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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-24
(54)【発明の名称】保護ヘルメット
(51)【国際特許分類】
   A42B 3/22 20060101AFI20250117BHJP
【FI】
A42B3/22
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024543284
(86)(22)【出願日】2023-01-17
(85)【翻訳文提出日】2024-07-22
(86)【国際出願番号】 IB2023050381
(87)【国際公開番号】W WO2023139471
(87)【国際公開日】2023-07-27
(31)【優先権主張番号】102022000000914
(32)【優先日】2022-01-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502016471
【氏名又は名称】アルパインスターズ リサーチ ソシエタ ペル アチオニ
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョバンニ マッツァローロ
(72)【発明者】
【氏名】ロベルト パリセンティ
(72)【発明者】
【氏名】アンドレア バルダン
【テーマコード(参考)】
3B107
【Fターム(参考)】
3B107BA02
3B107BA07
3B107BA08
3B107CA02
3B107DA07
3B107DA17
3B107DA19
(57)【要約】
保護ヘルメットは、ユーザーが着用し、衝撃からユーザーの頭部を保護するように適合され、ユーザーの頭部を収容するように設計された内部空間を画定し、前面開口部を備える剛性の外側シェルを備える。保護ヘルメットは、さらに、外側シェルに取り外し可能に連結され、少なくとも、シールドが、前面開口部を覆い、内部空間への空気の侵入を防止する作動位置と、前面開口部を通して、外部から内部空間にアクセスできる非作動位置との間で移動するように構成されたシールドを備え、シールドは、前穴が設けられている。保護ヘルメットは、シールドを作動位置にロックするように設計されたロック装置も備えている。ロック装置は、外側シェルの上に配置され、シールドが作動位置にあるときに、シールドの前穴に係合するように設計された回転可能な係合部材を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーが着用し、衝撃から前記ユーザーの前記頭部を保護するように適合された保護ヘルメット(1)であって、このような保護ヘルメット(1)は、
ユーザーの前記頭部を収容するように設計された内部空間を画定する剛性の外側シェル(2)であって、前面開口部(4)を備える外側シェル(2)と、
前記外側シェル(2)に取り外し可能に結合されるシールド(8)であって、前記シールド(8)が、前記前面開口部(4)を覆い、前記内部空間に空気が入らない作動位置と、前記内部空間が、前記前面開口部(4)を介して、前記外部と連通する非作動位置との間で、少なくとも移動するように適合され、前穴(12)が設けられているシールド(8)と、
前記シールド(8)を前記作動位置にロックするように設計されたロック装置(16)と、を備え、
前記ロック装置(16)は、前記外側シェル(2)の上に配置され、前記シールド(8)が前記作動位置にあるときに、前記シールド(8)の前記前穴(12)に係合するように設計された回転可能な係合部材(18)を備えることを特徴とする保護ヘルメット(1)。
【請求項2】
前記係合部材(18)は、回転軸(Y)を中心に回転可能な本体(22)と、前記シールド(8)が前記作動位置にあるときに、前記前穴(12)に係合するように設計された付属部(19)と、を備えることを特徴とする請求項1に記載のヘルメット(1)。
【請求項3】
前記ロック装置(16)は、前記外側シェル(2)に固定された筐体(28)を備え、回転可能な前記係合部材(18)は、前記筐体(28)から少なくとも部分的に突出していることを特徴とする請求項1又は2に記載のヘルメット(1)。
【請求項4】
前記筐体(28)は、前記シールド(8)が少なくとも前記作動位置にあるときに、前記係合部材(18)が、前面窓部(30)に面する前記シールド(8)の前記前穴(12)から突出する前面窓部(30)に設けられていることを特徴とする請求項3に記載のヘルメット(1)。
【請求項5】
前記筐体(28)は、前記外側シェル(2)の上に固定された内側半シェル部材(28A)と、前記内側半シェル部材(28A)の上に固定され、外側を向いた外側半シェル部材(28B)とを備え、前記前面窓部(30)は、前記外側半シェル部材(28B)の上に形成されていることを特徴とする請求項4に記載のヘルメット(1)。
【請求項6】
前記シールド(8)が、前記作動位置と中間位置との間、または前記非作動位置と前記中間位置との間を移動するように設計され、前記シールド(8)が、前面開口部(4)を覆い、前記中間位置において、前記内部空間内の空気の流れを部分的に許容することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のヘルメット(1)。
