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▶ パラゴン28・インコーポレイテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-30
(54)【発明の名称】外部固定システムおよび使用方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/62 20060101AFI20250123BHJP
【FI】
A61B17/62
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024544752
(86)(22)【出願日】2023-01-26
(85)【翻訳文提出日】2024-09-25
(86)【国際出願番号】 US2023061367
(87)【国際公開番号】W WO2023147415
(87)【国際公開日】2023-08-03
(31)【優先権主張番号】63/304,236
(32)【優先日】2022-01-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521358121
【氏名又は名称】パラゴン28・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】PARAGON 28, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【弁理士】
【氏名又は名称】徳山 英浩
(74)【代理人】
【識別番号】100125922
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 章子
(72)【発明者】
【氏名】ロガウ,ケネス アラン
(72)【発明者】
【氏名】リプカー,ギャレット ジェフリー
(72)【発明者】
【氏名】キャペリン,ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】プロトプサルティス,ディミトリ
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160LL18
4C160LL27
4C160LL28
4C160LL32
4C160LL42
4C160LL44
4C160LL59
(57)【要約】
外部固定システムは、部分円の形状を有する上部固定要素と、円形の形状を有し、上部固定要素と解放可能に連結される中間固定要素と、を備える。当該システムは、第1端点および第2端点で終端する実質的にU字形の形状を有し、中間固定要素と解放可能に連結される下部固定要素と、部分円の形状を有する前部固定要素と、をさらに備える。前部固定要素はまた、下部固定要素の第1端点および第2端点と固定的に連結される。当該システムは、また、中間固定要素および下部固定要素と解放可能に連結される、少なくとも1つの支柱部材と、を備える。また、第1コンポーネントと、第2コンポーネントと、枢動可能な運動を可能にするために第1および第2コンポーネントの間に位置する中間コンポーネントと、を備えるジョイントも開示される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
部分円の形状を有する上部固定要素と、
円形の形状を有し、前記上部固定要素と解放可能に連結される中間固定要素と、
第1端点および第2端点で終端する実質的にU字形の形状を有し、前記中間固定要素と解放可能に連結される下部固定要素と、
部分円の形状を有し、前記下部固定要素の前記第1端点および前記第2端点と固定的に連結される前部固定要素と、
前記中間固定要素および前記下部固定要素と解放可能に連結される、少なくとも1つの支柱部材と、
を備える、外部固定システム。
【請求項2】
前記少なくとも1つの支柱部材は、一対の支柱部材を含む、請求項1に記載の外部固定システム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの支柱部材は、
ねじ止め可能な連結を容易にするための第1ねじ部を有する第1端部と、
ねじ止め可能な連結を容易にするための第2ねじ部を有する第2端部と、
前記第1端部と前記第2端部との間に位置する中央部と、を有する、請求項1に記載の外部固定システム。
【請求項4】
前記少なくとも1つの支柱部材は、前記少なくとも1つの支柱部材の前記第2端部および前記中央部に隣接して配置された粗調整機構をさらに備え、
前記粗調整機構は、
ねじ付きロッドを中心に径方向に位置するカラーと、
前記カラーおよび前記ねじ付きロッドから径方向外側に位置するスリーブと、を備える、請求項3に記載の外部固定システム。
【請求項5】
前記カラーは、前記ねじ付きロッドのねじ切り部とねじ止め可能に係合しており、前記カラーを前記ねじ切り部に対して操作すると、前記カラーが前記ねじ付きロッドに沿って並進するようになっている、請求項4に記載の外部固定システム。
【請求項6】
前記スリーブが前記ねじ付きロッドに沿って並進可能である、請求項5に記載の外部固定システム。
【請求項7】
前記ねじ付きロッドの長さに沿って並進可能であり、前記スリーブに隣接して配置されたロックナットをさらに備える、請求項6に記載の外部固定システム。
【請求項8】
チューブをさらに備え、
前記ねじ付きロッドの少なくとも一部が前記チューブ内に配置されるように、前記ねじ付きロッドが並進可能である、請求項7に記載の外部固定システム。
【請求項9】
前記チューブは、前記チューブの外側表面に、前記チューブ内に少なくとも部分的に配置された前記ねじ付きロッドの少なくとも一部の位置に基づいて前記少なくとも1つの支柱部材の長さを示す複数のマーキングを有する、請求項1に記載の外部固定システム。
【請求項10】
前記少なくとも1つの支柱部材は、微調整機構をさらに備え、
前記微調整機構は、前記微調整機構の少なくとも一部を回転させることにより作動可能であり、
回転操作は、前記支柱部材に対する所定の長さ調整に対応する、請求項4に記載の外部固定システム。
【請求項11】
外部固定システムのジョイントであって、
第1長手方向軸を有する第1コンポーネントと、
第2長手方向軸を有する第2コンポーネントと、を備え、
前記第1コンポーネントおよび前記第2コンポーネントは、前記第1長手方向軸および前記第2長手方向軸が同心である第1の位置から、前記第1長手方向軸および前記第2長手方向軸が交差して互いに斜角を形成する第2の位置まで操作可能である、ジョイント。
【請求項12】
前記第1コンポーネントは、
終端部から中央部分まで延在する第1ねじ切り部を外側表面に有する細長い部材と、
前記細長い部材の前記終端部と反対側に配置された本体と、を備える、請求項11に記載の外部固定システム。
【請求項13】
前記本体は、前記細長い部材の直径よりも大きい横方向寸法を有する実質的に球形形状を有する、請求項12に記載の外部固定システム。
【請求項14】
前記第2コンポーネントは、前記第2コンポーネントの中を通って延在する容積部を有し、
前記容積部は、その内側表面の少なくとも一部に配置された第1ねじ切り部を有する、請求項13に記載の外部固定システム。
【請求項15】
アダプタをさらに備え、
前記アダプタは、その外側表面に配置され、前記第2コンポーネントの前記容積部の前記第1ねじ切り部と係合するように構成された第2ねじ切り部を有する、請求項14に記載の外部固定システム。
【請求項16】
前記アダプタは、カニューレ部と、前記カニューレ部の内側表面に配置された第3ねじ切り部とを備え、
前記第3ねじ切り部は、外部固定システムの要素の相補的なねじ山とねじ止め可能に係合するように構成されている、請求項15に記載の外部固定システム。
【請求項17】
前記第2コンポーネントの前記容積部は、前記容積部内に前記本体の少なくとも一部を受けるように構成されている、請求項13に記載の外部固定システム。
【請求項18】
前記第2コンポーネントは、前記容積部内に前記本体の少なくとも一部を保持するように構成された、前記容積部に隣接する肩部を備える、請求項17に記載の外部固定システム。
【請求項19】
前記第1コンポーネントが、外部固定システムのリング部材と解放可能に連結可能であり、前記第2コンポーネントが、外部固定システムの支柱部材と解放可能に連結可能である、請求項11に記載の外部固定システム。
【請求項20】
外部固定システムのジョイントであって、
第1コンポーネントと、
第2コンポーネントと、
中間コンポーネントと、を備え、
前記第1コンポーネントは、その間に第1空間を画定する第1の対の突出部を有し、前記第1の対の突出部のそれぞれが、その中を通って延在する第1孔を有し、前記第1孔は同軸であり、
前記第2コンポーネントは、その間に第2空間を画定する第2の対の突出部を有し、前記第2の対の突出部のそれぞれが、その中を通って延在する第2孔を有し、前記第2孔は同軸であり、
前記中間コンポーネントは、前記第1空間および前記第2空間内に少なくとも部分的に位置し、
前記中間コンポーネントは、
前記中間コンポーネントを前記第1コンポーネントと連結させるように、前記第1孔と位置合わせされ、第1締結具をその中を通して受け入れる第3孔と、
前記中間コンポーネントを前記第2コンポーネントと連結させるように、前記第2孔と位置合わせされ、第2締結具をその中を通して受け入れる第4孔と、を有し、
