(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-04
(54)【発明の名称】臨床用途のための医療撮像誘導磁気作動およびナビゲーションシステム
(51)【国際特許分類】
A61B 34/20 20160101AFI20250128BHJP
【FI】
A61B34/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024540875
(86)(22)【出願日】2022-12-23
(85)【翻訳文提出日】2024-09-04
(86)【国際出願番号】 IB2022062717
(87)【国際公開番号】W WO2023131852
(87)【国際公開日】2023-07-13
(32)【優先日】2022-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524254350
【氏名又は名称】マルチ-スケール メディカル ロボティクス センター リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003797
【氏名又は名称】弁理士法人清原国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ザン,モキュウ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,リドン
(72)【発明者】
【氏名】ザン,リー
(57)【要約】
本発明は、磁気要素を追跡するためのデバイス、および上記デバイスを備えるシステムに関し、該デバイスは、a)磁気作動ユニットであって、i)アイインハンド(eye-in-hand)感知モジュール、ii)アイインハンド感知モジュールの周囲に均等に配置された複数の磁気源であって、複数の磁気源の各々が、1つの傾斜角で傾斜され、かつ隣接する磁気源から1つの隣接角で分離される、複数の磁気源、およびiii)上記傾斜角および上記隣接角を調整して所望の磁場を達成するために、複数の磁気源の各々に接続された調整機構を備える、磁気作動ユニットと、磁気作動ユニットを取り付け、磁気作動ユニットの器用な姿勢制御を提供するためのロボット式プラットフォームとを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気素子の追跡のためのデバイスであって、
a.磁気作動ユニットであって、
i.アイインハンド(eye-in-hand)感知モジュール、
ii.前記アイインハンド感知モジュールの周囲に均等に配置された複数の磁気源であって、前記複数の磁気源の各々が、1つの傾斜角で傾斜され、かつ隣接する磁気源から1つの隣接角で分離される、複数の磁気源、および
iii.前記傾斜角および前記隣接角を調整して所望の磁場を達成するために、前記複数の磁気源の各々に接続された調整機構を備える、
磁気作動ユニットと、
b.前記磁気作動ユニットを取り付け、前記磁気作動ユニットの器用な姿勢制御を提供するためのロボット式プラットフォームと
を備える、デバイス。
【請求項2】
前記アイインハンド感知モジュールが、カメラ、2D/3D超音波プローブ、X線発生器、静電センサ、磁気センサ、蛍光センサ、光透過率計、力センサ、グレーティングセンサ、光音響プローブ、レーザスペックル撮像子、赤外線サーモグラフィカメラ、無線周波数プローブ、および湿度センサからなる群から選択される1つ以上の構成要素を備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記超音波プローブが、スチュワートプラットフォームおよび回転ジョイントからなる群から選択される位置決めデバイスによって制御される、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記調整機構が、
a.2つのリニアアクチュエータ(17)および2つのユニバーサルボールジョイント(19)と、
b.4つの回転ジョイント(26、27)によって形成される4バーリンクと、
c.リニアアクチュエータ(28)、ユニバーサルボールジョイント(29)、および回転ジョイント(30)と、
d.リニアアクチュエータ(31)または回転アクチュエータと
からなる群から選択される構成を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記複数の磁気源が、電磁石または永久磁石を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記電磁石が、軟鉄コアと、銅線と、前記軟鉄コアの温度を制御するための温度制御モジュールとを備え、前記温度制御モジュールが、
a.入口および出口を有する冷却チャネルであって、前記軟鉄コアの周囲または内部においてループ状である、冷却チャネルと、
b.前記入口および前記出口からそれぞれ前記冷却チャネルに出入りする冷された熱交換流体と、
c.前記入口、前記出口に設置され、ならびに前記軟鉄コアの中または上に組み込まれた温度センサと
を備える、請求項5に記載のデバイス。
【請求項7】
前記軟鉄コアが階段形状の設計を有する、請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
前記軟鉄コアが、円筒形、円錐形、階段状、または丸い先端形状を備える、請求項6に記載のデバイス。
【請求項9】
前記所望の磁場を達成するために、前記電磁石に供給される電流を制御するための電流制御ユニットが使用され、前記電流制御ユニットが、双方向電源ユニット、hブリッジ調整ユニット、およびマイクロコントローラユニットを備える、請求項5に記載のデバイス。
【請求項10】
前記磁気要素が、テザーあり磁気ロボット、磁気カテーテル、磁気ガイドワイヤ、磁気針、磁気スリーブ、磁気ソフトロボット、磁気連続体ロボット、テザーなし磁気ロボット、磁気ヘリカル泳動子(magnetic helical swimmers)、磁気ローラー、磁気グリッパー、磁気手術ツール、磁気内視鏡、および磁気カプセル内視鏡からなる群から選択される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項11】
異なる透磁率を有する材料の層で作られた磁気絶縁シールドをさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項12】
前記ロボット式プラットフォームが、前記磁気作動ユニットの器用な姿勢制御のための構成を備え、前記構成が、
a.面内運動を制御するための2つの回転ジョイント(36、37)および面外運動を制御するための2つの回転ジョイント(38)と、
b.第1の回転ジョイント(40)および第2の回転ジョイント(42)によって支持される第1の線形作動機構(39)であって、前記第2の回転ジョイントが、第2の線形作動機構(41)に接続される、第1の線形作動機構と、
c.回転アクチュエータ(47)およびリニアアクチュエータ(48)と
を備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項13】
前記ロボット式プラットフォームが、前記デバイスの安定した並進運動のためのレール(43)を備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項14】
a.磁気要素と、
b.1つ以上の請求項1に記載のデバイスと、
c.アイツーハンド(eye-to-hand)撮像システム(2)と、
d.コンピュータプロセッサと
