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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-24
(54)【発明の名称】光学レンズ
(51)【国際特許分類】
   G02B 13/00 20060101AFI20250117BHJP
   G02B 13/18 20060101ALN20250117BHJP
【FI】
G02B13/00
G02B13/18
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024543958
(86)(22)【出願日】2023-01-17
(85)【翻訳文提出日】2024-08-14
(86)【国際出願番号】 CN2023072560
(87)【国際公開番号】W WO2023143235
(87)【国際公開日】2023-08-03
(31)【優先権主張番号】202210090900.4
(32)【優先日】2022-01-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520360408
【氏名又は名称】江西聯創電子有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100230086
【弁理士】
【氏名又は名称】譚 粟元
(72)【発明者】
【氏名】陳 偉建
(72)【発明者】
【氏名】徐 宇軒
【テーマコード(参考)】
2H087
【Fターム(参考)】
2H087KA01
2H087LA01
2H087PA05
2H087PA18
2H087PB06
2H087QA03
2H087QA06
2H087QA19
2H087QA22
2H087QA25
2H087QA32
2H087QA42
2H087QA45
2H087RA04
2H087RA05
2H087RA12
2H087RA32
2H087RA42
2H087RA43
2H087RA44
(57)【要約】
本発明は、6枚のレンズを含む光学レンズを開示し、該光学レンズは、光軸に沿って物体側から結像面に向かって順に、物体側の面及び像側の面がいずれも凹面である、負の焦点屈折力を有する第1レンズと、物体側の面が凹面であり、像側の面が凸面である、負の焦点屈折力を有する第2レンズと、物体側の面及び像側の面がいずれも凸面である、正の焦点屈折力を有する第3レンズと、物体側の面及び像側の面がいずれも凸面である、正の焦点屈折力を有する第4レンズと、物体側の面が凹面であり、像側の面が凸面である、負の焦点屈折力を有する第5レンズと、物体側の面が凸面であり、像側の面が凹面である、正の焦点屈折力を有する第6レンズと、を含み、前記第4レンズと前記第5レンズは、接着されて接着レンズを構成し、光学レンズの有効焦点距離fと最大画角に対応する実像高IHは、0.55<f/IH<0.65を満たす。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
6枚のレンズを含む光学レンズであって、光軸に沿って物体側から結像面に向かって順に、
物体側の面及び像側の面がいずれも凹面である、負の焦点屈折力を有する第1レンズと、
物体側の面が凹面であり、像側の面が凸面である、負の焦点屈折力を有する第2レンズと、
物体側の面及び像側の面がいずれも凸面である、正の焦点屈折力を有する第3レンズと、
物体側の面及び像側の面がいずれも凸面である、正の焦点屈折力を有する第4レンズと、
物体側の面が凹面であり、像側の面が凸面である、負の焦点屈折力を有する第5レンズと、
物体側の面が凸面であり、像側の面が凹面である、正の焦点屈折力を有する第6レンズと、を含み、
前記第4レンズと前記第5レンズは、接着されて接着レンズを構成し、
前記光学レンズの有効焦点距離fと最大画角に対応する実像高IHは、0.55<f/IH<0.65を満たし、
前記光学レンズの最大画角の半分に対応する第1レンズの物体側の面の口径HD1と最大画角に対応する第1レンズの物体側の面の口径D1は、0.5<HD1/D1<0.6を満たす、ことを特徴とする光学レンズ。
【請求項2】
前記光学レンズの有効焦点距離fは、5.9mm<f<6.5mmを満たす、ことを特徴とする請求項1に記載の光学レンズ。
【請求項3】
前記光学レンズの最大画角に対応する実像高IHは、9.5mm<IH<10.5mmを満たす、ことを特徴とする請求項1に記載の光学レンズ。
【請求項4】
前記光学レンズの絞り値は、1.7<FNO<1.9である、ことを特徴とする請求項1に記載の光学レンズ。
【請求項5】
前記光学レンズの有効焦点距離fと第1レンズの焦点距離f1、及び、第1レンズの物体側の面の曲率半径R1と像側の面の曲率半径R2は、それぞれ、-1.2<f1/f<-1.0、0.8<(R1+R2)/(R1-R2)<0.9を満たす、ことを特徴とする請求項1に記載の光学レンズ。
【請求項6】
前記光学レンズの有効焦点距離fと第2レンズの焦点距離f2、及び、第2レンズの物体側の面の曲率半径R3、像側の面の曲率半径R4と第2レンズの中心厚さCT2は、それぞれ、-18.5<f2/f<-11.5、1.05<R3/(R4+CT2)<1.20を満たす、ことを特徴とする請求項1に記載の光学レンズ。
