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  • 特表-白髪検出・トリートメントシステム 図1A
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-30
(54)【発明の名称】白髪検出・トリートメントシステム
(51)【国際特許分類】
   A45D 19/00 20060101AFI20250123BHJP
【FI】
A45D19/00 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024544712
(86)(22)【出願日】2023-01-26
(85)【翻訳文提出日】2024-09-24
(86)【国際出願番号】 US2023061396
(87)【国際公開番号】W WO2023147432
(87)【国際公開日】2023-08-03
(31)【優先権主張番号】63/304,457
(32)【優先日】2022-01-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】2201845
(32)【優先日】2022-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595100370
【氏名又は名称】ロレアル
【氏名又は名称原語表記】L′OREAL
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】アケレレ,ドミニク
(72)【発明者】
【氏名】バルーク,ギブ
(72)【発明者】
【氏名】ベセン,リチャード
(72)【発明者】
【氏名】オルシタ,フレッド
【テーマコード(参考)】
3B040
【Fターム(参考)】
3B040AE02
3B040AE09
(57)【要約】
髪をカラーリングするためのシステムであって、ヘアカラーを含む少なくとも1つのカートリッジと、少なくとも1つのカートリッジを受け入れるように構成された1つ又は複数のチャンバを備えるヘアカラーデバイスと、ヘアカラーデバイスに通信可能に結合されたプロセッサとを含む。プロセッサは、ユーザの髪の画像を視覚化し、イメージングプロセスを通じて画像内の所定の色範囲内の1つ又は複数の髪を検出し、ヘアカラーデバイス上のアプリケータを通じて所定の色範囲内の1つ又は複数の髪にヘアカラーを適用するように構成される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
髪をカラーリングするシステムであって、前記システムは、
ヘアカラーを含む少なくとも1つのカートリッジ、
前記少なくとも1つのカートリッジを受け入れるように構成されたヘアカラーデバイス、及び
前記ヘアカラーデバイスに通信可能に結合されたプロセッサ、を備え、
前記プロセッサは、
ユーザの髪の画像を視覚化し、
望ましくないヘアカラーの確率閾値を設定し、
前記画像の各画素に、所望の髪、望ましくない髪、又は頭皮である確率を割り当て、及び
前記望ましくないヘアカラーの前記確率閾値を超える前記1つ又は複数の画素に、前記ヘアカラーデバイス上のアプリケータを介して前記ヘアカラーを適用するように、構成され、
前記所望の髪は所望の色であり、前記望ましくない髪は望ましくない色である、システム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムであって、
前記ヘアカラーデバイスは、前記ユーザの髪を通してブラッシングされるように構成された複数のブラシ毛を更に備える、システム。
【請求項3】
請求項2に記載のシステムであって、
前記複数のブラシ毛のうちの1つ又は複数のブラシ毛は中空であり、前記アプリケータの上に配置され、前記アプリケータがヘアカラーを適用するとき、前記1つ又は複数のブラシ毛を通して適用される、システム。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載のシステムであって、
前記アプリケータは圧電ポンプである、システム。
【請求項5】
請求項1~3のいずれか1項に記載のシステムであって、
前記アプリケータは、機械式ポンプである、システム。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載のシステムであって、
前記ヘアカラーデバイスは、前記照明条件が前記ユーザの髪を視覚化するのに適しているかどうかを決定するように構成された光学システムを更に備える、システム。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載のシステムであって、
前記ヘアカラーデバイスは、前記ユーザの髪への近接度を感知するように構成された前記ヘアカラーデバイス上の接触ピンに通信可能に結合された接触センサを更に備える、システム。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載のシステムであって、
前記ヘアカラーは、セミパーマネント染毛剤、又は洗い流し染毛剤である、システム。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載のシステムであって、
前記システムは、ヘアカラートリートメントを含む第2カートリッジを更に備える、システム。
【請求項10】
請求項9のいずれか1項に記載のシステムであって、
前記ヘアカラーは、デミパーマネント染毛剤、又は永久染毛剤である、システム。
【請求項11】
請求項9に記載のシステムであって、
前記ヘアカラートリートメントは、トナーである、システム。
【請求項12】
請求項9に記載のシステムであって、
前記ヘアカラートリートメントは、酸化剤である、システム。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか1項に記載のシステムであって、
前記望ましくない色は、グレイ又は白から選択される、システム。
