(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-24
(54)【発明の名称】待機電力遮断装置
(51)【国際特許分類】
H02J 3/00 20060101AFI20250117BHJP
【FI】
H02J3/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024564456
(86)(22)【出願日】2022-11-29
(85)【翻訳文提出日】2024-09-17
(86)【国際出願番号】 KR2022019036
(87)【国際公開番号】W WO2023136466
(87)【国際公開日】2023-07-20
(31)【優先権主張番号】10-2022-0006775
(32)【優先日】2022-01-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0161572
(32)【優先日】2022-11-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524271058
【氏名又は名称】キム,ビョンホ
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】キム,ビョンホ
【テーマコード(参考)】
5G066
【Fターム(参考)】
5G066LA01
(57)【要約】
外部の商用交流電源と電気機器内部とを接続する電源ラインに設置される待機電力遮断装置は、商用交流電力の供給または供給の遮断を行う手動スイッチと、手動スイッチの操作に応じて入力側に電流が流れると出力側に商用交流電力を供給するソリッドステートリレーと、ソリッドステートリレーから供給される商用交流電力の電圧を変換して供給する低電力供給部と、低電力供給部から電力の供給を受け、待機電力遮断装置の作動を制御するマイクロプロセッサーと、低電力供給部から電力を受けて充電され、マイクロプロセッサーに電力を供給する蓄電部と、手動スイッチの操作に応じて電流が流れたときに、マイクロプロセッサーに制御信号を送信する制御信号発生部と、を備え、手動スイッチが操作されたときに、マイクロプロセッサーは、手動スイッチが最終的に作動を停止したことを判定する、制御方法を使用して、オンまたはオフの作動制御を行い、複数の制御信号によるマイクロプロセッサーの多重作動制御による誤作動を防止する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部の商用交流電力と電気機器の内部とを接続する電力ラインに設置される待機電力遮断装置であって、
商用交流電力を供給するか、供給を遮断する手動スイッチと、
ソリッドステートリレーであって、前記手動スイッチの操作に応じて前記ソリッドステートリレーの入力側に電流が流れた場合に、前記商用交流電力を前記ソリッドステートリレーの出力側に供給する、ソリッドステートリレーと、
前記ソリッドステートリレーから供給される前記商用交流電力の電圧を変換し、変換した前記電圧を供給する低電力供給部と、
前記低電力供給部から電力を受け取り、前記待機電力遮断装置の作動を制御するマイクロプロセッサーと、
前記低電力供給部から受け取った前記電力で充電され、前記マイクロプロセッサーに前記電力を供給する蓄電部と、
前記手動スイッチの前記操作に応じて前記電流が流れた場合に、前記マイクロプロセッサーに制御信号を送信する制御信号発生器と、を備え、
前記マイクロプロセッサーが、
前記制御信号発生器からの前記制御信号の生成を許可するために前記手動スイッチが操作された場合に、前記制御信号発生器の前記制御信号が存在するかどうかを繰り返し判定する第1のステップと、
前記第1のステップが実行された後に、所定の期間が経過したかどうかを判定するステップと、
前記制御信号が存在するかどうかを判定する第2のステップと、を含み、
前記第1のステップが実行された後に、前記所定の期間が経過した場合に、前記マイクロプロセッサーは前記第2のステップを実行し、前記第2のステップにおいて前記制御信号が存在すると判定された場合に、前記マイクロプロセッサーは前記第1のステップに戻り、前記制御信号が存在しないと判定された場合に、前記マイクロプロセッサーは最終的に前記手動スイッチの前記操作が停止されたと判定する、制御方法を使用して前記待機電力遮断装置の前記作動を制御する、待機電力遮断装置。
【請求項2】
外部の商用交流電力と電気機器の内部とを接続する電力ラインに設置される待機電力遮断装置であって、
商用交流電力を供給するか、供給を遮断する手動スイッチと、
ソリッドステートリレーであって、前記手動スイッチの操作に応じて前記ソリッドステートリレーの入力側に電流が流れた場合に、前記商用交流電力を前記ソリッドステートリレーの出力側に供給する、ソリッドステートリレーと、
前記ソリッドステートリレーから供給される前記商用交流電力の電圧を変換し、変換した前記電圧を供給する低電力供給部と、
前記低電力供給部から電力を受け取り、前記待機電力遮断装置の作動を制御するマイクロプロセッサーと、
前記低電力供給部から受け取った前記電力で充電され、前記マイクロプロセッサーに前記電力を供給する蓄電部と、
前記手動スイッチの前記操作に応じて前記電流が流れた場合に、前記マイクロプロセッサーに制御信号を送信する制御信号発生器と、を備え、
前記マイクロプロセッサーが、
前記制御信号発生器からの前記制御信号の生成を許可するために前記手動スイッチが操作された場合に、前記制御信号発生器の前記制御信号が存在するかどうかを繰り返し判定する第1のステップと、
前記第1のステップが実行された後に、所定の期間が経過したかどうかを判定するステップと、
前記制御信号が存在するかどうかを判定する第2のステップと、を含み、
前記第1のステップが実行された後に、前記所定の期間が経過した場合に、前記マイクロプロセッサーは前記第2のステップを実行し、前記第2のステップにおいて前記制御信号が存在すると判定された場合に、前記第2のステップは予め定められた期間が経過するたびに実行され、前記制御信号が存在しない場合に、前記マイクロプロセッサーは最終的に前記手動スイッチの前記操作が停止されたと判定する、制御方法を使用して前記待機電力遮断装置の前記作動を制御する、待機電力遮断装置。
【請求項3】
外部の商用交流電力と電気機器の内部とを接続する電力ラインに設置される待機電力遮断装置であって、
商用交流電力を供給するか、供給を遮断する手動スイッチと、
ソリッドステートリレーであって、前記手動スイッチの操作に応じて前記ソリッドステートリレーの入力側に電流が流れた場合に、前記商用交流電力を前記ソリッドステートリレーの出力側に供給する、ソリッドステートリレーと、
前記ソリッドステートリレーから供給される前記商用交流電力の電圧を変換し、変換した前記電圧を供給する低電力供給部と、
前記低電力供給部から電力を受け取り、前記待機電力遮断装置の作動を制御するマイクロプロセッサーと、
前記低電力供給部から受け取った前記電力で充電され、前記マイクロプロセッサーに前記電力を供給する蓄電部と、
前記手動スイッチの前記操作に応じて前記電流が流れた場合に、前記マイクロプロセッサーに制御信号を送信する制御信号発生器と、を備え、
前記マイクロプロセッサーが、
前記制御信号発生器からの前記制御信号の生成を許可するために前記手動スイッチが操作された場合に、前記制御信号発生器の前記制御信号が存在するかどうかを繰り返し判定する第1のステップと、
前記第1のステップが実行された後に、所定の期間が経過したかどうかを判定するステップと、
前記制御信号が存在するかどうかを判定する第2のステップと、を含み、
前記マイクロプロセッサーは、前記第1のステップが実行された後に、前記所定の期間中に前記第2のステップを繰り返し実行し、前記制御信号がないまま前記所定の期間が経過すると、最終的に前記手動スイッチの前記操作が停止されたと判定する、制御方法を使用して前記待機電力遮断装置の前記作動を制御する、待機電力遮断装置。
【請求項4】
前記手動スイッチと直列に接続され、前記商用交流電力の電流を低減する電流制限抵抗およびダイオードをさらに備える、請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の待機電力遮断装置。
【請求項5】
前記手動スイッチが操作された後に前記手動スイッチの操作が停止されても、前記マイクロプロセッサーに安定して電力が供給されるように、前記マイクロプロセッサーによって制御されるソリッドステートリレーをさらに備える、請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の待機電力遮断装置。
【請求項6】
前記手動スイッチが操作された後に前記手動スイッチの前記操作が停止されても、前記マイクロプロセッサーが安定して前記電力を受け取るように、前記マイクロプロセッサーから発生する所定の高周波が前記ソリッドステートリレーの前記入力側を通過した後にグランドに流れる際に、前記マイクロプロセッサーから発生する前記所定の高周波を通過させるための低容量コンデンサーをさらに備える、請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の待機電力遮断装置。
【請求項7】
前記待機電力遮断装置の外部で検知された信号を前記マイクロプロセッサーに送信するための無線受信機をさらに備える、請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の待機電力遮断装置。
【請求項8】
前記マイクロプロセッサーが、前記商用交流電力を前記電気機器に供給するか、または前記電力の前記供給を遮断するように構成された主電源スイッチをさらに備える、請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の待機時電力遮断装置。
【請求項9】
前記マイクロプロセッサーが前記電気機器をオン/オフするように構成されたオン/オフ制御スイッチをさらに備える、請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の待機電力遮断装置。
【請求項10】
前記蓄電部の充電電圧値を検知する電圧センサーをさらに備える、請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の待機電力遮断装置。
【請求項11】
