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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-04
(54)【発明の名称】車両イーサネットケーブル
(51)【国際特許分類】
   H01B 11/06 20060101AFI20250128BHJP
   H01B 7/00 20060101ALI20250128BHJP
   H05K 9/00 20060101ALI20250128BHJP
【FI】
H01B11/06
H01B7/00 310
H05K9/00 K
H01B7/00 301
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024541888
(86)(22)【出願日】2022-02-10
(85)【翻訳文提出日】2024-07-11
(86)【国際出願番号】 KR2022002053
(87)【国際公開番号】W WO2023153539
(87)【国際公開日】2023-08-17
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513096691
【氏名又は名称】エルエス ケーブル アンド システム リミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100217940
【弁理士】
【氏名又は名称】三並 大悟
(72)【発明者】
【氏名】リー、ウキョン
(72)【発明者】
【氏名】クク、キョンフン
(72)【発明者】
【氏名】ホン、ジョンピョ
(72)【発明者】
【氏名】リー、ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ソン、チョンミン
【テーマコード(参考)】
5E321
5G309
5G319
【Fターム(参考)】
5E321AA24
5E321BB22
5E321BB34
5E321GG09
5G309AA01
5G309AA09
5G309KA03
5G319EA01
5G319EA02
5G319EB04
5G319EC04
5G319ED02
(57)【要約】
本発明は低電圧差分信号(Low Voltage Differential Signal;LVDS)に基づいて、車両用ネットワークシステムで要求する大容量データ通信及び高速伝送ができるようにし、全体の外径及び重量が最小化し、振動に対する耐久性及び電気的特性に優れた車両用イーサネットケーブルに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピラー部材と、
前記ピラー部材の周辺に配置され、断面積の総和が0.15~0.17mmである複数の素線及び前記複数の素線を包む絶縁体を含んでなる4本の導体線と、
前記4本の導体線は26~34ミリメートル(mm)の撚合ピッチで撚り合わせられて構成され、前記4本の導体線が2本ずつ構成される一対のペアはそれぞれ互いに異なる低電圧差分信号(Low Voltage Differential Signaling;LVDS)の伝送ができることを特徴とする、車両用イーサネットケーブル。
【請求項2】
前記4本の導体線の撚合ピッチは、好ましくは29~31ミリメートル(mm)であることを特徴とする、請求項1に記載の車両用イーサネットケーブル。
【請求項3】
前記ケーブルの50MHzの試験信号に対して単位長さ(m)当たりの減衰量(Attenuation)は0.25dB以下であることを特徴とする、請求項1に記載の車両用イーサネットケーブル。
【請求項4】
前記ケーブルの50MHzの試験信号に対して100メートル(m)伝送区間の近端漏話(Near end cross-talk)は50dB以上であることを特徴とする、請求項1に記載の車両用イーサネットケーブル。
【請求項5】
前記4本の導体線を構成する複数の素線の平均直径(mm)は0.16~0.18ミリメートル(mm)であることを特徴とする、請求項1に記載の車両用イーサネットケーブル。
【請求項6】
前記4本の導体線はそれぞれ7本の素線で構成され、前記7本の素線は、中心部に1本の素線が配置され、その周囲に6本の素線が外接するように配置されることを特徴とする、請求項1に記載の車両用イーサネットケーブル。
【請求項7】
前記4本の導体線は、前記絶縁体の厚さが0.3~0.6ミリメートル(mm)であり、50MHzの試験信号に対して特性インピーダンスが90~110オーム(Ω)であることを特徴とする、請求項6に記載の車両用イーサネットケーブル。
【請求項8】
前記ピラー部材は、ポリエチレン(polyethylene、PE)、フッ化エチレンプロピレン(fluorinated ethylene propylene、FEP)及びポリエチレンテレフタレート(Polyethylene terephthalate;PET)のうちの少なくとも1種の材質で構成され、外径は0.5~0.6ミリメートル(mm)であることを特徴とする、請求項1に記載の車両用イーサネットケーブル。
