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特表2025-502805カードから銀行への支払ソリューション
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-28
(54)【発明の名称】カードから銀行への支払ソリューション
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/08 20120101AFI20250121BHJP
   G06Q 20/14 20120101ALI20250121BHJP
   G06Q 20/40 20120101ALI20250121BHJP
【FI】
G06Q20/08 302
G06Q20/14
G06Q20/40
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024539588
(86)(22)【出願日】2022-12-22
(85)【翻訳文提出日】2024-08-08
(86)【国際出願番号】 US2022082221
(87)【国際公開番号】W WO2023129862
(87)【国際公開日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】63/294,435
(32)【優先日】2021-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/675,128
(32)【優先日】2022-02-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502073256
【氏名又は名称】アメリカン エクスプレス トラベル リレイテッド サービシーズ カンパニー, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】レオナルスキー, クシシュトフ
(72)【発明者】
【氏名】マッセンゲール, ブレット イー.
(72)【発明者】
【氏名】ナルボル, カビタ
(72)【発明者】
【氏名】シャイク, ラハト
【テーマコード(参考)】
5L020
【Fターム(参考)】
5L020AA21
5L020AA53
(57)【要約】
本明細書に開示されるものは、自動化支払処理の方法のためのシステム、方法、およびコンピュータプログラム製品実施形態である。いくつかの実施形態では、本方法は、購入者から、支払金額を購入者の購入者口座から供給元と関連付けられる供給元口座に送金するための取引要求を受信してもよい。取引要求は、具体的取引に関する支払金額と、供給元を識別する、供給元識別番号とを含む、請求書であってもよい。取引要求に応答して、本方法は、購入者口座から支払金額を引き落とし、供給元識別番号に基づいて、供給元口座を識別し、支払金額を識別された供給元口座に貸方記入する。購入者口座は、支払金額を支払うために使用される、取引カードに結び付けられてもよい。本方法は、購入者口座に結び付けられる取引口座番号の伝送を伴うことなく自動化支払処理を可能にする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動化支払処理のためのコンピュータ実装方法であって、
(a)購入者から、支払金額を前記購入者の購入者口座から供給元と関連付けられる供給元口座に送金するための取引要求を受信することであって、前記購入者口座は、取引カードおよび取引口座番号に結び付けられる、ことと、
前記取引要求に応答して、
(b)前記購入者口座から前記支払金額を引き落とすこと、
(c)供給元識別番号に基づいて、前記供給元口座を識別すること、
(d)前記支払金額を前記供給元と関連付けられる前記供給元口座に貸方記入することであって、前記供給元口座は、前記供給元が取引カードからの支払を受け取ることを可能にする、第1の銀行口座である、こと
を行うことと、
(e)前記供給元口座を周期的に調整し、前記供給元口座の残高を前記供給元の第2の銀行口座に預金することと
を含み、
前記取引要求は、前記供給元への前記取引口座番号の伝送を伴うことなく、前記自動化支払処理を可能にする、方法。
【請求項2】
前記供給元に、前記供給元口座への前記支払金額の前記貸方記入を通知することと、
前記購入者に、前記購入者口座からの前記支払金額の前記引き落としを通知することと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記供給元口座が、前記自動化支払処理に登録されているかどうかを判定することと、
前記供給元口座が、前記自動化支払処理に登録されている場合、ステップ(b)-(d)を実行することと、
前記供給元口座が、前記自動化支払処理に登録されていない場合、
前記取引要求に対して一意である、仮想口座番号を発生させること、および
前記供給元に、販売時点において打ち込むための前記仮想口座番号を伝送すること
を行うことと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記供給元口座を周期的に調整するステップ(e)は、所定の時間周期の後に前記取引要求を自動的に決済することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
ステップ(b)-(d)は、前記購入者から前記取引要求を受信することと実質的に同時に生じる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記取引カードは、クレジットカード購入保護を伴う、クレジットカードである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記取引カードは、前記取引要求を、前記購入者と、事前定義されるリストの供給元との間のものであるように限定する、閉ループカードである、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記取引要求は、前記購入者に、前記供給元からの請求書を伝送することを含み、前記請求書は、前記支払金額と、前記供給元を識別する、前記供給元識別番号とを規定する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記取引要求は、前記購入者が、インターフェースから、前記供給元、または前記支払金額を貸方記入するための供給元口座を選択することを可能にすることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記自動化支払処理は、複数の取引要求を同時に実行するように構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記供給元口座を周期的に調整するステップ(e)は、1つの通知を通して前記複数の取引要求を自動的に決済することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
