(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-24
(54)【発明の名称】壁板を入隅構成で固定するための壁板固定機器
(51)【国際特許分類】
E04F 19/02 20060101AFI20250117BHJP
【FI】
E04F19/02 S
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024541950
(86)(22)【出願日】2023-01-12
(85)【翻訳文提出日】2024-09-11
(86)【国際出願番号】 US2023010692
(87)【国際公開番号】W WO2023137117
(87)【国際公開日】2023-07-20
(32)【優先日】2022-01-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523433996
【氏名又は名称】トゥルー コーナーズ, エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100118500
【氏名又は名称】廣澤 哲也
(74)【代理人】
【識別番号】100174089
【氏名又は名称】郷戸 学
(74)【代理人】
【識別番号】100186749
【氏名又は名称】金沢 充博
(74)【代理人】
【識別番号】100221349
【氏名又は名称】福澤 彩
(72)【発明者】
【氏名】ミネオ、チャールズ ダブリュ.
(72)【発明者】
【氏名】ミネオ、サミュエル ジェイ.
(57)【要約】
入隅構成で第1および第2壁板を固定するための壁板固定機器は、第1縦エッジ部を有する第1フレーミングパネルと、第2および第3縦エッジ部を反対側に有し、該第2縦エッジ部が第1縦エッジ部に直接接続される第2フレーミングパネルと、を含む。第4縦エッジ部を有する第1板ばねフランジが第3縦エッジ部に直接接続され、第1板ばねフランジ、第1フレーミングパネル、および第2フレーミングパネルが第1壁板を受け入れるのに適したサイズのチャネルを形成する。第5縦エッジ部を有する第2板ばねフランジが第3縦エッジ部に接続される。第1板ばねフランジは、第1壁板がチャネルに挿入されると、第1壁板に対して押し付けるように撓み、第2板ばねフランジは、第2フレーミングパネルの背面が第2壁板に対して押し付けられると、第2壁板に対して押し付けるように撓む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入隅構成で第1および第2壁板を固定するための壁板固定機器であって、
第1縦エッジ部を有する第1フレーミングパネルと、
第2および第3縦エッジ部を反対側に有し、該第2縦エッジ部が前記第1縦エッジ部に直接接続される第2フレーミングパネルと、
前記第3縦エッジ部に直接接続された第4縦エッジ部を有する第1板ばねフランジであって、前記第1板ばねフランジ、前記第1フレーミングパネル、および前記第2フレーミングパネルが前記第1壁板を受け入れるサイズのチャネルを形成する第1板ばねフランジと、
前記第3縦エッジ部に直接接続された第5縦エッジ部を有する第2板ばねフランジと、を備え、
前記第1板ばねフランジは、前記第1壁板が前記チャネルに挿入されると撓んで、前記第1壁板に対して押し付けられ、
前記第2板ばねフランジは、前記第2フレーミングパネルの背面が前記第2壁板に対して押し付けられると撓んで、前記第2壁板に対して押し付けられる、壁板固定機器。
【請求項2】
前記第1フレーミングパネルと前記第2フレーミングパネルとが直角をなす、請求項1に記載の壁板固定機器。
【請求項3】
前記第1板ばねフランジは、前記第1壁板が前記チャネルに存在しない場合に、90度未満の角度を前記第2フレーミングパネルと形成する、請求項1に記載の壁板固定機器。
【請求項4】
前記第2板ばねフランジは、前記第2壁板が前記背面に存在しない場合、前記第2フレーミングパネルと同一平面にない、請求項1に記載の壁板固定機器。
【請求項5】
前記第1板ばねフランジは、前記第1壁板が前記チャネルに挿入されると、前記第2フレーミングパネルと直角を形成し、
前記第1および第2壁板は、前記第2フレーミングパネルの背面が前記第2壁板に再び押し付けられると互いに垂直になる、請求項1に記載の壁板固定機器。
【請求項6】
前記第1および第2板ばねフランジの各々の幅は、前記第1フレーミングパネルの幅よりも小さい、請求項1に記載の壁板固定機器。
【請求項7】
前記第1および第2フレーミングパネルの一方または両方には、該第1および第2フレーミングパネルの一方または両方に沿って縦方向に間隔を空けた複数の固定具用孔が形成される、請求項1に記載の壁板固定機器。
【請求項8】
前記第1および第2フレーミングパネルは、同様の第1厚さを有し、
前記第1および第2板ばねフランジは、同様の第2厚さを有し、
前記第1厚さは前記第2厚さよりも大きい、請求項1に記載の壁板固定機器。
【請求項9】
前記第1フレーミングパネル、前記第2フレーミングパネル、前記第1板ばねフランジ、および前記第2板ばねフランジの各々は、均一な厚さを有する、請求項1に記載の壁板固定機器。
【請求項10】
前記第1および第2板ばねフランジの各々は、モルタルを受け入れるようにテクスチャ加工された外側面を有する、請求項1に記載の壁板固定機器。
【請求項11】
前記第1板ばねフランジは、前記第4縦エッジ部の反対側に第6縦エッジ部を有し、
前記第2板ばねフランジは、前記第5縦エッジ部の反対側に第7縦エッジ部を有し、
前記第6および第7縦エッジ部はテーパ状である、請求項1に記載の壁板固定機器。
【請求項12】
前記第1および第2縦エッジ部に直接接続する第6縦エッジ部を有する第3フレーミングパネルをさらに含む、請求項1に記載の壁板固定機器。
【請求項13】
前記第3フレーミングパネルは、前記第2フレーミングパネルと同一平面にあり、
前記第1フレーミングパネルは、前記第2および第3フレーミングパネルの各々と直角を形成する、請求項12に記載の壁板固定機器。
【請求項14】
前記第1および第3フレーミングパネルは同様の幅を有する、請求項12に記載の壁板固定機器。
【請求項15】
前記第1、第2、および第3フレーミングパネルは同様の厚さを有する、請求項12に記載の壁板固定機器。
【請求項16】
前記第1、第2、および第3フレーミングパネルのうちの1つまたは複数には、該第1、第2、および第3フレーミングパネルのうちの1つまたは複数に沿って縦方向に間隔を空けた複数の固定具用孔が形成される、請求項12に記載の壁板固定機器。
【請求項17】
前記第1フレーミングパネルは、前記第1壁板が前記チャネルに存在しない場合に、90度未満の角度を前記第2フレーミングパネルと形成する、請求項12に記載の壁板固定機器。
【請求項18】
前記第1フレーミングパネルは、前記第1壁板が前記チャネルに存在しない場合に、前記第2フレーミングパネルと直角を形成する、請求項12に記載の壁板固定機器。
【請求項19】
前記第3フレーミングパネルは、前記第2壁板が前記背面に存在しない場合に、前記第2フレーミングパネルと同一平面にない、請求項12に記載の壁板固定機器。
【請求項20】
前記第3フレーミングパネルは、前記第2壁板が前記背面に存在しない場合に、前記第2フレーミングパネルと同一平面にある、請求項12に記載の壁板固定機器。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2022年1月12日に出願された米国仮特許出願第63/266,701号の出願日の利益を主張するものであり、これは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
壁板施工の目的は、安全で、構造的に健全で、耐久性があり、美観に優れた壁面や天井面を、商業施設や住宅に提供することである。
【発明の概要】
