(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-24
(54)【発明の名称】血液収集アダプタ並びに、関連するシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
A61B 5/154 20060101AFI20250117BHJP
A61M 25/06 20060101ALI20250117BHJP
【FI】
A61B5/154 200
A61M25/06 500
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024541790
(86)(22)【出願日】2023-01-10
(85)【翻訳文提出日】2024-09-11
(86)【国際出願番号】 US2023010472
(87)【国際公開番号】W WO2023137011
(87)【国際公開日】2023-07-20
(31)【優先権主張番号】202210027336.1
(32)【優先日】2022-01-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(32)【優先日】2022-01-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チウシア フー
(72)【発明者】
【氏名】ボー ヤン
(72)【発明者】
【氏名】シュアイ ワン
(72)【発明者】
【氏名】チャオ グー
(72)【発明者】
【氏名】イーピン マー
(72)【発明者】
【氏名】シバラマクリシュナン バラスブラマニアン
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン カール バークホルツ
(72)【発明者】
【氏名】ジョーダン チチリアーノ
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー バシャーノ
【テーマコード(参考)】
4C038
4C267
【Fターム(参考)】
4C038TA06
4C038UJ01
4C267AA01
4C267AA14
4C267BB70
4C267CC08
(57)【要約】
カテーテルシステムはカテーテルアダプタを備えても良く、カテーテルアダプタは、遠位末端、近位末端及び、カテーテルアダプタの遠位末端を通ってカテーテルアダプタの近位末端に延びるルーメンを備えても良い。カテーテルシステムは、カテーテルアダプタの遠位末端から遠位に延びるカテーテルを備えても良い。カテーテルシステムは、カテーテルアダプタに連結され、そして、セプタムを備えたコネクタを備えても良い。カテーテルシステムは、コネクタに連結された血液収集アダプタも備えても良い。血液収集アダプタは、コネクタを通る流体経路を作るように構成されても良い。カテーテルシステムは、血液収集アダプタに連結された血液収集セットを備えても良い。血液収集セットは、血液収集容器を受容するように構成された針アセンブリを備えても良い。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテルシステムであって、
遠位末端、近位末端並びに、カテーテルアダプタの遠位末端及びカテーテルアダプタの近位末端を通って延びるルーメンを備える、カテーテルアダプタと、
カテーテルアダプタの遠位末端から遠位に延びるカテーテルと、
カテーテルアダプタに連結され、そして、セプタムを備える、コネクタと、
コネクタに連結された血液収集アダプタであって、血液収集アダプタは、コネクタを通る流体経路を作るように構成された、血液収集アダプタと、並びに、
血液収集アダプタに連結された血液収集セットであって、血液収集セットは、血液収集容器を受容するように構成された針アセンブリを備える、血液収集セットと、
を備えるカテーテルシステム。
【請求項2】
カテーテルアダプタの遠位末端及び、カテーテルアダプタの近位末端の間に配置されたサイドポートと、
カテーテルアダプタのサイドポートと一体化された遠位末端及び、アダプタの遠位末端と一体化された近位末端備える、延長管と、並びに、
遠位末端及び、ポートを備える、アダプタと、
を更に備え、コネクタがアダプタのポートに連結されている、
請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項3】
アダプタは、Yアダプタを含む、請求項2に記載のカテーテルシステム。
【請求項4】
血液収集アダプタは、遠位部及び、遠位部に向かって遠位に移動可能な近位部を備え、近位部は、セプタムを活性化させ、そして、近位部が遠位部に向かって遠位に移動することに応答して、コネクタを通る流体経路を作るように構成されている、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項5】
血液収集アダプタの近位部は、コネクタのセプタムに挿入されて、コネクタを通る流体経路を作るように構成されたカニューレを備える、請求項4に記載のカテーテルシステム。
【請求項6】
針アセンブリは、本体、本体から近位に延びる鋭利な針及び、鋭利な針の近位先端をカバーする覆いを備える、請求項5に記載のカテーテルシステム。
【請求項7】
鋭利な針及びカニューレは、別々に形成されて、そして、異なる寸法を有する、請求項6に記載のカテーテルシステム。
【請求項8】
鋭利な針及びカニューレは、別々に形成されて、そして、同じ寸法を有する、請求項6記載のカテーテルシステム。
【請求項9】
鋭利な針及びカニューレは、単一単位として、一体化されて形成されている、請求項6に記載のカテーテルシステム。
【請求項10】
血液収集アダプタ及び、針アセンブリの本体は、単一単位として、一体化されて形成されている、請求項9に記載のカテーテルシステム。
【請求項11】
血液収集アダプタの近位部は雄ルアーを備え、コネクタは無針コネクタを含む、請求項4に記載のカテーテルシステム。
【請求項12】
カニューレの遠位末端は面取り又は、フローダイバータを備える、請求項11に記載のカテーテルシステム。
【請求項13】
血液収集アダプタ及び、針アセンブリの本体は、単一単位として、一体化されて形成されている、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項14】
更に、延長セットを備え、延長セットは、カテーテルアダプタの近位末端に連結された遠位末端及び、コネクタに連結された近位末端を備える、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項15】
カテーテルアセンブリに連結する血液収集アセンブリであって、
前記血液収集アセンブリは、
本体、本体から近位に延びる鋭利な針及び、鋭利な針の近位先端をカバーする覆いを備える、針アセンブリ、並びに、
針アセンブリの遠位末端に連結された血液収集アダプタ、
を備え、血液収集アダプタは、コネクタを通る流体経路を作るように構成されている、
血液収集アセンブリ。
【請求項16】
血液収集アダプタは、針アセンブリと直接、そして、移動可能に連結されている、請求項15に記載の血液収集アセンブリ。
【請求項17】
血液収集アダプタは、針アセンブリの本体と単一単位として、一体化されて形成されている、請求項15に記載の血液収集アセンブリ。
【請求項18】
血液収集アダプタは、遠位部及び、遠位部に向かって遠位に移動可能な近位部を備え、血液収集アダプタの近位部は、雄ルアー又はカニューレを備え、雄ルアー又はカニューレは、コネクタのセプタムを活性化させ、そして、近位部を遠位部に向かって遠位に移動させることに応答して、コネクタを通る流体経路を作るように構成されている、請求項15に記載の血液収集アセンブリ。
【請求項19】
カテーテルアセンブリに血液収集アセンブリを連結する工程であって、
前記カテーテルアセンブリは、
遠位末端、近位末端並びに、カテーテルアダプタの遠位末端及び、カテーテルアダプタの近位末端を通って延びるルーメンを備る、カテーテルアダプタ、
カテーテルアダプタの遠位末端から延びるカテーテル、並びに、
カテーテルアダプタに連結されて、そして、セプタムを備えるコネクタ、を備え、
前記血液収集アセンブリは、針アセンブリ及び、血液収集アダプタを備え、血液収集アダプタは、遠位部、遠位部に向かって遠位に移動可能な近位部を備え、血液収集アダプタの近位部は、雄ルアー又はカニューレを備える、工程
近位部を遠位部に向かって遠位に移動させる工程であって、雄ルアー又はカニューレは、コネクタのセプタムを活性化させ、そして、近位部を遠位部に向かって遠位に移動させることに応答して、コネクタを通る流体経路を作るように構成されている、工程、並びに、
近位部を遠位部に向かって遠位に移動させた後、針アセンブリに連結された血液収集装置中で血液を収集する工程、を備える方法。
【請求項20】
前記カテーテルアダプタは、更に、
カテーテルアダプタの遠位末端及び、カテーテルアダプタの近位末端の間に配置されたサイドポートと、
カテーテルアダプタのサイドポートと一体化された遠位末端及び、アダプタの遠位末端と一体化された近位末端備える、延長管と、並びに、
遠位末端及び、ポートを備える、アダプタと、
を更に備え、コネクタがアダプタのポートに連結されている、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
更に、血液収集セットの連結を外し、そして、血液収集セットから針アセンブリを移動させた後、カテーテルアセンブリを洗浄し又は、カテーテルアセンブリを通して流体を注入する工程を備える、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
カテーテルシステムであって、
遠位末端、近位末端並びに、カテーテルアダプタの遠位末端及び、カテーテルアダプタの近位末端を通って延びるルーメンを有するカテーテルアダプタと、
カテーテルアダプタの遠位末端から遠位に延びるカテーテルと、
カテーテルアダプタに連結され、そして、セプタムを備えるコネクタと、並びに
コネクタに連結された血液収集アダプタと、を備え、
血液収集アダプタは、コネクタのセプタムに挿入されて、コネクタを通る流体経路を作るように構成されたカニューレを備える、カテーテルシステム。
【請求項23】
血液収集アダプタは、本体及び、それぞれのフレックスポイントを介して本体に連結される少なくとも2つの対抗するレバーアームを備え、
更に、少なくとも2つの対抗するレバーアームは、血液収集アダプタをコネクタに脱着可能に連結させるように構成されている、請求項22に記載のカテーテルシステム。
【請求項24】
血液収集アダプタは、更に、本体に連結されたアダプタハブを備え、アダプタハブは、カニューレの一部を囲む内側本体部分を備える、請求項23に記載のカテーテルシステム。
【請求項25】
アダプタハブは、更に、近位連結部分を備え、近位連結部分は血液収集アダプタをルアーロックアクセス装置に連結させるように構成されている、請求項24に記載のカテーテルシステム。
【請求項26】
ルアーロックアクセス装置は、更に、アダプタハブ、針及び、針を囲む覆いの近位連結部分を係合させることが出来る内部ねじ山を有するルアーロックハブを備える、請求項25に記載のカテーテルシステム。
【請求項27】
ルアーロックアクセス装置は、更に、血液収集装置を保持するように構成されたホルダーを備える、請求項26に記載のカテーテルシステム。
【請求項28】
