(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-24
(54)【発明の名称】空気調和機
(51)【国際特許分類】
F24F 13/20 20060101AFI20250117BHJP
F24F 11/74 20180101ALI20250117BHJP
【FI】
F24F1/0007 401C
F24F11/74
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024542260
(86)(22)【出願日】2022-09-28
(85)【翻訳文提出日】2024-07-11
(86)【国際出願番号】 CN2022122289
(87)【国際公開番号】W WO2023159943
(87)【国際公開日】2023-08-31
(31)【優先権主張番号】202210191436.8
(32)【優先日】2022-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202210191458.4
(32)【優先日】2022-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202210191457.X
(32)【優先日】2022-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202210188072.8
(32)【優先日】2022-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202210191439.1
(32)【優先日】2022-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524265068
【氏名又は名称】海信空調有限公司
【氏名又は名称原語表記】HISENSE AIR CONDITIONING CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】No.1,Hisense Road,Nancun Town,Pingdu,Qingdao,Shandong 266736,CN
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】張忠勝
(72)【発明者】
【氏名】李云蹊
(72)【発明者】
【氏名】尚慶安
(72)【発明者】
【氏名】張鳳嬌
(72)【発明者】
【氏名】武滕
(72)【発明者】
【氏名】別清峰
【テーマコード(参考)】
3L051
3L260
【Fターム(参考)】
3L051BD06
3L260AB02
3L260BA08
3L260CA12
3L260CB63
3L260FA07
3L260FB12
(57)【要約】
空気調和機であって、前記空気調和機は、筐体と少なくとも1つの仕切板とを備える。前記筐体は第1吸込口と第1吹出口とを有し、前記筐体内にキャビティがあり、前記キャビティは前記第1吸込口と前記第1吹出口とに連通する。前記少なくとも1つの仕切板は前記キャビティ内に設けられる。前記少なくとも1つの仕切板は、前記キャビティを主流通路と少なくとも1つの還流通路とに分離する。前記少なくとも1つの仕切板の前記第1吹出口に近い一端と前記筐体との間には前記還流通路の入口が形成され、前記少なくとも1つの仕切板の前記第1吸込口に近い一端と前記筐体との間には前記還流通路の出口が形成される。前記少なくとも1つの仕切板のうちの1つは第1導流セグメントを含み、前記第1導流セグメントは円弧板であり、前記円弧板の弧面の中心軸が前記円弧板の前記筐体から離れる側に位置することにより、前記主流通路における一部の気流が前記第1導流セグメントに渦巻を発生させる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気調和機であって、
振動器を備え、
前記振動器は、筐体と、少なくとも1つの仕切板と、を含み、
前記筐体は、第1吸込口と第1吹出口とを有し、前記筐体内にはキャビティがあり、前記キャビティは前記第1吸込口と前記第1吹出口とに連通し、
前記少なくとも1つの仕切板は、前記キャビティ内に設置され、
前記少なくとも1つの仕切板は、前記キャビティを主流通路と少なくとも1つの還流通路とに分離し、
前記主流通路の一端は、前記第1吸込口に対向して設置され、前記主流通路の他端は、前記第1吹出口に対向して設置され、
少なくとも1つの還流通路は、前記少なくとも1つの仕切板の前記主流通路に対向する側に位置し、前記少なくとも1つの仕切板の前記第1吹出口に近い一端と前記筐体との間には前記還流通路の入口が形成され、前記少なくとも1つの仕切板の前記第1吸込口に近い一端と前記筐体との間には前記還流通路の出口が形成され、
前記少なくとも1つの仕切板のうちの1つは、第1導流セグメントを含み、
前記第1導流セグメントの中心軸が前記第1導流セグメントの前記筐体から離れる側に位置することにより、前記主流通路における一部の気流は前記第1導流セグメントに渦巻を発生させる、
空気調和機。
【請求項2】
前記少なくとも1つの仕切板のうちの1つは、第1導風セグメントと、第2導風セグメントとをさらに含み、
前記第1導風セグメントの一端は前記第1導流セグメントの一端に接続され、前記第1導風セグメントの他端は前記第1吸込口に向かう方向に延在し、前記第1導風セグメントの他端と前記筐体との間には前記還流通路の出口が形成され、
前記第2導風セグメントの一端は前記第1導流セグメントの他端に接続され、前記第2導風セグメントの他端は前記第1吹出口に向かう方向に延在され、前記第2導風セグメントの他端と前記筐体との間には前記還流通路の入口が形成される、
請求項1に記載の空気調和機。
【請求項3】
前記少なくとも1つの仕切板は2つの仕切板を含み、前記2つの仕切板は、前記第1吸込口と前記第1吹出口との接続線に対して対称に設置されることにより、それぞれ、前記2つの仕切板の一方側に近い気流流量の差を小さくする、
請求項2に記載の空気調和機。
【請求項4】
前記空気調和機は、第1収縮セグメントをさらに備え、
前記第1収縮セグメントは前記第1吸込口と係合され、且つ前記第1収縮セグメントの中心線は前記第1吸込口の中心線と重なり、前記第1収縮セグメントの断面面積が前記筐体の外部から前記キャビティに向かう方向に減少されることにより、前記第1収縮セグメントを通過する気流を集める、
請求項3に記載の空気調和機。
【請求項5】
前記第1収縮セグメントの前記キャビティに近い一端を第1端部とし、前記第1導風セグメントの前記第1吸込口に近い一端を第2端部とし、前記第1端部の直径が前記2つの仕切板の第2端部間の距離より小さいことにより、気流が前記主流通路に入った後に偏向空間がある、
請求項4に記載の空気調和機。
【請求項6】
前記第1導流セグメントと前記第1導風セグメントとが接続される一端を第3端部とし、前記2つの仕切板の第2端部間の距離が前記2つの仕切板の第3端部間の距離より小さいことにより、気流が前記主流通路に沿って流れる際に偏向空間がある、
請求項5に記載の空気調和機。
【請求項7】
前記空気調和機は、第2収縮セグメントをさらに備え、
前記第2収縮セグメントは前記第1吹出口に設置され、前記第2収縮セグメントの中心線が前記第1吹出口の中心線と重なり、且つ前記第2収縮セグメントの断面面積が前記キャビティから前記筐体の外部に向かって増加することにより、気流を前記第2収縮セグメントの内壁に沿って流出させる、
請求項1に記載の空気調和機。
【請求項8】
前記筐体の前記第1吹出口に近い側の断面は円弧状であり、前記円弧状の中心は前記筐体の前記キャビティに近い側に位置し、前記筐体の前記第1吹出口に近い側の断面面積がキャビティから前記第1吹出口に向かう方向に減少することにより、一部の気流が筐体の表面に沿って前記還流通路の入口まで流れて前記還流通路に流入する、
請求項1に記載の空気調和機。
【請求項9】
前記空気調和機は、風路部材と送風機とをさらに備え、
前記風路部材は前記筐体の前記第1吸込口に近い側に設置され、前記風路部材は第2吹出口を含み、前記第2吹出口は前記第1吸込口に連通し、前記風路部材の前記第2吹出口に近い側の断面面積が前記第2吹出口に向かう方向に減少することにより、第2吹出口の気流を集め、
前記送風機は前記風路部材内に設置され、前記送風機は前記風路部材外の気流を前記風路部材内に吸い込むために用いられる、
請求項1に記載の空気調和機。
【請求項10】
前記風路部材は、第1風路壁と第2風路壁とを含み、
前記第1風路壁は、前記筐体に接続され、
前記第2風路壁は、前記筐体に接続され、前記第1風路壁と対向して配置され、前記第1風路壁と前記第2風路壁との間に第2吹出口が形成されることにより、気流を前記第1風路壁と前記第2風路壁との間を通過させ、前記第2吹出口と前記第1吸込口から前記キャビティ内に流入させ、前記第1風路壁の前記第2吹出口から離れる一端を第4端部とし、前記第2風路壁の前記第2吹出口から離れる一端を第5端部とし、前記第4端部と前記第5端部との接続線は前記第1風路壁に垂直である、
請求項9に記載の空気調和機。
【請求項11】
前記第1風路壁の前記第2吹出口に近い一端を第6端部とし、前記第2風路壁の前記第2吹出口に近い一端を第7端部とし、前記第6端部と前記第7端部との間の距離が前記第4端部と前記第5端部との間の距離より小さいことにより、第2吹出口の気流を集める。
請求項10に記載の空気調和機。
【請求項12】
