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特表2025-503854ウォータージェット切断機用のコンベヤ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-06
(54)【発明の名称】ウォータージェット切断機用のコンベヤ
(51)【国際特許分類】
   B26F 3/00 20060101AFI20250130BHJP
   B26D 7/20 20060101ALI20250130BHJP
   B26D 7/06 20060101ALI20250130BHJP
   B65G 15/12 20060101ALI20250130BHJP
【FI】
B26F3/00 Q
B26F3/00 P
B26D7/20
B26D7/06 D
B65G15/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024536454
(86)(22)【出願日】2023-01-27
(85)【翻訳文提出日】2024-07-08
(86)【国際出願番号】 EP2023051992
(87)【国際公開番号】W WO2023144298
(87)【国際公開日】2023-08-03
(31)【優先権主張番号】2200783
(32)【優先日】2022-01-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521532581
【氏名又は名称】ハイドロプロセス
【氏名又は名称原語表記】HYDROPROCESS
(74)【代理人】
【識別番号】100139723
【弁理士】
【氏名又は名称】樋口 洋
(72)【発明者】
【氏名】ドランス,フィリップ
【テーマコード(参考)】
3C021
3C060
3F023
【Fターム(参考)】
3C021DB06
3C021GA05
3C060AA17
3C060CE02
3C060CE05
3C060CE07
3C060CE11
3F023AB10
3F023BA01
3F023BB03
3F023BC06
(57)【要約】
本発明は、切断機のノズル(2)から垂直方向Dに出る高圧液体のジェット(3)の下で切断される製品Pを移動させるためのコンベヤ(1)に関し、これは少なくとも以下を備える:-互いに平行に配置され、それぞれが上方ストランド(6)および下方ストランド(7)を決定するように2つの駆動ローラ(5)の間に伸びる複数の連続ループ(4)であって、各ループ(4)が少なくとも2つの長手方向壁(8)を備える、連続ループ(4);および-ループ(4)の少なくとも各々に関連付けられ、2つの駆動ローラ(5)の間に配置された2つのガイド部材(11)であって、少なくとも1つの関連するループ(4)の上方ストランド(6)を、その長手方向壁(8)が前記2つのガイド部材(11)の間で前記方向Dと平行になるようにねじれることを可能にする、ガイド部材(11)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
切断機のノズル(2)の垂直方向Dに従って出る高圧液体のジェット(3)の下で、切断される製品Pを移動させる、高圧液体ジェット切断機のコンベヤ(1、21)であって、少なくとも、
-幅Lおよび厚さEの複数の連続ループ(4)であって、互いに平行に配置され、それぞれが上方ストランド(6)および下方ストランド(7)を決定するように2つの駆動ローラ(5)の間に伸び、各ループ(4)は、少なくとも2つの長手方向壁(8)を備え、前記上方ストランド(6)および下方ストランド(7)の少なくとも一部の長手方向壁(8)が前記方向Dに対して垂直になるように配置される、連続ループ(4)、および
-前記ループ(4)の少なくとも各々に関連付けられ、前記2つの駆動ローラ(5)の間に配置された2つのガイド部材(11、22)であって、これらの2つのガイド部材(11、22)は、前記少なくとも1つの関連するループ(4)の前記上方ストランド(6)を、その長手方向壁(8)が前記2つのガイド部材(11、22)の間で前記方向Dに平行になるようにねじれることを可能にする、ガイド部材(11、22)
を備えることを特徴とする、コンベヤ。
【請求項2】
