特表 2025-503033 調味料入れ及び調理装置

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公表特許公報(A)

(11)【公表番号】

(43)【公表日】2025-01-30

(54)【発明の名称】調味料入れ及び調理装置

(51)【国際特許分類】

   A47J 36/34 20060101AFI20250123BHJP

   A47J 36/00 20060101ALI20250123BHJP

   A47J 27/00 20060101ALI20250123BHJP

【ＦＩ】

A47J36/34

A47J36/00 Z

A47J27/00 101Z

【審査請求】有

【予備審査請求】未請求

(21)【出願番号】P 2024543082

(86)(22)【出願日】2022-12-09

(85)【翻訳文提出日】2024-08-06

(86)【国際出願番号】 CN2022137753

(87)【国際公開番号】W WO2023134349

(87)【国際公開日】2023-07-20

(31)【優先権主張番号】202220133905.6

(32)【優先日】2022-01-17

(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN

(81)【指定国・地域】

(71)【出願人】

【識別番号】524270291

【氏名又は名称】深▲せん▼市不停科技有限公司

【氏名又は名称原語表記】ＳＨＥＮＺＨＥＮ ＢＯＴＩＮＫＩＴ ＣＯ．， ＬＴＤ．

【住所又は居所原語表記】Ｒｏｏｍ ２００６， Ｃａｂｌｅ Ｉｎｆｏｒｍａｔｉｏｎ Ｔｒａｎｓｍｉｓｓｉｏｎ Ｂｕｉｌｄｉｎｇ， Ｎｏ． ３３６９ Ｂｉｎｈａｉ Ａｖｅｎｕｅ， Ｈａｉｚｈｕ Ｃｏｍｍｕｎｉｔｙ， Ｙｕｅｈａｉ Ｓｔｒｅｅｔ， Ｎａｎｓｈａｎ Ｄｉｓｔｒｉｃｔ， Ｓｈｅｎｚｈｅｎ， Ｇｕａｎｇｄｏｎｇ ５１８０００， Ｃｈｉｎａ

(74)【代理人】

【識別番号】110002262

【氏名又は名称】ＴＲＹ国際弁理士法人

(72)【発明者】

【氏名】劉 甫壮

(72)【発明者】

【氏名】付 強

【テーマコード（参考）】

4B055

【Ｆターム（参考）】

4B055AA50

4B055BA31

4B055BA37

4B055CA68

4B055CB02

4B055CB03

4B055CC61

(57)【要約】

本願の実施例は、調味料入れ及び調理装置を開示し、前記調味料入れが、調味料入れ本体と取付ベースとを含み、前記調味料入れ本体には第１の接続部が設けられ、前記取付ベースには第２の接続部が設けられ、前記第１の接続部と前記第２の接続部とが磁気吸着部材により固定され、前記第１の接続部と前記第２の接続部との嵌合面にはガイド部材が設けられ、前記ガイド部材が前記第２の接続部の移動方向に沿って配置される。本願の調味料入れにおいて、前記第２の接続部を前記第１の接続部と固定する場合、前記第１の接続部と第２の接続部との間の磁気吸引力により互いに吸引されて前記第２の接続部が移動するようにガイドし、前記第１の接続部に設けられた前記ガイド部材により、前記第２の接続部の移動方向をさらにガイドし、前記第１の接続部と前記第２の接続部との間の安定した接続を確保する。

【特許請求の範囲】

【請求項1】

調味料入れ本体と取付ベースとを備え、前記調味料入れ本体には第１の接続部が設けられ、前記取付ベースには第２の接続部が設けられ、前記第１の接続部と前記第２の接続部とが磁気吸着部材により固定され、前記第１の接続部と前記第２の接続部との嵌合面にはガイド部材が設けられ、前記ガイド部材が前記第２の接続部の移動方向に沿って配置される、ことを特徴とする調味料入れ。

【請求項2】

前記第２の接続部の端部は、第２の吸着部であり、前記第１の接続部の端部には、前記第２の吸着部と嵌合される第１の吸着部が設けられ、前記ガイド部材が前記第１の吸着部に設けられる、ことを特徴とする請求項１に記載の調味料入れ。