【0003】
本実施形態は、入隅構成で壁板パネルを固定して仕上げる壁板固定機器および方法を含む。これらの壁板固定機器は、壁板の施工において以下の2つの重要な機能を有利に提供する。(1)壁板をフレーミング部材に物理的に締結する、または固定する。(2)2つの隣接する壁板パネル間のあらゆる隙間、目地、または継ぎ目を仕上げ、かつシールする。本実施形態は、施工中に発生する一般的な施工エラーおよび見落としを最小限に抑え、30フィート以上の連続する壁長において調整目地を必要とすることなく、これらの機能を達成する。本実施形態は、壁板が壁として機能する垂直の壁板施工、または壁が天井と接する水平の壁板施工に使用されうる。本実施形態は、壁板のエッジ部が下にあるフレーミング部材に平行な平行施工、または壁板のエッジ部がフレーミング部材に垂直な垂直施工のいずれにも使用されうる。本実施形態を、テーパ状の、またはテーパ状でない壁板パネルのいずれにも使用しうる。
【0004】
従来技術である壁板の施工方法(例えば、2018年に石膏協会が発行した「石膏パネル製品の施工と仕上げ(Application and Finishing of Gypsum Panel Products, GA-216-2018)」を参照)では、まず壁板パネルを、該壁板パネルを貫通してフレーミング部材に通す固定具を使用してフレーミング部材に固定することを教示している。隣接する2枚の壁板パネルが接する部分にできる継ぎ目または目地には、「ジョイントテープ」が目地の上に貼られ、「ジョイントコンパウンド」または「モルタル」がジョイントテープの上に均一に広げられ、または「バターのように」塗られ、壁板の表面の残りの部分と相対的に目立たないほど滑らかに仕上げられる。ジョイントテープとジョイントコンパウンドは、壁板パネルがフレーミング部材に固定された後に見える固定具のヘッド部を覆い、施工後に固定具のヘッド部が見えないようにする。トリム、ビード(コーナービード、ケーシングビードなど)、および調整目地(伸縮目地など)などの壁板付属品を、コーナー部やその他の特定の条件下で使用しうる。ジョイントコンパウンドが乾燥または硬化した後、乾燥した箇所にサンディング(または別のタイプの平滑化)を施し、高い箇所および/または余分なジョイントコンパウンドを取り除く。ジョイントコンパウンドを繰り返し塗布し、乾燥後に繰り返し塗布したジョイントコンパウンドを平滑化することにより、表面仕上げを改善することができる。
【0005】
本実施形態では、壁板パネルを、該壁板パネルのエッジ部の全長にわたって該エッジ部に連続的に押し付けることにより、フレーミング部材に固定する。これにより、16インチ間隔で配置された固定具で壁板パネルを固定することを教示する従来技術の施工方法(例えば、一部の建築基準法で要求される)と比較して、構造的強度と、せん断力に対する抵抗力とを有利に増大させることができる。実際に、本実施形態では、壁板パネルの目に見える部分に固定具を貫通させる必要がないため、これにより、従来技術の施工方法で必要とされる固定具のヘッド部を覆う必要がなくなる。さらに、従来技術の施工方法では壁板を貫通することになるであろう固定具のいくつかを無くすことにより、本実施形態は、従来技術の施工方法で一般的に発生する、壁板パネルの強度および下にあるフレーミング部材への取り付けを損なう可能性のある数種類の施工エラー(例えば、不適切に取り付けられた固定具)を有利に回避する。不適切に設置された固定具の例としては、誤った種類の固定具、壁板パネルの表面の紙を突き抜けるほど深く打ち込まれた固定具、壁板パネルのエッジ部に沿って所定の間隔(例えば、16インチ間隔)で設置されていない固定具、壁板パネルのエッジ部に近すぎる位置に設置された固定具、および下にあるフレーミング部材に十分に食い込むには長さが足りない固定具が挙げられる。
【0006】
また、本実施形態は、隣接する2枚の壁板パネル間の隙間、目地、または継ぎ目を視覚的に覆い、ジョイントテープを貼ることなく「処理済み目地」を有利に作り出す。また、ジョイントコンパウンドを繰り返し塗布し、その都度、各ジョイントコンパウンドの塗布部分をサンディングするという時間のかかる工程を回避する。本実施形態では、さらに、下にある構造的な欠陥や目地内の空隙を隠してしまうことがよくありえる不完全および/または不適切なジョイントテープおよび/またはジョイントコンパウンドの施工を回避することで、構造的な強度と耐火性をさらに向上させる。
【0007】
上記の施工エラーの例は、しばしば、人的エラー、作業の簡略化、および/または壁板施工者(例えば、請負業者、作業員)の不適切な訓練の結果である。したがって、本実施形態は、施工を簡略化および標準化することで、施工を有利に迅速化し、これにより、エラーの数を減らし、壁板施工者に必要とされる技能および訓練の量を減らす。また、本実施形態は、施工ミスが発生した場合に交換しなければならない材料(例えば、壁板、ジョイントテープ、ジョイントコンパウンド)を最小限に抑えることで、廃棄物とコストを有利に削減する。本実施形態は、従来の施工でジョイントコンパウンドの継ぎ目を繰り返し強くサンディングすることによって生じる有害な空気中の粉塵を排除または最小限に抑えることで、作業現場の環境上の危険性を低減することができる。
【0008】
本明細書で説明されているいずれの壁板固定機器の実施形態も、従来技術の施工方法とは異なり、設置後に目に見える壁板パネルの領域を通過しない固定具で下にあるフレーミング部材に固定することができる。壁板パネルがそのパネルエッジ部を取り付けられた壁板固定機器に挿入することによって物理的に固定されると、壁板パネルは、ジョイントテープおよび/またはジョイントコンパウンドを一切使用せずに、下にあるフレーミング部材に壁板パネルの全長にわたって連続的にしっかりと固定され、シールされる(並列適用)。いくつかの実施態様では、追加の固定具が壁板パネルを貫通し、壁板パネルを下にあるフレーミング部材にさらに固定する。さらに、本装置の実施態様は、多くの従来技術の施工方法とは異なり、標準的なフレーミングアセンブリに一切の変更を加えることなく、工業規格のフレーミングアセンブリおよび構成とともに使用することができる。
【0009】
壁板パネルの並列適用において、本実施形態は、従来技術の壁板施工方法と比較して、建物内での火災の拡大を抑制し、制限することによって、火災安全性を有利に改善することができる。より具体的には、1つの壁板固定機器が、隣接する2つの壁板パネルによって形成される目地を完全にシールし、これにより、壁板の前の部屋から壁板の後ろの領域へ、またはその逆方向へ空気が流れないように、目地を通る空気の流れを完全に遮断することができる。本実施形態は、壁板パネルに一般的に使用される難燃性材料と併用することで、酸素を燃料とする火災の拡大を抑制し、建物の1室から別の室へ火災が拡大することを防止(または、少なくとも火災の成長と拡大を遅らせ、これにより、人々が建物を脱出するのに貴重な時間を稼ぎ、および/または、火災の結果的な規模と激しさを低減することによって消防士を保護)しうる。本実施形態は、室内のすべての壁板継ぎ目(すなわち、壁の継ぎ目および天井の継ぎ目)に使用することができ、これにより、そのような全ての壁板継ぎ目を通る空気の流れを遮断しうる。このような防火上の利点は、従来技術による方法では、目地がフレーミング部材に対して完全にシールされていない場合や、目地(フレーミング部材で裏打ちされていない目地)を通る空気の流れを遮断して火災の拡大を防ぐための適切なモルタル塗りやテープ貼りが適切に行われていない場合があり、垂直適用では保証することができない。
【0010】
