(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-30
(54)【発明の名称】PARP1阻害薬及びその使用
(51)【国際特許分類】
C07D 401/12 20060101AFI20250123BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20250123BHJP
A61P 35/02 20060101ALI20250123BHJP
A61K 31/498 20060101ALI20250123BHJP
C07D 401/14 20060101ALI20250123BHJP
【FI】
C07D401/12 CSP
A61P35/00
A61P35/02
A61K31/498
C07D401/14
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024543514
(86)(22)【出願日】2023-01-26
(85)【翻訳文提出日】2024-07-23
(86)【国際出願番号】 US2023011613
(87)【国際公開番号】W WO2023146960
(87)【国際公開日】2023-08-03
(32)【優先日】2022-01-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523372341
【氏名又は名称】シンセラ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ホフマン, ロバート エル.
(72)【発明者】
【氏名】ヴァ, ポリノ ジンジョ
(72)【発明者】
【氏名】ピンチマン, ジョセフ ロバート
(72)【発明者】
【氏名】トルゾス, リニー
(72)【発明者】
【氏名】ドン, チン
(72)【発明者】
【氏名】カルドー, スティーブン ダブリュー.
【テーマコード(参考)】
4C086
【Fターム(参考)】
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BC51
4C086GA07
4C086GA08
4C086GA12
4C086GA16
4C086MA01
4C086MA02
4C086MA04
4C086MA05
4C086NA14
4C086ZB26
4C086ZB27
(57)【要約】
PARP1阻害剤及びこの阻害剤を含む医薬組成物が本明細書に記載される。対象の化合物及び組成物は、がんの治療に有用である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体であって、
【化51】
式中、
R
1は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OR
a、-SR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
2は、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
3は、水素、重水素、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
又はR
2及びR
3が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
各R
4は、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、又はC
2~C
6アルキニルであり、
又は、同一炭素上の2個のR
4が一緒になって、オキソを形成するか、
又は、同一炭素若しくは異なる炭素上の2個のR
4が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
nが、0~4であり、
R
5は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
6は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
7は、水素、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
各R
aは、独立して、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、又はC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
各R
c及びR
dは、独立して、水素、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、又はC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
又は、R
c及びR
dが、それらが結合している原子と一緒になって、1個以上のRで任意選択で置換されているヘテロシクロアルキルを形成し、
各Rは、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OC
1~C
6アルキル、-NH
2、-NHC
1~C
6アルキル、-N(C
1~C
6アルキル)
2、-NHC(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)C
1~C
6アルキル、-C(=O)OH、-C(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)N(C
1~C
6アルキル)
2、-C(=O)NHC
1~C
6アルキル、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、又はC
1~C
6ヘテロアルキルであり、
又は同一原子上の2個のRが一緒になって、オキソを形成する、化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項2】
R
2が、C
1~C
6アルキルである、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項3】
R
3が水素である、請求項1若しくは2に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項4】
R
2及びR
3が一緒になって、シクロアルキルを形成する、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項5】
各R
4が、独立して、C
1~C
6アルキルである、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項6】
nが0~2である、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項7】
式(II)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体であって、
【化52】
式中、
R
1は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OR
a、-SR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
2は、水素、重水素、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
3は、水素、重水素、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
又はR
2及びR
3が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
Xは、N、C、又はCHであり、
【化53】
は、単結合又は二重結合であり、
各R
4は、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、又はC
2~C
6アルキニルであり、
又は、同一炭素上の2個のR
4が一緒になって、オキソを形成するか、
又は、同一炭素若しくは異なる炭素上の2個のR
4が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
但し、
XがNであり、かつ
【化54】
が単結合である場合、nは1~4であり、
又は
XがC若しくはCHであり、かつ
【化55】
が単結合若しくは二重結合である場合、nは0~4であり、
R
5は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
6は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
7は、水素、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
各R
aは、独立して、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、又はC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
各R
c及びR
dは、独立して、水素、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、又はC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
又は、R
c及びR
dが、それらが結合している原子と一緒になって、1個以上のRで任意選択で置換されているヘテロシクロアルキルを形成し、
各Rは、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OC
1~C
6アルキル、-NH
2、-NHC
1~C
6アルキル、-N(C
1~C
6アルキル)
2、-NHC(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)C
1~C
6アルキル、-C(=O)OH、-C(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)N(C
1~C
6アルキル)
2、-C(=O)NHC
1~C
6アルキル、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、又はC
1~C
6ヘテロアルキルであり、
又は同一原子上の2個のRが一緒になって、オキソを形成する、化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項8】
R
2が、水素又はC
1~C
6アルキルである、請求項7に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項9】
R
3が、水素又はC
1~C
6アルキルである、請求項7若しくは8に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項10】
R
2及びR
3が一緒になって、シクロアルキルを形成する、請求項7に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項11】
XがNであり、
【化56】
が単結合であり、nが1又は2である、請求項7~10のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項12】
XがCHであり、
【化57】
が単結合であり、nが0~2である、請求項7~10のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項13】
XがCであり、
【化58】
が二重結合であり、nが0~2である、請求項7~10のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項14】
各R
4が、独立して、C
1~C
6アルキルである、請求項7~13のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項15】
同一炭素若しくは異なる炭素上の2個のR
4が一緒になって、シクロアルキルを形成する、請求項7~13のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項16】
R
1が、1個以上のRで任意選択で置換されたC
1~C
6アルキル又はシクロアルキルである、請求項7~15のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項17】
R
1がC
1~C
6アルキルである、請求項7~16のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項18】
R
1が、1個以上のRで任意選択で置換されたシクロアルキルである、請求項7~16のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項19】
R
5が、ハロゲン、-CN、C
1~C
6アルキル、又はC
1~C
6ハロアルキルである、請求項7~18のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項20】
R
6が、水素又はハロゲンである、請求項7~19のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項21】
R
7が、C
1~C
6アルキル又はシクロアルキルであり、前記アルキル及びシクロアルキルが、1個以上のRで任意選択で置換されている、請求項7~20のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項22】
式(III)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体であって、
【化59】
式中、
R
1は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OR
a、-SR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニルであり、前記アルキル、アルケニル、及びアルキニルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
又は
R
1は、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルであり、
R
2は、水素、重水素、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
3は、水素、重水素、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
又はR
2及びR
3が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
各R
4は、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、又はC
2~C
6アルキニルであり、
又は、同一炭素上の2個のR
4が一緒になって、オキソを形成するか、
又は、同一炭素若しくは異なる炭素上の2個のR
4が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
nが、0~4であり、
R
5は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
6は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
7は、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
又はR
7は、1個以上のRで置換されたC
1~C
6アルキルであり、
各R
aが、独立して、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、若しくはC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
各R
c及びR
dは、独立して、水素、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、又はC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
又は、R
c及びR
dが、それらが結合している原子と一緒になって、1個以上のRで任意選択で置換されているヘテロシクロアルキルを形成し、
各Rは、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OC
1~C
6アルキル、-NH
2、-NHC
1~C
6アルキル、-N(C
1~C
6アルキル)
2、-NHC(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)C
1~C
6アルキル、-C(=O)OH、-C(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)N(C
1~C
6アルキル)
2、-C(=O)NHC
1~C
6アルキル、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、又はC
1~C
6ヘテロアルキルであり、
又は同一原子上の2個のRが一緒になって、オキソを形成する、化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項23】
R
1が、C
1~C
6アルキル又はシクロアルキルである、請求項22に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項24】
R
2が、水素又はC
1~C
6アルキルである、請求項22若しくは23に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項25】
R
3が、水素又はC
1~C
6アルキルである、請求項22~24のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項26】
R
2及びR
3が一緒になって、シクロアルキルを形成する、請求項22~24のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項27】
各R
4が、独立して、C
1~C
6アルキルである、請求項22~26のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項28】
同一炭素若しくは異なる炭素上の2個のR
4が一緒になって、シクロアルキルを形成する、請求項22~26のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項29】
nが0~2である、請求項22~28のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項30】
R
5が、ハロゲン、-CN、C
1~C
6アルキル、又はC
1~C
6ハロアルキルである、請求項22~29のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項31】
R
6が、水素又はハロゲンである、請求項22~30のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項32】
R
7が、1個以上のRで任意選択で置換されたシクロアルキルである、請求項22~31のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項33】
R
7が、シクロアルキルである、請求項22~31のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項34】
R
7が、1個以上のRで置換されたC
1~C
6アルキルである、請求項22~31のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項35】
式(IV)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体であって、
【化60】
式中、
R
1は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OR
a、-SR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
2は、水素、重水素、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
3は、水素、重水素、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
又はR
2及びR
3が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
各R
4は、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、又はC
2~C
6アルキニルであり、
又は、同一炭素上の2個のR
4が一緒になって、オキソを形成するか、
又は、同一炭素若しくは異なる炭素上の2個のR
4が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
nが、0~4であり、
R
6は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
7は、水素、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
Yは、N又はCR
8であり、
R
8は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
9は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
各R
aは、独立して、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、又はC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
各R
c及びR
dは、独立して、水素、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、又はC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
又は、R
c及びR
dが、それらが結合している原子と一緒になって、1個以上のRで任意選択で置換されているヘテロシクロアルキルを形成し、
各Rは、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OC
1~C
6アルキル、-NH
2、-NHC
1~C
6アルキル、-N(C
1~C
6アルキル)
2、-NHC(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)C
1~C
6アルキル、-C(=O)OH、-C(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)N(C
1~C
6アルキル)
2、-C(=O)NHC
1~C
6アルキル、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、又はC
1~C
6ヘテロアルキルであり、
又は同一原子上の2個のRが一緒になって、オキソを形成する、化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項36】
R
1が、C
1~C
6アルキル又はシクロアルキルである、請求項35に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項37】
R
2が、水素又はC
1~C
6アルキルである、請求項35若しくは36に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項38】
R
3が、水素又はC
1~C
6アルキルである、請求項35~37のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項39】
R
2及びR
3が一緒になって、シクロアルキルを形成する、請求項35~37のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項40】
各R
4が、独立して、C
1~C
6アルキルである、請求項35~39のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項41】
同一炭素若しくは異なる炭素上の2個のR
4が一緒になって、シクロアルキルを形成する、請求項35~39のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項42】
nが0~2である、請求項35~40のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項43】
R
6が、水素又はハロゲンである、請求項35~42のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項44】
YがNである、請求項35~43のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項45】
YがCR
8である、請求項35~43のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項46】
R
8が、水素又はハロゲンである、請求項35~43若しくは45のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項47】
R
9が、水素又はハロゲンである、請求項35~46のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項48】
R
7が、C
1~C
6アルキル又はシクロアルキルであり、前記アルキル及びシクロアルキルが、1個以上のRで任意選択で置換されている、請求項35~47のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項49】
R
7がC
1~C
6アルキルである、請求項35~47のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項50】
R
7が、1個以上のRで任意選択で置換されたシクロアルキルである、請求項35~47のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項51】
本明細書に開示される化合物から選択される、化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項52】
請求項1~51のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体と、薬学的に許容される賦形剤と、を含む、医薬組成物。
【請求項53】
がんの治療を必要とする対象においてそれを治療する方法であって、請求項1~51のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体を投与することを含む、方法。
【請求項54】
前記がんが、乳がん、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、血液がん、胃腸がん、又は肺がんである、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
BRCA1及び/又はBRCA2突然変異を含むがんの治療を必要とする対象においてそれを治療する方法であって、請求項1~51のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体を投与することを含む、方法。
【請求項56】
相同修復欠損をもたらす遺伝子の突然変異を含むがんの治療を必要とする対象においてそれを治療する方法であって、請求項1~51のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体を投与することを含む、方法。
【請求項57】
前記相同修復欠損をもたらす遺伝子の突然変異が、ATM、BRCA1、BRCA2、BARD1、BRIP1、CDK12、CHEK1、CHEK2、FANCL、PALB2、RAD51B、RAD51C、RAD51D、若しくはRAD54L、又はこれらの任意の組み合わせを含む、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記がんが、膀胱がん、脳及びCNSがん、乳がん、子宮頸がん、結腸直腸がん、食道がん、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、腎臓がん、白血病、肺がん、黒色腫、骨髄腫、口腔がん、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、皮膚がん、胃がん、甲状腺がん、又は子宮がんである、請求項53~57のいずれか一項に記載の方法。
【請求項59】
前記がんが、転移性がんである、請求項53~58のいずれか一項に記載の方法。
【請求項60】
前記がんが脳に転移している、請求項53~59のいずれか一項に記載の方法。
【請求項61】
脳にあるがんの治療を必要とする対象においてそれを治療する方法であって、請求項1~51のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体を投与することを含む、方法。
【請求項62】
脳がんの治療を必要とする対象においてそれを治療する方法であって、請求項1~51のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体を投与することを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照
本出願は、2022年1月28日に出願された米国特許仮出願第63/304,345号、及び2022年10月28日に出願された米国特許仮出願第63/381,456号の利益を主張するものであり、それらは、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(poly(ADP-ribose)polymerase、PARP)又はポリ(ADP-リボース)シンターゼ(poly(ADP-ribose)synthase、PARS)は、DNA修復の促進、RNA転写の制御、細胞死の媒介、及び免疫応答の調節において重要な役割を担う。これらの作用により、PARP阻害剤は広範囲な疾患の標的となる。PARP阻害薬は、疾患の多数のモデルにおいて、特に、虚血再灌流障害、炎症性疾患、変性疾患、細胞毒性化合物の有害作用からの保護、及び細胞毒性がん治療の増強のモデルにおいて有効性を実証している。PARPはまた、レトロウイルス感染においても指摘されており、したがって、阻害剤は、抗レトロウイルス療法に使用できる可能性がある。PARP阻害剤は、心筋梗塞、脳卒中、他の神経外傷、臓器移植、並びに眼、腎臓、腸及び骨格筋の再灌流のモデルにおける虚血再灌流障害を予防するのに有効である。阻害剤は、関節炎、痛風、炎症性腸疾患、MS及びアレルギー性脳炎などのCNS炎症、敗血症、敗血症性ショック、出血性ショック、肺線維症、並びにブドウ膜炎などの炎症性疾患において有効である。PARP阻害剤はまた、糖尿病(及び、合併症)及びパーキンソン病を含む変性疾患のいくつかのモデルにおいて有用性を示している。PARP阻害剤は、アセトアミノフェン過剰投与後の肝臓毒性、ドキソルビシン及び白金系抗腫瘍薬からの心臓並びに腎臓毒性、並びに硫黄マスタードに続発する皮膚損傷を寛解させることができる。様々ながんモデルにおいて、PARP阻害剤は、がん細胞の細胞死を増加させ、腫瘍増殖を制限し、転移を減少させ、腫瘍を有する動物の生存を延長することによって、放射線及び化学療法を増強することが示されている。
【0003】
PARP1及びPARP2は、DNA損傷修復におけるそれらの役割について最も広く研究されているPARPである。PARP1は、DNA損傷切断によって活性化され、標的タンパク質へのポリ(ADP-リボース)(poly(ADP-ribose)、PAR)鎖の付加を触媒するように機能する。PAR化(PARylation)として知られるこの翻訳後修飾は、DNA損傷への更なるDNA修復因子の動員を媒介する。
【0004】
この動員の役割の完了に続いて、PARPの自己PAR化により、結合したPARPがDNAから遊離し、他のDNA修復タンパク質へのアクセスを可能にし、修復を完了させる。したがって、損傷部位へのPARPの結合、その触媒活性、及びDNAからのその最終的な遊離は全て、がん細胞が化学療法薬及び放射線療法によって引き起こされるDNA損傷に応答するための重要な工程である。
【0005】
PARPファミリー酵素の阻害は、相補的DNA修復経路を不活性化することによってがん細胞を選択的に死滅させる戦略として利用されている。多くの前臨床及び臨床研究により、相同組換え(homologous recombination、HR)による二本鎖DNA切断(double-strand DNA break、DSB)修復に関与する重要な腫瘍抑制タンパク質であるBRCA1又はBRCA2の有害な変化を有する腫瘍細胞が、DNA修復酵素のPARPファミリーの小分子阻害剤に対して選択的に感受性であることが実証されている。そのような腫瘍は、相同組換え修復(homologous recombination repair、HRR)経路が欠損しており、生存をPARP酵素の機能に依存している。PARP阻害剤療法は主にSRCA変異がんを標的としているが、PARP阻害剤は非SRCA変異腫瘍、すなわち相同組換え欠損(homologous recombination deficiency、HRD)を示す腫瘍を対象に臨床試験が行われている。
【0006】
PARP1に対する選択性が改善されたPARP阻害剤は、他の臨床PARP1/2阻害剤と比較して効果が改善され、かつ毒性が低減され得ると考えられる。また、PARP1を選択的に強く阻害すると、DNAにPARP1が捕捉され、S期の複製フォークの崩壊によってDNA二本鎖切断(DSB)が生じると考えられる。また、PARP1-DNA捕捉は、HRDを有する腫瘍細胞を選択的に死滅させるための有効な機構であると考えられる。したがって、有効かつ安全なPARP阻害剤に対する満たされていない医学的需要が存在する。特に、PARP1に対する選択性を有するPARP阻害剤。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体が本明細書で開示され、
【化1】
式中、
R
1は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OR
a、-SR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
2は、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
3は、水素、重水素、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
又はR
2及びR
3が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
各R
4は、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、又はC
2~C
6アルキニルであり、
又は、同一炭素上の2個のR
4が一緒になって、オキソを形成するか、
又は、同一炭素若しくは異なる炭素上の2個のR
4が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
nが、0~4であり、
R
5は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
6は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
7は、水素、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
各R
aは、独立して、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、又はC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
各R
c及びR
dは、独立して、水素、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、又はC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
又は、R
c及びR
dが、それらが結合している原子と一緒になって、1個以上のRで任意選択で置換されているヘテロシクロアルキルを形成し、
各Rは、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OC
1~C
6アルキル、-NH
2、-NHC
1~C
6アルキル、-N(C
1~C
6アルキル)
2、-NHC(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)C
1~C
6アルキル、-C(=O)OH、-C(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)N(C
1~C
6アルキル)
2、-C(=O)NHC
1~C
6アルキル、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、又はC
1~C
6ヘテロアルキルであり、
又は同一原子上の2個のRが一緒になって、オキソを形成する。
【0008】
また、式(II)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体が本明細書で開示され、
【化2】
式中、
R
1は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OR
a、-SR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
2は、水素、重水素、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
3は、水素、重水素、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
又はR
2及びR
3が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
Xは、N、C、又はCHであり、
【化3】
は、単結合又は二重結合であり、
各R
4は、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、又はC
2~C
6アルキニルであり、
又は、同一炭素上の2個のR
4が一緒になって、オキソを形成するか、
又は、同一炭素若しくは異なる炭素上の2個のR
4が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
但し、
XがNであり、かつ
【化4】
が単結合である場合、nは1~4であり、
又は
XがC若しくはCHであり、かつ
【化5】
が単結合若しくは二重結合である場合、nは0~4であり、
R
5は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
6は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
7は、水素、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
各R
aは、独立して、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、又はC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
各R
c及びR
