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特表2025-502976植物病原性真菌類を防除するための、殺真菌剤の組み合わせおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-30
(54)【発明の名称】植物病原性真菌類を防除するための、殺真菌剤の組み合わせおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A01N 43/653 20060101AFI20250123BHJP
   A01P 3/00 20060101ALI20250123BHJP
   A01N 43/54 20060101ALI20250123BHJP
   A01N 43/16 20060101ALI20250123BHJP
   A01N 43/40 20060101ALI20250123BHJP
   A01N 37/50 20060101ALI20250123BHJP
   A01N 43/28 20060101ALI20250123BHJP
【FI】
A01N43/653 N
A01P3/00
A01N43/653 Q
A01N43/54 C
A01N43/16 Z
A01N43/40 101E
A01N37/50
A01N43/653 C
A01N43/28
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024542200
(86)(22)【出願日】2023-01-17
(85)【翻訳文提出日】2024-07-16
(86)【国際出願番号】 GB2023050074
(87)【国際公開番号】W WO2023139352
(87)【国際公開日】2023-07-27
(31)【優先権主張番号】202221003093
(32)【優先日】2022-01-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520077872
【氏名又は名称】ユーピーエル コーポレーション リミテッド
【氏名又は名称原語表記】UPL CORPORATION LIMITED
(71)【出願人】
【識別番号】522073629
【氏名又は名称】ユーピーエル ヨーロッパ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】UPL Europe Ltd.
【住所又は居所原語表記】The Centre, 1st Floor, Birchwood Park, Warrington, Cheshire, United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チョードリー ビスワージット
(72)【発明者】
【氏名】ゾナト ジャン マリー
(72)【発明者】
【氏名】ロドリゲス ロナウド ブエノ
【テーマコード(参考)】
4H011
【Fターム(参考)】
4H011AA03
4H011BA06
4H011BB06
4H011BB08
4H011BB09
4H011BB15
(57)【要約】
本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための殺真菌剤の組み合わせおよび該組み合わせを含む組成物に関する。本発明はまた、イネいもち病を引き起こすマグナポルテ・グリセアを防除または予防する方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)脱メチル化阻害剤殺真菌剤と、
(ii)脱メチル化阻害剤(DMI)、キノン外部阻害剤(QOI)、コハク酸脱水素酵素阻害剤(SDHI)、キノン内部阻害剤(QII)、4-キノリル酢酸菌剤、無機化合物、ヘキソピラノシル抗生物質殺真菌剤、若しくはジチオラン殺真菌剤、またはこれらの組み合わせから選択される殺真菌剤(複数可)と、
を含む、殺真菌剤の組み合わせ。
【請求項2】
前記(i)脱メチル化阻害剤殺真菌剤は、アザコナゾール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジクロブトラゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、ジニコナゾール-M、エポキシコナゾール、エタコナゾール、フェンブコナゾール、フルコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアフォール、フルコナゾール、フルコナゾール-シス、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、イプフェントリフルコナゾール、メフェントリフルコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、キンコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、チアベンダゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリチコナゾール、ウニコナゾールおよびウニコナゾール-P、それらの塩、エステル、異性体、誘導体、またはそれらの組み合わせからなる群から選択されるトリアゾール殺真菌剤である、請求項1に記載の殺真菌剤の組み合わせ。
【請求項3】
前記トリアゾール殺真菌剤はプロチオコナゾールであ、請求項2に記載の殺真菌剤の組み合わせ。
【請求項4】
前記キノン外部阻害剤は、アゾキシストロビン、クマキシストロビン、エノキサストロビン、フルフェノキシストロビン、ピコキシストロビン、ピラオキシストロビン、マンデストロビン、ピラクロストロビン、ピラメトストロビン、トリクロピリカルブ、クレソキシムメチル、トリフロキシストロビン、ジモキシストロビン、フェナミンストロビン、メトミノストロビン、オリサストロビン、ファモキサドン、フルオキサストロビン、フェナミドンまたはピリベンカルブを含むストロビルリン殺真菌剤から選択される、請求項1に記載の殺真菌剤の組み合わせ。
【請求項5】
前記コハク酸脱水素酵素阻害剤(SDHI)は、ベンゾビンジフルピル、ビキサフェン、フルキサピロキサド、フラメトピル、イソピラザム、ペンフルフェン、ペンチオピラド、セダキサン、ボスカリド、チフルザミド、カルボキシン、オキシカルボキシン、フェンフラム、フルオピラム、イソフェタミド、ベノダニル、フルトラニルまたはメプロニルからなる群から選択される、請求項1に記載の殺真菌剤の組み合わせ。
【請求項6】
前記ジチオカルバメート殺真菌剤は、アモバム、アソメート、アジチラム、カルバモルフ、クフラネブ、キュプロバム、ジスルフィラム、フェルバム、メタム、ナバム、テコラム、チラム、ウルバサイド、ジラム、ダゾメット、エテム、ミルネブ、マンコッパー、マンコゼブ、マネブ、メチラム、ポリカルバメート、プロピネブ、またはジネブからなる群から選択される、請求項1に記載の殺真菌剤の組み合わせ。
【請求項7】
前記QIIは、シアゾファミド、アミスルブロム、フェンピコキサミドおよびフロリルピコキサミドからなる群から選択される、請求項1に記載の殺真菌剤の組み合わせ。
【請求項8】
前記無機化合物は、硫黄塩、または硫酸銅、オキシ塩化銅、三塩基性硫酸銅を含む銅塩である、請求項1に記載の殺真菌剤の組み合わせ。
【請求項9】
前記4-キノリル酢酸菌剤はテブフロキンである、請求項1に記載の殺真菌剤の組み合わせ。
【請求項10】
前記ヘキソピラノシル抗生物質殺真菌剤はカスガマイシンである、請求項1に記載の殺真菌剤の組み合わせ。
【請求項11】
前記ジチオラン殺真菌剤はイソプロチオランである、請求項1に記載の殺真菌剤の組み合わせ。
【請求項12】
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)アゾキシストロビン、ピコキシストロビン、トリフロキシストロビン、フルオキサストロビン、テブフロキン、カスガマイシン、イソプロチオラン、および硫黄からなる群から選択される殺真菌剤と、
を含む、請求項1に記載の殺真菌剤の組み合わせ。
【請求項13】
前記組み合わせは、脱メチル化阻害剤殺真菌剤と1種以上の殺真菌剤とを1:15~15:1の比率で含む、請求項1に記載の殺真菌剤の組み合わせ。
【請求項14】
前記イネいもち病はマグナポルテ・グリセアによって引き起こされるものである、請求項1に記載の殺真菌剤の組み合わせ。
【請求項15】
前記組み合わせは、多部位殺真菌剤または全身性殺真菌剤をさらに含む、請求項1に記載の殺真菌剤の組み合わせ。
【請求項16】
イネいもち病を防除するための殺真菌性組成物であって、
請求項1に記載の組み合わせと、
1種以上の農薬的に許容される賦形剤と、
を含む、殺真菌性組成物。
【請求項17】
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)アゾキシストロビン、ピコキシストロビン、ピラオキシストロビン、ピラクロストロビン、トリフロキシストロビン、硫黄、イソプロチオラン、テブフロキン、およびカスガマイシンからなる群から選択される殺真菌剤と、
(iii)1種以上の農薬的に許容される賦形剤と、
を含む、請求項16に記載の殺真菌性組成物。
【請求項18】
稲植物、その一部、または植物繁殖材料、またはその場所に、請求項1に記載の殺真菌剤の組み合わせ、または請求項16に記載の組成物を施用することを含む、イネいもち病を防除するための方法。
【請求項19】
稲植物の場所に、
(i)50~500g/haの量のプロチオコナゾールと、
(ii)10~300g/haの量のコハク酸脱水素酵素阻害剤殺真菌剤、キノン外部阻害剤殺真菌剤、キノン内部阻害剤殺真菌剤、4-キノリル酢酸殺真菌剤、ヘキソピラノシル抗生物質殺真菌剤、およびジチオラン殺真菌剤、またはそれらの組み合わせから選択される少なくとも1種の殺真菌剤と、
を含む殺真菌剤の組み合わせを施用することを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記殺真菌性組成物を100~3000g/haの量で施用することを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
イネいもち病、特にマグナポルテ・グリセアによって引き起こされるイネいもち病、の防除における、プロチオコナゾールと、キノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤、コハク酸脱水素酵素阻害剤(SDHI)殺真菌剤、キノン内部阻害剤(QiI)殺真菌剤、無機化合物、4-キノリル酢酸殺真菌剤、ヘキソピラノシル抗生物質殺真菌剤、およびジチオラン殺真菌剤、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1種の殺真菌剤とを含む、殺真菌剤の組み合わせの使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物病原性真菌類を防除するための、殺真菌剤の組み合わせおよびこの組み合わせを含む組成物に関する。本発明はまた、の組み合わせまたは組成物を施用することによって植物病原性真菌類を防除または予防するための方法に関する。より具体的には、本発明は、稲作における植物病原性真菌類の感染を防除するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
植物に多大な回復不可能な損失、損害、害、傷害を与える病害から植物を保護することは、植物の健全な成長と農産物の品質向上に不可欠である。ほとんどの作物と農産物は、いくつかの真菌類の攻撃を受ける。真菌類の感染は大幅な収量減少を引き起こすため、植物および植物部分における真菌類の感染を予防および処置することは、高い生産性を得るために重要であり、農業分野における継続的な目的である。
【0003】
殺真菌剤は、病害を引き起こす真菌類を抑制または殺すことによって真菌類による病害を防除するために広く使用されている、特定のクラスの農薬である。現在までに、さまざまな植物病害に対して防除する効果を持ついくつかの活性化合物が発見されており、それらを有効成分として含むさまざまな植物病害防除剤が開発されている。
【0004】
1,2,4-トリアゾールとその誘導体化合物は、最も生物学的に活性なクラスの化合物の1つであり、幅広い活性スペクトルを持っている。1,2,4-トリアゾール殺真菌剤は、殺真菌剤のよく知られた標的であるC14-デメチラーゼ(P450酵素)を阻害することで抗真菌活性を発揮する。1,2,4-トリアゾールは、小麦、大麦、大豆、果樹園の果物などの作物に広く使用されているため、経済的に重要な農薬である。特に重要なトリアゾール殺真菌剤は、2-[2-(1-クロロシクロプロピル)-3-(2-クロロフェン-イル)-2-ヒドロキシプロピル]-2,4-ジヒドロ-[1,2,4-]-トリアゾール-3-チオン、すなわちプロチオコナゾールである。プロチオコナゾールはステロール脱メチル化阻害剤(DMI)化合物であり、農業では殺真菌剤として使用されている。
【0005】
イネ(Oryza sativa)は世界にとって重要な主食作物である。したがって、人口増加による食糧需要に対応するには、2050年までにその供給量を2倍にする必要がある。米の生産量増加に対する最大の障害の1つは、イネいもち病(マグナポルテ・オリゼ菌)の存在である。これは、米の収穫量を直接的に減少させ、間接的に生産コストを増加させる。主に、リゾクトニア・ソラニ(テレオモルフ:タナテフォラス・ククメリス)、マグナポルテ・グリスカ(テレオモルフ:イネいもち病菌)、ヘルミントスポリウム・オリゼ(シノニム:ドレシュレラ・オリゼ)、イネ白葉枯病菌、菌核病菌、またはサロクラディウム・オリザエが、防除が困難なイネの病害を引き起こす。イネの最も有害な病害はイネいもち病であり、異葉性子嚢菌病原体であるイネいもち病菌によって引き起こされる。この病害は、稲の葉、茎、節、根、穂に症状を引き起こし、深刻な収量損失につながる。
【0006】
イネいもち病(マグナポルテ・オリゼ)は、世界の米生産損失の約30%を占め、これは6,000万人の食糧に相当することから、世界の食糧安全保障を達成する上で重要な懸念事項となっている。これらの損失は、世界の米の価格を上昇させ、消費者の福祉と食糧安全保障を低下させる可能性がある。いもち病感染による収量損失は、品種の感受性、感染の程度、殺真菌剤散布の時期によって異なる。いもち病の発生に関連する収量損失は50%以上に達することもあり、殺真菌剤散布によるいもち病の発生緩和のコストは高額である。いもち病の発生は、夏季の低温や突然の雨などの異常気象時に発生することがあるため、いもち病は世界中で最も深刻なイネ病の1つであり、いもち病の新しい防除戦略の開発が緊急に必要とされている。
【0007】
さらに、特にアジアでの世界的な米の需要の増加と、ここ数年の予測不可能な気象災害が相まって、この地域の稲作農家に多大なストレスを与えている。このため、農家は効率的かつ持続可能な方法でより高品質の米を栽培するための新しい方法を見つける必要に迫られている。
【0008】
国際公開第97/40683号は、イネをピリクラリア属およびリゾクトニア属による侵食から保護するのに適したプロピコナゾールとトリシクラゾールの組成物を開示している。しかしながら、この組み合わせの上記真菌性イネ病原菌に対する性能は、すべての点でまだ完全に満足できるものではない。したがって、イネ植物上の真菌性病原菌をより効率的に防除する薬剤が必要である。世界的な食糧安全保障を高め、イネいもち病による損失を減らすために、イネ栽培におけるいもち病の軽減が必要である。
【発明の概要】
【0009】
したがって、イネ植物または栽培に施用された場合に、植物病原性真菌類に対する殺真菌活性が向上した、および/または増加した、および/またはより広い活性スペクトルを有する殺真菌剤の組み合わせを提供することが本発明の目的である。
【0010】
