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▶ クック・メディカル・テクノロジーズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニーの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-30
(54)【発明の名称】嵌合型向き付け機構を備える内視鏡
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/00 20060101AFI20250123BHJP
【FI】
A61B1/00 730
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024544682
(86)(22)【出願日】2023-01-17
(85)【翻訳文提出日】2024-07-26
(86)【国際出願番号】 US2023060733
(87)【国際公開番号】W WO2023147231
(87)【国際公開日】2023-08-03
(31)【優先権主張番号】63/303,677
(32)【優先日】2022-01-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511193846
【氏名又は名称】クック・メディカル・テクノロジーズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】COOK MEDICAL TECHNOLOGIES LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100175983
【弁理士】
【氏名又は名称】海老 裕介
(74)【代理人】
【識別番号】100083895
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 茂
(72)【発明者】
【氏名】サイモン, ジョン, シー.
(72)【発明者】
【氏名】ジッタール, ショーン, ディー.
(72)【発明者】
【氏名】ブリーン, リアム
(72)【発明者】
【氏名】ムチュゴ, ヴィンセント
(72)【発明者】
【氏名】ルプトン, ジョナサン
【テーマコード(参考)】
4C161
【Fターム(参考)】
4C161AA24
4C161CC06
4C161DD01
4C161FF35
4C161FF40
4C161PP06
(57)【要約】
本願では、カメラを含む医療機器が開示され、カメラは可動部材を含み、可動部材は、可動部材を格納する長尺状の管のルーメンの表面の長さ方向に延びる断面形状と相補的となり、長尺状の管に関する可動部材の回転を防止するように構成された長さ方向に延びる断面形状を有する外面を含む。この機器により、オペレータは、可動部材が長尺状の管に関して近位方向及び遠位方向に並進させられたときに視野方位を保持することができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療機器において、
その中に延びるルーメンを含む長尺状の管であって、その中を通る長さ方向軸を画定し、前記ルーメンが第一の長さ方向に延びる断面形状を持つ表面を含む長尺状の管と、
前記ルーメン内の少なくとも一部に長さ方向に延びる可動部材であって、その中に延びる第二のルーメンを含み、第二の長さ方向に延びる断面形状を持つ外面を含む可動部材と、
前記第二のルーメン内の少なくとも一部に長さ方向に延びるカメラと、
を含み、
前記第一の長さ方向に延びる断面形状と前記第二の長さ方向に延びる断面形状は、前記可動部材が遠位方向又は近位方向に並進するときに、前記可動部材が前記長尺状の管に関して前記長さ方向軸の周囲で回転するのを防止するように構成される医療機器。
【請求項2】
前記第二の長さ方向に延びる断面形状は、前記ルーメンの前記表面の前記第一の長さ方向に延びる断面形状と相補的となるように構成される、請求項1に記載の医療機器。
【請求項3】
前記第二の長さ方向に延びる断面形状は非軸対称である、請求項1に記載の医療機器。
【請求項4】
前記第一の長さ方向に延びる断面形状は非軸対称である、請求項1に記載の医療機器。
【請求項5】
前記第二の長さ方向に延びる断面形状は楕円形であり、
前記第二の長さ方向に延びる断面形状は長軸と短軸を含み、前記長軸は前記短軸より大きい、請求項1に記載の医療機器。
【請求項6】
前記第一の長さ方向に延びる断面形状は楕円形であり、
前記第一の長さ方向に延びる断面形状は第二の長軸と第二の短軸を含み、前記第二の長軸は前記短軸より大きく、
前記第一の長さ方向に延びる断面形状は前記第二の長さ方向に延びる断面形状と相補的となるように構成される、請求項5に記載の医療機器。
【請求項7】
前記第一の長さ方向に延びる断面形状はほぼ円形であり、
前記長尺状の管は、前記第二の長さ方向に延びる断面形状と相補的となるように構成された付属部分を含む、請求項5に記載の医療機器。
【請求項8】
前記第二の長さ方向に延びる断面形状は長方形、正方形、爪、溝、及び/又は突出機能部材を含む、請求項1に記載の医療機器。
【請求項9】
前記第一の長さ方向に延びる断面形状は長方形、正方形、爪、溝、突出機能部材、及び/又は前記第二の長さ方向に延びる断面形状と相補的となるように構成された付属部分を含む、請求項8に記載の医療機器。
【請求項10】
前記可動部材は形状固定曲線を含み、
前記長尺状の管は、前記形状固定曲線と相補的となるように構成された第二の形状固定曲線を含み、
前記形状固定曲線は、前記長尺杖の管の中での前記可動部材の向きを偏倚させるように構成される、請求項1に記載の医療機器。
【請求項11】
第三のルーメンと、前記第三のルーメン内に格納された請求項1に記載の前記医療機器を含む第二の医療機器において、
前記第三のルーメンは、長さ方向軸に平行な、その中を通る第二の長さ方向軸を画定し、前記医療機器が前記第三のルーメンに関して遠位方向又は近位方向に並進するときに、前記医療機器が前記第三のルーメンに関して前記第二の長さ方向軸の周囲で回転するのを防止するように構成される第二の医療機器。
【請求項12】
前記長尺状の管は、長尺状の管の外面と前記ルーメンの前記表面をつなぐ長さ方向スロットを含み、
外側クリップであって、
前記長尺状の管の外面の円周を少なくとも部分的に取り囲む外側クリップ本体と、
前記外側クリップ本体から半径方向に内側に突出し、前記長さ方向スロットを通って突出して前記第二の長さ方向に延びる断面形状の爪又は溝と相補的になるように構成されたピンと、
を含む外側クリップをさらに含む、請求項1に記載の医療機器。
【請求項13】
前記可動部材は、前記外面と前記第二のルーメンをつなぐ部材長さ方向スロットと、前記カメラに接続され、前記部材長さ方向スロットを通じて外側に突出するアンカを含み、
前記アンカは、前記カメラが、前記長尺状の管に関して前記長さ方向軸に平行な軸の周囲で回転すること、及び/又は前記部材長さ方向スロットの長さ方向寸法を超えて遠位方向及び近位方向に並進することを防止するように構成される、請求項1に記載の医療機器。
【請求項14】
前記可動部材はその中に延び、偏向ケーブル、吸引装置、潅流装置、通気装置、カメラレンズ洗浄装置、又は発光ダイオードを収容するように、又はアクセサリを通過させるように構成された1つ以上の追加のルーメンを含む、請求項1に記載の医療機器。
【請求項15】
前記ルーメンの前記表面は、前記ルーメンの円周に沿って等間隔で離間された複数の凹部を含み、
前記可動部材の前記外面は複数の突起を含み、その各々は前記複数の凹部のうちの1つの凹部と相補的となるように構成される、請求項1に記載の医療機器。
【請求項16】
医療機器であって、
その中に延びるルーメンを含む長尺状の管であって、その中を通る長さ方向軸を画定し、前記ルーメンが第一の長さ方向に延びる断面形状を持つ表面を含む長尺状の管と、
前記ルーメン内の少なくとも一部に長さ方向に延びる可動部材であって、その中に延びる第二のルーメンを含み、第二の長さ方向に延びる断面形状を持つ外面を含む可動部材と、
前記第二のルーメン内の少なくとも一部に長さ方向に延びるカメラと、
を含み、
前記第二の長さ方向に延びる断面形状は前記ルーメンの前記表面の前記第一の長さ方向に延びる断面形状と相補的となるように構成され、
前記第一の長さ方向に延びる断面形状と前記第二の長さ方向に延びる断面形状は、前記可動部材が遠位方向又は近位方向に並進するときに、前記可動部材が前記長尺状の管に関して前記長さ方向軸の周囲で回転するのを防止するように構成される医療機器。
【請求項17】
前記第二の長さ方向に延びる断面形状は非軸対称である、請求項16に記載の医療機器。
【請求項18】
前記第二の長さ方向に延びる断面形状は楕円形であり、
