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特表2025-503202抗インターロイキン-11抗体及びその使用
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  • 特表-抗インターロイキン-11抗体及びその使用 図1
  • 特表-抗インターロイキン-11抗体及びその使用 図2
  • 特表-抗インターロイキン-11抗体及びその使用 図3
  • 特表-抗インターロイキン-11抗体及びその使用 図4A
  • 特表-抗インターロイキン-11抗体及びその使用 図4B
  • 特表-抗インターロイキン-11抗体及びその使用 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-30
(54)【発明の名称】抗インターロイキン-11抗体及びその使用
(51)【国際特許分類】
   C07K 16/24 20060101AFI20250123BHJP
   C07K 16/46 20060101ALI20250123BHJP
   C12N 15/13 20060101ALI20250123BHJP
   C12N 15/63 20060101ALI20250123BHJP
   C12N 1/15 20060101ALI20250123BHJP
   C12N 1/19 20060101ALI20250123BHJP
   C12N 1/21 20060101ALI20250123BHJP
   C12N 5/10 20060101ALI20250123BHJP
   A61K 39/395 20060101ALI20250123BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20250123BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20250123BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20250123BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20250123BHJP
   A61P 1/04 20060101ALI20250123BHJP
   A61P 1/16 20060101ALI20250123BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20250123BHJP
   A61K 48/00 20060101ALI20250123BHJP
   A61K 35/12 20150101ALI20250123BHJP
【FI】
C07K16/24 ZNA
C07K16/46
C12N15/13
C12N15/63 Z
C12N1/15
C12N1/19
C12N1/21
C12N5/10
A61K39/395 N
A61P37/02
A61P43/00 111
A61P35/00
A61P29/00
A61P1/04
A61P1/16
A61P11/00
A61P43/00 105
A61K48/00
A61K35/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024544654
(86)(22)【出願日】2023-01-29
(85)【翻訳文提出日】2024-09-25
(86)【国際出願番号】 CN2023073670
(87)【国際公開番号】W WO2023143556
(87)【国際公開日】2023-08-03
(31)【優先権主張番号】202210112310.7
(32)【優先日】2022-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522261352
【氏名又は名称】▲邁▼威(上海)生物科技股▲フン▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110003845
【氏名又は名称】弁理士法人籾井特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲曾▼ 大地
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 大涛
(72)【発明者】
【氏名】桂 ▲勲▼
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲栄▼娟
(72)【発明者】
【氏名】芦 維▲寧▼
(72)【発明者】
【氏名】焦 莎莎
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ ▲暢▼
(72)【発明者】
【氏名】王 双
【テーマコード(参考)】
4B065
4C084
4C085
4C087
4H045
【Fターム(参考)】
4B065AA01X
4B065AA01Y
4B065AA57X
4B065AA57Y
4B065AA72X
4B065AA72Y
4B065AA83X
4B065AA83Y
4B065AA90X
4B065AA90Y
4B065AB01
4B065AC14
4B065BA02
4B065CA25
4B065CA44
4C084AA13
4C084NA14
4C084ZA591
4C084ZA661
4C084ZA751
4C084ZB071
4C084ZB111
4C084ZB211
4C084ZB261
4C084ZC411
4C085AA14
4C085AA16
4C085BB41
4C085BB43
4C085CC23
4C085DD62
4C085EE01
4C087AA01
4C087AA03
4C087BB65
4C087CA04
4C087CA12
4C087NA14
4C087ZA59
4C087ZA66
4C087ZA75
4C087ZB07
4C087ZB11
4C087ZB21
4C087ZB26
4C087ZC41
4H045AA10
4H045AA11
4H045AA30
4H045CA40
4H045DA76
4H045EA20
4H045FA72
4H045FA74
(57)【要約】
抗原であるIL-11に対して高い親和性を有し、IL-11/IL-11Rα/GP130三元複合体の形成を阻止し、STAT3シグナル経路の活性化を阻害することができる、抗インターロイキン11(IL-11)抗体又はその断片が開示される。したがって、抗インターロイキン11抗体又はその断片は、IL-11の活性を有効に中和することができ、IL-11発現(過剰発現を含む)に関連する疾患又は状態を予防する、治療する及び/又は改善するために使用することができる。
【選択図】なし

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下からなる群から選択される重鎖CDR及び軽鎖CDR(H-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、L-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3)の組合せを含む重鎖可変領域(VH)と軽鎖可変領域(VL)とを含む抗体又はその断片:
(1)
(1-1)配列番号94、配列番号95、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号97、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-2)配列番号94、配列番号100、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号97、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-3)配列番号94、配列番号101、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号97、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-4)配列番号94、配列番号102、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号97、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-5)配列番号94、配列番号103、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号97、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-6)配列番号94、配列番号104、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号97、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-7)配列番号94、配列番号101、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号115、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-8)配列番号94、配列番号101、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号116、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-9)配列番号94、配列番号101、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号117、配列番号98、配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-10)配列番号94、配列番号101、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号118、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-11)配列番号94、配列番号101、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号119、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-12)配列番号94、配列番号101、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号120、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-13)配列番号94、配列番号101、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-14)配列番号94、配列番号101、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号122、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-15)配列番号94、配列番号101、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号123、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-16)配列番号105、配列番号101、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-17)配列番号94、配列番号106、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-18)配列番号107、配列番号101、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-19)配列番号94、配列番号108、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-20)配列番号94、配列番号101、及び配列番号109に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-21)配列番号94、配列番号101、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号124、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-22)配列番号94、配列番号101、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号125、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-23)配列番号94、配列番号101、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号126、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-24)配列番号94、配列番号101、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号127、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-25)配列番号94、配列番号101、及び配列番号109に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号124、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-26)配列番号94、配列番号101、及び配列番号109に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号125、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-27)配列番号94、配列番号101、及び配列番号109に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号126、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-28)配列番号94、配列番号101、及び配列番号109に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号127、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-29)配列番号94、配列番号110、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号125、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-30)配列番号94、配列番号101、及び配列番号111に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号125、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-31)配列番号94、配列番号101、及び配列番号112に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号125、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-32)配列番号94、配列番号101、及び配列番号113に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号125、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;並びに、
(1-33)配列番号94、配列番号101、及び配列番号114に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号125、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
或いは、
(2)
(2-1)配列番号88、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号91、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-2)配列番号88、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号146、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-3)配列番号88、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号147、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-4)配列番号88、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号148、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-5)配列番号88、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号149、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-6)配列番号88、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号150、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-7)配列番号88、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号151、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-8)配列番号88、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号153、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-9)配列番号88、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号154、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-10)配列番号88、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号155、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-11)配列番号88、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号91、配列番号156、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-12)配列番号88、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号91、配列番号157、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-13)配列番号88、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号91、配列番号158、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-14)配列番号88、配列番号89、及び配列番号130に