(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-30
(54)【発明の名称】包装装置、包装機械、充填システム、および包装装置を操作する方法
(51)【国際特許分類】
B65B 7/28 20060101AFI20250123BHJP
B67B 1/00 20060101ALI20250123BHJP
B67C 3/00 20060101ALI20250123BHJP
【FI】
B65B7/28
B67B1/00
B67C3/00 E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024544785
(86)(22)【出願日】2023-01-27
(85)【翻訳文提出日】2024-08-27
(86)【国際出願番号】 EP2023051995
(87)【国際公開番号】W WO2023144300
(87)【国際公開日】2023-08-03
(31)【優先権主張番号】102022101947.0
(32)【優先日】2022-01-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521208365
【氏名又は名称】アムパック ゲー・エム・ベー・ハー
【氏名又は名称原語表記】Ampack GmbH
【住所又は居所原語表記】Lechfeldgraben 7, 86343 Koenigsbrunn, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】アロイス シュトゥアム
(72)【発明者】
【氏名】ユルゲン ハーク
(72)【発明者】
【氏名】ローラント ハース
【テーマコード(参考)】
3E049
3E079
3E080
【Fターム(参考)】
3E049AA05
3E049AB01
3E049BA01
3E049BA04
3E049DA01
3E079AA06
3E079AA07
3E079AB01
3E079GG02
3E080AA02
3E080AA06
(57)【要約】
本発明は、第1の移動(28a-b)と、引き続く少なくとも1回の第2の移動(30a-b)とにより、包装材料貯蔵部(16a-b)を作業位置(20a-b)から補充位置(26a-b)へ移動させるように構成された、少なくとも1つの包装材料貯蔵部(16a-b)を支持するキャリアユニット(14a-b)を備えた包装装置(12a-b)、特に閉鎖装置であって、キャリアユニット(14a-b)は、高さ方向(70a-b)に沿った移動である、引き続く第3の移動(32a-b)により、包装材料貯蔵部(16a-b)を作業位置(20a-b)から補充位置(26a-b)へ移動させるように構成されている、包装装置(12a-b)に基づく。
包装材料貯蔵部(16a-b)は、包装材料マガジンとして構成されており、いくつかの包装材料を収容するように設けられている、ということを提案する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の移動(28a-b)と、引き続く少なくとも1回の第2の移動(30a-b)とにより、包装材料貯蔵部(16a-b)を作業位置(20a-b)から補充位置(26a-b)へ移動させるように構成された、少なくとも1つの前記包装材料貯蔵部(16a-b)を収容するキャリアユニット(14a-b)を備えた包装装置(12a-b)、特に閉鎖装置であって、前記キャリアユニット(14a-b)は、高さ方向(70a-b)に沿った移動である、引き続く第3の移動(32a-b)により、前記包装材料貯蔵部(16a-b)を前記作業位置(20a-b)から前記補充位置(26a-b)へ移動させるように構成されている、包装装置(12a-b)において、
前記包装材料貯蔵部(16a-b)は、包装材料マガジンとして構成されており、複数の包装材料を収容するように設けられていることを特徴とする、
包装装置(12a-b)。
【請求項2】
前記第3の移動(32a-b)は、並進運動を含む、請求項1記載の包装装置(12a-b)。
【請求項3】
前記第1の移動(28a-b)と前記第3の移動(32a-b)とは、少なくとも実質的に逆平行に進む、請求項1または2記載の包装装置(12a-b)。
【請求項4】
前記作業位置(20a-b)と前記補充位置(26a-b)との間での前記包装材料貯蔵部(16a-b)の移動は全体的に、少なくとも実質的にU字形である、請求項1から3までのいずれか1項記載の包装装置(12a-b)。
【請求項5】
少なくとも前記キャリアユニット(14b)に可逆的に結合可能な、少なくとも1つの別の包装材料貯蔵部(18b)が設けられている、少なくとも請求項1の上位概念および請求項1から4までのいずれか1項記載の包装装置(12b)。
【請求項6】
前記別の包装材料貯蔵部(18b)は、前記包装材料貯蔵部(16b)に可逆的に結合可能である、請求項5記載の包装装置(12b)。
【請求項7】
前記別の包装材料貯蔵部(18b)は、前記キャリアユニット(14b)により前記補充位置(26b)へ可動である、請求項5または6記載の包装装置(12b)。
【請求項8】
前記第2の移動(30a-b)は、幅方向(72a-b)に沿った移動である、請求項1から7までのいずれか1項記載の包装装置(12a-b)。
【請求項9】
請求項1から8までのいずれか1項記載の包装装置(12a-b)を備えた包装機械(10a-b)、特に閉鎖機械。
【請求項10】
請求項9記載の包装機械(10a-b)を備えた充填システム(50a-b)、特に食品充填システム。
【請求項11】
前記包装材料貯蔵部(16b)および/または前記別の包装材料貯蔵部(18b)を収容し、かつ前記包装材料貯蔵部(16b)および/または前記別の包装材料貯蔵部(18b)を前記補充位置(26b)に搬送するための搬送ユニット(62b)が設けられている、請求項10記載の充填システム(50b)。
【請求項12】
第1の移動(28a-b)と、引き続く少なくとも1回の第2の移動(30a-b)とにより、作業位置(20a-b)から補充位置(26a-b)へ移動させられる少なくとも1つの包装材料貯蔵部(16a-b)を備えた、特に請求項1から8までのいずれか1項記載の包装装置(12a-b)を操作する方法であって、前記包装材料貯蔵部(16a-b)を、高さ方向(70a-b)に沿った移動である、引き続く第3の移動(32a-b)により、前記作業位置(20a-b)から前記補充位置(26a-b)へ移動させる、方法において、
包装材料マガジンとして構成された前記包装材料貯蔵部(16a-b)内に、いくつかの包装材料を収容することを特徴とする、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
背景技術
本発明は、請求項1の上位概念に記載の包装装置、請求項9に記載の包装機械、請求項10に記載の充填システム、および請求項12の上位概念に記載の、包装装置を操作する方法に関する。
【0002】