本発明の別の目的は、植物病原性真菌類、より具体的にはイネいもち病を引き起こす真菌類を防除または予防することである。本発明は、特に、イネの有害な真菌性病害、すなわち、マグナポルテ・オリゼによって引き起こされるイネいもち病の防除に有用である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の詳細な説明の目的上、明示的に反対のことが明記されている場合を除き、本発明にはさまざまな代替的なバリエーションを想定できることが理解されるものとする。さらに、いかなる操作例においても、または別段の記載がない限り、例えば、本明細書で使用される材料/成分の量を表すすべての数値は、すべての場合において「約」という用語によって修飾されているものと理解されるものとする。
【0012】
活性成分の量を表すために使用される「約」という用語は、「およそ」または「適度に近い」、およびそこからの統計的に重要でない変動を意味するものと解釈されるものとする。
【0013】
本明細書で使用される「含む(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」、「含有する(containing)」、「関する(involving)」などの用語には制限がなく、含むがこれらに限定されないことを意味するものと理解されるものとする。
【0014】
以下で説明するいかなる態様または実施形態においても、「含む(comprising)」という語句は、「からなる(consisting of)」または「本質的にからなる(consisting essentially of)」という語句に置き換えられる場合がある。これらの態様または実施形態では、記載された組み合わせまたは組成物は、そこに具体的に記載されていない他の成分または賦形剤を除いて、そこに記載された特定の成分を含むか、それらからなるか、それらから本質的になるか、またはそれらから実質的になる。
【0015】
「殺真菌効果のある量の殺真菌剤」という語句は、防除が望まれる植物病原性病害を殺傷または阻害する殺真菌剤の量を指し、処理される植物に対して有意に有毒ではない量である。
【0016】
本明細書で使用される「病害防除」という用語は、本明細書で指定される病害の防除および予防を意味する。防除効果には、自然発生からのあらゆる逸脱、例えば、真菌性病害の殺傷、遅延、阻害または減少が含まれる。
【0017】
「植物毒性」という用語は、植物の成長に対する有毒な(マイナスの)効果を指す。
【0018】
「植物」という用語は、種子、苗、若木、根、塊茎、茎(stems)、繁殖体、軸(stalk)、葉および果実を含む植物のすべての身体的部分を指す。
【0019】
「殺真菌性」とは、物質が真菌類の成長を減少または阻害する能力を指す。
【0020】
真菌類に対する「防除(control)」または「防除する(controlling)」とは、真菌類の成長および/または繁殖能力を阻害および/または抑制すること、または作物における真菌類の損傷または損失を制限すること、または病害の防除および予防を意味する。防除効果には、病害の死滅、遅延、減少など、自然な発達からのあらゆる逸脱が含まれる。
【0021】
本明細書で使用される「場所」という用語は、植物病原性真菌類の感染の防除が望まれる目的の作物の付近を指す。場所とは、植物病原性真菌類感染が発生したか、発生する可能性が最も高いか、まだ発生していない目的の作物の付近を含む。
【0022】
「植物繁殖材料」という用語は、種子、挿し木や塊茎などの栄養材料、根、果実、球根、根茎、植物の一部、発芽した植物、発芽後または土壌から出た後移植される若い植物など、植物の生殖部分を指すものと理解されている。これらの若い植物は、移植前に浸漬による全体的または部分的な処理によって保護される場合がある。
【0023】
「農業的に許容される有効量」という用語は、処理される植物に有意な毒性を及ぼさない量で、防除が望まれる植物病を殺したり抑制したりする有効量を指す。
【0024】
本明細書で使用される「病害重症度%」という用語は、病変で覆われた、または病害によって損傷を受けた関連する宿主組織の割合で、作物で観察される腐敗の割合を指す。重症度は、病変の数とサイズによって決まる。重症度%は、病害によって引き起こされる損傷の程度を示す。
【0025】
本明細書で使用される「病害防除率」という用語は、作物における対象病害の防除および予防率を指す。
【0026】
本明細書で使用される「g ai/L」という用語は、組成物の「1リットルあたり」に存在する「グラム」単位でのそれぞれの有効成分の濃度を示す。
【0027】
本明細書で使用されている用語「g ai/h」は、作物畑の「1ヘクタールあたり」に施用される「グラム」単位での各有効成分の濃度を示す。
【0028】
上記の各態様は、1つまたは複数の実施形態を有してもよい。
【0029】
以下で説明する各実施形態は、上記で説明した1つまたはすべての態様に適応し得る。これらの実施形態は、上記で説明した1つまたはすべての態様の好ましい特徴として読まれることを意図している。以下で説明する各実施形態は、上記で説明した各態様に個別に適応される。
【0030】
本発明は、殺真菌剤の組み合わせ、それを含む組成物、および作物における真菌の感染を防除する方法に関する。
【0031】
本発明者らは、驚くべきことに、脱メチル化阻害剤殺真菌剤、特にプロチオコナゾールを含む殺真菌剤の組み合わせが、植物毒性のない未処理植物と比較して、イネ植物におけるイネいもち病菌に対する優れた殺真菌活性を示すことを発見した。本発明者らは、脱メチル化阻害剤殺真菌剤ともう1種の殺真菌剤とを含む殺真菌剤の組み合わせが、イネ栽培におけるいもち病、特にイネの葉いもち病およびイネの穂首いもち病、の防除において相乗効果を伴う優れた有効性を示すことを予期せず発見した。より具体的には、本発明者らは、プロチオコナゾールと少なくとも1種のストロビルリン殺真菌剤を含む組み合わせが、イネにおけるいもち病の防除において相乗効果を示すことを発見した。プロチオコナゾールと4-キノリル酢酸殺真菌剤、すなわちテブフロキン、プロチオコナゾールとジチオラン、すなわちイソプロチオラン、プロチオコナゾールとカスガマイシン、およびプロチオコナゾールと硫黄を含むさらなる組み合わせは、マグナポルテ・グリセアによって引き起こされる葉いもち病および穂首いもち病の効率的な防除を示した。
【0032】
したがって、本発明は、プロチオコナゾールまたはその組み合わせを、影響を受けたまたは影響を受けていないイネ植物に施用することにより、イネにおけるイネいもち病の感染、またはイネいもち病の感染に関連する症状または状態を防除、防止、または部分的に防止するための、さまざまな実施形態、組み合わせ、組成物、使用、方法を提供する。
【0033】
本発明は、脱メチル化阻害剤殺真菌剤と、イネ栽培における植物病原性真菌類の防除のための少なくとも1種の殺真菌剤とを含む殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0034】
一実施形態では、本発明は、脱メチル化阻害剤殺真菌剤と、イネ栽培における植物病原性真菌類、特にイネの穂首いもち病および葉いもち病を引き起こす菌類の防除のための少なくとも1種の殺真菌剤とを含む殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0035】
したがって、本発明は、脱メチル化阻害(DMI)殺真菌剤と、イネにおける植物病原性真菌類、特にピリキュラリア属に属する菌類を予防または防除するための少なくとも1種の殺真菌剤とを含む殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0036】
したがって、本発明は、イネにおけるイネいもち病菌の植物病原性真菌類を防除するための、脱メチル化阻害剤殺真菌剤、特にトリアゾール化合物(I)と、本明細書に記載の少なくとも1種の第2/別の殺真菌剤化合物(II)とを含む殺真菌剤の組み合わせに関する。
【0037】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)脱メチル化阻害剤殺真菌剤と、
(ii)少なくとも1種の殺真菌剤と、を含む。
【0038】
一実施形態では、脱メチル化阻害剤殺真菌剤はトリアゾール殺真菌剤である。
【0039】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)トリアゾール殺真菌剤と、
(ii)少なくとも1種の殺真菌剤と、を含む。
【0040】
一実施形態によれば、トリアゾール殺真菌剤(I)は、アザコナゾール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジクロブトラゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、ジニコナゾール-M、エポキシコナゾール、エタコナゾール、フェンブコナゾール、フルコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアフォール、フルコナゾール、フルコナゾール-シス、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、イプフェントリフルコナゾール、メフェントリフルコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、キンコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、チアベンダゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリチコナゾール、ウニコナゾールおよびウニコナゾール-P、それらの塩、エステル、異性体、誘導体、またはそれらの組み合わせから選択される。
【0041】
好ましい実施形態によれば、トリアゾール化合物(I)は、2-[2-(1クロロシクロプロピル)-3-(2-クロロフェニル)-2-ヒドロキシプロピル]-2,4-ジヒドロ-[1,2,4-]-トリアゾール-3-チオン(プロチオコナゾール)、またはその塩、エステル、代謝物、異性体、または誘導体である。
【0042】
一実施形態では、本発明の殺真菌剤の組み合わせは、化合物(I)としてプロチオコナゾールを含む。
【0043】
したがって、脱メチル化阻害剤殺真菌剤、またはトリアゾール化合物、またはプロチオコナゾールに割り当てられた(i)および(I)の数値参照は、殺真菌剤を殺真菌剤の組み合わせの第1殺真菌剤として指定するものとみなされる。
【0044】
一実施形態では、殺真菌剤の組み合わせは、プロチオコナゾールと、本明細書に記載の少なくとも別の殺真菌剤化合物(II)とを含み、イネの植物病原性真菌類イネいもち病菌を防除する。
【0045】
したがって、殺真菌剤の組み合わせにおける第2殺真菌剤を指す(ii)および(II)の数値参照は、殺真菌剤を殺真菌剤の組み合わせの第2殺真菌剤として指定するものとみなされる。
【0046】
一実施形態では、トリアゾール殺真菌剤化合物(I)と組み合わせた第2殺真菌剤化合物(II)は、接触殺真菌剤、無機化合物、ジチオカルバメート殺真菌剤、キノン外部阻害剤(QoI)、コハク酸脱水素酵素阻害剤(SDHI)、キノン内部阻害剤(QiI)、4-キノリル酢酸、ヘキソピラノシル抗生物質、およびジチオラン、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0047】
さらなる実施形態では、第2殺真菌剤は脱メチル化阻害剤殺真菌剤である。
【0048】
一実施形態では、第2殺真菌剤はキノン外部阻害剤殺真菌剤である。
【0049】
別の実施形態では、キノン外部阻害剤はストロビルリン殺真菌剤から選択される。
【0050】
一実施形態によれば、ストロビルリン殺真菌剤は、アゾキシストロビン、クモキシストロビン、エノキサストロビン、フルフェノキシストロビン、ピコキシストロビン、ピラオキシストロビン、マンデストロビン、ピラクロストロビン、ピラメトストロビン、トリクロピリカルブ、クレソキシムメチル、トリフロキシストロビン、ジモキシストロビン、フェナミンストロビン、メトミノストロビン、オリサストロビン、ファモキサドン、フルオキサストロビン、フェナミドンまたはピリベンカルブを含む群から選択される。
【0051】
好ましい一実施形態では、ストロビルリン殺真菌剤は、アゾキシストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、フルオキサストロビンおよびトリフロキシストロビンを含む。
【0052】
別の実施形態では、コハク酸脱水素酵素阻害剤(SDHI)は、ベンゾビンジフルピル、ビキサフェン、フルキサピロキサド、フラメトピル、イソピラザム、ペンフルフェン、ペンチオピラド、セダキサン、ボスカリド、チフルザミド、カルボキシン、オキシカルボキシン、フェンフラム、フルオピラム、イソフェタミド、ベノダニル、フルトラニルまたはメプロニルを含む群から選択される。
【0053】
一実施形態では、接触殺真菌剤は、無機化合物、ジチオカルバメート、フタルイミド、クロロニトリル、スルファミド、ビスグアニジン、トリアジン、キノン、キノキサリン、マレイミドおよびチオカルバメートから選択される多部位殺真菌剤である。
【0054】
一実施形態では、接触殺真菌剤は、アモバム、アソメート、アジチラム、カルバモルフ、クフラネブ、キュプロバム、ジスルフィラム、フェルバム、メタム、ナバム、テコラム、チラム、ウルバシド、ジラム、ダゾメット、エテム、ミルネブ、硫酸銅、二塩基性硫酸銅、三塩基性硫酸銅、オキシ塩化銅、硫黄、マンコッパー、マンコゼブ、マネブ、メチラム、ポリカルバメート、プロピネブ、またはジネブを含む。
【0055】
好ましい実施形態では、ジチオカルバメート殺真菌剤はマンコゼブである。
【0056】
好ましい実施形態では、無機化合物は銅塩である。
【0057】
好ましい実施形態では、銅塩は三塩基性硫酸銅である。
【0058】
好ましい実施形態では、銅塩はオキシ塩化銅である。
【0059】
好ましい実施形態では、無機化合物は硫黄である。
【0060】
好ましい実施形態では、無機化合物は硫黄またはその塩である。
【0061】
一実施形態では、キノン内部阻害剤(QII)は、シアゾファミド、アミスルブロム、フェンピコキサミドおよびフロリルピコキサミドを含む群から選択される。
【0062】
一実施形態では、第2殺真菌剤は4-キノリル酢酸殺真菌剤である。
【0063】
別の実施形態では、4-キノリル酢酸殺真菌剤はテブフロキンである。
【0064】
一実施形態では、第2殺真菌剤はヘキソピラノシル抗生物質である。
【0065】
別の実施形態では、ヘキソピラノシル抗生物質はカスガマイシンである。
【0066】
一実施形態では、第2殺真菌剤はジチオランである。
【0067】
一実施形態では、ジチオラン殺真菌剤はイソプロチオランである。
【0068】
一実施形態では、第2殺真菌剤は、核酸合成阻害剤、細胞骨格およびモータータンパク質阻害剤、アミノ酸およびタンパク質合成阻害剤、呼吸プロセス阻害剤、シグナル伝達阻害剤、脂質合成および膜完全性破壊剤、ステロール生合成阻害剤、メラニン合成阻害剤、細胞壁生合成阻害剤、細胞壁中のメラニン合成阻害剤、宿主植物防御誘導剤、作用機序が不明な殺真菌剤、分類されていない殺真菌剤、または複数の作用機序を持つ生物学的製剤を含む全身性殺真菌剤である。
【0069】
いくつかの実施形態では、殺真菌剤は、メトラフェノン、アミスルブロム、イソチアニル、フルオピコリド、フェンピラザミン、バリフェナーレート、マンジプロパミド、ペンフルフェン、ビキサフェン、フルオピラム、フルキサピロキサド、イソピラザム、ペンチオピラド、ピリオフェノン、セダキサン、ピジフルメトフェン、ジクロベンチアゾックス、イソフルシプラム、フェンピコキサミド、フロリルピコキサミド、フルオキサピプロリン、メフェントリフルコナゾール、イフェントリフルコナゾール、メチルテトラプロール、インピルフルキサム、キノフメリン、オキサチアピプロリン、フルインダピル、ジピメチトロン、ピリダクロメチル、ベンゾビンジフルピル、オリサストロビン、アメトクトラジン、フルチアニル、ピラジフルミド、クモキシストロビン、ピリベンカルブ、テブフロキン、イソフェタミド、トルプロカルブ、マンデストロビン、ピカルブトラゾクスからなる群から選択されるトリアゾール化合物(I)と組み合わせられる。
