(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-24
(54)【発明の名称】体液ドレナージデバイス、システム及び方法
(51)【国際特許分類】
A61F 9/007 20060101AFI20250117BHJP
【FI】
A61F9/007 160
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024541985
(86)(22)【出願日】2023-01-12
(85)【翻訳文提出日】2024-07-18
(86)【国際出願番号】 US2023010660
(87)【国際公開番号】W WO2023137093
(87)【国際公開日】2023-07-20
(32)【優先日】2022-01-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391028362
【氏名又は名称】ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエイツ,インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】W.L. GORE & ASSOCIATES, INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100208225
【氏名又は名称】青木 修二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100144417
【氏名又は名称】堂垣 泰雄
(74)【代理人】
【識別番号】100147212
【氏名又は名称】小林 直樹
(72)【発明者】
【氏名】ジェシー アール.マカリスター
(72)【発明者】
【氏名】ケビン エム.サボリー
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー シー.トウラー
(57)【要約】
眼から眼の外部の組織へ体液を排出するためのドレナージデバイス、ならびに前記ドレナージデバイスを形成する方法及び前記ドレナージデバイスを使用して緑内障を治療する方法が開示される。ドレナージデバイスは、少なくとも部分的に眼の組織内にインプラント処置可能であり、リザーバを画定する崩潰可能な本体部分、及び、前記リザーバと流体結合された第一の端部と、導管への体液の排出を容易にするために眼に挿入可能な第二の端部とを有する導管を含む。崩潰されたときに、本体部分は第一の平面状態から第二の非平面状態へ変形することを含み、第二の非平面状態は、折り畳まれた状態、変形された状態、曲げられた状態又はシワ形成された状態であることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼から眼の外部の組織へ体液を排出するためのドレナージデバイスであって、前記ドレナージデバイスは、眼の組織内に少なくとも部分的にインプラント処置可能であり、
リザーバを画定する崩潰可能な本体部分、及び、
前記リザーバと流体結合した第一の端部と、体液を導管に排出しやすくするために眼内に挿入可能な第二の端部とを有する導管、
を含み、
前記崩潰可能な本体部分は、崩潰されたときに、前記本体部分が第一の平面状態から第二の非平面状態へ変形することを含み、
現場において、前記第二の非平面状態は、折り畳まれた状態、変形された状態、曲げられた状態又はシワ形成された状態のうちの少なくとも1つであり、
前記崩潰可能な本体部分は、
インプラント処置中に、前記崩潰可能な本体部分を前記第一の平面状態に維持する少なくとも1つの一時的補強要素、又は、
前記崩潰可能な本体部分によって画定され、前記崩潰可能な本体部分に引っ張り力を伝達してインプラント処置中に前記崩潰可能な本体部分を前記第一の平面状態に維持するようにサイズ設定及び配置される保持部分、
のうちの1つ以上を含む、ドレナージデバイス。
【請求項2】
眼から眼の外部の組織へ体液を排出するためのドレナージデバイスであって、前記ドレナージデバイスは眼の組織内に少なくとも部分的にインプラント処置可能であり、
リザーバを画定する崩潰可能な本体部分、及び、
前記リザーバと流体結合した第一の端部と、体液を導管に排出しやすくするために眼内に挿入可能な第二の端部とを有する導管、
を含み、
前記崩潰可能な本体部分は、崩潰されたときに、前記本体部分が第一の平面状態から第二の非平面状態へ変形することを含み、
現場において、前記第二の非平面状態は、折り畳まれた状態、変形された状態、曲げられた状態又はシワ形成された状態のうちの少なくとも1つであり、
インプラント処置中に、前記崩潰可能な本体部分は、
前記崩潰可能な本体部分を前記第一の平面状態に維持する少なくとも1つの一時的補強要素を含む、ドレナージデバイス。
【請求項3】
前記崩潰可能な本体部分は、前記崩潰可能な本体部分の外面に形成されたデリバリー部材導管を含み、前記一時的補強要素は、前記デリバリー部材導管内に部分的に受け入れる少なくとも1つの可撓性ワイヤである、請求項1又は2記載のドレナージデバイス。
【請求項4】
前記デリバリー部材導管は、前記リザーバの周縁部又は本体部材の周縁部に沿って配置されている、請求項3記載のドレナージデバイス。
【請求項5】
前記デリバリー部材導管は、前記リザーバの周縁部と本体部材の周縁部との間に配置されている、請求項4記載のドレナージデバイス。
【請求項6】
前記デリバリー部材導管は、第一の一時的補強要素を受け入れるように構成された第一の開口部と、第二の一時的補強要素を受け入れるように構成された第二の開口部とを含む、請求項4又は5記載のドレナージデバイス。
【請求項7】
前記第一の一時的補強要素及び第二の一時的補強要素は、前記デリバリー部材導管内でオーバーラップするように構成されている、請求項6記載のドレナージデバイス。
【請求項8】
前記一時的補強要素は、前記崩潰可能な本体部分の外面に取り付けられ、前記一時的補強要素は、前記ドレナージデバイスがインプラント処置された眼の組織に吸着可能な吸着性材料を含む、請求項1又は2記載のドレナージデバイス。
【請求項9】
前記リザーバは、眼の組織内にインプラント処置されるドレナージデバイスをデリバリーしやすくするために、前記導管を介して前記一時的補強要素の一部を受け入れることができ、前記一時的補強要素は、前記ドレナージデバイスがインプラント処置された後に前記リザーバからリトラクト可能である、請求項1又は2記載のドレナージデバイス。
【請求項10】
前記崩潰可能な本体部分は、ミクロポーラス材料から作られている、請求項1~9のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
【請求項11】
前記ミクロポーラス材料は、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)である、請求項10記載のドレナージデバイス。
【請求項12】
前記ミクロポーラス材料は、様々な孔サイズを有する複数のサブセクションを含む、請求項10又は11記載のドレナージデバイス。
【請求項13】
前記ミクロポーラス材料は、前記崩潰可能な本体部分を囲む外部環境に放出される体液をリザーバから吸収することを促進する、請求項12記載のドレナージデバイス。
【請求項14】
前記ミクロポーラス材料は、前記外部環境から前記リザーバ内への組織の内部成長を低減する、請求項13記載のドレナージデバイス。
【請求項15】
前記第一の平面状態は、眼の曲率に対応する湾曲面によって画定される、請求項1~14のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
【請求項16】
前記崩潰可能な本体部分は、前記ドレナージデバイスのインプラント処置中に前記本体部分に加えられる方向性のある力に応答して変形するのに十分な可撓性を有する材料を含む、請求項1~15のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
【請求項17】
前記崩潰可能な本体部分は、前記ドレナージデバイスのインプラント処置中に前記本体部分に方向性のある力を加えたときに眼の組織によって生じる外部摩擦力に応答して変形する、請求項16記載のドレナージデバイス。
【請求項18】
前記崩潰可能な本体部分は、外力の非存在下の非崩潰状態で第一の長さを有し、外力が加えられたときの崩潰状態で前記第一の長さより短い第二の長さを有し、外力が除去された後の静置状態で前記第二の長さより長くかつ前記第一の長さより短い第三の長さを有する、請求項1~17のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
【請求項19】
前記第三の長さは前記第一の長さの約90%以下である、請求項18記載のドレナージデバイス。
【請求項20】
前記崩潰可能な本体部分は、第一の本体層の周縁部を第二の本体層の周縁部に少なくとも部分的に接着することによって形成されている、請求項1~19のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
【請求項21】
前記崩潰可能な本体部分は、縫合糸を受け入れて眼の組織への前記ドレナージデバイスの取り付けを容易にするように構成された少なくとも1つの縫合糸穴を含む、請求項1~20のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
【請求項22】
前記崩潰可能な本体部分は、前記本体部分に沿った前記導管の位置をマークするための少なくとも1つのマーカーをさらに含む、請求項1~21のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
【請求項23】
前記デリバリー部材は、ニッケルチタン合金を含む可撓性デリバリーワイヤである、請求項3~7のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
【請求項24】
前記崩潰可能な本体部分は、前記リザーバが空のときに、前記リザーバの周囲で約0.5mm以下の厚さを有する、請求項1~23のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
【請求項25】
眼から眼の外部の組織へ体液を排出するためのドレナージデバイスであって、前記ドレナージデバイスは、眼の組織内に少なくとも部分的にインプラント処置可能であり、
リザーバ及び保持部分を画定する崩潰可能な本体部分、及び、
前記リザーバと流体結合した第一の端部と、体液の導管への排出を容易にするために眼内に挿入可能な第二の端部とを有する導管、
を含み、
前記崩潰可能な本体部分は、崩潰されたときに、前記本体部分が第一の平面状態から第二の非平面状態へ変形することを含み、
現場において、前記第二の非平面状態は、折り畳まれた状態、変形された状態、曲げられた状態又はシワ形成された状態のうちの少なくとも1つであり、
前記崩潰可能な本体部分の保持部分は、前記崩潰可能な本体部分に引っ張り力を伝達して、インプラント処置中に前記崩潰可能な本体部分を前記第一の平面状態に維持するようにサイズ設定及び配置される、ドレナージデバイス。
【請求項26】
前記引っ張り力は前記保持部分に係合するデリバリー部材によって供給される、請求項25記載のドレナージデバイス。
【請求項27】
前記保持部分は前記崩潰可能な本体部分に部分的に形成されたポケットであり、前記デリバリー部材は遠位端に湾曲部を有し、その湾曲部は前記ポケットに部分的に受け入れられる、請求項26記載のドレナージデバイス。
【請求項28】
前記第一の平面状態は、眼の曲率に対応する湾曲面によって画定されている、請求項25~27のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
【請求項29】
前記崩潰可能な本体部分は、前記ドレナージデバイスのインプラント処置中に前記本体部分に加えられる方向性のある力に応答して変形するのに十分な可撓性を有する材料を含む、請求項25~28のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
【請求項30】
前記崩潰可能な本体部分は、前記ドレナージデバイスのインプラント処置中に前記本体部分に方向性のある力を加えたときに、眼の組織によって生じる外部摩擦力に応答して変形する、請求項29記載のドレナージデバイス。
【請求項31】
前記崩潰可能な本体部分は、外力の非存在下の非崩潰状態で第一の長さを有し、外力が加えられたときの崩潰状態で前記第一の長さより短い第二の長さを有し、外力が除去された後の静置状態で前記第二の長さより長くかつ前記第一の長さより短い第三の長さを有する、請求項25~30のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
【請求項32】
前記第三の長さは前記第一の長さの約90%以下である、請求項31記載のドレナージデバイス。
【請求項33】
前記崩潰可能な本体部分は、第一の本体層の周縁部を第二の本体層の周縁部に少なくとも部分的に接着することによって形成されている、請求項25~32のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
【請求項34】
前記崩潰可能な本体部分は、前記ドレナージデバイスを眼の組織に取り付けやすくするための縫合糸を受け入れるように構成された少なくとも1つの縫合糸穴を含む、請求項25~33のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
【請求項35】
前記崩潰可能な本体部分は、前記本体部分に沿った導管の位置をマークするための少なくとも1つのマーカーをさらに含む、請求項25~34のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
【請求項36】
前記デリバリー部材は、ニッケルチタン合金を含む可撓性デリバリーワイヤである、請求項26又は27記載のドレナージデバイス。
【請求項37】
前記崩潰可能な本体部分は、前記リザーバが空のときに、前記リザーバの周囲で約0.5mm以下の厚さを有する、請求項25~36のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
【請求項38】
眼の組織内に少なくとも部分的にインプラント処置可能なドレナージデバイスを形成する方法であって、前記方法は、
1層以上の材料層を配置して、リザーバが画定された崩潰可能な本体部分を形成すること、及び、
導管の第一の端部が前記リザーバに流体結合され、導管の第二の端部が眼内にデリバリー可能であり、それにより、体液の前記導管への排出を容易にするように前記リザーバに導管を固定すること、
を含み、
前記リザーバは体液を受け入れて蓄積するように構成されている、方法。
【請求項39】
前記崩潰可能な本体部分は、前記ドレナージデバイスのインプラント処置中に前記本体部分に加えられる方向性のある力に応答して変形するのに十分な可撓性のある材料を含む、請求項38記載の方法。
【請求項40】
前記崩潰可能な本体部分は、前記ドレナージデバイスのインプラント処置中に前記本体部分に方向性のある力を加えることによって生じる外部摩擦力によって変形するのに十分な可撓性のある材料を含む、請求項39記載の方法。
【請求項41】
前記崩潰可能な本体部分は、前記本体部分が眼の組織に少なくとも部分的に挿入されるために眼の組織の入口によって及ぼされる力を少なくとも一時的に克服するために必要な最小の力よりも小さい回復力を有する、請求項39又は40のいずれか1項記載の方法。
【請求項42】
前記崩潰可能な本体部分は、外力の非存在下の非崩潰状態で第一の長さ、外力が加えられたときの崩潰状態で前記第一の長さより短い第二の長さ、及び、外力が除去された後の静置状態で前記第二の長さより長くかつ前記第一の長さより短い第三の長さを有する、請求項38~41のいずれか1項記載の方法。
【請求項43】
前記第三の長さは前記第一の長さの約90%以下である、請求項42記載の方法。
【請求項44】
前記1層以上の材料層は第一の本体層及び第二の本体層を含み、前記方法は、前記崩潰可能な本体部分を形成するために、前記第一の本体層の周縁部を前記第二の本体層の周縁部に少なくとも部分的に接着することをさらに含む、請求項38~43のいずれか1項記載の方法。
【請求項45】
前記ドレナージデバイスを眼の組織に取り付けることを容易にするように、縫合糸を受け入れるように構成された少なくとも1つの縫合糸穴を前記崩潰可能な本体部分に形成することをさらに含む、請求項38~44のいずれか1項記載の方法。
【請求項46】
前記本体部分に沿った前記導管の位置をマークするように構成された少なくとも1つのマーカーを前記崩潰可能な本体部分に形成することをさらに含む、請求項38~45のいずれか1項記載の方法。
【請求項47】
眼の組織内にインプラント処置されるドレナージデバイスを平面構成の非崩潰状態で配置できるようにデリバリーを容易にする少なくとも1つの支持部材を提供すること、及び、
前記少なくとも1つの支持部材を前記崩潰可能な本体部分の外面に取り付けること、
を含み、
前記少なくとも1つの支持部材は、前記ドレナージデバイスがインプラント処置される眼の組織に吸着するように構成された吸着性材料を含む、請求項38~46のいずれか1項記載の方法。
【請求項48】
前記導管を介して前記リザーバ内にデリバリー部材の一部を挿入し、眼の組織内にインプラント処置されるドレナージデバイスを、平面構成の非崩潰状態で配置されるようにデリバリーを容易にすることを含み、前記デリバリー部材は、前記ドレナージデバイスがインプラント処置された後に、前記リザーバからリトラクトすることができる、請求項38~46のいずれか1項記載の方法。
【請求項49】
前記平面構成は、眼の曲率に対応する湾曲面によって画定される、請求項47又は48記載の方法。
【請求項50】
前記デリバリー部材はニッケルチタン合金を含む可撓性デリバリーワイヤである、請求項38~49のいずれか1項記載の方法。
【請求項51】
前記崩潰可能な本体部分は、ミクロポーラス材料を含む、請求項38~50のいずれか1項記載の方法。
【請求項52】
前記ミクロポーラス材料は、様々な多孔度を有する複数のサブセクションを含む、請求項51記載の方法。
【請求項53】
前記ミクロポーラス材料は、前記崩潰可能な本体部分を囲む外部環境に放出される体液を前記リザーバから吸収することを促進する、請求項51又は52記載の方法。
【請求項54】
前記ミクロポーラス材料は、外部環境から前記リザーバへの組織の内部成長を低減する、請求項53記載の方法。
【請求項55】
前記リザーバの外側に配置され、前記リザーバから切り離されたデリバリー部材保持部分を前記崩潰可能な本体部分に形成することをさらに含み、前記デリバリー部材保持部分は、眼の組織への前記ドレナージデバイスのデリバリーを容易にするようにデリバリー部材を少なくとも部分的に受け入れるように構成されている、請求項38~47のいずれか1項記載の方法。
【請求項56】
前記デリバリー部材保持部分は前記崩潰可能な本体部分に部分的に形成されたポケットであり、前記デリバリー部材は、前記ポケットによって少なくとも部分的に受け入れ可能な湾曲部分を遠位端に有する、請求項55記載の方法。
【請求項57】
前記デリバリー部材保持部分は前記崩潰可能な本体部分の外面に形成されたデリバリー部材導管であり、前記デリバリー部材は前記デリバリー部材導管内に部分的に受け入れ可能な少なくとも1つの可撓性ワイヤである、請求項55記載の方法。
【請求項58】