従来技術から、充填材料、例えば食品を容器および/またはボトル内に包装する包装機械は既に周知である。さらに、容器および/またはボトル、つまり複数の経路上の複数の容器および/またはボトルを包装材料により閉じるように、特に封止するように構成された、閉鎖機械として設計された包装機械が周知である。したがって、このような包装機械は、高い機械生産高を有している。特にこのような機械に関しては、包装機械の少なくとも1つの包装材料貯蔵部内の包装材料を補充しかつ/または交換するための良好なアクセス性が不可欠である。機械生産高が高いと、包装材料貯蔵部の補充および/または交換が、1時間に数回必要になる場合が生じ得る。従来技術から、包装機械内の作業位置の真上の補充位置で、包装材料貯蔵部に対する充填および/または交換を行うことが既に周知である。包装貯蔵部を、包装機械の機械フレームから水平移動により少なくとも部分的に側方に移動させることも、既に周知である。機械と、機械のオペレータとの間の多大な寸法差に基づき、包装材料貯蔵部における包装材料の充填および/または交換は多大な労力を必要とし、消費時間の増加に結び付けられている。さらに、多くの場合、オペレータのために補充位置において包装材料貯蔵部への迅速な到達性を保証することができるようにするために、持上げプラットフォームおよび/または歩行可能なプラットフォームおよび/または台等の補助手段が必要とされている。しかしながら、このことは労力の増大を必要とすると共に、オペレータが補充位置に到達するために機械の真上にいる場合に機械の滅菌プロセスからガスを吸い込むといった、オペレータに対する何らかの安全上のリスクを伴い、かつ/または場合により、プロセス技術的な目的のために機械の上に配置された高温のパイプにおいてやけどするリスクがある。上述の従来技術による包装材料貯蔵部のアクセスし難さに基づき、しばしば、包装材料貯蔵部への誤ったかつ/または不完全な装填および/または誤ったかつ/または不完全な充填が生じる場合があり、このことは、機械の操作プロセスにおいて時間のかかる重大な障害につながる。さらに、例えば包装材料貯蔵部全体の交換も多大な投入量を必要とし、複雑である。
【0003】
独国特許出願公開第102009042211号明細書、欧州特許第0411523号明細書、および米国特許第6860531号明細書から、第1の移動と、引き続く少なくとも1回の第2の移動とにより、包装材料貯蔵部を作業位置から補充位置へ移動させるように構成された、少なくとも1つの包装材料貯蔵部を支持するキャリアユニットを備えた包装装置が、既に公知である。
【0004】
発明の開示
本発明は、第1の移動と、引き続く少なくとも1回の第2の移動とにより、包装材料貯蔵部を作業位置から補充位置へ移動させるように構成された、少なくとも1つの包装材料貯蔵部を支持するキャリアユニットを備えた包装装置、特に閉鎖装置に基づき、この場合、キャリアユニットは、高さ方向に沿った移動である、引き続く第3の移動により、包装材料貯蔵部を作業位置から補充位置へ移動させるように構成されている。
【0005】
包装材料貯蔵部は、包装材料マガジンとして構成されており、複数の包装材料を収容するように設けられていることを提案する。
【0006】
このような実施形態は、オペレータの快適性に関して快適性を高めることを可能にする。少なくとも1つの包装材料貯蔵部を作業位置から補充位置へ移動させるための、本発明による引き続く第3の移動により、包装材料貯蔵部内への包装材料の少なくとも充填および/または交換および/または引き続く装填を、オペレータにとってより簡単でより快適にすることができる。さらに、周知の従来技術とは異なり、オペレータにとって人間工学的に容易にアクセス可能でありかつ有利には別の補助手段なしでオペレータが到達し得る補充位置を提供することが可能である。さらに、これにより、アクセス性を改善することができると共に、特にオペレータに関して安全性を高めることができる。さらに、生産効率および/またはコスト効率および/または作業効率および/または操作効率を高めることが可能である。それというのも、包装材料貯蔵部の誤ったかつ/または不完全な装填および/または誤ったかつ/または不完全な充填を減らすことでき、精度、特に作業精度を高めることができ、ひいては消費時間および/またはコストを削減することができるからである。さらに、例えばメンテナンス目的、クリーニングおよび/または修理のための、包装材料貯蔵部全体の交換および/または置換を、有利には改善、つまり容易にすることができ、かつ/またはより安全かつ/またはより快適にすることができる。
【0007】
包装装置は、好適には包装機械、特に閉鎖機械のサブアセンブリを形成している。ただし、包装装置が包装機械全体を含むことも考えられる。包装機械は、充填材料の包装用に構成されているが、これに限定はされない。充填材料は、液状、ペースト状および/または塊状の製品、有利には食品、医薬品、消耗品、および/または美容および/またはボディケア製品、例えばソース、乳製品、特にヨーグルト、パン用スプレッド、ペースト、既製食品、菓子製品、クリームおよび/またはシャンプー等であってもよい。好適には、閉鎖機械として構成されている包装機械は、少なくとも1つの収容ユニットを閉鎖するように構成されている。特に好適には、包装装置は、少なくとも収容ユニット、特にいくつかの収容ユニットを封止するための封止装置である。収容ユニットは、例えば容器、カップ、ボトル、トレー等であってもよい。特に、収容ユニットは、充填材料を収容するように構成されている。有利には、収容ユニットは、包装材料により包装されることができ、特に閉鎖され得、好適には封止されることができる。包装材料は、好適には、収容ユニットを水密にかつ/または気密に閉鎖するために、閉鎖手段、特に封止手段により構成されている。
【0008】
包装機械は、成形機械、充填機械および閉鎖機械として構成されることができ、少なくとも、少なくとも1つのキャビティを備えた収容ユニットを成形し、次いで少なくとも1つのキャビティに少なくとも充填材料を充填し、次いで少なくとも充填されたキャビティを包装する、特に閉鎖するように構成されることができる、ということも考えられる。包装機械は、特に好適には充填システムの、特に食品充填システムの一部である。充填システムは、充填材料を少なくとも部分的に自動で充填するように構成されているが、これに限定はされない。充填システムが、食品、特に料理および/または食事を準備し、次いで充填するように構成されることも考えられる。特に、充填システムは製品を製造するように構成された工場内にある。充填システムは、充填材料、特に製品の処理および/または加工および/または製造および/または充填および/または包装に使用され得る複数のユニットおよび/または装置を含み得る。
【0009】
特に充填材料に応じて、収容ユニットおよび/または包装材料は少なくとも部分的に、または少なくとも大部分が、金属、鉱物、例えばガラス、および/または紙、および/または繊維を基礎とした材料および/または木材および/またはセラミックおよび/またはプラスチックおよび/または複合材料から成り、かつ/またはこれらから製造可能であってもよい。収容ユニットおよび包装材料は、同じ材料から、または異なる材料から成り、かつ/または製造され得る。この場合、「大部分」という用語は、例えば少なくとも55%、有利には少なくとも65%、好適には少なくとも75%、特に好適には少なくとも85%、特に有利には最大で95%の体積分率および/または質量分率を意味する。