前記第二の長さ方向に延びる断面形状は長軸と短軸を含み、前記長軸は前記短軸より大きい、請求項16に記載の医療機器。
【請求項19】
前記第二の長さ方向に延びる断面形状は長方形、正方形、爪、溝、及び/又は突出機能部材を含む、請求項16に記載の医療機器。
【請求項20】
医療機器であって、
その中に延びるルーメンを含む長尺状の管であって、その中を通る長さ方向軸を画定し、前記ルーメンが第一の長さ方向に延びる断面形状を持つ表面を含む長尺状の管と、
前記ルーメン内の少なくとも一部に長さ方向に延びる可動部材であって、その中に延びる第二のルーメンを含み、第二の長さ方向に延びる断面形状を持つ外面を含む可動部材と、
前記第二のルーメン内の少なくとも一部に長さ方向に延びるカメラと、
を含み、
前記第二の長さ方向に延びる断面形状は楕円形であり、長軸と短軸を含み、前記長軸は前記短軸より大きく、
前記第二の長さ方向に延びる断面形状は、前記ルーメンの前記表面の前記第一の長さ方向に延びる断面形状と相補的となるように構成され、
前記第一の長さ方向に延びる断面形状と前記第二の長さ方向に延びる断面形状は、前記可動部材が遠位方向又は近位方向に並進するときに、前記可動部材が前記長尺状の管に関して前記長さ方向軸の周囲で回転するのを防止するように構成される医療機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は医療機器に関する。より具体的には、本開示は、内視鏡システムの伸縮式カメラの向きを保持するための機構に関する。
【背景技術】
【0002】
この項の記載は単に本開示に関する背景情報を提供しており、先行技術は構成しないかもしれない。
【0003】
体腔及び体管腔は閉塞することがあり、又はそれらを取り囲む壁に腫瘍ができることがある。場合によっては、これらの閉塞又は腫瘍の除去又はその他の治療が必要かもしれない。これらの状態を治療するために、内視鏡又はその他の低侵襲手法が採用され得る。
【0004】
治療の一種は、体管腔又は体腔の中及び治療が望まれるエリアに向かって挿入されるカテーテル又はその他の内視鏡機器の使用を含む。内視鏡を標的エリアに挿入することにより、標的エリアを可視化し、所望の処置及び治療対象エリアの具体的な位置を特定することを可能にできる。
【0005】
一般に、内視鏡は同じ基本的メカニズムで操作されるように設計されており、変形に基づく改良はなされていない。内視鏡は一般にカメラ及びホイール群を含み、医師等のオペレータがこれらを一方の手(場合により左手)で操作してスコープの偏向を制御し、もう一方(一般に、右)の手で内視鏡の挿入チューブとアクセサリチャネルとを切り替えて、患者の体内でのスコープ及び機器の前進をそれぞれ制御する。
【0006】
内視鏡の分野では、特定の処置に合わせた専用内視鏡がますます一般的となっており、再使用可能スコープから使い捨てスコープへと移行する傾向にある。幾つかの専用内視鏡のカメラは、その専用内視鏡がそのために設計された処置に応じて、内視鏡本体又は遠位側屈曲部分から外へと伸展又は伸長する。
【0007】
特定の解剖学的領域は、通り抜けるのが難しい場合がある。例えば、胃腸(GI)管の場合、多くの屈曲部があり、オペレータが標的エリアへとナビゲートする際、これらの屈曲部によってスコープは管腔内部に特定の向きで止まる。括約筋切開術やがん組織切除等の処置中、その処置がより容易に、より安全に、及び/又はより有効になるような、より望ましいかもしれない特定のアプローチ又はスコープの向きがあり得る。
【0008】
例えば、括約筋切開術中、十二指腸内視鏡は、カニューレ挿入の前に、小乳頭状突起がほぼ12時の位置に位置付けられるようにスコープを回転させることによって向き付けられ得る。
【0009】
専用内視鏡が伸縮式カメラを有する場合、内視鏡のフレキシブル外管が操作され、手技がなされる際に、視界の向きを保つことが難しくなるかもしれない。伸縮式カメラがアクセサリチャネルの内部にあるとき、アクセサリチャネルが上、下、左、又は右に動かされると、カメラは、カメラがその中を通過するチャネルと同調して回転しないかもしれない。同調性の欠如により、医師は方向感覚を失い、医療処置がより困難となり得るが、これはほとんどの処置に、伸縮式カメラの視野の中に予測可能な角度で入る器具が関わるからである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示の1つの態様によれば、医療機器が提供される。この医療機器は、その中に延びるルーメンを含む長尺状の管を含み、長尺状の管はそれを通る長さ方向軸を画定し、ルーメンは、第一の長さ方向に延びる断面形状を持つ表面を含む。医療機器は、ルーメンの中の少なくとも一部に長さ方向に延びる可動部材をさらに含み、可動部材はその中に延びる第二のルーメンを含み、可動部材は第二の長さ方向に延びる断面形状を有する外面を含む。医療機器は、第二のルーメンの中の少なくとも一部に長さ方向に延びるカメラをさらに含む。第一の長さ方向に延びる断面形状と第二の長さ方向に延びる断面形状は、可動部材が遠位方向又は近位方向に並進する際に、可動部材が長さ方向軸の周囲で長尺状の管に関して回転しないように構成される。第二の長さ方向に延びる断面形状は、ルーメンの表面の第一の長さ方向に延びる断面形状と相補的となるように構成され得る。第二の長さ方向に延びる断面形状は非軸対称であり得る。第一の長さ方向に延びる断面形状は非軸対称であり得る。第二の長さ方向に延びる断面形状は楕円形であり得、第二の長さ方向に延びる断面形状は長軸と短軸を含み得て、長軸は短軸より大きい。第一の長さ方向に延びる断面形状は楕円形であり得、第一の長さ方向に延びる断面形状は第二の長軸と第二の短軸を含み得て、第二の長軸は短軸より大きく、第一の長さ方向に延びる断面形状は第二の長さ方向に延びる断面形状と相補的となるように構成され得る。第一の長さ方向に延びる断面形状はほぼ円形であり得、長尺状の管は、第二の長さ方向に延びる断面形状と相補的となるように構成された付属部分を含み得る。第二の長さ方向に延びる断面形状は、長方形、正方形、爪、溝、及び/又は突出機能部材を含み得る。第一の長さ方向に延びる断面形状は、長方形、正方形、爪、溝、突出機能部材、及び/又は、第二の長さ方向に延びる断面形状と相補的となるように構成された付属部分を含み得る。可動部材は、形状固定曲線を含み得て、長尺状の管はその形状固定曲線と相補的となるように構成された第二の形状曲線を含み得て、形状固定曲線は、長尺状の管の中の可動部材の向きを偏倚させるように構成され得る。第二の医療機器は、第三のルーメンと、第三のルーメン内に格納された医療機器を含み得て、第三のルーメンはその中を通る第二の長さ方向軸を画定し、医療機器は、医療機器が第三のルーメンに関して遠位方向又は近位方向に並進する際に医療機器が第二の長さ方向軸の周囲で第三のルーメンに関して回転しないように構成され得る。長尺状の管は、長尺状の管の外面とルーメンの表面とをつなぐ長さ方向スロットを含み得て、医療機器は、長尺状の管の外面の円周を少なくとも部分的に取り囲む外側クリップ本体と、外側クリップ本体から半径方向に内側に突出し、長さ方向スロットを通って突出し、第二の長さ方向に延びる断面形状の中の爪又は溝と相補的となるように構成されたピンと、を含む外側クリップをさらに含み得る。可動部材は、外面と第二のルーメンとをつなぐ部材長さ方向スロットと、カメラに接続され、部材長さ方向スロットを通って外側に突出するアンカと、を含み得て、アンカは、カメラが長さ方向軸に平行な軸の周囲で長尺状の管に関して回転すること、及び/又は部材長さ方向スロットの長さ方向の寸法を超えて遠位方向及び近位方向に並進することを防止するように構成され得る。可動部材は、その中に延びる、偏向ケーブル、吸引装置、潅流装置、通気装置、カメラレンズ洗浄装置、又は発光ダイオードを格納するように、又はアクセサリを通過させるように構成された1つ以上の追加のルーメンを含み得る。ルーメンの表面は、ルーメンの円周に沿って等間隔で離間された複数の凹部を含み得て、可動部材の外面は複数の突起を含み得て、その各々は複数の凹部のうちの1つの凹部と対向するように構成される。
【0011】
本開示の他の態様によれば、医療機器が提供される。この医療機器は、その中に延びるルーメンを含む長尺状部材を含み、長尺状の管はその中を通る長さ方向軸を画定し、ルーメンは第一の長さ方向に延びる断面形状を有する表面を含む。医療機器は、ルーメンの中の少なくとも一部に長さ方向に延びる可動部材をさらに含み、可動部材はその中に延びる第二のルーメンを含み、可動部材は第二の長さ方向に延びる断面形状を有する外面を含む。医療機器は、第二のルーメン内の少なくとも一部に長さ方向に延びるカメラをさらに含む。第二の長さ方向に延びる断面形状は、ルーメンの表面の第一の長さ方向に延びる断面形状と相補的となるように構成される。第一の長さ方向に延びる断面形状と第二の長さ方向に延びる断面形状は、可動部材が遠位方向又は近位方向に並進するときに可動部材が長さ方向軸の周囲で長尺状の管に関して回転するのを防止するように構成される。第二の長さ方向に延びる断面形状は非軸対称であり得る。第二の長さ方向に延びる断面形状は楕円形であり得、第二の長さ方向に延びる断面形状は長軸と短軸を含み得て、長軸は短軸より大きい。第二の長さ方向に延びる断面形状は、長方形、正方形、爪、溝、及び/又は突出機能部材を含み得る。
