(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-24
(54)【発明の名称】ベルハウジング冷却システムを備える動力取出装置
(51)【国際特許分類】
F16H 57/04 20100101AFI20250117BHJP
F16D 27/112 20060101ALI20250117BHJP
B60K 17/28 20060101ALI20250117BHJP
F01P 1/06 20060101ALI20250117BHJP
【FI】
F16H57/04 G
F16D27/112 U
B60K17/28 A
F01P1/06 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024543388
(86)(22)【出願日】2022-11-01
(85)【翻訳文提出日】2024-07-22
(86)【国際出願番号】 US2022048518
(87)【国際公開番号】W WO2023149931
(87)【国際公開日】2023-08-10
(32)【優先日】2022-02-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511114014
【氏名又は名称】ワーナー エレクトリック テクノロジー リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110000626
【氏名又は名称】弁理士法人英知国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】レイジュア、ロドニー アール.
(72)【発明者】
【氏名】ギル、ジョージ パトリック
(72)【発明者】
【氏名】ハーシュ、ゲイリー アール.
【テーマコード(参考)】
3D043
3J063
【Fターム(参考)】
3D043AA06
3D043AB01
3D043BB02
3J063AA01
3J063AB52
3J063AC20
3J063BA15
3J063BB41
3J063CD11
3J063CD45
3J063XH05
3J063XH13
3J063XH22
3J063XH42
3J063XH45
(57)【要約】
動力取出装置は、軸を中心に配設され、第1の軸端におけるエンジン又は他の駆動装置のハウジングへ結合され第2の軸端における被駆動装置のハウジングへ結合されるように構成されたベルハウジングを含む。ベルハウジングは、第1の軸端と第2の軸端との間に、空気流入口及び空気流出口を画定する。クラッチは、ベルハウジング内に配設され、エンジンに結合された入力部材から被駆動装置に結合された出力部材にトルクを伝達するように構成される。ファンは、空気流入口を通してベルハウジングに空気を引き込み、ベルハウジングの中を空気流入口から空気流出口にクラッチを横切って略径方向に空気を移動させ、空気流出口を通してベルハウジングから空気を排出するために、入力部材とともに回転するように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸を中心に配設され、第1の軸端における駆動装置のハウジングへ結合され第2の軸端における被駆動装置のハウジングへ結合されるように構成されたベルハウジングであって、前記第1の軸端と前記第2の軸端との間に空気流入口及び空気流出口を画定する、ベルハウジングと、
前記ベルハウジング内に配設され、前記駆動装置に結合された入力部材から前記被駆動装置に結合された出力部材にトルクを伝達するように構成されたクラッチと、
前記空気流入口を通して前記ベルハウジングに空気を引き込み、前記ベルハウジングの中を前記空気流入口から前記空気流出口に前記クラッチを横切って略径方向に空気を移動させ、前記空気流出口を通して前記ベルハウジングから空気を排出するために、前記入力部材とともに回転するように構成されたファンと
を備える、動力取出装置。
【請求項2】
前記流入口の中心は、前記流出口の中心の直径方向の反対側にある、請求項1に記載の動力取出装置。
【請求項3】
前記ベルハウジングに結合された拡散器をさらに備え、前記拡散器は、前記ベルハウジングの前記空気流出口と流体連通する複数の出口通路を画定する、請求項1に記載の動力取出装置。
【請求項4】
前記複数の出口通路の第1の出口通路は、前記空気流出口からの空気が前記第1の出口通路に入る前記第1の出口通路の第1の端が、空気が前記第1の出口通路を出る前記第1の出口通路の第2の端よりも前記軸から遠いように、下向き角度を有して構成される、請求項3に記載の動力取出装置。
【請求項5】
前記クラッチは電磁クラッチを備える、請求項1に記載の動力取出装置。
【請求項6】
前記ファンは、軸継手の駆動環に形成された又は取り付けられた複数のブレードを備え、前記駆動環は、前記駆動環とともに回転するために前記入力部材へ結合するように構成される、請求項1に記載の動力取出装置。
【請求項7】
前記ファンは、前記クラッチのディスクに形成された又は取り付けられた複数のブレードを備え、前記ディスクは、前記ディスクとともに回転するために前記入力部材へ結合するように構成される、請求項1に記載の動力取出装置。
【請求項8】
前記ファンは、前記入力部材とともに回転するように構成された複数の個別のブレードを備える、請求項1に記載の動力取出装置。
【請求項9】
前記複数のブレードのうちの1つは円弧を形成し、前記円弧の曲率中心が前記入力部材の前記回転方向に対して前記円弧の前側に配設されるように向けられる、請求項8に記載の動力取出装置。
【請求項10】
軸を中心に配設され、第1の軸端における駆動装置のハウジングへ結合され第2の軸端における被駆動装置のハウジングへ結合されるように構成されたベルハウジングであって、前記第1の軸端と前記第2の軸端との間に空気流入口及び空気流出口を画定する、ベルハウジングと、
前記ベルハウジング内に配設され、前記駆動装置に結合された入力部材から前記被駆動装置に結合された出力部材にトルクを伝達するように構成された電磁クラッチと、
前記ベルハウジング内に配設され、前記出力部材にブレーキトルクを加えるように構成された電磁ブレーキと、
前記空気流入口を通して前記ベルハウジングに空気を引き込み、前記ベルハウジングの中を前記空気流入口から前記空気流出口に前記電磁クラッチ及び前記電磁ブレーキを横切って略径方向に空気を移させ、前記空気流出口を通して前記ベルハウジングから空気を排出するために、前記入力部材とともに回転するように構成されたファンと
を備える、動力取出装置。
【請求項11】
前記入力部材へ結合されるように構成された駆動環と、前記電磁クラッチのアーマチュアへ結合されるように構成された被駆動環とを有する軸継手をさらに備える、請求項10に記載の動力取得。
【請求項12】
前記ファンは、前記軸継手の前記駆動環に形成された又は取り付けられた複数のブレードを備える、請求項11に記載の動力取出装置。
【請求項13】
前記流入口の中心は、前記流出口の中心の直径方向の反対側にある、請求項10に記載の動力取出装置。
【請求項14】
前記ベルハウジングに結合された拡散器をさらに備え、前記拡散器は、前記ベルハウジングの前記空気流出口と流体連通する複数の出口通路を画定する、請求項10に記載の動力取出装置。
【請求項15】
前記複数の出口通路の第1の出口通路は、前記空気流出口からの空気が前記第1の出口通路に入る前記第1の出口通路の第1の端が、空気が前記第1の出口通路を出る前記第1の出口通路の第2の端よりも前記軸から遠いように、下向き角度を有して構成される、請求項14に記載の動力取出装置。
【請求項16】
前記ファンは、軸継手の駆動環に形成された又は取り付けられた複数のブレードを備え、前記駆動環は、前記駆動環とともに回転するために前記入力部材へ結合するように構成される、請求項10に記載の動力取出装置。