前記第6端部と前記第7端部との間の距離が前記2つの仕切板の第2端部間の距離より小さいことにより、気流を前記第1ガイドセグメントに向かう方向に偏向させる、
請求項11に記載の空気調和機。
【請求項13】
前記少なくとも1つの仕切板は前記キャビティ内で回転可能であり、前記少なくとも1つの仕切板の前記第1吸込口に近い一端が前記筐体に当接することにより、前記少なくとも1つの仕切板の一方側に位置する前記還流通路の出口を閉じ、
前記空気調和機は、前記送風機と、前記少なくとも1つの仕切板とに結合される制御装置をさらに備え、
前記制御装置は、前記送風機の回転速度を制御し、前記少なくとも1つの仕切板が前記キャビティ内で回転することを制御するように構成される、
請求項9に記載の空気調和機。
【請求項14】
前記制御装置は、さらに
前記少なくとも1つの仕切板の前記第1吸込口に近い一端が前記筐体に当接する場合、前記少なくとも1つの仕切板の回転を制御することにより、前記少なくとも1つの仕切板の前記第1吸込口に近い一端を前記筐体から分離させ、
前記少なくとも1つの仕切板の前記第1吸込口に近い一端が前記筐体から分離する場合、ユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値に応じて、前記送風機の回転速度を制御することにより、風の吹出速度を調節するように構成される、
請求項13に記載の空気調和機。
【請求項15】
前記制御装置は、さらに
前記少なくとも1つの仕切板の前記第1吸込口に近い一端が前記筐体から分離し、且つ前記ユーザーが設定した温度と前記現在の室内温度との差の絶対値が第1設定温度以下である場合、前記送風機を第1設定回転速度で運転させることを制御するように構成される、
請求項14に記載の空気調和機。
【請求項16】
前記制御装置は、さらに
前記少なくとも1つの仕切板の前記第1吸込口に近い一端が前記筐体から分離し、前記ユーザーが設定した温度と前記現在の室内温度との差の絶対値が前記第1設定温度より大きく、且つ第2設定温度以下である場合、前記送風機を第2設定回転速度で運転させることを制御するように構成され、前記第1設定温度は前記第2設定温度より小さく、前記第1設定回転速度は前記第2設定回転速度より小さい、
請求項14に記載の空気調和機。
【請求項17】
前記制御装置は、さらに
前記少なくとも1つの仕切板の前記第1吸込口に近い一端が前記筐体から分離し、前記ユーザーが設定した温度と前記現在の室内温度との差の絶対値が前記第2設定温度より大きく、且つ第3設定温度以下である場合、前記送風機を第3設定回転速度で運転させることを制御するように構成され、前記第2設定温度は前記第3設定温度より小さく、前記第2設定回転速度は前記第3設定回転速度より小さい、
請求項14に記載の空気調和機。
【請求項18】
前記制御装置は、さらに
前記少なくとも1つの仕切板の前記第1吸込口に近い一端が前記筐体から分離し、且つユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値が第4設定温度より小さい場合、前記少なくとも1つの仕切板の前記第1吸込口に近い一端を前記筐体に当接させ、前記送風機を第4回転速度で運転させることを制御するように構成される、
請求項13に記載の空気調和機。
【請求項19】
前記制御装置は、さらに
前記少なくとも1つの仕切板の前記第1吸込口に近い一端が前記筐体から分離し、ユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値が第4設定温度以上、且つ第5設定温度より小さい場合、前記送風機を第5設定回転速度で第1設定時間だけ運転させた後、前記少なくとも1つの仕切板の前記第1吸込口に近い一端を前記筐体に当接させて第2設定時間だけ運転させることを制御するように構成され、前記第4設定温度は前記第5設定温度より小さく、前記第4損害回転速度は前記第5設定回転速度より小さい、
請求項13に記載の空気調和機。
【請求項20】
前記制御装置は、さらに
前記少なくとも1つの仕切板の前記第1吸込口に近い一端が前記筐体から分離し、ユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値が第5設定温度以上、且つ第6設定温度より小さい場合、前記送風機を第6設定回転速度で第3設定時間だけ運転させた後、前記少なくとも1つの仕切板の前記第1吸込口に近い一端を前記筐体に当接させて第4設定時間だけ運転させることを制御するように構成され、前記第5設定温度は前記第6設定温度より小さく、前記第5設定回転速度は前記第6設定回転速度より小さい、
請求項13に記載の空気調和機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2022年2月28日に出願された出願番号が202210191436.8である中国特許出願、2022年2月28日に出願された出願番号が202210191458.4である中国特許出願、2022年2月28日に出願された出願番号が202210191457.Xである中国特許出願、2022年2月28日に出願された出願番号が202210188072.8である中国特許出願、2022年2月28日に出願された出願番号が202210191439.1である中国特許出願を基礎出願とする優先権を主張し、その開示内容の全ては参照により本願に組み込まれる。
【0002】
本開示は空気調節分野に関し、特に空気調和機に関する。
【背景技術】
【0003】
科学技術の進歩と人々の生活水準の向上に伴い、空気調和機は徐々に人々の生活に入り込み、人々の仕事や生活の中で一般的に用いられるアイテムになった。
【0004】
分離型空気調和機は室内機と室外機を備える。室内機と室外機はそれぞれ室内と室外に設置され、両者は対応する配管と配線によって接続される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
空気調和機が提供され、前記空気調和機は筐体と少なくとも1つの仕切板とを備える。前記筐体は第1吸込口と第1吹出口とを有し、前記筐体内にキャビティがあり、前記キャビティは前記第1吸込口と前記第1吹出口とに連通する。前記少なくとも1つの仕切板は前記キャビティ内に設けられる。前記少なくとも1つの仕切板は、前記キャビティを主流通路と少なくとも1つの還流通路とに分離する。前記主流通路の一方端は、前記第1吸込口に対向して設置され、前記主流通路の他方端は、前記第1吹出口に対向して設置される。前記少なくとも1つの還流通路は、前記少なくとも1つの仕切板の前記主流通路に対向する側に位置し、前記少なくとも1つの仕切板の前記第1吹出口に近い一端と前記筐体との間には前記還流通路の入口が形成され、前記少なくとも1つの仕切板の前記第1吸込口に近い一端と前記筐体との間には前記還流通路の出口が形成される。前記少なくとも1つの仕切板のうちの1つは第1導流セグメントを含み、前記第1導流セグメントは円弧板であり、前記円弧板の弧面の中心軸が前記円弧板の前記筐体から離れる側に位置することにより、前記主流通路における一部の気流が前記第1導流セグメントに渦巻を発生させる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
以下、本開示に係る技術案をより明確に説明するために、本開示の幾つかの実施例で用いられる図面について簡単に説明するが、以下の説明における図面は、本開示の幾つかの実施例の一部の図面にすぎず、当業者であれば、これらの図面に基づいて他の図面を得ることもできる。また、以下の説明における図面は、概略図と見なすことができ、本開示の実施例に係る製品の実際の寸法、方法の実際の流れ、信号の実際のタイミングなどを限定するものではない。
【0007】
【
図1】幾つかの実施例に係る空気調和機の概略図である。
【
図2】幾つかの実施例に係る振動器の断面図である。
【
図3】幾つかの実施例に係るキャビティ内で流れる気流の概略図である。
【
図4】幾つかの実施例に係るキャビティ内で流れる別の気流の概略図である。
【
図5】幾つかの実施例に係る別の空気調和機の部分構成図である。
【
図6】幾つかの実施例に係る更なる空気調和機のブロック図である。
【
図7】幾つかの実施例に係る仕切板の回転後のキャビティ内で流れる気流の概略図である。
【
図8】幾つかの実施例に係る仕切板が回転していない際のキャビティ内で流れる気流の概略図である。
【
図9】幾つかの実施例に係る制御アセンブリのブロック図である。
【
図10】幾つかの実施例に係る空気調和機の制御方法のフローチャートである。
【
図11】幾つかの実施例に係る別の空気調和機の制御方法のフローチャートである。
【
図12】幾つかの実施例に係る更なる空気調和機の制御方法のフローチャートである。
【
図13】幾つかの実施例に係る更なる空気調和機の制御方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して、本開示の幾つかの実施例における技術案を明確かつ完全に説明する。無論、ここに記載された実施例はあくまで本開示の実施例の一部のみであり、全ての実施例ではない。本開示における実施例に基づいて、当業者にとっては取得された他のすべての実施例は、本開示の保護範囲に含まれるものとする。
【0009】