【請求項7】
前記光学レンズの有効焦点距離f、第3レンズの焦点距離f3と第3レンズの物体側の面の曲率半径R5は、それぞれ、2.0<f3/f<2.2、1.10<R5/f3<1.25を満たす、ことを特徴とする請求項1に記載の光学レンズ。
【請求項8】
前記光学レンズの有効焦点距離fと第4レンズの焦点距離f4は、1.2<f4/f<1.9を満たす、ことを特徴とする請求項1に記載の光学レンズ。
【請求項9】
前記光学レンズの有効焦点距離fと第5レンズの焦点距離f5、及び、第5レンズの物体側の面の曲率半径R9と像側の面の曲率半径R10は、それぞれ、-2.2<f5/f<-1.8、1.10<R10/(R9+f5)<1.35を満たす、ことを特徴とする請求項1に記載の光学レンズ。
【請求項10】
前記光学レンズの有効焦点距離fと第6レンズの焦点距離f6、及び、第6レンズの物体側の面の曲率半径R11と像側の面の曲率半径R12は、それぞれ、2.8<f6/f<3.9、-3.0<(R11+R12)/(R11-R12)<-1.0を満たす、ことを特徴とする請求項1に記載の光学レンズ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2022年1月26日に提出された出願番号202210090900.4の中国出願に対する優先権を主張するものである。その全ての目的のための内容は、参照により本明細書に組み込まれるものとする。
【0002】
本発明は、結像レンズの技術分野に関し、特に光学レンズに関する。
【背景技術】
【0003】
近年、自動運転支援システムは急速に発展しており、画像アルゴリズムも世代変更しており、車載レンズは、自動運転支援システムが外部情報を取得するための重要な部品として、同様に、現在のニーズを満たすために、古いものを取り除き良いものを吸引して新しく発展させる必要がある。
【0004】
現在、従来の自動運転支援システムは、単一方向において情報を取得するために、通常、望遠レンズ及び広角レンズに依頼する。望遠レンズは、焦点距離が長いが、視野範囲が小さく、遠距離物体のキャプチャと観察に一般的に使用され、広角レンズは、視野範囲が大きいが、焦点距離が短く、近距離物体のキャプチャと観察に一般的に使用され、したがって、自動運転支援システムにおける従来の単一機能の複数のレンズの代わりに、望遠レンズ及び広角レンズの機能を両立でき、かつ口径が大きく、画角が広く、解像度が高い光学レンズを設計する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これに基づいて、本発明は、口径が大きく、画角が広く、解像度が高いという利点を有する光学レンズを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の技術手段は、以下のとおりである。
【0007】
本発明に係る6枚のレンズを含む光学レンズは、光軸に沿って物体側から結像面に向かって順に、
物体側の面及び像側の面がいずれも凹面である、負の焦点屈折力を有する第1レンズと、
物体側の面が凹面であり、像側の面が凸面である、負の焦点屈折力を有する第2レンズと、
物体側の面及び像側の面がいずれも凸面である、正の焦点屈折力を有する第3レンズと、
物体側の面及び像側の面がいずれも凸面である、正の焦点屈折力を有する第4レンズと、
物体側の面が凹面であり、像側の面が凸面である、負の焦点屈折力を有する第5レンズと、
物体側の面が凸面であり、像側の面が凹面である、正の焦点屈折力を有する第6レンズと、を含み、
前記第4レンズと前記第5レンズは、接着されて接着レンズを構成し、
前記光学レンズの有効焦点距離fと最大画角に対応する実像高IHは、0.55<f/IH<0.65を満たす。
【0008】
前記光学レンズの最大画角の半分に対応する第1レンズの物体側の面の口径HD1と最大画角に対応する第1レンズの物体側の面の口径D1は、0.5<HD1/D1<0.6を満たす。
【0009】
好ましくは、前記光学レンズの有効焦点距離fは、5.9mm<f<6.5mmを満たす。
【0010】
好ましくは、前記光学レンズの最大画角に対応する実像高IHは、9.5mm<IH<10.5mmを満たす。
【0011】
好ましくは、前記光学レンズの絞り値は、1.7<FNO<1.9である。
【0012】
好ましくは、前記光学レンズの有効焦点距離fと第1レンズの焦点距離f1、及び、第1レンズの物体側の面の曲率半径R1と像側の面の曲率半径R2は、それぞれ、-1.2<f1/f<-1.0、0.8<(R1+R2)/(R1-R2)<0.9を満たす。
【0013】
好ましくは、前記光学レンズの有効焦点距離fと第2レンズの焦点距離f2、及び、第2レンズの物体側の面の曲率半径R3、像側の面の曲率半径R4と第2レンズの中心厚さCT2は、それぞれ、-18.5<f2/f<-11.5、1.05<R3/(R4+CT2)<1.20を満たす。
【0014】
