(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-30
(54)【発明の名称】ゲームハンドルのデータ処理方法、装置及びゲームシステム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/285 20140101AFI20250123BHJP
A63F 13/24 20140101ALI20250123BHJP
【FI】
A63F13/285
A63F13/24
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023532292
(86)(22)【出願日】2023-01-18
(85)【翻訳文提出日】2023-05-26
(86)【国際出願番号】 CN2023072781
(87)【国際公開番号】W WO2024138816
(87)【国際公開日】2024-07-04
(31)【優先権主張番号】202211715818.2
(32)【優先日】2022-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523182360
【氏名又は名称】エーエーシー アコースティック テクノロジーズ (シャンハイ) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100199819
【氏名又は名称】大行 尚哉
(74)【代理人】
【識別番号】100087859
【氏名又は名称】渡辺 秀治
(72)【発明者】
【氏名】高昆
(57)【要約】
【課題】本発明は、ゲームハンドルのデータ処理方法を提供する。
【解決手段】ゲームハンドルの通信時のMTU値を含むゲームハンドルの設定パラメータを取得することと、送信待ち振動信号を取得することと、前記設定パラメータに基づいて前記送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割し、各前記サブ信号の大きさが前記MTU値よりも大きくない各サブ信号に対して、対応する送信時点を生成することと、前記複数のサブ信号が、前記複数のサブ信号の送信時点の前後順に従ってゲームハンドルに順次送信されることとを含む。上記のようにすることで、ゲームハンドルに対して複雑で時間長の長い振動信号を送信することができ、振動体験感を向上させることができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームハンドルの通信時のMTU値を含むゲームハンドルの設定パラメータを取得することと、
送信待ち振動信号を取得することと、
前記設定パラメータに基づいて前記送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割し、各前記サブ信号の大きさが前記MTU値よりも大きくない各サブ信号に対して、対応する送信時点を生成することと、
前記複数のサブ信号が、前記複数のサブ信号の送信時点の前後順に従ってゲームハンドルに順次送信されることと、
を含む、
ことを特徴とするゲームハンドルのデータ処理方法。
【請求項2】
前記の前記設定パラメータに基づいて前記送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割することは、
サブ信号の大きさが前記MTU値よりも大きくなく、かつ、前記MTU値とサブ信号の大きさの差が予め設定された閾値よりも小さいというルールに従って、前記送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割することを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のゲームハンドルのデータ処理方法。
【請求項3】
前記の送信待ち振動信号を取得した後に、さらに、
前記送信待ち振動信号の大きさが前記MTU値を超えるか否かを判定することと、
Yesであれば、前記設定パラメータに基づいて前記送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割するステップが実行されることと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のゲームハンドルのデータ処理方法。
【請求項4】
前記設定パラメータは、ゲームハンドルのバッファ容量をさらに含み、
前記の前記設定パラメータに基づいて前記送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割することは、
前記送信待ち振動信号の大きさが前記バッファ容量より大きいか否か判定することと、
Yesであれば、残りの送信待ち振動信号の大きさが前記バッファ容量を超えないように、前記送信待ち振動信号の一部の信号を除去することと、
前記MTU値に基づいて、前記残りの送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割することと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のゲームハンドルのデータ処理方法。
【請求項5】
前記設定パラメータは、ゲームハンドルのバッファ容量をさらに含み、