支払処理を自動化するためのシステムであって、
メモリと、
前記メモリに結合された少なくとも1つのプロセッサと
を備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
(a)購入者から、支払金額を前記購入者の購入者口座から供給元と関連付けられる供給元口座に送金するための取引要求を受信することであって、前記購入者口座は、取引カードおよび取引口座番号に結び付けられる、ことと、
前記取引要求に応答して、
(b)前記購入者口座から前記支払金額を引き落とすこと、
(c)供給元識別番号に基づいて、前記供給元口座を識別すること、
(d)前記支払金額を前記供給元と関連付けられる前記供給元口座に貸方記入することであって、前記供給元口座は、前記供給元が取引カードからの支払を受け取ることを可能にする、第1の銀行口座である、こと
を行うことと、
(e)前記供給元口座を周期的に調整し、前記供給元口座の残高を前記供給元の第2の銀行口座に預金することと
を行うように構成され、
前記取引要求は、前記供給元への前記取引口座番号の伝送を伴うことなく、前記自動化支払処理を可能にする、システム。
【請求項13】
通知回路網をさらに備え
前記通知回路網は、
前記供給元に、前記供給元口座への前記支払金額の前記貸方記入を通知することと、
前記購入者に、前記購入者口座からの前記支払金額の前記引き落としを通知することと
を行うように構成される、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記少なくとも1つのプロセッサはさらに、
前記供給元口座が、前記自動化支払処理に登録されているかどうかを判定することと、
前記供給元口座が、前記自動化支払処理に登録されている場合、ステップ(b)-(d)を実行することと、
前記供給元口座が、前記自動化支払処理に登録されていない場合、
前記取引要求に対して一意である、仮想口座番号を発生させること、および
前記供給元に、販売時点において打ち込むための前記仮想口座番号を伝送すること
を行うことと
を行うように構成される、請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
前記取引要求は、前記購入者に、前記供給元からの請求書を伝送することを含み、前記請求書は、前記支払金額と、前記供給元を識別する、前記供給元識別番号とを規定する、請求項12に記載のシステム。
【請求項16】
前記供給元口座を周期的に調整するステップ(e)は、所定の時間周期の後に、前記取引要求を自動的に決済することを含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項17】
ステップ(b)-(d)は、前記購入者から前記取引要求を受信することと実質的に同時に生じる、請求項12に記載のシステム。
【請求項18】
その上に記憶される命令を有する非一過性コンピュータ可読媒体であって、前記命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに、
(a)購入者から、支払金額を前記購入者の購入者口座から供給元と関連付けられる供給元口座に送金するための取引要求を受信することであって、前記購入者口座は、取引カードおよび取引口座番号に結び付けられる、ことと、
前記取引要求に応答して、
(b)前記購入者口座から前記支払金額を引き落とすこと、
(c)供給元識別番号に基づいて、前記供給元口座を識別すること、
(d)前記支払金額を前記供給元と関連付けられる前記供給元口座に貸方記入することであって、前記供給元口座は、前記供給元が取引カードからの支払を受け取ることを可能にする、第1の銀行口座である、こと
を行うことと、
(e)前記供給元口座を周期的に調整し、前記供給元口座の残高を前記供給元の第2の銀行口座に預金することと
を含む動作を実施させ、
前記取引要求は、前記供給元への前記取引口座番号の伝送を伴うことなく、前記自動化支払処理を可能にする、非一過性コンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記供給元に、前記供給元口座への前記支払金額の前記貸方記入を通知することと、
前記購入者に、前記購入者口座からの前記支払金額の前記引き落としを通知することと
をさらに含む、請求項18に記載の非一過性コンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記供給元口座が、前記自動化支払処理に登録されているかどうかを判定することと、
前記供給元口座が、前記自動化支払処理に登録されている場合、ステップ(b)-(d)を実行することと、
前記供給元口座が、前記自動化支払処理に登録されていない場合、
前記取引要求に対して一意である、仮想口座番号を発生させること、および
前記供給元に、販売時点において打ち込むための前記仮想口座番号を伝送すること
を行うことと
をさらに含む、請求項18に記載の非一過性コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(分野)
本分野は、概して、自動化支払処理の方法に関する。
【背景技術】
【0002】
(背景)
(関連技術)
取引を完了するために、クレジットカードが、販売時点に物理的に提示され、機械に通され得る。オンライン商取引を通したもの等、物理的クレジットカードが、販売時点において存在しない(すなわち、「カード不在」取引)ときは、クレジットカード番号が、販売時点において手動で打ち込まれるために、電子メールまたは電話を介して購入者から供給元に伝送され得る。
【0003】
セキュリティ課題が、販売時点において取引を完了するために、物理的クレジットカードを使用すること、およびクレジットカード番号を伝送することに伴って生じ得る。物理的クレジットカードは、窃盗または紛失され得る。「カード不在」取引の間に購入者から供給元に伝送される、クレジットカード番号は、セキュリティ侵害の間に漏洩され得る。同一のクレジットカード番号が、複数の取引を完了するために使用され得るため、権限付与されていない要員が、漏洩されたクレジットカード番号を使用し、不正購入を行い得る。さらに、販売時点において手動で打ち込まれるべきクレジットカード番号を伝送するプロセスは、時間がかかり、非便宜的である。供給元は、種々の取引に関する、機密性の高いクレジットカード情報を含む、複数の電子メールを受信する場合があり、したがって、混乱、遅延、および人的過誤の余地をもたらす。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
