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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-24
(54)【発明の名称】反射防止多層システム
(51)【国際特許分類】
   G02B 5/30 20060101AFI20250117BHJP
   G02B 1/11 20150101ALI20250117BHJP
   G02B 1/14 20150101ALI20250117BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20250117BHJP
【FI】
G02B5/30
G02B1/11
G02B1/14
G09F9/00 313
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024541143
(86)(22)【出願日】2023-01-12
(85)【翻訳文提出日】2024-09-04
(86)【国際出願番号】 US2023010704
(87)【国際公開番号】W WO2023137128
(87)【国際公開日】2023-07-20
(31)【優先権主張番号】63/299,810
(32)【優先日】2022-01-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510192916
【氏名又は名称】テスラ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チェン,チー,シェ
【テーマコード(参考)】
2H149
2K009
5G435
【Fターム(参考)】
2H149AA02
2H149AA18
2H149AA19
2H149AB01
2H149BA02
2H149DA04
2H149EA03
2H149EA19
2H149FB03
2H149FC02
2H149FD05
2K009AA02
2K009AA15
5G435AA01
5G435BB02
5G435BB04
5G435BB05
5G435BB06
5G435BB12
5G435DD13
5G435FF05
5G435HH02
5G435HH03
(57)【要約】
本明細書では、反射防止多層システム及びその使用方法が提供される。特に、本明細書に記載の様々な実施形態は、表示システム及び方法を並びにそれらを使用するものが含まれる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
反射防止多層システムであって、
前記反射防止多層システムの近位端に配置され、第1の光位相差層の近位に配置された第1の偏光層を含むカバーシステムと、
前記反射防止多層システムの遠位端に配置され、少なくとも1つの反射面を含む反射システムと、
前記カバーシステムと前記反射システムとの間に配置されたエアギャップと、
を備える、反射防止多層システム。
【請求項2】
前記第1の光位相差層の位相差値が約100nm~約140nmである、請求項1に記載の反射防止多層システム。
【請求項3】
前記第1の光位相差層が1/4波長板を含む、請求項1に記載の反射防止多層システム。
【請求項4】
前記第1の光位相差層の分配が平坦又はネガ型である、請求項1に記載の反射防止多層システム。
【請求項5】
前記第1の光位相差層が液晶ポリマ層を含む、請求項1に記載の反射防止多層システム。
【請求項6】
前記カバーシステムが、透明層を更に含む、請求項1に記載の反射防止多層システム。
【請求項7】
前記透明層が、前記第1の偏光層の近位に配置される、請求項6に記載の反射防止多層システム。
【請求項8】
前記透明層が、湾曲ガラス、平坦ガラス、プラスチックフィルム、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項6又は7に記載の反射防止多層システム。
【請求項9】
前記透明層が、反射防止コーティング、防眩コーティング、ハードコーティング、耐擦傷性コーティング、耐衝撃性コーティング、耐摩耗性コーティング、及びそれらの組み合わせ10からなる群から選択されるコーティング層を更に含む、請求項6~8のいずれか一項に記載の反射防止多層システム。
【請求項10】
前記カバーシステムが、前記透明層と前記第1の偏光層との間に配置された接着層を更に含む、請求項6~9のいずれか一項に記載の反射防止多層システム。
【請求項11】
前記少なくとも1つの反射面が、反射防止コーティング、防眩コーティング、ハードコーティング、耐擦傷性コーティング、耐衝撃性コーティング、耐摩耗性コーティング、湾曲ガラス、平坦ガラス、プラスチックフィルム、接着層、第2の偏光層、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される層の表面である、請求項1~7のいずれか一項に記載の反射防止多層システム。
【請求項12】
前記反射防止多層システムが、前記少なくとも1つの反射面から反射される外部光ビームの強度を少なくとも約50%低減するように構成される、請求項1~7のいずれか一項に記載の反射防止多層システム。
【請求項13】
前記反射システムが、前記少なくとも1つの反射面の遠位に配置された第2の偏光層を更に含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の反射防止多層システム。
【請求項14】
前記第1の偏光層の透過率軸が、前記第2の偏光層の透過率軸にほぼ等しい、請求項13に記載の反射防止多層システム。
【請求項15】
前記反射システムが、前記少なくとも1つの反射面と前記第2の偏光層との間に配置された第2の光位相差層を更に含む、請求項13に記載の反射防止多層システム。