好ましくは、前記光学レンズの有効焦点距離f、第3レンズの焦点距離f3と第3レンズの物体側の面の曲率半径R5は、それぞれ、2.0<f3/f<2.2、1.10<R5/f3<1.25を満たす。
【0015】
好ましくは、前記光学レンズの有効焦点距離fと第4レンズの焦点距離f4は、1.2<f4/f<1.9を満たす。
【0016】
好ましくは、前記光学レンズの有効焦点距離fと第5レンズの焦点距離f5、及び、第5レンズの物体側の面の曲率半径R9と像側の面の曲率半径R10は、それぞれ、-2.2<f5/f<-1.8、1.10<R10/(R9+f5)<1.35を満たす。
【0017】
好ましくは、前記光学レンズの有効焦点距離fと第6レンズの焦点距離f6、及び、第6レンズの物体側の面の曲率半径R11と像側の面の曲率半径R12は、それぞれ、2.8<f6/f<3.9、-3.0<(R11+R12)/(R11-R12)<-1.0を満たす。
【発明の効果】
【0018】
従来技術に比べて、本発明の有益な効果は、各レンズの間のレンズ形状と焦点屈折力を合理的に組み合わせることにより、光学レンズの口径が大きく、画角が広く、解像度が高いという効果を達成することである。
【0019】
本発明の付加的な態様及び利点の一部が以下に説明されるが、これらは以下の説明から明らかになるか、又は本発明を実施することによって理解される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本発明の上記及び/又は付加的な態様及び利点は、以下の図面を参照した実施例の説明から明らかになり、容易に理解される。
図1】本発明の実施例1の光学レンズの概略構成図である。
図2】本発明の実施例1における光学レンズの像面湾曲曲線図である。
図3】本発明の実施例1における光学レンズの軸上収差曲線図である。
図4】本発明の実施例1における光学レンズの倍率色収差曲線図である。
図5】本発明の実施例1における光学レンズのMTF曲線図である。
図6】本発明の実施例2の光学レンズの概略構成図である。
図7】本発明の実施例2における光学レンズの像面湾曲曲線図である。
図8】本発明の実施例2における光学レンズの軸上収差曲線図である。
図9】本発明の実施例2における光学レンズの倍率色収差曲線図である。
図10】本発明の実施例2における光学レンズのMTF曲線図である。
図11】本発明の実施例3の光学レンズの概略構成図である。
図12】本発明の実施例3における光学レンズの像面湾曲曲線図である。
図13】本発明の実施例3における光学レンズの軸上収差曲線図である。
図14】本発明の実施例3における光学レンズの倍率色収差曲線図である。
図15】本発明の実施例3における光学レンズのMTF曲線図である。
図16】本発明の実施例4の光学レンズの概略構成図である。
図17】本発明の実施例4における光学レンズの像面湾曲曲線図である。
図18】本発明の実施例4における光学レンズの軸上収差曲線図である。
図19】本発明の実施例4における光学レンズの倍率色収差曲線図である。
図20】本発明の実施例4における光学レンズのMTF曲線図である。
【0021】
以下の発明を実施するための形態において、上記図面を参照して本発明を更に説明する。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本願をよりよく理解するために、図面を参照して本願の各態様をより詳細に説明する。これらの詳細な説明は、本願の実施例を説明するためのものに過ぎず、本願の範囲を限定するものではないことを理解されたい。本明細書全文において、同一の符号で同一の部品を表す。「及び/又は」という表現は、関連付けられた項目のうちの1つ又は複数の任意の組み合わせ及び全ての組み合わせを含む。
【0023】
注意すべきこととして、本明細書において、第1、第2、第3などの表現は、1つの特徴を他の特徴と区別するためのものに過ぎず、特徴を限定するものではない。したがって、本発明の要旨を逸脱しない場合、後述する第1レンズは、第2レンズ又は第3レンズと呼ばれることもある。
【0024】
図面では、説明の便宜上、レンズの厚さ、サイズ及び形状を若干誇張している。具体的には、各図面に示す球面又は非球面の形状は、例示的なものとして示されている。即ち、球面又は非球面の形状は、図示した球面又は非球面の形状に限定されない。図面は、単なる例に過ぎず、厳密な縮尺で作成したものではない。
【0025】
本明細書において、近軸領域とは、光軸近傍の領域を指す。レンズ表面が凸面であり、かつ該凸面の位置を画定しない場合、該レンズ表面が少なくとも近軸領域において凸面であることを示し、レンズ表面が凹面であり、かつ該凹面の位置を画定しない場合、該レンズ表面が少なくとも近軸領域において凹面であることを示す。各レンズの被写体に最も近接する表面は、該レンズの物体側の面と呼ばれ、各レンズの結像面に最も近接する表面は、該レンズの像側の面と呼ばれる。
【0026】
説明すべきこととして、矛盾しない限り、本願の実施例及び実施例の特徴は、互いに組み合わせることができる。以下、図面を参照しながら実施例を組み合わせて本願を詳細に説明する。
【0027】
