IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ハイダック システム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングの特許一覧

<>
  • 特表-電気機械シリンダ 図1
  • 特表-電気機械シリンダ 図2
  • 特表-電気機械シリンダ 図3
  • 特表-電気機械シリンダ 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-04
(54)【発明の名称】電気機械シリンダ
(51)【国際特許分類】
   F16H 25/20 20060101AFI20250128BHJP
   F16H 25/24 20060101ALI20250128BHJP
   G01L 5/12 20060101ALI20250128BHJP
【FI】
F16H25/20 E
F16H25/24 A
G01L5/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024537857
(86)(22)【出願日】2022-12-07
(85)【翻訳文提出日】2024-06-21
(86)【国際出願番号】 EP2022084788
(87)【国際公開番号】W WO2023126138
(87)【国際公開日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】102021006442.9
(32)【優先日】2021-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505468200
【氏名又は名称】ハイダック システムズ アンド サービシズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100112357
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 繁樹
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル シャイト
(72)【発明者】
【氏名】フェリクス アントン シュバルツ
【テーマコード(参考)】
2F051
3J062
【Fターム(参考)】
2F051AA11
2F051AB09
2F051BA07
3J062AB21
3J062AC07
3J062BA16
3J062BA22
3J062CD02
3J062CD22
3J062CD45
3J062CD53
3J062CG83
(57)【要約】
本発明は、電気モータ10の印加されたモータトルクを作動部14のための直線運動に変換するスクリュー駆動部を有する電気機械シリンダにおいて、作動部14に作用する少なくとも1つの力がセンサ装置46によって検出されることを特徴とする電気機械シリンダに関する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気モータ(10)の印加されたモータトルクを作動部(14)のための直線運動に変換するスクリュー駆動部を有する電気機械シリンダにおいて、
前記作動部(14)に作用する少なくとも1つの力がセンサ装置(46)によって検出されることを特徴とする、電気機械シリンダ。
【請求項2】
前記センサ装置は、引張力を検出するセンサ(48)、及び/又は、前記作動部(14)に対する圧縮力を検出するセンサ(50)を有することを特徴とする、請求項1に記載の電気機械シリンダ。
【請求項3】
それぞれの前記センサ(48、50)が、ひずみゲージ(52)によって前記作動部(14)に対するそれぞれの前記力を検出することを特徴とする、請求項1又は2に記載の電気機械シリンダ。
【請求項4】
伝達ユニット(12)が、ねじ山付きナット(28)を介して、前記作動部(14)が係合するガイド体(26)を移動させるねじ山付きスピンドル(24)に前記電気モータ(10)を連結させる少なくとも1つの伝達部(36、38、40)を有することを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の電気機械シリンダ。
【請求項5】
前記作動部(14)は、前記ねじ山付きスピンドル(24)を少なくとも部分的に包囲しかつ前記ガイド体(26)によって長手方向に移動可能であるようにハウジング管(22)内で案内されるスラスト管(32)から形成されることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の電気機械シリンダ。
【請求項6】
ガイド装置が前記ガイド体(26)を備え、前記ガイド体(26)は、前記ねじ山付きスピンドル(24)と前記作動部(14)との間に配置され、長手方向ガイドの一部として前記ハウジング管(22)に対向する前記作動部(14)のための回転防止装置を形成する、ことを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の電気機械シリンダ。
【請求項7】