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号91、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-15)配列番号88、配列番号89、及び配列番号131に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号91、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-16)配列番号88、配列番号89、及び配列番号130に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号152、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-17)配列番号88、配列番号89、及び配列番号130に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号91、配列番号159、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-18)配列番号88、配列番号89、及び配列番号130に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号91、配列番号160、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-19)配列番号88、配列番号89、及び配列番号130に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号154、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-20)配列番号88、配列番号89、及び配列番号130に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号91、配列番号156、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-21)配列番号88、配列番号89、及び配列番号131に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号154、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-22)配列番号88、配列番号89、及び配列番号131に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号91、配列番号156、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-23)配列番号88、配列番号89、及び配列番号134の配列に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号154、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-24)配列番号88、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号91、配列番号161、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-25)配列番号88、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号162、配列番号156、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-26)配列番号132、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号154、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-27)配列番号133、配列番号89、配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号154、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-28)配列番号135、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号154、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-29)配列番号88、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号162、配列番号160、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-30)配列番号133、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号162、配列番号160、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-31)配列番号136、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号162、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-32)配列番号137、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号162、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-33)配列番号138、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号162、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-34)配列番号132、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号162、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-35)配列番号135、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号162、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-36)配列番号139、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号162、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-37)配列番号140、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号162、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-38)配列番号141、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号162、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-39)配列番号142、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号162、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-40)配列番号135、配列番号143、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号162、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-41)配列番号135、配列番号144、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号162、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-42)配列番号139、配列番号144、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号162、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-43)配列番号139、配列番号143、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号162、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;並びに、
(2-44)配列番号139、配列番号145、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号162、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3。
【請求項2】
前記抗体又はその断片が、抗インターロイキン-11抗体又はその断片であることを特徴とし、IL-11が、ヒトIL-11であることが好ましく、
前記抗IL-11抗体又はその断片が、少なくとも重鎖可変領域と軽鎖可変領域とを含み、該重鎖可変領域と該軽鎖可変領域の両方が、それぞれ請求項1に記載のCDRの組合せと散在するフレームワーク領域(FR)とを含み、これらの領域が以下:FR1-CDR1-FR2-CDR2-FR3-CDR3-FR4の通り配置されていることが好ましい、
請求項1に記載の抗体又はその断片。
【請求項3】
前記重鎖可変領域及び前記軽鎖可変領域が、以下:
(1)
(1-1)配列番号7に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号8に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-2)配列番号11に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号12に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-3)配列番号15に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号12に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-4)配列番号16に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号12に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-5)配列番号17に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号12に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-6)配列番号18に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号12に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-7)配列番号15に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号34に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-8)配列番号15に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号35に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-9)配列番号15に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号36に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-10)配列番号15に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号37に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-11)配列番号15に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号38に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-12)配列番号15に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号39に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-13)配列番号15に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号40に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-14)配列番号15に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号41に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-15)配列番号15に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号42に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-16)配列番号19に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号40に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-17)配列番号20に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号40に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-18)配列番号21に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号40に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-19)配列番号22に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号40に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-20)配列番号23に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号40に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-21)配列番号15に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号43に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-22)配列番号15に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号44に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-23)配列番号15に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号45に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-24)配列番号15に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号46に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-25)配列番号23に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号43に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-26)配列番号23に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号44に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-27)配列番号23に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号45に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-28)配列番号23に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号46に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-29)配列番号24に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号44に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-30)配列番号25に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号44に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-31)配列番号26に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号44に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-32)配列番号27に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号44に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-33)配列番号28に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号44に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-34)配列番号29に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号44に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-35)配列番号30に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号44に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-36)配列番号31に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号44に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-37)配列番号32に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号44に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;並びに、
(1-38)配列番号33に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号44に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
