽い画分15は、ゴム、裏地、及び芝材料を備え、重い画分16は、石などの追加の材料を備え、例示するように、高密度画分12と組み合わされ得る。石は、そのまま販売され得る。しかしながら、石の画分12+16がゴム成分を備える場合、画分12及び16は、充填剤後加工セクション400に投入されるであろう。
【0111】
ゴム、裏地、及び芝材料を備えるより軽い画分15は、2つのふるい掛け手段、即ち、2~5mmの開口部を有する第1のふるい掛け手段及び0.8~3mmの開口部を有する第2のふるい掛け手段を有する第3のふるい掛けユニット206中でふるい掛けされ、それによって、3つの画分、即ち、草繊維を備える上部画分17、裏地を備える中間画分18、及びゴムを備える下部画分19を提供する。示す実施形態では、上部画分17は、カッティングミル106に戻され、芝及び裏地分離ユニット300中で更に加工される。中間画分18及び下部画分19の各々は、芝材料を備える第2の組み合わされた低密度画分20と、ゴムと裏地との混合物を備える第3の組み合わされた高密度画分とを提供するために、2つの個々の分離手段207_1及び207_2の第3のセットに投入され、ここで、分離手段は、空気を使用する比重によって分離する。
【0112】
図4を参照して、本発明による充填剤分離セクションの第2部の実施形態をここで更に詳細に説明する。主ふるい掛けユニット201中でのふるい掛けから得られた第2の中間画分9cは、砂及びゴム分離のために更に加工される。第2の中間画分9cは、4つのふるい掛け手段を有する第4のふるい掛けユニット208中で分離され、ふるい掛け手段は、1.2又は0.8~0.2mmの範囲内の開口部を有し、開口部のサイズは、頂部から底部に向かって減少する。
【0113】
このふるい掛けユニット及び他のふるい掛けユニット中の様々なふるい掛け手段の開口部の特定の選択は、最適な分離のために、同じ出願人に対するWO2021/048214に説明されている方法を使用して選択され得る。
【0114】
ふるい掛けユニット208中でのふるい掛けは、5つの画分21a~21eを提供する。5つの画分21a~21eの各々は、ゴム、砂、及び/又は微細繊維粒子を備える低密度画分22a~22eの第2のセットと、砂を備える第4の組み合わされた高密度画分23とを提供するために、5つの個々の分離手段209_1~5の第4のセットに投入され、ここで、分離手段は、空気を使用する比重によって分離する。砂は、適宜収集及び再使用される。ゴム及び砂画分からの砂の第1の分離後に、ゴム、砂、及び/又は微細繊維粒子を備える5つの低密度画分22a~22eの各々は、第2の低密度画分及び第2の高密度画分を提供するために、5つの個々の分離手段210_1~5の第5のセットに投入され、ここで、分離手段は、空気を使用する比重によって分離する。
【0115】
本方法によると、流れは、実施形態に例示するように、低密度画分22a~22eの30%vol/vol以上がゴムであるとき、密度分離が、ゴムを備える第3の組み合わされた軽い画分24をもたらし、第3の組み合わされた軽い画分24が、更なる選別のためにゴム研磨ユニット200aに送られ、任意選択でゴム画分14と予混合されるように方向付けられる。
【0116】
砂とゴムとの混合物を備える第4の組み合わされた重い画分25も提供される。この第2の重い画分25は、粒子流の一部として第4のふるい掛けユニット208に再循環される。
【0117】
他方では、低密度画分22a~22eの第2のセットの30%vol/vol以下がゴムであるとき、砂を備える第2の重い画分26が提供される。この砂は、適宜収集及び再使用され、砂を備える第5の組み合わされた高密度画分23と適切に混合される。加えて、ゴムと砂との混合物を備える第4の組み合わされた軽い画分27が提供される。ゴムと砂とのこの混合物は、例えば、充填剤後洗浄セクションユニット中で更に加工されるか、バッファタンク中に保持されるか、又は材料の連続した流れを確実にするために適宜破棄され得る。
【0118】
適切な搬送手段への流れの分流は、密度分離手段の第2のセットの出口に位置付けられた弁などの分流手段を有することによって達成される。適した弁は、機械的/電気的又は手動のうちのいずれかで操作される標準的な切替弁である。
【0119】
充填剤分離セクションのゴム研磨部分200aでは、ゴムが、別個のサイズに分離される。ゴム画分14及び24は、示す実施形態では、ゴム粒子から外れるように微細粒子を叩くことが可能なユニット、示す実施形態では、ハンマーミル211に投入される。このステップの効果は、ゴム粒子から外れるように微細粒子を叩くことである。材料の含湿率が与えられると、微細粒子は、ゴムから解放され、ゴムと浮遊する微細砂粒子との叩かれた混合物28をもたらす。叩くステップは、鉄除去ユニットによって先行され得る。また、中間バッファタンク213が、材料の連続加工に応じるために、ハンマーミル211の手前に位置付けられることが好ましい。故に、バッファタンクは、存在するとき、ゴム粒子211から外れるように微細粒子を叩くことが可能なユニット、ここではハンマーミルと流体連通しており、バッファタンクは、上流で得られたゴム画分14及び24などの、プロセス全体を通して得られたゴム画分を受け取る。
【0120】
バッファタンクと、ゴム粒子から外れるように微細粒子を叩くことが可能なユニットとの両方が省略されることが企図される。これは、より単純な分離のために好ましい。この実施形態では、ゴム供給物は、第5のふるい掛けユニット212に直接投入される。
【0121】
このことから、任意選択で叩かれたゴムと砂微粒子との混合物28は、次いで、3つのふるい掛け手段、即ち、1.5~4mmの開口部を有する第1のふるい掛け手段、0.7~1.5mmの開口部を有する第2のふるい掛け手段、及び0.2~0.7mmの開口部を有する第3のふるい掛け手段を有する第5のふるい掛けユニット212に投入され、それによって、適宜収集及び再使用される3つの別個のゴム画分29a~29cが提供されることを提供する。更に、粉塵画分30が提供される。
【0122】
画分12及び16のうちの1つ以上がゴムを備えるとき、任意選択で組み合わされた画分は、更なる最終使用のために石及びゴムを回収するために更に処理される。この加工は、充填剤後加工セクション400中で行われる。このセクションは、常に連続流の一部であるとは限らないが、石とゴムとの更なる分離が必要な場合及び必要なときには、含めることができる。休止時間では、このセクションは、収率を増加させ、このことからプロセスの総廃棄物を最小限に抑えるために、プロセス全体を通して生成される様々ないわゆる廃棄物画分中の画分を分離するために使用され得る。
【0123】
