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特表2025-502974物品出庫方法、物品出庫装置、制御機器、コンピュータ可読記憶媒体およびコンピュータプログラム製品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-30
(54)【発明の名称】物品出庫方法、物品出庫装置、制御機器、コンピュータ可読記憶媒体およびコンピュータプログラム製品
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20250123BHJP
【FI】
B65G1/137 E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024542164
(86)(22)【出願日】2023-01-09
(85)【翻訳文提出日】2024-07-31
(86)【国際出願番号】 CN2023071438
(87)【国際公開番号】W WO2023143029
(87)【国際公開日】2023-08-03
(31)【優先権主張番号】202210095809.1
(32)【優先日】2022-01-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520167863
【氏名又は名称】ハイ ロボティクス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HAI ROBOTICS CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Rooms 201, 301, 401, Building B, HAI ROBOTICS Industrial Park, Nanchang Community, Xixiang Street, Bao’an District, Shenzhen, Guangdong 518000, China
(71)【出願人】
【識別番号】523301101
【氏名又は名称】深▲せん▼市庫宝軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN KUBO SOFTWARE CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】Rooms 101, 201, 301, 401, Building C, HAI ROBOTICS Industrial Park, Nanchang Community, Xixiang Street, Bao’an District, Shenzhen, Guangdong 518100, China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】宋桐娟
(72)【発明者】
【氏名】張敏
【テーマコード(参考)】
3F522
【Fターム(参考)】
3F522AA02
3F522BB01
3F522CC01
3F522CC06
3F522CC09
3F522GG17
3F522GG18
3F522GG48
3F522JJ04
3F522LL37
(57)【要約】
本開示の実施例は、スマート倉庫システムに適用される物品出庫方法、装置、機器および記憶媒体を提供する。当該方法は、出庫オーダーに対応する第1の物品の出庫時に品不足が生じたことを示す第1の通知情報を受信するステップと、第1の通知情報における第1の物品の品不足数量に基づいて、出庫オーダーの出庫ポリシーを決定するステップと、出庫ポリシーに基づいて物品出庫処理を行うステップと、を含む。本開示の実施例の技術案は、品不足の具体的状況に基づいて、対応する出庫ポリシーを的確に決定できるので、品不足が生じた状況においても同じように物品出庫を実行できることが保証される。これにより品不足発生後にオーダーを完了できないという問題を有効に回避して、オーダー処理の柔軟性と完成度、および倉庫管理効率を向上させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スマート倉庫システムに適用される物品出庫方法であって、
出庫オーダーに対応する第1の物品の出庫時に品不足が生じたことを示す、第1の通知情報を受信するステップと、
前記第1の通知情報における前記第1の物品の品不足数量に基づいて、前記出庫オーダーの出庫ポリシーを決定するステップと、
前記出庫ポリシーに基づいて物品出庫処理を行うステップと、を含む、
物品出庫方法。
【請求項2】
前記第1の通知情報における前記第1の物品の品不足数量に基づいて、前記出庫オーダーの出庫ポリシーを決定する前記ステップは、
在庫における前記第1の物品の在庫数量を確認するステップと、
前記第1の物品の在庫数量が前記品不足数量より大きい場合、前記品不足数量に基づいて出庫ポリシーを決定するステップと、
前記第1の物品の在庫数量が前記品不足数量より小さい場合、前記出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしているか否かに基づいて、前記出庫オーダーの出庫ポリシーを決定するステップと、を含む、
請求項1に記載の物品出庫方法。
【請求項3】
前記第1の物品の在庫数量が前記品不足数量より大きい場合、前記品不足数量に基づいて出庫ポリシーを決定する前記ステップは、
前記品不足数量に基づいて第1の追加タスクを生成するステップと、
前記第1の追加タスクと、前記出庫オーダーにおける、前記第1の物品に対応する品不足数量以外の出庫ピッキングタスクとの実行が完了したとき、前記出庫ポリシーを、前記出庫オーダーに対応するすべての物品の出庫処理を行うことに決定するステップと、を含む、
請求項2に記載の物品出庫方法。
【請求項4】
前記第1の物品の在庫数量が前記品不足数量より小さい場合、前記出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしているか否かに基づいて、前記出庫オーダーの出庫ポリシーを決定する前記ステップは、
前記第1の物品の在庫数量に基づいて第2の追加タスクを生成するステップと、
前記出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしていると確認するステップと、
前記出庫ポリシーを、前記第2の追加タスクの出庫物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定するステップと、を含み、
前記ピッキング済み物品は、前記出庫オーダーに対応する、前記第1の物品に対応する品不足数量を除いた物品である、
請求項2に記載の物品出庫方法。
【請求項5】
前記出庫ポリシーを、前記第2の追加タスクの出庫物品および前記ピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定する前記ステップの前に、さらに、
前記出庫オーダーに対応する最低出庫数量を確認するステップと、
前記ピッキング済み物品と前記第2の追加タスクとの総ピッキング物品数量を確認するステップと、
前記総ピッキング物品数量が前記最低出庫数量以上であると確認するステップと、を含む、
請求項4に記載の物品出庫方法。
【請求項6】
前記出庫ポリシーを、前記第2の追加タスクの出庫物品および前記ピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定する前記ステップの前に、さらに、
前記出庫オーダーにおける前記第1の物品の最低出庫数量を確認するステップと、
前記ピッキング済み物品と前記第2の追加タスクにおける第1の物品との総ピッキング数量を確認するステップと、
前記総ピッキング数量が前記第1の物品の最低出庫数量以上であると確認するステップと、を含む、
請求項4に記載の物品出庫方法。
【請求項7】
前記ピッキング済み物品と前記第2の追加タスクとの総ピッキング物品数量を確認するステップの後に、さらに、
前記総ピッキング物品数量が前記最低出庫数量より小さい場合、前記品不足数量に基づいて上流インタフェースへ補充オーダーを送信するステップと、
前記出庫ポリシーを、補充オーダーに対応する第1の物品を受領後に、前記出庫オーダーどおりに対応するすべての物品の出庫処理を行うことに決定するステップと、を含む、
請求項5に記載の物品出庫方法。
【請求項8】
前記第1の物品の在庫数量が前記品不足数量より小さい場合、前記出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしているか否かに基づいて、前記出庫オーダーの出庫ポリシーを決定する前記ステップは、
前記第1の物品の在庫数量に基づいて第2の追加タスクを生成するステップと、
前記出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしていないと確認するステップと、
品不足数量に基づいて、上流インタフェースへ補充オーダーを送信するステップと、
前記出庫ポリシーを、補充オーダーに対応する第1の物品を受領後に、前記出庫オーダーどおりに対応するすべての物品の出庫処理を行うことに決定するステップと、を含む、
請求項2に記載の物品出庫方法。
【請求項9】
補充できないか、または補充時間が前記出庫オーダーの設定時間を超える場合、顧客に前記出庫オーダーをキャンセルするか否かの確認情報を送るステップをさらに含む、
請求項7または8に記載の物品出庫方法。
【請求項10】
前記出庫オーダーをキャンセルするか否かの確認情報を送る前記ステップの後に、さらに、
受信した第2の通知情報であって、前記顧客が確認情報に基づいて決定した、オーダーを出荷するか否かの選択を示す前記第2の通知情報に応答して、前記顧客の確認情報に基づくフィードバックを確認するステップと、
前記顧客のフィードバックがそのまま出荷である場合、前記出庫ポリシーを、前記第2の追加タスクの出庫物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定するステップと、
前記顧客のフィードバックが出荷に同意しないである場合、前記出庫ポリシーを、オーダーをキャンセルするとともに、前記オーダーに対応するピッキング済みの物品の返庫処理を行うことに決定するステップと、を含む、
請求項9に記載の物品出庫方法。
【請求項11】
前記第1の通知情報における前記第1の物品の品不足数量に基づいて、前記出庫オーダーの出庫ポリシーを決定する前記ステップは、
前記出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしていると確認するステップと、
前記第1の物品の在庫数量およびピッキング済み物品に基づいて前記出庫ポリシーを決定するステップと、を含み、
前記ピッキング済み物品は、前記出庫オーダーに対応する、前記第1の物品に対応する品不足数量を除いた物品である、
請求項1に記載の物品出庫方法。
【請求項12】
在庫数量およびピッキング済み物品に基づいて前記出庫ポリシーを決定する前記ステップは、
在庫における前記第1の物品の在庫数量を確認するステップと、
前記在庫数量が品不足数量より小さい場合、前記第1の物品の在庫数量に基づいて第3の追加タスクを生成するステップ、または、
前記在庫数量が品不足数量より大きい場合、前記品不足数量に基づいて第3の追加タスクを生成ステップと、
前記出庫ポリシーを、第3の追加タスクの出庫物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定するステップと、を含む、
請求項11に記載の物品出庫方法。
【請求項13】
前記第1の物品の在庫数量およびピッキング済み物品に基づいて前記出庫ポリシーを決定する前記ステップは、さらに、
前記出庫オーダーに対応する最終出庫時間を確認するステップと、
現在時刻と前記最終出庫時間との時間差を確認するステップと、
前記時間差に基づいて、前記第1の物品の品不足数量以下である要補充物品数量を決定するステップと、
前記第1の物品の在庫数量に応じて、前記要補充物品数量に基づいて第3の追加タスクを生成するステップと、
前記出庫ポリシーを、第3の追加タスクの出庫物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定するステップと、を含む、
請求項11に記載の物品出庫方法。
【請求項14】
前記第1の物品の在庫数量およびピッキング済み物品に基づいて前記出庫ポリシーを決定する前記ステップの前に、さらに、
前記出庫オーダーに対応する最低出庫数量を確認するステップと、
前記ピッキング済み物品の物品数量が前記最低出庫数量以上であると確認するステップと、を含む、
請求項11に記載の物品出庫方法。
【請求項15】
前記ピッキング済み物品の物品数量が前記最低出庫数量より小さい場合、前記ピッキング済み物品の物品数量と前記最低出庫数量との差に基づいて、前記差に対応する第4の追加タスクであって、出庫するための第1の物品を在庫割当によって新たに選択するタスクである前記第4の追加タスクを生成するステップと、
前記第4の追加タスクを実行するステップと、をさらに含む、
請求項14に記載の物品出庫方法。
【請求項16】
在庫割当された第1の物品の在庫数量が前記ピッキング済み物品数量と前記最低出庫数量との差より小さい場合、前記品不足数量に基づいて上流インタフェースへ補充オーダーを送信するステップと、
前記出庫ポリシーを、補充オーダーに対応する物品を受領後に、前記出庫オーダーに対応する物品要求数量どおりに出庫処理を行うことに決定するステップと、をさらに含む、
請求項15に記載の物品出庫方法。
【請求項17】
前記第1の通知情報における前記第1の物品の品不足数量に基づいて、前記出庫オーダーの出庫ポリシーを決定する前記ステップは、
前記出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしていない場合、前記第1の物品への在庫割当を行うステップと、
在庫割当された在庫における第1の物品の在庫数量が、前記品不足数量以上である場合、前記品不足数量に基づいて第5の追加タスクを生成するステップと、
前記出庫ポリシーを、前記第5の追加タスクの物品数量およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定するステップと、を含む、
請求項1に記載の物品出庫方法。
【請求項18】
前記第1の物品への在庫割当を行った後に、さらに、
在庫割当された在庫における第1の物品の在庫数量が前記品不足数量より小さい場合、前記品不足が生じた物品に基づいて、上流インタフェースへ補充オーダーを送信するステップと、
前記出庫ポリシーを、補充オーダーに対応する物品を受領後に、前記出庫オーダーどおりに対応するすべての物品の出庫処理を行うことに決定するステップと、を含む、
請求項17に記載の物品出庫方法。
【請求項19】
補充ができないか、または補充時間が設定時間を超える場合、前記出庫オーダーをキャンセルするか否かの確認情報を送るステップをさらに含む、
請求項18に記載の物品出庫方法。
【請求項20】
前記出庫オーダーをキャンセルするか否かの確認情報を送る前記ステップの後に、さらに、
受信した第2の通知情報であって、顧客が確認情報に基づいて決定した、オーダーを出荷するか否かの選択を示す前記第2の通知情報に応答して、前記顧客の確認情報に基づくフィードバックを確認するステップと、
前記顧客のフィードバックがそのまま出荷である場合、前記出庫ポリシーを、前記出庫オーダーに対応する物品のうち、前記第1の物品に対応する品不足数量を除いた物品に基づいて出庫することに決定するステップと、
前記顧客のフィードバックが出荷に同意しないである場合、前記出庫ポリシーを、オーダーをキャンセルするとともに、前記オーダーに対応するピッキング済みの物品の返庫処理を行うことに決定するステップと、を含む、
請求項19に記載の物品出庫方法。
【請求項21】
第1の通知情報を受信する前記ステップの後に、さらに、
前記第1の通知情報に基づいて、前記出庫オーダーのピッキング中に不足した物品番号を確認するステップと、
前記物品番号に基づいて、前記物品番号に対応する物品を点検するための点検タスクを生成するステップと、
前記点検タスクの結果に基づいて、前記物品番号に対応する物品の在庫記録を更新するステップと、を含む、
請求項1~8のいずれか一項に記載の物品出庫方法。
【請求項22】
第1の通知情報を受信する前記ステップの後に、さらに、
コンテナ内の第1の物品に引き当てられたすべての未完了出庫オーダーを確認するステップと、
前記未完了出庫オーダーの、前記コンテナに対する引き当てを取り消すステップと、を含む、
請求項1~8のいずれか一項に記載の物品出庫方法。
