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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-28
(54)【発明の名称】触覚較正のためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   B60R 16/027 20060101AFI20250121BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20250121BHJP
   B62D 1/04 20060101ALI20250121BHJP
【FI】
B60R16/027 T
G06F3/01 560
B62D1/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024537364
(86)(22)【出願日】2022-12-16
(85)【翻訳文提出日】2024-08-19
(86)【国際出願番号】 US2022053217
(87)【国際公開番号】W WO2023121977
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】63/292,398
(32)【優先日】2021-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】510192916
【氏名又は名称】テスラ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ケスラー,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】フライ,ブレイン
(72)【発明者】
【氏名】サワツキー,タイラー
【テーマコード(参考)】
3D030
5E555
【Fターム(参考)】
3D030DB13
5E555AA08
5E555AA72
5E555BA23
5E555BB23
5E555BC04
5E555CA04
5E555CA15
5E555CA17
5E555CA41
5E555CB05
5E555CB12
5E555CB16
5E555CB19
5E555CB20
5E555CB57
5E555CC01
5E555CC03
5E555DA24
5E555EA05
5E555EA14
5E555EA21
5E555FA00
(57)【要約】
第1の動作モードでユーザに触覚フィードバックを提供し、第2の動作モードで触覚フィードバックを少なくとも1つのセンサに提供するように構成される触覚モータを含む、車両のためのスイッチパックが提供される。スイッチパックは、第1の動作モード中にユーザによって少なくとも1つのセンサに加えられた力に応答して、電気信号を生成するように適合される少なくとも1つのセンサを含む。少なくとも1つのセンサは、第2の動作モード中に触覚モータが提供する触覚フィードバックを感知するように更に構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のためのスイッチパックであって、
少なくとも1つのセンサであって、第1の動作モード中に前記ユーザによって前記少なくとも1つのセンサに加えられた力に応答して電気信号を生成するように適合される、少なくとも1つのセンサと、
前記第1の動作モード中に前記少なくとも1つのセンサに加えられた力に応答して前記ユーザに触覚フィードバックを提供し、第2の動作モード中に前記少なくとも1つのセンサに触覚フィードバックを提供するように構成された触覚モータと、
を備え、
前記少なくとも1つのセンサが、前記第2の動作モード中に前記触覚モータが提供する前記触覚フィードバックを感知するように更に構成された、スイッチパック。
【請求項2】
前記第1の動作モードが、前記車両の使用中であり、前記第2の動作モードが、前記触覚モータの較正プロセス中である、請求項1に記載のスイッチパック。
【請求項3】
前記第2の動作モード中に前記少なくとも1つのセンサが感知した前記触覚フィードバックに少なくとも部分的に基づいて、共振周波数を識別するように構成されたコントローラを更に備える、請求項2に記載のスイッチパック。
【請求項4】
前記コントローラが、前記共振周波数に少なくとも部分的に基づいて、前記第1の動作モード中に前記触覚モータが提供する前記触覚フィードバックを変更するように更に構成された、請求項3に記載のスイッチパック。
【請求項5】
前記少なくとも1つのセンサから受信した電気信号に基づいて、出力信号を生成するように構成されるコントローラを更に備える、請求項1から4のいずれか一項に記載のスイッチパック。
【請求項6】
前記出力信号が、前記車両の設定を変更するための制御信号である、請求項5に記載のスイッチパック。
【請求項7】
前記制御信号が、前記車両の左又は右の方向指示器の設定を変更するように構成された、請求項6に記載のスイッチパック。
【請求項8】
前記制御信号が、前記車両のハイビーム又はロービームの前照灯の設定を変更するように構成された、請求項6に記載のスイッチパック。
【請求項9】
前記制御信号が、前記車両の窓用ワイパの設定を変更するように構成された、請求項6に記載のスイッチパック。
【請求項10】
前記制御信号が、前記車両の運転支援モード又は自動運転モードの設定を変更するように構成された、請求項6に記載のスイッチパック。
【請求項11】
車両のためのスイッチパックを較正する方法であって、
第1の動作モード中に第1の周波数で触覚プロファイルを放出するステップと、
前記第1の動作モード中に少なくとも1つのセンサによって前記第1の周波数の触覚プロファイルを感知するステップであって、前記少なくとも1つのセンサが、第2の動作モード中に前記車両のユーザによって前記少なくとも1つのセンサに加えられた力に応答して電気信号を生成するように更に適合された、ステップと、
前記感知した触覚プロファイルに少なくとも部分的に基づいて前記スイッチパックの共振周波数を識別するステップと、
を含む、方法。
【請求項12】
前記共振周波数に少なくとも部分的に基づいて、前記第2の動作モード中に触覚フィードバックを提供するステップ、を更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記少なくとも1つのセンサから受信した電気信号に基づいて、出力信号を生成するステップ、を更に含む、請求項11又は12に記載の方法。
【請求項14】
前記出力信号が、前記車両の設定を変更するための制御信号である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記制御信号が、前記車両の左又は右の方向指示器の設定を変更するように構成された、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記制御信号が、前記車両のハイビーム又はロービームの前照灯の設定を変更するように構成された、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記制御信号が、前記車両の窓用ワイパの設定を変更するように構成された、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記制御信号が、前記車両の運転支援モード又は自動運転モードの設定を変更するように構成された、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記第1の動作モード中に第2の周波数で触覚プロファイルを放出するステップであって、前記第2の周波数が、前記第1の周波数とは異なる、ステップを更に含み、
前記スイッチパックの共振周波数を識別するステップが、
前記第1の動作モード中に前記少なくとも1つのセンサによって前記第2の周波数の触覚プロファイルを感知するステップと、
前記第1及び第2の周波数の触覚プロファイルを比較するステップと、を更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
触覚プロファイルを比較するステップが、感知したサンプルに対して1つ又は複数の高速フーリエ変換(FFT)を実施するステップ、を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
触覚プロファイルを比較するステップが、周波数の1つ又は複数のスカラを決定するステップ、を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
車両のステアリングホイールを較正する方法であって、
前記ステアリングホイール上の第1の位置からの周波数で触覚プロファイルを放出するステップと、
