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特表2025-503291予め定義されたテンプレートを使用する後方散乱通信のための方法およびシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-30
(54)【発明の名称】予め定義されたテンプレートを使用する後方散乱通信のための方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
   H04L 27/00 20060101AFI20250123BHJP
   H04B 1/59 20060101ALI20250123BHJP
【FI】
H04L27/00 Z
H04B1/59
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024545207
(86)(22)【出願日】2023-01-27
(85)【翻訳文提出日】2024-09-13
(86)【国際出願番号】 CA2023050109
(87)【国際公開番号】W WO2023141718
(87)【国際公開日】2023-08-03
(31)【優先権主張番号】63/304,320
(32)【優先日】2022-01-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524283198
【氏名又は名称】ハイラ・テクノロジーズ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】ニールセン、ピーター・オスタゴー
(72)【発明者】
【氏名】アンダーセン、オーレ・クリスティアン
(57)【要約】
本明細書の様々な実施形態は、予め定義されたテンプレートを使用する後方散乱通信のための方法およびシステムに関する。少なくとも1つの実施形態によれば、送信ユニットと、後方散乱タグと、受信ユニットとを備える後方散乱通信システムが提供される。送信ユニットは、予め定義されたデータペイロードを含む送信されたフレームを備える信号を送信するように構成される。後方散乱タグは、送信ユニットから、送信されたフレームを備える信号を受信することと、修正されたデータペイロードを生成するために予め定義されたデータペイロード上でタグデータを符号化することと、修正されたデータペイロードを含む後方散乱フレームを備える後方散乱信号を送信することとを行うように構成される。受信ユニットは、後方散乱タグから後方散乱信号を受信することと、タグデータを復元するために後方散乱フレーム内の修正されたデータペイロードを復号することとを行うように構成され、復号することは、予め定義されたデータペイロードの受信ユニットの事前知識に基づく。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
後方散乱通信システムであって、
-予め定義されたデータペイロードを含む送信されたフレームを備える信号を送信するように構成された送信ユニットと、
-前記送信ユニットから、前記送信されたフレームを備える前記信号を受信することと、
-修正されたデータペイロードを生成するために、前記予め定義されたデータペイロード上でタグデータを符号化することと、
-前記修正されたデータペイロードを含む後方散乱フレームを備える後方散乱信号を送信することと、
-を行うように構成された後方散乱タグと、
-前記後方散乱タグから、前記後方散乱信号を受信することと、
-前記タグデータを復元するために、前記後方散乱フレーム内の前記修正されたデータペイロードを復号することと、ここにおいて、前記復号することは、前記予め定義されたデータペイロードの受信ユニットの事前知識に基づく、
-を行うように構成された前記受信ユニットと、
を備える、システム。
【請求項2】
前記タグデータは、前記後方散乱タグに結合されたセンサによって生成されたセンサデータを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
バックボーンネットワーク経路をさらに備え、前記予め定義されたデータペイロードの前記受信ユニットの前記事前知識は、前記バックボーンネットワーク経路を介して前記送信ユニットから受信されたデータに基づく、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記受信ユニットはメモリユニットを含み、前記予め定義されたデータペイロードの前記受信ユニットの前記事前知識は、前記メモリユニットに記憶されたデータに基づく、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記送信されたフレームは、前記送信されたフレームが前記予め定義されたデータペイロードを含むかどうかを示すように構成されたフレームヘッダを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記後方散乱タグは、前記送信ユニットから受信された前記信号の周波数を修正することによって前記タグデータを符号化するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記送信ユニットは、第1の周波数チャネル上で前記信号を送信するように構成され、前記後方散乱タグは、前記第1の周波数チャネルとは別個の第2の周波数チャネル上で前記後方散乱信号を送信するように構成され、前記受信ユニットは、前記第2の周波数チャネル上で前記後方散乱信号を受信するように構成される、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記後方散乱タグは、前記送信ユニットから受信された前記信号の振幅または位相を修正することによって前記タグデータを符号化するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
