(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-24
(54)【発明の名称】様々な長さの末梢静脈内カテーテル(PIVC)との適合性のためにレバーロック長を調整するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
A61B 5/153 20060101AFI20250117BHJP
【FI】
A61B5/153
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024543282
(86)(22)【出願日】2023-01-20
(85)【翻訳文提出日】2024-09-17
(86)【国際出願番号】 US2023060946
(87)【国際公開番号】W WO2023141537
(87)【国際公開日】2023-07-27
(32)【優先日】2022-01-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョン エム.ラッキー
(72)【発明者】
【氏名】メーガン エス.シューリッヒ
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー クァック
(72)【発明者】
【氏名】テイラー マシュー イリー
(72)【発明者】
【氏名】ジャスティン ジー.ホーティン
【テーマコード(参考)】
4C038
【Fターム(参考)】
4C038TA06
4C038UJ01
4C038UJ06
(57)【要約】
末梢静脈内カテーテル(PIVC)と共に使用するための流体移送デバイスであって、近位端および遠位端を有するイントロデューサ本体と、イントロデューサ本体内に少なくとも部分的に収容されたフローチューブとを含み、フローチューブは、イントロデューサ本体から選択的に延長可能であるように構成される、流体移送デバイス。流体移送デバイスはまた、イントロデューサ本体の遠位端に結合されたレバーロックを含み、レバーロックは、フローチューブがそこを通過することを可能にするように構成された管腔を含み、イントロデューサ本体の遠位端に対するレバーロックの有効長は、様々な長さを有するPIVCの留置カテーテルを有する流体移送デバイスの使用に対応するために調整可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
末梢静脈内カテーテル(PIVC)と共に使用するための流体移送デバイスであって、
近位端および遠位端を有するイントロデューサ本体と、
前記イントロデューサ本体内に少なくとも部分的に収容されたフローチューブであって、前記フローチューブが、前記イントロデューサ本体から選択的に延長可能であるように構成される、前記フローチューブと、
前記イントロデューサ本体の前記遠位端に結合されたレバーロックであって、前記レバーロックは、前記フローチューブがそこを通過することを可能にするように構成された管腔を含み、前記イントロデューサ本体の前記遠位端に対する前記レバーロックの有効長は、様々な長さを有する前記PIVCの留置カテーテルを有する前記流体移送デバイスの使用に対応するために調整可能である、前記レバーロックと、
を含む、流体移送デバイス。
【請求項2】
前記レバーロックは、細長いカプラ部分、一対の偏向可能なアーム、および鈍いカニューレを含む、請求項1に記載の流体移送デバイス。
【請求項3】
前記一対の偏向可能なアームが、前記レバーロックを前記PIVCのカテーテルアダプタのハブに解放可能に結合するように構成される、請求項2に記載の流体移送デバイス。
【請求項4】
前記細長いカプラ部分の少なくとも一部が、前記イントロデューサ本体の少なくとも遠位部分内でスライド可能であるように構成される、請求項2に記載の流体移送デバイス。
【請求項5】
前記イントロデューサ本体の前記遠位部分が、前記レバーロックの前記細長いカプラ部分が前記イントロデューサの前記遠位部分に対してスライドし得る量を制限するように先細になっている、請求項4に記載の流体移送デバイス。
【請求項6】
前記レバーロックの前記細長いカプラ部分は、複数の外ねじを含み、前記イントロデューサ本体の遠位部分は、前記細長いカプラ部分の前記外ねじと係合可能な複数の内ねじを備える、請求項2に記載の流体移送デバイス。
【請求項7】
前記レバーロックの前記細長いカプラ部分に結合されたばね付ピンをさらに備える、請求項2に記載の流体移送デバイス。
【請求項8】
前記イントロデューサ本体は、その中に形成された少なくとも2つの開口部をさらに備え、前記レバーロックの前記細長いカプラ部分の前記ばね付ピンは、前記イントロデューサ本体の前記少なくとも2つの開口部と選択的に係合するように構成される、請求項7に記載の流体移送デバイス。
【請求項9】
前記レバーロックの前記細長いカプラ部分の近位部分に結合されたカンチレバースライダ部材をさらに備え、前記カンチレバースライダ部材が一対の係合部分を備える、請求項2に記載の流体移送デバイス。
【請求項10】
前記イントロデューサ本体は、その中に形成された少なくとも2対の開口部をさらに含み、前記カンチレバースライダ部材の前記一対の係合部分は、前記イントロデューサ本体の前記少なくとも2対の開口部と選択的に係合するように構成される、請求項9に記載の流体移送デバイス。
【請求項11】
前記イントロデューサ本体に対して移動可能なアクチュエータ部材をさらに含み、前記アクチュエータ部材は、前記イントロデューサ本体および前記レバーロックを通って前記フローチューブを供給するように構成される、請求項1に記載の流体移送デバイス。
【請求項12】
前記イントロデューサ本体の前記近位端は、ねじ付きインターフェースを備える、請求項1に記載の流体移送デバイス。
【請求項13】
末梢静脈内カテーテル(PIVC)と共に使用する流体移送デバイスであって、
近位端および遠位端を有するイントロデューサ本体と、
前記イントロデューサ本体内に少なくとも部分的に収容されたフローチューブであって、前記フローチューブが、前記イントロデューサ本体から選択的に延長可能であるように構成される、前記フローチューブと、
前記イントロデューサ本体の前記遠位端に選択的に結合可能な第1のレバーロックであって、前記第1のレバーロックは、前記フローチューブがそこを通過することを可能にするように構成された第1の管腔を含む、前記第1のレバーロックと、
前記イントロデューサ本体の前記遠位端に選択的に結合可能な第2のレバーロックであって、前記第2のレバーロックは、前記フローチューブがそこを通過することを可能にするように構成された第2の管腔を含む、前記第2のレバーロックと、
を含み、
前記第1のレバーロックの長さは、様々な長さを有する前記PIVCの留置カテーテルを有する前記流体移送デバイスの使用に適応するために、前記第2のレバーロックの長さよりも短い、流体移送デバイス。
【請求項14】
前記第1のレバーロックおよび前記第2のレバーロックのそれぞれが、細長いカプラ部分、一対の偏向可能なアーム、および鈍いカニューレを備える、請求項13に記載の流体移送デバイス。
【請求項15】
前記一対の偏向可能なアームが、前記レバーロックを前記PIVCのカテーテルアダプタのハブに解放可能に結合するように構成される、請求項14に記載の流体移送デバイス。
【請求項16】
前記第1のレバーロックは、1.00インチの長さを有する留置カテーテルと共に使用するように構成され、前記第2のレバーロックは、1.75インチの長さを有する留置カテーテルと共に使用するように構成される、請求項13に記載の流体移送デバイス。
【請求項17】
末梢静脈内カテーテル(PIVC)と共に使用する流体移送デバイスであって、
近位端および遠位端を有するイントロデューサ本体と、
前記イントロデューサ本体内に少なくとも部分的に収容されたフローチューブであって、前記フローチューブが、前記イントロデューサ本体から選択的に延長可能であるように構成される、前記フローチューブと、