(簡単な要約)
本明細書に開示されるものは、自動化支払処理の方法のためのシステム、装置、デバイス、方法、および/またはコンピュータプログラム製品実施形態、ならびに/もしくはそれらの組み合わせおよび副次的組み合わせである。
【0005】
自動化支払処理の方法は、購入者口座に結び付けられる取引口座番号を伝送することなく、支払を、直接、購入者の購入者口座から供給元の供給元口座に振り込み得る。本方法は、最初に、購入者から、支払金額を購入者の購入者口座から供給元と関連付けられる供給元口座に送金するための取引要求を受信してもよい。いくつかの実施形態では、取引要求は、購入者が、インターフェースから、供給元、またはその中に支払金額を貸方記入するための供給元口座を選択することを可能にしてもよい。他の実施形態では、取引要求は、支払金額と、供給元を識別する、供給元識別番号とを規定する、供給元から購入者に伝送される、請求書であってもよい。本実施例では、請求書を受信した後、購入者は、要求される金額を支払うための取引要求を入力してもよい。購入者から、支払金額を購入者口座から供給元口座に送金するための取引要求を受信することに応じて、本方法は、購入者口座から支払金額を引き落とし、供給元識別番号に基づいて供給元口座を識別し、支払金額を識別された供給元口座に貸方記入する。購入者口座は、取引において要求される金額を支払うために使用される、取引カードに結び付けられる。供給元口座は、供給元が購入者口座に結び付けられる取引カードからの支払を受け取ることを可能にする、販売業者口座であってもよい。本方法は、供給元口座を周期的に調整し、その残高を、外部当座預金口座等の供給元の別の銀行口座の中に預金してもよい。本調整プロセスは、所定の時間周期の後に処理された取引要求を自動的に決済してもよい。例えば、調整プロセスを簡略化するために、本方法は、各営業日の終了時に供給元口座を自動的に調整してもよい。
【0006】
本方法はさらに、要求される取引を完了した後に、供給元および購入者に通知するように構成される。供給元は、供給元口座に支払金額を貸方記入した後に通知され、購入者は、購入者口座から支払金額を引き落とした後に通知される。
【0007】
単一の取引要求が、上記の説明において説明されるが、本方法は、同時に受信される、複数の取引要求を実行してもよい。1人の購入者と1人の供給元との間で、1つの通知は、発生され、複数の取引要求を調整するために使用されてもよく、したがって、支払プロセスを簡略化し、効率を増加させ、遅延および過誤の余地を低減させ得る。
【0008】
本方法では、支払を直接購入者口座から供給元口座に振り込むプロセスが、購入者から取引要求を受信することと実質的に同時に生じる。例えば、自動化支払処理は、取引要求を受信することの数秒以内に支払金額を購入者口座から供給元口座に振り込んでもよい。これは、供給元が、種々の購入者から複数の支払を迅速に受けるための効率的かつ労力を要しない方法を提供する。本方法はまた、購入者がクレジットカード情報を供給元に伝送することと供給元が販売時点においてクレジットカード情報を手動で打ち込むこととの間の潜在的遅滞時間を排除する。
【0009】
いくつかの実施形態では、本方法はさらに、供給元口座が、自動化支払処理に登録されているかどうかを判定するように構成される。本方法が、供給元口座が自動化支払処理に登録されていることを判定する場合、本方法は、続いて、購入者口座から支払金額を引き落とし、供給元識別番号に基づいて供給元口座を識別し、支払金額を識別された供給元口座に貸方記入する。他方では、本方法が、供給元口座が自動化支払処理に登録されていないことを判定する場合、本方法は、続いて、購入者からの具体的取引要求に関して一意である、仮想口座番号を発生させる。仮想口座番号は、次いで、販売時点において手動で打ち込むために、供給元に伝送される。
【0010】
いくつかの実施形態では、仮想口座番号が、「カード不在」取引における機密性の高いクレジットカード情報の伝送の間にセキュリティを強化するために発生される。トークンとも称される、仮想口座番号は、具体的支払取引のために発生され、販売時点において手動で打ち込むために供給元に伝送される、1回限りの番号である。「カード不在」取引の間に、1つのクレジットカード番号が、複数の取引要求を完了するために伝送されてもよい。他方では、仮想口座番号が、取引を完了するために使用されるとき、同一のクレジットカード番号からの取引要求毎に、異なる仮想口座番号が、発生され、伝送される。
【0011】
いくつかの実施形態では、本方法はさらに、記憶される供給元選好に基づいて、供給元が、自動化支払処理または仮想口座番号を使用して取引要求を完了することを所望するかどうかを判定するように構成される。随意に、自動化支払処理に登録するときに、供給元は、彼らが自動化支払処理、仮想口座番号、または両方の組み合わせを使用して取引を処理することを所望するかどうかを規定してもよい。供給元選好は、購入者の識別または取引タイプに基づいて取引を処理するために使用されることになる、異なる方法を示し得る。例えば、供給元は、供給元選好において、一部の購入者のためには、自動化支払処理を使用する一方、他の購入者のためには、仮想口座番号を使用して取引を処理するように規定してもよい。供給元はまた、ある取引タイプを、自動化支払処理を使用して処理する一方、他の取引タイプを、仮想口座番号を使用して処理することを規定してもよい。供給元は、ウェブサイト、モバイルアプリケーション、または同等物を介して自動化支払処理に登録するときに、供給元選好を規定するための機会をもたらされてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
付随の図面が、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を形成する。
【0013】
図1図1は、いくつかの実施形態による、自動化支払処理のための方法を図示する、フローチャートを描写する。
【0014】
図2図2は、いくつかの実施形態による、図1に示される自動化支払処理を実行するかどうか、または仮想口座番号を発生させることによってトークン方法を実行するかどうかを判定するための方法を図示する、フローチャートを描写する。
【0015】