-送信ユニットから、予め定義されたデータペイロードを有する送信されたフレームを備える送信された信号を受信することと、
-修正されたデータペイロードを生成するために、前記予め定義されたデータペイロード上でタグデータを符号化することと、
-受信ユニットに、前記修正されたデータペイロードを備える後方散乱フレームを備える後方散乱信号を送信することであって、前記受信ユニットが、前記タグデータを復元するために前記修正されたデータペイロードを復号するように構成され、ここにおいて、前記復号することが、前記予め定義されたデータペイロードの前記受信機の事前知識に基づく、送信することと、
を行うように構成された、後方散乱タグ。
【請求項10】
後方散乱通信のための方法であって、
-送信ユニットによって、予め定義されたデータペイロードを含む送信されたフレームを備える信号を送信することと、
-後方散乱タグデバイスを使用して、前記信号を後方散乱させることと、ここにおいて、前記後方散乱させることは、
-前記送信ユニットから、前記送信されたフレームを備える前記信号を受信することと、
-修正されたデータペイロードを生成するために前記予め定義されたデータペイロード上でタグデータを符号化することと、
-前記修正されたデータペイロードを含む後方散乱フレームを備える後方散乱信号を送信することと、
を含む、
-受信ユニットによって、前記後方散乱信号を受信することと、
-前記受信ユニットによって、前記タグデータを復元するために前記後方散乱フレーム内の前記修正されたデータペイロードを復号することと、ここにおいて、前記復号することが、前記予め定義されたデータペイロードの前記受信ユニットの事前知識に基づく、
を備える、方法。
【請求項11】
前記タグデータは、前記後方散乱タグに結合されたセンサによって生成されたセンサデータを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記予め定義されたデータペイロードの前記受信ユニットの前記事前知識は、バックボーンネットワーク経路を介して前記送信ユニットから受信されたデータに基づく、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記予め定義されたデータペイロードの前記受信ユニットの前記事前知識は、前記受信ユニットのメモリユニットに記憶されたデータに基づく、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記送信されたフレームは、前記送信されたフレームが前記予め定義されたデータペイロードを含むかどうかを示すように構成されたフレームヘッダを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記後方散乱させることは、前記送信ユニットから受信された前記信号の周波数を修正することによって前記タグデータを符号化することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記送信ユニットは、第1の周波数チャネル上で前記信号を送信し、前記後方散乱タグは、前記第1の周波数チャネルとは別個の第2の周波数チャネル上で前記後方散乱信号を送信し、前記受信ユニットは、前記第2の周波数チャネル上で前記後方散乱信号を受信する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記後方散乱タグは、前記送信ユニットから受信された前記信号の振幅または位相を修正することによって前記タグデータを符号化する、請求項10に記載の方法。
【請求項18】
後方散乱通信のための方法であって、
-送信ユニットからの後方散乱タグによって、予め定義されたデータペイロードを含む送信されたフレームを備える送信された信号を受信することと、
-前記後方散乱タグによって、修正されたデータペイロードを生成するために、前記予め定義されたデータペイロード上でタグデータを符号化することと、
-前記後方散乱タグによって、受信ユニットに、前記修正されたデータペイロードを含む後方散乱フレームを備える後方散乱信号を送信することであって、前記受信ユニットは、前記タグデータを復元するために前記修正されたデータペイロードを復号するように構成され、ここにおいて、前記復号することは、前記予め定義されたデータペイロードの前記受信機の事前知識に基づく、送信することと、
を備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本主題は、後方散乱通信システム(backscatter communication systems)および後方散乱タグ(backscattering tags)に関し、より具体的には、予め定義されたテンプレートを使用する後方散乱通信のための方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 後方散乱通信は、埋め込み型センサ、ウェアラブル、およびスマートホームセンシングなどのアプリケーションに対して、これらのセンサに低電力接続性を提供するその能力のために注目されている。そのようなアプリケーションは、厳しい電力制約を有する。例えば、埋め込み型センサは、長期にわたって持続しなければならないが、より従来的なスマートホームモニタリングアプリケーションでさえ、数年にわたって持続し得るセンサおよびアクチュエータから利益を得ることができる。後方散乱通信は、エネルギーを採取することによって、または数年にわたって持続し得るバッテリを用いて、通電されるような低電力を消費しながら、接続性要件を満たすことができる。