各ガイド部材(11)が、前記関連するループ(4)の厚さEよりわずかに大きい距離dだけ互いに離間するように前記関連するループ(4)の両側に配置された2つの円筒形ローラ(13)を含み、各円筒形ローラ(13)が、前記駆動ローラ(5)の回転軸に垂直な平面に属する軸を中心に固定または枢動可能に取り付けられることを特徴とする、請求項1に記載のコンベヤ(1)。
【請求項3】
前記2つの円筒形ローラ(13)は、前記方向Dに平行な軸の周りにそれぞれ固定または枢動可能に取り付けられることを特徴とする、請求項2に記載のコンベヤ(1)。
【請求項4】
各ガイド部材(22)は、前記方向Dに垂直で前記駆動ローラ(5)の回転軸に平行な軸を中心に枢動可能に取り付けられた円筒形ローラ(23)を含み、それぞれがループ(4)を受容する複数の半径方向溝(24)を備え、各半径方向溝(24)は、関連するループ(4)の幅Eよりもわずかに大きい幅dを有することを特徴とする、請求項1に記載のコンベヤ(21)。
【請求項5】
切断される製品Pを前記コンベヤ(21)上に搬入することを可能にする入口コンベヤ(25)および/または切断される製品Pを前記コンベヤ(21)から排出することを可能にする出口コンベヤと関連付けられ、各入口コンベヤ(25)または出口コンベヤ(25)は、互いに平行に配置された複数の連続ベルト(26)であって、前記ノズル(2)から出るジェット(3)の方向Dに垂直かつ前記コンベヤ(21)のループ(4)の駆動ローラ(5)の回転軸に平行な軸の周りに枢動可能に取り付けられた少なくとも1つの円筒形ローラ(27)と、それぞれ上方ストランド(28)および下方ストランドを決定するように前記コンベヤ(21)のガイド部材(22)のうちの1つとの間に伸びる、連続ベルト(26)を含み、前記ベルトの少なくとも前記上方ストランド(28)は、前記ループ(4)の間の対応するガイド部材(22)の円筒形ローラ(23)上に配置されることを特徴とする、請求項4に記載のコンベヤ(21)。
【請求項6】
各ループ(4)は、その長手方向壁(8)の1つによって前記駆動ローラ(5)の一方の外壁(10)と接触し、その長手方向壁(8)の他方の1つによって他方の駆動ローラ(5)の外壁(10)と接触するようにねじれていることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載のコンベヤ(1、21)。
【請求項7】
各ループ(4)は、メビウスリングのようにねじれていることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載のコンベヤ(1、21)。
【請求項8】
各ループ(4)は、前記2つのガイド部材(11)の間で前記ノズル(2)から出るジェット(3)に対向する、その長手方向壁(8)のうちの1つの長手方向縁部に沿った少なくとも1つのベベル(12)を含むことを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載のコンベヤ(1、21)。
【請求項9】
各ループ(4)は、前記2つのガイド部材(11)の間で前記ノズル(2)から出るジェット(3)に対向する、その長手方向壁(8)の各々の長手方向縁部に沿ったベベル(12)を含むことを特徴とする、請求項8に記載のコンベヤ(1、21)。
【請求項10】
アクチュエータによって、各ループ(4)の動作中に適合されかつ一定である所定の張力を得ることを可能にし、逆に、前記ループ(4)を交換するために前記ループ(4)の急速な解放を可能にする、各ループの調節可能な張力手段を備えることを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載のコンベヤ(1、21)。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載のコンベヤ(1、21)を備える、高圧液体のジェット(3)が垂直方向Dに従って出る少なくとも1つのノズル(2)を備える切断機であって、前記ノズル(2)と垂直方向に位置合わせされかつ前記ループ(4)の上方ストランド(6)と下方ストランド(7)との間に配置され、切断段階中に切断廃液の回収および排出を可能にする漏斗状形状の容器(14)を備えることを特徴とする、切断機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウォータージェットによって、製品、例えば食品をウォータージェット切断するための機械の一般的な分野に関し、より詳細には、ウォータージェット切断機のノズルの下で切断される製品を移動させるコンベヤに関する。