【請求項17】
前記ファンは、前記電磁クラッチのアーマチュアに形成された又は取り付けられた複数のブレードを備え、前記アーマチュアは、前記アーマチュアとともに回転するために前記入力部材へ結合されるように構成される、請求項10に記載の動力取出装置。
【請求項18】
前記ファンは、前記入力部材とともに回転するように構成された複数の個別のブレードを備える、請求項10に記載の動力取出装置。
【請求項19】
前記複数のブレードのうちの1つは円弧を形成し、前記円弧の曲率中心が前記入力部材の前記回転方向に対して前記円弧の前側に配設されるように向けられる、請求項18に記載の動力取出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動力取出装置に関する。特に、本発明は、電磁クラッチ及びブレーキの使用を容易にするために、動力取出装置のベルハウジングの内部を冷却するための手段を含む動力取出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の動力取出装置は、エンジンフライホイールから、軸、ギア、又はプーリなどの被駆動装置までトルクを伝達するために使用されるクラッチを含む。クラッチは、エンジンに結合され、エンジンフライホイールも収容してもよいベルハウジング内に収容される。従来の動力取出装置の多くは、個人がクラッチを手動で締結又は解除することができるレバーを使用して作動する、多板クラッチなどの機械クラッチを採用する。しかしながら、機械クラッチはいくつかの欠点を有する。機械クラッチのための作動機構のレバー及び他の構成要素は、部品数を増加させ、パッケージング/スペースの問題を生じさせる。機械クラッチはまた、リモートで、すなわちある距離から作動させることができない。機械クラッチはまた、比較的頻繁な調整を必要とする。
【0003】
動力取出装置において、機械クラッチの代わりに電磁クラッチを使用することにより、機械クラッチの使用に関連する欠点の多くを克服できる可能性がある。しかしながら、電磁クラッチは、クラッチ内の導体を通しての電流の伝達のために、機械クラッチよりも多くの熱を発生する。ベルハウジングの内部は、ベルハウジングが取り付けられるエンジンから生じる熱により、すでに、比較的高い空気温度にさらされている。電磁クラッチによって発生するさらなる熱は、ベルハウジング内の空気温度をさらに上昇させ、ベルハウジング内に収容されるクラッチ、ベアリング、シール、及び他の構成要素の早すぎる摩耗又は故障をもたらす可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願の発明者らは、上記の不具合の1つ又は複数を最小化及び/又は排除する動力取出装置の必要性を認識している。
【0005】
本発明は、動力取出装置に関する。特に、本発明は、電磁クラッチ及びブレーキの使用を容易にするために、動力取出装置のベルハウジングの内部を冷却するための手段を含む動力取出装置に関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つの実施形態による動力取出装置は、軸を中心に配設され、第1の軸端における駆動装置のハウジングへ結合され第2の軸端における被駆動装置のハウジングへ結合されるように構成されたベルハウジングを含む。ベルハウジングは、第1の軸端と第2の軸端との間に、空気流入口及び空気流出口を画定する。動力取出装置は、ベルハウジング内に配設され、駆動装置に結合された入力部材から被駆動装置に結合された出力部材にトルクを伝達するように構成されたクラッチをさらに含む。動力取出装置は、空気流入口を通してベルハウジングに空気を引き込み、ベルハウジングの中を空気流入口から空気流出口にクラッチを横切って略径方向に空気を移動させ、空気流出口を通してベルハウジングから空気を排出するために入力部材とともに回転するように構成されたファンをさらに含む。
【0007】
別の実施形態による動力取出装置は、軸を中心に配設され、第1の軸端における駆動装置のハウジングへ結合され第2の軸端における被駆動装置のハウジングへ結合されるように構成されたベルハウジングを含む。ベルハウジングは、第1の軸端と第2の軸端との間に、空気流入口及び空気流出口を画定する。動力取出装置は、ベルハウジング内に配設され、駆動装置に結合された入力部材から被駆動装置に結合された出力部材にトルクを伝達するように構成された電磁クラッチをさらに含む。動力取出装置は、ベルハウジング内に配設され、出力部材にブレーキトルクを加えるように構成された電磁ブレーキをさらに含む。動力取出装置は、空気流入口を通してベルハウジングに空気を引き込み、ベルハウジングの中を空気流入口から空気流出口に電磁クラッチ及び電磁ブレーキを横切って略径方向に空気を移動させ、空気流出口を通してベルハウジングから空気を排出するために入力部材とともに回転するように構成されたファンをさらに含む。
【0008】
本教示による動力取出装置は、従来の動力取出装置と比較して改善を示す。特に、動力取出装置は、ベルハウジング内の温度を低下させるために、ベルハウジングに外の空気を引き込み、ベルハウジングの中を発熱要素を通ってその空気を移動させ、ベルハウジングから加熱された空気を排出するための手段を含む。結果として、動力取出装置は、機械クラッチの電磁クラッチとの置換を容易にし、それによって、機械クラッチの使用に関連する欠点を克服する。従来の動力取出装置は、提案された場合、ブレーキをベルハウジングの外部に位置付けるが、この発明の動力取出装置は、電磁クラッチと組み合わせた、ベルハウジング内での電磁ブレーキの使用も容易にする。
【0009】
本発明の前述及び他の態様、特徴、詳細、有用性、及び利点は、以下の説明及び特許請求の範囲を読むこと、並びに、添付図面を検討することから明らかであろう。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】エンジンから被駆動装置まで動力を伝達するための、本教示の1つの実施形態による動力取出装置の断面図である。
【
図2】ベルハウジングの空気流入口を示す、
図1の動力取出装置の一部の一部のベルハウジングの斜視図である。
【
図3】ベルハウジングの空気流出口及びファンの一部を示す、
図1の動力取出装置の一部の一部のベルハウジングの斜視図である。
【
図4】ベルハウジングから空気を排出するための流体拡散器を示す、
図1の動力取出装置の斜視図である。
【
図5】ベルハウジングを通る空気流を示す、
図1の動力取出装置の一部の斜視図である。
【
図6】
図1の動力取出装置において使用するためのファンブレードの1つの実施形態の斜視図である。
【
図7】
図1の動力取出装置において使用するためのファンの1つの実施形態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
ここで図面を参照すると、同様の参照番号は、さまざまな図において同一の構成要素を識別するために使用され、
図1は、駆動装置12から被駆動装置14に動力を伝達するための動力取出装置(PTO)10を示す。PTO10は、駆動装置12に結合された入力部材から、被駆動装置14に結合された出力部材に動力を伝達する。駆動装置12は、たとえば、ガソリン又はディーゼル駆動エンジンを備えてもよく、駆動装置12に結合される入力部材は、たとえば、フライホイール16を備えてもよい。しかしながら、駆動装置12が別の種類の原動力を備えてもよいことは理解されるべきである。被駆動装置14は、たとえば、油井ポンプジャック、切り株グラインダー、ブラシ・チッパー、流体ポンプ、ブロワ、ウインチ、又はギアボックスを含む、あらゆる多種多様な装置を備えてもよい。被駆動装置14の厳密な構成は、用途に応じて変わるが、PTO10がフライホイール16又は駆動装置12に結合された別の入力部材からの動力を伝達する、被駆動装置14に結合された軸、ギア、若しくはプーリなどの出力部材(図示せず)を含む。PTO10は、ベルハウジング18、スクリーン20、流体拡散器22、出力軸アセンブリ24、軸継手26、クラッチ28、ブレーキ30、及びファン32を含んでもよい。