【請求項9】
前記4本の導体線のそれぞれの外径は1.3~1.7ミリメートル(mm)であることを特徴とする、請求項7に記載の車両用イーサネットケーブル。
【請求項10】
前記ケーブルの外径は4.5~6.0ミリメートル(mm)であることを特徴とする、請求項1に記載の車両用イーサネットケーブル。
【請求項11】
前記4本の導体線を包む遮蔽層をさらに含み、前記遮蔽層はアルミニウムマイラー(Al-mylar)テープ層を含むことを特徴とする、請求項1に記載の車両用イーサネットケーブル。
【請求項12】
前記遮蔽層は、前記アルミニウムマイラー(Al-mylar)テープ層を包むスズメッキ銅及び炭素繊維のうちの少なくとも一つ以上を含んでなる編組層を含むことを特徴とする、請求項11に記載の車両用イーサネットケーブル。
【請求項13】
前記アルミニウムマイラー(Al-mylar)テープ層は、前記4本の導体線の撚合方向と異なる方向に横巻されることを特徴とする、請求項11に記載の車両用イーサネットケーブル。
【請求項14】
前記遮蔽層を包む外部ジャケットをさらに含むことを特徴とする、請求項11に記載の車両用イーサネットケーブル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両用イーサネットケーブルに関する。より詳しくは、本発明は、低電圧差分信号(Low Voltage Differential Signal;LVDS)に基づいて、車両用ネットワークシステムで要求する大容量データ通信及び高速伝送ができるようにし、全体の外径及び重量が最小化し、振動に対する耐久性及び電気的特性に優れた車両用イーサネットケーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、ICT(Information and communication technology)技術が車両に融合することにより、車両ネットワークシステムは、車両内の機器間の通信機能だけでなく、コネクテッドカー(Connected car)機能、V2X通信、自律走行、遠隔制御サービスなどを提供する車載インフォテインメントシステム(In-Vehicle infotainment;IVI)に発展している。
【0003】
したがって、車両ネットワークシステムにおいて大容量データ処理及び高速伝送に対する要求が段々増加している。これに関連して、低電圧を使用することにより、電力消耗を減少させることができ、高速伝送が可能な低電圧差分信号(Low Voltage Differential Signal;LVDS)システム方式を適用することができる。
【0004】
このようなLVDSは高速データ伝送のための一般的なインターフェース標準を意味するものであり、特に車両内のライダー(Lidar)センサー、半導体、ディスプレイ、カメラモジュールなどの多様な電装装備のデータ伝送のための伝送媒体としては、高い伝送特性を有し、比較的広い帯域幅を支援し、屈曲性及び耐熱性に優れながらも製造コストが比較的低いイーサネットケーブル(Ethernet cable)が主に使用されている。
【0005】
図6は従来で紹介された車両用イーサネットケーブルの一例の断面図を示す。図6に示すように、従来の車両用イーサネットケーブル100’は、複数の素線21及び前記素線全体を包む絶縁体23を含み、大撚ピッチで互いに撚られたた一対の導体線20、及び前記一対の導体線20を全体的に包む外部ジャケット40を含んでなる。
【0006】
ここで、従来の車両用イーサネットケーブル100’は、伝送信号の種類に比例して多数のイーサネットケーブル100’を設けなければならず、ケーブル間の相互影響によるノイズに対する備えが十分ではなかった。そして、従来の車両用イーサネットケーブル100’は、振動及び衝撃に対する備えが足りなくて車両用ケーブルとしての十分な耐久性を担保することができなかった。
【0007】
そして、一般的なUTPケーブル、STPケーブルのようなイーサネットケーブルを車両に適用する場合、このようなケーブルはLVDS標準による電気的特性を考慮して設計されていなくて誤作動又は伝送損失のような悪影響を引き起こすことがある問題がある。
【0008】
また、一般的なUTPケーブル、STPケーブルのようなイーサネットケーブルを車両に適用する場合、8本の導体線が2本ずつ大撚ピッチで撚られている4対のペア(pair)を含む構造を有する。ここで、前記8本の導体線のうちで4本の導体線は通常接地又はスペア(spare)の機能として使用される場合が多いので、無駄な資源の浪費をもたらし、コストも増加させる問題がある。
【0009】
