(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-24
(54)【発明の名称】ニューロキニン-1アンタゴニストプロドラッグ化合物の結晶
(51)【国際特許分類】
C07F 9/09 20060101AFI20250117BHJP
C07D 471/10 20060101ALI20250117BHJP
A61K 31/437 20060101ALI20250117BHJP
A61P 11/00 20060101ALI20250117BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20250117BHJP
A61P 17/00 20060101ALI20250117BHJP
A61P 27/02 20060101ALI20250117BHJP
A61P 25/22 20060101ALI20250117BHJP
A61P 25/24 20060101ALI20250117BHJP
A61P 25/18 20060101ALI20250117BHJP
A61P 25/08 20060101ALI20250117BHJP
A61P 25/28 20060101ALI20250117BHJP
A61P 9/10 20060101ALI20250117BHJP
A61P 25/00 20060101ALI20250117BHJP
A61P 1/00 20060101ALI20250117BHJP
A61P 3/04 20060101ALI20250117BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20250117BHJP
A61P 25/30 20060101ALI20250117BHJP
A61P 25/04 20060101ALI20250117BHJP
A61P 15/00 20060101ALI20250117BHJP
A61P 13/00 20060101ALI20250117BHJP
A61P 1/08 20060101ALI20250117BHJP
【FI】
C07F9/09 K CSP
C07D471/10 101
A61K31/437
A61P11/00
A61P29/00
A61P17/00
A61P27/02
A61P25/22
A61P25/24
A61P25/18
A61P25/08
A61P25/28
A61P9/10
A61P25/00
A61P1/00
A61P3/04
A61P3/10
A61P25/30
A61P25/04
A61P15/00
A61P13/00
A61P1/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024541984
(86)(22)【出願日】2023-01-12
(85)【翻訳文提出日】2024-07-12
(86)【国際出願番号】 CN2023071895
(87)【国際公開番号】W WO2023134723
(87)【国際公開日】2023-07-20
(31)【優先権主張番号】202210033685.4
(32)【優先日】2022-01-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519352757
【氏名又は名称】江▲蘇▼恒瑞医▲薬▼股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】JIANGSU HENGRUI PHARMACEUTICALS CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】NO.7 KUNLUNSHAN ROAD, ECONOMIC AND TECHNOLOGICAL DEVELOPMENT ZONE, LIANYUNGANG, JIANGSU 222047, CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 全良
(72)【発明者】
【氏名】李 明
(72)【発明者】
【氏名】▲賈▼ 君磊
【テーマコード(参考)】
4C086
4H050
【Fターム(参考)】
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086AA04
4C086CB05
4C086GA15
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4C086MA05
4C086NA14
4C086ZA01
4C086ZA08
4C086ZA12
4C086ZA14
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4C086ZA16
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4C086ZA45
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4C086ZA62
4C086ZA66
4C086ZA71
4C086ZA89
4C086ZB11
4C086ZC35