【請求項14】
請求項1~12のいずれか1項に記載のシステムであって、
前記望ましくない色は、前記ユーザの地毛の色である、システム。
【請求項15】
請求項1~14のいずれか1項に記載のシステムであって、
前記所望の色は、前記カートリッジ内の前記ヘアカラーの前記色である、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照。
【0002】
本出願は、2022年1月28日に出願された米国仮出願第63/304457号及び2022年3月3日に出願された仏国出願第2201845号の優先権及び利益を主張するものであり、これらの開示全体は、あらゆる目的のために、該仮出願を参照することによりこの全体が本明細書に援用される。
【発明の概要】
【0003】
本概要は、本明細書の「発明を実施するための形態」で更に記載される概念の選択を簡略化して紹介するために提供される。本概要は、クレームされた主題の主要な特徴を特定することを意図したものではなく、また、クレームされた主題の範囲を決定する際の補助として使用することを意図したものでもない。
【0004】
年齢を重ねると、髪がグレイや白になり始めることが多い。特にヘアカラーが明るい人の場合、どこに白髪(grey hair)があるのか判断が難しい場合がある。更に、人々が髪を染めると、やがて髪の根元に地毛の色が現れ始める。従って、白髪又は地毛の色を診断し、特定の局所的な領域に染料を適用するためのシステムが必要とされている。ここでは、白髪を検出し、局所的に染毛剤を白髪に適用することが可能な例示的なデバイス及び方法について説明する。
【0005】
一態様では、髪をカラーリングするためのシステムであって、システムは、ヘアカラーを含む少なくとも1つのカートリッジと、少なくとも1つのカートリッジを受け入れるように構成されたヘアカラーデバイスと、ヘアカラーデバイスに通信可能に結合されたプロセッサと、を備える。プロセッサは、ユーザの髪の画像を視覚化し、望ましくないヘアカラーに対する確率閾値を設定し、画像の各画素に、所望の髪、望ましくない髪、又は頭皮である確率を割り当て、かつ、ヘアカラーデバイス上のアプリケータを介して望ましくないヘアカラーの確立閾値を超える1つ又は複数の画素にヘアカラーを適用するように構成される。所望の髪は、所望の色であり、望ましくない髪は、望ましくない色である。
【0006】
別の態様では、先行するクレームのいずれかに記載のシステムを使用して髪をカラーリングする方法であって、ユーザの髪の画像を視覚化する工程と、望ましくないヘアカラーの確率閾値を設定する工程と、画像の各画素に、所望の髪、望ましくない髪、又は頭皮である確率を割り当てる工程と、望ましくないヘアカラーの確率閾値を超える1つ又は複数の画素に、ヘアカラーデバイス上のアプリケータを介してヘアカラーを適用する工程と、を備える方法が開示されている。ここで、所望の髪は所望のヘアカラーであり、望ましくない髪は望ましくないヘアカラーである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の上述の態様及び付随する利点の多くは、添付の図面と併せ、以下の発明を実施するための形態を参照することにより、同様のことがよりよく理解できるようになるにつれて、より容易に理解されるであろう。
【0008】
図1図1A~1Bは、本技術に係るヘアカラーデバイスの一例である。
【0009】
図2図2は、本技術に係るヘアカラーデバイスの一例の内部図である。
【0010】
図3図3は、本技術に係る、髪をカラーリングする方法のフローチャートである。
【0011】
図4図4は、本技術に係る、本明細書に記載のヘアカラーデバイスに関連して使用されるように構成されたダッシュボードの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
例示的実施形態を図示して説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、例示的実施形態に様々な変更が可能であることを理解されたい。
【0013】
本明細書に記載されるのは、望ましくない色の髪を検出し、この局所的な髪又は領域に染毛剤を適用するためのシステム及び方法である。いくつかの実施形態では、望ましくない色は、グレイ又は白の髪である。いくつかの実施形態では、望ましくない色は、ユーザの地毛の色である。いくつかの実施形態では、ユーザは、望ましくない髪を検出するためにユーザの髪の上でヘアカラーデバイスを動かすことができる。いくつかの実施形態では、ヘアカラーデバイスは、IRカメラ及び光学センサを含み、ユーザの髪の上でデバイスを動かす際にユーザの髪の画像を撮影する。いくつかの実施形態では、ヘアカラーデバイスは、イメージングプロセスを使用して、望ましくない髪、所望の髪、及びユーザの頭皮を検出することができる。いくつかの実施形態では、ヘアカラーデバイスは、次いで、ユーザの髪の処理済み画像に基づいて、望ましくない髪にヘアカラーを適用する。一実施形態では、ユーザは、ユーザ入力を作動させて、ヘアカラーデバイスにヘアカラーを適用するように指示する。
【0014】
一実施形態では、ヘアカラーデバイスは、スマートフォンなどの通信デバイスと通信可能に結合される。いくつかの実施形態では、ユーザは、通信デバイス上のインターフェースを介して、ヘアカラーデバイスに画像撮影の開始又はヘアカラーの適用を指示することができる。いくつかの実施形態では、ヘアカラーデバイス又は通信デバイスは、ヘアカラーが適用されることをユーザに通知することができる。
【0015】
いくつかの実施形態では、ヘアカラーデバイスは、ヘアカラーを含む1つ又は複数のカートリッジを受け入れるように構成される。いくつかの実施形態では、ヘアカラーは、セミパーマネント染毛剤(semi-permanent)、デミパーマネント染毛剤(demi-permanent)、永久染毛剤、又は洗い流し染毛剤である。いくつかの実施形態では、カートリッジは、酸化剤又はトナーなどのヘアカラートリートメントを更に含む。いくつかの実施形態では、第2カートリッジがヘアカラートリートメントを含む。いくつかの実施形態では、ヘアカラーデバイスは、染毛剤を適用する前にヘアカラートリートメントを適用する。いくつかの実施形態では、ユーザは、カートリッジを交換して、染毛剤を適用する前にヘアカラートリートメントを適用する。