本願の実施例に係る光学レンズは、物体側から像側に向かって順に、第1レンズ、第2レンズ、第3レンズ、第4レンズ、第5レンズ及び第6レンズを含む。
【0028】
いくつかの実施例では、第1レンズは負の焦点屈折力を有し、両凹面形状を有する。第1レンズのこのような焦点屈折力及び面形状の設定は、広い視野からの光を後方光学レンズにできるだけ収集することに有利である。
【0029】
いくつかの実施例では、第2レンズは、負の焦点屈折力を有し、かつ凹凸面形状を有する。第2レンズのこのような焦点屈折力及び面形状の設定は、第1レンズを通過した後に入射した光を収集して、光の動きを安定的に移行させることに有利であり、また、光学レンズの前端口径を小さくし、光学レンズの体積を小さくすることに有利であり、光学レンズの小型化を実現し、コストを低減することに有利である。
【0030】
いくつかの実施例では、第3レンズは正の焦点屈折力を有し、両凸面形状を有する。第3レンズのこのような焦点屈折力及び面形状の設定は、光を集光して、発散後の光をスムーズに後方に進入させ、光の動きを安定的に移行させることに有利である。
【0031】
いくつかの実施例では、第4レンズは、正の焦点屈折力を有し、かつ両凸面形状を有する。第4レンズのこのような焦点屈折力及び面形状の設定は、光を集光して、発散後の光をスムーズに後方に進入させ、光の動きを更に安定的に移行させることに有利である。
【0032】
いくつかの実施例では、第5レンズは、負の焦点屈折力を有し、かつ凹凸面形状を有する。第5レンズのこのような焦点屈折力及び面形状の設定は、収差の補正に対して一定の役割を果たし、後方の光が発散しすぎることを回避することに有利である。
【0033】
いくつかの実施例では、第4レンズの像側の面と第5レンズの物体側の面とは、互いに接着される。第4レンズと第5レンズとを組み合わせて接着レンズを構成することにより、系の全体的な色収差補正を分担し、収差を効果的に補正し、レンズユニットの組み立て過程において生じる傾斜/ずれなどの公差感度の問題を減少させ、生産歩留まりを向上させる。
【0034】
いくつかの実施例では、第6レンズは、正の焦点屈折力を有し、かつ凸凹面形状を有する。第6レンズのこのような焦点屈折力及び面形状の設定は、より多くの光束を結像面に効果的に伝達し、非点収差及び像面湾曲を補正し、光学レンズの解像力を向上させることに有利である。第6レンズは、非球面レンズ面を有し、面形状を緩やかにし、結像時に発生する収差を除去して、光学レンズの結像品質を向上させることに有利である。
【0035】
いくつかの実施例では、光学レンズの結像品質を更に向上させるために、第2レンズと第4レンズとの間に光束を制限する絞りが設置される。絞りが第2レンズと第4レンズとの間に設置される場合、光学系に入る光を収束させ、光学レンズの前端口径を小さくすることに有利である。
【0036】
いくつかの実施例では、光学レンズの有効焦点距離fは、5.9mm<f<6.5mmを満たす。上記範囲を満たすと、レンズが本体を強調する能力及び遠くの景色を撮影する能力を向上させることに役立つ。
【0037】
いくつかの実施例では、光学レンズの絞り値は、1.7<FNO<1.9である。上記範囲を満たすと、光学レンズが望遠と広画角を兼ね備えることを保証するとともに、周辺結像領域の照明輝度を保証することができる。
【0038】
いくつかの実施例では、最大画角に対応する実像高IHは、9.5mm<IH<10.5mmを満たす。上記範囲を満たすと、光学レンズの大きな像面の結像効果を達成することに有利であり、更に高い光学性能を有し、光学レンズと異なる仕様の画像センサーとの適合を実現することができる。
【0039】
いくつかの実施例では、光学レンズの全視野主光線の像面における入射角CRAは、0°<CRA<6.5°を満たす。上記範囲を満たすと、光学レンズのCRAとチップ感光素子のCRAとの間の許容誤差値を大きくするとともに、周辺結像領域の照度を保証することができる。
【0040】
いくつかの実施例では、光学レンズの有効焦点距離fと最大画角に対応する実像高IHは、0.55<f/IH<0.65を満たす。上記範囲を満たすと、光学レンズが大きな結像面を有することを保証でき、ターゲット面の大きいチップの結像ニーズを満たすことができる。
【0041】
いくつかの実施例では、光学レンズの全てのレンズの中心厚さの和ΣCTと光学全長TTLは、0.55<ΣCT/TTL<0.70を満たす。上記範囲を満たすと、光学レンズの全長を短縮することに有利である。
【0042】
いくつかの実施例では、光学レンズの最大画角の半分に対応する第1レンズの物体側の面の口径HD1と最大画角に対応する第1レンズの物体側の面の口径D1は、0.5<HD1/D1<0.6を満たす。上記範囲を満たすと、光学レンズの中心視野が光軸付近に集中することを保証し、コマ収差及び非点収差をできるだけ低減することができるとともに、周辺視野がより大きい照度を取得することができる。
【0043】
いくつかの実施例では、光学レンズの有効焦点距離fと第1レンズの焦点距離f1は、-1.2<f1/f<-1.0を満たす。上記範囲を満たすと、第1レンズに小さな負の焦点屈折力を持たせることができ、レンズの光学的な背面焦点距離を大きくすることに有利である。
