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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-24
(54)【発明の名称】火葬のための葬儀用棺
(51)【国際特許分類】
   A61G 17/007 20060101AFI20250117BHJP
【FI】
A61G17/007
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024543186
(86)(22)【出願日】2023-01-13
(85)【翻訳文提出日】2024-08-16
(86)【国際出願番号】 IB2023050311
(87)【国際公開番号】W WO2023139456
(87)【国際公開日】2023-07-27
(31)【優先権主張番号】102022000000911
(32)【優先日】2022-01-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524271689
【氏名又は名称】レッチオーニ,アルベルト
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】レッチオーニ,アルベルト
(57)【要約】
火葬のための葬儀用棺(1)は、バイオポリマー材料で作られた複数の境界壁(2)を備える。この境界壁(2)は:1つの底壁(3);底壁(3)と共に、1体の遺体を納めるための1つの内部容積(5)を画定する、複数の周壁(4);頂部で内部容積(5)を閉じるよう意図された、1つの蓋(6)、を備える。バイオポリマー材料は、非生物分解性タイプである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも部分的に生体ポリマー材料で作られた複数の境界壁(2)を含んだ、火葬のための葬儀用棺(1)であって、前記境界壁(2)は、
少なくとも1つの底壁(3)、
少なくとも1体の遺体を納めるために、前記底壁(3)と共に少なくとも1つの内部容積(5)を画定する、複数の周壁(4)
頂部で前記内部容積(5)を閉じるよう意図された、少なくとも1つの蓋(6)、
を備え、
ここで、前記バイオポリマー材料は非生物分解性タイプであることを特徴とする、棺(1)。
【請求項2】
前記非生物分解性のバイオポリマー材料は、バイオポリエチレン、バイオポリエチレンフラノエート、バイオリン酸ポリエストラジオール、バイオポリエチレンテレフタレート、バイオポリプロピレン、から成るリストから選択されることを特徴とする、請求項1に記載の棺(1)。
【請求項3】
前記境界壁(2)の内少なくとも1つは、少なくとも部分的に中空で作られることを特徴とする、請求項1または2に記載の棺(1)。
【請求項4】
単一の一体構造体で作られることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の棺(1)。
【請求項5】
連動手段(18、19、20)を備え、前記連動手段(18、19、20)は、前記境界壁(2)の各々に関連付けられ、かつ前記境界壁(2)を、モジュール式に互いに連結するよう適応されることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の棺(1)。
【請求項6】
前記連動手段(18、19、20)は、前記周壁(4)と前記底壁(3)との間に第1の連動手段(18)を備え、前記第1の連動手段(18)は、前記周壁(4)の各々及び前記底壁(3)に関連付けられた、複数の第1の連動要素(18a、18b)を備えることを特徴とする、請求項5に記載の棺(1)。
【請求項7】
前記底壁(3)は、使用中に前記内部容積(5)に面した、少なくとも1つの上面(7)を備えることと、
前記周壁(4)の各々は、使用中に前記底壁(3)に載るように配置された、少なくとも1つの下底部(9)を備えることと、
前記第1の連動要素(18a、18b)は、周縁部で前記上面(7)に関連付けられ、かつ前記下底面(9)の各々に関連付けられることと、
を特徴とする、請求項6に記載の棺(1)。
【請求項8】
前記連動手段(18、19、20)は、前記周壁(4)の間に第2の連動手段(19)を備え、前記第2の連動手段(19)は、前記周壁(4)の各々に関連付けられた第2の連動要素(19a、19b)を備えることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の棺(1)。
【請求項9】
前記周壁(4)の各々は、
使用中に前記内部容積(5)に面した、少なくとも1つの内面(12)、及び
使用中に前記内部容積(5)の深さを画定するよう、前記底壁(3)に対して横方向に配置された、少なくとも1つの側縁部(11)、を備えること、ならびに
前記第2の連動要素(19a、19b)の各々は、前記内面(12)または前記側縁部(11)の内少なくとも一方に関連付けられること、
を特徴とする、請求項8に記載の棺(1)。
【請求項10】