【請求項3】

前記第１の吸着部には、前記第２の吸着部と嵌合される環状の嵌合部が設けられ、前記ガイド部材は、前記環状の嵌合部の周壁に設けられる、ことを特徴とする請求項２に記載の調味料入れ。

【請求項4】

前記ガイド部材の数は、少なくとも３つである、ことを特徴とする請求項３に記載の調味料入れ。

【請求項5】

前記第１の吸着部には、緩衝部材が設けられる、ことを特徴とする請求項２に記載の調味料入れ。

【請求項6】

前記第１の接続部には、前記第２の接続部の移動方向に沿ってガイドブロックが設けられて前記ガイド部材を構成し、前記ガイドブロックの外端には傾斜面が設けられる、ことを特徴とする請求項１又は３に記載の調味料入れ。

【請求項7】

前記調味料入れ本体には、少なくとも２つの番号付け位置が設けられ、前記番号付け位置には感知素子が設けられ、前記取付ベースには、前記感知素子に対応する誘導スイッチが設けられる、ことを特徴とする請求項１に記載の調味料入れ。

【請求項8】

前記調味料入れ本体には、番号付け用穴が設けられ、前記感知素子が前記番号付け用穴に設けられる、ことを特徴とする請求項１に記載の調味料入れ。

【請求項9】

請求項１～８のいずれか一項に記載の調味料入れを備えることを特徴とする調理装置。

【請求項10】

少なくとも２つの前記調味料入れを備え、各前記調味料入れの番号付け位置の、対応する番号内に前記感知素子が設けられ、前記取付ベースには、前記調味料入れと１対１に対応する前記誘導スイッチが設けられる、ことを特徴とする請求項９に記載の調理装置。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本願の実施例は、調理器具の技術分野に関し、特に、調味料入れ及び調理装置に関する。

【背景技術】

【0002】

人々の生活のペースが加速するにつれて、自動調理ができ、手を解放し、便利で手早く調理できる調理器具を必要とする人がますます増えている。調理機はマイコン制御により、人の手を介さずに自動調理が可能で、一つの鍋で多用途に使え、手間も省け、煙も出ないため、ますます多くのユーザーに愛用されている。

【0003】

現在、調理装置が稼働している場合、様々な料理を調理するニーズに合わせて複数のカテゴリの調味料入れを設置する必要がある。従来技術では、調味料入れに調味料を入れるには、調味料入れを取り出して調味料を入れてから取り付けるという作業を行っていたが、調味料入れの取付は磁気吸着により完了する。しかしながら、このような取付方法では、取付精度が低く、調味料入れの抜き差しが容易ではなく、調味料の追加や調味料入れの交換が不便である。

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

本願の実施例は、調味料入れの取付精度が高く要求され、素早く取り外して、調味料を補充するのが不便であるという技術的課題を解決する調味料入れ及び調理装置を提供する。

【課題を解決するための手段】

【0005】

この目的を達成するために、本考案は、次の技術的解決手段を採用する。

【0006】

本願の実施例は、調味料入れ本体と取付ベースとを備える調味料入れを提供し、前記調味料入れ本体には第１の接続部が設けられ、前記取付ベースには第２の接続部が設けられ、前記第１の接続部と前記第２の接続部とが磁気吸着部材により固定され、前記第１の接続部と前記第２の接続部との嵌合面にはガイド部材が設けられ、前記ガイド部材が前記第２の接続部の移動方向に沿って配置される。

【0007】

一実施例において、前記第２の接続部の端部は、第２の吸着部であり、前記第１の接続部の端部には、前記第２の吸着部と嵌合される第１の吸着部が設けられ、前記ガイド部材が前記第１の吸着部に設けられる。

