IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ プログレード デジタル インコーポレイティドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-31
(54)【発明の名称】生分解性メモリーカードホルダ
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/38 20060101AFI20250124BHJP
【FI】
B65D85/38 300
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024568001
(86)(22)【出願日】2023-01-18
(85)【翻訳文提出日】2024-07-31
(86)【国際出願番号】 US2023011006
(87)【国際公開番号】W WO2023204879
(87)【国際公開日】2023-10-26
(31)【優先権主張番号】63/332,058
(32)【優先日】2022-04-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524287989
【氏名又は名称】プログレード デジタル インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100112357
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 繁樹
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】ウェス ブリューワー
(72)【発明者】
【氏名】フランシスコ パードーラ
【テーマコード(参考)】
3E096
【Fターム(参考)】
3E096AA01
3E096BA09
3E096CA06
3E096EA01
(57)【要約】
例えば、各種実施形態は、生分解性材料から完全に形成された、単一部片で一体型のトレイを備えている、メモリーカードホルダを含んでいる。トレイは、生分解性材料に形成されたカバー部分及び底部分を有している。カバー部分と底部分のうち少なくとも一方は、デジタルメモリーカードを受け入れる陥凹部を有している。トレイは、カバー部分及び底部分から外側に向かって、かつそれらに対して実質的に平行に、突出している突出領域を、少なくとも3つの側部上にさらに備えている。ヒンジが、一体型のトレイの中かつカバー部分と底部分の間に一体的に形成されている。ヒンジは、カバー部分がトレイの底部分を覆うように折り畳まれることができるように、配置されている。閉鎖タブ及び挿入スロットが、トレイの遠位であり対向する端部に形成されており、かつカバー部分と底部分を互いにラッチ接続するように配置されている。他のデバイス、装置、及び配置が記載されている。
【選択図】図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリーカードホルダであって、前記メモリーカードホルダは、
生分解性材料から完全に形成された、単一部片で一体型のトレイであって、前記単一部片で一体型のトレイは、前記生分解性材料に形成されたカバー部分及び底部分を備えており、前記カバー部分と前記底部分のうち少なくとも一方は、その中に形成された、デジタルメモリーカードを受け入れる陥凹部を有しており、前記単一部片で一体型のトレイは、前記カバー部分及び前記底部分から外側に向かって、かつそれらに対して実質的に平行に、突出している突出領域を、少なくとも3つの側部上にさらに備えている、単一部片で一体型のトレイと、
前記単一部片で一体型のトレイの中かつ前記カバー部分と前記底部分の間に一体的に形成されたヒンジであって、前記ヒンジは、前記カバー部分が前記単一部片で一体型のトレイの前記底部分を覆うように折り畳まれることができるように、構成されている、ヒンジと、
前記単一部片で一体型のトレイの遠位であり対向する端部に形成されており、かつ前記カバー部分と前記底部分を互いにラッチ接続するように構成されている、閉鎖タブ及び挿入スロットと、を備えるメモリーカードホルダ。
【請求項2】
前記カバー部分と前記底部分のうち、前記陥凹部を有している少なくとも一方は、前記デジタルメモリーカードを保持するように構成されている、請求項1に記載のメモリーカードホルダ。
【請求項3】
前記カバー部分と前記底部分のうち、前記デジタルメモリーカードを保持していない残る一方は、前記デジタルメモリーカードに圧力を適用するように構成されている、請求項2に記載のメモリーカードホルダ。
【請求項4】
前記メモリーカードホルダは、前記単一部片で一体型のトレイの前記底部分内に形成されたスロットをさらに備えており、前記スロットを通して前記デジタルメモリーカードの識別番号を読み取ることができる、請求項1に記載のメモリーカードホルダ。
【請求項5】
前記メモリーカードホルダは、生分解性材料から完全に形成されたスリーブをさらに備えており、前記スリーブの中に前記メモリーカードホルダが挿入され得る、請求項1に記載のメモリーカードホルダ。
【請求項6】
前記突出領域は、前記メモリーカードホルダに対して、前記単一部片で一体型のトレイが前記スリーブ内に挿入されている輸送中に前記単一部片で一体型のトレイが損壊することを防止するような構造を、提供するように構成されている、請求項5に記載のメモリーカードホルダ。
【請求項7】
前記スリーブは、前記単一部片で一体型のトレイが形成されているのと同じ前記生分解性材料から形成されている、請求項5に記載のメモリーカードホルダ。
【請求項8】
前記スリーブは、形成された前記単一部片で一体型のトレイを形成するために使用された材料とは異なる生分解性材料から形成されている、請求項5に記載のメモリーカードホルダ。
【請求項9】
前記デジタルメモリーカードは、画像ベースのデジタルメモリーカードである、請求項1に記載のメモリーカードホルダ。