図3図3は、いくつかの実施形態による、1つの通知を通して調整されるべき複数の取引要求を実行するための方法を図示する、フローチャートを描写する。
【0016】
図4図4は、いくつかの実施形態による、周期的調整プロセスを完了した後に供給元に送信される、例示的電子メール通知を描写する。
【0017】
図5図5は、種々の実施形態を実装するための例示的コンピュータシステムのブロック図を描写する。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図面では、同様の参照番号が、概して、同じまたは類似の要素を示す。加えて、概して、参照番号の最左桁が、参照番号が最初に出現する図面を識別する。
【0019】
(詳細な説明)
本明細書に提供されるものは、仮想支払プロセスを自動化する方法のためのシステム、装置、デバイス、方法、および/またはコンピュータプログラム製品実施形態、ならびに/もしくはそれらの組み合わせおよび副次的組み合わせである。これらの特徴の種々の実施形態が、ここで、対応する図に関して議論されるであろう。
【0020】
図1は、いくつかの実施形態による、自動化支払処理のための方法100のフローチャートを描写する。ステップ110において、購入者は、自動化支払処理を開始し、支払金額を、購入者の購入者口座から供給元と関連付けられる供給元口座に直接振り込むための取引要求を提供してもよい。いくつかの実施形態では、取引要求は、購入者が、インターフェースから、供給元、またはその中に支払金額を貸方記入するための供給元口座を選択することを可能にしてもよい。他の実施形態では、取引要求は、供給元から購入者に伝送される、請求書であってもよい。請求書は、とりわけ、請求書を識別する、請求書番号と、具体的取引に関する支払金額と、供給元を識別する、供給元識別番号とを含んでもよい。本実施形態では、購入者は、電子的請求書上の「金額支払」と標識されるボタンを押下することによって、取引要求を開始することが可能になり得る。
【0021】
取引要求を受信することに応答して、方法100は、ステップ120-130を実行する。ステップ120において、方法100は、購入者口座から支払金額を引き落とす。いくつかの実施形態では、購入者口座は、要求される金額を支払い、取引を完了するために使用されるクレジットカードであり得る、取引カードに結び付けられる。これらの実施形態では、購入者口座の引き落としは、購入者が、(物理的カード取引の間に要求されるような)クレジットカードを提示すること、または(「カード不在」取引の間に要求されるような)供給元に機密性の高いクレジットカード情報を提供することを一度も伴うことなく、取引金額を支払うためにクレジットカードを使用することと同等である。そのような「カードを用いない」取引は、金銭の直接電信送金に類似する、購入者のための迅速かつ単純な取引を可能にしながら、依然として、購入者にクレジットカード購入保護を提供する。例えば、いくつかの実施形態では、取引要求は、購入者口座に結び付けられ、支払金額を支払うために使用される、取引カードを発行した販売業者アクワイアリング銀行によって実装される、利用可能な保護プロシージャによって保護されてもよい。
【0022】
ステップ125において、方法100は、供給元識別番号に基づいて、支払金額を受けるための供給元口座を識別する。供給元口座は、例えば、販売時点を使用して支払を処理し、受け取るために使用される、販売業者口座であってもよい。販売業者口座は、事業側が、複数の方法において支払、典型的には、デビットまたはクレジットカードを受け取ることを可能にする、あるタイプの口座である。販売業者口座は、支払カード取引の決済のために受取側と販売業者アクワイアリング銀行との間の合意の下に確立される。いくつかの実施形態では、販売業者アクワイアリング銀行は、購入者口座に結び付けられ、支払金額を支払うために使用される取引カードを発行した、同一のエンティティである。仮想カード番号が、支払金額を支払い、取引を完了するために使用されるとき等のある場合には、支払代行業者、独立系販売組織(ISO)、またはメンバサービスプロバイダ(MSP)もまた、販売業者合意に対する当事者である。販売業者合意は、カード協会によって確立された運営規則を含む。
【0023】
販売業者アクワイアリング銀行を用いて取引カードを入手した後、各供給元は、一意の供給元識別番号を割り当てられる。いくつかの実施形態では、本供給元識別番号は、方法100を実行するときに供給元を識別するために使用されてもよい。各供給元は、供給元が自動化支払処理に登録しているかどうかにかかわらず、供給元識別番号を割り当てられてもよい。いくつかの実施形態では、供給元識別番号は、供給元毎にランダムに発生される、番号である。したがって、供給元識別番号のみが、本開示において説明されるシステム等のシステム内で、供給元を識別し、供給元に関する機密情報を含有しない。例えば、供給元識別番号は、供給元口座の口座番号に基づいて発生されない。
【0024】
ステップ130において、方法100は、供給元および供給元識別番号と関連付けられる識別された供給元口座に、ステップ120において購入者口座から引き落とされた、支払金額を貸方記入する。購入者口座から引き落とす、供給元口座を識別する、および識別された供給元口座に貸方記入する、本プロセスは、購入者または供給元のいずれかに関する機密情報の伝送を伴うことなく生じる。例えば、ステップ120-130の実行は、購入者口座と関連付けられる取引口座番号を伝送すること、供給元口座と関連付けられる取引口座番号を伝送すること、または購入者口座に結び付けられる取引カードの機密性の高いカード情報を伝送することを含まない。ステップ120-130は、購入者および供給元が取引を完了するときにステップ120-130の実行を認識しないように、バックエンドシステム内で生じる。さらに、支払金額を直接購入者口座から供給元口座に振り込むプロセスは、購入者から取引要求を受信することと実質的に同時に生じる。例えば、いくつかの実施形態では、方法100は、ステップ110における取引要求を受信することの数秒内に、ステップ120-130において、支払金額を購入者口座から供給元口座に振り込んでもよい。これは、供給元が、購入者からの支払を迅速に受けるための効率的かつ労力を要しない方法を提供する。
【0025】
支払金額が、購入者口座から供給元口座に送金された後、方法100は、ステップ135を実行し、供給元口座を調整する。いくつかの実施形態では、供給元口座は、供給元が購入者口座に結び付けられる取引カードからの支払を受け取ることを可能にする、販売業者口座である。ステップ135において、供給元口座は、供給元口座の残高を、外部当座預金口座等の供給元の別の銀行口座の中に預金することによって調整される。いくつかの実施形態では、本調整プロセスは、各営業日の終了時等、周期的に生じてもよい。周期的調整プロセスが、図3を参照して下記にさらに詳細に説明される。