前記蓄電部を充電するためのエネルギーハーベスティング電源ユニットをさらに備える、請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の待機電力遮断装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気機器の内部または外部に設置することで、手動スイッチによる電気機器のオン・オフであればマイクロプロセッサーの多重作動による誤作動の恐れがなく、電気機器の電源を切れば商用交流電力を遮断でき、少なくとも蓄電部に蓄えた電力をモノのインターネット(IoT)機器に必要なネットワーク型待機電力として利用できる待機電力遮断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
待機電力は、電気機器の待機モードにおける課題として考えられており、さらに、モノのインターネット(IoT)機器のネットワーク化された待機電力は、モノのインターネット(IoT)機器のネットワーク化された待機モードにおける大きな課題として考えられている。さらに、電気機器の待機モードでは、力率が実質的に低いため、電気機器のネットワーク化された待機モードでのエネルギー消費を削減する解決策が世界中で要望されている。
【0003】
特許文献1に開示されている従来技術によれば、電源スイッチが押されると、フォトトライアックとフォトカプラが順方向にオンされ、電源ユニットに交流電力が供給され、電源ユニットが制御部(マイクロプロセッサー)に電力を供給し、制御部によってリレーが作動され、電源ユニットと制御部に安定して電力が供給される。制御部に常に電源が供給されていれば、電源スイッチを押さなくても、電子製品は正常に作動する。しかしながら、電源スイッチを押している間は、フォトカプラに電流が流れたり流れなかったりを繰り返す。電源スイッチを60Hzの周波数で1秒間押した場合、電流を流す動作と電流を止める動作とを繰り返す回数は60回となるため、制御部(マイクロプロセッサー)には複数の制御信号が入力され、その多重作動により誤作動する可能性がある。さらに、蓄電部(例、バッテリーやスーパーコンデンサーなど)がないため、従来技術をモノのインターネット(IoT)機器に採用することは不可能である。
【0004】
さらに、本明細書において、電気機器とは、モノのインターネット(IoT)機器、リモートコントローラーで制御される無線遠隔制御電子機器、無線遠隔制御電子機器以外の他の電子機器、各種電気機器など、待機電力遮断装置が採用されるあらゆる種類の機器を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国登録特許第10-1494822号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、商用交流電力が遮断された状態で手動スイッチを操作しても、予期しない多重作動による誤作動が発生するおそれがなく、電気機器の電源を安全にオン・オフすることができる、電気機器の内部または外部に設置可能な待機電力遮断装置を提供することにあり、これにより、電気機器の電源を切れば商用交流電力が遮断され、少なくともモノのインターネット(IoT)機器のネットワーク電源として必要な電力をスーパーコンデンサーなどの蓄電部に充電させることができ、モノのインターネット(IoT)機器が通信を行うことができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明によれば、外部の商用交流電力と電気機器内部とを接続する電力ラインに設置される待機電力遮断装置が提供され、同待機電力遮断装置は:商用交流電力の供給または供給の遮断を行う手動スイッチと、手動スイッチの操作に応じて入力側に電流が流れた場合にその出力側に商用交流電力を供給するソリッドステートリレーと、ソリッドステートリレーから供給される商用交流電力の電圧を変換し、変換した電圧を供給する低電力供給部と、低電力供給部から電力を受け取り、待機電力遮断装置の作動を制御するマイクロプロセッサーと、低電力供給部から受け取った電力で充電され、マイクロプロセッサーに電力を供給する蓄電部と、手動スイッチの操作に応じて電流が流れた場合に、マイクロプロセッサーに制御信号を送信する制御信号発生器と、を備え、マイクロプロセッサーは、手動スイッチが操作された場合に、制御信号発生器の制御信号が存在しないかどうかを繰り返し判定する第1のステップと、第1のステップが実行された後に、所定の期間が経過したかどうかを判定するステップと、制御信号が存在するかどうかを判定する第2のステップとを含み、制御信号が存在しないと判定された場合に、マイクロプロセッサーが、手動スイッチの操作が最終的に停止されたと判定する、制御方法を使用して、オンまたはオフの作動制御を行う。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、待機電力遮断装置を電気機器の内部または外部に設置することにより、商用交流電力が遮断された状態で手動スイッチを操作しても予期せぬ多重作動が発生するおそれがない一方、熱や火花が発生することなく安全に電気機器の電源をオンおよびオフすることができるので、電気機器の電源をオフにすれば商用交流電力が遮断され、これにより、待機電力による電気エネルギーの無駄な消費を防止することができる。
【0009】
本発明によれば、さらに、待機時電力遮断装置は、電気機器の電源がオフであれば、商用交流電力を遮断しつつ、少なくともモノのインターネット(IoT)機器のネットワークに必要な電力をスーパーコンデンサー等の蓄電部に充電させるように構成されているので、待機時の有効電力のみならず無効電力によって電気エネルギーが無駄に消費されることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本発明の第1の実施形態による待機電力遮断装置を示す回路図である。
【
図2】
図2は、本発明の第2の実施形態による待機電力遮断装置の電流の流れを示す回路図である。
【
図3A】
図3Aおよび
図3Bは、商用交流電力の半波形に応じた第1の制御および第2の制御と、手動スイッチの操作とを示すフローチャートである。
【
図3B】
図3Aおよび
図3Bは、商用交流電力の半波形に応じた第1の制御および第2の制御と、手動スイッチの操作とを示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、手動スイッチの操作による第3の制御を示すフローチャートである。
【
図5A】
図5Aおよび
図5Bは、モノのインターネット(IoT)機器などの電気機器のオン/オフ制御を示すフローチャートである。
【
図5B】
図5Aおよび
図5Bは、モノのインターネット(IoT)機器などの電気機器のオン/オフ制御を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明による実施形態を添付図面を参照して説明するが、実施形態の説明において、周知の要素や機能に関する詳細な説明は、その説明が実施形態の理解を妨げると判断される場合には省略する。さらに、後述する用語は、本発明の機能に従って定義されるが、使用者または操作者の意図または規制の下で変更され得る。したがって、これらは本発明の全範囲に基づいて定義されるべきである。
【0012】
図1は、電気機器1の外部に配置される本発明の第1の実施形態による待機電力遮断装置30を示しているが、待機電力遮断装置30が電気機器1の内部に接続された電力ライン上に配置される場合に限り、待機電力遮断装置30が電気機器1の内部に配置されることも当然ながら可能である。より望ましくは、待機電力遮断装置30は、電気機器1の電源ユニットに入る電源ケーブルおよび電源スイッチに配置される。さらに、待機電力遮断装置30自体は、電源コンセント、電源タップ、ハブ、リレー、プラグ、アダプタなどの電気機器であってもよい。
【0013】
本発明の第1の実施の形態では、
図1に示すように、2本の電力ライン10、11のうちの一方の電力ライン11を主電源スイッチ20によって遮断し、他方の電力ライン10は遮断せずに接続する。しかしながら、主電源スイッチ20によって2本の電力ライン10、11を遮断してもよいことは、当業者には明らかである。さらに、本明細書では電力として単相電力が示唆されているが、電力として三相電力を示唆してもよいことは当業者には明らかである。
【0014】
本明細書では、待機電力遮断装置30を単に遮断装置30と呼ぶ。
【0015】
本発明の実施形態によるマイクロプロセッサー2は、演算、解析、比較、時間制御、検知、判定、高周波発生等を行い、遮断装置30の全体の作動および機能を制御する。さらに、マイクロプロセッサー2は、汎用のMPUであってもよく、MCU、RISCプロセッサー、DSP等のCPUの機能を有する1つの半導体装置であってもよい。
【0016】
遮断装置30は、手動スイッチ3の操作に応じて電流が流れた場合にマイクロプロセッサー2に制御信号を送信するための制御信号発生器14を備える。制御信号発生器14は、フォトカプラ、フォト(MOS)FET、リードスイッチ、リレー等である。この場合に、フォトカプラは、発光ダイオードおよび受光ダイオードを光学的に結合し、互いに電気的に絶縁された2つのダイオード間で電気信号を伝送する一般的な複合フォトセンサーであり、フォトカプラにはフォトトランジスター、フォトトライアックなどが含まれる。
【0017】
本発明の実施の形態に係る低電力供給部8は、ソリッドステートリレー7から供給される商用交流電力を必要に応じて直流電力に変換し、マイクロプロセッサー2および電力が必要な部分に供給する。低電力供給部8は、変換方式およびスイッチング方式を採用している。例えば、低電力供給部8としては、直列に接続された複数のコンデンサーのうちのいずれか1つのコンデンサーの両端子に整流ダイオードを接続した回路や、コンデンサー、抵抗、およびダイオードを直列に接続した電圧調整器の両端子に整流ダイオードを接続した回路、スイッチ・モード電源(SMPS)、AC-DCコンバーターなどが挙げられる。
【0018】