前記放出した触覚プロファイルを前記ステアリングホイール上の第2の位置で感知するステップであって、前記第2の位置が、前記第1の位置から距離Xだけ離隔している、ステップと、
前記感知した触覚プロファイルに少なくとも部分的に基づいて前記ステアリングホイールの共振周波数を識別するステップと、
を含む、方法。
【請求項23】
前記ステアリングホイール上の前記第1の位置からの第2の周波数で触覚プロファイルを放出するステップを更に含み、
前記ステアリングホイールの共振周波数を識別するステップが、
前記第2の周波数で前記放出した触覚プロファイルを前記ステアリングホイール上の前記第2の位置で感知するステップと、
前記第1及び第2の周波数の触覚プロファイルを比較するステップと、を更に含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記距離Xが、約3インチ(7.62センチメートル)以下である、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記第1の位置が、触覚モータの位置と一致する、請求項22から24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記第2の位置が、センサの位置と一致し、前記センサが、ユーザによって前記センサに加えられている力に応答して電気信号を生成するように構成された、請求項22から24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
車両のためのユーザインターフェースであって、
前記車両のユーザによって少なくとも1つのセンサに加えられる力に応答して触覚フィードバックを提供するステップを更に含み、前記触覚フィードバックが、前記共振周波数に少なくとも部分的に基づく、請求項22から24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
第1の動作モード中に前記少なくとも1つのセンサに加えられた力を感知するように適合される少なくとも1つのセンサと、
前記第1の動作モード中に前記少なくとも1つのセンサに加えられた前記力に応答して触覚フィードバックを提供し、第2の動作モード中に触覚フィードバックを前記少なくとも1つのセンサに提供するように構成される触覚モータと、
を備え、
前記少なくとも1つのセンサが、前記第2の動作モード中に前記触覚モータが提供する前記触覚フィードバックを感知するように更に構成された、ユーザインターフェース。
【請求項29】
前記第1の動作モードが、前記ユーザインターフェースの使用中である、請求項28に記載のユーザインターフェース。
【請求項30】
前記第2の動作モードが、前記触覚モータの較正プロセス中である、請求項28に記載のユーザインターフェース。
【請求項31】
前記ユーザインターフェースが、ステアリングホイールである、請求項28に記載のユーザインターフェース。
【請求項32】
前記ユーザインターフェースが、スイッチパックである、請求項28に記載のユーザインターフェース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2021年12月21日に出願された米国仮出願第63/292,398号の利益を主張し、その全開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、触覚フィードバックを改善するためのシステム及び方法に関する。より詳細には、本開示は、触覚フィードバックのためのステアリングホイールアセンブリの較正に関する。
【背景技術】
【0003】
ステアリングホイールアセンブリは、運転者が車両を操縦することを可能にするいくつかの自動車用途に関連付けられる。現在のステアリングホイールアセンブリは、車両の動きを制御するために主に使用される。しかしながら、例えば、運転支援機能の選択、方向指示器の作動、ホーンの作動、環境の制御(例えば、車室内温度の上昇若しくは低下、又はファン速度の上昇若しくは低下)、電話の発信、又は別の動作など、運転中に運転者が変更又は更新する必要があり得る他の多くの機能がある。そのような状況では、運転者は、別のインターフェース上の機能を操作するために、ステアリングホイールアセンブリから少なくとも片手を通常外さなければならない。これにより、運転者の運転の妨げになる可能性がある。
【0004】
いくつかのステアリングホイールアセンブリは、スイッチパック内に配置された1つ又は複数の感圧構成要素を含む。感圧構成要素は、スイッチパックに加えられた力に応答して電気信号を生成する。感圧構成要素は、触覚モータを介して触覚フィードバックを提供する場合がある。このようにして、触覚モータは、ユーザが感圧構成要素と相互作用するときに、ユーザに触覚フィードバックを提供するように設計される。しかしながら、触覚フィードバックの品質は、製造のばらつき(例えば、構成要素の公差、組立て、材料、製造のばらつき)並びにスイッチパックの活動(例えば、摩耗、環境、反りなど)に起因して、スイッチパック間で異なり得る。したがって、車両での活動のための上質なユーザ体験を保証するために、触覚フィードバックの品質を正規化する必要がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、較正システムを含むステアリングホイールアセンブリに関する。ステアリングホイールアセンブリは、ステアリングリムを含む。ステアリングホイールアセンブリはまた、ステアリングリムに接続されるスイッチパックを含む。ステアリングホイールアセンブリは、スイッチパック内に配置される少なくとも1つの感圧又は近接感知構成要素(例えば、センサ)を更に含む。
【0006】
第1の動作モードでは、少なくとも1つの感圧又は近接感知構成要素(例えば、センサ)は、スイッチパックに加えられる力又は加えられる力の予想に応答して、電気信号を生成する。少なくとも1つの感圧又は近接感知構成要素は、少なくとも1つの圧電スイッチ、圧電センサ、及び静電容量アレイのうちの任意の1つ又は複数を含んでもよい。特定の実施形態では、コントローラは、少なくとも1つの感圧又は近接感知構成要素に電気的に接続される。コントローラは、少なくとも1つの感圧又は近接感知構成要素から受信した電気信号に基づいて、スイッチパック上でユーザが行ったユーザ入力又はジェスチャを決定する。
【0007】
第2の動作モードでは、少なくとも1つの感圧又は近接感知構成要素は、較正プロセスのためのターゲットセンサとして作用する。較正プロセス中、ターゲットセンサは、ステアリングホイールアセンブリに配置された触覚モータが放出した触覚再生を感知する。ターゲットセンサは、感知した触覚再生に関連するデータ又は情報を較正システムに提供する。特定の実施形態では、コントローラは、触覚モータを較正する。例えば、特定の実施形態では、コントローラは、ステアリングホイールアセンブリの共振周波数を決定し、これは、次に第1の動作モード中に利用される。
【0008】
一態様は、車両のためのスイッチパックに関する。スイッチパックは、第1の動作モード中にユーザによって少なくとも1つのセンサに加えられた力に応答して電気信号を生成するように適合される少なくとも1つのセンサと、第1の動作モード中に少なくとも1つのセンサに加えられた力に応答してユーザに触覚フィードバックを提供し、第2の動作モード中に触覚フィードバックを少なくとも1つのセンサに提供するように構成される触覚モータと、を備える。少なくとも1つのセンサは、第2の動作モード中に触覚モータが提供する触覚フィードバックを感知するように更に構成される。
【0009】
上記の態様の変形例では、第1の動作モードは、車両の使用中であり、第2の動作モードは、触覚モータの較正プロセス中である。
【0010】
上記態様の変形例は、第2の動作モード中に少なくとも1つのセンサが感知した触覚フィードバックに少なくとも部分的に基づいて、共振周波数を識別するように構成されるコントローラを更に備える。
【0011】
上記の態様の変形例では、コントローラは、共振周波数に少なくとも部分的に基づいて、第1の動作モード中に触覚モータが提供する触覚フィードバックを変更するように更に構成される。
【0012】
上記態様の変形例は、少なくとも1つのセンサから受信した電気信号に基づいて、出力信号を生成するように構成されるコントローラを更に備える。
【0013】
上記態様の変形例では、出力信号は、車両の設定を変更するための制御信号である。
【0014】
上記態様の変形例では、制御信号は、車両の左又は右の方向指示器の設定を変更するように構成される。
【0015】
上記態様の変形例では、制御信号は、車両のハイビーム又はロービームの前照灯の設定を変更するように構成される。
【0016】
上記態様の変形例では、制御信号は、車両の窓用ワイパの設定を変更するように構成される。
【0017】