前記イントロデューサ本体の前記遠位端に結合されたレバーロックであって、前記レバーロックは細長いカプラ部分を含み、さらに、前記レバーロックの前記細長いカプラ部分は、様々な長さを有する前記PIVCの留置カテーテルを有する前記流体移送デバイスの使用に対応するために、前記イントロデューサ本体の少なくとも遠位部分内で伸縮可能である、前記レバーロックと、
を含む、流体移送デバイス。
【請求項18】
前記レバーロックは、一対の偏向可能なアームおよび鈍いカニューレをさらに含み、前記一対の偏向可能なアームは、前記レバーロックを前記PIVCのカテーテルアダプタのハブに解放可能に結合するように構成される、請求項17に記載の流体移送デバイス。
【請求項19】
前記レバーロックの前記細長いカプラ部分に結合されたばね付ピンをさらに備え、前記イントロデューサ本体は、その中に形成された少なくとも2つの開口部をさらに含み、前記レバーロックの前記細長いカプラ部分の前記ばね付ピンは、前記イントロデューサ本体の前記少なくとも2つの開口部と選択的に係合するように構成される、請求項17に記載の流体移送デバイス。
【請求項20】
前記レバーロックの前記細長いカプラ部分の近位部分に結合されたカンチレバースライダ部材をさらに備え、前記カンチレバースライダ部材は、一対の係合部分を含み、前記イントロデューサ本体は、その中に形成された少なくとも2つの開口部をさらに含み、前記カンチレバースライダ部材の前記一対の係合部分は、前記イントロデューサ本体の前記少なくとも2つの開口部と選択的に係合するように構成される、請求項17に記載の流体移送デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、末梢静脈内カテーテル(PIVC)と共に使用するための採血器具および関連するアセンブリ、システム、および方法に関する。採血器具は、様々な長さの留置カテーテルを有するPIVCを介した採血を可能にするために、有効長で調整可能であるように構成される。
【0002】
本出願は、2022年1月21日に出願された「Systems and Methods for Adjusting the Length of Line Draw Lever Lock Components for Compatibility with Various Length Peripheral Intravenous Catheters (PIVC)」と題された米国仮出願第63/301,728号の優先権を主張し、その開示全体が参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
カテーテルは、患者の血管系に流体を注入するために一般的に使用される。例えば、カテーテルは、生理食塩水、種々の薬剤、または全非経口栄養を注入するために使用され得る。カテーテルはさらにまた、患者から血液を引き出すために使用されてもよい。
【0004】
カテーテルは、オーバーザニードル末梢静脈内カテーテル(PIVC)であってもよい。この場合、カテーテルは、鋭い遠位先端を有する導入針の上に取り付けられ得る。カテーテルおよび導入針は、導入針の遠位先端が、針の斜面が患者の皮膚から反対側を向く状態でカテーテルの遠位先端を越えて延伸するように、組み立てられ得る。カテーテルと導入針は、一般的に、皮膚を通して患者の血管系へと浅い角度で挿入される。針を適切に配置した後、臨床医は、血管系内の流れを一時的に閉塞し、針を取り外し、将来の採血および/または流体注入のためにカテーテルを所定の位置に残し(すなわち、「留置」)得る。
【0005】
留置されたカテーテルを有するPIVCからの採血を完了するために、流体移送デバイスが開発されている。この流体移送デバイスは、例えば、カテーテルの破損の可能性、カテーテル上またはカテーテル内に蓄積された破片による血流の減少など、PIVCを介した採血に関連する以前の課題を克服するように構成されている。そのようなデバイスの1つとして、Velano Vascular,Inc.のPIVO(商標)は、血液試料を採取するためにPIVCに一時的に取り付ける使い捨てデバイスとして構成されている。既存の末梢静脈ラインを血管系への導管として使用して、PIVO(商標)デバイスは、可撓性の内部フローチューブをPIVCを通して、カテーテル先端を越えて、血液サンプルを収集するために静脈内に前進させる。このフローチューブは、血流が吸引に最適な静脈位置に到達するために、留置ラインの周りの最適ではない吸引(draw)条件を超えて延びるように設計されている。採血が完了すると、フローチューブは格納され、デバイスはPIVCから取り外され、廃棄される。そのような流体移送デバイスの1つの例は、米国特許第10,300,247B2号に示され、説明されており、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0006】
図1を参照すると、当技術分野で知られているような流体移送デバイスを利用するPIVCシステム100の例が示されている。PIVCシステム100は、留置カテーテル118が遠位方向に距離Aだけ延びるカテーテルアダプタ102を含む。カテーテルアダプタ102は、Yアダプタ、ストレートアダプタ、または別の適切なアダプタを含み得る。カテーテルアダプタ102は、ハブ114をさらに含み、カテーテルシステム100は、レバーロック108、イントロデューサ110、およびアクチュエータ112を有する流体移送デバイス104を含み得る。レバーロック108は、カテーテルアダプタ102のハブ114に対するレバーロック108の選択的な取り付けおよび取り外しを可能にする一対の偏向可能なアーム116A、116Bを含み得る。さらに、レバーロック108は、イントロデューサ110をレバーロック108に結合するためのカプラ117を含み得る。
【0007】
例えば、米国特許第10,300,247B2号に記載されるように、イントロデューサ110は、可撓性フローチューブ120を収容するように構成され、可撓性フローチューブ120は、その完全な延長において、フローチューブ120の遠位端が留置カテーテル118の遠位端を超えて距離Bだけ延びるように、アクチュエータ112を介して留置カテーテル118を通って直線的に供給され得る。このようにして、フローチューブ120は、留置カテーテル118を超えて患者の血管系にアクセスすることができ、カテーテルアダプタ102を通っての改善された採血を提供する。フローチューブ120は、例えば、ホルダ106に挿入された真空チューブへのPIVCシステム100を介した採血を可能にするように、クランプ109を有する延長チューブ107を介して、例えば、チューブホルダ106に流体的に結合されてもよい。採血が完了した後、フローチューブ120を格納することができ、流体移送デバイス104をカテーテルアダプタ102から切り離すことができる。
【0008】
しかしながら、いくつかの例では、PIVCは、例えば、患者の解剖学的構造、適用などに基づいて特定の長さが選択される、様々な長さの留置カテーテルを備えて提供される。例えば、Becton Dickinson社のBD NEXIVA(商標) Closed IVカテーテルシステムは、それぞれ1.00インチ、1.25インチ、および1.75インチのカテーテル長を有する20ゲージのPIVCを提供する。様々な長さを有するこれらのカテーテルは、患者の血管系内へのPIVCの配置の改善を可能にし得るが、PIVCを介して採血するように構成された流体移送デバイスと共に使用すると、問題があることが証明され得る。具体的には、