4H050AA01
4H050AA02
4H050AA03
4H050AB21
4H050AB25
4H050AB26
4H050AB27
4H050AD15
4H050BB15
(57)【要約】
本開示はニューロキニン-1アンタゴニストプロドラッグ化合物の結晶に関する。具体的には、本開示は式Iの化合物の新規な結晶及び調製方法に関する。本開示の新規な結晶は、良好な物理化学的性質を有し、臨床治療により有利である。
【化1】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iで表される化合物のI型結晶。
【化1】
(その粉末X線回折スペクトルが、4.1、10.3、11.6、12.3、17.8、20.6、及び20.8といった2θ角に特徴的回折ピークを有する。)
【請求項2】
粉末X線回折スペクトルが、4.1、10.3、10.6、11.6、12.3、13.1、14.0、15.0、16.0、16.4、17.1、17.8、18.0、18.3、18.6、19.1、19.4、19.6、20.2、20.6、20.8、21、21.7、22.2、22.5、23.0、23.4、24.0、24.3、24.7、27.4、及び30.7といった2θ角に特徴的回折ピークを有する、請求項1に記載の式Iで表される化合物のI型結晶。
【請求項3】
粉末X線回折スペクトルが
図2に示された通りである、請求項1に記載の式Iで表される化合物のI型結晶。
【請求項4】
粉末X線回折スペクトルが5.4、8.4、13.6、17.2、17.8、20.6及び21.5といった2θ角に特徴的ピークを有する、式Iで表される化合物のII型結晶。
【請求項5】
粉末X線回折スペクトルが5.4、7.8、8.4、9.5、10.7、11.4、11.6、13.6、13.8、14.0、14.5、14.8、15.6、15.8、16.2、16.7、17.2、17.8、18.6、19.0、19.6、20.1、20.6、21.0、21.5、21.8、22.3、22.8、23.3、23.5、23.8、24.1、24.7、25.0、25.4、及び25.7といった2θ角に特徴的ピークを有する、請求項4に記載の式Iで表される化合物のII型結晶。
【請求項6】
粉末X線回折スペクトルが
図3に示された通りである、請求項4に記載の式Iで表される化合物のII型結晶。
【請求項7】
粉末X線回折スペクトルが10.0、17.6、18.0、18.7、19.5、20.4、及び20.9といった2θ角に特徴的ピークを有する、式Iで表される化合物のIII型結晶。
【請求項8】
粉末X線回折スペクトルが
図4に示された通りである、請求項7に記載の式Iで表される化合物のIII型結晶。
【請求項9】
前記2θ角の誤差範囲が±0.2である、請求項1~8のいずれか1項に記載の式Iで表される化合物の結晶。
【請求項10】
式Iで表される化合物を適量のメチルtert-ブチルエーテルと混合及び撹拌し、固体を分離するステップを含む、請求項4~6のいずれか1項に記載の式Iで表される化合物のII型結晶の調製方法。
【請求項11】
請求項1~9のいずれか1項に記載の式Iで表される化合物の結晶、並びに一つ又は複数の薬学的に許容される担体又は賦形剤を含む、医薬組成物。
【請求項12】
請求項1~9のいずれか1項に記載の式Iで表される化合物の結晶と、一つ又は複数の薬学的に許容される担体又は賦形剤とを混合するステップを含む、医薬組成物を調製方法。
【請求項13】
患者の生理学的障害、病症又は疾患を治療するための医薬品の調製における、請求項1~9のいずれか1項に記載の式Iで表される化合物の結晶、或いは請求項11に記載の医薬組成物の使用であって、
ここで、生理学的障害、病症又は疾患は、好ましくは、呼吸器疾患、咳、炎症性疾患、皮膚疾患、眼科疾患、うつ病、不安症、恐怖症、双極性障害、アルコール依存症、神経活性物質乱用、てんかん、侵害受容、精神病、統合失調症、アルツハイマー病、AIDs関連認知症、タウン病、ストレス関連障害、強迫性障害、多食症(bulemia)、神経性食欲不振、過食症、躁状態、月経前症候群、胃腸機能障害、アテローム性動脈硬化症、線維性疾患、肥満、II型糖尿病、頭痛、神経因性疼痛、運動後痛、慢性痛み症候群、膀胱障害、泌尿生殖器障害、或いは嘔吐又は吐き気である、使用。
【請求項14】
式Iで表される化合物とメチルtert-ブチルエーテルを混合及び撹拌し、固体を分離するステップを含む、式Iで表される化合物を精製する方法。
【請求項15】
前記方法はさらに、分離した固体とメチルtert-ブチルエーテル及び第2溶媒とを混合及び撹拌して固体を析出させ、分離するステップを含み、前記第2溶媒は、N,N-ジメチルホルムアミド、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、ジオキサン、トルエン、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、メチル tert-ブチルエーテル、ジクロロメタン、クロロホルム、アセトン、アセトニトリル、メタノール、エタノール及びイソプロピルアルコールから選択される一つ又は複数であり、好ましくは、酢酸エチルである、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は下記の優先権を主張する:
CN202210033685.4、出願日は2022年01月12日である。
【0002】
(技術分野)
本開示は、ニューロキニン-1アンタゴニストプロドラッグ化合物の結晶に関し、具体的には、式Iの化合物の新規結晶及び調製方法に関する。
【背景技術】
【0003】
タキキニンはニューロキニン受容体のペプチドリガンドである。例えば、NK1、NK2及びNK3などのニューロキニン受容体は、様々な生物学的プロセスに関与している。それらは、哺乳動物の神経系と循環系、及び末梢組織に見られる。従って、そのような受容体の調節は、哺乳動物における様々な生理学的障害、状態、又は疾患の潜在的な治療又は予防のために研究されてきた。
【0004】
一方、薬物誘発性溶血は、薬物が体内に入った後、免疫因子によって赤血球が大量に破壊されることで起こり、臨床的には貧血、黄疸、醤油のような尿などの溶血が現れる。薬剤性溶血性貧血は以下の3種類に分類される。(1)抗体媒介溶血反応を引き起こす薬剤誘発性免疫、(2)遺伝的酵素欠損(例えば、G6PD欠損)を持つ赤血球に対する薬剤の作用、(3)異常ヘモグロビンに対する薬剤誘発性溶血反応。このような疾患の治療の鍵は、関連薬剤の使用を中止し、溶血の発生を制御して合併症を防ぐことである。
【0005】
WO2020259675は、副作用を最小限に抑えながら、様々な生理学的障害、症状及び疾患の治療に有効な、新規なNK1アンタゴニストプロドラッグ化合物(式I)を提供し、当該化合物は、良好な薬学的活性を有する。
【化1】
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
医薬品有効成分の結晶構造は、多くの場合、当該薬物の化学的安定性に影響を与え、結晶条件や保存条件が異なると、化合物の結晶構造が変化する可能性があり、場合によっては他の結晶の生成が生じる。一般に、非晶質医薬品は規則的な結晶構造を持たず、製品の安定性が低い、結晶が微細である、ろ過が難しい、凝集しやすい、流動性が低いなどの欠点を抱えていることがよくある。従って、式Iで表される化合物の特性のあらゆる側面を改善する必要があり、徹底的な研究を実行してより高い結晶純度と優れた化学的安定性を備えた新しい結晶形を見つける必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(発明の概要)
本開示は、良好な安定性を有し、臨床で良好に適用できる、式Iで表される化合物の新規な結晶形を提供する。
【化2】
【0009】
本開示によって提供される式Iで表される化合物のI型結晶は、その粉末X線回折スペクトルが、4.1、10.3、11.6、12.3、17.8、20.6、及び20.8といった2θ角に特徴的回折ピークを有する。
【0010】
本開示によって提供される式Iで表される化合物のI型結晶は、その粉末X線回折スペクトルが、4.1、10.3、10.6、11.6、12.3、13.1、14.0、15.0、16.0、16.4、17.1、17.8、18.0、18.3、18.6、19.1、19.4、19.6、20.2、20.6、20.8、21.0、21.7、22.2、22.5、23.0、23.4、24.0、24.3、24.7、27.4、及び30.7といった2θ角に特徴的回折ピークを有する。
【0011】
本開示によって提供される式Iで表される化合物のI型結晶は、その粉末X線回折スペクトルが
図2に示された通りである。
【0012】
本開示によって提供される式Iで表される化合物のII型結晶は、その粉末X線回折スペクトルが5.4、8.4、13.6、17.2、17.8、20.6、及び21.5といった2θ角に特徴的ピークを有する。
【0013】
本開示によって提供される式Iで表される化合物のII型結晶は、その粉末X線回折スペクトルが5.4、7.8、8.4、9.5、10.7、11.4、11.6、13.6、13.8、14.0、14.5、14.8、15.6、15.8、16.2、16.7、17.2、17.8、18.6、19.0、19.6、20.1、20.6、21.0、21.5、21.8、22.3、22.8、23.3、23.5、23.8、24.1、24.7、25.0、25.4、及び25.7といった2θ角に特徴的ピークを有する。
【0014】
本開示によって提供される式Iで表される化合物のII型結晶は、その粉末X線回折スペクトルが
図3に示された通りである。本開示によって提供される式Iで表される化合物のIII型結晶は、その粉末X線回折スペクトルが10.0、17.6、18.0、18.7、19.5、20.4、及び20.9といった2θ角に特徴的ピークを有する。
【0015】
本開示によって提供される式Iで表される化合物のIII型結晶は、その粉末X線回折スペクトルが4.8、10.0、10.3、10.6、11.2、11.7、13.4、14.0、14.6、16.5、17.3、17.6、18.0、18.7、19.3、19.5、20.0、20.4、20.9、21.5、22.1、22.4、22.9、23.2、24.6、25.1、26.6、及び34.2といった2θ角に特徴的ピークを有する。