ルアーロックアクセス装置は、更に、針及び覆いを少なくとも部分的に囲む保護カバーを備える、請求項26に記載のカテーテルシステム。
【請求項29】
カニューレは、傾斜先端を備える、請求項22に記載のカテーテルシステム。
【請求項30】
カニューレの傾斜先端は、カニューレがセプタムに挿入された後、コネクタの内部通路の近位部分の中のみに延びるように構成されている、請求項29に記載のカテーテルシステム。
【請求項31】
カニューレは、少なくとも一つの側面穴を備える、請求項22に記載のカテーテルシステム。
【請求項32】
カニューレの少なくとも一つの側面穴は、カニューレがセプタムに挿入された後、コネクタの内部通路の近位部分の中のみに延びるように構成されている、請求項31に記載のカテーテルシステム。
【請求項33】
カテーテルシステムであって、
遠位末端、近位末端並びに、カテーテルアダプタの遠位末端及びカテーテルアダプタの近位末端を通って延びるルーメンを備える、カテーテルアダプタと、
カテーテルアダプタの遠位末端から遠位に延びるカテーテルと、
カテーテルアダプタに連結され、そして、セプタムを備える無針コネクタと、並びに、
無針コネクタに連結された血液収集アダプタと、を備え、
血液収集アダプタは、それらの遠位末端から延びる鈍先端を有し、そして、無針コネクタのセプタムに挿入されて、無針コネクタを通る流体経路を作るように構成された中央部分を備える、カテーテルシステム。
【請求項34】
血液収集アダプタは、鈍先端に隣接して配置された少なくとも一つの側面穴を備える、請求項33に記載のカテーテルシステム。
【請求項35】
少なくとも一つの側面穴は、鈍先端がセプタムに挿入された後、無針コネクタの内部通路の近位部分の中のみに延びるように構成されている、請求項34に記載のカテーテルシステム。
【請求項36】
血液収集アダプタは、更に、ホルダー部分に連結されたアダプタハブを備え、アダプタハブは、カニューレの部分を囲む内側本体部分を備える、請求項33に記載のカテーテルシステム。
【請求項37】
カニューレは、アダプタハブと鈍先端との間に延びて、その間に流体経路を形成する、請求項36に記載のカテーテルシステム。
【請求項38】
アダプタハブは、更に、近位連結部分を備え、近位連結部分は血液収集アダプタをルアーロックアクセス装置に連結させるように構成されている、請求項36に記載のカテーテルシステム。
【請求項39】
ルアーロックアクセス装置は、更に、アダプタハブ、針及び、針を囲む覆いの近位連結部分を係合させることが出来る内部ねじ山を有するルアーロックハブを備える、請求項38に記載のカテーテルシステム。
【請求項40】
ルアーロックアクセス装置は、更に、血液収集装置を保持するように構成されたホルダーを備える、請求項39に記載のカテーテルシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、発明の名称「血液収集アダプタ並びに、関連するシステム及び方法」で、2022年1月11日に出願された中国特許出願第202210027336.1号、及び、発明の名称「血液収集アダプタ並びに、関連するシステム及び方法」で、2022年1月19日に出願された米国仮特許出願第63/300,875号の利益を主張し、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般的に、末梢静脈カテーテル(「PIVC」)と一緒に使用するための血液収集アダプタ並びに、関連するアセンブリ、システム及び、方法に関する。アダプタは、カテーテルの設置時及び、カテーテルが内在する間の両方で、PIVCを介して血液収集出来るように構成されている。
【背景技術】
【0003】
カテーテル、概して、患者の血管中に流体を注入するために使用されている。例えば、カテーテルは、通常の生理食塩水溶液、多様な薬剤又は、完全非経口栄養を患者に注入するために使用されてもよい。
【0004】
カテーテルは、末梢静脈(「IV」)カテーテルであっても良い。この場合、カテーテルは、鋭い末端先端を有する導入針の上に載置されてもよい。カテーテル及び導入針は、導入針の末端先端がカテーテルの末端先端を越えて延び、針のベベルが患者の皮膚から離れる方向を向くように組み立てられてもよい。カテーテル及び導入針は、一般に、患者の皮膚を通して血管系内に浅い角度で挿入される。
【0005】
血管系の中の導入針および/またはカテーテルの適正な設置を検証するために、医師は、一般的に、カテーテルアセンブリ中のフラッシュバックチャンバ中で、血液の「フラッシュバック」が存在することを確認する。血管系内で導入針の配置が確認されると、医師は、将来的な流体注入のための場所にカテーテルを残して、導入針を抜き取ってもよい。
【0006】
末梢静脈カテーテルを通した採血は、主に末梢静脈カテーテルを通した血液試料の引き抜きは溶血の危険があるため、日常的には行われない。代わりに採血は頻繁に、例えば、Becton, Dickinson & Company of Franklin Lakes, New Jerseyから入手可能である、BD VACUTAINER(登録商標) ULTRATOUCH(商標)プッシュボタン血液収集セットで行われる。患者から採血するために末梢静脈カテーテルを使用するときの一般的な問題は、血液がシリンジ又はBD VACUTAINER(登録商標)プッシュボタン血液収集管中に引き抜かれるとき、赤血球が高い剪断応力を受け、そして、血管と、シリンジ又はBD VACUTAINER(登録商標)プッシュボタン血液収集管の間の高い圧力差により、溶血しやすいことである。溶血は、血液サンプルの拒否及びの破棄と成り得る。高い圧力差は、カテーテルの先端破損、血管損傷又は、別の合併症を生じさせ得る。
【0007】
本明細書で特許請求されている主題は、任意の不利益を解決するか、または、上記に説明されているものなどのような環境においてのみ動作する実施形態に限定されない。むしろ、この背景は、本明細書で説明されているいくつかの実装形態が実践され得る1つの例示的な技術分野を示すために提供されているに過ぎない。
【発明の概要】
【0008】
本開示は、一般的に、血液収集アダプタ並びに、関連するアセンブリ、システム及び、方法に関する。いくつかの実施形態で、カテーテルシステムは、カテーテルアダプタを備えても良く、カテーテルアダプタは、遠位末端、近位末端及び、カテーテルアダプタの遠位末端とカテーテルアダプタの近位末端とを通して延びるルーメンを備えても良い。いくつかの実施形態で、カテーテルシステムは、カテーテルアダプタの遠位末端から遠位に延びるカテーテルを備えても良い。いくつかの実施形態で、カテーテルシステムは、カテーテルアダプタに連結されたコネクタを備えてもよい。いくつかの実施形態で、コネクタはセプタムを備えてもよい。
【0009】
いくつかの実施形態で、カテーテルシステムは、コネクタに連結された血液収集アダプタを備えてもよい。いくつかの実施形態で、血液収集アダプタは、コネクタを通る流体経路を作るように構成されてもよい。いくつかの実施形態で、カテーテルシステムは、血液収集アダプタに連結された血液収集セットを備えてもよい。いくつかの実施形態で、血液収集セットは、血液収集容器を受容するように構成された針アセンブリを備えてもよい。
【0010】
いくつかの実施形態で、カテーテルシステムは、カテーテルアダプタの遠位末端とカテーテルアダプタの近位末端の間に配置されたサイドポート、延長管及び、アダプタを備えてもよい。いくつかの実施形態で、延長管の遠位末端は、カテーテルアダプタのサイドポートと一体化されていてもよく、そして、延長管の近位末端は、アダプタの遠位末端と一体化されていてもよい。いくつかの実施形態で、アダプタは、遠位末端及び、ポートを備えてもよい。いくつかの実施形態で、コネクタは、アダプタのポートに連結されてもよい。いくつかの実施形態で、アダプタは、Yアダプタを含んでもよい。
【0011】
いくつかの実施形態で、血液収集アダプタは、遠位部及び、遠位部に向かって遠位に移動可能な近位部を備えても良い。いくつかの実施形態で、近位部は、セプタムを活性化させ、そして、近位部が遠位部に向かって遠位に移動することに応答して、コネクタを通る流体経路を作るように構成されても良い。いくつかの実施形態で、血液収集アダプタの近位部は、コネクタのセプタムに挿入されて、コネクタを通る流体経路を作るように構成されたカニューレを備えても良い。
【0012】
いくつかの実施形態で、針アセンブリは、本体、本体から近位に延びる鋭利な針及び、鋭利な針の近位先端をカバーする覆いを備えてもよい。いくつかの実施形態で、鋭利な針及びカニューレは、別々に形成されて、そして、異なる寸法であってもよい。いくつかの実施形態で、鋭利な針及びカニューレは、別々に形成されて、そして、同じ寸法であってもよい。いくつかの実施形態で、鋭利な針及びカニューレは、単一単位として、一体化して形成されてもよい。いくつかの実施形態で、血液収集アダプタ及び、針アセンブリの本体は、単一単位として、一体化して形成されても良い。
【0013】
いくつかの実施形態で、血液収集アダプタの近位部は、雄ルアーを備えてもよい。いくつかの実施形態で、コネクタは、無針コネクタを含んでもよい。いくつかの実施形態で、カニューレの遠位末端は、面取り又はフローダイバータを備えてもよい。
【0014】
いくつかの実施形態で、カテーテルシステムは、延長セットを備えてもよい。いくつかの実施形態で、延長セットは、カテーテルアダプタの近位末端に連結された遠位末端及び、コネクタに連結された近位末端を備えてもよい。
【0015】
いくつかの実施形態で、カテーテルアセンブリに連結する血液収集アセンブリは、針アセンブリ及び、針アセンブリの遠位末端に連結された血液収集アダプタを備えてもよい。いくつかの実施形態で、血液収集アダプタは、コネクタを通る流体経路を作るように構成されてもよい。いくつかの実施形態で、血液収集アダプタは、針アセンブリと直接、そして、移動可能に連結されてもよい。いくつかの実施形態で、血液収集アダプタは、針アセンブリの本体と単一単位として、一体化されて形成されてもよい。
【0016】
いくつかの実施形態で、方法は、カテーテルアセンブリに血液収集アセンブリを連結する工程を備えてもよい。いくつかの実施形態で、カテーテルアセンブリは、カテーテルアダプタを備えてもよく、カテーテルアダプタは、遠位末端、近位末端及び、カテーテルアダプタの遠位末端及びカテーテルアダプタの近位末端を通って延びるルーメンを備えてもよい。いくつかの実施形態で、カテーテルアセンブリは、カテーテル及び、カテーテルアダプタに連結されたコネクタを備えてもよい。いくつかの実施形態で、コネクタはセプタムを備えてもよい。
【0017】
いくつかの実施形態で、方法は、近位部を遠位部に向かって遠位に移動させる工程を備えてもよい。いくつかの実施形態で、雄ルアー又はカニューレは、コネクタのセプタムを活性化させ、そして、近位部を遠位部に向かって遠位に移動させることに応答して、コネクタを通る流体経路を作るように構成されてもよい。いくつかの実施形態で、方法は、近位部を遠位部に向かって遠位に移動させた後、針アセンブリに連結された血液収集装置中で血液を収集する工程を備えてもよい。いくつかの実施形態で、方法は、血液収集セットの連結を外し、そして、血液収集セットから針アセンブリを移動させる工程の後、カテーテルアセンブリを洗浄し又は、カテーテルアセンブリを通して流体を注入する工程を備えてもよい。
【0018】
