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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-24
(54)【発明の名称】折り畳み椅子
(51)【国際特許分類】
   A47C 4/04 20060101AFI20250117BHJP
【FI】
A47C4/04 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024544832
(86)(22)【出願日】2023-05-17
(85)【翻訳文提出日】2024-07-26
(86)【国際出願番号】 CN2023094859
(87)【国際公開番号】W WO2023222053
(87)【国際公開日】2023-11-23
(31)【優先権主張番号】202210546796.5
(32)【優先日】2022-05-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519072280
【氏名又は名称】厦門新技術集成有限公司
【氏名又は名称原語表記】NEW-TEC INTEGRATION(XIAMEN) CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.88, Zhennan 3rd Road, Tongji Industrial Zone, Tong’an District, Xiamen, Fujian 361100, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】冷 鷺浩
(57)【要約】
本願に係わる折り畳み椅子は、座板(10)と、座板(10)の左右両側に対称的に設けられた2つのX字状ブラケットを備え、X字状ブラケットは、回動可能にヒンジ連結された前脚(20)と後脚(30)を備え、前脚(20)と後脚(30)は、それおれ座板(10)の外側に位置し、後脚(30)は、座板(10)の側縁と前脚(20)との間に介在し、後脚(30)の上端は、座板(10)の外側縁の前方箇所に回動可能にヒンジ結合され、前記折り畳み椅子は、座板(10)の側縁にスライド結合されたスライド部(42)と、前脚(20)に連結された固定部(44)と、スライド部(42)と固定部(44)との間に連結された位置決め板(46)とを備えるスライドリンク(40)をさらに含み、位置決め板(46)は、前脚(20)の後方に位置する。折り畳み椅子の収納後、後脚(30)は前脚(20)と左右方向に面一となるように位置決め板(46)に当接することができ、座板(10)が前脚(20)及び後脚(30)と干渉することがないため、座板(10)、前脚(20)及び後脚(30)はいずれも縦置き状態に収納することができ、収納後に平らに置くことができるという利点がある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り畳み椅子であって、座板と、座板の左右両側に対称に設置された2つのX字状ブラケットを備え、前記X字状ブラケットは、回動可能にヒンジ連結された前脚及び後脚を含み、前記前脚及び後脚は、前記座板の外側に位置し、前記座板の側面延伸方向において、前記後脚は前記座板の側縁と前記前脚との間に介在し、前記後脚の上端は前記座板の外側縁の前部箇所に回動可能にヒンジ連結され、座板の両側に対称に設置されたスライドリンクをさらに備え、前記スライドリンクは、前記座板の側縁にスライド連結されたスライド部と、前記前脚に連結された固定部と、前記スライド部と前記固定部との間に連結された位置決め板とを備え、前記位置決め板は前記前脚の後側に位置し、折り畳み椅子の収納後、前記後脚は前記前脚と左右方向に面一となるように前記位置決め板に当接することができることを特徴とする折り畳み椅子。
【請求項2】
前記座板は、周囲に垂直方向下向きの縁部を有するプラスチックプレートと、前記縁部の内側に位置するフレームを含み、前記フレームの底部には、下側から前記縁部の外側に回り込んで前記縁部の下縁を圧着固定する圧着縁部が設けられることを特徴とする請求項1に記載の折り畳み椅子。