【請求項23】
スマート倉庫システムに適用される物品出庫装置であって、
出庫オーダーに対応する第1の物品の出庫時に品不足が生じたことを示す、第1の通知情報を受信する受信モジュールと、
前記第1の通知情報における前記第1の物品の品不足数量に基づいて、前記出庫オーダーの出庫ポリシーを決定する決定モジュールと、
前記出庫ポリシーに基づいて物品出庫処理を行う処理モジュールと、を含む、
物品出庫装置。
【請求項24】
少なくとも1つのプロセッサと、前記少なくとも1つのプロセッサと通信接続されたメモリと、を含む制御機器であって、
前記メモリには前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な指令が記憶され、前記指令が前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記制御機器に請求項1~22のいずれか一項に記載の物品出庫方法を実行させる、
制御機器。
【請求項25】
コンピュータ実行指令が記憶されたコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ実行指令がプロセッサによって実行されると、請求項1~22のいずれか一項に記載の物品出庫方法が実現される、
コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項26】
コンピュータ実行指令を含むコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータ実行指令がプロセッサによって実行されると、請求項1~22のいずれか一項に記載の物品出庫方法が実現される、
コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は2022年1月26日に中国専利局に出願された、出願番号202210095809.1、出願の名称「物品出庫方法、装置、機器および記憶媒体」の中国専利出願の優先権を主張し、そのすべての内容を援用により本願に組み入れる。
【0002】
本開示はスマート倉庫の技術分野に関し、特に物品出庫方法、装置、機器および記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
倉庫ロボットに基づいた倉庫システムは、スマート操作システムを採用して、システム指令により荷物の自動出庫を実現するとともに、24時間連続で稼働でき、人間による管理と操作に代わって倉庫の効率を向上させるため、広く利用され人気を博している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
現在の倉庫システムにおいては、スマート倉庫システムが出庫オーダーを生成し、倉庫ロボットがオーダーに対応する物品をワークステーションまで搬送することで、出庫が実行される。しかし実際のオペレーションにおいては、品不足の状況、即ち実際に出庫した物品の数量が出庫オーダーの数量より少ない状況が発生することがあり、オーダーの要求を満たせず、オーダーを完了することが困難となってしまう。
【0005】
本開示の実施例では、品不足の場合にオーダーを完了できないという問題を解決するための物品出庫方法、装置、機器および記憶媒体を提供する。
【0006】
第1の態様として、本開示の実施例で提供する物品出庫方法は、スマート倉庫システムに適用され、出庫オーダーに対応する第1の物品の出庫時に品不足が生じたことを示す、第1の通知情報を受信するステップと、第1の通知情報における第1の物品の品不足数量に基づいて、出庫オーダーの出庫ポリシーを決定するステップと、出庫ポリシーに基づいて物品出庫処理を行うステップと、を含む。
【0007】
任意選択として、第1の通知情報における第1の物品の品不足数量に基づいて、出庫オーダーの出庫ポリシーを決定するステップは、在庫における第1の物品の在庫数量を確認するステップと、第1の物品の在庫数量が品不足数量より大きい場合、品不足数量に基づいて出庫ポリシーを決定するステップと、第1の物品の在庫数量が品不足数量より小さい場合、出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしているか否かに基づいて、出庫オーダーの出庫ポリシーを決定するステップと、を含む。
【0008】
任意選択として、第1の物品の在庫数量が品不足数量より大きい場合、品不足数量に基づいて出庫ポリシーを決定するステップは、品不足数量に基づいて第1の追加タスクを生成するステップと、第1の追加タスクと、出庫オーダーにおける、第1の物品に対応する品不足数量以外の出庫ピッキングタスクとの実行が完了したとき、出庫ポリシーを、出庫オーダーに対応するすべての物品の出庫処理を行うことに決定するステップと、を含む。
【0009】
任意選択として、第1の物品の在庫数量が品不足数量より小さい場合、出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしているか否かに基づいて、出庫オーダーの出庫ポリシーを決定するステップは、
第1の物品の在庫数量に基づいて第2の追加タスクを生成するステップと、出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしていると確認するステップと、出庫ポリシーを、第2の追加タスクの出庫物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定するステップと、を含み、ピッキング済み物品は、出庫オーダーに対応する、第1の物品に対応する品不足数量を除いた物品である。
【0010】
任意選択として、出庫ポリシーを、第2の追加タスクの出庫物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定するステップの前に、さらに、出庫オーダーに対応する最低出庫数量を確認するステップと、ピッキング済み物品と第2の追加タスクとの総ピッキング物品数量を確認するステップと、総ピッキング物品数量が最低出庫数量以上であると確認するステップと、を含む。
【0011】
任意選択として、出庫ポリシーを、第2の追加タスクの出庫物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定するステップの前に、さらに、前記出庫オーダーにおける第1の物品の最低出庫数量を確認するステップと、ピッキング済み物品と第2の追加タスクにおける第1の物品との総ピッキング数量を確認するステップと、総ピッキング数量が第1の物品の最低出庫数量以上であると確認するステップと、を含む。
【0012】
任意選択として、ピッキング済み物品と第2の追加タスクとの総ピッキング物品数量を決定するステップの後に、さらに、総ピッキング物品数量が最低出庫数量より小さい場合、品不足数量に基づいて上流インタフェースへ補充オーダーを送信するステップと、出庫ポリシーを、補充オーダーに対応する第1の物品を受領後に、出庫オーダーどおりに対応するすべての物品の出庫処理を行うことに決定するステップと、を含む。
【0013】
任意選択として、第1の物品の在庫数量が品不足数量より小さい場合、出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしているか否かに基づいて、出庫オーダーの出庫ポリシーを決定するステップは、第1の物品の在庫数量に基づいて第2の追加タスクを生成するステップと、出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしていないと確認するステップと、品不足数量に基づいて、上流インタフェースへ補充オーダーを送信するステップと、出庫ポリシーを、補充オーダーに対応する第1の物品を受領後に、出庫オーダーどおりに対応するすべての物品の出庫処理を行うことに決定するステップと、を含む。
【0014】
任意選択として、さらに、補充できないか、または補充時間が出庫オーダーの設定時間を超える場合、顧客に出庫オーダーをキャンセルするか否かの確認情報を送るステップを含む。
【0015】
任意選択として、出庫オーダーをキャンセルするか否かの確認情報を送るステップの後に、さらに、受信した第2の通知情報であって、顧客が確認情報に基づいて決定した、オーダーを出荷するか否かの選択を示す第2の通知情報に応答して、顧客の確認情報に基づくフィードバックを確認するステップと、顧客のフィードバックがそのまま出荷である場合、出庫ポリシーを、第2の追加タスクの出庫物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定するステップと、顧客のフィードバックが出荷に同意しないである場合、出庫ポリシーを、オーダーをキャンセルするとともに、オーダーに対応するピッキング済みの物品の返庫処理を行うことに決定するステップと、を含む。
【0016】
任意選択として、第1の通知情報における第1の物品の品不足数量に基づいて、出庫オーダーの出庫ポリシーを決定するステップは、出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしていると確認するステップと、第1の物品の在庫数量およびピッキング済み物品に基づいて出庫ポリシーを決定するステップと、を含み、ピッキング済み物品は、出庫オーダーに対応する、第1の物品に対応する品不足数量を除いた物品である。
【0017】
任意選択として、在庫数量およびピッキング済み物品に基づいて出庫ポリシーを決定するステップは、在庫における第1の物品の在庫数量を確認するステップと、在庫数量が品不足数量より小さい場合、第1の物品の在庫数量に基づいて第3の追加タスクを生成するステップ、または、在庫数量が品不足数量より大きい場合、品不足数量に基づいて第3の追加タスクを生成ステップと、出庫ポリシーを、第3の追加タスクの出庫物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定するステップと、を含む。
【0018】
任意選択として、第1の物品の在庫数量およびピッキング済み物品に基づいて出庫ポリシーを決定するステップは、さらに、出庫オーダーに対応する最終出庫時間を確認するステップと、現在時刻と最終出庫時間との時間差を確認するステップと、時間差に基づいて、第1の物品の品不足数量以下である要補充物品数量を決定するステップと、第1の物品の在庫数量に応じて、要補充物品数量に基づいて第3の追加タスクを生成するステップと、出庫ポリシーを、第3の追加タスクの出庫物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定するステップと、を含む。
【0019】
任意選択として、第1の物品の在庫数量およびピッキング済み物品に基づいて出庫ポリシーを決定するステップの前に、さらに、出庫オーダーに対応する最低出庫数量を確認するステップと、ピッキング済み物品の物品数量が最低出庫数量以上であると確認するステップと、を含む。
【0020】
任意選択として、さらに、ピッキング済み物品の物品数量が最低出庫数量より小さい場合、ピッキング済み物品の物品数量と最低出庫数量との差に基づいて、差に対応する第4の追加タスクであって、出庫するための第1の物品を在庫割当によって新たに選択するタスクである第4の追加タスクを生成するステップと、第4の追加タスクを実行するステップと、を含む。
【0021】
任意選択として、さらに、在庫割当された第1の物品の在庫数量がピッキング済み物品数量と最低出庫数量との差より小さい場合、品不足数量に基づいて上流インタフェースへ補充オーダーを送信するステップと、出庫ポリシーを、補充オーダーに対応する物品を受領後に、出庫オーダーに対応する物品要求数量どおりに出庫処理を行うことに決定するステップと、を含む。
【0022】
任意選択として、第1の通知情報における第1の物品の品不足数量に基づいて、出庫オーダーの出庫ポリシーを決定するステップは、出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしていない場合、第1の物品への在庫割当を行うステップと、在庫割当された在庫における第1の物品の在庫数量が、品不足数量以上である場合、品不足数量に基づいて第5の追加タスクを生成するステップと、出庫ポリシーを、第5の追加タスクの物品数量およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定するステップと、を含む。
【0023】
任意選択として、第1の物品への在庫割当を行った後に、さらに、在庫割当された在庫における第1の物品の在庫数量が品不足数量より小さい場合、品不足が生じた物品に基づいて、上流インタフェースへ補充オーダーを送信するステップと、出庫ポリシーを、補充オーダーに対応する物品を受領後に、出庫オーダーどおりに対応するすべての物品の出庫処理を行うことに決定するステップと、を含む。
【0024】
任意選択として、さらに、補充できないか、または補充時間が設定時間を超える場合、出庫オーダーをキャンセルするか否かの確認情報を送るステップをさらに含む。
【0025】
任意選択として、出庫オーダーをキャンセルするか否かの確認情報を送るステップの後に、さらに、受信した第2の通知情報であって、顧客が確認情報に基づいて決定した、オーダーを出荷するか否かの選択を示す第2の通知情報に応答して、顧客の確認情報に基づくフィードバックを確認するステップと、顧客のフィードバックがそのまま出荷である場合、出庫ポリシーを、出庫オーダーに対応する物品のうち、第1の物品に対応する品不足数量を除いた物品に基づいて出庫することに決定するステップと、顧客のフィードバックが出荷に同意しないである場合、出庫ポリシーを、オーダーをキャンセルするとともに、オーダーに対応するピッキング済みの物品の返庫処理を行うことに決定するステップと、を含む。
【0026】
任意選択として、第1の通知情報を受信するステップの後に、さらに、第1の通知情報に基づいて、出庫オーダーのピッキング中に不足した物品番号を確認するステップと、物品番号に基づいて、物品番号に対応する物品を点検するための点検タスクを生成するステップと、点検タスクの結果に基づいて、物品番号に対応する物品の在庫記録を更新するステップと、を含む。
【0027】
任意選択として、第1の通知情報を受信するステップの後に、さらに、コンテナ内の第1の物品に引き当てられたすべての未完了出庫オーダーを確認するステップと、未完了出庫オーダーの、コンテナに対する引き当てを取り消すステップと、を含む。
【0028】
第2の態様として、本開示の実施例で提供する物品出庫装置は、スマート倉庫システムに適用され、出庫オーダーに対応する第1の物品の出庫時に品不足が生じたことを示す、第1の通知情報を受信する受信モジュールと、第1の通知情報における第1の物品の品不足数量に基づいて、出庫オーダーの出庫ポリシーを決定する決定モジュールと、出庫ポリシーに基づいて物品出庫処理を行う処理モジュールと、を含む。
【0029】
任意選択として、決定モジュールは、具体的には、在庫における第1の物品の在庫数量を確認し、第1の物品の在庫数量が品不足数量より大きい場合、品不足数量に基づいて出庫ポリシーを決定し、第1の物品の在庫数量が品不足数量より小さい場合、出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしているか否かに基づいて、出庫オーダーの出庫ポリシーを決定する。
【0030】
任意選択として、決定モジュールは、具体的には、第1の物品の在庫数量が品不足数量より大きい場合、品不足数量に基づいて第1の追加タスクを生成し、第1の追加タスクと、出庫オーダーにおける、第1の物品に対応する品不足数量以外の出庫ピッキングタスクとの実行が完了したとき、出庫ポリシーを、出庫オーダーに対応するすべての物品の出庫処理を行うことに決定する。
【0031】
任意選択として、決定モジュールは、具体的には、第1の物品の在庫数量が品不足数量より小さい場合、第1の物品の在庫数量に基づいて第2の追加タスクを生成し、出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしていると確認し、出庫ポリシーを、第2の追加タスクの出庫物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定する。ピッキング済み物品は、出庫オーダーに対応する、第1の物品に対応する品不足数量を除いた物品である。
【0032】
