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特表2025-503244歯牙悪化数値情報を使用者に提供する歯牙管理方法及びこれを行う端末装置
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  • 特表-歯牙悪化数値情報を使用者に提供する歯牙管理方法及びこれを行う端末装置 図1
  • 特表-歯牙悪化数値情報を使用者に提供する歯牙管理方法及びこれを行う端末装置 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-30
(54)【発明の名称】歯牙悪化数値情報を使用者に提供する歯牙管理方法及びこれを行う端末装置
(51)【国際特許分類】
   G16H 50/00 20180101AFI20250123BHJP
【FI】
G16H50/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024544838
(86)(22)【出願日】2022-11-09
(85)【翻訳文提出日】2024-07-24
(86)【国際出願番号】 KR2022017495
(87)【国際公開番号】W WO2023219215
(87)【国際公開日】2023-11-16
(31)【優先権主張番号】10-2022-0057897
(32)【優先日】2022-05-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524279559
【氏名又は名称】スマートゥース コリア カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ソン,ホ ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ユ,ミョン ソン
(72)【発明者】
【氏名】イ,ドン-ウ
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA04
(57)【要約】
【課題】歯牙診断装置で測定された使用者の歯牙関連状態情報を周期的に収集し、周期的に収集された歯牙情報に基づいて簡単かつ容易に歯牙状態を使用者に提供することができる歯牙管理方法、及びこれを行う端末装置を提供する。
【解決手段】歯牙管理方法は、第1測定期間での使用者の歯牙それぞれの第1歯牙状態数値と、第1測定期間以降の第2測定期間での使用者の歯牙それぞれの第2歯牙状態数値に基づいて、第2測定期間での使用者の歯牙悪化数値情報を算出する段階と、歯牙悪化数値情報を使用者に提供する段階を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサ基盤の装置で行われる歯牙管理方法において、
第1測定期間での使用者の歯牙それぞれの第1歯牙状態数値と、前記第1測定期間以降の第2測定期間での前記使用者の歯牙それぞれの第2歯牙状態数値に基づいて、前記第2測定期間での前記使用者の歯牙悪化数値情報を算出する段階と、
前記歯牙悪化数値情報を前記使用者に提供する段階と、を含む、ことを特徴とする歯牙管理方法。
【請求項2】
前記算出する段階は、
前記歯牙それぞれの第2歯牙状態数値に基づいて前記歯牙のうち少なくとも1本の第1歯牙を選択し、
前記少なくとも1本の第1歯牙それぞれの前記第2歯牙状態数値と、前記少なくとも1本の第1歯牙それぞれの前記第1歯牙状態数値を比較して、前記歯牙悪化数値情報を算出する、ことを特徴とする請求項1に記載の歯牙管理方法。
【請求項3】
前記少なくとも1本の第1歯牙それぞれの第2歯牙状態数値は、予め設定された歯牙状態臨界数値以上である、ことを特徴とする請求項2に記載の歯牙管理方法。
【請求項4】
前記歯牙状態臨界数値は、歯牙のエナメル質を損傷させる最小の歯牙状態数値と対応する、ことを特徴とする請求項3に記載の歯牙管理方法。
【請求項5】
前記算出する段階は、
前記少なくとも1本の第1歯牙それぞれの第2歯牙状態数値の総和と、前記少なくとも1本の第1歯牙それぞれの第1歯牙状態数値の総和の差異値に基づいて、前記歯牙悪化数値情報を算出する、ことを特徴とする請求項2に記載の歯牙管理方法。
【請求項6】
前記歯牙のうち前記第1測定期間と前記第2測定期間の間の非測定期間に治療を受けた歯牙は、前記少なくとも1本の第1歯牙に含まれない、ことを特徴とする請求項2に記載の歯牙管理方法。
【請求項7】
前記算出する段階は、
前記歯牙のうち前記第1測定期間と前記第2測定期間の間の非測定期間に治療を受けていない少なくとも1本の第1歯牙を選択し、
前記第1歯牙それぞれの第2歯牙状態数値に基づいて前記第1歯牙別の加重値を設定し、
前記第1歯牙別に前記第2歯牙状態数値と前記第1歯牙状態数値の差異数値を算出し、
前記第1歯牙別の差異数値及び前記第1歯牙別の加重値に基づいて前記第1歯牙別の加重値‐反映差異数値を算出し、
前記第1歯牙別の加重値‐反映差異数値に基づいて前記歯牙悪化数値情報を算出する、ことを特徴とする請求項1に記載の歯牙管理方法。
【請求項8】
前記第1歯牙の第2歯牙状態数値が予め設定された第1歯牙状態臨界数値未満である場合、前記第1歯牙の加重値は第1加重値であり、
前記第1歯牙の第2歯牙状態数値が前記第1歯牙状態臨界数値以上である場合、前記第1歯牙の加重値は第2加重値であり、
前記第2加重値は、前記第1加重値より大きい、ことを特徴とする請求項7に記載の歯牙管理方法。
【請求項9】
前記第1歯牙の前記第2歯牙状態数値が予め設定された第1歯牙状態臨界数値未満である場合、前記第1歯牙の加重値は第1加重値であり、
前記第1歯牙の第2歯牙状態数値が前記第1歯牙状態臨界数値以上であって予め設定された第2歯牙状態臨界数値未満である場合、前記第1歯牙の加重値は第2加重値であり、
前記第1歯牙の第2歯牙状態数値が前記第2歯牙状態臨界数値以上である場合、前記第1歯牙の加重値は第3加重値であり、
前記第2加重値は前記第1加重値より大きく、前記第3加重値は前記第2加重値より大きい、ことを特徴とする請求項7に記載の歯牙管理方法。
【請求項10】