【請求項16】
前記反射システムが、前記第2の偏光層の遠位に配置された光生成層を更に含む、請求項13に記載の反射防止多層システム。
【請求項17】
前記反射防止多層システムが、前記光生成層によって生成され、前記反射防止多層システムの前記近位端を透過する内部光ビームの強度を最大で約25%低減するように構成される、請求項16に記載の反射防止多層システム。
【請求項18】
前記反射システムが、前記少なくとも1つの反射面の遠位に配置された表示システムを更に含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の反射防止多層システム。
【請求項19】
前記表示システムが、液晶ディスプレイ(LCD)、画像表示パネル、プラズマディスプレイパネル(PDP)、発光ダイオード(LED)、有機発光ダイオード(OLED)、陰極線管(CRT)、冷陰極蛍光灯(CCFL)、外部電極蛍光灯(EEFL)、バックライトユニット、プロジェクタ、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項18に記載の反射防止多層システム。
【請求項20】
請求項18に記載の表示システムを含む車両。
【請求項21】
請求項1~7のいずれか一項に記載の反射防止多層システムを外部光ビームに曝露することを含む、反射光を低減する方法であって、
前記外部光ビームが、前記カバーシステムを通過して円偏光ビームを形成し、
前記円偏光ビームが、前記エアギャップを通過し、前記反射面で反射されて反射円偏光ビームを形成し、
反射円偏光ビームが、エアギャップ及びカバーシステムを通過して出射ビームを形成し、
前記出射ビームの強度が、前記外部光ビームの強度よりも小さい、反射光を低減する方法。
【請求項22】
透過光を増大させる方法であって、請求項16又は17に記載の反射防止多層システムの光生成層から内部光ビームを生成することを含み、
前記内部光ビームが、前記第2の偏光層及び前記第2の光位相差層を通過して円偏光ビームを形成し、
前記円偏光ビームが、前記エアギャップ及び前記カバーシステムを通過して出射ビームを形成し、
前記出射ビームの強度が、前記内部光ビームの強度の少なくとも約15%である、透過光を増大させる方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2022年1月14日に出願された 「METHODS FOR REDUCED GLARE SURFACES REFLECTION AND SYSTEMS THEREOF」と題する米国仮特許出願第63/299,810号の非仮出願であり、優先権を主張し、その全体があらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般に、低減されたグレア表面反射を作製及び使用する方法及びそのシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
所与の表面に入射する外部光源からの光は、表面で反射することができ、それによって下にある表面及びその内容物を妨げる。同様に、入射光がバックライトユニットなどの内部光源に起因する場合、内部反射光は、表面を通過する光の総量を低減させ、下面画像の視認性を暗くする可能性がある。従って、光の外部及び内部反射を最小限に抑えるために、防眩及び反射防止の技術及びシステムが必要である。
【発明の概要】
【0004】
本発明及び従来技術を超えて達成される利点を要約する目的で、本発明の特定の目的及び利点が本明細書に記載される。そのような目的又は利点の全てが、本発明の任意の特定の実施形態において達成され得るわけではない。従って、例えば、当業者は、本発明が、本明細書で教示又は示唆され得る他の目的又は利点を必ずしも達成することなく、本明細書で教示される1つの利点又は利点群を達成又は最適化する方法で実施又は実施され得ることを認識するであろう。
【0005】
一態様では、反射防止多層システムが開示される。システムは、反射防止多層システムの近位端に配置され、第1の光位相差層の近位に配置された第1の偏光層を含むカバーシステムと、反射防止多層システムの遠位端に配置され、少なくとも1つの反射面を含む反射システムと、カバーシステムと反射システムとの間に配置されたエアギャップとを含む。
【0006】
いくつかの実施形態において、第1の光位相差層の位相差値は、約100nm~約140nmである。いくつかの実施形態では、第1の光位相差層は、1/4波長板を含む。いくつかの実施形態では、第1の光位相差層の分配は平坦又はネガ型である。いくつかの実施形態では、第1の光位相差層は、液晶ポリマ層を含む。
【0007】
いくつかの実施形態では、カバーシステムは透明層を更に含む。いくつかの実施形態では、透明層は、第1の偏光層の近位に配置される。更なる実施形態では、透明層は、湾曲ガラス、平坦ガラス、プラスチックフィルム、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、透明層は、反射防止コーティング、防眩コーティング、ハードコーティング、耐擦傷性コーティング、耐衝撃性コーティング、耐摩耗性コーティング、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるコーティング層を更に含む。いくつかの実施形態では、カバーシステムは、透明層と第1の偏光層との間に配置された接着層を更に含む。