任意選択として、決定モジュールは、さらに、出庫ポリシーを、第2の追加タスクの出庫物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定する前に、出庫オーダーに対応する最低出庫数量を確認し、ピッキング済み物品と第2の追加タスクとの総ピッキング物品数量を確認し、総ピッキング物品数量が最低出庫数量以上であると確認する。
【0033】
任意選択として、決定モジュールは、さらに、出庫ポリシーを、第2の追加タスクの出庫物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定する前に、出庫オーダーにおける第1の物品の最低出庫数量を確認し、ピッキング済み物品と第2の追加タスクにおける第1の物品との総ピッキング数量を確認し、総ピッキング数量が第1の物品の最低出庫数量以上であると確認する。
【0034】
任意選択として、決定モジュールは、さらに、ピッキング済み物品と第2の追加タスクとの総ピッキング数量を確認した後、総ピッキング物品数量が最低出庫数量より小さい場合、品不足数量に基づいて上流インタフェースへ補充オーダーを送信し、出庫ポリシーを、補充オーダーに対応する第1の物品を受領後に、出庫オーダーどおりに対応するすべての物品の出庫処理を行うことに決定する。
【0035】
任意選択として、決定モジュールは、具体的には、第1の物品の在庫数量が品不足数量より小さい場合、第1の物品の在庫数量に基づいて第2の追加タスクを生成し、出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしていないと確認し、品不足数量に基づいて、上流インタフェースへ補充オーダーを送信し、出庫ポリシーを、補充オーダーに対応する第1の物品を受領後に、出庫オーダーどおりに対応するすべての物品の出庫処理を行うことに決定する。
【0036】
任意選択として、決定モジュールはさらに、補充できないか、または補充時間が出庫オーダーの設定時間を超える場合、顧客に出庫オーダーをキャンセルするか否かの確認情報を送る。
【0037】
任意選択として、決定モジュールは、さらに、出庫オーダーをキャンセルするか否かの確認情報を送った後、受信した第2の通知情報であって、顧客が確認情報に基づいて決定した、オーダーを出荷するか否かの選択を示す第2の通知情報に応答して、顧客の確認情報に基づくフィードバックを確認し、顧客のフィードバックがそのまま出荷である場合、出庫ポリシーを、第2の追加タスクの出庫物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定し、顧客のフィードバックが出荷に同意しないである場合、出庫ポリシーを、オーダーをキャンセルするとともに、オーダーに対応するピッキング済みの物品の返庫処理を行うことに決定する。
【0038】
任意選択として、決定モジュールは、具体的には、出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしていると確認し、第1の物品の在庫数量およびピッキング済み物品に基づいて出庫ポリシーを決定する。ピッキング済み物品は、出庫オーダーに対応する、第1の物品に対応する品不足数量を除いた物品である。
【0039】
任意選択として、決定モジュールは、具体的には、在庫における第1の物品の在庫数量を確認し、在庫数量が品不足数量より小さい場合、第1の物品の在庫数量に基づいて第3の追加タスクを生成するか、または、在庫数量が品不足数量より大きい場合、品不足数量に基づいて第3の追加タスクを生成し、出庫ポリシーを、第3の追加タスクの出庫物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定する。
【0040】
任意選択として、決定モジュールは、さらに、出庫オーダーに対応する最終出庫時間を確認し、現在時刻と最終出庫時間との時間差を確認し、時間差に基づいて、第1の物品の品不足数量以下である要補充物品数量を決定し、第1の物品の在庫数量に応じて、要補充物品数量に基づいて第3の追加タスクを生成し、出庫ポリシーを、第3の追加タスクの出庫物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定する。
【0041】
任意選択として、決定モジュールは、さらに、第1の物品の在庫数量およびピッキング済み物品に基づいて出庫ポリシーを決定する前に、出庫オーダーに対応する最低出庫数量を確認し、ピッキング済み物品の物品数量が最低出庫数量以上であると確認する。
【0042】
任意選択として、決定モジュールは、さらに、ピッキング済み物品の物品数量が最低出庫数量より小さい場合、ピッキング済み物品の物品数量と最低出庫数量との差に基づいて、差に対応する第4の追加タスクであって、出庫するための第1の物品を在庫割当によって新たに選択するタスクである第4の追加タスクを生成し、第4の追加タスクを実行する。
【0043】
任意選択として、決定モジュールは、さらに、在庫割当された第1の物品の在庫数量がピッキング済み物品数量と最低出庫数量との差より小さい場合、品不足数量に基づいて上流インタフェースへ補充オーダーを送信し、出庫ポリシーを、補充オーダーに対応する物品を受領後に、出庫オーダーに対応する物品要求数量どおりに出庫処理を行うことに決定する。
【0044】
任意選択として、決定モジュールは、具体的には、出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしていない場合、第1の物品への在庫割当を行い、在庫割当された在庫における第1の物品の在庫数量が、品不足数量以上である場合、品不足数量に基づいて第5の追加タスクを生成し、出庫ポリシーを、第5の追加タスクの物品数量およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定する。
【0045】
任意選択として、決定モジュールは、さらに、第1の物品への在庫割当を行った後、在庫割当された在庫における第1の物品の在庫数量が品不足数量より小さい場合、品不足が生じた物品に基づいて、上流インタフェースへ補充オーダーを送信し、出庫ポリシーを、補充オーダーに対応する物品を受領後に、出庫オーダーどおりに対応するすべての物品の出庫処理を行うことに決定する。
【0046】
任意選択として、決定モジュールは、さらに、補充ができないか、または補充時間が設定時間を超える場合、出庫オーダーをキャンセルするか否かの確認情報を送る。
【0047】
任意選択として、決定モジュールは、さらに、出庫オーダーをキャンセルするか否かの確認情報を送った後、受信した第2の通知情報であって、顧客が確認情報に基づいて決定した、オーダーを出荷するか否かの選択を示す第2の通知情報に応答して、顧客の確認情報に基づくフィードバックを確認し、顧客のフィードバックがそのまま出荷である場合、出庫ポリシーを、出庫オーダーに対応する物品のうち、第1の物品に対応する品不足数量を除いた物品に基づいて出庫することに決定し、顧客のフィードバックが出荷に同意しないである場合、出庫ポリシーを、オーダーをキャンセルするとともに、オーダーに対応するピッキング済みの物品の返庫処理を行うことに決定する。
【0048】
任意選択として、決定モジュールは、さらに、第1の通知情報を受信した後、第1の通知情報に基づいて、出庫オーダーのピッキング中に不足した物品番号を確認し、物品番号に基づいて、物品番号に対応する物品を点検するための点検タスクを生成し、点検タスクの結果に基づいて、物品番号に対応する物品の在庫記録を更新する。
【0049】
任意選択として、決定モジュールは、さらに、第1の通知情報を受信するステップの後に、さらに、コンテナ内の第1の物品に引き当てられたすべての未完了出庫オーダーを確認し、未完了出庫オーダーの、コンテナに対する引き当てを取り消す。
【0050】
第3の態様として、本開示の実施例でさらに提供する制御機器は、少なくとも1つのプロセッサと、前記少なくとも1つのプロセッサと通信接続されたメモリと、を含む制御機器であって、メモリには、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な指令が記憶され、指令が少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、制御機器に本開示の第1の態様の物品処理方法を実行させる。
【0051】
第4の態様として、本開示の実施例でさらに提供するコンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ実行指令が記憶されたコンピュータ可読記憶媒体であって、コンピュータ実行指令がプロセッサによって実行されると、本開示の第1の態様の物品出庫方法が実現される。
【0052】
第5の態様として、本開示の実施例でさらに提供するコンピュータプログラム製品は、コンピュータ実行指令を含むコンピュータプログラム製品であって、コンピュータ実行指令がプロセッサによって実行されると、本開示の第1の態様の物品出庫方法が実現される。
【発明の効果】
【0053】
本開示の実施例で提供する物品出庫方法、装置、機器、システムおよび記憶媒体は、出庫オーダーに対応する第1の物品の出庫時に品不足が生じたことを示す第1の通知情報を受信して、第1の通知情報における第1の物品の品不足数量に基づいて、出庫オーダーの出庫ポリシーを決定する。そして出庫ポリシーに基づいて物品出庫処理を行う。これにより、品不足の具体的状況に基づいて、対応する出庫ポリシーを的確に決定できるので、品不足が生じた状況においても同じように物品出庫を実行できることが保証される。これにより品不足発生後にオーダーを完了できないという問題を有効に回避して、オーダー処理の柔軟性と完成度、および倉庫管理効率を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
以下の図面は明細書に組み込まれて明細書の一部を構成して、本開示の好適な実施例を示すとともに、明細書と合わせて、本開示の原理を説明するために用いられる。
【0055】
図1図1は本開示の実施例で提供する物品出庫方法の一応用シーンの図である。
図2図2は本開示の一実施例で提供する物品出庫方法のフローチャートである。
図3図3は本開示の別の一実施例で提供する物品出庫方法のフローチャートである。
図4図4は本開示の別の一実施例で提供する物品出庫方法のフローチャートである。
図5図5は本開示の別の一実施例で提供する物品出庫方法のフローチャートである。
図6図6は本開示の別の一実施例で提供する物品出庫方法のフローチャートである。
図7図7は本開示の別の一実施例で提供する物品出庫方法のフローチャートである。
図8図8は本開示の一実施例で提供する物品出庫装置の構造模式図である。
図9図9は本開示の別の一実施例で提供する制御機器の構造模式図である。
【0056】
上記の図面により本開示の明確な実施例を示したが、以下ではより詳細に説明する。これら図面および文字による説明は、なんら本開示の構想の範囲を限定するためのものではなく、特定の実施例を参照することによって当業者に本開示の概念を説明するためのものである。
【発明を実施するための形態】
【0057】
ここで例示的な実施例を詳細に説明するが、その例示は図面に示されている。以下の説明で図面に言及する場合、別途説明がある場合を除き、異なる図面における同一の数字は同一または類似の要素を示す。以下の例示的な実施例において説明する実施形態は、本開示と一致するあらゆる実施形態を代表するものではない。むしろ、それらは「特許請求の範囲」において詳述された本開示のいくつかの形態と一致する装置および方法の例にすぎない。
【0058】
以下、具体的実施例により本開示の技術スキームおよび本開示の技術スキームが如何にして上記の技術的課題を解決するかを詳細に説明する。以下の複数の具体的実施例は互いに組み合わせることができる。同一または類似する概念またはプロセスについては、いくつかの実施例では繰り返して説明しない場合がある。以下、図面と組み合わせて本開示の実施例を詳細に説明する。
【0059】
スマート倉庫システムは、物品出庫処理を行う場合、倉庫のストックからコンテナをワークステーションまで搬送し、ワークステーションでコンテナ内からオーダーに対応する対象荷物をピッキングして、さらに荷物の出庫処理を行う必要がある。ワークステーションでピッキング中に、コンテナ内の対象荷物の実際の数量が、当該対象荷物の当該コンテナにおける要ピッキング数量より少ないか、および/または、コンテナ内の対象荷物の実際の数量が、システムに記憶された当該コンテナにおける対象荷物の数量よりも少ないことがわかった場合、品不足の状況が発生したとみなされる。このとき、従来技術においては、通常は当該オーダーの出庫を一時的にキャンセルするか、あるいは専門の管理者が人為的に処理するしかないため、出庫オーダーのニーズを満たすことができず、処理効率が低くなり、しかも通常はオーダーを完了することが難しい。
【0060】
この問題を解決するため、本開示の実施例で提供する物品出庫方法は、品不足の物品数量に基づいて対応する出庫ポリシーを自動的に決定し、出庫ポリシーに基づいて自動的に処理を行うことで、スマート倉庫システムが品不足の場面に迅速に対応できるようにして、オーダーが完了できないという問題を有効に解決する。
【0061】
まず、本開示の実施例の応用シーンを詳細に説明する。
【0062】
図1は本開示の実施例で提供する物品出庫方法の一応用シーンの図である。図1に示すように、物品の出庫を行うフローにおいて、スマート倉庫システム100は、オーダーに基づいてピッキングし出庫する必要があるコンテナ110を決定し、倉庫ロボット120に搬送タスクを送信する。倉庫ロボット120はコンテナ110を在庫から、ピッキングと出庫を行うワークステーション130まで搬送する。コンテナ110に対するピッキング中に品不足の状況が発生した場合、ワークステーション130からスマート倉庫システム100に報告され、新たに出庫ポリシーが決定されて、物品出庫処理を完了させる。
【0063】
なお、図1に示すシーンでは、コンテナ、倉庫ロボット、在庫、ワークステーションが1つである場合のみを例として説明しているが、本開示はこれに限定されず、即ち、コンテナ、倉庫ロボット、在庫およびワークステーションの数は任意でよい。
【0064】
以下、具体的実施例により本開示で提供する物品出庫方法を詳細に説明する。
【0065】
図2は本開示の一実施例で提供する物品出庫方法のフローチャートである。当該物品出庫方法はスマート倉庫システムに適用される。図2に示すように、本実施例で提供する物品出庫方法は以下のステップを含む。
【0066】
ステップS201:第1の通知情報を受信する。
【0067】
第1の通知情報は、出庫オーダーに対応する第1の物品の出庫時に品不足が生じたことを示すために用いられる。例示的に、品不足の原因は、コンテナ内の第1の物品が人為的にピッキングされた後、スマート倉庫システムにおける対応する記録の数量がタイムリーに更新されていないこと、またはコンテナ内の第1の物品をスマート倉庫システムに登録した時の数量点検に誤りがあったこと、またはコンテナ内の第1の物品の数量が点検後遅滞なくスマート倉庫システムにおいて更新されていないことでありうる。これにより、コンテナ内の記憶された第1の物品の数量と、実際の第1の物品の数量とが合致しないなどの状況が発生する。
【0068】
具体的には、品不足が生じた状況について、ワークステーションの作業員が人為的に確認するとともにワークステーション機器を用いて第1の通知情報を生成してもよいし、ワークステーション機器が自動的に第1の通知情報を生成してもよい。
【0069】
例えば、ワークステーション機器は、スマート倉庫システムから送信された出庫オーダーを受信すると、各コンテナ内のピッキングし出庫する物品の種類と数量を決定する。ワークステーションがコンテナに対するピッキングを実行する過程で、ワークステーション機器は、コンテナ内のいずれかの物品に対するピッキング数量が上記のオーダーに基づいて決定した数量よりも少ないことを受信すると、または、いずれかの物品のピッキングが未完了であるというメッセージを受信すると、ワークステーション機器が自動的に第1の通知情報を生成することができる。
【0070】
いくつかの実施例において、スマート倉庫システムが対応する出庫ポリシーを的確に決定できるよう、第1の通知情報は、品不足が生じたワークステーションの情報と、品不足が生じた対応オーダーと、品不足した第1の物品の具体的な種類および数量とを含んでいる。
【0071】
さらに、第1の物品は1種類の物品でも、例えば同時に3種類以上の物品の品不足が存在しているなど複数種類の物品であってもよい。異なる第1の物品の品不足数量は、同じである場合も異なる場合もある。
【0072】
ステップS202:第1の通知情報における第1の物品の品不足数量に基づいて、出庫オーダーの出庫ポリシーを決定する。