【請求項3】
前記スライド部は、前記位置決め板に連結される連結板と、前記連結板に連結されるスライドピンを含み、前記座板の側縁には、前記スライドピンに対応して長手形状のスライド溝が設けられ、前記スライドピンは前記フレームの内部に突出することを特徴とする請求項2に記載の折り畳み椅子。
【請求項4】
前記座板の側縁は、前記長手形状のスライド溝の後側に、折り畳み椅子が展開された後、前記スライドピンを係止するストッパピンが設けられることを特徴とする請求項3に記載の折り畳み椅子。
【請求項5】
前記スライド部は、前記位置決め板に連結される連結板と、前記連結板との間を連結ピンにより連結されるスライドブッシュを含み、前記スライドブッシュは前記連結板に対して回動可能であり、前記スライドブッシュは前記座板の側縁を下方から嵌め込み、前記スライドブッシュと前記座板の側縁とは摺動嵌合して連結され、前記座板の側縁は前記スライド部に対応してストッパ構造が設けられ、折り畳み椅子が展開された後、前記ストッパ構造が前記スライド部を係止することを特徴とする請求項2に記載の折り畳み椅子。
【請求項6】
前記スライドブッシュの内面には、押圧ストリップが設置されたライニングが設けられ、前記フレームの内側縁に押圧ショルダーが設けられ、前記押圧ストリップは、前記押圧ショルダーの上方に位置して前記スライドブッシュを垂直方向に制限することを特徴とする請求項5に記載の折り畳み椅子。
【請求項7】
前記固定部は平板構造であり、前記前脚の内側縁に連結され、前記固定部、位置決め板及び連結板はU字溝を形成し、前記後脚は折り畳み椅子の収納後、U字溝に収容されることを特徴とする請求項3又は5に記載の折り畳み椅子。
【請求項8】
前記スライド部にスライドシャフトが設けられ、前記座板の側縁の内側または外側にレール溝が設けられ、前記スライドシャフトは前記レール溝に摺動可能に嵌合され、前記スライド部はC字状に構成され、前記スライド部は前記座板の側縁に下方から引っ掛けられ、前記座板の側縁は後部箇所に、折り畳み椅子が展開された後に前記スライド部を係止するストッパピンが設けられることを特徴とする請求項2に記載の折り畳み椅子。
【請求項9】
前記座板の側縁の下縁は後側にバヨネットが設けられ、折り畳み椅子が展開された後に、前記スライド部が前記バヨネットと係合することを特徴とする請求項8に記載の折り畳み椅子。
【請求項10】
前記スライド部は、前記位置決め板の側縁の下部に連結されるボトムフレームと、前記位置決め板の側縁の上部に連結されるガイド突出部を備え、前記ボトムフレームの頂部に切欠が設けられ、前記座板の側縁は前記ボトムフレームに支持され、前記切欠は前記座板の側縁を下方から拘束し、前記座板の側縁は前記ガイド突出部に対応してレール溝が設けられ、前記ガイド突出部は前記レール溝に摺動可能に嵌合することを特徴とする請求項2に記載の折り畳み椅子。
【請求項11】
前記座板の側縁は前記レール溝の後側にストッパブロックが設けられ、前記座板の側縁は後部箇所にストッパピンが設けられ、折り畳み椅子が展開され後に前記ストッパブロックが前記ガイド突起部を係止し、前記ストッパピンが前記ボトムフレームを係止することを特徴とする請求項10に記載の折り畳み椅子。
【請求項12】
前記固定部は、前記前脚の後側から前記前脚に挿入されている請求項8又は10に記載の折り畳み椅子。
【請求項13】
前記プラスチックプレートの上面と前記縁部との間に、下方に凹んだ段階部が形成され、或いは、前記プラスチックプレートの上面と前記縁部との間は、下方に凹んだ段階部と側方に突出するフランジを介して順次に移行して連結され、或いは、前記プラスチックプレートの上面と前記縁部との間に、下方に凹んだ段階部が形成されるとともに、左右両側の縁部の頂部箇所に外方へ突出するフランジが設けられ、或いは、前記プラスチックプレートの上面の左右両側と前記縁部との間に、下方に凹んだ段階部が形成されるとともに、左右両側の縁部の頂部箇所に外方へ突出するフランジが設けられることを特徴とする請求項2に記載の折り畳み椅子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折り畳み椅子に関し、特に、平らに折り畳むことができるX字状折り畳み椅子に関する。