前記第1測定期間と前記第2測定期間の間の非測定期間に前記使用者の歯牙自己管理情報が少なくとも1回以上入力される段階と、
前記少なくとも1回以上入力された歯牙自己管理情報に基づいて算出された前記非測定期間における前記使用者の歯牙自己管理実行率と前記歯牙悪化数値情報を組み合わせて、前記使用者の歯牙管理を案内する歯牙管理お知らせメッセージを生成して前記使用者に提供する段階と、をさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の歯牙管理方法。
【請求項11】
前記歯牙悪化数値情報は前記歯牙悪化数値と対応し、
前記生成して前記使用者に提供する段階は、前記歯牙自己管理実行率がハイレベルと対応する第1臨界率より大きく、前記歯牙悪化数値がハイレベルと対応する第1臨界値より大きい場合、正しい歯牙自己管理法及び/または虫歯発生に係る遺伝的素因(genetic predisposition)情報を含む前記歯牙管理お知らせメッセージを生成する、ことを特徴とする請求項10に記載の歯牙管理方法。
【請求項12】
前記歯牙悪化数値情報は前記歯牙悪化数値と対応し、
前記生成して前記使用者に提供する段階は、前記歯牙自己管理実行率がローレベルと対応する第2臨界率より小さく、前記歯牙悪化数値がハイレベルと対応する第1臨界値より大きい場合、前記使用者の歯牙自己管理を鼓舞する情報を含む前記歯牙管理お知らせメッセージを生成する、ことを特徴とする請求項10に記載の歯牙管理方法。
【請求項13】
前記歯牙悪化数値情報は前記歯牙悪化数値と対応し、
前記生成して前記使用者に提供する段階は、前記歯牙自己管理実行率がハイレベルと対応する第1臨界率より大きく、前記歯牙悪化数値がローレベルと対応する第2臨界値より小さい場合、前記使用者が歯牙自己管理を熱心に行ったという情報を含む前記歯牙管理お知らせメッセージを生成する、ことを特徴とする請求項10に記載の歯牙管理方法。
【請求項14】
前記使用者が属する対象管理グループの所属使用者それぞれの歯牙悪化数値情報と、前記使用者の歯牙悪化数値情報を比較した第1比較情報を生成して、前記使用者に提供する段階をさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の歯牙管理方法。
【請求項15】
前記第1比較情報は、前記対象管理グループの所属使用者それぞれの歯牙悪化数値情報を基準とした前記使用者の歯牙悪化数値情報の百分位数(percentile)情報と対応する、ことを特徴とする請求項14に記載の歯牙管理方法。
【請求項16】
前記対象管理グループの歯牙悪化数値情報と、少なくとも1つの他の管理グループの歯牙悪化数値情報を比較した第2比較情報を算出して、前記使用者に提供する段階をさらに含み、
前記対象管理グループ及び前記少なくとも1つの他の管理グループの歯牙悪化数値情報それぞれは、該当管理グループの所属使用者達の歯牙悪化数値情報に基づいて算出される、ことを特徴とする請求項14に記載の歯牙管理方法。
【請求項17】
コンピュータで判読可能な命令を保存するメモリと、
前記命令を実行するように具現されるプロセッサと、
前記命令の実行結果を表示するディスプレイ部と、を含み、
前記プロセッサは、第1測定期間での使用者の歯牙それぞれの第1歯牙状態数値と、前記第1測定期間以降の第2測定期間での前記使用者の歯牙それぞれの第2歯牙状態数値に基づいて、前記第2測定期間での前記使用者の歯牙悪化数値情報を算出し、
前記ディスプレイ部は前記歯牙悪化数値情報を表示する、ことを特徴とする端末装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用者に自分の歯牙に関する状態悪化数値情報を提供することができる歯牙管理方法と、これを行う端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
食物を摂取した後に、使用者が歯磨きを十分に行わなかったりデンタルフロスを使用しなかったりすると、食物かすが歯牙に残り、これによって細菌が増殖するようになって虫歯等の感染性疾患が発生し得る。
上記した口腔疾患を予防し歯牙を健康に管理するためには、使用者の歯牙状態を周期的に測定して歯牙状態を観察することが重要である。したがって、簡単かつ容易に歯牙状態を確認することができ、同時に歯牙状態に基づいて歯牙と関連した有意義なお知らせ情報を使用者に提供する技術の必要性が台頭している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、歯牙診断装置で測定された使用者の歯牙関連状態情報を周期的に収集し、周期的に収集された歯牙情報に基づいて簡単かつ容易に歯牙状態を使用者に提供することができる歯牙管理方法、及びこれを行う端末装置を提供することである。
【0004】
また、本発明の目的は、測定された歯牙状態に基づいて歯牙と関連した有意義な情報、特に歯牙に関する悪化数値情報を使用者に提供する歯牙管理方法、及びこれを行う端末装置を提供することである。
【0005】
また、本発明の目的は、虫歯の発生に係る遺伝的素因(genetic predisposition)情報を使用者に提供することができる歯牙管理方法、及びこれを行う端末装置を提供することである。
【0006】
また、本発明の目的は、複数の使用者を含む管理グループ(一例として、保育園、幼稚園、療養病院等)別に歯牙管理を行い、管理グループと関連した比較情報を使用者に提供することができる歯牙管理方法、及びこれを行う端末装置を提供することである。
【0007】
本発明の目的は以上で言及した目的に制限されず、言及されない本発明の他の目的及び長所は、下記の説明によって理解されることができ、本発明の実施例によってより明らかに理解されるものである。また、本発明の目的及び長所は、請求の範囲に示した手段及びその組み合わせによって実現できることを容易に知ることができるものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施例によるプロセッサ基盤の装置で行われる歯牙管理方法は、第1測定期間での使用者の歯牙それぞれの第1歯牙状態数値と、前記第1測定期間以降の第2測定期間での前記使用者の歯牙それぞれの第2歯牙状態数値に基づいて、前記第2測定期間での前記使用者の歯牙悪化数値情報を算出する段階と、前記歯牙悪化数値情報を前記使用者に提供する段階を含む。