このような問題を解消するために、低電圧差分信号(Low Voltage Differential Signal;LVDS)に基づいて、車両用ネットワークシステムで要求する大容量データ通信及び高速伝送ができるようにし、総重量を最小化し、振動に対する耐久性及び減衰量又は近端漏話などの電気的特性に優れた車両用イーサネットケーブルに対する要求が大きい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は低電圧差分信号(Low Voltage Differential Signal;LVDS)に基づいて、車両用ネットワークシステムで要求する大容量データ通信及び高速伝送ができるようにし、全体の外径及び重量を最小化し、振動に対する耐久性及び電気的特性に優れた車両用イーサネットケーブルを提供することを解決することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記課題を解決するために、本発明は、ピラー部材と、前記ピラー部材の周辺に配置され、断面積の総和が0.15~0.17mmである複数の素線及び前記複数の素線を包む絶縁体を含んでなる4本の導体線と、前記4本の導体線は26~34ミリメートル(mm)の撚合ピッチで撚り合わせられて構成され、前記4本の導体線が2本ずつ構成される一対のペアはそれぞれ互いに異なる低電圧差分信号(Low Voltage Differential Signaling;LVDS)の伝送ができることを特徴とする車両用イーサネットケーブルを提供する。
【0012】
ここで、前記4本の導体線の撚合ピッチは、好ましくは29~31ミリメートル(mm)であり得る。
【0013】
そして、前記ケーブルの50MHzの試験信号に対して、単位長さ(m)当たりの減衰量(Attenuation)は0.25dB以下を満たすことができる。
【0014】
また、前記ケーブルの50MHzの試験信号に対して、100メートル(m)の伝送区間の近端漏話(Near end cross-talk)は50dB以上を満たすことができる。
【0015】
ここで、前記4本の導体線を構成する複数の素線の平均直径(mm)は0.16~0.18ミリメートル(mm)であり得る。
【0016】
この場合、前記4本の導体線はそれぞれ7本の素線で構成され、前記7本の素線は、中心部に1本の素線が配置され、その周囲に6本の素線が外接するように配置され得る。
【0017】
そして、前記4本の導体線は、前記絶縁体の厚さが0.3~0.6ミリメートル(mm)であり、50MHzの試験信号に対して特性インピーダンスが90~110オーム(Ω)を満たすことができる。
【0018】
また、前記ピラー部材は、ポリエチレン(polyethylene、PE)、フッ化エチレンプロピレン(fluorinated ethylene propylene、FEP)及びポリエチレンテレフタレート(Polyethylene terephthalate;PET)のうちの少なくとも1種の材質で構成され、外径は0.5~0.6ミリメートル(mm)であり得る。
【0019】
そして、前記4本の導体線のそれぞれの外径は1.3~1.7ミリメートル(mm)であり得る。
【0020】
ここで、前記ケーブルの外径は4.5~6.0ミリメートル(mm)であり得る。
【0021】
また、車両用イーサネットケーブルは、前記4本の導体線を包む遮蔽層をさらに含み、前記遮蔽層はアルミニウムマイラー(Al-mylar)テープ層を含むことができる。
【0022】
この場合、前記遮蔽層は、前記アルミニウムマイラー(Al-mylar)テープ層を包むスズメッキ銅及び炭素繊維のうちの少なくとも一つ以上を含んでなる編組層を含むことができる。
【0023】
そして、前記遮蔽層を構成するアルミニウムマイラー(Al-mylar)テープ層は前記4本の導体線の撚合方向と異なる方向に横巻され得る。
【0024】
この場合、前記車両用イーサネットケーブルは、前記遮蔽層を包む外部ジャケットをさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明による車両用イーサネットケーブルによれば、4本の導体線の撚合ピッチを調節することにより、信号及び電力損失を最小化して、低電圧差分信号(Low Voltage Differential Signal;LVDS)に基づいて、車両用ネットワークシステムで要求する大容量データ通信及び高速伝送が可能になる。
【0026】
また、本発明による車両用イーサネットケーブルによれば、4本の導体線のそれぞれを構成する複数の素線の断面積(mm)を調節することにより、導体の使用量を最小化して、ケーブルの製造コストを節減することができ、ケーブルの全体の外径及び重量を最小化することにより、車両のエネルギー効率及び内部空間効率を向上させることができる。
【0027】
また、本発明による車両用イーサネットケーブルによれば、中心部にピラー部材を配置することにより、車両の振動に対する耐性が向上し、真円度が維持されることによって全体的なケーブル耐久性が向上することができる。
【0028】
また、本発明による車両用イーサネットケーブルによれば、4本の導体線の撚合方向と遮蔽層の横巻方向とを互いに異なるように構成することにより、電気的特性の中で反射減衰量が向上し、高速伝送環境でもイーサネットケーブルのインピーダンスマッチングを円滑に具現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明による車両用イーサネットケーブルの多段脱皮された状態の斜視図である。
