(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-06
(54)【発明の名称】給送入口構造体、バーナーおよびバーナーへの材料供給方法
(51)【国際特許分類】
F27D 99/00 20100101AFI20250130BHJP
F27B 3/20 20060101ALI20250130BHJP
F23D 99/00 20100101ALI20250130BHJP
B07B 1/00 20060101ALI20250130BHJP
F27D 3/18 20060101ALI20250130BHJP
【FI】
F27D99/00 Z
F27B3/20
F23D99/00
B07B1/00 B
F27D3/18
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535466
(86)(22)【出願日】2021-12-17
(85)【翻訳文提出日】2024-07-29
(86)【国際出願番号】 FI2021050889
(87)【国際公開番号】W WO2023111380
(87)【国際公開日】2023-06-22
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523394066
【氏名又は名称】メッツォ メタルズ オサケ ユキチュア
【氏名又は名称原語表記】Metso Metals Oy
【住所又は居所原語表記】Rauhalanpuisto 9, 02230 Espoo, Finland
(74)【代理人】
【識別番号】110001151
【氏名又は名称】あいわ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ビヨルクルンド、ペテル
(72)【発明者】
【氏名】ラーニネン、アキ
(72)【発明者】
【氏名】ロンッパネン、ヤーナ
【テーマコード(参考)】
3K065
4D021
4K045
4K055
4K056
【Fターム(参考)】
3K065QB12
3K065SA07
4D021AA01
4D021AB20
4D021CA01
4D021EA10
4D021HA10
4K045RB13
4K055AA01
4K055AA04
4K055MA00
4K055MA01
4K055MA05
4K056AA02
4K056AA05
4K056BA02
4K056BB01
4K056BC01
4K056CA04
(57)【要約】
懸濁溶解炉用のバーナー(4)の給送入口構造体(10)は、給送入口構造体の内部に画定された入口空間(14)を含む。給送入口構造体(10)はさらに、入口開口部(15)と、入口空間(15)内に少なくとも部分的に設けられた供給材分配器(16)とを備える。供給材分配器(16)は標準供給材から対象材を分離するように構成され、この対象材の粒径は標準供給材の最大粒径よりも大きい。供給材分配器(16)は、第1の表面(19)を有する第1の面部(18)を含む少なくとも1つの分割板(17)を備える。各分割板(17)の第1の表面(19)は、標準供給材と対象材とを含む供給材料が給送入口構造体に供給されるとき、給送入口構造体(10)の内部の標準供給材の軌道(28)から少なくとも一部の対象材の軌道(27)を逸らすように構成されている。
【選択図】
図3b
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの側壁と、
該少なくとも1つの側壁の両端部に設けられた底部および頂部と、
給送入口構造体の内部で画定された入口空間と、
少なくとも1つの側壁に設けられた入口開口部とを含む、懸濁溶解炉に用いられるバーナーの給送入口構造体であって、該給送入口構造体はさらに、
前記入口空間内に少なくとも部分的に設けられた供給材分配器を備え、
該供給材分配器は、標準供給材から対象材を仕分けるように構成され、該対象材の粒径は、前記標準供給材の最大粒径よりも大きく、
前記供給材分配器は、第1の表面を有する第1の面部を含む少なくとも1つの分割板を備え、第1の面部は、水平成分、前記入口開口部の方向に向いている入口端部、および該入口端部とは反対側の端部における遠位端部を有するように構成され、
各分割板の第1の表面は、標準供給材および対象材を含有する供給材料が該給送入口構造体に供給されるときに、該給送入口構造体の内部で、前記標準供給材の軌道から少なくとも一部の対象材の軌道を逸らすように構成されていることを特徴とする給送入口構造体。
【請求項2】
請求項1に記載の給送入口構造体において、前記分割板のそれぞれが有する第1の表面は、該給送入口構造体に設けられた給送入口底部に対して傾斜した方向に、前記給送入口開口部の下縁部に隣接して設けられている給送入口構造体。
【請求項3】
請求項1または2に記載の給送入口構造体において、前記分割板のそれぞれはさらに、
第2の表面を有する第2の面部を含み、第2の面部は、第1の面部が有する前記入口端部に連結され、第1の面部に対して傾斜した方向に設けられている給送入口構造体。
【請求項4】
請求項3に記載の給送入口構造体において、第2の表面は該給送入口構造体の給送入口底部の形状に適合するように構成されている給送入口構造体。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載の給送入口構造体において、前記分割板のそれぞれが有する第1の表面は、前記入口開口部を通り抜けて前記入口空間に収容された前記対象材の少なくともいくつかまたは前記対象材の部分を受け止め、該給送入口構造体の内部にあるそれらを第1の面の遠位端に向かう第1の面の方向に案内するように構成されている給送入口構造体。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかに記載の給送入口構造体において、前記供給材分配器は、該給送入口構造体の内部に前記供給材分配器を取り付ける少なくとも1つの取付部材を備える給送入口構造体。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれかに記載の給送入口構造体において、前記供給材分配器は少なくとも2つの分割板を備え、
該分割板および該分割板の第1の表面は互いに離隔し、
これにより、前記少なくとも2つの分割板の第1の表面は、供給材料が前記給送入口構造体に供給されたとき、該給送入口構造体の内部で前記対象材の軌道は前記標準供給材の軌道から逸れるように構成されている給送入口構造体。
【請求項8】
請求項7に記載の給送入口構造体において、前記供給材分配器はちょうど2つまたは3つの分割板を備える給送入口構造体。
【請求項9】
請求項7または8に記載の給送入口構造体において、前記分割板のうち少なくとも1つの位置は、第1の面部の方向を横切る方向に調整できるように構成され、これにより前記分割板の第1の面間の距離が調整可能になる給送入口構造体。
【請求項10】
請求項7ないし9のいずれかに記載の給送入口構造体において、前記分割板間の距離は、50~300mmの範囲内である給送入口構造体。
【請求項11】
請求項1ないし10のいずれかに記載の給送入口構造体において、各分割板の第1の面部は、該給送入口構造体の使用位置における前記入口端部から前記遠位端部の方向に向けて、水平方向にまたは水平方向から最大15°下方もしくは最大10°上方に逸らせて設けられる給送入口構造体。
【請求項12】
請求項1ないし11のいずれかに記載の給送入口構造体において、前記分割板のうち少なくとも1つは、該給送入口構造体の使用位置において第1の表面から上方に突き出た突出部を含み、該突出部は第1の面部が有する前記遠位端部に設けられている給送入口構造体。