【0009】
本発明の一実施例による端末装置は、コンピュータで判読可能な命令を保存するメモリと、前記命令を実行するように具現されるプロセッサと、前記命令の実行結果を表示するディスプレイ部を含み、前記プロセッサは、第1測定期間での使用者の歯牙それぞれの第1歯牙状態数値と、前記第1測定期間以降の第2測定期間での前記使用者の歯牙それぞれの第2歯牙状態数値に基づいて、前記第2測定期間での前記使用者の歯牙悪化数値情報を算出し、前記ディスプレイ部は前記歯牙悪化数値情報を表示する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、歯牙診断装置で測定された使用者の歯牙関連状態情報を周期的に収集し、周期的に収集された歯牙情報に基づいて簡単かつ容易に歯牙状態を使用者に提供することができる。
【0011】
また、本発明によれば、測定された歯牙状態に基づいて歯牙と関連した有意義なお知らせ情報、特に歯牙に関する悪化数値情報を使用者に提供することができる。
【0012】
また、本発明によれば、虫歯の発生に係る遺伝的素因情報を使用者に提供することができる。
【0013】
また、本発明によれば、複数の使用者を含む管理グループ別に歯牙管理を行うことができ、管理グループと関連した比較情報を使用者に提供することができる。特に、管理グループは、保育園、幼稚園、療養病院等であり得る。これにより、複数の管理使用者に対する歯牙管理の競争心を高めることができ、歯牙管理が効率的に行われることができる。
【0014】
また、本発明の効果は上記した効果に限定されるものではなく、本発明の詳細な説明または請求の範囲に記載された発明の構成から推論可能な全ての効果を含むものと理解されなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施例による歯牙管理システムの概略的な構成を示した図である。
図2】本発明の一実施例による歯牙診断装置の概略的な構成を示したブロック図である。
図3】本発明の一実施例による使用者端末の概略的な構成を示したブロック図である。
図4】本発明の一実施例による歯牙管理方法のフローチャートを示した図である。
図5】本発明の一実施例による歯牙管理方法のフローチャートを示した図である。
図6】本発明の一実施例による歯牙管理方法のフローチャートを示した図である。
図7】本発明の実施例を説明するために、第1及び第2測定期間で測定された歯牙状態の数値を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明は多様な変更を加えることができ、様々な実施例を有することができるところ、特定実施例を図面に例示し詳細に説明することにする。しかし、これは本発明を特定の実施形態について限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物ないし代替物を含むものと理解されなければならない。各図面を説明するにおいて類似の参照符号を類似の構成要素について使用した。
【0017】
「第1」、「第2」等の用語は、多様な構成要素を説明するのに使用され得るが、前記構成要素は前記用語によって限定されてはならない。前記用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的にのみ使用される。「及び/または」という用語は、複数の関連して記載された項目の組み合わせまたは複数の関連して記載された項目のうちのいずれかの項目を含む。
【0018】
この明細書で使用した用語は、単に特定の実施例を説明するために使用されたもので、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。本出願で、「含む」または「有する」等の用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらの組み合わせが存在することを示そうとするものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらの組み合わせの存在または付加の可能性を予め排除しないものと理解されなければならない。
【0019】
以下で、本発明による実施例を添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例による歯牙管理システム1の概略的な構成を示した図である。
【0020】
図1を参照すると、本発明の一実施例による歯牙管理システム1は、歯牙診断装置10、使用者端末20、及び歯牙管理サーバ30を含むことができる。
【0021】
歯牙診断装置10は、使用者の歯牙及び/または歯間部位(interdental region)の状態を測定する装置であり得る。一例として、歯牙診断装置10は、光センサを用いて使用者の歯牙及び/または歯間部位の状態を測定する携帯用装置であり得る。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、全てのタイプの歯牙診断装置10に本発明を適用することができる。一例として、歯牙診断装置10は、酸度(pH)測定方式の歯牙診断装置、カメラ基盤の歯牙診断装置、レントゲンと連動する歯牙診断装置10を含む。
【0022】
図2は、本発明の一実施例による歯牙診断装置10の概略的な構成を示したブロック図である。
図2を参照すると、歯牙診断装置10は、状態情報測定部110、ユーザインターフェース部(装置UI)120、装置通信部130、及び装置プロセッサ140を含むことができる。
【0023】
状態情報測定部110は、光(一例として、レーザー)の送受信に基づいて使用者の歯牙及び/または歯間部位の状態を測定する光センサを含むことができる。または状態情報測定部110は、使用者の歯牙及び/または歯間部位の酸度(pH)を測定するpHセンサを含むプローブ(probe)と対応することができる。
【0024】