【0018】
ベルハウジング18は、PTO10の他の構成要素の多くを収容し、それらの構成要素を外部の物体及び要素から保護する。ハウジング18は、従来の金属、金属合金、及び非金属複合材料から作られてもよい。ハウジング18は、フライホイール16、出力軸アセンブリ24、軸継手26、クラッチ28及びブレーキ30の要素、並びにファン32のための回転軸を備えてもよい軸34を中心に配設されて、その軸34を中心としてもよい。ハウジング18は、管状で略釣鐘形状であり、直径タールを有し、概してハウジング18の一方の軸端36から反対の軸端38へのテーパをもつ。ハウジング18の端36は、装置12のハウジング40への結合のために構成され、ハウジング40上の対応するフランジ44に係合するように構成されたフランジ42を画定してもよい。
図2~4を参照すると、ボルトなどの締め具46は、ベルハウジング18を装置ハウジング40に結合するために、フランジ42、44を通って延在してもよい。再び
図1を参照すると、ハウジング18の端38は、被駆動装置14のハウジング48への結合のために構成される。
図2及び4を参照すると、ボルトなどの締め具50は、ベルハウジング18を被駆動装置14のハウジング48に結合するために、被駆動装置14のハウジング48の端フランジ52を通って、ベルハウジング18の軸端面に延在してもよい。
図1を参照すると、ベルハウジング18は、空気流入口54及び空気流出口56をさらに画定する。口54、56は、ハウジング18の端36と38との間に配設される。口54、56の幾何学的中心は、ハウジング18上の径方向の互いに反対側にあってもよい。使用時に、ハウジング18は好ましくは、空気流入口54が地面の方を向き、一方、ベルハウジング18内の空気が、加熱されて膨張し、密度が小さくなると、ハウジング18内で上昇するという事実を利用するために、空気流出口56が地面から反対の方向を向くように配置される。しかしながら、口54、56の位置及び間隔は変えてもよいことは理解されるべきである。特に、口54、56は、図示される実施形態に示されるのとは異なる、ベルハウジング18上の周方向位置に配置されなくてもよく、口54、56が互いに周方向により近いように(すなわち、口54、56の幾何学的中心が互いから180度より小さく離間しているように)離間してもよい。
【0019】
空気が空気流入口54を通して引き込まれるときに、外部の物体及び不純物がベルハウジング18の内部に入ることを防ぐためにスクリーン20が設けられる。
図2を参照すると、スクリーン20は、従来の締め具を使用してハウジング18に結合され、空気流入口54を取り囲むフレーム58を含んでもよい。フレーム58は、空気が空気流入口54を介してベルハウジング18に引き込まれるメッシュフィルター60を支持するが、メッシュフィルター60は、大きな物体及び不純物が入ることを防ぐ。
【0020】
再び
図1を参照すると、ベルハウジング18の内部から排出される空気を空気流出口56を通して冷却もしながらより広い領域に分散させるために、流体拡散器22が設けられる。流体拡散器22はまた、水並びに他の外部の物体及び要素が、空気流出口56を通してベルハウジング18の内部に入ることを阻止する。
図4を参照すると、拡散器22は、ベルハウジング18及び周囲の空気出口ポー56に形成される取付パッドに、従来の締め具を使用して結合される本体62を含む。本体62は、略長方形の形状であるが、本体62の対向する側壁の一方又は両方の組が本体62の各端壁に対して角度が付いているように、ベルハウジング18から離れる方向にテーパをもつ。本体62は流出口56を取り囲み、従来のシール(図示せず)が、本体62とベルハウジング18との間で、口56のまわりに配設されてもよい。本体62は、ベルハウジング18の空気流出口56と位置合わせされ、ベルハウジング18から排出された流体が拡散器22の本体62に入る入口(図示せず)を含む。本体62は、本体62の入口及びベルハウジング18の空気流出口56と流体連通する複数の出口通路64をさらに画定し、それらは、拡散器22の本体62から空気を排出するように構成される。例示される実施形態において、出口通路64は、本体62の側壁の一部又は全部において終わる。さらに、出口通路64の一部又は全部は、ハウジング18の空気流出口56及び本体62の入口からの空気が通路64に入る出口通路64の一方の端(入口)が、空気が出口通路64及び拡散器22を出る出口通路64の反対端(出口)よりも軸34から遠いように、下向きの斜面又は角度を有して構成されてもよい。この内容では、拡散器22は、水及び他の不純物が空気流出口56を通してベルハウジング18の内部に入ることを阻止する。拡散器22のための特定の構成が図示される実施形態に示されているが、拡散器22の構成は変えてもよいことは理解されるべきである。
【0021】
再び
図1を参照すると、出力軸アセンブリ24は、(i)駆動装置12に結合されたフライホイール16又は別の入力部材によって提供される駆動トルク、及び、(ii)被駆動装置14に結合された出力部材にブレーキ30によって提供されるブレーキトルクの両方の伝達のために設けられる。軸アセンブリ24は、シャフト66、ハブ68、70、並びに、スペーサ72及び締め具74などの軸34に沿ったシャフト66に対するハブ68、70の移動を阻止するための手段を含む。
【0022】
シャフト66は、被駆動装置14に結合される出力部材への結合のために設けられる。シャフト66は、軸34を中心に配設されて、軸34を中心としてもよい。シャフト66の1つの軸端は、被駆動装置14に結合される出力部材への結合のために構成される。シャフト66のこの軸端の構成が被駆動装置14に結合される出力部材の性質及び構成によって決まることは理解されるべきである。シャフト66の他の軸端は、締め具74を受け入れるように構成されたボアを画定する。シャフト66の径方向外面は、後述する目的のために、複数のスプラインを画定してもよい。
【0023】
ハブ68は、ハブ68及びシャフト66とともに回転するためにクラッチ28の一部を支持するように設けられる。ハブ68は、管状であり、シャフト66の一部のまわりに配設される。ハブ68は、軸34を中心に配設されて、軸34を中心としてもよい。ハブ68の径方向内面は、ハブ68とともに回転するためにシャフト66にハブ68を結合するために、シャフト66上の対応するスプラインを係合するように構成された複数のスプラインを画定してもよい。シャフト66及びハブ68が、キー及びキー溝並びに連動ラグの使用によるものを含む他の方法で回転可能に結合されてもよいことは理解されるべきである。ハブ68の径方向外面は、以下でより詳細に論じられるように、軸継手26の軸アセンブリ24及び構成要素、クラッチ28、ブレーキ30、並びにファン32の相対回転を可能にするように構成されたいくつかのベアリング76、78、80を支持するように構成される。ハブ68の1つの軸端は、ハブ68に対して結合されたハブ70に使用される締め具82を受けるように構成された複数のボアを画定する。ハブ68は、以下で論じられる目的のために径方向外向きに延在するフランジ84をさらに画定する。
【0024】