【背景技術】
【0002】
折り畳み椅子は、前支持脚と後支持脚の連結方式によって、前支持脚と後支持脚が「く」字状のように座板の外側に回動可能に連結された「く」字状折り畳み椅子と、前支持脚と後支持脚がX字状のように座板の内外両側に回動可能に連結されたX字状折り畳み椅子に分けられている。
【0003】
「く」字状折り畳み椅子は収納状態で、前支持脚及び後支持脚が折り重ねられ、同一の平面に収納できず、そして、前支持脚及び後支持脚が座板の両側縁にそれぞれヒンジ連結されるため、収納された座板は前支持脚及び後支持脚とも角度があり、つまり収納後、前支持脚、後支持脚及び座板が異なる平面に存在し、折り畳み椅子が収納状態で平らになれず、厚みも大きい。
【0004】
従来のX字状折り畳み椅子は収納状態で、座板が前支持脚と後支持脚のいずれかに折り重ねられるため、収納後、前支持脚、後支持脚及び座板も異なる平面にあり、同じく厚さが大きく、平らになれないという技術問題があった。また、一部改良後のX字状折り畳み椅子では、座板の収納角度をより大きくするために、座板に逃げ溝を設けており、折り畳み椅子の収納後の厚みをある程度小さくすることはできるが、座板が依然として前支持脚、後支持脚及びそれらの接続点に当接し、収納された座板は依然として前支持脚及び後支持脚と多少なりとも角度があり、完全に平らに収納することができず、また、座板に逃げ溝を設けることも座板の強度のある程度の低減を招く。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来技術の欠点を克服し、折り畳み後に平らに置くことができる折り畳み椅子を提供する。技術的課題を解決するための本発明の技術態様は、以下の通りである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
折り畳み椅子は、座板と、座板の左右両側に対称に設置された2つのX字状ブラケットを備え、前記X字状ブラケットは、回動可能にヒンジ連結された前脚及び後脚を含み、前記前脚及び後脚は、前記座板の外側に位置し、前記座板の側面延伸方向において、前記後脚は前記座板の側縁と前記前脚との間に介在し、前記後脚の上端は前記座板の外側縁の前部箇所に回動可能にヒンジ連結され、前記折り畳み椅子は、座板の両側に対称に設置されたスライドリンクをさらに備え、前記スライドリンクは、前記座板の側縁にスライド連結されたスライド部と、前記前脚に連結された固定部と、前記スライド部と前記固定部との間に連結された位置決め板とを備え、前記位置決め板は前記前脚の後側に位置し、折り畳み椅子の収納後、前記後脚は前記前脚と左右方向に面一となるように前記位置決め板に当接することができる。
本発明の折り畳み椅子において、前脚及び後脚がそれぞれ座板の外側に位置し、前脚と座板の間をスライドリンクで連結するとともに、前脚の後側に位置決め板を設けることで、折り畳み椅子の収納後、後脚は前脚と左右面一となるように位置決め板に当接することができ、また、座板が前脚及び後脚と干渉することがないため、座板、前脚及び後脚を縦置き状態に折り畳むことができ、折り畳み椅子を折り畳んだ後に平らに置くことができるという利点があり、座板の強度を損なうこともない。
【0007】
好ましい実施例において、前記座板は、周囲に垂直方向下向きの縁部を有するプラスチックプレートと、前記縁部の内側に位置するフレームを含み、前記フレームの底部には、下側から前記縁部の外側に回り込んで前記縁部の下縁を圧着固定する圧着縁部が設けられる。座板はプラスチックプレートを採用することで、厚さが非常に小さく、材料が節約され、製品を軽量化するが、従来の逃げ溝を設ける構造では、プラスチックプレートの構造を採用することができず、本発明の改良された構造は、プラスチック製の折り畳み椅子の平らな収納を可能にし、ゼロの突破が実現される。
【0008】
好ましい実施例において、前記スライド部は、前記位置決め板に連結される連結板と、前記連結板に連結されるスライドピンを含み、前記座板の側縁には、前記スライドピンに対応して長手形状のスライド溝が設けられ、前記スライドピンは前記フレームの内部に突出する。スライド部と座板との間の摺動連結は、スライドピンと長手形状のスライド溝により実現されるため、構造は簡単であり、組立ても容易である。