【0008】

一実施例において、前記第１の吸着部には、前記第２の吸着部と嵌合される環状の嵌合部が設けられており、前記ガイド部材は、前記環状の嵌合部の周壁に設けられる。

【0009】

一実施例において、前記ガイド部材の数は、少なくとも３つである。

【0010】

一実施例において、前記第１の吸着部には、緩衝部材が設けられる。

【0011】

一実施例において、前記第１の接続部には、前記第２の接続部の移動方向に沿ってガイドブロックが設けられて前記ガイド部材を構成し、前記ガイドブロックの外端には傾斜面が設けられる。

【0012】

一実施例において、前記調味料入れ本体には、少なくとも２つの番号付け位置が設けられ、前記番号付け位置には感知素子が設けられ、前記取付ベースには、前記感知素子に対応する誘導スイッチが設けられる。

【0013】

一実施例において、前記調味料入れ本体には、番号付け用穴が設けられ、前記感知素子が前記番号付け用穴に設けられる。

【0014】

調理装置であって、上記のいずれか一項に記載の調味料入れを備える。

【0015】

一実施例において、少なくとも２つの前記調味料入れを備え、各前記調味料入れの番号付け位置の、対応する番号内に前記感知素子が設けられ、前記取付ベースには、前記調味料入れと１対１に対応する前記誘導スイッチが設けられる。

【発明の効果】

【0016】

本願の有益な効果は、以下のとおりである。

【0017】

本願の調味料入れにおいて、第１の接続部には前記ガイド部材が設けられ、前記ガイド部材が前記第２の接続部の移動方向に沿って配置され、前記第２の接続部（フローティング接続部）と前記第１の接続部（固定接続部）を固定する場合、前記第１の接続部と第２の接続部とが磁気吸引力により互いに吸引されて前記第２の接続部が移動するようにガイドし、前記第１の接続部に設けられた前記ガイド部材により、前記第２の接続部の移動方向をさらにガイドし、前記第１の接続部と前記第２の接続部の間の安定した接続を確保する。

【0018】

本願の調理装置において、前記調味料入れ本体には番号付け位置が設けられ、異なる調味料を収容する調味料入れ本体には、異なる番号が付けられ、対応する番号付け位置に対応する感知素子が設けられ、取付ベースには当該感知素子に対応する誘導スイッチが設けられ、これにより、調味料入れが間違った位置に取り付けられるのを防ぎ、ポカヨケの役割を果たし、ユーザーに優れたユーザーエクスペリエンスを提供する。

【図面の簡単な説明】

【0019】

本願の実施例又は従来の技術における技術的解決手段をより明確に説明するために、実施例または従来技術の説明に使用する必要がある図面を以下に簡単に紹介する。明らかに、以下の説明における図面は、本願のいくつかの実施例にすぎない。当業者であれば、創造的な努力をすることなく、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。

【0020】

【図1】本願の実施例による調味料入れの概略構造図である。

【図2】本願の実施例による調味料入れ本体の概略構造図である。

【図3】本願の実施例による調味料入れ本体の正面図である。

【図4】本願の実施例による取付ベースの概略構造図である。

【発明を実施するための形態】

【0021】

本願の目的、技術的解決手段および利点をより明確にするために、本願の実施例における図面を参照しながら、本願の技術的解決手段を実施形態を通じて詳細に説明する。明らかに、説明される実施例は、本願の実施例の一部であるが、すべての実施例ではなく、矛盾がなければ、本願の実施例および実施例における特徴を互いに組み合わせることができる。本願の実施例に基づいて、創造な努力なしに当業者によって得られる他のすべての実施例は、本願の保護の範囲内に含まれる。

【0022】

なお、図面において、同一または類似の番号は、同一または類似の要素または同一または類似の機能を備える要素を表し、本願の説明において、「中心」、「縦方向」および「横方向」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂部」、「底部」、「内部」、「外部」などの用語で示される向きや位置関係は、添付の図面に示す向きや位置関係に基づいたものであり、単に本願の説明を容易にし、説明を簡略化するためのものであり、言及される装置または要素が特定の向きを持たなければならないこと、特定の向きで構成および操作されなければならないことを示したり暗示したりするのではなく、したがって、本願の保護範囲の限定として理解することはできず、本願の説明において、「第１の」、「第２の」などは、それらの重要性、順序などを示すものではなく、互いを区別するためにのみ使用される。

