(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-03
(54)【発明の名称】折り畳み式の箱
(51)【国際特許分類】
B65D 5/36 20060101AFI20250127BHJP
B65D 5/462 20060101ALI20250127BHJP
【FI】
B65D5/36 B
B65D5/462 120
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024541229
(86)(22)【出願日】2023-01-10
(85)【翻訳文提出日】2024-09-02
(86)【国際出願番号】 US2023060399
(87)【国際公開番号】W WO2023133591
(87)【国際公開日】2023-07-13
(32)【優先日】2022-01-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524258624
【氏名又は名称】ダニエル モレイラ
【氏名又は名称原語表記】MOREIRA, Daniel
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100179947
【氏名又は名称】坂本 晃太郎
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル モレイラ
【テーマコード(参考)】
3E060
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060AB04
3E060BA03
3E060BB02
3E060BC02
3E060CA01
3E060CA13
3E060CA23
3E060CA25
3E060CA26
3E060CG12
3E060DA01
(57)【要約】
箱の側面と同じサイズの輪郭を有する平らな構成に箱を折り畳むことが容易な、折り畳み式の箱を提供する。箱は、2つの主外装パネル、それぞれに垂直な折り目がある2つの側面パネル、水平な折り目と側面パネルに隣接する切り欠きがある下底パネル、側面パネルの下端に取り付けられた底部フラップ、および、主外装パネルの下端縁に添付され、下底パネルと底部フラップの上に折り曲げられて構造的剛性を提供する上底パネルを備える。上底パネルと底部フラップを立てて、側面パネルと下底パネルの折り目を内側に押すことにより、箱を簡単に折り畳むことができる。箱は、任意に、厚紙または類似の材料の単一のブランクから形成することができ、任意に、ハンドルまたは蓋を備えることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り畳み式の箱であって、
正面パネルおよび背面パネルと、
可撓性を有する折り目によって前記正面パネルの左端部および前記背面パネルの左端部に接合された第1側面片と、
可撓性を有する折り目によって前記正面パネルの右端部および前記背面パネルの右端部に接合された第2側面片と、
可撓性を有する折り目によって前記正面パネルの下端部および前記背面パネルの下端部に接合された下底パネルと、
可撓性を有する折り目によって各側面パネルの下端縁に接合された2つの底部フラップと、
可撓性を有する折り目によって前記正面パネルの下端縁に接合された上底パネルと、を備える折り畳み式の箱において、
前記正面パネルおよび前記背面パネルは、それぞれ、平らな下端縁と同じ幅とを有し、
前記第1側面片および前記第2側面片は、それぞれ、平らな下端縁と同じ幅とを有し、当該幅は、前記正面パネルの幅より広くない幅であり、
前記第1側面片および前記第2側面片のそれぞれは、可撓性を有する垂直な折り目によって接合された2つの側面パネルを備え、当該折り目は隣接する正面パネルと隣接する背面パネルとの中間にあり、
前記下底パネルは、前記正面パネルおよび前記背面パネルに対して平行な、可撓性を有する水平な折り目を備えており、
前記下底パネルは、当該下底パネルの各端部であって、側面パネルに隣接する各端部にそれぞれ設けられた切り欠きを更に備えており、
各切り欠きは、前記側面パネルに隣接する前記下底パネルの端部の全幅に沿って延在しており、
前記切り欠きは、隣接する側面パネルどうしを接合する垂直な折り目と、当該切り欠きの端部であって、前記水平な折り目に位置する端部との間の長さが、各側面パネルの幅と少なくとも同じ長さであり、
隣接する側面パネルに接合される各底部フラップの幅は、隣接する側面パネルの幅と同じであり、
各底部フラップの長さは、少なくとも前記切り欠きの長さと同じ長さであり、
各底部フラップは、前記下底パネルの一部の上に配置されているとともに、隣接する切り欠きの少なくとも一部の上を覆うように構成されており、
前記上底パネルは、前記底部フラップおよび前記下底パネルの上に配置されるように構成され、当該上底パネルの長さは、前記正面パネルの幅と同じであり、当該上底パネルの幅は、前記側面片の幅と同じである、折り畳み式の箱。
【請求項2】
前記箱は、厚紙材料から作られている、請求項1に記載の折り畳み式の箱。
【請求項3】
前記箱は、薄シートから作られており、当該薄シートは、剛性があり、隣接するパネルの間に可撓性を有する折り目を保持することができる、請求項1に記載の折り畳み式の箱。
【請求項4】
前記折り畳み式の箱は、薄シート材料のシングルブランクから形成されている、請求項1に記載の折り畳み式の箱。
【請求項5】
前記折り畳み式の箱は、前記側面パネルの垂直な端縁、前記正面パネルの垂直な端縁、前記背面パネルの垂直な端縁、または、前記下底パネルの端縁のうちの少なくとも1つに沿って設けられた少なくとも1つの組み立てフラップを更に備え、当該折り畳み式の箱を前記シングルブランクから組み立てることを容易にする、請求項4に記載の折り畳み式の箱。
【請求項6】
前記少なくとも1つの組み立てフラップは、テープ、糊、接着材料、または、ステープルのうちの少なくとも1つによって、隣接するパネルに添付されるように構成されている。請求項5に記載の折り畳み式の箱。
【請求項7】
各底部フラップは矩形である、請求項1に記載の折り畳み式の箱。
【請求項8】