或いは、
(2)
(2-1)配列番号5に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号6に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-2)配列番号9に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号10に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-3)配列番号9に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号69に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-4)配列番号9に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号70に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-5)配列番号9に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号71に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-6)配列番号9に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号72に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-7)配列番号9に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号73に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-8)配列番号9に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号74に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-9)配列番号9に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号76に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-10)配列番号9に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号77に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-11)配列番号9に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号78に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-12)配列番号9に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号79に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-13)配列番号9に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号80に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-14)配列番号9に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号81に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-15)配列番号49に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号10に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-16)配列番号50に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号10に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-17)配列番号49に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号75に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-18)配列番号49に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号82に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-19)配列番号49に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号83に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-20)配列番号49に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号77に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-21)配列番号49に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号79に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-22)配列番号50に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号77に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-23)配列番号50に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号79に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-24)配列番号53に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号77に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-25)配列番号9に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号84に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-26)配列番号9に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号85に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-27)配列番号51に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号77に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-28)配列番号52に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号77に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-29)配列番号54に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号77に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-30)配列番号9に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号86に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-31)配列番号52に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号86に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-32)配列番号55に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号87に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-33)配列番号56に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号87に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-34)配列番号57に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号87に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-35)配列番号51に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号87に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-36)配列番号54に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号87に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-37)配列番号58に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号87に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-38)配列番号59に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号87に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-39)配列番号60に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号87に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-40)配列番号61に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号87に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-41)配列番号62に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号87に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-42)配列番号63に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号87に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-43)配列番号64に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号87に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-44)配列番号65に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号87に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-45)配列番号66に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号87に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-46)配列番号67に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号87に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;並びに、
(2-47)配列番号68に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号87に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
からなる群から選択されるアミノ酸配列の組合せを含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の抗体又はその断片。
【請求項4】
抗IL-11抗体又はその抗原結合性断片であることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の抗体又はその断片。
【請求項5】
マウス抗体、ウサギ抗体、ヒト抗体、キメラ抗体又は完全若しくは部分的ヒト化抗体、又は誘導体化された抗体であることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の抗体又はその断片。
【請求項6】
前記抗原結合性断片が、抗体の任意の形態の断片、例えば、scFv、BsFv、dsFv、(dsFv)、Fab、Fab’、F(ab’)、又はFvであることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の抗体又はその断片。
【請求項7】
モノクローナル抗体であり、マウス又はヒト重鎖定常領域及び軽鎖定常領域を含むことが好ましいことを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の抗体又はその断片。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載の抗体又はその断片に含まれる重鎖CDR、軽鎖CDR、重鎖可変領域、軽鎖可変領域、重鎖及び/又は軽鎖をコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子。
【請求項9】
請求項8に記載の核酸分子を含むベクター。
【請求項10】
請求項8に記載の核酸分子又は請求項9に記載のベクターを含む宿主細胞。
【請求項11】
請求項1~7のいずれか一項に記載の抗体又はその断片、請求項8に記載の核酸分子、請求項9に記載のベクター、及び/又は請求項10に記載の宿主細胞と、任意選択で薬学的に許容される補助的材料とを含む組成物。
【請求項12】
IL-11の発現(過剰発現を含む)に関連する疾患又は障害を予防する、治療する、及び/又は好転させるための医薬の製造における、請求項1~7のいずれか一項に記載の抗体又はその断片、請求項8に記載の核酸分子、請求項9に記載のベクター、請求項10に記載の宿主細胞、及び/又は請求項11に記載の組成物の使用。
【請求項13】
前記疾患又は障害が、炎症性疾患又は腫瘍、例えば、肝損傷、肺線維症及び結腸癌であることを特徴とする、請求項12に記載の使用。
【請求項14】
IL-11の発現(過剰発現を含む)に関連する疾患又は障害を予防する、治療する、及び/又は好転させる方法であって、それを必要とする対象に、請求項1~7のいずれか一項に記載の抗体又はその断片、請求項8に記載の核酸分子、請求項9に記載のベクター、請求項10に記載の宿主細胞、及び/又は請求項11に記載の組成物を投与することを含む、方法。
【請求項15】
前記疾患又は障害が、炎症性疾患又は腫瘍、例えば、肝損傷、肺線維症及び結腸癌であることを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記対象が、哺乳動物であること、好ましくは、前記対象が、ヒトであることを特徴とする、請求項14又は15に記載の方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2022年1月29日に出願された中国特許出願第202210112310.7号の優先権の利益を主張し、その全体があらゆる目的について引用することで本明細書の一部をなす。
【0002】
本発明は、バイオ医薬品の分野に属し、インターロイキン-11(IL-11)に対する抗体又はその抗原結合性断片、及び抗体又はその抗原結合性断片の適用に関する。
【背景技術】
【0003】
1990年に発見されたIL-11は、IL-6ファミリーに属するメンバーであり、178アミノ酸で構成され、分子量はおよそ19kDaである。IL-11は、白血球、線維芽細胞、上皮細胞等を含めた種々の細胞によって発現され得るものであり、その発現は、種々のサイトカイン、例えば、TGF-β、IL-1β、IL-22、IL-17F、IFN-γ、TNF-α、COX-2等によって調節される。IL-11は、IL-11受容体アルファサブユニット(IL-11Rα)に結合し、そして次に糖タンパク質ベータ受容体サブユニット(GP130)と2:2:2(IL-11/IL-11Rα/GP130)複合体を形成することにより、下流のシグナル伝達経路を活性化する。
【0004】
最も明確に研究されたIL-11の生理機能は、巨核球の拡大、したがって、血小板の産生を促進することである。造血機能に加えて、IL-11の別の主要な生理機能は、骨形成を促進することである(骨芽細胞はIL-11及びIL-11Rαを構成的に発現する)。IL-11は、TGF-βの下流の応答遺伝子であり、その発現はTGF-βによって調節される。IL-11が、赤血球の産生を刺激し、マクロファージ及びNK細胞の分化を促進し、Th1/Th2関連サイトカインの放出を調節し、そして次に、炎症によって引き起こされる組織損傷を低減させ得ることが報告されている。
【0005】
IL-11の発現が、黒色腫、乳癌、結腸直腸癌、非小細胞肺癌等を含めた種々の腫瘍において上方調節されることが研究者により報告されている。マウスモデルでは、腫瘍細胞に加えて、腫瘍浸潤性マクロファージ及びT細胞がIL-11を発現することが見いだされた。ヒト結腸直腸癌組織では、腫瘍関連線維芽細胞が主なIL-11発現源であった。IL-11は、STAT3を活性化することによって複数のレベルで腫瘍促進プロセスに関与することが見いだされている。さらに、IL-11の発現は種々の腫瘍の予後に直接関連付けられている。乳癌に関しては、IL-11の上方調節により、腫瘍の骨転移が更に促進され得る。IL-11Rα遺伝子がノックアウトされたマウスでは、結腸直腸癌の発生率が野生型マウスにおける結腸直腸癌の発生率よりも有意に低下した。
【0006】
IL-11はまた、腎臓及び心臓線維症に関与することが分かっており、或る試験では、IL-11の発現が特発性肺線維症(IPF)に罹患している患者肺において上方調節されており、また、肺の疾患の重症度と相関することが見いだされた。IL-11及びその受容体に関するin vitroにおける、及び動物モデルにおける複数の試験から、IL-11を、肺線維症を含めた種々の線維症関連疾患に対する薬物標的とみなすことができることが示唆される。
【0007】
従来技術では抗IL-11モノクローナル抗体に関する多数の試験が行われているが、抗IL-11モノクローナル抗体が機能するところのシグナル伝達機構、及び抗IL-11モノクローナル抗体の下流の治療効果を更に調査する必要がある。特に、IL-11は、種々の生物活性を有し、種々の生理機能に関与し、IL-11上の、IL-11Rα及び/又はGP130が結合する部位に特異的に結合し、IL-11/IL-11Rα/GP130複合体の形成及びSTAT3の活性化を阻害することが可能な新しいモノクローナル抗体をスクリーニングし、得ることには、IL-11の発現又は過剰発現及びSTAT3の異常な活性化に関連する疾患の治療に関して重要な意義がある。
【発明の概要】
【0008】
