(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-28
(54)【発明の名称】モジュール式エネルギー貯蔵電池
(51)【国際特許分類】
H01M 50/251 20210101AFI20250121BHJP
H01M 50/284 20210101ALI20250121BHJP
H01M 50/204 20210101ALI20250121BHJP
H01M 50/367 20210101ALI20250121BHJP
H01M 50/293 20210101ALI20250121BHJP
H01M 10/613 20140101ALI20250121BHJP
H01M 10/653 20140101ALI20250121BHJP
H01M 50/35 20210101ALI20250121BHJP
【FI】
H01M50/251
H01M50/284
H01M50/204 401F
H01M50/367
H01M50/293
H01M50/204 401H
H01M10/613
H01M10/653
H01M50/35 201
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024539081
(86)(22)【出願日】2022-12-16
(85)【翻訳文提出日】2024-06-26
(86)【国際出願番号】 CN2022139709
(87)【国際公開番号】W WO2024082417
(87)【国際公開日】2024-04-25
(31)【優先権主張番号】202211269232.8
(32)【優先日】2022-10-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522001345
【氏名又は名称】パイロン テクノロジーズ カンパニー リミテッド
【住所又は居所原語表記】5th Floor, No. 71-72, Lane 887, Zu Chongzhi Road, China (Shanghai) Pilot Free Trade Zone Shanghai 201203 China
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】アン クンクン
(72)【発明者】
【氏名】タン リチョン
(72)【発明者】
【氏名】ヂゥー ジェンドン
【テーマコード(参考)】
5H012
5H031
5H040
【Fターム(参考)】
5H012AA07
5H012BB08
5H012CC10
5H031AA09
5H031EE04
5H040AA03
5H040AA28
5H040AA37
5H040AS01
5H040AT02
5H040AY04
5H040AY08
5H040DD06
5H040DD08
5H040JJ03
(57)【要約】
本出願は、モジュール式エネルギー貯蔵電池を提供し、電池の技術分野に属する。該モジュール式エネルギー貯蔵電池パックは、電池ユニットと、固定フレームと、電気集積ユニットと、表面パネルとを備え、固定フレームは、電池ユニットの一端に取り外し可能に設置され、電気集積ユニットは、固定フレーム内に取り外し可能に嵌め込まれて設けられ、表面パネルは、電気集積ユニットに取り外し可能に設置される。実際に取り付ける際に、まず、電気集積ユニットを固定フレーム内に嵌め込まれて設けられるように取り付けて、表面パネルを取り付ける。個別の部品の交換が容易であり、加工、組立が容易であり、これによって、電池ユニットの端面構造をより簡素化し、製造コストを削減することができる。また、表面パネルで電気集積ユニットを遮ることにより、多くの電気構造が露出されることを回避することができ、安全上の信頼性を向上させることができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池ユニット(110)と、固定フレーム(130)と、電気集積ユニット(150)と、表面パネル(170)とを備え、前記固定フレーム(130)は、前記電池ユニット(110)の一端に取り外し可能に設置され、前記電気集積ユニット(150)は、前記固定フレーム(130)内に取り外し可能に嵌設され、前記表面パネル(170)は、前記電気集積ユニット(150)に取り外し可能に設置される
ことを特徴とするモジュール式エネルギー貯蔵電池。
【請求項2】
前記電気集積ユニット(150)は、絶縁フレーム(151)と、電気部品(153)とを含み、前記絶縁フレーム(151)は、前記固定フレーム(130)内に取り外し可能に嵌設され、前記電気部品(153)は、前記絶縁フレーム(151)に集積して設置されるとともに前記電池ユニット(110)と電気的に接続される
ことを特徴とする請求項1に記載のモジュール式エネルギー貯蔵電池。
【請求項3】
前記電気部品(153)は、離間して設置される出力バスバー(154)と制御ユニット(156)とを含み、前記出力バスバー(154)は、係合部材により前記絶縁フレーム(151)に取り付けられ、前記制御ユニット(156)は、前記絶縁フレーム(151)の、前記電池ユニット(110)から離間した側に嵌設されるとともに、前記電池ユニット(110)と電気的に接続される
ことを特徴とする請求項2に記載のモジュール式エネルギー貯蔵電池。
【請求項4】