【0003】
[0003] 現在の後方散乱システムは、後方散乱無線が反射することができる励起RF信号を生成するため、並びに後方散乱信号を復号するために、専用ハードウェアを必要とする。Wi-Fi後方散乱(Wi-Fi backscatter)からバックFi(BackFi)や受動Wi-Fi(passive Wi-Fi)といった最近の研究により、専用ハードウェアの必要性が低減している。例えば、受動Wi-Fiは、標準的なWi-Fi無線を使用して復号することができるが、依然として、励起RF信号源として専用の連続波信号発生器を必要とする。バックFiは、後方散乱通信を可能にするために、Wi-Fi無線への専用の全二重ハードウェアアドオン(proprietary full duplex hardware add-on)を必要とする。したがって、アクセスポイント、スマートフォン、時計、およびタブレットのような汎用デバイスを使用して展開され得る後方散乱システムの必要性が存在し続けている。
【発明の概要】
【0004】
[0004] 以下の導入は、読者に以下のより詳細な説明を紹介するために提供される。導入は、請求項に記載された発明または請求項に記載されていない発明を限定または定義することを意図したものではない。1つまたは複数の発明は、特許請求の範囲および図面を含む本明細書の任意の部分に開示された要素またはプロセスステップの任意の組み合わせまたは部分的組み合わせに存在し得る。
【0005】
[0005] 1つの広い態様では、送信ユニットと、後方散乱タグと、受信ユニットとを備える後方散乱通信システムが提供される。送信ユニットは、予め定義されたデータペイロードを含む送信されたフレームを備える信号を送信するように構成される。後方散乱タグは、送信ユニットから、送信されたフレームを備える信号を受信することと、修正されたデータペイロードを生成するために予め定義されたデータペイロード上でタグデータを符号化することと、修正されたデータペイロードを含む後方散乱フレームを備える後方散乱信号を送信することとを行うように構成される。受信ユニットは、後方散乱タグから後方散乱信号を受信することと、タグデータを復元するために後方散乱フレーム内の修正されたデータペイロードを復号することとを行うように構成され、復号することは、予め定義されたデータペイロードの受信ユニットの事前知識に基づく。
【0006】
[0006] いくつかの実施形態では、タグデータは、後方散乱タグに結合されたセンサによって生成されたセンサデータを含む。
【0007】
[0007] いくつかの実施形態では、システムは、バックボーンネットワーク経路(backbone network path)をさらに備え、予め定義されたデータペイロードの受信ユニットの事前知識は、バックボーンネットワーク経路を介して送信ユニットから受信されたデータに基づく。
【0008】
[0008] いくつかの実施形態では、受信ユニットはメモリユニットを含み、予め定義されたデータペイロードの受信ユニットの事前知識は、メモリユニットに記憶されたデータに基づく。
【0009】
[0009] いくつかの実施形態では、送信されたフレームは、送信されたフレームが予め定義されたデータペイロードを含むかどうかを示すように構成されたフレームヘッダを含む。
【0010】
[0010] いくつかの実施形態では、後方散乱タグは、送信ユニットから受信された信号の周波数を修正することによってタグデータを符号化するように構成される。
【0011】
[0011] いくつかの実施形態では、送信ユニットは、第1の周波数チャネル上で信号を送信するように構成され、後方散乱タグは、第1の周波数チャネルとは別個の第2の周波数チャネル上で後方散乱信号を送信するように構成され、受信ユニットは、第2の周波数チャネル上で後方散乱信号を受信するように構成される。
【0012】
[0012] いくつかの実施形態では、後方散乱タグは、送信ユニットから受信された信号の振幅または位相を修正することによってタグデータを符号化するように構成される。
【0013】
[0013] 別の広い態様では、送信ユニットから、予め定義されたデータペイロードを有する送信されたフレームを備える送信された信号を受信することと、修正されたデータペイロードを生成するために予め定義されたデータペイロード上でタグデータを符号化することと、受信ユニットに、修正されたデータペイロードを備える後方散乱フレームを備える後方散乱信号を送信することとを行うように構成された後方散乱タグが提供される。受信ユニットは、タグデータを復元するために修正されたデータペイロードを復号するように構成され、復号することは、予め定義されたデータペイロードの受信機の事前知識に基づく。
【0014】