示す実施形態では、組み合わされた高密度画分12及び重い画分16は、2つのふるい掛け手段、即ち、0.4~3mmの開口部を有する第1のふるい掛け手段及び0.2~2mmの開口部を有する第2のふるい掛け手段を有する第6のふるい掛けユニット401に投入され、それによって、3つの画分31a~31c、即ち、上部画分31a、中間画分31b、及び下部画分31cを提供する。3つの画分31a~31cの各々は、ゴムを備える第5の組み合わされた低密度画分32と、石及び砂を備える第6の組み合わされた高密度画分33とを提供するために、3つの個々の分離手段402_1~402_3の第6のセットに投入され、ここで、分離手段は、空気を使用する比重によって分離する。ゴム画分32は、ゴム研磨セクション200a中で回収又は更に加工される。
【0124】
芝と裏地とは、芝及び裏地分離セクション300中で分離され、分離は、投入及び小型化セクション中で得られ、最大寸法において多くとも35mmまで更に小型化された大きな画分7を投入することによって達成され、このようにして小型化された画分は、第2のより軽い画分33が空気流中で上向きに巻き込まれ、第2の重い画分34が下向きに落下することを可能にされる旋回運動を引き起こすように構成された第2の分離器301中で上向きに方向付けられた空気流を提供することによって、比重及びサイズによって分離され、ここで、第2のより軽い画分33は、草繊維成分を実質的に備え、第2の重い画分は、裏地材料と草繊維成分との混合物を実質的に備える。次いで、最高のアップサイクル品質のプラスチックである草繊維は、裏地及び草繊維廃棄物を備える最終的な小さな画分36と、芝を備える最終的な大きな画分35とを提供するために、草繊維成分を実質的に備える第2のより軽い画分33を、最短寸法が1~3mmの開口部を有する第2のスクリーニングユニット302、好ましくはドラムスクリーンに投入することによって更に濃縮される。芝を備える最終的な大きな画分35は、後加工セクション500中で、回収されるか、又は更に加工され得る。
【0125】
第2のスクリーニングユニットの開口部は、好ましい実施形態では細長い。これは、より大きな草繊維画分を更に濃縮及び純化するであろう。
【0126】
上記の全ての説明では、分離器が、より軽い画分が空気流中で上向きに巻き込まれ、重い画分が下向きに落下することを可能にされる旋回運動を引き起こすように構成される場合、ユニットは、サイクロン分離器又はジグザグエアシフターであることが好ましく、分離がジグザグエアシフター中で実行されると、空気は、18~27Hz、より好ましくは20~25Hzの周波数で提供される。
【0127】
格子状ふるい掛け手段700の2つの実施形態を、
図7並びに拡張ビューの
図7a及び7bに更に例示する。まず
図7及び7aを参照すると、格子スロットが格子状ふるい掛け手段700の各穿孔701における2つのセクション間に形成され、
図7aの穿孔の下部セクションが格子状ふるい掛け手段によって画定された全体面に対して下向きに突出し、上向きセクションが全体面に対して上向きに突出し、そのため、各穿孔701に形成された格子スロットが格子状ふるい掛け手段700の全体面内にある軸を中心として対称であることが分かる。
図7bに示す他の実施形態では、上向きセクションは、
図7及び7aの実施形態にあるのと実質的に同じ形で形成されるが、下部セクションは、実質的に格子状ふるい掛け手段700の全体面内に延在する。
【0128】
システム内の格子状ふるい掛け手段700の位置付けを、
図3に示しており、
図3では、ふるい掛け手段のスタックのうちの1つの格子状ふるい掛け手段700を、主ふるい掛けユニット201中に示す。格子状ふるい掛け手段700の僅かな傾斜も
図3に示す。
【0129】
本システムの様々なふるい掛けユニットの個々のふるい掛け手段の構成は、説明するように選択され得る。
【0130】
ふるい掛け手段は、例えば、上記で説明し、
図7、7a、及び7bに示すような特徴を有する格子状ふるい掛け手段700と呼ばれているが、ふるい掛け手段の他の構成も考えられる。
【0131】
そのような一般的なふるい掛け手段800の一例を
図8に示しており、
図8では、ここでは3つのバッフル801として示す上述したバッフルの形態及び位置も示している。示す実施形態では、各バッフル801とふるい掛け手段800の水平面内のそれぞれの線との間に形成される角度αは、約45°である。
【0132】
図8には、ふるい掛け手段800の下方に破線で示す、ふるい掛け手段のスタックの形成も示している。上記で説明した実施形態にあるように、ふるい掛け手段800は、流れ方向に僅かに傾斜して位置付けられ得る。傾斜は、ちょうど傾斜がふるい掛けユニット中のスタックのふるい掛け手段に対して個々に選択され得るように、様々なふるい掛けユニットのふるい掛け手段間で変化し得る。
【0133】
第2の態様では、合成又は人工芝製品を分離するためのシステムが提供され、本システムは、上記のプロセスにおいて詳述したように構成される。その最も一般的な意味では、本システムは、合成芝製品の個々の成分を提供するために、連続した形で湿った合成芝製品を加工するためのものであり、本システムは、投入及び小型化セクション(100)、充填剤分離セクション(200)、並びに芝及び裏地分離セクション(300)を備え、投入及び小型化セクション(100)は、充填剤分離セクション(200)並びに芝及び裏地分離セクション(300)と流体連通しており、
投入及び小型化セクション(100)は、シュレッダーなどの小型化ユニット(101)に接続された、湿った人工芝製品(1)のための入口を備え、小型化ユニット(101)の出口は、乾燥ユニット(102)に接続され、乾燥ユニットの出口は、2つの出口、即ち、充填剤分離セクション(200)に接続された第1の出口と、成分を最大寸法において多くとも50mmまで小型化することが可能な第2の小型化ユニット(104)に接続された第2の出口とを有する第1のふるい掛けユニット(103)に接続され、第2の小型化ユニット(104)の出口は、4~8mm、好ましくは6mmの開口部を有する、ドラムスクリーンなどの第1のスクリーニングユニット(105)に接続され、第1のスクリーニングユニットは、2つの出口、即ち、第1の出口、保持液と、第2の出口、濾液とを有し、ここで、第1の出口は、保持液画分を第3の小型化ユニット(106)、好ましくはカッティングミルに連続して供給する材料ホッパーに接続され、第3の小型化ユニット(106)の出口は、芝及び裏地分離セクション(300)に接続され、第2の出口、濾液は、充填剤分離セクション(200)に接続される。
【0134】
プロセスを参照して説明する全ての実施形態及び変形形態は、本システムに等しく適用され、その逆も同様である。
【0135】
プロセス及びシステムの鍵は、分離ステップの順序であり、更なる実施形態では、分離ステップのパラメータである。分離の順序、ユニットの組み合わせ、及びパラメータが異なると、下位最終生成物、即ち、実質的な量の他の構成要素及び/又は汚染物質を備える画分をもたらし、それは、この画分を高グレードのリサイクル生成物として使用しにくさせる。
【0136】
