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特表2025-503045ネットワークによりトリガされるセル間モビリティ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-30
(54)【発明の名称】ネットワークによりトリガされるセル間モビリティ
(51)【国際特許分類】
   H04W 36/30 20090101AFI20250123BHJP
   H04W 48/12 20090101ALI20250123BHJP
【FI】
H04W36/30
H04W48/12
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024543133
(86)(22)【出願日】2022-01-21
(85)【翻訳文提出日】2024-09-19
(86)【国際出願番号】 CN2022073110
(87)【国際公開番号】W WO2023137687
(87)【国際公開日】2023-07-27
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】ヂャン,マァンジェ
(72)【発明者】
【氏名】ホワン,ホー
(72)【発明者】
【氏名】リィゥ,ジン
(72)【発明者】
【氏名】ドン,フェイ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA14
5K067JJ39
(57)【要約】
無線通信において、装置は、セル間モビリティのために、ネットワークアクセスのセル間で変更、追加、又はハンドオーバしてもよい。これは、ネットワーク内のセル間を移動するユーザ機器(UE)のためのレイヤ1及び/又はレイヤ2(L1/L2)シグナリングを含む可能性がある。シグナリングは、モビリティ中断時間を短縮し、ハンドオーバの頑健性を向上させることができる。移動は、ネットワーク又はUEによりトリガされてもよい。レイヤ1及び/又はレイヤ3(L1/L3)測定がセル間モビリティのために利用される。モビリティは、集中ユニット(CU:centralized unit)と分散ユニット(DU:distributed unit)との間のやりとりに基づいて協調されてもよい。このプロシージャは、中断時間を短縮し、信頼性を向上させることができる。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信のための方法であって、
複数の候補セルのそれぞれについての設定とセル識別(「ID」)情報を有する前記複数の候補セルを含む設定メッセージを受信することと、
前記候補セルのうちの少なくとも1つについて、レイヤ1(「L1」)測定又はレイヤ3(「L3」)測定の少なくとも1つを含む測定報告を送信することと、
前記測定報告に基づいて、前記候補セルのうちの少なくとも1つを識別するコマンドを受信することと、
前記識別された少なくとも1つの候補セルへ、前記コマンドと、前記識別された候補セルの前記設定とに基づいて、通信を送信することと、
を含む方法。
【請求項2】
前記測定報告及び前記通信は、ユーザ機器(「UE」)から基地局へ送信され、前記UEが前記基地局から前記設定メッセージと前記コマンドとを受信する
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記コマンドは、レイヤ1又はレイヤ2(「L1/L2」)シグナリングであり、前記識別された候補セルへ送信される前記通信は、L1/L2シグナリングであり、前記L1シグナリングは、ダウンリンク制御情報(「DCI」)、アップリンク制御情報(「UCI」)、物理層確認応答(「ACK」)シグナリング、のうちの少なくとも1つを含み、また、前記L2シグナリングは、メディアアクセス制御要素(「MAC CE」)を含む
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記コマンドは、アクティブ化されるべきセルである前記識別された候補セルのセルID情報を含む
請求項1又は3に記載の方法。
【請求項5】
前記セルID情報は、候補セル設定インデックス、サービングセルID、物理セルアイデンティティ(「PCI」)、PCI及び周波数、前記候補セルに関連する参照信号(「RS」)ID、又は前記候補セルに関連する送信設定インジケータ(「TCI」)状態ID、のうちの少なくとも1つを含む
請求項1又は4に記載の方法。
【請求項6】
前記候補セルは、スペシャルセル(「SpCell」)として設定される前記候補セルのうちのいずれか、又はセカンダリセル(「SCell」)として設定される前記候補セルのうちのいずれかについて別々のリストを含み、前記識別は前記別々のリストに基づいて行われる
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記候補セルは、前記候補セルの各々がスペシャルセル(「SpCell」)又はセカンダリセル(「SCell」)として設定されることができるリストを含む
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記候補セルは、前記セルの各々がスペシャルセル(「SpCell」)とセカンダリセル(「SCell」)との両方のための候補セルとして設定されることができるリストを含む
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記測定報告は、前記UEから条件に基づいてトリガされ、前記条件は、少なくとも1つの候補セルのレイヤ1測定に基づいて満たされたイベント、サービングセル又はスペシャルセル(「SpCell」)からの同期外れ(out of sync)指示、又はサービングセル又は前記SpCellの障害、のうちの少なくとも1つを含む
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記コマンドは、
前記識別された候補セルのタイミングアドバンス(「TA」)値又は補償TA値と、
前記識別された候補セルのセル無線ネットワーク一時識別子(「C-RNTI」)と、
前記識別された候補セルのアクティブ化DL/UL帯域幅パート(「BWP」)IDと、
前記識別された候補セルの初期TCI状態と、
前記識別された候補セルのサービングセルIDと、
前記識別された候補セルへのRACHプロシージャがスキップされるか否かを示す指示と、
前記UEが前記現在のサービングセルとの接続を維持するか否かを示す指示と、
前記識別された候補セルがスペシャルセル(「SpCell」)としてアクティブ化されるか否かを示す指示と、
前記識別された候補セルにアクセスした後にPDCP重複がアクティブ化されるか否かを示す指示と、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記識別された候補セルの記憶されたセル設定をアクティブ化すること、
前記識別された候補セルの記憶されたセル設定を適用すること、又は、
前記現在のサービングセルから前記識別された候補セルへのモビリティを実行すること、
のうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記アクティブ化又は前記モビリティのためのタイマを開始することをさらに含み、前記タイマは、メディアアクセス制御(「MAC」)層タイマ又は無線リソース制御(「RRC」)層タイマである
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記タイマは、条件に基づいて停止され、前記条件は、前記識別された候補セルへの通信の成功した送信、現在のサービングセルの障害、又は上位層からの、前記タイマの停止を示す情報、のうちの少なくとも1つを含む
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記タイマの満了に基づいて、前記アクティブ化又は前記モビリティについての失敗を決定すること
をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記アクティブ化又は前記モビリティについての失敗を前記基地局に報告することであって、前記失敗はMAC CE又はRRCシグナリングを介して報告されること、
上位層に、前記アクティブ化又は前記モビリティについての前記失敗を通知すること、又は、
前記候補セルのうちの別のセルを選択して、前記選択した別のセルの別のアクティブ化を実行するか、又は前記選択した別のセルへの別のモビリティを実行すること、
のうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記識別された候補セルをアクティブ化すること、をさらに含み、
前記識別された候補セルがプライマリセル(「PCell」)としてアクティブ化される場合、サービングセル識別情報がゼロにセットされ、前記識別された候補セルがセカンダリセル(「SCell」)又はプライマリセカンダリセル(「PSCell」)としてアクティブ化される場合、前記サービングセル識別情報は、前記識別された候補セルについての受信された識別情報に基づいてセットされる
請求項1に記載の方法。
【請求項17】
メッセージを前記基地局から受信することと、
前記メッセージの受信に基づいて、前記記憶された候補セル設定を除去することと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記基地局から、記憶された全ての候補セル設定を除去する、又は前記候補セルのうちの一部を除去するインジケータのうちの少なくとも1つを含むメッセージを受信することと、
前記インジケータ、又は示された除去されるべき候補セルに基づいて、前記記憶された候補セル設定を除去することと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記メッセージは、ハンドオーバコマンド、プライマリセカンダリセル(「PSCell」)追加/変更コマンド、又は無線リソース制御(「RRC」)接続の解放又は前記RRC接続の一時停止を命令するメッセージ、のうちの少なくとも1つである
請求項17又は18に記載の方法。
【請求項20】
一時停止された無線リソース制御(「RRC」)接続を再開するメッセージを、前記基地局から受信すること、をさらに含み、
前記メッセージは、再開、アクティブ化、維持、又は復元されるべき1つ又は複数の候補セルを含む
請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記候補セルは、候補セルグループを参照し、
前記候補セルグループは、候補マスタセルグループ(「MCG」)又は候補セカンダリセルグループ(「SCG」)のうちの少なくとも1つである
請求項1~20の何れか一項に記載の方法。
【請求項22】
無線通信のための方法であって、
複数の候補セルのそれぞれについての設定とセル識別(ID)情報を有する複数の候補セルを含む設定メッセージを送信することと、
前記候補セルのうちの少なくとも1つについて、レイヤ1(「L1」)測定又はレイヤ3(「L3」)測定の少なくとも1つを含む測定報告を受信することと、
前記測定報告に基づいて、前記候補セルのうちの少なくとも1つを識別するコマンドを送信することと、
前記識別された少なくとも1つの候補セルにおいて、前記コマンドと、前記識別された候補セルの前記設定とに基づいて、通信を受信することと、
を含む、方法。
【請求項23】
前記設定メッセージと前記コマンドとは、基地局からユーザ機器(「UE」)へ送信され、前記基地局は、前記測定報告と前記通信とを、前記UEから受信する
請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記コマンドは、レイヤ1又はレイヤ2(「L1/L2」)シグナリングであり、前記識別された候補セルにおいて受信される前記通信は、L1/L2シグナリングであり、前記L1シグナリングは、ダウンリンク制御情報(「DCI」)、アップリンク制御情報(「UCI」)、物理層確認応答(「ACK」)シグナリング、のうちの少なくとも1つを含み、前記L2シグナリングは、メディアアクセス制御要素(「MAC CE」)を含む
請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記コマンドは、アクティブ化されるべきセルである前記識別された候補セルのセルID情報を含む
請求項22又は24に記載の方法。
【請求項26】
前記セルID情報は、候補セル設定インデックス、サービングセルID、物理セルアイデンティティ(「PCI」)、PCI及び周波数、前記候補セルに関連する参照信号(「RS」)ID、又は前記候補セルに関連する送信設定インジケータ(「TCI」)状態ID、のうちの少なくとも1つを含む
請求項22又は25に記載の方法。
【請求項27】
前記候補セルは、スペシャルセル(「SpCell」)として設定される前記候補セルのうちのいずれか、又はセカンダリセル(「SCell」)として設定される前記候補セルのうちのいずれかについて別々のリストを含み、前記識別は前記別々のリストに基づいて行われる
請求項22に記載の方法。
【請求項28】
前記候補セルは、前記セルの各々がスペシャルセル(「SpCell」)又はセカンダリセル(「SCell」)として設定されることができるリストを含む
請求項22に記載の方法。
【請求項29】
前記候補セルは、前記セルの各々がスペシャルセル(「SpCell」)とセカンダリセル(「SCell」)との両方のための候補セルとして設定されることができるリストを含む
請求項22に記載の方法。
【請求項30】
前記コマンドは、
前記識別された候補セルのタイミングアドバンス(「TA」)値又は補償TA値と、
前記識別された候補セルのセル無線ネットワーク一時識別子(「C-RNTI」)と、
前記識別された候補セルのアクティブ化DL/UL帯域幅パート(「BWP」)IDと、
前記識別された候補セルの初期TCI状態と、
前記識別された候補セルのサービングセルIDと、
前記識別された候補セルへのRACHプロシージャがスキップされるか否かを示す指示と、
前記UEが前記現在のサービングセルとの接続を維持するか否かを示す指示と、
前記識別された候補セルがSpCellとしてアクティブ化されるか否かを示す指示と、
前記識別された候補セルにアクセスした後にPDCP重複がアクティブ化されるか否かを示す指示と、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項31】
記憶された全ての候補セル設定を除去するインジケータ、又は除去されるべき複数の候補セル、のうちの少なくとも1つを含むメッセージを、UEに送信すること、をさらに含み、
前記UEは、前記インジケータ又は示された除去されるべき複数の候補セルに基づいて、前記記憶された候補セル設定を除去する
請求項23に記載の方法。
【請求項32】
前記メッセージは、ハンドオーバコマンド、プライマリセカンダリセル(「PSCell」)追加/変更コマンド、又は無線リソース制御(「RRC」)接続の解放又は前記RRC接続の一時停止を命令するメッセージ、のうちの少なくとも1つである
請求項31に記載の方法。
【請求項33】
一時停止されたRRC接続を再開するメッセージであって、再開、アクティブ化、維持、又は復元されるべき候補セルのうちの少なくとも1つを含む前記メッセージを、前記UEに送信すること、をさらに含む
請求項23に記載の方法。
【請求項34】
前記候補セルは、候補セルグループを参照し、
前記候補セルグループは、候補マスタセルグループ(「MCG」)又は候補セカンダリセルグループ(「SCG」)のうちの少なくとも1つである
請求項22~33の何れか一項に記載の方法。
【請求項35】
プロセッサとメモリとを備えた無線通信装置であって、
前記プロセッサは、前記メモリからコードを読み出し、請求項1~34の何れか一項に記載の方法を実現するように設定されている
無線通信装置。
【請求項36】
コードを記憶しているコンピュータ可読プログラム媒体を含むコンピュータプログラム製品であって
前記コードがプロセッサにより実行されるとき、前記プロセッサに、請求項1~34の何れか一項に記載の方法を実現させる
コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、全体として、無線通信に関するものである。より具体的には、モバイル装置通信システムにおいて、セル間モビリティのための改善されたシグナリングが可能である。
【背景技術】
【0002】
無線通信技術は、世界をますます接続されネットワーク化された社会へと導いている。無線通信は、ユーザ移動局と無線アクセスネットワークノード(無線基地局を含むがこれらに限定されない)間の効率的なネットワークリソース管理と割当に依存している。次世代ネットワークは、高速、低遅延、超信頼性の通信機能を提供し、さまざまな業界及びユーザからの要求を満たすことが期待されている。ユーザ移動局又はユーザ機器(UE:user equipment)はより複雑になりつつあり、通信されるデータ量が継続的に増加している。通信を改善し、垂直産業の信頼性要件を満たし、次世代ネットワークサービスをサポートするためには、通信の改善を行うべきである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本明細書は、ネットワーク内のセル間を移動するユーザ機器(UE)のためのレイヤ1及び/又はレイヤ2(L1/L2)シグナリングのための方法、システム及び装置に関する。シグナリングは、モビリティ中断時間を短縮し、ハンドオーバの頑健性を向上させることができる。移動は、ネットワーク又はUEによりトリガされてもよい。レイヤ1及び/又はレイヤ3(L1/L3)測定がセル間モビリティのために利用される。モビリティは、集中ユニット(CU:centralized unit)と分散ユニット(DU:distributed unit)との間のやりとりに基づいて協調されてもよい。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態において、無線通信方法は、それぞれについての設定とセル識別(「ID:identification」)情報を有する複数の候補セルを含む設定メッセージを受信することと、前記候補セルのうちの少なくとも1つについて、レイヤ1(「L1」)測定又はレイヤ3(「L3」)測定の少なくとも1つを含む測定報告を送信することと、前記測定報告に基づいて、前記候補セルのうちの少なくとも1つを識別するコマンドを受信することと、識別された少なくとも1つの候補セルへ、前記コマンドと、識別された候補セルの前記設定とに基づいて、通信を送信することと、を含む。
【0005】
測定報告及び通信は、ユーザ機器(「UE」)から基地局へ送信される。ここで、UEが基地局から設定メッセージとコマンドとを受信する。このコマンドは、レイヤ1又はレイヤ2(「L1/L2」)シグナリングであり、識別された候補セルへ送信される通信は、L1/L2シグナリングである。ここで、L1シグナリングは、ダウンリンク制御情報(「DCI:downlink control information」)、アップリンク制御情報(「UCI:uplink control information」)、物理層確認応答(「ACK:acknowledge」)シグナリング、のうちの少なくとも1つを含み、さらに、L2シグナリングは、メディアアクセス制御要素(「MAC CE:medium access control element」)を含む。このコマンドは、アクティブ化されるべきセルである識別された候補セルのセルID情報を含む。セルID情報は、候補セル設定インデックス、サービングセルID、物理セルアイデンティティ(「PCI:physical cell identity」)、PCI及び周波数、候補セルに関連する参照信号(「RS:reference signal」)ID、又は候補セルに関連する送信設定インジケータ(「TCI:transmission configuration indicator」)状態ID、のうちの少なくとも1つを含む。候補セルは、スペシャルセル(「SpCell」)として設定される候補セルのうちのいずれか、又はセカンダリセル(「SCell」)として設定される候補セルのうちのいずれかについて別々のリストを含み、識別は該別々のリストに基づいて行われる。候補セルは、候補セルの各々がスペシャルセル(「SpCell」)又はセカンダリセル(「SCell」)として設定されることができるリストを含む。候補セルは、セルの各々がスペシャルセル(「SpCell」)とセカンダリセル(「SCell」)との両方のための候補セルとして設定されることができるリストを含む。測定報告は、UEから、少なくとも1つの候補セルのレイヤ1測定に基づいて満たされたイベント、サービングセル又はスペシャルセル(「SpCell」)からの同期外れ(out of sync)指示、又はサービングセル又はSpCellの障害、のうちの少なくとも1つを含む条件に基づいてトリガされる。このコマンドは、識別された候補セルのタイミングアドバンス(「TA:timing advance」)値又は補償TA値と、識別された候補セルのセル無線ネットワーク一時識別子(「C-RNTI:cell Radio Network Temporary Identifier」)と、識別された候補セルのアクティブ化DL/UL帯域幅パート(「BWP:bandwidth part」)IDと、識別された候補セルの初期TCI状態と、識別された候補セルのサービングセルIDと、識別された候補セルへのRACHプロシージャがスキップされるか否かを示す指示と、UEが現在のサービングセルとの接続を維持するか否かを示す指示と、識別された候補セルがスペシャルセル(「SpCell」)としてアクティブ化されるか否かを示す指示と、識別された候補セルにアクセスした後にPDCP重複がアクティブ化されるか否かを示す指示と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0006】
前記方法は、識別された候補セルの記憶されたセル設定をアクティブ化すること、識別された候補セルの記憶されたセル設定を適用すること、又は、現在のサービングセルから識別された候補セルへのモビリティを実行すること、をさらに含む。前記方法は、アクティブ化又はモビリティのためのタイマを開始することをさらに含む。前記タイマは、メディアアクセス制御(「MAC:media access control」)層タイマ又は無線リソース制御(「RRC:radio resource control」)層タイマである。このタイマは、識別された候補セルへの通信の成功した送信、現在のサービングセルの障害、又は上位層からの、タイマの停止を示す情報、のうちの少なくとも1つを含む条件に基づいて停止される。前記方法は、前記タイマの満了に基づいて、前記アクティブ化又はモビリティについての失敗を決定することをさらに含む。前記方法は、前記アクティブ化又は前記モビリティについての失敗を前記基地局に報告することであって、前記失敗はMAC CE又はRRCシグナリングを介して報告されること、上位層に、前記アクティブ化又は前記モビリティについての前記失敗を通知すること、又は、前記候補セルのうちの別のセルを選択して、該選択した別のセルの別のアクティブ化を実行するか、又は該選択した別のセルへの別のモビリティを実行すること、をさらに含む。前記方法は、前記識別された候補セルをアクティブ化すること、をさらに含む。ここで、前記識別された候補セルがプライマリセル(「PCell」)としてアクティブ化される場合、サービングセル識別情報がゼロにセットされ、前記識別された候補セルがセカンダリセル(「SCell」)又はプライマリセカンダリセル(「PSCell」)としてアクティブ化される場合、前記サービングセル識別情報は、前記識別された候補セルについての受信された識別情報に基づいてセットされる。前記方法は、メッセージを前記基地局から受信することと、前記メッセージの受信に基づいて、前記記憶された候補セル設定を除去することと、をさらに含む。前記方法は、前記基地局から、記憶された全ての候補セル設定を除去する、又は前記候補セルのうちの一部を除去するインジケータのうちの少なくとも1つを含むメッセージを受信することと、前記インジケータ、又は示された除去されるべき候補セルに基づいて、記憶された候補セル設定を除去することと、をさらに含む。このメッセージは、ハンドオーバコマンド、プライマリセカンダリセル(「PSCell」)追加又は/変更コマンド、又は無線リソース制御(「RRC」)接続の解放又はRRC接続の一時停止を命令するメッセージ、のうちの少なくとも1つである。前記方法は、一時停止された無線リソース制御(「RRC」)接続を再開するメッセージを、前記基地局から受信すること、をさらに含み、このメッセージは、再開、アクティブ化、維持、又は復元されるべき1つ又は複数の候補セルを含む。候補セルは、候補セルグループを指し、ここで、候補セルグループは、候補マスタセルグループ(「MCG:candidate master cell group」)又は候補セカンダリセルグループ(「SCG:secondary cell group」)のうちの少なくとも1つである。