図1に関して上述したように、流体移送デバイスのフローチューブは、典型的には、留置カテーテルの遠位先端を超えて前進することができる最大延長長を有する。フローチューブのその最大長は、例えば、1.00インチのカテーテル長を有するPIVCからの適切な突起に十分であり得るが、例えば、1.75インチのカテーテル長を有するPIVCからの適切な突起を提供し得ない可能性がある。逆に、流体移送デバイスが、より長いカテーテル長(例えば、1.75インチ)を有するPIVCからの適切な突起を提供するように設計された場合、その同じデバイスのフローチューブは、より短い(例えば、1.00インチ)カテーテルの先端を超えて望ましくない距離を延長し得る。
【発明の概要】
【0009】
したがって、本開示は、概して、PIVCを介して採血するために使用される流体移送デバイス、および関連するアセンブリ、システム、および方法に関する。流体移送デバイスの有効長は、流体移送デバイスから延びるフローチューブの長さが様々な長さの留置カテーテルと適合するように、選択可能および/または調整可能であり得る。
【0010】
本出願の一実施形態によれば、末梢静脈内カテーテル(PIVC)と共に使用するための流体移送デバイスは、近位端および遠位端を有するイントロデューサ本体と、イントロデューサ本体内に少なくとも部分的に収容されたフローチューブとを含み、フローチューブは、イントロデューサ本体から選択的に延長可能であるように構成される。流体移送デバイスはまた、イントロデューサ本体の遠位端に結合されたレバーロックを含み、レバーロックは、フローチューブがそこを通過することを可能にするように構成された管腔を含み、イントロデューサ本体の遠位端に対するレバーロックの有効長は、様々な長さを有するPIVCの留置カテーテルを有する流体移送デバイスの使用に対応するために調整可能である。
【0011】
特定の構成では、レバーロックは、細長いカプラ部分、一対の偏向可能なアーム、および鈍い(blunt)カニューレを含む。一対の偏向可能なアームは、レバーロックをPIVCのカテーテルアダプタのハブに解放可能に結合するように構成され得る。細長いカプラ部分の少なくとも一部は、イントロデューサ本体の少なくとも遠位部分内でスライド可能であるように構成され得る。イントロデューサ本体の遠位部分は、レバーロックの細長いカプラ部分がイントロデューサの遠位部分に対してスライドし得る量を制限するように先細(taper)にし得る。
【0012】
特定の構成では、レバーロックの細長いカプラ部分は、複数の外ねじを含み得、イントロデューサ本体の遠位部分は、細長いカプラ部分の外ねじと係合可能な複数の内ねじを含み得る。流体移送デバイスはまた、レバーロックの細長いカプラ部分に結合されたばね付ピンを含み得る。イントロデューサ本体はまた、その中に形成された少なくとも2つの開口部を含んでもよく、レバーロックの細長いカプラ部分のばね付ピンは、イントロデューサ本体の少なくとも2つの開口部と選択的に係合するように構成されてもよい。カンチレバー(片持ち梁)スライダ部材は、レバーロックの細長いカプラ部分の近位部分に結合され得、カンチレバースライダ部材は、一対の係合部分を含む。
【0013】
任意選択で、イントロデューサ本体は、その中に形成された少なくとも2つの開口対をさらに含み得、カンチレバースライダ部材の係合部分の対は、イントロデューサ本体の少なくとも2つの開口対と選択的に係合するように構成される。流体移送デバイスはまた、イントロデューサ本体に対して移動可能なアクチュエータ部材を含んでもよく、アクチュエータ部材は、イントロデューサ本体およびレバーロックを通ってフローチューブを供給するように構成される。イントロデューサ本体の近位端は、ねじ付き(ねじ込み)インターフェースを含み得る。
【0014】
本発明の別の実施形態によれば、末梢静脈内カテーテル(PIVC)と共に使用するための流体移送デバイスは、近位端および遠位端を有するイントロデューサ本体と、イントロデューサ本体内に少なくとも部分的に収容され、フローチューブがイントロデューサ本体から選択的に延長可能であるように構成されたフローチューブと、イントロデューサ本体の遠位端に選択的に結合可能な第1のレバーロックと、を含む。第1のレバーロックは、フローチューブがそこを通過することを可能にするように構成された第1の管腔(lumen)を含み得る。流体移送デバイスはまた、イントロデューサ本体の遠位端に選択的に結合可能な第2のレバーロックを含んでもよく、第2のレバーロックは、フローチューブがそこを通過することを可能にするように構成された第2の管腔を含む。第1のレバーロックの長さは、様々な長さを有するPIVCの留置カテーテルを有する流体移送デバイスの使用に適応するために、第2のレバーロックの長さよりも短くてもよい。
【0015】
特定の構成では、第1のレバーロックおよび第2のレバーロックのそれぞれは、細長いカプラ部分、一対の偏向可能なアーム、および鈍いカニューレを含む。一対の偏向可能なアームは、レバーロックをPIVCのカテーテルアダプタのハブに解放可能に結合するように構成され得る。
【0016】
特定の構成では、第1のレバーロックは、1.00インチの長さを有する留置カテーテルと共に使用するように構成され、第2のレバーロックは、1.75インチの長さを有する留置カテーテルと共に使用するように構成される。
【0017】
本発明の別の実施形態によれば、末梢静脈内カテーテル(PIVC)と共に使用するための流体移送デバイスは、近位端および遠位端を有するイントロデューサ本体と、イントロデューサ本体内に少なくとも部分的に収容され、フローチューブがイントロデューサ本体から選択的に延長可能であるように構成されたフローチューブと、イントロデューサ本体の遠位端に結合されたレバーロックと、を含む。レバーロックは、細長いカプラ部分を含み得、さらに、レバーロックの細長いカプラ部分は、様々な長さを有するPIVCの留置カテーテルを有する流体移送デバイスの使用に適応するために、イントロデューサ本体の少なくとも遠位部分内で伸縮可能である。
【0018】
特定の構成では、レバーロックは、一対の偏向可能なアームおよび鈍いカニューレをさらに含み、一対の偏向可能なアームは、レバーロックをPIVCのカテーテルアダプタのハブに解放可能に結合するように構成される。流体移送デバイスはまた、レバーロックの細長いカプラ部分に結合されたばね付ピン(spring-biased pin)を含んでもよく、イントロデューサ本体は、その中に形成された少なくとも2つの開口部をさらに含み、レバーロックの細長いカプラ部分のばね付ピンは、イントロデューサ本体の少なくとも2つの開口部と選択的に係合するように構成される。
【0019】
特定の構成では、流体移送デバイスは、レバーロックの細長いカプラ部分の近位部分に結合されたカンチレバースライダ部材をさらに含み、カンチレバースライダ部材は、一対の係合部分を含み、イントロデューサ本体は、その中に形成された少なくとも2つの開口対をさらに含み、カンチレバースライダ部材の一対の係合部分は、イントロデューサ本体の少なくとも2つの開口部対と選択的に係合するように構成される。
【0020】
本発明のさらなる詳細および利点は、添付の図面と併せて以下の詳細な説明を読むと明らかになるであろう。ここで、同様の部品は、全体を通して同様の参照番号で示されている。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】
図1は、先行技術による採血のための流体移送デバイスを組み込んだPIVCシステムを示す。
【
図2A】
図2Aは、本開示の態様による、第1の構成におけるレバーロックを有する採血用流体移送デバイスの部分断面図を示す。
【
図2B】
図2Bは、第2の構成におけるレバーロックを有する
図2Aの流体移送デバイスの部分断面図を示す。
【
図3A】
図3Aは、本開示の別の態様による、第1の構成におけるレバーロックを有する採血用流体移送デバイスの部分断面図を示す。
【
図3B】
図3Bは、第2の構成におけるレバーロックを有する
図3Aの流体移送デバイスの部分断面図を示す。
【
図4A】
図4Aは、本開示の別の態様による、第1の構成におけるレバーロックを有する採血用流体移送デバイスの部分断面図を示す。