【0026】
図2は、いくつかの実施形態による、図1に示される自動化支払処理のための方法100を実行するかどうか、または仮想口座番号を発生させることによってトークン方法を実行するかどうかを判定するための方法200を図示する、フローチャートを描写する。いくつかの実施形態では、方法200は、方法100と同様に始まる。ステップ210において、購入者は、支払金額を購入者口座から供給元口座に送金するための取引要求を提供する。いくつかの実施形態では、取引要求は、供給元から購入者に伝送される、請求書であってもよい。請求書は、とりわけ、具体的取引の支払金額と、供給元を識別する、供給元識別番号とを含んでもよい。クレジットカード等の取引カードが、購入者口座に結び付けられ、要求される取引において支払金額を支払うために使用される。次いで、方法200は、決定215を実行し、方法100のステップ120-130と同様に、ステップ220-230に進むかどうか、またはトークン方法のステップ240-260に進むかどうかを判定する。
【0027】
決定215において、方法200は、供給元口座が、自動化支払処理に登録されているかどうかを判定する。いくつかの実施形態では、方法200は、供給元の供給元口座と関連付けられる供給元識別番号を検索することによって本判定を行ってもよい。供給元識別番号は、供給元が、自動化支払処理を実行し、支払金額を支払うために使用される取引カードを入手すると、発生され、各供給元口座を割り当てられるため、供給元のための既存の供給元識別番号は、関連付けられる供給元口座が自動化支払処理に登録されているというインジケーションであり得る。他の実施形態では、方法200は、決定215において、供給元の名称または供給元の他の個人情報を検索することによって判定を行ってもよい。他の実施形態では、方法200は、決定215において、供給元と関連付けられる供給元口座を直接検索することによって判定を行ってもよい。
【0028】
方法200が、決定215において、供給元口座が自動化支払処理に登録されていることを判定する場合、方法200は、続いて、購入者口座から支払金額を引き落とし(ステップ220)、供給元識別番号に基づいて供給元口座を識別し(ステップ225)、支払金額を識別された供給元口座に貸方記入する(ステップ230)、自動化支払処理を実行する。ステップ235において、方法200は、図1を参照して上記に説明されるステップ135と同様に、完了された取引に関して供給元口座を調整する。ステップ220-230は、図1のステップ120-130を参照して説明される自動化支払処理方法を含む。
【0029】
他方では、方法200が、決定215において、供給元口座が自動化支払処理に登録されていないことを判定する場合、方法200は、続いて、ステップ240-260のトークン方法を実行する。ステップ240において、トークンとも称される、仮想口座番号が、受信される取引要求に関してランダムに発生される。各仮想口座番号は、ランダムに発生され、支払金額を支払うために使用される取引カード上の元のクレジットカード番号等の、いかなる機密性の高いクレジットカード情報も含有しない。仮想口座番号を使用することは、そのカードと関連付けられる信用限度への暴露を低減させる。また、仮想口座番号は、特定の事業に対するその使用を限定する制限等の他の制限を有してもよい。これは、依然として、取引カード上の元の機密性の高いクレジットカード情報を伝送するが、伝送プロセスをセキュリティ保護するために、伝送の前のエンコーティングプロセスと、販売時点における受信に応じたデコーディングプロセスとに依拠する、暗号化方法のみを使用することよりも、セキュリティを増強する。暗号化方法は、伝送の間に捕捉された機密性の高いカード情報を復元するために逆行され得る一方、取引毎にランダムに発生される仮想口座番号は、いかなる機密性の高いカード情報も全く含有しない。取引毎に一意の仮想口座番号を発生させ、伝送することによって、機密性の高いクレジットカード情報は、もはや伝送される必要がなくなり、したがって、クレジットカード番号が漏洩され、不正に再利用される可能性を減少させる。いくつかの実施形態では、暗号化方法が、仮想カード番号に加えて使用され、支払金額が$25,000を超過する取引をセキュリティ保護し得る。さらに、単一の企業クレジットカードを共有する複数の人々は、1枚の物理的クレジットカードを共有する過誤および混乱を回避し得、これは、ひいては、時間を節約し、取引を完了した後の会計の正確度を確実にするための手動調整の必要性を低減させる。しかしながら、仮想口座番号は、依然として、伝送され、供給元によって販売時点において手動で打ち込まれなければならない。本プロセスは、時間がかかり、非便宜的であり、人的過誤を受け易く、したがって、トークン方法を、自動化支払処理方法より、望ましくない選択肢にしている。
【0030】
いくつかの実施形態では、仮想口座番号は、受信される取引要求を識別するために一意である、15桁の番号である。仮想口座番号は、ランダムに発生され、受信される取引要求において支払金額を支払うために使用される、購入者口座に結び付けられる取引カードに関する機密性の高いクレジットカード情報を暗号化することには基づいていない。したがって、ステップ245において、仮想口座番号が、供給元に伝送されると、取引カード上のいかなる元の機密性の高いクレジットカード情報も、伝送されない。これは、仮想口座番号が漏洩される、または伝送の間に捕捉されるときにも、支払金額を支払うために使用される取引カードを保護することによって、取引要求を処理することのセキュリティを増加させる。
【0031】
ステップ245において伝送される仮想口座番号を受信した後、供給元は、販売時点において、取引要求のための仮想口座番号を手動で打ち込んでもよい(ステップ250)。いったん打ち込まれると、方法200は、購入者口座から支払金額を引き落とし(ステップ255)、支払金額を供給元口座に貸方記入する(ステップ260)、ステップ255-260に進む。ステップ255-260は、2つの口座間で金銭を送金するために利用可能な通常の事業方法に類似し、したがって、本明細書では、具体的詳細において説明されない。支払金額を購入者口座から供給元口座に送金した後、方法200は、上記に解説される、ステップ135およびステップ235と同様に、供給元口座を調整する(ステップ265)。
【0032】