故に、本発明はまた、人工芝製品のリサイクルされた成分、より具体的には、本発明によるプロセスによって得られるか、又は得ることが可能なリサイクルされた砂、リサイクルされたゴム、リサイクルされた草繊維成分、及びリサイクルされた裏地材料を提供する。
【0137】
成分は、画分の95%(w/w)超の純度によって特徴付けられる。更により好ましくは、画分の96%(w/w)超、97%(w/w)超、98%(w/w)超、99%(w/w)超、又は約100%である。
【0138】
芝製品は、異なる色の成分を備えることが多く、故に、結果として得られる画分は、純度の査定のために視覚的に評価され得る。例えば、ゴム及び草繊維の純度は、ゴム及びプラスチックの純度を試験するためのASTM InternationalからのD5603及びE1131-08などの当該技術分野における標準試験を使用して評価され得る。加えて、純度は、成分の一部分を手動で又は機械的に分離し、重量%を決定し、外挿することによって決定され得る。
【0139】
本発明のプロセスによって得られる生成物又は画分は、ゴム成形産業、建設産業、合成芝産業及びプラスチック押出産業などの、しかしそれらに限定されないいくつかの産業における出発材料として有用である。
【0140】
従って、別の態様では、本発明は、ゴムタイル、ゴムマット、ゴムフローリング、プラスチックペレット、及びプラスチックボックスの製造における出発材料を提供するためのプロセスとして見ることができ、このプロセスは、上記で概説したようなステップ及び変形形態、並びに上記のうちの任意のものによって得られる生成物を備える。故に、本発明の別の態様は、砂、ゴム、草繊維成分、及び裏地材料のうちの1つ以上から選択される画分の使用であり、各画分は、上述した産業のうちの任意のものにおいて本発明のプロセスによって別々に得られる。
【0141】
旋回運動を引き起こすように構成された上向きに方向付けられた空気流を提供することによって、比重及びサイズによって分離することによって動作する分離器は、サイクロン分離器、例えば、Gea AGからのHovex De-Sanding Cyclone、ジグザグエアシフター、例えばTrenn- und Sortiertechnik GmbHからのZZS Airシフター、又は同様の分離手段など、当該技術分野における任意の適した手段であり得る。
【0142】
ジグザグふるいは、Trenn- und Sortiertechnik GmbHから得ることが可能なエアシフタータイプZZS180/800であり得、エアシフタータイプZZS180/800では、旋回運動は、空気流aを選別チャネル内のジグザグチャネル中に注入することによって引き起こされる。空気は、25Hzの周波数で提供される。Hamos GmbH, Penzberg, Germanyなどのジグザグふるいの他の供給業者が利用可能である。以下の試験では、ジグザグふるい/空気シフター分離器は、Trenn-und Sortiertechnik GmbHから得ることが可能なZZSエアシフターであり、ZZSエアシフターでは、旋回運動は、選別チャネル内のジグザグチャネル、故にその名称によって引き起こされる。
【0143】
比重による分離(密度分離)に使用可能な適した分離手段は、Trenn- und Sortiertechnik GmbH又はGuidetti S.r.l., Renazzo, Italyから得ることが可能である。
【0144】
本発明による適したふるい掛けユニットは、Trenn- und Sortiertechnik GmbHから得ることが可能なTTS Separating Tables No. TTSS900/1000/1及びTTS600/1000/1である。
【0145】
適した小型化手段は、Hosokawa Alpine AGから入手可能なH500/R2-2000型のカッティングミルであるが、Amis Maschinen Vertriebs GmbH, Zuzenhausen, Germanyなどの他の供給業者から得られ得る。
【0146】
適したシュレッダー及びドラムスクリーンは、当該技術分野で一般に知られている構成要素であり、特定のユニットの選択は、当業者の技能の範囲内である。試験に使用した特定のシュレッダーは、Erdwich Zerkleinerungs-Systeme GmbHから得ることが可能なモデルH500/R2-2000であった。
【0147】
また、磁石が、磁性成分又は汚染物質を除去するためのプロセスの様々な時点で挿入されることも企図され、好ましくは、磁石は、ブレードの破壊を回避するために様々な切断ステップの手前に位置付けられる。
【0148】
本発明のプロセス及びシステムはまた、画分の輸送、投入、保持、方向付け、開放、及び閉鎖、等のために必要な手段を含むことを理解されたい。これらのうちの全てではないがいくつかを図面に例示しているが、本発明は、別段に明記しない限り、これらの特定のユニット又はロケーションに限定されるべきではない。これらは、当該技術分野で知られている標準的な手段である。
【0149】
本発明による方法及びシステムは、1日24時間、約8トン/時間~192トン/時間を加工することができる。
例
【0150】
以下では、本発明の実施形態を、先行技術プロセスと比較した画分回収及び廃棄物の低減に関して例示する。試験は、セクション100、200、及び300のプロセスに従ったが、加工された重量は、フルサイズのフィールドよりも僅かに小さく、具体的には、プロセスは、100トンを収集した後に停止され、次いで、以下の表に示すように、155トンのフルバッチの予想トン数まで外挿された。故に、その結果は外挿されるが、同じ量の材料を有するために、比較の目的でフルバッチを実行することは実際的ではない。
【0151】
試験フィールドの選択された部分を実行するより前に、全ての機器が空にされて、分離プロセスにおける選択されたフィールドからの材料のみが含まれることを確実にした。様々な画分を含む全ての大きい袋が量られ、データが集められ、全ての画分の分布が計算された。
【0152】
表は、商業的に稼働している施設を、本発明の方法を使用したときの試験施設からの外挿された結果と比較する。
【0153】
表1
【0154】
【0155】
表2
【0156】
【0157】
見られるように、普通であれば破棄される非分離画分(太字の画分)の量は、13.27%ポイント低減され、所与の例では、20.63トンのより少ない廃棄物に相当する。
【0158】
大量であることを考慮すると、本発明の方法は、既存のプロセスに対して驚くほどの利点を証明し、それによって、スループット及び収率が増加しながら、純度が所望の及び必要とされる高レベルに維持された。
【0159】
これは、世界的な廃棄物管理の課題に対して経済的に実現可能な解決策を提供する際の重要な探求における重要な改善である。
【0160】
本発明の更なる利点は、異なる密度のゴム充填剤を分離する能力である。混合密度ゴムの再使用は有用性が低いことが証明されているので、これは、先行技術プロセスに対して有意な改善である。