オン/オフ制御装置としての本発明の実施の形態に係るソリッドステートリレー7は、入力側と出力側とを互いに分離する1つ以上の半導体を使用した交流導通および出力スイッチである。ソリッドステートリレー7は、入力側と出力側とを分離する方法を考慮すると、入力回路としてハイブリッドSSR、トランス結合SSR、および光結合SSRに分類される。ハイブリッドSSRは、リードリレーが結合されたソリッドステートリレーであり、リードリレーのコイルに制御信号を印加して双方向サイリスタ(トライアック)を作動させるトリガー回路を作動させ、リレーをスイッチとして使用する。トランス結合型SSRは、トランスを結合したソリッドステートリレーで、小型小電力トランスに制御信号を印加し、一次励磁で発生する二次電圧を利用して双方向サイリスタを作動させる。光結合SSRは、例えば一般的な発光ダイオード(LED)に制御信号を印加し、LEDから発生する輻射線によって受光半導体である双方向サイリスタがオンとなり、交流電流を流す。例えば、光結合SSRは、フォトトライアックカプラ、双方向フォト(MOS)FET等である。この場合、フォトトライアックカプラは、発光ダイオードと受光ダイオードとを光学的に結合し、互いに電気的に絶縁された2つのダイオード間で電気信号を伝送する一般的な複合フォトセンサーであり、必要に応じて、フォトトライアックカプラを、互いに同じ機能を有するフォトトランジスター、フォトダーリントン、フォトロジック-IC、フォトカプラ、フォトSCRや、フォトFEDなどに置き換えることができる。それ以外の場合は、光結合SSRが発光ダイオードに電圧を印加することで、発光ダイオードに光学的に結合されたフォトトランジスターがオンとなり、ゼロクロス回路が作動して交流電力のゼロ電圧付近でトライアックがオンとなり、これにより、交流が伝達される。
【0019】
本発明の実施形態による手動スイッチ3は、操作されたときにのみ接点が接続される非ロックスイッチである。望ましくは、手動スイッチ3はタクトスイッチである。手動スイッチ3の操作により、スイッチを押す、引く、押すなどの操作に応じて接点が接続され、スイッチがオンになる。手動スイッチ3の操作停止は、スイッチの接点が離れてスイッチがオフになることを意味する。
【0020】
遮断装置30はさらに、商用交流電力の電流を低減するために手動スイッチ3と直列に接続された電流制限抵抗13およびダイオード22を備える。電流制限抵抗13およびダイオード22は、商用交流電源の電流を制限して分流し、手動スイッチ3、制御信号発生器14、およびソリッドステートリレー7を過度の焼損から保護する役割を果たす。さらに、ダイオード22は、定電圧ダイオード、ブリッジダイオードなどであってもよい。
【0021】
図3Aおよび
図3Bを参照すると、手動スイッチ3が操作されると、電流制限抵抗13によって電流が低減し、それに応じて、制御信号発生器14がフォトトランジスタカプラである場合には、電流は順方向にのみ流れる。電流は逆方向には流れない。手動スイッチ3がユーザーによって60Hzの周波数で0.5乃至1.5秒間操作されると、制御信号発生器14に電流が流れ、その後流れなくなり、これが30乃至90回繰り返される。マイクロプロセッサー2は、制御信号発生器14に電流が流れたり流れなかったりを繰り返すことにより、制御信号発生器14が複数の制御信号を送信していることを認識し、多重作動制御を行う。複数の制御信号は、手動スイッチ3のワンタイム操作によって生成されるが、この場合に、マイクロプロセッサー2がワンタイム作動制御を行うことが望ましい。
【0022】
そのために、マイクロプロセッサー2は、手動スイッチ3を操作して制御信号発生器14から制御信号を発生させた場合に、制御信号発生器14から発生した制御信号が存在しないかどうかを繰り返し判定する第1のステップと、第1のステップにおいて制御信号が存在しないと判定された場合に、所定の期間が経過したかどうかを判定するステップと、制御信号が存在しないかどうかを判定する第2のステップと、を含み、制御信号が存在しないと判定された場合に、手動スイッチ3の操作が最終的に停止されたと判定することにより、制御信号発生器の複数の制御信号に応じた多重作動制御による誤作動の発生を防止する、制御方法を使用して、オンまたはオフの作動制御を行う。
【0023】
より詳細には、上記の方法は以下の通りである。説明の便宜上、制御信号発生器14はフォトトランジスタカプラである。スイッチが押され操作されると、フォトトランジスタカプラの発光ダイオード(LED)の発光によりトランジスタが作動し、これにより、マイクロプロセッサーの入力がHigh状態からLow状態になることで、スイッチの操作が検知され、スイッチの操作が停止される。
【0024】
図3Bを参照すると、手動スイッチ3の操作による第1の制御方法は以下の通りである。第1の制御方法では、手動スイッチが操作された場合に第1のステップを実行し、第1のステップが実行された後に、所定時間が経過すると、制御信号が存在する場合には、マイクロプロセッサー2が第1のステップに戻り、制御信号が存在しない場合には、マイクロプロセッサー2が手動スイッチの操作が最終的に停止されたと判断するように第2のステップを実行する。
【0025】
さらに、発電機の機械的な原因や負荷変動により、商用交流電力の周波数が常に変動するため、所定時間が短くなったり長くなったりすることがあり、フォトトランジスタカプラ14の最低作動電圧付近で第2のステップが実行されないように所定時間を決定する。したがって、所定の期間は、フォトトランジスタカプラ14の作動電圧特性に応じて変化させるとしても、
図3Aに示すように、望ましくは12.5ミリ秒である。
【0026】
図3Bを参照すると、手動スイッチ3の操作による第2の制御方法は以下の通りである。第2の制御方法では、手動スイッチが操作された場合に第1のステップを実行し、第1のステップが実行された後に所定期間が経過した場合に、制御信号が存在すればマイクロプロセッサー2が予め定められた期間が経過する毎に第2のステップを実行し、制御信号が存在しなければマイクロプロセッサー2が手動スイッチの操作が最終的に停止されたと判断するように第2のステップを実行する。
【0027】
第2のステップにおいて制御信号が存在する場合に、マイクロプロセッサー2は第1のステップに戻るが、第2の制御方法では、予め定められた時間が経過する毎に第2のステップを実行する。予め定められた期間は、商用交流電力の周波数の時間である、周波数60Hzでは60分の1秒、周波数50Hzでは50分の1秒であることが望ましい。
【0028】
図4を参照すると、手動スイッチ3の操作による第3の制御方法は以下の通りである。
【0029】
第3の制御方法では、手動スイッチ3が操作された場合に第1のステップを実行し、第1のステップが実行された後の所定の期間に第2のステップを実行し、制御信号がないまま所定の期間が経過すると、マイクロプロセッサー2は手動スイッチの操作が最終的に停止されたと判断する。もちろん、第2のステップに制御信号が存在すれば、マイクロプロセッサー2は第1のステップに戻る。さらに、所与の時間は、12.5ミリ秒が望ましい。
【0030】
電気機器1がオフの場合に、マイクロプロセッサー2は上述した制御方法によって遮断装置をオンにし、逆に電気機器1がオンの場合に、マイクロプロセッサー2は上述した制御方法によって遮断装置をオフにする。
【0031】
遮断装置はさらに、低電力供給部8から受け取った電力で充電され、マイクロプロセッサー2に電力を供給する蓄電部5を備える。蓄電部5は、商用交流電力が遮断された状態において、マイクロプロセッサー2または無線受信機4に電力を供給するものであり、蓄電部5は、電池、スーパーコンデンサー、ハイブリッド電池ウルトラコンデンサー(グラフェン入り)、大容量コンデンサー等である。
【0032】
図1に示すようなソリッドステートリレー7がゼロクロス回路を有するフォトトライアックの場合に、その入力側の電流は順方向にしか流れないため、フォトトライアックを使用することができない。したがって、フォトトライアックは入力側の電流が逆方向に流れれば使用可能である。
【0033】
したがって、遮断装置30は、手動スイッチ3の操作に応じて充電された後に放電され、手動スイッチ3の操作に応じてソリッドステートリレー7の電流が順方向でないときでも電流が流れるようにするコンデンサ18と、コンデンサ18と直列に接続された抵抗19とをさらに備える。抵抗19は、コンデンサ18の充電電圧がソリッドステートリレー7の作動電圧よりも高くなるようにする役割を果たす。
【0034】
図1および
図2を参照すると、本発明の実施形態に係るソリッドステートリレー7は、商用交流電力を低電力供給部8に供給し、または手動スイッチ3の操作に応じて供給を遮断し、マイクロプロセッサー2が高周波を送信すると、さらに、ソリッドステートリレー7は、商用交流電力を低電力供給部8に供給し、または供給を遮断する。
【0035】
図1および
図2をさらに参照すると、手動スイッチ3の操作に応じてソリッドステートリレー7が作動することにより、マイクロプロセッサー2が電力を受け取り、マイクロプロセッサー2の制御により手動スイッチ3の操作が停止されても、マイクロプロセッサー2が安定して電力を受け取ることができる方法がある。以下、そのうちの2つの方法について説明する。
【0036】
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態では、まず、遮断装置30は、マイクロプロセッサー2によって制御されるソリッドステートリレー21をさらに備え、これにより、手動スイッチ3が操作された後に、手動スイッチ3の操作が停止されても、マイクロプロセッサー2に安定して電力を供給することができる。手動スイッチ3の操作に応じて、ソリッドステートリレー7により商用交流電源が低電力供給部8に供給されるまでの時間、低電力供給部8からマイクロプロセッサー2に電力が供給されるまでの時間、およびマイクロプロセッサー2からソリッドステートリレー21に電流が流れ、マイクロプロセッサー2に安定して電力が供給されるようになるまでの時間は、上記の作動が同時に行われる場合と同様に非常に短く、手動スイッチ3の操作を停止しても、マイクロプロセッサー2には安定して電力が供給される。この場合に、当然ながら制御信号は制御信号発生器14から生成される。手動スイッチ3が再び操作されると、マイクロプロセッサー2は制御信号発生器14の制御信号によりソリッドステートリレー21に電流を伝達しないので、低電力供給部8に供給される商用交流電力は遮断される。
【0037】
図2は、本発明の第2の実施形態による待機電力遮断装置を示し、マイクロプロセッサー2が一貫して電力を受け取れるようにするために、本発明の第1の実施形態で提案されたようなソリッドステートリレー21を追加することに代えて、マイクロプロセッサー2がソリッドステートリレー7を直接制御できるようにするために、低容量コンデンサー16および放電イネーブラー17が追加されている。
【0038】
手動スイッチ3が操作された後に、手動スイッチ3の操作が停止されても、マイクロプロセッサー2が安定して電力を受け取ることができるようにするために、遮断装置30は、マイクロプロセッサー2から発生する所定の高周波がソリッドステートリレー7の入力側を通過してグランドに流れたときに、その高周波を通過させるための低容量コンデンサー16をさらに備える。さらに、遮断装置30は、低容量コンデンサー16の放電を可能にするための放電イネーブラー17を備える。