以下、説明の便宜のために「歯牙及び/または歯間部位の状態情報」を「歯牙関連状態情報」と呼ぶことにする。
【0025】
装置UI(User Interface)120は、使用者からの入力信号を受信することができ、状態情報測定部110と関連した各種情報を表示することができる。
【0026】
装置通信部130は、外部の電子装置と通信を行う通信モジュールであり得る。特に、装置通信部130は、歯牙関連状態情報を使用者端末20に転送することができる。このために、装置通信部130は、近距離通信モジュールを含むことができる。特に、装置通信部130は、ブルートゥース(登録商標)モジュールを含むことができる。
【0027】
装置プロセッサ140は、内部メモリを含む中央処理装置、アプリケーションプロセッサ、またはコミュニケーションプロセッサのうち一つまたはそれ以上を含むことができる。装置プロセッサ140は、歯牙診断装置10の少なくとも一つの他の構成要素の制御及び/または通信に関する演算やデータ処理を実行することができる。特に、装置プロセッサ140は、状態情報測定部110で測定された歯牙及び/または歯間部位の状態情報を生成することができる。
【0028】
歯牙関連状態情報は、状態数値(または虫歯進行値)と対応することができる。一例として、状態数値は、0点~99点のうちいずれか一つの数値を有することができる。状態数値が高いほど歯牙及び/または歯間部位の虫歯がよりひどく進行している可能性があり、状態数値が低いほど歯牙及び/または歯間部位が健康な状態であり得る。
【0029】
実施例によれば、歯牙関連状態情報は、複数のステージで表現されることができる。複数のステージは、第1ステージ、第2ステージ、及び第3ステージを含むことができる。
【0030】
第1ステージは、虫歯良好ステージであり得る。虫歯良好ステージは、歯牙がほとんど損傷していないステージであり得る。一例として、第1ステージと対応する状態数値の区間は0~19点であり得る。
【0031】
第2ステージは、虫歯注意ステージであり得る。虫歯注意ステージは、歯牙のエナメル質(enamel)が損傷したステージであり得る。一例として、第2ステージと対応する状態数値の区間は20~39点であり得る。
【0032】
第3ステージは、虫歯危険ステージであり得る。虫歯危険ステージは、歯牙のエナメル質及び象牙質(dentin)が損傷したステージであり得る。一例として、第3ステージと対応する状態数値の区間は40~99点であり得る。
【0033】
前記の内容を参照すると、歯牙診断装置10は、光センサまたはpHセンサで測定された情報に基づいて歯牙関連状態情報(状態数値)を算出し、算出された使用者の歯牙関連状態情報を使用者端末20に転送することができる。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。他の実施例によれば、歯牙診断装置10は、光センサまたはpHセンサで測定された情報を使用者端末20に転送することができ、使用者端末20は、光センサまたはpHセンサで測定された情報に基づいて歯牙関連状態情報(状態数値)を算出することもできる。
【0034】
再び図1を参照すると、使用者端末20は、使用者が所有する端末であり得る。一例として、使用者端末20は、スマートフォン、スマートパッド、スマートウォッチ、スマートTV等のスマート機器であり得る。
【0035】
使用者が成人の場合、使用者端末20は使用者が所持している端末であり得る。使用者が子供の場合、使用者端末20は使用者の保護者が所持している端末であり得る。
使用者端末20は、歯牙診断装置10で測定された使用者の歯牙関連状態情報を受信することができ、受信した歯牙関連状態情報に基づいて使用者の口腔結果状態情報を生成することができる。口腔結果状態情報は、使用者に視覚的に出力されることができる。
【0036】
図3は、本発明の一実施例による使用者端末20の概略的な構成を示したブロック図である。
図3を参照すると、使用者端末20は、端末通信部210、端末UI220、ディスプレイ部230、端末メモリ240、及び端末プロセッサ250を含むことができる。
【0037】
端末通信部210は、歯牙診断装置10及び歯牙管理サーバ30と通信を行う通信モジュールであり得る。このために、端末通信部210は、第1端末通信モジュール及び第2端末通信モジュールを含むことができる。
【0038】
第1端末通信モジュールは、歯牙診断装置10と通信を行うことができる。一例として、第1端末通信モジュールは、近距離通信モジュールであり得、特にブルートゥース(登録商標)モジュールであり得る。
【0039】
第2端末通信モジュールは、歯牙管理サーバ30と通信を行うことができる。一例として、第2端末通信モジュールは、近距離通信モジュール(一例として、Wi-Fi(登録商標)モジュール)及び/または遠距離通信モジュールであり得る。
【0040】
端末UI220は、使用者からの入力信号を受信することができる。入力信号は、テキスト信号、音声信号、及びタッチイベント信号を含むことができる。
ディスプレイ部230は、使用者に映像ないし映像フレームを表示できる装置であり得る。ディスプレイ部230は、後述する端末プロセッサ250で実行されるアプリケーションの実行画面を出力することができ、特に多様な歯牙イメージを視覚的に表示することができる。
【0041】
一方、端末UI220及びディスプレイ部230は、一つの装置で具現されることもできる。すなわち、ディスプレイ部230は使用者のタッチ信号が入力されるタッチディスプレイであり得、この場合端末UI220は、使用者端末20で省略されることができる。
【0042】
端末メモリ240は、揮発性及び/または不揮発性メモリであり得、使用者端末20の少なくとも一つの他の構成要素に係るコマンドまたはデータを保存することができる。特に、端末メモリ240は、使用者端末20で行われるアプリケーション(コンピュータープログラムまたは記録媒体)と係るコマンドまたはデータを保存することができる。
【0043】