【0044】
いくつかの実施例では、光学レンズの有効焦点距離fと第2レンズの焦点距離f2は、-18.5<f2/f<-11.5を満たす。上記範囲を満たすと、第2レンズに大きな負の焦点屈折力を持たせることができ、光学レンズの非点収差と像面湾曲のバランスをとることに有利である。
【0045】
いくつかの実施例では、光学レンズの有効焦点距離fと第3レンズの焦点距離f3は、2.0<f3/f<2.2を満たす。上記範囲を満たすと、第3レンズに小さな正の焦点屈折力を持たせることができ、光学レンズの様々な収差のバランスをとることに有利である。
【0046】
いくつかの実施例では、光学レンズの有効焦点距離fと第4レンズの焦点距離f4は、1.2<f4/f<1.9を満たす。上記範囲を満たすと、第4レンズに小さな正の焦点屈折力を持たせることができ、光学レンズの様々な収差のバランスをとることに有利である。
【0047】
いくつかの実施例では、光学レンズの有効焦点距離fと第5レンズの焦点距離f5は、-2.2<f5/f<-1.8を満たす。上記範囲を満たすと、第5レンズに小さな負の焦点屈折力を持たせることができ、前玉による収差を補正し、後方の光が発散しすぎることを回避することに有利である。
【0048】
いくつかの実施例では、光学レンズの有効焦点距離fと第6レンズの焦点距離f6は、2.8<f6/f<3.9を満たす。上記範囲を満たすと、第6レンズに大きな正の焦点屈折力を持たせることができ、光学レンズの非点収差と像面湾曲のバランスをとることに有利である。
【0049】
いくつかの実施例では、光学レンズの第1レンズの物体側の面の曲率半径R1と像側の面の曲率半径R2は、0.8<(R1+R2)/(R1-R2)<0.9を満たす。上記範囲を満たすと、光学レンズの画角を大きくし、光学レンズの球面収差と像面湾曲のバランスをとり、光学レンズの結像品質を向上させることに有利である。
【0050】
いくつかの実施例では、光学レンズの第2レンズの物体側の面の曲率半径R3、像側の面の曲率半径R4と第2レンズの中心厚さCT2は、1.05<R3/(R4+CT2)<1.20を満たす。上記範囲を満たすと、第2レンズの物体側の面と像側の面の形状を同心円に近づけることに有利であり、第2レンズで発生した非点収差と像面湾曲のバランスをとり、光学レンズの結像品質を向上させることができる。
【0051】
いくつかの実施例では、光学レンズの第3レンズの物体側の面の曲率半径R5と第3レンズの焦点距離f3は、1.10<R5/f3<1.25を満たす。上記範囲を満たすと、第3レンズの感度を低下させ、光学レンズの各収差のバランスをとり、光学レンズの結像品質を向上させることに有利である。
【0052】
いくつかの実施例では、光学レンズの第5レンズの物体側の面の曲率半径R9、像側の面の曲率半径R10と第5レンズの焦点距離f5は、1.10<R10/(R9+f5)<1.35を満たす。上記範囲を満たすと、光束の第5レンズでの屈折角度を制御することに有利であり、第5レンズで発生した様々な収差のバランスをとり、光学レンズの結像品質を向上させることができる。
【0053】
いくつかの実施例では、光学レンズの第6レンズの物体側の面の曲率半径R11と像側の面の曲率半径R12は、-2.0<(R11+R12)/(R11-R12)<-1.0を満たす。上記範囲を満たすと、第6レンズの像側の面が緩やかになり、光学レンズの周辺での歪曲収差を最適化するとともに、光学レンズの像面湾曲のバランスをとり、非点収差を補正し、光学レンズの結像品質を向上させることができる。
【0054】
いくつかの実施例では、光学レンズの第3レンズの中心厚さCT3と光学全長TTLは、0.08≦CT3/TTL≦0.26を満たす。上記範囲を満たすと、厚い第3レンズにより像面湾曲を補正するという目的を達成することに有利である。
【0055】
いくつかの実施例では、光学レンズの第4レンズの中心厚さCT4と光学全長TTLは、0.11≦CT4/TTL≦0.16を満たす。上記範囲を満たすと、厚い第4レンズにより像面湾曲を補正するという目的を達成することに有利である。
【0056】
いくつかの実施例では、光学レンズの第6レンズの中心厚さCT6と光学全長TTLは、0.11≦CT6/TTL≦0.2を満たす。上記範囲を満たすと、厚い第6レンズにより像面湾曲を補正するという目的を達成することに有利である。
【0057】
系により良い光学性能を持たせるために、レンズは、複数の非球面レンズを用い、上記光学レンズの各非球面表面の形状は、以下の式を満たす。
【0058】
【数1】
【0059】
ここで、zは、曲面と曲面頂点との間の光軸方向における距離であり、hは、光軸から曲面までの距離であり、cは、曲面頂点の曲率であり、Kは、2次曲面係数であり、A、B、C、D、E、Fは、それぞれ2次、4次、6次、8次、10次、12次の曲面係数である。
【0060】
