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  • 特表-包装機及び包装方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-30
(54)【発明の名称】包装機及び包装方法
(51)【国際特許分類】
   B65B 55/08 20060101AFI20250123BHJP
【FI】
B65B55/08 A
B65B55/08 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024529514
(86)(22)【出願日】2023-01-23
(85)【翻訳文提出日】2024-05-17
(86)【国際出願番号】 EP2023051567
(87)【国際公開番号】W WO2023144094
(87)【国際公開日】2023-08-03
(31)【優先権主張番号】22153837.4
(32)【優先日】2022-01-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391053799
【氏名又は名称】テトラ ラバル ホールディングス アンド ファイナンス エス エイ
【住所又は居所原語表記】70 Avenue General Guisan,CH-1009 Pully,Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100151105
【弁理士】
【氏名又は名称】井戸川 義信
(72)【発明者】
【氏名】ザニーニ、アントニオ
(57)【要約】
搬送装置(6)と、包装材料(5)のウェブ上に成形部(4)を成形するための成形装置(7)と、包装材料(5)のウェブを殺菌するための殺菌装置(9)と、内部環境(16)を有する隔離チャンバ(15)と、内部環境(16)内で包装材料(5)のウェブからチューブ(18)を形成するように構成されたチューブ成形・シール装置(17)と、チューブ(18)を充填するための充填装置(20)と、チューブ(18)を形成し、横方向に密封し、横方向に切断するように構成されたパッケージ形成装置(21)と、少なくとも成形部(4)の清浄度及び/又は無菌性を保持するように構成された保持装置(22)と、を備える。保持装置(22)は、包装材料(5)のウェブが使用中に成形装置(7)と滅菌装置(9)との間を前進する間に、包装材料(5)のウェブの少なくとも一部に対して滅菌流体の流れを発生させるように構成された少なくとも1つのブローユニット(39)を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
包装材料(5)のウェブから注ぎ込み可能な製品を充填したパッケージ(2)を形成するための包装機(1)であって、
前記包装材料(5)のウェブをウェブ前進経路(P)に沿って前進させるように構成された搬送装置(6)と、
成形ステーション(8)に配置され、前記包装材料(5)のウェブに成形部(4)を成形する成形装置(7)と、
ウェブ前進経路(P)に沿って成形ステーション(8)の下流の滅菌ステーション(10)に配置され、前記包装材料(5)のウェブを滅菌するための滅菌装置(9)と、
内部環境(16)を有する隔離チャンバ(15)と、
下流に配置されたチューブ形成ステーションにおいて、前記内部環境(16)内で、使用時に、前進する包装材料(5)のウェブからチューブ(18)を形成し、前記内部環境内で前記チューブ(4)を長手方向に密封するように構成されたチューブ成形・シール装置(17)と、
前記チューブ(18)に前記注ぎ込み可能な製品を充填する充填装置(20)と、
前記パッケージ(2)を形成するために、使用時に、前進するチューブ(18)を形成し、横方向にシールし、横方向に切断するように構成されたパッケージ形成装置(21)と、
少なくとも前記成形部(4)の清浄度及び/又は無菌性を保持するように構成された保持装置(22)と、
を備え、
前記保持装置(22)は、前記包装材料(5)のウェブが使用中に前記成形ステーション(8)と前記滅菌ステーション(10)との間を前進する間に、前記包装材料(5)のウェブの少なくとも一部に対して滅菌流体の流れを発生させるように構成された少なくとも1つのブローユニット(39)を備える、
包装機(1)。
【請求項2】
前記ブローユニット(39)は、前記包装材料(5)のウェブの前進方向(D2)に対して横方向及び/又は反対方向(D1)に滅菌流体の流れを発生させる、
請求項1に記載の包装機。
【請求項3】