当該技術分野でレベル5仕上げ(すなわち、最も労力と技術を必要とする仕上げのレベルであり、高級住宅建築でよく使用される)と呼ばれる仕上げを実現するために、本実施形態を使用する壁板施工業者は、施工した壁板パネルと、壁板パネルを下にある1つ以上のフレーミング部材に固定する壁板固定機器の露出部分と、に「スキムコート」を施しうる。スキムコートは、ジョイントコンパウンド、石膏、またはその他の承認されたスキムコート仕上げ材を使用して施しうる。スキムコートは、施工された壁板固定機器のエッジと、対応する施工された壁板パネルの目に見える側との間に形成された継ぎ目の上に直接施しうる。スキムコートは、ジョイントテープ、および/または事前に適用されたジョイントコンパウンドを一切必要とせずに継ぎ目を隠すため、従来の壁板施工方法では数日を要する作業(例えば、ジョイントコンパウンドの繰り返し塗布とサンディング)を1日で達成することができる。
【0011】
いくつかの実施態様では、入隅構成で第1および第2壁板を固定するための壁板固定機器は、第1縦エッジ部を有する第1フレーミングパネルと、第2縦エッジ部と第3縦エッジ部とが反対側に位置する第2フレーミングパネルとを含み、第2縦エッジ部は第1縦エッジ部に直接接続する。壁板固定機器は、第3縦エッジ部に直接接続された第4縦エッジ部を有する第1板ばねフランジであって、第1板ばねフランジ、第1フレーミングパネル、および第2フレーミングパネルが第1壁板を受け入れるのに適したサイズのチャネルを形成するようになっている第1平ばねフランジも備える。壁板固定機器は、第3縦エッジ部に直接接続された第5縦エッジ部を有する第2板ばねフランジも備える。第1板ばねフランジは、第1壁板がチャネルに挿入されると撓んで、第1壁板に対して押し付けられる。第2板ばねフランジは、第2フレーミングパネルの背面が第2壁板に押し付けられると撓んで、第2壁板に対して押し付けられる。
【0012】
他の実施形態では、入隅構成で第1および第2壁板を固定するための壁板固定機器は、第1縦エッジ部を有する第1フレーミングパネルと、第2および第3縦エッジ部を反対側に有する第2フレーミングパネルとを含む。第2フレーミングパネルは、第2および第3縦エッジ部から離れた第1縦エッジ部に直接接続され、第2フレーミングパネルは、第1フレーミングパネルによって分離された第1および第2縦部分を有する。第1縦部分は第2縦エッジ部を含み、第2縦部分は第3縦エッジ部を含む。壁板固定機器は、第3縦エッジ部に直接接続された第4縦エッジ部を有する第1板ばねフランジも含み、第1板ばねフランジ、第1フレーミングパネル、および第2フレーミングパネルの第2縦部分が、第1壁板を受け入れる大きさに形成されたチャネルを形成する。壁板固定機器は、第3縦エッジ部に直接接続された第5縦エッジ部を有する第2板ばねフランジも含む。第1板バネフランジは、第1壁板がチャネルに挿入されると撓み、第1壁板に対して押し付けられる。第2板ばねフランジは、第2フレーミングパネルの背面が第2壁板に対して押し付けられると撓み、第2壁板に対して押し付けられる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、従来技術による施工方法で、入隅構成で施工された第1壁板パネルと第2壁板パネルの断面図である。
【0014】
【
図2】
図2は、一実施形態における、
図1の壁板パネルらを入隅構成で施工する際に使用される壁板固定機器の断面図である。
【0015】
【
図3】
図3は、一実施形態における、
図2の壁板固定機器の、第2壁板パネルおよび第1スタッドに対する配置を示す。
【0016】
【
図4】
図4は、一実施形態における、
図2の壁板固定部材を第1スタッドに固定し、第1壁板パネルを取り付ける様子を示す。
【0017】
【
図5】
図5は、一実施形態における、
図2の壁板固定機器のz方向における縦方向の延在を示す図である。
【0018】
【
図6】
図6は、
図2の壁板固定機器の別の図であり、一実施形態におけるz方向における縦方向の延在を示す図である。
【0019】
【
図7】
図7は、一実施形態における、第3フレーミングパネルを含むことを除いては、
図2の壁板固定機器と同様の壁板固定機器の断面図である。
【0020】
【
図8】
図8は、一実施形態における、
図7の壁板固定機器700をスラップ・スタッド工法に使用しうる方法を示す。
【0021】
【
図9】
図9は、一実施形態における、
図7の壁板固定機器のz方向における縦方向の延在を示す図である。
【0022】
【
図10】
図10は、一実施形態における、
図7の壁板固定機器のz方向における縦方向の延在を示す別の図である。
【0023】
【
図11】
図11は、一実施形態における、2つの
図2の壁板固定機器をスラップ・スタッド工法に使用しうる方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
定義
【0025】
壁板:室内の壁や天井を構成するために使用される平らなパネルで、必ずしも必要ではないが石膏を基材として含むことが多い。ここでいう「壁板」には、ドライウォール、プラスターボード、シートロック、ジプロック、石膏ボード、バッキングボード、コアボード、グリーンボード、ブルーボード、セメントボード、サウンドボード、天井板などが含まれる。
【0026】
前面および背面:壁板パネルの紙で綴じられた面。
【0027】
端面:壁板パネルの前面および背面に垂直な面。
【0028】
フレーミング部材:パネル製品が取り付けられるフレーミング、胴エッジ、橋梁、ブロック材などの部分。壁スタッドやシーリングジョイントはフレーミング部材の一例である。フレーミング部材は、鋼材、木材、その他の剛性の高い材料で構成されうる。
【0029】
固定具:壁板パネルを機械的に固定するために使用される釘、ねじ、またはステープル。
【0030】
処理済み目地:壁板パネル間の目地を補強し、テープやジョイントコンパウンド補強されたり隠したりされるか、またはストリップモールディングによって覆われた壁板パネル間の目地。
【0031】
仕上げ:目地を隠す行為であり、通常、ジョイントコンパウンドとテープを使って実施される。なお、固定具のヘッド(存在する場合)、および付属品の端部またはフランジを隠すことも含まれる。
【0032】
制御目地:壁板パネル、フレーミング部材、および/または壁板パネルの固定や仕上げに使用されるその他の構成部品の膨張および/または収縮による移動を可能にするために、隣接する壁板パネル間の設計された分離部分。
【0033】
図1は、従来技術の施工技術を用いて入隅構成100に施工された第1壁板パネル110(1)および第2壁板パネル110(2)の断面図である。
図1において、第1固定具112(1)は、第1壁板パネル110(1)を通って第1スタッド102(1)を貫き、これにより、第1壁板パネル110(1)を第1スタッド102(1)に固定する。同様に、第2固定具112(1)は、第2壁板パネル110(2)を通って第2スタッド102(2)を貫き、これにより、第2壁板パネル110(2)を第2スタッド102(2)に固定する。
図1には示されていないが、追加の固定具112が、固定具112(1)および112(2)と同様に、壁板パネル110(1)および110(2)を通って、壁板パネル110(1)および110(2)をスタッド102(1)および102(2)にさらに固定してもよい。
【0034】
壁板パネル110(1)および110(2)は、部屋114を境界を示す2つの隣接する壁を形成する。第1壁板パネル110(1)は、部屋114から見える第1前面122(1)を有する。第1壁板パネル110(1)は、第1前面122(1)とは反対側にある第1背面124(1)も有しており、したがって、第1背面124(1)は、部屋114から見えない。同様に、第2壁板パネル110(2)は、部屋114から見える第2前面122(2)と、部屋114から見えない第2背面124(2)とを有する。壁板パネル110(1)と110(2)とは、互いに垂直である。すなわち、前面122(1)と122(2)は、部屋114からの眺めで、x-y平面(右手座標系108参照)において90度の角度をなす。