【0023】

本願の説明において、別段に明確に制限されていない限り、「取付」、「連結」、「接続」という用語は、広い意味で理解されるべきであり、例えば、固定接続、可動的な接続であってもよく、取り外し可能な接続であってもよく、機械的な接続であってもよく、電気的な接続であってもよく、直接的に接続されてもよく、中間媒体を介した間接的な接続であってもよく、２つの要素間の内部連通などであってもよい。当業者であれば、本願における上記用語の具体的な意味は、ケースバイケースで理解することができる。

【0024】

図１及び図２に示すように、本願の実施例は、調味料入れ本体１０と取付ベース２０とを備える調味料入れを提供し、前記調味料入れ本体１０には第１の接続部１１０が設けられ、前記取付ベース２０には第２の接続部２１０が設けられ、前記第１の接続部１１０の磁気吸着部材１１２と前記第２の接続部２１０との磁気吸着部材２１１とが吸着して固定され、前記第１の接続部１１０と前記第２の接続部２１０との嵌合面１１３には、ガイド部材２１３が設けられ、前記ガイド部材１１４が前記第２の接続部２１０の移動方向に沿って配置される。もちろん、前記第１の接続部１１０の磁気吸着部材１１２と前記第２の接続部２１０の磁気吸着部材２１１とは、互いに吸引する磁気吸着部材と被磁気吸着部材との任意の組み合わせであってもよい。

【0025】

図２及び図３に示すように、前記調味料入れにおいて、第１の接続部１１０には前記ガイド部材１１４が設けられ、前記ガイド部材１１４が前記第２の接続部２１０の移動方向に沿って配置され、前記第２の接続部２１０（フローティング接続部）と前記第１の接続部１１０（固定接続部）を固定する場合、前記第１の接続部１１０と第２の接続部２１０とが、前記第１の接続部１１０に設けられる前記磁気吸着部材１１２と、前記第２の接続部２１０に設けられる前記磁気吸着部材２１２との間の磁気吸引力により互いに吸引されて、前記第２の接続部が移動するようにガイドし、前記第１の接続部１１０に設けられた前記ガイド部材により、前記第２の接続部２１０の移動方向をさらにガイドし、前記第１の接続部１１０と前記第２の接続部２１０との間の安定した接続を確保する。

【0026】

前記第２の接続部２１０の端部は、第２の吸着部であり、前記第１の接続部１１０の端部には、前記第２の吸着部と嵌合される第１の吸着部が設けられ、前記ガイド部材１１４が前記第１の吸着部に設けられる。前記第１の吸着部には、前記第２の吸着部と嵌合される環状の嵌合部が設けられ、前記嵌合面１１３が即ち前記環状の嵌合部の内壁であり、前記ガイド部材１１４は、前記環状の嵌合部の周壁に設けられる。前記第２の接続部２１０と前記第１の接続部１１０とを固定するとき、前記第２の吸着部は円錐台状の構造を有するため、前端から後端に向かって徐々に径が小さくなり、前記第１の接続部１１０内に進入しやすくなり、これにより、前記第１の接続部１１０と前記第２の接続部２１０とを接続して固定する。前記ガイド部材１１４の数は、少なくとも３つであるが、本実施例では、３つの前記ガイド部材１１４を配置することが好ましく、３つの前記ガイド部材１１４は、前記環状嵌合部の周壁に周方向に均等に配置される。

【0027】

さらに、前記第１の接続部１１０には、前記第２の接続部２１０の移動方向に沿ってガイドブロックが設けられて前記ガイド部材１１４を形成し、前記ガイドブロック（ガイド部材１１４）の外端には、傾斜面１１５が設けられ、即ち、前記第１の接続部１１０の外端では、前記ガイドブロックには傾斜面が設けられ、又は前記第２の接続部２１０の入口端では前記ガイドブロックには傾斜面が設けられるとも言える。前記第２の接続部２１０が前記第１の接続部１１０と接触するとき、前記第２の接続部２１０は、前記ガイド部材１１４の傾斜面を介して、前記第１の接続部１１０内にスムーズに延びることができ、そして、磁気吸引力の作用により、前記第１の接続部１１０と前記第２の接続部２１０とがしっかりと接続されるまで、前記傾斜面１１５に沿って着実に前進する。