【0010】
好適には、包装材料および/または収容ユニットは、少なくとも部分的に、または少なくとも大部分が、プラスチックおよび/または繊維を基礎とした包装材料、例えば紙を基礎とした包装材料および/または複合材料から製造されている。「繊維を基礎とした包装材料」とは、植物出発材料、特に木材から、少なくとも55重量%、特に少なくとも65重量%、有利には少なくとも75重量%、特に有利には少なくとも85重量%、好適には少なくとも95重量%、特に好適には少なくとも99重量%の大部分が得られ、かつ/または植物出発材料の製品からリサイクルされた包装材料を意味する。例えば、繊維を基礎とした包装材料は、パルプ、特にセルロース、および/または木材材料および/または古紙材料を含んでいてもよく、特に紙および/または厚紙として実現され得る。繊維を基礎とした包装材料は、1つ以上の植物出発材料から完全に実現され得る。繊維を基礎とした包装材料は、プラスチックでコーティングされた植物出発材料から成る複合材料である、ということも考えられる。
【0011】
包装材料は、例えば栓、コルクおよび/または特に好適にはカバー、特にプルオフカバーであってもよい。好適には、包装材料、特にカバーは、収容ユニットを閉鎖するために、フォイル状またはプレート状で、特に封止蓋として構成されている。特に、包装機械は、包装材料、特にカバーを収容ユニットに、力結合式かつ/または形状結合式に、好適には物質対物質結合により、力伝達および/またはエネルギ伝達することで結合して閉鎖、特に封止するように構成されている。
【0012】
好適には、少なくとも包装材料貯蔵部は、包装装置の一部である。特に、包装材料貯蔵部は、包装材料を収容するように構成されている。有利には、包装材料貯蔵部は、蓋付き貯蔵部、特に封止蓋付き貯蔵部である。好適には、包装材料貯蔵部は、包装材料マガジンとして構成されており、いくつかの包装材料を収容するように構成されている。包装材料貯蔵部は、包装材料用の少なくとも1つの収容領域、有利には、包装材料用のいくつかの収容領域を有していてもよい。収容領域は、マトリックス状に配置されることが考えられる。包装材料は、例えば包装材料貯蔵部内に積み重ねられて貯蔵され得る。好適には、包装材料は、収容領域内に積み重ねられて貯蔵される。特に、包装材料貯蔵部は、包装材料を貯蔵しかつ/または収容しかつ/または保持するように構成されている。補充位置では、包装材料貯蔵部に包装材料を充填しかつ/または補充することができる。択一的かつ/または追加的に、補充位置では、包装材料を、包装材料貯蔵部から置換しかつ/または交換することもできる。補充位置では、特にメンテナンスのためかつ/または包装材料を変更するため、例えば包装材料の形状および/またはサイズを変更するために、包装材料貯蔵部全体を交換しかつ/または置換することができる、ということも考えられる。
【0013】
包装機械は、機械フレーム、特にベースフレームおよび/またはハウジングユニットを含み得る。好適には機械フレームに、特に機械フレーム内に、少なくとも部分的にキャリアユニットが配置されており、機械フレームに対して可動である。特に、キャリアユニットは、少なくとも包装材料貯蔵部を収容しかつ移動させるように構成されている。
【0014】
有利には、作業位置は機械フレーム内に、特に包装機械の内側領域に配置されている。好適には、作業位置では包装材料を包装材料貯蔵部から取り出し、包装するために、特に少なくとも収容ユニットを閉鎖するために使用することができる。包装材料貯蔵部は、少なくとも1つの保持部材、例えばピン、および/または包装材料貯蔵部からの包装材料の落下を防止するように構成された保持部材を含み得る。好適には、保持部材は、少なくとも収容ユニットを閉鎖するために包装材料貯蔵部から包装材料を供給するために、作業位置において取外し可能であり、例えば変位可能かつ/または抜取り可能かつ/または折畳み可能である。包装機械は、供給された包装材料を収容ユニットへ移動させるように、特に包装材料を少なくとも包装材料貯蔵部から取り出し、次いで包装材料を収容ユニットへ移動させるように構成されたリムーバを含み得る。特に、包装材料貯蔵部を作業位置から少なくとも補充位置へ移動させるための上述の動作は、作業位置において包装材料を提供するための動作、例えば少なくとも保持部材の取外し、または包装材料の取出しとは異なっている。
【0015】
包装材料貯蔵部内の包装材料を交換しかつ/または補充するために、包装材料貯蔵部は、キャリアユニットにより補充位置へ移動することができる。好適には、補充位置は機械フレームの外側に、特に包装機械の外側領域に配置されている。有利には、包装機械の少なくとも1回の操作状態の間、つまり少なくとも収容ユニットを閉鎖する間、包装材料貯蔵部は、作業位置から補充位置へ、かつ好適にはその逆に可動である。
【0016】
特に、キャリアユニットは、第1の移動により、包装材料貯蔵部を作業位置から第1の保持位置へ移動させる。第1の保持位置は、中間位置と呼ばれることもある。引き続く第2の移動により、キャリアユニットは、包装材料貯蔵部を第1の保持位置から第2の保持位置へ移動させることができる。特に、従来技術では第2の保持位置が補充位置として用いられる。本発明では、キャリアユニットは、引き続く第3の移動により、包装材料貯蔵部を第2の保持位置から補充位置へ移動させることができる。
【0017】
有利には、包装材料貯蔵部の、作業位置から補充位置への上述の移動プロセスは、可逆的でもある。特に、キャリアユニットは、少なくとも包装材料貯蔵部を、補充位置から作業位置へ移動させるように構成されている。特に好適には、キャリアユニットは第4の移動と、引き続く第5の移動と、引き続く第6の移動とにより、包装材料貯蔵部を補充位置から作業位置へ移動させるように構成されている。キャリアユニットは、第4の移動により、包装材料貯蔵部を補充位置から第2の保持位置へ移動させることができる。キャリアユニットは、引き続く第5の移動により、包装材料貯蔵部を第2の保持位置から第1の保持位置へ移動させることができる。好適には、キャリアユニットは、引き続く第6の移動により、包装材料貯蔵部を第1の保持位置から作業位置へ移動させる。
【0018】
本明細書では、特定の用語に前置された、例えば「第1の」および「第2の」等の数詞は、単に対象物を区別しかつ/または対象物を互いに割り当てるために用いられており、対象物の既存の総数および/または格付けを意味するものではない。特に、「第2の対象物」は、必ずしも「第1の対象物」の存在を意味するわけではない。さらに、本明細書および以下で「構成されている」とは、特別にプログラミングされ、設計されかつ/または装備されていることを意味する。特定の機能のために構成された対象物とは、この対象物が、少なくとも1回の適用状態および/または操作状態において、この特定の機能を果たしかつ/または実行することを意味する。
【0019】