dは、独立して、水素、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、又はC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
又は、R
c及びR
dが、それらが結合している原子と一緒になって、1個以上のRで任意選択で置換されているヘテロシクロアルキルを形成し、
各Rは、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OC
1~C
6アルキル、-NH
2、-NHC
1~C
6アルキル、-N(C
1~C
6アルキル)
2、-NHC(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)C
1~C
6アルキル、-C(=O)OH、-C(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)N(C
1~C
6アルキル)
2、-C(=O)NHC
1~C
6アルキル、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、又はC
1~C
6ヘテロアルキルであり、
又は同一原子上の2個のRが一緒になって、オキソを形成する。
【0009】
また、式(III)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体が本明細書で開示され、
【化6】
式中、
R
1は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OR
a、-SR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニルであり、アルキル、アルケニル、及びアルキニルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
又は
R
1は、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルであり、
R
2は、水素、重水素、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
3は、水素、重水素、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
又はR
2及びR
3が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
各R
4は、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、又はC
2~C
6アルキニルであり、
又は、同一炭素上の2個のR
4が一緒になって、オキソを形成するか、
又は、同一炭素若しくは異なる炭素上の2個のR
4が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
nが、0~4であり、
R
5は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
6は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
7は、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
又はR
7は、1個以上のRで置換されたC
1~C
6アルキルであり、
各R
aは、独立して、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、又はC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
各R
c及びR
dは、独立して、水素、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、又はC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
又は、R
c及びR
dが、それらが結合している原子と一緒になって、1個以上のRで任意選択で置換されているヘテロシクロアルキルを形成し、
各Rは、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OC
1~C
6アルキル、-NH
2、-NHC
1~C
6アルキル、-N(C
1~C
6アルキル)
2、-NHC(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)C
1~C
6アルキル、-C(=O)OH、-C(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)N(C
1~C
6アルキル)
2、-C(=O)NHC
1~C
6アルキル、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、又はC
1~C
6ヘテロアルキルであり、
又は同一原子上の2個のRが一緒になって、オキソを形成する。
【0010】
また、式(IV)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体が本明細書で開示され、
【化7】
式中、
R
1は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OR
a、-SR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
2は、水素、重水素、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
3は、水素、重水素、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
又はR
2及びR
3が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
各R
4は、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、又はC
2~C
6アルキニルであり、
又は、同一炭素上の2個のR
4が一緒になって、オキソを形成するか、
又は、同一炭素若しくは異なる炭素上の2個のR
4が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
nが、0~4であり、
R
6は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
7は、水素、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
Yは、N又はCR
8であり、
R
8は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
9は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
各R
aは、独立して、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、又はC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
各R
c及びR
dは、独立して、水素、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、又はC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
又は、R
c及びR
dが、それらが結合している原子と一緒になって、1個以上のRで任意選択で置換されているヘテロシクロアルキルを形成し、
各Rは、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OC
1~C
6アルキル、-NH
2、-NHC
1~C
6アルキル、-N(C
1~C
6アルキル)
2、-NHC(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)C
1~C
6アルキル、-C(=O)OH、-C(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)N(C
1~C
6アルキル)
2、-C(=O)NHC
1~C
6アルキル、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、又はC
1~C
6ヘテロアルキルであり、
又は同一原子上の2個のRが一緒になって、オキソを形成する。
【0011】
本明細書に開示される化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体と、薬学的に許容される賦形剤と、を含む医薬組成物も本明細書に開示される。
【0012】
BRCA1及び/又はBRCA2突然変異を含むがんの治療を必要とする対象においてそれを治療する方法もまた本明細書に開示され、当該方法は、本明細書に開示される化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体を投与することを含む。相同修復欠損をもたらす遺伝子の突然変異を含むがんの治療を必要とする対象においてそれを治療する方法もまた本明細書に開示され、当該方法は、本明細書に開示される化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体を投与することを含む。いくつかの実施形態では、相同修復欠損をもたらす遺伝子の突然変異は、ATM、BRCA1、BRCA2、BARD1、BRIP1、CDK12、CHEK1、CHEK2、FANCL、PALB2、RAD51B、RAD51C、RAD51D、若しくはRAD54L、又はこれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、がんは、膀胱がん、脳及びCNSがん、乳がん、子宮頸がん、結腸直腸がん、食道がん、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、腎臓がん、白血病、肺がん、黒色腫、骨髄腫、口腔がん、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、皮膚がん、胃がん、甲状腺がん、又は子宮がんである。いくつかの実施形態では、がんは転移性がんである。いくつかの実施形態では、がんは脳に転移している。
【0013】
脳にあるがんの治療を必要とする対象においてそれを治療する方法もまた本明細書に開示され、当該方法は、本明細書に開示される化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体を投与することを含む。
【0014】
脳がんの治療を必要とする対象においてそれを治療する方法もまた本明細書に開示され、当該方法は、本明細書に開示される化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体を投与することを含む。
【0015】
参照による組み込み
本明細書中で言及される全ての刊行物、特許、及び特許出願は、各個々の刊行物、特許、又は特許出願が参照により組み込まれることを具体的かつ個別に示した場合と同程度に、参照により本明細書中に組み込まれる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
定義
以下の説明では、様々な実施形態の完全な理解を提供するために、特定の具体的な詳細が記載される。しかしながら、当業者は、本発明がこれらの詳細なしで実施され得ることを理解するであろう。他の例では、実施形態の説明を不必要に不明瞭にすることを避けるために、周知の構造は詳細に示されていないか、又は説明されていない。文脈により別段に要求されない限り、以下の本明細書及び特許請求の範囲全体を通して、「含む(comprise)」という単語及びその変形、例えば「含む(comprises)」及び「含む(comprising)」は、オープンかつ包括的な意味で、すなわち「含むが、限定されない」として解釈されるべきである。更に、本明細書で提供される見出しは、便宜上のものにすぎず、特許請求される発明の範囲又は意味を解釈するものではない。
本明細書全体を通して「いくつかの実施形態」又は「実施形態」への言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、又は特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体を通して様々な箇所における「一実施形態では」又は「実施形態では」という語句の出現は、必ずしも全てが同じ実施形態を指すものではない。更に、特定の特徴、構造、又は特性は、1つ以上の実施形態では任意の好適な様式で組み合わされ得る。また、本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その(the)」は、その内容が明らかにそうでないことを指示しない限り、複数の指示対象を含む。また、「又は」という用語は、その内容が明らかにそうでないことを指示しない限り、「及び/又は」を含む意味で一般に使用されることに留意されたい。
【0017】
以下の用語は、本明細書中で使用される場合、別段の指示がない限り、以下の意味を有する。
【0018】
「オキソ」は、=Oを指す。
【0019】
「カルボキシル」は、-COOHを指す。
【0020】
「シアノ」は、-CNを指す。
【0021】
「アルキル」は、1個~約10個の炭素原子、より好ましくは1個~6個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖飽和炭化水素モノラジカルを指す。例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、2-メチル-1-プロピル、2-メチル-2-プロピル、2-メチル-1-ブチル、3-メチル-1-ブチル、2-メチル-3-ブチル、2,2-ジメチル-1-プロピル、2-メチル-1-ペンチル、3-メチル-1-ペンチル、4-メチル-1-ペンチル、2-メチル-2-ペンチル、3-メチル-2-ペンチル、4-メチル-2-ペンチル、2,2-ジメチル-1-ブチル、3,3-ジメチル-1-ブチル、2-エチル-1-ブチル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert-アミル及びヘキシル、並びにより長いアルキル基、例えばヘプチル、オクチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書に現れる場合はいつでも、「C1~C6アルキル」又は「C1~6アルキル」などの数値範囲は、アルキル基が1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子、4個の炭素原子、5個の炭素原子又は6個の炭素原子からなり得ることを意味するが、本定義は、数値範囲が指定されていない「アルキル」という用語の出現も包含する。いくつかの実施形態では、アルキルは、C1~10アルキルである。いくつかの実施形態では、アルキルは、C1~6アルキルである。いくつかの実施形態では、アルキルは、C1~5アルキルである。いくつかの実施形態では、アルキルは、C1~4アルキルである。いくつかの実施形態では、アルキルは、C1~3アルキルである。本明細書で特に別段の記載がない限り、アルキル基は、例えば、オキソ、ハロゲン、アミノ、ニトリル、ニトロ、ヒドロキシル、ハロアルキル、アルコキシ、カルボキシル、カルボキシラート、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールなどで任意選択で置換されてもよい。いくつかの実施形態では、アルキルは、オキソ、ハロゲン、-CN、-COOH、-COOMe、-OH、-OMe、-NH2、又は-NO2で任意選択で置換されている。いくつかの実施形態では、アルキルは、ハロゲン、-CN、-OH、又は-OMeで任意選択で置換されている。いくつかの実施形態では、アルキルは、ハロゲンで任意選択で置換されている。
【0022】
「アルケニル」は、1つ以上の炭素-炭素二重結合を有し、2~約10個の炭素原子、より好ましくは2~約6個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖炭化水素モノラジカルを指す。この基は、二重結合に関してシス又はトランス配座のいずれかであり得、両方の異性体を含むと理解されるべきである。例としては、エテニル(-CH=CH2)、1-プロペニル(-CH2CH=CH2)、イソプロペニル[-C(CH3=CH2]、ブテニル、1,3-ブタジエニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書に現れる場合はいつでも、「C2~C6アルケニル」又は「C2~6アルケニル」などの数値範囲は、アルケニル基が2個の炭素原子、3個の炭素原子、4個の炭素原子、5個の炭素原子又は6個の炭素原子からなり得ることを意味するが、本定義は、数値範囲が指定されていない「アルケニル」という用語の出現も包含する。本明細書で特に別段の記載がない限り、アルケニル基は、例えば、オキソ、ハロゲン、アミノ、ニトリル、ニトロ、ヒドロキシル、ハロアルキル、アルコキシ、カルボキシル、カルボキシラート、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールなどで任意選択で置換されてもよい。いくつかの実施形態では、アルケニルは、オキソ、ハロゲン、-CN、-COOH、-COOMe、-OH、-OMe、-NH2、又は-NO2で任意選択で置換されている。いくつかの実施形態では、アルケニルは、ハロゲン、-CN、-OH、又は-OMeで任意選択で置換されている。いくつかの実施形態では、アルケニルは、ハロゲンで任意選択で置換されている。
【0023】
「アルキニル」は、1つ以上の炭素-炭素三重結合を有し、2個~約10個の炭素原子、より好ましくは2個~約6個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖炭化水素モノラジカルを指す。例としては、エチニル、2-プロピニル、2-ブチニル、1,3-ブタジニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書に現れる場合はいつでも、「C2~C6アルキニル」又は「C2~6アルキニル」などの数値範囲は、アルキニル基が2個の炭素原子、3個の炭素原子、4個の炭素原子、5個の炭素原子又は6個の炭素原子からなり得ることを意味するが、本定義は、数値範囲が指定されていない「アルキニル」という用語の出現も包含する。本明細書で特に別段の記載がない限り、アルキニル基は、例えば、オキソ、ハロゲン、アミノ、ニトリル、ニトロ、ヒドロキシル、ハロアルキル、アルコキシ、カルボキシル、カルボキシラート、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールなどで任意選択で置換されてもよい。いくつかの実施形態では、アルキニルは、オキソ、ハロゲン、-CN、-COOH、COOMe、-OH、-OMe、-NH2、又は-NO2で任意選択で置換されている。いくつかの実施形態では、アルキニルは、ハロゲン、-CN、-OH、又は-OMeで任意選択で置換されている。いくつかの実施形態では、アルキニルは、ハロゲンで任意選択で置換されている。
【0024】
「アルキレン」は、直鎖又は分岐状二価の炭化水素鎖を指す。本明細書で特に別段の記載がない限り、アルキレン基は、例えば、オキソ、ハロゲン、アミノ、ニトリル、ニトロ、ヒドロキシル、ハロアルキル、アルコキシ、カルボキシル、カルボキシラート、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールなどで任意選択で置換されてもよい。いくつかの実施形態では、アルキレンは、オキソ、ハロゲン、-CN、-COOH、COOMe、-OH、-OMe、-NH2、又は-NO2で任意選択で置換されている。いくつかの実施形態では、アルキレンは、ハロゲン、-CN、-OH、又は-OMeで任意選択で置換されている。いくつかの実施形態では、アルキレンは、ハロゲンで任意選択で置換されている。
【0025】
「アルコキシ」は、式-ORaのラジカルを指し、Raは、定義されたようにアルキルラジカルである。本明細書で特に別段の記載がない限り、アルコキシ基は、例えば、オキソ、ハロゲン、アミノ、ニトリル、ニトロ、ヒドロキシル、ハロアルキル、アルコキシ、カルボキシル、カルボキシラート、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールなどで任意選択で置換されてもよい。いくつかの実施形態では、アルコキシは、ハロゲン、-CN、-COOH、COOMe、-OH、-OMe、-NH2、又は-NO2で任意選択で置換されている。いくつかの実施形態では、アルコキシは、ハロゲン、-CN、-OH、又は-OMeで任意選択で置換されている。いくつかの実施形態では、アルコキシは、ハロゲンで任意選択で置換されている。
【0026】
「アリール」は、6個~30個の炭素原子及び少なくとも1個の芳香環を含む炭化水素環系から誘導されるラジカルを指す。アリールラジカルは、単環式、二環式、三環式又は四環式環系であってもよく、縮合環系(シクロアルキル又はヘテロシクロアルキル環と縮合している場合、アリールは芳香族環原子を介して結合している)又は架橋環系を含んでもよい。いくつかの実施形態では、アリールは、6員~10員アリールである。いくつかの実施形態では、アリールは、6員アリール(フェニル)である。アリールラジカルとしては、アントリレン、ナフチレン、フェナントリレン、アントラセン、アズレン、ベンゼン、クリセン、フルオランテン、フルオレン、as-インダセン、s-インダセン、インダン、インデン、ナフタレン、フェナレン、フェナントレン、プレイアデン、ピレン、及びトリフェニレンの炭化水素環系から誘導されるアリールラジカルが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書において特に別段の記載がない限り、アリールは、例えば、ハロゲン、アミノ、ニトリル、ニトロ、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、アルコキシ、カルボキシル、カルボキシラート、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールなどで任意選択で置換されてもよい。いくつかの実施形態では、アリールは、ハロゲン、メチル、エチル、-CN、-COOH、COOMe、-CF3、-OH、-OMe、-NH2、又は-NO2で任意選択で置換されている。いくつかの実施形態では、アリールは、ハロゲン、メチル、エチル、-CN、-CF3、-OH、又は-OMeで任意選択で置換されている。いくつかの実施形態では、アリールは、ハロゲンで任意選択で置換されている。
【0027】
「シクロアルキル」は、縮合環系(アリール環又はヘテロアリール環と縮合している場合、シクロアルキルは非芳香族環原子を介して結合している)又は架橋環系を含み得る、部分的若しくは完全に飽和した単環式又は多環式炭素環式環を指す。いくつかの実施形態では、シクロアルキルは、完全に飽和している。代表的なシクロアルキルとしては、3個~15個の炭素原子(C3~C15シクロアルキル又はC3~C15シクロアルケニル)、3個~10個の炭素原子(C3~C10シクロアルキル又はC3~C10シクロアルケニル)、3個~8個の炭素原子(C3~C8シクロアルキル又はC3~C8シクロアルケニル)、3個~6個の炭素原子(C3~C6シクロアルキル又はC3~C6シクロアルケニル)、3個~5個の炭素原子(C3~C5シクロアルキル又はC3~C5シクロアルケニル)、又は3個~4個の炭素原子(C3~C4シクロアルキル又はC3~C4シクロアルケニル)を有するシクロアルキルが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、シクロアルキルは、3員~10員シクロアルキル又は3員~10員シクロアルケニルである。いくつかの実施形態では、シクロアルキルは、3員~6員シクロアルキル又は3員~6員シクロアルケニルである。いくつかの実施形態では、シクロアルキルは、5員~6員シクロアルキル又は5員~6員シクロアルケニルである。単環式シクロアルキルとしては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、及びシクロオクチルが挙げられる。多環式シクロアルキルとしては、例えば、アダマンチル、ノルボルニル、デカリニル、ビシクロ[3.3.0]オクタン、ビシクロ[4.3.0]ノナン、シス-デカリン、トランス-デカリン、ビシクロ[2.1.1]ヘキサン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ[3.2.2]ノナン、及びビシクロ[3.3.2]デカン、及び7,7-ジメチル-ビシクロ[2.2.1]ヘプタニルが挙げられる。部分飽和シクロアルキルとしては、例えば、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、及びシクロオクテニルが挙げられる。本明細書において特に別段の記載がない限り、シクロアルキルは、例えば、オキソ、ハロゲン、アミノ、ニトリル、ニトロ、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、アルコキシ、カルボキシル、カルボキシラート、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールなどで任意選択で置換されている。いくつかの実施形態では、シクロアルキルは、オキソ、ハロゲン、メチル、エチル、-CN、-COOH、COOMe、-CF3、-OH、-OMe、-NH2、又は-NO2で任意選択で置換されている。いくつかの実施形態では、シクロアルキルは、オキソ、ハロゲン、メチル、エチル、-CN、-CF3、-OH、又は-OMeで任意選択で置換されている。いくつかの実施形態では、シクロアルキルは、ハロゲンで任意選択で置換されている。
【0028】
「ハロ」又は「ハロゲン」は、ブロモ、クロロ、フルオロ、又はヨードを指す。いくつかの実施形態では、ハロゲンは、フルオロ又はクロロである。いくつかの実施形態では、ハロゲンは、フルオロである。
【0029】
「ハロアルキル」は、上で定義された1個以上のハロラジカルによって置換されている、上で定義されたアルキルラジカルを指し、例えば、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチル、トリクロロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、1,2-ジフルオロエチル、3-ブロモ-2-フルオロプロピル、1,2-ジブロモエチルなどである。
【0030】
「ヒドロキシアルキル」は、1個以上のヒドロキシルによって置換されている、上で定義されたアルキルラジカルを指す。いくつかの実施形態では、アルキルは、1個のヒドロキシルで置換される。いくつかの実施形態では、アルキルは、1、2、又は3個のヒドロキシルで置換されている。ヒドロキシアルキルとしては、例えば、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル、又はヒドロキシペンチルが挙げられる。いくつかの実施形態では、ヒドロキシアルキルは、ヒドロキシメチルである。
【0031】
「アミノアルキル」は、1個以上のアミンによって置換されている、上で定義されたアルキルラジカルを指す。いくつかの実施形態では、アルキルは、1個のアミンで置換される。いくつかの実施形態では、アルキルは、1、2、又は3個のアミンで置換される。アミノアルキルとしては、例えば、アミノメチル、アミノエチル、アミノプロピル、アミノブチル、又はアミノペンチルが挙げられる。いくつかの実施形態では、アミノアルキルは、アミノメチルである。
【0032】
「ジュウテロアルキル」は、1個以上の重水素によって置換されている、上で定義したアルキルラジカルを指す。いくつかの実施形態では、アルキルは、1個の重水素で置換される。いくつかの実施形態では、アルキルは、1、2、又は3個の重水素で置換される。いくつかの実施形態では、アルキルは、1、2、3、4、5、又は6個の重水素で置換される。ジュウテロアルキルとしては、例えば、CD3、CH2D、CHD2、CH2CD3、CD2CD3、CHDCD3、CH2CH2D、又はCH2CHD2が挙げられる。いくつかの実施形態では、ジュウテロアルキルは、CD3である。
【0033】
「ヘテロアルキル」は、アルキルの1個以上の骨格原子が、炭素以外の原子、例えば、酸素、窒素(例えば、-NH-、-N(アルキル)-)、硫黄、リン、又はこれらの組み合わせから選択されるアルキル基を指す。ヘテロアルキルは、ヘテロアルキルの炭素原子で分子の残りに結合している。一態様では、ヘテロアルキルは、C1~C6ヘテロアルキルであり、ヘテロアルキルは、1個~6個の炭素原子及び炭素以外の1個以上の原子、例えば、酸素、窒素(例えば、-NH-、-N(アルキル)-)、硫黄、リン、又はこれらの組み合わせから構成され、ヘテロアルキルは、ヘテロアルキルの炭素原子において分子の残りの部分に結合している。そのようなヘテロアルキルの例は、例えば、-CH2OCH3、-CH2CH2OCH3、-CH2CH2OCH2CH2OCH3、-CH(CH3)OCH3、-CH2NHCH3、-CH2N(CH3)2、-CH2CH2NHCH3、又は-CH2CH2N(CH3)2である。本明細書において特に別段の記載がない限り、ヘテロアルキルは、例えば、オキソ、ハロゲン、アミノ、ニトリル、ニトロ、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールなどで任意選択で置換されている。いくつかの実施形態では、ヘテロアルキルは、オキソ、ハロゲン、メチル、エチル、-CN、-CF3、-OH、-OMe、-NH2、又は-NO2で任意選択で置換されている。いくつかの実施形態では、ヘテロアルキルは、オキソ、ハロゲン、メチル、エチル、-CN、-CF3、-OH、又は-OMeで任意選択で置換されている。いくつかの実施形態では、ヘテロアルキルは、ハロゲンで任意選択で置換されている。
【0034】
「ヘテロシクロアルキル」は、2個~23個の炭素原子と、窒素、酸素、リン及び硫黄からなる群から選択される1個~8個のヘテロ原子とを含む、3員~24員の部分的又は完全に飽和した環ラジカルを指す。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、完全に飽和している。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択される1個~3個のヘテロ原子を含む。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、窒素及び酸素からなる群から選択される1個~3個のヘテロ原子を含む。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、1個~3個の窒素を含む。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、1個又は2個の窒素を含む。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、1個の窒素を含む。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、1個の窒素及び1個の酸素を含む。本明細書において特に別段の記載がない限り、ヘテロシクロアルキルラジカルは、単環式、二環式、三環式又は四環式環系であってもよく、縮合環系(アリール環又はヘテロアリール環と縮合している場合、ヘテロシクロアルキルは非芳香族環原子を介して結合している)又は架橋環系を含んでもよく、ヘテロシクロアルキルラジカル中の窒素、炭素又は硫黄原子は、任意選択で酸化されてもよく、窒素原子は、任意選択で、四級化されていてよい。代表的なヘテロシクロアルキルとしては、2個~15個の炭素原子(C2~C15ヘテロシクロアルキル又はC2~C15ヘテロシクロアルケニル)、2個~10個の炭素原子(C2~C10ヘテロシクロアルキル又はC2~C10ヘテロシクロアルケニル)、2個~8個の炭素原子(C2~C8ヘテロシクロアルキル又はC2~C8ヘテロシクロアルケニル)、2個~7個の炭素原子(C2~C7ヘテロシクロアルキル又はC2~C7ヘテロシクロアルケニル)、2個~6個の炭素原子(C2~C6ヘテロシクロアルキル又はC2~C6ヘテロシクロアルケニル)、2個~5個の炭素原子(C2~C5ヘテロシクロアルキル又はC2~C5ヘテロシクロアルケニル)、又は2個~4個の炭素原子(C2~C4ヘテロシクロアルキル又はC2~C4ヘテロシクロアルケニル)を有するヘテロシクロアルキルが挙げられるが、これらに限定されない。このようなヘテロシクロアルキルラジカルの例としては、アジリジニル、アゼチジニル、オキセタニル、ジオキソラニル、チエニル[1,3]ジチアニル、デカヒドロイソキノリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、イソチアゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロイソインドリル、2-オキソピペラジニル、2-オキソピペリジニル、2-オキソピロリジニル、オキサゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4-ピペリドニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、キヌクリジニル、チアゾリジニル、テトラヒドロフリル、トリチアニル、テトラヒドロピラニル、チオモルホリニル、チアモルホリニル、1-オキソ-チオモルホリニル、1,1-ジオキソ-チオモルホリニル、1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-1-イル、3-オキソ-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-1-イル、メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソール-4-イル、及び2-オキソ-1,3-ジオキソール-4-イルが挙げられるが、これらに限定されない。ヘテロシクロアルキルという用語はまた、これらに限定されないが単糖、二糖及びオリゴ糖を含む、炭水化物の全ての環形態を含む。別段の記載がない限り、ヘテロシクロアルキルは、環内に2個~10個の炭素を有する。ヘテロシクロアルキル中の炭素原子の数に言及する場合、ヘテロシクロアルキル中の炭素原子の数は、ヘテロシクロアルキルを構成する原子(すなわち、ヘテロシクロアルキル環の骨格原子)の総数(ヘテロ原子を含む)と同じではないことが理解される。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、3員~8員ヘテロシクロアルキルである。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、3員~7員ヘテロシクロアルキルである。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、3員~6員ヘテロシクロアルキルである。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、4員~6員ヘテロシクロアルキルである。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、5員~6員ヘテロシクロアルキルである。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、3員~8員ヘテロシクロアルケニルである。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、3員~7員ヘテロシクロアルケニルである。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、3員~6員ヘテロシクロアルケニルである。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、4員~6員ヘテロシクロアルケニルである。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、5員~6員ヘテロシクロアルケニルである。本明細書において特に別段の記載がない限り、ヘテロシクロアルキルは、例えば、オキソ、ハロゲン、アミノ、ニトリル、ニトロ、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、アルコキシ、カルボキシル、カルボキシラート、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールなどで、下に記載するように任意選択で置換されてもよい。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、オキソ、ハロゲン、メチル、エチル、-CN、-COOH、COOMe、-CF3、-OH、-OMe、-NH2、又は-NO2で任意選択で置換されている。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、ハロゲン、メチル、エチル、-CN、-CF3、-OH、又は-OMeで任意選択で置換されている。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、ハロゲンで任意選択で置換されている。
【0035】
「ヘテロアリール」は、1~13個の炭素原子、窒素、酸素、リン、及び硫黄からなる群から選択される1~6個のヘテロ原子、並びに少なくとも1個の芳香環を含む5~14員環系ラジカルを指す。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは、窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択される1~3個のヘテロ原子を含む。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは、窒素及び酸素からなる群から選択される1~3個のヘテロ原子を含む。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは、1~3個の窒素を含む。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは、1個又は2個の窒素を含む。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは、1個の窒素を含む。ヘテロアリールラジカルは、単環式、二環式、三環式又は四環式環系であってもよく、縮合環系(シクロアルキル又はヘテロシクロアルキル環と縮合している場合、ヘテロアリールは芳香族環原子を介して結合している)又は架橋環系を含んでもよく、ヘテロアリールラジカル中の窒素、炭素又は硫黄原子は、任意選択で酸化されてもよく、窒素原子は、任意選択で、四級化されていてよい。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは、5員~10員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは、5員~6員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは、6員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは、5員ヘテロアリールである。例としては、アゼピニル、アクリジニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾインドリル(benzindolyl)、ベンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾ[b][1,4]ジオキセピニル、1,4-ベンゾジオキサニル、ベンゾナフトフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキシニル、ベンゾピラニル、ベンゾピラノニル、ベンゾフラニル、ベンゾフラノニル、ベンゾチエニル(ベンゾチオフェニル)、ベンゾトリアゾリル、ベンゾ[4,6]イミダゾ[1,2-a]ピリジニル、カルバゾリル、シンノリニル、ジベンゾフラニル、ジベンゾチオフェニル、フラニル、フラノニル、イソチアゾリル、イミダゾリル、インダゾリル、インドリル、イソインドリル、インドリニル、イソインドリニル、イソキノリル、インドリジニル、イソキサゾリル、ナフチリジニル、オキサジアゾリル、2-オキソアゼピニル、オキサゾリル、オキシラニル、1-オキシドピリジニル、1-オキシドピリミジニル、1-オキシドピラジニル、1-オキシドピリダジニル、1-フェニル-1H-ピロリル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、フタラジニル、プテリジニル、プリニル、ピロリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、キノリニル、キヌクリジニル、イソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、チアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、トリアジニル、及びチオフェニル(すなわち、チエニル)が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書において特に別段の記載がない限り、ヘテロアリールは、例えば、ハロゲン、アミノ、ニトリル、ニトロ、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、アルコキシ、カルボキシル、カルボキシラート、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールなどで任意選択で置換されてもよい。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは、ハロゲン、メチル、エチル、-CN、-COOH、COOMe、-CF3、-OH、-OMe、-NH2、又は-NO2で任意選択で置換されている。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは、ハロゲン、メチル、エチル、-CN、-CF3、-OH、又は-OMeで任意選択で置換されている。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは、ハロゲンで任意選択で置換されている。