【0039】
図2を参照すると、マイクロプロセッサー2は所定の高周波を生成する。この場合、高周波の波形は方形波が望ましい。
【0040】
さらに、本発明の実施の形態による低容量コンデンサー16とは、高周波は通すが商用交流電力は通さない低容量のコンデンサーを意味する。
【0041】
さらに、本発明の実施の形態による放電イネーブラー17は、低容量コンデンサー16の充放電時に、放電が容易に行われるように電流の経路を開く役割を果たす。放電イネーブラー17はダイオードであり、また、ダイオードに代えて、抵抗を採用してもよい。この場合、ダイオードにはショットキーダイオードが望ましい。
【0042】
図2に示す本発明の第2の実施の形態では、待機電力遮断装置30は、マイクロプロセッサー2から発生する所定の高周波を、放電イネーブラー17により、ソリッドステートリレー7の入力側を通過させ、低容量コンデンサー16を介してグランドに流すことにより、ソリッドステートリレー7の出力側から低電力供給部8に商用交流電力が供給され、マイクロプロセッサー2が安定して電力を受け取ることができるように構成されている。
【0043】
マイクロプロセッサー2が所定の高周波を発生させ、商用交流電力を通さない低容量コンデンサー16を介して所定の高周波がグランドに流れるようにするのは、マイクロプロセッサー2によりソリッドステートリレー7が制御されると、マイクロプロセッサー2の作動電圧と商用交流電力の電圧との電気的衝突が回避されるからである。
【0044】
図2を参照して、電流の流れに応じた遮断装置30の作動について詳細に説明する。
【0045】
手動スイッチ3を操作して商用交流電力ライン11を正(+)にすると、抵抗13、ダイオード22、制御信号発生器14のダイオード、ソリッドステートリレー7のダイオード、および商用交流電力ライン10に電流が流れる。この場合、制御信号発生器14が作動し、ソリッドステートリレー7によって低電力供給部8が作動する。
【0046】
マイクロプロセッサー2によって低電力供給部8を作動させるために、マイクロプロセッサー2から発生する所定の高周波(例えば数十kHzの範囲)の方形波は、抵抗、ソリッドステートリレー7のダイオード、低容量コンデンサー16を介してグランドに流れる。この場合に、放電イネーブラー17は、低容量コンデンサー16に充放電された方形波がグランドに流れることを支援し、ソリッドステートリレー7によって低電力供給部8を作動させる。その結果、手動スイッチ3が1回操作され、その後操作されなくても、マイクロプロセッサー2は、その制御の下で、低電力供給部8から一貫して電力を受け取る。さらに、トライアック23をソリッドステートリレー7の後方に配置すれば、主電源スイッチ20がなくても大電流を流すことができる。なお、
図1に示す本発明の第1の実施の形態において、さらに、ソリッドステートリレー7およびソリッドステートリレー21の後方に1つのトライアック23を配置して大電流を流すようにしてもよい。
【0047】
さらに
図1を参照すると、遮断装置30は、マイクロプロセッサー2が商用交流電力を電気機器1に供給するか、または電力の供給を遮断するように構成された主電源スイッチ20をさらに備える。主電源スイッチ20は、マイクロプロセッサー2によって制御されるソリッドステートリレーまたは所定のリレーである。それ以外の場合、主電源スイッチ20は、ソリッドステートリレーと、ソリッドステートリレーの後方にあるトライアック、電界効果トランジスタ(FET)、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)、および所定のリレーのうちの1つとに結合されている。この場合、リレーにはラッチングリレーと汎用リレーとが含まれる。
【0048】
さらに、遮断スイッチ30は、マイクロプロセッサー2が電気機器1をオン/オフできるように構成されたオン/オフ制御スイッチ9を備える。電気機器1のスイッチに接続されるオン/オフ制御スイッチ9は、電気機器1に商用交流電源が接続された後に、電気機器1をオン/オフするための制御スイッチであり、制御スイッチとしてリレー、リードスイッチ、またはトランジスタなどを使用することができる。
【0049】
さらに、待機電力遮断装置30は、外部で検知された信号をマイクロプロセッサー2に送信するための無線受信機4を備える。無線受信機4は、センサー装置(温度、圧力、電流、音、色、光、ホール、通信などを検知するためのもの)であり、変動量に応じて検知した信号を電気信号としてマイクロプロセッサー2に送信する。無線受信機4は、無線信号を送受信する機能を有していてもよい。
【0050】
さらに、無線信号には、無線インターネットに送信される無線LAN信号、リモートコントローラーから受信される赤外線信号、Bluetooth(登録商標)、NFC、Zigbee(登録商標)などの近距離無線通信技術によって生成される信号、LoRa、3G、LTE、4G、5Gなどの広域無線通信技術によって生成される信号などが含まれるが、これらに限定されるものではない。本発明の実施の形態によれば、無線信号とは、電波、光、音波など、遠隔操作された領域に情報を伝達する全ての無線信号を意味する。
【0051】
遮断装置30はさらに、蓄電部5の後方に配置され、無線受信機4に安定した電圧を供給する電圧調整器12を備える。
【0052】
蓄電部5から供給される電力を節約するために、さらに、遮断装置30は、無線受信機4が常時ではなく、所定の期間ごとに起動されるように構成されている。この場合に、無線受信機4が所与の時間毎(間欠的)に検知を行っても、送信機器(例えばスマートフォン)の1回限りの制御により連続信号が送信されるが、誤作動は発生しない。
【0053】
蓄電部5から供給される電力を節約するために、マイクロプロセッサー2は、作動後に、待機状態のスリープモードにあることが望ましい。
【0054】
遮断装置30はさらに、蓄電部5の充電電圧値を検知するための電圧センサー6を備える。蓄電部5は、電圧センサー6によって検知された充電電圧値に応じて充電されるように制御される。
【0055】
蓄電部5がスーパーコンデンサーである場合に、定格電圧は低電力供給部8の供給電圧よりも高くする必要がある。スーパーコンデンサーの定格電圧が低電力供給部8の供給電圧よりも低いと、商用交流電力の遮断時間が短くなるという不都合が生じる。さらに、時定数とは、スーパーコンデンサーに電力電圧の62.8%まで充電される時間を意味する。一般に、時定数の5倍に相当する時間が経過すると、スーパーコンデンサーはその通常状態の電圧の約99%まで充電される。さらに、実験等により、スーパーコンデンサーの充電量が予め定められた基準上限充電値から予め定められた基準下限充電値に到達するのに要する時間を検知した場合には、電圧センサー6を設けずに、スーパーコンデンサーの充電量が予め定められた基準上限充電値から予め定められた基準下限充電値に到達するのに要する時間に応じて、予め定められた期間にスーパーコンデンサーを充電する。そのため、予め定められた時間が経過すると、その予め定められた時間の間、遮断装置30の蓄電部5が充電されるように制御される。
【0056】
遮断装置30は、蓄電部5を充電するためのエネルギーハーベスティング電源ユニット15をさらに備える。エネルギーハーベスティング電源ユニット15は、例えば太陽電池およびダイオードを含み、これらは様々なソースからの少量のエネルギーで蓄電部5を充電する。
【0057】
エネルギーハーベスティング電源ユニット15は、太陽光、太陽熱、電灯、風(風車)、水(水車)からエネルギー量を収穫し、さらに、エネルギーハーベスティング電源ユニット15は、体動および体温から微量のエネルギーと、渦巻きバネから発生する所定のエネルギー量を収穫する。
【0058】
図5Aを参照すると、
図1の回路図の蓄電部5がスーパーコンデンサーである一例が示唆されている。スーパーコンデンサー5は、単純にスーパーキャプとも呼ぶ。
図5Aに示すように、最初は時定数の5倍に相当する時間(例えば60秒)だけスーパーコンデンサー5が十分に充電された後に、再び10秒間充電され、次にマイクロプロセッサー2が待機モードとなった状態でスリープモードとなるように、有効な割り込みが設定される。スリープモードで2.3秒が経過すると、マイクロプロセッサー2が起動して電圧センサー6を作動させ、電圧センサー6がスーパーコンデンサーが予め定められた最低電圧にあるかどうかを検知する。検知された電圧が予め定められた最大電圧でない場合に、電圧センサー6はオフとなり、マイクロプロセッサー2は再びスリープモードとなる。次に、スリープモードで2.3秒経過すると、マイクロプロセッサー2は電圧センサー6を作動させ、スーパーコンデンサー5の充電電圧値が予め定められた最低電圧の値であるかどうかを電圧センサー6に検知させる。検知された電圧が予め定められた最大電圧よりも低い場合に、電圧センサー6はオフになり、スーパーコンデンサー5は10秒間充電され、マイクロプロセッサー2は再びスリープモードに戻る。
【0059】
図1を参照して、
図5Bに示す無線信号割り込みおよび外部割り込みについて説明する。マイクロプロセッサー2は、主電源スイッチ20の操作に応じて、手動スイッチ3によって生成された無線受信機4の信号または制御信号発生器14の制御信号によって生成される電気機器1のオン/オフ状態を決定する。主電源スイッチ20がオフにされて電気機器1がオフ状態にあると判定されると、オン操作が行われる。まず、ソリッドステートリレー21を作動させてスーパーコンデンサー5を充電する。次に、主電源スイッチ20を操作(オンに)して、商用交流電力を電気機器1に供給する。その後に、電力供給時に発生する突入電流が通常電流になるまで時間を遅延させ、電気機器1の電源ユニットに接続されたオン/オフ制御スイッチとしてのリレー9により電気機器1をオンにする。次にリレー9をオフにし、所定時間経過後に復帰操作を行う。さらに、マイクロプロセッサー2は、手動スイッチ3によって生成された無線受信機4の信号または制御信号発生器14の制御信号によって、主電源スイッチ20のオン/オフ状態を通じて電気機器1のオン/オフ状態を認識する。主電源スイッチ20がオンにされて電気機器1がオン状態にあると判断されると、オフ操作が行われる。まず、ソリッドステートリレー21を作動させてスーパーコンデンサー5を充電する。次に、電気機器1の電源ユニットに接続されたリレー9により電気機器1をオフにし、所定時間経過後に、主電源スイッチ20およびソリッドステートリレー21を順次オフにする。所定時間が経過すると、復帰操作が行われる。
【0060】
