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特表2025-502825動力付きオムニパッドプラットフォーム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-28
(54)【発明の名称】動力付きオムニパッドプラットフォーム
(51)【国際特許分類】
   A63B 22/02 20060101AFI20250121BHJP
【FI】
A63B22/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024539741
(86)(22)【出願日】2023-01-04
(85)【翻訳文提出日】2024-08-09
(86)【国際出願番号】 US2023010141
(87)【国際公開番号】W WO2023133158
(87)【国際公開日】2023-07-13
(31)【優先権主張番号】63/296,476
(32)【優先日】2022-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/394,601
(32)【優先日】2022-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/399,352
(32)【優先日】2022-08-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/406,070
(32)【優先日】2022-09-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521141615
【氏名又は名称】ジ オムニパッド カンパニー エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】THE OMNIPAD COMPANY, LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100173794
【弁理士】
【氏名又は名称】色部 暁義
(72)【発明者】
【氏名】アダム スミス
(72)【発明者】
【氏名】イリア ティモニン
(72)【発明者】
【氏名】ニール エプスタイン
(72)【発明者】
【氏名】アダム コスキー
(57)【要約】
【課題】ユーザーが任意の方向に歩行、ジョギング、又は走行することを可能にするモーター駆動全方向トレッドミルを提供する。
【解決手段】前記トレッドミルがコンピュータより生成された没入環境に結合されるときに、ユーザーは、無限の広がりと範囲を持つ360度VR環境全体にわたって自分の脚で自分の進みたい道を進むことが可能となる。トレッドミルは、支持オムニホイールの円形配置の周りに配置された歩行面で構成されたボビンを含む。ボビンの外側の上の駆動オムニホイールは、歩行面を平行移動させるように構成される。
【選択図】図59
【特許請求の範囲】
【請求項1】
全方向トレッドミルであって、
複数の支持オムニホイールを含むボビンであって、前記支持オムニホイールは、円で配置されて、可撓性のブラダー内部に配置されて、かつ前記可撓性のブラダーによって囲まれ、前記支持オムニホイールの各々の回転軸は前記円の円周に対して接線である、ボビンと、
前記ボビンの外側に配置された3つの駆動オムニホイールであって、前記駆動オムニホイールの各々は、前記ブラダーが前記駆動オムニホイールの各々とそれぞれの支持オムニホイールとの間で圧縮されるように、前記支持オムニホイールのうちの1つにおいて前記ブラダーと接触している、駆動オムニホイールと、
を備える、全方向トレッドミル。
【請求項2】
請求項1に記載のトレッドミルであって、前記可撓性のブラダーは、電場又は磁場に応答して形状を変化させるように構成された動的材料を含む、トレッドミル。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のトレッドミルであって、前記可撓性のブラダーは強磁性材料を含む、トレッドミル。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載のトレッドミルであって、前記可撓性のブラダーは、前記支持オムニホイールの前記円において前記円の中心に対して、動的により可撓性であるように構成される、トレッドミル。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載のトレッドミルであって、前記支持オムニホイール及び/又は前記駆動オムニホイールは単一平面のオムニホイールである、トレッドミル。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載のトレッドミルであって、前記駆動オムニホイールのうちの少なくとも3つの駆動オムニホイールが、前記ボビンを支持するように構成される、トレッドミル。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載のトレッドミルであって、6つ又は9つの駆動オムニホイールを含む、トレッドミル。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載のトレッドミルであって、前記ボビンは磁石を含み、前記磁石は、前記支持オムニホイールの前記円が、前記駆動オムニホイールに対して前記ボビンの中心の周りを回転することを防止するように構成されている、トレッドミル。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載のトレッドミルであって、2つ又は4つの安定化オムニホイールを更に備え、前記安定化オムニホイールの各々は、それぞれの支持オムニホイールに近接して配置される、トレッドミル。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載のトレッドミルであって、前記ボビンの中心を通って画定される垂直軸の周りの前記ボビンの回転を防止するように構成される2つ又は4つの安定化オムニホイールを更に備える、トレッドミル。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載のトレッドミルであって、前記オムニホイールのいずれかが、連動ローラーを含む、又は各ローラーの長さよりも短い距離だけ離間するローラーを有する、トレッドミル。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか一項に記載のトレッドミルであって、前記駆動オムニホイールのうちの3つ駆動オムニホイールが、前記ボビンの水平面の下に配置されて、前記ボビンを支持するように構成される、トレッドミル。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか一項に記載のトレッドミルであって、前記3つの駆動オムニホイールは、前記ボビンによって画定される水平面の上に配置されて、前記ボビンを押さえつけるように構成される、トレッドミル。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか一項に記載のトレッドミルであって、3つ、4つ、又は6つのオムニホイールを更に備え、前記オムニホイールの各々は、それぞれの支持オムニホイールと位置合わせされ、前記ボビンを支持するように構成される、トレッドミル。
【請求項15】
請求項1~14のいずれか一項に記載のトレッドミルであって、前記駆動オムニホイールの各々は12個のローラーを含む、トレッドミル。
【請求項16】