各底部フラップは、その横側面であって、隣接する正面パネルまたは隣接する背面パネルの少なくとも1つに近い横側面の少なくとも一部に沿って、湾曲した端縁を備える、請求項1に記載の折り畳み式の箱。
【請求項9】
ハンドル配置を更に備える、請求項1に記載の折り畳み式の箱。
【請求項10】
前記ハンドル配置は、前記第1側面パネルおよび前記第2側面パネルのそれぞれの上部中央部分を貫通して設けられた、さらなる切り欠きを備えている、請求項9に記載の折り畳み式の箱。
【請求項11】
前記ハンドル配置は、可撓性を有するハンドル折り目によって、前記正面パネル及び前記背面パネルのそれぞれに接合されたハンドルパネルを備えており、各ハンドルパネルは、その遠位部分に貫通して設けられた少なくとも1つの切り欠きを備える、請求項9に記載の折り畳み式の箱。
【請求項12】
各ハンドルパネルは、当該各ハンドルパネルの間に、可撓性を有する折り目を有する2つの切り欠きを備えており、前記折り目が折り返されると、当該2つの切り欠きが重なり合うことにより、前記切り欠きの周囲に前記ハンドルパネルの厚みを増した部分が形成される、請求項11に記載の折り畳み式の箱。
【請求項13】
各ハンドルパネルは、実質的に同じ幅を有する2つのグリップパネルであって、前記2つの切り欠きの間に位置する2つのグリップパネルを更に備えており、前記2つのグリップパネルは、可撓性を有する折り目によって、相互に接合されるとともに、前記2つの切り欠きを含む前記ハンドルパネルの部分に接合されており、
前記グリップパネルは、M字型に折り曲げられて、前記2つの切り欠きを含む前記ハンドルパネルの部分の間に配置されるように構成されており、
前記2つのグリップパネルの間の可撓性を有する折り目は、M字型に折り曲げられたときに前記2つの切り欠きのそれぞれの上端縁より下まで延在するように構成され、当該2つの切り欠きの上端縁の内部に当該上端縁に隣接して、滑らかな折り目付き表面を提供する、請求項12に記載の折り畳み式の箱。
【請求項14】
前記折り畳み式の箱の上部開口部上に少なくとも部分的に収まるように構成された蓋配置をさらに備え、当該蓋配置は、前記折り畳み式の箱に添付されている、請求項1に記載の折り畳み式の箱。
【請求項15】
前記箱は、実質的に平らな形態に折り畳まれて、前記正面パネルと同程度の大きさの輪郭を有するように構成されている、請求項1に記載の折り畳み式の箱。
【請求項16】
請求項1に記載の折り畳み式の箱であって、当該箱は、
a)前記上底パネルは前記正面パネルに対して平らに配置されるように、当該上底パネルを上方に折り曲げること、
b)前記底部フラップのそれぞれは隣接する側面パネルに対して平らに配置されるように、当該底部フラップのそれぞれを上方に折り曲げること、
c)前記側面パネルの垂直な折り目を内側に折り曲げると同時に、前記下底パネルの水平な折り目を上方に折り曲げることにより、前記側面パネルと前記下底パネルとが前記正面パネルと前記背面パネルとの間で半分に折り曲げられ、折り曲げられた側面パネルが前記下底パネルの前記切り欠きの中に延びるようにすること、
の各ステップを実行することによって折り畳まれるように構成されている、折り畳み式の箱。
【請求項17】
折り畳み式の箱に組み立てられるように構成されたブランクであって、組み立てられた折り畳み式の箱は、
正面パネルおよび背面パネルと、
可撓性を有する折り目によって、前記正面パネルの左端部および前記背面パネルの左端部に接合された第1側面片と、
可撓性を有する折り目によって、前記正面パネルの右端部および前記背面パネルの右端部に接合された第2側面片と、
可撓性を有する折り目によって、前記正面パネルの下端部および前記背面パネルの下端部に接合された下底パネルと、
可撓性を有する折り目によって、各側面パネルの下端縁に接合された2つの底部フラップと、
可撓性を有する折り目によって、前記正面パネルの前記下端縁に接合された上底パネルと、を備えており、
前記正面パネルおよび前記背面パネルは、それぞれ、平坦な下端縁を有し、幅が同じであり、
前記第1側面片および前記第2側面片のそれぞれは、平坦な下端縁を有し、幅が前記正面パネルの幅以下であり、
前記第1側面片および前記第2側面片のそれぞれは、隣接する正面パネルと隣接する背面パネルとの中間に、可撓性を有する垂直な折り目によって接合された2つの側面パネルを備えており、
前記下底パネルは、前記正面パネルおよび前記背面パネルに対して平行な、可撓性を有する水平な折り目を備えており、
前記下底パネルは、その各端部に、側面パネルに隣接して設けられた切り欠きを更に備えており、
各切り欠きは、前記側面パネルに隣接する前記下底パネルの端部の全幅に沿って延在しており、
隣接する側面パネルに接合する垂直な折り目と、前記水平な折り目に位置する切り欠きの端部との間の、前記切り欠きの長さは、各側面パネルの幅と少なくとも同じ長さであり、
隣接する側面パネルに接合される各底部フラップの幅は、隣接する側面パネルの幅と同じであり、
各底部フラップの長さは、少なくとも前記切り欠きの長さと同じ長さであり、
各底部フラップは、前記下底パネルの一部の上に配置されるとともに隣接する切り欠きの少なくとも一部を覆うように構成されており、
前記上底パネルは、前記底部フラップおよび前記下底パネルの上に配置されるように構成され、当該上底パネルは、前記正面パネルの幅と同じ長さを有しているとともに前記側面片の幅と同じ幅を有している、ブランク。
【請求項18】
前記箱は、厚紙材料、または、剛性を有するとともに隣接するパネルの間に可撓性を有する折り目を保持することができる薄シートのうちの、少なくとも1つから作られている、請求項17に記載のブランク。
【請求項19】
前記正面パネル、前記背面パネル、左側面片、または、右側面片の少なくとも1つに接合されるか、または、それらの一部として形成されたハンドル配置を更に備える、請求項17に記載のブランク。
【請求項20】