前記デリバリー部材導管を前記リザーバの周縁部又は本体部材の周縁部に沿って配置することをさらに含む、請求項57記載の方法。
【請求項59】
前記デリバリー部材導管を前記リザーバの周縁部と本体部材の周縁部との間に配置することをさらに含む、請求項58記載の方法。
【請求項60】
前記デリバリー部材導管は、第一の可撓性ワイヤを受け入れるように構成された第一の開口部と、第二の可撓性ワイヤを受け入れるように構成された第二の開口部とを含む、請求項58又は59記載の方法。
【請求項61】
前記第一の可撓性ワイヤと前記第二の可撓性ワイヤが、前記ドレナージデバイスのデリバリー中に前記デリバリー部材導管内でオーバーラップするように、前記第一の可撓性ワイヤを前記第一の開口部を介して前記デリバリー部材導管に挿入し、前記第二の可撓性ワイヤを前記第二の開口部を介して前記デリバリー部材導管に挿入することをさらに含む、請求項60記載の方法。
【請求項62】
前記崩潰可能な本体部分は、デリバリー部材を使用して折り畳み構成で眼の組織にデリバリーされ、次いで、折り畳み構成を解除してインプラント処置されるように構成されている、請求項38~47のいずれか1項記載の方法。
【請求項63】
前記崩潰可能な本体部分は、デリバリー部材を使用して包囲構成で眼の組織にデリバリーされ、次いで、包囲構成を解除してインプラント処置されるように構成されている、請求項38~47のいずれか1項記載の方法。
【請求項64】
前記崩潰可能な本体部分は、前記リザーバが空のときに、前記リザーバの周囲で約0.5mm以下の厚さを有する、請求項38~63のいずれか1項記載の方法。
【請求項65】
ドレナージデバイスを使用して緑内障を治療する方法であって、前記方法は、
デリバリー部材の少なくとも一部を前記ドレナージデバイスの崩潰可能な本体部分に取り外し可能に結合すること、ここで、前記崩潰可能な本体部分は、リザーバに流体結合された導管の第一の端部を介して体液を受け入れて蓄積するように配置されたリザーバを画定する、
結合されたドレナージデバイスを眼の組織ポケットにデリバリーして、前記崩潰可能な本体部分を平面構成で非崩潰状態で配置すること、
前記ドレナージデバイスから前記デリバリー部材をリトラクトして、前記ドレナージデバイスを展開して、眼の組織内に少なくとも部分的にインプラント処置すること、及び、
前記導管の第二の端部を眼に挿入して、体液の前記導管への排出を促進すること、
を含む、方法。
【請求項66】
前記平面構成は、眼の曲率に対応する湾曲面によって画定される、請求項65記載の方法。
【請求項67】
前記崩潰可能な本体部分は、外力の非存在下の非折り畳み状態で第一の長さを有し、外力が加えられたときの折り畳み状態で前記第一の長さより短い第二の長さを有し、外力が除去された後の静置状態で前記第二の長さより長くかつ前記第一の長さより短い第三の長さを有する、請求項65又は66記載の方法。
【請求項68】
前記第三の長さは前記第一の長さの約85%以下である、請求項67記載の方法。
【請求項69】
前記ドレナージデバイスの前記崩潰可能な本体部分の少なくとも1つの縫合糸穴に取り付けられた少なくとも1つの縫合糸を使用して、前記ドレナージデバイスを眼の組織に取り付けることをさらに含む、請求項65~68のいずれか1項記載の方法。
【請求項70】
前記デリバリー部材の少なくとも一部を前記ドレナージデバイスの前記崩潰可能な本体部分に取り外し可能に結合することは、
眼の組織内にインプラント処置される前記ドレナージデバイスのデリバリーを容易にするために、前記デリバリー部材の一部を前記導管を介して前記リザーバに挿入することを含み、
前記ドレナージデバイスがインプラント処置された後に、前記デリバリー部材は前記リザーバからリトラクトされる、請求項65~69のいずれか1項記載の方法。
【請求項71】
前記デリバリー部材はニッケルチタン合金を含む可撓性デリバリーワイヤである、請求項65~70のいずれか1項記載の方法。
【請求項72】
前記デリバリー部材の少なくとも一部を前記ドレナージデバイスの前記崩潰可能な本体部分に取り外し可能に結合することは、
前記崩潰可能な本体部分に形成されたデリバリー部材保持部分に前記デリバリー部材を少なくとも部分的に挿入することを含み、
前記デリバリー部材保持部分は、前記リザーバの外側に配置され、前記リザーバから切り離されている、請求項65~71のいずれか1項記載の方法。
【請求項73】
前記デリバリー部材保持部分は、前記崩潰可能な本体部分に少なくとも部分的に形成されたポケットであり、前記デリバリー部材は、前記ポケットによって少なくとも部分的に受け入れることができる湾曲部分を遠位端に有する、請求項72記載の方法。
【請求項74】
前記デリバリー部材保持部分は、前記崩潰可能な本体部分の外面に形成されたデリバリー部材導管であり、前記デリバリー部材は、前記デリバリー部材導管内に少なくとも部分的に受け入れることができる少なくとも1つの可撓性ワイヤである、請求項72記載の方法。
【請求項75】
前記デリバリー部材導管は、前記リザーバの周縁部又は本体部材の周縁部に沿って配置される、請求項74記載の方法。
【請求項76】
前記デリバリー部材導管は、前記リザーバの周縁部と本体部材の周縁部との間に配置される、請求項75記載の方法。
【請求項77】
前記デリバリー部材を前記デリバリー部材保持部分に少なくとも部分的に挿入することは、
前記ドレナージデバイスのデリバリー中に第一の可撓性ワイヤと第二の可撓性ワイヤが前記デリバリー部材導管内でオーバーラップするように、前記第一の可撓性ワイヤを前記デリバリー部材導管の第一の開口部を介して前記デリバリー部材導管に挿入し、前記第二の可撓性ワイヤを前記デリバリー部材導管の第二の開口部を介して前記デリバリー部材導管に挿入することを含む、請求項74~76のいずれか1項記載の方法。
【請求項78】
前記崩潰可能な本体部分は、前記リザーバが空のときに、前記リザーバの周囲で約0.5mm以下の厚さを有する、請求項65~77のいずれか1項記載の方法。
【請求項79】
眼から眼の外部の組織に体液を排出するように構成されたドレナージデバイスであって、前記ドレナージデバイスは、眼の組織内に少なくとも部分的にインプラント処置可能であり、
リザーバを画定する崩潰可能な本体部分、及び、
前記リザーバと流体結合した第一の端部と、体液の導管への排出を容易にするために眼に挿入可能な第二の端部とを有する導管、
を含み、
前記崩潰可能な本体部分は、崩潰されたときに、前記本体部分が第一の平面状態から第二の非平面状態へ変形することを含み、
現場において、前記第二の非平面状態は、折り畳まれた状態、変形された状態、曲げられた状態又はシワ形成された状態のうちの少なくとも1つである、ドレナージデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2022年1月12日に提出された米国仮出願第63/298,854号の利益を主張するものであり、その内容は、あらゆる目的において参照により本明細書に完全に組み入れられる。
【0002】
分野
本開示は、一般に、体液を排出し、その液体を体内の他の場所に再吸収されるように逸らす装置、システム及び方法に関する。より具体的には、本開示は、患者の眼の前房から房水を排出し、それが体内に再吸収されるようにするための装置、システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
様々な医療介入には、体のある部分から過剰な体液を排出し、それを再吸収されうる体の別の場所に再指向させることが含まれる。特定の例において、この排出は、内視鏡的第三脳室造設術(ETV)及び脈絡叢焼灼術(CPC)などの低侵襲手術によって達成される。他の例において、この排出は、シャントなどのインプラント可能なメディカルデバイスによって術後に行われる。様々な医療処置で有用であることが証明されている様々な形態のシャントは、水頭症及び緑内障などの多くの疾患の治療に使用されている。
【0004】
治療しないと、過剰な体液によって不健康な圧力の蓄積が生じる可能性がある。例えば、緑内障は、眼圧の上昇を特徴とする進行性の眼疾患である。房水は、眼の前房を満たす流体であり、眼圧又は眼内液圧に寄与する。この眼圧の上昇は、通常、体内に吸収される房水の量が不十分なことによって引き起こされる。幾つかの例において、房水が十分に速く吸収されないか、又はまったく吸収されないことさえあるが、他の例において、房水が追加的又は代替的に急速に生成されすぎる。眼圧の上昇は、患眼の視力の緩やかな、時には永久的な喪失を伴う。
【0005】
緑内障を治療するために多くの試みがなされてきた。しかしながら、従来のデバイスの中には比較的かさばるものがあり、デバイスと周囲の組織との相対的な動きを回避するために必要な可撓性、コンプライアンス及びデバイス/組織接着に欠けるものがある。このような動きは、周囲の組織への継続的な刺激をもたらし、インプラント処置部位に刺激を引き起こす可能性がある。次に、刺激は、慢性炎症組織反応の増加、デバイス部位の過度の瘢痕化、及び、結膜炎及び眼内炎によるデバイスの侵食のリスクの増加につながる可能性がある。瘢痕組織は、侵食なしで房水の再吸収を効果的に防止する。これらの合併症は、デバイスが適切に機能するのを妨げる可能性がある。その結果、眼圧が徐々に上昇し、緑内障が進行する。
【0006】
図1A及び1Bは、当該技術分野で知られているとおりの緑内障ドレナージデバイス100を示す。デバイス100は、排出された流体(房水)が流れる表面を画定するプレート本体102と、流体(房水)がプレート本体の表面上を流れるようにさせるドレナージチューブ104とを含む。プレート本体102は、最大厚さ「t1」を有し、図示の例では2.1mmであり、インプラント処置時に眼の曲率に適合する可撓性に欠ける医療グレードのシリコーンから作られている。したがって、プレート本体102は、眼の表面の曲率に近似するように予め形成された(すなわち、インプラント処置前に)曲率(
図1Bの破線C-Cで画定される)を有する。曲率C-Cは固定されており、すべての緑内障ドレナージデバイスで同じであるため、幾つかの場合には、各患者の眼の固有の曲率に対応できない。
【0007】
患者の眼組織に緑内障ドレナージデバイス100をインプラント処置する例示的な手順については、
図1C~1Hを参照されたい。
図1Cにおいて、メスを使用して患者の眼10の結膜13に円蓋ベースの切開部17が作られる。
図1Dにおいて、緑内障ドレナージデバイス100のプレート本体102が、切開部17によって作られた組織ポケットに挿入され、プレート本体102全体が組織ポケット内に配置され、ドレナージチューブ104の一部がポケットの外側に残る。
図1Eにおいて、プレート本体102が、切開部17によって作られた組織ポケット内に挿入され、プレート本体102全体が組織ポケット内に配置され、ドレナージチューブ104の一部がポケットの外側に残る。
図1Eにおいて、ポケットの外側に露出しているドレナージチューブ104の部分がトリミングされ、チューブ104を前房(AC)に2~3mm挿入することができる。
図1Fにおいて、穿刺が行われ、ACに鋭利な針19、例えば23ゲージの針が挿入され、虹彩と平行な針跡が作られ、ドレナージチューブ104のトリミングされた端部は眼組織の外側に残る。
図1Gにおいて、ドレナージチューブ104は、
図1Fで作成された針跡を通してACに約2~3mm挿入される。
図1Hにおいて、眼組織の外側に残っているドレナージチューブ104の露出部分は、次いで、パッチグラフト又は被覆部106で覆われる。パッチグラフト又は被覆部106は、保存された強膜、ドナー強膜、心膜、角膜又は他の適切なパッチグラフト材料の断片であることができる。次に、パッチグラフト又は被覆部106を所定の位置に縫合し、結膜13を閉じる。
【0008】
従来のデバイス100において、プレート本体102は、医療用ピンセット、止血鉗子又はプレート本体102を保持するための他の適切な医療用具などのツールを使用して、ユーザがプレート本体102の任意の部分を保持できるように硬い構造を有し、ユーザは、医療用具でプレート本体102を保持しながら、
図1Dに示すように、切開部17によって作られた組織ポケットにプレート本体102を押し込むことができる。このように、従来のデバイス100は、インプラント処置のためにプレート本体102の硬さを利用し、
図1Dで記載されるようなインプラント処置方法は、非常に可撓性で崩潰可能な(例えば、折り畳み可能、変形可能、曲げ可能又はシワ形成可能、すなわち、シワクシャにできる)薄い材料には適さない。なぜなら、押し込み動作によってデバイスが不適切な位置に配置されたり、又は、構成要素の配置が不適切になったりするため、押し込み方法でデバイスをユーザが挿入することが不可能ではないにしても困難になるからである。同様に、従来技術のデバイス100は、押し込み挿入方法を容易にするためにデバイスの滑りやすい又は低摩擦の表面に依存しており、したがって、表面摩擦が高いデバイスは押し込み動作に対する抵抗を受けることになり、デバイスを崩潰させる(例えば、曲げる、折り畳む、座屈する、変形する、又はシワ形成する)高摩擦によって、インプラント処置中にデバイスが変形する可能性が高い。
【0009】
さらに、デバイスは十分に薄い構成であることが望ましい。なぜなら、薄さによってプロファイルが低くなり、組織の悪影響を最小限に抑えることができるからである。したがって、現場でのデバイスの崩潰及び位置ずれを回避しながら眼組織に挿入することができ、かつ、先行技術の前述の制限を克服する、薄くて可撓性のある本体を備えた緑内障ドレナージデバイスが必要である。
【発明の概要】
【0010】
要旨
本明細書において、眼から眼の周囲の組織へ体液を排出するためのドレナージデバイス、ならびに、眼の組織内に少なくとも部分的にインプラント処置可能なドレナージデバイスを形成する方法、及び、ドレナージデバイスを使用して緑内障を治療する方法を開示する。
【0011】
1つの例(「例1」)によれば、ドレナージデバイスは、眼から眼の外部の組織へ体液を排出するように構成され、前記ドレナージデバイスは、眼の組織内に少なくとも部分的にインプラント処置可能であり、前記ドレナージデバイスは、リザーバを画定する崩潰可能な本体部分、及び、前記リザーバと流体結合した第一の端部と、体液を導管に排出しやすくするために眼内に挿入可能な第二の端部とを有する導管を含む。崩潰可能な本体部分は、崩潰されたときに、前記本体部分が第一の平面状態から第二の非平面状態へ変形することを含む。現場では、第二の非平面状態は、折り畳まれた状態、変形された状態、曲げられた状態又はシワ形成された状態のうちの少なくとも1つである。インプラント処置中に、崩潰可能な本体部分は、崩潰可能な本体部分を第一の平面状態に維持する少なくとも1つの一時的補強要素を含む。幾つかの例において、崩潰可能な本体部分は、インプラント処置中に崩潰可能な本体部分を第一の平面状態に維持する少なくとも1つの一時的補強要素、又は、崩潰可能な本体部分によって画定され、崩潰可能な本体部分に引っ張り力を伝達してインプラント処置中に崩潰可能な本体部分を第一の平面状態に維持するようにサイズ設定及び配置される保持部分のうちの1つ以上を含むことができる。
【0012】
1つの例(「例2」)によれば、例1に加えて、前記崩潰可能な本体部分は、前記崩潰可能な本体部分の外面に形成されたデリバリー部材導管を含む。一時的補強要素は、デリバリー部材導管内に部分的に受け入れられる少なくとも1つの可撓性ワイヤである。
【0013】
1つの例(「例3」)によれば、例2に加えて、前記デリバリー部材導管は、前記リザーバの周縁部又は本体部材の周縁部に沿って配置される。
【0014】
1つの例(「例4」)によれば、例3に加えて、前記デリバリー部材導管は、前記リザーバの周縁部と本体部材の周縁部との間に配置される。
【0015】
1つの例(「例5」)によれば、例3又は4に加えて、前記デリバリー部材導管は、第一の一時的補強要素を受け入れるように構成された第一の開口部と、第二の一時的補強要素を受け入れるように構成された第二の開口部とを含む。
【0016】
1つの例(「例6」)によれば、例5に加えて、前記第一の一時的補強要素及び第二の一時的補強要素は、デリバリー部材導管内でオーバーラップするように構成されている。
【0017】
別の例(「例7」)によれば、例1に加えて、前記一時的補強要素は、崩潰可能な本体部分の外面に取り付けられ、前記一時的補強要素は、ドレナージデバイスがインプラント処置された眼の組織に吸着可能な吸着性材料を含む。
【0018】
別の例(「例8」)によれば、例1に加えて、前記リザーバは、眼の組織内にインプラント処置されるドレナージデバイスをデリバリーするのを容易にするために、導管を介して一時的補強要素の一部を受け入れることができ、前記一時的補強要素は、ドレナージデバイスがインプラント処置された後にリザーバからリトラクト可能である。
【0019】
1つの例(「例9」)によれば、上述の例のいずれか1つに加えて、前記崩潰可能な本体部分は、ミクロポーラス材料から作られる。
【0020】
1つの例(「例10」)によれば、例9に加えて、前記ミクロポーラス材料は、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)である。
【0021】
1つの例(「例11」)によれば、例9又は10に加えて、前記ミクロポーラス材料は、様々な孔サイズを有する複数のサブセクションを含む。
【0022】
1つの例(「例12」)によれば、例11に加えて、前記ミクロポーラス材料は、崩潰可能な本体部分を囲む外部環境に放出される体液をリザーバから吸収することを促進する。
【0023】
1つの例(「例13」)によれば、例12に加えて、前記ミクロポーラス材料は、外部環境からリザーバ内への組織の内部成長を低減する。
【0024】
1つの例(「例14」)によれば、上述の例のいずれか1つに加えて、前記第一の平面状態は、眼の曲率に対応する湾曲面によって画定される。
【0025】
1つの例(「例15」)によれば、上述の例のいずれか1つに加えて、前記崩潰可能な本体部分は、前記ドレナージデバイスのインプラント処置中に前記本体部分に加えられる方向性のある力に応答して変形するのに十分な可撓性を有する材料を含む。
【0026】
1つの例(「例16」)によれば、例15に加えて、前記崩潰可能な本体部分は、前記ドレナージデバイスのインプラント処置中に前記本体部分に方向性のある力を加えたときに眼の組織によって生じる外部摩擦力に応答して変形する。
【0027】
1つの例(「例17」)によれば、上述の例のいずれか1つに加えて、前記崩潰可能な本体部分は、外力の非存在下の非崩潰状態で第一の長さを有し、外力が加えられたときの崩潰状態で前記第一の長さより短い第二の長さを有し、外力が除去された後の静置状態で前記第二の長さより長くかつ前記第一の長さより短い第三の長さを有する。
【0028】
1つの例(「例18」)によれば、例17に加えて、前記第三の長さは前記第一の長さの約90%以下である。
【0029】
1つの例(「例19」)によれば、上述のいずれか1つの例に加えて、前記崩潰可能な本体部分は、第一の本体層の周縁部を第二の本体層の周縁部に少なくとも部分的に接着することによって形成される。
【0030】
1つの例(「例20」)によれば、上述のいずれか1つの例に加えて、前記崩潰可能な本体部分は、縫合糸を受け入れて眼の組織への前記ドレナージデバイスの取り付けを容易にするように構成された少なくとも1つの縫合糸穴を含む。
【0031】
1つの例(「例21」)によれば、上述のいずれか1つの例に加えて、前記崩潰可能な本体部分は、前記本体部分に沿った導管の位置をマークするための少なくとも1つのマーカーをさらに含む。