第1の移動および/または少なくとも、引き続く第2の移動、特に引き続く第5の移動および/または引き続く第6の移動は、非線形の運動、例えば回転運動、旋回運動および/または傾倒運動であってもよい。好適には、第1の移動および/または少なくとも、引き続く第2の移動および/または第5の移動および/または引き続く第6の移動は、並進運動である。並進運動は、高さ方向および/または幅方向において実現され得る。特に包装機械に対する視点に応じて、本明細書および以下では、幅方向は、奥行方向を意味する場合もある。幅方向と奥行方向とは、見方に応じて入れ替えられてもよい。特に好適には、第1の移動、特におよび/または第6の移動は、高さ方向に沿って実現される。特に好適には、第1の移動、特におよび/または第6の移動は、鉛直方向の移動である。
【0020】
さらに、第2の移動は、幅方向に沿った移動である、ということを提案する。これにより、快適性をさらに向上させ、補充位置での包装材料貯蔵部への包装材料の充填および/または交換および/または引き続く装填を、オペレータにとってより快適で、より効率的にすることができる。幅方向における第2の移動により、作業位置に対して所定の間隔を有利に提供することができ、その結果、安全性を高めることができる。第5の移動は、幅方向に沿った移動であってもよい。特に、第2の移動、特におよび/または第5の移動は、水平方向の移動である。
【0021】
第3の移動、特におよび/または第4の移動は、非線形の運動、例えば回転運動、旋回運動および/または傾倒運動である、ということが考えられる。好適には、少なくとも第3の移動は、並進運動を含む。これにより、オペレータにとって特に簡単にアクセス可能でありかつ/または快適な補充位置を達成することができる。さらに、オペレータの快適性に関して、快適性をさらに高めることができる。特に、第4の移動は、並進運動を含む。
【0022】
第1の移動、特におよび/または第4の移動は、場合により、幅方向に沿って実現され得る。ただし、快適性をさらに高めるために、第3の移動は、高さ方向に沿った移動である、ということを提案する。これにより、オペレータにとって快適でありかつ/または簡単にアクセス可能な補充位置を実際に提供することができる。さらに、オペレータは、人間工学的に好ましい方式で作業し、補充位置において包装材料を包装材料貯蔵部に充填しかつ/または包装材料を交換しかつ/または少なくとも包装材料貯蔵部を、例えばメンテナンス目的のために交換することもできる。さらに、好適には、補充位置に到達するための追加的な補助手段を省くことが可能である。特に、第4の移動は高さ方向の移動である。
【0023】
さらに、第1の移動と第3の移動とは、少なくとも実質的に逆平行に進む、ということを提案する。このようにして、効率および/または快適性をさらに高めることができると共に、構成を改良することができる。これに関連して、「少なくとも実質的に」とは、所定の値および/または方向からのずれが、所定の値および/または方向の25%未満、好適には10%未満、特に好適には5%未満であることを意味する。「実質的に逆平行」とは、本明細書では意図的に、特に平面内の基準方向に対する方向の向きを意味しており、この場合、この方向は、基準方向から、特に8°未満、有利には5°未満、特に有利には2°未満のずれを有している。第1の移動は、第6の移動に対して少なくとも実質的に逆平行に進み得る。第2の移動は、第5の移動に対して少なくとも実質的に逆平行に進み得る。好適には、第3の移動は、第4の移動に対して少なくとも実質的に逆平行に進みかつ/または第6の移動に対して少なくとも実質的に平行に進む。第4の移動は、第6の移動に対して少なくとも実質的に逆平行に進みかつ/または第1の移動に対して少なくとも実質的に平行に進み得る。
【0024】
さらに、作業位置と補充位置との間での包装材料貯蔵部の移動は全体的に、少なくとも実質的にU字形である、ということを提案する。その結果、包装材貯蔵部の簡単で明確な全体的な移動が可能になり、ひいては快適性、特にオペレータの快適性に加え、効率および/または構成をさらに改良することができる。さらに、安全性を高め、少なくとも包装材料貯蔵部を作業位置から補充位置へ、かつ有利にはその逆に制御することを簡単にしかつ/または明確にすることも可能である。特に、「U」は逆U字形である。有利には、作業位置と補充位置との間での包装材料貯蔵部の移動は全体的に、逆U字形を有している。択一的に、「U」は、特に右または左に向かって開いている、少なくとも実質的に側方に傾いたUであってもよい。例えば、全体的な移動は、幅方向に沿った第1の移動と、高さ方向に沿った引き続く第2の移動と、幅方向に沿った、特に第1の移動に対して逆平行の引き続く第3の移動とから構成され得る。キャリアユニットは、少なくとも実質的に逆U字形に類似した全体的な移動により、包装材料貯蔵部を作業位置から補充位置へ、かつ好適にはその逆にも移動させることができる。有利には、各移動は、特に移動全体において、例えば第1の移動と、少なくとも引き続く第2の移動、および/または第2の移動と、少なくとも引き続く第3の移動、および/または第1の移動と、引き続く第2の移動と、少なくとも引き続く第3移動とが、互いに半径を介して接続される。このようにして、各移動の間で、なめらかで快適な移行が、好適には移動全体において可能になる。
【0025】
特に本発明のその他の態様とは独立的にも、組み合わせても考えられる本発明の1つの別の態様では、包装装置が、少なくともキャリアユニットに可逆的に結合可能な、少なくとも1つの別の包装材料貯蔵部を含むことを提案する。このようにして、快適性、つまりオペレータに関する快適性と、効率とを高めることができ、かつ/または構成を改良することができる。別の包装材料貯蔵部がキャリアユニットに可逆的に結合されることに基づき、キャリアユニットを、少なくとも別の包装材料貯蔵部を移動させるために、つまり、別の包装材料貯蔵部を作業位置から補充位置へ、かつ有利にはその逆に移動させるために使用することができる。さらに、包装材料貯蔵部と、別の包装材料貯蔵部とは区別され得る。
【0026】
有利には、別の包装材料貯蔵部は、別の包装材料マガジンである。特に、包装材料貯蔵部の上述の実施形態および定義は、別の包装材料貯蔵部にも適用することができる。好適には、別の包装材料貯蔵部は作業位置において、少なくともリムーバの真上に配置されている。作業位置では、包装材料を、包装材料貯蔵部から別の包装材料貯蔵部に入れ、少なくともリムーバにより、別の包装材料貯蔵部から取り出すことができる。好適には、包装材料貯蔵部は特に、作業位置において別の包装材料貯蔵部に包装材料を充填しかつ/または供給するように構成されている。特に高さ方向に見て、包装材料貯蔵部は、作業位置において、別の包装材料貯蔵部の真上に配置されている。特に包装材料貯蔵部は、別の包装材料貯蔵部と、少なくとも収容ユニットが閉鎖されておりかつ包装材料貯蔵部が目下、作業位置とは異なる位置、例えば第1の保持位置または第2の保持位置または補充位置にある包装機械の操作状態の間は少なくとも、別の包装材料貯蔵部はまだ作業位置にある、という点で異なっている。
【0027】
キャリアユニットと別の包装材料貯蔵部とは、互いに間接的または直接的に、つまり、キャリアユニットと別の包装材料貯蔵部との間にコンポーネントおよび/または構造ユニットが配置されることなしに直接、結合可能であってもよい。別の包装材料貯蔵部はキャリアユニットに、力結合式にかつ/または形状結合式に、例えばラッチ結合および/または差込み結合および/または回転結合および/またはねじ締結等により、結合可能であってもよい。