【請求項7】
前記係合部材(18)は、前記シールド(8)が前記作動位置にあるときの作動構成と、前記シールド(8)が前記中間位置にあるときの非作動構成との間で移動するように設計されていることを特徴とする請求項6に記載のヘルメット(1)。
【請求項8】
前記作動構成において、前記付属部(19)の前記下面が、前記前穴(12)の前記下端33)に当接することを特徴とする請求項7に記載のヘルメット(1)。
【請求項9】
前記非作動構成において、前記付属部(19)の前記上面が、前記筐体(28)の前記外面に当接することを特徴とする請求項8に記載のヘルメット(1)。
【請求項10】
前記係合部材(18)が、前記非作動構成から前記作動構成に移動するときに、前記本体(22)が、前記回転軸(Y)を中心に下向きに回転し、前記係合部材(18)が、前記作動構成から前記非作動構成に移動するときに、前記本体(22)が、前記回転軸(Y)を中心に上向きに回転することを特徴とする請求項2に従属する請求項7に記載のヘルメット(1)。
【請求項11】
前記ロック装置(16)は、前記作動構成および前記非作動構成において、前記係合部材(18)を安定してブロックするための弾性手段(42)を備えることを特徴とする請求項7に記載のヘルメット(1)。
【請求項12】
前記ロック装置(16)は、前記筐体(28)の内側に配置され、少なくとも側壁(37)と、空洞(41)を区切る内壁(40)と、を含む箱状部材(36)を備えることを特徴とする請求項7に記載のヘルメット(1)。
【請求項13】
前記回転可能な本体(22)は、前記箱状部材(36)の前記側壁(37)によって、回転可能に支持されるピン(23)を反対側にそれぞれ有し、前記回転可能な本体(22)は、少なくとも部分的に前記空洞(41)内に配置されていることを特徴とする請求項12に記載のヘルメット(1)。
【請求項14】
前記ロック装置(16)は、前記作動構成および前記非作動構成において、前記係合部材(18)を安定してブロックするための弾性手段(42)を備え、前記弾性手段(42)は、前記箱状部材(36)内に配置された1つ以上のばね(42)を備え、下端を有する前記ばね(42)は、前記箱状部材(36)内に配置されたベース部材(44)内に収容されていることを特徴とする請求項13に記載のヘルメット(1)。
【請求項15】
前記ベース部材(44)は、第1の座部(48)と第2の座部(49)を備えた底壁(46)を有し、前記回転可能な本体(22)の前記ピン(23)は、前記係合部材(18)が、前記作動構成にあるときに、前記第1の座部(48)に配置され、前記係合部材(18)が、前記非作動構成にあるときに、前記第2の座部(49)に配置されることを特徴とする請求項14に記載のヘルメット(1)。
【請求項16】
前記ベース部材(44)は、第1の座部(48)、第2の座部(49)、および前記第1の座部(48)と前記第2の座部(49)との間に介在する第3の座部(51)を備えた底壁(46)を有し、前記係合部材(18)が、前記作動構成にあるときに、前記回転可能な本体(22)の前記ピン(23)が、前記第1の座部(48)に配置され、前記係合部材(18)が、前記非作動構成にあるときに、前記第3の座部(51)に配置されることを特徴とする請求項14に記載のヘルメット(1)。
【請求項17】
前記回転可能な本体(22)は、スロット(26)を区切るリブ(25)を備え、突出部(14)の上に形成されている前記シールド(8)の前記前穴(12)は、前記シールド(8)が前記作動位置にあるときに、そこに当接する前記リブ(25)を備えた前記スロット(26)内に配置された内側の膨らみ部(17)を備えることを特徴とする請求項2及び7に記載のヘルメット(1)。
【請求項18】
前記リブ(25)は、前記リブ(25)の前記下端に位置する溝(29)を備え、前記係合部材(18)が、前記非作動構成にあるときに、前記溝(29)が、前記膨らみ部(17)の前記上端と係合することを特徴とする請求項17に記載のヘルメット(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザーが頭部を衝撃から保護するために着用する保護ヘルメットに関する。特に、限定的ではないが、本発明は、オートバイのフルフェイスヘルメットに関する。
【0002】
しかしながら、本発明のヘルメットは、ヘルメットの外形が適切に適合されていれば、例えば、スキーやサイクリングなど、上で示したものとは異なる技術分野でも使用することが可能である。
【背景技術】
【0003】
当技術分野でよく知られているように、オートバイのヘルメットは、基本的に、合成の剛性材料で作られた外側シェルと、ヘルメットを着用したときに、ユーザーの頭に接触するように適合された内側快適ライナーと、外側シェルと快適ライナーの間に配置された衝撃吸収ライナーと、で構成されている。
【0004】
ヘルメットの前部の外側シェルには、ヘルメットを着用したときに、ユーザーの顎を保護するように設計された顎ガードが設けられている。
【0005】
外側シェルは、ヘルメットを着用したときに、ユーザーの頭を収容するための内部空間を画定する。内部空間は、外側シェルに形成された前面開口部および底面開口部によって、外部と連通されている。