上記態様の変形例では、制御信号は、車両の運転支援モード又は自動運転モードの設定を変更するように構成される。
【0018】
一態様は、車両のためのスイッチパックを較正する方法に関する。本方法は、第1の動作モード中に第1の周波数で触覚プロファイルを放出することと、第1の動作モード中に少なくとも1つのセンサによって第1の周波数の触覚プロファイルを感知することであって、少なくとも1つのセンサが、第2の動作モード中に車両のユーザによって少なくとも1つのセンサに加えられた力に応答して電気信号を生成するように更に適合される、感知することと、感知した触覚プロファイルに少なくとも部分的に基づいてスイッチパックの共振周波数を識別することと、を含む。
【0019】
上記態様の変形例は、共振周波数に少なくとも部分的に基づいて、第2の動作モード中に触覚フィードバックを提供すること、を更に含む。
【0020】
上記態様の変形例は、少なくとも1つのセンサから受信した電気信号に基づいて、出力信号を生成すること、を更に含む。
【0021】
上記態様の変形例では、出力信号は、車両の設定を変更するための制御信号である。
【0022】
上記態様の変形例では、制御信号は、車両の左又は右の方向指示器の設定を変更するように構成される。
【0023】
上記態様の変形例では、制御信号は、車両のハイビーム又はロービームの前照灯の設定を変更するように構成される。
【0024】
上記態様の変形例では、制御信号は、車両の窓用ワイパの設定を変更するように構成される。
【0025】
上記態様の変形例では、制御信号は、車両の運転支援モード又は自動運転モードの設定を変更するように構成される。
【0026】
上記の態様の変形例は、第1の動作モード中に第2の周波数で触覚プロファイルを放出することを更に含み、第2の周波数は、第1の周波数とは異なる。スイッチパックの共振周波数を識別することは、第1の動作モード中に少なくとも1つのセンサによって第2の周波数の触覚プロファイルを感知することと、第1及び第2の周波数の触覚プロファイルを比較することと、を更に含む。
【0027】
上記の態様の変形例では、触覚プロファイルを比較することは、感知したサンプルに対して1つ又は複数の高速フーリエ変換(FFT)を実施すること、を含む。
【0028】
上記の態様の変形例では、触覚プロファイルを比較することは、周波数の1つ又は複数のスカラを決定すること、を含む。
【0029】
一態様は、車両のステアリングホイールを較正する方法に関する。本方法は、ステアリングホイール上の第1の位置からの周波数で触覚プロファイルを放出することと、放出した触覚プロファイルをステアリングホイール上の第2の位置で感知することであって、第2の位置が、第1の位置から距離Xだけ離隔している、感知することと、感知した触覚プロファイルに少なくとも部分的に基づいてステアリングホイールの共振周波数を識別することと、を含む。
【0030】
上記の態様の変形例は、ステアリングホイール上の第1の位置からの第2の周波数で触覚プロファイルを放出すること、を更に含む。ステアリングホイールの共振周波数を識別することは、第2の周波数で放出した触覚プロファイルをステアリングホイール上の第2の位置で感知することと、第1及び第2の周波数の触覚プロファイルを比較することと、を更に含む。
【0031】
上記態様の変形例では、距離Xは、約3インチ(7.62センチメートル)以下である。
【0032】
上記の態様の変形例では、第1の位置は、触覚モータの位置と一致する。
【0033】
上記の態様の変形例では、第2の位置は、センサの位置と一致し、センサは、ユーザによってセンサに加えられている力に応答して電気信号を生成するように構成される。
【0034】
上記態様の変形例は、車両のユーザによって少なくとも1つのセンサに加えられる力に応答して触覚フィードバックを提供すること、を更に含み、触覚フィードバックは、共振周波数に少なくとも部分的に基づく。
【0035】
一態様は、車両のためのユーザインターフェースに関する。ユーザインターフェースは、第1の動作モード中に少なくとも1つのセンサに加えられた力を感知するように適合される少なくとも1つのセンサと、第1の動作モード中に少なくとも1つのセンサに加えられた力に応答して触覚フィードバックを提供し、第2の動作モード中に触覚フィードバックを少なくとも1つのセンサに提供するように構成される触覚モータと、を備える。少なくとも1つのセンサは、第2の動作モード中に触覚モータが提供する触覚フィードバックを感知するように更に構成される。
【0036】
上記の態様の変形例では、第1の動作モードは、ユーザインターフェースの使用中である。
【0037】
上記の態様の変形例では、第2の動作モードは、触覚モータの較正プロセス中である。
【0038】
上記の態様の変形例では、ユーザインターフェースは、ステアリングホイールである。
【0039】
上記の態様の変形例では、ユーザインターフェースは、スイッチパックである。
【図面の簡単な説明】
【0040】
本発明は、添付の図面を参照して説明し、同様の参照符号は同様の要素を参照する。
【0041】
図1】触覚較正を提供する、車両のためのコントローラ及びステアリングホイールアセンブリを含むシステムのブロック図である。
【0042】
図2図1のシステムを含む車両の例示的な図である。
【0043】
図3】ヨーク形の形態のステアリングホイールアセンブリを示す、図2の車両の内側の図である。
【0044】
図4】エアバッグモジュールがステアリングアセンブリのスイッチパックから除去された、図3におけるステアリングアセンブリの平面図である。
【0045】
図5】スイッチパック内に位置する1つ又は複数のセンサ及び触覚モータの輪郭を示す、図4におけるスイッチパックの左側の第1の部分の図である。
【0046】
図6】触覚モータを較正するために図1におけるコントローラによって実施される例示的なプロセスのフローチャートである。
【0047】
図7図6の方法によって実施される較正プロセスのチャートである。
【0048】
図8】触覚フィードバックの大きさが、ステアリングホイールアセンブリの205Hzの非共振周波数と比較して180Hzの共振周波数で増加することを示す、2つの異なる例示的な周波数(180Hz、205Hz)におけるサンプルに対して実施された高速フーリエ変換(FFT)の2つの例示的なチャートである。
【0049】
図9】共振周波数を識別するために図1におけるコントローラによって実施される例示的なプロセスのフローチャートである。
【0050】
図10】ユーザインターフェース(例えば、ステアリングホイール)の共振周波数を識別するために図1におけるコントローラによって実施される例示的なプロセスのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0051】
一般的に説明すると、本開示の1つ又は複数の態様は、ステアリングホイールアセンブリの較正システムに関する。ユーザが、ステアリングホイールアセンブリ上の1つ又は複数の感圧構成要素と相互作用するとき、ステアリングホイールアセンブリは、ユーザに触覚フィードバックを提供するように設計された1つ又は複数の触覚モータを含むことができる。触覚モータが提供する再生の品質は、ステアリングホイールアセンブリ間で大きく異なり得る。較正システムは、触覚モータごとに動作パラメータを最適化することができる。特定の実施形態では、較正システムは、スイッチパック及び触覚モータの共振周波数を決定する。特定の実施形態では、較正システムは、ステアリングホイールアセンブリの触覚モータごとに、共振周波数を決定する。特定の実施形態では、ステアリングホイールアセンブリは、2つの触覚モータを備え、各触覚モータは、ステアリングホイールアセンブリ上の1つ又は複数の感圧構成要素のサブセットに関連付けられる。共振周波数を、各触覚モータが提供する再生の品質を改善するために使用することができる。
【0052】
特定の実施形態では、較正システムは、触覚フィードバックの強度及び/又は品質を改善する動作パラメータを識別する。例えば、特定の実施形態では、各触覚モータは、共振周波数に一致又は関連する周波数で波形を再生するように構成される。特定の実施形態では、共振周波数は、ステアリングホイールアセンブリの1つ又は複数の構成要素に対するものである。特定の実施形態では、共振周波数は、ステアリングホイールアセンブリ全体に対するものである。特定の実施形態では、共振周波数は、ステアリングホイールアセンブリの一部分(例えば、左又は右部分)に対するものである。
【0053】
触覚モータによる再生に関連する共振周波数は、同じ仕様(例えば、サイズ、形状、及び組成)で製造されたステアリングホイールアセンブリ間で大幅に異なり得る。例えば、ヨーク形に設計されたステアリングホイールアセンブリの試験は、触覚モータごとに、120Hz~240Hzの範囲における試験ユニット間の共振周波数で大きな変動を示した。特定の実施形態では、これらの変動に対処し、一貫した触覚再生を提供するために、較正システムは、各触覚モータに関連する測定された共振周波数に少なくとも部分的に基づいて、触覚モータごとの動作パラメータを決定する。