本開示の別の実施態様に従って、カテーテルシステムは、遠位末端、近位末端並びに、カテーテルアダプタの遠位末端及びカテーテルアダプタの近位末端を通って延びるルーメンを有するカテーテルアダプタを備えるように提供されてもよい。カテーテルシステムは、更に、カテーテルアダプタの遠位末端から遠位に延びるカテーテル及び、カテーテルアダプタに連結され、そして、セプタムを備えるコネクタを備えてもよい。カテーテルシステムは、コネクタに連結された血液収集アダプタも備えてもよく、血液収集アダプタは、コネクタのセプタムに挿入されて、コネクタを通る流体経路を作るように構成されたカニューレを備えてもよい。
【0019】
いくつかの実施形態で、血液収集アダプタは、本体及び、それぞれのフレックスポイントを介して本体に連結される少なくとも2つの対抗するレバーアームを備え、更に、少なくとも2つの対抗するレバーアームは、血液収集アダプタをコネクタに脱着可能に連結させるように構成されてもよい。
【0020】
いくつかの実施形態で、血液収集アダプタは、更に、本体に連結されたアダプタハブを備えてもよく、アダプタハブは、カニューレの一部を囲む内側本体部分を備えてもよい。
【0021】
いくつかの実施形態で、アダプタハブは、更に、近位連結部分を備えてもよく、近位連結部分は、血液収集アダプタをルアーロックアクセス装置に連結させるように構成されている。
【0022】
いくつかの実施形態で、ルアーロックアクセス装置は、アダプタハブ、針及び、針を囲む覆いの近位連結部分を係合させることが出来る内部ねじ山を有するルアーロックハブを備えてもよい。
【0023】
いくつかの実施形態で、ルアーロックアクセス装置は、更に、血液収集装置を保持するように構成されたホルダーを備えてもよい。
【0024】
いくつかの実施形態で、ルアーロックアクセス装置は、更に、針及び覆いを少なくとも部分的に囲む保護カバーを備えてもよい。
【0025】
いくつかの実施形態で、カニューレは、傾斜先端を備えても良い。
【0026】
いくつかの実施形態で、カニューレの傾斜先端は、カニューレがセプタムに挿入された後、コネクタの内部通路の近位部分の中のみに延びるように構成されている。
【0027】
いくつかの実施形態で、カニューレは、少なくとも一つの側面穴を備えてもよい。
【0028】
いくつかの実施形態で、カニューレの少なくとも一つの側面穴は、カニューレがセプタムに挿入された後、コネクタの内部通路の近位部分の中のみに延びるように構成されている。
【0029】
本開示の別の実施態様に従って、カテーテルシステムは、遠位末端、近位末端並びに、カテーテルアダプタの遠位末端及びカテーテルアダプタの近位末端を通って延びるルーメンを有するカテーテルアダプタを備えるように提供されてもよい。カテーテルシステムは、更に、カテーテルアダプタの遠位末端から遠位に延びるカテーテル及び、カテーテルアダプタに連結され、そして、セプタムを有する無針コネクタを備えてもよい。カテーテルシステムは、無針コネクタに連結された血液収集アダプタを備えてもよく、血液収集アダプタは、それらの遠位末端から延びる鈍先端を有し、そして、無針コネクタのセプタムに挿入されて、無針コネクタを通る流体経路を作るように構成された中央部分を備えてもよい。
【0030】
いくつかの実施形態で、血液収集アダプタは、鈍先端に隣接して配置された少なくとも一つの側面穴を備えてもよい。
【0031】
いくつかの実施形態で、少なくとも一つの側面穴は、鈍先端がセプタムに挿入された後、無針コネクタの内部通路の近位部分の中のみに延びるように構成されている。
【0032】
いくつかの実施形態で、血液収集アダプタは、更に、ホルダー部分に連結されたアダプタハブを備えてもよく、アダプタハブは、カニューレの部分を囲む内側本体部分を備えてもよい。
【0033】
いくつかの実施形態で、カニューレは、アダプタハブと鈍先端との間に延びて、その間に流体経路を形成する。
【0034】
いくつかの実施形態で、アダプタハブは、更に、近位連結部分を備えてもよく、近位連結部分は、血液収集アダプタをルアーロックアクセス装置に連結させるように構成されている。
【0035】
いくつかの実施形態で、ルアーロックアクセス装置は、更に、アダプタハブ、針及び、針を囲む覆いの近位連結部分を係合させることが出来る内部ねじ山を有するルアーロックハブを備えてもよい。
【0036】
いくつかの実施形態で、ルアーロックアクセス装置は、更に、血液収集装置を保持するように構成されたホルダーを備えてもよい。
【0037】
以下の一般的な記載、及び、詳細な記述の両方は、具体例であり、そして例示的なものであり、特許請求の範囲に記載されているように、本発明を制限するものではないと理解されるべきである。多様な実施形態は、図面に示すように、配置や手段において制限されるべきではないと理解されるべきである。実施形態は組合せ又は別の実施形態を使用することも出来、そして、本発明の多様な実施形態の範囲から逸脱することなく、特許請求の範囲に記載されていない限り、構造上の変更が出来ること理解すべきである。したがって、以下の詳細な記載は、制限するようにみなされるべきではない。
【0038】
例示的な実施形態が追加の詳細及び、図面の使用を通して詳しく、述べられて、そして説明される。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1A】
図1Aは、いくつかの実施形態に従った、近位位置中の例示的な血液収集アダプタを示す、溶血保護を備えた例示的なカテーテルシステムの上部斜視図である。
【
図1B】
図1Bは、いくつかの実施形態に従った、遠位位置中の血液収集アダプタを示す、カテーテルシステムの上部斜視図である。
【
図1C】
図1Cは、いくつかの実施形態に従った、近位位置中の血液収集アダプタを示す、カテーテルシステムの一部の断面図である。
【
図1D】
図1Dは、いくつかの実施形態に従った、カテーテルシステムの一部の拡大図である。
【
図1E】
図1Eは、いくつかの実施形態に従った、遠位位置中の血液収集アダプタを示す、カテーテルシステムの一部の断面図である。
【
図1F】
図1Fは、いくつかの実施形態に従った、血液収集アダプタを示す、カテーテルシステムの一部の断面図である。
【
図1G】
図1Gは、いくつかの実施形態に従った、カテーテルシステムの一部の断面図である。
【
図2A】
図2Aは、いくつかの実施形態に従った、近位位置中の別の例示的な血液収集アダプタを示す、溶血保護を備えたカテーテルシステムの上部斜視図である。
【
図2B】
図2Bは、いくつかの実施形態に従った、近位位置中の他方の血液収集アダプタを示す、カテーテルシステムの断面図である。
【
図2C】
図2Cは、いくつかの実施形態に従った、カテーテルシステムの一部の拡大図である。
【
図2D】
図2Dは、いくつかの実施形態に従った、遠位位置中の他方の血液収集アダプタを示す、カテーテルシステムの一部の断面図である。
【
図2E】
図2Eは、いくつかの実施形態に従った、例示的な雄ルアーを示す、カテーテルシステムの一部の断面図である。
【
図2F】
図2Fは、いくつかの実施形態に従った、例示的な雄ルアーの遠位端の断面図である。
【
図3A】
図3Aは、いくつかの実施形態に従った、血液収集アダプタの使用を示す、棒グラグである。
【
図3B】
図3Bは、いくつかの実施形態に従った、他方の血液収集アダプタの使用を示す、棒グラグである。
【
図3C】
図3Cは、いくつかの実施形態に従った、別の血液収集アダプタの使用を示す、棒グラグである。
【
図4A】
図4Aは、いくつかの実施形態に従った、例示的なシリンジを備えたカテーテルシステムの上部斜視図である。
【
図4B】
図4Bは、いくつかの実施形態に従った、シリンジの使用を示す、棒グラグである。
【
図5A】
図5Aは、本開示の別の実施態様に従った、血液収集アダプタの側面図である。
【
図5B】
図5Bは、本開示の実施態様に従った、コネクタに連結された
図5Aの血液収集アダプタの断面図である。
【
図6A】
図6Aは、本開示の実施態様に従った、コネクタ及び、ルアーロックアクセス装置に連結された
図5Aの血液収集アダプタの側面図である。
【
図6B】
図6Bは、
図6Aの血液収集アダプタ、コネクタ及び、ルアーロックアクセス装置の断面図である。
【
図7A】
図7Aは、いくつかの実施形態に従った、ルアーロックアクセス装置の側面図である。
【
図7B】
図7Bは、いくつかの実施形態に従った、別のルアーロックアクセス装置の側面図である。
【
図7C】
図7Cは、いくつかの実施形態に従った、別のルアーロックアクセス装置の側面図である。
【
図8A】
図8Aは、本開示の別の実施態様に従った、血液収集アダプタ及び、コネクタの断面図である。
【
図8C】
図8Cは、
図8Aの血液収集アダプタのコネクタ及び、カニューレの一部の断面図である。
【
図9A】
図9Aは、本開示の別の実施態様に従った、カテーテルシステムの上面図である。
【
図9B】
図9Bは、本開示の別の実施態様に従った、血液収集アダプタ、コネクタ及び、ルアーロックアクセス装置の側面図である。
【
図9C】
図9Cは、本開示の別の実施態様に従った、血液収集アダプタ、コネクタ、ルアーロックアクセス装置及び、そこに連結された血液収集容器を有する、
図9Aのカテーテルシステムの上面図である。
【
図9D】
図9Dは、本開示の別の実施態様に従った、血液収集アダプタ、コネクタ及び、そこに連結されたシリンジを有する、
図9Aのカテーテルシステムの上面図である。
【
図9E】
図9Eは、本開示の実施態様に従った、カテーテルシステムの上面図である。
【
図10A】
図10Aは、本開示の別の実施態様に従った、第一の位置中における、血液収集アダプタ、コネクタ及び、ルアーロックアクセス装置の断面図である。
【
図10B】
図10Bは、本開示の別の実施態様に従った、第二の位置中における、血液収集アダプタ、コネクタ及び、ルアーロックアクセス装置の断面図である。
【
図11A】
図11Aは、本開示の別の実施態様に従った、血液収集アダプタの斜視図である。
【
図12A】
図12Aは、本開示の別の実施態様に従った、ルアーロックアクセス装置に連結された
図11Aの血液収集アダプタの斜視図である。
【
図12B】
図12Bは、本開示の別の実施態様に従った、ルアーロックアクセス装置及び、無針コネクタに連結された
図11Aの血液収集アダプタの断面図である。
【
図13】
図13は、本開示の別の実施態様に従った、血液収集アダプタ及び、無針コネクタの一部の断面図である。
【
図14A】
図14Aは、本開示の別の実施態様に従った、カテーテルシステムの上面図である。
【
図14B】
図14Bは、本開示の実施態様に従った、血液収集アダプタ及び、ルアーロックアクセス装置の側面図である。
【
図14C】
図14Cは、本開示の別の実施態様に従った、血液収集アダプタ、コネクタ及び、そこに連結されたルアーロックアクセス装置を有する
図14Aのカテーテルシステムの上面図である。
【
図14D】
図14Dは、本開示の別の実施態様に従った、血液収集アダプタ、コネクタ、ルアーロックアクセス装置及び、そこに連結された血液収集容器を有する
図14Aのカテーテルシステムの上面図である。
【
図14E】
図14Eは、本開示の別の実施態様に従った、血液収集アダプタ、コネクタ及び、そこに連結されたシリンジを有する
図14Aのカテーテルシステムの上面図である。
【
図14F】
図14Fは、本開示の実施態様に従った、カテーテルシステムの上面図である。
【
図15A】