いくつかの実施形態では、決定215はまた、供給元の供給元選好を判定することを含んでもよい。供給元選好は、方法100の自動化支払処理に登録するときに、供給元によって提供されるガイドラインを含んでもよい。いくつかの実施形態では、随意に、供給元選好は、ある購入者または取引タイプのためには、自動化支払処理を使用する(ステップ220-230)一方、他の購入者または取引タイプのためには、トークン方法を使用して(ステップ240-260)、取引要求を処理するような命令を含んでもよい。例えば、供給元選好は、第1のリストの購入者のためには自動化支払処理を、第2のリストの購入者のためにはトークン方法を使用することを規定してもよい。本実施例では、購入者によって第2のリスト上に提供される取引要求が、決定215において、供給元が自動化支払処理に登録されていると判定されるにもかかわらず、トークン方法を使用して処理されるであろう(ステップ240-260)。供給元はさらに、購入者とのそれらの関係に基づいて、または購入者との取引のタイプに基づいて、異なる購入者に関して異なる供給元選好を規定してもよい。例えば、供給元は、供給元選好において、供給元と長期にわたる事業関係を有する、第1の購入者のためには、常時、自動化支払処理方法を使用して取引要求を完了し、供給元と随時にのみ事業を行う、第2の購入者のためには、常時、トークン方法を使用して取引要求を完了するように規定してもよい。同様に、供給元は、供給元選好において、購入者からの第1のタイプの取引要求を、自動化支払処理方法を使用して完了し、同一の購入者からの第2のタイプの取引要求を、トークン方法を使用して完了するように規定してもよい。規定されたカテゴリに基づいて各取引要求を完了させるために使用される方法を混合および合致させるための能力は、供給元に、取引プロセスにわたる、優れた柔軟性と、制御とを与える。
【0033】
加えて、購入者口座に結び付けられる取引カードは、いくつかの実施形態では、閉ループカードであってもよい。閉ループ取引カードは、取引要求を、両方とも、容認された当事者の事前定義されたリスト上に存在する、購入者と供給元との間のものであるように限定する。本閉ループシステムは、自動化支払処理に登録するときの、供給元のためのプロセスを簡略化する。購入者口座から供給元口座への支払の直接的プッシュを実行するように、各購入者との独立的契約を交渉するためのリソースを有していない場合がある、より小規模な供給元は、本開示に説明される自動化支払処理により容易かつ効率的に登録し得る。したがって、自動化支払処理に登録されている供給元は、取引要求のより高い効率およびより高い購入者間受容を達成し得る。
【0034】
図3は、いくつかの実施形態による、1つの通知を通して調整されるべき複数の取引要求を実行するための方法300を図示する、フローチャートを描写する。方法300は、方法100と同様に始まる。ステップ310において、方法300は、購入者によって開始された取引要求を受信し、支払金額を購入者口座から供給元口座に送金する。いくつかの実施形態では、取引要求は、具体的取引に関する支払金額と、供給元を識別する、供給元識別番号とを含む、請求書であってもよい。支払金額が、次いで、購入者口座から引き落とされ(ステップ315)、供給元口座が、供給元識別番号に基づいて識別され(ステップ320)、支払金額が、識別された供給元口座に貸方記入される(ステップ325)。方法300は、次いで、決定330に進み、所定の時間周期が経過しているかどうかを判定する。
【0035】
所定の時間周期が、まだ経過していない場合、方法300は、ステップ310-325を繰り返し、購入者と供給元との間の別の支払金額に関する別の取引要求を処理する。したがって、複数の取引要求が、所定の時間周期内で1人の購入者と1人の供給元との間で完了され得る。所定の時間周期が、経過している場合、方法300は、ステップ335に進み、供給元口座を調整する。ステップ335において、方法300は、供給元口座の残高全体を供給元の別の銀行口座の中に預金することによって、所定の時間周期の間に完了された全ての取引要求を調整する。本実施形態では、供給元口座の残高全体は、所定の時間周期の間に取引要求毎に受けられた全ての支払金額を含む。供給元口座の残高全体は、全て一度に供給元の別の銀行口座の中に預金されるため、1つのみの通知が、所定の時間周期の間に完了された複数の取引要求を調整するために必要とされる。これは、特に、事業の過程の間に供給元と複数の取引要求を高頻度で開始する購入者と取引するときに、供給元のための調整プロセスを合理化し、簡略化する。
【0036】
いくつかの実施形態では、所定の時間周期は、1日であってもよい。他の実施形態では、種々の時間周期は、2日または3日等に選択されてもよい。
【0037】
方法300は、次いで、続いて、ステップ340を実行し、供給元に、所定の時間周期の間に完了された複数の取引要求を含む、1つの通知を通知する。ステップ335において調整プロセスを完了した後、方法300は、1つの通知を供給元に送信し、1つの通知は、所定の時間周期の間に完了された複数の取引要求を調整するために使用される、銀行請求書を含む。提供される通知は、電子メール、テキストメッセージ、モバイルアプリケーション上のプッシュ通知等の任意の電子通知であってもよい。周期的調整プロセスを完了した後に供給元に送信される、例示的電子メール通知が、図4に示される。
【0038】
図4は、いくつかの実施形態による、周期的調整プロセスを完了した後に供給元に送信される、例示的電子メール通知400を描写する。周期的調整プロセスは、図3を参照して上記に説明される方法300に類似してもよい。図4に示されるように、供給元に送信される、例示的電子メール通知400は、所定の時間周期の間に複数の取引要求を調整するために使用される、銀行請求書を含む。電子メール通知400は、見出し区分405と、挨拶区分410と、支払概要区分415と、支払詳細区分420と、連絡先情報区分425とを含んでもよい。
【0039】
見出し区分405では、電子メール通知400は、簡潔な主題と、プレビューとを含む。見出し区分405は、供給元に、購入者によって開始される少なくとも1つの取引要求の支払金額が、購入者口座から供給元口座に振り込まれていることを把握させる。挨拶区分410では、供給元名称および購入者氏名が、識別される。支払概要区分415では、電子メール通知400内で銀行請求書によって調整されている、供給元口座の残高全体が、示される。本残高全体は、調整プロセスを始める前に所定の時間周期の間に完了された、各取引要求の支払金額を含む。
【0040】