本明細書及び特許請求の範囲において、用語「含む(comprise)」及びその他の形式、例えば、第三人称の単数形である「含む(comprises)」及び現在分詞の形式である「含む(comprising)」は、文脈上別段の解釈を要しない限り、開放、包括的な意味、即ち「含むが、これらに限定されない」と解釈されるべきである。明細書の説明において、用語「一実施例(one embodiment)」、「幾つかの実施例(some embodiments)」、「例示的な実施例(exemplary embodiments)」、「例(example)」、「特定例(specific example)」、又は「幾つかの例(some examples)」などは、この実施例又はその例に関連する特定の特徴、構造、材料、又は特性が、本開示の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを示すことが意図される。上記の用語の概略的な表現は、必ずしも同じ実施例又は例を指すわけではない。さらに、記載された特定の特徴、構造、材料、又は特性は、任意の適切な態様で、任意の1つ又は複数の実施例又は例に含まれ得る。
【0010】
以下において、「第1」、「第2」という用語は、単に目的を説明するためのものであり、相対的な重要性を指示又は暗示するものとして、若しくは指示された技術的特徴の数量を暗示するものと理解されるべきでない。従って、「第1」、「第2」と定義された特徴は、1つ又は複数の当該特徴を明示的又は暗示的に含み得る。本開示の実施例の説明では、特に明記しない限り、「複数」は2つ又は2つ以上を意味する。
【0011】
幾つかの実施例を説明する際に、「結合」と「接続」及びそれらに由来する表現を使用する場合がある。例えば、幾つかの実施例を説明する時、2つ又は2つ以上の構成要素がお互いに直接的な物理的又は電気的接触を有することを示すように、「接続」という用語を使用する場合がある。また、例えば、幾つかの実施例を説明する際、2つ又は2つ以上の構成要素が直接的な物理的又は電気的接触を有することを示すように、「結合」という用語を使用する場合がある。しかしながら、「結合」又は「通信結合(communicatively coupled)」という用語は、2つ又は2つ以上の構成要素が互いに直接的な接触を有しないが、依然として互いに協働又は相互作用することも意味し得る。ここに開示された実施例は、必ずしも本明細書の内容に限定されない。
【0012】
本明細書において、「…に適用する」又は「…ように配置される」の使用は開放的且つ包括的な言語を意味し、追加のタスク又はステップを実行するように適用又は配置される装置を排除しない。
【0013】
本明細書で用いられる場合、「約」、「おおよそ」、又は「近似」は、記載された値、及び特定値の許容可能な偏差範囲内の平均値を含み、ここで、前記許容可能な偏差範囲は、当業者によって検討されている測定及び特定量の測定に関連する誤差(即ち、測定システムの制限性)を考慮して決定される。
【0014】
本明細書で用いられる場合、「平行」、「垂直」、「等しい」は、記載された状況及び記載された状況に近似した状況を含み、この近似した状況の範囲は許容可能な偏差範囲内にあり、前記許容可能な偏差範囲は、当業者が検討している測定及び特定量の測定に関連する誤差(すなわち、測定システムの限界)を考慮して決定される。例えば、「平行」には、真の平行と略平行が含まれ、ここで略平行の許容可能な偏差範囲は、例えば、5°以内の偏差であり得る。「垂直」には、真の垂直と略垂直が含まれ、ここで略垂直の許容可能な偏差範囲は、例えば5°以内の偏差であり得る。「等しい」は、絶対的に等しいものと略等しいものを含み、ここで、略等しい許容可能な偏差範囲内では、例えば、等しい両者の間の差は、いずれかの5%以下である。
【0015】
本開示の幾つかの実施例は、空気調和機を提供する。
【0016】
図1に示すように、空気調和機1は、室内機60と室外機40を含む。室内機60と室外機40とは、配管を介して接続することで、冷媒を伝送する。室内機60は、室内熱交換器400と室内ファン600を含む。室外機40は、圧縮機201、四方弁202、室外熱交換器203、室外ファン204、及び膨張弁205を含む。順に接続された圧縮機201、室外熱交換器203、膨張弁205及び室内熱交換器400は冷媒回路を形成し、冷媒は前記冷媒回路内で循環的に流れ、室外熱交換器203及び室内熱交換器400を介してそれぞれ空気と熱交換することにより、空気調和機1の冷房モード又は暖房モードを実現する。
【0017】
圧縮機201は、冷媒を圧縮することにより、低圧冷媒を圧縮して高圧冷媒が形成されるように構成される。
【0018】
室外熱交換器203は、室外空気と室外熱交換器203内で伝送される冷媒とを熱交換するように構成される。例えば、空気調和機1の冷房モードでは、室外熱交換器203は凝縮器として動作することで、圧縮機201によって圧縮された冷媒は室外熱交換器203を介して室外空気に放熱して凝縮する。空気調和機1の暖房モードでは、室外熱交換器203は蒸発器として動作することで、減圧後の冷媒は室外熱交換器203を介して室外空気の熱を吸収して蒸発する。
【0019】
幾つかの実施例では、室外熱交換器203は熱交換フィンをさらに含み、これにより、室外空気と室外熱交換器203内で伝送される冷媒との間の接触面積を拡大することで、室外空気と冷媒との間の熱交換効率を向上させる。
【0020】
室外ファン204は、室外空気を室外機40の第2吸込口を介して室外機40内に吸い込み、室外熱交換器203と熱交換した室外空気を室外機40の第3吹出口を介して送り出すように構成される。室外ファン204は、室外空気の流れに動力を供給する。
【0021】
膨張弁205は、室外熱交換器203と室内熱交換器400との間に接続され、室外熱交換器203と室内熱交換器400とを流れる冷媒圧力が、膨張弁205の開度の大きさにより調節されることで、室外熱交換器203と室内熱交換器400との間を流れる冷媒の流量を調節する。室外熱交換器203と室内熱交換器400との間を流れる冷媒の流量と圧力は、室外熱交換器203と室内熱交換器400の熱交換性能に影響を与える。膨張弁205は電子弁であってもよい。膨張弁205の開度は調節可能であることで、膨張弁205を流れる冷媒の流量と圧力を制御する。
【0022】
四方弁202は前記冷媒回路内に接続され、四方弁202が冷媒回路内の冷媒の流れる方向を切り替えて空気調和機1に冷房モード又は暖房モードを実行させるように構成される。
【0023】
室内熱交換器400は、室内空気と室内熱交換器400内で伝送される冷媒とを熱交換するように構成される。例えば、空気調和機1の冷房モードでは、室内熱交換器400は蒸発器として動作することで、室外熱交換器203を介して放熱された冷媒は室内熱交換器400を介して室内空気の熱を吸収して蒸発する。空気調和機1の暖房モードでは、室内熱交換器400は凝縮器として動作することで、室外熱交換器203を介して吸熱された冷媒は室内熱交換器400を介して室内空気に放熱して凝縮する。
【0024】
幾つかの実施例では、室内熱交換器400は熱交換フィンをさらに含み、これにより、室内空気と室内熱交換器400内で伝送される冷媒との間の接触面積を拡大することで、室内空気と冷媒との間の熱交換効率を向上させる。
【0025】
室内ファン600は、室内空気を室内機60の第3吸込口を介して室内機60内に吸い込み、室内熱交換器400と熱交換した室内空気を室内機60の第4吹出口を介して送り出すように構成される。室内ファン600は、室内空気の流れに動力を供給する。
【0026】
空気調和機1は、制御装置50をさらに備える。制御装置50は、圧縮機201の動作周波数、膨張弁205の開度、室外ファン204の回転速度、及び室内ファン600の回転速度を制御するように構成される。制御装置50は、データ線を介して、圧縮機201、膨張弁205、室外ファン204及び室内ファン600に接続され、通信情報を伝送する。
【0027】
制御装置50は、プロセッサを含む。プロセッサは、中央プロセッサ(Central Processing Unit,CPU)、マイクロプロセッサ(Microprocessor)、専用集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)を含んでもよく、プロセッサが、制御装置50に結合された非一時的コンピュータ可読媒体内に記憶されたプログラムを実行する際に、制御装置50に記載された対応する動作を実行するように構成されてもよい。非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、磁気記憶装置(例えば、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、または磁気テープ)、スマートカード、またはフラッシュメモリ装置(例えば、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(Erasable Programmable Read-Only Memory,EPROM)、カード、スティック、またはキーボードドライバ)を含んでもよい。
【0028】
一般に、空気調和機による吹出気流の流れに対する制御は、以下の設置によって実現される。導風板を横方向に設置し、且つ吹出口の外側に設置し、導風板を回転させることにより、風を上下に掃き出すことを実現する。空気調和機に縦方向のガイド羽根を内蔵し、風を左右に掃き出すことを実現する。空気調和機は、細孔がある風板を横方向に設置し、気流を風板上の通孔から低速で通過させる。空気調和機の前面に風よけ板を設置し、空気調和機の周囲から風を出させてもよい。
【0029】