前記第1コンポーネントおよび前記第2コンポーネントは、それぞれ前記第1締結具および前記第2締結具を中心に枢動可能である、ジョイント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願との相互参照)
本出願は、2022年1月28日に出願され、「外部固定システムおよび使用方法」と題された米国仮特許出願第63/304,236号の35 USC§119(e)に基づく優先権を主張するものであり、この出願の内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(技術分野)
本開示は、整形外科用途のための固定システムに関する。さらに、本開示は、様々な急性および慢性の整形外科的な症状の治療に使用される外部固定システムに関する。本開示は、より具体的には、排他的ではないが、足および/または足首の整形外科的な症状において使用される外部固定(創外固定)システムに関する。
【背景技術】
【0003】
現在利用可能な固定システムおよび対応する使用方法の多くは、患者のニーズに完全に対応していない。さらに、現在利用可能な固定システムおよび対応する使用方法の多くは、患者の解剖学的特性、例えば、足、足首、およびその周囲の解剖学的構造を考慮しておらず、それに応じて、当該患者にとって最も好ましい成果が得られない可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、関節形成術に向けられた外科器具、インプラント、および方法に関する。
【0005】
本開示の第1の態様は、外部固定システムを含む。当該システムは、部分円の形状を有する上部固定要素と、円形の形状を有し、上部固定要素と解放可能に連結される中間固定要素と、を備える。当該システムは、第1端点および第2端点で終端する実質的にU字形の形状を有し、中間固定要素と解放可能に連結される下部固定要素と、部分円の形状を有し、下部固定要素の第1端点および第2端点と固定的に連結される前部固定要素と、をさらに備える。当該システムは、また、中間固定要素および下部固定要素と解放可能に連結される、少なくとも1つの支柱部材と、を備える。
【0006】
本開示の一態様によれば、外部固定システムにおいて、少なくとも1つの支柱部材は一対の支柱部材を含む。
【0007】
本開示の一態様によれば、少なくとも1つの支柱部材は、ねじ止め可能な連結(threadable coupling)を容易にするための第1ねじ部を有する第1端部と、ねじ止め可能な連結を容易にするための第2ねじ部を有する第2端部と、第1端部と第2端部との間に位置する中央部と、を有する。
【0008】
本開示の一態様によれば、少なくとも1つの支柱部材は、支柱部材の第2端部および中央部に隣接して配置された粗調整機構をさらに備える。粗調整機構は、ねじ付きロッドを中心に径方向に位置するカラーと、カラーおよびねじ付きロッドから径方向外側に位置するスリーブと、を備える。
【0009】
本開示の1つの態様によれば、少なくとも1つの支柱部材のカラーは、ねじ付きロッド(ねじ切りされたロッド)のねじ切り部にねじ止め可能に係合(螺合)しており、ねじ切り部に対してカラーを操作すると、カラーがねじ付きロッドに沿って並進するようになっている。
【0010】
本開示の一態様によれば、少なくとも1つの支柱部材のスリーブは、ねじ付きロッドに沿って並進可能である。
【0011】
本開示の一態様によれば、少なくとも1つの支柱部材はまた、ロックナットをさらに備える。ロックナットは、ねじ付きロッドの長さに沿って並進可能であり、スリーブに隣接して位置している。
【0012】
本開示の一態様によれば、少なくとも1つの支柱部材は、チューブをさらに備え、ねじ付きロッドの少なくとも一部がチューブ内に配置されるように、ねじ付きロッドが並進可能である。
【0013】
本開示の一態様によれば、少なくとも1つの支柱部材のチューブは、チューブの外側表面に、チューブ内に少なくとも部分的に配置されたねじ付きロッドの少なくとも一部の位置に基づいて少なくとも1つの支柱部材の長さを示す複数のマーキングを有する。
【0014】
本開示の一態様によれば、少なくとも1つの支柱部材は、微調整機構をさらに備える。微調整機構は、微調整機構の少なくとも一部を回転させることによって作動可能であり、回転操作は、支柱部材に対する所定の長さ調整に対応する。
【0015】
本開示の第2の態様は、外部固定システムのジョイントを含む。ジョイントは、第1長手方向軸を有する第1コンポーネントと、第2長手方向軸を有する第2コンポーネントと、を備える。第1コンポーネントおよび第2コンポーネントは、第1長手方向軸および第2長手方向軸が同心である第1の位置から、第1長手方向軸および第2長手方向軸が交差して互いに斜角を形成する第2の位置まで操作可能である。
【0016】
本開示の一態様によれば、第1コンポーネントは、外側表面に、終端部から中央部分まで延在する第1ねじ切り部を有する細長い部材と、細長い部材の終端部と反対側に配置された本体と、を備える。
【0017】
本開示の一態様によれば、本体は、細長い部材の直径よりも大きい横方向の寸法を有する実質的に球形の形状を有する。
【0018】
本開示の一態様によれば、第2コンポーネントは、その中を通って延在する容積部を有し、容積部は、内側表面の少なくとも一部に配置された第1ねじ切り部を有する。
【0019】
本開示の一態様によれば、ジョイントは、アダプタをさらに備える。アダプタは、その外側表面に配置され、第2コンポーネントの容積部の第1ねじ切り部と係合するように構成された第2ねじ切り部を有する。
【0020】
本開示の一態様によれば、アダプタは、カニューレ部と、カニューレ部の内側表面に配置された第3ねじ切り部とを備え、第3ねじ切り部は、外部固定システムの要素の相補的なねじ山とねじ止め可能に係合する(螺合する)ように構成されている。
【0021】
本開示の一態様によれば、、第2コンポーネントの容積部は、容積部内に本体の少なくとも一部を受けるように構成されている。
【0022】
本開示の一態様によれば、第2コンポーネントは、空間内に本体の少なくとも一部を保持するように構成された、空間に隣接する肩部を備える。
【0023】
本開示の一態様によれば、第1コンポーネントは、外部固定システムのリング部材と解放可能に連結可能であり、第2コンポーネントは、外部固定システムの支柱部材と解放可能に連結可能である。
【0024】
本開示の第3の態様は、外部固定システムのジョイントを含む。ジョイントは、その間に第1空間を画定する第1の対の突出部を有する第1コンポーネントを備える。第1の対の突出部のそれぞれは、その中を通って延在する第1孔を有する。第1孔は同軸である。ジョイントはまた、その間に第2空間を画定する第2の対の突出部を有する第2コンポーネントを備える。第2の対の突出部のそれぞれは、その中を通って延在する第2孔を有する。第2孔は同軸である。ジョイントはまた、第1空間および第2空間内に少なくとも部分的に位置する中間コンポーネントを備える。中間コンポーネントは、第1孔と位置合わせされ、かつ、その中に第1締結具を受け入れる第3孔を有し、これによって、中間コンポーネントを第1コンポーネントに連結させるようにする。中間コンポーネントは、第2孔と位置合わせされ、かつ、その中に第2締結具を受け入れる第4孔を有し、これによって、中間コンポーネントを第2コンポーネントに連結させるようにする。第1コンポーネントおよび第2コンポーネントは、それぞれ第1締結具および第2締結具を中心に枢動可能(回動可能)である。
【0025】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付図面は、本発明の実施形態を示し、本明細書の詳細な説明と合わせて、本発明の原理を説明するのに役立つ。当業界の標準的な慣行に従って、様々な形状は縮尺通りに描かれても描かれていなくてもよいことが強調される。実際、様々な形状の寸法は、議論を明確にするために任意に増加または減少させることができる。図面は、本開示の発明の実施形態を説明するためのものであり、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本開示による例示的な外部固定システムの斜視図である。
図2】本開示による、図1の例示的な外部固定システムの正面図である。
図3】本開示による、図1の例示的な外部固定システムの上面図である。
図4】本開示による、図1の例示的な外部固定システムの背面図である。
図5】本開示による、図1の例示的な外部固定システムの側面図である。
図6】本開示による、図1の例示的な外部固定システムの底面図である。
図7】本開示による、図1の外部固定システムとともに使用される例示的な支柱(strut)部材の第1の側面図である。
図8】本開示による、図1の外部固定システムとともに使用される図7の例示的な支柱部材の第2の側面図である。
図9】本開示による、図1の外部固定システムとともに使用される図7の例示的な支柱部材の第1の斜視図である。
図10】本開示による、図1の外部固定システムとともに使用される図7の例示的な支柱部材の第2の斜視図である。
図11】本開示による、図1の外部固定システムとともに使用される図7の例示的な支柱部材の側断面図である。
図12】本開示による、2つのジョイントと連結された図7の例示的な支柱部材の斜視図である。
図13】本開示による、2つのジョイントと連結された図12の例示的な支柱部材の別方向からの斜視図である。