【0070】
一実施形態では、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)キノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤、コハク酸脱水素酵素阻害剤(SDHI)殺真菌剤、キノン内部阻害剤(QiI)殺真菌剤、無機化合物、4-キノリル酢酸殺真菌剤、ヘキソピラノシル抗生物質殺真菌剤、およびジチオラン殺真菌剤、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される第2殺真菌剤と、を含む。
【0071】
一実施形態では、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)ストロビルリン殺真菌剤を含むキノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤と、を含む。
【0072】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)少なくとも1種のストロビルリン殺真菌剤と、を含む。
【0073】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)アゾキシストロビンと、を含む。
【0074】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)ピコキシストロビンと、を含む。
【0075】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)トリフロキシストロビンと、を含む。
【0076】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)フルオキサストロビンと、を含む。
【0077】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)テブフロキンと、を含む。
【0078】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)カスガマイシンと、を含む。
【0079】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)イソプロチオランと、を含む。
【0080】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)無機化合物と、を含む。
【0081】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、プロチオコナゾールと銅塩とを含む。
【0082】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)オキシ塩化銅、硫酸銅、三塩基性硫酸銅、およびそのような他の銅塩を含む銅塩と、を含む。
【0083】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)硫黄またはその塩と、を含む。
【0084】
開示全体にわたって使用される有効成分には、それらの塩、エステル、エーテル、溶媒和物および水和物を含む多形体が含まれる。塩には、活性成分の生物学的有効性および特性を保持し、生物学的またはその他の点で望ましくないものではない塩が含まれ、また、親化合物が無機および有機の非毒性の酸または塩基付加塩を作ることによって改変された開示された化合物の誘導体が含まれる。塩は、従来の化学的方法によって親化合物から合成することができる。
【0085】
本発明の殺真菌剤の組み合わせで使用される活性化合物の重量比は、通常、約500:1~約1:500、好ましくは100:1~1:100、さらに好ましくは50:1~1:50、最も好ましくは25:1~1:25である。
【0086】
一実施形態では、殺真菌剤の組み合わせは、脱メチル化阻害剤殺真菌剤と、もう1種の殺真菌剤とを1:15~15:1の比率で含む。
【0087】
一実施形態では、殺真菌剤の組み合わせは、脱メチル化阻害剤殺真菌剤と、もう1種の殺真菌剤とを1:10~10:1の比率で含む。
【0088】
一実施形態では、殺真菌剤の組み合わせは、脱メチル化阻害剤殺真菌剤と、もう1種の殺真菌剤とを1:5~5:1の比率で含む。
【0089】
一実施形態では、殺真菌剤の組み合わせは、トリアゾール殺真菌剤と、もう1種の殺真菌剤とを1:15~15:1の比率で含む。
【0090】
一実施形態では、殺真菌剤の組み合わせは、トリアゾール殺真菌剤と、もう1種の殺真菌剤とを1:10~10:1の比率で含む。
【0091】
一実施形態では、殺真菌剤の組み合わせは、トリアゾール殺真菌剤と、もう1種の殺真菌剤とを1:5~5:1の比率で含む。
【0092】
一実施形態では、殺真菌剤の組み合わせは、プロチオコナゾールと、もう1種の殺真菌剤とを1:15~15:1の比率で含む。
【0093】
一実施形態では、殺真菌剤の組み合わせは、プロチオコナゾールと、もう1種の殺真菌剤とを1:10~10:1の比率で含む。
【0094】
一実施形態では、殺真菌剤の組み合わせは、プロチオコナゾールと、1:5~5:1の比率でさらに1つの殺真菌剤とを含む。
【0095】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)脱メチル化阻害剤殺真菌剤と、
(ii)少なくとも1種の殺真菌剤と、を含み、
脱メチル化阻害剤殺真菌剤と第2殺真菌剤との比率は、1:15~15:1である。
【0096】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)トリアゾール殺真菌剤と、
(ii)少なくとも1種の殺真菌剤と、を含み、
トリアゾール殺真菌剤と第2殺真菌剤との比率は、1:15~15:1である。
【0097】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)トリアゾール殺真菌剤と、
(ii)少なくとも1種の殺真菌剤と、を含み、
トリアゾール殺真菌剤と第2殺真菌剤との比率は、1:10~10:1である。
【0098】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールを含むトリアゾール殺真菌剤と、
(ii)キノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤、コハク酸脱水素酵素阻害剤(SDHI)殺真菌剤、キノン内部阻害剤(QiI)殺真菌剤、無機化合物、4-キノリル酢酸殺真菌剤、無機化合物、ヘキソピラノシル抗生物質殺真菌剤、およびジチオラン殺真菌剤、またはそれらの組み合わせを含む群から選択される第2殺真菌剤と、を含み、
プロチオコナゾールと第2殺真菌剤との比率は、1:15~15:1である。
【0099】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)キノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤、コハク酸脱水素酵素阻害剤(SDHI)殺真菌剤、キノン内部阻害剤(QiI)殺真菌剤、無機化合物、4-キノリル酢酸殺真菌剤、ヘキソピラノシル抗生物質殺真菌剤、およびジチオラン殺真菌剤、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される第2殺真菌剤と、を含み、
プロチオコナゾールと第2殺真菌剤との比率は、1:10~10:1である。
【0100】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)トリアゾール殺真菌剤と、
(ii)少なくとも1種のキノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤と、を含み、
トリアゾール殺真菌剤とキノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤との比率は、1:15~15:1である。
【0101】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)トリアゾール殺真菌剤と、
(ii)少なくとも1種のキノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤と、を含み、
トリアゾール殺真菌剤とキノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤との比率は、1:10~10:1である。
【0102】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)ストロビルリン殺真菌剤を含む少なくとも1種のキノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤と、を含み、プロチオコナゾールとキノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤との比率は、1:15~15:1である。
【0103】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)ストロビルリン殺真菌剤を含むキノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤と、を含み、プロチオコナゾールとキノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤との比率は、1:10~10:1である。
【0104】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)少なくとも1種のストロビルリン殺真菌剤と、を含み、
プロチオコナゾールとストロビルリン殺真菌剤との比率は、1:15~15:1である。
【0105】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)少なくとも1種のストロビルリン殺真菌剤と、を含み、
プロチオコナゾールとストロビルリン殺真菌剤との比率は、1:10~10:1である。
【0106】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)アゾキシストロビンと、を含み、
プロチオコナゾールとアゾキシストロビンとの比率は、1:15~15:1である。
【0107】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)アゾキシストロビンと、を含み
プロチオコナゾールとアゾキシストロビンとの比率は1:10~10:1である。
【0108】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)ピコキシストロビンと、を含み、
プロチオコナゾールとピコキシストロビンとの比率は1:15~15:1である。
【0109】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)ピコキシストロビンと、を含み、
プロチオコナゾールとピコキシストロビンとの比率は1:10~10:1である。
【0110】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)トリフロキシストロビンと、を含み、
プロチオコナゾールとトリフロキシストロビンとの比率は、1:15~15:1である。
【0111】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)トリフロキシストロビンと、を含み、
プロチオコナゾールとトリフロキシストロビンとの比率は1:10~10:1である。
【0112】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)フルオキサストロビンと、を含み、
プロチオコナゾールとフルオキサストロビンとの比率は1:15~15:1である。
【0113】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)フルオキサストロビンと、を含み、
プロチオコナゾールとフルオキサストロビンとの比率は1:10~10:1である。
【0114】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)4-キノリル酢酸殺真菌剤と、を含み、
プロチオコナゾールと4-キノリル酢酸殺真菌剤との比率は1:15~15:1のである。
【0115】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)テブフロキンと、を含み、
プロチオコナゾールとテブフロキンとの比率は1:15~15:1である。
【0116】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)テブフロキンと、を含み、
プロチオコナゾールとテブフロキンとの比率は1:10~10:1である。
【0117】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)カスガマイシンと、を含み、
プロチオコナゾールとカスガマイシンとの比率は1:15~15:1である。
【0118】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)カスガマイシンと、を含み、
プロチオコナゾールとカスガマイシンとの比率は1:10~10:1である。
【0119】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)ジチオラン殺真菌剤と、を含み、
プロチオコナゾールとジチオラン殺真菌剤との比率は、1:15~15:1である。
【0120】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)イソプロチオランと、を含み、
プロチオコナゾールとイソプロチオランとの比率は1:15~15:1である。
【0121】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)イソプロチオランと、を含み、
プロチオコナゾールとイソプロチオランとの比率は1:10~10:1である。
【0122】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)無機化合物と、を含み、
プロチオコナゾールと無機化合物との比率は、1:15~15:1である。
【0123】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)無機化合物と、を含み、
プロチオコナゾールと無機化合物との比率は1:10~10:1である。
【0124】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)硫黄と、を含み、
プロチオコナゾールと硫黄との比率は1:15~15:1である。
【0125】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)硫黄と、を含み、
プロチオコナゾールと硫黄との比率は1:10~10:1である。
【0126】
本発明におけるイネいもち病とは、イネの葉(葉いもち病)および穂(穂いもち病または穂穂首いもち病)に重大な被害を与える、イネ栽培においていもち病菌であるマグナポルテ・オリゼ(シノニム:イネいもち病菌)によって引き起こされる作物病害を指す。さらに、穂のすべての部分、すなわち小穂、穎、枝、穂軸、穂首はいもち病の影響を受けやすく、特に穂首の損傷(穂首いもち)は穂首の完全な喪失につながる。