【請求項10】
前記生分解性材料は、成形繊維、成形パルプ材料、及び成形紙を含む材料から選択された少なくとも1つの材料を含んでいる、請求項1に記載のメモリーカードホルダ。
【請求項11】
前記生分解性材料は、タイプ2成形繊維、タイプ2A熱成形繊維、タイプ3熱成形繊維、タイプ4熱成形繊維、成形繊維、X線形成繊維、赤外線形成繊維、マイクロ波形成繊維、真空形成繊維、及び構造繊維を含む材料から選択された少なくとも1つの材料を含んでいる、請求項1に記載のメモリーカードホルダ。
【請求項12】
前記生分解性材料は、100%のポストコンシューマ材料であり、かつ木質材料及び草本材料のうち少なくとも一方から形成されている、請求項1に記載のメモリーカードホルダ。
【請求項13】
前記単一部片で一体型のトレイは、積層されること、折り畳まれること、及び一緒に接着されることを含む方法から選択された少なくとも1つの結合方法によって結合されて一緒になっている、1つ以上の生分解性材料のシートから形成されている、請求項1に記載のメモリーカードホルダ。
【請求項14】
メモリーカードホルダであって、
生分解性材料から完全に形成された、単一部片で一体型のトレイであって、前記単一部片で一体型のトレイは、前記単一部片で一体型のトレイの前記生分解性材料に形成されたカバー部分及び底部分を備えており、前記カバー部分と前記底部分のうち少なくとも一方は、その中に形成された、デジタルメモリーカードを受け入れる陥凹部を有している、単一部片で一体型のトレイと、
前記単一部片で一体型のトレイの中かつ前記カバー部分と前記底部分の間に一体的に形成されたヒンジであって、前記ヒンジは、前記カバー部分が前記単一部片で一体型のトレイの前記底部分を覆うように折り畳まれることができるように、構成されている、ヒンジと、を備えるメモリーカードホルダ。
【請求項15】
前記メモリーカードホルダは、前記単一部片で一体型のトレイの遠位であり対向する端部に形成されておりかつ前記カバー部分と前記底部分を互いにラッチ接続するように構成されている、閉鎖タブ及び挿入スロットを、さらに備えている、請求項14に記載のメモリーカードホルダ。
【請求項16】
前記メモリーカードホルダは、前記単一部片で一体型のトレイの遠位であり対向する端部に形成されておりかつ前記カバー部分と前記底部分を互いにラッチ接続するように構成されている、閉鎖タブ及び挿入用開放領域を、さらに備えている、請求項14に記載のメモリーカードホルダ。
【請求項17】
前記メモリーカードホルダは、前記カバー部分及び前記底部分から外側に向かって、かつそれらに対して実質的に平行に、突出している突出領域を、少なくとも3つの側部上にさらに備えている、請求項14に記載のメモリーカードホルダ。
【請求項18】
前記カバー部分と前記底部分のうち、前記陥凹部を有している少なくとも一方は、前記デジタルメモリーカードを保持するように構成されている、請求項14に記載のメモリーカードホルダ。
【請求項19】
前記カバー部分と前記底部分のうち、前記デジタルメモリーカードを保持していない残る一方は、前記デジタルメモリーカードに圧力を適用するように構成されている、請求項18に記載のメモリーカードホルダ。
【請求項20】
前記メモリーカードホルダは、前記単一部片で一体型のトレイの前記底部分内に形成されたスロットをさらに備えており、前記スロットを通して前記デジタルメモリーカードの識別番号を読み取ることができる、請求項14に記載のメモリーカードホルダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(優先権の主張)
本出願は、2022年4月18日に出願された、「生分解性メモリーカードホルダ」(Biodegradable Memory-Card Holder)と題された米国仮特許出願第63/332058号に対する優先権を主張する。該出願の開示内容全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本明細書に記載の実施形態は、概して、デジタルメモリーカード及びそのメモリーカードの梱包に関する。より具体的には、本開示の主題は、デジタルデータ格納メモリーカードのための生分解性のタイプの梱包に関する。
【背景技術】
【0003】
デジタルメモリーカードは、当技術分野において公知であり、例えば、映画、ビデオ、さらに写真のデータを格納するために使用されている。これらのメモリーカードに格納されたデータは、非常に大きなデータセット(例えば、512ギガバイト(GB)、1テラバイト(TB)、またはそれ以上)を含み得る。しかしながら、現在の梱包材料(当技術分野では「プラスチック製ジュエルケース」(plastic jewel-case)として知られている)は、プラスチック等の非生分解性の材料から成っている。
【0004】
しかしながら、消費者が使用している多くの製品は、パッケージが生分解性であることを可能にするものと同じものによって損なわれる可能性がある。例えば、生分解性パッケージは、通常、プラスチックからは作製されない。プラスチック材料から形成される消費者製品は、リサイクルはされるかもしれないが、他の材料のような速度で生分解されはしない。
【0005】
例えば、世界中の非生分解性プラスチックの年間推定生産量は、3.5億トン~4億トンの範囲である。一般的なプラスチックであるポリエチレンは、30年以上の間にわたって湿った土壌の中に埋められた後でも、部分的な生分解及びわずかな重量減少しか示さないことが、研究によって示されてきた。
【0006】
ここで、図1Aを参照すると、先行技術における、メモリーカードとメモリーカードホルダ100の組み合わせが示されている。メモリーカードホルダ100は、非生分解性のトレイであるジュエルケース101から成り、メモリーカード103はその中に配置され得る。ジュエルケース101は、全体厚さDを有する。カバー部分(明示的に図示されてはいない)がメモリーカード103を覆うように折り畳まれると、ジュエルケース101の全体長さDが示される。