【0036】
「任意選択の」又は「任意選択で」という用語は、その後に説明される事象又は状況が発生しても発生しなくてもよいこと、及び当該事象又は状況が発生する場合と当該事象又は状況がない場合とをその説明が含むことを意味する。例えば、「任意選択で置換されたアルキル」は、上で定義された「アルキル」又は「置換アルキル」のいずれかを意味する。更に、任意選択で置換された基は、非置換(例えば、-CH2CH3)、完全置換(例えば、-CF2CF3)、一置換(例えば、-CH2CH2F)、又は完全置換と一置換との間のいずれかのレベルで置換(例えば、-CH2CHF2、-CH2CF3、-CF2CH3、-CFHCHF2など)されてもよい。当業者であれば、1つ以上の置換基を含有する任意の基に関して、そのような基は、立体的に非現実的及び/若しくは合成的に実現不可能である任意の置換又は置換パターン(例えば、置換アルキルが、任意選択で置換されたシクロアルキル基を含み、このシクロアルキル基が、任意選択で置換されたアルキル基を含むと定義されるように、無限に続き得る)を導入することを意図していないことを理解するであろう。したがって、記載される任意の置換基は、一般に、約1,000ダルトン、より典型的には、約500ダルトンまでの最大分子量を有すると理解されるべきである。
【0037】
任意選択の置換基に言及する場合の「1つ以上」という用語は、対象基が1個、2個、3個、4個、又はそれ以上の置換基で任意選択で置換されていることを意味する。いくつかの実施形態では、対象基は、1個、2個、3個、又は4個の置換基で任意選択で置換されている。いくつかの実施形態では、対象基は、1個、2個、又は3個の置換基で任意選択で置換されている。いくつかの実施形態では、対象基は、1個又は2個の置換基で任意選択で置換されている。いくつかの実施形態では、対象基は、1個の置換基で任意選択で置換されている。いくつかの実施形態では、対象基は、2個の置換基で任意選択で置換されている。
【0038】
「有効量」又は「治療有効量」とは、単回用量又は一連の用量の一部として哺乳動物対象に投与される化合物の量であって、所望の治療効果をもたらすのに有効な量を指す。
【0039】
個体(例えば、ヒトなどの哺乳動物)又は細胞の「治療」は、個体又は細胞の自然経過を変化させる試みにおいて使用される任意のタイプの介入である。いくつかの実施形態では、治療は、病的事象の開始又は病原体との接触に続く医薬組成物の投与を含み、状態の安定化(例えば、状態が悪化しない)又は状態の緩和を含む。
【0040】
「相乗作用」又は「相乗作用を示す」とは、同じ用量での各成分単独の効果の相加よりも大きい組み合わせの効果を指す。
【0041】
本明細書で使用される場合、「PARPに関連する疾患又は障害」、あるいは「PARP媒介性疾患又は障害」は、PARP又はその変異体が役割を果たすことが公知であるか又は推測される、任意の疾患又は他の有害な状態を意味する。
【0042】
本明細書で使用される場合、「PARP1に関連する疾患又は障害」、あるいは「PARP1媒介性疾患又は障害」は、PARP1又はその変異体が役割を果たすことが公知であるか又は推測される、任意の疾患又は他の有害な状態を意味する。
化合物
【0043】
がんの治療に有用な化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体が本明細書に記載される。
【0044】
式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体が本明細書で開示され、
【化8】
式中、
R
1は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OR
a、-SR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
2は、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
3は、水素、重水素、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
又はR
2及びR
3が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
各R
4は、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、又はC
2~C
6アルキニルであり、
又は、同一炭素上の2個のR
4が一緒になって、オキソを形成するか、
又は、同一炭素若しくは異なる炭素上の2個のR
4が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
nが、0~4であり、
R
5は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
6は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
7は、水素、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
各R
aは、独立して、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、又はC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
各R
c及びR
dは、独立して、水素、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、又はC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
又は、R
c及びR
dが、それらが結合している原子と一緒になって、1個以上のRで任意選択で置換されているヘテロシクロアルキルを形成し、
各Rは、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OC
1~C
6アルキル、-NH
2、-NHC
1~C
6アルキル、-N(C
1~C
6アルキル)
2、-NHC(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)C
1~C
6アルキル、-C(=O)OH、-C(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)N(C
1~C
6アルキル)
2、-C(=O)NHC
1~C
6アルキル、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、又はC
1~C
6ヘテロアルキルであり、
又は同一原子上の2個のRが一緒になって、オキソを形成する。
【0045】
式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、重水素、ハロゲン、-CN、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C1~C6ジュウテロアルキル、C2~C6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されている。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C2~C6アルキニル、又はシクロアルキルであり、アルキル、アルキニル、及びシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されている。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、C1~C6アルキル又はシクロアルキルであり、アルキル及びシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されている。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、1個以上のRで任意選択で置換されたC1~C6アルキル又はシクロアルキルである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、1個以上のRで任意選択で置換されたシクロアルキルである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、1個以上のRで置換されたシクロプロピルである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R1はシクロプロピルである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、ハロゲン、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C2~C6アルキニル、又はシクロアルキルである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C2~C6アルキニル、又はシクロアルキルである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、1個以上のRで任意選択で置換されたC1~C6アルキル又はシクロアルキルである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R1はC1-C6アルキルである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、メチル又はエチルである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R1はメチルである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R1はエチルである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R1はC1~C6ハロアルキルである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R1はジフルオロメチルである。
【0046】
式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R2は、ハロゲン、C1~C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、又はC1~C6ジュウテロアルキルである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R2はC1~C6アルキルである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R2はメチルである。
【0047】
式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R3は、水素、ハロゲン、C1~C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、又はC1~C6ジュウテロアルキルである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R3は、水素又はC1~C6アルキルである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R3はC1~C6アルキルである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R3はメチルである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R3は水素である。
【0048】
式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R2及びR3が一緒になって、シクロアルキル又はヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されている。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R2及びR3が一緒になって、シクロアルキルを形成する。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R2及びR3が一緒になって、シクロプロピルを形成する。
【0049】
式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、各R4は、独立して、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、又はC1~C6ジュウテロアルキルである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、各R4は、独立して、C1~C6アルキルである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、各R4はメチルである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、同一炭素又は異なる炭素上の2個のR4が一緒になって、シクロアルキルを形成する。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、同一炭素又は異なる炭素上の2個のR4が一緒になって、シクロプロピルを形成する。
【0050】
式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、nは、0又は1である。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、nは、0~2である。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、nは、1又は2である。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、nは、1である。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、nは、2である。
【0051】
式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R5は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、又はC1~C6ジュウテロアルキルである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R5は、水素、ハロゲン、C1~C6アルキル、又はC1~C6ハロアルキルである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R5は、ハロゲン、-CN、C1~C6アルキル、又はC1~C6ハロアルキルである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R5は、水素又はハロゲンである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R5はハロゲンである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R5は水素である。
【0052】
式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R6は、水素、重水素、ハロゲン、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、又はC1~C6ジュウテロアルキルである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R6は、水素、ハロゲン、C1~C6アルキル、又はC1~C6ハロアルキルである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R6は、水素又はハロゲンである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R6は水素である。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R6はハロゲンである。
【0053】
式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R7は、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C1~C6ジュウテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されている。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R7は、C1~C6アルキル又はシクロアルキルであり、アルキル及びシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されている。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R7はC1~C6アルキルである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R7はメチルである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R7は、1個以上のRで任意選択で置換されたシクロアルキルである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R7は、シクロプロピル又はシクロブチルであり、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されている。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R7は、1個以上のRで任意選択で置換されたシクロプロピルである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R7はシクロアルキルである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R7はシクロプロピルである。
【0054】
式(II)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体が本明細書で開示され、
【化9】
式中、
R
1は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OR
a、-SR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
2は、水素、重水素、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
3は、水素、重水素、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
又はR
2及びR
3が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
Xは、N、C、又はCHであり、
【化10】
は、単結合又は二重結合であり、
各R
4は、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、又はC
2~C
6アルキニルであり、
又は、同一炭素上の2個のR
4が一緒になって、オキソを形成するか、
又は、同一炭素若しくは異なる炭素上の2個のR
4が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
但し、
XがNであり、かつ
【化11】
が単結合である場合、nは1~4であり、
又は
XがC若しくはCHであり、かつ
【化12】
が単結合若しくは二重結合である場合、nは0~4であり、
R
5は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
6は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
7は、水素、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
各R
aは、独立して、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、又はC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
各R
c及びR
dは、独立して、水素、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、又はC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
又は、R
c及びR
dが、それらが結合している原子と一緒になって、1個以上のRで任意選択で置換されているヘテロシクロアルキルを形成し、
各Rは、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OC
1~C
6アルキル、-NH
2、-NHC
1~C
6アルキル、-N(C
1~C
6アルキル)
2、-NHC(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)C
1~C
6アルキル、-C(=O)OH、-C(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)N(C
1~C
6アルキル)
2、-C(=O)NHC
1~C
6アルキル、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、又はC
1~C
6ヘテロアルキルであり、
又は同一原子上の2個のRが一緒になって、オキソを形成する。
【0055】
式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、重水素、ハロゲン、-CN、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C1~C6ジュウテロアルキル、C2~C6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されている。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C2~C6アルキニル、又はシクロアルキルであり、アルキル、アルキニル、及びシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されている。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、C1~C6アルキル又はシクロアルキルであり、アルキル及びシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されている。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、1個以上のRで任意選択で置換されたC1~C6アルキル又はシクロアルキルである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、1個以上のRで任意選択で置換されたシクロアルキルである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、1個以上のRで置換されたシクロプロピルである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R1はシクロプロピルである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、ハロゲン、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C2~C6アルキニル、又はシクロアルキルである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C2~C6アルキニル、又はシクロアルキルである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、1個以上のRで任意選択で置換されたC1~C6アルキル又はシクロアルキルである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R1はC1~C6アルキルである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、メチル又はエチルである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R1はメチルである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R1はエチルである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R1はC1~C6ハロアルキルである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R1はジフルオロメチルである。
【0056】
式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R2は、水素、ハロゲン、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、又はC1~C6ジュウテロアルキルである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R2は、水素又はC1~C6アルキルである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R2は水素である。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R2はC1~C6アルキルである。
【0057】
式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R2はメチルである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R3は、水素、ハロゲン、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、又はC1~C6ジュウテロアルキルである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R3は、水素又はC1~C6アルキルである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R3はC1~C6アルキルである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R3はメチルである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R3は水素である。
【0058】
式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R2及びR3が一緒になって、シクロアルキル又はヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されている。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R2及びR3が一緒になって、シクロアルキルを形成する。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R2及びR3が一緒になって、シクロプロピルを形成する。
【0059】
式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、XはNであり、
【化13】
は単結合であり、nは1~4である。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、XはNであり、
【化14】
は単結合であり、nは1又は2である。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、XはNであり、
【化15】
は単結合であり、nは1である。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、XはNであり、
【化16】
は単結合であり、nは2である。
【0060】
式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは、CH又はCであり、
【化17】
は、単結合又は二重結合であり、nは0~4である。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは、CH又はCであり、
【化18】
は、単結合又は二重結合であり、nは0~2である。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは、CH又はCであり、
【化19】
は、単結合又は二重結合であり、nは0又は1である。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは、CH又はCであり、
【化20】
は、単結合又は二重結合であり、nは1又は2である。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは、CH又はCであり、
【化21】
は、単結合又は二重結合であり、nは0である。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは、CH又はCであり、
【化22】
は、単結合又は二重結合であり、nは1である。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは、CH又はCであり、
【化23】
は、単結合又は二重結合であり、nは2である。
【0061】
式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、XはCHであり、
【化24】
は単結合であり、nは0~4である。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、XはCHであり、
【化25】
は単結合であり、nは0~2である。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、XはCHであり、
【化26】
は単結合であり、nは0又は1である。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、XはCHであり、
【化27】
は単結合であり、nは1又は2である。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、XはCHであり、
【化28】
は単結合であり、nは0である。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、XはCHであり、
【化29】
は単結合であり、nは1である。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、XはCHであり、
【化30】
は単結合であり、nは2である。
【0062】
式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、XはCであり、
【化31】
は二重結合であり、nは0~4である。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、XはCであり、
【化32】
は二重結合であり、nは0~2である。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、XはCであり、
【化33】
は二重結合であり、nは0又は1である。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、XはCであり、
【化34】
は二重結合であり、nは1又は2である。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、XはCであり、
【化35】
は二重結合であり、nは0である。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、XはCであり、
【化36】
は二重結合であり、nは1である。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、XはCであり、
【化37】
は二重結合であり、nは2である。
【0063】
式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、各R4は、独立して、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、又はC1~C6ジュウテロアルキルである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、各R4は、独立して、C1~C6アルキルである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、各R4はメチルである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、同一炭素又は異なる炭素上の2個のR4が一緒になって、シクロアルキルを形成する。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、同一炭素又は異なる炭素上の2個のR4が一緒になって、シクロプロピルを形成する。
【0064】
式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R5は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、又はC1~C6ジュウテロアルキルである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R5は、水素、ハロゲン、C1~C6アルキル、又はC1~C6ハロアルキルである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R5は、ハロゲン、-CN、C1~C6アルキル、又はC1~C6ハロアルキルである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R5は、水素又はハロゲンである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R5はハロゲンである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R5は水素である。
【0065】
式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R6は、水素、重水素、ハロゲン、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、又はC1~C6ジュウテロアルキルである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R6は、水素、ハロゲン、C1~C6アルキル、又はC1~C6ハロアルキルである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R6は、水素又はハロゲンである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R6は、水素である。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R6はハロゲンである。
【0066】
式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R7は、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C1~C6ジュウテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されている。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R7は、C1~C6アルキル又はシクロアルキルであり、アルキル及びシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されている。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R7はC1~C6アルキルである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R7はメチルである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R7は、1個以上のRで任意選択で置換されたシクロアルキルである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R7は、シクロプロピル又はシクロブチルであり、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されている。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R7は、1個以上のRで任意選択で置換されたシクロプロピルである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R7はシクロアルキルである。式(II)の化合物のいくつかの実施形態では、R7はシクロプロピルである。