請求項1~15のいずれか一項に記載のトレッドミルであって、前記安定化オムニホイールのうちの1つの安定化オムニホイールは、時計回り方向における前記ボビンの垂直軸の周りの前記ボビンの回転を防止するように構成され、前記安定化オムニホイールのうちの別の安定化オムニホイールは、反時計回り方向における前記垂直軸の周りの前記ボビンの回転を防止するように構成される、トレッドミル。
【請求項17】
請求項1~16のいずれか一項に記載のトレッドミルであって、前記駆動オムニホイールのうちの3つの駆動オムニホイールは第1平面に配置され、前記駆動オムニホイールのうちの3つの駆動オムニホイールは第2平面に配置される、トレッドミル。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2019年10月2日に出願されたPCT/US2019/054371の国内段階出願である2021年4月1日に出願された米国特許出願17/282,346の一部継続出願である。本出願は、2018年10月2日に出願された米国仮特許出願62/740,008、及び2018年12月11日に出願された米国仮特許出願62/777,944の利益及び優先権を主張する。本出願はまた、2022年1月4日に出願された米国仮特許出願63/296,476、2022年8月2日に出願された米国仮特許出願63/394,601、2022年8月19日に出願された米国仮特許出願63/399,352、及び2022年9月13日に出願された米国仮特許出願63/406,070の利益及び優先権を主張する。上記特許出願のすべての開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【発明の概要】
【0002】
オムニパッド(OmniPad)は、ユーザーが任意の方向に歩行、ジョギング、又は走行することを可能にする全方向(omnidirectional)トレッドミルである。このオムニパッドがコンピュータより生成された没入環境(immersive environments)に結合されるときに、ユーザーは、無限の広がりと範囲を持つ360度VR環境全体にわたって自分の脚で自分の進みたい道を進むことが可能となる。
【0003】
オムニパッド/OmniPad(商標)は、仮想現実没入環境で用いられることに特化した全方向運動入力装置である。オムニパッド/OmniPad(商標)は、オムニパッド環境の基本構成要素である。
【0004】
オムニパッドは多くの部品の部分組立品で構成される。本明細書は、オムニパッドの動作と構成要素についての一般的な説明を与える。本明細書の各章は、本願の基礎を構成する1つ以上の発明について説明する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1図1Aは、本発明の様々な実施形態による、全方向トレッドミルの等角図を表している。図1Bは、本発明の様々な実施形態による、全方向トレッドミルの断面図を表している。図1Cは、本発明の様々な実施形態による、図1Bの断面図の詳細な図を表している。
図2】本発明の様々な実施形態による、運動面を表している。
図3】本発明の様々な実施形態による、ベアリング支持システムを表している。
図4】本発明の様々な実施形態による、モーター駆動システムを表している。任意のモーター駆動システムは、回転トレッド面の駆動及び/又は回転を支援するように構成される。
図5】本発明の様々な実施形態による、スマートトレッド設計を表している。任意で、トレッド面の生地(fabric)は、シングルスキンのトレッドを実装するのではなく、回転トレッド面の電気的多面体集合体を用いて、リアルタイムで、領域によって硬くする又は柔らかくすることができる。
図6】本発明の様々な実施形態による、鉄系トレッド材料(ferrous tread material)を表している。鉄系トレッド材料は、磁気浮上システムの一部として機能するように設計される。磁気浮上システムは、スピンドルシステム全体を浮上させて、運動トレッド面が容易に回転することを可能にする。
図7】本発明の様々な実施形態による、鉄系トレッド材料の極性を表している。この図は、磁気浮上システム内部の鉄系トレッド面の極性の構成の典型的な例示を含む。
図8】本発明の様々な実施形態による、代替的な鉄系トレッド材料の構成を表している。鉄系トレッドの第2用途は、弾性トレッドと内側運動プラットフォームとの間での摩擦を磁気的に減少するためである。内側運動プラットフォームは、対向する極性で磁化されている。
図9A】本発明の様々な実施形態による、トレッド面の多面体構成を表している。シングルスキンのトレッドの実装ではなく、回転トレッド面の多面体集合体は、利点を有する。多面体トレッド集合体には、任意で、個々の部品への応力を減少させて、摩擦熱を回転トレッドの内部から解放するために、区分内に穴が設けられる。
図9B】本発明の様々な実施形態による、トレッド面の多面体配置を表している。シングルスキンのトレッドの実装ではなく、回転トレッド面の多面体集合体は、利点を有する。多面体トレッド集合体には、任意で、個々の部品への応力を減少させて、摩擦熱を回転トレッドの内部から解放するために、区分内に穴が設けられる。
図10】本発明の様々な実施形態による、ばねヒンジを表している。この図は、区分が運動中に内側プラットフォームの側部の周りで動く間に、多面体部品間での曲げと伸長とを可能にするばねヒンジを含む。
図11図11Aは、本発明の様々な実施形態による、単層トレッド面を表している。様々な実施形態では、シングルスキンの回転トレッド面を採用しており、シングルスキンは、内側トレッドの摩擦防止要件に適合する複数の層を備え、同時に、運動が行われる外側トレッドの滑り防止要件にも適合している。図11Bは、本発明の様々な実施形態による、多層トレッド面を表している。様々な実施形態では、シングルスキンの回転トレッド面を採用しており、シングルスキンは、内側トレッドの摩擦防止要件に適合する複数の層を備え、同時に、運動が行われる外側トレッドの滑り防止要件にも適合している。図11Bは、多層シングルスキンの回転トレッド材料の拡大切断図を含む。
図12】本発明の様々な実施形態による、多層トレッド面の平面図を表している。この図は多層シングルスキンのトレッド面を含む。内側層は必ずしも結合される必要はない。
図13】本発明の様々な実施形態による、トレッド内部の空気流を表している。ベローズ又はエアホッケーテーブルと同様の、内側運動面上での摩擦を減少させるための、回転トレッドの空気浮上である。
図14図14Aは、本発明の様々な実施形態による、トレッドの磁気浮上を表している。磁気浮上システムに関する記載は以下の通りである。1)トレッド材料は鉄の特性を有し、内側運動面は反対の極性の永久磁気作用又は電磁気作用を有するので、内側面からエラストマートレッドを上昇させることで摩擦を最小にし得る。2)内側運動プラットフォームは磁気作用を出し、装置の基部から出る磁気作用は反対であるので、磁気浮上を介してスピンドルシステム全体を上昇させることによって、下に設けられているローラーでの摩擦を最小にし得る。図14Bは、本発明の様々な実施形態による、図14Aのトレッドの詳細な図を表している。この図は磁気トレッドの切断拡大図と反発する内側運動面の磁石とを含む。
図15】本発明の様々な実施形態による、内側運動面を表している。ボールベアリングは球状の内側運動面を構成する。それにより回転楕円トレッドが自由に運動することが可能となる。
図16】本発明の様々な実施形態による、ボールベアリング装置を表している。
図17】本発明の様々な実施形態による、適合されたボールベアリング装置を表している。