前記絶縁フレーム(151)に安全カバープレート(157)がさらに設置され、前記安全カバープレート(157)は、前記制御ユニット(156)に覆設されるとともに、前記絶縁フレーム(151)と取り外し可能に接続されて、前記制御ユニット(156)を保護するように構成される
ことを特徴とする請求項3に記載のモジュール式エネルギー貯蔵電池。
【請求項5】
前記電気部品(153)は、接地アッセンブリー(155)をさらに含み、前記接地アッセンブリー(155)は、前記絶縁フレーム(151)に設置され、前記制御ユニット(156)の接地部と前記固定フレーム(130)とを接続するように構成される
ことを特徴とする請求項3に記載のモジュール式エネルギー貯蔵電池。
【請求項6】
前記絶縁フレーム(151)に消防噴射ヘッド(158)がさらに設置され、前記消防噴射ヘッド(158)が前記絶縁フレーム(151)を穿通して前記電池ユニット(110)の端面に対応する
ことを特徴とする請求項2に記載のモジュール式エネルギー貯蔵電池。
【請求項7】
前記モジュール式エネルギー貯蔵電池は、ファン(152)をさらに備え、前記電気集積ユニット(150)内にガスガイド隙間がさらに設けられており、前記ファン(152)は、電気集積ユニット(150)に設置され、前記ガスガイド隙間に対応し、前記ガスガイド隙間内のガスを抽出するように構成される
ことを特徴とする請求項1に記載のモジュール式エネルギー貯蔵電池。
【請求項8】
前記電池ユニット(110)は、電池セット(111)と電池ハウジングとを含み、前記電池セットは、前記電池ハウジング内に収容され、前記固定フレーム(130)が前記電池ハウジングの前端に設置され、前記電池セット(111)は、前記電池ハウジングの少なくとも一部の内壁と離間して設置されることにより、前記電池ハウジングと前記電池セット(111)との間に前記ガスガイド隙間が形成される
ことを特徴とする請求項7に記載のモジュール式エネルギー貯蔵電池。
【請求項9】
前記電池ハウジングの後端に吸気口が設けられ、前記吸気口と前記ガスガイド隙間とが連通している
ことを特徴とする請求項8に記載のモジュール式エネルギー貯蔵電池。
【請求項10】
前記電池ハウジングは、前端プレート(112)と、後端プレートと、左側プレート(113)と、右側プレート(114)と、カバープレート(115)と、底部プレート(116)とを含み、前記前端プレート(112)と、後端プレートと、左側プレート(113)と、右側プレート(114)と、カバープレート(115)と、底部プレート(116)とにより収容室が形成され、前記電池セットが前記収容室に設置され、前記電池セット(111)が、前記左側プレート(113)、前記右側プレート(114)および前記カバープレート(115)のそれぞれと離間して設置されることにより、前記ガスガイド隙間が形成される
ことを特徴とする請求項9に記載のモジュール式エネルギー貯蔵電池。
【請求項11】
前記吸気口は、第1吸気口(1131)と、第2吸気口(1141)と、第3吸気口(1151)とを含み、前記第1吸気口(1131)は、前記左側プレート(113)の、前記固定フレーム(130)から離間した端に設けられており、前記第2吸気口(1141)は、前記右側プレート(114)の、前記固定フレーム(130)から離間した端に設けられており、第3吸気口(1151)は、前記カバープレート(115)の、前記固定フレーム(130)から離間した端に設けられており、前記前端プレート(112)の上下両側のそれぞれに前記ガスガイド隙間と連通する排気口が形成されており、前記排気口が前記ファン(152)に対応して設けられ、前記第1吸気口(1131)、前記第2吸気口(1141)および前記第3吸気口(1151)が前記ガスガイド隙間と連通する
ことを特徴とする請求項10に記載のモジュール式エネルギー貯蔵電池。
【請求項12】
前記カバープレート(115)の両側の縁部に階段構造(117)が設けられており、前記階段構造(117)が前記電池セット(111)の表面に当接することにより前記ガスガイド隙間が左気体通路(1133)、右気体通路(1143)および上気体通路(1153)と分割され、前記左側プレート(113)が対応の前記電池セット(111)の表面と離間して設置されて前記左気体通路(1133)が形成され、前記右側プレート(114)が対応の前記電池セット(111)の表面と離間して設置されて前記右気体通路が形成され、前記カバープレート(115)が対応の前記電池セット(111)の表面と離間して設置されて前記上気体通路が形成される
ことを特徴とする請求項10に記載のモジュール式エネルギー貯蔵電池。
【請求項13】
前記電池セット(111)は、複数のフォーム(1111)と、複数の断熱シート(1113)と、積層して設置される複数のセル(1115)とを含み、各前記フォーム(1111)が、隣接する2つの前記セル(1115)の間に貼り付けられ、各前記断熱シート(1113)も隣接する2つの前記セル(1115)の間に貼り付けられ、かつ複数の前記フォーム(1111)と複数の前記断熱シート(1113)とが交互に設置され、各隣接する2つの前記セル(1115)同士の間に前記フォーム(1111)または前記断熱シート(1113)が設置される
ことを特徴とする請求項8に記載のモジュール式エネルギー貯蔵電池。
【請求項14】
前記電池ハウジングの底部に当接突起(118)が設けられ、前記当接突起(118)が前記電池セット(111)の表面に当接することにより前記電池セット(111)と前記電池ハウジングの表面との間に隙間が形成され、前記隙間内に熱伝導接着剤層が充填され、前記熱伝導接着剤層が、前記電池セット(111)と前記電池ハウジングとを接着するとともに、前記電池セット(111)に発生した熱を前記電池ハウジングに伝導する