【0007】
別の実施形態において、無線通信方法は、それぞれについての設定とセル識別(ID)情報を有する複数の候補セルを含む設定メッセージを送信することと、前記候補セルのうちの少なくとも1つについて、レイヤ1(「L1」)測定又はレイヤ3(「L3」)測定の少なくとも1つを含む測定報告を受信することと、前記測定報告に基づいて、前記候補セルのうちの少なくとも1つを識別するコマンドを送信することと、識別された少なくとも1つの候補セルにおいて、前記コマンドと、識別された候補セルの前記設定とに基づいて、通信を受信することと、を含む。設定メッセージとコマンドとは、基地局からユーザ機器(「UE」)へ送信され、ここで、基地局は、測定報告と通信とを、UEから受信する。このコマンドは、レイヤ1又はレイヤ2(「L1/L2」)シグナリングであり、識別された候補セルにおいて受信される通信は、L1/L2シグナリングであり、ここで、L1シグナリングは、ダウンリンク制御情報(「DCI:downlink control information」)、アップリンク制御情報(「UCI:uplink control information」)、物理層確認応答(「ACK:acknowledge」)シグナリング、のうちの少なくとも1つを含み、さらに、L2シグナリングは、メディアアクセス制御要素(「MAC CE:medium access control element」)を含む。このコマンドは、アクティブ化されるべきセルである識別された候補セルのセルID情報を含む。セルID情報は、候補セル設定インデックス、サービングセルID、物理セルアイデンティティ(「PCI:physical cell identity」)、PCI及び周波数、候補セルに関連する参照信号(「RS:reference signal」)ID、又は候補セルに関連する送信設定インジケータ(「TCI:transmission configuration indicator」)状態ID、のうちの少なくとも1つを含む。候補セルは、スペシャルセル(「SpCell」)として設定される候補セルのうちのいずれか、又はセカンダリセル(「SCell」)として設定される候補セルのうちのいずれかについて別々のリストを含み、識別は該別々のリストに基づいて行われる。候補セルは、セルの各々がスペシャルセル(「SpCell」)又はセカンダリセル(「SCell」)として設定されることができるリストを含む。候補セルは、セルの各々がスペシャルセル(「SpCell」)とセカンダリセル(「SCell」)との両方のための候補セルとして設定されることができるリストを含む。このコマンドは、識別された候補セルのタイミングアドバンス(「TA:timing advance」)値又は補償TA値と、識別された候補セルのセル無線ネットワーク一時識別子(「C-RNTI:cell Radio Network Temporary Identifier」)と、識別された候補セルのアクティブ化DL/UL帯域幅パート(「BWP:bandwidth part」)IDと、識別された候補セルの初期TCI状態と、識別された候補セルのサービングセルIDと、識別された候補セルへのRACHプロシージャがスキップされるか否かを示す指示と、UEが現在のサービングセルとの接続を維持するか否かを示す指示と、識別された候補セルがSpCellとしてアクティブ化されるか否かを示す指示と、識別された候補セルにアクセスした後にPDCP重複がアクティブ化されるか否かを示す指示と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0008】
前記方法は、記憶された全ての候補セル設定を除去するインジケータ、又は除去されるべき複数の候補セル、のうちの少なくとも1つを含むメッセージを、UEに送信すること、をさらに含む。前記UEは、前記インジケータ又は示された除去されるべき複数の候補セルに基づいて、記憶された候補セル設定を除去する。このメッセージは、ハンドオーバコマンド、プライマリセカンダリセル(「PSCell」)追加又は/変更コマンド、又は無線リソース制御(「RRC」)接続の解放又はRRC接続の一時停止を命令するメッセージ、のうちの少なくとも1つである。前記方法は、一時停止されたRRC接続を再開するメッセージを、UEに送信すること、をさらに含む。ここで、このメッセージは、再開、アクティブ化、維持、又は復元されるべき候補セルのうちの少なくとも1つを含む。候補セルは、候補セルグループを指し、ここで、候補セルグループは、候補マスタセルグループ(「MCG:candidate master cell group」)又は候補セカンダリセルグループ(「SCG:secondary cell group」)のうちの少なくとも1つである。
【0009】
別の実施形態において、無線通信方法は、設定、セル識別(「ID」)情報及び1つ又は複数の実行条件を有する複数の候補セルを含む設定メッセージを受信することと、前記候補セルについての実行条件を評価して、候補セルのうちの少なくとも1つを識別することと、識別された少なくとも1つの候補セルへ、その候補セルの前記設定とに基づいて、通信を送信することと、を含む。通信を送信するのは、ユーザ機器(「UE」)から基地局へであり、ここで、UEは、設定メッセージを基地局から受信し、UEは、実行条件を評価する。該識別された少なくとも1つの候補セルへの通信は、レイヤ1又はレイヤ2(「L1/L2」)シグナリングであり、ここで、L1シグナリングは、ダウンリンク制御情報(「DCI:downlink control information」)、アップリンク制御情報(「UCI:uplink control information」)、物理層確認応答(「ACK:acknowledge」)シグナリング、のうちの少なくとも1つを含み、さらに、L2シグナリングは、メディアアクセス制御要素(「MAC CE:medium access control element」)を含む。評価は、候補セルの測定結果と実行条件とを比較することを含み、ここで、識別された少なくとも1つの候補セルが実行条件を満たす。実行条件は、実行条件を示す測定設定識別子情報のリスト、候補セルについてのL1測定に基づく測定イベント、又は候補セルについてのL3測定に基づく測定イベント、のうちの少なくとも1つを含む。設定メッセージは、複数の候補セルを一緒に識別可能であることを示す情報、又は複数の候補セルを一緒に識別するための少なくとも1つの実行条件、のうちの少なくとも1つを含む。通信は、識別された少なくとも1つの候補セルのセルID情報、又は候補セルのうちのどの候補セルが既に一緒に識別されたかを示す情報を含む。セルID情報は、候補セル設定インデックス、サービングセルID、物理セルアイデンティティ(「PCI:physical cell identity」)、PCI及び周波数、候補セルに関連する参照信号(「RS:reference signal」)ID、又は候補セルに関連する送信設定インジケータ(「TCI:transmission configuration indicator」)状態ID、のうちの少なくとも1つを含む。識別された少なくとも1つの候補セルへ通信を送信するのは、サービングセル又はスペシャルセル(「SpCell」)からの同期外れの指示、又はサービングセル又はSpCellの障害、のうちの少なくとも1つを含む条件に基づく。候補セルは、スペシャルセル(「SpCell」)として設定される候補セルのうちのいずれか、及びセカンダリセル(「SCell」)として設定される候補セルのうちのいずれかについて別々のリストを含み、識別は該別々のリストに基づく。候補セルは、候補セルの各々がスペシャルセル(「SpCell」)又はセカンダリセル(「SCell」)として設定されることができるリストを含む。候補セルは、候補セルの各々がスペシャルセル(「SpCell」)とセカンダリセル(「SCell」)との両方のための候補セルとして設定されることができるリストを含む。
【0010】
前記方法は、識別された少なくとも1つの候補セルの記憶されたセル設定をアクティブ化すること、識別された少なくとも1つの候補セルの記憶されたセル設定を適用すること、又は、現在のサービングセルから識別された少なくとも1つの候補セルへのモビリティを実行すること、をさらに含む。前記方法は、アクティブ化又はモビリティのためのタイマを開始することをさらに含み、前記タイマは、メディアアクセス制御(「MAC:media access control」)層タイマ又は無線リソース制御(「RRC:radio resource control」)層タイマである。このタイマは、識別された少なくとも1つの候補セルへの通信の成功した送信、現在のサービングセルの障害、又は上位層からの、タイマの停止を示す情報、のうちの少なくとも1つを含む条件に基づいて停止される。前記方法は、前記タイマの満了に基づいて、前記アクティブ化又はモビリティについての失敗を決定することをさらに含む。前記方法は、前記アクティブ化又は前記モビリティについての失敗を前記基地局に報告することであって、前記失敗はMAC CE又はRRCシグナリングを介して報告されること、上位層に、前記アクティブ化又は前記モビリティについての前記失敗を通知すること、又は、記憶された候補セルのうちの別のセルを選択して、該選択した別のセルの別のアクティブ化を実行するか、又は該選択した別のセルへの別のモビリティを実行すること、をさらに含む。前記方法は、前記識別された少なくとも1つの候補セルをアクティブ化すること、をさらに含み、ここで、前記識別された少なくとも1つの候補セルがプライマリセル(「PCell」)としてアクティブ化される場合、サービングセル識別情報がゼロにセットされ、前記識別された少なくとも1つの候補セルがセカンダリセル(「SCell」)又はプライマリセカンダリセル(「PSCell」)としてアクティブ化される場合、前記サービングセル識別情報は、前記識別された少なくとも1つの候補セルについての受信された識別情報に基づいてセットされる。前記方法は、メッセージを前記基地局から受信することと、前記メッセージの受信に基づいて、記憶された候補セル設定を除去することと、をさらに含む。前記方法は、記憶された全ての候補セル設定を除去するインジケータ、又は除去されるべき複数の候補セル、のうちの少なくとも1つを含むメッセージを、基地局から受信することと、前記インジケータ、又は示された除去されるべき候補セルに基づいて、記憶された候補セル設定を除去することと、をさらに含む。このメッセージは、ハンドオーバコマンド、プライマリセカンダリセル(「PSCell」)追加又は/変更コマンド、又は無線リソース制御(「RRC」)接続の解放又はRRC接続の一時停止を命令するメッセージ、のうちの少なくとも1つである。前記方法は、一時停止されたRRC接続を再開するメッセージを、前記基地局から受信すること、をさらに含み、ここで、このメッセージは、再開、アクティブ化、維持、又は復元されるべき候補セルのうちの少なくとも1つを含む。候補セルは、候補マスタセルグループ(「MCG:candidate master cell group」)又は候補セカンダリセルグループ(「SCG:secondary cell group」)のうちの少なくとも1つである候補セルグループを含む。
【0011】
別の実施形態において、無線通信方法は、設定、セル識別(「ID」)情報及び1つ又は複数の実行条件を有する複数の候補セルを含む設定メッセージを送信することと、前記候補セルの評価とそれらの設定とに基づいて識別されたものである、前記候補セルのうちの識別された1つの候補セルにおいて、通信を受信することと、を含む。設定メッセージを送信するのは、基地局からユーザ機器(「UE」)へであり、ここで、通信は、基地局の識別された候補セルにおいてUEから受信する。この通信は、レイヤ1又はレイヤ2(「L1/L2」)シグナリングであり、ここで、L1シグナリングは、ダウンリンク制御情報(「DCI:downlink control information」)、アップリンク制御情報(「UCI:uplink control information」)、物理層確認応答(「ACK:acknowledge」)シグナリング、のうちの少なくとも1つを含み、さらに、L2シグナリングは、メディアアクセス制御要素(「MAC CE:medium access control element」)を含む。識別された候補セルにおいて通信を受信するのは、識別された候補セルがトリガ条件を満たすこと、サービングセル又はスペシャルセル(「SpCell」)からの同期外れ指示からトリガされるイベント、又はサービングセル又はSpCellの障害、のうちの少なくとも1つを含む条件に基づく。実行条件は、実行条件を示す測定設定識別子情報のリスト、候補セルについてのL1測定に基づく測定イベント、又は候補セルについてのL3測定に基づく測定イベント、のうちの少なくとも1つを含む。設定メッセージは、複数の候補セルを一緒に識別可能であることを示す情報、又は複数の候補セルを一緒に識別するための実行条件、のうちの少なくとも1つを含む。通信は、識別された候補セルのセルID情報、又は複数の候補セルが既に一緒に識別されたことを示す情報を含む。セルID情報は、候補セル設定インデックス、サービングセルID、物理セルアイデンティティ(「PCI:physical cell identity」)、PCI及び周波数、候補セルに関連する参照信号(「RS:reference signal」)ID、又は候補セルに関連する送信設定インジケータ(「TCI:transmission configuration indicator」)状態ID、のうちの少なくとも1つを含む。候補セルは、スペシャルセル(「SpCell」)として設定される候補セルのうちのいずれか、又はセカンダリセル(「SCell」)として設定される候補セルのうちのいずれかについて別々のリストを含み、識別は該別々のリストに基づいて行われる。候補セルは、セルの各々が候補スペシャルセル(SpCell)又は候補セカンダリセル(SCell)として設定されることができるリストを含む。候補セルは、候補セルの各々がスペシャルセル(SpCell)とセカンダリセル(SCell)との両方のための候補セルとして設定されることができるリストを含む。
【0012】
前記方法は、記憶された全ての候補セル設定を除去するインジケータ、又は除去されるべき候補セルのリスト、のうちの少なくとも1つを含むメッセージを、UEに送信すること、をさらに含み、前記UEは、前記インジケータ又は示された除去されるべき候補セルのリストに基づいて、記憶された候補セル設定を除去する。このメッセージは、ハンドオーバコマンド、プライマリセカンダリセル(「PSCell」)追加又は/変更コマンド、又はRRC接続の解放又はRRC接続の一時停止を命令するメッセージ、のうちの少なくとも1つである。前記方法は、一時停止されたRRC接続を再開するメッセージを、UEに送信すること、をさらに含み、ここで、このメッセージは、再開、アクティブ化、維持、又は復元されるべき候補セルのうちの1つ又はリストを含む。候補セルは、候補セルグループを指し、ここで、候補セルグループは、候補マスタセルグループ(「MCG:candidate master cell group」)又は候補セカンダリセルグループ(「SCG:secondary cell group」)のうちの少なくとも1つである。
【0013】
別の実施形態において、無線通信方法は、複数の候補セルを含む要求メッセージを集中ユニット(「CU」)から分散ユニット(「DU」)に送信して、前記候補セルのうちの少なくとも1つを、レイヤ1又はレイヤ2(「L1/L2」)シグナリングに基づくモビリティ(「L1/L2モビリティ」)用に設定するように前記DUに要求することと、前記CUにおいて、前記DUから、既に設定された、前記候補セルのうちの少なくとも1つを識別するために利用される候補セルのリストと、前記候補セルの各々についての設定とを含む応答メッセージを受信することと、を含む。この要求メッセージは、プロシージャがL1/L2モビリティのために開始された指示、又はプロシージャがあるタイプのL1/L2モビリティのタイプのために開始された指示、のうちの少なくとも1つを含む。L1/L2モビリティのタイプは、ネットワーク(「NW」)によりトリガされたモビリティ、CUによりトリガされたモビリティ、DUによりトリガされたモビリティ、又はユーザ機器(「UE」)によりトリガされたモビリティ、のうちの少なくとも1つを含む。
【0014】
前記方法は、前記CUから前記DUに、前記DUが前記L1/L2モビリティをトリガできる1つ又は複数のトリガイベントを送信することをさらに含む。前記方法は、前記CUにおいて、前記DUから、前記CUが前記L1/L2モビリティをトリガできる1つ又は複数のトリガイベントを受信することをさらに含む。前記方法は、前記CUから前記DUに、前記UEに送信されるべき、前記L1/L2モビリティのための設定メッセージであって、前記候補セルのリスト、前記候補セルのうちの識別された少なくとも1つ、前記候補セルの各々についての設定、又は前記候補セルの各々についての1つ又は複数の実行条件、の少なくとも1つを含む前記設定メッセージを送信することと、前記UEから、前記DUを介して、前記設定メッセージの確認を受信することと、をさらに含む。前記方法は、前記CUから前記DUへ、前記候補セルのうちの少なくとも1つを送信して、前記候補セルを前記L1/L2モビリティを介してアクティブ化するように前記DUに要求することをさらに含む。前記DUは、L1/L2シグナリングを前記UEに送信して、前記L1/L2モビリティを介してアクティブ化されるべき、前記候補セルのうちの少なくとも1つを示す。
【0015】
前記方法は、前記候補セルのうちの少なくとも1つを前記CUにおいて前記DUから受信して、既に前記L1/L2モビリティを介して正常にアクティブ化された、前記候補セルのうちの該少なくとも1つを識別することをさらに含む。前記DUは、L1/L2シグナリングを前記UEから受信して、前記候補セルのうちの少なくとも1つが既にL1/L2モビリティを介して正常にアクティブ化されたことを識別する。前記方法は、指示を前記CUから前記DUに送信して、前記L1/L2モビリティをトリガするためのL1/L2シグナリングの送信を停止するように前記DUに示すことをさらに含む。前記方法は、指示を前記CUから前記DUに送信して、前記L1/L2モビリティをトリガするためのL1/L2シグナリングの送信を再起動するように前記DUに示すことをさらに含む。CUとDUとは、ユーザ機器(「UE」)と通信するための、基地局の一部であり、さらに、L1/L2シグナリングがUEと通信される。前記CUは、PDCP及びRRC層を含む上位層サポートを提供し、前記DUは、RLC、MAC及び物理層を含む下位層サポートを提供し、1つ又は複数のDUが、1つの共有されたCUとリンクするように設定されている。
【0016】
別の実施形態において、無線通信方法は、複数の候補セルを含む要求メッセージを分散ユニット(「DU」)において集中ユニット(「CU」)から受信して、前記候補セルのうちの少なくとも1つを、レイヤ1又はレイヤ2(「L1/L2」)シグナリングに基づくモビリティ(「L1/L2モビリティ」)用に設定するように前記DUに要求することと、前記DUから、前記CUに、前記候補セルのうちの、既に設定された少なくとも1つを識別するために利用される候補セルのリストと、前記候補セルの各々についての設定とを含む応答メッセージを送信することと、を含む。この要求メッセージは、プロシージャがL1/L2モビリティのために開始された指示、又はプロシージャがあるタイプのL1/L2モビリティのタイプのために開始された指示、のうちの少なくとも1つを含む。L1/L2モビリティのタイプは、ネットワーク(「NW」)によりトリガされたモビリティ、CUによりトリガされたモビリティ、DUによりトリガされたモビリティ、又はユーザ機器(「UE」)によりトリガされたモビリティ、のうちの少なくとも1つを含む。
【0017】
前記方法は、前記DUにおいて、前記CUから、前記DUが前記L1/L2モビリティをトリガできる1つ又は複数のトリガイベントを受信することをさらに含む。前記方法は、前記DUから前記CUに、前記CUが前記L1/L2モビリティをトリガできる1つ又は複数のトリガイベントを送信することをさらに含む。前記方法は、前記DUにおいて前記CUから、前記L1/L2モビリティのための設定メッセージであって、前記候補セルのリスト、前記候補セルのうちの識別された少なくとも1つ、前記候補セルの各々についての設定、又は前記候補セルの各々についての1つ又は複数の実行条件、の少なくとも1つを含む前記設定メッセージを受信することと、L1/L2モビリティのための前記設定メッセージを前記DUから前記UEに送信することと、前記DUにおいて、前記UEから、前記設定メッセージの確認を受信することと、前記DUから前記CUに、前記設定メッセージの確認を送信することと、をさらに含む。前記方法は、前記候補セルのうちの少なくとも1つを前記DUにおいて前記CUから受信して、前記L1/L2モビリティを介して前記候補セルをアクティブ化するように前記DUに要求することをさらに含む。前記方法は、L1/L2シグナリングを前記DUから前記UEに送信して、前記L1/L2モビリティを介してアクティブ化されるべき、前記候補セルのうちの少なくとも1つを示すことをさらに含む。前記方法は、L1/L2シグナリングを前記DUにおいて前記UEから受信して、既に前記L1/L2モビリティを介して正常にアクティブ化された、前記候補セルのうちの該少なくとも1つを識別することをさらに含む。前記方法は、前記候補セルのうちの少なくとも1つを前記DUから前記CUに送信して、既に前記L1/L2モビリティを介して正常にアクティブ化された、前記候補セルのうちの該少なくとも1つを識別することをさらに含む。前記方法は、前記DUにおいて前記CUから、前記DUがL1/L2モビリティをトリガするためのL1/L2シグナリングの送信を停止すべきである指示を受信することと、前記L1/L2モビリティをトリガするためのL1/L2シグナリングの前記DUから前記UEへの送信を停止することと、をさらに含む。前記方法は、前記L1/L2モビリティをトリガするためのL1/L2シグナリングの送信を前記DUが再起動すべきであることを示す指示を前記DUにおいて前記CUから受信することと、前記L1/L2モビリティをトリガするための前記L1/L2シグナリングの前記DUから前記UEへの送信を再起動することと、をさらに含む。CUとDUとは、ユーザ機器(「UE」)と通信するための基地局の一部であり、さらに、L1/L2シグナリングがUEと通信される。前記CUは、PDCP及びRRC層を含む上位層サポートを提供し、前記DUは、RLC、MAC及び物理層を含む下位層サポートを提供し、1つ又は複数のDUが、共有されたCUとリンクするように設定されている。
【0018】
別の実施形態において、無線通信方法は、各々についての設定を有する複数の候補セルと、前記候補セルのうちの少なくとも1つについての測定設定とを含む設定メッセージを受信することと、前記測定設定に基づいて前記少なくとも1つの候補セルについて測定を実行することと、を含む。前記方法は、前記測定に基づいて、前記候補セルのうちの少なくとも1つを識別するコマンドを受信することと、前記コマンドと前記識別された候補セルの設定とに基づいて、現在のサービングセルから前記識別された候補セルへのレイヤ1又はレイヤ2(「L1/L2」)モビリティをトリガすることと、をさらに含む。前記方法は、前記候補セルについての測定を評価して、候補セルのうちの少なくとも1つを識別することと、前記識別された候補セルの測定が、前記候補セルの各々についての設定メッセージに含まれる実行条件と、前記識別された候補セルの設定とを満たすか否かを評価することに基づいて、現在のサービングセルから前記識別された候補セルへのレイヤ1又はレイヤ2(「L1/L2」)の移動をトリガすることと、をさらに含む。測定を実行すること、測定を評価すること、又はL1/L2モビリティをトリガすることは、機器(「UE」)において行われる。
【0019】
さらに、UEは、設定メッセージ又はコマンドを基地局から受信する。測定設定は、候補セルのうちの少なくとも1つ又は隣接セルについての、レイヤ1(「L1」)測定設定又はレイヤ3(「L3」)測定設定の少なくとも1つを含む。
【0020】