前記送信待ち振動信号を取得した後に、さらに、
前記送信待ち振動信号の大きさが前記バッファ容量より大きいか否かを判定することと、
Yesであれば、前記複数のサブ信号をゲームハンドルに送信する過程で、予め定められた時間長ごとに、前記ゲームハンドルにバッファクリアコマンドを送信することと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のゲームハンドルのデータ処理方法。
【請求項6】
前記設定パラメータは、ゲームハンドルがサポートする信号フォーマットをさらに含み、
前記の前記設定パラメータに基づいて前記送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割することは、
前記送信待ち振動信号のフォーマットと、前記ゲームハンドルがサポートする信号フォーマットとが一致するか否かを判定することと、
一致しなければ、前記送信待ち振動信号のフォーマットを前記ゲームハンドルがサポートする信号フォーマットに変換することと、
前記MTU値に基づいて、フォーマット変換後の前記送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割することと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のゲームハンドルのデータ処理方法。
【請求項7】
前記のゲームハンドルの設定パラメータを取得することは、
ゲームハンドルに問い合わせコマンドを送信することと、
前記問い合わせコマンドに応じてゲームハンドルが戻ってきた携帯設定パラメータの情報を受信することと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のゲームハンドルのデータ処理方法。
【請求項8】
ゲームハンドルと通信するMTU値を含むゲームハンドルの設定パラメータを取得するための第1取得モジュールと、
送信待ち振動信号を取得するための第2取得モジュールと、
前記設定パラメータに基づいて前記送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割し、各前記サブ信号の大きさが前記MTU値よりも大きくない各サブ信号に対して、対応する送信時点を生成するための分割モジュールと、
前記複数のサブ信号を、前記複数のサブ信号の送信時点の前後順に従ってゲームハンドルに順次送信するための送信モジュールと、を備える、
ことを特徴とするゲームハンドルのデータ処理装置。
【請求項9】
ゲームハンドルと、前記ゲームハンドルと通信接続されたデータ処理装置とを備え、
前記データ処理装置は、請求項8に記載のデータ処理装置である、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項10】
コンピュータプログラムが記憶されており、
前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されるときに、請求項1~7のいずれかに記載のゲームハンドルのデータ処理方法のステップを実現する、
ことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームハンドルのモータ振動技術分野に関し、特に、ゲームハンドルのデータ処理方法、装置及びゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、ゲームコンソールがゲームハンドルに送信する振動信号は一般的に比較的短く、振動信号の内容も簡単である。一般的には、時間長、強度などの情報しか含まれていないが、複雑な周波数カーブなどの情報を含み時間長の長い振動信号を送信すると、ゲームコンソールとゲームハンドルとの通信の帯域幅、最大伝送ユニット(Maximum Transmission Unit、MTU)などの条件に制限されて送信できないことが多い。このため、ゲームハンドルの振動効果が単一であり、短い時間で終了し、振動体験感が悪い。
【0003】
従って、上記の技術課題を解決するための新たなゲームハンドルのデータ処理方法を提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、複雑で時間長の長い振動信号をゲームハンドルに送信し、振動体験感を向上させることが可能なゲームハンドルのデータ処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、本発明は、第1態様において、ゲームハンドルのデータ処理方法を提供し、ゲームハンドルの通信時のMTU値を含むゲームハンドルの設定パラメータ(構成パラメータ)を取得することと、送信待ち振動信号を取得することと、設定パラメータに基づいて送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割し、各サブ信号の大きさがMTU値よりも大きくない各サブ信号に対して、対応する送信時点を生成することと、複数のサブ信号が、複数のサブ信号の送信時点の前後順に従ってゲームハンドルに順次送信されることとを含む。
【0006】