本明細書では、特定の実施形態を図示し説明したが、当業者であれば、同じ目的を達成するように計算されたソフトウェアの任意の特定の配置を、図示した特定の実施形態に代えることができることを理解されよう。本出願は、本発明のあらゆる適応または変形をカバーすることを意図している。したがって、本発明は特許請求の範囲およびその均等物によってのみ限定されることが明白に意図されている。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明の実施の形態によれば、待機電力遮断装置は、手動スイッチの操作により複数の制御信号が生成されている間であっても、手動スイッチの操作が停止されたと判定することができ、マイクロプロセッサーの多重作動制御による誤作動を防止することができ、電気機器の電源がオフにされた場合に、待機電力を完全に遮断することができ、モノのインターネット(IoT)機器が少なくとも電気エネルギーで相互に通信を行うことができるため、待機電力遮断装置は電気機器に広く適用することができる。
【手続補正書】
【提出日】2023-10-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気機器の内部または外部に設置することで、手動スイッチによる電気機器のオン・オフであればマイクロプロセッサーの多重作動による誤作動の恐れがなく、電気機器の電源を切れば商用交流電力を遮断でき、少なくとも蓄電部に蓄えた電力をモノのインターネット(IoT)機器に必要なネットワーク型待機電力として利用できる待機電力遮断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
待機電力は、電気機器の待機モードにおける課題として考えられており、さらに、モノのインターネット(IoT)機器のネットワーク化された待機電力は、モノのインターネット(IoT)機器のネットワーク化された待機モードにおける大きな課題として考えられている。さらに、電気機器の待機モードでは、力率が実質的に低いため、電気機器のネットワーク化された待機モードでのエネルギー消費を削減する解決策が世界中で要望されている。
【0003】
特許文献1に開示されている従来技術によれば、電源スイッチが押されると、フォトトライアックとフォトカプラが順方向にオンされ、電源ユニットに交流電力が供給され、電源ユニットが制御部(マイクロプロセッサー)に電力を供給し、制御部によってリレーが作動され、電源ユニットと制御部に安定して電力が供給される。制御部に常に電源が供給されていれば、電源スイッチを押さなくても、電子製品は正常に作動する。しかしながら、電源スイッチを押している間は、フォトカプラに電流が流れたり流れなかったりを繰り返す。電源スイッチを60Hzの周波数で1秒間押した場合、電流を流す動作と電流を止める動作とを繰り返す回数は60回となるため、制御部(マイクロプロセッサー)には複数の制御信号が入力され、その多重作動により誤作動する可能性がある。さらに、蓄電部(例、バッテリーやスーパーコンデンサーなど)がないため、従来技術をモノのインターネット(IoT)機器に採用することは不可能である。
【0004】
さらに、本明細書において、電気機器とは、モノのインターネット(IoT)機器、リモートコントローラーで制御される無線遠隔制御電子機器、無線遠隔制御電子機器以外の他の電子機器、各種電気機器など、待機電力遮断装置が採用されるあらゆる種類の機器を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国登録特許第10-1494822号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、商用交流電力が遮断された状態で手動スイッチを操作しても、予期しない多重作動による誤作動が発生するおそれがなく、電気機器の電源を安全にオン・オフすることができる、電気機器の内部または外部に設置可能な待機電力遮断装置を提供することにあり、これにより、電気機器の電源を切れば商用交流電力が遮断され、少なくともモノのインターネット(IoT)機器のネットワーク電源として必要な電力をスーパーコンデンサーなどの蓄電部に充電させることができ、モノのインターネット(IoT)機器が通信を行うことができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明によれば、外部の商用交流電力と電気機器内部とを接続する電力ラインに設置される待機電力遮断装置が提供され、同待機電力遮断装置は:商用交流電力の供給または供給の遮断を行う手動スイッチと、手動スイッチの操作に応じて入力側に電流が流れた場合にその出力側に商用交流電力を供給するソリッドステートリレーと、ソリッドステートリレーから供給される商用交流電力の電圧を変換し、変換した電圧を供給する低電力供給部と、低電力供給部から電力を受け取り、待機電力遮断装置の作動を制御するマイクロプロセッサーと、低電力供給部から受け取った電力で充電され、マイクロプロセッサーに電力を供給する蓄電部と、手動スイッチの操作に応じて電流が流れた場合に、マイクロプロセッサーに制御信号を送信する制御信号発生器と、を備え、マイクロプロセッサーは、手動スイッチが操作された場合に、制御信号発生器の制御信号が存在しないかどうかを繰り返し判定する第1のステップと、第1のステップが実行された後に、所定の期間が経過したかどうかを判定するステップと、制御信号が存在するかどうかを判定する第2のステップとを含み、制御信号が存在しないと判定された場合に、マイクロプロセッサーが、手動スイッチの操作が最終的に停止されたと判定する、制御方法を使用して、オンまたはオフの作動制御を行う。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、待機電力遮断装置を電気機器の内部または外部に設置することにより、商用交流電力が遮断された状態で手動スイッチを操作しても予期せぬ多重作動が発生するおそれがない一方、熱や火花が発生することなく安全に電気機器の電源をオンおよびオフすることができるので、電気機器の電源をオフにすれば商用交流電力が遮断され、これにより、待機電力による電気エネルギーの無駄な消費を防止することができる。
【0009】
本発明によれば、さらに、待機時電力遮断装置は、電気機器の電源がオフであれば、商用交流電力を遮断しつつ、少なくともモノのインターネット(IoT)機器のネットワークに必要な電力をスーパーコンデンサー等の蓄電部に充電させるように構成されているので、待機時の有効電力のみならず無効電力によって電気エネルギーが無駄に消費されることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本発明の第1の実施形態による待機電力遮断装置を示す回路図である。
【
図2】
図2は、本発明の第2の実施形態による待機電力遮断装置の電流の流れを示す回路図である。
【
図3A】
図3Aおよび
図3Bは、商用交流電力の半波形に応じた第1の制御および第2の制御と、手動スイッチの操作とを示すフローチャートである。
【
図3B】
図3Aおよび
図3Bは、商用交流電力の半波形に応じた第1の制御および第2の制御と、手動スイッチの操作とを示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、手動スイッチの操作による第3の制御を示すフローチャートである。
【
図5A】
図5Aおよび
図5Bは、モノのインターネット(IoT)機器などの電気機器のオン/オフ制御を示すフローチャートである。
【
図5B】
図5Aおよび
図5Bは、モノのインターネット(IoT)機器などの電気機器のオン/オフ制御を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明による実施形態を添付図面を参照して説明するが、実施形態の説明において、周知の要素や機能に関する詳細な説明は、その説明が実施形態の理解を妨げると判断される場合には省略する。さらに、後述する用語は、本発明の機能に従って定義されるが、使用者または操作者の意図または規制の下で変更され得る。したがって、これらは本発明の全範囲に基づいて定義されるべきである。
【0012】
図1は、電気機器1の外部に配置される本発明の第1の実施形態による待機電力遮断装置30を示しているが、待機電力遮断装置30が電気機器1の内部に接続された電力ライン上に配置される場合に限り、待機電力遮断装置30が電気機器1の内部に配置されることも当然ながら可能である。より望ましくは、待機電力遮断装置30は、電気機器1の電源ユニットに入る電源ケーブルおよび電源スイッチに配置される。さらに、待機電力遮断装置30自体は、電源コンセント、電源タップ、ハブ、リレー、プラグ、アダプタなどの電気機器であってもよい。
【0013】
本発明の第1の実施の形態では、
図1に示すように、2本の電力ライン10、11のうちの一方の電力ライン11を主電源スイッチ20によって遮断し、他方の電力ライン10は遮断せずに接続する。しかしながら、主電源スイッチ20によって2本の電力ライン10、11を遮断してもよいことは、当業者には明らかである。さらに、本明細書では電力として単相電力が示唆されているが、電力として三相電力を示唆してもよいことは当業者には明らかである。
【0014】
本明細書では、待機電力遮断装置30を単に遮断装置30と呼ぶ。
【0015】
本発明の実施形態によるマイクロプロセッサー2は、演算、解析、比較、時間制御、検知、判定、高周波発生等を行い、遮断装置30の全体の作動および機能を制御する。さらに、マイクロプロセッサー2は、汎用のMPUであってもよく、MCU、RISCプロセッサー、DSP等のCPUの機能を有する1つの半導体装置であってもよい。
【0016】
遮断装置30は、手動スイッチ3の操作に応じて電流が流れた場合にマイクロプロセッサー2に制御信号を送信するための制御信号発生器14を備える。制御信号発生器14は、フォトカプラ、フォト(MOS)FET、リードスイッチ、リレー等である。この場合に、フォトカプラは、発光ダイオードおよび受光ダイオードを光学的に結合し、互いに電気的に絶縁された2つのダイオード間で電気信号を伝送する一般的な複合フォトセンサーであり、フォトカプラにはフォトトランジスター、フォトトライアックなどが含まれる。
【0017】
本発明の実施の形態に係る低電力供給部8は、ソリッドステートリレー7から供給される商用交流電力を必要に応じて直流電力に変換し、マイクロプロセッサー2および電力が必要な部分に供給する。低電力供給部8は、変換方式およびスイッチング方式を採用している。例えば、低電力供給部8としては、直列に接続された複数のコンデンサーのうちのいずれか1つのコンデンサーの両端子に整流ダイオードを接続した回路や、コンデンサー、抵抗、およびダイオードを直列に接続した電圧調整器の両端子に整流ダイオードを接続した回路、スイッチ・モード電源(SMPS)、AC-DCコンバーターなどが挙げられる。