【0008】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの反射面は、反射防止コーティング、防眩コーティング、ハードコーティング、耐擦傷性コーティング、耐衝撃性コーティング、耐摩耗性コーティング、湾曲ガラス、平坦ガラス、プラスチックフィルム、接着層、第2の偏光層、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される層の表面である。いくつかの実施形態では、反射防止多層システムは、少なくとも1つの反射面から反射された外部光ビームの強度を少なくとも約50%低減するように構成される。
【0009】
本開示のいくつかの実施形態では、反射システムは、少なくとも1つの反射面の遠位に配置された第2の偏光層を更に含む。いくつかの実施形態では、第1の偏光層の透過率軸は、第2の偏光層の透過率軸にほぼ等しい。いくつかの実施形態では、反射システムは、少なくとも1つの反射面と第2の偏光層との間に配置された第2の光位相差層を更に含む。いくつかの実施形態では、反射システムは、第2の偏光層の遠位に配置された光生成層を更に含む。更なる実施形態では、反射防止多層システムは、光生成層によって生成され、反射防止多層システムの近位端を透過する内部光ビームの強度を最大で約25%低減するように構成される。
【0010】
いくつかの実施形態では、反射システムは、少なくとも1つの反射面の遠位に配置された表示システムを更に備える。いくつかの実施形態では、表示システムは、液晶ディスプレイ(LCD)、画像表示パネル、プラズマディスプレイパネル(PDP)、発光ダイオード(LED)、有機発光ダイオード(OLED)、陰極線管(CRT)、冷陰極蛍光灯(CCFL)、外部電極蛍光灯(EEFL)、バックライトユニット、プロジェクタ、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0011】
別の態様では、表示システムを含む車両が開示される。
【0012】
別の態様では、反射光を低減する方法が開示される。方法は、反射防止多層システムを外部光ビームに曝露することを含み、外部光ビームは、カバーシステムを通過して円偏光ビームを形成し、円偏光ビームは、エアギャップを通過し、反射面で反射されて反射円偏光ビームを形成し、反射円偏光ビームは、エアギャップ及びカバーシステムを通過して出射ビームを形成し、出射ビームの強度は、外部光ビームの強度よりも小さい。
【0013】
別の態様では、透過光を増大させる方法が開示される。本方法は、本開示の反射防止多層システムの光生成層から内部光ビームを生成することを含み、内部光ビームは、第2の偏光層及び第2の光位相差層を通過して円偏光ビームを形成し、円偏光ビームは、エアギャップ及びカバーシステムを通過して出射ビームを形成し、出射ビームの強度は、内部光ビームの強度の少なくとも約75%である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】一実施形態による、外部光ビームの強度を低減するように構成された反射防止多層システムの概略図である。
【0015】
図2】反射面によって反射されて反射円偏光ビームを形成する前にカバーレンズ及びエアギャップを通過する外部光ビームの概略図である。
【0016】
図3】1つの光位相差層を含む、一実施形態による、外部光ビームの強度を低減するように構成された反射防止多層システムの断面図である。
【0017】
図4】一実施形態による、内部光ビームの強度を維持するように構成された反射防止多層システムの概略図である。
【0018】
図5】一実施形態による、2つの光位相差層を含む内部光ビームの強度を維持するように構成された反射防止多層システムの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本開示は、間にエアギャップを設けて積層された複数のシステム(例えば、カバーシステム及び反射システム)を含む反射防止多層システムに関する。このような構成では、各ガラス構造はそれ自体の反射率を有する。二重反射は、表示システムによって表示される車両情報を見るときに気を散らす可能性があるゴースト画像を生成する。特定の実施形態では、本明細書に開示される表示システムは、直線偏光された光ビームを円偏光ビームに変換するように構成された1つ又は複数の光位相差層(例えば、1/4波長板)を含む。特定の実施形態では、本明細書に開示される表示システムは、1つ又は複数の偏光層を含む。
【0020】
本明細書で使用される場合、本開示のいくつかの実施形態は、反射防止多層システムに関し、反射防止多層システムは、反射防止多層システムの近位端に配置されたカバーシステムと、反射防止多層システムの遠位端に配置された反射システムと、カバーシステムと反射システムとの間に配置されたエアギャップとを含む。
【0021】
・反射防止多層システム及びその方法
本開示のいくつかの実施形態は、反射防止多層システム及び反射光を低減する方法に関する。反射防止多層システムは、カバーシステムと、反射システムと、エアギャップとを含む。いくつかの実施形態では、カバーシステムは、反射防止多層システムの近位端に配置される。いくつかの実施形態では、反射システムは、反射防止多層システムの遠位端に配置される。いくつかの実施形態では、エアギャップは、カバーシステムと反射システムとの間に配置される。いくつかの実施形態では、カバーシステムは、第1の光位相差層の近位に配置された第1の偏光層を含む。いくつかの実施形態では、反射システムは、少なくとも1つの反射面を含む。
【0022】