図2】本発明による車両用イーサネットケーブルの断面図である。
図3】本発明による車両用イーサネットケーブルを構成する4本の導体線の撚合ピッチによる素線の直径別減衰量及び近端漏話の測定結果のグラフである。
図4】本発明による車両用イーサネットケーブルのアルミニウムマイラーテープ層を4本の導体線の撚合方向と異なる方向に横巻した場合の反射減衰量を測定したグラフである。
図5】本発明による車両用イーサネットケーブルのアルミニウムマイラーテープ層を4本の導体線の撚合方向と同じ方向に横巻した場合の反射減衰量を測定したグラフである。
図6】従来の車両用イーサネットケーブルの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施例を詳細に説明する。しかし、本発明はここで説明する実施例に限定されず、他の形態に具体化することもできる。ここで紹介する実施例は開示の内容が徹底的で完全になるように、そして当業者に発明の思想が充分に伝達されるようにするために提供するものである。明細書全般にわたって同じ参照番号は同じ構成要素を示す。
【0031】
最近、車載インフォテインメントシステム(In-Vehicle infotainment;IVI)の普及に伴って、車両ネットワークに、衛星ナビゲーション(navigation)機能を始めとして、コネクテッドカー(Connected car)機能、V2X通信、自律走行、遠隔制御サービスなどの機能が提供されている。
【0032】
このような車両のインフォテーンメント機能を具現するために、車両の内部に装着されるセンサー類、レーダー又はカメラと、これらを中央処理装置(ECUなど)と連結するために車両の内部に設置される車両用通信ケーブルも大きく増加している。このような車両用ケーブルは、伝送データの大きさが従来よりも大きくて高速通信が可能なケーブルの適用が必要である。
【0033】
このような車両内の高速データの伝送が要求される環境では、低電圧差分信号(Low Voltage Differential Signals;LVDS)方式を適用することができる。これは、高速アナログ回路技術を使用して、低電圧で高帯域幅の支援及びギガビット単位の大容量データの伝送が可能である。特に、自動車の主要電源用電圧はDC12V又はDC24Vの比較的低い電圧を使用しているので、LVDSの適用の際、車両ネットワークシステムを構築するのに技術的及び経済的に有利な利点を有する。
【0034】
一方、低電圧差分信号(LVDS)は高速データ伝送のためのインターフェース標準であり、LVDSの伝送媒体として使用されるイーサネットケーブルは、十分な電圧及び波形を維持してデータを伝送するために、信号減衰量が少なくなければならず、隣接した他のイーサネットケーブル又は内部導体線の間の電磁波障害(Electro-magnetic interference;EMI)が最小化するように構成しなければならない。
【0035】
また、車両の内部の各種の電装部品に連結される車両用イーサネットケーブルはその使用量が増加しているので、車両の荷重増加を最小化するために、軽量化とともに、車両用ケーブルとしての十分な耐久性も確保しなければならない。また、隣接したケーブルの間のノイズなどの相互影響の最小化が要求される。
【0036】
したがって、本発明は、低電圧差分信号(Low Voltage Differential Signal;LVDS)に基づいて、車両用ネットワークシステムで要求する大容量データ通信及び高速伝送が円滑になるように構成されるとともに、全体の外径及び重量が最小化し、十分な耐久性及び優れた遮蔽性能を確保した車両用イーサネットケーブルを提供することを目的とする。
【0037】
図1は本発明による車両用イーサネットケーブル100の脱皮された斜視図であり、図2図1に示す本発明による車両用イーサネットケーブル100の断面図である。
【0038】
図1及び図2に示すように、本発明による車両用イーサネットケーブル100は、ピラー部材10と、前記ピラー部材10の周辺に配置され、断面積の総和が0.15~0.17mmの複数の素線21及び前記複数の素線21を包む絶縁体23を含んでなる4本の導体線20と、前記4本の導体線を包む遮蔽層30と、前記遮蔽層を包む外部ジャケット40と、を含み、前記4本の導体線20は26~34ミリメートル(mm)の撚合ピッチに撚り合わせられて構成され、前記4本の導体線20が2本ずつ構成される一対のペア(pair)はそれぞれ互いに異なる低電圧差分信号(Low Voltage Differential Signaling;LVDS)の伝送ができることを特徴とする。
【0039】
本発明による車両用イーサネットケーブル100は、中心部に一つのピラー部材10が配置され、前記ピラー部材10は前記ピラー部材10の周囲に配置される4本の導体線20の配列を維持してケーブルの真円度を維持し、前記イーサネットケーブル100の敷設の際又は車両の機械的振動やその他の外力に対して前記4本の導体線20を保護する役割を果たす。
【0040】
