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特表2025-503443安全メッセージにおける効率的な経路履歴及び完全な証明書の包含
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-04
(54)【発明の名称】安全メッセージにおける効率的な経路履歴及び完全な証明書の包含
(51)【国際特許分類】
   H04W 4/46 20180101AFI20250128BHJP
   H04W 92/18 20090101ALI20250128BHJP
   H04W 12/069 20210101ALI20250128BHJP
【FI】
H04W4/46
H04W92/18
H04W12/069
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535966
(86)(22)【出願日】2022-11-01
(85)【翻訳文提出日】2024-06-14
(86)【国際出願番号】 US2022079045
(87)【国際公開番号】W WO2023132986
(87)【国際公開日】2023-07-13
(31)【優先権主張番号】17/646,976
(32)【優先日】2022-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
2.3GPP
3.BLUETOOTH
4.ZIGBEE
5.Blu-ray
(71)【出願人】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】マシュー、ショーン・ビンセント
(72)【発明者】
【氏名】ネコウイ、モハンマド
(72)【発明者】
【氏名】ダス、スーミャ
(72)【発明者】
【氏名】ホワイト、ウィリアム
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067BB21
5K067DD45
5K067DD51
5K067EE02
5K067EE25
5K067FF02
(57)【要約】
本開示は、拡張基本安全メッセージ(BSM)報告をサポートするワイヤレス通信のためのシステム、方法、及びデバイスを提供する。第1の態様では、ワイヤレス通信の方法は、ワイヤレス通信デバイスによって、別のワイヤレス通信デバイスからC-V2Xメッセージを受信することと、ワイヤレス通信デバイスによって、C-V2Xメッセージに基づいて経路履歴情報トリガ条件が満たされていると判定したことに応答して、経路履歴情報を含む安全メッセージを送信することと、を含む。第2の態様では、ワイヤレス通信の方法は、ワイヤレス通信デバイスによって、別のワイヤレス通信デバイスからC-V2Xメッセージを受信することと、ワイヤレス通信デバイスによって、C-V2Xメッセージに基づいて証明書情報トリガ条件が満たされていると判定したことに応答して、証明書情報を含む安全メッセージを送信することと、を含む。他の態様及び特徴もまた、特許請求され、説明される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信の方法であって、
ワイヤレス通信デバイスによって、別のワイヤレス通信デバイスからセルラービークルツーエブリシング(cellular vehicle-to-everything、C-V2X)メッセージを受信することと、
前記ワイヤレス通信デバイスによって、前記C-V2Xメッセージに基づいて経路履歴情報トリガ条件が満たされていると判定したことに応答して、経路履歴情報を含む安全メッセージを送信することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記経路履歴情報トリガ条件が、衝突ゾーン条件、チャネル品質条件、新しいビークル条件、又はそれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記経路履歴情報トリガ条件を満たさない安全メッセージ送信が、前記経路履歴情報を含まない、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記安全メッセージが、基本安全メッセージ(BSM)、協調認識メッセージ(CAM)、又は分散環境通知メッセージ(DENM)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記経路履歴情報が、前記ワイヤレス通信デバイスの複数の以前の位置を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記他のワイヤレス通信デバイスからの前記C-V2Xメッセージが、ビーコンメッセージ、基本安全メッセージ(BSM)、協調認識メッセージ(CAM)、又は分散環境通知メッセージ(DENM)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記他のワイヤレス通信デバイスからの前記C-V2Xメッセージが、前記他のワイヤレス通信デバイスの第2経路履歴情報を含み、前記方法が、
前記ワイヤレス通信デバイスによって、前記他のワイヤレス通信デバイスの軌道を決定することと、
前記ワイヤレス通信デバイスによって、前記他のワイヤレス通信デバイスの前記軌道に基づいて、前記他のワイヤレス通信デバイスについての範囲推定値又は衝突までの時間(TTC)推定値を決定することと、
前記ワイヤレス通信デバイスによって、前記範囲推定値又は前記TTC推定値に基づいて、前記安全メッセージに前記経路履歴情報を含めることを決定することと、を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ワイヤレス通信デバイスによって、前記経路履歴情報トリガ条件が満たされていると判定することと、
前記ワイヤレス通信デバイスによって、前記経路履歴情報トリガ条件が満たされていると判定したことに基づいて、前記経路履歴情報を含める安全メッセージの数を決定することと、を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
装置であって、
少なくとも1つのトランシーバと、
メモリと、
前記少なくとも1つのトランシーバ及び前記メモリに結合された少なくとも1つのプロセッサと、を備え、前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記少なくとも1つのトランシーバを介して、ワイヤレス通信デバイスからセルラービークルツーエブリシング(C-V2X)メッセージを受信し、
前記C-V2Xメッセージに基づいて経路履歴情報トリガ条件が満たされていると判定したことに応答して、前記少なくとも1つのトランシーバを介して、経路履歴情報を含む安全メッセージを送信する、ように構成されている、装置。
【請求項10】
前記C-V2Xメッセージが、一時IDを含み、前記少なくとも1つのプロセッサが、
ローカルダイナミックマップ(LDM)に基づいて、前記一時IDが新しい又は未知のデバイスに対応するかどうかを判定し、
前記一時IDが新しい又は未知のデバイスに関連付けられていることに基づいて、前記経路履歴情報を前記安全メッセージに含めることを決定する、ように更に構成されている、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記LDMに基づいて前記一時IDが前記新しい又は未知のデバイスに対応するかどうかを判定するために、前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記一時IDを前記LDMの、記憶された一時IDと比較し、
前記ワイヤレス通信デバイスの予測軌道を前記LDMの、記憶された予測軌道と比較し、
前記一時ID又は予測軌道と前記LDMの、前記記憶された一時ID又は前記記憶された予測軌道とが一致しないことによって、前記ワイヤレス通信デバイスが新しい又は未知のデバイスであると判定する、ように構成されている、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記C-V2Xメッセージに基づいて前記ワイヤレス通信デバイスについての範囲推定値を決定し、
前記C-V2Xメッセージに基づいて衝突までの時間(TTC)推定値を決定し、
前記範囲推定値を範囲条件と比較し、
前記TTC推定値をTTC条件と比較し、
前記範囲推定値が前記範囲条件未満であること、前記TTC推定値が前記TTC条件未満であること、又はその両方に基づいて、前記経路履歴情報を前記安全メッセージに含めることを決定する、ように更に構成されている、請求項9に記載の装置。
【請求項13】
前記経路履歴情報トリガ条件が、チャネル品質インジケータ(CQI)トリガ条件であり、前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記装置のCQIを決定し、
前記CQIをCQI閾値と比較し、
前記CQIが前記CQI閾値以下であることによって前記CQIトリガ条件が満たされていると判定する、ように更に構成されている、請求項9に記載の装置。
【請求項14】
前記装置が、ユーザ機器(UE)を含む、請求項9に記載の装置。
【請求項15】
前記装置が、ホストビークル(HV)を含み、前記ワイヤレス通信デバイスが、リモートビークル(RV)を含む、請求項9に記載の装置。
【請求項16】
ワイヤレス通信の方法であって、
ワイヤレス通信デバイスによって、別のワイヤレス通信デバイスからセルラービークルツーエブリシング(C-V2X)メッセージを受信することと、
前記ワイヤレス通信デバイスによって、前記C-V2Xメッセージに基づいて証明書情報トリガ条件が満たされていると判定したことに応答して、証明書情報を含む安全メッセージを送信することと、を含む、方法。
【請求項17】
前記証明書情報トリガ条件が、範囲条件、衝突までの時間条件、新しいビークル条件、タイマ条件、クリティカルイベント条件、又はそれらの組み合わせを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記ワイヤレス通信デバイスによって、前記証明書情報トリガ条件が満たされていないと判定することと、
前記ワイヤレス通信デバイスによって、前記証明書情報トリガ条件が満たされないと判定したことに基づいて、第2の安全メッセージに前記証明書情報を含めることを控えることと、
前記ワイヤレス通信デバイスによって、前記証明書情報を伴わない前記第2の安全メッセージを送信することと、を更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記第2の安全メッセージが、部分的証明書情報を含み、前記部分的証明書情報が、前記証明書情報のダイジェストを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記安全メッセージが、基本安全メッセージ(BSM)、協調認識メッセージ(CAM)、又は分散環境通知メッセージ(DENM)を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項21】
前記証明書情報が、完全な証明書を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項22】
前記他のワイヤレス通信デバイスからの前記C-V2Xメッセージが、ビーコンメッセージ、基本安全メッセージ(BSM)、協調認識メッセージ(CAM)、又は分散環境通知メッセージ(DENM)を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項23】
前記他のワイヤレス通信デバイスからの前記C-V2Xメッセージが、前記他のワイヤレス通信デバイスの第2経路履歴情報を含み、前記方法が、
前記ワイヤレス通信デバイスによって、前記他のワイヤレス通信デバイスの軌道を決定することと、
前記ワイヤレス通信デバイスによって、前記他のワイヤレス通信デバイスの前記軌道に基づいて、前記他のワイヤレス通信デバイスについての範囲推定値又は衝突までの時間(TTC)推定値を決定することと、
前記ワイヤレス通信デバイスによって、前記範囲推定値又は前記TTC推定値に基づいて、前記安全メッセージに前記証明書情報を含めることを決定することと、を更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項24】
装置であって、
少なくとも1つのトランシーバと、
メモリと、
前記少なくとも1つのトランシーバ及び前記メモリに結合された少なくとも1つのプロセッサと、を備え、前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記少なくとも1つのトランシーバを介して、ワイヤレス通信デバイスからセルラービークルツーエブリシング(C-V2X)メッセージを受信し、
前記C-V2Xメッセージに基づいて証明書情報トリガ条件が満たされていると判定したことに応答して、少なくとも1つのトランシーバを介して、証明書情報を含む安全メッセージを送信する、ように構成されている、装置。
【請求項25】
前記C-V2Xメッセージが、一時IDを含み、前記少なくとも1つのプロセッサが、
ローカルダイナミックマップ(LDM)に基づいて、前記一時IDが新しい又は未知のデバイスに対応するかどうかを判定し、
前記新しい又は未知のデバイスに関連付けられた範囲又は衝突までの時間(TTC)が、範囲条件、TTC条件、又は両方を満たすかどうかを判定し、
前記一時IDが前記新しい又は未知のデバイスに関連付けられており、前記新しい又は未知のデバイスが前記範囲条件、前記TTC条件、又は両方を満たすことに基づいて、前記安全メッセージに前記証明書情報を含めることを決定する、ように更に構成されている、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記証明書情報トリガ条件が、チャネル品質インジケータ(CQI)トリガ条件であり、前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記装置のCQIを決定し、
前記CQIをCQI閾値と比較し、
前記CQIが前記CQI閾値以下であることによって前記CQIトリガ条件が満たされるかどうかを判定し、
前記CQIが前記CQI閾値以下であることによって前記CQIトリガ条件が満たされていると判定したことに基づいて、前記安全メッセージ内に前記証明書情報を含めることを決定する、ように更に構成されている、請求項24に記載の装置。
【請求項27】
前記証明書情報トリガ条件が、証明書変更条件であり、前記少なくとも1つのプロセッサが、
証明書変更後の前記証明書情報の包含のための、450ミリ秒より大きい基本頻度についての証明書包含頻度を決定し、
前記証明書包含頻度に基づいてタイマを設定し、
前記タイマの満了に基づいて前記安全メッセージ内に前記証明書情報を含めることを決定する、ように更に構成されている、請求項24に記載の装置。
【請求項28】
前記証明書包含頻度が、2秒以上である、請求項27に記載の装置。
【請求項29】
前記少なくとも1つのプロセッサが、
加速イベント、減速イベント、方向変更イベント、安全システムのアクティブ化を含むクリティカルイベントを決定し、
前記クリティカルイベントを検出したことに基づいて、前記安全メッセージに前記証明書情報を含めることを決定する、ように更に構成されている、請求項24に記載の装置。
【請求項30】
前記装置が、国際自動車技術者協会(SAE)又は欧州電気通信標準化機構(ETSI)インテリジェント輸送システム(ITS)モードで動作している、請求項24に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
[0001] 本出願は、全体が参照により本明細書に明確に組み込まれる、2022年1月4日に出願された「EFFICIENT PATH HISTORY AND FULL CERTIFICATE INCLUSION IN SAFETY MESSAGES」という名称の米国特許出願第17/646,976号の利益を主張する。
【0002】
[0002] 本開示の態様は、概して無線通信システムに関し、より具体的には、デバイスツーデバイス通信に関する。いくつかの特徴は、基本安全メッセージ(Basic Safety Message、BSM)などの拡張安全メッセージ、報告動作を含む、改善された通信を可能にし、提供することができる。
【背景技術】
【0003】
[0003] ワイヤレス通信ネットワークは、音声、ビデオ、パケットデータ、メッセージング、ブロードキャストなどの様々な通信サービスを提供するために広く展開されている。これらのワイヤレスネットワークは、利用可能なネットワークリソースを共有することによって複数のユーザをサポートすることが可能な多元接続ネットワークであってよい。そのようなネットワークは、利用可能なネットワークリソースを共有することによって複数のユーザのための通信をサポートする多元接続ネットワークであり得る。
【0004】
[0004] ワイヤレス通信ネットワークは、いくつかの構成要素を含み得る。これらの構成要素は、いくつかのユーザ機器(user equipments、UEs)のための通信をサポートすることができる、基地局(又はノードB)などのワイヤレス通信デバイスを含んでもよい。UEは、ダウンリンク及びアップリンクを介して基地局と通信してもよい。ダウンリンク(又は、順方向リンク)は基地局からUEへの通信リンクを指し、アップリンク(又は、逆方向リンク)はUEから基地局への通信リンクを指す。
【0005】
[0005] 基地局は、ダウンリンク上でUEへデータ及び制御情報を送信してよく、又はアップリンク上でUEからデータ及び制御情報を受信してよい。ダウンリンク上では、基地局からの送信は、近隣基地局からの、又は他のワイヤレス無線周波数(radio frequency、RF)送信機からの送信に起因する干渉を受けることがある。アップリンク上では、UEからの送信は、近隣基地局と通信する他のUEのアップリンク送信からの、又は他のワイヤレスRF送信機からの干渉を受けることがある。この干渉は、ダウンリンクとアップリンクの両方において性能を低下させることがある。
【0006】
[0006] モバイルブロードバンドアクセスに対する需要が増加し続けるにつれて、より多くのUEが長距離ワイヤレス通信ネットワークにアクセスするとともに、より多くの短距離ワイヤレスシステムが地域に展開されて、干渉及びネットワークの輻輳の可能性が大きくなる。モバイルブロードバンドアクセスに対する増大する需要を満たすためだけでなく、モバイル通信のユーザ体験を進化及び向上させるために、ワイヤレス技術を進化させるための研究及び開発が続いている。
【発明の概要】
【0007】
[0007] 以下では、論じられるテクノロジの基本的理解をもたらすために、本開示のいくつかの態様を要約する。この概要は、本開示の想到される特徴の全ての広範な概観ではなく、本開示の全ての態様の主要な要素又は重要な要素を特定することも、本開示のいずれか又は全ての態様の範囲を明示することも意図するものではない。その唯一の目的は、後に提示されるより詳細な説明に対する導入部として、本開示の1つ又は複数の態様のいくつかの構想を概要の形式で提示することである。
【0008】
[0008] 本開示の一態様では、ワイヤレス通信の方法は、ワイヤレス通信デバイスによって、別のワイヤレス通信デバイスからC-V2Xメッセージを受信することと、ワイヤレス通信デバイスによって、C-V2Xメッセージに基づいて経路履歴情報トリガ条件が満たされていると判定したことに応答して、経路履歴情報を含む安全メッセージを送信することと、を含む。
【0009】
[0009] 本開示の別の態様では、ワイヤレス通信のための装置は、プロセッサと、プロセッサに結合されたメモリと、を含み、メモリは、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、ワイヤレス通信デバイスからC-V2Xメッセージを受信させ、C-V2Xメッセージに基づいて経路履歴情報トリガ条件が満たされていると判定したことに応答して、経路履歴情報を含む安全メッセージを送信させる命令を記憶する。
【0010】
[0010] 本開示の一態様では、ワイヤレス通信のための方法は、ワイヤレス通信デバイスによって、別のワイヤレス通信デバイスからC-V2Xメッセージを受信することと、ワイヤレス通信デバイスによって、C-V2Xメッセージに基づいて証明書情報トリガ条件が満たされていると判定したことに応答して、証明書情報を含む安全メッセージを送信することと、を含む。
【0011】
[0011] 本開示の別の態様では、ワイヤレス通信のための装置は、プロセッサと、プロセッサに結合されたメモリと、を含み、メモリは、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、ワイヤレス通信デバイスからC-V2Xメッセージを受信させ、C-V2Xメッセージに基づいて証明書情報トリガ条件が満たされていると判定したことに応答して、証明書情報を含む安全メッセージを送信させる命令を記憶する。
【0012】