【0016】
図1A~1Bは、本技術に係る例示的なヘアカラーデバイス100である。いくつかの実施形態では、ヘアカラーデバイス100は、ヘアブラシ又は櫛と同様のフォームファクタを有する。ヘアカラーデバイス100は、本体105、カートリッジ110、及びアプリケータ190を含むことができる。いくつかの実施形態では、ヘアカラーデバイス100はハンドル125も有する。いくつかの実施形態では、ハンドル125と本体105は取り外し可能に取り付けられているが、他の実施形態では、ハンドル125と本体105は一体である。いくつかの実施形態では、ヘアカラーデバイス100は、ユーザ入力135を含む。
【0017】
図1Aに示すように、ヘアカラーデバイス100はカートリッジ110を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ヘアカラーデバイス100は、2つ以上のカートリッジ110を有してもよい。いくつかの実施形態では、カートリッジ110は、図1Aに図示されるように、ヘアカラーデバイス100の本体105に取り付けられてもよいが、いくつかの実施形態では、カートリッジは、図2に図示されるように、ヘアカラーデバイス100の本体105の内部に配置されてもよい。更に他の実施形態では、カートリッジ110は、ハンドル125の内側又は上など、ヘアカラーデバイス100の別の部分に位置づけられてもよい。
【0018】
いくつかの実施形態では、カートリッジ110はヘアカラーを含む。いくつかの実施形態では、ヘアカラーはセミパーマネント染毛剤であるが、他の実施形態では、ヘアカラーは洗い流し染毛剤であってもよい。いくつかの実施形態では、ヘアカラーは、永久ヘアカラー又はデミパーマネントヘアカラーである。いくつかの実施形態では、システムは、ヘアカラートリートメントを含む第2カートリッジ110を更に含む。いくつかの実施形態では、ヘアカラートリートメントはトナーである。いくつかの実施形態では、ヘアカラートリートメントは酸化剤である。いくつかの実施形態では、ヘアカラーデバイス100は、1つはヘアカラー用、もう1つはヘアカラートリートメント用と、2つ以上のカートリッジ110を受け入れることができる。いくつかの実施形態では、染毛剤とヘアカラートリートメントの両方が同じカートリッジ110の中にあってもよいが、混合を防止するためにチャンバに分離される。いくつかの実施形態では、各チャンバは、別個のアプリケータ190と並んでいてもよく、このため、これらは別々に吐出され得る。いくつかの実施形態では、ヘアカラーを適用する前にヘアトリートメントを適用する。
【0019】
いくつかの実施形態では、カートリッジ110は、QRコード(登録商標)又はRFIDタグなどの識別子を有し、ヘアカラーデバイス100が染毛剤の色、染毛剤の種類、又はヘアカラートリートメントの種類を識別できるようにする。いくつかの実施形態では、カートリッジ110内の染毛剤の色は、図2に示すように、所望のヘアカラーを通知することができる。
【0020】
ユーザ入力135は、図1Aではボタンとして図示されているが、ユーザ入力135は、スイッチ又はタッチ型静電容量式ボタンを含む任意の数の形態を取ることができる。操作において、ユーザは、ユーザ入力を作動させて、本明細書において詳細に説明するイメージングプロセスを開始することができる。いくつかの実施形態では、ユーザは、ユーザ入力を更に作動させて、ヘアトリートメント及び/又はヘアカラーを適用するようにデバイスに指示することができる。
【0021】
いくつかの実施形態では、ヘアカラーデバイス100は、複数のブラシ毛115を含む。いくつかの実施形態において、ブラシ毛は、ユーザの髪を通してブラッシングされるように構成される。操作において、複数のブラシ毛115は、ユーザの髪を通してブラッシングされ、ユーザの髪を解いて滑らかにし、ユーザの髪をイメージングのために扱いやすいセクションに分け、ユーザの頭皮に治療的マッサージを提供することができる。
【0022】
図1A~1Bによって図示されるもののようないくつかの実施形態において、アプリケータ190は、ブラシ毛の間に配置される。いくつかの実施形態において、アプリケータは、機械式ポンプである。いくつかの実施形態において、アプリケータは、ソレノイドポンプである。いくつかの実施形態において、アプリケータはマイクロ流体ポンプである。いくつかの実施形態において、アプリケータは機械的ポンプである。いくつかの実施形態において、ヘアカラーデバイス100上には2つ以上のアプリケータ190がある。いくつかの実施形態において、全てのアプリケータ190は、異なる位置で同じヘアカラーを吐出する。いくつかの実施形態において、アプリケータ190は、異なる製剤を吐出することができ、すなわち、あるアプリケータ190はヘアカラーを吐出し、他方のアプリケータ190はヘアカラートリートメントを吐出する。いくつかの実施形態では、ユーザは、ヘアカラートリートメントカートリッジをヘアカラーデバイスに取り付け、トリートメントを適用することができる。次いでカートリッジをヘアカラーカートリッジに交換するので、同じアプリケータがヘアカラートリートメント及びヘアカラーデバイスを吐出することができる。操作において、ユーザが髪を通してヘアカラーデバイス100をブラッシングするとき、ヘアカラーは、アプリケータによって、望ましくないヘアカラーを有する1つ又は複数の髪に吐出され、ユーザの髪の局所的で正確な部分を染める方法を提供することができる。
【0023】