【0028】
別の包装材料貯蔵部が、包装材料貯蔵部に可逆的に結合可能であると、これにより、快適性および効率をさらに最適化することができる。さらに、構成を改良することができ、好適には、包装材料貯蔵部と別の包装材料貯蔵部との間に、ロックおよび/またはロック解除手段を設けることができる。包装材料貯蔵部と別の包装材料貯蔵部とは、互いに間接的に、または好適には直接的に、つまり包装材料貯蔵部と別の包装材料貯蔵部との間にコンポーネントおよび/または構造ユニットが配置されることなしに直接、結合可能であってもよい。特に、別の包装材料貯蔵部は、包装材料貯蔵部への結合を介して間接的にキャリアユニットに結合されている。別の包装材料貯蔵部は包装材料貯蔵部に、力結合式にかつ/または形状結合式に、例えばラッチ結合および/または差込み結合および/または回転結合および/またはねじ締結等により、結合可能であってもよい。別の包装材料貯蔵部は、包装材料貯蔵部に対してロック可能かつロック解除可能であってもよい。特に作業位置と補充位置とにおいて、別の包装材料貯蔵部と包装材料貯蔵部とは、互いに可逆的に結合可能である。
【0029】
さらに、別の包装材料貯蔵部は、キャリアユニットにより補充位置へ可動である、ということを提案する。これにより、特に高度な快適性と効率とを提供することができる。さらに、例えばメンテナンス目的、クリーニングおよび/または修理のための、包装材料貯蔵部の交換および/または置換を改善、つまり容易にすることができ、かつ/またはより快適かつ/またはより安全にすることができる。さらに、オペレータにとって人間工学的に簡単にアクセス可能でありかつ/または快適な補充位置が、包装材料貯蔵部だけでなく、少なくとも1つの別の包装材料貯蔵部にも提供され得る。さらに、搬送ユニットにより別の包装材料貯蔵部を移動させることに基づき、別の包装材料貯蔵部を移動させるための追加的なユニットおよび/または部材を有利には省くことができるため、構成が改良され得る。
【0030】
特に、キャリアユニットは別の包装材料貯蔵部を備えて、キャリアユニットが包装材料貯蔵部のみを備えている場合と同じ、作業位置から補充位置への移動経路と、好適にはその逆の移動経路をも実行する。有利には、キャリアユニットが包装材料貯蔵部のみを収容するか、または包装材料貯蔵部と別の包装材料貯蔵部とを収容し、これ/これらを補充位置に移動させ、特に少なくとも作業位置に戻すかどうかに関係なく、キャリアユニットは同一の移動を実行する。補充位置では、別の包装材料貯蔵部を、例えばメンテナンス目的、クリーニング、修理のために、かつ/または異なるサイズおよび/または形状を有する別の包装材料を使用するために、置換しかつ/または交換することができる。
【0031】
充填システムは、包装材料貯蔵部および/または別の包装材料貯蔵部を収容し、かつ包装材料貯蔵部および/または別の包装材料貯蔵部を補充位置に搬送するための搬送ユニットを含む、ということも提案する。これにより、包装材料貯蔵部および/または別の包装材料貯蔵部を交換しかつ/または補充することに伴う労力を大幅に削減することができ、ひいては快適性、特にユーザの快適性、ならびに効率をさらに向上させることができる。
【0032】
搬送ユニットは、包装材料貯蔵部および/または別の包装材料貯蔵部を補充位置において収容し、運ぶことができる。例えば、別の包装材料貯蔵部が搬送ユニットにより収容されると、別の包装材料貯蔵部はキャリアユニットおよび/または包装材料貯蔵部によりロック解除され得る。次いで、別の包装材料貯蔵部を交換しかつ/またはメンテナンスすることができる。この目的のために、別の包装材料貯蔵部は、搬送ユニットにより補充位置から離れるように搬送され得る。交換および/またはメンテナンスの後に、別の包装材料貯蔵部は、搬送ユニットにより補充位置に戻るように搬送され得る。補充位置では、別の包装材料貯蔵部は、再びキャリアユニットおよび/または包装材料貯蔵部に結合され得、これにより、キャリアユニットにより作業位置へ移動、特に移行させることができる。搬送ユニットは、好適には高さ調節ユニットを有している。高さ調節ユニットにより、搬送ユニットを、包装材料貯蔵部および/または別の包装材料貯蔵部を収容する目的で、補充位置、特に包装材料貯蔵部および/または別の包装材料貯蔵部の位置に適合させることができる。
【0033】
特に本発明のその他の態様とは独立的にも、組み合わせても考えられる本発明の1つの別の態様では、包装装置が、少なくとも1つの包装材料貯蔵部内の包装材料を、第2の移動に対して逆平行の少なくとも1回の移動の間に検出するための少なくとも1つのセンサユニットを含む、ということを提案する。これにより、少なくとも1つの包装材料貯蔵部内の包装材料の、例えば印刷および/または正しい位置決めの検査を最適化する、つまり容易にしかつ/またはより効率的にすることができる。さらに、快適性と効率とを高めることができる。
【0034】
センサユニットは、例えば、IRセンサ、カメラ、スキャナ、および/または当業者が適切であると考えるセンサユニットであってもよい。特に、キャリアユニットが第2の移動に対して逆平行に移動する間、特にキャリアユニットの第5の移動の間に、センサユニットは、少なくとも1つの包装材料貯蔵部内の包装材料を検査する。特に、センサユニットは、少なくとも1つの包装材料貯蔵部内の包装材料の、例えば正しい配置を検査するように構成されている。択一的または追加的に、センサユニットは、包装材料の印刷および/または形状および/またはサイズを検査することができる。センサユニットは、特に包装材料貯蔵部内に配置された、使用される包装材料が、少なくとも収容ユニットを閉鎖するために使用されるべき正しい包装材料であるか否かを検査する場合もある。
【0035】
さらに、本発明は、第1の移動と、少なくとも1回の引き続く第2の移動とにより作業位置から補充位置へ移動させられる包装材料貯蔵部を備えた包装装置、特に上述の包装装置を操作する方法に基づく。包装材料貯蔵部を、引き続く第3の移動により、作業位置から補充位置に移動させることを提案する。包装装置を操作するためのこのような方法は、有利には、特に高レベルの快適性、特にオペレータの快適性の達成、およびオペレータにとって簡単にアクセス可能な補充位置の提供を可能にする。
【0036】
包装装置を操作する方法は、いくつかの方法ステップを含み得る。有利には、本方法は、第1の移動により、包装材料貯蔵部を作業位置から第1の保持位置へ移動させる第1の方法ステップを含む。特に、本方法は、引き続く第2の移動により、包装材料貯蔵部を第1の保持位置から第2の保持位置へ移動させる第2の方法ステップを含む。本方法は、引き続く第3の移動により、包装材料貯蔵部を第2の保持位置から補充位置へ移動させる第3の方法ステップを含み得る。時間の経過に関して、第2の方法ステップは、有利には第1の方法ステップの後でかつ第3の方法ステップの前に実現される。少なくとも包装材料貯蔵部を補充位置から作業位置へ移動させるために、本方法は、少なくとも第4の方法ステップを含み得る。第4の方法ステップでは、第4の移動により、包装材料貯蔵部を補充位置から第2の保持位置へ移動させる。本方法は、引き続く第5の移動により、包装材料貯蔵部を第2の保持位置から第1の保持位置へ移動させる第5の方法ステップを含み得る。さらに、本方法は、引き続く第6の移動により、包装材料貯蔵部を第1の保持位置から作業位置へ移動させる第6の方法ステップを含み得る。上述の方法は、別の包装材料貯蔵部の、作業位置から補充位置への移動、および好適には逆の移動にも適用され得る。