を備えるシステムであって、
前記コンピュータプロセッサが、前記1つ以上のデバイスと前記アイツーハンド撮像システム(2)とを協働させるためのアルゴリズムを実行し、前記アルゴリズムが、
i.前記システム内の構成要素の姿勢情報を受信するステップ、
ii.ユーザからの前記磁気要素を操縦するためのコマンドに基づいて、動作前に、前記1つ以上の請求項1に記載のデバイスおよび前記アイツーハンド撮像システム(2)の所望の軌道を計算するステップ、
iii.前記動作中に、前記アイツーハンド撮像システムの視野内の物体の位置をリアルタイムで分析するステップ、および
iv.潜在的な衝突を検出するための予測的制御戦略を使用して、リアルタイムの前記位置に基づき前記所望の軌道を調整するステップ
を含む、コンピュータプロセッサと
を備える、システム。
【請求項15】
感知および追跡のモジュールが組み込まれた患者ベッドをさらに備える、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記アイツーハンド撮像システムが、移動式Cアームと統合される、請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
前記磁気要素が、磁気カテーテル、テザーなし磁気マイクロロボット、および磁気カプセル内視鏡からなる群から選択される、請求項14に記載のシステム。
【請求項18】
前記複数の磁気源が、電磁石と、前記所望の磁場を達成するために前記電磁石に供給される電流を制御するための電流制御ユニットとを備え、前記電流制御ユニットが、双方向電力供給ユニット、hブリッジ調整ユニット、およびマイクロコントローラユニットを備える、請求項14に記載のシステム。
【請求項19】
前記アルゴリズムが、前記システムの運動および磁場生成を調整するための階層的制御方法をさらに含み、前記階層的制御方法が、安全な距離を制御するとともに衝突を防止するための第1のレベルと、磁場生成および撮像視野を制御するための第2のレベルとを含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項20】
前記システムが、ユーザが、前記アルゴリズムを越えて前記システムの制御に介入しかつ支配するためのモジュールをさらに備える、請求項14に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、身体を通して磁気ロボットを遠隔制御するための、移動式磁気作動ユニットと撮像ツールとを組み合わせた統合型システムに関する。ロボット式プラットフォームの移動性は、臨床用途のための磁気作動および標的追跡のための十分な作業空間を確保する。
【背景技術】
【0002】
磁気ロボット工学は、低侵襲医療用途において優れた可能性を示す。人体を透過するときの歪みが少ないこと、生体組織に無害であること、および効率的な無線の力伝達などの磁場固有の利点のため、医療用磁気ロボットは、限定されないが、組織試料採取、薬物送達、リアルタイム診断を含む様々な臨床タスクに適用されてきた。複数の自由度(degree of freedom/DOF)の磁気制御を実行する磁気操縦システムが、器用な磁気操作を実現するために提案されてきた。磁気操縦システムは、使用される磁気供給源によって2つのカテゴリー、永久磁石システム(PMS)および電磁気システム(EMS)に分類することができる。
【0003】
第1のカテゴリーでは、ロボット式プラットフォームが、永久磁石アクチュエータの姿勢を制御して所望の磁場を生成するために共通して利用され、様々な磁気ロボットを作動させるための安全かつ効果的な方法となっている。しかしながら、そのようなシステムでは、複雑であるか又は急速に変化する変調磁場を生成することが困難である。さらに、急速に低下する磁場は、妥当な作動深さを制限し、また磁場をオフにすることが困難である。所望の磁場は、EMSに供給される電流を変化させることにより制御される。作業空間の周囲に配置されたいくつかの電磁石を使用して、マイクロメートルロボットからセンチメートルロボットにわたって、器用な磁気操縦を実現することができる。供給される電流が磁場を制御するが、より強い磁場は、温度制御およびリスク制御の困難さを招くことになる。作業空間(workspace)は、多くの場合、電磁石によって包囲/半ば包囲され、当該技術をベンチトップの実験に制限する。EMSは、より制御可能な磁場を生成することができるが、設置面積がかなり大きく、また温度監視、冷却ユニット、ならびに電流制御ユニットなどの支援サブシステムを必要とする。磁場推定もまた、軟鉄コアの非線形挙動のため、より困難である。提案される発明は、電磁石に大きな作業空間をもたらすことができ、撮像ツールとの干渉を回避することができる、ロボット式プラットフォームを採用する移動式電磁作動ユニットを含む。システムの器用さは、電磁石の数およびロボット式プラットフォームの制御可能な自由度によって決定される。異なる磁場生成要件に応じて、磁気作動ユニットの柔軟性を設計することができる。
【0004】
ベンチトップ試験と臨床応用との間のギャップを橋渡しするべく、生体内磁気ロボットの作動およびナビゲーションを行うための種々の撮像および追跡の方法が開発されている。カメラまたはステレオスコープによる視覚サーボは、研究室環境においてしばしば使用されるが、臨床用途における追跡ツールとして適用することは困難である。視線を通さない作業環境における現実的なシナリオでは、代替の位置特定および撮像の方法が必要とされる。X線は、十分な精度およびリフレッシュレートで人体内部の情報を捕捉することができる一般的に使用される医療撮像法の1つである。超音波撮像は、マイクロメートルレベルの精度で撮像環境の断面図を取得することができる別の効果的かつ効率的な撮像ツールである。磁気位置特定は、組み込まれた磁石によって生成される磁場に従って磁気ロボットの絶対位置および向きを抽出することができる追跡方式である。提案される発明では、1つ以上の医療撮像ツールが、精密かつ正確な操作のために、撮像および追跡のユニットに統合され得る。異なる撮像モダリティのために、複数の撮像および追跡の融合的方法がホスト制御ユニットに組み込まれる。
【0005】
医療ロボットの作動およびナビゲーションの方式は、液圧式、緊張材駆動式、および磁気駆動式を含む。液圧作動を医療用ロボットに適用して、能動的な変形および移動を生じさせることができる。緊張材との統合により、医療用カテーテルロボットは、操舵、座屈、および剛性調節などの機能を実現することができる。生物学的に優しく、低透磁率構造を通過する際の歪みが少ないなどの磁場本来の利点により、磁気作動は、生体内用途のためのテザーなし(untethered)医療用ロボットの無線制御に広く応用される。本発明において、作動磁場は、再構成設計(reconfiguration design)を有する移動磁気源によって生成される。それは、各磁気源の相対位置を調整するか、または磁気源の総数を増加させることによって、種々の磁場生成方式の要件を満たし得る。
【0006】