前記センサ装置(46)は、伝達ハウジング(21)と前記ハウジング管(22)との間に配置されかつ軸線方向及び半径方向の軸受点(54、56、58)によって軸受装置(16)に取り付けられたねじ山付きスピンドル(24)によって貫通される、軸受装置(16)に収容されていることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の電気機械シリンダ。
【請求項8】
一方のセンサ(48)及び他方のセンサ(50)が、それぞれ、前記軸受装置(16)内のアキシャル軸受(54、58)と共通のラジアル軸受(56)との間に収容されることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の電気機械シリンダ。
【請求項9】
それぞれの前記センサ(48、50)は、それぞれの前記ひずみゲージ(52)を担持しかつ前記ねじ山付きスピンドル(24)によって貫通される、環状体(65)を備えることを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の電気機械シリンダ。
【請求項10】
前記ねじ山付きスピンドル(24)は、隣接して配置されたアキシャル軸受(54)に支持される、軸線変位方向の溝付きナット(62)によって、前記伝達ユニット(36、38、40)に面する側に固定され、前記ねじ山付きスピンドル(24)は、前記軸受装置(16)の反対側で、半径方向の延長部を持って他の前記アキシャル軸受(58)に対して平坦に載置されることを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の電気機械シリンダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動モータの印加されたモータトルクを作動部の直線運動に変換する、スクリュー駆動装置を備えた電気機械シリンダに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(独国特許出願公開第102019004690号明細書)は、電気モータによって並進移動するように駆動されうる作動部を有する線形駆動システムであって、電気駆動装置においてエネルギが失われた場合又は緊急動作時に、作動部が所定位置をとり、この工程時に作動力を及ぼすように機械的エネルギ蓄積装置に結合されている、線形駆動システムを開示している。このようにして、長期動作中であっても中断することなくその機能を果たし、温度などの周囲条件のいかなる変化にも影響されない、電気機械シリンダの形態の線形駆動システムが生成される。従来のガス貯蔵装置の代わりに機械的エネルギ貯蔵装置を使用することによって、原則として、例えば周知のガスばね内の作動ガスを補充するなどの、作動させるためにいかなる追加のメンテナンスも必要としない、純粋に機械的な解決策が生み出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】独国特許出願公開第102019004690号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この技術水準に基づいて、本発明は、そのような電気機械シリンダ又は線形駆動システムの機能性を改善するという目的に基づいている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、請求項1の特徴をその全体に有する電気機械シリンダによって達成される。
【0006】
請求項1の特徴部分によれば、線形駆動システムの作動部に作用する少なくとも1つの力がセンサ装置によって検出されるので、一体化された力測定が電気機械式アクチュエータ又はシリンダ内で達成され、その結果、第三者構成要素への所望の力伝達、及び/又は、いくつかの場合では第三者構成要素からの許容できない高力の印加に関して、作動ロッド又はいわゆるスラスト管の形態のシリンダの作動部を監視又は決定することができる。特に、伸長運動及び/又は後退運動の一部の間、スクリュー駆動部によって作動部によって加えられる力が、第三者構成要素の安全な作動を保証するのに十分であるかどうか、特に、電気駆動部によって加えられるモータトルクがこの目的に十分であるかどうか、又は、モータ電力を増加させることによってそれに応じて増加させる必要があるかどうかを決定することが可能である。作動部に印加される力を決定することによって、信頼性のある動作のために指定された限界を超えてはならない、作動部についての力を直接決定することができる。特に、スクリュー駆動部は、ねじ山付きスピンドル及び伝達ナットの構成要素を備える。
【0007】
電気機械シリンダの好ましい実施形態では、センサ装置は、引張力を検出するセンサ、及び/又は、作動部への圧縮力を検出するセンサを有する。このようにして、2つの主送り方向「伸縮(extension and retraction)」で生じる力を決定することができ、それにより、左回転又は右回転スクリュー駆動装置で一方又は他方の送り方向が指定される。第三者構成要素に作用している作動部がそれぞれの負荷状況にさらされている場合にセンサ装置を介した対応する力の決定が可能である。
【0008】