【0009】
好ましい実施例において、前記座板の側縁は、前記長手形状のスライド溝の後側に、折り畳み椅子が展開された後、前記スライドピンを係止するストッパピンが設けられる。
【0010】
好ましい実施例において、前記スライド部は、前記位置決め板に連結される連結板と、前記連結板との間を連結ピンにより連結されるスライドブッシュを含み、前記スライドブッシュは前記連結板に対して回動可能であり、前記スライドブッシュは前記座板の側縁を下方から嵌め込まれ、前記スライドブッシュと前記座板の側縁とは摺動嵌合して連結され、前記座板の側縁は前記スライド部に対応してストッパ構造が設けられ、折り畳み椅子が展開された後、前記ストッパ構造が前記スライド部を係止する。前記スライドブッシュは回動可能であるため、座板の収納時にスライドブッシュが座板と共に一定の角度を回動することが実現される。
【0011】
好ましい実施例において、前記スライドブッシュの内面には、押圧ストリップが設置されたライニングが設けられ、前記フレームの内側縁に押圧ショルダーが設けられ、前記押圧ストリップは、前記押圧ショルダーの上方に位置して前記スライドブッシュを垂直方向に制限する。スライドブッシュが座板の側縁を下から嵌め込み、押圧ストリップが押圧ショルダーを上から係止するため、スライドブッシュと座板の側縁とが安定的に連結される。
【0012】
好ましい実施例において、前記固定部は平板構造であり、前記前脚の内側縁に連結され、前記固定部、位置決め板及び連結板はU字溝を形成し、前記後脚は折り畳み椅子の収納後、U字溝に収容される。
【0013】
好ましい実施例において、前記スライド部にスライドシャフトが設けられ、前記座板の側縁の内側または外側にレール溝が設けられ、前記スライドシャフトは前記レール溝に摺動可能に嵌合され、前記スライド部はC字状に構成され、前記スライド部は前記座板の側縁に下方から引っ掛けられ、前記座板の側縁は後部箇所に、折り畳み椅子が展開された後に前記スライド部を係止するストッパピンが設けられる。スライド部が座板の側縁に引掛けられ、そして、スライドシャフトとレール溝との嵌合により摺動するのは、新規な構造となる。
【0014】
好ましい実施例において、前記座板の側縁の下縁は後側にバヨネットが設けられ、折り畳み椅子が展開された後に、前記スライド部が前記バヨネットと係合する。バヨネットはスライド部と係合するため、完全に展開された座板はより安定になる。
【0015】
好ましい実施例において、前記スライド部は、前記位置決め板の側縁の下部に連結されるボトムフレームと、前記位置決め板の側縁の上部に連結されるガイド突出部を備え、前記ボトムフレームの頂部に切欠が設けられ、前記座板の側縁は前記ボトムフレームに支持され、前記切欠は前記座板の側縁を下方から拘束し、前記座板の側縁は前記ガイド突出部に対応してレール溝が設けられ、前記ガイド突出部は前記レール溝に摺動可能に嵌合する。ガイド突出部とボトムフレームとは協働して座板の側縁を上下方向から挟持するため、新規な構造となり、座板の側縁の構造がより簡単で、製造がより容易である。
【0016】
好ましい実施例において、前記座板の側縁は前記レール溝の後側にストッパブロックが設けられ、前記座板の側縁は後部箇所にストッパピンが設けられ、折り畳み椅子が展開され後に前記ストッパブロックが前記ガイド突起部を係止し、前記ストッパピンが前記ボトムフレームを係止する。
【0017】
好ましい実施例において、前記固定部は、前記前脚の後側から前記前脚に挿入されている。
【0018】
好ましい実施例において、前記プラスチックプレートの上面と前記縁部との間に、下方に凹んだ段階部が形成され、或いは、前記プラスチックプレートの上面と前記縁部との間は、下方に凹んだ段階部と側方に突出するフランジを介して順次に移行して連結され、或いは、前記プラスチックプレートの上面と前記縁部との間に、下方に凹んだ段階部が形成されるとともに、左右両側の縁部の頂部箇所に外方へ突出するフランジが設けられ、或いは、前記プラスチックプレートの上面の左右両側と前記縁部との間に、下方に凹んだ段階部が形成されるとともに、左右両側の縁部の頂部箇所に外方へ突出するフランジが設けられる。段差部とフランジは、プラスチックプレートの強度を向上させるだけではなく、座板の支持面積を拡大し、製品の重厚感を向上させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