【0035】
壁板パネル110(1)と110(2)が合わさるところに形成される継ぎ目、または切り替え部を隠すために、通常、継ぎ目に最も近い位置にある前面122(1)と122(2)の部分にモルタルが塗布される。モルタルは、また、そうでなければ部屋114から見えるであろう固定具112(1)および112(2)(および他の固定具112)のヘッド部を覆ってもよい。モルタルが乾燥すると、目視で確認できるほど滑らかな表面を作るためにサンドディングをしてもよい。モルタルの代わりに、またはモルタルに加えて、ペンキ、ジョイントコンパウンド、スプレー、ロールオンテクスチャー、または別のタイプの表面処理を施してもよい。
【0036】
図1は、スタッド102(1)と102(2)とが角で接している状態を示している。この場合、固定具112(1)は、中心線104を離れてスタッド102(1)を貫く。固定具112(1)がスタッド102(1)の右端に近すぎて(すなわち、+x方向に向かって)貫くと、壁板パネル110(1)を十分に固定できないことがある。固定具112(1)がスタッド102(1)の左端に近すぎて壁板パネル110(1)を貫く場合にも、同様の問題が生じるおそれがある。この問題を解決するために、スタッド102(1)を+x方向に移動させてもよい(例えば、
図4の垂直変位256参照)。例えば、スタッド102(1)が第2壁板パネル110(2)の幅だけ移動される場合、固定具112(1)は、固定具112(2)と同様に、中心線104に沿ってスタッド102(1)を貫くことができる。しかしながら、スタッド102(1)をこのように移動させた位置(すなわち、角に接触しない位置)に設置するには、枠組工と乾式壁工の間で作業計画を立てる必要がある場合もあり、これは現場で必ずしもできるわけではない。したがって、枠組工は、これに反する指示がなければ、
図1に示すように、スタッド102(1)を角が接触するように設置する。時間がかかり、材料の浪費となりうるが、乾式壁工がスタッド102(1)の位置を固定するのではなく、
図1に示すように壁板パネル110(1)を続けて取り付けることがあり、その結果、壁板パネル110(1)が完全に固定されないことがある。
【0037】
図1では、第1スタッド102(1)は、x方向に第1スタッド幅を有し、y方向に第2スタッド幅を有する。したがって、第2スタッド102(1)は、y方向に第1スタッド幅を有し、x方向に第2スタッド幅を有する。
図1では、スタッド102(1)および102(2)の各々は、第1スタッド幅がおよそ3.5インチであり、第2スタッド幅がおよそ1.5インチである標準的な2×4として示されている。しかしながら、本実施形態では、本明細書の範囲から逸脱することなく、異なる寸法(例えば、2×6)を有するスタッドを、または別のタイプのフレーム部材と共に使用することができる。スタッド102(1)および102(2)の各々は、木材、金属、またはフレーミングに使用される別の材料から構成しうる。
【0038】
図2は、壁板パネル110(1)および110(2)を入隅構成100に設置するために使用しうる壁板固定機器200の断面図である。壁板固定機器200は、第1縦エッジ部204を有する第1フレーミングパネル202を含む。壁板固定機器200はまた、第2縦エッジ部208と、第2縦エッジ部208とは反対側の第3縦エッジ部210とを有する第2フレーミングパネル206を含む。フレーミングパネル202および206は、第1縦エッジ部204および第2縦エッジ部208に沿って縦方向に接合され、およそ90度の角部230を形成する。ここで、「縦」という用語は、z方向(右手側座標系108参照)に沿ってという意味である。また、本明細書において、「接合された」と記載される2つの構成要素は、介在する構成要素(例えば、別の平面パネル)なしに互いに直接接続されることを意味する。様々なパネル/フランジが「縦エッジ部」を有して示され、説明されるが、これは説明のためである。壁板固定機器200は、単一の材料片から形成されてもよく、または、本明細書に記載される別個の部分の任意の組み合わせが、単一の一体片として組み合わされてもよい。
【0039】
また、壁板固定機器200は、第3縦エッジ部210に接合された第4縦エッジ部214を有する第1板ばねフランジ212を含み、第1板ばねフランジ212、第1フレーミングパネル202、および第2フレーミングパネル206が、第1壁板パネル110(1)を受け入れる大きさのチャネル216を形成するようになっている。壁板固定機器200は、また、第3縦エッジ部210に(したがって、第4縦エッジ部214にも)接合された第5縦エッジ部220を有する第2板ばねフランジ218を含む。実施形態では、第1板ばねフランジ212は、第4縦エッジ部214とは反対側の第6縦エッジ部232を有し、第2板ばねフランジ218は、第5縦エッジ部220とは反対側の第7縦エッジ部234を有する。
図2は、縦エッジ部232および234がテーパ状であることを示しているが、代替的に、縦エッジ部232および234の一方または両方は、テーパ状でなくてもよい。
【0040】
第2フレーミングパネル206は、チャネル216が第1壁板パネル110(1)の端面に適合するように、第1壁板パネル110(1)の厚さに合わせたy方向の幅を有する。第1フレーミングパネル202のx方向の幅は、
図2に示すように、第1板ばねフランジ212のx方向の幅よりも大きくてもよい。しかしながら、第1フレーミングパネル202および第1板ばねフランジ212の一方または両方は、図示されているものとは異なる幅を有していてもよい。実施形態では、板ばねフランジ212および218の幅は、第1フレーミングパネル202の幅よりも小さい。実施形態では、フレーミングパネル202および206は、同様の第1厚さを有し、板ばねフランジ212および218は、同様の第2厚さを有し、第2厚さは第1厚さよりも小さい。さらなる実施形態では、第1フレーミングパネル202、第2フレーミングパネル206、第1板ばねフランジ212、および第2板ばねフランジ218の各々は、一定の厚さを有する。一定の厚さは、これら4つの構成要素すべてにおいて同一であってもよい。あるいは、これら4つの構成要素は、異なる一定の厚さを有してもよい。さらに他の実施形態では、板ばねフランジ212および218の一方または両方が漸減する厚さを有する。例えば、板ばねフランジ212は、縦エッジ部214の近くで最も厚く、縦エッジ部232の近くで最も薄い厚さを有してもよい。
【0041】
第1フレーミングパネル202には、1つ以上の固定具孔222がさらに形成されてもよい。複数の固定具孔222がある場合、それらは第1フレーミングパネル202に沿って高さ方向(すなわち、z方向)に間隔を空けて配置されていてもよい。固定具(例えば、
図1の固定具112(1))が、各孔222を通り、壁板固定機器200を下にあるスタッド(例えば、
図1のスタッド102(1))に固定してもよい。実施形態では、第2フレーミングパネル206は、該第2フレーミングパネル206に沿って高さ方向に間隔を空けて配置される1つ以上の固定具孔(図示せず)も形成する。他の実施形態では、第1フレーミングパネル202は、孔222を形成しない。これらの実施形態では、固定具112は、第1フレーミングパネル202を強制的に通って、下にあるスタッドを貫いてもよい。
【0042】
第1板ばねフランジ212と第2フレーミングパネル206は、縦エッジ部210および214に沿って接合され、90度未満の第1呼び角度224を形成する。例えば、第1呼び角度224は、85度、87度、または89度であってもよい。したがって、第1壁板パネル110(1)が存在しない(すなわち、チャネル216に挿入されていない)場合に、第1板ばねフランジ212は、第1フレーミングパネル202と平行ではない。さらに、チャネル216の幅(y方向)は、第2フレーミングパネル206の近傍で最大となり、第2フレーミングパネル206からの距離(+x方向)の増加に伴って減少する。