図14】本開示による、図7の例示的な支柱部材および図1の外部固定システムとともに使用されるジョイント(継手)の斜視図である。
図15】本開示による、図7の例示的な支柱部材および図1の外部固定システムとともに使用されるジョイントの別方向からの斜視図である。
図16】本開示による、図7の例示的な支柱部材および図1の外部固定システムとともに使用される、図14のジョイントの側断面図である。
図17】本開示による、図1の外部固定システムとともに使用される、図12の2つのジョイントと連結された図7の例示的な支柱部材の側断面図である。
図18】本開示による、図1の外部固定システムとともに使用される、図7の例示的な支柱部材と連結可能な例示的なジョイントの斜視図である。
図19】本開示による、図1の外部固定システムとともに使用される、図7の例示的な支柱部材と連結可能な例示的なジョイントの側面図である。
図20】本開示による、図1の外部固定システムとともに使用される、図7の例示的な支柱部材と連結可能な例示的なジョイントの斜視図である。
図21】本開示による、図1の外部固定システムとともに使用される、図7の例示的な支柱部材と連結可能な例示的なジョイントの側面図である。
図22】本開示による、図1の外部固定システムとともに使用される、図7の例示的な支柱部材と連結可能な例示的なジョイントの斜視図である。
図23】本開示による、図1の外部固定システムとともに使用される、図7の例示的な支柱部材と連結可能な例示的なジョイントの側面図である。
図24】本開示による、図1の外部固定システムとともに使用される、例示的なフットプレート連結システムの斜視図である。
図25】本開示による、図1の外部固定システムとともに使用される、図24の例示的なフットプレート連結システムの別の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
この詳細な説明および以下の請求項において、近位(proximal)、遠位(dismal)、前(anterior)または足底(plantar)、後(posterior)または背側(dorsal)、内側(medial)、横(lateral)、上(superior)、および下(inferior)という用語は、自然骨の相対的な配置または方向を示す用語に従って、骨またはインプラントの特定の部位または部分を示すためのそれらの標準的な使用法によって定義される。例えば、「近位」は、装置またはインプラントのうち胴体に最も近い部分を意味し、「遠位」は、装置またはインプラントのうち胴体から最も遠い部分を示す。方向を示す用語としては、「前」は身体の前側に向かう方向、「後」は身体の後側に向かう方向、「内側」は身体の正中線に向かう方向、「横」は身体の側面に向かう方向または身体の正中線から離れる方向、「上」は他の物体または構造物の上に向かう方向、「下」は他の物体または構造物の下に向かう方向であることを意味している。さらに、足に関して具体的に言うと、「背側」とは足の甲を指し、「足底」とは足の裏を指す。
【0028】
同様に、本明細書では、位置または方向は、解剖学的構造または表面を参照して使用され得る。例えば、本明細書において、本システム、インプラント、装置、器具、および方法は、足の骨での使用に関して記載されているので、足、足首、および下腿の骨を使用して、インプラント、装置、器具、および方法の表面、位置、方向または方位を記載することができる。さらに、本明細書に開示されるシステム、インプラント、装置、器具、および方法、ならびにその態様、コンポーネント、特徴などは、簡潔にするために、身体の片側に関して記載されている。しかしながら、人間の身体は、対称線(正中線)に関して比較的対称であるか、または鏡像となっているので、本明細書に記載および/または図示されるシステム、インプラント、装置、器具、および方法、ならびにそれらの態様、コンポーネント、特徴などは、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、同じまたは類似の目的のために身体の反対側で使用する、または身体の反対側に関連付けるために、変更、変化、修正、再構成またはその他の方法で変更が可能であることが明示的に意図されている。例えば、右足に関して本明細書に記載されたシステム、インプラント、装置、器具、および方法、ならびにそれらの態様、コンポーネント、特徴などは、左足で同様に機能するように反転されてもよい。さらに、本明細書に開示されるシステム、インプラント、装置、器具、および方法、ならびにそれらの態様、コンポーネント、特徴などは、簡潔のために足に関して説明されるが、システム、インプラント、装置、器具、および方法は、類似の構造を有する身体の他の骨にも使用され得ることを理解されたい。
【0029】
図面を参照すると、いくつかの図に亘って同様の参照数字が同様または類似のコンポーネントを示すために使用されている。特に図1~6を参照すると、外部固定システム100(以下、「システム100」と称する。)の例示的な実施形態が示されている。システム100は、様々なコンポーネント(構成要素)を含んでもよい。様々なコンポーネントは、本明細書に示され、説明されるコンポーネントを含むが、これらに限定されない。また、システム100およびそのコンポーネントは、医師がシステム100を使用して患者に外部固定を提供するために所望のコンポーネントを選択して使用できるように、未組立の状態で医師に提供されてもよい。さらに、システム100は、本明細書に示され、説明されるコンポーネントのうちの1つ以上を含むことができ、医師は、患者に最良の外部固定を提供するようにシステム100を組み立てるためのコンポーネントを選択する際に、1つ以上のコンポーネントのうちの複数を使用することを望んでもよいし、または1つ以上のコンポーネントを使用しないことを選択してもよい。
【0030】
システム100は、上部分200および下部分300を備えることが示されている。上部分200および下部分300は、本明細書で示され、説明されるものに限定されない様々なコンポーネントを介して、互いに連結(例えば、解放可能、直接的、間接的、固定的などに連結)されてもよい。上部分200は、第1リング部材210および第2リング部材230を備えることが示されている。いくつかの態様において、システム100は、第1リング部材210および第2リング部材230の両方ならびに本明細書に示され、説明される任意の他のリング部材のうちの1つ以上を備えてもよい。図示されているように、第1リング部材210は、部分円(semi-circular)形状(例えば、円全体よりも小さい)を有する。さらに、図示されているように、第1リング部材210は、実質的に半円(hemi-circular)形状(例えば、円の約半分)を有する。いくつかの態様において、第1リング部材210は、完全な円形形状、半円形未満の形状、または他の代替形状(例えば、U字形状など)を有してもよい。第2リング部材230は、少なくとも1つの連結点において第1リング部材210と連結(例えば、解放可能、固定的、ねじ止め可能、枢動可能などに連結)されることが示されている。いくつかの態様において、第1リング部材210は、第2リング部材230と、これらのリング部材のそれぞれが共通の長手方向軸を中心として配置されるように連結されてもよい。第1および第2リング部材210、230は、また、1つ以上の軸または連結点を中心とする移動(例えば、並進、枢動など)が可能になるように互いに連結されてもよい。
【0031】
第1リング部材210は、第1リング部材210に配置された複数の穴212を有することが示されている。図示されるように、穴212は、第1リング部材210の円周または部分円周上に配置され、互いに等間隔に、また第1リング部材210の内周縁および外周縁の両方から等距離に配置される。いくつかの態様において、穴212は、別の間隔(距離)で(例えば、互いから様々な距離で、第1リング部材210の外縁または内縁に偏って)配置されてもよい。また、穴212は、実質的に円形であり、かつ等しい大きさであるように示されているが、いくつかの態様において、穴212の1つ以上は、代替の大きさ(例えば、より大きい、またはより小さい直径)を有してもよく、および/または、別の形状(例えば、六角形、八角形など)を有してもよい。いくつかの態様において、穴212の内側表面は、穴の内部に/穴を通して、相補的なコンポーネントを受けるように構成されたねじ切り部を有してもよい。図示されているように、第1リング部材210は、1つ以上の構造部材218を介して、第2リング部材230と解放可能に連結されている。1つ以上の構造部材218は、穴212内、および第2リング部材230に配置された複数の穴232内に、少なくとも部分的に受け入れられるように構成されている。穴232は、穴212と同じおよび/または類似であってもよい。構造部材218は、その長さに沿って外面に配置されたねじ切り部を有する円筒形状を有するように示されている。ねじ切り部は、少なくとも部分的に穴212、232内に受け入れられてもよい。いくつかの態様において、ロッド218は、1つ以上の他の連結コンポーネント、例えば、ロッド218のねじ切り部と相補的なねじ切り部(threading)を有する種々のねじ付きナットを介して、第1および第2リング部材210、230と解放可能に連結されてもよい。
【0032】