図18】本発明の様々な実施形態による、ベアリング保持装置集合体を表している。
図19】本発明の様々な実施形態による、複数のモーター駆動体を含むローラー組立体を表している。
図20】本発明の様々な実施形態による、代替的なローラー組立体の詳細を表している。
図21】本発明の様々な実施形態による、磁気的に浮上されるスピンドルを表している。
図22】本発明の様々な実施形態による、磁気浮上システムの断面図を表している。この図は、スピンドルとスピンドル支持システムとの両方を含む。
図23図23Aは、本発明の様々な実施形態による、代替的な磁気浮上システムを表している。図23Bは、本発明の様々な実施形態による、代替的な磁気浮上システムを表している。さらに、図23Bは、本発明の様々な実施形態による、スピンドルとスピンドル支持システムとの両方の詳細と極性の構成を表している。
図24】本発明の様々な実施形態による、代替的なスピンドル支持システムの断面図を表している。
図25】本発明の様々な実施形態による、図24Aの破線で囲まれた部分の詳細を表している。
図26】本発明の様々な実施形態による、図24Aの破線で囲まれた部分の詳細を表している。
図27】本発明の様々な実施形態による、全方向ホイールスピンドル(omni-wheel spindle)の支持構成を表している。様々な実施形態において、全方向ホイールスピンドルは、構成を支持する。装置の基部に断続的に固定される全方向ホイール装置(omni-wheel rigs)は、トレッド面が任意の方向で自由に回転することを可能にするのと同時に、スピンドル部を支持する。
図28】本発明の様々な実施形態による、区分化された内側運動プラットフォームを表している。区分化された隙間のない(solid)内側運動プラットフォームは、球状の回転トレッドの内部でぴったりと内側プラットフォームを適合させる目的で、全方向に等しく外側へ向かって広がる。装置の初期の組立のためにだけではなく、回転トレッドに適合させるための周期的な調節にも有用である。部分は、油圧システムを介して拡張することができる。油圧システムは、遠隔制御によって始動することができて、かつ、無線充電機構によって給電可能である
図29】本発明の様々な実施形態による、注入システムを表している。球状運動トレッドへ物質を注入し、固化して運動面を形成可能である。
図30】本発明の様々な実施形態による、内側運動トレッド駆動システムを表している。図の内側運動トレッド駆動システムでは、支援モーター又は駆動モーターが、無線で制御され、かつ、誘導充電によって給電される。
図31】本発明の様々な実施形態による、駆動システムの断面図を表している。
図32】本発明の様々な実施形態による、オムニホイール(omni-wheels)の適合した状態を表している。ベアリングブロックと同様に、装置の静止基部の周囲で断続的に固定されたオムニホイール又はメカナムホイール(Mecanum wheels)を採用し、これらのホイールが、回転環状トレッド面を支持すると同時に安定化させながら、回転トレッドを任意の方向移動可能とする。
図33】本発明の様々な実施形態による、図32の断面図を表している。
図34】本発明の様々な実施形態による、全方向モーター(omni directional motor)を表している。全方向モーターの例は、モーター駆動システムを含む同様の一連のモーターの一部である。全方向モーターは、装置の基部の周りで断続的に固定されることで、装置上及び仮想環境内での、ユーザーの位置を記述するリアルタイムデータに基づいて、回転トレッド面の運動を駆動及び/又は支援する。
図35】本発明の様々な実施形態による、駆動システムでの全方向モーターの使用を表している。
図36】本発明の様々な実施形態による、図35のシステムの断面図を表している。
図37】本発明の様々な実施形態による、モーター駆動システムを表している。2つのモーターがボールを駆動するモーター駆動システムのオプションは、トレッドの回転を支援及び/又は駆動するために回転トレッド面と接触する。このオプションは、図4で説明されるモーター駆動オプションと併用されてよい。
図38】本発明の様々な実施形態による、ボール移送モーターの構成を表している。
図39】本発明の様々な実施形態による、全方向トレッドミルの図を表している。モーショントラッキングシステムの設置及び構成のオプションも図示されている。そのオプションは、リアルタイムでのユーザーの運動データを、VR環境とモーター駆動システムとの両方と、任意で、以下に記載される傾斜及び変化する表面ロボットプラットフォーム(Tilting and Varying Surface Robotic Platform)へ中継する。このシステムの組み合わせは、予測人工知能を実装する。装置は、生体運動解析に基づいてユーザーの運動を予測しようとする。モーター駆動システムは、ユーザーを環状運動面の中心に維持しようとすることで応答する。予測人工知能とモーショントラッキングの他の利用には、ユーザーの仮想環境へのインターフェースの改善が含まれる。
図40】本発明の様々な実施形態による、傾斜全方向トレッドミルを表している。
図41】本発明の様々な実施形態による、傾斜全方向トレッドミルを表している。側面図が示された下に位置する傾斜ロボットプラットフォームオプションは、仮想環境でのユーザーの位置にリアルタイムで応答する。ユーザーがVR環境で傾斜に遭遇したとき、プラットフォーム、つまり運動面は、上へ向かって丘を歩く又は走る状態を模擬するために、ユーザーが動いているあらゆる方向の上方に傾斜する。逆のことは、VR環境で下り坂を模擬する場合にも当てはまる。側面図が示された表面が変化するプラットフォームは、図40に記載された傾斜機構と協働し得る。このオプションは、仮想環境での高い位置への変化、上昇、及び下降を模擬する。
図42】本発明の様々な実施形態による、120度のトライン(trines)及びプラットフォーム中心を通過する駆動軸を使用する3軸の動き制御の平面図を表している。
図43】本発明の様々な実施形態による、18個の単一平面のオムニホイールの斜視図を表している。
図44】本発明の様々な実施形態による、二重平面のオムニホイールの斜視図及び正面図を表している。
図45】本発明の様々な実施形態に従って成形されるプロセスにおける、例示的なバルーンを表している。
図46】本発明の様々な実施形態による、マルチパーツのツール内部での低圧の射出成形によるバルーンの成形を表している。
図47図46の型の2つの部分を表している。
図48図46の型内部の、部分的に成形されていないバルーンを表している。
図49】本発明の様々な実施形態による、ボビンの上にバルーンを伸張させる例示的な手動プロセスを表している。
図50】本発明の様々な実施形態による、バルーンカバーを全体に有する例示的なボビンを表している。
図51】本発明の様々な実施形態による、射出成形されたバルーンの穴をシールする例示的なプロセスを表している。
図52】本発明の様々な実施形態による、射出成形されたバルーンの穴をシールする例示的なプロセスを表している。
図53】本発明の様々な実施形態による、例示的な追跡カメラを示すオムニパッドの平面概略図を表している。
図54】本発明の様々な実施形態による、例示的なビデオディスプレイを含むオムニパッドの斜視図を表している。
図55】本発明の様々な実施形態による、全方向トレッドミルの断面図を表している。
図56】本発明の様々な実施形態による、ブラダー(bladder)のない全方向性トレッドミルのボビンの平面図を表している。
図57】本発明の様々な実施形態による、ブラダーのある全方向トレッドミルのボビンの平面図を表している。この図は、ボビンの周りに配置された駆動及び安定化オムニホイールを示す。