【0043】
第2板ばねフランジ218は、第2壁板パネル110(2)が存在しない(すなわち、下記
図3および4に記載されているように、壁板固定機器200と直接物理的に接触していない)場合に、該第2板ばねフランジ218が第2フレーミングパネル206と同一平面にならないように、第2フレーミングパネル206と接合される。第2板ばねフランジ218は、第2フレーミングパネル206が位置する数学的な平面と第2呼び角度226を形成する。例えば、第2呼び角度226は1度~5度の間にありうる。
【0044】
図3および4は、
図2の壁板固定機器200での壁板パネル110(1)および110(2)の取り付けを示している。
図3および4は、以下の説明と併せて参照するのが最適である。
【0045】
図3は、第2壁板パネル110(2)および第1スタッド102(1)に対する壁板固定機器200の位置を示している。
図3では、第2壁板パネル110(2)は、第2固定具112(2)を使用して第2スタッド102(2)に固定されており、したがって、
図1に示されている施工技術と同様に設置されている。矢印302で示されるように、その後、壁板固定機器200は、(i)第1フレーミングパネル202の背面242を第1スタッド102(1)に押し付け、(ii)第2フレーミングパネル206の背面240を第2壁板パネル110(2)の第2前面122(2)に押し付けることの両方によって位置決めされる。この位置で、第2フレーミングパネル206および第2板ばねフランジ218は、第2固定具112(2)のヘッド部を覆う。
【0046】
図4は、壁板固定機器200の第1スタッド102(1)への固定と、第1壁板パネル110(1)の施工とを示している。第1スタッド102(1)は、その左面が第2スタッド102(2)の右面からゼロ以外の垂直変位256だけ垂直方向に変位するように位置決めされる。垂直変位256は、第2スタッド102(2)の右側面が位置する数学的な平面410からx方向に沿って測定される。垂直変位256により、第1固定具112(1)は固定具孔222を通り、中心線104の近くで第1スタッド102(1)を貫くことができる。壁板パネル110(1)は、第1フレーミングパネル202がスタッド102(1)に固定された後に施工されるため、壁板パネル110(1)は、第1固定具112(1)のヘッド部を覆う。
【0047】
壁板固定機器200の利点の1つは、第1スタッド102(1)が第2スタッド102(2)と角で接触するときに(
図1を参照)、第1固定具112(1)が第1スタッド102(1)を完全に避けるように構成できることである。この場合、乾式壁工は、スタッド102(1)が誤った位置に取り付けられているため、壁板パネル110(1)が安全でないことを直ちに認識する。しかしながら、壁板固定機器200は、乾式壁工が壁板パネル110(1)を不適切に固定するような、その場しのぎの「解決策」や次善策を考案することを防止するのに役立つ。その代わりに、乾式壁工は、スタッド102(1)を正しく再配置できるように、(例えば、監督者に)状況を報告する可能性が高くなる。その結果、壁板固定機器200は、すべての壁板パネルが適切に施工されることを確実にするのに役立つ。
【0048】
壁板固定機器200が位置決めされ、固定されると、第2板ばねフランジ218は、第2フレーミングパネル206と同平面になるように撓む(すなわち、第2呼び角度226が0度に近づく)。これにより、第2板ばねフランジ218は、第2壁板パネル110(2)に対して第2復元力を発揮し、これにより、第2板ばねフランジ218が第2前面122(2)に直接接触することが確実になる。
【0049】
次に、第1板ばねフランジ212を曲げて第1呼び角度224を増大させ、これによりチャネル216が開いて、その中に第1壁板パネル110(1)を挿入しやすくなる。第1壁板パネル110(1)がチャネル216に挿入された後で、第1板ばねフランジ212が解放されると第2フレーミングパネル206と直角を成して静止する。この位置では、第1板ばねフランジ218は第1フレーミングパネル202と平行であり、第1壁板パネル110(1)に対して第1復元力を及ぼす。この第1復元力により、第1壁板パネル110(1)が第1フレーミングパネル202に対して押し付けられ、これにより、第1壁板パネル110(1)が第1スタッド102(1)に対して物理的に固定される。
【0050】
第1板ばねフランジ212は、該板ばねフランジ212の幾何学形状(例えば、厚さおよび幅)、第1呼び角度224、および壁板固定機器200を形成する材料の材料特性(例えば、ヤング率)によって決定されるばね定数を有するばねとして作用する。微小角度近似において、板ばねフランジ212が弾性限界を超えて曲げられていないと仮定すると、第1復元力の大きさは、第1呼び角度224からの角度偏差に直線的に比例する。材料は、PVC、ビニル、または他の押出成形可能な材料などのプラスチックでありうる。したがって、所定の材料に対して、板ばねフランジ212の厚さおよび第1呼び角度224を指定することで、第1復元力を制御することができる。同様の議論は、第2板ばねフランジ218、第2呼び角度226、および第2復元力にも当てはまる。
【0051】
第1板バネフランジ212の厚さは、第1復元力の大きさと、第1板ばねフランジ212が第1前面122(1)から突出する距離との間にトレードオフをもたらす。板ばねフランジ212の厚さが大きくなるほど、板ばねフランジ212は第1壁板パネル110(1)から-y方向に大きく突出し、したがって、縦エッジ部232での「段差」のサイズが大きくなる。段差が大きいと、通常、視覚的に隠すために、より多くのモルタルと準備時間が必要となる。
【0052】
壁板固定機器200、並びに壁板パネル110(1)および110(2)が取り付けられた後で、モルタルを第6縦方向エッジ232に施して、第1板ばねフランジ212が第1壁板パネル110(1)の第1前面122(1)に接触する箇所に形成される移行部を視覚的に隠してもよい。同様に、モルタルを第7縦方向エッジ234に施して、第2板ばねフランジ218が第2壁板パネル110(2)の第2前面122(2)に接触する箇所に形成される移行部を視覚的に隠してもよい。
【0053】
図4は、部屋114から見える外側面260を有する板ばねフランジ212および218の各々を示す。
図2乃至4では、外側面260は滑らかであるように示されているが、外側面260の一方または両方は、モルタル、ジョイントコンパウンド、塗料、または別の種類の表面処理の付着性を高めるために、テクスチャ加工または筋模様加工されていてもよい。例えば、外側面260は、隆起部を形成していてもよい。しかしながら、各外側面260は、本明細書の範囲から逸脱することなく、他の方法でテクスチャ加工されてもよい。一実施形態では、各外側面260の一部のみがテクスチャ加工される一方で、残りの部分は滑らかである。
【0054】
図4において、第1フレーミングパネル202は、+x方向において第1スタッド102(1)の右側面を過ぎて延びないような幅を有する。この場合、スタッド102(1)の一部と壁板パネル110(1)の背面124(1)との間に小さな隙間が形成される。この隙間は、本実施形態の性能には影響を与えない。しかしながら、第1フレーミングパネル202は、代替的に、+x方向に第1スタッド102(1)を完全に過ぎて延びる十分な幅を有してもよい。これらの実施形態では、スタッド102(1)と壁板パネル110(1)との間に隙間はない。
【0055】