前記ブランクは、前記側面パネルの垂直な端縁、前記正面パネルの垂直な端縁、前記背面パネルの垂直な端縁、または、前記下底パネルの端縁のうちの少なくとも1つに沿って設けられた少なくとも1つの組み立てフラップを更に備え、当該ブランクから前記折り畳み式の箱を組み立てることを容易する、請求項17に記載のブランク。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本願は、2022年1月10日に提出された米国仮特許出願第63/361,594号に関連し、その優先権を主張するものであり、その開示内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本開示は、概して、折り曲げ可能または折り畳み式の箱に関するものであり、具体的には、箱の一つのパネルのサイズ以下のサイズに折り畳むことができ、組み立て前の堅固な状態に再び開くことが容易な箱に関するものである。
【背景技術】
【0003】
箱は、どこにでもあるものであり、保管、配送、消費財の梱包など、さまざまな目的に使用される。様々な用途があるため、箱には様々なサイズと形状とがある。最も一般的なタイプの箱は、側面が矩形であり、当該側面の間に無駄な容積がなく、簡単に積み重ねることができる。箱はサイズも様々であり、小さな宝石などを入れるのに適した小さいサイズのものから、冷蔵庫又は更に大きなアイテムを入れるのに適した大きいサイズのものまである。
【0004】
引越し用の箱など、多くの箱は、平らな状態で販売されており、広げて、多くの場合テープを用いて、組み立てる必要がある。しかしながら、箱を平らにしてかさばらない構成で保管するには、(例えば、テープを剥がすなどして)箱を解体する必要がある。
【0005】
さらに、使い捨てプラスチック袋は環境に悪影響を与えるため、その使用を減らす取り組みが現在行われている。こうした廃棄物の発生に対する解決策の1つは、通常、布製または軟質プラスチック製の「再利用可能なトートバッグ」を導入することである。このような再利用可能なバッグは、廃棄物が少なくなる一方で、中に入れた品物に対する構造的な支えがほとんどなく、硬い側面を有する箱に比べて、表面に置いたときに不安定になることがある。
【0006】
箱の中には、使用しないときは、組み立てられた状態から分解しなくても、平らに折り曲げることができるように設計されているものもある。そのような箱の一例として、特許文献1には、平らな構成に折り畳むことができ、その後、所望する場合に再度折り戻して箱を形成できる箱が提示されている。しかしながら、この箱は、平らに折り畳まれたときに、側面が外側に突出するため、輪郭が大きくなってしまうため持ち運びが難しく、保管にも場所をとる。折り畳んだときに輪郭が大きい箱(トートとして使用するためのハンドルが付属している場合もある。)は、折り畳んだ状態での持ち運びにかさばるため、あまり望ましくない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第3,565,325号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、簡単に折り畳んで小さな輪郭を有する平らな構成にすることができ、また、アイテムを運搬または保管するのに適した箱の形に簡単に広げて戻すことができる、収納箱または箱のようなトートを提供することが望ましい。
【0009】
[本開示の例示的実施形態の概要]
本開示の実施形態は、箱の側面と同じサイズの輪郭を有する平らな構成にすることを容易にする、折り畳み式の箱を提供することができる。前記箱は、2つの主たる外装パネル、2つの側面パネルから形成されそれぞれの間に垂直な折り目を有する2つの側面片、水平な折り目と前記側面パネルに隣接する切り欠きとを有する下底パネル、前記側面パネルの下端縁に取り付けられた底部フラップ、および、主たる外装パネルの下端縁に添付され前記下底パネルと前記底部フラップとの上に折り曲げられて構造的な剛性を提供する上底パネルとを備える。
【0010】
前記箱は、前記上底パネルと前記底部フラップとを立てることと、前記側面片と前記下底パネルとの折り目を内側に押すことと、によって、容易に折り畳むことができる。前記側面パネルの間の垂直な折り目は、折り畳み工程中に内側に延びて、前記下底パネルが上向きに折り曲げられると、前記切り抜き内に延在する。その結果、主たる外装パネルのサイズと同程度の輪郭を有する平らな箱が得られる。
【0011】
平らになった箱は、まず主たる外装パネルを互いに引き離して、側面片と下底パネルとが実質的に平らになるようにすることで、開けることができる。次に、前記底部フラップを下方に折り曲げて前記下底パネルの上に載せると、当該下底パネルの側面の切り欠きの一部またはすべてを覆うことができる。次に、前記上底パネルを折り曲げて前記底部フラップと前記下底パネルとの上に載せると、当該上底パネルは、箱の下部全体を埋めるようになる。前記底部フラップは、組み立てられた箱構造の底部を箱の側面に沿って密閉するのを容易にするだけでなく、当該箱の底部に追加の支持を提供する。
【0012】
前記箱は、任意に、段ボールまたは類似の材料の単一のブランクから形成することができ、そして、任意にハンドルまたは蓋を備えることができる。フラップは、前記底部フラップの端縁と、外装パネルまたは側面パネルの側端縁のいずれかに設けることができ、これらのフラップを隣接するパネルに接着して箱構造を形成することにより、組み立てを容易にする。前記フラップは、例えば、テープ、糊、ステープル、当該フラップの外装への接着剤コーティングなどを使用して、前記パネルに接着することができる。
【0013】
本開示による折り畳み式の箱は、例えば、厚紙、段ボール、ポスターボード、プラスチックシートなどの様々なシート材料から形成することができる。箱を作るために使用される材料は、実質的に剛性を有しているが、繰り返し折り曲げたり広げたりことが可能な隣接するパネルの間に折り目を保持することができる、薄いシートの形態で提供される、任意の材料とすることができる。
【0014】
さらなる実施形態では、厚紙または類似の材料で作られたブランク(例えば、予め切断されたシートまたは印刷されたシート)を提供することができ、当該ブランクは、本明細書で説明されているように、折り畳み式の箱に組み立てられるように構成された部分を備えるように設計されている。
【0015】