図2は、本技術に係る例示的なヘアカラーデバイス100の内部図である。いくつかの実施形態では、図2は、図1A~1Bのヘアカラーデバイス100の内部図である。いくつかの実施形態では、ヘアカラーデバイス100は、櫛に類似したフォームファクタを有する。いくつかの実施形態では、ヘアカラーデバイス100は、ヘアカラーデバイス100の本体105に配置された、カートリッジ110、加速度計120、ジャイロスコープ130、接触センサ150、プロセッサ160、接触ピン165、電池170、IRカメラ175、光源180、及び光学システム185を含む。
【0024】
図示されたヘアカラーデバイス100は、加速度計120とジャイロスコープ130とを含む。いくつかの実施形態では、加速度計120及びジャイロスコープ130は、プロセッサ160に通信可能に結合されている。操作において、加速度計120は、x、y、及びz方向におけるヘアカラーデバイスの振動又は加速度を測定し、ヘアカラーデバイス100の向きを決定する。ジャイロスコープ130は、動作中、同様に、ヘアカラーデバイス100の角速度及び向きを検出する。
【0025】
いくつかの実施形態では、ヘアカラーデバイス100は、プロセッサ160に通信可能に結合された接触センサ150を含む。いくつかの実施形態では、接触センサはまた、接触ピン165に通信可能に結合される。いくつかの実施形態では、ヘアカラーデバイス100上の接触ピン165に通信可能に結合された接触センサ150は、ユーザの髪への近接度を感知するように構成される。いくつかの実施形態では、接触ピン165は、複数のブラシ毛115のうちの1つ又は複数の上に設けられている。操作において、ユーザが髪を通してヘアカラーデバイス100をブラッシングすると、接触ピン165は、複数のブラシ毛115とユーザの頭皮(図2には描かれていない)との間の近接度を検出する。接触ピンは、この近接度を接触センサ150に伝達することができ、接触センサ150は同様にプロセッサ160に伝達することができ、複数のブラシ毛115がヘアカラーを適用するのに頭皮に十分に近接しているかどうかを決定する。図2には単一の接触ピン165のみが図示されているが、ヘアカラーデバイス100は、任意の数の接触ピン165(ヘアカラーデバイス100上の複数のブラシ毛115の各ブラシ毛上の接触ピン165を含む)を有することができる。いくつかの実施形態では、個々の接触ピン165は、それぞれ別個の近接度を与えるため、ヘアカラーは、1つ又は複数のアプリケータ190によって頭皮と十分に接触している領域にのみ適用される。
【0026】
いくつかの実施形態では、ヘアカラーデバイス100は電池170を含む。電池170について更に説明するが、ヘアカラーデバイスは、例えば蓄電池などの他の電源を含むことができる。一実施形態では、電池170は、例えば、充電式電池170の電力が枯渇したときに、外部電源から電力を受け取るように構成された充電式電池170である。別の実施形態では、電池170は使い捨ての電池170である。一実施形態では、使い捨て電池170の使用可能寿命は、ヘアカラーデバイス100の意図された使用間隔に対応する。ヘアカラーデバイス100は、経時的に使用されるにつれて、摩耗したり、汚れたり、又は他の方法で意図された利点を提供するのに適さなくなったりする可能性がある。この点に関して、使い捨て電池170を使い切って電力がなくなると、ヘアカラーデバイス100は、ヘアカラーデバイス100が交換、洗浄、再調整等の準備をするようにユーザに知らせるように構成され得る。
【0027】
いくつかの実施形態では、ヘアカラーデバイス100は、IRカメラ175と、光源180と、プロセッサ160に通信可能に結合された光学システム185とを更に含む。いくつかの実施形態では、光源180及びIRカメラ175は、光学システム185に通信可能に結合される。いくつかの実施形態では、ヘアカラーデバイスは、照明条件がユーザの髪を視覚化するのに適しているかどうかを判定するように構成された光学システムを更に含む。いくつかの実施形態では、光学システム185は、図3においてより詳細に説明するように、IRカメラでユーザの頭髪上の望ましくない色の髪を検出するのに適切な照明条件にユーザがいるかどうかを感知することができる。ユーザが適切な照明条件にいないと決定された場合、光源180は、望ましくない色の毛をよりよく検出するためにユーザの髪を照らすことができる。ユーザが暗い部屋にいる場合など、これでもユーザの髪を検出するのに十分な明るさでない場合、ヘアカラーデバイス100は、別の場所に移動するようユーザに通知してもよい。照明条件がユーザの髪を検出するのに十分であると決定された後、IRカメラはユーザの髪の画像を視覚化することができる。
【0028】
ユーザがヘアカラーデバイス100で髪にブラシをかけたり櫛でとかしたりすると、IRカメラはユーザの髪の画像を視覚化する。次いで、プロセッサは、各画素の色に基づいて、各画像の各画素に、(1)所望の髪、(2)望ましくない髪、又は(3)頭皮、のいずれかである確率を割り当てることができる。いくつかの実施形態では、所望の髪は、ユーザが自分の髪になることを望む所望の色である髪である。いくつかの実施形態では、所望の色は、ヘアカラーデバイス100のカートリッジ110内のヘアカラーの色である。いくつかの実施形態では、ユーザは、ヘアカラーデバイス上のユーザインターフェース、又はヘアカラーデバイスに通信可能に結合された別個の通信デバイスのいずれかを用いて、所望のヘアカラーを選択することができる。いくつかの実施形態では、望ましくない髪は、望ましくない色である髪である。いくつかの実施形態では、望ましくない色は、グレイ又は白色から選択される。いくつかの実施形態では、望ましくない色は、ユーザが髪を染めた後にユーザの髪の根元が伸びたときのような、ユーザの地毛の色である。
【0029】