【0032】
1つの例(「例22」)によれば、上述の例2~6のいずれかに加えて、前記デリバリー部材は、ニッケルチタン合金を含む可撓性デリバリーワイヤである。
【0033】
1つの例(「例23」)によれば、上述の例に加えて、前記崩潰可能な本体部分は、前記リザーバが空のときに、前記リザーバの周囲で約0.5mm以下の厚さを有する。
【0034】
1つの例(「例24」)によれば、ドレナージデバイスは、眼から眼の外部の組織へ体液を排出するように構成され、前記ドレナージデバイスは、眼の組織内に少なくとも部分的にインプラント処置可能であり、前記ドレナージデバイスは、リザーバ及び保持部分を画定する崩潰可能な本体部分、及び、前記リザーバと流体結合した第一の端部と、体液の導管への排出を容易にするために眼内に挿入可能な第二の端部とを有する導管を含む。前記崩潰可能な本体部分は、崩潰されたときに、前記本体部分が第一の平面状態から第二の非平面状態へ変形することを含む。現場では、前記第二の非平面状態は、折り畳まれた状態、変形された状態、曲げられた状態又はシワ形成された状態のうちの少なくとも1つである。前記崩潰可能な本体部分の保持部分は、前記崩潰可能な本体部分に引っ張り力を伝達して、インプラント処置中に前記崩潰可能な本体部分を前記第一の平面状態に維持するようにサイズ設定され、配置される。
【0035】
1つの例(「例25」) によれば、例24に加えて、前記引っ張り力は保持部分に係合するデリバリー部材によって供給される。
【0036】
1つの例(「例26」) によれば、例25に加えて、前記保持部分は前記崩潰可能な本体部分に部分的に形成されたポケットであり、前記デリバリー部材は遠位端に湾曲部を有し、その湾曲部は前記ポケットに部分的に受け入れられる。
【0037】
1つの例(「例27」)によれば、例24~26のいずれか1つに加えて、前記第一の平面状態は、眼の曲率に対応する湾曲面によって画定されている。
【0038】
1つの例(「例28」)によれば、例24~27のいずれか1つに加えて、前記崩潰可能な本体部分は、前記ドレナージデバイスのインプラント処置中に前記本体部分に加えられる方向性のある力に応答して変形するのに十分な可撓性を有する材料を含む。
【0039】
1つの例(「例29」)によれば、例29に加えて、前記崩潰可能な本体部分は、前記ドレナージデバイスのインプラント処置中に本体部分に方向性のある力を加えたときに、眼の組織によって生じる外部摩擦力に応答して変形する。
【0040】
1つの例(「例30」)によれば、例24~29のいずれか1つに加えて、前記崩潰可能な本体部分は、外力の非存在下の非崩潰状態で第一の長さを有し、外力が加えられたときの崩潰状態で前記第一の長さより短い第二の長さを有し、外力が除去された後の静置状態で前記第二の長さより長くかつ前記第一の長さより短い第三の長さを有する。
【0041】
1つの例(「例31」)によれば、例30に加えて、前記第三の長さは前記第一の長さの約90%以下である。
【0042】
1つの例(「例32」)によれば、例24~31のいずれか1つに加えて、前記崩潰可能な本体部分は、第一の本体層の周縁部を第二の本体層の周縁部に少なくとも部分的に接着することによって形成される。
【0043】
1つの例(「例33」)によれば、例24~32のいずれか1つに加えて、前記崩潰可能な本体部分は、前記ドレナージデバイスを眼の組織に取り付けやすくするための縫合糸を受け入れるように構成された少なくとも1つの縫合糸穴を含む。
【0044】
1つの例(「例34」)によれば、例24~33のいずれか1つに加えて、前記崩潰可能な本体部分は、前記本体部分に沿った導管の位置をマークするための少なくとも1つのマーカーをさらに含む。
【0045】
1つの例(「例35」)によれば、例25又は26に加えて、前記デリバリー部材は、ニッケルチタン合金を含む可撓性デリバリーワイヤである。
【0046】
1つの例(「例36」)によれば、例24~35のいずれか1つに加えて、前記崩潰可能な本体部分は、前記リザーバが空のときに、前記リザーバの周囲で約0.5mm以下の厚さを有する。
【0047】
1つの例(「例37」)によれば、眼の組織内に少なくとも部分的にインプラント処置可能なドレナージデバイスを形成する方法は、1層以上の材料層を配置して、リザーバが画定された崩潰可能な本体部分を形成すること、ここで、前記リザーバは体液を受け入れて蓄積するように構成されている、及び、導管の第一の端部が前記リザーバに流体結合され、導管の第二の端部が眼内にデリバリー可能であり、それにより、体液の導管への排出を容易にするように前記リザーバに導管を固定することを含む。
【0048】
1つの例(「例38」)によれば、例37に加えて、前記崩潰可能な本体部分は、前記ドレナージデバイスのインプラント処置中に前記本体部分に加えられる方向性のある力に応答して変形するのに十分な可撓性のある材料を含む。
【0049】
1つの例(「例39」)によれば、例38に加えて、前記崩潰可能な本体部分は、前記ドレナージデバイスのインプラント処置中に前記本体部分に方向性のある力を加えることによって生じる外部摩擦力によって変形するのに十分な可撓性のある材料を含む。
【0050】
1つの例(「例40」)によれば、例38又は39に加えて、前記崩潰可能な本体部分は、前記本体部分が眼の組織に少なくとも部分的に挿入されるために眼の組織の入口によって及ぼされる力を少なくとも一時的に克服するために必要な最小の力よりも小さい回復力を有する。
【0051】
1つの例(「例41」)によれば、例37~40のいずれか1つに加えて、前記崩潰可能な本体部分は、外力の非存在下の非崩潰状態で第一の長さ、外力が加えられたときの崩潰状態で前記第一の長さより短い第二の長さ、及び、外力が除去された後の静置状態で前記第二の長さより長くかつ前記第一の長さより短い第三の長さを有する。
【0052】
1つの例(「例42」)によれば、例41に加えて、前記第三の長さは前記第一の長さの約90%以下である。
【0053】
1つの例(「例43」)によれば、例37~42のいずれか1つに加えて、前記1層以上の材料層は第一の本体層及び第二の本体層を含む。この方法は、前記崩潰可能な本体部分を形成するために、前記第一の本体層の周縁部を前記第二の本体層の周縁部に少なくとも部分的に接着することをさらに含む。
【0054】
1つの例(「例44」)によれば、例37~43のいずれか1つに加えて、この方法は、前記ドレナージデバイスを眼の組織に取り付けることを容易にするように、縫合糸を受け入れるように構成された少なくとも1つの縫合糸穴を前記崩潰可能な本体部分に形成することをさらに含む。
【0055】
1つの例(「例45」)によれば、例37~44のいずれか1つに加えて、この方法は、前記本体部分に沿った前記導管の位置をマークするように構成された少なくとも1つのマーカーを前記崩潰可能な本体部分に形成することをさらに含む。
【0056】
1つの例(「例46」)によれば、例37~45のいずれか1つに加えて、この方法は、眼の組織内にインプラント処置されるドレナージデバイスを平面構成の非崩潰状態で配置できるようにデリバリーを容易にする少なくとも1つの支持部材を提供すること、ここで、前記少なくとも1つの支持部材は、ドレナージデバイスがインプラント処置される眼の組織に吸着するように構成された吸着性材料を含む、及び、前記少なくとも1つの支持部材を前記崩潰可能な本体部分の外面に取り付けることを含む。
【0057】
1つの例(「例47」)によれば、例37~45のいずれか1つに加えて、この方法は、前記導管を介して前記リザーバ内にデリバリー部材の一部を挿入し、眼の組織内にインプラント処置されるドレナージデバイスを、平面構成の非崩潰状態で配置されるようにデリバリーを容易にすることを含む。前記デリバリー部材は、前記ドレナージデバイスがインプラント処置された後に、リザーバからリトラクトすることができる。
【0058】
1つの例(「例48」)によれば、例46又は47に加えて、前記平面構成は、眼の曲率に対応する湾曲面によって画定される。
【0059】
1つの例(「例49」)によれば、例37~48のいずれか1つに加えて、前記デリバリー部材はニッケルチタン合金を含む可撓性デリバリーワイヤである。
【0060】
1つの例(「例50」)によれば、例37~49のいずれか1つに加えて、前記崩潰可能な本体部分は、ミクロポーラス材料を含む。
【0061】
1つの例(「例51」)によれば、例50に加えて、前記ミクロポーラス材料は、様々な多孔度を有する複数のサブセクションを含む。
【0062】
1つの例(「例52」)によれば、例50又は51に加えて、前記ミクロポーラス材料は、前記崩潰可能な本体部分を囲む外部環境に放出される体液を前記リザーバから吸収することを促進する。
【0063】
1つの例(「例53」)によれば、例52に加えて、前記ミクロポーラス材料は、外部環境から前記リザーバへの組織の内部成長を低減する。
【0064】
1つの例(「例54」)によれば、例37~46のいずれか1つに加えて、この方法は、前記リザーバの外側に配置され、前記リザーバから切り離されたデリバリー部材保持部分を前記崩潰可能な本体部分に形成することをさらに含む。前記デリバリー部材保持部分は、眼の組織への前記ドレナージデバイスのデリバリーを容易にするようにデリバリー部材を少なくとも部分的に受け入れるように構成されている。
【0065】
1つの例(「例55」)によれば、例54に加えて、前記デリバリー部材保持部分は前記崩潰可能な本体部分に部分的に形成されたポケットであり、前記デリバリー部材は、前記ポケットによって少なくとも部分的に受け入れ可能な湾曲部分を遠位端に有する。
【0066】
1つの例(「例56」)によれば、例54に加えて、前記デリバリー部材保持部分は前記崩潰可能な本体部分の外面に形成されたデリバリー部材導管であり、前記デリバリー部材は前記デリバリー部材導管内に部分的に受け入れ可能な少なくとも1つの可撓性ワイヤである。
【0067】
1つの例(「例57」)によれば、例56に加えて、この方法は、前記デリバリー部材導管を前記リザーバの周縁部又は本体部材の周縁部に沿って配置することをさらに含む。
【0068】
1つの例(「例58」)によれば、例57に加えて、この方法は、前記デリバリー部材導管を前記リザーバの周縁部と本体部材の周縁部との間に配置することをさらに含む。
【0069】
1つの例(「例59」)によれば、例57又は58に加えて、前記デリバリー部材導管は、第一の可撓性ワイヤを受け入れるように構成された第一の開口部と、第二の可撓性ワイヤを受け入れるように構成された第二の開口部とを含む。
【0070】
1つの例(「例60」)によれば、例59に加えて、この方法は、前記第一の可撓性ワイヤと前記第二の可撓性ワイヤが、前記ドレナージデバイスのデリバリー中に前記デリバリー部材導管内でオーバーラップするように、前記第一の可撓性ワイヤを前記第一の開口部を介して前記デリバリー部材導管に挿入し、前記第二の可撓性ワイヤを前記第二の開口部を介して前記デリバリー部材導管に挿入することをさらに含む。
【0071】
1つの例(「例61」)によれば、例37~46のいずれか1つに加えて、前記崩潰可能な本体部分は、デリバリー部材を使用して折り畳み構成で眼の組織にデリバリーされ、次いで、折り畳み構成を解除してインプラント処置されるように構成されている。
【0072】
1つの例(「例62」)によれば、例37~46のいずれか1つに加えて、前記崩潰可能な本体部分は、デリバリー部材を使用して包囲構成で眼の組織にデリバリーされ、次いで、包囲構成を解除してインプラント処置されるように構成されている。
【0073】
1つの例(「例63」)によれば、例37~62のいずれか1つに加えて、前記崩潰可能な本体部分は、前記リザーバが空のときに、前記リザーバの周囲で約0.5mm以下の厚さを有する。
【0074】
1つの例(「例64」)によれば、ドレナージデバイスを使用して緑内障を治療する方法は、デリバリー部材の少なくとも一部を前記ドレナージデバイスの崩潰可能な本体部分に取り外し可能に結合すること、ここで、前記崩潰可能な本体部分は、リザーバに流体結合された導管の第一の端部を介して体液を受け入れて蓄積するように配置されたリザーバを画定する、結合されたドレナージデバイスを眼の組織ポケットにデリバリーして、前記崩潰可能な本体部分を平面構成で非崩潰状態で配置すること、前記ドレナージデバイスから前記デリバリー部材をリトラクトして、前記ドレナージデバイスを展開して、眼の組織内に少なくとも部分的にインプラント処置すること、及び、前記導管の第二の端部を眼に挿入して、体液の前記導管への排出を促進することを含む。
【0075】
1つの例(「例65」)によれば、例64に加えて、平面構成は、眼の曲率に対応する湾曲面によって画定される。
【0076】
1つの例(「例66」)によれば、例64又は65に加えて、前記崩潰可能な本体部分は、外力の非存在下の展開状態で第一の長さを有し、外力が加えられたときの折り畳み状態で前記第一の長さより短い第二の長さを有し、外力が除去された後の静置状態で前記第二の長さより長くかつ前記第一の長さより短い第三の長さを有する。
【0077】
1つの例(「例67」)によれば、例66に加えて、前記第三の長さは前記第一の長さの約85%以下である。
【0078】
1つの例(「例68」)によれば、例64~67のいずれか1つに加えて、この方法は、前記ドレナージデバイスの前記崩潰可能な本体部分の少なくとも1つの縫合糸穴に取り付けられた少なくとも1つの縫合糸を使用して、前記ドレナージデバイスを眼の組織に取り付けることをさらに含む。
【0079】
1つの例(「例69」)によれば、例64~68のいずれか1つに加えて、前記デリバリー部材の少なくとも一部を前記ドレナージデバイスの前記崩潰可能な本体部分に取り外し可能に結合することは、眼の組織内にインプラント処置される前記ドレナージデバイスのデリバリーを容易にするために、前記デリバリー部材の一部を前記導管を介して前記リザーバに挿入することを含む。前記ドレナージデバイスがインプラント処置された後に、前記デリバリー部材は前記リザーバからリトラクトされる。
【0080】
1つの例(「例70」)によれば、例64~69のいずれか1つに加えて、前記デリバリー部材はニッケルチタン合金を含む可撓性デリバリーワイヤである。
【0081】
1つの例(「例71」)によれば、例64~70のいずれか1つに加えて、前記デリバリー部材の少なくとも一部を前記ドレナージデバイスの前記崩潰可能な本体部分に取り外し可能に結合することは、前記崩潰可能な本体部分に形成されたデリバリー部材保持部分に前記デリバリー部材を少なくとも部分的に挿入することを含む。前記デリバリー部材保持部分は、前記リザーバの外側に配置され、前記リザーバから切り離されている。
【0082】
1つの例(「例72」)によれば、例71に加えて、前記デリバリー部材保持部分は、前記崩潰可能な本体部分に少なくとも部分的に形成されたポケットである。前記デリバリー部材は、前記ポケットによって少なくとも部分的に受け入れることができる湾曲部分を遠位端に有する。
【0083】
1つの例(「例73」)によれば、例71に加えて、前記デリバリー部材保持部分は、前記崩潰可能な本体部分の外面に形成されたデリバリー部材導管である。前記デリバリー部材は、前記デリバリー部材導管内に少なくとも部分的に受け入れることができる少なくとも1つの可撓性ワイヤである。
【0084】
1つの例(「例74」)によれば、例73に加えて、前記デリバリー部材導管は、前記リザーバの周縁部又は本体部材の周縁部に沿って配置される。
【0085】
1つの例(「例75」)によれば、例74に加えて、前記デリバリー部材導管は、前記リザーバの周縁部と本体部材の周縁部との間に配置される。
【0086】
1つの例(「例76」)によれば、例73~75のいずれか1つに加えて、前記デリバリー部材を前記デリバリー部材保持部分に少なくとも部分的に挿入することは、前記ドレナージデバイスのデリバリー中に第一の可撓性ワイヤと第二の可撓性ワイヤが前記デリバリー部材導管内でオーバーラップするように、前記第一の可撓性ワイヤを前記デリバリー部材導管の第一の開口部を介して前記デリバリー部材導管に挿入し、前記第二の可撓性ワイヤを前記デリバリー部材導管の第二の開口部を介して前記デリバリー部材導管に挿入することを含む。
【0087】
1つの例(「例77」)によれば、例64~76のいずれか1つに加えて、前記崩潰可能な本体部分は、前記リザーバが空のときに、前記リザーバの周囲で約0.5mm以下の厚さを有する。
【0088】
1つの例(「例78」)によれば、ドレナージデバイスは、眼から眼の外部の組織に体液を排出するように構成され、前記ドレナージデバイスは、眼の組織内に少なくとも部分的にインプラント処置可能であり、前記ドレナージデバイスは、リザーバを画定する崩潰可能な本体部分、及び、前記リザーバと流体結合した第一の端部と、体液の導管への排出を容易にするために眼に挿入可能な第二の端部とを有する導管とを含む。前記崩潰可能な本体部分は、崩潰されたときに、前記本体部分が第一の平面状態から第二の非平面状態へ変形することを含む。現場において、前記第二の非平面状態は、折り畳まれた状態、変形された状態、曲げられた状態又はシワ形成された状態のうちの少なくとも1つである。
【0089】
上述の例はまさに実施例であり、本開示によって提供される発明概念のいずれかの範囲を限定又は狭めるものとして解釈されるべきではない。複数の例が開示されているが、例示的な実施例を示して説明する以下の詳細な説明から、当業者にさらに他の実施形態が明らかになるであろう。したがって、図面及び詳細な説明は、本質的に限定的ではなく例示的なものとして考えられるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0090】
図面の簡単な説明
添付の図面は、本開示のさらなる理解を提供するために含まれており、本明細書に組み込まれてその一部を構成し、実施形態を例示し、記載とともに本開示の原理を説明するのに役立つ。
【0091】
【
図1A】
図1Aは、従来の緑内障ドレナージデバイスの上面図である。
【0092】
【0093】
【
図1C】
図1Cは、
図1Aの従来の緑内障ドレナージデバイスをインプラント処置する方法を示す図である。
【
図1D】
図1Dは、
図1Aの従来の緑内障ドレナージデバイスをインプラント処置する方法を示す図である。
【
図1E】
図1Eは、
図1Aの従来の緑内障ドレナージデバイスをインプラント処置する方法を示す図である。
【
図1F】
図1Fは、
図1Aの従来の緑内障ドレナージデバイスをインプラント処置する方法を示す図である。
【
図1G】
図1Gは、
図1Aの従来の緑内障ドレナージデバイスをインプラント処置する方法を示す図である。
【
図1H】
図1Hは、
図1Aの従来の緑内障ドレナージデバイスをインプラント処置する方法を示す図である。
【0094】
【
図2A】
図2Aは、本開示の様々な態様に一貫する、ドレナージデバイスがインプラント処置された眼の断面側面図である。
【0095】
【
図2B】
図2Bは、本明細書に開示される幾つかの実施形態による、
図2Aのドレナージデバイスの断面上面図である。
【0096】
【
図2C】
図2Cは、本明細書に開示される幾つかの実施形態による、
図2Aのドレナージデバイスの上面図である。
【0097】
【
図2D】
図2Dは、本明細書に開示される幾つかの実施形態による、
図2Aのドレナージデバイスの側面図である。
【0098】
【
図3A】
図3Aは、本明細書に開示される幾つかの実施形態による、ドレナージデバイスの上面図である。
【0099】
【
図3B】