【0006】
周知のように、ヘルメットは、前面開口部がユーザーの顔に位置し、前面開口部を通して視界が得られるときに、ユーザーによって正しい方法で着用されていることを意図している。
【0007】
オートバイのヘルメットは、さらに、外側シェルに取り外し可能に結合され、作動および閉位置から非作動位置へ、およびその逆に移動するために、外側シェルに対して移動可能なシールドを備える。
【0008】
作動位置では、シールドは、前面開口部を完全に覆い、非作動位置では、シールドは、前面開口部を覆わないか、または前面開口部の一部のみを覆うため、内部空間は、前面開口部を通って外部と連通し、外部からアクセスできるようになる。
【0009】
作動位置では、シールドは、内部空間への空気の侵入を防止するため、ユーザーは、通常、自動二輪車に乗車するときに、シールドを作動位置に維持する。
【0010】
この点に関して、ヘルメットには、内部空間への空気の侵入を防ぐために、シールドと協働する前面開口部のシーリングがさらに設けられている。
【0011】
シールドと外側シェルとの間の結合は、外側シェルの反対側に配置された適切な固定手段によって行われる。
【0012】
特に、固定手段を通過するそれぞれの軸を中心に、作動位置と非作動位置との間で、またはその逆に回転可能であるために、シールドは、固定手段によって、外側シェルにヒンジ結合された側部を備える。
【0013】
回転によるシールドの動きは、ユーザーが手でシールドを操作することによって実行される。オートバイ用ヘルメットの固定手段は、当業界ではよく知られており、よって、それらは、以下では、詳細に、さらなる説明をしないだろう。
【0014】
上記の技術的解決策の欠点は、シールドが、この点に関して、適切に構成され得る固定手段によってのみ、作動位置に維持されることである。
【0015】
この欠点は、特に、衝突の場合に、作動位置から非作動位置へシールドの意図しない、または部分的な移動を引き起こし得る。
【0016】
上記の欠点を少なくとも部分的に克服するために、シールドを作動位置にロックするためのロック装置または手段を備えたヘルメットが提供されている。
【0017】
一般に、このようなロック装置または手段は、シールド内および外側シェル内の両方、特に、顎ガードに、互いに向き合う位置に配置される。
【0018】
下記の特許文献1から、上記タイプのヘルメットが知られており、ロック手段は、シールド内または外側シェル内に配置されたフック部分と、外側シェル内またはシールド内に配置されたカウンターフック部分と、を備えている。
【0019】
フック部分は、2つの歯を備え、カウンターフック部分は、穴を備えた要素と、歯と係合するように意図された横方向の部分と、を備える。
【0020】
このようなロック手段によって、シールドは、外側シェルに対して、2つの異なる係合位置、すなわち、シールドが外側シェルに完全に密着し、前面開口部に対して完全に閉じられる第1の位置と、シールドが前面開口部に対して部分的にのみ閉じられる第2の位置と、に配置される。
【0021】
第1の位置では、シールドは、内部空間への空気の侵入を完全に防止する。2番目の位置では、シールドは、空気が内部空間に部分的に侵入できるように、前面開口部の端部にスリットを画定する。
【0022】
さらに、ロック手段は、通常、フック部分をカウンターフック部分から外すために、ユーザーにより、操作されるのに適した、押しボタンである作動要素を含む。
【0023】
この技術的解決策の第1の欠点は、シールドと外側シェルの両方にロック手段を設けることで、ヘルメットの構造が、特に、複雑になり、ヘルメットの製造に、特に、時間がかかり、費用がかかることである。
【0024】
上記の技術的解決策のもう一つの欠点は、作動要素の信頼性が、多くの使用回数の後、損なわれ得るということである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0025】
【特許文献1】米国特許第9504288号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0026】
したがって、本発明の主な目的は、上記の欠点を克服するように設計された保護ヘルメットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0027】
より具体的には、本発明の主な目的は、シールドを作動または閉位置で安定してロックできる保護ヘルメットを提供することである。
【0028】
本発明のさらなる目的は、ユーザーがシールドを外側シェルから容易にかつ迅速にロックおよびロック解除できる保護ヘルメットを提供することである。
【0029】
本発明の他の目的は、製造が特に簡単で、コスト効率に優れた保護ヘルメットを提供することである。
【0030】
本発明のさらなる目的は、多数回の使用後でも良好な信頼性を備えた保護ヘルメットを提供することである。
【0031】
本発明の他の目的は、前面開口部を通して、内部空間への空気の侵入が少なくとも部分的に許容される係合中間位置で、シールドを安定して維持できる保護ヘルメットを提供することである。
【0032】