いくつかの実施形態では、プロセッサ160は、望ましくない髪である確率を有する画素にヘアカラーを適用するか否かを決定するための確率閾値を設定する。いくつかの実施形態では、確率閾値は、プロセッサ160にハードコードされる。いくつかの実施形態では、確率閾値は、ユーザの好み又はニーズに応じて調整されてもよい。例えば、ユーザがダークブラウンの髪を黒に染めようとしている場合のように、所望の髪の色と望ましくない髪の色とが互いにあまり区別できない場合には、閾値を高くする必要がある場合がある。また、ユーザがブロンドヘアを黒く染めようとしている場合など、所望のヘアカラーと望ましくない髪の色が互いにはっきりと異なる場合にも、同様に閾値を低くすることができる。いくつかの実施形態では、確率閾値は85%、90%、95%、又は100%に設定される。画素に割り当てられた確率が確率閾値を超える場合、プロセッサ160は、アプリケータ190に、この特定の領域にヘアカラーを適用するように指示する。いくつかの実施形態では、プロセッサ160は、画素のラインセグメントに基づいて1つ又は複数の髪の束を検出することができる。この場合、髪の束内の画素の平均が確率閾値を超える場合、プロセッサ160は、髪の特定の束にヘアカラーを適用するようにアプリケータ190に指示することができる。
【0030】
いくつかの実施形態では、ヘアカラーデバイス100は、複数のブラシ毛115を含む。いくつかの実施形態において、複数のブラシ毛は、複数のブラシ毛115によってより多くの又はより少ない髪を分けるように、可変ステップ距離で離間される。いくつかの実施形態では、複数のブラシ毛115は中空である。いくつかの実施形態では、複数のブラシ毛115のうちの1つ又は複数のブラシ毛115a、115b、115cのみが中空である。いくつかの実施形態において、1つ又は複数のブラシ毛115a、115b、115cは、1つ又は複数のアプリケータ190の上に配置され、アプリケータがヘアカラーを適用するとき、1つ又は複数のブラシ毛115a、115b、115cを通して(ヘアカラーが)適用されるようにする。3つのブラシ毛115a、115b、115cが図示されているが、任意の数のブラシ毛(複数のブラシ毛115全体を含む)が、1つ又は複数のアプリケータ190上に配置されてもよい。
【0031】
図3は、本技術に係る、髪をカラーリングする方法のフローチャートである。ブロック300において方法が開始される。ブロック310では、場所の照明条件が感知される。照明条件は、光センサで感知することができる。いくつかの実施形態では、光センサはヘアカラーデバイス(ヘアカラーデバイス100など)上にある。他の実施形態では、光センサは、スマートフォンやタブレットなどの通信デバイス上にある。いくつかの実施形態では、光学システムは、周囲の領域の光の読み取りを行い、本明細書に記載するように、ユーザの髪を確実に視覚化できるようにする。いくつかの実施形態では、ヘアカラーデバイスは、光学システムが、照明条件が適切でないことを検出した場合に点灯する光源を含む。いくつかの実施形態では、ヘアカラーデバイス、通信デバイス、又はこの両方が、視覚化を開始するためにより最適な条件の場所に移動するようユーザに通知する。いくつかの実施形態では、ユーザは、ヘアカラーデバイス又は通信デバイス上のユーザ入力を作動させることによって、光センサの読み取りを開始する。
【0032】
ブロック320では、ユーザの髪が視覚化される。いくつかの実施形態では、ユーザの髪は、ヘアカラーデバイス上のIRカメラで視覚化されるが、他の実施形態では、ユーザの髪は、通信デバイスで視覚化される。いくつかの実施形態では、ユーザは、髪全体を感知するために髪の上でヘアカラーデバイスを動かすことができる。いくつかの実施形態では、ユーザは、髪の根元などの特定の場所を選択して、ヘアカラーデバイスを動かすことができる。
【0033】
ブロック330では、IRカメラがユーザの髪の画像を視覚化する。次いで、プロセッサは、各画像の各画素に、(1)所望の髪、(2)望ましくない髪、又は(3)頭皮のいずれかである確率を割り当てることができる。いくつかの実施形態では、プロセッサは、画素の色に基づいて確率を割り当てる。いくつかの実施形態では、プロセッサは、画像内の検出されたセグメントに基づいて確率を割り当てる。別の実施形態では、プロセッサは、画素の色と画像内の検出されたセグメントの両方に基づいて確率を割り当てる。本明細書で説明するように、所望の髪は所望のヘアカラーである。所望のヘアカラーは、ユーザによって選択され得るか、又はヘアカラーデバイス内のカートリッジ内のヘアカラーの色と相関し得る。いくつかの実施形態では、望ましくない髪は、望ましくない色である髪である。いくつかの実施形態では、望ましくない色はグレイ又は白色である。いくつかの実施形態では、望ましくない色は、ユーザが髪を染めた後にユーザの髪の根元が伸びた場合などのユーザの地毛の色である。いくつかの実施形態では、望ましくないヘアカラーは、所望のヘアカラーとは異なる任意の色である。
【0034】
いくつかの実施形態では、プロセッサ160は、望ましくない髪である確率を有する画素にヘアカラーを適用するか否かを決定するための確率閾値を設定することができる。いくつかの実施形態では、確率閾値は、プロセッサ160にハードコードされる。いくつかの実施形態では、確率閾値は、ユーザの好み又は必要に応じて調整されてもよい。いくつかの実施形態では、確率閾値は、85%、90%、95%、又は100%に設定される。画素が確率閾値を超える場合、プロセッサ160は、アプリケータ190に、この特定の領域にヘアカラーを適用するように指示する。いくつかの実施形態では、プロセッサ160は、画素のセグメントラインに基づいて1つ又は複数の髪の束を検出することができる。この場合、セグメント内の画素の平均が確率閾値を超えると、プロセッサ160は、アプリケータ190に、髪の特定の束にヘアカラーを適用するように指示することができる。
【0035】
任意選択で、ブロック340において、ヘアカラーデバイスは、接触センサを用いてユーザの髪への近接度を感知する。いくつかの実施形態では、接触センサを用いてユーザの髪への近接度を感知して、確実にヘアカラーが1つ又は複数の望ましくない髪にのみ適用されるようにする。いくつかの実施形態では、ユーザは、本明細書に記載するように、ヘアケア材料がターゲット領域に確実に適用されるようにするために、デバイスを髪に近づくように動かすことができる。いくつかの実施形態では、ヘアカラーデバイス又は通信デバイスは、ヘアカラーデバイスを髪に近づけたり遠ざけたりするようにユーザに通知する。