L1測定設定は、各候補セル又は隣接セルの参照信号(「RS:reference signal」)リソースを含む。前記RSリソースは、RSリソース識別情報と、同期信号ブロック(「SSB:synchronization signal block」)リソース、チャネル状態情報参照信号(「CSI-RS:channel state information reference signal」)リソース、又は一時参照信号(「TRS:temporary reference signal」)リソース、の少なくとも1つと、を含む。候補セル又は隣接セルのためのRSリソースは、現在のサービングセルのための1組のRSリソース内に設定されるか、又は候補セル又は隣接セルのためのRSリソースをリストするための個別の構造を介して設定される。L1測定設定は、候補セル又は隣接セルについてのL1測定を制御するための、サービングセルのL1参照信号受信電力(「RSRP:Reference Signal Received Power」)測定についての閾値を含む。前記方法は、前記サービングセルのL1 RSRP測定結果が閾値より悪くなったと決定された場合に、前記UEにより、前記候補セル又は前記隣接セルについてL1測定を実行することをさらに含む。
【0021】
L1測定設定は、候補セル又は隣接セルについてのL1測定に基づいて測定報告をトリガするための報告設定を含む。ここで、報告設定は、報告設定識別情報と識別報告タイプとを含む。測定報告タイプは、測定報告イベントに基づいてトリガされる報告のタイプを含む。該測定報告イベントは、隣接セルのL1測定が閾値よりも良くなったこと、隣接セルのL1測定がサービングセルのL1測定にオフセットを加えたものよりも良くなったこと、サービングセルのL1測定が第1の閾値よりも悪くなり、且つ、隣接セルのL1測定が第2の閾値よりも良くなったこと、又は、サービングセルのL1測定が第1の閾値よりも悪くなり、且つ、隣接セルのL3測定が第2の閾値よりも良くなったこと、を含む。前記方法は、候補セル又は隣接セルのうちの少なくとも1つについての測定が、前記測定報告イベントのうちの少なくとも1つを満たすか否かを比較することに基づいて、前記測定報告をトリガすることをさらに含む。前記方法は、前記少なくとも1つのRSリソース識別情報、又は前記候補セル又は前記隣接セルの前記少なくとも1つのセル識別情報、の少なくとも1つを識別する第2のコマンドを受信することをさらに含む。前記方法は、前記識別されたRSリソース識別情報、又は前記候補セル又は前記隣接セルのセル識別情報に基づいて、前記測定を実行すること、又は、識別されたRSリソース識別情報、又は前記候補セル又は前記隣接セルのセル識別情報の識別されたRSリソースに基づいて、前記測定を報告することと、をさらに含む。コマンド又は第2のコマンドは、レイヤ1又はレイヤ2(「L1/L2」)シグナリングであり、ここで、L1シグナリングはダウンリンク制御情報(「DCI」)を含み、L2シグナリングはメディアアクセス制御要素(「MAC CE」)を含む。L3測定設定は、測定情報のリストを含み、ここで、測定情報は、候補セル識別情報、又は前記候補セルについてのL3測定閾値に基づくセルベースのオフセットを含む。L3測定設定は、候補セル識別情報、周波数情報のリスト、又は測定対象情報のリスト、のうちの少なくとも1つを含む測定情報のリストを含む。前記周波数情報は、周波数、又は前記候補セルについての前記L3測定閾値に基づく周波数ベースのオフセット、のうちの少なくとも1つを含む。ここで、前記測定対象情報は、測定対象識別情報、又は前記候補セルについての前記L3測定閾値に基づく測定対象ベースのオフセット、のうちの少なくとも1つを含む。前記方法は、前記識別された候補セルへのL1/L2モビリティのトリガに基づいて、前記識別された候補セルに関連付けられた前記L3測定設定を適用することをさらに含む。
【0022】
別の実施形態において、無線通信方法は、各々についての設定を有する複数の候補セルと、前記候補セルのうちの少なくとも1つについての測定設定とを含む設定メッセージを送信することと、前記測定設定に基づく前記少なくとも1つの候補セルについての測定報告を受信することと、を含む。前記方法は、前記測定報告に基づいて前記候補セルのうちの少なくとも1つを識別するコマンドを送信することをさらに含む。ここで、前記コマンドは、前記コマンドと前記識別された候補セルの設定とに基づいて、現在のサービングセルから前記識別された候補セルへのレイヤ1又はレイヤ2(「L1/L2」)モビリティをトリガするように設定される。設定メッセージとコマンドとを送信するのは、基地局からユーザ機器(「UE」)へであり、基地局は、測定報告をUEから受信する。測定設定は、候補セルのうちの少なくとも1つ又は隣接セルについての、レイヤ1(「L1」)測定設定又はレイヤ3(「L3」)測定設定の少なくとも1つを含む。前記方法は、RSリソース識別情報と、同期信号ブロック(「SSB:synchronization signal block」)リソース、チャネル状態情報参照信号(「CSI-RS:channel state information reference signal」)リソース、又は一時参照信号(「TRS:temporary reference signal」)リソース、の少なくとも1つと、をさらに含む。候補セル又は隣接セルのためのRSリソースは、現在のサービングセルのための1組のRSリソース内に設定されるか、又は候補セル又は隣接セルのためのRSリソースをリストするための個別の構造を介して設定される。L1測定設定は、候補セル又は隣接セルについてのL1測定を制御するための、サービングセルのL1参照信号受信電力(「RSRP:Reference Signal Received Power」)測定についての閾値を含む。L1測定設定は、候補セル又は隣接セルについてのL1測定に基づいて測定報告をトリガするための報告設定を含む。報告設定は、報告設定識別情報と識別報告タイプとを含む。
【0023】
測定報告タイプは、測定報告イベントに基づいてトリガされる報告のタイプを含む。該測定報告イベントは、隣接セルのL1測定が閾値よりも良くなったこと、前記隣接セルのL1測定がサービングセルのL1測定にオフセットを加えたものよりも良くなったこと、前記サービングセルのL1測定が第1の閾値よりも悪くなり、且つ、前記隣接セルのL1測定が第2の閾値よりも良くなったこと、又は、前記サービングセルのL1測定が前記第1の閾値よりも悪くなり、且つ、前記隣接セルのL3測定が前記第2の閾値よりも良くなったこと、を含む。前記方法は、前記少なくとも1つのRSリソース識別情報、又は前記候補セル又は前記隣接セルの前記少なくとも1つのセル識別情報、の少なくとも1つを識別する第2のコマンドを送信することをさらに含む。前記方法は、識別されたRSリソース識別情報、又は前記候補セル又は前記隣接セルの識別されたセル識別情報の識別されたRSリソースに基づいて、前記測定を受信することをさらに含む。コマンド又は第2のコマンドは、レイヤ1又はレイヤ2(「L1/L2」)シグナリングであり、ここで、L1シグナリングはダウンリンク制御情報(「DCI」)を含み、L2シグナリングはメディアアクセス制御要素(「MAC CE」)を含む。L3測定設定は、測定情報のリストを含む。ここで、測定情報は、候補セル識別情報、又は前記候補セルについてのL3測定閾値に基づくセルベースのオフセットを含む。L3測定設定は、候補セル識別情報、周波数情報のリスト、又は測定対象情報のリスト、のうちの少なくとも1つを含む測定情報のリストを含む。前記周波数情報は、周波数、又は前記候補セルについての前記L3測定閾値に基づく周波数ベースのオフセット、のうちの少なくとも1つを含む。ここで、前記測定対象情報は、測定対象識別情報、又は前記候補セルについての前記L3測定閾値に基づく測定対象ベースのオフセット、のうちの少なくとも1つを含む。
【0024】
一実施形態において、無線通信装置は、プロセッサとメモリとを備え、前記プロセッサは、前記メモリからコードを読み出し、上述した実施形態のいずれかを実現するように設定されている。
【0025】
一実施形態において、コンピュータプログラム製品は、コードを記憶しているコンピュータ可読プログラム媒体を含み、前記コードがプロセッサにより実行された場合、前記プロセッサは、上述した実施形態のいずれかを実現する。
【0026】
いくつかの実施形態において、プロセッサとメモリとを備えた無線通信装置があり、前記プロセッサは、メモリからコードを読み出し、実施形態のいずれかに記載された任意の方法を実現するように設定されている。いくつかの実施形態において、コンピュータプログラム製品は、コードを記憶しているコンピュータ可読プログラム媒体を含み、前記コードがプロセッサにより実行された場合、前記プロセッサは、これらの実施形態のいずれかに記載された任意の方法を実現する。上記及びその他の態様及びそれらの実現は、図面、明細書及び特許請求の範囲において、より詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】例示的な基地局を示す図である。
図2】例示的なランダムアクセス(RA:random access)メッセージング環境を示す図である。
図3】基地局集中ユニット(CU)と基地局分散ユニット(DU)とのネットワークアーキテクチャを示す図である。
図4】ユーザ機器(UE)のDU内モビリティの実施形態を示す図である。
図5】ユーザ機器(UE)のDU内及びDU間モビリティの実施形態を示す図である。
図6】ユーザ機器(UE)のCU間モビリティの実施形態を示す図である。
図7】ネットワークによりトリガされるセル間モビリティの実施形態を示す図である。
図8】ユーザ機器(UE)によりトリガされるセル間モビリティの実施形態を示す図である。
図9】CUにより開始される候補セル準備に基づくDU内モビリティの実施形態を示す図である。
図10】DUにより開始される候補セル準備に基づくDU内モビリティの実施形態を示す図である。
図11】CUにより開始される候補セル準備に基づくDU間モビリティの実施形態を示す図である。
図12】DUにより開始される候補セル準備に基づくDU間モビリティの実施形態を示す図である。
図13】CUによりトリガされる決定に基づくDU内モビリティの実施形態を示す図である。
図14】DUによりトリガされる決定に基づくDU内モビリティの実施形態を示す図である。
図15】UEによりトリガされる決定に基づくDU内モビリティの実施形態を示す図である。
図16】CUによりトリガされる決定に基づくDU間モビリティの実施形態を示す図である。
図17】DUによりトリガされる決定に基づくDU間モビリティの実施形態を示す図である。
図18】UEによりトリガされる決定に基づくDU間モビリティの実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下では、本開示の一部を構成し且つ実施形態の具体例を例示により示す添付図面を参照し、本開示を詳細に説明する。なお、本開示は、様々な異なる形式で具現化されてもよいため、カバー又は特許請求される主題は、以下に記載される実施形態のいずれかに限定されないと解釈されることを意図している。
【0029】
明細書及び特許請求の範囲全体を通して、用語は、明示的に記載された意味を超えて、文脈で示唆又は暗示される微妙な意味を持ってもよい。同様に、本明細書で使用される句「一実施形態において」又は「いくつかの実施形態において」は必ずしも同じ実施形態を指すとは限らず、本明細書で使用される「別の実施形態において」又は「他の実施形態において」は必ずしも異なる実施形態を指すとは限らない。本明細書で使用される句「一実現において」又は「いくつかの実現において」は、必ずしも同じ実現を指すとは限らず、本明細書で使用される句「別の実現において」又は「他の実現において」は、必ずしも異なる実現を指すとは限らない。例えば、特許請求される主題は、例示的な実施形態又は実現の全部又は一部の組み合わせを含むことを意図している。
【0030】
一般的には、用語は、少なくとも部分的には、コンテキストにおけるその使用から理解されることができる。例えば、本明細書で使用される用語「及び」、「又は」、又は「及び/又は」は、少なくとも部分的に、そのような用語が使用される文脈に依存する様々な意味を含んでもよい。通常、A、B又はCのようなリストを関連付けるために使用される場合、「又は」はA、B及びC(本明細書では包括的な意味で使用される)を意味することがあり、A、B、又はC(本明細書では排他的な意味で使用される)を意味することもある。また、本明細書で使用される用語「1つ又は複数」又は「少なくとも1つ」、少なくとも部分的には文脈に依存して、単数形の意味で任意の特徴、構造、又は特性を説明するために用いられてもよいし、複数形の意味で特徴、構造、又は特性の組み合わせを説明するために用いられてもよい。同様に、用語「一」、「1つ」、又は「該」なども、少なくとも部分的には文脈に依存して、単数形の使用法を伝える、又は複数形の使用法を伝えると理解されてもよい。また、用語「に基づく」又は「により決定される」は、必ずしも、排他的な1組の要因を伝えることを意図されるとは限らないと理解されてもよいし、代わりに、同様に少なくとも部分的には文脈に依存して、必ずしも明示的に記載されているとは限らない追加の要因の存在を許容してもよい。
【0031】
無線リソース制御(「RRC」)は、IPレベル(ネットワーク層)におけるUEと基地局との間のプロトコル層である。RRC接続(RRC_CONNECTED)、RRC非アクティブ(RRC_INACTIVE)及びRRCアイドル(RRC_IDLE)状態のような、さまざまな無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)状態があり得る。RRCメッセージは、パケットデータコンバージェンスプロトコル(「PDCP:Packet Data Convergence Protocol」)を介して伝送される。説明したように、UEは、ランダムアクセスチャネル(「RACH:Random Access Channel」)プロトコル方式又はコンフィグアドグラント(「CG:Configured Grant」)方式を介して、データを送信することができる。CGを使用して、複数の装置が周期的なリソースを共有することを可能にすることにより、周期的に割り当てられるリソースの無駄を削減することができる。基地局又はノードは、パケット送信遅延を解消し、割り当てられた周期的な無線リソースの利用率を高めるために、CGリソースを割り振ってもよい。CG方式は、通信のためのプロトコル方式の一例にすぎず、RACHを含むがこれに限定されない他の例も可能である。本明細書に記載される無線通信は、無線アクセスを介して行われてもよい。
【0032】
図1図6に関して以下に説明するように、ネットワークプロバイダは、ユーザ機器(「UE」)装置にネットワークアクセスを提供するための複数のネットワークノード(即ち、基地局)を含んでもよい。ネットワークノードは、いくつかの実施形態においては基地局と称される。図4図6は、UE装置がセル間を移動するセルモビリティを示す。このモビリティを容易にするために、制御シグナリングを使用してもよい。制御シグナリングは、ダウンリンク及びアップリンク伝送チャネルの送信をサポートし、レイヤ1及び/又はレイヤ2(「L1/L2」)シグナリングと称されてもよく、対応する情報が、部分的には物理層(レイヤ1)から、部分的にはメディアアクセス制御(MAC)(レイヤ2)から発信することを示す。具体的には、レイヤ1は、物理層を含んでもよく、レイヤ2は、MAC、RLC及びPDCPを含んでもよい。L1/L2シグナリングに基づくL1/L2モビリティは、より低い遅延、より低いオーバーヘッド、及び短縮された中断時間を有することができる。
【0033】
マスタノード(「MN」)と1つ又は複数のセカンダリノード(「SN」)が存在してもよい。MNは、マスタセルグループ(「MCG」)を含んでもよく、SNは、セカンダリセルグループ(「SCG」)をそれぞれ含んでもよい。MCGは、マスタノード(「MN」)により提供されるセルのグループであり、SCGは、セカンダリノード(「SN」)により提供されるセルのグループである。MCGは、プライマリセル(「PCell」)と、1つ又は複数のセカンダリセル(「SCell」)とを含んでもよい。SCGは、プライマリセカンダリセル(「PSCell」)と、1つ又は複数のセカンダリセル(「SCell」)とを含んでもよい。各プライマリセルは、複数のセカンダリセルに接続されてもよい。プライマリセル(PCell、PSCell)は、それぞれのグループ(それぞれMCG、SCG)のマスタセルであり、初期アクセスを開始してもよい。プライマリセルは、シグナリングのために使用されてもよく、スペシャルセル(「spCell」)と称されてもよく、ここで、spCell=PCell+PSCellである。これらの実施形態において記載されたセル間のモビリティは、PCell、PSCell及び/又はSCellに基づいてもよい。
【0034】
ユーザ機器(「UE」)装置は、ノード又はセル間を移動してもよい。この場合、移動時のUEのためにネットワーク信頼性を向上させるために、ハンドオーバ又は変更/追加オペレーションが発生してもよい。候補と称される複数の潜在的ターゲットセルに基づいて、移動は、ソースセルからターゲットセルへであってもよい。セル間の移動はまた、潜在的な候補セルである複数のターゲットセルを含んでもよい。以下に、条件付きハンドオーバ(「CHO」)及び条件付きPSCell追加/変更(「CPAC」)について説明する。CPACは、条件付きPSCell変更(「CPC:conditional PSCell change」)及び/又は条件付きPSCell追加(「CPA:conditional PSCell addition」)を含んでもよい。
【0035】
条件付きハンドオーバ(「CHO:conditional handover」)は、ハンドオーバの中断時間を短縮し、モビリティの信頼性を向上させることができる。CHOは、1つ又は複数の実行条件が満たされた場合にUEにより実行されるハンドオーバである。UEは、CHO設定を受信した時に実行条件を評価することができ、ハンドオーバがトリガされると、実行条件の評価を停止することができる。CHO設定は、候補ターゲットノードにより生成される候補PCell設定と、その候補セルについての対応する実行条件とを含んでもよい。
【0036】
条件付きPSCell追加/変更(「CPAC:conditional PSCell addition/change」)は、SN追加又はSN内変更を含むSN変更に候補PSCellが適しているか否かを考慮するために、このPSCellへのアクセスを開始するためのネットワーク設定を有するUEを含んでもよい。この考慮は、設定された条件に基づいてもよい。無線ネットワーク内のUEは、E-UTRA内DC又はマルチ無線DC(「MR-DC:Multi-Radio DC」)を含むデュアル接続(「DC:dual connectivity」)の下で動作することができる。E-UTRA内DCの例において、MNとSNとの両方はE-UTRAアクセスを提供する。MR-DCの例において、1つのノードがNew Radio(「NR」)アクセスを提供し、もう1つのノードがE-UTRA又はNRアクセスを提供するようにしてもよい。
【0037】
図1は、例示的な基地局102を示す。基地局は、無線ネットワークノードとも称され、図3A図7Bに示されるようなネットワークノード(例えば、マスタノード(「MN」)、セカンダリノード(「SN」)、及びソース/ターゲットノード)であってもよい。基地局102は、モバイル通信の背景において、ノードB(NB、例えばeNB又はgNB)としてさらに識別されてもよい。例示的な基地局は、ユーザ機器(UE)104と送受信する無線Tx/Rx回路113を含んでもよい。基地局は、基地局をコアネットワーク110に結合するために、ネットワークインターフェース回路116、例えば、光又は有線相互接続、イーサネット(登録商標)及び/又は他のデータ送信媒体/プロトコルを含んでもよい。
【0038】
基地局はまた、システム回路122を含んでもよい。システム回路122は、プロセッサ124及び/又はメモリ126を含んでもよい。メモリ126は、オペレーション128と制御パラメータ130とを含んでもよい。オペレーション128は、基地局の機能をサポートするために、プロセッサ124のうちの1つ又は複数上で実行するための命令を含んでもよい。例えば、オペレーションは、複数のUEからのランダムアクセス送信要求に対処してもよい。制御パラメータ130は、パラメータを含んでもよく、オペレーション128の実行をサポートしてもよい。例えば、制御パラメータは、ネットワークプロトコル設定、ランダムアクセスメッセージングフォーマットルール、帯域幅パラメータ、無線周波数マッピング割り振り及び/又は他のパラメータを含んでもよい。
【0039】
図2は、例示的なランダムアクセスメッセージング環境200を示す。ランダムアクセスメッセージング環境において、UE 104は、ランダムアクセスチャネル252上で基地局102と通信してもよい。この例において、UE 104は、1つ又は複数の加入者識別モジュール(SIM:Subscriber Identity Module )、例えばSIM1 202をサポートする。電気的及び物理的インターフェース206は、例えばシステムバス210を介して、SIM1 202をユーザ機器ハードウェアの残りの部分に接続する。
【0040】
モバイル装置200は、通信インターフェース212、システムロジック214及びユーザインターフェース218を含む。システムロジック214は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又は他のロジックの任意の組み合わせを含んでもよい。システムロジック214は、例えば、1つ又は複数のシステムオンチップ(SoC:systems on a chip)、特定用途向け集積回路(ASIC:application specific integrated circuits)、離散アナログ及びデジタル回路及び他の回路を用いて実現されてもよい。システムロジック214は、UE 104内の任意の所望の機能の実現の一部である。この点において、システムロジック214は、例えば、MP3、MP4、MPEG、AVI、FLAC、AC3などの音楽及びビデオの復号化及び再生又はWAV復号化及び再生と、アプリケーションの実行と、ユーザ入力の受付と、アプリケーションデータの保存及び取り戻しと、セルラー電話通話又はデータ接続例えばインターネット接続の確立、維持及び終了と、無線ネットワーク接続、ブルートゥース(登録商標)接続、又は他の接続を確立、維持及び終了と、ユーザインターフェース218上での関連情報の表示と、を容易にするロジックを含んでもよい。ユーザインターフェース218及び入力228は、グラフィカルユーザインターフェース、タッチセンサ式ディスプレイ、触覚フィードバック又は他の触覚出力、音声又は顔認識入力、ボタン、スイッチ、スピーカ及び他のユーザインターフェース要素を含んでもよい。入力228の追加例は、マイク、動画及び静止画カメラ、温度センサ、振動センサ、回転及び向きセンサ、ヘッドセット及びマイク入出力ジャック、ユニバーサルシリアルバス(USB:Universal Serial Bus)コネクタ、メモリカードスロット、放射線センサ(例えば、IRセンサ)及び他のタイプの入力を含む。
【0041】
システムロジック214は、1つ又は複数のプロセッサ216とメモリ220とを含んでもよい。メモリ220は、例えば、プロセッサ216がUE 104のために所望の機能を実行するために実行するための制御命令222を記憶する。制御パラメータ224は、制御命令222についての設定及び動作オプションを提供及び規定する。メモリ220は、UE 104が通信インターフェース212を介して送信する、又は既に受信したBT、WiFi、3G、4G、5G又は他のデータ226を記憶してもよい。各種の実現において、システム電力は、蓄電装置、例えばバッテリ282により供給されてもよい。
【0042】
通信インターフェース212において、無線周波数(RF)送信(Tx)及び受信(Rx)回路230は、1つ又は複数のアンテナ232を介した信号の送受信に対処する。通信インターフェース212は、1つ又は複数のトランシーバを含んでもよい。トランシーバは、1つ又は複数のアンテナを介して又は(いくつかの装置の場合)物理(例えば、有線)媒体を介して(いくつかの装置の場合)送受信するための、変調/復調回路、デジタル/アナログ変換器(DAC:digital to analog converter)、シェーピングテーブル、アナログ/デジタル変換器(ADC:analog to digital converter)、フィルタ、波形整形器、フィルタ、プリアンプ、パワーアンプ及び/又は他のロジック、を含む無線トランシーバであってもよい。
【0043】