さらに、設定パラメータに基づいて送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割することは、サブ信号の大きさがMTU値よりも大きくなく、かつ、MTU値とサブ信号の大きさの差が予め設定された閾値よりも小さいというルールに従って、送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割することを含む。
【0007】
さらに、送信待ち振動信号を取得した後に、さらに、送信待ち振動信号の大きさがMTU値を超えるか否かを判定することと、Yesであれば、設定パラメータに基づいて送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割するステップが実行されることとを含む。
【0008】
さらに、設定パラメータは、ゲームハンドルのバッファ容量をさらに含み、設定パラメータに基づいて送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割することは、送信待ち振動信号の大きさがバッファ容量より大きいか否か判定することと、Yesであれば、残りの送信待ち振動信号の大きさがバッファ容量を超えないように、送信待ち振動信号の一部の信号を除去することと、MTU値に基づいて、残りの送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割することとを含む。
【0009】
さらに、設定パラメータは、ゲームハンドルのバッファ容量をさらに含み、送信待ち振動信号を取得した後に、さらに、送信待ち振動信号の大きさがバッファ容量より大きいか否か判定することと、Yesであれば、複数のサブ信号をゲームハンドルに送信する過程で、予め定められた時間長ごとに、ゲームハンドルにバッファクリアコマンドを送信することとを含む。
【0010】
さらに、設定パラメータは、ゲームハンドルがサポートする信号フォーマットをさらに含み、設定パラメータに基づいて送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割することは、送信待ち振動信号のフォーマットと、ゲームハンドルがサポートする信号フォーマットとが一致するか否かを判定することと、一致しなければ、送信待ち振動信号のフォーマットをゲームハンドルがサポートする信号フォーマットに変換することと、MTU値に基づいて、フォーマット変換後の送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割することとを含む。
【0011】
さらに、ゲームハンドルの設定パラメータを取得することは、ゲームハンドルに問い合わせコマンドを送信することと、問い合わせコマンドに応じてゲームハンドルが戻ってきた携帯設定パラメータの情報を受信することとを含む。
【0012】
第2態様の本発明は、ゲームハンドルのデータ処理装置を提供し、ゲームハンドルと通信するMTU値を含むゲームハンドルの設定パラメータを取得するための第1取得モジュールと、送信待ち振動信号を取得するための第2取得モジュールと、設定パラメータに基づいて送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割し、各サブ信号の大きさがMTU値よりも大きくない各サブ信号に対して、対応する送信時点を生成するための分割モジュールと、複数のサブ信号を、複数のサブ信号の送信時点の前後順に従ってゲームハンドルに順次送信するための送信モジュールとを備える。
【0013】
第3態様の本発明は、ゲームシステムを提供し、ゲームハンドルと、ゲームハンドルと通信接続されたデータ処理装置とを備え、データ処理装置が上記のデータ処理装置である。
【0014】
第4態様の本発明は、コンピュータ可読記憶媒体を提供し、コンピュータプログラムが記憶されており、コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されるときに、上記のいずれか1項に記載のゲームハンドルのデータ処理方法のステップを実現する。
【発明の効果】
【0015】
関連技術に比べて、本発明のゲームハンドルのデータ処理方法では、送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割し、各サブ信号の大きさがゲームハンドルの通信時のMTU値よりも大きくない各サブ信号に対して、対応する送信時点を生成し、その後、これらの複数のサブ信号を、複数のサブ信号の送信時点の前後順に従ってゲームハンドルに順次送信する。これにより、このようにすることで、比較的複雑(例えば周波数カーブを含む)、かつ時間長の長い振動信号を複数のサブ信号に分割する形でゲームハンドルに送信することができ、ゲームハンドルのMTU要求を満足しつつ、比較的複雑で時間長の長い振動信号全体をゲームハンドルに送信することができ、それによって、ゲームハンドルは多様な振動効果が得られるとともに、より振動時間長の長い振動感覚が得られ、振動体験感が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明の実施例における技術案をより明確に説明するために、以下では、実施例の説明において使用する必要がある図面を簡単に説明する。明らかに、以下の説明における図面は、本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとっては、創造的な労働を行うことなく、これらの図面に基づいて他の図面を得ることもできる。
