(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-24
(54)【発明の名称】フルプラスチック単一材料製の押圧ポンプ
(51)【国際特許分類】
B65D 47/34 20060101AFI20250117BHJP
【FI】
B65D47/34 110
B65D47/34 BRL
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024544657
(86)(22)【出願日】2022-09-19
(85)【翻訳文提出日】2024-07-24
(86)【国際出願番号】 CN2022119647
(87)【国際公開番号】W WO2024000831
(87)【国際公開日】2024-01-04
(31)【優先権主張番号】202210732989.X
(32)【優先日】2022-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520060575
【氏名又は名称】広東美捷時控股股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Majesty Packaging Systems Limited
【住所又は居所原語表記】No.21 Health Road, Torch Development District Zhongshan City, Guangdong Province, China. 528400
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】弁理士法人WisePlus
(72)【発明者】
【氏名】梁 配輝
(72)【発明者】
【氏名】朱 茂勇
(72)【発明者】
【氏名】張 永雷
(72)【発明者】
【氏名】梁 金考
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AA02
3E084AA12
3E084AA24
3E084AB01
3E084CA01
3E084CC03
3E084DB12
3E084DC03
3E084FB01
3E084GA01
3E084GB01
3E084KB01
3E084LD22
3E084LD25
(57)【要約】
フルプラスチック単一材料製の押圧ポンプは、同種のプラスチック材料から製造された押圧ヘッド(1)、ポンプハウジング(2)、ロックキャップ(3)、ロックカバー(21)、ポンプロッド(4)、スプリング(5)、逆止弁(7)、ピストン(6)、液体導入管(8)を含み、ロックキャップ(3)は、ポンプハウジング(2)の上端と挿着して繋がり、ポンプハウジング(2)は、上ポンプ室(22)と下ポンプ室(23)とを有し、ロックカバー(21)は、上ポンプ室(22)と下ポンプ室(23)との間に設置され、ポンプロッド(4)の上端は、押圧ヘッド(1)と挿着して固定され、ポンプロッド(4)は、ロックカバー(21)を通過して下ポンプ室(23)内に伸び込み、スプリング(5)は、上ポンプ室(22)内に設置され、ポンプロッド(4)に吸引通路(41)が開けられ、ポンプロッド(4)の下端に吸引通路(41)と下ポンプ室(23)とを連通させる液入口(42)が設置され、ピストン(6)は、下ポンプ室(23)内に位置し且つポンプロッド(4)の外側に外嵌されてポンプロッド(4)につれて上下に運動する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フルプラスチック単一材料製の押圧ポンプであって、同種のプラスチック材料から製造された押圧ヘッド(1)、ポンプハウジング(2)、ロックキャップ(3)、ロックカバー(21)、ポンプロッド(4)、スプリング(5)、逆止弁(7)、ピストン(6)、液体導入管(8)を含み、前記ロックキャップ(3)は、前記ポンプハウジング(2)の上端と挿着して繋がり、前記ポンプハウジング(2)は、上ポンプ室(22)と下ポンプ室(23)とを有し、前記ロックカバー(21)は、上ポンプ室(22)と下ポンプ室(23)との間に設置され、前記ポンプロッド(4)の上端は、前記押圧ヘッド(1)と挿着して固定され、前記ポンプロッド(4)は、前記ロックカバー(21)を通過して下ポンプ室(23)内に伸び込み、前記スプリング(5)は、前記上ポンプ室(22)内に設置され、前記ポンプロッド(4)に吸引通路(41)が開けられ、前記ポンプロッド(4)の下端に吸引通路(41)と下ポンプ室(23)とを連通させる液入口(42)が設置され、前記ピストン(6)は、下ポンプ室(23)内に位置し且つポンプロッド(4)の外側に外嵌されてポンプロッド(4)につれて上下に運動し、前記逆止弁(7)は、下ポンプ室(23)の下端に位置し、前記液体導入管(8)は、前記ポンプハウジング(2)の下端と挿着して繋がる、ことを特徴とするフルプラスチック単一材料製の押圧ポンプ。