【請求項13】
請求項1ないし12のいずれかに記載の給送入口構造体において、前記供給材分配器はさらに、前記分割板間を延在している底板を有し、該底板が該給送入口構造体の給送入口底部に平行な方向に設けられるよう、該底板が該給送入口構造体の給送入口底部に取り付けられる構成を採る給送入口構造体。
【請求項14】
請求項1ないし13のいずれかに記載の給送入口構造体において、前記分割板のそれぞれは、第2の面部と第1の面部が有する前記遠位端部との間または第2の面部と前記突出部の間に延在する第3の面部を有し、第1の表面、第2の面部および第3の面部が三角形を形成する給送入口構造体。
【請求項15】
請求項1ないし14のいずれかに記載の給送入口構造体において、該給送入口構造体はさらに、前記入口空間内にある材料を取得する用に供するハッチを有する給送入口構造体。
【請求項16】
請求項1ないし15のいずれかに記載の給送入口構造体において、該給送入口構造体は、該給送入口構造体に沿った少なくとも1の地点での断面が矩形であり、前記少なくとも1つの側壁は、2対の側壁からなる4つの側壁を含み、側壁の各対は互いに離隔した2つの側壁からなる給送入口構造体。
【請求項17】
請求項1ないし16のいずれかに記載の給送入口構造体において、前記入口空間は前記少なくとも1つの側壁、前記底部および前記頂部によって画定される給送入口構造体。
【請求項18】
請求項1ないし17のいずれかに記載の給送入口構造体において、
該給送入口構造体は垂直部および突出部を含み、前記分割板の少なくとも1つは、前記突出部が前記垂直部に接続する屈曲部で画成された遠位端開口部まで、該遠位端開口部の近傍まで、または該遠位端開口部を越えて前記垂直部の内部まで延伸するように構成されている給送入口構造体。
【請求項19】
請求項1ないし18のいずれかに記載の給送入口構造体において、該給送入口構造体は、該給送入口構造体の両端部に設けられた2つの入口開口部を含み、それぞれの入口開口部に接続されている1つの供給材分配器が設けられる給送入口構造体。
【請求項20】
懸濁溶解炉に用いられるバーナーであって、該バーナーは請求項1ないし19のいずれかに記載の給送入口構造体を備えるバーナー。
【請求項21】
請求項20に記載のバーナーにおいて、該バーナーは、対向して設けられた2つの入口空間を含み、該入口空間の前記入口開口部が互いに離れるように向けられるとともに第1の面部の前記遠位端部が対向していて、前記供給材料は各供給において前記共有材分配器のうち1つを通過した後に進行先の共有路に案内されるように構成されているバーナー。
【請求項22】
懸濁溶解炉に用いられるバーナーへの材料供給方法であって、前記バーナーは、請求項1ないし19のいずれかに記載の給送入口構造体を備え、該方法は、
少なくとも1つの分割板にある少なくとも1つの第1の面部を有する前記供給材分配器の区域上で標準供給材および対象材を含む供給材料を受け止め、前記供給材料の流れの方向は、第1の面部の前記入口端部から第1の面部の前記遠位端部へ向かう成分を含み、
前記供給材分配器によって、前記標準供給材の最大粒径よりも大きな粒径を有する対象材を、前記給送入口構造体の内部にある前記標準供給材の軌道から少なくとも1つの対象材の軌道を第1の表面により逸らすことによって標準供給材から分離する方法。
【請求項23】
請求項22に記載の方法において、該方法はさらに、
前記分割板の第1の表面上で、前記入口開口部を通過して前記入口空間に収容された前記対象材の少なくともいくつかまたは前記対象材の部分を受け止め、
前記給送入口構造体の内部で前記対象材を前記入口開口部から第1の面部が有する前記遠位端部へ向けて第1の面部の方向に案内する方法。
【請求項24】
請求項22または23に記載の方法において、該方法はさらに、
隣接する分割板の第1の表面間の最短距離が、その軌道が前記標準供給材の軌道から逸れると判断される最小の対象材の少なくとも1つの寸法よりも短い相互距離をとって隣接する分割板を設ける方法。
【請求項25】
請求項22ないし24のいずれかに記載の方法において、該方法はさらに、
少なくとも1つの分割板の位置を、前記供給材料の流れの方向を横切る方向に調整し、対象材の寸法範囲に影響を及ぼして該対象材の軌道を前記標準供給材の軌道から逸らす方法。
【請求項26】
請求項22ないし25のいずれかに記載の方法において、前記分割板の第1の面部の前記水平成分は、前記供給材料が流れる方向に延びている方法。
【発明の詳細な説明】
【背景】
【0001】
本開示は、バーナーに、より詳細には、懸濁溶解炉に用いるバーナーに材料を供給することに関する。本開示はさらに、給送入口構造体、バーナーおよびバーナーへの材料供給方法に関する。
【0002】
バーナーに、特に懸濁溶解炉のバーナーに供給される供給材料は、いわゆる標準供給材に加えて、より大きな物体をしばしば含む。これらのより大きな物体は、燃焼特性に悪影響を及ぼし得る。この問題を防止すべく、バーナーの供給構造体の入口開口部に垂直板または棒体を設ける試みがなされてきた。しかしながら、これにより、物体が入口開口部に集中し、最終的にバーナーへの供給材料の流れを遮断するようになった。標準供給材に混ざったより大きな物体により、燃焼結果が不均質になっていた。
【開示の簡単な説明】
【0003】
本開示の目的は、新規な給送入口構造体、新規なバーナーおよびバーナーに材料を供給する新規な方法を提供することである。
【0004】
本開示の目的は、独立請求項の記載事項を特徴とする態様によって達成される。本開示のいくつかの実施形態は、従属請求項に開示されている。
【0005】
本明細書に記載されるが独立請求項の範囲に含まれない実施形態および構成があったとしても、本開示の様々な実施形態を理解するために有用な例として解釈されるべきである。本開示のいくつかの態様は、独立請求項によって定義される。
【0006】
本開示は、給送入口構造体の内部の少なくとも一部分に供給材分配器を設けるという着想に基づくものであり、供給材分配器は、水平成分を有する表面を有する少なくとも1つの分割板を備える。
【0007】
本開示の利点は、供給材分配器が供給材料を、給送入口構造体の内部の第1の軌道に従う標準供給材と、分割板によって受け止められ給送入口構造体の内部の第2の軌道に案内されるさらに大きな対象材とに分割することである。これにより、バーナーに供給される標準供給材が遮断されるのを防ぐことができ、バーナーの燃焼特性を向上させるために、より大きな対象材をさらに給送入口構造体に導くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
以下においては、添付図面を参照しながら、好ましい実施形態によって本開示をより詳細に説明する。
【
図1】側面から見た懸濁溶解炉を概略的に示す図である。
【
図2】側方から見た懸濁溶解炉のバーナーを部分的に透視して概略的に示す図である。
【
図3c】
図2のA-A方向から見た給送入口構造体の3つの実施形態を概略的に示す図である。
【
図4c】横断面で側方から見た給送入口構造体の3つの実施形態を概略的に示す図である。
【
図5b】側方から見た分割板の2つの実施形態を部分的に透視して概略的に示す図である。
【
図6c】供給材分配器の2つの実施形態の細部を概略的に示す図である。
【
図7b】斜視的に見た2つの異なる実施形態に係る供給材分配器を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は側方から見た懸濁溶解炉を概略的に示し、