【
図1】
図1は、本発明の実施例によるゲームハンドルのデータ処理方法のシーン概略図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施例によるゲームハンドルのデータ処理方法のフローチャートである。
【
図3】
図3は、本発明の実施例によるゲームハンドルのデータ処理方法の別のフローチャートである。
【
図4】
図4は、
図3に示すゲームハンドルのデータ処理方法における信号インタラクションのタイミングチャートである。
【
図5】
図5は、本発明の実施例によるゲームハンドルのデータ処理方法のさらに別のフローチャートである。
【
図6】
図6は、本発明の実施例によるゲームハンドルのデータ処理方法のさらに別のフローチャートである。
【
図7】
図7は、本発明の実施例によるゲームハンドルのデータ処理方法のさらに別のフローチャートである。
【
図8】
図8は、本発明の実施例によるゲームハンドルのデータ処理装置の構成概略図である。
【
図9】
図9は、本発明の実施例によるゲームハンドルのデータ処理装置の別の構成概略図である。
【
図10】
図10は、本発明の実施例によるゲームハンドルのデータ処理装置のさらに別の構成概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施例における図面を結合して、本発明の実施例における技術案を明確かつ完全に説明する。明らかに、説明された実施例は本発明の一部の実施例に過ぎず、すべての実施例ではない。本発明における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を行うことなく取得した他のすべての実施例は、本発明の保護範囲に属する。
【0018】
本発明の実施例は、ゲームハンドルのデータ処理方法、装置及びゲームシステムを提供する。
【0019】
図1を参照して、
図1は、本発明の実施例によるゲームハンドルのデータ処理方法のシーン概略図であり、このデータ処理方法はゲームコンソールに適用することができる。ゲームコンソールは、例えば、ゲームハンドルの通信時のMTU値を含むゲームハンドルの設定パラメータ(構成パラメータ)を先に取得してもよく、それから、ゲームコンソールは、ユーザによってトリガされた送信待ち振動信号を取得した後、設定パラメータに基づいて送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割し、例えば、MTU値に基づいて送信待ち振動信号を、信号の大きさがMTU値よりも大きくない複数のサブ信号に分割し、すなわち、各サブ信号の大きさがMTU値よりも大きくなく、各サブ信号に対して、対応する送信時点を生成する。
図1に示すように、n個のサブ信号に分割した場合を例にとると、送信待ち振動信号は、サブ信号2.1(送信時点はt1)、サブ信号2.2(送信時点はt2)、サブ信号2.3(送信時点はt3)、・・・、サブ信号2.n(送信時点はtn)に分割され、これにより、送信待ち振動信号をバイナリシーケンスに変換し、各バイナリシーケンスは、1つの振動信号とその振動信号の送信時点とを含む。そして、n個のサブ信号が、n個のサブ信号の送信時点の前後順に従ってゲームハンドルに順次送信され、すなわち、t1の時点でサブ信号2.1が送信され、t2の時点でサブ信号2.2が送信され、t3の時点でサブ信号2.3が送信され、・・・tnの時点でサブ信号2.nが送信されるまで、このように類推する。これにより、ゲームハンドルは、1つのサブ信号を受信するごとに、受信したサブ信号に基づいてモータを振動制御する。
【0020】
そのため、送信待ち振動信号が比較的複雑で(例えば周波数カーブを含む)、かつ時間長の長い信号であり、その大きさがMTU値を超えている場合、本発明のデータ処理方法により、送信待ち振動信号を、信号の大きさがMTU値よりも大きくない複数のサブ信号に分割することができ、その後、各サブ信号を逐一送信することで、ゲームハンドルのMTU要求を満たしつつ、複雑で時間長の長い振動信号全体をゲームハンドルに送信することができる。これにより、ゲームハンドルは多様な振動効果が得られるとともに、より振動時間長の長い振動感覚が得られ、振動体験感が向上する。
【0021】
以下、本発明をさらに説明する。
【0022】
本実施例は、ゲームコンソールに集積可能なデータ処理装置の観点から説明する。
【0023】
図2を参照して、本実施例のゲームハンドルのデータ処理方法は、以下のステップが含まれる。
【0024】
S101:ゲームハンドルの通信時のMTU値を含むゲームハンドルの配置パラメータを取得する。
【0025】
例えば、ゲームハンドルに問い合わせコマンドを送信し、ゲームハンドルに問い合わせコマンドに応じてその設定パラメータをフィードバックさせ、ゲームハンドルが戻ってきた携帯設定パラメータの情報を受信することで、ゲームハンドルの設定パラメータを取得することができる。ゲームハンドルの設定パラメータは、例えば、ゲームハンドルがサポートする信号フォーマット、MTU値、及びゲームハンドルのバッファ容量などを含み得る。