上記の課題を考慮し、本開示の目的は、IL-11、特にヒトIL-11に対する新規の抗体又はその抗原結合性断片を提供することである。既存の抗IL-11抗体と比較して、本開示により提供される抗体は、抗原であるIL-11に対してより高い親和性を有し、より高い活性でIL-11/IL-11Rα/GP130複合体の形成を阻止し、STAT3シグナル伝達経路の活性化を阻害することができ、それにより、IL-11の活性をより有効に中和することが可能なものである。
【0009】
本開示は、以下のような技術的解決策を提供する。
【0010】
一態様では、本開示は、抗原であるIL-11、特にヒトIL-11に高い親和性で結合することが可能な抗体又はその断片を提供する。本開示の特定の実施の形態によれば、本開示は、以下の抗体:ヒトIL-11又はマウスIL-11を免疫原として使用することによって得られるマウス抗体;マウス抗体をヒト化することによって得られるヒト化抗体、及び、酵母ディスプレイ技法を使用することによってヒト化抗体を配列最適化することにより得られる抗体を提供する。
【0011】
具体的には、本開示は、
相補性決定領域(CDR)、すなわちH-CDR1、H-CDR2及びH-CDR3を含む重鎖可変領域(VH)と、CDR、すなわちL-CDR1、L-CDR2及びL-CDR3を含む軽鎖可変領域(VL)と、
を含む抗体又はその断片を提供する。
【0012】
幾つかの特定の実施の形態では、抗体又はその断片において、
(1)
重鎖可変領域は、以下:
配列番号7、配列番号11、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32又は配列番号33に示されるアミノ酸配列、
のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域に由来する重鎖CDR1(H-CDR1)、重鎖CDR2(H-CDR2)及び重鎖CDR3(H-CDR3)を含み、
軽鎖可変領域は、以下:
配列番号8、配列番号12、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45又は配列番号46に示されるアミノ酸配列、
のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域に由来する軽鎖CDR1(L-CDR1)、軽鎖CDR2(L-CDR2)及び軽鎖CDR3(L-CDR3)を含む、
或いは、
(2)
重鎖可変領域は、以下:
配列番号5、配列番号9、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67又は配列番号68に示されるアミノ酸配列、
のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域に由来する重鎖CDR1(H-CDR1)、重鎖CDR2(H-CDR2)及び重鎖CDR3(H-CDR3)を含み、
軽鎖可変領域は、以下:
配列番号6、配列番号10、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86又は配列番号87に示されるアミノ酸配列、
のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域に由来する軽鎖CDR1(L-CDR1)、軽鎖CDR2(L-CDR2)及び軽鎖CDR3(L-CDR3)を含む。
【0013】
上記の群(1)及び(2)内のアミノ酸配列は、それぞれ本開示により提供される抗IL-11抗体に含まれる重鎖可変領域又は軽鎖可変領域のアミノ酸配列である。抗体の重鎖可変領域又は軽鎖可変領域内の相補性決定領域を定義するための当技術分野で既知のスキーム(例えば、Chothia、Kabat、IMGT、Contact等)を使用することにより、当業者は、各配列に含有される重鎖及び軽鎖CDRを容易に決定することができる。本開示の特定の実施の形態によれば、可変領域の配列内のCDRは、Kabat番号付けを使用して定義される。
【0014】
本開示により提供される抗体又はその断片において、重鎖可変領域及び軽鎖可変領域は、それぞれ、以下のアミノ酸配列の組合せに示される重鎖可変領域及び軽鎖可変領域からの重鎖CDR1、重鎖CDR2及び重鎖CDR3、並びに軽鎖CDR1、軽鎖CDR2及び軽鎖CDR3を含むことが好ましい:
(1)
(1-1)配列番号7+配列番号8;
(1-2)配列番号11+配列番号12;
(1-3)配列番号15+配列番号12;
(1-4)配列番号16+配列番号12;
(1-5)配列番号17+配列番号12;
(1-6)配列番号18+配列番号12;
(1-7)配列番号15+配列番号34;
(1-8)配列番号15+配列番号35;
(1-9)配列番号15+配列番号36;
(1-10)配列番号15+配列番号37;
(1-11)配列番号15+配列番号38;
(1-12)配列番号15+配列番号39;
(1-13)配列番号15+配列番号40;
(1-14)配列番号15+配列番号41;
(1-15)配列番号15+配列番号42;
(1-16)配列番号19+配列番号40;
(1-17)配列番号20+配列番号40;
(1-18)配列番号21+配列番号40;
(1-19)配列番号22+配列番号40;
(1-20)配列番号23+配列番号40;
(1-21)配列番号15+配列番号43;
(1-22)配列番号15+配列番号44;
(1-23)配列番号15+配列番号45;
(1-24)配列番号15+配列番号46;
(1-25)配列番号23+配列番号43;
(1-26)配列番号23+配列番号44;
(1-27)配列番号23+配列番号45;
(1-28)配列番号23+配列番号46;
(1-29)配列番号24+配列番号44;
(1-30)配列番号25+配列番号44;
(1-31)配列番号26+配列番号44;
(1-32)配列番号27+配列番号44;
(1-33)配列番号28+配列番号44;
(1-34)配列番号29+配列番号44;
(1-35)配列番号30+配列番号44;
(1-36)配列番号31+配列番号44;
(1-37)配列番号32+配列番号44;
(1-38)配列番号33+配列番号44;
或いは、
(2)
(2-1)配列番号5+配列番号6;
(2-2)配列番号9+配列番号10;
(2-3)配列番号9+配列番号69;
(2-4)配列番号9+配列番号70;
(2-5)配列番号9+配列番号71;
(2-6)配列番号9+配列番号72;
(2-7)配列番号9+配列番号73;
(2-8)配列番号9+配列番号74;
(2-9)配列番号9+配列番号76;
(2-10)配列番号9+配列番号77;
(2-11)配列番号9+配列番号78;
(2-12)配列番号9+配列番号79;
(2-13)配列番号9+配列番号80;
(2-14)配列番号9+配列番号81;
(2-15)配列番号49+配列番号10;
(2-16)配列番号50+配列番号10;
(2-17)配列番号49+配列番号75;
(2-18)配列番号49+配列番号82;
(2-19)配列番号49+配列番号83;
(2-20)配列番号49+配列番号77;
(2-21)配列番号49+配列番号79;
(2-22)配列番号50+配列番号77;
(2-23)配列番号50+配列番号79;
(2-24)配列番号53+配列番号77;
(2-25)配列番号9+配列番号84;
(2-26)配列番号9+配列番号85;
(2-27)配列番号51+配列番号77;
(2-28)配列番号52+配列番号77;
(2-29)配列番号54+配列番号77;
(2-30)配列番号9+配列番号86;
(2-31)配列番号52+配列番号86;
(2-32)配列番号55+配列番号87;
(2-33)配列番号56+配列番号87;
(2-34)配列番号57+配列番号87;
(2-35)配列番号51+配列番号87;
(2-36)配列番号54+配列番号87;
(2-37)配列番号58+配列番号87;
(2-38)配列番号59+配列番号87;
(2-39)配列番号60+配列番号87;
(2-40)配列番号61+配列番号87;
(2-41)配列番号62+配列番号87;
(2-42)配列番号63+配列番号87;
(2-43)配列番号64+配列番号87;
(2-44)配列番号65+配列番号87;
(2-45)配列番号66+配列番号87;
(2-46)配列番号67+配列番号87;
(2-47)配列番号68+配列番号87。
【0015】
上記の通り、上記の組合せの可変領域の各配列内のCDRは、Kabat番号付けを使用して定義することができる。本開示の実施例(特に表3及び表6)に示されているものを参照されたい。また、上記の組合せにおいて、重鎖可変領域及び軽鎖可変領域内のCDRの組合せは、本開示により提供される抗体又はその断片に含有される。
【0016】
したがって、本開示により提供される抗体又はその断片において、重鎖可変領域及び軽鎖可変領域は、以下からなる群から選択される重鎖CDR及び軽鎖CDR(H-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、L-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3)の組合せを含む:
(1)
(1-1)配列番号94、配列番号95、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号97、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-2)配列番号94、配列番号100、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号97、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-3)配列番号94、配列番号101、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号97、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-4)配列番号94、配列番号102、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号97、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-5)配列番号94、配列番号103、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号97、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-6)配列番号94、配列番号104、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号97、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-7)配列番号94、配列番号101、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号115、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-8)配列番号94、配列番号101、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号116、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-9)配列番号94、配列番号101、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号117、配列番号98、配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-10)配列番号94、配列番号101、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号118、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-11)配列番号94、配列番号101、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号119、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-12)配列番号94、配列番号101、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号120、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-13)配列番号94、配列番号101、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-14)配列番号94、配列番号101、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号122、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-15)配列番号94、配列番号101、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号123、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-16)配列番号105、配列番号101、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-17)配列番号94、配列番号106、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-18)配列番号107、配列番号101、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-19)配列番号94、配列番号108、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-20)配列番号94、配列番号101、及び配列番号109に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号98、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-21)配列番号94、配列番号101、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号124、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-22)配列番号94、配列番号101、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号125、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-23)配列番号94、配列番号101、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号126、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-24)配列番号94、配列番号101、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号127、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-25)配列番号94、配列番号101、及び配列番号109に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号124、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-26)配列番号94、配列番号101、及び配列番号109に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号125、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-27)配列番号94、配列番号101、及び配列番号109に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号126、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-28)配列番号94、配列番号101、及び配列番号109に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号127、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-29)配列番号94、配列番号110、及び配列番号96に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号125、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-30)配列番号94、配列番号101、及び配列番号111に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号125、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-31)配列番号94、配列番号101、及び配列番号112に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号125、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(1-32)配列番号94、配列番号101、及び配列番号113に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号125、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;並びに、
(1-33)配列番号94、配列番号101、及び配列番号114に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号121、配列番号125、及び配列番号99に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
或いは、
(2)