いくつかの実施形態では、任意のハンドル配置を各外装パネルの上端縁に取り付けることができる。前記ハンドルは、強度と快適性とのために、厚みが増えるように、複数の折り曲げ層を含むことができる。さらなる実施形態では、箱の側面の上部近くに設けられた切り欠きなど、他のハンドル構成を設けることもできる。さらに別の実施形態では、折り畳み式の箱には、ハンドルを設けないことも可能である。
【0016】
他の実施形態では、前記箱に蓋を設けることができる。このような蓋は、外装パネルの上端縁に折り目によって取り付けることができ、そして、他の3つの側面に縁を有してもよく、当該蓋を上部開口部の上に折り返すことができる。さらなる実施形態では、前記箱に、別個の蓋を設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本開示のさらなる目的、特徴および利点は、本開示の例示的な実施形態の例示的な実施形態、結果および/または特徴を示す添付の図面と併せて、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【
図1】、任意のハンドルを含む、例示的な単一片の切り抜きパターンとして示される、折り畳み式の箱の構成要素を示す図である。
【
図2】部分的に折り畳まれた構成の、折り畳み式の箱の上部透視図である。
【
図3】トートとして使用できるように任意のハンドルを備えた、完全に開いた構成の折り畳み式の箱の上部透視図である。
【
図4】折り畳み式の箱の折り畳み手順を示す底面透視図である。
【
図5】任意のハンドルが平らな箱の内側に折り畳まれた状態で折り畳まれた構成の折り畳み式の箱の上面透視図である。
【
図6】折り畳み式の箱に使用することができる、例示的な強化ハンドル配置の図である。
【0018】
以下、図面を参照して本開示を詳細に説明するが、本開示は、例示的な実施形態に関連して行われるものであり、図面に示された特定の実施形態によって限定されるものではない。添付の特許請求の範囲によって定義される本開示の真の範囲および精神から逸脱することなく、記載された実施形態に変更および修正を加えることができるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[例示的な実施形態の詳細な説明]
本開示の実施形態は、小さな輪郭を有する平らな構成に簡単に折り畳むことができ、かつ、アイテムを運搬または保管するのに適した箱の形態に容易に広げて戻すことができる、剛性の収納箱または箱状のトートを提供することができる。本開示の実施形態によるこのような幅の構成要素の図解を
図1に示す。この図では、箱は、任意の、組み立てられていない単一のブランクの形態に展開されており、当該ブランクは、簡単に組み立てられて折り畳み式の箱構造を形成することができる。他の実施形態では、前記箱は、本明細書でより詳細に説明するように、他の予め組み立てられた形態で提供されてもよいし、或いは、組み立て前の2つ以上の別個の部品で提供されてもよい。
【0020】
本開示による折り畳み式の箱は、限定はしないが、厚紙、段ボール、ポスターボード、プラスチックシートなどを含む様々なシート材料から形成することができる。段ボールなどの紙ベースの材料は、一般的な用途に使用できるが、水及び環境への耐性が高い折り畳み式の箱を形成するには、プラスチックシートパネルが望ましい場合がある。箱を作るために使用される材料は、実質的に剛性であるが、繰り返し折り曲げたり広げたりすることが可能な隣接するパネルの間の可撓性を有する折り目を保持できる、薄いシートの形態で提供される、任意の材料とすることができる。
【0021】
折り畳み式の箱は、実質的に同じサイズを有しかつ実質的に矩形の形状である、2つの外装パネル100(例えば、正面パネルと背面パネル)と、これも実質的に矩形の形状である、2つの側面片とを含み、各側面片は、2つの側面パネル150によって形成されており、それらの間に、垂直の、折り目(crease)または筋目(fold)175を有している。折り畳み式の箱は、さらに、折り目(実線)によって外装パネル100の下端縁に取り付けられた上底パネル300と、2つの下底パネル200を含んでその間に水平な折り目225を有する下底部とを含んでいる。前記下底部は、側面パネル150に隣接する下底部の両端部に形成された底部切り欠き250を含んでいる。外装パネル100、側面パネル150、および上底パネル300は、実質的に矩形の形状であることが好ましく、外装パネル100の幅は、各側面片の幅(つまり、2つの側面パネル150の幅)よりも大きい。
【0022】
底部フラップ350は、
図1に示すように、各側面パネル150の下端縁に、これらの構成要素間の実線で示される折り目によって取り付けられている。各底部フラップの幅は、
図1に示すように、隣接する側面パネル150の幅と実質的に同じであり、側面パネル150から離れた底部フラップ350の端部は、以下でより詳細に説明するように、例えば、湾曲した外側輪郭を有するなど、任意に、幾分狭くすることができる。各底部フラップ350の長さは、好ましくは、外装パネル100の幅の半分未満であるが、側面切り欠き250の高さよりも長く、すなわち、外装パネル100の端部と、2つの下底パネル200を分離する折り目225の最も近い端部との間の距離よりも長い。これらのサイズ基準については、以下の箱構造の組み立て/折り畳みの説明で詳しく説明する。
【0023】
各外装パネル100の上端縁には、任意のハンドル配置400を取り付けることができる。このようなハンドル配置400と、その他のハンドルおよび蓋のオプションの詳細については、以下でさらに詳しく説明する。
【0024】
図1に示す例示的な実施形態では、2つの任意の組み立てフラップ600、650を設けて、
図1に示す単一のブランクからの箱を容易に組み立てられるようにする。組み立てられた箱を部分的に折り畳んだ上部透視図を
図2に示す。この箱を組み立てるには、外装パネル100と、隣接する側面パネル150との間に直角の折り目を付ける。次に、
図2に示すように、組み立てフラップ650に折り目を付け、側面パネル150の切断端縁(例えば、
図1の左端縁)に接着させる。さらに別の実施形態では、組み立てフラップ650は、
図1の側面パネル150の最も左側の側端縁に沿って設けることができ、組み立て時には折り曲げられて外装パネル100の最も右側の端縁に接着させることができる。