【0026】
ステップS102:送信待ち振動信号を取得する。
【0027】
この送信待ち振動信号は、例えば、ユーザがゲーム中に振動機能ボタンをトリガすることによって生成されてもよい。
【0028】
ステップS103:設定パラメータに基づいて送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割し、各サブ信号の大きさがMTU値よりも大きくない各サブ信号に対して、対応する送信時点を生成する。
【0029】
より具体的には、設定パラメータに基づいて送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割するステップは、MTU値に基づいて送信待ち振動信号を、信号の大きさがMTU値よりも大きくない複数のサブ信号に分割することであり、すなわち、各サブ信号の大きさがMTU値よりも大きくなく、各サブ信号に対して、対応する送信時点を生成する。例えば、
図1に示すように、送信待ち振動信号は、サブ信号2.1(送信時点はt1)、サブ信号2.2(送信時点はt2)、サブ信号2.3(送信時点はt3)、・・・、サブ信号2.n(送信時点はtn)に分割され、これにより、送信待ち振動信号をバイナリシーケンスに変換し、各バイナリシーケンスは、1つの振動信号とその振動信号の送信時点とを含む。
【0030】
ステップS104:複数のサブ信号を複数のサブ信号の送信時点の前後順に従ってゲームハンドルに順次送信する。
【0031】
即ち、まずt1の時点でサブ信号2.1が送信され、t2の時点でサブ信号2.2が送信され、t3の時点でサブ信号2.3が送信され、・・・tnの時点でサブ信号2.nが送信されるまで、このように類推する。これにより、ゲームハンドルは、1つのサブ信号を受信するごとに、受信したサブ信号に基づいてモータを振動制御する。
【0032】
そのため、送信待ち振動信号が比較的複雑で(例えば周波数カーブを含む)、かつ時間長の長い信号であり、その大きさがMTU値を超えている場合、本発明のデータ処理方法により、送信待ち振動信号を、信号の大きさがMTU値よりも大きくない複数のサブ信号に分割することができ、その後、各サブ信号を逐一送信することで、ゲームハンドルのMTU要求を満たしつつ、複雑で時間長の長い振動信号全体をゲームハンドルに送信することができる。これにより、ゲームハンドルは多様な振動効果が得られるとともに、より振動時間長の長い振動感覚が得られ、振動体験感が向上する。
【0033】
図3及び
図4を参照して、本発明のゲームハンドルのデータ処理方法の別の実施例では、以下のステップが含まれている。
【0034】
ステップS201:ゲームハンドルに問い合わせコマンドを送信する。
【0035】
ステップS202:問い合わせコマンドに応じてゲームハンドルが戻ってきた携帯設定パラメータの情報を受信し、設定パラメータは、ゲームハンドルの通信時のMTU値を含む。
【0036】
これにより、上記のステップにより、ゲームハンドルの設定パラメータを取得することができる。もちろん、他の実施形態では、ゲームハンドルが問い合わせコマンドを受信した後にゲームハンドルの型番情報をゲームコンソールに戻すことができるように、複数種類の異なる型番のゲームハンドルの設定パラメータを予め記憶しておくこともでき、ゲームコンソールは、受信したゲームハンドルの型番情報に基づいて、予め記憶されている構成情報から対応する型番のゲームハンドルの設定情報を見つけ出し、あるいは、ゲームハンドルから返された型番情報に基づいて、対応する型番のゲームハンドルの構成情報をネットワークから問い合わせるようにしてもよい。
【0037】
ステップS203:送信待ち振動信号を取得する。
【0038】
この送信待ち振動信号は、例えば、ユーザがゲーム中に振動機能ボタンをトリガすることによって生成されてもよい。
【0039】
ステップS204:設定パラメータに基づいて送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割し、各サブ信号の大きさがMTU値よりも大きくない各サブ信号に対して、対応する送信時点を生成する。
【0040】
例えば、
図4に示すように、送信待ち振動信号は、サブ信号7.1(送信時点はt1)、サブ信号7.2(送信時点はt2)、サブ信号7.3(送信時点はt3)、・・・、サブ信号7.n(送信時点はtn)に分割される。
【0041】
ステップS205:複数のサブ信号を複数のサブ信号の送信時点の前後順に従ってゲームハンドルに順次送信する。
【0042】
即ち、まずt1の時点でサブ信号7.1が送信され、t2の時点でサブ信号7.2が送信され、t3の時点でサブ信号7.3が送信され、・・・tnの時点でサブ信号7.nが送信されるまで、このように類推する。これにより、ゲームハンドルは、1つのサブ信号を受信するごとに、受信したサブ信号に基づいてモータを振動制御する。
【0043】
さらに、本発明の各実施例において、設定パラメータに基づいて送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割することは、具体的には、サブ信号の大きさがMTU値よりも大きくなく、かつ、MTU値とサブ信号の大きさの差が予め設定された閾値よりも小さいというルールに従って、送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割することを含む。