【0161】
規模の経済の観点から、本発明のプロセスは、以下で例示するように、利益が50%増加するビジネスケースをもたらす。
【0162】
表3
【0163】
【0164】
加えて、純粋な画分が得られた。例として、以下では、様々な砂画分が純度について分析された。残りの画分は、上記で詳述したような標準的な列挙された方法に従って純度について分析される。これらの画分の得られた純度は、同様のレベルであり、発明を実施するための形態にも説明している通りであった。
【0165】
砂の純度は、材料が典型的には500℃超で2時間加熱され、それによって全ての有機材料が分解し、その後、試料が再び量られる標準的な灰分試験法に従った焼却ステップを量られた試料に受けさせることによって決定された。純度は、重量の差に基づいて計算される。
【0166】
分析された画分は、
図4に例示する画分23(表4)及び26(表5)であった。
【0167】
表4
【0168】
【0169】
表5
【0170】
【0171】
その結果から、ほとんど全ての様々な砂画分の純度が99.50%を超えることが分かる。
【0172】
このことから、高収率に加えて、本発明に従って高純度も達成される。
【0173】
非焼却サンプルは、汚染物質の化学組成を決定して、最終使用のために砂/土を分級することを可能にするために、土の質について更に分析され得る。
【手続補正書】
【提出日】2024-09-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成芝製品(1)を加工し、その成分を回収するための方法であって、前記方法は、投入及び小型化セクション(100)、充填剤分離セクション(200)、並びに芝及び裏地分離セクション(300)を備え、前記投入及び小型化セクション(100)は、前記充填剤分離セクション(200)並びに前記芝及び裏地分離セクション(300)と流体連通しており、
前記投入及び小型化セクション(100)は、
(a)湿った合成芝製品(1)を前記投入及び小型化セクション(100)に投入するステップと、
(b)湿った人工の前記合成芝製品(1)を小型化された芝材料(2)に、好ましくは120×120mm以下まで小型化し、小型化された前記芝材料を乾燥ユニット(102)に投入するステップと、
(c)小型化された前記芝材料(2)を前記乾燥ユニット(102)中、例えばドラム乾燥器中で5%w/w以下、好ましくは3%w/w以下、最も好ましくは1%w/w以下の含湿率まで乾燥させて、乾燥させられた材料(3)とするステップと、
(d)第1のふるい掛けユニット(103)中で少なくとも、前記充填剤分離セクション(200)に投入される充填剤材料を実質的に備える第1の画分(4a)と、草繊維及び裏地成分を実質的に備える第2の画分(4b)とにスクリーニングすることによって、前記乾燥させられた材料(3)を分離するステップと、
(e)草繊維及び裏地成分を実質的に備える前記第2の画分(4b)を小型化ユニット(104)中で最大寸法において多くとも50mmまで小型化し、任意選択で、小さな画分(6a)及び大きな画分(6b)を提供するために、更に小型化された画分(5)を4~8mm、好ましくは6mmの開口部を有するドラムスクリーンなどの第1のスクリーニングユニット(105)に投入するステップと、
(f)ステップ(e)において得られた、更に小型化された前記画分(5)、又は存在する場合には前記大きな画分(6b)を、任意選択で、最大寸法において多くとも35mmまで更に小型化された前記画分を前記芝及び裏地分離セクション(300)に連続して供給する材料ホッパーに投入するステップと、
(g)ステップ(d)において得られた前記第1の画分(4a)と、存在する場合にはステップ(e)において得られた前記小さな画分(6a)とを前記充填剤分離セクション(200)中で更に加工するステップと
を備える、方法。
【請求項2】
前記乾燥させるステップ(c)では、前記乾燥ユニットの入口における乾燥空気温度は、125~250℃、好ましくは150~230℃の範囲内の温度を有し、前記乾燥ユニット(102)の長さは、8~15m、好ましくは10~12mであり、小型化された前記芝材料(2)は、乾燥ベースで1時間当たり6~10トン、好ましくは8トン/時間の範囲で投入される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記乾燥ユニット(102)は、1200~1600rpm、好ましくは1400rpmの速度で動作させられるドラム乾燥器である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記充填剤分離セクション(200)は、
i)ステップd)において得られた前記第1の画分(4a)と、ステップe)において得られた前記小さな画分(6a)とを、3つのふるい掛け手段(201_a~c;700;800)、即ち、第1のふるい掛け手段(201a_1)、0.5~1.5mmの開口部を有する第2のふるい掛け手段(201_b)、及び0.1~6mmの開口部を有する第3のふるい掛け手段(201_c)を有する主ふるい掛け手段(201)に投入するステップ
を備え、前記第1のふるい掛け手段(201_a)は、穿孔(701)を有する格子型ふるい掛け手段(700)であり、前記穿孔の最長寸法は、3~6mmであり、それによって、4つの画分(9a~d)、即ち、上部画分(9a)、第1及び第2の中間画分(9b及び9c)、並びに下部画分(9d)を提供し、前記第1の中間画分(9b)は、ゴム回収のために更に加工され、前記第2の中間画分(9c)は、砂回収のために更に加工される、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記ふるい掛け手段(700;800)のうちの1つ以上は、少なくとも1つのバッフル(801)を設けられ、好ましくは前記第1のふるい掛け手段(201_a)上に設けられる、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
少なくとも1つの前記バッフル(801)は、30~60°、好ましくは40~50°の範囲内の角度(α)、例えば前記ふるい掛け手段(800)の水平面に対して45°に位置付けられ、少なくとも1つの前記バッフル(801)は、前記ふるい掛け手段の中間セクション中、好ましくは前記ふるい掛け手段の長さの1/4と3/4との間の水平線上に取り付けられる、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
各ふるい掛け手段(800;201_a~c)は、2、3、4、又は5つのバッフル(801)などの2つ以上のバッフル(801)を有する、請求項
5に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の中間画分(9b)は、