図58】本発明の様々な実施形態による、ブラダーのない全方向トレッドミルのボビンの平面図を表している。この図は、ボビンの周りに配置された駆動及び安定化オムニホイールを示す。
図59図58の装置の斜視図を表している。
図60図58の装置の側面図を表している。
図61】本発明の様々な実施形態による、単一平面のオムニホイールの斜視図を表している。
図62図61の単一平面のオムニホイールの正面図を表している。
【発明を実施するための形態】
【0006】
図1A図1B、及び図1Cを参照する。
【0007】
トレッド:トレッドは、人が歩いたり走ったりすることで動き出し得るような、高い可撓性を有して極めて耐久性に優れたシリコーン、EPDM、又は天然ゴム等のゴム状の素材を使って製造される。トレッドは1つの球体のような形で製造される。よってトレッドは、スピンドル全体に巻き付けられることで、スピンドルとベアリングを完全に包み込む。この材料は、スピンドルの周りで360度方向を変えることができるのに十分な可撓性を有する。
【0008】
スピンドル‐歩行プラットフォーム:スピンドルの厚さは約200mm、直径は約1~2mである。上面は、操作時にユーザーを支持するように設計される。
【0009】
エッジベアリング:エッジベアリングは、トレッド(ブラダー)がスピンドルの周りで回転する際のトレッド(ブラダー)上の摩擦を減少させる。ベアリングは、ブラダーを自由に360度移動可能にする。
【0010】
ボビン:図2を参照する。以降で示されているように、ボビン組立体は、トレッド(ブラダー)、スピンドル、エッジベアリング、及び潤滑剤の組み合わせである。ボビン組立体は、ユーザーが仮想環境中に存在すること、及び、あたかも自然の世界にいるかのように移動することを可能にする。この組立体は支持ベアリングブロックによって支持される。
【0011】
支持ベアリングブロック:図3を参照する。ベアリング支持システムは、以降で示されるようにボビン組立体が、(ほとんど)摩擦なしで動くことを可能にする。このシステムは、動作中にボビンを支持し、負荷を基部システムへ伝える。
【0012】
モーター駆動システム:図4を参照する。モーター駆動システムは、ユーザーの自然な運動を支援し、かつ、運動のジェスチャーを仮想環境へ中継するのに用いられる。これは以降で示されるようにリアルタイムで更新する。
【0013】
トレッド材料:トレッドは、人が歩いたり走ったりすることで動き出し得るような、高い可撓性を有して極めて耐久性に優れたシリコーン、EPDM、又は天然ゴム等のゴム状の素材を使って製造される。トレッドは1つの球体のような形で製造される。よってトレッドは、スピンドル全体に巻き付けられることで、スピンドルとベアリングを完全に包み込む。この材料は、スピンドルの周りで360度方向を変えることができるのに十分な可撓性を有する。トレッドは、連続する表面でスピンドル全体に巻き付けられることで、スピンドルとベアリングを完全に包み込むように製造される。様々な実施形態において、トレッドはバルーンから形成される。トレッドは、本明細書では、ブラダー又は歩行面とも称される。
【0014】
スマート適応性トレッド材料:スマート適応性トレッド材料は、電圧、電場、電流、又は磁場が印加されるときに、材料の特性をリアルタイムで変化させる。電圧、電流、又は電磁場が表面の特定の領域に印加されるとき、その領域の材料の特性のみが変化する。たとえば電流又は電磁場が材料に印加されることで、材料は、その局在化された領域でのみ、より可撓性を有する、又は剛性を有するようになる。図5を参照する。領域1は、歩行領域、駆動領域又は支持領域、材料の滑り若しくは座屈を制限する剛性領域である。領域2は、可撓性領域である。
【0015】
鉄系トレッド材料:ボビン支持体。図6図7参照。現在、磁気ベアリングは、ターボ分子ポンプ、又は磁気浮上型列車等の産業用途で一般的に使用されている。鉄系トレッド材料を使用することで、全方向の運動面が磁気的に分極され、磁力又は電磁力を引き寄せたり反発させたりすることができる。これにより、トレッドはボビン組立体を磁気的に浮上させることができる。図7では、領域1は磁気的に分極されたトレッドであり、領域2は磁気浮上ベアリングブロックである。
【0016】
摩擦の減少:図8を参照すると、鉄系トレッド材料のもう一つの用途は、スピンドルから離れて懸架されることで、摩擦力を低下させることである。磁気的な反発力とトレッド自体の弾性とを利用して、トレッドは、スピンドルから離れて小さな隙間を作ることで、スピンドルとトレッドとの間の摩擦を低下させる。図8では、領域1は負に帯電した外側の表面であり、領域2は正に帯電した内側トレッドの表面であり、領域3は正に帯電した外側のスピンドルの表面である。
【0017】
ゴールドバーグ(Goldberg)多面体トレッド材料:図9A参照。ブラダーの別の実施形態には、離散的な区分が含まれる。これらの区分は、典型的には六角形又は五角形の多面体の形状をしており、これらの多面体は端部で連結されて球体を形成している
【0018】
ゴールドバーグ多面体球に使用される多角形区分は、可撓性材料で作られる。個々の多角形要素は、任意の方向に、任意の平面方向に元の寸法の最小でも150%伸びる必要がある。この指名を果たす可能性のある材料のカテゴリーは、熱可塑性のゴム、又はエラスタン(スパンデックス/Spandex)のような伸縮性のある生地である。
【0019】
ゴールドバーグ構造は、六角形と五角形とを使用している。平行四辺形等の他の利用可能な幾何学形状もある。これらの代替構造はゴールドバーグ多面体ではない。
【0020】
図9B及び図10を参照すると、ゴールドバーグセグメントの更なる改良点は、穴のパターンを含めることである。穴を含めることで、同じ歪みであれば、より低い材料応力で構造を伸ばすことができる。これらのパターンは、サッカーボールのように六角形及び五角形で作られている。エラストマーの形状は、隙間を埋めるように伸長する。ばねヒンジピンは、ヒンジライン上で曲げることを可能にする。
【0021】
多層スキントレッド:図11A及び図11Bを参照すると、多層スキントレッドは、異なるトレッド素材、コーティング、及びテクスチャの薄い層を使用し、異なる層の上に特定の特性を有する。内側層は、スピンドルの表面上で滑るため、テフロン(PTFE)コーティングのような極めて低摩擦である必要がある。外側層は、ユーザーの足の表面とモーター駆動部とがトレッド面を任意の方向に動かすことができるように、より高い摩擦を有することが必要である、又は牽引力を有することが必要である。各層の内側面と外側面とは、互いに接着されていてよく、又はいなくてもよい。複数の薄い層で動くことで、より強いトレッドを作ることができ、またボビン部全体の組み立てを容易にする助けともなる。
【0022】
図12を参照すると、様々な実施形態において、層は互いに接着されていても、いなくてもよい。層は、同じ材料又は材料特性であっても、同じ材料又は材料特性でなくてもよい。任意で、内側層は、接着されていなくても又はシールされていなくてもよい(以下の領域1~4)。外側層は、ユーザーの足又は履物との摩擦を考慮して選択されてもよい。内側層は、支持構造に対するトレッド面の動きの摩擦を低減するために選択されてもよい。したがって、外側層(例えば、層5)は、内側層1よりも大きな摩擦係数を有してもよい。
【0023】
摩擦低減システム:スピンドルとトレッドとの間の表面は、非常に高い摩擦力がかかる場所である。これらの摩擦力を緩和するために、本出願人等は、様々な代替的な方法を設計してきた。高い摩擦力に対する基本的な解決策は、テフロン(商標)(又はPTFE)のような低摩擦層の採用であるが、他の解決策も利用可能である。