図15Aは、本開示の別の実施態様に従った、第一の位置中における、血液収集アダプタ、コネクタ及び、ルアーロックアクセス装置の断面図である。
【
図15B】
図15Bは、本開示の別の実施態様に従った、第二の位置中における、血液収集アダプタ、コネクタ及び、ルアーロックアクセス装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
図1A-1Bを参照しつつ、いくつかの実施形態に従って、カテーテルシステム100は、カテーテルアダプタ102を備えても良く、カテーテルアダプタは、近位末端104、遠位末端106及び、それらの間に延びるルーメン108を備えても良い。いくつかの実施形態で、サイドポート110は、カテーテルアダプタ102の遠位末端106とカテーテルアダプタ102の近位末端104の間に配置されても良い。これらの、そして別の実施形態で、カテーテル112は、カテーテルアダプタ102の遠位末端106から遠位に延びてもよい。いくつかの実施形態で、カテーテル112は、末梢静脈カテーテル、末梢挿入式中心静脈カテーテル、ミッドラインカテーテル又は別の好適なカテーテルを含んでもよい。
【0041】
いくつかの実施形態で、カテーテルシステム100のカテーテルアセンブリは、例えば、BD NEXIVA(商標) Closed IV カテーテルシステム, the BD CATHENA(商標)カテーテルシステム, the BD VENFLON(商標)Pro Safely Shielded IV カテーテルシステム, the BD NEOFLON(商標)IV カニューレシステム, the BD INSYTE(商標) AUTOGUARD(商標) BC Shielded IV カテーテルシステム又は、別の好適なカテーテルアセンブリのような任意の好適なカテーテルアセンブリを備えるか又は、対応してもよい。
【0042】
いくつかの実施形態で、カテーテルシステム100は、アダプタ114を備えてもよい。いくつかの実施形態で、アダプタ114は、Y-アダプタ、ストレートアダプタ又は、別の好適なアダプタを含んでもよい。いくつかの実施形態で、アダプタ114は、一つ以上の遠位末端116、第一ポート118及び第二ポート120を備えてもよい。いくつかの実施形態で、延長管122は、アダプタ114及び/又は例えば、サイドポート110のようなカテーテルアダプタ102の部分と一体化されていてもよい。いくつかの実施形態で、カテーテル112が患者の静脈に挿入されることに応答して、血液はカテーテル112、少なくともカテーテルアダプタ102の部分、延長管122及び、アダプタ114中を通って流れてもよい。
【0043】
いくつかの実施形態で、カテーテルシステム100は、延長管122を備えてもよく、延長管は、サイドポート110と一体化された遠位末端124及び/又は、アダプタ114の遠位末端116と一体化された近位末端126を備えてもよい。いくつかの実施形態で、例えば、ピンチクランプ128又は別の好適なクランプのようなクランプが、延長管122上に配置され、そして、延長管122を通る流体経路を閉じるように延長管122を選択的に締めるように配置されてもよい。いくつかの実施形態で、ピンチクランプ128は、任意の好適なクランプに代えてもよい。
【0044】
いくつかの実施形態で、アダプタ114の第一ポート118及び/又は第二ポート120は、コネクタ130に連結されてもよい。更なる詳細では、いくつかの実施形態で、コネクタ130は、第一ポート118及び/又は第二ポート120と単一単位として一体化されて形成されてもよい。別の実施形態で、アダプタ114の第一ポート118及び/又は第二ポート120は、ルアーコネクタを介してコネクタ130に連結されてもよい。これらの実施形態で、コネクタ130は、例えば、雌又は雄ルアーのようなルアーを備えてもよい。いくつかの実施形態で、ルアーは、ねじ山を付けられ又は、アダプタ114とスリップフィットされてもよい。いくつかの実施形態で、コネクタ130は、製造又は組立中にアダプタ114と予め付けられていてもよい。
【0045】
いくつかの実施形態で、カテーテル112は、導入針132が、針ハブ134からカテーテル112を通って患者に血管系中にカテーテルシステム100を挿入するために延びるように、留置針カテーテルを備えてもよい。いくつかの実施形態で、針ハブ134は、カテーテルアダプタ102の近位末端104に取り外し可能に連結されてもよい。いくつかの実施形態で、カテーテル112及び導入針132は、導入針132の鋭利な遠位先端が導入針132の遠位先端を超えて延び、導入針132のベベルが患者の皮膚から離れる方向を向くように組み立てられてもよい。
【0046】
いくつかの実施形態で、導入針132及びカテーテル112は、患者の皮膚を通して血管系内に浅い角度で挿入される。いくつかの実施形態で、導入針132及びカテーテル112が患者の血管系内に挿入されることに応答して、血液が導入針132を通って針ハブ134中に流れ、そして、血液は針ハブ134内で可視でき、使用者に導入針132が患者の血管系内にあること示してもよい。
【0047】
いくつかの実施形態で、コネクタ130は、血液収集アダプタ136と連結されてもよい。いくつかの実施形態で、血液収集アダプタ136は、血液収集セット200を受容するように構成された近位末端を備えてもよい。血液収集セット200のいくつかの実施形態は、針アセンブリ202を備えてもよく、血液収集アダプタ136と係合するように構成されてもよい。いくつかの実施形態で、血液収集セット200は、患者からの血液の収集、洗浄及び注入の一つ以上のために使用されてもよい。
【0048】
いくつかの実施形態で、コネクタ130の近位末端は、セプタム131を備えてもよく、セプタムは、コネクタ130の本体に連結されてもよい。いくつかの実施形態で、血液収集アダプタ136は、セプタム131に挿入され又は通って延びて、コネクタ130を通る流体経路を提供するように構成されたカニューレ138を備えてもよい。これらの、そして別の実施形態で、カニューレ138の先端は、血液収集アダプタ136内に配置されてもよく、使用者の損傷の危険性を低減させてもよい。いくつかの実施形態で、カニューレ138の先端は、尖っていなくてもよく、コネクタ130に対する損傷の危険性を低減させてもよく又は、鋭く、セプタム131の挿入を促進させてもよい。いくつかの実施形態で、カニューレ138は、血液収集アダプタ136から遠位に延びてもよく、そして、カニューレ138の近位末端は、プレスフィット、付着剤、機械的装置又は、別の好適な機構を介して血液収集アダプタ136内に固定されてもよい。いくつかの実施形態で、カニューレ138は、カニューレ138の先端とカニューレの近末端の間に切り込みを備えてもよい。いくつかの実施形態で、切り込みは、カニューレ138のルーメンへのアクセルを提供し、そして、採血後の洗浄を促進させてもよい。
【0049】
いくつかの実施形態で、カニューレ138は、金属又は別の好適な材料で構成されてもよい。いくつかの実施形態で、カニューレ138の外径は、カニューレ138の長さ全部又は一部に沿って均一であってもよい。いくつかの実施形態で、カニューレ138から延びる血液収集アダプタ136の部分は、プラスチック又は別の好適な材料から構成されてもよい。血液収集アダプタ136の全部又は一部は、プラスチック又は別の好適な材料から構成されてもよい。
【0050】
いくつかの実施形態で、血液収集セット200の針アセンブリ202は、本体212、本体212から近位に延びる鋭利な針214及び、鋭利な針214の鋭利な近位先端218をカバーする覆い216を備えてもよい。いくつかの実施形態で、覆い216は、エラストマーであってもよい。いくつかの実施形態で、覆い216は、プラスチック又は、別の好適な材料であってもよい。いくつかの実施形態で、鋭利な針214は、プレスフィット、付着剤、機械的装置又は、別の好適な機構を介して本体212内に固定されてもよい。いくつかの実施形態で、鋭利な針214は、本体212を超えて近位に延びても良い。
【0051】
いくつかの実施形態で、覆い216は、針アセンブリ202の本体212に連結されもよい。いくつかの実施形態で、鋭利な針214の鋭利な近位先端218は、覆い216内で包まれてもよい。いくつかの実施形態で、覆い216は、開いた遠位末端及び、閉じた近位末端を備えてもよい。いくつかの実施形態で、本体212は、ルアーを備えてもよく、それは血液収集アダプタ136の近位末端の対応するルアーに連結されてもよい。
【0052】
図1Aに示すように、いくつかの実施形態で、血液収集アダプタ136は、カニューレ138の先端が、コネクタ130又は、セプタム131を通るか又は、それらを刺すことなく、コネクタ130の近位に近接するか又は、接触する近位位置で、コネクタ130に連結されてもよい。これらの、そして、別の実施形態で、遠位先端140は、セプタム131に対して近位であってもよい。このやり方で、カテーテルシステム100のいくつかの実施形態は、カテーテルシステム100の貯蔵寿命の間、閉じた流体経路を維持することで、漏れの危険性を低減させてもよい。いくつかの実施形態で、血液収集アダプタ136は、製造又は組立中に、近位位置で、コネクタ130に予め付けられていてもよい。別の実施形態で、血液収集アダプタ136は、コネクタ130のセプタム131を通って延びるカニューレ138との製造又は組立中、コネクタ130に予め付けられていてもよい。
【0053】
いくつかの実施形態で、血液収集アダプタ136は、例えば、
図1Bに示すように、近位位置から遠位位置に移動可能であってもよい。いくつかの実施形態で、血液収集アダプタ136が遠位位置にあることに応答して、セプタム131を通る流体経路は開いていてもよい。いくつかの実施形態で、使用者は、血液収集アダプタ136を、近位位置から遠位位置に移動させて、カニューレ138を、例えば、採血の前にセプタム131中に及び/又はセプタムを通して押し出してもよい。
【0054】
いくつかの実施形態で、血液収集セット200は、血液収集管又は、例えば、BD VACUTAINER(登録商標)血液収集管のような血液収集装置222を受容するように構成されてもよい。いくつかの実施形態で、血液収集装置222が、覆い216を本体212に向かって遠位に押すことに応答して、鋭利な針214は覆いを刺し、そして、血液収集アダプタ136が遠位位置にあるとき、針アセンブリ202の鋭利な近位先端218は、血液収集装置222中に挿入されてもよい。
【0055】
いくつかの実施形態で、血液収集装置222中に鋭利な近位先端218を挿入することは、血液収集装置222を血液収集セット200に連結させてもよい。いくつかの実施形態で、血液収集装置222は、カテーテル112が血管系内に配置されるか、そして/又は、血液収集アダプタ136が遠位位置に移動された後、血液収集セット200に連結させてもよい。いくつかの実施形態で、血液収集装置222が、鋭利な近位先端218により挿入されたとき、血液は、血管系と血液収集装置222との間の圧力差により、血液収集装置222中に流れ込んでもよい。いくつかの実施形態で、針アセンブリ202は、ねじ山224を備えてもよく、それは血液収集装置222に対する円筒形状のホルダー(示さず)の対応するねじ山に連結されてもよい。
【0056】
今度は、