【
図4B】
図4Bは、第2の構成におけるレバーロックを有する
図4Aの流体移送デバイスの部分断面図を示す。
【
図5】
図5は、本開示の別の態様による、第1の構成におけるレバーロックを有する採血用流体移送デバイスの部分断面図を示す。
【
図6A】
図6Aは、本開示の別の態様による、第1の構成におけるレバーロックを有する採血用流体移送デバイスの部分断面図を示す。
【
図6B】
図6Bは、第2の構成におけるレバーロックを有する
図6Aの流体移送デバイスの部分断面図を示す。
【
図7A】
図7Aは、本開示の別の態様による、第1のサイズのレバーロックを有する採血用流体移送デバイスの部分断面図を示す。
【
図7B】
図7Bは、
図7Aの流体移送デバイスで使用するための第2のサイズのレバーロックの部分断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下の説明は、当業者が本発明を実施するために企図される説明された実施形態を作成および使用することを可能にするために提供される。しかしながら、様々な修正、等価物、変形、および代替物は、当業者に容易に明らかなことである。そのような修正、変形、等価物、および代替物の任意および全ては、本開示の主旨および範囲の中に入ることが意図されたものである。
【0023】
以下、説明の目的のために、「上部」、「下部」、「右」、「左」、「垂直」、「水平」、「最上部」、「最下部」、「横」、「縦」、および、それらの派生語は、図面において配向されるように、本発明に関するものとする。しかしながら、本発明は、それとは反対に明示的に特定されない限り、様々な代替的な変形を前提としてもよいことは理解されよう。また、添付の図面に示され、および、以下の明細書に記載される具体的なデバイスは、単に、本発明の例示的な実施形態であることも理解されるべきである。そのため、本明細書に開示される態様に関連する具体的な寸法および他の物理的な特徴は、限定的なものであるとしてみなされるべきではない。
【0024】
本開示の実施形態は、主に、PIVCと共に使用するための流体移送デバイスの文脈で説明される。しかしながら、本開示の実施形態は、他のカテーテルデバイスとの使用に等しく拡張する。
【0025】
図2Aおよび
図2Bを参照すると、例えば、PIVCと併せて使用するための流体移送デバイス200が示される。流体移送デバイス200は、遠位端203および近位端204を有するイントロデューサ本体202を含む。近位端204は、流体移送デバイス200を、例えば、採血を実行するためのルアーロックアクセスデバイス(LLAD)に結合するためのインターフェース(例えば、ねじ付きインターフェース)を含むように構成され得る。しかしながら、近位端204は、任意の適切なインターフェースおよび/または結合手段を有し得ることを理解されたい。
【0026】
図示されていないが、流体移送デバイス200は、イントロデューサ本体202に対して移動可能なアクチュエータ部材を含むように構成され得ること理解されたい。いくつかの実施形態では、アクチュエータは、イントロデューサ本体202の長さの少なくとも一部に沿ってスライド可能であるように構成され得、アクチュエータはまた、イントロデューサ本体202に沿ったアクチュエータの移動が、イントロデューサ本体202に対するフローチューブ212の対応する直線移動をもたらすように、可撓性フローチューブ212に結合される。しかしながら、イントロデューサ本体202に対するフローチューブ212の作動の他の形態のアクチュエータおよび/または方法も、本開示に従って利用されてもよい。
【0027】
さらに
図2Aおよび
図2Bを参照すると、流体移送デバイス200はまた、レバーロック205を含む。レバーロック205は、
図1に関して上記に示され、説明されるように、流体移送デバイス200を、例えば、カテーテルアダプタのハブに取り外し可能に結合するように構成される。偏向可能なアーム208A、208Bは、カテーテルアダプタのハブへのそのような選択的な接続を可能にし、鈍いカニューレ210は、レバーロック205の遠位端から延在し、鈍いカニューレ210は、それを通って延在する管腔211を含み、相互接続されたときに流体移送デバイス200とカテーテルアダプタ(図示せず)を流体的に結合する。
【0028】
レバーロック205は、イントロデューサ本体202の遠位端203から延びる細長いカプラ部分206をさらに含む。いくつかの実施形態では、カプラ部分206は、実質的に円筒形であり、管腔211を取り囲む。しかしながら、カプラ部分206は、円筒形である必要はなく、任意の適切な形状または複数の形状で形成され得ることを理解されたい。カプラ部分206は、任意の適切な手段を介してイントロデューサ本体202と連結されてもよい。いくつかの実施形態では、カプラ部分206は、イントロデューサ本体202に固定的に取り付けられてもよく、他の実施形態では、カプラ部分206は、イントロデューサ本体202に移動可能に結合されてもよい。
【0029】
上述のように、流体移送デバイス200のフローチューブ212は、留置カテーテルの遠位端を超えて患者の血管系内に選択的に配置されるように、イントロデューサ本体202から管腔211を通って延長可能(および格納可能)であるように構成され、それによって流体移送デバイス200を通って血液を採取することを可能にする。しかしながら、留置カテーテルの長さの変化に起因して、いくつかの例では、フローチューブは、留置カテーテルの遠位端を十分に超えて延在し得ないか、または代替的に、留置カテーテルの遠位端を超えて望ましくない距離を延在し得る。したがって、本開示の一態様に従って、および
図2Aおよび
図2Bに示されるように、流体移送デバイス200は、レバーロック205のカプラ部分206の長さが、様々な長さの留置カテーテルを収容するように変化し得るように構成される。例えば、
図2Aを参照すると、レバーロック205は、イントロデューサ本体202の遠位端203から鈍いカニューレ210の遠位端まで延びる長さCを有する。しかしながら、
図2Bを参照すると、レバーロック205は、イントロデューサ本体202の遠位端203から鈍いカニューレ210の遠位端まで延びる長さDを有し、長さDは長さCよりも大きい。そのような変化した全長を提供するために、レバーロック205は、
図2Aおよび
図2Bに示されるように、変化した長さのカプラ部分206を備え得る。
【0030】
したがって、流体移送デバイス200は、様々な長さを有する留置カテーテルと共に使用するように構成され得る。例えば、
図2Aを参照すると、外部全長Cを有するレバーロック205は、より長い留置カテーテル(例えば、1.75インチのカテーテル)と共に利用され得る。これは、レバーロックの長さが短いため、流体移送デバイス200からカテーテルアダプタを通り、留置カテーテルを通って(そして、留置カテーテルを越えて)供給されるフローチューブ212の長さが長くなるからである。逆に、
図2Bを参照すると、外部全長Dを有するレバーロック205は、より長いレバーロック205が流体移送デバイス200から供給されるフローチューブ212のより短い長さを可能にするので、より短い留置カテーテル(例えば、1.00インチのカテーテル)とともに利用され得る。このようにして、イントロデューサ本体202および/またはフローチューブ212の寸法は、様々な長さの留置カテーテルを収容するために変更する必要はない。
【0031】
いくつかの実施形態では、流体移送デバイス200は、イントロデューサ本体202の遠位端203に固定的に結合されたレバーロック205を備えてもよい。したがって、そのような実施形態では、特定の長さのレバーロック205を有する流体移送デバイス200は、既知の留置カテーテルの長さに基づいて具体的に選択され得る。あるいは、他の実施形態では、レバーロック205は、イントロデューサ本体202から選択的に分離されてもよく、それによって、共通のイントロデューサ本体202を使用しながら、ユーザは適切な長さのレバーロック205を選択することを可能にする。