【0025】
下底パネル200は、上底パネル300の下の箱構造の底部に沿って平らに置かれており、そして、組み立てフラップ600は、下底パネル200と接する外装パネル100の下端縁に接着されている。
図4では、組み立てフラップ600の端部が外装パネル100の底部に接着されていることがわかる。さらなる実施形態では、組み立てフラップ600と下底パネル200との間の折り目が、外装パネル100と上底パネル300との間の折り目に沿って配置されるように、組み立てフラップ600を下底パネル200の上面に折り返すとともに、組み立てフラップ600の上面を上底パネル300の下面に接着させることができる。
【0026】
組み立てフラップ600、650は、例えば、糊、テープまたはステープルなどの従来の接着技術を使用して、隣接するパネルの端縁に接着することができる。組み立てフラップ600、650には、表面の少なくとも一部に粘着剤を設けて、必要に応じて取り外し可能なプラスチックストリップで覆うことも可能であり、これにより、プラスチックストリップを取り外して、組み立てフラップ600、650を適切な隣接パネルに押し付けるだけで接着し、箱をより容易に組み立てることができる。
【0027】
図2に示すように、本開示の実施形態による組み立てられた折り畳み式の箱は、2つの外装パネル100を含んでおり、当該2つの外装パネル100には、それらに横端部に、箱材料の折り目にある2つの側面片が取り付けられており、各側面片は、2つの側面パネル150から形成されており、当該2つの側面パネル150は、中央に垂直の折り目を有してほぼ矩形に配置されている。下部箱の底部は、2つの下底パネル200から形成されており、当該2つの下底パネル200は、それらの間に水平な底部折り目225を有しており、また、この箱の底部は、可撓性を有する折り目によって2つの外装パネル100の底端縁に取り付けられている。各下底パネル200は、各側面パネル150とほぼ同じ幅を有し、各一対の側面パネル150の間の折り目(例えば、箱の側面)が平らである場合、箱の下底部は外装パネル100の間で平らに延びるようになっている。底部フラップ350は、折り目によって、4つの側面パネル150のそれぞれの底端縁に接続されており、そして、これらの底部フラップ350は、下底パネル300の上に部分的に配置され、底部切り欠き250を少なくとも部分的に覆っている。最後に、上底パネル300は、可撓性を有する折り目によって、1つの外装パネル100の底端縁に添付されているとともに、底部フラップ350と下底パネル200との両方の上に配置されている。上底パネル300は、各外装パネル100と隣接する側面パネル150との間の角度が約90度であるとともに側面パネル150の各隣接する一対の間の折り目が実質的に平坦である場合に、外装パネル100と側面パネル150とによって形成される矩形の開口部のほぼ全体を埋めるようなサイズにすることが好ましい。
図2には、任意のハンドル配置400が、部分的に折り畳まれた箱の内部構造をより良く示すために、外装パネル100の外側に沿って下向きに折り畳まれた状態で示されている。
【0028】
図2には、上底パネル300が隣接する外装パネル100に向かって上方に折り曲げられている様子が示されている。折り畳み式の箱の組み立てを完了するには、この上底パネル300を水平位置まで折り曲げることにより、
図3の透視図に示すように、底部フラップ350と下底パネル200の上に配置する。この最終組み立てステップにより、箱組立体に構造的な剛性が付加される。たとえば、上底パネル300の端縁が側面パネル150の下端縁に押し付けられ、側面の折り目175と底部の折り目225との両方が真っ直ぐになり、これによって、組み立てられた箱の平らな側面と支持された平らな底部とが維持される。上底パネル300は、また、小さなアイテムが落下するおそれのある開口部または亀裂のない、組み立てられた箱の内部に画一的な基礎を提供する。底部フラップ350は、箱が組み立てられ拡張されたときに上部底部パネル300と側面パネル150の間に存在する隙間を埋めるのにも役立つ。
【0029】
底部フラップ350はまた、組み立てられた箱構造の底部の密閉を容易にする。底部フラップ350は、側面パネル150の底端縁に取り付けられているため、上底パネル300と側面パネル150との間に存在するであろう隙間をすべて覆っている。これらの底部フラップ350は、下底パネル200と上底パネル300との間に配置され、箱構造の底部をさらに支持し、重い物を内部に置いたときに箱の底部が破れたり、歪んだり、崩れたりする可能性を軽減する。先に述べたように、底部フラップ350の長さは、底部切り欠き250の幅よりも長くすることが好ましく、これにより、底部フラップ350は、組み立てられたときに、下底パネル200の上に部分的に載り、底部切り欠き250の開口部の一部またはすべてを覆うことなる。
【0030】
底部フラップ350は、
図2に示すように、箱を折り曲げたときに箱の反対側の底部フラップ350と重ならないように、外装パネル100の幅の半分よりも短いことが好ましい。このような重なりは、折り畳み式の箱の機能性を損なうことはないが、反対側の底部フラップ350が中央で重なり合う部分に余分な厚みが生じ、底面が不均一になる可能性がある。さらに、前記底部フラップの長さは、側面パネル150の高さよりも短いことが好ましく、これにより、当該底部フラップが、折り畳まれた状態で上方に折り曲げられたときに、当該底部フラップが側面パネル150の頂端縁より上に突出しないようになっている。
【0031】
図1および