第1リング部材210はさらに、穴212の1つ以上と解放可能に連結された1つ以上の連結デバイス214を備えることが示されている。図示されているように、連結デバイス214は、その下部に配置された線状部材216(例えば、剛性の線状コンポーネント)を備える。線状部材216は、穴212に受けられ、それによって第1リング部材210と解放可能に連結することを容易にするように構成されている。連結デバイス214は、ロッド222を受け入れ、それによってロッド222との解放可能な連結を容易にするように構成された少なくとも1つのキャビティ(例えば、窪み、空隙、孔、貫通孔、開口など)を有する。上部分200および/またはシステム100は、1つ以上のロッド222を備えてもよい。1つ以上のロッド222は、患者の解剖学的構造(または、他のハードウェアコンポーネント)と解放可能に連結するように構成されてもよい。他のハードウェアコンポーネントは、ここに示され、説明されるものを含むが、これらに限定されない。いくつかの態様において、ロッド222は、実質的に円筒形の形状を有し、長さの少なくとも一部に配置されたねじ切り部をさらに有してもよい。連結デバイス214のキャビティは、ロッド222との連結を維持しながらロッド222の並進を容易にするように構成されてもよい。いくつかの態様において、第1リング部材210は、第1リング部材210から連結デバイス214を離隔させるように、第1リング部材210の穴212および連結デバイス214の両方と解放可能に連結するように構成された延長部220を備えてもよい。例えば、ロッド222が、連結デバイス214と連結されたときに、延長部220が無い場合に達成され得る角度とは異なる角度で患者の少なくとも1つの解剖学的構造と解放可能に連結され得るように、連結デバイス214を第1リング部材210の表面から鉛直方向に上昇させてもよい。
【0033】
第2リング部材230は、1つ以上の穴232と解放可能に連結された1つ以上の連結デバイス234を備えるように示されている。図示されているように、連結デバイス234は、その下部に配置された延長部(例えば、線状部材216と同じおよび/または類似の構造および/または機能を有する剛性線状部材)を備えてもよい。延長部は、穴232によって受けられ、それによって第2リング部材230との解放可能な連結を容易にするように構成されてもよい。連結デバイス234は、1つのピン236(システム100が含み得る1つ以上をピンのうちの1つのピン)の少なくとも一部を受け入れ、これとの解放可能な連結を容易にするように構成された少なくとも1つのキャビティ(例えば、窪み、空隙、孔、貫通孔、開口など。これらは、連結デバイス214のものと同じおよび/または同様(類似)であってもよい。)を有する。上部分200および/またはシステム100は、1つ以上のピン236を備えてもよい。1つ以上のピン236は、患者の解剖学的構造(または、他のハードウェアコンポーネント)と解放可能に連結するように構成されてもよい。他のハードウェアコンポーネントは、ここに示され、説明されるものを含むが、これらに限定されない。ピン236は、第1リング部材210を参照して示されるようなロッド222と同様の長さおよび/または形状を有してもよいが、ピン236は、より小さい横方向寸法(幅)を有してもよいし、ねじ切り部が無くてもよいし、または他の様々な構造的なコンポーネントを有してもよいし欠いてもよい。連結デバイス234のキャビティは、ピン236との連結を維持しながら、ピン236の並進を容易にするように構成されてもよい。いくつかの態様において、第2リング部材230は、第1リング部材210を参照して示されたような延長部220と同様の延長部を備えてもよい。このような延長部は、第2リング部材230から連結デバイス234を離隔させるように、第2リング部材230の穴232および連結デバイス234の両方と解放可能に連結するように構成されてもよい。例えば、ピン236が、連結デバイス234と連結されたときに、延長部が無い場合に達成され得る角度とは異なる角度で患者の少なくとも1つの解剖学的構造と解放可能に連結され得るように、連結デバイス234を第2リング部材230の表面から鉛直方向に上昇させてもよい。
【0034】
システム100は、少なくとも1つのロッド部材400を備えることが示されている。図1図6に示すように、システム100は、第1リング部材210を第2リング部材230と解放可能に連結する1つのロッド部材400を備える。図示されるように、ロッド部材400のハウジング430は、ロッド部材400が第1および第2リング部材210、230の上面または下面に対して垂直な平面内に構成されるように、穴212および穴232の両方によって受けられ、これらの穴212、232を通って延在する。システム100はまた、ロッド部材400が、上部分200の第2リング部材230をリングシステム600の第3リング部材610に解放可能に連結することを示す。第3リング部材610は、実質的にU字形状を有するように示されており、このU字形状は、U字形の2つの実質的に平行な直線セグメントの端部に位置する一対の終端部614によって画定されている。第3リング部材610は、第3リング部材610に配置された複数の穴612を有する。穴612のサイズおよび形状は、穴212、232のサイズおよび形状と同じおよび/または類似であってもよい。いくつかの態様において、第3リング部材610は、第3リング部材610に対して様々に配置された穴612の1つ以上の列または他の構成/パターンを有してもよい。
【0035】
第2リング部材230と第3リング部材610とを解放可能に連結するロッド400は、ハウジング430の第1端部410を有するように示されている。第1端部410は、穴612の1つによって受けられ、穴612に/穴612を通って解放可能に連結される。ハウジング430はまた、ハウジング430の第1端部410とは反対側の第2端部440を有するように示されている。第2端部440は、第2端部440から延在するねじ付きロッド(ねじ切りされたロッド)420を含む。ねじ付きロッド420は、穴232のうちの1つによって受けられるように示されており、1つ以上の他の連結コンポーネント(例えば、ねじ付きナット)を用いて、穴232を介して第2リング部材230と連結されてもよい。ハウジング430は、第1端部410から第2端部430までハウジング430の中を通って延在する孔を有してもよい。当該孔の少なくとも一部は、ねじ付きロッド420のねじ切り部と相補的なねじ切り部を有してもよい。いくつかの態様において、第1および第2端部410、440(および/またはその内部およびその間のねじ切りされた孔)を介して、1つ以上のねじ付きロッド420と解放可能に連結してもよい。これにより、ハウジング430は、(ロッド部材420がハウジング430内に配置される/ハウジング430から伸長する量に応じて)様々な高さ構成を提供するだけでなく、システム100の様々なリング部材または他のコンポーネントと解放可能に連結する代替手段が容易になる。
【0036】
リングシステム600は、部分円(円弧)形状(例えば、円全体よりも小さい)を有する第4リング部材630を備えることが示されている。さらに、図示されている第4リング部材630は、実質的に半円形状(例えば、円の約半分)を有するが、いくつかの態様において、リング部材630は、円の半分未満の形状を有してもよい。いくつかの態様において、第4リング部材630は、他の代替形状(例えば、U字形状など)を有してもよい。第4リング部材630は、第4リング部材630に配置された複数の穴632を有する。穴632のサイズおよび形状は、穴212、232、612のサイズおよび形状と同じおよび/または類似(同様)であってもよい。第4リング部材630は、穴632に隣接する表面が穴612に隣接する表面に実質的に垂直な平面内に位置するように、第3リング部材610の終端部614と解放可能に連結されるように示されている。いくつかの態様において、第4リング部材630は、そのような平面が実質的に斜角をなして配置されるように構成されてもよい。図示されるように、連結部材(例えば、ボルトまたは他の連結コンポーネント)は、それぞれ、穴632のうちの1つ(図1~6の例示的な実施形態では、第4リング部材630の終端部に最も近い穴)に受けられ、少なくとも部分的に穴632を通って延在している。これにより、連結コンポーネントが、第3リング部材610の終端部614内に配置されたねじ切りされた孔内に少なくとも部分的に受けられるようになる。図1図6に示すように、第4リング部材630は第3リング部材610と連結されており、これにより、第4リング部材630は、一対の連結コンポーネントを終端部614から切り離さなければ(連結を解除しなければ)、第3リング部材610に対して枢動したり他の方法で移動したりすることができないようになっている。
【0037】