【0054】
特定の実施形態では、較正システムは、各共振周波数を決定するために、ステアリングホイールアセンブリ上に配置した既存のセンサを採用する。このように、較正システムは、(例えば、試験機器を触覚モータに取り付け、次いで取り外す)外部測定機器を採用しない。何らかの種類の較正を実施するために外部測定機器を使用すると、生産が減速し、最終的に生産の歩留りに影響する。加えて、外部測定機器を車両納車前に除去しなければならないので、ステアリングホイールアセンブリの摩耗、環境、反りなどに起因する共振周波数の経時的な変化は、触覚モータの再生及びユーザの体験を経時的に損なうことになる。
【0055】
特定の実施形態では、較正システムは、ステアリングホイールアセンブリ内に既に配置された1つ又は複数のセンサ(例えば、歪みゲージ力センサ)を採用する。例えば、特定の実施形態では、1つ又は複数のセンサは、1つ又は複数の感圧構成要素を押すユーザを検出するために既に採用されている。特定の実施形態では、1つ又は複数の感圧構成要素の動作パラメータ(例えば、利得)は、較正プロセスを実施するように調整される。例えば、特定の実施形態では、較正システムは、第1の触覚モータに最も近い1つ又は複数のセンサのうちの少なくとも1つの第1のターゲットセンサの利得を増加させる。較正プロセスを、第1の触覚モータに対して実施することができる。特定の実施形態では、較正システムは、第2の触覚モータに最も近い1つ又は複数のセンサのうちの少なくとも1つのターゲットの第2のセンサの利得を増加させる。較正プロセスを、第2の触覚モータに対して実施することができる。第1のターゲットセンサは、第2のターゲットセンサとは異なり得る。較正プロセス中、少なくとも1つのターゲットセンサ(例えば、第1又は第2のセンサ)は、その関連する触覚モータの再生を感知することができる。
【0056】
較正システムは、本明細書に開示した方法を採用して、外部測定機器を採用することなく、各触覚モータに命令したプロファイル掃引に対してアルゴリズム(例えば、高速フーリエ変換(FFT))を実施することができる。有利には、較正プロセスを、製造プロセス中の任意の時点で実施し、外部測定機器を採用することなく、ステアリングホイールアセンブリの活動中の任意の時点で再命令することができる。例えば、較正プロセスを、製造プロセス中に自動的に適用することができるので、手動較正の必要がない。ユーザが触覚感覚の質の低下を感じた場合、較正プロセスはまた、遠隔で又は運用中に適用することができる。この低下は、ステアリングホイールアセンブリが経時的に変形し(例えば、形状の変化)、共振周波数が変化する場合に起こり得る。2つ以上の触覚モータを含む特定の実施形態では、スイッチパック全体にわたって一貫した触覚フィードバックを提供するように、各触覚モータを互いに較正することができる。ユーザが触覚感覚の質の低下を感じた場合、較正プロセスはまた、遠隔で又は運用中に適用することができる。
【0057】
較正プロセスは、車両整備組織の負担を軽減することができる。例えば、ユーザが弱い触覚フィードバックについて苦情を述べた場合、整備チームは、問題に対処するために再較正を遠隔でトリガすることができる。したがって、本開示は、製造上の課題を解決し得るだけでなく、車両整備組織の負担も軽減することもできる。
【0058】
図1は、コントローラ16と、車両24のためのステアリングホイールアセンブリ22と、を備え、触覚較正も提供するシステム10のブロック図である。システム10は、1つ又は複数の触覚モータ12を含む。例えば、特定の実施形態では、システム10は、2つの触覚モータ12を含む。
【0059】
システム10を、様々な車両24、例えば、乗用車、トラック、スポーツ用多目的車、又はバンに組み込むことができる。様々な実施形態において、車両24は、電気自動車、ハイブリッド車両、又は内燃機関によって駆動される車両である。例えば、図2は、図1のシステム10を含む乗用車の例示的な図である。図3は、図2の車両24の内側の図であり、ヨーク形の形態のステアリングホイールアセンブリ22を示している。
【0060】
図1から図3に示すように、システム10は、1つ又は複数のコントローラ16と、ステアリングホイールアセンブリ22と、を含むことができる。特定の実施形態では、コントローラ16は、ステアリングホイールアセンブリ22に位置する。特定の実施形態では、コントローラ16は車両24に位置する。複数のコントローラ16を含む特定の実施形態では、各コントローラ16を1つの触覚モータ12に関連付けることができる。
【0061】
特定の実施形態では、コントローラ16は、較正プロセス(例えば、第2の動作モード)中に触覚モータ12を制御するように構成される。特定の実施形態では、コントローラ16は、較正プロセス(例えば、第2の動作モード)中だけでなく、ユーザによる車両24の動作(例えば、第1の動作モード)中に、例えば、動作パラメータを命令するなど、触覚モータ12を制御するように構成される。特定の実施形態では、較正プロセスは、ユーザへの車両24の納車に備えて実施される。特定の実施形態では、触覚モータ12のうちの1つ又は複数の較正プロセスは、ユーザへの車両24の納車後に1回又は複数回繰り返される。
【0062】
車両24の動作(例えば、第1の動作モード)中の特定の実施形態では、コントローラ16は、1つ又は複数の感圧又は近接感知構成要素(例えば、センサ14)から電気信号を受信する。特定の実施形態では、コントローラ16は、受信した電気信号に基づいてユーザ入力を決定する。車両24の動作中の特定の実施形態では、コントローラ16は、ユーザが接触した1つ又は複数の感圧又は近接感知構成要素(例えば、センサ14)からの信号の受信に応答して、触覚モータ12に波形を再生するように命令する。特定の実施形態では、波形は、ステアリングホイールアセンブリ22の1つ又は複数の構成要素又は部分の共振周波数に少なくとも部分的に基づいて選択される周波数で再生される。特定の実施形態では、共振周波数は、触覚モータ12の領域内のステアリングホイールアセンブリの一部分に対するものである。特定の実施形態では、共振周波数は、ステアリングホイールアセンブリ22全体に対するものである。特定の実施形態では、信号は、ユーザが、例えば指を1つ又は複数の感圧又は近接感知構成要素(例えば、センサ14)に近接又は接触させたことに応答したものである。
【0063】
車両24の動作(例えば、第1の動作モード)中の特定の実施形態では、コントローラ16は、1つ又は複数の感圧又は近接感知構成要素(例えば、センサ14)から受信した電気信号に基づいて、出力信号を生成する。出力信号は、車両24の1つ又は複数のシステムの設定を変更するための制御信号として具現化される。例えば、出力信号は、車両24の左若しくは右の方向指示器、車両24のハイビーム若しくはロービームの前照灯、車両24の窓用ワイパ、音声認識、車両24の空調ユニット、車両24の照明システム、車両24の音楽システムの設定の変更を、及び/又は運転支援モード若しくは自動運転モードの設定の変更を、結果として生じさせてもよい。
【0064】
出力信号は、車両24の制御ユニットに、又は車両24の個々のシステムに、直接送信されてもよい。更に、出力信号はまた、表示ユニット28(図3)に送信されてもよい。表示ユニット28は、ステアリングホイールアセンブリ22上に存在してもよく、又はユーザが座っている車両24の車室内のどこに存在してもよい。特定の実施形態では、表示ユニット28は、タブレット又はスマートフォンを含んでもよい。表示ユニット28は、車両システム設定の変更、又はユーザが行った選択、に関する通知をユーザに提供してもよい。出力信号はまた、車両24に接続された他の遠隔デバイスに送信されてもよい。例えば、タブレット又はスマートフォンは、近距離通信技術、例えば、Bluetooth技術を通して車両24に接続されてもよい。
【0065】
特定の実施形態では、車両24の動作(例えば、第1の動作モード)中、並びに較正プロセス(例えば、第2の動作モード)中に、コントローラ16は、触覚モータ12に送信される出力信号のセットを生成する。そのような出力信号は、触覚モータ12が触覚再生20を提供するためのコマンドを含む。ユーザによる車両24の操作(例えば、第1の動作モード)中、触覚再生20は、ステアリングホイールアセンブリ22を通してユーザに提供される。具体的には、触覚モータ12は、ユーザが行った選択を示す触覚フィードバックをユーザに提供する。
【0066】