ii)前記第1の中間画分(9b)を3つのふるい掛け手段、即ち、1.2~3.5mmの開口部を有する第1のふるい掛け手段、0.8~2.5mmの開口部を有する第2のふるい掛け手段、及び0.5~2.0mmの開口部を有する第3のふるい掛け手段を有する第2のふるい掛けユニット(202)に投入し、それによって、4つの画分(10a~d)を提供するステップと、
iii)裏地材料及びゴムを備える4つの低密度画分(11a~d)と、石などの追加の成分を備える組み合わされた高密度画分(12)とを提供するために、前記第2のふるい掛けユニット(202)から得られた前記4つの画分(10a~d)の各々を4つの個々の分離手段(203_1~4)の第1のセットに投入するステップと、ここで、前記分離手段は、空気を使用する比重によって分離し、
iv)裏地材料を備える組み合わされた低密度画分(13)と、ゴムを備える第2の組み合わされた高密度画分(14)とを提供するために、4つの前記低密度画分(11a~d)の各々を4つの個々の分離手段(204_1~4)の第2のセットに投入するステップと、ここで、前記分離手段は、空気を使用する比重によって分離し、更に、ここにおいて、ゴムを備える第2の組み合わされた前記高密度画分(14)は、ゴム研磨ユニット(200a)中で回収又は更に加工され、
によってゴム回収のために更に加工される、請求項
4に記載の方法。
【請求項9】
裏地材料を備える組み合わされた前記低密度画分(13)は、
v)より軽い画分(15)が空気流中で上向きに巻き込まれ、重い画分(16)が下向きに落下することを可能にされる旋回運動を引き起こすように構成された分離器(205)中で前記上向きに方向付けられた空気流を提供することによって、比重及びサイズによって分離するステップと、ここで、前記より軽い画分(15)は、裏地材料を備え、前記重い画分(16)は、石などの追加の材料を備え、
vi)裏地材料を備える前記より軽い画分に2つのふるい掛け手段、即ち、2~5mmの開口部を有する第1のふるい掛け手段及び0.8~3mmの開口部を有する第2のふるい掛け手段を有する第3のふるい掛けユニット(206)中での第3のふるい掛けステップを受けさせ、それによって、3つの画分、即ち、草繊維を備える上部画分(17)、裏地を備える中間画分(18)、及びゴムを備える下部画分(19)を提供するステップと、ここで、任意選択で、前記上部画分(17)は、第3の小型化手段(106)に戻され、前記芝及び裏地分離セクション(300)中で更に加工され、
vii)芝材料を備える第2の組み合わされた低密度画分(20)と、ゴムと裏地との混合物を備える第3の組み合わされた高密度画分とを提供するために、前記中間画分(18)及び前記下部画分(19)の各々を2つの個々の分離手段(207_1+2)の第3のセットに投入するステップと、ここで、前記分離手段は、空気を使用する比重によって分離し、
を更に受けさせられる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
ステップi)において得られた前記第2の中間画分(9c)は、
viii)5つの画分(21a~21e)を提供するために、前記第2の中間画分(9c)を、4つのふるい掛け手段を有する第4のふるい掛けユニット(208)に投入するステップと、ここで、前記ふるい掛け手段は、1.2~0.2mmの範囲内の穿孔を有し、前記開口部のサイズは、頂部から底部に向かって減少し、
ix)ゴム、砂、及び/又は微細繊維粒子を備える低密度画分(22a~22e)の第2のセットと、砂を備える第4の組み合わされた高密度画分(23)とを提供するために、前記5つの画分(21a~21e)の各々を5つの個々の分離手段(209_1~5)の第4のセットに投入するステップと、ここで、前記分離手段は、空気を使用する比重によって分離し、ここにおいて、砂を備える前記第4の組み合わされた高密度画分(23)は、回収され、
x)低密度画分及び高密度画分を提供するために、ゴム、砂、及び/又は微細繊維粒子を備える5つの低密度画分(22a~22e)の前記第2のセットの各々を5つの個々の分離手段(210_1~5)の第5のセットに投入するステップと、ここで、前記分離手段は、空気を使用する比重によって分離し、
による砂とゴムとの分離のために更に加工され、低密度画分(22a~22e)の前記第2のセットの30%vol/vol以上がゴムであるとき、ゴムを備える第3の組み合わされた軽い画分(24)が提供され、砂とゴムとの混合物を備える第4の組み合わされた重い画分(25)が提供され、前記重い画分(25)は、ステップviii)において前記第4のふるい掛けユニット(208)に再循環され、
低密度画分(22a~22e)の前記第2のセットの30%vol/vol以下がゴムであるとき、砂を備える第5の組み合わされた重い画分(26)が提供され、ゴムと砂との混合物を備える第4の組み合わされた軽い画分(27)が提供され、前記砂(26)は、回収され、ゴムと砂との前記混合物(27)は、更に加工又は破棄され得る、請求項
4に記載の方法。
【請求項11】
ゴム画分(14,24)のうちのいずれか1つは、
1つ以上のゴム画分(14,22)を、3つのふるい掛け手段、即ち、1.5~4mmの開口部を有する第1のふるい掛け手段、0.7~1.5mmの開口部を有する第2のふるい掛け手段、及び0.2~0.7mmの開口部を有する第3のふるい掛け手段を有する第5のふるい掛けユニット(212)に投入するステップによって更に加工され、それによって、3つの別個のゴム画分(29a~29c)及び粉塵画分(30)を提供する、請求項
4に記載の方法。
【請求項12】
第5のふるい掛けステップは、前記ゴム画分(14,22)のうちの1つ以上を、ハンマーミルなど、ゴム粒子(211)から外れるように微細粒子を叩くことが可能なユニットに投入し、このようにして叩かれた混合物(28)を前記第5のふるい掛けユニット(212)に投入することによって先行される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
バッファタンク(213)は、ハンマーミルなど、ゴム粒子(211)から外れるように微細粒子を叩くことが可能な前記ユニットと流体連通しており、前記バッファタンク(213)は、請求項
4に従って得られたゴム画分(14,24)を投入される、請求項
12に記載の方法。
【請求項14】
ゴム、石、及び任意選択で砂を備える前記重い画分(16)と、組み合わされた前記高密度画分(12)とのうちの一方又は両方は、充填剤後洗浄セクション(400)中で更に加工され、前記充填剤後洗浄セクション(400)は、
xii)ゴム、石、及び任意選択で砂を備える前記重い画分(16)と、組み合わされた前記高密度画分(12)とのうちの一方又両方を2つのふるい掛け手段、即ち、0.4~3mmの開口部を有する第1のふるい掛け手段及び0.2~2mmの開口部を有する第2のふるい掛け手段を有する第6のふるい掛けユニット(401)中でのふるい掛けステップに投入し、それによって、3つの画分、即ち、上部画分(31a)、中間画分(31b)、及び下部画分(31c)を提供するステップと、
