(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-04
(54)【発明の名称】動的マルチキャリアアップリンク動作
(51)【国際特許分類】
H04W 72/0457 20230101AFI20250128BHJP
H04W 72/231 20230101ALI20250128BHJP
H04W 72/1268 20230101ALI20250128BHJP
【FI】
H04W72/0457 110
H04W72/231
H04W72/1268
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024539529
(86)(22)【出願日】2022-12-29
(85)【翻訳文提出日】2024-08-13
(86)【国際出願番号】 US2022054281
(87)【国際公開番号】W WO2023129674
(87)【国際公開日】2023-07-06
(32)【優先日】2021-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】517308024
【氏名又は名称】オフィノ, エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ラステガードゥースト, ナザニン
(72)【発明者】
【氏名】チョン, ヒョンスク
(72)【発明者】
【氏名】ディナン, エスマエル ヘジャジ
(72)【発明者】
【氏名】ジョウ, フア
(72)【発明者】
【氏名】シリク, アリ チャガタイ
(72)【発明者】
【氏名】チェ, ヒョクジン
(72)【発明者】
【氏名】ソフラビ, フォード
(72)【発明者】
【氏名】コシュコルグ ダシュタキ, モハマド ガディール
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067CC02
5K067EE02
5K067EE10
(57)【要約】
無線デバイスは、アップリンクスイッチングのための複数の帯域ペアー、および複数の帯域ペアーの各帯域ペアーが、デュアルアップリンクまたはスイッチドアップリンクに基づきアップリンクスイッチングで構成されるかどうかを示す、一つまたは複数の無線リソース制御(RRC)メッセージを受信する。無線デバイスはまた、第一の帯域ペアーの第一の帯域を介して第一のアップリンクを送信してもよく、第一の帯域ペアーの第二の帯域を介して第二のアップリンクを送信してもよい。送信は、第一の帯域ペアーがデュアルアップリンクで構成されることに基づいてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
無線デバイスによって、
アップリンクスイッチングのための複数の帯域ペアー、および
前記複数の帯域ペアーの各帯域ペアーが、デュアルアップリンクまたはスイッチドアップリンクに基づきアップリンクスイッチングで構成されるかどうか、を示す、一つまたは複数の無線リソース制御(RRC)メッセージを受信することと、
前記複数の帯域ペアーの第一の帯域ペアーがデュアルアップリンクで構成されることに基づき、
前記第一の帯域ペアーの第一の帯域を介した第一のアップリンク送信、および
前記第一の帯域ペアーの第二の帯域を介した第二のアップリンク送信、を送信することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記一つまたは複数のRRCメッセージが、前記複数の帯域ペアーを示す複数のセルの構成パラメーターを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記構成パラメーターが、前記アップリンクスイッチングのための、前記複数の帯域ペアーを含む、帯域ペアーのリストを示す、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記構成パラメーターが、キャリアアグリゲーションのための前記複数のセルを含むセルグループを示す、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記複数のセルの各々が、複数の帯域のそれぞれの帯域の周波数範囲内にある、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記構成パラメーターが、前記複数のセルの各々と関連付けられる少なくとも一つのアップリンクキャリアを示す、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記複数のセルに関連付けられる複数のアップリンクキャリアの各アップリンクキャリアが、複数の帯域のそれぞれの帯域の周波数範囲内である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記複数の帯域が、少なくとも三つの帯域を含む、請求項5または7に記載の方法。
【請求項9】
前記構成パラメーターが、前記複数の帯域のうちの前記複数の帯域ペアーを示す、請求項5または7に記載の方法。
【請求項10】
前記複数の帯域ペアーの各帯域ペアーが、前記複数の帯域のうちの二つの帯域を含む、請求項5または7に記載の方法。
【請求項11】
前記構成パラメーターが、アップリンクスイッチングのための、前記複数のセルのうちの、複数のアップリンクキャリアを示す、請求項2に記載の方法。
【請求項12】
前記複数のアップリンクキャリアの各々が、複数の帯域のそれぞれの帯域の周波数範囲内にある、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記構成パラメーターが、前記アップリンクスイッチングのための、複数のアップリンクキャリアペアーを含むキャリアペアーのリストをさらに示す、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記複数のアップリンクキャリアペアーの各々が、前記複数のアップリンクキャリアのうちの二つのアップリンクキャリアを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記複数のアップリンクキャリアペアーの各々が、それぞれの帯域ペアーに関連付けられる、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
第一のアップリンクキャリアペアーの第一のアップリンクキャリアが、前記第一の帯域ペアーの前記第一の帯域内にあり、および
前記第一のアップリンクキャリアペアーの第二のアップリンクキャリアが、前記第一の帯域ペアーの前記第二の帯域内にある、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記構成パラメーターが、関連付けられるアップリンクキャリアとして第二のアップリンクキャリアを示す、前記複数のアップリンクキャリアのうちの第一のアップリンクキャリアに対する、第一のパラメーターを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
複数のアップリンクキャリアペアーのうち、前記第一のアップリンクキャリアおよび前記第二のアップリンクキャリアを含むアップリンクキャリアペアーを決定することをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第一の帯域ペアーが、前記第一の帯域および前記第二の帯域を含むことを、
前記第一のアップリンクキャリアが、前記第一の帯域内にあること、
前記第二のアップリンクキャリアが、前記第二の帯域内にあること、および
前記第一のアップリンクキャリアが、前記第二のアップリンクキャリアと関連付けられていること、に基づき決定することをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記決定することが前記第一のパラメーターに基づく、請求項18または19に記載の方法。
【請求項21】
前記構成パラメーターが、前記複数のアップリンクキャリアペアーのうちの第一のアップリンクキャリアペアーに対する、第二のパラメーターであって、前記第一のアップリンクキャリアペアーが、デュアルアップリンクまたはスイッチドアップリンクに基づきアップリンクスイッチングで構成されるかどうかを示す、第二のパラメーターを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項22】
前記第一のアップリンクキャリアペアーが、前記第一の帯域ペアーと関連付けられる、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記第二のパラメーターに基づき、前記第一の帯域ペアーが、デュアルアップリンクまたはスイッチドアップリンクに基づきアップリンクスイッチングで構成されるかどうかを決定することをさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記第二のパラメーターが、前記第一の帯域ペアーが、デュアルアップリンクに基づきアップリンクスイッチングで構成されることを示す、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記第二のパラメーターが、前記第一のアップリンクキャリアペアーが、デュアルアップリンクに基づきアップリンクスイッチングで構成されることを示す、請求項21に記載の方法。
【請求項26】
前記第一のアップリンクキャリアペアーの第一のアップリンクキャリアを介した前記第一のアップリンク送信、および
前記第一のアップリンクキャリアペアーの第二のアップリンクキャリアを介した前記第二のアップリンク送信、を送信することを決定することをさらに含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記第一のアップリンクキャリアが、前記第一の帯域ペアーの前記第一の帯域内にあり、および
前記第二のアップリンクキャリアが、前記第一の帯域ペアーの前記第二の帯域内にある、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記構成パラメーターが、前記第一の帯域ペアーが、デュアルアップリンクまたはスイッチドアップリンクに基づきアップリンクスイッチングで構成されるかどうかを示す第三のパラメーターを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項29】
前記第一の帯域ペアーがデュアルアップリンクで構成されることを示す前記第三のパラメーターに基づき、前記第一のアップリンク送信および前記第二のアップリンク送信を送信することを決定することをさらに含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記第一のアップリンク送信および前記第二のアップリンク送信が、同時送信である、請求項1に記載の方法。
【請求項31】
第一の帯域ペアーがデュアルアップリンクで構成されることに基づき、前記第一の帯域および前記第二の帯域を介した同時アップリンク送信を実行することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項32】
第一の帯域ペアーがデュアルアップリンクで構成されることに基づき、前記第一のアップリンク送信および前記第二のアップリンク送信を同時に送信することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項33】
前記第一のアップリンク送信が、前記第一の帯域における第一のアップリンクキャリアを介する、請求項1に記載の方法。
【請求項34】
前記第一のアップリンク送信が、第一の1ポート物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信である、請求項1に記載の方法。
【請求項35】
前記第二のアップリンク送信が、前記第二の帯域内の第二のアップリンクキャリアを介する、請求項1に記載の方法。
【請求項36】
前記第二のアップリンク送信が、第二の1ポート物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信である、請求項1に記載の方法。
【請求項37】
帯域が、周波数の範囲を含む周波数帯域である、請求項1に記載の方法。
【請求項38】
前記無線デバイスの送信機が、第一の送信チェーンおよび第二の送信チェーンを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項39】
前記無線デバイスの送信チェーンの数が2である、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記複数の帯域ペアーの各帯域ペアーについて、前記一つまたは複数のRRCメッセージが、アップリンクスイッチングのためのそれぞれのパラメーターを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項41】
アップリンクスイッチングのための前記パラメーターが、アップリンクスイッチングオプションの表示を含む、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記アップリンクスイッチングオプションが、スイッチドアップリンクまたはデュアルアップリンクを含む、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
デュアルアップリンクに基づくアップリンクスイッチングが、同時送信のためのアップリンクキャリアアグリゲーションを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項44】
スイッチドアップリンクに基づくアップリンクスイッチングが、アップリンク送信の時間分割多重化を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項45】
前記第一の帯域および前記第二の帯域を含むサポートされる帯域の組み合わせを示す前記無線デバイスの能力情報を送信することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項46】
方法であって、
無線デバイスによって、
アップリンクスイッチングのための複数の帯域ペアー、および
前記複数の帯域ペアーの各帯域ペアーに対するアップリンクスイッチングオプションであって、スイッチドアップリンクまたはデュアルアップリンクを含む、アップリンクスイッチングオプション、を示す、一つまたは複数の無線リソース制御(RRC)メッセージを受信することと、
デュアルアップリンクを示す前記複数の帯域ペアーのうちの第一の帯域ペアーに関連付けられる第一のアップリンクスイッチングオプションに基づき、
前記第一の帯域ペアーの第一の帯域を介した第一のアップリンク送信、および
前記第一の帯域ペアーの第二の帯域を介した第二のアップリンク送信、を送信することと、を含む、方法。
【請求項47】
方法であって、
無線デバイスによって、
アップリンクスイッチングのための第一の帯域ペアーを含む、複数の帯域ペアー、および
デュアルアップリンクに基づきアップリンクスイッチングで構成される前記第一の帯域ペアー、を示す、一つまたは複数の無線リソース制御(RRC)メッセージを受信することと、
前記第一の帯域ペアーがデュアルアップリンクで構成されることに基づき、前記第一の帯域ペアーの第一の帯域および前記第一の帯域ペアーの第二の帯域を介してアップリンク送信を送信することと、を含む、方法。
【請求項48】
前記一つまたは複数のRRCメッセージが、複数のアップリンクキャリアペアーを示し、前記複数のアップリンクキャリアペアーの各アップリンクキャリアが、複数の帯域のそれぞれの帯域内にある、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記複数のアップリンクキャリアペアーの各アップリンクキャリアペアーが、それぞれの帯域ペアーに関連付けられる、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記第一の帯域内の第一のアップリンクキャリアを介した前記第一のアップリンク送信、および
前記第二の帯域内の前記第二のアップリンクキャリアを介した前記第二のアップリンク送信、を送信することをさらに含む、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記複数のアップリンクキャリアペアーが、前記第一の帯域における第一のアップリンクキャリアおよび前記第二の帯域における第二のアップリンクキャリアを含む第一のアップリンクキャリアペアーを含む、請求項48に記載の方法。
【請求項52】
前記複数の帯域ペアーのうちの第二の帯域ペアーが、スイッチドアップリンクに基づきアップリンクスイッチングで構成される、請求項47に記載の方法。
【請求項53】
方法であって、
無線デバイスによって、
アップリンクスイッチングのための複数のアップリンクキャリアペアー、および
前記複数のアップリンクキャリアペアーの各アップリンクキャリアペアーが、デュアルアップリンクまたはスイッチドアップリンクに基づきアップリンクスイッチングで構成されるかどうか、を示す、一つまたは複数の無線リソース制御(RRC)メッセージを受信することと、
前記複数のアップリンクキャリアペアーの第一のアップリンクキャリアペアーがデュアルアップリンクで構成されることに基づき、
前記第一のアップリンクキャリアペアーの第一のアップリンクキャリアを介した第一のアップリンク送信、および
前記第一のアップリンクキャリアペアーの第二のアップリンクキャリアを介した第二のアップリンク送信、を送信することと、を含む、方法。
【請求項54】
前記第一のアップリンクキャリアが、複数の帯域の第一の帯域と関連付けられ、および
前記第二のアップリンクキャリアが、前記複数の帯域のうちの第二の帯域と関連付けられる、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記第一の帯域が前記第二の帯域とは異なる、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記複数の帯域が、少なくとも三つの帯域を含む、請求項54に記載の方法。
【請求項57】
前記一つまたは複数のRRCメッセージが、アップリンクスイッチングが前記複数のアップリンクキャリアペアーを使用して構成されることをさらに示す、請求項53に記載の方法。
【請求項58】
前記一つまたは複数のRRCメッセージが、前記複数のアップリンクキャリアペアーを示す、アップリンクスイッチングの構成パラメーターを含む、請求項53に記載の方法。
【請求項59】
前記複数のアップリンクキャリアペアーの各アップリンクキャリアペアーが、複数のアップリンクキャリアのうちの二つのアップリンクキャリアを含む、請求項53に記載の方法。
【請求項60】
前記一つまたは複数のRRCメッセージが、前記複数のアップリンクキャリアを示す構成パラメーターを含む、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記第一のアップリンクキャリアペアーが、前記アップリンクスイッチングのためのデュアルアップリンクで構成されると決定することをさらに含む、請求項53に記載の方法。
【請求項62】
前記一つまたは複数のRRCメッセージが、前記第一のアップリンクキャリアペアーが前記アップリンクスイッチングのためのスイッチドアップリンクまたはデュアルアップリンクをサポートするかどうかを示す少なくとも一つのパラメーターを含む、請求項53に記載の方法。
【請求項63】
前記一つまたは複数のRRCメッセージが、前記複数のアップリンクキャリアペアーの各々が、前記アップリンクスイッチングのためのスイッチドアップリンクまたはデュアルアップリンクをサポートするかどうかを示す構成パラメーターを含む、請求項53に記載の方法。
【請求項64】
前記一つまたは複数のRRCメッセージが、前記アップリンクスイッチングのためのデュアルアップリンクをサポートする、前記複数のアップリンクキャリアペアーのうちの一つまたは複数のアップリンクキャリアペアーを示すパラメーターを含む、請求項53に記載の方法。
【請求項65】
前記第一のアップリンク送信および前記第二のアップリンク送信が、同時送信である、請求項53に記載の方法。
【請求項66】
前記一つまたは複数のRRCメッセージが、デュアルアップリンクが前記第一のアップリンクキャリアペアーを使用して前記アップリンクスイッチングのために構成されることを示すパラメーターを含む、請求項53に記載の方法。
【請求項67】
前記第一のアップリンク送信が1ポート送信である、請求項53に記載の方法。
【請求項68】
前記第二のアップリンク送信が1ポート送信である、請求項53記載の方法。
【請求項69】
前記第一のアップリンク送信がPUSCH送信である、請求項53に記載の方法。
【請求項70】
前記第二のアップリンク送信がPUSCH送信である、請求項53に記載の方法。
【請求項71】
前記第一のアップリンク送信が2ポート送信である、請求項53に記載の方法。
【請求項72】
前記第二のアップリンク送信が2ポート送信である請求項53に記載の方法。
【請求項73】
前記第二のアップリンク送信が、前記第一のアップリンク送信の後に実施される、請求項53に記載の方法。
【請求項74】
方法であって、
無線デバイスによって、第一の帯域に切り替えることと、
前記切り替えることに基づき、および前記第一の帯域と第二の帯域との間の関連付けに基づき、前記第二の帯域から第三の帯域に切り替えるかどうかを決定することと、を含む、方法。
【請求項75】
方法であって、
無線デバイスによって、前記無線デバイスの第一の送信チェーンを第一の帯域に切り替えることと、
前記切り替えることに基づき、および前記第一の帯域と第二の帯域との間の関連付けに基づき、前記無線デバイスの第二の送信チェーンを前記第二の帯域から第三の帯域に切り替えるかどうかを決定することと、を含む、方法。
【請求項76】
前記第一の帯域が前記第二の帯域と関連付けられていないことに基づき、前記第二の送信チェーンを前記第二の帯域から前記第三の帯域に切り替えることを決定することをさらに含む、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
前記第三の帯域が、前記第一の帯域と関連付けられる、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
前記第一の帯域と前記第三の帯域との間の関連付けの表示を受信することをさらに含む、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
前記表示が、前記第一の帯域および前記第三の帯域を含む帯域ペアーを示す無線リソース制御(RRC)パラメーターを含む、請求項78に記載の方法。
【請求項80】
前記第一の帯域が前記第二の帯域と関連付けられていることに基づき、前記第二の送信チェーンを前記第二の帯域から前記第三の帯域に切り替えないことを決定することをさらに含む、請求項75に記載の方法。
【請求項81】
前記第一の帯域が前記第二の帯域に関連付けられていることに基づき、前記第二の送信チェーンを前記第二の帯域に維持することを決定することをさらに含む、請求項75に記載の方法。
【請求項82】
前記第一の帯域と前記第二の帯域との間の関連付けの表示を受信することをさらに含む、請求項81に記載の方法。
【請求項83】
前記表示が、前記第一の帯域および前記第二の帯域を含む帯域ペアーを示す無線リソース制御(RRC)パラメーターを含む、請求項82に記載の方法。
【請求項84】
前記無線デバイスの前記第二の送信チェーンが、前記第二の帯域と関連付けられている、請求項75に記載の方法。
【請求項85】
前記第一の帯域と前記第二の帯域が異なる帯域である、請求項75に記載の方法。
【請求項86】
前記第一の帯域および前記第二の帯域および前記第三の帯域のそれぞれが、周波数の範囲を含む周波数帯域である、請求項75に記載の方法。
【請求項87】
前記第一の送信チェーンを第四の帯域から前記第一の帯域に切り替えることをさらに含む、請求項75に記載の方法。
【請求項88】
前記第四の帯域が前記第二の帯域である、請求項87に記載の方法。
【請求項89】
前記第一の帯域および前記第三の帯域が、同じ帯域である、請求項75に記載の方法。
【請求項90】
送信チェーンを帯域に切り替えることが、前記帯域上のキャリアを介したアップリンク送信に使用される送信アンテナを構成することを含む、請求項75に記載の方法。
【請求項91】
前記第一の帯域上で第一のアップリンク送信を送信することをさらに含む、請求項75に記載の方法。
【請求項92】
第一のアップリンクキャリアを介して前記第一のアップリンク送信を前記第一の帯域上で送信することをさらに含む、請求項91に記載の方法。
【請求項93】
前記第一のアップリンクキャリアに対する前記第一のアップリンク送信を示すスケジューリングコマンドを受信することをさらに含む、請求項92に記載の方法。
【請求項94】
前記第一のアップリンク送信が、1ポートアップリンク送信である、請求項91に記載の方法。
【請求項95】
前記第二の帯域上で第二のアップリンク送信を送信することをさらに含む、請求項80に記載の方法。
【請求項96】
第二のアップリンクキャリアを介して前記第二のアップリンク送信を前記第二の帯域上で送信することをさらに含む、請求項95に記載の方法。
【請求項97】
前記第二のアップリンクキャリアに対する前記第二のアップリンク送信を示す第二のスケジューリングコマンドを受信することをさらに含む、請求項96に記載の方法。
【請求項98】
前記第二のアップリンク送信が1ポートアップリンク送信である、請求項95に記載の方法。
【請求項99】
前記第三の帯域上で第三のアップリンク送信を送信することをさらに含む、請求項76に記載の方法。
【請求項100】
第三のアップリンクキャリアを介して前記第三の帯域上で前記第三のアップリンク送信を送信することをさらに含む、請求項99に記載の方法。
【請求項101】
前記第三のアップリンクキャリアに対する前記第三のアップリンク送信を示す第三のスケジューリングコマンドを受信することをさらに含む、請求項100に記載の方法。
【請求項102】
前記第三のアップリンク送信が、1ポートアップリンク送信である、請求項99に記載の方法。
【請求項103】
方法であって、
無線デバイスによって、前記無線デバイスの第一の送信チェーンを第一の帯域に切り替えることと、
前記第一の送信チェーンを前記切り替えることに基づき、かつ前記第一の帯域が第二の帯域と関連付けられていないことに基づき、前記第二の帯域から前記第一の帯域と関連付けられる第三の帯域に前記無線デバイスの第二の送信チェーンを切り替えることと、を含む、方法。
【請求項104】
方法であって、
無線デバイスによって、前記無線デバイスの第一の送信チェーンを第一の帯域に切り替えることと、
前記第一の送信チェーンを前記切り替えることに基づき、かつ前記第一の帯域が第二の帯域と関連付けられていることに基づき、前記第二の帯域内の前記無線デバイスの第二の送信チェーンを維持することと、を含む、方法。
【請求項105】
方法であって、
無線デバイスによって、前記無線デバイスの第一の送信チェーンを第一の帯域に切り替えることと、
前記第一の送信チェーンを前記切り替えることに基づき、かつ前記第一の帯域が第二の帯域と関連付けられていることに基づき、前記第二の帯域と関連付けられている第二の送信チェーンを切り替えないことを決定することと、を含む、方法。
【請求項106】
方法であって、
無線デバイスによって、
第一の帯域と、
前記第一の帯域に関連付けられる第二の帯域と、を含む複数の帯域を示す、一つまたは複数の無線リソース制御(RRC)メッセージを受信することと、
決定することであって、
前記無線デバイスの第一の送信チェーンを、前記複数の帯域のうちの第三の帯域から前記第一の帯域に切り替えること、および
前記第一の送信チェーンを前記切り替えることに基づき、かつ前記複数の帯域のうちの、前記無線デバイスの第二の送信チェーンと関連付けられる帯域に基づき、前記無線デバイスの前記第二の送信チェーンを前記第二の帯域に切り替えるかどうかを、決定することと、を含む、方法。
【請求項107】
前記決定に基づき、前記第一の送信チェーンを前記第一の帯域に切り替えることをさらに含む、請求項106に記載の方法。
【請求項108】
前記第二の送信チェーンが第四の帯域内に構成されることに基づき、前記第二の送信チェーンを前記第二の帯域に切り替えるように決定することをさらに含む、請求項106に記載の方法。
【請求項109】
前記第四の帯域および前記第二の帯域が異なっている、請求項108に記載の方法。
【請求項110】
前記第二の送信チェーンが前記第二の帯域内に構成されることに基づき、前記第二の送信チェーンを前記第二の帯域に切り替えないことを決定することをさらに含む、請求項106に記載の方法。
【請求項111】
方法であって、
無線デバイスによって、
第一の帯域と、
前記第一の帯域に関連付けられる第二の帯域と、を含む複数の帯域を示す、一つまたは複数の無線リソース制御(RRC)メッセージを受信することと、
前記無線デバイスの第一の送信チェーンを、前記複数の帯域のうちの第三の帯域から前記第一の帯域に切り替えることと、
前記切り替えることに基づき、および前記第二の帯域が前記第一の帯域に関連付けられることに基づき、前記第二の帯域に関連付けられる前記無線デバイスの第二の送信チェーンを決定することと、
前記第一の帯域を介してアップリンク送信を送信することと、を含む、方法。
【請求項112】
前記切り替えることが、前記第一の帯域における第一のアップリンクキャリアの前記アップリンク送信を示すスケジューリングコマンドに応答している、請求項111に記載の方法。
【請求項113】
前記無線デバイスの前記第二の送信チェーンを第四の帯域から前記第二の帯域に切り替えることをさらに含む、請求項111に記載の方法。
【請求項114】
前記第二の送信チェーンを切り替えることが、前記第四の帯域が前記第二の帯域とは異なることに応答している、請求項113に記載の方法。
【請求項115】
前記第二の送信チェーンを切り替えないことをさらに含む、請求項111に記載の方法。
【請求項116】
前記第二の送信チェーンを切り替えないことが、前記第二の送信チェーンが前記第二の帯域に関連付けられていることに応答している、請求項115に記載の方法。
【請求項117】
前記アップリンク送信が1ポートアップリンク送信である、請求項111に記載の方法。
【請求項118】
前記一つまたは複数のRRCメッセージが、前記第二の帯域が前記第一の帯域に関連付けられていることを示す第一のパラメーターを含む、請求項111に記載の方法。
【請求項119】
前記一つまたは複数のRRCメッセージが、前記第一の帯域および前記第二の帯域を含む第一の帯域ペアーを含む一つまたは複数の帯域ペアーを示す構成パラメーターを含む、請求項111に記載の方法。
【請求項120】
前記一つまたは複数の帯域ペアーの各帯域ペアーが、第一の帯域および前記第一の帯域に関連付けられる第二の帯域を含む、請求項119に記載の方法。
【請求項121】
前記一つまたは複数のRRCメッセージが、デュアルアップリンクに基づくアップリンクスイッチングが前記第一の帯域ペアーに対して構成されることを示す第二のパラメーターを含む、請求項119に記載の方法。
【請求項122】
前記一つまたは複数のRRCメッセージが、前記第一の帯域および前記第二の帯域を含む帯域ペアーに基づくアップリンクスイッチングが有効であることを示す第三のパラメーターを含む、請求項111に記載の方法。
【請求項123】
方法であって、
無線デバイスによって、第一の帯域と関連付けられる前記無線デバイスの第一の送信チェーン、および第二の帯域と関連付けられる前記無線デバイスの第二の送信チェーンを決定することと、
前記第一の送信チェーンを前記第一の帯域から第三の帯域に切り替えることと、
前記切り替えることに基づき、前記無線デバイスの前記第二の送信チェーンを第四の帯域と関連付けられると決定することであって、前記第四の帯域が前記第三の帯域と関連付けられる、決定することと、
前記第三の帯域を介してアップリンク送信を送信することと、を含む、方法。
【請求項124】
前記第二の帯域が前記第一の帯域とは異なる、請求項123に記載の方法。
【請求項125】
前記第二の帯域が、前記第三の帯域とは異なる、請求項123に記載の方法。
【請求項126】
前記第四の帯域が前記第二の帯域と同じである、請求項123に記載の方法。
【請求項127】
前記第四の帯域が前記第二の帯域とは異なる、請求項123に記載の方法。
【請求項128】
前記第一の送信チェーンが、前記第一の帯域で構成され、前記第二の送信チェーンが、前記第二の帯域で構成される、請求項123に記載の方法。
【請求項129】
前記切り替えることが、前記第三の帯域内で前記第一の送信チェーンを再構成することを含む、請求項123に記載の方法。
【請求項130】
前記第二の送信チェーンを前記第二の帯域から前記第四の帯域に切り替えることをさらに含む、請求項123に記載の方法。
【請求項131】
前記第二の送信チェーンを前記第二の帯域から切り替えないことをさらに含む、請求項123に記載の方法。
【請求項132】
前記第四の帯域が前記第二の帯域である、請求項131に記載の方法。
【請求項133】
前記第四の帯域を介して第二のアップリンク送信を送信することをさらに含む、請求項123に記載の方法。
【請求項134】
方法であって、
無線デバイスによって、前記無線デバイスの複数の送信チェーンのうちの少なくとも一つを、多層送信をサポートする第三の帯域に切り替える表示を受信することと、
多層送信をサポートする前記第三の帯域に切り替える前記表示に基づき、
前記複数の送信チェーンのうちの第一の送信チェーンを、第一の帯域から前記第三の帯域へ、および
前記複数の送信チェーンのうちの第二の送信チェーンを、第二の帯域から前記第三の帯域へ、切り替えることと、を含む、方法。
【請求項135】
方法であって、
無線デバイスによって、多層送信をサポートする第三の帯域へのアップリンクスイッチングを示す許可を受信することと、
多層送信をサポートする前記第三の帯域へのアップリンクスイッチングを示す前記許可に基づき、
前記無線デバイスの第一の送信チェーンを、第一の帯域から前記第三の帯域へ、および
前記無線デバイスの第二の送信チェーンを、第二の帯域から前記第三の帯域へ、切り替えることと、を含む、方法。
【請求項136】
前記許可が、一つのアンテナポートを有する少なくとも一つの単一層送信と、二つのアンテナポートを有する多層送信との間のアップリンクスイッチングを示す、請求項135に記載の方法。
【請求項137】
前記第三の帯域上のアップリンクキャリアを介して前記多層送信を送信することをさらに含む、請求項136に記載の方法。
【請求項138】
前記許可が、一つのアンテナポートを有する第一の単一層送信と、一つのアンテナポートを有する第二の単一層送信との間のアップリンクスイッチングを示す、請求項135に記載の方法。
【請求項139】
前記第三の帯域上のアップリンクキャリアを介して前記第二の単一層送信を送信することをさらに含む、請求項138に記載の方法。
【請求項140】
方法であって、
無線デバイスによって、第一の帯域と関連付けられる前記無線デバイスの第一の送信チェーン、および第二の帯域と関連付けられる前記無線デバイスの第二の送信チェーンを決定することと、
前記第一の送信チェーンを前記第一の帯域から第三の帯域に切り替えることと、
前記第一の送信チェーンを切り替えることに基づき、前記無線デバイスの前記第二の送信チェーンを前記第二の帯域から前記第三の帯域に切り替えることと、
前記第三の帯域を介してアップリンク送信を送信することと、を含む、方法。
【請求項141】
方法であって、
無線デバイスによって、前記無線デバイスの第一の送信チェーンおよび第二の送信チェーンを、第一の帯域と関連付けることを決定することと、
第一の送信のために、前記第一の送信チェーンを前記第一の帯域から第二の帯域に切り替えることと、
第二の送信のために、前記第二の送信チェーンを前記第一の帯域から第三の帯域に切り替えることと、
前記第二の帯域を介して前記第一の送信、および前記第三の帯域を介して前記第二の送信を送信することと、を含む、方法。
【請求項142】
方法であって、
無線デバイスによって、
アップリンクスイッチングのための複数の帯域、および
前記複数の帯域の各帯域が、一つの送信チェーンまたは二つの送信チェーンを使用して送信することができるかどうか、を示す、一つまたは複数の無線リソース制御(RRC)メッセージを受信することと、
前記複数の帯域のうちの第一の帯域が、二つの送信チェーンが可能であることに基づき、前記第一の帯域を介して2ポートアップリンク送信を送信することと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年12月29日に出願された米国仮特許出願第63/294,762号の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
本開示では、さまざまな実施形態が、開示された技術がどのように実装され得るか、および/または開示された技術がどのように環境およびシナリオで実践され得るかの例として提示される。関連技術分野の当業者には、範囲から逸脱することなく、形態および詳細のさまざまな変更を行うことができることは明らかであろう。実際、明細書を読んだ後、代替の実施形態を実装する方法が関連技術分野の当業者に明らかになるであろう。本実施形態は、例示的実施形態のいずれによっても限定されるべきではない。本開示の実施形態は、添付図面を基準して説明される。開示された例示的実施形態からの制限、特徴、および/または要素が組み合わせられ、本開示の範囲内でさらなる実施形態を作成し得る。機能および利点を強調する図は、例としてのみ示される。開示されたアーキテクチャーは、示される以外の方式で利用され得るように、十分に柔軟で構成可能である。例えば、いかなるフローチャートにリストされたアクションも、いくつかの実施形態で再配列され、または任意選択的にのみ使用され得る。
【0003】
実施形態は、必要に応じて動作するように構成され得る。開示された機構は、例えば、無線デバイス、基地局、無線環境、ネットワーク、上記の組み合わせなどで、特定の基準が満たされると実施され得る。例示的な基準は、例えば、無線デバイスまたはネットワークノード構成、トラフィック負荷、初期システムセットアップ、パケットサイズ、トラフィック特性、上記の組み合わせなどに少なくとも部分的に基づき得る。一つまたは複数の基準が満たされるときに、さまざまな例示的実施形態が適用され得る。従って、開示されたプロトコルを選択的に実装する例示的実施形態を実装することが可能であり得る。
【0004】
基地局は、無線デバイスの混合と通信し得る。無線デバイスおよび/または基地局は、複数の技術、および/または同じ技術の複数のリリースをサポートし得る。無線デバイスは、無線デバイスのカテゴリーおよび/または能力に応じて、いくつかの特定の能力を有し得る。本開示が複数の無線デバイスと通信する基地局に言及する場合、本開示は、カバレッジエリア内の全無線デバイスのサブセットに言及し得る。本開示は、例えば、所定の能力を含み、基地局の所定のセクターにある、所定のLTEまたは5Gリリースの複数の無線デバイスに言及し得る。本開示における複数の無線デバイスは、選択された複数の無線デバイス、および/または開示された方法などに従って実行するカバレッジエリア内の全無線デバイスのサブセットに言及し得る。開示された方法に準拠し得ないカバレッジエリアに複数の基地局または複数の無線デバイスが存在し得る。例えば、それらの無線デバイスまたは基地局は、LTEまたは5G技術の古いリリースに基づき実施される。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本開示のさまざまな実施形態のうちのいくつかの例が、図面を参照して本明細書に記載される。
【0006】
【
図1】
図1Aおよび
図1Bは、本開示の実施形態が実装され得る、例示的な移動体通信ネットワークを示す。
【0007】
【
図2】
図2Aおよび
図2Bは、新しい無線(NR)ユーザープレーンおよび制御プレーンプロトコルスタックをそれぞれ示す。
【0008】
【
図3】
図3は、
図2AのNRユーザープレーンプロトコルスタックのプロトコル層の間に提供されるサービスの実施例を示す。
【0009】
【
図4】
図4Aは、
図2AのNRユーザープレーンプロトコルスタックを通る例示的なダウンリンクデータフローを示す。
図4Bは、MAC PDUにおけるMACサブヘッダーの例示的なフォーマットを示す。
【0010】
【
図5】
図5Aおよび
図5Bは、ダウンリンクおよびアップリンクの論理チャネル、トランスポートチャネル、および物理チャネル間のマッピングをそれぞれ示す。
【0011】
【
図6】
図6は、UEのRRC状態移行を示す例示的な図である。
【0012】
【
図7】
図7は、OFDMシンボルがグループ化されたNRフレームの例示的な構成を示す。
【0013】
【
図8】
図8は、NRキャリアの時間および周波数ドメインにおけるスロットの例示的な構成を示す。
【0014】
【
図9】
図9は、NRキャリアに対して三つの構成されるBWPを使用した帯域幅適応の実施例を示す。
【0015】
【
図10】
図10Aは、二つのコンポーネントキャリアを有する三つのキャリアアグリゲーション構成を示す。