取引要求毎の番号(「請求書番号」)と、各取引要求が処理される日付(「請求書日付」)と、取引要求毎の支払金額(「支払金額」)とを含む、最大25個の請求書の残高の詳細が、支払詳細区分420内にリスト化されてもよい。例えば、図4に提供される実施形態では、電子メール通知400は、2つの取引要求、すなわち、2019年5月15日に購入者口座から供給元口座に振り込まれた$900.00と、2019年5月20日に購入者口座から供給元口座に振り込まれた$1,000.01とに関する、銀行請求書を示す。複数の取引要求を完了する、販売業者アクワイアリング銀行に関する連絡先情報が、販売業者アクワイアリング銀行への容易なアクセスのために、連絡先情報区分425内に提供される。
【0041】
所定の時間周期の間に完了された複数の取引要求に関する1つの銀行請求書を含む、1つの電子メール通知400を提供することによって、供給元は、購入者からの各個々の取引要求を処理した後に、通知を受信することよりもはるかに効率的かつ正確に、それらの供給元口座を調整することが可能である。
【0042】
図5は、上記に説明される方法の種々の実施形態を実装するための例示的コンピュータシステム500のブロック図を描写する。1つ以上のコンピュータシステム500が、例えば、本明細書において議論される実施形態のうちのいずれか、ならびにそれらの組み合わせおよび副次的組み合わせを実装するために使用されてもよい。コンピュータシステム500は、図1-4を参照して説明されるものとするが、しかしながら、コンピュータシステム500は、前述の図に説明される例示的実施形態に限定されない。
【0043】
いくつかの実施形態では、コンピュータシステム500は、外部電力供給源505から電力を受信してもよい。コンピュータシステムは、プロセッサ510等の1つ以上のプロセッサ(中央処理ユニットまたはCPUとも呼ばれる)を含んでもよい。コンピュータシステム500はまた、ランダムアクセスメモリ(RAM)等のメモリ515を含んでもよい。メモリ515は、1つ以上のレベルのキャッシュを含んでもよい。メモリ515は、その中に制御論理(すなわち、コンピュータソフトウェア)および/またはデータを記憶していてもよい。プロセッサ510は、メモリ515内に記憶される命令を用いてプログラムコードを実行し、本明細書に説明される種々の実施形態を実装する動作を実施してもよい。
【0044】
コンピュータシステム500は、購入者525と供給元535との間の通信を伝送および受信するための伝送機/受信機520を含んでもよい。例えば、図1の方法100を参照すると、伝送機520は、いくつかの実施形態に従って、支払金額と、供給元識別番号とを含む請求書を供給元535から購入者525に伝送してもよい。伝送機/受信機520は、ステップ110において、同様に、購入者525から取引要求を受信してもよい。コンピュータシステム500はまた、通知を購入者525および供給元535に提供するための、通知モジュール530を含んでもよい。例えば、方法300および図3および4を参照すると、通知モジュール530は、供給元535が、決定330において所定の時間周期の間に完了された複数の取引要求を調整し得るように、ステップ340において、電子メール通知400を供給元535に提供してもよい。
【0045】
コンピュータシステム500はさらに、支払ルーティングモジュール540と、仮想口座番号発生器545とを含む。いくつかの実施形態では、支払ルーティングモジュール540は、図1-3の方法100-300を参照して説明される、自動化支払処理の種々の実施形態を実装するように構成される。支払ルーティングモジュール540は、限定ではないが、請求書550、各請求書550に割り当てられる請求書番号555、取引要求毎の支払金額560、各供給元535と関連付けられる供給元識別番号565、および供給元選好570を含む、自動化支払処理を実装するために必要とされる、種々の情報を記憶してもよい。いくつかの実施形態では、請求書550および請求書番号555は、随意であってもよく、支払金額560および供給元識別番号565を受信する他の方法が、使用されてもよい(例えば、購入者525は、請求書550または請求書番号555を受信する必要なく、オンラインポータル内のドロップダウンメニューから支払金額560または供給元識別番号565を選択し得る)。コンピュータシステム500は、請求書550の支払金額560が、購入者口座575から供給元口座580に直接振り込まれ得るように、購入者口座575および供給元口座580と通信している。購入者口座575は、購入者口座575を識別する、取引口座番号585と、支払金額560を支払うために使用される、クレジットカード等の取引カード590とに結び付けられてもよい。供給元口座580は、当座預金口座等、供給元の第2の銀行口座であり得る、供給元銀行口座595に結び付けられてもよい。いくつかの実施形態では、供給元口座580の残高が、外部供給元銀行口座595の中に預金され、供給元口座580を調整してもよい。
【0046】
コンピュータシステム500のプロセッサ510は、限定ではないが、供給元選好570内に記憶される命令または供給元535と関連付けられる供給元識別番号565または供給元口座580の存在を含む、種々の考慮点に基づいて、自動化支払処理方法またはトークン方法を実行するかどうかを判定してもよい。例えば、図2の方法200を参照すると、コンピュータシステム500のプロセッサ510は、決定215において、自動化支払処理方法またはトークン方法を実行するかどうかの判定を行ってもよい。自動化支払処理が、実行される場合、支払ルーティングモジュール540は、購入者口座575から支払金額560を引き落とすこと(ステップ220)と、供給元識別番号565に基づいて供給元口座580を識別すること(ステップ225)と、支払金額560を識別された供給元口座580に貸方記入すること(230)とを含む、ステップ220-230を実行する。トークン方法が、実行される場合、仮想口座番号発生器545が、ステップ240において、仮想口座番号を発生させる。仮想口座番号が、供給元535に伝送され(ステップ245)、供給元535が、販売時点において仮想口座番号を打ち込んだ(ステップ250)後、支払ルーティングモジュール540は、次いで、続いて、支払金額560を、購入者口座575から直接、供給元口座580に振り込んでもよい(ステップ255-260)。
【0047】
コンピュータシステム500はまた、いくつかの非限定的実施例を挙げると、携帯情報端末(PDA)、デスクトップワークステーション、ラップトップまたはノート型コンピュータ、ネットブック、タブレット、スマートフォン、スマートウォッチまたは他のウェアラブル、家電製品、モノのインターネットの部分、ならびに/もしくは組込システムのうちのいずれか、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。