vii)ゴムを備える第5の組み合わされた低密度画分(32)と、石及び砂を備える第6の組み合わされた高密度画分(33)とを提供するために、前記3つの画分(31a~31c)の各々を3つの個々の分離手段(402_1~3)の第6のセットに投入するステップと、ここで、前記分離手段は、空気を使用する比重によって分離し、更に、ここにおいて、前記ゴムは、ゴム研磨セクション(200a)中で回収又は更に加工される、請求項
9に記載の方法。
【請求項15】
前記芝及び裏地分離セクション(300)は、
g)第2のより軽い画分(33)が空気流中で上向きに巻き込まれ、第2の重い画分(34)が下向きに落下することを可能にされる旋回運動を引き起こすように構成された第2の分離器(301)中で上向きに方向付けられた前記空気流を提供することによって、比重及びサイズによって、最大寸法において多くとも35mmまで更に小型化された、ステップf)において得られた前記大きな画分(7)を分離するステップと、ここで、前記第2のより軽い画分(33)は、草繊維成分を実質的に備え、第2の重い画分は、裏地材料と草繊維成分との混合物を実質的に備え、
h)裏地及び草繊維廃棄物を備える最終的な小さな画分(36)と、芝を備える最終的な大きな画分(35)とを提供するために、草繊維成分を実質的に備える前記第2のより軽い画分(33)を、最短寸法が1~3mmの開口部を有する第2のスクリーニングユニット(302)、好ましくはドラムスクリーンに投入するステップと、
i)後加工セクション(500)中で、芝を備える前記最終的な大きな画分(35)を回収し、任意選択で前記芝を更に加工するステップと
を備える、請求項1~
3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記より軽い画分が前記空気流中で上向きに巻き込まれ、前記重い画分が下向きに落下することを可能にされる旋回運動を引き起こすように構成された前記分離器(205,301)は、サイクロン分離器又はジグザグエアシフターであり、前記分離がジグザグエアシフター中で実行されると、前記空気は、18~27Hz、より好ましくは20~25Hzの周波数で提供される、請求項
9に記載の方法。
【請求項17】
前記より軽い画分が前記空気流中で上向きに巻き込まれ、前記重い画分が下向きに落下することを可能にされる旋回運動を引き起こすように構成された前記分離器(205,301)は、サイクロン分離器又はジグザグエアシフターであり、前記分離がジグザグエアシフター中で実行されると、前記空気は、18~27Hz、より好ましくは20~25Hzの周波数で提供される、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
合成芝製品の個々の成分を提供するために、連続した形で湿った合成芝製品を加工するためのシステムであって、前記システムは、投入及び小型化セクション(100)、充填剤分離セクション(200)、並びに芝及び裏地分離セクション(300)を備え、前記投入及び小型化セクション(100)は、前記充填剤分離セクション(200)並びに前記芝及び裏地分離セクション(300)と流体連通しており、
前記投入及び小型化セクション(100)は、シュレッダーなどの小型化ユニット(101)に接続された、湿った人工芝製品(1)のための入口を備え、前記小型化ユニット(101)の出口は、乾燥ユニット(102)に接続され、前記乾燥ユニットの出口は、2つの出口、即ち、前記充填剤分離セクション(200)に接続された第1の出口と、成分を最大寸法において多くとも50mmまで小型化することが可能な第2の小型化ユニット(104)に接続された第2の出口とを有する第1のふるい掛けユニット(103)に接続され、前記第2の小型化ユニット(104)の出口は、任意選択で、4~8mm、好ましくは6mmの開口部を有する、ドラムスクリーンなどの第1のスクリーニングユニット(105)を通して、材料ホッパー(105b)に接続され、前記第1のスクリーニングユニットは、2つの出口、即ち、第1の出口、保持液と、第2の出口、濾液とを有し、ここで、前記第1の出口は、前記材料ホッパー(105b)に接続され、前記材料ホッパー(105b)は、保持液画分を第3の小型化ユニット(106)、好ましくはカッティングミルに連続して供給し、前記第3の小型化ユニット(106)の出口は、前記芝及び裏地分離セクション(300)に接続され、前記第2の出口、前記濾液は、前記充填剤分離セクション(200)に接続される、システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0173
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0173】
非焼却サンプルは、汚染物質の化学組成を決定して、最終使用のために砂/土を分級することを可能にするために、土の質について更に分析され得る。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 合成芝製品(1)を加工し、その成分を回収するための方法であって、前記方法は、投入及び小型化セクション(100)、充填剤分離セクション(200)、並びに芝及び裏地分離セクション(300)を備え、前記投入及び小型化セクション(100)は、前記充填剤分離セクション(200)並びに前記芝及び裏地分離セクション(300)と流体連通しており、
前記投入及び小型化セクション(100)は、
(a)湿った合成芝製品(1)を前記投入及び小型化セクション(100)に投入するステップと、
(b)湿った人工の前記合成芝製品(1)を小型化された芝材料(2)に、好ましくは120×120mm以下まで小型化し、小型化された前記芝材料を乾燥ユニット(102)に投入するステップと、
(c)小型化された前記芝材料(2)を前記乾燥ユニット(102)中、例えばドラム乾燥器中で5%w/w以下、好ましくは3%w/w以下、最も好ましくは1%w/w以下の含湿率まで乾燥させて、乾燥させられた材料(3)とするステップと、
(d)第1のふるい掛けユニット(103)中で少なくとも、前記充填剤分離セクション(200)に投入される充填剤材料を実質的に備える第1の画分(4a)と、草繊維及び裏地成分を実質的に備える第2の画分(4b)とにスクリーニングすることによって、前記乾燥させられた材料(3)を分離するステップと、
(e)草繊維及び裏地成分を実質的に備える前記第2の画分(4b)を小型化ユニット(104)中で最大寸法において多くとも50mmまで小型化し、任意選択で、小さな画分(6a)及び大きな画分(6b)を提供するために、更に小型化された画分(5)を4~8mm、好ましくは6mmの開口部を有するドラムスクリーンなどの第1のスクリーニングユニット(105)に投入するステップと、