【請求項2】
前記押圧ヘッド(1)、ポンプハウジング(2)、ロックキャップ(3)、ロックカバー(21)、ポンプロッド(4)、スプリング(5)、逆止弁(7)、ピストン(6)、液体導入管(8)は、いずれもPE又はPP材料から製造される、ことを特徴とする請求項1に記載のフルプラスチック単一材料製の押圧ポンプ。
【請求項3】
前記ロックキャップ(3)の内側にガスケット(31)が設置され、前記ガスケット(31)は、前記ロックキャップ(3)と同種のプラスチック材料から製造される、ことを特徴とする請求項1に記載のフルプラスチック単一材料製の押圧ポンプ。
【請求項4】
前記ポンプハウジング(2)の外側壁上に前記ロックキャップ(3)の上下移動を制限する係止構造が設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載のフルプラスチック単一材料製の押圧ポンプ。
【請求項5】
前記係止構造は、前記ポンプハウジング(2)上に設置された締付凹溝(25)と、係止凸リング(24)と、前記ロックキャップ(3)上に設置された締付リング(32)とを含み、前記係止凸リング(24)の上側に上から下へ徐々に拡大するテーパ面が設けられ、前記締付リング(32)の前記ポンプハウジング(2)に接近する内側面は、上から下へ徐々に拡大するテーパ面である、ことを特徴とする請求項4に記載のフルプラスチック単一材料製の押圧ポンプ。
【請求項6】
前記ポンプロッド(4)において前記液入口(42)の上下方に上ストッパー台(43)と下ストッパー台(44)がそれぞれ設けられ、前記ピストン(6)は、上ストッパー台(43)と下ストッパー台(44)との間に位置し且つ上ストッパー台(43)と下ストッパー台(44)との間を上下に動くことができ、前記ピストン(6)に下ストッパー台(44)と嵌合してシール接続を実現することができるシールリング(61)が設けられ、前記下ストッパー台(44)がシールリング(61)に上へ押される時に前記吸引通路(41)と下ポンプ室(23)との連通を切断し、前記ポンプロッド(4)が下へ運動する時に、前記下ストッパー台(44)は、下へシールリング(61)から脱離し、且つ前記吸引通路(41)を前記液入口(42)を介して下ポンプ室(23)と連通させ、且つ前記上ストッパー台(43)は、下へ一定の距離移動した後に前記ピストン(6)に押されて、ピストン(6)をともに下へ移動するように押し動かすことができる、ことを特徴とする請求項1に記載のフルプラスチック単一材料製の押圧ポンプ。
【請求項7】
前記ピストン(6)に前記ポンプロッド(4)と嵌合するインナースリーブ(62)が設けられ、前記シールリング(61)は、前記インナースリーブ(62)の下端に設けられ、前記インナースリーブ(62)は、上端面を介して前記上ストッパー台(43)と嵌合し且つ上ストッパー台(43)がインナースリーブ(62)の上端に下へ押される時にシール接続され、前記インナースリーブ(62)の上端に内へ突出し且つ前記ポンプロッド(4)の外側壁と干渉嵌合する凸リング(63)が設けられる、ことを特徴とする請求項6に記載のフルプラスチック単一材料製の押圧ポンプ。
【請求項8】
前記スプリング(5)は、射出一体成形される、ことを特徴とする請求項1に記載のフルプラスチック単一材料製の押圧ポンプ。
【請求項9】
前記スプリング(5)は、上下に貫通する中空構造であり、いずれも弾性を有する上カップ本体(51)と、下カップ本体(52)と、上カップ本体(51)と下カップ本体(52)とを接続する直筒体(53)とを含み、前記上カップ本体(51)と下カップ本体(52)は、上下に対称でカップ状として成形され、前記上カップ本体(51)と下カップ本体(52)の内径は、直筒体(53)に接近する端から他端へ徐々に拡大し、前記上カップ本体(51)と下カップ本体(52)の直筒体(53)から離れる端に外凸部(54)が設置される、ことを特徴とする請求項8に記載のフルプラスチック単一材料製の押圧ポンプ。
【請求項10】