図1は、反射防止多層システム100及びその方法の断面図の概略図である。反射防止多層システム100は、カバーシステム128と、反射システム130と、エアギャップ114とを含む。カバーシステム12.8は、反射防止多層システム100の近位端132に配置され、反射システム130は、反射防止多層システム100の遠位端134に配置され、エアギャップ114は、カバーシステム128と反射システム130との間に配置される。本明細書で使用される場合、「近位端」は、観察者又はシステムの外面により近い端部を指す。いくつかの実施形態では、反射防止多層システムの近位端は、観察者にとって非常に目立つか、又は直接視線に入っていなくてもよい。本明細書で使用される場合、「遠位端」は、観察者又はシステムの内面から遠い端部を指す。いくつかの実施形態では、反射防止多層システムの遠位端は、観察者に見えなくてもよく、又は直接視線に入っていなくてもよい。カバーシステム128は、第1の偏光層106及び第1の光位相差層110を含む。第1の偏光層106は、第1の光位相差層110の近位に配置される。反射システム130は、少なくとも1つの反射面118を含む。
【0023】
図1に示すように、外部タイトソース102は、反射防止多層システム100内に光ビーム104を出射する。いくつかの実施形態では、光ビーム104は偏光されていない。いくつかの実施形態では、光ビーム104は偏光されているか、又は部分的に偏光されている。いくつかの実施形態では、光ビーム104は直線偏光される。光ビーム104は、第1の偏光層106を通過し、光ビーム104を偏光された光ビーム108にする。偏光されたタイトビーム108は、第1の光位相差層110を通過して円偏光された光ビーム112となる。円偏光されたタイトビーム112はエアギャップ114を通過し、円偏光された光ビーム116のままである。円偏光された光ビーム116は、少なくとも1つの反射面118で反射して、反射円偏光された光ビーム120となる。反射円偏光された光ビーム120はエアギャップ114を通過し、反射円偏光された光ビーム122のままである。反射円偏光された光ビーム122は、第1の光位相差層110を通過して、偏光軸が第1の偏光層106と垂直である反射された直線偏光された光ビーム124となる。従って、直線偏光された光ビーム124の強度は、第1の偏光層106によって部分的に、実質的に、又は低減されて出射ビーム126を形成する。
【0024】
図2は、反射防止多層システム200を通って外部光ビームが移動する経路及び偏光、及びその方法を示す。図2は、カバーシステム228、反射システム230、及びエアギャップ214とを含む反射防止多層システム200の概略図である。カバーシステム228は、反射防止多層システム200の近位端に配置され、反射システム230は、反射防止多層システム200の遠位端に配置され、エアギャップ214は、カバーシステム228と反射システム230との間に配置され、カバーシステム228は、第1の偏光層206(POL-1)及び第1の光位相差層210を含む。第1の偏光層206は、第1の光位相差層210の近位に配置される。反射システム230は、少なくとも1つの反射面218を含む。
【0025】
図2に示すように、外部光源は、第1の偏光層206を通過して直線水平偏光された光ビーム204を形成する。最初に第1の光位相差層210に入るときの直線水平偏光された光ビーム204は、直線水平偏光された光ビーム208として示されている。直線水平偏光された光ビーム208は、第1の光位相差層210を通過して円偏光された光ビーム212となり、円偏光された光ビーム216としてエアギャップ214に入射する。円偏光された光ビーム216は、少なくとも1つの反射面218から反射して反射円偏光された光ビーム220になり、円偏光された光ビーム216と反射円偏光された光ビーム220との間に示される距離は、例示を明確にするためのものである。反射円偏光された光ビーム220は、エアギャップ214を通過して第1の光位相差層210に入射し、初期は反射円偏光された光ビーム222となる。反射円偏光された光ビーム222は、第1の光位相差層210を通過して、偏光軸が第1の偏光層206と垂直である直線垂直偏光された光ビーム224となる。従って、直線垂直偏光された光ビーム224は、第1の偏光層206から出ることが阻止される。
【0026】
いくつかの実施形態では、反射防止多層システムは、少なくとも1つの反射面から反射された外部光ビームの強度を低減するように構成される。いくつかの実施形態では、反射防止多層システムは、反射防止多層システムを出る反射光ビームの強度を低減するように構成される。いくつかの実施形態では、光ビームの強度(例えば、外部光ビーム及び/又は反射光ビーム)は、10%、20%、30%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、80%、90%若しくは99%、又はそれらの間の任意の値の範囲だけ、約、少なくとも、10%、20%、30%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、80%、90%若しくは99%、又はそれらの間の任意の値の範囲だけ、又は少なくとも約10%、20%、30%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、80%、90%若しくは99%、又はそれらの間の任意の値の範囲で低減される。
【0027】
図3は、表示システム300及びその方法の一実施形態の断面概略図である。表示システム300は、エアギャップ314によって分離されたカバーシステム328及び反射システム330(例えば、LCDモジュール)を含む。特定の実施形態では、カバーシステム328は、第1の光位相差層310(「第1の1/4波長板」)を含む。特定の実施形態では、第1の光位相差層310は、直線偏光された光を円偏光された光に変換する。特定の実施形態では、第1の光位相差層310の位相差値は、約100nm~約280nmである。特定の実施形態では、第1の光位相差層310の位相差値は、約100nm~約140nmである。特定の実施形態では、第1の光位相差層310の分配は、平坦な分散である。特定の実施形態では、第1の光位相差層310の分配は負分散である。特定の実施形態では、第1の光位相差層310は液晶ポリマを含む。特定の実施形態では、第1の光位相差層310は単一層を含む。特定の実施形態では、第1の光位相差層310は複数の層を含む。