磁気医療ロボットは、テザーあり(tethered)医療ロボットとテザーなし(untethered)医療ロボットとに分類することができる。カテーテル処置は、心臓切除、組織試料採取、細胞/薬物送達、および血管疾患治療の処置などの医療行為に適用される、広く採用されている方法の1つである。テザーありのカプセルロボットが、GI管検査およびリアルタイム診断のために設計される。あるいは、テザーなしのロボットは、曲がりくねった環境により良く適合し、人体の届きにくい領域で医療作業を行うことができる、別のタイプの被制御物体である。テザーなしロボットの遠隔無線制御には、よりロバストな制御アルゴリズムと精密な撮像追跡方法が必要である。さらに、ロボットの高度で複雑な移動の原理は、より強力でより複雑な磁場が必要とされるように、より高レベルの磁場生成要件を課す。テザーなしのロボットは、標準的な医療ツールが非侵襲的にアクセスすることが困難である血管内用途またはGI管治療において広く使用されている。様々な医療用途を目的として、磁気ロボットは、複数の機能を伴って設計され、異なる制御場要件を必要とする。磁力駆動ロボットは、GI管モニタリングまたは眼における顕微手術を達成するために研究されている。ヘリカルなロボットまたは回転するロボット等のトルク作動ロボットは、より効率的な移動と小さな規模とを有することになる。さらに、薬物送達または組織試料採取等のロボットのいくつかの機能的設計は、機構を正確にトリガするために、特定の磁場設計を必要とする。提案されるシステムは、最適化された構成を有する大きな作業空間において複雑かつ制御可能な場を生成することになる。器用な磁気作動とリアルタイムの姿勢および環境情報との組み合わせは、長距離薬物送達、血餅クリアランス、全GI管モニタリング、および遠位血管内系における治療的手技などの臨床用途に適用することができる。
【0007】
米国特許第7,311,107号B2は、インビボ車両の電磁場ベクトルの強度および方向を検出および操作することによって当該車両を作動させかつ位置特定するためのデバイスおよび制御システムに関する。軟磁性コアを電磁石に取り付けることができることが言及される。
【0008】
米国特許第6,311,082号B1とされる別の特許は、患者を支持するための可動ベッドシステムと、上記ベッドの下の湾曲シェル上に取り付けられる電磁石のセットを開示し、これらは磁石のサブセットの適切な通電を通して磁場または磁気勾配を提供することができる。
【0009】
米国特許第6,148,823号は、ギャップによって隔てられた一対の相互に引きつけ合う対向する磁石を備えた、ギャップ付トロイド磁石を使用して本体内の磁気要素を制御するためのシステムに関する。上記磁石は、好ましくは、磁束戻り経路によって接続される永久磁石である。また、それは磁石が可動支持体上に取り付けられ得、システムが患者のためのポータブルな支持およびX線画像デバイスを有することを開示する。
【0010】
米国特許出願公開第6,216,026号B1は、MRIに組み込まれたときに患者の体内でカテーテルまたは可撓性内視鏡をナビゲートするのに適した制御可能な磁気モーメントを有する発明に関する。開示された実施形態は、3つの異なる軸方向に位置されるコイルを有し、したがって、3つのコイルに入力される電流を変化させることによって磁気モーメントの様々な組み合わせを提供する。
【0011】
米国特許第8,830,648号B2は、2組の電磁コイルを有する磁気システムである磁気作動システムOctomagを開示している。各グループは、4つの電磁石または永久磁石を備え、人間の目の空洞のような小さな作業空間において5自由度で動くようにミリメートル規模のロボットを制御することができる。
【0012】
さらなるデバイスが米国特許第8,041,411号B2に開示されている。上記特許は、湾曲したアームに取り付けられた、円周方向に可動な磁石を有し、X線による画像を利用して磁気要素をナビゲートする、磁気制御システムを開示している。
【0013】
2つの対向する球状シェル上に取り付けられた磁気コアを有する8つの磁気コイルからなる装置が米国特許第8,027,714号B2に紹介されている。上記実施形態は、サーボモータが、2つの上記電磁石セットの間の相対距離を位置決めし、画像のために導入されるレーダがX線などの放射線を排除することを可能にする。上記実施形態は、それぞれB=0.04T~0.15Tおよび1.6T/m~3.0T/mの間の磁場強度および勾配を生成することができ、したがって、磁気応答性のカテーテル先端を動かすのに十分な強度および配向の作用を及ぼす。
【発明の概要】
【0014】
本発明は、磁気要素を追跡するためのデバイスを提供する。一実施形態では、デバイスは、a)磁気作動ユニットであって、i)アイインハンド(eye-in-hand)感知モジュール、ii)上記アイインハンド感知モジュールの周囲に均等に配置された複数の磁気源であって、上記複数の磁気源の各々が、1つの傾斜角で傾斜され、かつ隣接する磁気源から1つの隣接角で分離される、複数の磁気源、およびiii)上記傾斜角および上記隣接角を調整して所望の磁場を達成するために、上記複数の磁気源の各々に接続された調整機構を備える、磁気作動ユニットと、b)上記磁気作動ユニットを取り付け、上記磁気作動ユニットの器用な姿勢制御を提供するためのロボット式プラットフォームとを備える。
【0015】
本発明はまた、磁気要素を追跡するためのシステムを提供する。一実施形態では、上記システムは、a)磁気要素と、b)1つ以上の請求項1に記載のデバイスと、c)アイツーハンド(eye-to-hand)撮像システム(2)と、d)コンピュータプロセッサとを備え、上記コンピュータプロセッサが、上記1つ以上のデバイスと上記アイツーハンド撮像システム(2)とを協働させるためのアルゴリズムを実行し、上記アルゴリズムが、i)システム内の構成要素の姿勢情報を受信するステップ、ii)ユーザからの上記磁気要素を操縦するためのコマンドに基づいて、動作前に、上記1つ以上の請求項1に記載のデバイスおよび上記アイツーハンド撮像システム(2)の所望の軌道を計算するステップ、iii)上記動作中に、上記アイツーハンド撮像システムの視野内の物体の位置をリアルタイムで分析するステップ、およびiv)潜在的な衝突を検出するための予測的制御戦略を使用して、リアルタイムの上記位置に基づき上記所望の軌道を調整するステップを含む。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】患者の体内の磁気要素の磁気制御のための統合型システムの概略図を示す。
【
図3a】隣接角を示す、電磁源の設計の一実施形態を示す。
【
図3b】傾斜角を示す、電磁源の設計の一実施形態を示す。
【
図3c】個別のコイルについて再構成可能なコイル支持構造の設計を示す、本発明の実施形態を示す。
【
図3d】1つの回転アクチュエータによって個別の電磁石の姿勢を調整することができる、本発明の一実施形態を示す。
【
図3e】リニアアクチュエータ(28)と、ユニバーサルボールジョイント(29)と、回転ジョイント(30)とから構成される本発明の姿勢調整デバイスの一実施形態を示す。
【
図3f】個別の電磁コイルの姿勢を調整するために単一のリニアアクチュエータを使用する、本発明の姿勢調整設計の実施形態を示す。
【
図3g】本発明のコアチップの設計の4つの実施形態を示す。
【
図3h】本発明の電磁コイル形状の設計の2つの実施形態を示す。
【
図4a】電磁コイル冷却の設計の一実施形態の断面図を示す。
【
図4c】
図4c~
図4fは、本発明のコア冷却システムの4つの実施形態を示す。
【
図4d】
図4c~
図4fは、本発明のコア冷却システムの4つの実施形態を示す。
【
図4e】
図4c~
図4fは、本発明のコア冷却システムの4つの実施形態を示す。
【
図4f】
図4c~
図4fは、本発明のコア冷却システムの4つの実施形態を示す。
【
図5a】
図5aは、面内運動を制御するために2つの回転ジョイント(36、37)を使用し、面外運動を制御するために他の2つの回転ジョイントを使用することによって運動制御を実現するように設計された直列ロボットアームを示す。