【0036】
任意選択で、ブロック351において、ヘアカラーデバイスは、ヘアカラー及び/又はヘアカラートリートメントの適用を開始することをユーザに通知する。いくつかの実施形態では、通知は聴覚的通知である。いくつかの実施形態では、通知は、トーン又はLEDの点滅である。いくつかの実施形態では、通知は、ヘアカラーデバイスの代わりに通信デバイス上で発せられる。あるいは、ブロック352において、ヘアカラーデバイスは、ユーザからコマンドを受信するまで、ヘアカラー及び/又はヘアカラートリートメントを適用するのを待つ。いくつかの実施形態では、コマンドは、ユーザ入力を作動させることによってユーザによって与えられる。いくつかの実施形態では、ユーザ入力は、ボタン、タッチパッド、又はスイッチである。いくつかの実施形態では、コマンドは、通信デバイス上の通知又はポップアップに応答してユーザが通信デバイスのタッチスクリーンを作動させることなどにより、通信デバイスを用いて与えられる。
【0037】
ブロック360では、ヘアカラー及び/又はヘアカラートリートメントが、検出された位置でユーザの髪に適用される。いくつかの実施形態では、ユーザは、ヘアカラーデバイスを髪の上で動かして、ヘアカラー及び/又はヘアカラートリートメントを適用することができる。いくつかの実施形態では、ブロック360は、ブロック330及び340と同時に起こるので、ヘアカラーデバイスは、1つ又は複数の髪を検出し、それがユーザの髪と近接していることを確認すると、ヘアカラー及び/又はヘアカラートリートメントもユーザの髪に適用する。
【0038】
操作において、ユーザはヘアカラーデバイスを髪の上に動かすことができ、ヘアカラーデバイスは、例えば、ユーザが有する可能性のある白髪を検出し、直ちにユーザの白髪にヘアカラーを適用することができる。任意選択で、ユーザは髪の上でヘアカラーデバイスを複数回動かして、すべての白髪が確実に染料でカバーされるようにすることができる。
【0039】
ブロック370で、方法は終了する。
【0040】
図4は、本技術に係る本明細書に記載のヘアカラーデバイス100と関連して使用されるように構成された例示的なダッシュボード400である。いくつかの実施形態では、ヘアカラーデバイス100は、図4に図示されるようなスマートフォンなどのスマートデバイスと通信可能に結合するように構成される。いくつかの実施形態では、スマートデバイスは、パーソナルコンピュータ、タブレット、ラップトップなどの形態をとることができる。
【0041】
いくつかの実施形態では、スマートデバイスは、ダッシュボード400を表示するように構成される。いくつかの実施形態では、ダッシュボード400は、ヘアカラーデバイス100自体に表示されてもよい。
【0042】
いくつかの実施形態では、ダッシュボード400は、ユーザに対する出力を含む。いくつかの実施形態では、出力には、白髪が存在するかどうかのインジケータ、白髪のカバー率(すなわち、グレイであるユーザの頭髪の割合)、及び白髪の強度が含まれる。これらの出力は単に代表的なものとして理解されるべきであり、任意の種類の出力が含まれてもよい。
【0043】
いくつかの実施形態では、白髪の強度は、髪がどの程度明るいかによって決定される。例えば、髪が白くなったユーザは「高」強度の白髪を有すると考えられ、一方、より暗い白髪を有するユーザは「低」強度の白髪を有すると考えられる。いくつかの実施形態では、強度は、白髪をカバーするためにどの程度の量又はどの程度の濃度の髪製品を適用する必要があるかによって決定される。このような実施形態では、「高」強度の白髪は、カバーするためにより多くのヘア製品を必要とする髪であり、「低」強度の白髪は、より少ないヘア製品を必要とする髪である。
【0044】
いくつかの実施形態では、ダッシュボード400は、オプションの設定を更に含む。オプションはドロップダウンメニューとして図示されているが、オプションはどのような形態で配置及び/又は表示されてもよいことが理解されるべきである。いくつかの実施形態では、オプションには、仮想試着、ヘアカラーを適用するためのボタン、及び製品の推奨を含む。
【0045】
いくつかの実施形態において、仮想試着によって、ユーザが、スマートデバイスのカメラを使用して、所望のヘアカラーを自分自身で見ることが可能になる。いくつかの実施形態において、仮想試着によって、ユーザが自分の髪の写真を撮り、この写真に所望の色を重ね合わせることが可能になる。いくつかの実施形態では、仮想試着により、ユーザがスマートデバイスのカメラを使ってリアルタイムで画像又はビデオを撮影し、ユーザの髪のリアルタイムの画像又はビデオに色を重ね合わせることが可能になる。
【0046】
いくつかの実施形態では、ヘアカラー適用オプションは、ヘアカラーデバイス(ヘアカラーデバイス100など)のアクチュエータとして機能する。このような実施形態では、ユーザは、ヘアカラーデバイスからヘアカラーを適用するために、ヘアカラー適用オプションを(ボタンを押すこと又はタッチスクリーンを利用することなどによって)作動させることができる。
【0047】
本明細書に開示される実施形態は、本明細書に記載する技術及び方法論を実装するため、2つ以上の構成要素を動作可能に接続するため、情報を生成するため、動作条件を決定するため、及び/又は電気器具、デバイス、若しくは方法を制御するためなどの目的で回路機構を利用することができる。任意のタイプの回路を使用することができる。一実施形態において、回路は、とりわけ、プロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ)、中央プロセッサ(CPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などの1つ又は複数のコンピューティングデバイス、又はこれらの任意の組み合わせを含み、ディスクリートデジタル回路素子、アナログ回路素子若しくは電子回路、又はこれらの組み合わせを含むことができる。