しかしながら、上記のように設置された空気調和機の吹出口における気流は、直線に沿って所定方向に吹出され、吹出態様は単一である。気流は直線に沿って所定方向に吹出され、且つ気流が束状を呈するため、風の掃き出し感は強く、ユーザーの快適性は比較的に悪い。また、束状風が室内気流の流れ態様を単一にさせるため、風速の大きさ、方向が過渡的に変化する快適な風場を発生することができない。また、空気調和機の吹出形態は単一であり、風の混合効率は低く、エネルギー消費量は高い。
【0030】
図2から
図4に示すように、空気調和機1は振動器20をさらに含む。
図2に示すように、振動器20は筐体21と、少なくとも1つの仕切板22とを含む。筐体21は、密封の役割を果たすことができ、気流が振動器20を流れる際の漏れを防止する。
図2に示すように、筐体21の一方側は第1吸込口23を有し、筐体21の前記一方側と対向する側は第1吹出口24を有する。筐体21内には、キャビティ25があり、キャビティ25は第1吸込口23と第1吹出口24とに連通し、これにより、気流は第1吸込口23を介してキャビティ25内に入り、その後、第1吹出口24から出ることができる。少なくとも1つの仕切板22はキャビティ25内に設置され、気流は、少なくとも1つの仕切板22を流れる際に偏向され、仕切板22の近傍に渦巻を形成し、振動器20の振動吹出を実現する。このように、振動器20は導風板の代わりに、導風板が固定されて動かない際に第1吹出口24で上下に自己振動吹出を実現することができ、空気調和機1の吹出気流と室内空気の混合効率を向上させ、室内気流分布を変化させ、空気調和機1の吹出が直線に沿って流れるのを回避し、空気調和機1の自然で快適な送風効果を達成することができる。なお、渦巻は気流環流の現象である。
【0031】
図2に示すように、少なくとも1つの仕切板22をキャビティ25内に設置した後、キャビティ25を主流通路26と少なくとも1つの還流通路27とに分割してもよい。主流通路26の一端が、第1吸込口23に対向して設置され、主流通路26の他端が、第1吹出口24に対向して設置され、還流通路27は少なくとも1つの仕切板22の主流通路26と対向する側に位置し、仕切板22の第1吹出口24に近い一端と筐体21との間には還流通路27の入口28が形成され、仕切板22の第1吸込口23に近い一端と筐体21との間には還流通路27の出口29が形成される。すなわち、気流の一部は、第1吸込口23を介して主流通路26に入った後に第1吹出口24に向かう方向に流れ、気流の他の一部は、第1吹出口24まで流れる際に筐体21の遮断によって還流通路27の入口28から還流路通27に入り、その後、還流通路27の出口29から主流通路26に戻る。
【0032】
図2に示すように、仕切板22は第1導流セグメント30を含み、第1導流セグメント30の中心軸は円弧板の筐体21から離れる側に位置する。これにより、還流通路27内の気流が主流通路26に戻った後、主流通路26内の一部の気流の流れ方向を偏向させることができるとともに、第1導流セグメント30は導流の役割を果たすことができ、主流通路26内の他の一部の気流は仕切板22において第1吸込口23に向かう方向の逆方向に流れ、渦巻を発生することができる。
【0033】
以下では、振動器20が2つの仕切板22を含む場合を例にして、キャビティ25内の気流の流れについて説明する。説明の便宜上、特に説明がない限り、本開示は上、下の方位表現について、いずれも
図2の上、下方向を参照する。2つの仕切板22は、第1吸込口23と第1吹出口24との結線に垂直な方向に沿って配置され、例えば、2つの仕切板22は上下に配置される。2つの仕切板22は、キャビティ25の中軸線に対して対称に設置される。このように、気流が2つの仕切板22を通過して偏向されると、上下両側の気流流量の差を小さくすることができる。
【0034】
図3及び
図4に示すように、気流が第1吸込口23からキャビティ25の中軸線に沿って第1吹出口24の近傍に達する際、一部の気流は筐体21の内壁に沿って流れ、還流通路27の入口28に入る。流れの不均一性により、異なる還流通路27の入口28における気流の流量は異なる。例えば、上側の還流通路27を通過する気流の流量が、下側の還流通路27を通過する気流の流量より大きいため、異なる還流通路27の出口29における流量も異なり、主流通路26からの気流は、還流通路27の出口29において、上側と下側の異なる流量の気流によって押されて偏向される。
【0035】
図4に示すように、偏向気流の下側の仕切板22に近い部分は、下側の仕切板22の表面(
図4の矢印Aの方向)に沿って流れるとともに、偏向気流の上側の仕切板22に近い部分は、第1吸込口23に向かう方向の逆方向(
図4の矢印Bの方向)に流れ、渦巻を発生し、渦巻は主流通路26における気流を下側の仕切板22に向かって押し出す。この場合、第1吹出口24における気流は、下に向かって流れる。
【0036】
主流通路26における気流は、下側の仕切板22に向かって押し出され、下側還流通路27の入口28における気流の流量は、上側の還流通路27の入口28における気流の流量より大きくなり、それにより、両側の還流通路27の入口28における気流の流量は、周期的に変化する。すなわち、上側の還流通路27の入口28における気流の流量は、下側の還流通路27の入口28における気流の流量より大きく、一定時間が経過すると、上側の還流通路27の入口28における気流の流量は、下側の還流通路27の入口28における気流の流量より小さく、また一定時間が経過すると、上側の還流通路27の入口28における気流の流量は、再び下側の還流通路27の入口28における気流の流量より大きくなり、このように循環する。
【0037】
図2に示すように、仕切板22は、第1導風セグメント31と第2導風セグメント32とをさらに含む。第1導風セグメント31の一端は第1導流セグメント30の一端に接続され、第1導風セグメント31の他端は第1吸込口23に向かう方向に延在し、これにより、気流がキャビティ25に入った後に、第1導風セグメント31に沿って偏向することを保証できる。第2導風セグメント32の一端は第1導流セグメント30の他端に接続され、第2導風セグメント32の他端は第1吹出口24に向かう方向に延在し、これにより、気流はより容易に第2導風セグメント32に沿って第1吹出口24に導かれ、ひいては、第1吹出口24から導出される。第1導風セグメント31の他端と筐体21との間には還流通路27の出口29が形成され、第2導風セグメント32の他端と筐体21との間には還流通路27の入口28が形成される。
【0038】
振動器20は第1収縮セグメント37をさらに含む。第1収縮セグメント37は第1吸込口23と係合し、且つ第1収縮セグメント37の中心線は第1吸込口23の中心線と重なる。第1収縮セグメント37の断面面積は、筐体21の外部からキャビティ25に向かう方向に徐々に減少し、これにより、気流は第1吸込口23からキャビティ25に入った後に集め、気流の発散が防止される。
【0039】
図2に示すように、第1収縮セグメント37のキャビティ25に近い一端を第1端部160とし、第1導風セグメント31の第1吸込口23に近い一端を第2端部33とし、第1端部160の直径をaとし、2つの仕切板22の第2端部33間の距離をbとし、aはbより小さい。このように、気流は、キャビティ25に入った後、第1導風セグメント31に向かう方向に偏向されることができ、それにより、気流が主流通路26に入った後の偏向空間を保証することができる。
【0040】
図2に示すように、第1導流セグメント30と第1導風セグメント31とが接続される一端を第3端部34とし、2つの仕切板22の第3端部34間の距離をcとし、bはcより小さい。このように、気流が主流通路26に沿って流れる際に、気流の偏向空間を十分に大きくすることができる。
【0041】
図2に示すように、筐体21の第1吹出口24に近い側の断面は円弧状であり、断面が円弧状の当該部分の筐体21は第2導流セグメント36であり、円弧状の中心は第2導流セグメント36のキャビティ25に近い側に位置し、且つ第2導流セグメント36の断面面積はキャビティ25から第1吹出口24に向かう方向に徐々に減少する。このように、一部の気流は、第2導流セグメント36の表面に沿って流れ、還流通路27の入口28に導かれ、それにより、還流通路27に入ることができる。
【0042】
図2に示すように、振動器20は第2収縮セグメント35をさらに含む。第2収縮セグメント35の形状はラッパ状であり、第2収縮セグメント35は第1吹出口24に設置され、第2収縮セグメント35の中心線は第1吹出口24の中心線と重なり、且つ第2収縮セグメント35の断面面積はキャビティ25から筐体21の外部に向かって徐々に増加し、気流は第2収縮セグメント35の内壁に沿って流出し、気流を異なる角度に沿ってスムーズに流出させ、第1吹出口24における抵抗を低減させることができる。
【0043】
第2導風セグメント32の延長線が、第2導流セグメント36と第2収縮セグメント35との接続部と交差しないため、第2導風セグメント32が第2導流セグメント36と第2収縮セグメント35との接続部における風出に対する影響を回避することができる。
【0044】
図2及び
図5に示すように、空気調和機1は風路部材10をさらに含み、室内熱交換器400は風路部材10内に設置され、風路部材10は気流の出入り通路である。気流は風路部材10内に入り、室内熱交換器と熱交換してから室内に排出され、冷房と暖房の効果を実現する。
【0045】
図2及び