図2に示す底部フラップ350は、側面パネル150から離れた、外装パネル100に隣接している端部に、湾曲した端縁を有している。このような湾曲した輪郭は、底部フラップ350が上下に折り曲げられて箱構造がそれぞれ、折り畳まれたり開かれたりするときに、外装パネル100に対する摩擦を低減することができる。さらなる実施形態では、底部フラップ350は、下方に折り曲げられたときに、底部切り欠き250を実質的に覆うとともに下底パネル200と部分的に重なる限り、矩形の形状にすることも、必要に応じて他の形状にすることもできる。底部フラップ350の中央の端縁は、折り曲げたときに、隣接する底部フラップ350と揃うように真っ直ぐに形成されることが好ましく、それによって、底部切り欠き250を覆い、上底パネル300の下に、完全に覆われた底部層を形成する。しかしながら、前記上底パネルの下のこのような完全な底部カバーは、折り畳み式の箱の機能にとって必須ではなく、さらなる実施形態では、底部フラップ350を他の形状および輪郭で提供することもできる。底部フラップ350 の本質的な構造的特徴は、箱の底部に開口部が生じないように、実質的に当該底部フラップ350の全幅にわたって、当該底部フラップ350が側面パネル150の下端縁に接続されていることと、当該底部フラップ350が、組み立てられた状態で箱の底から抜け落ちないように、下底フラップ200の少なくとも一部の上に配置されていることである。
【0032】
図3には、任意のハンドル配置400を含む、本開示の特定の実施形態による、完全に組み立てられた箱構造が示されている。この実施形態は、上底パネルが、箱の剛性矩形形状を維持するのに役立つ剛性箱構造を提供し、それによって、一対の側面パネル150のそれぞれは、それらの間に平坦な側面折り目175を備えた、実質的に平らな側面を形成する。任意のハンドル配置400は、外装パネル100の上端縁全体に沿って取り付けられており、箱の中にアイテムを入れたまま運ぶときに、安定性と強度とを提供する。
【0033】
組み立てられた箱を折り畳むには、
図2に示すように、まず、上底パネル300を上方に折り曲げて、隣接する外装パネル100に対向させる。次に、4つの底部フラップ350を、上方に折り曲げて、隣接する側面パネル150に対して垂直に配置させる。最後に、
図4の下部透視図に示すように、側面折り目175と底部折り目225とを(中空の矢印で示すように)同時に内側に押し込んで、これによって、外装パネル100を互いに接近させ、その間に側面パネル150と下底パネル200とが折り畳まれるようになる。
【0034】
図5には、折り畳まれた箱が示されているものの、この図では、明確化のため、完全に平らに押し付けられていない。任意のハンドル配置400は、外装パネル100の間に内側に折り畳まれた状態で示されている。この構成では、折り畳まれた箱は、外装パネル100のサイズよりも大きくない平らな輪郭を呈し、折り畳まれた状態で箱を持ち運んだり保管したりするのに有利である。
【0035】
この折り畳まれた状態から箱を開くには、外装パネル100を互いに引き離して開いた矩形の構成を形成し、下底パネル200と、隣接する一対の側面パネル150との両方を真っ直ぐにする。次に、底部フラップ350を下方に折り曲げて、下底パネル200の上面と対向するように配置する。最後に、上底パネル300を下方に折り曲げて底部フラップ350および下底パネル200と対向するように配置させて、構造的な剛性を高めるとともに箱内部に連続した底面を提供する。
【0036】
図6は、本開示の実施形態とともに使用可能な任意のハンドル配置400の詳細な図である。このようなハンドルの配置により、本明細書に記載の折り畳み式の箱の実施形態は、当該箱内に配置されたアイテムを運ぶための便利なトート箱として使用することが可能になる。ハンドル配置400は、それぞれが中央に切り欠きを有する2つのハンドルパネル450,500と、当該ハンドルパネル450,500に折り目によって取り付けられているとともにハンドル折り目575によって分離された2つのグリップパネル550と、をさらに含んでいる。この構成は、
図1に平らにした形で示されている。ハンドル配置400の構成要素は、
図6の矢印で示すように、折り目に沿って折り曲げることができ、例えば、
図3に示すような、平らで厚いハンドルを提供することができる。
【0037】
例示的なハンドル配置400は、切り欠きを備える単一のハンドルパネル450のみを有するハンドル、または、切り欠きを備える2つのハンドルパネル450,500を有するがそれらの間にグリップパネル550を有しないハンドルなど、他のタイプのハンドルに比べて、一定の利点を提供する。例えば、グリップパネル550は、箱の中に重いアイテムを入れて運ぶときに、ハンドル素材が破れたり破損したりする危険性を軽減するのに役立つように、切り欠きよりも上のハンドルの上部に追加の強度を加える。
【0038】
さらに、折り曲げられたグリップパネル550は、前記切り欠きを通して挿入された指によって保持されるであろう、ハンドル配置の上部にいくらかの厚みを加え、これにより、折り畳み式のトート箱を持ち運ぶ使用者にとってより快適なグリップを提供する。また、グリップパネル550の幅は、例えば、
図3に示すように、ハンドルが折り曲げられたときに、グリップパネル550の間のハンドル折り目575がハンドル配置400の切り欠き領域の上部に少しだけ延びるように選択することができる。このように、使用者の手は、ハンドルを握るときに、切り抜きの未加工の上端縁ではなく、ハンドルの折り目575に接触することになる。切り欠きの上端縁は、箱がハンドル配置400によって持ち運ばれるとき、箱とその内容物の全重量を支える。よって、この滑らかなハンドル折り目575が手に接触することは(グリップパネル550によって提供される追加の厚みと同様に)、ハンドル配置400の快適性と強度との両方を向上させる。
【0039】
本明細書で説明する、例示的な実施形態は、外装パネル100に取り付けられたハンドル配置400を含んでいる。さらなる実施形態では、このようなハンドル配置400を有さず、外装パネル100の上端縁が単に切断された端縁となっている、折り畳み式の箱を提供することができる。このようなハンドルのない箱は、当該箱の特定の保管および梱包用途に好ましい場合がある。さらに別の実施形態では、当該技術分野で既知の他のタイプの箱ハンドルを、本明細書に記載の折り畳み式の箱に取り付けるか、または、その一部として形成することができる。例えば、箱を把持して持ち運び易くするために、箱の側面の上端部の近くに、単純な、矩形または楕円形の切り欠きを設けることができる。本明細書に記載の折り畳み式の箱構成の一部として、折り畳み式の箱の本体に添付可能な、ロープ素材、成形プラスチックグリップなどの、他のタイプのハンドル配置を取り付けるか、或いは、形成することもできる。