前記連動手段(18、19、20)は、前記周壁(4)と前記蓋(6)との間に、第3の連動手段(20)を備え、前記第3の連動手段(20)は、前記周壁(4)及び前記蓋(6)に関連付けられた、第3の連動要素(20a、20b)を備えることを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の棺(1)。
【請求項11】
前記周壁(4)の各々は、前記下底部(9)の反対側の、少なくとも1つの上底部(10)を備えることと、
使前記蓋(6)は、使用中に前記内部容積(5)に面し、かつ前記上底部(10)の各々に載るよう配置された、少なくとも1つの下部分(14)を備えることと、
前記第3の連動要素(20a、20b)は、周縁部で前記下部分(14)に関連付けられ、かつ前記上底面(10)の各々に関連付けられることと、
を特徴とする、請求項10に記載の棺(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、火葬のための葬儀用棺に関する。
【背景技術】
【0002】
よく知られているように、葬儀用棺は、一般的に無垢木材で作られ、中に置かれた遺体の保管、搬送、及び埋葬のために設計された入れ物である。
【0003】
具体的には、従来葬儀用棺には、底壁及び複数の周壁が設けられ、蓋によって囲まれて、内部容積を画定し、その中に遺体を安置する。
【0004】
葬儀用棺のサイズ決めは、遺体の物理的特性に大きく関連し、それらは例えば身長及び体の大きさなどを含むことを明記すべきである。
【0005】
具体的には、内部容積は、安置された遺体のサイズに適合する大きさとするべきである。
【0006】
これは、避けられない結果として、従来の葬儀用棺は、より大きい全体寸法で提供されることになり、そのため相当な搬送及び保管コストをもたらす。
【0007】
この事実は、遺体が葬儀用棺の中に置かれない限り、大きい内部容積は、葬儀用棺自体の移動に不必要な手間をもたらすことを考慮すると、特に不便である。
【0008】
さらには、無垢木材の使用は、葬儀用棺を非常に重い重量にして、葬儀用棺に、さらに手間のかかる搬送及び保管をもたらす。
【0009】
これに関して、この材料の明確な選択は、主な環境問題ももたらし、中でも多量の木の伐採(欧州だけでも、毎年700,000本の大木が伐採されていると思われている)を含むことは、言及する価値がある。
【0010】
森林及び森林地帯の多くの面積に森林破壊をもたらすことに加えて、人間の活動によって生成される二酸化炭素の吸収能力の減少に関連することも知られている。
【0011】
これに加えて、遺体の火葬のために葬儀用棺を燃やすことは、結果として、木材によってその寿命にわたって吸収した二酸化炭素、ならびに多くの汚染物質を大気に解放し、このような既知の棺によって生じる負の環境結果を、一層悪化させる。
【0012】
さらには、木材の加工は、多くの廃棄物をもたらし、それは適切な廃棄処理が必ず必要となり、最終的にはさらなる二酸化炭素の生成をもたらす。
【0013】
前述の課題の、少なくとも一部を解決するために、伊国特許出願公開20120062号明細書の教示に従って構築された、葬儀用棺が知られている。
【0014】
この文献は、特に植物及び/または動物のバイオマスから部分的に導出された、生物分解性のあるバイオポリマーから一部を作られた、葬儀用棺を示している。
【0015】
これらの材料における特有の物理特性は、実際に、軽量、防水、気密、同様に美的に価値のある葬儀用棺を作り出すことを可能にして、中に納められた遺体に礼節を示し、かつ尊厳を与える。
【0016】
これに関わらず、前述の特許で示された葬儀用棺は、多くの改善を受け入れるものと思われる。
【0017】
実際、生物分解性のあるバイオポリマー材料から葬儀用棺を作ることは、非常に不都合な選択であることが判明している。なぜならそれは、火葬する場合に、やはり汚染複合物及び温室効果ガス(例えば二酸化炭素、一酸化炭素、炭化水素、窒素酸化物など)の、多量の生成をもたらすためである。
【0018】
換言すると、特許文献伊国特許出願公開20120062号明細書に記載された葬儀用棺は、上記で概説した多くの環境問題を効率的に緩和することができないので、その燃焼の結果、大きな生態系被害をもたらす。
【0019】
それだけではなく、特許文献伊国特許出願公開20120062号明細書は、接着剤、合わせ釘、及び/またはネジのタイプである、恒久的な定着要素を使用して、周壁及び底壁の組み立てを如何にして実施するかを教示する。
【0020】
しかしこの事実は、専門家に頼る必要があるので特に不便であり、この専門家は、葬儀用棺の組み立てにおいて繰り返される怪我の危険に加えて、葬儀用棺の構築費用を、したがって組み立てられた製品の最終的な購入価格を、不都合に増加させることが判っている。
【0021】
最後に、特許文献伊国特許出願公開20120062号明細書が、ほとんどの部材に、従来の木製の葬儀用棺と同じ全体寸法で提供された葬儀用棺を示し、したがって既に言及した関連の問題を解決できない、ということは留意する価値がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0022】