【0044】
予め設定された閾値を小さく設定するほど、サブ信号の大きさとMTU値との差分が小さくなる、すなわちサブ信号の大きさがMTU値に近づくため、MTUの要求を満たす前提で、サブ信号の大きさをできるだけ大きくすることができ、つまりサブ信号が送信待ち振動信号全体のより多くの部分を可能な限り搭載するようにして、伝送効率を向上させることが理解できる。
【0045】
図5を参照して、本発明のゲームハンドルのデータ処理方法のさらに別の実施例では、以下のステップが含まれている。
【0046】
ステップS301:ゲームハンドルの通信時のMTU値を含むゲームハンドルの設定パラメータを取得する。
【0047】
ステップS302:送信待ち振動信号を取得する。
【0048】
ステップS303:送信待ち振動信号の大きさがMTU値を超えているか否かを判定する。
【0049】
ステップS304:送信待ち振動信号の大きさがMTU値を超えれば、設定パラメータに基づいて送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割し、各サブ信号の大きさがMTU値よりも大きくない各サブ信号に対して、対応する送信時点を生成する。
【0050】
ステップS305:複数のサブ信号を複数のサブ信号の送信時点の前後順に従ってゲームハンドルに順次送信する。
【0051】
ステップS306:送信待ち振動信号の大きさがMTU値を超えていなければ、送信待ち振動信号をゲームハンドルに直接送信する。
【0052】
送信待ち振動信号の大きさがMTU値を超えているか否かを先に判定することで、Yesであれば、送信待ち振動信号の全体を一度に送信できないということを意味し、このとき、送信待ち振動信号を分割し、Noであれば、送信待ち振動信号の全体を一度に送信することができるので、そのまま送信待ち振動信号をゲームハンドルに送信して送信効率を高める。
【0053】
図6を参照して、本発明のゲームハンドルのデータ処理方法のさらに別の実施例では、以下のステップが含まれている。
【0054】
ステップS401:ゲームハンドルの通信時のMTU値とゲームハンドルのバッファ容量とを含むゲームハンドルの設定パラメータを取得する。
【0055】
ステップS402:送信待ち振動信号を取得する。
【0056】
ステップS403:送信待ち振動信号の大きさがバッファ容量より大きいか否かを判定する。
【0057】
ステップS404:送信待ち振動信号の大きさがバッファ容量より大きければ、残りの送信待ち振動信号の大きさがバッファ容量を超えないように、送信待ち振動信号の一部の信号を除去する。
【0058】
送信待ち振動信号の一部の信号を除去することで、送信される振動信号がゲームハンドルのバッファ要求を満たすことができる。なお、除去される一部の信号は、例えば、送信待ち振動信号の先端部分の信号であってもよく、後端部分の信号であってもよく、これに限定されない。
【0059】
ステップS405:MTU値に基づいて、残りの送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割し、各サブ信号の大きさがMTU値よりも大きくない各サブ信号に対して、対応する送信時点を生成する。
【0060】
ステップS406:送信待ち振動信号の大きさがバッファ容量よりも大きくなければ、MTU値に基づいて送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割し、各サブ信号の大きさがMTU値よりも大きくない各サブ信号に対して、対応する送信時点を生成する。
【0061】
ステップS407:複数のサブ信号を複数のサブ信号の送信時点の前後順に従ってゲームハンドルに順次送信する。
【0062】
本実施形態によれば、送信される振動信号の全体がゲームハンドルのバッファ要求を満たすことができる。
【0063】
図7を参照して、本発明のゲームハンドルのデータ処理方法のさらに別の実施例では、以下のステップが含まれている。
【0064】
ステップS501:ゲームハンドルの通信時のMTU値とゲームハンドルのバッファ容量とを含むゲームハンドルの設定パラメータを取得する。
【0065】
ステップS502:送信待ち振動信号を取得する。
【0066】
ステップS503:設定パラメータに基づいて送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割し、各サブ信号の大きさがMTU値よりも大きくない各サブ信号に対して、対応する送信時点を生成する。
【0067】
ステップS504:送信待ち振動信号の大きさがバッファ容量より大きいか否かを判定する。
【0068】
ステップS505:複数のサブ信号を複数のサブ信号の送信時点の前後順に従ってゲームハンドルに順次送信する。
【0069】
ステップS506:送信待ち振動信号の大きさがバッファ容量より大きければ、複数のサブ信号をゲームハンドルに送信する過程で、予め定められた時間長ごとに、ゲームハンドルにバッファクリアコマンドを送信する。