(2-1)配列番号88、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号91、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-2)配列番号88、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号146、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-3)配列番号88、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号147、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-4)配列番号88、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号148、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-5)配列番号88、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号149、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-6)配列番号88、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号150、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-7)配列番号88、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号151、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-8)配列番号88、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号153、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-9)配列番号88、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号154、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-10)配列番号88、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号155、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-11)配列番号88、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号91、配列番号156、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-12)配列番号88、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号91、配列番号157、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-13)配列番号88、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号91、配列番号158、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-14)配列番号88、配列番号89、及び配列番号130に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号91、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-15)配列番号88、配列番号89、及び配列番号131に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号91、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-16)配列番号88、配列番号89、及び配列番号130に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号152、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-17)配列番号88、配列番号89、及び配列番号130に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号91、配列番号159、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-18)配列番号88、配列番号89、及び配列番号130に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号91、配列番号160、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-19)配列番号88、配列番号89、及び配列番号130に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号154、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-20)配列番号88、配列番号89、及び配列番号130に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号91、配列番号156、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-21)配列番号88、配列番号89、及び配列番号131に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号154、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-22)配列番号88、配列番号89、及び配列番号131に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号91、配列番号156、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-23)配列番号88、配列番号89、及び配列番号134の配列に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号154、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-24)配列番号88、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号91、配列番号161、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-25)配列番号88、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号162、配列番号156、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-26)配列番号132、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号154、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-27)配列番号133、配列番号89、配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号154、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-28)配列番号135、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号154、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-29)配列番号88、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号162、配列番号160、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-30)配列番号133、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号162、配列番号160、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-31)配列番号136、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号162、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-32)配列番号137、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号162、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-33)配列番号138、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号162、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-34)配列番号132、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号162、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-35)配列番号135、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号162、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-36)配列番号139、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号162、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-37)配列番号140、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号162、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-38)配列番号141、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号162、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-39)配列番号142、配列番号89、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号162、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-40)配列番号135、配列番号143、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号162、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-41)配列番号135、配列番号144、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号162、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-42)配列番号139、配列番号144、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号162、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;
(2-43)配列番号139、配列番号143、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号162、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3;並びに、
(2-44)配列番号139、配列番号145、及び配列番号90に順次示されるアミノ酸配列を含むH-CDR1、H-CDR2、及びH-CDR3、並びに、配列番号162、配列番号92、及び配列番号93に順次示されるアミノ酸配列を含むL-CDR1、L-CDR2、及びL-CDR3。
【0017】
本開示により提供される抗体又はその断片は、抗インターロイキン-11(IL-11)抗体又はその断片であることが好ましい。IL-11は、ヒトIL-11(hIL-11)であることが好ましい。ヒトIL-11の例示的なアミノ酸配列はGenBank受託番号:AAH12506.1に示される。
【0018】
本開示の抗IL-11抗体又はその断片は、少なくとも重鎖可変領域と軽鎖可変領域とを含み、その両方が、上記のCDRと、散在するフレームワーク領域(FR)とを含み、それらの領域が以下:FR1-CDR1-FR2-CDR2-FR3-CDR3-FR4の通り配置されていることが好ましい。
【0019】
本開示により提供される抗IL-11抗体又はその断片において、
(1)
重鎖可変領域は、
配列番号7、配列番号11、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、若しくは配列番号33に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含み、及び/又は、
軽鎖可変領域は、
配列番号8、配列番号12、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、若しくは配列番号46に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、
或いは、
(2)
重鎖可変領域は、
配列番号5、配列番号9、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、若しくは配列番号68に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含み、及び/又は、
軽鎖可変領域は、
配列番号6、配列番号10、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、若しくは配列番号87に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むことが更に好ましい。
【0020】
「少なくとも75%の同一性」に起因して、アミノ酸配列の最大25%の差異が、重鎖可変領域若しくは軽鎖可変領域内の任意のフレームワーク領域に存在してよい、又は、本開示による抗体若しくはその断片の重鎖可変領域及び軽鎖可変領域以外の任意のドメイン若しくは配列に存在してよい。差異は、任意の位置におけるアミノ酸の欠失、付加又は置換に起因するものであってよく、置換は、保存的置換であっても非保存的置換であってもよい。「少なくとも75%の同一性」には、75%の同一性から100%の同一性の間の任意のパーセント同一性、例えば、75%、80%、85%、90%、更には91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又は更には100%の同一性が包含される。
【0021】
本開示の特定の実施の形態によれば、本開示により提供される抗IL-11抗体又はその断片において、重鎖可変領域及び軽鎖可変領域は、以下:
(1)
(1-1)配列番号7に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号8に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-2)配列番号11に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号12に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-3)配列番号15に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号12に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-4)配列番号16に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号12に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-5)配列番号17に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号12に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-6)配列番号18に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号12に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-7)配列番号15に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号34に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-8)配列番号15に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号35に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-9)配列番号15に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号36に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-10)配列番号15に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号37に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-11)配列番号15に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号38に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-12)配列番号15に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号39に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-13)配列番号15に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号40に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-14)配列番号15に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号41に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-15)配列番号15に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号42に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-16)配列番号19に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号40に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-17)配列番号20に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号40に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-18)配列番号21に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号40に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-19)配列番号22に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号40に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-20)配列番号23に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号40に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-21)配列番号15に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号43に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-22)配列番号15に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号44に