[0012] 前述のことは、以下の「発明を実施するための形態」をよりよく理解することができるために、本開示による実施例の特徴及び技術的利点をかなり広範に概説している。以降では、追加的な特徴及び利点が説明される。開示される概念及び具体例は、本開示の同じ目的を遂行するための他の構造を変更又は設計するための基礎として容易に利用することができる。そのような等価の構造は、添付の特許請求の範囲から逸脱するものではない。本明細書で開示される構想の特性である、それらの構成及び動作方法の双方が、以下の説明を添付の図に関連して検討することにより、関連する利点とともに、より良好に理解されるであろう。図の各々は、特許請求の範囲の限定の定義としてではなく、例示及び説明のために提供される。
【0013】
[0013] 態様及び実装形態について、いくつかの例を例示することによって本出願で説明するが、多くの異なる構成及びシナリオにおいて追加の実装形態及び使用事例が生じ得ることを当業者は理解されよう。本明細書で説明する革新は、多くの異なるプラットフォームタイプ、デバイス、システム、形状、サイズ、パッケージング配置にわたって実装され得る。例えば、態様及び/又は用途は、集積チップ実装形態及び他の非モジュール構成要素ベースのデバイス(例えば、エンドユーザデバイス、ビークル、通信デバイス、コンピューティングデバイス、産業機器、小売/購買デバイス、医療デバイス、人工知能(artificial intelligence、AI)対応デバイスなど)によって生じる場合がある。いくつかの例は、使用事例又は用途を特に対象とすることも又はしないこともあるが、説明する革新の幅広い種類の適用可能性が生じることがある。実装形態は、チップレベル又はモジュール式の構成要素から非モジュール式、非チップレベルの実装形態まで、更には、説明する革新の1つ又は複数の態様を組み込む、集約型、分散型、又は相手先商標製造会社(original equipment manufacturer、OEM)デバイス又はシステムまで範囲が及ぶ場合がある。いくつかの実践的な設定では、説明される態様及び特徴を組み込むデバイスはまた、特許請求及び説明される態様の実装及び実践のために、追加のコンポーネント及び特徴を必然的に含み得る。例えば、ワイヤレス信号の送信及び受信は、アナログ及びデジタルの目的でいくつかの構成要素(例えば、アンテナ、無線周波数(RF)チェーン、電力増幅器、変調器、バッファ、プロセッサ(単数又は複数)、インターリーバ、加算器/アナログ加算器などを含むハードウェア構成要素)を必然的に含む。本明細書で説明する革新は、様々なサイズ、形状、及び構造の多種多様なデバイス、チップレベル構成要素、システム、分散型構成、エンドユーザデバイスなどにおいて実践され得ることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
[0014] 以下の図面を参照することによって、本開示の性質及び利点の更なる理解を実現することができる。添付の図において、同様のコンポーネント又は特徴は、同じ参照ラベルを有し得る。更に、同じタイプの様々なコンポーネントは、参照ラベルの後に、ダッシュと、類似のコンポーネントを区別する第2のラベルとを付けることによって区別され得る。本明細書において第1の参照ラベルのみが使用される場合、その説明は、第2の参照ラベルにかかわらず、同じ第1の参照ラベルを有する同様の構成要素のうちのいずれか1つに適用可能である。
図1】[0015] 1つ又は複数の態様による例示的なワイヤレス通信システムの詳細を示すブロック図である。
図2】[0016] 1つ又は複数の態様による基地局及びユーザ機器(UE)の例を示すブロック図である。
図3A】[0017] デバイスツーデバイス通信システムの図である。
図3B】[0018] デバイスツーデバイス通信を示す例示的な図である。
図4】[0019] 1つ又は複数の態様による拡張安全メッセージ報告動作をサポートする例示的なワイヤレス通信システムを示すブロック図である。
図5】[0020] 1つ又は複数の態様による拡張安全メッセージ報告動作をサポートする例示的なワイヤレス通信システムを示す図である。
図6】[0021] 1つ又は複数の態様による拡張安全メッセージ報告動作をサポートする例示的なプロセスを示すフロー図である。
図7】[0022] 1つ又は複数の態様による拡張安全メッセージ報告動作をサポートする例示的なプロセスを示すフロー図である。
図8】[0023] 1つ又は複数の態様による拡張安全メッセージ報告動作をサポートする例示的なUEのブロック図である。
【0015】
[0024] 様々な図面における同様の参照符号及び名称は、同様の要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[0025] 添付図面に関連して、以下に記載される「発明を実施するための形態」は、様々な構成の説明として意図されているものであり、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。むしろ、「発明を実施するための形態」は、本発明の主題の完全な理解をもたらすことを目的とする、具体的な詳細を含む。当業者には、これらの具体的な詳細が、あらゆる場合において必要とされるものではないこと、並びに、いくつかの事例では、周知の構造及び構成要素が、提示を明確にするためにブロック図の形式で示されていることが明らかとなるであろう。
【0017】
[0026] 本開示は、一般に、ワイヤレス通信ネットワークとも呼ばれる、1つ又は複数のワイヤレス通信システムにおける2つ以上のワイヤレスデバイスの間で、許可された共有アクセスを提供すること、又はそれに参加することに関する。様々な実装形態では、技法及び装置は、符号分割多元接続(code division multiple access、CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(time division multiple access、TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(requency division multiple access、FDMA)ネットワーク、直交FDMA(orthogonal FDMA、OFDMA)ネットワーク、シングルキャリアFDMA(single-carrier FDMA、SC-FDMA)ネットワーク、LTEネットワーク、GSMネットワーク、第5世代(5th Generation、5G)又は新無線(new radio、NR)ネットワーク(「5G NR」ネットワーク、システム、又はデバイスと呼ばれることもある)、並びに他の通信ネットワークなどのワイヤレス通信ネットワークのために使用され得る。本明細書で説明される「ネットワーク」及び「システム」という用語は、互換的に使用され得る。
【0018】
[0027] 例えば、CDMAネットワークは、ユニバーサル地上無線アクセス(universal terrestrial radio access、UTRA)、cdma2000などの無線技術を実装し得る。UTRAは、ワイドバンドCDMA(wideband-CDMA、W-CDMA)及び低チップレート(low chip rate、LCR)を含む。CDMA2000は、IS-2000規格、IS-95規格、及びIS-856規格をカバーする。
【0019】
[0028] TDMAネットワークは、例えば、モバイル通信用グローバルシステム(Global System for Mobile Communication、GSM)などの無線技術を実装する場合がある。第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project、3GPP)は、GERANとしても示される、GSM EDGE(GSM進化型高速データレート)無線アクセスネットワーク(radio access network、RAN)のための規格を定義する。GERANは、基地局(例えば、Aterインターフェース及びAbisインターフェース)と基地局コントローラ(Aインターフェースなど)とをつなぐネットワークとともに、GSM/EDGEの無線構成要素である。無線アクセスネットワークは、GSMネットワークの構成要素を表し、それを通じて電話呼及びパケットデータが、公衆交換電話網(public switched telephone network、PSTN)との間で、及びインターネットが、ユーザ端末又はユーザ機器(UEs)としても知られる加入者ハンドセットとの間でルーティングされる。携帯電話事業者のネットワークは、1つ又は複数のGERANを含むことがあり、そのようなGERANは、UMTS/GSMネットワークの場合にUTRANと結合されることがある。加えて、事業者ネットワークはまた、1つ又は複数のLTEネットワーク又は1つ又は複数の他のネットワークを含み得る。様々な異なるネットワークタイプは、異なる無線アクセス技術(radio access technologies、RATs)及びRANを使用してもよい。
【0020】
[0029] OFDMAネットワークは、進化型UTRA(E-UTRA)、米国電気電子技術者協会(IEEE)802.11、IEEE802.16、IEEE802.20、フラッシュOFDMなどの無線技術を実装し得る。UTRA、E-UTRA、及びGSMは、ユニバーサル移動通信システム(universal mobile telecommunication system、UMTS)の一部である。具体的には、long term evolution(LTE)は、E-UTRAを使用するUMTSのリリースである。UTRA、E-UTRA、GSM、UMTS、及びLTEは、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)という名称の組織から提供される文書に記載されており、cdma2000は、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3rd Generation Partnership Project 2、3GPP2)という名称の組織からの文書に記載されている。これらの様々な無線技術及び規格は、知られている又は開発中である。例えば、3GPPは、世界的に適用可能な第3世代(third generation、3G)モバイルフォン仕様を定義することを目的とする電気通信協会のグループ間の共同作業である。3GPP LTEは、UMTSモバイルフォン規格を改善することを目的とした3GPPプロジェクトである。3GPPは、次世代のモバイルネットワーク、モバイルシステム、及びモバイルデバイスのための仕様を定義することがある。本開示は、LTE、4G、又は5G NR技術を参照していくつかの態様について説明し得るが、説明は、特定の技術又は適用例に限定されることを意図したものでなく、1つの技術を参照して説明される1つ又は複数の態様は、別の技術にも適用可能であると理解され得る。加えて、本開示の1つ又は複数の態様は、異なる無線アクセス技術又は無線エアインターフェースを使用するネットワーク間のワイヤレススペクトルへの共有アクセスに関連し得る。
【0021】
[0030] 5Gネットワークにより、OFDMベースの統合されたエアインターフェースを使用して実装され得る、多様な展開、多様なスペクトル、並びに多様なサービス及びデバイスが期待できる。これらの目標を達成するために、5G NRネットワーク用の新無線技術の開発に加えて、LTE及びLTE-Aに対する更なる拡張が検討される。5G NRは、(1)超高密度(例えば、~1Mノード/km)、超低複雑度(例えば、~数十ビット/秒)、超低エネルギー(例えば、~10年超のバッテリ寿命)、及び困難な場所に到達する能力を有する深いカバレージを有する大規模なモノのインターネット(Internet of things、IoTs)に対する、(2)センシティブな個人情報、財務情報、機密情報を保護するための強力なセキュリティを伴うミッションクリティカルな制御、超高信頼性(例えば、~約99.9999%の信頼性)、超低レイテンシ(例えば、~約1ミリ秒(ms))、及び広範囲のモビリティ又はそれを欠くユーザを含む、(3)非常に高い容量(例えば、~約10Tbps/km)、非常に高いデータレート(例えば、マルチGbpsレート、100超Mbpsユーザ体験レート)、並びに高度な発見及び最適化を伴う深い認識を含む拡張モバイルブロードバンドを有する、カバレージを提供するようにスケーリングすることができる。
【0022】
[0031] デバイス、ネットワーク、及びシステムは、電磁スペクトルの1つ又は複数の部分を介して通信するように構成され得る。電磁スペクトルは、しばしば、周波数又は波長に基づいて、様々なクラス、帯域、チャネルなどへと再分割される。5G NRでは、2つの初期の動作帯域が、周波数範囲指定FR1(410MHz~7.125GHz)及びFR2(24.25GHz~52.6GHz)として識別されている。FR1とFR2との間の周波数は、多くの場合、中間帯域周波数と称される。FR1の一部分は6GHzよりも高いが、FR1はしばしば、様々な文書及び論文において(互換的に)「サブ6GHz」帯域と称される。同様の命名法上の問題がFR2に関して生じることがあり、これは、国際電気通信連合(International Telecommunications Union、ITU)によって「ミリメートル波」(mmWave)帯域として特定される極高周波(extremely high frequency、EHF)帯域(30GHz~300GHz)とは異なるにもかかわらず、しばしば、文書及び論文において(互換的に)「mmWave」帯域と呼ばれる。
【0023】
[0032] 上記の態様を念頭において、別段に明記されていない限り、「サブ6GHz」などの用語は、本明細書で使用される場合、6GHz未満であり得るか、FR1内であり得るか、又は中間帯域周波数を含み得る周波数を広く表す場合があることを理解されたい。更に、別段に明記されていない限り、「mmWave」などの用語が、本明細書で使用される場合、中間帯域周波数を含み得るか、FR2内にあり得るか、又はEHF帯域内にあり得る周波数を、広く表す場合があることを理解されたい。
【0024】
[0033] 5G NRデバイス、ネットワーク、及びシステムは、最適化されたOFDMベースの波形特徴を使用するように実装され得る。これらの特徴は、スケーラブルなヌメロロジー及び送信時間間隔(transmission time intervals、TTIs)、動的な低レイテンシ時分割複信(time division duplex、TDD)設計又は周波数分割複信(frequency division duplex、FDD)設計でサービス及び特徴を効率的に多重化するための共通のフレキシブルなフレームワーク、マッシブ多入力多出力(multiple input, multiple output、MIMO)、ロバストなmmWave送信、高度なチャネルコーディング、及びデバイス中心のモビリティなどの高度なワイヤレス技術を含み得る。サブキャリア間隔のスケーリングを伴う、5G NRにおけるヌメロロジーのスケーラビリティは、多様なスペクトル及び多様な展開にわたる多様なサービスの運用に効率的に対処し得る。例えば、3GHz未満のFDD又はTDD実装の様々な屋外及びマクロカバレージ展開では、サブキャリア間隔は、例えば、1、5、10、20MHzなどの帯域幅にわたって、15kHzで生じ得る。3GHzを超えるTDDの他の様々な屋外及びスモールセルカバレージ展開の場合、サブキャリア間隔は、80/100MHzの帯域幅にわたって、30kHzで生じ得る。5GHz帯域の免許不要部分でTDDを使用する他の様々な屋内広帯域実装の場合、サブキャリア間隔は、160MHzの帯域幅にわたって、60kHzで生じ得る。最後に、28GHzのTDDにおいてミリ波成分で送信する様々な展開の場合、サブキャリア間隔は、500MHzの帯域幅にわたって、120kHzで生じ得る。
【0025】
[0034] 5G NRのスケーラブルなヌメロロジーは、多様なレイテンシ及びサービス品質(quality of service、QoS)要件のためのスケーラブルなTTIを容易にする。例えば、低いレイテンシ及び高い信頼性のためにより短いTTIが使用され得るが、より高いスペクトル効率のためにより長いTTIが使用され得る。長いTTI及び短いTTIの効率的な多重化により、送信がシンボル境界上で開始することが可能になる。5G NRはまた、同じサブフレームの中にアップリンク又はダウンリンクスケジューリング情報、データ、及び確認応答を有する、自己完結型の統合されたサブフレーム設計を期待できる。自己完結型の統合されたサブフレームは、無認可又は競合ベースの共有スペクトル、現在のトラフィックニーズを満たすためにアップリンクとダウンリンクとの間で動的に切り替えるようにセルごとにフレキシブルに構成され得る適応的アップリンク又はダウンリンクにおける通信をサポートする。
【0026】
[0035] 明確にするために、装置と技法とのいくつかの態様について、以下では、例示的な5G NR実装形態に関して又は5G中心の仕方で説明され得、5G用語は、以下の説明の部分における例示的な例として使用され得る。しかしながら、説明は、5G適用例に限定されることを意図するものではない。
【0027】
[0036] 更に、動作時、本明細書の概念に従って適合されたワイヤレス通信ネットワークは、負荷及び利用可能性に応じて認可又は無認可スペクトルの任意の組み合わせで動作し得ることを理解されたい。したがって、本明細書で説明されるシステム、装置、及び方法が、示される特定の例以外の通信システム及び適用例に適用され得ることが、当業者には明らかであろう。
【0028】
[0037] 態様及び実装形態について、いくつかの例を例示することによって本出願で説明するが、多くの異なる構成及びシナリオにおいて追加の実装形態及び使用事例が生じ得ることを当業者は理解されよう。本明細書で説明する革新は、多くの異なるプラットフォームタイプ、デバイス、システム、形状、サイズ、パッケージング配置にわたって実装され得る。例えば、実装形態又は用途は、集積チップの実装形態又は他の非モジュールコンポーネントベースのデバイス(例えば、エンドユーザデバイス、ビークル、通信デバイス、コンピューティングデバイス、産業機器、小売デバイス又は購買デバイス、医療デバイス、AI対応デバイスなど)を介して起こり得る。いくつかの例は、使用事例又は用途を特に対象とすることも又はしないこともあるが、説明する革新の幅広い種類の適用可能性が生じることがある。実装形態は、チップレベル又はモジュール式のコンポーネントから、非モジュール式、非チップレベルの実装形態まで、更に1つ又は複数の説明する態様を組み込んだ集約型、分散型、又は相手先商標製造会社(OEM)デバイス又はシステムまで多岐にわたり得る。いくつかの実践的な設定では、説明される態様及び特徴を組み込むデバイスはまた、特許請求及び説明される態様の実装及び実践のために、追加のコンポーネント及び特徴を必然的に含み得る。本明細書で説明する革新は、様々なサイズ、形状、及び構造の、大規模デバイス又は小規模デバイスの両方、チップレベルコンポーネント、マルチコンポーネントシステム(例えば、無線周波数(RF)チェーン、通信インターフェース、プロセッサ)、分散型構成、エンドユーザのデバイスなど、多種多様な実装形態において実践され得るものとする。
【0029】
[0038] 図1は、1つ又は複数の態様による例示的なワイヤレス通信システムの詳細を示すブロック図である。ワイヤレス通信システムはワイヤレスネットワーク100を含み得る。ワイヤレスネットワーク100は、例えば、5Gワイヤレスネットワークを含み得る。当業者によって理解されるように、図1に現れる構成要素は、他のネットワーク構成、例えば、セルラー型ネットワーク構成及び非セルラー型ネットワーク構成(例えば、デバイスツーデバイス又はピアツーピア又はアドホックネットワーク構成など)を含む関係する対応部分を有する可能性が高い。
【0030】
[0039] 図1に示されるワイヤレスネットワーク100は、いくつかの基地局105及び他のネットワークエンティティを含む。基地局は、UEと通信する局であってもよく、進化型ノードB(evolved node B、eNB)、次世代eNB(next generation eNB、gNB)、アクセスポイントなどと呼ばれることもある。各基地局105は、特定の地理的エリアに関する通信カバレージを提供することができる。3GPPでは、「セル」という用語は、この用語が使用される文脈に応じて、カバレージエリアにサービスしている基地局又は基地局サブシステムのこの特定の地理的カバレージエリアを指し得る。本明細書のワイヤレスネットワーク100の実装形態では、基地局105は、同じ事業者又は異なる事業者に関連付けられ得る(例えば、ワイヤレスネットワーク100は、複数の事業者ワイヤレスネットワークを含み得る)。加えて、本明細書におけるワイヤレスネットワーク100の実装形態では、基地局105は、隣接セルと同じ周波数のうちの1つ又は複数(例えば、認可スペクトル、無認可スペクトル、又はそれらの組み合わせ中の1つ又は複数の周波数帯域)を使用してワイヤレス通信を提供し得る。いくつかの例では、個々の基地局105又はUE115が、2つ以上のネットワーク運用エンティティによって運用され得る。いくつかの他の例では、各基地局105及びUE115は、単一のネットワーク運用エンティティによって運用されてよい。