【0127】
一実施形態では、本発明は、稲栽培におけるイネいもち病菌、マグナポルテ・グリセアを防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この組み合わせは、
(i)トリアゾール殺真菌剤と、
(ii)少なくとも1種の殺真菌剤と、を含み、
トリアゾール殺真菌剤と第2殺真菌剤との比率は、1:15~15:1である。
【0128】
一実施形態では、本発明は、稲栽培におけるイネいもち病菌、マグナポルテ・グリセアを防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールを含むトリアゾール殺真菌剤と、
(ii)キノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤、無機化合物、コハク酸脱水素酵素阻害剤(SDHI)殺真菌剤、キノン内部阻害剤(QiI)殺真菌剤、無機化合物、4-キノリル酢酸殺真菌剤、ヘキソピラノシル抗生物質殺真菌剤、およびジチオラン殺真菌剤、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される第2殺真菌剤と、を含み、
プロチオコナゾールと第2殺真菌剤との比率は、1:15~15:1である。
【0129】
一実施形態では、本発明は、稲栽培におけるイネいもち病菌、マグナポルテ・グリセアを防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)ストロビルリン殺真菌剤を含むキノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤と、を含み、プロチオコナゾールとキノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤との比率は、1:15~15:1である。
【0130】
一実施形態では、本発明は、稲栽培におけるイネいもち病菌、マグナポルテ・グリセアを防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)アゾキシストロビンと、を含み、
プロチオコナゾールとアゾキシストロビンとの比率は、1:15~15:1である。
【0131】
一実施形態では、本発明は、稲栽培におけるイネいもち病菌、マグナポルテ・グリセアを防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)ピコキシストロビンと、を含み、
プロチオコナゾールとピコキシストロビンとの比率は1:15~15:1である。
【0132】
一実施形態では、本発明は、稲栽培におけるイネいもち病菌、マグナポルテ・グリセアを防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)トリフロキシストロビンと、を含み、
プロチオコナゾールとトリフロキシストロビンとの比率は、1:15~15:1である。
【0133】
一実施形態では、本発明は、稲栽培におけるイネいもち病菌、マグナポルテ・グリセアを防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)フルオキサストロビンと、を含み、
プロチオコナゾールとフルオキサストロビンとの比率は1:15~15:1である。
【0134】
一実施形態では、本発明は、稲栽培におけるイネいもち病菌、マグナポルテ・グリセアを防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)テブフロキンと、を含み、
プロチオコナゾールとテブフロキンとの比率は1:15~15:1である。
【0135】
一実施形態では、本発明は、稲栽培におけるイネいもち病菌、マグナポルテ・グリセアを防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)カスガマイシンと、を含み、
プロチオコナゾールとカスガマイシンとの比率は1:15~15:1である。
【0136】
一実施形態では、本発明は、稲栽培におけるイネいもち病菌、マグナポルテ・グリセアを防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)イソプロチオランと、を含み、
プロチオコナゾールとイソプロチオランとの比率は1:15~15:1である。
【0137】
一実施形態では、本発明は、稲栽培におけるイネいもち病菌、マグナポルテ・グリセアを防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)無機化合物と、を含み、
プロチオコナゾールとイソプロチオランとの比率は1:15~15:1である。
【0138】
一実施形態では、本発明は、稲栽培におけるイネいもち病菌、マグナポルテ・グリセアを防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)硫黄と、を含み、
プロチオコナゾールとイソプロチオランとの比率は1:15~15:1である。
【0139】
一実施形態では、本発明は、稲栽培におけるイネいもち病菌、マグナポルテ・グリセアを防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)銅塩と、を含み、
プロチオコナゾールとイソプロチオランとの比率は1:15~15:1である。
【0140】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)50~500g/haの量の脱メチル化阻害剤殺真菌剤と、
(ii)10~300g/haの量の少なくとも1種の殺真菌剤と、を含む。
【0141】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のトリアゾール殺真菌剤と、
(ii)10~300g/haの量の少なくとも1種の殺真菌剤と、を含む。
【0142】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のプロチオコナゾールと、
(ii)10~300g/haの量の少なくとも1種の殺真菌剤と、を含む。
【0143】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のプロチオコナゾールと、
(ii)10~300g/haの量の少なくとも1種のストロビルリン殺真菌剤と、を含む。
【0144】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のプロチオコナゾールと、
(ii)10~300g/haの量のアゾキシストロビンと、を含む。
【0145】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のプロチオコナゾールと、
(ii)10~300g/haの量のピコキシストロビンと、を含む。
【0146】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のプロチオコナゾールと、
(ii)10~300g/haの量のトリフロキシストロビンと、を含む。
【0147】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のプロチオコナゾールと、
(ii)10~300g/haの量のフルオキサストロビンと、を含む。
【0148】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のプロチオコナゾールと、
(ii)10~300g/haの量のテブフロキンと、を含む。
【0149】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のプロチオコナゾールと、
(ii)10~300g/haの量のカスガマイシンと、を含む。
【0150】
一実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この殺真菌剤の組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のプロチオコナゾールと、
(ii)10~300g/haの量のイソプロチオランと、を含む。
【0151】
一実施形態では、本開示の組み合わせは、少なくとも第3追加の殺真菌剤または除草剤または殺虫剤を含む。
【0152】
一実施形態では、本開示の組み合わせは、少なくとも追加の殺真菌剤を含む。
【0153】
一実施形態では、全身性殺真菌剤は、単一の殺真菌剤であってもよく、または1つ以上の全身性殺真菌剤の組み合わせであってもよい。
【0154】
一実施形態では、全身性殺真菌剤は、少なくとも2つの殺真菌剤組み合わせである。
【0155】
一実施形態では、殺真菌剤の組み合わせにおける全身性殺真菌剤は、核酸合成阻害剤、細胞骨格および運動タンパク質阻害剤、アミノ酸およびタンパク質合成阻害剤、呼吸プロセス阻害剤、シグナル伝達阻害剤、脂質合成および膜完全性破壊剤、ステロール生合成阻害剤、メラニン合成阻害剤、細胞壁生合成阻害剤、細胞壁中のメラニン合成阻害剤、宿主植物防御誘導剤、作用機序が不明な殺真菌剤、分類されていない殺真菌剤、または複数の作用機序を持つ生物学的製剤から選択される。
【0156】
好ましい実施形態では、本発明は、稲作におけるイネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、この組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールを含むトリアゾール殺真菌剤と、
(ii)キノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤、コハク酸脱水素酵素阻害剤(SDHI)殺真菌剤、キノン内部阻害剤(QiI)殺真菌剤、無機化合物、4-キノリル酢酸殺真菌剤、ヘキソピラノシル抗生物質殺真菌剤、およびジチオラン殺真菌剤、またはそれらの組み合わせを含む第2殺真菌剤と、
(iii)多部位殺真菌剤を含む第3殺真菌剤と、を含む。
【0157】
一実施形態では、接触活性を有する多部位殺真菌剤を含む第3殺真菌剤は、無機化合物、ジチオカルバメート、フタルイミド、クロロニトリル、スルファミド、ビスグアニジン、トリアジン、キノン、キノキサリン、マレイミドおよびチオカルバメートから選択される。
【0158】
一実施形態では、多部位殺真菌剤は、銅およびその塩、硫黄、アモバム、フェルバム、マンコゼブ、マネブ、メチラム、プロピネブ、チラム、亜鉛、チアゾール、ジネブ、ジラム、キャプタン、カプタフォール、フォルペット、クロロタロニル、ジクロフルアニド、トリルフルアニド、グアザチン、イミノクタジン、アニラジン、ジチアノン、ジチアノン、フルオロイミド、およびメタスルホカルブを含む。
【0159】
一実施形態では、銅塩は、硫酸銅、二塩基性硫酸銅、三塩基性硫酸銅およびオキシ塩化銅を含む群から選択される。
【0160】
本発明の組み合わせの活性物質は、タンクミックスとして同時に施用してもよいし、順次または製剤として施用してもよい。植物の出芽前の土壌への施用は、植え付け前または植え付け後のいずれかの段階で行ってもよい。施用は、作物の発育中の異なるタイミングで、出芽後早期または後期に1回または2回の施用で、葉面散布として行ってもよい。より好ましくは、本発明の組み合わせは、植物繁殖材料に施用される。
【0161】
いくつかの実施形態では、本開示による組み合わせは、植物繁殖材料の処理に使用される。
【0162】
いくつかの実施形態では、本開示による組み合わせは、植物繁殖材料の一種である種子の処理に使用される。
【0163】
植物繁殖材料の処理に使用される本開示の組み合わせは、標的真菌類が種子または植物に損傷を与えるライフサイクル中に、材料および/またはそれらから生じた植物を保護するのに効果的である。
【0164】
一実施形態では、イネ植物の葉いもち病および穂首いもち病の防除に使用するための組み合わせは、プロチオコナゾールおよび別の殺真菌剤を含む。本組み合わせは、イネいもち病の処理において、未処理のものと比較して効果的な病害防除を有する。
【0165】
本明細書で示した実施例は、プロチオコナゾールと他の殺真菌剤とを含む組み合わせが、イネのイネいもち病、特に葉いもち病および穂首いもち病による真菌性病害の防除に対する有効性を実証している。
【0166】
さらに、本発明の組み合わせは、作物に対して植物毒性を示さなかった。
【0167】
本明細書に記載の本発明の組み合わせは、組成物の形態で配合してもよい。
【0168】
一実施形態では、本発明は、いずれかの態様または実施形態で上記した組み合わせと、少なくとも1つの農薬的に許容される賦形剤とを含む組成物を提供する。
【0169】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を効果的に防除するための殺真菌性組成物を提供し、この組成物は、
(i)脱メチル化阻害剤殺真菌剤と、
(ii)コハク酸脱水素酵素阻害剤殺真菌剤、キノン外部阻害剤殺真菌剤、キノン内部阻害剤殺真菌剤、無機化合物、4-キノリル酢酸殺真菌剤、ヘキソピラノシル抗生物質、ジチオラン殺真菌剤、ジチオカルバメート殺真菌剤を含む少なくとも1種の他の殺真菌剤と、
(iii)農薬的に許容される少なくとも1種の賦形剤と、を含む。
【0170】
好ましい実施形態では、脱メチル化阻害剤殺真菌剤は好ましくはトリアゾール殺真菌剤である。
【0171】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を防除するための殺真菌性組成物を提供し、該組成物は、
(i)トリアゾール殺真菌剤と、
(ii)コハク酸脱水素酵素阻害剤殺真菌剤、キノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤、キノン内部阻害剤(QiI)殺真菌剤、4-キノリル酢酸殺真菌剤、ヘキソピラノシル抗生物質、ジチオラン殺真菌剤、またはジチオカルバメート殺真菌剤から選択される少なくとも1種の殺真菌剤と、
(iii)少なくとも1種の農学的に許容される賦形剤と、を含む。
【0172】
一実施形態では、トリアゾール殺真菌剤は、プロチオコナゾール、2-[2-(1-クロロシクロプロピル)-3-(2-クロロフェニル)-2-ヒドロキシプロピル]-2,4-ジヒドロ-[1,2,4-]-トラゾール-3-チオンまたはその塩、エステル、代謝物、または異性体もしくは誘導体である。
【0173】
したがって、一実施形態では、本発明は、イネいもち病を防除するための殺真菌性組成物を提供し、該組成物は、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)コハク酸脱水素酵素阻害剤殺真菌剤、キノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤、キノン内部阻害剤(QII)阻害剤、4-キノリル酢酸殺真菌剤、ヘキソピラノシル抗生物質、ジチオラン殺真菌剤、またはジチオカルバメート殺真菌剤から選択される少なくとも1種の殺真菌剤と、
(iii)農薬的に許容される少なくとも1種の賦形剤と、を含む。
【0174】
一実施形態では、プロチオコナゾールは約100~500g a.i./haの量で施用される。
【0175】
一実施形態において、本発明は、イネいもち病を防除するための殺真菌性組成物を提供し、該組成物は、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)キノン内部阻害剤(QiI)殺真菌剤と、
(iii)農薬的に許容される少なくとも1種の賦形剤と、を含む。
【0176】
一実施形態において、本発明は、イネいもち病を防除するための殺真菌性組成物を提供し、該組成物は、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)ストロビルリン殺真菌剤と、
(iii)農薬的に許容される少なくとも1種の賦形剤と、を含む。