【0018】
オン/オフ制御装置としての本発明の実施の形態に係るソリッドステートリレー7は、入力側と出力側とを互いに分離する1つ以上の半導体を使用した交流導通および出力スイッチである。ソリッドステートリレー7は、入力側と出力側とを分離する方法を考慮すると、入力回路としてハイブリッドSSR、トランス結合SSR、および光結合SSRに分類される。ハイブリッドSSRは、リードリレーが結合されたソリッドステートリレーであり、リードリレーのコイルに制御信号を印加して双方向サイリスタ(トライアック)を作動させるトリガー回路を作動させ、リレーをスイッチとして使用する。トランス結合型SSRは、トランスを結合したソリッドステートリレーで、小型小電力トランスに制御信号を印加し、一次励磁で発生する二次電圧を利用して双方向サイリスタを作動させる。光結合SSRは、例えば一般的な発光ダイオード(LED)に制御信号を印加し、LEDから発生する輻射線によって受光半導体である双方向サイリスタがオンとなり、交流電流を流す。例えば、光結合SSRは、フォトトライアックカプラ、双方向フォト(MOS)FET等である。この場合、フォトトライアックカプラは、発光ダイオードと受光ダイオードとを光学的に結合し、互いに電気的に絶縁された2つのダイオード間で電気信号を伝送する一般的な複合フォトセンサーであり、必要に応じて、フォトトライアックカプラを、互いに同じ機能を有するフォトトランジスター、フォトダーリントン、フォトロジック-IC、フォトカプラ、フォトSCRや、フォトFEDなどに置き換えることができる。それ以外の場合は、光結合SSRが発光ダイオードに電圧を印加することで、発光ダイオードに光学的に結合されたフォトトランジスターがオンとなり、ゼロクロス回路が作動して交流電力のゼロ電圧付近でトライアックがオンとなり、これにより、交流が伝達される。
【0019】
本発明の実施形態による手動スイッチ3は、操作されたときにのみ接点が接続される非ロックスイッチである。望ましくは、手動スイッチ3はタクトスイッチである。手動スイッチ3の操作により、スイッチを押す、引く、押すなどの操作に応じて接点が接続され、スイッチがオンになる。手動スイッチ3の操作停止は、スイッチの接点が離れてスイッチがオフになることを意味する。
【0020】
遮断装置30はさらに、商用交流電力の電流を低減するために手動スイッチ3と直列に接続された電流制限抵抗13およびダイオード22を備える。電流制限抵抗13およびダイオード22は、商用交流電源の電流を制限して分流し、手動スイッチ3、制御信号発生器14、およびソリッドステートリレー7を過度の焼損から保護する役割を果たす。さらに、ダイオード22は、定電圧ダイオード、ブリッジダイオードなどであってもよい。
【0021】
図3Aおよび
図3Bを参照すると、手動スイッチ3が操作されると、電流制限抵抗13によって電流が低減し、それに応じて、制御信号発生器14がフォトトランジスタカプラである場合には、電流は順方向にのみ流れる。電流は逆方向には流れない。手動スイッチ3がユーザーによって60Hzの周波数で0.5乃至1.5秒間操作されると、制御信号発生器14に電流が流れ、その後流れなくなり、これが30乃至90回繰り返される。マイクロプロセッサー2は、制御信号発生器14に電流が流れたり流れなかったりを繰り返すことにより、制御信号発生器14が複数の制御信号を送信していることを認識し、多重作動制御を行う。複数の制御信号は、手動スイッチ3のワンタイム操作によって生成されるが、この場合に、マイクロプロセッサー2がワンタイム作動制御を行うことが望ましい。
【0022】
そのために、マイクロプロセッサー2は、手動スイッチ3を操作して制御信号発生器14から制御信号を発生させた場合に、制御信号発生器14から発生した制御信号が存在しないかどうかを繰り返し判定する第1のステップと、第1のステップにおいて制御信号が存在しないと判定された場合に、所定の期間が経過したかどうかを判定するステップと、制御信号が存在しないかどうかを判定する第2のステップと、を含み、制御信号が存在しないと判定された場合に、手動スイッチ3の操作が最終的に停止されたと判定することにより、制御信号発生器の複数の制御信号に応じた多重作動制御による誤作動の発生を防止する、制御方法を使用して、オンまたはオフの作動制御を行う。
【0023】
より詳細には、上記の方法は以下の通りである。説明の便宜上、制御信号発生器14はフォトトランジスタカプラである。スイッチが押され操作されると、フォトトランジスタカプラの発光ダイオード(LED)の発光によりトランジスタが作動し、これにより、マイクロプロセッサーの入力がHigh状態からLow状態になることで、スイッチの操作が検知され、スイッチの操作が停止される。
【0024】
図3Bを参照すると、手動スイッチ3の操作による第1の制御方法は以下の通りである。第1の制御方法では、手動スイッチが操作された場合に第1のステップを実行し、第1のステップが実行された後に、所定時間が経過すると、制御信号が存在する場合には、マイクロプロセッサー2が第1のステップに戻り、制御信号が存在しない場合には、マイクロプロセッサー2が手動スイッチの操作が最終的に停止されたと判断するように第2のステップを実行する。
【0025】
さらに、発電機の機械的な原因や負荷変動により、商用交流電力の周波数が常に変動するため、所定時間が短くなったり長くなったりすることがあり、フォトトランジスタカプラ14の最低作動電圧付近で第2のステップが実行されないように所定時間を決定する。したがって、所定の期間は、フォトトランジスタカプラ14の作動電圧特性に応じて変化させるとしても、
図3Aに示すように、望ましくは12.5ミリ秒である。
【0026】
図3Bを参照すると、手動スイッチ3の操作による第2の制御方法は以下の通りである。第2の制御方法では、手動スイッチが操作された場合に第1のステップを実行し、第1のステップが実行された後に所定期間が経過した場合に、制御信号が存在すればマイクロプロセッサー2が予め定められた期間が経過する毎に第2のステップを実行し、制御信号が存在しなければマイクロプロセッサー2が手動スイッチの操作が最終的に停止されたと判断するように第2のステップを実行する。
【0027】
第2のステップにおいて制御信号が存在する場合に、マイクロプロセッサー2は第1のステップに戻るが、第2の制御方法では、予め定められた時間が経過する毎に第2のステップを実行する。予め定められた期間は、商用交流電力の周波数の時間である、周波数60Hzでは60分の1秒、周波数50Hzでは50分の1秒であることが望ましい。
【0028】
図4を参照すると、手動スイッチ3の操作による第3の制御方法は以下の通りである。
【0029】
第3の制御方法では、手動スイッチ3が操作された場合に第1のステップを実行し、第1のステップが実行された後の所定の期間に第2のステップを実行し、制御信号がないまま所定の期間が経過すると、マイクロプロセッサー2は手動スイッチの操作が最終的に停止されたと判断する。もちろん、第2のステップに制御信号が存在すれば、マイクロプロセッサー2は第1のステップに戻る。さらに、所与の時間は、12.5ミリ秒が望ましい。
【0030】
電気機器1がオフの場合に、マイクロプロセッサー2は上述した制御方法によって遮断装置をオンにし、逆に電気機器1がオンの場合に、マイクロプロセッサー2は上述した制御方法によって遮断装置をオフにする。
【0031】
遮断装置はさらに、低電力供給部8から受け取った電力で充電され、マイクロプロセッサー2に電力を供給する蓄電部5を備える。蓄電部5は、商用交流電力が遮断された状態において、マイクロプロセッサー2または無線受信機4に電力を供給するものであり、蓄電部5は、電池、スーパーコンデンサー、ハイブリッド電池ウルトラコンデンサー(グラフェン入り)、大容量コンデンサー等である。
【0032】
図1に示すようなソリッドステートリレー7がゼロクロス回路を有するフォトトライアックの場合に、その入力側の電流は順方向にしか流れないため、フォトトライアックを使用することができない。したがって、フォトトライアックは入力側の電流が逆方向に流れれば使用可能である。
【0033】
したがって、遮断装置30は、手動スイッチ3の操作に応じて充電された後に放電され、手動スイッチ3の操作に応じてソリッドステートリレー7の電流が順方向でないときでも電流が流れるようにするコンデンサ18と、コンデンサ18と直列に接続された抵抗19とをさらに備える。抵抗19は、コンデンサ18の充電電圧がソリッドステートリレー7の作動電圧よりも高くなるようにする役割を果たす。
【0034】
図1および
図2を参照すると、本発明の実施形態に係るソリッドステートリレー7は、商用交流電力を低電力供給部8に供給し、または手動スイッチ3の操作に応じて供給を遮断し、マイクロプロセッサー2が高周波を送信すると、さらに、ソリッドステートリレー7は、商用交流電力を低電力供給部8に供給し、または供給を遮断する。
【0035】
図1および
図2をさらに参照すると、手動スイッチ3の操作に応じてソリッドステートリレー7が作動することにより、マイクロプロセッサー2が電力を受け取り、マイクロプロセッサー2の制御により手動スイッチ3の操作が停止されても、マイクロプロセッサー2が安定して電力を受け取ることができる方法がある。以下、そのうちの2つの方法について説明する。
【0036】
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態では、まず、遮断装置30は、マイクロプロセッサー2によって制御されるソリッドステートリレー21をさらに備え、これにより、手動スイッチ3が操作された後に、手動スイッチ3の操作が停止されても、マイクロプロセッサー2に安定して電力を供給することができる。手動スイッチ3の操作に応じて、ソリッドステートリレー7により商用交流電源が低電力供給部8に供給されるまでの時間、低電力供給部8からマイクロプロセッサー2に電力が供給されるまでの時間、およびマイクロプロセッサー2からソリッドステートリレー21に電流が流れ、マイクロプロセッサー2に安定して電力が供給されるようになるまでの時間は、上記の作動が同時に行われる場合と同様に非常に短く、手動スイッチ3の操作を停止しても、マイクロプロセッサー2には安定して電力が供給される。この場合に、当然ながら制御信号は制御信号発生器14から生成される。手動スイッチ3が再び操作されると、マイクロプロセッサー2は制御信号発生器14の制御信号によりソリッドステートリレー21に電流を伝達しないので、低電力供給部8に供給される商用交流電力は遮断される。