【0016】
本開示によって提供される式Iで表される化合物のIII型結晶は、その粉末X線回折スペクトルが
図4に示された通りである。
【0017】
本開示によって提供される式Iで表される化合物のI型結晶において、前記2θ角の誤差範囲は±0.2である。
【0018】
本発明はさらに、式Iで表される化合物を適量のイソプロピルエーテルと混合及び撹拌し、固体を分離するステップを含む式Iで表される化合物のI型結晶を調製する方法を提供する。
【0019】
本発明はさらに、式Iで表される化合物を適量のメチルtert-ブチルエーテルと混合及び撹拌し、固体を分離するステップを含む式Iで表される化合物のII型結晶を調製する方法を提供する。
【0020】
本発明はさらに、式Iで表される化合物を適量の1,4-ジオキサンと混合及び撹拌し、固体を分離するステップを含む式Iで表される化合物のIII型結晶を調製する方法を提供する。
【0021】
幾つかの実施形態において、前記結晶の調製方法は、残留溶媒を除去するために、他の溶媒を加えてスラリー化させるステップをさらに含む。前記他の溶媒は、好ましくは、酢酸エチルなどである。必要に応じて、低温でスラリー化させてもよく、これは当業者の経験を通じて試みることができる。
【0022】
本開示はさらに、式Iで示される化合物とメチルtert-ブチルエーテルとを混合及び撹拌し、固体を分離するステップを含む、式Iで示される化合物を精製する方法を提供する。
【0023】
幾つかの実施形態において、前記方法はさらに、分離した固体とメチルtert-ブチルエーテル及び第2溶媒とを混合及び撹拌し、固体を析出させ、分離するステップを含み、前記第2溶媒は、N,N-ジメチルホルムアミド、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、ジオキサン、トルエン、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、メチル tert-ブチルエーテル、ジクロロメタン、クロロホルム、アセトン、アセトニトリル、メタノール、エタノール及びイソプロピルアルコールから選択される一つ又は複数であり、好ましくは、酢酸エチルである。
【0024】
粉末X線回折スペクトル(XRPD)、示差走査熱量分析(DSC)によって本開示で得られた結晶の構造を決定し、結晶を研究する。
【0025】
本開示の結晶の結晶化方法は、揮発結晶化、冷却結晶化、又は室温結晶化などの通常方法である。
【0026】
本開示の結晶を調製する方法で使用される出発物質は、式Iで表される化合物の任意の形態であってもよく、具体的な形態には、非晶質、任意の結晶、水和物、溶媒和物などが含まれるが、これらに限定されない。
【0027】
本開示はさらに、式Iで表される化合物の結晶と、1つ又は複数の薬学的に許容される担体又は賦形剤とを含む医薬組成物を提供する。
【0028】
本開示はさらに、式Iで表される化合物の結晶と、1つ又は複数の薬学的に許容される担体又は賦形剤とで調製される医薬組成物を提供する。
【0029】
本開示はさらに、式Iで表される化合物の結晶と、1つ又は複数の薬学的に許容される担体又は賦形剤とを混合するステップを含む、医薬組成物の調製方法を提供する。
【0030】
本開示はさらに、患者の生理学的障害、病症又は疾患を治療するための医薬の調製における、前記式Iで表される化合物の結晶、又は前記方法によって調製された医薬組成物の使用を提供し、ここで、生理学的障害、病症又は疾患は、好ましくは、呼吸器疾患、咳、炎症性疾患、皮膚疾患、眼科疾患、うつ病、不安症、恐怖症、双極性障害、アルコール依存症、神経活性物質乱用、てんかん、侵害受容、精神病、統合失調症、アルツハイマー病、AIDs関連認知症、タウン病、ストレス関連障害、強迫性障害、多食症(bulemia)、神経性食欲不振、過食症、躁状態、月経前症候群、胃腸機能障害、アテローム性動脈硬化症、線維性疾患、肥満、II型糖尿病、頭痛、神経因性疼痛、運動後痛、慢性痛み症候群、膀胱障害、泌尿生殖器障害、又は嘔吐や吐き気である。
【0031】
本開示に記載される式Iで表される化合物の結晶は良好な物理化学的性質を有し、その中で、II型結晶は溶媒残留物がより少なく、原料医薬品として有意な利点を有する。他の結晶は一部の溶媒が残留し、従来の溶媒に容易に溶解するため、残留溶媒の除去が困難である。さらに、特定の結晶の原料医薬品は、その優れた物理化学的性質により、医薬品の調製にさらに役立つ。
【0032】
本出願の明細書及び特許請求の範囲において、特に明記しない限り、本明細書で使用される科学用語及び技術用語は、当業者によって一般に理解される意味を有する。しかしながら、本開示をよりよく理解するために、いくつかの関連用語の定義及び説明を以下に提供する。さらに、本願において提供される用語の定義及び説明が当業者によって一般に理解される意味と矛盾する場合には、本願において提供される用語の定義及び説明が優先されるものとする。
【0033】