[0014] 別の広い態様では、後方散乱通信のための方法が提供される。方法は、送信ユニットによって、予め定義されたデータペイロードを含む送信されたフレームを備える信号を送信することと、後方散乱タグデバイスを使用して、信号を後方散乱させることであって、後方散乱させることは、送信ユニットから、送信されたフレームを備える信号を受信することと、修正されたデータペイロードを生成するために予め定義されたデータペイロード上でタグデータを符号化することと、修正されたデータペイロードを含む後方散乱フレームを備える後方散乱信号を送信することとを含む、後方散乱させることと、受信ユニットによって、後方散乱信号を受信することと、受信ユニットによって、タグデータを復元するために後方散乱フレーム内の修正されたデータペイロードを復号することであって、復号することは、予め定義されたデータペイロードの受信ユニットの事前知識に基づく、復号することと、を備える。
【0015】
[0015] いくつかの実施形態では、タグデータは、後方散乱タグに結合されたセンサによって生成されたセンサデータを含む。
【0016】
[0016] いくつかの実施形態では、予め定義されたデータペイロードの受信ユニットの事前知識は、バックボーンネットワーク経路を介して送信ユニットから受信されたデータに基づく。
【0017】
[0017] いくつかの実施形態では、予め定義されたデータペイロードの受信ユニットの事前知識は、受信ユニットのメモリユニットに記憶されたデータに基づく。
【0018】
[0018] いくつかの実施形態では、送信されたフレームは、送信されたフレームが予め定義されたデータペイロードを含むかどうかを示すように構成されたフレームヘッダを含む。
【0019】
[0019] いくつかの実施形態では、後方散乱は、送信ユニットから受信された信号の周波数を修正することによってタグデータを符号化することを含む。
【0020】
[0020] いくつかの実施形態では、送信ユニットは、第1の周波数チャネル上で信号を送信し、後方散乱タグは、第1の周波数チャネルとは別個の第2の周波数チャネル上で後方散乱信号を送信し、受信ユニットは、第2の周波数チャネル上で後方散乱信号を受信する。
【0021】
[0021] いくつかの実施形態では、後方散乱タグは、送信ユニットから受信された信号の振幅または位相を修正することによってタグデータを符号化する。
【0022】
[0022] 別の広い態様では、後方散乱通信のための方法が提供される。方法は、送信ユニットからの後方散乱タグによって、予め定義されたデータペイロードを含む送信されたフレームを備える送信された信号を受信することと、後方散乱タグによって、修正されたデータペイロードを生成するために予め定義されたデータペイロード上でタグデータを符号化することと、後方散乱タグによって、受信ユニットに、修正されたデータペイロードを含む後方散乱フレームを備える後方散乱信号を送信することであって、受信ユニットは、タグデータを復元するために修正されたデータペイロードを復号するように構成され、復号することは、予め定義されたデータペイロードの受信機の事前知識に基づく、送信することと、を備える。
【0023】
[0023] 本願の他の特徴および利点は、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。しかしながら、詳細な説明および特定の例は、本願の実施形態を示しているが、例示としてのみ与えられており、特許請求の範囲は、これらの実施形態によって限定されるべきではなく、全体として説明と一致する最も広い解釈が与えられるべきであることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0024】
[0024] 本明細書に記載された実施形態をより良く理解するために、およびそれらがどのように実施され得るのかをより明確に示すために、ここで、少なくとも1つの例示的な実施形態を示す添付の図面を、単なる例として参照する。
図1A】[0025] 図1Aは、いくつかの例示的な実施形態による、後方散乱通信システムの簡略図である。
図1B】[0026] 図1Bは、いくつかの他の例示的な実施形態による、後方散乱通信システムの簡略図である。
図2A】[0027] 図2Aは、本明細書で提供される教示による、後方散乱通信システムの例示的な実施形態の簡略図である。
図2B】[0028] 図2Bは、本明細書で提供される教示による、後方散乱通信システムの別の例示的な実施形態の簡略図である。
図2C】[0029] 図2Cは、本明細書で提供される教示による、後方散乱通信システムの別の例示的な実施形態の簡略図である。
図2D】[0030] 図2Dは、本明細書で提供される教示による、後方散乱通信システムの別の例示的な実施形態の簡略図である。
図3】[0031] 図3は、後方散乱通信のための方法の例示的な実施形態のための処理フローである。
【0025】
[0032] 本明細書に記載された例示的な実施形態のさらなる態様および特徴は、添付の図面とともに以下の説明から明らかになるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0026】
[0033] 例示を簡略化および明確にするために、適切であると考えられる場合、対応するまたは類似の要素またはステップを示すために、参照番号が図の間で繰り返され得ることが理解されるであろう。加えて、本明細書に記載される例示的な実施形態の完全な理解を提供するために、多数の特定の詳細が記載されている。しかしながら、本明細書に記載される実施形態がこれらの特定の詳細なしに実施され得ることは、当業者によって理解されるであろう。他の例では、本明細書に記載される実施形態を不明瞭にしないように、周知の方法、手順、および構成要素は詳細には記載されていない。さらに、この説明は、本明細書に記載される実施形態の範囲を限定するものと決して見なされるべきではなく、むしろ、本明細書に記載される様々な実施形態の実装を単に説明するものと見なされるべきである。