【0031】
[0040] 基地局は、マクロセル、又はピコセル若しくはフェムトセルなどのスモールセル或いは他のタイプのセルに通信カバレージを提供し得る。マクロセルは、一般に、比較的大きい地理的エリア(例えば、半径数キロメートル)をカバーし、ネットワークプロバイダのサービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にすることがある。ピコセルなどのスモールセルは、一般に、比較的小さい地理的エリアをカバーし、ネットワークプロバイダのサービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にし得る。フェムトセルなどのスモールセルも、一般に、比較的小さい地理的エリア(例えば、自宅)をカバーすることになり、無制限アクセスに加えて、フェムトセルとの関連付けを有するUE(例えば、限定加入者グループ(closed subscriber group、CSG)内のUE、自宅内のユーザのためのUEなど)による制限付きアクセスも提供し得る。マクロセルのための基地局は、マクロ基地局と呼ばれることがある。スモールセルのための基地局は、スモールセル基地局、ピコ基地局、フェムト基地局、又はホーム基地局と呼ばれることがある。図1に示される例では、基地局105d及び105eは、通常のマクロ基地局であるが、基地局105a~105cは、3次元(3 dimension、3D)MIMO、全次元(full dimension、FD)MIMO、又はマッシブMIMOのうちの1つで有効化されたマクロ基地局である。基地局105a~105cは、それらのより高次元のMIMO能力を利用して、高度ビームフォーミングと方位ビームフォーミングの両方で3Dビームフォーミングを活用し、カバレージ及び容量を増加させる。基地局105fは、ホームノード又はポータブルアクセスポイントであり得るスモールセル基地局である。基地局は、1つ又は複数(例えば、2つ、3つ、4つなど)のセルをサポートし得る。
【0032】
[0041] ワイヤレスネットワーク100は、同期動作又は非同期動作をサポートすることができる。同期動作の場合、基地局は類似のフレームタイミングを有してよく、異なる基地局からの送信は、時間的にほぼ整合され得る。非同期動作の場合、基地局は異なるフレームタイミングを有することがあり、異なる基地局からの送信は、時間的に揃っていないことがある。いくつかのシナリオでは、ネットワークが、同期動作又は非同期動作の間で動的な切り替えを扱うことを可能にされ、又はそのように構成されることがある。
【0033】
[0042] UE115は、ワイヤレスネットワーク100全体にわたって分散され、各UEは固定式又は移動式であり得る。モバイル装置は、3GPPによって公表された規格及び仕様では、一般にUEと呼ばれるが、そのような装置は、当業者によって、追加で又はその他の方法で、移動局(mobile station、MS)、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末(access terminal、AT)、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、端末、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、ゲームデバイス、拡張現実デバイス、ビークルコンポーネント、ビークルデバイス、又はビークルモジュール、又は何らかの他の適切な用語で呼ばれることもあることを理解されたい。本文書内では、「モバイル」装置又はUEは、必ずしも移動する能力を有する必要があるとは限らず、固定式であってもよい。UE115のうちの1つ又は複数の実装形態を備え得るようなモバイル装置のいくつかの非限定的な例には、モバイル、セルラー(セル)電話、スマートフォン、セッション開始プロトコル(session initiation protocol、SIP)電話、ワイヤレスローカルループ(wireless local loop、WLL)ステーション、ラップトップ、パーソナルコンピュータ(personal computer、PC)、ノートブック、ネットブック、スマートブック、タブレット、及び携帯情報端末(personal digital assistant、PDA)が含まれる。モバイル装置は更に、自動車又は他の輸送ビークル、衛星無線機、全地球測位システム(global positioning system、GPS)デバイス、全地球航法衛星システム(global navigation satellite system、GNSS)デバイス、物流コントローラ、ドローン、マルチコプター、クアッドコプター、スマートエネルギー若しくはセキュリティデバイス、ソーラーパネル若しくはソーラーアレイ、都市照明、水、他のインフラストラクチャなどの、IoT又は「全てのインターネット」(Internet of everything、IoE)デバイス、産業オートメーション及び企業デバイス、アイウェア、ウェアラブルカメラ、スマートウォッチ、ヘルス又はフィットネストラッカ、哺乳動物埋め込み型デバイス、ジェスチャ追跡デバイス、医療デバイス、デジタルオーディオプレーヤ(例えば、MP3プレーヤ)、カメラ、ゲームコンソールなどの民生及びウェアラブルデバイス、並びにホームオーディオ、ビデオ、マルチメディアデバイス、家電製品、センサ、自動販売機、インテリジェント照明、ホームセキュリティシステム、スマートメータなどのデジタルホーム又はスマートホームデバイス、であってもよい。一態様では、UEは、ユニバーサル集積回路カード(Universal Integrated Circuit Card、UICC)を含むデバイスであり得る。別の態様では、UEは、UICCを含まないデバイスであり得る。いくつかの態様では、UICCを含まないUEは、IoEデバイスと呼ばれることもある。図1に示される実装形態のUE115a~UE115dは、ワイヤレスネットワーク100にアクセスするモバイルスマートフォンタイプのデバイスの例である。UEはまた、マシンタイプ通信(machine type communication、MTC)、拡張MTC(enhanced MTC、eMTC)、狭帯域IoT(narrowband IoT、NB-IoT)などを含む、接続された通信のために特に構成された機械であり得る。図1に示されるUE115e~115kは、ワイヤレスネットワーク100にアクセスする通信のために構成された様々な機械の例である。
【0034】
[0043] UE115などのモバイル装置は、マクロ基地局、ピコ基地局、フェムト基地局、リレーなど、あらゆるタイプの基地局と通信することが可能であり得る。図1では、通信リンク(稲妻として表される)は、UEと、ダウンリンク若しくはアップリンク上でUEにサービスするように指定された基地局であるサービング基地局との間のワイヤレス送信、又は基地局間の所望の送信、並びに基地局間のバックホール送信を示す。UEは、いくつかのシナリオでは、基地局又は他のネットワークノードとして動作し得る。ワイヤレスネットワーク100の基地局間のバックホール通信は、有線又はワイヤレス通信リンクを使用して行われ得る。
【0035】
[0044] ワイヤレスネットワーク100における動作においては、基地局105a~105cは、3Dビームフォーミング及び多地点協調(coordinated multipoint、CoMP)又はマルチ接続性などの協調空間技法を使用して、UE115a及び115bにサービスする。マクロ基地局105dは、基地局105a~105c、並びにスモールセル基地局105fとのバックホール通信を実行する。マクロ基地局105dはまた、UE115c及び115dが加入し受信するマルチキャストサービスを送信する。そのようなマルチキャストサービスは、モバイルテレビジョン若しくはストリームビデオを含んでもよく、或いは、気象緊急事態、又はアンバーアラート若しくはグレーアラートなどの警報などの、地域社会情報を提供するための他のサービスを含んでもよい。
【0036】
[0045] 実装形態のワイヤレスネットワーク100は、ドローンであるUE115eなどの、ミッションクリティカルなデバイスのための超高信頼かつ冗長なリンクを用いたミッションクリティカルな通信をサポートする。UE115eとの冗長通信リンクは、マクロ基地局105d及び105e、並びにスモールセル基地局105fからのものを含む。UE115f(温度計)、UE115g(スマートメータ)、及びUE115h(ウェアラブルデバイス)などの他のマシンタイプデバイスは、ワイヤレスネットワーク100を通じてスモールセル基地局105f及びマクロ基地局105eなどの基地局と直接、又はマルチホップ設定においてその情報をネットワークに中継する別のユーザデバイスと通信することによって、例えばUE115fが温度測定値情報をスマートメータUE115gに通信し、次いでその情報がスモールセル基地局105fを通じてネットワークに報告されるなどによって通信し得る。ワイヤレスネットワーク100はまた、マクロ基地局105eと通信するUE115i~115kの間のビークルツービークル(vehicle-to-vehicle、V2V)メッシュネットワークなどにおいて、動的な低レイテンシTDD通信又は低レイテンシFDD通信を通じて更なるネットワーク効率をもたらし得る。
【0037】
[0046] 図2は、1つ又は複数の態様による基地局105及びUE115の例を示すブロック図である。基地局105及びUE115は、図1の基地局のいずれか及びUEの1つであり得る。(上述のように)制限された関連付けシナリオの場合、基地局105は、図1のスモールセル基地局105fであり得、UE115は、基地局105fのサービスエリアで動作するUE115c又は115dであり得、UE115c又は115dは、スモールセル基地局105fにアクセスするために、スモールセル基地局105fに対するアクセス可能UEのリストに含まれることになる。基地局105はまた、何らかの他のタイプの基地局であってよい。図2に示されるように、基地局105は、アンテナ234a~234tを装備してよく、UE115は、ワイヤレス通信を容易にするためのアンテナ252a~252rを装備してよい。
【0038】
[0047] 基地局105において、送信プロセッサ220は、データソース212からデータを受信し、プロセッサなどのコントローラ240から制御情報を受信し得る。制御情報は、物理ブロードキャストチャネル(physical broadcast channel、PBCH)、物理制御フォーマットインジケータチャネル(physical control format indicator channel、PCFICH)、物理ハイブリッド-ARQ(自動再送要求)インジケータチャネル(physical hybrid-ARQ indicator channel、PHICH)、物理ダウンリンク制御チャネル(physical downlink control channel、PDCCH)、拡張物理ダウンリンク制御チャネル(enhanced physical downlink control channel、EPDCCH)、MTC物理ダウンリンク制御チャネル(MTC physical downlink control channel、MPDCCH)などのためのものであり得る。データは、物理ダウンリンク共有チャネル(physical downlink shared channel、PDSCH)などのためのものであり得る。加えて、送信プロセッサ220は、データ及び制御情報を処理(例えば、符号化及びシンボルマッピング)して、それぞれ、データシンボル及び制御シンボルを取得し得る。送信プロセッサ220はまた、例えば、1次同期信号(primary synchronization signa、PSS)及び2次同期信号(secondary synchronization signal、SSS)、並びにセル固有基準信号のための基準シンボルを生成してもよい。送信(Transmit、TX)MIMOプロセッサ230は、該当する場合、データシンボル、制御シンボル、又は基準シンボルに対して空間処理(例えば、プリコーディング)を実行することができ、出力シンボルストリームを変調器(MODs)232a~232tに供給することができる。例えば、データシンボル、制御シンボル、又は基準シンボルに対して実行される空間処理は、プリコーディングを含み得る。各変調器232は、(例えば、OFDMなどのための)それぞれの出力シンボルストリームを処理して、出力サンプルストリームを取得し得る。各変調器232は、追加又は代替として、出力サンプルストリームを処理(例えば、アナログに変換、増幅、フィルタリング、及びアップコンバート)して、ダウンリンク信号を取得し得る。変調器232a~232tからのダウンリンク信号は、それぞれ、アンテナ234a~234tを介して送信され得る。
【0039】
[0048] UE115において、アンテナ252a~252rは、基地局105からダウンリンク信号を受信することができ、それぞれ、受信された信号を復調器(DEMODs)254a~254rに提供することができる。各復調器254は、それぞれの受信信号を調整(例えば、フィルタ処理、増幅、ダウンコンバート、及びデジタル化)して、入力サンプルを取得してもよい。各復調器254は、入力サンプルを(例えば、OFDM用などに)更に処理して受信シンボルを取得し得る。MIMO検出器256は、復調器254a~254rから受信シンボルを取得し、該当する場合は受信シンボルに対してMIMO検出を実行し、検出されたシンボルを供給することができる。受信プロセッサ258は、検出されたシンボルを処理(例えば、復調、デインターリーブ、及び復号)し、UE115のための復号されたデータをデータシンク260に提供し、復号された制御情報をプロセッサなどのコントローラ280に提供することができる。
【0040】
[0049] アップリンク上で、UE115において、送信プロセッサ264は、データソース262からの(例えば、物理アップリンク共有チャネル(physical uplink shared channel、PUSCH)のための)データと、コントローラ280からの(例えば、物理アップリンク制御チャネル(physical uplink control channel、PUCCH)のための)制御情報とを受信し、処理してもよい。加えて、送信プロセッサ264は、基準信号のための基準シンボルを生成することもできる。送信プロセッサ264からのシンボルは、適用可能な場合、TX MIMOプロセッサ266によってプリコーディングされ、(例えば、SC-FDM用などに)変調器254a~254rによって更に処理され、基地局105に送信され得る。基地局105において、UE115からのアップリンク信号は、アンテナ234によって受信され、復調器232によって処理され、適用可能な場合、MIMO検出器236によって検出され、受信プロセッサ238によって更に処理されて、UE115によって送られた復号データ及び制御情報を取得し得る。受信プロセッサ238は、復号されたデータをデータシンク239に供給し、復号された制御情報をコントローラ240に供給することができる。
【0041】
[0050] コントローラ240及び280は、それぞれ、基地局105及びUE115における動作を指示してもよい。コントローラ240若しくは基地局105における他のプロセッサ及びモジュール、又はコントローラ280若しくはUE115における他のプロセッサ及びモジュールは、図6及び図7に示す実行又は本明細書で説明する技法のための他のプロセスを行う、又は指示するためなどに、本明細書で説明する技法のための様々なプロセスの実行を行う、又は指示することができる。メモリ242及びメモリ282は、それぞれ、基地局105及びUE115のためのデータ及びプログラムコードを記憶し得る。スケジューラ244は、ダウンリンク又はアップリンク上でのデータ送信のためにUEをスケジューリングし得る。
【0042】
[0051] いくつかの場合、UE115及び基地局105は、免許周波数スペクトル又は免許不要(例えば、コンテンションベースの)周波数スペクトルを含み得る、共有無線周波数スペクトル帯域において動作することができる。共有無線周波数スペクトル帯域の免許不要周波数部分では、UE115又は基地局105は、従来から、周波数スペクトルへのアクセスをめぐって争うために、媒体感知手順を実行することがある。例えば、UE115又は基地局105は、共有チャネルが利用可能であるかどうかを判定するために、通信する前にクリアチャネルアセスメント(clear channel assessment、CCA)などのリッスンビフォアトーク(listen-before-talk、LBT)又はlisten-before-transmitting(listen-before-transmitting、LBT)手順を実行することがある。いくつかの実装形態では、CCAは、任意の他のアクティブな送信があるかどうかを判定するためのエネルギー検出手順を含み得る。例えば、デバイスは、電力メータの受信信号強度インジケータ(received signal strength indicator、RSSI)の変化が、チャネルが占有されていることを示すと推測することがある。具体的には、いくつかの帯域幅の中に集中し、かつ所定の雑音フロアを超過する信号電力は、別のワイヤレス送信機を示すことがある。CCAはまた、チャネルの使用を示す特定のシーケンスの検出を含んでよい。例えば、別のデバイスが、データシーケンスを送信する前に特定のプリアンブルを送信してよい。場合によっては、LBT手順は、ワイヤレスノードが、チャネル上で検出されたエネルギー量又は衝突のプロキシとしてその独自の送信パケットに対する肯定応答/否定応答(ACK/NACK)フィードバックに基づいて、その独自のバックオフウィンドウを調整することを含み得る。
【0043】
[0052] 図3Aは、デバイスツーデバイス(device-to-device、D2D)通信システム360の図である。D2D通信システム360は、複数のUE364、366、368、370を含む。D2D通信システム360は、例えば、WWANなどのセルラー通信システムと重なり得る。UE364、366、368、370のいくつかは、DL/UL WWANスペクトルを使用してD2D通信で一緒に通信することがあり、いくつかは基地局362と通信することがあり、いくつかは両方を行うことがある。例えば、図3Aに示されるように、UE368、370はD2D通信中であり、UE364、366はD2D通信中である。UE364、366はまた、基地局362とも通信している。D2D通信は、物理サイドリンクブロードキャストチャネル(physical sidelink broadcast channel、PSBCH)、物理サイドリンク発見チャネル(physical sidelink discovery channel、PSDCH)、物理サイドリンク共有チャネル(physical sidelink shared channel、PSSCH)、及び物理サイドリンク制御チャネル(physical sidelink control channel、PSCCH)などの、1つ又は複数のサイドリンクチャネルを通じたものであり得る。
【0044】
[0053] 以下で論じられる例示的な方法及び装置は、例えばNR、LTE、FlashLinQ、WiMedia、Bluetooth、ZigBee、又はIEEE802.11規格に基づくWi-Fiに基づくワイヤレスデバイスツーデバイス通信システムなどの、様々なワイヤレスD2D通信システムのうちのいずれにも適用可能である。考察を簡略化するために、例示的な方法及び装置はNRの文脈で論じられる。しかしながら、例示的な方法及び装置は、より一般的には、様々な他のワイヤレスデバイスツーデバイス通信システムに適用可能であることを、当業者は理解されよう。
【0045】
[0054] D2D通信は、デバイス間の直接通信を提供するために使用され得る。D2D通信は、1つのデバイスが、別のデバイスと通信し、割り振られたリソースを通じてデータを他のデバイスへ送信することを可能にする。D2D通信の1つの用途は、ビークルツービークル(V2V)通信及びビークルツーエブリシング(vehicle-to-everything、V2X)通信である。したがって、V2V通信に従って、第1のビークルのデバイスは別のビークルのデバイスとのD2D通信を実行することができる。V2X通信に従って、ビークルのデバイスは、デバイスがビークルの中にあるかないかとは無関係に、別のデバイスとのD2D通信を実行することができる。
【0046】
[0055] V2V通信のために使用され得る1つのタイプの通信は、専用短距離通信(dedicated short range communication、DSRC)である。DSRCは、WiーFIと類似したIEEE 802.11pに通常は基づく、短距離ワイヤレス通信能力である。DSRCにおいて、送信の前に、デバイスはチャネルを調査し得る。交通関連の通信(例えば、V2X通信)のために、5.9GHzの免許不要スペクトルが一般に、インテリジェント交通サービス(intelligent transportation services、ITS)を通信するために確保される。最近、V2V通信のためにNR通信などの他のタイプの通信を実施することが開発中である。例えば、NR D2Dは、免許スペクトル及び/又は免許不要スペクトルを通じて、V2V通信のために利用され得る。