(f)ステップ(e)において得られた、更に小型化された前記画分(5)、又は存在する場合には前記大きな画分(6b)を、任意選択で、最大寸法において多くとも35mmまで更に小型化された前記画分を前記芝及び裏地分離セクション(300)に連続して供給する材料ホッパーに投入するステップと、
(g)ステップ(d)において得られた前記第1の画分(4a)と、存在する場合にはステップ(e)において得られた前記小さな画分(6a)とを前記充填剤分離セクション(200)中で更に加工するステップと
を備える、方法。
[2] 前記乾燥させるステップ(c)では、前記乾燥ユニットの入口における乾燥空気温度は、125~250℃、好ましくは150~230℃の範囲内の温度を有し、前記乾燥ユニット(102)の長さは、8~15m、好ましくは10~12mであり、小型化された前記芝材料(2)は、乾燥ベースで1時間当たり6~10トン、好ましくは8トン/時間の範囲で投入される、[1]に記載の方法。
[3] 前記乾燥ユニット(102)は、1200~1600rpm、好ましくは1400rpmの速度で動作させられるドラム乾燥器である、[2]に記載の方法。
[4] 前記充填剤分離セクション(200)は、
i)ステップd)において得られた前記第1の画分(4a)と、ステップe)において得られた前記小さな画分(6a)とを、3つのふるい掛け手段(201_a~c;700;800)、即ち、第1のふるい掛け手段(201a_1)、0.5~1.5mmの開口部を有する第2のふるい掛け手段(201_b)、及び0.1~6mmの開口部を有する第3のふるい掛け手段(201_c)を有する主ふるい掛け手段(201)に投入するステップ
を備え、前記第1のふるい掛け手段(201_a)は、穿孔(701)を有する格子型ふるい掛け手段(700)であり、前記穿孔の最長寸法は、3~6mmであり、それによって、4つの画分(9a~d)、即ち、上部画分(9a)、第1及び第2の中間画分(9b及び9c)、並びに下部画分(9d)を提供し、前記第1の中間画分(9b)は、ゴム回収のために更に加工され、前記第2の中間画分(9c)は、砂回収のために更に加工される、[1]~[3]のいずれか一項に記載の方法。
[5] 前記ふるい掛け手段(700;800)のうちの1つ以上は、少なくとも1つのバッフル(801)を設けられ、好ましくは前記第1のふるい掛け手段(201_a)上に設けられる、[4]に記載の方法。
[6] 少なくとも1つの前記バッフル(801)は、30~60°、好ましくは40~50°の範囲内の角度(α)、例えば前記ふるい掛け手段(800)の水平面に対して45°に位置付けられ、少なくとも1つの前記バッフル(801)は、前記ふるい掛け手段の中間セクション中、好ましくは前記ふるい掛け手段の長さの1/4と3/4との間の水平線上に取り付けられる、[5]に記載の方法。
[7] 各ふるい掛け手段(800;201_a~c)は、2、3、4、又は5つのバッフル(801)などの2つ以上のバッフル(801)を有する、[5]又は[6]に記載の方法。
[8] 前記第1の中間画分(9b)は、
ii)前記第1の中間画分(9b)を3つのふるい掛け手段、即ち、1.2~3.5mmの開口部を有する第1のふるい掛け手段、0.8~2.5mmの開口部を有する第2のふるい掛け手段、及び0.5~2.0mmの開口部を有する第3のふるい掛け手段を有する第2のふるい掛けユニット(202)に投入し、それによって、4つの画分(10a~d)を提供するステップと、
iii)裏地材料及びゴムを備える4つの低密度画分(11a~d)と、石などの追加の成分を備える組み合わされた高密度画分(12)とを提供するために、前記第2のふるい掛けユニット(202)から得られた前記4つの画分(10a~d)の各々を4つの個々の分離手段(203_1~4)の第1のセットに投入するステップと、ここで、前記分離手段は、空気を使用する比重によって分離し、
iv)裏地材料を備える組み合わされた低密度画分(13)と、ゴムを備える第2の組み合わされた高密度画分(14)とを提供するために、4つの前記低密度画分(11a~d)の各々を4つの個々の分離手段(204_1~4)の第2のセットに投入するステップと、ここで、前記分離手段は、空気を使用する比重によって分離し、更に、ここにおいて、ゴムを備える第2の組み合わされた前記高密度画分(14)は、ゴム研磨ユニット(200a)中で回収又は更に加工され、
によってゴム回収のために更に加工される、[4]~[7]のいずれか一項に記載の方法。
[9] 裏地材料を備える組み合わされた前記低密度画分(13)は、
v)より軽い画分(15)が空気流中で上向きに巻き込まれ、重い画分(16)が下向きに落下することを可能にされる旋回運動を引き起こすように構成された分離器(205)中で前記上向きに方向付けられた空気流を提供することによって、比重及びサイズによって分離するステップと、ここで、前記より軽い画分(15)は、裏地材料を備え、前記重い画分(16)は、石などの追加の材料を備え、
vi)裏地材料を備える前記より軽い画分に2つのふるい掛け手段、即ち、2~5mmの開口部を有する第1のふるい掛け手段及び0.8~3mmの開口部を有する第2のふるい掛け手段を有する第3のふるい掛けユニット(206)中での第3のふるい掛けステップを受けさせ、それによって、3つの画分、即ち、草繊維を備える上部画分(17)、裏地を備える中間画分(18)、及びゴムを備える下部画分(19)を提供するステップと、ここで、任意選択で、前記上部画分(17)は、第3の小型化手段(106)に戻され、前記芝及び裏地分離セクション(300)中で更に加工され、
vii)芝材料を備える第2の組み合わされた低密度画分(20)と、ゴムと裏地との混合物を備える第3の組み合わされた高密度画分とを提供するために、前記中間画分(18)及び前記下部画分(19)の各々を2つの個々の分離手段(207_1+2)の第3のセットに投入するステップと、ここで、前記分離手段は、空気を使用する比重によって分離し、
を更に受けさせられる、[8]に記載の方法。
[10] ステップi)において得られた前記第2の中間画分(9c)は、
viii)5つの画分(21a~21e)を提供するために、前記第2の中間画分(9c)を、4つのふるい掛け手段を有する第4のふるい掛けユニット(208)に投入するステップと、ここで、前記ふるい掛け手段は、1.2~0.2mmの範囲内の穿孔を有し、前記開口部のサイズは、頂部から底部に向かって減少し、
ix)ゴム、砂、及び/又は微細繊維粒子を備える低密度画分(22a~22e)の第2のセットと、砂を備える第4の組み合わされた高密度画分(23)とを提供するために、前記5つの画分(21a~21e)の各々を5つの個々の分離手段(209_1~5)の第4のセットに投入するステップと、ここで、前記分離手段は、空気を使用する比重によって分離し、ここにおいて、砂を備える前記第4の組み合わされた高密度画分(23)は、回収され、
x)低密度画分及び高密度画分を提供するために、ゴム、砂、及び/又は微細繊維粒子を備える5つの低密度画分(22a~22e)の前記第2のセットの各々を5つの個々の分離手段(210_1~5)の第5のセットに投入するステップと、ここで、前記分離手段は、空気を使用する比重によって分離し、