送受信される信号は、多様なフォーマット、プロトコル、変調(例えば、QPSK、16-QAM、64-QAM、又は256-QAM)、周波数チャネル、ビットレート及び符号化の多様な配列のいずれかに準拠してもよい。一つの具体例として、通信インターフェース212は、2G、3G、BT、WiFi、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS:Universal Mobile Telecommunications System)、高速パケットアクセス(HSPA:HSPA)+、及び4G/ロングタームエボリューション(LTE: Long Term Evolution)規格の下での送受信をサポートするトランシーバを含んでもよい。しかしながら、以下に記載される技術は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標):the 3rd Generation Partnership Project)、GSM(登録商標)アソシエーション、3GPP2、IEEE又は他のパートナーシップ又は標準化団体から生み出されたものであるか否かにかかわらず、他の無線通信技術にも適用可能である。
【0044】
同一又は異なる無線アクセス技術(「RAT:radio access technology」)の複数のRANノード(例えばeNB、gNB)は、特定の地理的領域内の同一又は異なる周波数キャリアにおいてデプロイメントされることができ、それらは、デュアル接続オペレーションを介して相互作用して、同じターゲットUEに共同の通信サービスを提供することができる。マルチRATデュアル接続(「MR-DC:multi-RAT dual connectivity」)アーキテクチャは、非疑似コロケーションのマスタノード(「MN」)とセカンダリノード(「SN」)とを有してもよい。アクセスモビリティ機能(「AMF:Access Mobility Function」)及びセッション管理機能(「SMF:Session Management Function」)は、制御プレーンエンティティであってもよく、ユーザプレーン機能(「UPF:User Plane Function」)がNew Radio(「NR」)又は5GC内のユーザプレーンエンティティである。AMF/SMFとマスタノード(「MN」)との間のシグナリング接続は、次世代制御プレーン(「NG-C:Next Generation-Control Plane)/MNインターフェースであってもよい。MNとSNとの間のシグナリング接続は、Xn制御プレーン(「Xn-C:Xn-Control Plane」)インターフェースであってもよい。MNとUEとの間のシグナリング接続は、Uu制御プレーン(「Uu-C:Uu-Control Plane」)RRCインターフェースである。これらの接続は全てMR-DCの設定とオペレーションとを管理する。ユーザプレーン機能(「UPF:User Plane Function」)とMNとの間のユーザプレーン接続は、NG-U(MN)インターフェースインスタンスであってもよい。
【0045】
図3は、基地局集中ユニット(CU)と基地局分散ユニット(DU)とのネットワークアーキテクチャを示す図である。図3は、全体的なネットワーク(「5GC」と記される)と通信する基地局(「gNB」と記される)を示す。基地局は、制御プレーンインターフェース(「Xn-C」)を介して互いに通信することができる。1つの基地局は、F1インターフェースを介して2つのDUに接続された1つのCUを有するように示されている。これは、基地局の配置の一例にすぎない。いくつかの実施形態において、単一のCUに接続された1つ又は任意の数のDUが存在してもよい。
【0046】
基地局は、集中ユニット(「CU」)と分散ユニット(「DU」)と名付けられた2つの物理エンティティに分割されることができる。一般的に、CUは、プロトコルスタックの上位層、例えばSDAP、PDCP及びRRCのためのサポートを提供してもよく、DUは、プロトコルスタックの下位層、例えばRLC、MAC及び物理層のためのサポートを提供してもよい。CUは、DU専用に割り当てられた機能以外の、ユーザデータの伝送、モビリティ制御、無線アクセスネットワーク共有、セッション管理などのためのオペレーションを含んでもよい。DUは、基地局機能のサブセットを有する論理ノードであり、CUにより制御されてもよい。
【0047】
CUは、1つ又は複数のDUのオペレーションを制御する、基地局のRRC、SDAP及びPDCPプロトコル、又は基地局のRRC及びPDCPプロトコルをホストする論理ノードであってもよい。DUは、基地局のRLC、MAC及びPHY層をホストする論理ノードであってもよく、そのオペレーションは、CUにより少なくとも部分的に制御されてもよい。単一のDUは、1つ又は複数のセルをサポートしてもよい。しかしながら、各セルは単一のDUによりのみサポートされる。各基地局は、多数のセルをサポートしてもよい。本明細書の実施形態で説明されたように、セル間のセルモビリティは、異なるCU又はDUからであってもよく、CU及び/又はDUの内部であってもよい。
【0048】
L1/L2モビリティ
【0049】
本明細書に記載されるL1/L2に基づくセル間モビリティは、いくつかの異なる例において発生する可能性がある。L1/L2モビリティについては、UEが単一のDU内でセルを変更するDU内モビリティが存在してもよい。DU内モビリティの例は、1)1つのDU内でPCell変更(SCell変更を伴うPCell変更を含んでもよい)、2)1つのDU内でのPSCell変更(また、SCell変更を伴うPSCell変更を含んでもよい)、及び3)1つのDU内でのPSCell変更を伴う1つのDU内でのPCell変更(1つのセルグループ内でのSCell変更を含んでもよい)を含む。別のL1/L2モビリティ実施形態において、UEが異なるDU間で、ただし単一のCU内でセルを変更するCU内及びDU間モビリティが存在してもよい。CU内及びDU間モビリティの例は、1)DUを跨ぐが1つのCU内でのPCell変更(SCell変更を伴うPCell変更を含んでもよい)、及び2)DUを跨ぐが1つのCU内でのPSCell変更(SCell変更を伴うPSCell変更を含んでもよい)を含む。別のL1/L2モビリティ実施形態において、UEが異なるCU間でセルを変更するCU間モビリティが存在してもよい。CU間モビリティの例は、1)CUを跨ぐPCell変更(SCell変更を伴うPCell変更を含んでもよい)、及び2)CUを跨ぐPSCell変更(SCell変更を伴うPSCell変更を含んでもよい)を含む。別の実施形態において、SCell変更/追加があってもよく、この例は、1つのセルグループ内でのSCellの追加/変更を含んでもよい。図4図6は、セル間のUEモビリティの実施形態を示す。
【0050】
図4は、ユーザ機器(UE)のDU内モビリティの実施形態を示す。基地局は、CUと、少なくとも1つのDUとを含んでもよい。本実施形態において、複数のセルを有する単一のDUが示されている。セル1及びセル2はいずれも単一のDUからである。本例において、UE 402は、セル1からセル2へ移動することが可能であり、セル1からセル2へのUE軌跡が図4に示されている。セルからのモビリティは、UE 402が2つのセルの間の位置にあり、且つ、セル2内の第3の位置に向かっているときに発生してもよい。これは、UEが単一のDU内のセルを移動しているため、DU内モビリティである。
【0051】
図5は、ユーザ機器(UE)のDU内及びDU間モビリティの実施形態を示す。本実施形態において、基地局は、CUと、2つのDU(DU_1及びDU_2)とを含んでもよい。各DUが複数のセルを有してもよいが、本例の場合、DU_1がセル1を提供し、DU_2がセル2を提供するように、各DUは、1つのセルを提供するように示されている。本例において、UE 502は、セル1からセル2へ移動することが可能であり、セル1からセル2へのUE軌跡が図5に示され、これもDU_1からDU_2への遷移を引き起こす。セルからのモビリティは、UE 402が2つのセルの間の位置にあり、且つ、セル2内の第3の位置に向かっているときに発生してもよい。これは、UEが単一のCU内のセルを移動しているため、CU内モビリティである。しかしながら、これも、UEが異なるDU間を移動しているため、DU間モビリティである。
【0052】
図6は、ユーザ機器(UE)のCU間モビリティの実施形態を示す。本実施形態において、基地局は、複数のCU(CU_1及びCU_2)を含んでもよい。各CUは複数のDUを含んでもよいが、本例において、各CUは、1つの対応するDUを有するように示されている(CU_1はDU_1を有し、CU_2はDU_2を有する)。DUの各々は複数のセルを有するように示されている。本例において、UE 602のUE軌跡は、Cell_2からCell_3、(CU_1とCU_2の間の)CU間位置604、CU_5及びCell_6を通過する。UEが移動するとき、モビリティは、図示のようにセルを変更してもよいし、複数のセル間で遷移してもよい。(CU間位置604における)UE 602は、CU_1からCU_2にセルを切替るため、この遷移はCU間モビリティと称される。
【0053】
ネットワークによりトリガされるL1/L2モビリティ
【0054】
セル間のモビリティは、ネットワーク(例えば、基地局)により、又はUEによりトリガされることができる。説明したように、L1/L2シグナリングは、セル間の改善されたモビリティのために使用される。全体を通じて説明した例は、ネットワークにより、又はUEによりトリガされてもよく、図7図8に示される実施形態は、他の実施形態にも適用可能である。
【0055】
図7は、ネットワークによりトリガされるセル間モビリティの実施形態を示す。本実施形態は、UE、ソースセル及びターゲットセルの間の通信又はシグナリングを示す。通信は、UEがソースセルからターゲットセルへどのように移動できるか、及び遷移の一部として使用されるL1/L2シグナリングを示す。ブロック702において、ネットワーク(「NW」)は、RRCシグナリング(例えば、RRCReconfigurationメッセージ)を介して、セル間モビリティのための1つ又は複数の候補/隣接セルを事前設定する。候補セル設定は、ターゲットセルとして機能する複数の候補を含んでもよい。以下では、候補リストに関し、また、設定が含めるものに関し、別の実施形態及び例を説明する。ブロック704において、UEは、ソースセルにおけるネットワークへの確認/完了メッセージを用いてRRCメッセージに応答する。このメッセージは、一実施形態において、RRCReconfigurationCompleteであってもよい。ブロック706において、UEは、隣接セル(即ち、潜在的な候補セル)に関するL1及び/又はL3測定をネットワークに報告する。以下では、測定及び隣接/候補に関して、別の実施形態及び例を説明する。
【0056】
一実施形態において、ブロック708において、ネットワークのソースセルは、測定に基づいて、アクティブ化されるべき、候補セルのうちの少なくとも1つを決定する。アクティブ化されるべき候補セルは、識別されたセル又は識別された候補セルと称されてもよい。以下では、識別プロセスについてさらに説明する。少なくとも1つのターゲットセルの識別に基づいて、ソースセルは、ブロック710において、少なくとも1つのターゲットセルの識別情報を含むトリガコマンドをUEに送信する。このトリガコマンドはL1/L2コマンドである。このL1/L2コマンドの受信に基づいて、UEは、ブロック712においてターゲットセルに切替、ブロック714においてターゲットセルと通信する。UEとターゲットセルとの間の通信は、L1/L2シグナリングを介する。説明したように、セルモビリティのためにL1/L2シグナリングを使用することは、いくつかの利点を提供することができる。いくつかの実施形態において、ターゲットセルを識別又は決定するために、(ターゲットセルを含む)隣接/候補セルの設定詳細が提供されてもよい。この情報は、UEによる識別の後に、ブロック714においてL1/L2通信を確立するためにさらに利用されてもよい。
【0057】
UEによりトリガされるL1/L2モビリティ
【0058】
セル間のモビリティは、ネットワーク(例えば、基地局)により、又はUEによりトリガされることができる。説明したように、L1/L2シグナリングは、セル間の改善されたモビリティのために使用される。全体を通じて説明した例は、ネットワークにより、又はUEによりトリガされてもよく、図7図8に示される実施形態は、他の実施形態にも適用可能である。
【0059】
図8は、ユーザ機器(UE)によりトリガされるセル間モビリティの実施形態を示す。本実施形態は、UE、ソースセル及びターゲットセルの間の通信又はシグナリングを示す。通信は、UEがソースセルからターゲットセルへどのように移動できるか、及び遷移の一部として使用されるL1/L2シグナリングを示す。ブロック802において、ネットワーク(「NW」)は、RRCシグナリング(例えば、RRCReconfigurationメッセージ)を介して、セル間モビリティのための1つ又は複数の候補/隣接セルを事前設定する。候補セル設定は、ターゲットセルとして機能する複数の候補を含んでもよい。さらに、設定メッセージは、同様に候補セルについての設定に基づいてモビリティをトリガするためにUEにより使用されるトリガ条件を含む。以下では、候補リスト、設定及びトリガ条件に関して、別の実施形態及び例を説明する。ブロック804において、UEは、ソースセルにおけるネットワークへの確認/完了メッセージを用いてRRCメッセージに応答する。このメッセージは、一実施形態において、RRCReconfigurationCompleteであってもよい。
【0060】
UEによりトリガされる例の場合、UEは、ブロック806においてトリガ条件を評価する。トリガ条件の評価は、ブロック808において候補セルの中からターゲットセルを識別するために利用される。トリガ条件を実行条件と称されてもよい。具体的には、少なくとも1つの候補セルがトリガ条件を満たす場合、UEは、その候補セルに切替ることができる。即ち、UEは、候補セルがトリガ条件を満たしていない場合、その候補セルに切替なくてもよい。ブロック808における識別はまた、ターゲットセルをアクティブ化すること又はターゲットセルに切替ることを含んでもよく、UEは、ブロック810においてターゲットセルと通信することができる。UEとターゲットセルとの間の通信は、L1/L2シグナリングを介する。説明したように、セルモビリティのためにL1/L2シグナリングを使用することは、いくつかの利点を提供することができる。いくつかの実施形態において、ターゲットセルを識別又は決定するために、(ターゲットセルを含む)隣接/候補セルの設定詳細が提供されてもよい。この情報は、UEによる識別の後に、ブロック810においてL1/L2通信を確立するためにさらに利用されてもよい。
【0061】
候補セル設定
【0062】
図7図8に関して説明されたように、候補セルは、送信された設定を含んでもよい。この設定は、候補セル(例えば、ターゲットセル)を識別するために提供される設定パラメータを含んでもよい。候補セル設定は、下位層設定(例えば、RLC層設定、MAC層設定又は/及び物理層設定)を含んでもよい。いくつかの実施形態において、候補セル設定は、CellCroupConfig、SpCellConfig、ServingCellConfigCommon及び/又はServingCellConfigのうちの少なくとも1つの情報要素(IE)を含んでもよい。
【0063】
候補セル設定は、異なるオプションを介して提供されてもよい。一実施形態において、各候補セル設定は、1つのRRCコンテナに含まれ、(例えば、CHO/HOに基づくソリューションのように)セル識別(ID)情報と関連付けされることができる。他の実施形態において、候補セル設定は、RRCメッセージ内のセルリストとして含まれてもよく、各セル設定は、(例えば、セルアクティブ化/非アクティブ化に基づくソリューションのように)セル識別情報と関連付けされてもよい。
【0064】
候補セルの設定及び維持のために利用されるセルID情報は、候補セル設定インデックス(例えば、CandReconfigId)、候補/サービングセルID(例えば、ServCellIndex)、物理セルID(PCI)、PCI+周波数、又は候補セルに関連する参照信号(RS)ID(例えば、現在のサービングセル設定の一部として設定されている、PCIを介して候補セルに関連付けされたRS ID)を含んでもよい。RSは、同期信号ブロック(SSB)、チャネル状態情報(CSI)参照信号(CSI-RS)、一時/追跡参照信号(TRS)、のうちの少なくとも1つであってもよい。他の実施形態において、候補セルに関連する送信設定インジケータ(TCI)状態IDが利用されてもよい。TCI状態は、候補セルと(例えば、PCIを介して)関連付けされてもよいし、現在のサービングセル設定の一部として設定されている。
【0065】
記憶された候補セルは、SpCell又はSCellとしてアクティブ化されることができる。いくつかの実施形態において、セルは、両方としてアクティブ化されてもよい。以下では、SpCell、SCell、又は両方としてアクティブ化される場合の例について説明する。
【0066】
候補セルを識別するための一実施形態において、候補SpCell(即ち、PCell、PSCell)と候補SCellとについての個別の構造/リスト、例えば、候補SpCellリスト(例えば、candidateSpCellToAddModList、candidateSpCellToReleaseList)と、候補SCellリスト(candidateSCellToAddModList、candidateSCellToReleaseList)とが存在してもよい。
【0067】
候補セルを識別するための別の実施形態において、候補セルについて共通の構造/リスト(例えば、candidateCellToAddModList、candidateCellToReleaseList)が存在してもよい。各エントリは、候補SpCell又は候補SCellのいずれかとして設定されてもよい。この例において、セルが候補SpCell又は候補SCellであることが可能であるかを示すインジケータ/フラグ(例えば、candidateCellType、candidateSpCell又はcandidateSCell)が存在してもよい。本例の別の代替例において、候補SpCellと候補SCellとに割り振られる異なるセルID範囲があってもよい(例えば、値0~Xが候補SpCellに割り振られ、値X+1~Nが候補SCellに割り振られる)。この例の別の代替例において、どのセルがSpCellとしてアクティブ化できるかを示すために使用されるビットマップがあってもよい(例えば、1にセットされたビットマップ内のビットは、セルがSpCellとしてアクティブ化できることを示す)。この例の別の代替例において、候補セル設定内には、候補セルがSpCell又はSCellとしてアクティブ化できるか否かを区別するために使用できるSpCell固有の設定(例えば、SpCellConfig、reconfigurationWithSync、PUCCH-Config)があってもよい。例えば、候補セル設定がSpCell固有のコマンドを含む場合、候補セルは候補SpCellとして使用される。それ以外の場合、候補SCellとして使用される。
【0068】
候補セルを識別するための別の実施形態において、候補セルについて共通の構造/リスト(例えば、candidateCellToAddModList、candidateCellToReleaseList)が存在してもよい。各エントリは、SpCellとSCellとの両方のための候補セルとして設定されてもよい。本実施形態の代替例において、例えばSpCell固有の設定(例えば、SpCellConfig、reconfigurationWithSync、PUCCH-Config)を含むエントリについて、関連付けられる候補セルは候補SpCellと候補SCellとの両方として使用されることができる。それ以外の場合、このエントリは、候補SCellとして使用されてもよい。本実施形態の別の代替例において、このエントリは2つのサブエントリを含み、1つのサブエントリは、候補SpCellのために使用される(例えば、SpCell固有の設定を含む)設定を含み、もう1つのサブエントリは、候補SCellのために使用される(例えば、SpCell固有の設定を含まない)設定を含む。候補セルをSpCell又はSCellとしてどのように使用するかを決定するのはネットワーク(「NW」)次第であってもよい。
【0069】
別の実施形態において、モビリティをトリガするL1/L2コマンド内のインジケータ又はフラグはまた、セルがSpCellとしてアクティブ化されているか否かを示してもよい。SpCell固有の設定は、セルがSpCellとしてアクティブ化されている場合に、UEにより使用/適用されてもよい。
【0070】
いくつかの実施形態において、NWはまた、どのセルを同時にアクティブ化できるかについての情報を提供してもよい。候補セルマッピング/組み合わせ情報は、いくつかの異なる方法を介して提供されることができる。一例において、どの候補セルを同時にアクティブ化できるかを示すセル組み合わせリスト(例えば、candidateCellCombinationList)が存在してもよい。このリスト内の各項目は、(任意の潜在的なセル組み合わせを識別するための)セル組み合わせID及び/又は複数の候補セルIDを含むセル組み合わせを含んでもよい。別の例において、どの候補セルを同時にアクティブ化できるかを示すビットマップが存在してもよい(例えば、N個の候補セルを示すために、ビットマップのサイズはNビットである)。ビットマップ内の1にセットされたビットは、セルを同時にアクティブ化できることを示し、又は、0にセットされたビットは、セルを同時にアクティブ化できないことを示す。
【0071】
【表1】
【0072】
NWにより事前設定された4つの候補セルを有するこの例において、1+2+3、1+3+4、1+2+4のみが、同時にアクティブ化されることが許可される。NWは、設定の一部として、上記ビットマップテーブルを提供することができる。代替として、NWは、候補セルID組み合わせのリスト、例えば、{Cell_1、Cell_2、Cell_3}、{Cell_1、Cell_3、Cell_4}、{Cell_1、Cell_2、Cell_4}を提供してもよい。
【0073】
候補セル設定についてのシグナリングオーバーヘッドを削減するための様々な実施形態があってもよい。一実施形態において、1つ又は複数の個別の共通セット/テンプレートが候補セル設定についてのベースラインとして定義され、ベースライン設定とベースライン設定に加えられるデルタ設定とに基づいて候補セルが設定される。別の実施形態において、1つ又は複数のサービング/候補セルは、参照セル設定と参照セル設定についてのデルタ設定とに基づいて、候補セルリスト内の候補セル設定エントリ内で参照セル(例えば、現在のサービングセルID又は他の候補セルIDについての参照IDを含む)及び設定された候補セルとして識別される。本実施形態において、サービングセルを候補セルとして再利用するために考えられてもよいし、又はその逆も考えられてもよい。具体的には、参照セルインジケータ(例えば、referenceCell)を候補セル設定又はサービングセル設定内に含める。例えば、候補セルエントリについて、参照されたサービングセルもL1/L2モビリティのための候補セルとして考えられることを示すために、サービングセルID(例えば、SCellIndex又はServCellIndex)を含めてもよい。(例えば、RRC再設定メッセージを介して)この候補セルがサービングセルとして追加されることを示すために、候補セルIDは、現在のサービングセル設定(例えば、SpCellConfig又はSCellConfig)内で示されてもよい。
【0074】
L1/L3測定
【0075】
図7は、候補セルからターゲットセルを決定/識別するのに役立つ測定報告のために使用されるL1/L3測定を示す。いくつかの実施形態において、L1/L3測定設定は、ネットワークによりUEに提供されてもよい。
【0076】
NWは、候補セル又は隣接セルについてのL1測定設定を、以下の1)~3)の代替案のうちの少なくとも1つを介して、UEに提供してもよい。1)サービングセル上の現在のL1測定設定(チャネル状態情報測定設定CSI-MeasConfigなど)内に候補セルについてのL1測定を設定/追加する。2)RRM測定設定(MeasConfigなど)内で候補セルについてのL1測定を設定又は再利用する。3)候補セルについてのL1測定を提供するための個別の構造を定義する。又は4)候補セルについてのL1測定設定を、各候補セル設定内に設定する又は含める。
【0077】
L1測定設定は、L1測定対象/リソースについての追加/修正リスト、L1測定対象/リソースについての除去リスト、L1測定IDについての追加/修正リスト(測定IDは、測定対象/リソースと報告設定のリンクである)、L1測定IDについての除去リスト、L1報告設定についての追加/修正リスト、L1報告設定についての除去リスト、L1測定についての測定ギャップ設定、又は、UEが非サービング/候補セルについてL1測定を実行するように要求された場合の、SpCell/サービングセルRSRP測定制御のための閾値(例えば、L1 SSB RSRP閾値、又はL1 CSI-RS RSRP閾値)、のうちの少なくとも1つの項目を含んでもよい。サービングセルが閾値よりも悪くなった場合、UEには、非サービング/候補/隣接セルについてL1測定を実行するように要求されてもよい。そして、これらの測定は、候補セルの中からターゲットセルを選択/識別するために用いられる。