【
図5b】より大きな磁気源を支持し得る十分な許容荷重のためにレバレッジ構造で設計されたロボット式プラットフォームを示す。
【
図5c】本発明のロボット式プラットフォーム構造の一実施形態を示す。
【
図5d】複数の磁場制御点を実現するために移動磁気源を使用する本発明の設計の実施形態を示す。
【
図6a】
図6aは、超音波プローブが、超音波(US)撮像面の6自由度(DOF)を制御することができるマイクロ・スチュワート(micro-Stewart)プラットフォームによって保持される、アイインハンド追跡システムの設計の実施形態を示す。
【
図6b】1回転DOFが回転アクチュエータによって制御されるアイインハンド追跡システム設計の実施形態を示す。
【
図7a】
図7a~
図7cは、磁気絶縁シールドの設計(50)および磁場監視システムの設計(51)の実施形態を示す。
【
図7b】
図7a~
図7cは、磁気絶縁シールドの設計(50)および磁場監視システムの設計(51)の実施形態を示す。
【
図7c】
図7a~
図7cは、磁気絶縁シールドの設計(50)および磁場監視システムの設計(51)の実施形態を示す。
【
図8a】
図8aは、磁気作動と撮像ツールが同じ人間サイズの作業空間を共有するようなサブシステムの配置を示す。当該サブシステムは、患者ベッドの周囲の安定した地上運動を可能にするレール(58、54)上に置かれる。
【
図8b】4つのコイルと、アイインハンド超音波撮像ツール(59)とからなる、本発明による磁気源の設計の詳細を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明は、身体を通る磁気要素の作動およびナビゲーションのための統合型磁気システムであって、大きな作業空間において制御可能な磁場を生成するための移動磁気源と、標的を位置特定するとともに身体の内部情報を取得するための、撮像および追跡のシステムと、制御アルゴリズムおよびデータ分析を実行するための中央処理システムと、オペレータの命令を制御信号に翻訳するヒューマンマシンインターフェースと、患者の状態を反映することができる医療デバイスが装備された支援付ベッドとからなる、統合型磁気システムを提供する。磁気源は、人間の規模の作業空間における重荷重の磁気源の移動を可能にするロボット式プラットフォームによって制御される。所望の磁場は、ロボット式プラットフォームと供給される電流との協働によって生成される。撮像および追跡システムの運動制御は、磁気作動システムと同じ人間の規模の追跡空間をもたらすとともに、複数の撮像モダリティおよび追跡ツールからなる。
【0018】
先行技術に基づいて、本発明の1つの目的は、インビボ臨床用途のための医療用磁気ロボットの広い作業空間における操作およびナビゲーションのための、磁場作動と医療用撮像ツールとを組み合わせた統合型システムである。大きな作業空間における所望の磁場生成は、ロボット式プラットフォームと磁気源とを協働させることによって達成される。臨床用途の要件を満たすために、撮像および追跡サブシステムが統合されて、被制御物体を位置特定し、身体の内部情報を撮像する。
【0019】
本発明の1つの特徴は、移動性が、磁気作動と撮像モダリティとの協働の成功を確実にすることである。異なる医療用途のために、本発明は、撮像および追跡の品質に干渉することなく、それらに応じて特定の制御場を生成するように調整することができる。さらに、磁気源は、電流のオーバーシュートおよび軟鉄コアの飽和を回避することができるように、被制御物体の近傍に移動して所望の作動磁場を生成することができる。本発明は、嵩張る磁気源を用いることなく、人間の規模の作業空間を有するとともに、特定の領域に焦点を当てることもできる。
【0020】
再構成可能な磁気源のクラスタが磁場を生成する。一実施形態では、磁気源は永久磁石で作られる。姿勢制御デバイスは、所望の、磁石の配向を制御する磁場を生成する。永久磁石の形状および所望の作動磁場に基づき、それに応じて位置決めデバイスが設計され得る。回転場または振動場などの作動磁場は、各磁気源の動きのパターンを調整することによって実現することができる。一実施形態では、磁気源は電磁コイルである。所望の磁場は、ロボット式プラットフォームと供給される電流との協働によって生成することができる。印加の原理(imposition principle)によると、所望の位置における磁場は、各磁気源の磁場の合計である。各電磁石の相対位置を変更することによって、勾配優勢場(gradient-dominant field)、トルク優勢場(torque-dominant field)、無勾配場(gradient-free field)、および無トルク場(torque-free field)を含むがこれらに限定されない特定の場を達成することができる。
【0021】
電磁源アセンブリは、相対的構成調整デバイスを収容するように再構成可能な設計を有する。一実施形態では、磁気源は、所望の磁場を生成するために、回転および並進することができるいくつかの永久磁石から構成される。一実施形態では、磁気源は、電磁コイルのクラスタから構成される。供給される電流、配向、および相対位置は、生成される所望の場まで調整され得る。一実施形態では、磁気コイルのコアは、軟鉄で作製され、内部冷却チャネルを有する。先端の形状は、様々な磁場発生要件を満たすように設計される。
【0022】
一実施形態では、温度制御サブシステムが、冷却モジュール、温度感知モジュール、および循環モジュールを含み、電磁源を保護するように発明される。一実施形態では、冷却モジュールは、冷却デバイスがコイルの表面にある外部冷却からなる。一実施形態では、内部冷却設計は、電磁コアのコアに実装される。内部温度は、軟鉄コアの内側に冷却チャネルを設計することにより、より良好に制御することができる。外部冷却ユニットが十分な温度制御を提供できない場合、有限要素解析によって設計される内部冷却構造の設計を展開させる。内部冷却コイルによってもたらされる非線形性を克服するために、生成される磁場をモデリングする数値的方法が発明される。コイルのリアルタイムの状態のより良好な知識を提供するために、6点温度感知展開法(six-point temperature sensing deployment method)が発明される。一実施形態では、冷媒循環速度および冷却温度は、フィードバック検知温度に従って調整される。
【0023】
電磁源のために、アクセス可能性でありかつ互換性を損なうことなく所望の磁場を生成するように、電磁コイルの空間的配置方法が発明される。一実施形態では、コイルは、焦点が最大の磁場強度を有し得るように、軸が1つの点で一致する対称状に配置される。一実施形態では、複数の局所最大場を可能にするために、複数の焦点が設計される。一実施形態では、コイルは、均一強度の場を生成するように配置される。一実施形態では、コイルは、均一勾配の場を生成するように配列される。
【0024】
電磁コイルに大きな四象限電源を提供するために、電流調整デバイスが発明される。電流調整サブシステムは、双方向DC電源と、Hブリッジドライバ回路によって支持されるHブリッジ回路と、高周波制御PWM信号を生成するためのマイクロコントローラとからなる。
【0025】
磁気作動システム構成の設計方法が、患者ベッドとの衝突、ならびに撮像および追跡システムへの干渉を回避するために発明される。本発明の方法に基づくと、作業空間は、異なる実験対象のためにスケーラブルであり、かつ医師の検査と調和可能である。
【0026】