上記の目的、および以下の説明でより明らかになるその他の目的は、請求項1に記載の保護ヘルメットによって達成される。
【0033】
本発明の利点および特徴は、添付の図面を参照し、排他的ではないが、本発明の好ましい実施形態の以下の説明からより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本発明の保護ヘルメットの正面図である。
図2図1の保護ヘルメットの側面図である。
図3a】本発明の保護ヘルメットのシールドの斜視図である。
図3b】本発明の保護ヘルメットのシールドの背面図である。
図4】本発明の保護ヘルメットのロック装置の分解斜視図である。
図5図1に示す平面I-Iに沿って切断した、第1の実施形態によるロック装置およびシールドの、異なる作動位置における側断面図である。
図6図1に示す平面I-Iに沿って切断した、第1の実施形態によるロック装置およびシールドの、異なる作動位置における側断面図である。
図7】第2の実施形態によるロック装置およびシールドの異なる作動位置における断面側面図である。
図8】第2の実施形態によるロック装置およびシールドの異なる作動位置における断面側面図である。
【0035】
本発明は、ユーザーに着用され、衝撃からユーザーの頭部を保護するように適合された保護ヘルメットに関する。以下および添付の図では、保護ヘルメットは、全体として参照番号1で示されている。
【0036】
特に、本発明の保護ヘルメット1は、オートバイ運転者により、好適に着用できるように適合されたフルフェイス型のオートバイ用ヘルメットである。
【0037】
それにもかかわらず、保護ヘルメット1は、サイクリスト、スキーヤー、またはユーザーの頭部を効果的に保護する必要があるその他のスポーツ分野で有利に使用できる可能性がある。
【0038】
保護ヘルメット1は、添付の図には示されていないが、例えば、顎ストラップなどの取付手段によって、ユーザーの頭部に取り付けられるように設計されている。
【0039】
周知のように、保護ヘルメット1は、好ましくは、複合材料または熱可塑性材料で作られ、ヘルメット1を着用したときに、ユーザーの頭部を収容するように設計された内部空間を画定する剛性の外側シェル2を備えている。
【0040】
この点、添付の図には示されていないが、外側シェル2は、ユーザーの頭部上にフィットするようにドーム型に形成されている。
【0041】
外側シェル2は、内部空間を外部と連通させるように適合された前面開口部4を備える。内部空間は、外側シェル2の底部開口部を介して、外部とも連通しており、ユーザーは、この開口部を介して、頭部を内部空間に挿入する。
【0042】
本明細書の目的上、保護ヘルメット1は、前面開口部4が、そこから外を見ることができるために、ユーザーの顔に配置されたときに、正しい方法で着用されることを意図している。
【0043】
ヘルメット1の前部、特に、前面開口部4の下方において、外側シェル2は、保護ヘルメット1が着用されたときに、使用者の顎に配置されるように設計されている顎ガード6も備え得る。
【0044】
さらに知られているように、保護ヘルメット1は、次のものも、備え得る:
保護ヘルメット1が、ユーザーによって着用されたときに、ユーザーの頭部と接触するように設計された内面を有する快適ライナー、
外側シェル2と快適ライナーの間に介在し、快適ライナーの外面に面する内面を有する衝撃吸収ライナー。
【0045】
快適ライナーと衝撃吸収ライナーは、内部空間に配置されており、添付の図では、見ることができない。
【0046】
保護ヘルメット1は、外側シェル2に取り外し可能に結合されたシールド8をさらに備えており、シールド8は、図1および2では、外側シェル2に結合された状態で示され、図3aおよび3bでは、単独で示されている。
【0047】
当該技術分野で周知のように、シールド8は、好ましくは、アクリル材料またはポリカーボネートを含むグループから選択される、剛性透明材料で作られる。
【0048】
外側シェル2に結合されたシールド8は、少なくとも、作動位置と非作動位置との間で移動するように構成されている。
【0049】
作動位置では、シールド8が、前面開口部4を覆い、内部空間への空気の侵入を許可しない。シールド8の作動位置は、図1、2、5、および7に示される。
【0050】
通常、ユーザーは、オートバイに乗るときに、シールド8を作動位置に維持する。
【0051】
非作動位置では、前面開口部4は、シールド8から完全にまたは少なくとも部分的に解放され、内部空間は、前面開口部4を介して外部と連通している。シールド8の非作動位置は、添付の図には示されていない。
【0052】
好ましくは、シールド8は、図1および2に概略的に示すように、固定手段10を通してそれぞれの回転軸Xを中心に回転するために、固定手段10によって、外側シェル2に取り外し可能に結合される側部9を備える。
【0053】
したがって、ユーザーによるシールド8の非作動位置と作動位置との間の移動は、シールド8が回転軸Xを中心に回転することによって生じる。
【0054】
さらに、シールド8は、従来技術に関して、上記に開示されたのと同様に、作動位置と中間位置との間、または非作動位置と中間位置との間を移動するように設計されている。
【0055】