図1Cを参照しつつ、血液収集セット200及び、血液収集アダプタ136が、いくつかの実施形態に従って、コネクタ130に連結されて、そして、近位位置で示されている。いくつかの実施形態で、コネクタ130の近位末端は、セプタム131を備えてもよく、それはコネクタ130の本体140と連結されてもよい。いくつかの実施形態で、本体142は、硬質又は半硬質であってもよい。いくつかの実施形態で、セプタム131は、エラストマー性及び/又は弾性材料から構成されてもよい。これらの、そして、別の実施形態で、セプタム131は、スリットを備えてもよいし、スリットを備えなくてもよい。いくつかの実施形態で、コネクタ130の遠位末端はルアー144を備えてもよい。
【0057】
いくつかの実施形態で、カニューレ138の遠位先端140は、血液収集アダプタ136により囲まれて、使用者の安全性を向上させてもよい。いくつかの実施形態で、血液収集アダプタ136は、2つ以上のレバーアーム146を備えてもよく、それは、レバーアームは相互に対抗して、そして、フレックスポイント150で、それぞれが、血液収集アダプタ136の本体148に連結されてもよい。いくつかの実施形態で、レバーアーム146のそれぞれの遠位末端に配置されたホック部材152は、例えば、
図1Cに示すように、レバーアーム146が緩和した位置にあるとき、コネクタ130の溝154内に配置さるように構成されてもよい。いくつかの実施形態で、溝154は環状であってもよく、または、コネクタ130は別の溝を備えてもよい。
【0058】
いくつかの実施形態で、フレックスポイント150に近位のレバーアーム146のそれぞれの近位末端は、内向きに押されて、レバーアーム146の遠位末端を外向きに偏らせ、そして、溝154からレバーアーム146のホック部材152を解放してもよい。いくつかの実施形態で、レバーアーム146のそれぞれの遠位末端は、レバーアーム146の近位末端が解放されるか又は、内向きに押されないことに応答して、偏った位置から自動的に緩和した位置に戻ってもよい。
【0059】
いくつかの実施形態で、血液収集アダプタ136は、コネクタ130上にフィットするように曲げられるか又は、外向きに偏らせるように配置されてもよい一つ以上のフィンガー151を備えてもよい。いくつかの実施形態で、フィンガー151は、本体148の円筒形状部分156から遠位方向に延びてもよい。いくつかの実施形態で、カニューレ138の遠位先端140は、円筒形状部分156内に配置されて、偶発的な針を刺し損傷を防止してもよい。
【0060】
いくつかの実施形態で、血液収集アダプタ136及び、本体212は、一緒に又は別々に取外し可能に連結されてもよいし、そして、分離されていてもよい。これらの、そして、別の実施形態で、血液収集セット200は、針アセンブリ202を介した血液収集及び、血液収集アダプタ136から針アセンブリ202を除去した後、注入するために使用されてもよい。今度は、
図1Fを参照しつつ、血液収集アダプタ136及び、針アセンブリ202の本体212は、単一単位として、一体化されるか、一体化されて形成されてもよい。
【0061】
図1Cに戻って参照しつつ、いくつかの実施形態で、血液収集セット200は、カバー226を備えてもよく、カバーは特定の血液収集容器と取り外し可能に連結されてもよい。
【0062】
カニューレ138の全体の長さは、Lによって表され、そして、カニューレ138の内径は、Dにより表されてもよい。いくつかの実施形態で、カニューレ138の内径は、カテーテル112の最小内径と同じか及び/又は大きくてもよい(例えば、
図1A-1Bを参照)。いくつかの実施形態で、D
4/Lは、既定値に等しいか又は、より小さく、最大剪断力を低減させる。いくつかの実施形態で、D
4/Lの既定値は、以下のようでもよい。
【0063】
【0064】
上記の表で、「21G UT」及び、「25G UT」は、それぞれ、21-ゲージ BD VACUTAINER(登録商標) ULTRATOUCH(商標)プッシュボタン血液収集セット, 25-ゲージ BD VACUTAINER(登録商標)ULTRATOUCH(商標)プッシュボタン血液収集セットを言う。「ゲージ(寸法)」は、例えば、
図1A-1Bのカテーテル112のようなカテーテルアセンブリのカテーテルのゲージに対応する。
【0065】
今度は、
図1Dを参照して、いくつかの実施形態に従った、コネクタ130、血液収集アダプタ136及び、血液収集セット200の拡大図を示す。
【0066】
今度は、
図1Eを参照して、いくつかの実施形態に従った、遠位位置にある、血液収集セット200及び、血液収集アダプタ136である。いくつかの実施形態で、血液収集アダプタ136が近位位置から遠位位置へ移動することに応答して、カニューレ138は挿入され又はセプタム131を通って延びて、コネクタ130を通る流体経路を提供してもよい。
【0067】
今度は、
図1Fを参照して、いくつかの実施形態で、血液収集アダプタ136及び、血液収集セット200の本体212は、単一単位として、一体化されて形成されてもよく、それはカニューレ138の遠位先端140が使用者を偶発的に刺す危険性を低減させ得る。今度は、
図1Gを参照して、いくつかの実施形態で、カニューレ138は、鋭利な針214に近位に延びてもよい。これらの実施形態で、カニューレ138及び、鋭利な針214は、単一単位として一体化されて形成されるか又は、一緒に組合せてもよい。これらの実施形態で、Dは、カニューレ138内径に対応し、そして、一定であってもよい。いくつかの実施形態で、Lは、カニューレ138の長さ又は、カニューレ138と鋭利な針21を組合せた長さに対応してもよい。いくつかの実施形態で、カニューレ138の長さは、カニューレ138の遠位先端140から内部空洞の遠位末端155へ又はその近傍に延びてもよい。
【0068】
いくつかの実施形態で、D4/Lの既定値は、以下のようでもよい。
【0069】
【0070】
「21G UT」及び、「25G UT」は、それぞれ、21-Gカテーテル及び25-Gカテーテルと一緒に使用されるBD VACUTAINER(登録商標)ULTRATOUCH(商標) プッシュボタン血液収集セットを言う。BD VACUTAINER(登録商標)ULTRATOUCH(商標)プッシュボタン血液収集セットは、Becton, Dickinson & Company of Franklin Lakes, New Jerseyから入手可能である。「ゲージ(寸法)」は、例えば、
図1A-1Bのカテーテル112のようなカテーテルアセンブリのカテーテルのゲージに対応する。
【0071】
今度は、
図2A-2Dを参照して、いくつかの実施形態で、血液収集アダプタ157は、遠位部158及び、遠位部158に向かって遠位に移動可能な近位部160を備えても良い。いくつかの実施形態で、血液収集アダプタ157は、一つ以上の機能及び/又は作用の観点から血液収集アダプタ136と類似又は同一であってもよい。
【0072】
いくつかの実施形態で、血液収集アダプタ157の近位部160は、雄ルアーを備えてもよく、雄ルアーは挿入部分162及び/又は囲むカラーを備えてもよい。
図2Dに、例えば示すように、いくつかの実施形態で、近位部160は、遠位部158に向かって遠位に移動されてもよい。いくつかの実施形態で、挿入部分162は開くか又は、セプタム131を活性化させ、そして、近位部160が遠位部158に向かって遠位に移動することに応答して、コネクタ130を通る流体経路を作ってもよい。いくつかの実施形態で、近位部160が遠位部15に向かって遠位に移動することに応答して、挿入部分162は、セプタム131を通って延びてもよい。
【0073】
いくつかの実施形態で、コネクタ130は、無針コネクタを含んでもよい。いくつかの実施形態で、コネクタ130は、例えば、MAXPLUS(商標)無針コネクタ, MAXZERO(商標)無針コネクタ, a BD Q-SYTE(商標)ルアー活性化スプリットセプタム, (Becton, Dickinson and Company of Franklin Lakes, New Jerseyから入手可能) a SMARTSITE(商標)無針コネクタ (Becton, Dickinson and Company of Franklin Lakes, New Jerseyから入手可能)又は、別の好適なコネクタを備えてもよい。いくつかの実施形態で、挿入部分162は、ねじ山を備えてもよい又はスリップフィット用に構成されてもよい、カラー部分雄ルアーと一体化されて形成されてもよい。
【0074】
いくつかの実施形態で、遠位部158の外側表面は一つ以上の凸部164を備えてもよく、凸部は、例えば、
図2Bに示すように近位位置で及び/又は、例えば、
図2Dに示すように遠位位置で、近位部160の固定を促進させてもよい。いくつかの実施形態で、血液収集アダプタ157の内側表面は、凸部164の前方を横切って、そして、遠位部158とスナップフィットで近位部160を係合させるように構成された一つ以上の別の凸部166を備えてもよい。いくつかの実施形態で、別の凸部166は、血液収集アダプタ157の近位部160の一つ以上のアーム168の内側表面上に配置されてもよく、それは、近位部160の残りの部分から、対抗する縁及び、アーム221の末端に沿って切り離されて、曲がってもよい。
【0075】
これらの実施形態で、Dは、挿入部分162の内径に対応してもよく、それは一定であってもよい。いくつかの実施形態で、Lは、挿入部分162の長さに対応してもよく、それはベース223から延びてもよく、そこからアーム168が延びてもよい。
【0076】
いくつかの実施形態で、D4/Lの既定値は、以下のようでもよい。
【0077】
【0078】
「21G UT」及び、「25G UT」は、それぞれ、21-Gカテーテル及び25-Gカテーテルと一緒に使用されるBD VACUTAINER(登録商標)ULTRATOUCH(商標) プッシュボタン血液収集セットを言う。BD VACUTAINER(登録商標)ULTRATOUCH(商標) プッシュボタン血液収集セットは、Becton, Dickinson & Company of Franklin Lakes, New Jerseyから入手可能である。「ゲージ(寸法)」は、例えば、
図2Aのカテーテル112のようなカテーテルアセンブリのカテーテルのゲージに対応する。
【0079】
今度は、
図2Eを参照して、いくつかの実施形態で、挿入部分162の遠位末端は、一つ以上の面取り170を備えてもよく、採血後に洗浄を促進させ得る。今度は、
図2Fを参照して、いくつかで、挿入部分162の遠位末端は、一つ以上のフローダイバータ172を備えてもよい。例えば、挿入部分162の遠位末端は、挿入部分162のルーメン中に延びるフローダイバータ172を備えてもよい。いくつかの実施形態で、フローダイバータは、挿入部分162の遠位末端の遠位に位置する周縁の円周方向のデッドスペースに流体が流れるように構成させてもよい。
【0080】
今度は、
図3Aを参照して、いくつかの実施形態で、血液収集アダプタ136及び、血液収集アダプタ157は、
図1C及び2Eに関して述べたように、溶血の保護を提供してもよい。更なる詳細では、血液収集アダプタ136及び、血液収集アダプタ157は、血液収集中に、最大血液収集速度を制限してもよく、それは、次に最大剪断力を制限し、そして、溶血を低減させてもよい。いくつかの実施形態で、血液収集アダプタ136及び、血液収集アダプタ157は、採血中、血球が曝される最大剪断力を、既定値又は目標値に制限するように構成されてもよい。いくつかの実施形態で、血液収集アダプタ136又は、血液収集アダプタ157を通って延びる流体経路は、最大剪断力を許容レベルに低減させることを促進させ、力学的な溶血の可能性を低減させてもよい。