以下、図面及び実施例に基づいて本発明をさらに説明する。
図1】本発明に係る折り畳み椅子の第1実施例を示す斜視図である。
図2図1に示す折り畳み椅子の別の斜視図である。
図3図1に示す折り畳み椅子の局部分解図である。
図4図1に示す折り畳み椅子のスライドリンク箇所の断面図である。
図5図1に示す折り畳み椅子の折り畳み過程を示す模式図である。
図6図1に示す折り畳み椅子の折り畳み後の断面図である。
図7図1に示す折り畳み椅子の座板の局部断面図である。
図8図1に示す折り畳み椅子の座板構造の変形例を示す模式図である。
図9図1に示す折り畳み椅子の座板構造のさらなる変形例を示す模式図である。
図10】本発明に係る折り畳み椅子の第2実施例を示す局部模式図である(スライドリンク箇所)。
図11図10に示す折り畳み椅子のスライドリンク箇所の断面図である。
図12図10に示す折り畳み椅子の折り畳み後の断面図である。
図13】本発明に係る折り畳み椅子の第3実施例を示す斜視図である。
図14図13に示す折り畳み椅子の別の斜視図である。
図15図13に示す折り畳み椅子の折り畳み後の断面図である。
図16図13に示す折り畳み椅子の座板構造の変形例を示す模式図である。
図17】本発明に係る折り畳み椅子の第4実施例を示す局部模式図である(スライドリンク箇所)。
図18図17に示す折り畳み椅子の局部断面図である(スライドリンク箇所)。
図19図17に示す折り畳み椅子のスライドリンクを示す斜視図である。
図20図17に示す折り畳み椅子の別の局部模式図を示す(スライドリンク箇所)。
図21図17に示す折り畳み椅子のさらなる局部模式図を示す(スライドリンク箇所)。
図22図17に示す折り畳み椅子の折り畳み後の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本実用新案の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」、「方向」などの用語によって示される位置または位置関係は、単に本実用新案の説明を容易にするためのものであり、示される装置が特定の位置を有し、特定の位置で構成、動作しなければならないことを明示または暗示するものではなく、したがって、本実用新案を限定するものとして解釈されるべきではない。当業者にとって、具体的な状況に応じて本考案における前記した用語の具体的な意味を理解すべきである。
【0021】
実施例1
図1図6を参照すると、X字状折り畳み椅子は、座板10と、座板の左右両側に対称に設けられ、且つ前記座板を支持する2つのX字状ブラケットとを含み、前記X字状ブラケットは、回動可能にヒンジ連結された前脚20と後脚30とを含み、前記前脚20と後脚30は、いずれも前記座板10の外側に位置し、且つ前記後脚30は、前記座板10の側縁と前記前脚20との間に介在し、すなわち、座板の外側への延伸方向において、順に座板の側縁、後脚及び前脚である。前記後脚30の上端は、前記座板10の外側の前部箇所に回動可能にヒンジ連結され、且つ座板の外側に対称に配置され、前記前脚20と座板10との間に連結されるスライドリンク40をさらに備え、前記スライドリンク40は前記座板10の側縁にスライド連結されたスライド部42と、前記前脚20に連結された固定部44と、前記スライド部と固定部との間に連結された位置決め板46とを有する。前記位置決め板46は前記前脚20の後側に位置するため、折り畳み椅子の収納後、前記後脚30は前記前脚と左右方向に面一となるように前記位置決め板46に当接することができる。すなわち、前脚は後脚の外側にあり、後脚が座板の外側にあるため、収納の場合に、前脚、後脚及び座板の三者が互いに干渉することがなく、即ち三者が収納状態で略同一の平面上に位置するように、水平または垂直になるまで折り重ねることができ、また、前脚および後脚は座板との連結箇所で重なり合っており、折り畳まれた状態での高さも重なるようになる。