前記保持装置(22)は、複数のブローユニット(39)を備え、各ブローユニット(39)は、前記包装材料(5)のウェブが前記ウェブ前進経路(P)のそれぞれの部分に沿って、前記成形ステーション(8)と前記滅菌ステーション(10)との間を前進する間に、前記包装材料(5)のウェブの少なくとも部分に対して滅菌流体の流れを発生させる、
請求項1又は2に記載の包装機。
【請求項4】
前記保持装置(22)は、前記包装材料(5)のウェブが前記成形ステーション(8)と前記滅菌ステーション(10)との間を進む間に、前記包装材料(5)のウェブを滅菌するための滅菌ユニットを備える、
請求項1~3のいずれか一項に記載の包装機。
【請求項5】
前記滅菌ユニットは、UV光照射器を備える、
請求項4に記載の包装機。
【請求項6】
使用時に、前記ウェブ前進経路(P)に沿って移動する際に、前記包装材料(5)のウェブが前進する内部空間を画定するハウジングをさらに備える、
請求項1~5のいずれか一項に記載の包装機。
【請求項7】
前記成形装置(7)は、前記ハウジング内に配置される、
請求項6に記載の包装機。
【請求項8】
前記滅菌装置(9)は、使用時に、前記包装材料(5)の前進するウェブに滅菌照射を向けるように構成された照射装置(30)を備える、
請求項1~7のいずれか一項に記載の包装機。
【請求項9】
前記照射装置(30)は、使用時に、前記包装材料(5)の前進するウェブ上に電子ビーム照射を放出するための1つ以上の電子ビームエミッタ(31、32)を備える、
請求項8に記載の包装機。
【請求項10】
前記滅菌装置(9)は、滅菌される包装材料(5)のウェブを受け入れるための入口開口部と、滅菌された包装材料(5)のウェブの送り出しを可能にするための出口開口部とを有するハウジング(33)を備え、
前記出口開口部は、前記隔離チャンバ(15)の入口開口部に隣接しており、使用時に、前記包装材料(5)のウェブが前記出口開口部を通って前記滅菌装置(9)から出て、前記入口開口部を通って前記隔離チャンバ(15)に入る、
請求項1~9のいずれか一項に記載の包装機。
【請求項11】
前記成形装置(7)は、前記成形部(4)を前記包装材料(5)のウェブの異なる部分に同時に成形するように構成された複数の成形ユニット(11)を備える、
請求項1~10のいずれか一項に記載の包装機。
【請求項12】
包装材料(5)のウェブから、注ぎ込み可能な食品を充填したパッケージ(2)を形成する方法であって、
前記包装材料(5)のウェブをウェブ前進経路(P)に沿って前進させるステップと、
成形ステーション(8)で、前記包装材料(5)のウェブ上に成形部(4)を成形するステップと、
滅菌ステーション(10)で前記包装材料(5)のウェブを滅菌するステップと、前記滅菌ステーション(10)は前記ウェブ前進経路(P)に沿って前記成形ステーション(8)の下流に配置され、
隔離チャンバ(15)の内部環境(16)内で、使用時に前進する前記包装材料(5)のウェブからチューブ(18)を形成するステップと、
前記チューブ(18)を内部環境(16)内で長手方向に密閉するステップと、
前記チューブ(18)に注ぎ込み可能な食品を充填するステップと、
前記チューブ(18)を成形し、横方向にシールし、横方向に切断することにより、前記チューブ(18)からパッケージ(2)を製造するステップと、
少なくとも前記成形部(4)の清浄度及び/又は無菌性を保持するステップと、
を備え、
前記保持するステップの間、滅菌流体の流れが、前記成形ステーション(8)と前記滅菌ステーション(10)との間を進む間に、前記包装材料(5)のウェブの少なくとも一部に対して向けられる、
方法。
【請求項13】
前記保持するステップの間、前記滅菌流体の流れが、前記包装材料(5)のウェブの前進方向(D2)に対して横方向及び/又は反対方向(D1)に向けられる、
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記保持するステップの間に、前記滅菌流体の複数の流れが生成され、
前記滅菌流体の各流れは、前記包装材料(5)のウェブが前記ウェブ前進経路(P)のそれぞれの部分に沿って前進する間、及び前記包装材料(5)のウェブが前記成形ステーション(8)と前記滅菌ステーション(10)との間を前進する間、前記包装材料(5)のウェブの他の部分とは異なるそれぞれの部分に対して向けられる、
請求項12又は13に記載の方法。
【請求項15】
前記保持するステップの間に、滅菌するサブステップが実行され、