【0047】
[0056] ビークルツーエブリシング(V2X)ワイヤレス通信システムでは、UEは、ネットワークエンティティ(例えば、基地局)を媒介として使用することなしに、サイドリンク通信としても知られているデバイスツーデバイス通信を使用して、直接通信し得る。場合によっては、UEは、リソース選択及び/又はスケジューリングがネットワークエンティティ(例えば、基地局)ではなくUEによって実行される、送信モード4などの特定の送信モードを使用して動作し得る。いくつかの態様では、UEは、1つ又は複数のサイドリンクチャネルを測定することによって、チャネル利用可能性を示すサイドリンク制御情報(sidelink control information、SCI)を復号することによって、様々なサイドリンクチャネルに関連付けられたチャネルビジー率(channel busy rate、CBR)を決定することによってなど、リソース選択及び/又はスケジューリングを実行し得る。
【0048】
[0057] 送信モード4では、UEは、サイドリンクグラントを生成し得、SCIにおいてサイドリンクグラントを送信し得る。サイドリンクグラントは、例えば、次のV2X送信(例えば、V2Xデータ送信)のために使用されるべき1つ又は複数のパラメータ(例えば、送信パラメータ)を示し得、これらのパラメータは、次のV2X送信のために使用されるべき1つ又は複数のリソースブロック、次のV2X送信のために使用されるべき1つ又は複数のサブフレーム、次のV2X送信のために使用されるべき変調及びコーディング方式(modulation and coding scheme、MCS)などである。
【0049】
[0058] V2X通信システムでは、ビークル及びビークルに関連するUEの高モビリティ、異なる時刻及び異なるロケーションにおけるビークル交通量の大幅な変動、ビークルが横断し得る多種多様な地形(例えば、人口の密集した都市環境、起伏のある環境、平坦な環境など)などのために、V2X通信を搬送するために使用されるサイドリンクチャネルの状態が大幅に変動し、急速に変化することがある。更に、V2X通信システムは、例えば、自律ビークルに関連するミッションクリティカルな安全性の問題のために、高い信頼性が必要である。本明細書で説明するいくつかの技法及び装置は、1つ又は複数のビークル、サイドリンクチャネルなどに関連付けられた動的ファクタに少なくとも部分的に基づいて、V2X送信のためのパラメータを動的に決定することによって、V2X通信システムの性能を向上させる。
【0050】
[0059] いくつかの態様では、V2X送信は、1対多のブロードキャスト及び/又はマルチキャスト送信であり得る。いくつかの態様では、V2X送信は、肯定応答(ACK)又は否定応答(NACK)フィードバックなど、受信デバイスからのいかなる物理レイヤフィードバックをも必要としないことがある。いくつかの態様では、V2X送信は、再送信なしに構成され得る。いくつかの態様では、V2X送信は、いくつかの再送信(例えば、5回の再送信)で構成され得る。特定の態様では、再送信は、ACK/NACKフィードバックなしなど、自動的に行われる。
【0051】
[0060] 第1のUEは、1つ又は複数のサイドリンクチャネルを介してデバイスツーデバイス(D2D)通信を使用して第2のUE(及び1つ又は複数の他のUE)と通信し得る。いくつかの態様では、UEは、本明細書の他の場所で説明される1つ又は複数の他のUEに対応し得る。UEは、サイドリンクチャネルを使用して、V2X通信を送信し得る。
【0052】
[0061] サイドリンクチャネルは、物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)及び物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)を含み得る。サイドリンクチャネルは、任意選択で、物理サイドリンクフィードバックチャネル(physical sidelink feedback channel、PSFCH)を含むことができる。PSCCHは、基地局との通信のために使用される物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)及び/又は物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)と同様に、制御情報を通信するために使用され得る。PSSCHは、基地局との通信のために使用される物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)及び/又は物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)と同様に、データを通信するために使用され得る。例えば、PSCCHは、サイドリンク制御情報(SCI)を搬送し得、SCIは、1つ又は複数のリソース(例えば、時間及び/又は周波数リソース)など、サイドリンク通信のために使用される様々な制御情報を示し得、その場合、データを含むトランスポートブロック(transport block、TB)は、PSSCH上で搬送される。TBは、基本安全メッセージ(BSM)、交通情報メッセージ(traffic information message、TIM)、信号位相及び時間(signal phase and time、SPAT)メッセージ、地理的道路情報を伝達するためのMAPメッセージ、協調認識メッセージ(cooperative awareness message、CAM)、分散環境通知メッセージ(distributed environment notification message、DENM)、インビークル情報(in-vehicle information、IVI)メッセージなど、V2Xデータを含み得る。
【0053】
[0062] いくつかの態様では、サイドリンクチャネルは、リソースプールを使用し得る。例えば、(例えば、SCI中に含まれる)スケジューリング割り当てが、時間にわたって特定のリソースブロック(resource blocks、RBs)を使用して、サブチャネルにおいて送信され得る。いくつかの態様では、スケジューリング割り当てに関連する(例えば、PSSCH上での)データ送信は、(例えば、周波数分割多重化を使用して)スケジューリング割り当てと同じサブフレーム中の隣接するRBを占有し得る。いくつかの態様では、スケジューリング割り当て及び関連付けられたデータ送信は、隣接するRB上で送信されない。
【0054】
[0063] いくつかの態様では、UEは、送信モード4を使用して動作し得、その場合、リソース選択及び/又はスケジューリングは、基地局ではなく、UEによって実行される。いくつかの態様では、UEは、送信のためのチャネル利用可能性を検知することによってリソース選択及び/又はスケジューリングを実行し得る。例えば、UEは、様々なサイドリンクチャネルに関連付けられた受信信号強度インジケータ(RSSI)パラメータ(例えば、サイドリンクRSSI(sidelink-RSSI、S-RSSI)パラメータ)を測定し得、様々なサイドリンクチャネルに関連付けられた基準信号受信電力(reference signal received power、RSRP)パラメータ(例えば、PSSCH-RSRPパラメータ)を測定し得、様々なサイドリンクチャネルに関連付けられた基準信号受信品質(reference signal received quality、RSRQ)パラメータ(例えば、PSSCH-RSRQパラメータ)を測定し得るなどとなり、測定値(単数又は複数)に少なくとも部分的に基づいて、V2X通信の送信のためのチャネルを選択し得る。
【0055】
[0064] 追加又は代替として、UEは、占有リソース、チャネルパラメータなどを示し得る、PSCCH中で受信されたSCIを使用してリソース選択及び/又はスケジューリングを実施し得る。追加又は代替として、UEは、(例えば、サブフレームの特定のセットのためにUEが使用することができるリソースブロックの最大数を示すことによって)レート制御のために使用され得る、様々なサイドリンクチャネルに関連するチャネルビジーレート(CBR)を決定することによってリソース選択及び/又はスケジューリングを実施し得る。
【0056】
[0065] 送信モード4では、UEは、サイドリンクグラントを生成し得、SCIにおいてグラントを送信し得る。サイドリンクグラントは、例えば、(例えば、TBのための)PSSCH上の次のV2X送信のために使用されるべき1つ又は複数のリソースブロック、次のV2X送信のために使用されるべき1つ又は複数のサブフレーム、次のV2X送信のために使用されるべき変調及びコーディング方式(MCS)など、次のV2X送信のために使用されるべき1つ又は複数のパラメータ(例えば、送信パラメータ)を示し得る。いくつかの態様では、UEは、V2X送信(例えば、安全メッセージなどの周期的なV2Xメッセージ)の周期性など、半永続的スケジューリング(semi-persistent scheduling、SPS)のための1つ又は複数のパラメータを示す、サイドリンクグラントを生成し得る。追加又は代替として、UEは、オンデマンドV2Xメッセージのためなど、イベント駆動型スケジューリングのためのサイドリンクグラントを生成し得る。
【0057】
[0066] V2X通信システムでは、ビークル及びビークルに関連するUEの高モビリティ、異なる時刻及び異なるロケーションにおけるビークル交通量の大幅な変動、ビークルが横断し得る多種多様な地形(例えば、人口の密集した都市環境、起伏のある環境、平坦な環境など)などのために、V2X通信を搬送するために使用されるサイドリンクチャネルの状態が大幅に変動し、急速に変化することがある。更に、V2X通信システムは、例えば、自律ビークルに関連するミッションクリティカルな安全性の問題のために、高い信頼性が必要である。本明細書で説明するいくつかの技法及び装置は、1つ又は複数のビークル、サイドリンクチャネルなどに関連付けられた動的ファクタに少なくとも部分的に基づいて、V2X送信のためのパラメータを動的に決定することによって、V2X通信システムの性能を向上させる。
【0058】
[0067] いくつかの実装形態では、UEは、本開示の様々な態様による、V2X送信のための自律リソース選択を実行することが可能であり得る。
【0059】
[0068] 例えば、UEは、UEによってV2X送信のために使用されることを許可されるリソースブロック(RBs)の数に対する制限を決定し得る。いくつかの態様では、UEは、(例えば、S-RSSI、PSSCH-RSRPなどのための)1つ又は複数のサイドリンクチャネルの測定、1つ又は複数のサイドリンクチャネルに関連付けられたSCIの受信などに少なくとも部分的に基づいて決定され得る、1つ又は複数のサイドリンクチャネルの輻輳レベルに少なくとも部分的に基づいて、制限を決定し得る。例えば、UEは、リソース選択がUEのためにトリガされる時間nに関連する、サイドリンクチャネルのためのチャネルビジー率(CBR)(例えば、CBR(n-100,n-1)、ただし、n-100は、時間期間の開始を示し、n-1は、時間期間の終了を示す)を決定し得、CBRに少なくとも部分的に基づいて、時間nにおけるUEによる使用のために可能にされたRBの最大数を決定し得る。追加又は代替として、UEは、時間nに関連する、UEによる使用のために可能にされたRBの最大数(例えば、CRlimit(n))を決定すること、及び、時間nに関連する、UEによって既に使用又はスケジュールされたRBの数(例えば、CR(n-a,n+b)、ただし、n-aは、時間期間の開始を示し、n+bは、時間期間の終了を示す)を減算することによって、RBの数の制限を決定し得る。
【0060】
[0069] UEは、RBの数の制限に少なくとも部分的に基づいて、V2X送信のための1つ又は複数のパラメータを決定し得る。いくつかの態様では、1つ又は複数のパラメータは、1つ又は複数の送信パラメータ、及び/或いは1つ又は複数のV2X送信パラメータと呼ばれることがある。図示のように、1つ又は複数のパラメータは、V2X送信のための変調及びコーディング方式(MCS)、V2X送信のためのトランスポートブロック(TBs)の数、V2X送信のためのTBごとのRBの数、V2X送信のための再送信構成などを含み得る。いくつかの態様では、UEは、V2X送信のためのRBの数がRBの数の制限を超えないように、1つ又は複数のパラメータを決定し得る。
【0061】
[0070] 一例では、UEが、V2X送信のためにより低いインデックス値を有するMCSを選択する(例えば、シンボルごとにより少ないビットを許可する)場合、そのV2X送信は、同じV2X送信がより高いインデックス値を有するMCSを使用する(例えば、シンボルごとにより多いビットを許可する)ことになった場合よりも多くのTB及び対応するRBを必要とすることになる。しかしながら、V2X送信のためにより低いインデックス値をもつMCSを使用することで、V2X送信の範囲が増大し得、かつ/又は、より高いインデックス値をもつMCSの使用と比較して、V2X送信の信頼性が向上し得る。したがって、いくつかの態様では、RBの数の制限が比較的高い(例えば、閾値以上である)場合、UEは、より低いインデックス値を有するMCSを選択し得、RBの数の制限が比較的低い(例えば、閾値以下である)場合、UEは、より高いインデックス値を有するMCSを選択し得る。いくつかの態様では、UEは、複数の異なるMCSインデックス値から選択し得、異なるMCSインデックス値が、RBの数の制限のための異なる閾値に関連付けられ得る。
【0062】
[0071] 別の例として、UEが、V2X送信のための再送信を有効化するように再送信構成を構成する場合、そのV2X送信は、UEが同じV2X送信のための再送信を無効化するように再送信構成を構成することになった場合よりも多くのTB及び対応するRBを必要とすることになる。しかしながら、V2X送信のための再送信を有効化することで、V2X送信の範囲が増大し得、かつ/又は、V2X送信のための再送信の無効化と比較して、V2X送信の信頼性が向上し得る。したがって、いくつかの態様では、RBの数の制限が比較的高い(例えば、閾値以上である)場合、UEは、再送信を有効化し得、RBの数の制限が比較的低い(例えば、閾値以下である)場合、UEは、再送信を無効化し得る。いくつかの態様では、UEは、複数の異なる再送信の品質(例えば、1回の再送信、2回の再送信など)から選択し得、異なる再送信の品質が、RBの数の制限のための異なる閾値に関連付けられ得る。
【0063】
[0072] いくつかの態様では、UEは、図5に関して以下でより詳細に説明するように、RBの数の制限を受けるV2X送信のための範囲(例えば、V2X送信及び対応する再送信によってカバーされ得る距離)を増大又は最大化するために、1つ又は複数のパラメータを選択し得る。このようにして、UEは、V2X送信のために許可されたRBの数の制限に従って動作しながら、信頼性を向上させることができ、安全性を高めることができ、V2X送信の受信の成功の可能性を上げることなどができる。
【0064】
[0073] V2X通信システムでは、サイドリンクチャネル状態が、異なる時間に、異なる地理的ロケーションにおいて、異なる周波数上などで、大幅に変動し得る。したがって、UEは、V2X送信がスケジュールされる時間に存在する状態に少なくとも部分的に基づいて、V2X送信のための1つ又は複数のパラメータを動的に決定し得る。いくつかの態様では、UEは、UEに関連付けられた動的ファクタ及び/又はUEに関連するビークル(例えば、UEの1つ又は複数のアプリケーションに関連するネットワークトラフィック需要、輻輳など)に少なくとも部分的に基づいて、1つ又は複数の送信パラメータを決定し得る。追加又は代替として、UEは、V2X送信が送信されることになるワイヤレスネットワークに関連付けられた動的ファクタ(例えば、ワイヤレスネットワークに関連付けられた輻輳レベル、V2X送信が送信されることになるキャリア周波数、ワイヤレスネットワーク上のV2X送信の優先度など)に少なくとも部分的に基づいて、1つ又は複数の送信パラメータを決定し得る。このようにして、UEは、変化する状態下で、V2Xメッセージの送信を改善又は最適化することができる。
【0065】
[0074] 追加又は代替として、UEは、選択された1つ又は複数の周波数に少なくとも部分的に基づいて、1つ又は複数のV2X送信パラメータを決定し得る。例えば、異なる周波数は、異なるCBR値に関連付けられ得、したがって、UEによって使用するために許可された異なるRBの数の制限に関連付けられ得る。追加又は代替として、異なる送信パラメータの組み合わせは、異なる周波数における異なる性能を生じ得、UEは、1つ又は複数の送信パラメータを決定するとき、これをファクタとして使用し得る。
【0066】
[0075] いくつかの態様では、UEは、UEの1つ又は複数のアプリケーションに関連付けられたネットワークトラフィック要求に少なくとも部分的に基づいて、1つ又は複数の送信パラメータを決定し得る。例えば、第1のUEが、比較的高いネットワークトラフィック要求を有する(例えば、要求されたV2X送信の数が閾値以上である)場合、UEは、V2X送信ごとにより少数のRBを使用し得る。逆に、UEが、比較的低いネットワークトラフィック要求を有する(例えば、要求されたV2X送信の数が閾値以下である)場合、UEは、V2X送信ごとにより多数のRBを使用し得る。UEは、より高いMCSインデックスを使用することによって、再送信を無効化すること、若しくはより少数の再送信を構成することによって、より少数のTBを使用することによって、及び/又はより少数のTBごとのRBを使用することによって、V2X送信ごとにより少数のRBを構成し得る。逆に、UEは、より低いMCSインデックスを使用することによって、再送信を有効化すること、若しくはより多数の再送信を構成することによって、より多数のTBを使用することによって、及び/又はより多数のTBごとのRBを使用することによって、V2X送信ごとにより多数のRBを構成し得る。
【0067】
[0076] 追加又は代替として、UEは、V2X送信が送信されることになるワイヤレスネットワークに関連付けられた輻輳レベル(例えば、V2X送信が送信されることになるサイドリンクチャネル及び/又は1つ又は複数の周波数の輻輳レベル)に少なくとも部分的に基づいて、1つ又は複数の送信パラメータを決定し得る。例えば、ワイヤレスネットワークが、比較的高い輻輳レベルを有する場合、UEは、V2X送信ごとにより少数のRBを使用し得る。逆に、ワイヤレスネットワークが、比較的低い輻輳レベルを有する場合、UEは、V2X送信ごとにより多数のRBを使用し得る。いくつかの態様では、UEは、CBR、リソース制限(例えば、レート制御パラメータ、電力制御パラメータ、輻輳制御パラメータなど)、ワイヤレスネットワークの測定パラメータ(例えば、エネルギーレベル)などに少なくとも部分的に基づいて、輻輳レベルを決定し得る。
【0068】
[0077] UEは、1つ又は複数のパラメータに少なくとも部分的に基づいて、(例えば、第2のUE、及び/又は1つ又は複数の他のUEに)V2X送信を送信し得る。例えば、UEは、選択されたMCSを使用して、V2X送信を変調及び/又は符号化し得、選択されたTBの数を使用して、V2X送信を送信し得、選択されたTBごとのRBの数を使用して、V2X送信を送信し得、選択された再送信構成に従って、V2X送信を再送信するか、又はV2X送信の再送信を防止し得、選択されたキャリア周波数上でV2X送信を送信し得るなどとなる。上記の送信パラメータ(単数又は複数)を決定するとき、動的ファクタを考慮に入れることによって、UEは、V2X送信に対する制約を受けるV2X送信の性能(例えば、送信範囲)を改善し得る。例えば、場合によっては、UEは、V2X送信をドロップするのではなく、高いインデックスを有するMCSを使用して、V2X送信を送信し得る。
【0069】
[0078] 図3Bは、デバイスツーデバイス通信を示す例示的な図300である。第1のデバイス312(例えば、UE312)は第1のビークル310の中にあるので、第1のビークル310とともに移動し得る。第2のデバイス332(例えば、別のUE332)は第2のビークル330の中にあり得る。別の態様では、第1のデバイス312は、第1のビークル310とは独立に存在することがあり、又は第1のビークル310の一部であることがある。第2のデバイス332は、第2のビークル330とは独立に存在することがあり、又は第2のビークル330の一部であることがある。第1のデバイス312及び第2のデバイス332は、基地局350との接続モードなどにおいて、ネットワークエンティティに接続され得る。第1のデバイス312及び第2のデバイス332はまた、NRを通じて互いとのD2D通信を実行するように構成され得る。第1のデバイス312及び第2のデバイス332はまた、IEEE 802.11pを通じて互いとの短距離通信を実行することができる。