図5および6は、壁板固定機器200の縦方向のZ方向への延在を示す図である。これらの図において、第1フレーミングパネル202には、該第1フレーミングパネル202の縦方向に沿って間隔を空けた複数の固定具孔222が形成される。各固定具孔222は、(図示されているような)スタジアム状、円形、または別の形状に形成されていてもよい。図示されていないが、第2フレーミングパネル206に、固定具孔222に類似した固定具孔をさらに形成していてもよい。一実施形態では、フレーミングパネル202および206のいずれにも固定具孔222が形成されない。この実施形態では、固定具112は、第1フレーミングパネル202が孔を開けられるほど柔らかい材料(例えば、PVC)で形成されている場合、該第1フレーミングパネルに突き通される。
【0056】
z方向において、壁板固定機器200の長さは、壁板パネル110(1)および110(2)の対応する長さ(例えば、4フィートまたは8フィート)に一致するように選択されうる。
図5および
図6に示すように、板ばねフランジ212および218の各々は、孔のない中実の均一な平面パネルであってもよい。壁板固定機器200は、PVC、ビニル、または別の押出成形可能な材料で製造されうる。図示されていないが、第2フレーミングパネル206は、第1壁板パネル110(1)の端面に押し当たって調整目地を機能させる1以上のスプリングを備えていてもよい。このようなばねの一例としては、国際公開第2020/168301号明細書の
図21および22におけるv字ばね902(1)および902(2)を参照されたい。
【0057】
図7は、第2フレーミングパネル206と同一平面上にある第3フレーミングパネル718を含むことを除いては、
図2の壁板固定機器200と同様の壁板固定機器700の断面図である。第3フレーミングパネル718は、縦エッジ部710を有し、該縦エッジ部は、縦エッジ部204および208に接合されて、第1フレーミングパネル202がフレーミングパネル206および718の各々と直角を形成する「ティー」構成を形成する。これらの直角のうちの1つは、
図7にフレーミングコーナー720として示されている。第3フレーミングパネル718も、縦エッジ部710と反対側の縦エッジ部712を有する。
図7の例では、固定具孔222は、第1フレーミングパネル202ではなく第3フレーミングパネル718に形成されている。しかしながら、壁板固定機器700を、代替的に、両方のフレーミングパネル202および718に固定具孔222を形成するか、または、フレーミングパネル202および718のいずれにも固定具孔222を形成しないようにして製造してもよい。
【0058】
いくつかの実施態様では、フレーミングパネル206および718は、縦エッジ部210および712を有する単一の複合フレーミングパネルを形成する。この場合、第1フレーミングパネル202の第1縦エッジ部204は、縦エッジ部210および712から離れた位置で複合フレーミングパネルに接合され、「ティー」構成を形成する。複合フレーミングパネルは、縦エッジ部712と204との間に、第3フレーミングパネル718に類似した第1縦部分を有する。複合フレーミングパネルは、縦エッジ部210と204の間に残りの第2縦部分も備えており、これは第2フレーミングパネル206に類似している。したがって、
図7では、第1フレーミングパネル202は、第1および第2縦部分の各々と直角を形成する。
【0059】
いくつかの実施態様では、第1縦部分には、縦方向に間隔を空けて固定具孔222が形成される(
図9および10を参照)。第1フレーミングパネル202には、
図2に示されるように、固定具孔222がさらに形成されてもよい。他の実施態様では、複合フレーミングパネルには固定具孔222が全く形成されない。いくつかの実施態様では、複合フレーミングパネルは均一な厚さを有する。しかしながら、複合フレーミングパネルの一部または全部は、代替的に、不均一な厚さ(例えば、テーパ状)に形成されていてもよい。いくつかの実施態様では、第1フレーミングパネル202および複合フレーミングパネルは同様の厚さを有する。しかしながら、第1フレーミングパネル202および複合フレーミングパネルは、代替的に、異なる厚さを有していてもよい。
【0060】
図8は、
図7の壁板固定機器700がスラップ・スタッド工法に使用される場合を示している。第2壁板パネル110(2)によって囲まれた部屋は、間仕切り壁804によって第1間仕切り部屋814(1)と第2間仕切り部屋814(2)とに仕切られている。スラップ・スタッドフレーミングでは、間仕切り壁804の左端(すなわち、-x方向)が壁板パネル110(2)の前面122(2)の一部に突き当たるか、または「スラップ」され、それにより、間仕切り部屋814(1)および814(2)の各々に入隅が形成される。かくして、壁板パネル110(2)は、まず従来の施工技術を用いて取り付けられる。
図8の例では、壁板パネル110(2)は、第1スタッド802(1)および第2スタッド802(2)に取り付けられる。壁板パネル110(2)は、そのy方向の長さに応じて、追加のスタッドに(例えば、通常は、18インチまたは24インチ間隔で)取り付けられてもよい。
【0061】
間仕切り壁804は、天井に取付けられた上部トラック(図示せず)、上部トラックの下方の床に取付けられた下部トラック(図示せず)、上部トラックと下部トラックの間に直接接続するように垂直方向に延びる1つ以上の間仕切りスタッド(または、同様のフレーミング部材)、および両方の部屋814(1)および814(2)から見たときに仕上げられた外観を提供する、トラックおよび間仕切りスタッドを覆う追加の壁板パネル110(1)および110(3)を含む。上部および下部トラック(
図8には、示されていない)は、壁板パネル110(2)に対して垂直に延びる(すなわち、x方向に延びる)。
図8は、間仕切りスタッドのうち最も左にあるスタッド802(3)を示している。したがって、間仕切り壁804は、スタッド802(3)の右側(すなわち、+x方向)に位置する追加のスタッドを含んでもよい。
【0062】
図8では、スタッド802(1)、802(2)、および802(3)の各々は、ウェブ810、ウェブ810の第1エッジ部818(1)に縦方向に接合された第1フランジ812(1)、およびウェブ810の第1エッジ部818(1)の反対側にある、第2エッジ部818(2)に縦方向に接合された第2フランジ812(2)を備える。第1フランジ812(1)は、第1エッジ部818(1)の反対側のエッジ部に形成された第1リップ816(1)を除いて、ウェブ810に対して垂直である。同様に、第2フランジ812(2)は、第2エッジ部818(2)の反対側のエッジ部に形成された第2リップ816(2)を除いて、ウェブ810に対して垂直である。
図8の明確性のために、ウェブ810、フランジ812(1)および812(2)、ならびにリップ816(1)および816(2)は、スタッド802(1)にのみ表記されている。本明細書の範囲を逸脱することなく、他のタイプのスタッドを代替的に使用してもよい。
【0063】
第1壁板固定機器700(1)のフレーミングコーナー720がスタッド802(3)の左下隅に押し付けられる。スタッド802(3)は右側に「開いている」、すなわち、ウェブ810は、リップ816(1)および816(2)の左側にある。したがって、フレーミングコーナー720は、スタッド802(3)のウェブ810および第1フランジ812(1)の両方に接触する。したがって、第3フレーミングパネル718は、スタッド802(3)に対する装置700(1)のx方向の位置を固定し、第1フレーミングパネル202は、スタッド802(3)に対する装置700(1)のy方向の位置を固定する。同様に、第2壁板固定機器700(2)のフレーミングコーナー720がスタッド802(3)の左上隅に押し付けられ、これにより、スタッド802(3)のウェブ810および第2フランジ812(2)に接触する。その後、スタッド802(3)、ならびに機器700(1)および700(2)は、スタッド802(3)のウェブ810が機器700(1)および700(2)の両方の第3フレーミングパネル718に直接接触し、これらの第3フレーミングパネル718が壁板パネル110(2)の前面122(2)に直接押し付けられるように、-x方向に一緒に移動される。次に、この位置で、スタッド802(3)を上部および下部のトラックに固定(例えば、固定具を使用)して、その位置を固定してもよい。