ことを特徴とする請求項8に記載のモジュール式エネルギー貯蔵電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、電池の技術分野に属し、具体的に、モジュール式エネルギー貯蔵電池に関する。
(関係出願の相互参照)
本出願は、2022年10月17日に中国国家知識産権局に提出された、出願番号が202211269232.8であり、名称が「モジュール式エネルギー貯蔵電池」である中国出願に基づいて優先権を主張し、その内容のすべては本出願に参照として取り込まれる。
【背景技術】
【0002】
コンテナ型エネルギー貯蔵システムに使用され、両端に極柱が設けられたアルミケースのセルからなる電池モジュールに関する。エネルギー貯蔵用電池モジュールは、通常、コンテナに取り付けられたあと、高圧電気接続構造および低圧信号接続構造が比較的多く露出され、安全上のリスクがあり、外観がよくない。そして、一般的な電池モジュールは、一体構造を採用し、すなわち、電気部品が直接電池ユニットに取り付けられ、集積度が比較的低く、取付が煩雑であり、迅速な組立に不利であり、かつ安全性が比較的低く、各部品の個別の交換に不利である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本出願は、モジュール式の構造を採用し、組立が容易でありながら安全性が高く、モジュールの個別の交換が容易であり、加工が容易であり、製造コストを削減できるモジュール式エネルギー貯蔵電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本出願の実施例は、下記のように実現される。
【0005】
モジュール式エネルギー貯蔵電池は、電池ユニットと、固定フレームと、電気集積ユニットと、表面パネルとを備え、前記固定フレームは、前記電池ユニットの一端に取り外し可能に設置され、前記電気集積ユニットは、前記固定フレーム内に取り外し可能に嵌設され、前記表面パネルは、前記電気集積ユニットに取り外し可能に設置される。
【0006】
さらに、前記電気集積ユニットは、絶縁フレームと、電気部品とを含み、前記絶縁フレームは、前記固定フレーム内に取り外し可能に嵌設され、前記電気部品は、前記絶縁フレームに集積して設置されるとともに前記電池ユニットと電気的に接続される。
【0007】
さらに、前記電気部品は、離間して設置される出力バスバーと制御ユニットとを含み、前記出力バスバーは、係合部材により前記絶縁フレームに取り付けられ、前記制御ユニットは、前記絶縁フレームの、前記電池ユニットから離間した側に嵌設されるとともに、前記電池ユニットと電気的に接続される。
【0008】
さらに、前記絶縁フレームに安全カバープレートがさらに設置され、前記安全カバープレートは、前記制御ユニットに覆設されるとともに、前記絶縁フレームと取り外し可能に接続されて、前記制御ユニットを保護するように構成される。
【0009】
さらに、前記電気部品は、接地アッセンブリーをさらに含み、前記接地アッセンブリーは、前記絶縁フレームに設置され、前記制御ユニットの接地部と前記固定フレームとを接続するように構成される。
【0010】
さらに、前記絶縁フレームに消防噴射ヘッドがさらに設置され、前記消防噴射ヘッドが前記絶縁フレームを穿通して前記電池ユニットの端面に対応する。
【0011】
さらに、前記モジュール式エネルギー貯蔵電池は、ファンをさらに備え、前記電気集積ユニット内にガスガイド隙間がさらに設けられており、前記ファンは、電気集積ユニットに設置され、前記ガスガイド隙間に対応し、前記ガスガイド隙間内のガスを抽出するように構成される。
【0012】
さらに、前記電池ユニットは、電池セットと電池ハウジングとを含み、前記電池セットは、前記電池ハウジング内に収容され、前記固定フレームが前記電池ハウジングの前端に設置され、前記電池セットは、前記電池ハウジングの少なくとも一部の内壁と離間して設置されることにより、前記電池ハウジングと前記電池セットとの間に前記ガスガイド隙間が形成される。
【0013】
さらに、前記電池ハウジングの後端に吸気口が設けられ、前記吸気口と前記ガスガイド隙間とが連通している。
【0014】
さらに、前記電池ハウジングは、前端プレートと、後端プレートと、左側プレートと、右側プレートと、カバープレートと、底部プレートとを含み、前記前端プレートと、後端プレートと、左側プレートと、右側プレートと、カバープレートと、底部プレートとにより収容室が形成され、前記電池セットが前記収容室に設置され、前記電池セットが、前記左側プレート、前記右側プレートおよび前記カバープレートのそれぞれと離間して設置されることにより、前記ガスガイド隙間が形成される。
【0015】
さらに、前記吸気口は、第1吸気口と、第2吸気口と、第3吸気口とを含み、前記第1吸気口は、前記左側プレートの、前記固定フレームから離間した端に設けられており、前記第2吸気口は、前記右側プレートの、前記固定フレームから離間した端に設けられており、第3吸気口は、前記カバープレートの、前記固定フレームから離間した端に設けられており、前記前端プレートの上下両側のそれぞれに前記ガスガイド隙間と連通する排気口が形成されており、前記排気口が前記ファンに対応して設けられ、前記第1吸気口、前記第2吸気口および前記第3吸気口が前記ガスガイド隙間と連通する。