【0040】
他の実施形態では、折り畳み式の箱に、蓋またはカバーを設けることができる。例えば、箱の上にちょうど収まる大きさの従来の別個の蓋を設けることができる。当該蓋は、折り畳み式の箱と同じ材料または異なる材料で形成されてもよい。このような取り外し可能な箱の蓋は、通常、矩形の外装と短く垂直な端縁とを含んでおり、折り畳み式の箱の頂端縁にしっかりと収まるサイズにすることができ、例えば、折り畳み式の箱を使用してアイテムを運搬または保管する場合に、望ましいときがある。
【0041】
さらに別の実施形態では、
図1に示すブランクのハンドル配置400の1つは省略することができ、そして、2つめのハンドル配置を、外装パネル100の上端縁に折り目によって取り付けられた、矩形の蓋組立体に置き換えることができる。この矩形の蓋(図示せず)は、縁パネルを有してもよく、当該縁パネルは、蓋の3つの自由端に設けられるとともに適切なタブを備えた折り目によってそこに取り付けられており、前記縁を折り曲げて一緒にロックすることで、箱のカバーを形成することができる。このタイプの蓋は、箱の上部の1つの側面に沿って縁によって取り付けられており、当該縁は、蓋の残りの3つの側面に設けられており、蓋を折り返したときに箱の上端縁に収まる。このような付属の蓋は、この技術分野で、例えば、特定の段ボール「バンカーズボックス」において知られており、折り畳み式の箱を使用して当該箱の中にアイテムを保管する場合に便利である。
【0042】
上述したところは、本開示の原理を単に例示したものである。本明細書の教示に鑑みれば、記載された実施形態に対する様々な修正および変更は、当業者であれば明らかであろう。したがって、当業者であれば、本明細書に明示的に記載されてはいないものの、本開示の原理を具体化し、したがって、本開示の精神および範囲内にある、多数の技術を考案できることが理解されよう。
【手続補正書】
【提出日】2023-09-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り畳み式の箱であって、
正面パネルおよび背面パネルと、
可撓性を有する折り目によって前記正面パネルの左端部および前記背面パネルの左端部に接合された第1側面片と、
可撓性を有する折り目によって前記正面パネルの右端部および前記背面パネルの右端部に接合された第2側面片と、
可撓性を有する折り目によって前記正面パネルの下端部および前記背面パネルの下端部に接合された下底パネルと、
可撓性を有する折り目によって各側面パネルの下端縁に接合された2つの底部フラップと、
可撓性を有する折り目によって前記正面パネルの下端縁に接合された上底パネルと、を備える折り畳み式の箱において、
前記正面パネルおよび前記背面パネルは、それぞれ、平らな下端縁と同じ幅とを有し、
前記第1側面片および前記第2側面片は、それぞれ、平らな下端縁と同じ幅とを有し、当該幅は、前記正面パネルの幅より広くない幅であり、
前記第1側面片および前記第2側面片のそれぞれは、可撓性を有する垂直な折り目によって接合された2つの側面パネルを備え、当該折り目は隣接する正面パネルと隣接する背面パネルとの中間にあり、
前記下底パネルは、前記正面パネルおよび前記背面パネルに対して平行な、可撓性を有する水平な折り目を備えており、
前記下底パネルは、当該下底パネルの各端部であって、側面パネルに隣接する各端部にそれぞれ設けられた切り欠きを更に備えており、
各切り欠きは、前記側面パネルに隣接する前記下底パネルの端部の全幅に沿って延在しており、
前記切り欠きは、隣接する側面パネルどうしを接合する垂直な折り目と、当該切り欠きの端部であって、前記水平な折り目に位置する端部との間の長さが、各側面パネルの幅と少なくとも同じ長さであり、
隣接する側面パネルに接合される各底部フラップの幅は、隣接する側面パネルの幅と同じであり、
各底部フラップの長さは、少なくとも前記切り欠きの長さと同じ長さであり、
各底部フラップは、前記下底パネルの一部の上に配置されているとともに、隣接する切り欠きの少なくとも一部の上を覆うように構成されており、
前記上底パネルは、前記底部フラップおよび前記下底パネルの上に配置されるように構成され、当該上底パネルの長さは、前記正面パネルの幅と同じであり、当該上底パネルの幅は、前記側面片の幅と同じであり、
前記折り畳み式の箱は、当該折り畳み式の箱が平らな構成に折り畳まれたときに、前記上底パネルが前記正面パネルに対して平らに配置され、前記上底パネル、前記下底パネル、前記第1側面片、および前記第2側面片が、それぞれ、前記正面パネルと前記背面パネルとの間に完全に配置されるように構成されている、折り畳み式の箱。
【請求項2】
前記箱は、厚紙材料から作られている、請求項1に記載の折り畳み式の箱。
【請求項3】
前記箱は、薄シートから作られており、当該薄シートは、剛性があり、隣接するパネルの間に可撓性を有する折り目を保持することができる、請求項1に記載の折り畳み式の箱。
【請求項4】
前記折り畳み式の箱は、薄シート材料のシングルブランクから形成されている、請求項1に記載の折り畳み式の箱。
【請求項5】
前記折り畳み式の箱は、前記側面パネルの垂直な端縁、前記正面パネルの垂直な端縁、前記背面パネルの垂直な端縁、または、前記下底パネルの端縁のうちの少なくとも1つに沿って設けられた少なくとも1つの組み立てフラップを更に備え、当該折り畳み式の箱を前記シングルブランクから組み立てることを容易にする、請求項4に記載の折り畳み式の箱。
【請求項6】
前記少なくとも1つの組み立てフラップは、テープ、糊、接着材料、または、ステープルのうちの少なくとも1つによって、隣接するパネルに添付されるように構成されている。請求項5に記載の折り畳み式の箱。
【請求項7】
各底部フラップは矩形である.請求項1に記載の折り畳み式の箱。
【請求項8】
各底部フラップは、その横側面であって、隣接する正面パネルまたは隣接する背面パネルの少なくとも1つに近い横側面の少なくとも一部に沿って、湾曲した端縁を備える、請求項1に記載の折り畳み式の箱。
【請求項9】
ハンドル配置を更に備える、請求項1に記載の折り畳み式の箱。
【請求項10】