【0037】
本包装装置および/または本包装機械および/または本充填システムおよび/または本方法は、上述の用途および実施形態に限定されるものではない。特に、本明細書で説明する機能を果たすために、本包装装置および/または本包装機械および/または本充填システムおよび/または本方法は、本明細書に記載の数とは異なる数の、個々の部材、コンポーネントおよびユニットを含んでいてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0038】
その他の利点は、以下の図面の以下の説明から明らかになる。図面には、本発明の2つの実施形態が示されている。図面、説明および請求項には、複数の特徴の組合せが含まれる。当業者は、目的をもって各特徴を個別にも検討し、別の適切な組合せを見出す。
【0039】
【
図1】包装装置を含む包装機械を備えた充填システムにおいて、包装装置の少なくとも1つの包装材料貯蔵部が作業位置に位置しているところを示す図である。
【
図2】作業位置から始まる第1の移動の後の第1の保持位置にある包装材料貯蔵部を示す図である。
【
図3】引き続く第2の移動の後の第2の保持位置にある包装材料貯蔵部を示す図である。
【
図4】引き続く第3の移動の後の補充位置にある包装材料貯蔵部を示す図である。
【
図5】包装装置を操作する方法を例示する概略的なプロセスフローチャートを示す図である。
【
図6】包装装置を含む包装機械を備えた充填システムを1つの別の例示的な実施形態で示す図である。
【
図7】第2の保持位置における、
図6に示した包装装置の包装材料貯蔵部と、別の包装材料貯蔵部とを示す図である。
【
図8】補充位置における、
図6に示した包装装置の包装材料貯蔵部と、別の包装材料貯蔵部とを示す図である。
【
図9】別の包装材料貯蔵部を収容した、
図6に示した充填システムの搬送ユニットを示す図である。
【0040】
例示的な実施形態の説明
以下では、図中に複数存在する物のうちの1つだけに、それぞれ参照符号が付されている。さらに、本図面は概略図であって、縮尺通りではない。
【0041】
図1には、包装機械10aを備えた充填システム50aが示されている。この場合、充填システム50aは食品充填システムとして構成されている。包装機械10aは、充填材料を収容するように構成された少なくとも1つの収容ユニット36aを閉鎖するための閉鎖機械として構成されている。この場合、閉鎖機械は、少なくとも収容ユニット36aを封止するための封止機械である。例えば、収容ユニット36aは容器、カップ、ボトル、トレー等であってもよい。充填材料(図示せず)は、例えば液状、ペースト状および/または塊状の製品であってもよい。
【0042】
包装機械10bは、包装装置12bを含む。したがってこの場合、包装装置12aは、閉鎖装置として構成されている。包装装置12aは、少なくとも、内部に充填材料が位置する収容ユニット36aを閉鎖するように構成されている。この例示的な実施形態では、包装装置12aは、収容ユニット36aを封止するように構成されている。少なくとも収容ユニット36aは、包装材料により閉鎖可能、好適には封止可能である。この場合、包装材料(図示せず)はカバーである。択一的または追加的に、包装材料は、栓および/またはコルクであってもよい。この例示的な実施形態では、包装材料はフォイル状またはプレート状の形態で、実際には封止蓋として構成されている。包装機械10aは、包装材料、つまりカバーを収容ユニット36aに、力結合式かつ/または形状結合式に、この場合は物質対物質結合により、力伝達および/またはエネルギ伝達することで結合して閉鎖、この場合は封止するように構成されている。
【0043】
包装装置12aは、包装材料を収容するように構成された少なくとも1つの包装材料貯蔵部16aを有している。この場合、包装材料貯蔵部16aは、包装材料マガジンとして構成されており、いくつかの包装材料を収容するように構成されている。さらに、包装材料貯蔵部16aは、包装材料を貯蔵しかつ/または収容しかつ/または保持するように構成されている。補充位置26aでは、包装材料貯蔵部16aに包装材料を充填しかつ/または補充することができる。択一的または追加的に、補充位置26aでは、包装材料貯蔵部16aの包装材料を置換しかつ/または交換することもできる。補充位置26aでは、例えばメンテナンスのためかつ/または包装材料の形状および/またはサイズを変更するために、包装材料貯蔵部16a全体を交換しかつ/または置換することができる、ということも考えられる。
【0044】
包装装置12aは、キャリアユニット14aを有している。キャリアユニット14aは、少なくとも包装材料貯蔵部16aを収容するように構成されている。包装機械10aはさらに、機械フレーム68aを含む。
図1には少なくとも、作業位置20aにおける包装材料貯蔵部16aが示されている。この場合、包装材料貯蔵部16aは、機械フレーム68a内に配置された作業位置20aにある。作業位置20aでは包装材料が、少なくとも収容ユニット36aを閉鎖するために、包装材料貯蔵部16aから取り出される。包装材料を取り出し、包装材料を収容ユニット36aへ搬送するために、包装機械10aは、少なくとも1つのリムーバ38aを有している。包装材料貯蔵部16aが空であるか、または少なくとも部分的に空である場合には、包装材料貯蔵部16aに包装材料を補充する必要がある。この場合、補充位置26aは、機械フレーム68aの外側、つまり包装機械10aの外側領域に配置されている(
図4参照)。
【0045】
この場合、キャリアユニット14aは、少なくとも部分的に機械フレーム68aに配置されており、機械フレーム68aに対して可動である。キャリアユニット14aは、少なくとも包装材料貯蔵部16aを移動させるように、つまり少なくとも補充位置26aに移動させるように、好適には作業位置20aに戻すようにも構成されている。
【0046】
以下の進行では、少なくとも包装材料貯蔵部16aの、作業位置20aから補充位置26aへの移動について説明する。
図5には、包装装置12aを操作する方法のプロセスフローチャートが概略的に示されている。操作する方法は、以下で詳細に説明するいくつかの方法ステップを含む。
【0047】
キャリアユニット14aは、第1の移動28aと、引き続く少なくとも1回の第2の移動30aとにより、包装材料貯蔵部16aを作業位置20aから補充位置26aへ移動させるように構成されている。この場合、キャリアユニット14aは、引き続く第3の移動32aにより、包装材料貯蔵部16aを作業位置20aから補充位置26aへ移動させるように構成されている。
【0048】