前記ピラー部材10は、多様な高分子樹脂、例えば、ポリエチレン(Polyethylene;PE)、フッ化エチレンプロピレン(fluorinated ethylene propylene、FEP)、ポリエチレンテレフタレート(Polyethylene terephthalate;PET)、ポリ塩化ビニル(Polyvinyl chloride;PVC)、ポリプロピレン(Polypropylene;PP)などの樹脂からなることができ、好ましくはポリエチレン(polyethylene、PE)、フッ化エチレンプロピレン(fluorinated ethylene propylene、FEP)及びポリエチレンテレフタレート(Polyethylene terephthalate;PET)のうちで少なくとも1種からなることができる。ここで、前記ピラー部材10をポリエチレンテレフタレート(Polyethylene terephthalate;PET)材質で構成する場合に比較的高い硬度を有することになり、ケーブル製作の際に前記ピラー部材10が伸長する現象を最小化するか又は防止することができる。
【0041】
前記ピラー部材10の外径は0.5~0.6ミリメートル(mm)であり、前記ピラー部材10の外径が0.5ミリメートル(mm)未満の場合、前記ピラー部材10が外力によって伸びるか切れる現象が発生する問題がある一方で、前記ピラー部材10の外径が0.6ミリメートル(mm)を超える場合、前記ピラー部材10の外径が過度に大きくなるので、ケーブルの全体の外径及び重量が無駄に増大する問題がある。
【0042】
本発明による車両用イーサネットケーブル100は車両内の信号伝逹機能を担当する4本の導体線20を含んでなり、前記4本の導体線20は前記ピラー部材10を中心に外接するように配置されてケーブルの外径を最小化することができる。
【0043】
ここで、前記4本の導体線20は、それぞれ2本の導体線で構成される一対のペア(pair)がそれぞれ互いに異なる低電圧差分信号(Low Voltage Differential Signaling;LVDS)の伝送を担当することができる。具体的には、前記4本の導体線20は中央に配置された前記ピラー部材10に対して反対側に配列され、それぞれ2本の導体線20a、20b及び20c、20dから構成される一対のペア(pair)が車両電装部品に連結されたコネクタ端子それぞれに接続されて通信機能を果たすことができる。
【0044】
このように構成される場合、本発明の車両用イーサネットケーブル100は、4本の導体線20の全体をデータ伝送に使用することができるので、一般的なUTPケーブルのような接地又はスペア(spare)機能の導体線を省略して、ケーブルの外径の無駄な拡大を防止し、また従来の一つの導体線ペアを含んでなる車両用イーサネットケーブルを使用する場合よりも大容量のデータ伝送が可能でありながらも車両の内部に敷設されるケーブル数を減らすことができるので、ケーブル配線整理などの維持保守が便利であるという利点を有する。
【0045】
前記4本の導体線20は、断面積の総和(mm)が0.15~0.17mmの複数の素線21を含む撚線導体で構成することができる。ここで、前記複数の素線21の断面積の総和(mm)は前記イーサネットケーブル100の50MHzの試験信号に対して、単位長さ(m)当たりの減衰量が0.25dB以下を満たすようにするために精密に調節されている。
【0046】
ここで、減衰量(Attenuation)は、ケーブルに沿って流れる信号の大きさが一定の距離に伝達されたときにどのくらい損失して弱くなったかを測定した値であり、ケーブルが低い減衰特性を有していれば、高い減衰特性を有するケーブルよりも伝送能力に優れたものと理解することができる。
【0047】
そして、前記4本の導体線20のそれぞれを構成する複数の素線21の断面積の総和(mm)が大きくなるほど、前記導体線20の内部に流れる信号及び電力の抵抗が減少して減衰特性が向上する特徴を有する。
【0048】
前記複数の素線21の断面積の総和(mm)が0.15mm未満の場合、ケーブルの減衰特性が大きく低下し、前記複数の素線21の断面積の総和(mm)が0.17mm2よりも大きい場合、ケーブルの減衰特性は向上することができるが、ケーブル内の導体含有量が過度に増加して製作コストが高くなり、ケーブルの重量及び外径が増加する問題がある。
【0049】
好ましくは、前記4本の導体線20はそれぞれ7本の素線21で構成され、前記7本の素線21は、中心部に1本の素線が配置され、その周囲に6本の素線が外接するように配置され得る。このように構成される場合、前記4本の導体線20のそれぞれを構成する7本の素線21のそれぞれの平均直径(mm)は0.16~0.18ミリメートル(mm)であり、前記7本の素線21の断面積の総和が0.15~0.17mmの範囲を維持するように構成され得る。
【0050】
前記4本の導体線20のそれぞれは複数本の素線21が一定のピッチで撚り合わせられた撚線導体である。このように撚線されて構成される場合、バンディング特性に優れて複雑な車両内の電装空間で設置が容易であり、耐久性に優れた特徴を有する。
【0051】