一実施形態では、ベッドサイド設置構成が設計される。それは、Cアーム撮像モジュールと調和可能であり、医師の検査のための十分なアクセス空間を可能にする。一実施形態では、磁気作動システムは、手術室環境に対してより良く調整するために、U字形摺動レール上に設置される。一実施形態では、移動磁気源の複数のセットが、複数の適用点に焦点を合わせるか、または1つの点における磁場生成を最適化するように設計される。
【0027】
磁場生成のための多数のDOFを提供するために、ロボット式プラットフォームに支持された移動磁気源が発明される。移動性は、異なる形態で実現することができる。一実施形態では、より少ない設置面積を有するが荷重要件はより厳格な直列ロボットアームが磁気源を支持する。一実施形態では、荷重および精度を向上させるために、スクリューテーブルで作られた3DOFのロボット構造が発明される。一実施形態では、磁気源の姿勢を調整するために、側面搭載平行ロボット構造が使用される。移動性は、異なる形態で実現することができる。
【0028】
異なるタイプの追跡および撮像モジュールを融合するために、ハイブリッド医療撮像システムが発明される。一実施形態では、大きな作業空間での被制御標的の追跡を実現するために、移動式Cアームと統合されたアイツーハンド撮像システムが設計される。一実施形態では、アイインハンド追跡システムが、移動磁気源と統合される。そのような設計は、複雑な構造設計または追加の感知支援モジュールを伴わずに、大きな作業空間内での正確な追跡性能を保証する。一実施形態では、アイツーハンド感知システムとアイインハンド感知システムとが組み合わされて、体内磁気ロボットナビゲーションのための情報を提供する。
【0029】
種々の電磁コイル設計用に作業空間内の磁場を推定するための、磁場ハイブリッドモデリング方法が発明される。先行発明は、双極子モデル、変形双極子モデル、および分析的渦電流ベースのモデルによって、磁場をモデリングする技術を提示する。本発明のモデリング方法は、学習ベースのマッピングアプローチを使用してFEMデータを組み合わせ、データを較正して、様々な形状設計およびコア設計について、生成される場を推定する。
【0030】
移動磁気源のための磁場予測方法は、各位置間の遷移の期間が考慮されるように発明される。本発明の方法を実施することにより、被制御物体に作用される磁場が連続的になる。本発明の磁気作動システムの1つの課題は、磁場を正確に予測することである。
【0031】
本発明の統合型システムは、移動磁気源と医療撮像ツールとを組み合わせて、臨床用途のための精密な磁気ナビゲーションおよび作動を提供する。磁気システムは、大電流または超伝導材料を使用することなく、被制御標的とともに移動し、長距離を通して磁気要素をナビゲートすることができる。撮像システムは、磁気源と協働して、リアルタイムの被制御標的の姿勢および体内情報を提供する。多機能患者ベッドは、医療デバイスへの接続を提供するように設計される。一実施形態では、感知および追跡のモジュールが患者ベッドに組み込まれて、被制御物体の位置特定を提供する。一実施形態では、患者ベッドは、ECGおよび人工呼吸器と統合される。
【0032】
本発明は、インビボ用途のための磁気要素を操作するための、移動式磁気作動と医療撮像ツールとを組み合わせた統合型ナビゲーションシステムを提供する。一実施形態では、上記システムは、(a)患者の身体において大きな作業空間の磁場生成を実現するためにロボット式プラットフォームによって制御される移動磁気源と、(b)人間の規模の作業空間における、被制御要素の位置情報および体内情報を提供するための撮像システムであって、アイインハンド検知モジュールおよびアイツーハンド撮像システムが協働して、制御および診断の目的のための正確かつ精密な位置特定を提供し、アイインハンド検知モジュールが、ペースを合わせて磁気源と共に移動して、被制御要素を能動的に追跡し、アイツーハンド撮像システムが、患者の身体の撮像および位置特定情報を提供するために可動構造によって制御される、撮像システムと、(c)ロボット式プラットフォームであって、患者のベッドの周りで磁気源の安定した位置調整を提供する接地レール、ならびにリンク・レバレッジ構造および2つのリニアアクチュエータからなる重荷重運動制御機構からなる、ロボット式プラットフォームと、(d)医療モニタリングデバイスとの互換性があり、中央処理モジュールに患者の状態を提供する、統合型患者ベッドと、(e)ホストコンピュータおよびDAQマイクロコントローラから構成される中央処理モジュールであって、撮像システムからのフィードバックデータを処理し、運動制御ユニットおよび電流制御ユニットに命令を与える、中央処理モジュールと、(f)オペレータのコマンドを特定のモータおよび電流の信号に変換し、対応するサブシステムに命令を送信するヒューマンマシンインターフェースであって、詳細な動作プロセスおよび被制御要素の状態がモニタにおいて視覚化される、ヒューマンマシンインターフェースとを備える。
【0033】
一実施形態では、本発明の磁気源の運動制御は、複数のDOFおよび重荷重を同時にもたらすことができる複合レバレッジ構造によって実現され、磁気源は、重量が回転ジョイントによって支持される代わりにベース部に伝わるように、ベースジョイント上に立つ回転ジョイントによって支持され、上記回転ジョイントは支点であり、レバレッジの遠位端が、面内回転運動を制御するリニアアクチュエータによって作動され、磁気源を接続する上記リニアアクチュエータが、磁場と患者との間の距離を制御する。
【0034】
一実施形態では、本発明の撮像システムは、運動制御、アイインハンド撮像モジュール、およびアイツーハンド(外部)撮像モジュールの協働であり、磁気作動方法による干渉および衝突を回避するために、協働の運動制御方法が発明され、アイインハンド追跡デバイスは、限定されないが、超音波撮像、光音響撮像、磁気センサアレイ、カメラ、および赤外線撮像を含み、アイツーハンド撮像ツールは、限定されないが、X線、蛍光透視法、蛍光撮像、およびレーザー誘導蛍光を含む。
【0035】
一実施形態では、本発明の患者ベッドの周りの接地レールは、磁気源を支持し、かつその姿勢を制御するためのものであり、レールの配置は、2つの別個のものであるか、または患者ベッドの2つの端に対応することができるU字形とすることができ、磁気源の数は、撮像モジュールと患者に影響を及ぼすことなく2つより多くすることができる。
【0036】
一実施形態では、本発明の電磁源は、3つのユニット:双方向電源ユニット、hブリッジ調整ユニット、およびマイクロコントローラユニットからなる本発明の電流制御ユニットによって制御される。
【0037】
一実施形態では、本発明の磁気制御磁気要素は、磁気カテーテル、テザーなし磁気ロボット、磁気スウォーム粒子、および磁気内視鏡(magnetic endoscope)を含む。
【0038】
一実施形態では、本発明のヒューマンマシンインターフェースは、ジョイスティック、ペダル、ステアリングホイール、および3Dグラスを組み合わせた統合型モジュールであり、音声制御、姿勢制御アルゴリズム、および拡張現実技術が組み込まれる。
【0039】
一実施形態では、本発明の撮像および追跡デバイスは、内部身体情報、絶対的な標的の姿勢、温度情報、磁場情報、および患者身体の断面視を含む、多次元的情報を中央処理プロセスに収集し、データは、中央処理システムによって一緒に融合され、該中央処理システムは、所望の磁場を生成するとともにロボット構造の動きを制御する。
【0040】