【0081】
図3Aのx軸上の「UT」は、従来からの血液収集セット、即ち、BD VACUTAINER(登録商標)ULTRATOUCH(商標)プッシュボタン血液収集セットを言う。
図3Bのx軸上の「Intima II」は、BD INTIMA II(商標)IV カテーテル、血液収集アダプタ136なしの採血用に使用される従来型のカテーテルアセンブリを言う。「血液収集アダプタ136」は、
図1A-1F関して述べた血液収集アダプタ136又は、必要であれば(「PRN」)型コネクタと一緒に使用される同様の血液収集アダプタを言う。「血液収集アダプタ157」は、
図2A-2F関して述べた血液収集アダプタ157又は、無針コネクタと一緒に使用される同様のアダプタを言う。「21G UT」は、21G BD VACUTAINER(登録商標)ULTRATOUCH(商標)プッシュボタン血液収集セットを言う。
図3Aは、血液収集アダプタ136又は、血液収集アダプタ157が、最大剪断力を、25G BD VACUTAINER(登録商標)ULTRATOUCH(商標)プッシュボタン血液収集セットと同じ量に低減させてもよいことを示している。
【0082】
今度は、
図3Bを参照して、
図3Bのx軸上の「UT」は、従来からの血液収集セット、即ち、BD VACUTAINER(登録商標)ULTRATOUCH(商標)プッシュボタン血液収集セットを言う。
図3Bのx軸上の「Intima II」は、血液収集アダプタ136又は、血液収集アダプタ156なしの採血用に使用される従来型のカテーテルアセンブリ、BD INTIMA II(商標)IV カテーテルを言う。
図3Bのx軸上の「BD INTIMA II 21G UT」は、「21G UT」と適合する流体経路を有するBD INTIMA II(商標)IV カテーテルを言う。
図3Bのx軸上の「BD INTIMA II 25G UT」は、「25G UT」と適合する流体経路を有するBD INTIMA II(商標)IV カテーテルを言う。血液収集アダプタ136は、「INTIMA II 25G UT」と一緒に使用され、血液収集アダプタ157は、「INTIMA II 21G UT」と一緒に使用される。18G,20G,22G又は24Gは、血液収集アダプタ136又は血液収集アダプタ157に連結されるカテーテルアセンブリのカテーテルのゲージに対応する。
図3Bは、血液収集アダプタ157及び、血液収集アダプタ136の使用が最大剪断力を、25G BD VACUTAINER(登録商標)ULTRATOUCH(商標)プッシュボタン血液収集セットの量と同じ量に低減させてもよいことを示している。
【0083】
今度は、
図3Cを参照して、血液収集アダプタ136の流体経路の寸法(例えば、
図1A-1Gを参照)が選択されて、最大剪断力を、21G BD VACUTAINER(登録商標) ULTRATOUCH(商標)プッシュボタン血液収集セットに適合するように選択してもよい。
図3Cで、
図3Cのx軸上の「IAG」は、BD INSYTE(商標) AUTOGUARD(商標)BC シールド IV カテーテル(Becton, Dickinson & Company of Franklin Lakes, New Jerseyから入手可能)を言う。延長管は流体抵抗に余り影響を与えないため、INTIMA II(商標)(Becton, Dickinson & Company of Franklin Lakes, New Jerseyから入手可能のBD INTIMA II(商標) IV カテーテル)に対しても同様の結果が期待されている。Dは、カニューレ138の内径に対応してもよく、内径は鋭利な針214の内径と同じでもよい。Lは、カニューレ138と鋭利な針214の長さの合計に対応してもよい。この場合、血液収集アダプタ136は、21G又は25G「UT」(BD VACUTAINER(登録商標) ULTRATOUCH(商標)プッシュボタン血液収集セット)の最大剪断力に十分適合しつつ、血液収集速度を向上させてもよい。いくつかの実施形態で、
図3Cに示すように、21G BD VACUTAINER(登録商標)ULTRATOUCH(商標)プッシュボタン血液収集セットの最大剪断力に十分適合しつつ、20Gカテーテル及び、18Gカテーテルに対する血液収集速度を顕著に増加させることが出来る。
【0084】
図3Cは、カニューレ138の内径及び、鋭利な針214の内径が同じである実施形態を開示している一方、本発明の別の実施形態に従って、カニューレ138のゲージ(及び、従って、内径)及び、鋭利な針214のゲージ(及び、従って、内径)が異なっていてもよく、特別に選択して、血液収集速度、そして、特定のカテーテルアセンブリを介した採血するために溶血の低減を最適化させてもよい。例えば、以下の表を参照して、カニューレ138及び、鋭利な針214に対する多様なゲージの組合せが、カテーテルアセンブリのゲージに基づいて選択され、カニューレ138及び、鋭利な針214のゲージの組合せは、結果として組合せた水圧抵抗となっている。
【0085】
【0086】
上記に論じたように、18G、20G、22G又は、24Gは、血液収集アダプタ136に連結されたカテーテルアセンブリのゲージに対応する。血液収集アダプタ136のカニューレ138及び、鋭利な針214のゲージのそれぞれの型及び寸法は、血液試料の許容出来る剪断誘導による溶血に対する説明となる一方、カテーテルアセンブリのゲージに基づいて選択されてもよく、カニューレ及び/又は鋭利な針は容積測定流量を最適化して選択されてもよい。そのような決定は、数値流体力学(CFD)シミュレーション、ベンチテストなどのような、任意の好適な方法により作成されてもよい。
【0087】
18G及び、20Gカテーテルアセンブリの両方に対して、上記の具体例中に示されるように、流れ及び溶血条件の好適化は、カニューレ138及び、鋭利な針214を同じゲージとすることで可能になることが決定された。しかしながら、22G及び/又は、24Gカレーテルアセンブリに対しては、流れ及び溶血条件の好適化は、異なるゲージを有するカニューレ138及び、鋭利な針214を組合せた水圧抵抗の変更により可能となった。上記の具体例は一つの実施形態のみを示すもので、そして、異なるゲージ及び/又は寸法(及び、従って、異なる組合せた水圧抵抗)が、別のカテーテルアセンブリに対して選択されてもよい。
【0088】
更に、上記の表には示していないが、カニューレ138の長さは、血液試料の決定された溶血の可能性及び、血液収集速度に基づいて選択されてもよい。更に、及び/又は、代わりに、カニューレ138及び/又は、鋭利な針214は異なる壁厚を有するように選択されて、更に、溶血の可能性及び、血液収集速度を低減させてもよい。例えば、カニューレ138及び、鋭利な針214の両方は、カニューレの内径を決定する、従って、溶血の可能性及び/又は、血液収集速度を変えるカニューレの厚さを有する、通常壁(又は[RW])又は、薄壁([TW])厚を有してもよい。
【0089】
今度は、
図4Aを参照して、いくつかの実施形態で、カテーテルシステム100は、シリンジ250を備えてもよく、シリンジは、遠位末端252及び、近位末端254を備えてもよい。いくつかの実施形態で、シリンジ250は、バレル又は管258中にタイトにフィットするスライド可能なプランジャー256を備えてもよい。いくつかの実施形態で、スライド可能なプランジャー256は、管258関して近位に引かれて、遠位末端252の開口部を通って血液のような液体を、シリンジ250に引き寄せさせてもよい。いくつかの実施形態で、スライド可能なプランジャー256は、遠位末端252に関して遠位に押されて、開口部を通る液体をその後排出させてもよい。いくつかの実施形態で、シリンジ250は、ルアー262を備えてもよい、雌ルアーを備えてもよい、血液収集アダプタ136又は、血液収集アダプタ157のような特定の血液収集アダプタの近位末端に連結されてもよい。いくつかの実施形態に従った、血液収集アダプタ136が遠位位置で示されている。
【0090】
今度は、
図4Bを参照して、20Gカテーテルに対して、溶血の危険性は、遅いシリンジの引張速度では中程度であるが、しかし、早い引張速度では増加する。2.7e-7のD
4を有する血液収集アダプタにより、テストされた全てのシリンジ引き抜き速度に対して、カテーテル引き抜きでの最大剪断力を、21G UT(21G カテーテルを有するBD VACUTAINER(登録商標)ULTRATOUCH(商標)プッシュボタン血液収集セット)の最大剪断力に低減させた。22Gカテーテルに対しては、溶血の危険性は、早い引き抜き速度で顕著である。D/7e-8のD
4を有する血液収集アダプタは、テストされた全てのシリンジ引き抜き速度に対して、最大剪断力を、最大剪断力の絶対的基準(21Gカテーテルを有するBD VACUTAINER(登録商標) ULTRATOUCH(商標)プッシュボタン血液収集セット)に低減させた。24Gカテーテルに対しては、上記の2つの血液収集アダプタは、シリンジ引き抜き速度により、最大剪断力を2.5~3倍低減させることができる。いくつかの実施形態に従った最大剪断力に対して得られた効果は、
図4Bに示されている。
【0091】
上記に記載のように、採血後、アダプタ114及び/又は、コネクタ130を、例えば、生理食塩水で、その中に残った残存する血液を除去するために洗浄することが好ましい。しかしながら、留置カテーテルを介した従来からの採血技術は、延長セットに流体で連結された延長針カニューレを多くは使用して、延長針カニューレはセプタム131を刺すように構成されて、延長セットをコネクタ130に流体的に連結させる。そのような延長針カニューレの遠位先端は、一般的に、コネクタ130の内径中に遠くに延びて、針カニューレの遠位先端の近位に配置でコネクタ130内に、かなりの大きさの「デッドスペース」を残す。コネクタ130内のデッドスペースは、針カニューレの遠位先端から排出される洗浄液により完全にはアクセスされないので、そのような構成を使用したコネクタ130内に残る残存血液の、そのような洗浄は多くは十分でない。更に、そのような延長針カニューレは、ケア提供者及び/又は患者への針刺し損傷の可能性を増加させるかもしれない。
【0092】
従って、本開示の別の実施態様に従って、そして、
図5A及び5Bを参照して、洗浄を向上させ、そして、針刺し損傷の可能性を低減させるために構成された血液収集アダプタ300が開示されている。
【0093】
図5Bに示すように、コネクタ330は、血液収集アダプタ300に連結されてもよい。コネクタ330は、上記に述べられたコネクタ130に実質的に類似していてもよいと理解されている。更に、以下に説明するように、血液収集アダプタ300は、血液収集セットを受容するように構成された近位末端を備えてもよい。いくつかの実施形態で、血液収集セットは、患者からの血液収集、洗浄及び注入の一つ以上のために使用されてもよい。
【0094】