ハブ70は、ハブ70及びシャフト66とともに回転するためにブレーキ30の一部を支持するように設けられる。ハブ70は、管状であり、シャフト66の一部のまわりに配設される。ハブ70は、軸34を中心に配設されて、軸34を中心としてもよい。ハブ70の1つの軸端は、以下でより詳細に論じられるように、ブレーキ30の一部への結合のために構成された径方向外向きに延在するフランジ86を画定する。ハブ70の他の軸端は、ハブ68の対応する軸端に面する。ハブ70は、ハブ68及びシャフト66とともに回転するために、ハブ68にハブ70を結合するために使用される締め具82を受けるように構成された複数の軸方向に延在するボアを画定する。
【0025】
スペーサ72及び締め具74は、軸34に沿ったシャフト66に対するハブ68、70の一方向(
図1の右)への移動を阻止するための手段を提供する。軸34に沿ったシャフト66に対するハブ68、70の反対方向への移動は、ベルハウジング18によって抑制される。スペーサ72は、シャフト66及びハブ68の1つの軸端に配設され、締め具74を受けるように構成されたボアを画定する。締め具74は、スペーサ72のボアを通して、シャフト66の整合ボアに延在し、締め具74上及びボア内の噛合ねじを通してボア内に固定されてもよい。
【0026】
軸継手26は、クラッチ28を通しての、フライホイール16又は駆動装置12に結合された別の入力部材から、出力軸アセンブリ24及び被駆動装置14に結合された出力部材へのトルクの伝達を可能にし、同時に、フライホイール16と出力軸アセンブリ24との間のある程度の不整合を許容するように設けられる。結合26は、駆動環88、被駆動環90、及び駆動環88と被駆動環90との間に配設されたエラストマー体92を含む。
【0027】
駆動環88は、フライホイール16への結合のために設けられ、駆動環88及びフライホイール16で整合ボアを通って延在するボルトなどの従来の締め具94を使用して、フライホイール16に結合されてもよい。駆動環88は、軸34を中心とした回転のために、軸34を中心に配設されて、軸34を中心としてもよい。
図3を参照すると、駆動環88は、エラストマー体92を係合するように構成された複数の径方向内向きに突出する歯又はラグ96を画定してもよい。
【0028】
再び
図1を参照すると、被駆動環90は、駆動環88の径方向内側に配設される。同様に、被駆動環90は、軸34を中心とした回転のために、軸34を中心に配設されて、軸34を中心としてもよい。被駆動環90は、複数の締め具102によって一緒に結合される2つの部材98、100を含んでもよい。部材98は、部材100の径方向外側に配設され、その上のエラストマー体92を受けて、支持するように寸法決めされ、エラストマー体92は、加硫を通して部材98に接合されてもよい。部材100は、部材98の径方向内側に配設される。部材100は、出力軸アセンブリ24のハブ68と被駆動環90との間に配設されるベアリング76、78を受けるように寸法決めされる。部材100は、以下に詳細に説明するように、クラッチ28の構成要素を支持するための手段も提供する。
【0029】
本体92は、駆動環88から被駆動環90に力を伝達するために設けられ、同時に、駆動環88と被駆動環90との間のある程度の相対移動により、フライホイール16と出力軸アセンブリ24と両者の間の伝達要素との間の不整合を考慮することを可能にする。本体92は、エラストマー材料から作られる。
図3を参照すると、本体92は、本体92とともに回転するために本体92及び被駆動環90を駆動環88に結合するために、駆動環88のラグ96に係合するように構成された、ラグ104の複数の径方向外向きに突出する歯を画定する。
【0030】
再び
図1を参照すると、クラッチ28は、フライホイール16又は駆動装置12に結合された別の入力部材から、出力軸アセンブリ24、結果的に、被駆動装置14に結合された出力部材への、トルクの選択的な伝達のために設けられる。本教示の1つの態様によると、クラッチ28は電磁クラッチを備える。結果として、クラッチ28は、レバー又は他の機械的アクチュエータを必要とせず、リモートで、すなわちある距離から作動させることができる。クラッチ28はまた、大きさもより小さく、それによって、PTO10のパッケージングを改善し、多くの従来の動力取出装置で見られる機械クラッチとは異なり、調整を必要としない。クラッチ28は、電磁石106、ローター108、及びアーマチュア110を含む。
【0031】
電磁石106は、アーマチュア110のローター108の方への移動、及び、ローター108との係合、並びに、アーマチュア110からローター108へのトルクの伝達を引き起こすために、電磁石106、ローター108、及びアーマチュア110の間で電磁回路を生成する。電磁石106は、ローター108の軸方向の一方側に配設され、ハブ112、フィールドシェル114、及び導体116を含む。
【0032】
ハブ112は、フィールドシェル114及び導体116を支持及び方向付けるように設けられる。ハブ112は、環状形状であり、軸34を中心に配設されて、軸34を中心としてもよい。ハブ112は、ハブ112、及び、ハブ112に対する出力軸アセンブリ24の回転を可能にする、出力軸アセンブリ24とハブ112との間に配設されたベアリング80を通して延在する出力軸アセンブリ24を受けるように構成される。ハブ112は、ベルハウジング18内での回転に対して固定されてもよい。ハブ112は、フィールドシェル114及び導体116を支持及び位置付けるように構成された径方向に延在するフランジを画定する。
【0033】
フィールドシェル114は、導体116を収容するように構成される。フィールドシェル114も、ローター108とアーマチュア110との選択的な係合を引き起こす電磁回路の部分を形成する。フィールドシェル114は、鋼を含む従来の金属及び金属合金から作られてもよい。フィールドシェル114は、略U字状断面であり、軸方向に延在し、径方向に位置合わせされた内極118及び外極120を含む。フィールドシェル114は、電流を外部電源から導体116に提供することができる穴を画定してもよい。
【0034】
導体116は、アーマチュア110の移動を引き起こし、結合26から出力軸アセンブリ24へのトルクの伝達を可能にするためにアーマチュア110をローター108と係合させるために、フィールドシェル114、ローター108、アーマチュア110の間で電磁回路を生成するように設けられる。導体116は、略環状であり、フィールドシェル114内で軸34を中心に配設される。特に、導体116は、フィールドシェル114の内極118と外極120との間に配設される。導体116は、従来の銅コイルを備えてもよいが、他の知られている導体が代わりに使用されてもよい。導体116は、バッテリなどの電源(図示せず)に、電気的に接続されてもよい。導体116の通電時、電磁回路が、フィールドシェル114と、ローター108と、アーマチュア110との間に形成される。
【0035】
ローター108は、軸継手26から出力軸アセンブリ24にトルクを伝達するための、アーマチュア110との選択的な係合のために設けられる。ローター108は、軸34を中心に配設されて、軸34を中心としてもよく、出力軸アセンブリ24とともに回転するために出力軸アセンブリ24に結合される。ローター108は、出力軸アセンブリ24が延在する中心ボアを画定する。ローター108の径方向内側部分は、出力軸アセンブリ24のハブ68のフランジ84を受けるように構成された凹部を画定する。締め具122は、回転のためにローター108と出力軸アセンブリ24とを結合するために、ローター108及びハブ68のフランジ84を通って延在する。ローター108の径方向外側部分は、軸方向に延在する径方向に位置合わせされた内極124及び外極126、並びに、その間で延在する径方向に延在する壁128を画定する。極124、126及び壁128は、フィールドシェル114及び導体116を受けるように構成された凹部を一緒に画定する。フィールドシェル114において、極124、126は極118、120と位置合わせされ、電磁石106が通電されて、電流が導体116に提供されると、フィールドシェル114とローター108と間の磁束のための経路を提供する。壁128は、アーマチュア110に面するクラッチ係合面を画定する。壁128は、空であっても又は非磁性体で削られていてもよい、角度をなして離間した溝130の複数の径方向に離間した列を含んでもよい。電磁石106の通電時、溝130により、磁束は、ローター108とアーマチュア110との間の空隙にわたって、ローター108とアーマチュア110との間を往復し、ローター108とアーマチュア110との間の高トルク係合を可能にする。