以下、複数の実施例に分けて本発明を更に説明する。各実施例では、光学レンズの各レンズの厚さ、曲率半径、材料の選択が異なり、具体的な違いは、各実施例のパラメータ表を参照することができる。以下の実施例は、本発明の好ましい実施形態に過ぎず、本発明の実施形態は、以下の実施例に限定されるものではなく、本発明の新規な点から逸脱することなく行われる他のいかなる変更、置換、組み合わせ又は簡略化は、いずれも等価な置換形態と見なされるべきであり、本発明の保護範囲に含まれる。
【0061】
(実施例1)
図1は、本発明の実施例1に係る光学レンズの概略構成図を示し、図に示すように、該光学レンズは、光軸に沿って物体側から結像面に向かって順に、第1レンズL1、第2レンズL2、絞りST、第3レンズL3、第4レンズL4、第5レンズL5、第6レンズL6、光学フィルタG1及び保護ガラスG2を含む。
【0062】
第1レンズL1は、負の焦点屈折力を有し、その物体側の面S1が凹面であり、像側の面S2が凹面であり、第2レンズL2は、負の焦点屈折力を有し、その物体側の面S3が凹面であり、像側の面S4が凸面であり、絞りSTであり、第3レンズL3は、正の焦点屈折力を有し、その物体側の面S5及び像側の面S6がいずれも凸面であり、第4レンズL4は、正の焦点屈折力を有し、その物体側の面S7及び像側の面S8がいずれも凸面であり、第5レンズL5は、負の焦点屈折力を有し、その物体側の面S9が凹面であり、像側の面S10が凸面であり、第6レンズL6は、正の焦点屈折力を有し、その物体側の面S11が凸面であり、像側の面S12が凹面であり、第4レンズL4と第5レンズL5は、接着されて接着レンズを構成してもよい。
【0063】
実施例1における光学レンズの各レンズに関するパラメータは、表1-1に示すとおりである。
【0064】
表1-1
【表1】
【0065】
実施例1における光学レンズの非球面レンズの面形状のパラメータは、表1-2に示すとおりである。
【0066】
表1-2
【表2】
【0067】
本実施例では、光学レンズの像面湾曲曲線図、軸上収差曲線図、倍率色収差曲線図、MTF曲線図は、それぞれ図2図3図4図5に示すとおりである。
【0068】
図2は、実施例1の異なる波長の光のメリジオナル像面とサジタル像面での湾曲程度を示す像面湾曲曲線を示し、横軸は、シフト量(単位:ミリメートル)を示し、縦軸は、半画角(単位:°)を示す。図から分かるように、メリジオナル像面及びサジタル像面の像面湾曲が±0.03ミリメートル以内に制御され、これは、光学レンズの像面湾曲が良好に補正されることを示す。
【0069】
図3は、実施例1の結像面における光軸上の収差を示す軸上収差曲線を示し、横軸は、軸上収差値(単位:ミリメートル)を示し、縦軸は、正規化瞳半径を示す。図から分かるように、軸上収差のシフト量が±0.015ミリメートル以内に制御され、これは、光学レンズが軸上収差を効果的に補正することができることを示す。
【0070】
図4は、実施例1の中心波長(0.55マイクロメートル)に対する各波長の結像面における異なる像高での色収差を示す倍率色収差曲線を示し、横軸は、中心波長に対する各波長の倍率色収差値(単位:マイクロメートル)を示し、縦軸は、正規化画角を示す。図から分かるように、最長波長及び最短波長の倍率色収差が±5マイクロメートル以内に制御され、これは、該光学レンズが周辺視野の色収差及び像面全体の2次スペクトルを効果的に補正することができることを示す。
【0071】
図5は、実施例1の各視野における異なる空間周波数でのレンズ結像変調度を示すMTF曲線を示し、横軸は、空間周波数(単位:lp/mm)を示し、縦軸は、MTF値を示す。図から分かるように、本実施例のMTF値は、全視野内においていずれも0.5以上であり、(0~120)lp/mmの範囲内において、中心視野から周辺視野までの過程においてMTF曲線が均一に滑らかに低下し、低周波数及び高周波数においていずれも良好な結像品質及び良好な細部分解能を有する。
【0072】
(実施例2)
図6は、本発明の実施例2に係る光学レンズの概略構成図を示し、図に示すように、該光学レンズは、光軸に沿って物体側から結像面に向かって順に、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、絞りST、第4レンズL4、第5レンズL5、第6レンズL6、光学フィルタG1及び保護ガラスG2を含む。
【0073】
第1レンズL1は、負の焦点屈折力を有し、その物体側の面S1が凹面であり、像側の面S2が凹面であり、第2レンズL2は、負の焦点屈折力を有し、その物体側の面S3が凹面であり、像側の面S4が凸面であり、第3レンズL3は、正の焦点屈折力を有し、その物体側の面S5及び像側の面S6がいずれも凸面であり、絞りSTであり、第4レンズL4は、正の焦点屈折力を有し、その物体側の面S7及び像側の面S8がいずれも凸面であり、第5レンズL5は、負の焦点屈折力を有し、その物体側の面S9が凹面であり、像側の面S10が凸面であり、第6レンズL6は、正の焦点屈折力を有し、その物体側の面S11が凸面であり、像側の面S12が凹面であり、第4レンズL4と第5レンズL5は、接着されて接着レンズを構成する。
【0074】
実施例2における光学レンズの各レンズに関するパラメータは、表2-1に示すとおりである。
【0075】
表2-1