【0016】
さらに、前記カバープレートの両側の縁部に階段構造が設けられており、前記階段構造が前記電池セットの表面に当接することにより前記ガスガイド隙間が左気体通路、右気体通路および上気体通路と分割され、前記左側プレートが対応の前記電池セットの表面と離間して設置されて前記左気体通路が形成され、前記右側プレートが対応の前記電池セットの表面と離間して設置されて前記右気体通路が形成され、前記カバープレートが対応の前記電池セットの表面と離間して設置されて前記上気体通路が形成される。
【0017】
さらに、前記電池セットは、複数のフォームと、複数の断熱シートと、積層して設置される複数のセルとを含み、各前記フォームが、隣接する2つの前記セルの間に貼り付けられ、各前記断熱シートも隣接する2つの前記セルの間に貼り付けられ、かつ複数の前記フォームと複数の前記断熱シートとが交互に設置され、各隣接する2つの前記セル同士の間に前記フォームまたは前記断熱シートが設置される。
【0018】
さらに、前記電池ハウジングに当接突起が設けられ、前記当接突起が前記電池セットの表面に当接することにより前記電池セットと前記電池ハウジングの表面との間に隙間が形成され、前記隙間内に熱伝導接着剤層が充填され、前記熱伝導接着剤層が、前記電池セットと前記電池ハウジングとを接着するとともに、前記電池セットに発生した熱を前記電池ハウジングに伝導する。
【発明の効果】
【0019】
本出願の実施例は、下記の有益な効果を有する。
【0020】
本実施例によるモジュール式エネルギー貯蔵電池は、固定フレームが電池ユニットの一端に取り外し可能に設置され、電気集積ユニットが固定フレーム内に嵌設するように取り付けられ、表面パネルが電気集積ユニットに取り外し可能に設置され、表面パネルと、電気集積ユニットと、固定フレームとを集積して組み立ててから、電池ユニットの端部に取り外し可能に取り付けることにより、モジュール式構造が実現され、交換またはメンテナンスが必要である場合、直接固定フレームを外せばよく、とても便利である。実際に取り付ける際に、まず、電気集積ユニットを固定フレーム内に嵌設するように取り付けて、表面パネルを取り付けてモジュール構造を形成し、そして、該モジュール構造を電池ユニットの一端に取り付ければよく、とても便利である。また、個別の部品の交換が容易であり、加工、組立が容易であり、電気部品を順次に電池ユニットの端面に直接取り付けることを回避し、これによって、電池ユニットの端面構造をより簡素化し、製造コストを削減することができる。また、表面パネルで電気集積ユニットを遮ることにより、多くの電気構造が露出されることを回避することができ、安全上の信頼性を向上させることができる。従来技術に比べて、本出願に係るモジュール式エネルギー貯蔵電池は、モジュール式の構造を採用し、組立が容易でありながら安全性が高く、モジュールの個別の交換が容易であり、そして、加工が容易であり、製造コストを削減できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本出願の実施例の技術案をより明瞭に説明するため、以下、実施例に用いられる図面を簡単に説明する。説明する図面は、本出願のいくつかの実施例を示すものにすぎず、範囲を限定するものではない。当業者は、発明能力を用いなくても、これらの図面に基づいて、他の関連図面を得ることができる。
【
図1】本出願に係るモジュール式エネルギー貯蔵電池の全体構造を示す模式図である。
【
図2】本出願に係るモジュール式エネルギー貯蔵電池の模式的分解図である。
【
図3】
図2における電気集積ユニットの全体構造を示す模式図である。
【
図4】
図2における電気集積ユニットの模式的分解図である。
【
図5】
図2における電池ユニットの全体構造を示す模式図である。
【
図6】
図2における電池ユニットの模式的分解図である。
【
図7】
図2における電池ユニットの内部構造の断面図である。
【
図8】
図6における電池セットの模式的分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本出願の実施例の目的、技術案および利点をより明瞭にするため、以下、本出願の実施例に用いられる図面を参照しながら、本出願の実施例における技術案を明瞭かつ完全に説明する。説明する実施例は、本出願の一部の実施例にすぎず、すべての実施例ではない。ここで図面を用いて示した本出願の実施例における部品は、様々な配置方法で配置、設計することが可能である。
【0023】
このため、図面に示された本出願の実施例に対する以下の詳細な説明は、本出願の選択された実施例を示すものにすぎず、保護しようとする本出願の範囲を限定するものではない。本出願における実施例に基づいて、当業者が発明能力を用いることなく得たすべての他の実施例も本出願の保護範囲に属する。
【0024】
同様な符号は、図面において同様な要素を示すので、1つの図面で定義された場合、他の図面でさらに定義、解釈することが不要になる。
【0025】
本出願の説明において、「中心」、「上」、「下」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「内」、「外」などの用語で表された方向または位置関係は、図面に基づくものであり、あるいは該発明製品の通常の配置方向または位置関係であり、本出願を簡単および簡略に説明するためのものにすぎず、該当装置または要素が、必ずしも特定の方向を有したり、特定の方向に構成、操作されたり、することを明示または暗示するものではないため、本出願を限定するものではない。また、「第1」、「第2」、「第3」などの用語は、区別して説明するためのものにすぎす、相対重要性を明示または暗示するものではない。