いくつかの実施形態で、コネクタ330の近位末端は、コネクタ330の本体に連結されてもよい、セプタム331を備えてもよい。血液収集アダプタ300は、セプタム331に挿入され又は、通って延びて、コネクタ330を通る流体経路を提供するように構成されたカニューレ338を備えてもよい。これらの、そして、別の実施態様で、カニューレ338の先端340は、血液収集アダプタ300内に配置されもよく、それは使用者に対する針刺し損傷の危険性を低減させてもよい。いくつかの実施態様で、カニューレ338の先端340は、尖っていなくて、損傷の危険性を低減させてもよく、又は、鋭く、セプタム131の挿入を促進させてもよい。いくつかの実施形態で、カニューレ338は、血液収集アダプタ300から遠位に延びて、そして、カニューレ338の近位末端は、プレスフィット、付着剤、機械的装置又は、別の好適な機構を介して血液収集アダプタ300内に固定されてもよい。例えば、
図5A及び5Bに示すように、カニューレ338は、アダプタハブ360に固定されてもよく、アダプタハブ360は、カニューレ338の部分を囲む内部本体部分335及び、例えば、ルアーロックアクセス装置にアダプタハブ360を固定させるように構成された近位連結部分を有する。
図5A及び5Bは、別々の構成要素として示される一方、いくつかの実施形態で、アダプタハブ360は、血液収集アダプタ300と一体化されて形成されてもよい。
【0095】
いくつかの実施形態で、そこからカニューレ338が延びる血液収集アダプタ300の部分は、プラスチック又は別の好適な材料から構成されてもよい。いくつかの実施形態で、血液収集アダプタ300の全て又は一部は、プラスチック又は別の好適な材料から構成されてもよい。
【0096】
図5Bに示したように、コネクタ330のセプタム331は、コネクタ330の本体342に連結されている。いくつかの実施形態で、本体342は、硬質又は半硬質であってもよい。いくつかの実施形態で、セプタム331は、エラストマー性及び/又は弾性材料から構成されてもよい。これらの、そして、別の実施形態で、セプタム331は、中央スリットを備えてもよいし、スリットを備えなくてもよい。いくつかの実施形態で、上記に述べたコネクタ130と同様に、コネクタ130の遠位末端はルアーコネクタを備えてもよい。
【0097】
いくつかの実施形態で、カニューレ338の遠位先端340は、血液収集アダプタ300により囲まれて、使用者の安全性を向上させてもよい。更に、血液収集アダプタ300は、2つ以上のレバーアーム346を備えてもよく、レバーアームは相互に対抗して、そして、フレックスポイント350を介して、血液収集アダプタ300の本体348にそれぞれ連結されてもよい。いくつかの実施形態で、アダプタ136に関して、上記に述べたホック部材152に類似のホック部材は、レバーアーム346のそれぞれの遠位末端に配置されて、レバーアーム146が緩和された位置にあるとき、コネクタ330の溝154と係合して、それにより、血液収集アダプタ300を、コネクタ330に脱着可能に連結させてもよい。
【0098】
いくつかの実施形態で、フレックスポイント350に対して近位にある、それぞれのレバーアーム346の近位末端は内向きに押されて、レバーアーム346の遠位末端を外向きに偏らせて、レバーアーム346のホック部材をコネクタ330から放出させてもよい。いくつかの実施形態で、それぞれのレバーアーム346の遠位末端は、レバーアーム346の近位末端が解放又は、内向きに押されないことに応答して、偏った位置から緩和された位置に自動で戻ってもよい。
【0099】
図5Aに示したように、血液収集アダプタ300は、一つ以上の側面部材351を備えてもよく、コネクタ330の上に及び/又は、少なくとも部分的にコネクタ330の周りにフィットするように構成されえもよい。いくつかの実施形態で、一つ以上の側面部材351は、セプタム331を収容するために、フレキシブル及び/又は弾性であってもよい。いくつかの実施形態で、一つ以上の側面部材351は、血液収集アダプタ300の本体348から遠位方向へ延びてもよく、それにより、少なくとも部分的に、カニューレ338の遠位先端340をスライドさせて、偶発的な針刺し損傷の防止を補助してもよい。
【0100】
再度、
図5Bを参照して、コネクタ330に対して完全に遠位位置にあるカニューレ338を示し、そこで、遠位先端340は、セプタム331を通って延びるか又は、セプタム331を刺し、そして、コネクタ330の内部通路352と流体連通している。しかしながら、カニューレ338の遠位先端340は、アダプタ360と本体348の間の境界面により、そこを通って移動することが出来る内部通路352内の距離が実質的制限されており、それにより、内部通路352の近位部分内のある位置に実質的に、遠位先端340(及び、遠位先端340の直ぐ下のカニューレ338の斜めの部分)を維持する。このように、カニューレ338が、コネクタ330を通した効果的な採血に使用され得るだけでなく、コネクタ330の内部通路352内の遠位先端340の位置は、内部通路352内の遠位先端340に近位のデッドスペースを最小限にさせるため、採血後に、残存する血液をコネクタ330から効果的に洗浄することを可能にさせる。
【0101】
詳細は示されてもいないし又は、述べられていないが、上記に述べたカニューレ138と同様に、剪断力を低減させ、そして、従って、採血中に溶血を低減させるように、内径及び長さを最適化させるように、カニューレ338は構成されてもよいと理解されている。
【0102】
今度は、
図6A及び6Bを参照しつつ、いくつかの実施形態で、血液収集アダプタ300は、例えば、BD VACUTAINER(登録商標)血液収集管のような血液収集装置を受容するようにルアーロックアクセス装置400に連結されるように構成されてもよい。ルアーロックアクセス装置400は、アダプタハブ360の近位連結部分361と係合して、血液収集アダプタ300を、ルアーロックアクセス装置に脱着可能に固定することが出来る内部ねじ山を有するルアーロックハブ412を備える。
【0103】
ルアーロックアクセス装置400は、更に、ルアーロックハブ412と流体連通して、流体を血液収集アダプタ300から血液収集装置へ通過させるために、針414を備えてもよい。針414は、針刺し損傷から保護するために覆いにより実質的に包まれてもよい。覆い416は、ゴム又は任意の別の好適な材料から形成されてもよい。更に、ルアーロックアクセス装置400は、ホルダー420を備えてもよく、ホルダーは、例えば、BD VACUTAINER(登録商標)血液収集管のような血液収集装置を収容するような大きさにされ、そして、構成されている。血液収集装置が覆い416を本体ルアーロックハブ412に向かって遠位に押すことに応答して、針414は覆いを刺し、そして、針414の鋭利な近位先端は、血液収集装置中に挿入されて、血液収集アダプタ300を介して、血液試料を受容してもよい。
【0104】
図7A-7Cを参照して、本開示の実施形態に従って、ルアーロックアクセス装置は、多様な構成を有してもよいと理解されている。例えば、
図7A(同様に
図6A及び6B)に示されるように、ルアーロックアクセス装置400は、ルアーロックハブ412、針414、覆い416及び、ホルダー420を備える。しかし、
図7Bに示すように、ホルダーが除かれるが、しかし、針414と覆い416の周りに追加の保護カバー426が使用されている別の実施形態に従って、ルアーロックアクセス装置440が使用されてもよい。保護カバー426は、血液収集装置を針414に連結させるために使用者により、選択的に取外し可能であってもよい。更に、
図7Cを参照して、ルアーロックハブ412、針414及び、覆い416のみを備えるルアーロックアクセス装置450が提供されてもよい。
【0105】
次に、
図8A-8Cを参照して、本開示の別の実施態様に従って、血液収集アダプタ500を示す。
図8Aに示すように、血液収集アダプタ500は、血液収集アダプタ300に示され、そして、
図5A及び5Bに関して上記に述べたように、多くの同様の機能を備える。そのように、血液収集アダプタ300及び血液収集アダプタ500の間の類似の構成要素の目的及び作用は、本明細書において、繰り返さない。
【0106】
しかし、先端340に近位の傾斜開口部を有するカニューレ338を使用する、血液収集アダプタ300とは異なり、血液収集アダプタ500は、先端540に近位に配置された側面穴542を有するカニューレ538を備える。
図8A及び8Cに示すように、側面穴542は、コネクタ330の内部通路352の近位部分と流体連通しているカニューレ538を配置する。側面穴542は、血液がカニューレ538を通って引き抜かれることを可能にさせる一方、側面穴542からの流体排出は、コネクタ330内に乱流を発生させて、コネクタ330の「デッドスペース」中の洗浄を向上させ、それにより、採血後のコネクタ330中に残る残存する血液を洗浄するので、その内部通路352に対する位置は、特に洗浄中は有用である。
【0107】
図9A-9Fを参照して、本開示の実施態様に従った、血液収集アダプタ300を備えたカテーテルシステム100及び、カテーテルアダプタ102を示す。まず、
図9Aを参照して、カテーテルアダプタ102は、Y-アダプタ114と流体で連結されていてもよく、そこに連結されたコネクタ330(及びセプタム)を備えてもよい。
図9Bに示し、そして、
図5A及び5Bに関して上記に述べたように、血液収集アダプタ300は、血液収集アダプタ300内のカニューレが、コネクタ330のセプタムを刺して、血液収集アダプタ300をY-アダプタ114、そして、従って、カテーテルアダプタ102と流体連通するように配置させるように、コネクタ330と連結されてもよい。
【0108】
次に、
図9Cを参照して、ルアーロックアクセス装置400は、血液収集アダプタ300と連結されてもよく、そして、血液収集容器475は、ルアーロックアクセス装置400と組合せて使用して、カテーテルアダプタ102を介して採血してもよい。上記に述べたように、血液収集容器475は、例えば、BD VACUTAINER(登録商標)血液収集管であってもよい。採血の完了後、ピンチクランプ128は閉じられて、延長管122を通る流体経路をブロックし、そして、血液収集容器475及び、ルアーロックアクセス装置400は、血液収集アダプタ300から連結を外されてもよい。本開示の別の実施形態で、血液収集アダプタ及び、ルアーロックアクセス装置400は、コネクタ330及び、カテーテルシスレム100の別の機能を介して予め付けられて提供されてもよいと理解されている。
【0109】
採血し、そして、ルアーロックアクセス装置400の除去後、シリンジ485は、
図9Dに示すように、血液収集アダプタ300と連結されてもよい。上記に論じたように、シリンジ485は、例えば、生理食塩水のような洗浄流体を含んでもよい。シリンジ485のプランジャーが押し下げられるとき、その中に含まれた洗浄流体が、コネクタ330内で存在する残存血液を洗浄するように働いてもよい。
【0110】
図9E及び9Fを参照して、洗浄工程の完了で、シリンジ485は、血液収集アダプタ300から除去されてもよく、そして、血液収集アダプタ300は、コネクタ330から連結を外されてもよい。
図9Fに示し、そして、
図5A及び5Bに関して上記に詳細に論じたように、血液収集アダプタ300のカニューレの先端は実質的に、レバーアーム346及び/又は、コネクタ330の除去において、血液収集アダプタ300の側面部材351により保護されて、それにより、針刺し損傷の防止を補助している。残存血液の洗浄後、血液収集アダプタ300は取り除かれ、そして、ピンチクランプ128は開かれて、カテーテルシステム100は、注入、別の採血等に使用されてもよい。
【0111】
次に、
図10A及び10Bを参照して、いくつかの実施形態で、血液収集アダプタ300は、採血前に、伸縮動作が必要かもしれない。それは、