【0027】
[0034] 本明細書の説明および図面では、垂直方向またはz軸が下から上へ上下の向きに延びるデカルト座標系を参照することができる。x軸は、z軸に垂直な第1の水平または幅寸法に延在し、y軸は、第2の水平または長さ寸法にx軸に対して水平に交差して延在する。
【0028】
[0035] 「実施形態(an embodiment)」、「実施形態(embodiment)」、「実施形態(embodiments)」、「実施形態(the embodiment)」、「実施形態(the embodiments)」、「1つまたは複数の実施形態(one or more embodiments)」、「いくつかの実施形態(some embodiments)」、および「一実施形態(one embodiment)」という用語は、別段の明示的な指定がない限り、「本発明(1つまたは複数)の1つまたは複数の(全てではない)実施形態」を意味する。
【0029】
[0036] 「含む(including)」、「備える(comprising)」という用語、およびそれらの変形は、別段の明示的な指定がない限り、「含むが、それに限定されない」ことを意味する。項目のリストは、別段の明示的な指定がない限り、項目のいずれかまたは全てが相互に排他的であることを意味しない。「a」、「an」および「the」という用語は、別段の明示的な指定がない限り、「1つまたは複数」を意味する。
【0030】
[0037] 本明細書および特許請求の範囲で使用される場合、2つ以上の部品は、「結合される(coupled)」、「接続される(connected)」、「取り付けられる(attached)」、または「締結される(fastened)」と言われ、これらの部品は、リンクが生じる限り、直接的または間接的に(すなわち、1つまたは複数の中間部品を介して)接合される、または共に動作する。本明細書および特許請求の範囲で使用される場合、2つ以上の部品は、「直接結合される(directly coupled)」、「直接接続される(directly connected)」、「直接取り付けられる(directly attached)」、または「直接締結される(directly fastened)」と言われ、これらの部品は、互いに物理的に接触して接続される。本明細書で使用される場合、2つ以上の部品は、「強固に結合される(rigidly coupled)」、「強固に接続される(rigidly connected)」、「強固に取り付けられる(rigidly attached)」、または「強固に締結される(rigidly fastened)」と言われ、これら部品は、互いに対して一定の方向を維持しながら、1つとして移動するように結合される。「結合された(coupled)」、「接続された(connected)」、「取り付けられた(attached)」、および「締結された(fastened)」という用語は、2つ以上の部品が互いに接合される方法を区別するものではない。
【0031】
[0038] 本明細書の実施形態は、Wi-Fi 802.11g/n、Bluetooth(登録商標)、およびZigBee(登録商標)などの既存の通信プロトコルに準拠する後方散乱通信のシステムおよび方法を提供する。そのため、説明を簡略化および容易にするために、本明細書の実施形態は802.11b準拠のWi-Fiフレームを介した通信を参照するが、記載される実施形態は、開示される後方散乱通信システムが他の同様の通信規格で動作し得るように限定されないことに留意されたい。
【0032】
[0039] いくつかの実施形態による後方散乱通信システム100aの簡略図である図1Aを参照する。
【0033】
[0040] 図のように、システム100aは、一般に、送信ユニット102と、受信ユニット104と、後方散乱タグ120とを含む。いくつかの実施形態では、送信ユニットおよび受信ユニットのうちの1つまたは複数は、実際には、送信機能と受信機能とを組み合わせたデバイスを備え得ることが理解されるであろう。
【0034】
[0041] 図のように、送信機102は、予め定義された周波数において、802.11b準拠Wi-Fiフレーム85を送信するために構成される。この目的のために、送信機102は、本明細書では「励起デバイス(excitation device)」とも呼ばれ、送信された信号85は、本明細書では「励起信号(excitation signal)」とも呼ばれる。送信機102は、例えば、(図1Bに示されるような)標準的なWi-Fi無線を有する携帯電話を備えることができる。他の場合では、送信機102は、Wi-Fi無線を介して通信するように構成された任意の他のデバイスであり得る。次に、受信機104は、Wi-Fiフレーム85を受信するために、予め定義された周波数(すなわち、送信機102の周波数と同じであることも、同じでないこともある)に同調される。いくつかの場合では、受信機104は、例えば、Wi-Fiアクセスポイント、または任意の他の適切な受信デバイスを備えることができる。
【0035】
[0042] さらに示されるように、後方散乱タグ120は、受信機104に送信されているWi-Fiフレーム85を傍受する(intercept)ように動作する。特に、タグ120は、それ自体のデータ情報をWi-Fiフレーム上に符号化するために、傍受されたフレームを操作するように構成される。タグ120は、元のデータペイロード、すなわち、送信機102によって送信されたデータペイロードを修正するタグ自体のデータを有するフレームを備える信号95を後方散乱させることができる。