【0073】
具体的には、出庫ポリシーとは、スマート倉庫システムが所定のルールに基づいて、第1の通知情報における品不足数量と結びつけて自動的に決定する処理ポリシーである。
【0074】
出庫ポリシーは、スマート倉庫システムが自動的に生成して遂行するタスクであり、例えば、出庫オーダーに対応するコンテナを新たに選択した後、自動的に倉庫ロボットへ送信するコンテナ出庫搬送タスク、またはサプライヤーへ送信される自動生成された補充オーダーである。あるいは、作業員の対応機器へ送信される、人為的に遂行する必要があるタスクの情報、例えば品不足が生じた物品に対して点検処理を行うことであってもよい。
【0075】
ステップS203:出庫ポリシーに基づいて物品出庫処理を行う。
【0076】
具体的には、出庫ポリシーが、スマート倉庫システムが自動的に遂行可能なタスクである場合、スマート倉庫システムは出庫ポリシーに基づいて決定したタスクを自動的に実行する。例えば、第三者へ補充オーダーを送信する。
【0077】
出庫ポリシーが、ワークステーションまたは第三者(例えばサプライヤー)が遂行する必要があるタスクである場合(例えば、出庫ポリシーが、品不足数量以外のピッキング済み物品と第三者が補充した第1の物品とを共に出庫することである場合)、スマート倉庫システムはワークステーションまたは第三者へ対応するタスク情報を送信し、タスク情報に対応する内容が完了したというフィードバック情報を受信したとき、物品出庫処理が完了したと確認する。
【0078】
例示的に、出庫ポリシーが、サプライヤーが補充を行う必要があり、補充完了後に出庫することである場合、スマート倉庫システムは出庫ポリシーに基づいて補充オーダーを生成して、サプライヤーへ送信し、補充オーダー完了のフィードバックメッセージを受信したら、補充オーダーに対応する(または品不足数量に対応する)物品の搬送タスクを生成して、倉庫ロボットに物品をワークステーションまで搬送させ、さらにワークステーションへ、追加ピッキングを行うとともに追加ピッキングの後、出庫オーダーに対応するすべての物品を出庫するタスク情報を送信する。スマート倉庫システムは、ワークステーションから送信された、タスク情報に対応する完了フィードバックを受信したときに、物品出庫処理が完了したと確認できる。
【0079】
本開示の実施例で提供する物品出庫方法は、出庫オーダーに対応する第1の物品の出庫時に品不足が生じたことを示す第1の通知情報を受信して、第1の通知情報における第1の物品の品不足数量に基づいて、出庫オーダーの出庫ポリシーを決定する。そして出庫ポリシーに基づいて物品出庫処理を実行する。これにより、品不足の具体的状況に基づいて、対応する出庫ポリシーを的確に決定できるので、品不足が生じた状況においても同じように物品出庫を実現できることが保証される。これにより品不足発生後にオーダーを完了できないという問題を有効に回避して、倉庫管理効率を向上させる。
【0080】
図3は本開示の別の一実施例で提供する物品出庫方法のフローチャートである。本開示の実施例で提供する物品出庫方法は、図2に示す実施例をベースとしてさらに細分化したものである。図3に示すように、本実施例で提供する物品出庫方法は以下のステップを含む。
【0081】
ステップS301:第1の通知情報を受信する。
【0082】
第1の通知情報は、出庫オーダーに対応する第1の物品の出庫時に品不足が生じたことを示すために用いられる。
【0083】
本ステップは図2に対応する実施例におけるステップS201の内容と同じであるため、ここでは再度説明しない。
【0084】
ステップS302:在庫における第1の物品の在庫数量を確認する。
【0085】
在庫における第1の物品の在庫数量は、記録された現在ピッキングされているコンテナ内の第1の物品の在庫数量を除いた、まだ在庫中であって、かつ他のオーダーにも引き当てられていない第1の物品の物品数量を表し、保管エリアの保管ユニットに置かれたコンテナ内の第1の物品の物品数量は含まれるが、すでに倉庫ロボットに取得され、ワークステーションへと搬送中であるか、またはすでにワークステーションでピッキングを行っているコンテナ内の第1の物品の物品数量は含まれない。
【0086】
さらに、第1の物品は1種類の物品であってもよいし、複数種類の物品であってもよい。例えば、あるオーダーに対応するコンテナに3種類の異なる型番のネジがあり、同時に品不足が生じた場合、第1の物品は、品不足が生じた3種類のネジである。
【0087】
いくつかの実施例において、ワークステーションで物品の品不足が生じたことを確認したとき、スマート倉庫システムはまず、在庫における第1の物品を新たに割り当てる。品不足が生じた第1の物品が在庫に存在する場合、品不足数量に基づいて対応する第1の物品を引き当てて、追加出庫タスクを生成して、在庫における引き当てられた第1の物品を倉庫ロボットによってワークステーションまで搬送し、ピッキングを実行し、出庫オーダーに対応するピッキング済み物品とともに出庫する。これにより、品不足数量を直接補うことができ、オーダーの迅速な完了が保証される。
【0088】
さらに、在庫における第1の物品を新たに割り当てるとき、在庫数量に応じてさらなる処理ポリシーを決定できるよう、まず、在庫における第1の物品の在庫数量を確認する必要がある。
【0089】
ステップS303:第1の物品の在庫数量が品不足数量より大きい場合、品不足数量に基づいて第1の追加タスクを生成する。
【0090】
具体的には、第1の物品の在庫数量が品不足数量より大きい場合、在庫における転用可能な第1の物品が、品不足が生じた第1の物品の品不足数量を補完できることを意味している。したがって、在庫をそのまま利用して当該オーダーの品不足数量を補完すれば、オーダーの迅速な完了が保証される。
【0091】
第1の追加タスクは、スマート倉庫システムが第1の物品の品不足数量に基づいて、在庫における、当該品不足数量を満たすコンテナを特定し、倉庫ロボットへ当該コンテナに対する搬送タスクを送信し、倉庫ロボットが当該コンテナを対応するワークステーションまで搬送し、ワークステーションが当該コンテナに対するピッキングを実行して、第1の物品の品不足数量をピッキングすることを含む。
【0092】
ステップS304:第1の追加タスクと、出庫オーダーにおける、第1の物品に対応する品不足数量を除いた出庫ピッキングタスクとの実行が完了したとき、出庫ポリシーを、出庫オーダーに対応するすべての物品の出庫処理を行うことに決定する。
【0093】
いくつかの実施例において、ワークステーションに対応するオーダーの第1の物品に品不足が生じ、かつ在庫の第1の物品の在庫数量が品不足数量を補完可能である場合、ワークステーションは、第1の物品に対応する品不足数量を除いた出庫ピッキングタスクがすべて実行完了するまで、物品の品不足が生じたオーダーに対応するコンテナに対して、ピッキングを続ける。
【0094】
同時に、第1の追加タスクに対応するワークステーションが、第1の追加タスクに含まれる物品のピッキングを行う。このとき、出庫ポリシーは、第1の追加タスクでピッキングした物品と、前述の出庫オーダーに対応する品不足数量以外の出庫ピッキングタスクに含まれる物品とを共に出庫することであり、物品の品不足が生じたオーダーを直接出庫することが完了する。
【0095】
さらに、出庫オーダーのうち第1の物品に対応する品不足数量を、スマート倉庫システムが直接第1の追加タスクを生成して補完するので、オーダー出庫効率に影響を与えないと同時に、出庫オーダーの完了を有効に保証することができ、ひいては倉庫管理効率を向上させる。
【0096】
例示的に、ある出庫オーダーAをワークステーションK1でピッキングし出庫するとき、スマート倉庫システムが割り当てたタスクに基づいて、出庫オーダーAに対応するコンテナ1から1号の玩具をN個ピッキングする必要があるが、コンテナ1に対してピッキングを行ったところ、1号の玩具の数量がN個より少ないことがわかったので、ワークステーションK1を介してスマート倉庫システムへ上記第1の通知情報を報告する。スマート倉庫システムは在庫をクエリして、在庫にまだ1号の玩具が50個あることを発見すると、第1の通知情報に基づいて第1の追加タスク(第1の通知情報における1号の玩具の品不足数量に基づいて、1号の玩具が10個含まれたコンテナv1を当該出庫オーダーに再度割り当て、倉庫ロボットに当該コンテナv1をワークステーションK1へ搬送するタスクを送信する。そしてワークステーションK1を制御して、コンテナv1に対して品不足数量である8個の1号の玩具をピッキングさせることを含む)を生成して、1号の玩具8個および出庫オーダーAに対応する他の物品を(即ち出庫オーダーに対応するすべての物品を)共に出庫処理する。
【0097】
ステップS305:第1の物品の在庫数量が品不足数量より小さい場合、第1の物品の在庫数量に基づいて第2の追加タスクを生成する。
【0098】
本ステップは、ステップS303と並列なオプションであり、実施例においては具体的な場面の違いに応じて、ステップS303~ステップS304を実行するか、またはステップS305~ステップS307を実行するか選択できる。
【0099】
具体的には、スマート倉庫システムが在庫を再確認して、第1の物品の在庫数量が品不足数量を補完するには足りないことを確認した場合、おそらく出庫オーダーの要求数量を満たすことができない。このとき、出庫オーダーが、オーダーにおける物品を部分的に出庫することを許容していれば、在庫における第1の物品の在庫数量に基づいて補充した後で、出庫オーダーをそのまま出庫する。あるいは、出庫オーダーに対応するピッキング済み物品(出庫オーダーのうち、品不足数量以外に対応する、その他の物品数量)をそのまま出庫する。出庫オーダーが物品を部分的に出庫することを許容していなければ、例えば、サプライヤーや、スタッキングエリアといった上流システムから補充するか、あるいは出庫オーダーに対応する顧客に当該出庫オーダーをキャンセルするか否かを問い合わせる必要がある。
【0100】
さらに、第2の追加タスクは、スマート倉庫システムが在庫における在庫数量に対応する第1の物品(すなわち在庫のすべての第1の物品)を引き当て、スマート倉庫システムが倉庫ロボットに搬送タスクを送信し、倉庫ロボットが在庫数量に対応する第1の物品を、品不足が生じたワークステーション、または当該品不足が生じた出庫オーダーを実行する他のワークステーションへ搬送し、ピッキングを行うことを含む。
【0101】
例示的に、ある出庫オーダーAの物品Sに8個の品不足が生じ、スマート倉庫システムが在庫において物品Sの在庫数量が5個しかないことを確認したとき、まずこの5個の物品Sを引き当てて、対応する第2の追加タスクを生成する。
【0102】
ステップS306:出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしていると確認する。
【0103】
具体的には、部分的ピッキングとは、出庫オーダーがリリースされたときに設定された選択項目であり、出庫オーダーが出庫オーダーにおける物品を部分的に出庫することを許容するか否かを表す。出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしているということは、当該出庫オーダーが物品の部分的な出庫を許容することを意味している。例えば、生産ラインに対応する出庫オーダーであれば、出庫オーダーにおける同一種類の物品は持続的に消費され、一度に消費されるものではないため、通常、部分的ピッキングをサポートできる。一方、単一または散(バラ)のパッケージに対応する出庫オーダー、例えば出庫オーダーに含まれる1台のコンピュータの異なる種類の付属品は、通常、部分的ピッキングをサポートしていない。したがって、出庫オーダーにおけるすべての物品を出庫しなければ、顧客のニーズ(コンピュータの組み立て)を満たすことができないという問題がある。
【0104】
さらに、スマート倉庫システムは、出庫オーダーを受信したときに、当該出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしているか否かを確認でき、これに基づいて、当該出庫オーダーに対応する物品に品不足が生じたとき、直接その品不足の処理ポリシーを決定する。
【0105】
いくつかの実施例において、出庫オーダーに部分的ピッキングをサポートしているか否かが予め設定されていない場合、スマート倉庫システムは当該出庫オーダーのパラメータまたはオーダータイプに結びつけて、予め設定されたルールに基づいて、当該出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしているか否かを判定するとともに、当該出庫オーダーにデフォルト値として設定することができる。例えば、オーダーが工場または生産ラインなどの顧客向けである場合、部分的ピッキングをサポートしており、オーダーが個人ユーザ向けである場合、部分的ピッキングをサポートしていない。あるいは、オーダーが建材類のオーダーである場合、通常、同じ種類の物品を大量に含んでいるため、デフォルトで部分的ピッキングをサポートしている。または、同一顧客のオーダー履歴における要求に基づいて、当該出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしているか否かを確認してもよい。
【0106】
いくつかの実施例において、出庫オーダーに、部分的ピッキングをサポートしているか否かが予め設定されていない場合、スマート倉庫システムは管理者が臨時に入力した設定パラメータを受信して、臨時に入力された設定パラメータに基づいて当該出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしているか否かを確認してもよい。例えば、部分的ピッキングをサポートしているか否かが設定されていない出庫オーダーを受信した後、管理者がクライアントから、当該出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしないように設定することを要求する臨時の通知を受け取った場合、クライアントの要求に基づいて出庫オーダーの設定パラメータを調整することができる。
【0107】
いくつかの実施例において、スマート倉庫システムは、在庫の第1の物品の在庫数量を新たに割り当てた後で、出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしているか否かを確認し、出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしている場合、追加出庫に割り当てた第1の物品に基づいて追加タスクを生成し、追加タスクを倉庫ロボットへ送信して実行させる。または、在庫において対応する追加タスクを割り当てて生成した後で、出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしているか否かを確認し、出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしている場合、追加タスクを倉庫ロボットへ送信して実行させてもよい。
【0108】
ステップS307:出庫ポリシーを、第2の追加タスクの出庫物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定する。
【0109】
ピッキング済み物品とは、出庫オーダーに対応する、第1の物品に対応する品不足数量を除いた物品である。
【0110】
具体的には、第2の追加タスク完了後(すなわち、第2の追加タスクに対応する第1の物品のピッキング完了後)、スマート倉庫システムは出庫ポリシーに基づいて、ワークステーションへ出庫タスクを送信し、第2の追加タスクでピッキングされた出庫物品と、出庫オーダーのうち品不足が生じなかったピッキング済み物品とを、共に出庫処理する。これにより、出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしている場合、まず在庫における直接出庫可能な物品を出庫して、顧客のニーズを遅滞なく満たすことができる。
【0111】
いくつかの実施例において、第2の追加タスクの出庫物品およびピッキング済み物品に対して出庫処理を行う以外に、出庫ポリシーはさらに、上流インタフェースに補充要求を送信するとともに、補充された第1の物品を受領後に、出庫オーダーのうち未出庫の物品を追加出庫することを含む。
【0112】
ステップS308:出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしていないと確認する。
【0113】