図3Bは、本明細書に開示される幾つかの実施形態による、デリバリー部材が係合された
図3Aのドレナージデバイスの斜視図である。
【0100】
【
図3C】
図3Cは、本明細書に開示される幾つかの実施形態による、
図3Aのドレナージデバイスの断面側面図である。
【0101】
【
図4A】
図4Aは、本明細書に開示される幾つかの実施形態による、ドレナージデバイスの上面図である。
【0102】
【
図4B】
図4Bは、本明細書に開示される幾つかの実施形態による、1つ以上のデリバリー部材がそのデリバリー部材導管を通って延在している
図4Aのドレナージデバイスの上面図である。
【0103】
【
図5A】
図5Aは、本明細書に開示されている幾つかの実施形態によるドレナージデバイスの上面図である。
【0104】
【
図5B】
図5Bは、本明細書に開示されている幾つかの実施形態によるドレナージデバイスの上面図である。
【0105】
【
図6A】
図6Aは、本明細書に開示されている幾つかの実施形態によるドレナージデバイスの上面図である。
【0106】
【
図6B】
図6Bは、本明細書に開示されている幾つかの実施形態によるドレナージデバイスの上面図である。
【0107】
【
図7A】
図7Aは、本明細書に開示された実施形態による、デリバリー部材を備えたドレナージデバイスの断面上面図である。
【0108】
【
図7B】
図7Bは、本明細書に開示された実施形態による、別のデリバリー部材を備えたドレナージデバイスの断面上面図である。
【0109】
【
図7C】
図7Cは、本明細書に開示された実施形態による、さらに別のデリバリー部材を備えたドレナージデバイスの断面上面図である。
【0110】
【
図8A】
図8Aは、本明細書に開示された実施形態による、異なる構成で眼組織にインプラント処置されたドレナージデバイスの画像である。
【
図8B】
図8Bは、本明細書に開示された実施形態による、異なる構成で眼組織にインプラント処置されたドレナージデバイスの画像である。
【
図8C】
図8Cは、本明細書に開示された実施形態による、異なる構成で眼組織にインプラント処置されたドレナージデバイスの画像である。
【
図8D】
図8Dは、本明細書に開示された実施形態による、異なる構成で眼組織にインプラント処置されたドレナージデバイスの画像である。
【0111】
【
図9】
図9は、本明細書に開示された実施形態による、
図3Cのドレナージデバイスの微細構造の詳細図である。
【0112】
【
図10】
図10は、本開示の様々な態様と一貫する製造方法のフローチャートである。
【0113】
【0114】
【
図12】
図12A~12Cは、本明細書に開示される幾つかの実施形態による、ドレナージデバイスを折り畳むために外力が加えられたとき、及び、外力が除去された後のドレナージデバイスの側面図である。
【0115】
【
図13】
図13は、本明細書に開示される幾つかの実施形態による、ドレナージデバイスが眼の組織に挿入されるように前方に押し出されたときに部分的に崩潰されたドレナージデバイスの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0116】
詳細な説明
定義と用語
本開示は、限定的に解釈されるべきではない。例えば、本出願で使用される用語は、当業者がそのような用語に与える意味の関係で広く解釈されるべきである。
【0117】
不正確さの用語に関して、「約」及び「およそ」という用語は、記載された測定値を含む測定値、及び記載された測定値に合理的に近い測定値も含む測定値を指すために互換的に使用されうる。記載された測定値に合理的に近い測定値は、関連技術の当業者によって理解され、容易に確認されるように、記載された測定値から合理的に小さな量だけ逸脱している。このような逸脱は、例えば、測定誤差、測定及び/又は製造装置の較正における差異、測定値の読み取り及び/又は設定における人為的エラー、他の構成要素に関連する測定値の差異を考慮して性能及び/又は構造パラメータを最適化するために行われた小さな調整、特定の実装シナリオ、人又は機械による対象物の不正確な調整及び/又は操作、及び/又は同様のものに起因する可能性がある。関連技術における当業者が、そのような合理的に小さな差の値を容易に確認できないと判断された場合に、「約」及び「およそ」という用語は、記載された値のプラス又はマイナス10%を意味すると理解されることができる。
【0118】
様々な実施形態の説明
当業者であれば、本開示の様々な態様は、意図された機能を発揮するように構成された任意の数の方法及び装置によって実現できることを容易に理解できるであろう。また、本明細書で参照される添付の図面は、必ずしも縮尺通りに描かれているわけではなく、本開示の様々な態様を説明するために誇張されていることがあり、その点において、図面は限定的なものとして解釈されるべきではないことに留意されたい。
【0119】
本明細書で説明されるように、緑内障の治療のために、ドレナージを備え、眼の組織にインプラント処置可能な薄くて可撓性のあるデバイスが必要である。このようなデバイスは、デバイスの構造に予め形成された曲率を必要とせずに、眼の表面の輪郭に容易に適合することができるため、単一のデバイスであらゆる患者の眼の表面の輪郭に適合することができ、それによって、インプラント処置手順の前に患者の眼の測定を行い、次いで、患者の眼に合わせてカスタムフィットするデバイスを製造する必要がなくなる。薄くて可撓性のあるデバイスを使用することによるその他の利点は、本開示に基づいて当業者によって認識されるであろう。
【0120】
本明細書に開示されるデバイス、システム及び方法の様々な特徴を、
図2A~2D、3A~3C、4A~4B、5A~5B、6A~6B及び7A~7Cに見ることができる。本開示の態様は、体液のドレナージデバイス、システム及び方法に関する。より具体的には、本開示は、患者の眼10の前房「AC」から房水を排出し、房水が体の他の場所で再吸収されるようにするためのデバイス、システム及び方法に関する。
【0121】
そのために、
図2Aは、眼10の結膜13と強膜15との間に結膜下腔11を有する眼10の図である。眼10内には、本発明の原理に従ったドレナージデバイス200を備えたドレナージシステムがインプラント処置されている。本発明の1つの態様において、眼10の前房「AC」から排出された房水を再吸収して眼圧を下げるか、又はさもなければ安定化させる機構が提供される。しかしながら、当業者であれば、本発明の態様は、体内に再指向される体液の排出が望まれる他の用途にも有用であることを理解するであろう。
【0122】
図2B~2Dは、幾つかの実施形態による緑内障治療用のドレナージデバイス200を示す。ここで図示されているように、緑内障ドレナージデバイス200は、幾つかの例によれば、第一の側218と第二の側220を有する本体部分202を有する。ドレナージデバイス200がインプラント処置されているときに、第二の側220は眼に面する側であり、第一の側218は眼から離れるように向いている。幾つかの例において、本体部分 202は平面構成(「第一の平面状態」とも呼ばれる)を呈し、折り畳み可能、変形可能、曲げ可能又はシワ形成可能であるように崩潰可能であり、すなわちシワ形成できる(崩潰構成は「第二の非平面状態」とも呼ばれる)。「平面」という語は、ユークリッド平面、又は、概ね球形形状などの異なる幾何形状に従った平面を指すことができることを理解されたい。この場合に、平面は、眼に似た球の二次元表面を指す。したがって、ドレナージデバイスの平面構成は、平坦な形状を呈するか、又は輪郭又は曲率を有する形状を呈することができ、例えば、眼の表面の輪郭又は曲率と概ね一致するものである。
【0123】
幾つかの例において、第一の側218及び第二の側220はそれぞれ、互いに取り付けられるか又は接着されて本体部分202を形成する別個に形成された層を含む。以下では吸入導管206に関連して説明するが、ドレナージデバイス200は、その一部が流体(例えば、切開部から直接、導管206からなど)を受け入れるように構成されている限り、スタンドアロン製品であることができることを理解すべきであり、したがって、本開示の範囲外と考えられるべきではない。ドレナージデバイス200には、吸入導管206が流体的に結合されうる。吸入導管206は、インプラント処置されると、眼10の前房「AC」からドレナージデバイス200まで延在する。前房「AC」の房水は、次に、吸入導管206を通ってドレナージデバイス200に流れる。
【0124】
幾つかの例において、吸入導管206が第二の側220の眼から離れた面上に配置されるように、第二の側220のみが本体部分202に存在することができる。幾つかの例において、第二の側220のみが存在することで、治療手順又は閉止中に形成される眼10の外表面組織(すなわち、結膜13)の下の位置にブレブを維持するのに十分である。幾つかの例において、第二の側220は薄くて可撓性であり、それにより、第二の側220は崩潰可能(例えば、折り畳み可能、変形可能、曲げ可能又はシワ形成可能)であるか、又はそうでなければ、本体部分202について本明細書で説明される構造的特徴を有する。
【0125】
ドレナージデバイス200の材料選択は、その機能性及び当該技術分野で知られている他のデバイスと比較して比較的薄型であることに寄与することができる。ドレナージデバイス200は、後述するように、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)などのミクロポーラス材料を含む生体適合性材料を含むことができる。吸入導管206は、可撓性であり、長尺部材の構築での使用に適した生体適合性材料を含むことができる。このような適切な材料としては、シリコーン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、アクリル、ポリウレタン、シラスティック及び金属を挙げることができる。ドレナージデバイス200のこのような構成は、外科的インプラント処置に特に有用である。幾つかの例において、ドレナージデバイス200は最大厚さ「t2」が約1mm未満、約0.8mm未満、約0.5mm未満、約0.3mm未満、約0.1mm(100ミクロン)未満、約80ミクロン未満、約50ミクロン未満、約30ミクロン未満、約10ミクロン未満、又はそれらの間の任意の適切な値又は範囲である。最大厚さは、リザーバが空で膨張していないときに測定される。
【0126】
一般に、ドレナージデバイス200などのドレナージデバイスの外科的インプラント処置は、眼10内の異常な圧力のリスクを伴う。例えば、眼10の外表面組織(すなわち、結膜13)の下にブレブを作成する必要がある手術などでドレナージデバイスが外科的にインプラント処置される場合に、手術による損傷から現れる周囲の組織は、十分な創傷治癒が起こるまで房水の流れに対して評価可能な流れ抵抗を提供しない。この術後早期の期間中に、患者は眼10の低眼圧 (例えば、低すぎる眼圧)のリスクにさらされる。低眼圧を回避するために、一定期間、ドレナージデバイス200を通る流れを管理する対策が講じられる。例えば、外科医は、従来、吸入導管206の一部をその近位端近くで一定期間「縛り」、手術創の治癒が十分に進み、周囲の組織が必要な流れ抵抗を提供するようになった後に、縛りを解除する。特定の市販の緑内障シャントデバイスにおいて、プレート部が配置されている吸入導管206の遠位に、制限流量「バルブ」が追加される。しかしながら、これらのデバイスは比較的に硬く、かさばり、なおも低眼圧を引き起こす可能性がある。それとは逆に、有利なことに、本開示の原理によるドレナージデバイス、システム及び方法は、低眼圧を回避するために、術後早期に評価可能な流れ抵抗を生成する薄型デバイスを含む。
【0127】
本例において、ドレナージデバイス200は、眼10の結膜13と強膜15との間の結膜下腔11に配置される。ドレナージシステム200は、第一の層218が強膜15に沿って延在し、第二の層220が結膜13に沿って延在するように配向されうる。結膜13と界面形成する第二の層220の部分は、以下で説明するように、組織の内部成長を促進又は許容するように構成されうることが理解される。また、第一の層218が強膜15と界面形成する部分は、以下で説明するように、追加的に又は代替的に、組織の内部成長を促進又は許容するように構成されうることが理解される。このような構成は、ドレナージデバイス200と周囲の組織との間の相対的な動きを最小限に抑えるのに役立つ。
【0128】
ドレナージデバイスが単一層のみ(すなわち、第一の側218がなく、第二の側220のみ)を有する構成において、単一層の第一の表面が眼に面し、単一層の第二の表面が眼から離れるように配置されるようにデバイスを配置することができる。幾つかの例において、ドレナージデバイスのリザーバは開いたままであり、吸入導管206に流入する流体はドレナージデバイス内に閉じ込められることなく、ドレナージデバイスの周囲の環境に流出することができる。
【0129】
さらに、吸入導管206は、ドレナージデバイス200から延び、強膜アクセス、穿孔、又は穴「H」(例えば、既知の方法によるインプラント処置手順中に医師によって作られたもの)を通って延び、第一の端部208(例えば、遠位端)が本体部分202内の(少なくとも部分的には本体部分202によって画定される)リザーバ204と流体結合され、第二の端部210(例えば、近位端)が前眼房「AC」にアクセスし、ポートを前眼房と連通させるように示されている。幾つかの実施形態において、インプラント処置されると、房水は、吸入導管206の第二の端部210に入り、ドレナージデバイス200と流体連通している吸入導管206の第一の端部208まで移動する。本体部分202と吸入導管206は、一緒になって、ドレナージデバイス200を通ってドレナージが流れる流路を画定することができる。幾つかの実施形態において、第一の端部208は、排出された房水がドレナージデバイス200内に画定されたリザーバ204に入り、ドレナージデバイス200の様々な拡散膜を貫通するように、ドレナージデバイス200内に配置され、そこで房水は、周囲の組織及び/又は内部成長組織によって吸収可能となる。
【0130】
幾つかの例において、吸入導管206は、例えば、ドレナージデバイス200の中心を通って延在するドレナージデバイス200の長手方向軸L-Lに沿って配置される。幾つかの例において、ドレナージデバイス200の本体部分202には、本体部分202を構成する同じ材料から連続的に形成されたフラップ214が含まれ、フラップ214と本体部分202は一体の構成要素を画定する。フラップ214は、導管206を挿入できる開口部212を画定し、導管206を囲むフラップ214の部分は、リザーバ204内の流体が開口部212から漏れるのを防ぐために接着されうる。幾つかの例において、長手方向軸L-Lに沿って見た
図2Dに示されるように、導管206を囲む開口部212は、リザーバ204内の余分な流体が適切に逃げられるように、部分的に開いたままにすることができる。フラップ214は、眼組織の外部に残る導管206の露出部分を覆うパッチ グラフト又は被覆構成要素として機能することができ、その後、ドレナージデバイス200がインプラント処置された後に、フラップ214を所定の位置に縫合し、結膜13を閉じることができる。本体部分202は、平面上に広げたときの全長とも呼ばれる第一の長さ「L1」を有する。長さL1は、フラップ214が始まる本体部分202の端部、又は導管206がリザーバ204に達する端部などの第一の端部から、第一の端部から最も遠い本体部分202の上部などの反対側の第二の端部まで測定することができる。測定は、長手方向軸に沿って、又は長手方向軸と平行に行うことができる。また、長手方向軸L-Lと横断する横断軸T-Tも示されている。定義により、横断軸は長手方向軸と平行ではない。横断軸は、例えば鋭角、垂直角又は鈍角など、任意の適切な角度で長手方向軸と交差することができる。
【0131】
幾つかの例において、接着剤216は、本体部分202の周縁部222とリザーバ204の周縁部224との間の第一の層218又は第二の層220に塗布される。第一の層218及び第二の層220は、互いに接着されて本体部分202を形成する。
【0132】
図3A~
図3Cは、本明細書に開示される幾つかの実施形態によるドレナージデバイス300の別の例を示している。ドレナージデバイス300は、本体部分202及び導管206を含み、本体部分202は、さらに、周縁部222と周縁部224との間の本体部分に形成されたデリバリー部材保持部分302を含む。保持部分302は、デリバリー部材の少なくとも一部を保持して、ドレナージデバイス300を眼の治療側などの身体の目標位置にデリバリーしやすくする任意の適切な特徴である。保持部分302は、例えば、
図3Bに示されるデリバリー部材304などの任意の適切なデリバリー部材の少なくとも一部を少なくとも部分的に受け入れるために本体部分202に形成されたキャビティ、コンパートメント、ポケット、パウチ、レセプタクル又はサックであることができる。具体的には、デリバリー部材304はスプーン状形状に似ていてよく、すなわち、デリバリー部材304は、直線部分と、遠位端又はその近傍に保持部分302に少なくとも部分的に挿入される湾曲部分306とを有してよく、デリバリー部材304が一方向に押されると、ドレナージデバイス300も同じ方向に前進するが、デリバリー部材304に追従して引っ張る動き(引っ張り力による)をするため、ドレナージデバイスが、例えば、本体部分の過度の屈曲、折り畳み、変形、曲がり又はシワ形成などの過度のデバイスの崩潰を経験することなく、ドレナージデバイス300を目標位置にデリバリーすることが容易になる。したがって、保持部分302は、インプラント処置中に本体部分を平面状態に維持するために、引っ張り力を本体部分202に伝えるように適切にサイズ設定及び配置することができる。引っ張り力は、保持部分と係合するときにデリバリー部材304によって供給されうる。幾つかの例において、デリバリー部材304は、デスメ膜内皮角膜移植(DMEK)スプーン、Rumex(登録商標)が販売する両端眼窩球牽引エレベータ、又は当該技術分野で知られている他の適切なサイズの外科用スパチュラであることができる。
【0133】
図3Cは、どのように保持部分302がリザーバ204とは別個に配置され、保持部分302が本体部分202の内面308と流体接続せず、むしろ本体部分202の外面310の延長部となりうるかを示している。内面308及び外面310は、本体部分202を形成する第一の本体層218又は第二の本体層220のいずれかの表面を指すことができる。幾つかの例において、複数の保持部分など、1つを超えるこのような保持部分が存在することができ、それぞれが任意の適切なデリバリー部材の少なくとも一部を受け入れることができる。幾つかの例において、異なる保持部分は、異なるタイプのデリバリー部材を受け入れることができるように構成されうる。
【0134】
図4A及び4Bは、本明細書に開示される幾つかの実施形態によるドレナージデバイス400の別の例を示している。ドレナージデバイス400には、ドレナージデバイス400の本体部分202の外部又は外面310上に配置されたデリバリー部材導管402が含まれる。導管402は、インプラント処置手順中に使用される補強要素又は支持部材との取り外し可能な係合を可能にする構成である限り、任意の適切な材料から形成され、管状又はその他の中空構造などの任意の適切な形状を有することができる。導管402は、本体部分202とは別個に形成され、その後、ドレナージデバイス400を形成する際に、本体部分202の外面に取り付けられるか、又は接着されることができる。導管402は、周縁部222と224の間に配置されうる。導管402には、導管402の両端を画定する第一の開口部404と第二の開口部406の2つの開口部がある。幾つかの例において、開口部は、両端の間にある導管402の中間部分に配置されうる。幾つかの例において、導管402に2つを超える開口部が存在してもよく、例えば、導管が一連の「ベルトループ」から形成される場合、又は、単一の連続した導管ではなく、本体部分202の周縁部に沿って並んだ、より短い長さの複数の別個に形成された導管から形成される場合などである。