図10Bは、アグリゲーションセルがどのように一つまたは複数のPUCCHグループに構成され得るかの実施例を示す。
【0016】
【
図11】
図11Aは、SS/PBCHブロック構造および位置の実施例を示す。
図11Bは、時間および周波数ドメインにマッピングされたCSI-RSの実施例を示す。
【0017】
【
図12】
図12Aおよび
図12Bは、三つのダウンリンクおよびアップリンクビーム管理手順の実施例をそれぞれ示す。
【0018】
【
図13】
図13A、
図13B、および
図13Cは、4ステップ競合ベースのランダムアクセス手順、2ステップ競合のないランダムアクセス手順、および別の2ステップランダムアクセス手順をそれぞれ示す。
【0019】
【
図14】
図14Aは、帯域幅部分に対するCORESET構成の実施例を示す。
図14Bは、CORESETおよびPDCCH処理上のDCI送信に対するCCE~REGマッピングの実施例を示す。
【0020】
【
図15】
図15は、基地局と通信する無線デバイスの実施例を示す。
【0021】
【0022】
【
図17】
図17Aは、いくつかの実施形態による、EN-DC展開の例示的なアプリケーションシナリオを示す。
図17Bは、いくつかの実施形態による、
図17Aに示されたアプリケーションシナリオに基づく、エリアAおよびエリアBにおけるUEのアップリンク動作モードの実施例を示す。
【0023】
【
図18】
図18Aは、いくつかの実施形態による、UL帯域間CAの例示的なアプリケーションシナリオを示す。
図18Bは、いくつかの実施形態による、
図18Aに示されたアプリケーションシナリオに基づく、エリアAおよびエリアBにおけるUEのアップリンク動作モードの実施例を示す。
【0024】
【
図19】
図19Aは、いくつかの実施形態による、補完的アップリンクカバレッジ(SUL)の実施例を示す。
図19Bは、いくつかの実施形態による、SULの例示的なアプリケーションシナリオを示す。
図19Cは、いくつかの実施形態による、
図19Bに示された適用可能な例に基づく、エリアAおよびエリアBにおけるUEのアップリンク動作モードの実施例を示す。
【0025】
【
図20】
図20は、いくつかの実施形態による、無線デバイス送信機アンテナの実施例を示す。
【0026】
【
図21】
図21Aは、いくつかの実施形態による、2Txを有するUEに対するアップリンクTxスイッチングの実施例を示す。
図21Bは、いくつかの実施形態による、UL Txスイッチングのための送信オプションの実施例を示す。
【0027】
【
図22】
図22Aは、いくつかの実施形態による、EN-DCシナリオにおけるアップリンクTxスイッチングを有するUEのアップリンク動作モードの実施例を示す。
図22Bは、いくつかの実施形態による、帯域間CAシナリオにおけるアップリンクTxスイッチングを有するUEのアップリンク動作モードの実施例を示す。
図22Cは、いくつかの実施形態による、SULシナリオにおけるアップリンクTxスイッチングを有するUEのアップリンク動作モードの実施例を示す。
【0028】
【0029】
【
図24】
図24は、いくつかの実施形態による、2Tx UEに対するUL Txスイッチングの実施例を示す。
【0030】
【
図25】
図25は、いくつかの実施形態による、2超の帯域にわたる2Tx UEに対するUL Txスイッチングの実施例を示す。
【0031】
【
図26】
図26は、いくつかの実施形態による、動的UL Txスイッチングのために構成されるULキャリアペアーの実施例を示す。
【0032】
【
図27】
図27は、いくつかの実施形態による、キャリアペアーの構成のためのUEと基地局との間のシグナリングの実施例を示す。
【0033】
【
図28】
図28は、いくつかの実施形態による、動的UL Txスイッチングのために構成されるULキャリアペアーの実施例を示す。
【0034】
【
図29】
図29は、いくつかの実施形態による、四つの異なる帯域における四つのULキャリアにわたる動的UL Txスイッチングの実施例を示す。
【0035】
【
図30】
図30は、いくつかの実施形態による、動的UL Txスイッチングの実施例を示す。
【0036】
【
図31】
図31は、いくつかの実施形態による、動的UL Txスイッチングの実施例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本明細書では、「a」および「an」、並びに同様の句は「少なくとも一つ」および「一つまたは複数」として解釈される。同様に、接尾辞「(s)」で終わる任意の用語は、「少なくとも一つ」および「一つまたは複数」として解釈されるべきである。本明細書では、「may」という用語は「例えば、~であり得る」として解釈されるべきである。換言すれば、「may」という用語は、「may」という用語に続く句が複数の好適な可能性の一つの実施例であり、さまざまな実施形態のうちの一つまたは複数によって用いられても用いられ得ないことを示す。本明細書で使用される場合、「含む(comprises)」および「からなる(consists of)」という用語は、記載される要素の一つまたは複数の構成要素を列挙する。「含む(comprises)」という用語は、「含む(includes)」と互換性があり記載される要素に含まれる列挙されていない構成要素を除外しない。対照的に、「からなる(consists of)」は、記述される要素の一つまたは複数の構成要素の完全な列挙を提供する。本明細書で使用される場合、「に基づく」という用語は、例えば、「のみに基づく」というよりも、むしろ「少なくとも部分的に基づく」と解釈されるべきである。本明細書で使用される場合、「および/または」という用語は、列挙された要素の任意の可能な組み合わせを表す。例えば、「A、B、および/またはC」は、A、B、C、AおよびB、AおよびC、BおよびC、またはA、B、およびCを表し得る。
【0038】
AおよびBがセットであり、Aの全ての要素がBの要素でもある場合、AはBのサブセットと呼ばれる。本明細書では、非空集合およびサブセットのみが考慮される。例えば、B={セル1、セル2}の可能なサブセットは、{セル1}、{セル2}、および{セル1、セル2}である。「に基づき」(または同等に「に少なくとも基づき」)という句は、「に基づき」という用語に続く句がさまざまな実施形態のうちの一つまたは複数に用いられる場合と用いられない場合とがある多数の好適な可能性の一つの実施例であることを示す。「に応答して」(または同等に「に少なくとも応答して」)という句は、「に応答して」という句に続く句がさまざまな実施形態のうちの一つまたは複数に用いられる場合と用いられない場合とがある多数の好適な可能性の実施例であることを示す。「に応じて」(または同等に「に少なくとも応じて」)という句は、「に応じて」という句に続く句がさまざまな実施形態のうちの一つまたは複数に用いられる場合と用いられない場合とがある多数の好適な可能性の一つの実施例であることを示す。「採用/使用」(または同等に「少なくとも採用/使用」)という句は、「採用/使用」という句に続く句がさまざまな実施形態のうちの一つまたは複数に使用される場合または使用され得ない多数の好適な可能性の一つの実施例であることを示す。
【0039】
構成されるという用語は、デバイスが動作状態にあるか非動作状態にあるかにかかわらず、デバイスの容量に関連し得る。構成されるとは、デバイスが動作状態にあるか非動作状態にあるかにかかわらず、デバイスの動作特性に影響するデバイスの特定の設定を指し得る。換言すれば、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、レジスタ、メモリー値などは、デバイスが特定の特性を提供するために、デバイスが動作状態または非動作状態にあるかどうかにかかわらず、デバイス内で「構成され」得る。「デバイスにおいて発生する制御メッセージ」などの用語は、デバイスが動作状態か非動作状態かにかかわらず、制御メッセージがデバイスにおける特定の特性を構成するために使用され得る、またはデバイスにおける特定のアクションを実装するために使用され得るパラメーターを有することを意味し得る。
【0040】
本開示では、パラメーター(または同等にフィールド、または情報要素:IEと呼ばれる)は、一つまたは複数の情報オブジェクトを含み得、情報オブジェクトは、一つまたは複数の他のオブジェクトを含み得る。例えば、パラメーター(IE)Nがパラメーター(IE)Mを含み、パラメーター(IE)Mがパラメーター(IE)Kを含み、パラメーター(IE)Kがパラメーター(情報要素)Jを含む場合、例えば、NはKを含み、NはJを含む。例示的実施形態においては、一つまたは複数のメッセージが複数のパラメーターを含むとき、それは、複数のパラメーターのうちのパラメーターが一つまたは複数のメッセージのうちの少なくとも一つに含まれるが、一つまたは複数のメッセージの各々に含まれる必要はないことを意味する。
【0041】
提示された多くの特徴は、「may」の使用または括弧の使用を通じて、任意選択的であるものとして説明される。簡潔さおよび読みやすさのために、本開示は、任意選択的な特徴のセットから選択することによって得られ得るありとあらゆる変更を明示的に記載していない。本開示は、そのような全ての変更を明示的に開示すと解釈されるべきである。例えば、三つの任意選択的な特徴を有するものとして説明されたシステムは、七つの方式、すなわち、三つの可能な特徴のうちの一つのみ、三つの特徴のうちのいずれか二つ、または三つの特徴のうちの三つによって具現化され得る。
【0042】
開示された実施形態で説明される要素の多くは、モジュールとして実装され得る。ここで、モジュールは、定義された機能を実行し、他の要素への定義されたインターフェイスを有する要素として定義される。本開示で説明されるモジュールは、ハードウェア、ハードウェアと組み合わせたソフトウェア、ファームウェア、ウェットウェア(例えば、生物学的要素を有するハードウェア)、またはそれらの組み合わせで実装され得、それらは、挙動的に等価であり得る。例えば、モジュールは、ハードウェアマシン(C、C++、Fortran、Java(登録商標)、Basic、Matlab(登録商標)など)もしくはSimulink、Stateflow、GNU Octave、またはLabVIEWMathScriptで実行されるように構成されるコンピューター言語で記述されたソフトウェアルーチンで実装され得る。ディスクリートまたはプログラム可能なアナログ、デジタル、および/または量子ハードウェアを組み込む物理ハードウェアを使用してモジュールを実装することも可能であり得る。プログラム可能なハードウェアの例には、コンピューター、マイクロコントローラー、マイクロプロセッサー、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、およびコンプレックスプログラマブルロジックデバイス(CPLD)が含まれる。コンピューター、マイクロコントローラー、およびマイクロプロセッサーは、アセンブリー、C、C++などの言語を使用してプログラムされる。FPGA、ASIC、およびCPLDは、多くの場合、プログラマブルデバイスの機能が少ない内部ハードウェアモジュール間の接続を構成するVHSICハードウェア記述言語(VHDL)またはVerilogなどのハードウェア記述言語(HDL)を使用してプログラムされる。機能モジュールの結果を達成するために、上記の技術がしばしば組み合わせて使用される。
【0043】
図1Aは、本開示の実施形態が実装され得る移動体通信ネットワーク100の実施例を示す。移動体通信ネットワーク100は、例えば、ネットワークオペレーターによって起動される公衆陸上移動体ネットワーク(PLMN)であり得る。
図1Aに示されるように、移動体通信ネットワーク100は、コアネットワーク(CN)102、無線アクセスネットワーク(RAN)104、および無線デバイス106を含む。
【0044】
CN102は、無線デバイス106に、パブリックDN(例えば、インターネット)、プライベートDN、および/またはオペレーター内DNなどの一つまたは複数のデータネットワーク(DN)へのインターフェイスを提供し得る。インターフェイス機能の一部として、CN102は、無線デバイス106と一つまたは複数のDNとの間のエンドツーエンドの接続を設定し、無線デバイス106を認証し、充電機能を提供し得る。
【0045】
RAN104は、エアインターフェイス上で無線通信を介して、CN102を無線デバイス106に接続し得る。無線通信の一部として、RAN104は、スケジューリング、無線リソース管理、および再送信プロトコルを提供し得る。エアインターフェイス上のRAN104から無線デバイス106への通信方向は、ダウンリンクとして知られ、エアインターフェイス上の無線デバイス106からRAN104への通信方向は、アップリンクとして知られる。ダウンリンク送信が、周波数分割二重化(FDD)、時間分割二重化(TDD)、および/または二つの二重化技術のいくつかの組み合わせを使用して、アップリンク送信から分離され得る。
【0046】
無線デバイスという用語は、本開示全体を通して、無線通信が必要または利用可能な任意のモバイルデバイスまたは固定(非携帯)デバイスを指し、および包含するために使用され得る。例えば、無線デバイスは、電話、スマートフォン、タブレット、コンピューター、ラップトップ、センサー、メータ、ウェアラブルデバイス、モノのインターネット(IoT)デバイス、車両道路側ユニット(RSU)、中継ノード、自動車、および/またはそれらの任意の組み合わせであり得る。無線デバイスという用語は、ユーザー機器(UE)、ユーザー端末(UT)、アクセス端末(AT)、モバイルステーション、受話器、無線送受信ユニット(WTRU)、および/または無線通信デバイスを含む、他の用語を包含する。
【0047】
RAN104は、一つまたは複数の基地局(図示せず)を含み得る。基地局という用語は、ノードB(UMTSおよび/または3G標準と関連付けられている)、進化したノードB(eNB、E-UTRAおよび/または4G規格と関連付けられている)、リモート無線ヘッド(RRH)、一つまたは複数のRRHに結合されるベース帯域処理ユニット、ドナーノードのカバレッジエリアを拡張するために使用されるリピーターノードまたは中継ノード、次世代進化ノードB(ng-eNB)、世代ノードB(gNB、NRおよび/または5G規格と関連付けられている)、アクセスポイント(AP、例えばWiFiまたは他の好適な無線通信規格と関連付けられている)、および/またはそれらの任意の組み合わせを指し、かつそれを包含するために、本開示全体を通して使用され得る。基地局は、少なくとも一つのgNB中央ユニット(gNB-CU)および少なくとも一つのgNB分散ユニット(gNB-DU)を含み得る。
【0048】
RAN104に含まれる基地局は、無線デバイス106とエアインターフェイス上で通信するための一つまたは複数のアンテナのセットを含み得る。例えば、基地局のうちの一つまたは複数は、三つのセル(またはセクター)をそれぞれ制御するための三つのアンテナセットを含み得る。セルのサイズは、受信機(例えば、基地局受信機)が、セルで動作する送信機(例えば、無線デバイス送信機)からの送信の受信に成功することができる範囲によって判定され得る。一緒に、基地局のセルは、無線デバイス可動性をサポートするために、広い地理的エリアにわたって無線デバイス106に無線カバレッジを提供し得る。
【0049】
三つのセクターサイトに加えて、基地局の他の実装も可能である。例えば、RAN104の基地局のうちの一つまたは複数は、三つより多いまたはそれ未満のセクターを有するセクターサイトとして実装され得る。RAN104の基地局のうちの一つまたは複数は、アクセスポイントとして、複数のリモート無線ヘッド(RRH)に結合されるベース帯域処理ユニットとして、および/またはドナーノードのカバレッジエリアを拡張するために使用されるリピータまたは中継ノードとして実装され得る。RRHに結合されるベース帯域処理ユニットは、集中型またはクラウドRANアーキテクチャーの一部であり得、ベース帯域処理ユニットは、ベース帯域処理ユニットのプール内に集中型であるか、または仮想化され得る。リピーターノードは、ドナーノードから受信した無線信号を増幅および再ブロードキャストし得る。中継ノードは、リピーターノードと同じ/類似の機能を実施し得るが、ドナーノードから受信した無線信号を復号して、無線信号を増幅および再ブロードキャストする前にノイズを除去し得る。
【0050】
RAN104は、類似のアンテナパターンおよび類似の高レベル送信電力を有するマクロセル基地局の均質なネットワークとして展開され得る。RAN104は、異種ネットワークとして展開され得る。異種ネットワークでは、スモールセル基地局を使用して、例えば、マクロセル基地局によって提供される比較的大きなカバレッジエリアとオーバーラップするカバレッジエリアなど、小さなカバレッジエリアを提供することができる。小さなカバレッジエリアは、データトラフィックの多いエリア(またはいわゆる「ホットスポット」)、またはマクロセルカバレッジが弱いエリアに提供され得る。スモールセル基地局の例としては、カバレッジエリアが縮小する順に、マイクロセル基地局、ピコセル基地局、およびフェムトセル基地局またはホーム基地局が挙げられる。
【0051】
第三世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))は、
図1Aの移動体通信ネットワーク100と同様の移動体通信ネットワークの仕様のグローバル標準化を提供するために1998年に形成される。現在までに、3GPP(登録商標)は、ユニバーサルモバイル通信システム(UMTS)として知られる第三世代(3G)ネットワーク、ロングタームエボリューション(LTE)として知られる第四世代(4G)ネットワーク、および5Gシステム(5GS)として知られる第五世代(5G)ネットワークという、三世代のモバイルネットワークの仕様を生産している。本開示の実施形態は、次世代RAN(NG-RAN)と称される、3GPP(登録商標)5GネットワークのRANを参照して記載される。実施形態は、
図1AのRAN104、以前の3Gおよび4GネットワークのRAN、およびまだ仕様化されていない将来のネットワーク(例えば、3GPP(登録商標)6Gネットワーク)などの他の移動体通信ネットワークのRANに適用可能であり得る。NG-RANは、新しい無線(NR)として知られる5G無線アクセス技術を実装し、4G無線アクセス技術または非3GPP(登録商標)無線アクセス技術を含む他の無線アクセス技術を実装するために供給され得る。
【0052】
図1Bは、本開示の実施形態が実装され得る、別の例示的な移動体通信ネットワーク150を示す。移動体通信ネットワーク150は、例えば、ネットワークオペレーターによって起動されるPLMNであり得る。
図1Bに示されるように、移動体通信ネットワーク150は、5Gコアネットワーク(5G-CN)152、NG-RAN154、およびUE156AおよびUE156B(総称してUE156)を含む。これらの構成要素は、
図1Aに関して説明された対応する構成要素と同じまたは同様の方法で実装され得、かつ動作し得る。
【0053】
5G-CN152は、UE156に、パブリックDN(例えば、インターネット)、プライベートDN、および/またはオペレーター内DNなどの一つまたは複数のDNへのインターフェイスを提供する。インターフェイス機能の一部として、5G-CN152は、UE156と一つまたは複数のDNとの間のエンドツーエンドの接続をセットアップし、UE156を認証し、充電機能を提供し得る。3GPP(登録商標)4GネットワークのCNと比較して、5G-CN152のベースは、サービスベースのアーキテクチャーであり得る。これは、5G-CN152を構成するノードのアーキテクチャーが、他のネットワーク機能へのインターフェイスを介してサービスを提供するネットワーク機能として定義され得ることを意味する。5G-CN152のネットワーク機能は、専用もしくは共有ハードウェア上のネットワーク要素として、専用もしくは共有ハードウェア上で起動するソフトウェアインスタンスとして、またはプラットフォーム(例えば、クラウドベースのプラットフォーム)上でインスタンス化された仮想化機能として、いくつかの方法で実装され得る。
【0054】
図1Bに示されるように、5G-CN152は、説明を容易にするために、
図1Bで一つの構成要素AMF/UPF158として示されるように、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)158Aおよびユーザープレーン機能(UPF)158Bを含む。UPF158Bは、NG-RAN154と一つまたは複数のDNとの間のゲートウェイとして機能し得る。UPF158Bは、パケットルーティングおよび転送、パケット検査およびユーザープレーンポリシールールの施行、トラフィック利用の報告、一つまたは複数のDNへのトラフィックフローのルーティングをサポートするアップリンク分類、ユーザープレーンに対するサービス品質(QoS)処理(例えば、パケットフィルターリング、ゲーティング、アップリンク/ダウンリンクレート実施、およびアップリンクトラフィック検証)、ダウンリンクパケットバッファリング、およびダウンリンクデータ通知トリガーなどの機能を実施し得る。UPF158Bは、イントラ/インター無線アクセス技術(RAT)モビリティのアンカーポイント、一つまたは複数のDNに相互接続される外部プロトコル(またはパケット)データユニット(PDU)セッションポイント、および/または分岐ポイントとして機能して、マルチホームPDUセッションをサポートし得る。UE156は、UEとDNとの間の論理接続である、PDUセッションを介してサービスを受信するように構成され得る。
【0055】
AMF158Aは、非アクセス層(NAS)シグナリングの終了、NASシグナリングセキュリティ、アクセス層(AS)セキュリティ制御、3GPP(登録商標)アクセスネットワーク間のモビリティのためのCN間ノードシグナリング、アイドルモードUE到達可能性(例えば、ページング再送信の制御および実行)、登録エリア管理、システム内およびシステム間モビリティサポート、アクセス認証、ローミング権限のチェックを含むアクセス許可、モビリティ管理制御(サブスクリプションおよびポリシー)、ネットワークスライシングのサポート、および/またはセッション管理機能(SMF)の選択などの機能を実施し得る。NASは、CNとUEとの間で動作する機能を指し得、ASは、UEとRANとの間で動作する機能を指し得る。
【0056】
5G-CN152は、わかりやすくするために
図1Bに示されていない一つまたは複数の追加のネットワーク機能を含み得る。例えば、5G-CN152は、セッション管理機能(SMF)、NRリポジトリ機能(NRF)、ポリシー制御機能(PCF)、ネットワーク露出機能(NEF)、統一データ管理(UDM)、アプリケーション機能(AF)、および/または認証サーバー機能(AUSF)のうちの一つまたは複数を含み得る。
【0057】
NG-RAN154は、5G-CN152を、エアインターフェイス上で無線通信を介してUE156に接続し得る。NG-RAN154は、gNB160AおよびgNB160Bとして図示された一つまたは複数のgNB(まとめてgNB160)および/またはng-eNB162Aおよびng-eNB162Bとして図示された一つまたは複数のng-eNB(まとめてng-eNB162)を含み得る。gNB160およびng-eNB162は、より一般的に基地局と称され得る。gNB160およびng-eNB162は、エアインターフェイス上でUE156と通信するための一つまたは複数のアンテナのセットを含み得る。例えば、gNB160の一つまたは複数および/またはng-eNB162の一つまたは複数は、三つのセル(またはセクター)をそれぞれ制御するための三つのアンテナセットを含み得る。合わせて、gNB160およびng-eNB162のセルは、UEモビリティをサポートするために、広い地理的エリアにわたってUE156に無線カバレッジを提供し得る。
【0058】
図1Bに示されるように、gNB160および/またはng-eNB162は、NGインターフェイスによって5G-CN152に接続され得、Xnインターフェイスによって他の基地局に接続され得る。NGおよびXnインターフェイスは、インターネットプロトコル(IP)トランスポートネットワークなどの基となるトランスポートネットワーク上に、直接的な物理的接続および/または間接接続を使用して確立され得る。gNB160および/またはng-eNB162は、UuインターフェイスによってUE156に接続され得る。例えば、
図1Bに示されるように、gNB160Aは、UuインターフェイスによってUE156Aに接続され得る。NG、Xn、およびUuインターフェイスは、プロトコルスタックと関連付けられている。インターフェイスと関連付けられるプロトコルスタックは、データおよびシグナリングメッセージを交換するため
図1Bのネットワーク要素によって使用され得、ユーザープレーンおよび制御プレーンの二つのプレーンを含み得る。ユーザープレーンは、ユーザーにとって関心対象のデータを処理し得る。制御プレーンは、ネットワーク要素に対する関心対象のシグナリングメッセージを処理し得る。
【0059】
gNB160および/またはng-eNB162は、一つまたは複数のNGインターフェイスによって、AMF/UPF158など、5G-CN152の一つまたは複数のAMF/UPF機能に接続され得る。例えば、gNB160Aは、NG-ユーザープレーン(NG-U)インターフェイスによって、AMF/UPF158のUPF158Bに接続され得る。NG-Uインターフェイスは、gNB160AとUPF158Bとの間のユーザープレーンPDUの供給を提供し得る(例えば、非保証送達)。gNB160Aは、NG制御プレーン(NG-C)インターフェイスを使用してAMF158Aに接続できる。NG-Cインターフェイスは、例えば、NGインターフェイス管理、UEコンテキスト管理、UEモビリティ管理、NASメッセージのトランスポート、ページング、PDUセッション管理および構成転送および/または警告メッセージ送信を提供し得る。
【0060】
gNB160は、Uuインターフェイス上のUE156に向かってNRユーザープレーンおよび制御プレーンプロトコル終端を提供し得る。例えば、gNB160Aは、第一のプロトコルスタックと関連付けられるUuインターフェイス上で、UE156Aに向かってNRユーザープレーンおよび制御プレーンプロトコル終端を提供し得る。ng-eNB162は、Uuインターフェイス上のUE156に向かって、Evolved UMTS地上無線アクセス(E-UTRA)ユーザープレーンおよび制御プレーンプロトコル終端を提供し得、E-UTRAは3GPP(登録商標)4G無線アクセス技術を指す。例えば、ng-eNB162Bは、第二のプロトコルスタックと関連付けられるUuインターフェイス上で、UE156Bに向かってE-UTRAユーザープレーンおよび制御プレーンプロトコル終端を提供し得る。
【0061】
5G-CN152は、NRおよび4Gの無線アクセスを処理するように構成されると記述された。当業者であれば、NRが4Gコアネットワークに、「非スタンドアローン動作」として知られるモードで接続することが可能であり得ることを理解するであろう。非スタンドアローン動作では、4Gコアネットワークを使用して、制御プレーン機能(例えば、初期アクセス、モビリティ、およびページング)を提供する(または少なくともサポートする)。一つのAMF/UPF158のみが
図1Bに示されるが、一つのgNBまたはng-eNBは、複数のAMF/UPFノードに接続されて、冗長性を提供し、および/または複数のAMF/UPFノードにわたって共有をロードし得る。
【0062】
考察されるように、
図1Bにおいて、ネットワーク要素間のインターフェイス(例えば、Uu、Xn、およびNGインターフェイス)がデータおよびシグナリングメッセージを交換するためにネットワーク要素が使用するプロトコルスタックと関連付けられ得る。プロトコルスタックは、二つのプレーン、すなわち、ユーザープレーンおよび制御プレーンを含み得る。ユーザープレーンは、ユーザーにとって関心対象のデータを処理し得、制御プレーンは、ネットワーク要素に対する関心対象のシグナリングメッセージを処理し得る。
【0063】
図2Aおよび
図2Bはそれぞれ、UE210とgNB220との間にあるUuインターフェイス用のNRユーザープレーンおよびNR制御プレーンプロトコルスタックの実施例を示す。
図2Aおよび
図2Bに示されるプロトコルスタックは、例えば、
図1Bに示されるUE156AとgNB160Aとの間のUuインターフェイスに使用されるものと同じまたは類似であり得る。
【0064】
図2Aは、UE210およびgNB220に実装された五つの層を含むNRユーザープレーンプロトコルスタックを示す。プロトコルスタックの底部で、物理層(PHY)211および221は、プロトコルスタックの上位層にトランスポートサービスを提供し得、オープンシステム相互接続(OSI)モデルの層1に対応し得る。PHY211および221の上の次の四つのプロトコルは、メディアアクセス制御層(MAC)212および222、無線リンク制御層(RLC)213および223、パケットデータ収束プロトコル層(PDCP)214および224、並びにサービスデータアプリケーションプロトコル層(SDAP)215および225を含む。合わせて、これらの四つのプロトコルは、OSIモデルの層2またはデータリンク層を構成し得る。
【0065】
図3は、NRユーザープレーンプロトコルスタックのプロトコル層間に提供されるサービスの実施例を示す。
図2Aおよび
図3の上からスタートして、SDAP215および225は、QoSフロー処理を実施し得る。UE210は、UE210とDNとの間の論理接続であり得る、PDUセッションを介してサービスを受信し得る。PDUセッションは、一つまたは複数のQoSフローを有し得る。CNのUPF(例えば、UPF158B)は、QoS要件(例えば、遅延、データレート、および/またはエラーレートに関して)に基づき、PDUセッションの一つまたは複数のQoSフローにIPパケットをマッピングし得る。SDAP215および225は、一つまたは複数のQoSフローと一つまたは複数のデータ無線ベアラーとの間のマッピング/マッピング解除を実施し得る。QoSフローとデータ無線ベアラーとの間のマッピング/マッピング解除は、gNB220でSDAP225によって判定され得る。UE210でのSDAP215は、gNB220から受信した反射マッピングまたは制御シグナリングを介して、QoSフローとデータ無線ベアラーとの間のマッピングについて通知され得る。反射マッピングについては、gNB220でのSDAP225は、ダウンリンクパケットを、UE210のSDAP215によって観察されて、QoSフローとデータ無線ベアラーとの間のマッピング/マッピング解除を判定し得る、QoSフローインジケーター(QFI)でマークし得る。
【0066】
PDCP214および224は、エアインターフェイス上で送信する必要のあるデータ量を低減するためのヘッダー圧縮/解凍、エアインターフェイス上で送信されるデータの不正な復号を防止するための暗号/暗号解除、および完全性保護(制御メッセージが意図されたソースから発信されることを確実にするためを実施し得る。PDCP214および224は、例えば、未送達のパケットの再送信、パケットのシーケンス内送達および再配列、並びにgNB内ハンドオーバーのために、重複して受信されたパケットの除去を実施し得る。PDCP214および224は、受信されるパケットの可能性を改善し、受信機で、任意の重複パケットを除去するために、パケット重複を実施し得る。パケット重複は、高信頼性を必要とするサービスに有用であり得る。
【0067】
図3には示されていないが、PDCP214および224は、二重接続シナリオにおいて、分割無線ベアラーとRLCチャネルとの間のマッピング/マッピング解除を実施し得る。二重接続は、UEが二つのセル、またはより一般的には、マスターセルグループ(MCG)および二次セルグループ(SCG)の二つのセルグループに接続することを可能にする技術である。分割ベアラーは、SDAP215および225へのサービスとしてPDCP214および224によって提供される無線ベアラーのうちの一つなどの単一の無線ベアラーが、二重接続でセルグループによって処理されるときである。PDCP214および224は、セルグループに属するRLCチャネル間で分割無線ベアラーをマッピング/マッピング解除し得る。
【0068】
RLC213および223は、それぞれ、MAC212および222から受信した複製データユニットのセグメンテーション、自動繰り返し要求(ARQ)を通した再送信、および除去を実施し得る。RLC213および223は、トランスペアレントモード(TM)、未確認応答モード(UM)、および確認応答モード(AM)の三つの送信モードをサポートし得る。RLCが動作している送信モードに基づき、RLCは、指摘された機能のうちの一つまたは複数を実施し得る。このRLC構成は、ヌメロロジおよび/または送信時間間隔(TTI)持続時間に依存せずに論理チャネルごとであり得る。
図3に示されるように、RLC213および223は、それぞれPDCP214および224にサービスとしてRLCチャネルを提供し得る。
【0069】
MAC212および222は、論理チャネルの多重化/多重分離、および/または論理チャネルとトランスポートチャネルとの間のマッピングを実施し得る。多重化/多重分離は、PHY211および221へ/から送達されるトランスポートブロック(TB)へ/からの一つまたは複数の論理チャネルに属するデータユニットの多重化/多重分離を含み得る。MAC222は、動的スケジューリングによって、UE間の、スケジューリング、スケジューリング情報報告、および優先処理を行うように構成され得る。スケジューリングは、ダウンリンクおよびアップリンクのためにgNB220(MAC222にて)で実施され得る。MAC212および222は、ハイブリッド自動繰り返し要求(HARQ)(例えば、キャリアアグリゲーション(CA)の場合、キャリアごとに一つのHARQエンティティ)を通して、エラー訂正、論理チャネル優先度付けによるUE210の論理チャネル間の優先処理、および/またはパディングを行うように構成され得る。MAC212および222は、一つまたは複数のヌメロロジおよび/または送信タイミングをサポートし得る。実施例では、論理チャネル優先順位付けにおけるマッピング制限により、論理チャネルがどのヌメロロジおよび/または送信タイミングを使用し得るかを制御し得る。
図3に示されるように、MAC212および222は、サービスとしてRLC213および223に論理チャネルを提供し得る。
【0070】
PHY211および221は、エアインターフェイス上で情報を送信および受信するために、物理チャネルへのトランスポートチャネルのマッピングおよびデジタルおよびアナログ信号処理機能を実施し得る。これらのデジタルおよびアナログ信号処理機能は、例えば、コーディング/デコーディングおよび変調/復調を含み得る。PHY211および221は、マルチアンテナマッピングを実施し得る。
図3に示されるように、PHY211および221は、サービスとして、MAC212および222に一つまたは複数のトランスポートチャネルを提供し得る。
【0071】
図4Aは、NRユーザープレーンプロトコルスタックを通る例示的なダウンリンクデータフローを示す。
図4Aは、NRユーザープレーンプロトコルスタックを通した三つのIPパケット(n、n+1、およびm)のダウンリンクデータフローを示し、gNB220で二つのTBを生成する。NRユーザープレーンプロトコルスタックを通るアップリンクデータフローは、
図4Aに示すダウンリンクデータフローと類似し得る。
【0072】
図4Aのダウンリンクデータフローは、SDAP225が、一つまたは複数のQoSフローから三つのIPパケットを受信し、三つのパケットを無線ベアラーにマッピングしたときにスタートする。
図4Aでは、SDAP225は、IPパケットnおよびn+1を第一の無線ベアラー402にマッピングし、IPパケットmを第二の無線ベアラー404にマッピングする。SDAPヘッダー(
図4Aで「H」とラベル付けされる)がIPパケットに追加される。より高いプロトコル層から/へのデータユニットは、より低いプロトコル層のサービスデータユニット(SDU)と称され、より低いプロトコル層へ/からのデータユニットは、より高いプロトコル層のプロトコルデータユニット(PDU)と称される。
図4Aに示されるように、SDAP225からのデータユニットは、より低いプロトコル層PDCP224のSDUであり、SDAP225のPDUである。
【0073】
図4Aの残りのプロトコル層は、関連する機能(例えば、
図3に関して)を実施し、対応するヘッダーを追加し、それぞれの出力を次の下位層に転送し得る。例えば、PDCP224は、IPヘッダー圧縮および暗号化を実施し、その出力をRLC223に転送し得る。RLC223は、任意選択的に(例えば、
図4AのIPパケットmについて示されるように)セグメンテーションを実施し、その出力をMAC222に転送し得る。MAC222は、いくつかのRLC PDUを多重化し得、MACサブヘッダーをRLC PDUに取り付けてトランスポートブロックを形成し得る。NRでは、
図4Aに示されるように、MACサブヘッダーはMAC PDU全体に分散され得る。LTEでは、MACサブヘッダーはMAC PDUの先頭に完全に配置され得る。NR MAC PDU構造は、MAC PDUサブヘッダーが、完全なMAC PDUが組み立てられる前に計算され得るため、処理時間および関連遅延を低減し得る。
【0074】
図4Bは、MAC PDUにおけるMACサブヘッダーの例示的なフォーマットを示す。MACサブヘッダーには、MACサブヘッダーが対応しているMAC SDUの長さ(例えば、バイト単位)を示すためのSDU長さフィールド、MAC SDUが多重分離プロセスを支援するためにスタートした論理チャネルを識別するための論理チャネル識別子(LCID)フィールド、SDU長さフィールドのサイズを示すためのフラグ(F)、および将来使用するための予約ビット(R)フィールドが含まれる。
【0075】
図4Bは、MAC223またはMAC222などのMACによってMAC PDUに挿入されるMAC制御要素(CE)をさらに示す。例えば、
図4Bは、MAC PDUに挿入された二つのMAC CEを示す。MAC CEは、ダウンリンク送信(
図4Bに示されるように)のためMAC PDUのスタートに、およびアップリンク送信のためMAC PDUの終わりに挿入され得る。MAC CEは、帯域内制御シグナリングに使用され得る。MAC CEの例としては、バッファ状態報告および電力ヘッドルーム報告などのスケジューリング関連MAC CE、PDCP重複検出の起動/停止、チャネル状態情報(CSI)報告、サウンディング基準信号(SRS)送信、および事前構成済みコンポーネント、のためのものなどの起動/停止MAC CE、不連続受信(DRX)関連MAC CE、タイミング進行MAC CE、およびランダムアクセス関連MAC CEが挙げられる。MAC CEは、MAC SDUに説明されるのと類似したフォーマットのMACサブヘッダーによって先行され得、MAC CEに含まれる制御情報のタイプを示すLCIDフィールドに予約値で識別され得る。
【0076】
NR制御プレーンプロトコルスタックを説明する前に、論理チャネル、トランスポートチャネル、および物理チャネル、並びにチャネルタイプ間のマッピングを最初に説明する。チャネルのうちの一つまたは複数を使用して、後述するNR制御プレーンプロトコルスタックに関連する機能を実行し得る。
【0077】
図5Aおよび
図5Bは、それぞれダウンリンクおよびアップリンクについて、論理チャネル、トランスポートチャネル、および物理チャネル間のマッピングを示す。情報は、NRプロトコルスタックのRLC、MAC、およびPHY間のチャネルを通して渡される。論理チャネルは、RLCとMACとの間で使用され得、NR制御プレーンにおいて制御および構成情報を搬送する制御チャネルとして、またはNRユーザープレーンにおいてデータを搬送するトラフィックチャネルとして分類され得る。論理チャネルは、特定のUE専用の専用論理チャネルとして、または二つ以上のUEによって使用され得る共通の論理チャネルとして分類され得る。論理チャネルはまた、それが搬送する情報のタイプによって定義され得る。NRによって定義される論理チャネルのセットには、例えば、
- 位置がセルレベルでネットワークに知られていないUEをページングするために使用されるページングメッセージを運ぶためのページング制御チャネル(PCCH)と、
- マスター情報ブロック(MIB)およびいくつかのシステム情報ブロック(SIB)の形態でシステム情報メッセージを伝達するためのブロードキャスト制御チャネル(BCCH)であって、システム情報メッセージがUEによって使用されて、セルがどのように構成され、セル内でどのように動作するかについての情報を取得し得る、ブロードキャスト制御チャネルと、
- ランダムアクセスとともに制御メッセージを運ぶための共通制御チャネル(CCCH)と、
- UEを構成するために、特定のUEとの間で制御メッセージを運ぶための専用制御チャネル(DCCH)と、
- ユーザーデータを特定のUEとの間で運ぶための専用トラフィックチャネル(DTCH)とを含む。
【0078】
トランスポートチャネルは、MAC層とPHY層との間で使用され、それらが運ぶ情報をエアインターフェイス上でどのように送信するかによって定義され得る。NRによって定義されるトランスポートチャネルのセットには、例えば、
- PCCHから発信されたページングメッセージを運ぶためのページングチャネル(PCH)と、