第4リング部材630はまた、ロッド634、第1連結デバイス636、及び第2連結デバイス638を介して第2リング部材230と解放可能に連結されることが示されている。第1連結デバイス636は、穴632の1つと解放可能に連結されるように示されている。このような解放可能な連結は、1つ以上の一般的な連結コンポーネント(例えば、ボルト、ナットなど)を用いることを含んでもよく、第1連結デバイス636および/または上記一般的な連結コンポーネントの少なくとも一部が穴632内に/孔632を通って少なくとも部分的に受けられることをさらに含んでよい。図示されるように、第1連結デバイス636は、第4リング部材630の両終端部からほぼ等距離にある穴632と連結される(例えば、第4リング部材630の両端部は、第3リング部材610の両終端部614と連結されている)。第1連結デバイス636は、ベアリングまたは1つ以上の他の機構を備え、ベアリングまたは1つ以上の他の機構は、第1連結デバイス636の少なくとも第1部分の、第1連結デバイス636における第4リング部材630と直接連結される第2部分に対する移動(例えば、回転、旋回(枢動)など)を容易にするように構成されていてもよい。第1連結デバイス636は、ロッド634と解放可能に連結されるように示されている(例えば、ロッド634の少なくとも一部が第1連結デバイス636の少なくとも一部によって受けられてもよい)。ロッド634は、その長さに沿って少なくとも部分的に配置されたねじ切り部を有する。いくつかの態様において、ロッド634は、構造部材218と同じおよび/または類似であってもよい。ロッド634は、第2連結デバイス638と解放可能に連結されるように示されており、この第2連結デバイス638は、さらに第2リング部材230と連結される。いくつかの態様において、第1連結デバイス636および第2連結デバイス638は、同じであってもよいし、互いに類似していてもよい。さらに、第1連結デバイス636と同様に、第2連結デバイス638は、ベアリングまたは1つ以上の他の機構を備え、ベアリングまたは1つ以上の他の機構は、第2連結デバイス638における第2リング部材230と直接連結される第2部分に対する、第2連結デバイス638の少なくとも第1部分の移動(例えば、回転、旋回(枢動)など)を容易にするように構成されていてもよい。
【0038】
下部分300はさらに、図1図6に示すように、接地システム650(例えば、「システム650」)を備えることが示されている。システム650は、一対の支持部材652を備え、支持部材のそれぞれは、細長い、実質的に矩形の形状を有するように構成されている。支持部材652は、第3リング部材610と解放可能に連結されるように示されている。図1~6の例示的な実施形態に示されるように、第3リング部材610は、支持部材652が第3リング部材610の下に配置されるように、第3リング部材610のU字形状の脚部と解放可能に連結された支持部材652を備える。図示されるように、支持部材のそれぞれは、2つの異なる連結点(例えば、1つの連結点が終端部614に隣接し、他の連結点がU字形の脚部の反対側の点にある)で第3リング部材610と解放可能に連結される。いくつかの態様において、支持部材652は、1つ以上の連結要素を備えてもよく、1つ以上の連結要素は、支持部材652から鉛直方向に延在し、図1図6に示すように、第3リング部材610の穴612内に、および/または穴612を通って、少なくとも部分的に受けられるように構成されてもよい。いくつかの態様において、支持部材は、支持部材上/支持部材内に、支持部材652とシステム100の他の部材との間の連結を容易にするように構成された(例えば、他の一般的な連結コンポーネントと組み合わせて使用される場合)1つ以上の穴を有してもよい。支持部材の1つ以上の穴は、穴212、232、612、632と同じであるか、または類似していてもよい。いくつかの態様において、支持部材652から延在するそのような連結要素は、支持部材652の上部と連結されてもよく、また、本明細書に示され、説明される他の要素(例えば、ねじ付きロッド、ナット、ボルトなど)と同じおよび/または類似の一般的な連結要素であってもよい。同様に、支持部材652の連結要素は、他の一般的な連結要素(本明細書で先に述べたものを含むがこれらに限定されない)と組み合わせて使用される場合、第3リング部材610の穴612と解放可能に連結可能であってもよい。いくつかの態様において、支持部材652は、第3リング部材610から切り離す(連結を解除する)ことなく、第3リング部材610に対して相対的に(例えば、前後方向に)並進可能であってもよい。図示されていないが、この並進または他の調節(例えば、支持部材652を追加することによってシステム100に追加される高さ)は、支持部材652と解放可能に連結された1つ以上の一般的な連結コンポーネントを緩めるおよび/または締めることによって行われる。
【0039】
支持部材652はそれぞれ、支持部材652のそれぞれの底面(例えば、下側、遠位などの面)と(解放可能にまたは他の方法で)連結された接地部材(地面接触部材)654を備えることが示されている。いくつかの態様において、各接地部材654は、支持部材652上または支持部材652内に配置された1つ以上の穴と組み合わせて使用される一般的な連結コンポーネントを介して、支持部材652のそれぞれと連結されるように示されている。支持部材652の1つ以上の穴は、本明細書において示され、前述された穴212、232、612、632と同じおよび/または類似であってもよい。接地部材654はまた、支持部材652および/または接地部材654の一方または両方に塗布された接着物質を介して支持部材652と連結されてもよい。図示されていないが、接地部材654は、その底面に、体重を支える状況下で患者の滑りを防止するように構成されたテクスチャ加工された(textured)表面(例えば、トレッドパターン)を有してもよい。例えば、そのようなテクスチャは、接触面(例えば、歩行時の地面)との摩擦を増加させ、および/または歩行サイクル中に接地部材654の下から水分または他の滑りやすい可能性のある物質を放出させるように構成された様々なリブまたは他のテクスチャを含んでもよい。さらに、このようなテクスチャは、「Paragon 28」、「P28」、「Monkey Sticks」、「Monkey Rings」、または他の文字列(textual components)が表記されたテキストを含んでもよい。同様に、テクスチャは、例えばパラゴン28社によって商業的に使用されているものなど、様々なロゴを含んでもよい。接地部材654はまた、交換可能であるように構成されてもよい。例えば、患者がテクスチャおよび/または接地部材を摩耗した場合、患者または医師は、使用済みの1対の接地部材654を切り離し、新しい1組の接地部材654と交換することができる。いくつかの態様において、システム100は、様々な幅、高さ、テクスチャ加工された表面または他の特性を有する様々な接地部材654を備えてもよい。
【0040】
システム100はまた、支柱(strut)500を備えることが示されている。支柱500は、システム100の他のコンポーネントと組み合わせて図1~6に示され、システム100から独立して図7~11に示されている。いくつかの態様において、システム100は、1つ以上の支柱500を備えてもよく、さらに、システム100は1つ以上の支柱500を用いて医師によって組み立てられてもよい。図1図6に示すように、支柱500は、第2リング部材230および第3リング部材610と解放可能に連結されている。しかしながら、代替の実施形態(または医師の裁量によって組み立てられた構成)において、支柱500は、システム100の1つ以上の代替のコンポーネントと連結されてもよい。支柱500は、第2リング部材230の穴232の1つ、および第3リング部材610の穴612の1つと解放可能に連結可能であるように示されているが、支柱500はまた、他の同様の穴(または他の連結デバイス(本明細書に示され、説明される他の連結デバイスを含むが、これらに限定されない))と連結可能であってもよい。ユーザが、支柱500を、例えば、第2リング部材230および第3リング部材610と連結させると、支柱500は、第2リング部材230と第3リング部材610との間の距離を変更するように操作(例えば、作動、調整等)されてもよい。
【0041】
支柱500は、第1端部510、第2端部520、および中央部530を有するように示されている。第1端部510は、支柱500の第2端部520とは反対側にあり、中央部530は、第1端部510および第2端部520の間に配置されている。支柱500は、システム100の1つ以上の他のコンポーネント(または、いくつかの態様では、他の外部固定システム/コンポーネント)、例えば、本明細書で先に示され、説明されたような第2リング部材230および第3リング部材610と、解放可能に連結可能である。第1端部510および第2端部520は、それぞれ、第1ねじ部(ねじ切りされた部分、ねじ山部)511および第2ねじ部521を有する。ねじ部511、521は、いずれも、実質的に円筒形状を有するように示されている。ねじ部511、521は、本明細書に示され、説明されるシステム100の他の線状構造コンポーネント(例えば、構造部材218)と同様の1つ以上の他の特性を有してもよい。
【0042】
支柱500の第2端部520は、中央部530またはその近傍に配置された粗(gross)調整機構を備える。この粗調整機構は、医師によって支柱500が使用されるとき、本明細書で後に示され、説明される微調整機構よりも前に操作される可能性が高い。支柱500の中央部530は、ロッド518の外面に配置されたカラー534から、径方向外側に位置するスリーブ532を備えるように示されている。いくつかの態様において、カラー534の内面(ロッド518の外面/ねじ切り部に接する面)は、カラー534とロッド518との間の係合を容易にするために、相補的なねじ切り部、歯、または他のテクスチャまたは係合手段を有してもよい。カラー534は、ロッド518またはその少なくとも一部の長さに対して並進可能であってもよい。スリーブ532はまた、カラー534および/またはロッド518に対して移動可能(例えば、並進可能)であってもよい。これにより、スリーブ532が操作されて、径方向においてロッド518とスリーブとの間に、カラー534の全部または一部が配置されるか、カラー534が全く配置されないようにしてもよい。いくつかの態様において、スリーブ532は、1つ以上の端部で開口していてもよく、実質的に円筒形状を有していてもよい。さらに、いくつかの態様において、スリーブ532は、その外側表面に、ねじ切り部または他のテクスチャを有してもよい。