【背景技術】
【0002】
製品、特に食品を切断する分野においては、ウォータージェット切断機を使用することが知られており、これは、格子状に移動可能であってもなくてもよく、切断される製品を支持するローディングトレイが取り付けられたフレームと、ノズルからなり、長手または横方向の並進運動に従って移動するキャリッジまたは前記プレートの上方の垂直軸を中心に枢動可能なアームの自由端のいずれかに固定された可動切断ヘッドとからなる;前記キャリッジまたはアームは、電気モータなどによって作動される。
【0003】
このタイプのウォータージェット切断機は、確かに効率的であるが、切断された製品を取り除き、切断されるべき新しい製品をその上に配置するために、前記ローディングトレイを取り外す必要があるので、ローディングプラットフォームの使用を必要とし、その結果、製品を連続的に切断することができないという欠点を有する。したがって、このタイプのウォータージェット切断機は、切断される製品の移動の自動化とは容易に適合しない。
【0004】
この欠点を部分的に克服するために、ウォータージェット切断機のノズルの下で切断される製品を移動させるコンベヤがあり、このタイプのコンベヤは、切断される製品を支持し、2つのロールの間に伸びる金属メッシュからなる連続ベルトから構成され、2つのロールの一方は、前記連続ベルトを移動させて前記切断される製品を移動させるための駆動手段と関連付けられる。
【0005】
このタイプのコンベヤは、効果的であるが、連続ベルトの金属メッシュへのウォータージェットの飛散のために、切断される製品を著しく濡らすという大きな欠点を有し、これは食品タイプの製品には許容できない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の目的は、ウォータージェット切断機のノズルの下で切断される製品を移動させるためのコンベヤであって、実施および清掃が容易であり、同時に、最適な結果、すなわち切断される製品に過度の湿度がないきれいな切断を保証するコンベヤを提供することであり、コンベヤは、切断される製品の移動を容易に自動化し、したがって前記製品を連続的に切断することを可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、高圧液体ジェット切断機のコンベヤが提供され、このコンベヤは、切断される製品Pを、前記切断機のノズルの垂直方向Dに従って出る高圧液体ジェットの下で移動させ、少なくとも以下を含むことを特徴とする:
-幅Lおよび厚さEの複数の連続ループであって、互いに平行に配置され、それぞれが上方ストランドおよび下方ストランドを決定するように2つの駆動ローラの間に伸び、各ループは、少なくとも2つの長手方向壁を備え、上方ストランドおよび下方ストランドの少なくとも一部の長手方向壁が方向Dに対して垂直になるように配置される、連続ループ、および
-ループの少なくとも各々に関連付けられ、2つの駆動ローラの間に配置された2つのガイド部材であって、これらの2つのガイド部材は、少なくとも1つの関連するループの上方ストランドを、その長手方向壁が2つのガイド部材の間で前記方向Dに平行になるようにねじれることを可能にする、ガイド部材。
【0008】
有利には、各ガイド部材は、関連するループの厚さEよりもわずかに大きい距離dだけ互いに離間するように関連するループの両側に配置された2つの円筒形ローラを含み、各円筒形ローラは、駆動ローラの回転軸に垂直な平面に属する軸の周りに固定または枢動可能に取り付けられる。
【0009】
好ましくは、2つの円筒形ローラは、方向Dに平行な軸の周りにそれぞれ固定または枢動可能に取り付けられる。
【0010】
別の実施形態によれば、各ガイド部材は、方向Dに垂直で駆動ローラの回転軸に平行な軸を中心に枢動可能に取り付けられた円筒形ローラを含み、それぞれがループを受容する複数の半径方向溝を備え、各半径方向溝は、関連するループの幅Eよりもわずかに大きい幅dを有する。
【0011】