【0007】
ジュエルケース101は、当技術分野において公知である、様々なタイプのプラスチックから形成される場合が多い。様々なプラスチックは、半硬質又は可撓性の形態のものを含み、透明又は半透明のいずれかであり得る。また、ジュエルケース101は、「ジュエルボックス」(jewel box)と呼称される場合も多いが、常に様々なタイプのプラスチックから形成されている。各種タイプのプラスチックは、例えば、ポリスチレン及び熱可塑性のPET、PVDC、COP、又はポリエチレン(例:PETG又はHDPE)を含み得る。結果として、消費者がジュエルケース101用のメモリーカード103を受け取って取り外すと、ジュエルケース101は廃棄される場合が多い。
【0008】
図1Bは、図1Aのジュエルケース101のためのスリーブ110を示している。スリーブ110は、軽いカードストック(例:紙)から形成され得る。スリーブ110は、D+Wの幅及びD+Wの長さを有している。ここで、W及びWは、メモリーカードホルダを容易に挿入するに十分なクリアランスを提供しつつ、ジュエルケース101を所定の位置で固定して保持するように、選択された寸法である。結果として、W及びWの寸法は、例えば、約1mm~2mmになるように選択され得る。
【0009】
上記されたように、消費者が、その中にメモリーカード103が入って輸送されてきたパッケージを開いたとき、消費者はメモリーカードパッケージ(例:ジュエルケース101)を捨ててしまう場合が多い。というのも、少なくともそのサイズの小ささ又はパッケージを形成する材料によって、そのパッケージがリサイクル可能であることは滅多にないからである。結果として、生分解性の材料が使用されてメモリーカードホルダが形成されることが所望であるが、現在では、いかなるメモリーカード製造元又は供給元からも入手することができない。
【0010】
本セクションに記載の情報は、以下の本開示の主題の文脈を当業者に提供するためのものであり、認められた先行技術として考慮されるべきではない。
【発明の概要】
【0011】
本書類は、特に、デジタルデータ格納メモリーカードのための生分解性のタイプの梱包を記載する。
【0012】
様々な実施形態において、本開示の主題は、生分解性材料から完全に形成された、単一部片で一体型のトレイを備えている、メモリーカードホルダである。単一部片で一体型のトレイは、生分解性材料に形成されたカバー部分及び底部分を有している。カバー部分と底部分のうち少なくとも一方は、その中に形成された、デジタルメモリーカードを受け入れる陥凹部を有している。単一部片で一体型のトレイは、カバー部分及び底部分から外側に向かって、かつそれらに対して実質的に平行に、突出している突出領域を、少なくとも3つの側部上にさらに備えている。ヒンジが、単一部片で一体型のトレイの中かつカバー部分と底部分の間に一体的に形成されている。ヒンジは、カバー部分が単一部片で一体型のトレイの底部分を覆うように折り畳まれることができるように、配置されている。閉鎖タブ及び挿入スロットが、単一部片で一体型のトレイの遠位であり対向する端部に形成されており、かつカバー部分と底部分を互いにラッチ接続するように配置されている。
【0013】
様々な実施形態において、本開示の主題は、生分解性材料から完全に形成された、単一部片で一体型のトレイを含む、メモリーカードホルダである。この単一部片で一体型のトレイは、単一部片で一体型のトレイの生分解性材料に形成されたカバー部分及び底部分を有する。カバー部分及び底部分のうち少なくとも一方は、その中に形成された、デジタルメモリーカードを受け入れる陥凹部を有している。ヒンジが、単一部片で一体型のトレイの中かつカバー部分と底部分の間に一体的に形成されている。ヒンジは、カバー部分が単一部片で一体型のトレイの底部分を覆うように折り畳まれることができるように、配置されている。
【0014】
図面は、必ずしも縮尺どおりに描かれているわけではなく、図中においては同様の符号は複数の図面を通じて実質的に類似の構成要素を示している。異なる添え字を有する同様の符号は、実質的に類似であるか又は関連する構成要素の異なる例を示している。一般的に、図面は、本書類で論じられる様々な実施形態を、例示として示すのであり、限定するものとして示すわけではない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1A図1Aは、先行技術の、メモリーカードとメモリーカードホルダ100の組み合わせを示している。
図1B図1Bは、図1Aのメモリーカードホルダのためのスリーブを示している。
図2A図2Aは、本開示の主題の様々な実施形態に従う、例示的なメモリーカードホルダの斜視図を示しており、同メモリーカードホルダは、部分的な開放位置にあり、メモリーカードが挿入された状態である。
図2B図2Bは、閉鎖位置にある、図2Aの例示的なメモリーカードホルダの斜視図を示している。
図2C図2Cは、図2Aの例示的なメモリーカードホルダの背面斜視図を示しており、同メモリーカードホルダには、それを通して格納されているメモリーカードの英数字を見ることができる、組み込み型のスロットが含まれている。
図2D図2Dは、図2Aの例示的なメモリーカードホルダの背面斜視図を示しており、同メモリーカードホルダには、それを通して格納されているメモリーカードの英数字を見ることができる、組み込み型のスロットが含まれている。
図2E図2Eは、閉鎖位置にある図2Aの例示的なメモリーカードホルダの、他の斜視図を示している。
図2F図2Fは、スリーブに挿入された図2Eの例示的なメモリーカードホルダの立面図を示している。
図3A図3Aは、本開示の主題の様々な実施形態に従う、例示的なメモリーカードホルダの平面図を示している。
図3B図3Bは、図3Aの例示的なメモリーカードホルダの横断面図を示している。