特定の実施形態では、コントローラ16がプロファイル又は好みを採用するように、コントローラ16を訓練することができる。プロファイル又は好み及び触覚フィードバック20を、ユーザプロファイルとしてメモリ18に記憶することができる。メモリ18はまた、入力の機能へのマッピング、及び触覚フィードバックの機能へのマッピングを記憶することができる。
【0067】
特定の実施形態では、較正プロセス(例えば、第2の動作モード)中に、触覚モータ12は、少なくとも1つのターゲットセンサ14が感知する触覚フィードバック20を提供する。例えば、特定の実施形態では、コントローラ16は、例えば、動作パラメータを命令するなど、少なくとも1つのターゲットセンサ14を制御する。触覚フィードバック20を感知する準備として、コントローラ16は、特定の実施形態では、較正プロセスを実施するためにターゲットセンサ14の1つ又は複数の動作パラメータ(例えば、利得)を調整することができる。例えば、特定の実施形態では、コントローラ16は、ターゲットセンサ14の利得の増加を命令する。例えば、利得は、1kHzでサンプリングするように設定することができる。
【0068】
特定の実施形態では、ターゲットセンサ14は、1つ又は複数の他のセンサ14よりも触覚モータ12に物理的に最も近い。複数の触覚モータ12を含む特定の実施形態では、各ターゲットセンサ14は、その関連する触覚モータ12に物理的に最も近くあり得る。このようにして、ターゲットセンサ14は、触覚モータ12から離れているセンサ14と比較して、触覚モータ12の再生20を感知する可能性が高い。図1の触覚再生20は、ターゲットセンサ14に向かう経路をたどるように示しているが、再生20は全方向性であり得る。
【0069】
特定の実施形態では、コントローラ16は、第1の動作モード中の触覚モータ12の触覚フィードバックを改善するために、感知した触覚フィードバック20を第2の動作モード中に利用する。例えば、特定の実施形態では、ターゲットセンサ14は、感知した触覚フィードバック20に関連するデータ又は情報を較正システムに提供する。特定の実施形態では、較正システムは、本明細書に開示した方法を採用して、第2の動作モード中に、触覚モータ12に命令したプロファイル掃引に対してアルゴリズム(例えば、高速フーリエ変換(FFT))を実施することができる。特定の実施形態では、コントローラ16は、触覚モータ12を較正する。例えば、特定の実施形態では、コントローラ16は、ステアリングホイールアセンブリ22の共振周波数を決定し、これは、次に第1の動作モード中に利用される。
【0070】
特定の実施形態では、較正システムは、少なくとも部分的に触覚モータ12を較正するために、触覚フィードバック20を、1つ又は複数のルックアップテーブル並びに/あるいは1つ又は複数の所定のパラメータ内のデータと比較する。例えば、特定の実施形態では、コントローラ16は、センサ14からの情報を触覚モータ12の動作パラメータ(例えば、周波数)にマッピングするために、ルックアップテーブルの形態の論理制御を利用することができる。いくつかの実施形態では、ルックアップテーブルは、触覚モータ12の動作パラメータ(例えば、周波数)を決定するために、個々のセンサ14の値をマッピングすることができる。他の実施形態では、ルックアップテーブルは、第1の動作モード中の触覚モータ12の動作パラメータ(例えば、周波数)を決定するために、第2の動作モード中に測定された個々のセンサ14の値を組み合わせることができる。センサ14の値を、ルックアップテーブルにマッピングされた絶対値、値の範囲、バイナリ表示(例えば、オン又はオフ)、又は非数値カテゴリ(例えば、高、中、又は低)として指定することができる。更に、センサ14の値が大きな影響を有し得るように、又は特定の入力情報の影響が第1の動作モード中に使用する触覚モータ12の決定された動作パラメータ(例えば、周波数)に影響を及ぼすように順序付けられるように、ルックアップテーブルは、重み値を組み込むことができる。
【0071】
特定の実施形態では、コントローラ16によって利用されるルックアップテーブルを、個々の車両24に対して特に構成することができる。あるいは、ルックアップテーブルは、車両の種類、地理的位置、ユーザの種類などによって、車両24のセットに共通であり得る。ルックアップテーブルは、コントローラ16によって静的に構成され、これを、定期的に更新することができる。他の実施形態では、ルックアップテーブルは、動的であり、車両24に関連する通信機能を介して更新の頻度を容易にすることができる。
【0072】
特定の実施形態では、ルックアップテーブルを、プログラム実装で構成することができる。そのようなプログラムによる実装は、マッピング論理、決定木のシーケンス、又は同様の論理の形態であり得る。他の実施形態では、コントローラ16は、触覚モータ12の洗練された動作を必要とし得る機械学習実装を組み込んでもよい。
【0073】
特定の実施形態では、コントローラ16は、触覚モータ12の決定された動作パラメータ(例えば、周波数)に対応する信号を、第1の動作モード中に使用するための動作プロファイルの形態で提供する。特定の実施形態では、動作プロファイルは、特定の触覚モータ12及びスイッチパック32に合わせてカスタマイズされる。
【0074】
コントローラ16は、システム10内の別個の構成要素として示しているが、特定の実施形態では、コントローラ16は、別の構成要素(例えば、触覚モータ12、センサ14、車両24など)に組み込まれ、又はその逆も可能である。コントローラ16は、単一のマイクロプロセッサ又は複数のマイクロプロセッサを具現化してもよい。多数の市販のマイクロプロセッサを、コントローラ16の機能を実施するように構成することができる。コントローラ16は、例えば、メモリ18、二次記憶デバイス、及び中央処理装置などのプロセッサなど、アプリケーションを実行するために必要なすべての構成要素を含んでもよい。電源回路、信号調整回路、通信回路、及び他の適切な回路を含む、様々な他の既知の回路を、コントローラ16に関連付けてもよい。
【0075】
図4は、ステアリングホイールアセンブリ22の平面図である。ステアリングホイールアセンブリ22により、ユーザは車両24を操縦することができる。ステアリングホイールアセンブリ22は、ステアリングリム30を含む。図示の実施形態では、ステアリングリム30は、ほぼ長方形の形状である。もちろん、ステアリングリム30は、円形を含む任意の他の形状を有することができる。
【0076】
スイッチパック32は、ステアリングリム30に接続される。図示の実施形態では、スイッチパック32は中央部分34を含む。図示の実施形態では、スイッチパック32は、中央部分34の左側から水平に延在する第1の部分36と、中央部分34の右側から水平に延在する第2の部分38と、を含む。また、第3の部分40が、中央部分34の下側から垂直に延在する。
【0077】
特定の実施形態では、スイッチパック32の中央部分34は、エアバッグモジュール26(図3)を収容するために使用される。エアバッグモジュール26を、スイッチパック32の中央部分34内に配置することができ、その後スイッチパック32は、ステアリングホイールアセンブリ22を形成するために、ステアリングリム30と組み立てられる。エアバッグモジュール26は、明確にするために図4に示すスイッチパック32から除去されている。特定の実施形態では、スイッチパック32は、車両機能を変更又は更新するための1つ又は複数のスクロールホイール42又は他の機械的スイッチを備える。
【0078】
図5は、図4におけるスイッチパック32の左側の第1の部分36の図であり、スイッチパック32内に位置する1つ又は複数のセンサ14A、14B、14C及び触覚モータ12の概略を示している。1つ又は複数のセンサ14A、14B、14Cは、スイッチパック32の内部に配置される。図示の実施形態では、1つ又は複数のセンサ14A、14B、14Cは、ステアリングホイールアセンブリ32の第1の部分36に配置される。特定の実施形態では、1つ又は複数のセンサ14A、14B、14Cは、接続バスに接続されたプリント回路基板(PCB)を含んでもよい。更に、他のセンサ14及び触覚モータ12は、スイッチパック32の第2の部分38及び/又は第3の部分40に配置されてもよい。例えば、特定の実施形態では、1つ又は複数の追加のセンサ14(図示せず)、及び第2の触覚モータ12(図示せず)を、スイッチパック32の右側の第2の部分38に配置することができる。特定の実施形態では、コントローラ16は、スイッチパック32の第3の部分40に配置される。実施形態では、コントローラ16は、プリント回路基板(PCB)を具現化してもよい。コントローラ16は、接続バスによってセンサ14のPCBに電気的に接続されてもよい。
【0079】