【0135】
1つの実施形態において、1つ以上の支持部材408を第一の開口部404及び/又は第二の開口部406を通して導管402に一時的に挿入して、ドレナージデバイス400のデリバリー中に構造的安定性を確保し、すなわち、ドレナージデバイス400がデリバリー中にシワになったり、折り畳まれたり、曲がったりするのを防止することができる。支持部材408は、デリバリー中にドレナージデバイス400の構造を維持するのに十分な剛性を備え、また、支持部材408をデリバリー部材導管402に挿入して、導管402の壁を破ったり、又は導管402及び/又はドレナージデバイス400を変形させたりすることなく、その内部構造(及び曲率など)に適合させることができるのに十分な可撓性も可能にする、任意の適切な材料を使用して作製することができる。幾つかの例において、支持部材408は1つ以上のワイヤであることができる。別の例において、導管402は、例えば軸方向にねじれたときに硬い構成になり、ねじれが解かれたときに弛緩した構成になるコイル状のワイヤなど、デバイス400の剛性を一時的に高める補強要素(支持部材)のための通路を提供することができる。別の例において、導管402は加圧されて、加圧された導管402の長さに沿ってデバイス400の剛性を高めることができる。デバイス400が目標位置になると圧力が解放され、デバイス400の剛性が低減又は除去されて、デバイス400が完全に弛緩した状態になることができる。
【0136】
図4Bは、2本のワイヤ408が導管402に挿入されて、デリバリー中にドレナージ デバイス400を支持する例を示す。各ワイヤ408は軸方向の強度又は剛性を有し、支持されたドレナージデバイス400を前進させるために、有意に屈曲することなくワイヤを遠位方向に押したり又は前進させたりすることができる。例えば、第一のワイヤ408Aを第一の開口部404に挿入し、第二のワイヤ408Bを第二の開口部406に挿入することができる。導管402内において、各ワイヤの一部が他のワイヤの一部とオーバーラップすることができる。例えば、第一のワイヤ408Aの遠位端はポイント「A」まで伸び、第二のワイヤ408Bの遠位端はポイント「B」まで伸び、ポイント「A」と「B」の間で2本のワイヤのオーバーラップがある。オーバーラップは、ドレナージデバイスの本体部分を組織内にデリバリーしてインプラント処置する際に、ユーザがドレナージデバイス400を前方(遠位方向)に押すときに、ドレナージデバイス400の遠位部分(すなわち、ポイント「A」と「B」の間のワイヤのオーバーラップした部分の近位部分)に対する支持を強めるのに有益でありうる。一旦デリバリーされると、ワイヤ408A及び408Bは、ドレナージデバイス400をそこから解放するために(近位方向に)引っ張られるか又はリトラクトされることができる。本明細書で説明されるとおりの支持部材、補強要素、又はワイヤは、崩潰可能な本体部分を平面状態で補強又は維持する「一時的補強要素」と呼ぶこともできる。幾つかの例において、本体部分202は、
図3A~Cの保持部分302(例えば、キャビティ、コンパートメント、ポケット、パウチ、レセプタブル又はサックであることができる)と、
図4A~Bのワイヤ408を受け入れるためのデリバリー部材導管402の両方を適宜に含むことができ、上記で説明したような1つ以上のデリバリー手段又はデリバリー方法を使用してドレナージデバイスのデリバリーを容易にすることができる。
【0137】
図5Aは、1つ以上の穴500が周縁部222と224との間の本体部分202に形成されたドレナージデバイス200の例を示す。穴500は、本体部分202の開口部212の近位に配置され、ドレナージデバイス200をインプラント処置する際に、本体部分202の開口部212の位置及び場所を示す視覚的インジケータとして穴500を使用することができる。幾つかの例において、1つ以上の縫合糸は穴500を通過して、インプラント処置されたドレナージデバイス200を目標位置で固定することができる。穴500の配置は、好ましくは、開口部212の近くの本体部分202の近位端に配置され、これにより、幾つかの例において、本体部分202のリザーバ204が膨張及び収縮する前、その間及び/又はその後に、本体部分202の遠位端が固定に対して自由に移動できる状態を保ちながら、デバイスを本体部分202の近位端において縫合糸で組織に固定することができる。
【0138】
図5Bは、穴500の代わりに、開口部212の位置を特定するために1つ以上のマーカー502が使用されるドレナージデバイス200の例を示す。幾つかの例において、マーカー502は、ドレナージデバイス200の外面310上、又はドレナージデバイス200の本体部分202を形成する層218と層220の間に配置された放射線不透過性マーカー又は色付きマーキングであることができる。
【0139】
図6A及び6Bは、デリバリー中にドレナージデバイス200に構造的支持を提供する、本体部分202の外面310上に配置された吸着性支持部材600を備えたドレナージデバイス200の例を示す。例えば、デリバリー中にドレナージデバイス200がシワ形成したり又は崩潰したり、例えば、折り畳まれたり、変形したり、曲がったり、又は、シワ形成したりすることを軽減するのに適した形状又は構成を有する単一の支持部材(
図6Aのように)又は複数の支持部材(
図6Bのように)が存在することができる。支持部材は、
図6Aの十字形の構成、又は
図6Bに示すような、本体部分202の中心から本体部分202の周縁部222に向かって放射状に広がる直線部材など、任意の適切な構成を有することができる。幾つかの例において、吸着性支持部材600は、一定期間後に周囲の環境に部分的に又は完全に吸着することができる。したがって、本明細書で説明するとおりの吸着性支持部材は、「一時的補強要素」とも呼ばれることができる。幾つかの実施形態において、吸着性支持部材600は、本体部分202によって画定されるリザーバ204内に配置され、インプラント処置中にドレナージデバイス200に支持を提供することができる。理解できるように、インプラント処置後にリザーバに入る体液は、支持部材600を溶解することができる。
【0140】
図7A~7Cは、デリバリー中に支持部材がリザーバ204の内部に設けられるドレナージデバイス200の例を示す。例えば、
図7Aにおいて、支持部材700(適切に可撓性であるワイヤであることができる)がドレナージデバイス200のリザーバ204内に延在することができ、湾曲部分702(クエスションマークに類似)を形成し、湾曲部分がドレナージデバイス200内のリザーバ204の周縁部224に接触し、その後、ユーザは、デリバリー中にドレナージデバイス200がしわ形成したり又は潰れたり(例えば、折り畳まれたり、変形したり、曲がったり、又はシワになったり)することなく、ドレナージデバイス200を目標位置にデリバリーすることができる。
【0141】
図7Bにおいて、支持部材700の両端はドレナージデバイス200の外側に位置しているが、支持部材700の湾曲した中間部分702は、リザーバ204の周縁部224に沿って湾曲しており、デリバリー中にドレナージデバイス200を支持しやすくしている。
図7Cにおいて、支持部材700は、図示のように、複数の湾曲した中間部分702A、702B及び702Cを形成しており、各湾曲部分の一部は、リザーバ204の周縁部224に接触するように構成されており、デリバリー中にドレナージデバイス200がシワ形成したり又は崩潰したり(例えば、折れ曲がったり、変形したり、曲がったり又はシワになったり)するのを防止している。上記の例において、支持部材700は、吸入導管206を介してリザーバ204に出入りすることができ、これにより、例えば支持部材の一端、又は、幾つかの場合には、支持部材の両端を引っ張ることによって、デリバリー後に支持部材をドレナージデバイス200から引き出すことができる。したがって、本明細書で説明するとおりの支持部材は、「一時的補強要素」とも呼ばれることができる。
図7A~7Cに示される実施形態から理解されるように、支持部材700は、ドレナージデバイス200の断面図と位置合わせした平面内でのみ延在することができる。あるいは、支持部材700は、デバイスが軸方向に所定の位置に挿入されるときに、デバイスに非軸方向支持を提供するために、眼に向かう及び眼から離れる複数の方向に延在することができる。あるいは、支持部材700は、眼の球形形状によって画定されるなど、眼の曲率によって画定される湾曲面に沿って延在することができる。
【0142】
図8A~
図8Dは、本明細書に開示されているとおりの他の実施形態で説明されているドレナージデバイス200の例示的な実施形態をインプラント処置する異なる方法を示している。
図8Aにおいて、ドレナージデバイス200は平らに置かれ、歯のない鉗子などの任意の適切なツールを使用して近位端(又は吸入導管206の近くの前方縁)を保持し、ポケットを開いたまま、ドレナージデバイス200を切開部17によって形成された結膜下空間に前進させることによって、眼の組織の切断部又は切開部17に挿入される。デバイス200が折れ畳み又はそれ自体に向けて曲がったりするのを防ぐために、本明細書に開示されているとおりの支持部材を実装することができる。
【0143】
図8Bにおいて、鉗子を使用してドレナージデバイス200を保持し、デバイス200の遠位端(又は後方縁)が導管206と実質的に平行になるように把持される。この方法により、望ましくない長手方向の折り畳み又は曲がり、すなわち、鉗子によって規定される長手方向軸に沿った(例えば、
図2Bに示す軸長L-Lに沿った)折り畳み又は曲がりをほとんど生じさせることなく、所望の深さにデバイス200をデリバリーすることが容易になる。幾つかの例において、ドレナージデバイス200は、処置中に横断軸T-T(
図2Bにも示す)に沿って折り畳み又は曲がりを生じる可能性があるが、このような折り畳み又は曲がりは長手方向の折り畳み又は曲がりよりも有害性が低く、例えば、デリバリー後に鉗子又は他のツールを使用してこのような折り畳み又は曲がりを「滑らかにする」ことによって補正することができる。
【0144】
図8Cにおいて、ドレナージデバイス200が軸方向に折り畳まれ又は曲げられ(すなわち、折り畳み又は曲がりが長手方向軸L-L又は軸に平行なラインに沿って起こる)、鉗子が導管206と実質的に平行になるように鉗子を使用してドレナージデバイス200の遠位端又は後方縁が把持される。デバイス200は、切開部17によって形成されたポケット内の結膜下腔に押し込まれる。この方法により、望ましくない軸方向の折り畳み又は曲がりをほとんど伴わずに、所望の深さにデバイス200をデリバリーすることも容易になる。
【0145】
図8Dにおいて、ドレナージデバイス200は、鉗子が導管206とほぼ平行になるように、一方の側縁で把持される。次に、デバイス200は、鉗子の本体の周りにロールされ又はラップされ、その後、結膜下腔に押し込まれる。デバイス200を挿入した後に、結膜下腔内でその場でロールが解放され、又はラップが解放される。この方法により、十分な軸方向の剛性で、望ましくない軸方向の折り畳み又は曲がりがほとんどない状態で、デバイス200を所望の深さにデリバリーすることも容易になる。
【0146】
本体部分202、又は本体部分202を形成する層218及び220は、ミクロポーラス材料を使用して作製することができる。当業者であれば、
図9を参照して理解できるように、ミクロポーラス材料のミクロポーラスの態様及びパラメータは、様々な方法で定義することができる。眼の組織内に現場で配置するように構成された眼のドレナージデバイスにミクロポーラス材料を適用して、眼の体液の排出を促進し、健康な眼圧を維持する場合、このようなミクロポーラス材料のミクロポーラス特性は、一般に、ミクロポーラス材料によって画定され、ミクロポーラス材料内に含まれる空気又は流体の体積と、ミクロポーラス材料の全体体積(又は総体積)との比として定義できる体積多孔度値によって特性化されうる。
【0147】
別の定義において、体積多孔度は、空気又は他の流体などの非構造的又は一時的な要素によって占められるミクロポーラス材料の体積の百分率として定義できる。例えば、全体の体積が100mm3で、そのうち30mm3が空気又は流体を保持するチャンバーで構成されているミクロポーラス材料では、ミクロポーラス材料の体積の30%が空又は空気又はその他の流体で満たされた一時的な空間であるため、体積多孔度値は0.3になる。
【0148】
理解できるように、2つのミクロポーラス材料は同じ体積多孔度を有することができるが、流入又は流出する空気又は流体に対して提示される孔サイズは異なることができる。例えば、第一の材料は、一定の全体積にわたって分配された少数の大きな孔を有し、第二の材料は、同じ固定体積にわたって分配された比較的多数の比較的小さな孔を有することができ、2つの材料の空気/流体体積が同じであれば、両方のミクロポーラス材料は同じ体積多孔度を有することができる。
【0149】
さらに理解できるように、眼のドレナージデバイスに使用されるミクロポーラス材料の特性は、ミクロポーラス材料を通過する通路のサイズによって規定することも、同様に、通路がミクロポーラス材料の表面で終了する場所で測定される孔サイズとして規定することも、材料内の通路の長さに沿って測定される孔サイズとして規定することもできる。小さな孔又は通路を有するミクロポーラス材料は、材料を通る流れを妨げる可能性があり、比較的に大きな孔又は通路は、ミクロポーラス材料への、又は材料からの、又は材料内での空気又は流体の通過を増加させる可能性がある。
【0150】
さらに理解できるように、ミクロポーラス材料の特性は、材料に入り、材料を通過する通路の曲がり具合によっても規定することができ、比較的に小さい又は大きい通路は、通路の曲がりの頻度、又は流体経路内の障害物の配置により、流体経路が妨げられる。ミクロポーラス材料の空気/流体通過速度は、眼のドレナージ用途に使用するのに適した材料を提供するために、材料の上記の特性のいずれかを制御又は規定することによって管理することができる。
【0151】
簡潔にするために、本明細書に記載の様々な実施形態及び例で使用されるミクロポーラス材料の前述の特性及び変数は、単に、体積多孔度、細孔又は通路サイズ、又は屈曲度メトリックに基づくことができる多孔度として表すことができる。再び
図9を参照すると、ミクロポーラス材料の内部は、
図9に示すように、様々な多孔度(又は体積多孔度、細孔サイズ、又は屈曲度)を有することができる。
図9は、
図3Cに示されるとおりの本体部分202の円で囲まれた部分の拡大図である。内部部分は、内面308と外面310との間に延在することができる。
【0152】
本体部分202のこれらの部分のいずれにおいても、多孔度は、比較範囲で、小孔サイズ(SP)、中小孔サイズ(MSP)、中孔サイズ(MP)、中大孔サイズ(MLP)及び大孔サイズ(LP)であることができる。ここでの議論のために、ドレナージが比較的直線的な経路に沿ってミクロポーラス材料を通過し、内面308、均一な内部部分及び外面310の多孔性を順に受けると仮定すると、複合流動抵抗は、それぞれの多孔性を同様に連結することによって表すことができる。例えば、内面308は、通常、全体的に低多孔性であり(例えば、リザーバ204内への組織の内部成長を低減、阻止又は阻害するため)、内部部分及び外面310の部分は、前述の多孔度のいずれかを持つことができる。このような状況において、内部部分が中多孔度であるときに、例えば、内部部分が中多孔度でかつ外面310が高多孔度であるときに、リザーバ204からデバイス周囲の組織までのミクロポーラス材料を通る流路は、SP-MP-LPとして表すことができる。以下では、より多くの例について説明する。
【0153】
ミクロポーラス材料内には、様々な流路が存在することができる。比較的に直線的な流路は、例えば、SP1-SP4-SP5又はSP3-MLP1-MP1-MSP1などの領域を含むことができる。ある条件下では、例えば、リザーバ204内に高圧がある場合に、少なくとも一部の流れは、SP1-SP4-SP5又はSP2-LP1-LP2などのミクロポーラス材料を通る最も直接的な経路を通って進むことができる。一部の流路は比較的直線的であることができるが、非直線的な流路もある。例えば、ある条件下では、少なくとも一部の流れは、SP1-LP1-LP2又はSP3-MLP1-LP1-LP2などの次第に抵抗が小さくなる領域を通って流れることができる。理解されるように、ミクロポーラス材料の微細構造は変性プロセスを受け、微細構造を通る特定のタイプの流れを得ることができる。例えば、微細構造は、微細構造内の層を横切って比較的に均一な層を持つ場合もあれば、ここに示すように、ミクロポーラス材料の厚さ全体にわたって可変部分を持つ場合もある。
【0154】
幾つかの例において、本体部分202は、内面308と外面310との間に延在する壁部分の厚さを画定する。壁部分の厚さは、内面308の低多孔性表面(例えば、より小さな孔サイズを有する)の多孔度と外面310の高多孔性表面(例えば、より大きな孔サイズを有する)の多孔度との間の遷移多孔度を有する本体部分202の内部領域を画定することができる。追加的に又は代替的に、内部領域は、内面308及び外面310の低多孔性表面の多孔度に等しい内部領域多孔度を有することができる。追加的に又は代替的に、内部領域は、内面308の低多孔性表面の多孔度に等しい内部領域多孔性を有することができる。追加的に又は代替的に、内部領域は、外面310の高多孔性表面の多孔度と等しい内部領域多孔性を有することができる。
【0155】
図10は、本開示の態様と一貫する方法1000のフローチャートを示す。図示のように、方法1000は、眼の組織内に少なくとも部分的にインプラント処置可能なドレナージデバイスを形成する工程を含む。工程1002において、1層以上の材料層が配置されて、その中にリザーバが画定された崩潰可能な(例えば、折り畳み可能、変形可能、曲げ可能又はシワ形成可能)本体部分が形成される。リザーバは、不健康な圧力上昇につながる可能性のある過剰な房水などの体液を受け入れて蓄積することができる。工程1004において、導管がリザーバに固定され、導管の第一の端部がリザーバと流体結合され、導管の第二の端部が患者の眼に挿入されて体液が導管に排出されやすくなることができる。
【0156】
幾つかの例において、方法1000は、デリバリー部材用の支持部材及び/又は保持部分が設けられる追加の工程1006を含むことができる。支持部材及び/又は保持部分は、崩潰可能な本体部分上に設けられることができる。本明細書に開示されているように、多数の異なるタイプの支持部材及び保持部分を実装することができる。例えば、少なくとも1つの支持部材が設けられ、支持部材は、ドレナージデバイスがインプラント処置される眼の組織に吸着可能な吸着性材料を含む。このような場合において、少なくとも1つの支持部材は、本体部分の外面に取り付けられてもよい。
【0157】