図3C図3Cは、本開示の主題の様々な実施形態に従う、例示的なメモリーカードホルダの平面図及び横断面図を示している。
図4A図4Aは、本開示の主題の様々な実施形態に従う、図3A及び3Bに示されたような、異なるメモリーカードのサイズ及びタイプに適した各種例示的なメモリーカードの斜視図を示している。
図4B図4Bは、本開示の主題の様々な実施形態に従う、図3Cに示されたような、異なるメモリーカードのサイズ及びタイプに適した例示的なメモリーカードホルダの斜視図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の詳細な説明は、本開示の主題の様々な態様を具現化する例示的な実施例、デバイス、及び装置を含んでいる。以下の詳細な説明では、説明の目的のために、本発明の主題の様々な実施形態の理解を提供すべく、多数の具体的詳細が記載される。しかしながら、当業者にとっては、本開示の主題の様々な実施形態がこれらの具体的詳細なくして実践され得ることは、明らかであろう。さらに、周知の構造、材料、及び技術は詳細には示されない。これは、例示される様々な実施形態を不明瞭なものにしないためである。本明細書で用いられる際、「約」、「概ね」又は「実質的に」といった用語は、例えば、所定の値又は値の範囲から±10%の範囲内の値を指し得る。
【0017】
以下では、添付の図面にその例が部分的に記載されている、本開示の主題の特定の実施形態に対して、詳細な参照が行われる。他の実施形態は、構造的、論理的、電気的、過程的な変更、及び他の変更を含み得る。幾つかの実施形態の部分及び特徴が、他の実施形態のそれらに含まれる場合もあれば、又はそれらに代用される場合もある。開示される主題が列挙される請求項に関連して記載される一方で、本開示の主題は、本開示の主題に対する請求項を限定することを意図されていないことは、理解されよう。
【0018】
様々な実施形態では、本開示の主題は、デジタルメモリーカードの格納及び輸送のために用いられる容器に関する。このようなデジタルメモリーカードは、映画、ビデオ、及び写真の分野におけるデータの格納に使用され、同様にして関連する分野におけるデータの格納にも使用される。このようなデジタルメモリーカードは、本明細書では、画像ベースの(image-based)デジタルメモリーカードと呼称される(もっとも、このようなカードは、テキストデータ又は他のデータの格納についても同様に使用され得る)。データ格納装置の使用例は、例えばSD(secure digital)カード、ならびにXQD(登録商標)、CFEXPRESS(登録商標)、及びCFAST(登録商標)カードを含む、様々なタイプのCOMPACTFLASH(登録商標)カードといった大容量の(例:1TB以上の)データファイルがメモリーカードに格納される任意の環境を包含し得るが、それらに限定されるわけではない。
【0019】
図2Aは、本開示の主題の様々な実施形態に従う、例示的なバージョンのメモリーカードホルダ201の斜視図200を示しており、メモリーカードホルダ201は、部分的な開放位置にあり、メモリーカード203が挿入された状態である。メモリーカードホルダ201は、ヒンジ部分207、閉鎖タブ205、及び挿入スロット209を備えているように示されている。ここで、閉鎖タブ205は、挿入スロット209の中に挿入され、メモリーカードホルダ201の上側部分(カバー部分)と下側部分(カードホルダ部分)を再結合可能な形で一緒に維持する。メモリーカード203がメモリーカードホルダ201内に格納されている状態で、閉鎖タブ205が挿入スロット209内に挿入されると、結合された閉鎖タブ205と挿入スロット209は、正常なハンドリングを通じてであればメモリーカード203に損傷を与えることはなく、メモリーカード203が運搬及び/又は輸送(例:ロケーション撮影の目的地(on-location shooting destinations)への運搬及び/又は輸送、又は、郵便サービスもしくは一般的な運送業者を介した輸送)され得ることを確実にする。
【0020】
ヒンジ部分207は、メモリーカードホルダ201の上側部分をメモリーカードホルダ201の下側部分に対して物理的に結合させるようにはたらく。メモリーカードホルダ201は、生分解性材料から形成されており、このことは以下でより詳細に記述される。さらに、メモリーカードホルダ201は、単一で一体的なユニット(例:一体型又は単一部片の設計構造体、単一の全体)として、生分解性材料から形成される。本開示の主題を読みかつ理解することで、当業者であれば、「生分解性材料」という語が、バクテリア又は他の生体によって比較的短時間で(例えば、数日、数週間、又は数か月。プラスチックに関連して上で注記されたように、数年又は数十年を要しはしない)分解されることができる材料を指していることを、認識できよう。「生分解性材料」という語は、以下においてさらに詳細に述べられる。
【0021】
例えば、様々な実施形態では、メモリーカードホルダ201は、様々なタイプの成形繊維、成形パルプ材料、又は成形紙等を含む、幅広い材料から構成され得る。例えば、メモリーカードホルダ201は、100%のポストコンシューマ成形繊維又は成形パルプ原料を、例えば、タイプ2成形繊維、タイプ2A熱成形繊維、タイプ3熱成形繊維、タイプ4熱成形繊維、成形繊維、X線形成繊維、赤外線形成繊維、マイクロ波形成繊維、真空形成繊維、構造繊維等を含み得る。パルプ又はパルプ原料という語は、メモリーカードホルダ201を形成するように使用され得る任意の材料(例:成形繊維、天然繊維、生分解性材料、又は堆肥化可能材料)に対しても適用され得る。
【0022】
様々な実施形態では、メモリーカードホルダ201は、積層されること、折り畳まれること、又は一緒に接着されることによって結合されて一緒になっている、1つ以上の生分解性材料のシートから形成され得る。材料のシートは、成形されたか又は他のやり方で形成された、本明細書に記載の生分解性材料の複合材料である、ヒンジ、ジョイント、折り目、インターロック、フランジ、又はフラップを備え得る。従って、メモリーカードホルダ201は、100%のポストコンシューマ繊維、パルプ、又は、1つ以上のタイプの生分解性材料もしくは堆肥化可能材料、を備え得る。