【表3】
【0076】
実施例2における光学レンズの非球面レンズの面形状のパラメータは、表2-2に示すとおりである。
【0077】
表2-2
【表4】
【0078】
本実施例では、光学レンズの像面湾曲曲線図、軸上収差曲線図、倍率色収差曲線図、MTF曲線図は、それぞれ図7図8図9図10に示すとおりである。
【0079】
図7は、実施例2の異なる波長の光のメリジオナル像面とサジタル像面での湾曲程度を示す像面湾曲曲線を示し、横軸は、シフト量(単位:ミリメートル)を示し、縦軸は、半画角(単位:°)を示す。図から分かるように、メリジオナル像面及びサジタル像面の像面湾曲が±0.04ミリメートル以内に制御され、これは、光学レンズの像面湾曲が良好に補正されることを示す。
【0080】
図8は、実施例2の結像面における光軸上の収差を示す軸上収差曲線を示し、横軸は、軸上収差値(単位:ミリメートル)を示し、縦軸は、正規化瞳半径を示す。図から分かるように、軸上収差のシフト量が±0.02ミリメートル以内に制御され、これは、光学レンズが軸上収差を効果的に補正することができることを示す。
【0081】
図9は、実施例2の中心波長(0.55マイクロメートル)に対する各波長の結像面における異なる像高での色収差を示す倍率色収差曲線を示し、横軸は、中心波長に対する各波長の倍率色収差値(単位:マイクロメートル)を示し、縦軸は、正規化画角を示す。図から分かるように、最長波長及び最短波長の倍率色収差が±5マイクロメートル以内に制御され、これは、該光学レンズが周辺視野の色収差及び像面全体の2次スペクトルを効果的に補正することができることを示す。
【0082】
図10は、実施例2の各視野における異なる空間周波数でのレンズ結像変調度を示すMTF曲線を示し、横軸は、空間周波数(単位:lp/mm)を示し、縦軸は、MTF値を示す。図から分かるように、本実施例のMTF値は、全視野内においていずれも0.5以上であり、(0~120)lp/mmの範囲内において、中心視野から周辺視野までの過程においてMTF曲線が均一に滑らかに低下し、低周波数及び高周波数においていずれも良好な結像品質及び良好な細部分解能を有する。
【0083】
(実施例3)
図11は、本発明の実施例3に係る光学レンズの概略構成図を示し、図に示すように、該光学レンズは、光軸に沿って物体側から結像面に向かって順に、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、絞りST、第4レンズL4、第5レンズL5、第6レンズL6、光学フィルタG1及び保護ガラスG2を含む。
【0084】
第1レンズL1は、負の焦点屈折力を有し、その物体側の面S1が凹面であり、像側の面S2が凹面であり、第2レンズL2は、負の焦点屈折力を有し、その物体側の面S3が凹面であり、像側の面S4が凸面であり、第3レンズL3は、正の焦点屈折力を有し、その物体側の面S5及び像側の面S6がいずれも凸面であり、絞りSTであり、第4レンズL4は、正の焦点屈折力を有し、その物体側の面S7及び像側の面S8がいずれも凸面であり、第5レンズL5は、負の焦点屈折力を有し、その物体側の面S9が凹面であり、像側の面S10が凸面であり、第6レンズL6は、正の焦点屈折力を有し、その物体側の面S11が凸面であり、像側の面S12が凹面であり、第4レンズL4と第5レンズL5は、接着されて接着レンズを構成する。
【0085】
実施例3における光学レンズの各レンズに関するパラメータは、表3-1に示すとおりである。
【0086】
表3-1
【表5】
【0087】
実施例3における光学レンズの非球面レンズの面形状のパラメータは、表3-2に示すとおりである。
【0088】
表3-2
【表6】
【0089】
本実施例では、光学レンズの像面湾曲曲線図、軸上収差曲線図、倍率色収差曲線図、MTF曲線図は、それぞれ図12図13図14図15に示すとおりである。
【0090】
図12は、実施例3の異なる波長の光のメリジオナル像面とサジタル像面での湾曲程度を示す像面湾曲曲線を示し、横軸は、シフト量(単位:ミリメートル)を示し、縦軸は、半画角(単位:°)を示す。図から分かるように、メリジオナル像面及びサジタル像面の像面湾曲が±0.03ミリメートル以内に制御され、これは、光学レンズの像面湾曲が良好に補正されることを示す。
【0091】
図13は、実施例3の結像面における光軸上の収差を示す軸上収差曲線を示し、横軸は、軸上収差値(単位:ミリメートル)を示し、縦軸は、正規化瞳半径を示す。図から分かるように、軸上収差のシフト量が±0.02ミリメートル以内に制御され、これは、光学レンズが軸上収差を効果的に補正することができることを示す。
【0092】
図14は、実施例3の中心波長(0.55マイクロメートル)に対する各波長の結像面における異なる像高での色収差を示す倍率色収差曲線を示し、横軸は、中心波長に対する各波長の倍率色収差値(単位:マイクロメートル)を示し、縦軸は、正規化画角を示す。図から分かるように、最長波長及び最短波長の倍率色収差が±6マイクロメートル以内に制御され、これは、該光学レンズが周辺視野の色収差及び像面全体の2次スペクトルを効果的に補正することができることを示す。