【0012】
本開示のまた別の態様によれば、医療機器が提供される。この医療機器は、その中に延びるルーメンを含み、長尺状の管はその中を通る長さ方向軸を画定し、ルーメンは第一の長さ方向に延びる断面形状を有する表面を含む。医療機器は、ルーメンの中の少なくとも一部に長さ方向に延びる可動部材をさら含み、可動部材はその中に延びる第二のルーメンを含み、可動部材は第二の長さ方向に延びる断面形状を有する外面を含む。医療機器は、第二のルーメン内の少なくとも一部に長さ方向に延びるカメラをさらに含む。第二の長さ方向に延びる断面形状は楕円形であり、長軸と短軸を含み、長軸は短軸より大きい。第二の長さ方向に延びる断面形状は、ルーメンの表面の第一の長さ方向に延びる断面形状と相補的となるように構成される。第一の長さ方向に延びる断面形状と第二の長さ方向に延びる断面形状は、可動部材が遠位方向又は近位方向に並進する際に可動部材が長さ方向軸の周囲で長尺状の管に関して回転するのを防止するように構成される。
【0013】
本明細書において提供される説明文から、その他の応用分野も明らかとなるであろう。説明文と具体的な例は、例示を目的としたものにすぎず、本開示の範囲を限定するものではないと理解すべきである。
【0014】
本開示をよく理解できるようにするために、ここで、例としてその様々な形態を説明し、添付の図面を参照する。図中のコンポーネントは必ずしも正確な縮尺によらない。さらに、図中、同様の参照番号は異なる図を通じて対応する部品を指す。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本開示の原理による内視鏡カテーテルの例の遠位端面図を示す。
図2】本開示の原理による舵取り操作可能内視鏡システムの例の遠位端面図を示す。
図2A】本開示の原理による舵取り操作可能内視鏡システムの他の例の遠位端面図を示す。
図3】本開示の原理による舵取り操作可能内視鏡システムのまた別の例の遠位端部分の斜視図を示す。
図4】本開示の原理による内視鏡カテーテルの他の例の遠位端部分の斜視図を示す。
図5】本開示の原理による、カメラ及び発光ダイオードを含む内視鏡カテーテルのまた別の例の遠位端部分の斜視図を示す。
図6】本開示の原理による、外側クリップの例を含む舵取り操作可能内視鏡システムのまた別の例の遠位端部分の斜視図を示す。
図7】本開示の原理による外側クリップの他の例の斜視図を示す。
図8】本開示の原理による舵取り操作可能内視鏡システムの、外側クリップの縦断面図を含む部分的縦断面図を示す。
図9】本開示の原理によるカテーテルスリーブの例の遠位端部分の斜視図を示す。
図10図9のカテーテルスリーブの例の、カテーテルスリーブが長さ方向に切り開かれて平らに置かれた場合の、遠位端部分の内面の図を示す。
図11】本開示の原理による、図9のカテーテルスリーブを含む舵取り操作可能内視鏡システムのまた別の例の遠位端部分の斜視図を示す。
図12図11に示される舵取り操作可能内視鏡システムの例の遠位端面図を示す。
図13図11に示される舵取り操作可能内視鏡システムの例の遠位端部分の側面図を示す。
図14図13に示される舵取り操作可能内視鏡システムの例の、カテーテルがカテーテルスリーブに近位方向に挿入され、図13のカテーテルの位置に関して円周方向に回転させられた状態の遠位端部分の側面図を示す。
図15図13に示される舵取り操作可能内視鏡システムの例の、カテーテルがカテーテルスリーブの中に図14のカテーテルの位置に関して近位方向に挿入され、カテーテル及びカテーテルスリーブの遠位端が同一平面となった状態の遠位端部分の側面図を示す。
図16】本開示の原理による、形状設定曲線を含む舵取り操作可能な内視鏡システムのまた別の例の遠位端部分の斜視図を示す。
図17】本開示の原理による、内視鏡カテーテルの内面から突出する複数のピンを含み、複数のピンの各ピンは内視鏡カテーテルの外面に作られたカラー上の複数のスロットのうちの1つのスロットの中に嵌る舵取り操作可能内視鏡システムのまた別の例の遠位端部分の斜視図を示す。
図18図17の舵取り操作可能内視鏡システムの例の遠位端面図を示す。
図19】本開示の原理による、内視鏡カテーテルの外面に作られた複数のカラーと、内視鏡カテーテルの内面に作られた複数のピン群を含む舵取り操作可能内視鏡システムのまた別の例の斜視図を示す。
図20】本開示の原理による、内視鏡カテーテルの外面に作られた複数のピンと、カテーテルスリーブの内面に作られたカラーの複数のスロットを含む舵取り操作可能内視鏡システムのまた別の例の遠位端面図を示す。
図21】本開示の原理による、雄V字部分を含む内視鏡カテーテルの例と雌V字部分を含むカテーテルスリーブを有する舵取り操作可能内視鏡システムのまた別の例の遠位端の斜視図を示す。
図22図21に示される舵取り操作可能内視鏡システムの例の、軸A-Aに沿った断面の縦断面図を示す。
図23】本開示の原理による、雄V字形部分を含む内視鏡ステーテルの例と雌V字形部分を含むカテーテルスリーブを有する舵取り操作可能内視鏡システムのまた別の例の遠位端の斜視図を示す。
図24図23に示される舵取り操作可能内視鏡システムの例の、軸B-Bに沿った断面の縦断面図を示す。
図25】本開示の原理による、楕円形の長さ方向の断面形状を有する内視鏡カテーテルと楕円形の長さ方向の断面形状を有するピボットアームを備える舵取り操作可能内視鏡システムのまた別の例の遠位端面図を示す。
図26図25に示される舵取り操作可能内視鏡システムの例の遠位端の側面図を示す。
図27図26及び27に示される舵取り操作可能内視鏡システムの例の、軸C-Cに沿った断面の縦断面図を示す。
図28】本開示の原理による、雄V字形部分を含む内視鏡カテーテルのまた別の例の遠位端の側面図を示す。
図29図28に示される内視鏡カテーテルの例の斜視図を示す。
図30図28及び29に示される内視鏡カテーテルの例の上面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本明細書で説明される図面は例示のみを目的としており、本開示の範囲を如何様にも限定しようとしていない。
【0017】
以下の説明は単に例示的な性質のものであり、本開示、用途、又は使用を限定しようとしていない。図面を通じて、対応する参照番号は同様の、又は対応する部品及び特徴を示している。
【0018】
各図面の要素に参照表示を付加する中で、同じ要素が別の図面に示されていても、同じ要素は同じ表示を有する点に留意すべきである。さらに、本開示の1つの態様を説明する中で、関係するよく知られた構成又は機能の詳細な説明によって本開示の1つの態様の要点が曖昧になると判断された場合、これは省略される。
【0019】
以下の議論の中で、「近位」及び「遠位」という用語は、機器の反対側の軸方向端と、各種のコンポーネントの機能部材の軸方向端を説明するために使用される。「近位」という用語は、その従来の意味において、機器(又はコンポーネント)の、アセンブリの使用中に医療従事者に最も近い端を指すために使用される。「遠位」という用語は、その従来の意味において、患者に最初に挿入される、又は使用中に患者に最も近い端を指すために使用される。「長さ方向の」という用語は、機器(又はコンポーネント)の近位-遠位軸と整列する軸を指すために使用される。「半径方向に」及び「半径方向の」という用語は、相互に関して長さ方向軸から垂直に延び得る要素、表面、又はアセンブリを指すために使用される。「円周」、「円周方向に」及び「円周方向の」という用語は、相互に関して長さ方向軸をある半径で取り囲む要素、表面、又はアセンブリを指すために使用される。
【0020】
以下の議論の中で、「非軸対称」及び「非軸対称の」という用語は、本明細書において、軸対称性を欠く形状を有する要素、又は中心軸に関する回転対称の欠如を指すために使用される。
【0021】
本明細書中で使用されるかぎり、「楕円形」、「楕円形の」、「楕円形状の」という用語は、円錐又は円柱と平面の交線から得られる閉鎖曲線の形態の幾何学形状を指す。楕円形は、長軸と短軸を有し、その各々の周囲で楕円形は軸対称である。楕円形は2つの焦点を取り囲み、それによって楕円形上の全ての点について、2つの焦点までの距離の合計は一定である。円形は、円錐又は円柱と、円錐又は円柱の高さに垂直な平面との交線により得られる楕円形の一例であり、2つの焦点は同じ点である。