【0024】
エアベアリング:図13を参照すると、エアベアリングスピンドルは、エアホッケーテーブルと同様のコンセプトを使用している。エアホッケーテーブルは、小さなエアジェットを使って、表面上のパックを浮上させる。エアベアリングスピンドルは、多孔質のスピンドル表面を有して、又はエアジェットを使って、スピンドル表面からトレッド素材を分離する。これにより、摩擦を最小限に抑制する、又は除去する。下の画像の矢印は、空気の流れがトレッド/ブラダーに力を加えていることを表している。この駆動力により、トレッドはスピンドルから離れて風船のように膨張することで、2つの要素の間の摩擦を低下させる。
【0025】
磁気浮上:磁気的に分極されたトレッド材料と、永久磁石又は電磁石を利用することで、トレッド材料をスピンドル表面の上に浮上させることができて、トレッドのスピンドルへの接触を、最小化又は除去し、これにより摩擦力を低減又は除去することができる。
【0026】
図14A及び図14Bを参照すると、領域1は磁気的に分極されたトレッドであり、領域2は永久的又は電磁的なスピンドルであり、領域3は電磁的なスピンドルのためにスピンドルに供給される誘導電力であり、領域4はトレッドの外面であり、この外面は内面と反対の磁荷を有する。領域5は、トレッドの内面であり、この内面はスピンドルとは異なる極性を有して、スピンドルからトレッドを分離させる。これは、スピンドルとトレッドとの間の摩擦をなくす(又は、最小限にする)ためである。領域6では、スピンドルの磁石は、永久磁石又は電磁石でよい。電磁石は、携帯電話のワイヤレス充電のように、誘導性のパワーコイルで給電することができる。電磁石の制御は、無線通信で行われる。
【0027】
乾式及び湿式の潤滑剤:乾式及び湿式の潤滑剤は、トレッドとスピンドルとの間の摩擦を減らすために使用される。これらの潤滑剤は、摩擦によって生じる熱エネルギーの一部を放散するためにも使用される。
【0028】
ボール移送ベアリング:図15及び図16を参照すると、これはベアリングの転がり接触部上に動きを伝達する際に、端部の摩擦を減らすための最も簡単な手段である。ボール、ローラー又はローラープラスボールを外側の周りに配置することで、このタスクを完成させる。上面の上では、これは、表面を形成するために並べられた全方向ローラーのベッドを採用することにより、達成することができる。全方向ローラーは、多くのフットコンタクトポイントを有する表面を形成できる程度の小さなサイズである必要があり、しかしながら、合理的なサイズのベアリングを採用するのに十分な大きさである必要がある。
【0029】
図17を参照すると、領域1はエッジボールベアリングであり、領域2はエッジベアリング内部に埋め込まれた磁石であり、領域3はボール移送基部内部に埋め込まれた磁石であり、領域4は再循環型ベアリングである。
【0030】
図18を参照すると、領域1はエッジボールベアリングである。エッジボールベアリングは、ブラダー(トレッド)と接触するメインボールの後ろに、より小さなボールベアリングを有するボール移送部に類似する。領域2はベアリング保持部(要求されなくてもよい)であり、領域3はスピンドルである。
【0031】
ローラーボールソケット部:図19を参照すると、オムニパッドの外周に沿った動きが連続的に変化する。運動ベクトルは、垂直方向と水平方向との両方の動きを結合する。これは、垂直方向の動きに回転面を提供する最も簡単な方法である。側面に沿った水平方向の動きは、低摺動摩擦に又はベアリングに支持されたローラーに依拠する必要がある。
【0032】
図20の断面から、アクティブ面を環状に囲む反復ベアリングが見える。この実施形態では、ボール付きのセンターローラーが見える。更に詳しく見ると、ローラーは中央のボールベアリングに取り付けられており、垂直方向のブラダーの力を高い効率で伝える。ボールはカップに取り付けられている。カップも、ベアリング上に取り付けられている。
【0033】
これらの部材をオムニパッドの外周に重ねると、それぞれのボールが次のボールのソケットに収まるようになっている。さらに、各ボールは2つのソケットで保持されている。それぞれのソケットにはそれ自体のベアリングが付いている。ボールは比較的自由に回転するが、取り付け角が存在するために、ベアリングカップとの摩擦が生じる。区分が分離しているので、垂直方向の運動ベクトルが変化し、摩擦でサポートされる動きに対して、ベアリングでサポートされる動きを最大にすることが可能となる。このタイプの反復部は、オムニパッドの外側から駆動される。
【0034】
図20を参照すると、ボールマウントを確実に取り付け、ローラー区分の干渉を避けるために、上記の設計は、直線対曲線のローラー区分を採用している。この設計では、従来通り、内部で又は外部で駆動可能である。利点:部品点数が少なく、(内部駆動の場合に)駆動面がより多くなり、ローラーの直径が大きくなることに起因してブラダーの応力が少なくなる可能性がある。
【0035】
図19において、領域1はローラーの表面であり、領域2はローラー間の自由な移動を可能にするボールベアリングであり、領域3は任意のモーター駆動システムであり、領域4はローラーの取り付けブラケットである。
【0036】
図20では、領域4はボールベアリングであり、領域5は外側ボールローラーカップであり、領域6は内側ローラーであり、領域7はベアリングであり、領域8は任意のモーター駆動ベルトである。
【0037】
磁力浮上スピンドル:現在、磁気ベアリングは、ターボ分子ポンプ又はリニアモーターカー等の産業分野で広く使用されている。磁気浮上型ベアリングは、他の製品で使用されている技術を活用し、永久磁石及び/又は電磁石を用いてボビン組立体を非接触で浮上させる非接触型のベアリングシステムを作成する。図21図22図23A、及び図23Bを参照すると、磁気浮上型ベアリングは、接触型のベアリングが生み出す機械的な摩耗の除去をサポートして、摩擦を除去することができる。オムニパッドは、ボビン組立体の内部で永久磁石を使用し、ベアリングブロックで電磁石を使用する。
【0038】
図23Aにおいて:領域1はスピンドルに埋め込まれた永久磁石であり、領域2は永久磁石又は電磁石である。図23Bにおいて、領域1は磁気的に分極されたトレッドであり、領域2は磁気浮上型ベアリングブロックである。
【0039】
ボール移送ベアリングブロック:図24図25、及び図26を参照すると、ボールベアリングはボビン組立体をスラストベアリングで支えることで、低摩擦での荷重の伝達を可能にする。下の画像は、ボールベアリングブロックとボビン組立体の垂直方向及び軸方向の荷重の関係を示している。最低3個のベアリングブロックが必要だが、画像では4個のベアリングブロックが示されている。これらの図では、領域1は軸方向での荷重と動径方向での荷重を支えるように構成されたボール移送部である。モーター駆動部は、ボール移送部に組み込まれてよい。
【0040】
全方向ホイール:図27を参照すると、(図示の)標準タイプの全方向ホイール、又はメカナムホイールタイプの全方向ホイールは、スピンドル組立体を支持して安定させるのに用いられる。完全な安定性を得るためには、3つよりも多い接触点が必要である。しかしながら、図では6つの接触点が描かれている。支持ノードには、底部用に1つとトップ用に1つのホイール対が必要である。これらのホイールのいずれか又は両方に給電し、表面の動きを制御することができる。
【0041】
他の駆動機構と同様に、ローラーの駆動速度を決定するのは、ローラーの接触点での表面速度ベクトルである。全方向ホイールは、駆動軸に直交するホイールの平面内でのみ駆動するというユニークな特徴を有する。他のすべての動きは、ローラーを通過する。所与の地点での駆動速度は、ローラーが処理可能な運動ベクトルだけ、回転及び駆動することで達成される。