図5に示すように、スイッチパック32の第1の部分36は、触覚フィードバック20を提供するための触覚モータ12を含む。第1の動作モードでは、コントローラ16は、ユーザによって提供される様々なユーザ入力を、及び車両24の1つ又は複数のシステムの設定を変更するための制御信号として出力信号を、決定する。例えば、出力信号は、車両24の左若しくは右の方向指示器、車両24のハイビーム若しくはロービームの前照灯、車両24の窓用ワイパ、音声認識、車両24の空調ユニット、車両24の照明システム、及び/又は車両24の音楽システムの設定の変更を、又は運転支援モード若しくは自動運転モードの設定の変更を、結果として生じさせてもよい。
【0080】
特定の実施形態では、ユーザ入力は、ユーザによって実施されるジェスチャを含む。特定の実施形態では、車両24の1つ又は複数のシステムの所望の設定に対応するスイッチパック32上の接触位置にユーザを誘導するために、1つ又は複数のインジケータ(例えば、表面実装型発光ダイオード(LED))及びフレックス回路が、スイッチパック32上に配置される。例えば、図5に示すように、スイッチパック32の第1の部分36は、1つ又は複数のセンサ14A、14B、14Cに対応する少なくとも3つの所定の領域を含み、運転中にステアリングホイールアセンブリ22から手を離すことなく、ユーザの親指又は指によって容易にアクセスされ得る。所定の領域は、ステアリングホイールアセンブリ22の1つ又は複数の部分に存在してもよい。特定の実施形態では、所定の領域は、スイッチパック32の第2の部分38上に、又はスイッチパック32の第1の部分36と第2の部分38との両方に、存在してもよい。更に別の実施形態では、所定の領域は、スイッチパック32の第3の部分40に存在してもよい。
【0081】
特定の実施形態では、所定の部分と相互作用することによって、ユーザは、制御のメニューを通して選択し、更新し、及び/又はナビゲートすることができる。更に、コントローラ16が行ったユーザ入力及び決定に基づいて、ユーザは、触覚モータ12を介して行われた選択の触覚フィードバック20を受け取ってもよい。ユーザの相互作用は、所定の部分で直接行われるジェスチャを通して行われてもよい。ジェスチャは、ソフトプレス、ハードプレス、シングルプレス、ダブルプレス、プレスアンドホールド、あるいは任意の他のジェスチャ又はジェスチャの組合せを含んでもよい。別の例では、複数の又は複雑なジェスチャを、コントローラ16が決定してもよい。
【0082】
特定の実施形態では、1つ又は複数のセンサ14A、14B、14Cは、それらに一定量の力が加えられたときにのみ作動する。1つ又は複数のセンサ14A、14B、14Cを、スイッチパック32上のどこでもユーザ入力の決定を可能にするように配置することができる。特定の実施形態では、1つ又は複数のセンサ14A、14B、14Cは、スイッチパック32内で、所定の部分の垂直下方に配置される。
【0083】
特定の実施形態では、1つ又は複数のセンサ14A、14B、14Cは、静電容量又は誘導性センサと、力センサ又は圧力センサとの組合せを含んでもよい。抵抗センサがまた、ロングプレスなどのユーザ入力を決定するために使用されてもよい。更に他の実施形態では、1つ又は複数のセンサ14A、14B、14Cは、少なくとも1つの圧電スイッチ、圧電センサ、及び/又は静電容量アレイのうちのいずれか1つを含んでもよい。
【0084】
圧電スイッチを、圧電効果で動作する市販の電気スイッチとして具現化することができる。例えば、圧電スイッチは、圧電素子と、集積型半導体デバイスと、を含んでもよい。特定の実施形態では、1つ又は複数のセンサ14A、14B、14Cは、スイッチパック32内に配置された複数の圧電スイッチを含んでもよい。特定の実施形態では、圧電センサをスイッチパック32内に配置することができる。圧電センサは、ディスク形状であり得る。他の実施形態では、圧電センサは、任意の他の形状を含んでもよい。加えられた圧力に応答して電気信号を生成するように構成された圧電材料を含む市販の圧電センサとして、圧電センサを具現化することができる。
【0085】
静電容量アレイが、スイッチパック32の製造中にフィルム上に印刷されてもよい。静電容量アレイが、ユーザ入力の決定を可能にするように配置された、いくつかの静電容量センサを含んでもよい。そのような静電容量センサは、能動静電容量センサ又は受動静電容量センサのうちのいずれか1つを含んでもよい。静電容量アレイは、ユーザの指の近接性を感知する。特定の実施形態では、静電容量アレイは、所定の部分で直接行われたジェスチャを通して、及び/又は所定の部分へのユーザのタッチの近接相互作用を通して、ユーザ入力を感知する。例えば、静電容量アレイは、ユーザの指が静電容量アレイに接近していることを感知してもよい。更に、静電容量アレイは、特定の実施形態では、例えば、右スワイプ、上下スライド、下スワイプ、クリック、ロングプレスなど、様々な種類のユーザ入力又はジェスチャを感知してもよい。
【0086】
特定の実施形態では、1つ又は複数のセンサ14A、14B、14Cは、所定の部分と相互作用しているユーザの指を通して触覚フィードバック20をユーザに提供する。例えば、ユーザが自分の親指を使用してセンサ14A上の所定の部分と相互作用する場合、触覚フィードバック20が触覚モータ12によってユーザの親指に提供される。提供された触覚フィードバック20の強度及び持続時間は、センサ14が所与の機能を提供するように設計されているフィードバックの性質又は種類に基づいて異なってもよい。例えば、触覚フィードバック20は、触覚フィードバックパルスの短い又は長いバースト、触覚フィードバックパルスの近い又は離れたバースト、又は様々な強度の触覚フィードバックパルスを含んでもよい。
【0087】
特定の実施形態では、触覚モータ12が提供する触覚フィードバック20は、それぞれの機能に関連するシステムの現在の設定に関する情報をユーザに提供してもよい。例示的な触覚フィードバック20は、スライド振動、リリース、クリック、保持振動、タッチ振動、段階的なスライド振動、並びに/あるいはリリース及び単一振動を含んでもよい。車両24の対応する機能を制御するためのユーザ入力の機能及びマッピングは、本明細書では例示的に提供する。
【0088】
特定の実施形態では、較正システムは、第2の動作モード中にステアリングホイールアセンブリ22内に既に配置されたセンサ14(例えば、歪みゲージ力センサ)のうちの1つ又は複数を採用する。例えば、特定の実施形態では、ユーザが所定の部分において1つ又は複数の感圧構成要素を押していることを検出するために、1つ又は複数のセンサ14を既に採用している。
【0089】
較正プロセス(例えば、第2の動作モード)中に、触覚モータ12は、少なくとも1つのターゲットセンサ14による感知のための触覚フィードバック20を提供する。例えば、特定の実施形態では、コントローラ16は、動作パラメータを命令するなど、ターゲットセンサ14を制御する。触覚フィードバック20を感知する準備として、コントローラ16は、特定の実施形態では、較正プロセスを実施するためにターゲットセンサ14の1つ又は複数の動作パラメータ(例えば、利得)を調整することができる。例えば、特定の実施形態では、コントローラ16は、ターゲットセンサ14の利得の増加を命令する。特定の実施形態では、ターゲットセンサ14Aは、1つ又は複数の他のセンサ14よりも触覚モータ12に物理的に最も近い。
【0090】
図示の実施形態では、センサ14Aは、触覚モータ12から距離Xだけ離れており、センサ14Bは、触覚モータ12から距離Yだけ離れており、センサ14Cは、触覚モータ12から距離Zだけ離れている。距離Zは、距離Xよりも大きい距離Yよりも大きい。本明細書で開示する例示的な較正プロセスでは、センサ14Aが、触覚モータ12に最も近いセンサ14であるため、センサ14Aは、ターゲットセンサ14として選択される。このようにして、ターゲットセンサ14Aは、触覚モータ12から離れているセンサ14B、14Cと比較して、触覚モータ12の再生20を感知する可能性が高い。もちろん、較正プロセスは、最も近いセンサ14のみを採用するとは限らない。特定の実施形態では、ターゲットセンサは、最も近いセンサではなく、代わりに、触覚モータ12から発する触覚フィードバック20を十分に感知し得る任意のセンサ14であり得る。例えば、特定の実施形態では、センサ14Bは、最も近いセンサではないが、触覚モータ12から発する触覚フィードバック20を感知するために十分に触覚モータ12に近い、ターゲットセンサである。
【0091】
較正プロセス中、ターゲットセンサ14Aは、ステアリングホイールアセンブリ22に配置された触覚モータ12が放出した触覚再生20を感知する。ターゲットセンサ14Aは、感知した触覚再生20に関連するデータ又は情報を較正システムに提供する。特定の実施形態では、コントローラ16は、触覚モータ12を較正する。