中間位置では、シールド8は、前面開口部4を覆い、前面開口部4を通して、内部空間内の空気の流れを、少なくとも部分的に許可する。
【0056】
中間位置にあるシールド8は、図6および8に示されており、保護ヘルメット1内の空気の流れは、矢印Fで示されている。
【0057】
シールド8が外側シェル2に付着する作動位置とは対照的に、中間位置では、シールド8は、以下に説明する方法で、外側シェル2から取り外される。
【0058】
専門用語で「シティポジション(city position)」とも呼ばれる中間ポジションでは、ライダーは、比較的低速(例えば、時速約80~100km)で走行しても、シールドで顔を保護しつつ、シールドの曇りを防ぐ空気の流れを確保することができる。
【0059】
図1、3a~3b、5~6、および7~8によく示されているように、シールド8は、前穴12がさらに設けられている。特に、前穴12は、シールド8の下縁15に位置する突出部14上に形成されている。
【0060】
本明細書の文脈では、シールド8の下縁15は、外側シェル2の顎ガード6に近い縁として意図されている。
【0061】
突出部14は、図5~8によく示されているように、シールド8が作動位置または中間位置にあるときに、前面開口部4の下の領域で、外側シェル2の前に、特に、顎ガード6の前に、配置されるように適合されている。
【0062】
さらに、突出部14は、図3b、5~6、および7~8によく示されているように、その内面に配置された膨らみ部17を備える。
【0063】
特に、図3bによく示されているように、膨らみ部17が前穴12の下に位置するように、膨らみ部17は、好ましくは、鋼鉄製の部材11上に形成され、突出部14の内側に、熱間/超音波変形または2本のピン13のリベット留めによって固定される。
【0064】
保護ヘルメット1は、シールド8を作動位置にロックするように設計されたロック装置16をさらに備える。以下で詳しく説明するであろう、ロック装置16全体およびそのすべてのコンポーネントは、図4の分解透視図において、よりよく視覚化されている。
【0065】
本発明の特有の特徴によれば、ロック装置16は、外側シェル2の上に配置される。
【0066】
特に、図1~2および図5~6によく示されているように、シールド8が作動位置にあるときに、穴12を備える突出部14が、ロック装置16の前方の位置へ適合されるように、ロック装置16は、顎ガード6に形成されたハウジング20内に配置される。
【0067】
ロック装置16は、シールド8が作動位置にあるときに、シールド8の前穴12に係合するように設計された回転可能な係合部材18を備える。
【0068】
中間位置では、図6および図8によく示されているように、シールド8の突出部14も、ロック装置16の前方に位置するが、係合部材18は、前穴12に係合しない。
【0069】
好ましくは、係合部材18は、シールド8が作動位置にあるときに、前穴12に係合するように設計された付属部19と、回転軸Yを中心に回転可能な本体22と、を備える。
【0070】
有利には、本体22は、反対側にピン23が設けられ、その回転軸Yは、上述した固定手段10の回転軸Xと平行である。
【0071】
図4~8によく示されているように、回転可能な本体22は、成形された底部24、および付属部19と成形された底部24との間に配置されたリブ25も備える。
【0072】
リブ25は、成形された底部24と組み合わされて、回転軸Yに平行な方向に沿って延在するスロット26を画定する。リブ25およびスロット26の機能については、以下で詳しく説明されるであろう。
【0073】
さらに、図7および図8に示すヘルメットの実施形態では、リブ25は、リブ25の下端に位置する溝29をさらに備えていてもよく、その機能についても、以下で詳しく説明されるであろう。
【0074】
ロック装置16は、外側シェル2に固定された筐体28をさらに備え、特に、筐体28は、上記に開示された顎ガード6のハウジング20内に配置される。
【0075】
係合部材18、特に、その付属部19は、図5~6および図7~8に示すように、少なくとも部分的に筐体28から突出している。
【0076】
特に、図5~6および図7~8に示されるように、係合部材18は、筐体28に設けられた前面窓部30から少なくとも部分的に突出しており、シールド8が少なくとも作動位置、より具体的には、作動位置と中間位置にあるときに、シールド8の前穴12は、前面窓部30に面している。
【0077】
好ましくは、図4によく示されているように、筐体28は、シェル2、すなわちシェル2の外面上に固定された内側半シェル部材28Aと、内側半シェル部材28Aに固定され、外側を向いた外側半シェル部材28Bとを備える。
【0078】
したがって、組み立てられた構成では、図1および図2に示すように、外側から見える筐体28の部分は、外側半シェル部材28Bのみである。
【0079】
上で開示した前面窓部30は、外側半シェル部材28Bに形成され、2つの半シェル部材28A、28Bは、図4~6に示すように、例えば、ねじなどの適切な接続手段32によって、その間で結合され得る。
【0080】
さらに、外側半シェル部材28Bの外面は、前面窓部30の上端31に位置する突出部分34を備える。突出部分34は、図4図8によく示されている。