【0037】
図2は、本発明の第2の実施形態による待機電力遮断装置を示し、マイクロプロセッサー2が一貫して電力を受け取れるようにするために、本発明の第1の実施形態で提案されたようなソリッドステートリレー21を追加することに代えて、マイクロプロセッサー2がソリッドステートリレー7を直接制御できるようにするために、低容量コンデンサー16および放電イネーブラー17が追加されている。
【0038】
手動スイッチ3が操作された後に、手動スイッチ3の操作が停止されても、マイクロプロセッサー2が安定して電力を受け取ることができるようにするために、遮断装置30は、マイクロプロセッサー2から発生する所定の高周波がソリッドステートリレー7の入力側を通過してグランドに流れたときに、その高周波を通過させるための低容量コンデンサー16をさらに備える。さらに、遮断装置30は、低容量コンデンサー16の放電を可能にするための放電イネーブラー17を備える。
【0039】
図2を参照すると、マイクロプロセッサー2は所定の高周波を生成する。この場合、高周波の波形は方形波が望ましい。
【0040】
さらに、本発明の実施の形態による低容量コンデンサー16とは、高周波は通すが商用交流電力は通さない低容量のコンデンサーを意味する。
【0041】
さらに、本発明の実施の形態による放電イネーブラー17は、低容量コンデンサー16の充放電時に、放電が容易に行われるように電流の経路を開く役割を果たす。放電イネーブラー17はダイオードであり、また、ダイオードに代えて、抵抗を採用してもよい。この場合、ダイオードにはショットキーダイオードが望ましい。
【0042】
図2に示す本発明の第2の実施の形態では、待機電力遮断装置30は、マイクロプロセッサー2から発生する所定の高周波を、放電イネーブラー17により、ソリッドステートリレー7の入力側を通過させ、低容量コンデンサー16を介してグランドに流すことにより、ソリッドステートリレー7の出力側から低電力供給部8に商用交流電力が供給され、マイクロプロセッサー2が安定して電力を受け取ることができるように構成されている。
【0043】
マイクロプロセッサー2が所定の高周波を発生させ、商用交流電力を通さない低容量コンデンサー16を介して所定の高周波がグランドに流れるようにするのは、マイクロプロセッサー2によりソリッドステートリレー7が制御されると、マイクロプロセッサー2の作動電圧と商用交流電力の電圧との電気的衝突が回避されるからである。
【0044】
図2を参照して、電流の流れに応じた遮断装置30の作動について詳細に説明する。
【0045】
手動スイッチ3を操作して商用交流電力ライン11を正(+)にすると、抵抗13、ダイオード22、制御信号発生器14のダイオード、ソリッドステートリレー7のダイオード、および商用交流電力ライン10に電流が流れる。この場合、制御信号発生器14が作動し、ソリッドステートリレー7によって低電力供給部8が作動する。
【0046】
マイクロプロセッサー2によって低電力供給部8を作動させるために、マイクロプロセッサー2から発生する所定の高周波(例えば数十kHzの範囲)の方形波は、抵抗、ソリッドステートリレー7のダイオード、低容量コンデンサー16を介してグランドに流れる。この場合に、放電イネーブラー17は、低容量コンデンサー16に充放電された方形波がグランドに流れることを支援し、ソリッドステートリレー7によって低電力供給部8を作動させる。その結果、手動スイッチ3が1回操作され、その後操作されなくても、マイクロプロセッサー2は、その制御の下で、低電力供給部8から一貫して電力を受け取る。さらに、トライアック23をソリッドステートリレー7の後方に配置すれば、主電源スイッチ20がなくても大電流を流すことができる。なお、
図1に示す本発明の第1の実施の形態において、さらに、ソリッドステートリレー7およびソリッドステートリレー21の後方に1つのトライアック23を配置して大電流を流すようにしてもよい。
【0047】
さらに
図1を参照すると、遮断装置30は、マイクロプロセッサー2が商用交流電力を電気機器1に供給するか、または電力の供給を遮断するように構成された主電源スイッチ20をさらに備える。主電源スイッチ20は、マイクロプロセッサー2によって制御されるソリッドステートリレーまたは所定のリレーである。それ以外の場合、主電源スイッチ20は、ソリッドステートリレーと、ソリッドステートリレーの後方にあるトライアック、電界効果トランジスタ(FET)、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)、および所定のリレーのうちの1つとに結合されている。この場合、リレーにはラッチングリレーと汎用リレーとが含まれる。
【0048】
さらに、遮断スイッチ30は、マイクロプロセッサー2が電気機器1をオン/オフできるように構成されたオン/オフ制御スイッチ9を備える。電気機器1のスイッチに接続されるオン/オフ制御スイッチ9は、電気機器1に商用交流電源が接続された後に、電気機器1をオン/オフするための制御スイッチであり、制御スイッチとしてリレー、リードスイッチ、またはトランジスタなどを使用することができる。
【0049】
さらに、待機電力遮断装置30は、外部で検知された信号をマイクロプロセッサー2に送信するための無線受信機4を備える。無線受信機4は、センサー装置(温度、圧力、電流、音、色、光、ホール、通信などを検知するためのもの)であり、変動量に応じて検知した信号を電気信号としてマイクロプロセッサー2に送信する。無線受信機4は、無線信号を送受信する機能を有していてもよい。
【0050】
さらに、無線信号には、無線インターネットに送信される無線LAN信号、リモートコントローラーから受信される赤外線信号、Bluetooth(登録商標)、NFC、Zigbee(登録商標)などの近距離無線通信技術によって生成される信号、LoRa、3G、LTE、4G、5Gなどの広域無線通信技術によって生成される信号などが含まれるが、これらに限定されるものではない。本発明の実施の形態によれば、無線信号とは、電波、光、音波など、遠隔操作された領域に情報を伝達する全ての無線信号を意味する。
【0051】
遮断装置30はさらに、蓄電部5の後方に配置され、無線受信機4に安定した電圧を供給する電圧調整器12を備える。
【0052】
蓄電部5から供給される電力を節約するために、さらに、遮断装置30は、無線受信機4が常時ではなく、所定の期間ごとに起動されるように構成されている。この場合に、無線受信機4が所与の時間毎(間欠的)に検知を行っても、送信機器(例えばスマートフォン)の1回限りの制御により連続信号が送信されるが、誤作動は発生しない。
【0053】
蓄電部5から供給される電力を節約するために、マイクロプロセッサー2は、作動後に、待機状態のスリープモードにあることが望ましい。
【0054】
遮断装置30はさらに、蓄電部5の充電電圧値を検知するための電圧センサー6を備える。蓄電部5は、電圧センサー6によって検知された充電電圧値に応じて充電されるように制御される。
【0055】
蓄電部5がスーパーコンデンサーである場合に、定格電圧は低電力供給部8の供給電圧よりも高くする必要がある。スーパーコンデンサーの定格電圧が低電力供給部8の供給電圧よりも低いと、商用交流電力の遮断時間が短くなるという不都合が生じる。さらに、時定数とは、スーパーコンデンサーに電力電圧の62.8%まで充電される時間を意味する。一般に、時定数の5倍に相当する時間が経過すると、スーパーコンデンサーはその通常状態の電圧の約99%まで充電される。さらに、実験等により、スーパーコンデンサーの充電量が予め定められた基準上限充電値から予め定められた基準下限充電値に到達するのに要する時間を検知した場合には、電圧センサー6を設けずに、スーパーコンデンサーの充電量が予め定められた基準上限充電値から予め定められた基準下限充電値に到達するのに要する時間に応じて、予め定められた期間にスーパーコンデンサーを充電する。そのため、予め定められた時間が経過すると、その予め定められた時間の間、遮断装置30の蓄電部5が充電されるように制御される。
【0056】
遮断装置30は、蓄電部5を充電するためのエネルギーハーベスティング電源ユニット15をさらに備える。エネルギーハーベスティング電源ユニット15は、例えば太陽電池およびダイオードを含み、これらは様々なソースからの少量のエネルギーで蓄電部5を充電する。
【0057】
エネルギーハーベスティング電源ユニット15は、太陽光、太陽熱、電灯、風(風車)、水(水車)からエネルギー量を収穫し、さらに、エネルギーハーベスティング電源ユニット15は、体動および体温から微量のエネルギーと、渦巻きバネから発生する所定のエネルギー量を収穫する。
【0058】
図5Aを参照すると、
図1の回路図の蓄電部5がスーパーコンデンサーである一例が示唆されている。スーパーコンデンサー5は、単純にスーパーキャプとも呼ぶ。
図5Aに示すように、最初は時定数の5倍に相当する時間(例えば60秒)だけスーパーコンデンサー5が十分に充電された後に、再び10秒間充電され、次にマイクロプロセッサー2が待機モードとなった状態でスリープモードとなるように、有効な割り込みが設定される。スリープモードで2.3秒が経過すると、マイクロプロセッサー2が起動して電圧センサー6を作動させ、電圧センサー6がスーパーコンデンサーが予め定められた最低電圧にあるかどうかを検知する。検知された電圧が予め定められた最大電圧でない場合に、電圧センサー6はオフとなり、マイクロプロセッサー2は再びスリープモードとなる。次に、スリープモードで2.3秒経過すると、マイクロプロセッサー2は電圧センサー6を作動させ、スーパーコンデンサー5の充電電圧値が予め定められた最低電圧の値であるかどうかを電圧センサー6に検知させる。検知された電圧が予め定められた最大電圧よりも低い場合に、電圧センサー6はオフになり、スーパーコンデンサー5は10秒間充電され、マイクロプロセッサー2は再びスリープモードに戻る。
【0059】
図1を参照して、