【0043】
中央部530はさらに、カラー534に少なくとも部分的に隣接する(例えば、カラー534の形状部分に隣接して配置される、接触する、係合する、その中に配置されるなど)ように構成されたナット536を有するように示されている。図11に示されるように、ナット536は、ロッド518の径方向であり、かつ、スリーブ532の内部に配置される。さらに、ナット536は、カラー534とロッド518とに係合している(例えば、接触している)。支柱500の中央部530はまた、ロックナット(locking nut)538およびチューブ540を有するように示されている。ロックナット538を掴むおよび/または操作することを容易にするために、ロックナット538は、その外側表面に溝またはテクスチャを有してもよい。いくつかの態様において、チューブ540は、第2ねじ部と一体であってもよい。チューブ540は、その内側部分(チューブ540は、その少なくとも一部に実質的に円筒形状を有し、円筒形状内に少なくとも部分的に延びる孔をさらに有する)に、ロッド518の少なくとも一部を受けることができるように配置されている。図示されるように、チューブ540は、その外面に様々な長さのマーキング(marking)を有する。マーキングは、細長い窓に隣接して位置する。この細長い窓は、チューブ540の孔とチューブ540の外面との間の流体連通を提供する。ロックナット538は、スリーブ532に隣接して(例えば、ロッド518の少なくとも一部の径方向に)配置され、内面にねじ切り部を有する。ねじ切り部は、チューブ540の外側表面の少なくとも一部に配置された相補的なねじ切り部と係合するように構成されている。チューブ540は、制限要素542を備えるように示されている。制限要素542の少なくとも一部は、ロッド518および/またはチューブ540の孔と同じおよび/または類似の(例えば、相補的である、接触するように構成されている、受けられるように構成されている、またはその内部に配置されるように構成されている)実質的に円形/円筒形の形状を有する。
【0044】
支柱500は、支柱500の長さに対して比較的大きな調整を行うために、使用者または医師によって、大まかな方法(例えば、本明細書で後に示し、説明する微調整機構/方法よりも大きな単位で)で調整されてもよい。支柱500の長さを調節するために、図11を参照すると、使用者は、ロックナットが係合するチューブ540の外側部分に配置されたねじ切り部を中心としてロックナット536を回転させる(例えば、ねじ込む)ことによって、ロックナット538を右から左に操作してもよい。このようなロックナット536の移動により、スリーブ532とロックナット536との接触が解除され、これによって、ロックナット536を操作したときに、スリーブ532をロックナット536と同じ方向(例えば、図示のように右から左へ)にスライドさせることができる。スリーブ532のこのような移動によって、スリーブの内面(ナット536と接触するように構成された突起/突出部を有してもよい)の、ナット536の外面(ナット536がロッド518の少なくとも一部と機械的に係合するようにスリーブ532によってバイアスされて(偏って)いた外面)からの係合が解除される。ロッド518からのナット536の係合が解除されると、チューブ540に対してロッド518が相対的に移動(例えば、その長手方向軸内/軸に沿って並進)することが可能になる。このロッドの移動は、チューブ540内に配置された制限要素542によって制限される。支柱500が所望の長さになると、前述のコンポーネントは、支柱500の粗調整を可能にするために前述した順序とは逆の順序で、元の位置に戻されてもよい。例えば、ナット536がロッド518のねじ切り部に再び係合し、スリーブ532の内面の少なくとも一部がナット536の外面の少なくとも一部に接触するようにスリーブ532が操作され、ロックナット538がスリーブ532に突き当たるまで、チューブ540の外側のねじ切り部に沿ってロックナット538が操作され、このようにして支柱500が所望の長さに機械的に保持される。
【0045】
制限要素542は、例えば、図11においてロッド518を右に操作することによって支柱500を過剰に調整(例えば、過剰に伸長)することを防止するように構成されている。制限要素542は、チューブ540の孔の開口部よりも大きな横方向寸法(幅寸法)を有し、それによって、支柱500の長さを機械的に制限する。(ロッド518の端部と連結されている)制限要素542がチューブ540の孔から引き抜かくことができない時点で、支柱500を長くするためのロッド518の並進が、最終的に機械的に制限されるからである。支柱500をより短くするように調整することは、本明細書で概説したのと同じステップを行うことで達成され得る。ただし、ロッド518を、チューブ540の孔の終端部に接触するまで並進させることにより、支柱500の短縮が機械的に制限される。粗調整機構を用いて支柱500を調整する間、ロッド518の端部がチューブ540の外側表面にある長さを示すマーキング(長さ表示マーキング)に隣接して位置するように、ロッド518の少なくとも一部が、チューブ540の細長い開口部内に見えてもよい。ロッド518の端部が隣接する長さ表示マーキングは、その時点の調整における支柱500の長さに対応する。
【0046】
支柱500の第1端部510は、第1ねじ部511に隣接して配置されたアクチュエータ512を含む。アクチュエータ512は、支柱500の長さの微調整を容易にするように構成され、ロッド518に対して(ロッド518を中心として)回転可能であるようにさらに構成されている。ロッド518は、その長さの少なくとも一部分に沿って配置されたねじ切り部を含み、アクチュエータの孔514内に少なくとも部分的に受け入れられる(孔514は、ねじ切り部を有してもよい)。いくつかの態様において、アクチュエータ512は、ロッド518を中心とするアクチュエータ512の所定の回転量(例えば、度または回転数(rotations))が、直線的な長さの調整(例えば、ミリメートル)に対応するように構成されてもよい。例えば、ロッド518を中心とするアクチュエータ512の1回の全回転は、アクチュエータ512が回転される方向に応じて、支柱500の長さの1ミリメートルの増加または減少に対応してもよい。いくつかの態様において、そのような較正は、アクチュエータ512の外面上の1つ以上のマーキングによって示されてもよい。図示されるように、アクチュエータ512は、各端の矢印が回転方向を示す両端矢印を含む。さらに、アクチュエータ512は、1つ以上の増分表示(例えば、ドット)を含むように示されている。1つ以上の増分表示は、両端矢印によって示される方向の一方に回転することによって支柱500の長さを増加または減少させるためのアクチュエータ512の回転を、ユーザに導くように構成されている。アクチュエータ512は、その外側部分に、アクチュエータ512の把持およびロッド518を中心とする回転を容易にするように構成された1つ以上の平坦部または他の表面を有してもよい。
【0047】
アクチュエータ512はさらに、アクチュエータ512の回転に応答して医師または他のユーザにフィードバックを提供するように構成されたバイアス要素516を備えるように構成されている。バイアス要素516によって提供されるフィードバックは、可聴フィードバック(例えば、クリック音)だけでなく、触覚フィードバック(例えば、医師は、アクチュエータ512を保持し作動させている間、クリック音の漸増を感じることができる)を含んでもよい。図11の例示的な実施形態に示されるように、バイアス要素516は、バネ517およびボール部材519を備える。バネ517は、アクチュエータ512がロッド518を中心に回転させられると圧縮されてもよく、アクチュエータ512の当該回転に連動してさらに圧縮及び膨張して、触覚フィードバック及び/又は可聴フィードバックの一方又は両方をユーザに提供してもよい。ボール部材519は、ボールベアリングの機能と同様の様式で、ロッド518を中心とするアクチュエータ512の回転を容易にするように構成されてもよく、例えば、1つ以上のコンポーネントに接触し、そのコンポーネントの一方または両方の移動を容易にするように構成されてもよい。いくつかの態様において、前述の増分表示はまた、アクチュエータ512がロッド518を中心に回転されるとき、回転方向に応じて支柱500の長さの増加または減少のいずれかを示す視覚的フィードバックをユーザに提供してもよい。いくつかの態様において、バネ517は、代替の弾性部材と置き換えられてもよく、および/または、ボール部材519は、同様の機械的および運動学的特性を有する代替の実質的に球状(円筒状)の部材と置き換えられてもよい。システム100およびシステム100と組み合わせて1つ以上の支柱500とを使用する際、医師は、支柱500の微調整の前に、支柱500の粗調整を行ってもよい。すなわち、アクチュエータ512およびそのコンポーネントを介した支柱500の微調整は、支柱500の最終的な所望の長さを決定または達成するために実行されてもよい。