本開示に記載される「粉末X線回折スペクトル又はXRPD」は、ブラッグの公式2d sinθ=nλ(ここで、λはX線の波長であり、回折次数nは任意の正の整数であり、一般に、1次の回折ピークを取り、n=1である)に従って、X線が結晶又は結晶試料の一部の格子面間隔がdの原子面に斜角θ(入射角の補角であり、ブラッグ角とも呼ばれる)で入射すると、ブラッグ方程式を満たすことができ、この一連の粉末X線回折パターンを測定できる。
【0034】
本開示で使用される「粉末X線回折スペクトル又はXRPD」は、粉末X線回折計においてCu-Ka放射線を使用することによって得られるスペクトルである。
【0035】
本開示に記載される「示差走査熱量測定法又はDSC」とは、試料の加熱又は一定温度のプロセス中に試料と参照との間の温度差及び熱流量差を測定して、熱効果に関連するすべての物理的及び化学的変化を特徴付け、試料の相変化情報を得る。
【0036】
本開示に記載される「熱重量分析又はTGA」は、プログラムされた温度制御下で、温度又は時間の関数として試料の質量を継続的に測定することを指す。
【0037】
本開示に記載される「2θ又は2θ角」は回折角を指し、θはブラッグ角であり、単位は°又は度であり、2θの誤差範囲は±0.3又は±0.2又は±0.1である。
【0038】
本開示に記載される「結晶面間間隔又は結晶面間距離(d値)」とは、2つの隣接する格子点を接続する空間格子によって選択される3つの非平行な単位ベクトルa、b、cを指し、これらは、格子を面間間隔と呼ばれる並置された平行六面体の単位に分割する。空間格子は、決定された直方体ユニットの線に従って空間格子が分割され、空間格子又は結晶格子と呼ばれる一連の直線グリッドが得られる。格子と結晶格子は、それぞれ幾何学的な点と線を使用して結晶構造の周期性を反映し、異なる結晶面は、異なる面間間隔(即ち、2つの隣接する平行な結晶面間の距離)を持ち;単位はÅ又はオングストロームである。
【0039】
本開示に記載される「質量体積百分率」(w/v)は、100mLの液体系ごとに含まれる成分の質量(単位g)、即ち、g/100mLを指す。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【
図1】式Iで表される化合物の非晶質のXRPDスペクトルである。
【
図2】式Iで表される化合物のI型結晶のXRPDスペクトルである。
【
図3】式Iで表される化合物のII型結晶のXRPDスペクトルである。
【
図4】式Iで表される化合物のIII型結晶のXRPDスペクトルである。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、実施例と結合して本発明をより詳細に説明するが、本発明の実施例は、本発明の技術的解決策を説明するためにのみ使用され、本発明の本質及び範囲を限定するものではない。
【0042】
試験に使用される装置の試験条件:
【0043】
1、示差走査熱量計(Differential Scanning Calorimeter、DSC)
装置モデル:METTLER TOLEDO DSC 1
パージガス:窒素ガス
昇温速度:10.0℃/min
温度範囲:40~250℃
【0044】
2、粉末X線回折装置(X-ray Powder Diffraction、XRPD)
装置モデル:BRUKER D8 FOCUS
X線管:単色Cu-Kα線(Cu-Kα1波長は1.5406Åであり、Cu-Kα2波長は1.54439Åであり、Cu-Kα波長はKα1とKα2の加重平均λ=1.5418Åを取る)
走査モード:θ/2θ、走査範囲:2~40°
電圧:40KV、電流:40mA
【0045】
化合物の構造は、核磁気共鳴(NMR)及び/又は質量分析(MS)によって決定される。NMRシフト(δ)は10-6-6(ppm)の単位で示される。NMRはBruker AVANCE-400核磁気計を用いて測定し、測定溶媒は重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO-d6)、重水素化クロロホルム(CDCl3)、重水素化メタノール(CD3OD)であり、内部標準はテトラメチルシラン(TMS)である。
【0046】
MSは、FINNIGAN LCQAd(ESI質量分析計(メーカー:Thermo、モデル:Finnigan LCQ advantage MAX))を用いて測定する。
【0047】
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析は、Agilent HPLC 1200DAD、Agilent HPLC 1200VWD、及びWaters HPLC e2695-2489高速液体クロマトグラフを使用する。
【0048】
キラルHPLC分析は、Agilent 1260 DAD高速液体クロマトグラフを使用して実行される。
【0049】
高性能液相調製には、Waters 2767、Waters 2767-SQ Detecor2、Shimadzu LC-20AP及びGilson-281分取クロマトグラフが使用される。
【0050】
キラル調製は、Shimadzu LC-20AP分取クロマトグラフを使用する。
【0051】
CombiFlash高速分取装置はCombiflash Rf200(TELEDYNE ISCO)を使用する。
【0052】