前記4本の導体線20のそれぞれを構成する複数本の素線21は、抵抗が低くて通電性が良い銅、アルミニウム、銀などの金属素材又はこれらの合金でなることができる。
【0052】
前記絶縁体23は電気絶縁特性を有する高分子樹脂をベース樹脂として含む絶縁組成物の押出しなどによって構成することができ、前記高分子樹脂は電気絶縁特性を具現することができれば特に限定されないが、例えば、ポリプロピレン(polypropylene;PP)などの材質からなることができる。
【0053】
一方、前記イーサネットケーブル100を使用して高周波帯域の信号を安定的に伝送するために、イーサネットケーブルに接続される機器の入出力インピーダンスに応じて特性インピーダンスを調節する必要がある。このような特性インピーダンスの調節は、例えば前記絶縁体23の厚さ調節、前記絶縁体23の材質の誘電率、前記ピラー部材10の材質の誘電率などによってなすことができ、特に、本発明者らは、前記絶縁体23の厚さを調節することにより、本発明の車両用イーサネットケーブル100に要求される特性インピーダンスの条件範囲である90~110オーム(Ω)を満たすことができた。
【0054】
具体的には、前記絶縁体23の厚さが増加するのに伴って前記導体線20の外径が増加すれば、順次ケーブルの静電容量(Capacitance)の減少、減衰量の減少、特性インピーダンス値の増加の傾向がある一方で、前記絶縁体23の厚さが減少するのに伴って前記導体線20の外径が減少すれば、ケーブルの静電容量の増加、減衰量の増加、特性インピーダンス値の減少の傾向がある。
【0055】
よって、前記絶縁体23の厚さは0.3~0.6ミリメートル(mm)になるように形成され、前記絶縁体23の厚さによる前記導体線20の外径が1.3~1.7ミリメートル(mm)の場合、前記車両用イーサネットケーブル100の50MHzの試験信号に対して特性インピーダンスが90~110オーム(Ω)を満たすように構成することができることを実験的に確認した。
【0056】
前記4本の導体線20の撚合ピッチが26mm未満の場合、短い撚合ピッチで撚り合わせられる全体導体線20の長さが増加するので軽量化に反し、前記4本の導体線20の撚合ピッチが34mmを超える場合、ケーブル自体の復元力によって撚合ピッチを維持しにくく、特に前記4本の導体線20の間のクロストーク(crosstalk)の減衰効果が低下することができることを確認した。
【0057】
したがって、本発明による車両用イーサネットケーブル100は、前記4本の導体線20が26~34ミリメートル(mm)、好ましくは29~31ミリメートル(mm)の撚合ピッチで撚り合わせられて構成されることを特徴とする。このように、前記4本の導体線20が前述したピッチの範囲で撚り合わせられる場合、前記撚り合わせられた4本の導体線20の外径は3.4~3.8ミリメートル(mm)であり得る。
【0058】
前記遮蔽層30は前記4本の導体線20の全体を包むように備えられる構成要素であり、前記遮蔽層30は、前記4本の導体線20から外部に放出される電磁波及び外部から本発明によるイーサネットケーブル100の内部に浸透しようとする電磁波を反射又は吸収してこれを遮断する機能を果たす。
【0059】
前記遮蔽層30は、例えばポリエステルフィルムにアルミニウム箔が付着された一つ以上のアルミニウムマイラーテープを含むアルミニウムマイラー(Al-mylar)テープ層31及び/又はスズメッキ銅及び炭素繊維(金属メッキされた炭素繊維を含む)のうちの少なくとも1種以上を含んでなる編組層33を含むことができる。前記遮蔽層30が前記アルミニウムマイラーテープ層31及び前記編組層33の両者を含む場合、前記アルミニウムマイラーテープ層31が前記4本の導体線20を包むように横巻され、前記編組層33が前記アルミニウムマイラーテープ層31を包む構造に配置されることができる。
【0060】
ここで、前記遮蔽層30を構成する前記アルミニウムマイラーテープ層31の厚さは約0.017~0.033ミリメートル(mm)であり、前記編組層33の厚さは0.08~0.12ミリメートル(mm)であり得る。前記遮蔽層30を構成する前記前記アルミニウムマイラーテープ層31及び/又は前記編組層33の厚さが前記範囲にある場合、隣接したイーサネットケーブルの間のクロストークなどを適切に遮断することができるとともにイーサネットケーブルの外径増加を最小化することができる。
【0061】
そして、前記前記アルミニウムマイラーテープ層31を構成する一つ以上のアルミニウムマイラー(Al-mylar)テープは前記4本の導体線20の周囲に前記4本の導体線20の撚合方向と異なる方向に横巻されるように構成される。この場合、本発明の車両用イーサネットケーブル100の電気的特性を満たすことができる。これについての説明は後述する。
【0062】
前記外部ジャケット40は前記遮蔽層30を包むように配置され、外部の圧力や衝撃から前記4本の導体線20を保護する機能を果たす。
【0063】
前記外部ジャケット40は、ポリプロピレン(Polypropylene)、ポリ塩化ビニル(Polyvinyl chloride)、ポリエチレン(Polyethylene)などの多様な高分子樹脂材質で構成することができ、好ましくは耐熱性に優れたポリプロピレン樹脂をベース樹脂として含む組成物の押出しによって構成することができる。