図2は懸濁溶解炉のバーナーを概略的に示す。
【0010】
懸濁溶解炉20、例えば
図1の懸濁溶解炉は、反応シャフト1と、取込みシャフト2と、下部炉3と、反応ガスおよび供給材料を懸濁溶解炉の反応シャフト1に供給する用に供するバーナー4、例えば精鉱バーナーまたはマットバーナーとを備えることができる。懸濁溶解炉20は、例えば、フラッシュ転換炉またはフラッシュ溶解炉で成るものでもよい。
【0011】
懸濁溶解炉20のバーナー4、例えば
図2のバーナーは、給送入口構造体10を含むものでよい。給送入口構造体10は、供給材料をバーナー4内に収容するような構成を採ってもよい。一実施形態によれば、バーナー4はさらに、供給材料放出管路5を備えてもよい。一実施形態によれば、供給材料放出管路5は、供給材料放出管路の壁6によって径方向に画定されたものでもよい。一実施形態によれば、給送入口構造体10は、供給材料を供給材料放出管路5に案内するような構成を採ってもよい。
【0012】
一実施形態によれば、バーナーはさらに、供給材料放出管路5内にある供給材料分散装置7と、供給材料放出管路5を囲繞し環状反応ガス管路8の壁9によって径方向に制限されている環状気体管路8とを備えていてもよい。気体管路8の上側領域に接続された別個の管路(不図示)を介して、気体管路8に気体を供給してもよい。当業者には明白なことであるが、懸濁溶解炉20のバーナー4はさらに、本願に記載されていない他の構造部品を備えていてもよい。
【0013】
一実施形態によれば、バーナー4は、精鉱バーナーまたはマットバーナーで成るものであってもよい。
【0014】
図3a、3bおよび3cは
図2の方向A-Aから見た給送入口構造体10の3つの異なる実施形態を概略的に示す。
図4a、4bおよび4cは、側方から見た給送入口構造体の3つの実施形態を断面図で概略的に示す。
図6a、6bおよび6cは供給材分配器の2つの実施形態の細部を概略的に示し、
図7aおよび7bは、斜視図で見られる2つの異なる実施形態による供給材分配器を概略的に示す。
【0015】
給送入口構造体10、例えば、
図3a、3b、3c、4a、4bおよび4cのうちいずれか1つの給送入口構造体は、懸濁溶解炉20内の供給材料を案内するのに適するものでよい。より具体的には、給送入口構造体10は、懸濁溶解炉20のバーナーで用いる供給材料を供給するのに適している。一実施形態によれば、給送入口構造体10、例えば、
図3a、3b、3c、4a、4bまたは4cの給送入口構造体は、供給材料を供給材料放出管路5へと案内するために用いることができる。
【0016】
懸濁溶解炉20に用いるバーナー4の給送入口構造体10、例えば
図3a、3b、3c、4a、4bまたは4cの給送入口構造体10は、少なくとも1つの側壁11と、底部12と、頂部13とを含む。底部12および頂部13は、少なくとも1つの側壁11の両端に設けられてもよい。言い換えれば、少なくとも1つの側壁1は、給送入口構造体10の頂部13と底部12の間に設けられた給送入口構造体10の1つ以上の壁を含むものであってもよい。給送入口構造体10は、1つ以上の別個の構造部品を含んでいてもよい。
【0017】
給送入口構造体10はさらに、給送入口構造体10の内部に画定された入口空間14を含む。一実施形態によれば、入口空間14は、少なくとも1つの側壁11と、底部12と、頂部13とによって画定される。一実施形態によれば、底部12および/または頂部13は、バーナー4の他の構造部品に向けての少なくとも1つの開口部を含んでいてもよい。
【0018】
実施形態によっては、給送入口構造体10は、給送入口構造体10に沿った少なくとも1つの地点での断面が円形または楕円形であってもよい。このような実施形態では、給送入口構造体10が1つの側壁11または2つ以上の側壁11を含んでいてもよい。
【0019】
実施形態によっては、給送入口構造体は、給送入口構造体10に沿った少なくとも1つの地点での断面が矩形であってもよい。このような実施形態において、少なくとも1つの側壁11は、4つの側壁11を含むものであってもよい。4つの側壁11は2対の側壁11からなるものでもよく、側壁11の各対は、互いに離間した2つの側壁11を有する。各側壁11は、給送入口構造体10の隅部で2つの隣接する側壁11に連結されてもよい。このような一実施形態に係る給送入口構造体10はさらに、給送入口構造体10の通常の使用位置で見たときに、側壁11の両端部、すなわち側壁11の上端部および下端部で側部11間に延在する底部12および頂部13を含むことがある。
【0020】
一実施形態によれば、入口空間14は、1つ以上の側壁11、底部12および頂部13によって、給送入口構造体10の内部に画定されてもよい。給送入口構造体10が矩形断面を含み、少なくとも1つの側壁とは2対の側壁を含むものである実施形態によれば、上述のように、入口空間14は2対の側壁11、底部12および頂部13によって画定されてもよい。
【0021】
【0022】
一実施形態によれば、給送入口構造体10は、給送入口構造体10の垂直方向に沿った少なくとも1つの地点において、円形、楕円形または矩形の形状とは異なる形状の断面、より具体的には水平断面を含むことがある。
【0023】
一実施形態によれば、給送入口構造体10は、給送入口構造体10およびバーナー4の使用位置において垂直方向に延在する垂直部34と、垂直部34から突出する突出部40とを含んでいてもよい。垂直部34および突出部40の両方は、好ましくは中空、チューブ状、パイプ状またはチャネル状の構造体として形成され、構造体の各々の内部空間を画成する1つまたは複数の側壁11を含む。垂直部34および/または突出部は各場合で、垂直部34および/または突出部40に沿った少なくとも1つの地点のそれぞれで、円形、楕円形および/もしくは矩形の断面、ならびに/または、円形、楕円形もしくは矩形の形状とは異なる形状の断面を含んでいてもよい。一実施形態によれば、懸濁溶解炉20に用いられるバーナー4の給送入口構造体10、例えば
図2、3a、3bおよび3cの給送入口構造体10は、突出部40に沿った少なくとも1つの地点における矩形の垂直断面と、垂直部34に沿った少なくとも1つの地点における楕円形、好ましくは円形の水平断面とを含んでいてもよい。一実施形態によれば、垂直部34は少なくとも、給送入口構造体10が供給材料放出管路5に接続する底部12に、円形の水平断面を含んでいてもよい。
【0024】
一実施形態によれば、垂直部34と突出部40の内部空間同士が接続されるように、垂直部34と突出部40が連結されてもよい。垂直部34および/または突出部40は、1つまたはいくつかの構造部品から構成されるものでよい。一実施形態によれば、突出部40は、供給管もしくはコンベヤの一部分に連結されるか、および/または、供給管もしくはコンベヤの一部分を含むものであってもよい。
【0025】
したがって側壁11は、さまざまな実施形態ならびに給送入口構造体10のさまざまな部品、部分および部分品において、任意の方向に、さらに水平方向または水平成分を含む方向に延伸していても構わない。
【0026】
一実施形態によれば、入口空間14は、突出部40の内部空間を含むものであってもよい。一実施形態によれば、入口空間14は、突出部40および垂直部34の両方の内部空間を含むものであってもよい。
【0027】
給送入口構造体10はさらに、少なくとも1つの側壁11に設けられた入口開口部15を含む。一実施形態によれば、入口開口部15は、垂直部34から離れる方向を向いた突出部40の端部に設けられる。一実施形態によれば、入口開口部15は、供給材料を給送入口構造体10内に供給する供給管またはコンベヤまたはその一部に入口空間14を接続するような構成を採ってもよい。