【特許文献1】伊国特許出願公開20120062号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
本発明の主な目的は、小さい環境影響、すなわち既知のタイプの葬儀用棺よりも少ない二酸化炭素及び汚染物質の解放を可能にする、火葬のための葬儀用棺を考案することである。
【0024】
この主な狙いの中で、本発明の目的は、軽量で、組み立てが簡単かつ直観的である、火葬のための葬儀用棺を考案することである。
【0025】
本発明の別の目的は、使用が簡単、合理的、容易、効果的で、同様に手頃な価格である構成内で、先行技術の前述の欠点を克服できる、火葬のための葬儀用棺を考案することである。
【課題を解決するための手段】
【0026】
前述の目標は、特許請求項1の特徴を有する火葬のための葬儀用棺によって達成される。
【0027】
本発明の他の特徴及び利点は、添付の図表において表示による非限定の例を例示した、好ましいが排他的ではない、火葬のための葬儀用棺における実施形態の説明から、より明確になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明による棺の全体不等角投影図である。
図2】本発明による棺の部品の、詳細不等角投影図である。
図3】本発明による棺の部品の、詳細不等角投影図である。
図4】本発明による棺の部品の、詳細不等角投影図である。
図5】本発明による葬儀用棺の製作で生成された二酸化炭素量と、化石ポリマーで作られた従来の葬儀用棺の製作で生成された二酸化炭素量とを、比較するグラフである。
図6】本発明による葬儀用棺の燃焼で生成された二酸化炭素量と、化石ポリマーで作られた従来の木製葬儀用棺の燃焼で生成された二酸化炭素量とを、比較するグラフである。
図7】本発明による葬儀用棺の燃焼による、メタン重量及び容積によるメタン消費を、従来の木製葬儀用棺の燃焼に対して比較するグラフである。
図8】本発明による葬儀用棺の製作で生成された二酸化炭素量と、生体分解できるバイオポリマーで作られた従来の葬儀用棺の製作で生成された二酸化炭素量とを、比較するグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
これらの図面を詳細に参照するとき、参照番号1は、全体的に火葬のための葬儀用棺を示す。
【0030】
火葬のための葬儀用棺1は、複数の境界壁2を備える。
【0031】
有利には、境界壁2の内少なくとも1つは、少なくとも部分的に中空で作られる。
【0032】
好ましくは、境界壁2の各々は、少なくとも部分的に中空で作られる。
【0033】
これにより、棺1の全体重量を大幅に減少させ、それによって棺の移動を大幅に簡単にすることを可能にする。
【0034】
具体的には、境界壁2は:
-少なくとも1つの底壁3;
-少なくとも1体の遺体を納めるために、底壁3と共に少なくとも1つの内部容積5を画定する、複数の周壁4;
-頂部で内部容積5を閉じるよう意図された、少なくとも1つの蓋6、
を備える。
【0035】
底壁3は、内部容量5に預けられた遺体を物理的に支持するよう意図された、実質的に多面的部材である。
【0036】
具体的には、底壁3は、1.5~5.5cm、さらには2.5~4.5cm、好ましくは3.5cmと等しい全体高さを有する。
【0037】
その機能を効率的に実施するために、底壁3は、使用中に遺体が安置される内部容積5に面した、少なくとも1つの上面7を備える。
【0038】
上面7は実質的に平坦であり、内部容積5に遺体を安置するための面積に対応した面積でサイズは決められる。
【0039】
これに関して、用語「~に対応した」の使用は、上面7が、中に安置する遺体の正確な寸法に応じてサイズを決めなければならない、ということを指す。
【0040】
詳細には、上面7は、底壁3が遺体の全長に沿って物理的に支持できるよう、十分な幅でなければならない。
【0041】
追加として、底壁3は、遺体の腐敗によって生成される流体のための、集積構造8を備える。
【0042】
具体的には、集積構造8は複数の横材8aを備え、それらは、互いに付随的に配置され、かつ腐敗流体で満たされるよう適応された複数の中空区画8bを画定する。
【0043】
実際、横材8aは、格子を集合的に画定するよう配置される。
【0044】
換言すると、横材8aが配置される特別な外形は、間隙がそれらの間に画定され、横材自体によって周縁部を結合され、それが区画8bと一致するように定める。
【0045】
この場合、区画8aには、横材8aの底部に開けられた少なくとも1つの貫通穴が設けられ、それによって腐敗流体が通過可能である。
【0046】
この技術的手段は、棺1内に置ける腐敗流体の平均高さを均等にするのを可能にする。
【0047】
実際、貫通穴の存在は、1つの区画8bと他の区画8bとの間における連通管の原理によって、腐敗流体を移動させることを可能にし、最終的に、より均一な全体的配分をもたらす。