【0048】
コンピュータシステム500は、限定ではないが、遠隔または分散クラウドコンピューティングソリューション、ローカルまたはオンプレミスソフトウェア(「オンプレミス」クラウドベースのソリューション)、「サービスとしての」モデル(例えば、サービスとしてのコンテンツ(CaaS)、サービスとしてのデジタルコンテンツ(DCaaS)、サービスとしてのソフトウェア(SaaS)、サービスとしての管理ソフトウェア(MSaaS)、サービスとしてのプラットフォーム(PaaS)、サービスとしてのデスクトップ(DaaS)、サービスとしてのフレームワーク(FaaS)、サービスとしてのバックエンド(BaaS)、サービスとしてのモバイルバックエンド(MBaaS)、サービスとしてのインフラストラクチャ(IaaS)等)、および/または前述の実施例もしくは他のサービスまたは配信パラダイムの任意の組み合わせを含む、ハイブリッドモデルを含む、任意の配信パラダイムを通して任意のアプリケーションおよび/またはデータにアクセスする、またはそれをホストする、クライアントまたはサーバであってもよい。
【0049】
コンピュータシステム500内の任意の適用可能なデータ構造、ファイルフォーマット、およびスキーマは、限定ではないが、JavaScript(登録商標)オブジェクトノーテーション(JSON)、拡張可能マークアップ言語(XML)、さらに別のマークアップ言語(YAML)、拡張可能ハイパーテキストマークアップ言語(XHTML)、無線マークアップ言語(WML)、MessagePack、XMLユーザインターフェース言語(XUL)、または単独または組み合わせにおける任意の他の機能的に類似する表現を含む、規格から導出されてもよい。代替として、専用データ構造、フォーマット、またはスキーマが、排他的に、または公知もしくはオープンな規格と組み合わせてのいずれかで使用されてもよい。
【0050】
いくつかの実施形態では、その上に記憶される制御論理(ソフトウェア)を有する有形非一過性コンピュータ使用可能または可読媒体を備える、有形非一過性装置または製造品はまた、本明細書では、コンピュータプログラム製品またはプログラム記憶デバイスとも称され得る。これは、限定ではないが、コンピュータシステム500、プロセッサ510、メモリ515、ならびに前述のものの任意の組み合わせを具現化する、有形製造品を含む。そのような制御論理は、1つ以上のデータ処理デバイス(コンピュータシステム500等)によって実行されると、そのようなデータ処理デバイスを本明細書に説明されるように動作させてもよい。
【0051】
本開示に含有される教示に基づいて、図5に示されるもの以外のデータ処理デバイス、コンピュータシステム、および/またはコンピュータアーキテクチャを使用して本開示の実施形態を作製および使用する方法が当業者に明白となるであろう。特に、実施形態は、本明細書に説明されるもの以外のソフトウェア、ハードウェア、および/またはオペレーティングシステム実装を用いて動作することができる。
【0052】
任意の他の節ではなく、詳細な説明の節が、請求項を解釈するために使用されることを意図することを理解されたい。他の節は、本発明者らによって想定されるような、1つ以上が全てではない例示的実施形態を記載することができ、したがって、本開示または添付の請求項をいかようにも限定することを意図していない。
【0053】
本開示は、例示的分野および用途に関する例示的実施形態を説明するが、本開示が、それらに限定されるものではないことを理解されたい。他の実施形態およびそれに対する修正が、可能性として考えられ、本開示の範囲および精神内のものである。例えば、本段落の一般性を限定することなく、実施形態は、図に図示される、および/または本明細書に説明される、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、および/またはエンティティに限定されない。さらに、実施形態(本明細書に明示的に説明されているかどうかにかかわらず)は、本明細書に説明される実施例以外の分野および用途に対して有意な有用性を有する。
【0054】
実施形態は、本明細書では、規定される機能およびそれらの関係の実装を図示する機能構造ブロックの補助を借りて説明されている。これらの機能構造ブロックの境界は、本明細書では、説明の利便性のために恣意的に定義されている。代替の境界が、規定される機能および関係(またはそれらの均等物)が適切に実施される限り、定義されることができる。また、代替実施形態が、本明細書に説明されるものと異なる順序付けを使用して、機能ブロック、ステップ、動作、方法等を実施することができる。
【0055】
本明細書における、「一実施形態(one embodiment)」、「ある実施形態(an embodiment)」、「ある例示的実施形態(an example embodiment)」、または類似する語句の言及は、説明される実施形態が、特定の特徴、構造、または特性を含み得るが、全ての実施形態が、必ずしも特定の特徴、構造、または特性を含み得るわけではないことを示す。また、そのような語句は、必ずしも同一の実施形態を指しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性が、ある実施形態と関連して説明されるとき、本明細書に明示的に言及または説明されているかどうかにかかわらず、そのような特徴、構造、または特性を他の実施形態に組み込むことは、当業者の知識内であろう。加えて、いくつかの実施形態は、それらの派生語とともに、表現「coupled(結合される)」および「connected(接続される)」を使用して説明されることができる。これらの用語は、必ずしも相互に関する同義語として意図されるわけではない。例えば、いくつかの実施形態は、2つ以上の要素が相互と直接物理的または電気的に接触していることを示すために、用語「connected(接続される)」および/または「coupled(結合される)」を使用して説明されることができる。しかしながら、用語「coupled(結合される)」はまた、2つ以上の要素が、相互と直接接触していないが、なおもさらに、相互と協働または相互作用することも意味することができる。
【0056】
本開示の範疇および範囲は、上記に説明される例示的実施形態のうちのいずれかによって限定されるべきではなく、以下の請求項およびそれらの均等物のみに従って定義されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】