【0042】
図27を参照すると、システムは、3~8対の支持ホイールによって中心線の上下45度で支持されている。これらの支持ホイールは、トレッドを駆動するためにタンデムで使用され得る。
【0043】
スピンドル:スピンドルは、ユーザーが操作するための剛性の表面を提供するとともに、エッジベアリング用の支持構造を提供する。スピンドルの厚さは約200mmで、直径は約1~2mである。上面は、操作時にユーザーを支持するように設計されている。
【0044】
実際の製造現場では、ボビン組立体を組み立てるのが難しいため、この問題の解決策を検討することになった。このことをより理解するために、ディスク(スピンドル)をトレッド(又はブラダー)に挿入し、ブラダーを非常に高い荷重がかかるように伸長させることで、しわ又はバンチング(bunching)を除去して、力を全体に均等に分散させることが必要である。
【0045】
隙間のない又は区分化されたスピンドル:図28を参照すると、区分化されたスピンドルは、硬い隙間のないスピンドルを有し、それを、ブラダー内部で組み立て可能なピースに分割する。組み立てられたスピンドルは、(手動又は自動で)適切なサイズ及び形状に拡張される。一部の実施形態では、ブラダー内でスピンドルを組み立てるのを補助するために、隙間のないスピンドルが、より小さなピースに分割される。任意で、ラチェット装置が、ブラダー内部で組み立てられたスピンドルを拡張するのに用いられる。
【0046】
位置合わせ機能
【0047】
膨張式スピンドル:膨張式スピンドル(図29の領域1参照)は、組立工程でスピンドルをブラダーの小さな開口部に挿入することを可能にする。その後、スピンドルに媒体(気体又は液体)が充填されることで、荷重(ベアリング及びユーザーの体重)が適切に支持及び管理されるように、スピンドルを硬くする。この材料の大きな要因の一つは、低い摩擦係数である。
【0048】
駆動システム:全方向式トレッドミルの駆動は、内部又は外部のモーターを介して達成することができる。その駆動システムは、トレッドミルが受ける高い摩擦力を克服するために、不可欠である。これらのモーターは、典型的には、トレッドミル上に立っているユーザーの動きを検出するセンサーに反応する回路によって制御される。その回路は、ユーザーが歩く又は走ることによって様々な方向に移動する際に、ユーザーがトレッドミルの中央に位置するように構成されている。
【0049】
内蔵駆動部:図30を参照のこと。この反復部は、駆動スプロケットをローラーに対して中央に配置し、駆動ベルトを内部で駆動する。分離した部分が繰り返されているのがわかる。前述したように、ボールは、それ自体が自由に回転するソケットに取り付けられている。図示されていないが、更なる変形例では、中央のすべての4つのローラーセグメントを1つに接続して、前述の設計に見られるように、ボールカップの下にベアリングを配置する。その変形例では、端面をより多く駆動させるが、垂直方向の摩擦せん断力が、より大きくなる。
【0050】
図31を参照のこと:領域1はローラー表面であり、領域2はローラー間の自由な動きを可能にするボールベアリングであり、領域3はモーター駆動システムであり、領域4はローラー取り付けブラケットである。図20Bを参照のこと:領域4はボールベアリングであり、領域5は外側ボールローラーカップであり、領域6は内側ローラーであり、領域7はベアリングであり、領域8はモーター駆動ベルトである。
【0051】
全方向ホイール:図32及び図33は、6つの外付け全方向ホイールが面を駆動する様子を表している。底部の全方向ローラーは、サーボモーターに接続されている。各全方向ローラーは、接触点の接線の運動ベクトルのみを駆動する。ローラーの構造上、接触点を横切る方向の動きは通過する。上部の全方向ローラーは、典型的に、オムニパッドを3D空間に完全に拘束するように機能する。さらに、上部のローラーは、駆動ローラーの接触力を高めるために、使用され得る。理論的には、すべての上面の運動ベクトルを処理するために、3つのドライブローラーしか必要とされない。
【0052】
駆動ホイール:図35を参照すると、単純な駆動システムは、ボビン組立体の下に取り付けられた一連のモーターから、トレッドを駆動できる。図36の等角図を参照して欲しい。これらのモーターは、任意の方向での動きが可能なように回転テーブルに取り付けられる。以下の画像は、トップユーザーの表面への悪影響を最小限に抑えながらトレッドを動かすために同期された4つのモーターを持つ、モーターシステムを示している。図34では、回転テーブル上に単純なモーターとホイールを置いた駆動システムが表されている。領域1は主駆動ホイール用のモーターとエンコーダであり、領域2はテーブル回転用のモーターとエンコーダであり、領域3は、主駆動ホイールであって、スピンドルの周りにトレッドを移動させるのに使用され、領域4は回転テーブルであり、領域5はモーターベースである。
【0053】
ボール移送駆動システム:図37及び図38を参照のこと、ボール移送駆動システムは、2つのモーターを用いて、下に位置するベアリングによって支えられたボールを駆動する。これにより、モーターは、ボールを任意の方向に駆動することが可能となる。このモーター駆動システムは、ボール移送ベアリングブロックの中に設けられてよいし、又は独立したモーターシステムとしてボビン組立体の中央に設置されてもよい。
【0054】
制御システム:図39を参照すると、制御システム設計は、トレッド面の速さと方向とを制御する。制御システムは、ユーザーが全方向の移動面を使用する際に、安全で楽しい経験をすることを保証する。この制御システムは、カメラを介したユーザーの動きのフィードバック、安全ハーネスを介した力のフィードバック、及び駆動モーターシステムからのフィードバックを利用する。これらの異なるフィードバックシステムは、ユーザーとオムニパッドシステムとの操作の検証と確認とを提供する。
【0055】
動きのフィードバック:図39を参照すると、オムニパッド制御システムは、ユーザーに向けられたカメラ又はその他のセンサーを使用して、ユーザーの位置、方向、及び速度を決定することができる。ユーザーが上記の運動特性の一部又は全部を変更すると、運動フィードバックシステムは、それに反応し、対応してオムニパッドのトレッド面を予測的に調整できる。また、運動フィードバックシステムは、ユーザーの体の部位の位置を特定し、仮想環境内に追加のフィードバックを提供する。ユーザーの体の位置と速度とを認識することで、運動フィードバックシステムは、ユーザーの次のステップがどこに置かれるか、重心がどこにあるかを計算する。この機能は、没入感のある体験の全体的な効果を高めることを助ける。
【0056】
モーターフィードバック:(正転又は逆転である)モーターの方向、(モーターのエンコーダ又はステップを介する)速度、(地面に対する回転方向の)衝突角を監視することで、トレッドの実際の位置と動きとを制御できる。モーターの電流とエンコーダの位置を監視することで、システムは、トレッド上のシステム障害(すなわち、動いているはずのトレッドが動いていない等)を監視できる。
【0057】
ユーザーの力のフィードバック:ユーザーハーネス、靴、及び/又はトレッドミル上のセンサーは、オムニパッドの操作中にユーザーが発生させる加速度、方向性のある力、及び角度方向の力を提供する。これらの加速度及び力は、オムニパッドトレッドによって処理されて応答に変換され、オムニパッドトレッドが動いている間に、方向を変化させる又は加速もしくは減速させる。