【0028】
一実施形態によれば、入口底部39は、給送入口開口部15の下縁部に隣接した給送入口構造体10の中に設けられてもよい。一実施形態によれば、給送入口底部39は、入口開口部15を設けた側壁11の入口開口部15に隣接して設けられてもよい。
【0029】
一実施形態によれば、一対の側壁11の一部分、頂部13の一部分および給送入口底部39によって、給送入口構造体10の突出部40を形成してもよい。このような実施形態によれば、入口開口部15は、一対の側壁11、給送入口底部39および頂部13の入口縁部によって画定されることになる。別の実施形態によれば、断面が部分円の形状をしている側壁11などである1つの側壁11と、給送入口底部39とによって、給送入口構造体10の突出部40を形成してもよい。したがって、側壁11は頂部13の一部分、より具体的には突出部40の上端を形成する頂部13の一部を形成することもできる。このような実施形態によれば、入口開口部15は、側壁11の入口縁部および給送入口底部39によって画定されることとなろう。側壁11、給送入口底部39および頂部13の入口縁部とは、入口開口部15の方を向いた縁部、言い換えれば、給送入口構造体の前端に向けられた縁部のことを指す。
【0030】
一実施形態によれば、入口空間14は給送入口構造体10の内部容積全体のことを指すのではなく、突出部40のみの内部空間のことを指すのでもよい。一実施形態によれば、入口空間14は、入口開口部15の側部に設けられた一対の側壁11の部分、給送入口底部39および給送入口構造体10の頂部13の部分によって画定される空間、ならびに入口開口部15における、突出部40を給送入口構造体10の垂直部34に接続する遠位端開口部35における仮想平面を指すものでもよい。そのような実施形態では、入口開口部15および遠位端開口部35は入口空間14の両端に設けられ、側壁11、給送入口底部39および頂部13の各端部に向けられた部分の縁によってそれぞれ画定されてもよい。これらの端部は意図する供給材料の流れの方向における前端および後端と呼ぶことができ、前端は意図する供給材料の流れの方向における第1の端部であり、後端は、意図する供給材料の流れの方向における第2の端部である。言い換えれば給送入口構造体10は、第1の端部で供給材料を受け取り、給送入口構造体10の第2の端部で垂直部34に供給材料を放出するように構成されても構わない。
【0031】
給送入口構造体10、例えば
図3a、3b、3c、4a、4bまたは4cの給送入口構造体はさらに、入口空間14内に少なくとも部分的に設けられた供給材分配器16を備える。供給材分配器16は、標準供給材の最大粒径よりも粒径が大きな対象材を、標準供給材から分離するような構成を採ってもよい。供給材分配器16は少なくとも部分的に入口空間14内に設けられるということは、供給材分配器16の少なくとも1つの部品が入口空間14内に設置されることを意味する。したがって、供給材分配器16の部品または一部分は、供給材入口空間14を越えて延在することができる。一実施形態によれば、供給材分配器16、言い換えれば供給材分配器16の全体が、入口空間14内に設けられる。
【0032】
したがって、一実施形態によれば、給送入口構造体10はさらに、垂直部34を備えてもよい。この垂直部34は、垂直管状管路を有していてもよい。給送入口構造体10はさらに、一対の側壁11の一部分、頂部13の一部分および給送入口底部39によって画定される突出部40も備えてよい。垂直部34の管状管路は、遠位端開口部35を介して突出部40に接続することができる。一実施形態によれば、垂直部34はさらに、垂直部34の下端で供給材料放出管路5に接続することができる。
【0033】
例えば、懸濁溶解炉20の標準供給材は、通常は微細な固体を含む。一実施形態によれば、標準供給材の粒径は、2mm以下であってもよい。しかしながら、供給材料は、標準供給材に加えて、より大きな対象材を含んでいてもよい。これらの大きな対象材は、例えば、凝集した塵塊、大きな残渣、電子スクラップの大きな塊、袋部、合成樹脂品、棒状体、グローブ、工具および/または同様のものを含む。一実施形態、例えば、そのような対象材には塵塊および/または大きな残渣などの球形または球状の対象材が含まれる実施形態によれば、対象材の最大直径など対象材の少なくとも1つの寸法は例えば、50~200mmの範囲、70~200mmの範囲、または90~250mmの範囲であってもよい。一実施形態、例えば、対象材が電子スクラップ、袋部、合成樹脂品、棒状体、グローブおよび/または工具といったより不規則な形状の対象材を含む実施形態によれば、対象材の最長測定寸法などの対象材の少なくとも1つの寸法は、50~500mmの範囲、70~500mmの範囲、または90~500mmの範囲であり得る。したがって、バーナーの供給材料は、標準供給材および対象材を含むものでよい。バーナー4への不均整な材料供給により、溶融反応およびガスラインへの残留酸素を引き起こす不均一な懸濁につながり得る。これらは、例えば銅またはニッケルのスラグ損失の増加、および過剰酸素による弱酸形成の増加につながり得る。また、過剰酸化された粒子の割合が増加することにより、ダスト形成が増加する可能性がある。
【0034】
一実施形態によれば、給送入口構造体10は、例えば供給管またはコンベヤ(図示せず)から、入口開口部15を介して供給材料を受け取ることができる。一実施形態によれば、供給管またはコンベヤは、給送入口構造体10に向けて4~10度の範囲の下向き角度で提供されてもよい。供給材料は、給送入口構造体10内に収容されると、初期速度をもつ。供給材料が給送入口構造体10に入ると、初期速度および重力は、供給材料を給送入口構造体10内で内向きおよび下向きに案内する供給材料の軌道に影響を及ぼす。本明細書に開示される供給材分配器16、給送入口構造体10および方法の1つの目的は、供給材分配器16の第1の面部18、より具体的には第1の表面19によって、標準供給材および対象材の軌道を互いに逸らすことである。
【0035】
供給材分配器16は、少なくとも1つの分割板17を備える。
図5aおよび
図5bは、部分的に透視して側面から見た分割板17の2つの実施形態を、模式的に示している。
図5aおよび
図5bの分割板17は、給送入口構造体10の標準的な使用位置における分割板17の状態を例示している状態で示している。
図5aまたは
図5bの分割板などの分割板17は、第1の表面19を有する第1の面部18を含む。第1の面部18は、水平成分21と、入口開口部15に向けられた入口端部22と、入口端部22の反対側の端部における遠位端部23とを有するように構成されている。より具体的には、第1の面部18は給送入口構造体10の使用位置では水平成分21を含んでいてもよい。これによって、各分割板17の第1の表面19は、
図4a、4b、および4cで最もよく見えるように、標準供給材および対象材を含む供給材料が給送入口構造体に供給されるとき、給送入口構造体10の内部の標準供給材28の軌道から少なくともいくつかの対象材27の軌道を逸らすような構成を採ることができる。
図5bに示されるように、偏角32は
図4bおよび
図5bの実施形態のように、水平方向から下方に向けられてもよく、または
図5cの実施形態のように、上方に向けられてもよい。下方向および上方向の概念は、本明細書の他の実施形態に関連してより詳細に説明される。
【0036】
本明細書ならびに添付の図面および特許請求の範囲において、使用位置、例えば給送入口構造体10の使用位置とは、生産使用中における給送入口構造体10などの構造体に対して定めた標準的な位置のことを指す。