【0067】
式(III)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体が本明細書で開示され、
【化38】
式中、
R
1は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OR
a、-SR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニルであり、アルキル、アルケニル、及びアルキニルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
又はR
1は、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルであり、
R
2は、水素、重水素、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
3は、水素、重水素、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
又はR
2及びR
3が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
各R
4は、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、又はC
2~C
6アルキニルであり、
又は、同一炭素上の2個のR
4が一緒になって、オキソを形成するか、
又は、同一炭素若しくは異なる炭素上の2個のR
4が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
nが、0~4であり、
R
5は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
6は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
7は、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
又はR
7は、1個以上のRで置換されたC
1~C
6アルキルであり、
各R
aは、独立して、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、又はC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
各R
c及びR
dは、独立して、水素、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、又はC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
又は、R
c及びR
dが、それらが結合している原子と一緒になって、1個以上のRで任意選択で置換されているヘテロシクロアルキルを形成し、
各Rは、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OC
1~C
6アルキル、-NH
2、-NHC
1~C
6アルキル、-N(C
1~C
6アルキル)
2、-NHC(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)C
1~C
6アルキル、-C(=O)OH、-C(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)N(C
1~C
6アルキル)
2、-C(=O)NHC
1~C
6アルキル、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、又はC
1~C
6ヘテロアルキルであり、
又は同一原子上の2個のRが一緒になって、オキソを形成する。
【0068】
式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、ハロゲン、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C1~C6ジュウテロアルキル、C2~C6アルキニルであり、アルキル及びアルキニルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、又はR1は、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、1個以上のRで任意選択で置換されたC1~C6アルキルである。又はR1は、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、ハロゲン、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C2~C6アルキニル、又はシクロアルキルである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C2~C6アルキニル、又はシクロアルキルである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、C1~C6アルキル又はシクロアルキルである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、C1~C6アルキルである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、メチル又はエチルである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R1はメチルである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R1はエチルである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、シクロアルキル又はヘテロシクロアルキルである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R1はシクロアルキルである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R1はシクロプロピルである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R1はC1~C6ハロアルキルである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R1はジフルオロメチルである。
【0069】
式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R2は、水素、ハロゲン、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、又はC1~C6ジュウテロアルキルである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R2は、水素又はC1~C6アルキルである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R2は水素である。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R2はC1~C6アルキルである。
【0070】
式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R2はメチルである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R3は、水素、ハロゲン、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、又はC1~C6ジュウテロアルキルである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R3は、水素又はC1~C6アルキルである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R3はC1~C6アルキルである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R3はメチルである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R3は水素である。
【0071】
式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R2及びR3が一緒になって、シクロアルキル又はヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されている。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R2及びR3が一緒になって、シクロアルキルを形成する。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R2及びR3が一緒になって、シクロプロピルを形成する。
【0072】
式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、各R4は、独立して、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、又はC1~C6ジュウテロアルキルである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、各R4は、独立して、C1~C6アルキルである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、各R4はメチルである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、同一炭素又は異なる炭素上の2個のR4が一緒になって、シクロアルキルを形成する。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、同一炭素又は異なる炭素上の2個のR4が一緒になって、シクロプロピルを形成する。
【0073】
式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、nは0又は1である。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、nは0~2である。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、nは1又は2である。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、nは1である。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、nは2である。
【0074】
式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R5は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、又はC1~C6ジュウテロアルキルである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R5は、水素、ハロゲン、C1~C6アルキル、又はC1~C6ハロアルキルである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R5は、ハロゲン、-CN、C1~C6アルキル、又はC1~C6ハロアルキルである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R5は、水素又はハロゲンである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R5はハロゲンである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R5は水素である。
【0075】
式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R6は、水素、重水素、ハロゲン、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、又はC1~C6ジュウテロアルキルである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R6は、水素、ハロゲン、C1~C6アルキル、又はC1~C6ハロアルキルである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R6は、水素又はハロゲンである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R6は、水素である。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R6はハロゲンである。
【0076】
式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R7は、C1~C6ハロアルキル、C1~C6ジュウテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されている。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R7は、1個以上のRで任意選択で置換されたシクロアルキルである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R7は、シクロプロピル又はシクロブチルであり、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されている。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R7は、1個以上のRで任意選択で置換されたシクロプロピルである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R7はシクロアルキルである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R7は、シクロプロピル又はシクロブチルである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R7はシクロプロピルである。式(III)の化合物のいくつかの実施形態では、R7は、1個以上のRで置換されたC1~C6アルキルである。
【0077】
式(IV)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体が本明細書で開示され、
【化39】
式中、
R
1は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OR
a、-SR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
2は、水素、重水素、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
3は、水素、重水素、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
又はR
2及びR
3が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
各R
4は、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、又はC
2~C
6アルキニルであり、
又は、同一炭素上の2個のR
4が一緒になって、オキソを形成するか、
又は、同一炭素若しくは異なる炭素上の2個のR
4が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
nが、0~4であり、
R
6は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
7は、水素、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
Yは、N又はCR
8であり、
R
8は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
9は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
各R
aが、独立して、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、若しくはC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
各R
c及びR
dは、独立して、水素、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、又はC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
又は、R
c及びR
dが、それらが結合している原子と一緒になって、1個以上のRで任意選択で置換されているヘテロシクロアルキルを形成し、
各Rは、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OC
1~C
6アルキル、-NH
2、-NHC
1~C
6アルキル、-N(C
1~C
6アルキル)
2、-NHC(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)C
1~C
6アルキル、-C(=O)OH、-C(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)N(C
1~C
6アルキル)
2、-C(=O)NHC
1~C
6アルキル、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、又はC
1~C
6ヘテロアルキルであり、
又は同一原子上の2個のRが一緒になって、オキソを形成する。
【0078】
式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、重水素、ハロゲン、-CN、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C1~C6ジュウテロアルキル、C2~C6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されている。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C2~C6アルキニル、又はシクロアルキルであり、アルキル、アルキニル、及びシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されている。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、C1~C6アルキル又はシクロアルキルであり、アルキル及びシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されている。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、1個以上のRで任意選択で置換されたC1~C6アルキル又はシクロアルキルである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、1個以上のRで任意選択で置換されたシクロアルキルである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、1個以上のRで置換されたシクロプロピルである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R1はシクロプロピルである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、ハロゲン、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C2~C6アルキニル、又はシクロアルキルである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C2~C6アルキニル、又はシクロアルキルである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、1個以上のRで任意選択で置換されたC1~C6アルキル又はシクロアルキルである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R1はC1~C6アルキルである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R1は、メチル又はエチルである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R1はメチルである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R1はエチルである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R1はC1~C6ハロアルキルである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R1はジフルオロメチルである。
【0079】
式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R2は、水素、ハロゲン、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、又はC1~C6ジュウテロアルキルである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R2は、水素又はC1~C6アルキルである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R2は水素である。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R2はC1~C6アルキルである。
【0080】
式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R2はメチルである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R3は、水素、ハロゲン、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、又はC1~C6ジュウテロアルキルである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R3は、水素又はC1~C6アルキルである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R3はC1~C6アルキルである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R3はメチルである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R3は、水素である。
【0081】
式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R2及びR3が一緒になって、シクロアルキル又はヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されている。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R2及びR3が一緒になって、シクロアルキルを形成する。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R2及びR3が一緒になって、シクロプロピルを形成する。
【0082】
式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、各R4は、独立して、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、又はC1~C6ジュウテロアルキルである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、各R4は、独立して、C1~C6アルキルである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、各R4はメチルである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、同一炭素又は異なる炭素上の2個のR4が一緒になって、シクロアルキルを形成する。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、同一炭素又は異なる炭素上の2個のR4が一緒になって、シクロプロピルを形成する。
【0083】
式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、nは0又は1である。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、nは0~2である。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、nは1又は2である。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、nは1である。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、nは2である。
【0084】
式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R6は、水素、重水素、ハロゲン、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、又はC1~C6ジュウテロアルキルである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R6は、水素、ハロゲン、C1~C6アルキル、又はC1~C6ハロアルキルである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R6は、水素又はハロゲンである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R6は、水素である。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R6はハロゲンである。
【0085】
式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、YはNである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、YはCR8である。
【0086】
式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R8は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、又はC1~C6ジュウテロアルキルである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R8は、水素、ハロゲン、-CN、C1~C6アルキル、又はC1~C6ハロアルキルである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R8は、水素、ハロゲン、C1~C6アルキル、又はC1~C6ハロアルキルである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R8は、水素又はハロゲンである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R8は、水素である。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R8はハロゲンである。
【0087】
式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R9は、水素、重水素、ハロゲン、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、又はC1~C6ジュウテロアルキルである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R9は、水素、ハロゲン、C1~C6アルキル、又はC1~C6ハロアルキルである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R9は、水素又はハロゲンである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R9は、水素である。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R9はハロゲンである。
【0088】
式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R7は、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C1~C6ジュウテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されている。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R7は、C1~C6アルキル又はシクロアルキルであり、アルキル及びシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されている。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R7はC1~C6アルキルである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R7はメチルである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R7は、1個以上のRで任意選択で置換されたシクロアルキルである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R7は、シクロプロピル又はシクロブチルであり、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されている。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R7は、1個以上のRで任意選択で置換されたシクロプロピルである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R7はシクロアルキルである。式(IV)の化合物のいくつかの実施形態では、R7はシクロプロピルである。
【0089】
本明細書に開示される化合物のいくつかの実施形態では、各Raは、独立して、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C1~C6ヒドロキシアルキル、C1~C6アミノアルキル、C1~C6ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C1~C6アルキレン(シクロアルキル)、C1~C6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C1~C6アルキレン(アリール)、又はC1~C6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールは、1個以上のRで独立して任意選択で置換されている。本明細書に開示される化合物のいくつかの実施形態では、各Raは、独立して、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、又はシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルであり、各アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで独立して任意選択で置換されている。本明細書に開示される化合物のいくつかの実施形態では、各Raは、独立して、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C1~C6ヒドロキシアルキル、C1~C6アミノアルキル、C1~C6ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C1~C6アルキレン(シクロアルキル)、C1~C6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C1~C6アルキレン(アリール)、又はC1~C6アルキレン(ヘテロアリール)である。本明細書に開示される化合物のいくつかの実施形態では、各Raは、独立して、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、又はシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルである。本明細書に開示される化合物のいくつかの実施形態では、各Raは、独立して、C1~C6アルキル又はC1~C6ハロアルキルである。本明細書に開示される化合物のいくつかの実施形態では、各Raは、独立して、C1~C6アルキルである。本明細書に開示される化合物のいくつかの実施形態では、各Raは、独立して、C1~C6ハロアルキルである。
【0090】
本明細書に開示される化合物のいくつかの実施形態では、各Rc及びRdは、独立して、水素、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C1~C6ヒドロキシアルキル、C1~C6アミノアルキル、C1~C6ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C1~C6アルキレン(シクロアルキル)、C1~C6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C1~C6アルキレン(アリール)、又はC1~C6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールは、1個以上のRで独立して任意選択で置換されている。本明細書に開示される化合物のいくつかの実施形態では、各Rc及びRdは、独立して、水素、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、又はシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルであり、各アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで独立して任意選択で置換されている。本明細書に開示される化合物のいくつかの実施形態では、各Rc及びRdは、独立して、水素、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C1~C6ヒドロキシアルキル、C1~C6アミノアルキル、C1~C6ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C1~C6アルキレン(シクロアルキル)、C1~C6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C1~C6アルキレン(アリール)、又はC1~C6アルキレン(ヘテロアリール)である。本明細書に開示される化合物のいくつかの実施形態では、各Rc及びRdは、独立して、水素、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、又はシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルである。本明細書に開示される化合物のいくつかの実施形態では、各Rc及びRdは、独立して、水素、C1~C6アルキル又はC1~C6ハロアルキルである。本明細書に開示される化合物のいくつかの実施形態では、各Rc及びRdは、独立して、水素、又はC1~C6アルキルである。本明細書に開示される化合物のいくつかの実施形態では、各Rc及びRdは水素である。本明細書に開示される化合物のいくつかの実施形態では、各Rc及びRdは、独立して、C1~C6アルキルである。本明細書に開示される化合物のいくつかの実施形態では、各Rc及びRdは、独立して、C1~C6ハロアルキルである。
【0091】
本明細書に開示される化合物のいくつかの実施形態では、Rc及びRdは、それらが結合している原子と一緒になって、1個以上のRで任意選択で置換されたヘテロシクロアルキルを形成する。
【0092】
本明細書に開示される化合物のいくつかの実施形態では、各Rは、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OC1~C6アルキル、-NH2、-NHC1~C6アルキル、-N(C1~C6アルキル)2、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、C1~C6ジュウテロアルキル、C1~C6ヒドロキシアルキル、C1~C6アミノアルキル、若しくはC1~C6ヘテロアルキルであり、又は同一原子上の2個のRが一緒になって、オキソを形成する。本明細書に開示される化合物のいくつかの実施形態では、各は、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OC1~C6アルキル、-NH2、-NHC1~C6アルキル、-N(C1~C6アルキル)2、C1~C6アルキル、C1~C6ハロアルキル、若しくはC1~C6ジュウテロアルキルであり、又は同一原子上の2個のRが一緒になって、オキソを形成する。本明細書に開示される化合物のいくつかの実施形態では、各Rは、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OC1~C6アルキル、-NH2、C1~C6アルキル、若しくはC1~C6ハロアルキルであり、又は同一原子上の2個のRが一緒になって、オキソを形成する。本明細書に開示される化合物のいくつかの実施形態では、各Rは、独立して、重水素、ハロゲン、C1~C6アルキル、又はC1~C6ハロアルキルである。本明細書に開示される化合物のいくつかの実施形態では、各Rは、独立して、ハロゲン又はC1~C6アルキルである。本明細書に開示される化合物のいくつかの実施形態では、各Rは、独立して、ハロゲンである。
【0093】
様々な変数について上述した基の任意の組み合わせが、本明細書で企図される。本明細書を通して、それらの基及び置換基は、安定な部分及び化合物を提供するために当業者によって選ばれる。
【0094】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体は、表1に記載の化合物から選択される。
【表1-1】
【表1-2】
【表1-3】
【表1-4】
【0095】
絶対標識(abs)をキラル中心に付加して、それが明確に描かれた立体異性体の純粋な試料であることを示す。
【0096】
OR標識(or)は純物質を示すが、立体化学的中心の絶対配置は不明である。単離された純粋な構造を有するキラル分離後、同じ数値を有する複数のOR標識(ORは純度を示す)は、試料が一対の純粋なエナンチオマーのうちの1つであることを示す(しかし、立体化学的中心の絶対配置は不明である)。
【0097】
AND標識(and)は、両方の異性体が、示された立体化学的中心に存在することを示す。AND標識に異なる数値を割り当てることは、それらが互いに独立していることを意味する。同じ値を有するAND標識の使用は、2つの立体中心が互いに相対的であり、協調して変化し得るのみであることを示す。
【0098】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体は、