【0078】
L1測定は、異なる実施形態において提供又はアクティブ化されることができる。測定は、対象/リソース(例えば、L1測定のために使用される参照信号リソース)と称されてもよい。以下の1)~3)の代替案で提供されてもよい。1)現在のサービングセルについてのL1測定設定(CSI-ResourceConfigなど)内に、候補/隣接セルに関連する参照信号(RS)リソースを設定又は追加する。2)L3/RRM測定内の、候補/隣接セルに関連するRSリソースを再利用するか、又はL3/RRM測定設定内に、候補/隣接セルに関連する追加のRSリソース(例えば、CSI-RS-ResourceConfigMobility)を設定/追加する。3)候補/隣接セルのためのRSリソースを提供する個別の構造を定義する。又は4)各候補セル設定内に、候補セルのためのRSリソースを設定する/含める。RSタイプは、SSB、CSI-RS、TRSのうちの少なくとも1つを含んでもよい。いくつかの実施形態において、RSリソースは、1)RSリソースID、2)RSの周波数領域リソース、3)RSの時間領域リソース、又は4)リソースタイプ(例えば、非周期的(aperiodic)、半永続的(semi―persistent)、又は周期的(periodic))、のうちの少なくとも1つを含んでもよい。設定されるRS測定リソースアクティブ化については、設定された場合に、RS/測定リソースはアクティブ化された(例えば、UEにより検出可能又は測定可能である)とみなされてもよい。又は、設定された場合に、RS/測定リソースは非アクティブ化された(例えば、UEにより検出不可能又は測定不可能である)とみなされてもよい。NWは、隣接/候補セルに関連するどのRSリソースがアクティブ化されるべきかを(例えば、L1/L2コマンド又はRRCシグナリングを介して)明示的に示してもよい(例えば、RSリソースID、候補セルIDを示す)。隣接/候補セルに関連するRSリソースがアクティブ化された場合、UEは、隣接/候補セルに関連するRSリソースについてL1測定を実行するように要求されてもよい。隣接/候補セルに関連するRSリソースが非アクティブ化された場合、UEは、隣接/候補セルに関連するRSリソースについてL1測定を実行するように要求されなくてもよい。
【0079】
L1測定報告は、さまざまな方法で設定されてもよい。L1測定報告設定(例えば、CSI-ReportConfig)は、現在のサービングセル上のL1測定報告を設定するために使用されてもよい。これは、報告設定ID、又は報告タイプ(例えば、非周期的(aperiodic)、半永続的(semi―persistent)、周期的(periodic)、又はイベントによりトリガされる(event triggered))、のうちの少なくとも1つを含んでもよい。イベントによりトリガされるタイプについては、トリガするイベントは、L1測定に基づいて新しいイベントとして確立されてもよい。例えば、隣接セルのL1測定は、閾値よりも良くなる(例えば、A4イベント、RSRP、RSRQ及び/又はSINR値)。別の例において、隣接セルのL1測定は、SpCell/サービングセルのL1測定よりもオフセット以上良くなる(例えば、A3イベント)。別の例において、SpCell/サービングセルのL1測定が第1の閾値よりも悪くなり、且つ、隣接セルのL1測定が第2の閾値よりも良くなる(例えば、A5イベント)。L1測定報告はさらに、L3に基づく測定イベント(例えば、イベントA3/A4/A5など)を再利用することにより設定されるが、L1/L2モビリティについての追加のパラメータ値(例えば、追加のヒステリシス、timeToTrigger、閾値)を有するように設定されることができる。より柔軟な値は、L1/L2モビリティをより容易にトリガされるようにすることができる。L1測定報告はさらに、新しいイベントによりサービングセル上のL1測定と、候補/隣接セル上のL3測定とに基づいて設定されてもよい。例えば、SpCell/サービングセルのL1測定が第1の閾値よりも悪くなり、且つ、隣接セルのL3測定が第2の閾値よりも良くなる(例えば、A5のようなイベント)。
【0080】
L1測定ギャップは、UEが周波数間及び/又は周波数内L1測定を実行することができるウィンドウを規定するように設定されることができる。測定ギャップは、L3/RRM測定についての測定ギャップ設定(例えば、MeasGapConfig)を再利用することにより提供されてもよい。追加のパラメータ値は、L1測定のために設定されてもよい(例えば、追加のgapOffset、mgl、mgrp、mgtaなど)。オフセット値は、L3測定についてのパラメータ値(例えば、gapOffset、mgl、mgrp、mgtaなどについてのオフセット値)に基づいてもよい。L1測定ギャップは、L1測定についての個別の測定ギャップ設定(例えば、L1MeasGapConfig)を定義するように設定されることができる。L1測定ギャップ設定は、
● ギャップタイプ(例えば、FR1ごとギャップ、FR2ごとギャップ、UEごとギャップ)、
● ギャップオフセット、
● 測定ギャップ反復期間、
● 測定ギャップ長さ、
● 測定ギャップタイミングアドバンス、又は
● このギャップパターンについてのギャップ計算にSFN及びサブフレームが使用される参照サービングセル、
のうちの少なくとも1つの項目を含んでもよい。
【0081】
図8において、トリガ条件はUEに提供される。トリガ条件は、実行条件とも称され、モビリティをトリガすることができる条件又は閾値を策定する。一実施形態において、トリガ条件は、上述したようにL1/L3測定対象/リソース及び報告設定に関連付けされてもよい測定識別子measIdsのリストを含む。別の実施形態において、トリガ条件は、上に挙げた測定イベントのいずれかを含む。
【0082】
候補セルは、トリガ条件と関連付けされてもよい。具体的には、1つ又は複数の実行条件が1つの候補セルに関連付けされる。別の実施形態において、1つ又は複数の実行条件が複数の候補セルに関連付けされる(例えば、SpCellと関連付けられるSCellとの両方を含む候補セル組み合わせについての1つ又は複数の条件)。複数の条件が候補セル/セル組み合わせに関連付けされる場合、UEは、全ての条件が満たされた(例えば、各条件関係が「AND」である)場合、又は、条件のうちの1つが満たされた(例えば、各条件関係が「OR」である)場合に、条件が満たされたと見なしてもよい。
【0083】
設定される無線リソース管理(RRM)測定は、L1/L2モビリティの実行(例えば、周波数間測定と周波数内測定との間の変更)に影響される可能性がある。L1/L2モビリティの実行後もイベントが依然として有効であることを保証するために、UE側のトリガイベント(例えば、他の候補セル又はCHOについて、CHOとの共存が許される場合)は考慮されるべきである。更新されるRRM測定設定(例えば、測定対象設定、測定報告設定、測定ギャップ設定)は、様々な実施形態において、異なる方法で提供されてもよい。一実施形態において、NWは、各候補セルに関連付けられた、更新される測定設定をUEに事前設定する。例えば、測定設定が各候補セル設定内に含まれるか、又は測定設定更新のための個別の構造が定義される(例えば、各々が候補セルIDに関連付けされる測定設定のリスト)。L1/L2に基づくモビリティをトリガすると、UEは、ターゲットセルの対応する測定設定を適用する。別の実施形態において、UEは、L1/L2に基づくモビリティがトリガされる時、又はモビリティの正常な完了時に、測定設定切替を自動的にトリガする(例えば、ソース周波数に対応するmeasObjectId値に関連付けられたmeasIdは、ターゲット周波数に対応するmeasObjectId値に関連付けされる)。上述した実施形態を組み合わせた別の実施形態において、NWは、各候補セルに関連付けられた、更新される測定設定の一部(例えば、ギャップ設定、報告設定)をUEに事前設定する。L1/L2に基づくモビリティをトリガすると、UEは、自動モビリティ切替を実行し、ベースライン/ソース測定設定に基づいて、ターゲットセルの対応する測定設定を適用する。
【0084】
報告設定(例えばトリガ/実行条件を含む)更新について、ソース設定はテンプレート/ベースラインとして保存されることができ、又は、NWは、テンプレート/ベースラインとして報告設定の個別のセットを提供する。NWは、各候補セルについて、L1/L2モビリティをトリガするときにテンプレート/ベースラインに基づいて適用されることができる、1組のデルタ設定を提供する。デルタ設定は、各候補セルに各々が関連付けられたセルベースのオフセット値(例えば、RSRP、RSRQ、SINR値)のリストを含んでもよい。ターゲットセルとしてアクティブ化される/切替られるように候補セルが選択された/示された場合、UEは、セルに関連付けられたセルベースのオフセット値を、テンプレート/ベースライン設定内の閾値/オフセット値に加算して、ターゲットセルについての新しい報告設定を生成する。例示的なシグナリング構成が以下の表2に示される。
【0085】
【表2】
【0086】
表2において、デルタ設定についての測定情報は、候補セルIDのリストと、関連付けられるセルベースのオフセット値とを含む。デルタ設定は、各候補セルについて、1組の周波数/MOベースのオフセット値(例えば、RSRP、RSRQ、SINR値)をさらに含んでもよい。ターゲットセルとしてアクティブ化される/切替られるように候補セルが選択された/示された場合、UEは、セルに関連付けられた周波数ベースのオフセット値を、テンプレート/ベースライン設定内の対応する周波数に関連付けされた閾値/オフセット値に加算する。例示的なシグナリング構成が以下の表3に示される。
【0087】
【表3】
【0088】
表3において、デルタ設定についての測定情報は、候補セルIDのリストと、関連付けられる測定対象/周波数情報リストとを含む。各測定対象/周波数情報は、測定対象ID又は周波数のリストと、関連付けられる測定対象/周波数値とを含む。
【0089】
測定ギャップ設定更新を提供するためには、候補セルのセット(例えばGapConfig内の候補セルリスト)に各々が関連付けされた測定ギャップ設定のリスト(例えば、measGapConfigList)が存在してもよい。測定ギャップ設定更新を提供する別の実施形態において、各候補セルが1つの測定ギャップ設定又は1組の測定ギャップ設定に関連付けされた候補セルのリストが存在してもよい。測定ギャップ設定更新を提供する別の実施形態において、テンプレート/ベースライン測定ギャップ設定(例えば、ソース測定ギャップ設定)があってもよく、更新測定設定のリストがテンプレート/ベースラインに基づくデルタ設定である。1つの候補セルがアクティブ化されたとき、UEは、関連付けられた測定ギャップ設定を自主的に適用/アクティブ化する。
【0090】
L1/L2モビリティのための、ネットワークによるトリガ
【0091】
図7に戻り、L1/L2モビリティは、ネットワークによりトリガされてもよい。ブロック706において、隣接セル(候補セルを含む)に関するL1/L3測定は、UEによりNWに報告される。NWは、ブロック708において測定報告に基づいてターゲット候補セルを選択し、ブロック710においてトリガコマンド(例えば、L1/L2コマンド)を送信して、UEが指示されたセルを選択してセル間モビリティを実行することを指示する。以下では、L1/L3測定報告のトリガの別の例について説明する。設定される報告タイプ(例えば、非周期的、半永続的、周期的、又はイベントによりトリガされる)についての条件/イベントが満たされると、UEは、L1/L3測定報告をトリガすることができる。非周期的タイプについては、L1測定報告要求のためのDCIトリガが受信されると、UEは、PUSCH上で非周期的L1測定報告(例えばCSI報告)を送信すべきである。半永続的タイプについては、L1測定報告要求のためのDCIトリガが受信されると、UEは、PUSCH上で半永続的L1測定報告(例えばCSI報告)を送信してもよい。半永続的タイプについては、L1測定報告要求のためのMAC CEが受信されると、UEは、PUCCH上で半永続的L1測定報告(例えばCSI報告)を送信すべきである。周期的タイプについては、UEは、設定/定義された周期に従って、PUCCH上で周期的L1測定報告(例えば、CSI報告)を送信すべきである。イベントによりトリガされるタイプについて、設定された条件/イベントを満たすL1測定が決定/検出されると、UEは、L1測定報告を(例えば、CSI報告又はMAC CEを介して)送信すべきである。
【0092】
代替の実施形態において、(例えば、上記のイベントによりトリガされるタイプについて)条件を満たすN個の連続するL1測定が検出されると、UEは、L1/L3測定報告をトリガすることができる。代替の実施形態において、SpCell/サービングセルについてN個の連続する「同期外れ」指示が下位層から検出された時(即ち、物理層問題の検出時)、UEは、L1/L3測定報告をトリガすることができる。代替の実施形態において、SpCell/サービングセル上の無線リンク障害(RLF:radio link failure)又はビーム障害回復(BFR:beam failure recovery)、例えば、T310満了、T312満了、ランダムアクセス問題、最大再送数に達した、又はリスニング・ビフォー・トーク(LBT:listen before talk)障害の検出時に、UEは、L1/L3測定報告をトリガすることができる。
【0093】
測定報告は、L1シグナリング(例えばCSI報告を介して)又はMAC CEを介して送信されることができる。測定報告は、隣接/候補セル又は/及びサービングセルについてのL1 SSB RSRP、L1 SSB RSRQ、L1 SSB SINR、L1 CSI-RS RSRP、L1 CSI-RS RSRQ、L1 CSI-RS SINR、のうちの少なくとも1つを含んでもよい。NWは、例えば、L1/L2コマンド(ダウンリンク制御情報(DCI)、MAC制御要素(MAC CE))を介して、隣接/候補セルに関連するどの測定の報告が要求されたかを(例えば、RSリソースID、候補セルIDを介して)指示することもできる。UEは、示された隣接/候補セルについての測定結果のみを含む測定報告を送信してもよい。
【0094】
トリガコマンドは、物理層DCI、MAC CE又はRRCシグナリング、のうちの少なくとも1つであってもよい。トリガコマンドは、UEが示されたセルをアクティブ化する又は示されたセルに切替ることを示すために、1つ又は複数の選択されたセルの以下の情報のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
● 候補セル設定インデックス(例えば、CandReconfigIdなど)。
● 候補/サービングセルID(例えば、ServCellIndexなど)。
● PCI又はPCI+周波数。
● 候補セルに関連する参照信号(RS)ID、例えば、(例えば、物理セルID(PCI)を介して)候補セルに関連付けされたRS IDが、既に現在のサービングセル設定の一部として設定されている。RSは、同期信号ブロック(SSB)、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)、追跡/一時参照信号(TRS)のうちの少なくとも1つであってもよい。
● 候補セルに関連する送信設定インジケータ(TCI)状態ID(例えば、PCIを介して候補セルに関連付けされたTCI状態)が、既に現在のサービングセル設定の一部として設定されている。又は、
● (例えば、どの候補セルを同時にアクティブ化できるかを示すための)候補セル組み合わせID。
【0095】
トリガコマンドはまた、
● 選択された/示された候補セルのタイミングアドバンス(TA)値又は補償TA値、
● 選択された/示された候補セルのセル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)、
● 選択された/示された候補セルのアクティブ化DL/UL BWP ID、
● (即ち、DAPS HOのように)L1/L2に基づくセル間モビリティ中にUEがソース/現在のSpCell/サービングセルとの接続を維持できるか否かを示す指示/フラグ、
● 選択された/示された候補セルへのRACHプロシージャが必要される/スキップされるか否か、又はRACH無し(RACHレス:RACH-less)プロシージャが許可されるか否かを示す指示又はフラグ、
● 選択された/示された候補セルの初期TCI状態、
● 選択された/示された候補セルについてのサービングセルID、
● L1/L2に基づくセル間モビリティの完了後にPDCP重複がアクティブ化/維持/非アクティブ化されるか否かを示す、PDCP重複アクティブ化/非アクティブ化指示、又は
● 選択された/示された候補セルがSpCellとしてアクティブ化されたか否かを示す指示又はフラグ、
のうちの少なくとも1つの情報を含んでもよい。
【0096】
L1/L2モビリティのための、UEによるトリガ
【0097】
図8に戻り、L1/L2モビリティは、ユーザ機器(UE)によりトリガされてもよい。ブロック806において、UEは、候補セルについての実行/トリガ条件の評価を開始する。対応する実行条件を少なくとも1つの候補セルが満たす場合、UEは、記憶されたセル設定に基づいて、ブロック808においてターゲット候補セルに接続する。L1/L2モビリティ実行は、以下の条件のうちの少なくとも1つが満たされた場合にトリガされてもよい。
● 少なくとも1つの候補セル/セル組み合わせが、対応する実行条件を満たす場合、
● 少なくとも1つの候補セル/セル組み合わせが、対応する実行条件をN回連続して満たす場合、
● SpCell/サービングセルについてN個の連続する「同期外れ」指示が下位層から検出された時(即ち、物理層問題が検出された時)、
● SpCell/サービングセル上の無線リンク障害(RLF)又はビーム障害回復(BFR)(例えば、T310満了、T312満了、ランダムアクセス問題、最大RLC再送数に達したこと、又はLBT障害)の検出時。
【0098】
トリガ時のUE挙動
【0099】
上述した例は、UEがトリガする場合についてのものであるが、L1/L2に基づくセル間モビリティをトリガする際のUE挙動についての以下の説明はまた、UEによりトリガされるモビリティとNWによりトリガされるモビリティとの両方に適用可能である。L1/L2に基づくセル間モビリティがトリガされると(例えば、L1/L2トリガコマンドの受信時、又は実行条件を満たすことが検出された時)、UEは、以下のオペレーションのうちの少なくとも1つを実行してもよい。
● 示された/選択された候補/ターゲットセルの記憶されたセル設定を適用/アクティブ化する。
● セルが(例えば、トリガコマンドの指示を介して)NWによりSpCellとしてアクティブ化されるように指示された場合、指示された/選択された候補/ターゲットセルの記憶されたSpCell設定(即ち、SpCell固有の設定を含む設定)を適用/アクティブ化する。
● (例えば、トリガコマンド内の指示を介して)NWにより指示された場合、指示された/選択された候補/ターゲットセルについて、新しいTA値を適用するか、又は現在のTA値に基づいた補償TA値を適用する。
● (例えば、トリガコマンド内の指示を介して)NWにより指示された場合、指示された/選択された候補/ターゲットセルについてのC-RNTI又は/及びサービングセルIDを適用する。
● (例えば、トリガコマンド内の指示を介して)NWにより指示された場合、アクティブ化DL/UL BWP識別子(ID)に従って、アップリンク(UP)/ダウンリンク(DL)/帯域幅パート(BWP)に切替る/アクティブ化する。
● L1/L2モビリティについてのタイマ(例えば、T304のような、MAC層タイマ又はRRC層タイマ)をアクティブ化する。
● ソース/現在のSpCell/サービングセルから分離し、指示された/選択された候補/ターゲットセルに同期及び接続する。又は、
● (例えば、トリガコマンド内の指示を介して)NWにより指示された場合、ソース/現在のSpCell/サービングセルとの接続を維持し、指示された/選択された候補/ターゲットセルに同期及び接続する。
【0100】
ターゲットセルへの接続について、UEは、以下のプロセスを実行してもよい。一実施形態において、RACH無し(RACHレス)が設定/許可されない場合、UEは、RACHプロシージャ(例えば、CBRA、CFRA、2ステップRA)を介してターゲットセルにアクセスし、L1/L2シグナリングをターゲットセルに送信することにより、L1/L2に基づくセル間モビリティプロシージャを完了させる。代替の実施形態において、(例えば、トリガコマンド内の指示を介して)RACH無し(RACHレス)が設定/許可されている場合、UEは、事前に割り当てられたアップリンク許可を介してL1/L2シグナリングをターゲットセルに送信する。別の実施形態において、UEは、ターゲットセルの物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を監視してアップリンク許可を受信し、受信したアップリンク許可を介してL1/L2シグナリングをターゲットセルに送信する。別の実施形態において、UEは、スケジューリング要求(SR:Scheduling Request)をターゲットセルに送信し、ターゲットセルのPDCCHの監視を開始してアップリンク許可を受信し、受信したアップリンク許可を介してL1/L2シグナリングをターゲットセルに送信する。別の実施形態において、UEは、受信したL1/L2トリガコマンド内の示されたTCI状態を用いてターゲットセルのPDCCHを監視してアップリンク許可を受信し、UEは、受信したアップリンク許可を介してL1/L2シグナリングをターゲットセルに送信する。他の実施形態において、UEは、ターゲットセルにSRを送信し、受信したL1/L2トリガコマンドにおいてTCI状態が示されたターゲットセルのPDCCHの監視を開始してアップリンク許可を受信し、受信したアップリンク許可を介してL1/L2シグナリングをターゲットセルに送信する。
【0101】
L1/L2シグナリングは、物理層アップリンク制御情報(UCI)、ACK又はMAC CE、のうちの少なくとも1つであってもよい。L1/L2シグナリングはまた、NWへのアクティブ化/選択された候補/ターゲットセルID又はアクティブ化/選択された候補セル組み合わせIDを含んでもよい。
【0102】
現在/ソースサービングセルからターゲットセルへ切替るために、候補セルIDとサービングセルIDとの間で切替を実行する。L1/L2に基づくセル間モビリティがトリガされると、UEは、サービングセルIDがNWによって明示的に提供されていない場合(例えば、候補セル設定を用いて事前設定されていない、且つ/又は、トリガコマンド内で示されていない場合)、(候補セルの設定及び維持のために使用される)候補セルIDと、(例えばSCellアクティブ化/非アクティブ化MAC CE内の、後続のセルオペレーションのために使用される)サービングセルIDとの間の切替を自動的に行うことができる。各候補セルについて、候補セルがPCellとしてアクティブ化された場合、UEは、そのセルについてのサービングセルIDを0としてセットする(即ち、ServCellIndex=0)が、候補セルがSCell又はPSCellとしてアクティブ化された場合、UEは、以前に候補セルについて割り振られた候補セルID(例えば、候補セル設定を有するRRCメッセージ内に含まれる候補セルID)を、サービングセルIDとして使用する(ServCellIndex=候補セルID)。
【0103】
L1/L2モビリティ失敗の検出/対処
【0104】
新しいタイマは、L1/L2に基づくセル間モビリティのために使用されてもよい(例えば、T304のようなタイマ)。タイマは、RRC層タイマ又はMAC層タイマであってもよい。一実施形態において、タイマは、L1/L2に基づくセル間モビリティをトリガするとき(例えば、L1/L2コマンドの受信、又はUEによりトリガされるL1/L2モビリティの実行時(即ち、記憶された候補セル設定を適用するとき、又は実行条件が満たされたことの検出時))に、開始する。タイマは、
● L1/L2ベースのセル間モビリティの正常な完了時、例えば、対応する候補セル上のランダムアクセスの正常な完了時、又は対応する候補/ターゲットセルへのL1/L2指示(例えばUCI、ACK、MAC CE)を送信する時、
● 現在/ソースサービングセル上のRLF/BFRの検出時、
● 候補セル設定の解放時、
● タイマがMAC層タイマとして設定されている場合、タイマを停止するようにRRC層がMAC層に通知するとき、
● タイマがRRC層タイマである場合、MAC層がL1/L2ベースのセル間モビリティの正常な完了についてRRC層に通知するとき、