また、端末メモリ240は、使用者と関連した情報(すなわち、使用者情報)や歯牙の管理と関連した情報等を保存することができる。ここで、使用者情報は、使用者から入力されて収集されることができ、歯牙の管理と関連した情報は、端末通信部210を介して外部から収集されることができる。
【0044】
端末プロセッサ250は、中央処理装置、アプリケーションプロセッサ、またはコミュニケーションプロセッサのうち一つ以上を含むことができる。端末プロセッサ250は、使用者端末20の少なくとも一つの他の構成要素の制御及び/または通信に関する演算やデータ処理を実行することができる。特に、端末プロセッサ250は、アプリケーションのコマンドを実行することができる。
【0045】
再び図1を参照すると、歯牙管理サーバ30は、使用者端末20に保存された多様な情報を受信した後に保存することができる。このために、歯牙管理サーバ30は、通信部、メモリ、及びプロセッサ等を含むことができる。
【0046】
以下、図4ないし図7を参照して歯牙管理方法を詳細に説明する。
図4は、本発明の一実施例による歯牙管理方法の全体的なフローチャートを示した図である。
【0047】
このとき、図4に示された歯牙管理方法の全ての段階は、使用者端末20で行われることもできる。一方、図4に示された歯牙管理方法の一部の段階は、歯牙管理サーバ30で行われることもできる。このとき、一部の段階は後述する段階(S10)ないし段階(S40)と、段階(S50)中で使用者に情報またはお知らせメッセージを生成する段階であり得る。以下、説明の便宜のために歯牙管理方法が使用者端末20で行われるものと仮定する。
【0048】
また、使用者端末20は、タッチディスプレイ部230を備えたスマートフォンであるものと仮定する。また、歯牙管理方法は、使用者端末20で実行された歯牙管理アプリケーションで行われ、使用者端末20は、歯牙診断装置10と通信連結(一例として、ブルートゥース(登録商標)ペアリング)が完了しているものと仮定する。そして、歯牙状態情報は、歯牙状態数値であるものと仮定する。
【0049】
以下、各段階別に行われる過程を詳細に説明する。
段階(S10)において、使用者端末20は、第1測定期間において歯牙診断装置10で測定された使用者の歯牙の第1歯牙状態数値を収集することができる。
第1測定期間は、使用者の歯牙の状態数値が最初に測定される測定期間と定義することができる。第1測定期間は、特定日(day)と対応する期間であり得る。
【0050】
段階(S20)において、使用者端末20は、非測定期間において使用者の歯牙自己管理情報が使用者から入力されることができる。
ここで、非測定期間は、第1測定期間以降に到来する期間であって、複数の日(day)で構成された期間であり得る。一例として、非測定期間は「15日」であり得るが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0051】
非測定期間の間、歯牙状態数値は歯牙診断装置10で受信されないことがあり得る。すなわち、非測定期間は、第1測定期間と後述する第2測定期間の間の時間区間であり得る。
【0052】
歯牙自己管理情報は、使用者端末20のタッチディスプレイ部230を介して入力されることができる。すなわち、非測定期間において、使用者は、自ら行った歯牙の管理情報を使用者端末20に入力することができる。
実施例によれば、歯牙自己管理情報は、使用者が非測定期間に行った歯磨き情報、歯磨き時の歯ブラシタイプ情報、デンタルフロス使用情報のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0053】
一方、歯牙自己管理情報は、一例として日別に使用者端末20に入力されることができる。そして、使用者が特定日に歯牙を自己管理しなかった場合、使用者は、歯牙自己管理情報を使用者端末20に入力しないことがあり得る。すなわち、使用者が歯牙を自己管理した特定日にのみ使用者端末20に歯牙自己管理情報が入力されることがあり得る。
【0054】
歯牙自己管理情報を使用者から入力してもらうために、使用者端末20は、非測定期間において使用者の歯牙自己管理を誘導する誘導メッセージを使用者に出力(すなわち、ディスプレイ)することができる。誘導メッセージもまた日別に使用者端末20に出力することができる。使用者は、誘導メッセージを確認した後に歯牙の自己管理を行うことがあり得る。歯牙自己管理情報は、誘導メッセージの応答と対応し得る。一例として、誘導メッセージは「今日は歯磨きしましたか?」、「虫歯注意ステージの奥歯の間にデンタルフロスを使いましたか?」 等であり得る。
【0055】
段階(S30)において、使用者端末20は、第2測定期間において歯牙診断装置10で測定された使用者の歯牙の第2歯牙状態数値を収集することができる。
第2測定期間は、非測定期間以降に到来する期間であり得る。すなわち、第2測定期間は、第1測定期間以降に歯牙診断装置10で使用者の歯牙状態数値が収集される測定期間であり得る。第2測定期間は、特定日と対応する期間であり得る。
【0056】
一方、第2測定期間において第2歯牙状態数値が測定される歯牙の本数と、第1測定期間において第1歯牙状態数値が測定される歯牙の本数は同一でもあり得、相違することもあり得る。
【0057】
段階(S40)において、使用者端末20は、使用者の歯牙の第1歯牙状態数値と第2歯牙状態数値に基づいて、第2測定期間での使用者の歯牙悪化数値情報を算出することができる。これは端末プロセッサ250で行われることができる。
【0058】
ここで、歯牙悪化数値情報は、第2測定期間での使用者の歯牙状態が、第1測定期間での使用者の歯牙状態よりどのくらいさらに悪くなったかを示す情報と定義される。歯牙悪化数値情報は、歯牙悪化数値と対応することができる。以下、説明の便宜のために、「歯牙悪化数値情報」が「歯牙悪化数値」であると仮定して本実施例を説明する。
【0059】
一方、一般的に歯牙状態は、病院で治療を受けなくては自然によくなることはない。したがって、歯牙悪化数値は、負の値を有することはできず0以上の値を有することができる。また、時間の経過に伴って歯牙状態がさらに悪くなるほど歯牙悪化数値は高くなり得る。
【0060】