本発明はまた、磁気要素の同時的な位置特定およびナビゲーションを実現し得る統合型の移動式磁気作動および撮像システムを制御する方法を提供する。一実施形態では、上記方法は、(a)撮像モジュールが、被制御要素、磁気源の位置、ロボット式プラットフォーム構造の情報を中央処理システムに提供するステップと、(b)データの融合、所望の磁界の計算、動作命令の翻訳、およびロボット式構造の運動制御が、中央処理システム上で処理され、該中央処理システムは、各サブシステムの制御信号を分散型の処理ユニットに送るステップと、(c)磁気源が、磁気要素の近傍まで移動されて、所望の磁場を生成することができる電流を計算し、温度制御ユニットが、内部および外部の冷却チャネル内の冷却剤の冷却および循環を制御する、ステップと、(d)磁気要素が視野内で移動しているように撮像ツール運動制御ユニットが外部撮像デバイスを移動させるとともに、磁気要素の現在位置が中央処理システムへとフィードバックされる、ステップと、(e)磁気源の所望の電流および移動が、中央処理ユニット上で更新されるステップと、(f)ヒューマンマシンインターフェースが、オペレータからの動作命令を更新するとともに、中央処理システムに対し、該命令を特定の磁場および移動の要件に翻訳する、ステップと、(g)患者の情報、磁気要素の状態、および身体の内部情報が、操作を支援するために画面上に提示されるステップとを含む。
【0041】
一実施形態では、本発明の温度制御システムは、2つのユニットからなり、内部循環チャネルは、軟鉄コアに組み込まれ、入口および出口に温度センサが設置されており、外部循環チャネルは、電磁コイルの表面上に巻きつけられ、コア表面、コイル表面、該循環チャネルの入口および出口に温度センサが組み込まれる。
【0042】
一実施形態では、本発明の内部冷却システムは、全体積と発熱のバランスを取るように設計され、チャネルは、コアを通って分配される。
【0043】
一実施形態では、内部構造化された軟鉄コアおよびカスタマイズされた電磁コイル形状を有する非従来型の電磁コイルのための磁気モデリング方法であり、シミュレートされた磁場が、学習ベースのモデリング方法によって、手動で測定された磁場で較正される。
【0044】
一実施形態では、本発明のアイインハンド撮像システムは、超音波撮像、磁気センサアレイ、およびカメラなどの1つ以上のタイプの追跡ツールを備え、一方、超音波プローブは、スチュワート(Stewart)プラットフォームまたは回転ジョイント等の位置決めデバイスによって制御される。
【0045】
本発明はさらに、撮像システムと作動システムとの間の衝突および干渉を回避するために運動制御および磁場生成を調整する階層制御方法を提供し、第1のレベルは安全距離制御および衝突制御であり、第2のレベルは磁場生成制御および撮像視野制御である。
【0046】
一実施形態では、被制御磁気要素は、磁気カテーテル、テザーなし磁気マイクロロボット、および磁気カプセル内視鏡を含むが、それらに限定されない。
【0047】
本発明は、異なる透磁率を有する材料の複数の層から作製される電磁遮蔽設計をさらに提供するが、一方、電磁学形状は、作業空間の内側の磁場を閉じるように設計される。
【0048】
本発明はまた、磁気センサ、温度センサ、および湿度センサを含むが、これらに限定されない、異なるセンサからなる磁場モニタリングシステム設計を提供し、センサの位置は、作業空間から比較的大きな距離内に配置され、リアルタイムの電磁源の状態を観察することができる。
【0049】
本発明は、磁気要素を追跡するためのデバイスを提供する。一実施形態では、上記デバイスは、a)磁気作動ユニットであって、i)アイインハンド(eye-in-hand)感知モジュール、ii)上記アイインハンド感知モジュールの周囲に均等に配置された複数の磁気源であって、上記複数の磁気源の各々が、1つの傾斜角で傾斜され、かつ隣接する磁気源から1つの隣接角で分離される、複数の磁気源、およびiii)上記傾斜角および上記隣接角を調整して所望の磁場を達成するために、上記複数の磁気源の各々に接続された調整機構を備える、磁気作働ユニットと、b)上記磁気作動ユニットを取り付け、上記磁気作動ユニットの器用な姿勢制御を提供するためのロボット式プラットフォームとを備える。
【0050】
一実施形態では、上記アイインハンド感知モジュールが、カメラ、2D/3D超音波プローブ、X線発生器、静電センサ、磁気センサ、蛍光センサ、光透過率計、力センサ、グレーティングセンサ、光音響プローブ、レーザスペックル撮像子、赤外線サーモグラフィカメラ、無線周波数プローブ、および湿度センサからなる群から選択される1つ以上の構成要素を備える。別の実施形態では、上記超音波プローブが、スチュワートプラットフォームおよび回転ジョイントからなる群から選択される位置決めデバイスによって制御される。
【0051】
一実施形態では、上記調整機構が、a)2つのリニアアクチュエータ(17)および2つのユニバーサルボールジョイント(19)と、b)4つの回転ジョイント(26、27)によって形成される4バーリンクと、c)リニアアクチュエータ(28)、ユニバーサルボールジョイント(29)、および回転ジョイント(30)と、d)リニアアクチュエータまたは回転アクチュエータ(31)とからなる群から選択される構成を含む。
【0052】
一実施形態では、上記複数の磁気源が、電磁石または永久磁石を含む。別の実施形態では、上記電磁石が、軟鉄コアと、銅線と、上記軟鉄コアの温度を制御するための温度制御モジュールとを備え、上記温度制御モジュールが、a)入口および出口を有する冷却チャネルであって、上記軟鉄コアの周囲または内部においてループ状である、冷却チャネルと、b)上記入口および上記出口からそれぞれ上記冷却チャネルに出入りする冷された熱交換流体と、c)上記入口、上記出口に設置され、ならびに上記軟鉄コアの中または上に組み込まれた温度センサとを備える。さらなる実施形態では、上記軟鉄コアが階段形状の設計を有する。さらに別の実施形態では、上記軟鉄コアが、円筒形、円錐形、階段状、または丸い先端形状を備える。
【0053】
一実施形態では、上記所望の磁場を達成するために、上記電磁石に供給される電流を制御するための電流制御ユニットが使用され、上記電流制御ユニットが、双方向電力供給ユニット、hブリッジ調整ユニット、およびマイクロコントローラユニットを備える。
【0054】
一実施形態では、上記磁気要素が、テザーあり磁気ロボット、磁気カテーテル、磁気ガイドワイヤ、磁気針、磁気スリーブ、磁気ソフトロボット、磁気連続体ロボット、テザーなし磁気ロボット、磁気ヘリカル泳動子(magnetic helical swimmers)、磁気ローラー、磁気グリッパー、磁気手術ツール、磁気内視鏡、および磁気カプセル内視鏡からなる群から選択される。
【0055】
一実施形態では、上記デバイスは、異なる透磁率を有する材料の層で作られた磁気絶縁シールドをさらに含む。
【0056】
一実施形態では、上記ロボット式プラットフォームが、上記磁気作動ユニットの器用な姿勢制御のための構成を備え、上記構成が、a)面内運動を制御するための2つの回転ジョイント(36、37)および面外運動を制御するための2つの回転ジョイント(38)と、b)第1の回転ジョイント(40)および第2の回転ジョイント(42)によって支持される第1の線形作動機構(39)であって、上記第2の回転ジョイントが、第2の線形作動機構(41)に接続される、第1の線形作動機構(39)と、c)回転アクチュエータ(47)およびリニアアクチュエータ(48)とからなる群から選択される。
【0057】
一実施形態では、上記ロボット式プラットフォームが、上記デバイスの安定した並進運動のためのレール(43)を備える。
【0058】