【0026】
また、「水平」、「鉛直」などの用語は、部品を絶対的な水平または鉛直に設置すると要求するのではなく、少し傾斜してもよい。例えば、「水平」とは、該当構成の方向が、「鉛直」に対してより水平にすぎず、必ず完全水平になることを要求するのではなく、少し傾斜してもよい。
【0027】
本出願の説明において、特に断りがない限り、用語の「設置」、「取付」、「連結」、「接続」を、広義に理解すべきである。例えば、固定接続でもよいし、取り外し可能な接続でもよいし、一体的な接続でもよい。そして、機械的な接続でもよいし、電気的な接続でもよい。また、直接接続してもよいし、中間物を介して間接的に接続してもよいし、2つの要素の内部が連通してもよい。当業者は、本出願における上記の用語の具体的な意味を、具体的な状況に応じて理解することができる。
【0028】
背景技術に開示されたように、コンテナ型エネルギー貯蔵システムに使用され、両端に極柱が設けられたアルミケースセルからなる電池モジュールは、使用時に発熱し、高すぎる温度および比較的大きい温度差により電池寿命が比較的大きく損なわれる。そして、両端に極柱が設けられたアルミケースセルからなる電池モジュールは、通常、電力量も体積も比較的大きく、自動車動力電池パックに近く、付勢力を提供せず、構造安定性が低い。エネルギー貯蔵用電池モジュールは、通常、コンテナに取り付けられたあと、高圧電気接続構造および低圧信号接続構造が比較的多く露出され、安全上のリスクがあり、外観が整っていない。そして、一般的な電池モジュールは、一体構造を採用し、すなわち、電気部品が直接電池ユニットに取り付けられ、集積度が比較的低く、取り付けが煩雑であり、迅速な組立に不利であり、かつ安全性が比較的低く、各部品の個別の交換に不利である。そして、一般的な電池モジュール内の電池セットは直接積層の形式を用い、熱暴走が発生したとき、比較的速い熱伝播を招きやすく、熱暴走時のモジュールの安全性が損なわれる。
【0029】
上記の問題を解決するため、本出願は、新しいモジュール式エネルギー貯蔵電池を提供する。当該モジュール式エネルギー貯蔵電池は、モジュール式の構造を採用し、組立が容易でありながら安全性が高い。以下、当該モジュール式エネルギー貯蔵電池について詳細に説明する。
【0030】
[第1実施例]
図1~
図2に示すように、本実施例は、モジュール式エネルギー貯蔵電池100を提供する。モジュール式エネルギー貯蔵電池100は、モジュール式の構造を採用し、組立が容易でありながら安全性が高く、モジュールの個別の交換が容易であり、そして加工が容易であり、製造コストを削減でき、そして、構造安定性も放熱性能も良好であり、熱伝播の遮断設計があり、熱暴走時のモジュールの安全性を保証することができる。
【0031】
本実施例によるモジュール式エネルギー貯蔵電池100は、電池ユニット110と、固定フレーム130と、電気集積ユニットと、表面パネル170と、ファン152とを備える。固定フレーム130は、電池ユニット110の一端に取り外し可能に設置され、電気集積ユニット150は、固定フレーム130内に取り外し可能に嵌め込まれて設けられ、表面パネル170は、電気集積ユニット150に取り外し可能に設置される。電気集積ユニット150内にガスガイド隙間がさらに設けられており、ファン152は、電気集積ユニット150に設置され、ガスガイド隙間に対応し、ガスガイド隙間内のガスを抽出するように構成される。
【0032】
本実施例において、当該モジュール式エネルギー貯蔵電池100は、コンテナ型エネルギー貯蔵システムに使用され、すなわち、当該モジュール式エネルギー貯蔵電池100は、固定フレーム130により位置固定を行うことによりコンテナに取り付けられ、取り付けが完了したあと、露出した部分が表面パネル170を有し、表面パネル170に対して外観設計を行うことができ、これによって、システム全体が安全で、整っている。
【0033】
本実施例において、電気集積ユニット150は、モジュール式構造であり、各種の電気素子を集積したものであり、表面パネル170と電気集積ユニット150と固定フレーム130とを集積して組み立ててから、電池ユニット110の端部に取り外し可能に取り付けることにより、モジュール式構造が実現され、交換またはメンテナンスが必要である場合、直接、固定フレーム130を外せばよく、便利である。実際に取り付ける際に、まず、電気集積ユニット150を固定フレーム130内に嵌め込まれて設けられるように取り付けて、表面パネル170を取り付けてモジュール構造を形成し、そして、該モジュール構造を電池ユニット110の一端に取り付ければよく、とても便利である。また、個別の部品の交換が容易であり、加工、組立が容易であり、電気部品153を順次に電池ユニット110の端面に直接取り付けることを回避し、これによって、電池ユニット110の端面構造をより簡素化し、製造コストを削減することができる。また、表面パネル170で電気集積ユニット150を遮ることにより、多くの電気構造が露出されることを回避することができ、安全上の信頼性を向上させることができる。
【0034】