【0022】
本開示を説明することに関する(特に、末尾の特許請求項に関する)冠詞(a、an、the)及び同様の指示語の使用は、本明細書中に別段の断りがないかぎり、又は文脈上明らかに矛盾しないかぎり、単数形と複数形の両方を指していると解釈されるものとする。「複数の」という用語の使用は、出願人により最も広い意味で定義され、出願人が明確に別の主張を行わないかぎり、これ以前又はこれ以降の他の黙示的な定義又は限定は全て無効となり、1より多い数を意味する。本明細書における数値の範囲の表示は、本明細書に別段の指示がないかぎり、その範囲内に含まれるそれぞれの数値の各々を個別に指すための手短な方法の役割を果たすにすぎず、それぞれの数値の各々は、それが個別に本明細書中で指示されているかのように明細書中に組み込まれる。本明細書に記載の全ての方法は、本明細書中で別段の表示がないかぎり、又は文脈上、明らかに矛盾しないかぎり、何れの適当な順序でも実施できる。
【0023】
本明細書で使用されるかぎり、「~を含む(comprise(s),include(s))」、「~を有する(having,has)」、「できる(can)」、「~を包含する(contain(s))」という用語及びそれらの変化形は、追加の動作又は構造の可能性を排除しないオープンエンドの移行句、用語、又は単語であるものとする。本願の説明はまた、本明細書中で提示される例又は要素を「含む」、それら「からなる」、及び基本的にそれら「からなる」他の例も、明確に記されているか否かを問わず、想定している。
【0024】
本開示の要素を説明する中で、1st、2nd、第一、第二、A、B、(a)、(b)等の用語が本明細書中で使用されるかもしれない。これらの用語は1つの要素を他の要素から区別するためにのみ使用されており、対応する要素の性質又は順序に関係なく、対応する要素を限定するものではない。
【0025】
特に別段の定義がないかぎり、本明細書で使用されている全ての用語は、専門用語又は技術用語を含めて、本開示が関係する業界の当業者が一般的に理解するものと同じ意味を有する。このような用語は、一般的に使用されている辞書において定義されている用語は、関係する分野における文脈的意味と等しい意味を有すると解釈されたい。
【0026】
本明細書で使用されるかぎり、「約」という用語は、示された数値又は範囲に関して使用される場合、その数値の±15%以下の偏差を意味する。例えば、±15%、±14%、±10%、又は±5%等だけ異なる数値は、特定の例においてより狭い定義がなされないかぎり、「約」の定義を満たす。
【0027】
図1を参照すると、ある例の内視鏡カテーテル100の遠位端面図が示されている。内視鏡カテーテル100は、長さ方向軸に平行な長さ方向偏向ケーブルルーメン102、104、106、108、カメラルーメン112、及び発光ダイオードルーメン110を含む。内視鏡カテーテル100は、追加の長さ方向ルーメン118、119、及び120をさらに含み、それらの各々は長さ方向軸に平行であり、吸引、潅流、通気、カメラレンズ洗浄、及び/又はアクセサリ通過のために個別に構成されても、吸引装置、潅流装置、通気装置、カメラレンズ洗浄装置、若しくは発光ダイオードを格納するように、又はアクセサリを通過させるように構成されてもよい。
【0028】
内視鏡カテーテル100は、円形以外の長さ方向に延びる断面形状を有する外面を有する。非円形の長さ方向に延びる断面形状の例には、正方形、長方形、又は楕円形が含まれ得る。内視鏡カテーテル100の外面の長さ方向に延びる断面形状は、1つ以上の長さ方向の隆条部、又は爪若しくは溝を含み得る。内視鏡カテーテル100は、楕円形の長さ方向に延びる断面形状を有する外面を有し、内視鏡カテーテル100の外面の長さ方向に延びる断面形状は長軸114と短軸116を含む寸法を含む。
【0029】
内視鏡カテーテル100の外面の長さ方向に延びる断面形状は嵌合機能部材を提供し得て、内視鏡カテーテル100の外面の長さ方向に延びる断面形状は、図2に示されるように、カテーテルスリーブ126の内面の長さ方向に延びる断面形状と相補的であり、及び/又は近似する。
【0030】
図2は、カテーテルスリーブ126の中に内視鏡カテーテル100が含まれる舵取り操作可能内視鏡システム130を示す。カテーテルスリーブ126は長尺状の管であり、それが含む内面は嵌合機能部材を含み、それによってカテーテルスリーブ126の内面の長さ方向に延びる断面形状は内視鏡カテーテル100の外面の長さ方向に延びる断面形状と相補的であり、及び/又は近似する。カテーテルスリーブ126は、楕円形である長さ方向に延びる断面形状を有する内面を有し、カテーテルスリーブ126の内面の長さ方向に延びる断面形状は長軸122と短軸124を含む寸法を含む。長軸122は長軸114より、内視鏡カテーテル100がカテーテルスリーブ126に関して近位方向又は遠位方向に並進するが、内視鏡カテーテル100がカテーテルスリーブ126に関して長さ方向軸の周囲で回転しない程度にのみ大きい。短軸124は短軸116より、内視鏡カテーテル100がカテーテルスリーブ126に関して近位方向及び遠位方向に並進するが、内視鏡カテーテル100がカテーテルスリーブ126に関して長さ方向軸の周囲で回転しない程度にのみ大きい。内視鏡カテーテル100の外面とカテーテルスリーブ126の内面と相補的な長さ方向に延びる断面形状により提供される嵌合機能部材は、有利な点として、カメラルーメン112内の内視鏡カメラが、カテーテルスリーブ126と同調して、及び内視鏡カテーテル100が遠位方向及び近位方向に並進するか、カテーテルスリーブ126に関して遠位方向に進められ、又は近位方向に引き戻されるときに回転できるようにする。さらに、内視鏡カテーテル100は、嵌合機能部材により、カテーテルスリーブ126に関して回転することを実質的に阻止され、実質的に限定され、又は防止される。舵取り操作可能内視鏡システム130が操作される際にカメラルーメン112内の内視鏡カメラの、カテーテルスリーブ126に関する回転視野方位を保持することによって、舵取り操作可能内視鏡システム130は、嵌合機能部材のない内視鏡システムのオペレータが一般的に経験するような方向感覚喪失及び/又は問題を回避させ得る。
【0031】
特定の例において、舵取り操作可能内視鏡システム130のカテーテルスリーブは、円形の長さ方向に延びる断面形状を持つ内面を有し得て、他方で内視鏡カテーテル100の外面の長さ方向の断面形状は楕円形である。カテーテルスリーブの内面の長さ方向に延びる断面楕円形状を、内視鏡カテーテル100の外面の楕円形の長さ方向に延びる断面形状と相補的であり、及び/又は近似するように提供するために、第二のプロセスで、カテーテルスリーブの遠位端は、内視鏡カテーテル100の外面の楕円形の長さ方向に延びる断面形状と相補的であり、及び/又は近似するように再形成され得る。第二のプロセスは、カテーテルスリーブの遠位端に熱を加えてから、カテーテルスリーブの遠位端を、内視鏡カテーテル100の外面の楕円形の長さ方向に延びる断面形状と相補的であり、及び/又は近似するように再形成することを含み得る。第二のプロセスは、ツールを使って、カテーテルスリーブの加熱された遠位端を、内視鏡カテーテル100の外面の楕円形の長さ方向に延びる断面形状と相補的であり、及び/又は近似するように再形成することをさらに含み得る。内視鏡カテーテル100は、カテーテルスリーブ126から遠位方向に伸展し、カテーテルスリーブ126の中へと近位方向に後退し得る。内視鏡カテーテル100がカテーテルスリーブ126の中に完全に引き込まれると、内視鏡カテーテル100の遠位端は、内視鏡カテーテル100の遠位端がカテーテルスリーブ126の遠位端と同一平面となるハードストップが得られるように構成される。内視鏡カテーテル100の遠位端は、カテーテルスリーブ126の遠位端よりも近位側に引き戻すことができない。
【0032】
図2Aを参照すると、他の例の舵取り操作可能内視鏡システム200の遠位端面図が示されている。舵取り操作可能内視鏡システム200は内視鏡カテーテル100を含み、これは、長軸114と短軸116を含む寸法を含む楕円形の長さ方向に延びる断面形状を持つ外面を有する。舵取り操作可能内視鏡システム200はカテーテルスリーブ202をさらに含み、これはほぼ円形の長さ方向に延びる断面形状を持つ内面を有する。カテーテルスリーブ202の内側断面径は長軸114より大きく、それによってカメラルーメン112内のカメラはカテーテルスリーブ202と同調して回転することが阻止される。舵取り操作可能内視鏡システム200は、付属部分204の形態の嵌合機能部材を含み、これはカテーテルスリーブ202の内面を補うように構成され得て、それによって付属部分204を備えるカテーテルスリーブ202の内面は、内視鏡カテーテル100の楕円形の長さ方向に延びる断面を持つ外面と相補的であり、及び/又はそれに近似する。図2Aに示されるように、付属部分204は、カテーテルスリーブ202の円形の内面の寸法を補い得て、カテーテルスリーブ202の円形の内面の直径は短軸116の寸法よりわずかに大きい程度まで減少し、それによって内視鏡カテーテル100はカテーテルスリーブ202に関して回転することが阻止される。他の例では、付属部分204は、内視鏡カテーテル100の外面の1つ以上の長さ方向の隆条部、溝、爪、又は長方形若しくは正方形の形状と相補的であり、又はそれに近似するように構成されたプロファイルを含むことにより、カテーテルスリーブ202の内面を補い得る。