前記スプリング(5)は、上下に貫通する中空構造であり、いずれも弾性を有する上ボウル本体(55)と、下ボウル本体(56)とを含み、前記上ボウル本体(55)と下ボウル本体(56)は、上下に対称であり、前記上ボウル本体(55)は、上端が大きく、下端が小さいボウル状構造として成形され、前記下ボウル本体(56)は、上端が小さく、下端が大きいボウル状構造として成形され、前記上ボウル本体(55)の下端は、下ボウル本体(56)の上端と互いに接合される、ことを特徴とする請求項8に記載のフルプラスチック単一材料製の押圧ポンプ。
【請求項11】
前記スプリング(5)は、側面に開口が設置された弾性プラスチック環状部材であり、前記弾性プラスチック環状部材の外側面に補強リブ(57)が設置される、ことを特徴とする請求項8に記載のフルプラスチック単一材料製の押圧ポンプ。
【請求項12】
前記ポンプロッド(4)において前記ロックキャップ(3)と前記押圧ヘッド(1)との間に、前記押圧ヘッド(1)が下へ押されることを防止可能なバックル(9)が取り外し可能に接続され、前記バックル(9)は、前記ロックキャップ(3)と同種のプラスチック材料から製造される、ことを特徴とする請求項1に記載のフルプラスチック単一材料製の押圧ポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、押圧ポンプの関連技術分野に関し、特にフルプラスチック単一材料製の押圧ポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
押圧ポンプは、日用化学製品においてすでに非常に広く応用され、生活に利便性をもたらす。従来の押圧ポンプにおいて、一般的には金属スプリングを押圧ヘッドの反発装置として採用し、ガラスビーズを単方向シール部材として採用するため、従来の押圧ポンプには一般的にプラスチック、金属とガラスなどの部品が含まれ、回収する時に押圧ポンプを解体した後にさらに分類して回収する必要があり、回収が不便であるとともに回収の人件費を増加させる。
【0003】
フルプラスチック押圧ポンプは、フルプラスチック材料の部品を採用することで解体して分類するという問題を解決したが、実際の応用において、従来のフルプラスチック押圧ポンプの各部品は、一般的に様々なタイプのプラスチック、例えばPP、PE、TPEなどを使用し、異なる種類のプラスチック材料は、融点と結晶性能が異なり、互換性が良くなく、実際の回収プロセスにおいて、回収材料における異なる種類のプラスチック材料の含有量は、一定ではなく、選別せずに直接に混合して回収すれば、再製造された混合材料の機械的性能、外観性能などは、いずれも大幅に低下する。様々な選別方法があるが、選別プロセスは、時間がかかり、コストが高く、且つ再生加工時に依然として常に互いに混合され、混合して再製造されたプラスチック製品の性能は、以前よりもずっと悪い。
【0004】
本発明は、このような状況に応じて作り出されたものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これに鑑みて、本発明の目的の一つは、単一プラスチック材料から製造され、解体を必要とせず、選別を必要とせず、回収しやすく、回収コストを低減させるフルプラスチック単一材料製の押圧ポンプを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明がその技術問題を解決するために採用した技術案は、以下のとおりである。
【0007】
フルプラスチック単一材料製の押圧ポンプは、同種のプラスチック材料から製造された押圧ヘッド、ポンプハウジング、ロックキャップ、ロックカバー、ポンプロッド、スプリング、逆止弁、ピストン、液体導入管を含み、前記ロックキャップは、前記ポンプハウジングの上端と挿着して繋がり、前記ポンプハウジングは、上ポンプ室と下ポンプ室とを有し、前記ロックカバーは、上ポンプ室と下ポンプ室との間に設置され、前記ポンプロッドの上端は、前記押圧ヘッドと挿着して固定され、前記ポンプロッドは、前記ロックカバーを通過して下ポンプ室内に伸び込み、前記スプリングは、前記上ポンプ室内に設置され、前記ポンプロッドに吸引通路が開けられ、前記ポンプロッドの下端に吸引通路と下ポンプ室とを連通させる液入口が設置され、前記ピストンは、下ポンプ室内に位置し且つポンプロッドの外側に外嵌されてポンプロッドにつれて上下に運動し、前記逆止弁は、下ポンプ室の下端に位置し、前記液体導入管は、前記ポンプハウジングの下端と挿着して繋がる。