【0058】
ピボットテーブルシステム
【0059】
平らな場所で歩くこと又は走ることで、十分である。しかしながら、オムニパッドシステムで再現することが可能な現実の世界には、傾斜及び勾配も存在する。丘を上る、下る、又は横切る、更には砂利、砂、又は泥のようなさまざまな路面タイプにわたって動くことを模擬できれば、仮想体験が顕著に改善される。
【0060】
傾斜ロボットプラットフォーム:図40を参照すると、リニアアクチュエーターと(ロードセル、ポジションインジケーター)センサーの組み合わせを使用することで、トレッド面の傾き又はピッチを変更するために、運動面を作動させることができる。傾斜ロボット、又はスチュワートプラットフォームを導入することで、オムニパッドは、仮想環境においてユーザーが坂道を上る、下る、又は横切ることを模擬できる。
【0061】
変化する表面のエミュレーション:図41を参照すると、ユーザーが視覚、聴覚、運動機能を備えた仮想世界に没頭しているとき、オムニパッド制御システムは、トレッド面の角度及び高さをわずかに調整して、砂利、砂、又は泥等の多様な表面を模擬できる。
【0062】
没入型VR環境を有するオムニパッド制御システムは、ユーザーの感覚認知を操作して、そのユーザーに様々な種類の路面タイプ及び密度の上を、歩く又は走るような感覚を与える。また、リニアポジションインジケーター及びロードセルを組み合わせることで、ユーザーの足の位置を計算することができる。これにより、変化する路面タイプを模擬するのに必要な、正確で微妙な変化を定義することができる。
【0063】
動力付きオムニパッドプラットフォーム
【0064】
プラットフォーム中心を通る120度のトラインと駆動軸を使用する3軸の動き制御
【0065】
図42において、3つのトラインは時計回りに0~120度、120~240度、及び240~360度である。トライン1は、主駆動ホイールAで始まり、主駆動ホイールBまで走行する。トライン2は、主駆動ホイールBから始まり、主駆動ホイールCまで走行する。トライン3は、主駆動ホイールCから始まり、主駆動ホイールAまで走行する。
【0066】
3つの主駆動ホイール(A、B、C)は、理論的には、連続する表面をそれ自体で駆動することができる。駆動力を分散させるために、冗長的な駆動ホイールが追加される。逆駆動ホイール(-A、-B、-C)は、それぞれの主駆動ホイール(A、-A)、(B、-B)、(C、-C)と同じモーター入力を使用するが、逆方向である。
【0067】
システムを駆動するための入力は、(画像の中心に、0、90、180、270として示される)デカルト座標系に基づく。X及びY入力は、以下の式を使用して、各主駆動ホイールを駆動するために、極座標系に変換される。
【0068】
モーターAの速度=極角のCOS(度)
【0069】
モーターBの速度=120のCOS-極角(度)
【0070】
モーターCの速度=60の負のCOS-極角(度)
【0071】
円形板の周りに均等に間隔をあけた18個の「単一平面」のオムニホイールからなる、連続的にリサイクルする支持構造。
【0072】
図43は、18個の「単一平面」のオムニホイールを示す。6つのホイールによって、3つのホイールが120度離れることが可能であり、また3つのホイールの各々が反対の極性であることが可能である。これによって、駆動システムは、6つのホイールの倍数、つまり6、12、18、24等であると定義される。この特定の直径の場合、18のホイールによって、ホイール間の支持されていない空間が最小限に抑えられる。
【0073】
二重平面のオムニホイールの代わりに、単一平面のオムニホイールを使用することによって、同様の外側単一平面のオムニホイールを使用して、移動面を通して内側ホイールを駆動することが可能であることに、留意されたい。すべての内側ホイールを駆動する必要はない。移動面がすべの方向に動くことができるため、駆動されないホイールは、表面がホイールを横切って引っ張られるにつれて、動くことになる。
【0074】
図44は、参照のために、二重平面のオムニホイールを、斜視図及び正面図の両方で示す。2つのホイールが互いに対して転がされると、各平面におけるローラー間の隙間のために、一貫した転がり接触がないことに留意されたい。二重平面のオムニホイールは、2つの平面において、ホイールの円周に沿って1組のローラーを有する。本質的に、ホイールの円周の周りに平行な平面に、2組のローラーが存在する。問題は、平坦な表面上を転がるときに連続する転動面を形成するために、2組のホイールは、互いに位相がずれていることである。一方のオムニホイールのみが他方を駆動しているので、歩行面の材料を通して、1つのローラーから次のローラーまでそれほど大きな不連続性は生じない。単一平面のオムニホイールは、同じ平面内部の第1組ローラーの内側に、第2組ローラーを入れ子にする。これによって、ローラーからローラーへの不連続性が非常に小さくなる。
【0075】
連続的にリサイクルする支持構造上に伸張し、次いで「キャッピング(capping)」して連続する表面を作り出す目的のために、90%又はそれ以上球状である球状エラストマーバルーン。
【0076】
バルーンが、ほぼ球状でない場合、それは滑らかに走行しない。張力が不均一なため、最短側に引っ張る。図45は、依然として(球状の)コアモールド上にある間、及びコアモールドから取り出した後の、直径14”のバルーンを示し、また、通過穴を示す。バルーンは、好適には、任意の2つの測定された直径において、約10%以上球状からずれない。最小の測定された直径が10”である場合、最大の測定された直径は11”以下である必要がある。これは、+/-5%と考えることもできる。バルーンの材料は、非常に強靭であり、極めて弾性である必要がある。適切な例は、伸張対破損の比が7である、プラチナ硬化シリコーンショアA03デュロメータ(platinum cure silicone Shore A 03 durometer)である。他の材料は同様の特性を有する。例えば、ラテックス、TPU、TPE等を、適切な製造設備で使用することができる。バルーンは、オムニパッドに組み込まれる場合、ブラダー、又は歩行面等と同じ構造であると理解される。
【0077】
マルチパーツの型ツール及び低圧射出成形を使用するバルーンの成形。
【0078】
図46は、クランプと共に保持されたマルチパーツのツール内部の、低圧射出成形によるバルーンの成形を示す。図47は、型の2つの部分を示す。図48は、型内部で、部分的に成形されていないバルーンを示す。より具体的には、マルチパーツの型ツールは、組み立てられると、球状のバルーンの所望の形状における隙間を画定する。外側キャビティの2つの半部によって捕捉され、次いで下側キャビティに組み立てられる、単一のネックを有する中心球状コアが存在する。その結果、外壁面及び内壁面が得られる。その間に、2パート混合プラチナ硬化シリコーン(2 part mix platinum cure silicone)が(例えば、45psiの)低圧を使用して注入され、空隙を充填し、バルーンを形成する。次いで、型ツールの外側キャビティは、分解(分割)されて、バルーン及び球状コアから分離することができる。次いで、バルーンは、伸張されて球状コアから離れ、単一ピースの球状バルーンを得る。球状バルーンを作製するための多くの代替方法があり、低圧射出成形は一例に過ぎない。
【0079】
連続的にリサイクルする支持構造の上にバルーンを伸張させる。
【0080】
図49はボビンの上にバルーンを伸張させる手動プロセスを示す。一方、図50は、バルーンが完成したボビンを示す。バルーンは、製造中又は製造後、及び伸張前又は延伸後、意図的にマーキング又は着色できることに留意されたい。