【0048】
ここで図12図17を参照すると、例示的な実施形態によるモジュール式ボールジョイント700(以下、「ジョイント700」と称する。)が示されている。ジョイント700は、図12図13および図17に示すように、支柱500の一方または両方の端部と連結可能である。あるいは、ジョイント700は、図1に示されるシステム100の他の支柱および/またはコンポーネントと連結可能であってもよい。ジョイント700の1つ以上は、システム100内で様々に使用されてもよく、例えば、支柱500の一方または両方の端部と連結されたり、システム100の他の剛性コンポーネントの一方または両方の端部と連結されたりしてもよい。ジョイント700は、複数のピース/コンポーネントを有し、ジョイント700を形成するために別のピース/コンポーネントと連結可能であるという点で、モジュール式であることが示されている。
【0049】
ジョイント700は、第1端部を有する第1部分710を有することが示されている。第1部分710は、ジョイント700における第2端部を有する第2部分720とは実質的に反対側に配置されている。第1部分710および第2部分720は、第1および第2部分710、720のそれぞれの長手方向軸が同軸に位置し得るように、またはそれらの軸が互いに斜角をなすように、互いに対して操作可能(例えば、作動可能など)である。第1部分710は、図示されるように、細長い部材712を備える。細長い部材712は、実質的に円筒形状を有し、その外側表面に配置されたねじ切り部714を有する。細長い部材712は、細長い部材712の第1端部と反対側に構成された本体718を備える。この本体は、図16~17に球形形状として示されている。本体は、また、細長い部材712の横方向寸法よりも大きい横方向寸法を有するように示されている。しかしながら、いくつかの態様において、本体718は、他の実施形態における代替の形状、例えば楕円体形状を有してもよいことを理解されたい。第2部分720は、前述の第2端部に隣接する開口部から第2部分720の長さに沿って、その長手軸方向に延びる容積部(つまり空間)722を有するように示されている。図示されるように、容積部722は、実質的に円筒形状を有し、その内側表面の少なくとも一部に配置されたねじ切り部724を有する。さらに、第2部分720は、アダプタ726を備えるように示されている。アダプタ726は、アダプタ726が容積部722内に配置されるように、アダプタ726のねじ切り部を介してねじ切り部724とねじ止め可能に連結される。アダプタ726は、円筒状のカニューレ形状を有し、ねじ切り部724と係合する外側表面上のねじ切り部に加えて、その内側表面にもねじ切り部を有する。アダプタ726は、例えば、サイズが小さく、従って、第2部分720のねじ切り部724と係合することができないであろう支柱500のねじ止め可能な連結部分を、アダプタ726のカニューレ部分内に受け入れるように、様々な支柱及びその連結コンポーネント(例えば、支柱500と同じ又は類似の支柱)との適合性を高めるように構成されてもよい。いくつかの態様では、第2部分720と支柱(またはシステム100の他のコンポーネント)における対応する連結機能部(coupling feature)とを連結するために、アダプタ726が必要でない場合がある。
【0050】
第2部分720は、第1ハウジング部728を備える。第1ハウジング部728は、第2部分720において、支柱または他のコンポーネントの連結部分を受けるように構成された容積部722の開口部とは実質的に反対側に位置する。図示されるように、第1ハウジング部728は、第1部分710の第2ハウジング部740と接し、本体718の少なくとも一部を容積部722内に保持するように位置する。第1ハウジング部728は、容積部722の中に本体718の少なくとも一部を保持することを容易にするように、第容積部722の端部に対して周方向に延在する肩部730を有する。第2ハウジング部740は、その内面の少なくとも一部に配置されたねじ切り部742を有するように示されている。ねじ切り部742は、細長い部材712のねじ切り部714と係合するように構成されている。第2ハウジング部740はまた、図16の例示的な実施形態では凹部として示されている容積部(つまり空間)744を有する。第1ハウジング部728は、容積部744よりも小さい横方向寸法を有するように構成される。これにより、第2ハウジング部740に対する第1ハウジング部728の操作(例えば、第1および第2部分710、720の長手方向軸を斜角に移動させる)によって、第1ハウジング部728の少なくとも一部を第2ハウジング部740の容積部744内に付勢する(bias)ようにすることができる。システム100に適用される場合、一対のジョイント700は、支柱500の両端部に連結されて、支柱500とリング部材または他の構造体のうちの1つ以上との直線状ではない(例えば、軸から外れた)連結を容易にしてもよい。例えば、上方から見た場合、支柱500は、下側環状リング部材および上側環状リング部材(例えば、図1のコンポーネント230)と一対のジョイント700を介して、第1のジョイント700が下側環状リング部材の9時の位置で支柱500を連結し、第2のジョイント700が上側環状リング部材の6時の位置で支柱500を連結するような状態で、連結されてもよい。このような構成は、支柱500の非直線的な、「軸から外れた(軸外)」構成の一例であり、支柱500が水平面および鉛直面に対して斜角を形成するような位置でシステム100(または他の類似のシステム)に使用される支柱500としても分類され得る。
【0051】
ここで図18~19を参照すると、ユニバーサルジョイント800(以下、「ジョイント800」と称する。)が示されている。ジョイント700と同様に、ジョイント800は、システム100または他の同様のシステムの支柱500(または類似のもの)または他の剛性直線状コンポーネントの一方または両方の端部と解放可能に(例えば、ねじ止め可能(螺合可能)になど)連結されてもよい。ジョイント800は、「軸外」構成の支柱500または他のコンポーネントを有するシステム100または類似のものの使用を容易にするように構成されてもよい。「軸外」構成は、例えば、支柱500およびジョイント700を参照して前述した「軸から外れた」構成を含む。ジョイント800は、互いに対向するように構成された第1コンポーネント802および第2コンポーネント804を備えるように示されている。いくつかの態様において、第1および第2コンポーネント802、804は、実質的に類似および/または同一のコンポーネントであってもよい。第1および第2コンポーネント802、804のそれぞれは、そこから互いに平行に延在する一対の突出部を有するように示されている。突出部のそれぞれは、その中を通って延在し、反対側の突出部の穴と同軸の穴を有する。ジョイント800はさらに、中間コンポーネント806を備える。中間コンポーネント806は、第1および第2コンポーネント802、804のそれぞれの一対の突出部の内面間の幅よりも小さい横方向寸法を有するように構成されている。図示されるように、中間コンポーネント806は、実質的に直方体(rectanguloid)(例えば、底面が長方形の角柱(rectangular prism))形状を有するが、いくつかの実施形態において代替形状を有してもよい。いくつかの態様において、中間コンポーネント806は、中実であってもよいし、少なくとも部分的に中空であってもよい。
【0052】
中間コンポーネント806は、中間コンポーネント806の両端部において、それを貫通して延在する一対の孔を有し、一対の孔の長手方向軸は、互いに直交する平面に位置するように示されている。中間コンポーネント806は、中間コンポーネント806の少なくとも一部が、第1および第2コンポーネント802、804の両方の一対の突出部の間の空間に配置されるように位置することが示されている。さらに、第1締結具808は、中間コンポーネント806を第1コンポーネント802と連結させ、中間コンポーネント806を、少なくとも部分的に第1コンポーネント802の一対の突出部の間の空間内の前記位置に保持するように構成されている。第1締結具808は、第1コンポーネント802の第1突出部の穴、中間コンポーネント806の孔、第1コンポーネント802の第2突出部の穴に受けられ、これらを通って延在するように構成され、これにより、中間コンポーネント806を前述した位置に保持する。同様に、第2締結具810は、中間コンポーネント806を第2コンポーネント804と連結させ、中間コンポーネント806を、少なくとも部分的に第2コンポーネント804の一対の突出部の間の空間内における前記位置に保持するように構成されている。第2締結具810は、第2コンポーネント804の第1突出部の穴、中間コンポーネント806の孔、第2コンポーネント804の第2突出部の穴に受けられ、これらを通って延在するように構成され、これにより、中間コンポーネント806を前述した位置に保持する(第1コンポーネント802と同様)。図示されるように、第1および第2コンポーネント802、804は、中間コンポーネント806と係合した向きにあるとき、互いにほぼ90度ずれて(例えば、位相がずれて(out of phase))位置している。従って、第1および第2コンポーネント802、804は、それぞれの第1および第2締結具808、810を中心として枢動可能であり、これにより、ジョイント800の移動、操作、および種々の位置決めが容易になる。