例えば、特定の実施形態では、コントローラ16は、ステアリングホイールアセンブリ22の共振周波数を決定し、これは、次に第1の動作モード中に利用される。
【0092】
特定の実施形態では、較正システムは、本明細書に開示した方法を採用して、外部測定機器を採用することなく、触覚モータ12に命令したプロファイル掃引に対してアルゴリズム(例えば、高速フーリエ変換(FFT))を実施することができる。特定の実施形態では、較正システムは、少なくとも部分的に触覚モータ12を較正するために、触覚フィードバック20を、1つ又は複数のルックアップテーブル並びに/あるいは1つ又は複数の所定のパラメータ内のデータと比較する。
【0093】
有利には、較正プロセスを、製造プロセス中の任意の時点で実施し、外部測定機器を採用することなく、ステアリングホイールアセンブリ22の活動中の任意の時点で再命令することができる。例えば、較正プロセスを、製造プロセス中に自動的に適用することができるので、手動較正の必要がない。例えば、較正プロセスは、顧客への初期フィッティング中に、又は物流センターで、適用することができる。ユーザが触覚感覚の質の低下を感じた場合、較正プロセスはまた、遠隔で又は運用中に適用することができる。この低下は、ステアリングホイールアセンブリ22が経時的に変形し(例えば、形状の変化)、共振周波数が変化する場合に起こり得る。
【0094】
特定の実施形態では、較正プロセスに関連するソフトウェアデータは、随時更新されてもよい。特定の実施形態では、オーバージエア(OTA:over-the-air)更新が、較正プロセスを追加し、削減し、変更し、又は開始するために、使用される。例えば、車両24がユーザに納車された後、OTA更新は、較正プロセスを開始してもよい。較正プロセスの結果に応じて、コントローラ16は、触覚フィードバック20の1つ又は複数の特性(例えば、共振周波数)を変更してもよい。OTAは、車両24が納車された後のリアルタイムのユーザデータに基づくこと、又は運転者フィードバックに基づくこと、を含む触覚フィードバック20及びジェスチャ入力を調整するためのオープンな可能性を更新する。
【0095】
特定の実施形態では、システム10は、その較正のレベルの指示を出力することができる。例えば、特定の実施形態では、触覚のレベルがシステム10によって出力されるために利用可能であるという指示によって、特定のレベルの触覚フィードバック20(例えば、光触覚又はスポーツ触覚)に、触覚モータ12を較正することができる。ユーザが感じた触覚フィードバック20のレベルに関する問題/課題をユーザが識別した場合、システム10は、現在のレベルがユーザの所望のレベルであると決定するための確認プロセスを実施することができる。
【0096】
図6は、触覚モータ12を較正するために図1におけるコントローラ16によって実施される例示的なプロセスのフローチャートである。このプロセスを、触覚モータ12ごとに実施してもよい。特定の実施形態では、コントローラ16は、較正プロセスのための試験パラメータを決定し、試験パラメータに対応する制御信号を生成する。プロセスは、車両24に位置する触覚モータ12のセットに対して実施されてもよい。
【0097】
ブロック44で開始して、コントローラ16は、較正プロセスの開始周波数又は現在の周波数を選択する。例示的な実施形態では、コントローラ16は、300Hzを選択する。もちろん、任意の他の周波数も本開示の範囲内である。決定ブロック45において、コントローラ16は、開始周波数又は現在の周波数が下限閾値を下回っているか否かを決定する。例示的な下限閾値は、120Hzである。もちろん、任意の他の周波数も本開示の範囲内である。現在の周波数又は開始周波数が下限閾値を下回らない場合、プロセスは、ブロック46に進み、そこで、コントローラ16は、開始周波数又は現在の周波数で触覚プロファイルを再生するように、触覚モータ12に命令する。
【0098】
次に、ブロック47で、少なくとも1つのターゲットセンサ14は、開始周波数又は現在の周波数で触覚モータ12が放出した触覚プロファイルを感知し、記録する。プロファイルの掃引が、触覚モータ12に命令される。特定の実施形態では、コントローラ16は、少なくとも1つのターゲットセンサ14の感度を増加させるために、ターゲットセンサ14の利得の増加を命令する。特定の実施形態では、ターゲットセンサ14は、1つ又は複数の他のセンサ14よりも触覚モータ12に物理的に最も近い。特定の実施形態では、少なくとも1つのターゲットセンサ14は、1,000個のサンプルを記録する。特定の実施形態では、少なくとも1つのターゲットセンサ14は、512個のサンプルを記録する。もちろん、任意の数のサンプルが本開示の範囲内である。
【0099】
ブロック48に進むと、コントローラ16は、外部測定機器を採用することなく、触覚モータ12に命令した、感知したプロファイル掃引に対してアルゴリズム(例えば、高速フーリエ変換(FFT))を実施することができる。特定の実施形態では、アルゴリズムは、FFTである。本実施形態では、コントローラ16は、少なくとも1つのセンサ14が測定した最も顕著な周波数のうちの1つ又は複数を識別するために、少なくとも1つのセンサ14が感知したサンプルに対してFFTを実施する。
【0100】
次に、決定ブロック50において、コントローラ16は、1つ又は複数の最も顕著な周波数ごとに周波数のスカラと、結果として得られたスカラが最後の最良のスカラよりも最良のスカラであるか又は改善されたスカラであるか否かと、を決定する。スカラが最良のスカラ又は改善されたスカラである場合、プロセスはブロック52に進み、そこで、コントローラ16は、スカラを、及びスカラに関連する周波数を記録する。
【0101】
次いで、プロセスはブロック54に進み、そこで、コントローラ16は、周波数を減少又は変更する。例示的な実施形態では、コントローラは、周波数を5Hz低減する。当然のことながら、周波数について任意の他の値の変化も本開示の範囲内である。
【0102】
次に、決定ブロック45において、コントローラ16は、現在の周波数が下限閾値を下回っているか否かを決定する。現在の周波数が下限閾値を下回らない場合、プロセスは、上述のようにブロック54から46に進む。現在の周波数が下限閾値を下回る場合、プロセスはブロック56に進み、そこで、ブロック52で記録された最良の周波数が、試験された触覚モータ12の共振周波数として識別される。
【0103】
決定ブロック50に戻って、スカラが最良又は改善されたスカラではない場合、コントローラ16は、決定ブロック50で決定したスカラ、及びスカラに関連する周波数を記録することなく、プロセスはブロック54に直接進む。特定の実施形態では、コントローラ16は、動作プロファイルの形態で触覚モータ12の決定した動作パラメータを提供する。
【0104】
コントローラ16は、情報又は制御信号を送信し、これにより、触覚モータ12は共振周波数で動作するができる。触覚モータ12の動作周波数をカスタマイズすることによって、ユーザ体験を向上することができる。
【0105】
次いで、プロセスは、第2の触覚モータ12について繰り返すことができる。
【0106】
触覚モータ12ごとに共振周波数を連続的に更新するための実施形態では、プロセスは、ブロック44に戻る。あるいは、プロセスは、較正プロセスの開始を待つことができる。
【0107】
図7は、図6の方法によって実施される較正プロセスのチャート60である。例示的な最も顕著な周波数62のスカラ、最適な周波数64、及び推奨する周波数66はそれぞれ、チャート60にグラフ化されている。
【0108】
図8は、触覚フィードバックの大きさが、ステアリングホイールアセンブリ22に関して、76の205Hzの非共振周波数と比較して74の180Hzの共振周波数で増加することを示す、2つの異なる例示的な周波数(180Hz、205Hz)におけるサンプルに対して実施された高速フーリエ変換(FFT)の2つの例示的なチャート70、72である。
【0109】
図9は、スイッチパック32の共振周波数を識別するために、図1におけるコントローラ16が実施する例示的なプロセスのフローチャートである。プロセスは、ブロック90で開始し、次いでブロック92に進む。ブロック92で、コントローラ16は、第1の動作モード中に第1の周波数で触覚プロファイルを放出するように、触覚モータ12に命令する。
【0110】
次に、ブロック94で、少なくとも1つのセンサ14は、第1の動作モード中に第1の周波数の触覚プロファイルを感知する。特定の実施形態では、少なくとも1つのセンサ14は、第2の動作モード中に車両のユーザによって少なくとも1つのセンサ14に加えられた力に応答して、電気信号を生成するように、更に適合させることができる。
【0111】