本実施例において、固定フレーム130は、板金構造であり、固定フレーム130がボルトにより電池ユニット110の前端に固定され、固定フレーム130に取り付け用部材131が設置され、モジュール式エネルギー貯蔵電池100がコンテナにおけるフレームに取り付けられたとき、ボルトにより取り付け用部材131とフレームとを固定することにより電池モジュールを固定することができる。
【0035】
図3および
図4に示すように、電気集積ユニット150は、絶縁フレーム151と、電気部品153とを含む。絶縁フレーム151に収容溝が貫通して設けられており、ファン152は、収容溝内に配置され、電池ユニット110の端面に対応し、電池ユニット110に対して空冷を行うように構成される。電気部品153は、絶縁フレーム151に集積して設置されるとともに電池ユニット110と電気的に接続される。具体的に、絶縁フレーム151は、電気部品153のための取り付け領域であり、実際に取り付ける際に、電気部品153とファン152と絶縁フレーム151とがモジュール式構造で一体として固定フレーム130内に取り付けられ、固定フレーム130の板金構造により電気集積ユニット150を効果的に保護して、落下による損壊を防止することができる。絶縁フレーム151は、プラスチック材質を採用し、これによって、電気部品153に対して絶縁および固定の役割を果たす。ファン152は、ボルトにより絶縁フレーム151に固定される。
【0036】
本実施例において、電気部品153は、出力バスバー154と、接地アッセンブリー155と、制御ユニット156とを含む。出力バスバー154は、係合部材により絶縁フレーム151に取り付けられる。制御ユニット156は、出力バスバー154と離間して設置され、絶縁フレーム151の電池ユニット110から離間した側に嵌設されるとともに、電池ユニット110と電気的に接続される。絶縁フレーム151に安全カバープレート157が設置され、安全カバープレート157は、制御ユニット156を覆って設けられるとともに、絶縁フレーム151と取り外し可能に接続され、接地アッセンブリー155により制御ユニット156の接地部と固定フレーム130とが接続される。出力バスバー154は、高圧出力バスバー154であり得、高圧出力バスバー154は、係合部材により絶縁フレーム151に取り付けられるとともに露出され、出力機能を実現する。制御ユニット156は、ボルトにより絶縁フレーム151に固定され、安全カバープレート157は、主に制御ユニット156を遮って保護し、誤って触れることを防止するように構成される。接地アッセンブリー155により制御ユニット156の接地部と固定フレーム130とが接続されることにより、有効接地回路を形成することができる。
【0037】
本実施例において、絶縁フレーム151に消防噴射ヘッド158がさらに設置され、消防噴射ヘッド158が絶縁フレーム151を穿通して電池ユニット110の端面に対応する。具体的に、消防噴射ヘッド158は、ボルトにより絶縁フレーム151に固定されるとともに、外部の消火配管と接続され、これによって、熱暴走時に消火剤を適時に噴射して、消防機能を実現する。
【0038】
本実施例において、表面パネル170が電気部品153を遮るように絶縁フレーム151に覆設され、表面パネル170が絶縁フレーム151と取り外し可能に接続され、表面パネル170に排気孔171が設けられており、排気孔171がファン152に対応して設置される。具体的に、排気孔171がファン152に対応し、排気孔171が格子状に分布し、これによって、ファン152は、電池ユニット110におけるガスを抽出できるとともに、排気孔171を介してガスを排出して、空冷放熱を実現することができる。そして、表面パネル170は、プラスチック材質のものであり、ボルトや係合部材により絶縁フレーム151に固定され、保護および装飾の役割を果たす。
【0039】
図5~
図7に示すように、電池ユニット110は、電池セット111と電池ハウジングとを含む。電池セットは、電池ハウジング内に収容され、電池ハウジングの少なくとも一部の内壁と離間して設置され、これによってガスガイド隙間が形成される。固定フレーム130が電池ハウジングの前端に設置され、電池ハウジングの後端に吸気口が設けられ、吸気口とガスガイド隙間とが連通している。
【0040】
電池ハウジングは、前端プレート112と、後端プレート119と、左側プレート113と、右側プレート114と、カバープレート115と、底部プレート116とを含む。前端プレート112および後端プレート119は、電池セット111の両端にそれぞれ設置され、電池セット111に付勢力を加えるように構成される。固定フレーム130と前端プレート112とが接続され、ファン152と前端プレート112とが対応して設置される。底部プレート116が電池セット111の下側に設置され、カバープレート115が電池セット111の上側に設置されるとともに前端プレート112および後端プレート119と接続される。左側プレート113および右側プレート114は、電池セット111の左右両側にそれぞれ設置され、前端プレート112および後端プレート119と隣接して設置され、左側プレート113がカバープレート115および底部プレート116と接続され、右側プレート114がカバープレート115および底部プレート116と接続される。前端プレート112と、後端プレート119と、左側プレート113と、右側プレート114と、カバープレート115と、底部プレート116とにより、電池セット111を収容する収容室が形成され、電池セット111が、左側プレート113、右側プレート114およびカバープレート115のそれぞれと離間して設置されて、ガスガイド隙間が形成される。