【0081】
ロック装置16は、筐体28の内側に配置され、空洞41を区切る、少なくとも側壁37および内壁40を含む箱状部材36をさらに備えていてもよい。箱状部材36は、図4~8において、よりよく視覚化されている。
【0082】
特に、箱状部材36の空洞41は、一対の側壁37、上壁38、底壁39、および内壁40によって区切られている。
【0083】
好適には、箱状部材36は、空洞41が外側半シェル部材28Bに向くように、筐体28内に配置されている。
【0084】
このような配置によれば、箱状部材36の側壁37および内壁40は、実質的に垂直な平面上に延在し、上壁38および底壁39は、実質的に水平な平面上に延在する。
【0085】
このような配置は、ユーザーが着用する保護ヘルメット1を基準にして、意図されなければならない。
【0086】
本体22のピン23は、箱状部材36の側壁37によって回転可能に支持され、本体22は、箱状部材36の空洞41内に少なくとも部分的に配置されている。
【0087】
好ましくは、ロック装置16は、筐体28内に配置された弾性手段42をさらに備えており、その機能については、以下でさらに説明されるであろう。これらの弾性手段42は、図4~8によく示されている。
【0088】
特に、弾性手段42は、箱状部材36内に配置され、垂直延長軸Vを有する少なくとも1つ以上のばねによって形成される。図で示される実施形態では、弾性手段42は、一対のばね42を含む。
【0089】
ばね42は、上端が箱状部材36の上壁38に当接し、同様に、下端が箱状部材36内に配置されたベース部材44内に収容されている。ばね42とベース部材44は、図4~8によく示されている。
【0090】
さらに、図4~6に示される実施形態では、ベース部材44は、箱状部材36の底壁39に面する第1の座部48および第2の座部49を備えた底壁46を有する。特に、第1の座部48は、組み立てられた構成において、箱状部材36の内壁40に近い位置で底壁46に形成され、第2の座部49は、組み立てられた構成において、箱状部材36の内壁40から離れた位置で底壁46に形成される。図7および図8に示される実施形態では、ベース部材44は、第1の座部48、第2の座部49、および第1の座部48と第2の座部49との間に介在する第3の座部51を備えた底壁46を有する。
【0091】
係合部材18は、シールド8が作動位置にあるときの作動構成(図5および7を参照)と、シールド8が中間位置にあるときの非作動構成(図6および8を参照)との間で移動できるように設計されている。
【0092】
したがって、係合部材18が非作動構成から作動構成に移動するときに、本体22は、回転軸Yを中心に下方に回転し、係合部材18が作動構成から非作動構成に移動するときに、本体22は、回転軸Yを中心に上方に回転する。
【0093】
図5~6および図7~8から分かるように、作動構成では、係合部材18の付属部19は、非作動構成よりも低い位置、すなわちシールド8の突出部14の下端に近い位置に配置されている。
【0094】
シールド8が作動位置および中間位置にあるときは、常に、前穴12を介して、付属部19にアクセスできるため、本体22の回転は、ユーザーが付属部19に指で直接作用することによって、実行される。
【0095】
図5および図7に示すように、係合部材18が作動構成にあるときに、付属部19の下面は、シールド8の前穴12の下端33に当接する。
【0096】
さらに、この構成では、次のようになる:
本体22の底部24は、突出部14の内側に接触しており、筐体28の前面窓部30の下端35からは突出していない。
突出部14の内側の膨らみ部17は、回転可能な本体22のスロット26内に配置され、シールド8が作動位置にある状態で、リブ25がそこに当接する。
【0097】
図6の実施形態に示すように、係合部材18が非作動構成であり、シールド8が中間位置にあるときに、付属部19の上面は、筐体28の外面、すなわちその突出部分34に当接する。
【0098】
後者の点では、付属部19の上面の形状と突出部分34の形状は、実質的に相補的である。
【0099】
さらに、中間位置では、本体22の底部24は、突出部14の内側に接触したままであり、前面窓部30の下端35から突出しており、これにより、ヘルメット1の内部空間内に空気の通路が形成されるために、シールド8が外側シェル2から分離されて離れた状態が維持される。
【0100】
都合の良いことに、図5および図6の第1の実施形態では、箱状部材36の側壁37によって支持された回転可能な本体22のピン23は、係合部材18が作動構成にあるときに、第1の座部48に配置され(図5参照)、係合部材18が非作動構成にあるときに、第2の座部49に配置される(図6参照)。
【0101】
したがって、ピン23は、係合部材18を作動構成から非作動構成に移動するために、本体22の回転時に、第1の座部48から第2の座部49に移動するように設計されている。
【0102】
図7および図8の第2の実施形態では、係合部材18が非作動構成にあり、シールド8が中間位置にあるときに、リブ25に形成された溝29が、膨らみ部17の上端に係合する(図8参照)。
【0103】