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-23)配列番号15に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号45に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-24)配列番号15に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号46に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-25)配列番号23に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号43に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-26)配列番号23に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号44に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-27)配列番号23に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号45に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-28)配列番号23に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号46に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-29)配列番号24に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号44に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-30)配列番号25に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号44に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-31)配列番号26に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号44に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-32)配列番号27に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号44に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-33)配列番号28に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号44に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-34)配列番号29に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号44に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-35)配列番号30に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号44に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-36)配列番号31に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号44に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(1-37)配列番号32に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号44に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;並びに、
(1-38)配列番号33に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号44に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
或いは、
(2)
(2-1)配列番号5に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号6に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-2)配列番号9に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号10に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-3)配列番号9に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号69に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-4)配列番号9に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号70に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-5)配列番号9に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号71に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-6)配列番号9に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号72に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-7)配列番号9に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号73に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-8)配列番号9に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号74に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-9)配列番号9に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号76に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-10)配列番号9に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号77に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-11)配列番号9に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号78に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-12)配列番号9に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号79に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-13)配列番号9に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号80に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-14)配列番号9に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号81に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-15)配列番号49に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号10に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-16)配列番号50に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号10に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-17)配列番号49に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号75に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-18)配列番号49に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号82に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-19)配列番号49に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号83に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-20)配列番号49に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号77に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-21)配列番号49に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号79に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-22)配列番号50に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号77に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-23)配列番号50に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号79に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-24)配列番号53に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号77に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-25)配列番号9に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号84に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-26)配列番号9に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号85に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-27)配列番号51に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号77に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-28)配列番号52に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号77に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-29)配列番号54に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号77に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-30)配列番号9に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号86に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-31)配列番号52に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号86に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-32)配列番号55に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号87に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-33)配列番号56に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号87に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-34)配列番号57に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号87に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-35)配列番号51に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号87に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-36)配列番号54に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号87に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-37)配列番号58に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号87に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-38)配列番号59に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号87に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-39)配列番号60に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号87に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-40)配列番号61に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号87に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-41)配列番号62に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号87に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-42)配列番号63に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号87に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-43)配列番号64に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号87に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-44)配列番号65に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号87に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-45)配列番号66に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号87に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
(2-46)配列番号67に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号87に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;並びに、
(2-47)配列番号68に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列、及び、配列番号87に示されるアミノ酸配列又はそのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列;
からなる群から選択されるアミノ酸配列の組合せを含む。
【0022】
抗原に関して、本開示により提供される抗体又はその断片は、抗IL-11抗体又はその抗原結合性断片である。抗体は、マウス抗体、ウサギ抗体、ヒト抗体、キメラ抗体又は完全若しくは部分的ヒト化抗体であることが好ましい。抗体はまた、誘導体化された抗体、例えば、元のマウスモノクローナル抗体に対してなされるCDR移植、親和性成熟、点変異操作、化学修飾等によって得られる抗体であってもよく、ここで、化学修飾としては、グリコシル化、アセチル化、ペグ化、リン酸化、アミド化、プロテアーゼによる切断、細胞リガンド又はエフェクター分子への付着、活性反応性基の保護及び/又はブロッキング等が挙げられる。抗IL-11抗体の抗原結合性断片は、抗体の任意の形態の断片、例えば、単鎖可変断片(scFv)、二価単鎖可変断片(BsFv)、ジスルフィド安定化可変断片(dsFv)、(ジスルフィド安定化可変断片)((dsFv))、抗原結合性断片(Fab)、Fab’断片(Fab’)、F(ab’)断片(F(ab’))、又は可変断片(Fv)であってよいことが好ましい。
【0023】
本開示により提供される抗体又はその断片は、可変領域に加えて、重鎖定常領域(CH)及び/又は軽鎖定常領域(CL)、好ましくはヒト又はマウス重鎖定常領域及び/又は軽鎖定常領域を更に含む。抗体又はその断片は、IgG、IgA、IgM、IgD若しくはIgEの重鎖定常領域、及び/又はカッパ若しくはラムダ型軽鎖定常領域を含むことが好ましい。
【0024】
本開示の特定の実施の形態によれば、抗体は、モノクローナル抗体、好ましくは、マウス、キメラ又はヒト化モノクローナル抗体である。本開示の特定の実施の形態によれば、モノクローナル抗体は、マウスIgG1重鎖定常領域の配列、例えば、配列番号3に示されるマウスIgG1重鎖定常領域の配列を含み、及び/又は、マウス軽鎖定常領域の配列、例えば、配列番号4に示されるマウス軽鎖定常領域の配列を含む。本開示の特定の実施の形態によれば、モノクローナル抗体は、ヒト重鎖定常領域及びヒト軽鎖定常領域、例えば、それぞれ配列番号13及び配列番号14に示されるヒト重鎖定常領域及びヒト軽鎖定常領域を含む。
【0025】
本開示の特定の実施の形態によれば、本開示により提供される抗IL-11抗体は、モノクローナル抗体である。本開示により提供される抗IL-11抗体は、免疫グロブリンであることが好ましい。例えば、免疫グロブリンは、ヒト型のIgA、IgD、IgE、IgG又はIgM、より好ましくは、ヒトIgG1、IgG2、IgG3又はIgG4亜型である。
【0026】
別の態様では、本開示は、本開示により提供される抗体又はその断片に含まれる重鎖CDR、軽鎖CDR、重鎖可変領域、軽鎖可変領域、重鎖又は軽鎖をコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子を提供する。