別の実施形態によれば、コンベヤは、切断される製品Pを前記コンベヤ上に搬入することを可能にする入口コンベヤおよび/または切断される製品Pを前記コンベヤから排出することを可能にする出口コンベヤと関連付けられ、各入口コンベヤまたは出口コンベヤは、互いに平行に配置された複数の連続ベルトであって、ノズルから出るジェットの方向Dに垂直かつコンベヤのループの駆動ローラの回転軸に平行な軸の周りに枢動可能に取り付けられた少なくとも1つの円筒形ローラと、それぞれ上方ストランドおよび下方ストランドを決定するように前記コンベヤのガイド部材のうちの1つとの間に伸びる、連続ベルトを含み、ベルトの少なくとも前記上方ストランドは、ループ間の対応するガイド部材の円筒形ローラ上に配置される。
【0012】
有利には、各ループは、その長手方向壁の1つによって駆動ローラの一方の外壁と接触し、その長手方向壁の他方の1つによって他方の駆動ローラの外壁と接触するように、ねじれてもよい。
【0013】
別の実施形態によれば、各ループは、メビウスリングのようにねじれている。
【0014】
有利には、各ループは、前記2つのガイド部材の間でノズルから出るジェットに対向する、その長手方向壁のうちの1つの長手方向縁部に沿った少なくとも1つのベベルを含む。
【0015】
好ましくは、各ループは、前記2つのガイド部材の間でノズルから出るジェットに対向する、その長手方向壁の各々の長手方向縁部に沿ったベベルを含む。
【0016】
有利には、コンベヤは、アクチュエータによって、各ループの動作中に適合されかつ一定の所定の張力を得ることを可能にし、逆に、ループを交換するために前記ループの急速な解放を可能にする、各ループの調節可能な張力手段を備える。
【0017】
本発明はまた、本発明によるコンベヤを含む、高圧液体のジェットが垂直方向Dに従って出る少なくとも1つのノズルを備える切断機に関し、ノズルと位置合わせされかつループの上方ストランドと下方ストランドとの間に配置され、切断段階中に切断廃液の回収および排出を可能にする漏斗状形状の容器を備えることを特徴とする。
【0018】
他の利点および特徴は、添付の図面を参照して、本発明の実施形態の以下の説明からより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】ウォータージェット切断機のノズルの下で切断される製品を移動させるための本発明によるコンベヤの概略側面図
図2図1のコンベヤの概略上面図
図3図1のコンベヤのガイド部材の概略図
図4図1のコンベヤのループの概略斜視図
図5】ウォータージェット切断機のノズルの下で切断される製品を移動させるための、本発明によるコンベヤの第2の実施形態の概略側面図
図6図3のコンベヤの概略上面図
図7図3コンベヤのガイド部材の概略図
図8】ウォータージェット切断機のノズルの下で切断される製品を移動させるための、本発明によるコンベヤの第3の実施形態の概略側面図
図9図8のコンベヤの概略上面図
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1図3を参照すると、液体ジェット、従来は水の切断機の少なくとも1つのノズル2の下で切断される製品Pを移動させるためのコンベヤ1が、部分的な概略図に示されており、前記切断機は、図面を過度に複雑にしないように図示されていない。高圧液体のジェット3は、垂直方向Dに従って前記ノズル2から出る。
【0021】
本発明の範囲から逸脱することなく、前記ジェット3の方向Dは、垂直に対して多かれ少なかれ傾斜し得るので、例えば、垂直、水平、上方、または下方などの用語が適合するであろう。
【0022】
さらに、図面では、単一のノズル2のみが示されているが、本発明によるコンベヤ1に関連する切断機は、複数のノズル2を備えてもよいことは言うまでもない。
【0023】
前記コンベヤ1は、互いに平行に配置され、2つの円筒形駆動ローラ5の間に伸びる複数の連続ループ4を備える。
【0024】
図3を参照すると、これらのループ4の各々は、2つの駆動ローラ5の間に、前記2つの駆動ローラ5の上方および下方にそれぞれ延在する上方ストランド6および下方ストランド7を画定する。さらに、各ループ4は、その長さおよび幅がループ4の幅Lおよび厚さEをそれぞれ決定する略矩形形状の断面を有し、後者は、2つの側壁9によって接続された2つの長手方向壁8を備える。
【0025】
図1図2を参照すると、各ループ4は、少なくとも前記駆動ローラ4の各々のレベルにおいて、その側壁の一方に配置される、すなわち、その長手方向壁8の一方は、前記駆動ローラ5の外壁10と接触している。上方ストランド6および下方ストランド7の少なくとも一部の長手方向壁8は、ノズル2から出る高圧液体ジェット3の方向Dに対して垂直である。