【0022】
好ましくは、図6に示すように、前記座板10は、周囲に垂直方向下向きの縁部112を有するプラスチックプレート11と、前記縁部の内側に位置するフレーム12とを含み、前記フレームの底部には、下側から前記縁部112の外側に回り込んで前記縁部の下縁を圧着固定する圧着縁部121が設けられる。これにより、フレームがプラスチックプレートの周囲に連結され、座板の強度を増加させ、また、フレームによりスライド部42を支持するため、熱成型による薄肉のシート材をプラスチックプレートとして採用することができる。
【0023】
好ましくは、前記スライド部42は、前記位置決め板46に連結される連結板421と、前記連結板421に連結されるスライドピン422を含み、前記座板10の側縁に、前記スライドピン422に対応して長手形状のスライド溝13が設けられ、前記スライドピン422は、前記フレーム12の内部に突出する。具体的に、本実施例において、前記フレーム12の内部にキャビティが形成され、前記縁部112及びフレーム12にそれぞれ切欠が設けられ、前記長手形状のスライド溝13が形成され、前記スライドピン422が切欠を介して前記フレーム12の内部に突出するため、前記フレーム12が前記スライドピン422に支持力を提供することができる。
【0024】
好ましくは、前記座板10の側縁は、前記長手形状のスライド溝13の後側に、折り畳み椅子が展開された後に前記スライドピン422を係止し、折り畳み椅子を完全に展開するようにするストッパピン14が設けられる。スライドピン422の長手形状のスライド溝の先端への移動により、椅子を完全に展開することもでき、ストッパピンを設けなくてもよいことが理解されるべきである。
【0025】
好ましくは、前記固定部44は、平板構造であり、前記前脚の内側縁に連結され、前記固定部44、位置決め板46及び連結板421はU字溝48を形成し、前記後脚30は、折り畳み椅子の収納後、U字溝48に収容される。
【0026】
好ましくは、図7と合わせて参照すると、前記プラスチックプレート11の上面と前記縁部112との間は、下方に凹んだ段差部114と、側方から外側に突出するフランジ116により順に移行して接続されている。勿論、図8に示すように、前記段差部とフランジを設けず、プラスチックプレートの上面の外縁箇所に直接的に縁部を成形してもよい。あるいは、図9に示すように、プラスチックプレート11の上面と前記縁部112との間に、下方に凹んだ段差部114が形成されている。
【0027】
図5を参照すると、本発明の折り畳み椅子は、収納時、座板10が後方(図の右側)に移動しながら、徐々に下方に反転し、スライドピン422が長手形状のスライド溝13の先端に徐々に移動し、最終的に収納が完成された後、座板、前脚及び後脚が全て垂直に置かれるため、図6に示すように、折り畳まれた状態で、折り畳み椅子は平らに折り畳むことができ、全体の厚さを最小化することができる。
【0028】
実施例2
図10図12を参照すると、実施例2と実施例1との相違点は、スライド部42の構造が異なる点にある。具体的に、実施例2では、スライド部42は、前記位置決め板46に連結された連結板421と、前記連結板421との間を連結ピン424で連結されるスライドブッシュ423とを備え、前記スライドブッシュ423は、前記連結板421に対して回動可能であり、前記座板10の側縁に下方から嵌め込まれ、前記スライドブッシュ423は、前記座板の側縁に摺動嵌合で連結されている。また、固定部44、位置決め板46および連結板421は、実施例1と同様にU字溝48を形成する。
【0029】
好ましくは、前記座板10の側縁には、前記スライド部に対応してストッパ構造が設けられ、折り畳み椅子が展開された後に、前記ストッパ構造は前記スライド部42を係止する。
【0030】
好ましくは、前記スライドブッシュ423の内面には、押圧ストリップ426を有するライニング425が設けられ、前記フレーム12の内側縁に押圧ショルダー122が設けられ、前記押圧ストリップ426は、前記押圧ショルダー122の上方に位置して、スライドブッシュ423を垂直方向に制限する。