【化40】
【化41】
から選択される。
【0099】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体は、
【化42】
から選択される。
【0100】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体は、
【化43】
【化44】
から選択される。
【0101】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体は、
【化45】
から選択される。
【0102】
本明細書に開示される化合物の更なる形態
異性体/立体異性体
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、幾何異性体として存在する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、1つ以上の二重結合を有する。本明細書に示される化合物は、全てのシス、トランス、シン、アンチ、entgegen(E)、及びzusammen(Z)異性体、並びにこれらの対応する混合物を含む。いくつかの状況では、本明細書に記載される化合物は、1つ以上のキラル中心を有し、各中心は、R配置又はS配置で存在する。本明細書に記載される化合物は、全てのジアステレオマー、エナンチオマー、及びエピマー形態、並びにこれらの対応する混合物を含む。本明細書で提供される化合物及び方法の更なる実施形態では、単一の調製工程、組み合わせ、又は相互変換から得られるエナンチオマー及び/又はジアステレオ異性体の混合物は、本明細書に記載される用途に有用である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、化合物のラセミ混合物を光学的に活性な分割剤と反応させて一対のジアステレオマー化合物を形成し、ジアステレオ異性体を分離し、光学的に純粋なエナンチオマーを回収することによって、それらの個々の立体異性体として調製される。いくつかの実施形態では、解離性複合体が好ましい。いくつかの実施形態では、ジアステレオマーは、異なる物理的特性(例えば、融点、沸点、溶解度、反応性など)を有し、これらの相違点を利用することによって分離される。いくつかの実施形態では、ジアステレオマーは、キラルクロマトグラフィーによって、又は好ましくは、溶解度の差に基づく分離/分割技術によって分離される。いくつかの実施形態では、次いで、光学的に純粋なエナンチオマーは、ラセミ化をもたらさない任意の実用的な手段によって、分割剤と共に回収される。
【0103】
標識化合物
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、それらの同位体で標識された形態で存在する。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される方法は、そのような同位体標識化合物を投与することによって疾患を治療する方法を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される方法は、そのような同位体標識化合物を医薬組成物として投与することによって疾患を治療する方法を含む。したがって、いくつかの実施形態では、本明細書に開示される化合物は、同位体標識化合物を含み、これは、本明細書に列挙されるものと同一であるが、1つ以上の原子が通常天然で見出される原子質量又は質量数とは異なる原子質量又は質量数を有する原子によって置き換えられているという事実を除く。本明細書に開示される化合物に組み込まれ得る同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、及び塩素の同位体、例えば、それぞれ、2H、3H、13C、14C、l5N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、及び36Clが挙げられる。前述の同位体及び/又は他の原子の他の同位体を含有する、本明細書に記載の化合物、並びにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、又は立体異性体は、本発明の範囲内である。特定の同位体標識化合物、例えば、3H及び14Cなどの放射性同位体が組み込まれているものは、薬物及び/又は基質組織分布アッセイにおいて有用である。トリチウム化、すなわち3H及び炭素-14、すなわち14C同位体は、それらの調製の容易さ及び検出能のために特に好ましい。更に、重同位体、例えば重水素、すなわち、2Hなどによる置換により、代謝安定性がより高くなる、例えば、インビボ半減期が長くなるか、又は必要な投与量が少なくなることから特定の治療上の利点が得られる。
【0104】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、これらに限定されないが、発色団若しくは蛍光部分、生物発光標識、又は化学発光標識の使用を含む、他の手段によって標識される。
【0105】
薬学的に許容される塩
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、その薬学的に許容される塩として存在する。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される方法は、そのような薬学的に許容される塩を投与することによって疾患を治療する方法を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される方法は、そのような薬学的に許容される塩を医薬組成物として投与することによって疾患を治療する方法を含む。
【0106】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、酸性基又は塩基性基を有し、したがって、いくつかの無機塩基又は有機塩基、並びに無機酸及び有機酸のいずれかと反応して、薬学的に許容される塩を形成する。いくつかの実施形態では、これらの塩は、本明細書に開示される化合物、又はその溶媒和物若しくは立体異性体の最終的な単離及び精製の間にin situで調製されるか、又は遊離形態の精製された化合物を適切な酸又は塩基と別個に反応させ、このようにして形成された塩を単離することによって調製される。
【0107】
薬学的に許容される塩の例としては、本明細書中に記載される化合物と、ミネラル、有機酸又は無機塩基との反応によって調製される塩が挙げられ、このような塩としては、酢酸塩、アクリル酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、亜硫酸水素塩、臭化物、酪酸塩、ブチン-1,4-ジオ酸塩、ショウノウ酸塩、ショウノウスルホン酸塩、カプロン酸塩、カプリル酸塩、クロロ安息香酸塩、塩化物、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、デカン酸塩、ジグルコン酸塩、二水素リン酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、グリコール酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヘキシン-1,6-二酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、γ-ヒドロキシ酪酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ヨウ化物、イソ酪酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、マンデル酸塩、メタリン酸塩、メタンスルホン酸塩、メトキシ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、一水素リン酸塩、1-ナフタレンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、パルモアート(palmoate)、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ピロ硫酸塩、ピロリン酸塩、プロピオル酸塩、フタル酸塩、フェニル酢酸塩、フェニル酪酸塩、プロパンスルホン酸塩、サリチル酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、スルホン酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシル酸、ウンデカン酸塩、及びキシレンスルホン酸塩が挙げられる。
【0108】
更に、本明細書に記載される化合物は、遊離塩基形態の本化合物と、薬学的に許容される無機酸又は有機酸とを反応させることによって形成される薬学的に許容される塩として調製され得、これらの酸としては、無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、メタリン酸など;及び有機酸、例えば、酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、p-トルエンスルホン酸、酒石酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、安息香酸、3-(4-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、アリールスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2-エタンジスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、4-メチルビシクロ-[2.2.2]オクタ-2-エン-1-カルボン酸、グルコヘプトン酸、4,4’-メチレンビス-(3-ヒドロキシ-2-エン-1-カルボン酸)、3-フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、三級ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、及びムコン酸が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、シュウ酸などの他の酸は、それ自体は薬学的に許容されないが、本明細書に開示される化合物、その溶媒和物、又は立体異性体、及びこれらの薬学的に許容される酸付加塩を得る際の中間体として有用な塩の調製において使用される。
【0109】
いくつかの実施形態では、遊離酸基を含む本明細書に記載の化合物は、薬学的に許容される金属カチオンの水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、硫酸塩などの適切な塩基と、アンモニアと、又は薬学的に許容される有機一級、二級、三級、若しくは四級アミンと反応する。代表的な塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、及びマグネシウムなどのアルカリ又はアルカリ土類塩、並びにアルミニウム塩などが挙げられる。塩基の具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化コリン、炭酸ナトリウム、N+(C1~4アルキル)4などが挙げられる。
【0110】
塩基付加塩の形成に有用な代表的な有機アミンとしては、エチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジンなどが挙げられる。本明細書に記載される化合物はまた、それらが含有する任意の塩基性窒素含有基の四級化を含むことが理解されるべきである。いくつかの実施形態では、水溶性又は油溶性又は分散性の生成物は、このような四級化によって得られる。
【0111】
溶媒和物
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、溶媒和物として存在する。本発明は、そのような溶媒和物を投与することによって疾患を治療する方法を提供する。本発明は更に、そのような溶媒和物を医薬組成物として投与することによって疾患を治療する方法を提供する。
【0112】
溶媒和物は、化学量論量又は非化学量論量のいずれかの溶媒を含有し、いくつかの実施形態では、水、エタノールなどのような薬学的に許容される溶媒を用いる結晶化のプロセス中に形成される。溶媒が水である場合には水和物が形成され、又は溶媒がアルコールである場合にはアルコラートが形成される。本明細書に記載される化合物の溶媒和物は、本明細書に記載のプロセス中に好都合に調製又は形成することができる。例えば、本明細書に記載される化合物の水和物は、これらに限定されないが、ジオキサン、テトラヒドロフラン又はメタノールを含む有機溶媒を使用して、水性/有機溶媒混合物からの再結晶によって好都合に調製することができる。更に、本明細書で提供される化合物は、非溶媒和形態、及び溶媒和形態で存在することができる。一般に、溶媒和形態は、本明細書で提供される化合物及び方法の目的に関して、非溶媒和形態と同等であるとみなされる。
【0113】
互変異性体
いくつかの状況では、化合物は、互変異性体として存在する。本明細書に記載される化合物は、本明細書に記載される式の範囲内の全ての可能な互変異性体を含む。互変異性体は、単結合と隣接する二重結合の切り替えを伴う、水素原子の移動によって相互変換可能な化合物である。互変異性化が可能な結合配置では、互変異性体の化学平衡が存在する。本明細書に開示される化合物の全ての互変異性形態が、企図される。互変異性体の正確な比率は、温度、溶媒、及びpHを含むいくつかの因子に依存する。
【0114】
治療方法
PARPの阻害が有益である疾患の治療方法が本明細書に開示され、当該方法は、本明細書に開示される化合物を投与することを含む。また、PARP1の阻害が有益である疾患の治療方法が本明細書に開示され、当該方法は、本明細書に開示される化合物を投与することを含む。いくつかの実施形態では、疾患は、がんである。いくつかの実施形態では、がんは、乳がん、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、血液がん、胃がん及び結腸直腸がんなどの胃腸がん、又は肺がんである。いくつかの実施形態では、がんは、乳がん、卵巣がん、膵臓がん、又は前立腺がんである。いくつかの実施形態では、がんは、白血病、結腸がん、神経膠芽腫、リンパ腫、黒色腫、又は子宮頸がんである。いくつかの実施形態では、がんは、膀胱がん、脳及びCNSがん、乳がん、子宮頸がん、結腸直腸がん、食道がん、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、腎臓がん、白血病、肺がん、黒色腫、骨髄腫、口腔がん、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、皮膚がん、胃がん、甲状腺がん、又は子宮がんである。
【0115】
いくつかの実施形態では、がんは転移性がんである。いくつかの実施形態では、がんは脳に転移している。
【0116】
いくつかの実施形態では、がんは、BRCA1及び/又はBRCA2突然変異を含む。
【0117】
いくつかの実施形態では、BRCA1及び/又はBRCA2突然変異を含むがんは、膀胱がん、脳及びCNSがん、乳がん、子宮頸がん、結腸直腸がん、食道がん、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、腎臓がん、白血病、肺がん、黒色腫、骨髄腫、口腔がん、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、皮膚がん、胃がん、甲状腺がん、又は子宮がんである。
【0118】
いくつかの実施形態では、がんは、相同組換え(FIR)依存性DNA DSB修復活性が欠損しているがんである。FIR依存性DNA DSB修復経路は、相同機構を介してDNA中の二本鎖切断(DSB)を修復し、連続的なDNAヘリックスを再形成する。FIR依存性DNA DSB修復経路の成分としては、ATM(NM_000051)、RAD51(NM_002875)、RAD51 L1(NM_002877)、RAD51 C(NM_002876)、RAD51 L3(NM_002878)、DMC1(NM_007068)、XRCC2(NM_005431)、XRCC3(NM_005432)、RAD52(NM_002879)、RAD54L(NM_003579)、RAD54B(NM_012415)、BRCA1(NM_007295)、BRCA2(NM_000059)、RAD50(NM_005732)、MRE1 1 A(NM_005590)、及びNBS1(NM_002485)が挙げられるが、これらに限定されない。FIR依存性DNA DSB修復経路に関与する他のタンパク質には、EMSYなどの調節因子が含まれる。いくつかの実施形態では、FIR依存性DNA DSB修復が欠損しているがんは、正常細胞と比較して、その経路を介してDNA DSBを修復する能力が低減又は消失した1つ以上のがん細胞を含む、すなわち、FIR依存性DNA DSB修復経路の活性は、1つ以上のがん細胞において低減又は消失し得る。
【0119】
いくつかの実施形態では、FIR依存性DNA DSB修復経路の1つ以上の成分の活性は、FIR依存性DNA DSB修復が欠損しているがんを有する個体の1つ以上のがん細胞において消失している。
【0120】
いくつかの実施形態では、がん細胞は、BRCA1及び/又はBRCA2欠損表現型を有する、すなわち、BRCA1及び/又はBRCA2活性は、がん細胞において低減又は消失している。この表現型を有するがん細胞は、BRCA1及び/又はBRCA2が欠損してもよく、すなわち、BRCA1及び/又はBRCA2の発現及び/又は活性は、例えば、コード核酸における突然変異又は多型によって、又は調節因子をコードする遺伝子、例えば、BRCA2調節因子をコードするEMSY遺伝子における増幅、突然変異又は多型によって、がん細胞において低減又は消失してもよい。BRCA1及びBRCA2は、その野生型対立遺伝子がヘテロ接合性キャリアの腫瘍において頻繁に失われる、公知の腫瘍抑制因子である。BRCA2結合因子をコードするEMSY遺伝子の増幅もまた、乳がん及び卵巣がんに関連することが知られている。BRCA1及び/又はBRCA2における突然変異の保因者はまた、乳がん、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、血液がん、胃腸がん、及び肺がんを含む特定のがんのリスクが高い。
【0121】
相同修復欠損をもたらす遺伝子の突然変異を含むがんの治療を必要とする対象においてそれを治療する方法もまた本明細書に開示され、当該方法は、本明細書に開示される化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体を投与することを含む。いくつかの実施形態では、相同修復欠損をもたらす遺伝子の突然変異は、ATM、BRCA1、BRCA2、BARD1、BRIP1、CDK12、CHEK1、CHEK2、FANCL、PALB2、RAD51B、RAD51C、RAD51D、若しくはRAD54L、又はこれらの任意の組み合わせを含む。
【0122】
脳にあるがんを治療する方法もまた本明細書に開示され、当該方法は、本明細書に開示される化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体を投与することを含む。
【0123】
いくつかの実施形態では、脳にあるがんは、脳に転移した原発性末梢腫瘍から生じる。いくつかの実施形態では、脳にあるがんは、原発性脳組織から生じる。
【0124】
脳がんを治療する方法もまた本明細書に開示され、当該方法は、本明細書に開示される化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体を投与することを含む。
【0125】
いくつかの実施形態では、脳がんは、脳内で始まり、そこに留まる傾向がある原発性脳腫瘍である。
【0126】
いくつかの実施形態では、脳がんは、二次性脳腫瘍である。これらのがんは、体内のどこか他の場所で始まり、脳に移動する。肺がん、乳がん、腎臓がん、結腸がん、及び皮膚がんは、脳に広がる最も一般的ながんである。
【0127】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体は、血液脳関門(BBB)を突破することができる。いくつかの実施形態では、BBBを突破する化合物の比率は>0.1であり、1は完全なBBB突破であり、0は突破なしである。いくつかの実施形態では、BBBを突破する化合物の比率は>0.2である。いくつかの実施形態では、BBBを突破する化合物の比率は>0.3である。いくつかの実施形態では、BBBを突破する化合物の比率は、ラットkp,uuアッセイを使用して測定される。いくつかの実施形態では、化合物は、ラットkp,uuアッセイで決定されるとき、>0.3(すなわち、0.3~1)の比率を有する。
【0128】
投与
特定の実施形態では、本明細書に記載される化合物を含有する組成物は、予防的及び/又は治療上の処置のために投与される。特定の治療用途において、組成物は、疾患又は状態に既に罹患している患者に、疾患又は状態の症状のうちの少なくとも1つを治癒又は少なくとも部分的に抑止するのに十分な量で投与される。この使用に有効な量は、疾患又は状態の重症度及び経過、薬歴、患者の健康状態、体重、及び薬物に対する応答、並びに治療する医師の判断に依存する。治療有効量は、これらに限定されないが、用量漸増及び/又は用量範囲臨床試験を含む方法によって、任意選択で決定される。
【0129】
予防的用途において、本明細書に記載される化合物を含有する組成物は、特定の疾患、障害若しくは状態に罹患しやすい、又はそうでなければその危険性がある患者に投与される。そのような量は、「予防的有効量又は用量」と定義される。この使用において、正確な量はまた、患者の健康状態、体重などに依存する。患者に使用される場合、この使用のための有効量は、疾患、障害又は状態の重症度及び経過、薬歴、患者の健康状態及び薬物に対する応答、並びに治療する医師の判断に依存する。一態様では、予防的治療は、治療されている疾患のうちの少なくとも1つの症状又はリスク因子を以前に経験し、現在寛解期にある哺乳動物に、疾患又は状態の症状の再発を予防するために、本明細書に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を投与することを含む。
【0130】
患者の状態が改善しない特定の実施形態では、医師の判断で、化合物の投与は、患者の疾患若しくは状態の症状を改善するか、又はさもなければ制御若しくは制限するために、長期的に、すなわち、患者の生存期間全体を含む長期間にわたって投与される。
【0131】
患者の状態が改善する特定の実施形態では、投与されている薬物の用量は、一時的に低減されるか、又は特定の期間の間一時的に停止される(すなわち、「休薬期間」)。具体的な実施形態では、休薬期間の長さは、2日~1年であり、例えば、単なる例示ではあるが、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、12日、15日、20日、28日、又は28日超を含む。休薬期間中の用量減少は、単なる例示ではあるが、10%~100%であり、例えば、単なる例示ではあるが、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、及び100%を含む。
【0132】
患者の状態が改善されたら、必要に応じて維持用量を投与する。その後、具体的な実施形態では、投与量若しくは投与頻度、又はその両方は、症状に応じて、改善された疾患、障害又は状態が保持されるレベルまで低減される。しかし、特定の実施形態では、患者は、症状の任意の再発時に、長期的に、断続的又は毎日の治療を必要とする。
【0133】
そのような量に対応する所与の薬剤の量は、特定の化合物、疾患状態及びその重症度、治療を必要とする対象又は宿主のアイデンティティ(例えば、体重、性別)などの要因に応じて変化するが、それにもかかわらず、例えば、投与される特定の薬剤、投与経路、治療される状態、及び治療される対象又は宿主を含む、症例を取り巻く特定の状況に従って決定される。
【0134】
しかしながら、一般に、成人の治療に用いられる用量は、典型的には、1日あたり0.01mg~5000mgの範囲である。一態様では、成人の治療に用いられる用量は、1日あたり約1mg~約1000mgである。一実施形態では、所望の用量は、単回用量で、又は同時に若しくは適切な間隔で投与される分割用量で、例えば、1日あたり2回、3回、4回若しくはそれ以上の分割用量として、好都合に提示される。
【0135】
一実施形態では、本明細書に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩に適切な1日投与量は、体重あたり約0.01~約50mg/kgである。いくつかの実施形態では、剤形中の活性物質の1日投与量又は量は、個々の治療レジメンに関する変数の数に基づいて、本明細書に示される範囲よりも低いか又は高い。様々な実施形態では、1日投与量及び単位投与量は、これらに限定されないが、使用される化合物の活性、治療される疾患又は状態、投与様式、個々の対象の要件、治療される疾患又は状態の重症度、及び医師の判断を含む、いくつかの変数に応じて変更される。
【0136】
このような治療レジメンの毒性及び治療効果は、これらに限定されないが、LD10及びED90の決定を含む、細胞培養又は実験動物における標準的な薬学的手順によって決定される。毒性と治療効果との間の用量比が治療指数であり、LD50とED50との間の比率として表される。特定の実施形態では、細胞培養アッセイ及び動物実験から得られたデータは、ヒトを含む哺乳動物で使用するための治療上有効な1日投与量範囲及び/又は治療上有効な単位投与量を製剤化する際に使用される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物の1日投与量は、最小限の毒性を有するED50を含む血中濃度の範囲内にある。特定の実施形態では、1日投与量範囲及び/又は単位投与量は、使用される剤形及び利用される投与経路に応じて、この範囲内で変動する。
【0137】
前述の態様のいずれかにおいて、更なる実施形態では、有効量の本明細書に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩は、(a)哺乳動物に全身投与される、及び/又は(b)哺乳動物に経口投与される、及び/又は(c)哺乳動物に静脈内投与される、及び/又は(d)哺乳動物に注射によって投与される、及び/又は(e)哺乳動物に局所投与される、及び/又は(f)哺乳動物に非全身的又は局所的に投与される。
【0138】
前述の態様のいずれかにおいて、更なる実施形態は、有効量の化合物の単回投与を含み、(i)化合物が、1日1回投与される、又は(ii)化合物が、哺乳動物に1日の期間にわたって複数回投与される、更なる実施形態を含む。
【0139】
前述の態様のいずれかにおいて、更なる実施形態は、有効量の化合物の複数回投与を含み、(i)化合物は、単回用量として連続的又は断続的に投与される、(ii)複数回投与間の時間は、6時間毎である、(iii)化合物は、哺乳動物に8時間毎に投与される、(iv)化合物は、対象に12時間毎に投与される、(v)化合物は、対象に24時間毎に投与される、更なる実施形態を含む。更なる又は代替的な実施形態では、本方法は、休薬期間を含み、化合物の投与は一時的に中断されるか、又は投与される化合物の用量は一時的に低減され、休薬期間の終わりに、化合物の投与は再開される。一実施形態では、休薬期間の長さは、2日から1年まで変動する。
【0140】
投与経路
適切な投与経路としては、経口、静脈内、直腸、エアロゾル、非経口、点眼、肺、経粘膜、経皮、膣、耳、鼻、及び局所投与が挙げられるが、これらに限定されない。更に、単なる例示であるが、非経口投与には、筋肉内、皮下、静脈、髄腔内注射、並びにくも膜下腔内、直接脳室内(intraventricular)、腹腔内、リンパ内、及び鼻腔内注射が含まれる。
【0141】
特定の実施形態では、本明細書に記載される化合物は、全身的ではなく局所的な方法で、例えば、多くの場合、デポー調製物又は徐放性製剤で、臓器への化合物の直接的な注射を介して投与される。具体的な実施形態では、長時間作用型製剤は、埋め込み(implantation)(例えば、皮下又は筋肉内)又は筋肉内注射によって投与される。更に、他の実施形態では、薬物は、標的化された薬物送達系において、例えば、臓器特異的抗体でコーティングされたリポソームで送達される。そのような実施形態では、リポソームは、臓器を標的とし、臓器によって選択的に取り込まれる。更に他の実施形態では、本明細書に記載の化合物は、速放性製剤の形態、徐放性製剤の形態、又は中間放出製剤の形態で提供される。更に他の実施形態では、本明細書に記載される化合物は、局所的に投与される。
【0142】
医薬組成物/製剤
本明細書に記載の化合物は、標準的な薬務に従って、本明細書に記載の化合物を必要とする対象に、単独で、又は薬学的に許容される担体、賦形剤若しくは希釈剤と組み合わせて、医薬組成物中で投与される。一実施形態では、本発明の化合物を動物に投与することができる。化合物は、経口的に、又は静脈内、筋肉内、腹腔内、皮下、直腸及び局所投与経路など、非経口的に投与することができる。
【0143】
別の態様では、本明細書に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体と、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物が本明細書で提供される。医薬組成物は、活性化合物を薬学的に使用可能な調製物に加工することを容易にする1つ以上の薬学的に許容される賦形剤を用いて、従来の方法で製剤化される。適切な製剤は、選択された投与の経路に依存する。本明細書に記載される医薬組成物の概要は、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,Nineteenth Ed(Easton,Pa.:Mack Publishing Company,1995)、Hoover,John E.,Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Co.,Easton,Pennsylvania 1975、Liberman,H.A.and Lachman,L.,Eds.,Pharmaceutical Dosage Forms,Marcel Decker,New York,N.Y.,1980、及びPharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems,Seventh Ed.(Lippincott Williams&Wilkins1999)に見出すことができ、このような開示については、参照により本明細書に組み込まれる。
【0144】
いくつかの実施形態では、薬学的に許容される賦形剤は、担体、結合剤、充填剤、懸濁化剤、香味剤、甘味剤、崩壊剤、分散剤、界面活性剤、滑沢剤、着色剤、希釈剤、可溶化剤、湿潤剤(moistening agents)、可塑剤、安定剤、浸透促進剤、湿潤剤(wetting agents)、消泡剤、抗酸化剤、保存剤、及びこれらの任意の組み合わせから選択される。
【0145】
本明細書に記載される医薬組成物は、これらに限定されないが、経口、非経口(例えば、静脈内、皮下、筋肉内)、鼻腔内、頬側、局所、直腸、又は経皮投与経路を含む、適切な投与経路によって対象に投与される。本明細書に記載される医薬製剤は、水性液体分散物、液体、ゲル、シロップ、エリキシル剤、スラリー、懸濁液、自己乳化分散物、固溶体、リポソーム分散物、エアロゾル、固体経口剤形、粉末、即時放出製剤、制御放出製剤、急速溶融製剤、錠剤、カプセル、丸薬、粉末、糖衣錠、発泡製剤、凍結乾燥製剤、遅延放出製剤、徐放性製剤、パルス放出製剤、多粒子(multiparticulate)製剤、並びに混合即時及び制御放出製剤を含むが、これらに限定されない。
【0146】
本明細書に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体を含む医薬組成物は、単なる例示であるが、従来の混合、溶解、造粒、糖衣錠作製、湿式粉砕(levigating)、乳化、カプセル化、封入、又は圧縮プロセスなど、従来の方法で製造される。
【0147】
経口使用のための医薬組成物は、1つ以上の固体賦形剤を本明細書に記載される1つ以上の化合物と混合し、任意選択で得られた混合物を粉砕し、所望により錠剤又は糖衣錠コアを得るために、適切な補助剤を添加した後、顆粒の混合物を加工することによって得られる。適切な賦形剤としては、例えば、ラクトース、スクロース、マンニトール、又はソルビトールを含む糖などの充填剤、例えば、トウモロコシデンプン、小麦デンプン、米デンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカントガム、メチルセルロース、微結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどのセルロース調製物、又は、ポリビニルピロリドン(PVP又はポビドン)若しくはリン酸カルシウムなどの他のもの、が挙げられる。所望により、架橋クロスカルメロースナトリウム、ポリビニルピロリドン、寒天、又はアルギン酸若しくはアルギン酸ナトリウムなどのその塩のような崩壊剤が添加される。いくつかの実施形態では、識別のために、又は活性化合物用量の異なる組み合わせを特徴付けるために、染料又は顔料が錠剤又は糖衣錠コーティングに添加される。
【0148】
経口投与される医薬組成物には、ゼラチンで作られた押し込み式(push-fit)カプセル、並びにゼラチン及びグリセロール又はソルビトールなどの可塑剤で作られた密封軟カプセルが含まれる。押し込み式カプセルは、ラクトースなどの充填剤、デンプンなどの結合剤、及び/又はタルク若しくはステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤、並びに任意選択の安定剤の混合物中に活性成分を含有する。軟カプセルでは、活性化合物は、適切な液体(例えば、脂肪油、流動パラフィン、又は液体ポリエチレングリコール)に溶解又は懸濁される。いくつかの実施形態では、安定剤が添加される。
【0149】
非経口使用のための医薬組成物は、注入又は注射として製剤化される。いくつかの実施形態では、注射又は注入に適した医薬組成物は、本明細書に記載されている化合物又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体を含む滅菌水溶液、又は分散液、又は滅菌粉末を含む。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、液体担体を含む。いくつかの実施形態は、液体担体は、例えば、水、生理食塩水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコールなど)、植物油、非毒性グリセリルエステル、及びこれらの任意の組み合わせを含む、溶媒又は液体分散媒である。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、微生物の増殖を防止するための保存剤を更に含む。
【0150】
組み合わせ
追加の治療薬と組み合わせて、本明細書に開示される化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体を使用して、がんを治療する方法が、本明細書に開示される。
【0151】
いくつかの実施形態では、追加の治療薬は、抗がん剤である。
【0152】
いくつかの実施形態では、追加の治療薬は、本明細書に開示される化合物と同時に投与される。いくつかの実施形態では、追加の治療薬及び本明細書に開示される化合物は、連続して投与される。いくつかの実施形態では、追加の治療薬は、本明細書に開示される化合物よりも少ない頻度で投与される。いくつかの実施形態では、追加の治療薬は、本明細書に開示される化合物よりも頻繁に投与される。いくつかの実施形態では、追加の治療薬は、本明細書に開示される化合物の投与前に投与される。いくつかの実施形態では、追加の治療薬は、本明細書に開示される化合物の投与後に投与される。
【実施例】
【0153】
実施例1
【化46】
工程1:5-[4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル]-6-フルオロピリジン-2-カルボン酸の調製:
MeOH(15mL)中のtert-ブチル4-[2-フルオロ-6-(メトキシカルボニル)ピリジン-3-イル]ピペラジン-1-カルボキシラート(1.70g、5.01mmol、1.00当量)及びLiOH(120mg、5.01mmol、1.00当量)の混合物を、窒素雰囲気下にて50℃で2時間撹拌した。反応をLCMSによって監視した。混合物を、室温まで放冷した。混合物を、HCl(1M)でpH3~4に酸性化した。得られた混合物を、CH
2Cl
2(3×150mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×100mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、5-[4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル]-6-フルオロピリジン-2-カルボン酸(1.50g、粗製)を得た。粗生成物を更に精製することなく、次の工程で直接使用した。LC-MS:(ES+H,m/z):[M+H]
+=326.1.
【0154】
工程2:tert-ブチル4-[6-(シクロプロピルカルバモイル)-2-フルオロピリジン-3-イル]ピペラジン-1-カルボキシラートの調製:
酢酸エチル(10mL)中の5-[4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル]-6-フルオロピリジン-2-カルボン酸(1.50g、4.61mmol、1.00当量)、DIEA(2.98g、23.06mmol、5.00当量)、アミノシクロプロパン(1.32g、23.06mmol、5.00当量)及びT3P(14.67g、23.06mmol、5.00当量、EtOAc中50重量%)の混合物を、窒素雰囲気下にて80℃で一晩撹拌した。反応をLCMSによって監視した。混合物を、室温まで放冷した。得られた混合物を、水(100mL)で希釈した。得られた混合物を、EtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×30mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗製残留物を、PE/EA(30分間で10%~50%の勾配)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、tert-ブチル4-[6-(シクロプロピルカルバモイル)-2-フルオロピリジン-3-イル]ピペラジン-1-カルボキシラート(1.32g、72.5%)を得た。LC-MS:(ES+H,m/z):[M+H]+=365.20;1H NMR(300MHz,DMSO-d6)δ8.39(d,J=5.0Hz,1H),7.86(dd,J=8.0,1.4Hz,1H),7.64-7.53(m,1H),3.59-3.47(m,4H),3.15-3.07(m,4H),2.91-2.80(m,1H),1.43(s,9H),0.69-0.62(m,4H).
【0155】
工程3:N-シクロプロピル-6-フルオロ-5-(ピペラジン-1-イル)ピリジン-2-カルボキサミドHCl塩の調製:
1,4-ジオキサン(15mL、4M)中のtert-ブチル4-[6-(シクロプロピルカルバモイル)-2-フルオロピリジン-3-イル]ピペラジン-1-カルボキシラート(1.30g、3.57mmol、1.00当量)及びHCl(気体)の混合物を、窒素雰囲気下にて室温で2時間撹拌した。反応をLCMSによって監視した。得られた混合物を減圧下で濃縮して、N-シクロプロピル-6-フルオロ-5-(ピペラジン-1-イル)ピリジン-2-カルボキサミドのHCl塩(1.20g、粗製)を得た。粗生成物を更に精製することなく、次の工程で直接使用した。LC-MS:(ES+H,m/z):[M+H]+=265.10.