【0177】
一実施形態において、本発明は、イネいもち病を防除するための殺真菌性組成物を提供し、該組成物は、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)アゾキシストロビンと、
(iii)農薬的に許容される少なくとも1種の賦形剤と、を含む。
【0178】
一実施形態において、本発明は、イネいもち病を防除するための殺真菌性組成物を提供し、該組成物は、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)ピコキシストロビンと、
(iii)農薬的に許容される少なくとも1種の賦形剤と、を含む。
【0179】
一実施形態において、本発明は、イネいもち病を防除するための殺真菌性組成物を提供し、該組成物は、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)フルオキサストロビンと、
(iii)農薬的に許容される少なくとも1種の賦形剤と、を含む。
【0180】
一実施形態において、本発明は、イネいもち病を防除するための殺真菌性組成物を提供し、該組成物は、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)トリフロキシストロビンと、
(iii)農薬的に許容される少なくとも1種の賦形剤と、を含む。
【0181】
一実施形態において、本発明は、イネいもち病を防除するための殺真菌性組成物を提供し、該組成物は、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)カスガマイシンと、
(iii)農薬的に許容される少なくとも1種の賦形剤と、を含む。
【0182】
一実施形態において、本発明は、イネいもち病を防除するための殺真菌性組成物を提供し、該組成物は、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)テブフロキンと、
(iii)農薬的に許容される少なくとも1種の賦形剤と、を含む。
【0183】
一実施形態において、本発明は、イネいもち病を防除するための殺真菌性組成物を提供し、該組成物は、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)イソプロチオランと、
(iii)農薬的に許容される少なくとも1種の賦形剤と、を含む。
【0184】
一実施形態において、本発明は、イネいもち病を防除するための殺真菌性組成物を提供し、該組成物は、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)無機化合物と、
(iii)農薬的に許容される少なくとも1種の賦形剤と、を含む。
【0185】
一実施形態において、本発明は、イネいもち病を防除するための殺真菌性組成物を提供し、該組成物は、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)銅塩と、
(iii)農薬的に許容される少なくとも1種の賦形剤と、を含む。
【0186】
一実施形態において、本発明は、イネいもち病を防除するための殺真菌性組成物を提供し、該組成物は、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)硫黄と、
(iii)農薬的に許容される少なくとも1種の賦形剤と、を含む。
【0187】
一実施形態では、プロチオコナゾールは農薬として有効な量で施用される。
【0188】
一実施形態では、組成物は、通常、組成物中の活性成分を不活性担体と混合し、必要に応じて界面活性剤、他の補助剤および担体を添加して、固体または液体の製剤に配合することによって製造することができ、これには、水和剤、水分散性顆粒(WDG)、粉剤、可溶性(液体)濃縮物、懸濁濃縮物(SC)、油分散物(OD)、水中油型エマルジョン、油中水型エマルジョン、乳化性濃縮物、カプセル懸濁液、ZC製剤、またはその他の既知の製剤タイプが含まれるが、これらに限定されない。
【0189】
一実施形態では、プロチオコナゾールは30%w/v OD製剤として使用される。
【0190】
一実施形態では、本発明は、プロチオコナゾールおよびアゾキシストロビンを40%w/v懸濁液濃縮製剤として使用する。
【0191】
一実施形態では、本発明は、プロチオコナゾールおよび硫黄を60%~70%w/vの懸濁液濃縮製剤として使用する。
【0192】
製剤の種類に応じて、1種以上の液体または固体の担体、適切な場合は界面活性剤(分散剤、保護コロイド、乳化剤、湿潤剤、粘着付与剤など)、および適切な場合は作物保護製品の製剤化に慣例となっているその他の補助剤で構成される。当業者は、このような配合物の処方に十分精通している。その他の補助剤としては、有機および無機の増粘剤、殺細菌剤、不凍剤、消泡剤、着色剤、種子配合用の接着剤などがある。
【0193】
適切な担体には、液体担体と固体担体が含まれる。製剤化に用いられる固体担体としては、例えば、カオリン粘土、アタパルジャイト粘土、ベントナイト、モンモリロナイト、酸性白土、パイロフィライト、タルク、珪藻土、方解石などの鉱物、トウモロコシの軸の粉末、クルミの殻の粉末などの天然有機物、尿素などの合成有機物、炭酸カルシウム、硫酸アンモニウムなどの塩、合成水和酸化ケイ素などの合成無機物などの微粉末または顆粒が挙げられる。液体担体としては、キシレン、アルキルベンゼン、メチルナフタレンなどの芳香族炭化水素、2-プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノエチルエーテルなどのアルコール、アセトン、シクロヘキサノン、イソホロンなどのケトン、大豆油、綿実油などの植物油、石油系脂肪族炭化水素、エステル、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、水などが挙げられる。
【0194】
典型的には、本発明の組み合わせ/組成物は、イネにおける植物病原性真菌であるイネいもち病菌(Pyricularia oryzae)を防除するのに有用である。好ましくは、本発明は、イネいもち病を予防および防除するために提供され、主に、本発明は、プロチオコナゾールを含む本発明の組み合わせ/組成物を施用することによってイネ葉いもち病および/またはイネの穂首いもち病を防除するために提供される。
【0195】
一実施形態では、本発明は、脱メチル化阻害剤殺真菌剤と、特にマグナポルテ・グリセアによって引き起こされるイネいもち病を防除するための少なくとも1種の殺真菌剤とを含む殺真菌剤の組み合わせの使用を提供する。
【0196】
一実施形態では、本発明は、トリアゾール殺真菌剤と、特にマグナポルテ・グリセアによって引き起こされるイネいもち病を防除するための少なくとも1種の殺真菌剤とを含む殺真菌剤の組み合わせの使用を提供する。
【0197】
一実施形態では、本発明は、トリアゾール殺真菌剤と、キノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤、コハク酸脱水素酵素阻害剤(SDHI)殺真菌剤、キノン内部阻害剤(QiI)殺真菌剤、無機化合物、4-キノリル酢酸殺真菌剤、ヘキソピラノシル抗生物質殺真菌剤、およびジチオラン殺真菌剤、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの殺真菌剤とを含む殺真菌剤の組み合わせを、特にマグナポルテ・グリセアによって引き起こされるイネいもち病の防除に使用することを提供する。
【0198】
一実施形態では、本発明は、特にマグナポルテ・グリセアによって引き起こされるイネいもち病を防除するための、トリアゾール殺真菌剤と、ストロビルリン殺真菌剤を含むキノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤とを含む殺真菌剤の組み合わせの使用を提供する。
【0199】
一実施形態では、本発明は、特にマグナポルテ・グリセアによって引き起こされるイネいもち病の防除におけるプロチオコナゾールと、キノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤、コハク酸脱水素酵素阻害剤(SDHI)殺真菌剤、キノン内部阻害剤(QiI)殺真菌剤、無機化合物、4-キノリル酢酸殺真菌剤、ヘキソピラノシル抗生物質殺真菌剤、およびジチオラン殺真菌剤、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1種の殺真菌剤とを含む殺真菌剤の組み合わせの使用を提供する。
【0200】
一実施形態では、本発明は、特にマグナポルテ・グリセアによって引き起こされるイネいもち病の防除における、プロチオコナゾールとアゾキシストロビンを含む殺真菌剤の組み合わせの使用を提供する。
【0201】
一実施形態では、本発明は、特にマグナポルテ・グリセアによって引き起こされるイネいもち病の防除における、プロチオコナゾールとピコキシストロビンを含む殺真菌剤の組み合わせの使用を提供する。
【0202】
一実施形態では、本発明は、特にマグナポルテ・グリセアによって引き起こされるイネいもち病の防除における、プロチオコナゾールとフルオキサストロビンを含む殺真菌剤の組み合わせの使用を提供する。
【0203】
一実施形態では、本発明は、特にマグナポルテ・グリセアによって引き起こされるイネいもち病の防除における、プロチオコナゾールとトリフロキシストロビンを含む殺真菌剤の組み合わせの使用を提供する。
【0204】
一実施形態では、本発明は、特にマグナポルテ・グリセアによって引き起こされるイネいもち病の防除における、プロチオコナゾールおよびイソプロチオランを含む殺真菌剤の組み合わせの使用を提供する。
【0205】
一実施形態では、本発明は、特にマグナポルテ・グリセアによって引き起こされるイネいもち病の防除における、プロチオコナゾールとテブフロキンを含む殺真菌剤の組み合わせの使用を提供する。
【0206】
一実施形態では、本発明は、特にマグナポルテ・グリセアによって引き起こされるイネいもち病の防除における、プロチオコナゾールとカスガマイシンを含む殺真菌剤の組み合わせの使用を提供する。
【0207】
一実施形態では、本発明は、特にマグナポルテ・グリセアによって引き起こされるイネいもち病の防除における、プロチオコナゾールと無機化合物を含む殺真菌剤の組み合わせの使用を提供する。
【0208】
一実施形態では、本発明は、特にマグナポルテ・グリセアによって引き起こされるイネいもち病を防除するための、プロチオコナゾールと硫黄を含む殺真菌剤の組み合わせの使用を提供する。
【0209】
一実施形態では、本発明は、組み合わせを施用することを含む、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせの使用を提供し、この組み合わせは、
(i)脱メチル化阻害剤殺真菌剤と、
(ii)少なくとも1種の殺真菌剤と、を含み、
脱メチル化阻害剤殺真菌剤と第2殺真菌剤との比率は、1:15~15:1である。
【0210】
一実施形態では、本発明は、組み合わせを施用することを含む、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせの使用を提供し、この組み合わせは、
(i)トリアゾール殺真菌剤と、
(ii)少なくとも1種の殺真菌剤と、を含み、
トリアゾール殺真菌剤と第2殺真菌剤との比率は、1:15~15:1である。
【0211】
一実施形態では、本発明は、組み合わせを施用することを含む、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせの使用を提供し、この組み合わせは、
(i)トリアゾール殺真菌剤と、
(ii)キノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤、コハク酸脱水素酵素阻害剤(SDHI)殺真菌剤、キノン内部阻害剤(QiI)殺真菌剤、無機化合物、4-キノリル酢酸殺真菌剤、ヘキソピラノシル抗生物質殺真菌剤、およびジチオラン殺真菌剤、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される第2殺真菌剤と、を含み、
プロチオコナゾールと第2殺真菌剤との比率は、1:15~15:1である。
【0212】
一実施形態では、本発明は、組み合わせを施用することを含む、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせの使用を提供し、この組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)キノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤、コハク酸脱水素酵素阻害剤(SDHI)殺真菌剤、キノン内部阻害剤(QiI)殺真菌剤、無機化合物、4-キノリル酢酸殺真菌剤、ヘキソピラノシル抗生物質殺真菌剤、およびジチオラン殺真菌剤、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される第2殺真菌剤と、を含み、
プロチオコナゾールと第2殺真菌剤との比率は、1:15~15:1である。
【0213】
一実施形態では、本発明は、組み合わせを施用することを含む、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせの使用を提供し、この組み合わせは、
(i)トリアゾール殺真菌剤と、
(ii)少なくともキノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤と、を含み、
トリアゾール殺真菌剤とキノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤との比率は、1:15~15:1である。
【0214】
一実施形態では、本発明は、組み合わせを施用することを含む、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせの使用を提供し、この組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)少なくとも1種のキノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤と、を含み、
トリアゾール殺真菌剤とキノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤との比率は、1:15~15:1である。
【0215】
一実施形態では、本発明は、組み合わせを施用することを含む、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせの使用を提供し、この組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)少なくとも1種のストロビルリン殺真菌剤と、を含み、
プロチオコナゾールとストロビルリン殺真菌剤との比率は、1:15~15:1である。
【0216】
一実施形態では、本発明は、組み合わせを施用することを含む、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせの使用を提供し、この組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)アゾキシストロビンと、を含み
プロチオコナゾールとアゾキシストロビンとの比率は、1:15~15:1である。
【0217】
一実施形態では、本発明は、組み合わせを施用することを含む、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせの使用を提供し、この組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)ピコキシストロビンと、を含み、
プロチオコナゾールとピコキシストロビンとの比率は1:15~15:1である。