【0033】
図3を参照すると、また別の例の舵取り操作可能内視鏡システム300の遠位端部分の斜視図が示されている。舵取り操作可能内視鏡システム300は内視鏡カテーテル304を含み、これは嵌合機能部材を含み、内視鏡カテーテル304の外面は長さ方向に延びる非軸対称の断面形状を有する。嵌合機能部材は、舵取り操作可能内視鏡システム300の長さ方向軸に平行な、内視鏡カテーテル304の外面の溝又は凹部を含み得る。内視鏡カテーテル304は、長さ方向偏向ケーブルルーメン312、314、316、318、カメラルーメン308、及び発光ダイオードルーメン310を含み、それらの各々は長さ方向軸に平行である。内視鏡カテーテル304は追加の長さ方向ルーメン320及び322をさらに含み、それらの各々は長さ方向軸に平行であり、吸引、潅流、通気、カメラレンズ洗浄、及び/又はアクセサリの通過のために個別に構成されても、吸引装置、潅流装置、通気装置、カメラレンズ洗浄装置、若しくは発光ダイオードを格納するように、又はアクセサリを通過させるように構成されてもよい。舵取り操作可能内視鏡システム300はカテーテルスリーブ302を含み、これは長尺状の管であり、カテーテルスリーブ302と一体のピン306を含む、長さ方向に延びる断面の非軸対称の形状を有する内面を含む。ピン306は長さ方向軸に平行なカテーテルスリーブ302の内面から内側に突出し、内視鏡カテーテル304の外面の溝又は凹部と相補的であり、及び/又はそれに近似し、それによって舵取り操作可能内視鏡システム300が操作され、内視鏡カテーテル304がカテーテルスリーブ302に関して近位方向及び遠位方向に並進し、又は遠位方向に前進させられ、若しくは近位方向に引き戻されるときに、内視鏡カテーテル304の回転視野方位は保持される。
【0034】
図4を参照すると、また別の例の内視鏡カテーテル400の遠位端部分の斜視図が示されている。内視鏡カテーテル400は、長さ方向偏向ケーブルルーメン408、410、412、414、カメラルーメン404、及び発光ダイオードルーメン406を含み、それらの各々は長さ方向軸に平行である。内視鏡カテーテル400は追加の長さ方向ルーメン420及び422をさらに含み、それらの各々は長さ方向軸に平行であり、吸引、潅流、通気、カメラレンズ洗浄、及び/又はアクセサリの通過のために個別に構成されても、吸引装置、潅流装置、通気装置、カメラレンズ洗浄装置、若しくは発光ダイオードを格納するように、又はアクセサリを通過させるように構成されてもよい。伸縮式カメラ424はカメラルーメン404に格納され得て、内視鏡カテーテル400に関してカメラルーメン404内で遠位方向に前進させられ、又は近位方向に引き戻され得る。内視鏡カテーテル400は嵌合機能部材を含み、これはアンカ418とスロット416を含み得る。スロット416は、内視鏡カテーテル400の外面とカメラルーメン404をつなぐ開口であり、内視鏡カテーテル400の遠位表面の近位側のある点から、長さ方向に近位方向に、内視鏡カテーテル400の長さ方向軸に平行に延びる。アンカ418は伸縮式カメラ424からスロット416を通って突出し、伸縮式カメラ424の回転視野方位が保持される。伸縮式カメラ424は、スロット416の長さ方向の寸法に沿って内視鏡カテーテル400に関して遠位方向に前進し、近位方向に後退し得る。アンカ418は、伸縮式カメラ424が内視鏡カテーテル400に関してカメラルーメン404内で回転するのを防止する回転ストッパとして、及び伸縮式カメラ424がスロット416の長さ方向寸法によって可能な長さ方向距離範囲を超えて遠位方向に前進し、又は近位方向に後退するのを防止するための並進ストッパとして機能する。
【0035】
図5を参照すると、また別の例の内視鏡カテーテル500の遠位端部分502の斜視図が示されている。内視鏡カテーテル500は嵌合機能部材を含み、それによって内視鏡カテーテル500の外面は長さ方向に延びる非軸対称の断面形状を有する。嵌合機能部材は、内視鏡カテーテル500の長さ方向軸に平行な、内視鏡カテーテル500の外面の溝516を含み得る。溝516は、カテーテルスリーブと一体で内視鏡カテーテルの長さ方向軸に平行な、カテーテルスリーブの内面から内側に突出するピンを含む、長さ方向に延びる非軸対称の断面形状を有するカテーテルスリーブの内面と相補的であり、及び/又はそれに近似する。内視鏡カテーテル500は、長さ方向偏向ケーブルルーメン508、510、512、514、カメラルーメン504、及び発光ダイオードルーメン506を含み、これらの各々は長さ方向軸に平行である。カメラルーメン504は伸縮式カメラ522を収容する。発光ダイオードルーメン506は発光ダイオード520を収容する。内視鏡カテーテル500は追加の長さ方向ルーメン516及び518をさらに含み、それらの各々は長さ方向軸に平行であり、吸引、潅流、通気、カメラレンズ洗浄、及び/又はアクセサリの通過のために個別に構成されても、吸引装置、潅流装置、通気装置、カメラレンズ洗浄装置、若しくは発光ダイオードを格納するように、又はアクセサリを通過させるように構成されてもよい。
【0036】
図6を参照すると、1つの例の外側クリップ606を含む、また別の例の舵取り操作可能内視鏡システム600の遠位端部分の斜視図が示されている。舵取り操作可能内視鏡システム600は、伸縮式内視鏡カテーテル604と、伸縮式内視鏡カテーテル604にコネクタ610及びボタン608により取り付けられた外側クリップ606を含む。ボタン608は、伸縮式内視鏡カテーテル604と係合するように構成される。コネクタ610は、ステーテルスリーブ602のスロット612に半径方向に入り込み得る。外側クリップ606は、カテーテルスリーブ602の円周を実質的に取り囲み得る。外側クリップ606は、より大型のスコープ機器の一部であり、及び/又はそれに取り付けられ得て、伸縮式内視鏡カテーテル604とカテーテルスリーブ602はルーメン内に格納されるアクセサリとして構成され得る。外側クリップ606は、伸縮式内視鏡カテーテル604及びカテーテルスリーブ602が、より大型のスコープ機器に関して、舵取り操作可能内視鏡システム600を格納するこのようなアクセサリルーメンの長さ方向軸の周囲で回転するのを防止し、実質的に阻止し、又は実質的に限定し得る。伸縮式内視鏡カテーテル604は、長さ方向偏向ケーブルルーメン618、620、622、624、カメラルーメン630、及び発光ダイオードルーメン616を含み、それらの各々は長さ方向軸に平行である。カメラルーメン630はカメラ614を収容する。伸縮式内視鏡カテーテル604は、追加の長さ方向ルーメン626及び628をさらに含み、それらの各々は長さ方向軸に平行であり、吸引、潅流、通気、カメラレンズ洗浄、及び/又はアクセサリの通過のために個別に構成されても、吸引装置、潅流装置、通気装置、カメラレンズ洗浄装置、若しくは発光ダイオードを格納するように、又はアクセサリを通過させるように構成されてもよい。伸縮式内視鏡カテーテル604は、カテーテルスリーブ602を通じて遠位方向に前進させられ、又は近位方向に引き戻され得る。舵取り操作可能内視鏡システム600は、より大型の機器のアクセサリルーメン内に格納され、内視鏡カテーテル604とカテーテルスリーブ602は一緒に遠位方向に前進させられ、近位方向に引き戻され得る。スロット612はカテーテルスリーブ602の開口であり、これは伸縮式内視鏡カテーテル604の遠位表面の近位側のある地点から、長さ方向且つ近位方向に、舵取り操作可能内視鏡システム600の長さ方向軸に平行に延びる。カメラ614は、スロット612の長さ方向の寸法に沿って伸縮式内視鏡カテーテル604に関して遠位方向に前進及び近位方向に後退せず、スロット612の長さ方向の寸法に沿って伸縮式内視鏡カテーテル604と共に遠位方向に前進し、近位方向に後退し得る。外側クリップ606は、伸縮式内視鏡カテーテル604がカテーテルスリーブ602に関して回転するのを防止する回転ストッパとして、及び伸縮式内視鏡カテーテル604がスロット612の長さ方向の寸法により可能な長さ方向距離範囲を超えて、カテーテルスリーブ602に関して遠位方向に前進し、又は近位方向に後退するのを防止するための並進ストッパとして機能し得る。伸縮式内視鏡カテーテル604の外面は、カテーテルスリーブ602の内面の長さ方向に延びる断面形状と相補的であり、及び/又はそれに近似する、長さ方向に延びる断面形状を有し得る。図6に示される舵取り操作可能内視鏡システム600の例では、伸縮式内視鏡カテーテル604の外面は円形の長さ方向に延びる断面形状を有し、これはカテーテルスリーブ602の内面の円形の長さ方向に延びる断面形状と相補的であり、及び/又はそれに近似する。