【0048】
一実施形態では、回路機構は、複数の事前定義されたロジックコンポーネントを有する1つ又は複数のASICを含む。一実施形態において、回路機構は、複数のプログラム可能なロジックコンポーネントを有する1つ又は複数のFPGAを含む。一実施形態において、回路機構は、ハードウェア回路実装(例えば、アナログ回路における実装、デジタル回路における実装など、及びこれらの組み合わせ)を含む。一実施形態において、回路機構は、本明細書に記載する1つ又は複数の方法論又は技術をデバイスに実施させるために協働する、1つ又は複数のコンピュータ可読メモリ上に記憶されたソフトウェア又はファームウェア命令を有する回路とコンピュータプログラム製品との組み合わせを含む。一実施形態において、回路機構は、例えば、マイクロプロセッサ又はマイクロプロセッサの一部のような、動作のためにソフトウェア、ファームウェアなどを必要とする回路を含む。一実施形態において、回路機構は、1つ又は複数のプロセッサ又はこの一部と、付随するソフトウェア、ファームウェア、ハードウェアなどを備える実装を含む。一実施形態において、回路機構は、サーバ、セルラーネットワークデバイス、他のネットワークデバイス、又は他のコンピューティングデバイス内のベースバンド集積回路、アプリケーションプロセッサ集積回路又は同様の集積回路を含む。一実施形態において、回路機構は、1つ又は複数の遠隔に位置する構成要素を含む。一実施形態において、遠隔に位置する構成要素は、無線通信を介して動作可能に接続される。一実施形態では、遠隔に位置する構成要素は、1つ又は複数の受信機、送信機、トランシーバなどを介して動作可能に接続される。
【0049】
一実施形態は、例えば、命令又はデータを記憶する1つ又は複数のデータストアを含む。1つ又は複数のデータストアの非限定的な例には、揮発性メモリ(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)など)、不揮発性メモリ(例えば、リードオンリーメモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EEPROM)、コンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)など)、永続メモリなどが含まれる。1つ又は複数のデータストアのさらなる非限定的な例には、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM)、フラッシュメモリなどが含まれる。1つ又は複数のデータストアは、例えば、1つ又は複数の命令、データ、又は電力バスによって、1つ又は複数のコンピューティングデバイスに接続することができる。
【0050】
一実施形態では、回路機構は、1つ又は複数のコンピュータ可読媒体ドライブ、インターフェースソケット、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、メモリカードスロットなど、及び、1つ又は複数の入力/出力構成要素(例えば、グラフィカルユーザインターフェース、ディスプレイ、キーボード、キーパッド、トラックボール、ジョイスティック、タッチスクリーン、マウス、スイッチ、ダイヤルなど)、並びに任意の他の周辺デバイスを含む。一実施形態において、回路機構は、実施形態の1つ又は複数の態様を制御(電気的制御、電気機械的制御、ソフトウェア実装制御、ファームウェア実装制御、又は他の制御、又はこれらの組み合わせで制御)するために、少なくとも1つのコンピューティングデバイスに動作可能に接続される1つ又は複数のユーザ入力/出力構成要素を含む。
【0051】
一実施形態では、回路機構は、信号担持媒体(例えば、コンピュータ可読メモリ媒体、コンピュータ可読記録媒体など)を受け入れるように構成されたコンピュータ可読媒体ドライブ又はメモリスロットを含む。一実施形態において、開示した方法のいずれかをシステムに実行させるためのプログラムは、例えば、コンピュータ可読記録媒体(CRMM)、信号担持媒体などに記憶させることができる。信号担持媒体の非限定的な例には、任意の形態のフラッシュメモリ、磁気テープ、フロッピーディスク、ハードディスクドライブ、コンパクトディスク(CD)、デジタルビデオディスク(DVD)、ブルーレイディスク、デジタルテープ、コンピュータメモリなどの記録型媒体や、デジタル及び/又はアナログ通信媒体(例えば、光ファイバケーブル、導波管、有線通信リンク、無線通信リンク(例えば、送信機、受信機、トランシーバ、送信ロジック、受信ロジックなど))のような伝送型媒体が含まれる。信号担持媒体のさらなる非限定的な例には、DVD-ROM、DVD-RAM、DVD+RW、DVD-RW、DVD-R、DVD+R、CD-ROM、スーパーオーディオCD、CD-R、CD+R、CD+RW、CD-RW、ビデオコンパクトディスク、スーパービデオディスク、フラッシュメモリ、磁気テープ、光磁気ディスク、ミニディスク、不揮発性メモリカード、EEPROM、光ディスク、光ストレージ、RAM、ROM、システムメモリ、ウェブサーバなどが含まれるが、これらに限定されない。
【0052】
同様の数字が同様の要素を指す添付図面に関連して上述された発明を実施するための形態は、本開示の様々な実施形態の説明として意図されており、唯一の実施形態を示すことを意図していない。本開示で説明される各実施形態は、一例又は説明として提供されるにすぎず、他の実施形態よりも好ましい又は有利であると解釈されるべきではない。本明細書で提供される例示的な例は、網羅的であること、又は開示された正確な形態に本開示を限定することを意図していない。同様に、本明細書に記載した任意のステップは、同じ又は実質的に同様の結果を達成するために、他のステップ、又はステップの組み合わせと交換可能であってもよい。通常、本明細書に開示される実施形態は非限定的であり、本発明者らは、本開示の範囲内の他の実施形態が、図に示され、本明細書に記載される2つ以上の特定の実施形態からの構造及び機能性を含み得ることを企図する。