【0027】
本開示により提供される核酸分子をベクターにクローニングすることができ、今度はそのベクターを宿主細胞に対するトランスフェクト又は形質転換のために使用することができる。したがって、更に別の態様では、本開示は、本開示により提供される核酸分子を含むベクターを提供する。ベクターは、真核生物発現ベクター、原核生物発現ベクター、人工染色体、ファージベクター等であってよい。本開示により提供されるベクター又は核酸分子を、抗体の保護又は発現等のための宿主細胞に対する形質転換又はトランスフェクトのために使用することができる。したがって、更なる態様では、本開示は、本開示により提供される核酸分子及び/又はベクターを含む、又は、本開示により提供される核酸分子及び/又はベクターにより形質転換若しくはトランスフェクトされた宿主細胞を提供する。宿主細胞は、任意の原核細胞又は真核細胞、例えば、細菌細胞、又は昆虫細胞、真菌細胞、植物細胞又は動物細胞であってよい。
【0028】
本開示により提供される抗体又はその断片は、当技術分野で既知の任意の従来の技法を使用して得ることができる。例えば、本開示により提供される宿主細胞を、宿主細胞が抗体の重鎖及び軽鎖を発現することが可能な条件下で培養する。任意選択で、方法は、産生された抗体を回収する工程を更に含む。
【0029】
本開示により提供される抗体若しくはその断片、核酸分子、ベクター、及び/又は宿主細胞は、実際に必要とされる種々の目的で使用するために、組成物、より詳細には医薬組成物、例えば、医薬調製物に含有させることができる。
【0030】
したがって、また更なる態様では、本開示は、本開示により提供される抗体若しくはその断片、核酸分子、ベクター、及び/又は宿主細胞、任意選択で薬学的に許容される補助的材料を含む組成物も提供する。本開示により提供される組成物を医学又は製薬技術分野において既知の種々の剤形に製剤化し、適切な様式で投与することができる。
【0031】
更に別の態様では、本開示は、IL-11の発現(過剰発現を含む)に関連する疾患又は障害を予防する、治療する、及び/又は好転させるための医薬の製造における、抗体若しくはその断片、核酸分子、ベクター、宿主細胞及び/又は組成物の使用も提供する。抗体若しくはその断片、核酸分子、ベクター、宿主細胞及び/又は組成物は、とりわけ、IL-11に結合し、IL-11/IL-11Rα/GP130複合体の形成を阻止し、STAT3シグナル伝達経路の活性化を阻害することによって機能し得る。本開示の特定の実施の形態によれば、疾患又は障害は、炎症性疾患又は腫瘍、例えば、肝損傷、肺線維症及び結腸癌である。
【0032】
したがって、本開示は、IL-11の発現(過剰発現を含む)に関連する疾患又は障害を予防する、治療する、及び/又は好転させる方法であって、それを必要とする対象に、本開示により提供される抗体若しくはその断片、核酸分子、ベクター、宿主細胞及び/又は組成物を投与することを含む、方法も提供する。疾患又は障害は、炎症性疾患又は腫瘍、例えば、肝損傷、肺線維症及び結腸癌であることが好ましい。対象は、哺乳動物であることが好ましく、対象は、ヒトであることがより好ましい。
【0033】
本開示により提供される、疾患又は障害を予防する、治療する、及び/又は好転させる方法は、投与される医薬組成物の特定の有効成分、患者の年齢、体重、性別又は身体的及び医学的状態、治療される状態の重症度、投与経路等を含めた様々な因子に応じて使用される。
【0034】
また更なる態様では、本開示は、IL-11の発現(過剰発現を含む)に関連する疾患又は障害を診断するための薬剤の製造における、本開示により提供される抗体若しくはその断片、核酸分子、ベクター、宿主細胞及び/又は組成物の使用も提供する。疾患又は障害は、炎症性疾患又は腫瘍、例えば、肝損傷、肺線維症及び結腸癌であることが好ましい。
【0035】
更に別の態様では、本開示は、本開示により提供される抗体若しくはその断片、核酸分子、ベクター、宿主細胞及び/又は組成物を含むキットを提供する。キットは、上記の治療若しくは診断のために、又は、抗原検出のために使用することができるものである。例えば、キットは、ELISAを使用して任意の生体試料におけるIL-11の発現を検出するためのキットである。
【0036】
本発明の実施形態を、添付の図面を参照して以下に詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】ハイブリドーマ上清のヒトIL-11及びマウスIL-11に対する結合活性を示す図である。
図2】抗IL-11抗体の、IL-11/IL-11Rα/GP130の形成に対する阻止活性を示す図である。2a:mu8C8;2b:mu18A10;2c:3C6-mFc。
図3】IL-11によって刺激したSTAT3/IL-11Rα/GP130-HEK293細胞におけるレポーター遺伝子の発現の解析結果を示す図である。
図4A】ブレオマイシン(BLM)誘発肺線維症のマウスモデルにおける抗IL-11抗体のin vivo活性を示す図である。4a:肺組織切片のH&E及びMasson染色の結果。
図4B】ブレオマイシン(BLM)誘発肺線維症のマウスモデルにおける抗IL-11抗体のin vivo活性を示す図である。4b:線維症及び肺機能の分析結果。
図5】MC38腫瘍細胞を担持するマウスの腫瘍モデルにおける抗IL-11抗体の有効性を示す図である。5a:腫瘍体積;5b:腫瘍重量。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下に本発明を、具体例を参照して説明する。これらの実施例は本発明の単なる例示に過ぎず、本発明の範囲を何ら限定するものではないことが当業者には理解されよう。
【0039】
以下の実施例における実験手順は、特に明示がない限り、全て慣用のものである。以下の実施例で用いた原材料及び試薬材料等は、特に明示がない限り、いずれも市販品である。
【実施例
【0040】
実施例1 ハイブリドーマ由来マウス抗IL-11抗体の調製及び分析
マウス抗IL-11ハイブリドーマ単クローン5C2、8C8、16B5、18A10、18H10、23G6及び29C11をマウスハイブリドーマ技術によって得た。それらのクローンの上清の、ELISAプレートの表面上に固定化したヒトIL-11(AAH12506.1、Pro22-Leu199;配列番号128)及びマウスIL-11(NP_032376.1、Pro22-Leu199;配列番号129)に対する結合活性を直接ELISAによって検出した。結果が図1に示されている。
【0041】
ハイブリドーマ細胞を或る特定の数まで培養したところで、培養上清を収集し、プロテインGアフィニティークロマトグラフィーを使用して精製して、マウスハイブリドーマ抗体(Hy5C2、Hy8C8、Hy16B5、Hy18A10、Hy18H10、Hy23G6及びHy29C11)を得た。ハイブリドーマ上清から精製されたマウス抗体の親和性を、Fortebio Inc.のOctet QKe System機器を使用し、抗体のFc断片を捕捉するために抗マウスIgG Fc捕捉バイオセンサーを用いて決定した。陽性対照として、組換え発現させた「3C6-mFc」と称される抗IL-11抗体を同じ濃度で使用した。具体的には、ハイブリドーマ上清をHBS-EP+緩衝液(GE)で希釈し、AMCプローブ(カタログ番号:18-5088、PALL)の表面を通過させ、そのようにしてハイブリドーマ上清中の抗体をプローブの表面上に捕捉した。次いで、HBS-EP+緩衝液(300nM)中に希釈したヒトIL-11を移動相として使用して、プローブの表面上に捕捉された抗体と反応させた。結合及び解離の両方を300秒間行った。実験が完了したら、ブランク対照の応答値を差し引いたデータを、ソフトウェアによって1:1 Langmuir結合モデルを使用して当てはめ、次いで、抗原-抗体結合の速度定数を算出した。結合シグナルをOctet QKe System機器でHy5C2、Hy8C8、Hy16B5、Hy18A10、及びHy18H10を用いて検出した。測定の最終的な結果を以下の表1に示す。
【0042】
陽性対照である抗IL-11抗体3C6-mFcの配列は、国際公開第2019/238882号に開示されている。3C6-mFcの重鎖可変領域の配列は、「3C6-VH」と称され、配列番号1に示される通りであり、3C6-mFcの軽鎖可変領域の配列は、「3C6-VL」と称され、配列番号2に示される通りであり、3C6-mFcは、マウスIgG1定常領域、すなわち、配列番号3に示されるマウス抗体の重鎖定常領域及び配列番号4に示されるマウス抗体の軽鎖定常領域を有する。
【0043】
【表1】
【0044】
配列番号1 3C6-VH
EVQLVQSGAEVKKPGASVKISCKASGYTFTDYNMDWVKQAPGQRLEWIGDINPHNGGPIYNQKFTGRATLTVDKSASTAYMELSSLRSEDTAVYYCARGELGHWYFDVWGQGTTVTVSS
【0045】
配列番号2 3C6-VL
DIVLTQSPASLALSPGERATLSCRASKSVSTSGYSYIHWYQQKPGQAPRLLIYLASNLDSGVPARFSGSGSGTDFTLTISSLEEEDFATYYCQHSRDLPPTFGQGTKLEIK
【0046】
配列番号3 マウス抗体の重鎖定常領域
AKTTPPSVYPLAPGSAAQTNSMVTLGCLVKGYFPEPVTVTWNSGSLSSGVHTFPAVLQSDLYTLSSSVTVPSSTWPSETVTCNVAHPASSTKVDKKIVPRDCGCKPCICTVPEVSSVFIFPPKPKDVLTITLTPKVTCVVVDISKDDPEVQFSWFVDDVEVHTAQTQPREEQFNSTFRSVSELPIMHQDWLNGKEFKCRVNSAAFPAPIEKTISKTKGRPKAPQVYTIPPPKEQMAKDKVSLTCMITDFFPEDITVEWQWNGQPAENYKNTQPIMDTDGSYFVYSKLNVQKSNWEAGNTFTCSVLHEGLHNHHTEKSLSHSPGK
【0047】
配列番号4 マウス抗体の軽鎖定常領域
RTVAAPTVSIFPPSSEQLTSGGASVVCFLNNFYPKDINVKWKIDGSERQNGVLNSWTDQDSKDSTYSMSSTLTLTKDEYERHNSYTCEATHKTSTSPIVKSFNRNEC
【0048】
実施例2 マウス抗IL 11抗体の遺伝子クローニング及び組換え発現
ハイブリドーマ細胞を或る特定の数まで培養したところで、細胞を収集し、全RNAを細胞から抽出した。得られたRNAを逆転写PCRに供し、マウス抗体の軽鎖可変領域及び重鎖可変領域をコードする遺伝子を得て、配列決定した。Hy18A10の重鎖可変領域の配列は「mu18A10 VH」と称され、配列番号5に示される通りであり、Hy18A10の軽鎖可変領域の配列は「mu18A10 VL」と称され、配列番号6に示される通りである。Hy8C8の重鎖可変領域の配列は「mu8C8 VH」と称され、配列番号7に示される通りであり、Hy8C8の軽鎖可変領域の配列は「mu8C8 VL」と称され、配列番号8に示される通りである。CDRをKabat番号付けに従って定義し、下線で示している。以下同様である。
【0049】
配列番号5(CDR:配列番号88/89/90) mu18A10-VH
QVQLQQPGAELVKPGASVKMSCKASGYKFITYNMDWVKQTPGQGLEWIGTIYPGNGDTSYNQKFKGKATLTADKSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARGDLYALDYWGQGTSVTVSS
【0050】
配列番号6(CDR:配列番号91/92/93) mu18A10-VL
SIVMTQTPKFLLVSAGDRVTITCKASQSVSNDVAWYQQKPGQSPKLLIYSASNRYTGVPDRFTGSGYGTDFTFTINTVQAEDLAVYFCQHDYSSPYTFGGGTKLEIKR
【0051】
配列番号7(CDR:配列番号94/100/96) mu8C8-VH
DVQLVESGGGLVQPGGSRKLSCAASGFTFSSFGMHWVRQSPERGLEWVAYITSGSNTIYYADTVKGRFTISRDNPENTLFLQMTSLRSEDTAMYYCAREYYSYDEGFAYWGQGTLVTVSA
【0052】
配列番号8(CDR:配列番号97/98/99) mu8C8-VL
EIVLTQSPTTMAASPGEKITITCSVSSSISSNYLHWYQQKPGFSPKLLIYRTSNLASGVPARFSGSGSGTSHSLTIDTMEAEDVATYYCQQGVDVPFTFGSGTKLEIKR
【0053】
遺伝子クローニングによって得たマウス抗体のアミノ酸配列に従って、抗体コード遺伝子を最適化し、合成した。制限酵素の切断部位を設計し、遺伝子の両末端に導入し、抗体の可変領域をコードする遺伝子を、マウス抗体の重鎖定常領域及び軽鎖定常領域(アミノ酸配列は配列番号3及び配列番号4に示される通りである)をコードする遺伝子と、酵素消化によって連結した。得られた遺伝子を、それぞれ真核細胞一過性発現ベクターにクローニングし、組換えマウス抗体の発現ベクターを得た。次いで、抗体の軽鎖及び重鎖発現ベクターをプラスミド増殖のために大腸菌(E.coli)に導入してそれを形質転換し、多数のプラスミドを単離した。候補抗体の重鎖及び軽鎖のプラスミドをHEK293細胞に293fectin Transfection Reagentの説明書に従って同時トランスフェクトして、抗体を組換え発現させた。細胞のトランスフェクションの5~6日後、培養上清を収集し、プロテインGアフィニティークロマトグラフィーカラムを用いて精製し、組換えマウス抗体mu8C8及びmu18A10を得た。
【0054】
実施例3 IL-11/IL-11Rα/GP130複合体の形成を阻止するための組換えマウス抗IL-11抗体の活性の分析
IL-11/IL-11Rα/GP130複合体の形成を阻止するための組換えマウス抗IL-11抗体の活性を競合ELISAによって分析した。まず、IL-11Rα-His(NP_004503.1、Met1-Val363、C末端6×Hisタグ)をELISAプレートに添加して一晩にわたってプレートをコーティングした。翌日、試料を以下の通り調製した:まず、0.4μg/mlの一定濃度のIL-11(カタログ番号:12225-HNCE、Sino Biological Inc.)を、段階希釈した(作用濃度:75μg/ml、25μg/ml、8.33μg/ml、2.78μg/ml、0.926μg/ml、0.309μg/ml、及び0.103μg/ml)マウス抗IL-11抗体と混合し、共インキュベートし、次いで、最終濃度1μg/mlのgp130-hFc(NP_034690.3、Met1-Glu617、C末端-mFc)と混合し、次いで、得られた混合物をELISAプレートに添加した。共インキュベートし、洗浄した後、HRPとコンジュゲートした抗ヒトFc二次抗体を添加して、発色させ、次いでそれを検出した。最後に、結果から、マウス抗体mu8C8及びmu18A10は、それぞれIC50値が1.610μg/ml及び1.402μg/mlであり(図2の2a及び2b)、対照抗体3C6-mFcのIC50値(2.104μg/ml、図2の2c)と同等であることから示される通り、かなり良好な阻止効果を有することが示された。
【0055】
実施例4 抗体のヒト化
マウス抗体mu8C8及びmu18A10をヒト化のために操作し、ヒト化抗体を組換え発現させた。
【0056】
マウス抗体mu8C8及びmu18A10の重鎖及び軽鎖CDRを、マウス抗体と高い相同性を有するヒト鋳型に移植し、必要であれば復帰変異を実施し、次いで、「hz18A10」及び「hz8C8」と称されるヒト化抗体を得た。hz18A10の重鎖可変領域の配列は「hz18A10-VH」と称され、配列番号9に示される通りであり、hz18A10の軽鎖可変領域の配列は「hz18A10-VL」と称され、配列番号10に示される通りである。「hz8C8」の重鎖可変領域の配列は「hz8C8-VH」と称され、配列番号11に示される通りであり、「hz8C8」の軽鎖可変領域の配列は「hz8C8-VL」と称され、配列番号12に示される通りである。
【0057】
配列番号9(CDR:配列番号88/89/90):hz18A10-VH
EVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTTYNMDWVRQAPGQGLEWMGTIYPGNGDTSYNQKFKGRVTMTRDTSTSTVYMELSSLRSEDTAVYYCARGDLYALDYWGQGTLVTVSS
【0058】
配列番号10(CDR:配列番号91/92/93):hz18A10-VL
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCKASQSVSNDVAWYQQKPGKAPKLLIYSASNRYTGVPSRFSGSGSGTDFTFTISSLQPEDIATYYCQHDYSSPYTFGQGTKLEIK
【0059】
配列番号11(CDR:配列番号94/100/96):hz8C8-VH
EVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSSFGMHWVRQAPGKGLEWVAYITSGSNTIYYADTVKGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRAEDTAVYYCAREYYSYDEGFAYWGQGTLVTVSS
【0060】
配列番号12(CDR:配列番号97/98/99):hz8C8-VL
EIVLTQSPATLSLSPGERATLSCSVSSSISSNYLHWYQQKPGQAPRLLIYRTSNLASGIPARFSGSGSGTDFTLTISSLEPEDFAVYYCQQGVDVPFTFGQGTKLEIK
【0061】
得られたヒト化抗体のアミノ酸配列に従って、抗体コード遺伝子を最適化し、合成した。制限酵素の切断部位を設計し、遺伝子の両末端に導入し、抗体の可変領域をコードする遺伝子を、ヒト抗体の重鎖定常領域及び軽鎖定常領域(アミノ酸配列は配列番号13及び配列番号14に示される通りである)をコードする遺伝子と、酵素消化によって連結した。得られた遺伝子を、それぞれ真核細胞一過性発現ベクターにクローニングし、組換えヒト化抗体の発現ベクターを得た。その後、実施例2に提示されている方法に従って、クローン18A10に由来する組換えヒト化抗体hz18A10を調製し、クローン8C8に由来する組換えヒト化抗体hz8C8を調製した。
【0062】
hz18A10及びhz8C8の親和性を、実施例1に提示されている方法に従い、代わりにヒトFc断片の捕捉のためにAHCバイオプローブを使用し、他の条件は変えずに決定した。陽性対照として、組換え発現させた抗IL-11抗体3C6-hFcを同じ濃度で使用した。親和性測定の最終的な結果を表4及び表7に示す。
【0063】
陽性対照である抗IL-11抗体3C6-hFcの配列は、国際公開第2019/238882号に開示されている。3C6-hFcの重鎖可変領域の配列は「3C6-VH」と称され、配列番号1に示される通りであり、3C6-hFcの軽鎖可変領域の配列は「3C6-VL」と称され、配列番号2に示される通りであり、3C6-hFcは、ヒトIgG1定常領域、すなわち、配列番号13に示されているヒト抗体の重鎖定常領域及び配列番号14に示されているヒト抗体の軽鎖定常領域を有する。
【0064】
配列番号13 ヒト抗体の重鎖定常領域
ASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSRDELTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK
【0065】
配列番号14 ヒト抗体の軽鎖定常領域
RTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0066】
実施例5 hz8C8の配列最適化