【0156】
工程3:N-シクロプロピル-6-フルオロ-5-{4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル}ピリジン-2-カルボキサミドの調製:
MeCN(10mL)中のN-シクロプロピル-6-フルオロ-5-(ピペラジン-1-イル)ピリジン-2-カルボキサミド塩酸塩(250mg、推定収率100%、0.95mmol、1.00当量)、DIEA(612mg、4.73mmol、5.00当量)及び7-(ブロモメチル)-8-フルオロ-3-メチル-1H-キノキサリン-2-オン(513mg、0.95mmol、1.00当量、純度50%)、KI(16mg、0.09mmol、0.10当量)の混合物を、窒素雰囲気下にて80℃で2時間撹拌した。混合物を、室温まで放冷した。反応をLCMSによって監視した。得られた混合物を、水(50mL)で希釈した。得られた混合物を、CH2Cl2/MeOH(10:1)(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×50mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させた。濾過した後、濾液を減圧下で濃縮した。残留物を逆フラッシュクロマトグラフィー(C18シリカゲル;移動相:水中のMeOH(0.1%のNH3.H2O)、10分間で20%~60%の勾配;検出器、UV220nm)により精製し、次いでMeCN(3mL)を用いたトリチュレーションにより更に精製した。沈殿した固体を、濾過によって収集し、MeCN(2×1mL)で洗浄して、N-シクロプロピル-6-フルオロ-5-{4-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペラジン-1-イル}ピリジン-2-カルボキサミド(57.6mg、13.4%)を得た。LC-MS:(ES+H,m/z):[M+H]+=455.25;1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ12.46(s,1H),8.35(d,J=5.0Hz,1H),7.83(dd,J=8.0,1.4Hz,1H),7.58-7.50(m,2H),7.29(t,J=7.6Hz,1H),3.70(s,2H),3.20-3.12(m,4H),2.90-2.82(m,1H),2.59(t,J=4.5Hz,4H),2.42(s,3H),0.70-0.62(m,4H).19F NMR(377MHz,DMSO-d6)δ-72.46;-135.50.
【0157】
以下の実施例は、実施例1に示したものと同様の手順を用いて作製した。
【表8-1】
【表8-2】
実施例2
【化47】
【0158】
工程1:rel-tert-ブチル(1R,6S)-5-[2-フルオロ-6-(メトキシカルボニル)ピリジン-3-イル]-2,5-ジアザビシクロ[4.1.0]ヘプタン-2-カルボキシラートの調製:
1,4-ジオキサン(15mL)中のメチル5-ブロモ-6-フルオロピリジン-2-カルボキシラート(1.00g、4.27mmol、1.00当量)及びrel-tert-ブチル(1R,6S)-2,5-ジアザビシクロ[4.1.0]ヘプタン-2-カルボキシラート(1.02g、5.12mmol、1.20当量)の撹拌混合物に、Pd2(dba)3(195mg、0.21mmol、0.05当量)、XantPhos(247.25mg、0.43mmol、0.1当量)及びCs2CO3(2.78g、8.54mmol、2.00当量)を窒素雰囲気下にて室温で添加した。得られた混合物を、窒素雰囲気下にて100℃で3時間撹拌した。反応をLCMS及び1H NMRによって監視した。混合物を、室温まで放冷した。得られた混合物を濾過し、濾過ケーキをCH2Cl2:MeOH(10:1、300mL)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮した。残留物を、PE/EA(30分間で20~60%)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、rel-tert-ブチル(1R,6S)-5-[2-フルオロ-6-(メトキシカルボニル)ピリジン-3-イル]-2,5-ジアザビシクロ[4.1.0]ヘプタン-2-カルボキシラート(700mg、45.8%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ7.90(dd,J=8.2,1.8Hz,1H),7.54(dd,J=10.6,8.2Hz,1H),3.82(s,3H),3.60-3.57(m,1H),3.47-3.31(m,4H),3.14-3.01(m,1H),1.43(s,9H),1.11-1.03(m,1H),0.50-0.40(m,1H).19F NMR(400MHz,DMSO-d6)δ-71.58.
【0159】
工程2:rel-tert-ブチル(1R,6S)-5-[2-フルオロ-6-(メチルカルバモイル)ピリジン-3-イル]-2,5-ジアザビシクロ[4.1.0]ヘプタン-2-カルボキシラートの調製:
MeCN(5mL)中のrel-tert-ブチル(1R,6S)-5-[2-フルオロ-6-(メトキシカルボニル)ピリジン-3-イル]-2,5-ジアザビシクロ[4.1.0]ヘプタン-2-カルボキシラート(700mg、1.99mmol、1.00当量)の溶液を、窒素雰囲気下にて室温で10分間、CH3NH2(5mL、水中25~30重量%)で処理した。得られた混合物を、窒素雰囲気下にて室温で3時間撹拌した。反応をLCMSによって監視した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた混合物をDCM(100mL)で希釈し、飽和NH4Cl(水溶液)(2×50mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。濾過後、濾液を減圧下で濃縮して、rel-tert-ブチル(1R,6S)-5-[2-フルオロ-6-(メチルカルバモイル)ピリジン-3-イル]-2,5-ジアザビシクロ[4.1.0]ヘプタン-2-カルボキシラート(690mg、98.8%)を得た。LC-MS:(ES+H,m/z):[M+H]+=351.2.
【0160】
工程3:rel-5-[(1R,6S)-2,5-ジアザビシクロ[4.1.0]ヘプタン-2-イル]-6-フルオロ-N-メチルピリジン-2-カルボキサミド、HCl(塩)の調製:
MeOH(5mL)中のrel-tert-ブチル(1R,6S)-5-[2-フルオロ-6-(メチルカルバモイル)ピリジン-3-イル]-2,5-ジアザビシクロ[4.1.0]ヘプタン-2-カルボキシラート(650mg、1.85mmol、1.00当量)の溶液を、窒素雰囲気下にて室温で、1,4-ジオキサン中のHCl(気体)(3mL、ジオキサン中4M)で処理した。得られた混合物を、窒素雰囲気下にて室温で2時間撹拌した。反応をLCMSによって監視した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残留物を、Et2O(10mL)を用いたトリチュレーションにより精製した。得られた混合物を濾過し、次いで濾過ケーキをEt2O(30mL)で洗浄した。濾過ケーキを減圧下で乾燥させて、rel-5-[(1R,6S)-2,5-ジアザビシクロ[4.1.0]ヘプタン-2-イル]-6-フルオロ-N-メチルピリジン-2-カルボキサミド、HCl塩(500mg、粗製)を得、更に精製することなく次の工程で直接使用した。LC-MS:(ES+H,m/z):[M+H]+=251.2.
【0161】
工程4:rel-6-フルオロ-5-[(1R,6S)-5-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]-2,5-ジアザビシクロ[4.1.0]ヘプタン-2-イル]-N-メチルピリジン-2-カルボキサミドの調製:
MeCN(3mL)中のrel-5-[(1R,6S)-2,5-ジアザビシクロ[4.1.0]ヘプタン-2-イル]-6-フルオロ-N-メチルピリジン-2-カルボキサミド(60mg、0.24mmol、1.00当量)及び7-(ブロモメチル)-8-フルオロ-3-メチル-1H-キノキサリン-2-オン(129mg、0.48mmol、2.00当量)の撹拌混合物に、KI(8mg、0.04mmol、0.20当量)及びDIEA(154mg、1.20mmol、5.00当量)を室温で添加した。得られた混合物を、窒素雰囲気下にて80℃で3時間撹拌した。反応をLCMSによって監視した。混合物を、室温まで放冷した。得られた混合物を濾過し、次いで濾過ケーキをCH2Cl2:H2O(10:1、100mL)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、粗生成物(80mg)をPrep-HPLC(カラム:XSelect CSH Prep C18 OBDカラム、19*150mm、5μm;移動相A:水(0.1%のNH4HCO3及び0.1%のNH4OH)、移動相B:MeOH-----分取;流量:25mL/分;勾配:11分間で12%のB~39%のB、39%のB;波長:254/220nm;)により精製して、rel-6-フルオロ-5-[(1R,6S)-5-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]-2,5-ジアザビシクロ[4.1.0]ヘプタン-2-イル]-N-メチルピリジン-2-カルボキサミド(8.6mg、7.9%、2つの工程で)を得た。LC-MS:(ES+H,m/z):[M+H]+=441.05;1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ12.45(br s,1H),8.27(q,J=4.7Hz,1H),7.79(dd,J=8.2,1.8Hz,1H),7.54-7.43(m,2H),7.30(t,J=7.7Hz,1H),3.85(q,J=3.4Hz,2H),3.62-3.53(m,1H),3.29-3.22(m,1H),2.89-2.80(m,1H),2.79-2.69(m,4H),2.65-2.56(m,1H),2.44-2.35(m,4H),0.69-0.56(m,2H).19F NMR(400MHz,DMSO-d6)δ-73.65,-135.60.
【0162】
以下の実施例は、実施例2に示したものと同様の手順を用いて作製した。
【表9】
実施例5
【化48】
【0163】
工程1:1’-tert-ブチル6-メチル2-フルオロ-3’,6’-ジヒドロ-2’H-[3,4’-ビピリジン]-1’,6-ジカルボキシラートの調製:
ジオキサン(20mL)及びH2O(1mL)中のメチル5-ブロモ-6-フルオロピリジン-2-カルボキシラート(1.00g、4.27mmol、1.00当量)及びtert-ブチル4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-カルボキシラート(1.32g、4.27mmol、1.00当量)の撹拌混合物に、Pd(dppf)Cl2(313mg、0.43mmol、0.10当量)及びCsF(1.95g、13mmol、3.00当量)を室温で少しずつ添加した。得られた混合物を、窒素雰囲気下にて100℃で2時間撹拌した。混合物を、室温まで放冷した。反応をLCMSによって監視した。得られた混合物を、水(100mL)で希釈した。得られた混合物を、EtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3×100mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗製残留物を、PE/EA(30分間で20%~28%の勾配)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、1’-tert-ブチル6-メチル2-フルオロ-3’,6’-ジヒドロ-2’H-[3,4’-ビピリジン]-1’,6-ジカルボキシラート(1.3g、90.5%)を得た。LC-MS:(ES+H,m/z):[M+H]+=337.15.
【0164】
工程2:tert-ブチル2-フルオロ-6-(メチルカルバモイル)-3’,6’-ジヒドロ-2’H-[3,4’-ビピリジン]-1’-カルボキシラートの調製:
MeCN(10mL)中の1’-tert-ブチル6-メチル2-フルオロ-3’,6’-ジヒドロ-2’H-[3,4’-ビピリジン]-1’,6-ジカルボキシラート(1.00g、2.97mmol、1.00当量)の撹拌溶液に、メチルアミン水溶液(10mL、30重量%~40重量%)を室温で少しずつ添加した。得られた混合物を、窒素雰囲気下にて室温で2時間撹拌した。反応をLCMSによって監視した。得られた混合物を飽和NH4Cl(水溶液50mL)で希釈した。得られた混合物をCH2Cl2(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を、無水Na2SO4上で乾燥させた。濾過した後、濾液を減圧下で濃縮した。これにより、tert-ブチル2-フルオロ-6-(メチルカルバモイル)-3’,6’-ジヒドロ-2’H-[3,4’-ビピリジン]-1’-カルボキシラート(956mg、95.9%)が得られた。LC-MS:(ES+H,m/z):[M+H]+=336.10.
【0165】
工程3:tert-ブチル4-[2-フルオロ-6-(メチルカルバモイル)ピリジン-3-イル]ピペリジン-1-カルボキシラートの調製:
MeOH(10mL)中のtert-ブチル2-フルオロ-6-(メチルカルバモイル)-3’,6’-ジヒドロ-2’H-[3,4’-ビピリジン]-1’-カルボキシラート(300mg、0.90mmol、1.00当量)の撹拌混合物に、Pd/C(30mg、0.28mmol、0.32当量)を窒素雰囲気下にて室温で少しずつ添加した。得られた混合物を、水素雰囲気下にて室温で2時間撹拌した。反応をLCMSによって監視した。得られた混合物を濾過し、次いで濾過ケーキをMeOH(5×5mL)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮して、tert-ブチル4-[2-フルオロ-6-(メチルカルバモイル)ピリジン-3-イル]ピペリジン-1-カルボキシラート(290mg、96.1%)を得た。LC-MS:(ES+H,m/z):[M+H-tBu]+=282.10.
【0166】
工程4:6-フルオロ-N-メチル-5-(ピペリジン-4-イル)ピリジン-2-カルボキサミド塩酸塩の調製:
DCM(10mL)中のtert-ブチル4-[2-フルオロ-6-(メチルカルバモイル)ピリジン-3-イル]ピペリジン-1-カルボキシラート(200mg、0.59mmol、1.00当量)の撹拌混合物に、1,4-ジオキサン中のHCl(気体)(10.00mL、40.02mmol、67.48当量、4M)を空気雰囲気下にて室温で少しずつ添加した。得られた混合物を、窒素雰囲気下にて室温で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮して、6-フルオロ-N-メチル-5-(ピペリジン-4-イル)ピリジン-2-カルボキサミド塩酸塩(180mg、粗製)を得た。粗生成物を更に精製することなく、次の工程で直接使用した。LC-MS:(ES+H,m/z):[M+H+MeCN]+=279.10.
【0167】
工程5:6-フルオロ-5-{1-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペリジン-4-イル}-N-メチルピリジン-2-カルボキサミドの調製:
MeCN(8mL)中の6-フルオロ-N-メチル-5-(ピペリジン-4-イル)ピリジン-2-カルボキサミド塩酸塩(160mg、0.58mmol、推定収率100%、1.00当量)及び7-(ブロモメチル)-8-フルオロ-3-メチル-1H-キノキサリン-2-オン(158mg、0.58mmol、1.00当量)及びKI(19mg、0.12mmol、0.20当量)の撹拌混合物に、DIEA(377mg、2.920mmol、5.00当量)を室温で少しずつ添加した。得られた混合物を、窒素雰囲気下にて80℃で2時間撹拌した。反応をLCMSによって監視した。混合物を、室温まで放冷した。得られた混合物を、水(50mL)で希釈した。得られた混合物を、EtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3×100mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を、CH2Cl2/MeOH(30分間で0~10%の勾配)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、6-フルオロ-5-{1-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]ピペリジン-4-イル}-N-メチルピリジン-2-カルボキサミド(87.0mg、34.8%)を得た。LC-MS:(ES+H,m/z):[M+H]+=428.10;1H NMR(300MHz,DMSO-d6)δ12.45(s,1H),8.61(d,J=5.0Hz,1H),8.07(dd,J=9.7,7.7Hz,1H),7.89(dd,J=7.6,1.6Hz,1H),7.52(d,J=8.3Hz,1H),7.33-7.23(m,1H),3.66(s,2H),2.96(d,J=11.2Hz,2H),2.79-2.75(m,4H),2.42(s,3H),2.21-2.10(m,2H),1.83-1.64(m,4H).19F NMR(282MHz,DMSO-d6)δ-73.33,-135.62.
【0168】
以下の実施例は、実施例5に示したものと同様の手順を用いて作製した。
【表4】
実施例7
【化49】
【0169】
工程1:2-フルオロ-N-メチル-1’,2’,3’,6’-テトラヒドロ-[3,4’-ビピリジン]-6-カルボキサミド塩酸塩の調製:
DCM(5mL)中のtert-ブチル2-フルオロ-6-(メチルカルバモイル)-3’,6’-ジヒドロ-2’H-[3,4’-ビピリジン]-1’-カルボキシラート(300mg、0.90mmol、1.00当量)の撹拌混合物に、1,4-ジオキサン中のHCl(気体)(5mL、20.00mmol、22.36当量、4M)を室温で添加した。得られた混合物を、窒素雰囲気下にて室温で2時間撹拌した。反応をLCMSによって監視した。得られた混合物を減圧下で濃縮して、2-フルオロ-N-メチル-1’,2’,3’,6’-テトラヒドロ-[3,4’-ビピリジン]-6-カルボキサミド塩酸塩(300mg、粗製)を得た。粗生成物を更に精製することなく、次の工程で直接使用した。LC-MS:(ES+H,m/z):[M+H+MeCN]+=277.05.
【0170】
工程2:2-フルオロ-1’-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]-N-メチル-3’,6’-ジヒドロ-2’H-[3,4’-ビピリジン]-6-カルボキサミドの調製:
MeCN(8mL)中の2-フルオロ-N-メチル-1’,2’,3’,6’-テトラヒドロ-[3,4’-ビピリジン]-6-カルボキサミド塩酸塩(150mg、0.64mmol、推定収率100%、1.00当量)及び7-(ブロモメチル)-8-フルオロ-3-メチル-1H-キノキサリン-2-オン(207mg、0.77mmol、1.20当量)の撹拌混合物に、KI(21mg、0.13mmol、0.20当量)及びDIEA(412mg、3.19mmol、5.00当量)を室温で添加した。得られた混合物を、窒素雰囲気下にて室温で2時間撹拌した。反応をLCMSによって監視した。得られた混合物を、水(50mL)で希釈した。得られた混合物を、EtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を、Prep-HPLC(カラム:YMC-Actus Triart C18 ExRS、30*150mm、5μm;移動相A:水(10mmol/LのNH4HCO3)、移動相B:MeOH--HPLC;流量:60mL/分;勾配:8分間で38%のB~68%のB、68%のB;波長:254/220nm)により精製して、2-フルオロ-1’-[(5-フルオロ-2-メチル-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)メチル]-N-メチル-3’,6’-ジヒドロ-2’H-[3,4’-ビピリジン]-6-カルボキサミド(76.4mg、28.2%)を得た。LC-MS:(ES+H、m/z):[M+H]+=426.10;1H NMR(300MHz,DMSO-d6)δ12.46(s,1H),8.63(q,J=4.7Hz,1H),8.07(dd,J=9.9,7.7Hz,1H),7.92(dd,J=7.7,1.9Hz,1H),7.51(d,J=8.4Hz,1H),7.31(dd,J=8.3,7.0Hz,1H),6.24(brs,1H),3.76(s,2H),3.17(q,J=3.0Hz,2H),2.79(d,J=4.8Hz,3H),2.70(t,J=5.6Hz,2H),2.52-2.50(m,2H),2.42(s,3H).
【0171】
以下の実施例は、実施例7に示したものと同様の手順を用いて作製した。
【表5】
実施例15及び16
【化50】
【0172】
工程1:7-(1-エトキシエテニル)-3-エチル-8-フルオロ-1H-キノキサリン-2-オンの調製:
1,4-ジオキサン(10mL)中の7-ブロモ-3-エチル-8-フルオロ-1H-キノキサリン-2-オン(1.00g、3.69mmol、1.00当量)及びトリブチル(1-エトキシエテニル)スタンナン(1.60g、4.42mmol、1.20当量)の撹拌溶液に、Pd(PPh3)2Cl2(0.26g、0.36mmol、0.10当量)を窒素雰囲気下にて室温で添加した。得られた混合物を、窒素雰囲気下にて100℃で2時間撹拌した。反応をLCMSによって監視した。混合物を、室温まで放冷した。得られた混合物を更に精製することなく、次の工程で直接使用した。LC-MS:(ES+H,m/z):[M+H]+=263.1.
【0173】
工程2:7-アセチル-3-エチル-8-フルオロキノキサリン-2(1H)-オンの調製:
上記の混合物に、濃HCl(5mL、4mol/L)を室温で滴下添加した。得られた混合物を、50℃で更に1時間撹拌した。反応をLCMSによって監視した。得られた混合物を、水(10mL)で希釈した。得られた混合物を、EtOAc(10mL)で洗浄した。得られた混合物を濾過し、濾過ケーキをEtOAc(3×20mL)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮して、7-アセチル-3-エチル-8-フルオロキノキサリン-2(1H)-オン(810mg、81.0%2つの工程)を得た。LC-MS:(ES+H,m/z):[M+H]+=235.1.
【0174】
工程3:5-{4-[1-(2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)エチル]ピペラジン-1-イル}-N-メチルピリジン-2-カルボキサミドの調製:
DCM(2mL)中の7-アセチル-3-エチル-8-フルオロ-1H-キノキサリン-2-オン(150mg、0.64mmol、1.00当量)及びN-メチル-5-(ピペラジン-1-イル)ピリジン-2-カルボキサミド(211mg、0.96mmol、1.50当量)の撹拌混合物に、室温で10分間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。上記の混合物に、チタン(IV)イソプロポキシド(1.5mL)を室温で添加した。得られた混合物を、50℃で更に4時間撹拌した。混合物を、室温まで放冷した。上記の混合物に、NaBH3CN(60mg、0.96mmol、1.50当量)を室温で添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。反応をLCMSによって監視した。得られた混合物を、撹拌された水(10mL)に10分間降り注がせ、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH(30分間で0%~10%の勾配))により精製して、5-{4-[1-(2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)エチル]ピペラジン-1-イル}-N-メチルピリジン-2-カルボキサミド(120mg、42.7%)を得た。LC-MS:(ES+H,m/z):[M+H]+=439.1.
【0175】
工程4:rel-5-{4-[(1R)-1-(2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)エチル]ピペラジン-1-イル}-N-メチルピリジン-2-カルボキサミド及びrel-5-{4-[(1R)-1-(2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)エチル]ピペラジン-1-イル}-N-メチルピリジン-2-カルボキサミドの調製:
粗生成物(120mg)を、Prep-Chiral-HPLC(カラム:CHIRALPAK IA、2*25cm、5μm;移動相A:MTBE:DCM=1:1(10mMNH3)、移動相B:MeOH--HPLC;流量:20mL/分;勾配:13分間で50%のB~50%のB;波長:220/290nm;RT1(分):7;RT2(分):10.5;試料溶媒:MeOH:DCM=1:1--HPLC;注入量:1mL;ラン数:5)により精製して、rel-5-{4-[(1R)-1-(2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)エチル]ピペラジン-1-イル}-N-メチルピリジン-2-カルボキサミド(実施例15、異性体1、33.4mg、27.8%、ee=100%)及びrel-5-{4-[(1R)-1-(2-エチル-5-フルオロ-3-オキソ-4H-キノキサリン-6-イル)エチル]ピペラジン-1-イル}-N-メチルピリジン-2-カルボキサミド(実施例16、異性体2、32.6mg、27.2%、ee=99.7%)を得た。
【0176】
実施例15:LC-MS:(ES+H,m/z):[M+H]+=439.20;1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ12.44(s,1H),8.38(q,J=4.7Hz,1H),8.23(d,J=2.9Hz,1H),7.81(d,J=8.8Hz,1H),7.56(d,J=8.5Hz,1H),7.38-7.28(m,2H),3.95(q,J=6.7Hz,1H),3.30(t,J=5.1Hz,4H),2.84-2.76(m,5H),2.62-2.52(m,2H),2.49-2.45(m,2H),1.40(d,J=6.8Hz,3H),1.21(t,J=7.5Hz,3H).19F NMR(377MHz,DMSO-d6)δ-136.15.