【0037】
図7を参照すると、他の例の外側クリップ700の斜視図が示されている。外側クリップ700は弓状の外側クリップ本体702を含み、これは舵取り操作可能内視鏡システムのカテーテルスリーブの外周を実質的に取り囲むように構成された実質的に円形の長さ方向に延びる断面形状を有する。外側クリップ700は、より大型のスコープ機器の一部であり、及び/又はそれに取り付けられ得て、伸縮式内視鏡カテーテル及びカテーテルスリーブはあるルーメン内に格納されるアクセサリとして構成され得る。外側クリップ700の長さ方向に延びる断面形状は対称であり、外側クリップ本体702の断面における弓状の中間地点にピン704があり、これは外側クリップ700を含む舵取り操作可能内視鏡システムの長さ方向軸に平行な外側クリップ本体702から半径方向に内側に突出する。ピン704は、外側クリップ700の長さ方向の寸法全体に沿って延びる。ピン704は、伸縮式内視鏡カテーテル及び/又はカテーテルスリーブの嵌合機能部材と相補的であり、及び/又はそれに近似し得て、それによって内視鏡カテーテルのカメラルーメン内のカメラは、外側クリップ700を含む舵取り操作可能内視鏡システムが操作され、外側クリップ700を含む舵取り操作可能内視鏡システムの伸縮式内視鏡カテーテルが外側クリップ700を含む舵取り操作可能内視鏡システムのカテーテルスリーブの中で遠位方向に前進させられ、近位方向に引き戻されるときに、回転視野方位を保持する。
【0038】
図8を参照すると、舵取り操作可能内視鏡システム800の部分縦断面図が、外側クリップ700の部分縦断面図を含めて示されている。外側クリップ700は弓状の外側クリップ本体702を含み、これはカテーテルスリーブ802の外周を実質的に取り囲むように構成された実質的に円形の断面形状を有する。外側クリップ700の長さ方向に延びる断面形状は対称であり、外側クリップ本体702の断面の弓状の中間点にピン704があり、これは舵取り操作可能内視鏡システム800の長さ方向軸に平行な外側クリップ本体702から半径方向に内側に突出する。ピン704は、外側クリップ700の長さ方向の寸法全体に沿って延びる。内視鏡カテーテル804は嵌合機能部材を含み、これは内視鏡カテーテル804の外面の長さ方向スロット806であり得、それによって内視鏡カテーテル804の外面は非軸対称である長さ方向に延びる断面形状を有する。ピン704は、カテーテルスリーブ802の長さ方向のスロットを通って突出し、スロット806を占有することによって内視鏡カテーテル804のスロットと相補的であり、及び/又はそれに近似する。スロット806は、内視鏡カテーテル804の外面と長さ方向軸及び偏向ケーブルルーメン808、810に平行な内視鏡カテーテル804を通じて長さ方向に延びる長さ方向ルーメンをつなぎ得る。
【0039】
図9を参照すると、他の例のカテーテルスリーブ900の遠位端部分の斜視図が示されている。カテーテルスリーブ900は長尺状の管であり、これは円形の長さ方向に延びる断面形状を有する外面902を含む。カテーテルスリーブ900の内面906は複数の凹部904を含み、これらは内面906の遠位端に沿って等間隔に離間される。複数の凹部904の例は、内面906の遠位端に沿って等間隔に離間された2、3、4、5、6、7、8、9、又は10以上の凹部を含み得る。カテーテルスリーブ900の内面906は複数の傾斜部908を含み、そのうちの各傾斜部はカテーテルスリーブ900の遠位端から複数の凹部904のうちの1つの凹部へと延びる。複数の傾斜部908は、複数の凹部904へとつながるように構成される。図9に示されるカテーテルスリーブ900の例は、内面906の遠位端に沿って90°刻みで等間隔に離間された4つの凹部を含む複数の凹部904を含む。カテーテルスリーブ900の、カテーテルスリーブ900が長さ方向に切り開かれ、開かれたカテーテルスリーブ1000として置かれた場合の遠位端部分の内面906の図が図10に示されている。開かれたカテーテルスリーブ1000は、内面906の遠位端に沿って等間隔で離間された複数の凹部904を含む。
【0040】
図11を参照すると、図9のカテーテルスリーブ900を含む、また別の例の舵取り操作可能内視鏡システム1100の遠位端部分の斜視図が示されている。舵取り操作可能内視鏡システム1100は、内視鏡カテーテル1102を含む。内視鏡カテーテルは、遠位側外面1106を含む。内視鏡カテーテル1102の遠位部分は、内視鏡カテーテル1102の近位部分とは異なる長さ方向断面径を有し得る。図11に示されるように、内視鏡カテーテル1102の例の遠位部分は、内視鏡カテーテル1102の残りの部分より大きい断面径を有する。内視鏡カテーテル1102は、長さ方向偏向ケーブルルーメン1114、1116、1120、1122、カメラルーメン1104、及び発光ダイオードルーメン1112を含み、それらの各々は長さ方向軸に平行である。カメラルーメン1104はカメラ1110を収容する。内視鏡カテーテル1102は、追加の長さ方向ルーメン1124及び1126をさらに含み、これらの各々は長さ方向軸に平行であり、吸引、潅流、通気、カメラレンズ洗浄、及び/又はアクセサリの通過のために個別に構成されても、吸引装置、潅流装置、通気装置、カメラレンズ洗浄装置、若しくは発光ダイオードを格納するように、又はアクセサリを通過させるように構成されてもよい。内視鏡カテーテル1102は遠位側外面1106に嵌合機能部材を含み、これは遠位側外面1106の円周に沿って等間隔で離間された複数の突起1108を含む。複数の突起1108の例は、遠位側外面1106の円周に沿って等間隔に離間された2、3、4、5、6、7、8、9、又は10以上の突起を含み得る。図11に示される内視鏡カテーテル1102の例は、遠位側外面1106に沿って90°刻みで等間隔で離間された4つの突起を含む複数の突起1108を含む。複数の傾斜部908は、外面902が複数の突起1108の周囲で半径方向に拡張して、遠位側外面1106が図15に示されるようにその「ロック」又は「ホーム」位置に置かれたときに、複数の突起1108が複数の凹部904の中に嵌まった触覚をユーザに与えるように構成される。ある例の舵取り操作可能内視鏡システム1100の内視鏡カテーテル1102のある例の複数の突起1108を構成する突起の数は、その例の舵取り操作可能内視鏡システム1100のカテーテルスリーブ900の複数の凹部904を構成する凹部の数と等しい。内視鏡カテーテル1102の複数の突起1108の各突起は、内視鏡カテーテル1102がカテーテルスリーブ900の中へと近位方向に引き戻されたときに複数の凹部904のうちの1つの凹部と対向するように構成され、それによって舵取り操作可能内視鏡システム1100が操作されるときに内視鏡カテーテル1102の回転視野方位が保持される。図12は、舵取り操作可能内視鏡システム1100の遠位端面図を示す。
【0041】
図13~15を参照すると、舵取り操作可能内視鏡システム1100の遠位端部分の側面図が示されている。図13に示されるように、内視鏡カテーテル1102の複数の突起1108はカテーテルスリーブ900の複数の凹部904間に円周方向に位置付けられる。内視鏡カテーテル1102の遠位端部分がカテーテルスリーブ900の中へと近位方向に引き戻されると、図14に示されるように、内視鏡カテーテル1102は円周方向の一方向に回転させられ、カテーテルスリーブ900は円周方向のその方向と反対の第二の方向に回転させられる。複数の突起1108の各突起は複数の凹部904のうちの1つの凹部と対向し、内視鏡カテーテル1102の遠位端面はカテーテルスリーブ900の遠位端面と同一平面となり、内視鏡カテーテル1102はカテーテルスリーブ900に関してそれ以上回転できない。複数の突起1108はそれにより、舵取り操作可能内視鏡システム1100が操作されるときに内視鏡カテーテル1102の回転視野方位が保持されるように、嵌合機能部材としての役割を果たす。
【0042】