- BCCHからMIBを運ぶためのブロードキャストチャネル(BCH)と、
- BCCHからのSIBを含む、ダウンリンクデータおよびシグナリングメッセージを運ぶためのダウンリンク共有チャネル(DL-SCH)と、
- アップリンクデータおよびシグナリングメッセージを運ぶためのアップリンク共有チャネル(UL-SCH)と、
- 事前スケジューリングなしに、UEがネットワークに接触することを可能にするランダムアクセスチャネル(RACH)と、を含む。
【0079】
PHYは、物理チャネルを使用して、PHYの処理レベル間で情報を渡し得る。物理チャネルは、一つまたは複数のトランスポートチャネルの情報を搬送するための時間周波数リソースの関連セットを有し得る。PHYは、制御情報を生成して、PHYの低レベル動作をサポートし、L1/L2制御チャネルとして知られる物理制御チャネルを介して、PHYの低レベルへ制御情報を提供し得る。NRによって定義される物理チャネルおよび物理制御チャネルのセットは、例えば、
- BCHからMIBを運ぶための物理ブロードキャストチャネル(PBCH)と、
- DL-SCHからのダウンリンクデータおよびシグナリングメッセージ、並びにPCHからのページングメッセージを運ぶための物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)と、
- ダウンリンクスケジューリングコマンド、アップリンクスケジューリング許可、およびアップリンク電力制御コマンドを含み得る、ダウンリンク制御情報(DCI)を運ぶための物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)と、
- UL-SCHおよび以下に記載されるように、一部の例ではアップリンク制御情報(UCI)からアップリンクデータおよびシグナリングメッセージを運ぶための物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)と、
- HARQ確認応答、チャネル品質インジケーター(CQI)、プリコーディングマトリックスインジケーター(PMI)、ランクインジケーター(RI)、およびスケジューリング要求(SR)を含み得る、UCIを運ぶための物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)と、
- ランダムアクセスのための物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)と、を含む。
【0080】
物理制御チャネルと同様に、物理層は、物理層の低レベル動作をサポートするために物理信号を生成する。
図5Aおよび
図5Bに示されるように、NRによって定義される物理層信号には、一次同期信号(PSS)、二次同期信号(SSS)、チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)、復調基準信号(DMRS)、サウンディング基準信号(SRS)、および位相トラッキング基準信号(PT-RS)が含まれる。これらの物理層信号は、以下でより詳細に説明される。
【0081】
図2Bは、例示的なNR制御プレーンプロトコルスタックを示す。
図2Bにおいて、NR制御プレーンプロトコルスタックは、例示的なNRユーザープレーンプロトコルスタックと同じ/類似の第一の四つのプロトコル層を使用し得る。これら四つのプロトコル層には、PHY211および221、MAC212および222、RLC213および223、並びにPDCP214および224が含まれる。NRユーザープレーンプロトコルスタックのように、スタックの上部にSDAP215および225を有する代わりに、NR制御プレーンスタックは、NR制御プレーンプロトコルスタックの上部に無線リソース制御(RRC)216および226、並びにNASプロトコル217および237を持つ。
【0082】
NASプロトコル217および237は、UE210とAMF230(例えば、AMF158A)との間、またはより一般的には、UE210とCNとの間に制御プレーン機能を提供し得る。NASプロトコル217および237は、NASメッセージと称されるシグナリングメッセージを介して、UE210とAMF230との間に制御プレーン機能を提供し得る。UE210とAMF230との間には、NASメッセージがトランスポートされ得る直接経路はない。NASメッセージが、UuおよびNGインターフェイスのASを使用してトランスポートされ得る。NASプロトコル217および237は、認証、セキュリティ、接続セットアップ、モビリティ管理、およびセッション管理などの制御プレーン機能を提供し得る。
【0083】
RRC216および226は、UE210とgNB220との間に、またはより一般的には、UE210とRANとの間に制御プレーン機能を提供し得る。RRC216および226は、RRCメッセージと称されるシグナリングメッセージを介して、UE210とgNB220との間に制御プレーン機能を提供し得る。RRCメッセージが、シグナリング無線ベアラー、および同一/同様のPDCP、RLC、MAC、およびPHYプロトコル層を使用して、UE210とRANとの間で送信され得る。MACは、制御プレーンおよびユーザープレーンデータを、同じトランスポートブロック(TB)内に多重化し得る。RRC216および226は、ASおよびNASに関連するシステム情報のブロードキャスト、CNまたはRANによって開始されたページング、UE210とRANとの間のRRC接続の確立、メンテナンス、およびリリース、キー管理を含むセキュリティ機能、シグナリング無線ベアラーおよびデータ無線ベアラーの確立、構成、メンテナンス、およびリリース、モビリティ機能、QoS管理機能、UE測定報告と報告の制御、無線リンク失敗(RLF)の検出および回復、および/またはNASメッセージ転送のような制御プレーン機能を提供し得る。RRC接続の確立の一部として、RRC216および226は、UE210とRANとの間の通信のためのパラメーターの設定を伴い得る、RRCコンテキストを確立し得る。
【0084】
図6は、UEのRRC状態移行を示す例示的な図である。UEは、
図1Aに示す無線デバイス106、
図2Aおよび
図2Bに示すUE210、または本開示に記載される任意の他の無線デバイス、と同一または類似であり得る。
図6に示されるように、UEは、三つのRRC状態のうちの少なくとも一つにあり得る。つまり、RRC接続602(例えば、RRC_CONNECTED)、RRCアイドル604(例えば、RRC_IDLE)、およびRRC非アクティブ606(例えば、RRC_INACTIVE)。
【0085】
RRC接続602では、UEは確立されたRRCコンテキストを有し、基地局と少なくとも一つのRRC接続を有し得る。基地局は、
図1Aに示すRAN104に含まれる一つまたは複数の基地局のうちの一つ、
図1Bに示すgNB160またはng-eNB162のうちの一つ、
図2Aおよび
図2Bに示すgNB220、または本開示に記載される任意の他の基地局に類似であり得る。UEが接続される基地局には、UEのRRCコンテキストがあり得る。UEコンテキストと称されるRRCコンテキストは、UEと基地局との間の通信のためのパラメーターを含み得る。これらのパラメーターには、例えば、一つまたは複数のASコンテキスト、一つまたは複数の無線リンク構成パラメーター、ベアラー構成情報(例えば、データ無線ベアラー、シグナリング無線ベアラー、論理チャネル、QoSフロー、および/またはPDUセッションに関連する)、セキュリティ情報、および/またはPHY、MAC、RLC、PDCP、および/またはSDAP層構成情報が含まれ得る。RRC接続602では、UEのモビリティはRAN(例えば、RAN104またはNG-RAN154)によって管理され得る。UEは、サービングセルおよび隣接セルからの信号レベル(例えば、基準信号レベル)を測定し、これらの測定値を現在UEにサービスを提供している基地局に報告し得る。UEのサービング基地局は、報告された測定値に基づき、隣接基地局のうちの一つのセルへのハンドオーバーを要求し得る。RRC状態は、RRC接続602から、接続リリース手順608を介して、RRCアイドル604に、移行し得、または接続非アクティブ化手順610を介してRRC非アクティブ606に移行し得る。
【0086】
RRCアイドル604では、RRCコンテキストは、UEに対して確立され得ない。RRCアイドル604では、UEは基地局とのRRC接続を有し得ない。RRCアイドル604にある間、UEは、ほとんどの時間にわたってスリープ状態であり得る(例えば、バッテリー電力を節約するため)。UEは、周期的に(例えば、不連続受信サイクルごとに一回)起動して、RANからのページングメッセージを監視し得る。UEのモビリティは、セル再選択として知られる手順を通してUEによって管理され得る。RRC状態は、以下でより詳細に考察されるようにランダムアクセス手順を伴い得る接続確立手順612を介して、RRCアイドル604からRRC接続602に移行し得る。
【0087】
RRC非アクティブ606では、以前に確立されたRRCコンテキストは、UEおよび基地局で維持される。これにより、RRCアイドル604からRRC接続602への移行と比較して、シグナリングオーバーヘッドが低減されて、RRC接続602への高速移行が可能となる。RRC非アクティブ606では、UEはスリープ状態にあり、UEのモビリティは、セル再選択を通してUEによって管理され得る。RRC状態は、RRC非アクティブ606から、接続再開手順614によって、RRC接続602に、または接続リリース手順608と同一または類似の接続リリース手順616を介して、RRCアイドル604に移行し得る。
【0088】
RRC状態は、モビリティ管理機構と関連付けられ得る。RRCアイドル604およびRRC非アクティブ606では、モビリティは、セル再選択を通してUEによって管理される。RRCアイドル604およびRRC非アクティブ606におけるモビリティ管理の目的は、ネットワークが、移動体通信ネットワーク全体にわたりページングメッセージをブロードキャストすることなく、ページングメッセージを介してイベントをUEに通知できるようにすることである。RRCアイドル604およびRRC非アクティブ606で使用されるモビリティ管理機構は、ページングメッセージが、移動体通信ネットワーク全体の代わりにUEが現在存在するセルグループのセル上にブロードキャストされ得るように、ネットワークがセルグループレベル上でUEを追跡することを可能にし得る。RRCアイドル604およびRRC非アクティブ606のモビリティ管理機構は、セルグループレベル上でUEを追跡する。それらは、異なる粒度のグループ化を使用して、それを行い得る。例えば、セルグループ化の粒度の三つのレベル、すなわち、個々のセル、RANエリア識別子(RAI)によって識別されるRANエリア内のセル、および追跡エリアと称され、追跡エリア識別子(TAI)によって識別されるRANエリアのグループ内のセル、であり得る。
【0089】
追跡エリアは、CNレベルでUEを追跡するために使用され得る。CN(例えば、CN102または5G-CN152)は、UE登録エリアと関連付けられるTAIのリストをUEに提供し得る。UEが、セル再選択を通して、UE登録エリアと関連付けられるTAIのリストに含まれないTAIと関連付けられているセルに移動した場合、UEは、CNがUEの位置を更新することを可能にするようにCNで登録更新を行い、UEに新しいUE登録エリアを提供し得る。
【0090】
RANエリアは、RANレベルでUEを追跡するために使用され得る。RRC非アクティブ606状態のUEに対して、RAN通知エリアがUEに割り当てられ得る。RAN通知エリアは、一つまたは複数のセルアイデンティティ、RAIのリスト、またはTAIのリストを含み得る。実施例では、基地局は、一つまたは複数のRAN通知エリアに属し得る。実施例では、セルは、一つまたは複数のRAN通知エリアに属し得る。UEがセル再選択を通して、UEに割り当てられたRAN通知エリアに含まれないセルに移動した場合、UEは、RANで通知エリアの更新を実施し、UEのRAN通知エリアを更新し得る。
【0091】
UEに対するRRCコンテキストを記憶する基地局、またはUEの最後のサービング基地局は、アンカー基地局と称され得る。アンカー基地局は、少なくとも、UEがアンカー基地局のRAN通知エリアに留まっているある期間、および/またはUEがRRC非アクティブ606に留まっているある期間に、UEに対するRRCコンテキストを維持し得る。
【0092】
図1BのgNB160などのgNBは、二つの部分、つまり中央ユニット(gNB-CU)、および一つまたは複数の分散ユニット(gNB-DU)に分割され得る。gNB-CUは、F1インターフェイスを使用して、一つまたは複数のgNB-DUに結合され得る。gNB-CUは、RRC、PDCP、およびSDAPを含み得る。gNB-DUは、RLC、MAC、およびPHYを含み得る。
【0093】
NRでは、物理信号および物理チャネル(
図5Aおよび
図5Bに関して考察される)を直交周波数分割多重化(OFDM)シンボル上にマッピングし得る。OFDMは、F直交サブキャリア(またはトーン)上でデータを送信するマルチキャリア通信方式である。送信前に、データは、ソースシンボルと称され、F平行シンボルストリームに分割される、一連の複雑なシンボル(例えば、M直交振幅変調(M-QAM)またはM相シフトキーイング(M-PSK)シンボル)にマッピングされ得る。F平行シンボルストリームは、それらが周波数ドメイン内にあるかのように扱われ、それらを時間ドメインに変換する逆高速フーリエ変換(IFFT)ブロックへの入力として使用され得る。IFFTブロックは、F平行シンボルストリームの各々から一つを、Fソースシンボルに一度に取り込み、各ソースシンボルを使用して、F直交サブキャリアに対応するF正弦波基底関数の一つの振幅および位相を変調し得る。IFFTブロックの出力は、F直交サブキャリアの総和を表すF時間ドメインサンプルであり得る。F時間ドメインサンプルは、単一OFDMシンボルを形成し得る。いくつかの処理(例えば、サイクリックプレフィックスの追加)およびアップコンバージョンの後、IFFTブロックによって提供されるOFDMシンボルは、キャリア周波数で、エアインターフェイス上で送信され得る。F平行シンボルストリームは、IFFTブロックによって処理される前に、FFTブロックを使用して混合され得る。この処理は、ディスクリートフーリエ変換(DFT)でプリコーディングされたOFDMシンボルを生成し、アップリンク内のUEにより使用され、ピーク対平均電力比(PAPR)を減少させることができる。逆処理を、FFTブロックを使用して受信機でOFDMシンボルに実施して、ソースシンボルにマッピングされたデータを復元し得る。
【0094】
図7は、OFDMシンボルがグループ化されたNRフレームの例示的な構成を示す。NRフレームは、システムフレーム番号(SFN)によって識別され得る。SFNは、1024フレームの期間で繰り返し得る。図示するように、一つのNRフレームは、持続時間が10ミリ秒(ms)であり得、持続時間が1ミリ秒である10のサブフレームを含み得る。サブフレームは、例えば、スロット当たり14個のOFDMシンボルを含むスロットに分割され得る。
【0095】
スロットの持続時間は、スロットのOFDMシンボルに使用されるヌメロロジに依存し得る。NRでは、異なるセル展開(例えば、最大mm波の範囲のキャリア周波数のセルまでのキャリア周波数が1GHz未満のセル)を収容するために、柔軟なヌメロロジがサポートされる。ヌメロロジは、サブキャリア間隔およびサイクリックプレフィックス持続時間に関して定義され得る。NRにおけるヌメロロジについては、サブキャリア間隔は、15kHzのベースラインサブキャリア間隔から2の累乗によってスケールアップされ得、サイクリックプレフィックス持続時間は、4.7μsのベースラインサイクリックプレフィックス持続時間から2の累乗によってスケールダウンされ得る。例えば、NRは、以下のサブキャリア間隔/サイクリックプレフィックス持続時間の組み合わせを、伴ってヌメロロジを定義する: 15kHz/4.7μs、30kHz/2.3μs、60kHz/1.2μs、120kHz/0.59μs、および240kHz/0.29μs。
【0096】
スロットは、固定数のOFDMシンボル(例えば、14個のOFDMシンボル)を有し得る。より高いサブキャリア間隔を有するヌメロロジは、スロット持続時間が短く、それに応じて、サブフレーム当たりのスロット数が多い。
図7は、このヌメロロジ依存性スロット持続時間およびサブフレーム当たりのスロット送信構造を示す(図示を容易にするために、240kHzのサブキャリア間隔を有するヌメロロジは
図7には示されていない)。NR内のサブフレームは、ヌメロロジ非依存時間基準として使用され得るが、スロットは、アップリンクおよびダウンリンク送信がスケジューリングされるユニットとして使用され得る。低遅延をサポートするために、NRでのスケジューリングは、スロット持続時間から分離され、任意のOFDMシンボルでスタートし、送信に必要なだけ多くのシンボルの間続き得る。これらの部分スロット送信が、ミニスロット送信またはサブスロット送信と称され得る。
【0097】
図8は、NRキャリアの時間および周波数ドメインにおけるスロットの例示的な構成を示す。スロットには、リソース要素(RE)およびリソースブロック(RB)が含まれる。REは、NRの中で最小の物理リソースである。REは、
図8に示されるように、周波数ドメインの一つのサブキャリアによって、時間ドメインの一つのOFDMシンボルにわたる。RBは、
図8に示されるように、周波数ドメインで12個の連続するREにわたる。NRキャリアは、275RBまたは275×12=3300サブキャリアの幅に制限され得る。こうした制限は、使用される場合、NRキャリアをサブキャリア間隔が15、30、60、および120kHzのそれぞれについて、50、100、200、および400MHzに制限し得、400MHzの帯域幅が、キャリア帯域幅制限当たり400MHzに基づき設定され得る。
【0098】
図8は、NRキャリアの全帯域幅にわたって使用される単一ヌメロロジを示す。他の例示的な構成では、複数のヌメロロジが、同じキャリア上でサポートされ得る。
【0099】
NRは、広範なキャリア帯域幅(例えば、120kHzのサブキャリア間隔に対して最大400MHz)をサポートし得る。全てのUEが、全キャリア帯域幅を受信できるとは限らない(例えば、ハードウェアの制限など)。また、全キャリア帯域幅を受信することが、UEの電力消費量の観点からは禁止され得る。実施例では、電力消費量を低減するため、および/または他の目的のために、UEは、UEが受信するようにスケジューリングされるトラフィック量に基づき、UEの受信帯域幅のサイズを適合させ得る。これは帯域幅適応と称される。
【0100】
NRは、全キャリア帯域幅を受信することができないUEをサポートし、帯域幅適応をサポートする帯域幅部分(BWP)を定義する。一実施例では、BWPは、キャリア上の連続RBのサブセットによって定義され得る。UEは、サービングセル当たり一つまたは複数のダウンリンクBWPおよび一つまたは複数のアップリンクBWP(例えば、サービングセル当たり最大四つのダウンリンクBWPおよび最大四つのアップリンクBWP)で(例えば、RRC層を介して)で構成され得る。所与の時間で、サービングセルに対して構成されるBWPのうちの一つまたは複数がアクティブであり得る。これらの一つまたは複数のBWPは、サービングセルのアクティブBWPと称され得る。サービングセルが二次アップリンクキャリアで構成されるとき、サービングセルは、アップリンクキャリアに一つまたは複数の第一のアクティブBWP、および二次アップリンクキャリアに一つまたは複数の第二のアクティブBWPを有し得る。
【0101】
非ペアースペクトルについては、ダウンリンクBWPのダウンリンクBWPインデックスとアップリンクBWPのアップリンクBWPインデックスが同じ場合、構成されるダウンリンクBWPのセットからのダウンリンクBWPを、構成されるアップリンクBWPのセットからのアップリンクBWPとリンクし得る。非ペアースペクトルについては、UEは、ダウンリンクBWPの中心周波数がアップリンクBWPの中心周波数と同じであると予期し得る。
【0102】
一次セル(PCell)上の構成されるダウンリンクBWPのセット内のダウンリンクBWPについて、基地局は、少なくとも一つの検索空間に対してUEを、一つまたは複数の制御リソースセット(CORESET)で構成し得る。検索空間は、UEが制御情報を見つけることができる、時間および周波数ドメイン内の位置のセットである。検索空間は、UE固有検索空間または共通検索空間(複数のUEによって潜在的に使用可能)であり得る。例えば、基地局は、アクティブダウンリンクBWPにおいて、PCell上または一次二次セル(PSCell)上に、共通検索空間でUEを構成し得る。
【0103】
構成されるアップリンクBWPのセット内のアップリンクBWPの場合、BSは、一つまたは複数のPUCCH送信のための一つまたは複数のリソースセットでUEを構成し得る。UEは、ダウンリンクBWPに対して、構成されるヌメロロジ(例えば、サブキャリア間隔およびサイクリックプレフィックス持続時間)に従って、ダウンリンクBWP内のダウンリンク受信(例えば、PDCCHまたはPDSCH)を受信し得る。UEは、構成されるヌメロロジ(例えば、アップリンクBWPのサブキャリア間隔およびサイクリックプレフィックス長)に従って、アップリンクBWP内のアップリンク送信(例えば、PUCCHまたはPUSCH)を送信し得る。
【0104】
一つまたは複数のBWPインジケーターフィールドは、ダウンリンク制御情報(DCI)に提供され得る。BWPインジケーターフィールドの値は、構成されるBWPのセットのどのBWPが、一つまたは複数のダウンリンク受信に対するアクティブダウンリンクBWPであるかを示し得る。一つまたは複数のBWPインジケーターフィールドの値は、一つまたは複数のアップリンク送信に対するアクティブアップリンクBWPを示し得る。
【0105】
基地局は、PCellと関連付けられる構成されるダウンリンクBWPのセット内のデフォルトダウンリンクBWPで、UEを半静的に構成し得る。基地局が、UEに対するデフォルトダウンリンクBWPを提供していない場合、デフォルトダウンリンクBWPは、初期アクティブダウンリンクBWPであり得る。UEは、PBCHを使用して取得されたCORESET構成に基づき、どのBWPが初期アクティブダウンリンクBWPであるかを判定し得る。
【0106】
基地局は、PCellのBWP非アクティブタイマー値でUEを構成し得る。UEは、適切な任意の時点でBWP非アクティブタイマーをスタートまたは再スタートし得る。例えば、(a)UEが、ペアースペクトル動作に対するデフォルトダウンリンクBWP以外のアクティブダウンリンクBWPを示すDCIを検出するときに、または(b)UEが、非ペアースペクトル動作に対するデフォルトダウンリンクBWPまたはアップリンクBWP以外のアクティブダウンリンクBWPまたはアクティブアップリンクBWPを示すDCIを検出するときに、UEがBWP非アクティブタイマーをスタートまたは再スタートし得る。UEが一定期間(例えば、1ミリ秒または0.5ミリ秒)DCIを検出しない場合、UEは、BWP非アクティブタイマーを満了に向かって起動し得る(例えば、ゼロからBWP非アクティブタイマー値まで増加させるか、またはBWP非アクティブタイマー値からゼロへ減少させる)。BWP非アクティブタイマーが満了になると、UEはアクティブダウンリンクBWPからデフォルトダウンリンクBWPにスイッチングされ得る。
【0107】
実施例では、基地局は、一つまたは複数のBWPを有するUEを半静的に構成し得る。UEは、第二のBWPをアクティブBWPとして示すDCIを受信することに応答して、および/またはBWP非アクティブタイマーの満了に応答して(例えば、第二のBWPがデフォルトBWPである場合)、アクティブBWPを第一のBWPから第二のBWPにスイッチングし得る。
【0108】
ダウンリンクおよびアップリンクBWP切り替え(BWP切り替えが、現在アクティブBWPから、現在アクティブでないBWPへのスイッチングを指す)は、ペアースペクトルで独立して行われ得る。非ペアースペクトルでは、ダウンリンクおよびアップリンクBWP切り替えを同時に実施され得る。構成されるBWP間のスイッチングは、RRCシグナリング、DCI、BWP非アクティブタイマーの満了、および/またはランダムアクセスの開始に基づき発生し得る。
【0109】
図9は、NRキャリアに対して三つの構成されるBWPを使用した帯域幅適応の実施例を示す。三つのBWPで構成されるUEは、切り替え点で、一つのBWPから別のBWPにスイッチングされ得る。
図9に示される例では、BWPに、帯域幅が40MHz、サブキャリア間隔が15kHzのBWP902、帯域幅が10MHz、サブキャリア間隔が15kHzのBWP904、および帯域幅が20MHz、サブキャリア間隔が60kHzのBWP906が含まれる。BWP902は、初期アクティブBWPであり得、BWP904は、デフォルトBWPであり得る。UEは、切り替え点においてBWP間をスイッチングし得る。
図9の実施例では、UEは、切り替え点908でBWP902からBWP904にスイッチングし得る。切り替え点908でのスイッチングは、例えば、BWP非アクティブタイマー(デフォルトBWPへのスイッチングを示す)の満了に応答して、および/またはアクティブBWPとしてBWP904を示すDCIを受信することに応答して、任意の好適な理由のために発生し得る。UEは、BWP906をアクティブBWPとして示すDCIを受信する応答で、切り替え点910でアクティブBWP904からBWP906に切り替え得る。UEは、BWP非アクティブタイマーの満了に応答して、および/またはBWP904をアクティブBWPとして示すDCIを受信することに応答して、切り替え点912でアクティブBWP906からBWP904に切り替え得る。UEは、BWP902をアクティブBWPとして示すDCIを受信する応答で、切り替え点914でアクティブBWP904からBWP902にスイッチングされ得る。
【0110】
UEが、構成されるダウンリンクBWPのセットおよびタイマー値におけるデフォルトダウンリンクBWPで二次セルに対して構成される場合、二次セル上のBWPをスイッチングするためのUE手順は、一次セル上のものと同一/類似であり得る。例えば、UEは、UEが一次セルに対してこれらの値を使用するのと同じ/同様の様式で、二次セルに対してタイマー値およびデフォルトダウンリンクBWPを使用し得る。
【0111】
より大きなデータレートを提供するために、キャリアアグリゲーション(CA)を使用して、二つ以上のキャリアをアグリゲーションし、同じUEとの間で同時に送信され得る。CAのアグリゲーションキャリアは、コンポーネントキャリア(CC)と称され得る。CAが使用されるとき、UEに対するサービングセルは多数あり、CCに対して一つである。CCは、周波数ドメイン内に三つの構成を有し得る。
【0112】
図10Aは、二つのCCを有する三つのCA構成を示す。帯域内、連続的な構成1002において、二つのCCは、同じ周波数帯域(周波数帯域A)にアグリゲーションされ、周波数帯域内で互いに直接隣接して配置される。帯域内、連続しない構成1004では、二つのCCは、同じ周波数帯域(周波数帯域A)にアグリゲーションされ、ギャップによって周波数帯域に分離される。帯域内構成1006では、二つのCCは、周波数帯域(周波数帯域Aおよび周波数帯域B)に位置する。
【0113】
実施例では、最大32個のCCがアグリゲーションされ得る。アグリゲーションされたCCは、同じまたは異なる帯域幅、サブキャリア間隔、および/または二重化スキーム(TDDまたはFDD)を有し得る。CAを使用するUEのサービングセルは、ダウンリンクCCを有し得る。FDDの場合、一つまたは複数のアップリンクCCは、任意選択的に、サービングセルに対して構成され得る。アップリンクキャリアよりも多くのダウンリンクキャリアをアグリゲーションする能力は、例えば、UEがアップリンクよりもダウンリンクにおいてより多くのデータトラフィックを有する場合に有用であり得る。
【0114】
CAを使用する場合、UEのアグリゲーションセルのうちの一つを、一次セル(PCell)と称され得る。PCellは、UEが最初にRRC接続確立、再確立、および/またはハンドオーバーで接続するサービングセルであり得る。PCellは、UEにNASモビリティ情報およびセキュリティ入力を提供し得る。UEは異なるPCellを有し得る。ダウンリンクでは、PCellに対応するキャリアは、ダウンリンク一次CC(DL PCC)と称され得る。アップリンクでは、PCellに対応するキャリアは、アップリンク一次CC(UL PCC)と称され得る。UEに対する他のアグリゲーションセルは、二次セル(SCell)と称され得る。実施例では、SCellは、PCellがUEに対して構成された後に構成され得る。例えば、SCellは、RRC接続再構成手順を介して構成され得る。ダウンリンクでは、SCellに対応するキャリアは、ダウンリンク二次CC(DL SCC)と称され得る。アップリンクでは、SCellに対応するキャリアは、アップリンク二次CC(UL SCC)と称され得る。
【0115】
UEに対して構成されるSCellは、例えば、トラフィックおよびチャネル条件に基づき起動および停止され得る。SCellの停止は、SCell上のPDCCHおよびPDSCH受信が停止され、SCell上のPUSCH、SRS、およびCQI送信が停止されることを意味し得る。構成されるSCellは、
図4Bに関して、MAC CEを使用して起動および停止され得る。例えば、MAC CEは、ビットマップ(例えば、SCell当たり1ビット)を使用して、UEに対するどのSCell(例えば、構成されるSCellのサブセットの中)が起動または停止されるかを示し得る。構成されるSCellは、SCell停止タイマー(例えば、SCell当たり一つのSCell停止タイマー)の満了に応答して停止され得る。
【0116】
セルのスケジューリング割り当ておよびスケジューリング許可などのダウンリンク制御情報は、自己スケジューリングとして知られる、割り当ておよび許可に対応するセル上で送信され得る。セルに対するDCIが、クロスキャリアスケジューリングとして知られる別のセル上で送信され得る。アグリゲーションセルに対するアップリンク制御情報(例えば、CQI、PMI、および/またはRIなどのHARQ確認応答およびチャネル状態フィードバック)は、PCellのPUCCH上で送信され得る。アグリゲーションされたダウンリンクCCの数が多いと、PCellのPUCCHが過負荷になり得る。セルは、複数のPUCCHグループに分けられ得る。
【0117】
図10Bは、アグリゲーションセルがどのように一つまたは複数のPUCCHグループに構成され得るかの実施例を示す。PUCCHグループ1010およびPUCCHグループ1050は、それぞれ一つまたは複数のダウンリンクCCを含み得る。
図10Bの実施例において、PUCCHグループ1010は、PCell1011、SCell1012、およびSCell1013の三つのダウンリンクCCを含む。PUCCHグループ1050は、本例において、PCell1051、SCell1052、およびSCell1053の三つのダウンリンクCCを含む。一つまたは複数のアップリンクCCは、PCell1021、SCell1022、およびSCell1023として構成され得る。一つまたは複数の他のアップリンクCCは、一次Scell(PSCell)1061、SCell1062、およびSCell1063として構成され得る。UCI1031、UCI1032、およびUCI1033として示されるPUCCHグループ1010のダウンリンクCCに関連するアップリンク制御情報(UCI)は、PCell1021のアップリンクで送信され得る。UCI1071、UCI1072、およびUCI1073として示されるPUCCHグループ1050のダウンリンクCCに関連するアップリンク制御情報(UCI)は、PSCell1061のアップリンクで送信され得る。実施例では、
図10Bに描写されるアグリゲーションセルがPUCCHグループ1010およびPUCCHグループ1050に分割されていない場合、ダウンリンクCCに関連するUCIを送信するための単一アップリンクPCellおよびPCellは、過負荷状態になり得る。UCIの送信をPCell1021とPSCell1061との間で分割することによって、過負荷を防止し得る。
【0118】
ダウンリンクキャリアと、任意選択的にアップリンクキャリアと、を含むセルには、物理セルIDおよびセルインデックスが割り当てられ得る。物理セルIDまたはセルインデックスは、例えば、物理セルIDが使用される、コンテキストに応じて、セルのダウンリンクキャリアおよび/またはアップリンクキャリアを識別し得る。物理セルIDは、ダウンリンクコンポーネントキャリア上で送信される同期信号を使用して判定され得る。セルインデックスは、RRCメッセージを使用して判定され得る。本開示では、物理セルIDは、キャリアIDと称され得、セルインデックスは、キャリアインデックスと称され得る。例えば、本開示が第一のダウンリンクキャリアに対する第一の物理セルIDに言及する場合、本開示は、第一の物理セルIDが、第一のダウンリンクキャリアを含むセルに対するものであることを意味し得る。同じ/類似の概念は、例えば、キャリアの起動に適用され得る。本開示が第一のキャリアが起動されることを示す場合、本明細書は、第一のキャリアを含むセルが起動されることを意味し得る。
【0119】
CAでは、PHYのマルチキャリアの性質がMACに曝露され得る。実施例では、HARQエンティティは、サービングセル上で動作し得る。トランスポートブロックは、サービングセル当たりの割り当て/許可当たりに生成され得る。トランスポートブロックおよびトランスポートブロックの潜在的なHARQ再送信が、サービングセルにマッピングされ得る。
【0120】
ダウンリンクでは、基地局が、UEへの一つまたは複数の基準信号(RS)(例えば、
図5Aに示されるように、PSS、SSS、CSI-RS、DMRS、および/またはPT-RS)を送信(例えば、ユニキャスト、マルチキャスト、および/またはブロードキャスト)し得る。アップリンクでは、UEは、一つまたは複数のRSを基地局(例えば、
図5Bに示されるように、DMRS、PT-RS、および/またはSRS)に送信し得る。PSSおよびSSSは、基地局によって送信され、UEによって使用され、UEを基地局に同期化し得る。PSSおよびSSSは、PSS、SSS、およびPBCHを含む同期信号(SS)/物理ブロードキャストチャネル(PBCH)ブロック内に提供され得る。基地局は、SS/PBCHブロックのバーストを周期的に送信し得る。
【0121】
図11Aは、SS/PBCHブロックの構造および位置の実施例を示す。SS/PBCHブロックのバーストは、一つまたは複数のSS/PBCHブロック(例えば、
図11Aに示されるように、4つのSS/PBCHブロック)を含み得る。バーストは、周期的に送信され得る(例えば、2フレームごとまたは20ミリ秒ごと)。バーストは、ハーフフレーム(例えば、持続時間5ミリ秒を有する第一のハーフフレーム)に制限され得る。
図11Aは実施例であり、これらのパラメーター(バースト当たりのSS/PBCHブロックの数、バーストの周期、フレーム内のバーストの位置)は、例えば、SS/PBCHブロックが送信されるセルのキャリア周波数、セルのヌメロロジまたはサブキャリア間隔、ネットワークによる構成(例えば、RRCシグナリングを使用する)、または任意の他の好適な要因に基づき構成され得ることが理解されよう。実施例では、UEは、監視されるキャリア周波数に基づきSS/PBCHブロックに対するサブキャリア間隔を想定し得る。ただし、無線ネットワークが、異なるサブキャリア間隔を想定するようUEを構成している場合はこの限りではない。
【0122】
SS/PBCHブロックは、時間ドメイン内の一つまたは複数のOFDMシンボル(例えば、
図11Aの実施例に示されるような4つのOFDMシンボル)にわたり得、周波数ドメインの一つまたは複数のサブキャリア(例えば、240個の連続サブキャリア)にわたり得る。PSS、SSS、およびPBCHは、共通中心周波数を有し得る。PSSは、最初に送信され得、例えば、1つのOFDMシンボルおよび127個のサブキャリアにわたり得る。SSSは、PSSの後に送信され得(例えば、後の二つのシンボル)、1つのOFDMシンボルおよび127個のサブキャリアにわたり得る。PBCHは、PSSの後に送信され得(例えば、次の3つのOFDMシンボルにわたって)、240個のサブキャリアにわたり得る。
【0123】
時間および周波数ドメインにおけるSS/PBCHブロックの位置は、UEには不明であり得る(例えば、UEがセルを検索している場合)。セルを見つけて選択するために、UEはPSSのキャリアを監視し得る。例えば、UEは、キャリア内の周波数位置を監視し得る。ある特定の持続時間(例えば、20ミリ秒)後にPSSが見つからない場合、UEは、同期ラスタによって示されるように、キャリア内の異なる周波数位置でPSSを検索し得る。PSSが時間および周波数ドメイン内の位置に見られる場合、UEは、SS/PBCHブロックの既知の構造に基づき、SSSおよびPBCHの位置をそれぞれ判定し得る。SS/PBCHブロックは、セル定義SSブロック(CD-SSB)であり得る。実施例では、一次セルは、CD-SSBと関連付けられ得る。CD-SSBは、同期ラスタ上に位置し得る。実施例では、セル選択/検索および/または再選択は、CD-SSBに基づき得る。
【0124】
SS/PBCHブロックは、UEによってセルの一つまたは複数のパラメーターを判定するのに使用され得る。例えば、UEは、PSSおよびSSSのシーケンスそれぞれに基づき、セルの物理セル識別子(PCI)を判定し得る。UEは、SS/PBCHブロックの位置に基づき、セルのフレーム境界の位置を判定し得る。例えば、SS/PBCHブロックは、送信パターンに従って送信されたことを示し得、送信パターン中のSS/PBCHブロックは、フレーム境界から既知の距離である。
【0125】
PBCHは、QPSK変調を使用し得、順方向エラー訂正(FEC)を使用し得る。FECは、極性符号化を使用し得る。PBCHがまたがる一つまたは複数のシンボルは、PBCHの復調のために一つまたは複数のDMRSを搬送し得る。PBCHは、セルの現在のシステムフレーム番号(SFN)および/またはSS/PBCHブロックタイミングインデックスの表示を含み得る。これらのパラメーターは、UEの基地局への時間同期を容易にし得る。PBCHは、UEに一つまたは複数のパラメーターを提供するために使用されるマスター情報ブロック(MIB)を含み得る。MIBは、UEがセルと関連付けられる残りの最小システム情報(RMSI)を特定するために使用される。RMSIは、システム情報ブロックタイプ1(SIB1)を含み得る。SIB1は、UEがセルにアクセスするために必要な情報を含み得る。UEは、PDSCHをスケジューリングするために使用され得る、PDCCHを監視するためにMIBの一つまたは複数のパラメーターを使用し得る。PDSCHは、SIB1を含み得る。SIB1は、MIBに提供されるパラメーターを使用してデコーディングされ得る。PBCHは、SIB1の不在を示し得る。SIB1が存在しないことを示すPBCHに基づき、UEに周波数が指し示され得る。UEは、UEが指される周波数でSS/PBCHブロックを検索し得る。
【0126】
UEは、同じSS/PBCHブロックインデックスで送信された一つまたは複数のSS/PBCHブロックが、準共位置に配置される(QCLされる)(例えば、同じ/類似のドップラー拡散、ドップラーシフト、平均利得、平均遅延、および/または空間Rxパラメーターを持つ)と想定し得る。UEは、SS/PBCHブロック送信に対してQCLが異なるSS/PBCHブロックインデックスを有することを想定し得ない。
【0127】
SS/PBCHブロック(例えば、半フレーム内にあるブロック)は、空間方向(例えば、セルのカバレッジエリアにわたる異なるビームを使用して)に送信され得る。実施例では、第一のSS/PBCHブロックは、第一のビームを使用して第一の空間方向に送信され得、第二のSS/PBCHブロックは、第二のビームを使用して第二の空間方向に送信され得る。
【0128】
実施例では、キャリアの周波数スパン内で、基地局は、複数のSS/PBCHブロックを送信し得る。実施例では、複数のSS/PBCHブロックの第一のSS/PBCHブロックの第一のPCIは、複数のSS/PBCHブロックの第二のSS/PBCHブロックの第二のPCIとは異なり得る。異なる周波数位置で送信されるSS/PBCHブロックのPCIは、異なり得るか、または同一であり得る。
【0129】
CSI-RSは、基地局によって送信され、UEによってチャネル状態情報(CSI)を取得するために使用され得る。基地局は、チャネル推定または他の任意の好適な目的のために、一つまたは複数のCSI-RSでUEを構成し得る。基地局は、同一/類似のCSI-RSのうちの一つまたは複数でUEを構成し得る。UEは、一つまたは複数のCSI-RSを測定し得る。UEは、一つまたは複数のダウンリンクCSI-RSの測定に基づき、ダウンリンクチャネル状態を推定し、および/またはCSI報告を生成し得る。UEは、CSI報告を基地局に提供し得る。基地局は、UEによって提供されるフィードバック(例えば、推定されたダウンリンクチャネル状態)を使用して、リンク適合を実施し得る。
【0130】