本発明はまた、磁気要素を追跡するためのシステムを提供する。一実施形態では、上記システムは、a)磁気要素と、b)1つ以上の請求項1に記載のデバイスと、c)アイツーハンド(eye-to-hand)撮像システム(2)と、d)コンピュータプロセッサとを備え、上記コンピュータプロセッサが、上記1つ以上のデバイスと上記アイツーハンド撮像システム(2)とを協働させるためのアルゴリズムを実行し、上記アルゴリズムが、i)上記システム内の構成要素の姿勢情報を受信するステップ、ii)ユーザからの上記磁気要素を操縦するためのコマンドに基づいて、動作前に、上記1つ以上の請求項1に記載のデバイスおよび上記アイツーハンド撮像システム(2)の所望の軌道を計算するステップ、iii)上記動作中に、上記アイツーハンド撮像システムの視野内の物体の位置をリアルタイムで分析するステップ、およびiv)潜在的な衝突を検出するための予測的制御戦略を使用して、リアルタイムの上記位置に基づき上記所望の軌道を調整するステップを含む。
【0059】
一実施形態では、上記システムは、感知および追跡のモジュールが組み込まれた患者ベッドをさらに備える。
【0060】
一実施形態では、上記アイツーハンド撮像システムが、移動式Cアームと統合される。
【0061】
一実施形態では、上記磁気要素が、磁気カテーテル、テザーなし磁気マイクロロボット、および磁気カプセル内視鏡からなる群から選択される。
【0062】
一実施形態では、上記複数の磁気源が、電磁石と、上記所望の磁場を達成するために上記電磁石に供給される電流を制御するための電流制御ユニットとを備え、上記電流制御ユニットが、双方向電力供給ユニット、hブリッジ調整ユニット、およびマイクロコントローラユニットを備える。
【0063】
一実施形態では、上記アルゴリズムが、上記システムの運動および磁場生成を調整するための階層的制御方法をさらに含み、上記階層的制御方法が、安全な距離を制御するとともに衝突を防止するための第1のレベルと、磁場生成および撮像視野を制御するための第2のレベルとを含む。
【0064】
一実施形態では、上記システムが、ユーザが、上記アルゴリズムを越えて上記システムの制御に介入しかつ支配するためのモジュールをさらに備える。
【0065】
図1は、統合型の磁気作動およびナビゲーションシステムの実施形態の概略図を示す。上記システムは、人間の規模の作業空間を有する移動式磁気制御デバイス(1)と、画像装置(2)と、患者(4)のための支持ベッド(3)と、中央処理システム(5)と、可視化システム(6)と、ヒューマンマシンインターフェース(7)と、電力制御ユニット(8)とを備える。本発明によると、移動式電磁源(1)は、上記患者(4)の体内において要素を作動させるように設計される。上記移動式の移動性は、(11、12、13、14)からなるロボット式プラットフォームによって達成される。(11)はリニアレールアクチュエータであり、人間の規模の範囲で磁気源を移動させる。(12)および(13)は、局所的な磁気源調整を実現する。(14)に取り付けられた磁気アクチュエータは、磁気源のクラスタを含む。一実施形態では、電磁石のセットは、均一磁場または勾配磁場などの制御可能な磁場を生成するために利用される。外部医療撮像サブシステム移動機構(2)は、人間の規模の追跡および撮像能力を提供するように設計される。上記撮像システムは、ベースジョイント(21)と、回転ウエストジョイント(22)と、2つの回転ジョイント(23、24)と、端部のC字形アーム(25)とを有する。
【0066】
図1に示す実施形態では、中央処理モジュール(5)は、上記磁気作動サブシステム(1)の運動および磁場生成を制御する。一実施形態では、上記中央処理モジュールは、ホストコンピュータとマイクロコントローラとからなる。一実施形態では、姿勢制御デバイスは、所望の磁場を生成するように永久磁石を制御するために使用される。一実施形態では、電磁源の供給電流は、所望の磁場を生成するように制御される。上述の処理モジュールは、感知データを収集するとともに、所望の磁場を生成する。本実施形態において、ジョイスティック(7)が、オペレータにとって有利な操作のために使用され、ヒューマンマシンインターフェースには、磁場制御および運動制御のアルゴリズムが組み込まれる。タッチスクリーン、キーボード、姿勢制御、および音声制御などのヒューマンマシンインターフェースの他の実施形態もまた、本発明に適用可能である。上記システムは、ロボット式プラットフォームおよび磁気源に電力を供給する電源ユニット(8)を備える。撮像デバイス(2)は、移動式支持構造が撮像領域の複数のDOF制御を可能にするアイツーハンド(eye-to-hand)構成を有する。
【0067】
図2は、統合型システムのワークフローの概略図を示す。システム全体は、5つのモジュール、1)中央処理モジュールからコマンドを受信して、大きな作業空間において正確な磁場を生成する、移動式磁気作動サブシステムと、2)姿勢情報および患者体内の内部情報を提供する撮像および追跡サブシステムと、3)制御および追跡アルゴリズムを実装して、干渉および衝突を回避するようにシステムを調整する、中央処理モジュールと、4)アクセスするのに有利であり、かつ医師の作業負荷を軽減することができるヒューマンマシンインターフェースと、5)患者の状態を提供する医療デバイスで支援される患者ベッドとからなる。移動式磁気作動サブシステムにおいて、ロボット式プラットフォームは、磁気源の姿勢を制御し、作動磁場を人間の規模の作業空間まで移動させる。一実施形態では、磁気源は、供給される電流に応じて所望の磁場を生成する電磁コイルのクラスタを備える。磁気作動サブシステムは、所望の磁場を電流および運動命令に翻訳し、この情報を異なるモジュールに送信する。磁場発生の過熱および非線形性を回避するために、温度制御モジュールが作動サブシステムに組み込まれる。さらに、撮像および追跡サブシステムとの互換性は、衝突および干渉制御モジュールによって支配される。撮像および追跡サブシステムでは、アイツーハンド(eye-to-hand)とアイインハンド(eye-in-hand)両方の撮像サブシステムからの位置特定および撮像情報が融合され、被制御要素の正確な体内磁気追跡およびナビゲーションを実現する。運動制御機構がアイツーハンド撮像および追跡システムを支持して大きな作業空間の撮像を実現する。一実施形態では、移動式Cアームが、外部撮像システムを位置決めするために採用される。一実施形態では、6DOFのロボットアームが、外部撮像システムの動きを制御するために使用される。
【0068】
図3は、本発明によるいくつかの可能な磁気源設計の実施形態を示す。
図3aは、電磁源設計の一実施形態を示す。コイルは、単純な計算用に、アイインハンド検知モジュール(11)の周囲に均等に配置される。一実施形態では、超音波およびカメラが、被制御要素を感知するために利用される。(9)は、各コイルの軸間の隣接角であり、これにより電磁コイルの数が決まる。(10)は、軟鉄コアと銅線と冷却システムとで構成される個別の磁気コイルである。(16)は、個別の磁気コイルの軸と中心軸との間の傾斜角である。これら2つの角は、磁場の要件に従って設計される。隣接角は、個別の磁気源数および磁場発生のDOFを決定する。傾斜角は、磁場発生プロファイルを形作る。本発明の一実施形態では、個別の磁気源の姿勢がリニアアクチュエータまたは回転アクチュエータによって構成され得る。
図3cは、個別のコイルにつき再構成可能なコイル支持構造設計を示す、本発明の実施形態を示す。(17)はリニアアクチュエータであり、(19)はユニバーサルボールジョイントである。(18)はロボット式プラットフォームに接続する静的構造であり、(20)は個別の電磁コイルである。