【0036】
[0043] より詳細には、タグ120は、送信機104によって送信されたペイロードを含む信号85内の1つまたは複数のフレームを受信する。タグ120は、その後、それ自体のデータを符号化するために、ペイロードデータを操作するように動作可能である。信号85内の既存のデータに対してタグ自体のデータを符号化するこのプロセスは、「ダーティペーパー符号化(dirty paper encoding)」としても知られている。
【0037】
[0044] タグ120は、入射パケット(incident packet)を操作して後方散乱信号を生成するために様々な異なる方法を適用し得る。例えば、2017年8月14日に出願され、2019年7月2日に発行されたZhangらの米国特許第10,338,205号公報、および2019年4月25日に出願されたZhangらの米国特許出願公開第2019/0274144号に記載されているように、コードワード変換方式を使用することができ、これらの両方は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。コードワード変換は、例えば、後方散乱信号を生成するために、元の送信されたペイロード(すなわち、信号85)内のデータビットをタグのデータとXORすることを含み得る。実際には、コードワード変換は、例えば、入射励起信号(incident excitation signal)85の振幅、位相、または周波数のうちの1つを修正することによって実行される。
【0038】
[0045] この目的のために、後方散乱タグ120は、信号85をタグ自体のデータで符号化する(すなわち、操作する)ために、受信された信号85に作用する様々な受動回路構成要素を含むことができる。後方散乱タグのための受動回路の様々なアーキテクチャおよび構成が、当技術分野で知られている。
【0039】
[0046] タグ102によって符号化されるタグ自体のデータは、システム100aの用途に基づいて変化し得る。例えば、少なくとも1つの例示的な用途において、タグデータは、タグ120に結合されたセンサシステム125によって生成されたセンサデータを備えることができる。このようにして、背景技術で述べたように、後方散乱タグ120は、超低電力センサネットワークの実装を容易にすることができる。
【0040】
[0047] 引き続き図1Aを参照すると、システム100aでは、後方散乱信号95は、元の励起信号85と同じ周波数チャネルにある。次に、受信機104は、単一の周波数チャネル上で、元の信号85並びに後方散乱信号95の両方を受信する。受信機104は、その後、元の送信データからタグ自体のデータを復号して分離する(すなわち、解きほぐす(disentangle))ように、後方散乱信号95内のデータを処理するように構成される。他の場合には、復号は、受信機104に接続された外部デバイス(すなわち、復号ブロック150)によって実行される。
【0041】
[0048] ここでも同様に、タグ自体のデータを復号および復元するための様々な例示的な方法が当業者には思い浮かぶであろう。例えば、Zhangらの米国特許第10,338,205号公報およびZhangらの米国特許出願公開第2019/0274144号に記載されているように、復号は、タグ102によって実行されるXOR演算を反転させること、およびXORデコーダを使用することを含み得る。XORデコーダは、タグのデータに関連付けられたデータビットを復元するために、後方散乱信号95のデータペイロード内のビットを元の信号85のデータペイロード内のビットとXORする。
【0042】
[0049] 上記を考慮すると、システム100aにはいくつかの重大な欠点があることが理解されている。例えば、後方散乱信号を復号する受信機104の能力は、同じ周波数チャネルで信号85、95を受信することによって生成される干渉によってしばしば劣化する。少なくともこの理由により、受信機104は、元の送信された信号85と後方散乱信号95とを区別することができない場合がある。次に、受信機104は、例えば、元の信号85内のデータビットを後方散乱信号95とXORすることによって、タグのデータを効果的に復元することができない。
【0043】
[0050] ここで、いくつかの他の実施形態による、後方散乱通信システム100bの簡略図である図1Bを参照する。
【0044】
[0051] システム100aに固有の上記の課題を少なくとも部分的に軽減するために、システム100bは、2つの受信機104aおよび104bを含む。各受信機104a、104bは、別個の周波数チャネル上でフレームをリッスンする(すなわち、受信する)ように同調される。
【0045】
[0052] この実施形態では、送信機102は、第1の周波数チャネル上でフレーム85を送信する。そして、受信機104aは、信号85を受信するために第1の周波数チャネルに同調される。しかしながら、システム100aとは対照的に、後方散乱データを符号化することに加えて、タグ120は、後方散乱信号95を異なる周波数に周波数シフトするようにもさらに構成される。このようにして、タグ120は、802.11b規格と互換性のある周波数シフトされた後方散乱信号95を生成する。第2の受信機104bは、その後、後方散乱信号95を受信するために第2の周波数チャネルに同調される。
【0046】