【0032】
さらに、
図2Aおよび
図2Bは、2つの異なる長さを有するレバーロック205を示すが、レバーロック205は、例えば、1.25インチなどの他の留置カテーテル長を収容するように、2つ以上の長さを備え得ることを理解されたい。
【0033】
次に、
図3Aおよび
図3Bを参照すると、本開示の別の態様による流体移送デバイス300が示される。流体移送デバイス300は、遠位端303を有するイントロデューサ本体302を含む。図示されていないが、イントロデューサ本体302は、近位端をさらに含み、近位端は、血液収集を実行するために、例えば、ルアーロックアクセスデバイス(LLAD)に流体移送デバイス300を結合するためのインターフェース(例えば、ねじ付きインターフェース)を含むように構成され得ることを理解されたい。しかしながら、イントロデューサ本体302の近位端は、任意の適切なインターフェースおよび/または結合手段を有し得ることを理解されたい。
【0034】
さらに、
図2Aおよび
図2Bに関して上述した流体移送デバイス200と同様に、流体移送デバイス300は、イントロデューサ本体302に対して移動可能なアクチュエータ部材を含むように構成され得ることを理解されたい。いくつかの実施形態では、アクチュエータは、イントロデューサ本体302の長さの少なくとも一部に沿ってスライド可能であるように構成され得、アクチュエータはまた、イントロデューサ本体302に沿ったアクチュエータの移動が、イントロデューサ本体302に対するフローチューブ312の対応する直線移動をもたらすように、可撓性のフローチューブ312に結合される。しかしながら、アクチュエータは、そのようなスライド可能な構成に限定されず、任意の適切なアクチュエータ機構が利用され得る。
【0035】
流体移送デバイス300はまた、レバーロック305を含む。レバーロック305は、流体移送デバイス300を、例えば、カテーテルアダプタのハブに取り外し可能に結合するように構成される。偏向可能なアーム308A、308Bは、カテーテルアダプタのハブへのそのような選択的な接続を可能にし、鈍いカニューレ310は、レバーロック305の遠位端から延在し、鈍いカニューレ310は、それを通って延在する管腔を含み、相互接続されたときに流体移送デバイス300とカテーテルアダプタ(図示せず)を流体的に結合する。
【0036】
さらに
図3Aおよび
図3Bを参照すると、レバーロック305は、細長いカプラ部分306をさらに含み、カプラ部分306は、イントロデューサ本体302の遠位端部分内に適合するように寸法決定され、構成される。いくつかの実施形態では、カプラ部分306は、実質的に円筒形であり、管腔311を取り囲む。しかしながら、カプラ部分306は、円筒形である必要はなく、任意の適切な形状または複数の形状で形成され得ることを理解されたい。本開示の一態様によれば、および
図3Aおよび
図3Bに示されるように、流体移送デバイス300は、レバーロック305のカプラ部分306がイントロデューサ本体の遠位部分内で伸縮可能にスライドして、様々な長さの留置カテーテルを収容するように構成される。例えば、
図3Aを参照すると、レバーロック305は、イントロデューサ本体302の遠位端303から鈍いカニューレ310の遠位端まで延びる長さEを有する。しかしながら、
図3Bを参照すると、レバーロック305は、イントロデューサ本体302の遠位端303から鈍いカニューレ310の遠位端まで延びる長さFを有し、長さFは長さEよりも大きい。
【0037】
いくつかの実施形態では、イントロデューサ本体302は、遠位端303に近づくと内側に先細になる内側側壁304を含み得る。そのような構成では、レバーロック305がその最大長に引っ張られるにつれて、カプラ部分306の外面(特に、カプラ部分306の近位端)が、内側側壁304との締まり嵌めを形成し得るため、レバーロック305は、引っ張られたときにイントロデューサ本体302から完全に取り外されるのを実質的に防ぐことができる。追加的および/または代替的に、図示されていないが、カプラ部分306および/または内側側壁304は、イントロデューサ本体302に対して所望の位置でレバーロック305と係合する戻り止めおよび/またはストップ機構を含み得る。いくつかの実施形態では、レバーロック305は、イントロデューサ本体302のストップ機構と係合するために、タブまたは他の機構を含んでもよい。
【0038】
したがって、流体移送デバイス300は、様々な長さを有する留置カテーテルと共に使用するように構成され得る。例えば、
図3Aを参照すると、レバーロック305は、レバーロック長がより短いため、流体移送デバイス300からカテーテルアダプタを通って供給される流体チューブ312の長さがより長くなり、流体チューブ312の遠位端313が留置カテーテルを適切に超えて延びるように、より長い留置カテーテル(例えば、1.75インチカテーテル)と共に利用されるように、外部全長Eで配置され得る。逆に、
図3Bを参照すると、レバーロック305は、より長い外部全長Fを提供するように外側に引っ張られてもよく、流体移送デバイス300がより短い留置カテーテル(例えば、1.00インチカテーテル)で利用されることを可能にする。このようにして、イントロデューサ本体302および/またはフローチューブ312の寸法は、様々な長さの留置カテーテルを収容するために変更する必要はない。
【0039】
次に、
図4Aおよび
図4Bを参照すると、本開示の別の態様による流体移送デバイス400が示される。流体移送デバイス400は、遠位端403および近位端404を有するイントロデューサ本体402を含む。近位端404は、流体移送デバイス400を、例えば、採血を実行するためのルアーロックアクセスデバイス(LLAD)に結合するためのインターフェース(例えば、ねじ付きインターフェース)を含むように構成され得る。しかしながら、イントロデューサ本体402の近位端は、任意の適切なインターフェースおよび/または結合手段を有し得ることを理解されたい。
【0040】
さらに、流体移送デバイス400は、イントロデューサ本体402に対して移動可能なアクチュエータ部材を含むように構成され得ること理解されたい。いくつかの実施形態では、アクチュエータは、イントロデューサ本体402の長さの少なくとも一部に沿ってスライド可能であるように構成され得、アクチュエータはまた、イントロデューサ本体402に沿ったアクチュエータの移動が、イントロデューサ本体402に対するフローチューブの対応する直線移動をもたらすように、可撓性のフローチューブ(図示せず)にも結合される。しかしながら、アクチュエータは、そのようなスライド可能な構成に限定されず、任意の適切なアクチュエータ機構が利用され得る。
【0041】
流体移送デバイス400は、レバーロック405をさらに含む。レバーロック405は、流体移送デバイス400を、例えば、カテーテルアダプタのハブに取り外し可能に結合するように構成される。偏向可能なアーム412A、412Bは、カテーテルアダプタのハブへのそのような選択的な接続を可能にし、鈍いカニューレ414は、レバーロック405の遠位端から延在し、鈍いカニューレ414は、それを通って延在する管腔を含み、相互接続されたときに流体移送デバイス400とカテーテルアダプタ(図示せず)を流体的に結合する。
【0042】
レバーロック405はさらに、細長いカプラ本体410を含み、カプラ本体410は、イントロデューサ本体402の内部内でスライド移動可能にサイズが決められ、構成される。いくつかの実施形態では、カプラ本体410は、実質的に円筒形である。しかしながら、カプラ本体410もイントロデューサ本体も円筒形である必要はなく、任意の適切な形状または複数の形状で形成され得ることを理解されたい。