薄層クロマトグラフィー用シリカゲルプレートは煙台黄海HSGF254又は青島GF254シリカゲルプレートを使用し、薄層クロマトグラフィー(TLC)で使用されるシリカゲルプレートの仕様は0.15mm~0.2mmであり、薄層クロマトグラフィーの分離・精製製品に使用される仕様は0.4mm~0.5mmである。
【0053】
シリカゲルカラムクロマトグラフィーでは、通常、担体として煙台黄海シリカゲル200~300メッシュのシリカゲルが使用される。
【0054】
本開示の既知の出発物質は、当技術分野で既知の方法を使用して、又はそれに従って合成することができ、或いはABCR GmbH & Co. KG、Acros Organics、Aldrich Chemical Company、Accela(Accela ChemBio Inc)、Darui Chemicals等から購入できる。
【0055】
実施例で別途に説明されない限り、反応はすべてアルゴンガス雰囲気下又は窒素ガス雰囲気下で実行することができる。
【0056】
アルゴンガス雰囲気又は窒素ガス雰囲気とは、反応瓶を容積約1Lのアルゴンガス又は窒素ガスのバルーンに連結することを意味する。
【0057】
水素ガス雰囲気とは、容積約1Lの水素ガスバルーンを反応瓶に連結することを意味する。
【0058】
加圧水素化反応は、Parr 3916EKX型水素化装置及びClear Blue QL-500型水素発生装置又はHC2-SS型水素化装置を使用する。
【0059】
水素化反応は通常、真空にし、水素を充填し、これを3回繰り返す。
【0060】
マイクロ波反応は、CEM Discover-S 908860型マイクロ波反応器を使用する。
【0061】
実施例に別途に説明されない限り、溶液とは水溶液を指す。
【0062】
実施例に別途に説明されない限り、反応の温度は室温であり、20℃~30℃である。
【0063】
実施例における反応の進行は、薄層クロマトグラフィー(TLC)によってモニタリングし、反応に使用される展開剤、化合物を精製する際に使用されるカラムクロマトグラフィーの溶離液系、薄層クロマトグラフィーの展開剤系には、A:n-ヘキサン/酢酸エチル系、B:ジクロロメタン/メタノール系が含まれ、溶媒の体積比は化合物の極性に応じて調節され、トリエチルアミン、及び酢酸などのアルカリ性試薬又は酸性試薬を少量加えて調節することもできる。
【0064】
【0065】
【0066】
N2の保護下で、100mLの三口ボトルに化合物1(2.43g、4.86mmol、1eq)を秤量してジクロロメタン(36mL)に溶解させ、ジイソプロピルエチルアミン(5g、38.76mmol、8eq)を加え、-30℃まで冷却させ、トリメチルクロロシラン(1.36g、12.52mmol、2.6eq)を加え、室温下で2時間攪拌した。次に、-25℃まで冷却させ、クロロギ酸クロロメチル(0.77g、6mmol、1.23eq)をジクロロメタン溶液に滴加し、温度を-20℃~-5℃に制御しながら反応が完了するまで攪拌し、反応溶液を氷水にそそぎ、液体を分離し、ジクロロメタンで抽出し、水及び1Nの塩酸溶液を加え、液体を分離し、次に順次に食塩水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して3.0gの黄色ゲール状物を得、収率は104%であった。
【0067】
【0068】
N2の保護下で、500mLの三口ボトルに化合物2(2.8g、4.53mmol、1eq)、テトラブチルアンモニウムヨージド(1.68g、4.55mmol、1eq)、リン酸ジ-tert-ブチルカリウム塩(5.63g、22.67mmol、5eq)及びジオキサン(84mL)を加え、55℃まで加熱して4時間攪拌した。反応溶液を冷却させ、酢酸エチル及び水にそそぎ、液体を分離し、酢酸エチルで抽出し、亜硫酸ナトリウム水溶液で洗浄し、次に、順次に水、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して3.73gの黄色状物を得、収率は107%であった。
【0069】
【0070】
N2の保護下で、500mLの単口ボトルに化合物3(6.65g、8.67mmol、1eq)を加えてジクロロメタン(200mL)で溶解させ、氷水の冷却下でゆっくりとトリフルオロ酢酸(9.89g、86.7mmol、10.0eq)を加え、反応が終了するまで攪拌し、濃縮して2.29gのオイル状物を得、逆相シリカゲルカラム(C18)により(A溶液:20mmolのNH4HCO3水溶液、B溶液:アセトニトリ)精製し、次に1Mのリン酸でpH=1~2に調節し、ジクロロメタンで抽出し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して標的生成物2.7gを得た。
【0071】
1H-NMR(400MHz,CD3OD): δ(ppm) 7.89(s,2H),7.86(s,1H),7.41-7.27(m,5H),5.66(d,J=12Hz,1H),5.50-5.47(m,1H),4.60(d,J=8Hz,1H),4.20-3.88(m,3H),2.51-2.10(m,5H),1.86-1.66(m,3H),1.44-1.31(m,4H).