包装装置12aを操作する方法は、第1の移動28aにより、包装材料貯蔵部16aを作業位置20aから第1の保持位置64aへ移動させる第1の方法ステップ100aを含む。キャリアユニット14aは、第1の移動28aにより、包装材料貯蔵部16aを作業位置20aから第1の保持位置64aへ移動させるように構成されている。
図2には、第1の保持位置64aにおける包装材料貯蔵部16aが示されている。
【0049】
包装装置12aを操作する方法は、引き続く第2の移動30aにより、包装材料貯蔵部16aを第1の保持位置64aから第2の保持位置66aへ移動させる第2の方法ステップ102aを含む。キャリアユニット14aは、引き続く第2の移動30aにより、包装材料貯蔵部16aを第1の保持位置64aから第2の保持位置66aへ移動させるように構成されている。
図3には、第2の保持位置66aにおける包装材料貯蔵部16aが示されている。
【0050】
包装装置12aを操作する方法は、引き続く第3の移動32aにより、包装材料貯蔵部16aを第2の保持位置66aから補充位置26aへ移動させる第3の方法ステップ104aを含む。キャリアユニット14aは、引き続く第3の移動32aにより、包装材料貯蔵部16aを第2の保持位置66aから補充位置26aへ移動させるように構成されている。
図4には、補充位置26aにおける包装材料貯蔵部16aが示されている。引き続く第3の移動32aにより、包装材料貯蔵部16aに包装材料を補充しかつ/または交換する目的で、少なくとも包装材料貯蔵部16aを、オペレータにとって人間工学的かつ/または快適な位置にもたらすことができる。
【0051】
充填または補充および/または交換後に包装材料貯蔵部16aを作業位置に戻すために、キャリアユニット14aは、少なくとも包装材料貯蔵部16aを補充位置26aから作業位置20aに移動させるように構成されている。この場合、包装材料貯蔵部16aの、作業位置20aから補充位置26aへの移動は、可逆的である。
【0052】
包装装置12aを操作する方法は、第4の移動52aにより、包装材料貯蔵部16aを補充位置26aから第2の保持位置66aへ移動させる第4の方法ステップ106aを含む。キャリアユニット14aは、第4の移動52aにより、包装材料貯蔵部16aを補充位置26aから第2の保持位置66aへ移動させるように構成されている。
図3には、第2の保持位置66aにおける包装材料貯蔵部16aが示されている。
【0053】
包装装置12aを操作する方法は、引き続く第5の移動54aにより、包装材料貯蔵部16aを第2の保持位置66aから第1の保持位置64aへ移動させる第5の方法ステップ108aを含む。キャリアユニット14aは、引き続く第5の移動54aにより、包装材料貯蔵部16aを第2の保持位置66aから第1の保持位置64aへ移動させるように構成されている。
図2には、第1の保持位置64aにおける包装材料貯蔵部16aが示されている。
【0054】
包装装置12aを操作する方法は、引き続く第6の移動56aにより、包装材料貯蔵部16aを第1の保持位置64aから作業位置20aへ移動させる第6の方法ステップ110aを含む。キャリアユニット14aは、引き続く第6の移動56aにより、包装材料貯蔵部16aを第1の保持位置64aから作業位置20aへ移動させるように構成されている。
図1には、作業位置20aにおける包装材料貯蔵部16aが示されている。
【0055】
上述の移動、つまり第1の移動28a、引き続く第2の移動30a、引き続く第3の移動32a、第4の移動52a、引き続く第5の移動54aおよび/または引き続く第6の移動56aは、非線形の運動、例えば回転運動、旋回運動および/または傾倒運動であってもよい。この例示的な実施形態では、第1の移動28aと、少なくとも第2の移動30aとは、並進運動である。第5の移動54aと、少なくとも第6の移動56aとは、並進運動である。この場合、第3の移動32aは並進運動を含む。さらに、第4の移動52aは並進運動を含む。並進運動は、高さ方向70aおよび幅方向72aの両方において行われてもよい。包装機械10aに向かう目視方向に応じて、幅方向72aは、奥行方向を意味する場合もある。この場合は、幅方向72aのみが規定されている。
【0056】
図2では、第1の移動28aが高さ方向70aの移動であることが看取され得る。少なくとも包装材料貯蔵部16aを第1の保持位置64aから作業位置20aへ移動させるための第6の移動56aは、高さ方向70aの移動である。第6の移動56aは、第1の移動28aに対して少なくとも実質的に逆平行に進む。
【0057】
図3には、第2の移動30aが幅方向72aの移動であるということが明確に示されている。少なくとも包装材料貯蔵部16aを第2の保持位置66aから第1の保持位置64aへ移動させるための第5の移動54aは、幅方向72aの移動である。第5の移動54aは、第2の移動30aに対して少なくとも実質的に逆平行に進む。
【0058】
図4には、第3の移動32aが高さ方向70aの移動であるということが示されている。少なくとも包装材料貯蔵部16aを補充位置26aから第2の保持位置66aへ移動させるための第4の移動52aは、高さ方向70aの移動である。第4の移動52aは、第3の移動32aに対して少なくとも実質的に逆平行に進む。
【0059】
さらに、第1の移動28aと第3の移動32aとは、少なくとも実質的に逆平行に進む。第4の移動52aと第6の移動56aとは、少なくとも実質的に逆平行に進む。
【0060】
作業位置20aと補充位置26aとの間での包装材料貯蔵部16aの移動は全体的に、少なくとも実質的にU字形である(
図4参照)。この場合、この例示的な実施形態では、これは作業位置20aと補充位置26aとの間での包装材料貯蔵部16aの移動全体を描きかつ/または含む逆U字形である。
【0061】
少なくとも包装材料貯蔵部16a内の包装材料を検出するために、包装装置12aは、少なくとも1つのセンサユニット60aを有しており、このセンサユニット60aは、第2の移動30aに対して少なくとも実質的に逆平行の少なくとも1回の移動中に、少なくとも包装材料貯蔵部16a内の包装材料を検出する。この場合、第2の移動30aに対して少なくとも実質的に逆平行の上述の移動は、第5の移動54aである。これにより、少なくとも1つの包装材料貯蔵部16a内の包装材料の、例えば印刷および/または正しい位置決めの検査を最適化することができる。
【0062】
図6~
図9には、本発明の1つの別の例示的な実施形態が示されている。以下の説明は、実質的に、例示的な実施形態の間の相違点に限定されており、残存するコンポーネント、特徴および機能に関しては、
図1~
図5に示した例示的な実施形態の説明を参照されたい。例示的な実施形態を区別するために、
図1~
図5に示した例示的な実施形態の参照番号における文字aは、
図6~
図9に示す例示的な実施形態の参照番号では、文字bに置き換えられている。同じ名称を有するコンポーネントに関しては、特に同じ参照番号を有するコンポーネントに関しては、原則として
図1~
図5に示した例示的な実施形態aの図面および/または説明も参照されたい。
【0063】
この例示的な実施形態では、包装機械10bを備えた充填システム50bが示されている(