[0053] 復号ブロック150は、第1の受信機104aから元のフレーム85を受信し、第2の受信機104bから後方散乱フレーム95を受信し、次に、システム100aにおいて説明したのと同様の方法でタグのデータを復元することを行う。例えば、復号ブロック150は、タグのデータを復元するために2つのフレーム(すなわち、信号85および95内のフレーム)に含まれるペイロードに対してXOR演算を実行するXORブロックを備えることができる。
【0047】
[0054] システム100bを実装するための様々な実施形態は、Zhangらの米国特許第10,338,205号公報およびZhangらの米国特許出願公開第2019/0274144号にも詳細に記載されている。
【0048】
[0055] 上記を考慮して、システム100bは、システム100aに関連する欠点の少なくとも一部を軽減すると考えられる。すなわち、後方散乱信号95を隣接する周波数チャネルに周波数シフトさせることによって、後方散乱信号95と元の信号85との間の干渉が少なくなる。
【0049】
[0056] さらに、本発明者らは、システム100bが依然としていくつかの重要な欠点を抱えていることを認識している。例えば、システム100bは、効果的に機能するために、最低2つの受信機104a、104bに依存する。システム100bは、単一の周波数に同調された単一の受信機を使用して機能することはできない。これは、次に、システム110bを実装するためにハードウェアコストの層(layer of hardware cost)を追加する。
【0050】
[0057] 上記を考慮して、本明細書の実施形態は、システム100aおよび100bの各々の欠点を軽減し、単一の受信機のみを有する後方散乱タグの使用を可能にする後方散乱通信システムを提供することを試みる。
【0051】
[0058] より詳細には、また、本明細書でより詳細に提供されるように、開示される実施形態は、送信デバイス102が、予め定義された時間または周波数間隔で、ペイロードデータの予め定義されたテンプレートを有するフレームを送信することを可能にする。すなわち、ペイロードデータテンプレートは、受信機104に先験的に知られているという点で、予め定義される(すなわち、受信機の観点から予め定義される)。このようにして、受信機104(または復号デバイス)は、後方散乱信号95を復号するために、元の送信された信号85内のデータに依存する必要がない。
【0052】
[0059] ここで、本明細書で提供される実施形態による、後方散乱通信システム200aの例示的な実施形態を例示する図2Aを参照する。
【0053】
[0060] 図のように、後方散乱システム200aは、概して、システム200aが送信デバイス102と、単一の受信機104と、1つまたは複数の後方散乱タグ120とを備えるという点で、後方散乱システム100aに類似している。さらに、システム100aに類似しているが、システム100bとは対照的に、システム200aの後方散乱信号95は、元の信号85と同じ、または異なる周波数チャネル上で送信され得る。
【0054】
[0061] 100bのような2つの受信機の必要性を除去するために、システム200aは、予め定義されたペイロードデータテンプレートを搬送するフレーム85を送信する送信機102に依存する。これらのペイロードは、受信機104に事前に知られている。例えば、例示された実施形態では、送信機102は、全て「0」のペイロード(すなわち、「000000」)を有するパケットを送信し得る。
【0055】
[0062] システム100aと同様に、後方散乱タグ120は、信号85内のフレームを受信し得、それ自体のデータをパケットペイロード上に符号化し得る。タグ120は、その後、受信機104による受信のために、組み合わされた結果パケット(combined resulting packet)を後方散乱する。少なくともいくつかの実施形態では、タグ120は、Zhangらの米国特許第10,338,205号公報およびZhangらの米国特許出願公開第2019/0274144号に記載されているような受動回路部品および方法を使用して、後方散乱信号95を周波数シフトすることもできる。これは、前述したように、後方散乱信号95と元の信号85との間の干渉を回避するために行うことができる。
【0056】
[0063] 受信機側では、受信機104は、予め定義されたテンプレートペイロードの先験的な知識に基づいてタグのデータを復元する。例えば、受信機104は、タグのデータを復元するために、後方散乱されたデータペイロードを既知の予め定義されたテンプレートデータペイロードとXORし得る。タグ120が後方散乱信号95を周波数シフトする場合、受信機104は、元の信号85ではなく、信号95の周波数に同調することもできる。
【0057】
[0064] このようにして、システム200aは、少なくとも、受信機104がタグのデータを復元するために信号85内のペイロードのそれの先験的な知識に依存するという点で、システム100aとは区別され得る。すなわち、受信機のペイロードの知識は、受信された信号85に基づくものではない、または、受信された信号85に付随するものではない。したがって、受信された信号85は、受信機104がタグのデータを復号することを可能にするために必須ではない。この理由により、タグ120が後方散乱信号95を周波数シフトする場合、受信機104は、周波数シフトされたチャネルに単に同調し、元の信号85に関連する周波数チャネルから単に離調する(tune out)ことができる。このようにして、システム200aは、所与の時間に単一の周波数チャネルに同調された単一の受信機104のみを使用して、動作することができる。