のうちの少なくとも1つの条件が満たされた場合に、停止する。
【0105】
タイマがMAC層タイマであり、且つ、タイマが満了した場合、UEは、MAC CEをトリガ/送信してL1/L2モビリティ失敗を報告することができる。別の実施形態において、タイマがMAC層タイマであり、且つ、タイマが満了した場合、UEは、L1/L2モビリティ失敗の検出について上位層(例えば、RRC層)に通知することができる。そして、RRC層は、RRC再確立プロシージャをトリガし、L1/L2モビリティ失敗をNWに報告するか、又は記憶された候補セルの中から別の候補セルを選択して、第2のL1/L2セル間モビリティを実行してもよい(例えば、別の候補セルをアクティブ化する又は別の候補セルへ切替する)。
【0106】
タイマがRRC層タイマであり、且つ、タイマが満了した場合、UEは、RRC再確立プロシージャをトリガすることができる。別の実施形態において、タイマがRRC層タイマであり、且つ、タイマが満了した場合、UEは、L1/L2モビリティ失敗をNWに報告することができる。別の実施形態において、タイマがRRC層タイマであり、且つ、タイマが満了した場合、UEは、記憶された候補セルの中で別の候補セルを選択して、第2のL1/L2セル間モビリティを実行することができる(例えば、別の候補セルをアクティブ化する又は別の候補セルへ切替する)。
【0107】
上述したL1/L2モビリティ失敗報告は、L1/L2シグナリング(例えばUCI、MAC CE)を介して、又はRRCシグナリングを介して(例えば、FailureInformationメッセージ、MCGFailureInformationメッセージ、又はSCGFailureInformationメッセージを含む既存のRRCメッセージを再利用する)、又は新しいRRCメッセージを定義することにより、NWに送信されることができる。失敗報告は、失敗タイプ(例えば、L1/L2モビリティ失敗)及び/又は失敗候補セルID又は失敗候補セル組み合わせID情報を含んでもよい。
【0108】
一実施形態において、CHOベースの回復ソリューションが存在してもよい。UEが候補セルへのアクセスに失敗し、他の候補セルのうちの少なくとも1つが、対応するトリガ条件又はNWによりセットされた個別の条件/閾値(例えば、失敗回復中のセル選択のためにのみ使用される条件/閾値)を満たすことを検出した場合、UEは、選択された候補セルへの第2のL1/L2モビリティを自動的にトリガすることができる。(例えばDAPSのように)失敗したセルが候補PCellであり、且つ、ソースセル接続がL1/L2モビリティ中に維持される場合、UEはソースセルにフォールバックしてL1/L2モビリティ失敗をソースセルに報告することができる。失敗したセルが候補PSCell又は候補SCellである場合、UEは、RRCシグナリング(例えば、FailureInformationメッセージ、又はSCGFailureInformationメッセージ)又はMAC CE(例えば、新しい失敗報告MAC CE)を介して、失敗情報をNWに報告する。
【0109】
パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)重複がUEについて設定されている場合、L1/L2ベースのセル間モビリティをトリガする時、又はL1/L2ベースのセル間モビリティの完了時の、PDCP重複の対処のために、いくつかの代替案が考えられてもよい。一実施形態において、UEは、L1/L2モビリティをトリガすると、PDCP重複を自主的に非アクティブ化する。別の実施形態において、NWは、PDCP重複をアクティブ化/非アクティブ化/維持するか否かを(例えば、L1/L2モビリティトリガコマンドを介して)明示的に示す。別の実施形態において、L1/L2モビリティの実行/完了時に、前の論理チャネル(LCH)が除去された場合(例えば、前のLCHに関連付けされたサービングセルがない場合)、UEは、別のLCH(例えば、アクティブ化された候補セルに関連付けされたLCH)を参照するように、primaryPathを自主的に切替る。
【0110】
CU/DU協調
【0111】
図3に関して上述したように、ネットワーク(NW)又は基地局は、集中ユニット(CU)と分散ユニット(DU)とを含んでもよい。一般的に、CUは、プロトコルスタックの上位層、例えばSDAP、PDCP及びRRCのためのサポートを提供してもよく、DUは、プロトコルスタックの下位層、例えばRLC、MAC及び物理層のためのサポートを提供してもよい。CUは、DU専用に割り当てられた機能以外の、ユーザデータの伝送、モビリティ制御、無線アクセスネットワーク共有、セッション管理などのためのオペレーションを含んでもよい。単一のDUは、1つ又は複数のセルをサポートしてもよい。しかしながら、各セルは単一のDUによりのみサポートされる。セル間のセルモビリティは、異なるCU又はDUからであってもよいし、CU及び/又はDUの内部に限ってもよい。
【0112】
図4図6に示すようないくつかの例が存在する。図4は、DU内モビリティの実施形態を示す。図5は、CU内及びDU間モビリティの実施形態を示す。図6は、CU間モビリティの実施形態を示す。これらの例において、モビリティは図7のようにネットワークによりトリガされてもよいし、又は図8のようにユーザ機器(UE)によりトリガされてもよい。図7からのNWによりトリガされるモビリティはさらに、DUによりトリガされるモビリティであるかCUによりトリガされるモビリティであるかによって、修正されてもよい。
【0113】
具体的には、CU及びDUは、候補セル設定及びトリガイベントを追加/修正/解放するように協調する。候補セル設定開始/準備に関する協調のための少なくとも4つの実施形態がある。実施形態1において、提案される候補セルをCUが決定し、CUがトリガイベントを決定する。実施形態2において、提案される候補セルをCUが決定し、DUがトリガイベントを決定する。実施形態3において、提案される候補セルをDUが決定し、DUがトリガイベントを決定する。実施形態4において、提案される候補セルをDUが決定し、CUがトリガイベントを決定する。
【0114】
【表4】
【0115】
提案される候補セルをCUが決定する実施形態1及び実施形態2について、CUは、構成又は設定するようにDUに要求するために、F1メッセージ(例えば、UE CONTEXT MODIFICATION REQUESTメッセージ又は他のメッセージ)を介して、提案された候補セルリストをDUに送信する。このメッセージはまた、プロシージャがL1/L2モビリティのためのものであることを示す指示、及び/又は、プロシージャがどのタイプのL1/L2モビリティ(例えば、「UEによりトリガされるL1/L2モビリティ」(UE triggered L1/L2 mobility)、「NWよりトリガされるL1/L2モビリティ」(NW triggered L1/L2 mobility)、「CUよりトリガされるL1/L2モビリティ」(CU triggered L1/L2 mobility)、又は「DUよりトリガされるL1/L2モビリティ」(DU triggered L1/L2 mobility))のためのものであるかを示す指示を含んでもよい。実施形態1において、CUはまた、トリガイベントをDUに送信してもよい(例えば、DUによりトリガされるモビリティの場合)。
【0116】
提案される候補セルをCUが決定する実施形態1及び実施形態2について、DUは、F1メッセージ(例えば、UE CONTEXT MODIFICATION RESPONSEメッセージ又は他のメッセージ)を介して、受け入れられた又は失敗した/拒否された候補セルリスト、及び/又は各受け入れられた候補セルについての候補セル設定をCUに送信する。提案された全ての候補セルをDUが受け入れた場合、受け入れられた又は失敗した/拒否された候補セルリストは提供されない。DUがいくつかの候補セルを構成又は設定することに失敗した場合、失敗した/拒否された候補セルリスト(失敗した候補セルを含む)又は受け入れられた候補セルリスト(受け入れられた候補セルを含む)が提供される。候補セル設定は、RRCコンテナ内にカプセル化されてもよい(HandoverPreparationInformation、CG-Config、又はCG-ConfigInfoメッセージなど)。実施形態2において、DUはまた、トリガイベントをCUに送信してもよい(例えば、UEによりトリガされるモビリティ又はCUによりトリガされるモビリティの場合)。
【0117】
提案される候補セルをDUが決定する実施形態3及び実施形態4について、DUは、DUが構成することを許可するようにCUに要求するために、F1メッセージ(例えば、UE CONTEXT MODIFICATION REQUIREDメッセージ又は他のメッセージ)を介して、要求された候補セルリストをCUに送信する。このメッセージはまた、プロシージャがL1/L2モビリティのためのものであることを示す指示、及び/又は、プロシージャがどのタイプのL1/L2モビリティ(例えば、「UEによりトリガされるL1/L2モビリティ」(UE triggered L1/L2 mobility)、「NWよりトリガされるL1/L2モビリティ」(NW triggered L1/L2 mobility)、「CUよりトリガされるL1/L2モビリティ」(CU triggered L1/L2 mobility)、又は「DUよりトリガされるL1/L2モビリティ」(DU triggered L1/L2 mobility))のためのものであるかを示す指示を含んでもよい。DUはまた、各要求された候補セルについて候補セル設定を提供してもよい。候補セル設定は、RRCコンテナ内にカプセル化されてもよい(HandoverPreparationInformation、CG-Config、又はCG-ConfigInfoメッセージなど)。実施形態3において、DUはまた、トリガイベントをCUに送信してもよい(例えば、UEによりトリガされるモビリティ又はCUによりトリガされるモビリティの場合)。
【0118】
提案される候補セルをDUが決定する実施形態3及び実施形態4について、CUは、F1メッセージ(例えば、UE CONTEXT MODIFICATION CONFIRMメッセージ)を介して、受け入れられた又は失敗した/拒否された候補セルリストをDUに送信する。要求された全ての候補セルをCUが受け入れた場合、受け入れられた又は失敗した/拒否された候補セルリストは提供されない。CUがいくつかの候補セルを拒否する場合、失敗した/拒否された候補セルリスト(失敗した/拒否された候補セルを含む)又は受け入れられた候補セルリスト(受け入れられた候補セルを含む)が提供される。実施形態4において、CUはまた、トリガイベントをDUに送信してもよい(例えば、DUによりトリガされるモビリティの場合)。
【0119】
トリガイベントは、L1測定ベースのイベントを含んでもよい。例えば、隣接セルのL1測定が閾値よりも良くなった場合(例えば、A4のようなイベントについてのRSRP、RSRQ又は/及びSINR値)。別の例において、隣接セルのL1測定は、SpCell/サービングセルのL1測定よりもオフセット以上良くなる場合(例えば、A3のようなイベント)。別の例において、SpCell/サービングセルのL1測定が第1の閾値よりも悪くなり、且つ、隣接セルのL1測定が第2の閾値よりも良くなる場合(例えば、A5のようなイベント)。代替案において、例えばSpCell/サービングセルのL1測定が第1の閾値よりも悪くなり、且つ、隣接セルのL3測定が第2の閾値よりも良くなった場合(例えば、A5のようなイベント)、トリガイベントは、サービングセル上のL1測定と、候補/隣接セル上のL3測定とに基づくイベントを含んでもよい。別の代替案において、トリガイベントは、L1/L3測定対象/リソース及び報告設定に関連付けされたmeasIdのリストを含んでもよい。
【0120】
情報(例えば、トリガイベント、L1/L2モビリティについての指示)が提供される実施形態において、該情報は、F1メッセージ(例えば、UE CONTEXT MODIFICATION REQUEST/RESPONSE、UE CONTEXT MODIFICATION REQUIRED/CONFIRMメッセージ)内にあるのまま直接CU又はDUに転送されてもよい。別の実施形態において、情報(例えば、トリガイベント、L1/L2モビリティについての指示)は、RRCメッセージ(例えばHandoverPreparationInformation、CG-Config、又はCG-ConfigInfoメッセージ)内で提供されてもよい。このRRCメッセージは、F1メッセージ内に1つの情報要素(IE)として含まれてもよい。
【0121】
図9は、CUにより開始される候補セル準備に基づくDU内モビリティの実施形態を示す。図9は、表4からの実施形態1及び実施形態2に適用可能である。ユーザ装置(UE)は、基地局分散ユニット(DU)及び基地局集中ユニット(CU)と通信する。図4はDU内モビリティを示し、図9はCUにより開始される候補セル準備に基づくDU内モビリティを示す。ブロック902において、CUは(例えば、RRM測定に従って)、提案される候補セルを決定する。CUは、候補セルを構成又は設定するようにDUに要求するために、F1メッセージ(例えば、UE CONTEXT MODIFICATION REQUESTメッセージ又は他のメッセージ)を介して、提案された候補セルリストをDUに送信する。このメッセージはまた、プロシージャがL1/L2モビリティのためのものであることを示す指示、及び/又は、プロシージャがどのタイプのL1/L2モビリティのためのものであるかを示す指示を含んでもよい。
【0122】
ブロック904において、DUは、提案された候補セルを構成又は設定するかを決定し、生成された候補セル設定(例えば、CellGroupConfig)を(例えば、UE CONTEXT MODIFICATION RESPONSEメッセージを介して)CUに送信する。DUがいくつかの候補セルを構成又は設定することに失敗した場合、DUはまた、受け入れられたセルリスト(例えば、既に正常に構成されたセルのリストを含む)又は失敗した/拒否されたセルリスト(例えば、構成に失敗したセルのリストを含む)をメッセージ内に含めてもよい。DUは、生成されたトリガイベント/実行条件をメッセージ内に含めてもよい(例えば、UE又はCUによりトリガされるモビリティの場合)。
【0123】
ブロック906において、CUは、生成されたRRCReconfigurationメッセージを(例えば、DL RRC MESSAGE TRANSFERメッセージを介して)DUに送信する。RRCメッセージは、候補セル設定を含み、また、候補セルに関連付けられたトリガイベント/条件を含んでもよい(例えば、UEによりトリガされるモビリティの場合)。ブロック908において、DUは、受信したRRCReconfigurationメッセージをUEに転送する。ブロック910において、UEは、RRCReconfigurationCompleteメッセージを用いてDUに応答し、そして、DUは、ブロック912において(例えば、UL RRC MESSAGE TRANSFERメッセージを介して)CUに転送する。いくつかの実施形態において、ブロック906において、CUは、生成されたトリガイベントをDUに送信する。代替の実施形態において、ブロック906及び912は、UE CONTEXT MODIFICATION REQUESTメッセージ及びUE CONTEXT MODIFICATION RESPONSEメッセージを含んでもよい。
【0124】
図10は、DUにより開始される候補セル準備に基づくDU内モビリティの実施形態を示す。図10は、表4からの実施形態3及び実施形態4に適用可能である。図4はDU内モビリティを示し、図10はDUにより開始される候補セル準備に基づくDU内モビリティを示す。ブロック1002において、DUは(例えば、L1測定に従って)、提案される候補セルを決定する。DUは、候補セルを構成又は設定するようにCUに要求するために、F1メッセージ(例えば、UE CONTEXT MODIFICATION REQUIREDメッセージ又は他のメッセージ)を介して、要求された候補セルリストをCUに送信する。DUは、生成された候補セル設定(例えば、CellGroupConfig)、及び/又はトリガイベント(例えば、CU又はUEによりトリガされるモビリティの場合)をメッセージ内に含めてもよい。このメッセージはまた、プロシージャがL1/L2モビリティのためのものであることを示す指示、及び/又は、プロシージャがどのタイプのL1/L2モビリティのためのものであるかを示す指示を含んでもよい。
【0125】
ブロック1004において、CUは、要求されたように候補セルを受け入れるか否かを決定する。CUがいくつかの候補セルを拒否する場合、CUはまた、受け入れられたセルリスト(例えば、既に受け入れられたセルIDのリストを含む)又は失敗した/拒否されたセルリスト(例えば、既に拒否されたセルIDのリストを含む)をメッセージ内に含めてもよい。CUは、各受け入れられるセルについての候補セル設定を含むRRCReconfigurationメッセージを生成し、また、生成されたトリガイベント/実行条件をこのメッセージ内に含め(例えば、UEによりトリガされるモビリティの場合)、F1メッセージ(例えば、UE CONTEXT MODIFICATION CONFIRMメッセージ又は他のメッセージ)を介してRRCメッセージをDUに送信してもよい。F1メッセージはまた、DUへトリガイベントを含んでもよい(例えば、DUによりトリガされるモビリティの場合)。
【0126】
ブロック1006において、DUは、受信したRRCReconfigurationメッセージをUEに転送する。ブロック1008において、UEは、RRCReconfigurationCompleteメッセージを用いてDUに応答し、これに対し、DUは、ブロック1010において(例えば、UL RRC MESSAGE TRANSFERメッセージを介して)CUに転送する。いくつかの実施形態において、DUは、必要とされた候補セルをCUが受け入れた後(例えば、ブロック1004の後)にトリガイベントを生成し、生成したトリガイベントをUE CONTEXT MODIFICATION REQUIREDメッセージを介してCUに送信してもよい。次に、CUは、RRC再設定メッセージを生成して、DUを介してUEに送信(例えば、生成したRRCReconfigurationメッセージをDL RRC MESSAGE TRANSFERメッセージを介してDUに送信)し、DUは、受信したRRCReconfigurationメッセージをUEに転送する。
【0127】
図11は、CUにより開始される候補セル準備に基づくDU間モビリティの実施形態を示す。図11は、表4からの実施形態1及び実施形態2に適用可能である。図5はDU間モビリティを示し、図11はCUにより開始される候補セル準備に基づくDU間モビリティを示す。UEが候補DU(ターゲットDUとも称される)に転送する際の元となるソースDUが存在してもよい。この例において、これがCU内DU間モビリティであるため、CUは変更しない。
【0128】
ブロック1102において、CUは(例えば、RRM測定に従って)、提案される候補セルを決定する。CUは、候補セルを構成又は設定するように候補DUに要求するために、F1メッセージ(例えば、UE CONTEXT SETUP REQUESTメッセージ又は他のメッセージ)を介して、提案された候補セルリストを候補DUに送信する。このメッセージはまた、プロシージャがL1/L2モビリティのためのものであることを示す指示、及び/又は、プロシージャがどのタイプのL1/L2モビリティのためのものであるかを示す指示を含んでもよい。ブロック1102の前に、いくつかの実施形態において、CUは、最新の設定を問い合わせるために、UE CONTEXT MODIFICATION REQUESTメッセージをソースDUに送信してもよい。ソースDUは、完全な設定情報を含むUE CONTEXT MODIFICATION RESPONSEメッセージを用いて応答する。
【0129】
ブロック1104において、ターゲットDUは、提案された候補セルを構成又は設定するかを決定し、生成された候補セル設定(例えば、CellGroupConfig)を(例えば、UE CONTEXT SETUP RESPONSEメッセージを介して)CUに送信する。ターゲットDUがいくつかの候補セルを構成することに失敗した場合、DUはまた、受け入れられたセルリスト(例えば、既に正常に構成されたセルのリストを含む)又は失敗した/拒否されたセルリスト(例えば、構成に失敗したセルのリストを含む)をメッセージ内に含めてもよい。ブロック1106において、CUは、設定された候補セルリストをF1メッセージ(例えば、UE CONTEXT MODIFICATION REQUESTメッセージ)を介してソースDUに送信してもよい。このメッセージはまた、CUにより生成されたトリガイベント/実行条件を含んでもよい(例えば、DUによりトリガされるモビリティの場合)。ブロック1108において、ソースDUはUE CONTEXT MODIFICATION RESPONSEメッセージを用いて応答する。このメッセージはまた、DUにより生成されたトリガイベント/実行条件を含んでもよい(例えば、UEによりトリガされるモビリティ又はCUによりトリガされるモビリティの場合)。
【0130】
ブロック1110において、CUは、生成されたRRCReconfigurationメッセージを(例えば、DL RRC MESSAGE TRANSFERメッセージを介して)DUに送信する。RRCメッセージは、候補セル設定を含み、また、候補セルに関連付けられたトリガイベント/条件を含んでもよい(例えば、UEによりトリガされるモビリティの場合)。ブロック1112において、DUは、受信したRRCReconfigurationメッセージをUEに転送する。ブロック1114において、UEは、RRCReconfigurationCompleteメッセージを用いてDUに応答し、これに対し、DUは、ブロック1116において(例えば、UL RRC MESSAGE TRANSFERメッセージを介して)CUに転送する。いくつかの実施形態において、ブロック1106、1108はスキップされてもよい。ブロック1104において、CUは、生成されたRRC再設定メッセージを(例えば、UE CONTEXT MODIFICATION REQUESTメッセージを介して)ソースDUに送信してもよい。このメッセージは、設定された候補セルリスト、及び/又はCUにより生成されたトリガイベント/実行条件(例えば、DUによりトリガされるモビリティの場合)を含んでもよい。
【0131】
図12は、DUにより開始される候補セル準備に基づくDU間モビリティの実施形態を示す。図12は、表4からの実施形態3及び実施形態4に適用可能である。図5はDU間モビリティを示し、図12はDUにより開始される候補セル準備に基づくDU間モビリティを示す。ブロック1202において、ソースDUは(例えば、L1測定に従って)候補セルを決定する。DUは、候補セルを構成するように要求するために、F1メッセージ(例えば、UE CONTEXT MODIFICATION REQUIREDメッセージ又は他のメッセージ)を介して、提案された候補セルリスト又は/及び候補DU IDをCUに送信する。このメッセージはまた、プロシージャがL1/L2モビリティのためのものであることを示す指示、及び/又は、プロシージャがどのタイプのL1/L2モビリティのためのものであるかを示す指示を含んでもよい。
【0132】
ブロック1204において、CUは、候補セルを構成するように候補DUに要求するために、F1メッセージ(例えば、UE CONTEXT SETUP REQUESTメッセージ又は他のメッセージ)を介して、提案された候補セルリストを候補DUに送信する。このメッセージはまた、このプロシージャがL1/L2モビリティのためのものであることを示す指示、例えば、「L1/L2モビリティ」インジケータを含んでもよい。いくつかの実施形態において、ブロック1204の前に、CUは、最新の設定を問い合わせるために、UE CONTEXT MODIFICATION REQUESTメッセージをソースDUに送信し、ソースDUは、完全な設定情報を含むUE CONTEXT MODIFICATION RESPONSEメッセージを用いて応答する。
【0133】