【0031】
実施例3
図13図15を参照すると、実施例3と実施例1との相違点は、スライド部42の構成が異なる点にある。具体的に、実施例3において、スライド部42はC型構造であり、前記スライド部42は前記座板10の側縁に下方から引っ掛けられ、前記スライド部42にスライドシャフト427が設けられ、前記座板10の側縁の内側にレール溝15が設けられ(レール溝はフレーム12に直接成型される)、前記スライドシャフト427は前記レール溝15に摺動可能に嵌合する。図16から分かるように、レール溝15は前記座板10の側縁の外側に設けられてもよい。
【0032】
好ましくは、前記座板10の側縁は後部に、折り畳み椅子が展開された後、前記スライド部を係止するストッパピンが設けられる。
【0033】
好ましくは、前記座板10の側縁の下縁は後側に、バヨネット16が設けられ、折り畳み椅子が展開された後に、前記スライド部42が前記バヨネット16と係合する。
【0034】
好ましくは、前記固定部44は、前記前脚20の後側から前記前脚に挿入される。
【0035】
好ましくは、前記プラスチックプレート11の上面の左右両側と前記縁部112との間に、下方に凹んだ段差部114が形成されるとともに、左右両側の縁部112は頂部に、外方へ突出したフランジ116が設けられる。
【0036】
実施例4
図17図22を参照すると、実施例4と実施例3との相違点は、スライド部42の構成が異なる点にある。具体的に、実施例4において、スライド部42は、前記位置決め板46の側縁の下部に連結されるボトムフレーム428と、前記位置決め板46の側縁の上部に接続されるガイド突出部429とを備え、前記ボトムフレーム428の頂部に切欠4281が設けられ、前記座板10の側縁は前記ボトムフレーム428に支持され、前記切欠4281は、前記座板10の側縁を下方から拘束し、前記座板の側縁は、前記ガイドバンプ429に対応してレール溝17が設けられ、前記ガイド突出部429は、前記レール溝17に摺動可能に嵌合される。前記ガイドタブ429及びボトムシャーシ428は、それぞれ前記座板の側縁を上下方向から制限する。
【0037】
好ましくは、前記座板10の側縁はレール溝17の後側に、折り畳み椅子が展開された後、前記ガイド突起部429を係止するストッパブロック18が設けられ、前記座板の側縁は後部に、ボトムフレーム428を係止するストッパピン19が設けられる。勿論、ガイド突起部429がレール溝17の後端壁に当接した際にも、展開状態での位置決めが可能であるため、ストッパブロック18とストッパピン19は設けなくてもよい。
【0038】
以上の説明は、本発明の好ましい実施例に過ぎず、従って、本発明の実施範囲をこれらによって限定することはできず、即ち、本発明の特許請求の範囲及び明細書の内容に基づいた等価な変更及び修飾は、いずれも本発明の包括的な範囲内に含まれるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明は折り畳み椅子を開示し、座板と、座板の左右両側に対称に設けられた2つのX字状ブラケットと、前記X字状ブラケットは、回動可能にヒンジ連結された前脚及び後脚を備え、前記前脚及び後脚はそれぞれ座板の外側に位置し、前記後脚は前記座板の側縁と前記前脚との間に介在し、前記後脚の上端は、前記座板の外側縁の前部箇所に回動可能にヒンジ連結され、前記折り畳み椅子は、前記座板の側縁にスライド連結されたスライド部と、前記前脚に連結された固定部と、前記スライド部と前記固定部との間に連結された位置決め板と、を備えるスライドリンクをさらに含み、前記位置決め板は、前脚の後側に位置する。折り畳み椅子の収納後、後脚は前脚と左右方向に面一となるように位置決め板に当接することができ、座板が前脚及び後脚と干渉することもないため、座板、前脚及び後脚はいずれも縦置き状態に収納することができ、収納後に平らに置くことができるという利点がり、産業上の利用可能性を有する。
図1
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【国際調査報告】