【0053】
ここで図20図21を参照すると、ユニバーサルジョイント900(以下、「ジョイント900」と称する。)が示されている。ジョイント700、800と同様に、ジョイント900は、システム100または他の同様のシステムの支柱500(または類似のもの)または他の剛性直線状コンポーネントの一方または両方の端部と解放可能に(例えば、ねじ止め可能になど)連結されてもよい。ジョイント900は、「軸外」構成の支柱500または他のコンポーネントを有するシステム100または類似のものの使用を容易にするように構成されてもよい。「軸外」構成は、例えば、支柱500およびジョイント700を参照して前述した「軸外(軸から外れた)」構成を含む。ジョイント900は、互いに対向するように構成された第1コンポーネント902および第2コンポーネント904を備えるように示されている。いくつかの態様において、第1および第2コンポーネント902、904は、実質的に類似および/または同一のコンポーネントであってもよい。第1および第2コンポーネント902、904のそれぞれは、そこから互いに平行に延在する一対の突出部を有し、突出部のそれぞれがその中を通って延在し、反対側の突出部の穴と同軸の穴を有するように示されている。ジョイント900はさらに、中間コンポーネント906を備える。中間コンポーネント906は、第1および第2コンポーネント902、904のそれぞれの一対の突出部の内面間の幅よりも小さい横方向寸法を有するように構成されている。図示されるように、中間コンポーネント906は、実質的に直方体(例えば、底面が長方形の角柱)形状を有するが、いくつかの実施形態において代替形状を有してもよい。いくつかの態様において、中間コンポーネント906は、中実であってもよいし、少なくとも部分的に中空であってもよい。
【0054】
中間コンポーネント906は、中間コンポーネント906の両端部において、その中を通って延在する一対の孔を有するように示されている。一対の孔の長手方向軸は、互いに直交する平面に位置する。中間コンポーネント906は、中間コンポーネント906の少なくとも一部が、第1および第2コンポーネント902、904の両方の一対の突出部の間の空間に配置されるように位置することが示されている。さらに、第1締結具908は、中間コンポーネント906を第1コンポーネント902と連結させ、中間コンポーネント906を、少なくとも部分的に第1コンポーネント902の一対の突出部の間の空間内の前記位置に保持するように構成されている。第1締結具908は、第1コンポーネント902の第1突出部の穴、中間コンポーネント906の孔、第1コンポーネント902の第2突出部の穴に受けられ、これらを通って延在するように構成され、これにより、中間コンポーネント906を前述した位置に保持する。同様に、第2締結具910は、中間コンポーネント906を第2コンポーネント904と連結させ、中間コンポーネント906を、少なくとも部分的に第2コンポーネント904の一対の突出部の間の空間内における前記位置に保持するように構成されている。第2締結具910は、第2コンポーネント904の第1突出部の穴、中間コンポーネント906の孔、第2コンポーネント904の第2突出部の穴に受けられ、これらを通って延在するように構成され、これにより、中間コンポーネント906を前述した位置に保持する(第1コンポーネント902と同様)。図示されるように、第1および第2コンポーネント902、904は、中間コンポーネント906と係合した向きにあるとき、互いにほぼ90度ずれて(例えば、位相がずれて等)位置している。従って、第1および第2コンポーネント902、904は、それぞれの第1および第2締結具908、910を中心として枢動可能であり、これにより、ジョイント900の移動、操作、および種々の位置決めが容易になる。
【0055】
ここで図22図23を参照すると、ヒンジジョイント1000(以下、「ジョイント1000」と称する。)が示されている。ジョイント700、800、900と同様に、ジョイント1000は、システム100または他の同様のシステムの支柱500(または類似のもの)または他の剛性直線状コンポーネントの一方または両方の端部と解放可能に(例えば、ねじ止め可能になど)連結されてもよい。ジョイント1000は、「軸外」構成の支柱500または他のコンポーネントを有するシステム100または類似のものの使用を容易にするように構成されてもよい。「軸外」構成は、例えば、支柱500およびジョイント700を参照して前述した「軸外(軸から外れた)」構成を含む。ジョイント1000は、互いに逆向きに構成された第1コンポーネント1002および第2コンポーネント1004を備えるように示されている。いくつかの態様において、第1および第2コンポーネント1002、1004は、実質的に類似および/または同一のコンポーネントであってもよい。第1および第2コンポーネント1002、1004はそれぞれ、端部から(その長手方向軸に平行に)外向きに延在する突出部を有し、突出部の中央部分に配置された孔を有するように示されている。締結具1006は、(第1および第2コンポーネント1002、1004が、突出部同士が互いに接するように位置しているとき)孔のそれぞれを通って受けられるように示され、これにより、締結具1006を中心とする第1および第2コンポーネント1002、1004の一方または両方の枢動運動が容易になる。
【0056】
ここで図24~25を参照すると、フットプレートシステム1100が、システム100のコンポーネントとして最初に示されたような第3リング部材610を備えた例示的な構成で示されている。フットプレートシステム1100は、システム100の要素として第3リング部材610(ならびに他のコンポーネント)とともに使用されてもよいことを理解されたい。フットプレートシステム1100は、フットプレート1102を第3リング部材610と解放可能に連結する(例えば、第3リング部材の終端部614に少なくとも部分的に隣接する)ように構成された一対の連結機構1110を備える。図示されるように、連結機構1110は、フットプレート1102に配置されたキャビティ内でキャビティの長さに沿って並進可能である。これにより、フットプレート1102のキャビティの長さに沿った任意の点を第3リング部材610の任意の部分と連結させることが容易になる。例えば、図24に示すように、連結機構1110は、フットプレート1102のキャビティの両端部に位置している。一方、図25に示すように、連結機構1110は、フットプレート1102のキャビティの中央部分において互いに隣接して位置している。したがって、患者の通常の歩行に対する体重配分、安定性、フットプレートの位置など、患者の快適性および安全性に影響を与える様々な要因を最適化するために、連結機構1102が位置決めされ、第3リング部材610に連結されてもよい。
【0057】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を記載するためだけであり、本開示を限定することを意図していない。本明細書で使用されるように、単数形「a」、「an」、「the」は、文脈が明示的にそれ以外を示していない限り、複数形をも含むことが意図される。用語「備える、有する、含む」(「comprise」、「comprises」、「comprising」等のcompriseの任意の形)、「有する」(「have」、「has」、「having」等のhaveの任意の形)、「備える、有する、含む」(「include」、「includes」、「including」等のincludeの任意の形)、「含有する」(「contain」、「contains」、「containing」等のcontainの任意の形)は、オープンエンドの関連付け動詞であることが理解されよう。その結果、1つ以上のステップまたは要素を「備える」、「有する」、「含む」、または「含有する」方法または装置は、これらの1つ以上のステップまたは要素を所有するが、これらの1つ以上のステップまたは要素だけを所有することに限定されない。同様に、1つ以上の特徴を「備える」、「有する」、「含む」、または「含有する」方法のステップまたは装置の要素は、これらの1つ以上の特徴を所有するが、これらの1つ以上の特徴だけを所有することに限定されない。さらに、特定の方法で構成される装置または構造は、少なくともその方法で構成されるが、列挙されていない方法でも構成されてもよい。
【0058】
好ましい実施形態を参照して本開示を説明した。ここで説明した構造的および動作的な実施形態は、同じ一般的な特徴、特性および一般的なシステム動作を提供するための複数の可能な構成の例示であることは理解されよう。先の詳細な説明を読解し理解すると、他のものに対して修正および変更が生じることになる。本開示は、こうした修正および変更の全てを含むものとして解釈されることが意図される。
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【手続補正書】
【提出日】2024-09-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
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【国際調査報告】