いくつかの実施例において、出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしない設定である場合は、上流インタフェースを介して補充を行わない限り、出庫処理を行うことができない。
【0114】
いくつかの実施例において、スマート倉庫システムは追加タスクを生成した後で、オーダーが部分的ピッキングをサポートしているか否かを確認して、オーダーが部分的ピッキングをサポートしていない場合、第2の追加タスクを倉庫ロボットに送信して実行させた後に、同期して上流インタフェース(例えばサプライヤーやストックエリアなどの上流システムの通信インタフェース)に補充要求を送信することで、自動化補充を実現する。
【0115】
ステップS309:品不足数量に基づいて、上流インタフェースへ補充オーダーを送信する。
【0116】
補充オーダーとは、スマート倉庫システムが自動生成する、品不足が生じた第1の物品に対応するオーダーである。
【0117】
在庫の第1の物品の数量が品不足数量を補完するには足りない場合、出庫オーダーのすべての物品の出庫を完了させるためには、上流インタフェースへ補充オーダーを送信する必要がある。スマート倉庫システムの設定に基づいて、品不足数量に対応する補充オーダーまたは品不足数量と在庫数量との差に対応する補充オーダーを、上流インタフェースへ送信する。
【0118】
さらに、補充オーダーに対応する第1の物品は、まずワークステーションで入庫を行い、スマート倉庫システムが入庫した物品情報を記録し、さらにスマート倉庫システムが入庫後の第1の物品に基づいて対応する追加出庫タスクを生成して、倉庫システムの管理を容易にする。
【0119】
いくつかの実施例において、補充オーダーに対応する物品数量は、品不足数量である。総ピッキング物品数量が出庫オーダー要求数量より小さい場合、スマート倉庫システムは品不足が生じた第1の物品の数量に基づいて、上流インタフェースへ補充オーダーを送信する。例えば、コンテナAに50個のスパナが保管されていると記録されており、ある出庫オーダーでコンテナAから10個のスパナを取り出す必要があるのに、実際は2個しか取り出せなかった場合、補充オーダーで、8個のスパナの補充を要求すればよい。
【0120】
いくつかの実施例において、補充オーダーに対応する物品数量は、品不足数量と在庫数量との差である。品不足が生じたという第1の通知情報を受信すると、スマート倉庫システムは在庫の第1の物品の数量に基づいて、対応する追加タスクを生成し、補充オーダーで補充された物品を受領後に、品不足数量と在庫の第1の物品の数量との差に基づいて、対応する追加出庫タスクを生成する。したがって、このとき上流インタフェースへ送信される補充オーダーは、品不足数量と在庫の第1の物品の数量との差を満たしていればよい。前述の例示の場合、在庫にまだ5個のスパナがあれば、補充オーダーは3個の補充を要求して、品不足が生じた出庫オーダーのニーズを補完してもよい。
【0121】
いくつかの実施例において、補充オーダーに対応する物品数量は、品不足数量と在庫数量との差と、スマート倉庫システムが処理予定の出庫オーダーに含まれる第1の物品の数量との和である。このとき、スマート倉庫システムは現在実行中の出庫オーダー以外にも、受信済みだが処理を開始していない出庫オーダーを有している。後続の出庫オーダーが、第1の物品の不足により完了できなくなる状況を回避するため、この分の物品を補充オーダーに含めてもよい。前述の例示の場合、処理を開始していない出庫オーダーにおいて、さらに10個のスパナが必要な場合は、後続のオーダーの要求を満たすように、補充オーダーで13個(品不足数量と在庫数量との差である3個と、処理を開始していない出庫オーダーに必要な10個を含む)の補充を要求してもよい。
【0122】
ステップS310:出庫ポリシーを、補充オーダーに対応する第1の物品を受領後に、出庫オーダーに対応するすべての物品どおりに出庫処理を行うことに決定する。
【0123】
具体的には、補充オーダーにおける第1の物品を受領して入庫した後で、スマート倉庫システムは当該第1の物品に基づいた搬送タスクを生成し、倉庫ロボットへ送信して実行させ、さらにワークステーションでピッキングを実行する。そして、当該ピッキングした第1の物品と第2の追加タスクに含まれた第1の物品とを、ピッキング済み物品と共に出庫する。これにより出庫オーダーのすべての物品の出庫処理が完了する。
【0124】
ステップS311:補充ができないか、または補充時間が出庫オーダーの設定時間を超える場合、顧客に出庫オーダーをキャンセルするか否かの確認情報を送り、顧客のフィードバックに基づいて出庫ポリシーを決定する。
【0125】
いくつかの実施例において、スマート倉庫システムは所定のルールに基づいて、上流インタフェースからフィードバックされた、特定のテキスト(例えば「現品なし」)を含むメールか、対応するフィードバック情報を含むメッセージ(例えば、所定のフォーマットに基づいた、アプリケーションのインスタントメッセージ)を受信したとき、上流インタフェースが補充不可能であることを確認できる。
【0126】
いくつかの実施例において、出庫オーダーに具体的な出庫時間または出庫に要する期間が設定されているとき、スマート倉庫システムは出庫タスクを割り当てるときに、当該出庫時間または期間を満たすようにして、期限超過問題を回避しなければならない。
【0127】
これに対応して、第2の通知情報を受信したとき、スマート倉庫システムは確認情報に基づいた顧客のフィードバックを確認することができる。
【0128】
第2の通知情報は、スマート倉庫システムが送信した確認情報に基づいて顧客が決定した、オーダーを出荷するか否かの選択結果情報を表す。
【0129】
具体的には、上流インタフェースから、補充不可能というメッセージまたは設定期間内では補充不可能というメッセージがフィードバックされた場合、出庫オーダーが要求する時間内には補充オーダーに対応する第1の物品を出庫するフローを完了することができないことを意味している。したがって、顧客とさらにやり取りして、出庫オーダーを完了できない状況において、顧客が当該出庫オーダーのキャンセルに同意するか否かを確認する必要がある。例えば上流インタフェースから、現品がない、または臨時で新たに生産する必要があるとフィードバックされたときは、補充不可能であることを意味している。
【0130】
したがって、現在ピッキング済みのすべての物品に基づいてそのまま出荷することを、顧客が受け入れ可能か否か、確認する必要がある。
【0131】
いくつかの実施例において、顧客のフィードバックがそのまま出荷である場合、出庫ポリシーを、第2の追加タスクの出庫物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定する。
【0132】
具体的には、顧客のフィードバックがそのまま出荷である場合、ステップS306における、出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートし、かつ最低出庫数量要求が設定されていない状況を参照することができる。この場合、現在ピッキング済みのすべての物品(ピッキング済み物品および第2の追加タスクの対応物品を含む)をそのまま出庫処理すればよい。
【0133】
いくつかの実施例において、顧客のフィードバックが出荷に同意しないである場合、出庫ポリシーを、オーダーをキャンセルするとともにオーダーに対応するすべてのピッキング済み物品の返庫処理を行うことに決定する。
【0134】
具体的には、顧客が出荷に同意せず、現在のオーダーの要求時間内に補充を完了できない場合は、オーダーをキャンセルするとともに、倉庫ロボットによってすべてのピッキング済み物品の返庫処理を行わざるを得ず、補充完了まで待って出荷することはできない。
【0135】
いくつかの実施例においては、出庫効率を保証するため、顧客が出荷に同意しない可能性があっても、顧客の出荷に同意しないというフィードバックを受信するまでは、スマート倉庫システムは顧客が出荷に同意するという前提で第2の追加タスクを実行する。
【0136】
いくつかの実施例においては、オーダーがキャンセルされた後で、顧客が出庫オーダーに対応する物品を必要とした場合、改めて出庫オーダーを送信するとともに対応する出庫時間を調整してもよい。スマート倉庫システムは、上流インタフェースが出庫時間内に補充を完了できることを確認した場合、新たな出庫オーダーに基づいて改めて物品出庫処理を完了できる。
【0137】
ステップS312:出庫ポリシーに基づいて物品出庫処理を行う。
【0138】
具体的には、スマート倉庫システムは出庫ポリシー決定後、対応するワークステーション、倉庫ロボット(および/または上流システム)が実行する必要があるタスクを生成し、ワークステーション、倉庫ロボット(および/または上流システム)が対応するタスクを実行して、物品の出庫処理を完了させる。
【0139】
本実施例において、スマート倉庫システムは、品不足が生じた第1の物品の在庫数量、出庫オーダー自身が部分的ピッキングをサポートしているか否か、上流インタフェースが品不足の第1の物品を補充可能か、および補充不可能な場合にそのまま出庫することをユーザが許容しているか否かなどの条件に基づいて、対応する出庫ポリシーを共通に決定するとともに、対応するタスクを生成する。これにより、異なる状況においても、出庫オーダーが遅滞なく有効に処理されることを有効に保証でき、倉庫管理効率を向上させる。
【0140】
図4は本開示の別の一実施例で提供する物品出庫方法のフローチャートである。図4に示すように、当該物品出庫方法は以下のステップを含む。
【0141】
ステップS401:第1の通知情報を受信する。
【0142】
第1の通知情報は、出庫オーダーに対応する第1の物品の出庫時に品不足が生じたことを示すために用いられる。
【0143】
本ステップは図2の実施例におけるステップS201の内容と同じであるため、ここでは再度説明しない。
【0144】
ステップS402:在庫における第1の物品の在庫数量を確認する。
【0145】
本ステップは図3に示す実施例におけるステップS302の内容と同じであるため、ここでは再度説明しない。
【0146】
ステップS403:第1の物品の在庫数量が品不足数量より小さい場合、第1の物品の在庫数量に基づいて第2の追加タスクを生成する。
【0147】
本ステップは図3に示す実施例におけるステップS305の内容と同じであるため、ここでは再度説明しない。
【0148】
ステップS404:出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしていると確認する。
【0149】
本ステップは図3に示す実施例におけるステップS306の内容と同じであるため、ここでは再度説明しない。
【0150】
ステップS405:出庫オーダーに対応する最低出庫数量を確認する。
【0151】
いくつかの実施例において、出庫オーダーには最低出庫数量要求が含まれている。例えば工場の原材料のオーダーに少なくとも50%の原材料を出荷する要求が含まれており、さもないと正常に操業できない。
【0152】
具体的には、出庫オーダーが最低出庫数量の要求を含んでいる場合、出庫オーダーに対応する第1の物品に品不足が生じ、かつスマート倉庫システムが在庫の第1の物品を新たに割り当てた後、まず、新たに割り当てたとき第1の物品の在庫数量とピッキング済み物品の物品数量との和が最低出庫数量要求を満たすか否かを考慮して、顧客の出庫要求を満たせるか否かを判断し、これに基づいて出庫ポリシーを決定する必要がある。
【0153】
ステップS406:ピッキング済み物品と第2の追加タスクとの総ピッキング物品数量を確認する。
【0154】
いくつかの実施例において、出庫オーダーの最低出庫数量は、すべての物品の物品数量の要求である。例えばオーダー内容がすべてM10のネジであるとき、最低出庫数量がネジの総数がオーダー要求数量の80%より大きいことを要求していれば、ピッキング済み物品の物品数量と第2の追加タスクに対応する第1の物品の物品数量との和(すなわち総ピッキング物品数量)と、最低出庫数量との関係を考慮するだけでよい。
【0155】
ステップS407:総ピッキング物品数量が最低出庫数量以上であると確認する。
【0156】
具体的には、総ピッキング物品数量が最低出庫数量以上であれば、現在のピッキング済み物品および第2の追加タスクに対応する第1の物品は、すでに出庫オーダーの要求を満たしている。この場合、この分の物品をそのまま出庫することができる。
【0157】
ステップS408:出庫オーダーにおける第1の物品の最低出庫数量を確認する。
【0158】
いくつかの実施例において、出庫オーダーの最低出庫数量は、例えば物品Aを少なくとも10個出庫し、物品Bを少なくとも20個出庫することをそれぞれ要求しているというように、具体的な各種物品ごとの要求を含んでいる。この場合は、品不足が生じた第1の物品の、第2の追加タスク完了後の総ピッキング数量(総ピッキング数量は、第1の物品のピッキング済み物品数量と第2の追加タスクに対応する第1の物品の物品数量との和)が、最低出庫数量より大きいか否かを考慮する必要がある(その他の物品には品不足の問題が生じていないため、最低出庫数量を考慮する必要がない)。
【0159】
ステップS409:ピッキング済み物品と第2の追加タスクにおける第1の物品との総ピッキング数量を確認する。
【0160】
具体的には、第1の物品が少なくとも2種類ある場合(即ち同一オーダーにおける少なくとも2種類の物品に品不足が生じた場合)、各種類の第1の物品ごとの、ピッキング済み物品と第2の追加タスクとに対応する総ピッキング数量をそれぞれ計算する必要がある。
【0161】
ステップS410:総ピッキング数量が第1の物品の最低出庫数量以上であると確認する。
【0162】
具体的には、第1の物品の総ピッキング数量が第1の物品の最低出庫数量以上であり、同様に出庫オーダーの要求を満たす場合、ピッキング済み物品と第2の追加タスクに対応する第1の物品とをそのまま出庫してもよい。
【0163】
さらに、ステップS408~ステップS410は、ステップS405~ステップS407と並列のオプションであり、オーダーにおける最低出庫数量の具体的設定パラメータに応じて、対応するステップを選択して実行する。
【0164】
ステップS411:出庫ポリシーを、第2の追加タスクの出庫物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定する。
【0165】
ピッキング済み物品とは、出庫オーダーに対応する、第1の物品に対応する品不足数量を除いた物品である。
【0166】
いくつかの実施例において、ワークステーションで第2の追加タスクに対応する第1の物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行った後、スマート倉庫システムは上流インタフェースへ補充オーダーを送信して、出庫オーダーにおける残りの未出庫部分の物品の出庫処理を完了させてもよい。
【0167】
ステップS412:総ピッキング物品数量が最低出庫数量より小さい場合、品不足数量に基づいて上流インタフェースへ補充オーダーを送信する。
【0168】
具体的には、総ピッキング物品数量が最低出庫数量を満たすには足りない場合、オーダーを完了するために上流インタフェースへ補充オーダーを送信する必要があり、補充された第1の物品を受領後に、対応する出庫タスクを生成して、改めて出庫を行う。
【0169】
ステップS413:出庫ポリシーを、補充オーダーに対応する第1の物品を受領後に、出庫オーダーに対応するすべての物品どおりに出庫処理を行うことに決定する。
【0170】
本ステップは図3に示す実施例におけるステップS310の内容と同じであるため、ここでは再度説明しない。
【0171】
ステップS414:補充ができないか、または補充時間が出庫オーダーの設定時間を超える場合、顧客に出庫オーダーをキャンセルするか否かの確認情報を送る。
【0172】
本ステップは図3に示す実施例におけるステップS311の内容と同じであるため、ここでは再度説明しない。
【0173】
ステップS415:受信した第2の通知情報に応答して、確認情報に基づいた顧客のフィードバックを確認し、顧客のフィードバックに基づいて出庫ポリシーを決定する。
【0174】
第2の通知情報は、確認情報に基づいて顧客が決定した、オーダーを出荷するか否かの選択情報を示す。
【0175】
具体的には、顧客のフィードバックがそのまま出荷である場合、出庫ポリシーを、第2の追加タスクの出庫物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定する。
【0176】