【0048】
それだけではなく、互いに付随して配置された横材8aを設ける、特有の手段は、かなり大きい剛性及び構造的強度を棺1に提供し、より安全な搬送及び取り扱いを可能にする。
【0049】
好ましくは、横材8aは0.5~4.5cm、さらには1.5~3.5cm、好ましくは2.5cmと等しい高さを有する。
【0050】
この値は、例えば28リットルまでの、大量の腐敗流体を集積できる集積構造8を実現することを可能にし、内部容積5に納められた遺体の物理的特徴に関わらず、それらの機能を効率的に実施する。
【0051】
周壁4の説明に移ると、これらは、2つの面(一方は使用中に内部容積5に面し、他方は使用中に内部容積5に対して外側に面する)と、これら2つの面の間に位置された詰め木と、を有する、実質的に多面的構成を伴う部材であることを、初めに言及するべきであろう。
【0052】
この点で、周壁4の各々は:
-使用中に底壁3に載るように配置された、少なくとも1つの下底部9;
-下面9の反対側の、少なくとも1つの上底部10;
-使用中に内部容積5の深さを画定するよう、底壁3に対して横方向に配置された、少なくとも1つの側縁部11;
-使用中に内部容積5に面した、少なくとも1つの内面12;及び
-使用中に内部容積5に対して外側に面した、少なくとも1つの外面13、
を備える。
【0053】
周壁4の各々は、下底部9、上底部10、2つの側縁部11、内面12、及び外面13を備える。
【0054】
詳細には、側縁部11は、下底部9及び上底部10に対して垂直に配置され、下底部9及び上底部10は互いに平行に配置される。
【0055】
この場合、側縁部11は、下底部9と上底部10との間に位置され、下底部9及び上底部10と共に、内面12及び外面13の外周を画定する。
【0056】
好ましい実施形態によると、棺1は4つの周壁4を備える。
【0057】
この実施形態によると、さらに周壁4は、矩形底部を伴う実質的に多面的構成を有する。
【0058】
この場合、棺1は所謂「平行」/「米国スタイル」形状である。
【0059】
実際これは、下底部9、上底部10、側縁部11、内面12、及び外側13が、矩形形状であることを意味する。
【0060】
しかし、周壁4の異なる構成を排除することはできない。
【0061】
例として、六角形ベースを伴う実質的に多面的構成、もしくは五角形ベースを伴う実質的に多面的構成、または当分野の専門家に知られている、規則的もしくは不規則的な他の外形、を有する1つまたは複数の周壁4を、排除することはできない。
【0062】
例えば、六角形ベースを有する2つの多面体の周壁4と、矩形ベースを有する2つの他の多面体における周壁4を利用することによって、所謂「ショルダー」/「六角形」形状の棺1を実現することが可能である。
【0063】
例えば6つなど、異なる周壁4の数が設けられた棺1を、排除することはできない。
【0064】
後者の場合、所謂「ショルダー」/「六角形」形状の棺1は、全てが矩形ベースを有し、かつ実質的に六角形構造を形成するよう配置された、6つの多面的な周壁4を利用することによって、実現することができる。
【0065】
蓋6について、細長い構成の実質的に多面的部材である。
【0066】
蓋6は、好都合に平坦なもの(詳細には「平行」/米国スタイル」形状で作られた棺1の場合)、または湾曲したもの(詳細には「ショルダー」/「六角形」形状で作られた棺1の場合)、とすることができる。
【0067】
この場合、蓋6は:
-使用中に内部容積5に向けて面し、かつ上底部10の各々に載るよう配置された、少なくとも1つの下部分14;及び
-下部分14の反対側にあり、かつ使用中に内部容積5に対して外側にある、少なくとも1つの上部分15、
を備える。
【0068】
これは、蓋6の上部分15及び周壁4の外面13のみが、外側から視認できることを意味する。
【0069】
様々な境界壁2を導入するとき、それらが少なくとも部分的にバイオポリマー材料から作られることを、ここで明記することが必要である。
【0070】
これに関して、本開示の文脈において、用語「バイオポリマー」は、再生可能な生材料(例えば多糖類及び/もしくはタンパク質)から、ならびに/または廃棄材料から導出された、広範な再生可能材料を指すことが意図される。
【0071】
このような低密度の材料は、有利には、特に棺1を軽量で搬送を容易にし、それによって運営者が、葬儀の進行を容易かつ安全に実施することを可能にする。
【0072】
本発明によると、バイオポリマー材料は非生物分解性タイプである。
【0073】
好ましくは、非生物分解性のバイオポリマー材料は、バイオポリエチレン(バイオPE)、バイオポリエチレンフラノエート(バイオPEF)、バイオリン酸ポリエストラジオール(バイオPEP)、バイオポリエチレンテレフタレート(バイオPET)、バイオポリプロピレン(バイオPP)、から成るリストから選択される。
【0074】