【0043】
さらに
図4Aおよび
図4Bを参照すると、レバーロック405は、ばね409によって付勢され、カプラ本体410の近位部分から横方向に延びるピン408をさらに含み得る。さらに、イントロデューサ本体402は、その中に形成された少なくとも2つの開口部406、407を含み得、第1の開口部406は、イントロデューサ本体402の近位端部分の近くに配置され、第2の開口部407は、イントロデューサ本体402の遠位端部分の近くに配置される。第1の開口部406および第2の開口部407の両方は、レバーロック405がそれぞれの開口部406、407のいずれかに近接する位置に移動されるときに、ばね付勢ピン408を捕捉するように整列され、サイズ設定される。このようにして、ピン408と開口部406、407との間の係合は、レバーロック405のための停止を提供し、ユーザが手動でばね付勢ピン408を押し下げ、イントロデューサ本体402に対してレバーロック405を押したり引いたりしない限り、レバーロック405のさらなる軸方向の動きを制限する。
【0044】
本開示の一態様によれば、
図4Aおよび
図4Bに示されるように、流体移送デバイス400は、レバーロック405のカプラ本体410がイントロデューサ本体402内で伸縮自在にスライド可能であり、様々な長さの留置カテーテルを収容するように構成され、レバーロック405は、ピン408およびそれぞれの開口部406、407によって所望の位置に選択的に固定される。例えば、
図4Aを参照すると、レバーロック405は、イントロデューサ本体402の遠位端403から鈍いカニューレ414の遠位端まで延びる長さGを有する。この位置は、ばね付勢ピン408と第1の開口部406との係合によって「ロック」される。あるいは、
図4Bを参照すると、レバーロック405は、イントロデューサ本体402の遠位端403から鈍いカニューレ414の遠位端まで延びる長さHを有し、長さHは長さGよりも大きい。この特定の位置は、ばね付勢ピン408と第2の開口部407との係合によって「ロック」される。したがって、流体移送デバイス400は、様々な長さを有する留置カテーテルと共に使用するように構成され得る。例えば、
図4Aを参照すると、レバーロック405(およびピン408)は、レバーロック長がより短いために、流体移送デバイス400から、カテーテルアダプタを通って、留置カテーテルを越えて供給されるフローチューブの長さがより長くなり、より長い留置カテーテル(例えば、1.75インチカテーテル)と共に利用されるように、外部全長Gを提供するために、第1の開口部406に対して配置され得る。逆に、
図4Bを参照すると、レバーロック405(およびピン408)は、より長い外部全長Hを提供するように第2の開口部407に対して配置され得、流体移送デバイス400がより短い留置カテーテル(例えば、1.00インチカテーテル)で利用されることを可能にする。
【0045】
図4Aおよび
図4Bに示される実施形態は、2つの開口部406、407を有するとしてイントロデューサ本体402を示すだけであるが、1つまたは複数の追加の開口部がイントロデューサ本体402上に設けられ得、それによって他の長さの留置カテーテル(例えば、1.25インチカテーテル)を収容可能であることを理解されたい。
【0046】
さらに、
図4Aおよび
図4Bには示されていないが、留置カテーテルの長さおよび/またはカテーテルのタイプがどの開口部に対応するかを示すために、イントロデューサ本体402のそれぞれの開口部406、407の近くにラベルまたは他の指標が提供され得ることを理解されたい。さらに、いくつかの実施形態では、イントロデューサ本体402は、その近位端部分に「デフォルト」または「ベースライン」開口部を組み込んでもよく、ベースライン開口部は、留置カテーテルの長さおよび/またはカテーテルのタイプに対応しない。このようにして、レバーロック405は、任意の使用前にベースライン位置に設定することができ、それによって、ユーザにレバーロック405を所望の位置に具体的に調整することを要求し、これは、実際の留置カテーテルの長および/またはカテーテルのタイプに対してレバーロック405の正しい位置が選択されることを確実にするのに役立つ。
【0047】
ここで
図5を参照すると、本開示の別の態様による流体移送デバイス500が示されている。流体移送デバイス500は、遠位端503および近位端507を有するイントロデューサ本体502を含む。
図5には示されていないが、近位端507は、流体移送デバイス500を、例えば、採血を実行するためのルアーロックアクセスデバイス(LLAD)に結合するためのインターフェース(例えば、ねじ付きインターフェース)を含むように構成され得ることを理解されたい。しかしながら、イントロデューサ本体502の近位端507は、任意の適切なインターフェースおよび/または結合手段を有し得ることを理解されたい。
【0048】
さらに、図示されていないが、流体移送デバイス500は、イントロデューサ本体502に対して移動可能なアクチュエータ部材を含むように構成され得ることを理解されたい。いくつかの実施形態では、アクチュエータは、イントロデューサ本体502の長さの少なくとも一部に沿ってスライド可能であるように構成され得、アクチュエータはまた、イントロデューサ本体502に沿ったアクチュエータの移動が、イントロデューサ本体502に対するフローチューブの対応する直線移動をもたらすように、可撓性のフローチューブ(図示せず)にも結合される。しかしながら、アクチュエータは、そのようなスライド可能な構成に限定されず、任意の適切なアクチュエータ機構が利用され得る。
【0049】
流体移送デバイス500は、レバーロック505をさらに含む。レバーロック505は、流体移送デバイス500を、例えば、カテーテルアダプタのハブに取り外し可能に結合するように構成される。偏向可能なアーム512A、512Bは、カテーテルアダプタのハブへのそのような選択的な接続を可能にし、鈍いカニューレ514は、レバーロック505の遠位端から延在し、鈍いカニューレ514は、それを通って延在する管腔を含み、相互接続されたときに流体移送デバイス500とカテーテルアダプタ(図示せず)を流体的に結合する。
【0050】
レバーロック505はさらに、細長いカプラ本体510を含み、カプラ本体510は、イントロデューサ本体502の内部内でスライド移動可能にサイズが決められ、構成される。いくつかの実施形態では、カプラ本体510は、実質的に円筒形である。しかしながら、カプラ本体510もイントロデューサ本体も円筒形である必要はなく、任意の適切な形状または複数の形状で形成され得ることを理解されたい。
【0051】
さらに
図5を参照すると、レバーロック505は、カンチレバースライダ部材515に結合され得、カンチレバースライダ部材515は、カプラ本体510の近位部分から横方向に延びる。図示されていないが、イントロデューサ本体502は、その軸方向の長さに沿って形成された一対のスロットを含み得、スロットは、カンチレバースライダ部材515のそれぞれの結合アーム516A、516Bを収容するように構成される。カンチレバースライダ部材515のこの構成は、カンチレバースライダ部材515が挟まれるか、またはそうでなければ手動で操作されることを可能にし、その結果、フックのような係合部分517A、517Bは、以下でさらに詳細に説明されるように、カンチレバー作用を介して、イントロデューサ本体502に形成されたそれぞれの開口部から係合または係合解除されることが可能である。
【0052】