【0028】
特定の実施形態では、カバーシステム328は、1つ又は複数の偏光層306を含む。特定の実施形態では、偏光層306は、図示の透過率軸308(「第1の偏光フィルタ」)を有する。
【0029】
特定の実施形態では、表示システム300の反射システム330は、1つ又は複数の偏光層336、338を含む。特定の実施形態では、偏光層336、338は、それぞれ図示の透過率軸340、342(「第2の及び第3の偏光フィルタ」)を有する。特定の実施形態では、第2の偏光層336は光学デバイス344(例えば、LCD)の近位又は前方に配置され、第3の偏光層338は内部光源346(例えば、バックライト)の近位又は前方に配置される。特定の実施形態では、第1の偏光層306の透過率軸308は、第2の偏光層336の透過率軸340に等しい。
【0030】
特定の実施形態では、外部光源からの光は、第1の偏光層306を通過した後、第1の光位相差層310を通過し、光を円偏光にする。特定の実施形態では、円偏光された光は、反射システム330の1つ又は複数の反射面(例えば、液晶ディスプレイモジュール)から反射する。
【0031】
例えば、円偏光された光は、表示デバイスの反射防止上部コーティング(PVD AR)、PVD ARとカバーガラスとの間の界面、カバーガラスと光学接着剤(OCA-2)との間の界面、及びOCA-2と第2の偏光層336との間の界面のうちの1つ又は複数から反射する。反射率の後、第1の偏光層306の透過率軸308は第2の偏光層336の透過率軸340と同じであるため、循環偏光は循環を逆転させる。そして、反射円偏光された光は、第1の光位相差層310を通過し、偏光軸が第1の偏光層306の偏光軸と垂直である直線偏光又は半波長板(HWP)光となる。従って、反射光は、異なる偏光軸によって第1の偏光層306から遮断される。
【0032】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の反射防止多層システム及び方法は、内部光ビームの強度を維持することに関する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の反射防止多層システムは、内部光ビームの強度が反射防止多層システムを通過した後に実質的に同様であるように構成される。本開示のいくつかの実施形態は、透過光を増大させる方法に関する。いくつかの実施形態では、反射防止多層システムは、第2の光位相差層を更に含む。
【0033】
図4は、反射防止多層システム400及びその方法の断面図の概略図である。反射防止多層システム400は、カバーシステム428と、反射システム430と、エアギャップ414とを含む。カバーシステム428は、反射防止多層システム400の近位端432に配置され、反射システム430は、反射防止多層システム400の遠位端434に配置され、エアギャップ414は、カバーシステム428と反射システム430との間に配置される。カバーシステム428は、第1の偏光層406及び第1の光位相差層410を備える。第1の偏光層406は、第1の光位相差層410の近位に配置される。反射システム430は、少なくとも1つの内部光源446と、第2の光位相差層450とを含む。第2の光位相差層450は、内部光源446の近位に配置される。いくつかの実施形態では、第2の光位相差層450の軸と第1の光位相差層410の軸とは交差している。
【0034】
図4に示すように、内部光源446は、反射防止多層システム400内に光ビーム448を出射する。光ビーム448は、第2の光位相差層450を通過し、光ビーム448は、円偏光された光ビーム452となる。円偏光された光ビーム452は、エアギャップ414を通過し、円偏光された光ビーム454のままである。円偏光された光ビーム454は、第1の光位相差層410を通過して、偏光軸が第1の偏光層406と平行な直線状の光ビーム456となる。これにより、直線状の光ビーム456は、第1の偏光層406を通過して出射光458となる。
【0035】
図5は、表示システム500の一実施形態の断面概略図及びその方法である。いくつかの実施形態では、表示システム500は、反射システム530(例えば、LCDモジュール)が第2の光位相差層550を含むことを除いて、図3の表示システム300と同様である。表示システム500は、カバーシステム528と、エアギャップ514によって分離された反射システム530とを含む。特定の実施形態では、第2の光位相差層550は、反射システム530の第2の偏光層536とカバーシステム528の第1の偏光層508との間に配置される。第2の偏光層536は、図示された透過率軸540を有し、第2の偏光層536は、光学デバイス544(例えば、LCD)に近位に配置される。更に、表示システム500は、図示の透過率軸542を有する第3の偏光層538を含み、第3の偏光層538は、内部光源546(例えば、バックライト)の近位に配置される。いくつかの実施形態では、第2の光位相差層550の軸と第1の光位相差層510の軸とは交差している。
【0036】
特定の実施形態では、内部光源からの光は、第2の偏光層536を通過した後、第2の光位相差層550を通過し、内部光を円偏光にする。第2の光位相差層550の偏光軸は、第1の光位相差層510に対して垂直である。そして、円偏光された内部光は、第1の光位相差層510を通過して直線偏光となる。直線偏光された内部光の偏光軸は、第1の偏光層506と平行である。このように、直線偏光された内部光は、第1の偏光層506を通過し、パネルの輝度を向上させる。