【0037】
本明細書ならびに添付の特許請求の範囲および図面において、垂直方向という用語は重力ベクトルによる加速度の方向のことを指し、水平方向とは垂直方向に垂直な方向のことを指す。
【0038】
本明細書ならびに添付の特許請求の範囲および図面において、水平成分21を有するように構成されている第1の面部18は、対象材および標準供給材を含む供給材料が流れる方向に延在する第1の面部18のことを指す場合がある。本明細書ならびに添付の特許請求の範囲および図面において、水平成分21を有するように構成されている第1の面部18はまた、入口開口部15によって画定される平面に直交する方向に延在する第1の面部18のことを指す場合がある。言い換えれば、第1の面部18は、入口開口部15から入口構造体10の後端に向かって延在するように構成されていてもよい。
【0039】
一実施形態によれば、第1の面部18は、遠位端部23において、遠位端開口部35まで、遠位端開口部35の近傍まで、または遠位端開口部35を通過して垂直部34内に延在している。
【0040】
一実施形態によれば、給送入口構造体10は、遠位端開口部35において入口開口部15の方向に向けて設けられた少なくとも1つの側壁11に屈曲部を含んでいてもよく、突出部40は、給送入口構造体10の垂直部34に接続する。言い換えれば、少なくとも1つの側壁11、より具体的には、入口開口部15の下縁に隣接する少なくとも1つの側壁11は、
図2、
図4a、
図4bおよび
図4cの実施形態のように、突出部40が垂直部34に接続する地点において屈曲部を有し、この地点は遠位端開口部35に位置する。一実施形態によれば、分割板17のうちの少なくとも1つ、好ましくは分割板17の各々は、突出部40が垂直部34に接続する屈曲部において画定される遠位端開口部35まで、遠位端開口部35の近傍まで、または遠位端開口部35を越えて垂直部34の内側まで延在するように構成されている。遠位端開口部35の近傍まで延在している1つ以上の分割板とは、第1の面部18の遠位端部23と遠位端開口部35との間隔が入口開口部15の方向に100mm以下であることを意味する。言い換えると、少なくとも1つの分割板17の遠位端部23は、遠位端開口部35から100mmの地点から入口開口部15の方向に延在する領域内であって垂直部34の内部に設けられてもよい。
【0041】
一実施形態によれば、各分割板17の第1の表面19は、給送入口底部39を含んだ実施形態において、給送入口構造体10の給送入口底部39に対して傾斜した方向に提供されてもよい。換言すれば、第1の面部18の入口端部22から第1の面部18の遠位端部23まで延在する方向は、給送入口底部39の入口端部22から給送入口底部39の反対側の端部に向かって延在する方向に対してある角度で設けられる。したがって、第1の表面19、第1の面部18および給送入口底部39は、互いに対して角度を付けた方向がそれらの終端地点によって画定されるので、直線形状として形成されても、またはされなくてもよい。しかしながら、第1の面部18および/または給送入口底部39が第1の面部18および/または給送入口底部39のいずれかの終端部に1つ以上の突出部を有する場合には、これらの突出部をこの定義から除外してもよく、互いに対して角度を付けた方向を、それぞれの端部に最も近く、そのような突出部に隣接する地点によって定義してもよい。
【0042】
一実施形態によれば、各分割板17はさらに、第2の表面25を有する第2の面部24を含んでいてもよい。第2の面部24は第1の面部18の入口端部22に連結してもよく、第2の面部24は、第1の面部18に対して傾斜した方向に設けられてもよい。一実施形態によれば、第2の表面25は、給送入口構造体10の給送入口底部39の形状に適合するように構成されてもよい。第1の面部18と第2の面部24の間の角度を画定するときの突出部に関する上述のものと同様に、このような突出部を定義から除外してもよい。
【0043】
一実施形態によれば、各分割板17の第1の表面19は入口開口部15を通過して入口空間14に収容される対象材のうち少なくともいくつかまたは対象材の部分を受け止め、第1の面部18の遠位端部23に向かって第1の面部18の方向に給送入口構造体10の内部に案内するように構成されていてもよい。
【0044】
一実施形態によれば、供給材分配器16は、給送入口構造体10の内部に供給材分配器16を取り付けるための少なくとも1つの取付部材26を備えることができる。一実施形態によれば、取付部材26は、取付穴、取付スリーブ、取付フランジおよびボルトのうち少なくとも1つを含んでいて構わない。取付穴はねじ切り加工されても、またはされなくてもよい。給送入口構造体10は、供給材分配器16の対応する取付部材26と位置合わせされるようそれぞれの場合に構成された取付穴、取付スリーブおよび/または取付フランジなどのさらなる取付部材を備えても、または備えなくてもよい。一実施形態によれば、供給材分配器16は、取付部材26を備えなくてもよい。このような実施形態では、給送入口構造体10が供給材分配器16の少なくとも1つの形状に適合し、給送入口構造体10に対してその意図した位置に供給材分配器16を受け入れて保持するように構成された、フランジまたはストッパなどの取付部材を備えてもよい。このような実施形態では、供給材分配器16は例えば、給送入口構造体10内のその位置まで摺動するような構成を採ってもよい。
【0045】
一実施形態によれば、供給材分配器16は、少なくとも2つの分割板17を備えてもよい。分割板17と分割板17の第1の表面19とは、互いに離間していてもよい。これによって、少なくとも2つの分割板17の第1の表面19は、供給材料が給送入口構造体10に供給されるとき、給送入口構造体10の内部の標準供給材28の軌道から対象材27の軌道を逸らすように構成されることとなる。一実施形態によれば、供給材分配器16は、ちょうど2つまたは3つの分割板17を備えることができる。
【0046】
一実施形態によれば、分割板17の第1の表面19間の距離29は固定されていてもよい。同様に、給送入口構造体10の側壁11、特に分割板17に平行または実質的に平行な最も近い側壁11と、それに最も近い分割板17との間の距離30を固定してもよい。
【0047】
一実施形態によれば、分割板17の第1の表面19間の距離29は、調整可能であってもよい。一実施形態によれば、分割板17のうち少なくとも1つの位置は、第1の面部18の方向に対して横断方向に調整可能であるように構成してもよく、これによって、分割板17の第1の表面19間の距離29を調整可能にすることができる。
【0048】
一実施形態によれば、少なくとも1つの分割板17は、給送入口構造体10の給送入口底部39に対して関節式に取り付けることができる。このような分割板17は、給送入口構造体10の給送入口底部39もしくはそれに取り付けられた構造体に直接、または、供給材分配器16の底板31などの供給材分配器16の別の構造体もしくは給送入口構造体10を介して間接的に、関節式に取り付けることができる。このような実施形態では、隣接する分割板17の第1の表面19間の距離29、および/または、給送入口構造体10の側壁11、特に分割板17に平行もしくは実質的に平行な最も近い側壁11と、それに最も近い分割板17との間の距離30は、軸を中心に1つまたは複数の分割板17を旋回させることによって調整可能であるように構成されていてもよい。このような旋回または関節運動、および距離29、30の調整は、