【0070】
[0079] ビークルは、自律ビークル、半自律ビークル、非自律ビークルなどを含み得る。図3Bにおける両方のUEは、ビークルに関連付けられるものとして示されているが、いくつかの態様では、UEのうちの1つ又は複数は、ビークルに関連付けられないことがある。例えば、UEは、交通信号、車線信号、センサ、交通コントローラシステムなど、インフラストラクチャ(例えば、トラフィックインフラストラクチャ)に関連付けられ得る。
【0071】
[0080] NR V2V通信は、輻輳のより多くの履歴ベースの計算及び/又は将来の周期的送信へのより限定された依存を提供することによって、LTE V2Vよりも信頼性の高い性能を提供し得る。以下の考察は限定ではなく例示としてNR V2V通信に言及するが、NR D2D通信は、LTE V2V通信に類似しているので、以下の考察はNR及びLTE D2D通信にも当てはまり得る。
【0072】
[0081] 輻輳は、例えばネットワークトラフィックの増大が原因で、NR V2V通信において発生し得る。輻輳制御は、輻輳のレベルに基づいてNR V2Vを通じた通信に関するいくつかのパラメータを介してネットワーク輻輳を制御するために実施され得る。例えば、特定の事例では、スペクトルの輻輳制御を実行するための集中型のエンティティがないことがある。輻輳制御は、アドミッション制御及び/又は無線リソース利用を管理するための集中型のエンティティ(例えば、eNB)なしで実行され得る(例えば、ネットワークカバレッジ外の動作、及び/又は非集中型のリソース選択/再選択手順)。ネットワークリソース及びデバイス通信を管理する集中型のエンティティがないと、異なる通信のコリジョンが発生し得る。あまりにも多いコリジョンは、通信システムの性能に悪影響を与え得る。例えば、コリジョンは、リソースが異なるデバイス通信に適切に割り振られず、その結果一部のデバイスが通信のための十分なリソースを有しないときに発生し得る。通信システム及び/又は通信システムのチャネルアクセス方法に応じて、デバイスはネットワーク輻輳を処理することができない場合がある。例えば、ネットワークにおいて確実に実行が成功し得る通信の数は、通信システムのタイプに応じて変化し得る。非集中型の輻輳制御は、802.11pの物理レイヤに基づくことがあり、様々な技術の共存を実現するために一般化されることがある。したがって、輻輳を管理するための集中型のエンティティのないシステムにおいて、技術中立的な非集中型の輻輳制御が望ましいことがある。いくつかの態様では、非集中型の輻輳制御のための技術固有の改善がもたらされ得る。
【0073】
[0082] ある態様では、輻輳制御は、チャネルビジーレシオ(CBR)及び/又はチャネル利用率に基づき得る。CBRはビジーなリソースの百分率を表し得る。チャネル利用率は、通信に利用されているチャネルの百分率を表し得る。CBR及びチャネル利用率は、以下で説明されるように技術中立的であり得る。802.11p技術のための分散型輻輳制御は、技術中立輻輳制御に基づいて導出され得るが、分散型輻輳制御のための技術中立アプローチは、NR V2Vのために使用され得る。
【0074】
[0083] 各UEは、CBRに基づいてチャネル利用率を推定し得る。CBRは、ビジーである/利用されていると見なされるリソースの百分率の推定値であり得る。ある態様では、信号がそのようなリソース上で復号される場合、又は、そのようなリソースの中のエネルギーがエネルギー閾値より高い場合、リソースはビジーかつ/又は利用されていると見なされ得る。
【0075】
[0084] 元のV2X通信は、WLAN技術を使用し、ビークルアンドビークル(V2V)とトラフィックインフラストラクチャ(V2I)との間で直接動作し、2つのV2X送信者が互いの範囲内に来るとビークルアドホックネットワークを形成する。したがって、ビークルが通信するためのいかなる通信インフラストラクチャも必要とせず、これは、遠隔地又は未開発の地域における安全性を保証するのに役立つ。WLANは、低レイテンシであるため、V2X通信に特に適している。V2X通信は、協調認識メッセージ(CAM)又は基本安全メッセージ(BSM)、及び分散環境通知メッセージ(DENM)として知られるメッセージを含む。他の道路側インフラストラクチャ関連メッセージは、信号位相及びタイミングメッセージ(SPAT)、ビークル情報メッセージ(IVI)、及びサービス要求メッセージ(Service Request Message、SRM)である。これらのメッセージのデータ量は非常に小さい。無線技術は、WLAN IEEE 802.11規格ファミリーの一部であり、米国ではビークル環境におけるワイヤレスアクセス(WAVE:Wireless Access in Vehicular Environments)として、欧州ではITS-G5として知られている。https://en.wikipedia.org/wiki/Vehicle-to-everything-cite_note-8。直接通信モードを補完するために、ビークルは、V2Nベースのサービスをサポートする従来のセルラー通信技術を装備することができる。V2Nによるこの拡張は、セルラシステム及びブロードキャストシステム(TMC/DAB+)によるC-ITSプラットフォームアンブレラの下で欧州において達成された。
【0076】
[0085] 経路履歴(経路履歴情報とも呼ばれる)は、ビークル位置情報を示すためにBSM(例えば、BSM報告)に含まれる。経路履歴情報は、ビークルの最後の位置情報又は一連の過去の位置に関する情報を示す。経路履歴情報は、従来、道路ジオメトリ推定及びターゲット分類のために使用される。現在の実装形態では、経路履歴情報は、ビークルの最後の5つ又は15個の位置を示し、全てのBSMに含まれる。
【0077】
[0086] 追加情報も時々BSMに含まれる。例えば、証明書(完全な証明書としても知られている)は、典型的には、450msなどの定義された間隔でBSMに添付される。更に、証明書のダイジェストと呼ばれる限定された証明書情報が、100ms間隔などのより短い間隔で送信され、輻輳制御を仮定しない他のBSMに付加される。受信デバイスは、ダイジェスト(本明細書ではダイジェスト情報又は部分的証明書情報と呼ばれる)に対応する完全な証明書(本明細書では証明書情報と呼ばれる)を見つけるために、ダイジェストを利用することが可能であり得る。ダイジェストは、いくつかの実装形態では8バイトであり得、証明書情報の素材情報の要約を含み得、及び/又は証明書情報を示すか若しくは識別し得る。特定の実装形態では、ダイジェストは、メッセージソース認証情報、完全性検査情報、又は両方を含むか、又は示す。
【0078】
[0087] 経路履歴(Path History、PH)及び完全な証明書をこの多くのBSMに含める現在の実装形態は、非効率的であり、帯域幅を必要とする。これは、BSMがそのようなシナリオにおける帯域幅使用の大部分を構成するので、特に当てはまる。例えば、BSMは、今までよりも不足しているITS帯域上の負荷の大部分を構成する。
【0079】
[0088] 各BSM内に過去5個又は15個の位置を示す情報を含める現在の実装形態は、約43バイト又は123バイトを占める。完全な認証は、約100バイト(例えば、125バイト)であり、2Hzの周波数(0.5秒毎)で含まれる。したがって、経路履歴情報及び証明書情報の包含によって生じるオーバーヘッドは、BSMメッセージサイズの約47~58%を占める可能性がある。
【0080】
[0089] 本明細書で説明する態様では、ワイヤレス通信デバイスは、対応するトリガ条件に応答して、特定の情報を安全メッセージに選択的に含める。例えば、ホストビークル(host vehicle、HV)は、1つ又は複数の条件が満たされたことに基づいて、BSM又はCAM/DENMにPH情報を含める。条件は、新しいビークル検出、衝突ゾーン識別、チャネルパラメータ、タイミングなどを含むことができる。別の例として、ホストビークルは、満たされている1つ又は複数の条件に基づいて、BSM又はCAM/DENMに証明書情報を含める。条件は、新しいビークル検出、衝突ゾーン識別、チャネルパラメータ、タイミング、クリティカルイベントなどを含み得る。
【0081】
[0090] 例示的で非限定的な例として、HVは、その衝突ゾーン近傍において実際の新しいビークルを検出した場合にのみ、そのBSMにPH情報を選択的に含める。既にHVのブロードキャスト範囲内にある他のビークルは、過去に受信したBSMを使用して、HVの経路履歴軌道を構築することができる。HVはまた、別のデバイス(例えば、リモートビークル(Remote Vehicle、RV))によるHVの過去のBSMの受信の周りに不確実性がある、悪いチャネル状態中のPHポイントを含むことができる。HVは、完全な証明書情報の包含のために同様の手法をとることができ、同じ又は異なるパラメータを使用することができる。
【0082】
[0091] 本明細書で説明する態様は、実際にアドバースイベントにつながり得る条件に基づいて、又は追加の情報が必要とされるときに、PH情報と完全な証明書情報とを含めることによって、低減されたオーバージエア(over the air、OTA)輻輳を可能にする。これらの態様は、安全メッセージに情報の包含を低減することによって輻輳を低減し、C-SAE(例えば、SAE規格J3161/1及びJ2945/1)及び/又はETSI CAMとともに利用され得る。
【0083】
[0092] 図4は、本開示の態様による、拡張安全メッセージ報告動作をサポートするワイヤレス通信システム400の一例を示す。いくつかの例では、ワイヤレス通信システム400は、ワイヤレス通信システム100の態様を実装し得る。例えば、ワイヤレス通信システム400は、UE115、115A、及び115Bを含み得る。拡張安全メッセージ(例えば、BSM)報告動作は、シグナリングオーバーヘッド及びレイテンシを低減し、スループットを増加させ得る。したがって、ネットワーク及びデバイスの性能を向上させることができる。
【0084】
[0093] UE115、115A、及び115Bは、電磁スペクトルの1つ又は複数の部分を介して通信するように構成され得る。電磁スペクトルはしばしば、周波数/波長に基づいて、様々なクラス、帯域、チャネルなどへと再分割される。5G NRでは、2つの初期の動作帯域が、周波数範囲の呼称FR1(410MHz~7.125GHz)及びFR2(24.25GHz~52.6GHz)として特定されている。FR1とFR2との間の周波数は、多くの場合、中間帯域周波数と称される。FR1の一部分は6GHzよりも高いが、FR1はしばしば、様々な文書及び論文において(互換的に)「サブ6GHz」帯域と称される。同様の命名法上の問題がFR2に関して生じることがあり、これは、国際電気通信連合(ITU)によって「mmWave」帯域として特定される極高周波(EHF)帯域(30GHz~300GHz)とは異なるにもかかわらず、しばしば、文書及び論文において(互換的に)「mmWave」帯域と呼ばれる。
【0085】
[0094] 上記の態様を念頭において、別段に明記されていない限り、「サブ6GHz」などの用語は、本明細書で使用される場合、6GHz未満であり得るか、FR1内であり得るか、又は中間帯域周波数を含み得る周波数を広く表す場合があることを理解されたい。更に、別段に明記されていない限り、「mmWave」などの用語が、本明細書で使用される場合、中間帯域周波数を含み得るか、FR2内にあり得るか、又はEHF帯域内にあり得る周波数を、広く表す場合があることを理解されたい。
【0086】
[0095] SCSは、いくつかのデータチャネルでは15、30、60、又は120kHzに等しくなり得ることに留意されたい。UE115、115A、及び115Bは、代表的な第1のCC481、第2のCC482、第3のCC483、及び第4のCC484など、1つ又は複数のコンポーネントキャリア(component carriers、CCs)を介して通信するように構成され得る。4つのCCが示されているが、これは説明のためのものに過ぎず、4つより多い又は少ないCCが使用されてもよい。1つ又は複数のCCは、制御チャネル送信、データチャネル送信、及び/又はサイドリンクチャネル送信を通信するために使用され得る。
【0087】
[0096] そのような送信は、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)、物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)、又は物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)を含み得る。そのような送信は、非周期的グラント及び/又は周期的グラントによってスケジュールされ得る。
【0088】
[0097] 各周期的グラントは、構成パラメータ/設定などの対応する構成を有し得る。周期的グラント構成は、構成済み許可(configured grant、CG)構成及び設定を含み得る。追加又は代替として、1つ又は複数の周期的グラント(例えば、そのCG)は、意図されたCC IDなどのCC IDを有し得るか、又はそれに割り当てられ得る。
【0089】
[0098] 各CCは、構成パラメータ/設定などの対応する構成を有し得る。構成は、帯域幅、帯域幅部分、HARQプロセス、TCI状態、RS、制御チャネルリソース、データチャネルリソース、又はそれらの組み合わせを含み得る。追加又は代替として、1つ又は複数のCCは、セルID、帯域幅部分(Bandwidth Part、BWP)ID、又はその両方を有し得るか、又はそれらに割り当てられ得る。セルIDは、CCのための一意のセルID、仮想セルID、又は複数のCCのうちの特定のCCの特定のセルIDを含み得る。追加又は代替として、1つ又は複数のCCは、HARQ IDを有し得るか、又はHARQ IDに割り当てられ得る。各CCはまた、ビーム管理、BWP切り替え機能、又はその両方など、対応する管理機能も有し得る。いくつかの実装形態では、CCが同じビーム及び/又は同じシンボルを有するように、2つ以上のCCが準コロケートされる。
【0090】
[0099] いくつかの実装形態では、制御情報は、UE115、115A、及び115Bを介して通信され得る。例えば、制御情報は、MAC-CE送信、RRC送信、DCI(ダウンリンク制御情報)送信、UCI(アップリンク制御情報)送信、SCI(サイドリンク制御情報)送信、別の送信、又はそれらの組み合わせを使用して通信され得る。
【0091】
[0100] UE115は、本明細書で説明する1つ又は複数の機能を実行するために使用される様々な構成要素(例えば、構造的構成要素、ハードウェア構成要素)を含むことができる。例えば、これらの構成要素は、プロセッサ402、メモリ404、送信機410、受信機412、エンコーダ413、デコーダ414、デバイスツーデバイス(D2D)通信マネージャ415、BSMマネージャ416、及びアンテナ252a~rを含むことができる。プロセッサ402は、本明細書で説明する動作を実行するためにメモリ404に記憶された命令を実行するように構成され得る。いくつかの実装形態では、プロセッサ402は、コントローラ/プロセッサ280を含み又はそれに対応し、メモリ404は、メモリ282を含み又はそれに対応する。メモリ404は、本明細書で更に説明するように、デバイス情報データ406、チャネル状態データ408、トリガ条件データ442、設定データ444、又はそれらの組み合わせを記憶するように構成することもできる。
【0092】
[0101] デバイス情報データ406は、UE115及びデバイスツーデバイス通信動作に関与する他のデバイスに関連付けられた又は対応するデータを含む又はそれに対応する。例えば、デバイス情報データ406は、経路履歴情報、証明書情報、ダイジェスト情報、一時ID情報などのUE関連情報を含み得る。デバイス情報データ406は、他のデバイスの経路履歴情報、他のデバイスの証明書情報、ダイジェスト情報、他のデバイスの一時ID情報、一時ID情報履歴など、他のデバイス(例えば、UE115A及び115Bなど、他のUE関連情報)を更に含み得る。他のデバイスのための情報は、ローカルダイナミックマップ(local dynamic map、LDM)を作成するために、互いに関連付けられるか、又はさもなければ他の情報と相関させられ得る。LDMは、永続的(非一時識別子)であるデバイスに関する情報、又は永続的若しくは非一時ベースでデバイスの識別を可能にする情報を含むことができる。
【0093】
[0102] チャネル状態データ408は、デバイスツーデバイス通信動作のためのチャネル品質又は輻輳状態に関連する又は対応するデータを含み又はそれに対応する。例えば、チャネル状態データ408は、チャネル品質測定値又は決定値を含み得る。チャネル状態データ408は、受信電力閾値若しくは範囲、又は受信品質閾値若しくは範囲を含むか、又はそれらに対応し得る。例えば、チャネル状態データ408は、チャネル品質インジケータ(channel quality indicator、CQI)、RSRP、RSRQ、信号対干渉プラス雑音比(Signal-to-interference-plus-noise ratio、SINR)などを利用し得るチャネル状態データ408は、品質状態を決定又は調整するための動作を更に含み得る。例えば、チャネル状態データ408は、チャネル輻輳など、1つ又は複数のパラメータに基づいて品質状態を決定するための動作を含む。例示のために、UE115は、輻輳を決定するためにパッカー誤り率(packer error rate、PER)を利用し得る。
【0094】
[0103] トリガ条件データ442は、BSMへの情報の包含のためのトリガ条件を示すか、又はそれに対応するデータを含むか、又はそれに対応する。例えば、トリガ条件データ442は、経路履歴情報がBSMに含まれる、証明書情報がBSMに含まれる、又は両方がBSMに含まれる、特定のトリガ条件パラメータ値又は値の範囲を示すデータを含み得る。追加又は代替として、トリガ条件データ442は、経路履歴情報がBSMに含まれない、証明書情報がBSMに含まれない、又はいずれもBSMに含まれない、特定のトリガ条件パラメータ値又は値の範囲を示すデータを含み得る。トリガ条件のタイプの例示的な例として、トリガ条件は、タイミング条件、新しいデバイス決定条件、衝突ゾーン検出条件、チャネル品質条件(例えば、CQI)、輻輳関連条件(例えば、PER)、又はそれらの組み合わせを含み得る。条件は、互いに連続して又は並行して使用されてもよい。例えば、BSMに経路履歴情報を含めるために複数の条件が満たされなければならない場合があり、UE115は、A又はBのうちの少なくとも1つが満たされるときのみ、C又はDが満たされるかどうかを判定する前に、A又はBのいずれかが満たされるかどうかを判定することができる。別の例として、追加の条件又は経路履歴情報に使用される条件とは異なる条件を使用して、安全メッセージに証明書情報を含めることができる。
【0095】
[0104] 設定データ444は、サイドリンク通信のための拡張BSMフィードバック及び報告動作に関連付けられたデータを含むか、又はそれに対応する。設定データ444は、BSMフィードバック動作モードの1つ又は複数のタイプ、並びに/或いはBSMフィードバックモード及び/又は構成間で切り替えるための閾値又は条件を含むことができる。例えば、設定データ444は、低減されたPH報告モード、低減された証明書報告モード、又は衝突ゾーンのみの報告モードなど、異なるBSMフィードバックモードについて異なる閾値を示すデータを有し得る。
【0096】
[0105] 送信機410は、1つ又は複数の他のデバイスにデータを送信するように構成され、受信機412は、1つ又は複数の他のデバイスからデータを受信するように構成される。例えば、送信機410はデータを送信し得、受信機412は、ワイヤードネットワーク、ワイヤレスネットワーク、又はそれらの組み合わせなどのネットワークを介してデータを受信し得る。例えば、UE115は、直接デバイスツーデバイス接続、ローカルエリアネットワーク(local area network、LAN)、ワイドエリアネットワーク(wide area network、WAN)、モデムツーモデム接続、インターネット、イントラネット、エクストラネット、ケーブル送信システム、セルラー通信ネットワーク、上記の任意の組み合わせ、又は2つ以上の電子デバイスが通信することを可能にする、現在知られている又は今後開発される任意の他の通信ネットワークを介して、データを送信及び/又は受信するように構成され得る。いくつかの実装形態では、送信機410及び受信機412は、トランシーバと置き換えられ得る。追加又は代替として、送信機410、受信機412、又はその両方は、図2を参照しながら説明したUE115の1つ又は複数の構成要素を含むか、又はそれに対応し得る。
【0097】
[0106] エンコーダ413及びデコーダ414は、送信のためにデータを符号化及び復号するように構成され得る。D2D通信マネージャ415は、Wi-Fi又はセルラーを介したV2X動作などのためのD2D通信動作を決定及び実行するように構成され得る。例えば、D2D通信マネージャ415は、D2D通信タイミング、メッセージ生成などを決定するように構成される。別の例として、D2D通信マネージャ415は、拡張BSM報告動作又はフィードバック動作を実行すべきかどうかを判定するように構成される。いくつかの実装形態では、D2D通信マネージャ415は、どの特定のBSM報告モード又はフィードバックモードで動作すべきかを判定するように構成される。