【0037】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の反射防止多層システムは、内部光ビームの強度を維持するように構成される。いくつかの実施形態では、反射防止多層システムは、光生成層によって生成され、反射防止多層システムの近位端を透過した内部光ビームの強度を、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、40%、若しくは50%、又はそれらの間の任意の値の範囲だけ、約、最大で1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、40%、若しくは50%、又はそれらの間の任意の値の範囲だけ、又は最大で約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、40%、若しくは50%、又はそれらの間の任意の値の範囲で、低減させるように構成される。
【0038】
本明細書に記載の方法の他の実施形態は、内部光源によって出射された光を円偏光することであって、内部光が第2の偏光フィルタ及び第2の1/4波長板を通過し、円偏光された内部光を生成し、円偏光することと、円偏光された内部光を直線偏光させることであって、円偏光された内部光は、第1の1/4波長板を通過し、第1の偏光フィルタに平行な直線偏光を有する直線偏光された内部光を生成する、直線偏光させることとを更に含む。
【0039】
・カバーシステム
反射防止多層システムはカバーシステムを含む。いくつかの実施形態では、カバーシステムは、第1の偏光層及び第1の光位相差層を含む。いくつかの実施形態では、第1の偏光層は、第1の光位相差層の近位に配置される。いくつかの実施形態では、カバーシステムは透明層を更に含む。更なる実施形態では、カバーシステムは接着層を更に含む。いくつかの実施形態では、接着層は、透明層と第1の偏光層との間に配置される。
【0040】
・第1の偏光層
いくつかの実施形態では、カバーシステムは第1の偏光層を含む。いくつかの実施形態では、第1の偏光層は、第1の光位相差層の近位に配置される。いくつかの実施形態では、第1の偏光層は、第1の光位相差層に隣接して配置される。いくつかの実施形態では、第1の偏光層は、透明層と第1の光位相差層との間に配置される。いくつかの実施形態では、第1の偏光層は、透明層の遠位に、及び第1の光位相差層に隣接して配置される。
【0041】
・第1の光位相差層
いくつかの実施形態では、カバーシステムは、第1の光位相差層を含む。いくつかの実施形態では、第1の光位相差層は、第1の偏光層の遠位に配置される。いくつかの実施形態では、第1の光位相差層は、第1の偏光層に隣接して配置される。
【0042】
いくつかの実施形態では、第1の光位相差層は、約、少なくとも、又は少なくとも約60nm、70nm、80nm、90nm、100nm、101nm、102nm、103nm、104nm、105nm、106nm、107nm、108nm、109nm、110nm、111nm、112nm、113nm、114nm、115nm、116nm、117nm、118nm、119nm、120nm、121nm、122nm、123nm、124nm、125nm、126nm、127nm、128nm、129nm、130nm、131nm、132nm、133nm、134nm、135nm、136nm、137nm、138nm、139nm、140nm、141nm、142nm、143nm、144nm、145nm、146nm、147nm、148nm、149nm、150nm、151nm、152nm、153nm、154nm、155nm、160nm、170nm、180nm、190nm、若しくは200nm、又はそれらの間の任意の値の範囲の位相差値を有する。例えば、いくつかの実施形態では、第1の光位相差層の位相差値は、以下の範囲のいずれか1つであるか、又はおよそ以下の範囲である。80~160nm、90~150nm、100~140nm、110~130nm、又は115~125nm。いくつかの実施形態では、第1の光位相差層は、1/4波長板を含む。他の実施形態では、第1の光位相差層は1/4波長板である。いくつかの実施形態では、第1の光位相差層の分配は平坦又はネガ型である。いくつかの実施形態では、第1の光位相差層の分配は平坦である。いくつかの実施形態では、第1の光位相差層の分配はネガ型である。いくつかの実施形態では、第1の光位相差層は、液晶ポリマ層を含む。
【0043】
・透明層
いくつかの実施形態では、カバーシステムは透明層を更に含む。いくつかの実施形態では、透明層は、第1の偏光層の近位に配置される。いくつかの実施形態では、透明層は、第1の光位相差層の近位に配置される。更なる実施形態では、透明層は、湾曲ガラス、平坦ガラス、プラスチックフィルム、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、透明層は湾曲ガラスを含む。いくつかの実施形態では、透明層は平坦ガラスを含む。いくつかの実施形態では、透明層はプラスチックフィルムを含む。いくつかの実施形態では、第1の光位相差層は、透明層の遠位に配置される。いくつかの実施形態では、例えば、第1の光位相差層は、湾曲ガラスの遠位に、第1の偏光層の遠位に配置される。
【0044】
更なる実施形態では、透明層は、反射防止コーティング、防眩コーティング、ハードコーティング、耐擦傷性コーティング、耐衝撃性コーティング、耐摩耗性コーティング、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるコーティング層を更に含む。いくつかの実施形態では、透明層は反射防止コーティングを含む。いくつかの実施形態では、透明層は防眩コーティングを含む。いくつかの実施形態では、透明層はハードコーティングを含む。いくつかの実施形態では、透明層は耐擦傷性コーティングを含む。いくつかの実施形態では、透明層は耐衝撃性コーティングを含む。いくつかの実施形態では、透明層は耐摩耗性コーティングを含む。