【0023】
さらに、生分解性材料という語は、自然に分解される材料を示している。換言すれば、メモリーカードホルダ201は、バクテリアの活動の結果として(例えば、上記されたように、プラスチックに比べて)比較的迅速に腐食し、炭素等の自然にリサイクルされる元素に分解される材料を備え得る。従って、メモリーカードホルダ201は、分解されて自然にエコシステム内に吸収されることができる。当業者には公知であるように、生分解性材料は、環境に対して有害ではない単純で安定した化合物に分解される。メモリーカードホルダ201は、従って、リサイクル可能であるか、再生可能であるか、再生可能材料で作製されるか、再生可能材料から作製されるか、又はそれらの様々な組み合わせであり得る。
【0024】
様々な実施形態では、メモリーカードホルダ201はまた、木質材料、草本材料、又は製品回収材料(例:繊維材料)等の、植物性材料も備え得る。木質材料の例としては、製材廃材と、木材加工廃材と、間伐材と、例えば剪定された枝、芯、樹皮、葉、根、及び/又は果実等を含む林地残材と、が含まれるが、これらに限定されるわけではない。草本原材料には、例えば、竹、バガス、籾殻、稲藁、麦藁、芝草、笹草、パンパスグラス(pampas grass)、葦、及び茎等が含まれる。
【0025】
図2Bは、閉鎖位置にある、図2Aのメモリーカードホルダ201の例示的なバージョンの斜視図210を示している。当業者であれば、ヒンジ部分207がメモリーカードホルダ201の上側部分と下側部分を一緒にすることができるやり方を含めた、メモリーカードホルダ201の構成要素の相互運用性を認識できよう。図2Bはまた、メモリーカードホルダ201の上側部分と下側部分が再結合可能なやり方で互いに付着させられ得るように、閉鎖タブ205を挿入スロット209に挿入できるやり方も示している。
【0026】
図2C及び2Dは、図2Aの例示的なメモリーカードホルダ201の背面斜視図220、230を示しており、メモリーカードホルダ201には、それを通して格納されているメモリーカードの英数字を見ることができる、スロット221、231が含まれている。図2C及び2Dは、メモリーカードホルダ201の上側部分と下側部分が再結合可能なやり方で互いに付着させられ得るように、閉鎖タブ205を挿入スロット209に挿入することができるやり方を、さらに示している。それぞれの図面に示されているように、図2C及び図2Dは、各々、異なるサイズのメモリーカードを保持するように構成されている。図2Cのメモリーカードホルダ201は、図2Dのメモリーカードホルダ201よりも大きなサイズのメモリーカードを保持するように構成されている。しかしながら、図2Cの背面斜視図220及び図2Dの背面斜視図230のそれぞれのスロット221、231は、メモリーカードホルダ201のそれぞれのサイズを有するカードの製造者によってメモリーカード上に配置されたシリアルナンバーと整合するように、各々、適宜配置及びサイズ決めされ得る。典型的なメモリーカードの各種サイズは、表1ならびに図3A及び3Bを参照しつつ、以下で記述される。
【0027】
図2Eは、閉鎖位置にある、図2Aの例示的なメモリーカードホルダ201の他の斜視図240を示している。図2Fは、スリーブ251に挿入された図2Eの例示的なメモリーカードホルダ201の立面図を示している。スリーブ251は、図1Bのスリーブ110と同一又は類似であり得る。しかしながら、スリーブ251は、上記の生分解性材料から形成されている。先行技術のスリーブ110は、生分解性材料を含んでいる場合もあれば含んでいない場合もある。
【0028】
図3Aは、本開示の主題の様々な実施形態に従う、メモリーカードホルダ201の例示的なバージョンの平面図300を示している。図3Aのメモリーカードホルダ201は、底トレイ陥凹部305及び上トレイ陥凹部307を備えているように示されている。底トレイ陥凹部305と上トレイ陥凹部307の両方がメモリーカードホルダ201の「陥凹部」として示されてはいるが、実施形態によっては、底トレイ陥凹部305及び上トレイ陥凹部307のうち一方又は両方が、実際の陥凹部は外側の部分に向かって(例えば、メモリーカードから離れる方向に)突出している場合もあれば、メモリーカードホルダ201の内側の部分に向かって突出している場合もある。実施形態によっては、底トレイ陥凹部305及び上トレイ陥凹部307のうち少なくとも一方は、メモリーカードホルダ201の上側部分又はメモリーカードホルダ201の下側部分のそれぞれの部分と実質的に共平面な「平坦」部分から成っている場合もある。従って、「陥凹部」という語は、相対的なものであり、単にメモリーカードホルダ201の可能な構成を記述するために用いられる。
【0029】
図3Aのメモリーカードホルダ201はまた、縁部突出部301及び端部突出部303を含むように示されている。縁部突出部301及び端部突出部303は、メモリーカードホルダ201を図2Fのスリーブ251内で実質的に中心に位置づけるように設けられている。さらに、縁部突出部301及び端部突出部303は、メモリーカードホルダ201の安定化を補助し、それによって、メモリーカードホルダ201とスリーブ251の組み合わせのための構造を提供する。この付加的な構造は、例えば、メモリーカードの輸送の間に、又は、メモリーカードホルダ201とスリーブ251の組み合わせのリセラーが真空シール又はシュリンク包装技術等の輸送スキームを採用する場合に、メモリーカードホルダ201とスリーブ251の組み合わせが圧壊してしまうことを防止することを補助できる。加えて、明示的に図示されてはいないものの、端部突出部303は、ヒンジ部分207に対して近位の領域付近にも含まれ得る。縁部突出部301及び1つ以上の端部突出部303が互いに対称であるか又は隣接する突出部に対して対称でなければならないという要件は存在しない。