図6aに破線で示されている。
【0049】
一実施形態によれば、分割板17間の距離29、すなわち固定された距離または調整された距離は、50~300mmの範囲である。一実施形態によれば、側壁11と面部に最も近い分割板17との間の距離30、すなわち固定された距離または調整された距離は、50~300mmの範囲内である。一実施形態によれば、距離29および/または距離30は、70~250mmの範囲内である。さらに進んだ実施形態によれば、距離29および/または距離30は、90~125mmの範囲内である。距離29、30は、標準供給材料の粒径と、軌道を逸らそうとする対象材の寸法とを考慮して選択されるべきであることは当業者にとって明らかである。
【0050】
一実施形態によれば、各分割板17の第1の面部18は給送入口構造体の使用位置において、
図4aおよび5aに示すような水平方向に、または水平方向から
図4bおよび5bに示すような下向きに最大15度、もしくは
図4cに示すような上向きに最大10度傾けて、入口端から遠位端部に向かう方向に設けられてもよい。一実施形態によれば、各分割板17の第1の面部18は給送入口構造体の使用位置において、入口端部から遠位端部に向かう方向に、水平方向または水平方向から下方に最大10度もしくは上方に最大7度傾いた方向に設けられてもよい。いくつかの実施形態では、各分割板17の第1の面部18は、供給材料の種類および初期速度、給送入口構造体10およびバーナー4の全体的な構成ならびに/または同様のものによって許容されるのであれば、下方に15度を超えて、または上方に10度を超えて逸れる方向に設けられてもよい。第1の面部18は水平方向から下方に傾いているということは、遠位端部23か、または第1の面部18に在り得る垂直突出部の前方にあり遠位端部23に最も近い第1の面部18の地点が、入口端部22よりも低い高さにあるか、または第1の面部18に在り得る垂直突出部よりも後方にあり入口端部22に最も近い第1の面部18の地点にあることを意味する。偏角32は、これらの地点および/または端部の間に描かれた線分によって画定される。多くの実施形態では下方偏位が好適であろうが、例えば、容積および/または供給速度が平均を超えている実施形態では、上方偏位が好ましいであろう。
【0051】
一実施形態によれば、分割板17のうちの少なくとも1つは、給送入口構造体10の使用位置において第1の表面19から上方に突き出た突出部33を含んでいてもよく、この場合に突出部33は第1の面部18の遠位端部23に設けられる。このような突出部33は、本明細書で言及した突出部の一例、すなわち垂直突出部である。
【0052】
一実施形態によれば、供給材分配器16はさらに、分割板17間に延在するように構成された底板31を備えることができる。一実施形態によれば、底板31は、給送入口構造体10の給送入口底部39に取り付けられるような構成を採ってもよい。一実施形態によれば、底板31は、給送入口構造体10の給送入口底部39と平行な方向に設けられる。底板31と給送入口底部39が平行であることは、底板31および給送入口底部39によって画定される平面は互いに平行であるか、または最大角度で15度だけ互いに傾斜していることを意味する。
【0053】
一実施形態によれば、給送入口底部39または底板31は、分割板17の方向に平行な方向に区分部36を含んでいてもよい。言い換えれば、給送入口底部39または底板31は、各々が入口開口部15から遠位端部23および含み得る垂直部34に向けて延伸している区分部36を含むものでも構わない。一実施形態によれば、2つの隣接する区分部36が連結するところに分割板17を設けてもよい。一実施形態によれば、区分部36のうち1つ以上は、少なくとも1つの他の区分部36に対して異なる角度で設けられてもよい。一実施形態によれば、2つの他の区分部の間に設けられた少なくとも1つの区分部36は、側壁11、特に分割板17に平行または実質的に平行な最も近い側壁11により近いまたは隣接する区分部36よりも、遠位端開口部35に向かう下向きの角度がより深くてもよい。
【0054】
一実施形態によれば、給送入口底部39および/または底板31は、給送入口構造体10の使用位置において水平方向に対して25度以上の角度37を付けて設けられてもよい。一実施形態、特に給送入口底部39または底板が区分部36を含む実施形態によれば、側壁11、特に分割板17に平行または実質的に平行な最も近くの側壁11に隣接して設けられた区分部36は、給送入口構造体10の使用位置において水平方向に対して25度以上の角度37をつけて設けられてもよく、側壁11に隣接する区分部の間に設けられた少なくとも1つの区分部36は、側壁11に隣接する区分部の角度37よりも角度37を大きくして、例えば45度以上の角度をつけて設けられる。
【0055】
一実施形態によれば、分割板17の各々は、第2の面部24と第1の面部18の遠位端部23との間、または第2の面部24と突出部33の間に延在する第3の面部38を含んでいてもよい。一実施形態によれば、第1の表面19、第2の面部24および第3の面部38は、三角形状を形成してもよい。したがって、突出部33などの突出部を含んでいる実施形態では、このような三角形状から突出部が突き出ることになるであろう。一実施形態によれば、第3の面部38は、給送入口構造体10の使用位置では垂直成分を有することとなる。
【0056】
一実施形態によれば、給送入口構造体10はさらに、入口空間14内の材料を取得する用に供するハッチ(不図示)を有していてもよい。特に、ハッチを用いて、バーナー4に供給するつもりのない対象材を取得し、それを除去してもよい。一実施形態によれば、ハッチは、給送入口構造体10の頂部13および/または側壁11に設けられてもよい。そのようなハッチは例えば、入口開口部15へと向かう頂部13の終端部、入口開口部15から離れる方向に向かう頂部13の終端部、入口開口部15から給送入口構造体10の反対側の終端部すなわち入口開口部15に向かう前端部とは反対側に設けられた給送入口構造体の後端部の方向へと延在している側壁11のうちの1つ、および/または、給送入口構造体10の後端部の側壁11に設けられてもよい。このような他の型の保守目的のハッチは当技術分野で公知であるため、ここではより詳細な開示はしない。
【0057】
一実施形態によれば、給送入口構造体10は
図4bの実施形態のように、給送入口構造体10の両側に設けられる2つの入口開口部15を含んでいてもよい。一実施形態によれば、1つの供給材分配器16が、各入口開口部15に連絡するように設けられてもよい。言い換えれば、一実施形態または実施形態の組合せによる供給材分配器16が、各入口開口部15に隣接して設けられてもよい。一実施形態によれば、頂部13と、給送入口底部39と、一対の側壁11とを含む突出部が、各入口開口部15に関連して設けられ、単一の入口開口部15を含む実施形態と同様の手法で、各入口開口部15に隣接する入口空間14を画成することができる。このような実施形態では、1つの供給材分配器16を給送入口構造体10の各入口空間14内に、または入口空間14のうちの少なくとも1つの内部に設けてもよい。さらに改良した実施形態によれば、入口空間14のそれぞれは、別々の遠位端開口部35を介して共通の垂直部34に接続することができる。別の実施形態によれば、少なくとも1つの側壁11、例えば2対の側壁11、頂部13および底部12によって画定される給送入口構造体10の内部全体が、上述の単一の入口開口部15を含むいくつかの他の実施形態と同様の手法で入口空間14を形成してもよい。また、そのような実施形態では、1つの供給材分配器16が給送入口構造体10の入口空間14のそれぞれに、もしくは入口空間14のうちの少なくとも1つに設けられてもよく、および/または、各入口空間14が別々の遠位端開口部35を介して共通の垂直部34に接続されてもよい。