前記サブステップでは、前記成形ステーション(8)と前記滅菌ステーション(10)との間を進む間に、前記包装材料(5)のウェブの少なくとも一部が滅菌される、
請求項12~14のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装材料のウェブ、特に多層構造を有する包装材料のウェブから、注ぎ込み可能な食品を充填したパッケージを形成するための包装機に関する。この包装機は、包装材料のウェブ上に成形部、特に開口装置を成形するための成形装置を備える。
【背景技術】
【0002】
周知のように、フルーツジュース、UHT(超高温処理)牛乳、ワイン、トマトソース等、多くの液体又は注ぎ込み可能な食品は、滅菌された包装材料から作られたパッケージ、特に密閉されたパッケージで販売されている。
【0003】
典型的な例として、Tetra Brik Aseptic(登録商標)として知られる液体又は注ぎ込み可能な食品用の平行六面体パッケージが挙げられ、ラミネートされた包装材料をシールして折り畳むことによって作られている。この包装材料は、例えば、紙や厚紙等のベース層の両側をヒートシールプラスチック材料、例えばポリエチレンの層で覆った多層構造を有する。UHT牛乳等の長期保存可能な製品用の無菌包装の場合、包装材料は酸素バリア材料の層(酸素バリア層)、例えばアルミニウム箔を含み、この層はヒートシールプラスチック材料の層と重なり、さらに別のヒートシールプラスチック材料の層で覆われて、最終的に食品に接触する包装の内面を形成する。
【0004】
この種類のパッケージは、通常、全自動包装装置で製造される。この装置では、包装材料のウェブを前進させ、滅菌し、その後、チューブに成形し、個々の密封包装に成形する前に、無菌条件下で注ぎ込み可能な予備/滅菌製品を充填する。
【0005】
一部の種類のパッケージは、開口装置を備えており、この開口装置を操作して注ぎ込み可能な製品にアクセスできることも知られている。
【0006】
パッケージに開口装置を設けるために、自動包装装置の中に、パッケージを形成する前に開口装置を包装材料のウェブに成形するための成形装置を備える。
【0007】
さらに、自動包装装置は、包装材料のウェブが形成され、注ぎ込み可能な製品で充填される隔離チャンバを含んでもよいことが知られている。包装材料のウェブが注ぎ込み可能な製品と接触するため、隔離チャンバ及び包装材料ウェブの清浄度及び/又は無菌性を保証する必要がある。
【0008】
したがって、典型的な自動包装装置は、包装材料を滅菌するために、成形装置の下流で隔離チャンバの上流に配置された滅菌装置を備える。
【0009】
公知の滅菌装置は、化学的滅菌又は物理的滅菌によって包装材料のウェブを滅菌するように構成できることに留意すべきである。
【0010】
近年、本出願人は、包装材料のウェブを滅菌するための電子ビーム技術の使用を確立することに成功した。電子ビーム技術による平坦な包装材料ウェブの滅菌は比較的容易であるが、包装材料ウェブに適用された開口装置が存在する場合には、状況はより困難になる。開口装置を備えた包装材料ウェブを滅菌する場合、所望の無菌性を得るために、かなり高い出力で操作する必要があり得る。
【0011】
このように、公知の包装機が優れた作業結果を達成しているにもかかわらず、公知の包装機をさらに改良したいという要望がこの分野で感じられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、成形装置を有する改良された包装機を簡単かつ低コストで提供することである。
【0013】
本発明のさらなる目的は、簡便かつ低コストな方法で、包装材料のウェブから注ぎ込み可能な食品を充填したパッケージを形成するための改良された方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明によれば、請求項1に記載の包装機及び請求項12に記載の方法が提供される。
【0015】
包装機及び包装方法の好ましい非限定的な実施形態は、それぞれの従属請求項に記載される。
【0016】
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照しながら例示的に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明による包装機を示す概略図であり、明瞭化のために部品が取り除かれている。
【発明を実施するための形態】
【0018】
番号1は、全体として、低温殺菌牛乳、フルーツジュース、ワイン、トマトソース、エマルジョン、果肉入り飲料などの注ぎ込み可能な食品の(密封された)パッケージ2を製造するための包装機を示す。