【0072】
粉末X線回折検出した結果、化合物4(即ち、式Iで表される化合物)は非晶質であり、XRPDスペクトルは
図1に示される通りである。
【0073】
実施例2:式Iの化合物のI型結晶の調製
約5.0gの式Iで表される化合物を秤量し、50mlのイソプロピルエーテルを加え、攪拌して固体を溶解させ、固体が析出するまで攪拌を続け、濾過し、真空乾燥させて式Iで表される化合物のI型結晶を得、XRPDスペクトルは
図2に示される通りであり、その特徴的なピークの位置は表1に示される通りである。DSCスペクトルは、吸熱ピークが102.48℃であることを示す。
【0074】
【0075】
実施例3:式Iの化合物のII型結晶の調製
約1.0gの式Iで表される化合物を秤量し、6mlのメチルtert-ブチルエーテルを加え、攪拌して固体を溶解させた。氷水浴下で2時間冷却させて結晶を析出させ、濾過し、ケーキを1350μlの酢酸エチル及び1350μlのメチルtert-ブチルエーテルに加えて2時間スラリー化させ、氷水浴で1時間スラリー化させ、濾過し、真空乾燥させて式Iで表される化合物のII結晶を得、XRPDスペクトルは
図3に示される通りであり、その特徴的なピークの位置は表2に示される通りである。DSCスペクトルは、吸熱ピークが126.07℃であることを示す。
【0076】
【0077】
実施例4:式Iの化合物のIII型結晶の調製
約2.0gの式Iで表される化合物を秤量し、30mlの1,4-ジオキサンを加え、室温下で攪拌して全部溶解させ、固体が析出するまで攪拌を続け、濾過し、真空乾燥させて式Iで表される化合物のIII型結晶を得、XRPDスペクトルは
図4に示される通りであり、その特徴的なピークの位置は表3に示される通りである。DSCスペクトルは、吸熱ピークが112.36℃であることを示す。
【0078】
【0079】
実施例5:式Iの化合物の結晶の溶媒残存量
ガスクロマトグラフィーにより式Iで表される化合物の結晶の溶媒残存量を測定し、下記の表に示される通りである。その中で、II型結晶の溶媒残存量が最も少なかった。
【0080】
【0081】
実施例6:式Iの化合物の医薬組成物の調製
tert-ブチルアルコールと水を1:1の体積比で混合して50%のtert-ブチルアルコール溶液を得た。目標体積の90%の溶液を取り、その中に5%(質量体積百分率)のマンニトール及び4.36%の式Iの化合物の原料を加え、室温で撹拌して溶解させた(溶液に有意な塊や綿状の不溶物がない場合、溶解させたとみなされる)。希塩酸又は水酸化ナトリウムでpHを5に調節し、45μmの有機フィルターで濾過して透明な溶液を得、50%のtert-ブチルアルコールで定容した。上記の溶液は、小分けする前に4℃で保存した。目標体積に従って小分けした後、ストッパーを半分まで満たし、凍結乾燥プログラムを実行した。プログラムが完了した後、窒素を充填し、プラグを押して箱から取り出した。
【0082】
式Iの化合物のII型結晶を式Iの化合物の原料とする場合、原料はより速やかに溶解し、原料は凝集せず、溶液中に有意な塊や綿状の不溶物は存在せず、製剤の調製に影響しなかった。
【0083】
式Iの化合物の非晶質を式Iの化合物の原料とする場合、原料が溶液中で多量に凝集し、その結果、原料が完全に溶解できず、凍結乾燥製剤の調製が困難であった。
【0084】
実施例7
1.0gの式Iで表される化合物のI型結晶を1.5mLの酢酸エチルに加え、室温で撹拌し、濾過し、真空乾燥させ、式Iで表される化合物のII型結晶へ変換したことを測定した。
【0085】
実施例8
1.0gの式Iで表される化合物のIII型結晶を1.5mLの酢酸エチルに加え、室温で撹拌し、濾過し、真空乾燥させ、式Iで表される化合物のII型結晶へ変換したことを測定した。
【手続補正書】
【提出日】2024-07-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iで表される化合物のI
、IIまたはIII型結晶。
【化1】
(
(1)前記I型結晶が、4.1、10.3、11.6、12.3、17.8、20.6、及び20.8
の2θ角に特徴的回折ピーク
を含む粉末X線回折スペクトルを有
し、