非生物分解性のバイオポリマー材料から境界壁2を作る、特有の手段は、汚染複合物及び温室効果ガス(例えば二酸化炭素、一酸化炭素、炭化水素、窒素酸化物、塩酸、ダイオキシン、フラン、ホルムアルデヒド、及び重金属など)が、棺1の火葬中に生成されるのを、大幅に減少できることが強調される。
【0075】
換言すると、このような材料を使用することは、環境影響の観点から、特に有利であることが判っている。なぜなら、それによって、棺1の火葬によるカーボンフットプリント(プロセスの全ての段階中に排出される温室効果ガス量を表わすことが知られている)を、化石由来のポリマー、木材、及び生体分解できるバイオポリマーの使用と比較して、大幅に減少させることが可能だからである。
【0076】
これを、より詳細に研究するために、棺1の製作及びその後の燃焼から解放される二酸化炭素量と、従来の葬儀用棺の二酸化炭素量とを、以下で比較する。
【0077】
初めに、化石由来のポリマーに対して、非生物分解性のバイオポリマーを比較することによって、棺1を構築するために必要である、24キログラムのバイオポリエチレンを製作することが、環境から74.16キログラムの二酸化炭素を吸収することになる、ということが強調される。
【0078】
これは、バイオポリエチレンが、具体的には-3.09と等しい負のカーボンフットプリントを有するためである。これは、この材料を1キログラム製作することが、二酸化炭素の排出をもたらさないだけではなく、3.09キログラムの二酸化炭素を環境から吸収することを意味する。
【0079】
対照的に、従来の葬儀用棺の製作のための、化石由来のポリエチレンにおける類似量の製作は、44kgもの二酸化炭素を環境に解放することになる(図5のグラフ参照)。
【0080】
このように、非生物分解性のバイオポリマーを棺1の製作のために使用することが、化石由来のポリマーの使用に対して、生成される二酸化炭素量を大幅に減少させることを可能にし、確かな環境保全上の利点をもたらすことは、容易に理解される。
【0081】
棺1と、木材から作られた従来の葬儀用棺との間において、類似の考察が、図6に示された比較からも得られる。
【0082】
実際、各木製棺の燃焼(平均重量約70kg)は、128kgの二酸化炭素を生成し、それにメタンによって生成される26.5kgの二酸化炭素を加えなければならず、合計154.5kgの二酸化炭素となる。
【0083】
これらに加えて、例えばこのような従来の棺の構築に使用される接着剤の燃焼から導出される、多量の汚染物を考慮に入れることも必要である。
【0084】
対照的に、バイオポリエチレンから作られた棺1(平均重量約24kg)は、燃やされたときに75.68kgの二酸化炭素を生成する。しかし、この材料の負のカーボンフットプリントを考慮すると、棺1の全体のライフサイクルでは、4.3kgの二酸化炭素しか環境に解放しない(以下のLCA「ライフサイクル調査」の表示から成された計算)。
【0085】
火葬プロセスは、よく知られているように、特にエネルギー集約型である、という事実を考慮するべきである。実際、炉の温度は平均時間の間で850~1100℃に維持されなければならない。平均時間は、従来の棺の場合約70分であり、そのうち30分は、棺自体の燃焼のためだけに必要とされる。
【0086】
これに関して、非生物分解性のバイオポリマーによって作られた棺1は、燃やすために約4分かかり、木製棺と比較して26分も節約できる。如何にして約37%の火葬プロセス時間を全体的に減少させるように誘導するか、という事実が、燃焼プロセスの効率について、顕著で実質的な改善をもたらすことが、容易に理解される。
【0087】
図7のグラフに示されるように、この事実は、木製棺の燃焼のための11.14kg(16.6mに相当)から、棺1の燃焼のための1.48kg(2.2mに相当)へと、メタンガス消費の大幅な減少ももたらす(87重量%の減少)。
【0088】
例えばバイオポリプロピレンなどの、いくつかの非生物分解性のバイオポリマーは、特に高い発熱量を有し、それによって燃焼中に多くの熱を発現させることも、考慮に入れるべきである。
【0089】
したがって、この特性は、棺1を燃やすために必要な炉の温度を低下させ、大幅かつ重要なエネルギー節約をもたらすことを可能にする。
【0090】
最後に、非生物分解性のバイオポリマーを、生物分解性のバイオポリマーと比較することによって(図8)、生態学的観点から、非生物分解性のバイオポリマーの使用は、生物分解性のバイオポリマーの使用よりも、大幅に便利であることが、明白に理解される。
【0091】
これに関して、実際に、最も広範に使用される生物分解性のバイオポリマー、すなわちポリ乳酸(PLA)は、0.5と等しい正のカーボンフットプリントを有し、したがってバイオポリエチレンに関して記載した値から離れていることは、考慮する価値がある。
【0092】
これは、図8で視認できるように、PLAから作られた棺の製作が、12kgの二酸化炭素の排出をもたらし、その一方でバイオPEから作られた棺1の製作が、74.16kgの二酸化炭素を吸収することを意味する。
【0093】