図5に示すように、空気調和機1は送風機11をさらに含み、送風機11は風路部材10内に設置され、送風機11は空気調和機1外の気流を風路部材10内に吸い込むために用いられる。風路部材10は第2吹出口12を有し、熱交換後の気流は第2吹出口12を介して室内に排出されることができる。また、風路部材10の第2吹出口12に近い側の断面面積は、第2吹出口12に向かう方向に徐々に減少し、第2吹出口12の気流を集めることができる。風路部材10は、筐体21の第1吸込口23に近い側に設置され、振動器20の第1吸込口23は第2吸込口12と連通する。
【0046】
図2及び
図5に示すように、風路部材10は第1風路壁13と第2風路壁14とを含む。第1風路壁13は第2風路壁14と対向して配置され、第1風路壁13と第2風路壁14との間には第2吹出口12が画定され、このように、風路部材10内の気流は、第1風路壁13と第2風路壁14との間を通過し、第2吹出口12を介して振動器20内に入ることができる。第1風路壁13及び第2風路壁14の断面面積は、第2吹出口12に向かう方向において、いずれも徐々に減少する。
【0047】
図2及び
図5に示すように、第1風路壁13の第2吹出口12から離れる一端を第4端部130とし、第2風路壁14の第2吹出口12から離れる一端を第5端部140とし、送風機11の後渦巻ケーシングのインボリュートは第5端部140の先端に位置し、これにより、送風機11による第1風路壁13と第2風路壁14との間の気流に対する影響を低減することができる。第4端部130と第5端部140との接続線は第1風路壁13に垂直であることにより、気流を第1風路壁13と第2風路壁14との間に良好に入り込ませることができる。
【0048】
第1風路壁13の第2吹出口12に近い一端を第6端部131とし、第2風路壁14の第2吹出口12に近い一端を第7端部141とし、第4端部130と第5端部140との間の距離をdとし、第6端部131と第7端部141との間の距離をfとし、fはdより小さく、これにより、第1風路壁13と第2風路壁14の断面面積が第2吹出口12に向かう方向に徐々に減少することは、実現される。
【0049】
これに加えて、
図2及び
図5に示すように、fがbより小さいことで、気流は、キャビティ25に入った後、第1導風セグメント31に向かう方向に偏向されることができることで、気流が主流通路26に入った後の偏向空間を保証することができる。
【0050】
図5、
図7及び
図8に示すように、少なくとも1つの仕切板22はキャビティ25内に運動可能に設置される。少なくとも1つの仕切板22が運動した後、キャビティ25内の一方側の還流通路27の出口29は減少し、キャビティ25内の他方側の還流通路27の出口29は増加し、気流はキャビティ25内の他方側の還流通路27の出口29を介して流入する。以下では、振動器20が2つの仕切板22を含む場合を例にして、2つの仕切板22がキャビティ25内でキャビティ25の中心線上の1点に沿って共に時計回りに回転する場合のキャビティ25内の気流の流れ原理について説明する。勿論、2つの仕切板22の一方が回転し、2つの仕切板22の他方が固定して動かなくてもよい。且つ、2つの仕切板22が、回転するような運動形態に限らず、2つの仕切板22が移動する形態であってもよい。
【0051】
図5、
図7及び
図8に示すように、気流が第1吸込口23を通過すると、2つの仕切板22が設定角度まで回転されるため、上側に位置する仕切板22の第1吸込口23に近い一端が筐体21に徐々に近づくことにより、上側の還流通路27の出口29は減少し、下側に位置する仕切板22が第1吸込口23の対向位置まで回転されることで、下側の仕切板22が気流に対して一定の遮断作用を果たす。このように、わずかな部分の気流が上側の還流通路27を通過する一方、大部分の気流が下側の仕切板22の筐体21に近い側に沿って運動し、すなわち、下側の還流通路27の出口29を通過し、下側の還流通路27の入口28から流出し、気流の流れが変化され、気流の流れが下へ偏る流動から上へ偏る流動に変更される。また、わずかな部分の気流は上側の仕切板22の主流通路26に近い側に沿って運動し、当該部分の気流は、下側の還流通路27を通過する気流と第1吹出口24に合流し、第1吹出口24を介して上側に偏って運動する。同様に、2つの仕切板22が共に反時計回りに回転すると、気流は第1吹出口24を介して下側に偏って運動する。このように、気流の所定方向における運動を実現することができ、且つ、これにより、気流が第1吹出口24を通過する際の流れる範囲をより小さくすることができ、気流の流量が一定である場合、気流の第1吹出口24における流速を速めることができ、これにより、遠距離の所定方向における送風を実現することができる。
【0052】
図5、
図7及び
図8に示すように、少なくとも1つの仕切板22は筐体21に対して回転可能であり、少なくとも1つの仕切板22が回転した後、キャビティ25内の一方側に位置する仕切板22の第1吸込口23に近い一端が、筐体21に当接することで、キャビティ25内の一方側の還流通路27の出口29を閉じることにより、気流がキャビティ25内の前記一方側の還流通路27を通過するのを回避することができ、大部分の気流はキャビティ25内の他方側の還流通路27を通過することを選択し、これにより、キャビティ25内の一方側の還流通路27を通過する気流の干渉を回避することができ、気流の所定方向における運動の効果を向上させることができる。
【0053】
例えば、上側の仕切板22の第1吸込口23に近い一端が筐体21に当接する場合、気流は吹出口24の位置で所定方向における上吹出を行う。下側の仕切板22の第1吸込口23に近い一端が筐体21に当接する場合、気流は吹出口24の位置で所定方向における下吹出を行う。
【0054】
図6に示すように、空気調和機1は制御装置50をさらに含む。制御装置50は、送風機11と、少なくとも1つの仕切板22とに結合されることで、送風機11の回転速度を制御し、少なくとも1つの仕切板22の筐体21に対する回転を制御する。
【0055】
空気調和機の吹出モードは、振動吹出モードと所定方向吹出モードを含む。振動吹出モードで、流体振動器20の仕切板22が気流を振動させる位置にあり、この場合、仕切板22の第1吸込口23に近い一端は筐体21から分離し、第1吹出口24を流れる風は第1吹出口24の外側に向かって拡散し、且つ一定の周波数で風向と風速の振動変化を行う。所定方向吹出モードでは、仕切板22の第1吸込口23に近い一端が筐体21に当接することで、キャビティ25内の当該仕切板22に近い側の還流通路27の出口29を閉じる。所定方向吹出モードは所定方向の上吹出及び所定方向の下吹出を含む。所定方向の上吹出とは、第1吹出口24の風向が水平方向の上方に偏った吹出であることを指し、すなわち、室内環境下では、第1吹出口24の風が天井に向かって吹く。所定方向の下吹出とは、第1吹出口24の風向が垂直方向に偏った吹出、または垂直方向に近い吹出であることを指し、すなわち、室内環境下では、第1吹出口24の風が床に向かって吹く。
【0056】
制御装置50は、以下の方式のように構成される。
【0057】
仕切板22の現在の位置が気流を振動させる位置にあるか否かを判断することにより、吹出モードが振動吹出モードであるか否かを判断できる。
【0058】
仕切板22の現在の位置が気流を振動させる位置にない場合、仕切板22は気流を振動させる位置まで回転するように制御し、この場合、空気調和機1の吹出モードは振動吹出モードに切り替えられる。
【0059】
仕切板22の現在の位置が気流を振動させる位置にある場合、ユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値に応じて送風機11の回転速度を制御することで、振動吹出の風速を調節する。ユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値が第1閾値以上である場合、制御装置50は送風機11の回転速度を上昇させるよう制御することで、ユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値を急速に減少させ、室内温度を設定値に達する。ユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値が第2閾値以下である場合、制御装置50は送風機11の回転速度を低下させるよう制御することで、室内温度が低すぎたり高すぎたりするのを防止し、室内温度が設定値に近づくことを維持する。第1閾値は第2閾値より大きい。空気調和機1の第1吹出口24は上向き低周波振動風及び下向き低周波振動風を発生し、その振動周波数は吹出速度と正の相関を示し、ユーザーが設定した温度と現在の室内温度の差の絶対値に応じて、送風機11の回転速度を制御すれば、第1吹出口24における風速をより良好に制御できることで、室内風場に上下振動風による渦巻を生成させることができ、これにより、室温と一定の温度差がある吹出気流を室内空気と効率よく混合し、吹出風の温度差を減らすことができる。
【0060】
なお、空気調和機1の起動時にデフォルトで振動吹出モードに入るように設置してもよく、吹出風の温度差を効果的に低減し、温度急変によるユーザーの使用感の低下を防止することができる。
【0061】
また、制御装置50は、さらにユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値が第1設定温度以下である場合、送風機11を第1設定回転速度で運転させるように構成される。これにより、比較的正確に吹出風の温度差を減少させ、従来の機械的でまっすぐな吹出感をなくし、自然で快適な吹出の目的を実現することができる。例えば、第1設定温度は2℃であってもよく、第1設定回転速度は600回転/分(Revolutions Per Minute,RPM)であってもよい。