【0019】
各パッケージ2は、本体3と、本体3上に成形された成形部4、特に開口装置とを備え得る。
【0020】
特に、包装機1は、包装材料5のウェブからパッケージ2、特にそれぞれの本体3を製造し得る。
【0021】
より詳細には、包装材料5のウェブは多層構造を有してもよく、例えば紙又は厚紙層などの繊維質材料の層と、繊維質材料の層を互いの間に介在させる、例えばポリエチレンなどのヒートシールプラスチック材料の少なくとも2つの層とを備え得る。これら2層のヒートシールプラスチック材料のうちの1層が、最終的に注ぎ込み可能な製品と接触するパッケージ2の内側面を画定する。
【0022】
さらに、包装材料5のウェブは、ガスバリア性・遮光性材料の層、例えばアルミニウム箔又はエチレンビニルアルコール(EVOH)フィルムを備え、特にヒートシールプラスチック材料の層の1つと繊維状材料の層の間に配置される。
【0023】
さらに、包装材料5のウェブは、ガスバリア性材料と光バリア性材料の層と繊維状材料の層との間に介在するヒートシールプラスチック材料のさらなる層からなることもある。
【0024】
包装材料5のウェブは、第1の面と第2の面とを備えてもよく、特に第1の面は、最終的に充填された注ぎ込み可能な食品に接触する、形成されたパッケージ2の内側面を画定する包装材料5のウェブの面である。
【0025】
好ましくは、包装材料5のウェブは、特に包装材料5のウェブに沿って互いに連続して配置された(等間隔に配置された)複数の繰り返し単位を備え得る。特に、各リピートユニットは、1つのそれぞれのパッケージ2の基礎を形成し得る。言い換えれば、包装機1は、各パッケージ2が1つのそれぞれの繰り返し単位から生じるように、包装材料5のウェブからパッケージ2を製造するように構成され得る。
【0026】
特に、各繰り返し単位は、包装材料5のウェブ上に存在する1つのそれぞれのパターンによって定義され得る。さらに具体的には、パターンはすべての繰り返し単位について実質的に同一であり、他の繰り返し単位とは細かい点が異なる場合もある。細かい違いとしては、例えば、製造日、製造ロット、個人情報などを示す情報タグが存在する。
【0027】
特に図1を参照すると、包装機1は、
- 包装材料5のウェブをウェブの前進経路Pに沿って前進させるように構成された搬送装置6と、
- 成形部4、特に開口装置を、包装材料5のウェブ上に成形するため、成形ステーション8に配置された成形装置7と、
- ウェブの前進経路Pに沿って成形ステーション8の下流の滅菌ステーション10に配置され、包装材料5のウェブを殺菌するための殺菌装置9と、
- 内部環境16を備える隔離チャンバ15と、
- 使用時に、包装材料5の前進するウェブからチューブ18を形成し、ウェブ前進経路Pに沿って滅菌ステーション10の上流に配置されたチューブ形成ステーション19でチューブ18を内部環境16内に長手方向に密封するように構成されたチューブ成形・シール装置17と、
- 注ぎ込み可能な食品をチューブ18に充填するように構成された充填装置20と、
- (密封された)パッケージ2を形成するために、少なくともチューブ18を形成して横方向に密封し、優先的にはチューブ18を横方向に切断するように構成されたパッケージ形成装置21と、
を備える。
【0028】
本出願人は、成形プロセスの終了後、成形プロセス自体の間に必要とされるプラスチック加工条件の高温等、多くの要因の結果として、成形部4が清浄及び/又は無菌であることを確認した。したがって、本出願人は、包装材料5のウェブを成形ステーション8から滅菌ステーション10に進める間、成形部4の清浄度及び/又は無菌性を(部分的又は全体的に)保持したいと考えている。
【0029】
したがって、包装機1は、特に成形後の成形部4、特に開口装置の清浄度及び/又は無菌性を保持するように構成された保持装置22も備える。
【0030】
特に、保持装置22は、成形ステーション8と滅菌ステーション10との間で包装材料5のウェブを前進させる間に、成形部4、特に開口装置の清浄度及び/又は無菌性を保持するように構成されている。
【0031】
このようにして、滅菌装置9の操作が容易になる。
【0032】
いくつかの好ましい非限定的な実施形態によれば、成形装置7は、少なくとも1つのそれぞれの成形部4、特に1つのそれぞれの開口装置を、包装材料3のウェブの各繰り返し単位上に成形する。
【0033】
特に、成形装置7は、溶融ポリマーから成形部4を成形するように構成される。