ブロック1206において、ターゲットDUは、提案された候補セルを構成するかを決定し、生成された候補セル設定(例えば、CellGroupConfig)を(例えば、UE CONTEXT SETUP RESPONSEメッセージを介して)CUに送信する。ターゲットDUがいくつかの候補セルを構成することに失敗した場合、DUはまた、受け入れられたセルリスト(例えば、既に正常に構成されたセルのリストを含む)又は失敗した/拒否されたセルリスト(例えば、構成に失敗したセルのリストを含む)をメッセージ内に含めてもよい。ブロック1208において、CUは、生成されたRRCReconfigurationメッセージをF1メッセージ(例えば、UE CONTEXT MODIFICATION CONFIRMメッセージ)を介してDUに送信する。RRCメッセージは、候補セル設定を含み、また、候補セルに関連付けられたトリガイベント/実行条件を含んでもよい(例えば、UEによりトリガされるモビリティの場合)。F1メッセージは、設定された候補セルリスト、及び/又はトリガイベント/条件(例えば、DUによりトリガされるモビリティの場合)を含んでもよい。ブロック1210において、DUは、受信したRRCReconfigurationメッセージをUEに転送する。ブロック1212において、UEは、RRCReconfigurationCompleteメッセージを用いてDUに応答し、これに対し、DUは、ブロック1214において(例えば、UL RRC MESSAGE TRANSFERメッセージを介して)CUに転送する。
【0134】
いくつかの実施形態において、ブロック1206の後に、CUは、設定された/受け入れられた候補セルリストを通知するために、UE CONTEXT MODIFICATION REQUESTメッセージをソースDUに送信してもよい。このメッセージはまた、CUにより生成されたトリガイベント/実行条件(例えば、DUによりトリガされるモビリティの場合)を含み、ソースDUは、UE CONTEXT MODIFICATION RESPONSEメッセージを用いてCUに応答する。このメッセージは、DUにより生成されるトリガイベント/実行条件を含み(例えば、UEによりトリガされるモビリティ又はDUによりトリガされるモビリティの場合)、そして、CUは、生成されたRRCReconfigurationメッセージをF1メッセージ(例えば、DL RRC MESSAGE TRANSFERメッセージ)を介してソースDUに送信する。
【0135】
図9~12は、候補セル設定開始/準備段階の一部として見なすことができ、図13~18は、L1/L2モビリティトリガ段階の一部と見なすことができる。L1/L2モビリティの全体的なプロシージャは、候補セル設定開始/準備段階の一部と、L1/L2モビリティトリガ段階の一部との組み合わせの何れか1つであってもよい。L1/L2モビリティをトリガするためのいくつかのオプションがある。上述したように、NWによりトリガされるモビリティ又はUEによりトリガされるモビリティが存在してもよい。NWによりトリガされるモビリティについて、CU又はDUによりトリガされてもよい。CUによりトリガされるモビリティについて、CUは、アクティブ化される/切替るべき候補セルをDUに送信し、DUは、アクティブ化される/切替られるべき候補セルを示すために、L1/L2コマンドをUEに送信する。DUによりトリガされるモビリティについて、DUは、アクティブ化される/切替られるべき候補セルを示すために、L1/L2コマンドをUEに送信し、L1/L2モビリティの完了(例えば、DUへのRAの正常な完了、又はUEからDUにおけるL1/L2シグナリングの正常な受信)後、DUは、アクティブされたセル又はターゲットセルをCUに通知してもよい。一実施形態において、DUは、アクティブされたセル又はターゲットSpCellのみをCUに通知するが、アクティブ化されたセル又はターゲットSCellをCUに通知しない。候補セルが全てSCellとしてアクティブ化された(即ち、L1/L2モビリティがSCellの追加/変更のためにトリガされた)場合、DUはCUに通知しなくてもよい。別の実施形態において、DUは、SpCellとSCellとの両方を含む、アクティブ化される全ての候補セルを通知する。
【0136】
UEによりトリガされるモビリティの場合、UEは、実行条件のうちの少なくとも1つが満たされたときに、L1/L2モビリティを直接トリガする。L1/L2モビリティの完了(例えば、DUへのRAの正常な完了、又はUEからDUにおけるL1/L2シグナリングの正常な受信)後、DUは、アクティブされたセル又はターゲットセルをCUに通知してもよい。一実施形態において、DUは、アクティブされたセル又はターゲットSpCellのみをCUに通知するが、アクティブ化されたセル又はターゲットSCellをCUに通知しない。候補セルが全てSCellとしてアクティブ化された(即ち、L1/L2モビリティがSCellの追加/変更のためにトリガされた)場合、DUはCUに通知すべきである。別の実施形態において、DUは、SpCellとSCellとの両方を含む、アクティブ化される全ての候補セルを通知する。
【0137】
図13は、CUによりトリガされる決定に基づくDU内モビリティの実施形態を示す。図13は、表4からの実施形態1及び実施形態4に適用可能である。図4はDU内モビリティを示し、図13はCUによりトリガされる決定に基づくDU内モビリティを示す。ブロック1302において、L1/L3測定報告はUEからDUに提供され、ブロック1304においてCUに転送される。測定報告は、ブロック1306において候補セルを決定するために使用される。ブロック1302~1306は他の実施形態において説明された。
【0138】
ブロック1308において、例えばL1又は/及びL3測定報告、又はロードバランスに従ってCUがアクティブされる/切替られるべき候補セルを決定した後に、CUは、アクティブされる/切替られるべき候補セルをF1メッセージ(例えば、UE CONTEXT MODIFICATION REQUESTメッセージ又はその他のメッセージ)を介してDUに送信する。ブロック1310において、DUは、アクティブ化される/切替られるべき候補セルを示すL1/L2コマンドをUEに送信する。ブロック1312において、UEは、ターゲットセルをアクティブ化又は(例えばランダムアクセスプロシージャを介して)ターゲットセルにアクセスし、ブロック1314において、L1/L2シグナリング(例えばACK、UCI、MAC CEを介して)をDUに送信して、L1/L2モビリティプロシージャを完了する。ブロック1316において、DUは、(例えば、UE CONTEXT MODIFICATION RESPONSEメッセージ又は他のメッセージを介して)CUに応答する。このメッセージは、アクティブ化されたセルID又はターゲットセルIDを含んでもよい。
【0139】
図14は、DUによりトリガされる決定に基づくDU内モビリティの実施形態を示す。図14は、表4からの実施形態2及び実施形態3に適用可能である。図4はDU内モビリティを示し、図14はDUによりトリガされる決定に基づくDU内モビリティを示す。ブロック1402において、UEからDUへ、L1測定報告を提供する。DUは、ブロック1404において、測定に基づいて、アクティブ化されるべき候補セルを決定する。ブロック1406において、DUがアクティブ化される/切替られるべき候補セルを決定した後に、DUは、アクティブ化される/切替られるべき候補セルを示すために、L1/L2コマンドをUEに送信する。ブロック1408において、UEは、ターゲットセルをアクティブ化/(例えばランダムアクセスプロシージャを介して)ターゲットセルにアクセスし、ブロック1410において、L1/L2シグナリングをDUに送信して、L1/L2モビリティプロシージャを完了する。ブロック1412において、DUは、アクティブ化されたセル又はターゲットセルを(例えば、ACCESS SUCCESSメッセージを介して)CUに通知してもよい。
【0140】
図15は、UEによりトリガされる決定に基づくDU内モビリティの実施形態を示す。図4はDU内モビリティを示し、図15はUEによりトリガされる決定に基づくDU内モビリティを示す。ブロック1502において、UEは、候補セルについての実行条件を評価する。対応する実行条件を少なくとも1つの候補セルが満たす場合、UEは、対応する候補セル設定を適用/アクティブ化する。ブロック1504において、UEは、ターゲットセルをアクティブ化/(例えばランダムアクセスプロシージャを介して)ターゲットセルにアクセスし、ブロック1506において、L1/L2シグナリング(例えばACK、UCI、MAC CEを介して)をDUに送信して、L1/L2モビリティプロシージャを完了する。ブロック1508において、DUは、L1/L2モビリティの正常な完了について(例えば、ACCESS SUCCESSメッセージ又は他のメッセージを介して)CUに通知する。このメッセージは、アクティブ化されたセルID又はターゲットセルIDを含んでもよい。
【0141】
図16は、CUによりトリガされる決定に基づくDU間モビリティの実施形態を示す。図16は、表4からの実施形態1及び実施形態4に適用可能である。図5はDU間モビリティを示し、図16はCUによりトリガされる決定に基づくDU間モビリティを示す。ブロック1602において、L1/L3測定報告はUEからソースDUに提供され、ブロック1604においてCUに転送される。測定報告は、ブロック1606において候補セルを決定するために使用される。ブロック1602~1606は他の実施形態において説明された。ブロック1608において、(例えばL1又は/及びL3測定報告、又は/及びロード条件に従って)CUがアクティブされる/切替られるべき候補セルを決定し、そして、CUは、アクティブされる/切替られるべき候補セルをF1メッセージ(例えば、UE CONTEXT MODIFICATION REQUESTメッセージ又はその他のメッセージ)を介してソースDUに送信する。ブロック1610において、ソースDUは、アクティブ化される/切替られるべき候補セルを示すL1/L2コマンドをUEに送信する。ソースDUはまた、ブロック1612においてダウンリンクデータデリバリー状態(Downlink Data Delivery Status)フレームを送信して、送信が失敗したUEへのダウンリンクデータについてCUに通知してもよい。ブロック1614において、ソースDUは、(例えば、UE CONTEXT MODIFICATION RESPONSEメッセージ又は他のメッセージを介して)CUに応答する。ブロック1616において、UEは、ターゲットセルをアクティブ化又は(例えばランダムアクセスプロシージャを介して)ターゲットセルにアクセスし、ブロック1622において、L1/L2シグナリングをDUに送信して、L1/L2モビリティプロシージャを完了する。ブロック1616の後に、ターゲットDUは、ブロック1618においてダウンリンクデータデリバリー状態フレームを送信してCUに通知してもよい。ダウンリンクパケットは、ソースDU内で正常に送信されなかったPDCP PDUを含んで、CUからターゲットDUに送信されてもよい。ターゲットDUはまた、ブロック1620において(例えば、アクセス成功(「ACCESS SUCCESS」)メッセージを介して)、L1/L2モビリティの正常な完了についてCUに通知してもよい。このメッセージはまた、アクティブ化されたセル又はターゲットセルを含んでもよい。
【0142】
図17は、DUによりトリガされる決定に基づくDU間モビリティの実施形態を示す。図17は、表4からの実施形態2及び実施形態3に適用可能である。図5はDU間モビリティを示し、図17はDUによりトリガされる決定に基づくDU間モビリティを示す。ブロック1702において、UEからソースDUへ、L1測定報告を提供する。ブロック1704において、ソースDUは、測定に基づいて、アクティブ化されるべき候補セルを決定する。ブロック1706において、ソースDUがアクティブ化される/切替られるべき候補セルを決定した後に、ソースDUは、アクティブ化される/切替られるべき候補セルを指示するために、L1/L2コマンドをUEに送信する。アクティブ化される/切替られるべき候補セルをソースDUは(例えばL1測定報告に従って)決定し、ソースDUは、アクティブ化される/切替られるべき候補セルを指示するために、L1/L2コマンドをUEに送信する。ソースDUはまた、ブロック1708においてダウンリンクデータデリバリー状態フレームを送信して、送信が失敗したUEへのダウンリンクデータについてCUに通知してもよい。ブロック1710において、UEは、ターゲットセルをアクティブ化又は(例えばランダムアクセスプロシージャを介して)ターゲットセルにアクセスし、ブロック1716において、L1/L2シグナリングをDUに送信して、L1/L2モビリティプロシージャを完了する。ブロック1710の後に、ターゲットDUは、ブロック1712においてダウンリンクデータデリバリー状態フレームを送信してCUに通知してもよい。ダウンリンクパケットは、ソースDU内で正常に送信されなかったPDCP PDUを含んで、CUからターゲットDUに送信されてもよい。ターゲットDUはまた、ブロック1714において(例えば、ACCESS SUCCESSメッセージを介して)、L1/L2モビリティの正常な完了についてCUに通知してもよい。このメッセージはまた、アクティブ化される/ターゲットセルを含んでもよい。
【0143】
図18は、UEによりトリガされる決定に基づくDU間モビリティの実施形態を示す。図5はDU間モビリティを示し、図18はUEによりトリガされる決定に基づくDU間モビリティを示す。ブロック1802において、UEは、候補セルについての実行条件を評価する。対応する実行条件を少なくとも1つの候補セルが満たす場合、UEは、対応する候補セル設定を適用/アクティブ化する。ブロック1804において、UEは、ターゲットセルをアクティブ化又は(例えばランダムアクセスプロシージャを介して)ターゲットセルにアクセスし、ブロック1810において、L1/L2シグナリングをDUに送信して、L1/L2モビリティプロシージャを完了する。ブロック1804の後に、ターゲットDUは、ブロック1806においてダウンリンクデータデリバリー状態フレームを送信してCUに通知してもよい。ダウンリンクパケットは、ソースDU内で正常に送信されなかったPDCP PDUを含んで、CUからターゲットDUに送信されてもよい。ターゲットDUはまた、ブロック1808において(例えば、ACCESS SUCCESSメッセージを介して)、L1/L2モビリティの正常な完了についてCUに通知してもよい。このメッセージはまた、アクティブ化されたセル又はターゲットセルを含んでもよい。
【0144】
ブロック1812において、CUはまた、UEについてのデータ送信を停止するために、ソースDUへのUEコンテキスト修正プロシージャを開始してもよい。CUは、UE CONTEXT MODIFICATION REQUESTメッセージをソースDUに送信し、UEについてのデータ送信を停止するように指示する。ソースDUはまた、ブロック1814においてダウンリンクデータデリバリー状態フレームを送信して、送信が失敗したUEへのダウンリンクデータについてCUに通知する。ブロック1822において、ソースDUは、UE CONTEXT MODIFICATION RESPONSEメッセージを用いてCUに応答する。いくつかの実施形態において、ダウンリンクユーザデータは、ブロック1816においてCUにより候補DUに提供され、そしてブロック1818においてUEに提供される。ブロック1820において、アップリンクユーザデータは、UEからソースDUに提供される。
【0145】
L1/L2モビリティトリガの制御
【0146】
CUは、L1/L2モビリティをDUがトリガすることが許可されるか否かを制御する(即ち、UEへL1/L2モビリティトリガコマンドを送信する)ことができる。CUがL1/L2モビリティトリガを停止/一時停止するように決定した場合(例えば、CUが、従来のHO(即ちPCell変更)、DAPS HO、従来のPSCell追加/変更などを介してL3モビリティをトリガすると決定したとき)、CUは、F1メッセージ(例えばUE CONTEXT MODIFICATION REQUESTメッセージ又は他のメッセージ)を介して、L1/L2モビリティトリガを停止/一時停止するようにDUに示すために、指示(例えば、「L/L2モビリティトリガインジケータ」(L/L2 mobility triggering indicator)、このインジケータは「停止/一時停止(stop/suspend)」として設定される)を送信する。その指示の受信時/受信後に、DUは、L1/L2モビリティトリガコマンドをUEに送信すべきではない。CUがL1/L2モビリティトリガを再開/再起動するように決定した場合(例えば、L3モビリティの完了時)、CUは、F1メッセージ(例えばUE CONTEXT MODIFICATION REQUESTメッセージ又は他のメッセージ)を介して、L1/L2モビリティトリガを再開/再起動するようにDUに示すために、指示(例えば、「L/L2モビリティトリガインジケータ」(L/L2 mobility triggering indicator)、このインジケータは「再起動/再開」(restart/resume)として設定される)を送信する。その指示の受信時/受信後、DUは、例えば、トリガイベントが満たされたと決定された場合に、L1/L2モビリティトリガコマンドをUEに送信することを再起動することができる。
【0147】
DUは、例えば、トリガイベントが満たされたと決定された場合、L1/L2モビリティトリガを再起動/再開するように要求することができる。DUは、F1メッセージ(例えば、UE CONTEXT MODIFICATION REQUIREDメッセージ又は他のメッセージ)を介して、L1/L2モビリティトリガの再起動を許可するようにCUに要求するための指示(例えば、「L/L2モビリティトリガ要求インジケータ」(L/L2 mobility triggering request indicator))を送信する。CUは、要求を受け入れるか否かを決定し、F1メッセージ(例えば、UE CONTEXT MODIFICATION CONFIRM又はUE CONTEXT MODIFICATION REFUSEメッセージ)を介して応答をDUに送信する。CUが要求を拒否した場合、応答メッセージ内に原因(例えば、L3モビリティがトリガされた(L3 mobility triggered))をまた含めてもよい。
【0148】
モビリティのやりとり
【0149】
代替の実施形態において、L1/L2モビリティは、ハンドオーバ(HO)、条件付きハンドオーバ(CHO)、条件付きPSCell追加/変更(CPAC)、デュアルアクティブプロトコルスタック(DAPS)、又は他の機能などの他の機能とやりとりしてもよい。一実施形態において、L1/L2モビリティ設定は、これらの他の機能を含んでもよい。L1/L2モビリティは、CHO/CPACと組み合わせしてもよい(即ち、UEによりトリガされるL1/L2モビリティ)。ここで、UEは、事前設定された実行条件と記憶された候補セル設定とに基づいて、L1/L2モビリティを自動的にトリガする。別の例において、ターゲット候補セルへのL1/L2モビリティをトリガするときにUEがソースセル接続を維持するように、L1/L2モビリティは、DAPSと組み合わせしてもよい。
【0150】
代替の実施形態において、これらの他の機能は、L1/L2モビリティ設定を含むように修正されてもよい。例えば、従来のHO、従来のPSCell追加/変更、CHO、CPAC、DAPS、又はHO設定は、L1/L2モビリティについての候補セル設定を含むように修正されてもよい。言い換えれば、L1/L2モビリティ設定は、ターゲットセル設定に基づき、L1/L2モビリティは(トリガされた場合に)、他の機能の完了後を実行されることができる。代替として、L1/L2モビリティ及び他の機能は、独立してUEに設定されてもよい。
【0151】
L1/L2モビリティが既に設定されている(即ち、UEが記憶された候補セル設定を有する)場合、ソースセル/ノードは、L3 PCell変更(例えば、従来のHO、CHO、DAPSなど)及び/又はL3 PSCell追加/変更(例えば、従来のPSCell追加/変更、CPACなど)を開始又は準備したい可能性がある。ソースセル/ノードは、候補セル設定を転送/維持/除去するために、ターゲットセル/ノードに情報を送信してもよい。一実施形態において、この情報は、候補セル設定、例えば候補セルID及び各セル設定を含んでもよい。いくつかの実施形態において、維持/除去されるべき候補セルのリストが存在してもよい。別の実施形態において、この情報は、他の機能の設定内の候補セル設定を維持/除去するか否かの指示を含んでもよい。例えば、この指示は、候補PCell設定、候補PSCell設定、候補SpCell設定及び/又は候補SCell設定を維持/除去するか否か(例えば、「maintainCandidatePCell」、「maintainCandidatePSCell」、「maintainCandidateSpCell」、「maintainCandidateSCell」)を指示してもよい。別の実施形態において、この情報は、他の機能の設定において、どの候補セルの設定がターゲットセル設定のデルタ設定のためのベースライン/参照とみなされてもよいかについての指示を含んでもよい(例えば、この指示は、1つ又は複数の候補セルIDをベースラインセルとして示す)。例えば、この指示は、どの候補セルの設定がターゲットPCell、ターゲットPSCell、ターゲットSpCell、又は/及びターゲットSCellのデルタ設定のためのベースライン/参照とみなされることができるか(例えば、「baselineForPCell」、「baselineForPSCell」、「baselineForSpCell」、「baselineForSCell」)を指示してもよい。他の機能は異なる設定(例えば、従来のHO/従来のPSCell追加/変更/CHO/CPAC/DAPS HO設定)を有してもよい。
【0152】
情報が提供される実施形態において、上記情報は、この情報をXn/X2メッセージ(例えば、HO要求メッセージ、SN追加要求メッセージ、又はSN変更必要(SN change required)メッセージ)内に含めて直接ターゲットセル/ノードに転送されてもよい。別の実施形態において、情報は、RRCメッセージ(例えばHandoverPreparationInformation、CG-Config、又はCG-ConfigInfoメッセージ)内で提供されてもよい。このRRCメッセージは、Xn/X2メッセージ内に1つの情報要素として含まれてもよい。
【0153】
他の機能が最初にトリガ又は実行される場合、記憶されたL1/L2モビリティ設定に対する対処についての代替案があってもよい。一実施形態において、UEは、記憶されたL1/L2モビリティ設定(例えば、候補セル設定)を除去してもよい。例えば、UEは、記憶されたL1/L2モビリティ設定を、ソースセルからの明示的な指示に従って除去してもよい。ここで、ソースセルは、HO/PSCell追加/変更コマンドをUEに送信する前に、RRCメッセージ(例えば、RRC再設定メッセージ)を介して、候補セル設定を明示的に解放する。代替の実施形態において、UEは、ターゲットセルからの明示的な指示に従って、記憶されたL1/L2モビリティ設定を除去してもよい。例えば、ターゲットセルは、他の機能のコマンド内で候補セル設定を明示的に解放する(例えば、RRC再設定メッセージ内に、記憶された候補セル設定の除去を示す指示を含める)。別の例において、ターゲットセルは、他の機能のコマンド内で、どの候補セル設定が解放されるべきかを明示的に指示してもよい(例えば、RRC再設定メッセージ内に解放される候補セルのリストを含める)。別の例において、UEは、他の機能の実行がトリガされたとき、例えば、L3モビリティコマンド(例えば、HO又は/及びPSCellの追加/変更のためのRRC再設定メッセージ)を受信したとき、又は条件付きL3モビリティの実行をトリガした(例えば、CHO/CPACについての実行条件が満たされた)ときに、記憶されたL1/L2モビリティ設定を自主的に除去する。別の例において、UEは、他の機能の実行が完了する時、例えばターゲットセルへのRAの完了時に、記憶されたL1/L2モビリティ設定を自主的に除去する。
【0154】
他の機能が最初にトリガ又は実行される他の実施形態において、L1/L2モビリティ設定は、記憶されたL1/L2モビリティ設定を通してUEにより維持されてもよい。例えば、UEは、ターゲットセルからの明示的な指示に従って、記憶されたL1/L2モビリティ設定を維持する。この明示的な指示は、ターゲットセルからであればよく、他の機能のコマンド内で候補セル設定を維持するように明示的に指示する(例えば、RRC再設定メッセージ内に、記憶された候補セル設定の維持を指示する指示を含める)。別の例において、ターゲットセルは、他の機能のコマンド内で、どの候補セル設定が維持されるべきかを明示的に指示する(例えば、RRC再設定メッセージ内に解放される/維持される候補セルのリストを含める)。
【0155】