図5に示されるように、イントロデューサ本体502は、その中に形成された開口部504A、504B、506A、506B、508A、508Bの対向する対を含み得る。第1の対向する開口部504A、504Bの対は、イントロデューサ本体502の近位端部分の近くに配置されてもよく、第3の対向する開口部508A、508Bの対は、イントロデューサ本体502の遠位端部分の近くに配置されてもよく、第2の対向する開口部506A、506Bは、それらの間に配置されてもよい。対向する一対の開口部504A、504B、506A、506B、508A、508Bは、レバーロック505が開口部504A、504B、506A、506B、508A、508Bに近接する位置に移動されるときに、カンチレバースライダ部材515のそれぞれの係合部分517A、517Bを捕捉するように位置合わせされ、サイズ調整される。このようにして、係合部分517A、517Bと開口部504A、504B、506A、506B、508A、508Bとの間の係合は、レバーロック505に停止を提供し、ユーザが手動でカンチレバースライダ部材515を作動させ、イントロデューサ本体402に対してレバーロック505を押したり引いたりしない限り、レバーロック505のさらなる軸方向の移動を制限する。
【0053】
図5に示されるように、流体移送デバイス500は、レバーロック505のカプラ本体510がイントロデューサ本体502内で伸縮可能にスライドして、様々な長さの留置カテーテルを収容するように構成され、レバーロック505は、係合部分517A、517Bおよび開口部504A、504B、506A、506B、508A、508Bによって所望の位置に選択的に固定される。例えば、
図5に示される位置では、レバーロック505は、留置カテーテルで使用するのに適した位置の遠位端503から比較的短い長さ(例えば、1.00インチのカテーテル)まで延びており、これは、レバーロックの長さがより長いほど、流体移送デバイス500から、カテーテルアダプタを通って、留置カテーテルを越えて供給されるフローチューブの長さを短くすることを可能にするためである。逆に、レバーロック505(およびカンチレバースライダ部材515)が、レバーロック505のより短い外部全長を提供するように、開口部504A、504Bおよび/または506A、506Bに対して配置される場合、流体移送デバイス500は、より長い留置カテーテル(例えば、1.25インチのカテーテル、1.75インチのカテーテルなど)と共に利用され得る。
【0054】
図5に示される実施形態は、3つの開口部504A、504B、506A、506B、508A、508Bの対を有するようにイントロデューサ本体502を示すだけであるが、より多くのまたはより少ない開口部対がイントロデューサ本体502上に提供され得ることを理解されたい。さらに、
図5には示されていないが、留置カテーテルの長さおよび/またはカテーテルのタイプがどの開口部の対に対応するかを示すために、イントロデューサ本体502のそれぞれの開口部504A、504B、506A、506B、508A、508Bの対に近接するラベルまたは他のしるしが提供され得ることを理解されたい。さらに、いくつかの実施形態では、イントロデューサ本体502は、その近位端部分に「デフォルト」または「ベースライン」の開口部の対を組み込んでもよく、ベースライン開口部の対は、留置カテーテルの長さおよび/またはカテーテルのタイプに対応しない。このようにして、レバーロック505は、任意の使用前にベースライン位置に設定することができ、それによって、ユーザにレバーロック505を所望の位置に具体的に調整することを要求し、これは、実際の留置カテーテルの長さおよび/またはカテーテルのタイプに対してレバーロック505の正しい位置が選択されることを確実にするのに役立つ。
【0055】
ここで、
図6Aおよび
図6Bを参照すると、本開示の別の態様による流体移送デバイス600が示される。流体移送デバイス600は、遠位端603および近位端(図示せず)を有するイントロデューサ本体602を含む。近位端は、流体移送デバイス600を、例えば、採血を実行するためのルアーロックアクセスデバイス(LLAD)に結合するためのインターフェース(例えば、ねじ付きインターフェース)を含むように構成され得る。しかしながら、イントロデューサ本体602の近位端は、任意の適切なインターフェースおよび/または結合手段を有し得ることを理解されたい。
【0056】
さらに、図示されていないが、流体移送デバイス600は、イントロデューサ本体602に対して移動可能なアクチュエータ部材を含むように構成され得ること理解されたい。いくつかの実施形態では、アクチュエータは、イントロデューサ本体602の長さの少なくとも一部に沿ってスライド可能であるように構成され得、アクチュエータはまた、イントロデューサ本体602に沿ったアクチュエータの移動が、イントロデューサ本体602に対するフローチューブの対応する直線移動をもたらすように、可撓性のフローチューブ(図示せず)にも結合される。しかしながら、アクチュエータは、そのようなスライド可能な構成に限定されず、任意の適切なアクチュエータ機構が利用され得る。
【0057】
流体移送デバイス600は、レバーロック605をさらに含む。レバーロック405は、流体移送デバイス600を、例えば、カテーテルアダプタのハブに取り外し可能に結合するように構成される。偏向可能なアーム608A、608Bは、カテーテルアダプタのハブへのそのような選択的な接続を可能にし、鈍いカニューレ610は、レバーロック605の遠位端から延在し、鈍いカニューレ610は、それを通って延在する管腔を含み、相互接続されたときに流体移送デバイス600とカテーテルアダプタ(図示せず)を流体的に結合する。
【0058】
レバーロック605は、細長いカプラ本体606をさらに含む。
図6Aおよび
図6Bに示されるように、カプラ本体606は、その長さの少なくとも一部に沿って延びる複数の外ねじ611を含む。さらに、イントロデューサ本体602は、複数の内ねじ612を有する近位部分604を含み、近位部分604の内ねじ612は、カプラ本体606の外ねじ611を受け入れるように寸法決定され、構成される。いくつかの実施形態では、カプラ本体606および近位部分604の両方は、実質的に円筒形である。
【0059】
本開示の一態様によれば、
図6Aおよび
図6Bに示されるように、流体移送デバイス600は、レバーロック605のカプラ本体606がイントロデューサ本体602に対して軸方向に並進可能であり、様々な長さの留置カテーテルに対応するように構成され、レバーロック605は、イントロデューサ本体602に対するレバーロック605の時計回りまたは反時計回りの回転によって所望の位置に選択的に延長される。例えば、
図6Aを参照すると、レバーロック605は、イントロデューサ本体602の遠位端603から鈍いカニューレ610の遠位端まで延びる長さJを有する。あるいは、
図6Bを参照すると、レバーロック605は、イントロデューサ本体602の遠位端603から鈍いカニューレ610の遠位端まで延びる長さKを有し、長さKは長さJよりも大きい。
【0060】
したがって、流体移送デバイス600は、様々な長さを有する留置カテーテルと共に使用するように構成され得る。例えば、
図4Aを参照すると、レバーロック605は、より長い留置カテーテル(例えば、1.75インチカテーテル)と共に利用できるように、イントロデューサ本体602の遠位端603に対して相対的に配置されて、外部全長Jを提供することができ、これは、レバーロック長が短いほど、流体移送デバイス600から、カテーテルアダプタを通って、留置カテーテルを超えてより長い長さのフローチューブ(図示せず)を供給されることを可能にするためである。逆に、
図6Bを参照すると、レバーロック605は、イントロデューサ本体602の遠位端603に対して配置されて、外部全長Kを提供し得、流体移送デバイス600がより短い留置カテーテル(例えば、1.00インチのカテーテル)で利用されることを可能にする。
【0061】
図6Aおよび