【0070】
ステップS507:送信待ち振動信号の大きさがバッファ容量より大きくなければ、判定フローを終了する。
【0071】
本実施形態では、送信待ち振動信号の大きさがゲームハンドルのバッファ容量よりも大きい場合には、一定の時間長ごとにバッファクリアコマンドをゲームハンドルに送信することができ、ゲームハンドルは、このバッファクリアコマンドを受信すると、既に振動応答が完了したサブ信号をバッファからクリアして、バッファスペースを空けて後続の受信されたサブ信号をバッファリングすることができる。したがって、上記のようにすることで、ゲームハンドルが全体の振動信号を受信できるようになり、バッファが要請に応えられるようになる。
【0072】
バッファを自動的にクリアする機能を持つゲームハンドルのいくつかについては、バッファクリアコマンドを送信しなくてもよく、ゲームハンドルのバッファ自動クリア機能により、ゲームハンドルのバッファが記憶要求を満たすようにすることもできることが理解できる。
【0073】
本発明のいくつかの実施例において、ゲームハンドルの設定パラメータは、ゲームハンドルがサポートする信号フォーマットを含んでもよい。ここで、設定パラメータに基づいて送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割することは、送信待ち振動信号のフォーマットと、ゲームハンドルがサポートする信号フォーマットとが一致するか否かを判定することと、送信待ち振動信号のフォーマットとゲームハンドルがサポートする信号フォーマットとが一致しなければ、送信待ち振動信号のフォーマットをゲームハンドルがサポートする信号フォーマットに変換して、MTU値に基づいて、フォーマット変換後の送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割することとを含む。ここで、送信待ち振動信号のフォーマットとゲームハンドルがサポートする信号フォーマットとが一致していれば、送信待ち振動信号をフォーマット変換する必要はなく、MTU値に基づいて送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割するステップを直接実行する。上記のようにすることで、送信されるサブ信号は、ゲームハンドルの信号フォーマットに対する要求を満たすことができる。
【0074】
本発明は、上記のいずれかの実施例に記載のデータ処理方法を実現可能なゲームハンドルのデータ処理装置の実施例をさらに提供し、このデータ処理装置は、ゲームコンソールに集積することができる。
図8を参照して、本発明の実施例に係るデータ処理装置は、第1取得モジュール81、第2取得モジュール82、分割モジュール83、および送信モジュール84を備える。
【0075】
そのうち、第1取得モジュール81は、ゲームハンドルと通信するMTU値を含むゲームハンドルの設定パラメータを取得するためのものである。第2取得部82は、送信待ち振動信号を取得するためのものである。分割モジュール83は、設定パラメータに基づいて送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割し、各サブ信号の大きさがMTU値よりも大きくない各サブ信号に対して、対応する送信時点を生成するためのものである。送信モジュール84は、複数のサブ信号を複数のサブ信号の送信時点の前後順に従ってゲームハンドルに順次送信するためのものである。
【0076】
そのため、送信待ち振動信号が比較的複雑で(例えば周波数カーブを含む)、かつ時間長の長い信号であり、その大きさがMTU値を超えている場合、本発明のデータ処理装置により、送信待ち振動信号を、信号の大きさがMTU値よりも大きくない複数のサブ信号に分割することができ、その後、各サブ信号を逐一送信することで、ゲームハンドルのMTU要求を満たしつつ、複雑で時間長の長い振動信号全体をゲームハンドルに送信することができる。これにより、ゲームハンドルは多様な振動効果が得られるとともに、より振動時間長の長い振動感覚が得られ、振動体験感が向上する。
【0077】
そのうち、第2取得モジュール82は、具体的には、ゲームハンドルに問い合わせコマンドを送信し、問い合わせコマンドに応じてゲームハンドルが戻ってきた携帯設定パラメータの情報を受信することによって、ゲームハンドルの設定情報を取得することに用いられ得る。
【0078】
さらに、分割モジュール83は、具体的には、サブ信号の大きさがMTU値よりも大きくなく、かつ、MTU値とサブ信号の大きさの差が予め設定された閾値よりも小さいというルールに従って、送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割することに用いられ得る。予め設定された閾値を小さく設定するほど、サブ信号の大きさとMTU値との差分が小さくなる、すなわちサブ信号の大きさがMTU値に近づくため、MTUの要求を満たす前提で、サブ信号の大きさをできるだけ大きくすることができ、つまりサブ信号が送信待ち振動信号全体のより多くの部分を可能な限り搭載するようにして、伝送効率を向上させることが理解できる。
【0079】
図9に示すように、さらに、データ処理装置は、送信待ち振動信号の大きさがMTU値を超えるか否かを判定するための第1判定モジュール85を含んでもよい。