別の実施形態において、UEは、明示的な指示なしに、記憶されたL1/L2モビリティ設定を維持してもよい。L1/L2モビリティ設定を維持する場合、上述したように、他の機能が先にトリガ/実行されてもよい。実行条件評価(即ち、UEによりトリガされるL1/L2モビリティの場合)の対処は、他の機能の実行がトリガされた時に対処されてもよい。例えば、UEは、(例えば、全ての候補セルについて、MCG内のL1/L2モビリティ候補セルのみについて、又はSCG内のL1/L2モビリティ候補セルのみについて)実行条件の評価を自動的に停止する。代替として、UEは、ネットワーク(例えばターゲットセル)からの明示的な指示に従って実行条件の評価を停止してもよい。この指示は、RRCメッセージ(例えば、RRC再設定メッセージ)又はMAC CE内で、候補セルについて(例えば、全ての候補セルについて、MCG内のL1/L2モビリティ候補セルのみについて、又はSCG内のL1/L2モビリティ候補セルのみについて)実行条件評価の停止を明示的に指示してもよい。
【0156】
UEが他の機能の実行を正常に完了した場合(例えば、ターゲットセルへのRAの完了)、UEは、記憶されたL1/L2モビリティ設定を除去してもよい。代替として、UEは、UEによりトリガされるL1/L2モビリティについて(例えば、全ての候補セルについて、MCG内のL1/L2モビリティ候補セルのみについて、又はSCG内のL1/L2モビリティ候補セルのみについて)実行条件の評価を再起動してもよい。
【0157】
いくつかの実施形態において、記憶されたL1/L2モビリティ設定の除去は、どのタイプの機能が実行されたかに依存してもよい。例えば、機能がMCGに関連する場合(例えば、HO/CHO/DAPS)、UEは、MCG内のL1/L2モビリティ設定のみ、SCG内のL1/L2モビリティ設定のみ、又はMCG及びSCGの両方内のL1/L2モビリティ設定(即ち、全ての候補セル設定)を除去してもよい。別の例において、機能がSCGに関連する場合(例えば、PSCell追加/変更/CPACS)、UEは、MCG内のL1/L2モビリティ設定のみ、SCG内のL1/L2モビリティ設定のみ、又はMCG及びSCGの両方内のL1/L2モビリティ設定(即ち、全ての候補セル設定)を除去してもよい。
【0158】
上述した実施形態は、L1/L2モビリティが最初にトリガされることに関する。代替の実施形態において、他の機能が先にトリガ又は実行されてもよい。他の機能が最初にトリガされる場合、例えば、CHO/CPAC及びL1/L2モビリティがUEについて独立して設定される場合(例えば、UEはCHO/CPAC候補セル設定とL1/L2モビリティ候補セル設定との両方を記憶する)、又はUEがL1/L2モビリティをトリガする場合(例えば、NWによりトリガされる1/L2コマンドを受信するか、又はUEによりトリガされるL1/L2モビリティの実行をトリガする)など、異なる代替案があってもよい。代替案は、記憶されたCHO/CPAC設定をUEが除去するか否か、又は、記憶されたCHO/CPAC設定をUEが維持するが、CHO/CPACの評価を停止するか否かを含む。UEがL1/L2モビリティを正常に完了した場合(例えば、ターゲットセルへのRAの完了、又はターゲットセルへのL1/L2シグナリングの送信)、UEは、記憶されたCHO/CPAC設定を除去してもよい。代替として、UEは、CHO/CPACの評価を再起動してもよい。いくつかの実施形態において、記憶されたCHO/CPAC設定の除去は、どのタイプのL1/L2モビリティが実行されるかに依存してもよい。例えば、L1/L2モビリティがMCG内のセル変更(例えば、PCell変更、MCG SCell追加/変更)のためのものである場合、UEは、CHO設定のみ、CPAC設定のみ、又はCHO及びCPAC設定の両方を除去してもよい。別の例において、L1/L2モビリティがSCG内のセル変更(例えば、PSCell追加/変更、SCG SCell追加/変更)のためのものである場合、UEは、CPAC設定のみ、又はCHO及びCPAC設定の両方を除去してもよい。
【0159】
上述した実施形態は、L1/L2モビリティが最初にトリガされるか、又は他の機能が最初にトリガされることに関する。しかしながら、他の機能の対処とL1/L2モビリティとが同時に、又は実質的に同時にトリガされる実施形態も存在する。CHO/CPAC及びL1/L2モビリティについてのトリガ条件が同時に満たされた場合(例えば、UEは、CHO/CPAC実行条件が満たされたことを検出し、且つ、L1/L2モビリティ実行条件が満たされたことを検出するか、又はNWからL1/L2モビリティコマンドを受信した場合)、UEは、優先度に関する以下の代替案に従って1つの機能を最初に実行してもよい。
● CHO>PCell変更のためのL1/L2モビリティ>CPAC>PSCell変更のためのL1/L2モビリティ>SCell変更のためのL1/L2モビリティ
● PCell変更のためのL1/L2モビリティ>CHO>PSCell変更のためのL1/L2モビリティ>CPAC>SCell変更のためのL1/L2モビリティ。
【0160】
モビリティやりとりについての失敗対処
【0161】
条件付きL3モビリティ(例えばCHO、CPAC)とL1/L2モビリティとが同時に設定されている場合、L1/L2モビリティ失敗を検出したときに、UEは、条件付きL3モビリティ評価を継続し、実行条件(例えば、条件付きL3モビリティ実行条件又は失敗回復のための事前設定された追加の閾値)が満たされたときに、1つの条件付きL3モビリティ候補セルを選択して条件付きL3モビリティを実行してもよい。一実施形態において、PCell変更失敗のためのL1/L2モビリティが検出されると、UEは、CHO評価を継続し、実行条件(例えば、CHO実行条件又は失敗回復のための追加の事前設定された閾値)が満たされた場合に1つのCHO候補セルを選択してCHOを実行する。一実施形態において、PSCell変更失敗のためのL1/L2モビリティが検出されると、UEは、CPAC評価を継続し、実行条件(例えば、CPAC実行条件又は失敗回復のための追加の事前設定された閾値)が満たされた場合に1つのCPAC候補セルを選択してCPACを実行する。
【0162】
条件付きモビリティのための測定対処
【0163】
条件付きモビリティ(例えばCHO、CPAC、UEによりトリガされるL1/L2モビリティ)において、NW(例えばMN、SN)は、UEについて個別の測定ギャップを生成/設定して、RRCシグナリング(例えば、条件付きモビリティ設定を有するRRCReconfigurationメッセージ)を介してUEに送信してもよい。例えば、既存のconditionalReconfiguration IE内に条件付き再設定関連の測定ギャップ(例えば、conditionalReconfigurationGap)を導入する。条件付き再設定関連の測定ギャップは、条件付きモビリティの評価中にのみUEにより使用される。条件付きモビリティ準備の間に、ソースノード(例えば、ソースSN、ソースMN)は、オリジナル/ソース測定ギャップ設定を、ターゲットノード(例えば、ターゲットSN、ターゲットMN)に送信してもよい。ターゲットノードは、オリジナル/ソース測定ギャップ設定に基づいて、候補セルについての測定ギャップ(即ち、候補セル設定内に含まれる測定ギャップ設定)を生成する。
【0164】
UEが条件付き再設定関連測定ギャップを受信すると、UEは、オリジナル/ソース測定ギャップを無視してもよいが、2組の測定ギャップ設定(即ち、オリジナル測定ギャップ設定と条件付き再設定関連測定ギャップ)を記憶してもよい。条件付きモビリティの実行がトリガされた時に、UEは、オリジナル/ソース測定ギャップ設定に基づいて、候補セルについて測定ギャップ設定を適用する。条件付きモビリティの正常な完了時、又は条件付きモビリティの実行がトリガされた時に、UEは、条件付き再設定関連測定ギャップを除去してもよい。
【0165】
アイドル/非アクティブ状態におけるモビリティやりとり
【0166】
UEがRRC_INACTIVE/IDLE状態に入るときに、L1/L2モビリティ設定(例えば、候補セル設定)に対処するためのいくつかの代替の実施形態がある。第1の実施形態において、NWは、RRCシグナリングを介して、UEがRRC_INACTIVE/IDLE状態に入るときに候補セル設定を記憶/維持/保持又は除去するか否かを明示的に指示する(例えば、RRCReleaseメッセージ内にインジケータを含む)。UEは、明示的な指示に基づいて、RRC_INACTIVE/IDLE状態に入る時に、記憶された候補セル設定を記憶/維持/保持又は除去する。第2の実施形態において、NWは、RRCシグナリングを介して、UEがRRC_INACTIVE/IDLE状態に入るときにどの候補セル設定を記憶/維持/保持又は除去できるかを明示的に指示する(例えば、RRCReleaseメッセージ内に、維持されるセルIDのリスト又は除去されるセルIDのリストを含む)。UEは、明示的な指示に基づいて、RRC_INACTIVE/IDLE状態に入る時に、示された候補セル設定を記憶/維持/保持又は除去する。第3の実施形態において、RRC_INACTIVE/IDLE状態に入ると(例えば、suspendConfigを含む/含まないRRCReleaseメッセージを受信するとき)、UEは、記憶された候補セル設定を自主的に削除する。第4の実施形態において、UEは、RRC_INACTIVE/IDLE状態に入ると、記憶された候補セル設定を維持する。
【0167】
L1/L2モビリティ設定がRRC_INACTIVEの間に維持される場合、RRC接続再開(例えば、RRC_INACTIVE状態からRRC_CONNECTED状態への遷移)時、記憶された設定の対処のためのいくつかの代替の実施形態がある。第1の実施形態において、NWは、RRCシグナリングを介して、1つ又は複数の候補セルを再開/アクティブ化するようにUEに明示的に指示する(例えば、RRCResumeメッセージ内に再開/アクティブ化される1つ又は複数の候補セルIDを含む)。UEは、明示的な指示に基づいて、RRCシグナリングの受信時に、指示された候補セルを再開/アクティブ化する。第2の実施形態において、NWは、1つ又は複数の候補セル設定をUEが復元することを明示的に指示し、この1つ又は複数の候補セル設定は、サービングセルを追加/修正するための後続のデルタ設定のためのベースラインとしてもよい(例えば、RRCResumeメッセージ内に、復元されるべき1つ又は複数の候補セルIDを含む)。また、RRCシグナリングを介して、示されたセル設定に基づくデルタ設定を含んでもよい。UEは、明示的な指示に基づいて、RRCシグナリングの受信時に、指示された候補セル設定を復元する。UEは、指示されたセル設定(もしあれば)に基づいて、受信したデルタ設定を適用してもよい。
【0168】
マルチ接続
【0169】
L1/L2に基づくセル間モビリティメカニズムはまた、マルチ接続アーキテクチャにおいても使用されてもよい(即ち、複数のセルグループ設定は、NWにより事前設定されることができる)。マルチ接続は、マルチ無線デュアル接続(MR-DC:Multi-Radio Dual Connectivity)と称されてもよい。全体を通して説明された実施形態は、任意のマルチ接続/MR-DC環境又はアーキテクチャに適用されてもよい。ここで、「候補セル」は、マルチ接続/MR-DCについての「候補セルグループ」(例えば、MCG、SCG)と称されてもよい。動的セルグループアクティブ化/切替は、RRCシグナリング(例えば、RRC再設定メッセージ)又はL1/L2コマンド(例えば、DCI、MAC CE)を介して、NWによりトリガされてもよい。UEはまた、事前設定された実行条件と候補セルグループ設定とに基づいて、セルグループアクティブ化/切替をトリガしてもよい。本実施形態をマルチ接続/MR-DCに適用することは、選択的なアクティブ化/切替を含んでもよい。ここで、「候補セル」は、マルチ接続/MR-DCについての「候補セルグループ」(例えば、MCG、SCG)と称されてもよい。
【0170】
上述したシステム及びプロセスは、信号伝達媒体、メモリのようなコンピュータ可読媒体内で符号化され、1つ又は複数の集積回路、1つ又は複数のプロセッサのような装置内でプログラミングされ、又はコントローラ又はコンピュータにより処理されてもよい。このデータは、コンピュータシステム内で解析され、スペクトルを生成するために使用されてもよい。方法がソフトウェアにより実行される場合、ソフトウェアは、送信機と通信する記憶装置、同期装置、通信インターフェース、又は不揮発性又は揮発性メモリに内蔵又は相互接続されたメモリ内に常駐してもよい。回路又は電子装置は、データを別の場所に送信するように設けられている。メモリは、論理機能を実現するための実行可能な命令の順序付きリストを含んでもよい。記載された論理機能又はシステム要素は、光回路、デジタル回路を通して、ソースコードを通して、アナログ回路を通して、アナログ電気、オーディオ又はビデオ信号などのアナログソース、又は組み合わせを通して実現されてもよい。ソフトウェアは、任意のコンピュータ可読又は信号伝達媒体内で、命令実行可能なシステム、機器、又は装置により使用されるために、又は命令実行可能なシステム、機器、又は装置に関連して使用されるために実現されてもよい。このようなシステムは、コンピュータに基づくシステム、プロセッサを備えるシステム、又は命令を実行することができる命令実行可能なシステム、装置、又は機器から命令を選択的に取得してもよい別のシステムを備えてもよい。
【0171】
「コンピュータ可読媒体」、「マシン可読媒体」、「伝搬信号」媒体、及び/又は「信号伝達媒体」は、命令実行可能システム、機器、又は装置により使用される、又はそれらに関連して使用されるソフトウェアを記憶、通信、伝搬、又は伝送する任意の装置を含んでもよい。マシン可読媒体は、選択的に、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線若しくは半導体のシステム、機器、装置、又は伝搬媒体であってもよいが、これらに限定されない。マシン可読媒体の例の非網羅的なリストには、1つ又は複数のワイヤを有する電気的接続、ポータブル磁気ディスク又は光ディスク、ランダムアクセスメモリ「RAM」、リードオンリーメモリ「ROM」、消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)などの揮発性メモリ、又は光ファイバが含まれる。マシン可読媒体はまた、ソフトウェアがイメージ(image)として、又は別の形式で(例えば、光学スキャンを通じて)電子的に記憶され、コンパイルされ、及び/又は解釈又はその他の方法で処理されてもよいため、ソフトウェアが印刷された有形の媒体を含んでもよい。そして、処理された媒体は、コンピュータ及び/又はマシンメモリ内に格納されてもよい。
【0172】
本明細書に記載された実施形態の図示は、各種実施形態の構成の一般的な理解を提供することを意図している。図示は、本明細書に記載された構成又は方法を利用する装置及びシステムの全ての要素及び特徴を完全に説明するものではない。本開示を読むとき、多くの他の実施形態は当業者にとって明らかであることがある。本開示の範囲から逸脱することなく構成的及び論理的な置換及び変更を行えるように、他の実施形態を利用し、本開示から導き出すことができる。さらに、図示は単なる代表的なものであり、縮尺通りに描かれていない場合がある。図示内の特定の比例は誇張される可能性があり、他の比例は最小にされる可能性がある。したがって、本開示及び図面は、限定的ではなく例示的であるとみなされるべきである。
【0173】
本明細書では、本開示の1つ又は複数の実施形態は、単に便宜のために、且つ、本願の範囲を任意の特定の発明又は発明的構想に限定することを意図することなく、個別に及び/又はまとめて、用語「発明」により参照されてもよい。また、本明細書では、具体的な実施形態を図示及び説明したが、同一又は類似の目的を達成するために設計された任意の後続の配置は、示された具体的な実施形態に代えてもよいことを、理解すべきである。本開示は、各種実施形態のその後の適応又は変形を全てカバーすることを意図している。上記実施形態と、本明細書では具体的に説明されなかった他の実施形態との組み合わせは、明細書を読んだときに、当業者にとって明らかになる。
【0174】
「に結合される」とは、直接接続されるか、又は1つ又は複数の中間部品を介して間接的に接続されることを意味する。このような中間部品は、ハードウェア及びソフトウェアに基づく構成部品の両方を含んでもよい。構成要素の配置及び種類は、本明細書に記載された特許請求の範囲の要旨又は範囲を逸脱することなく変更されてもよい。追加の構成要素、異なる構成要素、又はより少ない構成要素が提供されてもよい。
【0175】
以上に開示された主題は、例示的であり、限定的ではないと見なされるべきであり、添付の特許請求の範囲は、本発明の真の要旨及び範囲に入るような全ての修正、拡張及び他の実施形態をカバーすることを意図している。したがって、本発明の範囲は、法律により許容される限り、以下の請求項及びそれらの均等物の最も広い許容される解釈により決定されるものであり、上記の詳細な説明により限定又は制限されるものではない。本発明の様々な実施形態について説明したが、本発明の範囲内では、より多くの実施形態及び実現が可能であることは、当業者にとって明らかである。したがって、添付の請求項及びそれらの同等物を考慮する場合を除き、本発明は限定されるものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
【手続補正書】
【提出日】2024-09-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信のための方法であって、
ユーザ機器(UE)により、基地局から候補セルリストを含む設定メッセージを受信することであって、前記候補セルリストうちのそれぞれの候補セルは、設定と前記設定に対応する候補セル設定インデックスを有することと、
前記基地局へ、前記候補セルリストのうちの少なくとも1つの候補セルについて、レイヤ1(「L1」)測定を含む測定報告を送信することと、
前記基地局から、前記候補セルリストうちのターゲットセルの前記候補セル設定インデックスと、前記ターゲットセルの送信設定インジケータ(TCI)状態とを含むメディアアクセス制御制御要素(MAC CE)コマンドを受信することと、
前記ターゲットセルへ、前記MAC CEコマンドと、前記ターゲットセルの前記設定とに基づいて、通信を送信することと、
を含む方法。
【請求項2】
前記MAC CEコマンドは、前記ターゲットセルに関連するタイミングアドバンス(TA)値又は同期信号ブロック(SSB)識別子(ID)の少なくとも1つをさらに含む
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記設定メッセージは、物理セルアイデンティティ(「PCI」)、候補セルに関連する参照信号(「RS」)ID、又は前記候補セルに関連する送信設定インジケータ(「TCI」)状態ID、のうちの少なくとも1つを含む
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ターゲットセルの記憶されたセル設定を適用すること、又は、
現在のサービングセルから前記ターゲットセルへのモビリティを実行すること、又は、
レイヤー1(L1)/L2に基づくセル間モビリティがトリガされると、モビリティのためのタイマーが開始されることであって、前記タイマーは無線リソース制御(「RRC」)レイヤータイマーT304であること、
のうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記L1/L2に基づくセル間モビリティが正常に完了したと通知されると、前記タイマーは停止される
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記タイマーの満了に基づいて、前記モビリティについての失敗を決定すること、又は
前記候補セルの中から別のセルを選択し、前記選択した別のセルへのモビリティを実行すること、
をさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
アイドル状態に入るとき、又はRRC接続の一時停止を命令するRRC解放メッセージを受信したときに、記憶された候補セル設定を除去すること、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
無線通信のための方法であって、
基地局により、ユーザ機器(UE)へ候補セルリストを含む設定メッセージを送信することであって、前記候補セルリストうちのそれぞれの候補セルは、設定と前記設定に対応する候補セル設定インデックスを有することと、
前記UEから、前記候補セルリストのうちの少なくとも1つの候補セルについて、レイヤ1(「L1」)測定を含む測定報告を受信することと、
前記UEへ、前記候補セルリストうちのターゲットセルの前記候補セル設定インデックスと、前記ターゲットセルの送信設定インジケータ(TCI)状態とを含むメディアアクセス制御制御要素(MAC CE)コマンドを送信することと、
前記ターゲットセルから、前記MAC CEコマンドと、前記ターゲットセルの前記設定とに基づいて、通信を受信することと、
を含む、方法。
【請求項9】
前記MAC CEコマンドは、前記ターゲットセルに関連するタイミングアドバンス(TA)値又は同期信号ブロック(SSB)識別子(ID)の少なくとも1つをさらに含む
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記設定メッセージ情報は、物理セルアイデンティティ(「PCI」)、候補セルに関連する参照信号(「RS」)ID、又は前記候補セルに関連する送信設定インジケータ(「TCI」)状態ID、のうちの少なくとも1つを含む
請求項8に記載の方法。
【請求項11】
プロセッサとメモリとを備える第一の無線通信装置であって、
前記プロセッサは、前記メモリからコードを読み出し、
基地局から候補セルリストを含む設定メッセージを受信することであって、前記候補セルリストうちのそれぞれの候補セルは、設定と前記設定に対応する候補セル設定インデックスを有することと、
前記基地局へ、前記候補セルリストのうちの少なくとも1つの候補セルについて、レイヤ1(「L1」)測定を含む測定報告を送信することと、
前記基地局から、前記候補セルリストうちのターゲットセルの前記候補セル設定インデックスと、前記ターゲットセルの送信設定インジケータ(TCI)状態とを含むメディアアクセス制御制御要素(MAC CE)コマンドを受信することと、
前記ターゲットセルへ、前記MAC CEコマンドと、前記ターゲットセルの前記設定とに基づいて、通信を送信することと
を実現する、第一の無線通信装置。
【請求項12】
前記MAC CEコマンドは、前記ターゲットセルに関連するタイミングアドバンス(TA)値又は同期信号ブロック(SSB)識別子(ID)の少なくとも1つをさらに含む
請求項11に記載の第一の無線通信装置。
【請求項13】
前記設定メッセージは、物理セルアイデンティティ(「PCI」)、候補セルに関連する参照信号(「RS」)ID、又は前記候補セルに関連する送信設定インジケータ(「TCI」)状態ID、のうちの少なくとも1つを含む
請求項11に記載の第一の無線通信装置。
【請求項14】
前記ターゲットセルの記憶されたセル設定を適用すること、又は、
現在のサービングセルから前記ターゲットセルへのモビリティを実行すること、又は、
レイヤー1(L1)/L2に基づくセル間モビリティがトリガされると、モビリティのためのタイマーが開始されることであって、前記タイマーは無線リソース制御(「RRC」)レイヤータイマーT304であること、
のうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項11に記載の第一の無線通信装置。
【請求項15】
前記L1/L2に基づくセル間モビリティが正常に完了したと通知されると、前記タイマーは停止される
請求項14に記載の第一の無線通信装置。
【請求項16】
前記タイマーの満了に基づいて、前記モビリティについての失敗を決定すること、又は
前記候補セルの中から別のセルを選択し、前記選択した別のセルへのモビリティを実行すること、
をさらに含む、請求項14に記載の第一の無線通信装置。
【請求項17】
アイドル状態に入るとき、又はRRC接続の一時停止を命令するRRC解放メッセージを受信したときに、記憶された候補セル設定を除去すること、
をさらに含む、請求項11に記載の第一の無線通信装置。
【請求項18】
プロセッサとメモリとを備える第一の無線通信装置であって、
前記プロセッサは、前記メモリからコードを読み出し、請求項8に記載の方法を実現するように設定されている
第二の無線通信装置。
【請求項19】
前記プロセッサは、さらに、前記メモリからコードを読み出し、請求項9に記載の方法を実現するように設定されている
請求項18に記載の第二の無線通信装置。
【請求項20】
前記プロセッサは、前記メモリからコードを読み出し、請求項10に記載の方法を実現するように設定されている
請求項18に記載の第二の無線通信装置。
【国際調査報告】