【0026】
本明細書では、「略矩形形状を有する」により、各ループ3の断面が、矩形の形状に厳密に限定されるものではなく、前記断面の角度が、ちょうど直角でなく、本発明の範囲から逸脱することなく、丸みを帯びた、面取りされた、またはベベルされたものであってもよいという事実を理解されたい。
【0027】
さらに、「平行」により、本発明によるコンベヤ1の要素または要素の一部が、それらの間に0°~20°の間の角度を形成するという事実を理解されたい。同様に、「垂直」により、前記コンベヤ1の要素または要素の一部が、それらの間に70°~110°の角度を形成するという事実を理解されたい。
【0028】
本発明によるコンベヤ1はさらに、ループ4の少なくとも各々に関連付けられ、2つの駆動ローラ5の間に配置された少なくとも2つのガイド部材11を備える。これらの2つのガイド部材11は、少なくとも1つの関連するループ4の上方ストランド6を90°ねじることを可能にし、その結果、前記上方ストランド6は、前記2つのガイド部材11の間で、その縁部に配向される、すなわち、その長手方向壁8は、前記2つのガイド部材11の間で、ノズル2から出る液体ジェット3の方向Dと平行である。
【0029】
この構成では、切断される製品Pを、前記2つのガイド部材11の間のループ4の上方ストランドの上部に配置することができる。したがって、駆動ローラ5が移動すると、各ループ4が駆動され、前記2つのガイド部材11の間でノズル2の下で切断される製品Pが移動され、ジェット3による前記製品Pの切断が進められる。
【0030】
この構成により、直接または従来からロールタイプの他のコンベヤを介して関連付けることによって、製品Pの切断の連続的な自動化を達成することが可能になり、コンベヤ1の端部に、切断される製品Pを準備し、切断された製品Pを包装するためのステーションがあることを理解されたい。
【0031】
さらに、各ループ4の上方ストランド6を90°ねじることにより、ループ4を損傷する危険性なしに、切断される製品Pの安定した支持を得ることが可能になり、これは、前記2つのガイド部材11の間で、後者の上方ストランド6が縁部に配置されて、最も狭い壁、すなわちノズル2から出るジェット3に対向する側壁9の1つを有するからである。
【0032】
さらに、前記2つのガイド部材11の間の上方ストランド5への、ノズル2から出る水ジェットの衝撃をさらに制限するために、各ループ4は、前記2つのガイド部材11の間のノズル2から出るジェット3に対向する長手方向壁8のうちの一方の長手方向縁部に沿って、少なくとも1つのベベル12を備える。好ましくは、各ループ3は、前記2つのガイド部材11の間でノズル2を出るジェット3に対向する長手方向壁8の長手方向縁部に沿ってベベル12を備える(図3参照)。
【0033】
図1図3を参照すると、各ガイド部材11は、ループ4の上方ストランド6の通過を可能にし、前記上方ストランド6を前記2つのガイド部材11の間のその縁部に保持するように、関連するループ4の厚さEよりわずかに大きい距離dだけ互いに離間するように、関連するループ4の両側に配置された2つの円筒形ローラ13を備える。2つの円筒形ローラ13はそれぞれ、ノズル2から出るジェット3の方向Dに平行な軸を中心に枢動可能に取り付けられ、2つの円筒形ローラ13のそれぞれの軸は、駆動ローラ5の回転軸に垂直な平面に属する。有利には、円筒形ローラ13の高さは、各ループ4の幅l以下である。
【0034】
前記2つの円筒形ローラ13の軸は、ノズル2から出るジェット3の方向Dに平行ではなく、本発明の範囲から逸脱することなく、ノズル2に対して傾斜していてもよい。
【0035】
当業者は、各ループ4の寸法に応じて円筒形ローラ13の寸法および相対位置を決定することは困難ではない。
【0036】
図5図7は、本発明の第2の実施形態によるコンベヤ21を示す。このコンベヤ11は、上述のガイド部材11とは異なるガイド部材22を備える点でのみ、上述のコンベヤ1と異なる。したがって、各ガイド部材22は、ノズル2から出るジェット3の方向Dに垂直でありかつループ4の移動方向である軸を中心に枢動可能に取り付けられた円筒形ローラ23を含み、それぞれループ4を受容する複数の半径方向溝24を備える。記載された構成では、各円筒形ローラ23の回転軸も駆動ローラ5の回転軸に平行であることを理解されたい。各半径方向溝24は、ループ4の上方ストランド6の通過を可能にし、前記上方ストランド6の部分12をその縁部に保持するように、関連するループ4の幅Eよりもわずかに大きい幅dを有する。有利には、各半径方向溝24の深さは、各ループ4の幅L以下である。