【0030】
図3Aと同時に参照すると、図3Bは、図3Aの例示的なメモリーカードホルダ201の横断面図を示している。底トレイ陥凹部305と上トレイ陥凹部307のうち少なくとも一方は、メモリーカードを保持するように構成されている。さらに、底トレイ陥凹部305と上トレイ陥凹部307のうち、メモリーカードを保持していない残る一方は、メモリーカードホルダ201が折り畳まれたときにメモリーカードに圧力を適用するように構成されている。
【0031】
実施形態によっては、図3Aに示された寸法は、各々、メモリーカードホルダ201に挿入されるメモリーカード203のサイズに応じて考えられ得る。他の実施形態では、それらの寸法は、各々、メモリーカードホルダ201内に挿入されるメモリーカードのサイズにかかわらず、一貫してサイズ決めされ得る。そのような配置によって、スリーブの寸法は、メモリーカードホルダ201内に格納されるメモリーカードにかかわらず一貫していることができる。さらに他の実施形態では、メモリーカードホルダ201の長さD及び幅Dが、メモリーカードホルダ201内に挿入されるメモリーカードのサイズにかかわらず一貫してサイズ決めされ得る。しかしながら、メモリーカードホルダ201の深さDは、その中に格納されるメモリーカードホルダの厚さに応じて変更されることができる。
【0032】
例えば、以下の表1は、幾つかのタイプのメモリーカードの業界標準サイズを示している。これらのサイズは例として提供されるのみであり、他のカードタイプ及びフォームファクタが存在するか又は想到される。何にせよ、本開示の主題の様々な実施形態は、様々な寸法のカードを収容するように適宜サイズ決めされ得るのである。
【0033】
【表1】
【0034】
メモリーカードホルダ201が、メモリーカードホルダ201内に挿入されるメモリーカードのサイズにかかわらず一貫してサイズ決めされている実施形態においては、メモリーカードホルダ201の長さDは、約112mm~約114mm長であり得る。幅Dは、約40mm~約42mm幅であり得る。厚さDは、約6.3mm~約6.5mm厚であり得る。もっとも、上記の寸法は、各々、単に例であり、他の寸法が容易に想到され得るのであって、従ってそれらは本開示の主題の範囲内である。
【0035】
1つの特定の例示的な実施形態では、即ち、38.5mm及び29.6mmという長さ及び幅をそれぞれ有するCOMPACTFLASH(登録商標)メモリーカードを用いており、メモリーカードホルダ201の寸法は約42mm幅でありかつ約112mm長である、実施形態では、縁部突出部301は、(本例において、縁部突出部301が各々概ね等しいサイズを有することを想定すると)約6.2mm幅である。2つの等しいサイズの端部突出部303がメモリーカードホルダ201の各端部にあることを想定すると、端部突出部303は、各々、約8.75mm幅である。これらの寸法は、単に本開示の主題の可能な寸法をより完全に説明するための例として提供されている。
【0036】
図3Cは、本開示の主題の様々な実施形態に従う、例示的なメモリーカードホルダ320の平面図及び横断面図を示している。図3Cのメモリーカードホルダ320は、底トレイ陥凹部329と、上トレイ陥凹部327と、それを通して格納されたメモリーカードの英数字を見ることができるスロット321と、を備えるように示されている。この例では、上トレイ陥凹部327は、メモリーカードホルダ320が折り畳み位置にあるときに底トレイ陥凹部329内にわずかに突出することによって、メモリーカード(図示されてはいない)を保持するように構成されている。底トレイ陥凹部329と上トレイ陥凹部327の両方がメモリーカードホルダ320の「陥凹部」として示されてはいるが、実施形態によっては、底トレイ陥凹部329及び上トレイ陥凹部327のうち一方又は両方の実際の陥凹部が外側の部分に向かって(例えば、メモリーカードから離れる方向に)突出している場合もあれば、メモリーカードホルダ320の内側の部分に向かって突出している場合もある。実施形態によっては、底トレイ陥凹部329及び上トレイ陥凹部327のうち少なくとも一方は、メモリーカードホルダ320の上側部分又はメモリーカードホルダ320の下側部分のそれぞれの部分と実質的に共平面な「平坦」部分から成っている場合もある。従って、「陥凹部」という語は、相対的なものであり、単に図3Cのメモリーカードホルダ320の可能な構成を記述するために用いられている。
【0037】
続いて、図3Cを参照すると、メモリーカードホルダは、ヒンジ部分331と、閉鎖タブ325と、挿入用開放領域323とを備えているように、さらに示されている。閉鎖タブ325は、挿入用開放領域323の中に配置されて(又はその中に畳み込まれて)、メモリーカードホルダ320の上側部分(カバー部分)と下側部分(カードホルダ部分)を、再結合可能なやり方で一緒になっている状態に維持するのである。ヒンジ部分331は、メモリーカードホルダが(例えば、メモリーカードがその中に挿入されている状態で)折り畳まれたときに、メモリーカードホルダ320の上側部分をメモリーカードホルダ320の下側部分に物理的に結合させるようにはたらく。底トレイ陥凹部329と上トレイ陥凹部327のうち少なくとも一方が、メモリーカードを保持するように構成されている。さらに、底トレイ陥凹部329と上トレイ陥凹部327のうち、メモリーカードを保持していない残るもう一方は、メモリーカードホルダ320が折り畳まれたときにメモリーカードに圧力を適用するように構成されている。
【0038】
メモリーカードホルダ320の各種部分は、各々、図2A~3Bのメモリーカードホルダ201と同一又は類似であり得る。重要なことには、メモリーカードホルダ320は、本明細書に記載の生分解性材料から完全に形成されている。
【0039】