【0036】
アーマチュア110は、軸継手26からローター108に、結果として、フライホイール16又は駆動装置12に結合された別の入力部材から、出力軸アセンブリ24及び、出力軸アセンブリ24及び被駆動装置14に結合された出力部材に、トルクを伝達するために設けられる。アーマチュア110は、鋼を含むさまざまな従来の金属及び金属合金から作られてもよい。アーマチュア110は、環状構造であり、軸34を中心に配設されて、軸34を中心としてもよい。アーマチュア110は、電磁石106の反対側のローター108の軸方向の一方側に配設され、ローター108に面するクラッチ係合面を画定する。アーマチュア110は、空隙によってローター108から軸方向に離間している。ローター108と同様に、アーマチュア110は、電磁石の動作時に、ローター108とアーマチュア110との間の磁束の往復を容易にするために、空であっても又は磁性体で満たされていてもよい、角度方向に離間した溝132の1つ又は複数の径方向に離間した列を含んでもよい。アーマチュア110は、軸継手26の被駆動環90に結合される。特に、アーマチュア110は、軸継手26の方向にローター108から離れるようにアーマチュア110を付勢する、アーマチュア110と被駆動環90の部材100との間で延在する複数の板ばね134によって、被駆動環90の部材100に結合されてもよい。
【0037】
クラッチ28は図示される実施形態において電磁クラッチを備え、本教示によるPTO10は電磁クラッチの使用を容易にするが、機械クラッチ又は電気機械式クラッチが、電磁クラッチ28の代わりに代替的に使用される可能性があることは理解されるべきである。機械クラッチによるある実施形態では、たとえば、ローター108及びアーマチュア110は、機械的アクチュエータ代替電磁石106によって係合するように付勢される従来のディスクによって置き換えられてもよい。
【0038】
ブレーキ30は、出力軸アセンブリ24の回転、結果として、被駆動装置14に結合された出力部材を停止するために設けられる。本教示の1つの態様によると、ブレーキ30は、ベルハウジング18内に収容される電磁ブレーキを備える。従来の動力取出装置と組み合わせて使用されるブレーキは、多くの場合、ブレーキ動作中に発生する摩擦熱のために、部分的にベルハウジングの外部に取り付けられなければならない。しかしながら、開示されるPTO10は、他の種類のブレーキと比較して電磁ブレーキがさらなる熱を発生するにもかかわらず、ベルハウジング内での電磁ブレーキの位置決め及び使用を容易にする。ブレーキ30は、電磁石136、摩擦ディスク138、及びアーマチュア140を含む。
【0039】
電磁石136は、アーマチュア140の摩擦ディスク138の方への移動、及び、摩擦ディスク138との係合、並びに、摩擦ディスク138からアーマチュア140へのブレーキトルクの伝達を引き起こすために、電磁石136及びアーマチュア140の間で電磁回路を生成する。電磁石136は、ハブ112、フィールドシェル142、及び導体144を含む。発明のPTO10の1つの態様によると、ハブ112は、クラッチ28の一部及びブレーキ30を形成する電磁石106、136の間で共有される。ハブ112のさらなる説明は、上で見ることができる。
【0040】
フィールドシェル142は、導体144を収容するように構成される。フィールドシェル142は、摩擦ディスク138とアーマチュア140との選択的な係合を引き起こす電磁回路の一部も形成する。フィールドシェル142は、鋼を含む従来の金属及び金属合金から作られてもよい。フィールドシェル142は、略U字状断面であり、軸方向に延在し、径方向に位置合わせされた内極146及び外極148を含む。フィールドシェル142は、電流を外部電源から導体144に提供することができる穴を画定してもよい。
【0041】
導体144は、アーマチュア140の摩擦ディスク138の方への移動、及び、摩擦ディスク138との係合、摩擦ディスク138からアーマチュア140、したがって、出力軸アセンブリ24及び被駆動装置14に結合された出力部材へのブレーキトルクの伝達を引き起こすために、フィールドシェル142とアーマチュア140との間で電磁回路を生成するように設けられる。導体144は、略環状であり、フィールドシェル142内で軸34を中心に配設される。特に、導体144は、フィールドシェル142の内極146と外極148との間に配設される。導体144は、従来の銅コイルを備えてもよいが、他の知られている導体が代わりに使用されてもよい。導体144は、バッテリなどの電源(図示せず)に、電気的に接続されてもよい。導体144の通電時、電磁回路は、フィールドシェル142とアーマチュア140との間に形成される。
【0042】
摩擦ディスク138は、アーマチュア140に面するブレーキ係合面を提供し、アーマチュア140及び出力軸アセンブリ24、結果として、被駆動装置14に結合された出力部材の回転にブレーキをかけるために、アーマチュア140との選択的な係合のために構成される。摩擦ディスク138は、比較的高い磁気抵抗を有する従来の摩擦材料から作られてもよい。ディスク138は、環状形状であり、フィールドシェル142の極146と148との間で受けられて、回転に対して固定されるように構成される。ディスク138は、ディスク138が極146、148の軸端よりもアーマチュア140に近いように、極146、148を越えて、わずかに外向きに突出してもよい。
【0043】
アーマチュア140は、摩擦ディスク138から、出力軸アセンブリ24、結果として、被駆動装置14に結合された出力部材にブレーキトルクを伝達するように設けられる。アーマチュア140は、鋼を含むさまざまな従来の金属及び金属合金から作られてもよい。アーマチュア140は、環状構造であり、軸34を中心に配設されて、軸34を中心としてもよい。アーマチュア140は、摩擦ディスク138に面するブレーキ係合面を画定する。アーマチュア140は、空隙によって摩擦ディスク138から軸方向に離間している。アーマチュア140は、出力軸アセンブリ24に結合される。特に、アーマチュア14-は、フランジ86の方向に向かい、かつ摩擦ディスク138から離れる方向にアーマチュア140を付勢する、アーマチュア140とフランジ86との間で延在する複数の板ばね150によって、出力軸アセンブリ24のハブ70のフランジ86に結合されてもよい。
【0044】
ファン32は、空気流入口54を通してベルハウジング18に空気を引き込み、ベルハウジング18の中を空気流出口56まで空気を移動させ、空気流出口56を通してベルハウジング18から空気を排出するための手段を提供する。
図5を参照すると、本発明の1つの態様によると、ファン32は、クラッチ28及びブレーキ30の冷却、並びに、(駆動装置12などの他の源からの、ベルハウジング18内で発生する熱に加えて)クラッチ28及びブレーキ30によって発生する熱のベルハウジング18からの除去の両方を行うために、空気がクラッチ28及びブレーキ30全体を移動するように、ベルハウジング18を通して(軸34に対して)直接、略ラジアルにベルハウジング18を通して空気を移動させる。