【0034】
最も好ましい実施形態では、成形装置7が包装材料3のウェブ上に開口装置を成形する。
【0035】
特に、各開口装置は、特に開口装置の操作後に、それぞれのパッケージ2内に包装された注ぎ込み可能な食品にアクセスすること及び/又は注出することを可能にするように構成され得る。特に、開口装置の操作は、可逆的であっても不可逆的であってもよい。
【0036】
開口装置の一例は、蓋-スパウトアセンブリであり、スパウトと蓋とを備え、スパウトの注ぎ口を選択的に閉じたり開いたりするように構成される。このような開口装置を備えたパッケージ2から注ぎ込み可能な製品を入手及び/又は注出するためには、蓋を取り外すことが必要であるが、これは通常可逆的であり、蓋をスパウトに新たに結合することができることを意味する。
【0037】
開口装置の別の例はストリップであり、このストリップは、排出孔を形成するため、及び/又はそれぞれのパッケージ2の2つの部分を互いに少なくとも部分的に分離することを可能にするために、それぞれのパッケージ2から取り外すことができる。
【0038】
さらに詳細には、成形装置7は、1つ以上の成形部4、特に1つ以上の開口装置を(一度に)包装材料5のウェブ上、特に少なくとも1つのそれぞれの繰り返しユニット上に成形するように構成された1つ以上の成形ユニット11を備え得る。
【0039】
いくつかの可能な非限定的実施形態によれば、成形装置7は、特に1つ以上の成形装置11の動作の前に、包装材料5のウェブに孔を開けるように構成された1つ以上のパンチングユニットを備えてもよい。換言すれば、パンチングユニットは、ウェブ前進経路Pに沿って成形装置20の上流に配置されてもよい。
【0040】
特に、1つ又は複数の成形ユニット11は、成形部4、特に開口装置を、孔の位置で包装材料5のウェブ上に成形するように構成され得る。
【0041】
有利には、搬送装置6は、チューブ前進経路Qに沿ってチューブ18をパッケージ形成装置21に向かって、かつ少なくとも部分的にパッケージ形成装置21を通過するように前進させるように構成され得る。
【0042】
さらに詳細には、搬送装置6は、チューブ18及びチューブ18の任意の中間体をチューブ前進経路Qに沿って前進させるように構成され得る。特に、チューブ18の中間体とは、チューブ構造を得る前及び包装材料5のウェブの折り畳みが開始された後の包装材料5のウェブの任意の構成を意味する。言い換えれば、チューブ18の中間体は、特に包装材料5の対向する側縁を互いに重ね合わせることによって、チューブ18を得るように包装材料5のウェブを徐々に折り畳んだ結果である。
【0043】
好ましくは、搬送装置6は、包装材料5のウェブを成形装置7において、及び/又は成形装置7内で間欠的に前進させるように構成され得る。
【0044】
さらに好ましくは、搬送装置6は、包装材料5のウェブを断続的に前進させ、停止させるように構成されてもよく、特に、各成形ユニット11は、包装材料5のウェブの停止中にそれぞれの成形部4を成形するように構成され得る。
【0045】
好ましくは、搬送装置6は、経路Pの成形部P1に沿って包装材料5のウェブを断続的に前進させるように構成され得る。
【0046】
有利には、包装機1はまた、ウェブ前進経路Pに沿って成形ステーション8の上流及び下流にそれぞれ配置された第1のバッファユニットと第2のバッファユニット24を備え得る。
【0047】
好ましくは、第1バッファユニット及び第2バッファユニット24のバッファ容量は(動的に)変化させることができる。
【0048】
さらに、搬送装置6は、包装材料5のウェブを第1のバッファユニットに進め、包装材料5のウェブを第2のバッファユニット24から連続的に引き出すように構成され得る。
【0049】
このようにして、成形装置7の間欠運転を可能にしながら、パッケージ2の連続生産を保証することができる。
【0050】
図1を参照すると、隔離チャンバ15は、内部環境16を(敵対的な)外部環境から保護するように構成されている。
【0051】
さらに詳細には、隔離チャンバ15は、無菌の内部環境16でチューブ18を成形し、長手方向に密封し、充填できるように構成されている。
【0052】
好ましくは、包装機1は、内部環境16内の雰囲気及び状態を規定し、制御するように構成された調整ユニットを備えてもよい。特に、調整ユニットは、内部環境16の無菌性を維持及び制御するように構成され得る。さらに、調整ユニットは、温度及び/又は湿度及び/又は圧力を制御するように構成され得る。
【0053】