図3dは、1つの回転アクチュエータによって個別の電磁石の姿勢を調整することができる本発明の一実施形態を示す。(26)および(27)は、4バーリンク機構を形成する回転ジョイントである。ジョイントの1つに設置された回転アクチュエータは、磁気源の姿勢を変えることができる。
図3eは、リニアアクチュエータ(28)と、ユニバーサルボールジョイント(29)と、回転ジョイント(30)とで構成される本発明の姿勢調整デバイスの一実施形態を示す。
図3fは、個別の電磁コイルの姿勢を調整するために単一のリニアアクチュエータを使用する、本発明の姿勢調整設計の実施形態を示す。
図3gは、本発明のコアの先端設計の4つの実施形態を示す。円筒形の先端設計は、平坦な磁場発生プロファイルを可能にし、円錐形状は、先端の近傍により大きな磁場強度を集中させることができる。階段形状の先端設計は、前方の比較的大きな領域において強い場を可能にする。丸い先端設計は、双極子モデルと同様の磁場プロファイルを可能にし、これは磁場モデリングに有利である。
図3hは、本発明の電磁コイル形状設計の2つの実施形態を示す。(32)は、同量の銅線によってより強い磁場を生成することを可能にするコイル形状の階段形状設計である。
【0069】
図4は、温度制御システムの設計の実施形態を示す。
図4(a)は、電磁コイル冷却設計の一実施形態の断面図を示す。(33)は、銅などの高熱伝導性材料で作られた冷却チャネルである。冷却された熱交換流体は、電磁コイルの表面から余分な熱をもたらすために(33)で循環される。
図4(b)は、冷却チャネル設計の一実施形態を示す。温度センサは、軟鉄コア内、銅線内、循環チャネルの出口および入口に設置される。
図4c~4fは、本発明のコア冷却システムの4つの実施形態を示す。軟鉄コアの内部冷却チャネルは、外部冷却チャネルと同じ熱交換流体を循環させる。いくつかのループのセットが、冷却効率を増加させ、そして循環速度調節のために入口および出口の温度が監視される。チャネル形状の設計の実施形態が図に示される。冷却チャネルは軟鉄コアの体積を占めることになり、それにより磁界発生能力を低下させるため、冷却効率と磁界発生要件とを考慮して設計する必要がある。
【0070】
内部構造化軟鉄コアを有する電磁源のために、磁場のモデリング方法が発明される。磁場モデリング技術を報告した以前の研究は、双極子フィールドモデリング、FEMモデリングおよび学習ベースのモデリングを含む。本発明のハイブリッドモデリング方法は、様々な形状および内部構造を有する電磁場に適している。3つのステップがあり、第1に、CAD磁気コイルモデルの磁場分布のシミュレーションを行うステップである。第2に、磁気分布を、作業空間または関心領域内のいくつかの点で、手動で測定するステップである。第3に、学習ベースのマッピングモデリング方法によりシミュレーションデータを測定データで較正するステップである。測定の数を増やすことによって、モデリング精度を向上させることができる。
【0071】
図5は、本発明のロボット式プラットフォーム設計の実施形態を示す。磁気源の運動は、ロボット構造によって制御され、該ロボット構造は、磁気源の器用な姿勢制御を提供することができる。一実施形態では、
図5aに示すように、直列ロボットアームが、面内運動を制御するために2つの回転ジョイント(36、37)を使用し、面外運動を制御するために他の2つの回転ジョイントを使用することによって運動制御を実現するように、設計される。許容荷重が限られるが、直列ロボットアームは、より多くのDOFを提供することができる。一実施形態では、
図5bに示すように、ロボット式プラットフォームが、より大きな磁気源を支持することができる十分な許容荷重のためにレバレッジ構造で設計される。(40)は線形作動機構(39)を支持するパッシブな回転ジョイントである。(41)は、回転ジョイント(42)の位置を変更することができるリニアアクチュエータである。ロボット構造は、2つのアクチュエータを制御することによって、重負荷の面内運動制御を実現し得る。
図5cは、本発明のロボット式プラットフォーム構造の一実施形態を示す。(43)は、患者ベッドの周りに配置されるレールであり、この設計は、ロボット構造の安定した並進運動を可能にする。ロボット構造は、回転アクチュエータ(47)およびリニアアクチュエータ(48)で構成される。(46)は、本発明の電磁源の一実施形態である。(45)は、統合型のアイインハンド撮像ツールである。
図5dは、複数の磁場制御点を実現するために移動磁気源を使用する本発明の設計の実施形態を示す。セットの数は磁界生成要件および空間の限界によって決定される。
【0072】
図6は、アイインハンド追跡システム設計の実施形態を示す。
図6aに示される実施形態では、超音波プローブは、US撮像面の6DOFを制御することができるマイクロ・スチュワートプラットフォームによって保持される。
図6bに示される一実施形態では、1つの回転DOFは、回転アクチュエータによって制御される。これは、より単純な設計を有し、被制御標的の2D面内情報を提供することができる。アイインハンド撮像システムは、被制御要素の移動に追従し、効果的かつ効率的な位置特定を提供する。
【0073】
図7は、磁気絶縁シールドの設計(50)および磁場モニタリングシステムの設計(51)の実施形態を示す。シールドは、高周波磁場および低周波磁場を隔離するための高透磁率材料および低透磁率材料を含む複数の層から作られる。その形状は、磁場束を閉じ、磁場の影響を作業空間(52)の内側に制限するように設計される。モニタリングモジュールは、磁気、温度、および湿度センサを含むが、これらに限定されない、複数のセンサで作られる。モニタリングモジュールによって提供される電磁源の追加の情報に基づいて、ホストコンピュータは、より高い精度で所望の作動磁場を推定することができる。
【0074】
本発明は、続く実施例の細部への参照により、一層よく理解されるだろうが、当業者は、記載された具体的な構造が単に例証の目的のためであり、本発明を本明細書に記載されたとおりに制限することを意図せず、本発明は後に続く請求項により定義されるということを、容易に認識するであろう。
【0075】
本出願を通して、様々な参考文献または刊行物が引用される。これらの参考文献または刊行物の開示全体は、本発明が関係する技術水準をより完全に説明するために、参照により本出願に組み込まれる。「含む(including)」、「含有する(containing)」、または「特徴付けられる(characterized by)」と同義である遷移的用語「備える(comprising)」は、包括的または非限定的であり、追加の、列挙されていない要素または方法またはステップを除外しないことに留意されたい。
【実施例】
【0076】
図8は、4つの部品、3DOFの運動制御(56、57)を有する移動磁気源と、Cアームで支持された、位置および回転角度を調整することができる外部蛍光透視装置(55)と、被制御物体の正確な位置特定を提供するアイインハンド超音波追跡プローブ(59)と、被制御物体の生体内磁気作動および追跡を実現するためにシステム全体を調整することができる中央処理システム(53)とを含む、本発明による例示的な設計を示す。
図8aは、磁気作動および撮像ツールが同じ人間の規模の作業空間を共有するようなサブシステムの配置を示す。サブシステムは、患者ベッドの周囲の安定した地上運動を可能にするレール(58、54)上に置かれる。
図8bは、4つのコイルと、アイインハンド超音波撮像ツール(59)とからなる、本発明による磁気源設計の詳細を示す。
【国際調査報告】