ヒト化抗体hz8C8の重鎖可変領域(配列番号11)及び軽鎖可変領域(配列番号12)に含まれる6つのCDRの全ての又は或る特定のアミノ酸残基に対するランダム変異を酵母ディスプレイ技術によって実施し、酵母ディスプレイ単鎖抗体(scFv)ライブラリー(表2)を構築した。次いで、4ラウンド~5ラウンドの選別を磁気ビーズ選別技術及びフローサイトメトリー選別技術によって実施し、親抗体の親和性と等価の又はそれよりも良好な親和性を有する変異体を得た。変異体の変異部位を包括的に解析することにより「ホットスポット」アミノ酸に関する情報を得た。次いで、それらのホットスポットアミノ酸を組み換え、軽鎖可変領域及び重鎖可変領域の変異配列をそれぞれ、免疫原性リスクをもたらす恐れがある部位、例えば、T細胞エピトープ、及びB細胞エピトープ、並びにPTM部位を回避するよう考慮して設計した(表3)。
【0067】
次いで、変異抗体を調製するための軽鎖及び重鎖発現ベクターを、実施例4に提示されている組換え抗体を調製するための方法に従い、ヒトIgG1定常領域(配列番号13、及び配列番号14)と適宜連結した、表3に示されている変異配列を使用して構築した。その後、軽鎖と重鎖を合理的にマッチさせ、一過性発現のために真核細胞に同時トランスフェクトし、次いで、変異抗体の組換えタンパク質試料をアフィニティー精製によって得た。得られた試料を、親和性について、実施例1に提示されている親和性を測定するための方法に従い、FortebioのOctetで試験した。測定の最終的な結果を以下の表4に示す。さらに、実施例3に提示されているプロトコルを使用し、hz8C8及びその親和性成熟させた変異体を、IL-11/IL-11Rα/GP130複合体の形成の阻止に対するそれらの活性について分析した。結果を以下の表4に示す。
【0068】
配列番号94:hz8C8 H-CDR1
SFGMH
【0069】
配列番号100:hz8C8 H-CDR2
YITSGSNTIYYADTVKG
【0070】
配列番号96:hz8C8 H-CDR3
EYYSYDEGFAY
【0071】
配列番号97:hz8C8 L-CDR1
SVSSSISSNYLH
【0072】
配列番号98:hz8C8 L-CDR2
RTSNLAS
【0073】
配列番号99:hz8C8 L-CDR3
QQGVDVPFT
【0074】
【表2】
【0075】
【表3-1】
【表3-2】
【表3-3】
【表3-4】
【表3-5】
【0076】
【表4-1】
【表4-2】
【表4-3】
【表4-4】
【0077】
実施例6 hz18A10の配列最適化
上記のhz8C8の親和性成熟を実施するためのプロトコルに従って、変異ライブラリー(表5)を酵母ディスプレイ技術によって構築し、ヒト化抗IL-11抗体hz18A10の親和性成熟及び配列最適化を実施するために使用した。設計した軽鎖可変領域及び重鎖可変領域の変異配列を表6に示す。変異抗体を組換え発現させ、それらの親和性を測定した。その結果を以下の表7に示す。
【0078】
配列番号88:hz18A10 H-CDR1
TYNMD
【0079】
配列番号89:hz18A10 H-CDR2
TIYPGNGDTSYNQKFKG
【0080】
配列番号90:hz18A10 H-CDR3
GDLYALDY
【0081】
配列番号91:hz18A10 L-CDR1
KASQSVSNDVA
【0082】
配列番号92:hz18A10 L-CDR2
SASNRYT
【0083】
配列番号93:hz18A10 L-CDR3
QHDYSSPYT
【0084】
【表5】
【0085】
【表6-1】
【表6-2】
【表6-3】
【表6-4】
【表6-5】
【表6-6】
【0086】
【表7-1】
【表7-2】
【表7-3】
【0087】
実施例7 レポーター遺伝子系を使用した、hz8C8及びその変異体のSTAT3シグナル伝達経路に対する効果の分析
(1)IL-11Rα/GP130/STAT3-luc HEK293レポーター遺伝子系の構築
抗体の細胞学的活性を分析するために、IL-11Rα/STAT3-luc HEK293レポーター系を構築した。STAT3-Luciferenceレポーター遺伝子系を含有するベクター(Cobioer Inc.)をHEK293細胞にトランスフェクトし、加圧スクリーニングすることで、STAT3-Luciference遺伝子が組み込まれた、STAT3-Luc/HEK293と称される安定な細胞系(cell line)を得た。次に、この細胞系(cell line)に基づいて、ヒトIL-11Rαの全長遺伝子を含有するベクター(Sino Biological Inc.)を細胞にトランスフェクトし、加圧スクリーニングすることで、ヒトIL-11Rα(IL-11Rα/STAT3-luc HEK293プール)を安定に発現することが可能なプールを得た。最後に、そのプールに対して単クローンの分離及びスクリーニングを実施して、IL-11Rα/STAT3-luc HEK293モノクローナル細胞を得た。安定に継代することができたモノクローナル細胞を選択し、細胞株(cell strain)として保管した。HEK293細胞は、GP130を構成的に発現し、したがって、IL-11Rα/STAT3-lucが安定にトランスフェクトされることで、IL-11Rα/GP130/STAT3-luc HEK293レポーター遺伝子系が構成された。
【0088】
刺激活性を検出するために、細胞を96ウェルプレートに接種した。また、IL-11を適当な濃度まで希釈し、次いで、段階希釈に供した。次いで、希釈したIL-11を96ウェルプレート中の細胞に添加した。96ウェルプレートにはブランクウェルも設けた。データ処理の際、ブランクウェルからの蛍光測定値を全ての他のウェルの蛍光測定値から差し引き、得られたデータを用いて用量-効果曲線を作成した。結果(図3)から、IL-11によりレポーター遺伝子の転写発現を刺激することができること、明確に定義される用量効果があることが示された。STAT3-lucレポーター遺伝子の転写発現の刺激に関するIL-11のEC50は0.11ng/mlであった。
【0089】
(2)レポーター遺伝子系を使用して決定された、hz8C8、hz18A10及びそれらの変異体のSTAT3シグナル伝達経路に対する効果
IL-11による細胞レポーター遺伝子の刺激の阻害に関する抗体の活性を、IL-11Rα/GP130/STAT3-luc HEK293レポーター遺伝子系を使用して決定した。細胞を96ウェルプレートに接種した。また、IL-11を0.3ng/mlまで希釈し、段階希釈した抗体と(10μg/ml、次いで3倍希釈して10段階の濃度を得た)30分間共インキュベートし、次いで、混合物を細胞に添加し、6時間インキュベートした。その後、Luciferase Assay kit(Vazyme Biotech Co., Ltd、D1201-02 bio-lite)の検出試薬を添加し、シグナル値を読み取った(RLUsample)。阻害活性に関する本実験では、3C6-hFcを陽性対照抗体として使用し、関連性のないヒトIgG(NC-hIgG)を陰性対照抗体として使用し、IL-11を添加したPBSを陽性ブランク対照(RLUhigh)として使用し、PBSを陰性ブランク対照(RLUlow)として使用した。
【0090】
各ウェルについての阻害%を、異なる濃度の抗体を添加したウェルからの読み取りを使用して算出した。阻害%の算出式は以下の通りである:
阻害%=(RLUhigh-RLUsample)/(RLUhigh-RLUlow)×100%
【0091】
GraphPad Prismソフトウェアを使用し、Y軸の平均%阻害に対して抗体の濃度をX軸にプロットすることにより、4パラメータ方程式に当てはめることによって用量-効果曲線をプロットし、次いで、各抗体のIC50値を決定した。
【0092】
上記の方法に従って、hz8C8、hz18A10及びそれらの変異体を、IL-11によって刺激される細胞レポーター遺伝子の転写発現の阻害活性について解析した。結果(表8)から、変異体の大多数が親抗体の阻止活性と実質的に同一の阻止活性を維持することが示される。
【0093】
【表8-1】
【表8-2】
【表8-3】
【表8-4】
【表8-5】
【0094】
実施例8 ConA誘発急性肝損傷モデルにおける抗IL-11抗体の薬力学的評価
(1)ConA誘発急性肝損傷モデルの樹立
急性肝損傷のマウスモデルをConAによる誘発を用いて樹立し、IL-11と肝損傷の相関を解析した。
【0095】
Balb/cマウス12匹を、それぞれマウス6匹の2つの群、すなわち、ブランク群及びモデル群にランダムに分けた。モデル群のマウスにはConA(Sigma)を尾静脈から注射して、急性肝損傷を誘導し、そのモデルを樹立した。モデル樹立の24時間後、眼窩下静脈から血液を採取し、血清を分離し、グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ及びグルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼの活性を、それぞれGlutamic-Pyruvic Transaminase Activity Assay kit及びGlutamic-Oxaloacetic Transaminase Activity Assay kitの説明書に従って検出した。血液を採取した後、マウスを安楽死させ、肝左葉組織を取得した。得られた組織を10%ホルムアルデヒドで固定し、パラフィンに包埋し、切片作製し、病理組織学的検査及び病理学的病変スコアリングのために、並びに、抗マウスIL-11抗体(Invitrogen)を使用してIHCによって当該組織中のIL-11を検出するために、HE染色した。
【0096】
上記のプロトコルに従って、ConA誘発急性肝損傷のマウスモデルを樹立した。実験結果から、ConAを用いたマウスモデル由来の血清中のグルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ及びグルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼの活性が著しく増大したことが示される(P<0.01)(表9)。病理組織学的検査により、樹立された肝損傷モデルが炎症細胞浸潤及び肝細胞壊死を主に特徴とすることが示された。浸潤した炎症細胞は、門脈領域、それから中心静脈の周囲及び肝小葉内に主に位置し、主に好中球性顆粒球又はリンパ球等であった。壊死は、凝固壊死であり、斑として分布し、重症な領域では壊死性病変が互いにつながっており、橋状であった(表10)。これらの結果から、ConAによりマウスにおける急性肝損傷を引き起こし得ることが実証される。IHC染色による検出結果から、ConA誘発急性肝損傷のマウスモデルにおいてIL-11の発現が有意に増大したことが示され、それにより、急性肝損傷とIL-11発現の増大の間に相関があることが示唆される(表10)。
【0097】
【表9】
【0098】
【表10】
【0099】
(2)ConA誘発急性肝損傷モデルにおける抗IL-11抗体の薬力学的評価
Balb/cマウス70匹を、それぞれマウス10匹の7つの群、すなわち、正常群、並びに6つのモデル群G1群、G2群、G3群、G4群、G5群、及びG6群にランダムに分けた。正常群のマウス以外の他の群のマウスに、ConAを10mg/kgで尾静脈から注射した。全てのマウスを絶食させたが、水は自由に摂取させた。正常群のマウスには抗体を投与せず、G1群のマウスにはアイソタイプ-IgGを投与し、この群をモデル群として使用し、G2群のマウスには、ConAを用いた誘発の1時間前に抗体を投与し、この群を予防群として使用し、他の全ての群のマウスには、ConAを用いた誘発の2時間後に抗体を尾静脈から投与した(体重20g当たり0.2ml、表11)。投与後、全ての動物を絶食させたが、水は自由に摂取させた。最後の投与の24時間後に、マウスの体重を測定し、眼窩から血液の試料採取を行った。血清を分離し、グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ及びグルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼの活性を、それぞれGlutamic-Pyruvic Transaminase Activity Assay kit及びGlutamic-Oxaloacetic Transaminase Activity Assay kitの説明書に従って検出した。肝左葉組織を取得し、得られた組織を10%ホルムアルデヒドで固定し、パラフィンに包埋し、切片作製し、病理組織学的検査及び病理学的病変スコアリングのためにHE染色した。全てのデータを処理し、病理学的病変スコアリングのデータに対して順位和検定を実施し、他のデータに対してはt検定を実施し、結果を統計学的に解析した。
【0100】
上記のプロトコルに従って、ConA誘発急性肝損傷のマウスモデルにおける抗IL-11抗体のConA誘発急性肝損傷に対する防止効果を評価した。結果は以下の通りである。
【0101】
表11から見ることができるように、ConAを用いたマウスモデル由来の血清中のグルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ、グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ、及び腫瘍壊死因子-αの活性が著しく増大し(P<0.01)、それにより、ConAによりマウスにおける急性肝損傷を引き起こし得ることが示される。モデル群と比較して、G2群、G4群、G5群及びG6群では、投与により、急性の実験的肺損傷を有するマウス由来の血清中のグルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ、グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ、及び腫瘍壊死因子-αのレベルが有意に低下し、明白な統計学的差異が示された(P<0.05又はP<0.01)。G3群では、投与により、急性の実験的肺損傷を有するマウスにおけるグルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ、グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ及び腫瘍壊死因子-アルファのレベルが低下した。
【0102】
病理組織学的検査により、樹立された肝損傷モデルが炎症細胞浸潤及び肝細胞壊死を主に特徴とすることが示された(表12)。炎症細胞は、門脈領域、それから中心静脈の周囲及び肝小葉内に主に位置し、主に好中球性顆粒球又はリンパ球等であった。壊死は、凝固壊死であり、斑として分布し、重症な領域では壊死性病変が互いにつながっており、橋状であった。抗IL-11抗体の投与後、肝組織の炎症及び壊死の程度は明らかに低下し、抗IL-11抗体の効果は高から低まで順に:G5群、G4群、G2群、G6群、及びG3群であった。
【0103】
上記の結果から、抗IL-11抗体hz8C8m7(可変領域はhz8C8-VHm1+hz8C8-VLm7である)及びhz18A10m19(可変領域はhz18A10-VHm19+hz18A10-VLm19である)がマウスにおけるConA誘発急性肝損傷に対する予防効果又は防止効果を有することが示される。
【0104】
【表11】
【0105】
【表12】
【0106】
実施例9 BLM誘発肺線維症モデルにおける抗IL-11抗体の薬力学的評価
抗IL-11抗体の薬力学的活性をBLM誘発肺線維症モデルにおいて評価した。マウスを次の6つの群にランダムに分けた。ブランク対照群をマウス5匹とし、生理的食塩水を気管から投与した。他の5群はそれぞれマウス10匹とし、ブレオマイシン(2U/kg)を気管から投与して、肺線維症モデルを樹立した。ブレオマイシンを投与した5つの群は以下の通りである:
【0107】
ブレオマイシンモデル群(BLM):生理食塩水を投与した;
陽性薬物ニンテダニブ群(ニンテダニブ):ニンテダニブを100mg/kgで投与した;
3C6-hFc群(hz3C6):3C6-hFc(可変領域は3C6-VH及び3C6-VLであり、定常領域は配列番号13及び配列番号14に示される通りである)を20mg/kgで投与した;
hz8C8m7群:hz8C8m7(可変領域はhz8C8-VHm1及びhz8C8-VLm7であり、定常領域は配列番号13及び配列番号14に示される通りである)を20mg/kgで投与した;
hz18A10m19群:hz18A10m19(可変領域はhz18A10-VHm19及びhz18A10-VLm19であり、定常領域は配列番号13及び配列番号14に示される通りである)を20mg/kgで投与した。
【0108】
モデル樹立の2日後から開始して、抗体を2日ごとに1回、8度にわたって腹腔内注射した。マウスの体重を投与プロセス中連続的に検出した。モデル樹立の18日後に、マウスの肺機能を判定し、肺組織切片のH&E及びMasson染色を含めた病理学的指標を検出するため、並びに肺線維症の領域を分析するために、肺組織の試料採取を行った。
【0109】
実験結果から、生理的食塩水を投与したブランク対照群では線維症に関連する指標及び肺機能障害の変化は観察されなかったことが示された(図4)。ブレオマイシンモデル群では、明白な肺線維症が見られ、肺組織内のヒドロキシプロリン(HYP)が明らかに増加し、また、肺機能が重篤に損傷を受けた。20mg/kgの抗体3C6-hFc、hz8C8m7、及びhz18A10m19を投与した処置群では異なる程度の防止効果が示され、これは、線維症に関連する指標の低減及び肺機能の改善に反映された。
【0110】
実施例10 マウス腫瘍モデルにおける抗IL-11抗体の薬力学的評価
6週齢の雌C57BL/6マウスに、マウスMC38結腸癌細胞3×10個を皮下接種し、腫瘍が約70mmまで成長したところで、1群当たりマウス6匹としてランダムに群分けした。群分け並びに各群に対する投与量及び投与頻度を表13に示す。各群に対して、週に2回、3度にわたって静脈内注射を行った。それと同時に、各マウスの腫瘍体積及び体重を測定した。体重が15%よりも大きく減少したマウスが認められた場合、又は腫瘍体積が3000mmを超えた動物が認められた場合、又は動物の群全体の平均腫瘍体積が2000mmを超えた場合、実験を停止し、当該マウス/当該マウス群を安楽死させた。
【0111】
【表13】
【0112】
WBP336C-VH(配列番号47)
QVQLVQSGAEVKKPGSSVKVSCKASGFTFTTYYISWVRQAPGQGLEYLGYINMGSGGTNYNEKFKGRVTITADKSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCAIIGYFDYWGQGTMVTVSS
【0113】
WBP336C-VL(配列番号48)
DVVMTQSPLSLPVTLGQPASISCRSSQSLLDSDGGTYLYWFQQRPGQSPRRLIYLVSTLGSGVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCMQLTHWPYTFGQGTKLEIK
【0114】
図5から見ることができるように、MC38腫瘍皮下異種移植C57BL/6マウスモデルでは、hz8C8m7と抗mPD1抗体の併用により、アイソタイプ抗体NC-mIgG1を投与した対照群のマウスを比較して、腫瘍成長が明らかに阻害され、差異は統計的に有意であった。結果から、hz8C8m7が抗PD-1抗体の治療効果を増強し得ることが示唆され、したがって、hz8C8m7と、PD-1/PD-L1経路に対する治療用抗体の相乗的な抗腫瘍効果が示される。
【0115】
本開示の実施形態に関する以上の説明は、本開示を限定することを意図するものではなく、当業者は、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で本開示に種々の変更及び修正を加えることができ、これは添付の特許請求の範囲に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
【配列表】
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【国際調査報告】