【0008】
好ましくは、前記押圧ヘッド、ポンプハウジング、ロックキャップ、ロックカバー、ポンプロッド、スプリング、逆止弁、ピストン、液体導入管は、いずれもPE又はPP材料から製造される。
【0009】
好ましくは、前記ロックキャップの内側にガスケットが設置され、前記ガスケットは、前記ロックキャップと同種のプラスチック材料から製造される。
【0010】
好ましくは、前記ポンプハウジングの外側壁上に前記ロックキャップの上下移動を制限する係止構造が設けられる。
【0011】
好ましくは、前記係止構造は、前記ポンプハウジング上に設置された締付凹溝と、係止凸リングと、前記ロックキャップ上に設置された締付リングとを含み、前記係止凸リングの上側に上から下へ徐々に拡大するテーパ面が設けられ、前記締付リングの前記ポンプハウジングに接近する内側面は、上から下へ徐々に拡大するテーパ面である。
【0012】
好ましくは、前記ポンプロッドにおいて前記液入口の上下方に上ストッパー台と下ストッパー台がそれぞれ設けられ、前記ピストンは、上ストッパー台と下ストッパー台との間に位置し且つ上ストッパー台と下ストッパー台との間を上下に動くことができ、前記ピストンに下ストッパー台と嵌合してシール接続を実現することができるシールリングが設けられ、前記下ストッパー台がシールリングに上へ押される時に前記吸引通路と下ポンプ室との連通を切断し、前記ポンプロッドが下へ運動する時に、前記下ストッパー台は、下へシールリングから脱離し、且つ前記吸引通路を前記液入口を介して下ポンプ室と連通させ、且つ前記上ストッパー台は、下へ一定の距離移動した後に前記ピストンに押されて、ピストンをともに下へ移動するように押し動かすことができる。
【0013】
好ましくは、前記ピストンに前記ポンプロッドと嵌合するインナースリーブが設けられ、前記シールリングは、前記インナースリーブの下端に設けられ、前記インナースリーブは、上端面を介して前記上ストッパー台と嵌合し且つ上ストッパー台がインナースリーブの上端に下へ押される時にシール接続され、前記インナースリーブの上端に内へ突出し且つ前記ポンプロッドの外側壁と干渉嵌合する凸リングが設けられる。
【0014】
好ましくは、前記スプリングは、射出一体成形される。
【0015】
好ましくは、前記スプリングは、上下に貫通する中空構造であり、いずれも弾性を有する上カップ本体と、下カップ本体と、上カップ本体と下カップ本体とを接続する直筒体とを含み、前記上カップ本体と下カップ本体は、上下に対称でカップ状として成形され、前記上カップ本体と下カップ本体の内径は、直筒体に接近する端から他端へ徐々に拡大し、前記上カップ本体と下カップ本体の直筒体から離れる端に外凸部が設置される。
【0016】
好ましくは、前記スプリングは、上下に貫通する中空構造であり、いずれも弾性を有する上ボウル本体と、下ボウル本体とを含み、前記上ボウル本体と下ボウル本体は、上下に対称であり、前記上ボウル本体は、上端が大きく、下端が小さいボウル状構造として成形され、前記下ボウル本体は、上端が小さく、下端が大きいボウル状構造として成形され、前記上ボウル本体の下端は、下ボウル本体の上端と互いに接合される。
【0017】
好ましくは、前記スプリングは、側面に開口が設置された弾性プラスチック環状部材であり、前記弾性プラスチック環状部材の外側面に補強リブが設置される。
【0018】
好ましくは、前記ポンプロッドにおいて前記ロックキャップと前記押圧ヘッドとの間に、前記押圧ヘッドが下へ押されることを防止可能なバックルが取り外し可能に接続され、前記バックルは、前記ロックキャップと同種のプラスチック材料から製造される。
【発明の効果】
【0019】
従来の技術と比べ、本発明の有益な効果は、以下のとおりである。本発明は、構成部品がいずれも単一種類のプラスチック材料から製造され、本押圧ポンプを回収した後に解体と分離を必要とせず、且つ異なるプラスチック材料の選別を必要とせず、液体プラスチックに直接に溶融し、他の製品に改めて射出して使用することができ、回収利用の難易度とコストを低減させる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図7】スプリングの第一の実施例の構造概略図である。
【
図8】スプリングの第二の実施例の構造概略図である。
【