図6Bには示されていないが、イントロデューサ本体602および/またはレバーロック605は、イントロデューサ本体602に対するレバーロック605の調整位置を制限するように構成された1つまたは複数の戻り止めおよび/またはストップを含み得ることを理解されたい。追加的および/または代替的に、レバーロック605のカプラ本体606は、特定の長さの留置カテーテルで使用するためのレバーロック605の適切な位置決めに関してユーザにガイダンスを提供するように、マーキングおよび/または他のしるしを含み得る。
【0062】
次に、
図7Aおよび
図7Bを参照すると、本開示の別の態様による流体移送デバイス700が示される。流体移送デバイス700は、遠位端710および近位端705を有するイントロデューサ本体702を含む。図示されていないが、近位端705は、流体移送デバイス700を、例えば、採血を実行するためのルアーロックアクセスデバイス(LLAD)に結合するためのインターフェース(例えば、ねじ付きインターフェース)を含むように構成され得る。しかしながら、近位端705は、任意の適切なインターフェースおよび/または結合手段を有し得ることを理解されたい。
【0063】
図7Aに示されるように、流体移送デバイス700は、イントロデューサ本体702に対して移動可能なアクチュエータ部分704を含み得る。具体的には、アクチュエータ部分704は、イントロデューサ本体に対して時計回りおよび反時計回りの両方の方向に回転可能な回転アクチュエータを含み得る。アクチュエータ部分704の回転運動が、イントロデューサ本体702に対するフローチューブ706の対応する直線運動をもたらすように、アクチュエータ部分704は、可撓性フローチューブ706に結合される。このようにして、フローチューブ706は、フローチューブ706の遠位端708が留置カテーテルを超えて延在し得るように、流体移送デバイス700を通って供給されてもよく、および/または流体移送デバイス700に格納されてもよい。しかしながら、イントロデューサ本体702に対するフローチューブ706の作動の他の形態のアクチュエータおよび/または方法も、本開示に従って利用できることを理解されたい。
【0064】
さらに
図7Aを参照すると、流体移送デバイス700はまた、第1のレバーロック711を含む。第1のレバーロック711は、流体移送デバイス700を、例えば、カテーテルアダプタのハブに取り外し可能に結合するように構成される。偏向可能なアーム714A、714Bは、カテーテルアダプタのハブへのそのような選択的な接続を可能にし、鈍いカニューレ716は、第1のレバーロック711の遠位端から延在し、鈍いカニューレ716は、それを通って延在する管腔(図示せず)を含み、相互接続されたときに流体移送デバイス700とカテーテルアダプタ(図示せず)を流体的に結合する。
【0065】
第1のレバーロック711は、細長いカプラ部分712をさらに含み、カプラ部分712は、イントロデューサ本体702の遠位端部分に取り外し可能に結合されるように構成される。いくつかの実施形態では、カプラ部分712は、実質的に円筒形である。しかしながら、カプラ部分712は、円筒形である必要はなく、任意の適切な形状または複数の形状で形成され得ることを理解されたい。カプラ部分712は、例えば、締まり嵌め、カンチレバースナップフィット、環状スナップフィット、1つ以上の磁石、ねじ付きインターフェースなどの任意の適切な取り付け方法または機構を介してイントロデューサ本体702に選択的に結合され得る。
【0066】
前述のように、留置カテーテルの長さの変化に起因して、いくつかの例では、フローチューブは、留置カテーテルの遠位端を十分に超えて延在し得ないか、または代替的に、留置カテーテルの遠位端を超えて望ましくない距離を延在し得る。したがって、本開示の一態様によれば、
図7Aおよび
図7Bに示されるように、流体移送デバイス700は、複数の異なるレバーロックを備えて提供および/またはパッケージングされ得、各レバーロックは、特定の長さの留置カテーテルを収容するように構成される。例えば、
図7Aを参照すると、第1のレバーロック711は、イントロデューサ本体702の遠位端710を超えて第1の長さを延在するように構成されたカプラ部分712を有する。しかしながら、
図7Bを参照すると、完全に別個の第2のレバーロック721が提供され得る。第1のレバーロック711と同様に、第2のレバーロック721は、第2のレバーロック721をカテーテルアダプタのハブに選択的に接続することを可能にするための偏向可能なアーム722A、722Bを含み、第2のレバーロック721の遠位端から鈍いカニューレ724が延びて、相互接続されたときに流体移送デバイス700とカテーテルアダプタ(図示せず)を流体的に結合する。第2のレバーロック721はまた、カプラ部分723を含み得、カプラ部分723は、例えば、締まり嵌め、カンチレバースナップフィット、環状スナップフィット、1つまたは複数の磁石、ねじ付きインターフェースなどの任意の適切な取り付け方法または機構を介してイントロデューサ本体702に選択的に結合することができる。
【0067】
図7Aおよび
図7Bに示されるように、カプラ部分722は、第1のレバーロック721のカプラ部分712よりも短い。このようにして、流体移送デバイス700は、様々な長さを有する留置カテーテルと共に使用するための様々なレバーロックを備え得る。例えば、
図7Aを参照すると、第1のレバーロック711は、より短い留置カテーテル(例えば、1.00インチのカテーテル)で利用され得、これは、第1のレバーロック711のより長いカプラ部分712が、流体移送デバイス700からカテーテルアダプタを通って、および留置カテーテルを通って(およびそれを超えて)供給されるフローチューブ706の長さをより短くするのを可能にするためである。逆に、
図7Bを参照すると、第2のレバーロック721は、より短いカプラ部分723が流体移送デバイス700からより長い長さのフローチューブ706を供給することを可能にするため、より長い留置カテーテル(例えば、1.75インチのカテーテル)と共に利用され得る。このようにして、イントロデューサ本体702および/またはフローチューブ706の寸法は、様々な長さの留置カテーテルを収容するために変更する必要はない。
【0068】
いくつかの実施形態では、流体移送デバイス700は、様々なサイズおよび構成の複数のレバーロックと共にパッケージ化され、それによって、ユーザが、例えば、留置カテーテルの長さ、適用などに応じて、イントロデューサ本体への接続のための適切なレバーロックを選択することを可能にする。
図7Aおよび
図7Bは、2つの異なる長さを有するレバーロックのみを示すが、流体移送デバイス700は、例えば1.25インチなどの他の留置カテーテル長に対応するように、異なる2つ以上のレバーロックを備え得ることを理解されたい。
【0069】
追加的および/または代替的に、第1のレバーロック711および/または第2のレバーロック721は、特定の長さの留置カテーテルおよび/または特定の用途で使用するためのレバーロック(複数可)の適切な選択に関するガイダンスをユーザに提供するように、マーキングおよび/または他の指標を備え得る。例えば、第1のレバーロック711は、「1.00」とラベル付けされてもよく、1.00インチの長さを有する留置カテーテルによるその意図された使用を示し、第2のレバーロック721は、「1.75」とラベル付けされてもよく、1.75インチの長さを有する留置カテーテルによるその意図された使用を示してもよい。
【0070】
カテーテル留置中に採血するように構成された流体移送デバイスのいくつかの実施形態は、前述の詳細な説明に記載されているが、当業者は、本発明の範囲および精神から逸脱することなく、これらの実施形態に修正および変更を加え得る。従って、上述した説明は、限定的というよりも例示的であることを意図している。上記に記載された本発明は、添付の特許請求の範囲によって定義され、特許請求の範囲の意味および等価性の範囲内にある本発明へのすべての変更は、それらの範囲内に包含される。
【国際調査報告】