図16を参照すると、舵取り操作可能内視鏡システム1200の遠位端部分の斜視図は、湾曲形状固定機能部材を有する内視鏡カテーテル1204を含む。内視鏡カテーテル1204はカテーテルスリーブ1202の中にあり、それは内視鏡カテーテル1204と同様の湾曲形状固定機能部材を有し、内視鏡カテーテル1204の湾曲形状固定機能部材と相補的であり、及び/又はそれに近似し得る。内視鏡カテーテル1204の湾曲形状固定機能部材は、カテーテル1202の同様の湾曲形状固定機能部材の中で内視鏡カテーテル1204の向きを偏倚させることによって嵌合機能部材としての役割を果たし、それによって舵取り操作可能内視鏡システム1200が操作されるときに内視鏡カテーテル1204の回転視野方位が保持される。
【0043】
本開示の舵取り操作可能内視鏡システムの例では、嵌合機能部材は、カテーテルスリーブに関する内視鏡カテーテルの回転を実質的に阻止し、又は実質的に限定するように構成され得るが、嵌合機能部材は長さ方向には延びていなくてよい。例えば、カテーテルスリーブの内面は、カテーテルスリーブの特定の円周において等間隔で離間された突出機能部材を含み得て、これらは特定の円周において内視鏡カテーテルの外面と一体で、そこから半径方向に外側に延びるカラーの、等間隔で離間された相補的なスロットに入り込むように構成される。カラーは、突出機能部材又はピンと対向し、その結果、突出機能部材又はピンがカラーのスロットと整列したときを除き、内視鏡カテーテルのカテーテルスリーブに関する近位方向又は遠位方向の並進移動を阻止するように構成され得る。突出機能部材又はピンがカラーのスロットと整列すると、内視鏡カテーテルは、突出機能部材又はピンがカラーのスロットに入り込むため、カテーテルスリーブに関して遠位方向又は近位方向に並進し得る。カテーテルスリーブは、カテーテルスリーブの長さ方向の寸法に沿って、突出機能部材が配置された複数の円周を有し得て、内視鏡カテーテルは内視鏡カテーテルの長さ方向寸法に沿って複数のカラーを有し得る。他の例では、カテーテルスリーブの内面は、内視鏡カテーテルの外面の反対側から延び、それと一体の、等間隔で離間された突出機能部材と相補的となるように構成された、等間隔で離間されたスロットを除き、カテーテルスリーブの内面と一体で、そこから突出するカラーにより、特定の円周においてより小さい径を有し得る。カラーを含む長さ方向断面のより小さい直径は、突出機能部材又はピンと対向し、その結果、突出機能部材又はピンがカラーのスロットと整列したときを除き、内視鏡カテーテルがカテーテルスリーブに関して近位方向又は遠位方向に並進移動するのを阻止するように構成され得る。突出機能部材又はピンがカラーのスロットと整列すると、内視鏡カテーテルは、突出機能部材又はピンがカラーのスロットに入り込むため、カテーテルスリーブに関して遠位方向又は近位方向に並進し得る。カテーテルスリーブは、カテーテルスリーブの長さ方向の寸法に沿って、カラーが配置されている複数の円周を有し得て、内視鏡カテーテルは等間隔で離間された突出機能部材又はピンが突出する複数の円周を有し得る。
【0044】
図17を参照すると、また別の例の舵取り操作可能内視鏡システム1300の遠位端部分の斜視図が示されている。舵取り操作可能内視鏡システム1300は内視鏡糧カテーテル1304を含み、これは嵌合機能部材を含み、内視鏡カテーテル1304の外面1306は、内視鏡カテーテル1304と一体で、外面1306の円周に沿って外面1306から突出するカラー1308を含む。カラー1308は、円周に沿って等間隔に離間された、カラー1308から切り取られた複数のスロット1310を含む。図17に示される舵取り操作可能内視鏡システム1300の例は、図18に示される舵取り操作可能内視鏡システム1300の遠位端面図に例示されているように、カラー1308の円周に沿って90度で均等に離間された複数のスロット1310を含む。舵取り操作可能内視鏡システム1300はまた、カテーテルスリーブ1302も含み、これはカテーテルスリーブ1302の内面から半径方向に内側に突出し、カテーテルスリーブ1302の内面の円周に沿って等間隔で離間された複数のピン1312を含む。図17に示される舵取り操作可能内視鏡システム1300の例は、カテーテルスリーブ1302の内面の円周に沿って90度で均等に離間された複数のピン1312を含む。複数のピン1312は、複数のスロット1310と相補的であり、及び/又はそれに近似するように構成される。カラー1308は、複数のピン1312と対向し、その結果、複数のピン1312が複数のスロット1310と整列したときを除き、内視鏡カテーテル1304のカテーテルスリーブ1302に関する近位方向又は遠位方向への並進移動を阻止するように構成される。複数のピン1312が複数のスロット1310と整列すると、内視鏡カテーテル1304は、複数のピン1312が複数のスロット1310に入り込むため、カテーテルスリーブ1302に関して遠位方向又は近位方向に並進し得る。カテーテルスリーブ1302に関する内視鏡カテーテル1304の遠位方向又は近位方向への並進は、複数のピン1312が複数のスロット1310と整列したときにのみ可能であるため、舵取り操作可能内視鏡システム1300が操作され、内視鏡カテーテル1304が近位方向及び遠位方向に並進する際に、内視鏡カテーテル1304の回転視野方位は保持される。
【0045】
図19を参照すると、また別の例の舵取り操作可能内視鏡システム1400が示されている。舵取り操作可能内視鏡システム1400は、外面1404を有する内視鏡カテーテル1406を含む。内視鏡カテーテル1406の外面1404は、外面1404から突出し、内視鏡カテーテル1408と一体であり、長さ方向に均等間隔で離間された複数のカラー1408を含む。複数のカラー1408の各カラーは、外面1404の円周に沿って等間隔で離間された複数のスロットを含む。舵取り操作可能内視鏡システム1400はまた、カテーテルスリーブ1402を含む。カテーテルスリーブは、カテーテルスリーブ1402の内面の円周に沿って複数のピンを含む。複数のピンは、複数のカラー1408の複数のスロットの各々と相補的となるように設計される。複数のピンが複数のカラー1408の各々のそれぞれの複数のスロットと整列すると、内視鏡カテーテル1406はカテーテルスリーブ1402に関して遠位方向又は近位方向に並進し得る。本開示による舵取り操作可能内視鏡システムの他の例では、複数のカラーに加えて、カテーテルスリーブは複数のピンを複数含み、それぞれの複数のピンはカテーテルスリーブの内面の円周に沿っており、それぞれの複数のピンは他のそれぞれの複数のピンから長さ方向に等間隔で離間される。舵取り操作可能内視鏡システムのまた別の例では、カテーテルスリーブは複数のピンを複数含み得て、他方で内視鏡カテーテルは1つのカラーを含む。
【0046】
図20を参照すると、また別の例の舵取り操作可能内視鏡システム1500の遠位端面図が示されている。舵取り操作可能内視鏡システム1500は、カテーテルスリーブ1502と内視鏡カテーテル1506を含む。カテーテルスリーブ1502は、カテーテルスリーブ1502の内面から内側に突出するカラー1504を含む。カテーテルスリーブ1502は、カラー1504の円周に沿って90度で等間隔に離間される複数のスロット1512を含む。内視鏡カテーテル1506は、内視鏡カテーテル1506の外面1508から外側に突出し、外面1508の円周に沿って等間隔で離間された複数のピン1510を含む。内視鏡カテーテル1506は、内視鏡カテーテル1506の外面1508の円周に沿って90度で均等に離間された複数のピン1510を含む。複数のピン1510は、複数のスロット1512と相補的であり、及び/又はそれに近似するように構成される。カラー1504は、複数のピン1510と対向し、その結果、複数のピン1510が複数のスロット1512と整列したときを除き、内視鏡カテーテル1506のカテーテルスリーブ1502に関する近位方向又は遠位方向の並進移動を阻止するように構成される。複数のピン1510が複数のスロット1512と整列すると、内視鏡カテーテル1506は、複数のピン1510が複数のスロット1512に入り込むため、カテーテルスリーブ1502に関して遠位方向又は近位方向に並進し得る。内視鏡カテーテル1506のカテーテルスリーブ1502に関する遠位方向又は近位方向への並進は、複数のピン1510が複数のスロット1512と整列したときにのみ可能であるため、舵取り操作可能内視鏡システム1500が操作され、内視鏡カテーテル1506が近位方向及び近位方向に並進するときに、内視鏡カテーテル1506の回転視野方位は保持される。本開示による舵取り操作可能内視鏡システムの他の例では、カテーテルスリーブは長さ方向に等間隔で離間された複数のカラーを含み得る。本開示による舵取り操作可能内視鏡システムのまた別の例では、内鏡カテーテルは、長さ方向に等間隔で離間された複数のピンを複数含み得る。本開示による舵取り操作可能内視鏡システムのさらにまた別の例では、内視鏡カテーテルは内視鏡カテーテルの外面上に長さ方向に等間隔で離間された複数のピンを複数含み得て、カテーテルスリーブは、カテーテルスリーブの内面に長さ方向に等間隔で離間された複数のカラーを含み得る。