【0045】
・反射システム
反射防止多層システムは、反射システムを備える。いくつかの実施形態では、反射システムは、反射防止多層システムの遠位端に配置される。いくつかの実施形態では、反射システムは、少なくとも1つの反射面を含む。いくつかの実施形態では、反射システムは、第2の偏光層、第2の光位相差層、光生成層、及び表示システムのうちの少なくとも1つを更に含む。
【0046】
・反射面
反射システムは、少なくとも1つの反射面を備える。いくつかの実施形態では、反射システムは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、15若しくは20個の反射面、又はそれらの間の任意の値の範囲を含む。いくつかの実施形態では、反射面は、反射システムの近位端に配置される。いくつかの実施形態では、反射面は、反射システムの追加の層(例えば、第2の偏光層)の近位に配置される。
【0047】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの反射面は、反射防止コーティング、防眩コーティング、ハードコーティング、耐擦傷性コーティング、耐衝撃性コーティング、耐摩耗性コーティング、湾曲ガラス、平坦ガラス、プラスチックフィルム、接着層、第2の偏光層、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される層の表面である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの反射面は、反射防止コーティング、防眩コーティング、ハードコーティング、耐擦傷性コーティング、耐衝撃性コーティング、耐摩耗性コーティング、湾曲ガラス、平坦ガラス、プラスチックフィルム、接着層、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される層の表面である。
【0048】
・第2の偏光層
いくつかの実施形態では、反射システムは、第2の偏光層を更に含む。いくつかの実施形態では、第2の偏光層は、少なくとも1つの反射面の遠位に配置される。いくつかの実施形態では、例えば、第2の偏光層は、平坦ガラスの遠位に配置される。いくつかの実施形態では、第1の偏光層の透過率軸は、第2の偏光層の透過率軸にほぼ等しい。
【0049】
いくつかの実施形態では、反射システムは複数の偏光層を含む。いくつかの実施形態では、例えば、反射システムは、第2の偏光層、第3の偏光層、及び第4の偏光層を含む。いくつかの実施形態では、第3の偏光層は、第2の偏光層の遠位に配置される。
【0050】
・第2の光位相差層
いくつかの実施形態では、反射システムは、第2の光位相差層を更に含む。いくつかの実施形態では、第2の光位相差層は、少なくとも1つの反射面と第2の偏光層との間に配置される。いくつかの実施形態では、例えば、第2の光位相差層は、平坦ガラスと第2の偏光層との間に配置される。いくつかの実施形態では、第2の光位相差層は、第2の偏光層に隣接している。いくつかの実施形態では、第2の光位相差層は、少なくとも1つの反射面の間にあり、第2の偏光層に隣接して配置される。いくつかの実施形態では、第2の偏光層は、第2の光位相差層の遠位に配置される。いくつかの実施形態では、第3の偏光層は、第2の光位相差層の遠位に配置される。
【0051】
いくつかの実施形態では、第2の光位相差層は、約、少なくとも、又は少なくとも約60nm、70nm、80nm、90nm、100nm、101nm、102nm、103nm、104nm、105nm、106nm、107nm、108nm、109nm、110nm、111nm、112nm、113nm、114nm、115nm、116nm、117nm、118nm、119nm、120nm、121nm、122nm、123nm、124nm、125nm、126nm、127nm、128nm、129nm、130nm、131nm、132nm、133nm、134nm、135nm、136nm、137nm、138nm、139nm、140nm、141nm、142nm、143nm、144nm、145nm、146nm、147nm、148nm、149nm、150nm、151nm、152nm、153nm、154nm、155nm、160nm、170nm、180nm、190nm、若しくは200nm、又はそれらの間の任意の値の範囲の位相差値を有する。例えば、いくつかの実施形態では、第2の光位相差層の位相差値は、以下の範囲:80~160nm、90~150nm、100~140nm、110~130nm、又は115~125nmのいずれかの範囲であるか、又はほぼその範囲内である。
【0052】
いくつかの実施形態では、第2の光位相差層は、1/4波長板を含む。他の実施形態では、第2の光位相差層は1/4波長板である。いくつかの実施形態では、第2の光位相差層の分配は平坦又はネガ型である。いくつかの実施形態では、第2の光位相差層の分配は平坦である。いくつかの実施形態では、第2の光位相差層の分配はネガ型である。いくつかの実施形態では、第2の光位相差層は、液晶ポリマ層を含む。
【0053】
・光生成、層及び表示システム
いくつかの実施形態では、反射システムは、光生成層を更に含む。いくつかの実施形態では、光生成層は、第2の光位相差層の遠位に配置される。いくつかの実施形態では、光生成層は、第2の偏光層の遠位に配置される。いくつかの実施形態では、光生成層は、第3の偏光層の遠位に配置される。いくつかの実施形態では、光生成層は、第2の偏光層に隣接して配置される。いくつかの実施形態では、光生成層は、第3の偏光層に隣接して配置される。