さらに、調整ユニットは、内部環境16内の無菌性を維持し得る。
【0054】
好ましくは、包装機1の運転前に、内部環境16を滅菌処理、特に化学的及び/又は物理的滅菌処理に供し、内部環境16の無菌性を確立する。特に、滅菌インプレース(SIP)を実行してもよい。
【0055】
特に図1を参照すると、滅菌装置9は、滅菌照射、特に電磁波照射、さらに特に電子ビーム照射を、使用時に、前進する包装材料5のウェブに向けるように構成された照射装置30を備え得る。特に、照射装置30は、殺菌照射を包装材料5のウェブの第1の面と第2の面に照射するように構成され得る。
【0056】
さらに詳細には、照射装置30は、使用時に、包装材料5の前進するウェブ、特に第1の面及び第2の面に電子ビーム照射を放出するための1つ又は複数の電子ビームエミッタを備え得る。
【0057】
より正確には、照射装置30は、一対の電子ビームエミッタ、特に第1の電子ビームエミッタ31及び第2の電子ビームエミッタ32を備え得る。さらに、第1の電子ビームエミッタ31及び第2の電子ビームエミッタ32は、使用時に、包装材料5の前進するウェブが第1の電子ビームエミッタ31と第2の電子ビームエミッタ32との間を前進するように、互いに間隔を空けて配置される。特に、第1の電子ビームエミッタ31及び第2の電子ビームエミッタ32は、電子ビーム照射をそれぞれ第1の面及び第2の面に向けるように配置される。
【0058】
あるいは、滅菌装置9は、化学滅菌によって包装材料5のウェブを滅菌するように構成することもできる。
【0059】
有利には、滅菌装置9は、滅菌される包装材料5のウェブを受け入れるための入口開口部と、滅菌された包装材料5のウェブの送り出しを可能にするための出口開口部とを有するハウジング33を備え得る。
【0060】
好ましくは、出口開口部は隔離を15の入口開口部に隣接し、包装材5が使用時に出口開口部を通って滅菌装置9を出て、入口開口部を通って隔離チャンバ15に入るようにする。
【0061】
特に図1を参照すると、包装機1は、成形装置7が配置され、及び/又は包装材料5のウェブが、使用時に、前進経路Pに沿って、特に少なくとも成形ステーション8と滅菌ステーション10との間を前進する内部空間を画定する更なるハウジング(図示せず)を備え得る。
【0062】
有利には、保持装置22は、滅菌流体、特に滅菌空気などの滅菌ガスの流れを発生させ、包装材料5のウェブが成形ステーション8と滅菌ステーション10との間を進む間に、包装材料5のウェブの少なくとも一部に対して滅菌流体の流れを向けるように構成された少なくとも1つのブローユニット39を備える。
【0063】
好ましくは、滅菌流体の流れを受ける包装材料5のウェブの部分は、成形ステーション8と滅菌ステーション10との間の相対位置に関して意図されている。
【0064】
特に、ブローユニット39を設け、包装材料5のウェブに対して滅菌流体の流れを発生させることにより、包装材料のウェブ3及び成形部4への可能性のある汚染物質の堆積が妨げられ、殺菌装置9による殺菌が再び容易になることが達成される。特に、内部空間は無菌空間ではなく、すなわち内部空間は内部環境16の一部ではない。
【0065】
好ましくは、保持装置22は、複数のブローユニット39を備えてもよく、各ブローユニット39は、ウェブの前進経路Pのそれぞれの部分に沿って、成形ステーション8と滅菌ステーション10との間を前進している間に、包装材料5のウェブの少なくとも一部に対して、滅菌流体、特に滅菌空気等の滅菌ガスのそれぞれの流れを発生させるように構成されている。
【0066】
より具体的には、各ブローユニット39は、滅菌流体のそれぞれの流れを包装材料5のウェブの異なる部分に向けるように、他のブローユニット39の位置とは異なるそれぞれの位置に配置してもよい。特に、各ブローユニット39は、成形ステーション8と滅菌ステーション10との間のウェブ前進経路Pに沿ったそれぞれの位置に配置してもよく、特に、1つ又は複数のブローユニット39を、成形ステーション8と滅菌ステーション10との間の、ウェブ前進経路Pに関して上流側の位置に配置し、1つ又は複数の他のブローユニット39を、成形ステーション8と滅菌ステーション10との間の、ウェブ前進経路Pに関して下流側の位置に配置してもよい。すなわち、1つ又は複数のブローユニット39を、成形ステーション8と滅菌ステーション10との間の、ウェブ前進経路Pに関して下流側の位置に配置してもよい(すなわち、1つ又は複数のブローユニット39は、1つ又は複数の他のブローユニット39の上流に配置されてもよい)。
【0067】