【0062】
また、制御装置50は、ユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値が第1設定温度より大きく、且つユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値が第2設定温度以下である場合、送風機11を第2設定回転速度で運転させるようにさらに構成される。第2設定温度は第1設定温度より大きく、第2設定回転速度は第1設定回転速度より大きい。例えば、第2設定温度は3℃であってもよく、第2設定回転速度は900RPMであってもよい。
【0063】
これに加えて、制御装置50は、ユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値が第2設定温度より大きく、且つユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値が第3設定温度以下である場合、送風機11を第3設定回転速度で運転させるようにさらに構成される。第3設定温度は第2設定温度より大きく、第3設定回転速度は第2設定回転速度より大きい。第2設定温度は5℃であってもよく、第2設定回転速度は1100RPMであってもよい。
【0064】
図9に示すように、制御装置50は、順次接続される決定アセンブリ51と、判断アセンブリ52と、制御アセンブリ53とを含む。決定アセンブリ51は、空気調和機1が速冷モードに入るか速熱モードに入るかを決定するために用いられる。速冷モードは、空気調和機1が冷房モードにおいて高風速で吹き出すことで、室温を急速に低下させる効果を実現する。速熱モードは、空気調和機1が暖房モードにおいて高風速で吹き出すことで、室温を急速に高める効果を実現する。判断アセンブリ52は、空気調和機1の吹出モードが振動吹出モードであるか否かを判断するために用いられる。制御アセンブリ53は、空気調和機1の吹出モードが振動吹出モードでない場合に、空気調和機1の吹出モードを振動吹出モードに切り替えるために用いられる。すなわち、振動器20の仕切板22が気流を振動させる位置にあることで、第1吹出口24の吹出方向と風速に振動変化を生じさせることを制御する。空気調和機1の吹出モードが振動吹出モードである場合、制御装置50は、ユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値に応じて、空気調和機1の吹出方向と送風機11の回転速度を制御することにより、第1吹出口24における高温度差の気流と室内空気とを急速に混合させる。
【0065】
図10に示すように、少なくとも1つの仕切板22が運動する場合、空気調和機1の制御方法は以下のステップを含む。
【0066】
ステップS1:制御装置50は、仕切板22の現在の位置が気流を振動させる位置にあるか否かを判断し、仕切板22の現在の位置が気流を振動させる位置にない場合、ステップS2を実行する。仕切板22の現在の位置が気流を振動させる位置にある場合、ステップS3を実行する。
【0067】
ステップS2:制御装置50は、仕切板22が気流を振動させる位置まで回転するように制御する。
【0068】
ステップS3:制御装置50は、ユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値に応じて送風機11の回転速度を制御することで、振動吹出の風速を調節する。
【0069】
図11に示すように、ステップS3は、ステップS311ないしステップS315を含む。
【0070】
ステップS311:制御装置50は、ユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値が第1設定温度以下であるか否かを判断し、ユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値が第1設定温度以下である場合、ステップS312を実行する。ユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値が第1設定温度以下ではない場合、ステップS313を実行する。
【0071】
ステップS312:制御装置50は、送風機11が第1設定回転速度で運転するように制御する。
【0072】
ステップS313:制御装置50は、ユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値が第2設定温度以下であるか否かを判断するし、ユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値が第2設定温度以下である場合、ステップS314を実行する。ユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値が第2設定温度以下ではない場合、ステップS315を実行する。
【0073】
ステップS314:制御装置50は、送風機11が第2設定回転速度で運転するように制御する。
【0074】
ステップS315:ユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値が第3設定温度以下である場合、制御装置50は、送風機11が第3設定回転速度で運転するように制御する。なお、第3設定温度は第2設定温度より大きく、第3設定回転速度は第2設定回転速度より大きい。
【0075】
図12に示すように、少なくとも1つの仕切板22が運動する場合、ステップS1はステップS11を含む。
【0076】
ステップS11:空気調和機1が第1命令(速冷命令)または第2命令(速熱命令)を受信する場合、すなわち、制御装置50が空気調和機1の運転モードが速冷モードまたは速熱モードであると決定する場合、制御装置50は、仕切板22の位置が気流を振動させる位置にあるか否かを判断する。例えば、ユーザーは、リモコンにおける「速冷」または「速熱」ボタンを介して、空気調和機1に速冷命令または速熱命令を送信してもよい。
【0077】
幾つかの実施例では、空気調和機1の運転モードが速冷モードに切り替えられ、且つ吹出方向が所定方向の上吹出である場合、当該吹出モードは沈降式冷風を実現し、第1吹出口24から吹き出される冷風がユーザーに「まっすぐに吹く」のを回避し、ユーザーに不快感を与えるのを回避することができる。空気調和機1の運転モードが速熱モードであり、且つ吹出方向が所定方向の下吹出である場合、第1吹出口24から吹き出される熱風は下向きに運動し、室内温度をユーザーが設定した目標温度まで急速に上昇させる。
【0078】
空気調和機1の運転モードが速冷モードまたは速熱モードに切り替えられた後、第1吹出口24に高温度差が存在し、空気調和機1の運転モードが振動吹出モードまたは所定方向吹出モードである場合、第1吹出口24の吹出方向は振動変化を実現することができ、或いは所定方向の上吹出と所定方向の下吹出を実現することで、室内気流の組織態様を変更し、変化する室内風場と吹出感を作り出し、室内空気の風の混合効率を向上させ、遠端の送風温度差、すなわち、人体の体感温度差を低減させると同時に、第1吹出口24の高温度差の風と室内空気を急速に混合させ、それにより、空気調和機1の効率的送風と温度の急速混合の効果を達成する。
【0079】
図13に示すように、ステップS3は、ステップS321ないしステップS326を含む。
【0080】
ステップS321:制御装置50は、ユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値が第4設定温度より小さいか否かを判断し、ユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値が第4設定温度より小さい場合、ステップS322を実行し、ユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値が第4設定温度より小さくない場合、ステップS323を実行する。
【0081】
ステップS322:制御装置50は、空気調和機1の吹出方向を所定方向の上吹出または所定方向の下吹出になるように制御し、送風機11が第4設定回転速度で運転するように制御し、ステップS321に戻る。
【0082】
ステップS323:制御装置50は、ユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値が第5設定温度より小さいか否かを判断し、ユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値が第5設定温度より小さい場合、ステップS324を実行し、ユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値が第5設定温度より小さくでない場合、ステップS325を実行する。
【0083】
ステップS324:制御装置50は、送風機11が第5設定回転速度で第1設定時間だけ運転するように制御し、その後、空気調和機1の吹出方向を所定方向の上吹出または所定方向の下吹出になるように制御し、且つ第2設定時間だけ運転し続けた後、ステップS321に戻る。
【0084】