【0218】
一実施形態では、本発明は、組み合わせを施用することを含む、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせの使用を提供し、この組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)トリフロキシストロビンと、を含み、
プロチオコナゾールとトリフロキシストロビンとの比率は、1:15~15:1である。
【0219】
一実施形態では、本発明は、組み合わせを施用することを含む、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせの使用を提供し、この組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)フルオキサストロビンと、を含み、
プロチオコナゾールとフルオキサストロビンとの比率は1:15~15:1である。
【0220】
一実施形態では、本発明は、組み合わせを施用することを含む、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせの使用を提供し、この組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)テブフロキンと、を含み、
プロチオコナゾールとテブフロキンとの比率は1:15~15:1である。
【0221】
一実施形態では、本発明は、組み合わせを施用することを含む、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせの使用を提供し、この組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)カスガマイシンと、を含み、
プロチオコナゾールとカスガマイシンとの比率は1:15~15:1である。
【0222】
一実施形態では、本発明は、組み合わせを施用することを含む、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせの使用を提供し、この組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)イソプロチオランと、を含み、
プロチオコナゾールとイソプロチオランとの比率は1:15~15:1である。
【0223】
一実施形態では、本発明は、組み合わせを施用することを含む、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせの使用を提供し、この組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)硫黄と、を含み、
プロチオコナゾールとイソプロチオランとの比率は1:15~15:1である。
【0224】
一実施形態では、本発明は、組み合わせを施用することを含む、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせの使用を提供し、この組み合わせは、
(i)50~500g/haの量の脱メチル化阻害剤殺真菌剤と、
(ii)少なくとも1種の10~300g/haの量の殺真菌剤と、を含む。
【0225】
一実施形態では、本発明は、組み合わせを施用することを含む、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせの使用を提供し、この組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のトリアゾール殺真菌剤と、
(ii)少なくとも1種の10~300g/haの量の殺真菌剤と、を含む。
【0226】
一実施形態では、本発明は、組み合わせを施用することを含む、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせの使用を提供し、この組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のプロチオコナゾールと、
(ii)少なくとも1種の10~300g/haの量の殺真菌剤と、を含む。
【0227】
一実施形態では、本発明は、組み合わせを施用することを含む、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせの使用を提供し、この組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のプロチオコナゾールと、
(ii)少なくとも1種の10~300g/haの量のストロビルリン殺真菌剤と、を含む。
【0228】
一実施形態では、本発明は、組み合わせを施用することを含む、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせの使用を提供し、この組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のプロチオコナゾールと、
(ii)10~300g/haの量のアゾキシストロビンと、を含む。
【0229】
一実施形態では、本発明は、組み合わせを施用することを含む、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせの使用を提供し、この組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のプロチオコナゾールと、
(ii)10~300g/haの量のピコキシストロビンと、を含む。
【0230】
一実施形態では、本発明は、組み合わせを施用することを含む、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせの使用を提供し、この組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のプロチオコナゾールと、
(ii)10~300g/haの量のトリフロキシストロビンと、を含む。
【0231】
一実施形態では、本発明は、組み合わせを施用することを含む、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせの使用を提供し、この組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のプロチオコナゾールと、
(ii)10~300g/haの量のフルオキサストロビンと、を含む。
【0232】
一実施形態では、本発明は、組み合わせを施用することを含む、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせの使用を提供し、この組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のプロチオコナゾールと、
(ii)10~300g/haの量のテブフロキンと、を含む。
【0233】
一実施形態では、本発明は、組み合わせを施用することを含む、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせの使用を提供し、この組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のプロチオコナゾールの量と、
(ii)10~300g/haの量のカスガマイシンと、を含む。
【0234】
一実施形態では、本発明は、組み合わせを施用することを含む、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせの使用を提供し、この組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のプロチオコナゾールと、
(ii)10~300g/haの量のイソプロチオランと、を含む。
【0235】
一実施形態では、本発明は、組み合わせを施用することを含む、イネいもち病を防除するための殺真菌剤の組み合わせの使用を提供し、この組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のプロチオコナゾールと、
(ii)10~300g/haの量の硫黄と、を含む。
【0236】
好ましい一実施形態では、本発明は、実施例で実証されているように、イネ葉いもち病の防除における、殺菌有効量のプロチオコナゾールと他の殺真菌剤とを含む組成物/組み合わせの使用を提供する。
【0237】
好ましい一実施形態では、本発明は、実施例で実証されているように、イネの穂首いもち病の防除における、殺菌有効量のプロチオコナゾールと他の殺真菌剤とを含む組成物/組み合わせの使用を提供する。
【0238】
一実施形態では、本発明は、特にマグナポルテ・グリセアによって引き起こされるイネいもち病の防除における、トリアゾール殺真菌剤、キノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤、コハク酸脱水素酵素阻害剤(SDHI)殺真菌剤、キノン内部阻害剤(QiI)殺真菌剤、4-キノリル酢酸殺真菌剤、ヘキソピラノシル抗生物質殺真菌剤、およびジチオラン殺真菌剤またはそれらの組み合わせを含む群から選択される少なくとも1種の殺真菌剤と、農業的に許容される賦形剤とを含む殺真菌性組成物の使用を提供する。
【0239】
一実施形態では、本発明は、特にマグナポルテ・グリセアによって引き起こされるイネいもち病の防除における、トリアゾール殺真菌剤、ストロビルリン殺真菌剤を含むアキノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤と、農業的に許容される賦形剤とを含む殺真菌性組成物の使用を提供する。
【0240】
一実施形態では、本発明は、特にマグナポルテ・グリセアによって引き起こされるイネいもち病の防除における、プロチオコナゾール、アゾキシストロビンと農業的に許容される賦形剤とを含む殺真菌性組成物の使用を提供する。
【0241】
一実施形態では、本発明は、特にマグナポルテ・グリセアによって引き起こされるイネいもち病の防除における、プロチオコナゾールと、ピコキシストロビンと、農業的に許容される賦形剤と、を含む殺真菌性組成物の使用を提供する。
【0242】
一実施形態では、本発明は、特にマグナポルテ・グリセアによって引き起こされるイネいもち病の防除における、プロチオコナゾールと、フルオキサストロビンと、農業的に許容される賦形剤とを含む殺真菌性組成物の使用を提供する。
【0243】
一実施形態では、本発明は、特にマグナポルテ・グリセアによって引き起こされるイネいもち病の防除における、プロチオコナゾールと、トリフロキシストロビンと、農業的に許容される賦形剤と、を含む殺真菌性組成物の使用を提供する。
【0244】
一実施形態では、本発明は、特にマグナポルテ・グリセアによって引き起こされるイネいもち病の防除における、プロチオコナゾールと、イソプロチオランと、農業的に許容される賦形剤とを含む殺真菌性組成物の使用を提供する。
【0245】
一実施形態では、本発明は、特にマグナポルテ・グリセアによって引き起こされるイネいもち病の防除における、プロチオコナゾールと、テブフロキンと、農業的に許容される賦形剤とを含む殺真菌性組成物の使用を提供する。
【0246】
一実施形態では、本発明は、特にマグナポルテ・グリセアによって引き起こされるイネいもち病の防除における、プロチオコナゾールと、カスガマイシンと、農業的に許容される賦形剤とを含む殺真菌性組成物の使用を提供する。
【0247】
一実施形態では、本発明は、特にマグナポルテ・グリセアによって引き起こされるイネいもち病の防除における、プロチオコナゾールと、硫黄と、農業的に許容される賦形剤とを含む殺真菌性組成物の使用を提供する。
【0248】
本発明は、さらに、マグナポルテ・グリセアによって引き起こされるイネいもち病の発生に関連する病害、状態、症状または悪影響を部分的または完全に処理的に防除するための方法に関する。
【0249】
典型的には、本発明は、イネにおける植物病原性真菌類を予防または防除するための方法を提供し、方法は、本発明の組み合わせ/組成物を、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、標的病害に対する殺菌有効量で施用することを含む。
【0250】
したがって、本発明は、本明細書に開示される組み合わせのタンクミックス、またはプロチオコナゾールの組み合わせを含む組成物をイネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはそれらの場所に施用することにより、イネいもち病、特にイネの葉いもち病およびイネの穂首いもち病を効果的に防除するための方法を提供する。
【0251】
一実施形態では、イネいもち病を防除するための方法は、植物、植物部分、植物繁殖材料、またはそれらの場所に、a)脱メチル化阻害剤殺真菌剤、およびb)コハク酸脱水素酵素阻害剤殺真菌剤、キノン外部阻害剤殺真菌剤、キノン内部阻害剤殺真菌剤、4-キノリル酢酸殺真菌剤、ヘキソピラノシル抗生物質殺真菌剤、およびジチオラン殺真菌剤、またはそれらの組み合わせから選択される少なくとも1種の殺真菌剤を含む本発明の殺真菌剤の組み合わせを施用することを含む。
【0252】
好ましい脱メチル化阻害剤殺真菌剤はトリアゾール殺真菌剤である。
【0253】
好ましい脱メチル化阻害剤殺真菌剤はプロチオコナゾールである。
【0254】
一実施形態では、イネにおけるイネいもち病菌を防除するための本発明の方法は、本明細書に記載のとおり、プロチオコナゾールと、コハク酸脱水素酵素阻害剤殺真菌剤またはキノン外部阻害剤殺真菌剤、またはキノン内部阻害剤殺真菌剤、4-キノリル酢酸殺真菌剤、ヘキソピラノシル抗生物質殺真菌剤、およびジチオラン殺真菌剤、またはそれらの組み合わせから選択される少なくとも1種の殺真菌剤とを含む組み合わせ/組成物の殺菌有効量をイネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に施用することを含む。
【0255】
一実施形態では、本発明の方法は、プロチオコナゾールを含む本発明の組み合わせを植物に施用することにより、イネいもち病、特にイネの葉いもち病またはイネの穂首いもち病を防除する。
【0256】
本発明の方法に従って使用するために、本明細書に記載のプロチオコナゾールの組み合わせを含む組成物は、一般に、重量で0.01~95%、好ましくは0.1~90%、最も好ましくは0.5~50%の活性物質を含む。
【0257】
本発明による組成物の施用量は、処理対象(例えば植物、土壌または種子)、処理の種類(例えば散布、散布または種子粉衣)、処理の目的(例えば予防的または処理的病害防除)、病害防除の場合は防除する真菌類の種類または施用時期などのさまざまな要因に依存する。施用される本発明の組み合わせの量は、熟練した農学者によって容易に推測できる。
【0258】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、殺真菌剤の組み合わせは、
(i)脱メチル化阻害剤殺真菌剤と、
(ii)少なくとも1種の殺真菌剤と、を含み、
脱メチル化阻害剤殺真菌剤と第2殺真菌剤との比率は、1:15~15:1である。
【0259】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、殺真菌剤の組み合わせは、
(i)トリアゾール殺真菌剤と、
(ii)少なくとも1種の殺真菌剤と、を含み、
トリアゾール殺真菌剤と第2殺真菌剤との比率は、1:15~15:1である。
【0260】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、殺真菌剤の組み合わせは、
(i)トリアゾール殺真菌剤と、
(ii)キノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤、コハク酸脱水素酵素阻害剤(SDHI)殺真菌剤、キノン内部阻害剤(QiI)殺真菌剤、4-キノリル酢酸殺真菌剤、ヘキソピラノシル抗生物質殺真菌剤、およびジチオラン殺真菌剤、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される第2殺真菌剤と、を含み、