図9】スプリングの第三の実施例の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下は、図面を参照しながら、本発明の実施例における技術案をより明瞭、完全に記述する。
【0022】
図1から
図4を参照すると、本発明によるフルプラスチック単一材料製の押圧ポンプは、同種のプラスチック材料から製造された押圧ヘッド1、ポンプハウジング2、ロックキャップ3、ロックカバー21、ポンプロッド4、スプリング5、逆止弁7、ピストン6、液体導入管8を含み、ロックキャップ3は、ポンプハウジング2の上端と挿着して繋がり、ポンプハウジング2は、上ポンプ室22と下ポンプ室23とを有し、ロックカバー21は、上ポンプ室22と下ポンプ室23との間に設置され、ポンプロッド4の上端は、押圧ヘッド1と挿着して固定され、ポンプロッド4は、ロックカバー21を通過して下ポンプ室23内に伸び込み、スプリング5は、上ポンプ室22内に設置され、ポンプロッド4に吸引通路41が開けられ、ポンプロッド4の下端に吸引通路41と下ポンプ室23とを連通させる液入口42が設置され、ピストン6は、下ポンプ室23内に位置し且つポンプロッド4の外側に外嵌されてポンプロッド4につれて上下に運動し、逆止弁7は、下ポンプ室23の下端に位置し、液体導入管8は、ポンプハウジング2の下端と挿着して繋がる。
【0023】
このフルプラスチック単一材料製の押圧ポンプは、構成部品がいずれも同一種類のプラスチック材料から製造され、本押圧ポンプを回収した後に解体と分離を必要とせず、且つ異なるプラスチック材料の選別を必要とせず、液体プラスチックに直接に溶融し、他の製品に改めて射出して使用することができ、回収利用の難易度とコストを低減させる。同時に金属スプリングを採用する時に金属スプリングが腐食しやすく及び内容物が汚染されるという問題を回避する。
【0024】
本実施例では、押圧ヘッド1、ポンプハウジング2、ロックキャップ3、ロックカバー21、ポンプロッド4、スプリング5、逆止弁7、ピストン6、液体導入管8は、いずれもPE又はPP材料から製造され、環境に優しくて安全である。
【0025】
本実施例では、ロックキャップ3の内側にガスケット31が設置され、ガスケット31は、ロックキャップ3と同種のプラスチック材料から製造され、ガスケット31は、ロックキャップ3が日用化学製品であるボトル本体と接続される時にシールをより良く実現するようにすることができる。
【0026】
図2から
図4に示すように、ポンプハウジング2の外側壁上にロックキャップ3の上下移動を制限する係止構造が設けられ、ポンプハウジング2とロックキャップ3との間が緩んで落ちることを防止することができ、接続の安定性を向上させる。
【0027】
図2から
図4に示すように、係止構造は、ポンプハウジング2上に設置された締付凹溝25と、係止凸リング24と、ロックキャップ3上に設置された締付リング32とを含み、係止凸リング24の上側に上から下へ徐々に拡大するテーパ面が設けられ、締付リング32のポンプハウジング2に接近する内側面は、上から下へ徐々に拡大するテーパ面である。ロックキャップ3とポンプハウジング2を組み立てるプロセスにおいて、ロックキャップ3を上から下へポンプハウジング2上に嵌設して締付リング32を締付凹溝25に挿入すれば組み立て作業を完了することができ、簡単、便利であり、組み立てを完了した後に、係止凸リング24は、ロックキャップ3の上下移動を制限することができ、構造が簡単であり、便利で信頼できる。締付リング32が上から下へ締付凹溝25に挿入される時に、締付リング32のポンプハウジング2に接近する内側面は、係止凸リング24の上側のテーパ面に接触する時に締付リング32を押圧してそれを下へ締付凹溝25にスムーズに挿入することができ、それによって締付リング32が係止凸リング24に挿入される過程において比較的大きい遅滞が発生せず、ロックキャップ3とポンプハウジング2の組み立て作業をより容易で順調にする。
【0028】
図2、
図5と