【0093】
図15は、実施例3の各視野における異なる空間周波数でのレンズ結像変調度を示すMTF曲線を示し、横軸は、空間周波数(単位:lp/mm)を示し、縦軸は、MTF値を示す。図から分かるように、本実施例のMTF値は、全視野内においていずれも0.5以上であり、(0~120)lp/mmの範囲内において、中心視野から周辺視野までの過程においてMTF曲線が均一に滑らかに低下し、低周波数及び高周波数においていずれも良好な結像品質及び良好な細部分解能を有する。
【0094】
(実施例4)
図16は、本発明の実施例4に係る光学レンズの概略構成図を示し、図に示すように、該光学レンズは、光軸に沿って物体側から結像面に向かって順に、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、絞りST、第4レンズL4、第5レンズL5、第6レンズL6、光学フィルタG1及び保護ガラスG2を含む。
【0095】
第1レンズL1は、負の焦点屈折力を有し、その物体側の面S1が凹面であり、像側の面S2が凹面であり、第2レンズL2は、負の焦点屈折力を有し、その物体側の面S3が凹面であり、像側の面S4が凸面であり、第3レンズL3は、正の焦点屈折力を有し、その物体側の面S5及び像側の面S6がいずれも凸面であり、絞りSTであり、第4レンズL4は、正の焦点屈折力を有し、その物体側の面S7及び像側の面S8がいずれも凸面であり、第5レンズL5は、負の焦点屈折力を有し、その物体側の面S9が凹面であり、像側の面S10が凸面であり、第6レンズL6は、正の焦点屈折力を有し、その物体側の面S11が凸面であり、像側の面S12が凹面であり、第4レンズL4と第5レンズL5は、接着されて接着レンズを構成する。
【0096】
実施例4における光学レンズの各レンズに関するパラメータは、表4-1に示すとおりである。
【0097】
表4-1
【表7】
【0098】
実施例4における光学レンズの非球面レンズの面形状のパラメータは、表4-2に示すとおりである。
【0099】
表4-2
【表8】
【0100】
本実施例では、光学レンズの像面湾曲曲線図、軸上収差曲線図、倍率色収差曲線図、MTF曲線図は、それぞれ図17図18図19図20に示すとおりである。
【0101】
図17は、実施例4の異なる波長の光のメリジオナル像面とサジタル像面での湾曲程度を示す像面湾曲曲線を示し、横軸は、シフト量(単位:ミリメートル)を示し、縦軸は、半画角(単位:°)を示す。図から分かるように、メリジオナル像面及びサジタル像面の像面湾曲が±0.03ミリメートル以内に制御され、これは、光学レンズの像面湾曲が良好に補正されることを示す。
【0102】
図18は、実施例4の結像面における光軸上の収差を示す軸上収差曲線を示し、横軸は、軸上収差値(単位:ミリメートル)を示し、縦軸は、正規化瞳半径を示す。図から分かるように、軸上収差のシフト量が±0.02ミリメートル以内に制御され、これは、光学レンズが軸上収差を効果的に補正することができることを示す。
【0103】
図19は、実施例4の中心波長(0.55マイクロメートル)に対する各波長の結像面における異なる像高での色収差を示す倍率色収差曲線を示し、横軸は、中心波長に対する各波長の倍率色収差値(単位:マイクロメートル)を示し、縦軸は、正規化画角を示す。図から分かるように、最長波長及び最短波長の倍率色収差が±5マイクロメートル以内に制御され、これは、該光学レンズが周辺視野の色収差及び像面全体の2次スペクトルを効果的に補正することができることを示す。
【0104】
図20は、実施例4の各視野における異なる空間周波数でのレンズ結像変調度を示すMTF曲線を示し、横軸は、空間周波数(単位:lp/mm)を示し、縦軸は、MTF値を示す。図から分かるように、本実施例のMTF値は、全視野内においていずれも0.5以上であり、(0~120)lp/mmの範囲内において、中心視野から周辺視野までの過程においてMTF曲線が均一に滑らかに低下し、低周波数及び高周波数においていずれも良好な結像品質及び良好な細部分解能を有する。
【0105】
表5は、上記各実施例に対応する光学特性を示し、表に示すように、光学特性は、上記光学レンズの有効焦点距離f、光学全長TTL、絞り値FNO、実像高IH及び画角FOV、並びに上記実施例における各条件式に対応する数値を含む。
【0106】
表5
【表9】
【0107】
以上より、本発明の実施例は、各レンズの間のレンズ形状と焦点屈折力を合理的に組み合わせることにより、光学レンズの口径が大きく、画角が広く、解像度が高いという効果を達成する。
【0108】
以上の実施例は、本発明のいくつかの実施形態を示したものに過ぎず、その説明が具体的かつ詳細であるが、本発明の範囲を限定するものであると理解すべきではない。なお、当業者であれば、本発明の思想を逸脱することなく、若干の変形及び改良を行うことができ、これらはいずれも本発明の保護範囲に属する。したがって、本発明の保護範囲は、添付の特許請求の範囲に従う。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
【国際調査報告】