好ましくは、滅菌流体の少なくとも1つの流れ及び/又は滅菌流体の複数の流れは、包装材料5のウェブの第1の面及び第2の面に向けられることができる。これにより、第1の面及び第2の面からそれぞれアクセス可能な成形部4のそれぞれのゾーンの清浄度及び/又は無菌性を保持することができる。
【0068】
いくつかの可能な実施形態によれば、各ブローユニット39はまた、滅菌流体の2つのそれぞれの流れを生成するように構成され得る。それにより、滅菌流体の第1の流れ及び滅菌流体の第2の流れは、それぞれ、第1の面及び第2の面に向けられ得る。
【0069】
いくつかの好ましい非限定的な実施形態によれば、各ブローユニット39は、包装材料5のウェブの前進方向D2に対して横方向及び/又は反対方向D1に滅菌流体の流れを生成するように構成され得る。特に、それぞれの前進方向D2は、滅菌流体のそれぞれの流れがその上に向けられるそれぞれの部分における包装材料5のウェブのそれぞれの前進方向である。
【0070】
前進方向D2は局所的に変化する可能性があり、それに応じて、ブローユニット39のそれぞれの方向D1は、局所的な前進方向D2に依存して互いに異なってもよいことに留意すべきである。
【0071】
最も好ましい実施形態では、各ブローユニット39は、それぞれの方向D1が前進方向D2と反対となるように滅菌流体の流れを生成するように構成され得る。
【0072】
方向D1とそれぞれの前進方向D2との間に画定される角度が異なってもよい。言い換えれば、ブローユニット39は、少なくとも1つ以上のブローユニット39が、滅菌流体のそれぞれの流れとそれぞれの前進方向D2との間で画定される角度が異なるように、滅菌流体のそれぞれの流れを生成するように構成され得る。
【0073】
有利には、保持装置22は、成形ステーション8と滅菌ステーション10との間を進む間に、包装材料5のウェブの少なくとも一部、特に成形部4を殺菌するための1つ以上の滅菌ユニットを備え得る。
【0074】
滅菌ユニットは、1つ以上のUV光照射器を備え得る。
【0075】
より詳細には、図1を参照すると、チューブ成形・シール装置17は、特に内部環境16内に配置された少なくとも2つの成形リング組立体45を備えてもよく、特に包装材料5の端部を互いに重ね合わせることによって、互いに協働して包装材料5のウェブをチューブ18に徐々に折り畳むように構成され得る。
【0076】
さらに、チューブ成形・シール装置17は、特に内部環境16内に配置され、チューブ18を長手方向にシールするように構成されたシールヘッド46を備え得る。
【0077】
さらに、充填装置20は、使用時に、注ぎ込み可能な製品をチューブ18内に導くように構成された充填パイプ47を備え得る。特に、充填パイプ47は、使用時に、注ぎ込み可能な製品をチューブ18内に供給するために、少なくとも部分的にチューブ18内に配置され得る。
【0078】
さらに、パッケージ成形装置21は、
- 各々が、少なくともチューブ18を成形し、チューブ18を横方向に密封し、特にチューブ18を横方向に切断するように構成されている、複数の成形・シールアセンブリと、
- 成形・シールアセンブリを前進させる搬送ユニットと、
を備え得る。
【0079】
特に、パッケージ成形装置12は、等間隔に配置された横断面に沿ってチューブ18を横方向にシール及び切断するように、成形・シールアセンブリ及び搬送ユニットを制御するように構成される。
【0080】
使用時、包装機1は、注ぎ込み可能な食品のパッケージ2を製造する。特に、包装機1は、包装材料5のウェブからチューブ18を形成し、チューブ18を縦方向にシールし、チューブ18に注ぎ込み可能な製品を充填し、パッケージ2を得るようにチューブ18を形成し、横方向にシールし、横方向に切断する。
【0081】
包装材料5のウェブからチューブ18を形成する前に、包装材料5のウェブは滅菌装置9によって滅菌される。
【0082】
さらに、滅菌の前に、成形装置7は、成形部4、特に開口装置を、包装材料5のウェブ、特にそれぞれの繰り返しユニット上に成形する。
【0083】
より詳細には、包装機1の操作は以下のステップを備える:
- 特に搬送装置6によって、ウェブ前進経路Pに沿って包装材料5のウェブを前進させる;
- 成形ステーション8で、特に成形装置7を用いて、包装材料5のウェブ上に成形部4を成形する;
- 滅菌ステーション10で、特に滅菌装置9を用いて包装材5を滅菌する;
- 特にチューブ成形・シール装置17により、使用時に内部環境16内で包装材5の前進するウェブからチューブ18を成形する;