【0098】
[0107] BSMマネージャ416は、BSMモード動作を決定し、その動作を実行するように構成され得る。例えば、BSMマネージャ416は、いつどこでBSM送信を実行するかなど、BSMフィードバックのためにどの1つ又は複数のリソースを使用するかを判定するように構成される。別の例として、BSMマネージャ416は、経路履歴情報又は証明書情報を特定のBSMに含めるかどうかを判定するように構成される。追加の情報がBSMに含まれるべきであると判定される実装形態では、BSMマネージャ416は、どのタイプの情報をどれだけ長く含めるかを判定するように構成され得る。
【0099】
[0108] UE115A及び115Bは、プロセッサ430、メモリ432、送信機434、受信機436、エンコーダ437、デコーダ438、D2D通信マネージャ439、BSMマネージャ440、及びアンテナ234a~tを含む。プロセッサ430は、本明細書で説明する動作を実行するために、メモリ432に記憶された命令を実行するように構成され得る。いくつかの実装形態では、プロセッサ430は、コントローラ/プロセッサ240を含み又はそれに対応し、メモリ432は、メモリ242を含み又はそれに対応する。メモリ432は、UE115と同様に、本明細書で更に説明されるように、デバイス情報データ406、チャネル状態データ408、トリガ条件データ442、設定データ444、又はそれらの組み合わせを記憶するように構成され得る。
【0100】
[0109] 送信機434は、1つ又は複数の他のデバイスにデータを送信するように構成され、受信機436は、1つ又は複数の他のデバイスからデータを受信するように構成される。例えば、送信機434はデータを送信し得、受信機436は、ワイヤードネットワーク、ワイヤレスネットワーク、又はそれらの組み合わせなどのネットワークを介してデータを受信し得る。例えば、UE115A及び115Bは、直接デバイスツーデバイス接続、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、モデムツーモデム接続、インターネット、イントラネット、エクストラネット、ケーブル送信システム、セルラー通信ネットワーク、上記の任意の組み合わせ、又は2つ以上の電子デバイスが通信することを可能にする、現在知られている又は今後開発される任意の他の通信ネットワークを介して、データを送信及び/又は受信するように構成され得る。いくつかの実装形態では、送信機434及び受信機436は、トランシーバと置き換えられ得る。追加又は代替として、送信機434、受信機436、又はその両方は、図2を参照しながら説明したUE115の1つ又は複数の構成要素を含むか、又はそれに対応し得る。
【0101】
[0110] エンコーダ437及びデコーダ438は、それぞれエンコーダ413及びデコーダ414を参照して説明したのと同じ機能を含み得る。D2D通信マネージャ439は、D2D通信マネージャ415を参照して説明したのと同様の機能を含むことができる。BSMマネージャ440は、BSMマネージャ416を参照して説明したのと同様の機能を含むことができる。
【0102】
[0111] ワイヤレス通信システム400の動作中に、UE115Aは、UE115が強化されたHARQフィードバック動作能力を有すると判定することができる。例えば、UE115は、拡張リソース予約インジケータ490(例えば、サイドリンクチャネルインジケータのためのHARQフィードバック)を含むメッセージ448を送信し得る。インジケータ490は、無認可スペクトル及び/又はサイドリンクチャネル動作のための拡張HARQフィードバック動作能力、或いはHARQフィードバック動作の特定のタイプ又はモードを示し得る。いくつかの実装形態では、ネットワークエンティティ(例えば、ネットワークエンティティ405)又はUE115A/Bは、拡張HARQフィードバック動作及び/又は特定のタイプの拡張HARQフィードバック動作が使用されるべきであることをUE115に示すための制御情報を送信する。例えば、いくつかの実装形態では、メッセージ448(又は構成送信450などの別のメッセージ)は、UE115A/B又はネットワークエンティティ405によって送信される。構成送信450は、拡張HARQフィードバック動作を使用すること、又は特定のタイプの拡張HARQフィードバック動作の設定を調整若しくは実装することを含むか、又は示し得る。例えば、構成送信450は、図4の例に示されるように、トリガ条件データ442、設定データ444、又はその両方を含むことができる。
【0103】
[0112] 動作中、ワイヤレス通信システム400のデバイスは、拡張安全メッセージ(例えば、BSM)報告動作を実行する。例えば、UE115、115A、115Bは、サイドリンクチャネルを介してなど、D2D通信を介して送信を交換する。図4の例では、UE115Aはメッセージ452を送信する。メッセージ452は、ビーコンタイプメッセージ又はブロードキャストメッセージを含むか、又はそれに対応し得る。いくつかの実装形態では、メッセージ452はBSMを含む。
【0104】
[0113] UE115は、メッセージ452を受信し得、メッセージ452に対して、又はメッセージ452を使用して、1つ又は複数の評価又は決定を実行し得る。UE115は、メッセージ452に基づいてUE115Aの位置を決定し得、その位置を使用して、UE115AがUE115の衝突検出ゾーンにあるか、又はその中にあることになるかどうかを判定し得る。追加又は代替として、UE115は、第1のUE115Aの識別子を決定し得る。例えば、UE115は、メッセージ452から一時識別子を抽出又は解析し、その一時識別子を使用して、UE115Aが、UE115によって保持されるデバイスのマップ内にないなど、UE115にとって「新しい」かどうかを判定することができる。特定の実装形態では、UE115は更に、メッセージに基づいてLDMを参照又は生成し、第1のUE115Aが新しいかどうかを判定するためにLDMを使用し得る。例示のために、UE115は、メッセージ452内の情報を以前に受信された情報と相関させて、その一時IDなどのUE115aがLDMの以前の一時識別子又は非一過性の識別子にマッピングするか、又は対応するかどうかを判定することができる。この判定と、新しいデバイス又はUE115の衝突ゾーン中のデバイスなど、トリガ条件が識別されたこととに基づいて、UE115は、次のBSM中に情報を含めることを決定し得る。トリガ条件の例は、図5を参照して更に説明される。
【0105】
[0114] 図4の例に示すように、UE115は、次の安全メッセージ(例えば、BSM)中に経路履歴情報、完全な証明書、又は両方を含めることを決定する。UE115は、経路履歴情報及び/又は完全な証明書を含む安全メッセージを生成し、送信する。例えば、UE115は、安全メッセージ454(例えば、BSM)をブロードキャストする。UE115A及びUE115Bなど、より多くの他のUEのうちの1つは、安全メッセージ454を受信し、経路履歴情報及び完全な証明書を抽出し得る。経路履歴情報及び/又は完全な証明書は、受信UEが新しいデバイスを識別すること、及び/又は衝突若しくはほぼ衝突を回避及び低減することを可能にし得る。UEが経路履歴情報及び/又は証明書情報を選択的に含むことによって、ネットワークのシグナリングオーバーヘッドを減少させることができる。
【0106】
[0115] したがって、UE115、115A、及び115Bは、安全メッセージ動作(例えば、BSM動作)をより効率的に実行することが可能であり得る。したがって、図4は、強化された安全メッセージ報告動作を説明する。拡張安全メッセージ報告動作を使用することは、D2D通信において動作するときの改善を可能にし得る。拡張された安全メッセージ報告動作を実行することは、安全メッセージを送信及び受信するときの帯域幅/スペクトル浪費の低減を可能にし、したがって、スループットを増加させ、レイテンシを低減することによって、拡張されたUE及びネットワーク性能を可能にする。安全メッセージ送信は、衝突につながる可能性がより高い特定の条件下で依然として送信されるので、効率は、安全メッセージ送信の安全性又は有効性を低減することなく達成される。
【0107】
[0116] 図5は、1つ又は複数の態様による拡張安全メッセージ報告動作をサポートする例示的なワイヤレス通信システムの図を示す。図5の例は、UE115、115A、及び115Bなど、図1図2、及び図4において説明したデバイスと同様のデバイスを含む。図5のUE115a~115cなどのデバイスは、図2及び図4において説明した構成要素のうちの1つ又は複数を含み得る。図5では、これらのデバイスは、送信及び受信を通信するために、アンテナ252a~r、送信機410、受信機412、エンコーダ413、及び/又はデコーダ414を利用することができ、或いはアンテナ234a~t、送信機434、受信機436、エンコーダ437、及び/又はデコーダ438を利用することができる。
【0108】
[0117] 図5を参照すると、図5は、BSM動作における動的情報包含の図500である。図5に示される例は複数のビークルUE又はHVを示すが、他の実装形態では、動作は、非ビークルUE、基地局など、他のワイヤレス通信デバイス間で行われ得る。
【0109】
[0118] 510において、第1のUE115aはメッセージを送信する。例えば、第1のUE115aは、第2のUE115bに接続され、ユニキャストメッセージを第2のUE115bに送信する。別の例として、第1のUE115aはブロードキャストメッセージを送信し、少なくとも第2のUE115bはブロードキャストメッセージを受信する。メッセージは、サイドリンク通信チャネル又はD2D通信チャネルを介して送信され得る。いくつかの実装形態では、メッセージは、BSM又はビーコン送信を含むか、又はそれに対応し得る。
【0110】
[0119] 特定の実装形態では、メッセージはBSMである。いくつかのそのような実装形態では、BSMは、PH又は証明書情報を含む。いくつかの他の実装形態では、BSMは、PH又は証明書情報を含まない。いくつかのそのような実装形態では、第1のUE115aは、トリガ条件が満たされないと判定したことに基づいて、PH又は証明書情報をBSMに含めないと判定し得る。
【0111】
[0120] 第2のUE115bは、メッセージを受信し、復号し得る。第2のUE115bは、第1のUE115aのためのデバイス関連情報をその記憶された情報に更新又は追加し得る。例えば、第2のUE115bは、メッセージに基づいて第1のUE115aの位置を決定し得るか、又はメッセージに基づいてそれの記録(例えば、LDM)を更新し得る。メッセージを受信した後、第2のUE115bは、BSMを送信することを決定し得る。例えば、第2のUE115bは、X持続時間ごとにBSMを送信するための通常の動作プロシージャに応答するなど、タイミングに基づいてBSMを送信することを決定し得る。別の例として、第2のUE115bは、新しいデバイスが存在する(例えば、新しい一時ID)と判定すること、又はデバイスが第2のUE115bに近接していると判定することなど、特定のトリガに応答してBSMを送信することを決定し得る。
【0112】
[0121] 515において、第2のUE115bは、1つ又は複数のトリガ条件を評価することに基づいて、発信BSM中に情報を含めるかどうかを判定する。例えば、第2のUE115bのBSMマネージャ416又は440は、BSMを送信すると判定することに関連して、PH情報の包含のための1つ又は複数のトリガ条件が満たされるかどうかを判定する。いくつかの実装形態では、第2のUE115bは、特定の数の過去の位置など、どのくらいのPH情報を含めるかを判定する。追加又は代替として、第2のUE115bは、どのくらい長くPH情報を送信すべきかを判定する。そのような実装形態では、第2のUE115bは、いくつのトリガ条件が満たされたか、どのトリガ条件が満たされたか、又はそれらの組み合わせのいずれかに基づいて判定し得る。例えば、新しいデバイス条件が満たされる場合、第2のUE115bは、衝突ゾーン検出条件が満たされるときと比較して、より短い時間期間の間、より多くの又は15個の過去の位置を送信することを決定し得、第2のUE115bは、より長い時間期間の間(例えば、衝突が解決/回避されるまで)、5個の過去の位置を送信し得る。
【0113】
[0122] 520において、第2のUE115bは、PH情報を有するBSMを送信する。例えば、第2のUE115bのBSMマネージャ416又は440は、経路履歴情報を含むBSMを生成し、第1及び第3のUE115a及び115cなどの他のデバイスにブロードキャストする。
【0114】
[0123] 520から525まで、第2のUE115bは、PH情報を有する追加のBSMを送信する。例えば、第2のUE115bのBSMマネージャ416又は440は、経路履歴情報を含む1つ又は複数の第2のBSMを生成し、他のデバイスにブロードキャストする。1つ又は複数の第2のBSMのPH情報は、BSMのPH情報と同じであってもよいし、異なっていてもよい。例えば、1つ又は複数の第2のBSMのPH情報は、より少ない数のPHを含んでもよい。
【0115】
[0124] 530において、第2のUE115bは、BSM送信を使用する。例えば、第2のUE115bのBSMマネージャ416又は440は、経路履歴情報を含まない第3のBSMを生成し、他のデバイスにブロードキャストする。第2のUE115bは、515における決定からの経路履歴情報を有するBSMの持続時間又は数を満たすことに基づいて、経路履歴情報を含まないと判定することができる。いくつかのそのような実装形態では、第2のUE115bは、530においてトリガ条件が満たされないと判定したことに基づいて、BSM中にPH又は証明書情報を含めないと更に判定し得る。
【0116】
[0125] 535において、第3のUE115cは、メッセージ(例えば、第2のメッセージ)を送信する。例えば、第3のUE115cは、第2のUE115bに接続され、ユニキャストメッセージを第2のUE115bに送信する。別の例として、第3のUE115cはブロードキャストメッセージを送信し、少なくとも第2のUE115bはブロードキャストメッセージを受信する。メッセージは、サイドリンク通信チャネル又はD2D通信チャネルを介して送信され得る。いくつかの実装形態では、メッセージは、BSM又はビーコン送信を含むか、又はそれに対応し得る。
【0117】
[0126] 特定の実装形態では、メッセージはBSMである。いくつかのそのような実装形態では、BSMは、PH又は証明書情報を含む。いくつかの他の実装形態では、BSMは、PH又は証明書情報を含まない。いくつかのそのような実装形態では、第3のUE115cは、トリガ条件が満たされないと判定したことに基づいて、PH又は証明書情報をBSMに含めないと判定し得る。
【0118】
[0127] 第2のUE115bは、メッセージを受信し、復号し得る。第2のUE115bは、第3のUE115cのためのデバイス関連情報をそれの記憶された情報に更新又は追加し得る。例えば、第2のUE115bは、メッセージに基づいて第3のUE115cの位置を決定し得るか、又はメッセージに基づいてそれの記録(例えば、LDM)を更新し得る。メッセージを受信した後、第2のUE115bは、BSMを送信することを決定し得る。例えば、第2のUE115bは、X持続時間ごとにBSMを送信するための通常の動作プロシージャに応答するなど、タイミングに基づいてBSMを送信することを決定し得る。別の例として、第2のUE115bは、新しいデバイスが存在する(例えば、新しい一時ID)と判定すること、又はデバイスが第2のUE115bに近接していると判定することなど、特定のトリガに応答してBSMを送信することを決定し得る。
【0119】
[0128] 540において、第2のUE115bは、1つ又は複数のトリガ条件を評価することに基づいて、発信BSM中に情報を含めるかどうかを判定する。例えば、第2のUE115bのBSMマネージャ416又は440は、BSMを送信すると判定することに関連して、証明書情報の包含のための1つ又は複数のトリガ条件が満たされるかどうかを判定する。いくつかの実装形態では、第2のUE115bは、完全な証明書(完全な証明書情報)など、どれだけの証明書情報を含めるかを判定する。追加又は代替として、第2のUE115bは、どのくらい長く証明書情報を送信すべきかを判定する。そのような実装形態では、第2のUE115bは、いくつのトリガ条件が満たされたか、どのトリガ条件が満たされたか、又はそれらの組み合わせのいずれかに基づいて判定し得る。例えば、新しいデバイス条件が満たされる場合、第2のUE115bは、衝突ゾーン検出条件が満たされるときと比較して、より短い時間期間の間、より多くの又は15個の過去の位置を送信することを決定し得、第2のUE115bは、より長い時間期間の間(例えば、衝突が解決/回避されるまで)、5個の過去の位置を送信し得る。
【0120】
[0129] 545において、第2のUE115bは、証明書情報を有するBSMを送信する。例えば、第2のUE115bのBSMマネージャ416又は440は、証明書情報を含む第4のBSMを生成し、第1及び第3のUE115a及び115cなどの他のデバイスにブロードキャストする。
【0121】
[0130] 545から550まで、第2のUE115bは、証明書情報を有する追加のBSMを送信する。例えば、第2のUE115bのBSMマネージャ416又は440は、経路履歴情報を含む1つ又は複数の第5のBSMを生成し、他のデバイスにブロードキャストする。1つ又は複数の第5のBSMの証明書情報は、第4のBSMの証明書情報と同じであってもよいし、異なっていてもよい。例えば、1つ又は複数の第5のBSMの証明書情報は、ダイジェスト情報を含むことができる。
【0122】
[0131] いくつかの実装形態では、追加のデバイス関連情報の安全メッセージへの包含のためのトリガ条件は、送信デバイスの衝突ゾーン内の「新しい」ビークルの検出に対応する。デバイスは、5分ごとなど周期的に変化する一時IDを使用するので、新しい一時IDの受信は、必ずしも新しいビークルを示すとは限らない。したがって、受信された一時IDは、「新しい」一時IDが、送信デバイスが既に知っている既存の既知の近隣デバイス又はビークルに属さないことを除外するために、他のデバイス又はビークルの動態(過去又は予測された移動)と相関されるべきである。いくつかのそのような実装形態では、送信デバイスは、LDMを利用して、新しい一時IDが新しいデバイスに対応するか、又は一時ID変更に対応するかを判定する。
【0123】
[0132] いくつかの実装形態では、衝突ゾーントリガ条件は、距離、衝突までの時間(time to collision、TTC)、又は両方に基づく。例示的で非限定的な例として、衝突ゾーントリガ条件は、距離条件及びTTC条件の両方に基づく。以下に、2つのデバイス又はエンティティAとBとの間の距離条件及びTTC条件のための例示的な式を示す。ΔxAB≦X及び0≦TTCAB≦Y。衝突ゾーンについての距離閾値は、静的であっても、動的であっても、及び/又は速度若しくは動作条件に基づいてもよい。加えて、TTC条件は、静的又は動的であってもよく、衝突ゾーンのサイズに基づいてもよい。デバイス間の距離及びTTCは、送信デバイスの速度及び軌道、並びに他のデバイスの推定軌道に基づいて計算され得る。
【0124】
[0133] いくつかの実装形態では、送信デバイスがBSMにPH情報又は証明書情報を含めることを決定すると、送信デバイスは、受信の可能性を高めるために、後続のBSMにPH情報又は証明書情報を含め続けることができる。送信デバイスは、追加情報をBSMに含めるBSMの数を決定することができ、又は追加情報をBSMに含める時間期間を決定することができる。例示的で非限定的な例として、送信デバイスは、以下の式を使用して、そのような追加情報をどれだけ長く含めるかを判定することができる。
【0125】
【数1】
【0126】
上記式において、
【0127】
【数2】
【0128】
は、チャネルクオリティインデックスであり、N(k)は、特定のビークルの範囲内のビークルの数Vである。範囲は、vPERRangeなどによって、PERに基づいて決定され得る。ITTは、ビークルの後続のBSM送信間の送信間時間(V)であり、ここで、ITT∈{100,...,600}msである。Nは、任意に選択することができ、例えば、N=50であり、これは、リソース再選択前のBSM送信の平均数である。上記の式は、送信ビークルが受信ビークルと出会うまで、送信デバイスがPH情報及び/又は証明書情報を含むことを可能にする。ITTが低いほど、より多くのそのようなPH情報が含まれる送信を可能にする(これは、より低いビークル密度、したがってより低いチャネル輻輳を暗示するので有益である)。また、CQIが高いほど、より悪いチャネル状態を示し、nはより高くなる。
【0129】