【0064】
前記外部ジャケット40の厚さは0.48~0.68ミリメートル(mm)の範囲内で選択することができる。前記外部ジャケット40の厚さが0.48mm未満の場合、外部の摩擦又は屈曲によってケーブルが断線するか損傷する問題が発生することがある一方で、厚さが0.68mmを超える場合、ケーブルの柔軟性が低下し、ケーブルの全体外径が増加することになる問題がある。そして、前記外部ジャケット40の厚さによる本発明のイーサネットケーブルの外径は4.5~6.0ミリメートル(mm)であり得る。
【0065】
図3は本発明による車両用イーサネットケーブル100を構成する前記4本の導体線20の撚合ピッチによる素線の直径別減衰量及び近端漏話(NEXT)を測定したグラフを示す。
【0066】
前述したように、本発明による車両用イーサネットケーブル100は、低電圧差分信号(Low Voltage Differential Signal;LVDS)に基づく安定的な長距離通信のために、前記車両用イーサネットケーブル100は、50MHzの試験信号に対して単位長さ(m)当たりの減衰量(Attenuation)は0.25dB以下を満たさなければならない。
【0067】
本明細書で、本発明による車両用イーサネットケーブルの前記減衰量はアメリカ電子産業協会で定義したTIA-EIA-644-A及び車両用イドネッシステム標準であるOpen Allianceを参照して測定し、前記測定方法による減衰量の実際測定値は負の符号として測定されるが、前記標準では同じ値に対して正の符号で示すので、本発明で測定した減衰量値は正の符号で示した。
【0068】
ここで、前記ケーブルの減衰量は、前記導体線20の内部の複数の素線の断面積又は直径を調節して、前記ケーブルに要求される減衰特性を具現することができる。
【0069】
本発明の車両用イーサネットケーブル100はそれぞれ下記の表1に示すように前記4本の導体線20のそれぞれを構成する7本の素線21の平均直径によって比較例1、実施例1及び比較例2のように製造し、前記4本の導体線20の撚合ピッチによるそれぞれのケーブルの100m当たりの減衰量(Attenuation)を測定して図3に示す。
【0070】
【表1】
【0071】
図3に示すように、比較例1は、前記4本の導体線20のそれぞれを成す7本の素線21の平均直径が0.16mmに比較的小さく構成され、前記導体線20の内部の導体抵抗が増加することにより、ケーブル100m当たり25dB以下の減衰量(Attenuation)を果たすための撚合ピッチの範囲が余りにも大きく形成されるから、正常に撚り合わせられた導体線で構成されたケーブルの製作が不可能であった。実施例1及び比較例2は、ケーブル100m当たり25dB以下の減衰量(Attenuation)を果たすための最小撚合ピッチは約17.8mm及び約26.4mmであることを確認した。前記導体線20を構成する素線の断面積又は直径はその大きさが増加するほど導体抵抗が減少するので、ケーブルの減衰特性の側面では素線の直径を増加させることが好ましいが、本発明の車両用イーサネットケーブル100は、ケーブルの減衰特性だけでなく導体使用量を最少化するように構成してケーブル全体の外径及び重量を減少させることを解決しようとする課題とするので、本発明による車両用イーサネットケーブルにおいて減衰量及び軽量化の側面で導体線を構成する複数の素線の平均直径(mm)は約0.17ミリメートル(mm)を満たさなければならず、追加の実験によって導体線を構成する複数の素線の平均直径(mm)はマージン又は測定誤差などを考慮して0.166~0.174ミリメートル(mm)にすることが好ましいことを確認した。
【0072】
一方、実施例1に基づいて完成された前記4本の導体線20の撚合ピッチ又はそれによる導体の長さが増加するほど、近端漏話(Near end cross-talk)によって通信特性が低下する現象が発生する。ここで、近端漏話(NEXT)とは、隣接した導体の間に静電結合又は電磁結合が起こり、一導体の信号電流が他の導体に誘起されてノイズ又は信号干渉が発生する現象を意味する。
【0073】
特に、LVDS信号を伝送する本発明の車両用イーサネットケーブル100は、減衰特性とともに、ケーブルの内部の隣接したペア間の漏話による電磁波障害(EMI)が最小化しなければならない。よって、本発明者らは、アメリカ電子産業協会で定義したLVDSシステム標準TIA EIA 644 A及び車両用イドネッシステム標準であるOpen Allianceを参照して、前記車両用イーサネットケーブル100の50MHzの試験信号に対して100メートル(m)の伝送区間の近端漏話(Near end cross-talk)が50dB以上になるように前記4本の導体線20の撚合ピッチを調節した。同様に、前記測定方法による減衰量の実際測定値は負の符号として測定されるが、前記標準では同じ値に対して正の符号で示すので、本発明で測定した減衰量値は正の符号で示した。
【0074】