環境保全上の利点に加えて、生物分解性のバイオポリマーの化学的物理的構造が、このような材料から作られた製造物品を、特に脆くし、したがって55℃未満の温度における衝撃に敏感であることは、言及する価値もある。
【0094】
これによって、生物分解性のバイオポリマーは、葬儀用棺などの、かなりの強度及び構造抵抗を必要とすることが知られている大型製造物品の製造には、全く好適ではないと判明していることは、容易に理解される。
【0095】
これに関して、化学的物理的及び/または機械的特性を改善するために、生物分解性のバイオポリマーに、木粉または麻繊維(バイオ複合材料)などの特別な合成物を加えるプロセスが知られている。
【0096】
しかし、この実施は、生物分解性のバイオポリマーの構造特性に、非生物分解性のバイオポリマーの構造特性に類似のものを与えるために不適であるだけではなく、カーボンフットプリントの大幅な増加、したがって棺の火葬で生成される二酸化炭素量の大幅な増加をもたらす。
【0097】
さらに、最も一般的に使用される生物分解性のバイオポリマーは、成形中に結晶化する傾向にあり、したがって耐熱となり、製作サイクルを遅くする、ということも念頭に置くべきである。
【0098】
これは、上記で概説した欠点を有することに加えて、バイオポリマーの使用は、事業の生産性及び製作された棺の品質にも、大きい不利益をもたらすことを意味する。
【0099】
最終的に、非生物分解性のバイオポリマーの使用が、木材、ならびに化石由来のポリマー、同様に生物分解性のバイオポリマーの使用と比較して、極めて有利であり、それによって先行技術において不満とされる欠点を、効率的に改善できることは、明白に理解される。
【0100】
図1に示される第1の実施形態によると、棺1は、単一の一体構造体として作られる。
【0101】
換言すると、この第1の実施形態において、境界壁2は、互いに堅固に接続される。
【0102】
したがってこれは、棺1が単一の技術プロセスを通して好都合に製作できることを意味する。
【0103】
例えば棺1は、単一の射出成形プロセスを通して作ることができる。
【0104】
このように、すなわち棺1を単一の技術プロセスで作ることによって、製作時間及びコストを低減させることが可能であることは、明白である。
【0105】
代替として、図2図4に示される第2の実施形態によると、棺1は、連動手段18、19、20を備え、それらは境界壁2の各々に関連付けられ、かつ境界壁2を互いにモジュール式で連結するよう適応される。
【0106】
このように、この場合、棺1はモジュール構造となり、連動手段18、19、20によって、境界壁2を組み立てることによって取り付けることができる。
【0107】
連動手段18、19、20の提供によって、主に棺1の搬送、保管、及び取り扱いを容易にすることに関連した、多くの利点をもたらす。
【0108】
実際、このように、例えば遺体が内部容積5内に安置されるときに、必要に応じて境界壁2を共に積み立てることが可能であることは、容易に理解される。
【0109】
換言すると、境界壁2は、一旦内部容積5が実際に必要になったときのみ、共に組み立てることができる。
【0110】
このように、棺1の全体寸法を大幅に減少させ、それによって境界壁2の組み立てに先行する全ての段階を簡略化することができる。
【0111】
詳細には、連動手段18、19、20が、周壁4と底壁3との間における第1の連動手段18を備えることが、良好に示される。
【0112】
この場合、第1の連動手段18は、周壁4の各々及び底壁3に関連付けられた、複数の第1の連動要素18a、18bを備える。
【0113】
正確には、第1の連動手段18は雄/雌タイプである。
【0114】
換言すると、第1の連動要素18a、18bは、複数の雄要素18aと、相補的な形状によって第1の雄要素18aに連結することができる、対応した複数の第1の雌要素18bと、を備える。
【0115】
これは、第1の連動要素18a、18bの構成は、共に連結することによって、第1の雄要素18aが、第1の雌要素18b内のサイズに嵌合することを意味する。
【0116】
これに関して、第1の連動手段18は、差込みピン式連動部、丸ピン、平ピン、ほぞ及びほぞ穴、蟻継ぎ、鋸歯状切欠部、鍵式連動部、接合切欠部、ブリック連動部、リング連動部、歯状部及びチャネル連動部、舌状部及び溝連動部、フック及び突起、から成るリストから選択される。
【0117】
例として、ほぞ及びほぞ穴タイプの、第1の連動手段18の事例において、第1の雄要素18aはほぞに相当し、第1の雌要素18bはほぞ穴に相当する。
【0118】
好ましくは、第1の連動要素18a、18bは、周縁部で上面7に関連付けられ、かつ下底面9の各々に関連付けられる。
【0119】
この場合、第1の雄要素18aは、下底面9の各々に関連付けられ、第1の雌要素18bは、周縁部で上面7に関連付けられる。
【0120】
これは、第1の雄要素18aが周壁4から突出すること、及び第1の雌要素18bが底壁3から内部を切り取られること、を意味する。
【0121】
全ての場合において、特に第1の雄要素18aが、周縁部で上面7に関連付けられ、第1の雌要素18bが下底部9の各々に関連付けられた、代替のソリューションを排除することはできない。