[0134] いくつかの実装形態では、トリガ条件はチャネル品質条件に対応する。いくつかのそのような実装形態では、トリガ条件は、高CQIトリガ条件であり、CQI閾値を利用する。高いCQIは、送信デバイス(例えば、HV)において隣接デバイス(例えば、隣接RV)から受信されたBSMにおける高い平均パッカー誤り率(PER)を示す。チャネル相反性は、近隣デバイスも送信デバイスからのドロップされたBSMに悩まされることを示し、これは、送信デバイスの過去の位置及び軌道を再構築する受信デバイスの能力を妨げる可能性がある(不正確な将来の軌道/予測軌道につながる)。そのような場合、そのような状況下で新しいビークルが検出されなくても、送信デバイスがそのBSMにPH情報(又は証明書情報)を含めることは有益である。
【0130】
[0135] 例示的で非限定的な例として、CQIは、以下の式によって決定することができる。
【0131】
【数3】
【0132】
ここで、N(k)は、0≦TTC≦YであるVの範囲内のビークルの数である。
【0133】
[0136] 送信デバイス(例えば、ビークル)は、以下のアルゴリズムに基づいてBSMにPH情報を含めることができる。送信デバイスは、失敗した送信パラメータを0に初期化することができる(TxFailed=0)。各送信の後、送信デバイスは、0から1までの実数値を選択し得る(例えば、乱数発生器(random number generator、RNG)又は擬似RNGを使用して、空間[0 1]において実数値を生成する)。乱数は、送信/BSMが受信されたかどうかを判定するための近似として使用され得る。送信デバイスは、乱数を使用することによって、特定の送信された送信が受信されたかどうかを推定することができる。ランダムに生成された数が、決定されたCQI値以下である場合、失敗した送信パラメータが調整される(例えば、インクリメントされる)。例示のために、送信デバイスは以下の、rand()≦CQIである場合、TxFailed=TxFailed+1と設定するステップを利用し得る。ランダムに生成された数が、決定されたCQI値よりも大きい場合、推定は、パケットが受信されたことを示し、デバイスは、別のBSMを評価するためにプロセスを繰り返すことができる。いくつかの実装形態では、失敗した送信パラメータは、連続する失敗した送信パラメータを表す。例示のために、パラメータは、連続する送信失敗のみを追跡する。そのような実装形態では、送信デバイスは、成功した送信が推定/予測されるたびに、又はCQI値がランダムに生成された数よりも大きいときに、カウンタ/失敗送信パラメータをリセットし得る。失敗した送信パラメータは、PH情報(又は証明書情報)が送られるべきかどうかを判定するために、閾値と比較され得る。更に、いくつかの実装形態では、閾値は、送信すべき前の位置の量に関連付けられ得るか、又は対応し得る。例えば、閾値が5である場合、送信デバイスが5つのBSM(又は5つの連続するBSM)が受信されなかったと推定したとき、BSMは過去5つの位置のPHを含む。
【0134】
[0137] CQIは輻輳及び/又は誤り率の推定値として使用されるが、CQIに加えて、又はCQIの代わりに、他のパラメータを使用することができる。そのような他の又は追加のパラメータは、ブロック誤り率(block error rate、BLER)、PER、SINR、RSRP、輻輳メトリック、利用メトリックなどを含む。
【0135】
[0138] 追加又は代替として、基本又は標準包含率は、経路履歴及び/又は証明書情報が安全メッセージに含まれる頻度を低減するために増加され得る。例えば、証明書情報は、いくつかの規格(例えば、証明書が450msごとに変更又は更新され得るときなど)において450msごとに含まれ、この包含率は緩和され得る。例示のために、UEは、1つ又は複数の動作条件(例えば、CQI、PER、範囲、TTC、衝突ゾーンなど)に基づいて、又はネットワークからのメッセージ(例えば、ベース包含レート/周波数を調整することを示すITS制御又はセットアップメッセージ)を受信することに基づいて、ベース包含頻度を増加させることを決定し得、追加情報の包含のためのトリガ条件は、この拡張又は調整されたベース包含レート/頻度のためのタイマに対応し得る。例示的な例として、証明書情報トリガ条件は、証明書変更条件又はタイマである。条件が満たされるか、又はタイマが満了することに応答して、UEは、少なくとも次のBSMに証明書情報を含めることを決定する。
【0136】
[0139] したがって、図5の例では、ワイヤレス通信デバイスは、BSM送信のための動的情報包含動作を利用することによって、拡張BSM報告動作を実行する。図5の例は、3つのデバイスを有する例を対象とするが、他の例では、追加のデバイス及び/又はデバイスタイプが使用され得る。
【0137】
[0140] 追加又は代替として、他の実装形態では、図3図5の1つ又は複数の動作が追加、削除、置換されてもよい。例えば、いくつかの実装形態では、図4及び図5の1つ又は複数の例示的なステップが一緒に使用されてもよい。例示のために、図4のトリガ条件は、図5のトリガ条件とともに使用され得る。
【0138】
[0141] 図6は、本開示の一態様に従って構成されたワイヤレス通信デバイス(例えば、UE又は基地局)によって実行される例示的なブロックを示すフロー図である。例示的なブロックはまた、図8に示すようなUE115に関して説明される。図8は、本開示の一態様に従って構成されたUE115を示すブロック図である。UE115は、図2及び/又は図4のUE115に対して図示したような構造、ハードウェア、及び構成要素を含む。例えば、UE115は、メモリ282の中に記憶された論理又はコンピュータ命令を実行するように動作し、かつUE115の特徴及び機能を提供するUE115の構成要素を制御する、コントローラ/プロセッサ280を含む。UE115は、コントローラ/プロセッサ280の制御下で、ワイヤレス無線機801a~rとアンテナ252a~rとを介して信号を送信及び受信する。ワイヤレス無線機801a~rは、UE115について図2に示されているように、変調器/復調器254a~rと、MIMO検出器256と、受信プロセッサ258と、送信プロセッサ264と、TX MIMOプロセッサ266とを含む、様々な構成要素及びハードウェアを含む。図8の例に示すように、メモリ282は、デバイスツーデバイス(D2D)論理802(例えば、C-V2X又はITS論理)、安全メッセージ(SM)論理803(例えば、BSM論理)、デバイス情報データ804(例えば、一時ID情報)、チャネル情報データ805(例えば、CQI)、トリガ条件データ806(例えば、経路履歴トリガ条件、証明書トリガ条件、又はそれらの組み合わせ)、マッピングデータ807(例えば、LDMデータ)、及び設定データ808を記憶する。メモリ282に記憶されたデータ(802~808)は、図4のメモリ404に記憶されたデータ(406、408、442、444)を含むか、又はそれに対応し得る。
【0139】
[0142] ブロック600において、UE(例えば、UE115、UE415A、若しくはUE415B)又はネットワークデバイス(例えば、基地局105)などのワイヤレス通信デバイスは、別のワイヤレス通信デバイスからC-V2Xメッセージを受信する。例えば、UE115は、図4及び図5を参照しながら説明したように、別のワイヤレス通信デバイス(例えば、UE115a、UE115b、UE415A、UE415B、又は基地局105)から、図4のメッセージ452、図5のメッセージ510、又は図5のメッセージ535を受信する。例示すると、UE115の受信機(例えば、受信プロセッサ258又は受信機412)は、ワイヤレス無線機801a~r及びアンテナ252a~rを介して、UE415Aからビーコンメッセージ、安全メッセージ(例えば、BSM)、又は他のITSメッセージを受信する。メッセージは、図3図5を参照しながら説明したように、一時ID情報などのデバイス情報を含み得る。メッセージは、オプションで、他のワイヤレス通信デバイスの証明書情報(例えば、完全な又は特定の証明書情報)及び/又は経路履歴情報(例えば、第2の経路履歴情報)を含み得る。追加又は代替として、ワイヤレス通信デバイスは、CQI、他のワイヤレス通信デバイスについての推定された機首方位/軌道/経路、衝突メトリック(例えば、衝突ゾーン重複、TTC、範囲推定値など)、又はそれらの組み合わせなど、チャネル状態情報をメッセージに基づいて決定し得る。
【0140】
[0143] ブロック601において、UE115は、C-V2Xメッセージに基づいて経路履歴情報トリガ条件が満たされていると判定したことに応答して、経路履歴情報を含む安全メッセージを送信する。例えば、UE115は、図4及び図5を参照しながら説明したように、図4の安全メッセージ454、又は図5のBSM520若しくはBSM525を送信する。例示すると、UE115の送信機(例えば、送信プロセッサ220又は送信機410)は、図3図5を参照しながら説明した経路履歴情報トリガ条件のいずれかが満たされたことに応答して、又はそれに基づいて、ワイヤレス無線機801a~r及びアンテナ252a~rを介して、経路履歴情報を含むBSMを送信する。BSMは、複数のデバイス(他のワイヤレス通信デバイスを含む)に送信(ブロードキャスト)されてもよい。加えて、ワイヤレス通信デバイスは、経路履歴トリガ条件が満たされていると判定したことに基づいて、経路履歴情報を含む追加のBSMを送信することができる。これらの追加のBSMは、元のBSMと同様の経路履歴情報を有し、更新された位置を示す更新された経路履歴情報を含むことができる。
【0141】
[0144] ワイヤレス通信デバイス(例えば、UE又は基地局)は、他の実装形態では、追加のブロックを実行し得る(又はワイヤレス通信デバイスは、追加の動作を更に実行するように構成され得る)。例えば、ワイヤレス通信デバイス(例えば、UE115)は、上述した1つ又は複数の動作を実行し得る。別の例として、ワイヤレス通信デバイス(例えば、UE115)は、以下で提示されるような1つ又は複数の態様を実行し得る。
【0142】
[0145] 1つ又は複数の態様では、拡張BSM報告動作をサポートする技法は、以下で又は本明細書の他の場所で説明する1つ又は複数の他のプロセス又はデバイスに関して説明する、任意の単一の態様又は態様の任意の組み合わせなどの、追加の態様を含み得る。第1の態様では、拡張BSM報告動作をサポートすることは、ワイヤレス通信デバイス(例えば、別のワイヤレス通信デバイス)からC-V2Xメッセージを受信するように構成された装置を含むことができる。本装置は、C-V2Xメッセージに基づいて経路履歴情報トリガ条件が満たされていると判定したことに応答して、経路履歴情報を含む安全メッセージを送信するように更に構成される。加えて、装置は、以下で説明するように、1つ又は複数の態様を実行し得るか、或いは1つ又は複数の態様に従って動作し得る。いくつかの実装形態では、本装置は、UEなどのワイヤレスデバイスを含む。いくつかの実装形態では、本装置は、少なくとも1つのプロセッサと、そのプロセッサに結合されているメモリとを含み得る。プロセッサは、装置に関して本明細書で説明する動作を実行するように構成され得る。いくつかの他の実装形態では、装置は、プログラムコードを記録した非一時的コンピュータ可読媒体を含み得、プログラムコードは、装置に関して本明細書で説明する動作をコンピュータに実行させるためにコンピュータによって実行可能であり得る。いくつかの実装形態では、本装置は、本明細書で説明される動作を実行するように構成されている、1つ又は複数の手段を含み得る。いくつかの実装形態では、ワイヤレス通信の方法は、装置に関して本明細書で説明する1つ又は複数の動作を含み得る。
【0143】
[0146] 第2の態様では、第1の態様と組み合わせて、経路履歴情報トリガ条件は、衝突ゾーン条件、チャネル品質条件、新しいビークル条件、又はそれらの組み合わせを含む。
【0144】
[0147] 第3の態様では、第1の態様又は第2の態様のうちの1つ又は複数と組み合わせて、経路履歴情報トリガ条件を満たさない安全メッセージ送信は、経路履歴情報を含まない。
【0145】
[0148] 第4の態様では、第1の態様から第3の態様のうちの1つ又は複数と組み合わせて、安全メッセージは、基本安全メッセージ(BSM)、協調認識メッセージ(CAM)、又は分散環境通知メッセージ(DENM)を含む。
【0146】
[0149] 第5の態様では、第1の態様から第4の態様のうちの1つ又は複数と組み合わせて、経路履歴情報は、ワイヤレス通信デバイスの複数の以前の位置を含む。
【0147】
[0150] 第6の態様では、第1の態様から第5の態様のうちの1つ又は複数と組み合わせて、他のワイヤレス通信デバイスからのC-V2Xメッセージは、ビーコンメッセージ、基本安全メッセージ(BSM)、協調認識メッセージ(CAM)、又は分散環境通知メッセージ(DENM)を含む。
【0148】
[0151] 第7の態様では、第1の態様から第6の態様のうちの1つ又は複数と組み合わせて、他のワイヤレス通信デバイスからのC-V2Xメッセージは、他のワイヤレス通信デバイスの第2の経路履歴情報を含み、ワイヤレス通信デバイスによって、(例えば、第2の経路履歴情報、1つ又は複数の過去のBSM、ヘディング情報、他のワイヤレス通信デバイスの経路予測に基づいて)他のワイヤレス通信デバイスの軌道を決定することと、ワイヤレス通信デバイスによって、他のワイヤレス通信デバイスの軌道に基づいて、他のワイヤレス通信デバイスについての範囲推定値(例えば、衝突ゾーン)又は衝突までの時間(TTC)推定値を決定することと、を更に含む。
【0149】
[0152] 第1の態様から第7の態様のうちの1つ又は複数と組み合わせた第8の態様では、装置は、ワイヤレス通信デバイスによって、経路履歴情報トリガ条件が満たされていると判定し、ワイヤレス通信デバイスによって、経路履歴情報トリガ条件が満たされていると判定したことに基づいて、経路履歴情報を含めるための安全メッセージの数を決定するように構成される。
【0150】
[0153] 第9の態様では、第1の態様から第8の態様のうちの1つ又は複数と組み合わせて、C-V2Xメッセージは一時IDを含み、装置は、ワイヤレス通信デバイスによって、ローカルダイナミックマップ(LDM)に基づいて、一時IDが新しい又は未知のデバイスに対応するかどうかを判定し、ワイヤレス通信デバイスによって、一時IDが新しい又は未知のデバイスに関連付けられていることに基づいて、経路履歴情報を安全メッセージに含めることを決定する、ように構成される。
【0151】
[0154] 第10の態様では、第9の態様と組み合わせて、LDMに基づいて、一時IDが新しい又は未知のデバイスに対応するかどうかを判定することは、ワイヤレス通信デバイスによって、一時IDを、LDMの、記憶された一時IDと比較することと、ワイヤレス通信デバイスによって、他のワイヤレス通信デバイスの予測軌道とLDMの、記憶された予測軌道とを比較することと、ワイヤレス通信デバイスによって、一時ID又は予測軌道とLDMの、記憶された一時ID又は予測軌道とが一致しないことによって、他のワイヤレス通信デバイスが新しい又は未知のデバイスであると判定することと、を含む。
【0152】
[0155] 第11の態様では、第1の態様から第10の態様のうちの1つ又は複数と組み合わせて、装置は、ワイヤレス通信デバイスによって、C-V2Xメッセージに基づいて他のワイヤレス通信デバイスのための範囲推定値(例えば、衝突ゾーン)を決定し、ワイヤレス通信デバイスによって、C-V2Xメッセージに基づいて衝突までの時間(TTC)推定値を決定し、ワイヤレス通信デバイスによって、範囲推定値を範囲条件と比較し、ワイヤレス通信デバイスによって、TTC推定値をTTC条件と比較し、範囲推定値が範囲条件未満であること、TTC推定値がTTC条件未満であること、又はその両方に基づいて、ワイヤレス通信デバイスによって、経路履歴情報を安全メッセージに含めることを決定する、ように構成される。
【0153】
[0156] 第12の態様では、第1の態様から第11の態様のうちの1つ又は複数と組み合わせて、経路履歴情報トリガ条件は、CQIトリガ条件であり、装置は、ワイヤレス通信デバイスによって、ワイヤレス通信デバイスのCQIを決定し、ワイヤレス通信デバイスによって、CQIをCQI閾値と比較し、ワイヤレス通信デバイスによって、CQIがCQI閾値以下であることによってCQIトリガ条件が満たされていると判定する、ように構成される。
【0154】
[0157] 第13の態様では、第1の態様から第12の態様のうちの1つ又は複数と組み合わせて、ワイヤレス通信デバイスはユーザ機器(UE)である。
【0155】
[0158] 第14の態様では、第1の態様から第13の態様のうちの1つ又は複数と組み合わせて、ワイヤレス通信デバイスはホストビークル(HV)である。他のワイヤレス通信デバイスは、リモートビークル(RV)である。
【0156】
[0159] したがって、ワイヤレス通信デバイスは、拡張安全メッセージ報告動作と、経路履歴情報及び/又は証明書情報の安全メッセージへの動的な包含とを実行し得る。強化された安全メッセージ動作を実行すること、又は安全メッセージ内への経路履歴情報及び/若しくは証明書情報の動的な包含によって、スループットを増加させ、シグナリングオーバーヘッドの低減を通じてオーバーヘッド及びレイテンシを低減することによって、ネットワーク性能を向上させることができる。
【0157】
[0160] 図7は、本開示の一態様に従って構成されたワイヤレス通信デバイス(例えば、UE又は基地局)によって実行される例示的なブロックを示すフロー図である。例示的なブロックはまた、図8に示すようなUE115に関して説明される。図8は、本開示の一態様に従って構成されたUE115を示すブロック図である。UE115は、図2及び/又は図4のUE115について示され、図6を参照して上述されたような構造、ハードウェア、及び構成要素を含む。
【0158】
[0161] ブロック700において、UE(例えば、UE115、UE415A、若しくはUE415B)又はネットワークデバイス(例えば、基地局105)などのワイヤレス通信デバイスは、別のワイヤレス通信デバイスからC-V2Xメッセージを受信する。例えば、UE115は、図4及び図5を参照しながら説明したように、別のワイヤレス通信デバイス(例えば、UE115a、UE115b、UE415A、UE415B、又は基地局105)から、図4のメッセージ452、図5のメッセージ510、又は図5のメッセージ535を受信する。例示すると、UE115の受信機(例えば、受信プロセッサ258又は受信機412)は、ワイヤレス無線機801a~r及びアンテナ252a~rを介して、UE415Aからビーコンメッセージ、安全メッセージ(例えば、BSM)、又は他のITSメッセージを受信する。メッセージは、図3図5を参照しながら説明したように、一時ID情報などのデバイス情報を含み得る。メッセージは、オプションで、他のワイヤレス通信デバイスの証明書情報(例えば、完全な又は特定の証明書情報)及び/又は経路履歴情報(例えば、第2の経路履歴情報)を含み得る。追加又は代替として、ワイヤレス通信デバイスは、CQI、他のワイヤレス通信デバイスについての推定された機首方位/軌道/経路、衝突メトリック(例えば、衝突ゾーン重複、TTC、範囲推定値など)、又はそれらの組み合わせなど、チャネル状態情報をメッセージに基づいて決定し得る。
【0159】
[0162] ブロック701において、ワイヤレス通信デバイスは、C-V2Xメッセージに基づいて証明書情報トリガ条件が満たされていると判定したことに応答して、証明書情報を含む安全メッセージを送信する。例えば、ワイヤレス通信デバイスは、図4及び図5を参照して説明したように、証明書情報を含む図4の安全メッセージ454、又は図5のBSM545又はBSM550を送信する。例示すると、UE115の送信機(例えば、送信プロセッサ220又は送信機410)は、図3図5を参照しながら説明した証明書情報トリガ条件のいずれかが満たされたことに応答して、又はそれに基づいて、ワイヤレス無線機801a~r及びアンテナ252a~rを介して完全な証明書を含むBSMを送信する。BSMは、複数のデバイスに送信(ブロードキャスト)され得る。更に、ワイヤレス通信デバイスは、証明書情報トリガ条件が満たされていると判定したことに基づいて、証明書情報を含む追加のBSMを送信することができる。
【0160】
[0163] ワイヤレス通信デバイス(例えば、UE又は基地局)は、他の実装形態では、追加のブロックを実行し得る(又はワイヤレス通信デバイスは、追加の動作を更に実行するように構成され得る)。例えば、ワイヤレス通信デバイスは、上述した1つ又は複数の動作を実行し得る。別の例として、ワイヤレス通信デバイスは、図3図8を参照しながら説明した1つ又は複数の態様を実行し得る。
【0161】