以下、図5ないし図7を参照して段階(S40)の実施例をより詳細に説明する。
図5は、上記した段階(S40)の一実施例のフローチャートを示した図である。
【0061】
図5を参照すると、段階(S40)において、使用者端末20は、使用者の歯牙それぞれの第2歯牙状態数値に基づいて使用者の歯牙のうち少なくとも1本の第1歯牙を選択し、少なくとも1本の第1歯牙それぞれの第2歯牙状態数値と、少なくとも1本の第1歯牙それぞれの第1歯牙状態数値を比較して、歯牙悪化数値情報を算出することができる。これについて具体的に説明すると下記のとおりである。
【0062】
段階(S411)において、使用者端末20は、使用者の歯牙それぞれの第2歯牙状態数値に基づいて使用者の歯牙のうち少なくとも1本の第1歯牙を選択することができる。
実施例によれば、使用者端末20は、使用者の歯牙のうち、予め設定された歯牙状態臨界数値以上の第2歯牙状態数値を有する少なくとも1本の第1歯牙を選択することができる。
【0063】
このとき、歯牙状態臨界数値は、歯牙のエナメル質を損傷させる最小の歯牙状態数値と対応することができる。
一例として、上記したように、歯牙状態数値は、虫歯良好ステージ(第1ステージ、0~24点)、虫歯注意ステージ(第2ステージ、25~35点)、及び虫歯危険ステージ(第3ステージ、36~99点)のうちいずれか一つのステージに含まれることができ、歯牙状態臨界数値は、虫歯注意ステージの最小数値(すなわち、歯牙のエナメル質を損傷させる最小の歯牙状態数値)である25点であり得る。他の一例として、歯牙状態臨界数値は、虫歯危険ステージの最小数値(すなわち、歯牙の象牙質を損傷させる最小の歯牙状態数値)である36点でもあり得る。
【0064】
段階(S412)において、使用者端末20は、少なくとも1本の第1歯牙それぞれの第2歯牙状態数値の総和を算出することができる。
段階(S413)において、使用者端末20は、少なくとも1本の第1歯牙それぞれの第1歯牙状態数値の総和を算出することができる。
段階(S414)において、使用者端末20は、少なくとも1本の第1歯牙に関する第2歯牙状態数値の総和と、第1歯牙状態数値の総和の差異値に基づいて、第2測定期間での歯牙悪化数値情報を算出することができる。
【0065】
一例として、歯牙悪化数値情報は、第2歯牙状態数値の総和と第1歯牙状態数値の総合の単純差異値(すなわち、加重値未反映差異値)でもあり得、第2歯牙状態数値の総和及び第1歯牙状態数値の総和の加重値反映差異値でもあり得る。
【0066】
以下、図7を参照して、図5で説明した段階(S40)の一実施例を詳細に説明する。
図7を参照すると、第1測定期間で6本の歯牙である歯牙A、B、C、D、E、Gの第1歯牙状態数値が測定された。一方、第1測定期間において歯牙Fは歯牙状態が測定されておらず、このため歯牙Fは、デフォルト値(=0)の第1歯牙状態数値を有することができる。
【0067】
そして、第2測定期間において、7本の歯牙である歯牙A、B、C、D、E、F、Gの第2歯牙状態数値が測定された。歯牙Gの場合、第2歯牙状態数値が第1歯牙状態数値より小さい。したがって、歯牙Gは病院で治療されたものと推論することができる。
【0068】
上述した内容に基づいて、使用者端末20が歯牙悪化数値情報を算出する内容を説明する。このとき、歯牙状態臨界数値は25点であり、歯牙悪化数値情報は、第2歯牙状態数値の総和と第1歯牙状態数値の総和の単純差異値であるものと仮定する。
【0069】
まず、使用者端末20は、7本の歯牙のうち第2歯牙状態数値が歯牙状態臨界数値(=25)以上の4本の歯牙(歯牙A、B、D、E)を第1歯牙として選択することができる。
次に、使用者端末20は、4本の第1歯牙(歯牙A、B、D、E)それぞれの第2歯牙状態数値の総和(=158)を算出することができる。
【0070】
次いで、使用者端末20は、4本の第1歯牙(歯牙A、B、D、E)それぞれの第1歯牙状態数値の総和(=120)を算出することができる。
最後に、使用者端末20は、第2歯牙状態数値の総和(=158)と第1歯牙状態数値の総和(=120)の差異値(=38)を歯牙悪化数値として算出することができる。
【0071】
要するに、段階(S40)の一実施例によれば、虫歯良好ステージの歯牙が歯牙悪化数値の算出に用いられる場合、歯牙悪化数値が実際の使用者の歯牙の悪化程度を正確に反映できないことがあり得る。したがって、使用者端末20は、虫歯注意ステージ及び虫歯危険ステージに属する歯牙である第1歯牙のみ歯牙悪化数値の算出に使用することができ、虫歯良好ステージに属する歯牙は、歯牙悪化数値の算出に使用しないようにできる。
【0072】
また、上述したように、歯牙悪化数値は負の値を有することができないように定義される。しかし、病院で治療を受けた歯牙Fが歯牙悪化数値の算出に用いられる場合、歯牙悪化数値は減少した値を有する。したがって、歯牙悪化数値の算出の誤謬を防止し歯牙悪化数値を正確に算出するために、非測定期間に病院で治療を受けた歯牙は、歯牙悪化数値の算出に使用しないようにできる。
【0073】
図6は、上記した段階(S40)の他の実施例のフローチャートを示した図である。
以下、図7を共に参照して図6の各段階を説明することにする。
段階(S421)において、使用者端末20は、使用者の歯牙のうち非測定期間に治療を受けていない少なくとも1本の第1歯牙を選択することができる。
【0074】
上記したように、非測定期間に病院で治療を受けた歯牙は、歯牙悪化数値の算出に使用しないようにできる。このとき、治療を受けた歯牙の情報は、使用者がタッチディスプレイ230に直接入力することもでき、歯牙それぞれの第2歯牙状態数値と第1歯牙状態数値を比較して確認されることもできる。
【0075】
図7を参照すると、使用者端末20は、7本の歯牙のうち病院で治療を受けていない6本の歯牙(歯牙A、B、C、D、E、F)を第1歯牙として選択することができる。
段階(S422)において、使用者端末20は、少なくとも1本の第1歯牙それぞれの第2歯牙状態数値に基づいて第1歯牙別の加重値を設定することができる。このとき、第1歯牙別に加重値は同一であるか相違することができる。
【0076】