基地局は、一つまたは複数のCSI-RSリソースセットでUEを半静的に構成できる。CSI-RSリソースは、時間および周波数ドメイン内の位置および周期性と関連付けられ得る。基地局は、CSI-RSリソースを選択的に起動および/または停止し得る。基地局は、CSI-RSリソースセット内のCSI-RSリソースが起動および/または停止されることをUEに示し得る。
【0131】
基地局は、CSI測定値を報告するようにUEを構成し得る。基地局は、周期的に、非周期的に、または半永続的にCSI報告を提供するようにUEを構成し得る。周期的CSI報告の場合、UEは、複数のCSI報告のタイミングおよび/または周期性で構成され得る。非周期的CSI報告については、基地局がCSI報告を要求し得る。例えば、基地局は、UEに、構成されるCSI-RSリソースを測定し、測定値に関するCSI報告を提供するように命令し得る。半持続的CSI報告については、基地局は、周期的報告を周期的に送信し、選択的に起動または停止するようUEを構成し得る。基地局は、RRCシグナリングを使用して、CSI-RSリソースセットおよびCSI報告でUEを構成し得る。
【0132】
CSI-RS構成は、例えば、最大32個のアンテナポートを示す一つまたは複数のパラメーターを含み得る。UEは、ダウンリンクCSI-RSおよびCORESETが空間的にQCLされ、ダウンリンクCSI-RSと関連付けられるリソース要素がCORESET用に構成される物理リソースブロック(PRB)の外部にある場合、ダウンリンクCSI-RSと制御リソースセット(CORESET)に同じOFDMシンボルを使用するように構成され得る。UEは、ダウンリンクCSI-RSおよびSS/PBCHブロックが空間的にQCLされ、ダウンリンクCSI-RSと関連付けられるリソース要素がSS/PBCHブロック用に構成されるPRBの外部にある場合、ダウンリンクCSI-RSおよびSS/PBCHブロックに同じOFDMシンボルを使用するように構成できる。
【0133】
ダウンリンクDMRSは、基地局によって送信され得、UEによってチャネル推定のために使用され得る。例えば、ダウンリンクDMRSは、一つまたは複数のダウンリンク物理チャネル(例えば、PDSCH)のコヒーレント復調に使用され得る。NRネットワークは、データ復調のために一つまたは複数の可変および/または構成可能なDMRSパターンをサポートし得る。少なくとも一つのダウンリンクDMRS構成は、フロントロードされたDMRSパターンをサポートし得る。フロントロードされたDMRSは、一つまたは複数のOFDMシンボル(例えば、一つまたは二つの隣接するOFDMシンボル)にマッピングできる。基地局は、PDSCHのフロントロードされたDMRSシンボルの数(例えば、最大数)を使用してUEを半静的に構成できる。DMRS構成は、一つまたは複数のDMRSポートをサポートし得る。例えば、単一ユーザーMIMOの場合、DMRS構成は、UE当たり最大八つの直交ダウンリンクDMRSポートをサポートし得る。マルチユーザーMIMOの場合、DMRS構成は、UE当たり最大4つの直交ダウンリンクDMRSポートをサポートし得る。無線ネットワークは、ダウンリンクおよびアップリンクの一般的なDMRS構造を(例えば、少なくともCP-OFDMに対し)サポートできる。DMRS位置、DMRSパターン、および/またはスクランブルシーケンスは、同じか、または異なり得る。基地局は、同じプリコーディングマトリックスを使用して、ダウンリンクDMRSおよび対応するPDSCHを送信し得る。UEは、PDSCHのコヒーレント復調/チャネル推定のために一つまたは複数のダウンリンクDMRSを使用し得る。
【0134】
実施例では、送信機(例えば、基地局)は、送信帯域幅の一部に対してプリコーダマトリックスを使用し得る。例えば、送信機は、第一の帯域幅に第一のプリコーダマトリックスを、第二の帯域幅に第二のプリコーダマトリックスを使用し得る。第一のプリコーダマトリックスおよび第二のプリコーダマトリックスは、第一の帯域幅が第二の帯域幅とは異なることに基づき異なり得る。UEは、同じプリコーディングマトリックスが、PRBのセットにわたって使用されると仮定し得る。PRBのセットは、プリコーディングリソースブロックグループ(PRG)として示され得る。
【0135】
PDSCHは、一つまたは複数の層を含み得る。UEは、DMRSを有する少なくとも一つのシンボルが、PDSCHの一つまたは複数の層の層上に存在すると仮定し得る。上位層は、PDSCHに対して最大3つのDMRSを構成し得る。
【0136】
ダウンリンクPT-RSは、基地局によって送信され得、位相雑音補償のためにUEによって使用され得る。ダウンリンクPT-RSが存在するかどうかは、RRC構成によって異なる。ダウンリンクPT-RSの存在および/またはパターンは、RRCシグナリングの組み合わせ、および/またはDCIによって示され得る、他の目的(例えば、変調およびコーディングスキーム(MCS))に使用される一つまたは複数のパラメーターとの関連付けを使用して、UE固有ベースで構成され得る。構成されるとき、ダウンリンクPT-RSの動的存在は、少なくともMCSを含む一つまたは複数のDCIパラメーターと関連付けられ得る。NRネットワークは、時間および/または周波数ドメインで定義された複数のPT-RS密度をサポートし得る。周波数ドメイン密度は、それが存在する場合、スケジューリングされた帯域幅の少なくとも一つの構成と関連付けられ得る。UEは、DMRSポートおよびPT-RSポートのための同じプリコーディングを仮定し得る。PT-RSポート数は、スケジューリングされたリソース内のDMRSポート数よりも少ない場合がある。ダウンリンクPT-RSは、UEのスケジューリングされた時間/周波数持続時間に制限され得る。ダウンリンクPT-RSは、受信機での位相追跡を容易にするためにシンボル上で送信され得る。
【0137】
UEは、アップリンクDMRSを基地局に送信してチャネル推定を行うことができる。例えば、基地局は、一つまたは複数のアップリンク物理チャネルのコヒーレント復調のためにアップリンクDMRSを使用し得る。例えば、UEは、PUSCHおよび/またはPUCCHでアップリンクDMRSを送信し得る。アップリンクDM-RSは、対応する物理チャネルと関連付けられる周波数の範囲に類似する周波数の範囲にわたり得る。基地局は、一つまたは複数のアップリンクDMRS構成でUEを構成し得る。少なくとも一つのDMRS構成が、フロントロードされたDMRSパターンをサポートし得る。フロントロードされたDMRSは、一つまたは複数のOFDMシンボル(例えば、一つまたは二つの隣接するOFDMシンボル)にマッピングされ得る。一つまたは複数のアップリンクDMRSは、PUSCHおよび/またはPUCCHの一つまたは複数のシンボルで送信するように構成され得る。基地局は、UEが、単一シンボルDMRSおよび/または二重シンボルDMRSをスケジュールするために使用し得る、PUSCHおよび/またはPUCCH用のフロントロードDMRSシンボルの数(例えば、最大数)を伴って、UEを半静的に構成し得る。NRネットワークは、ダウンリンクおよびアップリンク用の共通DMRS構造(例えば、サイクリックプレフィックス直交周波数分割多重化(CP-OFDM)のために)をサポートし得、ここで、DMRS位置、DMRSパターン、および/またはDMRSのスクランブルシーケンスは、同じまたは異なり得る。
【0138】
PUSCHは、一つまたは複数の層を含み得、UEは、PUSCHの一つまたは複数の層の層上に存在するDMRSを有する少なくとも一つのシンボルを送信し得る。実施例では、上位層は、PUSCHに対して最大三つのDMRSを構成し得る。
【0139】
アップリンクPT-RS(位相追跡および/または位相雑音補償のために基地局によって使用され得る)は、UEのRRC構成に応じて存在する場合または存在し得ない。アップリンクPT-RSの存在および/またはパターンは、RRCシグナリングおよび/またはDCIによって示され得る、他の目的(例えば、変調およびコーディングスキーム(MCS))に使用される一つまたは複数のパラメーターの組み合わせによってUE固有ベースに構成され得る。構成されるとき、アップリンクPT-RSの動的存在は、少なくともMCSを含む一つまたは複数のDCIパラメーターと関連付けられ得る。無線ネットワークは、時間/周波数ドメインで画定される複数のアップリンクPT-RS密度をサポートし得る。周波数ドメイン密度は、それが存在する場合、スケジューリングされた帯域幅の少なくとも一つの構成と関連付けられ得る。UEは、DMRSポートおよびPT-RSポートのための同じプリコーディングを仮定し得る。PT-RSポート数は、スケジューリングされたリソース内のDMRSポート数よりも少ない場合がある。例えば、アップリンクPT-RSは、UEのスケジューリングされた時間/周波数持続時間に制限され得る。
【0140】
SRSは、アップリンクチャネル依存スケジューリングおよび/またはリンク適合をサポートするために、チャネル状態推定のためにUEによって基地局に送信され得る。UEによって送信されるSRSは、基地局が一つまたは複数の周波数でアップリンクチャネル状態を推定することを可能にし得る。基地局のスケジューラは、推定されたアップリンクチャネル状態を使用して、UEからのアップリンクPUSCH送信のために一つまたは複数のリソースブロックを割り当てることができる。基地局は、一つまたは複数のSRSリソースセットを用いてUEを半静的に構成し得る。SRSリソースセットの場合、基地局は、一つまたは複数のSRSリソースを用いてUEを構成し得る。SRSリソースセット適用性は、上位層(例えば、RRC)のパラメーターによって構成され得る。例えば、上位層パラメーターがビーム管理を示すとき、一つまたは複数のSRSリソースセット(例えば、同一/同様の時間ドメイン挙動、周期的、非周期的、および/または同様のものを有する)のSRSリソースセット内のSRSリソースが、瞬時に(例えば、同時に)送信され得る。UEは、SRSリソースセット内の一つまたは複数のSRSリソースを送信し得る。NRネットワークは、非周期的、周期的、および/または半持続的SRS送信をサポートし得る。UEは、一つまたは複数のトリガータイプに基づきSRSリソースを送信し得、一つまたは複数のトリガータイプは、上位層シグナリング(例えば、RRC)および/または一つまたは複数のDCIフォーマットを含み得る。実施例では、少なくとも一つのDCIフォーマットが、UEが一つまたは複数の構成されるSRSリソースセットのうちの少なくとも一つを選択するために用いられ得る。SRSトリガータイプ0は、上位層シグナリングに基づきトリガーされたSRSを指し得る。SRSトリガータイプ1は、一つまたは複数のDCIフォーマットに基づきトリガーされたSRSを指し得る。実施例では、PUSCHおよびSRSが同じスロットで送信される場合、UEは、PUSCHおよび対応するアップリンクDMRSの送信の後にSRSを送信するように構成され得る。
【0141】
基地局は、SRSリソース構成識別子、SRSポートの数、SRSリソース構成の時間ドメイン挙動(例えば、周期的、半永続的、または非周期的SRSの表示)、スロット、ミニスロット、および/またはサブフレームレベル周期性、周期的および/または非周期的SRSリソースのためのオフセット、SRSリソース内のOFDMシンボルの数、SRSリソースのスタートOFDMシンボル、SRS帯域幅、周波数ホッピング帯域幅、周期シフト、および/またはSRSシーケンスIDのうちの少なくとも一つを示す一つまたは複数のSRS構成パラメーターを伴ってUEを準統計学的に構成し得る。
【0142】
アンテナポートは、アンテナポート上のシンボルが搬送されるチャネルが、同じアンテナポート上の別のシンボルが搬送されるチャネルから推測され得るように画定される。第一のシンボルおよび第二のシンボルが同じアンテナポート上に送信される場合、受信機は、アンテナポート上の第一のシンボルを搬送するためのチャネルから、アンテナポート上の第二のシンボルを搬送するためのチャネル(例えば、フェードゲイン、マルチパス遅延、および/または類似のもの)を推測し得る。第一のアンテナポートおよび第二のアンテナポートは、第一のアンテナポート上の第一のシンボルが搬送されるチャネルの一つまたは複数の大規模特性が、第二のアンテナポートの第二のシンボルが搬送されるチャネルから推測され得る場合、準共位置に配置される(QCLされる)と称され得る。一つまたは複数の大規模特性は、遅延拡散、ドップラー拡散、ドップラーシフト、平均利得、平均遅延、および/または空間受信(Rx)パラメーターのうちの少なくとも一つを含み得る。
【0143】
ビームフォーミングを使用するチャネルでは、ビーム管理が必要である。ビーム管理は、ビーム測定、ビーム選択、およびビーム表示を含み得る。ビームは、一つまたは複数の基準信号と関連付けられ得る。例えば、ビームは、一つまたは複数のビーム形成基準信号によって識別され得る。UEは、ダウンリンク基準信号(例えば、チャネル状態情報基準信号(CSI-RS))に基づきダウンリンクビーム測定を実施し、ビーム測定報告を生成し得る。UEは、RRC接続が基地局でセットアップされた後、ダウンリンクビーム測定手順を実施し得る。
【0144】
図11Bは、時間および周波数ドメインにマッピングされるチャネル状態情報基準信号(CSI-RS)の実施例を示す。
図11Bに示される正方形は、セルの帯域幅内のリソースブロック(RB)にわたり得る。基地局は、一つまたは複数のCSI-RSを示すCSI-RSリソース構成パラメーターを含む一つまたは複数のRRCメッセージを送信できる。次のパラメーターのうちの一つまたは複数は、CSI-RSリソース構成に対する、上位層シグナリング(例えば、RRCおよび/またはMACシグナリング)によって設定できる。CSI-RSリソース構成アイデンティティ、CSI-RSポートの数、CSI-RS構成(例えば、サブフレーム内のシンボルおよびリソース要素(RE)の位置)、CSI-RSサブフレーム構成(例えば、サブフレーム位置、オフセット、および無線フレームの周期性)、CSI-RS電力パラメーター、CSI-RSシーケンスパラメーター、符号分割多重化(CDM)タイプパラメーター、周波数密度、送信コーム、疑似コロケーション(QCL)パラメーター(例えば、QCL-scramblingidentity、crs-portscount、mbsfn-subframeconfiglist、csi-rs-configZPid、qcl-csi-rs-configNZPid)、および/または他の無線リソースパラメーター。
【0145】
図11Bに示す三つのビームは、UE固有の構成のUEに対して構成され得る。三つのビームを
図11Bに示し(ビーム#1、ビーム#2、およびビーム#3)、それより多い、またはそれより少ないビームを構成し得る。ビーム#1は、第一のシンボルのRB内の一つまたは複数のサブキャリアで送信され得るCSI-RS1101で割り当てられ得る。ビーム#2は、第二のシンボルのRB内の一つまたは複数のサブキャリアで送信され得るCSI-RS1102で割り当てられ得る。ビーム#3は、第三のシンボルのRB内の一つまたは複数のサブキャリアで送信され得るCSI-RS1103で割り当てられ得る。周波数分割多重化(FDM)を使用することにより、基地局は、同じRB内の他のサブキャリア(例えば、CSI-RS1101を送信するために使用されないもの)を使用して、別のUEのビームと関連付けられる別のCSI-RSを送信し得る。時間ドメイン多重化(TDM)を使用することで、UEに使用されるビームは、UEのビームが他のUEのビームからのシンボルを使用するように構成され得る。
【0146】
図11Bに示されるCSI-RS(例えば、CSI-RS1101、1102、1103)は、基地局によって送信され、一つまたは複数の測定のためにUEによって使用され得る。例えば、UEは、構成されるCSI-RSリソースの基準信号受信電力(RSRP)を測定し得る。基地局は、報告構成を用いてUEを構成し得、UEは、報告構成に基づき、RSRP測定値をネットワークに(例えば、一つまたは複数の基地局を介して)報告し得る。一実施例では、基地局は、報告された測定結果に基づき、いくつかの基準信号を含む一つまたは複数の送信構成表示(TCI)状態を判定し得る。一実施例では、基地局は、一つまたは複数のTCI状態をUEに示し得る(例えば、RRCシグナリング、MAC CE、および/またはDCIを介して)。UEは、一つまたは複数のTCI状態に基づき判定される受信(Rx)ビームを有するダウンリンク送信を受信し得る。実施例では、UEは、ビームコレスポンデンス能力を有し得、または有し得ない。UEがビームコレスポンデンス能力を有する場合、UEは、コレスポンデンスするRxビームの空間ドメインフィルターに基づき、送信(Tx)ビームの空間ドメインフィルターを判定し得る。UEがビームコレスポンデンス能力を有していない場合、UEは、アップリンクビーム選択手順を実施して、Txビームの空間ドメインフィルターを判定し得る。UEは、基地局によってUEに構成される一つまたは複数のサウンディング基準信号(SRS)リソースに基づき、アップリンクビーム選択手順を実施し得る。基地局は、UEによって送信される一つまたは複数のSRSリソースの測定値に基づき、UE用のアップリンクビームを選択し、表示し得る。
【0147】
ビーム管理手順において、UEは、一つまたは複数のビームペアーリンク、基地局によって送信される送信ビーム、およびUEによって受信される受信ビームを含むビームペアーリンクのチャネル品質を評価(例えば、測定)し得る。評価に基づき、UEは、例えば、一つまたは複数のビーム識別(例えば、ビームインデックス、基準信号インデックス、または類似のもの)、RSRP、プリコーディングマトリックスインジケーター(PMI)、チャネル品質インジケーター(CQI)、および/またはランクインジケーター(RI)を含む、一つまたは複数のビームペア品質パラメーターを示すビーム測定報告を送信し得る。
【0148】
図12Aは、三つのダウンリンクビーム管理手順、P1、P2、およびP3の実施例を示す。手順P1は、例えば、一つまたは複数の基地局Txビームおよび/またはUE Rxビーム(P1の最上行および最下行にそれぞれ楕円として示される)の選択をサポートするために、送信受信点(TRP)(または複数のTRP)の送信(Tx)ビームでのUE測定を可能にし得る。TRPでのビームフォーミングは、ビームのセットのTxビームスイープを含み得る(P1およびP2の最上行に、破線の矢印で示される反時計回り方向に楕円が回転しているように示される)。UEでのビームフォーミングは、ビームのセットのためのRxビームスイープを含み得る(P1およびP3の最下行に、破線の矢印で示されるとき計回り方向に楕円が回転しているように示される)。手順P2を使用して、TRPのTxビームでUE測定を有効にし得る。(P2の最上行に、破線の矢印で示されるよう反時計回り方向に楕円が回転しているように示される)。UEおよび/または基地局は、手順P1で使用されるよりも小さなビームのセットを使用して、または手順P1で使用されるビームよりも狭いビームを使用して、手順P2を実施し得る。これは、ビームリファインメントと称され得る。UEは、基地局で同じTxビームを使用し、UEでRxビームをスイープすることによって、Rxビーム判定のための手順P3を実施し得る。
【0149】
図12Bは、三つのアップリンクビーム管理手順、U1、U2、およびU3の実施例を示す。手順U1を使用して、例えば、一つまたは複数のUE Txビームおよび/または基地局Rxビーム(U1の最上行および最下行にそれぞれ楕円として示される)の選択をサポートするために、UEのTxビームに対して基地局が測定を実施することを可能にし得る。UEでのビームフォーミングは、例えば、ビームのセットからのTxビームスイープを含み得る。(U1およびU3の最下行に、破線の矢印で示されるとき計回り方向に楕円が回転しているように示される)。基地局でのビームフォーミングは、例えば、ビームのセットからのRxビームスイープを含み得る。(U1およびU2の最上行に、破線の矢印で示される反時計回り方向に楕円が回転しているように示される)。手順U2を使用して、UEが固定Txビームを使用するときに基地局がそのRxビームを調整できるようにし得る。UEおよび/または基地局は、手順P1で使用されるよりも小さなビームのセットを使用して、または手順P1で使用されるビームよりも狭いビームを使用して、手順U2を実施し得る。これは、ビームリファインメントと称され得る。UEは、基地局が固定Rxビームを使用するときに、そのTxビームを調整する手順U3を実施し得る。
【0150】
UEは、ビーム失敗の検出に基づき、ビーム失敗復旧(BFR)手順を開始し得る。UEは、BFR手順の開始に基づき、BFR要求(例えば、プリアンブル、UCI、SR、MAC CE、および/または同様のもの)を送信し得る。UEは、関連する制御チャネルのビームペアーリンクの品質が満足のいかない(例えば、エラーレート閾値よりも高いエラーレート、受信信号パワー閾値より低い受信信号パワー、タイマーの満了、および/または類似のものを有する)という判定に基づき、ビーム失敗を検出し得る。
【0151】
UEは、一つまたは複数のSS/PBCHブロック、一つまたは複数のCSI-RSリソース、および/または一つまたは複数の復調基準信号(DMRS)を含む一つまたは複数の基準信号(RS)を使用して、ビームペアーリンクの品質を測定し得る。ビームペアーリンクの品質は、ブロックエラーレート(BLER)、RSRP値、信号対干渉プラスノイズ比(SINR)値、基準信号受信品質(RSRQ)値、および/またはRSリソースで測定されるCSI値のうちの一つまたは複数に基づき得る。基地局は、RSリソースが、チャネル(例えば、制御チャネル、共有データチャネル、および/または類似のもの)の一つまたは複数のDM-RSと準共位置に配置される(QCLされる)ことを示し得る。チャネルのRSリソースおよび一つまたは複数のDMRSは、RSリソースを介したUEへの送信からのチャネル特性(例えば、ドップラーシフト、ドップラー拡散、平均遅延、遅延拡散、空間Rxパラメーター、フェード、および/または類似のもの)が、チャネルを介してUEへの送信からのチャネル特性と類似または同一であるとき、QCLされ得る。
【0152】
ネットワーク(例えば、ネットワークのgNBおよび/またはng-eNB)および/またはUEは、ランダムアクセス手順を開始し得る。RRC_IDLE状態のUEおよび/またはRRC_INACTIVE状態のUEは、ランダムアクセス手順を開始して、ネットワークへの接続セットアップを要求し得る。UEは、RRC_CONNECTED状態からランダムアクセス手順を開始し得る。UEは、ランダムアクセス手順を開始して、アップリンクリソースを要求し(例えば、利用可能なPUCCHリソースがない場合にSRのアップリンク送信のために)、および/またはアップリンクタイミング(例えば、アップリンク同期状態が同期されていない場合)を獲得し得る。UEは、ランダムアクセス手順を開始し、一つまたは複数のシステム情報ブロック(SIB)(例えば、SIB2、SIB3、および/または同様のものなどの他のシステム情報)を要求し得る。UEは、ビーム失敗復旧要求のためのランダムアクセス手順を開始し得る。ネットワークは、ハンドオーバーのための、および/またはSCell追加のための時間アライメントを確立するためのランダムアクセス手順を開始し得る。
【0153】
図13Aは、4ステップの競合ベースのランダムアクセス手順を示す。手順の開始前に、基地局は、構成メッセージ1310をUEに送信し得る。
図13Aは、Msg1 1311、Msg2 1312、Msg3 1313、およびMsg4 1314の四つのメッセージの送信を含む。Msg1 1311は、プリアンブル(またはランダムアクセスプリアンブル)を含み得、および/またはプリアンブルと称され得る。Msg2 1312は、ランダムアクセス応答(RAR)を含み得、および/またはランダムアクセス応答(RAR)と称され得る。
【0154】
構成メッセージ1310は、例えば、一つまたは複数のRRCメッセージを使用して送信され得る。一つまたは複数のRRCメッセージが、UEへの一つまたは複数のランダムアクセスチャネル(RACH)パラメーターを示し得る。一つまたは複数のRACHパラメーターは、一つまたは複数のランダムアクセス手順に対する一般的なパラメーター(例えば、RACH-configGeneral)、セル固有のパラメーター(例えば、RACH-ConfigCommon)、および/または専用パラメーター(例えば、RACH-configDedicated)のうちの少なくとも一つを含み得る。基地局は、一つまたは複数のRRCメッセージを一つまたは複数のUEにブロードキャストまたはマルチキャストし得る。一つまたは複数のRRCメッセージが、UE固有であり得る(例えば、RRC_CONNECTED状態および/またはRRC_INACTIVE状態において、UEに送信される専用RRCメッセージ)。UEは、一つまたは複数のRACHパラメーターに基づき、Msg1 1311および/またはMsg3 1313の送信に対する時間周波数リソースおよび/またはアップリンク送信電力を判定し得る。一つまたは複数のRACHパラメーターに基づき、UEは、Msg2 1312およびMsg4 1314を受信するための受信タイミングおよびダウンリンクチャネルを判定し得る。
【0155】
構成メッセージ1310に提供される一つまたは複数のRACHパラメーターは、Msg1 1311の送信に利用可能な一つまたは複数の物理RACH(PRACH)機会を示し得る。一つまたは複数のPRACH機会は、事前定義され得る。一つまたは複数のRACHパラメーターは、一つまたは複数のPRACH機会の一つまたは複数の利用可能なセットを示し得る(例えば、prach-ConfigIndex)。一つまたは複数のRACHパラメーターは、(a)一つまたは複数のPRACH機会と、(b)一つまたは複数の基準信号との間の関連を示し得る。一つまたは複数のRACHパラメーターは、(a)一つまたは複数のプリアンブルと、(b)一つまたは複数の基準信号との間の関連を示し得る。一つまたは複数の基準信号は、SS/PBCHブロックおよび/またはCSI-RSであり得る。例えば、一つまたは複数のRACHパラメーターは、PRACH機会にマッピングされたSS/PBCHブロックの数、および/またはSS/PBCHブロックにマッピングされたプリアンブルの数を示し得る。
【0156】
構成メッセージ1310に提供される一つまたは複数のRACHパラメーターを使用して、Msg1 1311および/またはMsg3 1313のアップリンク送信電力を判定し得る。例えば、一つまたは複数のRACHパラメーターは、プリアンブル送信のための基準電力(例えば、受信した標的電力および/またはプリアンブル送信の初期電力)を示し得る。一つまたは複数のRACHパラメーターによって示される一つまたは複数の電力オフセットがあり得る。例えば、一つまたは複数のRACHパラメーターは、電力ランピングステップ、SSBとCSI-RSとの間の電力オフセット、Msg1 1311およびMsg3 1313の送信間の電力オフセット、および/またはプリアンブルグループ間の電力オフセット値を示し得る。一つまたは複数のRACHパラメーターは、UEが少なくとも一つの基準信号(例えば、SSBおよび/またはCSI-RS)および/またはアップリンクキャリア(例えば、正常アップリンク(NUL)キャリアおよび/または補完的アップリンク(SUL)キャリア)を判定し得るための、一つまたは複数の閾値を示し得る。
【0157】
Msg1 1311は、一つまたは複数のプリアンブル送信(例えば、プリアンブル送信および一つまたは複数のプリアンブル再送信)を含み得る。RRCメッセージが、一つまたは複数のプリアンブルグループ(例えば、グループAおよび/またはグループB)を構成するために使用され得る。プリアンブルグループは、一つまたは複数のプリアンブルを含み得る。UEは、経路損失測定および/またはMsg3 1313のサイズに基づき、プリアンブルグループを判定し得る。UEは、一つまたは複数の基準信号(例えば、SSBおよび/またはCSI-RS)のRSRPを測定し、RSRP閾値(例えば、rsrp-threshold valueSSBおよび/またはrsrp-ThresholdCSI-RS)を超えるRSRPを有する少なくとも一つの基準信号を判定し得る。UEは、例えば、一つまたは複数のプリアンブルと少なくとも一つの基準信号との間の関連付けがRRCメッセージによって構成される場合、一つまたは複数の基準信号および/または選択されたプリアンブルグループと関連付けられる少なくとも一つのプリアンブルを選択し得る。
【0158】
UEは、構成メッセージ1310に提供される一つまたは複数のRACHパラメーターに基づき、プリアンブルを判定し得る。例えば、UEは、経路損失測定、RSRP測定、および/またはMsg3 1313のサイズに基づき、プリアンブルを判定し得る。別の実施例として、一つまたは複数のRACHパラメーターは、プリアンブルフォーマット、プリアンブル送信の最大数、および/または一つまたは複数のプリアンブルグループ(例えば、グループAおよびグループB)を判定するための一つまたは複数の閾値を示し得る。基地局は、一つまたは複数のRACHパラメーターを使用して、一つまたは複数のプリアンブルと一つまたは複数の基準信号(例えば、SSBおよび/またはCSI-RS)との間の関連付けでUEを構成し得る。関連付けが構成される場合、UEは、関連付けに基づき、Msg1 1311に含めるようにプリアンブルを判定し得る。Msg1 1311は、一つまたは複数のPRACH機会を介して基地局に送信され得る。UEは、プリアンブルの選択およびPRACH機会の判定のために、一つまたは複数の基準信号(例えば、SSBおよび/またはCSI-RS)を使用し得る。一つまたは複数のRACHパラメーター(例えば、ra-ssb-OccasionMskIndexおよび/またはra-OccasionList)は、PRACH機会と一つまたは複数の基準信号との間の関連付けを示し得る。
【0159】
UEは、プリアンブル送信後に応答が受信されない場合、プリアンブル再送信を実施し得る。UEは、プリアンブル再送信のためにアップリンク送信電力を増加させ得る。UEは、ネットワークによって構成される、経路損失測定および/またはターゲット受信プリアンブル電力に基づき、初期プリアンブル送信電力を選択し得る。UEは、プリアンブルを再送信することを判定し得、アップリンク送信電力をランプアップし得る。UEは、プリアンブル再送信のランピングステップを示す一つまたは複数のRACHパラメーター(例えば、PREAMBLE_POWER_RAMPING_STEP)を受信し得る。ランピングステップは、再送信のためのアップリンク送信電力の増分増加の量であり得る。UEが、前のプリアンブル送信と同じである基準信号(例えば、SSBおよび/またはCSI-RS)を判定する場合、UEはアップリンク送信電力をランプアップし得る。UEは、プリアンブル送信および/または再送信の数を数えることができる(例えば、PREAMBLE_TRANSMISSION_COUNTER)。UEは、ランダムアクセス手順が、例えば、プリアンブル送信の数が、一つまたは複数のRACHパラメーター(例えば、preambleTransMax)によって構成される閾値を超える場合、失敗して完了したと判定し得る。
【0160】
UEが受信するMsg2 1312は、RARを含み得る。一部のシナリオでは、Msg2 1312は、複数のUEに対応する複数のRARを含み得る。Msg2 1312は、Msg1 1311の送信の後またはそれに応答して受信され得る。Msg2 1312は、DL-SCH上でスケジューリングされ、ランダムアクセスRNTI(RA-RNTI)を使用してPDCCH上で表示され得る。Msg2 1312は、Msg1 1311が基地局によって受信されたことを示し得る。Msg2 1312は、UEがUEの送信タイミングを調整するために使用し得る時間アライメントコマンド、Msg3 1313の送信のためのスケジューリング許可、および/または一時セルRNTI(TC-RNTI)を含み得る。UEは、プリアンブルを送信した後、UEは、Msg2 1312のPDCCHを監視する時間ウィンドウ(例えば、ra-ResponseWindow)をスタートし得る。UEは、UEがプリアンブルを送信するために使用するPRACH機会に基づき、いつ時間ウィンドウをスタートするかを判定し得る。例えば、UEは、プリアンブルの最後のシンボルの一つまたは複数のシンボルの後に(例えば、プリアンブル送信の終了からの第一のPDCCH機会に)、時間ウィンドウをスタートし得る。一つまたは複数のシンボルは、ヌメロロジに基づき判定され得る。PDCCHは、RRCメッセージによって構成される共通検索空間(例えば、Type1-PDCCH共通検索空間)の中にあり得る。UEは、無線ネットワーク一時識別子(RNTI)に基づきRARを識別し得る。RNTIは、ランダムアクセス手順を開始する一つまたは複数のイベントに応じて使用され得る。UEは、ランダムアクセスRNTI(RA-RNTI)を使用し得る。RA-RNTIは、UEがプリアンブルを送信するPRACH機会と関連付けられ得る。例えば、UEは、OFDMシンボルインデックス、スロットインデックス、周波数ドメインインデックス、および/またはPRACH機会のULキャリアインジケーターに基づき、RA-RNTIを判定し得る。RA-RNTIの実施例は、以下の通りであり得る。
RA-RNTI=1+s_id+14×t_id+14×80×f_id+14×80×8×ul_carrier_id
式中、s_idは、PRACH機会の第一のOFDMシンボルのインデックスであり得(例えば、0≦s_id<14)、t_idは、システムフレーム内のPRACH機会の第一のスロットのインデックスであり得(例えば、0≦t_id<80)、f_idは、周波数ドメインでのPRACH機会のインデックスであり得(例えば、0≦f_id<8)、ul_carrier_idは、プリアンブル送信に使用されるULキャリアであり得る(例えば、NULキャリアの場合は0、SULキャリアの場合は1)。
UEは、Msg2 1312の受信成功に応答して(例えば、Msg2 1312で識別されたリソースを使用して)、Msg3 1313を送信し得る。Msg3 1313は、例えば、
図13Aに示される競合ベースのランダムアクセス手順における競合解決のために使用され得る。一部のシナリオでは、複数のUEが、同じプリアンブルを基地局に送信し得、基地局は、UEに対応するRARを提供し得る。複数のUEが、RARをそれ自体に対応するものとして解釈する場合、不一致が発生し得る。競合解決(例えば、Msg3 1313およびMsg4 1314の使用)を使用して、UEが別のUEのアイデンティティを誤って使用しない可能性を増加させ得る。競合解決を実施するために、UEは、Msg3 1313にデバイス識別子(例えば、割り当てられた場合、C-RNTI、Msg2 1312に含まれるTC-RNTI、および/または任意の他の好適な識別子)を含み得る。
【0161】
Msg4 1314は、Msg3 1313の送信の後、またはそれに応答して受信され得る。C-RNTIがMsg3 1313に含まれていた場合、基地局は、C-RNTIを使用してPDCCH上のUEに対処する。UEの固有のC-RNTIがPDCCH上で検出された場合、ランダムアクセス手順が成功裏に完了したと判定される。TC-RNTIがMsg3 1313に含まれる場合(例えば、UEがRRC_IDLE状態であるか、またはそうでなければ基地局に接続されていない場合)、Msg4 1314は、TC-RNTIと関連付けられるDL-SCHを使用して受信される。MAC PDUが正常に復号され、MAC PDUが、Msg3 1313で送信された(例えば、送信された)CCCH SDUと一致するか、そうでなければ対応するUE競合解決アイデンティティMAC CEを含む場合、UEは、競合解決が成功したと判定し得る、および/またはUEは、ランダムアクセス手順が成功裏に完了したと判定し得る。
【0162】
UEは、補完的アップリンク(SUL)キャリアおよび正常アップリンク(NUL)キャリアで構成され得る。初期アクセス(例えば、ランダムアクセス手順)は、アップリンクキャリアでサポートされ得る。例えば、基地局は、二つの別個のRACH構成、すなわち、SULキャリアのためのものと、NULキャリアのためのものでUEを構成し得る。SULキャリアで構成されるセル内のランダムアクセスの場合、ネットワークは、どのキャリア(NULまたはSUL)を使用するかを示し得る。UEは、例えば、一つまたは複数の基準信号の測定品質がブロードキャスト閾値よりも低い場合、SULキャリアを判定し得る。ランダムアクセス手順(例えば、Msg1 1311および/またはMsg3 1313)のアップリンク送信が、選択されたキャリア上にとどまり得る。UEは、一つまたは複数の事例において、ランダムアクセス手順(例えば、Msg1 1311とMsg3 1313との間)中にアップリンクキャリアを切り替え得る。例えば、UEは、チャネルクリアアセスメント(例えば、リッスンビフォアトーク)に基づき、Msg1 1311および/またはMsg3 1313のアップリンクキャリアを判定および/またはスイッチングし得る。
【0163】
図13Bは、2ステップの競合のないランダムアクセス手順を示す。
図13Aに示される4ステップの競合ベースのランダムアクセス手順と同様、基地局は、手順の開始前に、構成メッセージ1320をUEに送信し得る。構成メッセージ1320は、構成メッセージ1310に対して一部の点で類似し得る。
図13Bは、Msg1 1321およびMsg2 1322の二つのメッセージの送信を含む。Msg1 1321およびMsg2 1322は、いくつかの点で、
図13Aにそれぞれ示されるMsg1 1311およびMsg2 1312に類似し得る。
図13Aおよび
図13Bから理解されるように、競合のないランダムアクセス手順は、Msg3 1313および/またはMsg4 1314に類似したメッセージを含み得ない。
【0164】
図13Bに示す競合のないランダムアクセス手順は、ビーム失敗復旧、他のSI要求、SCell追加、および/またはハンドオーバーのために開始され得る。例えば、基地局は、Msg1 1321に使用されるプリアンブルをUEに表示または割り当て得る。UEは、PDCCHおよび/またはRRCを介して基地局から、プリアンブル(例えば、ra-PreambleIndex)の表示を受信し得る。
【0165】
プリアンブルを送信した後、UEは、RARのPDCCHを監視する時間ウィンドウ(例えば、ra-ResponseWindow)をスタートし得る。ビーム失敗復旧要求の場合、基地局は、RRCメッセージ(例えば、recoverySearchSpaceId)によって示される検索空間内に別個の時間ウィンドウおよび/または別個のPDCCHでUEを構成し得る。UEは、検索空間上のCell RNTI(C-RNTI)宛のPDCCH送信に対し監視し得る。
図13Bに示す競合のないランダムアクセス手順において、UEは、Msg1 1321の送信および対応するMsg2 1322の受信の後、またはこれに応答して、ランダムアクセス手順が成功裏に完了したと判定し得る。UEは、例えば、PDCCH送信がC-RNTIにアドレス指定される場合に、ランダムアクセス手順が成功裏に完了することを判定し得る。UEは、ランダムアクセス手順が、例えば、UEが、UEによって送信されるプリアンブルに対応するプリアンブル識別子を含むRARを受信した場合、および/またはRARが、プリアンブル識別子を含むMACサブPDUを含む場合、成功裏に完了することを判定し得る。UEは、応答をSI要求に対する応答確認の表示として判定し得る。
【0166】
図13Cは、別の2ステップランダムアクセス手順を示す。
図13Aおよび
図13Bに示されるランダムアクセス手順と同様に、基地局は、手順の開始前に、構成メッセージ1330をUEに送信し得る。構成メッセージ1330は、構成メッセージ1310および/または構成メッセージ1320に対して一部の点で類似し得る。
図13Cは、二つのメッセージ、すなわち、MsgA 1331およびMsgB 1332の送信を含む。
【0167】
MsgA 1331は、UEによってアップリンク送信で送信され得る。MsgA 1331は、プリアンブル1341の一つまたは複数の送信および/またはトランスポートブロック1342の一つまたは複数の送信を含み得る。トランスポートブロック1342は、
図13Aに示されるMsg3 1313の内容と類似および/または同等である内容を含み得る。トランスポートブロック1342は、UCI(例えば、SR、HARQ ACK/NACK、および/または類似のもの)を含み得る。UEは、MsgA 1331の送信の後、またはその送信に応答して、MsgB 1332を受信し得る。MsgB 1332は、
図13Aおよび
図13Bに示されるMsg2 1312(例えば、RAR)、および/または
図13Aに示されるMsg4 1314の内容と類似および/または同等である内容を含み得る。
【0168】
UEは、認可スペクトルおよび/または無認可スペクトルに対し、
図13Cの2ステップランダムアクセス手順を開始し得る。UEは、一つまたは複数の要因に基づき、2ステップランダムアクセス手順を開始するかどうかを判定し得る。一つまたは複数の要因は、使用中の無線アクセス技術(例えば、LTE、NR、および/または類似のもの)、UEが有効なTAを有するかどうか、セルサイズ、UEのRRC状態、スペクトルのタイプ(例えば、認可対無認可)、および/または任意の他の好適な要因であり得る。
【0169】