ブロック96に進むと、コントローラ16は、感知した触覚プロファイルに少なくとも部分的に基づいて、スイッチパック32の共振周波数を識別することができる。特定の実施形態では、コントローラ16は、外部測定機器を採用することなく、触覚モータ12に命令した、感知したプロファイル掃引に対してアルゴリズム(例えば、高速フーリエ変換(FFT))を実施する。特定の実施形態では、アルゴリズムは、FFTである。本実施形態では、コントローラ16は、少なくとも1つのセンサ14が測定した最も顕著な周波数のうちの1つ又は複数を識別するために、少なくとも1つのセンサ14が感知したサンプルに対してFFTを実施する。特定の実施形態では、少なくとも1つのセンサ14は、識別された周波数に少なくとも部分的に基づいて、第2の動作モード中に触覚フィードバックを提供する。
【0112】
プロセスは、ブロック98に進み、終了する、又は99に戻り、ブロック92、94、及び96を第2の周波数で繰り返すことができる。プロセスが繰り返される場合、コントローラ16は、特定の実施形態では、最も顕著な周波数を識別するために、第1及び第2の周波数の触覚プロファイルを比較することができる。
【0113】
特定の実施形態では、コントローラ16は、1つ又は複数の最も顕著な周波数ごとに周波数のスカラと、結果として得られたスカラが最後の最良のスカラよりも最良のスカラであるか又は改善されたスカラであるか否かと、を決定する。スカラが最良のスカラ又は改善されたスカラである場合、コントローラ16は、スカラを、及びスカラに関連付けられた周波数を記録する。スカラが最良のスカラ又は改善されたスカラではない場合、プロセスは99に戻り、追加の周波数についてブロック92、94、及び96を繰り返すことができる。
【0114】
車両24の動作中の特定の実施形態では、コントローラ16は、ユーザが接触した少なくとも1つのセンサ14からの信号の受信に応答して、波形を再生するように、触覚モータ12に命令する。特定の実施形態では、波形は、ステアリングホイールアセンブリ22の1つ又は複数の構成要素又は部分の共振周波数に少なくとも部分的に基づいて選択される周波数で再生される。特定の実施形態では、共振周波数は、触覚モータ12の領域内のステアリングホイールアセンブリの一部分に対するものである。特定の実施形態では、共振周波数は、ステアリングホイールアセンブリ22全体に対するものである。特定の実施形態では、信号は、ユーザが、例えば指を少なくとも1つのセンサ14に近接又は接触させたことに応答したものである。
【0115】
図10は、ユーザインターフェース(例えば、ステアリングホイール22)の共振周波数を識別するために、図1におけるコントローラ16によって実施される例示的なプロセスのフローチャートである。プロセスは、ブロック100で開始し、次いでブロック102に進む。ブロック102で、コントローラ16は、ステアリングホイール22上の第1の位置からの周波数で触覚プロファイルを放出するように、触覚モータ12に命令する。
【0116】
次に、ブロック104において、少なくとも1つのセンサ14は、ステアリングホイール22上の第2の位置で第1の周波数の触覚プロファイルを感知する。特定の実施形態では、第2の位置は、第1の位置から距離Xだけ離隔している。
【0117】
ブロック106に進むと、コントローラ16は、感知した触覚プロファイルに少なくとも部分的に基づいて、ステアリングホイール22の共振周波数を識別することができる。特定の実施形態では、コントローラ16は、外部測定機器を採用することなく、触覚モータ12に命令した、感知したプロファイル掃引に対してアルゴリズム(例えば、高速フーリエ変換(FFT))を実施する。特定の実施形態では、アルゴリズムは、FFTである。本実施形態では、コントローラ16は、少なくとも1つのセンサ14が測定した最も顕著な周波数のうちの1つ又は複数を識別するために、少なくとも1つのセンサ14が感知したサンプルに対してFFTを実施する。
【0118】
プロセスは、ブロック108に進み、終了する、又は109に戻り、ブロック102,104及び106を別の周波数で繰り返すことができる。プロセスが繰り返される場合、コントローラ16は、特定の実施形態では、最も顕著な周波数を識別するために、周波数の触覚プロファイルを比較することができる。
【0119】
特定の実施形態では、コントローラ16は、1つ又は複数の最も顕著な周波数ごとに周波数のスカラと、結果として得られたスカラが最後の最良のスカラよりも最良のスカラであるか又は改善されたスカラであるか否かと、を決定する。スカラが最良のスカラ又は改善されたスカラである場合、コントローラ16は、スカラを、及びスカラに関連付けられた周波数を記録する。スカラが最良のスカラ又は改善されたスカラではない場合、プロセスは109に戻り、追加の周波数についてブロック102,104及び106を繰り返すことができる。
【0120】
車両24の動作中の特定の実施形態では、コントローラ16は、ユーザが接触した少なくとも1つのセンサ14からの信号の受信に応答して、波形を再生するように、触覚モータ12に命令する。特定の実施形態では、波形は、ステアリングホイールアセンブリ22の1つ又は複数の構成要素又は部分の共振周波数に少なくとも部分的に基づいて選択される周波数で再生される。特定の実施形態では、共振周波数は、触覚モータ12の領域内のステアリングホイールアセンブリの一部分に対するものである。特定の実施形態では、共振周波数は、ステアリングホイールアセンブリ22全体に対するものである。特定の実施形態では、信号は、ユーザが、例えば指を少なくとも1つのセンサ14に近接又は接触させたことに応答したものである。
【0121】
前述の開示は、本開示を、開示した正確な形態又は特定の使用分野に限定することを意図しない。したがって、本明細書に明示的に記載しているか暗示しているかにかかわらず、本開示に対する様々な代替の実施形態及び/又は修正が本開示に照らして可能であると考えられる。このように本開示の実施形態を説明してきたが、当業者は、本開示の範囲から逸脱することなく形態及び詳細に変更を行い得ることを認識するであろう。したがって、本開示は特許請求の範囲によってのみ限定される。
【0122】
上記の明細書では、特定の実施形態を参照して本開示を説明した。しかしながら、当業者が理解するように、本明細書に開示する様々な実施形態は、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な他の方法で修正又は実施することができる。したがって、この説明は例示と見なされるべきであり、開示したグローブボックス作動アセンブリの様々な実施形態を作成及び使用する方法を当業者に教示する目的のためである。本明細書に示し、説明する開示の形態は、代表的な実施形態として解釈されるべきであることを理解されたい。同等の要素、材料、プロセス、又はステップは、本明細書で代表的に示し、説明したものに置き換えられてもよい。更に、本開示の特定の特徴は、本開示のこの説明の利益を得た後に当業者に明らかになるように、他の特徴の使用とは無関係に利用され得る。本開示を記載及び特許請求するために使用する「含む」、「備える」、「内蔵する」、「からなる」、「有する」、「である」などの表現は、非排他的な方法で解釈されること、すなわち、明示的に記載されていない項目、構成要素又は要素も存在することを可能にすることを意図している。単数形への言及はまた、複数形に関連すると解釈されるべきである。
【0123】
更に、本明細書に開示した様々な実施形態は、例示的で、説明的な意味で解釈されるべきであり、決して本開示を限定するものと解釈されるべきではない。すべての接合についての言及(例えば、取り付け、固定、結合、接続など)は、読者の本開示の理解を助けるためにのみ使用され、特に本明細書に開示するシステム及び/又は方法の位置、方向、又は使用に関して限定を生じさせるものではない。したがって、接合についての言及がある場合、それは広く解釈されるべきである。更に、そのような接合についての言及は、2つの要素が互いに直接接続されていることを必ずしも意味しない。更に、限定しないが、「第1」、「第2」、「第3」、「一次」、「二次」、「メイン」などのすべての数値用語、あるいは任意の他の通常及び/又は数値用語もまた、本開示の様々な要素、実施形態、変形形態及び/又は修正形態の読者の理解を助けるために、識別子としてのみ解釈されるべきであり、特に、任意の要素、実施形態、変形形態及び/又は修正形態の順序若しくは優先に関して、あるいは、別の要素、実施形態、変形形態及び/又は修正形態に対する順序又は優先に関して、いかなる限定も生じない。
【0124】
特定の用途に応じて有用であるように、図面/図に示した要素のうちの1つ又は複数はまた、分離又は統合された方法で実装されてもよく、あるいは特定の場合には動作不能として除去又は放棄されてもよいことも理解されよう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】