この構成では、突出部分34と膨らみ部17とが回転可能な本体22を安定して保持することにより、回転可能な本体22が不用意に回転したり、シールド8が中間位置から浮き上がったりすることが防止される。
【0104】
この時点で、回転可能な本体22の回転は、シールド8を非作動位置にするために、ユーザーが指で付属部19を引き上げることによってのみ実行され得る。
【0105】
さらに、図7および図8の第2の実施形態では、回転可能な本体22のピン23は、係合部材18が作動構成にあるときに、第1の座部48に配置され(図7参照)、係合部材18が非作動構成にあるときに、第3の座部51に配置される(図8参照)。
【0106】
ユーザーが上記のように付属部19を引き上げる場合、回転可能な本体22のピン23は、図には示されていない構成に従って、第3の座部51から第2の座部49に移動する。
【0107】
さらに、両方の実施形態において、弾性手段42は、作動構成および非作動構成において、係合部材18を安定してブロックするように設計されている。
【0108】
箱状部材36、ベース部材44、およびベース部材44を座部48、49、51のいずれかに配置されたピン23に対して、下方に圧縮する弾性手段42の上記構成は、係合部材18を、作動構成および非作動構成に安定して維持することを許容する。
【0109】
操作的には、ユーザーは、保護ヘルメット1を着用した後、固定手段10を通過する軸Xを中心に、シールド8を回転させることにより、シールド8を非作動位置から中間位置に持ってき得る。
【0110】
上で開示したように、中間位置では、シールド8の前穴12は、係合部材18、すなわち付属部19が突出する筐体28の前面窓部30に面しており、これにより、付属部19に外部からアクセス可能となる(図6および8を参照)。
【0111】
この時点で、ユーザーは、付属部19を下方に押し得、これにより、係合部材18を上記で開示した作動構成にロックするために、本体22がY軸を中心に、箱状部材36の空洞41内で回転を引き起こす(図5および7を参照)。
【0112】
ユーザーがシールド8を再び非作動位置にしたい場合、まず、ユーザーは、係合部材18が非作動構成に達するまで付属部19を上方に引っ張り、次に、シールド8を中間位置から非作動位置に移動させる必要がある。
【0113】
本発明がどのようにして所定の目的を達成するかは、明らかである。
【0114】
上記の説明から分かるように、ロック装置の構成要素は、すべて外側シェル上に配置されている。この配置は、製造の複雑さが軽減された保護ヘルメットを有することを許容する。
【0115】
さらに、上記のように構成されたロック装置は、ヘルメットの構造を、特に複雑にすることなく、シールドを作動位置および中間位置に安定して保持することを可能にする。
【0116】
さらに、上記に開示されたように構成された箱状部材、ベース部材および弾性手段は、係合部材の回転可能な本体に対して、様々な支持点を提供し、それによって、係合部材を作動構成および非作動構成に安定して維持することを可能にする。
【0117】
上述の保護ヘルメットの実施形態に関して、当業者は、特定の要件を満たすために、添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、記載された要素に修正を加え、および/または記載された要素を同等の要素に置き換え得る。
図1
図2
図3a
図3b
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2024-08-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーが着用し、衝撃から前記ユーザーの頭部を保護するように適合された保護ヘルメット(1)であって、このような保護ヘルメット(1)は、
前記ユーザーの前記頭部を収容するように設計された内部空間を画定する剛性の外側シェル(2)であって、前面開口部(4)を備える外側シェル(2)と、
前記外側シェル(2)に取り外し可能に結合されるシールド(8)であって、前記シールド(8)が、前記前面開口部(4)を覆い、前記内部空間に空気が入らない作動位置と、前記内部空間が、前記前面開口部(4)を介して、外部と連通する非作動位置との間で、少なくとも移動するように適合され、前穴(12)が設けられているシールド(8)と、
前記シールド(8)を前記作動位置にロックするように設計されたロック装置(16)と、を備え、
前記ロック装置(16)は、前記外側シェル(2)の上に配置され、前記シールド(8)が前記作動位置にあるときに、前記シールド(8)の前記前穴(12)に係合するように設計された回転可能な係合部材(18)を備えることを特徴とする保護ヘルメット(1)。
【請求項2】
前記係合部材(18)は、回転軸(Y)を中心に回転可能な本体(22)と、前記シールド(8)が前記作動位置にあるときに、前記前穴(12)に係合するように設計された付属部(19)と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の保護ヘルメット(1)。
【請求項3】
前記ロック装置(16)は、前記外側シェル(2)に固定された筐体(28)を備え、回転可能な前記係合部材(18)は、前記筐体(28)から少なくとも部分的に突出していることを特徴とする請求項2に記載の保護ヘルメット(1)。