前記ハンドル配置は、前記第1側面パネルおよび前記第2側面パネルのそれぞれの上部中央部分を貫通して設けられた、さらなる切り欠きを備えている、請求項9に記載の折り畳み式の箱。
【請求項11】
前記ハンドル配置は、可撓性を有するハンドル折り目によって、前記正面パネル及び前記背面パネルのそれぞれに接合されたハンドルパネルを備えており、各ハンドルパネルは、その遠位部分に貫通して設けられた少なくとも1つの切り欠きを備える、請求項9に記載の折り畳み式の箱。
【請求項12】
各ハンドルパネルは、当該各ハンドルパネルの間に、可撓性を有する折り目を有する2つの切り欠きを備えており、前記折り目が折り返されると、当該2つの切り欠きが重なり合うことにより、前記切り欠きの周囲に前記ハンドルパネルの厚みを増した部分が形成される、請求項11に記載の折り畳み式の箱。
【請求項13】
各ハンドルパネルは、実質的に同じ幅を有する2つのグリップパネルであって、前記2つの切り欠きの間に位置する2つのグリップパネルを更に備えており、前記2つのグリップパネルは、可撓性を有する折り目によって、相互に接合されるとともに、前記2つの切り欠きを含む前記ハンドルパネルの部分に接合されており、
前記グリップパネルは、M字型に折り曲げられて、前記2つの切り欠きを含む前記ハンドルパネルの部分の間に配置されるように構成されており、
前記2つのグリップパネルの間の可撓性を有する折り目は、M字型に折り曲げられたときに前記2つの切り欠きのそれぞれの上端縁より下まで延在するように構成され、当該2つの切り欠きの上端縁の内部に当該上端縁に隣接して、滑らかな折り目付き表面を提供する、請求項12に記載の折り畳み式の箱。
【請求項14】
前記折り畳み式の箱の上部開口部上に少なくとも部分的に収まるように構成された蓋配置をさらに備え、当該蓋配置は、前記折り畳み式の箱に添付されている、請求項1に記載の折り畳み式の箱。
【請求項15】
前記箱は、実質的に平らな形態に折り畳まれて、て、前記正面パネルと同程度の大きさの輪郭を有するように構成されている、請求項1に記載の折り畳み式の箱。
【請求項16】
請求項1に記載の折り畳み式の箱であって、当該箱は、
a)前記上底パネルは前記正面パネルに対して平らに配置されるように、当該上底パネルを上方に折り曲げること、
b)前記底部フラップのそれぞれは隣接する側面パネルに対して平らに配置されるように、当該底部フラップのそれぞれを上方に折り曲げること、
c)前記側面パネルの垂直な折り目を内側に折り曲げると同時に、前記下底パネルの水平な折り目を上方に折り曲げることにより、前記側面パネルと前記下底パネルとが前記正面パネルと前記背面パネルとの間で半分に折り曲げられ、折り曲げられた側面パネルが前記下底パネルの前記切り欠きの中に延びるようにすること、
の各ステップを実行することによって折り畳まれるように構成されている、折り畳み式の箱。
【請求項17】
折り畳み式の箱に組み立てられるように構成されたブランクであって、組み立てられた折り畳み式の箱は、
正面パネルおよび背面パネルと、
可撓性を有する折り目によって、前記正面パネルの左端部および前記背面パネルの左端部に接合された第1側面片と、
可撓性を有する折り目によって、前記正面パネルの右端部および前記背面パネルの右端部に接合された第2側面片と、
可撓性を有する折り目によって、前記正面パネルの下端部および前記背面パネルの下端部に接合された下底パネルと、
可撓性を有する折り目によって、各側面パネルの下端縁に接合された2つの底部フラップと、
可撓性を有する折り目によって、前記正面パネルの前記下端縁に接合された上底パネルと、を備えており、
前記正面パネルおよび前記背面パネルは、それぞれ、平坦な下端縁を有し、幅が同じであり、
前記第1側面片および前記第2側面片のそれぞれは、平坦な下端縁を有し、幅が前記正面パネルの幅以下であり、
前記第1側面片および前記第2側面片のそれぞれは、隣接する正面パネルと隣接する背面パネルとの中間に、可撓性を有する垂直な折り目によって接合された2つの側面パネルを備えており、
前記下底パネルは、前記正面パネルおよび前記背面パネルに対して平行な、可撓性を有する水平な折り目を備えており、
前記下底パネルは、その各端部に、側面パネルに隣接して設けられた切り欠きを更に備えており、
各切り欠きは、前記側面パネルに隣接する前記下底パネルの端部の全幅に沿って延在しており、
隣接する側面パネルに接合する垂直な折り目と、前記水平な折り目に位置する切り欠きの端部との間の、前記切り欠きの長さは、各側面パネルの幅と少なくとも同じ長さであり、
隣接する側面パネルに接合される各底部フラップの幅は、隣接する側面パネルの幅と同じであり、
各底部フラップの長さは、少なくとも前記切り欠きの長さと同じ長さであり、
各底部フラップは、前記下底パネルの一部の上に配置されるとともに隣接する切り欠きの少なくとも一部を覆うように構成されており、
前記上底パネルは、前記底部フラップおよび前記下底パネルの上に配置されるように構成され、当該上底パネルは、前記正面パネルの幅と同じ長さを有しているとともに前記側面片の幅と同じ幅を有して
おり、
前記折り畳み式の箱は、当該折り畳み式の箱が平らな構成に折り畳まれたときに、前記上底パネルが前記正面パネルに対して平らに配置され、前記上底パネル、前記下底パネル、前記第1側面片および前記第2側面片が、それぞれ、前記正面パネルと前記背面パネルとの間に完全に配置されるように構成されている、ブランク。
【請求項18】
前記箱は、厚紙材料、または、剛性を有するとともに隣接するパネルの間に可撓性を有する折り目を保持することができる薄いシートのうちの、少なくとも1つから作られている、請求項17に記載のブランク。
【請求項19】
前記正面パネル、前記背面パネル、左側面片、または、右側面片の少なくとも1つに接合されるか、または、それらの一部として形成されたハンドル配置を更に備える、請求項17に記載のブランク。
【請求項20】
前記ブランクは、前記側面パネルの垂直な端縁、前記正面パネルの垂直な端縁、前記背面パネルの垂直な端縁、または、前記下底パネルの端縁のうちの少なくとも1つに沿って設けられた少なくとも1つの組み立てフラップを更に備え、当該ブランクから前記折り畳み式の箱を組み立てることを容易する、請求項17に記載のブランク。
【国際調査報告】