UEは、構成メッセージ1330に含まれる2ステップのRACHパラメーターに基づき、プリアンブル1341および/またはMsgA 1331に含まれるトランスポートブロック1342に対する無線リソースおよび/またはアップリンク送信電力を判定し得る。RACHパラメーターは、変調およびコーディングスキーム(MCS)、時間周波数リソース、および/またはプリアンブル1341および/またはトランスポートブロック1342に対する電力制御を示し得る。プリアンブル1341(例えば、PRACH)の送信のための時間周波数リソースおよびトランスポートブロック1342(例えば、PUSCH)の送信のための時間周波数リソースは、FDM、TDM、および/またはCDMを使用して多重化され得る。RACHパラメーターは、UEが、MsgB 1332の監視および/または受信のための受信タイミングおよびダウンリンクチャネルを判定することを可能にし得る。
【0170】
トランスポートブロック1342は、データ(例えば、遅延に敏感なデータ)、UEの識別子、セキュリティ情報、および/またはデバイス情報(例えば、International Mobile Subscriber Identity(IMSI))を含み得る。基地局は、MsgA 1331に対する応答としてMsgB 1332を送信し得る。MsgB 1332は、プリアンブル識別子、タイミングアドバンスコマンド、電力制御コマンド、アップリンク許可(例えば、無線リソース割り当ておよび/またはMCS)、競合解決のためのUE識別子、および/またはRNTI(例えば、C-RNTIまたはTC-RNTI)のうちの少なくとも一つを含み得る。UEは、MsgB 1332のプリアンブル識別子がUEによって送信されるプリアンブルに一致し、および/またはMsgB 1332のUEの識別子がMsgA 1331のUEの識別子(例えば、トランスポートブロック1342)に一致した場合に、2ステップランダムアクセス手順が成功裏に完了されることを判定し得る。
【0171】
UEおよび基地局は、制御シグナリングを交換し得る。制御シグナリングは、L1/L2制御シグナリングと称され得、PHY層(例えば、層1)および/またはMAC層(例えば、層2)に由来し得る。制御シグナリングは、基地局からUEに送信されるダウンリンク制御シグナリングおよび/またはUEから、基地局に送信されるアップリンク制御シグナリングを含み得る。
【0172】
ダウンリンク制御シグナリングは、ダウンリンクスケジューリング割り当て、アップリンク無線リソースおよび/またはトランスポートフォーマットを示すアップリンクスケジューリング許可、スロットフォーマット情報、プリエンプション表示、電力制御コマンド、および/または他の任意の好適なシグナリングを含み得る。UEは、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)上の基地局によって送信されるペイロードにおいてダウンリンク制御シグナリングを受信し得る。PDCCH上で送信されるペイロードは、ダウンリンク制御情報(DCI)と称され得る。一部のシナリオでは、PDCCHは、UEのグループに共通なグループ共通PDCCH(GC-PDCCH)であり得る。
【0173】
基地局は、送信エラーの検出を容易にするために、一つまたは複数の巡回冗長検査(CRC)パリティビットをDCIに取り付け得る。DCIがUE(またはUEのグループ)に対して意図されるとき、基地局は、UEの識別子(またはUEのグループの識別子)でCRCパリティビットをスクランブルし得る。識別子を用いてCRCパリティビットをスクランブルすることが、識別子値およびCRCパリティビットのModulo-2追加(または排他的OR演算)を含み得る。識別子は、16ビットの値の無線ネットワーク一時識別子(RNTI)を含み得る。
【0174】
DCIが、異なる目的に使用され得る。目的は、CRCパリティビットをスクランブルするために使用されるRNTIのタイプによって示され得る。例えば、ページングRNTI(P-RNTI)でスクランブルされたCRCパリティビットを有するDCIが、ページング情報および/またはシステム情報変更通知を示し得る。P-RNTIは、十六進法で「FFFE」として事前定義され得る。システム情報RNTI(SI-RNTI)でスクランブルされたCRCパリティビットを有するDCIが、システム情報のブロードキャスト送信を示し得る。SI-RNTIは、十六進法で「FFFF」として事前定義され得る。ランダムアクセスRNTI(RA-RNTI)でスクランブルされたCRCパリティビットを有するDCIが、ランダムアクセス応答(RAR)を示し得る。セルRNTI(C-RNTI)でスクランブルされたCRCパリティビットを有するDCIが、動的スケジューリングのユニキャスト送信および/またはPDCCH順序のランダムアクセスのトリガーを示し得る。一時セルRNTI(TC-RNTI)でスクランブルされたCRCパリティビットを有するDCIが、競合解決を示し得る(例えば、
図13Aに示されるMsg3 1313に類似するMsg3)。基地局によってUEに構成される他のRNTIの符号化は、Configured Scheduling RNTI(CS-RNTI)、Transmit Power Control-PUCCH RNTI(TPC-PUCCH-RNTI)、Transmit Power Control-PUSCH RNTI(TPC-PUSCH-RNTI)、Transmit Power Control-SRS RNTI(TPC-SRS-RNTI)、Interruption RNTI(INT-RNTI)、Slot Format Indication RNTI(SFI-RNTI)、Semi-Persistent CSI RNTI(SP-CSI-RNTI)、Modulation and Coding Scheme Cell RNTI(MCS-C-RNTI)、および/または類似のものを含む。
【0175】
DCIの目的および/または内容に応じて、基地局は、一つまたは複数のDCIフォーマットでDCIを送信し得る。例えば、DCIフォーマット0_0は、セル内のPUSCHのスケジューリングに使用できる。DCIフォーマット0_0は、フォールバックDCIフォーマットであり得る(例えば、コンパクトなDCIペイロードを有する)。DCIフォーマット0_1は、セル内のPUSCHのスケジューリングに使用され得る(例えば、DCIフォーマット0_0よりも多くのDCIペイロードを有する)。DCIフォーマット1_0は、セル内のPDSCHのスケジューリングに使用され得る。DCIフォーマット1_0は、フォールバックDCIフォーマットであり得る(例えば、コンパクトなDCIペイロードを有する)。DCIフォーマット1_1は、セル内のPDSCHのスケジューリングに使用され得る(例えば、DCIフォーマット1_0よりも多くのDCIペイロードを有する)。DCIフォーマット2_0は、UEのグループにスロットフォーマット表示を提供するために使用され得る。DCIフォーマット2_1は、UEへの送信を意図していないとUEが仮定する物理リソースブロックおよび/またはOFDMシンボルをUEのグループに通知するために使用され得る。DCIフォーマット2_2は、PUCCHまたはPUSCH用の送信電力制御(TPC)コマンドの送信のために使用され得る。DCIフォーマット2_3は、一つまたは複数のUEによるSRS送信のためのTPCコマンドのグループの送信のために使用され得る。新しい機能のためのDCIフォーマットが、今後のリリースで定義され得る。DCIフォーマットは、異なるDCIサイズを有するか、または同じDCIサイズを共有し得る。
【0176】
RNTIでDCIをスクランブルした後、基地局は、チャネル符号化(例えば、極性符号化)、レートマッチング、スクランブルおよび/またはQPSK変調を伴ってDCIを処理し得る。基地局は、PDCCHのために使用および/または構成されるリソース要素上に、符号化および変調されたDCIをマッピングし得る。DCIのペイロードサイズおよび/または基地局のカバレッジに基づき、基地局は、いくつかの連続制御チャネル要素(CCE)を占有するPDCCHを介してDCIを送信し得る。連続するCCEの数(アグリゲーションレベルと称される)は、1、2、4、8、16、および/または任意の他の好適な数であり得る。CCEは、リソース要素グループ(REG)の数(例えば、6)を含み得る。REGは、OFDMシンボルにおけるリソースブロックを含み得る。リソース要素上の符号化および変調されたDCIのマッピングは、CCEおよびREGのマッピング(例えば、CCE~REGマッピング)に基づき得る。
【0177】
図14Aは、帯域幅部分に対するCORESET構成の実施例を示す。基地局は、一つまたは複数の制御リソースセット(CORESET)上のPDCCHを介してDCIを送信し得る。CORESETは、UEが一つまたは複数の検索空間を使用してDCIをデコーディングしようとする時間周波数リソースを含み得る。基地局は、時間周波数ドメイン内にCORESETを構成し得る。
図14Aの実施例において、第一のCORESET1401および第二のCORESET1402は、スロット内の第一のシンボルで生じる。第一のCORESET1401は、周波数ドメイン内の第二のCORESET1402と重複する。第三のCORESET1403は、スロット内の第三のシンボルで発生する。第四のCORESET1404は、スロットの第七のシンボルで発生する。CORESETは、周波数ドメイン内に異なる数のリソースブロックを有し得る。
【0178】
図14Bは、CORESETおよびPDCCH処理上のDCI送信に対するCCE~REGマッピングの実施例を示す。CCE~REGマッピングは、インターリーブマッピング(例えば、周波数多様性を提供する目的で)または非インターリーブマッピング(例えば、干渉調整および/または制御チャネルの周波数選択送信を促進する目的で)であり得る。基地局は、異なるまたは同じCCE~REGマッピングを異なるCORESET上で実施し得る。CORESETは、RRC構成によるCCE~REGマッピングと関連付けられ得る。CORESETは、アンテナポート疑似コロケーション(QCL)パラメーターで構成され得る。アンテナポートのQCLパラメーターは、CORESET内のPDCCH受信用の復調基準信号(DMRS)のQCL情報を示し得る。
【0179】
基地局は、一つまたは複数のCORESETおよび一つまたは複数の検索空間セットの構成パラメーターを含むRRCメッセージをUEに送信し得る。構成パラメーターは、検索空間セットとCORESETとの間の関連を示し得る。検索空間セットは、所与のアグリゲーションレベルでCCEによって形成されるPDCCH候補のセットを含み得る。構成パラメーターは、アグリゲーションレベルごとに監視されるPDCCH候補の数、PDCCH監視周期およびPDCCH監視パターン、UEによって監視される一つまたは複数のDCIフォーマット、および/または検索空間セットが、共通検索空間セットまたはUE固有検索空間セットであるかどうかを示し得る。共通検索空間セット内のCCEのセットは、事前定義され、UEに既知であり得る。UE固有検索空間セット内のCCEのセットは、UEのアイデンティティ(例えば、C-RNTI)に基づき構成され得る。
【0180】
図14Bに示されるように、UEは、RRCメッセージに基づき、CORESETの時間周波数リソースを判定し得る。UEは、CORESETの構成パラメーターに基づき、CORESETに対するCCE~REGマッピング(例えば、インターリーブまたは非インターリーブ、および/またはマッピングパラメーター)を判定し得る。UEは、RRCメッセージに基づき、CORESET上に構成される検索空間セットの数(例えば、最大で10)を判定し得る。UEは、検索空間セットの構成パラメーターに従って、PDCCH候補のセットを監視し得る。UEは、一つまたは複数のDCIを検出するために、一つまたは複数のCORESET内のPDCCH候補のセットを監視し得る。監視は、監視されたDCIフォーマットに従って、PDCCH候補のセットの一つまたは複数のPDCCH候補をデコーディングすることを含み得る。監視は、可能な(または構成される)PDCCH位置、可能な(または構成される)PDCCHフォーマット(例えば、共通検索空間におけるCCEの数、PDCCH候補の数、および/またはUE固有検索空間におけるPDCCH候補の数)、および可能な(または構成される)DCIフォーマットを有する一つまたは複数のPDCCH候補のDCI内容をデコーディングすることを含み得る。デコーディングは、ブラインド復号化と称され得る。UEは、CRCチェック(例えば、RNTI値に一致するDCIのCRCパリティビットに対するスクランブルビット)に応答して、UEに対して有効なDCIを判定し得る。UEは、DCIに含まれる情報(例えば、スケジューリング割り当て、アップリンク許可、電力制御、スロットフォーマット表示、ダウンリンクプリエンプション、および/または類似のもの)を処理し得る。
【0181】
UEは、アップリンク制御シグナリング(例えば、アップリンク制御情報(UCI))を基地局に送信し得る。アップリンク制御シグナリングは、受信したDL-SCHトランスポートブロックに対するハイブリッド自動繰り返し要求(HARQ)確認応答を含み得る。UEは、DL-SCHトランスポートブロックを受信した後、HARQ確認応答を送信し得る。アップリンク制御シグナリングは、物理ダウンリンクチャネルのチャネル品質を示すチャネル状態情報(CSI)を含み得る。UEは、CSIを基地局に送信し得る。基地局は、受信したCSIに基づき、ダウンリンク送信のための送信フォーマットパラメーター(例えば、マルチアンテナおよびフォーミングスキームを含む)を判定し得る。アップリンク制御シグナリングは、スケジューリング要求(SR)を含み得る。UEは、アップリンクデータが基地局に送信に利用可能であることを示すSRを送信し得る。UEは、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)または物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)を介して、UCI(例えば、HARQ確認応答(HARQ-ACK)、CSI報告、SRなど)を送信し得る。UEは、いくつかのPUCCHフォーマットのうちの一つを使用して、PUCCHを介してアップリンク制御シグナリングを送信し得る。
【0182】
五つのPUCCHフォーマットがあり得、UEは、UCIのサイズ(例えば、UCI送信のアップリンクシンボルの数およびUCIビットの数)に基づきPUCCHフォーマットを判定し得る。PUCCHフォーマット0は、一つまたは二つのOFDMシンボルの長さを有し得、2以下のビットを含み得る。UEは、送信が一つまたは二つのシンボルを超えており、正または負のSRを有するHARQ-ACK情報ビットの数(HARQ-ACK/SRビット)が一つまたは二つである場合、PUCCHフォーマット0を使用して、PUCCHリソースにおいてUCIを送信し得る。PUCCHフォーマット1は、4~14個のOFDMシンボルの間の数を占め得、2以下のビットを含み得る。UEは、送信が四つ以上のシンボルであり、HARQ-ACK/SRビットの数が一つまたは二つである場合、PUCCHフォーマット1を使用し得る。PUCCHフォーマット2は、一つまたは二つのOFDMシンボルを占有し得、2ビット超を含み得る。UEは、送信が一つまたは二つのシンボルを超え、UCIビットの数が二つ以上である場合、PUCCHフォーマット2を使用し得る。PUCCHフォーマット3は、4~14個のOFDMシンボルの間の数を占有し得、2ビット超を含み得る。UEは、送信が四つ以上のシンボルであり、UCIビットの数が二つ以上であり、PUCCHリソースが直交カバーコードを含まない場合、PUCCHフォーマット3を使用し得る。PUCCHフォーマット4は、4~14個のOFDMシンボルの間の数を占有し得、2ビット超を含み得る。UEは、送信が四つ以上のシンボルであり、UCIビットの数が二つ以上であり、PUCCHリソースが直交カバーコードを含む場合、PUCCHフォーマット4を使用し得る。
【0183】
基地局は、例えば、RRCメッセージを使用して、複数のPUCCHリソースセットの構成パラメーターをUEに送信し得る。複数のPUCCHリソースセット(例えば、最大四つのセット)は、セルのアップリンクBWP上に構成され得る。PUCCHリソースセットは、PUCCHリソースセットインデックス、PUCCHリソース識別子(例えば、pucch-Resourceid)によって識別されるPUCCHリソースを有する複数のPUCCHリソース、および/またはUEが、PUCCHリソースセット内の複数のPUCCHリソースのうちの一つを使用して送信し得るUCI情報ビットの数(例えば、最大数)で構成され得る。複数のPUCCHリソースセットで構成する場合、UEは、UCI情報ビット(例えば、HARQ-ACK、SR、および/またはCSI)の合計ビット長に基づき、複数のPUCCHリソースセットのうちの一つを選択し得る。UCI情報ビットの合計ビット長が2以下である場合、UEは、PUCCHリソースセットのインデックスが「0」に等しい第一のPUCCHリソースセットを選択し得る。UCI情報ビットの合計ビット長が2よりも大きく、第一の構成値以下である場合、UEは、「1」に等しいPUCCHリソースセットインデックスを有する第二のPUCCHリソースセットを選択し得る。UCI情報ビットの合計ビット長が第一の構成値よりも大きく、第二の構成値以下である場合、UEは、「2」に等しいPUCCHリソースセットインデックスを有する第三のPUCCHリソースセットを選択し得る。UCI情報ビットの合計ビット長が第二の構成値よりも大きく、第三の値(例えば、1406)以下である場合、UEは、「3」に等しいPUCCHリソースセットインデックスを有する第四のPUCCHリソースセットを選択し得る。
【0184】
複数のPUCCHリソースセットからPUCCHリソースセットを判定した後、UEは、UCI(HARQ-ACK、CSI、および/またはSR)送信用のPUCCHリソースセットからPUCCHリソースを判定し得る。UEは、PDCCH上で受信されたDCI(例えば、DCIフォーマット1_0またはDCIフォーマット1_1)内のPUCCHリソースインジケーターに基づき、PUCCHリソースを判定し得る。DCIの3ビットPUCCHリソースインジケーターは、PUCCHリソースセット内の八つのPUCCHリソースのうちの一つを示し得る。PUCCHリソースインジケーターに基づき、UEは、DCI内のPUCCHリソースインジケーターによって示されるPUCCHリソースを使用してUCI(HARQ-ACK、CSIおよび/またはSR)を送信し得る。
【0185】
図15は、本開示の実施形態による基地局1504と通信する無線デバイス1502の実施例を示す。無線デバイス1502および基地局1504は、
図1Aに示される移動体通信ネットワーク100、
図1Bに示される移動体通信ネットワーク150、または他の通信ネットワークなどの移動体通信ネットワークの一部であり得る。
図15には、一つの無線デバイス1502および一つの基地局1504のみが示されるが、移動体通信ネットワークは、
図15に示されるものと同じまたは同様の構成を有する、一つよりも多いUEおよび/または一つよりも多い基地局を含み得ることが理解されよう。
【0186】
基地局1504は、無線デバイス1502を、エアインターフェイス(または無線インターフェイス)1506上で無線通信を介してコアネットワーク(図示せず)に接続し得る。エアインターフェイス1506上の基地局1504から無線デバイス1502への通信方向は、ダウンリンクとして知られ、エアインターフェイス上の無線デバイス1502から、基地局1504への通信方向は、アップリンクとして知られる。ダウンリンク送信が、FDD、TDD、および/または二つの二重化技術のいくつかの組み合わせを使用して、アップリンク送信から分離され得る。
【0187】
ダウンリンクでは、基地局1504から無線デバイス1502に送信されるデータは、基地局1504の処理システム1508に提供され得る。データは、例えば、コアネットワークによって処理システム1508に提供され得る。アップリンクでは、無線デバイス1502から、基地局1504に送信されるデータは、無線デバイス1502の処理システム1518に提供され得る。処理システム1508および処理システム1518は、層3および層2のOSI機能を実装して、送信のためにデータを処理し得る。層2は、例えば、
図2A、
図2B、
図3、および
図4Aに関して、SDAP層、PDCP層、RLC層、およびMAC層を含み得る。層3は、
図2Bに関してRRC層を含み得る。
【0188】
処理システム1508によって処理された後、無線デバイス1502に送信されるデータは、基地局1504の送信処理システム1510に提供され得る。同様に、処理システム1518によって処理された後、基地局1504に送信されるデータは、無線デバイス1502の送信処理システム1520に提供され得る。送信処理システム1510および送信処理システム1520は、層1のOSI機能を実装し得る。層1は、
図2A、
図2B、
図3、および
図4Aに関してPHY層を含み得る。送信処理のために、PHY層は、例えば、トランスポートチャネルの順方向エラー訂正符号化、インターリーブ、レートマッチング、トランスポートチャネルの物理チャネルへのマッピング、物理チャネルの変調、多重入力多重出力(MIMO)またはマルチアンテナ処理、および/または類似のものを実行し得る。
【0189】
基地局1504で、受信処理システム1512は、無線デバイス1502からアップリンク送信を受信し得る。無線デバイス1502において、受信処理システム1522は、基地局1504からダウンリンク送信を受信し得る。受信処理システム1512および受信処理システム1522は、層1のOSI機能を実装し得る。層1は、
図2A、
図2B、
図3、および
図4Aに関してPHY層を含み得る。受信処理のために、PHY層は、例えば、エラー検出、順方向エラー訂正復号、デインターリーブ、物理チャネルへのトランスポートチャネルのデマッピング、物理チャネルの復調、MIMOまたはマルチアンテナ処理、および/または類似のものを実施し得る。
【0190】
図15に示されるように、無線デバイス1502および基地局1504は、複数のアンテナを含み得る。複数のアンテナは、空間多重化(例えば、単一ユーザーMIMOまたはマルチユーザーMIMO)、送信/受信多様性、および/またはビームフォーミングなどの一つまたは複数のMIMOまたはマルチアンテナ技術を実施するために使用され得る。他の実施例では、無線デバイス1502および/または基地局1504は、単一アンテナを有し得る。
【0191】
処理システム1508および処理システム1518は、それぞれメモリー1514およびメモリー1524と関連付けられ得る。メモリー1514およびメモリー1524(例えば、一つまたは複数の非一時的コンピューター可読媒体)は、本出願で考察される一つまたは複数の機能を実施するために、処理システム1508および/または処理システム1518によって実行され得るコンピュータープログラム命令またはコードを記憶し得る。
図15には示されていないが、送信処理システム1510、送信処理システム1520、受信処理システム1512、および/または受信処理システム1522は、それらのそれぞれの機能のうちの一つまたは複数を実行するために実行され得るコンピュータープログラム命令またはコードを記憶するメモリー(例えば、一つまたは複数の非一時的コンピューター可読媒体)に結合され得る。
【0192】
処理システム1508および/または処理システム1518は、一つまたは複数のコントローラーおよび/または一つまたは複数のプロセッサーを含み得る。一つまたは複数のコントローラーおよび/または一つまたは複数のプロセッサーは、例えば、汎用プロセッサー、デジタル信号プロセッサー(DSP)、マイクロコントローラー、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)および/または他のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲートおよび/またはトランジスターロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、オンボードユニット、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。処理システム1508および/または処理システム1518は、信号符号化/処理、データ処理、電力制御、入出力処理、および/または無線デバイス1502および基地局1504が無線環境で動作するのを可能にし得る他の任意の機能のうちの少なくとも一つを実施し得る。
【0193】
処理システム1508および/または処理システム1518は、それぞれ、一つまたは複数の周辺装置1516および一つまたは複数の周辺装置1526に接続され得る。一つまたは複数の周辺装置1516および一つまたは複数の周辺装置1526は、特徴および/または機能を提供するソフトウェアおよび/またはハードウェア、例えば、スピーカ、マイク、キーパッド、ディスプレイ、タッチパッド、電源、衛星トランシーバー、ユニバーサルシリ線ユニアルバス(USB)ポート、ハンズフリーヘッドセット、周波数変調(FM)無線ユニット、メディアプレーヤ、インターネットブラウザ、電子制御ユニット(例えば、車両用)、並びに/または一つまたは複数のセンサー(例えば、加速度計、ジャイロスコープ、温度センサー、レーダセンサー、ライダセンサー、超音波センサー、光センサー、カメラ、および/もしくは同様のもの)を含み得る。処理システム1508および/または処理システム1518は、一つまたは複数の周辺装置1516および/または一つまたは複数の周辺装置1526からユーザー入力データを受信し、および/またはユーザー出力データを提供し得る。無線デバイス1502内の処理システム1518は、電源から電力を受け取ることができ、および/または無線デバイス1502内の他の構成要素に電力を分配するように構成され得る。電源は、一つまたは複数の電源、例えば、バッテリー、太陽電池、燃料電池、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。処理システム1508および/または処理システム1518は、それぞれ、GPSチップセット1517およびGPSチップセット1527に接続され得る。GPSチップセット1517およびGPSチップセット1527は、それぞれ、無線デバイス1502および基地局1504の地理的位置情報を提供するように構成され得る。
【0194】
図16Aは、アップリンク送信のための例示的な構造を示す。物理アップリンク共有チャネルを代表するベース帯域信号は、一つまたは複数の機能を実施し得る。この一つまたは複数の機能は、スクランブリング、複素数値シンボルを生成するためのスクランブルビットの変調、一つまたはいくつかの送信層上への複素数値変調シンボルのマッピング、複素数値シンボルを生成するための変換プリコーディング、複素数値シンボルのプリコーディング、プリコーディングされた複素数値シンボルのリソース要素へのマッピング、複素数値時間ドメイン単一キャリア周波数分割多重アクセス(SC-FDMA)またはCP-OFDM信号のアンテナポートへの生成、および/または同様のもののうちの少なくとも一つを含み得る。実施例において、変換プリコーディングが有効である場合は、アップリンク送信のためのSC-FDMA信号が生成され得る。実施例では、変換プリコーディングが有効でない場合は、
図16Aによって、アップリンク送信のためのCP-OFDM信号が生成され得る。これらの機能は、例として示されており、さまざまな実施形態で他の機構を実装し得ることが予想される。
【0195】
図16Bは、ベース帯域信号のキャリア周波数への変調およびアップコンバージョンのための例示的な構造を示す。ベース帯域信号は、アンテナポートに対する、複素数値SC-FDMAまたはCP-OFDMベース帯域信号および/または複素数値物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)ベース帯域信号であり得る。送信前にフィルターリングが用いられ得る。
【0196】
図16Cは、ダウンリンク送信の例示的な構造を示す。物理ダウンリンクチャネルを表すベース帯域信号は、一つまたは複数の機能を実施できる。この一つまたは複数の機能は、物理チャネル上で送信されるべきコードワード内の符号化されたビットのスクランブリング、複素数値変調シンボルを生成するためのスクランブルされたビットの変調、複素数値変調シンボルの一つまたはいくつかの送信層上へのマッピング、アンテナポート上での送信のための層上にある複素数値変調シンボルのプリコーディング、アンテナポートの複素数値変調シンボルのリソース要素へのマッピング、アンテナポートごとの複素数値時間ドメインOFDM信号の生成、および/または同様のものを含み得る。これらの機能は、例として示されており、さまざまな実施形態で他の機構を実装し得ることが予想される。
【0197】
図16Dは、ベース帯域信号のキャリア周波数への変調およびアップコンバージョンのための別の例示的な構造を示す。ベース帯域信号は、アンテナポート用の複素数値OFDMベース帯域信号であり得る。送信前にフィルターリングが用いられ得る。
【0198】
無線デバイスは、複数のセル(例えば、一次セル、二次セル)の構成パラメーターを含む一つまたは複数のメッセージ(例えば、RRCメッセージ)を基地局から受信し得る。無線デバイスは、複数のセルを介して、少なくとも一つの基地局(例えば、二重接続の二つ以上の基地局)と通信し得る。一つまたは複数のメッセージ(例えば、構成パラメーターの一部として)は、無線デバイスを構成するための物理的、MAC、RLC、PCDP、SDAP、RRC層のパラメーターを含み得る。例えば、構成パラメーターは、物理層およびMAC層チャネル、ベアラーなどを構成するためのパラメーターを含み得る。例えば、構成パラメーターは、物理層、MAC層、RLC層、PCDP層、SDAP層、RRC層、および/または通信チャネル用のタイマーの値を示すパラメーターを含み得る。
【0199】
タイマーがスタートされると起動をスタートし、停止するまで、または満了するまで、起動を継続し得る。タイマーは、動いていない場合に開始され得るか、動いている場合に再開され得る。タイマーは、値と関連付けられ得る(例えば、タイマーは、ある値から開始または再開され得、またはゼロから開始され、値に到達したら満了し得る)。タイマーの持続時間は、(例えば、BWP切り替えにより)タイマーが停止するか、または満了するまで更新され得ない。タイマーを使用して、プロセスの時間期間/ウィンドウを測定し得る。本明細書が、一つまたは複数のタイマーに関連する実装および手順を指す場合、一つまたは複数のタイマーを実装する複数の方法があることが理解されよう。例えば、タイマーを実装するための複数の方法のうちの一つまたは複数が、手順のための時間期間/ウィンドウを測定するために使用され得ることが理解されよう。例えば、ランダムアクセス応答ウィンドウタイマーは、ランダムアクセス応答を受信するためのウィンドウ時間を測定するために使用され得る。実施例では、ランダムアクセス応答ウィンドウタイマーのスタートおよび満了の代わりに、二つのタイムスタンプ間の時間差が使用され得る。タイマーが再スタートされるとき、時間ウィンドウの測定のためのプロセスが再スタートされ得る。他の例示的実装は、時間ウィンドウの測定を再スタートするために提供され得る。
【0200】
UEは、無線通信のために、周波数スペクトルの一部としてセルにアクセスし得る。UEは、セルのアクセス情報、例えば、同期信号ブロック(SSB)および/またはシステム情報ブロック(SIB、例えば、SIB1)を含むブロードキャスト信号を受信し得る。セル、例えば、サービングセルは、一つまたは複数のSSBと関連付けられてもよい。SIB1(例えば、一つまたは複数のSSBによって送信される)は、サービングセルの周波数情報を示し得る(例えば、servingCellConfigCommonおよび/またはservingCellConfigCommonSIBを介して)。サービングセルは、ダウンリンク(DL)キャリアおよび一つまたは複数のアップリンク(UL)キャリア(例えば、(通常)ULおよび/または補足UL)を含んでもよい。サービングセル構成は、DLキャリアのダウンリンク構成(例えば、downlinkConfigCommonおよび/またはdownlinkConfigCommonSIBを介して)、および/またはセルの一つまたは複数のULキャリアのアップリンク構成(例えば、uplinkConfigCommonおよび/またはuplinkConfigCommonSIB)を含む。キャリアは、コンポーネントキャリアと称され得る。
【0201】
本開示全体を通して、アップリンク(UL)は、モバイル/無線デバイスから基地局/ネットワークに向けられた通信を指してもよく、ダウンリンク(DL)は、基地局/ネットワークからモバイル/無線デバイス/UEに向けられた通信を指し得る。
【0202】
ダウンリンク構成は、DLキャリアの周波数情報を含む、DLキャリアおよびその上での送信の基本パラメーターを示し得る。DLキャリアの周波数情報は、DLキャリアが属する(例えば、frequencyBandListを介して)一つまたは複数の周波数帯域のリスト、ポイントAへのDLキャリアのオフセット(offsetToPointA)、および/またはサービングセルのDL BWPで使用される異なるサブキャリア間隔(SCS、ヌメロロジ)に対するキャリアのセットを示し得る。複数の帯域は、例えば、5Gおよび/または6Gについて、それぞれがそれぞれの中心周波数で画定され得る。各帯域(例えば、FR1のn1、n2、...、n25、n26、...、n99、およびFR2のn257、n258、...、nFR262)は、二重モード(TDDおよび/またはFDD)、アップリンクおよびダウンリンクの周波数の範囲、ならびに許容されるチャネル帯域幅(例えば、5MHz、10MHz、...、50MHz、200MHz、400MHz)で定義され得る。
【0203】
周波数帯域は、通信で使用される二つの制限間のスペクトルにおける周波数の範囲であり得る。周波数帯域は、特定のタイプのサービスまたは無線技術に定義され、専用である周波数の範囲であり得る。5G新無線(5G NR)の周波数帯域は、二つの異なる周波数範囲に分離され得る。まず、周波数範囲1(FR1)がありこれには、サブ6GHzの周波数帯域が含まれ、そのいくつかは、従来の規格によって従来使用されるが、潜在的な新しいスペクトル提供(例えば、410MHz~7125MHz)をカバーするように拡張される。もう一方は、周波数範囲2(FR2)であり、これは、24.25GHz~52.6GHzの周波数帯域を含む。一実施例では、周波数帯域は、FR3(例えば、72GHz超)に対して定義され得る。
【0204】
DLキャリアは、一つまたは複数のDL帯域幅部分(BWP)で構成される。各DL BWPは、DLキャリアの周波数リソースの一部を含んでもよい。DL BWP構成は、このBWPの周波数ドメイン位置および帯域幅、ならびに(全て)チャネルおよび(参照)信号のBWPで使用されるSCSを示し得る。
【0205】
アップリンク構成は、ULキャリアの周波数情報を含む、ULキャリア(例えば、NULキャリアおよび/またはSULキャリア)およびその上での送信の基本パラメーターを示し得る。ULキャリアの周波数情報は、ULキャリアが属する(例えば、frequencyBandListを介して)一つまたは複数の周波数帯域のリスト、基準リソースブロックの絶対周波数(共通RB0、例えば、absoluteFrequencyPointAを介して、その最も低いサブキャリアは、ポイントAと称され得る)、および/またはサービングセルおよび/もしくはULキャリアのUL BWPで使用される異なるサブキャリア間隔(SCS、ヌメロロジ)のキャリアのセットを示し得る。
【0206】
ULキャリア(例えば、NULキャリアおよび/またはSULキャリア)は、一つまたは複数のUL帯域幅部分(BWP)を含んでもよい。各UL BWPは、ULキャリアの周波数リソースの一部を含んでもよい。UL BWP構成は、このBWPの周波数ドメイン位置および帯域幅、ならびに(全て)チャネルおよび(参照)信号に対してBWPで使用されるSCSを示し得る。
【0207】
アーキテクチャー上の考慮事項は、第一のRAT(例えば、拡張ユニバーサル地上無線アクセス(E-UTRA))および第二のRAT(例えば、NR)を伴う二重接続(DC)動作である。E-UTRAおよびNRが関与するデュアル接続(DC)動作の一例では、E-UTRAはマスターである。E-UTRAおよびNRが関与するDC動作の別の例では、NRはマスターである。NRサービングセル(例えば、NR一次セル(PCell)およびNR PSCell)のみが関与する二重接続動作も想定される。
【0208】
第一のRAT(例えば、NR)のスタンドアローン展開は、単一またはマルチキャリア(例えば、NRキャリアアグリゲーション、CA、またはNR PCellおよびNR PSCellとの二重接続)であり得る。第一のRAT(例えば、NR)の非スタンドアローン(NSA)展開は、例えば、ロング・ターム・エヴォリューション(LTE)PCellおよびNR PSCell(一つまたは複数のLTE SCellおよび一つまたは複数のNR SCellであり得る)がある場合、第二のRAT(例えば、E-UTRA)を含む二重接続(DC)展開を指す。LTE PCellおよびNR PSCellは、それぞれマスターセルグループ(MCG)および二次セルグループ(SCG)で構成される。MSGおよびSCGは、より一般的には、セルグループ(CG)と呼ばれる。MCGおよびSCGは、一つまたは複数の追加のサービングセル、例えば、MCG内の一つまたは複数のLTE二次セル(SCell)およびSCG内の一つまたは複数のSCellで構成され得る。
【0209】
キャリアアグリゲーション(CA)は、一般に、RAT(例えば、NRおよびLTEシステム)で使用され、通信デバイスの送受信データレートを改善する。CAでは、UEは通常、一次セル(Pcell)と呼ばれる単一のサービングセル上で最初に動作する。Pcellは、周波数帯域のコンポーネントキャリア上で動作される。次いで、UEは、一つまたは複数の二次サービングセル(Scell)を用いてネットワークによって構成される。各Scellは、Pcellに対応するCCの周波数帯域と同じ周波数帯域(帯域内CA)または異なる周波数帯域(帯域間CA)のコンポーネントキャリア(CC)に対応することがきる。UEがScell上でデータを送受信するために(例えば、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)上でダウンリンク共有チャネル(DL-SCH)情報を受信することによって、または物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)上でアップリンク共有チャネル(UL-SCH)を送信することによって)、Scellをネットワークによって起動する必要があり得る。Scellはまた、起動/停止シグナリングを介して、必要に応じて停止され、後に再起動され得る。UEは、周波数分割二重(FDD)キャリア、時分割二重(TDD)キャリア、またはFDDおよびTDDキャリアの両方を集約するために、キャリアアグリゲーションを用いて構成され得る。UEは、ダウンリンク上でCAをサポートするかどうか、およびアップリンク上でCAをサポートするかどうかを含む、そのキャリアアグリゲーション能力を、能力を介して示すことができる。
【0210】
無線システムは、複数のアップリンク強化技術を組み込み得る。例えば、3GPP(登録商標)5G NR Rel.15には三つの複数のアップリンク強化技術がある。(EUTRA-NRデュアルコネクティビティ(EN-DC)、アップリンクキャリアアグリゲーション(CA)、および補足アップリンク(SUL))
【0211】
上記のメカニズムは、NRのカバレッジ強化の問題に対処するように設計される。上記の全てのシナリオでは、UEは、より低い周波数帯域(例えば、FDD帯域)における第一のキャリア(例えば、LTEキャリア、および/またはSULキャリア)、およびより高い周波数帯域(例えば、TDD帯域)における第二のキャリア(例えば、NRキャリア、および/またはNULキャリア)で構成され得る。低周波数帯域のキャリアは、より大きなカバレッジエリアを有し得る。より高い周波数のキャリアは、より小さなカバレッジエリアを有し得る。UEは、第一のキャリアカバレッジ(すなわち、より大きなカバレッジを有するより低い周波数帯域のキャリア)の下、または第一のキャリアと第二のキャリアカバレッジの両方(すなわち、より小さなカバレッジを有するより高い周波数のキャリア)の下いずれかでデータを送信することができる。従って、セルのエッジにおけるユーザーのカバレッジの問題を解決することができる。
【0212】
アンテナ設計の複雑さおよび低送信電力によって制限される商業UEは、一般的に2つの送信チャネル(2Tx)をサポートする。上記のアップリンク強化シナリオでは、UEの送信機の一つのTxは、第一のキャリア(例えば、LTEキャリア、および/または第一のNRキャリア、および/またはSULキャリア)に使用されてもよく、UEの送信機の他方のTxは、第二のキャリア(例えば、5G NRキャリア、および/または第二のNRキャリア、および/またはNULキャリア)に使用され得る。
【0213】