【0064】
次に、固定具112(例えば、セルフタッピングねじ)をスタッド802(3)のウェブ810に穿孔させて、第2壁板パネル110(2)を+x方向から貫く。各固定具112は、装置700(1)および700(2)の一方の第3フレーミングパネル718を貫通する。したがって、固定具112らは、装置700(1)および700(2)の両方を壁板パネル110(2)にまとめて固定する。装置700(1)および700(2)が互いに干渉しないように、第3フレーミングパネル718の(y方向の)幅は、ウェブ810の幅の半分以下であることが望ましい。さらに、
図8では、板ばねフランジ212がフランジ812(1)および812(2)の幅と同様の幅を有しているように示されているが、各板ばねフランジ212は、代替的に、フランジ812(1)および812(2)の幅よりも小さい、または大きい幅を有していてもよい。
【0065】
次に、壁板パネル110(1)および110(3)を、それぞれ、装置700(1)および700(3)のチャネル216に挿入して、壁板パネル110(2)と組み合わせて入隅を構築することができる。壁板パネル110(1)および110(3)は、必要に応じて、追加の間仕切りスタッド(
図8には、示されていない)に固定することができる。次に、こうしてできた入隅は、モルタル、ジョイントコンパウンド、または別の種類の表面処理を用いて仕上げることができる。
【0066】
図9および10は、z方向における縦の延在を示す壁板固定機器700の斜視図である。これらの図において、第3フレーミングパネル718(または、代替的に複合フレーミングパネルの第1縦部分)には、縦方向に間隔を空けた複数の固定具孔222が形成される。固定具孔222らの各々は、(図示されているような)スタジアム状、円形、または別の形状に形成されていてもよい。図示はしないが、第1フレーミングパネル202には、固定具孔222と同様の固定具孔をさらに形成してもよく、これにより、壁板固定機器700が壁板固定機器200と同様に使用されることが可能になる。一実施形態では、フレーミングパネル202および718のいずれにも固定具孔222は形成されない。これらの実施形態では、第3フレーミングパネル718が固定具112によって貫通されるほど十分に柔らかい材料から形成される場合(例えば、PVC)、固定具112は第3フレーミングパネル718を突き通される。
【0067】
図11は、2つの、
図2の壁板固定機器200がどのようにスラップ・スタッド構造に使用されるかを示している。
図11は、壁板固定機器700(1)および700(2)がそれぞれ壁板固定機器200(1)および200(2)に置き換えられていることを除いて、
図8と同様である。装置200(1)は、スタッド802(3)の第1フランジ812(1)を貫通する固定具112によってスタッド802(3)に取り付けられる。同様に、装置200(2)は、スタッド802(3)の第2フランジ812(2)を貫通する固定具112によってスタッド802(3)に取り付けられる。固定具112がスタッド802(3)の中心線を通過するように、スタッド802(3)を+x方向に変位させ、ウェブ810が壁板パネル110(2)に接触しないようにしてもよい。
図11に示されているように、この変位により、ウェブ810と壁板パネル110(2)の前面122(2)との間に隙間1102が生じる。
【0068】
図7、9、および10では、第3フレーミングパネル718が第2フレーミングパネル206と同一平面上にあるように示されているが、第3フレーミングパネル718は、代替的に、第2フレーミングパネル206と同一平面上になくてもよい。例えば、第3フレーミングパネル718は、第2呼び角度226と同様に、第2フレーミングパネル206の数学的平面と非ゼロの角度を形成してもよい。この場合、第3フレーミングパネル718は、壁板110(2)に押し付けられたときに第2フレーミングパネル206と同一平面になるように撓む点で、第2板ばねフランジ218と類似した挙動を示しうる。第3フレーミングパネル718は、
図4の外側面260と同様に、モルタルを受け入れるようにテクスチャ加工された外側面を有していてもよい。
図7、9、および10では、縦エッジ部712はテーパ状になっていないが、縦エッジ部712は、第7縦エッジ部234と同様に、テーパ状になっていてもよい。
【0069】
図7、9、および10では、第1フレーミングパネル202が第2フレーミングパネル206および第3フレーミングパネル718と直角を形成しているが、第1フレーミングパネル202は、代替的に、第1板ばねフランジ212と同様に、第2フレーミングパネル206と鋭角を形成してもよい。この場合、第1フレーミングパネル202は、壁板110(1)がチャネル216に挿入される際に撓むという点で、第1板ばねフランジ212と同様に動作しうる。第1フレーミングパネル202は、
図4の外側面260と同様に、モルタルを受け入れるようにテクスチャ加工された外側面を有していてもよい。
図7、9、および10では、第1フレーミングパネル202の遠位の縦エッジ部732はテーパ状になっていないが、遠位の縦エッジ部732は、第6縦エッジ部232と同様に、テーパ状になっていてもよい。
【0070】
特徴の組み合わせ
【0071】
上述の特徴、ならびに以下に主張する特徴は、本明細書の範囲を逸脱することなく、さまざまな方法で組み合わせることができる。以下の例は、上述の特徴および実施形態の可能な組み合わせを例示するものであり、限定するものではない。本実施形態には、本願発明の思想および範囲を逸脱することなく、他の変更および修正を加えることができることは明らかである。
【0072】
(A1) 入隅構成で第1および第2壁板を固定するための壁板固定機器は、第1縦エッジ部を有する第1フレーミングパネルと、第2および第3縦エッジ部を反対側に有する第2フレーミングパネルと、を含む。第2縦エッジ部は、第1縦エッジ部に直接接続されている。壁板固定機器は、第3縦エッジ部に直接接続された第4縦エッジ部を有する第1板ばねフランジも含み、第1板ばねフランジ、第1フレーミングパネル、および第2フレーミングパネルが、第1壁板を受け入れるのに適したサイズのチャネルを形成するようになっている。壁板固定機器は、第3縦エッジ部に直接接続された第5縦エッジ部を有する第2板ばねフランジも含む。第1板ばねフランジは、第1壁板がチャネルに挿入されると、第1壁板に対して押し付けるように撓む。第2板ばねフランジは、第2フレーミングパネルの背面が第2壁板に対して押し付けられると、第2壁板に対して押し付けるように撓む。
【0073】
(A2) (A1)に示される壁板固定機器において、第1フレーミングパネルと第2フレーミングパネルとは直角をなす。
【0074】
(A3) (A1)および(A2)のいずれかに示される壁板固定機器において、第1板ばねフランジは、第1壁板がチャネルに存在しない場合に、90度未満の角度を第2フレーミングパネルと形成する。
【0075】
(A4) (A1)から(A3)のいずれかに示される壁板固定機器において、第2板ばねフランジは、第2壁板が背面に存在しない場合、第2フレーミングパネルと同一平面にない。
【0076】
(A5) (A1)から(A4)のいずれかに示される壁板固定機器において、第1板ばねフランジは、第1壁板がチャネルに挿入されると、第2フレーミングパネルと直角を形成する。第1および第2壁板は、第2フレーミングパネルの背面が第2壁板に再び押し付けられると、互いに垂直になる。
【0077】