【0054】
いくつかの実施形態では、反射システムは、表示システムを更に備える。いくつかの実施形態では、表示システムは光生成層を含む。いくつかの実施形態では、表示システムは、少なくとも1つの反射面の遠位に配置される。いくつかの実施形態では、表示システムは、第2の偏光層の遠位に配置される。いくつかの実施形態では、第3の偏光層は、表示システムの遠位に配置される。いくつかの実施形態では、表示システムは、第2の光位相差層の遠位に配置される。いくつかの実施形態では、表示システムは、第2の偏光層と第3の偏光層との間に配置される。いくつかの実施形態では、表示システムは、第2の光位相差層と第3の偏光層との間に配置される。いくつかの実施形態では、表示システムは、少なくとも1つの反射面と第3の偏光層との間に配置される。いくつかの実施形態では、例えば、表示システムは、平坦ガラスと第3の偏光層との間に配置される。
【0055】
いくつかの実施形態では、表示システムは、液晶ディスプレイ(LCD)、画像表示パネル、プラズマディスプレイパネル(PDP)、発光ダイオード(LED)、有機発光ダイオード(OLED)、陰極線管(CRT)、冷陰極蛍光灯(CCFL)、外部電極蛍光灯(EEFL)、バックライトユニット、プロジェクタ、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、表示システムは液晶ディスプレイ(LCD)を含む。いくつかの実施形態では、表示システムは、画像表示パネルを含む。いくつかの実施形態では、表示システムは、プラズマディスプレイパネル(PDP)を含む。いくつかの実施形態では、表示システムは発光ダイオード(LED)を含む。いくつかの実施形態では、表示システムは有機発光ダイオード(OLED)を含む。いくつかの実施形態では、表示システムは、陰極線管(CRT)を含む。いくつかの実施形態では、表示システムは冷陰極蛍光灯(CCFL)を含む。いくつかの実施形態では、表示システムは、外部電極蛍光灯(EEFL)を含む。いくつかの実施形態では、表示システムはバックライトユニットを含む。いくつかの実施形態では、表示システムはプロジェクタを含む。
【0056】
本開示のいくつかの実施形態は、本明細書に開示される表示システムのいずれか1つを備える車両に関する。
【0057】
前述の開示は、本開示を開示された正確な形態又は特定の使用分野に限定することを意図していない。従って、本明細書に明示的に記載されているか暗示されているかにかかわらず、本開示に対する様々な代替の実施形態及び/又は修正が本開示に照らして可能であると考えられる。このように本開示の実施形態を説明してきたが、当業者は、本開示の範囲から逸脱することなく形態及び詳細に変更を行うことができることを認識するであろう。従って、本開示は特許請求の範囲によってのみ限定される。
【0058】
上記の明細書では、特定の実施形態を参照して本開示を説明した。しかしながら、当業者が理解するように、本明細書に開示される様々な実施形態は、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な他の方法で修正又は実施することができる。従って、この説明は例示と見なされるべきであり、開示された表示システムの様々な実施形態を作製及び使用する方法を当業者に教示する目的のためである。本明細書に示され説明される本開示の形態は、代表的な実施形態として解釈されるべきであることを理解されたい。同等の要素、材料、プロセス又はステップは、本明細書に代表的に示され記載されたものに置き換えられてもよい。更に、本開示の特定の特徴は、本開示のこの説明の利益を得た後に当業者に明らかになるように、他の特徴の使用とは無関係に利用することができる。本開示を説明及び特許請求するために使用される「含む」、「備える」、「組み込む」、「からなる」、「有する」、「である」などの表現は、非排他的に解釈されること、すなわち、明示的に説明されていない項目、構成要素又は要素も存在することを可能にすることを意図している。単数形への言及はまた、複数形に関連すると解釈されるべきである。
【0059】
更に、本明細書に開示された様々な実施形態は、例示的かつ説明的な意味で解釈されるべきであり、決して本開示を限定するものと解釈されるべきではない。全ての結合についての言及(例えば、取り付け、固定、結合、接続など)は、読者の本開示の理解を助けるためにのみ使用され、特に本明細書に開示されるシステム及び/又は方法の配置、向き、又は使用に関して限定を生じさせるものではない。従って、接合についての言及がある場合、それは広く解釈されるべきである。更に、そのような接合についての言及は、2つの要素が互いに直接接続されていることを必ずしも意味しない。更に、限定するものではないが、「第1の」、「第2の」、「第3の」、「一次」、「二次」、「主」、又はその他の通常の用語及び/又は数値用語などの全ての数値用語も、本開示の様々な要素、実施形態、変形形態及び/若しくは修正形態の読者の理解を助けるために、識別子としてのみ解釈されるべきであり、特に、他の要素、実施形態、変形形態及び/又は修正形態に対する、又は、他の要素、実施形態、変形形態及び/又は修正形態を超える任意の要素、実施形態、変形形態及び/又は修正形態の順序又は優先に関して、いかなる制限も設けることはできない。
【0060】
特定の適用に応じて有用であるように、図面/図に示された要素のうちの1つ又は複数はまた、より分離又は統合された方法で実装されてもよく、又は特定の場合には動作不能として除去又はレンダリングされてもよいことも理解されよう。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】