顧客のフィードバックが出荷に同意しないである場合、出庫ポリシーを、オーダーをキャンセルするとともにオーダーに対応するピッキング済み物品と第2の追加タスクに対応する第1の物品との返庫処理を行うことに決定する。
【0177】
ステップS416:出庫ポリシーに基づいて物品出庫処理を行う。
【0178】
本ステップは図2に示す実施例におけるステップS203の内容と同じであるため、ここでは再度説明しない。
【0179】
本実施例において、スマート倉庫システムは、品不足が生じた第1の物品の在庫数量が品不足数量より小さく、かつ出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしている場合、オーダー自身に設定された最低出庫数量、上流システムが品不足の第1の物品を補充可能か、および補充不可能な場合にそのまま出庫することをユーザが許容しているか否かなどの条件に基づいて、対応する共通の出庫ポリシーを決定するとともに、対応するタスクを生成する。これにより、異なる状況においても、出庫オーダーが遅滞なく有効に処理されることを有効に保証でき、倉庫管理効率を向上させる。
【0180】
図5は本開示の別の一実施例で提供する物品出庫方法のフローチャートである。図5に示すように、当該物品出庫方法は以下のステップを含む。
【0181】
ステップS501:第1の通知情報を受信する。
【0182】
第1の通知情報は、出庫オーダーに対応する第1の物品の出庫時に品不足が生じたことを示すために用いられる。
【0183】
本ステップは図2の実施例におけるステップS201の内容と同じであるため、ここでは再度説明しない。
【0184】
ステップS502:出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしていると確認する。
【0185】
いくつかの実施例において、スマート倉庫システムはまず出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしているか否かを確認してから、在庫を新たに割り当てる。そして追加出庫する必要がある第1の物品の物品数量に基づいて、新たに在庫割当して引き当てるとともに搬送タスクを生成する必要がある第1の物品の物品数量を決定する。
【0186】
例示的に、出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしなければ、在庫における第1の物品の物品数量が品不足数量より大きいか否かを特定する必要があり、第1の物品の在庫数量が品不足数量より小さい場合は、オーダーをそのまま完了することはできないと直ちに決定して、対応する第1の物品を引き当てる操作を停止できる。したがって在庫の割当を行って在庫における第1の物品を引き当てた後でオーダーがそのまま完了できるか否かを決定する必要はない。これにより倉庫処理効率が向上する。対応的に、出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしている場合にのみ、スマート倉庫システムはさらに在庫における物品数量を確認した後、さらに在庫における第1の物品を引き当てて、オーダーの出庫を完了する必要がある。
【0187】
ステップS503:在庫における第1の物品の在庫数量を確認する。
【0188】
具体的には、スマート倉庫システム内の記録に基づいて、スマート倉庫システムは在庫における第1の物品の在庫数量を確認することができる。この場合、対応する第1の物品を引き当てる必要はなく、数量を確認して、次のステップの判断に役立てるだけでよい。
【0189】
ステップS504:在庫数量が品不足数量より小さい場合、第1の物品の在庫数量に基づいて第3の追加タスクを生成する。
【0190】
いくつかの実施例において、出庫オーダーに最低出庫数量が設定されていない場合、スマート倉庫システムは第1の物品の在庫数量と品不足数量との関係に基づいて、追加出庫する第1の物品の物品数量を決定するだけでよい。
【0191】
具体的には、スマート倉庫システムは記録された第1の物品の在庫数量が品不足数量より小さいと確認した場合、在庫を割り当てることで、在庫におけるすべての第1の物品を引き当てて、第3の追加タスクを生成する必要がある。
【0192】
例示的には、ある出庫オーダーの品不足の物品Aが10個であり、スマート倉庫システムが在庫にまだ5個あることを発見した場合、5個の物品Aすべてを引き当てて、第3の追加タスクを生成する必要がある。
【0193】
ステップS505:在庫数量が品不足数量より大きい場合、品不足数量に基づいて第3の追加タスクを生成する。
【0194】
具体的には、品不足数量に基づいて第3の追加タスクを生成すると決定したとき、スマート倉庫システムは在庫における品不足数量と同じ数量の第1の物品を引き当てて、第3の追加タスクを生成する。
【0195】
例示的に、ある出庫オーダーの品不足の物品Aが10個であり、スマート倉庫システムが在庫にまだ50個あることを発見した場合、そのうちの10個を第3の追加タスクの物品Aとして引き当てればよい。
【0196】
ステップS506:出庫ポリシーを、第3の追加タスクの出庫物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定する。
【0197】
具体的には、第3の追加タスク完了後、スマート倉庫システムはワークステーションへ出庫タスクを送信し、第3の追加タスクでピッキングされた第1の物品をその他のピッキング済み物品と共に出庫処理する。これにより、出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしている場合、在庫における出庫可能な物品をそのまま出庫して、遅滞なく顧客のニーズを満たすことができる。
【0198】
同様に、第3の追加タスクの第1の物品およびピッキング済み物品に対して出庫処理を行った後に、スマート倉庫システムはさらに、上流インタフェースに補充要求を送信して、補充された第1の物品を受領後に、出庫オーダーのうち未出庫の物品を追加出庫する必要がある。
【0199】
ステップS507:出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしていない場合、第1の物品へ在庫を割り当てる。
【0200】
具体的には、出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしていない場合、まず在庫における第1の物品の在庫数量を確認して、オーダーの物品数量要求を満たすことができるか否かを判断する必要がある。在庫数量が品不足数量より大きい場合は、在庫を割り当てて対応物品に引き当てるとともに、品不足数量に対応する追加タスクを直接生成する。在庫数量が品不足数量より小さい場合は、上流インタフェースへ補充要求を送信する必要がある。
【0201】
さらに、スマート倉庫システムは在庫数量および品不足数量に基づいて、対応する追加タスクを生成するか否かを決定する。なぜなら、在庫数量が不足している場合は、そのまま上流インタフェースが補充するまで待てばよく、品不足数量に基づいて追加タスクを再生成する必要がないからである。在庫数量が不足している場合、在庫数量に基づいて追加タスクを生成するか否かに関わらず、出庫オーダーは上流インタフェースからの補充を受領後でなければ出荷できないため、この場合、そのまま上流インタフェースからの補充を待つのであれば、在庫における第1の物品を他のオーダーに引き当てることができるようにして、物品利用効率およびオーダー処理効率を向上させることができる。
【0202】
ステップS508:在庫割当された在庫における第1の物品の在庫数量が品不足数量以上である場合、品不足数量に基づいて第5の追加タスクを生成する。
【0203】
具体的には、在庫数量が十分である場合、スマート倉庫システムは品不足数量に対応する第1の物品を引き当てて、品不足数量に対応する第5の追加タスクを直接生成し、出庫オーダーに対応する第1の物品の出庫をできる限り早く完了することができる。
【0204】
ステップS509:出庫ポリシーを、第5の追加タスクの物品数量およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定する。
【0205】
具体的には、第5の追加タスク完了後、スマート倉庫システムは直接ワークステーションへ出庫オーダーに対応するすべての物品の出庫処理を行うタスクを送信して、物品出庫処理を完了させることができる。
【0206】
ステップS510:在庫割当された在庫における第1の物品の在庫数量が品不足数量より小さい場合、品不足が生じた物品に基づいて、上流インタフェースへ補充オーダーを送信する。
【0207】
いくつかの実施例において、在庫数量が不足している場合、スマート倉庫システムは在庫の第1の物品だけで引き当てを行うことをせず、直接上流インタフェースへ品不足数量全量を含む第1の物品の補充オーダーを送信する。
【0208】
例示的には、ある出庫オーダーで20パックの粉塵材料の品不足が生じ、かつ当該出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしておらず、在庫に当該材料が15パックしかない場合、スマート倉庫システムは直接上流インタフェースへ当該材料を5パックではなく20パック補充する補充オーダーを送信する。さらに、在庫における15パックの粉塵材料は、後続のオーダーの引き当ておよび出庫タスクを受け付けることができる。
【0209】
ステップS511:出庫ポリシーを、補充オーダーに対応する物品を受領後に、出庫オーダーに対応するすべての物品どおりに出庫処理を行うことに決定する。
【0210】
補充オーダーに対応する物品を受領して入庫した後、スマート倉庫システムは補充オーダーに対応する第1の物品と品不足数量に基づいて搬送タスクを直接生成し、倉庫ロボットによってワークステーションまで搬送し、ピッキングを行う。ピッキング完了後、ピッキング済み物品と共に出庫処理を行う。
【0211】
ステップS512:補充ができないか、または補充時間が設定時間を超える場合、出庫オーダーをキャンセルするか否かの確認情報を送る。
【0212】
ステップS513:受信した第2の通知情報に応答して、確認情報に基づいた顧客のフィードバックを確認する。
【0213】
第2の通知情報は、確認情報に基づいて顧客が決定した、オーダーを出荷するか否かの選択を示す。
【0214】
ステップS514:顧客のフィードバックがそのまま出荷である場合、出庫ポリシーを、出庫オーダーに対応する物品のうち、第1の物品に対応する品不足数量を除いた物品に基づいて出庫することに決定する。
【0215】
ステップS515:顧客のフィードバックが出荷に同意しないである場合、出庫ポリシーを、オーダーをキャンセルするとともに、オーダーに対応するピッキング済みの物品の返庫処理を行うことに決定する。
【0216】
ステップS512~ステップS515は、図3に示す実施例におけるステップS311の内容と同じであるため、ここでは再度説明しない。
【0217】
ステップS516:出庫ポリシーに基づいて物品出庫処理を行う。
【0218】
本ステップは図2に示す実施例におけるステップS203の内容と同じであるため、ここでは再度説明しない。
【0219】
本実施例において、スマート倉庫システムはまず出庫オーダー自身が部分的ピッキングをサポートしているか否かを判断し、次に品不足が生じた第1の物品の在庫数量に基づいて、追加出庫タスクを生成する必要があるか否かを決定するか、または直接上流インタフェースへ補充を申請する。これにより、在庫不足の状況においては直接上流インタフェースの補充を待つことにより、在庫物品に対する利用効率を向上させることができる。
【0220】
図6は本開示の別の一実施例で提供する物品出庫方法のフローチャートである。図6に示すように、当該物品出庫方法は以下のステップを含む。
【0221】
ステップS601:第1の通知情報を受信する。
【0222】
第1の通知情報は、出庫オーダーに対応する第1の物品の出庫時に品不足が生じたことを示すために用いられる。
【0223】
本ステップの内容は図2の実施例におけるステップS201の内容と同じであるため、ここでは再度説明しない。
【0224】
ステップS602:出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしていると確認する。
【0225】
本実施例と図4に示す実施例との相違点は、本実施例においては、スマート倉庫システムはまず出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしていることを確認し、さらに最低出庫数量に基づいて在庫ピッキングを行う必要があるか否かを判定して、出庫ポリシーを決定することである。したがって図5に示す実施例と同様に、本実施例においては、在庫数量が不足している場合、追加タスクの生成をスキップして直接上流インタフェースへ補充オーダーを送信することで、在庫の第1の物品を他のオーダーに引き当てることができるようにし、これにより在庫物品の利用効率を向上させる。
【0226】
ステップS603:出庫オーダーに対応する最低出庫数量を確認する。
【0227】
本ステップは図4に示す実施例におけるステップS405の内容と同じであるため、ここでは再度説明しない。
【0228】
ステップS604:ピッキング済み物品の物品数量が最低出庫数量以上であると確認した場合、出庫ポリシーを、ピッキング済み物品に対してそのまま出庫処理を行うことに決定する。
【0229】
具体的には、ピッキング済み物品の物品数量が最低出庫数量の要求を満たしている場合、図4に示す実施例におけるステップS407、ステップS410、ステップS411の内容を参照し、ピッキング済み物品に対してそのまま出庫処理を行えばよい。
【0230】
ステップS605:ピッキング済み物品の物品数量が最低出庫数量より小さい場合、ピッキング済み物品の物品数量と最低出庫数量との差に基づいて、差に対応する第4の追加タスクを生成する。
【0231】
第4の追加タスクとは、出庫するための第1の物品を、在庫割当により新たに選択するタスクである。
【0232】
具体的には、ピッキング済み物品の物品数量が不足している場合、スマート倉庫システムは直接、在庫の第1の物品に基づいて第4の追加タスクを生成することができる。最低出庫数量を満たしさえすれば出庫可能であり、かつ在庫数量が品不足数量より小さい場合、スマート倉庫システムは直接、ピッキング済み物品と最低出庫数量との差に基づいて、第4の追加タスクを生成する。
【0233】
ステップS606:第4の追加タスクを実行し、出庫ポリシーを、第4の追加タスクの出庫物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定する。
【0234】
具体的には、第4の追加タスクを実行することは、スマート倉庫システムが第4の追加タスクに対応する第1の物品を引き当て、倉庫ロボットへ引き当てた第1の物品を搬送する搬送タスクを送信し、さらにワークステーションへ第1の物品をピッキングするピッキングタスクを送信し、倉庫ロボットおよびワークステーションからの完了のフィードバックメッセージを待つことを含む。
【0235】
ステップS607:ピッキング済み物品の物品数量が最低出庫数量より小さく、かつ第1の物品の在庫数量がピッキング済み物品数量と最低出庫数量との差より小さい場合、品不足数量に基づいて上流インタフェースへ補充オーダーを送信する。
【0236】
具体的には、在庫の第1の物品の物品数量とピッキング済み物品数量との和が最低在庫数量の要求を満たさない場合、追加タスクをまた生成する必要はなく、直接上流インタフェースへ補充オーダーを送信すればよい。
【0237】
ステップS608:出庫ポリシーを、補充オーダーに対応する物品を受領後に、出庫オーダーに対応する物品要求数量どおりに出庫処理を行うことに決定する。
【0238】
本ステップは図3に示す実施例におけるステップS311の内容と同じであるため、ここでは再度説明しない。
【0239】
ステップS609:出庫ポリシーに基づいて物品出庫処理を行う。
【0240】
本ステップは図3に示す実施例におけるステップS312の内容と同じであるため、ここでは再度説明しない。
【0241】
本実施例において、スマート倉庫システムは出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしているという前提の下で、品不足が生じた第1の物品の在庫数量が最低出庫数量の要求を満たすことができること基づいて、追加出庫タスクを生成する必要があるか否かを判定するか、または直接上流インタフェースへ補充を申請する。これにより、在庫不足の状況においては直接上流インタフェースの補充を待つことで、在庫物品に対する利用効率を向上させることができる。