【0047】
図21を参照すると、内視鏡カテーテルチップ1606に内視鏡カテーテルチップ1606の近位側において追加された雄V字形突起(「V字形部分」)1601等の嵌合機能部材を含む伸縮式内視鏡カテーテル1605の例を備える、また別の例の舵取り操作可能内視鏡システム1600の遠位端の斜視図が示されている。V字形部分1601は、ピボットアーム1603及びカテーテルスリーブ1604に関して長さ方向軸の周囲で伸縮式内視鏡カテーテル1605を整列させるのを支援するように構成され得る。V字形部分1601の形状は、ピボットアーム1603に追加された雌V字形凹部1602の形状と相補的であり、及び/又はそれに近似するように構成され得て、ピボットアーム1603及びカテーテルスリーブ1604に関して長さ方向軸の周囲で伸縮式内視鏡カテーテル1605を整列させるのを支援する。図22は、舵取り操作可能内視鏡システム1600の、軸A-Aに沿った切断面の縦断面図を示す。
【0048】
図23を参照すると、ピボットアーム1703及びカテーテルスリーブ1704内に収まった雄V字形突起(「V字形部分」)1701等の嵌合機能部材を含む伸縮式内視鏡カテーテル1705の例を備える、また別の例の舵取り操作可能内視鏡システム1700の遠位端の斜視図が示されている。V字形部分1701は、ピボットアーム1703に追加された雌V字形凹部1702の形状と相補的であり、及び/又はそれに近似するように構成され得て、ピボットアーム1703及びカテーテルスリーブ1704に関して長さ方向軸の周囲で伸縮式内視鏡カテーテル1705を整列させるのを支援する。図24は、舵取り操作可能内視鏡システム1700の、軸B-Bに沿った切断面の縦断面図を示す。
【0049】
図25を参照すると、楕円形の長さ方向断面形状を有する伸縮式内視鏡カテーテル1803の例を備える、また別の例の舵取り操作可能内視鏡システム1800の遠位端面図が示されている。図26は、舵取り操作可能内視鏡システム1800の遠位端の側面図を示す。ピボットアーム1801は、長軸及び短軸を有するように構成された楕円形の長さ方向断面形状を有する開口1804を含み得て、伸縮式内視鏡カテーテル1803はピボットアーム1801の開口1804に嵌合し得て、すなわち伸縮式内視鏡カテーテル1803がピボットアーム1801に関して長さ方向軸の周囲で回転する能力が少なくとも限定され得る。カテーテルスリーブ1802は、長軸及び短軸を有するように構成された楕円形の長さ方向断面形状を含み得て、それによって伸縮式内視鏡カテーテル1803がカテーテルスリーブ1802に関して長さ方向軸の周囲で回転する能力が少なくとも限定され得る。図27は、舵取り操作可能内視鏡システム1800のC-Cに沿った切断面の縦断面図を示す。
【0050】
図28を参照すると、また別の例の伸縮式内視鏡カテーテル1900の遠位端面図が示されている。伸縮式内視鏡カテーテル1900は、遠位側カテーテルチップ1903の近位端のV字形突起(「V字形部分」)1901等の嵌合機能部材を含み得て、これはピボットアーム1801に関する伸縮式内視鏡カテーテル1903の整列を支援するように構成され得る。図29は、伸縮式内視鏡カテーテル1900の斜視図を示す。図30は、伸縮式内視鏡カテーテル1900の上面図を示す。
【0051】
本開示を例と添付の図面に関して説明したが、本開示はこれらに限定されず、本開示が関係する業界の当業者により、本開示の主旨と範囲から逸脱せずに様々に改良及び変更され得る。
【0052】
本開示の主題はまた、特に以下の態様にも関し得る。
【0053】
第一の態様は、その中に延びるルーメンを含む長尺状の管であって、その中を通る長さ方向軸を画定し、ルーメンが第一の長さ方向に延びる断面形状を持つ表面を含む長尺状の管と、ルーメン内の少なくとも一部に長さ方向に延びる可動部材であって、その中に延びる第二のルーメンを含み、第二の長さ方向に延びる断面形状を持つ外面を含む可動部材と、第二のルーメン内の少なくとも一部に長さ方向に延びるカメラと、を含み、第一の長さ方向に延びる断面形状と第二の長さ方向に延びる断面形状は、可動部材が遠位方向又は近位方向に並進するときに、可動部材が長尺状の管に関して長さ方向軸の周囲で回転するのを防止するように構成される医療機器に関する。
【0054】
第二の態様は、第二の長さ方向に延びる断面形状がルーメンの表面の第一の長さ方向に延びる断面形状と相補的となるように構成される、態様1の医療機器に関する。
【0055】
第三の態様は、第二の長さ方向に延びる断面形状が非軸対称である、態様1又は2の医療機器に関する。
【0056】
第四の態様は、第一の長さ方向に延びる断面形状が非軸対称である、態様1~3の何れかの医療機器に関する。
【0057】
第五の態様は、第二の長さ方向に延びる断面形状が楕円形であり、第二の長さ方向に延びる断面形状は長軸と短軸を含み、長軸は短軸より大きい、態様1又は2の医療機器に関する。
【0058】
第六の態様は、第一の長さ方向に延びる断面形状が楕円形であり、第一の長さ方向に延びる断面形状は第二の長軸と第二の短軸を含み、第二の長軸は短軸より、その比率で大きく、第一の長さ方向に延びる断面形状は第二の長さ方向に延びる断面形状と相補的となるように構成される、態様5の医療機器に関する。
【0059】
第七の態様は、第一の長さ方向に延びる断面形状がほぼ円形であり、長尺状の管は、第二の長さ方向に延びる断面形状と相補的となるように構成された付属部分を含む、態様5の医療機器に関する。
【0060】
第八の態様は、第二の長さ方向に延びる断面形状が長方形、正方形、爪、溝、及び/又は突出機能部材を含む、態様1又は2の医療機器に関する。
【0061】
第九の態様は、第一の長さ方向に延びる断面形状が長方形、正方形、爪、溝、突出機能部材、及び/又は第二の長さ方向に延びる断面形状と相補的となるように構成された付属部分を含む、態様8の医療機器に関する。
【0062】
第十の態様は、可動部材が形状固定曲線を含み、長尺状の管は、形状固定曲線と相補的となるように構成された第二の形状固定曲線を含み、形状固定曲線は、長尺杖の管の中での可動部材の向きを偏倚させるように構成される、態様1~9の何れかの医療機器に関する。
【0063】
第十一の態様は、第三のルーメンと、第三のルーメン内に格納された態様1~10の何れかの医療機器と、を含む第二の医療機器に関し、第三のルーメンは、長さ方向軸に平行なその中の第二の長さ方向軸を画定し、医療機器は、医療機器が第三のルーメンに関して遠位方向又は近位方向に並進するときに、医療機器が第三のルーメンに関して第二の長さ方向軸の周囲で回転するのを防止するように構成される。
【0064】
第十二の態様は、長尺状の管が、長尺状の管の外面とルーメンの表面をつなぐ長さ方向スロットを含み、医療機器が、長尺状の管の外面の円周を少なくとも部分的に取り囲む外側クリップ本体と、外側クリップ本体から半径方向に内側に突出し、長さ方向スロットを通って突出して第二の長さ方向に延びる断面形状の爪又は溝と相補的になるように構成されたピンと、を含む外側クリップをさらに含む、態様1~11の何れかの医療機器に関する。
【0065】
第十三の態様は、可動部材が、外面と第二のルーメンをつなぐ部材長さ方向スロットと、カメラに接続され、部材長さ方向スロットを通じて外側に突出するアンカを含み、アンカは、カメラが、長尺状の管に関して長さ方向軸に平行な軸の周囲で回転すること、及び/又は部材長さ方向スロットの長さ方向寸法を超えて遠位方向及び近位方向に並進することを防止するように構成される、態様1~12の何れかの医療機器に関する。
【0066】
第十四の態様は、可動部材がその中に延び、偏向ケーブル、吸引装置、潅流装置、通気装置、カメラレンズ洗浄装置、又は発光ダイオードを収容するように、又はアクセサリを通過させるように構成された1つ以上の追加のルーメンを含む、態様1~13の何れかの医療機器に関する。
【0067】
第十五の態様は、ルーメンの表面は、ルーメンの円周に沿って等間隔で離間された複数の凹部を含み、可動部材の外面は複数の突起を含み、その各々は複数の凹部のうちの1つの凹部と相補的となるように構成される、態様1~14の何れかの医療機器に関する。
【0068】
上述の独立した態様の各々において述べられた特徴に加えて、幾つかの例は、従属的態様において述べられた、及び/又は前述の説明文中で開示され、図面に示された任意選択的な特徴を個別に、又は組合せとして示し得る。
図1
図2
図2A
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
【国際調査報告】