【0028】

前記第１の吸着部には緩衝部材１１６が設けられ、前記第１の接続部１１０と前記第２の接続部２１０とが吸着により接続されるとき、前記第２の接続部２１０が前記緩衝部材１１６と接触し、第１の接続部１１０と第２の接続部２１０とが突き合わされる際の磁気吸引力の衝撃を緩和し、液体調味料が収容されている場合、調味料が調味料入れ本体１０から溢れて漏れるのを防止するシールの役割を果たすことができる。

【0029】

前記調味料入れ本体１０には、少なくとも２つの番号付け位置１１７が設けられ、前記番号付け位置１１７には感知素子１１８が設けられ、前記取付ベース２０には、前記感知素子１１８に対応する誘導スイッチ２１２が設けられる。前記感知素子１１８と前記誘導スイッチ２１２とは、１対１に対応して配置され、前記感知素子１１８が、対応する番号の調味料入れ本体１０の対応する番号付け位置にのみ設けられ、前記調味料入れ本体１０を取り付けるとき、前記感知素子１１８と前記誘導スイッチ２１２との間の感知関係を通じて、調味料入れ本体１０を置き間違えることを回避する。本願の実施例において、前記調味料入れ本体１０には、番号付け用穴が設けられ、前記感知素子１１８が前記番号付け用穴に設けられる。

【0030】

図４に示すように、本願の調理装置には、前記調味料入れが少なくとも２つ設けられ、即ち、少なくとも２つの前記２つの調味料入れ本体１０が設けられており、すべての調味料入れ本体は、前記取付ベース２０の取付板２０１上に対応して取り付けられる必要があり、前記取付板２０１には、少なくとも２つの前記第２の接続部２１０および前記誘導スイッチ２１２が設けられる。各前記調味料入れ本体１０には異なる番号が付けられ、対応する番号付け位置１１７に感知素子１１８が設けられ、前記取付ベース２０の取付板２０１には前記誘導スイッチ２１２が対応して配置され、これにより、前記感知素子１１８と前記誘導スイッチ２１２の位置とが１対１に対応する。前記調味料入れ本体１０を前記取付ベース２０上に取り付ける必要がある場合、前記調味料入れ本体１０の第１の接続部１１０を前記取付板２０１における第２の接続部２１０と位置合わせ、磁気吸引力により、第２の接続部２１０が前記第１の接続部１１０内に延びてしっかりと接続され、同時に、感知素子１１８と誘導スイッチ２１２との協働により、前記調味料入れ１０が置き間違えられて、後の調理に不都合をもたらすことを防止することができる。

【0031】

上記は、本願のより好ましい実施例および適用される技術原理の単なる説明にすぎない。当業者は、本願が本明細書に記載される特定の実施例に限定されず、本願の保護範囲から逸脱することなく、当業者によって様々な明らかな変更、再調整、および置換が可能であることを理解できる。したがって、上記の実施例を通じて本願を詳細に説明したが、本願は上記の実施例に限定されるものではなく、本願の概念から逸脱することなく、他の同等の実施例をさらに含むことができ、本願の範囲は、添付の特許請求の範囲によって決定される。

【符号の説明】

【0032】

１０ 調味料入れ本体
１１０ 第１の接続部
１１２ 磁気吸着部材（被磁気吸着部材）
１１３ 嵌合面
１１４ ガイド部材
１１５ 傾斜面
１１６ 緩衝部材
１１７ 番号付け位置
１１８ 感知素子
２０ 取付ベース
２０１ 取付板
２１０ 第２の接続部
２１１ 磁気吸着部材（被磁気吸着部材）
２１２ 誘導スイッチ

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【国際調査報告】