【0080】
分割モジュール83は、第1判定モジュール85によって送信待ち振動信号の大きさがMTU値を超えたと判定された場合に、設定パラメータに基づいて送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割するためのものである。送信モジュール84は、第1判定モジュール85によって送信待ち振動信号の大きさがMTU値を超えていないと判定された場合に、送信待ち振動信号をゲームハンドルに直接送信するためのものである。
【0081】
このように、送信待ち振動信号の大きさがMTU値を超えているか否かを先に判定することで、Yesであれば、送信待ち振動信号の全体を一度に送信できないということを意味し、このとき、送信待ち振動信号を分割し、Noであれば、送信待ち振動信号の全体を一度に送信することができるので、そのまま送信待ち振動信号をゲームハンドルに送信して送信効率を高める。
【0082】
本発明のいくつかの実施例において、設定パラメータは、ゲームハンドルのバッファ容量をさらに含み、分割モジュール83は、具体的には、送信待ち振動信号の大きさがバッファ容量より大きいか否かを判定するために使用することができ、Yesであれば、残りの送信待ち振動信号の大きさがバッファ容量を超えないように、送信待ち振動信号の一部の信号を除去し、MTU値に基づいて、残りの送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割する。そのうち、送信待ち振動信号の大きさがバッファ容量よりも大きくなければ、送信待ち振動信号の一部の信号を除去する動作を行う必要はなく、送信待ち振動信号の全体をそのまま複数のサブ信号に分割する。このようにすることで、送信される振動信号全体がゲームハンドルのバッファ要求を満たすことができる。
【0083】
本発明の別の幾つかの実施例において、
図10に示すように、ゲームハンドルは、第2判定モジュール86をさらに備え、この第2判定モジュール86は、分割モジュール83が設定パラメータに基づいて送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割し、各サブ信号に対して対応する送信時点を生成した後、送信待ち振動信号の大きさがバッファ容量より大きいか否かを判定するために用いられる。送信モジュール84は、第2判定モジュール86がYesと判定した場合、複数のサブ信号をゲームハンドルに送信する過程で、予め設定された時間長ごとに、ゲームハンドルにバッファクリアコマンドを送信するために用いられる。
【0084】
本発明のさらに別の幾つかの実施例において、設定パラメータは、ゲームハンドルがサポートする信号フォーマットをさらに含み、分割モジュール83は、具体的には、送信待ち振動信号のフォーマットと、ゲームハンドルがサポートする信号のフォーマットとが一致するか否かを判定するために用いられる。一致しなければ、送信待ち振動信号のフォーマットをゲームハンドルがサポートする信号フォーマットに変換し、その後、MTU値に基づいて、フォーマット変換後の送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割する。ここで、送信待ち振動信号のフォーマットと、ゲームハンドルがサポートする信号のフォーマットとが一致する場合、信号フォーマットの変換を行う必要はなく、MTU値に基づいて送信待ち振動信号を複数のサブ信号に直接分割することができる。
【0085】
本発明は、ゲームシステムをさらに提供し、ゲームハンドルと、ゲームハンドルと通信接続されたデータ処理装置とを備え、データ処理装置が上記のいずれかの実施例に記載のデータ処理装置である。
【0086】
本発明は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、コンピュータプログラムが記憶されており、コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されるときに、上記のいずれかの実施例に記載のゲームハンドルのデータ処理方法のステップを実現する。
【0087】
関連技術に比べて、本発明のゲームハンドルのデータ処理方法では、送信待ち振動信号を複数のサブ信号に分割し、各サブ信号の大きさがゲームハンドルの通信時のMTU値よりも大きくない各サブ信号に対して、対応する送信時点を生成し、その後、これらの複数のサブ信号を、複数のサブ信号の送信時点の前後順に従ってゲームハンドルに順次送信する。これにより、このようにすることで、比較的複雑(例えば周波数カーブを含む)、かつ時間長の長い振動信号を複数のサブ信号に分割する形でゲームハンドルに送信することができ、ゲームハンドルのMTU要求を満足しつつ、比較的複雑で時間長の長い振動信号全体をゲームハンドルに送信することができ、それによって、ゲームハンドルは多様な振動効果が得られるとともに、より振動時間長の長い振動感覚が得られ、振動体験感が向上する。
【0088】
以上に述べたのは、本発明の実施形態に過ぎず、当業者にとっては、本発明の創造思想から逸脱することなく改良することができるが、これらはいずれも本発明の保護範囲に属する。
【国際調査報告】