図10Aに示されるように、カニューレ338を備える内部本体部分355は、カニューレ338の先端340が完全に本体内348にあり、そして、セプタム331を刺さないように、血液収集アダプタ300の本体348の近位(又は実質的に外側)に最初は配置されてもよい。その後、血液収集アダプタ300を通る採血が望まれる場合、内部本体部分355及び/又は本体348は、カニューレ338の先端340がセプタム331を刺し、そして、
図10Bに示すように、血液収集アダプタ300及びコネクタ330の間で流体連通を提供するように、それぞれに対して、起動されてもよい。このように、ルアーロックアクセス装置400中への採血は、本体348に対する内部本体部分355の遠位への起動まで、防止することが出来る。
【0112】
図5A-10Bに関して、上記に述べた実施形態で、血液収集アダプタ300、500は、例えば、コネクタ330のセプタム331を刺せるように鋭い先端を有するカニューレを備えて構成されている。しかし、代わりのいくつかの実施形態で、コネクタは、血液収集アダプタとカテーテルアダプタの間で流体連通を提供するために鋭利な先端のカニューレにより、セプタムが刺されることを必要としない、無針コネクタとして構成されてもよい。
図11A及び11Bを参照して、本開示の別の実施態様に従った、血液収集アダプタ600が示されている。血液収集アダプタ600は無針と一緒に使用されるように構成され、そして、従って、鋭利な先端のカニューレ、それにより、血液収集アダプタに対して、それ自体で針刺し損傷の可能性を回避させる。
【0113】
血液収集アダプタ600は、そこの遠位末端から延びる中央部分630と、中央部分630から遠位に延びる先端640を備える。先端640は、本明細書で更に詳細に述べることになるように、無針コネクタと一緒に使用することが出来る、実質的に鈍先端であってもよい。先端640は、少なくとも一つの側面穴642を備える。以下に詳細に更に述べるように、少なくとも一つの側面穴642は、血液収集アダプタ600を通った採血を収容するだけでなく、しかし、採血後に無針コネクタの洗浄を向上させてもよい。
【0114】
次に、
図11A及び11Bを参照して、血液収集アダプタ600は、少なくとも一つの把持部分649を、中央部分630を少なくとも部分的に囲む内側ねじ山部分652と共に有するホルダー部分648を備える。内側ねじ山部分652は、例えば、無針コネクタの外側ねじ山と係合するように構成されている。血液収集アダプタ600は、そこを通って延びるカニューレ638を有するアダプタハブ660も備える。アダプタハブ660は、アダプタハブ660を、例えば、ルアーロックアクセス装置に固定するように構成された近位連結部分661を備えてもよい。
図11A及び11Bに別々の構成要素として示される一方、いくつかの実施形態で、アダプタハブ660は、血液収集アダプタ600と一体化されて形成されてもよい。
【0115】
図12A-12Cを参照して、いくつかの実施形態で、血液収集アダプタ600は、例えば、BD VACUTAINER(登録商標)血液収集管のような血液収集装置を受容するようにルアーロックアクセス装置700に連結されるように構成されてもよい。上記に述べたルアーロックアクセス装置400と同様に、ルアーロックアクセス装置700は、血液収集アダプタ600をルアーロックアクセス装置に取り外し可能に固定するために、アダプタハブ660の近位連結部分661と係合できる内側ねじ山を有するルアーロックハブを備える。ルアーロックアクセス装置700は、流体が血液収集アダプタ600から血液収集装置へ通過するようにルアーロックハブと流体連通した針714を更に備える。いくつかの実施形態で、針714は針刺し損傷から保護するために、実質的に覆いにより包まれてもよい。更に、いくつかの実施形態で、ルアーロックアクセス装置700は、例えば、BD VACUTAINER(登録商標)血液収集管のような血液収集装置を収容するような大きさにされ、そして、構成されている、ホルダー742を備えてもよい。しかし、
図7A-7Cに関して上記に記載されていることと同様に、ルアーロックアクセス装置の別の構成が使用されてもよいと理解されている。
【0116】
更に、血液収集アダプタ600の遠位末端は、無針コネクタ630に連結されても良く、血液収集アダプタ600の先端640及び、中央部分630の少なくとも一部は、無針コネクタ630のセプタム634を通って通過するように構成されていることを、
図12B及び12Cは示す。いくつかの実施形態で、セプタム634は、スリット又は別の機能を有するように構成されて、鈍先端640及び/又は、その中を通る中央部分630を通過させてもよい。
【0117】
再度、
図12Cを参照して、先端640が、コネクタ630に対して完全に遠位位置にあり、少なくとも一つの側面穴642の少なくとも一部を備える先端640は、セプタム634を通って延びて、そして、コネクタ630の内部通路632と流体連通していることを示している。しかし、先端640は、アダプタハブ660と本体648の間の境界により、それが通って移動出来る内側通路632内での距離が実質的に限定されることから、それにより、先端640及び、少なくとも一つの側面穴642を、内部通路632の近位部分内の位置に実質的に維持する。このように、血液収集アダプタ600は、コネクタ630を通した効果的な採血に使用されるだけでなく、しかし、内部通路632内の先端に近位のデッドスペースが最小化されるため、先端640及び、少なくとも一つの側面穴642を、コネクタ630の内部通路632内に位置付けることにより、採血後にコネクタ630から残存血液を効果的に洗浄出来るようになる。いくつかの実施形態で、少なくとも一つの側面穴642の少なくとも一部は、セプタム634と重なって、少なくとも一つの側面穴642が内部通路632内の任意のデッドスペースの下に確実になるようにさせてもよい。
【0118】
詳細には示しておらず又は記載されていないが、上記に述べたカニューレ338と同様に、カニューレ638は、好適化された内径及び、長さを有して、剪断力を低減させ、そして、従って、採血中の溶血を低減させてもよい。
【0119】
図13を参照して、本開示の実施態様に従った、ルアーロックアクセス装置700の部分が示されている。少なくとも一つの側面穴642を使って、無針コネクタ630の内部通路から残存血液を洗浄する、上記に述べた血液収集アダプタ600とは異なり、血液収集アダプタ700は、そこから遠位に延びる延長洗浄先端738を有する本体748を備える。延長洗浄先端738は、セプタム634を通って延び、そして、少なくとも部分的に無針コネクタ630のルアー先端636中に入るような大きさにされ、そして、構成されてもよい。このように、延長洗浄先端738は、内部通路632を超えて、それにより、セプタム上面とカニューレ先端の間で見つかる典型的なデッドスペースを迂回する。従って、洗浄先端738を通って引き抜かれた血液は、内部通路632に到達出来ず、内部通路632を洗浄して、採血後にデッドスペースから残存血液を洗浄する必要性を不要にさせる。
【0120】
今度は、
図14A-14Gを参照して、本開示の実施態様に従った、カテーテルシステム100及び、カテーテルアダプタ102と、血液収集アダプタ600を示す。最初に、
図14Aを参照して、カテーテルアダプタ102は、そこに連結された無針コネクタ630(及びセプタム)を備える、Y-アダプタ114に流体で連結されている。
図14B及び14Cに示し、そして、
図12A-12Cに関して上記に述べたように、血液収集アダプタ600は、先端640及び、血液収集アダプタ600内の少なくとも一つの側面穴642がコネクタ630のセプタムを通って延びて、血液収集アダプタ600をY-アダプタ114と、そして、従って、カテーテルアダプタ102と流体連通させるよう配置させるように、コネクタ630に連結されてもよい。ホルダー742付の血液収集アダプタ700は、血液収集アダプタ600と連結されてもよい。
【0121】
14Dを参照して、血液収集容器745は、カテーテルアダプタ102を介して採血するために、ルアーロックアクセス装置700と組合せて使用されてもよい。上記に述べたように、血液収集容器745は、例えば、BD VACUTAINER(登録商標)血液収集管であってもよい。採血の完了後、ピンチクランプ128は閉じられて、延長管122を通る流体経路をブロックし、そして、血液収集容器745及び、ルアーロックアクセス装置700は、血液収集アダプタ600から連結を外されてもよい。本開示の別の実施形態で、血液収集アダプタ及び、ルアーロックアクセス装置700は、コネクタ630及び、カテーテルシスレム100の別の機能を介して予め付けられて提供されてもよい。
【0122】
採血し、そして、ルアーロックアクセス装置700の除去後、シリンジ755は、
図14Eに示すように、血液収集アダプタ600と連結されてもよい。上記に述べたように、シリンジ755は、例えば、生理食塩水のような洗浄流体を含んでもよい。シリンジ755のプランジャーが押し下げられるとき、その中に含まれた洗浄流体が、コネクタ630内で存在する残存血液を洗浄するように働いてもよい。
【0123】
図14F及び14Gを参照して、洗浄工程の完了で、シリンジ755は、血液収集アダプタ600から除去されて、そして、血液収集アダプタ600は、コネクタ330から連結を外されてもよい。
図14Gに示し、そして、
図11A及び11Bに関して上記に詳細に論じたように、血液収集アダプタ600の先端640は尖ってなく、それにより、針コネクタに一般的に関連した針刺し損傷の防止を補助している。残存血液の洗浄後に、血液収集アダプタ600は取り除かれた、そして、ピンチクランプ128は開かれ、カテーテルシステム100は、注入、別の採血等に使用されてもよい。
【0124】
図15A及び15Bを参照して、いくつかの実施形態で、血液収集アダプタ600は、採血前に、伸縮動作が必要かもしれない。それは、
図15Aに示されるように、カニューレ638を備え、そして、その上に遠位に配置された先端640を有する内部本体部分662は、先端640が、完全に本体内348にあり、そして、コネクタ630のセプタム634を通って延びないように、血液収集アダプタ600の本体648の少なくとも一部は外側に最初はあってもよい。その後、血液収集アダプタ600を通る採血が望まれる場合、内部本体部分662及び/又は本体648は、先端640(及び、
図11A及び11Bに関して上記にのべたように、少なくとも一つの側面穴642)がセプタム634を通って実質的に延びて、
図15Bに示すように、血液収集アダプタ600とコネクタ630の間に流体連通を提供するように、それぞれに対して起動されてもよい。このように、ルアーロックアクセス装置700中への採血は、本体648に対する内部本体部分662の遠位への起動まで、防止することが出来る。
【0125】
本明細書に記載された全ての例及び条件文は、読者が本発明及び技術を促進するために発明者が貢献した概念を理解するのを助けるための教育的目的のために意図されており、かかる具体的に記載された例及び条件に制限されないものとして解釈される。本発明の実施形態が詳細に説明されたが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、様々な変更、置換、および改変がここになされ得ることが理解されるべきである。
【国際調査報告】