【0041】
本実施例において、電池セット111の両端にそれぞれ前端プレート112および後端プレート119が設置され、前端プレート112および後端プレート119が、アルミ押出形材により加工され、またはアルミ鋳造品を採用する。電池セット111と、前端プレート112と、後端プレート119とがワークステーションに配置して位置決めされたあと、押圧機械により前端プレート112と後端プレート119とを押圧し、前端プレート112と後端プレート119とにより電池セット111に付勢力を加えて、電池セット111を所定寸法まで押圧する。前端プレート112と、後端プレート119と、電池セット111とが付勢力の作用で所定寸法になったあと、底部プレート116を取り付ける。底部プレート116に、前端プレート112および後端プレート119とボルトにより固定するための固定用折り曲げ部が設けられたため、従来のレーザ溶接が不要で、レーザ溶接によるコストおよび工数を節約するとともに、構造もより強固で、安定である。底部プレート116が取り付けられたあと、カバープレート115を取り付ける。カバープレート115に、前端プレート112および後端プレート119とボルトにより固定するための固定用折り曲げ部が設けられたため、従来のレーザ溶接が不要で、レーザ溶接によるコストおよび工数を節約するとともに、構造もより強固で、安定である。そして、左側プレート113および右側プレート114を取り付け、左側プレート113および右側プレート114のそれぞれがボルトによりカバープレート115および底部プレート116と固定される。
【0042】
ここで、モジュール式エネルギー貯蔵電池100の主体構造は電池ユニット110であり、電池ユニット110が独立した構成ユニットとして他の形式の固定フレーム130、電気集積ユニット150および表面パネル170と組み合わせて、本実施例によるモジュール式エネルギー貯蔵電池100を、ある程度の共通の設計要素および柔軟性を持つように形成し、適用性を向上させることができる。
【0043】
本実施例において、吸気口は、第1吸気口1131と、第2吸気口1141と、第3吸気口1151とを含む。左側プレート113の、固定フレーム130から離間した端に第1吸気口1131が設けられており、右側プレート114の、固定フレーム130から離間した端に第2吸気口1141が設けられており、カバープレート115の、固定フレーム130から離間した端に第3吸気口1151が設けられており、前端プレート112の上下両側のそれぞれに、収容室と連通する排気口が形成されており、排気口がファン152に対応して設けられ、第1吸気口1131、第2吸気口1141および第3吸気口1151がガスガイド隙間と連通する。具体的に、第1吸気口1131、第2吸気口1141および第3吸気口1151は、いずれもハニカム状の貫通孔構造を呈し、第1吸気口1131が左側プレート113の尾部の近くに設けられており、第2吸気口1141が右側プレート114の尾部の近くに設けられており、第3吸気口1151がカバープレート115の尾部の近くに設けられている。
【0044】
本実施例において、カバープレート115の両側の縁部に階段構造117が設けられており、階段構造117が電池セット111の表面に当接することにより収容室が左気体通路1133、右気体通路1143および上気体通路1153と分割される。左側プレート113が対応の電池セット111の表面と離間して設置されて左気体通路1133が形成され、第1吸気口1131と左気体通路1133とが連通し、第2吸気口1141が右気体通路1143と連通し、第3吸気口1151が上気体通路1153と連通する。具体的に、階段構造117が前後方向に沿って延在し、電池ユニット110の内部に、カバープレート115における階段構造117により、カバープレート115におけるその他の領域と電池セット111の表面との間に隙間領域が形成され、該領域が上気体通路であり、第3吸気口1151を介して気体が進入する。そして、左側プレート113と電池セット111との間の安全隙間領域が左気体通路1133とされ、右側プレート114と電池セット111との間の安全隙間領域が右気体通路1143とされる。カバープレート115の両側の縁部に階段構造117を設計することにより、上気体通路1153と、左気体通路1133と、右気体通路1143とが互いに独立し、干渉せず、したがって、各気体通路内のそれぞれの流量、流速を最適化して、電池モジュールに空冷設計の最適の案を採用することができる。
【0045】
本実施例において、底部プレート116に当接突起118が設けられ、当接突起118が電池セット111の表面に当接することにより電池セット111と底部プレート116の表面との間に隙間が形成され、隙間内に熱伝導接着剤層が充填され、熱伝導接着剤層が、電池セット111と底部プレート116とを接着するとともに、電池セット111に発生した熱を底部プレート116に伝導する。具体的に、底部プレート116に2つの当接突起118が設けられ、当接突起118とセル1115の表面とが密接すると、セル1115の表面と底部プレート116との間に隙間が形成され、熱伝導性構造接着剤(heat conductive structure adhesive)がこの隙間内に充填され、硬化後に熱伝導接着剤層が形成され、熱伝導性構造接着剤により電池セット111と底部プレート116とが接着され、そして、熱伝導性構造接着剤は、熱伝導性が良好であり、電池セット111内のセル1115に対して温度を均一にするとともに、セル1115に発生した熱を底部プレート116に伝導することができる。底部プレート116は、熱伝導性のよいアルミニウム材質のものを選択し、電池セット111の温度を効果的に下げ、セル1115の使用寿命を延ばすことができる。