圧縮及び引張の変形を検出するのに適したひずみゲージを使用してセンサ装置のそれぞれのセンサを実装することが特に有利であることが分かっている。従来の設計のひずみゲージは、小さな変形であっても電気抵抗を変化させることができ、したがって、ひずみセンサとして使用することができる。ひずみゲージは、標準化された購入部品として市場で自由に入手可能であり、適切な測定ケーブルを用いて、ほとんど全ての構成要素に固定、特に接着することができ、たとえこれらが最小限の荷重下で変形するだけであっても、この変形は、それぞれのひずみゲージの抵抗の変化を検出するのに十分であり、測定によって評価することができる。
【0009】
特に有利な態様では、スクリュー駆動装置は、ねじ山付きスピンドルに電気モータを連結する、伝達ユニットを備え、このねじ山付きスピンドルは、作動部が係合するねじ山付きナットによってガイド体を移動させる。特に、ベルト伝達装置を使用する場合、費用効果的に製造することができかつ電気機械シリンダの形態の線形駆動ユニット上の設置スペースをほとんど必要としない、牽引駆動装置が提供される。特に、これは、メンテナンスが最小限であり、静かで低騒音の動作を保証し、意図しない過負荷が短時間発生した場合には、いわゆるベルトのずれ(belt slippage)を介してこれを補償することができる。さらに、ベルト伝達装置は、実施中において最小設置重量しか必要とせず、このことは、その機能を果たすために、手で搬送されて他の機械部品に取り付けられる場合に電気機械シリンダの取扱いに有利である。ベルト伝達装置の代わりに、別のタイプの伝達ユニットを実施中に使用することもできる。電気モータの駆動軸がねじ山付きスピンドルに同心円状に配置され、連結器を介してそれに接続される、角度駆動概念の代わりに線形駆動概念を実装することも可能である。
【0010】
電気機械シリンダの好ましい実施形態では、作動部は、ねじ山付きスピンドルを少なくとも部分的に包囲しかつガイド体を使用するガイド装置によって長手方向に移動可能であるようにハウジング管内で案内されるスラスト管から形成されることが提供される。ハウジング管によって、スラスト管は環境の汚染から保護される。スラスト管は、その移動状態のそれぞれにおいて外側でねじ山付きスピンドルを包囲するので、ねじ山付きスピンドルの微細なねじ山もまた、環境の影響から保護される。スラスト管の中空設計により、スクリュー駆動装置を使用して小さな質量のみを直線的に移動させることができ、これにより、電気モータによって必要とされる駆動力を低減するのに役立つ。
【0011】
電気機械シリンダの好ましい実施形態では、ガイド装置はガイド体を備え、ガイド体は、ねじ山付きスピンドルと作動部との間に配置され、長手方向ガイドの一部としてハウジング管に対して作動部のための回転防止装置を形成する。このようにして、ハウジングとスラスト管との間の望ましくない相対的な回転運動が防止され、それによって、ガイド体がハウジング管内で長手方向に案内される。ねじ山付きスピンドルの回転方向に応じて、作動部のそれぞれの後退又は伸長運動がスラスト管の形態で開始される。
【0012】
さらに好ましい実施形態の電気機械シリンダでは、センサ装置が、伝達ハウジングとハウジング管との間に配置されかつ軸線方向及び半径方向の軸受点によって軸受装置に取り付けられたねじ山付きスピンドルによって貫通される、軸受装置に収容されるようになっている。
【0013】
好ましくは、一方のセンサ及び/又は他方のセンサは、軸受装置内のアキシャル軸受と共通のラジアル軸受との間にそれぞれ収容される。軸受装置は、静止位置に配置された軸受ブロックの形態で設計することができ、空間節約的に中央位置で2つの異なる機能を果たすことができ、すなわち、1つのケースで回転可能なねじ山付きスピンドルのための軸受を提供し、それぞれのセンサを有するセンサ装置のための受容空間を形成することができる。
【0014】
好ましくは、それぞれのセンサは、それぞれのひずみゲージを備えかつねじ山付きスピンドルによって貫通される、環状体から形成される。特に有利な方法では、本明細書で言及される環状体は、作動部上の力を受けて膜に取り付けられたひずみゲージを介してその都度適時の荷重の記録を可能にする、あるタイプの膜を形成する。環状体の膜特性により、力が除去されると、ヒステリシス現象によって測定結果が歪む可能性なく、膜がその元の状態に戻ることも保証される。
【0015】
電気機械シリンダにとって特に好ましいのは、ねじ山付きスピンドルが、隣接して配置されたアキシャル軸受上に支持される、軸線変位方向の溝付きナットによって、伝達ユニットに面する側に固定され、ねじ山付きスピンドルが、軸受装置の反対側で、他方のアキシャル軸受に対して平坦に載置されることである。このようにして、センサ装置の隣接する環状体においてそれぞれのアキシャル軸受で受容される力は、直線的に伝達され、その結果、受容した力に応じて、軸受ブロック内の個々の軸受点の機能性についての情報を提供し、軸受が故障しようとしている場合、必要に応じて、新しい軸受と交換することができる。それゆえ、これは、従来技術と同等ではない。
【0016】
以下では、図に示されるような例示的な実施形態を使用して、本発明の電気機械シリンダをより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本発明による電気機械シリンダの斜視図を示すが、縮尺通りではない。