42.8mm及び36.4mmという長さ及び幅をそれぞれ有するCFAST(登録商標)メモリーカードを用いる1つの特定の例示的な実施形態では、メモリーカードホルダ320の幅Dが約42mm幅であり、全体長さDが約110mm長である。メモリーカードホルダ320の閉鎖タブ325を除いた長さDは、約104mmである。底トレイ陥凹部329付近のメモリーカードホルダ320の全体厚さDは、約6mmであり、一方、メモリーカードホルダ320の上トレイ327陥凹部の深さD10は、約2mmである。メモリーカードホルダ320の折り畳まれていない状態の全体厚さD11は、約9mmである。これらの寸法は、単に本開示の主題の可能な寸法をより完全に説明するための例として提供されている。もっとも、上記の寸法は、各々、単なる例であり、他の寸法が容易に想到され得るのであって、従ってそれらは本開示の主題の範囲内である。
【0040】
図4Aは、本開示の主題の様々な実施形態に従う、図3A及び3Bに示されたような、異なるメモリーカードのサイズ及びタイプに適した様々な例示的なメモリーカードの斜視図を示している。当業者であれば、図4Aの例において示されたメモリーカードホルダが、各々、各カードホルダの外寸は概ね同じサイズであるにもかかわらず、異なるタイプのメモリーカードを収容するようにサイズ決めされていることを、認識できよう。
【0041】
図4Aの斜視図400は、各々、メモリーカード識別スロット401、403、405を備えているように示されている。このメモリーカード識別スロット401、403、405は、識別番号(例:シリアルナンバー)を、メモリーカードとメモリーカードホルダの組み合わせの外側から見ることができるように、サイズ決め及び位置決めされている。
【0042】
図4Bは、本開示の主題の様々な実施形態に従う、図3Cに示されたようなメモリーカードのサイズ及びタイプに適した、例示的なメモリーカードホルダ410の斜視図を示している。
【0043】
当業者であれば、本明細書で提供された開示内容を読んで理解することに基づいて、本明細書に記載のメモリーカードホルダの多数の他の構成が可能であることを、認識できよう。他の可能な構成は、各々、添付の請求項の範囲内である。従って、上記の記載は、本開示の主題を体現する、例示的な実施例、デバイス、及び装置、ならびに可能な材料を含んでいる。本記述においては、説明の目的のために、本発明の主題の様々な実施形態の理解を提供すべく、多数の具体的詳細が記載される。しかしながら、当業者にとっては、本開示の主題の様々な実施形態がこれらの具体的詳細なくして実践され得ることは、明らかであろう。さらに、周知の構造、材料、及び技術は詳細には示されない。これは、例示される様々な実施形態を不明瞭なものにしないためである。
【0044】
本明細書で用いられる際、「又は」という語は、包含的又は排他的な意味に解釈されてよい。さらに、提供された開示を当業者が読んで理解した際には、他の実施形態も理解されるであろう。さらに、本明細書で提供された開示内容を読んで理解した際には、当業者は、本明細書で提供される技術と例の様々な組み合わせが、様々な組み合わせですべて適用され得ることを、容易に理解できよう。
【0045】
様々な実施形態が別個に論じられているものの、これらの別個の実施形態は、独立した技術又は設計であるとして考えられることを意図されてはいない。上で示唆されているように、各種部分は、各々相互に関連しており、かつ各々別個に使用され得るか又は様々な組み合わせで使用され得る。
【0046】
結果的に、当業者が本明細書の開示内容を読んで理解した際には明らかであるような、多くの修正及び変更が、なされ得るのである。当業者にとっては、本明細書に列挙されたものに加えて、本開示内の範囲内である機能的に同等な方法及びデバイスが、上記の記述から明らかであろう。幾つかの実施形態の部分及び特徴が、他の実施形態のそれらに含まれる場合もあれば、又はそれらに代用される場合もある。このような修正及び変更は、添付の請求項の範囲内であることを意図されている。従って、本開示は、単に添付の請求項の文言によって限定されるだけではなく、これらの請求項に対して認められる等価物の完全な範囲を伴って、限定される。本明細書で用いられる用語は、特定の実施形態を記述する目的のみのためであり、限定することを意図されていないことも、理解されたい。
【0047】
本開示の要約は、読者が技術的開示の本質を迅速に確認できるようにするために提供されている。要約は、請求項を解釈又は限定するためには用いられないという理解でもって提出されている。加えて、上述の発明の詳細な説明においては、本開示を合理化する目的のために、様々な特徴が単一の実施形態に一緒にまとめられている場合があることを、見て取ることができるだろう。このような開示方法は、請求項を限定するように解釈されるべきではない。このようにして、以下の請求項は、各請求項がそれ自体で別個の実施形態として成立している状態で、発明の詳細な説明の中に組み込まれる。
【実施例1】
【0048】
生分解性材料から完全に形成された、単一部片で一体型のトレイを備えている、メモリーカードホルダ。前記単一部片で一体型のトレイは、前記生分解性材料に形成されたカバー部分及び底部分を有している。前記カバー部分と前記底部分のうち少なくとも一方は、その中に形成された、デジタルメモリーカードを受け入れる陥凹部を有している。前記単一部片で一体型のトレイは、前記カバー部分及び前記底部分から外側に向かって、かつそれらに対して実質的に平行に、突出している突出領域を、少なくとも3つの側部上にさらに備えている。ヒンジが、前記単一部片で一体型のトレイの中かつ前記カバー部分と前記底部分の間に一体的に形成されている。前記ヒンジは、前記カバー部分が前記単一部片で一体型のトレイの前記底部分を覆うように折り畳まれることができるように、配置されている。閉鎖タブ及び挿入スロットが、前記単一部片で一体型のトレイの遠位であり対向する端部に形成されており、かつ前記カバー部分と前記底部分を互いにラッチ接続するように配置されている。