ステップS325:制御装置50は、ユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値が第6設定温度より小さいか否かを判断し、ユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値が第6設定温度より小さい場合、ステップS326を実行する。
【0085】
ステップS326:制御装置50は、送風機11が第6設定回転速度で第3設定時間だけ運転するように制御し、その後、空気調和機1の吹出方向を所定方向の上吹出または所定方向の下吹出になるように制御し、且つ第4設定時間だけ運転し続けた後、ステップS321に戻る。
【0086】
なお、第4設定温度、第5設定温度及び第6設定温度は、空気調和機1のデバッグに応じて設定され、或いはユーザーが設定した部屋のサイズ、人数及び地域情報に応じて自動的にマッチングされる。第5設定温度は、第4設定温度より大きく、且つ第6設定温度より小さい。第4設定回転速度、第5設定回転速度及び第6設定回転速度は、ユーザーのカスタムイズに応じて設定され、且つ空気調和機1に記憶される。第5設定回転速度は、第4設定回転速度より大きく、且つ第6設定回転速度より小さい。第1設定時間、第2設定時間、第3設定時間及び第4設定時間は、ユーザーの使用空間、ユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値が位置する範囲及び送風機11のシフトポジションに応じてマッチングされる。
【0087】
本開示の空気調和機1の制御方法は、第1吹出口24の吹出モードを振動吹出モードと所定方向吹出モードとの間で切り替えるのを実現でき、第1吹出口24の吹出温度と室内温度とを迅速に混合するのを実現し、固有の室内気流組織形態を変更させ(すなわち、気流がある空間を安定状態で流れ、安定状態で室内循環を実現する)、変化する室内風場と吹出感を作り出し、室内空気の風の混合効率を向上させ、遠端の送風温度差を低減させ、空気調和機1の効率的送風、温度の急速調節、及び快適な恒温の効果を達成する。
【0088】
なお、本開示の空気調和機1の制御装置50による空気調和機1に対する制御は、本開示の空気調和機1の制御方法の具体的な実施形態と同様であり、詳細については、方法部分の説明を参照し、冗長性を低減するためにここでは繰り返さない。
【0089】
本発明の開示範囲が、上記の具体的な実施例に限定されるものではなく、本出願の主旨から逸脱することなく、実施例の特定要素に対して修正及び置換を行うことができることは、当業者には理解され得る。本開示の範囲は、特許請求の範囲によって限定される。
【符号の説明】
【0090】
20、振動器
21、筐体
23、第1吸込口
24、第1吹出口
25、キャビティ
26、主流通路
27、還流通路
37、第1収縮セグメント
160、第1端部
35、第2収縮セグメント
36、第2導流セグメント
22、仕切板
28、還流通路の入口
29、還流通路の出口
30、第1導流セグメント
34、第3端部
31、第1導風セグメント
33、第2端部
32、第2導風セグメント、
1、空気調和機
60、室内機
40、室外機
400、室内熱交換器
600、室内ファン
201、圧縮機
202、四方弁
203、室外熱交換器
204、室外ファン
205、膨張弁
10、風路部材
11、送風機
12、第2吹出口
13、第1風路壁
130、第4端部
131、第6端部
14、第2風路壁
140、第5端部
141、第7端部
23、第1吸込口
50、制御装置
51、決定アセンブリ
52、判断アセンブリ
53、制御アセンブリ。
【手続補正書】
【提出日】2024-07-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0032】
図2に示すように、仕切板22は第1導流セグメント30を含み、第1導流セグメント30の中心軸は円弧板の筐体21から離れる側に位置する。これにより、還流通路27内の気流が主流通路26に戻った後、主流通路26内の一部の気流の流れ方向を偏向させることができるとともに、第1導流セグメント30は導流の役割を果たすことができ、主流通路26内の他の一部の気流は仕切板22において第1吸込口23に向かう方向の逆方向に流れ、渦巻を発生することができる。
また、仕切板22が薄く内側形状と外側形状が異なることにより、より良好に導流作用を果たすことができる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0033】
以下では、振動器20が2つの仕切板22を含む場合を例にして、キャビティ25内の気流の流れについて説明する。説明の便宜上、特に説明がない限り、本開示は上、下の方位表現について、いずれも
図2の上、下方向を参照する。2つの仕切板22は、第1吸込口23
の中心と第1吹出口24
の中心との結線に垂直な方向に沿って配置され、例えば、2つの仕切板22は上下に配置される。2つの仕切板22は、キャビティ25の中軸線に対して対称に設置される。このように、気流が2つの仕切板22を通過して偏向されると、上下両側の気流流量の差を小さくすることができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0044】
図2及び
図5に示すように、空気調和機1は風路部材10をさらに含み、室内熱交換器400は風路部材10内に設置され、風路部材10は気流の出入り通路である。気流は風路部材10内に入り、室内熱交換器と熱交換してから室内に排出され、冷房と暖房の効果を実現する。
また、従来技術に比べて、風路部材10が短く、それによって、対応する部品の体積を縮小することができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0047】
図2及び
図5に示すように、第1風路壁13の第2吹出口12から離れる一端を第4端部130とし、第2風路壁14の第2吹出口12から離れる一端を第5端部140とし、送風機11の後渦巻ケーシングのインボリュートは第5端部140の先端に位置し、これにより、送風機11による第1風路壁13と第2風路壁14との間の気流に対する影響を低減することができる。第4端部130
の中心と第5端部140
の中心との接続線は第1風路壁13に垂直であることにより、気流を第1風路壁13と第2風路壁14との間に良好に入り込ませることができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0049】
これに加えて、
図5に示すように、fがbより小さいことで、気流は、キャビティ25に入った後、第1導風セグメント31に向かう方向に偏向されることができることで、気流が主流通路26に入った後の偏向空間を保証することができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0050】
図5、
図7及び
図8に示すように、少なくとも1つの仕切板22はキャビティ25内に運動可能に設置される。少なくとも1つの仕切板22が運動した後、キャビティ25内の一方側の還流通路27の出口29は減少し、キャビティ25内の他方側の還流通路27の出口29は増加し、気流はキャビティ25内の他方側の還流通路27の出口29を介して流入する。以下では、振動器20が2つの仕切板22を含む場合を例にして、2つの仕切板22がキャビティ25内でキャビティ25の中心線上の1点に沿って共に時計回りに回転する場合のキャビティ25内の気流の流れ原理について説明する。勿論、2つの仕切板22の一方が回転し、2つの仕切板22の他方が固定して動かなくてもよい。且つ、2つの仕切板22が、回転するような運動形態に限らず、2つの仕切板22が移動する形態であってもよい。
また、仕切板22が運動していない場合には、気流振動を実現し、一方側の仕切板22が筐体21に接触するまで回転する場合には、安定状態で非振動流を実現し、遠距離送風を実現する。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0063】
これに加えて、制御装置50は、ユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値が第2設定温度より大きく、且つユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値が第3設定温度以下である場合、送風機11を第3設定回転速度で運転させるようにさらに構成される。第3設定温度は第2設定温度より大きく、第3設定回転速度は第2設定回転速度より大きい。第3設定温度は5℃であってもよく、第3設定回転速度は1100RPMであってもよい。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0081
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0081】
ステップS322:制御装置50は、空気調和機1の吹出方向を所定方向の上吹出または所定方向の下吹出になるように制御し、送風機11が第4設定回転速度で運転するように制御する。
【手続補正9】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気調和機であって、
振動器を備え、
前記振動器は、筐体と、少なくとも1つの仕切板と、を含み、
前記筐体は、第1吸込口と第1吹出口とを有し、前記筐体内にはキャビティがあり、前記キャビティは前記第1吸込口と前記第1吹出口とに連通し、
前記少なくとも1つの仕切板は、前記キャビティ内に設置され、