プロチオコナゾールと第2殺真菌剤との比率は、1:15~15:1である。
【0261】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)キノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤、コハク酸脱水素酵素阻害剤(SDHI)殺真菌剤、キノン内部阻害剤(QiI)殺真菌剤、無機化合物、4-キノリル酢酸殺真菌剤、ヘキソピラノシル抗生物質殺真菌剤、およびジチオラン殺真菌剤、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される第2殺真菌剤と、を含み、
プロチオコナゾールと第2殺真菌剤との比率は、1:15~15:1である。
【0262】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、殺真菌剤の組み合わせは、
(i)トリアゾール殺真菌剤と、
(ii)少なくともキノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤と、を含み、
トリアゾール殺真菌剤とキノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤との比率は、1:15~15:1である。
【0263】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)少なくとも1種のキノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤と、を含み、
トリアゾール殺真菌剤とキノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤との比率は、1:15~15:1である。
【0264】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)少なくとも1種のストロビルリン殺真菌剤と、を含み、
プロチオコナゾールとストロビルリン殺真菌剤との比率は、1:15~15:1である。
【0265】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)アゾキシストロビンと、を含み、
プロチオコナゾールとアゾキシストロビンとの比率は、1:15~15:1である。
【0266】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)ピコキシストロビンと、を含み、
プロチオコナゾールとピコキシストロビンとの比率は1:15~15:1である。
【0267】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)トリフロキシストロビンと、を含み、
プロチオコナゾールとトリフロキシストロビンとの比率は、1:15~15:1である。
【0268】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)フルオキサストロビンと、を含み、
プロチオコナゾールとフルオキサストロビンとの比率は1:15~15:1である。
【0269】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)テブフロキンと、を含み、
プロチオコナゾールとテブフロキンとの比率は1:15~15:1である。
【0270】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)カスガマイシンと、を含み、
プロチオコナゾールとカスガマイシンとの比率は1:15~15:1である。
【0271】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)イソプロチオランと、を含み、
プロチオコナゾールとイソプロチオランとの比率は1:15~15:1である。
【0272】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)無機化合物と、を含み、
プロチオコナゾールとイソプロチオランとの比率は1:15~15:1である。
【0273】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)硫黄と、を含み、
プロチオコナゾールとイソプロチオランとの比率は1:15~15:1である。
【0274】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)銅塩と、を含み、
プロチオコナゾールとイソプロチオランとの比率は1:15~15:1である。
【0275】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、殺真菌剤の組み合わせは、
(i)プロチオコナゾールと、
(ii)三塩基性硫酸銅と、を含み、
ロチオコナゾールとイソプロチオランとの比率は1:15~15:1である。
【0276】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、殺真菌剤の組み合わせは、
(i)50~500g/haの量の脱メチル化阻害剤殺真菌剤と、
(ii)少なくとも1種の10~300g/haの量の殺真菌剤と、を含む。
【0277】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、殺真菌剤の組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のトリアゾール殺真菌剤と、
(ii)少なくとも1種の10~300g/haの量の殺真菌剤と、を含む。
【0278】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、殺真菌剤の組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のプロチオコナゾールと、
(ii)少なくとも1種の10~300g/haの量の殺真菌剤と、を含む。
【0279】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、殺真菌剤の組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のプロチオコナゾールと、
(ii)少なくとも1種の10~300g/haの量のストロビルリン殺真菌剤と、を含む。
【0280】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、殺真菌剤の組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のプロチオコナゾールと、
(ii)10~300g/haの量のアゾキシストロビンと、を含む。
【0281】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、殺真菌剤の組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のプロチオコナゾールと、
(ii)10~300g/haの量のピコキシストロビンと、を含む。
【0282】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、殺真菌剤の組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のプロチオコナゾールと、
(ii)10~300g/haの量のトリフロキシストロビンと、を含む。
【0283】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、殺真菌剤の組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のプロチオコナゾールと、
(ii)10~300g/haの量のフルオキサストロビンと、を含む。
【0284】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、殺真菌剤の組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のプロチオコナゾールと、
(ii)10~300g/haの量のテブフロキンと、を含む。
【0285】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、殺真菌剤の組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のプロチオコナゾールと、
(ii)10~300g/haの量のカスガマイシンと、を含む。
【0286】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、殺真菌剤の組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のプロチオコナゾールと、
(ii)10~300g/haの量のイソプロチオランと、を含む。
【0287】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、殺真菌剤の組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のプロチオコナゾールと、
(ii)10~300g/haの量の無機化合物と、を含む。
【0288】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、殺真菌剤の組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のプロチオコナゾールと、
(ii)10~300g/haの量の硫黄と、を含む。
【0289】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、殺真菌剤の組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のプロチオコナゾールと、
(ii)10~300g/haの量の銅塩と、を含む。
【0290】
いくつかの実施形態では、本発明の組み合わせおよび組成物は、タンクミックス配合物またはプレミックス配合物の形態で使用することができる。すぐに使用できる製剤、プレミックス製剤、またはタンクミックス製剤における有効物質の濃度は、比較的広い範囲内で変化させることができる。また、植物の感染前と感染後の両方で施用することができる。
【0291】
一実施形態では、組成物の活性化合物/成分は、タンク混合されて感染部位に噴霧されるか、または代わりに界面活性剤と混合されてから噴霧されてもよい。
【0292】
一実施形態では、組成物の成分は、葉面散布、土壌散布、または植物繁殖材料への散布に使用してもよい。
【0293】
一実施形態では、プロチオコナゾールの製剤は、影響を受けた植物に、約0.5L/Ha~約5.0L/Ha、好ましくは約1.0L/Ha~約2.0L/Ha、より好ましくは約1.0L/Ha~約1.5L/Haの量で施用されてもよい。
【0294】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、殺真菌剤の組み合わせは、
(i)50~500g/haの量のトリアゾール殺真菌剤と、
(ii)少なくとも1種の10~300g/haの量の殺真菌剤と、を含む。
【0295】
好ましい実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、この方法は、プロチオコナゾールおよび少なくとも1つの殺真菌剤を含む殺真菌性組成物を、100~3000g/haの量でイネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に施用することを含む。
【0296】
好ましい実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、この方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、プロチオコナゾールと少なくとも1種の殺真菌剤とを含む殺真菌性組成物を200~2500g/haの量で施用することを含む。
【0297】
好ましい実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、この方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、プロチオコナゾールとストロビルリン殺真菌剤とを含む殺真菌性組成物を100~3000g/haの量で施用することを含む。
【0298】
好ましい実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、この方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、プロチオコナゾールとストロビルリン殺真菌剤とを含む殺真菌性組成物を200~2500g/haの量で施用することを含む。
【0299】
好ましい実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、この方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、プロチオコナゾールとピコキシストロビンとを含む殺真菌性組成物を100~3000g/haの量で施用することを含む。
【0300】
好ましい実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、この方法は、イネ植物、植物部分、植物繁殖材料、またはそれらの場所に、プロチオコナゾールとピコキシストロビンとを含む殺真菌性組成物を200~2500g/haの量で施用することを含む。
【0301】
好ましい実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、この方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、プロチオコナゾールおよびアゾキシストロビンを含む殺真菌性組成物を100~3000g/haの量で施用することを含む。
【0302】
好ましい実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、この方法は、イネ植物、植物部分、植物繁殖材料、またはそれらの場所に、プロチオコナゾールおよびアゾキシストロビンを含む殺真菌性組成物を200~2500g/haの量で施用することを含む。
【0303】
好ましい実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、この方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、プロチオコナゾールおよびトリフロキシストロビンを含む殺真菌性組成物を100~3000g/haの量で施用することを含む。
【0304】
好ましい実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、この方法は、イネ植物、植物部分、植物繁殖材料、またはそれらの場所に、プロチオコナゾールおよびトリフロキシストロビンを含む殺真菌性組成物を200~2500g/haの量で施用することを含む。
【0305】
好ましい実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、この方法は、イネ植物、植物部分、植物繁殖材料、またはそれらの場所に、プロチオコナゾールおよびフルオキサストロビンを含む殺真菌性組成物を100~3000g/haの量で施用することを含む。