(A6) (A1)から(A5)のいずれかに示される壁板固定機器において、第1および第2板ばねフランジの各々の幅は、第1フレーミングパネルの幅よりも小さい。
【0078】
(A7) (A1)から(A6)のいずれかに示される壁板固定機器において、第1および第2フレーミングパネルの一方または両方には、該第1および第2フレーミングパネルの一方または両方に沿って縦方向に間隔を空けた複数の固定具用孔が形成される。
【0079】
(A8) (A1)から(A7)のいずれかに示される壁板固定機器において、第1および第2フレーミングパネルは、同様の第1厚さを有し、第1および第2板ばねフランジは、同様の第2厚さを有し、第1厚さは第2厚さよりも大きい。
【0080】
(A9) (A1)から(A8)のいずれかに示される壁板固定機器において、第1フレーミングパネル、第2フレーミングパネル、第1板ばねフランジ、および第2板ばねフランジの各々は、均一な厚さを有する。
【0081】
(A10) (A1)から(A9)のいずれかに示される壁板固定機器において、第1および第2板ばねフランジの各々は、モルタルを受け入れるようにテクスチャ加工された外側面を有する。
【0082】
(A11) (A1)から(A10)のいずれかに示される壁板固定機器において、第1板ばねフランジは、第4縦エッジ部の反対側に第6縦エッジ部を有し、第2板ばねフランジは、第5縦エッジ部の反対側に第7縦エッジ部を有し、第6および第7縦エッジ部はテーパ状である。
【0083】
(A12) (A1)から(A11)のいずれかに示される壁板固定機器において、壁板固定機器は、第1縦エッジ部および第2縦エッジ部に直接接続する第6縦エッジ部を有する第3フレーミングパネルをさらに含む。第3フレーミングパネルは、第2フレーミングパネルと同一平面にある。
【0084】
(A13) (A12)に示される壁板固定機器において、第3フレーミングパネルは、第2フレーミングパネルと同一平面にあり、第1フレーミングパネルは、第2および第3フレーミングパネルの各々と直角を形成する。
【0085】
(A14) (A12)および(A13)のいずれかに示される壁板固定機器において、第1および第3フレーミングパネルは同様の幅を有する。
【0086】
(A15) (A12)から(A14)のいずれかに示される壁板固定機器において、第1、第2、および第3フレーミングパネルは同様の厚さを有する。
【0087】
(A16) (A12)から(A15)のいずれかに示される壁板固定機器において、第1、第2、および第3フレーミングパネルのうちの1つまたは複数には、該第1、第2、および第3フレーミングパネルのうちの1つまたは複数に沿って縦方向に間隔を空けた複数の固定具用孔が形成される。
【0088】
(A17) (A12)から(A16)のいずれかに示される壁板固定機器において、第1フレーミングパネルは、第1壁板がチャネルに存在しない場合に、90度未満の角度を第2フレーミングパネルと形成する。
【0089】
(A18) (A12)から(A16)のいずれかに示される壁板固定機器において、第1フレーミングパネルは、第1壁板がチャネルに存在しない場合に、第2フレーミングパネルと直角を形成する。
【0090】
(A19) (A12)から(A18)のいずれかに示される壁板固定機器において、第3フレーミングパネルは、第2壁板が背面に存在しない場合に、第2フレーミングパネルと同一平面にない。
【0091】
(A20) (A12)から(A18)のいずれかに示される壁板固定機器において、第3フレーミングパネルは、第2壁板が背面に存在しない場合に、第2フレーミングパネルと同一平面にある。
【0092】
(B1) 入隅構成で第1および第2壁板を固定するための壁板固定機器は、第1縦エッジ部を有する第1フレーミングパネルと、第2および第3縦エッジ部を反対側に有する第2フレーミングパネルとを含む。第2フレーミングパネルは、第2および第3縦エッジ部から離れた第1縦エッジ部に直接接続され、第2フレーミングパネルは、第1フレーミングパネルによって分離された第1および第2縦部分を有する。第1縦部分は、第2縦エッジ部を含む。第2縦部分は、第3縦エッジ部を含む。壁板固定機器は、第3縦エッジ部に直接接続された第4縦エッジ部を有する第1板ばねフランジも含んでおり、第1板ばねフランジ、第1フレーミングパネル、および第2フレーミングパネルの第2縦部分が、第1壁板を受け入れる大きさに形成されたチャネルを形成するようになっている。壁板固定機器は、第3縦エッジ部に直接連結された第5縦エッジ部を有する第2板ばねフランジも含む。第1板ばねフランジは、第1壁板がチャネルに挿入されると撓んで、第1壁板に押し付けられる。第2板ばねフランジは、第2フレーミングパネルの背面が第2壁板に押し当てられると撓んで、第2壁板に押し付けられる。
【0093】
(B1)に示される壁板固定機器において、第1フレーミングパネルは、第2フレーミングパネルの第1および第2縦部分の各々と直角をなす。
【0094】
(B1)および(B2)のいずれかに示される壁板固定機器において、第1および第2フレーミングパネルは同様の厚さを有する。
【0095】
(B1)から(B3)のいずれかに示される壁板固定機器において、第1板ばねフランジは、第1壁板がチャネルに存在しない場合に、90度未満の角度を第2フレーミングパネルの第2縦部分と形成する。
【0096】
(B1)から(B3)のいずれかに示される壁板固定機器において、第2板ばねフランジは、第2壁板が第2フレーミングパネルの背面にない場合に、第2フレーミングパネルと同一平面にない。
【0097】
(B1)から(B4)のいずれかに示される壁板固定機器において、第1板ばねフランジは、第1壁板がチャネルに挿入されると、第2フレーミングパネルと直角を形成する。第1および第2壁板は、第2フレーミングパネルの背面が第2壁板に再び押し付けられると、互いに垂直になる。
【0098】
(B1)から(B5)のいずれかに示される壁板固定機器において、第1および第2板ばねフランジの各々の幅は、第1フレーミングパネルの幅よりも小さい。
【0099】
(B1)から(B6)のいずれかに示される壁板固定機器において、第1および第2フレーミングパネルは同様の厚さを有する。
【0100】
(B1)から(B7)のいずれかに示される壁板固定機器において、第1および第2フレーミングパネルは同様の第1厚さを有し、第1および第2板ばねフランジは同様の第2厚さを有し、第1厚さは第2厚さよりも大きい。
【0101】
(B1)から(B8)のいずれかに示される壁板固定機器において、第1フレーミングパネル、第2フレーミングパネル、第1板バネフランジ、および第2板バネフランジの各々は、均一な厚さを有する。
【0102】
(B1)から(B9)のいずれかに示される壁板固定機器において、第1および第2板ばねフランジの各々は、モルタルを受け入れるようにテクスチャ加工された外側面を有する。
【0103】
(B1)から(B10)のいずれかに示される壁板固定機器において、第1フレーミングパネル、および第2フレーミングパネルの第1縦部分の各々は、モルタルを受け入れるようにテクスチャ加工された外側面を有する。
【0104】
(B1)から(B11)のいずれかに示される壁板固定機器において、第2フレーミングパネルの第1縦部分には、該第1縦部分に沿って縦方向に間隔を空けた複数の固定具用孔が形成される。
【0105】
本明細書の範囲を逸脱することなく、上記の方法およびシステムに変更を加えることができる。したがって、上記の説明に記載されている事項または添付の図面に示されている事項は、例示的なものであり、限定的な意味ではないと解釈すべきである。以下の特許請求の範囲は、本明細書に記載されているすべての一般的な特徴および特定の特徴、ならびに本明細書の方法およびシステムの適用範囲のすべての記述をカバーすることを意図しており、言語上の問題として、それらの間に位置するものとして言及される可能性がありえる。
【国際調査報告】