【0122】
第1の連動要素18a、18bの特有の位置付けは、周壁4を容易かつ直観的に底壁3に連動させることを可能にする。
【0123】
このように、周壁4を底壁3に組み立てることは、目的のために特化した専門家を必要とせず、それによって全体の組み立てコストを低減させて実施できる。
【0124】
例として、「平行」/「米国スタイル」形状を有する棺1の場合、周壁4を把持し、底壁3に対して垂直に配置して、それぞれの下底部9を、それぞれの第1の連動要素18a、18bが互いに連動されるまで、上面7の周縁部に近付けることで十分である。
【0125】
これらの動作を各周壁4で繰り返すことによって、底壁3に接合して、棺1の内部容積5を画定することが可能であることは、明白である。
【0126】
説明した詳細な方法は、周壁4が底壁3と効果的に連動されることを可能にする。
【0127】
しかし、周壁4及び底壁3のサイズに依存して、薄い間隙がそれらの間に画定され得る。
【0128】
これに関して、このような間隙の存在は、内部容積5に納められた遺体に対する礼節及び尊厳を傷つける結果となり得ることは、容易に理解される。
【0129】
この点において、棺1は、底壁3に関連付けられた、少なくとも1つの周縁フレーム21を備える。周縁フレーム21は、少なくとも1つの周壁4と底壁3との間で画定された、少なくとも1つの間隙を覆うよう適応される。
【0130】
好ましくは、フレーム21は3~7cm、さらには4~6cm、好ましくは5cmと等しい高さを有する。
【0131】
フレーム21を特別にサイズ決めすることによって、フレーム21が、少なくとも1つの周壁4と底壁3との間の間隙を効果的に覆うのを可能にし、それによって、外側から間隙を通して内部容積5を視認するのを防止することに、留意されたい。
【0132】
連動手段18、19、20は、別々の周壁4の間において、周壁4の各々に関連付けられた第2の連動要素19a、19bを備えた、第2の連動手段19をさらに備える。
【0133】
正確には、第2の連動手段19は雄/雌タイプである。
【0134】
換言すると、第2の連動要素19a、19bは、複数の第2の雄要素19aと、相補的な形状によって第2の雄要素19aに連結することができる、対応した複数の第2の雌要素19bと、を備える。
【0135】
これは、第2の連動要素19a、19bの構成は、第2の雄要素19aが、第2の雌要素19b内のサイズに嵌合して、それらを共に連結することを意味する。
【0136】
図3で視認できるように、第2の連動要素19a、19bは、T形状のベースを有する多面体のように、実質的に形状付けられる。
【0137】
実際、第2の雄要素19aは、T形状のベースを有する実質的に多面的形状の突出部であり、第2の雌要素19bは、T形状のベースを有する実質的な多面的形状を収容する。
【0138】
例えば平行六面体など、第2の連動要素19a、19bの異なる構成を、全ての場合において排除することはできない。
【0139】
好ましくは、第2の連動要素19a、19bは、関連付けられる周壁4の高さと実質的に同一の高さを有する。
【0140】
換言すると、第2の連動要素19a、19bは、周壁4の全高に沿って延びる。
【0141】
追加として、第2の連動要素19a、19bの各々は、周壁4の内面12か、または側縁部11か、の少なくともいずれか一方に関連付けられる。
【0142】
これに関して、連結される2つの周壁4における第2の連動要素19a、19bの、特有の配置は、これらが接続される角度を決定することは、強調されるべきである。
【0143】
実際、連結される2つの周壁4における第2の連動要素19a、19bを、それぞれの側縁部11に配置することによって、2つの周壁4が互いに整合されて連結できることは、容易に理解される。
【0144】
同様に、連結させる2つの周壁4の内一方における、第2の連動要素19を、それぞれの側縁部11に配置することによって、かつ、連結させる2つの周壁4の内他方における、第2の連動要素19を、それぞれの内面12に配置することによって、2つの周壁4を直角を画定するように傾けて、連結させることができる。
【0145】
例えば、棺1が4つの周壁4を備える場合、第2の連動要素19a、19bは、周壁4の内2つの内面12に関連付けられ、かつ他の2つの周壁4における側縁部11に関連付けられる。
【0146】
このように、4つの周壁4を相互に連結することによって、底壁3は、実質的に三次元形状の内部容積5を作るために接合される。
【0147】
第1の連動要素18a、18b、及び第2の連動要素19a、19bの、特有の配置によって、1つの周壁4を別の周壁4、及び底壁3に、実質的に同時に連結することを可能にすることに、留意されたい。
【0148】
これによって明らかに、棺1の、特に迅速かつ直観的なモジュール式の組み立てを可能にする。
【0149】