図2図2は、図1に記載のシリンダの、部分的に立面図であり、部分的に縦断面図である。
図3図3は、図2の断面の拡大図である。
図4図4は、センサの必須構成要素としてひずみゲージが適用された環状体の斜視上面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、本発明による、単一アーム駆動システムとも呼ばれる電気機械シリンダであって、電気モータ10と、電気モータ10の印加されたモータトルクを作動部14のための直線運動に変換する伝達ユニット12とを有する、電気機械シリンダを示す。この目的のために設計された電気機械シリンダは、対向する2つの角度支持体18により、軸受ブロックの形態の軸受装置16を介して、回転軸線20を中心として回動可能に取り付けられる。
【0019】
図2による断面図から分かるように、伝達ボックス21内に収容された伝達ユニット12はねじ山付きスピンドル24を備え、このねじ山付きスピンドル24は、ハウジング管22内に回転可能に案内されており、かつ、ねじ山付きスピンドル24に係合して配置されたねじ山付きナット28を介してガイド装置のガイド体26と相互作用する。本実施形態では、ねじ山付きナット28は、ねじ山付きスピンドル24の雄ねじがねじ山付きナット28の関連する雌ねじと恒久的に係合してスクリュー駆動部を形成するという点で、ねじ山付きスピンドル24と係合する。
【0020】
さらに、環状ガイド体26は、ねじ山付きナット28の、伝達ユニット12から離れる方向を向いている自由端に接続されており、所定のギャップの距離を維持しながら、ねじ山付きスピンドル24が環状ガイド体をその長手方向に完全に貫通する。ガイド体26は、その外周において、シリンダ又はスピンドルハウジングのための外側シェルを形成するガイド装置のさらなる部分として、ハウジング部分22の内側輪郭に適合される。
【0021】
したがって、ねじ山付きナット28及びそれに取り付けられたガイド体26の両方は、ねじ山付きスピンドル24の長手軸線を中心として回転不能であるが、この長手軸線に沿って並進的に移動することができ、したがって、ハウジング管22の内壁に沿ってその外周で案内される。この目的のために、ハウジング管22は、その内側が中空であり、非回転対称の、特に多角形の、好ましくは長方形又は正方形の内側断面を有し、特に、移行点において丸みを帯びた縁部30を有する。ガイド体26の外側断面は、本質的に、ハウジング管22の選択された内側断面に対応する。
【0022】
ねじ山付きスピンドル24は、ねじ山付きナット28の内周上の雌ねじと係合する外周上の雄ねじを有するシリンダロッドとして設計される。作動部14はスラスト管32を形成し、このスラスト管32は、ガイド体26のねじ山付きナット28に面する自由端にしっかりと接続されており、回転固定されて長手方向に変位可能であるようにハウジング管22内で案内される。いずれにせよ、上記の構成では、スラスト管32がその最大限まで延ばされた場合であっても、関連するねじ山付きナット28と共にガイド体26は、ハウジング管22内に留まり、このハウジング管は、環境に面するその自由端において、内向きに突出する環状縁部33の形態の停止オプションを有し、それに対してガイド部26を最外限として移動させることができる。
【0023】
図1及び図2からさらに分かるように、スラスト管32は、その変位位置のそれぞれにおいてハウジング管22内に少なくとも部分的に配置されており、部分的に自由端34と共に突出し、その前方にハウジング管22から部分的に突出する。反対方向において、ねじ山付きスピンドル24の自由端面35が、その自由端34においてスラスト管32の隣接する反対の内壁と接触又はほぼ接触するまで、スラスト管32は、ハウジング管22内に反対方向に後退することができる。スラスト管32の後退運動を制限するための別の可能性は、ねじ山付きナット28が、その自由端面で、軸受装置16の部分に接触又はほぼ隣接して接触することである。
【0024】
電気モータ10の駆動力を伝達するために被駆動プーリ36が使用され、これは、ベルト駆動装置38を介してねじ山付きスピンドル24にしっかりと接続された駆動プーリ40を通常の方法で駆動する。この目的のために、ねじ山付きスピンドル24は、図2の方向から見て、その左側の端部で直径が低減されている。伝達ハウジング21は、ベルト駆動装置38と2つのプーリ36、40を包囲している。電気モータ10及び供給シリンダの必須部分は、それぞれの長手軸線が互いに平行に配置されるように、伝達ハウジング21の一方側に固定して配置され、伝達ハウジング21から突出し、例えば、伝達ハウジング21にしっかりとねじ込まれかつ/又はピン止めされる。
【0025】
特に、2倍に拡大されている図3の図から分かるように、センサ装置46は、軸受装置16又は軸受ブロック全体に収容されている。前記センサ装置46は、作動部14に対する引張力を検出するセンサ48、及び/又は、作動部14に対する反対方向の圧縮力を検出するさらなるセンサ50を有する。図2に示すように上記引張力が作動部14に作用することができることを保証するために、作動部14は、図2の方向から見て右側に作用する力を受け、圧縮力が作用する場合、作動部14は、その長手軸線に沿って左側に対応する力ベクトルを受ける。それぞれのセンサ48、50が作動部14に対する上述の力を検出できるようにすることを保証するために、図4の一点に一例としてのみ示されているひずみゲージ52が設けられている。