図17Aは、EN-DC展開の例示的なアプリケーションシナリオを示す。4Gカバレッジと5Gカバレッジとの間の差を図に示す。エリアAでは、4Gおよび5Gカバレッジの両方が存在するため、EN-DCが可能なUEは、4Gおよび/または5Gネットワークによってデータを送信し得る。市販端末は一般に2つの送信チャネル(2Tx)をサポートするため、一つのTxを4Gに、もう一つのTxを5G NRに使用し得る。エリアBでは、4Gカバレッジがあるため、UEは、4Gネットワークを介して、例えば、5Gネットワークを介してではなく、データを送信し得る。
【0214】
図17Bは、
図17Aに従ったエリアAおよびエリアBにおけるUEのアップリンク動作モードの例を示す。EN-DCをサポートするモバイルデバイスは、進化型パケットコア(EPC)への二つの同時無線接続を有し、そのうちの一つは5G NRを介し、もう一つはLTEを介する。しかしながら、UEが5G NRに対して一つのTxを使用するため、5G NRのアップリンクデュアルストリーム能力が制限され、これは、ピークアップリンクデータスループットが、例えば、5G SAで達成され得るものの74%であることを意味する。 一般に、非スタンドアローン(NSA)アーキテクチャーでは、5Gアップリンクスループットは、4Gと比較して改善されるが、5Gスタンドアローン(SA)よりも依然として低い。5G NRのカバレッジは改善されないが、シグナリングおよびトラフィックの両方が4Gを介して送信され得る5Gカバレッジのないエリアでは、4Gネットワークのカバレッジと比較して、ユーザー体験は著しく悪化するわけではない。
【0215】
図18Aは、UL帯域間CAの例示的なアプリケーションシナリオを示す。NRキャリア1およびNRキャリア2のカバレッジを有するエリアAでは、UL CAを起動することができる。エリアBでは、一つのキャリアのカバレッジで、UEは一つのキャリアを使用してデータを送信する。帯域間キャリアアグリゲーションは、異なる動作帯域のキャリアをアグリゲーションする。例えば、3GPP(登録商標)は、CA_n3-n78、CA_n28-n78など、FR1が関与する13個の帯域間CA動作帯域と互換性があり得る。二つの集約キャリアのカバレッジが良好であるエリアでは、アップリンクCAを使用して、スペクトル利用を改善することができる。しかしながら、ほとんどのモバイルデバイスが二つの送信チャネル(2Tx)をサポートするため、二つの送信チャネルはそれぞれ二つのキャリアをサポートするため、UL CAはTDD-NR上のアップリンクデュアルストリーム性能を制限し、容量損失をもたらし得る。
【0216】
図18Bは、
図18AによるエリアAおよびエリアBにおけるUEのアップリンク動作モードの例を示す。FDD-NRは通常、TDD-NRよりも良好なアップリンクカバレッジを提供する中範囲または低範囲の帯域を採用する。従って、FDD-NRを使用して、TDD-NRカバレッジエリアを超えて5Gサービスを提供して、ユーザー体験を改善することができる。例えば、セルエッジでのアップリンクデータレートが2Mbpsである場合、FDD-NR 2.1GHz(20MHz帯域幅)およびTDD-NR 3.5GHz(100MHz帯域幅)がアグリゲーションされる場合、SAベースのTDD-NRシングルキャリアと比較して、カバレッジを17.8%改善することができる。UL帯域間CAはアップリンクデュアルストリームを使用できないため、容量に悪影響を及ぼし得る。例えば、2.1GHz(20MHz帯域幅)および3.5GHz(100MHz帯域幅)がアグリゲーションされると、単一のユーザーのアップリンクピークデータレートは、SAモードで3.5GHzを有するアップリンクピークデータの速度の80%に低下する。この場合、リソース利用を最大化するためにgNBはアップリンクCAを起動せず、単一キャリアモードを起動する。全てのシナリオにおいて、UL CAが容量に悪影響を与えるわけではないことが明確にされ得る。CAの単一ユーザーのアップリンクスループットは、二つのアグリゲーションされたコンポーネントキャリア(CC1およびCC2)の帯域幅およびアップリンクデューティ比(TDD-NRキャリアの)に直接関連する。例えば、CC1がTDD-NRキャリア(50MHzの帯域幅および2.5msのデュアル周期フレーム構造)であり、CC2がFDD-NRキャリア(20MHzの帯域幅)である場合である。UL CAのアップリンクピークスループットは、デュアルストリームのTDD-NR単一キャリアのアップリンクピークスループットと比較して約8%増加する。 CA技術は4G時代から導入され、世界中で導入および商品化に成功した。NR CAは、3GPP(登録商標)Rel-15以降含まれている。帯域内CAは、同じ帯域の複数の周波数キャリアを集約し、ユーザー体験を改善することができる。しかしながら、帯域間CAのスループットは、場合によっては、端子の送信チャネルの数によって制限され得る。
【0217】
図19Aは、補足的なアップリンクカバレッジの例を示す。補足アップリンク(SUL)が導入され、補完的アップリンク(通常、サブ3GHz帯)を提供することによってアップリンクカバレッジを拡張する。SULでは、DL周波数帯域(NR周波数帯域)および二つのアップリンク周波数帯域(一つのNR周波数帯域および一つのSUL周波数帯域)が、同じセルで構成される。NRキャリアのアップリンクカバレッジが良好である場合、UEはNRキャリアを使用してデータを送受信する。UEがNRキャリアのアップリンクカバレッジを超えて移動している場合、UEはSULキャリアを使用してデータを送信する。UEは、データ送信のためにUL NRまたはSULを動的に選択することができるが、二つのキャリアを同時に使用することはできない。SULのアップリンク動作帯域は、対応するFDD-LTE/FDD-NR動作帯域のアップリンク動作帯域と同様に定義され、既存のネットワーク(4Gまたは5G)と共有する必要がある。SUL帯域はアップリンクを含み得るため、単独では使用できない。例えば、3GPP(登録商標)は、n78、n79、およびSUL帯域の組み合わせ定義を含む、SULおよびNR帯域の8つの組み合わせと互換性がある。
【0218】
図19Bは、SULの例示的なアプリケーションシナリオを示す。エリアAでは、TDD-NRの良好なカバレッジで、UEはデータ送信にTDD-NRを使用する。エリアBでは、TDD-NRのアップリンクカバレッジを超えて、UEはデータ送信のためにSUL帯域に切り替える。
【0219】
図19Cは、
図19BによるエリアAおよびエリアBにおけるUEのアップリンク動作モードの例を示す。SULは、TDD-NR帯域よりも良好なアップリンクカバレッジを有するサブ3GHz帯域で実装されてもよく、従って、ユーザー体験を改善し得る。例えば、セルエッジアップリンクデータレートが2Mbpsである高密度都市部では、SUL 2.1GHz(20MHzの帯域幅)およびTDD-NR 3.5GHz(100MHzの帯域幅)がネットワーキングのために展開される場合、ネットワークカバレッジは、TDD-NRシングルキャリアおよびSAアーキテクチャーのものと比較して17.8%増加し得る。TDD-NRカバレッジエリアでは、TDD-NRはデータの送受信に使用されるため、SULはシングルユーザーのピークスループットには影響しない。SULの欠点は、一般的な5G NR帯域およびSUL帯域が、その適用性を制限する同じセル内にある必要があるため、互いにより依存的になるということである。SUL技術は、アップリンク送信にサブ3GHz帯を使用することによって、アップリンクカバレッジを改善する。SULは、TDD-NRとSULとの間の新しいペアースペクトルを定義し、SULは、スペクトルを4Gネットワークと共有することによって取得される。従って、5Gは、5G展開の柔軟性を制限し、ネットワーク展開に新たな問題をもたらす4Gと共サイト化され得る。
【0220】
上記のULシナリオで見られるように、5G NRに対して一つのTxを使用する市販のUEでは、5G NRのアップリンクデュアルストリーム性能を使用することができないため、ピークULデータスループットは、達成可能なスループットよりもはるかに低い。3GPP(登録商標)Rel. 16において、UL Txスイッチングを、EN-DC、UL CA、およびSUL性能を強化するための新しい特徴として導入した。UL Txスイッチングは、UE能力に関してアップリンクリソース利用を最大化することができる。これは、キャリア1またはキャリア2のいずれかに対して一つのTxチャネルを使用し、キャリア2に対してのみ他のTxチャネルを使用する。
【0221】
無線デバイスの送信機(Tx)は、一つまたは複数の(例えば、二つの)アンテナ/Txチェーンを有し得る/含んでもよい。本開示全体を通して、「アンテナ」および/または「Txチェーン」という用語は、交換可能であってもよく、および/または特定のビームとして方向づけられた空気中に無線信号を送信/放射/伝搬するためにハードウェアおよびソフトウェアを統合できるUEの(例えば、それぞれのアンテナユニットの)物理アンテナコネクターを指すために使用され得る。ここで、アンテナは、ビームフォーミングおよび/またはMIMO/質量MIMOに基づき信号を生成する複数のアンテナ素子のアレイ/グループを含み得る。本開示全体を通して、以下の用語が互換的に使用され得る。Tx、アンテナ、送信アンテナ(transmit antenna)、送信機アンテナ、送信アンテナ(transmission antenna)、Txアンテナ、送信チャネル(transmit channel)、Txチャネル、送信チャネル(transmission channel)、送信チェーン(transmit chain)、Txチェーン、Tx RFチェーン、送信チェーン(transmission chain)、物理アンテナポート。一部の実施形態では、「Tx」は、上記の概念を指すために、短縮して使用され得る。
【0222】
アンテナは、無線信号を送信および/または受信するように構成される一つまたは複数のRFコンポーネントおよび/またはアンテナアレイを含み得る。アンテナは、無線フロントエンド回路に連結されてもよく、無線でデータおよび/または信号を送受信することができる任意のタイプのアンテナであり得る。いくつかの実施形態では、アンテナは、例えば、2GHz~66GHzの無線信号を送信/受信するように動作可能な一つまたは複数の全方向性セクター、またはパネルアンテナを含み得る。全方向性アンテナを使用して、任意の方向に無線信号を送信/受信してもよく、セクターアンテナを使用して、特定のエリア内のデバイスから無線信号を送信/受信してもよく、パネルアンテナは、比較的直線で無線信号を送信/受信するために使用される見通し線アンテナであり得る。一部の実例では、二つ以上のアンテナの使用は、MIMOと呼んでもよい。特定の実施形態では、アンテナは、ネットワークノードとは別個であってもよく、インターフェイスまたはポートを介してネットワークノードに接続可能であり得る。RFインターフェイスは、送信機、受信機、およびアンテナなどのRFコンポーネントに通信インターフェイスを提供するように構成され得る。
【0223】
例えば、高度なアンテナシステム(AAS)は、AAS無線とAAS特徴のセットとの組み合わせである。AAS無線は、無線信号の送信および受信に必要なハードウェアおよびソフトウェアと密接に統合されたアンテナアレイ、ならびにAAS機能の実行をサポートする信号処理アルゴリズムからなる。従来のシステムと比較して、この解決策は、アンテナ放射パターンを急速に変化するトラフィックおよびマルチパス無線伝播条件に適合させるという点で、はるかに大きな適応性およびステアリング性を提供する。さらに、複数の信号は、異なる放射パターンで同時に受信または送信され得る。ここでAAS特徴と呼ばれる複数のアンテナ技術は、ビームフォーミングおよびMIMOを含む。AAS特徴をAAS無線に適用することが、質量MIMOとも呼ばれる、より多数の無線チェーンによって提供されるより高い自由度のために、著しい性能向上をもたらす。
【0224】
ビームフォーミングのために、UEは、複数のアンテナ素子のアレイ内の個々のアンテナ信号の大きさおよび位相を適切に重み付けすることによって、複数のアンテナを使用して波面方向を制御し得る。すなわち、同じ信号が、それらの間に十分な空間(少なくとも1/2波長)を有する複数のアンテナから送信される。従って、任意の所与の位置では、受信機は、同じ信号の複数のコピーを受信する。受信機の位置に応じて、信号は、反対の段階にあるか、互いに破壊的に平均化しているか、または異なるコピーが同じ段階にあるか、またはその間の任意のものにある場合、建設的に合計され得る。送信された信号の位相および振幅を調整することによって、基地局受信機での対応する信号の建設的追加を達成することができ、これは受信信号強度、およびそれゆえUEのアップリンクスループットを増加させる。アンテナ素子が多いほど、ゲインは高くなる。
【0225】
デジタルビームフォーミング(ベース帯域ビームフォーミングまたはプリコーディングとしても知られる)では、信号は、RF送信前のベース帯域処理において事前コード化される(振幅および位相修正)。複数のビーム(ユーザーごとに一つ)を、同じアンテナ素子のセットから同時に形成することができる。アナログビームフォーミングでは、個々のアンテナ信号の信号位相は、RFドメインで調整される。アナログビームフォーミングは、アンテナアレイの放射パターンおよびゲインに影響を与え、従ってカバレッジを改善する。デジタルビームフォーミングとは異なり、アンテナ素子のセット当たり一つのビームを形成することができる。
【0226】
ここでMIMOと呼ばれる空間多重化は、層と呼ばれる複数のデータストリームを、同じ時間および周波数リソースを使用して送信する能力であり、各データストリームはビーム形成され得る。MIMOの目的は、スループットを向上させることである。MIMOは、受信した信号品質が高い場合、フルパワーの一つのストリームよりも、ストリーム当たりのパワーが低減された複数のデータストリームを受信する方が良いという基本原則に基づき構築される。受信した信号品質が高く、かつストリームが互いに干渉しない場合、電位は大きい。ストリーム間の相互干渉が増加すると電位は減少する。サポートされ得るいくつかの層/データストリームは、「ランク」と呼ばれ得る。UL層を区別するために、UEは、例えば、2層(または2ポート)送信をサポートするために、2Txなどの層と少なくとも同じ数のTxアンテナを有する必要がある。
【0227】
アンテナポートは、一般に、同一のチャネル条件下での信号送信のための一般的な用語として使用され得る。独立したチャネルが想定される各動作モード(例えば、SISO対MIMO)について、別個の論理アンテナポートが定義され得る。異なるアンテナポートから送信される信号は、アンテナのセットが同じサイトに位置する場合でも、異なる「無線チャネル」を経験し得る。一部の事例では、送信が同じアンテナポート(例えば、準共位置にされる)を共有することが重要である。同一のアンテナポートを介して送信されるOFDMシンボルは、同一のチャネル条件の対象となる。これにより、基地局は、基準信号(例えば、DMRS)を使用してチャネルを推定し、物理チャネル(例えば、PUSCH/PUCCH)上の情報コンテンツの復号化においてその情報を使用するのに役立つ。3GPP(登録商標)仕様の定義によると、アンテナポートは、アンテナポート上のシンボルが搬送されるチャネルが、同じアンテナポート上の別のシンボルが搬送されるチャネルから推測され得るように定義される。MIMOは、異なるアンテナポートにわたってこの特性(異なる無線チャネル)を利用して、複数の並列データストリームを送信する。アンテナポートは抽象的な概念であることを理解することが重要である。論理アンテナポートと物理アンテナ素子には違いがある。特定の送信が、特定のアンテナポートを使用し、その後、それらのアンテナポートは、一つまたは複数の物理アンテナ素子上にマッピングされる。
【0228】
図20は、無線デバイス送信機アンテナの例を示す。論理アンテナポートは、図に示すように、物理アンテナポートにマッピングされる。アンテナポートの物理アンテナへのマッピングは、特定のビームが所望のビームを形成するために特定のアンテナポート上で信号を送信する必要があるため、フォーミングによって制御される。二つのアンテナポートが一つの物理アンテナポートにマッピングされ、および/またはマッピングされた単一のアンテナポートが複数の物理アンテナポートにマッピングされる可能性がある。
【0229】
アンテナポートの特性チャネルを決定するために、UEは、各アンテナポートに対して別個のチャネル推定を実行し得る。それぞれのチャネルを推定するのに適した別個の基準信号が、各アンテナポートに対して定義され得る。これらの論理アンテナポートがUEの物理送信アンテナに割り当てられる方法は、UEまでであり得、同じタイプのUE間(異なる動作条件のため)、および異なる製造業者からのUE間で変化し得る。UEは、実行されたマッピングを基地局に明示的に通知し得ない、むしろ基地局は、復調中にこれを自動的に考慮し得る。
【0230】
ULチャネル推定の場合、時間分割二重(TDD)または周波数分割二重(FDD)のどちらが使用されるかに応じて異なる。TDDの場合、ULおよびDL送信の両方に対して同じ周波数が使用される。無線チャネルは相互的(ULおよびDLで同じ)であるため、既知の信号のUL送信からの詳細な短期チャネル推定値を使用して、DL送信ビームを決定することができる。これは、相互に基づくビームフォーミングと呼ばれる。全チャネル推定については、信号は、各UEアンテナから、および全ての周波数にわたって送信されるべきである。ULおよびDLに対して異なる周波数が使用されるFDDの場合、チャネルは完全には相互的ではない。
【0231】
UE送信機の特性は、単一または複数の送信アンテナを用いてUEのアンテナコネクターで指定され得る。一体型アンテナを有するUEについては、0dBのゲインを有する基準アンテナが想定され得る。UL MIMO動作の送信機要件は、UEが同じCDMグループの2つのポートで送信する場合に適用され得る。UEは、この制限外でより高いMPR(許容最大電力削減)値を使用し得る。
【0232】
一つのNR帯域に割り当てられた一つのアップリンクキャリアを有する帯域間キャリアアグリゲーションの場合、送信機電力要件が適用され得る。二つのNR帯域に割り当てられたアップリンクを有する帯域間キャリアアグリゲーションの場合、UE最大出力電力は、異なる帯域からの全てのコンポーネントキャリアにわたって測定されるべきである。各帯域が別個のアンテナコネクターを有する場合、最大出力電力は、各UEアンテナコネクターにおける最大出力電力の合計として測定される。測定期間は、少なくとも一つのサブフレーム(1ミリ秒)であるものとする。
【0233】
アップリンク送信の場合、UEは、例えば、第一のキャリアから第二のキャリアへ、またはその逆など、二つのキャリア間のいくつかの無線周波数(RF)ハードウェア(および/またはTxチェーン、例えば、フィルターおよび/またはデュプレクサ)を再構成/再調整し得る。この再構成/再調整は、キャリア間でTxチェーンを移動/切り替えることと呼んでもよい。実際に、二つのキャリア間のUL Txスイッチングは、第一のキャリアの中心周波数から第二のキャリアの中心周波数(またはその逆)へのUL Txチェーン/アンテナの再構成/再調整を含む。同じUL Txチェーン/アンテナ/アンテナコネクターは、第一のキャリア(例えば、スイッチング前)および第二のキャリア(例えば、スイッチング後)を介したアップリンク送信に使用され得る。UL Txスイッチングは、スケジューリングコマンドおよび/またはTDD ULシンボル/スロット/サブフレームの受信に応答してもよく、従って、動的UL Txスイッチングとも呼ばれる。
【0234】
本開示全体を通して、以下の用語が互換的に使用され得る。Txスイッチング、ULスイッチング、キャリアスイッチング、ULキャリアスイッチング、UL Txスイッチング、UL送信スイッチング、UL送信チャネルスイッチング、UL Txチェーンスイッチング、UL Txアンテナスイッチング、Txアンテナスイッチング、動的UL Txスイッチング。
【0235】
図21Aは、2Txを有するUEに対するアップリンクTxスイッチングの例を示す。図に示すように、UL Txスイッチングは、二つの動作モードを可能にする。一方のTxチャネルが2.1GHzのキャリアに使用され、他方が3.5GHzのキャリアに使用されるモード1、および一方のTxチャネルが3.5GHzに切り替えられ、他方がTDD-NRデュアルストリーム送信を可能にする3.5GHZに依然として使用されるモード2。アップリンクTxスイッチングは、モード1とモード2との間で切り替えるときに使用される。
【0236】
図21Bは、UL Txスイッチングのための送信オプションの例を示す。UE能力は端末ごとに異なるため、オプション1およびオプション2は、図に示すように、Rel-16でさらに定義される。オプション1では、UEは、時間分割モード(TDM)でキャリア1およびキャリア2を介してデータを送信できるが、同時に送信することはできない。このオプションは、「スイッチドアップリンク」と呼んでもよい。オプション2では、端末側では、キャリア1およびキャリア2は、TDMモードまたは同時送信モードのいずれかで、柔軟にアグリゲーションされ得る。このオプションは、「デュアルアップリンク」と呼んでもよい。
【0237】
図22Aは、EN-DCシナリオにおけるアップリンクTxスイッチングを有するUEのアップリンク動作モードの例を示す。アップリンクTxスイッチング(EN-DC)では、TDD-NRのアップリンク時間スロットにおいて、LTEを最初にサポートしたTxチャネルはTDD-NR周波数帯域に切り替えられ、その結果、UEはアップリンクでデュアルストリームを使用し、他の時間スロットでは、TxはLTEに戻る。UE能力および無線環境の要因に関して、UEは、
図22Aに示すように、異なるモードで動作することができる。アップリンクTxスイッチングは、アップリンク容量を向上させるために使用される。アップリンクTxスイッチングでは、TDD-NRのアップリンク時間スロットでは、デュアルストリームが維持され、他の時間スロットでは、UEは従来のEN-DCモードを使用し、結果として、アップリンクピークスループットがSAアーキテクチャーのTDD-NRのそれの約17%増加した。
【0238】
図22Bは、帯域間CAシナリオにおけるアップリンクTxスイッチングを有するUEのアップリンク動作モードの例を示す。帯域間CAに対してアップリンクTxスイッチングが起動されると、TDD-NRにおいて、UL時間スロットUEは、デュアルストリームでデータを送信することができる。例えば、セルタワーに近い場合、UEは、アップリンクTxスイッチングで帯域間CAを使用して、容量をさらに改善し、遅延を低減することができる。セルエッジでは、UEはFDD周波数帯域を使用してデータを送信し、一方で、ダウンリンクでFDDおよびTDDキャリアアグリゲーションを維持し、ユーザー体験を改善する。帯域間CAは、アップリンクTxスイッチングのオプション1およびオプション2を柔軟にサポートすることができる。UEは、UE能力および無線環境に依存する、
図22Bに示すモードの一つで機能する。さらに、3GPP(登録商標)Rel-16は、キャリアアグリゲーションの周波数帯域の組み合わせを78に拡大し、アップリンクTxスイッチングと統合することによって、CAは、カバレッジ、容量、および遅延において5G性能を向上させることができる。
【0239】
アップリンクTxスイッチングにより、UEは、セルエッジであっても、FDDキャリアとTDDキャリアの両方に同時に接続することができ、これは、限定されたアップリンクによる5Gアクセスの欠如の問題を解決する。 例えば、3.5GHzおよび100MHzの帯域幅を有するTDD-NR、ならびにキャリアアグリゲーションに利用される2.1GHzのFDD-NR周波数帯域の場合、セルエッジアップリンクデータレートが2Mbpsであるとき、アップリンクTxスイッチングを有するCAを採用することが、シングルキャリアTDD-NRを有するネットワークと比較して、ネットワーク容量を17.8%増加させることができる。3.5GHz(帯域幅100MHz)のTDD-NRがアップリンクTxスイッチングで2.1GHz(帯域幅20MHz)のFDD-NRをアグリゲーションする場合、アップリンクピークスループット容量は20%改善される。アップリンクTxスイッチングは、アップリンク時間スロットの可用性を100%に増加させ得、従って、HARQ RTTは、TDD-NRアップリンク時間スロットを待つのに必要なアップリンクデータなしに25%減少させることができる。3GPP(登録商標)Rel-15は、二つのキャリア上で同時送信を伴う帯域間CAを導入し、アップリンク上でTDD-NRのデュアルストリーム送信なしで容量損失をもたらし得る。アップリンクTxスイッチングでは、この制限は、TDMモードでFDD-NRおよびTDD-NRキャリアのデータを送信することによって排除される。アップリンクTxスイッチングを有するCAは、時間ドメインおよび周波数ドメインの両方でスペクトル利用を最大化し、TDD-NRキャリア上の電力ブーストの特徴と統合して、より良いユーザー体験を達成することによって、スペクトル利用を最大化する。
【0240】
図22Cは、SULシナリオにおけるアップリンクTxスイッチングを有するUEのアップリンク動作モードの例を示す。アップリンクTxスイッチングにより、SULは、TDD-NRおよびSULの時間-周波数リソースの両方をTDD-NRのカバレッジエリアに統合することができ、それによってアップリンク容量を増加させることができる。SULは、アップリンクTxスイッチングでオプション1(TDMモード)をサポートする。無線環境に応じて、UEは
図22Cに示すモードで動作する。セルタワーに近い場合、UEは、データ送信のためにTDD-NRとSUL周波数帯域の間で切り替える。セルエッジでは、SULキャリアを使用してアップリンクカバレッジを提供する。従って、アップリンクTxスイッチングを有するSULは、アップリンクスループットを改善し、遅延を低減し、アップリンクTxスイッチングを有しないSULと比較してカバレッジを改善することができない。アップリンクTxスイッチングでは、SULのアップリンク時間-周波数リソースをUEに割り当てることができ、単一ユーザーのアップリンク容量を20%増加させることができる。アップリンク時間スロットの最大100%が利用可能であり得、HARQ RTTをほぼ20%低減することができる。
【0241】
これらの帯域上の同時アップリンク送信が、例えば、基地局から無線デバイス、帯域へのダウンリンク(DL)において変調間(IM)製品を生じさせるため、二つの帯域にわたるチャネルのいくつかのLTE-NRアグリゲーションの組み合わせは、達成が困難であるとみなされ得る。例えば、これは、帯域間周波数分割二重(FDD)-FDDおよび時分割二重(TDD)-TDDの組み合わせに対して発生し得る。これは、達成が困難ではない二つの帯域にわたってチャネルの組み合わせがあることを意味し、これは、無線デバイスが帯域の組み合わせに対して二重同時アップリンクをサポートし得ることを意味する。ここで、チャネルはスペクトルの一部であり得る。
【0242】
例えば、無線デバイスから基地局への同時マルチアップリンク(UL)に起因するIM製品が引き起こされるアグリゲーションの組み合わせについて、無線デバイス内のDL受信機への送信機が引き起こされ、IMの任意の問題は、ULの実際の出力電力、電力バランス、割り当て、所望の信号レベル、および他の干渉に依存する。次に、異なる無線デバイスの実装は、異なる性能を有することになる。理想的なシナリオでは、BSは、チャネル状態情報(CSI)レポートおよびPHRを確実に取得し、その後、IMが他の外部干渉と区別され得る場合、既知の帯域の組み合わせに対してアクションを取ることができ得る。
【0243】
キャリア間でアップリンクCAをサポートするUEは、各キャリアに対して専用の送信(Tx)チェーンを有すると仮定することができ、従って、いかなる制限もなくCAをサポートできる。一方で、二つのキャリアにわたっていくつかのハードウェア(例えば、Txアンテナ、電力増幅器、位相ロックループ、送信機チェーン回路など)を共有し得るUEが存在し得、従って、適切な動作を確保するために特別な取り扱い(例えば、スケジューリングを介して)を必要とし得る。例えば、UEは、2つのTxチェーンを有し得、二つのキャリア上でアップリンク上で送信することができるが、いくらかの制限を伴う。こうしたUEは、2つのTxチェーンを有するので、(例えば、キャリア2上で2層多入力多出力(MIMO)をサポートするため)キャリア1上で1Tx、キャリア2上で2Txを送信することができず、従って、UEは、アップリンク上で送信するために、ケース1またはケース2のいずれかをサポートし得る。
【0244】
デュアルULの実装は、例えば、二つのTXデジタルフロントエンド、追加のTX位相ロックループ(PLL)、追加のTX測定受信機、二つのUL間の電力管理(異なるスタックの)、PA後に必要とされるマルチプレクサフィルター(マルチプレクサによって置き換えられるデュプレクサ)、TX経路間の分離などの追加のRFコンポーネントに関して、より高い費用で確実に可能である。
【0245】
スイッチングギャップは、二つのキャリア間でキャリア1からキャリア2へ、またはその逆に、いくつかのハードウェア(またはTxチェーン)を移動/再構成する)切り替えるのに十分な時間をUEに許可するために必要とされ得る。ネットワーク(NW)は、キャリアのうちの一つにスイッチングギャップを提供する必要があり、また、UE物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)処理時間に十分な追加の緩和を提供する必要がありこれは典型的には、アップリンク(UL)許可の終了とPUSCHの開始との間の時間である。
【0246】
例えば、二重接続および/またはキャリアアグリゲーションのために、アップリンクキャリアでサービングセルを構成するとき、ネットワークは、UE無線アクセス能力情報に対する問い合わせ(例えば、UECapabilityEnquiry)を送信し得る。ネットワークは、(追加の)UE無線アクセス能力情報が必要な場合、RRC_CONNECTED内のUEへの手順を開始する。UEは、例えば、RRCメッセージを介して、基地局から問い合わせを受信し得る。UEは、問い合わせメッセージの要求フィールドに基づき、能力情報(例えば、UECapabilityInformation)メッセージの内容を設定し得る。例えば、ue-CapabilityRAT-RequestListが、nrに設定されたrat-Typeを有するUE-CapabilityRAT-Requestを含む場合、UEは、ue-CapabilityRAT-ContainerListに、UE-NR-CapabilityタイプのUE-CapabilityRAT-Containerおよびnrに設定されたrat-Typeを含むものとする。UEは、サポートされる帯域の組み合わせおよび特徴セット(例えば、supportedBandCombinationList、featureSets、およびfeatureSetCombinations)のリストを含み得る。
【0247】
UEは、UE能力情報を含むRRCメッセージを送信し得る。UE能力情報は、UEによってサポートされる帯域の組み合わせのリスト(例えば、BandCombinationList)を含み得る。帯域の組み合わせのリストは、NR CA、NR非CA、および/またはMR-DC帯域の組み合わせ(DLのみまたはULのみの帯域も含む)のリストを含み得る。
【0248】
一実施例では、問い合わせは、UL Txスイッチング(例えば、uplinkTxSwitchRequest)の要求を含み得る。応答して、UEは、UEがUL Txスイッチング(例えば、BandCombination-UplinkTxSwitch)に対してサポートし得る帯域組み合わせのリストを送信し得る。例えば、UEは、第一の入力から始まる、候補帯域の組み合わせのリストから可能な限りUL TXスイッチングをサポートしたNRのみ/E-UTRA-NR帯域の組み合わせの数だけ、UL Txスイッチング(例えば、supportedBandCombinationList-UplinkTxSwitch)のためのサポートされる帯域の組み合わせのリストに含めてもよい。
【0249】
UL Txスイッチングのための(一つまたは複数の)サポートされる帯域の組み合わせのリストは、(一つまたは複数の)サポートされる帯域ペアー(例えば、supportedBandPairListNR)のリスト、および/またはアップリンクTxスイッチングのためのサポートオプション(例えば、uplinkTxSwitching-OptionSupport)を含み得る。例えば、サポートオプションは、「スイッチドUL」モード(例えば、TDM送信)、または「デュアルUL」モード(同時送信)、または両方のモードを示し得る。例えば、サポートオプションは、UL Txスイッチングのための電力ブーストがサポートされるかどうかを示し得る(例えば、uplinkTxSwitching-PowerBoosting)。
【0250】
UL Txスイッチングのためのサポートされる帯域ペアーの各帯域ペアーは、第一の周波数帯域および第二の周波数帯域を含む。能力情報は、各帯域ペアー(例えば、ULTxSwitchingBandPair)について、同時送信のための第一の周波数帯域(例えば、bandIndexUL1)のインデックスおよび第二の周波数帯域(例えば、bandIndexUL2)のインデックスを示す。能力情報はまた、各帯域ペアーについて、帯域ペアーの二つの周波数帯域(例えば、uplinkTxSwitchingPeriod)に関連付けられるスイッチングギャップ/期間を示し得る。例えば、スイッチングギャップ/期間は、マイクロ秒(例えば、35us、140us、または210us)の持続時間であり得る。
【0251】
ネットワークは、UEのために一つまたは複数のセルを構成することができる。例えば、ネットワークは、一つまたは複数のセルグループ(例えば、CellGroupConfig)を示すRRCメッセージを送信し得る。RRCメッセージは、セルグループ(MCGおよび/またはSCG)について、一つまたは複数のサービングセル、例えば、Pcellおよび/またはSPcellおよび/またはScellの構成パラメーターを含むことができる。一つまたは複数のサービングセルの各々は、一つまたは複数のアップリンクキャリア(例えば、UL(NUL)および/またはSUL)を含んでもよい。RRCメッセージは、例えば、UE能力情報に基づき、セルグループ(例えば、uplinkTxSwitchingOption)内のUL Txスイッチングのための、例えば、スイッチドULまたはデュアルULなどのオプションを示すパラメーターを含み得る。RRCメッセージは、セルグループ内のUL Txスイッチング(例えば、uplinkTxSwitchingPowerBoosting)に対して電力ブーストが有効であるかどうかを示すパラメーターを含み得る。
【0252】
ネットワークは、MCGまたはSCGのSpCellまたはSCellであり得る、UE用の一つまたは複数のサービングセルを構成し得る。UEは、一つまたは複数のサービングセルの構成パラメーターを含む一つまたは複数のRRCメッセージを受信することができる。サービングセルの構成パラメーターは、ダウンリンク構成および/またはアップリンク構成を示し得る。例えば、サービングセルの構成パラメーターは、サービングセルの一つまたは複数のダウンリンクBWPを示し得る。例えば、サービングセルの構成パラメーターは、サービングセルの少なくとも一つのアップリンクキャリア、例えば、UL(NUL)および/またはSULを示し得る。アップリンクキャリアの場合、構成パラメーターは、一つまたは複数のUL BWPを示し得る。アップリンクキャリアの場合、構成パラメーターは、UL Txスイッチングが構成される(例えば、uplinkTxSwitching)ことを示し得る。
【0253】
セルのアップリンクキャリアに関連付けられるUL Txスイッチング構成は、構成されるアップリンクキャリアが、動的UL Txスイッチング(例えば、アップリンクTxSwitchingCarrierを介して)に対して「キャリア1」または「キャリア2」であるかどうかを示し得る。例えば、UL「キャリア1」は、一つの送信アンテナコネクターであることが可能であり得、UL「キャリア2」は、二つの送信アンテナコネクターであることが可能であり得る。例えば、帯域間UL CAまたはSULの場合、ネットワークは、キャリア1として動的UL TXスイッチングに関与する二つのアップリンクキャリアのうちの一つ、およびキャリア2として他方を構成する。(NG)EN-DCの場合、ネットワークは常にNRキャリアをキャリア2として構成する。
【0254】
セルのアップリンクキャリアに関連付けられるUL Txスイッチング構成は、UL Txスイッチング期間の位置を示し得る(例えば、uplinkTxSwitchingPeriodLocationを介して)。例えば、ブールパラメーター/フィールドは、UL Txスイッチング期間の位置が、このそれぞれのULキャリアで構成されるかどうかを示し得る。帯域間UL CAまたはSULの場合、ネットワークは、動的UL TXスイッチングに関与するアップリンクキャリアのうちの一つについてこのフィールドを構成し、他のキャリアでこのフィールドをFALSEに構成する。(NG)EN-DCの場合、ネットワークは常にこのフィールドをNRキャリア(すなわち、(NG)EN-DCの場合、ULスイッチング周期はNRキャリア上で常に発生する)に対して構成する。
【0255】
図23Aおよび
図23Bは、UL Txスイッチング期間位置の例を示す。二つのアップリンクキャリアの間で切り替えるためのタイムマスクを、
図23Aおよび
図23Bに示す。スイッチングタイムマスクは、アップリンク帯域ペアーに適用可能であり得る。例えば、アップリンク帯域ペアーは、帯域間UL CA構成および/またはSUL構成および/または二重接続(例えば、NR-DCおよび/またはEN/DCおよび/またはNE-DCおよび/またはMR-DC)と関連付けられてもよい。二つのアップリンクキャリアは、異なるキャリア周波数を有する異なる帯域にあり得る。UL Txスイッチング期間/ギャップ(例えば、uplinkTxSwitchingPeriod、N
TX1-TX2)を示す能力情報は、二つのアップリンクキャリアに関連付けられる、および/またはネットワークに送信されるそれぞれの帯域の組み合わせに対して存在し得る。例えば、例えば、能力uplinkTxSwitchingPowerBoostingが存在し、IEpowerboostingTxSwitchingが1に設定されるときに、最大出力電力上の3dBブーストで、NR ULキャリア1は、一つの送信アンテナコネクターであることが可能であり、NR ULキャリア2は、二つの送信アンテナコネクターであることが可能である。UEは、スケジューリングコマンドおよび/またはランク適合に従って、二つのアップリンクキャリア上の一つのアンテナポートによる単一層送信と二つのアンテナポートによる二層送信との間のスイッチをサポートし得る。一実施例では、2つのアンテナポートを有する単一層および二層送信の両方、ならびに1つのアンテナポートを有する単一層送信が、NR ULキャリア2上でサポートされ得る。
【0256】
図23Aおよび
図23Bに示される、スイッチング期間は、RRCシグナリング(例えば、uplinkTxSwitchingPeriodLocation)に示されるように、NRキャリア1またはキャリア2のいずれかに位置する。
図23Aは、ULキャリア1とULキャリア2との間で切り替えるための例示的なタイムマスクを示し、スイッチング期間はキャリア1内に位置する。
図23Bは、ULキャリア1とULキャリア2との間で切り替えるための例示的なタイムマスクを示し、スイッチング期間はキャリア2内に位置する。アップリンクスイッチング期間の長さは、UE能力uplinkTxSwitchingPeriodによって示される値未満であり得る。要件は、二つのアップリンクキャリアに対する共位置および同期ネットワーク展開の場合に適用され得る。要件は、二つのアップリンクキャリアに対する単一のTAG、例えば、二つのキャリアに対する同じアップリンクタイミングの場合に適用され得る。
【0257】
UEは、一つまたは複数の条件が満たされる場合、および/またはUEがUL Txスイッチング(uplinkTxSwitching)で構成される場合、アップリンクスイッチングギャップNTX1-TX2中にアップリンク送信を省略し得る。スイッチングギャップ/期間NTX1-TX2は、二つのアップリンクキャリアに関連付けられるそれぞれの帯域の組み合わせに対するUE能力uplinkTxSwitchingPeriodによって示される。UEは、帯域の組み合わせのためのパラメーター(例えば、BandCombination-UplinkTxSwitch)を用いたアップリンクスイッチングの能力を示し得る。その帯域の組み合わせについて、UEは、E-UTRA無線アクセスを使用するMCGで、およびNR無線アクセス(EN-DC)を使用するSCGで構成され得る。その帯域の組み合わせについて、UEはアップリンクキャリアアグリゲーションで構成され得る。その帯域の組み合わせについて、UEは、SUL(supplementaryUplink)の上位層パラメーターを有する二つのアップリンクキャリアを有するサービングセルで構成され得る。スイッチングギャップ/期間が存在してもよく、スイッチングギャップの位置が以下のように定義され得る、一つまたは複数の条件。
【0258】