【0037】
図5図7は、コンベヤ21の各ガイド部材22が、複数の半径方向溝24を備える円筒形ローラ23を含むことを示すが、本発明の範囲から逸脱することなく、各ガイド部材22が、互いに同軸に配置され、それぞれが1つまたは複数の半径方向溝24を備える複数の円筒形ローラを含んでもよいことは言うまでもない。
【0038】
当業者は、各ループ4の寸法に応じて半径方向溝24の寸法を決定することは困難ではないであろう。
【0039】
摩擦および摩耗を制限する理由から、円筒形ローラ13および円筒形ローラ23は枢動可能に取り付けられることが好ましいが、当然ながら、本発明の範囲から逸脱することなく、前記円筒形ローラ13および円筒形ローラ23は、固定的に取り付けられてもよい。
【0040】
有利には、コンベヤ1、21は、図示されない調整可能な手段を含み、これは、各ループ4に張力を与え、例えば空気シリンダまたは油圧シリンダなどのアクチュエータによって、各ループ4の動作中に所定の、適合されかつ一定である張力を得ること、および逆に、ループ4を交換するために前記ループ4を急速に解放することを可能にする。
【0041】
さらに、図4とは対照的に、各ループ4は、その長手方向壁8のうちの一方によって駆動ローラ5のうちの1つの外壁10と接触し、その長手方向壁8のうちの他方によって他方の駆動ローラ5の外壁10と接触するように、取付け中にねじられてもよい。
【0042】
同様に、別の実施形態によれば、各ループ4は、その製造中にメビウスリングのようにねじられてもよい。
【0043】
本発明によるコンベヤ1、21は、ノズル2からの高圧液体のジェット3の下で切断される製品Pを連続的に並進させるのに使用することができるだけでなく、特にループ4に対して横方向に従ってのみ移動するノズル2の場合、前記ジェット3の下で前記製品Pを往復させることによって前記製品Pを切断することにも寄与し得ることも理解されたい。
【0044】
図8および図9に示す第3の実施形態によれば、図5図7のコンベヤ21は、切断される製品Pを前記コンベヤ21上に搬入することを可能にする入口コンベヤ25および/または切断された製品Pを前記コンベヤ21から排出することを可能にする出口コンベヤと関連付けることができる。各入口コンベヤ25または出口コンベヤ26は、互いに平行に配置され、ノズル2から出るジェット3の方向Dに垂直で、コンベヤ21のループ4の駆動ローラ5の回転軸に平行な軸の周りに枢動可能に取り付けられた少なくとも1つの円筒形ローラ27と、前記コンベヤ21のガイド部材22のうちの1つとの間に伸びる複数の連続ベルト26を備え、それぞれが、上方ストランド28および下方ストランド28を決定し、ベルトの少なくとも前記上方ストランド28は、前記ループ4間の対応するガイド部材22の円筒形ローラ23上に配置される。有利には、ベルト26は円形断面を有する。この特定の構成により、入口コンベヤ25または出口コンベヤは、コンベヤ21と完全に同期し、それにより、ループ4が垂直にねじれる領域の前または後の領域は漸進的なねじれのために特に安定していないので、別の上流または下流コンベヤとの移行が容易になることを理解されたい。
【0045】
最後に、コンベヤ1、21に関連付けられた切断機は、有利には、ノズル2と垂直方向に位置合わせされ、ループ4の上方ストランド6と下方ストランド7との間に、前記下方ストランド7を損傷しないように配置される漏斗の形態の容器14を備え、前記容器14は、従来、有利には可撓性の図示されない配管に接続され、切断段階中に切断廃液の排出を可能にする。
【0046】
同様に、本発明によるコンベヤ1、21は、有利にはウォータージェット切断機に組み込まれるが、例えばレーザ切断機などの他のタイプの切断機に組み込まれてもよい。
【0047】
最後に、上述の本発明によるコンベヤ1、21の実施例は、単に本発明の特定の例示であり、何ら限定するものではないことは言うまでもない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】