- 特にチューブ成形・シール装置17により、チューブ18を内部環境16内に縦方向にシールする;
- 充填チューブ18に、特に充填装置20を用いて、注ぎ込み可能な食品を充填する;
- 特にパッケージ成形装置21を用いて、チューブ18を成形し、横方向にシールし、横方向に切断することにより、チューブ18からパッケージ2を製造するステップと
- 少なくとも成形部4の清浄度及び/又は無菌性を保持する。
【0084】
さらに、包装機1の動作は、チューブ前進経路Qに沿ってチューブ18を搬送するステップを備え得る。
【0085】
優先的には、包装機1の動作は、第1バッファユニットによって実行されるバッファリングの第1ステップと、第2バッファユニット24によって実行されるバッファリングの第2ステップとを備え得る。
【0086】
保存するステップの間、滅菌流体の流れは、包装材料5のウェブが成形ステーション8と滅菌ステーション10の間を進む間に、包装材料5のウェブの少なくとも一部、特に少なくとも成形部4に対して向けられる。特に、滅菌流体の流れは、少なくとも1つのブローユニット39によって発生させてもよい。
【0087】
好ましくは、保持するステップの間、滅菌流体の複数の流れが生成される。特に、各ブローユニット39は、それぞれ1つの滅菌流体の流れを生成する。
【0088】
さらに、滅菌流体の各流れ、特に、それぞれのブローユニット39によって生成される滅菌流体の各流れは、包装材料5のウェブがウェブ前進経路Pのそれぞれの部分に沿って前進する間、及び包装材料5のウェブが成形ステーション8と滅菌ステーション10との間を前進する間、包装材料5のウェブの他の部分とは異なるそれぞれの部分に対して向けられ得る。
【0089】
好ましくは、保持するステップの間、滅菌流体の各流れは、それぞれの方向D1が包装材料5のウェブ(特に特定の位置)のそれぞれの前進方向D2に対して横方向及び/又は反対方向となり得る。
【0090】
さらに、滅菌流体の各流れは、第1の面及び第2の面の一方、又は第1の面及び第2の面の両方に向けられる。好ましくは、滅菌流体の全体的な流れは、滅菌流体の少なくとも1つの流れが第1の面に向けられ、滅菌流体の少なくとも1つの流れが第2の面に向けられ得る。
【0091】
いくつかの可能な非限定的実施形態によれば、保持するステップの間に、滅菌するサブステップが実行され、このサブステップでは、包装材料5のウェブが成形ステーション8と滅菌ステーション10との間を進む間に、包装材料5のウェブの少なくとも一部、特に成形4が滅菌される。
【0092】
特に、滅菌するサブステップでは、紫外線照射が包装材料5のウェブ、特に第1の面及び/又は第2の面に照射される。
【0093】
より詳細には、前進させるステップの間、包装材料5のウェブは、成形ステーション8及び/又は成形装置7内で断続的に前進させられる。
【0094】
特に、前進させるステップの間、包装材料5のウェブは、第1のバッファユニットと第2のバッファユニット24の間で断続的に前進させられる。
【0095】
さらに、前進させるステップの間、包装材料5のウェブはウェブ前進経路Pに沿って前進させられる。
【0096】
より詳細には、成形のステップの間、成形装置7は、成形部4、特に開口装置を包装材料5のウェブ上に成形する。
【0097】
特に、成形のステップの間、成形ステーション8及び/又は成形装置7内での包装材料5のウェブの前進は停止している。
【0098】
より詳細には、滅菌するステップの間、滅菌照射、特に電磁波照射、さらに特に電子ビーム照射は、包装材料5のウェブ、特に第1の面及び第2の面に向けられる。
【0099】
包装機1及び/又は本発明による方法の利点は、前述の説明から明らかであろう。
【0100】
特に、保持装置22を有することにより、成形部4の清浄度及び/又は無菌性を維持すること、あるいは少なくとも成形工程後の汚染を可能な限り低減することが可能となる。これにより、滅菌工程の操作が容易となる。
【0101】
このような解決策は、滅菌装置9が滅菌照射による滅菌に依存している場合に特に有利である。これにより、より低いエネルギーで動作することが可能になり、寿命が長くなり、エネルギー消費量が少なくなる。
【0102】
別の利点は、平坦な形状よりも複雑な形状を有する成形部4の滅菌が、より効率的及び/又はより容易になることである。
【0103】
添付の特許請求の範囲に定義される保護範囲から逸脱することなく、本明細書に記載される包装機1又は方法に変更を加えてもよいことは明らかである。
図1
【国際調査報告】