[0164] 1つ又は複数の態様では、拡張BSM報告動作をサポートする技法は、以下で又は本明細書の他の場所で説明する1つ又は複数の他のプロセス又はデバイスに関して説明する、任意の単一の態様又は態様の任意の組み合わせなどの、追加の態様を含み得る。第1の態様では、拡張BSM報告動作をサポートすることは、ワイヤレス通信デバイス(例えば、別のワイヤレス通信デバイス)からC-V2Xメッセージを受信するように構成された装置を含むことができる。装置は、C-V2Xメッセージに基づいて証明書情報トリガ条件が満たされていると判定したことに応答して、証明書情報を含む安全メッセージを送信するように更に構成される。加えて、装置は、以下で説明するように、1つ又は複数の態様を実行し得るか、或いは1つ又は複数の態様に従って動作し得る。いくつかの実装形態では、装置は、基地局などのワイヤレスデバイスを含む。いくつかの実装形態では、本装置は、少なくとも1つのプロセッサと、そのプロセッサに結合されているメモリとを含み得る。プロセッサは、装置に関して本明細書で説明する動作を実行するように構成され得る。いくつかの他の実装形態では、装置は、プログラムコードを記録した非一時的コンピュータ可読媒体を含み得、プログラムコードは、装置に関して本明細書で説明する動作をコンピュータに実行させるためにコンピュータによって実行可能であり得る。いくつかの実装形態では、本装置は、本明細書で説明される動作を実行するように構成されている、1つ又は複数の手段を含み得る。いくつかの実装形態では、ワイヤレス通信の方法は、装置に関して本明細書で説明する1つ又は複数の動作を含み得る。
【0162】
[0165] 第2の態様では、第1の態様と組み合わせて、証明書情報トリガ条件は、範囲条件、衝突までの時間条件、新しいビークル条件、タイマ条件、クリティカルイベント条件、又はそれらの組み合わせを含む。
【0163】
[0166] 第3の態様では、第1の態様から第2の態様のうちの1つ又は複数と組み合わせて、装置は、ワイヤレス通信デバイスによって、証明書情報トリガ条件が満たされないと判定し、ワイヤレス通信デバイスによって、証明書情報トリガ条件が満たされないと判定したことに基づいて、第2のBSMに証明書情報を含めることを控え、ワイヤレス通信デバイスによって、証明書情報を伴わないで第2のBSMを送信する、ように構成される。
【0164】
[0167] 第4の態様では、単独で、又は第1~第3の態様のうちの1つ又は複数と組み合わせて、部分的証明書情報は、証明書情報のダイジェストを含む。特定の実装形態では、示されたダイジェストは、証明書情報(例えば、以前に送信された完全な証明書)を識別する。別の特定の実装形態では、ダイジェストは、メッセージソース認証情報、完全性検査情報、又は両方を含むか、又は示す。
【0165】
[0168] 第5の態様では、第1の態様から第4の態様のうちの1つ又は複数と組み合わせて、安全メッセージは、基本安全メッセージ(BSM)、協調認識メッセージ(CAM)、又は分散環境通知メッセージ(DENM)を含む。
【0166】
[0169] 第6の態様では、第1の態様から第5の態様のうちの1つ又は複数と組み合わせて、証明書情報は完全な証明書を含む。
【0167】
[0170] 第7の態様では、第1の態様から第6の態様のうちの1つ又は複数と組み合わせて、他のワイヤレス通信デバイスからのC-V2Xメッセージは、ビーコンメッセージ、基本安全メッセージ(BSM)、協調認識メッセージ(CAM)、又は分散環境通知メッセージ(DENM)を含む。
【0168】
[0171] 第8の態様では、第1の態様から第7の態様のうちの1つ又は複数と組み合わせて、他のワイヤレス通信デバイスからのC-V2Xメッセージは、他のワイヤレス通信デバイスの第2の経路履歴情報を含み、装置は、ワイヤレス通信デバイスによって、(例えば、第2の経路履歴情報、1つ又は複数の過去のBSM、ヘディング情報、他のワイヤレス通信デバイスの経路予測に基づいて)他のワイヤレス通信デバイスの軌道を決定し、ワイヤレス通信デバイスによって、他のワイヤレス通信デバイスの軌道に基づいて、他のワイヤレス通信デバイスについての範囲推定値(例えば、衝突ゾーン)又は衝突までの時間(TTC)推定値を決定する、ように構成される。
【0169】
[0172] 第9の態様では、第1の態様から第8の態様のうちの1つ又は複数と組み合わせて、C-V2Xメッセージは一時IDを含み、装置は、ワイヤレス通信デバイスによって、ローカルダイナミックマップ(LDM)に基づいて、一時IDが新しい又は未知のデバイスに対応するかどうかを判定し、ワイヤレス通信デバイスによって、新しい又は未知のデバイスに関連付けられた範囲又はTTCが範囲条件、TTC条件、又は両方を満たすかどうかを判定し、ワイヤレス通信デバイスによって、新しい又は未知のデバイスに関連付けられている一時IDと、範囲条件、TTC条件、又は両方を満たす新しい又は未知のデバイスとに基づいて、安全メッセージに証明書情報を含めることを決定する、ように構成される。
【0170】
[0173] 第10の態様では、第1の態様から第9の態様のうちの1つ又は複数と組み合わせて、証明書情報トリガ条件は、CQIトリガ条件であり、装置は、ワイヤレス通信デバイスによって、ワイヤレス通信デバイスのCQIを決定し、ワイヤレス通信デバイスによって、CQIをCQI閾値と比較し、ワイヤレス通信デバイスによって、CQIがCQI閾値以下であることによってCQIトリガ条件が満たされるかどうかを判定し、ワイヤレス通信デバイスによって、CQIがCQI閾値以下であることによってCQIトリガ条件が満たされていると判定したことに基づいて、証明書情報を安全メッセージに含めることを決定する、ように構成される。
【0171】
[0174] 第1の態様から第10の態様のうちの1つ又は複数と組み合わせた第11の態様では、証明書情報トリガ条件は証明書変更条件であり、装置は、ワイヤレス通信デバイスによって、証明書変更後の証明書情報の包含のための450msより大きい基本頻度(例えば、標準又は基本包含頻度)のための証明書包含頻度を決定し、ワイヤレス通信デバイスによって、証明書包含頻度に基づいてタイマを設定し、ワイヤレス通信デバイスによって、タイマの満了に基づいて、安全メッセージに証明書情報を含めることを決定する、ように構成される。
【0172】
[0175] 第12の態様では、第1の態様から第11の態様のうちの1つ又は複数と組み合わせて、証明書包含頻度は2秒以上である。
【0173】
[0176] 第13の態様では、第1の態様から第12の態様のうちの1つ又は複数と組み合わせて、装置は、ワイヤレス通信デバイスによってクリティカルイベントを決定するように構成される。クリティカルイベントは、加速イベント、減速イベント、方向変更イベント、安全システム(例えば、ABS、トラクション制御、運転支援)のアクティブ化、又はそれらの組み合わせを含み、ワイヤレス通信デバイスによって、クリティカルイベントを検出したことに基づいて、証明書情報を安全メッセージに含めることを決定する。
【0174】
[0177] 第14の態様では、第1の態様から第13の態様のうちの1つ又は複数と組み合わせて、ワイヤレス通信デバイスは、国際自動車技術者協会(Society of Automotive engineers、SAE)又は欧州電気通信標準化協会(European Telecommunications Standards Institute、ETSI)インテリジェント輸送システム(Intelligent Transportation System、ITS)モードで動作する。
【0175】
[0178] いくつかの態様実装形態では、別のUE又は基地局などの他のワイヤレス通信デバイスは、ワイヤレス通信デバイスにC-V2Xメッセージを送信し、ワイヤレス通信デバイスから、C-V2Xメッセージに基づいて経路履歴情報トリガ条件が満たされていると判定したことに応答して経路履歴情報を含むか、又はC-V2Xメッセージに基づいて証明書情報トリガ条件が満たされていると判定したことに応答して証明書情報を含む安全メッセージを受信する。
【0176】
[0179] したがって、ワイヤレス通信デバイスは、拡張安全メッセージ報告動作と、経路履歴情報及び/又は証明書情報の安全メッセージへの動的な包含とを実行し得る。強化された安全メッセージ動作を実行すること、又は安全メッセージ内への経路履歴情報及び/若しくは証明書情報の動的な包含によって、スループットを増加させ、シグナリングオーバーヘッドの低減を通じてオーバーヘッド及びレイテンシを低減することによって、ネットワーク性能を向上させることができる。
【0177】
[0180] 情報及び信号が様々な異なる技術及び技法のうちのいずれかを使用して表されてもよいことを、当業者は理解されよう。例えば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、及びチップは、電圧、電流、電磁波、磁場若しくは磁性粒子、光場若しくは光学粒子、又はそれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0178】
[0181] 図1図8に関して本明細書で説明される構成要素、機能ブロック及びモジュールは、他の例の中でも、プロセッサ、電子デバイス、ハードウェアデバイス、電子構成要素、論理回路、メモリ、ソフトウェアコード、ファームウェアコードなど、又はそれらの任意の組み合わせを備える。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語などの名称にかかわらず、例の中でも特に、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行ファイル、実行スレッド、手順、及び/又は関数を意味するように広く解釈されるべきである。加えて、本明細書で考察する特徴は、専用プロセッサ回路を介して、実行可能命令を介して、又はそれらの組み合わせで実現され得る。
【0179】
[0182] 当業者であれば、本明細書の開示に関連して説明される、様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、及びアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、又はその双方の組み合わせとして実現することができる点が更に理解されるであろう。ハードウェアとソフトウェアとの、この互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、及びステップが、それらの機能性の観点から全般的に上述されてきた。そのような機能性がハードウェアとして実装されるか、又はソフトウェアとして実装されるかは、具体的な適用例、及びシステム全体に課される設計上の制約に依存する。当業者は、説明する機能を特定の用途毎に様々な方法で実現し得るが、そのような実装決定は、本開示の範囲からの逸脱を引き起こすものと解釈されるべきではない。当業者はまた、本明細書で説明されている構成要素、方法、又は相互作用の順序若しくは組み合わせが、単なる例に過ぎないこと、並びに、本開示の様々な態様の構成要素、方法、又は相互作用を、本明細書で図示及び説明されたもの以外の方式で、組み合わせる又は実行することができる点も、容易に認識するであろう。
【0180】
[0183] 本明細書で開示する実装形態に関して説明した様々な例示的な論理、論理ブロック、モジュール、回路、及びアルゴリズムプロセスは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、又はその両方の組み合わせとして実現されてよい。ハードウェアとソフトウェアの互換性について、機能に関して概略的に説明し、上記で説明した様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路及びプロセスにおいて図示した。そのような機能性がハードウェアで実現されるのかそれともソフトウェアで実現されるのかは、特定の適用例及び全体的なシステムに課される設計制約によって決まる。
【0181】
[0184] 本明細書で開示する態様に関して説明する様々な例示的な論理、論理ブロック、モジュール、及び回路を実装するために使用されるハードウェア及びデータ処理装置は、汎用シングルチップ若しくはマルチチッププロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)若しくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲート若しくはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、又は本明細書で説明する機能を実行するように設計されたそれらの任意の組み合わせを用いて実現又は実行され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ、又は、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、若しくは状態機械であり得る。いくつかの実装形態では、プロセッサは、DSPとマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つ又は複数のマイクロプロセッサ、又は任意の他のそのような構成などの、コンピューティングデバイスの組み合わせとして実現され得る。いくつかの実装形態では、特定のプロセス及び方法は、所与の機能に固有の回路構成によって実行され得る。
【0182】
[0185] 1つ又は複数の態様では、説明した機能は、本明細書で開示する構造及びそれらの構造的均等物を含む、ハードウェア、デジタル電子回路構成、コンピュータソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせで実現され得る。本明細書で説明する主題の実装形態はまた、1つ又は複数のコンピュータプログラム、すなわち、データ処理装置による実行のための、又はデータ処理装置の動作を制御するための、コンピュータ記憶媒体上で符号化されたコンピュータプログラム命令の1つ又は複数のモジュールとして実現され得る。
【0183】
[0186] ソフトウェアにおいて実現される場合、機能は、1つ又は複数の命令若しくはコードとして、コンピュータ可読媒体上に記憶されてもよく、又はコンピュータ可読媒体を介して送信されてもよい。本明細書で開示する方法又はアルゴリズムのプロセスは、コンピュータ可読媒体上に存在し得るプロセッサ実行可能ソフトウェアモジュールにおいて実行され得る。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所にコンピュータプログラムを転送することが可能にされ得る任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であってよい。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、ランダムアクセスメモリ(random-access memory、RAM)、読み取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(electrically erasable programmable read-only memory、EEPROM)、CD-ROM若しくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ若しくは他の磁気記憶デバイス、又は所望のプログラムコードを命令若しくはデータ構造の形態で記憶するために使用され得るとともにコンピュータによってアクセスされ得る任意の他の媒体を含み得る。また、いかなる接続も、コンピュータ可読媒体と適切に呼ばれ得る。本明細書で使用するディスク(Disk)及びディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(compact disc、CD)、レーザーディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(digital versatile disc、DVD)、フロッピーディスク(disk)、及びBlu-rayディスク(disc)を含み、ここで、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、レーザーを用いてデータを光学的に再生する。上記の組み合わせもコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。追加として、方法又はアルゴリズムの動作は、コード及び命令のうちの1つ又は任意の組み合わせ若しくはセットとして、コンピュータプログラム製品の中に組み込まれ得る機械可読媒体及びコンピュータ可読媒体上に存在してよい。
【0184】
[0187] 本開示で説明する実装形態の様々な修正は、当業者に容易に明らかになる場合があり、本明細書で定義する一般原理は、本開示の趣旨又は範囲から逸脱することなく、いくつかの他の実装形態に適用され得る。したがって、特許請求の範囲は、本明細書で示されている実装形態に限定されるものではなく、本開示、本明細書で開示する原理及び新規の特徴と一致する最も広い範囲を与えられるべきである。
【0185】
[0188] 加えて、「上側(upper)」及び「下側(lower)」という用語が図の説明を容易にするために使用されることがあり、適切に配向されたページ上の図の配向に対応する相対的な位置を示し、実装された任意のデバイスの適切な配向を反映しない場合があることを当業者は容易に理解されよう。
【0186】
[0189] 別個の実装形態の文脈で本明細書で説明するいくつかの特徴はまた、単一の実装形態において組み合わせて実装され得る。逆に、単一の実装形態の文脈で説明する様々な特徴はまた、複数の実装形態において別々に又は任意の適切な部分組み合わせで実装され得る。更に、特徴は、いくつかの組み合わせで働くものとして上記で説明されることがあり、最初にそのようなものとして請求されることさえあるが、請求される組み合わせからの1つ又は複数の特徴は、場合によっては、その組み合わせから削除されることがあり、請求される組み合わせは、部分組み合わせ又は部分組み合わせの変形形態を対象とすることがある。
【0187】
[0190] 同様に、動作は特定の順序で図面に示されるが、このことは、望ましい結果を達成するために、そのような動作が、示された特定の順序若しくは連続した順序で実施されること、又は示された全ての動作が実施されることを必要とするものとして理解されるべきでない。更に、図面は、もう1つの例示的なプロセスを流れ図の形態で概略的に示すことがある。しかしながら、示されていない他の動作が、概略的に図示した例示的なプロセスに組み込まれることがある。例えば、図示した動作のいずれかの前に、その後に、それと同時に、又はそれらの間に、1つ又は複数の追加の動作が実行され得る。いくつかの状況では、マルチタスキング及び並列処理が有利であり得る。更に、上記で説明した実装形態における様々なシステム構成要素の分離は、全ての実装形態においてそのような分離を必要とするものとして理解されるべきではなく、説明するプログラム構成要素及びシステムは、概して、単一のソフトウェア製品内で一緒に統合されてもよく、又は複数のソフトウェア製品の中にパッケージ化されてもよいことを理解されたい。加えて、いくつかの他の実装形態は、以下の特許請求の範囲内に入る。場合によっては、特許請求の範囲で具陳するアクションは、異なる順序で実行され、依然として望ましい結果を達成することがある。
【0188】
[0191] 特許請求の範囲内を含めて本明細書で使用する場合、「又は」という用語は、2つ以上の項目のリストにおいて使用されるとき、列挙された項目のいずれか1つが単独で採用され得ること、又は列挙された項目のうちの2つ以上の任意の組み合わせが採用され得ることを意味する。例えば、組成物が成分A、B、又はCを含有すると記載されている場合、組成物はAのみ、Bのみ、Cのみ、A及びBの組み合わせ、A及びCの組み合わせ、B及びCの組み合わせ、又はA、B、及びCの組み合わせ、を含有し得る。また、特許請求の範囲内を含めて本明細書で使用する場合、「のうちの少なくとも1つ」で終わる項目のリストにおいて使用される「又は」は、例えば、「A、B、又はCのうちの少なくとも1つ」のリストが、A又はB又はC又はAB又はAC又はBC又はABC(すなわち、A及びB及びC)又はそれらの任意の組み合わせにおけるこれらのいずれかを意味するような、選言的リストを示す。当業者によって理解されるように、「実質的に」という用語は、指定されたものの大部分として定義される(指定されたものを含み、(例えば、実質的に90度は90度を含み、実質的に平行は平行を含む)が、必ずしも全部である必要はない。任意の開示する実装形態では、「実質的に」という用語は、指定されるもの「の[パーセンテージ]以内」で置換されてもよく、パーセンテージは、0.1、1、5、又は10パーセントを含む。
【0189】
[0192] 本開示の上記の説明は、あらゆる当業者が本開示を作成又は使用することが可能となるように提供される。本開示に対する様々な修正が、当業者には容易に明らかとなり、本明細書で定義されている一般的原理は、本開示の趣旨又は範囲から逸脱することなく、他の変形例に適用することができる。したがって、本開示は、本明細書で説明された例及び設計に限定されることを意図したものでなく、本明細書で開示された原理及び新規の特徴と一致する最も広い範囲を与えられるべきである。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】