【0058】
一実施形態によれば、バーナー4は、本明細書ならびに添付の図面および特許請求の範囲に開示される実施形態または実施形態の組合せによる供給材分配器16および/または給送入口構造体10を備えてもよい。一実施形態によれば、バーナー4は懸濁溶解炉に用いるバーナーを備え、一実施形態によれば、バーナー4は、精鉱バーナーまたはマットバーナーを備えていてもよい。
【0059】
一実施形態によれば、バーナー4は入口空間14の入口開口部15が互いに離れる方向を向き、第1の面部18の遠位端部23が互いに向かい合うように、互いに対向して設けられた2つの入口空間14を有していてもよい。実施形態に応じて、入口空間14は、別個の給送入口構造体10を形成してもよく、または同一の給送入口構造体の一部を形成してもよい。給送入口構造体10は垂直部34を含んでいても、あるいは含まなくてもよい。一実施形態によれば、供給材料は各供給において供給材分配器16のうちの1つを通過した後に、入口空間14から進行先の共有路に案内されるように構成されている。一実施形態によれば、共有路は、垂直部34を含むものであってもよい。垂直部34は、給送入口構造体10の一部分を形成してもよく、または、別個の構造部品として設けられてもよい。
【0060】
図8は、懸濁溶解炉に用いるバーナーに材料を供給する方法を示す。バーナー4、例えば懸濁溶解炉用のバーナーは、本明細書ならびに添付の図面および特許請求の範囲に開示される実施形態または実施形態の組合せによる給送入口構造体を備えることができる。このようなバーナーに材料を供給するための方法、例えば
図8に係る方法は、少なくとも1つの分割板17に少なくとも1つの第1の面部18を含む供給材分配器16の領域上における、標準供給材および対象材を含む供給材料の受取り82を含んでいてもよい。供給材料が流れる方向は、第1の面部18の入口端部22から第1の面部18の遠位端部23に向かう成分を含んでいてもよい。言い換えれば、供給材料が流れる方向は、水平成分を含むものでよい。
【0061】
本方法はさらに、標準供給材の最大粒径よりも粒径が大きな対象材の、供給材分配器16による標準供給材からの分離84を含んでいてもよい。対象材の分離は、第1の表面19によって、少なくとも1つの対象材の軌道27を、給送入口構造体10の内部、より詳細には入口空間14内における標準供給材の軌道28から逸らすことによって実施することができる。より具体的には、対象材の軌道27は、少なくとも1つの対象材に影響を及ぼす少なくとも1つの分割板17の第1の表面19によって逸れることがある。影響とは、対象材がその軌道の途中で第1の表面19と接触するようにされ、第1の表面19によって停止させられるか、またはさらに第1の面部18の遠位端部23の方向へ案内されることを含むものでもよい。それによって、第1の表面19は、対象材が対象材の初期速度および重力によって定められるその軌道27を取り続けることを防止することができ、あるいは、第1の表面19に沿って遠位端部23に向けて対象材を逸れさせる。同時に、標準供給材の軌道28は、標準供給材の粒径がより小さいために、第1の表面19による影響を受けないか、またはわずかにしか影響を受けない場合がある。標準供給材の粒径は実施形態に応じて変化し得るが、軌道27が逸れるような構成を採る対象材の寸法は、隣接する分割板17の第1の表面19間の選択された距離29、および/または、給送入口構造体10の側壁11とそれに最も近い分割板17との間の距離30によって定められるということは、当業者にとって明らかである。
【0062】
一実施形態によれば、本方法はさらに、分割板17の第1の表面19上で、入口開口部を通り抜けて入口空間に収容される対象材の少なくともいくつかまたは対象材の部分を受け止めること、および、入口開口部から第1の側の遠位端に向かう第1の面部の方向に、給送入口構造体の内部にある対象材を案内することを含めることができる。
【0063】
一実施形態によれば、本方法はさらに、隣接する分割板17を相互に距離をとって配設することを含むが、隣接する分割板17の第1の表面19間の最短距離29は、標準供給材の軌道28から逸れると判断される軌道27を有する最小の対象材の少なくとも1つの寸法、例えば少なくとも最大寸法よりも短い。
【0064】
一実施形態によれば、本方法はさらに、少なくとも1つの分割板17の位置を、供給材料が流れる方向を横切る方向に調整して、標準供給材の軌道28から軌道27が逸れる対象材の寸法範囲に影響を及ぼすことを含む。少なくとも1つの分割板17の位置の調整は、隣接する分割板17の第1の表面19間の距離29、および/または、給送入口構造体10の側壁11、特に分割板17に平行または実質的に平行な最も近い側壁11と、当該の分割板17との間の距離30の調整を含んでもよい。少なくとも1つの分割板17の位置の調整には、1つ以上の分割板17を軸周りに旋回させることが含まれ得る。少なくとも1つの分割板17の位置を調整すると、標準供給材が供給材料放出管路5にどのように均等に供給されるかにも影響を及ぼす場合があり、他の例としては、給送入口構造体10および/または他の給送設備の摩耗などの状態変化によって影響を受ける場合がある。
【0065】
一実施形態によれば、分割板17の第1の面部17の水平成分は、供給材料が流れる方向に延在するように構成されている。
【手続補正書】
【提出日】2024-07-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの側壁と、
該少なくとも1つの側壁の両端部に設けられた底部および頂部と、
給送入口構造体の内部で画定された入口空間と、
少なくとも1つの側壁に設けられた入口開口部とを含む、懸濁溶解炉に用いられるバーナーの給送入口構造体であって、該給送入口構造体はさらに、
前記入口空間内に少なくとも部分的に設けられた供給材分配器を備え、
該供給材分配器は、標準供給材から対象材を仕分けるように構成され、該対象材の粒径は、前記標準供給材の最大粒径よりも大きく、
前記供給材分配器は、第1の表面を有する第1の面部を含む少なくとも1つの分割板を備え、第1の面部は、水平成分、前記入口開口部の方向に向いている入口端部、および該入口端部とは反対側の端部における遠位端部を有するように構成され、
各分割板の第1の表面は、標準供給材および対象材を含有する供給材料が該給送入口構造体に供給されるときに、該給送入口構造体の内部で、前記標準供給材の軌道から少なくとも一部の対象材の軌道を逸らすように構成されていることを特徴とする給送入口構造体。
【請求項2】
請求項1に記載の給送入口構造体において、前記分割板のそれぞれが有する第1の表面は、該給送入口構造体に設けられた給送入口底部に対して傾斜した方向に、前記給送入口開口部の下縁部に隣接して設けられている給送入口構造体。
【請求項3】
請求項1または2に記載の給送入口構造体において、前記分割板のそれぞれはさらに、
第2の表面を有する第2の面部を含み、第2の面部は、第1の面部が有する前記入口端部に連結され、第1の面部に対して傾斜した方向に設けられている給送入口構造体。
【請求項4】
請求項1ないし
3のいずれかに記載の給送入口構造体において、前記供給材分配器は少なくとも2つの分割板を備え、
該分割板および該分割板の第1の表面は互いに離隔し、