【0177】
実施例16:LC-MS:(ES+H,m/z):[M+H]+=439.20;1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ12.44(s,1H),8.38(q,J=4.8Hz,1H),8.23(d,J=2.9Hz,1H),7.81(d,J=8.8Hz,1H),7.56(d,J=8.5Hz,1H),7.39-7.28(m,2H),3.95(q,J=6.8Hz,1H),3.29(t,J=5.1Hz,4H),2.84-2.74(m,5H),2.62-2.54(m,2H),2.49-2.45(m,2H),1.40(d,J=6.8Hz,3H),1.21(t,J=7.4Hz,3H).19F NMR(377MHz,DMSO-d6)δ-136.15.
【0178】
以下の実施例は、実施例15及び実施例16に示したものと同様の手順を用いて作製した。
【表6-1】
【表6-2】
【0179】
実施例A:細胞増殖阻害アッセイ
細胞増殖を、DLD-1 BRCA2(-/-)及び親同質遺伝子対細胞株並びにMDA-MB-436(変異BRCA1)細胞株を使用して細胞生存率アッセイによって測定した。CellTiter-Glo(CellTiter-Glo、CTG)ベースの細胞生存率アッセイは、代謝的に活性な細胞の存在を示すATPを定量化することによって、化合物効果による培養物中の生存細胞の数を決定するように設計されている。
【0180】
DLD-1 BRCA2(-/-)及び親同質遺伝子対を、10%ウシ胎児血清(fetal bovine serum、FBS)を補充したRPMI 1640中で培養し、MDA-MB-436細胞を、10%FBSを補充したDMEM中で培養した。どちらも、37℃にて5%のCO2で培養した。本発明の化合物を、Echoアコースティック液体ハンドラーを使用して384ウェルプレート(Corning、3764)に分配し、10又は30μMの最高用量を有する1:3に連続希釈された最終濃度を形成した。細胞を、200細胞/ウェル(DLD-1 BRCA2-/-)、又は500細胞/ウェル(MDA-MB-436)の密度でプレートに播種した。短時間回転させた後、細胞を、十分に加湿したインキュベーター中で5%CO2にて37℃で7日間、擾乱することなく培養した。細胞生存率をCellTiter Glo2.0アッセイキット(Promega、G9243)によって測定し、増殖阻害率を計算し、最終化合物濃度に対してプロットし、データをXfitに当てはめてIC50値を生成した。
【0181】
実施例B:生化学的(FP)アッセイ
蛍光偏光(fluorescent polarization、FP)に基づくアッセイは、均質なフォーマット、ロバストな性能のために、及び他のアッセイにおいて見られる干渉がないことから、創薬において広く利用されている。化合物は、国際公開第2014/064149号及び同第2021/013735(A1)号において実施されたアッセイにおいて例示されているように、市販の蛍光標識PARP1/2阻害剤(PARPi-FL、Tocris Biosciences、#6461)の置換を測定するアッセイを使用して特徴付けた。アッセイは以下の方法を利用して行った。
【0182】
化合物をDMSOに溶解させ、Echo550液体ハンドラーを利用して、Optiplate-384Fプレート中で所望の濃度範囲で連続希釈を行った。100%DMSOを、高(タンパク質あり)及び低(タンパク質なし)対照試料に使用した。20nLの化合物又はDMSO単独を個々のアッセイプレートウェルに添加した。
【0183】
PARP1及びPARP2タンパク質を発現させ、精製し、50mM Tris、pH8.0、0.001%Triton(登録商標) X-100、10mM MgCl2、150mM NaClを含有するアッセイ緩衝液中で20nMの最終濃度に希釈した。次いで、PARPi-FLを最終濃度3nMで添加した。
【0184】
アッセイプレートを1000rpmで1分間遠心分離し、室温で4時間インキュベートした。
【0185】
蛍光偏光を、以下の設定を使用したEnvisionプレートリーダーを使用して読み取った。
励起フィルター-FITC FP480-Exスロット3
エミッションフィルター-FITC FP P-pol535-Emスロット4
第2のエミッションフィルター-FITC FP S-pol535-Emスロット3
ミラーモジュール-FITC FPデュアルEnh-スロット1
【0186】
阻害率を、以下の式に従って、対照試料(mP値)よりも大きい置換マハラノビス距離のパーセンテージを使用して計算した。
【表7】
【数1】
【0187】
XLFit(式201)を使用して、各化合物について報告されたIC50を計算する。
【0188】
実施例A及び実施例Bからのデータを表2に示す。
【表3】
【0189】
実施例C:インビトロヒトトランスポーター排出
MDR1又はBCRPのいずれかを発現するMadin-Darbyイヌ腎臓(MDCKII)細胞を、Corning HTS Transwell(登録商標)96ウェルポリカーボネートパーミアブル(0.4μm孔)サポート上に545,000細胞/cm2の密度で播種した。細胞を、アッセイの前に4~8日間インキュベートし、単層完全性を、経上皮電気抵抗(TEER)を測定することによって評価した。試験化合物及び参照化合物を、輸送緩衝液(HBSS HEPES pH7.4)で、それぞれ10μM及び1μMの濃度に希釈した。最終有機溶媒濃度は0.5%(v/v)であった。試験化合物及び参照化合物の二方向(頂端-側底及び側底-頂端)フラックスを、相対湿度95%の37℃及び5%CO2で、2時間のインキュベーションにわたって測定した。インキュベーションの終わりに、頂端側及び側底側から試料を採取し、次いで内標準物質を含有するアセトニトリルで沈殿させた。3200×gで遠心分離した後、上清を水で1:1(v/v)に希釈し、HPLC-MS/MSによる分析に供した。アッセイ中の細胞単層の完全性は、最終濃度100μMでマーカーのルシファーイエローを使用することによって確認した。
【0190】
見かけの透過性(Papp、×10-6cm/sの単位)は、以下の式を用いて計算した。
Papp=(dQ/dt)/(A×D0)
式中、dQ/dtは薬物輸送速度(pmol/s)であり、Aは膜の表面積(0.143cm2)であり、D0は初期ドナー濃度(nM又はpmol/cm3)であった。
排出比=Papp(B→A)/Papp(A→B)
式中、Papp(B→A)は側底から頂端への方向における見かけの透過性であり、Papp(A→B)は頂端から側底への方向における見かけの透過性である。
【0191】
実施例D:ラットKp,uuのインビボ測定
血漿中非結合画分(Pu)の測定
【0192】
平衡透析法を使用して、被験物質及び参照化合物の血漿タンパク質へのインビトロ結合を調べた。5μMの被験物質を含有する血漿試料、又はブランク透析緩衝溶液(PBS、pH7.4)を、ハイスループット平衡透析(HTD)デバイスの透析ウェルの別々のチャンバーに添加した。透析プレートをシールし、約100rpmで振盪している5%CO
2の37℃のインキュベーター内に6時間置いた。全ての実験を2連で行った。ケトコナゾール(5μM)を参照化合物として使用した。インキュベーション後、シールを除去し、緩衝液チャンバー及び血漿チャンバーの両方から50μLの透析後試料を新鮮な96ウェルプレートにピペットで移した。試料は、緩衝液試料へのブランク血漿の添加、又は血漿試料へのブランク緩衝液の添加のいずれかによってイクイマトリライズした(equimatrilyzed)。続いて、UPLC-MS/MSによる分析の前に、内標準物質を含有する400μL(4倍量)のアセトニトリルを全ての試料に添加して、タンパク質を沈殿させてから、被験物質の相対濃度を測定した。血漿中の非結合画分を、以下の式に従って、緩衝液及び血漿試料中の被験物質の濃度を使用して計算した。
【数2】
【0193】
脳ホモジネート中非結合画分(Bu)の測定
【0194】
平衡透析法を使用して、被験物質及び参照化合物の齧歯類脳ホモジネートへのインビトロ結合を調べた。ナイーブ動物から採取した脳を秤量し、4倍量のPBS(pH7.4)中でホモジナイズした。1μMの被験物質を含有する脳ホモジネート試料、又はブランク透析緩衝溶液(PBS、pH7.4)を、ハイスループット平衡透析(HTD)デバイスの透析ウェルの別々のチャンバーに添加した。透析プレートをシールし、約100rpmで振盪している5%CO
2の37℃のインキュベーター内に6時間置いた。全ての実験を2連で行った。テルミサルタン(5μM)を参照化合物として使用した。インキュベーション後、シールを除去し、緩衝液チャンバー及び脳ホモジネートチャンバーの両方から50μLの透析後試料を新鮮な96ウェルプレートにピペットで移した。試料は、緩衝液試料へのブランクホモジネートの添加、又はホモジネート試料へのブランク緩衝液の添加のいずれかによってイクイマトリライズした。続いて、UPLC-MS/MSによる分析の前に、内標準物質を含有する400μL(4倍量)のアセトニトリルを全ての試料に添加して、タンパク質を沈殿させてから、被験物質の相対濃度を測定した。希釈した脳ホモジネート中の非結合画分を、以下の式に従って、緩衝液及びホモジネート試料中の被験物質の濃度を使用して計算した。
【数3】
【0195】
希釈されていない脳における非結合パーセンテージに対する補正は、以下の式を用いて達成された。
【数4】
【0196】
ラットにおける脳対血漿の薬物分配係数(Kp)及び薬物非結合Kp(Kp,uu)の測定
【0197】
化合物を、0.5%(w/v)メチルセルロース400cPを含有する滅菌水中0.1mg/mL/化合物の濃度で、個別に又はカセット中に(混合物として)製剤化し、10mL/kgの用量体積で経口胃管栄養法によって雄Sprague-Dawleyラットに投与した。1匹の動物を、投与後0.5、1、2、4、8、及び24時間の各時点で屠殺し、脳試料及び血液試料を採取した。血漿を、冷却遠心分離を介して血液から調製し、血漿試料を、生物分析まで-80℃で凍結保存した。脳試料を生理食塩水ですすいで残留血液を除去し、紙ワイプで吸い取って乾燥させた。次いで、脳試料を秤量し、3倍量(v/w)の水でホモジナイズし、生体分析まで-80℃で凍結保存した。
【0198】
生物分析の前に、血漿試料及び脳試料を、内標準物質を含有する4倍量のアセトニトリルで抽出し、15分間遠心分離した。上清を2倍量の水で希釈し、HPLC-MS/MSによる分析のために注入した。血漿及び脳ホモジネート薬物濃度を、ブランクラット血漿又は脳ホモジネートを適切な濃度範囲にわたって薬物でスパイクすることによって生成された検量線に対して決定した。脳ホモジネート濃度を、ホモジナイゼーション緩衝液希釈係数について補正して、総脳薬物濃度を得た。
【0199】
脳対血漿分配係数(Kp)を各化合物について決定し、AUCbrain:AUCplasmaとして計算した。但し、tlastは各マトリックスにおいて同一であった。一方のマトリックスについての薬物濃度対時間プロファイルが、他方のマトリックスよりも早い時点で定量化の下限を下回った場合、脳Kpを、両方のマトリックス中の薬物濃度が定量化可能であった各時点で測定された総脳薬物濃度対総血漿薬物濃度の比の平均として計算した。
【0200】
次いで、Kp,uuを、以下の式を使用してKpから計算した:Kp,uu=Kp*(脳ホモジネート中の非結合画分/血漿中の非結合画分)。
【0201】
実施例C及び実施例Dからのデータを表3に示す。
【表9】
【手続補正書】
【提出日】2024-07-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体であって、
【化51】
式中、
R
1は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OR
a、-SR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
2は、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
3は、水素、重水素、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
又はR
2及びR
3が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
各R
4は、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、又はC
2~C
6アルキニルであり、
又は、同一炭素上の2個のR
4が一緒になって、オキソを形成するか、
又は、同一炭素若しくは異なる炭素上の2個のR
4が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
nが、0~4であり、
R
5は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
6は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
7は、水素、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
各R
aは、独立して、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、又はC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
各R
c及びR
dは、独立して、水素、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、又はC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
又は、R
c及びR
dが、それらが結合している原子と一緒になって、1個以上のRで任意選択で置換されているヘテロシクロアルキルを形成し、
各Rは、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OC
1~C
6アルキル、-NH
2、-NHC
1~C
6アルキル、-N(C
1~C
6アルキル)
2、-NHC(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)C
1~C
6アルキル、-C(=O)OH、-C(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)N(C
1~C
6アルキル)
2、-C(=O)NHC
1~C
6アルキル、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、又はC
1~C
6ヘテロアルキルであり、
又は同一原子上の2個のRが一緒になって、オキソを形成する、化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項2】
R
2が、C
1~C
6アルキルである
か、又は
R
3
が水素であるか、又は
R
2
及びR
3
が一緒になって、シクロアルキルを形成する、
請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項3】
各R
4が、独立して、C
1~C
6アルキルである
か、又はnが0~2である、請求項1~
2のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項4】
式(II)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体であって、
【化52】
式中、
R
1は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OR
a、-SR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
2は、水素、重水素、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
3は、水素、重水素、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
又はR
2及びR
3が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
Xは、N、C、又はCHであり、
【化53】
は、単結合又は二重結合であり、
各R
4は、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、又はC
2~C
6アルキニルであり、
又は、同一炭素上の2個のR
4が一緒になって、オキソを形成するか、
又は、同一炭素若しくは異なる炭素上の2個のR
4が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
但し、
XがNであり、かつ
【化54】
が単結合である場合、nは1~4であり、
又は
XがC若しくはCHであり、かつ
【化55】
が単結合若しくは二重結合である場合、nは0~4であり、
R
5は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
6は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
7は、水素、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
各R
aは、独立して、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、又はC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
各R
c及びR
dは、独立して、水素、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、又はC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
又は、R
c及びR
dが、それらが結合している原子と一緒になって、1個以上のRで任意選択で置換されているヘテロシクロアルキルを形成し、
各Rは、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OC
1~C
6アルキル、-NH
2、-NHC
1~C
6アルキル、-N(C
1~C
6アルキル)
2、-NHC(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)C
1~C
6アルキル、-C(=O)OH、-C(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)N(C
1~C
6アルキル)
2、-C(=O)NHC
1~C
6アルキル、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、又はC
1~C
6ヘテロアルキルであり、
又は同一原子上の2個のRが一緒になって、オキソを形成する、化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項5】
R
2が、水素
若しくはC
1~C
6アルキルである
か、又は
R
3
が、水素若しくはC
1
~C
6
アルキルであるか、又は
R
2
及びR
3
が一緒になって、シクロアルキルを形成する、
請求項
4に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項6】
XがNであり、
【化56】
が単結合であり、nが1
若しくは2である
か、又は
XがCHであり、
【化57】
が単結合であり、nが0~2であるか、又は
XがCであり、
【化58】
が二重結合であり、nが0~2である、
請求項
4~5のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項7】
各R
4が、独立して、C
1~C
6アルキルである
か、又は
同一炭素若しくは異なる炭素上の2個のR
4
が一緒になって、シクロアルキルを形成する、請求項
4~6のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項8】
R
1が、1個以上のRで任意選択で置換されたC
1~C
6アルキル
若しくはシクロアルキルである
か、又は
R
1
がC
1
~C
6
アルキルであるか、又は
R
1
が、1個以上のRで任意選択で置換されたシクロアルキルである、
請求項
4~7のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項9】
R
5が、ハロゲン、-CN、C
1~C
6アルキル、
若しくはC
1~C
6ハロアルキルである
か、又は
R
6
が、水素若しくはハロゲンである、
請求項
4~8のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項10】
R
7が、C
1~C
6アルキル又はシクロアルキルであり、前記アルキル及びシクロアルキルが、1個以上のRで任意選択で置換されている、請求項
4~9のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項11】
式(IV)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体であって、
【化60】
式中、
R
1は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OR
a、-SR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
2は、水素、重水素、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
3は、水素、重水素、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
又はR
2及びR
3が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
各R
4は、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、又はC
2~C
6アルキニルであり、
又は、同一炭素上の2個のR
4が一緒になって、オキソを形成するか、
又は、同一炭素若しくは異なる炭素上の2個のR
4が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
nが、0~4であり、
R
6は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
7は、水素、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
Yは、N又はCR
8であり、
R
8は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
9は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
各R
aは、独立して、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、又はC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
各R
c及びR
dは、独立して、水素、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、又はC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
又は、R
c及びR
dが、それらが結合している原子と一緒になって、1個以上のRで任意選択で置換されているヘテロシクロアルキルを形成し、
各Rは、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OC
1~C
6アルキル、-NH
2、-NHC
1~C
6アルキル、-N(C
1~C
6アルキル)
2、-NHC(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)C
1~C
6アルキル、-C(=O)OH、-C(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)N(C
1~C
6アルキル)
2、-C(=O)NHC
1~C
6アルキル、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、又はC
1~C
6ヘテロアルキルであり、
又は同一原子上の2個のRが一緒になって、オキソを形成する、化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項12】
R
1が、C
1~C
6アルキル又はシクロアルキルである、請求項
11に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項13】
R
2が、水素
若しくはC
1~C
6アルキルである
か、又は
R
3
が、水素若しくはC
1
~C
6
アルキルであるか、又は
R
2
及びR
3
が一緒になって、シクロアルキルを形成する、
請求項
11若しくは12に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項14】
各R
4が、独立して、C
1~C
6アルキルである
か、又は
同一炭素若しくは異なる炭素上の2個のR
4
が一緒になって、シクロアルキルを形成するか、又は
nが0~2である、
請求項
11~13のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項15】
R
6が、水素又はハロゲンである、請求項
11~14のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項16】
YがNである、請求項
11~15のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項17】
YがCR8であ
り、
任意選択でR
8
が、水素若しくはハロゲンである、
請求項
11~15のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項18】
R
9が、水素
若しくはハロゲンである
か、又は
R
7
が、C
1
~C
6
アルキルか、若しくはシクロアルキルであり、前記アルキル及びシクロアルキルが、1個以上のRで任意選択で置換されているか、又は
R
7
がC
1
~C
6
アルキルであるか、又は
R
7
が、1個以上のRで任意選択で置換されたシクロアルキルである、
請求項
11~17のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項19】
本明細書に開示される化合物から選択される、化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項20】
請求項1~
19のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体と、薬学的に許容される賦形剤と、を含む、医薬組成物。
【請求項21】
がんの治療を必要とする対象においてそれを治療する
ための組成物であって、請求項1~
19のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体
を含み、
任意選択で前記がんが、乳がん、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、血液がん、胃腸がん、又は肺がんであり、
任意選択で前記がんが、BRCA1及び/又はBRCA2突然変異を含み、
任意選択で前記がんが、膀胱がん、脳及びCNSがん、乳がん、子宮頸がん、結腸直腸がん、食道がん、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、腎臓がん、白血病、肺がん、黒色腫、骨髄腫、口腔がん、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、皮膚がん、胃がん、甲状腺がん、又は子宮がんである、組成物。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
参照による組み込み
本明細書中で言及される全ての刊行物、特許、及び特許出願は、各個々の刊行物、特許、又は特許出願が参照により組み込まれることを具体的かつ個別に示した場合と同程度に、参照により本明細書中に組み込まれる。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体であって、
【化51】
式中、
R
1
は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OR
a
、-SR
a
、-NR
c
R
d
、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、C
2
~C
6
アルケニル、C
2
~C
6
アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
2
は、ハロゲン、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
3
は、水素、重水素、ハロゲン、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
又はR
2
及びR
3
が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
各R
4
は、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a
、-NR
c
R
d
、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、C
2
~C
6
アルケニル、又はC
2
~C
6
アルキニルであり、
又は、同一炭素上の2個のR
4
が一緒になって、オキソを形成するか、
又は、同一炭素若しくは異なる炭素上の2個のR
4
が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
nが、0~4であり、
R
5
は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a
、-NR
c
R
d
、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、C
2
~C
6
アルケニル、C
2
~C
6
アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
6
は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a
、-NR
c
R
d
、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、C
2
~C
6
アルケニル、C
2
~C
6
アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
7
は、水素、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、C
2
~C
6
アルケニル、C
2
~C
6
アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
各R
a
は、独立して、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、C
2
~C
6
アルケニル、C
2
~C
6
アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1
~C
6
アルキレン(シクロアルキル)、C
1
~C
6
アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1
~C
6
アルキレン(アリール)、又はC
1
~C
6
アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
各R
c
及びR
d
は、独立して、水素、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、C
2
~C
6
アルケニル、C
2
~C
6
アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1
~C
6
アルキレン(シクロアルキル)、C
1
~C
6
アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1
~C
6
アルキレン(アリール)、又はC
1
~C
6
アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
又は、R
c
及びR
d
が、それらが結合している原子と一緒になって、1個以上のRで任意選択で置換されているヘテロシクロアルキルを形成し、
各Rは、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OC
1
~C
6
アルキル、-NH
2
、-NHC
1
~C
6
アルキル、-N(C
1
~C
6
アルキル)
2
、-NHC(=O)OC
1
~C
6
アルキル、-C(=O)C
1
~C
6
アルキル、-C(=O)OH、-C(=O)OC
1
~C
6
アルキル、-C(=O)NH
2
、-C(=O)N(C
1
~C
6
アルキル)
2
、-C(=O)NHC
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、又はC
1
~C
6
ヘテロアルキルであり、
又は同一原子上の2個のRが一緒になって、オキソを形成する、化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目2)
R
2
が、C
1
~C
6
アルキルである、項目1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目3)
R
3
が水素である、項目1若しくは2に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目4)
R
2
及びR
3
が一緒になって、シクロアルキルを形成する、項目1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目5)
各R
4
が、独立して、C
1
~C
6
アルキルである、項目1~4のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目6)
nが0~2である、項目1~5のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目7)
式(II)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体であって、
【化52】
式中、
R
1
は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OR
a
、-SR
a
、-NR
c
R
d
、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、C
2
~C
6
アルケニル、C
2
~C
6
アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
2
は、水素、重水素、ハロゲン、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
3
は、水素、重水素、ハロゲン、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
又はR
2
及びR
3
が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
Xは、N、C、又はCHであり、
【化53】
は、単結合又は二重結合であり、
各R
4
は、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a
、-NR
c
R
d
、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、C
2
~C
6
アルケニル、又はC
2
~C
6
アルキニルであり、
又は、同一炭素上の2個のR
4
が一緒になって、オキソを形成するか、
又は、同一炭素若しくは異なる炭素上の2個のR
4
が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
但し、
XがNであり、かつ
【化54】
が単結合である場合、nは1~4であり、
又は
XがC若しくはCHであり、かつ
【化55】
が単結合若しくは二重結合である場合、nは0~4であり、
R
5
は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a
、-NR
c
R
d
、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、C
2
~C
6
アルケニル、C
2
~C
6
アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
6
は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a
、-NR
c
R
d
、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、C
2
~C
6
アルケニル、C
2
~C
6
アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
7
は、水素、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、C
2
~C
6
アルケニル、C
2
~C
6
アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
各R
a
は、独立して、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、C
2
~C
6
アルケニル、C
2
~C
6
アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1
~C
6
アルキレン(シクロアルキル)、C
1
~C
6
アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1
~C
6
アルキレン(アリール)、又はC
1
~C
6
アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
各R
c
及びR
d
は、独立して、水素、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、C
2
~C
6
アルケニル、C
2
~C
6
アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1
~C
6
アルキレン(シクロアルキル)、C
1
~C
6
アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1
~C
6
アルキレン(アリール)、又はC
1
~C
6
アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
又は、R
c
及びR
d
が、それらが結合している原子と一緒になって、1個以上のRで任意選択で置換されているヘテロシクロアルキルを形成し、
各Rは、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OC
1
~C
6
アルキル、-NH
2
、-NHC
1
~C
6
アルキル、-N(C
1
~C
6
アルキル)
2
、-NHC(=O)OC
1
~C
6
アルキル、-C(=O)C
1
~C
6
アルキル、-C(=O)OH、-C(=O)OC
1
~C
6
アルキル、-C(=O)NH
2
、-C(=O)N(C
1
~C
6
アルキル)
2
、-C(=O)NHC
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、又はC
1
~C
6
ヘテロアルキルであり、
又は同一原子上の2個のRが一緒になって、オキソを形成する、化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目8)
R
2
が、水素又はC
1
~C
6
アルキルである、項目7に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目9)
R
3
が、水素又はC
1
~C
6
アルキルである、項目7若しくは8に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目10)
R
2
及びR
3
が一緒になって、シクロアルキルを形成する、項目7に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目11)