【0053】
前述の説明では、本開示の例示的実施形態の完全な理解を提供するために、具体的な詳細が示されている。しかしながら、当業者には、本明細書に開示された実施形態は、全ての具体的な詳細を具現化しなくても実施され得ることが明らかであろう。いくつかの例では、本開示の様々な態様を不必要に不明瞭にしないために、周知の処理ステップは詳細に説明されていない。更に、本開示の実施形態は、本明細書に記載される特徴の任意の組み合わせを採用し得ることが理解されよう。
【0054】
本願は、「垂直」、「水平」、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、及び「下」などの方向への参照を含むことができる。これらの参照、及び本願における他の同様の参照は、特定の実施形態(実施形態が使用のために配置される場合など)の説明及び理解を助けることを意図しており、本開示をこれらの方向又は位置に限定することを意図するものではない。
【0055】
また、本願は、数量及び数を参照することができる。特に明記しない限り、このような数量及び数は、限定的なものではなく、本願に関連する可能な数量又は数の例示的なものであると考えられる。また、この点で、本願は、数量又は数を参照するために、「複数」という用語を使用することができる。この点で、用語「複数」は、例えば、2、3、4、5など、1より多い任意の数であることを意味する。用語「約」、「およそ」などは、記載された値のプラスマイナス5%を意味する。用語「基づく」は、「少なくとも部分的に基づく」を意味する。
【0056】
本開示の原理、代表的な実施形態、及び動作モードは、前述の記載で説明した。しかしながら、保護を意図する本開示の態様は、開示された特定の実施形態に限定されると解釈されるべきではない。更に、本明細書に記載した実施形態は、制限的ではなく例示的であるとみなされるべきである。本開示の趣旨から逸脱することなく、他の者によって変形及び変更がなされ、等価物が採用され得ることを理解されたい。従って、このような全ての変形、変更、及び等価物が、クレームされた本開示の趣旨及び範囲内に入ることを明示的に意図する。
図1A
図1B
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2024-09-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
髪をカラーリングするシステムであって、前記システムは、
ヘアカラーを含む少なくとも1つのカートリッジ、
前記少なくとも1つのカートリッジを受け入れるように構成されたヘアカラーデバイス、及び
前記ヘアカラーデバイスに通信可能に結合されたプロセッサ、を備え、
前記プロセッサは、
ユーザの髪の画像を視覚化し、
望ましくないヘアカラーの確率閾値を設定し、
前記画像の各画素に、所望の髪、望ましくない髪、又は頭皮である確率を割り当て、及び
前記望ましくないヘアカラーの前記確率閾値を超える前記1つ又は複数の画素に、前記ヘアカラーデバイス上のアプリケータを介して前記ヘアカラーを適用するように、構成され、
前記所望の髪は所望の色であり、前記望ましくない髪は望ましくない色である、システム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムであって、
前記ヘアカラーデバイスは、前記ユーザの髪を通してブラッシングされるように構成された複数のブラシ毛を更に備える、システム。
【請求項3】
請求項2に記載のシステムであって、
前記複数のブラシ毛のうちの1つ又は複数のブラシ毛は中空であり、前記アプリケータの上に配置され、前記アプリケータがヘアカラーを適用するとき、前記1つ又は複数のブラシ毛を通して適用される、システム。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載のシステムであって、
前記アプリケータは圧電ポンプである、システム。
【請求項5】
請求項1~3のいずれか1項に記載のシステムであって、
前記アプリケータは、機械式ポンプである、システム。
【請求項6】
請求項1~のいずれか1項に記載のシステムであって、
前記ヘアカラーデバイスは、前記照明条件が前記ユーザの髪を視覚化するのに適しているかどうかを決定するように構成された光学システムを更に備える、システム。
【請求項7】
請求項1~のいずれか1項に記載のシステムであって、
前記ヘアカラーデバイスは、前記ユーザの髪への近接度を感知するように構成された前記ヘアカラーデバイス上の接触ピンに通信可能に結合された接触センサを更に備える、システム。
【請求項8】
請求項1~のいずれか1項に記載のシステムであって、
前記ヘアカラーは、セミパーマネント染毛剤、又は洗い流し染毛剤である、システム。
【請求項9】
請求項1~のいずれか1項に記載のシステムであって、
前記システムは、ヘアカラートリートメントを含む第2カートリッジを更に備える、システム。
【請求項10】
請求項1~3のいずれか1項に記載のシステムであって、
前記ヘアカラーは、デミパーマネント染毛剤、又は永久染毛剤である、システム。
【請求項11】
請求項9に記載のシステムであって、
前記ヘアカラートリートメントは、トナーである、システム。
【請求項12】
請求項9に記載のシステムであって、
前記ヘアカラートリートメントは、酸化剤である、システム。
【請求項13】
請求項1~のいずれか1項に記載のシステムであって、
前記望ましくない色は、グレイ又は白から選択される、システム。
【請求項14】
請求項1~のいずれか1項に記載のシステムであって、
前記望ましくない色は、前記ユーザの地毛の色である、システム。
【請求項15】
請求項1~のいずれか1項に記載のシステムであって、
前記所望の色は、前記カートリッジ内の前記ヘアカラーの前記色である、システム。
【国際調査報告】