これにより、前記少なくとも2つの分割板の第1の表面は、供給材料が前記給送入口構造体に供給されたとき、該給送入口構造体の内部で前記対象材の軌道は前記標準供給材の軌道から逸れるように構成されている給送入口構造体。
【請求項5】
請求項
4に記載の給送入口構造体において、前記分割板のうち少なくとも1つの位置は、第1の面部の方向を横切る方向に調整できるように構成され、これにより前記分割板の第1の面間の距離が調整可能になる給送入口構造体。
【請求項6】
請求項
4または5に記載の給送入口構造体において、前記分割板間の距離は、50~300mmの範囲内である給送入口構造体。
【請求項7】
請求項1ないし
6のいずれかに記載の給送入口構造体において、各分割板の第1の面部は、該給送入口構造体の使用位置における前記入口端部から前記遠位端部の方向に向けて、水平方向にまたは水平方向から最大15°下方もしくは最大10°上方に逸らせて設けられる給送入口構造体。
【請求項8】
請求項1ないし
7のいずれかに記載の給送入口構造体において、該給送入口構造体はさらに、前記入口空間内にある材料を取得する用に供するハッチを有する給送入口構造体。
【請求項9】
請求項1ないし
8のいずれかに記載の給送入口構造体において、
該給送入口構造体は垂直部および突出部を含み、前記分割板の少なくとも1つは、前記突出部が前記垂直部に接続する屈曲部で画成された遠位端開口部まで、該遠位端開口部の近傍まで、または該遠位端開口部を越えて前記垂直部の内部まで延伸するように構成されている給送入口構造体。
【請求項10】
請求項1ないし
9のいずれかに記載の給送入口構造体において、該給送入口構造体は、該給送入口構造体の両端部に設けられた2つの入口開口部を含み、それぞれの入口開口部に接続されている1つの供給材分配器が設けられる給送入口構造体。
【請求項11】
懸濁溶解炉に用いられるバーナーであって、該バーナーは請求項1ないし
10のいずれかに記載の給送入口構造体を備えるバーナー。
【請求項12】
請求項
11に記載のバーナーにおいて、該バーナーは、対向して設けられた2つの入口空間を含み、該入口空間の前記入口開口部が互いに離れるように向けられるとともに第1の面部の前記遠位端部が対向していて、前記供給材料は各供給において前記共有材分配器のうち1つを通過した後に進行先の共有路に案内されるように構成されているバーナー。
【請求項13】
懸濁溶解炉に用いられるバーナーへの材料供給方法であって、前記バーナーは、請求項1ないし
10のいずれかに記載の給送入口構造体を備え、該方法は、
少なくとも1つの分割板にある少なくとも1つの第1の面部を有する前記供給材分配器の区域上で標準供給材および対象材を含む供給材料を受け止め、前記供給材料の流れの方向は、第1の面部の前記入口端部から第1の面部の前記遠位端部へ向かう成分を含み、
前記供給材分配器によって、前記標準供給材の最大粒径よりも大きな粒径を有する対象材を、前記給送入口構造体の内部にある前記標準供給材の軌道から少なくとも1つの対象材の軌道を第1の表面により逸らすことによって標準供給材から分離する方法。
【請求項14】
請求項
13に記載の方法において、該方法はさらに、
前記分割板の第1の表面上で、前記入口開口部を通過して前記入口空間に収容された前記対象材の少なくともいくつかまたは前記対象材の部分を受け止め、
前記給送入口構造体の内部で前記対象材を前記入口開口部から第1の面部が有する前記遠位端部へ向けて第1の面部の方向に案内する方法。
【請求項15】
請求項
13または14に記載の方法において、該方法はさらに、
少なくとも1つの分割板の位置を、前記供給材料の流れの方向を横切る方向に調整し、対象材の寸法範囲に影響を及ぼして該対象材の軌道を前記標準供給材の軌道から逸らす方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
懸濁溶解炉20に用いるバーナー4の給送入口構造体10、例えば
図3a、3b、3c、4a、4bまたは4cの給送入口構造体10は、少なくとも1つの側壁11と、底部12と、頂部13とを含む。底部12および頂部13は、少なくとも1つの側壁11の両端に設けられてもよい。言い換えれば、少なくとも1つの側壁
11は、給送入口構造体10の頂部13と底部12の間に設けられた給送入口構造体10の1つ以上の壁を含むものであってもよい。給送入口構造体10は、1つ以上の別個の構造部品を含んでいてもよい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】
実施形態によっては、給送入口構造体は、給送入口構造体10に沿った少なくとも1つの地点での断面が矩形であってもよい。このような実施形態において、少なくとも1つの側壁11は、4つの側壁11を含むものであってもよい。4つの側壁11は2対の側壁11からなるものでもよく、側壁11の各対は、互いに離間した2つの側壁11を有する。各側壁11は、給送入口構造体10の隅部で2つの隣接する側壁11に連結されてもよい。このような一実施形態に係る給送入口構造体10はさらに、給送入口構造体10の通常の使用位置で見たときに、側壁11の両端部、すなわち側壁11の上端部および下端部で側壁11間に延在する底部12および頂部13を含むことがある。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0035】
供給材分配器16は、少なくとも1つの分割板17を備える。
図5aおよび
図5bは、部分的に透視して側面から見た分割板17の2つの実施形態を、模式的に示している。
図5aおよび
図5bの分割板17は、給送入口構造体10の標準的な使用位置における分割板17の状態を例示している状態で示している。
図5aまたは
図5bの分割板などの分割板17は、第1の表面19を有する第1の面部18を含む。第1の面部18は、水平成分21と、入口開口部15に向けられた入口端部22と、入口端部22の反対側の端部における遠位端部23とを有するように構成されている。より具体的には、第1の面部18は給送入口構造体10の使用位置では水平成分21を含んでいてもよい。これによって、各分割板17の第1の表面19は、
図4a、4b、および4cで最もよく見えるように、標準供給材および対象材を含む供給材料が給送入口構造体に供給されるとき、給送入口構造体10の内部の標準供給
材の軌道
28から少なくともいくつかの対象
材の軌道
27を逸らすような構成を採ることができる。
図5bに示されるように、偏角32は
図4bおよび
図5bの実施形態のように、水平方向から下方に向けられてもよく、または
図5cの実施形態のように、上方に向けられてもよい。下方向および上方向の概念は、本明細書の他の実施形態に関連してより詳細に説明される。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0045】
一実施形態によれば、供給材分配器16は、少なくとも2つの分割板17を備えてもよい。分割板17と分割板17の第1の表面19とは、互いに離間していてもよい。これによって、少なくとも2つの分割板17の第1の表面19は、供給材料が給送入口構造体10に供給されるとき、給送入口構造体10の内部の標準供給材の軌道28から対象材の軌道27を逸らすように構成されることとなる。一実施形態によれば、供給材分配器16は、ちょうど2つまたは3つの分割板17を備えることができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0065】
一実施形態によれば、分割板17の第1の面部18の水平成分は、供給材料が流れる方向に延在するように構成されている。
【国際調査報告】