図5Bに示す無線信号割り込みおよび外部割り込みについて説明する。マイクロプロセッサー2は、主電源スイッチ20の操作に応じて、手動スイッチ3によって生成された無線受信機4の信号または制御信号発生器14の制御信号によって生成される電気機器1のオン/オフ状態を決定する。主電源スイッチ20がオフにされて電気機器1がオフ状態にあると判定されると、オン操作が行われる。まず、ソリッドステートリレー21を作動させてスーパーコンデンサー5を充電する。次に、主電源スイッチ20を操作(オンに)して、商用交流電力を電気機器1に供給する。その後に、電力供給時に発生する突入電流が通常電流になるまで時間を遅延させ、電気機器1の電源ユニットに接続されたオン/オフ制御スイッチとしてのリレー9により電気機器1をオンにする。次にリレー9をオフにし、所定時間経過後に復帰操作を行う。さらに、マイクロプロセッサー2は、手動スイッチ3によって生成された無線受信機4の信号または制御信号発生器14の制御信号によって、主電源スイッチ20のオン/オフ状態を通じて電気機器1のオン/オフ状態を認識する。主電源スイッチ20がオンにされて電気機器1がオン状態にあると判断されると、オフ操作が行われる。まず、ソリッドステートリレー21を作動させてスーパーコンデンサー5を充電する。次に、電気機器1の電源ユニットに接続されたリレー9により電気機器1をオフにし、所定時間経過後に、主電源スイッチ20およびソリッドステートリレー21を順次オフにする。所定時間が経過すると、復帰操作が行われる。
【0060】
本明細書では、特定の実施形態を図示し説明したが、当業者であれば、同じ目的を達成するように計算されたソフトウェアの任意の特定の配置を、図示した特定の実施形態に代えることができることを理解されよう。本出願は、本発明のあらゆる適応または変形をカバーすることを意図している。したがって、本発明は特許請求の範囲およびその均等物によってのみ限定されることが明白に意図されている。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明の実施の形態によれば、待機電力遮断装置は、手動スイッチの操作により複数の制御信号が生成されている間であっても、手動スイッチの操作が停止されたと判定することができ、マイクロプロセッサーの多重作動制御による誤作動を防止することができ、電気機器の電源がオフにされた場合に、待機電力を完全に遮断することができ、モノのインターネット(IoT)機器が少なくとも電気エネルギーで相互に通信を行うことができるため、待機電力遮断装置は電気機器に広く適用することができる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部の商用交流電力と電気機器の内部とを接続する電力ラインに設置される待機電力遮断装置であって、
商用交流電力を供給するか、供給を遮断する手動スイッチと、
ソリッドステートリレーであって、前記手動スイッチの操作に応じて前記ソリッドステートリレーの入力側に電流が流れた場合に、前記商用交流電力を前記ソリッドステートリレーの出力側に供給する、ソリッドステートリレーと、
前記ソリッドステートリレーから供給される前記商用交流電力の電圧を変換し、変換した前記電圧を供給する低電力供給部と、
前記低電力供給部から電力を受け取り、前記待機電力遮断装置の作動を制御するマイクロプロセッサーと、
前記低電力供給部から受け取った前記電力で充電され、前記マイクロプロセッサーに前記電力を供給する蓄電部と、
前記手動スイッチの前記操作に応じて前記電流が流れた場合に、前記マイクロプロセッサーに制御信号を送信する制御信号発生器と、を備え、
前記マイクロプロセッサーが、
前記制御信号発生器からの前記制御信号の生成を許可するために前記手動スイッチが操作された場合に、前記制御信号発生器の前記制御信号が存在するかどうかを繰り返し判定する第1のステップと、
前記第1のステップが実行された後に、所定の期間が経過したかどうかを判定するステップと、
前記制御信号が存在するかどうかを判定する第2のステップと、を含み、
前記第1のステップが実行された後に、前記所定の期間が経過した場合に、前記マイクロプロセッサーは前記第2のステップを実行し、前記第2のステップにおいて前記制御信号が存在すると判定された場合に、前記マイクロプロセッサーは前記第1のステップに戻り、前記制御信号が存在しないと判定された場合に、前記マイクロプロセッサーは最終的に前記手動スイッチの前記操作が停止されたと判定する、制御方法を使用して前記待機電力遮断装置の前記作動を制御
し、
これにより、多重作動制御による前記マイクロプロセッサーの誤作動が防止される、待機電力遮断装置。
【請求項2】
外部の商用交流電力と電気機器の内部とを接続する電力ラインに設置される待機電力遮断装置であって、
商用交流電力を供給するか、供給を遮断する手動スイッチと、
ソリッドステートリレーであって、前記手動スイッチの操作に応じて前記ソリッドステートリレーの入力側に電流が流れた場合に、前記商用交流電力を前記ソリッドステートリレーの出力側に供給する、ソリッドステートリレーと、
前記ソリッドステートリレーから供給される前記商用交流電力の電圧を変換し、変換した前記電圧を供給する低電力供給部と、
前記低電力供給部から電力を受け取り、前記待機電力遮断装置の作動を制御するマイクロプロセッサーと、
前記低電力供給部から受け取った前記電力で充電され、前記マイクロプロセッサーに前記電力を供給する蓄電部と、
前記手動スイッチの前記操作に応じて前記電流が流れた場合に、前記マイクロプロセッサーに制御信号を送信する制御信号発生器と、を備え、
前記マイクロプロセッサーが、
前記制御信号発生器からの前記制御信号の生成を許可するために前記手動スイッチが操作された場合に、前記制御信号発生器の前記制御信号が存在するかどうかを繰り返し判定する第1のステップと、
前記第1のステップが実行された後に、所定の期間が経過したかどうかを判定するステップと、
前記制御信号が存在するかどうかを判定する第2のステップと、を含み、
前記第1のステップが実行された後に、前記所定の期間が経過した場合に、前記マイクロプロセッサーは前記第2のステップを実行し、前記第2のステップにおいて前記制御信号が存在すると判定された場合に、前記第2のステップは予め定められた期間が経過するたびに実行され、前記制御信号が存在しない場合に、前記マイクロプロセッサーは最終的に前記手動スイッチの前記操作が停止されたと判定する、制御方法を使用して前記待機電力遮断装置の前記作動を制御
し、
これにより、多重作動制御による前記マイクロプロセッサーの誤作動が防止される、待機電力遮断装置。
【請求項3】
外部の商用交流電力と電気機器の内部とを接続する電力ラインに設置される待機電力遮断装置であって、
商用交流電力を供給するか、供給を遮断する手動スイッチと、
ソリッドステートリレーであって、前記手動スイッチの操作に応じて前記ソリッドステートリレーの入力側に電流が流れた場合に、前記商用交流電力を前記ソリッドステートリレーの出力側に供給する、ソリッドステートリレーと、
前記ソリッドステートリレーから供給される前記商用交流電力の電圧を変換し、変換した前記電圧を供給する低電力供給部と、
前記低電力供給部から電力を受け取り、前記待機電力遮断装置の作動を制御するマイクロプロセッサーと、
前記低電力供給部から受け取った前記電力で充電され、前記マイクロプロセッサーに前記電力を供給する蓄電部と、
前記手動スイッチの前記操作に応じて前記電流が流れた場合に、前記マイクロプロセッサーに制御信号を送信する制御信号発生器と、を備え、
前記マイクロプロセッサーが、
前記制御信号発生器からの前記制御信号の生成を許可するために前記手動スイッチが操作された場合に、前記制御信号発生器の前記制御信号が存在するかどうかを繰り返し判定する第1のステップと、
前記第1のステップが実行された後に、所定の期間が経過したかどうかを判定するステップと、
前記制御信号が存在するかどうかを判定する第2のステップと、を含み、
前記マイクロプロセッサーは、前記第1のステップが実行された後に、前記所定の期間中に前記第2のステップを繰り返し実行し、前記制御信号がないまま前記所定の期間が経過すると、最終的に前記手動スイッチの前記操作が停止されたと判定する、制御方法を使用して前記待機電力遮断装置の前記作動を制御
し、
これにより、多重作動制御による前記マイクロプロセッサーの誤作動が防止される、待機電力遮断装置。
【請求項4】
前記手動スイッチと直列に接続され、前記商用交流電力の電流を低減する電流制限抵抗およびダイオードをさらに備える、請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の待機電力遮断装置。
【請求項5】
前記手動スイッチが操作された後に前記手動スイッチの操作が停止されても、前記マイクロプロセッサーに安定して電力が供給されるように、前記マイクロプロセッサーによって制御されるソリッドステートリレーをさらに備える、請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の待機電力遮断装置。
【請求項6】
前記手動スイッチが操作された後に前記手動スイッチの前記操作が停止されても、前記マイクロプロセッサーが安定して前記電力を受け取るように、前記マイクロプロセッサーから発生する所定の高周波が前記ソリッドステートリレーの前記入力側を通過した後にグランドに流れる際に、前記マイクロプロセッサーから発生する前記所定の高周波を通過させるための低容量コンデンサーをさらに備える、請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の待機電力遮断装置。
【請求項7】
前記待機電力遮断装置の外部で検知された信号を前記マイクロプロセッサーに送信するための無線受信機をさらに備える、請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の待機電力遮断装置。
【請求項8】
前記マイクロプロセッサーが、前記商用交流電力を前記電気機器に供給するか、または前記電力の前記供給を遮断するように構成された主電源スイッチをさらに備える、請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の待機時電力遮断装置。
【請求項9】
前記マイクロプロセッサーが前記電気機器をオン/オフするように構成されたオン/オフ制御スイッチをさらに備える、請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の待機電力遮断装置。
【請求項10】
前記蓄電部の充電電圧値を検知する電圧センサーをさらに備える、請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の待機電力遮断装置。
【請求項11】
前記蓄電部を充電するためのエネルギーハーベスティング電源ユニットをさらに備える、請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の待機電力遮断装置。
【国際調査報告】