【0242】
図7は本開示の別の一実施例で提供する物品出庫方法のフローチャートである。図7に示すように、当該物品出庫方法は以下のステップを含む。
【0243】
ステップS701:第1の通知情報を受信する。
【0244】
第1の通知情報は、出庫オーダーに対応する第1の物品の出庫時に品不足が生じたことを示すために用いられる。
【0245】
本ステップは図2に示す実施例におけるステップS201の内容と同じであるため、ここでは再度説明しない。
【0246】
ステップS702:第1の通知情報に基づいて、出庫オーダーのピッキング中に不足した物品番号を確認する。
【0247】
具体的には、品不足が生じると、スマート倉庫システムはまず、具体的な品不足の第1の物品の物品情報、例えば物品の種類、物品が入っているコンテナ、物品の入庫時間などの情報を確認する。これらはすべて物品番号をクエリすることで確認できる。
【0248】
ステップS703:物品番号に基づいて、物品番号に対応する物品を点検するための点検タスクを生成する。
【0249】
具体的には、品不足が生じると、少なくとも1つのコンテナ内に物品の不足が存在するので、在庫における第1の物品を点検して、品不足が生じた第1の物品が、誤ってスマート倉庫システムに記録されていない位置に置かれることを回避する必要がある。例えば、元々コンテナM011に入っているはずのネジがコンテナM012の中に入れられていたら、誤って置かれたネジを点検タスクによって探し出す必要がある。
【0250】
さらに、点検タスクによって、その他のコンテナに存在する物品不足の問題も速やかに発見し、品不足状況の発生を減らすことができる。
【0251】
ステップS704:点検タスクの結果に基づいて、物品番号に対応する物品の在庫記録を更新する。
【0252】
具体的には、点検タスク完了後、スマート倉庫システムにおける在庫記録を更新して、再び品不足問題が生じることを回避する必要がある。
【0253】
ステップS705:コンテナ内の第1の物品に引き当てられたすべての未完了出庫オーダーを確認する。
【0254】
具体的には、品不足が生じた場合、品不足の第1の物品およびそれが入っているコンテナは、複数の出庫オーダーに引き当てられている可能性がある。例えば、出庫オーダーAと出庫オーダーBに、相前後してコンテナM01におけるネジが引き当てられ、出庫オーダーBに対してコンテナM01のピッキングはまだ行なわれておらず、出庫オーダーAに対してピッキングを実行中に、コンテナM01内のネジに品不足問題がみつかったとする。この場合、直ちに出庫オーダーBのコンテナM01に対する引き当てを取り消して、品不足問題が繰り返されることを回避する必要がある。
【0255】
ステップS706:未完了出庫オーダーの、コンテナに対する引き当てを取り消す。
【0256】
具体的には、未完成出庫オーダーの、品不足状況が生じたコンテナに対する引き当てを取り消すことにより、他の出庫オーダーがこの後でピッキング中にまた品不足問題に直面することを回避できる。なぜなら、品不足状況が生じたときは、引き当てられたコンテナ内の要出庫物品がすでに現在の出庫オーダーを完了させるには足りなくなっていることを意味しているので、当該コンテナに引き当てられた後続の出庫オーダーも当然対応する要出庫物品を得ることができず、そのためやはり品不足問題に直面するはずである。
【0257】
ステップS707:出庫オーダーに対応する最終出庫時間を確認する。
【0258】
具体的には、品不足問題が生じたことを確認した後、出庫オーダーに最終出庫時間が設定されている場合は、さらに最終出庫時間に基づいて出庫ポリシーを決定する必要がある。
【0259】
ステップS708:現在時刻と最終出庫時間との時間差を確認する。
【0260】
具体的には、例えば流れ作業型製造業の生産ラインで、出庫オーダーに対応する原材料を緊急に必要とし、最終出庫時間と現在時刻との時間差が短い場合、最終出庫時間との時間差をリアルタイムで計算する必要がある。
【0261】
ステップS709:時間差に基づいて要補充物品数量を決定する。
【0262】
要補充物品数量は、第1の物品の品不足数量以下である。
【0263】
具体的には、具体的な時間差に基づいて、倉庫システムが遅滞なく完了できる追加タスクと、対応する要補充物品数量とを決定する必要がある。時間に余裕があれば、第1の物品の在庫数量と品不足数量とに基づいて要補充物品数量を決定することができ、品不足数量全部の追加タスクを完了するには時間が足りなければ、在庫数量と上流インタフェースからの補充の時間および補充量とに基づいて、要補充物品数量を決定する。
【0264】
ステップS710:第1の物品の在庫数量に応じて、要補充物品数量に基づいて第3の追加タスクを生成する。
【0265】
要補充物品数量は、第1の物品の在庫数量と時間差を結びつけて決定される。要補充物品数量を決定した後、上流インタフェースからの補充が必要か否かに基づいて、具体的な追加タスクを決定する。
【0266】
ステップ711:出庫ポリシーを、第3の追加タスクの出庫物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定する。
【0267】
本ステップは図5に示す実施例におけるステップS506の内容と同じであるため、ここでは再度説明しない。
【0268】
ステップS712:出庫ポリシーに基づいて物品出庫処理を行う。
【0269】
最終出庫時間前に出庫できることが保証されるよう、遅滞なく出庫ポリシーに基づいて物品の出庫処理を行う必要がある。
【0270】
本実施例において、スマート倉庫システムは品不足が生じると、在庫点検を行って、他のオーダーの品不足コンテナへの引き当てを取り消し、さらに最終出庫時間と結びつけて出庫ポリシーを決定し、出庫を完了させる。これにより、現在のオーダーに品不足が生じた後、後続のオーダーの処理に影響を与えることを回避でき、同時に現在のオーダーが時間どおりに完了することを保証することで、倉庫管理効率を保証する。
【0271】
図8は本開示の一実施例で提供する物品出庫装置の構造模式図である。図8に示すように、当該物品出庫装置800は、受信モジュール810と、決定モジュール820と、処理モジュール830とを含む。
【0272】
受信モジュール810は、出庫オーダーに対応する第1の物品の出庫時に品不足が生じたことを示す、第1の通知情報を受信する。
【0273】
決定モジュール820は、第1の通知情報における第1の物品の品不足数量に基づいて、出庫オーダーの出庫ポリシーを決定する。
【0274】
処理モジュール830は、出庫ポリシーに基づいて物品出庫処理を行う。
【0275】
任意選択として、決定モジュール820は、具体的には、在庫における第1の物品の在庫数量を確認し、第1の物品の在庫数量が品不足数量より大きい場合、品不足数量に基づいて出庫ポリシーを決定し、第1の物品の在庫数量が品不足数量より小さい場合、出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしているか否かに基づいて、出庫オーダーの出庫ポリシーを決定する。
【0276】
任意選択として、決定モジュール820は、具体的には、第1の物品の在庫数量が品不足数量より大きい場合、品不足数量に基づいて第1の追加タスクを生成し、第1の追加タスクと、出庫オーダーにおける、第1の物品に対応する品不足数量以外の出庫ピッキングタスクとの実行が完了したとき、出庫ポリシーを、出庫オーダーに対応するすべての物品の出庫処理を行うことに決定する。
【0277】
任意選択として、決定モジュール820は、具体的には、第1の物品の在庫数量が品不足数量より小さい場合、第1の物品の在庫数量に基づいて第2の追加タスクを生成し、出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしていることを確認し、出庫ポリシーを、第2の追加タスクの出庫物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定する。ピッキング済み物品とは、出庫オーダーに対応する、第1の物品に対応する品不足数量を除いた物品である。
【0278】
任意選択として、決定モジュール820は、さらに、出庫ポリシーを、第2の追加タスクの出庫物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定する前に、出庫オーダーに対応する最低出庫数量を確認し、ピッキング済み物品と第2の追加タスクとの総ピッキング物品数量を確認し、総ピッキング物品数量が最低出庫数量以上であると確認する。
【0279】
任意選択として、決定モジュール820は、さらに、出庫ポリシーを、第2の追加タスクの出庫物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定する前に、出庫オーダーにおける第1の物品の最低出庫数量を確認し、ピッキング済み物品と第2の追加タスクにおける第1の物品との総ピッキング数量を確認し、総ピッキング数量が第1の物品の最低出庫数量以上であると確認する。
【0280】
任意選択として、決定モジュール820は、さらに、ピッキング済み物品と第2の追加タスクとの総ピッキング数量を確認した後、総ピッキング物品数量が最低出庫数量より小さい場合、品不足数量に基づいて上流インタフェースへ補充オーダーを送信し、出庫ポリシーを、補充オーダーに対応する第1の物品を受領後に、出庫オーダーどおりに対応するすべての物品の出庫処理を行うことに決定する。
【0281】
任意選択として、決定モジュール820は、具体的には、第1の物品の在庫数量が品不足数量より小さい場合、第1の物品の在庫数量に基づいて第2の追加タスクを生成し、出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしていないことを確認し、品不足数量に基づいて、上流インタフェースへ補充オーダーを送信し、出庫ポリシーを、補充オーダーに対応する第1の物品を受領後に、出庫オーダーどおりに対応するすべての物品の出庫処理を行うことに決定する。
【0282】
任意選択として、決定モジュール820は、さらに、補充できないか、または補充時間が出庫オーダーの設定時間を超える場合、顧客に出庫オーダーをキャンセルするか否かの確認情報を送る。
【0283】
任意選択として、決定モジュール820は、さらに、出庫オーダーをキャンセルするか否かの確認情報を送った後、受信した第2の通知情報であって、顧客が確認情報に基づいて決定した、オーダーを出荷するか否かの選択を示す第2の通知情報に応答して、顧客の確認情報に基づくフィードバックを確認し、顧客のフィードバックがそのまま出荷である場合、出庫ポリシーを、第2の追加タスクの出庫物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定し、顧客のフィードバックが出荷に同意しないである場合、出庫ポリシーを、オーダーをキャンセルするとともに、オーダーに対応するピッキング済みの物品の返庫処理を行うことに決定する。
【0284】
任意選択として、決定モジュール820は、具体的には、出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしていることを確認し、第1の物品の在庫数量およびピッキング済み物品に基づいて出庫ポリシーを決定する。ピッキング済み物品は、第1の物品に対応する品不足数量を除いた、出庫オーダーに対応する物品である。
【0285】
任意選択として、決定モジュール820は、具体的には、在庫における第1の物品の在庫数量を確認し、在庫数量が品不足数量より小さい場合、第1の物品の在庫数量に基づいて第3の追加タスクを生成するか、または、在庫数量が品不足数量より大きい場合、品不足数量に基づいて第3の追加タスクを生成し、出庫ポリシーを、第3の追加タスクの出庫物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定する。
【0286】
任意選択として、決定モジュール820は、さらに、出庫オーダーに対応する最終出庫時間を確認し、現在時刻と最終出庫時間との時間差を確認し、時間差に基づいて、第1の物品の品不足数量以下である要補充物品数量を決定し、第1の物品の在庫数量に応じて、要補充物品数量に基づいて第3の追加タスクを生成し、出庫ポリシーを、第3の追加タスクの出庫物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定する。
【0287】
任意選択として、決定モジュール820は、さらに、第1の物品の在庫数量およびピッキング済み物品に基づいて出庫ポリシーを決定する前に、出庫オーダーに対応する最低出庫数量を確認し、ピッキング済み物品の物品数量が最低出庫数量以上であると確認する。
【0288】
任意選択として、決定モジュール820は、さらに、ピッキング済み物品の物品数量が最低出庫数量より小さい場合、ピッキング済み物品の物品数量と最低出庫数量の差に基づいて、差に対応する第4の追加タスクであって、出庫するための第1の物品を在庫割当によって新たに選択するタスクである第4の追加タスクを生成し、第4のタスクを実行する。
【0289】
任意選択として、決定モジュール820は、さらに、在庫割当された第1の物品の在庫数量がピッキング済み物品数量と最低出庫数量との差より小さい場合、品不足数量に基づいて上流インタフェースへ補充オーダーを送信し、出庫ポリシーを、補充オーダーに対応する物品を受領後に、出庫オーダーに対応する物品要求数量どおりに出庫処理を行うことに決定する。
【0290】
任意選択として、決定モジュール820は、具体的には、出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしていない場合、第1の物品への在庫割当を行い、在庫割当された在庫における第1の物品の在庫数量が、品不足数量以上である場合、品不足数量に基づいて第5の追加タスクを生成し、出庫ポリシーを、第5の追加タスクの物品数量およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定する。
【0291】
任意選択として、決定モジュール820は、さらに、第1の物品への在庫割当を行った後、在庫割当された在庫における第1の物品の在庫数量が品不足数量より小さい場合、品不足が生じた物品に基づいて、上流インタフェースへ補充オーダーを送信し、出庫ポリシーを、補充オーダーに対応する物品を受領後に、出庫オーダーどおりに対応するすべての物品の出庫処理を行うことに決定する。
【0292】
任意選択として、決定モジュール820は、さらに、補充ができないか、または補充時間が設定時間を超える場合、出庫オーダーをキャンセルするか否かの確認情報を送る。
【0293】
任意選択として、決定モジュール820は、さらに、出庫オーダーをキャンセルするか否かの確認情報を送った後、受信した第2の通知情報であって、顧客が確認情報に基づいて決定した、オーダーを出荷するか否かの選択を示す第2の通知情報に応答して、顧客の確認情報に基づくフィードバックを確認し、顧客のフィードバックがそのまま出荷である場合、出庫ポリシーを、出庫オーダーに対応する物品のうち、第1の物品に対応する品不足数量を除いた物品に基づいて出庫することに決定し、顧客のフィードバックが出荷に同意しないである場合、出庫ポリシーを、オーダーをキャンセルするとともに、オーダーに対応するピッキング済みの物品の返庫処理を行うことに決定する。
【0294】
任意選択として、決定モジュール820は、さらに、第1の通知情報を受信した後、第1の通知情報に基づいて、出庫オーダーのピッキング中に不足した物品番号を確認し、物品番号に基づいて、物品番号に対応する物品を点検するための点検タスクを生成し、点検タスクの結果に基づいて、物品番号に対応する物品の在庫記録を更新する。
【0295】
本実施例において、物品出庫装置は各モジュールの協働により、品不足の具体的状況に基づいて、対応する出庫ポリシーを的確に決定できるので、品不足が生じた状況においても同じように物品出庫を実行できることが保証される。これにより品不足発生後にオーダーを完了できないという問題を有効に回避して、倉庫管理効率を向上させる。
【0296】
図9は本開示の実施例で提供する制御機器の構造模式図である。図9に示すように、制御機器900はメモリ910およびプロセッサ920を含む。
【0297】
メモリ910には、少なくとも1つのプロセッサ920によって実行されるコンピュータプログラムが記憶されている。当該コンピュータプログラムが少なくとも1つのプロセッサ920によって実行されることで、制御機器に上記のいずれか1つの実施例で提供される物品出庫方法を実現させる。