【0306】
好ましい実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、この方法は、イネ植物、植物部分、植物繁殖材料、またはそれらの場所に、プロチオコナゾールおよびフルオキサストロビンを含む殺真菌性組成物を200~2500g/haの量で施用することを含む。
【0307】
好ましい実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、この方法は、イネ植物、植物部分、植物繁殖材料、またはそれらの場所に、プロチオコナゾールおよびテブフロキンを含む殺真菌性組成物を100~3000g/haの量で施用することを含む。
【0308】
好ましい実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、この方法は、イネ植物、植物部分、植物繁殖材料、またはそれらの場所に、プロチオコナゾールおよびテブフロキンを含む殺真菌性組成物を200~2500g/haの量で施用することを含む。
【0309】
好ましい実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、この方法は、イネ植物、植物部分、または植物繁殖材料、またはその場所に、プロチオコナゾールおよびカスガマイシンを含む殺真菌性組成物を100~3000g/haの量で施用することを含む。
【0310】
好ましい実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、この方法は、イネ植物、植物部分、植物繁殖材料、またはそれらの場所に、プロチオコナゾールおよびカスガマイシンを含む殺真菌性組成物を200~2500g/haの量で施用することを含む。
【0311】
好ましい実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、この方法は、イネ植物、植物部分、植物繁殖材料、またはそれらの場所に、プロチオコナゾールおよびイソプロチオランを含む殺真菌性組成物を100~3000g/haの量で施用することを含む。
【0312】
好ましい実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、この方法は、イネ植物、植物部分、植物繁殖材料、またはそれらの場所に、プロチオコナゾールおよびイソプロチオランを含む殺真菌性組成物を200~2500g/haの量で施用することを含む。
【0313】
一実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、この方法は、イネ植物、植物部分、植物繁殖材料、またはそれらの場所に、プロチオコナゾールおよび硫黄を含む殺真菌性組成物を100~3000g/haの量で施用することを含む。
【0314】
好ましい実施形態では、本発明は、イネいもち病を引き起こす植物病原性真菌類を防除するための方法を提供し、この方法は、イネ植物、植物部分、植物繁殖材料、またはそれらの場所に、プロチオコナゾールおよび硫黄を含む殺真菌性組成物を200~2500g/haの量で施用することを含む。
【0315】
本明細書に記載のプロチオコナゾールの組み合わせを含む組成物は、噴霧、噴霧、散布、塗布、ブラッシング、浸漬または注入などの手段によってそのまま使用することができる。
【0316】
本発明の組成物は、硝酸アンモニウム、尿素、カリ、過リン酸石灰などの肥料、植物毒性物質、植物成長調整剤、および薬害軽減剤をさらに含んでもよい。これらは、上記の組成物と順次または組み合わせて使用することができ、適切な場合は使用直前にのみ添加してもよい(タンク混合)。例えば、植物(複数可)は、肥料で処理される前または後に、本発明の組成物を噴霧されてもよい。
【0317】
いくつかの実施形態では、本発明の組成物は、任意の所望の順序で、または任意の組み合わせで、連続的または同時に施用されてもよい。プロチオコナゾールの組み合わせを含む殺真菌活性組成物の総量の施用量は、対象植物を処理するのに適した任意の用量であってよい。
【0318】
一実施形態では、本発明の方法は、真菌病原体の効果的な防除を提供し、真菌性病害の発生前または発生後に施用することができ、それによって真菌病原体の耐性管理および完全な防除を提供する。さらに、現在の組み合わせは植物に対して植物毒性を示さない。
【0319】
本発明はまた、イネのイネいもち病菌を防除するためのプロチオコナゾールの組み合わせと使用説明書を含むキットも提供する。本明細書に記載のプロチオコナゾールの組み合わせを含む本キットは、イネいもち病、特にイネの葉いもち病およびイネの穂首いもち病の防除に非常に有用である。使用説明書には、典型的には、本発明のプロチオコナゾール配合剤を対象部位に施用するための指示が含まれる。
【0320】
一実施形態では、キットは、
i)プロチオコナゾールを含む第1成分と、
ii)キノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤、コハク酸脱水素酵素阻害剤(SDHI)殺真菌剤、キノン内部阻害剤(QiI)殺真菌剤、4-キノリル酢酸殺真菌剤、ヘキソピラノシル抗生物質殺真菌剤、およびジチオラン殺真菌剤、またはそれらの組み合わせを含む群から選択される第2殺真菌剤を含む第2成分と、を含む。
【0321】
典型的には、キットは、
i)プロチオコナゾールを含む第1成分と、
ii)第2殺真菌剤を含む第2成分と、
iii)少なくとも1つの農薬として許容される賦形剤、希釈剤、補助剤および/または薬害軽減剤を含む第3成分と、任意に、
iv)使用説明書と、をさらに含む。
【0322】
典型的には、使用説明書には、キットの成分を混合するようにユーザーに指示する指示が含まれる。通常、使用説明書には、キットの成分を対象部位に施用する前に、キットの成分を混合するようにユーザーに指示する指示が含まれる。
【0323】
多くの場合、キットの成分は個別にパッケージ化されている。しかしながら、本発明は、成分が個別にパッケージ化されたキットに限定されない。たとえば、第1成分と第2成分は一緒にパッケージ化されるか、一緒に配合されてもよい。
【0324】
本発明の殺真菌剤の組み合わせ/組成物は、作物に対して非常に安全であり、水田における標的真菌類を防除することができ、驚くべきことに、水田における標的真菌類の防除に対して相乗効果があることがわかった。したがって、本発明は、稲作農家の悩みに対する最善の解決策を提供する。
【0325】
以下、実施例を参照して本発明をさらに詳細に説明する。本発明の前述の説明により、当業者は現時点で最良の形態と考えられるものを作成し、使用することができるが、当業者であれば、本明細書に記載の特定の実施形態、方法、および例のバリエーション、組み合わせ、および同等物の存在を理解し認識するであろう。したがって、本発明は、上述した実施形態、方法および以下の実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲および要旨の範囲内の全ての実施形態および方法に限定されるべきである。
【実施例
【0326】
実施例1: プロチオコナゾールとアゾキシストロビンの併用によるイネ葉いもち病の防除有効性
【0327】
葉面散布による稲作の葉いもち病に対するプロチオコナゾールとアゾキシストロビンの併用の有効性を確認するための試験を実施した。本発明による上記殺真菌剤の組み合わせの葉いもち病菌に対する施用効果を、以下の野外試験によって実証した。稲作における病原菌の防除率の評価は、未処理の対照稲作と比較して、0~100%のスケールを使用して実施した。施用は、12m2(3m×4m)のプロットサイズで行われた。
【0328】
以下の実験では、プロチオコナゾールとアゾキシストロビンの組み合わせの殺真菌活性を評価した。この試験では、時間Tが施用時間であり、A-0日、つまり最初の施用時、Bは施用「A」の7日後(つまり7 DAA)の2回目の施用として指定され、Cは施用Aの14日後(つまり14 DAA)の3回目の施用として指定され、以下同様に続いた。したがって、稲作における防除率の観察は、7 DAA、14 DAA、21 DAA、および28 DAAで行われた。報告された最終値は4回の繰り返しの平均であった。
【0329】
【表1(a)】
【0330】
【表1(b)】
【0331】
表1(b)のデータからわかるように、プロチオコナゾールとアゾキシストロビンの組み合わせは、参照製品(トリシクラゾール)と比較して、葉いもち病菌の防除において有意に高い殺菌有効性を示した。
【0332】
実施例2: プロチオコナゾールとカスガマイシンの併用によるイネ葉いもち病の防除有効性
【0333】
プロチオコナゾールとカスガマイシンの併用がイネの葉いもち病に有効性があるかどうかを調べる試験を実施した。本発明による上記殺真菌剤の組み合わせの葉いもち病菌に対する施用効果を、以下のフィールド試験によって実証した。この試験にはトリシクラゾール処理も含まれる。本発明による上記殺真菌剤の組み合わせの葉いもち病菌(マグナポルテ・グリセア)に対する施用効果は、以下のフィールド試験によって実証された。病原性の葉いもち菌の抑制率の評価は、未処理の対照植物と比較して、0~100%のスケールを使用して実施した。施用は、12m(3m×4m)のプロットサイズで行われた。
【0334】
以下の実験では、プロチオコナゾールとカスガマイシンの組み合わせの殺菌活性を評価した。この試験では、時間Tが施用時間であり、A-0日、つまり最初の施用時、Bは施用「A」の7日後(つまり7 DAA)の2回目の施用として指定され、Cは施用Aの14日後(つまり14 DAA)の3回目の施用として指定され、以下同様に続いた。したがって、稲作における防除率の観察は、7 DAA、14 DAA、21 DAA、および28 DAAで行われた。
【0335】
【表2(a)】
【0336】
【表2(b)】
【0337】
上記の表のデータからわかるように、プロチオコナゾールとカスガマイシンの組み合わせは、基準製品(トリシクラゾール)と比較して、葉いもち病菌の防除において有意に高い有効性を示した。
【0338】
実施例3: イネの穂首いもち病菌に対するプロチオコナゾールとQolの併用の有効性
【0339】
プロチオコナゾールとカスガマイシンの併用がイネの穂首いもち病に有効性があるかどうかを調べる試験を実施した。本発明による上記殺真菌剤の組み合わせのイネの穂首いもち病に対する施用効果を、以下のフィールド試験によって実証した。
【0340】
【表3(a)】
【0341】
【表3(b)】
【0342】
上記の結果は、プロチオコナゾールを含む殺真菌剤の組み合わせが稲のいもち病の防除に非常に効果的であり、その効果はプロチオコナゾール単独処理よりも優れていることを示している。
【0343】
実施例4: イネの穂首いもち病菌に対するプロチオコナゾール併用の有効性
イネの穂首いもち病菌(マグナポルテ・グリセア)に対するプロチオコナゾールの併用の有効性を確認するための試験を実施した。
【0344】
【表4(a)】
【0345】
【表4(b)】
【0346】
上記の結果から、プロチオコナゾールを含む殺真菌剤の組み合わせは、未処理の対照と比較して、イネの穂首いもち病に対して優れた防除効果を発揮した。
【0347】
実施例5: イネの穂首いもち病の相乗的防除
【0348】
プロチオコナゾールの組み合わせによるイネの穂首いもち病に対する相乗的な防除効果を確認するための試験を実施した。本発明に従って開示された殺真菌剤の組み合わせのイネの穂首いもち病に対する施用効果を以下の野外試験によって実証した。
【0349】
農薬の使用プロファイルを改善するためによく使用される方法は、活性化合物と、望ましい追加特性に寄与する1種以上の他の活性化合物とを組み合わせることである。しかし、2種以上の活性化合物を組み合わせて使用すると、複合製剤の安定性が不十分になったり、活性化合物が分解したり、活性化合物が拮抗したりするなど、物理的および生物学的な不適合性が生じる現象が発生することも珍しくない。対照的に、望ましいのは、好ましい活性プロファイル、高い安定性、および可能であれば相乗的に強化された活性を有し、それによって、組み合わせる活性化合物を個別に施用する場合と比較して、施用率を低減することを可能にする活性化合物の組み合わせである。化学物質の混合物は、混合すると拮抗効果を発揮し、化学物質を組み合わせたときに期待される効果よりも効果が低くなることがある。結果として得られる混合物がその成分の合計から期待される結果をもたらす、加法効果もある場合がある。最後に、結果が予想よりも大きくなる相乗効果が生じる可能性がある。相乗効果はまれであり、通常は高濃度の結果でのみ観察される。厳しく規制されている農薬業界では、環境中の高濃度は望ましくない。したがって、低用量で相乗効果が達成された場合、結果として生じる混合物は、実にまれで予期しない発見である。
【0350】
農薬の相乗効果は、活性化合物の組み合わせの抗植物病原性活性が、個別に施用された活性化合物の活性の合計を超える場合に常に存在する。2つの活性化合物の特定の組み合わせの予想される活性は、S. R. Colby (「Calculating Synergistic and Antagonistic Responses of Herbicide Combinations」, Weeds 15, (1967), 20-22)に従って計算できる。
【0351】
コルビー計算:
すべての処理について、標的植物病原体の成長の減少率で測定される処理有効性を、以下のコルビーの式に従って評価した。
【0352】
仮に、
Xがプロチオコナゾール(A)による施用率での生育阻害率、
Yがストロビルリン殺真菌剤、ジチオラン殺真菌剤から選択された別の殺真菌剤による施用率での生育阻害率、
Eが活性化合物AおよびBを施用率で施用した場合のプロチオコナゾールと第2殺真菌剤による対照に対する期待生育率
であるとき、
コルビーの式E=X+Y-XY/100となる。
【0353】
プロチオコナゾールと第2殺真菌剤のいもち病菌生育に対する実際の/観察された抗植物病原性有効性が計算値を超える場合、組み合わせの活性は超相加的、すなわち相乗効果が存在する。この場合、実際に観察された有効性は、上記の式から計算された期待有効性(E)の値よりも大きくなければならない。
【0354】
【表5(a)】
【0355】
プロチオコナゾールとピコキシストロビン、プロチオコナゾールとトリフロキシストロビンからなる本発明の組み合わせは、その施用において相乗効果があり、イネいもち病菌菌類を効果的に防除した。
【0356】
【表5(b)】
【0357】
本組み合わせは、その用途におけるプロチオコナゾールとイソプロチオランからなる相乗効果をもたらし、表4(b)に示すように、イネいもち病菌の菌類を効果的に防除することができる。
【0358】
実施例5: プロチオコナゾールと硫黄を含む殺真菌性組成物のイネ葉いもち病に対する有効性
【0359】
プロチオコナゾールとカスガマイシンの併用がイネの葉いもち病に有効性があるかどうかを調べる試験を実施した。本発明による上記殺真菌剤の組み合わせのイネの穂首いもち病に対する施用効果を以下の野外試験によって実証した。以下の実験では、プロチオコナゾールと硫黄の組み合わせからなる組成物の殺菌活性を評価した。表6の処理2、3、4では、それぞれ675g/L、676g/L、677g/Lのプロチオコナゾールと硫黄を含む懸濁液濃縮組成物を使用した。
【0360】
この試験では、時間Tが施用時間であり、A-0日、つまり最初の施用時、Bは施用「A」の7日後(つまり7 DAA)の2回目の施用として指定され、Cは施用Aの14日後(つまり14 DAA)の3回目の施用として指定され、以下同様に続いた。したがって、稲作における防除率の観察は、7 DAA、14 DAA、21 DAA、および28 DAAで行われた。報告された最終値は4回の繰り返しの平均であった。
【0361】
【表6】
【0362】
プロチオコナゾールと硫黄からなる本発明の組成物は、表6に示すように、イネいもち病菌菌類を効果的に防除した。
【国際調査報告】