図3に示すように、実施例1に基づいて製造されたイーサネットケーブルの撚合ピッチによる近端漏話(NEXT)を測定した結果、前記ケーブルの近端漏話が50dB以上を満たすための撚合ピッチの範囲は約34.2mm以下であることが確認された。よって、前記4本の導体線20の撚合ピッチが約26~34ミリメートル(mm)、好ましくは前記4本の導体線20の撚合ピッチが29~31ミリメートル(mm)になる場合、本発明の車両用イーサネットケーブル100の減衰量及び近端漏話の条件を全て満たすことができることを確認した。
【0075】
すなわち、本発明による車両用イーサネットケーブル100は、前記4本の導体線20のそれぞれを構成する7本の素線の断面積の総和(mm)が0.15~0.17mmの範囲を満たしながら前記4本の導体線20を26~34ミリメートル(mm)の撚合ピッチで構成する場合、導体の使用量が最小化してケーブル製造コストを節減することができながらも、ケーブル全体の外径及び重量が最小化して車両のエネルギー効率及び内部空間の効率を向上させることができる。
【0076】
図4は本発明による車両用イーサネットケーブル100のアルミニウムマイラーテープ層31を前記4本の導体線20の撚合方向と異なる方向に横巻した場合、反射減衰量(Return loss;RL)を測定したグラフを示し、図5は本発明による車両用イーサネットケーブル100のアルミニウムマイラーテープ層31を前記4本の導体線20の撚合方向と同じ方向に横巻した場合、反射減衰量を測定したグラフを示す。
【0077】
具体的には、本発明の車両用イーサネットケーブル100に対して、前記4本の導体線20をS方向に撚り合わせた状態で前記アルミニウムマイラーテープ層31をそれぞれS方向及びZ方向に横巻して伝送線路上に設置した前記イーサネットケーブル100の周波数(MHz)別の反射減衰量(Return loss)を測定した。
【0078】
ここで、反射減衰量(Return loss)とは、ケーブルとコネクタとの間にインピーダンスがマッチングする程度を意味する。ケーブルの長さによって発生することになる微細な振動による損失である構造的反射減衰量とケーブルの接続部位(コネクタ、パッチコードなど)で発生する入力信号の反射減衰量とを合わせて一般的に反射減衰量(Return loss)と言い、反射減衰量の値が小さいほど反射が小さくてインピーダンスマッチングがうまくなったことを意味する。
【0079】
図4に示すように、前記4本の導体線20をS方向に撚り合わせ、その上にアルミニウムマイラー(Al-mylar)テープ層31をZ方向に横巻した場合、前記4本の導体線20の上部に備えられた前記アルミニウムマイラーテープ層31の解れ現象が最小化し、内部構造が安定的な状態に維持され、反射減衰量の値が比較的小さく測定された。
【0080】
また、前記アルミニウムマイラーテープ層31を前記4本の導体線20の撚合方向と異なる方向に横巻した場合、全ての試験周波数(MHz)の範囲で測定された反射減衰量の値が反射減衰量限界値(Return loss Limit;RL Limit)よりも十分なマージンを有することができることを確認することができる。
【0081】
ここで、反射減衰量限界値は前記車両用イーサネットケーブル100の反射減衰量に対して実験的に導出される値であり、測定された反射減衰量値がRL Limitよりも大きい場合、前記イーサネットケーブルの接続部位が損傷するか、又はデータ伝送速度が減少してLVDSシステムの性能が全体的に低下することがある。
【0082】
一方、図5に示すように、前記4本の導体線20をS方向に撚り合わせ、その上にアルミニウムマイラー(Al-mylar)テープをS方向に横巻した場合、ケーブルの曲げ又はバンディングによって前記4本の導体線20にかかる応力、引張力などの各種の機械的ストレスが前記アルミニウムマイラーテープ層31の横巻方向に前記導体線20の特定領域に集中して通信特性が低下し、具体的には、反射減衰量の測定結果、約80~100MHzの周波数範囲で反射減衰量限界値(Return loss Limit)に対してマージンが少ないか又は高周波領域で限界値を超えることにより、インピーダンス不整合によるデータ損失、信号不良などが発生すると思われる。
【0083】
したがって、本発明による車両用イーサネットケーブル100は、前記4本の導体線20の撚合方向と前記アルミニウムマイラーテープ層31の横巻方向とを互いに異なるように構成することにより、ケーブルの電気的特性の中で反射減衰量特性が向上することができることを確認した。
【0084】
本明細書は本発明の好適な実施例を参照して説明したが、当該技術分野の当業者は以下で敍述する特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正及び変更して実施することが可能であろう。したがって、変形の実施例が基本的に本発明の特許請求の範囲の構成要素を含むものであればいずれも本発明の技術範疇に含まれると見なさなければならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】