図6~
図9参照)。包装機械10bは、包装装置12bを含む。包装装置12bは、少なくとも1つの包装材料貯蔵部16bと、キャリアユニット14bとを有している。包装装置12bは、別の包装材料貯蔵部18bを含む。例示的な実施形態aの包装装置12aと、例示的な実施形態bの包装装置12bとの間の相違点は少なくとも、別の包装材料貯蔵部18bが、少なくともキャリアユニット14bに可逆的に結合可能である点にある。この場合、別の包装材料貯蔵部18bは、包装材料貯蔵部16bに可逆的に結合可能である。別の包装材料貯蔵部18bは、包装材料貯蔵部16bに対してロック可能かつロック解除可能である。作業位置20bと補充位置26bとにおいて、別の包装材料貯蔵部18bと包装材料貯蔵部16bとは、互いに可逆的に結合可能である。
【0064】
高さ方向70bに見て、別の包装材料貯蔵部18bは、作業位置20bにおいて、包装機械10bの少なくとも1つのリムーバ38bの真上に配置されている。包装材料貯蔵部16bは、別の包装材料貯蔵部18bに包装材料を充填しかつ/または供給するように構成されている。高さ方向70bに見て、包装材料貯蔵部16bは、作業位置20bにおいて、別の包装材料貯蔵部18bの真上に配置されている。
【0065】
別の包装材料貯蔵部18bは、キャリアユニット14bにより補充位置26bへ可動である。補充位置26bでは、別の包装材料貯蔵部18bを、例えばメンテナンス目的、クリーニング、修理のために、かつ/または異なるサイズおよび/または形状を有する別の包装材料を使用するために、置換しかつ/または交換することができる。少なくとも別の包装材料貯蔵部18bを作業位置20bから補充位置26bへ移動させるためのキャリアユニット14bの移動全体と、移動経路とに関しては、例示的な実施形態aの詳細な説明を参照されたい。
【0066】
図6には、第1の移動28b後の第1の保持位置64aにおいて包装材料貯蔵部16bにロックされた別の包装材料貯蔵部18bが示されている。
図7では、引き続く第2の移動30bの後に、少なくとも別の包装材料貯蔵部18bは、第2の保持位置66bにある。
図8では、補充位置26bにおいて別の包装材料貯蔵部18bに包装材料貯蔵部16bがロックされている。
【0067】
さらに、充填システム50bは、包装材料貯蔵部16bおよび/または別の包装材料貯蔵部18bを収容し、かつ包装材料貯蔵部16bおよび/または別の包装材料貯蔵部18bを補充位置26bに搬送するための搬送ユニット62bを含む。搬送ユニット62bは、
図7~
図9に示されている。この場合、搬送ユニット62bは、少なくとも別の包装材料貯蔵部18bを収容して搬送するように構成されている。
図8では、補充位置26bにおいて別の包装材料貯蔵部18bが搬送ユニット62bに載置されている。この場合、オペレータが別の包装材料貯蔵部18bを包装材料貯蔵部16bおよび/またはキャリアユニット14bから分離させる、例えばロック解除することができる。
図9では、搬送ユニット62bが別の包装材料貯蔵部18bを収容している。キャリアユニット14bは、包装材料貯蔵部16bと共に第2の保持位置66bにある。別の包装材料貯蔵部18bは、搬送ユニット62bにより搬出され得るか、または搬送ユニット62bにおいて保持されかつ/または交換され得る。これにより、オペレータに、少なくとも別の包装材料貯蔵部18bの、快適で簡単かつ効率的な交換および/またはメンテナンスを提供することができる。
【手続補正書】
【提出日】2024-08-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の移動(28a-b)と、引き続く少なくとも1回の第2の移動(30a-b)とにより、包装材料貯蔵部(16a-b)を作業位置(20a-b)から補充位置(26a-b)へ移動させるように構成された、少なくとも1つの前記包装材料貯蔵部(16a-b)を収容するキャリアユニット(14a-b)を備えた包装装置(12a-b
)であって、前記キャリアユニット(14a-b)は、高さ方向(70a-b)に沿った移動である、引き続く第3の移動(32a-b)により、前記包装材料貯蔵部(16a-b)を前記作業位置(20a-b)から前記補充位置(26a-b)へ移動させるように構成されて
おり、
前記包装材料貯蔵部(16a-b)は、包装材料マガジンとして構成されており、複数の包装材料を収容するように設けられてい
る、
包装装置(12a-b)。
【請求項2】
前記第3の移動(32a-b)は、並進運動を含む、請求項1記載の包装装置(12a-b)。
【請求項3】
前記第1の移動(28a-b)と前記第3の移動(32a-b)とは、少なくとも実質的に逆平行に進む、請求項1または2記載の包装装置(12a-b)。
【請求項4】
前記作業位置(20a-b)と前記補充位置(26a-b)との間での前記包装材料貯蔵部(16a-b)の移動は全体的に、少なくとも実質的にU字形である、請求項1
または2記載の包装装置(12a-b)。
【請求項5】
少なくとも前記キャリアユニット(14b)に可逆的に結合可能な、少なくとも1つの別の包装材料貯蔵部(18b)が設けられている
、請求項1
または2記載の包装装置(12b)。
【請求項6】
前記別の包装材料貯蔵部(18b)は、前記包装材料貯蔵部(16b)に可逆的に結合可能である、請求項5記載の包装装置(12b)。
【請求項7】
前記別の包装材料貯蔵部(18b)は、前記キャリアユニット(14b)により前記補充位置(26b)へ可動である、請求項
5記載の包装装置(12b)。
【請求項8】
前記第2の移動(30a-b)は、幅方向(72a-b)に沿った移動である、請求項1
または2記載の包装装置(12a-b)。
【請求項9】
請求項1
または2記載の包装装置(12a-b)を備えた
、包装機械(10a-b
)。
【請求項10】
請求項9記載の包装機械(10a-b)を備えた
、充填システム(50a-b
)。
【請求項11】
前記包装機械(10a-b)は、少なくとも前記キャリアユニット(14b)に可逆的に結合可能な、少なくとも1つの別の包装材料貯蔵部(18b)をさらに備え、
前記充填システム(50b)は、前記包装材料貯蔵部(16b)および/または前記別の包装材料貯蔵部(18b)を収容し、かつ前記包装材料貯蔵部(16b)および/または前記別の包装材料貯蔵部(18b)を前記補充位置(26b)に搬送するための搬送ユニット(62b)
をさらに備える、請求項10記載の充填システム(50b)。
【請求項12】
第1の移動(28a-b)と、引き続く少なくとも1回の第2の移動(30a-b)とにより、作業位置(20a-b)から補充位置(26a-b)へ移動させられる少なくとも1つの包装材料貯蔵部(16a-b)を備え
た包装装置(12a-b)を操作する方法であって、前記包装材料貯蔵部(16a-b)を、高さ方向(70a-b)に沿った移動である、引き続く第3の移動(32a-b)により、前記作業位置(20a-b)から前記補充位置(26a-b)へ移動させる、方法において、
包装材料マガジンとして構成された前記包装材料貯蔵部(16a-b)内に、いくつかの包装材料を収容す
る、
方法。
【国際調査報告】