【0026】
図3からも分かるように、センサ48は、隣接するアキシャル軸受54と軸受ブロック16との間に支持されている。さらなるセンサ50は、アキシャル軸受58と軸受ブロック16との間に支持されている。上述のそれぞれのセンサ48又は50は、図3の方向から見て、軸受ブロック16の面上で上部外側(top outside)及び底部外側(bottom outside)の両方で支持され、その結果、中心に向かう力の流れが生成される。2つのアキシャル軸受54、58の間に配置されたラジアル軸受56は、上述のセンサ48,50と接触せず、回転駆動中にねじ山付きスピンドル24を支持する役割を果たすためだけに使用されている。
【0027】
この場合、センサ装置46の各センサ48、50は、それ自体の電気測定接続部64を有し、この電気測定接続部64を用いて、測定値データを、詳細には示されていない電子評価システムに送ることができる。
【0028】
図4は、同じ設計のセンサ48、50の環状構造を示す。センサリング65は、外周において上向きに突出する縁部66を有し、この縁部は、図3に示されるように、軸受装置16のハウジング壁の内側のフランジ状の環状拡幅部68上に支持されており、これは、中央ラジアル軸受56を面一で受容するための受容空間を形成する。ねじ山付きスピンドル24を通過する中央開口部70の方向には、図4の方向に見て下方に突出するさらなる縁部72が縁部66の反対側に隣接して設けられており、この縁部72は、図3に示されるように、各センサ48、50のために、アキシャル軸受54、58の回転内側リング上に支持されている。
【0029】
作動部14に圧力が負荷された場合、遊びの自由度が確立された後に、ガイド体26又はねじ山付きナット28それぞれを介してねじ山付きスピンドル24に力が加えられ、この力が、筒状の拡幅部60を介して、右側に配置されたアキシャル軸受58の回転する内側リングに作用し、対応する力の印加がさらなるセンサ50に印加され、これがひずみゲージ装置52の変形を引き起こし、その結果得られる変形レベルを、作動部14に作用する圧縮力として評価することができる。溝付きナット62は、ねじ山付きスピンドル24に加えられる圧縮力に関して図3の方向にわずかに左に移動し、したがって緩和されるので、左側に配置されたアキシャル軸受54もまた、その内側リングに関して緩和され、ひいては、左側に配置されたセンサ48も緩和される。この場合、上述の溝付きナット62は、軸受54、56、58及びセンサ48、50を有する軸受アセンブリを、ねじ山付きスピンドル24の拡幅部60に対してしっかりと保持する。
【0030】
逆に、作動部14に引張力が加えられると、右側に作用する力が、ねじ山付きナット28のガイド体26を介してねじ山付きスピンドル24に加えられ、これがねじ山付き溝付きナット62に負荷をかけ、左側に配置されたアキシャル軸受54の回転内側リングの構成要素に右側に力を加える。このように回転するアキシャル軸受54の内側リング部分は、周囲の縁部の形態のさらなる縁部72に作用し、これは、軸受装置16の環状拡幅部68上でその外縁部66を介して静止状態で支持される。これにより、図4に示すように、ひずみゲージ52の対応する変形を伴う変形が環状体65に生じ、接続部64において測定値信号を生成し、作動部14に印加される引張力のレベルについての情報を提供する。両センサ48、50の突出した縁部66、72を有する環状の配置により、一旦、力が除去されると、直にリセットが再び行われ、ひずみゲージ52はもはや変形又は移動されず、ゼロの測定信号を提供し、換言すると、作動部14が軸線方向に作用する引張力又は圧縮力がないことを意味する。当然のことながら、測定値取得プロセス中に、ゼロ以外の基準値を測定値取得のための開始点として選択することもできる。
【0031】
それぞれのセンサリング上の上述の縁部66及び72は、少なくとも1つの側で省略することもできる。これにより、それぞれのアキシャル軸受54、58に対向するセンサリング65のディスクを平坦に設計することが可能になる。乱されない膜変形を保証するために、中央に配置されたラジアル軸受56は、センサリング65の中央開口部70の方向に見て、縁部66によって確定される内径よりも外周から小さい直径を有するように選択される。さらに、張力センサ48及び圧縮センサ50のために軸受装置16内に静止して配置されたセンサリング65は、それぞれ関連するアキシャル軸受54、58の内側リングが摺動するの許容する位置にある。しかしながら、2つのセンサ48、50をねじ山付きスピンドル24と共に回転させることも可能であり、この場合、測定接続部64は、ひずみゲージ52の検出された測定値を摺動接点の形態の評価電子機器に送信する。さらに、必要に応じて、引張力又は圧縮力のみを監視する場合には1つのセンサ48又は50のみが使用され得る。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】