【0058】
[0065] 前述のように、システム200bを実現するために、受信機104は、送信機102によって送信されたデータペイロードの高度な知識を必要とする。事前に、受信機104に、予め定義されたペイロードテンプレートを通知するために、様々な方法が考えられる。
【0059】
[0066] 例えば、少なくとも1つの例示的な実施形態において、送信機102は、常に同じテンプレートペイロードを送信するように構成され得る。そして、次に、受信機104は、この予め定義されたテンプレートを記憶するように、すなわち、受信機102のメモリに記憶するように、外部から構成され得る。
【0060】
[0067] 別の例示的な実施形態では、送信機102と受信機104との間の開始シーケンスが、送信機102が予め定義されたテンプレートを受信機104に伝達することを可能にし得る。例えば、図2Bのシステム200bに例示されるように、バックボーンネットワーク経路202が提供される。バックボーン経路202は、例えば、送信機102を受信機104に接続する1つまたは複数のスイッチ204aおよび/またはルータ204bを備えることができる。したがって、バックボーン経路202は、送信機102がパケットペイロードのコンテンツを受信機104に事前に(直接または間接的に)伝達する開始シーケンスのために使用され得る。このシステム構成の利点は、送信機102が、バックボーン経路202を介して、受信機104に対して、新しい予め定義されたテンプレートペイロードを事前に伝達することができる限り、テンプレートペイロードが送信機102によって動的に変更され得ることである。
【0061】
[0068] さらに別の例示的な実施形態では、送信機102は、フレームヘッダ中に、予め定義されたペイロードのコード指示参照(code indication reference)を含むフレームを生成することができる。すなわち、元のデータペイロードテンプレートを搬送するフレームのヘッダは、使用されている既知のテンプレートを参照する何らかのコードを含むことができる。次に、受信機104は、後方散乱信号95内のフレームを受信することができ、予め定義されたテンプレートの性質を判断するために未修正のヘッダを抽出することができる。
【0062】
[0069] ここで、後方散乱通信システム200cおよび200dの他の例示的な実施形態をそれぞれ例示する図2Cおよび図2Dを参照する。
【0063】
[0070] 後方散乱システム200cおよび200dは、複数の受信機104a~104eが設けられることを除いては、後方散乱システム200bと同じ原理を使用して動作する。例えば、複数の受信機104は、無線LANアクセスポイント(WLAN AP)104a、サーバ104b、スマートフォン104c、ホスト104d、およびモバイルコンピュータ104eを含むことができる。この実施形態では、後方散乱信号95は、複数の受信機104のうちの1つまたは複数によって受信され得る。したがって、受信機104の各々は、送信機102によって送信された予め定義されたテンプレートの高度な知識を有し得る。
【0064】
[0071] この目的のために、システム200cでは、予め定義されたテンプレートは全てゼロのペイロード(すなわち、「000000」)を備え、一方、システム200dでは、予め定義されたテンプレートは、全て1のペイロード(すなわち、「11111」)を備える。各例において、元のペイロードデータにタグのデータを符号化するために、タグ102によって例示的な位相シフトキー(PSK)変調方式が使用される。
【0065】
[0072] ここで、いくつかの実施形態による、後方散乱通信のための方法300の例示的な実施形態のための処理フローを示す図3を参照する。
【0066】
[0073] 図のように、302において、送信機102は、それのデータペイロードのための予め定義されたテンプレートを有するフレームを送信することができる。304において、後方散乱タグ120は、パケットを受信することができ、受信されたフレーム内のペイロードデータ上にタグ自体のデータを符号化することによって、後方散乱フレームを生成することができる。306において、後方散乱タグ120は、後方散乱フレームを送信することができる。308において、受信機104は、タグ自体のデータを復元するために、後方散乱フレーム内のデータを受信および復号することができる。前述されたように、これは、送信機102によって生成された元のパケットのペイロードの受信機の高度な知識に基づいて実行されることができる。
【0067】
[0074] 上記の説明は実施形態の例を提供するが、説明された実施形態のいくつかの特徴および/または機能は、説明された実施形態の動作の趣旨および原理から逸脱することなく修正を受け入れる余地があることが理解されるであろう。したがって、上記の説明は、本発明を例示することを意図したものであり、限定するものではなく、当業者であれば、添付の特許請求の範囲に定義されているような本発明の範囲から逸脱することなく、他の変形および変更を行うことができることを理解するであろう。特許請求の範囲は、好ましい実施形態および実施例によって限定されるべきではなく、全体として説明と一致する最も広い解釈が与えられるべきである。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図2D
図3
【国際調査報告】