前記少なくとも1つの仕切板は、前記キャビティを主流通路と少なくとも1つの還流通路とに分離し、
前記主流通路の一端は、前記第1吸込口に対向して設置され、前記主流通路の他端は、前記第1吹出口に対向して設置され、
少なくとも1つの還流通路は、前記少なくとも1つの仕切板の前記主流通路に対向する側に位置し、前記少なくとも1つの仕切板の前記第1吹出口に近い一端と前記筐体との間には前記還流通路の入口が形成され、前記少なくとも1つの仕切板の前記第1吸込口に近い一端と前記筐体との間には前記還流通路の出口が形成され、
前記少なくとも1つの仕切板のうちの1つは、第1導流セグメントを含み、
前記第1導流セグメントの中心軸が前記第1導流セグメントの前記筐体から離れる側に位置することにより、前記主流通路における一部の気流は前記第1導流セグメントに渦巻を発生
させ、
前記少なくとも1つの仕切板のうちの1つは、第1導風セグメントと、第2導風セグメントとをさらに含み、
前記第1導風セグメントの一端は前記第1導流セグメントの一端に接続され、前記第1導風セグメントの他端は前記第1吸込口に向かう方向に延在し、前記第1導風セグメントの他端と前記筐体との間には前記還流通路の出口が形成され、
前記第2導風セグメントの一端は前記第1導流セグメントの他端に接続され、前記第2導風セグメントの他端は前記第1吹出口に向かう方向に延在され、前記第2導風セグメントの他端と前記筐体との間には前記還流通路の入口が形成される、
空気調和機。
【請求項2】
前記少なくとも1つの仕切板は2つの仕切板を含み、前記2つの仕切板は、前記第1吸込口
の中心と前記第1吹出口
の中心との接続線に対して対称に設置されることにより、それぞれ、前記2つの仕切板の一方側に近い気流流量の差を小さくする、
請求項
1に記載の空気調和機。
【請求項3】
前記空気調和機は、第1収縮セグメントをさらに備え、
前記第1収縮セグメントは前記第1吸込口と係合され、且つ前記第1収縮セグメントの中心線は前記第1吸込口の中心線と重なり、前記第1収縮セグメントの断面面積が前記筐体の外部から前記キャビティに向かう方向に減少されることにより、前記第1収縮セグメントを通過する気流を集める、
請求項
2に記載の空気調和機。
【請求項4】
前記第1収縮セグメントの前記キャビティに近い一端を第1端部とし、前記第1導風セグメントの前記第1吸込口に近い一端を第2端部とし、前記第1端部の直径が前記2つの仕切板の第2端部間の距離より小さいことにより、気流が前記主流通路に入った後に偏向空間がある、
請求項
3に記載の空気調和機。
【請求項5】
前記第1導流セグメントと前記第1導風セグメントとが接続される一端を第3端部とし、前記2つの仕切板の第2端部間の距離が前記2つの仕切板の第3端部間の距離より小さいことにより、気流が前記主流通路に沿って流れる際に偏向空間がある、
請求項
4に記載の空気調和機。
【請求項6】
前記空気調和機は、第2収縮セグメントをさらに備え、
前記第2収縮セグメントは前記第1吹出口に設置され、前記第2収縮セグメントの中心線が前記第1吹出口の中心線と重なり、且つ前記第2収縮セグメントの断面面積が前記キャビティから前記筐体の外部に向かって増加することにより、気流を前記第2収縮セグメントの内壁に沿って流出させる、
請求項1に記載の空気調和機。
【請求項7】
前記筐体の前記第1吹出口に近い側の断
面の中心は前記筐体の前記キャビティに近い側に位置し、前記筐体の前記第1吹出口に近い側の断面面積が
前記キャビティから前記第1吹出口に向かう方向に減少することにより、一部の気流が筐体の表面に沿って前記還流通路の入口まで流れて前記還流通路に流入する、
請求項1に記載の空気調和機。
【請求項8】
前記空気調和機は、風路部材と送風機とをさらに備え、
前記風路部材は前記筐体の前記第1吸込口に近い側に設置され、前記風路部材は第2吹出口を含み、前記第2吹出口は前記第1吸込口に連通し、前記風路部材の前記第2吹出口に近い側の断面面積が前記第2吹出口に向かう方向に減少することにより、第2吹出口の気流を集め、
前記送風機は前記風路部材内に設置され、前記送風機は前記風路部材外の気流を前記風路部材内に吸い込むために用いられる、
請求項1に記載の空気調和機。
【請求項9】
前記風路部材は、第1風路壁と第2風路壁とを含み、
前記第1風路壁は、前記筐体に接続され、
前記第2風路壁は、前記筐体に接続され、前記第1風路壁と対向して配置され、前記第1風路壁と前記第2風路壁との間に第2吹出口が形成されることにより、気流を前記第1風路壁と前記第2風路壁との間を通過させ、前記第2吹出口と前記第1吸込口から前記キャビティ内に流入させ、前記第1風路壁の前記第2吹出口から離れる一端を第4端部とし、前記第2風路壁の前記第2吹出口から離れる一端を第5端部とし、前記第4端部と前記第5端部との接続線は前記第1風路壁に垂直である、
請求項
8に記載の空気調和機。
【請求項10】
前記第1風路壁の前記第2吹出口に近い一端を第6端部とし、前記第2風路壁の前記第2吹出口に近い一端を第7端部とし、前記第6端部と前記第7端部との間の距離が前記第4端部と前記第5端部との間の距離より小さいことにより、第2吹出口の気流を集める。
請求項
9に記載の空気調和機。
【請求項11】
前記第6端部と前記第7端部との間の距離
が2つの
前記仕切板の第2端部間の距離より小さいことにより、気流を前記第1
導風セグメントに向かう方向に偏向させる、
請求項
10に記載の空気調和機。
【請求項12】
前記少なくとも1つの仕切板は前記キャビティ内で回転可能であり、前記少なくとも1つの仕切板の前記第1吸込口に近い一端が前記筐体に当接することにより、前記少なくとも1つの仕切板の一方側に位置する前記還流通路の出口を閉じ、
前記空気調和機は、前記送風機と、前記少なくとも1つの仕切板とに結合される制御装置をさらに備え、
前記制御装置は、前記送風機の回転速度を制御し、前記少なくとも1つの仕切板が前記キャビティ内で回転することを制御するように構成される、
請求項
8に記載の空気調和機。
【請求項13】
前記制御装置は、さらに
前記少なくとも1つの仕切板の前記第1吸込口に近い一端が前記筐体に当接する場合、前記少なくとも1つの仕切板の回転を制御することにより、前記少なくとも1つの仕切板の前記第1吸込口に近い一端を前記筐体から分離させ、
前記少なくとも1つの仕切板の前記第1吸込口に近い一端が前記筐体から分離する場合、ユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値に応じて、前記送風機の回転速度を制御することにより、風の吹出速度を調節するように
構成され、
或いは、
前記少なくとも1つの仕切板の前記第1吸込口に近い一端が前記筐体から分離し、且つユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値が第4設定温度より小さい場合、前記少なくとも1つの仕切板の前記第1吸込口に近い一端を前記筐体に当接させ、前記送風機を第4設定回転速度で運転させることを制御するように構成され、
或いは、
前記少なくとも1つの仕切板の前記第1吸込口に近い一端が前記筐体から分離し、ユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値が第4設定温度以上、且つ第5設定温度より小さい場合、前記送風機を第5設定回転速度で第1設定時間だけ運転させた後、前記少なくとも1つの仕切板の前記第1吸込口に近い一端を前記筐体に当接させて第2設定時間だけ運転させることを制御するように構成され、前記第4設定温度は前記第5設定温度より小さく、前記第4設定回転速度は前記第5設定回転速度より小さく、
或いは、
前記少なくとも1つの仕切板の前記第1吸込口に近い一端が前記筐体から分離し、ユーザーが設定した温度と現在の室内温度との差の絶対値が第5設定温度以上、且つ第6設定温度より小さい場合、前記送風機を第6設定回転速度で第3設定時間だけ運転させた後、前記少なくとも1つの仕切板の前記第1吸込口に近い一端を前記筐体に当接させて第4設定時間だけ運転させることを制御するように構成され、前記第5設定温度は前記第6設定温度より小さく、前記第5設定回転速度は前記第6設定回転速度より小さい、
請求項
12に記載の空気調和機。
【請求項14】
前記制御装置は、さらに
前記少なくとも1つの仕切板の前記第1吸込口に近い一端が前記筐体から分離し、且つ前記ユーザーが設定した温度と前記現在の室内温度との差の絶対値が第1設定温度以下である場合、前記送風機を第1設定回転速度で運転させることを制御するように
構成され、
或いは、
前記少なくとも1つの仕切板の前記第1吸込口に近い一端が前記筐体から分離し、前記ユーザーが設定した温度と前記現在の室内温度との差の絶対値が前記第1設定温度より大きく、且つ第2設定温度以下である場合、前記送風機を第2設定回転速度で運転させることを制御するように構成され、前記第1設定温度は前記第2設定温度より小さく、前記第1設定回転速度は前記第2設定回転速度より小さく、
或いは、
前記少なくとも1つの仕切板の前記第1吸込口に近い一端が前記筐体から分離し、前記ユーザーが設定した温度と前記現在の室内温度との差の絶対値が前記第2設定温度より大きく、且つ第3設定温度以下である場合、前記送風機を第3設定回転速度で運転させることを制御するように構成され、前記第2設定温度は前記第3設定温度より小さく、前記第2設定回転速度は前記第3設定回転速度より小さい、
請求項
13に記載の空気調和機。
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】