幾つかの例において、工程1006は、眼の組織内にインプラント処置されるドレナージデバイスのデリバリーを容易にするために、導管を介してデリバリー部材の一部をリザーバに挿入することを含む。幾つかの例において、デリバリー部材は、ドレナージデバイスがインプラント処置された後にリザーバからリトラクトすることができる。デリバリー部材は、例えば、限定するわけではないが、ニッケルチタン合金を含む可撓性デリバリーワイヤ、又は、限定するわけではないが、ナイロンを含む任意の適切なポリマーであることができる。
【0158】
幾つかの例において、工程1006は、本体部分上にデリバリー部材の保持部分を形成することを含み、保持部分は、リザーバの外側又は外部に配置されることができ、リザーバから切り離されている。デリバリー部材の保持部分は、眼の組織へのドレナージデバイスのデリバリーを容易にするために、デリバリー部材、例えばデリバリー部材の少なくとも遠位部分を少なくとも部分的に受け入れることができる。
【0159】
幾つかの例において、デリバリー部材の保持部分は、本体部分に部分的に形成されたポケットであることができる。このような場合のデリバリー部材は、デリバリー中にポケットによって少なくとも部分的に受け入れ可能な湾曲部分を遠位端に有することができる。
【0160】
幾つかの例において、デリバリー部材の保持部分は、本体部分の外面上にデリバリー部材を受け入れるように形成された導管、別名デリバリー部材導管である。このような場合のデリバリー部材は、デリバリー中にデリバリー部材導管内に少なくとも部分的に受け入れることが可能な少なくとも1つの可撓性ワイヤであることができる。工程1006は、デリバリー部材導管をリザーバの周縁部又は本体部材の周縁部に沿って配置すること、及び/又はデリバリー部材導管をリザーバの周縁部と本体部材の周縁部との間に配置することをさらに含むことができる。
【0161】
幾つかの例において、デリバリー部材導管は、第一の可撓性ワイヤを受け入れることができる第一の開口部と、第二の可撓性ワイヤを受け入れることができる第二の開口部とを有することができ、工程1006は、第一の開口部を介して第一の可撓性ワイヤをデリバリー部材導管に挿入すること、及び第二の開口部を介して第二の可撓性ワイヤをデリバリー部材導管に挿入することをさらに含むことができ、これにより、ドレナージデバイスのデリバリー中に、第一の可撓性ワイヤと第二の可撓性ワイヤがデリバリー部材導管内でオーバーラップする。
【0162】
図11Aは、本開示の態様と一貫する方法1100のフローチャートを示す。図示のように、方法1100は、ドレナージデバイスを使用して緑内障を治療する工程を含む。工程1102において、デリバリー部材の少なくとも一部は、ドレナージデバイスの崩潰可能な(例えば、折り畳み可能、変形可能、曲げ可能又はシワ形成可能)本体部分に取り外し可能に結合され、本体部分は、体液を受け入れて蓄積することができるリザーバを画定する。工程1104において、デリバリー部材を使用してドレナージデバイスを眼の組織にデリバリーし、崩潰可能な本体部分を平面構成の非崩潰状態で配置する。幾つかの例において、平面構成は、眼の曲率に対応する湾曲面によって画定される。工程1106において、デリバリー部材がドレナージデバイスからリトラクトされ、眼の組織内に少なくとも部分的に(又は完全に)インプラント処置されるようにドレナージデバイスを展開する。工程1108において、導管の第二の端部が眼に挿入され、体液(眼内の房水など)が導管に排出されやすくなる。導管の第一の端部はリザーバに固定され、リザーバと流体結合される。
【0163】
幾つかの例において、方法1100は、ドレナージデバイスの本体部分上で少なくとも1つの縫合糸穴に固定された少なくとも1つの縫合糸を使用して、眼の組織にドレナージデバイスを取り付けることを含む、1つ以上の追加工程をさらに含むことができる。
【0164】
幾つかの例において、工程1102は、眼の組織内にインプラント処置されるドレナージデバイスのデリバリーを容易にするために、導管を介してデリバリー部材の一部をリザーバに挿入することを含む。ドレナージデバイスがインプラント処置された後に、デリバリー部材はリザーバからリトラクトされうる。このような場合に、デリバリー部材は、限定するわけではないが、ニッケルチタン合金を使用して形成されたものを含む、任意の適切な可撓性デリバリーワイヤであることができる。
【0165】
幾つかの例において、工程1102は、本体部分上に形成されたデリバリー部材保持部分にデリバリー部材を少なくとも部分的に挿入することを含む。デリバリー部材保持部分は、リザーバの外側に配置され、リザーバから切り離されている。デリバリー部材保持部分は、本体部分に少なくとも部分的に形成されたポケットであることができ、デリバリー部材は、デリバリー中にポケットによって少なくとも部分的に受け入れ可能な湾曲部分を遠位端に有する。
【0166】
幾つかの例において、デリバリー部材の保持部分は、本体部分の外面に形成されたデリバリー部材導管であることができる。デリバリー部材は、デリバリー部材導管内に少なくとも部分的に受け入れることができる少なくとも1つ可撓性ワイヤであることができる。デリバリー部材導管は、リザーバの周縁部に沿って、本体部材の周縁部に沿って、及び/又はリザーバの周縁部と本体部材の周縁部との間に配置されうる。
【0167】
幾つかの例において、工程1102に従ってデリバリー部材をデリバリー部材の保持部分に少なくとも部分的に挿入することは、ドレナージデバイスのデリバリー中に第一の可撓性ワイヤと第二の可撓性ワイヤがデリバリー部材導管内でオーバーラップするように、第一の可撓性ワイヤをデリバリー部材導管の第一の開口部を介してデリバリー部材導管に挿入し、第二の可撓性ワイヤをデリバリー部材導管の第二の開口部を介してデリバリー部材導管に挿入することを含むことができる。
【0168】
図11Bは、本開示の態様と一貫する別の方法1110のフローチャートを示す。前述のような工程1102の後に、工程1112で、連結されたドレナージデバイスは崩潰状態で目標位置にデリバリーされる。工程1114において、ドレナージデバイスが非崩潰状態に展開される。展開は、例えば、ドレナージデバイスが非崩潰状態を取るように、崩潰されたドレナージデバイスを少なくとも部分的に膨張させることによって実施されうる。あるいは、崩潰されたドレナージデバイスを崩潰解除する他の適切な方法を実施してもよい。ドレナージデバイスが崩潰解除された後に、工程1106で、デリバリー部材はドレナージデバイスからリトラクトされ、ドレナージデバイスをインプラント処置し、工程1108で、前述のように導管の一端を眼に挿入する。
【0169】
図12A~
図12Cは、例示的なドレナージデバイス、より具体的にはその本体部分の、座屈に応答する際の剛性/可撓性、及び外力の除去後に全長の少なくとも一部を回復する物理的特性を示す。
図12Aにおいて、本体部分202は、本体部分に向けられる矢印で示される方向に本体部分に外部の崩潰力1200が加えられた状態で示されている。外部の崩潰力1200は、方向性のある力1201、例えば、ドレナージデバイスの本体部分を標的組織に押し込むのに十分な医師によって加えられる前方への力を介して本体部分を押すことによって生じる摩擦力であることができる。その結果、本体部分は、
図2Bに示される横断軸T-T、すなわち、長手方向軸L-Lと交差する任意の軸に沿って折り畳まれ、曲げられ、変形され、又は座屈される。折り畳みの位置(すなわち、折り畳みの軸)は、必ずしも本体部分の中央又はその付近に位置するとは限らず、このような折り畳みは、本体部分の周縁部222付近を含む本体部分に沿った任意の軸で発生してもよい。外力1200が加えられている間に、本体部分は、本体部分の全長である長さ「L1」よりも短い又は小さい折り畳み長さ「L2」を有する。
【0170】
図12Bは、外部の崩潰力1200が除去された直後の本体部分202を示す。本体部分の形状は同じままであるが、本体部分は、外部の崩潰力1200と反対方向(すなわち、図示の例では本体部分から離れる方向)に、本体部分の可撓性の物理的特性に起因する内部力又は回復力1202を及ぼす。したがって、本体部分は、折り畳まれた構成又は折り畳まれた状態(非平面状態とも呼ばれる)にある間に、外部の崩潰力1200が加えられる前の元の構成に回復又は戻る力を発揮することができる。
【0171】
図12Cは、本体部分に外部のいかなる力も加えられていない状態で、外部の崩潰力1200が除去された後のある時点における本体部分202を示している。図示のように、回復力1202によって本体部分は少なくとも部分的に折り畳み解除され、ここで、本体部分の長さは折り畳まれた長さL2よりも長い長さ「L3」になっている。幾つかの例において、長さL3は本体部分の静置長さと呼ばれ、外部の崩潰力1200が本体部分を折り畳むために加えられ、次いで、回復力1202によって、折り畳まれた本体部分がもはや回復力が見られなくなるまで折り畳み解除が促進されるように解放された後の本体部分の長さとして規定される。
【0172】
したがって、幾つかの例において、回復力1202が本体部分の完全な回復を促進し、本体部分の最終状態が元の状態と実質的に同一である場合(例えば、
図2Bに示されるように)、L3はL1と同じ(つまり、L3=L1)である。
【0173】
あるいは、幾つかの例において、回復力1202が本体部分を部分的に折り畳み解除するが、平らな表面上に置いたときに本体部分が元の構成に戻ることができないときにL3はL2よりも大きい(すなわち、L3<L2<L1)。このような場合に、L3はL1に対して約50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%又はそれらの間の任意の適切な範囲又は値以下であることができ、
図12Cに示すように、本体部分にわずかな曲がりがなおも残る。
【0174】
幾つかの場合に、L3は、L1、L2及びL3のうち最も短い長さであるL2から回復した長さによって規定されうる。すなわち、折り畳みによって失われた、又は短くなった本体部分の長さを(L1-L2)と規定するならば、L3=L2+R(L1-L2)と数学的に規定され、ここで、Rは、回復力1202の結果として本体部分が達成した回復の百分率(0%~100%の任意の値)である。したがって、もしR=0である場合、又は回復がまったく観察されない場合、結果はL3=L2となる。あるいは、R=1である場合、又は完全な回復がある場合、結果はL3=L1となる。幾つかの例において、部分的な回復のみが観察される場合、Rの値は、約20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%又はそれらの間の任意の適切な値又は範囲以下であることができる。ドレナージデバイスの本体部分が受ける折り畳み/座屈とそこからの回復を正確に測定するために、L1、L2及びL3はすべて同じ軸(例えば、図示されているとおりの長手方向軸L-L)に沿って測定されることを理解されたい。
【0175】
図13は、幾つかの実施形態に従って、ドレナージデバイスの本体部分202が座屈に応答してどのように崩潰されるかを示す別の例を示している。方向性のある力1201、例えば医師によって加えられる前方への力は、長手方向軸L-Lと実質的に平行な方向、又は長手方向軸L-Lに沿って、標的組織1300に向かって本体部分202に加えられる。標的組織は、治療のために本体部分が挿入されうる患者の眼10の結膜13(
図1C~1Hに示されているとおり)であることができる。
【0176】
標的組織1300は入口1302を有し、これは、幾つかの例において、
図1Cに示すようにメスを使用して患者の眼10の結膜13に施される円蓋ベースの切開部17によって形成される開口部であることができる。入口は、ドレナージデバイスの本体部分202の最大厚さ「t2」よりも小さい(すなわち、より狭い)高さ「E」を有し、本体部分が入口1302を通って進入しようとすると、入口は、本体部分がそこを通って前進するのを抑制する抑制力1304を与えることができる。抑制力1304は、標的組織1300内の摩擦力、及び克服するために特定の力が必要となる入口1302のサイズ及び形状によって生じることができる。すなわち、抑制力1304に対抗する方向に抑制力を克服するのに十分な力が加えられると、入口1302はさらに開き(一時的又は永続的に)、ドレナージデバイスの本体部分202を受け入れることができる。このように、入口1302は、それに対して加えられる力の量に応じて適合可能であり、抑制力1304は、デバイスが入口のサイズよりも大きい寸法である場合に、デバイスが入口1302に及ぼす必要のある最小限の力であり、これにより、デバイスが入口から挿入される。
【0177】
本体部分202が入口1302によって及ぼされる抑制力1304と反対方向に内部力又は回復力1202を及ぼすと、本体部分の回復力1202は入口の抑制力1304よりも小さいことが観察される。したがって、抑制力を克服するのに十分な力がなければ、本体部分202は、標的組織1300内に前方に挿入されるのが阻止される。代わりに、本体部分202のすべてではないにしても大部分は標的組織の外側に残り、方向性のある力1201が継続的に適用されると、標的組織1300は方向性のある力1201と反対方向に反力1306を及ぼす。すなわち、反力1306(方向性のある力1201に応答して標的組織1300によって及ぼされる摩擦力であることができる)は、本体部分202の遠位端1308の長手方向の遠位移動を阻止し、それによって、方向性のある力1201が適用されている間に、本体部分の遠位端が標的組織1300の外側に残ることになる。したがって、2つの反対の力1201及び1306により、本体部分202が長手方向(すなわち、長手方向軸L-Lに対する方向)に崩潰し(又は、適宜、シワ形成し、変形し、曲がり又は折り畳み)、本体部分202が長手方向に崩潰された構成をとると、本体部分の長手方向の長さをL1からL2(ここで、L2<L1)に短縮する。
【0178】
本明細書で説明されるように、本体部分及びデリバリー部材導管に任意の適切な生体適合性材料を使用することができる。特定の場合において、材料としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ポリマー又は延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)ポリマーなどのフルオロポリマーを挙げることができる。幾つかの場合には、材料としては、限定するわけではないが、ポリエステル、シリコーン、ウレタン、ポリエチレンテレフタレートもしくは別の生体適合性ポリマー、又はそれらの組み合わせを挙げることができる。幾つかの場合には、生体再吸収性又は生体吸収性ポリマーなどの生体再吸収性又は生体吸収性材料が使用されうる。幾つかの場合には、材料としては、ダクロン、ポリオレフィン、カルボキシメチルセルロース布帛、ポリウレタン、又はその他の織布、不織布又はフィルムエラストマーを挙げることができる。
【0179】
さらに、ニチノール(NiTi)は、本明細書で説明するデリバリー部材の材料として使用されうるが、他の材料、例えば、限定するわけではないが、ステンレス鋼、L605鋼、ポリマー、MP35N鋼、ポリマー材料、Pyhnox、Elgiloy又はその他の適切な生体適合性材料、及びそれらの組み合わせをフレームの材料として使用してもよい。NiTiの超弾性特性及び柔軟性により、ステントの適合性が向上することができる。さらに、NiTiは、所望の形状に形状設定されうる。すなわち、フレームが拘束されていないときに、例えばフレームがデリバリーシステムから展開されたときに、フレームが所望の形状に自己拡張する傾向があるように、NiTiは形状設定されうる。
【0180】
本出願の発明は、上記で、一般的に及び特定の実施形態に関して説明された。当業者には、開示の範囲から逸脱することなく、実施形態に様々な変更及び変化を加えることができることは明らかである。したがって、実施形態は、添付の請求項及びその均等の範囲内にある限り、本発明の変更及び変化を網羅することが意図されている。
【手続補正書】
【提出日】2024-07-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0180
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0180】
本出願の発明は、上記で、一般的に及び特定の実施形態に関して説明された。当業者には、開示の範囲から逸脱することなく、実施形態に様々な変更及び変化を加えることができることは明らかである。したがって、実施形態は、添付の請求項及びその均等の範囲内にある限り、本発明の変更及び変化を網羅することが意図されている。
(態様)
(態様1)
眼から眼の外部の組織へ体液を排出するためのドレナージデバイスであって、前記ドレナージデバイスは、眼の組織内に少なくとも部分的にインプラント処置可能であり、
リザーバを画定する崩潰可能な本体部分、及び、
前記リザーバと流体結合した第一の端部と、体液を導管に排出しやすくするために眼内に挿入可能な第二の端部とを有する導管、
を含み、
前記崩潰可能な本体部分は、崩潰されたときに、前記本体部分が第一の平面状態から第二の非平面状態へ変形することを含み、
現場において、前記第二の非平面状態は、折り畳まれた状態、変形された状態、曲げられた状態又はシワ形成された状態のうちの少なくとも1つであり、
前記崩潰可能な本体部分は、
インプラント処置中に、前記崩潰可能な本体部分を前記第一の平面状態に維持する少なくとも1つの一時的補強要素、又は、
前記崩潰可能な本体部分によって画定され、前記崩潰可能な本体部分に引っ張り力を伝達してインプラント処置中に前記崩潰可能な本体部分を前記第一の平面状態に維持するようにサイズ設定及び配置される保持部分、
のうちの1つ以上を含む、ドレナージデバイス。
(態様2)
眼から眼の外部の組織へ体液を排出するためのドレナージデバイスであって、前記ドレナージデバイスは眼の組織内に少なくとも部分的にインプラント処置可能であり、
リザーバを画定する崩潰可能な本体部分、及び、
前記リザーバと流体結合した第一の端部と、体液を導管に排出しやすくするために眼内に挿入可能な第二の端部とを有する導管、
を含み、
前記崩潰可能な本体部分は、崩潰されたときに、前記本体部分が第一の平面状態から第二の非平面状態へ変形することを含み、
現場において、前記第二の非平面状態は、折り畳まれた状態、変形された状態、曲げられた状態又はシワ形成された状態のうちの少なくとも1つであり、
インプラント処置中に、前記崩潰可能な本体部分は、
前記崩潰可能な本体部分を前記第一の平面状態に維持する少なくとも1つの一時的補強要素を含む、ドレナージデバイス。
(態様3)
前記崩潰可能な本体部分は、前記崩潰可能な本体部分の外面に形成されたデリバリー部材導管を含み、前記一時的補強要素は、前記デリバリー部材導管内に部分的に受け入れる少なくとも1つの可撓性ワイヤである、態様1又は2記載のドレナージデバイス。
(態様4)
前記デリバリー部材導管は、前記リザーバの周縁部又は本体部材の周縁部に沿って配置されている、態様3記載のドレナージデバイス。
(態様5)
前記デリバリー部材導管は、前記リザーバの周縁部と本体部材の周縁部との間に配置されている、態様4記載のドレナージデバイス。
(態様6)
前記デリバリー部材導管は、第一の一時的補強要素を受け入れるように構成された第一の開口部と、第二の一時的補強要素を受け入れるように構成された第二の開口部とを含む、態様4又は5記載のドレナージデバイス。
(態様7)
前記第一の一時的補強要素及び第二の一時的補強要素は、前記デリバリー部材導管内でオーバーラップするように構成されている、態様6記載のドレナージデバイス。
(態様8)