【請求項4】
前記筐体(28)は、前記シールド(8)が少なくとも前記作動位置にあるときに、前記係合部材(18)が、前面窓部(30)に面する前記シールド(8)の前記前穴(12)から突出する前面窓部(30)に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の保護ヘルメット(1)。
【請求項5】
前記筐体(28)は、前記外側シェル(2)の上に固定された内側半シェル部材(28A)と、前記内側半シェル部材(28A)の上に固定され、外側を向いた外側半シェル部材(28B)とを備え、前記前面窓部(30)は、前記外側半シェル部材(28B)の上に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の保護ヘルメット(1)。
【請求項6】
前記シールド(8)が、前記作動位置と中間位置との間、または前記非作動位置と前記中間位置との間を移動するように設計され、前記シールド(8)が、前面開口部(4)を覆い、前記中間位置において、前記内部空間内の空気の流れを部分的に許容することを特徴とする請求項に記載の保護ヘルメット(1)。
【請求項7】
前記係合部材(18)は、前記シールド(8)が前記作動位置にあるときの作動構成と、前記シールド(8)が前記中間位置にあるときの非作動構成との間で移動するように設計されていることを特徴とする請求項6に記載の保護ヘルメット(1)。
【請求項8】
前記作動構成において、前記付属部(19)の下面が、前記前穴(12)の下33)に当接することを特徴とする請求項7に記載の保護ヘルメット(1)。
【請求項9】
前記非作動構成において、前記付属部(19)の上面が、前記筐体(28)の外面に当接することを特徴とする請求項8に記載の保護ヘルメット(1)。
【請求項10】
前記係合部材(18)が、前記非作動構成から前記作動構成に移動するときに、前記本体(22)が、前記回転軸(Y)を中心に下向きに回転し、前記係合部材(18)が、前記作動構成から前記非作動構成に移動するときに、前記本体(22)が、前記回転軸(Y)を中心に上向きに回転することを特徴とする請求項7に記載の保護ヘルメット(1)。
【請求項11】
前記ロック装置(16)は、前記作動構成および前記非作動構成において、前記係合部材(18)を安定してブロックするための弾性手段(42)を備えることを特徴とする請求項7に記載の保護ヘルメット(1)。
【請求項12】
前記ロック装置(16)は、前記筐体(28)の内側に配置され、少なくとも側壁(37)と、空洞(41)を区切る内壁(40)と、を含む箱状部材(36)を備えることを特徴とする請求項7に記載の保護ヘルメット(1)。
【請求項13】
前記回転可能な本体(22)は、前記箱状部材(36)の前記側壁(37)によって、回転可能に支持されるピン(23)を反対側にそれぞれ有し、前記回転可能な本体(22)は、少なくとも部分的に前記空洞(41)内に配置されていることを特徴とする請求項12に記載の保護ヘルメット(1)。
【請求項14】
前記ロック装置(16)は、前記作動構成および前記非作動構成において、前記係合部材(18)を安定してブロックするための弾性手段(42)を備え、前記弾性手段(42)は、前記箱状部材(36)内に配置された1つ以上のばね(42)を備え、下端を有する前記ばね(42)は、前記箱状部材(36)内に配置されたベース部材(44)内に収容されていることを特徴とする請求項13に記載の保護ヘルメット(1)。
【請求項15】
前記ベース部材(44)は、第1の座部(48)と第2の座部(49)を備えた底壁(46)を有し、前記回転可能な本体(22)の前記ピン(23)は、前記係合部材(18)が、前記作動構成にあるときに、前記第1の座部(48)に配置され、前記係合部材(18)が、前記非作動構成にあるときに、前記第2の座部(49)に配置されることを特徴とする請求項14に記載の保護ヘルメット(1)。
【請求項16】
前記ベース部材(44)は、第1の座部(48)、第2の座部(49)、および前記第1の座部(48)と前記第2の座部(49)との間に介在する第3の座部(51)を備えた底壁(46)を有し、前記係合部材(18)が、前記作動構成にあるときに、前記回転可能な本体(22)の前記ピン(23)が、前記第1の座部(48)に配置され、前記係合部材(18)が、前記非作動構成にあるときに、前記第3の座部(51)に配置されることを特徴とする請求項14に記載の保護ヘルメット(1)。
【請求項17】
前記回転可能な本体(22)は、スロット(26)を区切るリブ(25)を備え、突出部(14)の上に形成されている前記シールド(8)の前記前穴(12)は、前記シールド(8)が、前記作動位置にあるときに、そこに当接する前記リブ(25)を備えた前記スロット(26)内に配置された内側の膨らみ部(17)を備えることを特徴とする請求項7に記載の保護ヘルメット(1)。
【請求項18】
前記リブ(25)は、前記リブ(25)の下端に位置する溝(29)を備え、前記係合部材(18)が、前記非作動構成にあるときに、前記溝(29)が、前記膨らみ部(17)の上端と係合することを特徴とする請求項17に記載の保護ヘルメット(1)。
【国際調査報告】