(2)前記II型結晶が、5.4、8.4、13.6、17.2、17.8、20.6及び21.5の2θ角に特徴的ピークを含む粉末X線回折スペクトルを有し、
(3)前記III型結晶が、10.0、17.6、18.0、18.7、19.5、20.4、及び20.9の2θ角に特徴的ピークを含む粉末X線回折スペクトルを有する。)
【請求項2】
(1)前記I型結晶が、4.1、10.3、10.6、11.6、12.3、13.1、14.0、15.0、16.0、16.4、17.1、17.8、18.0、18.3、18.6、19.1、19.4、19.6、20.2、20.6、20.8、21、21.7、22.2、22.5、23.0、23.4、24.0、24.3、24.7、27.4、及び30.7
の2θ角に特徴的ピーク
を含む粉末X線回折スペクトルを有し、
(2)前記II型結晶が、5.4、7.8、8.4、9.5、10.7、11.4、11.6、13.6、13.8、14.0、14.5、14.8、15.6、15.8、16.2、16.7、17.2、17.8、18.6、19.0、19.6、20.1、20.6、21.0、21.5、21.8、22.3、22.8、23.3、23.5、23.8、24.1、24.7、25.0、25.4、及び25.7の2θ角に特徴的ピークを含む粉末X線回折スペクトルを有する、請求項1に記載の式Iで表される化合物のI
、IIまたはIII型結晶。
【請求項3】
前記2θ角の誤差範囲が±0.2である、請求項
1に記載の式Iで表される化合物の結晶。
【請求項4】
式Iで表される化合物を適量のメチルtert-ブチルエーテルと混合及び撹拌し、固体を分離するステップを含む、請求項
1に記載の式Iで表される化合物のII型結晶の調製方法。
【請求項5】
請求項
1に記載の式Iで表される化合物の結晶、並びに一つ又は複数の薬学的に許容される担体又は賦形剤を含む、医薬組成物。
【請求項6】
請求項
1に記載の式Iで表される化合物の結晶と、一つ又は複数の薬学的に許容される担体又は賦形剤とを混合するステップを含む、医薬組成物を調製方法。
【請求項7】
患者の生理学的障害、病症又は疾患を治療するための医薬品の調製における、請求項
1に記載の式Iで表される化合物の結
晶の使
用。
【請求項8】
前記生理学的障害、病症又は疾患は、呼吸器疾患、咳、炎症性疾患、皮膚疾患、眼科疾患、うつ病、不安症、恐怖症、双極性障害、アルコール依存症、神経活性物質乱用、てんかん、侵害受容、精神病、統合失調症、アルツハイマー病、AIDs関連認知症、タウン病、ストレス関連障害、強迫性障害、多食症(bulemia)、神経性食欲不振、過食症、躁状態、月経前症候群、胃腸機能障害、アテローム性動脈硬化症、線維性疾患、肥満、II型糖尿病、頭痛、神経因性疼痛、運動後痛、慢性痛み症候群、膀胱障害、泌尿生殖器障害、或いは嘔吐又は吐き気である、請求項7に記載の使用。
【請求項9】
式Iで表される化合物とメチルtert-ブチルエーテルを混合及び撹拌し、固体を分離するステップを含む、式Iで表される化合物を精製する方法。
【化2】
【請求項10】
前記方法はさらに、分離した固体とメチルtert-ブチルエーテル及び第2溶媒とを混合及び撹拌して固体を析出させ、分離するステップを含み、前記第2溶媒は、N,N-ジメチルホルムアミド、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、ジオキサン、トルエン、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、メチル tert-ブチルエーテル、ジクロロメタン、クロロホルム、アセトン、アセトニトリル、メタノール、エタノール及びイソプロピルアルコールから選択される一つ又は複数であ
る、請求項
9に記載の方法。
【請求項11】
前記第2溶媒は、酢酸エチルである請求項10に記載の使用。
【手続補正書】
【提出日】2024-08-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項11
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項11】
前記第2溶媒は、酢酸エチルである請求項10に記載の
方法。
【国際調査報告】