【0045】
1つの実施形態によると、ファン32は、ベルハウジング18内の回転要素に形成された又は取り付けられた複数のブレード152を備える。ブレード152はベルハウジング18内で回転するPTO10の任意の構成要素に形成される又は取り付けられる可能性があるが、ブレード152は好ましくは、ファン32が連続運転するように、駆動装置12に結合されたフライホイール16又は別の入力部材とともに回転するように構成される。したがって、ブレード152は、好ましくは、フライホイール16とともに連続的に回転するPTO10の構成要素に形成される又は取り付けられる。たとえば、ブレード152は、
図1及び5に示されるように、駆動環88などの軸継手26の部材に形成されてもよく又は取り付けられてもよい。或いは、ブレード152は、軸継手26の別の構成要素に又はクラッチ28のアーマチュア110に形成されてもよく又は取り付けられてもよい。機械クラッチの場合、ブレード152は、フライホイール16又は他の入力部材とともに回転するために構成される摩擦ディスクに形成される又は取り付けられる可能性がある。上記のように、ブレード152は代替的に、断続的にのみベルハウジング18内で回転するPTO10の構成要素に形成されてもよく又は取り付けられてもよい。これらの構成要素は、たとえば、クラッチ28のローター108又はブレーキ30のアーマチュア140を含んでもよい。
【0046】
図6を参照すると、ブレード152は、軸継手26のドライブイン88などのPTO10の回転要素へ取り付けるように構成されてもよい。各ブレード152は、駆動環88と係合するように構成された略L字状のブラケットを画定する第1の部分154を含んでもよい。部分154の1つの脚部156は、駆動環88の径方向外面に係合するように構成される。部分154の他の脚部158は、駆動環88の軸端面に係合するように構成され、ブレード152を駆動環88に結合するための締め具を受けるように構成されたボア160を画定する。
図1及び5に示されるように、締め具は、駆動環88をフライホイール16に結合するために使用される同じ締め具94を備えてもよい。再び
図6を参照すると、各ブレード152は、部分154の脚部156の反対方向に部分154の脚部158から延在する第2の部分162をさらに含む。
図1及び5に示されるように、ブレード152の部分162は、(軸34に対して)略軸方向に延在する。
図5に示されるように、駆動環88の回転時、ブレード152の部分162の構成は、ベルハウジング18の空気流入口54を通して内部に空気を引き込み、クラッチ28及びブレーキ30を横断して略径方向に空気流入口54から空気流出口56までハウジング18を通して空気を移動させ、空気流出口56を通してハウジング18から空気を排出する力を生じる。図示される実施形態において、ブレード152の部分162は略長方形の形状であるが、ブレード152の部分154から離れた端では半円形状である。部分162は略平坦でもある。しかしながら、ブレード152の部分162の形状は変えてもよいことは理解されるべきである。
図3を参照すると、たとえば、別の実施形態によると、ブレード152’は平坦ではなく湾曲している。特に、ブレード152’は円弧を形成する。ブレード152’は好ましくは、円弧の曲率中心がフライホイール16又は駆動装置12に結合された他の入力部材の回転方向に(そして、フライホイール16に結合された駆動環88などのPTO10の構成要素に)対して円弧の前側に配設されるように向けられる。したがって、
図3に示される実施形態において、フライホイール16及び駆動環88は(軸継手26の他の構成要素及びクラッチ28のアーマチュア110とともに)反時計回り方向に回転する。ブレード152’のこの向きは、ベルハウジング18内の空気流を強化することができる。
【0047】
図1、3、及び5に示される実施形態において、ブレード152及び152’は、PTO10内の駆動環88又は別の回転要素に取り付けられる別個の構成要素である。
図7を参照すると、代替的な実施形態において、ファン32’’は、ブレード152’’と駆動環88’’とが単体(一体化された)構造を形成し、ブレード152’’と駆動環88’’とを結合するためにボルトなどの締め具、溶接、接着剤など必要としないような、PTO10内の駆動環88’’又は別の回転要素と一体的に形成されるブレード152’’を含んでもよい。
【0048】
本教示による動力取出装置10は、従来の動力取出装置と比較して改善を示す。特に、動力取出装置10は、ベルハウジング18内の温度を低下させるために、ベルハウジング18に外の空気を引き込み、ベルハウジング18の中を発熱要素28、30を通ってその空気を移動させ、ベルハウジング18から加熱された空気を排出するための手段32を含む。結果として、動力取出装置10は、機械クラッチの電磁クラッチ28との置換を容易にし、それによって、機械クラッチの使用に関連する欠点を克服する。従来の動力取出装置は、提案された場合、ブレーキをベルハウジングの外部に位置付けるが、本教示による動力取出装置10は、電磁クラッチ28と組み合わせた、ベルハウジング18内での電磁ブレーキ30の使用も容易にする。
【0049】
本発明を、その1つ又は複数の特定の実施形態に関して示し、説明してきたが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなくさまざまな変更及び修正を行うことができることは当業者によって理解されるであろう。
【手続補正書】
【提出日】2024-07-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸を中心に配設され、第1の軸端における駆動装置のハウジングへ結合され第2の軸端における被駆動装置のハウジングへ結合されるように構成されたベルハウジングであって、前記第1の軸端と前記第2の軸端との間に空気流入口及び空気流出口を画定する、ベルハウジングと、
前記ベルハウジング内に配設され、前記駆動装置に結合された入力部材から前記被駆動装置に結合された出力部材にトルクを伝達するように構成されたクラッチと、
前記空気流入口を通して前記ベルハウジングに空気を引き込み、前記ベルハウジングの中を前記空気流入口から前記空気流出口に前記クラッチを横切って略径方向に空気を移動させ、前記空気流出口を通して前記ベルハウジングから空気を排出するために、前記入力部材とともに回転するように構成されたファンと
を備える、動力取出装置。
【請求項2】
前記ファンは、前記クラッチのディスクに形成された又は取り付けられた複数のブレードを備え、前記ディスクは、前記ディスクとともに回転するために前記入力部材へ結合するように構成される、請求項1に記載の動力取出装置。
【請求項3】
前記クラッチは電磁クラッチを備える、請求項1に記載の動力取出装置。
【請求項4】
前記ベルハウジング内に配設され、前記出力部材にブレーキトルクを加えるように構成された電磁ブレーキをさらに備える、請求項3に記載の動力取出装置。
【請求項5】
前記ファンは、軸継手の駆動環に形成された又は取り付けられた複数のブレードを備え、前記駆動環は、前記駆動環とともに回転するために前記入力部材へ結合するように構成される、請求項1、3、又は4のいずれか一項に記載の動力取出装置。
【請求項6】
前記入力部材へ結合されるように構成された駆動環と、前記電磁クラッチのアーマチュアへ結合されるように構成された被駆動環とを有する軸継手をさらに備える、請求項4に記載の動力取得装置。
【請求項7】
前記ファンは、前記軸継手の前記駆動環に形成された又は取り付けられた複数のブレードを備える、請求項6に記載の動力取出装置。
【請求項8】