【0298】
メモリ910とプロセッサ920は、バス930を介して接続されている。
【0299】
関連する説明は、方法実施例の対応する関連記載と効果を参照することで理解されうるため、ここでは再度説明しない。
【0300】
本開示の一実施例で提供するコンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムが記憶されており、コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると上記のいずれか1つの方法実施例で提供される物品出庫方法が実現される。
【0301】
コンピュータ可読記憶媒体は、ROM、ランダムアクセスメモリ(RAM)、CD-ROM、磁気テープ、フロッピーディスク(登録商標)、光データ記憶機器などでありうる。
【0302】
本開示の一実施例で提供するコンピュータプログラム製品は、コンピュータ実行指令を含み、当該コンピュータ実行指令がプロセッサによって実行されると、上記の方法実施例における物品出庫方法が実現される。
【0303】
本開示により提供するいくつかの実施例において開示された装置および方法は、その他の形態によっても実現できることは理解されよう。例えば、上記の装置の実施例は例示的なものにすぎず、例えばモジュールの区分は、一種の論理機能の区分であり、実際に具現化する場合は別の区分方法もありうる。例えば、複数のモジュールやアセンブリを結合したり、あるいは別のシステムに集積したりしてもよいし、または一部の特徴を省略したり、実行しなくてもよい。なお、明示した、または論じた相互間の結合、直接結合または通信接続は、なんらかのインタフェース、装置、あるいはモジュールを介した間接結合または通信接続であってもよいし、電気的、機械的、またはその他の形態であってもよい。
【0304】
当業者であれば、明細書を検討し、ここに開示された内容を実践することで、本開示の他の実施案を容易に想到できよう。本開示は、本開示の一般の原理に則るとともに、本開示では未公開の本技術分野における公知の常識または慣用の技術手段を含んでなされた、本開示のすべての変形や用途の変更、または適応的な変更を包含することを意図している。明細書および実施例は単に例示的なものとみなされ、本開示の真の範囲および主旨は「特許請求の範囲」に示される。
【0305】
本開示は上記の説明や図面に示した精確な構造に限定されず、本開示の範囲を逸脱せずにさまざまな修正・変更が可能であることは理解されよう。本開示の範囲は「特許請求の範囲」のみによって限定される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2024-07-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スマート倉庫システムに適用される物品出庫方法であって、
出庫オーダーに対応する第1の物品の出庫時に品不足が生じたことを示す、第1の通知情報を受信するステップと、
前記第1の通知情報における前記第1の物品の品不足数量に基づいて、前記出庫オーダーの出庫ポリシーを決定するステップと、
前記出庫ポリシーに基づいて物品出庫処理を行うステップと、を含む、
物品出庫方法。
【請求項2】
前記第1の通知情報における前記第1の物品の品不足数量に基づいて、前記出庫オーダーの出庫ポリシーを決定する前記ステップは、
在庫における前記第1の物品の在庫数量を確認するステップと、
前記第1の物品の在庫数量が前記品不足数量より大きい場合、前記品不足数量に基づいて出庫ポリシーを決定するステップと、
前記第1の物品の在庫数量が前記品不足数量より小さい場合、前記出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしているか否かに基づいて、前記出庫オーダーの出庫ポリシーを決定するステップと、を含
前記第1の物品の出庫時に品不足が生じたことは、前記出庫オーダーに対応するコンテナに対してピッキングを実行したとき、前記コンテナ内の第1の物品の実際の数量が、前記コンテナにおいてピッキングする必要がある前記第1の物品の数量より小さいこと、または、前記コンテナ内の第1の物品の実際の数量が、前記スマート倉庫システムに記憶された前記コンテナ内の第1の物品の数量より小さいことを示し、
前記第1の物品の品不足数量は、前記コンテナにおいてピッキングする必要がある前記第1の物品の数量と、前記コンテナ内の第1の物品の実際の数量との差であるか、または、前記スマート倉庫システムに記憶された前記コンテナ内の第1の物品の数量と、前記コンテナ内の第1の物品の実際の数量との差である、
請求項1に記載の物品出庫方法。
【請求項3】
前記第1の物品の在庫数量が前記品不足数量より大きい場合、前記品不足数量に基づいて出庫ポリシーを決定する前記ステップは、
前記品不足数量に基づいて第1の追加タスクを生成するステップと、
前記第1の追加タスクと、前記出庫オーダーにおける、前記第1の物品に対応する品不足数量以外の出庫ピッキングタスクとの実行が完了したとき、前記出庫ポリシーを、前記出庫オーダーに対応するすべての物品の出庫処理を行うことに決定するステップと、を含む、
請求項2に記載の物品出庫方法。
【請求項4】
前記第1の物品の在庫数量が前記品不足数量より小さい場合、前記出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしているか否かに基づいて、前記出庫オーダーの出庫ポリシーを決定する前記ステップは、
前記第1の物品の在庫数量に基づいて第2の追加タスクを生成するステップと、
前記出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしていると確認するステップと、
前記出庫ポリシーを、前記第2の追加タスクの出庫物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定するステップと、を含み、
前記ピッキング済み物品は、前記出庫オーダーに対応する、前記第1の物品に対応する品不足数量を除いた物品である、
請求項2に記載の物品出庫方法。
【請求項5】
前記出庫ポリシーを、前記第2の追加タスクの出庫物品および前記ピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定する前記ステップの前に、さらに、
前記出庫オーダーに対応する最低出庫数量を確認するステップと、
前記ピッキング済み物品と前記第2の追加タスクにおける第1の物品との総ピッキング物品数量を確認するステップと、
前記総ピッキング物品数量が前記最低出庫数量以上であると確認するステップと、を含む
または、
前記出庫オーダーにおける前記第1の物品の最低出庫数量を確認するステップと、
前記ピッキング済み物品における第1の物品と前記第2の追加タスクにおける第1の物品との総ピッキング数量を確認するステップと、
前記総ピッキング数量が前記第1の物品の最低出庫数量以上であることを確認するステップと、を含む、
請求項4に記載の物品出庫方法。
【請求項6】
前記ピッキング済み物品と前記第2の追加タスクにおける第1の物品との総ピッキング物品数量を確認するステップの後に、さらに、
前記総ピッキング物品数量が前記最低出庫数量より小さい場合、前記品不足数量に基づいて上流インタフェースへ補充オーダーを送信するステップと、
前記出庫ポリシーを、補充オーダーに対応する第1の物品を受領後に、前記出庫オーダーどおりに対応するすべての物品の出庫処理を行うことに決定するステップと、を含む、
請求項5に記載の物品出庫方法。
【請求項7】
前記第1の物品の在庫数量が前記品不足数量より小さい場合、前記出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしているか否かに基づいて、前記出庫オーダーの出庫ポリシーを決定する前記ステップは、
前記第1の物品の在庫数量に基づいて第2の追加タスクを生成するステップと、
前記出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしていないと確認するステップと、
品不足数量に基づいて、上流インタフェースへ補充オーダーを送信するステップと、
前記出庫ポリシーを、補充オーダーに対応する第1の物品を受領後に、前記出庫オーダーどおりに対応するすべての物品の出庫処理を行うことに決定するステップと、を含む、
請求項2に記載の物品出庫方法。
【請求項8】
前記第1の通知情報における前記第1の物品の品不足数量に基づいて、前記出庫オーダーの出庫ポリシーを決定する前記ステップは、
前記出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしていると確認するステップと、
前記第1の物品の在庫数量およびピッキング済み物品に基づいて前記出庫ポリシーを決定するステップと、を含み、
前記ピッキング済み物品は、前記出庫オーダーに対応する、前記第1の物品に対応する品不足数量を除いた物品である、
請求項1に記載の物品出庫方法。
【請求項9】
前記第1の物品の在庫数量およびピッキング済み物品に基づいて前記出庫ポリシーを決定する前記ステップの前に、さらに、
前記出庫オーダーに対応する最低出庫数量を確認するステップと、
前記ピッキング済み物品の物品数量が前記最低出庫数量以上であると確認するステップと、
前記ピッキング済み物品の物品数量が前記最低出庫数量より小さい場合、前記ピッキング済み物品の物品数量と前記最低出庫数量との差に基づいて、前記差に対応する第4の追加タスクであって、出庫するための第1の物品を在庫割当によって新たに選択するタスクである前記第4の追加タスクを生成するステップと、
前記第4の追加タスクを実行するステップと、を含む、
請求項8に記載の物品出庫方法。
【請求項10】
前記第1の通知情報における前記第1の物品の品不足数量に基づいて、前記出庫オーダーの出庫ポリシーを決定する前記ステップは、
前記出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしていない場合、前記第1の物品への在庫割当を行うステップと、
在庫割当された在庫における第1の物品の在庫数量が、前記品不足数量以上である場合、前記品不足数量に基づいて第5の追加タスクを生成するステップと、
前記出庫ポリシーを、前記第5の追加タスクの物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定するステップと、を含む、
請求項1に記載の物品出庫方法。
【請求項11】
前記第1の物品への在庫割当を行った後に、さらに、
在庫割当された在庫における第1の物品の在庫数量が前記品不足数量より小さい場合、前記品不足が生じた物品に基づいて、上流インタフェースへ補充オーダーを送信するステップと、
前記出庫ポリシーを、補充オーダーに対応する物品を受領後に、前記出庫オーダーどおりに対応するすべての物品の出庫処理を行うことに決定するステップと、を含む、
請求項10に記載の物品出庫方法。
【請求項12】
スマート倉庫システムに適用される物品出庫装置であって、
出庫オーダーに対応する第1の物品の出庫時に品不足が生じたことを示す、第1の通知情報を受信する受信モジュールと、
前記第1の通知情報における前記第1の物品の品不足数量に基づいて、前記出庫オーダーの出庫ポリシーを決定する決定モジュールと、
前記出庫ポリシーに基づいて物品出庫処理を行う処理モジュールと、を含む、
物品出庫装置。
【請求項13】
少なくとも1つのプロセッサと、前記少なくとも1つのプロセッサと通信接続されたメモリと、を含む制御機器であって、
前記メモリには前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な指令が記憶され、前記指令が前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記制御機器に請求項1~11のいずれか一項に記載の物品出庫方法を実行させる、
制御機器。
【請求項14】
コンピュータ実行指令が記憶されたコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ実行指令がプロセッサによって実行されると、請求項1~11のいずれか一項に記載の物品出庫方法が実現される、
コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項15】
コンピュータ実行指令を含むコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータ実行指令がプロセッサによって実行されると、請求項1~11のいずれか一項に記載の物品出庫方法が実現される、
コンピュータプログラム製品。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0002】
本開示はスマート倉庫の技術分野に関し、特に物品出庫方法、物品出庫装置、制御機器、コンピュータ可読記憶媒体およびコンピュータプログラム製品に関する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
本開示の実施例では、品不足の場合にオーダーを完了できないという問題を解決するための物品出庫方法、物品出庫装置、制御機器、コンピュータ可読記憶媒体およびコンピュータプログラム製品を提供する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0022】
任意選択として、第1の通知情報における第1の物品の品不足数量に基づいて、出庫オーダーの出庫ポリシーを決定するステップは、出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしていない場合、第1の物品への在庫割当を行うステップと、在庫割当された在庫における第1の物品の在庫数量が、品不足数量以上である場合、品不足数量に基づいて第5の追加タスクを生成するステップと、出庫ポリシーを、第5の追加タスクの物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定するステップと、を含む。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0044】
任意選択として、決定モジュールは、具体的には、出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしていない場合、第1の物品への在庫割当を行い、在庫割当された在庫における第1の物品の在庫数量が、品不足数量以上である場合、品不足数量に基づいて第5の追加タスクを生成し、出庫ポリシーを、第5の追加タスクの物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定する。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0204
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0204】
ステップS509:出庫ポリシーを、第5の追加タスクの物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定する。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0238
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0238】
本ステップは図3に示す実施例におけるステップS31の内容と同じであるため、ここでは再度説明しない。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0290
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0290】
任意選択として、決定モジュール820は、具体的には、出庫オーダーが部分的ピッキングをサポートしていない場合、第1の物品への在庫割当を行い、在庫割当された在庫における第1の物品の在庫数量が、品不足数量以上である場合、品不足数量に基づいて第5の追加タスクを生成し、出庫ポリシーを、第5の追加タスクの物品およびピッキング済み物品の出庫処理を行うことに決定する。
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正の内容】
図4
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正の内容】
図5
【国際調査報告】