【実施例2】
【0049】
前記カバー部分と前記底部分のうち、前記陥凹部を有している少なくとも一方は、前記デジタルメモリーカードを保持するように構成されている、実施例1に記載のメモリーカードホルダ。
【実施例3】
【0050】
前記カバー部分と前記底部分のうち、前記デジタルメモリーカードを保持していない残る一方は、前記デジタルメモリーカードに圧力を適用するように構成されている、実施例2に記載のメモリーカードホルダ。
【実施例4】
【0051】
前記メモリーカードホルダは、前記単一部片で一体型のトレイの前記底部分内に形成されたスロットをさらに備えており、前記スロットを通して前記デジタルメモリーカードの識別番号を読み取ることができる、実施例1から3のいずれか一つに記載のメモリーカードホルダ。
【実施例5】
【0052】
前記メモリーカードホルダは、生分解性材料から完全に形成されたスリーブをさらに備えており、前記スリーブの中に前記メモリーカードホルダが挿入され得る、実施例1から4のいずれか一つに記載のメモリーカードホルダ。
【実施例6】
【0053】
前記突出領域は、前記メモリーカードホルダに対して、前記単一部片で一体型のトレイが前記スリーブ内に挿入されている輸送中に前記単一部片で一体型のトレイが損壊することを防止するような構造を、提供するように構成されている、実施例5に記載のメモリーカードホルダ。
【実施例7】
【0054】
前記スリーブは、前記単一部片で一体型のトレイが形成されているのと同じ前記生分解性材料から形成されている、実施例5に記載のメモリーカードホルダ。
【実施例8】
【0055】
前記スリーブは、形成された前記単一部片で一体型のトレイを形成するために使用された前記材料とは異なる生分解性材料から形成されている、実施例5に記載のメモリーカードホルダ。
【実施例9】
【0056】
前記デジタルメモリーカードは、画像ベースのデジタルメモリーカードである、実施例1から8のいずれか一つに記載のメモリーカードホルダ。
【実施例10】
【0057】
前記生分解性材料は、成形繊維、成形パルプ材料、及び成形紙を含む材料から選択された少なくとも1つの材料を含んでいる、実施例1から9のいずれか一つに記載のメモリーカードホルダ。
【実施例11】
【0058】
前記生分解性材料は、タイプ2成形繊維、タイプ2A熱成形繊維、タイプ3熱成形繊維、タイプ4熱成形繊維、成形繊維、X線形成繊維、赤外線形成繊維、マイクロ波形成繊維、真空形成繊維、及び構造繊維を含む材料から選択された少なくとも1つの材料を含んでいる、実施例1から10のいずれか一つに記載のメモリーカードホルダ。
【実施例12】
【0059】
前記生分解性材料は、100%のポストコンシューマ材料であり、かつ木質材料及び草本材料のうち少なくとも一方から形成されている、実施例1から11のいずれか一つに記載のメモリーカードホルダ。
【実施例13】
【0060】
前記単一部片で一体型のトレイは、積層されること、折り畳まれること、及び一緒に接着されることを含む方法から選択された少なくとも1つの結合方法によって結合されて一緒になっている、1つ以上の生分解性材料のシートから形成されている、実施例1から12のいずれか一つに記載のメモリーカードホルダ。
【実施例14】
【0061】
生分解性材料から完全に形成された、単一部片で一体型のトレイを備えている、メモリーカードホルダ。前記単一部片で一体型のトレイは、前記単一部片で一体型のトレイの前記生分解性材料に形成されたカバー部分及び底部分を有している。前記カバー部分と前記底部分のうち少なくとも一方は、その中に形成された、デジタルメモリーカードを受け入れる陥凹部を有している。ヒンジが、前記単一部片で一体型のトレイの中かつ前記カバー部分と前記底部分の間に一体的に形成されている。前記ヒンジは、前記カバー部分が前記単一部片で一体型のトレイの前記底部分を覆うように折り畳まれることができるように、配置されている。
【実施例15】
【0062】
前記メモリーカードホルダは、前記単一部片で一体型のトレイの遠位であり対向する端部に形成されておりかつ前記カバー部分と前記底部分を互いにラッチ接続するように構成されている、閉鎖タブ及び挿入スロットを、さらに備えている、実施例14に記載のメモリーカードホルダ。
【実施例16】
【0063】
前記メモリーカードホルダは、前記単一部片で一体型のトレイの遠位であり対向する端部に形成されておりかつ前記カバー部分と前記底部分を互いにラッチ接続するように構成されている、閉鎖タブ及び挿入用開放領域を、さらに備えている、実施例14に記載のメモリーカードホルダ。
【実施例17】
【0064】
前記メモリーカードホルダは、前記カバー部分及び前記底部分から外側に向かって、かつそれらに対して実質的に平行に、突出している突出領域を、少なくとも3つの側部上にさらに備えている、実施例14から16のいずれか一つに記載のメモリーカードホルダ。
【実施例18】
【0065】
前記カバー部分と前記底部分のうち、前記陥凹部を有している少なくとも一方は、前記デジタルメモリーカードを保持するように構成されている、実施例14から17のいずれか一つに記載のメモリーカードホルダ。
【実施例19】
【0066】
前記カバー部分と前記底部分のうち、前記デジタルメモリーカードを保持していない残る一方は、前記デジタルメモリーカードに圧力を適用するように構成されている、実施例18に記載のメモリーカードホルダ。
【実施例20】
【0067】
前記メモリーカードホルダは、前記単一部片で一体型のトレイの前記底部分内に形成されたスロットをさらに備えており、前記スロットを通して前記デジタルメモリーカードの識別番号を読み取ることができる、実施例14から19のいずれか一つに記載のメモリーカードホルダ。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
【国際調査報告】