【0081】
バルーンを支持構造の上に伸張させて連続的で中断されない表面を作り出すために必要とされる、バルーンにおける穴のシーリング/キャッピング。
【0082】
図51及び図52は、バルーンをボビンの上に伸張させることを可能にする、穴をシーリングする例示的なプロセスを示す。まず、図51に見られるように、穴を伸張させて閉じて、伸張をほぼゼロにし、次いで、穴の縁部を内側構造プレートにクランプする。次いで、シリコーンのパドルを、プレート上の穴に注ぎ、次いで硬化させる。硬化後、クランプは取り外され、余分な材料が内側構造プレートから剥がされる。これにより、オムニホイールの構造の上にまとわされた、シールされたバルーンが得られる。
【0083】
歩行対象を歩行領域の中心に又はその近傍に移転(relocate)させる、「歩行(walking)」対象のモーショントラッキング。
【0084】
図53は、例示的なオムニパッドの平面の概略図を示す。図53の矢印は、例示的な追跡カメラの位置及び方向を表す。各カメラは、運動面上の動く対象を「見る(see)」ことができて、運動面の中心に動きの対象を移動させるために必要とされる任意の方向に、円形の運動面を移動させるために使用される、位置データを出力することができる。1台のモーショントラッキングカメラが動作する。より多くのカメラにより、精度及び感度が向上される。
【0085】
歩行面制御システムから、(PC、VRヘッドセット等の)ゲーミングコンピュータへの、動き制御出力(ジョイスティック、キーボード、マウス、VR/AR)は、AR/VR環境運動を歩行対象の動きに同期させる。すなわち、単純に表面上を歩くことが、ゲームの動きを駆動する。
【0086】
運動面が動きの対象を運動面の中心に戻すようにするモーショントラッキング入力を、VRヘッドセット、ゲーミングシステム、PC等にも出力して、AR/VR/ゲーミング環境内部で同期させた態様で、対象を「移動(move)」させることもできる。図54は、カーブするビデオディスプレイを含むオムニパッドの斜視図を示している。
【0087】
アクティブホイール及びノンアクティブホイールの選択肢。
【0088】
動き制御を定義するために必要な主駆動ホイールは3つだけである。駆動アセンブリに対して歩行面が垂直(Z)軸の周りで回転しないようにするためのアイドリングホイールは、1個だけでもよいが、4個以上が好ましい。
【0089】
冗長な駆動ホイールの数の選択肢。
【0090】
冗長な駆動ホイールの数は、いくつでもよいが、6の倍数が最も意味がある。中間ホイールの追加も可能である。
【0091】
ホイールの直径の可能な範囲。(また、システムの代替サイズについても同様である。おそらく、ホイールサイズのプラットフォームサイズに対する比の範囲である。
【0092】
駆動ホイールは歩行面の外側を転がるので、任意の直径でも機能する。しかしながら、目標は、それを可及的に小さく保つことである。直径100mmのホイールは、容易に入手可能であるが、直径125mmのホイールもまた機能する。プラットフォームサイズが増大するにつれて、ホイールの直径も同様のスケールになる。ホイールサイズ対プラットフォームサイズ(直径対直径)の例示的な最大比は、約6:1である。一方、最小値は、ちょうど球状の歩行面であるように、1:1である。球状に近づくにつれて、全てがより容易になる。しかしながら、使用可能な歩行面を得るためには直径20ftの球が必要とされ、目標は、それを可及的に小さく保つことである。
【0093】
モーター/ホイールの代替的な比。
【0094】
モーターとホイールの比は、歩行面のクロッキング(clocking)を回避するために、最小数の駆動ホイール対最小数のアイドルホイールまで下げられる。
【0095】
図55図60は、本発明の様々な実施形態による全方向トレッドミルの追加的な説明を示す。図55は、可撓性のブラダーによって囲まれた2つの支持オムニホイールを示すボビンの断面図を示す。支持オムニホイールは、支持構造によって適所に維持される。各支持オムニホイールは、図において、図の平面に対して垂直な回転軸を画定する。各支持オムニホイールの回転軸は、支持オムニホイールの装置によって画定される円に対して接線でもある。ボビンの外側には、ブラダーと接触する複数の駆動オムニホイールがある。各駆動オムニホイールは、モータ(図示せず)によって駆動される。各駆動オムニホイールは、ブラダーが、各駆動オムニホイールと、そのそれぞれの支持オムニホイールとの間で圧縮されるように、支持オムニホイールのうちの1つに配置される。支持オムニホイールに加えて、図示のように、任意の安定化オムニホイールが、ボビンの外側に配置され、ボビンとも接触する。
【0096】
図56は、ブラダーのない全方向性トレッドミルのボビンの平面図を示す。この図は、図43に示されたボビンの異なる斜視図を示す。両方とも、支持オムニホイールが円の周りに配置されていることを示している。
【0097】
図57及び図58は、様々な実施形態による、ボビンの周りに配置された駆動オムニホイール及び安定化オムニホイールの平面図である。図57はブラダーを含み、一方、図58はブラダーを省いて、内部の支持オムニホイールを示している。図59は、図58の装置の斜視図を示し、一方、図60はその側面図を示す。図において、それぞれがモーターによって駆動される、6つの駆動オムニホイールがある。加えて、図は、4つの安定化オムニホイールを示す。安定化オムニホイールはそれぞれ、ボビンの中心に対して軸から外れた平面を画定する。安定化オムニホイールは、各安定化オムニホイールがボビンの中心を横切ってその嵌合の反対側に位置し、それぞれの平面が平行になるように、対にされる。各安定化オムニホイールは、支持オムニホイールの反対側でブラダーと接触するように配置される。側面図は、特に、ボビンを支持するために、ボビンによって画定される中心水平面の下の平面に、オムニホイールを配置できることを示している。同様に、ボビンを押さえつける(hold down)ために、ボビンの水平面の上の別の面に、オムニホイールを配置することができる。様々な実施形態では、ボビンの平面の上のオムニホイールは駆動オムニホイールであり、一方ボビンの平面の下のオムニホイールは安定化オムニホイールである、又はその逆である、又は駆動オムニホイール及び安定化オムニホイールが両方の平面に配置される。いくつかの実施形態では、安定化オムニホイールのうちの1つの安定化オムニホイールは、時計回り方向におけるボビンの垂直軸の周りのボビンの回転を防止するように構成され、安定化オムニホイールのうちの別の安定化オムニホイールは、反時計回り方向における垂直軸の周りのボビンの回転を防止するように構成される。
【0098】
図61及び図62は、斜視図及び側面図(edge-on)の両方で、単一平面のオムニホイールを示す。図示のように、単一平面のオムニホイールは、連動ローラー(interlocking rollers)を含む、又は各ローラーの長さよりも短い距離だけ離間するローラーを有する。これによって、1つのオムニホイール上のローラーが、対向するオムニホイール上のローラー間でロックされることが防止される。これは単一平面のオムニホイールについて示されているが、二重平面のオムニホイールにも適用される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42
図43
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図49
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図62
【国際調査報告】