T0-Toffset後、T0で開始するアップリンク送信のためにアップリンクスイッチングがトリガーされる場合、UEは、アップリンクスイッチングをキャンセルすること、および/またはT0-Toffset後にスケジュールされる任意の他のアップリンク送信のためにT0の前に発生する任意の他の新しいアップリンクスイッチングをトリガーすることが期待されない場合がありToffsetは、スイッチをトリガーするアップリンク送信のために定義されるUE処理手順時間である。
【0259】
UEは、μUL=max(μUL,1,μUL,2)を有するスロットにおいて二つ以上のアップリンクスイッチングを行うことを期待し得、μUL,1は、スイッチングギャップ前の一つのアップリンクキャリアのアクティブUL BWPのサブキャリア間隔に対応し、μUL,2は、スイッチングギャップ後の他のアップリンクキャリアのアクティブUL BWPのサブキャリア間隔に対応する。
【0260】
UEは、帯域の組み合わせに対するアップリンクスイッチング(例えば、BandCombination-UplinkTxSwitchで)の能力を示し得る。その帯域の組み合わせについて、UEは、E-UTRA無線アクセスを使用するMCGで、およびNR無線アクセス(EN-DC)を使用するSCGで構成され得る。UEは、アップリンクスイッチング(例えば、パラメーターuplinkTxSwitching)で構成され得る。
【0261】
UEは、スイッチドUL送信モード(例えば、「switchedUL」に設定されるuplinkTxSwitchingOption)で構成され得る。UEは、T0-Toffset前に受信されたDCIに基づき、または上位層構成に基づき、アップリンクで送信することであり得る。UEは、別のアップリンクキャリア上のE-UTRAアップリンクの後に行われるNRアップリンクを送信することであり得る。UEは、二つのキャリアのいずれかのスイッチング期間/ギャップNTX1-TX2の持続時間の間送信するとは予想され得ない。UEは、別のアップリンクキャリア上のNRアップリンクの後に行われるE-UTRAアップリンクを送信することであり得る。UEは、二つのキャリアのいずれかのスイッチング期間/ギャップNTX1-TX2の持続時間の間送信するとは予想され得ない。UEは、NRアップリンクおよびE-UTRAアップリンク上で同時に送信することが期待され得ない。UEが、E-UTRAアップリンク送信と重複する任意のNRアップリンク送信を送信するようにスケジュールまたは構成される場合、NRアップリンク送信はドロップされ得る。
【0262】
UEは、デュアルUL送信モード(例えば、「dualUL」に設定にされる、uplinkTxSwitchingOption)で構成され得る。UEは、T0-Toffset前に受信されたDCIに基づき、または上位層構成に基づき、アップリンクで送信することであり得る。UEは、別のアップリンクキャリア上のE-UTRAアップリンクの後に行われるNR2ポートアップリンクを送信することであり得る。UEは、二つのキャリアのいずれかのスイッチング期間/ギャップNTX1-TX2の持続時間の間送信するとは予想され得ない。UEは、別のアップリンクキャリア上のNR2ポートアップリンクの後に行われるE-UTRAアップリンクを送信することであり得る。UEは、二つのキャリアのいずれかのスイッチング期間/ギャップNTX1-TX2の持続時間の間送信するとは予想され得ない。UEは、NRアップリンクおよびE-UTRAアップリンク上で2ポート送信を同時に送信することが期待され得ない。他の事例では、UEは通常、中断することなく全てのアップリンク送信を送信することが期待され得る。UEは、tdm-PatternConfigまたはtdm-PatternConfig2で構成され得る。構成によってアップリンクとして指定されるE-UTRAサブフレームについて、UEは、1ポートE-UTRAアップリンクを送信することができる動作状態を想定し得る。構成によってアップリンクとして指定されるもの以外のE-UTRAサブフレーム(例えば、ダウンリンクおよび/または特殊および/または柔軟なサブフレーム/スロット/シンボル)については、UEは、2ポートNRアップリンクを送信することができる動作状態を想定することができる。
【0263】
UEは、帯域の組み合わせに対するアップリンクスイッチング(例えば、BandCombination-UplinkTxSwitchで)の能力を示し得る。その帯域の組み合わせについて、UEはアップリンクキャリアアグリゲーションで構成され得る。UEは、アップリンクスイッチング(例えば、パラメーターuplinkTxSwitching)で構成され得る。UEは、T0-Toffset前に受信されたDCIに基づき、または上位層構成に基づき、アップリンクで送信することであり得る。UEは、一つのアップリンクキャリア上で2ポート送信を送信することであってもよく、先行するアップリンク送信が、別のアップリンクキャリア上で1ポート送信であり得る。UEは、二つのキャリアのいずれかのスイッチング期間/ギャップNTX1-TX2の持続時間の間送信するとは予想され得ない。UEは、一つのアップリンクキャリア上で1ポート送信を送信することであり得、先行するアップリンク送信が、別のアップリンクキャリア上で2ポート送信であり得る。UEは、二つのキャリアのいずれかのスイッチング期間/ギャップNTX1-TX2の持続時間の間送信するとは予想され得ない。
【0264】
スイッチドUL送信モード(例えば、「switchedUL」に設定されるuplinkTxSwitchingOption)で構成されるUEの場合、UEが一つのアップリンクキャリア上で1ポート送信を送信するとき、および前のアップリンク送信が別のアップリンクキャリア上で1ポート送信であった場合、その後、UEは、二つのキャリアのいずれか上でスイッチング期間/ギャップNTX1-TX2の間送信すると予想され得ない。デュアルUL送信モード(例えば、uplinkTxSwitchingOptionが「dualUL」に設定される)で構成されるUEについて、UEが一つのアップリンクキャリア上で2ポート送信を送信するとき、および前のアップリンク送信が同じアップリンクキャリア上で1ポート送信であった場合、および/またはUEが、2ポート送信が同じアップリンクキャリアでサポートできない動作状態である場合、その後、UEは、二つのキャリアのいずれかでスイッチング期間/ギャップNTX1-TX2の間送信すると予想され得ない。デュアルUL送信モード(例えば、uplinkTxSwitchingOptionが「dualUL」に設定される)で構成されるUEについて、UEが一つのアップリンクキャリア上で1ポート送信を送信するとき、および前のアップリンク送信が別のアップリンクキャリア上で1ポート送信であった場合、および/またはUEが、2ポート送信が同じアップリンクキャリア上でサポートされ得る動作状態である場合、UEは、二つのキャリアのいずれかでスイッチング期間/ギャップNTX1-TX2の間送信すると予想され得ない。UEは、一つのアップリンクキャリア上の二つのアンテナポート上の同時送信、および別のアップリンクキャリア上の任意の送信をもたらすアップリンク送信でスケジュールおよび/または構成されることが期待され得ない。他の事例では、UEは通常、中断することなく全てのアップリンク送信を送信することが期待され得る。
【0265】
UEは、帯域の組み合わせに対するアップリンクスイッチング(例えば、BandCombination-UplinkTxSwitchで)の能力を示し得る。その帯域の組み合わせについて、UEは、例えば、上位層パラメーターsupplementaryUplinkを有するSULで構成される、二つのアップリンクキャリアを有するサービングセルで構成され得る。UEは、アップリンクスイッチング(例えば、パラメーターuplinkTxSwitching)で構成され得る。UEが、T0-Toffsetの前に受信されたDCIに基づき、または上位層構成に基づき先行する送信機会とは異なるアップリンクで任意のアップリンクチャネルまたは信号を送信する場合、その後、UEは、アップリンクスイッチングが、スイッチングギャップNTX1-TX2の持続時間でトリガーされると仮定することができ、ここでは、T0は、アップリンクチャネルまたは信号の送信機会の第一のシンボルの開始時間であり、Toffsetは、アップリンクチャネルまたは信号の送信機会の準備手順時間である。スイッチングギャップNTX1-TX2の間、UEは、二つのアップリンクのいずれかで送信するとは予想され得ない。他の事例では、UEは通常、中断することなく全てのアップリンク送信を送信することが期待され得る。
【0266】
HDビデオコール、オンラインウェブキャスト/販売、拡張現実(AR)など、高いアップリンク日付レートを必要とするさまざまな出現する、新しい消費者サービスがあり約10秒のBMSアップリンクデータレートを必要とする。このような広く適用可能なシナリオに対するアップリンクスループットおよび容量を高めるためには、マルチキャリアシナリオ(>2周波数帯域)において全てのアップリンクリソースを効率的に利用する必要がある。実際の展開シナリオでは、ネットワークは2超の帯域をサポートする。従って、これらのULリソースの効率的な利用が優先され得る。
【0267】
しかしながら、コスト、複雑さ、発熱、電力消費量、および相互変調干渉が増加するため、スマートフォンに対して2Tx超を実装することは困難である。現在の市販のスマートフォンは最大2Tx RFチェーンをサポートするため、現在のスマートフォンは2超の帯域で同時に送信することができない。以下の理由から、スマートフォンに対してより多くのTx RFチェーンを実装することは困難である。より多くのTx RFチェーン、電源モジュールなどのため、コストと複雑さが増加している。2超の電源モジュールが同時に機能する場合、サイズ、発熱および電力消費量も劇的に増加する。より多くのTx RFチェーンはまた、相互変調干渉を引き起こし、いくつかの帯域の組み合わせに対するダウンリンク性能を低下させる、PLL(位相ロックループ)およびLO(局所発振器)の数を増加させる、および、一部のTx RFリソースは、電力制限またはTDD帯域上のあまり利用できないULスロットの制限のために、十分に利用され得ない。今後、スマートフォンの割合が高いことが予想されている。これにより、ネットワークが利用可能なアップリンクリソース/帯域の全てを完全に利用すること、およびスマートフォンがアップリンクデータレートを増加させることが非常に困難になる。
【0268】
4超のTxアンテナで動作するための拡張は、サイズおよびコストの制約なしに、CPEまたはIoTデバイスなどのデバイスを標的にするとみなされ得る。周波数選択的なプリコーディングのための拡張は、送信が4つのMIMO層を含む場合、ほとんどのゲインを提供するとみなされ得るため、そのようなゲインは、2Txスマートフォンには適用されない。mTRP(マルチ送信受信ポイント)アップリンクの強化は、原則として全てのデバイスタイプに適用可能であり、マクロセルmTRP展開におけるセルエッジ性能に対し主にゲインを提供するが、アップリンク性能は、カバレッジ制限された状態でないスマートフォンに対して改善され得る。
【0269】
多くの事業者は、異なる帯域幅、TDD/FDD二重、およびDL/UL構成を有する2超の周波数帯域上にNRを展開した、または展開することを計画している。広く適用可能なシナリオに対するアップリンクスループットおよび容量を高めるために、ほとんどのデバイスが限られた数のTxアンテナ(例えば、2Tx)を有するスマートフォンであるマルチキャリアシナリオ(>2帯域)において、全てのアップリンクリソースを効率的に利用する必要がある。従って、2超のUL帯域間で2Txスイッチングを動的に可能にすることが重要である。
【0270】
既存の技術では、帯域構成および同時送信のUL能力は厳密に結合される。プロトコル設計によって制限され、2Txを有するUEは、2つのUL帯域で構成され得、従って、2Txスイッチングは、2つの構成されるUL帯域にわたって実施され得る。2超の帯域の中からキャリアを選択/切り替えるために、半静的RRCセル再構成を使用することができる。2Tx UEに対して二つの構成される帯域間のUL Txスイッチングを導入して、2Txをスイッチング様式で二つの帯域のいずれか一つ上のUL MIMOに使用することを可能にすることによって、ULデータレートを改善した。アップリンクについては、ネットワークは、サービングセルの状態、例えば、起動または停止に関係なく、FeatureSetCombination要件から導出されたUEアップリンク機能に準拠するようにサービングセルを構成する必要がある。言い換えれば、帯域構成、起動、および同時送信などのUEアップリンク機能は、既存の技術に厳密に結合され、例えば、構成される帯域の最大数、起動される帯域の最大数、およびPUSCHのアップリンク送信帯域の最大数は、互いに等しい。PUSCH送信帯域の最大数は、UE上に装備された同時Tx RFチェーンの数に依存する。従って、プロトコル設計によって制限されるが、2Tx UEは、Txスイッチングあり/なしで、最大2つのUL帯域を同時に構成することができ、これは、2つの構成されるUL帯域上で起動/停止を有効にすることができる。2Tx UEは、はるかに長い遅延を必要とするRRCベースのセル再構成によって、2超のUL帯域の中からキャリアを選択または切り替えることができる。
【0271】
既存の技術では、2超のUL帯域間でキャリアを切り替えることは、例えば、約50ミリ秒などの長い遅延を必要とするRRCベースのセル再構成を介する(注:高速セル起動/停止は、2つの構成されるUL帯域内であり得る)。2超のUL帯域間の動的UL 2Txスイッチングは、はるかに短い遅延、例えば、SRSキャリアスイッチングと同様のシンボルレベル遅延を必要とする、はるかに速いキャリアスイッチングを可能にすることができる。
【0272】
帯域構成および同時送信のUL能力は、分離されることが望ましい、例えば、構成される帯域の最大数>同時送信帯域の最大数。これにより、2Txを有するUEは、2超のUL帯域で構成され得、従って、2Txを有するUEは、2超の構成されるUL帯域、例えば、4つのUL帯域にわたってTxスイッチングを動的に実行し得る。これにより、柔軟なスペクトルアクセスが可能になる。
【0273】
2超の帯域間の動的2Txスイッチングは、各帯域のトラフィック、TDD D/U(ダウンリンクシンボル/アップリンクシンボル)構成、帯域幅、およびチャネル条件に基づいてもよい。2超の帯域間の動的2Txスイッチングは、TDD ULスロットの効率的な利用、チャネル条件へのより良い適合、およびより高いトランク効率により、より高いULデータレート、より高いシステムスペクトル利用、および遅延結合トラフィックに対するより高いUL容量をもたらし得る。
【0274】
2超のUL帯域上の2TxスイッチングのRF複雑さを比較するために、Txスイッチングはいくつかのスイッチを必要とするが、比較は、3Txまたは4Txデバイス、すなわち、3ULまたは4ULの同時送信をサポートするデバイスとすることができる。これらのデバイスのRFは、Txスイッチングを伴う2Txよりもはるかに複雑である。主な違いは、必要な数の電源とTx RFチェーン(2つ電源と2つの同時アップリンクに必要なTx RFチェーンのみ)である。
【0275】
5G進化(リリース18)では、2Txまたは3Tx UEの柔軟なスペクトル利用メカニズムとしての柔軟なスペクトルアクセス(FSA)は、アップリンクユーザーが知覚するスループットおよびネットワークスループットを改善するために重要な方向である。例えば、構成、起動、および同時送信のUE能力は、分離され得る。このようにして、UEは、二つの同時Tx RFチェーンとの同時PUSCH送信のためにそれらの帯域のうちの一つまたは二つを利用する一方で、2超の帯域で構成され、かつ起動され得る。従って、FSAは、構成されるキャリアのサブセットを動的に選択し、各帯域のトラフィック、TDD D/U構成、帯域幅、およびチャネル条件に基づき、それに応じて送信のためにTxを切り替えるための機構を提供する。さらに、2超のUL帯域間で2Txスイッチングが可能なUEデバイスは、2超のUL帯域(例えば、3Txまたは4Tx UE)で同時に送信できるUEデバイスよりもはるかに複雑さおよびコストがはるかに少なく、その主な違いは電源の数に由来する。
【0276】
2超の帯域間の動的UL Txスイッチングをサポートすることによって、FSAは、より高いULデータレート、より高いシステムスペクトル利用、および遅延結合トラフィックに対するより高いUL容量をもたらし得る。
【0277】
2超の帯域間の動的UL Txスイッチングは、TDD ULスロットの効率的な利用を可能にする。ネットワークは、より広い帯域幅、および/または所与のスロット内のほとんどの予定外RBを有する帯域上でUEを動的にスケジュールすることができる。例えば、所与のスロットについて、アクティブなTDD帯域/セルのうちの一つがダウンリンク(D)であるとき、UEは、TDD構成に従ってアップリンク(U)である別のTDD帯域に切り替えられ、より広い帯域幅でより高いULデータレートを提供することができ、アップリンクスロットが帯域上で利用可能であるとき、UEはTDD帯域に切り替えられ得る。結果として、FSAは、より多くのUL利用可能なリソースにより、より高いULデータレートを達成することができる。
【0278】
2超の帯域間の動的UL Txスイッチングは、チャネル条件へのより良い適合を可能にする。ネットワークは、より良好なチャネル条件を用いて、帯域上のUEをスケジュールすることができる。レガシーメカニズムと比較して、チャネルの適合を改善するためにより多くのUL帯域が利用可能である。例えば、セルエッジユーザーの場合、FSAによって有効化されるより多くのULスペクトルから最良のULキャリアおよびRBを選択することが、より良いアップリンクカバレッジおよびより高いULシステム効率をもたらす。
【0279】
2超の帯域間の動的UL Txスイッチングは、より高いトランク効率を可能にする。仮想現実および拡張現実などの新興アプリケーションは、厳密な遅延(ミリ秒レベル)および信頼性要件を課す。FSAは、送信タイムアウトの問題を軽減し、従って、TTIレベルのキャリアスイッチングおよび高速システム負荷バランスのおかげで、これらのアプリケーションに大幅な性能改善を提供することができる。具体的には、トラフィックがランダムに到着することを考慮すると、周波数帯域がユーザートラフィックと混雑している場合、FSAは、トラフィック負荷の一部を別の周波数帯域に動的に割り当てて、占有されていないリソースを可能な限り使用することができる。
【0280】
既存の技術では、UEは、UL Txスイッチングのための二つの周波数帯域からの二つのキャリアで半静的に構成され得る。例えば、UEは、UL Txスイッチングのための二つの周波数帯域を有する二つのキャリアを半静的に構成する、上位層シグナリング(例えば、RRCメッセージ)を受信し得る。例えば、上位層シグナリング、UL Txスイッチングのための二つの周波数帯域を有する二つのキャリアを構成するには、長い時間(例えば、数十ミリ秒)が必要であり得る。M(例えば、M>2)周波数帯域にわたる動的UL Txスイッチングを可能にするために、UEは、M Txアンテナ/チェーン(これは、高コストおよび高電力消費を引き起こす)をサポートする。M(例えば、M>2)周波数帯域にわたる動的UL Txスイッチングを可能にするために、例えば、2Tx UEが、複数の帯域(例えば、M個の帯域)の間で切り替えられた一つまたは複数の帯域を有する一つまたは複数のULキャリアを動的に使用するのを助けるために、低層シグナリング(PHY層内のPDCCH(例えば、DCI)および/またはMAC層内のMAC CE)メカニズムをUL Txスイッチングに組み込むことができる。既存の技術に基づき、2Tx UEに対してこの機能を有効にするギャップがある。例えば、既存のUL Txスイッチング技術は、2超の周波数帯域をサポートするのに拡張可能ではない。
【0281】
例えば、M個の(M>2)構成帯域から任意の二つの帯域間の切り替えが許容される場合、新しいTxスイッチングシナリオ(例えば、Txスイッチング、および/または同じ二つの帯域間の2Txのいずれかのスイッチング)が現れてもよく、これは、現在の標準および/または技術によってサポートされていない。これらの新しいTxスイッチングシナリオの一部は、必要ではない場合がありおよび/または実用的な展開におけるUL容量増加に必須ではあり得ない。
【0282】
図24は、2Tx UEに対するUL Txスイッチングの例を示す。図に示すように、既存の技術に基づき、UEは、帯域1のキャリア1および帯域2のキャリア2、例えば、1Txアンテナであることが可能なキャリア1および2Txアンテナであることが可能なキャリア2で構成され得る。UEは、キャリア2を介したアップリンク送信のために第一のTx(例えば、図のTx-1)を使用し、UL Txスイッチングに基づき、キャリア1およびキャリア2を介したアップリンク送信のために第二のTx(例えば、図のTx-2)を使用し得る。UEが、2超の帯域、例えば、帯域3のキャリア3および/または帯域4のキャリア4で構成される場合、次に、キャリア3およびキャリア4がデュアルストリームUL送信をサポートするように構成されるかどうかに応じて(例えば、1Txアンテナまたは2Txアンテナであることが可能)、異なる可能性が生じ得る。
【0283】
図25は、2超の帯域にわたる2Tx UEに対するUL Txスイッチングの例を示す。この実施例では、キャリア1およびキャリア3は、1Txアンテナ(例えば、単一層送信をサポートする)であることが可能として構成され、キャリア2およびキャリア4は、2Txアンテナ(例えば、一層および二層送信をサポートする)であることが可能として構成される。図に示すように、制限が適用されない場合、UEは、M=4帯域のいずれかおよび/または両方のTxチェーン/アンテナを切り替える(移動/再調整/再構成)ことができる。例えば、時間T2で、キャリア2に対する許可が受信され、これはUEがTx-1およびTx-2の両方を帯域4から帯域2に切り替えることを必要とする。これは新しいTxスイッチングシナリオである。例えば、時間T3で、キャリア3に対して第一の許可が受信され、キャリア4に対して第二の許可が受信され、これはUEが両方のTxチェーン(Tx-1を帯域2から帯域3へ、およびTx-2を帯域2から帯域4へ)を切り替えることを必要とする。別の実施例では、UEは、Tx-2を帯域2から帯域3へ、Tx-1を帯域2から帯域4へ切り替え得る。どのTxがどの帯域からどの帯域に切り替わるかに応じて、結果として生じるスイッチングギャップ、ひいてはアップリンク送信は異なり得る。同様のシナリオがT4で発生する。例えば、時間T5で、キャリア4に対して許可が受信され、これはUEが両方のTxチェーン(Tx-1を帯域1から帯域4へ、およびTx-2を帯域2から帯域4へ)を切り替えることを必要とする。このシナリオでは、各Txチェーンの切り替えは、異なる時間を必要とし、異なるスイッチングギャップをもたらし得る。ネットワークは、受信されたUL送信を処理するために、結果として生じるスイッチングギャップを知ることが不可欠である。この情報はまた、ネットワークが、構成されるULキャリアにわたってアップリンク送信をより効率的にスケジュールするのに役立つ。
【0284】
実用的なシナリオにおける管理可能かつ拡張可能な動的マルチキャリアUL動作に向かって、目に見えるゲインのない過度に複雑な設計を回避するために、いくつかの必要な制限が必要であり得る。例えば、構成される帯域および/またはキャリア間のUL Txスイッチングのための全ての可能な組み合わせをサポートする必要はない場合がある。例えば、四つの構成される帯域からの/それにわたる二つの同時帯域全てを支持する動機がない場合がありこれは(4C2)=6つの異なる状態をもたらす。
【0285】
さらに、新しいTxスイッチングシナリオに関して、UL Txスイッチングにおけるいくらかの制限が必要とされ得る。例えば、両方のTxチェーンが同時に切り替えられ得るかどうか、および/またはそれらのうちの少なくとも一つが切り替えられない(例えば、特定のキャリアを使用するために固定される)かどうか? 例えば、一部のシナリオでは、結果として得られるUL送信が、どのTxチェーンが切り替えられるかに応じて異なり得、従って、不確実性および/または過度に複雑な設計を回避するために、いくつかの制限が必要であり得る。例えば、ネットワークは、全ての無線デバイスの内部プロセスを制御でき得ない。これらのシナリオでは、いくつかの制限が有用であり得る。
【0286】
例えば、既存の技術では、単一のスイッチング期間/ギャップが報告され、二つの帯域間の単一の(例えば、同じ)Txスイッチングを含む、一ペアーの帯域に使用される。M個の(M>2)構成の帯域のうちのいずれか二つの帯域間の切り替えが許容される場合、新しいTxスイッチングシナリオ(例えば、Txスイッチング、および/または同じ二つの帯域間の2Txのいずれかのスイッチング)が現れ得、これは、現在の標準によってサポートされていない。新しいTxスイッチングシナリオは、例えば、二つのTxチェーンのUEのRFハードウェアに応じて、新しい/異なるスイッチング期間をもたらし得る。例えば、TxスイッチングがUEの実装に残される場合、同じキャリアスイッチングは、異なるTxスイッチング(例えば、UEの実装に基づく)をもたらし、従って、異なるスイッチングギャップをもたらし得、これは、穿刺に起因して、結果として生じるUL送信に影響を与え得る。
【0287】
ネットワーク側でのUL送信の正常な受信のためには、UEおよびネットワークが各シナリオにおける対応するスイッチング期間について共通の理解を有するように、新しいTxスイッチングシナリオに対処することが不可欠である。この情報は、ネットワークが、M個の構成される帯域にわたるUL送信をより良好にスケジュールすることを可能にする。
【0288】
さらに、UEの実装が、スケジューリングコマンドに基づき、TxチャネルおよびRFチェーンおよびアンテナコネクターのいずれかをTTIレベルでランダムに切り替える場合、UEのUE電力消費量が増加することになる。動的Txスイッチングシナリオを制限し、スイッチングTx決定を可能にし、電力消費を低減するために、新しいシナリオに対してUE挙動を定義することが望ましくあり得る。
【0289】
実施形態は、ネットワークが、UEのUL Txスイッチングの可能性を制御/予測する(従って、UL処理/スケジューリングを強化する)ことができるように、一つまたは複数の動的Txスイッチング動作、ならびに提案された動作内の新しいスイッチングシナリオを可能にするRRCシグナリングを提案する。実施形態により、UEは、二つのTxチェーン/アンテナの各々をM個の(M>2)ULキャリア/帯域にマッピングする方法、および新しい出現するスイッチングシナリオでどの帯域に対してどのTxを使用するかを決定することができる。送信ごとに使用/切り替えるTxチェーンは、ネットワークによって明示的に示され得ない(およびUEの実装のままであり得る)。例示的実施形態は、ネットワークおよびUEが、新しいスイッチングシナリオにおけるTxスイッチングギャップの相互理解を有するのを助ける、いくつかのガイドライン/フレームを提供し得る。例えば、UEは、実施形態に基づき、Txチェーンを暗黙的に決定して切り替え/使用し得る。
【0290】
いくつかの実施形態では、ネットワークは、動的UL Txスイッチング動作のために、M個のキャリア/帯域のうちの複数の(例えば、二つ以上の)ペアーのキャリア/帯域(すなわち、2)を構成し得る。例えば、ネットワークは、例えば、キャリアペアーの起動に基づき、動的UL Txスイッチングのために一度に1ペアーのキャリアを使用することをUEに示し得る。UEは、いくつかの(L1/L2)シグナリングおよび/またはタイマーおよび/または表示に基づき、アクティブキャリアペアーを変更/切り替え、例えば、第一のキャリアペアーを停止し、第二のキャリアペアーを起動し得る。ペアリング機構は、Txスイッチングシナリオおよび帯域の組み合わせを制限するために使用され得る。例えば、ネットワークは、Txスイッチングが目に見えるゲインをもたらすキャリア/帯域のペアーを構成する機会を有し得る。ペアリング機構は、拡張可能であってもよく、ネットワークおよびUEが、セル再構成を必要とせずに、一ペアーの(アクティブ)キャリア/帯域に基づき既存のTxスイッチングフレームワークを再使用することを可能にし得る。
【0291】
いくつかの実施形態では、ネットワークは、M-1個の帯域にわたってアンカーキャリア(例えば、2Txアンテナであることが可能)および複数のスイッチドキャリアを構成し得る。例示的な実施形態におけるアンカーキャリアに基づく機構は、Txスイッチングシナリオを制限することによって、UEが既存のTxスイッチングフレームワークを拡張して、M個の(M>2)キャリア/帯域の間で単一の(例えば、同じ)Txチェーンを切り替えることを可能にし得る。ネットワークは、例えば、キャリアペアーの起動に基づき、動的UL Txスイッチングのための時点でアンカーキャリアをUEに示し得る。UEは、いくつかの(L1/L2)シグナリングおよび/またはタイマーおよび/または表示に基づき、アンカーキャリアを変更/切り替え、例えば、第一のアンカーキャリアを停止し、第二のアンカーキャリアを起動し得る。アンカー機構は、拡張可能であってもよく、体系的なアプローチで構成される帯域のより動的な利用を可能にし得る。
【0292】
いくつかの実施形態は、2超の周波数帯域からの2超のアップリンクキャリアで構成されるUEに適用され得る。一部の実施形態は、2Tx超、例えば、3Txを有するUEに適用され得る。4Tx いくつかの実施形態は、UL Tx能力を超えるいくつかの周波数帯域からのULキャリアで構成されるUEに適用され得る。
【0293】
2Tx UEは、二つのUL Txチャネル/チェーン/アンテナ(それ以上ではない)を有する/含むUEであり得る。2Tx UEは、二つのUL Txアンテナコネクターであることが可能であり得る。
【0294】
2Tx UEは、Txチェーン/アンテナの両方を同時スイッチングができ得ない。例えば、UEがTxチェーン/アンテナの両方を同時に切り替えるのにかなり長い時間/期間を要し得る。実施形態は、Txチェーン/アンテナの両方を同時に不必要な切り替えを必要とせずに、UEがUL Txスイッチングを実行することを可能にし得る。例えば、いくつかの実施形態に基づき、UEは、スケジューリングコマンドに基づき2Txを切り替えることができないが、いくつかの特定のスイッチングコマンドに基づいてもよい(例えば、MAC-CEまたは特定のDCIフォーマットを介して)。
【0295】
無線デバイスは、少なくとも一つの基地局から一つまたは複数のメッセージを受信することができる。一つまたは複数のメッセージが、一つまたは複数のRRCメッセージ(例えば、RRCSetupおよび/またはRRCReconfiguration)および/またはSIB(例えば、SIB1)を含み得る。一つまたは複数のメッセージが、UE(例えば、PCell、PScell、SPcell、および/またはSCell)に対して一つまたは複数のサービングセルを構成し得る。例えば、一つまたは複数のメッセージが、一つまたは複数のサービングセルを示す情報要素および/または構成パラメーターを含み得る。
【0296】
一つまたは複数のサービングセルは、同じTAG(タイミングアドバンスグループ)と関連付けられてもよい。一つまたは複数のサービングセルは異なるTAGに関連付けられるかもしれない。一つまたは複数のサービングセルは、同じセルグループ(例えば、マスターセルグループまたは二次セルグループ)と関連付けられてもよい。一つまたは複数のサービングセルは、異なるセルグループと関連付けられてもよい。
【0297】
サービングセルは、一つまたは複数のアップリンクキャリア、例えば、(正常)アップリンク(ULまたはNUL)キャリア、および/または補完的アップリンク(SUL)キャリアを含んでもよい。一実施例では、UEは、UEに対する複数のアップリンクキャリアを示す構成パラメーターを含む一つまたは複数のメッセージを受信し得る。複数のULキャリアは、同じサービングセル(例えば、NULおよびSUL)または異なるサービングセル(例えば、UL CAおよび/またはNR-DCおよび/またはEN-DCおよび/またはNE-DC)のキャリア/それらと関連付けられてもよい。
【0298】
一実施例では、UEは、アップリンク内に複数の帯域で構成され得る。例えば、複数のULキャリアは、異なる周波数帯域由来であり得る。例えば、複数のULキャリアの各ULキャリアは、異なる帯域に属し得る。例えば、第一のULキャリアは、第一の帯域に属し得、第二のULキャリアは、第二の帯域に属し得、第三のULキャリアは、第三の帯域に属し得、第四のULキャリア(存在する場合)は、第四の帯域に属し得る。例えば、UEは、少なくとも一つのSULキャリアで構成され得る。例えば、UEは、マルチキャリア帯域間キャリアアグリゲーションで構成され得る。例えば、UEは、マルチキャリア二重接続で構成され得る。
【0299】
UEは、二つのUL Txチェーン/アンテナを有し得る/含み得る。UEのUL Txチェーン/アンテナは、二つ(またはそれ以上)の異なる周波数帯域(例えば、二つ以上の異なる中心周波数を有する)で同時にUL送信をサポートすることができ得ない。UEは、Txアンテナ/RFチェーンを再構成/再調整して、二つ(またはそれ以上)の異なる周波数帯域で同時にUL送信をサポートし得る。例えば、UEは、UL Txチェーン/アンテナを、第一の帯域内の第一のULキャリアから第二の帯域内の第二のULキャリアに移動/切り替え得る。
【0300】
一実施例では、UEは、同じ周波数帯域(例えば、帯域内CA)内の複数のアップリンクキャリアで構成され得る。UEのUL Txチェーン/アンテナは、同じ周波数帯域(例えば、同じ中心周波数)で同時にUL送信をサポートし得る。UEは、同じ周波数帯域のキャリアを介して同時にUL送信をサポートするために、Txアンテナ/RFチェーンを再構成/再調整する必要があり得ない。例えば、同じUL Tx構成が、同じ帯域内の異なるキャリアを介した同時UL送信をサポートし得るため(例えば、電力制限に従う)、UEは、UL Txチェーン/アンテナを帯域間で移動/切り替え得ない。
【0301】
UE(例えば、2Txチェーン/アンテナを有する/含む2Tx能力を有する)は、異なる周波数帯域(例えば、M個の帯域、M>2)からの三つ以上のULキャリア(例えば、M個のULキャリア、M>2)で構成され得る。例えば、第一のULキャリアは、第一の帯域に属し得、第二のULキャリアは、第二の帯域に属し得、第三のULキャリアは、第三の帯域に属し得、第四のULキャリア(存在する場合)は、第四の帯域に属し得る。
【0302】
UEは、構成されるULキャリア間の(動的)UL Txスイッチングで構成され得る。例えば、一つまたは複数のメッセージが、UL Txスイッチングが、M個の(M>2)ULキャリアに対して(例えば、ULキャリア当たりのuplinkTxSwitchingを介して)構成/有効化/使用されることをUEに示し得る。
【0303】
UEは、M個の構成されるULキャリアからの一つまたは複数のULキャリア「ペアー」(例えば、ULキャリアのペアー)で構成され得る。UEは、動的UL Txスイッチングのための二つ以上のULキャリアペアーで構成され得る。UEは、ULキャリアペアーを示す一つまたは複数のメッセージ(例えば、RRCメッセージおよび/またはSIB)を受信してもよく、各ULキャリアペアーは、構成されるULキャリアから二つのULキャリアを含む。一つまたは複数のメッセージが、複数の構成されるULキャリアからのULキャリアのペアーを示す情報要素および/または構成パラメーターを含み得る。
【0304】
ULキャリアペアー(例えば、ULキャリアカップリング、またはULキャリアツイン、または二つのULキャリアのセット)は、二つのULキャリアを含み得る。キャリアペアーの二つのアップリンクキャリアは、ULキャリアで構成され得る。例えば、第一のULキャリアペアーは、第一のULキャリアおよび第二のULキャリアを含み得る。例えば、一つまたは複数のメッセージが、以下を示す。
【0305】
キャリアペアーの二つのULキャリアに関連付けられる一つまたは複数のサービングセルは、(例えば、一つまたは複数のセル起動機構を介して)起動されてもよく、または起動され得ない。例えば、一つまたは複数のサービングセルのうちの少なくとも一つは、休止セルであり得る。
【0306】
図26は、動的UL Txスイッチングのために構成されるULキャリアペアーの例を示す。
図26に示すように、UE(例えば、2Tx UE)は、四つの異なる帯域上の四つのULキャリアで構成され得る。UEは、四つのULキャリアペアーで構成され得る。例えば、ULキャリア1およびULキャリア2を含むULキャリアペアー#1である。例えば、ULキャリア1およびULキャリア3を含むULキャリアペアー#2である。ULキャリア2およびULキャリア4を含む、ULキャリアペアー#3である。ULキャリア3およびULキャリア4を含む、ULキャリアペアー#4である。
【0307】
図26では、(4C2)=6のキャリアペアーを構成することが可能であるが、ネットワークは、4つのペアーを構成することによって組み合わせを制限する(2つのペアーは除外され、構成されない)ことに留意されたい。4つの構成されるULキャリアペアーは、許容可能な/望ましいキャリアスイッチングシナリオに基づき構成され得る。
【0308】
所与の時点で、UEは、例えば、UL Txスイッチングに基づき、一つのULキャリアペアーを使用し得る。例えば、
図26に示すように、UEは、(T0、T1)中にULキャリアペアー#T1、(T1、T2)中にULキャリアペアー#T2、(T2、T3)中にULキャリアペアー#3、およびT3後にULキャリアペアー#4を使用し得る。UEは、関連付けられる時間間隔中に、ペアー(使用中のペアー、またはアクティブペアー)の二つのULキャリア間でUL Txチェーン/アンテナを切り替えることができる。UEは、受信したスケジューリングコマンドに基づき、ペアーの二つのULキャリア間でUL Txチェーン/アンテナを切り替えることができる。例えば、UEは、(T0、T1)中にULキャリア1とULキャリア2との間で、(T1、T2)中にULキャリア1とULキャリア3との間で、Txチェーン/アンテナを切り替えることができる。
【0309】
一実施例では、一つまたは複数のキャリアペアーは、共通するULキャリアを有し得る。これらのペアーは、「共通ペアー」と呼んでもよい。例えば、
図26では、ULキャリアペアー#1およびULキャリアペアー#2は、ULキャリア1を共通して有する。
【0310】
一実施例では、各ULキャリアは、一つのULキャリアペアーにおいて排他的に構成され得る。例えば、ULキャリアペアーは、共通するいかなるULキャリアも有し得ない。例えば、UEは、ULキャリアが二つ以上のULキャリアペアーに属することを示すULキャリアの構成パラメーターを受信することを期待し得ない。
【0311】
一実施例では、「キャリアペアー」は、ULキャリアおよび帯域の1対1のマッピングに基づき、「帯域ペアー」と称され得る。
【0312】
一実施例では、ULキャリアペアー内の/それの二つのULキャリアのうちの一つは、1Tx(サポート1Tx/一つのTxアンテナコネクター)が可能であり、ULキャリアペアー内の/それの他のULキャリアは、2Tx(サポート2Tx/二つのTxアンテナコネクター)が可能である。例えば、UEは、1Txが可能なULキャリアペアーの第一のULキャリアを介して、一層UL送信を送信し得る。例えば、UEは、2Txが可能なULキャリアペアーの第二のULキャリアを介して、一層UL送信および/または2層UL送信を送信し得る。
【0313】
図27は、キャリアペアーの構成のためのUEと基地局との間のシグナリングの例を示す。UEは、M個の(M>2)ULキャリアで構成され得る。図に示すように、UEは、ULキャリアペアー(例えば、N ULキャリアペアー、N>1)(ULキャリアペアー#0、ULキャリアペアー#1、...、ULキャリアペアー#N-1)を示すRRC構成を受信し得る。
【0314】
一実施形態では、各ULキャリアは、ULキャリアインデックス、例えば、UplinkCarrier-Id={0、1、...、M-1}で構成され得る。例えば、RRC構成は、各構成されるULキャリアに対するULキャリアインデックスを示すパラメーターを含み得る。RRC構成は、例えば、N個のULキャリアペアーを示す、動的UL Txスイッチングのための情報要素を含み得る。例えば、RRC構成は、第一のULキャリア(例えば、ULキャリア#x、x=0、1、...、M-1)および第二のULキャリア(例えば、ULキャリア#y、y=0、1、...、M-1、x≠y)を含む第一のインデックス(例えば、UL UplinkCarrierPair-Id=i、i=0、1、...、N-1)を有する、第一のULキャリアペアーを示すフィールドを含み得る。
【0315】
一実施形態では、RRC構成は、ULキャリアペアーについて/において、各ULキャリアが1TXまたは2TXをサポートすることを示し得る。例えば、ULキャリアペアー#i={ULキャリア#x、ULキャリア#y}の場合、RRC構成パラメーターは、ULキャリア#xが、例えば、1Tx/1Txアンテナコネクターであることが可能な「キャリア1」であり、ULキャリア#yが、例えば、2Tx/2Txアンテナコネクターであることが可能な「キャリア2」であることを示し得る。一実施例では、RRCメッセージは、各構成されるULキャリア(例えば、1Txまたは2Tx)のTx能力を明示的に示す、各ULキャリアペアーの情報フィールドを含むことができる。