実施例によれば、第1歯牙の第2歯牙状態数値が予め設定された第1歯牙状態臨界数値未満である場合、第1歯牙の加重値は第1加重値であり得る。また、第1歯牙の第2歯牙状態数値が第1歯牙状態臨界数値以上である場合、第1歯牙の加重値は第2加重値であり得る。
【0077】
このとき、第2加重値は、第1加重値より大きく設定されることができる。特に、第1加重値は非常に小さい値、一例として0の値を有することができる。また、第1歯牙状態臨界数値は、虫歯注意ステージの最小数値(すなわち、歯牙のエナメル質を損傷させる最小の歯牙状態数値)であり得る。
【0078】
一例として、図7を参照すると、第1歯牙状態臨界数値が25点に設定される場合、歯牙C、Fの加重値は、相対的に小さい第1加重値を有することができ、歯牙A、B、D、Eの加重値は、相対的に大きい第2加重値を有することができる。
【0079】
他の実施例によれば、第1歯牙の第2歯牙状態数値が第1歯牙状態臨界数値未満である場合、第1歯牙の加重値は第1加重値であり得る。また、第1歯牙の第2歯牙状態数値が第1歯牙状態臨界数値以上であって予め設定された第2歯牙状態臨界数値未満である場合、第1歯牙の加重値は第2加重値であり得る。そして、第1歯牙の第2歯牙状態数値が第2歯牙状態臨界数値以上である場合、第1歯牙の加重値は第3加重値であり得る。
【0080】
このとき、第2加重値は第1加重値より大きく設定されることができ、第3加重値は第2加重値より大きく設定されることができる。特に、第1加重値は非常に小さい値、一例として0の値を有することができる。また、第2歯牙状態臨界数値は、虫歯危険ステージの最小数値(すなわち、歯牙の象牙質を損傷させる最小の歯牙状態数値)であり得る。
【0081】
一例として、図7を参照すると、第1歯牙状態臨界数値が25点に設定され第2歯牙状態臨界数値が36点に設定される場合、歯牙C、Fの加重値wC、wFは第1加重値を有することができ、歯牙A、Eの加重値wA、wEは第2加重値を有することができ、歯牙B、Dの加重値wB、wDは第3加重値を有することができる。
【0082】
段階(S423)において、使用者端末20は、第1歯牙別に第2歯牙状態数値と第1歯牙状態数値の差異数値を算出することができる。
一例として、図7を参照すると、6本の第1歯牙それぞれの差異数値は2、16、1、9、11、7であり得る。
【0083】
段階(S424)において、使用者端末20は、第1歯牙別の差異数値及び第1歯牙別の加重値に基づいて第1歯牙別の加重値‐反映差異数値を算出することができる。
実施例によれば、使用者端末20は、第1歯牙別の差異数値に第1歯牙別の加重値を 乗算して第1歯牙別の加重値‐反映差異数値を算出することができる。
【0084】
一例として、図7を参照すると、6本の第1歯牙の加重値‐反映差異数値はそれぞれwA×2、wB×16、wC×1、wD×9、wE×11、wF×7であり得る。
【0085】
段階(S425)において、使用者端末20は、第1歯牙別の加重値‐反映差異数値に基づいて歯牙悪化数値情報を算出することができる。
実施例によれば、使用者端末20は、第1歯牙別の加重値‐反映差異数値を合算して歯牙悪化数値情報を算出することができる。
【0086】
一例として、図7を参照すると、歯牙悪化数値情報は、(wA×2)+(wB×16)+(wC×1)+(wD×9)+(wE×11)+(wF×7)であり得る。
【0087】
要するに、段階(S40)の他の実施例によれば、病院で治療を受けた歯牙は歯牙悪化数値の算出に使用しないようにできる。また、歯牙悪化数値の算出時、虫歯良好ステージの歯牙の加重値を、虫歯注意ステージ及び虫歯危険ステージに属する歯牙の加重値より小さく設定することにより、歯牙悪化数値が実際の使用者の歯牙の悪化程度を正確に反映することができる。
【0088】
再び、図4を参照すると、段階(S50)において、使用者端末20は、歯牙悪化数値情報と関連した多様な情報及び/または使用者の歯牙管理を案内する歯牙管理お知らせメッセージを使用者に提供することができる。前記関連した情報または歯牙管理お知らせメッセージは、タッチディスプレイ230に表示または出力されることができる。
【0089】
実施例によれば、段階(S50)において、使用者端末20は、歯牙悪化数値情報をタッチディスプレイ230に表示することができる。したがって、使用者は、自分の歯牙の悪化有無を容易に確認することができる。
【0090】
また、実施例によれば、段階(S20)において、歯牙自己管理情報は、非測定期間に少なくとも1回以上入力されることができる。この場合、段階(S50)において、使用者端末20は、少なくとも1回以上入力された歯牙自己管理情報に基づいて、非測定期間における使用者の歯牙自己管理実行率を算出することができる。そして、段階(S50)において、使用者端末20は、使用者の歯牙自己管理実行率と歯牙悪化数値情報を組み合わせて、歯牙管理お知らせメッセージを生成することができる。
【0091】
一例として、歯牙自己管理実行率がハイレベルと対応する第1臨界率より大きく、歯牙悪化数値がハイレベルと対応する第1臨界値より大きい場合、使用者端末20は、正しい歯牙自己管理法及び/または虫歯発生に係る遺伝的素因(genetic predisposition)情報を含む歯牙管理お知らせメッセージを生成することができる。
【0092】
すなわち、歯牙自己管理実行率及び歯牙悪化数値が全て高い場合、使用者は、非測定期間中に自分の歯牙を比較的よく管理したにもかかわらず歯牙状態が非常に悪化したものと推論することができる。このような状況の原因は、使用者が間違った歯牙管理を行っているか、使用者の歯牙が遺伝的に弱いためであり得る。したがって、使用者端末20は、正しい歯牙自己管理法を使用者に知らせたり、使用者の歯牙が遺伝的に弱いという情報を使用者に知らせたりすることができる。
【0093】
他の一例として、歯牙自己管理実行率がローレベルと対応する第2臨界率より小さく、歯牙悪化数値がハイレベルと対応する第1臨界値より大きい場合、使用者端末20は、使用者の歯牙自己管理を鼓舞する情報を含む歯牙管理お知らせメッセージを生成することができる。
【0094】