XがNであり、
【化56】
が単結合であり、nが1又は2である、項目7~10のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目12)
XがCHであり、
【化57】
が単結合であり、nが0~2である、項目7~10のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目13)
XがCであり、
【化58】
が二重結合であり、nが0~2である、項目7~10のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目14)
各R
4
が、独立して、C
1
~C
6
アルキルである、項目7~13のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目15)
同一炭素若しくは異なる炭素上の2個のR
4
が一緒になって、シクロアルキルを形成する、項目7~13のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目16)
R
1
が、1個以上のRで任意選択で置換されたC
1
~C
6
アルキル又はシクロアルキルである、項目7~15のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目17)
R
1
がC
1
~C
6
アルキルである、項目7~16のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目18)
R
1
が、1個以上のRで任意選択で置換されたシクロアルキルである、項目7~16のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目19)
R
5
が、ハロゲン、-CN、C
1
~C
6
アルキル、又はC
1
~C
6
ハロアルキルである、項目7~18のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目20)
R
6
が、水素又はハロゲンである、項目7~19のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目21)
R
7
が、C
1
~C
6
アルキル又はシクロアルキルであり、前記アルキル及びシクロアルキルが、1個以上のRで任意選択で置換されている、項目7~20のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目22)
式(III)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体であって、
【化59】
式中、
R
1
は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OR
a
、-SR
a
、-NR
c
R
d
、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、C
2
~C
6
アルケニル、C
2
~C
6
アルキニルであり、前記アルキル、アルケニル、及びアルキニルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
又は
R
1
は、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルであり、
R
2
は、水素、重水素、ハロゲン、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
3
は、水素、重水素、ハロゲン、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
又はR
2
及びR
3
が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
各R
4
は、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a
、-NR
c
R
d
、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、C
2
~C
6
アルケニル、又はC
2
~C
6
アルキニルであり、
又は、同一炭素上の2個のR
4
が一緒になって、オキソを形成するか、
又は、同一炭素若しくは異なる炭素上の2個のR
4
が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
nが、0~4であり、
R
5
は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a
、-NR
c
R
d
、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、C
2
~C
6
アルケニル、C
2
~C
6
アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
6
は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a
、-NR
c
R
d
、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、C
2
~C
6
アルケニル、C
2
~C
6
アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
7
は、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、C
2
~C
6
アルケニル、C
2
~C
6
アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
又はR
7
は、1個以上のRで置換されたC
1
~C
6
アルキルであり、
各R
a
が、独立して、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、C
2
~C
6
アルケニル、C
2
~C
6
アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1
~C
6
アルキレン(シクロアルキル)、C
1
~C
6
アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1
~C
6
アルキレン(アリール)、若しくはC
1
~C
6
アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
各R
c
及びR
d
は、独立して、水素、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、C
2
~C
6
アルケニル、C
2
~C
6
アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1
~C
6
アルキレン(シクロアルキル)、C
1
~C
6
アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1
~C
6
アルキレン(アリール)、又はC
1
~C
6
アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
又は、R
c
及びR
d
が、それらが結合している原子と一緒になって、1個以上のRで任意選択で置換されているヘテロシクロアルキルを形成し、
各Rは、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OC
1
~C
6
アルキル、-NH
2
、-NHC
1
~C
6
アルキル、-N(C
1
~C
6
アルキル)
2
、-NHC(=O)OC
1
~C
6
アルキル、-C(=O)C
1
~C
6
アルキル、-C(=O)OH、-C(=O)OC
1
~C
6
アルキル、-C(=O)NH
2
、-C(=O)N(C
1
~C
6
アルキル)
2
、-C(=O)NHC
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、又はC
1
~C
6
ヘテロアルキルであり、
又は同一原子上の2個のRが一緒になって、オキソを形成する、化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目23)
R
1
が、C
1
~C
6
アルキル又はシクロアルキルである、項目22に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目24)
R
2
が、水素又はC
1
~C
6
アルキルである、項目22若しくは23に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目25)
R
3
が、水素又はC
1
~C
6
アルキルである、項目22~24のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目26)
R
2
及びR
3
が一緒になって、シクロアルキルを形成する、項目22~24のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目27)
各R
4
が、独立して、C
1
~C
6
アルキルである、項目22~26のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目28)
同一炭素若しくは異なる炭素上の2個のR
4
が一緒になって、シクロアルキルを形成する、項目22~26のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目29)
nが0~2である、項目22~28のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目30)
R
5
が、ハロゲン、-CN、C
1
~C
6
アルキル、又はC
1
~C
6
ハロアルキルである、項目22~29のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目31)
R
6
が、水素又はハロゲンである、項目22~30のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目32)
R
7
が、1個以上のRで任意選択で置換されたシクロアルキルである、項目22~31のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目33)
R
7
が、シクロアルキルである、項目22~31のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目34)
R
7
が、1個以上のRで置換されたC
1
~C
6
アルキルである、項目22~31のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目35)
式(IV)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体であって、
【化60】
式中、
R
1
は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OR
a
、-SR
a
、-NR
c
R
d
、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、C
2
~C
6
アルケニル、C
2
~C
6
アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
2
は、水素、重水素、ハロゲン、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
3
は、水素、重水素、ハロゲン、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
又はR
2
及びR
3
が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
各R
4
は、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a
、-NR
c
R
d
、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、C
2
~C
6
アルケニル、又はC
2
~C
6
アルキニルであり、
又は、同一炭素上の2個のR
4
が一緒になって、オキソを形成するか、
又は、同一炭素若しくは異なる炭素上の2個のR
4
が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
nが、0~4であり、
R
6
は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a
、-NR
c
R
d
、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、C
2
~C
6
アルケニル、C
2
~C
6
アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
7
は、水素、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、C
2
~C
6
アルケニル、C
2
~C
6
アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
Yは、N又はCR
8
であり、
R
8
は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a
、-NR
c
R
d
、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、C
2
~C
6
アルケニル、C
2
~C
6
アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
9
は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a
、-NR
c
R
d
、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、C
2
~C
6
アルケニル、C
2
~C
6
アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
各R
a
は、独立して、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、C
2
~C
6
アルケニル、C
2
~C
6
アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1
~C
6
アルキレン(シクロアルキル)、C
1
~C
6
アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1
~C
6
アルキレン(アリール)、又はC
1
~C
6
アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
各R
c
及びR
d
は、独立して、水素、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、C
1
~C
6
ヘテロアルキル、C
2
~C
6
アルケニル、C
2
~C
6
アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1
~C
6
アルキレン(シクロアルキル)、C
1
~C
6
アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1
~C
6
アルキレン(アリール)、又はC
1
~C
6
アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
又は、R
c
及びR
d
が、それらが結合している原子と一緒になって、1個以上のRで任意選択で置換されているヘテロシクロアルキルを形成し、
各Rは、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OC
1
~C
6
アルキル、-NH
2
、-NHC
1
~C
6
アルキル、-N(C
1
~C
6
アルキル)
2
、-NHC(=O)OC
1
~C
6
アルキル、-C(=O)C
1
~C
6
アルキル、-C(=O)OH、-C(=O)OC
1
~C
6
アルキル、-C(=O)NH
2
、-C(=O)N(C
1
~C
6
アルキル)
2
、-C(=O)NHC
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
アルキル、C
1
~C
6
ハロアルキル、C
1
~C
6
ジュウテロアルキル、C
1
~C
6
ヒドロキシアルキル、C
1
~C
6
アミノアルキル、又はC
1
~C
6
ヘテロアルキルであり、
又は同一原子上の2個のRが一緒になって、オキソを形成する、化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目36)
R
1
が、C
1
~C
6
アルキル又はシクロアルキルである、項目35に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目37)
R
2
が、水素又はC
1
~C
6
アルキルである、項目35若しくは36に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目38)
R
3
が、水素又はC
1
~C
6
アルキルである、項目35~37のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目39)
R
2
及びR
3
が一緒になって、シクロアルキルを形成する、項目35~37のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目40)
各R
4
が、独立して、C
1
~C
6
アルキルである、項目35~39のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目41)
同一炭素若しくは異なる炭素上の2個のR
4
が一緒になって、シクロアルキルを形成する、項目35~39のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目42)
nが0~2である、項目35~40のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目43)
R
6
が、水素又はハロゲンである、項目35~42のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目44)
YがNである、項目35~43のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目45)
YがCR
8
である、項目35~43のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目46)
R
8
が、水素又はハロゲンである、項目35~43若しくは45のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目47)
R
9
が、水素又はハロゲンである、項目35~46のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目48)
R
7
が、C
1
~C
6
アルキル又はシクロアルキルであり、前記アルキル及びシクロアルキルが、1個以上のRで任意選択で置換されている、項目35~47のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目49)
R
7
がC
1
~C
6
アルキルである、項目35~47のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目50)
R
7
が、1個以上のRで任意選択で置換されたシクロアルキルである、項目35~47のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目51)
本明細書に開示される化合物から選択される、化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
(項目52)
項目1~51のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体と、薬学的に許容される賦形剤と、を含む、医薬組成物。
(項目53)
がんの治療を必要とする対象においてそれを治療する方法であって、項目1~51のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体を投与することを含む、方法。
(項目54)
前記がんが、乳がん、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、血液がん、胃腸がん、又は肺がんである、項目53に記載の方法。
(項目55)
BRCA1及び/又はBRCA2突然変異を含むがんの治療を必要とする対象においてそれを治療する方法であって、項目1~51のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体を投与することを含む、方法。
(項目56)
相同修復欠損をもたらす遺伝子の突然変異を含むがんの治療を必要とする対象においてそれを治療する方法であって、項目1~51のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体を投与することを含む、方法。
(項目57)
前記相同修復欠損をもたらす遺伝子の突然変異が、ATM、BRCA1、BRCA2、BARD1、BRIP1、CDK12、CHEK1、CHEK2、FANCL、PALB2、RAD51B、RAD51C、RAD51D、若しくはRAD54L、又はこれらの任意の組み合わせを含む、項目56に記載の方法。
(項目58)
前記がんが、膀胱がん、脳及びCNSがん、乳がん、子宮頸がん、結腸直腸がん、食道がん、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、腎臓がん、白血病、肺がん、黒色腫、骨髄腫、口腔がん、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、皮膚がん、胃がん、甲状腺がん、又は子宮がんである、項目53~57のいずれか一項に記載の方法。
(項目59)
前記がんが、転移性がんである、項目53~58のいずれか一項に記載の方法。
(項目60)
前記がんが脳に転移している、項目53~59のいずれか一項に記載の方法。
(項目61)
脳にあるがんの治療を必要とする対象においてそれを治療する方法であって、項目1~51のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体を投与することを含む、方法。
(項目62)
脳がんの治療を必要とする対象においてそれを治療する方法であって、項目1~51のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体を投与することを含む、方法。
【手続補正書】
【提出日】2024-12-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体であって、
【化51】
式中、
R
1は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OR
a、-SR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
2は、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
3は、水素、重水素、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
又はR
2及びR
3が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
各R
4は、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、又はC
2~C
6アルキニルであり、
又は、同一炭素上の2個のR
4が一緒になって、オキソを形成するか、
又は、同一炭素若しくは異なる炭素上の2個のR
4が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
nが、0~4であり、
R
5は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
6は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
7は、水素、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
各R
aは、独立して、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、又はC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
各R
c及びR
dは、独立して、水素、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、又はC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
又は、R
c及びR
dが、それらが結合している原子と一緒になって、1個以上のRで任意選択で置換されているヘテロシクロアルキルを形成し、
各Rは、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OC
1~C
6アルキル、-NH
2、-NHC
1~C
6アルキル、-N(C
1~C
6アルキル)
2、-NHC(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)C
1~C
6アルキル、-C(=O)OH、-C(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)N(C
1~C
6アルキル)
2、-C(=O)NHC
1~C
6アルキル、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、又はC
1~C
6ヘテロアルキルであり、
又は同一原子上の2個のRが一緒になって、オキソを形成する、化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項2】
R
2が、C
1~C
6アルキルであるか、又は
R
3が水素であるか、又は
R
2及びR
3が一緒になって、シクロアルキルを形成する、
請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項3】
各R
4が、独立して、C
1~C
6アルキルであるか、又はnが0~2である、請求項1~2のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項4】
式(II)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体であって、
【化52】
式中、
R
1は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OR
a、-SR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
2は、水素、重水素、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
3は、水素、重水素、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
又はR
2及びR
3が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
Xは、N、C、又はCHであり、
【化53】
は、単結合又は二重結合であり、
各R
4は、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、又はC
2~C
6アルキニルであり、
又は、同一炭素上の2個のR
4が一緒になって、オキソを形成するか、
又は、同一炭素若しくは異なる炭素上の2個のR
4が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
但し、
XがNであり、かつ
【化54】
が単結合である場合、nは1~4であり、
又は
XがC若しくはCHであり、かつ
【化55】
が単結合若しくは二重結合である場合、nは0~4であり、
R
5は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
6は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
7は、水素、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
各R
aは、独立して、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、又はC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
各R
c及びR
dは、独立して、水素、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、又はC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
又は、R
c及びR
dが、それらが結合している原子と一緒になって、1個以上のRで任意選択で置換されているヘテロシクロアルキルを形成し、
各Rは、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OC
1~C
6アルキル、-NH
2、-NHC
1~C
6アルキル、-N(C
1~C
6アルキル)
2、-NHC(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)C
1~C
6アルキル、-C(=O)OH、-C(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)N(C
1~C
6アルキル)
2、-C(=O)NHC
1~C
6アルキル、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、又はC
1~C
6ヘテロアルキルであり、
又は同一原子上の2個のRが一緒になって、オキソを形成する、化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項5】
R
2が、水素若しくはC
1~C
6アルキルであるか、又は
R
3が、水素若しくはC
1~C
6アルキルであるか、又は
R
2及びR
3が一緒になって、シクロアルキルを形成する、
請求項4に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項6】
XがNであり、
【化56】
が単結合であり、nが1若しくは2であるか、又は
XがCHであり、
【化57】
が単結合であり、nが0~2であるか、又は
XがCであり、
【化58】
が二重結合であり、nが0~2である、
請求項4~5のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項7】
各R
4が、独立して、C
1~C
6アルキルであるか、又は
同一炭素若しくは異なる炭素上の2個のR
4が一緒になって、シクロアルキルを形成する、請求項4~
5のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項8】
R
1が、1個以上のRで任意選択で置換されたC
1~C
6アルキル若しくはシクロアルキルであるか、又は
R
1がC
1~C
6アルキルであるか、又は
R
1が、1個以上のRで任意選択で置換されたシクロアルキルである、
請求項4~
5のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項9】
R
5が、ハロゲン、-CN、C
1~C
6アルキル、若しくはC
1~C
6ハロアルキルであるか、又は
R
6が、水素若しくはハロゲンである、
請求項4~
5のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項10】
R
7が、C
1~C
6アルキル又はシクロアルキルであり、前記アルキル及びシクロアルキルが、1個以上のRで任意選択で置換されている、請求項4~
5のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項11】
式(IV)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体であって、
【化60】
式中、
R
1は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OR
a、-SR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
2は、水素、重水素、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
3は、水素、重水素、ハロゲン、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
又はR
2及びR
3が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
各R
4は、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、又はC
2~C
6アルキニルであり、
又は、同一炭素上の2個のR
4が一緒になって、オキソを形成するか、
又は、同一炭素若しくは異なる炭素上の2個のR
4が一緒になって、シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキルを形成し、各々が、1個以上のRで任意選択で置換されており、
nが、0~4であり、
R
6は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
7は、水素、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
Yは、N又はCR
8であり、
R
8は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
R
9は、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OR
a、-NR
cR
d、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルであり、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1個以上のRで任意選択で置換されており、
各R
aは、独立して、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、又はC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
各R
c及びR
dは、独立して、水素、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、C
1~C
6ヘテロアルキル、C
2~C
6アルケニル、C
2~C
6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C
1~C
6アルキレン(シクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(ヘテロシクロアルキル)、C
1~C
6アルキレン(アリール)、又はC
1~C
6アルキレン(ヘテロアリール)であり、各アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールが、1個以上のRで独立して任意選択で置換されており、
又は、R
c及びR
dが、それらが結合している原子と一緒になって、1個以上のRで任意選択で置換されているヘテロシクロアルキルを形成し、
各Rは、独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OC
1~C
6アルキル、-NH
2、-NHC
1~C
6アルキル、-N(C
1~C
6アルキル)
2、-NHC(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)C
1~C
6アルキル、-C(=O)OH、-C(=O)OC
1~C
6アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)N(C
1~C
6アルキル)
2、-C(=O)NHC
1~C
6アルキル、C
1~C
6アルキル、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
6ジュウテロアルキル、C
1~C
6ヒドロキシアルキル、C
1~C
6アミノアルキル、又はC
1~C
6ヘテロアルキルであり、
又は同一原子上の2個のRが一緒になって、オキソを形成する、化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項12】
R
1が、C
1~C
6アルキル又はシクロアルキルである、請求項11に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項13】
R
2が、水素若しくはC
1~C
6アルキルであるか、又は
R
3が、水素若しくはC
1~C
6アルキルであるか、又は
R
2及びR
3が一緒になって、シクロアルキルを形成する、
請求項11若しくは12に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項14】
各R
4が、独立して、C
1~C
6アルキルであるか、又は
同一炭素若しくは異なる炭素上の2個のR
4が一緒になって、シクロアルキルを形成するか、又は
nが0~2である、
請求項11~1
2のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項15】
R
6が、水素又はハロゲンである、請求項11~1
2のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項16】
YがNである、請求項11~1
2のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項17】
YがCR
8
であり、
任意選択でR
8が、水素若しくはハロゲンである、
請求項11~1
2のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項18】
R
9が、水素若しくはハロゲンであるか、又は
R
7が、C
1~C
6アルキルか、若しくはシクロアルキルであり、前記アルキル及びシクロアルキルが、1個以上のRで任意選択で置換されているか、又は
R
7がC
1~C
6アルキルであるか、又は
R
7が、1個以上のRで任意選択で置換されたシクロアルキルである、
請求項11~1
2のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項19】
本明細書に開示される化合物から選択される、化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体。
【請求項20】
請求項1~
2、4~5、11~12及び19のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体と、薬学的に許容される賦形剤と、を含む、医薬組成物。
【請求項21】
がんの治療を必要とする対象においてそれを治療するための組成物であって、請求項1~
2、4~5、11~12及び19のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体を含み、
任意選択で前記がんが、乳がん、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、血液がん、胃腸がん、又は肺がんであり、
任意選択で前記がんが、BRCA1及び/又はBRCA2突然変異を含み、
任意選択で前記がんが、膀胱がん、脳及びCNSがん、乳がん、子宮頸がん、結腸直腸がん、食道がん、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、腎臓がん、白血病、肺がん、黒色腫、骨髄腫、口腔がん、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、皮膚がん、胃がん、甲状腺がん、又は子宮がんである、組成物。
【国際調査報告】