による砂とゴムとの分離のために更に加工され、低密度画分(22a~22e)の前記第2のセットの30%vol/vol以上がゴムであるとき、ゴムを備える第3の組み合わされた軽い画分(24)が提供され、砂とゴムとの混合物を備える第4の組み合わされた重い画分(25)が提供され、前記重い画分(25)は、ステップviii)において前記第4のふるい掛けユニット(208)に再循環され、
低密度画分(22a~22e)の前記第2のセットの30%vol/vol以下がゴムであるとき、砂を備える第5の組み合わされた重い画分(26)が提供され、ゴムと砂との混合物を備える第4の組み合わされた軽い画分(27)が提供され、前記砂(26)は、回収され、ゴムと砂との前記混合物(27)は、更に加工又は破棄され得る、[4]~[9]のいずれか一項に記載の方法。
[11] ゴム画分(14,24)のうちのいずれか1つは、
1つ以上のゴム画分(14,22)を、3つのふるい掛け手段、即ち、1.5~4mmの開口部を有する第1のふるい掛け手段、0.7~1.5mmの開口部を有する第2のふるい掛け手段、及び0.2~0.7mmの開口部を有する第3のふるい掛け手段を有する第5のふるい掛けユニット(212)に投入するステップによって更に加工され、それによって、3つの別個のゴム画分(29a~29c)及び粉塵画分(30)を提供する、[4]~[10]のいずれか一項に記載の方法。
[12] 第5のふるい掛けステップは、前記ゴム画分(14,22)のうちの1つ以上を、ハンマーミルなど、ゴム粒子(211)から外れるように微細粒子を叩くことが可能なユニットに投入し、このようにして叩かれた混合物(28)を前記第5のふるい掛けユニット(212)に投入することによって先行される、[11]に記載の方法。
[13] バッファタンク(213)は、ハンマーミルなど、ゴム粒子(211)から外れるように微細粒子を叩くことが可能な前記ユニットと流体連通しており、前記バッファタンク(213)は、[1]~[12]のいずれか一項に従って得られたゴム画分(14,24)を投入される、[11]又は[12]に記載の方法。
[14] ゴム、石、及び任意選択で砂を備える前記重い画分(16)と、組み合わされた前記高密度画分(12)とのうちの一方又は両方は、充填剤後洗浄セクション(400)中で更に加工され、前記充填剤後洗浄セクション(400)は、
xii)ゴム、石、及び任意選択で砂を備える前記重い画分(16)と、組み合わされた前記高密度画分(12)とのうちの一方又両方を2つのふるい掛け手段、即ち、0.4~3mmの開口部を有する第1のふるい掛け手段及び0.2~2mmの開口部を有する第2のふるい掛け手段を有する第6のふるい掛けユニット(401)中でのふるい掛けステップに投入し、それによって、3つの画分、即ち、上部画分(31a)、中間画分(31b)、及び下部画分(31c)を提供するステップと、
vii)ゴムを備える第5の組み合わされた低密度画分(32)と、石及び砂を備える第6の組み合わされた高密度画分(33)とを提供するために、前記3つの画分(31a~31c)の各々を3つの個々の分離手段(402_1~3)の第6のセットに投入するステップと、ここで、前記分離手段は、空気を使用する比重によって分離し、更に、ここにおいて、前記ゴムは、ゴム研磨セクション(200a)中で回収又は更に加工される、[9]~[13]のいずれか一項に記載の方法。
[15] 前記芝及び裏地分離セクション(300)は、
g)第2のより軽い画分(33)が空気流中で上向きに巻き込まれ、第2の重い画分(34)が下向きに落下することを可能にされる旋回運動を引き起こすように構成された第2の分離器(301)中で上向きに方向付けられた前記空気流を提供することによって、比重及びサイズによって、最大寸法において多くとも35mmまで更に小型化された、ステップf)において得られた前記大きな画分(7)を分離するステップと、ここで、前記第2のより軽い画分(33)は、草繊維成分を実質的に備え、第2の重い画分は、裏地材料と草繊維成分との混合物を実質的に備え、
h)裏地及び草繊維廃棄物を備える最終的な小さな画分(36)と、芝を備える最終的な大きな画分(35)とを提供するために、草繊維成分を実質的に備える前記第2のより軽い画分(33)を、最短寸法が1~3mmの開口部を有する第2のスクリーニングユニット(302)、好ましくはドラムスクリーンに投入するステップと、
i)後加工セクション(500)中で、芝を備える前記最終的な大きな画分(35)を回収し、任意選択で前記芝を更に加工するステップと
を備える、[1]~[14]のいずれか一項に記載の方法。
[16] 前記より軽い画分が前記空気流中で上向きに巻き込まれ、前記重い画分が下向きに落下することを可能にされる旋回運動を引き起こすように構成された前記分離器(205,301)は、サイクロン分離器又はジグザグエアシフターであり、前記分離がジグザグエアシフター中で実行されると、前記空気は、18~27Hz、より好ましくは20~25Hzの周波数で提供される、[9]~[15]のいずれか一項に記載の方法。
[17] 合成芝製品の個々の成分を提供するために、連続した形で湿った合成芝製品を加工するためのシステムであって、前記システムは、投入及び小型化セクション(100)、充填剤分離セクション(200)、並びに芝及び裏地分離セクション(300)を備え、前記投入及び小型化セクション(100)は、前記充填剤分離セクション(200)並びに前記芝及び裏地分離セクション(300)と流体連通しており、
前記投入及び小型化セクション(100)は、シュレッダーなどの小型化ユニット(101)に接続された、湿った人工芝製品(1)のための入口を備え、前記小型化ユニット(101)の出口は、乾燥ユニット(102)に接続され、前記乾燥ユニットの出口は、2つの出口、即ち、前記充填剤分離セクション(200)に接続された第1の出口と、成分を最大寸法において多くとも50mmまで小型化することが可能な第2の小型化ユニット(104)に接続された第2の出口とを有する第1のふるい掛けユニット(103)に接続され、前記第2の小型化ユニット(104)の出口は、任意選択で、4~8mm、好ましくは6mmの開口部を有する、ドラムスクリーンなどの第1のスクリーニングユニット(105)を通して、材料ホッパー(105b)に接続され、前記第1のスクリーニングユニットは、2つの出口、即ち、第1の出口、保持液と、第2の出口、濾液とを有し、ここで、前記第1の出口は、前記材料ホッパー(105b)に接続され、前記材料ホッパー(105b)は、保持液画分を第3の小型化ユニット(106)、好ましくはカッティングミルに連続して供給し、前記第3の小型化ユニット(106)の出口は、前記芝及び裏地分離セクション(300)に接続され、前記第2の出口、前記濾液は、前記充填剤分離セクション(200)に接続される、システム。
【国際調査報告】