【0316】
一実施例では、UEは、ULキャリアペアーの各ULキャリアのTx能力を決定し得る。例えば、UEは、ULキャリアペアー#i={ULキャリア#x、ULキャリア#y}を示す構成パラメーターを受信し得る。構成パラメーターは、例えば、ルールに基づき、ULキャリアペアーの各ULキャリアのTx能力を暗黙的に示し得る。ルールは、対応するULキャリアペアーを構成/示すRRCフィールド内のULキャリアの順序に基づいてもよい。例えば、UEは、第一の(例えば、左)ULキャリアが、1Tx(例えば、キャリア#xは、ペアーの「キャリア1」である)が可能であり、第二の(例えば、右)ULキャリアが、2Tx(例えば、キャリア#yは、ペアーの「キャリア2」である)が可能である、またはその逆であると決定し得る。一実施例では、ルールは、ULキャリアペアー内のULキャリアのインデックスに基づいてもよい。例えば、UEは、より小さなキャリアインデックスを有するULキャリアが、1Txが可能であり、より大きなキャリアインデックスを有する他のULキャリアが、2Txが可能である、またはその逆であると決定し得る。
【0317】
一実施例では、ULキャリアのTx能力は、それが属する複数のULキャリアペアー(例えば、キャリア固有パラメーター)で同じであり得る。例えば、ULキャリア#xは、ULキャリアペアーに関係なく、1Tx(または2Tx)が可能であり得る。例えば、第一のULキャリアペアーおよび第二のULキャリアペアーがULキャリア#xを含む場合、ULキャリア#xのTx能力は、両方のULキャリアペアーで同じである。
【0318】
一実施例では、ULキャリアのTx能力は、それが属する複数のULキャリアペアー(例えば、キャリアペアー固有のパラメーター)で異なり得る。例えば、ULキャリア#xは、ULキャリアペアー構成に応じて、1Tx(または2Tx)が可能であり得る。例えば、第一のULキャリアペアーおよび第二のULキャリアペアーがULキャリア#xを含む場合、第一のULキャリアペアーにおけるULキャリア#xのTx能力は、1Txであってもよく、第二のULキャリアペアーにおけるULキャリア#xのTx能力は、2Txであり得る。
【0319】
一実施例では、各構成されるULキャリアについて、フィールド/パラメーターは、このULキャリアが属するULキャリアペアーを示し得る。例えば、N=(M選択2)の最大サイズを有するビットマップであって、各ビットが、対応するペアーが、構成されるULキャリアを使用して定義されるかどうかを示す、例えば、ビット#0=0は、ULキャリアペアー#0がこのULキャリアを含まないことを意味し、ビット#1=0は、ULキャリアペアー#1がこのULキャリアを含まないことを意味し、ビット#2=1は、ULキャリアペアー#2がこのULキャリアを含むことを意味する。一実施例では、各キャリアについて、UL Txスイッチングに対する最大M-1ペアーがあり例えば、ビットマップの合計は、M-1以下であり得る。一実施例では、各キャリアについて、UL Txスイッチングには1ペアーがあり例えば、ビットマップの合計は、1に等しくてもよい。
【0320】
一実施形態では、1対1のマッピングは、構成されるULキャリアの間に定義され得る。例えば、RRCは、各ULキャリアが、1Txが可能である、または2Txが可能であるかを示し得る。RRCは、1Tx ULキャリアと2Tx ULキャリアとの間の1対1のマッピングを示し得る。例えば、各1対1のマッピングは、ULキャリアペアーを示し得る。一実施例では、マッピングは、RRCフィールド/パラメーターによって明示的に示され得る。一実施例では、マッピングは、例えば、二つのULキャリア間の共通構成に基づき、および/またはULキャリアのULキャリアインデックスに基づき、暗黙的であり得る。例えば、RRCは、各1Tx ULキャリアを第一のセットからのインデックスでタグ付けしてもよく、各2Tx ULキャリアを第二のセットからのインデックスでタグ付けしてもよく、マッピングは、第一のセットのインデックスと第二のセットのインデックスとの間に定義され得る。例えば、{ULキャリア#1、ULキャリア#3}は、1Txキャリアとして構成されてもよく、インデックス{1,2}でタグ付けされてもよく、{ULキャリア#2、ULキャリア#4}は、2Txキャリアとして構成されてもよく、インデックス{1,2}でタグ付けされ得る。UEは、第一のULキャリアペアーを{ULキャリア#1、ULキャリア#2}として、および第二のULキャリアペアーを{ULキャリア#3、ULキャリア#4}として、(例えば、インデックス1:1およびインデックス2:2)決定し得る。
【0321】
一実施例では、2Txキャリアが切り替えられる場合、対応する1Txキャリアはまた、ULキャリアペアーの構成に基づき切り替えられる。
【0322】
図27に示すように、UEは、基地局からULキャリアペアーの起動の表示を受信し得る。例えば、UEは、ULキャリアペアーの起動を示すDCIおよび/またはMAC-CE(例えば、MAC-CEを介したL1/L2シグナリング、またはスイッチング/起動コマンドを示す特定のDCIフォーマット)を受信し得る。例えば、ダウンリンク信号は、ULキャリアペアー#i={ULキャリア#x、ULキャリア#y}が起動されたことを示し得る。
【0323】
ULキャリアペアーが起動されると、UEは、例えば、UL Txスイッチングに基づき、UL送信のために起動されたULキャリアペアーの二つのアップリンクキャリアを使用し得る。例えば、UEのUL送信(例えば、SRSを除く)は、起動されたULキャリアペアーの二つのULキャリア(例えば、ULキャリア#xおよびULキャリア#y)に制限され得る。一実施例では、UEは、アクティブULキャリアペアーの外側/それに属さないULキャリアに対してスケジューリングコマンド(例えば、PUSCHおよび/またはPUCCHおよび/またはPRACHおよび/または一つまたは複数の基準信号に対するUL許可)を受信することを期待し得ない。一実施例では、UEは、アクティブULキャリアペアーに属さないULキャリアに関連付けられるコアセット/検索空間を監視し得ない。一実施例では、UEは、アクティブULキャリアペアーに属さないULキャリア(例えば、SRSを除く)上で、半静的UL送信(例えば、構成済み許可タイプ1および/または構成済み許可タイプ2)を停止し得る。
【0324】
所与の時点で、単一のULキャリアペアーが起動され得る。例えば、UEは、例えば、第一のULキャリアペアーの起動の表示に応答して、第一のULキャリアペアーを起動することができる。一実施例では、RRC構成は、デフォルト/初期/一次ULキャリアペアー(例えば、firstActiveCarrierPairおよび/またはdefaultPairおよび/またはinitialPair)を示すフィールド/パラメーターを含んでもよい。例えば、デフォルト/初期ULキャリアペアーは、RRC構成を受信すると起動されてもよく、RRC構成は、UL Txスイッチングが構成されることを示すことができる。例えば、第一のULキャリアペアーの二つのULキャリアは、アクティブサービングセルと関連付けられてもよい。
【0325】
一実施例では、UEは、例えば、DCI/MAC-CEを介して、ULキャリアペアーを変更/切り替える表示を受信し得る。ULキャリアペアー切り替えの表示を受信すると、UEは、第一のULキャリアペアー(アクティブである)を停止し、第二のULキャリアペアーを起動し得る。例えば、ULキャリアペアースイッチングコマンドを含むDCI/MAC-CEは、第二のULキャリアペアーを示し得る。例えば、N個の構成されるキャリアペアーからの一つのULキャリアペアーは、所与の時間でアクティブであり得る。
【0326】
一実施例では、UEは、PCell/PScell起動に応答して、デフォルト/初期ULキャリアペアーを起動することを決定し得る。
【0327】
一実施例では、UEは、ULキャリアペアーの少なくとも一つのULキャリアに関連付けられる一つまたは複数のサービングセルの起動に応答して、ULキャリアペアーを起動することを決定し得る。
【0328】
一実施例では、UEは、アクティブULキャリアペアーの少なくとも一つのULキャリアに関連付けられる一つまたは複数のサービングセルの停止に応答して、デフォルト/初期ULキャリアペアーに切り替えるように決定し得る。
【0329】
一実施例では、UEは、タイマーの満了に応答して、デフォルト/初期ULキャリアペアーに切り替えることを決定することができる。例えば、RRCメッセージは、ULキャリアペアースイッチングタイマーを構成してもよく、および/またはタイマーの持続時間を示し得る。タイマーは、必要でない(例えば、Txスイッチングに基づき受信される十分なUL許可がない)場合、過剰なULキャリアペアーの変化を回避するのに役立ち得る。例えば、タイマーは、アクティブULキャリアペアーのULキャリアのいずれかに対するスケジューリングコマンド(例えば、UL許可)を受信することに応答してリセットされ得る。
【0330】
実施形態は、RRCシグナリングの代わりに構成されるULキャリアのペアーを変更するために、L1/L2および/または自動決定(例えば、タイマーに基づく)を使用することを可能にし、従って、動的Txスイッチング遅延を著しく低減する。実施形態に基づき、UEは、既存のスイッチングフレームワークを使用して、アクティブULキャリアペアーの二つのULキャリア間の動的UL Txスイッチングを実行することができる。例えば、UEは、スケジューリングコマンドに基づき、アクティブキャリアペアー内の/それのキャリア1とキャリア2との間で一つのTxを切り替えることができる。RRCシグナリングは、ULキャリアペアー当たりのUL Txスイッチングパラメーターを示し得る。RRCシグナリングは、キャリアペアー内のどのキャリアが、1Txが可能であり、かつ2Txが可能であるかを示し得る。例えば、RRC構成は、各構成されるULキャリアペアーについて、第一のULキャリアをキャリア1として(例えば、1Txが可能)、第二のアップリンクキャリアをキャリア2として(例えば、2Txが可能)示し得る。UEは、第二のキャリア(すなわち、ペアーのキャリア2)を介したUL送信のために一つのTxチェーン/アンテナを使用してもよく、および/またはペアーの第一のULキャリアと第二のULキャリアとの間で別のTxチェーン/アンテナを切り替えることができる。UEは、アクティブULキャリアペアーの二つのULキャリアに基づき、およびそれぞれの帯域の組み合わせに基づき、それぞれのTxスイッチングギャップを適用し得る。
【0331】
ULキャリアペアーを切り替える場合、起動遅延を低減するために、共通帯域切り替えが許可/定義され得る。例えば、キャリアのうちの一つは、新しいペアーと以前のペアーとの間で共通であり得る(切り替えの前および後)。例えば、新しいペアーの第一のキャリアおよび古いペアーの第二のキャリアは、同じ/共通の周波数帯域に属し得る。一実施例では、共通キャリアおよび/または共通帯域に関連付けられるキャリアは、1Tx(すなわち、「キャリア1」)が可能であり得る。一実施例では、共通キャリアおよび/または共通帯域に関連付けられるキャリアは、2Tx(すなわち、「キャリア2」)が可能であり得る。
【0332】
図28は、動的UL Txスイッチングのために構成されるULキャリアペアーの例を示す。この例では、共通帯域および/または共通キャリアに基づくキャリアペアースイッチングが例示される。図に示すように、各キャリアペアースイッチングは、単一のキャリアスイッチング、例えば、キャリア2のT1でのキャリア4への切り替え(キャリア1/帯域1は共通)、およびキャリア1のT2でのキャリア3への切り替え(キャリア4/帯域4は共通)などを伴う。図は、ペアリング機構に基づき、Txチェーン/アンテナをULキャリアに割り当てる方法を提案する。図に示すように、Tx-1は、それぞれのULキャリアペアーの2Txキャリア(2つのTxアンテナコネクターであることが可能なキャリア)に使用され、Tx-2(灰色で示される)は、ULキャリアペアーの1Txキャリアと2Txキャリアとの間で切り替えられる。
【0333】
一実施形態では、無線デバイスは、UEに対する複数のアップリンクキャリアを示す構成パラメーターを含む一つまたは複数のメッセージを受信し得る。複数のULキャリアは、同じサービングセル(例えば、NULおよびSUL)または異なるサービングセル(例えば、UL CAおよび/またはNR-DCおよび/またはEN-DCおよび/またはNE-DC)のキャリア/それらと関連付けられてもよい。
【0334】
一実施例では、UEは、アップリンク内に複数の帯域で構成され得る。例えば、複数のULキャリアは、異なる周波数帯域由来であり得る。例えば、複数のULキャリアの各ULキャリアは、異なる帯域に属し得る。例えば、第一のULキャリアは、第一の帯域に属し得、第二のULキャリアは、第二の帯域に属し得、第三のULキャリアは、第三の帯域に属し得、第四のULキャリア(存在する場合)は、第四の帯域に属し得る。例えば、UEは、少なくとも一つのSULキャリアで構成され得る。例えば、UEは、マルチキャリア帯域間キャリアアグリゲーションで構成され得る。例えば、UEは、マルチキャリア二重接続で構成され得る。
【0335】
UEは、構成されるULキャリア間の(動的)UL Txスイッチングで構成され得る。例えば、一つまたは複数のメッセージが、UL Txスイッチングが、M個の(M>2)ULキャリアに対して(例えば、ULキャリア当たりのuplinkTxSwitchingを介して)構成/有効化/使用されることをUEに示し得る。
【0336】
UEは、一つまたは複数の「アンカー」ULキャリアを示す一つまたは複数のメッセージ(例えば、RRCメッセージおよび/またはSIB)を受信し得る。アンカーULキャリアは、二つの送信アンテナコネクター(例えば、2Txキャリア)であることが可能なULキャリアであり得る。UE(例えば、2Tx UE、または2つのTxチェーン/アンテナを有するUE)は、アンカーULキャリアに対して一つ(例えば、第一の)のTxチェーン/アンテナを使用し得る。例えば、第一のTxチェーン/アンテナは、動的UL TxスイッチングにおいてULキャリア間で切り替えられ得ない。例えば、第一のTxチェーン/アンテナは、アンカーULキャリア周波数に対して固定/調整/構成され得る。
【0337】
一実施形態では、アンカーULキャリアは、一つの送信アンテナコネクター(例えば、1Txキャリア)であることが可能なULキャリアであり得る。UE(例えば、2Tx UE、または2つのTxチェーン/アンテナを有するUE)は、アンカーULキャリアに対して一つ(例えば、第一の)のTxチェーン/アンテナを使用し得る。例えば、第一のTxチェーン/アンテナは、動的UL TxスイッチングにおいてULキャリア間で切り替えられてもよい。
【0338】
一実施例では、第一のTxチェーンは、アンカーキャリアが属する周波数帯域のULキャリアに対して固定/調整/構成され得る。
【0339】
一実施例では、「アンカー」ULキャリアは、デフォルトのULキャリア、またはアクティブULキャリア、または共通ULキャリア、または一次ULキャリアなどと称され得る。
【0340】
一実施例では、アンカーULキャリアが起動され得る。例えば、UEは、第一のULキャリアがアンカー/アクティブ/共通/デフォルトULキャリアとして起動されることを示すダウンリンク信号(例えば、RRCおよび/またはDCIおよび/またはMAC-CE信号)を受信し得る。
【0341】
アンカーULキャリアは、第二のULキャリアのセット/グループと関連付けられてもよい。例えば、一つまたは複数のメッセージが、第二のULキャリアの一つまたは複数のセット/グループを示す構成パラメーターを含み得る。一実施例では、第二のULキャリアのグループは、一つの送信アンテナコネクター(例えば、1Txキャリア)であることが可能な一つまたは複数のULキャリアを含み得る。UE(例えば、2Tx UE、または2つのTxチェーン/アンテナを有するUE)は、アンカーULキャリアに対して一つ(例えば、第一の)のTxチェーン/アンテナを使用し得、第二のULキャリアおよび/またはアンカーULキャリアのグループの間で別の(例えば、第二の)Txチェーン/アンテナを移動/切り替え得る。例えば、第二のTxチェーン/アンテナは、アンカーULキャリアと、アンカーULキャリアに関連付けられる一つまたは複数の第二のULキャリアとを含む、ULキャリアにわたる動的Txスイッチングに基づき切り替えられ得る。
【0342】
一実施形態では、第二のULキャリアのグループは、二つの送信アンテナコネクター(例えば、2Txキャリア)であることが可能な一つまたは複数のULキャリアを含み得る。UE(例えば、2Tx UE、または2つのTxチェーン/アンテナを有するUE)は、第二のULキャリアおよび/またはアンカーULキャリアのグループの間で、二つの(例えば、第1および第二の)Txチェーン/アンテナを移動/切り替え得る。例えば、二つのTxチェーン/アンテナは、アンカーULキャリアに関連付けられる一つまたは複数の第二のULキャリアにわたる動的Txスイッチングに基づき切り替えられ得る。例えば、二つの(例えば、第一の)Txチェーン/アンテナのうちの一つは、アンカーULキャリアと、アンカーULキャリアに関連付けられる一つまたは複数の第二のULキャリアとを含む、ULキャリアにわたる動的Txスイッチングに基づき切り替えられ得る。
【0343】
一実施例では、アンカーULキャリアに関連付けられる一つまたは複数の第二のULキャリアは、第一の/アンカーULキャリアの起動に応答して起動され得る(例えば、動的UL Txスイッチングに使用され得る)。一実施例では、アンカーULキャリアが起動され得る。一実施例では、第一の/アンカーULキャリアに関連付けられる一つまたは複数の第二のULキャリアのうちの少なくとも一つの第二のULキャリアが起動され得る。第一の/アンカーULキャリアおよび少なくとも一つの第二のULキャリアは、動的UL Txスイッチングに使用され得る。
【0344】
本開示全体を通して、二つ以上のULキャリアが動的UL Txスイッチングに使用される場合、UEは、動的UL Txスイッチングに基づき、二つ以上のULキャリアにわたって一つまたは複数のTxチェーン/アンテナを移動させ得る。例えば、UEは、動的UL Txスイッチングに基づき、例えば、スケジューリングコマンドおよび/または受信したUL許可および/または半静的UL許可に基づき、二つ以上のULキャリアを使用してUL送信を送信し得る。一実施例では、動的UL Txスイッチングは、ULキャリアのアップリンク「U」スロット/シンボル/サブフレームを示すTDD構成および/またはスロットフォーマットに応答し得る。
【0345】
一実施例では、RRCメッセージは、ULキャリアの一つまたは複数のセット/グループ/リストを構成し得る。例えば、ULキャリアのセットは、アンカーULキャリアおよび一つまたは複数の第二のULキャリア(例えば、スイッチドULキャリア)を含み得る。UEは、一つまたは複数のULキャリアのセットの中で、第一のULキャリアのセットを起動および/または起動することを決定し得る。例えば、UEは、第一のULキャリアセット(または第一のULキャリアセット)の起動の表示を受信し得る。UEは、動的UL TxスイッチングのためにULキャリアの第一のセットを使用し得る。例えば、UEは、動的UL Txスイッチングに基づき、例えば、スケジューリングコマンドおよび/または受信したUL許可および/または半静的UL許可に基づき、ULキャリアの第一のセットを使用してUL送信を送信し得る。
【0346】
一実施例では、UEは、複数のアンカーULキャリア、例えば、アンカーULキャリアのセット/グループ/リストで構成され得る。アンカーULキャリアのセット/グループ/リストは、2Txアンテナコネクターであることが可能なULキャリアを含み得る。UEは、アンカーULキャリアを変更/切り替える表示を含むダウンリンク信号(例えば、RRC/DCI/MAC-CE、例えば、MAC-CEまたは起動/スイッチングコマンドを含む特定のDCIフォーマット)を受信し得る。例えば、UEは、第一のタイマー、例えば、UL Txスイッチングタイマーの満了に応答して、アンカーULキャリアを切り替える/変更することを決定し得る。
【0347】
例えば、RRCメッセージは、UL Txスイッチングタイマーの値/持続時間を示し得る。第一の/アンカーキャリアスイッチングのための第一の時間スケールは、第二のキャリアスイッチングの第二の時間スケールよりも大きくてもよい(例えば、スケジューリングコマンドに基づく)。これは、Txスイッチング(例えば、2Txスイッチングシナリオ)に必要な電力消費量および遅延/ギャップの低減に役立ち得る。ネットワークは、UL Txスイッチングタイマーを使用して、時間スケールを管理し得る。例えば、アンカーキャリアは、UL Txスイッチングタイマーが動作している間は変化し得ない。例えば、第二のキャリアは、UL Txスイッチングタイマーが動作している間に、ULキャリアのセット間で変化/スイッチングし得る。例えば、タイマーの満了時に、アンカーULキャリアは、アンカーULキャリアのセット/リスト間で切り替え/変化し得る。
【0348】
UEは、第一のアンカーULキャリアを起動し得る。第一のアンカーULキャリアは、PCell/PScellと関連付けられてもよい。第一のアンカーULキャリアは、最小のセルインデックスを有するセルと関連付けられてもよい。第一のアンカーULキャリアは、アンカーULキャリアおよび/または複数の構成されるULキャリアの中で最小のULキャリアインデックスを有し得る。一実施例では、第一のアンカーULキャリアは、一つのTxアンテナコネクターであることが可能であり得る。一実施例では、第一のアンカーULキャリアは、二つのTxアンテナコネクターであることが可能であり得る。
【0349】
UEは、アンカー/アクティブULキャリアを第一のアンカーULキャリアから第二のアンカーULキャリアに切り替え/変更し得る。例えば、UEは、第一のアンカーULキャリアを停止し、および/または第二のアンカーULキャリアを起動し得る。例えば、ダウンリンク信号(例えば、RRC/DCI/MAC-CE)は、第二のアンカーULキャリアを示し得る。
【0350】
各アンカーULキャリアは、関連する第二のULキャリアのセットで構成され得る。例えば、第二のULキャリアのセットは、一つのTxアンテナコネクターであることが可能であり得る。一実施例では、第二のULキャリアのセットは、二つのTxアンテナコネクターであることが可能であり得る。
【0351】
一実施例では、UEは、第一のアンカーULキャリアに関連付けられる第二のULキャリアの第一のセットを起動することができる。UEは、第二のULキャリアの第一のセットから第二のULキャリアの第二のセットに切り替え/変更し得る。例えば、UEは、第二のULキャリアの第一のセットを停止し、および/または第二のULキャリアの第二のセットを起動することができる。例えば、第二のULキャリアの第二のセットは、第二のアンカーULキャリアと関連付けられてもよい。例えば、第二のアンカーULキャリアが起動され得る。
【0352】
UEは、アクティブアンカーULキャリアおよび/またはアンカーULキャリアと、アンカーULキャリアに関連付けられる第二のULキャリアのセットとを含むULキャリアのアクティブセットを切り替え/変更し得る。例えば、UEは、アクティブアンカーULキャリアとして、第一のアンカーULキャリアから第二のアンカーULキャリアに変更/切り替え得る。例えば、UEは、ULキャリアのアクティブセットとして、ULキャリアの第一のセットからULキャリアの第二のセットに変更/切り替え得る。一実施例では、スイッチングは、ダウンリンク信号(例えば、RRCおよび/またはMAC-CEおよび/またはDCI)を介したスイッチングの表示の受信に応答し得る。一実施例では、スイッチングは、第一のタイマー、例えば、キャリア/UL Txスイッチングタイマーの満了に応答し得る。
【0353】
UEは、動的UL Txスイッチングに基づきUL送信を送信するために、アクティブアンカーULキャリアおよびアクティブアンカーULキャリアに関連付けられる一つまたは複数のアクティブ第二のULキャリアを使用し得る。UEは、動的UL Txスイッチングに基づきUL送信を送信するために、ULキャリアのアクティブセットを使用し得る。
【0354】
図29は、四つの異なる帯域における四つのULキャリアにわたる動的UL Txスイッチングの例を示す。この例では、UEは、四つのULキャリアのセット、ULキャリア1、ULキャリア2、ULキャリア3、およびULキャリア4で構成される。UEは、ULキャリア4がセットのアンカーULキャリアであると決定し得る。例えば、ULキャリア4は、アンカーULキャリアとしてRRCシグナリングを介して構成され得る。UEは、ULキャリア1およびULキャリア2およびULキャリア3が、アンカーULキャリア(ULキャリア4)に関連付けられる第二のULキャリアであると決定し得る。例えば、RRCシグナリングは、関連付けを示し得る。UEは、アンカーULキャリア4を起動し得る。UEは、ULキャリア4を含む/関連付けられるULキャリアのセットを起動し得る。
【0355】
図29に示す実施例では、UEは、ULキャリア4(アンカーULキャリア)を介したUL送信のために一つのTxチェーン/アンテナ(Tx-1)を使用し、および/またはULキャリアのセット(ULキャリア1およびULキャリア2ならびにULキャリア3およびULキャリア4)の中から/それにわたって他のTxチェーン/アンテナ(Tx-2)を切り替える。例えば、時刻T0で、UEは、ULキャリア4を介してTx-1を使用して一層UL送信を送信してもよく、および/またはULキャリア3を介してTx-2を使用して一層UL送信を送信し得る。UEは、T1でULキャリア4に対するUL許可を受信し得る。UL許可は、二層UL許可を含み得る。例えば、UEは、Tx-2をULキャリア4に切り替えることができる。UEは、Tx-1およびTx-2を使用して、ULキャリア4を介して二層UL送信を送信する。UEは、T2で、例えば、ULキャリア1を介した一層UL送信のために、および/またはULキャリア1のアップリンク「U」スロット/シンボル/サブフレームを示すTDD構成および/またはスロットフォーマットに応答して、Tx-2をULキャリア1に切り替えることができる。UEは、T3でULキャリア4に対するUL許可を受信し得る。UL許可は、二層UL許可を含み得る。例えば、UEは、Tx-2をULキャリア4に切り替えることができる。UEは、Tx-1およびTx-2を使用して、ULキャリア4を介して二層UL送信を送信する。
【0356】
一実施例では、UEは、アンカーULキャリアをキャリア4からキャリア2に切り替えるための表示(例えば、スイッチングコマンド)を受信し得る。例えば、UEは、表示を含むMAC-CE/DCIを受信し得る。UEは、ULキャリア2(アンカーULキャリア)を介したUL送信のために一つのTxチェーン/アンテナ(Tx-1)を使用してもよく、および/またはULキャリア(ULキャリア1およびULキャリア2ならびにULキャリア3およびULキャリア4)のセットの中から/のセットにわたって他のTxチェーン/アンテナ(Tx-2)を切り替えることができる。
【0357】
UEは、(アクティブ)アンカーULキャリアに対する2ポート/二層UL送信でスケジュールされることを期待し得る。
【0358】
一実施例では、アンカーULキャリアまたはULキャリアペアーのRRC構成は、UE能力に応答し得る。例えば、UEは、UEが2Txチェーン/アンテナの同時スイッチングができないことを示すフィールドを含む能力情報を送信し得る。例えば、UEは、例えば、スケジューリングコマンドに基づいていないが、例えば、ULキャリアペアースイッチングおよび/またはアンカーULキャリアスイッチング/起動のために、MAC-CEおよび/または特定のDCIフォーマットによって示される特定のスイッチング/起動コマンドに基づいてもよい、Txチェーン/アンテナの両方の同時スイッチングを予期し得ない。
【0359】
本開示全体を通して、「キャリア」は、「帯域」、例えば、UL帯域ペアー、および/またはアンカー帯域、および/または帯域スイッチングなどによって置き換えられ得る。
【0360】
一実施形態では、UEは、各構成されるULキャリアを、キャリア1(1Txが可能)またはキャリア2(2Txが可能)のいずれかとして示す構成パラメーターを含むRRCメッセージを受信し得る。ネットワークは、ULキャリアの二つのセット/グループ、例えば、キャリア1としてULキャリアの第一のグループ(1Txが可能)、およびキャリア2としてULキャリアの第二のグループ(2Txが可能)を構成し得る。一実施例では、より低い値を有するキャリアインデックスの第一の半分/部分を含む構成されるULキャリアの第一の半分/部分は、第一のグループを含んでもよく、より高い値を有するキャリアインデックスの第二の半分/部分を含む構成されるULキャリアの第二の半分/部分は、第二のグループを含んでもよく、またはその逆であり得る。
【0361】
一実施例では、どのキャリア間で切り替えが許容されるかは、事前定義/構成され得る。例えば、同じ/反対のTx能力のキャリア間の切り替えが許容され得る。一実施例では、所与の時間で、UEは、同じTx能力を有する2つのキャリア、例えば、一つのキャリアサポート1Txおよび他のキャリアサポート2Txを使用して動的Txスイッチングを実行していることは予想しえない。一実施例では、所与の時間において、UEが、2Txをサポートする二つのキャリアを使用する場合、UEは、二つのULキャリア上で2ポート送信を同時に送信するとは予想されない。
【0362】
図30は、実施形態に基づく動的UL Txスイッチングの例を示す。この例では、受信したRRCシグナリングは、ULキャリア2およびULキャリア3が二つのUL Txアンテナコネクターであることが可能であり、ULキャリア1が一つのUL Txアンテナコネクターであることが可能であることを示し得る。この例では、UEは、時刻T1で、Txチェーン/アンテナの両方をULキャリア2からULキャリア3に切り替える。例えば、UEは、ULキャリア3を介してTxチェーン/アンテナの両方を使用して、2ポートUL送信を送信し得る。以前のUL送信が、ULキャリア2を介したTxチェーン/アンテナの両方を使用した別の2ポートUL送信であり得る。帯域2および帯域3を含む帯域の組み合わせに関連付けられるTxの両方を切り替えるためのそれぞれのスイッチングギャップが適用されてもよく、その間、UEは、(二つの)ULキャリア上で送信することを予期しえない。
【0363】
図30の実施例において、ULキャリア1は、アンカーULキャリアであり得る。ULキャリア2およびULキャリア3は、ULキャリア1に関連付けられる第二のULキャリアであり得る。
【0364】
図31は、動的UL Txスイッチングの例を示す。この例では、UEはデュアルUL送信を行うことができない。この実施例は、スイッチドUL送信モード(例えば、TDM)と呼んでもよい。例えば、受信されたRRCシグナリングは、ULキャリア2およびULキャリア3をスイッチドULキャリアとして示し/構成し得る。
【0365】
無線デバイスは、一つまたは複数のセルの構成パラメーターを含む一つまたは複数のメッセージを受信することができる。無線デバイスは、複数のアップリンクキャリアペアーを示す一つまたは複数の無線リソース制御(RRC)メッセージを受信し得、各アップリンクキャリアペアーは、送信アンテナが切り替え得る二つのアップリンクキャリアを含む。無線デバイスは、第一の送信アンテナを、第一のアップリンクキャリアペアーの第一のアップリンクキャリアから、第一のアップリンクキャリアペアーの第二のアップリンクキャリアに切り替えることができる。第一のアップリンクキャリアペアーは、複数のアップリンクキャリアペアーから選択され得る。無線デバイスは、第二のアップリンクキャリアを介して第一の送信アンテナを使用してアップリンク送信を送信し得る。
【0366】
一つまたは複数のRRCメッセージが、複数のアップリンクキャリアペアーのアップリンクキャリアペアーを使用して、アップリンク送信スイッチングが無線デバイスに対して構成されることをさらに示し得る。無線デバイスは、複数のアップリンクキャリアペアーから第一のアップリンクキャリアペアーを選択し得る。第一のアップリンクキャリアは、第一の周波数帯域で構成され得る。第二のアップリンクキャリアは、第二の周波数帯域で構成され得る。第一のアップリンクキャリアおよび第二のアップリンクキャリアは、二重接続のために構成され得る。第一のアップリンクキャリアおよび第二のアップリンクキャリアは、キャリアアグリゲーションのために構成され得る。キャリアアグリゲーションは、帯域間キャリアアグリゲーションであり得る。第一のアップリンクキャリアおよび第二のアップリンクキャリアのうちの一つは、補完的アップリンクのために構成され得る。無線デバイスの送信機は、第一の送信アンテナおよび第二の送信アンテナを含み得る。無線デバイスの送信アンテナの数は、2であり得る。第一の送信アンテナは、第一のアップリンクキャリアと第二のアップリンクキャリアとの間で切り替えられ得る。第二の送信アンテナは、第一のアップリンクキャリアを介したアップリンク送信に使用され得る。スイッチングは、第二のアップリンクキャリアに対するスケジューリングコマンドの受信に応答し得る。スケジューリングコマンドは、1ポートアップリンク送信を示し得る。
【0367】
無線デバイスは、第一の送信アンテナを第二のアップリンクキャリアから第一のアップリンクキャリアに切り替え得る。例えば、第一の送信アンテナを第二のアップリンクキャリアから第一のアップリンクキャリアに切り替えることは、第一のアップリンクキャリアを介してスケジュールされる送信に使用される第一の送信アンテナを(再)構成することを含む。例えば、第一の送信アンテナを第二のアップリンクキャリアから第一のアップリンクキャリアに切り替えることは、第二のアップリンクキャリアに使用されないように第一の送信アンテナを構成すること(再)を含む。スイッチングは、第一のアップリンクキャリアに対する第二のスケジューリングコマンドの受信に応答し得る。第二のスケジューリングコマンドは、2ポートアップリンク送信を示し得る。無線デバイスは、第一の送信アンテナおよび第二の送信アンテナを使用して、第一のアップリンクキャリアを介して、2ポート(例えば、デュアル)アップリンク送信を送信し得る。無線デバイスは、第一の送信アンテナおよび第二の送信アンテナを使用して、2ポート(例えば、デュアル)アップリンク送信をサポートし得る。無線デバイスは、セルグループの構成パラメーターを受信することができる。セルグループは、2ポート(例えば、デュアル)アップリンク送信が第一のアップリンクキャリアを介して有効化されることを示す、第一のアップリンクキャリアおよび第二のアップリンクキャリアを含み得る。無線デバイスは、第一のアップリンクキャリアペアーの起動の表示を受信することに基づき、複数のアップリンクキャリアペアーの中から第一のアップリンクキャリアペアーを選択し得る。一つまたは複数のRRCメッセージが、第一のアップリンクキャリアの起動の表示を含み得る。無線デバイスは、第一のアップリンクキャリアの起動の表示を含むダウンリンク信号を受信し得る。ダウンリンク信号は、第一のフォーマットに基づくダウンリンク制御情報(DCI)であり得る。ダウンリンク信号は、第一のアップリンクキャリアの起動の表示を含む媒体アクセス制御制御要素(MAC-CE)であり得る。第一のアップリンクキャリアの起動の表示は、上位層におけるタイマーの満了に応答し得る。
【0368】
一つまたは複数のRRCメッセージが、無線デバイスに対する、第一のアップリンクキャリアペアーの二つのアップリンクキャリアを含む、複数のアップリンクキャリアを含む複数のセルの構成をさらに示し得る。複数のアップリンクキャリアの各アップリンクキャリアは、それぞれの周波数帯域と関連付けられ得る。各アップリンクキャリアペアーについて、一つまたは複数のRRCメッセージが、アップリンク送信スイッチングのためのそれぞれのパラメーターを含み得る。アップリンク送信スイッチングのための各アップリンクキャリアペアーにそれぞれのパラメーターは、それぞれのアップリンクキャリアペアーの二つのアップリンクキャリアのうちの一つが、一つの送信アンテナコネクターであることが可能であり、二つのアップリンクキャリアのうちの別の一つが、二つの送信アンテナコネクターであることが可能であるという表示を含み得る。アップリンク送信スイッチングのための各アップリンクキャリアペアーにそれぞれのパラメーターは、アップリンク送信スイッチングオプション(例えば、例示的な実施形態におけるオプション1および/またはオプション2を含む)の表示を含み得る。アップリンク送信スイッチングオプションは、スイッチドアップリンク(例えば、例示的な実施形態ではオプション1)またはデュアルアップリンク(例えば、例示的な実施形態ではオプション2)を含んでもよい。アップリンク送信スイッチングのためのパラメーターは、アップリンク送信スイッチング期間の位置の表示を含み得る。無線デバイスは、第一のアップリンクキャリアが属する第一の周波数帯域および第二のアップリンクキャリアが属する第二の周波数帯域を含む、サポートされる帯域の組み合わせを示す無線デバイスの能力情報を送信し得る。能力情報は、第一の送信アンテナを第一のアップリンクキャリアから第二のアップリンクキャリアに切り替えることに関連付けられるアップリンク送信スイッチング期間をさらに示し得る。
【0369】
無線デバイスは、複数のアップリンクキャリアペアーを示す一つまたは複数の無線リソース制御(RRC)メッセージを受信してもよく、各アップリンクキャリアペアーは、アップリンク送信アンテナスイッチングのための二つのアップリンクキャリアを含む。無線デバイスは、複数のアップリンクキャリアペアーの中から、第一のアップリンクキャリアペアーの二つのアップリンクキャリア間でアップリンク送信アンテナのうちの一つを切り替えることを決定し得る。無線デバイスは、第一のアップリンクキャリアペアーを介してアップリンク送信アンテナを使用してアップリンク送信を送信し得る。
【0370】
無線デバイスは、アップリンクキャリアの構成を示す一つまたは複数の無線リソース制御(RRC)メッセージを受信してもよく、各アップリンクキャリアがそれぞれの周波数帯域と関連付けられ、第一のキャリアペアーを使用したアップリンク送信スイッチングのための第一のパラメーターがアップリンクキャリアの第一のアップリンクキャリアおよび第二のアップリンクキャリアを含み、第二のキャリアペアーを使用したアップリンク送信スイッチングのための第二のパラメーターがアップリンクキャリアの第三のアップリンクキャリアと、第四のアップリンクキャリアと、を含む。無線デバイスは、第一のキャリアペアーの起動に応答して、第一のアップリンクキャリアと第二のアップリンクキャリアとの間で切り替えることを決定し得る。無線デバイスは、第一のパラメーターに基づき、第一のアップリンクキャリアおよび第二のアップリンクキャリアを介してアップリンク送信を送信し得る。
【0371】
無線デバイスは、二つの送信アンテナを使用して送信することができる第一の周波数帯域に関連付けられる第一のアップリンクキャリアと、一つの送信アンテナを使用して送信することができる第一の周波数帯域とは異なる第二の周波数帯域に関連付けられる二つ以上の第二のアップリンクキャリアとを含む、複数のアップリンクキャリアを示す一つまたは複数の無線リソース制御(RRC)メッセージを受信し得る。無線デバイスは、複数のアップリンクキャリアのうちの二つのアップリンクキャリア間でアップリンク送信アンテナを切り替えることができる。無線デバイスは、切り替えることに基づき、複数のアップリンクキャリアを介してアップリンク送信を送信し得る。
【0372】
無線デバイスは、第一のアップリンクキャリアを介して、かつ送信アンテナおよび第二の送信アンテナを使用して、2ポートアップリンク送信を送信し得る。無線デバイスは、アップリンク送信アンテナを、第一のアップリンクキャリアから、二つ以上の第二のアップリンクキャリアからの第二のアップリンクキャリアに切り替え得る。無線デバイスは、第二のアップリンクキャリアを介して、かつ送信アンテナを使用して、1ポートアップリンク送信を送信し得る。無線デバイスは、第一のアップリンクキャリアを介して、かつ第二の送信アンテナを使用して、1ポートアップリンク送信を送信し得る。一つまたは複数のRRCメッセージが、二つの送信アンテナを使用して送信することができる第一のアップリンクキャリアを含む、二つ以上の第一のアップリンクキャリアをさらに示し得る。無線デバイスは、第二の送信アンテナを第一のアップリンクキャリアから第三のアップリンクキャリアに切り替えてもよく、第三のアップリンクキャリアは、二つ以上の第一のアップリンクキャリアから選択される。無線デバイスは、第三のアップリンクキャリアを介して、かつ送信アンテナおよび第二の送信アンテナを使用して、2ポートアップリンク送信を送信し得る。スイッチングは、第三のアップリンクキャリアの起動の表示に応答し得る。無線デバイスは、第三のアップリンクキャリアが起動されたことを示すパラメーターを含む第二のRRCメッセージを受信し得る。第二のRRCメッセージが、第一のアップリンクキャリアが停止されたことを示し得る。無線デバイスは、起動の指示を含むダウンリンク信号を受信することができる。ダウンリンク信号は、第一のフォーマットに基づくダウンリンク制御情報(DCI)であり得る。ダウンリンク信号は、起動を示すトランスポートブロックを含む媒体アクセス制御制御要素(MAC-CE)であり得る。表示は、上位層におけるタイマーの満了に応答し得る。
【国際調査報告】