実際、一旦周壁4が底壁3に連動されると、別の周壁4を掴んで、前の周壁4に横並びに設置して、それぞれの第2の連動要素19a、19bを連結して、2つの周壁4を互いに接続することのみが必要とされる。
【0150】
そうすることによって、第1の連動要素18a、18bのために上記で列挙した動作を繰り返すことで、すなわち、後者の周壁4を上面7に近付け、やはり第1の連動要素18a、18bに互いに連結して、同様にこの周壁4を底壁3に接続することで、十分である。
【0151】
説明した特有の方法によって、周壁4を互いに効果的に連動させることが可能である。
【0152】
しかし、周壁4のサイズに依存して、薄い間隙が、2つ以上の周壁4間に画定され得る。それらは、内部容積5に納められた遺体に対する礼節及び尊厳を傷つける結果となり得る。
【0153】
この点で、図4に示されるように、棺1は、周壁4の内少なくとも1つに突出して関連付けられ、かつ少なくとも2つの周壁4の間に画定された少なくとも1つの間隙を覆うよう適応された、少なくとも1つの終端部22を備える。
【0154】
好ましい実施形態によると、終端部22は湾曲した構成を有する。
【0155】
正確には、終端部22は、実質的にC形状の構成を有する。
【0156】
さらに、終端部22は、周壁4の高さと実質的に同一の長さを有する。
【0157】
換言すると、終端部22は、周壁4の全高に沿って延びる。
【0158】
追加として、終端部22は、周壁4の厚さと実質的に同一の径方向寸法を有する。
【0159】
このように、この実施形態によって構築された終端部22は、直角に配置された2つの周壁4の間における間隙を、間隙自体における終端部22の重複によって覆うことを可能にすることは、容易に理解される。
【0160】
換言すると、終端部22は、周壁4の側方の厚さを完全に取り囲むように形状付けられ、外側からの視線から間隙を隠す。
【0161】
説明したものと異なる構成及び/またはサイズを有する終端部22も、排除することはできない。
【0162】
例えば、実質的に直線構成を有する終端部22も排除することはできず、それによって2つの周壁4の間に横並びで確定された間隙を覆うことを可能にする。
【0163】
有利には、連動手段18、19、20は、周壁4と蓋6との間に、第3の連動手段20を備え、それは周壁4及び蓋6に関連付けられた第3の連動要素20a、20bを備える。
【0164】
正確には、第3の連動手段20は雄/雌タイプである。
【0165】
換言すると、第3の連動要素20a、20bは、複数の第3の雄要素20aと、相補的な形状によって第3の雄要素20aに連結することができる、対応した複数の第3の雌要素20bと、を備える。
【0166】
これは、第3の連動要素20a、20bの構成は、第3の雄要素20aが、第3の雌要素20b内のサイズに嵌合して、それらを互いに連結することを意味する。
【0167】
図3で視認できるように、第3の連動要素20a、20bは、矩形ベースを有する多面体のように、実質的に形状付けられる。
【0168】
実際、第3の雄要素20aは、矩形ベースを有する実質的に多面的形状の突出部であり、第3の雌要素20bは、矩形ベースを有する実質的な多面的形状を収容する。
【0169】
例えば球形の第3の連動要素20a、20bなど、異なる構成の第3の連動要素20a、20bも、全ての場合において排除することはできない。
【0170】
有用には、第3の連動要素20a、20bは、周縁部における蓋6の下部分14、及び周壁4における上底部10の各々、に関連付けられる。
【0171】
この場合、第3の雄要素20aは、下部分14に関連付けられ、第3の雌要素20bは、周縁部で上底部10に関連付けられる。
【0172】
これは、第3の雄要素20aが下部分14から突出すること、及び第3の雌要素20bが上底部10から内部を切り取られること、を意味する。
【0173】
しかし全ての場合において、特に第3の雄要素20aが上底部10に関連付けられ、第1の雌要素18bが下部分14に関連付けられた、代替のソリューションを排除することはできない。
【0174】
一旦周壁4が底壁3に連結されると、内部容積5を上部で閉じるよう蓋6を配置すること、及び第3の連動要素20a、20bを互いに連結するよう下部分14を上底部10の各々に載せて配置すること、で十分である。
【0175】
第3の連動手段20は、周壁4と蓋6との間に、特に安全な密閉を作り出すのを可能にし、確実に遺体を外側から効果的に分離する。
【0176】
実際、説明した本発明は、意図した目的を実現することが確認された。
【0177】
詳細には、境界壁の構築のために、非生物分解性のバイオポリマーを使用することで、二酸化炭素の生成量を減少させ、その燃焼による環境影響を小さくすることを特色とする、環境にやさしい棺を実現することを可能にする、という事実が強調される。
【0178】
追加として、連動手段の提供する特有の手段は、境界壁を互いに連結することを容易かつ直観的にし、そのため、目的のために特化した専門家を利用する必要がない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】