前記ファンは、前記電磁クラッチのアーマチュアに形成された又は取り付けられた複数のブレードを備え、前記アーマチュアは、前記アーマチュアとともに回転するために前記入力部材へ結合されるように構成される、請求項3、4、又は6のいずれか一項に記載の動力取出装置。
【請求項9】
前記流入口の中心は、前記流出口の中心の直径方向の反対側にある、請求項1~4、6、又は7のいずれか一項に記載の動力取出装置。
【請求項10】
前記ベルハウジングに結合された拡散器をさらに備え、前記拡散器は、前記ベルハウジングの前記空気流出口と流体連通する複数の出口通路を画定する、請求項1~4、6、又は7のいずれか一項に記載の動力取出装置。
【請求項11】
前記複数の出口通路の第1の出口通路は、前記空気流出口からの空気が前記第1の出口通路に入る前記第1の出口通路の第1の端が、空気が前記第1の出口通路を出る前記第1の出口通路の第2の端よりも前記軸から遠いように、下向き角度を有して構成される、請求項10に記載の動力取出装置。
【請求項12】
前記ファンは、前記入力部材とともに回転するように構成された複数の個別のブレードを備える、請求項1~4、6、又は7のいずれか一項に記載の動力取出装置。
【請求項13】
前記複数のブレードのうちの1つは円弧を形成し、前記円弧の曲率中心が前記入力部材の回転の方向に対して前記円弧の前側に配設されるように向けられる、請求項12に記載の動力取出装置。
【請求項14】
前記ファンは、前記入力部材とともに連続的に回転する、請求項1~4、6、又は7のいずれか一項に記載の動力取出装置。
【請求項15】
空気は、前記クラッチの直径にわたって、前記クラッチの前記直径の端から前記クラッチの前記直径の反対端まで移動する、請求項1~4、6、又は7のいずれか一項に記載の動力取出装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
【
図1】エンジンから被駆動装置まで動力を伝達するための、本教示の1つの実施形態による動力取出装置の断面図である。
【
図2】ベルハウジングの空気流入口を示す、
図1の動力取出装置の一
部のベルハウジングの斜視図である。
【
図3】ベルハウジングの空気流出口及びファンの一部を示す、
図1の動力取出装置の一
部のベルハウジングの斜視図である。
【
図4】ベルハウジングから空気を排出するための流体拡散器を示す、
図1の動力取出装置の斜視図である。
【
図5】ベルハウジングを通る空気流を示す、
図1の動力取出装置の一部の斜視図である。
【
図6】
図1の動力取出装置において使用するためのファンブレードの1つの実施形態の斜視図である。
【
図7】
図1の動力取出装置において使用するためのファンの1つの実施形態の斜視図である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
ベルハウジング18は、PTO10の他の構成要素の多くを収容し、それらの構成要素を外部の物体及び要素から保護する。ハウジング18は、従来の金属、金属合金、及び非金属複合材料から作られてもよい。ハウジング18は、フライホイール16、出力軸アセンブリ24、軸継手26、クラッチ28及びブレーキ30の要素、並びにファン32のための回転軸を備えてもよい軸34を中心に配設されて、その軸34を中心としてもよい。ハウジング18は、管状で略釣鐘形状であり、直径
は概してハウジング18の一方の軸端36から反対の軸端38
に向けてテーパーである。ハウジング18の端36は、装置12のハウジング40への結合のために構成され、ハウジング40上の対応するフランジ44に係合するように構成されたフランジ42を画定してもよい。
図2~4を参照すると、ボルトなどの締め具46は、ベルハウジング18を装置ハウジング40に結合するために、フランジ42、44を通って延在してもよい。再び
図1を参照すると、ハウジング18の端38は、被駆動装置14のハウジング48への結合のために構成される。
図2及び4を参照すると、ボルトなどの締め具50は、ベルハウジング18を被駆動装置14のハウジング48に結合するために、被駆動装置14のハウジング48の端フランジ52を通って、ベルハウジング18の軸端面に延在してもよい。
図1を参照すると、ベルハウジング18は、空気流入口54及び空気流出口56をさらに画定する。口54、56は、ハウジング18の端36と38との間に配設される。口54、56の幾何学的中心は、ハウジング18上の径方向の互いに反対側にあってもよい。使用時に、ハウジング18は好ましくは、空気流入口54が地面の方を向き、一方、ベルハウジング18内の空気が、加熱されて膨張し、密度が小さくなると、ハウジング18内で上昇するという事実を利用するために、空気流出口56が地面から反対の方向を向くように配置される。しかしながら、口54、56の位置及び間隔は変えてもよいことは理解されるべきである。特に、口54、56は、図示される実施形態に示されるのとは異なる、ベルハウジング18上の周方向位置に配置さ
れてもよく、口54、56が互いに周方向により近いように(すなわち、口54、56の幾何学的中心が互いから180度より小さく離間しているように)離間してもよい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0020】
再び
図1を参照すると、ベルハウジング18の内部から排出される空気を空気流出口56を通して冷却もしながらより広い領域に分散させるために、流体拡散器22が設けられる。流体拡散器22はまた、水並びに他の外部の物体及び要素が、空気流出口56を通してベルハウジング18の内部に入ることを阻止する。
図4を参照すると、拡散器22は、ベルハウジング18及び周囲の空気出口ポー
ト56に形成される取付パッドに、従来の締め具を使用して結合される本体62を含む。本体62は、略長方形の形状であるが、本体62の対向する側壁の一方又は両方の組が本体62の各端壁に対して角度が付いているように、ベルハウジング18から離れる方向にテーパをもつ。本体62は流出口56を取り囲み、従来のシール(図示せず)が、本体62とベルハウジング18との間で、口56のまわりに配設されてもよい。本体62は、ベルハウジング18の空気流出口56と位置合わせされ、ベルハウジング18から排出された流体が拡散器22の本体62に入る入口(図示せず)を含む。本体62は、本体62の入口及びベルハウジング18の空気流出口56と流体連通する複数の出口通路64をさらに画定し、それらは、拡散器22の本体62から空気を排出するように構成される。例示される実施形態において、出口通路64は、本体62の側壁の一部又は全部において終わる。さらに、出口通路64の一部又は全部は、ハウジング18の空気流出口56及び本体62の入口からの空気が通路64に入る出口通路64の一方の端(入口)が、空気が出口通路64及び拡散器22を出る出口通路64の反対端(出口)よりも軸34から遠いように、下向きの斜面又は角度を有して構成されてもよい。この内容では、拡散器22は、水及び他の不純物が空気流出口56を通してベルハウジング18の内部に入ることを阻止する。拡散器22のための特定の構成が図示される実施形態に示されているが、拡散器22の構成は変えてもよいことは理解されるべきである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