前記一時的補強要素は、前記崩潰可能な本体部分の外面に取り付けられ、前記一時的補強要素は、前記ドレナージデバイスがインプラント処置された眼の組織に吸着可能な吸着性材料を含む、態様1又は2記載のドレナージデバイス。
(態様9)
前記リザーバは、眼の組織内にインプラント処置されるドレナージデバイスをデリバリーしやすくするために、前記導管を介して前記一時的補強要素の一部を受け入れることができ、前記一時的補強要素は、前記ドレナージデバイスがインプラント処置された後に前記リザーバからリトラクト可能である、態様1又は2記載のドレナージデバイス。
(態様10)
前記崩潰可能な本体部分は、ミクロポーラス材料から作られている、態様1~9のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
(態様11)
前記ミクロポーラス材料は、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)である、態様10記載のドレナージデバイス。
(態様12)
前記ミクロポーラス材料は、様々な孔サイズを有する複数のサブセクションを含む、態様10又は11記載のドレナージデバイス。
(態様13)
前記ミクロポーラス材料は、前記崩潰可能な本体部分を囲む外部環境に放出される体液をリザーバから吸収することを促進する、態様12記載のドレナージデバイス。
(態様14)
前記ミクロポーラス材料は、前記外部環境から前記リザーバ内への組織の内部成長を低減する、態様13記載のドレナージデバイス。
(態様15)
前記第一の平面状態は、眼の曲率に対応する湾曲面によって画定される、態様1~14のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
(態様16)
前記崩潰可能な本体部分は、前記ドレナージデバイスのインプラント処置中に前記本体部分に加えられる方向性のある力に応答して変形するのに十分な可撓性を有する材料を含む、態様1~15のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
(態様17)
前記崩潰可能な本体部分は、前記ドレナージデバイスのインプラント処置中に前記本体部分に方向性のある力を加えたときに眼の組織によって生じる外部摩擦力に応答して変形する、態様16記載のドレナージデバイス。
(態様18)
前記崩潰可能な本体部分は、外力の非存在下の非崩潰状態で第一の長さを有し、外力が加えられたときの崩潰状態で前記第一の長さより短い第二の長さを有し、外力が除去された後の静置状態で前記第二の長さより長くかつ前記第一の長さより短い第三の長さを有する、態様1~17のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
(態様19)
前記第三の長さは前記第一の長さの約90%以下である、態様18記載のドレナージデバイス。
(態様20)
前記崩潰可能な本体部分は、第一の本体層の周縁部を第二の本体層の周縁部に少なくとも部分的に接着することによって形成されている、態様1~19のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
(態様21)
前記崩潰可能な本体部分は、縫合糸を受け入れて眼の組織への前記ドレナージデバイスの取り付けを容易にするように構成された少なくとも1つの縫合糸穴を含む、態様1~20のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
(態様22)
前記崩潰可能な本体部分は、前記本体部分に沿った前記導管の位置をマークするための少なくとも1つのマーカーをさらに含む、態様1~21のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
(態様23)
前記デリバリー部材は、ニッケルチタン合金を含む可撓性デリバリーワイヤである、態様3~7のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
(態様24)
前記崩潰可能な本体部分は、前記リザーバが空のときに、前記リザーバの周囲で約0.5mm以下の厚さを有する、態様1~23のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
(態様25)
眼から眼の外部の組織へ体液を排出するためのドレナージデバイスであって、前記ドレナージデバイスは、眼の組織内に少なくとも部分的にインプラント処置可能であり、
リザーバ及び保持部分を画定する崩潰可能な本体部分、及び、
前記リザーバと流体結合した第一の端部と、体液の導管への排出を容易にするために眼内に挿入可能な第二の端部とを有する導管、
を含み、
前記崩潰可能な本体部分は、崩潰されたときに、前記本体部分が第一の平面状態から第二の非平面状態へ変形することを含み、
現場において、前記第二の非平面状態は、折り畳まれた状態、変形された状態、曲げられた状態又はシワ形成された状態のうちの少なくとも1つであり、
前記崩潰可能な本体部分の保持部分は、前記崩潰可能な本体部分に引っ張り力を伝達して、インプラント処置中に前記崩潰可能な本体部分を前記第一の平面状態に維持するようにサイズ設定及び配置される、ドレナージデバイス。
(態様26)
前記引っ張り力は前記保持部分に係合するデリバリー部材によって供給される、態様25記載のドレナージデバイス。
(態様27)
前記保持部分は前記崩潰可能な本体部分に部分的に形成されたポケットであり、前記デリバリー部材は遠位端に湾曲部を有し、その湾曲部は前記ポケットに部分的に受け入れられる、態様26記載のドレナージデバイス。
(態様28)
前記第一の平面状態は、眼の曲率に対応する湾曲面によって画定されている、態様25~27のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
(態様29)
前記崩潰可能な本体部分は、前記ドレナージデバイスのインプラント処置中に前記本体部分に加えられる方向性のある力に応答して変形するのに十分な可撓性を有する材料を含む、態様25~28のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
(態様30)
前記崩潰可能な本体部分は、前記ドレナージデバイスのインプラント処置中に前記本体部分に方向性のある力を加えたときに、眼の組織によって生じる外部摩擦力に応答して変形する、態様29記載のドレナージデバイス。
(態様31)
前記崩潰可能な本体部分は、外力の非存在下の非崩潰状態で第一の長さを有し、外力が加えられたときの崩潰状態で前記第一の長さより短い第二の長さを有し、外力が除去された後の静置状態で前記第二の長さより長くかつ前記第一の長さより短い第三の長さを有する、態様25~30のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
(態様32)
前記第三の長さは前記第一の長さの約90%以下である、態様31記載のドレナージデバイス。
(態様33)
前記崩潰可能な本体部分は、第一の本体層の周縁部を第二の本体層の周縁部に少なくとも部分的に接着することによって形成されている、態様25~32のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
(態様34)
前記崩潰可能な本体部分は、前記ドレナージデバイスを眼の組織に取り付けやすくするための縫合糸を受け入れるように構成された少なくとも1つの縫合糸穴を含む、態様25~33のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
(態様35)
前記崩潰可能な本体部分は、前記本体部分に沿った導管の位置をマークするための少なくとも1つのマーカーをさらに含む、態様25~34のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
(態様36)
前記デリバリー部材は、ニッケルチタン合金を含む可撓性デリバリーワイヤである、態様26又は27記載のドレナージデバイス。
(態様37)
前記崩潰可能な本体部分は、前記リザーバが空のときに、前記リザーバの周囲で約0.5mm以下の厚さを有する、態様25~36のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
(態様38)
眼の組織内に少なくとも部分的にインプラント処置可能なドレナージデバイスを形成する方法であって、前記方法は、
1層以上の材料層を配置して、リザーバが画定された崩潰可能な本体部分を形成すること、及び、
導管の第一の端部が前記リザーバに流体結合され、導管の第二の端部が眼内にデリバリー可能であり、それにより、体液の前記導管への排出を容易にするように前記リザーバに導管を固定すること、
を含み、
前記リザーバは体液を受け入れて蓄積するように構成されている、方法。
(態様39)
前記崩潰可能な本体部分は、前記ドレナージデバイスのインプラント処置中に前記本体部分に加えられる方向性のある力に応答して変形するのに十分な可撓性のある材料を含む、態様38記載の方法。
(態様40)
前記崩潰可能な本体部分は、前記ドレナージデバイスのインプラント処置中に前記本体部分に方向性のある力を加えることによって生じる外部摩擦力によって変形するのに十分な可撓性のある材料を含む、態様39記載の方法。
(態様41)
前記崩潰可能な本体部分は、前記本体部分が眼の組織に少なくとも部分的に挿入されるために眼の組織の入口によって及ぼされる力を少なくとも一時的に克服するために必要な最小の力よりも小さい回復力を有する、態様39又は40のいずれか1項記載の方法。
(態様42)
前記崩潰可能な本体部分は、外力の非存在下の非崩潰状態で第一の長さ、外力が加えられたときの崩潰状態で前記第一の長さより短い第二の長さ、及び、外力が除去された後の静置状態で前記第二の長さより長くかつ前記第一の長さより短い第三の長さを有する、態様38~41のいずれか1項記載の方法。
(態様43)
前記第三の長さは前記第一の長さの約90%以下である、態様42記載の方法。
(態様44)
前記1層以上の材料層は第一の本体層及び第二の本体層を含み、前記方法は、前記崩潰可能な本体部分を形成するために、前記第一の本体層の周縁部を前記第二の本体層の周縁部に少なくとも部分的に接着することをさらに含む、態様38~43のいずれか1項記載の方法。
(態様45)
前記ドレナージデバイスを眼の組織に取り付けることを容易にするように、縫合糸を受け入れるように構成された少なくとも1つの縫合糸穴を前記崩潰可能な本体部分に形成することをさらに含む、態様38~44のいずれか1項記載の方法。
(態様46)
前記本体部分に沿った前記導管の位置をマークするように構成された少なくとも1つのマーカーを前記崩潰可能な本体部分に形成することをさらに含む、態様38~45のいずれか1項記載の方法。
(態様47)
眼の組織内にインプラント処置されるドレナージデバイスを平面構成の非崩潰状態で配置できるようにデリバリーを容易にする少なくとも1つの支持部材を提供すること、及び、
前記少なくとも1つの支持部材を前記崩潰可能な本体部分の外面に取り付けること、
を含み、
前記少なくとも1つの支持部材は、前記ドレナージデバイスがインプラント処置される眼の組織に吸着するように構成された吸着性材料を含む、態様38~46のいずれか1項記載の方法。
(態様48)
前記導管を介して前記リザーバ内にデリバリー部材の一部を挿入し、眼の組織内にインプラント処置されるドレナージデバイスを、平面構成の非崩潰状態で配置されるようにデリバリーを容易にすることを含み、前記デリバリー部材は、前記ドレナージデバイスがインプラント処置された後に、前記リザーバからリトラクトすることができる、態様38~46のいずれか1項記載の方法。
(態様49)
前記平面構成は、眼の曲率に対応する湾曲面によって画定される、態様47又は48記載の方法。
(態様50)
前記デリバリー部材はニッケルチタン合金を含む可撓性デリバリーワイヤである、態様38~49のいずれか1項記載の方法。
(態様51)
前記崩潰可能な本体部分は、ミクロポーラス材料を含む、態様38~50のいずれか1項記載の方法。
(態様52)
前記ミクロポーラス材料は、様々な多孔度を有する複数のサブセクションを含む、態様51記載の方法。
(態様53)
前記ミクロポーラス材料は、前記崩潰可能な本体部分を囲む外部環境に放出される体液を前記リザーバから吸収することを促進する、態様51又は52記載の方法。
(態様54)
前記ミクロポーラス材料は、外部環境から前記リザーバへの組織の内部成長を低減する、態様53記載の方法。
(態様55)
前記リザーバの外側に配置され、前記リザーバから切り離されたデリバリー部材保持部分を前記崩潰可能な本体部分に形成することをさらに含み、前記デリバリー部材保持部分は、眼の組織への前記ドレナージデバイスのデリバリーを容易にするようにデリバリー部材を少なくとも部分的に受け入れるように構成されている、態様38~47のいずれか1項記載の方法。
(態様56)
前記デリバリー部材保持部分は前記崩潰可能な本体部分に部分的に形成されたポケットであり、前記デリバリー部材は、前記ポケットによって少なくとも部分的に受け入れ可能な湾曲部分を遠位端に有する、態様55記載の方法。
(態様57)
前記デリバリー部材保持部分は前記崩潰可能な本体部分の外面に形成されたデリバリー部材導管であり、前記デリバリー部材は前記デリバリー部材導管内に部分的に受け入れ可能な少なくとも1つの可撓性ワイヤである、態様55記載の方法。
(態様58)
前記デリバリー部材導管を前記リザーバの周縁部又は本体部材の周縁部に沿って配置することをさらに含む、態様57記載の方法。
(態様59)
前記デリバリー部材導管を前記リザーバの周縁部と本体部材の周縁部との間に配置することをさらに含む、態様58記載の方法。
(態様60)
前記デリバリー部材導管は、第一の可撓性ワイヤを受け入れるように構成された第一の開口部と、第二の可撓性ワイヤを受け入れるように構成された第二の開口部とを含む、態様58又は59記載の方法。
(態様61)
前記第一の可撓性ワイヤと前記第二の可撓性ワイヤが、前記ドレナージデバイスのデリバリー中に前記デリバリー部材導管内でオーバーラップするように、前記第一の可撓性ワイヤを前記第一の開口部を介して前記デリバリー部材導管に挿入し、前記第二の可撓性ワイヤを前記第二の開口部を介して前記デリバリー部材導管に挿入することをさらに含む、態様60記載の方法。
(態様62)
前記崩潰可能な本体部分は、デリバリー部材を使用して折り畳み構成で眼の組織にデリバリーされ、次いで、折り畳み構成を解除してインプラント処置されるように構成されている、態様38~47のいずれか1項記載の方法。
(態様63)
前記崩潰可能な本体部分は、デリバリー部材を使用して包囲構成で眼の組織にデリバリーされ、次いで、包囲構成を解除してインプラント処置されるように構成されている、態様38~47のいずれか1項記載の方法。
(態様64)
前記崩潰可能な本体部分は、前記リザーバが空のときに、前記リザーバの周囲で約0.5mm以下の厚さを有する、態様38~63のいずれか1項記載の方法。
(態様65)
ドレナージデバイスを使用して緑内障を治療する方法であって、前記方法は、
デリバリー部材の少なくとも一部を前記ドレナージデバイスの崩潰可能な本体部分に取り外し可能に結合すること、ここで、前記崩潰可能な本体部分は、リザーバに流体結合された導管の第一の端部を介して体液を受け入れて蓄積するように配置されたリザーバを画定する、
結合されたドレナージデバイスを眼の組織ポケットにデリバリーして、前記崩潰可能な本体部分を平面構成で非崩潰状態で配置すること、
前記ドレナージデバイスから前記デリバリー部材をリトラクトして、前記ドレナージデバイスを展開して、眼の組織内に少なくとも部分的にインプラント処置すること、及び、
前記導管の第二の端部を眼に挿入して、体液の前記導管への排出を促進すること、
を含む、方法。
(態様66)
前記平面構成は、眼の曲率に対応する湾曲面によって画定される、態様65記載の方法。
(態様67)
前記崩潰可能な本体部分は、外力の非存在下の非折り畳み状態で第一の長さを有し、外力が加えられたときの折り畳み状態で前記第一の長さより短い第二の長さを有し、外力が除去された後の静置状態で前記第二の長さより長くかつ前記第一の長さより短い第三の長さを有する、態様65又は66記載の方法。
(態様68)
前記第三の長さは前記第一の長さの約85%以下である、態様67記載の方法。
(態様69)
前記ドレナージデバイスの前記崩潰可能な本体部分の少なくとも1つの縫合糸穴に取り付けられた少なくとも1つの縫合糸を使用して、前記ドレナージデバイスを眼の組織に取り付けることをさらに含む、態様65~68のいずれか1項記載の方法。
(態様70)
前記デリバリー部材の少なくとも一部を前記ドレナージデバイスの前記崩潰可能な本体部分に取り外し可能に結合することは、
眼の組織内にインプラント処置される前記ドレナージデバイスのデリバリーを容易にするために、前記デリバリー部材の一部を前記導管を介して前記リザーバに挿入することを含み、
前記ドレナージデバイスがインプラント処置された後に、前記デリバリー部材は前記リザーバからリトラクトされる、態様65~69のいずれか1項記載の方法。
(態様71)
前記デリバリー部材はニッケルチタン合金を含む可撓性デリバリーワイヤである、態様65~70のいずれか1項記載の方法。
(態様72)
前記デリバリー部材の少なくとも一部を前記ドレナージデバイスの前記崩潰可能な本体部分に取り外し可能に結合することは、
前記崩潰可能な本体部分に形成されたデリバリー部材保持部分に前記デリバリー部材を少なくとも部分的に挿入することを含み、
前記デリバリー部材保持部分は、前記リザーバの外側に配置され、前記リザーバから切り離されている、態様65~71のいずれか1項記載の方法。
(態様73)
前記デリバリー部材保持部分は、前記崩潰可能な本体部分に少なくとも部分的に形成されたポケットであり、前記デリバリー部材は、前記ポケットによって少なくとも部分的に受け入れることができる湾曲部分を遠位端に有する、態様72記載の方法。
(態様74)
前記デリバリー部材保持部分は、前記崩潰可能な本体部分の外面に形成されたデリバリー部材導管であり、前記デリバリー部材は、前記デリバリー部材導管内に少なくとも部分的に受け入れることができる少なくとも1つの可撓性ワイヤである、態様72記載の方法。
(態様75)
前記デリバリー部材導管は、前記リザーバの周縁部又は本体部材の周縁部に沿って配置される、態様74記載の方法。
(態様76)
前記デリバリー部材導管は、前記リザーバの周縁部と本体部材の周縁部との間に配置される、態様75記載の方法。
(態様77)
前記デリバリー部材を前記デリバリー部材保持部分に少なくとも部分的に挿入することは、
前記ドレナージデバイスのデリバリー中に第一の可撓性ワイヤと第二の可撓性ワイヤが前記デリバリー部材導管内でオーバーラップするように、前記第一の可撓性ワイヤを前記デリバリー部材導管の第一の開口部を介して前記デリバリー部材導管に挿入し、前記第二の可撓性ワイヤを前記デリバリー部材導管の第二の開口部を介して前記デリバリー部材導管に挿入することを含む、態様74~76のいずれか1項記載の方法。
(態様78)
前記崩潰可能な本体部分は、前記リザーバが空のときに、前記リザーバの周囲で約0.5mm以下の厚さを有する、態様65~77のいずれか1項記載の方法。
(態様79)
眼から眼の外部の組織に体液を排出するように構成されたドレナージデバイスであって、前記ドレナージデバイスは、眼の組織内に少なくとも部分的にインプラント処置可能であり、