図6に示すように、ポンプロッド4において液入口42の上下方に上ストッパー台43と下ストッパー台44がそれぞれ設けられ、ピストン6は、上ストッパー台43と下ストッパー台44との間に位置し且つ上ストッパー台43と下ストッパー台44との間を上下に動くことができ、ピストン6に下ストッパー台44と嵌合してシール接続を実現することができるシールリング61が設けられ、ポンプロッド4が上へポップアップし、下ストッパー台44がシールリング61に上へ押される時に吸引通路41と下ポンプ室23との連通を切断し、押圧ヘッド1を下へ押した後に、ポンプロッド4が下へ運動する時に、下ストッパー台44は、下へシールリング61から脱離し、且つ吸引通路41を液入口42を介して下ポンプ室23と連通させ、且つ上ストッパー台43は、下へ一定の距離移動した後にピストン6に押されて、ピストン6をともに下へ移動するように押し動かすことができ、下ポンプ室23における液体を吸引通路41を経てポンプで排出し始め、押圧された押圧ヘッド1を緩めた後に、スプリング5の弾性作用で、ポンプロッド4は、上へポップアップして運動し、且つ下ストッパー台44を介してシールリング61の底部を押し付けてピストン6を上へ引き上げ、下ポンプ室23の内部で負圧が形成され、逆止弁7は開き、瓶における液体は液体導入管8を介して下ポンプ室23内に流れ込む。このポンプロッド4とピストン6からなるピストン6の運動構造は、簡単であり、構成部品が少なく、組み立てやすい。
【0029】
図6に示すように、ピストン6にポンプロッド4と嵌合するインナースリーブ62が設けられ、シールリング61は、インナースリーブ62の下端に設けられ、インナースリーブ62は、上端面を介して上ストッパー台43と嵌合し且つ上ストッパー台43がインナースリーブ62の上端に下へ押される時にシール接続され、インナースリーブ62の上端に内へ突出し且つポンプロッド4の外側壁と干渉嵌合する凸リング63が設けられる。ポンプロッド4の中下部は、上が大きくて下が小さい段階軸構造であり、且つ上ストッパー台43に対応するポンプロッド4の外径は、下ストッパー台44に対応するポンプロッド4の外径よりも大きく、インナースリーブ62の内穴は、上が大きくて下が小さく、且つ下ストッパー台44が上から下へ通過して上ストッパー台43が通り抜けることを制限することを可能にするためのものであり、シールリング61は、インナースリーブ62の下端口から突出し、且つ外力作用で下ストッパー台44が上から下へ通過できるためのものであり、構造が簡単であり、組み立てが便利である。
【0030】
本実施例では、スプリング5は、射出一体成形され、生産しやすく、成形精度が高い。
【0031】
図7に示すように、スプリング5の第一の実施の形態として、スプリング5は、上下に貫通する中空構造であり、いずれも弾性を有する上カップ本体51と、下カップ本体52と、上カップ本体51と下カップ本体52とを接続する直筒体53とを含み、上カップ本体51と下カップ本体52は、上下に対称でカップ状として成形され、上カップ本体51と下カップ本体52の内径は、直筒体53に接近する端から他端へ徐々に拡大し、上カップ本体51と下カップ本体52の直筒体53から離れる端に外凸部54が設置され、構造が簡単であり、弾性が良い。
【0032】
図8に示すように、スプリング5の第二の実施の形態として、スプリング5は、上下に貫通する中空構造であり、いずれも弾性を有する上ボウル本体55と、下ボウル本体56とを含み、上ボウル本体55と下ボウル本体56は、上下に対称であり、上ボウル本体55は、上端が大きく、下端が小さいボウル状構造として成形され、下ボウル本体56は、上端が小さく、下端が大きいボウル状構造として成形され、上ボウル本体55の下端は、下ボウル本体56の上端と互いに接合され、構造が簡単であり、弾性が良い。
【0033】
図9に示すように、スプリング5の第三の実施の形態として、スプリング5は、側面に開口が設置された弾性プラスチック環状部材であり、構造が簡単であり、弾性が良く、弾性プラスチック環状部材の外側面に補強リブ57が設置され、弾性プラスチック環状部材の強度を補強することができる。
【0034】
図1から
図3に示すように、ポンプロッド4においてロックキャップ3と押圧ヘッド1との間に、押圧ヘッド1が下へ押されることを防止可能なバックル9が取り外し可能に接続され、バックル9は、ロックキャップ3と同種のプラスチック材料から製造され、利用者が押圧ヘッド1を誤って押して液体の漏れを引き起こすことを防止することができる。
【0035】
図10に示すように、本発明の第二の実施の形態として、逆止弁7は、ポンプビーズであり、ポンプビーズは、ロックキャップ3と同種のプラスチック材料から製造され、構造が簡単である。
【0036】
以上は、本発明の好ましい実施の形態に過ぎず、基本的に同じ手段で本発明の目的を実現する技術案は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【国際調査報告】