ハブ68は、ハブ68及びシャフト66とともに回転するためにクラッチ28の一部を支持するように設けられる。ハブ68は、管状であり、シャフト66の一部のまわりに配設される。ハブ68は、軸34を中心に配設されて、軸34を中心としてもよい。ハブ68の径方向内面は、ハブ68とともに回転するためにシャフト66にハブ68を結合するために、シャフト66上の対応するスプラインを係合するように構成された複数のスプラインを画定してもよい。シャフト66及びハブ68が、キー及びキー溝並びに連動ラグの使用によるものを含む他の方法で回転可能に結合されてもよいことは理解されるべきである。ハブ68の径方向外面は、以下でより詳細に論じられるように、軸継手26の軸アセンブリ24及び構成要素、クラッチ28、ブレーキ30、並びにファン32の相対回転を可能にするように構成されたいくつかのベアリング76、78、80を支持するように構成される。ハブ68の1つの軸端は、ハブ68に対してハブ70を結合するために使用される締め具82を受けるように構成された複数のボアを画定する。ハブ68は、以下で論じられる目的のために径方向外向きに延在するフランジ84をさらに画定する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0029】
本体92は、駆動環88から被駆動環90に力を伝達するために設けられ、同時に、駆動環88と被駆動環90との間のある程度の相対移動により、フライホイール16と出力軸アセンブリ24と両者の間の伝達要素との間の不整合を考慮することを可能にする。本体92は、エラストマー材料から作られる。
図3を参照すると、本体92は、本体92とともに回転するために本体92及び被駆動環90を駆動環88に結合するために、駆動環88のラグ96に係合するように構成された
、複数の径方向外向きに突出する歯
又はラグ104を画定する。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0035】
ローター108は、軸継手26から出力軸アセンブリ24にトルクを伝達するための、アーマチュア110との選択的な係合のために設けられる。ローター108は、軸34を中心に配設されて、軸34を中心としてもよく、出力軸アセンブリ24とともに回転するために出力軸アセンブリ24に結合される。ローター108は、出力軸アセンブリ24が延在する中心ボアを画定する。ローター108の径方向内側部分は、出力軸アセンブリ24のハブ68のフランジ84を受けるように構成された凹部を画定する。締め具122は、回転のためにローター108と出力軸アセンブリ24とを結合するために、ローター108及びハブ68のフランジ84を通って延在する。ローター108の径方向外側部分は、軸方向に延在する径方向に位置合わせされた内極124及び外極126、並びに、その間で延在する径方向に延在する壁128を画定する。極124、126及び壁128は、フィールドシェル114及び導体116を受けるように構成された凹部を一緒に画定する。フィールドシェル114において、極124、126は極118、120と位置合わせされ、電磁石106が通電されて、電流が導体116に提供されると、フィールドシェル114とローター108と間の磁束のための経路を提供する。壁128は、アーマチュア110に面するクラッチ係合面を画定する。壁128は、空であっても又は非磁性体で満たされていてもよい、角度をなして離間した溝130の複数の径方向に離間した列を含んでもよい。電磁石106の通電時、溝130により、磁束は、ローター108とアーマチュア110との間の空隙にわたって、ローター108とアーマチュア110との間を往復し、ローター108とアーマチュア110との間の高トルク係合を可能にする。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0043】
アーマチュア140は、摩擦ディスク138から、出力軸アセンブリ24、結果として、被駆動装置14に結合された出力部材にブレーキトルクを伝達するように設けられる。アーマチュア140は、鋼を含むさまざまな従来の金属及び金属合金から作られてもよい。アーマチュア140は、環状構造であり、軸34を中心に配設されて、軸34を中心としてもよい。アーマチュア140は、摩擦ディスク138に面するブレーキ係合面を画定する。アーマチュア140は、空隙によって摩擦ディスク138から軸方向に離間している。アーマチュア140は、出力軸アセンブリ24に結合される。特に、アーマチュア140は、フランジ86の方向に向かい、かつ摩擦ディスク138から離れる方向にアーマチュア140を付勢する、アーマチュア140とフランジ86との間で延在する複数の板ばね150によって、出力軸アセンブリ24のハブ70のフランジ86に結合されてもよい。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0044】
ファン32は、空気流入口54を通してベルハウジング18に空気を引き込み、ベルハウジング18の中を空気流出口56まで空気を移動させ、空気流出口56を通してベルハウジング18から空気を排出するための手段を提供する。
図5を参照すると、本発明の1つの態様によると、ファン32は、クラッチ28及びブレーキ30の冷却、並びに、(駆動装置12などの他の源からの、ベルハウジング18内で発生する熱に加えて)クラッチ28及びブレーキ30によって発生する熱のベルハウジング18からの除去の両方を行うために、空気がクラッチ28及びブレーキ30全体を移動するように、ベルハウジング18を通して(軸34に対して)
略径方向にベルハウジング18を通して空気を移動させる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0046】
図6を参照すると、ブレード152は、軸継手26の
駆動環88などのPTO10の回転要素へ取り付けるように構成されてもよい。各ブレード152は、駆動環88と係合するように構成された略L字状のブラケットを画定する第1の部分154を含んでもよい。部分154の1つの脚部156は、駆動環88の径方向外面に係合するように構成される。部分154の他の脚部158は、駆動環88の軸端面に係合するように構成され、ブレード152を駆動環88に結合するための締め具を受けるように構成されたボア160を画定する。
図1及び5に示されるように、締め具は、駆動環88をフライホイール16に結合するために使用される同じ締め具94を備えてもよい。再び
図6を参照すると、各ブレード152は、部分154の脚部156の反対方向に部分154の脚部158から延在する第2の部分162をさらに含む。
図1及び5に示されるように、ブレード152の部分162は、(軸34に対して)略軸方向に延在する。
図5に示されるように、駆動環88の回転時、ブレード152の部分162の構成は、ベルハウジング18の空気流入口54を通して内部に空気を引き込み、クラッチ28及びブレーキ30を横断して略径方向に空気流入口54から空気流出口56までハウジング18を通して空気を移動させ、空気流出口56を通してハウジング18から空気を排出する力を生じる。図示される実施形態において、ブレード152の部分162は略長方形の形状であるが、ブレード152の部分154から離れた端では半円形状である。部分162は略平坦でもある。しかしながら、ブレード152の部分162の形状は変えてもよいことは理解されるべきである。
図3を参照すると、たとえば、別の実施形態によると、ブレード152’は平坦ではなく湾曲している。特に、ブレード152’は円弧を形成する。ブレード152’は好ましくは、円弧の曲率中心がフライホイール16又は駆動装置12に結合された他の入力部材の回転方向に(そして、フライホイール16に結合された駆動環88などのPTO10の構成要素に)対して円弧の前側に配設されるように向けられる。したがって、
図3に示される実施形態において、フライホイール16及び駆動環88は(軸継手26の他の構成要素及びクラッチ28のアーマチュア110とともに)反時計回り方向に回転する。ブレード152’のこの向きは、ベルハウジング18内の空気流を強化することができる。
【国際調査報告】