リザーバを画定する崩潰可能な本体部分、及び、
前記リザーバと流体結合した第一の端部と、体液の導管への排出を容易にするために眼に挿入可能な第二の端部とを有する導管、
を含み、
前記崩潰可能な本体部分は、崩潰されたときに、前記本体部分が第一の平面状態から第二の非平面状態へ変形することを含み、
現場において、前記第二の非平面状態は、折り畳まれた状態、変形された状態、曲げられた状態又はシワ形成された状態のうちの少なくとも1つである、ドレナージデバイス。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼から眼の外部の組織へ体液を排出するためのドレナージデバイスであって、前記ドレナージデバイスは、眼の組織内に少なくとも部分的にインプラント処置可能であり、
リザーバを画定する崩潰可能な本体部分、及び、
前記リザーバと流体結合した第一の端部と、体液を導管に排出しやすくするために眼内に挿入可能な第二の端部とを有する導管、
を含み、
前記崩潰可能な本体部分は、崩潰されたときに、前記本体部分が第一の平面状態から第二の非平面状態へ変形することを含み、
現場において、前記第二の非平面状態は、折り畳まれた状態、変形された状態、曲げられた状態又はシワ形成された状態のうちの少なくとも1つであり、
前記崩潰可能な本体部分は、
インプラント処置中に、前記崩潰可能な本体部分を前記第一の平面状態に維持する少なくとも1つの一時的補強要素、又は、
前記崩潰可能な本体部分によって画定され、前記崩潰可能な本体部分に引っ張り力を伝達してインプラント処置中に前記崩潰可能な本体部分を前記第一の平面状態に維持するようにサイズ設定及び配置される保持部分、
のうちの1つ以上を含む、ドレナージデバイス。
【請求項2】
眼から眼の外部の組織へ体液を排出するためのドレナージデバイスであって、前記ドレナージデバイスは眼の組織内に少なくとも部分的にインプラント処置可能であり、
リザーバを画定する崩潰可能な本体部分、及び、
前記リザーバと流体結合した第一の端部と、体液を導管に排出しやすくするために眼内に挿入可能な第二の端部とを有する導管、
を含み、
前記崩潰可能な本体部分は、崩潰されたときに、前記本体部分が第一の平面状態から第二の非平面状態へ変形することを含み、
現場において、前記第二の非平面状態は、折り畳まれた状態、変形された状態、曲げられた状態又はシワ形成された状態のうちの少なくとも1つであり、
インプラント処置中に、前記崩潰可能な本体部分は、
前記崩潰可能な本体部分を前記第一の平面状態に維持する少なくとも1つの一時的補強要素を含む、ドレナージデバイス。
【請求項3】
前記崩潰可能な本体部分は、前記崩潰可能な本体部分の外面に形成されたデリバリー部材導管を含み、前記一時的補強要素は、前記デリバリー部材導管内に部分的に受け入れる少なくとも1つの可撓性ワイヤである、請求項1又は2記載のドレナージデバイス。
【請求項4】
前記デリバリー部材導管は、前記リザーバの周縁部又は本体部材の周縁部に沿って配置されている、請求項3記載のドレナージデバイス。
【請求項5】
前記デリバリー部材導管は、前記リザーバの周縁部と本体部材の周縁部との間に配置されている、請求項4記載のドレナージデバイス。
【請求項6】
前記デリバリー部材導管は、第一の一時的補強要素を受け入れるように構成された第一の開口部と、第二の一時的補強要素を受け入れるように構成された第二の開口部とを含む、請求項
4記載のドレナージデバイス。
【請求項7】
前記第一の一時的補強要素及び第二の一時的補強要素は、前記デリバリー部材導管内でオーバーラップするように構成されている、請求項6記載のドレナージデバイス。
【請求項8】
前記一時的補強要素は、前記崩潰可能な本体部分の外面に取り付けられ、前記一時的補強要素は、前記ドレナージデバイスがインプラント処置された眼の組織に吸着可能な吸着性材料を含む、請求項1又は2記載のドレナージデバイス。
【請求項9】
前記リザーバは、眼の組織内にインプラント処置されるドレナージデバイスをデリバリーしやすくするために、前記導管を介して前記一時的補強要素の一部を受け入れることができ、前記一時的補強要素は、前記ドレナージデバイスがインプラント処置された後に前記リザーバからリトラクト可能である、請求項1又は2記載のドレナージデバイス。
【請求項10】
前記崩潰可能な本体部分は、ミクロポーラス材料から作られている、請求項1~
2のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
【請求項11】
前記ミクロポーラス材料は、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)である、請求項10記載のドレナージデバイス。
【請求項12】
前記ミクロポーラス材料は、様々な孔サイズを有する複数のサブセクションを含む、請求項
10記載のドレナージデバイス。
【請求項13】
前記ミクロポーラス材料は、前記崩潰可能な本体部分を囲む外部環境に放出される体液をリザーバから吸収することを促進する、請求項12記載のドレナージデバイス。
【請求項14】
前記ミクロポーラス材料は、前記外部環境から前記リザーバ内への組織の内部成長を低減する、請求項13記載のドレナージデバイス。
【請求項15】
前記第一の平面状態は、眼の曲率に対応する湾曲面によって画定される、請求項1~
2のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
【請求項16】
前記崩潰可能な本体部分は、前記ドレナージデバイスのインプラント処置中に前記本体部分に加えられる方向性のある力に応答して変形するのに十分な可撓性を有する材料を含む、請求項1~
2のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
【請求項17】
前記崩潰可能な本体部分は、前記ドレナージデバイスのインプラント処置中に前記本体部分に方向性のある力を加えたときに眼の組織によって生じる外部摩擦力に応答して変形する、請求項16記載のドレナージデバイス。
【請求項18】
前記崩潰可能な本体部分は、外力の非存在下の非崩潰状態で第一の長さを有し、外力が加えられたときの崩潰状態で前記第一の長さより短い第二の長さを有し、外力が除去された後の静置状態で前記第二の長さより長くかつ前記第一の長さより短い第三の長さを有する、請求項1~
2のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
【請求項19】
前記第三の長さは前記第一の長さ
の90%以下である、請求項18記載のドレナージデバイス。
【請求項20】
前記崩潰可能な本体部分は、第一の本体層の周縁部を第二の本体層の周縁部に少なくとも部分的に接着することによって形成されている、請求項1~
2のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
【請求項21】
前記崩潰可能な本体部分は、縫合糸を受け入れて眼の組織への前記ドレナージデバイスの取り付けを容易にするように構成された少なくとも1つの縫合糸穴を含む、請求項1~
2のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
【請求項22】
前記崩潰可能な本体部分は、前記本体部分に沿った前記導管の位置をマークするための少なくとも1つのマーカーをさらに含む、請求項1~
2のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
【請求項23】
前記
デリバリー部材導管に受け入れられることができるデリバリー部材は、ニッケルチタン合金を含む可撓性デリバリーワイヤである、請求項
3記載のドレナージデバイス。
【請求項24】
前記崩潰可能な本体部分は、前記リザーバが空のときに、前記リザーバの周囲
で0.5mm以下の厚さを有する、請求項1~
2のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
【請求項25】
眼から眼の外部の組織へ体液を排出するためのドレナージデバイスであって、前記ドレナージデバイスは、眼の組織内に少なくとも部分的にインプラント処置可能であり、
リザーバ及び保持部分を画定する崩潰可能な本体部分、及び、
前記リザーバと流体結合した第一の端部と、体液の導管への排出を容易にするために眼内に挿入可能な第二の端部とを有する導管、
を含み、
前記崩潰可能な本体部分は、崩潰されたときに、前記本体部分が第一の平面状態から第二の非平面状態へ変形することを含み、
現場において、前記第二の非平面状態は、折り畳まれた状態、変形された状態、曲げられた状態又はシワ形成された状態のうちの少なくとも1つであり、
前記崩潰可能な本体部分の保持部分は、前記崩潰可能な本体部分に引っ張り力を伝達して、インプラント処置中に前記崩潰可能な本体部分を前記第一の平面状態に維持するようにサイズ設定及び配置される、ドレナージデバイス。
【請求項26】
前記引っ張り力は前記保持部分に係合するデリバリー部材によって供給される、請求項25記載のドレナージデバイス。
【請求項27】
前記保持部分は前記崩潰可能な本体部分に部分的に形成されたポケットであり、前記デリバリー部材は遠位端に湾曲部を有し、その湾曲部は前記ポケットに部分的に受け入れられる、請求項26記載のドレナージデバイス。
【請求項28】
前記第一の平面状態は、眼の曲率に対応する湾曲面によって画定されている、請求項25~27のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
【請求項29】
前記崩潰可能な本体部分は、前記ドレナージデバイスのインプラント処置中に前記本体部分に加えられる方向性のある力に応答して変形するのに十分な可撓性を有する材料を含む、請求項25~
27のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
【請求項30】
前記崩潰可能な本体部分は、前記ドレナージデバイスのインプラント処置中に前記本体部分に方向性のある力を加えたときに、眼の組織によって生じる外部摩擦力に応答して変形する、請求項29記載のドレナージデバイス。
【請求項31】
前記崩潰可能な本体部分は、外力の非存在下の非崩潰状態で第一の長さを有し、外力が加えられたときの崩潰状態で前記第一の長さより短い第二の長さを有し、外力が除去された後の静置状態で前記第二の長さより長くかつ前記第一の長さより短い第三の長さを有する、請求項25~
27のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
【請求項32】
前記第三の長さは前記第一の長さ
の90%以下である、請求項31記載のドレナージデバイス。
【請求項33】
前記崩潰可能な本体部分は、第一の本体層の周縁部を第二の本体層の周縁部に少なくとも部分的に接着することによって形成されている、請求項25~
27のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
【請求項34】
前記崩潰可能な本体部分は、前記ドレナージデバイスを眼の組織に取り付けやすくするための縫合糸を受け入れるように構成された少なくとも1つの縫合糸穴を含む、請求項25~
27のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
【請求項35】
前記崩潰可能な本体部分は、前記本体部分に沿った導管の位置をマークするための少なくとも1つのマーカーをさらに含む、請求項25~
27のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
【請求項36】
前記デリバリー部材は、ニッケルチタン合金を含む可撓性デリバリーワイヤである、請求項26又は27記載のドレナージデバイス。
【請求項37】
前記崩潰可能な本体部分は、前記リザーバが空のときに、前記リザーバの周囲
で0.5mm以下の厚さを有する、請求項25~
27のいずれか1項記載のドレナージデバイス。
【請求項38】
眼の組織内に少なくとも部分的にインプラント処置可能なドレナージデバイスを形成する方法であって、前記方法は、
1層以上の材料層を配置して、リザーバが画定された崩潰可能な本体部分を形成すること、及び、
導管の第一の端部が前記リザーバに流体結合され、導管の第二の端部が眼内にデリバリー可能であり、それにより、体液の前記導管への排出を容易にするように前記リザーバに導管を固定すること、
を含み、
前記リザーバは体液を受け入れて蓄積するように構成されている、方法。
【請求項39】
前記崩潰可能な本体部分は、前記ドレナージデバイスのインプラント処置中に前記本体部分に加えられる方向性のある力に応答して変形するのに十分な可撓性のある材料を含む、請求項38記載の方法。
【請求項40】
前記崩潰可能な本体部分は、前記ドレナージデバイスのインプラント処置中に前記本体部分に方向性のある力を加えることによって生じる外部摩擦力によって変形するのに十分な可撓性のある材料を含む、請求項39記載の方法。
【請求項41】
前記崩潰可能な本体部分は、前記本体部分が眼の組織に少なくとも部分的に挿入されるために眼の組織の入口によって及ぼされる力を少なくとも一時的に克服するために必要な最小の力よりも小さい回復力を有する、請求項39又は40のいずれか1項記載の方法。
【請求項42】
前記崩潰可能な本体部分は、外力の非存在下の非崩潰状態で第一の長さ、外力が加えられたときの崩潰状態で前記第一の長さより短い第二の長さ、及び、外力が除去された後の静置状態で前記第二の長さより長くかつ前記第一の長さより短い第三の長さを有する、請求項38~
40のいずれか1項記載の方法。
【請求項43】
前記第三の長さは前記第一の長さ
の90%以下である、請求項42記載の方法。
【請求項44】
前記1層以上の材料層は第一の本体層及び第二の本体層を含み、前記方法は、前記崩潰可能な本体部分を形成するために、前記第一の本体層の周縁部を前記第二の本体層の周縁部に少なくとも部分的に接着することをさらに含む、請求項38~
40のいずれか1項記載の方法。
【請求項45】
前記ドレナージデバイスを眼の組織に取り付けることを容易にするように、縫合糸を受け入れるように構成された少なくとも1つの縫合糸穴を前記崩潰可能な本体部分に形成することをさらに含む、請求項38~
40のいずれか1項記載の方法。
【請求項46】
前記本体部分に沿った前記導管の位置をマークするように構成された少なくとも1つのマーカーを前記崩潰可能な本体部分に形成することをさらに含む、請求項38~
40のいずれか1項記載の方法。
【請求項47】
眼の組織内にインプラント処置されるドレナージデバイスを平面構成の非崩潰状態で配置できるようにデリバリーを容易にする少なくとも1つの支持部材を提供すること、及び、
前記少なくとも1つの支持部材を前記崩潰可能な本体部分の外面に取り付けること、
を含み、
前記少なくとも1つの支持部材は、前記ドレナージデバイスがインプラント処置される眼の組織に吸着するように構成された吸着性材料を含む、請求項38~
40のいずれか1項記載の方法。
【請求項48】
前記導管を介して前記リザーバ内にデリバリー部材の一部を挿入し、眼の組織内にインプラント処置されるドレナージデバイスを、平面構成の非崩潰状態で配置されるようにデリバリーを容易にすることを含み、前記デリバリー部材は、前記ドレナージデバイスがインプラント処置された後に、前記リザーバからリトラクトすることができる、請求項38~
40のいずれか1項記載の方法。
【請求項49】
前記平面構成は、眼の曲率に対応する湾曲面によって画定される、請求項4
7記載の方法。
【請求項50】
前記デリバリー部材はニッケルチタン合金を含む可撓性デリバリーワイヤである、請求項48記載の方法。
【請求項51】
前記崩潰可能な本体部分は、ミクロポーラス材料を含む、請求項38~
40のいずれか1項記載の方法。
【請求項52】
前記ミクロポーラス材料は、様々な多孔度を有する複数のサブセクションを含む、請求項51記載の方法。
【請求項53】
前記ミクロポーラス材料は、前記崩潰可能な本体部分を囲む外部環境に放出される体液を前記リザーバから吸収することを促進する、請求項5
1記載の方法。
【請求項54】
前記ミクロポーラス材料は、外部環境から前記リザーバへの組織の内部成長を低減する、請求項53記載の方法。
【請求項55】
前記リザーバの外側に配置され、前記リザーバから切り離されたデリバリー部材保持部分を前記崩潰可能な本体部分に形成することをさらに含み、前記デリバリー部材保持部分は、眼の組織への前記ドレナージデバイスのデリバリーを容易にするようにデリバリー部材を少なくとも部分的に受け入れるように構成されている、請求項38~
40のいずれか1項記載の方法。
【請求項56】
前記デリバリー部材保持部分は前記崩潰可能な本体部分に部分的に形成されたポケットであり、前記デリバリー部材は、前記ポケットによって少なくとも部分的に受け入れ可能な湾曲部分を遠位端に有する、請求項55記載の方法。
【請求項57】
前記デリバリー部材保持部分は前記崩潰可能な本体部分の外面に形成されたデリバリー部材導管であり、前記デリバリー部材は前記デリバリー部材導管内に部分的に受け入れ可能な少なくとも1つの可撓性ワイヤである、請求項55記載の方法。
【請求項58】
前記デリバリー部材導管を前記リザーバの周縁部又は本体部材の周縁部に沿って配置することをさらに含む、請求項57記載の方法。
【請求項59】
前記デリバリー部材導管を前記リザーバの周縁部と本体部材の周縁部との間に配置することをさらに含む、請求項58記載の方法。
【請求項60】
前記デリバリー部材導管は、第一の可撓性ワイヤを受け入れるように構成された第一の開口部と、第二の可撓性ワイヤを受け入れるように構成された第二の開口部とを含む、請求項5
8記載の方法。
【請求項61】
前記第一の可撓性ワイヤと前記第二の可撓性ワイヤが、前記ドレナージデバイスのデリバリー中に前記デリバリー部材導管内でオーバーラップするように、前記第一の可撓性ワイヤを前記第一の開口部を介して前記デリバリー部材導管に挿入し、前記第二の可撓性ワイヤを前記第二の開口部を介して前記デリバリー部材導管に挿入することをさらに含む、請求項60記載の方法。
【請求項62】
前記崩潰可能な本体部分は、デリバリー部材を使用して折り畳み構成で眼の組織にデリバリーされ、次いで、折り畳み構成を解除してインプラント処置されるように構成されている、請求項38~
40のいずれか1項記載の方法。
【請求項63】
前記崩潰可能な本体部分は、デリバリー部材を使用して包囲構成で眼の組織にデリバリーされ、次いで、包囲構成を解除してインプラント処置されるように構成されている、請求項38~
40のいずれか1項記載の方法。
【請求項64】
前記崩潰可能な本体部分は、前記リザーバが空のときに、前記リザーバの周囲
で0.5mm以下の厚さを有する、請求項38~
40のいずれか1項記載の方法。
【請求項65】
眼から眼の外部の組織に体液を排出するように構成されたドレナージデバイスであって、前記ドレナージデバイスは、眼の組織内に少なくとも部分的にインプラント処置可能であり、
リザーバを画定する崩潰可能な本体部分、及び、
前記リザーバと流体結合した第一の端部と、体液の導管への排出を容易にするために眼に挿入可能な第二の端部とを有する導管、
を含み、
前記崩潰可能な本体部分は、崩潰されたときに、前記本体部分が第一の平面状態から第二の非平面状態へ変形することを含み、
現場において、前記第二の非平面状態は、折り畳まれた状態、変形された状態、曲げられた状態又はシワ形成された状態のうちの少なくとも1つである、ドレナージデバイス。
【国際調査報告】