【0046】
本出願の他の好ましい実施例において、該当接突起118の代わりに、例えばゴムパッドなどの他の材料のものを使用して底部プレート116に貼り付けるようにしてもよい。
【0047】
図8に示すように、電池セット111は、複数のフォーム1111と、複数の断熱シート1113と、積層して設置される複数のセル1115とを含み、各フォーム1111が、隣接する2つのセル1115の間に貼り付けられ、各断熱シート1113も隣接する2つのセル1115の間に貼り付けられ、かつ複数のフォーム1111と複数の断熱シート1113とが交互に設置され、各隣接する2つのセル1115同士の間にフォーム1111または断熱シート1113が設置される。具体的に、電池セット111は、セル1115と、フォーム1111と、断熱シート1113とにより構成され、ここで3枚のセル1115のもので例示して説明する。具体的に実施するとき、第1枚のセル1115の大きい面(すなわち、比較的大きい側面)と第2枚のセル1115の大きい面との間にフォーム1111を貼り付け、第2枚のセル1115の大きい面と第3枚のセル1115の大きい面との間に断熱シート1113を貼り付け、このように順次に組み立て、フォーム1111および断熱シート1113がセル1115の大きい面の間に交互に使用される。セル1115の大きい面の間にフォーム1111を設置し、フォーム1111によりセル1115のライフサイクル内の膨張を効果的に吸収するとともに、フォーム1111による反発力が電池ユニット110の組立時の付勢力とされて、電池ユニット110の構造の安定に寄与する。セル1115の大きい面の間に断熱シート1113を設置し、断熱シート1113により、熱暴走が発生したセル1115と正常なセル1115との間の熱伝播を効果的に遮断し、熱伝播を防止し、電池ユニット110の安全を保証することができる。
【0048】
他の好ましい実施例において、2枚またはより多数のセル1115の間に一枚のフォーム1111を貼り付け、断熱シート1113とフォーム1111とが依然として交互に使用される。ここで、フォーム1111と断熱シート1113との交互形式が具体的に限定されない。
【0049】
上記のように、本実施例は、モジュール式エネルギー貯蔵電池100を提供する。固定フレーム130が電池ユニット110の一端に取り外し可能に設置され、電気集積ユニット150が固定フレーム130内に嵌設するように取り付けられ、表面パネル170が電気集積ユニット150に取り外し可能に設置され、表面パネル170と、電気集積ユニット150と、固定フレーム130とを集積して組み立ててから、電池ユニット110の端部に取り外し可能に取り付けることにより、モジュール式構造が実現され、交換またはメンテナンスが必要である場合、直接固定フレーム130を外せばよく、とても便利である。実際に取り付ける際に、まず、電気集積ユニット150を固定フレーム130内に嵌め込まれて設けられるように取り付けて、表面パネル170を取り付けてモジュール構造を形成し、そして、該モジュール構造を電池ユニット110の一端に取り付ければよく、とても便利である。また、個別の部品の交換が容易であり、加工、組立が容易であり、電気部品153を順次に電池ユニット110の端面に直接取り付けることを回避し、これによって、電池ユニット110の端面構造をより簡素化し、製造コストを削減することができる。また、表面パネル170で電気集積ユニット150を遮ることにより、多くの電気構造が露出されることを回避することができ、安全上の信頼性を向上させることができる。そして、ファン152により空冷を行うように設計し、かつ気体通路に対して改良を行って、放熱効果が良好であり、電池ユニット110に発生した熱を迅速に取り去ることができる。そして、電池セット111の構造を、良好な付勢力と熱伝播防止能力を有するように設計することにより、電池ユニット110の安全性が保証される。
【0050】
上記は、本出願の好ましい実施例にすぎず、本出願を限定するものではない。当業者にとって、本出願に各種の変更や変化を有してもよい。本出願の精神および原理において行った如何なる変更、均等置換、改良なども、本出願の保護範囲に属する。
【符号の説明】
【0051】
100 モジュール式エネルギー貯蔵電池
110 電池ユニット
111 電池セット
1111 フォーム
1113 断熱シート
1115 セル
112 前端プレート
113 左側プレート
1131 第1吸気口
1133 左気体通路
114 右側プレート
1141 第2吸気口
1143 右気体通路
115 カバープレート
1151 第3吸気口
1153 上気体通路
116 底部プレート
117 階段構造
118 当接突起
119 後端プレート
130 固定フレーム
131 取り付け用部材
150 電気集積ユニット
151 絶縁フレーム
152 ファン
153 電気部品
154 出力バスバー
155 接地アッセンブリー
156 制御ユニット
157 安全カバープレート
158 消防噴射ヘッド
170 表面パネル
171 排気孔
【国際調査報告】