すなわち、歯牙自己管理実行率が低く歯牙悪化数値が高い場合、使用者は、歯牙状態がかなり悪化したにもかかわらず非測定期間中に自分の歯牙管理を行わなかったものと推論することができる。したがって、使用者端末20は「歯牙自己管理を十分に行っていません。歯牙をさらに熱心に管理してください」という情報を使用者に知らせることができる。
【0095】
また他の一例として、歯牙自己管理実行率がハイレベルと対応する第1臨界率より大きく、歯牙悪化数値がローレベルと対応する第2臨界値より小さい場合、使用者端末20は、使用者が歯牙自己管理を熱心に行ったという情報を含む歯牙管理お知らせメッセージを生成することができる。
【0096】
すなわち、歯牙自己管理実行率が高く歯牙悪化数値が低い場合、使用者は、非測定期間中に自分の歯牙を比較的よく管理して歯牙悪化数値が低いものと推論することができる。したがって、使用者端末20は「歯牙自己管理をよく行って歯牙の状態が維持されました」という情報を使用者に知らせることができる。
【0097】
一方、使用者は、少なくとも1つの他の使用者と同一の対象管理グループに属することができる。一例として、対象管理グループは、保育園、幼稚園、療養病院等であり得る。
【0098】
実施例によれば、段階(S50)において、使用者端末20は、対象管理グループの所属使用者それぞれの歯牙悪化数値と使用者の歯牙悪化数値を比較した第1比較情報を生成して使用者に提供することができる。これにより、歯牙管理に対する使用者の競争心を高めることができる。
【0099】
ここで、第1比較情報は、対象管理グループの所属使用者それぞれの歯牙悪化数値を基準とした使用者の歯牙悪化数値の百分位数(percentile)情報と対応することができる。一例として、使用者端末20は、使用者の歯牙悪化数値が、対象管理グループの所属使用者それぞれの歯牙悪化数値の上位30%であるという情報を使用者に提供することができる。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、順位数情報等のような多様な情報が使用者に提供されることができる。また、対象管理グループの所属使用者それぞれの歯牙悪化数値は、歯牙管理サーバ30から受信されることができる。
【0100】
他の実施例によれば、段階(S50)において、使用者端末20は、対象管理グループの歯牙悪化数値情報と少なくとも1つの他の管理グループの歯牙悪化数値情報を比較した第2比較情報を算出して使用者に提供することができる。これにより、管理グループ別に歯牙悪化数値を比較することができ、歯牙管理に対する使用者の競争心をさらに高めることができる。
【0101】
ここで、対象管理グループ及び少なくとも1つの他の管理グループの歯牙悪化数値情報それぞれは、該当管理グループの所属使用者達の歯牙悪化数値情報に基づいて算出されることができる。一例として、該当管理グループの所属使用者の歯牙悪化数値情報は、所属使用者達の歯牙悪化数値の平均値であり得る。また、他の管理グループの歯牙悪化数値は、歯牙管理サーバ30から受信されることができる。
【0102】
一方、段階(S20)ないし段階(S50)は繰り返し行われることができる。すなわち、段階(S20)ないし段階(S50)は、周期的に行われることができる。この場合、以前の周期の歯牙状態数値は、現在の周期の歯牙状態数値であり得る。
【0103】
また、本発明の実施例は、多様なコンピュータ手段を介して行われることができるプログラム命令形態で具現されコンピュータ判読可能媒体に記録されることができる。前記コンピュータ判読可能媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造等を単独で、あるいは組み合わせて含むことができる。前記媒体に記録されるプログラム命令は、本発明のために特別に設計され構成されたものか、コンピュータソフトウェア当業者に公知となって使用可能なものでもあり得る。プログラム命令の例には、コンパイラによって作られるもののような機械語コードのみでなく、インタプリタ等を使用してコンピュータによって実行されることができる高級言語コードを含む。上記したハードウェア装置は、本発明の一実施例の動作を行うために1つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成されることができ、その逆も同様である。
【0104】
以上のように本発明は、具体的な構成要素等のような特定事項と限定された実施例及び図面によって説明したが、これは本発明の全般的な理解を助けるために提供されたものであるだけで、本発明は、前記の実施例に限定されるものではなく、本発明が属する分野で通常の知識を有する者であれば、このような記載から多様な修正及び変形が可能である。したがって、本発明の思想は、説明された実施例に限って定められてはならず、後述する請求の範囲のみでなく、請求の範囲と均等か等価的変形がある全てのものは、本発明思想の範疇に属するといえるものである。
【符号の説明】
【0105】
1 歯牙管理システム
10 歯牙診断装置
20 使用者端末
30 歯牙管理サーバ3
110 状態情報測定部
120 ユーザインターフェース部
130 装置通信部
140 装置プロセッサ
210 端末通信部
220 端末UI
230 ディスプレイ部
240 端末メモリ
250 端末プロセッサ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-07-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0072
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0072】
また、上述したように、歯牙悪化数値は負の値を有することができないように定義される。しかし、病院で治療を受けた歯牙が歯牙悪化数値の算出に用いられる場合、歯牙悪化数値は減少した値を有する。したがって、歯牙悪化数値の算出の誤謬を防止し歯牙悪化数値を正確に算出するために、非測定期間に病院で治療を受けた歯牙は、歯牙悪化数値の算出に使用しないようにできる。
【国際調査報告】